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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第三号

平成三十年三月十九日(月曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長菅野 弘一君
副委員長谷村 孝彦君
副委員長中山ひろゆき君
理事内山 真吾君
理事中屋 文孝君
理事荒木ちはる君
山内れい子君
奥澤 高広君
斉藤やすひろ君
福島りえこ君
西沢けいた君
原 のり子君
山田ひろし君
とくとめ道信君
早坂 義弘君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長多羅尾光睦君
危機管理監田邉揮司良君
次長榎本 雅人君
理事箕輪 泰夫君
総務部長矢田部裕文君
企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
池上 晶子君
訟務担当部長江村 利明君
復興支援対策部長伊東みどり君
復興支援調整担当部長被災地支援福島県事務所長兼務松崎 浩一君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務小林 忠雄君
都政改革担当部長小笠原雄一君
都政改革担当部長豊田 義博君
情報通信企画部長情報企画調整担当部長兼務久原 京子君
情報政策担当部長吉野 正則君
人事部長栗岡 祥一君
労務担当部長村岡 教昭君
コンプライアンス推進部長主席監察員
政策法務担当部長訟務担当部長兼務
貫井 彩霧君
行政部長野間 達也君
多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務
山口  真君
区市町村制度担当部長小菅 政治君
総合防災部長梅村 拓洋君
防災計画担当部長西川 泰永君
防災対策担当部長和田 慎一君
統計部長熊谷 克三君
人権部長仁田山芳範君
人事委員会事務局局長砥出 欣典君
任用公平部長矢岡 俊樹君
審査担当部長神山 智行君
試験部長櫻井 和博君
監査事務局局長岡崎 義隆君
監査担当部長池田 美英君

本日の会議に付した事件
意見書について
人事委員会事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出 人事委員会事務局所管分
監査事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出 監査事務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第三十七号議案 東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
総務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
・第二号議案 平成三十年度東京都特別区財政調整会計予算
・第四号議案 平成三十年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第二十九号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
・第三十号議案  特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十一号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十二号議案 都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
・第三十四号議案 東京都固定資産評価審議会条例の一部を改正する条例
・第三十五号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 包括外部監査契約の締結について
報告事項(質疑)
・二〇二〇改革プラン(素案)について
・「東京都ICT戦略」について
・東京都特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する計画について
・平成三十年度都区財政調整の概要について
・セーフシティ東京防災プラン骨子について
・都政のBCP(東京都事業継続計画<地震編>の改訂について
・東京都災害時受援応援計画の策定について

○菅野委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○菅野委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成三十年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してございます。
 朗読は省略いたします。

平成三十年三月十五日
東京都議会議長 尾崎 大介
総務委員長 菅野 弘一殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十五日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十二日(木)午後五時

(別紙1)
総務委員会
 第一号議案 平成三十年度東京都一般会計予算中
歳出
債務負担行為
総務委員会所管分
 第二号議案 平成三十年度東京都特別区財政調整会計予算
 第四号議案 平成三十年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算

(別紙2省略)

○菅野委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、人事委員会事務局、監査事務局及び総務局関係の予算の調査、そして、監査事務局及び総務局関係の付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行いたいと思います。
 これより人事委員会事務局関係に入ります。
 それでは、予算の調査を行います。
 第一号議案、平成三十年度東京都一般会計予算中の歳出、人事委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行いたいと思います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、本予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で人事委員会事務局関係を終わります。

○菅野委員長 これより監査事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成三十年度東京都一般会計予算中、歳出、監査事務局所管分及び第三十七号議案を議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○菅野委員長 これより総務局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成三十年度東京都一般会計予算中の歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第二十九号議案から第三十二号議案まで、第三十四号議案、第三十五号議案及び第九十四号議案並びに報告事項、二〇二〇改革プラン(素案)について外六件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布をしてあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○矢田部総務部長 二月十九日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。
 資料は五点でございます。
 次に、一ページをごらんください。1、防災対策予算の主な事業別執行状況の推移でございます。
 一ページから二ページにかけまして、平成十九年度から二十八年度の防災対策予算の執行状況を主な事業別に記載してございます。
 次に、三ページをごらんください。都及び監理団体における非常勤職員等数の状況でございます。
 非常勤職員等の人数について、局別、団体別に平成二十九年の状況を記載してございます。
 四ページをごらんください。3、都における常勤職員、一般職非常勤職員の主な勤務条件比較でございます。
 都の常勤職員と一般職非常勤職員における任用や給与、報酬、休暇、休業、福利厚生の制度の比較を記載してございます。
 五ページをごらんください。4、感震ブレーカー設置率及び区市町村における設置支援制度の状況でございます。
 感震ブレーカー、すなわち揺れを感知して電気をとめる器具の都内の設置率や、平成三十年一月一日現在、設置支援制度がある区市町村数を記載しております。
 六ページをごらんください。5、公立大学法人首都大学東京に対する運営費交付金及び施設費補助金当初予算額の推移でございます。
 運営費交付金及び施設費補助金の予算額について、平成二十一年度から三十年度予算案までの十年間の推移を、運営費交付金につきましては、標準運営費交付金と特定運営費交付金とに分けて記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○菅野委員長 資料の説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行いたいと思います。
 それでは、発言を願います。

○荒木委員 私からはセーフシティ東京防災プランの骨子について質問いたします。
 三十年以内発生確率七〇%といわれます首都直下型地震などに備え、東京都として、これまでもあらゆる方策がとられておりますが、災害の対策の基本は自助。防災で最も大事なことは、まずは、みずからが被災者とならないこと、自分の命は自分で守る自助と考えます。
 この災害に際しての自助に大きくかかわります防災情報について、都民が使いやすい、そしてわかりやすい防災情報という観点から質問をさせていただきます。
 東京都は、各世帯に一冊、「東京防災」を配布し、災害に対する都民の心構えや対応に備えています。このハンドブックは情報満載で、いわば小さな辞書としてもすぐれものですが、その反面、通読するには骨が折れるのも事実でございます。
 今回、東京都が作成をした「東京くらし防災」は、女性視点で作成されているだけでなく、とても読みやすく、かつ音声コードも掲載と、情報のユニバーサルコミュニケーションに向けた取り組みもなされており、女性の一人としても歓迎をしております。
 そこで、「東京くらし防災」について伺います。
 先般の予算特別委員会でのご質問、そして、この後の質問でも重複すると思いますので、私からは、端的に二問、質問をさせていただきます。
 「東京防災」同様、「東京くらし防災」も、姉妹版などとして各世帯に一冊ずつ配布することも考えられたと思います。そうしなかった理由と、そして、配布に当たっての都の取り組みについて伺わせていただきます。

○梅村総合防災部長 「東京防災」は、各家庭において災害に対する備えが万全となるよう、一家に一冊、常備され、活用できるものとして作成し、都内の各世帯に配布をいたしました。
 一方、「東京くらし防災」は、「東京防災」に続く第二弾として作成したものでございますけれども、自助の意識が重要であり、みずから進んで手にとっていただくことを重視したことから、一律に配布するのではなく、希望する都民が身近な場所で手にとることができるようにしたものでございます。
 具体的には、都や区市町村などの公的施設だけでなく、郵便局や鉄道会社など都民の身近な生活圏にある事業者や、美容院やネイルサロンなど多くの女性の来訪が見込まれる事業者、さらに、ベビー用品店やスーパー、ホームセンターなど暮らしの中で防災対策に取り組んでいただく上で効果的と考えられる事業者などに対しても配布へのご協力について働きかけ、設置していただくこととなりました。
 また、配布に当たりましては、目につきやすいよう、「東京くらし防災」のデザインを施した専用ラックを設置したほか、ホームページや防災ツイッターを活用して設置場所の周知を図るとともに、都民からの問い合わせにお答えするコールセンターをあらかじめ設けるなど、きめ細かく対応してございます。

○荒木委員 ありがとうございます。私の地元中野区でも、ママたちから、なかなか手に入らないという声も多く聞こえてきます。大変歓迎すべきことではありますが、みずから進んで手にとっていただくことを重視ということなので、欲する方々の手に可能な限り届くよう、二十五万冊増刷をするということですので、ぜひこれからの配布などについても工夫をしていただくよう要望いたします。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 このような滑り出しのよい「東京くらし防災」でございますが、このような防災ブックをさらに充実させていくには、この本を普及させ、さらに多くの女性などの意見を聞き、まだ今月から配布をされたばかりではありますけれども、それを将来の改定版などにフィードバックするというプロセスも大切であると考えます。民間のガイドブックでは、そういった手法も多く見られます。
 そこで、防災ブックのさらなる充実に向けて、さまざまな意見も集めていくことも重要であると考えますが、都の見解を伺います。

○梅村総合防災部長 「東京くらし防災」は、多くの都民に折に触れて読んでいただき、身近なところから災害の備えを始めていただくために作成したものでございます。
 現在、発行したばかりでございますので、現時点で直ちに内容を改定することは考えておりませんが、将来的に内容を充実させていくことも見据えまして、「東京くらし防災」に対するさまざまな意見を集めていくということは大変重要であると認識してございます。
 そのため、都民の防災意識に関するアンケートにおきまして、新たに「東京くらし防災」に関する項目を設け、読みやすさや掲載内容のわかりやすさ、どの程度役立ったかなどの評価や、掲載した防災対策の取り組み状況を調査することなどによりまして、都民のご意見を把握していきたいと考えております。

○荒木委員 人気雑誌の編集部やママ団体の方々など、検討委員会でしっかりと、そしてじっくりとご議論されてできたすばらしいブックでありますが、時代の流れや技術の革新もありますし、また、実際に読んだ方々からのご意見も、今後、このブックに限らず、他の広報などにも取り入れていっていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 「東京くらし防災」について質問をさせていただきましたが、「東京防災」から「東京くらし防災」への大きな変化は、防災情報の深掘りではなく、防災情報をいかに都民に伝わるようにするかという工夫、いわば水平展開、都民の目線からの情報伝達であると考えます。
 その観点からは、文字情報だけでなく、電子情報を活用した防災アプリでございますが、今やほとんどの人がスマートフォンを持っているという状況の中で、アプリも大変氾濫をしており、容量が無制限ではないスマートフォンにアプリをダウンロードしてもらう、そして利用し続けていただくには、魅力あるアプリでなければならないと考えます。
 例えば、民間の大手インターネット会社が作成した全国統一防災模試などは、大変リアルで、災害を想定しやすくするような工夫が凝らされています。専門家が行った調査によりますと、八割を超える人が南海トラフ巨大地震の情報そのものや内容を知らないということもいわれています。親しみやすいアニメ調もいいですが、バーチャルにでも想定しやすいようなコンテンツを加えていくなどの不断の改善も必要と考えます。
 そこで、たくさんのアプリがあふれている中で多くの都民に活用してもらうためには工夫が必要であると考えますが、都の方針を伺います。

○梅村総合防災部長 より多くの方々に利用していただける魅力的なアプリとするためには、民間のさまざまな意見やアイデア、技術を取り入れるとともに、その機能を拡張させていくということが重要であると考えております。
 そのため、開発に当たりましては、価格だけではなく、民間のアプリなどとの連携も含めましたさまざまな技術提案も評価し、開発事業者を選定いたしました。
 また、民間の知見を生かし、楽しみながら災害の備えを学べるゲームや災害時にも活用できる防災マップなど、コンテンツに工夫を凝らしたところでございます。
 今後、多くの方にダウンロードしていただき、さらに長く使い続けていただけるよう、来年度は、防災クイズやゲームで獲得可能なアイテム、シミュレーションゲームのパターン数をふやすなど、災害の備えを学べるコンテンツを追加するほか、「東京くらし防災」や防災マップなどの多言語化をさらに進めてまいります。
 今後とも、民間事業者など、さまざまな方のご意見を取り入れながらアプリの魅力を一層高めることで、都民一人一人の災害対応力の向上を図ってまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。機能拡張やパターン数をふやしていくなどのお答えをいただきましたが、多くの都民にダウンロードされるだけではなく、使い続けてもらえるような魅力あるアプリであり続けるよう、ぜひお願いをいたします。
 では、次の質問に移ります。
 最近、女性向けのイベントなどが数多く開催をされています。
 先般、三月には、東京都で防災ひな祭りや防災ウーマンセミナーを実施されました。私も防災ひな祭りに参加をさせていただきましたが、どのような成果があったと捉えているか、伺います。

○和田防災対策担当部長 女性防災人材育成事業のキックオフイベントといたしまして、防災ひな祭りを三月三日に開催いたし、都内在住、在勤の約三百人が参加をいたしました。
 このイベントは、防災に関するトークショーや避難所での健康維持のためのヨガなど、女性が防災に関心を持つきっかけづくりとして開催したもので、参加者からは、何かしなければと思っても、実際に何を始めていいかわからず対策をしていなかった、きょうをきっかけに外出時の備えを含め対策したい、会社の防災としても取り入れたいなどの声をいただいております。
 また、参加者がSNSに写真等を投稿し、それが拡散されることで、より多くの女性に防災対策に関心を持っていただくことができたものと認識しております。
 また、第一回防災ウーマンセミナーを三月十一日に開催し、約百六十人が受講をいたしました。
 このセミナーは、災害に備えて防災知識の基礎を学ぶもので、受講者からは、防災の知識を得られ意識が高まった、隣に座った人と情報交換できてよかったなどの声をいただいております。
 両日ともアンケート調査を実施しておりまして、参加者の意見も参考にいたして女性防災人材育成事業に取り組んでまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 これらのイベントでは、今までの防災や備蓄という概念を払拭するような内容で、ご答弁にもありましたが、トークショーやヨガ、そしてファッションショーを入れるなど、関心がない層へのきっかけづくりにもなったのではないかと考えます。地域で行われている防災訓練などではなかなか捉えられない層を、東京都、行政として補っていくという取り組みは大変重要だと感じました。
 会場では、かわいい設営の中で写真を撮り、すぐインスタグラムなどSNSにアップしている女性も多く見られ、現場に来た方のみならず、波及効果もあったと認識しています。私自身も、会場で会った方と、二人ぐらいですけれども、連絡先を交換させていただきまして、その後も情報交換をさせていただいております。
 質問を続けます。
 防災ひな祭りには、少ないながらも男性の参加者がいました。また、「東京くらし防災」も、男性が読み、非常に勉強になったとの声も聞こえます。
 女性視点の防災対策については、女性だけでなく、男性にも理解してもらう必要があると考えますが、見解を伺います。

○和田防災対策担当部長 災害時に地域の男性、女性がともに協力して地域防災活動を進めていくためには、平時から、男性は女性の視点の防災対策について理解をしておくことが重要であります。
 地域防災活動で活躍しているリーダーには、男性が多くなっております。こうした方を対象にこれまで実施してまいりました防災市民組織リーダー育成研修会の内容に、女性視点での防災対策といたしまして、避難所でのプライバシーの確保や防犯対策などの内容を盛り込み、理解を深めていただくよう取り組んでまいります。
 今後とも、災害時に男女双方が協力して防災活動に参画できるよう、取り組みを進めてまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。
 東日本大震災、そして二年前に起きた熊本地震では、避難所の運営で女性の視点が欠けているところがあり、強いストレスを感じた女性などが多かった、そして、被害についても、その話を伺うことがあります。
 避難所の運営などには、当然ながら男性も多くかかわってきます。また、市区町村の自治体の現場を預かる部署には、職種の柄もあり、男性の職員が多いのが現状です。ぜひ、女性だけでなく、男性にも女性視点の防災対策を広く知っていただく機会を引き続き設けていただければと思います。
 次の質問に移ります。
 先般、ニュースにもなりましたが、ことしの夏にも解禁の動きが出ております液体ミルクについて質問をさせていただきます。
 二年前に起きた熊本地震の際に、小池百合子、当時の衆議院議員が、フィンランド大使とともに、液体ミルク五千百九十パックを特に被害の大きかった阿蘇のこうのとり保育園の子供たちに提供し、被災地のママたちからも大変喜ばれました。
 震災の際には、ストレスから母乳が出にくくなるという話も伺います。そこで、この解禁の動きが見られる液体ミルクについては、ガス、水道などのライフラインがとまる可能性のある災害時に非常に有用であり、都民に広く普及、啓発していくべきと考えますが、見解を伺います。

○梅村総合防災部長 液体ミルクにつきましては、今後の普及に向けまして、多くの都民の方にその有用性などについて知っていただくことが重要でございます。
 これまで都では、「東京くらし防災」の第一回編集・検討委員会におきまして、知事も出席の上、液体ミルクの活用に向けた意見交換を実施するとともに、「東京くらし防災」におきまして、液体ミルクの特色や、実際に海外で利用した方の声などを紹介しております。
 また、都内で開催している防災普及啓発イベント、防災展におきまして液体ミルクを紹介するなど、多くの都民に液体ミルクを知っていただくための取り組みも行ってまいりました。
 今後とも、都が実施する講習会やイベントの場を活用しながら液体ミルクを広めていくとともに、国内での生産が始まり、都民が容易に入手できるようになった際には、日常備蓄の都民向けリーフレットに液体ミルクを掲載するなど、さまざまな機会を通じまして積極的に普及啓発を行ってまいります。

○荒木委員 ありがとうございます。乳児用については、粉ミルクの基準がなかった日本においては、まだまだ液体ミルクが広く知られるところではありません。日常の使用も有用でもありますので、ぜひ東京都の率先した普及啓発、そして、備蓄についても積極的に取り組んでいただけるよう要望をさせていただきます。
 最後に、我が党の森口議員が先般行いました一般質問を少し掘り下げさせていただきます。
 防災対策推進のためには宗教施設の活用も重要であり、一時滞在施設のみならず、東京都宗教連盟とのさらなる協力体制を構築していく必要があると考えますが、局長の所見を伺います。

○多羅尾総務局長 都における防災対策として、行政の取り組みだけでなく、共助の取り組みが極めて重要でございます。
 これまで、一時滞在施設の確保のため、民間企業に協力を求めるなどしてきたところでございますが、東京において大規模災害が発生した場合に備え、これまで以上に多様な共助のネットワークを広げていくことが不可欠でございます。
 東日本大震災とか熊本地震の記憶の風化はあってはならないことでございますけれども、やはり時間の経過とともに、そういう傾向がないとはいえません。そのようなことが民間企業の協力の姿勢にも微妙にあらわれてきておりまして、都といたしましては、民間との協力関係について新しいフェーズを開拓する、こういうことも必要と、今、認識しております。
 宗教施設については、都内に点在し、数多くの施設があることに加え、市街地であっても比較的広い敷地を持ち、災害時も活用可能な井戸を保有している施設もあるなど、防災対策に生かすことができるポテンシャルを持っており、これまで以上に連携を深めていく必要があると認識しております。
 このため、都は、平成二十九年九月に都知事と東京都宗教連盟の幹部が面会し連携強化を確認し、これを契機として、新たな連携体制の構築に向け、今後の防災対策における協力の進め方について議論を重ねているところでございます。
 現在、各宗教法人の防災対策に関する協力意向や施設の現状を把握するため、都と宗教連盟が連携し、連盟傘下の宗教法人に対し、一時滞在施設に加え、地域住民を受け入れる避難所の確保への協力意向や、施設の耐震性、井戸の有無などを伺うアンケート調査を実施する方向で調整を進めております。
 今後、東京の防災力の向上に向け、区市町村とも連携の上、宗教法人のポテンシャルを都の防災対策に生かすべく、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

○荒木委員 局長からの力強いご答弁、まことにありがとうございます。
 一時滞在施設のみならず、避難所としての可能性、そして、熊本地震の際にも、飲み水というよりも、衛生面でも非常に大切な生活用水として活躍した井戸の有無についても調査をあわせて行う予定ということで、帰宅困難者対策を初め、民間企業への協力のお願いを継続しつつも、宗教施設を初め、都内に存在するあらゆる施設の可能性を検討していただくことを要望し、質問を終わらせていただきます。

○中屋委員 私の方から、セーフシティ東京防災プランについて何点か質問させていただきたいと思います。
 これまで我が党は一貫して、東京の安全・安心を都政の最重点の課題として取り上げてまいりました。特に東日本大震災、熊本地震などの災害から教訓を真摯に引き出しまして、都の防災対策を計画的、総合的に推進すべき旨、繰り返し求めてまいりました。
 これに対応し、都も、平成二十四年の地域防災計画震災編改定や平成二十六年の東京の防災プラン策定など、減災目標や目指すべき将来像を明示した上で包括的な計画などを策定いたしまして、都としての対策を進めてきたものと理解しております。
 そうした中で、今般、都はセーフシティ東京防災プランを策定するとしておりまして、この機会に、改めてその目的、効果を確認することとしたいと思います。
 いうまでもなく、防災上のプランは、単なる事業の取りまとめでいいわけではありません。過去の災害の教訓に学び、庁内外への指針として、都としての積極的な対策の推進に資するものでなければなりません。この点で、策定の背景がまず問われなければならないというふうに思います。
 今回、セーフシティ東京防災プランの策定に至った背景、目的について伺います。

○西川防災計画担当部長 首都直下地震など自然災害の脅威に直面しております東京において、東京二〇二〇大会も念頭に都民の安全・安心を確保するためには、防災対策の目標などを都民とも共有した上で、ハード、ソフトの対策を計画的、迅速に進めることが必要でございます。
 また、公助のみではなく、災害への万全な備えには不可欠である自助、共助の取り組みをさらに進展させるためにも、防災対策全般に対する都民の理解と共感を一層深めていくことが強く求められております。
 こうしたことから、都民の理解と共感を得ながら防災対策を一層加速させるため、都は、セーフシティ東京防災プランを新たに策定し、二〇二〇年度までの具体的な工程の明示や進捗管理による対策の着実な実施、その後の方向性を示すとともに、わかりやすさによる公助の取り組みの重要性と自助、共助の取り組みの必要性への理解促進を図ることといたしました。

○中屋委員 策定の背景はわかりました。
 過去の教訓などを十分に踏まえたものでなければ、実効性に限界が生じてしまいます。プランは事業計画であるということであれば、こうした教訓を積極的に計画に取り入れ、都の防災対策を一歩でも前進させようとする姿勢が極めて重要だというふうに思います。また、そうしたプランとなることで、教訓から学び、対策を具体化する姿勢が全庁的にも共有されると考えられます。
 セーフシティ東京防災プランには、過去の災害からの教訓などがどのように反映されているのか、伺います。

○西川防災計画担当部長 セーフシティ東京防災プランでは、東日本大震災や熊本地震などの教訓を踏まえ、さまざまな取り組みを事業計画として反映するよう努めております。
 東日本大震災の教訓といたしまして、行政だけではなく、多様な主体の防災力の発揮の重要性が改めて認識されたことも踏まえまして、都民の理解と共感に基づく自助、共助のさらなる進展につなげていくため、本プランでは、グラフ等を活用したコラムの掲載などにより、わかりやすさを追求しております。
 また、熊本地震の教訓といたしまして、応援受け入れ体制や災害廃棄物処理体制の整備の重要性などが確認されたことから、それに基づく対応といたしまして、受援応援計画、東京都災害廃棄物処理計画策定などの新たな取り組みを掲載し、その具体化に努めております。
 このように、本プランでは、過去の災害から得た教訓の反映と、その計画化、具体化によりまして、防災対策の実効性の一層の向上を図っております。

○中屋委員 熊本地震の教訓などを中心に過去の災害に学んで、都における自助、共助、公助を進めるために取り組みを進めていることがよくわかりました。
 他方、最近も他県での被害が記憶に新しいのが、東京においても島しょ部が火山噴火災害の危険にさらされていることも忘れてはならないというふうに思います。我が党は、この間、一貫して、警戒すべき旨と対策の重要性を訴えてきたわけであります。
 そこで、このプランでは、火山噴火対策をどのように取り上げているのか、伺います。

○西川防災計画担当部長 都内におきましては、伊豆大島など島しょ部の六島が活動火山対策特別措置法により警戒地域の指定を受けておりまして、島しょ部での火山対策として、これまでも、平成二十一年度における地域防災計画火山編の作成や気象庁と連携した火山観測など対策を進めてきたところでございまして、その後は、平成二十七年の法改正を受けた火山防災協議会の立ち上げなど、その取り組みを推進してまいりました。
 こうした取り組みも踏まえまして、本プランにおきましても、島しょ地域における火山噴火の項目を新たに設けまして、災害シナリオを作成した上で、火山防災協議会における各島の火山のハザードマップの作成や地域防災計画火山編の修正に加えまして、砂防施設整備や迅速な避難に向けた港湾施設整備など、ハード、ソフト両面の取り組みをプランに位置づけることといたしました。
 また、本プランにおきましては、平成三十二年度までに六島全ての避難計画の策定を目指すことを目標として明記し、毎年度、その進捗状況を公表していくなど、プランの策定を契機といたしまして、都における火山防災対策をさらに推進してまいります。

○中屋委員 火山噴火対策においても、その推進が図られているということがよくわかりました。
 これまでのやりとりで、我が党が一貫して提言をしてきました計画的、着実な防災対策の推進の一環として、このプランが作成されたものと理解できます。
 他方、こうした計画は、つくることが目的ではなくて、それが十分に指針として活用され、内容の具体化と進捗管理の徹底が相まってこそ、初めて有効な計画となると思います。その点で、総務局は、みずから策定したプランを掲げて、全庁の先頭に立って防災対策を加速させていくべきと考えます。
 セーフシティ東京防災プラン策定を契機に、これを取り組み加速の指針として、全庁を挙げて防災対策を具体化、推進していくべきと考えますけれども、局長の見解を伺います。

○多羅尾総務局長 東京二〇二〇大会まで二年となった今、首都直下地震を初めとするさまざまな災害を念頭に置き、万全の対策を図っていくことが重要でございます。
 このため、都は、セーフシティ東京防災プランを策定し、公助の取り組みのさらなる加速と都民の理解と共感に基づく自助、共助のより一層の進展により、安全・安心の確保に努めていくことといたしました。
 本プランでは、さまざまな工夫を凝らしてわかりやすさを追求しながら、地震や風水害等の災害ごとに取り組みを網羅し、女性視点の対策や熊本地震の教訓の具体化など新たな施策も加え、ハード、ソフト両面で総合的、効果的な対策の推進を図っております。
 今、理事のお話にもございましたように、災害に学ぶ、教訓を生かす、非常に大切なことでございますが、じゃ、具体的にどうするのかというのが次の問題だろうと思います。
 今回のプランにおきましても、わかりやすいグラフであるとか、熊本地震の被災者の方のアンケートなどをそのまま見ていただくような形にいたしましたけれども、今後とも、その教訓をどうやってわかりやすくするかということに努力してまいりたいと考えております。
 総務局は、こうした全庁を挙げた取り組みの先頭に立って、都民の安全・安心を確保するべく、自助、共助、公助を一体とした東京の防災対策を全力で前へ推し進めていく決意でございます。

○中屋委員 多羅尾局長の強い決意を伺いました。
 二〇二〇大会まで、あと二年となりました。開催都市として万全の防災対策が求められるとともに、防災に向けて都民の力を結集することも大事だというふうに思います。
 都には、具体的な取り組みをさらに早く、着実に進められるように改めて要望いたしまして、質問を終わります。

○谷村委員 それでは、初めに、多摩・島しょ地域の消防団に対する支援について質問いたします。
 地域防災力の中核として、都民の皆様の生命と財産を守るために、日々、災害対応や訓練に従事してくださっている消防団の皆様ですが、特別区二十三区と多摩・島しょ地域とでは管理運営形態が異なることなどから、その装備の整備状況についても大きく違いが生じております。
 公明党は、この新しい議会構成の中でこそ、そして小池知事の体制の中でこそ、この多摩・島しょ地域の消防団の装備については、一気にその課題解決を進めようと、昨年、第四回定例会の代表質問でも、私が担当して取り上げさせていただきました。
 そのきっかけは、特別区二十三区の消防団には、平成三十年度予算で、一斉に全ての分団にAEDが配備されるという東京消防庁の予算になっていたからであります。それに対応して、多摩・島しょ地域には、全ての本団に三年かけてドローンをリースするということでありましたので、一旦はそれでよしとしました。
 しかし、その直後に三多摩消防団連絡協議会の瀬古毅会長にお会いする機会があり、二十三区の消防団と多摩の消防団の装備の格差について、詳細な実態をお伺いいたしました。
 例えば、昨年の春ごろですけれども、小池知事が消防の会合に来られて、消防団の皆様のヘルメットを全て新しいものにしますとおっしゃったそうですけれども、知事がおっしゃるのだから、多摩あるいは島しょ地域もそうなるのかといえば、いや、これは二十三区だけのことですと。また、昨年秋には、村上消防総監が消防の会合に来られて、全ての分団詰所にテレビとDVD機器を設置し、NHK受信料も都が負担しますという話をされましたけれども、これも二十三区だけの話であります。
 恐らく小池知事は、当時は、二十三区特別区と多摩・島しょ地域の消防団の管理運営の違いを余りご存じなかったのかもしれません。
 そこでまず、特別区の消防団に、過去五年間、平成二十五年度以降に配備された装備について、多摩・島しょ地域の消防団ではどの程度配備しているか、特別区と比較した配備率についてお伺いいたします。

○梅村総合防災部長 消防団は、消防組織法の規定に基づきまして、特別区については東京消防庁が、多摩・島しょ地域については各市町村が管理運営をしておりまして、基本的には、特別区では消防署ごとに、多摩・島しょ地域では市町村ごとに設置をされております。
 特別区の消防団に配備されました装備について、特別区を基準として多摩・島しょ地域消防団における配備率をお示しいたしますと、平成二十五年度に特別区消防団に配備をしたリヤカーは九%、二十五年度と二十八年度の二カ年で配備した救命胴衣については一〇%、平成二十六年度に配備した携帯用油圧式救助器具の油圧ジャッキを含む配備率は四〇%、平成二十七年度に配備したMCA無線機は四〇%、平成二十八年度に配備したデジタル受令機は八一%、平成二十九年度に配備した防火帽、団旗、これは消防団の旗でございます。そして、テレビ、レコーダーにつきましては、防火帽が七〇%、団旗が一〇〇%、テレビ、レコーダーについては、管理運営する市町村も把握をしていないという状況でございます。

○谷村委員 今ご答弁いただきましたけれども、救命胴衣は一〇%しか多摩・島しょの消防団には配備されていない、携帯用油圧式救助機器の油圧ジャッキを含む配備率は四割にしかなっていない、MCA無線機は四割、四〇%、デジタル受令機では八一%、防火帽は七〇%、テレビ、レコーダーが詰所に配備されているかどうかということを管理運営する市町村も未把握、よって東京都も承知していないという、こういうご答弁でございましたけれども、特別区では一〇〇%配備されている装備が、多摩・島しょ地域ではこれだけ配備率が低いという、過去五年間を見ただけでも状況が大きく異なっているわけであります。なぜこれだけの格差が生じてしまったのか。
 先ほど答弁がありましたけれども、二十三区の消防団は東京消防庁が、多摩・島しょ地域は各市町村が管理運営しているからといっても、多摩・島しょ地域で活躍している消防団の皆様にはご理解はいただけないわけでございます。同じ東京都でこれだけの格差が生じているということは、もはや看過できない事態であります。
 村上消防総監とも、この点につきましてはお話をさせていただきました。その内容につきましては、ここではお話しできませんけれども、私ども都議会公明党が動くしかないと決意をさせていただき、その後、二カ月間かけて調整をさせていただきました。ご協力いただいた方々に改めて感謝を申し上げます。
 まず、財政面についてですが、都内消防団の団員数は総数で二万二千六百人。この二万二千六百人のうち、二十三区が六割、多摩・島しょ地域で四割の団員、六対四の団員数の割合で活動されております。
 しかし、この五年間の東京都から支出された消防団関連経費の予算では、二十三区では平均四十一億円。毎年、毎年四十一億円。多摩・島しょ地域には平均で一億二千六百万円。東京都からの支出に限定すれば、多摩・島しょ地域には毎年平均一億二千六百万。二十三区と比べてわずか三%。消防団の数でいけば四割を占めている多摩・島しょ地域の消防団に対する関連費が、東京都で支出しているのは平均一億二千六百万。二十三区と比べてわずか三%にすぎないという、この九七対三の割合、これには、従前の総合防災部の取り組みにも少なからぬ課題があったものと私は思っております。
 まず、装備基準という考え方が、多摩・島しょ地域の消防団に対して都にはなかった。多摩・島しょ地域の消防団の基準装備というものは、何をどれだけそろえるべきかという、そういう基準を持っていなかった。各市町村でやってくださいよ、それで応援をしますよというスタンスでありました。
 これを今回は、私どもは、東京消防庁が配備をしている二十三区の消防団の装備を標準として考えて多摩・島しょ地域の消防団の装備の基準とするべきである、このように主張させていただきましたところ、都知事、小池知事の方からは、その二十三区の消防団の装備基準を明確にするという、この点が大きな前進をしたわけであります。
 しかし、財政面では、装備費の二分の一は市町村の負担となり、また行政理論上は、実際には市町村がその二分の一を負担するには無理があるわけであります。
 この点につきましては、市町村総合交付金の増額、このたび、私ども都議会公明党の知事への予算要望を受けて、局要望にはなかった五十億円の増額で過去最高額を計上していただきました。このたび新しく創設された政策連携枠の中で、待機児童対策あるいは電気自動車の普及促進対策と並んで多摩・島しょの消防団枠を設けていただき、格差解消に向けて大きく動き始めたことになります。
 先日の都議会公明党の代表質問に対し、小池知事から、多摩・島しょ地域の消防団の装備については、特別区消防団の装備を基準として消防団活動の環境整備を積極的に行っていくという画期的な答弁があったところであります。
 そこで、特別区二十三区の消防団の装備との格差解消に当たっては、一気に格差を解消するといっても、それぞれ市町村によって状況が異なりますので、どの装備から解消していくかにつきましては、都は、各市町村の、あるいは各市町村消防団の自主性、主体性を尊重しながら取り組んでいただきたいと思いますが、今後の取り組みについてご答弁をお願いします。

○梅村総合防災部長 特別区を基準といたします多摩・島しょ地域の消防団の装備の拡充に際しましては、都と市町村が十分に連携し、市町村が地域の実情に応じて主体的に配備を進めていくための環境整備を行っていくということが重要であると認識をしております。
 そのため、都は、東京消防庁と連携し、特別区における装備の詳細な配備状況について市町村へ情報提供を行うとともに、各市町村がその情報を踏まえつつ、消防団の意見や地域の状況を考慮して優先的に配備したいと考える装備について、改めて調査を実施いたします。
 都は、調査結果を踏まえまして、平成三十年度から、市町村がその優先順位に応じまして自主的、計画的に装備を拡充できるよう、積極的に支援を行ってまいります。

○谷村委員 明快なご答弁をありがとうございます。
 東京消防庁と連携し、装備の詳細な配備状況を市町村へ情報提供していただくと。これがなぜ今までなかったのかという思いでもありますけれども、これからそのようにしていただくということで、その情報を各市町村にご提供いただき、どの不足部分から充てていくか、拡充していくかということを調査していただくと。
 これを平成三十年度調査にとどめることなく、平成三十年度から、市町村がその優先順位に応じて自主的、計画的に装備を拡充できるよう、積極的に支援をしていただくというふうにご答弁いただきました。各市町村の装備の状況もそれぞれ異なっておりますので、今後、二十三区の装備を標準にした装備の拡充を速やかにお願いしたいと思います。
 今回、市町村総合交付金に新たに政策連携が設けられ、その対象項目に、繰り返しになりますけれども、消防団活動の充実を位置づけていただきました。
 この政策連携枠を活用した消防団の装備の充実に対する財政的な支援の考え方について、市町村総合交付金を統括される行政部としての所見をあえて求めたいと思います。

○野間行政部長 市町村におけます消防団活動の充実には、装備の配備に係る市町村の財政負担も考慮する必要がございます。
 市町村消防団の装備の充実に当たりましては、総合防災部と連携を図りまして、特別区消防団の配備を念頭に、政策連携枠を活用した継続的な支援を基本としていきます。
 平成三十年度交付分から効果的な支援が行えますよう、今後、具体の制度設計を進めてまいります。

○谷村委員 行政部長からも、特別区消防団の配備を念頭に、政策連携枠を活用した継続的な支援を基本としていただく、三十年度交付分から--ちょっとこれは、また後で市町村総合交付金の件につきましては触れさせていただきますけれども、平成三十年度交付分から効果的な支援が行えるよう、具体の制度設計を進めていただくということで、速やかなご対応をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、その市町村総合交付金について質問いたします。
 市町村総合交付金は、先ほども触れましたけれども、昨年度より五十億円増額され、平成三十年度は五百五十億円となりました。繰り返しになりますけれども、平成三十年度の予算編成に当たり、私ども都議会公明党が小池知事に対して強い要望を出させていただいた上での過去最高額、そして過去最高の積み上げ額となったものであります。当初の総務局要望額では五百億円となっていたものを五百五十億円としていただいたわけであります。
 しかし、私は、まだまだこの金額では少ないと思っております。総務局あるいは行政部に該当する予算額の中でも、特別区二十三区への支出金額を比べても、この市町村総合交付金の伸びしろはまだまだあると思っております。
 また、一昨年の十一月二十二日の本委員会で、この市町村総合交付金のあり方について改革を進めていただくよう、強く主張させていただきました。市町村の自主性、自立性、そして、交付額とその算出方法についての透明化を求めたわけであります。制度創設から十年間は、市町村別金額、どの市町村に幾ら市町村総合交付金が交付されたのかという、その算出金額も明らかにされてこなかったわけであります。それを変えていただくよう、強く促させていただきました。
 現在の見直し状況についてお答えいただきたいと思います。

○野間行政部長 市町村総合交付金は、市町村が行う各種施策に要する包括的な財源補完制度といたしまして、各団体の住民福祉の増進や健全な財政運営などに寄与するものでございます。
 一方で、昨年度、副委員長からご指摘がありましたとおり、その交付額決定に当たりましては、市町村の主体性、自立性に配慮すること、算定方法をよりわかりやすいものとすることが必要と考えてございます。
 そのため、市町村の一般財源の補完という、これまで本交付金が果たしてまいりました役割を維持しつつ、都政の見える化を推進する観点から算定方法の客観性、透明性の向上を図るなど、交付額決定のあり方を検討しております。

○谷村委員 大きな改革ですので、時間がかかるのはいたし方ないことではありますが、この見直しの基本的な方向性についてご説明をお願いいたします。

○野間行政部長 市町村総合交付金は、各市町村の実情や地域が抱える課題に即しまして、ハード、ソフトの区別なく幅広く活用されており、その構成は、財政規模や財政力等の指標により算定されます財政状況割、市町村の行財政努力の成果をもとに算定されます経営努力割、市町村の行うさまざまな地域振興の取り組みを支援いたします振興支援割となってございます。
 そのうち振興支援割につきましては、市町村の公共施設の整備などのまちづくりの状況や個別の事情をヒアリングにより把握し算定しておりますが、市町村からは、その算定方法がわかりにくいという意見がございまして、算定の透明化を含めた交付額決定のあり方を検討する必要があると考えたところでございます。
 今回の見直しでは、算定方法をよりわかりやすく整理いたしまして、交付額算定の透明性の向上を図る観点から、例えばまちづくりに対する支援につきまして、これまで個別事業ごとに算定を行ってきたものを、各市町村の投資的経費など客観的な指標をベースに算定することなどを検討してございます。
 また、支援の対象となります項目につきまして、市町村の今後の喫緊の課題であります公共施設の複合化等に伴う既存施設の解体、撤去経費を新たに加えることも検討しております。
 こうした観点から、平成三十年度からの交付に向け、市町村との意見交換を行っておりまして、ことしの夏を目途に算定方法を固めてまいります。

○谷村委員 交付金額の算定に当たって、都への資料提出、市町村の自主性、自立性あるいは自治の根本にかかわりかねない市町村へのヒアリング、この解消などは、再三再四、求めてきたところであります。
 各市町村の事務負担の解消を図っていただきたいと思いますが、見解を求めます。

○野間行政部長 今回の見直しによりまして、例えばまちづくりに対します支援について、算定方法の簡素化を図ることで、算定に当たっての市町村の資料作成等の事務負担の軽減が図られるものと考えております。
 また、算定方法などをよりわかりやすく整理することで、各市町村が交付額の見通しを立てやすくなり、主体的な予算編成につながっていくものと考えております。
 市町村の一般財源の補完として、市町村にとって使い勝手のよい仕組みとなるよう検討を進めてまいります。

○谷村委員 それで、その上でなんですけれども、今、平成三十年度の予算審議を都議会でやっているわけですが、平成二十九年度の市町村別交付金額は、発表はいつ行われるのでしょうか、あるいは行われたのでしょうか。

○野間行政部長 交付額の決定に当たりましては、正確な算定を行うため、まちづくりに関する経費につきましては、事業別に市町村の執行見込み額を確認してございます。加えまして、先月開催した知事と市町村長との意見交換の結果も踏まえ、三月上旬に最終的な交付額を決定しております。
 先週には市町村に交付額をお知らせしており、こうした過程を経て、市町村別の交付額について、本日、今、十四時ちょうどぴったりぐらいなんですが、公表を行う予定でございます。

○谷村委員 交付額の見通しを立てやすく、主体的な予算編成につながるように改革をしていただいているわけですけれども、じゃ、幾らおりてくるんですかというふうになったときに、この三月十九日、二時、今ちょうどですけど、この時間帯に発表されているということ自体、私は遅過ぎると思います。
 平成三十年度の予算審議も、市町村議会によっては既に終わっているところもあります。これは平成二十九年度の話です。だけど、もう平成三十年度の予算の審議が市町村議会では終わっているところもあるわけであります。各市町村の主体的な予算編成につなげるためには、この交付額の決定時期というものを大幅に早めるべきであると思います。
 先ほど、最終的な見直し内容は夏ごろまでかかるとのことでしたけれども、市町村にとって、自主性、自立性、そして、わかりやすい透明性のある見直しになることを期待しております。
 平成二十九年度にどの市町村に幾ら交付金が行くのかというのが、きょう、今、この時間に発表されているんです。余りにもこれは遅過ぎます。
 そして、前回、この市町村総合交付金のときに申し上げさせていただきましたけれども、本来であれば--平成三十年度予算審議を今ここでしているわけです。この平成三十年度予算を審議している中で市町村別に幾ら交付金が行きますよというのが出てきて、議論が成り立つわけであります。
 今やっと平成二十九年のが出てきているということは、平成三十年度予算について、これまで、実は市町村総合交付金について都議会で議論するタイミングも場所もなかったということなんですね。二十九年度の市町村別交付金額が今明らかになるということ、今、都議会は平成三十年度予算を審議しているわけです。繰り返しになりますけども、本来はこの段階で、市町村別にどれだけの交付金額が、五百五十億円という金額が行くんですかというものがあって、本当の議論ができるものだと思います。
 これはちょっと、市町村総合交付金の算定の仕方も、年に四回も市町村の担当者を呼んでヒアリングをして、どれだけの投資的経費があるから、じゃ上乗せしましょう、減額しましょうという、自治の根幹にかかわるようなヒアリングというものも何とかしてもらいたいという、さまざまな改革をしていただいておりますけれども、金額決定がこの時期というのであれば、これは余りにも遅過ぎますし、これを改革しなければ、市町村総合交付金の改革は何も進まなかったことにもなりかねません。
 少しでもこの決定時期を大幅に早めていただきたいと思いますが、局長、答弁をいただけますでしょうか。

○多羅尾総務局長 市町村総合交付金の交付については、市町村にとって使い勝手がよいことが必要でございますが、当該年度のできるだけ早い時期に公表できるようにすることが課題と認識しております。
 なお、交付額の算定に当たっては、交付額全額の確定を早くするのか、あるいは交付額の一定割合分を仮算定して早く内示するのか、さまざまな方法がある、工夫の余地があろうと考えております。
 このような点も念頭に置きまして、市町村にとってよりよい交付額の算定ができるよう、制度設計全体の中で検討してまいりたい、このように考えております。

○谷村委員 ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いをいたします。
 最後に、帰宅困難者対策について、一問、質問させていただきます。
 都は、大規模地震が発生した際には、帰宅困難者を抑制するために、三日間は安全な場所にとどまるよう広く呼びかけております。津波を警戒しなければならない地域では、地震だ、逃げろという、津波てんでんこのような状況になりますけれども、東京のような都心の場合は、二次被害を想定して、地震だ、とどまれということになるのだと思いますが、帰宅困難者というか、地震発生時に都心に身を置いている方々が安心して三日間そこにとどまるには、何といっても家族の安否確認ができることが最低条件であります。
 幾ら各事業所に備品を備えても、家族の安否を考えると、自分だけ、のうのうと安全な場所に避難しているということはできません。三日間たって家に着いたとき、家族が大変な状況だったということがわかって、あなただけ、そういうところにとどまっていたのねという話になると、これは大問題になるわけであります。
 七年前の東日本大震災の際には、家族との安否確認に必要となる通信事業者が提供する災害伝言サービスはほとんど利用できませんでした。
 私は、以前の代表質問でも、この安否確認サービスの技術開発と機能の拡充について質問をさせていただきましたが、この間、都として通信事業者にどういう働きかけを行ってきたのか、また、通信事業者の対応状況について、どの程度把握していただいているのか、お伺いをいたします。

○和田防災対策担当部長 大規模地震の発生時に災害伝言サービスを通じて家族の安否を円滑に確認できるような環境づくりに向け、事業者に対して積極的な働きかけを行っていくことが重要であります。
 このため、都は、国や通信事業者が参加する会議体におきまして、情報通信基盤の強化に向けた取り組みについて議論を行うとともに、災害に強い通信基盤の整備に向けて、国への提案要求を行ってまいりました。
 東日本大震災以降、各通信事業者では、停電対策のため、基地局への予備バッテリーの整備を進めるとともに、特定のエリアを機動的にカバーできるよう、車載型基地局などの整備を進めております。
 その結果、東日本大震災と熊本地震のそれぞれの時点で比較をいたしますと、全国で予備バッテリーが設置された基地局につきましては、東日本大震災の当時、約千局だったものが、熊本地震の時点では約五千八百五十局と六倍近くとなっております。また、車載型基地局につきましては、約四十台だったものが、約百四十台と三・五倍にまで増加をしております。
 また、大規模災害時における人口密集地の通信確保に向けまして、通常の基地局とは別に、広域のエリアをカバーする大ゾーン基地局の整備に東日本大震災以降に新たに取り組みまして、熊本地震の時点では約百十五局が整備済みとなっております。
 今後も、災害時に通信がよりつながりやすくなるよう、車載型基地局の効果的な配置など通信基盤のさらなる強化に向けて、事業者に働きかけを行ってまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。
 大規模地震の発生時には、繰り返しになりますけれども、家族の安否が迅速に確認できるよう通信環境を確保することが、帰宅困難者対策における最重要課題であります。
 都が進めている一斉帰宅抑制の鍵を握るのは、家族の安否情報であります。引き続き、都のより一層の積極的な取り組みを期待して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○原委員 それでは、何項目か質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、二〇二〇改革プランのことについて伺います。
 二〇二〇改革プラン(素案)が出され、そこには施設サービス魅力向上プロジェクトが位置づけられました。
 まず、このプロジェクトの目的を伺います。

○小笠原都政改革担当部長 施設サービス魅力向上プロジェクトは、都民と都政との直接の接点である各種施設の利便性等につきまして、さまざまな利用者の視点に立って点検、評価し、その結果をもとに必要な改善を図って都民や都への来訪者の満足度を高めることで、都民の信頼に支えられた都政を実現することを目的としております。

○原委員 さまざまな利用者の視点に立ってということはとても重要で、この素案を、このプロジェクトの内容について書かれた資料も読ませていただくと、高齢者や障害者、外国人といった利用者の視点による点検、評価ということも記述をされています。大変大事だと思います。
 具体的に誰が点検を行っていくのか、該当するこうした方々と一緒に現地へ行って、点検をして意見を伺うなどのことは予定をしているのか、伺います。

○小笠原都政改革担当部長 施設の点検につきましては、私ども都政改革本部の事務局と、あと所管局とで協力してやっていきたいと思っておりますけれども、その他、どういう形でほかの方の協力が得られるかは、この後、検討してまいりたいというふうに考えております。

○原委員 わかりました。ぜひ検討して障害者の方々などのご意見なども反映されるといいなと期待をしておりますが、プロジェクトの進め方では、この内容を読みますと、現時点では、公園や動物園百三十施設、文化施設八施設、スポーツ施設十施設を対象としているというふうに書かれています。
 今回対象としていない施設については、どのようにしていく考えでしょうか。

○小笠原都政改革担当部長 本プロジェクトにおきましては、不特定多数かつさまざまな人々の利用が想定される公園、動物園、文化施設及びスポーツ施設のうち、特に来場者、来園者の多い施設を対象といたしまして、都政改革本部事務局が所管局と協働して点検、評価を行ってまいります。
 その後、こうした取り組みの手法や成果につきましては、所管局と共有いたしますとともに、全庁的に展開いたしまして、各局の自律改革として進めてまいります。

○原委員 私は、急がれる施設、点検、評価が必要だなと思っている施設として都庁があると思っています。不特定多数の方も当然利用しますし、展望台などもあります。また、現時点でも、都庁は広いということもあって、わかりにくい、もっと表示をふやしてほしいなど、さまざまな声があり、また東京の顔でもあるので、私は、都庁の点検、評価というのは、二〇二〇年を考えても、急いで行う必要があるのかというふうに思っています。
 例えば、車椅子の方が大江戸線から都庁に入るのに、エレベーターを利用して入館する場合に、一旦、外に出なければなりません。車椅子用のスロープは屋根もなくて、ぬれてしまいます。先日も、肢体不自由の方で電動車椅子を利用されている方から、そのことを知っていますか、実際に見てくださいといわれました。いつも通っている場所ですけれども、改めて確認をしました。
 大変スロープも長いですので、この間を傘もなくぬれて入られるんだということを改めて考えさせられましたが、こうしたところも含めて、最も困っていることについて、他局とも連携して対応される、そういうプロジェクトにしていっていただきたいというふうに思いますが、お考えを伺います。

○小笠原都政改革担当部長 本プロジェクトにおきましては、点検の対象として、公園、動物園、文化施設、スポーツ施設を対象としておりますけれども、その後、各局と、こうした私どもの取り組みについては情報提供して共有してまいりたいと思います。それぞれの所管局とも、そのときにまた相談していきたいというふうに考えております。

○原委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 二〇二〇改革プランの目的の中には、三つのシティーを実現するためには、これまでの都の仕事のあり方を見直して、生産性を向上させるとともに、都庁の機能強化を図る必要があるとあります。
 しかし、私は、この改革プランの素案を見ていきますと、人員体制の強化についての言及が極めて弱いというふうに感じています。特に、今回取り上げた施設サービス魅力向上プロジェクトは、大変大事な取り組みだと思いますけれども、今の人員体制で果たしてできるのかということも思わざるを得ません。
 また、この五年間ほどを見ても、精神疾患によって三十日以上の休暇をとっている職員比率というのは全く減っていないという状況にもあって、長時間労働の是正や健康に配慮した職場環境へのさらなる努力と人員体制の強化が必要であるということを改めて指摘いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、市町村総合交付金について伺います。
 市町村総合交付金については、市長会、町村会からの予算要望でも、毎年増額も要望されてきています。来年度の予算案では、五十億円増額されて五百五十億円とされており、極めて重要だと受けとめています。
 改めて、そもそも市町村総合交付金の基本的な考え方はどういうものなのか、伺います。

○野間行政部長 市町村総合交付金は、住民福祉の向上や市町村の健全な財政運営などに寄与することを目的といたしました、市町村が実施する各種施策に要する一般財源の不足を補完するものでございます。

○原委員 基本的な考え方はそのようなことだということですが、来年度の予算案では、増額をすると同時に、新たに政策連携枠が設定をされました。増額する五十億円のうち二十億円を政策連携枠として、保育園待機児対策、消防団活動、電気自動車の導入の三つの項目が挙げられています。
 なぜ政策連携枠を設定したのか、伺います。

○野間行政部長 政策連携枠は、市町村において、都と市町村が連携して取り組む施策に活用していただくこととしたものでございます。
 三十年度は、今お話がありましたように、待機児童対策、電気自動車の導入、消防団活動の充実などの政策課題を設定してございます。

○原委員 今後も、この政策連携枠というのは、来年度、それから、それ以降も継続をしていくという考えなのでしょうか。そうであるとすれば、対象項目がふえる、あるいは変更する、こういうことも考えられるのでしょうか、伺います。

○野間行政部長 政策連携枠の対象となります項目など具体の支援内容につきましては、市町村のご意見も聞きながら制度設計を進めるところでございまして、現時点では詳細について申し上げられる内容はございません。

○原委員 制度設計を進めている段階だということです。
 では、市町村が進めたい施策が、必ずしも政策連携枠に当てはまらない場合もあります。二十億円というふうに伺っていますけれども、二十億円を使い切るとはならない場合もあるのではないでしょうか、いかがでしょうか。
 その場合、柔軟に対応することを求めますが、いかがでしょうか。

○野間行政部長 政策連携枠につきましても、市町村におけます取り組みに要する一般財源を補完する重要な財源でございまして、市町村が使いやすい仕組みとすることが必要でございます。
 ただいま制度設計中でございますので、こうした観点から、市町村のご意見も聞きながら具体の設計を進めてまいりたいと考えてございます。

○原委員 具体の制度設計はこれからということなので、次に聞くこともこれから検討されるんだろうと思うのですが、ただ、ちょっと気になるので伺うのですけれども、今回、三つのメニューが挙げられていますけれども、この三つのメニューも、それぞれを見ていくと、市町村にとってどういうところで使いたいかというのは、それぞれだと思うんですね。
 それで、今回の待機児とか消防団などに、どういう内容であれば政策連携枠に該当するのかというような基準ですね、誰にでもわかるようなそういう基準は設定をされているのでしょうか。それとも、これからそれも設定をしていくということになるのでしょうか。

○野間行政部長 政策連携枠の具体の内容につきましては、現在、制度設計を進めるところでございますので、基準につきましても制度設計の中で考えていくところでございますので、詳細について申し上げる内容はございません。

○原委員 これから制度設計をしていく、市町村の意見も聞きながらということですので、丁寧に進めていただきたいということを強く要望したいと思います。
 どういうものが該当するのかという基準などもわからないわけですので、市町村からすると不安材料でもあると私は思っています。
 また、三つの項目に当てはまっても、二十億円を単純に三十九市町村でとなれば、逆に全く不足するということも考えられるわけで、そういうときにどうなるのかということが、なかなか市町村としても先が見えないというのがあると思います。
 今回、政策連携枠で挙げられた待機児解消や消防団活動の強化というのは、市町村において切実な課題だと私も考えています。ある市では、消防団の被服のかえがなくて、一日のうちに二度出動があったときに、ぬれたままのものを着ていかざるを得なかった、せめてかえが欲しいなどの本当に切実な声も上がっていまして、自治体によっては二年に分けて予算化をするなど、大変な努力をされていると受けとめています。
 こういうところに市町村総合交付金を活用していくことができるということで、政策連携枠でそのことは示されたのですけれども、ただ、大事なのは、政策連携枠に当てはまるかどうかということよりも、本当に必要なところに使えるかどうかということだと思います。
 ご答弁の中で、政策連携枠であっても、一般財源を補完する財源だというお話がありました。この点は、やはり重要だというふうに思います。現場からは、交付金がふえることは本当によかったという声がたくさん上がっている一方で、政策連携枠の項目がどういうふうになっていくのかという先を考えると心配、必要なところに充てられるようにしてほしい、財政力の弱い自治体への十分な対応を求めたいとの声も寄せられています。
 市長会の予算要望でも、長期安定的な財源の確保を図るため、交付金総額を増額するとともに、配分に当たっては、各市の自主性、特殊性を尊重し、個別事情がより的確に反映できるよう十分協議されたいと書かれています。こうした立場で、市町村の意見を十分に聞いて対応をお願いしたいと思います。
 現場からはいろいろご意見が出てくるのも、それだけ財政が厳しいという反映でもあると私は思っています。二十三区で当たり前のサービスでも、まだまだ多摩地域ではできていない課題もあります。そうした状況を踏まえて、今回の増額によってどのような執行状況になっていくのか、また、政策連携枠という考え方、方法についても十分な検証をしていくことをこの場では求めておきたいと思います。
 それでは、次の質問を行いたいと思います。
 多摩の魅力発信支援補助金についてです。
 来年度の予算案では、四年間継続をされてきた多摩の魅力発信支援補助金が廃止をされています。この補助金は、東京都が多摩地域の市町村に対する補助を通じ、市町村がみずからの行政区域外に向けて当該市町村の魅力を発信する取り組みを支援することにより、域外からの交流人口等を増加させ、もって地域振興を図ることを目的とすると、要綱に位置づけられてきました。
 東京都は、補助対象経費の二分の一を上限として、一事業当たりの補助限度額は百五十万円とされています。これまでの実績についてお聞かせください。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩の魅力発信支援補助金ですが、市町村がみずからの区域を越えて魅力を発信し、交流人口や定住人口の増加を図る取り組みを後押しするため、平成二十六年度に事業を開始しました。
 本補助金の交付実績ですが、平成二十六年度が三十六事業、二千三百七十二万円、二十七年度が三十三事業、二千三百五万三千円、二十八年度が五十一事業、三千九百六万三千円でございます。
 なお、今年度は六十一事業、約四千四百万円の見込みでございます。

○原委員 わかりました。年々定着し、事業数がふえているということがわかりました。
 これまでの、どういうものが採択をされた事業なのかという一覧を見せていただいたのですが、これも本当に多彩で、例えば、市民提案事業をやっている、あるいは市制施行七十周年「散歩の達人」の発行、それから、市内の公園や緑地を活用した野外映画イベント事業、若者会議の実施事業、熊本、岩手復興支援講演などなど、各市町村、とても特徴を生かして、市民の意見も聞きながら大変有効に活用しているということがわかります。
 この四年間を通じて、多摩二十六市三町一村のうち、どのぐらいの市町村が補助を活用しましたでしょうか。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 平成二十六年度から平成二十八年度までの三カ年におきまして当該補助金を活用した市町村の数でございますが、三十市町村中の二十七市町村となっております。

○原委員 ありがとうございます。
 それだけ効果を上げてきた補助がここで廃止になった理由について、改めて伺います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本補助金は、パンフレットによるPRやプロモーション特設サイトの作成など、市町村が行うシティープロモーションの取り組みの立ち上げを支援するため、平成二十六年度から二十八年度までの三カ年の事業として開始したところでございます。
 しかしながら、市町村の取り組み状況を勘案し、平成二十九年度まで、さらに一年間延長しました。
 補助金の交付額が初年度に比べて約二倍になるなど、交付実績は大きく増加をしております。多摩地域におきましても、この四年間で、多くの市町村においてシティープロモーションの取り組みが始まっております。
 市町村の自主的な、自立的な取り組みを後押しするという当初の目的は、ある程度達成されたと考えられますことから、今年度をもって終了することとなりました。

○原委員 ある程度達成というお話でした。確かに、市町村でこの事業を使っていない自治体というのは少なくなっているという、そういう結果ではありますけれども、現時点でも数市残されたという状況ではあります。
 この補助を使わなくても、こういう活動ができるということであれば、またそれは話は別なんですけれども、例えばこういう話もあります。
 この補助自体は市の持ち出しをしなければならないので、これまでは、まず市の中の機運醸成に取り組んできた、それが盛り上がったところで、こうした補助金を活用していくということもあり得ると思っていたという、そういう現場でのお話もあります。
 この事業を廃止するに当たって、これにかわる事業というのは、ほかにあるのでしょうか。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 交流人口の増加や移住、定住促進を目的としましたシティープロモーションの取り組みは、多摩地域の振興を図る観点から、非常に重要であると認識しております。
 都はこれまでも、市町村と連携し、多摩地域にお住まいの方々へのインタビューや、SNS、プロモーション映像などを活用し、多摩地域の魅力を発信してきました。
 引き続き、生活者目線での魅力発信を進めることで、市町村が行う取り組みの後押しをしてまいります。

○原委員 引き続き後押しをするというお話ではありますけれども、要するに、補助事業としては、これにかわる補助事業があるということではないんだというふうに私は思います。
 多摩の振興を進めるというふうにしながら、補助事業廃止に伴って、かわる事業を提案しないというのは、極めて私は残念だなというふうに受けとめています。今後検討していただきたいと思います。とりわけ、この事業を四年間のうちに利用できなかった、そうした市町村にも事情や要望を聞いていただくことをこの場では要望しておきたいと思います。
 次に、八丈島の台風被害への支援について伺います。
 八丈島では、昨年十月の台風二十一号及び台風二十二号により、農業を初め深刻な被害が発生しました。島の基幹作物であるフェニックスロベレニーの被害金額は二億四千三百万円にも上り、これは二〇一三年の台風二十六号発生時の倍の被害金額となりました。
 二〇一三年のときには、都の災害復旧・復興特別交付金の交付がなされました。しかし、そのときに比べても被害が深刻な今回は、なぜこのような措置がなかったのでしょうか、伺います。

○野間行政部長 災害復旧・復興特別交付金はこれまで、大規模災害に起因いたします緊急かつ特殊な財政需要に対しまして、団体が定める復旧方針等を踏まえ、特例的に交付しております。
 災害復旧は、区市町村がみずから行うもの、都や国が担うものがございます。また、道路や港湾、漁場、治山など、被害のあった箇所ごとに制度や予算が設けられております。また、被害の状況によっては災害復旧・復興特別交付金の設置や職員派遣を行うなど、さまざまな対応方法がございます。
 今回の台風によります島内の温室や林道等の破損については、既に町がみずから対応しておるところから、都は、町が行った対応に要する経費につきまして、国に対し特別交付税の措置を求めているところでございます。

○原委員 町議会からは、台風二十一号・二十二号の連続での台風塩害によるフェニックス・ロベレニー等被害復旧の支援を求める意見書が都知事宛てに提出をされました。
 意見書では、余りの被害の大きさに茫然自失の状態にあると書かれています。その上で三項目の要望をされていますが、これに対して、災害復旧・復興特別交付金による支援は考えられなかったのか、伺います。

○野間行政部長 現在の災害復旧・復興特別交付金は、平成二十五年の台風二十六号の発生に伴いまして被害を受けました施設の原状回復や倒木の処理等に対し、交付してございます。その際にも、生活資金の緊急融資でありますとか、施肥による土壌改良事業には交付してございません。

○原委員 今ご説明がありましたけれども、この東京都災害復旧・復興特別交付金交付要綱を見ますと、ご説明のとおり、平成二十五年に発生した台風第二十六号による災害に対してということで、第一条のところに目的が書かれていますが、この中身を見ますと、第三条に交付金の交付対象事業というのが書いてありまして、(1)、(2)、(3)となっています。
 この中に、当該町村が別に定める災害復旧及び復興に係る計画に基づき実施する災害復旧及び復興のための事業だということ、そして、その三項目めには、その他知事が必要と認める事業とされています。このことからしても、町から十分話を聞いて、こうした交付金の対象にしていくということも本来は考えられるのではないかと私は思います。
 東京都からの具体的な支援がない中、町としては、この被害により大変大打撃をこうむっているということを放置できない、そういう判断から、その早期復旧策として、施肥による土壌改良のための補助を支援する補正予算を計上しているというふうに聞いています。これは、単に農家の方、農業の支援というだけではないと思います。町の基幹作物であるロベレニー等が大打撃を受けている中、町の復興支援につながる取り組みだというふうに思います。
 こうした町の取り組みに対して、今からでも、島しょ地域の調査や企画などを担当している総務局として、でき得る支援を行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○野間行政部長 個別事業におけます都の支援は、事業所管局が法令等に基づき実施してございます。
 総務局が所管しております市町村に対する総合的な財政支援制度といたしましては市町村総合交付金がございますが、この交付金は、各団体が交付額の範囲内で充当先を判断する、市町村の一般財源を補完するものでございます。

○原委員 個別事業についてはそれぞれの所管でということは、もちろん、そのとおりだというふうに思います。
 ロベレニーについては、今、東京都としては、ネットハウスを設置して台風被害から守ることを推奨しているようなんですけれども、実際にこれに手を挙げている方がほとんどいないという状況も聞いています。ネットハウスでは、塩害を防ぐことは難しいのではないかと指摘をする声もあります。そうした中で、本当に効果のある対策を町が打てるように支援をしていくということが必要だというふうに考えています。
 そういう中では、今ご答弁にありましたとおり、各団体がそれぞれの判断で事業を決めて、そこに一般財源を充てていく、そこに総合交付金を充てていくことができるということを考えますと、総合交付金をどういうふうに考えていくかというのは町の判断ということになりますけれども、十分なでき得る支援を総務局としても進めていく、また、よく話を聞いていただきたいということを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、人権にかかわる条例制定について伺いたいと思います。
 小池知事は、昨年の第四回定例会で、五輪憲章の精神を東京で実現するため、多様性が尊重され、温かさと優しさがあふれる都市をつくってまいりたいと述べ、あらゆる差別に反対する五輪憲章の理念を条例化する考えを明らかにしました。今議会でも、既にさまざま議論になっています。
 改めて伺いますが、どういう内容の条例にしていくのか、また、スケジュールはどのように考えているのか、伺います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会を成功させるためには、開催都市である東京が、多様性が尊重され、温かく優しさにあふれる都市、ダイバーシティーが実現した都市であることを世界に示していく必要がございます。
 そのためには、あらゆる差別を許さないというオリンピック憲章に掲げられました人権尊重の理念を広く浸透させることが大切であります。この理念を東京のまちの隅々にまで行き渡らせる条例の制定を目指し、調査検討に着手しているところでございます。
 今後、有識者などから幅広く意見を伺いながら、LGBT、ヘイトスピーチへの対応という視点も含めて検討を進め、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催も見据えて、ことしの後半での条例案提出を目指してまいります。

○原委員 オリンピズムの根本原則は、改めて読み直して、本当に格調高いものだというふうに思いました。
 幾つかピックアップしますと、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指す、こういう言葉もあります。また、すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなくという言葉や、また、相互理解という言葉もこの中にあります。さらに、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなくということが書かれていて、こうした考え方を条例の理念に生かすということが大事なのではないかと改めて感じています。
 ことしの後半での条例案提出を目指すということは、一年ないということになりますので、かなりタイトなスケジュールということになります。理念をしっかり確認し合いながら、よりよい条例がつくられることが大切だというふうに思います。
 策定のための検討委員会や懇談会など都民参加型での検討、また、当事者の方々の意見を聞いていくことが必要だと思いますが、どのように進める考えでしょうか。

○仁田山人権部長 オリンピック憲章に掲げられました人権尊重の理念を東京のまちの隅々にまで行き渡らせる条例につきましては、有識者などから幅広くご意見を伺いながら検討を進めてまいります。また、都民の方からのパブリックコメントの実施も予定しております。

○原委員 この間も、世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例なども成立をしています。また、ヘイトスピーチの関係でも、大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例や、川崎市のヘイトスピーチ解消に向けた取り組みガイドラインをつくるなどの先進的な取り組みがあります。
 こうしたところから学んで、よりよいものにしていただきたいと思っていますが、そのような予定は考えられていますでしょうか。

○仁田山人権部長 条例の制定に当たりましては、有識者などから幅広くご意見を伺うとともに、他の自治体の取り組みの情報も収集しながら検討を進めてまいります。

○原委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 他の自治体の取り組みを私も幾つか伺っているのですけれども、やっぱり何よりも、その理念をいかに大事にするか、これが重要だと実感をしています。オリンピズムの基本原則が十分に踏まえられたものにすることを強く要望しておきたいと思います。
 最後に、同和問題専門相談事業について質問をさせていただきます。
 これまで人権プラザ分館で行われてきた特定相談は終了して、新たに同和に限った専門相談事業を実施するとして予算が計上されています。
 この新たな同和専門相談事業の目的と内容はどういうものなのか、伺います。

○仁田山人権部長 同和問題に関します都民の悩みや不安の解消及び同和問題に関する正しい知識の理解促進を図ることを目的といたしまして、平成三十年度より専門相談の窓口を設置することといたしました。
 同和問題に関する都民からの相談を専門的な知識を有する相談員が受け付け、助言することや、必要に応じ適切な支援機関を紹介することなどを内容とする相談事業の委託を実施いたします。

○原委員 昨年十二月十一日の総務委員会で質疑を行ったときに、東京都人権施策推進指針の十七の人権課題について、総合的な人権施策を推進しております、いずれも重要な課題でありまして、軽重がつけられるものではないと人権部長が答弁をされています。
 軽重がつけられないのに、なぜ同和だけ特化して新たな相談事業を行うのか、伺います。

○仁田山人権部長 平成二十八年十二月に、部落差別の解消の推進に関する法律が公布、施行されました。この法律におきましては、現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえまして、部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現することが目的として述べられております。
 また、法は、部落差別の解消に関しまして、基本理念、国及び地方公共団体の責務を明らかにしておりまして、その中で、相談体制の充実につきましても、一条を設けて規定しております。
 この法律の趣旨も踏まえまして、平成三十年度より同和問題に関する相談事業を実施することといたしました。

○原委員 今のご答弁は、これまでのご答弁と大きく変わりました。法に基づいて行うんだということを今回強調されているということです。
 昨年の四定での総務委員会の質疑では、人権部長はこのようにいっています。特定相談につきましては、依然として同和問題に関する相談実績があるということ、それから、これまでの実績や都民のニーズ等を踏まえまして必要な見直しをした上で、平成三十年度より同和問題に関する専門相談事業を実施するというふうに答弁をされています。
 先ほどいったように、今回は法律を前面に出して答弁されています。これは認識が変わったということなのでしょうか。

○仁田山人権部長 同和問題の専門相談につきましては、人権プラザ分館の廃止に伴いまして、相談事業の見直しを行ったところでございます。
 人権全般に関する相談につきましては、人権プラザで一般相談と法律相談という形で行うことといたしまして、個別の人権課題を内容とする相談につきましては、それぞれの課題ごとに、所管する都の各局が、これまでの経緯と状況を踏まえまして施策を実施するということにいたしました。
 このことから、同和問題につきましては、法で相談の充実を求めることもあり、所管する人権部が専門相談として実施するということになったところでございます。

○原委員 この間、委員会で何度か議論をさせていただいた中で、特定相談で同和の問題もやられていたわけですけれども、その特定相談の件数は多いけれども、一人の相談で、同和のこと以外にもたくさんの課題があって、それをカウントしているんだということ、実際の相談人数ではないということも、これまで確認してきているんですね。
 それで、そういう中で私はこれまでも、人権相談全般を充実させる中で、特定相談という、同和だけを取り出してというやり方ではなくということをいってきたわけですけれども、それではちょっと伺いますけれども、先ほど人権部長も読み上げられた法律の第一条では、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえということが書かれています。
 今、ネット上では、民族差別を扇動するような、本当にひどい内容のものや、またLGBTの方や、あるいは性暴力を受けたような方々に対する偏見や抽象なども本当にたくさんあって、こういうことを解決していかなければいけないといつも思いますが、この法律でも情報化の進展に伴ってと書いてありますけれども、ネットやその他で、同和問題のそうした書き込み等はどのぐらいあるのか、把握をされていますでしょうか。

○仁田山人権部長 具体的な数値につきましては把握してございません。

○原委員 私は、お話を伺っていると、どうしても、そういう状況なんだけれども、同和の専門相談だけを取り出して特別に行うというのは必然性を感じない。むしろ、人権相談全般を充実させることによって誰でも相談できる、そういうことを充実させていくことが必要だと思うんですね。
 それで、今回、法律に基づいてこの専門相談をやるんだとおっしゃるけれども、その法律の情報化の進展に伴ってということに関しても、実際には把握をされていないということですから、私は、これは必然性を感じないということをいわざるを得ません。
 そもそもこの法律については、何度読んでも、部落差別というのが何なのかという定義がないんですよね。定義がないまま、何をもって部落差別というのかということは位置づけないまま、部落差別をなくすと繰り返しているんですね。
 相談体制の充実ということも確かにいわれているのですけれども、一点伺いますけれども、同和だけに特化した相談事業を実施することをこの法律では義務づけているといえますか。

○仁田山人権部長 法におきましては、現在もなお部落差別が存在する、さらに、情報化の進展に伴いまして部落差別に関する状況の変化が生じていると明記しておりますので、私どもとしては、その趣旨にのっとって対応したいというふうに考えてございます。

○原委員 ですから、情報化の進展に伴ってということで、どういうことを把握されているかということもあえて確認をさせていただいたのですけれども、特にそういうご説明は、把握をしているというご説明がないということ、また、この相談事業についても、相談体制の充実を図るよう努めるものとするということが書かれていまして、それは、同和だけの専門窓口、専門相談でなければならないということには私はならないというふうに思っています。
 大事なのは、繰り返しになりますけれども、人権プラザを初めとした人権相談の事業全体を充実して、どんな人権にかかわる相談でも、まず、そこに行けるということを充実させていく、このことが大事なんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 先ほどお話をさせていただきましたように、相談事業につきましては見直しを行いまして、人権全般に関する相談につきましては、人権プラザで一般相談と法律相談という形で行うことといたしました。
 したがいまして、全ての相談につきましては、まずは一般相談で受け付け、それで、必要な場合には関係の機関を紹介するというような形で対応してまいります。

○原委員 今、この同和問題の今回の専門相談事業については入札もされているということですので、その詳しい中身について、残念ながら、この委員会で立ち入って聞くことができないんですね。私、この時期の設定もいかがなのかということは述べておきたいと思うんです。本当はその内容を、どういうものをやろうとしていてということを詳しくここで議論ができないというのは極めて残念だし、そういう時期の設定というのはいかがなものかと、改めて指摘をしておきたいと思います。
 この専門相談事業には、四百五十万円、都の予算が示されています。私は、繰り返しになりますが、この事業は実施を中止して、人権相談全体の充実に力を入れるべきだと指摘して、質問を終わります。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間の休憩をしたいと思います。
   午後二時五十六分休憩

   午後三時十五分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 それでは、発言を願います。

○西沢委員 私から、まず最初に、二〇二〇改革プランについて伺います。
 特に都政改革本部、特別顧問について伺っていきたいと思いますが、これは予算特別委員会でも申し上げてきたことでありますが、この特別顧問の意見の位置づけがよくわからないという話をしてまいりました。
 この二〇二〇改革プランの中に--このこと自体は、やったこと、つくること自体は大変評価をしたいというように申し上げてまいりましたが、その中でも、改革が改善の域を出ないんじゃないのかということも申し上げてまいりました。
 それを象徴するんじゃないかというところで、私の方から、例えば、この中に、報告書に対する都政改革本部会議での意見というものが書かれているということでありますが、この意見をどう読み取るのかというのがよくわからないということです。これは知事にも聞いたのですけども、答弁ももらいましたけども、それでもやっぱりよくわからないというように感じました。
 例えば八三ページには、報告書に対する都政改革本部での意見の中で、いろいろありますけれども、1のポツの後ろの方では、民間企業へのノウハウ提供や監理団体の積極活用というように書いてあったり、それから八九ページの方では、福祉に関する部分ですけど、手上げ方式の補助金やイベント、啓発が多い、こういうふうに書いているわけです。
 じゃ、これをもって、例えば民間の活用を進めるようにするということなのか、それとも、イベント、啓発が多い、だったら、これをやめるのかという、改革の方向がわからないわけですね。
 書いていますということなので、これは話を聞くと、これに書いてあるのは、局が最終的に参考にして判断するということでした。なので、余計わからなくなるわけですね。これに書いてあることは、じゃ、何なのかと。
 なので、この書いてあることを、私は、いっそ削除してしまうと。もしくはプランに位置づけてしまう、方針にしちゃう。民間の活用をする、こういう方針だというふうに決めてしまう。もしくは、そうかどうかは決めていない、ただの参考にするぐらいであれば削除してしまう。こういうふうにした方がいいんじゃないのかと思いますが、見解をお伺いいたします。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革プランに記載されております特別顧問等からの助言は、各局が事業ユニット分析の報告書を作成するに当たり、特別顧問等との意見交換の際に出された助言をまとめたものであり、都政改革本部会議に提出された資料をもとにしております。
 これは、特別顧問等が客観的な第三者の視点からどのような助言を行ったのかについて、情報公開と各局の取り組みに資する観点からプランに明記したものでございます。
 また、特別顧問等の助言は、都の方針として決まったものではなく、改革の参考、あくまでも助言という位置づけでありまして、各局は、この助言も参考としつつ、引き続き、みずからの判断で自律的に改革に取り組んでいくこととなります。

○西沢委員 あくまでも助言であり、都の方針ではない、だけども、参考にするために明記をしておくということだと思うんですね。
 都政改革本部が公開ではなくて議事録も残っていないのであれば、こちらに書いておく必要はあると思うのですが、ご承知のように、都政改革本部はフルオープンです。なので、その意見を参考にするというのは、これは当たり前の話だと思うので、わざわざそこを抜き出して書くというのは何かの意図があるんじゃないかというふうに思うわけですね。
 情報公開は当然ですけども、情報公開をすればいいというものでもなくて、やっぱりわかりやすく公開をするということが必要だと思います。だからこそ--私でさえ何なのかというように思うわけですから、これを多くの方が、恐らく素案から成案になったときにはホームページで見れるようになるわけですから、さまざまな方が、東京の改革は、じゃ、何なのか、いや、これですよ、じゃ、この意見は何なのかというときに疑問を持つと思います。ぜひそうしたことを申し上げておきたいと思いますし、成案になるときには、その位置づけがより明確になるよう、ぜひお願いをしておきたいというように思います。
 さて、都政改革本部は今後どうなっていくのかということです。
 予算特別委員会でもさまざま議論もありましたし、さまざま報道も出ていますが、特別顧問は廃止するというような形になると。そうすると、この都政改革本部というのは、知事が一人、副知事三人、そして政策企画局、総務局、財務局のそれぞれの官房局長がお一人ずつ入るという感じの七人に加えて、それぞれのテーマがあれば、その局が出てきて議論するという形になると思うんですね。
 これまでは、さまざまな専門家の方が、特別顧問の方がいて、それで何やかやと。庁内ではすこぶる評判が悪かったわけですが、それはそれで非常に、それはそれとしての位置づけ、改革の姿勢というものは小池知事が持っていたと思います。
 それが今度は七人になって、プラスアルファ、テーマの局になると思うんですが、今後それが、そのやり方はともかくとしても、改革がじり貧になっていくといいますか、しぼんでいくということを私自身は懸念するわけであります。
 都政改革本部は今後も開催して、さらにインターネット中継もしていくのか、お伺いいたします。

○小笠原都政改革担当部長 都政改革本部会議につきましては、今後も開催をしてまいります。
 また、本部会議については、引き続き公開といたしまして、インターネット中継についても引き続き行っていく予定でございます。

○西沢委員 これからもやっていくということですし、インターネット中継もやるということです。同じようにやっていくんだと思います。改革については、引き続き進めていくという姿勢を見せていると思います。しっかりチェックしていきたいと思いますし、この都政改革本部がなし崩しにならないように申し上げておきたいというように思います。
 中身に入りたいと思いますが、この二〇二〇改革プランの中で書かれていることで注目しているのが、監理団体を含めた外郭団体関連であります。今までも繰り返し、私は総務委員会や別の本会議場などでも申し上げてきましたが、監理団体にかかわる契約の中で特命随意契約の問題があります。
 随意契約は悪くはない、だけども、そこばかりが多くなるのはおかしいんじゃないかと、さまざま議論がありますが、この二〇二〇改革プランの中には、一斉点検をするというようなことを、特命随意契約がいいのか悪いのかを点検します、平成三十年度に実施するということが示されているわけでありますが、まず、点検に当たっては、私は、ここにこそ、やはり外部の目を入れる、こうしたことが必要なんじゃないか、こういったことが重要だと考えますが、特命随意契約の点検をどのように進めていくのか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 公共性や公益性を確保しつつ、柔軟な経営による質の高い行政サービスの提供が可能となります点において、公と民の両方の側面をあわせ持つ監理団体への委託は有益との認識のもと、団体の活用を図ってございます。
 一方で、事業効果や効率性、団体が実施することの妥当性などにつきまして、時代の変化に応じた不断の検証も必要でございます。
 こうした観点などを踏まえまして、今回、所管局による改革の取り組みの一つとして、監理団体への特命随意契約に関する点検を行うことといたしました。
 具体的には、社会情勢の変化などを踏まえた民間活用の可能性や、他事例との比較などの検討を通じまして、契約の条件や内容等について、各局等において検証を行っていくこととしてございます。

○西沢委員 各局等が検証するという答弁でございました。結局、各局、局が点検するのは、これも当たり前のことだと思うんです。むしろ、毎年点検しなきゃいけないというふうに思いますし、一斉点検というのは、そういう枠を超えてやるものなのかなと私は思ったのですが、各局等、など、等というのがなどに入るのかということです。
 私の目から見ても、既に指摘してきたことがたくさんあります、この特命随意契約はおかしいんじゃないのかということ。具体的にはこの場では申し上げませんが、監理団体の中にも、局によって水道とか交通とか、まあ、具体的にはいわないですけども、そういったことを指摘もしてきましたし、外部監査をやれば、必ず特命随意契約はおかしいんじゃないのかと、包括外部監査などでも指摘が毎回されるわけでありますね。だからこそ、外部の目というものが重要になるんじゃないのかなというように思います。
 この外部の目を入れるというタイミングが、まさにこの特命随意契約の一斉点検なのかなと思ったのですが、今の答弁、各局等ということですから、改めて、各局みずからやることはよしとしても、点検をした結果、今までと変わりませんでしたということがないようにしていただきたいと申し上げておきたいと思います。
 さて、次に、常勤役員に占める都の関係者割合を二割程度削減するというようなことであります。出向であったり、それから、退職OBの方々を二割削減すると。
 新聞報道では、天下り二割カットと、こんなふうに報道されたように記憶しているわけでありますが、この二割削減とした、カットした経緯や理由についてお伺いをいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都が目指す三つのシティーの実現に向けましては、都とともに施策実施の現場を担う監理団体の機能強化を図ることが重要でございます。そのためには、各団体におきまして、労働力人口の減少など将来動向を見据えた経営戦略の策定や、団体の付加価値向上に向けた多面的な検討が欠かせません。
 こうしたことから、個々の団体の特性を踏まえつつ、都のガバナンスを維持した上で、外部人材等の活用などを通じ、団体常勤役員に占めます都関係者の割合を見直すことといたしました。
 見直しに当たりましては、他の自治体と比較いたしまして約一割程度高い状況なども踏まえ、現状から二割程度削減する目標を掲げたところでございます。

○西沢委員 他の自治体と比較して一割ぐらい高いから削減するということでありました。
 議論はいろいろあると思いますが、こういうのが必要であれば、当然、二割どころか、三割、四割カットしよう、逆に、そうじゃなければ、もっとふやそうという議論があってもいいと思いますが、今回の答弁では、一割程度、他の自治体より高いということを一つの指標としたということです。これも、私自身はいいと思います。ぜひそういった指標をもとにやっていただくことはいいと思います。
 ただ、やはりその中身が大事になっていきますし、今までいろいろと指摘もしてきたことでありますが、経験者の方々の、その優位性といいますか、経験が生かされていないんじゃないかという現状などもあるということが大切なのかなというように思います。
 もう一つ、団体役員の公募でございます。
 団体役員の公募を試行する、試しにやってみるというようなことも、この二〇二〇改革プランの中に示されているところでありますが、これは、具体的に、どのような規模や、どういった職位で実施をすることを想定しているのか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 民間人材など都関係者以外の人材確保に当たりましては、さまざまな手法がございまして、経営戦略の実現に向けて、監理団体みずからの経営判断に基づき、必要なポストに公募も含めた人材の確保がなされるものと認識してございます。
 例えば、監理団体改革の実施方針におきまして、監理団体の常勤役員に占める都関係者の割合見直しに向けた取り組みの一つとして、監事、監査役への専門的人材の登用や、公募を含めました民間人材や団体固有職員等の活用を掲げてございます。
 都といたしましては、団体が公募の試行実施を行う際に、その手続が円滑に行えますよう、団体向けのガイドライン策定に取り組んでまいります。

○西沢委員 団体の役員の公募というのは、もちろん、各団体が行うというようなことであります。団体は、株式会社だったり、財団法人だったりするわけでありますが、その内容については、当然、団体の考えというものもあると思いますが、優秀な人材を擁するに当たって、この公募というのは、私は特に有効だというように思います。
 これが、この団体はこういうふうにしなさい、例えば、財団法人だったら理事長を対象にしなさいとか決めるのかなと思ったら、どうやら団体向けガイドライン策定に取り組んでいくという答弁がありました。このガイドラインというのが大きな役割を占めるというように思います。ですので、ここが骨抜きにならないようにしていただきたいというようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 この監理団体に関して、そもそもの議論ですが、石原都政下での行財政改革プランというものがございましたが、監理団体の削減というものが掲げられておりました。団体が幾つあって、それを幾つ減らしましょうと。もしくは、実績の中で、監理団体はこれだけありましたけども、これだけ減りましたということが石原改革の実績という形で、最近は余り資料を目にしなくなりましたけれども、一時期、行政改革の議論になると、必ずそういった資料を説明資料として目を通す機会があったと思います。
 この小池都政のもとで策定されました二〇二〇改革プランにおいて、これまで同様、この監理団体を減らすことが--そもそもこれを減らすことがいいと考えているのかどうか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 二〇二〇改革は、三つのシティー実現に向けまして、生産性の向上など、都と監理団体を含めました都庁グループ全体の機能強化を図ることを目的に、従来の一律の削減目標等を設定して進めます量を主眼とする改革とは異なり、都民ファースト、賢い支出、情報公開の三つの原則のもと、質を重視して進める改革でございます。
 こうした基本的な考えを踏まえまして、東京の将来動向を見据えた、めり張りのある改革を進めるため、今回、監理団体改革の実施方針を取りまとめたところでございます。
 今後、この方針に基づきまして、自律的な経営改革や、都、団体、民間の役割分担の整理、都が関与すべき団体の見直しなど、団体、所管局、総務局の三者が自主的に取り組みながら、質を重視した改革を推し進めてまいります。

○西沢委員 量より質であるというような答弁で、明確に数について踏み込んでお答えはいただけなかったのですが、少なくとも、監理団体というものを単純に減らせばいいというものではないという認識は、私もそのとおりであります。
 逆に、普通の東京都の、まあ、別の委員会でよく話をしていますが、一団体で多くの都からの受注を占めているにもかかわらず監理団体ではないという団体もあります。そういった団体は、逆に監理団体とする方が透明性が高まるという話を私はよく主張してまいりました。
 そうしたことから考えると、今ご答弁いただいたように、監理団体を単純に減らすことだけを目標と掲げるプランではないということが確認できたのは大きなことだと思います。ぜひ質を高めていただきたいと。
 また、質を高めるに当たっては、この監理団体の中では、今の監理団体というよりも、これから監理団体にしていくようなことも改めてご検討いただきたいというようなことを要望しておきたいと思います。
 続いて、この監理団体への幹部退職者の活用についてでありますが、二割削減という話もありましたけども、これも石原都政下では、監理団体への都の幹部退職者、東京都で培った経験というものを生かすのはいいことなんだと。東京都で培った経験をより高めていただく、都のパートナーとしての団体で活用してもらうのはいいことなんだ、こういうことを石原元知事はよくおっしゃっておりましたし、そういう方針でありました。
 幹部退職者の、例えば監理団体への派遣であったりとか、天下りといいますか、そういうのを削減するであったりとか、それから公募をやるということは、これまでの都の方針を変更するという認識でよいのかどうか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体は、都とともに施策実施の現場機能を持つ重要な役割を有してございます。
 こうした監理団体につきまして、都の在職中に培った知識や経験、リーダーとしての資質等を活用する観点や、効率的、効果的な都政運営への貢献という観点からも、都幹部退職者の活用を図ることは有益でございまして、この認識にいささかも変わりはございません。
 先ほどご答弁いたしましたけれども、都関係者の割合の見直しにつきましては、東京の将来動向等を見据え、団体経営に当たっての多面的な検討などを通じて、監理団体のさらなる機能強化を図ることを目的としてございます。
 今回お示ししてございます監理団体改革の実施方針に基づき、役員構成のベストミックス化等を進め、監理団体を、都とともに政策実現を目指す都庁グループの一員として戦略的に活用してまいります。

○西沢委員 幹部退職者の活用についての考えは変わらないということでありました。いろいろ改革をするという形でありますが、こうした方針に変更はないという確認をしました。
 であれば、もう一つ確認をしておきたいのですけども、今まで、都の監理団体に、幹部職員の皆様が退職をして再就職をされるに当たっては、人材の推薦をしてきたと思うんですね。あっせんという言葉を使いませんでしたけども、要するに、天下り、あっせんだという批判がある中で、東京都はそうではないんだ、人材を推薦してきたんだということだと思うんです。
 その仕組みに変わりはないのでしょうか、お伺いいたします。

○栗岡人事部長 都政で培ってきた知識、経験を社会のさまざまな分野で活用することは有意義なことでございますが、職員の再就職につきましては、都民から公正な都政運営が損なわれているといった疑念を持たれることがあってはなりません。
 このため、都におきましては、平成二十七年に退職管理条例を制定いたしまして、これまで以上に厳しい都独自の取り組みを行うなど、退職管理制度の厳格な運用に努めてまいりました。
 例えば、ご指摘の監理団体への再就職につきましては、外部有識者で構成する退職管理委員会への諮問、答申を経た上で、適材を推薦する団体として指定し、人材の推薦を行ってございまして、この仕組みの変更は予定してございません。
 また、管理職につきましては再就職情報を公表してきたところでございますが、先般の平成二十九年第四回定例会におきまして、職場の中核を担う勤続二十年以上の一般職員につきましても公表対象とするよう条例改正を行いまして、退職管理のさらなる透明化を図ったところでございます。
 今後とも、都民の信頼を損なうことがないよう、退職管理制度を適切に運用してまいります。

○西沢委員 変わりはないということですね。
 もちろん、これまで総務局さんの方でさまざまな改革に取り組んできたところは大いに評価をしたいと思います。
 外部有識者で構成する退職管理委員会の諮問、答申を経た上でやっているよ、第三者がいるんだよということで、これは私どももずっと主張して実現したところなので、このこと自体は評価するものですが、退職管理委員会自体が、やっぱり私は形骸化しているんじゃないかという疑問は持っています。以前も取り上げてまいりましたが、それはまた別の機会、また別に議論をしてまいりますけども、今回の二〇二〇改革プランに当たって、そういったことが変わるということではないということが確認はできました。
 ですので、これまで議論をしてまいりましたが、幹部退職者の活用であったりとか、随意契約への一斉点検であったりとかが、どうしてもなし崩しになってしまうんじゃないのか、骨抜きになってしまうんじゃないかという不安が拭い切れません。
 ですので、このプランそのものをつくって改革を進めていくという姿勢そのものは大いに評価をしておきたいというように思いますが、そういった懸念、今申し上げさせていただいた懸念を払拭するように、成案となって取り組むときには、改革をより進めていただくようお願いを申し上げておきたいというように思います。
 続いて、報告事項で三つある防災関連の計画について話を進めていきたいと思います。
 最初に、セーフシティ東京防災プラン骨子についてです。
 先ほどもちょっと議論がありましたけども、改めてお伺いをしていきたいというように思います。
 二〇一五年から策定して二〇二〇年までの、これはプランとなっているわけであります。これは、二年残して策定を、まあ、見直したわけであります。
 先ほど議論がありましたが、熊本であったりとか、火山であったり、女性の視点が入るというようなことがありましたが、これは時宜に合わせて変えるということはいいことだというように思います。ですが、その一方で、例えば、行き当たりばったりのものであったりとか、その時折のパフォーマンス的なものになってはいけないというように思います。
 このプラン、取り組みを見える化したということですが、このプランの性格はどのようなものなのか、改めてお伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 セーフシティ東京防災プランは、これまでの東京の防災プランを包含しつつ、新たに策定いたしました事業計画でございまして、熊本地震の教訓、女性視点の防災対策、火山噴火対策など、この間の防災対策を取り巻く状況変化、対応の進展を反映させたものでございます。
 具体的には、二〇一八年度から二〇二〇年度までを事業期間といたしまして、東京二〇二〇大会も念頭に置き、防災対策の取り組みの目標と工程を明らかにいたしますとともに、進捗レポートによる報告を行うことで、進捗管理の徹底と対策の実効性向上を図ることといたしております。
 また、図表やグラフを用いてわかりやすさを追求することで、公助の取り組みの必要性をより明確に伝えるとともに、都民の理解と共感に基づく自助、共助をさらに進展させ、防災対策を総合的に進めることも目指しております。

○西沢委員 意図はよくわかりました。ぜひ進めていただきたいと思います。
 ともすれば、計画はたくさんつくってしまったり、組織も肥大化してしまいがちになる。それはやっているよというアリバイづくり的にならないようにしていただきたいというふうに思います。今回のプランについては、そういった趣旨で今回変えたという、今答弁をいただきましたので、それは確認をさせていただきました。
 今回のプランですけども、これまでの比較等が難しいわけでありますが、例えば表現が変わっていたりするわけですね。防災上重要な建築物の耐震化完了となっていたものが、おおむね完了というふうになっていたり、それから、公立学校での総合防災教育の実施率一〇〇%という表現がなくなっています。家庭における備蓄一〇〇%というのが九〇%以上というふうになっているわけであります。その一方で、救命講習受講者数などがふえている、こんな項目などもあって、ふえたり減ったりと、気になる点も見受けられるわけであります。
 目標設定や見直し、この考え方はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 今回の新たなプランの策定に当たりましては、これまでのプラン以上に都民の視点に立ったわかりやすさを前提といたしまして、事業計画としての継続的な進捗管理、評価の必要性などを踏まえまして、各局等と連携して目標の精査、設定を図っているところでございます。
 あわせまして、施策進捗状況のさらに正確な反映、事業対象の変化、定量化の可否なども念頭に置きまして、一部、指標の変更、加除等を行っております。
 このような考え方に立ちまして、目指すべき目標像とその実現のための取り組み等について、都民と都が認識を共有し、具体的に取り組めるプランとするよう努めております。

○西沢委員 そうですね、正確に反映をしてきたということだと思います。
 もちろん、目標設定で、それがいい目標に変わることは当然なんですけども、逆に目標設定を低くしてしまうということがあっても仕方のないことだと私は思います。つまり、セーフシティーを本当に目指すならば、いいことだけを書いていればいいというものでもないということであります。
 これまでの計画に掲げた目標値と進捗率達成に向けた取り組みの見直しなど、防災のレベルアップ状況だけでなく、逆に、何がどれだけ進まなかったのかという課題も見える化をするべきであるというように思うわけです。
 プラスの面、マイナスの面もはっきりわかるような形での公表にすべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 これまでの計画におきましても、進捗状況の報告、公表を組み合わせることで、取り組みの進捗率等について明確にお示しし、庁内、関係者、都民の間で共通の認識に立ち、取り組みを向上させるよう努めてまいりました。
 今回も骨子の段階で、都民アンケートの結果を用いまして、例えば、地震等に比較して風水害に関する意識や備えには十分ではない傾向などを示すなど、課題等も含め、対策の方向性等の明確化を図っております。
 本プランでは、こうした取り組みを通じまして、自助、共助、公助全般にわたり、目指すべき将来像、実現のための課題、取り組みなどを災害ごとに正確かつわかりやすく明らかにすることを追求いたしまして、都民の理解、共感も得ながら、さらにスピード感を持って防災対策を推進してまいります。

○西沢委員 ぜひ客観的な指標をもとに進めていただきたいというように思います。
 続いて、東京都事業継続計画、都政のBCPについてお伺いをしていきます。
 BCPの改定で、事業継続に向けて、より具体化したご努力を多とします。だが、突発的な緊急事態がBCPの想定どおりに発生するはずもありません。計画を策定していても、ふだんやっていないことをやるというのは難しいものです。そのために、BCM、あらかじめ対処の方策について検討を重ね、日ごろから継続的に訓練していくことが必要といわれております。
 よく家庭で防災訓練をやっていて、いざとなったときにお父さんが本当に頼りにならない、奥さんに聞かないと何もわからないみたいなことがあります。(発言する者あり)私は違いますけども。(笑声)最近はそういう家庭も少なくなってきたのかなと思いますが、要するに、奥さんに聞かなければ何も、場所もわからないというような状況があるといけない。
 また、都庁でも、二十時退庁で部下が帰った後、課長だけでは執務室の施錠ができないという話をお伺いいたしました。
 つまり、いざというときに実際の業務を担う職員の皆さんが参加したシミュレーションや訓練を重ねていくという必要があると考えます。
 今回の改定で、その点は盛り込まれているのか、お伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 首都直下地震などの大規模災害が一たび発生いたしますと、平常時に担当している業務とは異なる業務を、直ちにかつ迅速に遂行しなければならなくなります。
 こうした災害対応を的確に遂行するためには、業務に当たることとなる職員に対しまして、平時から継続的に訓練を行っていくことが重要でございます。
 都はこれまでも、休日や夜間などの勤務時間外の発災を想定した職員参集訓練を毎年実施することに加えまして、各局の発災時の具体的業務に即した訓練を実施することなどにより、職員の災害時の対応能力の向上に取り組んでまいりました。
 今回改定されたBCPにおきましては、各局や区市町村などと連携しながら、職員に対する訓練などを実施していくことといたしております。

○西沢委員 業務継続体制の確保、すなわち職員の勤務体制確保は、これまで具体的な記載がなかったということでありますが、実際に機能するよう、BCPに基づいて取り組みを進めるということが重要であります。
 東日本大震災の被災地では、本人が被災した場合はもちろんですが、子供やお父さん、お母さん、ふだん人に頼んでいる家族の面倒を見なければいけなくなる、実家が津波の被害に遭って行方不明などなど、さまざまな事情で出勤ができる人が限られてしまったという話をお伺いいたしました。
 発災当日が平日か休日かで違うと思います。先ほどもご答弁いただきましたが、所属ごとに、参集可能性が高い職員の人数についてあらかじめ把握しておくこととともに、発災したときには、職員の負傷などの状況を確認し、実際に参集できる人数を把握できるようにする必要があると考えますが、計画改定を受けて今後どのように取り組むのか、お伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 都におきましては、各局ごとに、大規模災害が発生した場合に参集する職員の名簿を備えるとともに、育児休業や病気休職など参集することが困難な職員をあらかじめ確認することで、参集可能な人数を把握しております。
 また、現在、各局におきましては、発災時に職員の安否などを確認するシステムの導入を進めておりまして、災害発生時には、このシステムを用いて、当該職員にみずからの安否の状況や参集の可否などを報告させることで、参集が可能な人数を迅速に把握することができることとなります。
 今後とも、大規模災害発生時の迅速な初動体制の確保に向けまして、参集可能な職員数をできるだけ正確に把握するための取り組みを進めてまいります。

○西沢委員 システムの導入を進めているということであります。ぜひ正確に把握するための取り組みを推進していただきたいというように思います。
 次に、東京都災害時受援応援計画の策定についてお伺いをしていきます。
 国のガイドラインでは、発災時に混乱せずに円滑に支援を受け入れていくために、平時から、どの業務にどのような人的、物的資源が必要かを資源管理表に整理しておくと記載をされておりますが、東京都のこの計画を見ますと、手続のフローは整理されたようでありますが、具体的な対処能力を把握した資源管理表に該当する記載が見当たらない。
 災害発生時にどのように対処するのか、お伺いをいたします。

○梅村総合防災部長 被災した区市町村からの支援ニーズは多種多様でありまして、迅速に対応していくためには、あらかじめ業務内容を想定しておくことが重要となります。
 一方で、業務内容に応じた派遣必要人員数や物資量などにつきましては、地域の被災状況に応じて大きく変化することとなります。
 このため、都では、あらかじめ受援応援対象業務をリスト化、時系列化した上で、被災状況に応じて、それぞれの業務に対して必要となる人的、物的資源の調達、管理を行っていくこととしておりまして、そのための手順について、この受援応援計画において定めたところでございます。
 災害発生時におきましては、本計画に基づき、都内区市町村の被災状況や支援ニーズを迅速かつ的確に把握、集約し、全国からの広域応援につなげてまいります。

○西沢委員 確かに、刻々と状況は変わるということで、この手順に沿ってすれば把握できるというような答弁だと思います。
 被災自治体側の受け入れ体制が整わないがゆえに必要な支援ができないという事態が起こらないようにするというのが本計画の問題意識であるというように考えます。しかしながら、一旦、支援ニーズが定まったとしても、そのニーズは、今お話がありましたが、時間の経過とともに刻々と変わっていくわけであります。
 特に物資に対するニーズの変化は著しく、避難所生活が長期化すれば、必要な支援物資のニーズも変わってきますし、天候にも大きく左右されるわけであります。
 そこでお伺いをいたしますが、応援物資の受け入れについて、被災地までの輸送や現場での保管方法などを含めたさまざまな条件を考慮の上、適切に対応していく体制や能力が必要であると考えますが、所見をお伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 都は、災害発生時に、物資の調達、保管、搬送など物資対策全般を一体的に運用するため、都の災害対策本部のもとに物資・輸送調整チームを設置することといたしております。
 物資・輸送調整チームを構成する関係各局や関係機関におきましては、発災時に受け入れ体制整備後の物的支援等に迅速かつ的確に対応していくため、平時から区市町村も加わった検討会を立ち上げ、起こり得るさまざまな状況を想定し、支援方法の選択や各組織の役割などを定めた対応マニュアルを検討するなどの取り組みを進めております。
 また、実際の災害で起こり得る状況を想定した図上訓練を通じまして、物資・輸送調整チームが担う都庁内の関係各局や防災関係機関の各職員の情報収集や調整などへの対応能力の向上にも努めているところでございます。
 これらの取り組みを通じまして、組織としての対応力を高めるとともに、関係する職員の能力の向上を図ってまいります。

○西沢委員 各部門のマッチングは非常に重要ですし、区市町村や国や他県との調整も重要です。ぜひ進めていただきたいというように思います。
 最後に、義援物資についてお伺いをしていきますが、過去の震災で、義援物資が殺到して、現場ではその処理に追われて、本来優先して実施すべき業務に支障があったということの経緯から、今回の計画では、東京都は個人などの義援物資を受け入れないとしているということでありますが、これは一定程度は理解はできます。そういった過去の状況があったからです。だけども、ある程度、個人の被災地支援に対する思いというのを受けとめる必要があると思うんですね。
 ある団体、知り合いですが、新潟の地震のときに、これは大変だといって、トラックいっぱいに水を詰め込んで、そら新潟に行けと、新潟に水を持って行ったところ、現地では要らないといわれて、困るといわれたわけです。それは、現地でさばける人がいなかったり、まあ、いろいろあったと思うのですが。
 その方は、結局、持ち帰るわけにもいかない、みんな応援するといって持ってきたんだからといって、無理やり置いて帰ってしまったんですね。
 お互いすごく不幸なことであって、こうしたことがないようにということで、混乱を避けるということもあって受け入れないとしているわけですよね。
 ただ、恐らく、東京で首都直下型の地震があったら、全国各地や、もしくは海外からも、さまざまな形で、こうした形でご支援をいただく、応援したいという方があらわれると思います。
 被災者のニーズにも的確に応えていくということが、行政としても重要な取り組みの一つであると考えます。
 個人などの義援物資受け入れに対する認識についてお伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 個人の方からの義援物資は、そのお志は大変貴重なものでございますが、被災地の状況を考えますと、最も効率的に支援を行っていく必要がございます。
 この観点から、義援物資につきましては、こん包された物資の内容などが外見からは不明なものがあり、また、規格等にばらつきがございますため、被災地の地域内輸送拠点での内容物の確認や仕分けなどが生じますことから、被災地にとっては大きな負担となります。
 また、発災時には物流にも影響が及ぶため、輸送機関にも負担をかける可能性がございます。
 このため、今回策定した計画におきましては、受け入れ体制が整備されるまでの期間は義援物資全体の受け入れを制限することといたしました。
 また、受け入れ体制調整後におきましても、需要がない物資等につきましては、個人の方などからの小口、混載の物資につきましては、原則受け入れないものとしたところでございます。

○西沢委員 問題意識というのはよくわかりましたが、私、かねてからアマゾンの欲しいものリストみたいなものをうまく使えないかという提案をしてまいりました。検討するというご答弁であるものの、なかなか難しい事情もよくわかります。
 さらに、先日の予算特別委員会の総括でも述べましたが、最近、ガバメント二・〇というものですが、アプリの発達ですね。個人個人で持っているスマートフォンでの、発達が非常に、技術の革新が目覚ましいものでして、これを活用することによって、それぞれのニーズというものの把握ができ上がってくるというように思います。
 一切受け入れないという今の方針がわかりましたけれども、それも一定程度理解できますけども、ぜひ時代のニーズや技術などを見ていただいた上で、現場に負担をかけない新たな仕組みの活用について、ぜひ検討していただきたいと要望しまして、質問を終わります。

○山内委員 私からも、二〇二〇改革プラン(素案)について幾つか質問をいたします。
 まず、コンセッション方式について伺いたいと思います。
 二〇二〇改革プラン(素案)には、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの改革が挙げられています。
 見える化改革は、各局の主要事業について、現状の棚卸し、点検、評価を行う見える化分析を行い情報公開をして、その結果を踏まえ、二〇二〇年度以降も見据えて改革案を検討するとのことです。
 この事業の改革、改善等を行っていく際に、民間活力の活用や効率的、効果的な事業実施の観点から、民間企業への包括委託やコンセッション方式の導入を検討するとされています。
 都はこれまで、各局がそれぞれPFI事業に取り組んできました。今回の二〇二〇改革プラン(素案)の見える化改革の中で、発電事業や下水道事業についてコンセッションを検討していくとあります。
 そこでまず、この新しい仕組みであるコンセッションの特徴についてお伺いいたします。

○小笠原都政改革担当部長 コンセッション方式は、PFI法に基づく官民連携手法の一形態でございまして、利用料金の徴収を行う公共施設について、施設の所有権を公共主体が有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定する方式でございます。
 一般的に、民間の創意工夫やノウハウを活用しやすいといわれている手法でございまして、施設の設置者としても、運営権の対価を得ることができます。
 また、既存施設、新設施設のいずれにおいても、運営権の設定が可能となっております。

○山内委員 コンセッション方式については、メリットだけではなく、デメリットもあり、都民の視点に立てば慎重な検討が必要だと思います。
 今回のプランでは、各局はどのようなデメリットを想定しているのか、お伺いいたします。

○小笠原都政改革担当部長 コンセッション方式の導入に当たっては、メリットだけでなく、デメリットも十分に勘案した上で、個別具体の事案に即して、丁寧に議論を重ねながら検討していくことが必要と認識しております。
 事業ユニット分析を行った各局においては、その報告の中で、導入のメリットとして、十分な対価を安定的に得られる可能性があることや、民間事業者のインセンティブが働きやすく、より多くのコスト縮減につながる可能性があるといった点を挙げております。
 一方で、運営権者の経営状況等によっては、サービスの安定供給や継続性に懸念が生じること、また、これまで行政がみずから保有していた技術やノウハウが喪失してしまうおそれがあることなどがデメリットとして挙げられております。

○山内委員 コンセッション方式は、ご説明がございましたけれども、公共施設の所有権を自治体に残したまま、運営権を設定して、運営権を民間事業者に売却することで、運営権の対価としての収入を自治体が得るという仕組みです。
 これまで収支マイナスだった事業が収益性のあるものに変わる可能性があるとして、コスト面が注目されているようです。しかし、公共サービスには、民間に任せることが適切でないものもあるんじゃないでしょうか。
 例えば、今回の素案では、下水道事業へのコンセッション導入の検討が挙げられています。下水道は重要な生活インフラであり、環境に大きな影響を及ぼします。
 都は、河川や東京湾の水質改善のために、高度処理や油を下水に流さないようにするなど、環境問題からも取り組んできました。東京湾のような閉鎖性水域の水質改善は、東京都下水道の単独の問題ではなくて、河川流域の他の自治体間の水質改善に向けた総合的な協力が必要です。行政でさえ難しい他の自治体間との協力が民間事業者でできるかは疑問に思っております。
 コンセッション方式の導入については、慎重に検討していかなければならないと考えているところです。ぜひ慎重にお願いいたします。
 次に、判こレス、中間処理レスについてお伺いします。
 仕事改革についてなんですが、仕事改革における業務改革、業務改善として三つのレスの視点、すなわち、判こレス、ペーパーレス、キャッシュレスの視点で取り組みを推進するとしています。
 判こレス、中間処理レスのイメージとして、二〇二〇改革素案では、各種職員手当の申請、支給事務において、各局、部、課で行っている取りまとめや内容確認などの事務の集約化や効率化を例に挙げています。
 そこで、イメージとして挙げられていた職員手当の申請、支給事務を初め、どのような業務の判こレス、中間処理レスに努めて取り組みを進めていくのか、お伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 判こレスは、局、部、課など階層ごとの取りまとめといった重層的な事務作業が存在いたしますことから、また、依然として紙、押印による事務処理が多いとの課題認識に基づきまして、事務改善に取り組んでいくものでございます。
 事務フローの見直しやシステム活用によります事務のデジタル化など、さまざまな手法により、中間処理の削減や押印の見直しに取り組んでまいります。
 判こレスは、まず総務事務の領域を中心に取り組むことといたしまして、例として挙げました手当の申請、支給等の給与事務に限らず、共済、福利厚生などを含めました人事関係事務、さらには、契約、会計、物品にかかわる事務について幅広く検討してまいります。

○山内委員 大量の書類にたくさんの判こを押す仕事の仕方を見直すことは、時代の流れでもあると思います。
 判こレスについては、先ほどご答弁にもありましたけれども、契約事務についても取り組みの対象としていくことになっています。
 豊洲新市場整備の工事契約、いわゆる盛り土がなく地下空間となっていた問題等では、誰がいつ決めたかが問われて、文書の押印に焦点が当たったものの、明らかにはなりませんでした。意思決定プロセスを明確にして、都民に説明責任を果たしていくことが都の責務です。
 判こレス、中間処理レスによって意思決定プロセスが見えなくなる可能性を危惧しますが、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 事務の適正性を確保し、都民に対する説明責任を果たすために、意思決定の過程を明確にすることは重要でございます。
 事務フローの見直しを検討するに当たりましては、関与や決定の権限の所在を含めまして、事務処理の流れを改めて確認するとともに、電子決定においては、従来より関与等の記録が明確に残る点なども勘案し、個々の事務の性質に応じて適切な改善策を検討してまいります。
 こうした考え方に基づきまして、判こレスを、事務の効率化や簡素化のみならず、意思決定プロセスの明確化にも資する改革としてまいります。

○山内委員 森友学園問題や豊洲新市場問題など、国においても、都においても、いつ誰がどうしてといった意思決定プロセスの開示が明確にされないことから、大きな行政不信を招いています。特に契約等では、判こや署名は、なぜこのような契約になったのかという背景、具体的な経緯を明確にする重要な意味を持つことから、意思決定プロセスの明確化にも資するようになる、そのように今ご答弁がございましたが、なるように要望をいたしておきます。
 次に、東京都災害時受援応援計画、セーフシティ東京防災プラン骨子に関連して質問をいたします。
 まず、物的な受援、応援の体制について伺いたいと思います。
 総務局で作成した平成二十八年熊本地震支援の記録というのによりますと、熊本地震では、支援物資が物資の集積拠点に滞留、避難所まで速やかに届かないという課題がありました。
 そこでお伺いいたしますが、こうした課題から見えた教訓、反省から、災害時の物資輸送についてどのように対応していくのか、お伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 今ご指摘のありました熊本地震における課題から、支援物資を発送してから避難者の手元に届くまでの物流を一体として捉え、国、都、区市町村、民間事業者が緊密に連携し、実効性ある支援物資の受け入れ、輸送体制を構築していく必要があるという教訓を得たところでございます。
 この教訓を踏まえまして、受援応援計画では、都備蓄物資の放出や国支援物資への対応など、物資調整の流れを時系列で整理するとともに、都内区市町村から物資に係る応援要請を受けた場合の区市町村との連携方法や支援物資を避難所へ輸送するまでの流れを整理いたしました。
 今後、これを踏まえまして、庁内関係各局を初め、国、都内区市町村、民間事業者とともに、災害時の物資輸送の具体的な手順などについて検討を進めてまいります。

○山内委員 先日、新聞記事で、トイレやキッチン、ベッドなどの避難所環境整備のための新たな製品の紹介がありました。こうした製品など、避難所の生活環境改善には、さまざまな取り組みがなされています。
 そこで、新プランでは、避難所環境整備のためにどのような対策を計画化し、取り組みに努めていくのか、お伺いいたします。

○西川防災計画担当部長 セーフシティ東京防災プランでは、避難所運営に関する熊本地震の教訓である、要配慮者を想定したプライバシーなどの確保、女性や子育て世帯など多様な主体の参画などの観点も踏まえまして、必要な対策の計画化に努めております。
 避難所運営は区市町村の役割でございますが、都といたしましても、例えば、避難所となる公立学校のトイレ機能の強化、食中毒予防ブックの効果的な周知等による衛生環境の向上、マニュアル策定支援など区市町村の運営体制支援、「東京くらし防災」による啓発や女性防災人材育成による女性視点の反映など、避難所の環境整備に向け、各局等で多様な取り組みを進めております。
 今後とも、区市町村による避難所運営体制の整備を継続的に支援するなど、発災時に避難者の方が安心して避難所生活を送れる環境の整備に努めてまいります。

○山内委員 生活者ネットワークは、子育て中の若いお母さんからの要請を受けて、二〇一六年予算特別委員会で、乳児用液体ミルクの実物をお見せして、災害時の乳児用液体ミルクの必要性を取り上げました。その年の四月に起きた熊本地震でも、フィンランドから液体ミルクが緊急輸入され、話題になりました。
 地震のストレスで母乳が出なくなったり、衛生環境の悪い中でミルクをつくることが難しいなどの現状が鮮明となり、乳児用液体ミルクの必要性が現実感を持って国の今回の動きにつながっているかと思います。
 また、子供の泣き声やペットに配慮して、避難所に避難できずに自家用車に寝泊まりする被災者が多数いたことも大きな問題となりました。生活者ネットワークは、この問題も取り上げ、避難所運営のマニュアルの作成を求めてきました。妊産婦や新生児、乳幼児に配慮した母子専用の避難所やペットの避難所等、こうした教訓を生かして運営していただきたいと思います。
 また、現在、障害者や外国人を対象とした防災訓練が行われていると聞きます。さまざまな意見や要望が出てきていると思います。防災訓練を通して明らかになった当事者の声を反映しながら、今後とも災害時の対応に取り組んでいただきたいと思います。
 どのようにこうした教訓や防災訓練の課題を具体的に反映していくのか、これは今後のことだというふうに思いますけれども、例えばなんですが、東京都防災アプリが作成されました。このアプリをバージョンアップするのがよいのか、あるいは別のものをつくるのがよいのかということは検討の余地があるかと思いますが、例えば、妊娠中に災害に遭った場合に、妊婦さんや乳幼児のいる家庭が気をつけた方がいいことや、何を備蓄したり、身につけておく方がよいかなど、そういった情報をインターネット、SNSを活用して提供したり、母子手帳への記載を自治体と連携して検討したりして、総務局で得られた教訓等を、関連局等と連携して、生きた情報として活用できるよう進めていただくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

○内山委員 私からは、都政のBCPと東京都災害時受援応援計画を中心に、災害対策関連について質問をさせていただきたいと思います。
 西沢委員や山内委員と重複しているところがありますので、重複しているところは割愛させていただきながら、かすっているところは、その趣旨をお酌み取りいただきましてご答弁いただければと思います。
 さて、防災対策といえば、やはり自助、共助、公助ということがよくいわれるかと思います。
 自助の取り組みにつきましては、冒頭、荒木理事の方から「東京防災」の配布というのがありました。こういった自助の取り組みや、また、いざ災害が起きたときに共助の取り組みを円滑に促していくことというのも、平時に行わなくてはならないことかなというように思っています。
 そういった中で、この共助の取り組みという中で、例えば民間の事業者との提携であるとか、そういったことも考えられるかと思います。
 そういったところで、まず冒頭に質問させていただきたいのが、東日本大震災のときに、私、ちょうど昭島市内で被災をしたわけでございますが、たまたま駅の近くにいました。そうしたところ、多くの乗客が外に出てきたわけです。私自身がそこの場に、当事者になったわけではないのですが、お話を聞いたところ、シャッターが閉められて、構内から人が出されてしまったということで、大勢の滞留者が駅前にあふれていたという、そういう光景を目の当たりにいたしました。
 鉄道事業者からすれば、公共交通インフラを早期に復旧させるということで考えれば、恐らくマニュアルどおりの対応だったと思うんです。線路に人がいないようにする、またはホームに人がいると安全管理ができない、だから上に上げようと。それをどこまで乗客の皆さんに、ある意味、早期の復旧、安全確保のために外に出ていただくかというところが--最終的には駅舎全てから出してしまったという、こういうことなんですが。
 そういった中で、結果論で申し上げれば、さまざまなそういった市民や都民の皆さんからのお話だと、何も駅舎から出す必要はなかったんじゃないかというような、こういうようなご意見もいただきました。鉄道事業者は、当然、悪気があってやったことではないと思うのですが、そういったところで行政との日常的な連携や、もしくは--いざ、もしこれが首都直下型地震であった場合ということを考えれば、じゃ、出したはいいですけど、一時避難所だとか、そういったところの案内等々もないということになると、これはなかなか厳しいなというふうに感じました。
 そういった中で、いざ大規模震災が発生をした際に同じような問題が起きないように、都が鉄道事業者に働きかけをしていくような必要もあるかと思うのですが、これまでどのような取り組みがあったのか、伺いたいと思います。

○和田防災対策担当部長 大規模地震の発生時に駅周辺の滞留者の発生を抑制するためには、鉄道事業者等が利用者保護を適切に行うことが重要であります。
 このため、都は、平成二十五年に施行いたしました東京都帰宅困難者対策条例におきまして、鉄道事業者等に対し、大規模地震等の発生時には、施設内で発生した滞留者への施設内での待機の案内、安全な場所への誘導などの利用者保護に努めるよう求めるだけでなく、都と国などが連携し、利用者の誘導や備蓄の推進、訓練の実施などを盛り込んだガイドラインを策定し、それに沿った対策を講じるよう普及啓発に努めております。
 さらに、毎年度、主要ターミナル駅周辺で訓練を実施しておりまして、鉄道事業者に加え、民間事業者、区市町村などで構成いたします駅前滞留者対策協議会と連携し、発災時の滞留者への対応力の向上を図っております。

○内山委員 ありがとうございます。今の答弁、端的に申し上げれば、東日本大震災のときのようなことはないというような条例であるとか、または、そういった対策になっているというふうに理解をさせていただきました。
 先ほどの自助、共助、公助という話の中で、やはり全てのそういった動きを、都の職員や、市や区の職員が行えるわけではないということを考えると、例えば、こういった滞留者対策に当たっては、鉄道事業者の利用者保護の取り組みだとか、そういったことはかなり私は重要だと思っておりますので、実効性を持った取り組みを進めるようお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 今回改定いたしました都政のBCPについてでありますが、先ほど西沢委員から、いざ災害が起きたときに都職員の参集についてということも質問がありましたので、私からは質問については割愛をさせていただきたいと思いますが、実際、休日や夜間に首都直下型地震が発災をした際の想定はされているということでございますが、しかし、とはいえ、市区町村の役所も、休日や夜間というのは、同じように人がいない状況でありますので、そういった中では極めて難しいオペレーションがあるかと思いますので、ぜひここに関しては不断の見直し等も取り組んでいただきたいというように思います。
 続きまして、災害時の受援、応援についてお伺いをしたいと思います。
 先般の事務事業質疑におきまして、都の受援体制に関する現状認識について質問をさせていただきました。今回報告のありました計画策定に当たりまして、前回の質疑がどのように反映されているのかという観点から、何点かお伺いをしたいと思います。
 この事務事業のときにも指摘をさせていただきましたが、私がいうまでもなく、東京都というのは本当に大きな力を持っていますので、応援ということになれば、これはかなり力強い自治体だと思います。しかし、受援となると、これだけの一千三百万人の方々や、もしくは、昼間人口となればその何倍にもなりますので、そういった中で、いざ災害の当事者となった場合に関しては、これは極めて難しい問題があるんだというように思っています。
 そうした中で、都の広域連携の取り組みとして、都が、全国知事会を初め九都県市など多様な団体との相互応援協定を締結していることは、前回の事務事業質疑の中で確認をさせていただきました。
 そういった中で、今回策定をした計画において、相互応援協定を締結している各団体の応援はどのように取り扱っていくのか、お伺いをしたいと思います。

○梅村総合防災部長 大規模災害発生時には膨大な災害対応業務が生じる中で、業務実施に必要な人材や物資を確保していくためには、自治体間の相互連携が果たす役割が重要となってまいります。
 このため、本計画におきましては、災害発生時に広域自治体間で応援要請が滞りなく円滑に実施できるよう、都が全国知事会や九都県市などと締結している協定ごとに、要請手順等を改めて整理いたしました。
 具体的には、全国知事会では、まず、一都九県で構成する関東ブロックに対して応援を要請し、対策が十分に実施できない場合に、北海道東北ブロックを初めとする全国の広域応援に移行してまいります。
 また、九都県市では、近隣県市に応援を要請し、十分な応援ができない場合は関西広域連合に応援要請を行うこととしております。
 今後、今回整理いたしました要請手順をもとに図上訓練等を実施することで、相互応援協定の実効性を高め、発災時に確実に必要な支援が確保できるよう努めてまいります。

○内山委員 はい、ありがとうございます。東京都が重層的な枠組みを確保して広域的な応援協定団体と連携を図っていくということは、今の答弁でわかりました。
 大規模災害発生時には、これらの協定に基づいて大量の応援職員の派遣を要請して、広域自治体として、被災市区町村の支援ニーズに的確に、都全体の受援を探していくことが求められるというのは、先ほどの山内委員でしたか、質疑の中でもありました。
 先般の私の事務事業の質疑の中では、人的受援に対する課題として、熊本地震の被災自治体では、支援ニーズの把握や集約が困難な状態に陥った例があったことから、発災時に都がみずから対応可能な業務を平時から整理した中で、広域応援によるべき業務を明確化することを課題に捉えていたと思います。
 このことを踏まえまして、発災時に広域応援によるべき業務を明確化することが必要であるとの答弁があったかと思いますが、本計画ではどのように反映をしたのか、お伺いしたいと思います。

○梅村総合防災部長 熊本地震では、被災自治体の受援の体制や対象業務が整備されていなかったため、受援側の関与が十分ではなく、応援自治体に任せ切りとなる例が発生をいたしました。
 本計画では、膨大な受援業務をカテゴリーに分け、具体的な業務内容を明らかにするとともに、例えば、一般的な避難所運営業務と専門性の高い応急危険度判定業務では応援職員に求める要件が異なることから、要件の有無などを整理しております。
 また、時間経過の中で変化する支援ニーズにも的確に対応できるよう、タイムラインに沿った応援要請時期の目安を整理し、応援自治体との職員派遣の調整を適切に行えるようにしております。
 今後、本計画の実効性を高めていくため、支援を受ける側である区市町村と都の間で、受援対象となる業務内容の共通理解を図るなどの取り組みを進めてまいります。

○内山委員 受援対象業務が明確化され、計画に反映をされていることが確認できました。ありがとうございます。
 最後に、物的受援に関する課題、先ほども少しありましたが、こちらについて質問をさせていただきたいと思います。
 大体、災害の備蓄に関しては、地方自治体、すなわち市区町村や、もしくは各ご家庭で、おおよそ三日分のさまざまなもの、食料だとか、物だとか、そういったものを備蓄していくという、こういうような呼びかけがされているというふうに思いますが、そういった中で、発災当初の混乱では、民間の供給能力の低下などで物流に大きな障害が生じるというふうに思っておりますので、被災者、被災をされた方々に対して支援物資を遅延なく届けていかなくてはならないというように思います。
 先般の事務事業質疑の中では、この物的受援に対する課題として、支援物資が物資集積拠点に滞留して、避難所まで速やかに届かない例が見受けられたと。先ほどの西沢委員のご指摘なんかもあったかと思いますが、そういったさまざまな問題点から、物資の調達元から避難所に至る物流を一体と捉え、支援物資の受け入れ、輸送体制を構築していく必要があるとの答弁がありました。
 そこで、本計画では、支援物資を速やかに被災市区町村へ供給していくためにどのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○西川防災計画担当部長 物資調整は、都備蓄物資や国支援物資など、さまざまな枠組みで調達を行う必要があるほか、多くの関係機関がかかわることから、庁内を含めた関係者との役割分担のもと連携体制を構築し、対応していくことが重要でございます。
 このため、発災時には、災害対策本部に関係各局等で構成する物資・輸送調整チームを設置いたしまして、被災区市町村の支援ニーズの把握や、備蓄、調達物資の輸送などの物的応援に係る総合調整を実施することとしております。
 また、物資調整の流れを時系列で整理いたしまして、発災後三日間は、都、区市町村の備蓄物資での対応を図るとともに、四日目以降には国のプッシュ型支援を受けることができ、おおむね一週間以降は、プッシュ型支援からプル型支援へ移行することを目指すなど、多様な物資調達を行うこととしております。
 先般、関係機関や区市町村と支援物資に関するワーキンググループを立ち上げまして、今後、物資の調達、配分、輸送に係る調整の検討を深め、物的受援、応援の円滑な実施に努めてまいります。

○内山委員 ありがとうございます。
 今回の質疑、他の委員の方々からの質疑も拝聴させていただきながら、都が熊本地震を踏まえた受援に関する防災上の教訓というものをしっかりと反映してきているということが理解できました。ありがとうございます。
 当然、策定がゴールでもなければ、また、この計画自体も、これが完成版ということではないと思います。ここから、不断の見直しや、また、こういったことが、まさに実効性のある、机上の空論で終わらない、そういった取り組みというのが極めて重要だと思いますので、私からも、他の委員に重ねまして要望させていただきながら、今回の質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○早坂委員 東京都は、昨年十二月、九年ぶりに都政のBCPを改定いたしました。都政のBCP、すなわちビジネス・コンティニュイティー・プラン、業務継続計画とは、大規模災害が発生し、東京都が被災した場合に、東京都がみずから行う応急対策と東京都の重要な通常業務を継続するための計画であります。
 九年前、東京都がこの都政のBCPを発表した平成二十年には、まだ東日本大震災も熊本地震も発生しておりませんでした。今回の改定は、それらの震災などで得られた新たな知見を生かすものだろうと思います。
 過去の災害では、自治体自身が被災したため、災害時の対応に大きな支障を来した事例が多数見られました。したがって、首都直下地震が迫る中、防災計画の一つである都政のBCPは重要であります。
 まず、今回の都政のBCPを改定した趣旨を伺います。

○西川防災計画担当部長 都は、平成二十年十一月に都政のBCP地震編を策定いたしましたが、その後、東日本大震災や熊本地震といった大規模な震災が発生いたしました。その際に、被災した自治体の行政機能の維持や災害対策本部の迅速な立ち上げ、また、その継続的な運営などが、災害応急対策やその後の復旧、復興対策を円滑に進める上で重要であることが改めて認識されました。
 また、近年、平成二十七年九月、関東・東北豪雨や平成二十九年七月、九州北部豪雨など、豪雨災害が頻発、激甚化してきております。
 こうしたことなどを踏まえまして、都政のBCPを改定し、対象とする災害を地震から自然災害一般へと広げるとともに、初動対応をより迅速に実施するための体制づくり、業務の継続性を一層確実なものとするための勤務体制や執務環境の整備、職員の防災意識を向上させるための研修、訓練などの充実などを定め、より実効性あるものといたしました。

○早坂委員 今回改定された都政のBCPは、大規模災害発生時の東京都の業務継続の基本的な考え方を取りまとめたものであり、都庁全体の指針となるものであります。この指針を絵に描いた餅にせず、実効的なものにするには、庁内の各局において、優先すべき業務が何かをはっきりさせ、それを確実に実施する仕組みや手順をあらかじめ定めておくことが重要であります。
 この点について、今回のBCPの改定を踏まえ、今後どのような取り組みを進めていくのか、お伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 大規模災害発生時に庁内の各局が非常時優先業務を確実に実行していくためには、各局において、所管事業の実態に即した具体的な対応方針や手順を整備しておくことが欠かせません。
 現在、各局におきましては、総務局が定めたガイドラインに従って、災害が発生した場合に職員が参集する場所、局や事業所の初動体制の立ち上げ手順やその役割分担などを具体的に定めた危機管理マニュアルを備えております。
 今後、総務局では、今回のBCPの改定を踏まえまして各局向けのガイドラインを改定し、職員が自宅から職場へ参集するときに注意するべき点、局の災害対策本部の設置や運営の手順、職員の勤務ローテーションや健康管理などについて、具体例を用いながら詳細に示していくことで、各局の危機管理マニュアルの実効性をより一層高めてまいります。

○早坂委員 BCPの改定を踏まえて、今後、大規模災害時の事業継続の観点からの研修や訓練を充実させていくべきと考えます。ご見解を伺います。

○西川防災計画担当部長 都が一丸となって災害へ対応するには、職員一人一人が災害時にみずからがとるべき行動を具体的に理解し、強い目的意識を持つことが重要であり、そのためには、職員に対する研修、訓練を積み重ねることが必要でございます。
 都ではこれまでも、マニュアルに基づいた手順の確認を行うほか、危機管理に関する中央研修を職員の新規採用や昇任の機会を捉えて実施するとともに、勤務時間外での大規模災害発生を想定し、毎年、本庁各局の職員が自宅から都庁へ徒歩で参集する訓練を実施するなどの取り組みを進めてまいりました。
 今後も、研修や訓練につきまして、その内容を充実するとともに、繰り返し実施することで、全庁にわたり職員の災害対応力を高めてまいります。

○早坂委員 災害は、八割の確率で勤務時間外に発生します。というのも、一日二十四時間のうち、一般的な勤務時間は九時-五時の八時間。つまり、一日の三分の二が勤務時間外であります。これに土曜、日曜、祝祭日と年末年始のお休みを合わせると、年間ベースでは八割が勤務時間外ということになります。BCPを考える上で、この視点は重要だと考えます。
 首都直下地震発生の切迫性が指摘される中、東京都は、いかなる事態においても迅速に初動体制を確立し、都民の生命と財産を守ることに全力を傾けなければなりません。今般の都政のBCPの改定を踏まえ、今まで以上に発災時の業務継続体制の充実を求めるものであります。
 次に、災害時の受援、応援について伺います。
 首都直下地震発災の切迫性が指摘される中、我が国の中枢機能を担う東京都の防災対策は、一自治体としての東京のみならず、我が国全体にとっても極めて重要な課題であります。
 私ども都議会自民党はかねてより、受援が東京都の防災対策の実効性を高める上で重要であり、熊本地震などの教訓を踏まえ、大規模災害に備えて、平時より全国からの応援の受け入れを前提とした体制を構築していくべきだと申し上げてまいりました。それを受け、先日の総務委員会において、東京都災害時受援応援計画を策定したとの報告がありました。
 そこで、改めて本計画の策定目的と内容について伺います。

○梅村総合防災部長 本計画は、熊本地震の教訓等を踏まえまして、被災した東京都がみずからの努力だけでは対応できないような大規模災害発生時に、全国の自治体や関係機関などからの応援を円滑に受け入れ、区市町村とも連携して早期の被災地支援につなげていくことなどを目的に、都における手順やルール、体制などを整備したものでございます。
 具体的には、都内で大規模災害が発生した場合に、都が他の道府県や関係機関から受ける応援の備えとして、対象となる業務をリスト化し、タイムラインを踏まえた応援要請時期の目安を整理するとともに、各局や区市町村から応援要請を受けた場合の連携手順を定めたほか、他県等からの情報連絡員の受け入れや情報共有などの体制について整備をいたしました。
 また、熊本地震等の経験を踏まえまして、都外で大規模災害が発生した場合に、被災自治体への応援を行うための対応の手順や、庁内各局の情報共有などの体制を整備いたしました。

○早坂委員 熊本地震では、救出救助活動、避難所運営、被災建築物応急危険度判定などさまざまな支援活動が、国、都道府県、政令指定都市など、それぞれの枠組みで行われました。その結果、支援する側とされる側の双方で支援の全体像が見えなくなり、重複する部分や足りない部分などが混在するなどのミスマッチが発生しました。
 こういった事態を踏まえて、東京都災害時受援応援計画では、他県からの受け入れた支援をどのように活用し、被災地支援につなげていこうとしているのか、伺います。

○梅村総合防災部長 都外から受け入れた支援を適切に都内の被災地支援につなげていくためには、都内被災自治体に対する人的、物的支援の需給状況の全体像を把握するとともに、国や広域応援協定団体などとの連絡調整を密に行い、情報の整理や受援の調整を適切に実施していく必要がございます。
 このため、本計画では、都災害対策本部のもとに設置される物資・輸送調整チームが物的受援応援について、また、新たに設置される人員調整部門が人的受援応援について、それぞれ応援自治体や被災自治体との間での一元的な調整を実施した上で、都本部として横断的な対応を進めていくこととしております。
 また、都本部におきまして、都や広域応援協定団体などとの間で調整会議を開催し、応援自治体の活動状況や被災自治体の対応状況などの情報共有を図るなど、効果的な人的、物的支援の実現に向けた調整を実施することで、都は、広域自治体としての総合調整機能を果たしてまいります。

○早坂委員 被災地への支援は、国あるいは都道府県、市町村などの自治体にとどまらず、全国の企業や各種団体、さまざまなボランティア組織などの活動も見込まれます。それらを広域自治体である東京都が全てコントロールあるいは調整することなど、困難であります。しかし、その一定部分を広域自治体が調整していこうという意気込みは有益であると考えます。
 被災自治体が求める職員や業務支援に対し、応援自治体が適切に対応できていないといった、被災自治体と応援自治体間でのミスマッチの問題は、東日本大震災の際にも問題となっておりました。このような事態が少しでも減るよう、東京都の調整能力に期待したいと思います。
 実は、東日本大震災に際して、この支援のミスマッチ問題に関して特筆すべき成功事例を我が東京都は持っています。
 東日本大震災では、ご遺体の数が膨大で、遺体安置所や火葬場が全く追いつきませんでした。その結果、ご遺体の損傷が進んだため、火葬ができるようになるまでの間、やむを得ず、一時的にご遺体を土葬する、いわゆる仮埋葬が多数行われました。
 仮埋葬が多数発生している事態を受け、東京都は瑞江葬儀所などで被災自治体から広域火葬協力要請を待っておりましたが、当初、要請は全くありませんでした。なぜかといえば、ご遺体を他県に運んで火葬してもらう広域火葬協力の仕組みは、被災自治体がご遺体を受け入れ先まで運ぶというルールになっていたからであります。
 実は、全国知事会と厚生労働省から東京都に対して、広域火葬協力の受け入れ可能性に対する問い合わせが来ており、東京都は、その都度、受け入れ可能と返事をしておりました。しかしながら、被災した県は、ご遺体を遠く離れた東京まで運ぶ手段がないゆえ、広域火葬協力を頼めずにいたわけであります。
 それを、当時、宮城県災害対策本部の会議に毎回出席していた東京都の職員が知りまして、ならば、東京都からご遺体をお迎えに参りますと申し出て、その結果、この広域火葬協力がスタートし、最終的には八百六十体のご遺体を東京都が火葬したという事例がございました。
 自治体の災害支援はプル式、すなわち、支援要請があった事項に関して応援するというのが基本であります。しかし、被災の程度がひどければひどいほど、被災自治体からの要請を待っていても何も頼まれないことは想像にたやすいことです。それでは間に合わない場合もあるからと、正反対のプッシュ式、すなわち、支援要請を待たずして応援をすることが行われ、その結果、かえって被災地は混乱する場合もあるという事態も生じております。
 私が紹介した東日本大震災の広域火葬協力の事例は、プル式とプッシュ式の中間に位置づけられるものだと思います。支援要請をただ待つのではなく、また、一方的に支援を行うのでもなく、支援する側が被災自治体に支援のメニューを提示するものであります。さらにいうなら、漠然と、どんなことでもおっしゃってください、応援しますというのではなくて、被災地の実情をおもんぱかり、支援可能なメニューを具体的に申し出るということがポイントだろうと思います。
 本当に困っている人に、何かお困り事はありませんか、何でもお手伝いしますよと声をかけても、困り事がたくさんあり過ぎて、何から頼んだらいいかよくわからないことがあるのと同じであります。
 受援における広域自治体としての東京都の役割は、被災した都内区市町村と、支援してくださる国や自治体との間に入っての調整にあります。そうした場合に、都内区市町村に対して、こんな支援が必要ではありませんか、必要なら国や他県に頼んでみますと具体的な支援メニューを提示するには、まず被災地の状況がどんなものであるか、そして、そうした状況下で何が必要かという防災初動対策の知識、経験、判断力が必要であります。であるならば、そうした能力にたけた職員の養成が必要だということになります。
 さて、受援応援計画は、今後、発災時に有効に機能するように実効性を高めていく取り組みが必要であります。本計画の策定に当たっては、災害対応の現場を抱える区市町村との意見交換を重ね、東京都の受援応援体制について認識を共有したと伺っております。
 熊本地震の被災市町村では、初動体制が混乱し、応援要請におくれが生じるなど、市町村における受援体制にも課題があったようでありますが、こうした課題は都内区市町村にも起こり得るものであります。
 区市町村は、大規模災害発生時の自治体業務の継続や住民支援のために、支援を受けるための要請方法や受け入れ手順、具体的支援依頼事項のメニューと優先順位を、可能な限り、あらかじめ明確にしておく必要があります。
 そうした内容の、さきの私ども都議会自民党の代表質問に対し、区市町村の受援応援計画を支援していくとの答弁がありました。その内容について伺います。

○梅村総合防災部長 首都直下地震などの大規模災害発生時には、被害が広範に及ぶことから、住民に直結する各区市町村におきまして受援体制を構築していくことが重要となります。
 しかし、多くの区市町村では、応援自治体との役割分担や応援職員活用の手順など、受援体制の整備に課題を抱えておりまして、区市町村における受援計画の策定状況は、今年度末時点で五つの団体という見込みでございます。
 このため、来年度、区市町村と受援体制に関する検討会を開催し、区市町村が抱える課題や、計画策定に当たり検討すべき事項を共有してまいります。
 さらに、この検討会の成果を生かし、区市町村に対して、受援計画の必要性や策定手順、人的、物的受援に関する留意点などを取りまとめた受援体制のガイドラインを作成し、区市町村の受援計画策定を支援してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都と区市町村とが一体となって災害対応力を高めてまいります。

○早坂委員 さて、もう一つのポイントであります、都外で大規模災害が発生した場合の東京都の対応について伺います。
 東日本大震災から七年、そして熊本地震から二年を迎えます。これまで東京都は、全国で発生したさまざまな大規模災害に対し、人的、物的両面から、被災地や被災者への支援に全力で取り組んでまいりました。
 そこで、今回の東京都災害時受援応援計画における都外被災自治体への応援体制について伺います。

○梅村総合防災部長 都外での災害におけます被災自治体への応援は、熊本地震などの支援の経験を踏まえまして本計画に盛り込んだものでありまして、支援に当たりましては、被災自治体のニーズを踏まえ、迅速に対応していくことが重要となると考えております。
 一方で、応援業務は、避難所運営などの一般的な支援業務のほか、救出救助機関の広域応援やDMATの派遣を初め、専門的な技能を要する業務など、関係各局がさまざまな枠組みのもとで行うこととなります。
 このため、被災自治体の応援に関して庁内各局の情報共有を図る場として、総務局長を座長とする情報連絡会議を設置するとともに、都本部における庁内各局の役割分担を踏まえ、区市町村とも連携して被災地支援を実施していくことといたしました。
 今後とも、自治体間の広域的な連携協力や相互扶助の精神に基づきまして被災自治体への応援を行い、ひいては都の災害対応力の向上にもつなげてまいります。

○早坂委員 東京都は、東日本大震災や熊本地震、九州北部豪雨災害に対して、職員の災害派遣を今もなお継続しています。東北三県に六十四人、福岡県に一人、そして熊本県に四人を派遣しており、専門技術や行政経験、被災地支援への高い志を持った東京都職員の皆さんが被災地の復興を支援しています。
 災害支援とは自立支援であります。したがって、職員の派遣期間は、本来、短ければ短いほどよいと思います。しかしながら、被災地復興の道しるべをつぶさに見ておくことや、自治体間の交流という意味では、今日も職員を派遣していることは有益だと思います。
 私は、先週の三月十一日、宮城県岩沼市主催の震災から七年目の慰霊祭に出席をしてまいりました。その慰霊祭に東京都中野区の区長さんと区議会議長さんも出席されているのを見て驚きました。お話を伺ってみますと、震災以来、現在も区役所職員を岩沼市に派遣しているご縁だとおっしゃっていました。とうといことだと思います。
 首都直下地震の発生可能性は今後三十年以内に七〇%と国が推計を発表したのは、平成十六年であります。以来十四年が経過をいたしました。刻々とその日が近づいていると思います。
 念のため申し上げると、国の推計は、三十年後の発生確率ではなく、三十年以内の発生確率であります。したがって、きょう首都直下地震が発生しても、発表のあった十四年前に発生しても、これから十六年後に発生しても、確率は同じ三〇%であります。
 ちなみに、この推計で興味深いのは、阪神・淡路大震災発生直前の三十年確率が八%、東日本大震災発生直前の三十年確率が二〇%であったことであります。それと比較しても、この首都直下地震発生七〇%の確率は、明らかに切迫性が高いと解釈すべきであります。
 これからも、都議会の皆さん、そして理事者の皆さんと力を合わせて、万全の体制で首都直下地震に立ち向かってまいりたいと存じます。
 さて、先ほど東京都災害時受援応援計画に関して、小口の物資の受け入れに関しての議論がお二方からありました。私からも、このことに関して申し述べたいというふうに思います。
 個人から、小口のもの、ばらばらなものを受け取ると整理がつかないというのは大変よくわかることであります。それゆえ、都庁は、それはもう受け入れはしないという方針を明確に示されたわけであります。
 一方で、今、委員からお話がありましたけれども、それはちょっと冷たいんじゃないのか、皆さんの気持ちを受けとめた方がいいんじゃないのかしらというようなご意見もありました。それもまたそのとおりだというふうに思います。
 東日本大震災のときに、あれはたしか第二庁舎の入り口だったと思いますが、支援物資の受け入れを都庁はされました。生活文化局が主催でしたかね、総務局ですかね、わかりません。私は生活文化局が主管だったかと思いましたが、そのことを覚えています。
 そのときに私が印象深かったのは、小学校に入ったばかりのお子さんが、自分のお小遣いで買った電池を持ってきて、これを使ってくださいということで持っていらっしゃったのを大変印象深く思いました。
 そのとき、もう一つ印象深かったのが、いただいた義援物資を整理する人が少ないので、持ってきてくださった方に、そのままあと三十分、一時間いて、ここで整理を手伝ってくれというふうなおっしゃい方をしていたんですね。これは大変興味深い話で、せっかく持ってきてくださった方は、置いて帰るだけじゃなくて少し手伝っていってくださいというのは、全くいいやり方だなというふうに思いました。
 さて、話は戻しますけれども、大勢の小口物資が集まると、それをさばく人が必要になります。そして、その小口物資を仕分けしていくための人と物がこれは問題になってくるわけですが、今申し上げたとおり、さばく人に関しては、持ってきた人に手伝ってもらったらいいんじゃないかというのが一つ。
 さばく物に関しては、何もそれを必ずしも被災地に全部送らなくてもいい。私は、ある場所でガレージセールにでもして、お金にかえて現地に送るというようなやり方もあるんだろうと思います。
 それを、何も都庁がやらなくてもいいし、例えばPTAとか町会とか、そういった小口ならではの、各地域に分けて、それぞれでそういうことをやってください、お金にして届けてくださいというようなことを提案すれば、やってくださるところはあるんじゃないのかなと。
 何でもかんでも都庁が全部やりますじゃなくて、市民の力なり、熱意を生かした形で、その小口物資も受け入れていく形で、場合によっては、それをお金にかえていくことを考えたらいいのではないかなというふうに、先ほどの二人の話を聞いて考えました。余り整理がついていない話でありますので、またもう少し整理して、いずれ提案をしたいというふうに思います。
 さて、東京都のICT戦略について伺います。
 東京都の施策を効果的、効率的に展開していくためには、日進月歩で進化するICT、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー、すなわち情報通信技術を積極的に活用していくことはいうまでもありません。東京都は、昨年十二月に東京都ICT戦略を策定し、今後のICTの利活用の方向性を示したところであります。
 それによると、ICTの活用は、生産性の向上、働き方改革、介護、福祉、教育、島しょ振興など、さまざまな分野において都政を発展させる可能性を秘めています。
 一方、ICT利活用を進めることに対する懸念も存在していることも事実であります。
 こうした観点から、二つお伺いをしたいと存じます。
 一つは、サイバーセキュリティーの確保であります。
 このテーマについては、私たち都議会自民党が従前から問題提起をしてきたところであり、東京都もそれに応えるべく、東京都CSIRT、コンピューター・セキュリティー・インシデント・レスポンス・チームの設置や自治体情報セキュリティークラウドの構築など、さまざまな取り組みを行ってきたところであります。
 一方で、二〇二〇年東京大会を目前に控え、今後、サイバー攻撃のリスクは一層高まるものと考えます。
 こうした状況を踏まえ、東京都はどのような対策を講じていくのか、伺います。

○吉野情報政策担当部長 東京二〇二〇大会を控え、高まるサイバー攻撃のリスクに適切に対処していくためには、攻撃を防ぐとともに、万が一、攻撃された場合に被害が発生した場合においても、都民サービスへの影響を最小限に抑えるという観点から、それぞれ対策を強化していく必要があります。
 このため、現在、個々の情報システムに対して、サイバー攻撃に対するセキュリティーリスクの洗い出しを実施しており、その結果を踏まえ、今後、必要な対策を検討してまいります。
 また、大会時のインシデント対応のために策定した対処要領の実効性を高めるため、国、区市町村等との情報連携強化に主眼を置いた訓練などにも取り組んでまいります。

○早坂委員 引き続き、安全・安心な大会の開催、その後も見据えたセキュリティー対策の充実強化に取り組んでいただきたいと存じます。
 さて、もう一点が区市町村との連携であります。
 東京都のICT利活用は、区市町村の事業にも密接にかかわります。区市町村は、先ほどのセキュリティー対策も含め、ICT利活用に関するノウハウが不足しがちであり、体制も十分であるとは必ずしもいえません。ICT利活用のリスクを最小化し、効果を最大化するためには、区市町村との連携や東京都の支援が不可欠であります。
 そこで、ICT利活用に当たり、区市町村とどのように連携していくのか、伺います。

○久原情報通信企画部長情報企画調整担当部長兼務 これまで、自治体情報セキュリティークラウドの導入や東京都オープンデータカタログサイトの活用を区市町村とともに進めるとともに、共同で設置した協議会などでICTに関するノウハウの提供や情報共有などを図ってまいりました。
 今後は、サイバーセキュリティー強化に向け、区市町村職員も対象とする研修や訓練をさらに充実するとともに、オープンデータ利活用促進策の一つであるアイデアソンキャラバンに、より多くの区市町村が参画できる仕組みを検討するなど、連携や支援を一層強化してまいります。

○早坂委員 ICTに対する認識や現時点での到着点は、自治体によって差があるものと存じます。その中で東京都も苦労があると思いますが、オール東京でのICTの利活用の実現に向け、着実に取り組んでいただくようお願いをいたします。
 終わります。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をしたいと思います。
   午後五時休憩

   午後五時二十分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行します。
 発言を願います。

○斉藤委員 私の方からは、四点にわたりまして、総合防災、人権啓発、ICT戦略、二〇二〇改革の順に質疑をさせていただきたいと思います。
 まず防災関連でございますが、我が党の提案を受けまして作成され、この三月に完成しました「東京くらし防災」、先ほど各委員から話題、テーマとして取り上げられておりますが、これにつきまして、先般、三月十四日の予算特別委員会での我が党のまつば議員の質問に続いての私の質問でございます。
 この「東京くらし防災」は、一昨年の十二月、平成二十九年度予算要望の際に、まつば議員から知事に直接、女性の視点ならではの防災ブックの作成についてのご提案を行ったものでありまして、二十九年度内の完成を見たということで、これは、携わられた「女性視点の防災ブック」編集・検討委員会の皆様のご尽力のたまものと感謝申し上げたいと思います。
 内容も拝見しましたが、コンパクトにできておりまして、イラストも親しみやすいキャラクターを活用され、すぐできる、暮らしの中で、計画的になど、段階的に取り組みやすい内容になっていると拝見いたしました。
 これまでも我が党は、都民一人一人のきめ細かな防災対策を進めるためには、事前の備えや被災生活の課題への対応策をわかりやすく具体的に盛り込み、都民が防災対策を進める上で使いやすい本とするべきと主張してまいりました。
 今回、「東京くらし防災」とのタイトル名ででき上がったわけでございますけども、改めて都の取り組みを伺いたいと思います。

○梅村総合防災部長 「東京くらし防災」は、女性の防災への参画を進め、都民の一層きめ細かな災害の備えを促進するために作成したものであり、多くの都民の方に読んでいただくことが重要であると考えております。
 そのため、作成に当たりましては、女性の有識者による委員会を立ち上げたほか、女性消防団員などとの意見交換会や都民アンケートを実施するなど、さまざまなご意見を踏まえ作成したところでございます。
 内容につきましては、片づけの際にできる家具の安全対策や、外出時に携帯すべき防災アイテムなど、先ほどご指摘がありましたとおり、生活のシーンごとに、暮らしの中でできる防災対策を紹介しております。
 さらに、被災された方の体験談を盛り込みながら、例えば、複数人で行動して身を守るといった避難所での防犯対策など、被災生活でのさまざまな課題への対処法を具体的かつわかりやすく掲載いたしました。
 また、防災への関心が高くない方にも手にとっていただけるよう、「東京防災」との連続性にも配慮しつつ、親しみやすいイラストやキャラクターを新たに取り入れたほか、覚えておきたいページなどに自由に張ることのできるシールを巻末につけるなど、愛着を持って活用していただくための工夫も凝らしたところでございます。

○斉藤委員 巻末のシールなどに防サイくんが登場して、キャラクターをすごく愛していたのですけども、安心しました。
 自分自身、改めて、「東京防災」ブックとあわせまして、いつ発災してもおかしくない大地震に備えなければとの思いであります。
 また、第3章の被災後の暮らし方にも、女性の体験談が随所にちりばめられておりまして、簡易な調理法などの記述も充実しております。
 そうした工夫もあり、発刊と同時に、大変好評を博しているということであります。多くの方に手にとっていただきやすい場所に置いたり、また、電子書籍アプリなど、入手しやすくしているのも工夫であると思います。
 きょうも新聞報道でさまざま出ておりましたけれども、週末に出ていましたけども、電子書籍は、二月末で四十万ダウンロードということの数字が出ておりましたし、また、三月一日から、まだ二週間ちょっとなんですけども、東京都防災アプリが大変に好評であって、さまざまな情報が、そのアプリを利用してできると。コンテンツも今後ふやしていきたいというような記事もございましたが、こういったことの充実も期待されるわけであります。
 しかし、手にとって終わりとはならないわけでありまして、さらに、都民の方には実際に防災対策を始めてもらうことが重要であると思います。
 そこで、「東京くらし防災」を活用した次の展開が大事であると思いますけども、都の取り組みについて伺いたいと思います。

○梅村総合防災部長 「東京くらし防災」では、身近な暮らしの中でできる防災対策を紹介しておりまして、多くの都民の方に、その内容を実際に取り組んでいただくということが重要であります。
 そのため、来年度、都では、防災訓練や防災関連のイベントなどの場におきまして、例えば、備蓄食品をラップで覆った皿で食べてみたり、発災時の救助要請に役立つ笛の吹き方を練習するなど、被災場面を想定した親子向けの体験型ワークショップなどを実施してまいります。
 さらに、都民による防災の取り組み体験を広めていくため、女性雑誌を活用し、「東京くらし防災」の内容を紹介するとともに、読者が実際に取り組んだ防災対策の事例を募集、紹介してまいります。
 また、記事の掲載とあわせ、「東京くらし防災」を雑誌に挟み込んで配布するなど、多くの方に防災対策に取り組んでいただくための工夫も図ってまいります。
 今後とも、「東京くらし防災」を活用した取り組みを進めまして、きめ細かな災害への備えを促進してまいります。

○斉藤委員 読者の声なども反映させていくという、モニターという方法がありますけども、ツーウエーで大変いいと思います。
 「わたしの『いつも』が、いのちを救う。」という副題がついておりますけども、私自身の日常の暮らしの中で、助かる暮らしとなるように私自身も実践をしていきたいと思っております。
 次に、この一月に公表されました女性の視点からみる防災人材の育成検討会議報告書に関連しまして、女性の防災人材の育成について伺いたいと思います。かぶっているところもございますけども。
 同報告書内のカリキュラムによりますと、防災の基礎を学ぶ防災ウーマンセミナーと、リーダーを育成する防災コーディネーター研修会を実施することとなっております。
 先日の予算特別委員会で、我が党のまつば議員の質問に対しまして、防災ウーマンセミナーにおいては、家具の転倒防止や家族の安否確認など女性に身近な参加しやすい内容とすることで、災害の備えに取り組む女性をふやしていくとの答弁をいただいております。
 そこで、幅広い女性の方の参加、受講してもらうために、セミナーで学ぶ内容の工夫とあわせまして、開催の仕方そのもの、開催方法にも工夫が必要であると考えます。
 都の見解を伺いたいと思います。

○和田防災対策担当部長 防災ウーマンセミナーは、人材の裾野を広げる目的で開催することから、地域で生活する女性や職場で働く女性のうち、これまで災害への備えに取り組んでいなかった方が受講できるようにしていく必要がございます。
 そこで、受講環境や開催時間の工夫といたしまして、託児サービスの提供や夜間、休日の開催などにより、育児や仕事が支障になって災害への備えを学ぶことができなかった女性が参加できるようにいたします。
 また、実施形態の工夫といたしまして、企業と連携し、企業内研修としての開催も視野に入れながら、そこで働く女性従業員を対象に実施することで、参加しやすい形態といたします。
 多くの女性が受講しやすいよう、開催方法を工夫してセミナーを実施することで、女性防災人材の裾野を広げてまいります。

○斉藤委員 その活用の仕方につきましても、女性の視点というものが感じられる取り組みであり、女性がどんどん参加しやすくなるような工夫は今後も続けていただきたいと思いますし、幅広い層に防災分野への関心を広げていただきたいと思います。
 この育成カリキュラムによりますと、防災ウーマンセミナー、防災コーディネーター研修会ともに、地域生活編と職場編に分けて実施することになっているようであります。
 地域生活編の開催におきましては、避難所や自主防災組織を所管する区市町村における取り組みとの関係が重要になることはいうまでもありません。
 そこで、地域生活編の実施に当たりましては、育成した人材が地域の防災活動に参加できるよう、区市町村と連携して進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。

○和田防災対策担当部長 女性防災人材育成事業で育成した人材が、災害時のみならず、平時から実際に地域で活動できるようにしていくためには、地域コミュニティの実情に精通し、避難所運営等の地域防災活動の実務を担当する区市町村と緊密に連携していく必要がございます。
 そこで、区市町村と受講修了者の情報共有を図るとともに、育成した人材が地域で訓練など防災活動に参加できるよう、区市町村に働きかけてまいります。
 また、育成した人材の継続的な活動を支援するため、最新の災害の知見の提供や研修生同士の課題の共有など、受講後のフォローアップの取り組みについても、区市町村と連携して実施をいたします。
 区市町村との連携を進めることで、地域で活躍できる女性防災人材の長期的な育成、活用を推進してまいります。

○斉藤委員 この町会、自治会や消防団などに加えまして、地元目黒区には、小学校の校区単位で、複数の町会、自治会や小学校PTAなどが一つになった住区住民会議という目黒独自のコミュニティがございますけども、区市町とよく連携をしていただいて、この女性の防災人材の育成については、今後も積極的に推進をしていくことを要望しておきたいと思います。
 保活でよくいわれるのは、困ったことで一緒になったときに知り合った方とのおつき合いというのは長く続くものでありますけども、そういう講習を受けた方々は同期ですから、ぜひそういう方々の相互の連携などもしながら、多面的に防災力向上に、推進に応援をしていただきたいと思っております。
 次に、「東京くらし防災」の一〇六ページに、帰宅困難になったらということで、やはり帰宅困難者対策が書いてございます。都が取り組んでいる帰宅困難者対策について伺いたいと思います。
 都はこれまで、行き場のない帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設の確保を進めてまいりましたが、いまだ道半ばでありまして、今後さらなる確保に取り組んでいく必要がございます。
 都内には、霞が関にある国の省庁の施設を初め、国立大学や独立行政法人などの多くの国の関係施設がございまして、私の地元目黒区にも、幕僚学校や陸海空の自衛隊幹部学校などが集積する防衛省中目黒基地などの施設もあります。これらの施設で帰宅困難者の受け入れに協力してもらえれば、さらに多くの受け入れ人数の確保につながっていくと思うわけであります。
 そこで、現段階での、国や独立行政法人の施設でどのくらい確保が進んでいるのか、また、今後、これらの施設での確保に向けて、どういった取り組みをしていくかを伺いたいと思います。

○和田防災対策担当部長 都はこれまで、都立施設を一時滞在施設に指定するとともに、国や区市町村、民間事業者にも幅広く協力を求め、一時滞在施設の確保を推進してまいりました。
 このうち、国や独立行政法人が保有する施設では、ことし一月一日現在で、二十五施設、約九千六百人分を確保しております。
 国に対しましては、この間、国の庁舎や関係機関の所有、管理する施設での一時滞在施設確保への協力について提案要求を行っております。
 今後、国に対して提案要求を行っていくことに加え、区市町村と連携の上、国立大学や税務署など国の関係施設を個別訪問し、一時滞在施設への協力を直接呼びかけるなど、さらなる取り組みを進めてまいります。

○斉藤委員 民間への協力、大変積極的にやっている反面、国の施設二十五というのは、ちょっとまだ少ないなというふうに思います。国も帰宅困難者対策に大きな責任を負っているわけですから、その数をふやしていくご努力をぜひ国にお願いしたい。
 今後も、国や区市町村としっかり連携をいたしまして、国の関係施設での確保を進めていただきたいと思います。
 私が国の施設にこだわる理由がございまして、前にもちょっと委員会で紹介したことがあるのですが、東日本大震災の発災の後に、二十五年の六月でしたか、私、この中目黒基地にちょっとお伺いする機会がございまして、そのときに先方からいわれたことが、講堂があったのですけども、恵比寿駅というJRの駅が大変近くて、駅前に非常に帰宅困難者がいたのですが、講堂には誰一人来なかったということだったんですね。そんなにもったいないことはないだろうということで、それはなぜかというと、やっぱりつながりがない。知らないから足を運べない。
 そういった国の施設というのは、非常に敷居が高い部分も感じられますし、日ごろから基礎自治体が間に入って、そうした帰宅困難者と国の施設をつないでいく役目があるのではないかと思ったからであります。
 その後、目黒区は連携をとりまして、国に対して、何かあったときには、災害時に水の手当てとか、さまざまできるようになったわけでございます。
 先日の予算特別委員会の代表総括質疑で、我が党の橘議員からの質問に対しまして、今度は備蓄品、食品の関係ですが、来年度から新たに、備蓄食品の更新費用についても、食品ロス対策を行うことを前提に対応していくとのご答弁をいただいております。これは、民間一時滞在施設の確保に向けた重要な一歩であると思います。
 さて、大規模地震の発生時には、高齢者や乳幼児などを含め、さまざまな方々が一時滞在施設に受け入れを求めてくることが考えられます。そのため、これらの要配慮者向けの備蓄品の確保を進める必要があるわけです。
 今後、都としましても、一時滞在施設でこれらの要配慮者向けの備蓄が進むよう、しっかりと普及啓発を進めまして事業者の協力を得ていくこととともに、その取り組みを後押ししていくことが重要であります。
 そこで、備蓄品購入費用補助制度を通じまして、要配慮者向けの備蓄を事業者に促していく必要があると考えますが、見解を伺います。

○和田防災対策担当部長 確保している一時滞在施設の数に限りがあり、発災時には要配慮者の利用を優先することが望ましいことから、高齢者、乳幼児、外国人などの要配慮者への対応を充実させていくことが重要であります。
 都はこれまで、備蓄品購入費用補助制度の補助対象におむつを追加するなど、要配慮者への対応を進めてまいりました。
 来年度、乳幼児や高齢者などへの対応の充実に向け、補助対象品目に、新たに粉ミルク、哺乳瓶、ベビーフード、介護食、ハラール食の五つを追加し、要配慮者が一時滞在施設に安心して滞在できるような環境づくりを図っていきます。
 今後も、都民の多様なニーズに即した補助制度となるよう、見直しを進めてまいります。

○斉藤委員 この帰宅困難者対策は、多くの都民が関心を寄せる防災上の重要なテーマでございます。引き続き、都のより一層の取り組みを期待いたしまして、防災の質問は以上にしておきたいと思います。
 次に、人権施策について質問をしたいと思います。
 私は、都議会公明党有志の一人として、昨日閉幕しました平昌パラリンピックの開会式と、それから、平昌、江陵、オリンピックプラザに参りました。この中には、オリンピックにも参加された早坂委員もいらっしゃいますけども。
 各国から集まったパラリンピアンの姿に触れてまいりましたが、日本からも、多くの選手、アスリートが参加しております。村岡選手、成田選手といった若いパラリンピアンが活躍する姿から受ける感動は、ある面ではオリンピアン以上にストレートでありますし、障害のあるなしにかかわらず、人に勇気と希望を与える強烈なメッセージを発信してくれています。
 二〇二〇東京大会は、パラリンピックの成功なくしてオリンピックの成功なしと知事も強く発言されておられますし、公明党は、最も初期からそれを主張してまいりました。その思いを強くして帰ってきたわけであります。
 帰国後、港区の芝公園近くに最近移転いたしました、昨年移転いたしました東京都の人権プラザ、私はちょっと存じ上げなかったのですが、この人権プラザでも、オリンピック・パラリンピックと人権という特別展示をしているとのお話を伺いまして、先週、足を運んでまいりました。委員長のお膝元でございますけれども。
 入り口すぐに車椅子バスケットや車椅子マラソンの車椅子が展示してありまして、試乗体験することもできます。
 港区芝公園近くという、非常に地の利のいい場所にございまして、全国からの教育旅行のコースにもなっているようであります。児童生徒の見学先になっていると伺いました。これらの青少年に、身近な暮らしの中にある人権問題をクイズ形式で気づいてもらう展示もありました。
 私自身、人権プラザに伺いまして、さまざまな暮らしの中にある人権課題について、気づきの機会をいただいたわけであります。
 人権は、あらゆることの根本にかかわる大事な価値であります。出自や国籍による差別問題はもちろんのこと、障害がある方々の社会参加の問題あるいはいじめの問題など、さまざまな課題があるわけであります。
 先日の予算特別委員会で、我が党が、人間の安全保障の理念を発展させたSDGsと小池知事の都政の目指す施策との関係について質問させていただいたところ、小池知事からは、高齢者、障害者などの福祉の向上や貧困対策、教育格差や生涯学習への対応などは、いずれもSDGsの目標として掲げられているものであり、このような人に焦点を当てた政策こそが都民一人一人の活力を呼び起こし、人口減少、超高齢化の中にあって持続可能な東京をつくり上げることにつながっていくと答弁があったわけでございますが、まさに人に焦点を当てるという、その一番の根本が人権の問題であると考えます。人権啓発こそ、都の各局が取り組む諸策の、政策のPRのまさにかなめであると考えるわけであります。もっと多くの都民に人権プラザを利用してもらうことが大事だと思います。
 例えば、二〇二〇東京大会を前に、パラリンピアンの発信力をおかりして、あるいは事業を通じてPRを行うためのアウトリーチ活動、来るのを待つのではなくて出向いていくような、そういった活用もあると思います。
 人権プラザを人権啓発の拠点としてさらに活用すべきと考えますが、都の所見を伺います。

○仁田山人権部長 東京都人権プラザは、移転を契機に、これまで培ってきましたノウハウや実績を踏まえ、体験型展示を一新するなど、展示事業を中心に充実を図り、次世代を担う子供や若者など幅広い層の都民を対象に、一層わかりやすく、利用しやすい施設として整備を行ったところであります。
 また、新設しましたセミナールームを活用し、都民向けの公開講座を、タイムリーなテーマを選定してなるべく多く開催するほか、ワークショップ形式の子供向け人権教室を夏休みなどの期間に開催するなど、人権啓発の拡充にも取り組んでまいりました。
 啓発事業の充実などに加え、今後は、プラザの良好な立地を生かし、乗降客数の多い最寄り駅でのPRの強化などにより、都民に対しプラザの知名度を高めてまいります。
 さらに、区市町村や企業が実施する人権研修や小中学校の人権学習においてプラザを活用してもらうよう、これまで以上に働きかけ、来館者の増加につなげてまいります。
 こうした取り組みを通じ、二年後に迫る東京二〇二〇大会に向け、人権尊重の理念を広く社会に発信し、浸透させていくため、人権啓発の拠点としてプラザを最大限活用してまいります。

○斉藤委員 ただいま答弁にございましたけども、二〇二〇大会が参りますが、オリンピック憲章のことを議論する、そのもっと根本に、この人権の問題というのは普遍的にあるわけでございますので、ぜひこういったプラザを活用して、次世代を担う子供たちに、幅広く人権の問題が暮らしの中にもあるということに気づいていただく機会をつくっていきたいな、このように思っております。
 また、地の利を生かしてという話がありましたが、多摩の方々にとってみれば、港区は地の利はよくないわけでございまして、全生園といった大事な遺産がございます。そうしたハンセン病で苦しんだ方々の記録なども企画展示されておられましたけども、多摩の地域においても、そういった人権を考える機会がふえてきますように応援していきたいと思っております。
 次に、ICT戦略について伺いたいと思います。
 今回の戦略は、おおむね五年後に向けた施策展開の方向性を示したものと理解しております。その実現に向けた個々の施策は、それぞれの所管局を中心としたやりとりになると思いますので、今回は、戦略の考え方について数点確認させていただきたいと思います。
 初めに、今回のICT戦略は、セーフシティー、ダイバーシティー、スマートシティーの三つのシティーの観点から今後の施策展開などが整理されておりますけども、まず、その意図を伺いたいと思います。

○久原情報通信企画部長情報企画調整担当部長兼務 ICT戦略は、二〇二〇年に向けた実行プランで掲げる三つのシティーの実現をICTの活用により効率化、加速化させ、実行プランの進捗を確かにするものと位置づけております。
 こうした位置づけを踏まえまして、三つのシティーごとにICTを活用した東京の五年後の姿と施策展開を示すことが、都民に最もわかりやすいと判断したものでございます。

○斉藤委員 この戦略が実行プランを加速させるための位置づけであるため、知事が掲げる三つのシティーに分類したと理解をいたしました。都民にわかりやすいというご答弁がございました。
 この戦略を読んでいきますと、それぞれのシティーごとに、多くの行政分野にまたがる取り組みがよく網羅されていると思います。
 その一方で、この戦略をよりよくしていくために、私の方から、これは提案でございますけども、誰一人置き去りにしない、持続可能な開発目標、先ほど申し上げましたSDGsの観点から整理、分類をしたらどうかと提案しておきたいと思います。
 この提案につきましては、先日、今定例会における我が党の代表質問でも、実行プランそのものにつきまして、SDGsの視点で整理、実行についての問題提起を行っているところであります。知事からは、先ほども紹介しましたが、人に着目した政策の展開はSDGsと合致するとのお話がございました。
 SDGsそのものについての議論は、この委員会では控えますけれども、三つのシティーは、あくまでも都政における知事と都民との共通言語といわれるような感じだと思います。確かに都民からはわかりやすいのかもしれませんが、世界一の都市東京を目指す観点からは、我が国の国民はもとより、世界の人々からは、わかりやすく見やすいものになっているのかなと、これはちょっと疑問であると思います。
 世界の諸都市をリードする世界一の都市東京都政という大きな観点から考えますと、実行プランをSDGsの視点で共通言語化していく、再整理していく視点も重要だと提案をしておきたいと思います。
 仮に、この視点でICT戦略の施策展開を分類していったときに、今回盛り込まれた施策以外にも有意義な施策が発見、盛り込まれたかもしれません。
 また、誰一人置き去りにしないという観点でいいますと、いわゆるICT化の問題は、デジタルディバイド、これは今のようなスマートフォンが普及する前からいわれてきた問題ですが、ICT化についていけない方々、苦手とするような方々への対処も必要になってくる視点もあります。こういった記述なども加わっていたかもしれません。
 いずれにしましても、先ほど確認いたしましたが、この戦略は、いわば二〇二〇実行プランを加速化、下支えするための戦略との位置づけであります。知事がご答弁されましたように、今後、都においてSDGsの視点を重視した施策が実行されていく中で、ICT戦略につきましても同じ観点から議論され、より実効性の高いものへとブラッシュアップされていくことを期待しております。
 そこで、戦略を取りまとめ、旗振り役となっておられる局長に、ICT施策の実効性強化に向けて、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○多羅尾総務局長 少子高齢化、国際競争の激化、首都直下型地震の脅威など、山積する都政の諸課題を解決するためには、日進月歩で発展するICTを都政に積極的に導入していくことが不可欠でございます。
 こうした中、都政における今後のICT利活用の展望を示すため、東京都ICT戦略を策定いたしました。この分野では、これまでにない大きな方針を示すものでございます。民間企業に例えていえば、次代の成長をかけた戦略投資、こういっても過言ではないと、このように思っております。
 策定に当たっては、昨年一月に懇談会を設置し、提言も踏まえ、九月には基本的考え方を公表するなど、スピード感を持ちつつも、丁寧に検討を進めてきたつもりでございます。
 戦略は二〇二〇実行プランを支えるものであり、戦略に掲げた施策はSDGsの理念とは軌を一にするものであると考えております。こうした認識のもと、今後は、早期に実現した施策をショーケースとして、東京二〇二〇大会時に展開するとともに、その後も各施策の速やかな実現を目指してまいります。
 引き続き、各局と密に連携しながら、SDGsの理念の一つでもございます、誰一人置き去りにしない、持続可能な都市東京の基盤となるICT施策の実効性向上に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。

○斉藤委員 大変に力強いご答弁、ありがとうございました。
 三月二十五日には、東京国際フォーラムで東京都オープンデータアプリコンテスト作品発表会・表彰式も開催されると聞いております。私も、こういった身近な都民向けのイベントにも足を運んで、東京都のICT戦略をフォローアップしてまいりたいと考えております。
 次に、論点を変えます。都庁における働き方改革の一環として、都庁職員の育休取得について質問したいと思います。
 先般の事務事業質疑におきまして、私は、東京都の男性の育児休業の取得状況について質問をいたしまして、一層促進していくべきだと提案いたしました。
 育児を積極的に行い子育てを楽しむ男性、いわゆるイクメンや、部下の仕事と育児の両立を応援するイクボスといった言葉は広く社会に浸透しつつあります。局長はイクボスでございます。
 しかし、男性がみずからをイクメンと名乗ることに抵抗があったり、育児休業を取得しづらい職場の雰囲気や、まとまった期間、職場を離れることに心理的な抵抗を感じて、育児休業をいい出せない男性は依然として多いのではないかと思います。
 昨年一月には男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法が改正されまして、妊娠、出産、育児、介護休業等を理由とする嫌がらせ、いわゆる女性へのマタハラや男性へのパタハラを防止する措置が事業主に義務づけられております。
 パタハラなどは論外でございますけども、女性が産休や育児休業を自然に取得するのと同じように、育児休業をとりたい男性がちゅうちょなく休暇取得をいい出せる環境づくりを都庁から進めていくべきと考えます。
 そこで、平成三十年度予算案にはパパ職員育児応援プロジェクトが計上されておりますが、これにより、男性の育児休業についても加速が期待されます。
 今後の取り組みや、また、育児休業の取得率向上については、将来的には目標設定をすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○村岡労務担当部長 職員が仕事やキャリア形成と育児を両立していくことは、父親と母親が協力して子育てを行っていくことが重要であり、職場においても、父親である男性職員が積極的に育児に参加できる環境づくりが必要となります。
 都はこれまでも、男性職員の育児休業を初めとする育児関連休暇の活用促進はもとより、男性職員の両立体験談の紹介、育児休業者向けの講座に夫婦そろって参加する機会の設定など、男性職員の積極的な育児参加を促してまいりました。
 今後はさらに、子供が誕生した男性職員が育児休業や育児関連休暇を活用し、それを職場や上司が応援することを組織の責務としていくため、該当者へのメッセージ送付や男性職員向けの両立支援ハンドブック作成など、徹底した啓発を進めてまいります。
 これらの取り組みを重ね、男性職員の育児参加を組織を挙げて応援し、サポートし合える職場風土を着実に浸透させ、男性職員の育児休業取得率向上にもつなげてまいります。

○斉藤委員 来年度からは、該当者へメッセージの送付、そして男性職員向けの両立支援ハンドブックを作成して、徹底的に啓発していくということでございます。ぜひとも取得率向上につなげていっていただきたいと思います。
 先進的な民間企業では、既に男性の育児休業取得促進について取得率の目標を掲げておりまして、男性従業員の七割が取得あるいは五割が取得するなどの実績も公表されているところです。これは、もう本当に大企業だと思います。中小が大変でございますけども、そういったところにも支援をしていかなければなりません。
 働き方改革と同様、休み方改革が叫ばれ、先般の一般質問では、知事から、働き方改革は休ませ方改革であるとの発言もありました。よい仕事をするために、しっかりと休むこと、休ませることも生産性向上の重要な要素でありまして、育児について責任を果たすことも同じことがいえるのではないかと思います。男性の育児は当たり前、育児休業をとらせることも仕事のうちといった価値観が常識としてしっかり定着していくように、都庁で明確な目標を持って取り組んでいただきたいと要望させていただきます。
 これは、みずからの反省も込めてのことでございまして、私も、ほとんど育児には携わることができなかったことを、今、大変、家族から責められているところでございますが、そういうことのないようにお願いしたいと思います。
 最後になりましたけども、東京改革の本丸といわれます二〇二〇改革ついて質問していきたいと思います。
 先月、二〇二〇改革プランの素案が発表されました。職員の皆様は、一年半、ご苦労されて改革を進めてきたと思います。しかし、とかく、その評価におきましては、特別顧問のかかわり方などが注目されがちでありまして、二〇二〇改革そのものについて、もっと議会側が伺う必要があると私は思っております。
 十年ぶりに作成された行政改革計画とは一体どのようなものなのか、新たに職員主体の体制で都政改革をスタートするこの節目のときに、都民、都庁職員、そして都議会が虚心坦懐にその内容を精査しまして、共通の認識を持つことが重要であると考えます。
 そこで、今回の二〇二〇改革プランは、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つから成る二〇二〇改革でございますけども、これまでの取り組みの成果と今後の進め方を示すとのことですけども、これまでの行政改革計画との違いは一体何なのか、二〇二〇改革プランの特徴について伺いたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革プランの特徴は、改革の手法を大きく転換し、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの改革を同時に推進し、都庁全体の生産性を向上させ、組織の機能強化を図ることにあります。
 仕事改革では、職員、職場のレベルから都庁の仕事を見直し、働き方改革、業務改革に取り組むことで、生産性の向上と職員のライフワークバランスの実現を目指してまいります。
 見える化改革では、各局の主要事業について、予算、人員、サービス水準の適正性等の観点から、その実態と課題の見える化を図り、局事業の自律的かつ総合的な見直しにつなげてまいります。
 さらに、これら二つの改革を進める際に乗り越えなければならない、人事、会計等のさまざまな制度の壁など全庁横断的な課題について、仕組み改革では制度改正や組織改編等を進め、その成果を局レベル、職員、職場レベルに還元することで、都の行政経営の最適化を図ってまいります。

○斉藤委員 この二〇二〇改革プランが、これまでとは全く違った改革手法で実施されることが今の答弁でわかります。改革の名に値しないとか改善の域を出ないなどの指摘は当を得たものではないと、私はそのように思っております。
 さて、職員の方々がこのプランを実現するに当たりまして、その意義についての理解が深まっていきますと、さらに改革への意欲が高まっていく、いい循環になっていくと思うのですけども、そこで、新年度からは、都庁はこのプランの実践段階に入っていくわけでありますけれども、このプランの新しい改革の手法や内容は、このやり方でよいのか、成果は上がっているのかといった検証、評価こそ、とても大事になってくると思うわけであります。
 二〇二〇改革プラン自体の検証、評価などは、どういった形で行っていくのかをお伺いしたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革プランの検証や評価については、まず、各局がみずから点検し、目標の達成状況を検証いたします。
 そして、新年度から職員主体の体制となる都政改革本部において、各局からその進捗状況を報告し、知事のもと公開の場で議論し、評価することで、取り組み内容の向上、場合によっては、その方向性の見直しにつなげてまいります。
 このように、プランに掲げた事項についてPDCAサイクルに基づく取り組みを実施することにより、実効性のある改革を推進してまいります。

○斉藤委員 この二〇二〇改革プランを本当に実のあるものにするには、まさしくこれからが勝負であるわけであります。
 職員が主体となって新たな都政改革本部をつくる、それを通じて各局が競い合って改革を進めるようになっていけば、改革のスピードと実効性がさらに向上すると思うわけであります。
 しかし、一方で、このボトムアップの改革の結果についての責任の所在が曖昧になってしまいますと、それは目標を達成するものにはなっていかない。あくまでもリーダーが最終的な責任をとるからこそ、一般職員も自信を持って意欲的に改革を進めることができるのではないかと思うわけであります。
 そこで、知事をトップとする都政改革の取り組みについて、行政改革部門や人事、組織、IT部門を抱える総務局長の決意をお伺いしたいと思います。

○多羅尾総務局長 平成二十八年九月に都政改革本部が設置されて以降、各局は、現行の政策、施策、事務事業や仕事のやり方等を自主的に点検、評価し、必要な見直しを行ってまいりました。
 この間、総務局は、率先して自律改革を行うとともに、行政改革部門や人事部門、情報通信部門を初めとする局内の各部門が連携し、それぞれの制度所管局として全庁的な仕組み改革にも取り組み、また、各局の改革を支援してまいりました。
 今後、都政改革は、職員を主体とした体制で取り組むこととなります。総務局といたしましては、知事を本部長とする都政改革本部のもと都政改革を不断に前に進めていくため、局が一体となって知事を補佐し、また、各局の意見を生かしながら各局の改革を支援してまいりたいと考えております。

○斉藤委員 これまでの行革の議論は、時に、財政困難なときに、財政危機を乗り切るための一つの取り組みとして、行政のスリム化ということが議論された時期もございました。
 私は二〇〇九年からの都議会議員ですので、その大変なご苦労の後に登場してきた者とすれば、例えば新公会計制度につきましても、先輩たちが非常にご苦労をされながらつくってきた一つの財産、レガシーを受け継いで、今の都政に携わっている一人であります。
 こういった財政危機とか、そういう外部的な要素ではなくて、みずから自律的に行っていく行革としては、本当に今回の行革は大事なエポックメーキングを迎えているんだと思っております。
 二元代表制の中で、行政側の二〇二〇改革と、議会側はまた、見える化改革を含む議会改革を検討委員会で行っている最中でございますけども、この車の両輪が大事でございまして、真に都民のための都政改革が進んだと都民から評価されることを、お互いにそれを肝に銘じながら尽力することを私の方でもお誓い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

○とくとめ委員 最初に、セーフシティ東京防災プラン骨子を中心にして質問します。
 ことしの三月十一日で東日本大震災からちょうど七年目になり、各メディアでも大震災の被害の実態や復旧、復興の問題を取り上げて、改めて警鐘乱打をしていました。
 昨年末に発表されました都民生活に関する世論調査でも、都政に対して特に力を入れてほしい要望施策のトップには防災対策が挙げられています。東日本大震災以来、常にトップか上位にあります。さらに、その防災対策の具体的な内容の上位には、まず防災都市づくり、次に災害時の活動体制の充実、さらに防災対策に関する普及啓発活動の充実、四つ目に風水害対策などが挙げられておりました。
 昔からのいい伝えに、災害は忘れたころにやってくるとか、備えあれば憂いなしという言葉がありますけれども、本当にこれは重要な言葉だと思います。それだけに、今回の東京防災プランは、都民の関心の高い多面的な防災対策の要望に応えて、しかも、わかりやすい、役に立つ有効なものに仕上げてほしいと思っております。
 そこでまず、今回のセーフシティ東京防災プラン骨子では三月末の公表を目指していると聞いておりますけれども、この間の議会質疑の答弁の中で防災問題の具体化について言及された施策などについては、このプランの中にはどのように反映、補強あるいは補充されていくのかについてお伺いします。

○西川防災計画担当部長 セーフシティ東京防災プランは、二〇二〇年度までの具体的な事業計画でありますことから、その趣旨を踏まえつつ、各局と連携しながら、実施の詳細が明確になっているものや、また予算化が図られているものなど、最新の施策等についても反映に努めてきております。
 議会質疑で答弁のあった内容につきましても、各所管局による今後の具体化の方策や予定等を踏まえた上で掲載、記載を行っております。
 本プランにつきましては、現在、策定作業を進めており、その中で工程表などを付加するなど、目標、事業進捗が都民の方々に一層わかりやすいものとなるよう、引き続き努めてまいります。

○とくとめ委員 議会質疑での答弁内容も、各所管局による具体化方策、予定等を踏まえた上で掲載、記載するということでした。しかも、最新の施策等も反映に努力するとの答弁でした。
 先ほどいいましたように、災害は忘れたころにやってくる、備えあれば憂いなしという言葉にあるように、首都直下地震は切迫しているといわれていますし、異常気象のもとでの毎年の集中豪雨などの出水時期も迫っております。この防災プランの内容が実際に現場の都民にとって役立つように急いで完成させて、活用できるもの、役立つものにしてほしいと思います。
 その中で、特に、昨年六月から施行が始まった国の改正水防法に基づいて、その具体化の第一歩として、昨年末の十二月に、知事を初め全ての区市町村が参加する東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会が設置をされました。
 これは、国の改正水防法に基づく重要な全国方針の発展であり、この方針の具体化の一つに、横文字でタイムライン、漢字でいえば事前防災行動計画と呼ばれているものですけども、この対策によって、逃げおくれゼロ、社会的被害を最小限に食いとめるためのソフト、ハードの両面での具体化が、全国的にことしの出水時期、まあ、六月までに求められています。
 その具体化の最新の内容は、この防災プランの中にどのように反映をされているのでしょうか。

○西川防災計画担当部長 セーフシティ東京防災プランでは、防災対策における公助の取り組みなど、各局と連携しながら、最新の状況、目標を都民にわかりやすく伝えるよう努めております。
 風水害につきましても、円滑な避難の実現と、浸水、土砂災害対策の充実強化を主要な取り組みとして掲げ、ハード、ソフトの両面で対策を進めることとしており、中小河川における対策といたしまして、都管理河川の洪水氾濫等に備えた国や区市町村などと構成する協議会を設置し、対策を進める旨を本プランにも記載することとしております。

○とくとめ委員 今、具体的な中身が防災プランにも盛り込まれているということでしたけども、いよいよ、ことしの出水時期、もうあと二カ月ぐらい、そういう時期を迎えるわけですけども、本当に有効な、効果的な内容に、具体化を急いでいただきたいと思います。
 東京防災プラン骨子の具体的な内容に触れて質問したいことがあります。
 冊子の四二ページの風水害における発災前後の想定シナリオでは、降雨によって初めて大雨を認識する場面から始まっていることが記載されています。しかし、これは、タイムラインの基本的な考え方である、事前の気象情報の十分な把握に基づいて避難などを判断していくという対処の流れとは順番が逆になって記載されているのではないかと、誤解されるおそれがあるのではないかというふうに思いますけども、見解はいかがでしょうか。

○西川防災計画担当部長 本プランにおきましては、地震、風水害などの災害種別ごとに、発災時の想定シナリオと、それを踏まえ懸念される事態を掲載した上で、目標像と必要な対策を掲載し、公助の取り組み等への都民の理解、共感の促進を図っております。
 風水害につきましても、降雨の後に大雨警報を知るというシナリオから気象情報の把握の必要性を導き、それを迅速避難のための取り組みにつなげるといった構成をとっております。
 そのため、シナリオは自助、共助、公助の取り組みがとられない場合の想定としつつ、これを受ける形で、その後の記述におきまして、適切な避難行動のための日ごろからの情報収集などの自助、共助の取り組みや、適切な情報提供など安全な避難を進める体制等の公助の取り組みをそれぞれ明示し、都民の皆様に実際の行動につなげていただくよう作成をしております。
 都では、こうした本プランの特徴も踏まえ、さまざまな機会を捉え、その趣旨を生かした活用に努めることで、都民の皆様に災害のリスクと必要な取り組みの情報をわかりやすく伝え、自助、共助、公助一体となった東京の災害対応力の強化を図ってまいります。

○とくとめ委員 防災プランに描かれたシナリオの私の読み方が甘いのかなと思いますけれども、災害対策の具体的で緊急の方針であるならば、ずばり結論的な方向を打ち出すべきではないかというふうに思います。全てのページを読み終わらないと結論に到達しないという書き方は、改善が必要なのではないかなと。私も誤解をしましたけれども、読んでいる方々は、全部読まないとこの趣旨がわからないというのでは、改善が必要なんじゃないかなというふうに思います。
 次に、総合防災部の活動のあり方について質問いたします。
 総合防災部は、都民の命と安心・安全がかかったあらゆる災害対策に当たっているだけに、縦割りではなくて、文字通り、局横断的に総合的な対策のイニシアチブを発揮すべきではないか、もっと司令塔として大きな役割を果たすべきではないかと思いますけども、どのように認識されているでしょうか。

○西川防災計画担当部長 総務局総合防災部は、所管局がまたがる事項や複数局に関係がある事項につきまして、各局の見解等も照会しながら、必要に応じて調整等を行い、都としての総合的な見解、対応を計画化するよう努めてきております。
 例えば、本プランでも、地震対策におきまして、出火、延焼の抑制を目標に掲げ、災害時においても、燃えない、燃え広がらないまちの形成に向けた施策を網羅的に示すなど、総合的な内容となるよう配慮しております。
 計画、プラン策定などを通じ、今後とも、各局の連携による全庁を挙げた取り組みの推進に努め、さまざまな災害に対する都民の安全・安心の確保を図ってまいります。

○とくとめ委員 昨年末設置をされました氾濫に関する減災協議会も、従来からの総合治水対策協議会も、全ての市区町村を対象にした総合的な水害対策の推進体制ではないかと思います。広域自治体としての東京都の役割発揮が、現場の区市町村などの自治体からも大変期待の声があって、広域自治体としてのイニシアチブを発揮してくれという声が届いております。水害対策のハード、ソフトの両面から見ても、表裏一体の重要な役割発揮が求められているのではないかというふうに思います。
 二〇二〇改革プランの中でも、防災まちづくりの項目の中で重要な指摘がされています。今後は、地域別の状況を情報公開して、区市町村の参画を積極的に促しつつ事業を実施すべきだと。目標の設定に対しても、これをスピードアップして実現していくためには、区市町村または住民、関係者の理解がさらに必要になってくると、こういうことで防災まちづくりのスピードアップを強調しています。
 答弁にありましたように、地震対策でも、水害対策でも、今後も各局との連携によって全庁を挙げた取り組みの推進に努めて、さまざまな災害に対する都民の安全・安心の確保を優先的に図っていただきたいと思います。
 次に、東京都災害時受援応援計画に関連して質問します。
 今回の受援応援計画は、東日本大震災や熊本地震の経験、教訓からも、都民の命と安全・安心を守り抜いて、救援活動、復旧、復興活動を推進する上で極めて重要な計画だと私は受けとめております。
 そこで質問ですけれども、東京都の災害対策本部を機敏に立ち上げて、さまざまな災害対策に役割、機能を発揮する上で、本部体制と事務局などの中枢を支えるスタッフをいち早く参集できるかどうかが鍵だと思います。災害が大きければ大きいほど、都民と同じように、自治体の職員も被害者になる可能性が強いんです。多くの被害者が生まれ、自治体の機能が麻痺してしまうことは、災害が大きければ大きいほど避けられないと思います。
 東日本大震災でも、熊本の地震でも、多くの自治体で職員多数が犠牲者になり、自治体の役割が崩壊するような事態のもとでの救援活動、復旧、復興活動に当たることになりました。
 私も東日本大震災のときには、五市町を担当して一年間現場に通って、半年間、泊まり込んで救援活動の責任者をやっておりましたけども、石巻の職員は相当被害に遭って、総務部長の家族は犠牲になる中で、総務部長が救援活動の先頭に立っていたという経験にもぶつかりました。
 それだけに、災害対策本部を支える職員、スタッフの参集計画はどうなっているのかというのは、非常に興味があるところです。その点についてお伺いいたします。

○梅村総合防災部長 都では、大規模災害発生時、速やかに東京都災害対策本部を立ち上げ、本部会議の開催に向けまして情報収集等を開始することとしております。
 そのため、発災直後から対応する初動要員の確保を目的に、職員が休日、夜間等、勤務時間外にも防災センターに詰めるとともに、都庁周辺に災害対策職員住宅を整備の上、交代により二十四時間待機しており、発災時には速やかに都庁へ参集する危機管理体制を構築しております。

○とくとめ委員 災害発生直後の混乱した状況のもとでの緊急事態に備えて、災害対策本部の中枢を担う関係職員が機敏に本部に参集して業務に当たれるよう、特別の体制が具体化されているということでした。極めて重要なことで、この体制が最初に立ち上がれるかどうかが初動を決めるのではないかというふうに思います。
 そこで、最後の質問ですけれども、大きな災害であればあるほど、被災者の復旧、復興のために多くのボランティアの役割が重要だと思います。その果たす役割が極めて重要なことは、東日本大震災や熊本地震などの経験、教訓からも明らかだと思います。
 東日本大震災は、私、一年間いましたけども、このときにも、一週間、現場の被災地に入りました。東日本大震災のときに最大の被災地であった現地は、地震プラス大津波で、本当にひどい悲惨な状況になりました。現地に入りたくても入れない。私が入ったのは、三・一一から一カ月ぐらい後、少し事態がおさまってからでした。まだ車の中に遺体が残っているとか、我々が救援活動を始めてからも、縁の下の泥の中から遺体が出てくる、墓石が倒れたところから遺体が出てくる、そういう中でしたから、本格的にはまだ、なかなか難しかったのですけれども、ボランティアの皆さん方の気持ちというのは、とにかく助けたい、力になりたい、何とか役に立ちたいという、そういう一心で献身的に活動をしてくれました。
 行政需要に応えるのは職員でなければいけないと思いますけども、こういう活動がないと、一人一人の被災者、ある人は避難所、ある人は仮設、ある人は自宅避難、そこに一人一人に生き延びていくための物を届けるのは、いわゆる公務員職員だけでは手が足りないと。何とか力になりたい、そういう、はせ参じて来た人たちを、いかにその意欲を大事にして活用していくか、力になってもらうか。もう絶対不可欠だと思います。
 もちろん、最初の発災直後は、二次災害にならないように、ある程度落ちついてから、そういうボランティアの皆さんの役割を発揮してもらえるような体制をしっかり具体化していくことが重要だと思います。
 今回の災害時受援応援計画では扱いが少し小さいのではないか。もっと救援、復興のボランティアの位置づけを高めて、ボランティア活動への参加が広がるような体制をこの災害対策本部を設置するときから具体化しておくことが、本当に都民目線に立って、一人一人の都民の安全・安心、命を守っていく上で大事だと思いますけども、その点についてはどのように検討されているでしょうか。

○梅村総合防災部長 災害時にボランティアが果たす役割の重要性につきましては、平成七年の阪神・淡路大震災をきっかけに注目されまして、都におきましても、平成八年に地域防災計画を修正し、ボランティアの受け入れ体制の整備を位置づけるなど、連携強化に努めてきております。
 一方、熊本地震の被災自治体におきまして、他県からの応援職員の受け入れが遅滞するなどの課題が生じたことを踏まえ、今般、全国の自治体や関係機関等からの応援を円滑に受け入れるためのルール、手順、体制などを受援応援計画として整備したところでございます。
 本計画におきましては、ボランティアの受け入れに関しまして、区市町村等と連携してボランティアの活動を支援する役割を担う東京都災害ボランティアセンターにおける都の役割を改めて記載しております。

○とくとめ委員 二十三年前の阪神・淡路大震災の経験、教訓を、この間、都としてもまとめられているということでした。しかし、ぜひ今日的な東日本大震災、熊本地震などの最新の経験、教訓を踏まえて、一層充実したボランティア活動による救援、復旧活動の強化を図っていただきたいということを強く要望しておきます。
 災害に強い首都東京、まちづくりを進めていく上で、その人的な土台が、こうやって救援ボランティアではせ参ずる。そういう一人一人の都民の皆さんの人と人とのきずな、支え合い、思いやりのその気持ちが本当に大事な活動ではないかと。特に被災者にとっては、自分たちに寄り添って助けてくれている、見捨てられていないという、これは本当に大きな激励になるんですよね。
 だから、そういう意味では、ボランティアの問題も、救援活動、災害対策の活動の中にしっかり位置づけて具体化を図っていただくように心からお願いを申し上げまして、質問を終わります。

○福島委員 私は、一般質問でも取り上げた東京都ICT戦略について伺います。
 全て拝読させていただいて、記載内容についてより具体的に知りたい部分、計四十カ所について、事前に局から説明をしていただきました。ありがとうございます。
 その多くが、最新のICT技術をこの五年の間に可能な限り都の事業に活用しようという、まあ、こういってはなんですけれども、従来の確実にできることを中心に文章化する傾向のある行政らしからぬ意欲的な内容であり、評価に値すると考えます。
 以上を踏まえ、より本質的だと考える二項目、三点について質疑させていただきます。
 一つ目は、都民の声の把握についてです。
 都議会議員になって以降、都民の声を代弁するという責務を果たすために広聴を心がけていることから、いろいろな方とお話しする機会が数多くあります。そして、それでも、直接聞けるお話は都民のごく一部であることを痛感しています。
 東京都には都民の声窓口があり、一定数の投稿があると伺っていますが、日々の生活の中で都政のことを考える余裕があり、かつ、それを文章にして投稿する時間を割くことができる方というのは、一部の人に限られるように思います。
 都政モニターという都民の声を集めるためのインターネットを使ったアンケートも実施されていますが、五百名であれば統計的誤差は五%以下ではあるものの、インターネットで実施している時点で、母集団の偏りは避けられません。
 私は、都民ファーストの政治を行うためには、私たちに直接届かない、声を上げない、上げられない大多数の都民の声を偏りなく拾う努力をすることが大切だと考えています。そこで注目しているのが、ICTによる都民ニーズの把握です。
 都民ニーズをあまねく把握するためにICTをどのように活用していくか、伺います。

○久原情報通信企画部長情報企画調整担当部長兼務 ICTの進歩、発展に伴い、例えば、スマートフォンから提言、要望、意見等を直接投稿することはもちろん、住民や観光客がSNSで発信している内容について、AIを用いて高速で解析し可視化する技術なども実現しつつございます。
 こうした最先端の技術を都においても活用することで、これまで把握できなかった情報の取得や、複数の情報を掛け合わせた分析などが可能となります。これらにより、都政のさまざまな分野における住民ニーズをより迅速かつ的確に把握していくことが期待できます。
 実現に向けましては、技術のあり方はもとより、導入可能な行政分野、収集すべきデータ、個人情報保護、費用対効果など、課題は数多くございますが、スピード感を持って検討を進めてまいります。

○福島委員 ありがとうございます。
 お答えいただいたように、都民の行動や意向にかかわるビッグデータを収集、分析し、より正確なニーズを把握したり、今回のICT戦略の中で取り上げられた千葉市のちばレポのように、ICTを使うことで場所や時間の制約を減らし、働き盛りの男性という、これまでにない層に地域の社会課題解決の一翼を担ってもらうなど、ICTは、より広範な都民の声を拾い上げたり、行政への参加を促すことができる画期的な手段です。
 可能な限り主観や偏りを取り除いた都民の声に基づいた政策立案もエビデンスベースの取り組みの一環であり、このようなプロセスを積極的に都政に導入していくこと、それが、先日の一般質問でも主張した、私の考えるしがらみ政治からの脱却です。今後も継続して議場で議論させていただきたいと思います。
 次に、内部管理事務における効率化、BPRについてです。
 BPR、ビジネス・プロセス・リエンジニアリングとは、戦略や組織、制度の見直しを含め総合的に業務フローの見直しを行うことで組織の業務効率性を向上させる取り組みです。
 国際的に見ても日本の労働生産性が低いことは問題視されていますが、今後、労働力減少が避けられない中、民間企業はもとより、都庁においても、局をまたいで共通する作業の集約や単純作業の自動化など内部事務の合理化を進め、職員のリソースを都民サービスの質の向上に振り分ける努力が一層求められます。
 そのような中、約一年前に、ライフワークバランスの実現に向けた働き方や仕事の仕方の課題についての職員アンケートを実施し、職員みずからの課題意識や改善策を踏まえ、自律改革の一環として都庁BPRに着手したことは非常に有意義であると考えています。
 そこで、都庁BPRで取り組むとした三つのレス、すなわち、判こレス、ペーパーレス、キャッシュレスの中で、判こレスについては、昨年の九月以降、業務分析を実施したと伺っています。この進捗について伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 お話のように、都庁BPRの実施に際しましては、ペーパーレス、キャッシュレス、判こレスの三つのレスの切り口にて、昨年の九月以降、業務分析を実施してまいりました。
 このうち、判こレスにつきましては、都庁において、局、部、課の各層ごとに同種の事務処理を行っていますことから、事務の効率的処理に向け、中間処理の削減などに取り組むものでございます。
 具体的には、人事、会計など七分野、八百四十六種類の事務を対象といたしまして、業務フローの可視化、他団体の業務フローとの対比、業務実態調査などを行いまして、個々の事務処理の課題を網羅的に抽出することといたしました。
 今後、その結果を踏まえまして、年度末に今後の対応の基本方針や工程表を定め、来年度以降、各制度所管部署と連携し、取り組みを着実に進めてまいります。

○福島委員 八百種類を超える事務を洗い出したということで、都庁の業務は本当に広範で、業務分析は容易ではないことが想像できます。
 しかしながら、ICT導入は中期的な取り組みであるBPRの一要素であり、どんな種類のICTをどの分野、事務に導入するのかを費用対効果に基づいて決定するために、そして、最終的に総務事務へのICT導入事業のPDCAをエビデンスベースで検証するためにも、地味ではありますが、この業務分析は重要です。形だけのICT導入、BPRにしないための肝である業務分析をしっかり始めていただいたということですので、この成果を活用し、深めていくことを重ねて要望しておきます。
 最後に、近年、ルール化された作業であれば、既存のシステムはそのままにソフトウエアロボットで自動的に事務処理できるRPA、ロボティック・プロセス・オートメーションや、過去の事例に沿った判断を自動化できるAIなど、ホワイトカラー領域に導入可能なICT技術が次々に台頭しています。
 今回行った業務分析を踏まえ、これらのICT技術を活用することで期待される効果について伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 基幹業務システムの高度化などICT技術は、かねてからBPRの手法として活用されてきたところでございまして、都庁においても、これらの技術を活用し、業務の効率化を進めてまいりました。
 近年、RPAやAIなどの新たな自動化技術が、従来、いわゆるホワイトカラーが担ってきた業務における生産性向上策として急速に導入されつつあります。
 先ほど申し上げました今回行いました業務分析によりまして、書類の照合などの事務処理の中に、これらの技術の導入の余地がある現状も確認できたところでございます。
 また、こうした技術は、ヒューマンエラーを減少させていくための機械的チェックなどにも適用の可能性があるなど、事務の適正性の確保などにも期待できると認識しておりまして、今後、費用対効果なども含め、さまざまな検証を加えまして、積極的に導入を検討してまいります。
 こうしたことに取り組むことによりまして、職員がより高度な政策立案や事業の企画等に力を注ぎ、都民サービスの向上につなげてまいります。

○福島委員 今回、BPRでICTを導入するときに意識していただきたい点が二点あります。
 一点目は、適正性の担保です。
 先ほど山内議員が述べていらっしゃいましたけれども、公文書の偽造などがあってはならない中、法令に従った処理が行われることは都政において重要です。
 加えて、私は、昨年十月に行われた本委員会の監査事務局関連の質疑で、監査の措置ではなく、原因による分析も行うこと、そして、その背後に知識継承の問題がないかを明らかにしてほしい旨、要望しました。
 これまでの監査結果を踏まえて、監査で繰り返し指摘されているようなヒューマンエラーを執行の段階でなくすことも、今回のICT導入でぜひ意識していただき、監査結果にICT導入の効果があらわれることを期待したいと考えています。
 二点目は、RPAの導入において既にいわれている問題点として、作業がブラックボックス化しがちで、新人が理解しないまま仕事をするなどのマイナス面が既に指摘されています。
 先ほどの知識継承にもかかわりますけれども、特に異動の多い都庁内では、RPAに置換された作業の意味やプロセスなどの情報が失われやすいことが予想されます。RPAのインプットとアウトプットを見てシステム内の問題が発見できる職員の育成にも、ぜひ留意いただきたいと思います。
 以上、ビジネス・プロセス・リエンジニアリングの一要素として着実なICT導入を進めていただき、その結果として、都民サービスの質の向上と、そして職員のワークライフバランスを両立していただきたいことを要望し、質問を終わります。

○山田委員 私からは二〇二〇改革について質問させていただきます。
 二〇二〇改革では、削減一辺倒ではなく、めり張りのついた予算執行を目指し、IoTやAIに代表される最新のICT技術を利用していくことも述べられております。全般的に数値による現状の把握であったり目標の設定がされていることは、非常に好ましいと考えております。
 この結果、例えば、コピー用紙の二〇%の削減であったり、判こレス、キャッシュレスの目標の設定に向けた業務分析など進捗は見えてきており、高く評価できるものと考えております。
 さて、二〇二〇改革の一つの重要な視点が、民間目線、都民目線での行政改革です。民間の力を活用するという観点から、都の事業の民営化などの検討も二〇二〇改革で言及されております。
 工業用水道の廃止、発電、下水道の民営化などについて議論されておりますが、現時点では、民営化や廃止の決定ではなく、ほかの自治体の現状、結果も踏まえて、行政サービスの水準の確保、財政の負担、効率性、公益性など、さまざまな観点から最適な方向性を検討される予定だと理解しております。
 では、まず、都として先行して行われてきました、これまでの官民連携の取り組みとその成果について伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 サービスの向上、効率的、効果的な事業執行を図る上で、官民が適切に連携することは重要でございます。
 都はこれまで、民間にできることは民間に委ねるとの原則のもと、公の施設の管理運営におけます指定管理者制度の導入や都立病院の整備等におけるPFIの活用など、積極的に民間企業との協働に取り組み、民間のノウハウを生かした施設運営や都民へのサービス提供を適切に行ってまいりました。
 また、最近では、企業等との包括連携協定の締結や、民間事業者から幅広い事業提案を募集するマーケットサウンディングの実施など、民間との連携協力の取り組みが着実に進んできてございます。
 今後とも、都民サービスの向上に向けて多様な手法の活用を検討するなどして、民間と幅広く連携してまいります。

○山田委員 ありがとうございます。これまでの取り組みの成果や課題も踏まえた上で、今後のご検討を期待させていただきます。
 次に、施設サービス魅力向上プロジェクトについて伺います。
 各事業の検討のみならず、東京都の各施設のサービスの評価や魅力向上を行っていくことは、行政改革という視点のみならず、例えば、外国人観光客だったり、ナイトタイムエコノミーの推進など、観光振興の観点からも重要です。
 その観点から、例えばキャッシュレス化に関しても、都内に多く存在する都の施設から、外国人でも容易に利用可能なキャッシュレスなシステムを導入していくことは、民間への本格的な導入のきっかけともなり得ます。
 また、キャッシュレスなんですけれども、先日伺ったところ、例えば、目の不自由な方は、お札やお金を人に数えてもらうのが申しわけないと感じる方もいらっしゃるようでして、その方にとっても、キャッシュレスというのは非常に意義があることだというふうなご意見もいただいておりますので、積極的な検討をお願いいたします。
 さて、施設サービス魅力向上プロジェクトについては、高齢者や障害者、外国人といった多様な利用者の視点で検討されるということですけれど、こういった方は当然ですけれども、現役の世代ですね、都のさまざまな施設を利用することも想定されますので、ベビーカーや乳幼児連れの観点からも点検することが必要と考えますけれども、都の見解を伺います。

○小笠原都政改革担当部長 四月から実施をいたします施設サービス魅力向上プロジェクトは、都民と都政との直接の接点である各種施設の利便性等について、さまざまな利用者の視点に立って点検、評価し、その結果をもとに必要な改善を図って都民や都への来訪者の満足度を高めることで、都民の信頼に支えられた都政を実現することを目的としております。
 点検、評価の対象とする施設は、不特定多数かつさまざまな人々の利用が想定される公園、動物園、文化施設及びスポーツ施設のうち、特に来場者、来園者の多い施設でございます。
 また、利用者につきましては、高齢者、障害者、外国人、さらには、都民の声などでも乳幼児用の設備への意見や要望も寄せられておりますことから、子育て中の方なども含めて広く捉えまして、こうしたさまざまな利用者の視点を踏まえて点検、評価を行ってまいります。

○山田委員 前向きなご答弁、ありがとうございます。積極的なご検討をぜひお願いいたします。
 次に、監理団体の改革について伺います。
 二〇二〇改革全体を通して自律改革ということで、都庁職員の皆様ご自身による改革が施行されております。ただ、監理団体に関しては、都庁から一定の独立性もある団体であり、その性質もさまざまであることを踏まえれば、都庁の皆様は、改革マインドをぜひ共有していくことが求められていると考えております。
 監理団体において自律改革を効果的に進めていくためには、都庁や各局の皆さんの一定の関与も必要と考えておりますが、適切な監理団体改革の実行のための取り組みについて伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都の政策実現に当たりましては、都庁はもとより、施策実施の現場を担う監理団体が将来動向を見据えた改革の取り組みを進めていくことが重要でございます。
 こうした認識のもと、監理団体、団体を所管いたします各局、制度を所管する総務局の三者が進めていくべき改革を実施方針として取りまとめたところでございます。
 具体的には、監理団体による改革といたしまして、経営情報のさらなる見える化とともに、各団体による自律的な経営改革の推進を掲げ、今後おおむね三年間で取り組むべき経営戦略を取りまとめる経営改革プランの策定等を行ってまいります。
 また、この経営改革プランを経営目標評価制度の評価対象に位置づけまして、外部有識者による意見聴取なども行いながら、その進捗状況を、毎年度、都としてチェックいたしてまいります。
 今後とも、都庁グループの機能強化に向けた必要な関与を行いながら、監理団体による自律的な改革の取り組みを積極的に促進してまいります。

○山田委員 ありがとうございます。
 次に、仕事改革について伺います。
 民間企業においては柔軟な働き方が進んでおりますけれども、行政においても、住民の生活を皆さんがしっかりと守っていくためには、それを担う行政の職員を確保していく必要がございます。民間企業と同様に、皆様のライフワークバランスも推進していく必要があると考えております。
 都庁においては、小池知事が就任以降、テレワークの導入などの働き方の改革、また都庁働き方改革宣言など、意識改革に向けた取り組みをさまざま進められており、今回、仕事改革という形でプランにまとめられたと認識しております。
 そこでまず、確認したいのが、働き方を変えていく改革である以上、実際に職場で働いている職員の声が取り組みに反映されることが重要であると考えております。
 今回の改革を進めるに当たって、若手の職員、現場の職員の声を積極的に取り入れてきたというふうに聞いておりますが、どのように仕事改革のプランに生かしていったのか、職員の声を生かした今回の改革の検討の経過について伺います。

○小笠原都政改革担当部長 仕事改革では、職員の能力を引き出し、やりがいやチャレンジ精神に満ちた職場をつくるためには、働き方、仕事の仕方、能力開発等に関する職員の問題意識を把握する必要があると考え、昨年三月に全職員を対象とした自由記述式のアンケートを実施いたしました。
 そして、職員から寄せられた五千五百八十七件の改善意見を参考に課題を整理いたしまして、解決策として三つの改革を取りまとめました。
 一つ目は、仕事の仕方に関する都庁ルール等の定着を図る意識改革、二つ目は、二十時完全退庁や時差勤務、テレワーク及びフレックスタイム制の試行などの働き方改革、三つ目は業務改革でございます。
 業務改革については、さらに、事務の効率的処理に向け、中間処理の削減などに取り組む判こレス、紙資料をベースとした働き方からの脱却を目指すペーパーレス、現金の取り扱いを原則としてなくしていくキャッシュレスといった三つのレスに速やかに取り組むことといたしました。
 またあわせて、将来的には、内部事務の集約化やICT技術の活用による効率化を図り、総務事務改革を進めることとしております。
 これらの取り組み全体を都庁における業務プロセスの再構築を図る都庁BPRと位置づけまして、二〇二〇改革プランに基づき推進してまいります。

○山田委員 ありがとうございます。職員の皆さんの声からスタートして都庁の仕事のあり方全体を変えていく、非常に意義深いことだと考えております。
 続いて、都庁BPRの取り組みの三つのレスのうち、ペーパーレスについて伺いたいと思います。
 都庁における紙の使用量は、環境局の東京都環境マネジメントシステムによれば、都庁全体のコピー用紙の使用量は、A4判だけに限っても、平成二十五年度で十三万四千三百二十八箱だった。二十六年度は十四万三千三百二十六箱、二十七年度は十六万三千九百二十七箱、二十八年度は十六万四千百二十六箱と、年々増加している状況でした。しかも、これは箱数であって、枚数に換算しますと四億一千三十一万五千枚にもなる。このような状況の中で、ペーパーレスの推進は非常に意義があると考えております。
 都庁では、昨年一月の予算の知事査定の場からタブレットを活用したペーパーレス会議システムの運用を開始し、都政改革本部など主要な会議のペーパーレス化を順次進めていると聞いております。
 また、プランの中では、今後、平成三十年度から三十二年度までの三年間でコピー用紙を二〇%削減する、そういったチャレンジングな目標が設定されております。
 もちろん、CO2の削減や経費の節減、そういった観点から紙の削減も非常に重要ですが、この課題を仕事改革で今取り上げているということから、最終的な目標は、職員の皆さんの仕事の仕方を変えて都庁の生産性を高めていく、そういうことにあると考えております。
 そこで、今後、どのようにペーパーレス化に取り組んでいくのか、その取り組みの方向性について伺います。

○小笠原都政改革担当部長 二〇二〇改革プランでは、平成三十年度から平成三十二年度までの三年間で達成すべき全庁的な数値目標として、コピー用紙使用量の二〇%削減、ペーパーレス会議の実施率九〇%を設定しております。
 この目標の達成に向けて、平成三十年度から、各局に対し、年度ごとの削減目標及び具体的な取り組みの設定を求めることとしております。
 また、eラーニング研修の実施や職員掲示板での情報発信等を通じて、職員の意識やITスキルを向上させる取り組み、さらには、職員が使用するPC端末を、軽くて持ち運びやすく安全な端末へ順次更新するなど、ICT環境の整備についてもプランに掲げることといたしました。
 ペーパーレスは、テレワーク導入のためにも必要な取り組みであり、ICTを活用した業務の改善、改革の基盤となる取り組みでもございます。今後、さらにペーパーレスの取り組みを推進し、新しい働き方を定着させ、都庁の生産性の向上を図ってまいります。

○山田委員 ありがとうございました。ぜひ今後とも、引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、公文書の管理について伺います。
 山内委員や福島委員からもお話が少し出ておりましたが、適正な公文書の管理は情報公開の基盤であり、その点は二〇二〇改革の中でも据えられております。例えば、文書の内容を正当な手続を経ることなく事後的に書きかえるようなことは許されません。
 東京都文書管理規則によれば、決裁後に文書の内容を変更する必要が生じた場合は、改めて手続をやり直す必要があり、そのやり直し自体を記録化、文書化する必要があるというふうに理解しております。
 東京都公文書の管理に関する条例には罰則規定はないとのことですが、もし正当な手続を経ることなく公文書を書きかえた場合に、その職員にどのような処分が行われるのかについて伺います。

○矢田部総務部長 職員が正当な手続を経ることなく公文書を書きかえることは、決してあってはならないことでございます。万が一、職員が正当な手続なしに公文書を書きかえた場合には、地方公務員法上の懲戒処分の対象となり得ます。
 懲戒処分の対象となる代表的な事例とその標準的な処分例を定めた東京都の懲戒処分の指針によりますと、公文書の偽造等を行った職員は免職または停職、不適切な事務処理により公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は停職または減給とされております。
 また、公用文書毀棄罪や公文書偽造罪などの刑法上の罪に問われる可能性もございます。

○山田委員 ありがとうございます。都の職員にとって、公文書の書きかえは、非常にリスクが大きいということがよく理解できました。
 ベルギーのアントワープ市では、ブロックチェーン技術、書きかえが極めて難しいといった特性を活用して、公文書管理にブロックチェーン利用の適用の実験も行っているというふうに聞いております。ご参考にしていただきつつ、今後も適正な管理をお願いいたします。
 さて、二〇二〇改革の中で、幾つか課題も見えてまいりました。例えば、中小企業対策で、現場の声を十分踏まえた対策が打てていないのではないか、エネルギー政策で、産業、労働部門、家庭部門ともに削減目標が達成できていないのではないかなどという課題が浮かび上がってきております。
 これは、各局において、みずから行ってきた見える化改革の結果、今後の改革の進め方を見出すことはもとより、分析、評価に関するノウハウやスキルの蓄積が図られるなどの成果も上がっていると理解しておりますので、各局の政策、施策におけるPDCAサイクルを徹底しながら進めていただきたいと思います。
 さて、二〇二〇改革の根本にあるのが、都の職員が自分で律する自律改革であり、これまでの検討も、都の職員の皆さんが主体的に進めてきたものだというふうに理解しております。
 そして、自律改革を進めてきた中で、知事が、都の職員にも改革マインドが一層浸透してきたというふうに述べていました。総務局、とりわけ二〇二〇改革に関与されてきた職員の皆様こそが、最も改革のマインドを有している人材だと私は考えますので、今後は、皆さんからほかの職員に積極的に改革マインドを浸透、波及してもらう必要があります。
 都の職員も、議員も、身分は違いますけれども、目指すべきところは、きょうの東京より、あしたの東京がよくなるようにしっかりと対応していくことであり、我々議員もしっかり勉強して、皆様に負けないようにしてまいりたいと思いますが、二〇二〇改革が適切に実行されるかどうかは、総務局の皆様の今後の取り組みにかかっているというふうに考えております。
 先ほど斉藤委員のご質問でもご答弁いただきましたが、改めて、職員主体の体制で都政改革を実行していく局長の決意を伺って、私の質問を終わらせていただきます。

○多羅尾総務局長 先日、知事から、新年度からは職員主体の新たな都政改革の推進体制とすることが発表されました。
 新たな推進体制においては、知事が本部長を務める都政改革本部のもと、各局においてそれぞれ推進体制を構築して、より一層、自主的、自律性を発揮して局ごとの課題に取り組んでまいります。
 また、三人の副知事のもとに、それぞれ推進部会を設け、各局の改革を牽引していくこととしております。
 総務局は、行政改革部門、人事部門、また情報通信部門と、各局の事業を、組織運営の面で制度的、システム的に支えていく仕事をしております。お話のように、総務局職員の都政改革に果たす役割は極めて大きいものと認識をしております。
 今後、都政改革本部の事務局を所管する総務局としては、自律改革に率先して取り組んでいくことはもちろんのこと、本部長でもある知事及び各推進部会の部会長を務める副知事をしっかり支えていくとともに、各局の改革を積極的に後押ししてまいります。

○菅野委員長 じゃ、続いて。

○奥澤委員 私からは、オリンピック憲章に基づく、あらゆる差別を許さない条例案についてのご質問を中心にさせていただきます。
 とりわけLGBTへの対応に関することについて質問をさせていただきます。
 先ほど原委員の方から理念を広めるという重要性、こういったことが質疑の中で、大切にしている、そういった旨がお話があったのですけれども、これにはもちろん賛同しました上で、私はそれだけでは足りないというふうに考えております。
 LGBTの方々、そしてヘイトスピーチによって対象となっている方々が受けているいわれなき差別や偏見というものは、具体的な困り事を抱えているものでございます。理念が広がるその先には、この具体的な困り事が解決されていく、ここを目指してこれからの取り組みが進んでいくことを、まず冒頭で述べさせていただきたいというふうに思います。
 先般の、我が会派、龍円都議の一般質問において、LGBTに関する総合的な調整を行う担当組織を設ける旨の総務局長からの答弁がございました。これに関して、具体的にどのような組織を検討しているのか、スケジュール、それから役割、そういったことについての具体的なご意見、ご所見をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 人権行政は、LGBTを初め、新たな人権課題に適切に対応していかなければなりません。そのために、平成三十年四月より、総務局人権部に新たな組織として担当課長を設置いたします。
 お話のLGBTの課題につきましては、この新たな組織により、多岐にわたる課題に直面するLGBTの方々に配慮した事業を実施するとともに、都におけるさまざまな部署での適切な対応が実現するよう、各局への情報発信や、全庁的な観点から総合的な施策の調整を行ってまいります。

○奥澤委員 ありがとうございます。
 平成三十年四月、もう間もなく担当課長を新設して新たなことに対応していくということですけれども、LGBT当事者の方々の困り事というのは、本当に多岐にわたる。例えば、LGBT法連合会というところが取りまとめている困り事リストというのがありますけれども、この中で目を通したことがある方はびっくりするかと思いますが、実に二百五十を超える困り事が挙げられています。この一つ一つを解決していくためには、各局が有機的につながり、組織横断で情報共有していくこと、これがまず出発点というふうになると考えておりますので、ぜひともそういったことを考えていただきたい。
 そして、LGBT当事者、その周囲の方々が適切な社会資源とつながること、そして困り事が解消されていくよう、今後の取り組み、新設される担当課長の取り組みにも、ぜひとも注目させていただきたいというふうに考えております。
 関連しまして、先般の代表質問における知事答弁によりますと、オリンピック憲章に基づく、LGBTやヘイトスピーチを含むあらゆる差別を許さない条例案について調査検討を進めているとの答弁がございました。
 ある民間のリサーチ会社の調査によりますと、日本人の約七・六%、十三人に一人がLGBTであるというふうにもいわれております。この数字を見やすく、考えやすくすると、こちらの部屋の中には、今現在七十名ほどの方がいらっしゃるかなと思いますので、この中の五人ほどの方が、性自認あるいは性的指向について何らかの悩み事を抱えている可能性があるということを示しているデータがございます。
 LGBTとひとえにいっても、性自認や性的指向にはグラデーションがあって、その困り事も十人十色でございます。また、一般質問で、我が会派の、先ほども名前を出しました龍円都議からも指摘させていただきましたように、LGBTのみならず、性分化疾患やXジェンダーといったさまざまな性的マイノリティーが存在します。
 こういった現状に鑑みると、条例制定に向けての鍵は、知事答弁にもございました幅広くご意見を伺う、ここに鍵があるというふうに考えております。
 中でも、当事者の意見に真摯に耳を傾けることは大変重要だと考えておりますので、先ほどの原委員の質問とも重複する部分もあるかとは存じますが、当事者を含む都民の声を反映するためにどのような取り組みを予定しているのか、ご所見をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 人権施策の推進に当たりましては、さまざまな立場から多様な考え方があることを踏まえる必要があります。
 オリンピック憲章に掲げられました人権尊重の理念を東京のまちの隅々にまで行き渡らせる条例制定に当たっては、お話のあったLGBTの視点も含め、有識者などから幅広くご意見を伺いながら検討を進めてまいります。
 また、都民の方からのパブリックコメントも実施する予定であります。

○奥澤委員 ありがとうございます。有識者などから幅広いご意見、そしてパブリックコメントも実施する予定ということではございますけれども、ことし後半の条例案の提出、また、二〇一九年、来年のラグビーワールドカップを見据えてということで考えると、かなり短い期間で議論を成熟させなければいけない、そういったスケジュールが考えられます。
 現在、渋谷区や世田谷区では、同性パートナーシップを認める制度が先行して施行されております。また、先月、豊島区では多様な性自認・性的指向に関する対応指針が発表され、また文京区、多摩市、国立市など、都内でも数多くの先行事例があります。
 このような自治体で尽力された方々へのヒアリングあるいは実務者との意見交換を活発に行うことで、各自治体において得ている知見あるいは当事者の意見を既に吸い上げていると思いますので、そういったことをぜひとも活用していただきますことをご検討いただきたいというふうに思います。
 先ほども少し触れましたけれども、困り事リストを見ますと、その解決には、身近な行政である区市町村の役割が非常に重要であるというふうに感じます。その連携が大変不可欠であるというふうに思うのですけれども、区市町村との連携について、都としてはどのような取り組みを行っていくつもりであるのか、ご所見をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 LGBTに関しましては、全国的にも先進的な取り組みを行う区市もありますが、都は広域行政を担う団体といたしまして、都域全域においてLGBTに関して理解を広めていくために、区市町村を支援する役割がございます。
 このような観点から、新たな人権課題に対する情報提供を行うなど区市町村の施策の充実を支援することや、区市町村からの疑問に答えていくなど、連携を密にした取り組みを行うことが重要であります。そのため、都は、人権担当者を構成員とする区市町村との連絡会を年間五回程度開催し、各自治体のLGBTへの取り組みも含めた人権施策に関して、常に情報共有や意見交換を行っております。
 また、LGBTの方々への対応に当たっては、職員に正しい知識と深い理解が求められます。そのため、都では、区市町村の職員を対象にLGBTをテーマとした学習会を実施しているほか、各区が合同で実施する学習会に都の各局職員も参加するなど、都と区市町村が連携した取り組みを行っております。
 今後も、このような取り組みを積極的に進めてまいります。

○奥澤委員 ありがとうございます。今も既に区市町村との連携、そして、これからさらに区市町村の取り組みが充実するような支援、こういったものをぜひとも前向きに検討していっていただきたい、そういったことを要望させていただきます。
 加えまして、東京都という日本の首都だからこそ、ほかの道府県も注目していることと思います。他の道府県に対しても大きな刺激になるのではないかというふうに考えておりますので、効果的な情報発信についてもぜひとも検討いただきたいということを申し述べておきます。
 最後の質問をさせていただきたいと思います。
 いずれにしましても、まず必要なのは、正しい理解、正しい知識、これに尽きるというふうに思います。
 こちらにいらっしゃる皆様はSOGIハラという言葉をご存じでいらっしゃいますでしょうか。恥ずかしながら、私自身は最近まで知りませんでした。
 ソジあるいはソギともいいますけれども、セクシュアルオリエンテーション、そしてジェンダーアイデンティティーの略でありまして、SOGIハラとは、つまり、好きになる人の性別あるいは自分がどの性別かに関連して、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的、肉体的な嫌がらせを受けることであり、望まない性別での学校生活、職場生活を強いられたり、あるいは学校からの入学拒否や転校強要、職場での強制異動や採用拒否や解雇、そういったことを受けることを指しております。
 LGBTの方々が職場などで自分らしく暮らしていく、働いていくためには、正しい知識だけでなく、SOGIハラを防止するための具体的な取り組みも必要であるというふうに考えております。
 国においては、二〇一七年一月一日に人事院規則において、国家公務員の就業規則において、性的指向もしくは性自認に関する偏見に基づく言動、いわゆるSOGIハラを防止、排除の対象と位置づけ、規則に違反した場合は懲戒などの罰則の対象とするガイドラインが新たに明示されたところでございます。
 何事も隗より始めよでございます。都庁内でSOGIハラ防止のために、LGBTを初めとする性的マイノリティーについての正しい知識と理解を促進するための取り組みについてお伺いをいたします。

○仁田山人権部長 お話のSOGIハラ、すなわち性的指向や性自認を理由とする性的マイノリティーの方々に対するハラスメントを防止するためには、まず、都の職員がLGBTを初めとする性的マイノリティーについて正しく理解することが必要であります。
 そこで、職員を対象とした取り組みといたしまして、ここ数年、性的マイノリティーをテーマとした人権学習会を実施しております。
 また、今年度は、性的マイノリティーの人権について、職員全体を対象にeラーニングによる研修を実施したところであります。
 なお、都においては、厚生労働省の指針改正を受けて、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に関する基本方針の改定を行い、平成二十九年一月に施行いたしました。このことに伴いまして、性的マイノリティーに対するセクハラも職場におけるセクハラの対象と位置づけ、相談窓口でも対応できることを改めて周知しております。
 今後も引き続き、性的指向や性自認に関する職員の理解を深める取り組みを着実に推進してまいります。

○奥澤委員 ありがとうございます。そのガイドライン、セクハラの対象となるという位置づけに基づいて、きちんとした対応をぜひとも行っていただきたいと思うのですけれども、豊島区が職員向けに行った調査というものがございます。
 多様な性自認あるいは性的指向について学んだことがあり、なおかつ対応できるということに自信があるかというような、そういった調査なんですけれども、これに対して、学んだことがあって対応できるという回答をした人がたったの六・三%しかいなかったというようなデータがございます。
 正しく理解すること、それは言葉の意味を知ることだけでは足りませんで、対応方法なども含めてLGBTに対する理解を深め、対応できるような、そういった指導、研修を行っていただきたいというふうに思います。
 また、相談窓口の話が少しあったかと思うのですけれども、聞くところによると、LGBTに関する相談の数は多くないというふうに聞いております。ただ、それは、存在しないのではなくて、相談すること自体がハードルが高いんだという認識を改めて皆さんに持っていただきたいということも重ねてお話をしておきます。
 そのような点を十分に踏まえた取り組みを今後とも行っていただきたいという要望を申し上げます。
 最後に一つ、国連広報センターがフェイスブックで発信した記事の一部に、LGBTの人々の貧困、ホームレス、鬱、自殺の割合は、そうではない人々より高いことがわかっているとあります。これは社会全体の不利益であるということを指しております。
 予算特別委員会において、知事から、今後十年間で自殺する都民を三〇%以上減少させることを目標にするとした上で、相談や支援体制の充実に取り組む考えが示されたところです。
 自殺対策において重要なこと、これは生きづらさを解消していくことにほかなりません。LGBTを含む性的マイノリティーの方々にとって、新設される新たな組織あるいは条例がこの一助になることを願ってやみません。
 ご担当される方々におかれましては、新しい業務に戸惑いもあるかもしれませんが、この一つ一つの取り組みが、LGBTの当事者あるいはその周囲の方々にとって、生きづらさを抱える方々にとっての希望になっている、そのような気概を持ってぜひとも挑戦していただきたい、そのようなエールを送りまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○菅野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時六分散会

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