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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十号

平成二十九年九月二十九日(金曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長菅野 弘一君
副委員長谷村 孝彦君
副委員長中山ひろゆき君
理事内山 真吾君
理事中屋 文孝君
理事荒木ちはる君
山内れい子君
奥澤 高広君
斉藤やすひろ君
福島りえこ君
西沢けいた君
原 のり子君
山田ひろし君
とくとめ道信君
早坂 義弘君

欠席委員 なし

出席説明員
政策企画局局長長谷川 明君
次長理事兼務岩瀬 和春君
理事松下 隆弘君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務横山 英樹君
調整部長佐藤 智秀君
政策担当部長小久保 修君
政策担当部長古屋 留美君
技術政策担当部長森  高志君
戦略広報担当部長報道担当部長兼務古川 吉隆君
海外広報担当部長梅田 弘美君
ホストシティプロジェクト推進担当部長高野 克己君
渉外担当部長裏田 勝己君
国家戦略特区推進担当部長松原 英憲君
戦略事業担当部長田尻 貴裕君
計画部長山下  聡君
外務部長加藤 英典君
外務担当部長丹羽恵玲奈君
総務局局長多羅尾光睦君
危機管理監田邉揮司良君
次長榎本 雅人君
理事箕輪 泰夫君
総務部長矢田部裕文君
企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
池上 晶子君
訟務担当部長江村 利明君
復興支援対策部長伊東みどり君
復興支援調整担当部長被災地支援福島県事務所長兼務松崎 浩一君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務小林 忠雄君
都政改革担当部長小笠原雄一君
都政改革担当部長豊田 義博君
情報通信企画部長久原 京子君
情報政策担当部長吉野 正則君
人事部長栗岡 祥一君
労務担当部長村岡 教昭君
コンプライアンス推進部長主席監察員
政策法務担当部長訟務担当部長兼務
貫井 彩霧君
行政部長野間 達也君
多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務
山口  真君
区市町村制度担当部長小菅 政治君
総合防災部長梅村 拓洋君
防災計画担当部長西川 泰永君
防災対策担当部長和田 慎一君
統計部長熊谷 克三君
人権部長仁田山芳範君

本日の会議に付した事件
意見書について
政策企画局関係
報告事項(質疑)
・「人が生きる、人が輝く東京へ 重点政策方針二〇一七」について
・「都民ファーストでつくる『新しい東京』 二〇二〇年に向けた実行プラン 」事業実施状況レビュー結果について
総務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十二号議案 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・平成二十八年度公立大学法人首都大学東京業務実績評価について
・第二期中期目標期間公立大学法人首都大学東京業務実績評価について
・第二期中期目標期間公立大学法人首都大学東京事業報告書について
・平成二十九年度東京都監理団体経営目標の設定状況について
・「東京都ICT戦略(仮称)」の策定に向けて~基本的考え方と主要施策の方向性~について
・「多摩の振興プラン」について
・東京都特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する計画(素案)について

○菅野委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○菅野委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査並びに政策企画局及び総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより政策企画局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 山元外務長並びに小暮報道総括担当理事、知事補佐担当理事兼務は公務のため、また、小池ホストシティプロジェクト推進担当理事は病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 それでは、報告事項「人が生きる、人が輝く東京へ 重点政策方針二〇一七」について外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 私、山田ひろしからは、「人が生きる、人が輝く東京へ 重点政策方針二〇一七」について伺います。
 この重点政策方針では、人に焦点が当てられております。都政の第一目標は、都民一人一人が豊かな人生を送ることができるようにすることであり、重点政策方針が人に着目して策定されたことは大いに共感するものであります。
 また、この方針には、あえて現時点では構想段階の事項も含まれているとのことですが、日本社会全体の失敗を許さない空気がある中でチャレンジングな内容であり、その意味でも評価できるものと考えます。
 さて、小池知事の基本的な政策方針を示したものとしては、昨年十二月に策定された都民ファーストでつくる「新しい東京」二〇二〇年に向けた実行プランが存在します。
 この重点政策方針二〇一七と二〇二〇年に向けた実行プランの両者の関係性について、まず伺います。

○山下計画部長 都は、昨年十二月に策定いたしました二〇二〇年に向けた実行プランに基づいた取り組みを現在全力で進めております。
 一方、東京の課題を克服し、持続的な成長をもたらすには、人の持つ活力に着目をし、人のライフステージに応じた政策を重点的に展開していく必要がございます。加えまして、社会情勢の変化に的確に対応しつつ、プランの着実な推進を図っていくためには、喫緊の課題等を踏まえ、重点分野につきまして、一層の工夫により取り組んでいくことが必要でございます。
 こうした認識のもと、本年七月に重点政策方針二〇一七を策定したところでございまして、この方針に基づきまして、全庁を挙げて実行プランの政策のブラッシュアップを進めてまいります。

○山田委員 重点政策方針二〇一七は、二〇二〇年に向けた実行プランをベースにしながら、今現在、重点的に取り組むべき政策課題を取り上げて策定されたものであるとのご答弁でした。
 重点政策方針二〇一七で掲げられている八つの戦略は、まさに、今現在、都民ファーストの観点から非常に重要な政策ばかりですので、スピーディーな実現に向けた一層の取り組みを期待いたします。
 次に、今回の重点政策方針の意義について伺います。
 冒頭にも述べましたが、人口減少社会の中で、東京、日本が活力を維持していくためには、一人一人の人が生き生きと活躍できる社会にしていく政策が必要です。
 今回、人の視点で重点政策方針をまとめ、予算編成作業に先立ち公表したことで、具体的にどのような意義があったか、伺います。

○山下計画部長 重点政策方針を策定します過程で、改めて、現場における先進的な取り組みやアイデアなど、さまざまな考え方を認識することができたと考えています。
 政策のブラッシュアップの本格的な作業が始まります前にこのような方針を掲げ、政策形成の道筋を示すことによりまして、事業所管局や財政当局などとあらかじめ意識をすり合わせることができ、今後の議論を一層深めていくための素地ができたというふうに考えております。

○山田委員 現場での先進的な事例を整理し、都全体への展開も改めて検討することができたほか、改革のブラッシュアップに先立ち、関係各局と意識をそろえるための議論ができたとのご趣旨のご答弁でした。
 先進事例の整理は、広域自治体である東京都の重要な役割であり、また、関係各局との意識のすり合わせは、一体感を持った政策形成に非常に重要と考えますので、平成三十年度の政策、予算策定が統一感を持ったものとなることを期待いたします。
 次に、重点政策方針の具体的な実行のプロセスについて伺います。
 重点政策方針二〇一七に掲げられた政策、例えば、私自身も子育て世代ですので、結婚、妊娠、出産、子育てへの切れ目のないサービス、利用者ファーストの視点に立った保育サービスの魅力と質の向上など、いずれも重要な課題ばかりであり、そのスピーディーな実行、実現こそが、都民ファーストの観点から非常に重要であると考えます。
 そのためには、都の各局で実行される政策、そして必要となる予算が、この重点政策方針に従っているものであるのか、しっかりと確認、調整する必要があると考えられますが、重点政策方針二〇一七が具体的にどのように政策及び予算に落とし込まれていくのか、具体的なプロセスについて伺います。

○山下計画部長 今回の重点政策方針は、実行プランの着実な推進に向けまして、特に重点的に取り組むべきテーマを設定し、全庁横断的に実施していくための方向性を示したものでございます。
 事業所管局から提出された政策案につきましては、政策企画局において取りまとめまして、重点政策方針に照らして内容を確認しますとともに、財政当局など関係各局と横断的に情報を共有いたしまして意見交換を十分に図ることにより、政策のブラッシュアップに向けた検討を行ってまいります。
 現在、この方針に基づく具体的な政策案につきまして、政策企画局は、関係各局とともに、新規政策の追加や既存政策の拡充などの検討を進めておりまして、来年度予算編成を担う財政当局とも密接に連携してまいります。

○山田委員 各局の政策の策定、来年度予算編成の場面においては、政策企画局と財務局とが密接に連携して、重点政策方針の実現に向けて取り組んでいくとのご答弁でした。
 財務局の平成三十年度東京都予算の見積もり方針では、重点政策方針二〇一七に基づいて新規、拡充する事業に関しては、予算のシーリングの枠外とされております。これまでの予算編成のしがらみを超えた、重点政策方針への大胆なリソースの投入を求めます。
 次に、重点政策方針の実現に当たっての区市町村との連携について伺います。
 重点政策方針の八つの戦略に沿った政策を実現するに当たっては、基礎自治体である区市町村の協力も必要不可欠と考えられます。都が区市町村と一体となって同じ方向性の政策を実現するための都の取り組みについて伺います。

○山下計画部長 重点政策方針二〇一七で掲げました八つの戦略に沿った政策を展開する上で、委員ご指摘のとおり、住民に身近な現場でサービスを提供する区市町村との連携は必要不可欠でございます。
 このため、本方針に基づく政策の検討に当たりましては、現場の状況を熟知した事業所管局におきまして、関係区市町村の状況や意見などの把握に十分に努めているところでございます。
 今後の政策展開におきましても、区市町村に対し、きめ細かい情報提供を行うなど、しっかりとした連携を確保して取り組んでまいります。

○山田委員 事業所管局を中心に、関係区市町村としっかりとした連携をとっていくとのご答弁でした。
 都が推進する有益な事業であっても、基礎自治体への情報提供や協力を促す取り組みがないと、思った効果が得られない可能性がございます。例えば、都のLED電球交換事業に関しても、基礎自治体である区市町村の理解が不十分で、その結果、住民への啓発も不十分になっているというふうな指摘もあります。
 今後、より一層、区市町村との間でしっかりとした連携を進めていくことを求めます。
 最後に、重点政策方針で掲げられている四つの視点について伺います。
 政策のベストミックスで相乗効果、創意工夫と新たな技術の活用、東京の持つ資産、知恵、力を総動員、民間が持つ活力を最大限に発揮という四つの視点も、今回の重点政策方針で示された大きな特徴の一つです。
 この四つの視点からの政策の実現に向けて、今後、どのようなプロセスを踏み、いつごろ具体的な成果を打ち出せる見込みか、伺います。

○山下計画部長 具体的な政策につきましては、各局とともに検討、調整を今まさに進めているところでございまして、現時点で具体例をお示しできる段階にはございませんけれども、例えば、今お話のあった四つの視点のうち、視点〔2〕の創意工夫と新たな技術の活用に関しましては、ICTやAIの活用などの視点が重要だというふうに考えております。
 また、具体的な政策の打ち出しにつきましては、来年度予算案と同時期に発表する予定でございまして、成果がしっかり出せるよう、これらにつきましても適切に進行管理を図ってまいります。

○山田委員 四つの視点からの具体的な政策に関しても、今後、ICTなどの観点も踏まえつつ、来年度予算案と同時期に発表予定とのご答弁でした。
 この四つの視点に立った政策は、過去からの連続性を超えた全く新しい政策を生み出す可能性を秘めていると考えられますので、我々都議と都庁、両者が同じ視点から積極的に政策の提案競争を行っていきたいと考えます。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。

○斉藤委員 私の方からも簡単に何点か、二〇二〇年に向けた実行プランの事業実施状況レビューについて、その結果が発表されましたので、質問させていただきます。
 今回、初めての公表ということでございますが、今回の結果につきまして、PDCAサイクル、こういった視点からの位置づけ、そして、その意義について、まず初めにお伺いしたいと思います。

○山下計画部長 実行プランにおきましては、それぞれの政策を着実に推進するため、策定段階からPDCAサイクルを強く意識して組み込んでおりまして、可能な限り数値化した政策目標を設定するとともに、各政策の年度別の進行を明瞭化した四年間の工程表を作成しております。
 今回の事業実施状況レビューでは、実行プランのPDCAサイクルのチェックの一環でございまして、プランに掲げます政策目標と、各事業の進捗状況や課題を整理いたしまして、都民の皆様にわかりやすくご理解いただけるよう、まとめたものでございます。
 今後は、このレビューにおいて明らかになりました課題などを踏まえまして、PDCAサイクルのアクションに当たります実行プランの政策のブラッシュアップを進めてまいります。

○斉藤委員 このPDCA、プラン、ドゥー、チェック、アクションということですが、今回のレビュー結果の公表は、そのチェックを公表するということでありますが、先ほど山田委員からもありましたブラッシュアップという言葉につきましては、それを踏まえて、それをさらにどのように反映させていくかという、そのアクションが重要であるということも、あわせて今、ご答弁があったわけであります。
 今後、この実行プランの、今いったブラッシュアップを実施するに当たっては、各局との調整、連携というのは非常に重要でございますけれども、各具体的に、もう少し具体的に政策のブラッシュアップを図っていく流れをご説明いただきたいと思います。

○山下計画部長 実行プランの政策のブラッシュアップに当たりましては、本年七月に策定した重点政策方針二〇一七に基づいた新規政策の立案ですとか既存政策の拡充などにつきまして、現在、事業所管局と幅広く検討、調整を行っております。
 今後は、この各事業所管局のほか、財政当局などとも議論を進めまして、二〇二〇年に向けた実行プランの政策のブラッシュアップといたしまして、これらの政策などを取りまとめて、来年度予算案の公表と同時期に公表することを予定しております。

○斉藤委員 昨年、この実行プランが発表された当初、これは各会派代表質問でも実行プランの意味合いについて質問をされたのを覚えていますけれども、確かに通年の今までの財政のあり方でいうと、予算があって、決算があって、決算があって予算に反映されるというこのサイクルがあるわけですが、一般の方からすると、屋上屋を重ねるようなものをつくってもしようがないじゃないかという、そういったお話もございましたが、今回、今のお話を伺いますと、今までの予算の執行、そしてチェックというものをある面では整合性を持たせながら、多年度にわたっているものが多いものですから、単年度で行う予算とかそういうものではない視点から、全体を見ながらそのチェックをしていくという流れが今のご答弁で一部わかりました。
 この政策のブラッシュアップというのは、言葉でいうのはとても、聞く側も、ああなるほどと思うのですが、実際、個々の政策に係る目標事業になりますと、各事業局、さまざまな現場がございますので、それを精査していくことが当然重要になってくるわけであります。
 今回のブラッシュアップを目指してのこのチェックを生かすということですが、次年度以降、政策展開に生かしていくその具体策ですね、どういった形でそれを生かしていくのかをお伺いしたいと思います。

○山下計画部長 社会情勢の変化に的確に対応しながら実行プランの着実な推進を図ってまいりますためには、今回の政策のブラッシュアップを通じまして、新たな政策目標の設定も検討していく必要があるというふうに考えております。
 こうした政策のブラッシュアップを通じてまとめられました政策につきましては、その成果が確実に都民に届くよう、しっかりとPDCAサイクルを運用してまいりたいというふうに考えております。

○斉藤委員 繰り返しになるのですが、ちょっと重なる部分もありますけれども、そのPDCAサイクルのC、チェックですね、これは、先ほど話しましたが、従来、予算編成、決算の審査の過程の中で実施されてきたという感覚があります。
 されてきたのですが、この実行プランにおける評価、検証と予算編成あるいは決算審査との関連性について、もう少しそこにフォーカスしてご答弁いただきたいと思います。

○山下計画部長 今、委員お話しの予算編成、決算審査でございますが、これらの過程で都の事業に係るチェック機能が働いているということにつきましては、委員、今ご指摘のとおりだというふうに私どもも考えてございます。これは、各事業に係ります単年度の予算執行につきまして、財政的な観点から評価、検証を行っているものというふうに考えております。
 一方、今回のレビューは、四カ年の計画であります実行プランに掲げる政策目標の着実な実現に向けまして、各事業の進捗状況や課題を明らかにしますとともに、今後の政策のブラッシュアップにつなげていくために行ったものでございます。
 今回のレビューにおきまして明らかになったものにつきましては、来年度の予算編成における判断材料の一つともなりますことから、財政当局ともこれを共有いたしまして密接に意見交換を行うなど、しっかりとこれを活用してまいりたいというふうに考えております。

○斉藤委員 今回の公表は、非常に見やすい形のこういうハンディーなものと、数字が大変細かく、数字というか、進行管理ですから詳しくなっているものと、さまざまな見せ方をしていただいているのですが、やはり私は、生かしていくというのはとても難しいことだと思うんですね。
 予算、決算の場合には、当然、進捗率が悪い--それは数字で明確に出ますので、執行率ということで。悪いと、次の予算に物すごく、これをどうするかということで、その事業をやめてしまうのかどうするのか。
 これは逆もあります。よければ拡充していく、継続していく、モデル事業は本格実施していくと、こういうサイクルがございます。
 私は今回、この印象ですけれども、レビュー結果を拝見して、もう少し悪い、うまくいっていないんじゃないかと。例えば、道路の事業なんかは簡単にいきませんね。
 そういう面では、プランものは各局いろいろ走っていますけれども、自分で決めたプランを自分でチェックするというのは、これは大変難しい部分がありますので、せっかくこういった政策企画局が全体観に立って進行管理されるということですので、むしろ進捗が厳しいものがわかりやすいように、都民向けに見せ方も工夫していかれることがいいのかななんて思いながら見ております。
 例えば特定整備路線の整備などは、これは事業局じゃないので質問はちょっと、ご答弁は結構ですが、二〇二〇年度までの目標が書いてあるのですが、現在の課題として、用地の取得率は約三割ですと書いてあるわけです。これ、できるのかなというふうに皆さん思うわけですね。
 ですから、そういう意味では、せっかくこういう進行管理をされるので、成功しているものはもちろんいいのですが、そういった、むしろ厳しいものについても、もう少しわかりやすくされるのがいいのかなという、これは提案でございます。
 これまでのやりとりの中で、今回公表された事業実施状況レビューのPDCAサイクルという流れの中でのチェックとしての役割について、今回の公表の意味があるということを確認させていただきましたが、今後のアクションである政策のブラッシュアップですか、有効につながっていくことを期待いたしたいと思います。
 今回、これにあわせまして、七月に策定された、こちらの「人が生きる、人が輝く東京へ 重点政策方針二〇一七」がさらに発表になっているわけでありますが、この重点政策方針、人に注目したということはわかります。
 この重点政策方針は、今後の政策展開に係る知事の決意というか、強い思いというものを、いわばトップダウンという形で、知事が特にこれは進めていきたいということで重点政策方針なんだと思いますけれども、こういったものと認識しております。
 他方、今までの都の政策形成というのは、事業所管局、その大もとは、政策ニーズというのは現場にあるわけですから、私たち議員も一生懸命、現場のニーズを都政につなげようと思って、議会が開かれていないときには、専らそういう現場に軸足を置いておりますけれども、こうした積み上げですね、むしろ現場の困った声などの積み上げ、またニーズの提案、こういったものをやってきて進めてきたという自負が議会側にはあります。
 今回進められている政策のブラッシュアップというものは、トップダウンとボトムアップとのミックス、どこでそれを融合させるかという視点も政策形成としては重要ではないのかなというふうに思っているわけですが、こういったプランがあって、こういった重点政策が年度の途中に出てくる。私たちは現場でいろんな声を聞いていく。
 こうしたことの政策形成に係る関連について、それぞれの役目があるんだろうという観点から見ますと、今回のこの重点政策は、政策形成の加速化というか、特に待機児童の問題など、困っている方は多いですから急がなきゃいけないというふうに理解をしていますが、このトップダウンという手法、そして、今まで以上に現場に立脚した、私なんかは議員ですから、声を都政に届けるところは重要だと思っているわけですが、こういったトップダウンとボトムアップとの関連について、ぜひ所感を伺いたいと思います。

○山下計画部長 都におけるこれまでの政策形成でございますけれども、昨年公表した実行プランの策定を例にとりますと、事業所管局が作成する政策案を私ども政策企画局が取りまとめまして、財政当局などと調整しながら進めてまいりました。
 今回の重点政策方針は、東京の課題を克服し、持続的な成長をもたらすため、人の持つ活力に着目をし、人のライフステージに応じた政策を重点的に展開していく必要があるとの考えのもと、今後の政策展開の方向性を明らかにしたものでございます。
 この方針でお示しした方向性を具体化するに当たりましては、議員ご指摘のとおり、現場の声がきちんと反映できるような政策の策定に向けまして、事業所管局としっかりと議論を重ね、実行プランの推進をさらに加速させてまいります。

○斉藤委員 今回の二〇二〇年に向けた実行プラン事業実施状況レビュー結果の質疑を通じまして、実行プランという複数年度にまたがる中長期的なプランのPDCAサイクルにおけるチェックとしての位置づけが重要だということを確認させていただきました。
 また、この政策企画局のレビューの試みを、ぜひ他局のさまざまなプラン、公営企業などもプランをよくつくりますけれども、こういったプランのレビューにも生かすべきであると。私は、政策企画局としての今回の試みを、あまねく全庁的に、そういった視点を持ってもらうようにされていくことも重要だと思います。
 そういう意味では、これから決算もありますけれども、こうした、せっかく公表されたものを決算にも関係させていく。議員もしっかり読み込んでいくということも必要かなというふうに、改めて今のやりとりで実感をしたところでございます。
 そのために、それぞれの政策を着実に推進するため、できるだけそのレビューを生かしていくという意味でも、政策の策定段階からPDCAのサイクルに沿って、こちら側の議員としても、その政策が確実に都民にとってプラスになるのかどうかというチェック、そして、必要があれば現場の声を反映させて、より新しくブラッシュアップしていくというか、場合によってはプランの変更を要求することもあるでしょう。そういったやりとりをしていくことが必要なのかなと思います。
 そういった意味では、やりとりを共有するためは、可能な限り数値化ですね。数値化が難しいものもありますが、政策目標の見える化、そういったものを通じて、各政策の年度別の進行を明瞭化する、わかりやすくしていく。特に複数年にまたがるものですから、その工程表が大事だと思いますが、工程表の進捗をしっかりとチェックしていくような作業が重要であるというふうに思いました。
 私の質問は、今回は以上で終わりたいと思います。

○菅野委員長 斉藤委員の質問は終わりました。
 ほかに。

○西沢委員 私から、まず最初に、重点政策方針についてお伺いしていきたいというように思います。
 今も議論がありましたけれども、基本的に、この重点政策方針をつくって、それを来年度の予算に反映させていくという方針そのものは、私は大変にいい取り組みだなというように思います。
 来年度予算にかかわるものは、今までは、副知事が依命通達を出して、それで、各局がそれに基づいてある程度つくっていくというようなところはあると思うのですけれども、そうじゃなくて、知事が自分でこうだというものを示して、それを都民の皆様にも知っていただいた上で、この方針でやっていきますよということを広く知ってもらうと。さらに、それに基づいて都議会でも議論をして予算にも反映していくという取り組み、これは今までなかったと思いますし、取り組み自体は大変いいのかなというように思います。
 その上で、ただ、重点政策といって、特に都民向けでありますから、いいものばかり、いいとこ取りみたいな形にしていくというような懸念がちょっとあるわけです。つまり、受けそうな政策だけが重点政策で、地味だけれども、本当に必要な政策が置き去りにされてしまうというようなことは、これはあってはならないというように思います。
 で、かかわってくるのはやはり予算です。お金が空から降ってくるわけではありませんから、いいものを全部、重点政策です、全部予算をどんどんいっぱいつけましょうというだけでは当然だめで、例えば、今回、重点政策とともに、削減をする方針というものもあってしかるべきなのかなと私は思ったりはするのですが、今回、重点政策をつくるに当たって、何かしら削ることになる、削減方針、そういったものがあるのか、その整合性がどうなっているのかをお伺いいたします。

○山下計画部長 委員お話しのとおり、本年七月にこの重点政策方針を出しましたが、それと同時に、財政当局から来年度の予算の見積もり方針が示されているところでございます。
 これらの方針に関しまして、知事からスクラップ・アンド・ビルドが重要であるという指示が私どもに出ております。
 今後の政策のブラッシュアップに当たりましては、各事業所管局と、新規政策の追加でありますとか既存政策の拡充などにつきまして検討してまいりますが、予算編成を担う財政当局などと綿密な意見交換を行いながら進めてまいります。

○西沢委員 財務局は、事業評価という手法で、これまでも東京都の無駄遣いの削減というものに取り組んできました。そういった財務局との調整というものは極めて重要であると思いますから、重点政策が絵に描いた餅にならないように、しっかりとしていただきたいというように思います。
 そして、この中身でありますが、まず最初に、人が生きる、人が輝く東京へというフレーズ、これはいいですよね。先般の代表質問でも、本会議でも、知事は、東京の活力の源は人であると。これは、人への投資というところを、私たち民進党は民主党時代からずっといい続けてきました。この先どうなるかわかりませんけれども、一応、私の思いそのものは、やっぱり人であるというようなところです。
 昨年は、小池知事が誕生して一年目は、当然これまでの積み残しというものもあったと思いますが、二年目に来て、じゃ、何をするのかと。いよいよ小池カラーだというようなときに、今までの舛添都政の政策をやってきたもの、なぞっていたものではなくて、じゃ、小池さんは何をやるのというときに、人が源であるということは、大変に私はうれしいなというように思いました。
 具体的に、じゃ、この人が生きる、これまでも議論はありましたが、ブラッシュアップをしていって、小池都政としての特色をどのような点において重点政策のもとに具体的な政策展開につなげていくのか、お伺いをいたします。

○山下計画部長 実行プランは、平成二十六年十二月に策定いたしました東京都長期ビジョンで示す大きな政策の方向性を継承しつつも、新しい東京をつくり上げるため、三つのシティーの実現に向け策定したものでございます。
 一方、今、委員からもお話がございましたが、東京の課題を克服し、持続的な成長をもたらすためには、人の持つ活力に着目をし、人のライフステージに応じた政策を重点的に展開していく必要があるとの考えのもと、今後の政策展開の方向性を明らかにするものといたしまして重点政策方針を策定したものでございます。
 こうした方針の策定は初めての取り組みでございます。本方針のもと、実行プランの政策のブラッシュアップを進めまして、三つのシティーの実現に向けた具体的な政策を展開してまいります。

○西沢委員 東京都長期ビジョンは舛添都政下でつくられてきたものですけれども、それを超えない範囲で小池さんの特色を出していく、知事の特色を出していくということだと思います。そうなると、必ず無理が出てきたりする部分もあると思いますから、この検証というものを--ブラッシュアップを進めていくに当たって、結果的には、形だけ変えて、政策を並べかえただけで、予算の順番を変えただけで終わってしまったということがないように、しっかりとお示しをしていただきたいなというように思います。
 基本的に、この取り組み自体も、この内容についてはいいというようには申し上げましたが、あえて申し上げるとすれば、パラリンピックを控えまして、障害者施策というところが非常に重要になってくると思います。人というものがテーマであれば、こうした障害者施策は、当然ですけれども、かかわってくると思います。
 ただ、この重点政策を見てみますと、例えば八ページに障害者のことが少し書かれていたりしますし、最後、一三ページのところにも、丸ポツ二つ目のところの、二段落目で、障害者施策といった横断的な課題に対応しますと、働き方改革や女性の活躍と横並びに書いていたりします。
 その八ページのところには、雇用や社会参加促進のための中に、雇用する中に、障害者、難病患者、がん患者等の雇用促進というところに書いていて、障害者施策そのものを進めていくというよりは、どうしても、雇用政策、産業政策の中に位置づけられているような気が私はしました。
 ですので、人が活力となるのであれば、私は、こうした部分についても、重点として、一つ項目を設けてもよかったんじゃないかなと。何か、括弧で八、末広がりだから、無理やりみたいな形にこだわらなくても、一つ、私はこうした部分もテーマに上げてもよかったんじゃないかなと思ったのですが、見解をお伺いいたします。

○山下計画部長 重点政策方針二〇一七におきましては、今お話しの障害者の雇用促進のほか、バリアフリーといった環境面の整備などにつきまして盛り込んだところでございます。
 この重点政策方針を策定する意義は、先ほどご答弁申し上げたとおりでございますが、その目指すべきところである実行プランの実現なわけでございますが、この実行プランにおきましては、障害者が生き生きと暮らせる社会という政策の柱を立てておりまして、これを展開していくこととしております。
 今後の取り組みになりますが、実行プランの着実な推進を図るため、今後進めていく政策のブラッシュアップにおきましては、本方針で掲げた戦略の展開に向けまして、取り組みの具体化、政策化につきまして、関係各局と検討、調整を進めてまいります。

○西沢委員 書いていないからやらないということじゃないということだと思うのですけれども、もちろん、全部書けばいいということでも当然ないと思います。
 着実にぜひ進めていただきたいと思いますが、どうしても障害者施策となると、記者会見なんかを見ても、パラリンピックとバリアフリーぐらいみたいな形になりますから、そうじゃなくて、実際に現場で困っている方々の声を聞くと、こうした部分をもう少し取り上げてもいいのかなと思います。
 これについては、これからもブラッシュアップしていくということだし、初めての取り組みということですから、やっぱり検証していくということで次につなげるということです。この施策についても、もちろんそうです。
 そこでもう一つ、事業実施状況レビュー結果についてでありますけれども、この取り組みも大変よい取り組みだと思います。
 実行プランがつくられたときに、私も、当時の委員会の中では、やっぱり検証が大事だよという話を何度も申し上げてまいりました。そういった意味では、この検証をしてきたというところは、基本的に大変いいものだと思います。
 その当時もお話ししましたけれども、ホームドアの設置についての当時の十年計画では、平成十八年には十年後に全部にホームドアを設置するといっていたけれども、結局、いつの間にか消えているよという話をしたと思います。
 だから、進めていってほしい政策というのが、幾ら長期プランに書いていたとしても、だめだった場合どうするのか。目標は難しいなといったときにどうするのかというところは、非常に大事になってくるわけであります。
 先ほども議論が少し、委員からも質問がありましたけれども、やっぱり難しい課題についてどう克服していくのかというところで、木密であったりとか道路の整備なんていうのは、これ、目標は難しいなと思っても、来年に一気に道路がばあんとできているなんていうことは当然あり得ないわけで、そうしたときにどうするのかというのは当然なってくると。
 それから、これでいうと七ページ、例えば消防団は特別区で九〇%という話だけれども、ことしの四月では八四・五で、これは減っていると。二・二%低下している。このペースでいくと、多分、横ばいということだと思うんですよね。
 そうした中で、じゃ、目標にやるためにどうするのかということが大事だと思います。地域で頑張っていって積み上げていくんですではなくて、目標に、ここ三年、あと二年で足りないよ、じゃ、目標に足りないから何かしなきゃいけないねと。消防団だったら、例えばテレビドラマで、私の世代だったらキムタクが主人公になるドラマだと、一気にその職業が人気になったりするとか、そういう仕掛けを東京都がやるのかどうかは別にして、そういった打つ手というものを考えなければいけないのかなと思います。
 この目標達成に向けて、課題のある施策に対して今後どのような対応を図っていくのか、お伺いいたします。

○山下計画部長 今回の事業実施状況レビューを通じまして、実行プランに掲げました政策の目標の実現に係る各事業の進捗状況や課題を明らかにいたしました。
 今後の政策のブラッシュアップにおきましては、今回のレビュー結果も踏まえながら、実行プランに掲げました目標の達成に向けまして、具体的な取り組みについて検討を進めてまいります。

○西沢委員 具体的な取り組みは検討していくということですので、本当に絵に描いた餅ではなく、もしくは検証も、検証しただけということにならないようにしていくということが大事です。
 これは、やっぱり毎年取り組んでいくことが大事だと思います。単発で終わるということでは当然なく、毎年チェックしていくということですが、改めてちょっと確認しますが、このレビュー自体、同じような規模で毎年続けていくものなのでしょうか、お伺いいたします。

○山下計画部長 実行プランでは、PDCAサイクルを強く意識しまして、各政策の年度別の進行を明瞭化した四カ年の工程表を作成しております。
 今後も、毎年、PDCAサイクルのチェックであります事業実施状況レビューを行いまして、進捗状況や課題を整理し、これらを踏まえまして、政策のさらなる充実、加速化を図ってまいります。

○西沢委員 毎年やるのはこれは当たり前で、当たり前のことをお伺いしたのは、先ほどから議論にもなっています、だめだったときというか、難しい課題が出てきたとき、その書き方というものをどうしていくのかと。去年のものだけを書いていくということにとどまらなくて、私は、毎年のこの改定にあって、変わった部分、当初の計画から変更した部分というものを、やっぱりわかりやすく書く必要があると思うんですね。
 先ほどのホームドアの設置、十一年前には達成を全都でやるといっていたけれども、いつの間にか消えてしまったということではなくて、だめならだめで、別にいいとはいいませんけれども、それはしようがないと思うんですね。
 だめだったと。であれば、なぜだめだったのか、なぜ目標が高過ぎたのか、そういった検証自体も必要なんじゃないのかなと思います。このプランそのものの検証自体。
 なので、私は、この成果物、このプランを検証することによって成果を得るではなく、検証したことそのものの成果物として、例えば見直した部分のみを冊子にまとめるというようなこと、そうすると、何が課題だったのかということが見えてくると思うので、こうした取りまとめをしていただきたいと思いますが、今後どのように取りまとめていこうとしているのか、お伺いをいたします。

○山下計画部長 政策のブラッシュアップの成果物の取りまとめに当たりましては、新規政策の追加や既存政策を拡充した点などを都民の皆様にわかりやすく理解していただけることが重要であるというふうに考えております。
 今後、こうした点を踏まえまして、成果物の取りまとめにつきまして検討を進めてまいります。

○西沢委員 じゃ、もうこれで質問は終わらせていただきますが、この成果物についてはぜひ--今、検討していくというご答弁でございましたが、さっきの消防団もそうです。二・二%下がっているということはわかった、じゃ、来年、何をしたんだ、何を検討したのですかということが、そのこと自体が検証されなければいけないと思います。
 そのことが別の冊子になって出ていくというと、すごくわかりやすくなってきますし、全庁的に共有される、また、都民全体に共有されますし、議会でも議論しやすくなっていくと思います。ぜひそうした取り組みをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。

○菅野委員長 西沢委員の質問は終わりました。
 ほかに。

○山内委員 私からも、重点政策方針二〇一七、人が生きる、人が輝く東京についてお伺いしたいと思います。
 今回の重点政策方針について、人に着目したのはなぜでしょうか、お伺いします。

○山下計画部長 東京では、二〇二五年には人口が減少に転じることが見込まれておりまして、かつ団塊の世代が七十五歳以上になります。この人口減少と超高齢化への対応が喫緊の課題となっているというふうに考えてございます。
 こうした中、東京の課題を克服し、持続的な成長を実現していくためには、人の持つ活力こそが全ての基礎になるものであるというふうに考えてございます。
 このため、今回は人に着目をし、人のライフステージに応じた政策を重点的に展開していく観点から、この重点政策方針二〇一七を策定したものでございます。

○山内委員 本重点政策方針では、子供を育てるお母さん、お父さん、また、利用者に焦点を当てた取り組みを多く掲げています。
 しかし、当事者である子供の視点といったものも重要だと考えております。
 今後、ブラッシュアップを図る上で、こうした視点の政策への反映についてはどのようにお考えでしょうか。

○山下計画部長 昨年十二月に公表いたしました実行プランでは、子育て環境の整備とともに、全ての子供が学び、成長し続けられる社会の実現など、お子さんの健やかな成長や生活を支える視点も含めて、誰もが活躍できるダイバーシティーの実現に向けた政策を掲げております。
 重点政策方針は、この実行プランの着実な推進を図っていくための方向性を示したものでございます。
 こうした認識のもと、今後行う政策のブラッシュアップにおきましては、全庁横断的にさまざまな視点から創意工夫を凝らし、都民サービスの充実につなげていく考えでございます。

○山内委員 各戦略で掲げる具体的な取り組みを見ますと、例えば、戦略3の保育所と高齢者施設の一体的施設の整備、戦略5にあります障害者、難病患者、がん患者等の雇用促進、戦略6においては、LGBTなど多様な人権課題に対応するなど、生活者ネットワークとしてもぜひ進めてほしい取り組みだと考えておりますが、こうした取り組みを今回の重点方針に取り上げたのはどのようなお考えに基づくものでしょうか、お伺いします。

○山下計画部長 実行プランを着実に推進してまいりますためには、社会情勢の変化に的確に対応しつつ、喫緊の課題などを踏まえまして、一層の創意工夫を凝らしていくことが必要でございます。
 こうした趣旨から、これまで都におきましては例がなかった取り組みにつきましても、方向性を本方針に明示することといたしました。
 こうした取り組みが従来の事業所管局からの積み上げを中心とした政策形成と相まって、よりよい政策形成がなされていくものというふうに考えてございます。

○山内委員 この、人が生きる、人が輝く東京へを見ますと、こんなこともあったらいいなという、囲みのようなものがございます。これについてお伺いしますが、例えば、妊娠中からの入園予約とか、入院中の子もネットで学校の授業が受けられるなど、実現できればいいなと思って共感を覚えるものがございます。
 今後の政策形成に向けて、これらはどういう位置づけとして考えていらっしゃるのでしょうか、お伺いします。

○山下計画部長 重点政策方針二〇一七に記載いたしました、こんなこともあったらいいなについてでございますが、これらの内容につきましては、現時点では、技術的な問題でありますとか、あるいは制度的な課題などによりまして、直ちには実現に結びつかないものもございますが、今後の政策の参考となるアイデアという位置づけで、あえて掲げたものでございます。
 こうしたアイデアにも触れますことで、今後の政策形成に際しまして、さまざまな視点からの創意や工夫、政策展開への幅と厚みを持たせることにつながるものというふうに考えてございます。

○山内委員 地域で日々いろいろな方とお話をしておりますと、生活の現場でのさまざまなご意見とかご要望を伺います。特に、現在、東京都でも検討が進められている障害者差別の解消に向けた条例について、非常に関心が高いところがあります。都内では、今のところ、八王子市と私の地元の国立市にしか、自治体の中では条例がございません。
 誰もが暮らしやすい共生社会、ダイバーシティーの実現に向けては、障害者の社会参加も進める視点もぜひ、こうした人の視点という意味では明記をしていただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わります。

○菅野委員長 山内委員の発言は終わりました。
 ほかに。

○奥澤委員 失礼いたします。私からは、二〇二〇年に向けた実行プランの事業実施状況レビュー結果の公表についてお伺いをいたします。
 重複する点もあるかとは存じますけれども、何とぞご了承いただければと思います。
 まずは、本取り組みの目的を改めてお伺いいたします。

○山下計画部長 今回公表いたしました事業実施状況レビューは、実行プランを推進していくためのPDCAサイクルの一環といたしまして、プランに掲げます政策目標と、各事業の進捗状況や課題を整理いたしまして、その結果を都民の皆様にお示ししたものでございます。
 また、二〇一七年度からの四カ年計画であります本プランには、各事業の出発点として二〇一六年度の実績を掲載しておりますが、プラン策定時にはこれが見込み数値でありましたため、今回のレビューにおきまして、その確定数値をまとめ、改めて正確な出発点をお示ししたところでございます。
 今後は、このレビューにおきまして明らかになりました課題などを踏まえまして、実行プランの政策のブラッシュアップを進めてまいります。

○奥澤委員 ありがとうございます。今、ご回答の中で、正確な出発点が示されたというところが大変大きな意義があると思っております。
 刻々と変化する社会においては、実行プランを推進するに当たって、都民のニーズを敏感に察知しながらPDCAサイクルを回していただきたい、そのように思っておるのですけれども、本取り組みは、その肝になるC、チェック機能をつかさどるものだというふうに捉えております。
 しかし、これまでも庁内では、PDCAサイクルというのは当然行ってきたとは思っておるのですけれども、これまでのチェックと今回のチェック、その違いについてお伺いいたします。

○山下計画部長 実行プランにおきましては、それぞれの政策を着実に推進するため、策定段階からPDCAサイクルを強く意識して組み込んでおります。具体的には、可能な限り数値化した政策目標を定めるとともに、各政策の年度別の進行を明瞭化した四カ年の工程表を作成することで、より客観的なチェックを行いまして、効果的なアクションにつなげていくことを目指すものでございます。
 今回のレビューにおきましては、政策企画局が主体となりまして、財政当局との連携のもと、プランに掲げます五百二の政策目標に加え、千二十一の事業全てにつきまして、一斉に事業所管局とのヒアリングを含みます綿密な調査を実施いたしました。
 その結果につきましては、都庁全体で共有しますとともに、都庁内部で把握するだけではなく、広く都民に理解していただくため、公表したところでございます。
 この一連の取り組みは、これまでに例のないものでございます。

○奥澤委員 ただいまのお答えにおいて、公表を前提に一斉に調査を行ったというお言葉がございました。
 これから庁内にどのような変化が起こるのかということを期待されているかどうか、所見をお伺いいたします。

○山下計画部長 今回のレビューにつきましては、知事が都政改革の一丁目一番地としております積極的な情報公開の一環といたしまして、プラン事業の進捗状況や課題を見える化したところでございます。
 情報をこうした形で公開いたしますことが都民への説明責任を果たすことにつながりまして、こうした過程の中で都庁の自律性が高まってくるものというふうに考えてございます。

○奥澤委員 ありがとうございます。今の、今後、自律性が高まっていく、そういったこれまでにないチャレンジ、大変評価していますし、大変期待しております。
 その上で、よりよい仕組みとするために幾つか質問させていただきたいと思います。
 これまで都庁内部で把握していた情報を広く都民に理解いただくということで、行政に対する都民の主体的な参加を促す、そして、都民ニーズを的確に捉えるということにつながるというふうに考えておるのですけれども、行政に対して都民が主体的な参画をするという観点から、本取り組みによって得られる効果、それと、都民の声を拾い上げるための取り組みについて教えていただければと思います。

○山下計画部長 今回の事業実施状況レビューによります積極的な情報発信によりまして、都民とのコミュニケーションのさらなる活性化が期待できるものというふうに考えてございます。
 実行プランにおける今後の政策展開に当たりましては、引き続き、事業所管局におきましてさまざまな調査を実施し、また、都民により身近な区市町村と意見交換を行うなど、都民ニーズを十分に把握できるよう努めてまいります。

○奥澤委員 ありがとうございます。都民とのコミュニケーションの活性化が期待できるというご答弁がございました。実はきょうも、先ほど都民の方から私の携帯電話に連絡が入りまして、一時間ぐらい、お電話でご意見をいただきました。そういったコミュニケーションをとることを都民の方々も大変望んでおられますし、私たち都議会議員というのも、その一翼を担う立場として責任を持って取り組んでいかなければならないということを改めて感じさせていただきました。
 私たち都民ファーストの会東京都議団としては、都民が決める、都民と進める都政というのを推進するに当たっては、都民の方々が誤解をなく、きちんと判断できるような正確な情報が伝わるということが重要であるというふうに考えております。
 その意味で、今回のレビューを見ますと、まだまだ改善の余地があるように思えてなりません。
 例えばですけれども、資料第5号の実績一覧表、少し細かく書いてある方なんですけれども、こちらを見ていただきますと、実行プランの目標が数値化されているにもかかわらず、現時点での実績を示す欄に数値が記載されていない、そのようなものが幾つか見られます。その理由をお伺いいたします。

○山下計画部長 実行プランで数値化した目標の中には、二〇一六年度に統計調査が実施されず、その数値を明示できないものがございました。
 そのため、項目によりましては、二〇一六年度の実績数値ではなく、二〇一六年度における取り組み状況などをかわりに記載したものでございます。

○奥澤委員 ありがとうございます。なかなか数値化できないものがある中ではありますけれども、やはり都民の方々の読みやすさ、わかりやすさという点は非常に重要だと考えております。都民の方々との共通言語というふうになるような表現や様式、こういったことも絶えず工夫を重ねて、今後取り組んでいただきたいということを要望させていただきます。
 関連して、PDCAサイクルをより効果的に回すためには、一つの事業をさまざまな角度から見るという視点が大変重要だというふうに考えております。
 例えば、こちらのレビュー結果の五ページを見ますと、木密地域の不燃化領域率七〇%を目指すという成果目標に対して、二〇一五年度末時点で六二%という形で、現在の延長線上では達成が難しいのではないかというふうに考えられるようなものもございました。
 このような事業に対しては、レビュー実施によって、担当部門といいますか、当事者自身ではなかなか気づくことができない課題というものがあるんだと思います。それをブラッシュアップに生かす仕組み、そういったものが必要だと思っているのですけれども、当事者以外、すなわち担当部門以外の目を取り入れるためにどのような工夫をすべきか、所見をお伺いいたします。

○山下計画部長 政策のブラッシュアップに当たり、事業所管局から提案された政策につきましては、まず、実行プランに掲げる三つのシティーの実現に寄与するかどうか、そして、政策のブラッシュアップに向けた方向性を示した重点政策方針二〇一七に沿ったものかどうかといった観点から政策企画局が検討を行います。
 加えまして、政策を具体化するためには、その多くは予算措置が必要となりますため、財政当局など関係各局と綿密な意見交換を行いますとともに、事業所管局から現場の状況などをよく聴取いたしまして、一つ一つの提案につきまして丁寧に判断してまいります。

○奥澤委員 担当部門を中心に、実行プランを掲げて都政を前に進める政策企画局、そして、事業の効率性や費用対効果、そういった部分を見ながら進める財務局、これらが切磋琢磨しながら一つの事業を磨き上げていくということ、そして、この作業に本レビューが一助となることを心から期待しております。
 最後の質問に移ります。
 実行プランの着実な推進に向けましては、進捗状況をよくも悪くも正確に把握して、また、ほかの事業との比較を可能にする、そういった視点も大変重要だというふうに考えております。
 目標によっては、先ほどもありましたけれども、数値化しにくい、そういったものも当然あることは承知しておりますけれども、代替となる指標を設定するなど、さらなる工夫が必要だというふうに考えております。
 今回、このような形でのレビューを初めて実施したということではございますが、このレビューを、来年、再来年と、よりよいものへと進化させていくための方向性についてのご所見をお伺いいたします。

○山下計画部長 事業実施状況レビューは、実行プランのPDCAサイクルにおけます重要な要素でありますことから、今後も、絶えず工夫を凝らし、改良に努めていくことが必要であると認識しております。
 今回、実行プランに掲げます全政策目標や事業につきまして、進捗状況や課題をまとめて公表したことは初めての試みでございました。今回のレビューで明らかになりました事業の課題などにつきましては、今後の政策のブラッシュアップの中で活用してまいりますが、その過程で、レビューの進め方などにつきましても、さらなる工夫を行うべきかといった議論につながっていくのではないかというふうに考えてございます。
 政策のブラッシュアップ、それに基づきます新たな政策の実行、そしてまた、その政策の進捗状況や課題の整理、さらに、さらなる政策のブラッシュアップという形で、PDCAサイクルを重ねていく過程におきまして、プラン、ドゥー、チェック、アクションのそれぞれが相乗的に進化を遂げていくように取り組んでまいります。

○奥澤委員 ただいまのお答えで、PDCAそれぞれが相乗的に進化していくために、このレビューそのものも工夫を重ねていくべきではないか、そういったようなお答えがあったように思います。
 実行プランを推進していくというところに当たっては、組織横断的な視点というのも大変重要であると考えております。進捗管理をしっかりと行い、適切な助言、そして総合調整を行う必要があります。私は、その役割を担うべきは政策企画局であると考えております。今後の政策ブラッシュアップにおいては、本レビューを存分に活用していただきまして、リーダーシップを発揮していただくことを期待しております。
 最後になりますけれども、今後のレビュー実施におきましては、より多面的な視点、そして、よりわかりやすい発信がなされることで、より効果的なブラッシュアップへとつなげていける、そのような内容へとレビューそのものが年々進化していく、そういったことを求めまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○菅野委員長 奥澤委員の質問は終わりました。
 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で政策企画局関係を終わります。

○菅野委員長 これより総務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百三十二号議案を議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○原委員 それでは、何点か質問させていただきたいと思います。
 本条例改正案は、特別支援学校への就学のための経費支弁事務におけるマイナンバー制度による情報連携の項目に生活保護関連情報を追加するとのことです。
 幾つか伺いますが、まず、特別支援学校の就学奨励費受給申請の方法などに、今回の改正によって具体的にどのような変更が生じるのか、わかりやすくご説明をいただければと思います。

○久原情報通信企画部長 特別支援学校就学奨励費の受給申請は、従来、生活保護受給証明書などの行政機関が発行する公的な証明書を添付し、申請する必要がございました。
 今回の条例改正は、従来の受給証明書の提出にかわり、申請者が申請書にマイナンバーを記入することにより、当該マイナンバーを利用して関係機関との情報連携を可能とするものでございます。
 これによりまして、申請者は、必要な書類を添付することなく就学奨励費の受給申請が可能となり、都は、情報連携により、手続に必要な生活保護関連情報が得られることとなります。

○原委員 それでは、この対象になる人数は、今年度ベースで見て何人になりますでしょうか。

○久原情報通信企画部長 所管部署からは、ご質問の対象者数につきましては、プライバシーに配慮し、公表していないと聞いており、この場でお答えすることはできません。

○原委員 プライバシーに配慮し、答えることはできないということで、それだけデリケートな問題だということがよくわかる案件だというふうに思います。もし情報漏えいなど事故が生じた場合のリスクも高いというふうに私は感じます。
 そこで伺いますけれども、これまでどおりの生活保護の受給証明書を提出することによる申請も可能であるというふうに考えられますが、そこを確認したいと思います。いかがでしょうか。

○久原情報通信企画部長 特別支援学校就学奨励費の受給に当たっては、マイナンバーの提示は義務ではないことから、従来どおり、受給証明書を提出すれば申請は可能でございます。

○原委員 義務ではないということ、マイナンバー提示でなくても、これまでどおりの生活保護受給証明書の提出でも可能だということを確認できました。
 私は、このマイナンバー提示を強制しないという、義務ではないということ、そして、今回、申請はこれまでどおりでもいいということについては、現場に徹底することが必要だというふうに思いますが、そこはどのようにされますでしょうか。

○久原情報通信企画部長 都民等からのマイナンバーに関する問い合わせにつきましては、国あるいは都総務局、区市町村担当課にそれぞれ窓口があり、対応を行っているところでございます。そちらで対応させていただいております。

○原委員 私が伺ったのは、今回のこの特別支援学校の就学奨励費受給申請に当たって、マイナンバー提示でなくてもできるということを現場に周知徹底していただきたいということで伺いましたが、その点についてお答えをお願いいたします。

○久原情報通信企画部長 そのような徹底についてでございますが、特に東京都の方に指導権限があるということではございません。ただ、担当部署等から相談があった場合などは、必要な助言等は行ってまいりたいと思っております。

○原委員 私はこの間、年金受給者に対しても、扶養親族等申告書にマイナンバーの記載を求める文書が出されて、心配と不安の声が大きく上がって、私たち共産党としても、年金機構との話し合いに同席をしたり、マイナンバー記載がなくても受理されることを確認したという、直近でそういうことがあったのですけれども、つまり、マイナンバーについては、適用を拡大するたびに戸惑いや混乱が必ず生まれるんですね。
 ですので、私は、今回、特別支援学校で奨励費の受給申請にはマイナンバー提示をということになるわけですが、でも、従来どおりのやり方でも大丈夫だということを、本当に丁寧に都民の方にわかりやすく周知をしていただきたいというふうに強く思っていますので、ぜひともそこはお願いをしておきたいと思います。
 それで、この件も含めてなんですけれども、マイナンバー制度がスタートして以降、今いったように、その都度、必ず心配の声が上がっているわけですが、東京都に対して、都民から相談や問い合わせなどはどのぐらい来ているものなのでしょうか。わかれば教えてください。

○久原情報通信企画部長 都における部署間で連携して、関係部署の課長級の職員で、このマイナンバー制度に関して会議等は設けております。
 問い合わせでございますが、私ども総務局にも問い合わせはいただいておりますが、済みません、ただいま件数は具体的には把握しておりません。

○原委員 事務事業などもありますので、今後、また別の場面でも伺っていきたいと思いますけれども、私はやはりこのマイナンバーの問題では、マイナンバーと全く同じではありませんけれども、アメリカのSSN、ソーシャルセキュリティーナンバーでの情報漏えい問題なども非常に大きな問題になっていて、アメリカでは、二〇一四年には、実に十六歳以上の人口の七%の人が被害に遭っています。成り済まし被害ですよね。一つの番号で用途を広げていけば、紛失や盗まれるということが起きてくると、被害はどんどん大きくなっていくということが、こういう例でも非常によくわかります。
 アメリカでも、共通番号をやめて分野別番号への転換が進められているという、そういう状況にもなっていますし、また国内でも、ことしの二月には、静岡県の湖西市で、ふるさと納税をしていた人のうち、千九百九十二人分の方の別人のマイナンバーを自治体に送付するという、過去最大規模の個人情報流出が起きるなど、こういうことを見ても、情報連携の項目をふやしていくということについては、やはり慎重にしていくということが必要だと、今回の案件も通じて実感をしているところです。
 以上で私の質問は終わります。

○菅野委員長 原委員の発言は終わりました。
 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○菅野委員長 次に、報告事項、平成二十八年度公立大学法人首都大学東京業務実績評価について外六件に対する質疑を一括して行いたいと思います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を始めます。
 それでは発言を願います。

○福島委員 私、福島りえこは、報告事項の中の第二番、第二期中期目標期間公立大学法人首都大学東京業務実績評価、そして、東京都ICT戦略の策定に向けて、この二点についてご質問したいと思います。
 まず一点目なんですけれども、首都大学東京の業績評価ですが、第二期中期目標期間の六年間を通じて、中期計画を着実に実行して確かな成果を上げたという高い評価を得ています。しかしながら、同じ評価書の中で、第三期中期目標期間に向けた課題、法人への要望においては、法人が設置する首都大学東京、産業技術大学院大学、東京都立産業技術高等専門学校の三つの高等教育機関がそれぞれの強みと目的を一層明確にして、質の高い教育研究や社会貢献に取り組んでいただきたいとも述べられています。
 実は、同様の内容は、平成二十七年度の業務実績評価においても書かれています。
 そもそも、地方独立行政法人の定義は、民間の主体に委ねては確実な実施が確保できないおそれがあるものを効率的、効果的に行わせるため、地方公共団体が設置する法人となっています。この定義を反映して、首都大学東京の使命は、大都市における人間社会の理想像の追求、産業技術大学院大学の使命は、産業の活性化に資する意欲と能力を持つ高度専門技術者の育成、そして、東京都立産業技術高等専門学校の使命は、首都東京の産業振興や課題解決に貢献するものづくりスペシャリストの育成となっており、いずれも東京への貢献が明確に記載されております。
 評価書における、それぞれの強みと目的を一層明確にして、質の高い教育研究や社会貢献に取り組んでいただきたいというこの要望は、これらの使命を十分に果たすこと、それにつながる戦略を構築していくことへの期待であるといえます。
 今回の質問ですが、この公立大学法人首都大学東京が運営するこれら三つの機関が、東京のシンクタンク、そして、東京の将来に資する人材育成機関として機能すること、より平たく述べれば、この法人が運営する三機関のうち、首都大学東京と東京都立産業技術高等専門学校は、国立大学、国立高専並みの学費で入れる都内の大学、高専という立場に甘んじているのではないかという懸念、そして、首都大学東京の大学院博士後期課程と産業技術大学院大学は、いずれも定員割れを起こしていることから、都税を投入するにふさわしい組織であっていただきたいという気持ちを込めての質問になります。
 まず、首都大学東京についてです。
 第二期中期目標期間の業務実績評価において、選択と集中の観点から、先駆的な研究グループに関して、積極的な研究支援と戦略的な研究資源の配分を行ったことが評価をされています。
 そこで、この首都大学東京の使命をより一層果たすという観点から、どのような成果が出たのかを具体的に問うとともに、今後は、評価書のこの強みと目的を一層明確にするという要望を受けたもう一段上の取り組みが必要と考えますが、所見を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、平成二十八年度までの第二期中期目標期間において、金の化学研究やゲノムデータの解析など大学の強みとなる卓越した研究を行うグループと、子供の貧困研究や次世代型水道システムの構築など大都市の課題に対応し、大学の使命に合致した特色ある研究を行うグループを研究センターとして十七件指定し、その研究活動を積極的に支援してきたところでございます。
 十七の研究センターの成果の一例を挙げますと、水道システム研究センターでは、都や企業との共同により、次世代型の水道システムの実現に向けたさまざまな研究を行っており、将来の水道システムについて、電力量を最少化するためのシミュレーションにより、電力使用量は約一五%の削減効果が期待できることを明らかにいたしました。
 今後、大学では、既設の研究センター及び関連分野を支援するとともに、学術研究の動向や社会ニーズの変化に迅速に対応していくだけではなく、十七分野以外の新たな研究分野の育成支援も推進していくこととしております。これらの取り組みにより、大都市東京にあらわれるさまざまな課題の解決に向け、研究成果を還元してまいります。

○福島委員 国際競争力のある研究、東京の将来に資する研究に資源配分を行ってきたことと、今後も、そのような研究への資源配分を通じて都民の納得度の高い研究を推進するという姿勢を確認させていただきました。
 次に、平成三十年度に予定されている首都大学東京の教育研究機関の再編に関して伺います。
 こちらは、大都市における人間社会の理想像の追求という、法人の使命に沿った再編というふうに伺っております。今回の強みと目的を一層明確にするという要望を受けて、要望前に検討していたこの組織再編と予算が十分かどうか、これについて見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京の開学から十年余りが経過いたしましたが、この間、社会情勢の急速な進展など社会経済状況は大きく変化しており、大学には、これまで以上に課題解決に資する教育研究が求められております。
 首都大学東京は、教育研究資源の集約と先端分野の強化を図り、新たな時代要請に応える組織体制への再編成を決定いたしました。これはまさに、評価委員からの要望にあります、強みと目的を一層明確化するための取り組みでございます。
 なお、再編の趣旨や内容を学生や都民に周知することが重要でありまして、そのための予算につきましては、再編を広く周知するための広報や印刷物、キャンパス内のサイン等の変更に関する経費などは、通常の運営経費で賄っているところでございます。
 今後、さらに必要な経費が生じた場合は適切に対応してまいります。

○福島委員 ありがとうございます。今、お聞きしたように、この広告や印刷物、キャンパス内のサインの変更など、通常の運営経費で賄うことのできる組織改編、これが、強みと目的を一層明確にするために最大の効果を引き出そうという取り組みになっているということを確認させていただきました。
 では、次に、平成二十八年度の業務実績評価では、首都大学東京の入試選抜にかかわるアドミッションポリシーを広く知らしめた、これが評価をされています。
 しかしながら、それ以前に、このアドミッションポリシーにおいて、東京の将来に資する人材を育成するという使命を明確に伝えることこそが大切と考えますが、見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京におきましては、志願者向けに大学の求める人材を示した平成三十年度入試のアドミッションポリシーを策定するに当たり、平成二十八年度のアドミッションポリシーには記載がなかった、大学の使命及び基本理念である、首都東京の諸課題、我が国や世界の課題の解決に貢献し、広く社会で活躍できる人材の育成を学士課程教育の目的としていることを初めて明記いたしました。
 また、予定されている大学入試改革の動きなども踏まえ、学部再編後の学部、学科が求める学生像を一層明確化するとともに、高等学校段階までに修得すべき学力、能力などをよりわかりやすく示すことに留意いたしました。
 首都大学東京は、今後とも、育成する人材像や特色ある教育内容など大学の選択に必要な情報を、志願者、保護者、高校教員等に積極的に発信していくこととしております。

○福島委員 お答えをありがとうございました。
 今現在伺いました、この入学者選抜要項のアドミッションポリシーの改変ですけれども、実はこちらにその現物がございまして、この太枠で囲われた領域の中の記載は一切かかわっておらず、その前段に今おっしゃっていただいたような改変事項が加えられたということです。でも、入学者が意識するのは、やっぱりこの太字で囲まれた領域だと思うんですね。ということで、今後、入学者にこの首都大学東京の趣旨をきちんと伝えるということでは一層の改善を望みます。
 次に、首都大学東京が東京のシンクタンク、そして、東京の将来に資する人材育成機関として機能するために、大学院の博士後期課程の定員割れは深刻な問題です。
 これまでの取り組みの課題の分析と、それを受けた改善策に関して見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 大学院博士後期課程の充足率につきましては、修了者の就職難や若手研究者の経済的な環境など、必ずしも首都大学に限らない社会的な問題という面もございますが、首都大学東京では、第二期中期目標期間において、民間企業への就職など新たな進路の開拓、また、奨学金の充実や大学院生が学部の教育を補助するティーチングアシスタント制度などによる経済的支援、さらには大学院各研究科の定員の見直しなどに取り組んでまいりました。
 現在、首都大学東京におきましては、学長や研究科長等が課題の分析及びさらなる改善策について意見交換を行っており、今後、博士後期課程の魅力を高めるためのさらなる対応策を策定する予定と聞いております。

○福島委員 ありがとうございました。この課題の分析及びさらなる改善策に関して現在検討中ということなんですけれども、この東京のシンクタンク、そして、東京の将来に資する人材育成機関という特徴というのは、私はこれは魅力になるというふうに思っております。ぜひこれを発信できるよう、アドミッションポリシーの見直しや都の関係機関へのインターンシップ、そして就職のあっせん、このような特徴を前に出して改善を望みます。
 次に、産業技術大学院大学に関してです。
 産業の活性化に資する意欲と能力を持つ高度専門技術者の育成という大学院大学の使命を果たすためには、まずは定員割れを起こさないことが、こちらも重要かと考えます。
 志願者のニーズを調べ、必要とされるカリキュラムを拡充する必要があると考えますが、見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 産業技術大学院大学には、情報アーキテクチャ専攻と創造技術専攻の二つの専攻が置かれており、平成二十八年度に定員割れを起こしたのは創造技術専攻でございます。創造技術専攻とは、新たなものづくりを担うデザインとエンジニアリングの融合型ものづくり人材を育成する専攻でございます。
 大学で行いました分析においては、この専攻の定員割れの要因として、何が学べ、その成果が社会にどう生かされているのかが志願者に十分伝わっていないことが挙げられました。
 このため、修了生の産業界での活躍を紹介したロールモデル集を作成し、教職員等が企業、大学等に訪問するなど、社会への発信を強化いたしました。さらに、ウエブやソーシャルメディアを活用した広報活動を強化していくこととしております。
 また、この間、大学の認知度やブランド力の向上に向けて、カリキュラムの幅を広げ、広く社会で求められている起業や事業開発を行うことができる人材を育成するため、二つの専攻のカリキュラムを横断的に履修することができる新たな教育コースの開設を行っております。

○福島委員 志願者に創造技術専攻の特徴や価値が十分伝わっていない、こういう分析結果を伺いましたけれども、志願者のニーズの把握とこれに応えたカリキュラムの見直しなど、PDCA、きょう随分はやっていますけれども、これを継続することで志願者増を目指していただきたく、お願いいたします。
 次に、東京都立産業技術高等専門学校ですけれども、こちらについては、情報セキュリティー技術者育成、そして航空技術者育成のコースを新しく設けたことが、業務実績評価において、産業界のニーズを踏まえたとして評価をされています。
 今後注力するべき視点について見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 ものづくりの分野でも急速にグローバル化が進んでおり、今後は、高等専門学校においても、国際的に活躍できるエンジニアを育成していくことが必要でございます。
 そのため、産業技術高等専門学校では、語学教育の充実はもとより、この間、学生のレベルに応じた体系的な海外派遣プログラムを構築し、学生の海外派遣を拡充してまいりました。具体的には、二大学一高専が連携して、海外フィールドワークを行うプログラムや、海外インターンシップなど海外体験プログラムを展開しております。
 平成二十九年度からは、より教育効果の高いプログラムとするため、相互関連性を高めた内容に再構築したところでございます。

○福島委員 今、ものづくりの分野のグローバル化に応えるための取り組みを進めていること、そして、海外体験プログラムを拡充することを伺いました。学生、そして産業界のニーズを正しく把握し、都民の期待に応えていただきたいと思います。
 最後に、業務実績評価という、この仕組みについてのご質問です。
 単年度や中期で計画を設け、実施した施策に関して高い評価を得る一方、課題先進都市である首都東京というフィールドに恵まれながら、都民や学生に対して、国立の大学、高専と比較したときの魅力、そして目的、使命を十分伝え切れておらず、地方独立行政法人でありながら、強みと目的を一層明確にすることを要望されているということから、この仕組みが十分機能していないのではないかという懸念を抱かざるを得ません。
 例えば首都大学東京ですけれども、強みと目的を一層明確にすることができていれば、都との連携事業に関する研究費や都政に還元された研究にかかわる研究費が、首都大学東京の研究費全体に占める割合が長期的に向上する、このようなことがあるのではないでしょうか。また、いずれの機関においても、卒業生の就職率が向上したり、在職三年以内の離職率が低下する、このようなことも一つの指標となり得ると思います。
 以上は例にしかすぎませんけれども、この業務実績評価という仕組みが、取り組み事項の羅列、そして、これをやった、やらないという評価にとどまるのではなく、目標とする姿を可能な限り数値目標化し、進捗や達成率を管理したり、他の機関と比較できる姿にすることが望ましいと考えますが、見解を伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年度、公立大学法人首都大学東京が策定しました第三期中期計画におきましては、取り組みの進捗や成果を定量的、客観的に把握するため、他の機関を参考にして、第二期にはほとんどなかった数値目標と達成目標時期を示した重要業績評価指標、いわゆるKPI、英語でいいますキーパフォーマンスインジケーターの頭文字をとってKPIですけれども、そのKPIを半数以上の計画項目に新たに設定しております。これにより到達目標を明確化、客観化し、PDCAサイクルにより事業をレベルアップするとともに、KPIの進捗管理の定例化を図る仕組みを構築してまいります。
 また、KPIを導入することによりまして、従来よりも、ほかの機関との比較、分析がしやすくなるものと考えております。

○福島委員 ありがとうございます。第三期の中期計画では、数値目標と達成目標時期を示したKPIを半数以上の計画項目に設定されるということで、この中期計画が終わった後、首都大学東京が非常に特徴ある大学になっていることを期待したいと思います。
 最後に、先日の答弁で、知事が、公立大学法人首都大学東京の今後の方向性に関して、人生百年時代を見据えた生涯学習の充実、グローバル社会を生き抜く人材の輩出、そして、他の大学にない強みを持った専門分野の確立、これを述べられ、平成二十九年度から理事長に新しく就任した島田晴雄氏もこれに呼応して、グローバリゼーション、そして、オンリーワン、シニア、このような三つの方向性を示されております。
 この中のグローバリゼーションに関してですけれども、これまでも重視していた観点かとは思われますが、現在、積極的に行われている海外との交流に加え、国際的に通用する能力の獲得、例えば、プログラミング教育や英語教育の強化、そして、ステム教育と総称される、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、数学といった、IoTやAIなどの領域での創造性を育むために必要とされている分野横断的な教育の導入検討を進言し、質問を終えます。
 次、東京都ICT戦略の策定に向けて、これに関してご質問をさせていただきます。
 東京都のICT戦略では、ICTの適用先の多くが、きょう、はやっているPDCAですけれども、このPDCAのA、アクション、改善に適用する。知事が導入して、都庁全体に導入されているPDCAのアクションに適用するような内容となっております。
 一方、このデータを収集、蓄積、分析、活用することにより、客観的根拠に基づいた政策の企画立案を行う、政策科学のチェック、そして、プランにかけて適用する考え方もあります。
 東京都には統計部がありますが、現時点では、必要な数値の集計が主な業務であるというふうに伺っております。
 例えば、港区では、戸籍上では存在しているものの、実際には生死または実居住地などの確認がとれない高齢者の問題を解決するための見守り事業の立ち上げのエビデンスを統計調査に基づいて作成しております。
 また、三鷹市では、一年程度の期間で作成した論点データ集について、市民が職員とともに議論を行い、市へ提言をするといった、統計調査結果に基づいた政策決定に取り組みつつあります。
 東京都ICT戦略でも、都民ニーズの把握、そして、施策分析についても一部触れてはいますけれども、少子高齢化、そして、人口減少社会を乗り越えるための政策の精度を向上するために、データ分析による客観的な根拠に基づいた政策の立案、効果検証には一刻も早く積極的に取り組むべきと考えます。局の見解をお伺いします。

○久原情報通信企画部長 客観的なデータに基づく行政運営は重要であると認識しております。
 統計等を利用した証拠に基づく政策立案、いわゆるEBPM、エビデンスベーストポリシーメーキングは、本年五月に国が策定した官民データ活用推進基本法に基づく基本計画においても示されているところでございます。これは、ICTの発展に伴い、データ処理、分析能力が高度化していることと相まって、近時、データ活用の中でも、特に積極的に推進していくべきといわれている政策立案のサイクルであるというふうに認識しております。
 こうした動きも踏まえまして、今般のICT戦略の策定に向けてでは、データ活用を柱の一つに掲げ、今後、ビッグデータを活用した都民ニーズの把握や施策分析を行うことを施策の方向性の一つとして掲げてございます。

○福島委員 ありがとうございます。資料中に出てくる頻度はそう多くはなかったのですけれども、施策の重要な方向性の一つであるということを確認させていただきました。客観的根拠に基づいた政策の企画立案の重要性を認識した上で事業の推進に当たっていただきたいと思います。
 次に、ICT戦略の進め方です。
 東京都政の業務範囲は広く、ICTの適用により効率化や利便性向上が図れる領域は少なくないと思います。
 今回、総務局が作成されたこの東京都ICT戦略は、今後、各局に示され、個々の施策が具体化されることになるとは思いますけれども、効率化や利便性向上については先行事例が十分あることから、費用対効果を可能な限り明らかにした上で実施の是非を判断するべきと考えますが、見解を伺います。

○久原情報通信企画部長 今後策定いたします東京都ICT戦略では、ICT利活用により、都民サービスを含む都市機能の向上を目指すこととしております。その際、最少のコストで最大のサービスを目指すこと、後年度負担を含め費用対効果を踏まえることは重要なことであると認識してございます。
 したがいまして、都民サービスの向上などICT導入の効果とそれに対する経費を適切に見きわめながらICT化を進めてまいります。

○福島委員 投資と有益性を見きわめるという、この姿勢を確認させていただきました。ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、東京都のICTへの取り組みが実は後発であるという、この視点に立ってのご質問になります。
 国での類似の取り組みや高い技術力を持つ民間企業での取り組みを十分に踏まえ、施策の重複、そして、効果の低い事業化が行われないように取り組む必要があると考えています。
 例えば行政手続のICT化であれば、国が先行しているだけではなく、世界に目を向ければ、エストニアのような電子政府の事例もあります。
 ビッグデータの開示とアプリ作成に関しても、内閣府がリーサス、地域経済分析システムと称して、産業構造や人口動態、人の流れなどに関する官民のいわゆるビッグデータを開示し、アプリコンテストも既に実施をされております。
 製造業や農業へのICT適用に関しては、経済産業省が日本版インダストリー四・〇ともいえるコネクテッドインダストリーズを既に推進しております。本家本元のドイツのインダストリー四・〇、これは第四次産業革命ともいわれていますけれども、これを見れば明らかなように、国を挙げてのビジョンとロードマップが不可欠な領域であり、単に個別の適用や実証実験をやるといったフェーズではありません。
 以上、国の施策との重複や効果の低い事業の再実施を避けて取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。

○久原情報通信企画部長 ICT利活用により都民サービスの向上を図るためには、ICTを都の政策に最適な形で導入していく必要がございます。それには、国の施策や海外も含めた先行事例、民間企業の意見を十分に踏まえることが必要と考えてございます。
 製造業や農業を初め、さまざまな分野で日進月歩で進化する技術を適切に活用できるよう、常に最新の動向を把握しながらICT化に取り組んでまいります。

○福島委員 先行事例の調査を十分に踏まえる、これをきちんとやっていただけるということで、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 最後に、基本的な考え方について伺います。
 都全体のプラットホームを検討するということですけれども、これは区町村や国との連携も考慮すべきと考えていますが、これについて所見を伺います。

○多羅尾総務局長 日進月歩で発展するICTは、政策実現のツールとして、セーフシティー、ダイバーシティー、スマートシティーの三シティーの東京での実現を加速させるものと考えております。
 また、データは、今日、新しい資源と呼ばれており、適切に活用することで、新しい価値、大きな効果を生み出す可能性を有しております。特に私ども行政はこれまで、定数と予算、いわゆる人と金を専ら重要な経営資源と捉える傾向にございましたけれども、これからは、人と金と並んで、このデータ、情報というものを重要な経営資源と認識していかなければならない、このように考えております。
 そこで、ICTとデータを用い、ビッグデータの取り組みを進めるに当たっては、まずは特定の行政分野で実施し、検証しながら、順次分野を広げ、最終的には、都政の多様な行政分野を包含する都全体の共通プラットホームも視野に入れて検討していきたいと考えております。その際には、お話のございましたように、国や他の自治体との連携も留意していくということにしてまいりたいと考えております。
 今後、このような内容を含んだ計画を東京都ICT戦略としてまとめ、それを実行していくことで東京をICT先進都市に引き上げてまいりたい、このように考えております。

○福島委員 ありがとうございます。取り組み次第では、今、多羅尾局長がおっしゃったとおり、国よりも先進的な行政、自治を行える可能性を秘めた取り組みだというふうに考えております。
 今後の進捗を注目するとともに、期待のエールを送り、今回の質問を終えさせていただきます。

○菅野委員長 福島委員の発言は終わりました。

○斉藤委員 私の方からは、初めに、本委員会に提出されております平成二十九年度の監理団体経営目標の設定状況について、数点質問させていただきます。
 まず初めです。監理団体は、現在、都政を前に進めるため、都にとって重要なパートナーとしてその活用を図っているところでありますけれども、過去を振り返りますと、都は財政危機に直面いたしまして、その克服に向けて、行財政改革の一大テーマとして、この監理団体改革を行ってきた歴史がございます。都議会公明党からも、団体の統廃合や、時に役員の退職金の廃止など、さまざまな改革を提案いたしまして、都は改革を断行してきたわけです。
 そこで、初めに、これまでの監理団体改革の取り組み実績についてお伺いしたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都は、都財政の危機克服に向けまして、行財政改革の柱の一つとして監理団体改革を掲げ、平成十一年当時、六十四ございました団体の統廃合を初め、役員退職金制度の廃止、都財政支出の削減など、さまざまな量的改革に取り組んでまいりました。
 都財政危機を脱して以降は、団体の存在意義や活用の考え方を整理し、三十三団体まで峻別した上で、都の政策実現に向けた重要なパートナーとして位置づけ、積極的な活用を図りますとともに、経営目標評価制度の見直しなどを通じて、都民サービスの質の向上に向けた改革を推進してきたところでございます。

○斉藤委員 もう少し元気よくご答弁いただきたいです、立派な改革を進めてきたわけですから。
 ただいまのご答弁で、団体数の削減など、いわゆる削る、減らすといった量的な改革から、都民サービスの向上といった質的な改革にシフトしてきているものと認識を共有させていただきたいと思います。
 とりわけ高齢者対策や災害対策など、行財政改革に着手した時期に比べまして、都政を取り巻く環境は大きく変わっております。都政における都民ニーズは大きく変化をしているところですが、また多様化もしております。
 そうした中にありまして、質の高いサービスを、都庁とともに、この監理団体がいかに提供していくかということが重要でありまして、これまで以上に質的改革のスピードアップ、スピード感を持って進めていくべきであると思います。
 外郭団体である監理団体に向けられている都民の目線は、常に厳しいものがあります。だからこそ、個々の監理団体がしっかりとその成果を上げまして、都民にわかりやすく情報発信をしていくことが求められているというものであります。
 その一つのツールとなるのが、この経営目標評価制度と考えるわけでありますが、本制度につきましては、昨年の第四回都議会定例会の本委員会の質疑におきまして、同僚議員であります谷村副委員長から、監理団体と都のみで目標設定をする仕組みでは都民の理解を得るのは難しいことから、早急にその制度の見直しを図るべしという提案を行ったところでございます。
 今回、この経営目標評価制度の見直しがなされていますが、その考え方の内容についてお伺いをしたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 本制度は、監理団体みずからが経営目標を設定し、都がその達成状況を評価する仕組みとして、平成十三年度に導入したものでございます。監理団体の経営改善等の促進を図ることを目的といたしまして、これまでも、時代の変化に合わせ、適宜必要な見直しを行ってまいりました。
 こうした中、昨年度、都政改革の取り組みの一環として、団体の目標設定や評価結果の妥当性をより高めるため、都議会における議論も踏まえながら、さらなる見直しを図ったところでございます。具体的には、団体特性を踏まえた目標設定が可能となりますよう、経営形態等に合わせた設定指標の見直しや、PDCAサイクルを充実させるなどの観点から、外部有識者で構成されます評価委員会から意見聴取する仕組みの導入などを行ったところでございます。
 今回ご報告いたしております監理団体の経営目標については、こうした新たな仕組みに基づいて各団体が設定を行ったところでございます。

○斉藤委員 今回は、改善を求めたのですが、経営実績はついていないと。要するに、まずは目標の設定ということでとどまっているわけでございまして--過去の総務委員会に報告されたものと比べまして、目標設定自体は大変に進化しているというふうに思います。その考え方などが詳細に記載されるなど、都民サービスの視点から、質向上に資するよい方向に見直しが行われると思いますけれども、しかし、今申し上げましたように、今回は目標設定のみでありまして、各団体の取り組み状況に対しましては、具体的な評価が行われるのは次年度以降であります。しっかりと注視をしていきたいと思っております。
 その評価をもってこそ、今回の目標とあわせて、その評価が改めてできるというふうに私も思いますので、しっかりとそこを見ていきたいと思っております。
 今回は、外部有識者による委員会の意見を取りまとめて冊子にしてありますけれども、目を通させていただきました。各監理団体が設定した経営目標に対しまして、経営課題を捉えているのか、団体の努力が反映されるものとなっているかなど示唆に富んだ活発な意見、これは、ただ意見を聞きっ放しじゃなくて、それに対してどう応えているかということもわかるようになっているわけですけれども、さまざまな意見が付されております。
 そこで、この外部有識者などで構成される委員会の委員選任に当たりまして、どういった方々が、また、外部目線を持っているかということも大事なわけですけれども、都の選考基準を確認しておきたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体が設定いたします目標の設定水準や達成状況等につきまして意見を聴取することで、PDCAサイクルの充実等を図り、監理団体のさらなる経営改善等を促すため、本年度から新たに評価委員会を設置いたしました。
 こうした認識に基づきまして、評価委員会の委員の選任に当たりましては、経営戦略や公共政策、財務などに関する専門的な知見を有する方々を基準といたしまして、都が、大学教授や経営コンサルタント、公認会計士など六名の委員を選任したところでございます。

○斉藤委員 この委員選任に当たりましては、経営戦略、公共政策、財務に関する専門的な知見を持っている方々など、学識経験者といわれる方々がその委員になっているということでありますけれども、都が選任しているということであります。制度を機能させることができる人物が委員に就任しないと、これはまた絵に描いた餅。その方々の、学識経験者のレベルというものも、これは大変失礼ないい方にならないようにしなきゃいけないのですが、また大事だというふうに思うわけであります。
 外部有識者の目線というのは、そういうことが大事だというふうに思っているわけですが、そのふさわしい方々を選任しているか、これもしっかりと都議会として注視していきたいと思っております。
 監理団体は、都の政策実現に向けました現場を担っている重要なパートナー、役割を持っているわけですが、この団体に向けられた都民の目線は厳しいというのは、これは何度も繰り返しておきたいと思います。
 本制度の適切な運用に加えまして、都政改革本部における監理団体改革の取り組みなど、こういった取り組み全体で行っているわけですが、監理団体の経営改善などが図られまして都民サービスの質が向上していくこと、これが大事でありますので、今後もしっかりと取り組んでもらいたいと要望して、次の質問のテーマに移りたいと思います。
 次は、首都大学東京の中期目標の評価について質問したいと思います。
 先般、公立大学法人首都大学東京の第二期の中期目標期間が終わるということで、その評価が知事に報告されてきたところでありますが、高く評価された事項の一つに、基盤的な研究の強化に努めるとともに、戦略的な視点から先端的、学際的な研究をさらに発展させたということが挙げられています。
 来週は折しもノーベル賞ウイークという、ノーベル賞の発表でいろいろ世界が注目するわけですが、世界と比較して、研究論文数が、昨今、日本は伸び悩んでいるという、そういった報道もございました。
 過去の受賞者が語っておりましたけれども、このままでは日本の研究者がノーベル賞をとれなくなる時代が来るんじゃないかということを危惧しているというコメントが大変衝撃的でしたけれども、そういった報道もございました。
 首都大学東京は、研究論文の引用度が高いということが強みというふうに聞いておりますけれども、世界に通じる成果を出していくためには、研究者が安定的な環境で研究に取り組んでいけるその支援が大変重要であると考えますが、首都大学東京における研究者支援の実績について、初めにお伺いしたいと思います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、戦略的な研究体制の構築を目的とし、大学内に総合研究推進機構を平成二十六年四月に設置し、外部資金の獲得を初め、学内の研究に関する課題の分析、把握、有望な研究成果の国内外への発信など、一貫した体制で世界トップレベルの研究を推進、支援する体制を整えてまいりました。
 研究費につきましては、限られた資源で最大限の研究成果を出すために、総合研究推進機構における研究力の分析等を踏まえて、先駆的な研究グループに対して、研究費の学長裁量枠を活用して、選択と集中による戦略的な研究資源の配分を行っております。また、平成二十七年度からは、この学長裁量枠に若手研究者の海外派遣支援枠を設けて渡航費などの支援をしております。

○斉藤委員 大学における教育と研究、この両立というのは大変難しいというふうに聞いております。研究水準を向上させていくことが大学の生命線ともいえるわけですが、今、学長枠による選択と集中による若手研究者の海外派遣などのお話もありましたが、ぜひ世界に通じる成果と、それから人材を輩出していただきたい、それを期待しております。
 次に、この公立大学法人首都大学東京は、全国に数多くある公立大学法人の中でも、二大学一高専を設置しているという特色を持っております。大学だけではないということですね。
 都立高専は、中学卒業後五年間、一貫して実践的工学専門教育を受けておりまして、産業界からの期待を受けて、その生徒が社会に躍り出ていく。ものづくりのスペシャリストとして育成を図っているというふうに伺っております。
 そこで、都立高専では、産業界のニーズを適切に捉まえまして、教育内容にそれを反映させて、時代に求められる、いわゆる産業人材を育成していく必要があると考えますけれども、この間の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都立高専では、首都東京の産業振興や課題解決に貢献するものづくりのスペシャリストの育成を使命として、幅広い分野で活躍できる実践的技術者を輩出しております。
 平成二十八年度から、東京の喫緊の課題解決や産業界のニーズに向けて、情報セキュリティー及び航空分野の二つの職業教育プログラムを開始いたしました。これらのプログラムでは、情報分野に精通した警視庁や企業等から講師を招いた講義を実施するとともに、航空分野の新技術に対応するために最新鋭工場の見学などを行うもので、有用なプログラムであると、産業界からも高い評価を受けております。
 今後とも、産業界のニーズに応えていくために、技術、知識レベルの高度化に対応できる人材の育成を進めてまいります。

○斉藤委員 この都立高専、今ご紹介がありましたけれども、二つの職業教育プログラムは本当にすばらしい取り組みであるというふうに思います。
 先ほど、私は質問しませんでしたけれども、ICTに対する戦略、東京都でも情報がこれから大変重要になってくるということですが、翻って、今度は情報のセキュリティーというものも非常に重要になってくるわけでありますけれども、都立高専の中で、まさにその分野でも期待される人材がこれから育ってくると。東京都政にも活躍する場がございますから、ぜひとも頑張っていただきたいと思うわけであります。
 また、航空機分野は、これは大変な成長産業でございまして、日本も今、羽田の国際化も進んで便の増便なども検討されているようでございますけれども、この空港が便利であって国際化されると、逆に今度、地域住民からは騒音の問題など、社会的にさまざまなトラブルや問題が起こるのも、またこれが実情であります。
 そうしたことの研究なんかも、先日もJAXAの研究の実験の現場に私も行ってきましたけれども、名立たるすばらしい大学を卒業した博士が、航空分野で一生懸命、世界一をとろうと思って頑張っている。それとともに、高専のメンバーの卒業生なども活躍されることも、私もぜひ楽しみに待っていたいなと思うわけであります。
 続きまして、十八歳の人口減少、最近、人口減少の話が大変多いのですが、大学全入時代が到来して、学生にとって魅力のない大学はどんどん淘汰されていく時代に入っています。
 大学が生き残っていくために、いかにそのプレゼンスを向上させていくかが問われる時代になっているわけですが、そこで、公立大学法人首都大学東京は、今、話をしましたように、法人設立十三年を迎えて、二大学一高専という体制なんですが、その間、自主的、自立的な経営によって経営努力の実績も積んできたことは評価したいと思います。この点、大学の経営は大変ですから、経営効率を追求する余り、大事な部分を削ってしまって、大学が本来頑張っていかなきゃいけない特色が損なわれるというのも、これは注意しなければいけないわけですから、大学の特色が損なわれないことを望みたいと思います。
 東京都が設立した法人として、大都市東京の抱える課題解決に寄与していくことはもとより、大学の生命です、知の拠点として広くその知見を都民に還元していくべきと考えます。
 そこで、最後の質問ですが、第三期の中期目標期間に入っていきますが、法人が取り組むべき課題につきまして、多羅尾局長の見解をお伺いしたいと思います。

○多羅尾総務局長 公立大学法人首都大学東京が独立行政法人としてスタートいたしましてから十三年目に入っております。経営はおおむね順調かと思っております。
 ただ、今、委員のお話にありましたように、経営の効率化が大学等の本質ではない、当然のことだと思っております。都の設立した高等教育機関として、大都市東京、ひいては世界の大都市の課題解決に貢献していくことが重要でございます。また、総合大学、ユニバーシティーとして、国際的にも評価されるものでなければならないというように考えております。
 そのためには、高い研究水準と質の高い教育の好循環、車の両輪で、よい研究をすればよい教育が行われる、よい教育のためにはよい研究が必要だと、こういう関係を築いていかなければならないというように思っております。
 第三期中期目標、計画であるこれから六年間は、社会のグローバル化や少子高齢化がますます進展する中で、二大学一高専がそれぞれの強みや特色のある分野をさらに際立たせていくような取り組みが求められているというように思っております。
 それから、これから特に重視すべきことが三点あるかと思いますけれども、高度な専門性を備え、語学や文化の壁を超えて、国際的にも活躍できる人材の育成でございます。また、東京の持続的な発展に寄与するような、他大学とは際立った特色ある教育や研究分野の確立でございます。それから、三番目は、人生百年時代を迎えるということに当たりまして、本気で学び直しのできるような、高齢者に向けた生涯教育の提供。こういうことを特に重視していく必要があると考えております。
 さらには、東京というのは、企業や研究機関、大学が、世界でも最も高度に集積しているところでございますので、こういった機関と首都大学が連携して、よりよい研究や教育を行っていく、こういうことも非常に大切かと思っております。
 こういうことで、私どもといたしましては、公立大学法人首都大学東京を全力で支援してまいりたい、このように思っております。

○斉藤委員 大変丁寧なご答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 きょうは、国の法律に基づいての十七名の外部有識者で構成される東京都地方独立行政法人評価委員会、その公立大学分科会によります首都大学東京の業務実績評価について質疑をさせていただきました。
 この評価につきまして、これが高いことが、すなわち、即よき大学ということでないかもしれません。欠けているものはもっとあって、よき大学というのは、学生の評価ということもあると思いますし、さまざまあると思いますが、世界大学ランキングなんかを伺いますと、日本の名立たる大学が世界のトップトゥエンティーにも入らないみたいなことで、もうちょっと上位に来ないかななんて思って見ているのですが、これはひとえに、国際化の中でグローバリゼーションというものが重視されて評価されている実態があって、日本が非常に不利な、地勢的にも文化的にも、そういったところに行くにはなかなかハンデもあるのかなと思いながら、ぜひともこのグローバリゼーションについても、特色ある大学の一つとして首都大に頑張っていただきたい。
 そして、研究者や教授の方々には、研究もある中、後進の育成も大変だと思いますけれども、論文引用度が高いということがございますので、どんどん論文なども引用されるようなすばらしい研究成果をぜひとも世界に発信していただきたいと思います。
 そして、人材育成という点では、都市外交人材育成基金を造成したわけですが、そういったものを活用しながら、世界中から優秀な大学院生を留学生として招き入れている。世界の大都市共通の課題解決に資する高度先端な研究を東京の現場で学んでいただきまして研究を進めて、そして、その国々に帰っていただくという交流も行っているようです。
 総合研究推進機構、十七の研究センター、きょうは触れませんけれども、その研究成果、ノーベル賞がそこから出ないかなと思っておりますけれども、ぜひ世界に通じる首都大を目指して頑張っていただきたいとエールを送りまして、最後のテーマに移りたいと思います。
 最後は、多摩の振興プランについてでございます。
 今回策定されました多摩の振興プランを拝見しますと、かつて多摩地域は、高度経済成長期に爆発的な人口増加と急速な都市化が進みまして、その都市基盤など行政サービスが追いつかずに、区部との格差である、いわゆる三多摩格差八課題というものがいわれまして、昭和五十年、都市町村協議会においてそういった課題が共有されたわけであります。それはプランに書いてあります。
 一方で、都と市町村が協力してこの格差解消に取り組んできた歴史もあるわけでございますが、平成十二年、二〇〇〇年の段階では、かなりの部分で、昭和五十年に格差といわれたものについての是正というものは進んできている部分もあると。解消されたというと、現場にいる方とは認識はちょっと違うかもしれませんが、格差という角度からは、以前よりはかなりよくなってきているというふうにも読み取れるわけでございます。
 区部と多摩の格差是正という画一的な対応でなく、多摩の地域特性や課題を踏まえた振興策を講じていく方向に転換したと、この八ページにそういう記載がございました。多摩地域の振興を今後考える場合、この方向転換は非常に重要だと思ったわけでございます。
 私は、これからの時代、地域のありようを考えるに当たりましては、どこそこと、ほかの地域と比較するというだけでなくて、それぞれの地域のニーズに応じまして、個性や独自性を伸ばしていく視点に立つこと、主体的な地域づくりが強く求められる時代に入っていると思います。
 私は多摩地域選出の都議ではございませんので、認識がずれていたら、後でご指摘いただきたいと思うのですが、大切な生活者の視点が欠けてしまうことを恐れつつも、逆に区部選出の議員だからこそ、多摩のすばらしさ、魅力について気づきもあるというふうに思っております。(発言する者あり)例えば自然とか、あるいは住まいの広さとかですね。
 若干の質疑を通じまして、都民への多摩地域の諸課題のPR、あるいは多摩地域発展へのロマンを発信できればという思いから質問に入ります。
 まず、今回の多摩の振興プランの策定の意義について伺いたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 平成二十五年三月の新たな多摩のビジョンの策定から約四年が経過し、多摩を取り巻く状況は変化をしております。
 この間、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定しましたほか、近年、AI、IoTなど目覚ましい技術革新の動きや、国における規制緩和や制度改正の動きが見られます。
 一方、都におきましては、東京二〇二〇大会の成功とその先の東京の未来への道筋を示す二〇二〇年に向けた実行プランや、二〇四〇年代の都市像とその実現のための方策を明らかにする都市づくりのグランドデザインを策定いたしました。
 こうした状況を踏まえまして、今回、新たに多摩の振興プランを策定し、地域の課題や特性を踏まえ、また、多摩ならではの強みを生かすという視点に立ち、今後の多摩振興の道筋を示したものでございます。

○斉藤委員 ただいまご答弁がございましたけれども、このプランでは、まさに多摩地域の実情を踏まえまして、また、地域ならではの強みを生かした施策の方向性が示されているというふうに確認をさせていただきました。
 この機会に、都市づくりのグランドデザインもちょっとざっと見てみたのですが、第5章、都市づくりの戦略と具体的な取り組みの章の中には、多摩地域に関しまして、今までと違った角度の捉え方というものも、地域特性を生かして書かれてございましたが、その将来像をきめ細かく記載されておりました。
 そこで、前回策定した新たな多摩のビジョンと比べまして、今回の多摩の振興プランの特徴、ポイントについて伺いたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 一口に多摩といいましても、地勢、人口動向、土地利用、産業構造など、地域によって特性や課題はさまざまであるため、今回、多摩地域を便宜上五つのエリアに区分し、それぞれの地域の実情を、前回の新たな多摩のビジョン以上にきめ細かく整理、把握をいたしました。
 また、本プランの策定に当たりましては、パブリックコメントはもとより、多摩地域において地域活動に積極的に取り組んでいるNPO、事業者、学生などによるワークショップを開催し、二〇二〇年の先を見据えた多摩の目指すべき姿についてをテーマに自由に議論していただき、そこでの意見、アイデアを取り入れました。

○斉藤委員 ただいまのご答弁の中に、ワークショップを開催したということでしたが、このプランの最後の方にその様子が書いてありますが、大変活発に意見交換もあったようでございます。
 そうした地域の方々の意見を反映しているということですが、具体的にはどういったところで活動している方が参加しまして、また、その成果をどんなふうにこの中に取り入れているかということをもう少しお話しいただきたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 ワークショップでは、高齢者の見守りや子育て支援、働く女性の支援、また、地元産品等の資源を生かした地域活性化や、ボランティアなどの活動に取り組んでいる若手を中心とした方々に参加していただきました。
 ワークショップで出された意見、アイデアは、子育て、働き方、産業などさまざまな分野にわたっており、例えば、働くママに優しいまち、職住近接とテレワーク推進、自然を生かした体験型ツアーの創出など、主な意見等を、二〇二〇年の先を見据えた将来の地域イメージや施策の方向性に反映したところでございます。

○斉藤委員 当日のワークショップの様子を拝見しました。知事も参加されたり、若い学生から子育て真っただ中のママさんですとか、あと地域連携支援に熱心に取り組んでいる金融機関とか、それから、多摩の特徴、都市農業というのは非常に重要ですけれども、この農業関係者の方々、当然、基礎自治体の行政マンなど参加されたようでございます。
 実際に多摩に生まれ暮らし、活動している多種多様な方々から活発な意見が出されたようですが、参加者は皆、多摩を愛している、多摩に誇りを持っている、多摩の未来をともに育てていきたいという熱い思いがいろいろ語られているのが大変特徴的だと思いました。その意見が当振興プランに反映されていることをしっかり評価したいと思います。
 こうしてせっかくできたプランでございますので、今後、フォローアップ、またここで出てきますPDCA、しっかりとつくったものを活用して、そして、一層ブラッシュアップしていくべきだと考えますが、ご見解を伺いたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランに掲げる各局にわたる事業につきましては、総務局においても、毎年度、進捗状況等を調査、把握し、各局と共通認識を持つとともに、副知事を本部長とする多摩島しょ振興推進本部を多摩振興の推進力として有効に活用し、的確な進行管理を行ってまいります。

○斉藤委員 今、ご答弁がありましたように、今後、しっかりと進行管理をお願いしたいと思います。
 といいますのは、今までもさまざまなプラン、ビジョンが出ておりますけれども、先ほどほかのテーマで、政策企画局の実行プラン、フォローアップの進行管理の話がございましたが、そこで得られる知見や成果というものは、こうした多摩地域の振興のプランにおいてもまた当てはまる。今、政策企画局が取り組んでいる内容が、全局にあまねく反映されていくことが重要であり、そして、この多摩の振興においても、時代も変化していきますが、変わっていくべきものと残していくもの、なくしてはいけないもの、さまざまあるわけであります。
 そこに住まう方々が本当に、きのうの多摩と比べて今日よくなったのは諸先輩たちのおかげだな、そしてまた、子供たちのためにあすの多摩をよくしたいなと、そうした地域特性、課題を捉まえた主体的な地域づくりが、まさしくこのプランを生かしていくことになるんだと思います。
 こうした視点も踏まえまして、今後、一層の多摩振興の推進を期待しまして、質問を終わります。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩したいと思います。
   午後三時十三分休憩

   午後三時三十分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○早坂委員 私からは、多摩の振興プランについて、そして有人国境離島地域に係る計画の策定について、大きく二つお伺いをしたいと存じます。
 まず、多摩振興についてお伺いいたします。
 古い政治家ですと、三多摩格差といういい方をいたしました。今、役所、都庁の方に聞くと、もう三多摩格差はありませんというふうにおっしゃいます。
 三多摩格差というのは何かというと、大きく八つの課題が当時挙げられ、当時というのは、先ほどお話がありましたとおり、昭和五十年、一九七五年当時には八つの課題が大きくテーマとして挙げられていて、例えば公共下水道の整備率、昭和四十八年、一九七三年当時は、区部、特別区は五五%であったのに対し、多摩は二一%。明らかに差がありました。
 それが、昨年現在であると、特別区は一〇〇%、今日、多摩は九九%。追いついていないといえば追いついていないですけれども、ほぼ同じということになっています。
 あるいは道路でありますが、道路の舗装率、今としてはなかなか、舗装率を当時は問題にしていたんだなという感じがいたしますが、昭和四十八年、一九七三年当時は、二十三区の道路の舗装率は、面積でいうと九六%が舗装されていたのに対し、多摩では六六%。格差がございました。
 今日、昨年度現在でありますが、二十三区では一〇〇%、多摩では九五%ということで、ほぼ比肩しているという状況になってきたというふうに思います。
 これを捉まえて、格差はもうなくなったということのご見解なんだろうというふうに私は想像します。
 また、テーマによっては、一つの図書館当たりの人口においては、多摩の方が、むしろ一館当たりの人口が少ない。すなわち、一人当たりの持っている本が多いということになって、多摩の方がより振興しているという部分もあるんだということが、今回いろいろ調べた結果、わかりました。
 質問に移りたいというふうに思います。
 一九七五年の都市町村協議会において、公共下水道や道路を初めとする三多摩格差八課題が示されました。その後に、東京都と市町村が連携して解決に努めた結果、平成十二年の段階では、かなりの部分で解消し、それ以降、東京都は、区部と多摩の格差是正という画一的な対応ではなくて、地域の特性や課題を踏まえた振興策を講じていくという方向にかじを切りました。
 私の言葉でいい直せば、全て私の言葉でありますが、つまり、追いつけ追い越せという時代から多摩独自の魅力向上、あるいは格差解消から多摩振興へと、こういう大きな流れに今日あるんだろうというふうに思います。
 こうした中で、我が自民党はこれまでも、多摩のそれぞれの地域の実情を十分に踏まえ、一つ一つ課題に取り組んで多摩の地域発展につなげていくことが重要であるという認識を持ってまいりました。東京都と一体となって、多摩の地域の振興に尽力をしてまいりました。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の成功とその先の将来を見据え、我が自民党が公約で掲げている魅力あふれる多摩を実現するために、地域の豊かな潜在力を引き出し、そして、新たな発展を加速していくことが求められています。
 先ほど質問された斉藤委員に、突然、多摩の魅力は何ですかというふうにお伺いをしたら、自然と住宅の広さだというふうに、とっさにお答えいただきまして、ありがとうございました。
 では、多羅尾局長に、多摩の魅力についてご見解をお伺いしたいと思います。

○多羅尾総務局長 私ごとですけれども、私も多摩に三十年近く住んでおりまして、多摩の魅力と一言でいわれても、とても答えられない、本当にたくさんの魅力があるということでございますけれども、やはり強いて申し上げれば、産業、観光、自然、さまざまなものがバランスよく整備されてきているというところではないかというように思っております。

○早坂委員 ありがとうございました。
 それでは、多摩の振興プランについて伺ってまいりたいと存じます。
 さきの第二回定例会の本総務委員会におけるプランの素案の質疑において、我が自民党は、この策定に当たっては、これまでの取り組み状況の分析が必要であると申し上げたところであります。
 今回の最終取りまとめにおいて、どのように我が党の意見が組み入れられたか、対応しているのかについてお伺いをいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランの最終取りまとめにおきましては、道路ネットワークの整備、産業振興、医療の充実、防災力の向上など、平成二十五年三月に策定した新たな多摩のビジョンに基づくこれまでの約四年間の具体の取り組み実績を取りまとめ、盛り込んでおります。
 これまで多摩振興の取り組みを着実に推進してきましたが、人口減少、少子高齢化への対応や、道路、交通インフラの整備などについて、さらなる充実が求められるもの、また、長い事業期間を要するもの、さらには、より地域ごとの実情に配慮する必要があることから、こうした課題に対しまして引き続き取り組みを推進していくため、本プランにおいても必要な施策を盛り込んだところでございます。

○早坂委員 これまで、多摩振興の取り組みは着実に進行しているというふうに理解をいたします。
 ただ、物によっては、まだ不十分な部分がありまして、例えば道路、交通インフラの整備などについては、都市計画道路の完成率は約六〇%ぐらいであります。一方、区部は六五%。多摩だけがおくれているということではありませんが、ただ、計画が進んでいないということにおいては、これは重要な政策課題であると私は考えます。息の長い取り組みが必要であり、今後も計画的、重点的に整備を進めていく必要がございます。
 そこで、かねてより市町村からの要望も強い道路、交通ネットワークの充実強化について、東京都は今後どのように取り組みを行っていくのか、伺います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 道路、交通インフラは、地域の生活や産業を支える重要な基盤であり、渋滞緩和や災害時のネットワーク機能拡充、都市間連携やアクセス強化といった観点から整備を推進していくことが重要でございます。
 幹線道路等の整備につきましては、府中所沢鎌倉街道線等の多摩南北道路の整備を推進し、二〇二四年度までにおおむね完成させるとともに、新青梅街道等の多摩東西道路の整備を重点的に推進してまいります。また、南多摩尾根幹線の整備を推進するとともに、リニア中央新幹線神奈川県駅等へのアクセス強化などの観点から、神奈川県側の都市計画道路との早期接続に向けて、相模原市と連携して取り組んでまいります。
 さらに、国の交通政策審議会の答申、東京圏における今後の都市鉄道のあり方についてにおいて示された路線につきまして検討を進めるとともに、多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面、町田方面への延伸について、検討の深度化を図ってまいります。

○早坂委員 道路、交通ネットワークの充実強化について具体的な取り組みを伺いまして、道路の話、モノレールの話など、幾つもお話をいただきました。こういったプランを絵に描いた餅で終わらせてはなりません。
 そこで、このプランの実現に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランの実現に向けましては、都としての着実な取り組みに加え、市町村を初め幅広い関係者と共通認識を持ち、緊密な連携を図っていくことが重要でございます。
 このため、庁内におきましては、副知事を本部長とする多摩島しょ振興推進本部を多摩振興の推進力として有効に活用し、庁内連携を一層推進するとともに、本プランに掲げる取り組みについて的確な進行管理を行ってまいります。
 また、本プランに示す施策の展開に当たりましては、地域の実情に精通している市町村等と目指す方向性について共通認識を深めるとともに、都として必要な支援も行いながら、本プランの実現に向け、ともに手を携え、取り組んでまいります。

○早坂委員 この多摩の振興プラン、大変、読み物としてもおもしろいものだというふうに思います。この実現に向けて、市町村を初めとした関係者と手を携えて、全庁一丸となって多摩の振興に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 繰り返しになりますが、二十三区への追いつけ追い越せでなく多摩独自の魅力向上、あるいは格差解消から多摩振興へという、こういった観点で、さらに多摩の振興に取り組んでいただきたいと存じます。
 次に、有人国境離島地域に係る計画の策定について話を移したいと思います。
 平成二十八年第四回定例会での我が党の一般質問に対して、東京都は、ことし四月でございますが、有人国境離島法の施行に伴い、東京都の計画を策定していくとの答弁をいただきました。
 その後、我が自民党の要望を受け入れて、国の交付金を活用した東京都の補助事業を開始しまして、計画の策定に先行して、島民向け航空運賃の引き下げが開始をされました。
 ことしの八月からは、調布から三宅島間で、これまでの一万四千九百円から一万四百円に、九月からは、羽田から八丈島間で一万四千九百円から一万三千五百円へと引き下げられたわけであります。
 我が国の領海や排他的経済水域の保全を図る上で大変重要な地域である国境離島の無人化を防ぎ、将来にわたり人が住み続けられる環境を整えていくためには、こうした運賃の引き下げはいうまでもなく、さまざまな施策によって無人化を防ぐ、離島を振興していくということが必要なんだろうというふうに考えます。
 島内物価の安定なども必要かと理解しますし、あるいは貨物運賃の引き下げ、雇用機会の拡充や観光促進など、複合的に取り組んでいくことが重要です。あわせて、特定有人国境離島地域の個々の島の実情を踏まえた計画とすることも重要であります。
 この計画素案取りまとめに至るこれまでの経緯と、計画策定に向けた今後の取り組みについて伺います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 伊豆諸島三宅島以南の特定有人国境離島地域に係る計画についてでございますが、同地域の維持は、我が国の領海や排他的経済水域の保全等を図る上で大変重要であり、ことし四月に施行された有人国境離島法に基づき、都が策定するものでございます。
 都はこれまで、東京都離島振興計画に基づき、定住促進や持続的発展に向けて、伊豆諸島全域の一体的な振興を図ってまいりました。
 新たな計画は、特定有人国境離島地域において継続的な居住が可能となる環境の整備を図るための施策を実施するものでございまして、都として、庁内各局連携のもと、関係町村の意見を聞きながら、平成二十九年度から十年間の特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する計画素案を取りまとめたところでございます。
 公表した素案に対しまして、広く都民の声を求めるパブリックコメントを実施し、寄せられた意見を踏まえまして、十一月に計画を策定する予定でございます。

○早坂委員 改めてでありますが、この特定国境離島とは、東京都でいうと、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島の四つの島であります。それよりも北側に、我が東京都は、まだ指定を受けておりませんが、大島、利島、新島、式根島、神津島という島を持っています。
 これまでの離島振興策に加えて、新法に基づき、伊豆諸島南部の今申し上げた四つの島、三宅、御蔵、八丈、青ヶ島を対象に、地域社会の維持を目的とした施策が新たに講じられることになりますが、国境離島地域の無人化を防ぎ、将来にわたり人が住み続けられる環境をつくることは、排他的経済水域など、国益の観点からも意義ある取り組みと考えます。国と連携しながらも、東京都としてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 東京都は、今後、特定有人国境離島地域における地域社会を維持するため、どのように取り組んでいくのか、伺います。

○多羅尾総務局長 ただいま委員から国益というお話がございましたけれども、厳しい東アジア情勢の中で特定有人国境離島地域という課題がございまして、東京都も、地方自治体ではありますけれども、重要な国際問題の一端を担っているという認識を新たにしているところでございます。
 島しょ地域は、豊かな海洋資源と自然環境に恵まれ、また、我が国の排他的経済水域の確保等の観点から、国益を維持する上でも極めて重要な役割を担っております。
 都はこれまで、東京都離島振興計画に基づき、定住促進や持続的発展に向けて、伊豆諸島全域の振興を図ってまいりました。
 今後は、これまでの離島振興策に加え、特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する都の計画を新たに策定し、その計画に基づき既に実施している本土との交通機関の島民向け運賃低廉化を初め、雇用機会の拡充や滞在型観光の促進等、地域社会維持のための施策を実施してまいります。
 こうした取り組みにより、特定有人国境離島地域において、将来にわたり人が住み続けられる環境を整備し、地域社会の維持を全力で図ってまいりたい、このように考えております。

○早坂委員 多羅尾局長から、有人国境離島地域の振興に関して愛情のあるご答弁をいただきまして、ありがとうございます。国境離島における地域社会の維持にしっかりと、これまで同様、取り組んでいただければと思います。
 一方、この計画が実行に移されると、新法の恩恵を受けられない、先ほど申し上げた伊豆諸島北部地域の島々、大島、利島、式根島、新島、神津島との格差が生じるのではないかという懸念を、我が自民党はこれまでずっと指摘し続けてきたわけであります。
 このたびの島民向け航空運賃引き下げのように、伊豆諸島南部地域に対する措置が開始されたことにより、逆に、伊豆諸島北部地域の町村からは、伊豆諸島地域一帯での振興を求める声が上がっています。一つの伊豆諸島、一つの島ということであります。
 今回の計画の審議とは直接の関係はありませんけれども、昨年の第四回定例会での我が党の一般質問に対するご答弁のとおり、東京都として、引き続き伊豆諸島北部地域を含む伊豆諸島全域の一体的な振興に取り組まれるように、引き続き要望をいたします。
 ありがとうございました。

○菅野委員長 早坂委員の発言は終わりました。
 次に。

○原委員 では、私は、首都大学東京の業務実績評価についてと多摩の振興プランについて、二つの項目について伺います。
 最初に、首都大学東京の業務実績評価について伺います。
 まず最初に、評価をするに当たっては、実際に学んでいる学生や教育研究の現場を担う教職員の意見を把握することも大変重要だと考えています。今回の評価の中では、そのような機会は設けられているのか、伺います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都地方独立行政法人評価委員会公立大学分科会では、法人の業務運営の適正な評価に資するために、年に数回の割合でキャンパス視察を行っており、その際に、学生や教職員との意見交換を実施しております。
 平成二十八年度につきましては、十二月に開催した公立大学分科会におきまして、首都大学東京の学生と約九十分にわたり意見交換を行ったところでございます。

○原委員 わかりました。首都大学東京の学生委員会では、二年ごとに学生生活実態調査を行っているというふうに伺っていますけれども、こうした調査の報告書などは、東京都地方独立行政法人評価委員会の直接の参考資料となっているかどうかということがおわかりになりましたら、教えていただきたいと思います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、委員ご指摘の報告書につきましては、直接の資料にはなってございません。

○原委員 わかりました。今、伺いました調査の報告書については、事務事業の方で資料請求もしていますので、そちらでまた伺いたいと思っているのですが、私は、できる限りたくさんの現場の声が反映される評価であってほしいというふうに思いまして、今ちょっと伺いました。
 次に伺いたいのは、今回、中期目標期間の評価において、中期目標の達成状況が極めて良好であると挙げられた項目の中に、首都大学東京の障害のある学生への支援が挙げられています。
 学ぶ意欲のある方たちに広く門戸が開かれているということは非常に大事ですので、私は、この評価はとても大事、注目をされるというふうに思っています。
 それで、具体的に伺いたいと思います。どういった点が評価をされたというふうに分析されていますでしょうか。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京におきましては、障害のある学生が充実した学生生活を送れるよう、平成二十三年度にダイバーシティ推進室を開設し、全学を挙げて障害のある学生への支援を推進してきております。
 ダイバーシティ推進室では、学生による支援スタッフ制度を設け、障害のある学生が授業を受講するときなどの支援を行っております。
 特に今回の評価では、障害のある学生自身が、支援スタッフ等を対象とした勉強会で講師を務めたほか、講演会の企画や学内のバリアフリーマップの更新などに支援スタッフとともに携わったことが評価されております。

○原委員 とても大事な取り組みをしているというふうに、今、伺っていて思いました。
 さらに少し具体的に伺いますが、昨年度と今年度の障害のある学生の在籍状況を障害別に教えていただきたいと思います。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京における障害のある学生の在籍状況ですが、平成二十八年度は、視覚障害三名、肢体不自由四名の合計七名でございました。平成二十九年度は、視覚障害二名、聴覚障害二名、肢体不自由七名の合計十一名となっております。

○原委員 わかりました。今、伺ったところ、聴覚障害の学生は、昨年度は在籍していなくて、今年度二名になっているということです。
 新たにこの二名を迎えたことで、どのような対応をとられているのか、また、手話ができるスタッフ等は在籍をしているかということを教えてください。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、聴覚障害のある学生に対する支援として、講義等の情報を支援スタッフが要約筆記しますノートテイク、音声認識ソフトの導入によるリアルタイムでの字幕表示、手話通訳も行っております。
 また、ダイバーシティ推進室には、手話のできる専門スタッフを配置しており、聴覚障害のある学生の支援や支援スタッフの指導、助言に当たっております。

○原委員 わかりました。学生さん同士で助け合ってやっているお話もありまして、ノートテイクなどもやられているということも伺っていますが、わかりました。
 あわせて、視覚障害の学生さんもいらっしゃるわけですが、視覚障害の学生の方への支援や配慮について教えていただきたいと思います。とりわけ、点字図書の充実や教科書などの点字対応についてはどのようになっていますでしょうか。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、視覚障害のある学生に対する支援として、書籍や印刷資料等を読み上げる対面朗読、出席票の提出などを行う授業同席、授業資料等の文字情報を音声読み上げソフトに取り込むためのテキストデータ化などのほか、点字ディスプレーや点字プリンター等の機器の貸し出しも行っております。
 視覚障害の学生が授業で使用する教科書は、業者に委託して点訳し、学生に貸し出しております。なお、返却後は、点字図書として図書室で保管をしております。

○原委員 わかりました。いろいろ学生の意見等も聞きながら努力をされているんだというふうに思います。
 私は、首都大学東京の魅力を発信していくという点では、こうした障害のある学生さんを本当に受け入れながら、一緒に改善をしながら学びやすい環境をつくっていくという努力をしているということをぜひとも発信していくというのが大事ではないかというふうに感じております。
 また、先ほどいいましたように、学生生活実態調査報告書など、大事な資料も、報告書も出ていますので、そうしたものに基づいて、さらに今後、別の場面で伺っていきたいと思います。首都大学東京については以上です。
 それでは、多摩の振興プランについて伺います。
 私は、多摩の魅力を最大限に生かすためにも、格差や課題の解決が必要だという認識で質問をさせていただきます。
 多摩の振興プランでは、多摩格差を過去のことにしているのではないかと、最初に読んで率直に感じています。
 それで、ほかの委員の皆さんもご指摘された部分ですけれども、八ページにこのことが書いてありまして、三多摩格差八課題については、二〇〇〇年の段階で、かなりの部分で解消され、以後、区部と多摩の格差是正という画一的な対応ではなく、多摩の地域特性や課題を踏まえた振興策を講じていく方向に転換したと述べています。私は、これは小池知事が就任する前と変わらない内容なのではないかと感じました。
 多摩格差ゼロの公約を小池知事は挙げられていますし、また議会でも、多摩格差ゼロを目指すような政策、これを立案、そして実践をしていきたいという、小池知事の我が党に対する答弁があります。
 そういう議会での議論、また知事の発言、こうした到達点は、この多摩の振興プランのどこに反映をされているのか教えていただきたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 従来からのいわゆる多摩格差につきましては、これまで、都と市町村が連携し、課題の解決に取り組んだ結果、かなりの部分で解消していると認識をしております。
 一方で、多摩地域は、人口減少、少子高齢化への対応を初め、交通インフラの整備、防災対策など、依然として地域ごとに課題を抱えております。地域の実情を的確に把握し、課題を一つ一つ丁寧に解決していくことが、都における多摩振興の基本的認識でございまして、こうした認識に基づく取り組みが多摩の持続的発展につながるものと考えております。
 今回の多摩の振興プランは、こうした認識のもとで策定したものでございます。

○原委員 確認したいと思いますけれども、こうした認識で作成をしたという、こうした認識というのは、小池都知事の認識ということでいいのですか。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 今回の多摩の振興プランにつきましても、当然、知事も同様の認識のもとで策定したものでございます。

○原委員 知事の認識とも同様だというお話でした。
 それでは伺います。
 先日の一般質問で、池川議員が多摩格差問題を取り上げました。そのときに、知事のご答弁は、多摩地域の持続的な発展につなげていくことは極めて重要、そのために、日々、多摩格差をどのように削減していくか、縮減していくかということについて努力しているというふうに述べられました。
 この認識は、格差は過去のことではなくて、今もあると。そして、そこを解決してこその多摩の発展だという知事の認識をあらわしたというふうに私は受けとめています。
 それで、知事がここで、縮減していくために努力をしているとおっしゃっていますので、具体的にこれは何を指しているのか教えてください。

○野間行政部長 多摩地域は、それぞれの地域によって特性や課題もさまざまでございますことから、こうした実情をよりきめ細かく把握、整理いたしまして、今後の多摩振興の道筋を示す多摩の振興プランを策定したところでございます。
 地域の実情を的確に把握し、課題を丁寧に解決していくことで多摩地域の持続的発展につなげていくことが重要でございまして、こうした取り組みを一つ一つ積み重ねているところでございます。

○原委員 縮減していくために努力していると知事が述べたことは、具体的に何を指しているかに対するご答弁が今のご答弁だったわけですけれども、要するに、それは地域ごとに違うので、地域の実情を把握して、それぞれの課題を東京都が一緒に解決をしていくという、そういうことをおっしゃっているのでしょうか。確認させてください。

○野間行政部長 多摩の格差については、これまで都と市町村が連携して課題の解決に取り組んだ結果、かなりの部分で解消しているという認識がまず前提にございます。
 多摩地域は、先ほどもご答弁申し上げましたが、さまざまな課題、人口減少ですとか、交通インフラの整備、防災対策などもございますので、そういった地域の実情を的確に把握いたしまして、課題を一つ一つ丁寧に解決していくということが多摩振興の基本でございますので、これを積み重ねていくことが大事だということでございます。

○原委員 今回の多摩の振興プランでは、一二四ページに、周産期医療体制や、保育施設、サービスがより一層充実し、誰もが安心して出産し、仕事と両立しながら子育てすることができる環境を整備していくということを将来の地域イメージとして挙げています。
 また、一二八ページには、人口減少、少子高齢化が進む中で地域の活力を維持していくためには、安心して出産、子育てができる環境を整える必要があると記されています。
 つまり、こういうところを目指していこう、イメージしていこうと。ですから、こういう分野には、やはり課題があるということが明らかなんだと思うんです。
 地域ごとの課題ももちろんありますけれども、二十三区と比べて、多摩地域でもっと充実をしなければいけない大きな課題がまだまだあるということを、私はこの文章を読みながら改めて感じています。
 それで、例えばNICU、新生児集中治療室は、出生数一万人当たり三十床の基準を二十三区はクリアしていますけれども、多摩は二十二床程度なんですね。これは本当に命にかかわりますので、こういうところは各地域の課題というふうにしてしまわないで、多摩全体でどうするのかということを東京都が見ていく必要がある大きな課題だというふうに思いますし、また、子供の医療費については、二十三区は小中学校まで完全無料になっていますが、一方で、多摩では、多くでまだまだ一部負担が残されているということで、これは二十三区と多摩地域の財政の仕組みも違いますので、こういうところにこそ東京都がどういうふうに光を当てるかということが大事なのではないかというふうに私は考えているわけです。
 それで伺いたいのですけれども、今いったようなNICUですとか子供の医療費、これはそれぞれ、ここを突き詰めていくと、その局の議論になっていくのですけれども、まず、東京都としては、二十三区と多摩地域で、こういう課題で、こういう差がある、違いがあるということについては認識はされているのでしょうか。

○野間行政部長 ただいまお尋ねいただきましたNICUにつきましては、区部で、多摩でというよりは、都内全域を一つの圏域として目標を定め、整備を進めていると聞いてございます。

○原委員 今のご答弁は、その違いはないということですか。
 これは資料等を見ても歴然としていまして、二十三区と多摩地域ではベッド数が違うという、そういう資料も出ていますので、そこを違いとして見ているかどうかということを伺っているのですけれども、いかがでしょうか。

○野間行政部長 繰り返しになりますけれども、区部で、多摩でということではなくて、都内全域を圏域として目標を定めて整備を進めているところでございますので、区部で、多摩でという違いということではないと。全体の圏域として目標を定めて、これは整備していくものだというふうに考えてございます。

○原委員 多摩地域は非常に面積も広くて、そこでNICUが足りないというか基準を満たしていないということは、もう資料等でも配られていることで明らかなんですね。
 ですので、そこはやはり、実際に二十三区とそういう比較もされているわけですので--二十三区と多摩地域では、その違いはあるということもお認めにはならないということですか。

○野間行政部長 ただいまのご質問でございますけれども、NICUにつきましては広域で考えるものと。多くの人材ですとか医療資源も使うものでございますので、広域で考えるものだというふうに考えてございます。

○原委員 それでは伺いますけれども、東京都内どこにいても、このNICU、必要なときにはきちんとそうしたところに入れるようにしていかなければならないわけですが、現状で東京都全体として足りているという、そういうご認識でやっていらっしゃるのでしょうか。

○野間行政部長 ただいまご質問の点につきましては、所管局におきまして、それぞれの地域の実情を踏まえながら適切に対応しているものと認識してございます。

○原委員 多摩の振興プランをつくるに当たって、そのNICUならNICU、これは、たまたまわかりやすい例なので出しているわけですけれども、実際に、先ほど引用しましたように、周産期医療体制の充実なども、将来の大事なイメージとしていっているわけで、安心して出産、子育てができる環境ということも多摩の振興プランではおっしゃっているわけですよね。
 それで、そういう中でNICUについては、多摩地域は、先ほどいったように基準には足りていないということは、もうこれは現実、事実なんですよね。それはもう皆さんご存じのとおりだと思います。そういう前提があって、こういう将来イメージもきちんと立てていらっしゃるはずなんですね。
 ですから、この違いはきちんと認めた上で解決していくという方向で多摩の振興プランは進めないと、本当の意味での振興にはならないんじゃないかというふうに思います。
 先ほども、ほかの委員の方がご質問されていた道路のことなどについては、かなり詳しいご答弁があるわけですけれども、NICUで、二十三区と比べて多摩が足りないという問題について、その違いはどういうふうに考えられるのか、そこで努力する必要性をどう考えているかということになると、それは局の方でという話になってしまうのは、それはおかしいのではないかと思うんですね。多摩の振興プランをつくる前提の考え方としていかがかというふうに思います。
 ですので、もう一度ご答弁いただきたいのですが、私が聞いていることはそんなに難しいことではなくて、NICUに関しては、事実の問題として、二十三区と多摩地域を比べたときに、多摩地域は不足しているんだという、この違いはご理解いただけているんですよねということを伺っているのですけれども。
 そして、NICUを、じゃ、具体的にどう整備するのか、そういう話になれば、それはもちろんその局の議論になると思いますが、私は多摩の振興プランの前提になっている問題として聞いていますので、ご答弁いただきたいと思います。

○野間行政部長 NICUにつきましては、新生児の医師の常駐ですとか、三床に一人の看護師の配置とともに、生命維持装置等の施設整備が必要でございます。そのために、その整備に当たりまして、搬送体制を整備しながら、限られた医療資源の集約化を図って、高度な医療を集中的に提供する体制を構築することが最も効果的でございます。
 こうした考えに立ちまして、NICUは、繰り返しになりますけれども、区部で、多摩でというよりは、都内全域を一つの圏域として目標を定めて整備を進めているところでございますと聞いてございます。
 以上でございます。

○原委員 そうしますと、多摩格差をどのように解消していくか、縮減していくかということについて努力をしているというお話も、知事の発言としてもありました。また、それ以前にも、多摩格差ゼロを目指すような政策、これを立案、そして実践をしていきたいというふうにいっているわけですけれども、この知事の考え方の中には、こうした、今、私が例として出したNICUですとか、そういうことなどは含まれていないものなのでしょうか。
 そこは、どういうふうに担当の職員の皆さんは認識をされているのでしょうか。

○野間行政部長 今、お尋ねのNICUの問題につきましても、当然、プランに書かせていただいておりますので、これは知事の名のもとに出してございますので、知事の名のもとでこの施策を実行していくということでございます。

○原委員 では、もう一度確認しますけれども、東京都全体でNICUのことは見ていくんだというお話でしたけれども、私がいった、二十三区と多摩で、実際にはその病床数の違いがあるということはご認識されているということを確認したいと思います。

○野間行政部長 ちょっと繰り返しになりますけれども、NICUにつきましては、区部で、多摩でということよりは、都内全域を一つの圏域として考えてございますので、それを目標と定めて整備を進めているというふうに聞いてございます。

○原委員 それでは、NICU以外のことで、二十三区と多摩では何が違っているというふうに考えているのか、改めて伺います。

○野間行政部長 これもちょっと繰り返しになりますけれども、それぞれの地域で、やはり課題というのは、少子高齢化ですとか、人口減少社会ですとか、そういう大前提のもとに--地域によってその課題というのは、顕在化する課題もさまざま違ってくるというような認識でございます。

○原委員 地域によって、それぞれ課題が違うとおっしゃっているわけですけれども、しかし一方で、私も指摘しましたように、トータルで振興プランでは、それぞれ将来のイメージも持って、多摩地域で、先ほどいったように、周産期医療体制も含めて充実をしていこうというふうに書かれているわけですよね。
 だから、そこに基づいて伺っているのに、いやいや、それは地域ごとなんだというところに戻ってしまうというのは、私は、せっかく振興プランをつくられても、非常に大きな矛盾を抱えているというふうに思いますし、実際には、知事答弁で格差という言葉も使いながら、多摩格差解消の問題がテーマになっているにもかかわらず、委員会で伺うと、そういう方向での答弁が明確にないというのは、非常に残念であると同時に、非常に問題が残っているのではないかと指摘せざるを得ません。
 それで、もう一点伺いますけれども、東京都としては、東京のどこに住んでいても、基本的に、どの都民の皆さんも同じサービスを適切に受けられるということは必要なことだと考えていらっしゃいますか。

○野間行政部長 お尋ねの、どこにいても同じサービスを受けられるということでございますけども、基本的な考え方としてはそういうことはあると思っておりますが、自治体によって、やはり財政状況ですとか、環境ですとか、それから周辺自治体との関係などなど、いろいろな関係性の中で、それぞれの各自治体が特色を出していくということもあろうかと思っておりますので、そういう施策の決断というのは、各自治体において、議会も含めて議論されてサービスを提供していくものだというふうに考えてございます。

○原委員 今のご答弁に、最初におっしゃっていた、基本的にどこに住んでいても同じサービスという、その考え方はあるというお話もありまして、私もそこがすごく大事だと思っていて、その上に、それぞれの自治体の魅力、個性が輝けるかどうかということだというふうに私は考えているわけです。
 私自身は多摩地域にずっと住んでいまして、市議会議員としても十八年やってきたのですけれども、私が住んでいる東久留米、清瀬地域なんですが、ここも本当に魅力のある地域なんです。水と緑が豊かで、都市農業が頑張って守られていて、その魅力で引っ越してくる方も大変多いというふうに思っています。
 ただ、引っ越しをされてきた方が、二十三区との違いにやはり驚かれるということが実は多々あるわけです。
 先ほど一つの例として出した子供の医療費などもそうです。小中学生まで、二十三区だったら無料だったわけだけれども、引っ越してきたら一部負担になっているということで、どうしてなんですかと聞かれることが非常に多いんですね。
 私は、基本的に、特に大事な、こういう医療費の部分ですとか、先ほどいったNICUの問題ですとか、これは命にもかかわるところなので、こういうところについては、自治体のそれぞれの財政力の違いがあっても、そういうところに東京都が光を当てて、できるだけ、どこに住んでいても、基本的なサービスのところは同じに受けられるということが大事なのではないかというふうに思うんです。
 ですので、そういう中で、多摩の振興プランについて、多摩格差は過去のことになってしまっているというふうに思いながらも、しかし、この間の知事の答弁では格差解消ということもいっているわけですし、また、振興プランもよく読んでいくと、先ほどいったように、東京都全体、多摩全体のイメージとして、周産期医療体制などの充実も含めてしっかり書かれていることを考えると、やっぱりここは積極的に対策をとっていくということが必要だというふうに考えて、そこを質問させていただきました。
 ぜひ議会での議論の到達点を踏まえての今後の積極的な展開を求めておきたいと思います。
 以上で終わります。

○菅野委員長 原委員の発言は終わりました。
 それでは、次に。

○西沢委員 私からも、まず最初は多摩の振興プランについて、その後に、ICT、監理団体、大学という形で質問をさせていただきたいというように思います。
 多摩の振興プラン、今もずっと議論がありましたが、多摩格差、あえて格差という言葉を使いますし、特色のお話もありました。多摩と区部が全く同じということは当然ないと思います。であれば、多摩振興という言葉があれば、区部振興という言葉があってもいいじゃないかという話にもなります。ですから、やっぱり区部と多摩、それぞれの違いというものを踏まえた上でどうしていくのか。
 そもそも振興という言葉は、何かを盛んにするということですから、この振興プランの一ページ目にも、持続的に発展していくために振興プランをつくっているということですけれども、裏を返せば、持続的に発展できなくなってしまう可能性があるということでもあります。そういった部分はしっかりと認識をした上で、この振興プランを実施していくという認識に立たなければいけないのかなというように私は思います。
 最初に産業振興ですけれども、この多摩の振興プランがつくられて、知事の記者会見では、多摩地域には技術力の高い事業者が多く存在すると知事も発言をされているわけですが、この産業振興、極めて重要だと思います。
 ただ、このプランには、地域資源を生かした産業振興というような形になっています。
 今、るる議論があった、多摩それぞれの地域ごと、当然、区部に近い地域と、それから奥多摩、西多摩とは全然違うわけであります。この地域それぞれというのは当然なんですけれども、この言葉そのものは、私は東京の強みということではなく、何かこう、この言葉自体が地方の活性化的なものをイメージすると思うんです。
 なので、私自身は、地域資源にとらわれることなく、この産業振興ということをしていかなければ、真の多摩振興にはつながらないんじゃないかというように思います。
 通勤電車の混雑緩和という視点などでは、これは、多摩地域にお住まいの方々が二十三区、区部に働きに行くということで長くなるというような議論、こういった視点なんかも論じられてきたところであります。
 ですから、多摩に住んで多摩地域で働くという環境整備、住んで働くという、こういうことが活性化につながると私は考えるわけですが、見解をまず最初にお伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩地域は約三割の住民が区部へ通勤しており、通勤ラッシュ時の満員電車が常態化し、通勤時間も長い状況にあります。
 区部へ通勤する住民がより身近な地域で働くことができるようになれば、良好な住環境とも相まって、生活にゆとりも生まれ、子育てや介護などにも時間を割けるようになるほか、満員電車の解消にもつながっていく可能性がございます。
 こうしたことから、多摩地域の特性を踏まえたきめ細かい就業支援や雇用の場の確保などにより、身近な地域で働ける環境を整備していくことが重要でございます。

○西沢委員 多摩地域の特性を踏まえた雇用ということでありますけれども、地域特性、地域資源ということで、多摩産材とか、これまでもよく話が出てきているところに加えて、あえて六本木ヒルズみたいなまちを多摩につくるべきだということではなくて、そうではなく、新たに多摩から発信していくような環境整備、働くというようなところなんかを考えていかなければいけないのかなというように思います。
 今の答弁を踏まえて、多摩地域に住んで、具体的にどう取り組んでいくかということです。多摩地域に住んで働くという環境整備に向けて、どのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩地域の求人、求職ニーズに対応した雇用就業に関する一貫したサービスをワンストップで提供していきますほか、在宅勤務やサテライトオフィスを活用したテレワークの普及を図ってまいります。
 また、インキュベーション施設等の整備を行う事業者への支援や、セミナー、交流会の開催などにより、コミュニティビジネスなど、若者や女性、高齢者などの起業、創業の取り組みを推進してまいります。

○西沢委員 テレワークであったり、インキュベーション施設の整備というのは、これは区部も私は同じだと思うんですよね。あえて多摩でということですから、実はもう少し踏み込んだ形の取り組みが必要なのではないかということを申し上げておきたいというように思います。
 そして、先日、二十三区の大学における定員抑制について、意見書が全会一致で可決をされたわけであります。多摩地域には大学がたくさんありまして、これらの大学が都心へ移転をするというような流れがございまして、これはさまざまな影響があります。
 私も、多摩にある八王子の大学に通っておりましたが、その大学、中央大学なんですが、法学部がまた都心に戻るというような流れがあります。そうでなければ、なかなかやっていけないというような現状があるというようなことです。
 ですから、この大学、特に若い人たちが地域にもお住まいになります。今、若者が少なくなっていく中で、地域にとって非常に貴重な人材、人でありますけれども、多摩の振興プランには、この大学についてがちょっと書かれていないのではないかというように思いますが、今回のプランで大学の都心移転がどのように扱われているのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランにおきましては、地域に影響を与える事象の一つといたしまして、多摩地域の複数の大学の一部の学部が都心へ移転していることなどについて言及してございます。

○西沢委員 言及している、触れているということにとどまっているということだと思います。別にプランにこだわるわけではありませんけれども、やっぱり東京の大学で、多摩地域にも大学がたくさんあります。これも一つの資源でもありますから、このプランにのっとるのであれば、活用していくということも考えていただけないかということを申し上げて、次の質問に行きたいと思います。
 続いてICTについてでありますけれども、まずペーパーレス化についてお伺いしようと思っておりましたけれども、先般の代表質問で、大分同じような質問、取り組みがありましたので、今後についてだけ、確認の意味で、ちょっとお伺いさせていただきたいと思いますが、このペーパーレス化、都庁のICTを活用したペーパーレス化についての状況と今後の対応についての見解をお伺いいたします。

○久原情報通信企画部長 ICTを活用したペーパーレスの推進に向け、これまでさまざまな取り組みを行ってまいりました。
 まず、職員が日ごろ使っているノートパソコンをそれぞれが会議室等に持ち込み、ペーパーレスで会議や幹部職員への説明ができるよう、LAN環境を整備いたしました。
 また、都庁LANに接続できるパソコンを有していない外部委員などが構成員となります審議会等向けに、タブレット端末と会議システムを導入いたしまして、ペーパーレスでの会議を可能といたしました。
 さらには、各局の現場や本庁部長級以上の職員へタブレット端末を配布し、それぞれの職員がその端末を活用して、さまざまなシーンでペーパーレスに取り組んでおります。
 今後進められる働き方改革に向けた検討の中で、新たな働き方を支えるICT環境のあり方についても、さらなる検討を重ねてまいります。

○西沢委員 都庁のICT、ペーパーレス化は結構進んでいるという印象を持ちまして、ペーパーレスという言葉自体は結構古くからありますけれども、議会が一番ペーパーレスが進んでいないのかなということを感じます。もう紙がいっぱいですから、これはまた議会改革で議論されていくことだと思いますけれども、こうしたペーパーレス化というところは、都庁で今進めているというご答弁でありましたし、働き方改革でも、これは重要な位置になっていくと思います。
 私は、今、都庁、特に総務局さんの方ではそういったものが進んでいるという話もお伺いしましたし、あれは何でしたっけ、TAIMSですよね。都庁内のグループウエアみたいなものですけれども、そうしたものもちょっと見させていただいたこともありますけれども、やっぱりすごく便利だと思います。
 こうした蓄積というものはノウハウとしてすごく重要でありまして、極めて大きな組織である都庁での利用というものは一つのノウハウで、これは自治体だからということではなく、民間にも十二分に、都庁がこの戦略を使ってやっていく一つの財産になるのかなというように私は思います。
 私自身は、サラリーマン時代、もう十五年以上前になりますけども、その時代から、このグループウエアソフトはもう既にありましたから、そうした中で、どうしてもこれに対応できないというところ、民間、中小企業を含め、もしくは議会もそうですけれども、さまざまな場面で必要になっていくところが求められています。そうした目でこの戦略を着実に進めていただく上で、一つの財産として活用していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 そして、この民間でということで、民間でやりにくいところ、これも少し議論が出ておりましたけれども、例えば障害者ナビのようなものを行政主導でやっていくということも一つあり得るんじゃないかと思います。
 アプリで車椅子支援アプリみたいなものがあって、車椅子で進んでいくにはどう行くのか、今どこの駅でおりて、どこで歩いて、どこでタクシーと、こういうアプリなんかがあったり、そういったサービスをやられているところもございますけれども、でも、実際は、車椅子ではこの道は通れないんだとか、もしくは雨が降っていたときは、車椅子の方はこう回っていかなければいけないんだとか、車椅子に限らず、さまざまな障害をお持ちの方々に対して、こうした部分に、まさにかゆいところに手が届くようなサービスというものが、なかなか民間では採算の面からも進まないところもあるんじゃないかと思いますが、まさにこうしたところについて、戦略として検討していけるものなのではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。

○久原情報通信企画部長 今般のICT戦略の策定に向けてにおいては、オープンデータの活用を掲げているところでございます。
 例えば、ロンドン・オリンピックの際、ロンドン市交通局がデータを出すことによって、民間による交通系の有益なアプリが多数生まれたように、行政がオープンデータ化を進め、そのデータを用いて民間が有益なアプリをつくる動きは、日本でも昨今、盛んになりつつあります。
 また、ICT先進都市・東京のあり方懇談会の公共データ活用分科会の中でも、都がデータを出すことが、民間作成の車椅子ユーザー支援アプリの機能拡充に寄与するとされております。
 このように、行政が先導し、具体的な事業展開を民間が担うというスタイルは重要であると認識しております。
 これらも踏まえて、アイデアコンテスト、アプリコンテストの場などで民間の方々と密にコミュニケーションをとりながら、必要なデータを公開し、アプリの作成を支援してまいります。

○西沢委員 大変前向きなご答弁で、オープンデータ、このデータが活躍することで寄与していくことができるという、ぜひ進めていただきたいというように思います。
 障害の話だけではなく、ちょっと東京消防庁の話になるのですが、救急車の搬送時間の話、これは私たちも今まで幾度となく議会でも取り上げてきましたが、救急車の搬送時間の短縮で、ビッグデータを活用することで開ける、こうしたこともあるだろうと思います。
 この戦略で、こうした政策にも影響しているものなんじゃないかと私は思いますが、見解をお伺いいたします。

○久原情報通信企画部長 ICT戦略の策定に向けてにおいては、ビッグデータの活用を含めたデータの活用を基本的考え方の柱の一つとして位置づけてございます。
 ビッグデータ活用については、特定の行政分野に限って実証実験を行うところから導入を始め、検証の上、順次、分野を広げることも検討してまいります。

○西沢委員 極めて有効な、私は施策に役立っていくんじゃないかなというように思っております。ぜひ進めていただきたい。検討するというご答弁でございましたが、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 そして、このような、今までのこういった施策でありますが、予算編成も含めてどのように反映をしていくのかと。今回、報告事項という形で、こうしたプランをつくりましたよというようなこと、戦略をつくりましたよということでありますが、この方針だけを示しても、やっぱり検証していかなければ、実際にどこまでやったのか、どういったところに課題があったのかというところが見えづらくなってきてしまいます。
 ぜひこれは、方針が後々に検証されることが重要ですから、検証してほしいと思いますが、見解をお伺いいたします。

○久原情報通信企画部長 今後策定いたします東京都ICT戦略では、ICT利活用により、都民サービスを含む都市機能の向上を目指すこととしております。その際、最少のコストで最大のサービスを目指すこと、後年度の負担を含め費用対効果を踏まえることは重要なことであると認識しております。
 したがって、都民サービスの向上などICT導入の効果とそれに対する経費を適切に見きわめながらICT化を進めてまいります。
 また、戦略は、二〇二〇年に向けた実行プランを補完し、プランの政策を前に進めるものと位置づけております。
 なお、実行プランでは、各年度の事業の進捗や成果を把握、検証、評価し、その後の事業展開に反映することとしております。

○西沢委員 戦略をつくること自体は非常にいいことなんですけれども、今の答弁だと、実行プランの補完的立場にあるから、みずからやるというよりは、政策企画局の方でこのプランの取りまとめなんかも含めてやっていくということに、何となくとどまっているような印象を受けました。
 もちろん、戦略が絵に描いた餅にならないようにというようなことで思っていただいていると思いますが、ぜひもう一歩進んで、この戦略がどのように活用されていくのかということを検証していただきたいということを申し上げまして、次の質問に行きたいと思います。
 続いて監理団体についてでありますが、監理団体は先ほどもちょっと議論がございましたが、行財政改革ということで、東京都はこれまでにさまざま改革を進めてまいりましたし、私たちもこの監理団体、特に私自身も、初当選以来ずっと、この監理団体の課題や問題、行政改革について取り上げて、そして、時には厳しく追及してきたこともございますが、今回の経営目標についても、やはり質問をしていきたいというように思います。
 この経営目標についての選定については、今回、大きな違いが、やはり外部の目を入れてきたということだと思います。これも、幾度となく外部の目を入れるべきだということをいい続けた私としては、大変に評価できることだと思います。
 監理団体といえば、どうしても天下り、特命随意契約の乱発であったりというようなこと。これはたびたび外部監査でも指摘をされてきて、時折これを直していくというようなことでありましたが、外部の目を入れるということで、これは大きく変わってきたんだと思いますが、まず最初に、この経営目標の設定は、これまで総務局のみで行われていたわけですが、外部有識者が入りました。この背景は何か、お伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 経営目標評価制度は、監理団体みずからが経営目標を設定し、都がその達成状況を評価する仕組みでございます。
 都民の理解を高める視点や経営の効率化を図る視点など、これまでも、よりよい制度となるよう、適宜見直しを図ってまいりました。
 こうした不断の見直しを行うことが重要であるという認識のもと、昨年度は、都政改革の取り組みの一環として、経営形態等に合わせた指標設定方法の見直し、また、外部の視点等を踏まえた目標設定の仕組みへの変更などの見直しを行ったところでございます。

○西沢委員 不断の見直しが重要だというのは、これまでの過去の総務局長もたびたび、行政改革は不断の見直しは必ず必要だというご答弁をずっといただいてきておりました。その一つとして、議会でもたびたび取り上げてきたということもあるんだと思いますけれども、外部の目を入れてきたという答弁だったと思います。
 これは大いに評価するところでありますが、じゃ、この後も議論してまいりますが、外部の目が実際に入って、今回は議論をつくったわけでありますが、その効果を総務局としてどのように認識しているのか、お伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 経営目標設定に当たりましては、経営課題を踏まえた目標設定の重要性など、評価委員会においてさまざまなご意見をいただくとともに、その他制度全般の運用等に関する意見もいただいております。
 各団体の経営目標につきましては、これまで以上に経営的な観点を踏まえたものや団体の経営努力を要するものが指標として設定されておりまして、都としては、今後とも、監理団体の目標設定や今後の制度運用の改善等に生かしていくことが重要と認識してございます。

○西沢委員 もう少し元気に答弁をしていただけたらと……。ちょっと聞こえなかったので、済みません。
 今、ご答弁いただきましたが、私も当然効果はあったものだというように思っております。
 では、この外部有識者の選定方法です。これは先ほどもちょっと議論がありましたが、先ほど議論の中で、有識者の質という部分の視点であったと思いますが、今まで私が指摘をしてきたのは、そもそも、総務局と密接にかかわりのある監理団体が、自分たちの目標を自分たちで設定して、それを総務局が評価するというようなことに限界があるんじゃないかということで申し上げてきました。だからこそ、外部の目が入りましたと。
 じゃ、この外部の目の人たちは、例えば監理団体とかかわりがある、もしくは働いたことがある、給与をもらったことがある、もしくはそうした方々と何かしらの関係があるということでは、その担保が失われてしまうと思いますが、こうした監理団体とこの評価委員の方々が全くかかわりがないという認識でよろしいのでしょうか、お伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体経営目標評価制度に係る評価委員会は、外部有識者から意見を聴取することで、団体のより一層の経営改善に資する目標の設定、それから評価がなされますよう設置をしたものでございます。
 こうしたことから、委員については、監理団体の運営や利害関係にない方であることはもとより、経営戦略や公共政策、財務などに関する専門的な知見を有する方々の中から都が選任を行ったものでございます。

○西沢委員 利害関係にない立場である人を選んでいるということを確認させていただきました。ぜひこの原則は守っていただきたいというように思います。
 それで、この目標設定ですけれども、お聞きしたいのは、この目標設定は、団体みずからが経営目標を設定しているということでありました。では、この設定された目標について、委員の方々は意見をしているのか。そもそも、目標を決めるそのもの自体に対して、委員の先生方、外部有識者の方々が見ているのか。
 これがなかなかちょっと、この設定状況を見るだけではわかりづらいので確認したいのですが、外部有識者の方々は、どこまでこの目標設定で関与されているのか、見られているのか、お伺いをいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 評価委員会は、監理団体の経営目標、経営評価、その他経営状況全般等について意見を述べることとなっております。今回の経営目標設定に当たりましても、評価委員会の意見を踏まえ、各団体が目標を設定し、決定してございます。
 各団体からは、全三十三団体から合計百五十五の指標として目標が設定されておりまして、委員会の中では、それらについてきちんと議論がなされているということでございます。

○西沢委員 目標の設定のところから意見をいただいて、それを踏まえて決定しているということですね。
 この目標についてなんですけれども、もちろん、これを読ませていただくと、私が思っていた以上に、大分しっかりと議論されているという印象を持ちました。そういった意味では、基本的に、この外部評価委員の方々にご評価をいただいている制度そのものは、私は十分に機能してきているんじゃないか、効果もあっただろうというように思って大変評価をするところであります。
 ですけれども、あえて申し上げるのであればということで申し上げたいのですけれども、この目標設定の中で、例えば管理費の節減であったり、超過勤務時間数の設定という欄があります。
 つまり、いろいろありますけれども、経費削減しますよとか、それから、職員の勤務時間を残業が少ないようにしますよというような設定をやっている団体もあります。よく考えると、この目標というのは、私は当たり前の目標なんじゃないかなと思うんです。
 各団体、五つの目標。逆にこれは六個や七個ではだめです。四個、三個でもだめなんです。五個の目標ということを定めなさいという形で監理団体に目標を定めさせているわけでありますから、この管理費の節減や超過勤務時間というのは、何か調整しているような、五つに合わせるように私にはちょっと映ってしまったわけです、うがった見方をすれば。
 ですので、例えば経費の節減であったり、管理費比率の節減、それから超過勤務時間数の設定といった、こうした目標というのは、当たり前のことでありますから別にして、例えば当然の目標として全団体にすると。特出しの目標にするのではなく、当然の目標という形にするべきなんじゃないかなというように私は思いますが、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体において、経費の縮減や働き方改革に資する取り組みは当然行われるべきものと考えておりますが、団体の位置づけや役割はさまざまでございまして、それぞれの団体の特性に応じて目標を設定することが重要と考えてございます。
 こうした観点を踏まえまして、昨年度の制度の見直しの中で、団体の特性を踏まえた目標設定が可能となりますよう、経営形態等に合わせた指標設定方法の見直しを行ったところでございます。
 各団体は、評価委員会の意見も踏まえながら、おのおのの経営状況、おのおのの経営上置かれている課題などを踏まえまして、当該年度の経営目標を設定しており、今後とも、団体特性を踏まえた目標設定がなされますよう、適切な運用を図ってまいります。

○西沢委員 今のご答弁ですと、もちろん、こうしたことは当然行われるべきだと思うけれども、でも、団体それぞれの特色があるので、各団体ごとで決めることなんだということだと思うんですね。
 特色はわかるのですけれども、私は、当たり前、当然行われるべきだと総務局自体も思っているのであれば、やはりもう少し考えてもいいのかなというように思います。
 思うのと同時に、この評価委員の方々は、先ほどの質問でもあるのですが、こういった目標設定に本当にコメントしなかったのかなというように思います。
 この議事録はホームページで誰でも見れる状態でありますから、委員の方々が意見をしていないもの、コメントしていないものは全く問題がないんだという認識に私は立つべきではないというようなことを思います。
 もちろん、意見を反映させている部分がたくさんあります。これは甘いんじゃないかとか、こういった目標は変えた方がいいんじゃないかという意見なんかは出ているのも見ました。
 けれども、例えば五〇ページの東京スタジアムですけれども、名指ししちゃって恐縮なんですけれども、東京スタジアムの稼働率は、三年前から九三%、九一・二%、九一・八%だけれども、目標は九〇%という、下回っていますよと。
 これについては、利用申込者に対する承認基準を厳格化し、稼働率の質を上げるということなので減りましたよというようなことは確かに書いてあるのですけれども、この審査の厳格化によって、三年平均で九二%だったものを九〇%を下回る目標を立てるという理由にはちょっと私には見えなくて、実際ちょっとヒアリングをしてみたところ、審査の厳格化というのは、未払いであったりする団体だとかで、申し込みはしたんだけれども払われなかったというケースがあるので、その辺をちゃんとしますというようなことで、何かこう、いわゆる総合評価みたいなもので落としていくというようなことでは当然ないというようなことなんですね。
 じゃ、変えろということではなく、評価委員の方々が、じゃ、ここについて何か意見をいったのかなというように思って見てみると、やっぱりそうではない。意見はここについてコメントされていないということなので、別にこの委員そのもの自体はいいのですけれども、やっぱりどうしても、全部を見て、全部についてコメントしていくということではないし、それは評価委員の方々それぞれの知見というものも違ってくるだろうと思います。
 だからこそ、来年度以降、改善していく部分については限界があるのではないかということであれば、例えば人数をもう少しふやすとか、もしくは回数をふやしてご足労いただく機会を持つとか、こうした対応をしていくべきなんじゃないかというように私は考えますが、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 評価委員会は、団体のより一層の経営改善に資する目標の設定及び評価がなされるよう、経営目標、経営評価、その他経営状況全般等について意見を述べることとなってございます。
 今回の目標設定に当たりましては、先ほども申し上げましたが、委員がそれぞれの専門分野における知見を生かしながら、全三十三団体、合計百五十五全ての経営目標について調査を行った上、必要に応じて意見を述べてございます。
 今後とも引き続き、よりよい制度運用が図られますよう、評価委員会の運営を初め、適切に対応してまいります。

○西沢委員 今後も、運営を初め、適切に対応していただくというご答弁がありました。さまざまな意見があると思いますので、これでゴールということではなく、ぜひ引き続き、よりよい形での評価を続けて取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、見やすくつくっていただいていると思うのですが、この設定状況、資料第14号ですけれども、このものについて、先ほど私も、評価委員の先生方のコメントでどういうコメントをしているのかなとかということは、また別で見なければいけないので、例えば、今、ぱあっと見ただけでも、気になるところが幾つかありました。先ほど申し上げたこともその一つですけれども、そうしたものを横にちょっとコメント欄として、こういう指摘があったというようなこと、その上でこう決めていますよということを正直に書くことも私は必要なんじゃないかなということを思いますから、ここもあわせて、制度の運用についてご検討いただきたいということも申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
 最後、公立大学法人首都大学東京の業務実績評価についてお伺いをいたします。
 内容については、これはきょうも議論がさまざまありましたが、ここも、この評価委員の方々についての質問をしていきたいというように思います。
 昨年、私も総務委員会でこの評価委員について質問をしましたが、視点としては、やっぱり、どのようにこの評価委員の方々を選んで、そして評価しているのかということで、例えば、先ほどの監理団体も同じなんですけれども、極めて密接な関係にある方、利害関係のある方が評価委員に選ばれて、その方々が評価しているということであれば、その内容について疑義が出てしまいますから、昨年の質疑の中ではそんなことはないということでありましたが、改めて、本年度、今回の評価、今回は特に第二期中期目標の方も出ていますから、これも含めて、この評価についてお伺いをしていきたいと思います。
 改めて、委員がどのように選定されているのか、そして、委員の選任時に、都や法人と利害関係がある方が含まれていないことをどのように確認しているのか、お伺いをいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 評価委員会の委員は、東京都地方独立行政法人評価委員会条例により、経営、教育研究、試験研究、医療または高齢者研究に関し学識経験を有する者のうちから知事が任命することとされております。
 この規定に基づき、公立大学法人首都大学東京の評価を担当する公立大学分科会の委員につきましては、民間企業の経営経験を有する方や会計の専門家、また、首都大学東京等の教育研究に対応した専門分野の研究者の中から候補者を選定し、任命を行っております。
 公立大学分科会委員の選任に当たりましては、公正性を担保するため、候補者の経歴等を調査し、関連業務の受託など、都や法人との直接的な利害関係がないことを確認した上で行っております。

○西沢委員 利害関係がないことは確認しているということでご答弁をいただきました。
 そうしましたら、この評価の方法についてですけれども、今回、非常にボリュームのある資料でございまして、きょうもさまざまな議論がこれでもされたわけでありますが、この評価書がつくられるに当たって、これだけのボリュームになって、例年四回から六回の分科会の中で開かれているということでありますから、このボリュームに対して、人数であったり回数というものが、ちょっと少ないのかなというような気がしなくもありません。
 この分科会による評価の質というものがどのように担保されているのか、お伺いをいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 先ほど述べましたように、公立大学分科会の委員は、首都大学東京等の教育研究に対応した専門分野の研究者等の学識経験者を委員として選任しておりまして、教育研究機関の評価には精通している方々でございます。
 また、評価に当たりましては、法人から提出された業務実績報告書の書面審査や、法人の理事長、学長及び事務局長などからのヒアリングによる審議のほか、会議の前後にも、随時、委員からの書面による照会への回答や資料の提供などの対応を行っており、評価は適切に行われているものと考えております。

○西沢委員 回数だけではなくて、それ以外のところでも活動いただいているということでありました。引き続き、質というものの評価がおざなりにならないようにしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 最後に、この評価結果についてお伺いしますが、検証ですね。これはほかの分野も全てそうですが、評価をしましたと。その結果がどのように法人の運営に反映されていくのかということと、その検証がどのように行われているのかをお伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 公立大学分科会は、毎年度の業務実績に係る評価の決定後、速やかに法人に対し、評価結果及び特に対応報告を求める事項について通知をしております。
 法人では、次年度の年度計画にこれらを必ず反映させて、公立大学分科会に報告を行っております。対応報告を求められた事項についての取り組み実績につきましては、次年度の業務実績報告書の中の特記事項の記載事項の一つとして、特に詳細に報告をさせております。
 こうしたサイクルにより、法人が評価結果を運営に反映させるとともに、公立大学分科会がその検証を行う仕組みとしております。

○西沢委員 まさにきょうのテーマでもあるPDCAサイクルという部分でその検証が行われて、しかも、これは一番後ろのところに特記事項ということで書いて、おかしいぞといわれれば、そこは直しましたよ、そして、こういうふうに改善しましたというところが書いてあります。
 この特記事項のところがちょっと少ないような気がしますから、ほかのところも含めて、別のところもどうなっているのかなというところがちょっと気になりましたが、おおむね、こうしたサイクルを回すことは、十分に運営について検証されて、それを改善しているということにつながっていると私は思いました。
 この評価委員の選別から、運用の検証、そして取り組みという部分について、引き続き疑義を持たれないようなことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○菅野委員長 西沢委員の発言は終わりました。
 次に。

○山内委員 今回策定いたしました多摩の振興プランについて質問をしていきたいと思います。
 このプランの策定の意義の中で、多摩地域を取り巻く諸状況の変化というのが挙げられています。
 東京二〇二〇大会の開催が決定したということもありますが、生活者ネットワークは、二〇一五年の都市農業振興基本法の制定や、この法律に基づき二〇一六年に策定された都市農業振興基本計画で、都市農地の位置づけを宅地化すべきものから都市にあるべきものへと大きく転換し、農地を保全することを明確にしたことは大いに期待しております。
 東京都も、ことし五月には東京農業振興プランを策定いたしました。そして、ことし九月には都市づくりのグランドデザインを策定し、二〇四〇年代の都市像とその実現のための方策を明らかにいたしました。
 こうした変化に対応して、今回の多摩の振興プランではどのような点に留意しているのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランでは、二〇二〇年に向けた実行プランの内容を踏まえまして、多摩に特化した視点で、当面の取り組みをより具体的に整理、提示しておりますほか、都市づくりのグランドデザインの内容も踏まえまして、二〇二〇年の先を見据えた多摩の目指すべき地域像や施策の方向性を示しております。
 また、施策の方向性を示すに当たりましては、東京二〇二〇大会等のレガシーを生かした地域活性化や、技術革新の力による生産性や生活の質の向上などの視点を基本的考え方に据えているほか、施策の方向性の柱の一つとして都市農業の振興を掲げております。

○山内委員 プランにおける施策の方向性の基本的な考え方で、人口減少、少子高齢化という大きな流れを踏まえて、サステーナブルなまちづくりにより持続的な発展を図るとしています。
 その中で、施策の方向性として集約型地域構造を構築するとしていますが、どのような考え方なのか、お伺いします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 人口減少、少子高齢化の進展により、今後、空き家の増加が見込まれまして、市街地の低密度化が一層進んでいくことが予想され、これに伴いまして、地域の活力が失われるとともに、行政サービスの提供が非効率化するおそれがございます。
 こうしたことから、人々の活発な交流と多様で豊かなコミュニティを生み出し、快適な生活と地域の活力を維持、確保していくため、生活を支えるさまざまな都市機能や居住機能を再編、集約し、魅力あるまちづくりにつなげていくことが重要としております。

○山内委員 今、お話を伺いますと、一見、利便性が増すまちづくりに見えるのですが、地域を歩いておりまして地域の声を聞きますと、一極集中型にまとまるよりも、さまざまな機能が比較的小さなエリアに存在しているということを望む声があるんです。
 住まいの近くで、小規模ながらさまざまなサービスが受けられるまちづくりというのが求められていると考えますが、どうでしょうか。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 都市機能や居住機能の再編、集約は一様に行うのではなく、市町村による立地適正化計画等を踏まえ、大小さまざまな拠点に再編、集約するなど、地域の特性を踏まえた集約型の地域構造の構築が重要としております。

○山内委員 利便性とともに、今、空き家がふえている中で、そういった空き家を活用して、遠くのサービスに行くのじゃなくて、近くのところでサービスを受けられるというようなこともぜひあわせて、バランスよく考えていただきたいというふうに思っております。
 施策の方向性の基本的な考え方で、東京の緑を総量としてこれ以上減らさないということを大きな原則として、今ある貴重な緑の保全や新たな緑の創出を図るとしていますが、多摩の地域のみどり率は、都全域を上回っているとはいえ、二〇〇三年から二〇一三年の十年間の中で二・七%減少しています。
 こうした中、緑の保全に関して、都市農地の保全も含めてどのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 緑の保全に関しましては、道路整備や河川改修とあわせた公園、緑地の整備や周辺地区の緑化誘導による厚みのある緑のネットワークの形成や、良好な自然地や歴史的遺産と一体になった樹林等の保全地域への指定による里山や樹林地などの貴重な自然環境の保全などに取り組んでまいります。
 また、都市農地の保全では、市街化区域における生産緑地地区の指定拡大や、田園住居地域の活用による都市農地の保全、活用の促進や、女性、若者、企業、NPO法人など、都市農業の多様な担い手の確保、育成などに取り組んでまいります。

○山内委員 今ある貴重な緑の保全、都市農地の保全の仕組みづくり、ぜひ取り組んでいただきたい、努めていただきたいと思います。
 多摩地域には、西多摩を中心に、水道水源林も含めて広大な山林があり、その保全や林業の活性化も重要な課題です。
 そこで、多摩産材の活用についてどのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩産材の活用につきましては、減少傾向にある林業の担い手の確保、育成に取り組む一方、多摩産材の公共施設や民間住宅等への活用促進や、多摩産材を使用したデザイン性の高い新製品の開発などに取り組んでまいります。

○山内委員 多摩産材は、ことし一月に、私の地元であります国分寺市に移転、オープンしました都立多摩図書館でも活用され、好評を得ています。これから設置予定の東京都公文書館等でも促進していく予定であると聞いています。
 公共施設等への利用の促進、活用の促進や、多摩産材を利用した子供の遊具やおもちゃなど、木製製品など、さまざまな取り組みということを進めて、木を切る、木材を使う、森を育てるという循環を進め、東京の森林の適正な手入れ、保全につなげていただきたいと思います。
 次に、近年、多摩地域では、大学の都心への移転や大規模工場の撤退が相次いでいますが、多様な働き方ができる環境整備も重要です。
 そこで、女性や障害者も含めて、多様な人材が活用できる環境の整備が必要と考えますが、どのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 当面の取り組みといたしましては、しごとセンター多摩において、キャリアカウンセリング、能力開発など、一貫したサービスをワンストップで提供してまいります。
 また、子育て期の女性に対しましては、マザーズハローワークと連携した就職支援を実施するとともに、障害者に対しましては、生活面と一体となった就業支援などを実施してまいります。
 将来的には、サテライトオフィス、SOHOなど空き家の新たな利活用の誘導や、廃校の職住複合型施設へのリノベーションなどによる柔軟な働き方に対応した住み続ける場の充実などを図ってまいります。

○山内委員 飯田橋にあります東京しごとセンターに、働きたい気持ちはあっても、なかなか一歩が出ないという女性を再就職に向けてサポートする女性しごと応援テラスがあります。ぜひ東京しごとセンター多摩にも女性しごと応援テラスの設置を要望いたします。
 また、東京しごとセンター多摩を立川に移転し、現在、国分寺と八王子にある労働相談情報センターを同施設に移転、統合するという計画があります。統合して労働相談を充実することになるならよいのですが、その一方で、多摩地域は広いので、二カ所、今、国分寺と八王子にありますが、その二カ所にあるから使い勝手がよいという地域の声もあります。多摩の振興のために、こうした地域の声があるということを総務局としても認識していただきたいと思います。
 次に、電力、エネルギーの件なんですが、電力、エネルギーの大消費地東京において、都市の持続可能性を高めるため、再生可能エネルギーの一層の導入拡大が必要です。
 多摩地域でも導入を進めていく必要があると考えますが、今後どのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 再生可能エネルギーにつきましては、河川や森林など豊かな自然を活用し、地域特性に応じた導入の取り組み支援による普及拡大の促進を図ってまいります。
 また、太陽光や太陽熱利用の拡大を進めるため、都有施設での率先導入や、建物の屋根、駐車場の上部空間等、さまざまな場所の活用促進などに取り組んでまいります。

○山内委員 東京でもエネルギーの地産地消を進めていくことは重要だと考えます。多摩地域は二十三区に比べますと、建物が密集しているところが少なく、また森林資源もあることから、再生可能エネルギーを導入しやすいところです。太陽光、太陽熱を中心に、バイオマスなど積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、公立大学法人首都大学東京の実績評価書に関してお伺いしたいと思います。
 首都大学東京における障害のある学生の支援について伺っていきます。
 障害のある人もない人もともに暮らすというインクルーシブの観点から、教育の現場でも、障害のある学生への支援の充実は重要です。
 二〇一四年、日本が障害者権利条約を批准し、二〇一六年には障害者差別解消法の合理的配慮の規定等が施行されました。国公立の大学等で、障害者への差別的対応の禁止や合理的配慮の不提供の禁止が求められています。
 今回の第二期中期目標期間の業務実績評価のうち、障害のある学生への支援の項目は、中期目標の達成状況が極めて良好であるという評価になっています。
 そこで、まず、首都大学東京におけるハード面でのユニバーサル化の進捗状況についてお伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京におきましては、従来からバリアフリーに配慮した施設整備を行っており、東京都福祉のまちづくり条例などの趣旨に沿った対応を進めております。
 一例を挙げますと、平成二十八年度、健康福祉学部が置かれている荒川キャンパスにおきまして、障害者スポーツの理解促進と裾野拡大を図るため、体温調節が困難な障害者の利用にも配慮して床下冷暖房設備を設けるなど、体育館のバリアフリー化工事を行ったところでございます。

○山内委員 障害のある学生が受験をする上での配慮について、これまでどのような対応が行われてきたのでしょうか、お伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京の入学試験では、大学入試センター試験において行われる受験上の配慮に加えまして、受験者本人の希望に応じて、可能な限り具体的な対応を行っております。
 例えば、聴覚障害のある受験者が面接試験を受験した場合は、注意事項等の文書による伝達、控室等で行動を指示するときの個別声かけ、面接者との距離をできるだけ近くするなどの対応を行っております。

○山内委員 障害のある人が入学試験を受ける場合に、どのように入試や進学後の合理的配慮を大学に相談するようになっているのでしょうか、お伺いします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京におきましては、障害のある志願者には、受験上及び入学後の修学上の希望する配慮を大学に相談してもらい、事前協議を行うこととしております。
 事前協議で申し出のあった受験上の配慮内容につきましては、受験時に可能な限り対応を行っております。
 また、合格発表後に、改めて支援を希望する入学予定者からヒアリングを行い、入学後の支援内容について具体的に決定し、環境整備を行っております。

○山内委員 障害のある学生の在学状況について教えてください。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京における障害のある学生の在学数は、受験時に事前協議や修学上の支援の申し出があって把握した人数でございますが、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由を合わせて、ここ五年間で毎年十名程度となっております。
 なお、発達障害や精神障害につきましては、これまで学生本人からの支援の申し出がなく、把握はできておりません。

○山内委員 在学中に学生は、授業や試験、校内の移動、施設の使い勝手、進級や卒業、就職、学生生活や部活動、サークル等のさまざまな活動など、いろんな困り事が出てくると思うんです。
 障害のある学生からの支援の相談に対してはどのように対応しているのでしょうか、教えてください。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、障害についての支援に関する相談は、ダイバーシティ推進室に専門のスタッフによる相談窓口を設けているほか、学生相談室においては、専任教員及び心理カウンセラーが学生生活で生じるさまざまな悩みや心配事についての相談に対応しております。

○山内委員 先ほどのご答弁の中で、発達障害や精神障害については、本人の申し出がないため把握できていないということでしたが、近年、大学において発達障害や精神障害の学生がふえているという調査結果もあります。
 本人あるいは保護者の申し出が必要ではありますが、なかなか本人が気づいていなかったり、相談することをちゅうちょしてしまったりするということも多いと聞いています。
 学生相談室では、このようなケースにはどのように対応しているのでしょうか、お伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京の学生相談室に訪れるさまざまな学生に対するカウンセリングの中で、心理カウンセラーの専門的知見から、発達障害等に該当するのではないかという疑いを持つ場合もございます。
 そうした場合には、心理カウンセラーが必要と認めたときは、学生本人に説明をした上で、意向を確認し、医療機関への紹介を行うこともございます。

○山内委員 ピアサポーターというのがあるというふうに伺っておりますが、このピアサポーターとはどのようなものなのでしょうか、お伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京の学生相談室では、全ての学生を対象に、対人関係など学生生活のさまざまな悩みを気楽に相談できるよう、臨床心理学を学ぶ大学院生をピアサポーターとして活用しております。
 具体的には、学生が自由に参加できるイベントとして、ランチタイムカフェを昼休み時間に週一回開催しており、心理カウンセラーの指導のもと、ピアサポーターを配置して、学生が入りやすく居心地のよい、話しやすい雰囲気をつくっております。

○山内委員 障害のある学生とともに学ぶキャンパスをつくっていくことは、インクルーシブな社会を進めていく重要な一歩であると考えます。
 学生スタッフとして、首都大学東京障がい者支援スタッフ制度というのがあるということですが、それはどのような制度で、どのぐらいの学生が登録しているのでしょうか。また、南大沢キャンパスだけではなく、ほかのキャンパスでも活動しているのでしょうか、お伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京障がい者支援スタッフ制度は、障害のある人が障害のない人と同じように大学の教育研究活動に参加することを通じて、障害のある人も含め、ともに生きるキャンパスを形成、維持することを目的としており、大学に登録した学生支援スタッフにより、ノートテイクや授業同席等の支援を行うものでございます。
 学生支援スタッフは、平成二十八年度末現在、五十六名が登録しております。支援スタッフ向けに外部講師による講習会や勉強会も行い、支援のための技術や知識の向上に努めております。
 平成二十八年度には、障害のある学生本人が講演者となる勉強会を開催するなど、当事者の視点から障害学生支援を考える機会を設けております。
 なお、現在は南大沢キャンパス以外のキャンパスには支援対象の障害学生が在学しておりませんが、支援を必要とする学生が出てくれば、ほかのキャンパスでも支援スタッフが活動することとなります。

○山内委員 障害者差別解消法の施行を受けて、今、全国の大学等において障害学生支援の体制づくりが進められていると聞いております。高等教育機関における障害学生支援は大きな転換期を迎えているということだと思います。
 支援の取り組みを充実する上で欠かせない、障害のある学生の現状及び支援状況の把握のために、ある機関で毎年調査が行われています。それによりますと、病弱、虚弱、精神障害や発達障害の学生が在籍し、年々増加しているということが明らかになっています。首都大学東京等がそうした学生を把握できていないというご答弁がありましたが、それは非常に残念だと思います。
 私は、ある方から、実は学生時代に人とのコミュニケーションがうまくいかずに困っていた、しかし、大学に相談をすることもできずにいたというふうに聞いております。その後、就職はしたけれども、就労後に、仕事になじめず、どうしてだろうと悩み、独自でいろんなことを調べたところ、どうも自分が発達障害なのではないかと思い、診断を受けたところ、発達障害だと判明してほっとした、もっと早くわかっていたら、学生生活も就労も変わっていたんじゃないかと思うという話を、切実な思いを聞いたことがあるんです。
 そういった意味で、繰り返しになりますけれども、先ほど、例えば発達障害等の支援の申し出がないから把握できないということでしたが、ぜひ実態の把握ということをお願いしたいと思います。
 学生生活で困難を抱えている場合には支援をしていただきたいし、また、卒業状況とか卒業後の進路状況なども把握して、卒業した後も支援できるような体制を整備していくように要望いたします。
 次に、LGBT等の学生への相談窓口や支援について伺いたいと思います。
 他の大学では、LGBT等の性自認及び性的指向を理由とした差別の禁止、解消のために、LGBT学生に対して、対応ガイドラインを作成したり、さまざまな相談や対応を行っていると聞いています。
 例えば氏名の取り扱い、名簿等における性別の取り扱いの廃止や、トイレ、健康診断や、教育実習やインターンシップ、キャリア相談、就職相談などを行ったり、困ったことや伝えたいことがあった場合の相談体制をつくったりしていると聞いています。
 首都大学東京では、ダイバーシティ推進室、学生相談において、LGBT学生に対する支援をどのように行っているのか、お伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京のダイバーシティ推進室では、LGBTを含むセクシャルマイノリティーに関する情報や知識を提供する講演会等を開催し、当事者へのハラスメントを防ぐための環境を整えております。
 なお、学生からの相談を受け、健康診断実施時に更衣室や内科検診における配慮を行った例がございます。

○山内委員 最後の質問ですが、キャンパス内の保育施設についてお伺いします。
 子育てしながら学業を続けている人、妊娠、出産をしても学業を続けたいと願っている人は少なくありません。しかし、学生の場合、自治体の保育所に子供を預けたいと思っても、企業や自宅で働く人よりも保育の必要性が低いとみなされて、入所条件を満たす得点が低く、入所は難しい状況があります。出産を機に退学してしまうのはもったいないと考えます。
 そこで、首都大学東京の保育施設の状況についてお伺いいたします。

○池上企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都大学東京では、教職員及び在学中の正規学生を対象とする一時保育施設を南大沢キャンパスの近くに設けております。
 保育対象は、生後五十七日から小学校就学前までの乳幼児であり、定員は一日当たり五名となっております。
 平成二十八年度の保育延べ人数は五百三十三人で、利用者の半数は学生が占めております。

○山内委員 今のご答弁ですと、一時保育にとどまっているということだと思うんです。
 現在、キャンパス内に保育所を設置している大学がふえています。仕事と子育ての両立のためだけではなくて、学業や研究と子育ての両立をしていけるように、ニーズの調査、そして他大学の状況等の調査をして、一時保育ではなく、ぜひ保育所の設置について検討していただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わります。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間の休憩をしたいと思います。
   午後五時二十九分休憩

   午後五時四十五分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 それでは発言を願います。

○内山委員 北多摩生まれ、北多摩育ちの私からは、多摩の振興プランについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 先日の代表質問の中でも、我々会派の中では、多摩の振興、格差の是正というところで質問させていただきました。
 先ほども、大体五名の委員の方から、この多摩の振興プランについての質問がありました。もう私、六人目ですから、それだけ研ぎ澄まされた質問にしたいところですが、出がらしにならないように、しっかりと注意をしていきたいなと思っております。
 多摩の格差なのか、振興なのかというところで見方が分かれるところもあろうかと思いますが、私も多摩地域に生まれ育った人間としましては、着実に振興というのは進んでいるようなところは感じてはいるものの、一方で、やはり間違いなく格差として残っている部分もあろうかと思っております。
 ですから、そういった意味におきましては、例えば、よく同一の自治体の中で、教育格差がないとか、地域格差がないというふうなことをいわれることがありまして、それは地域の特性だという苦しい答弁を各自治体なんかでよく聞くことがあります。
 格差をしっかりと一定程度認めつつ、プラス特性も伸ばしていくというのが大事な視点かなと思いながら、そういった思いで、今回、少し質問させていただきたいと思いますが、新たな多摩のビジョンから四年間で多摩地域を取り巻く環境に変化がありまして、これを踏まえて多摩の振興プランを作成したとのことでした。
 一方で、新たな多摩のビジョンで掲げた考え方や方向性につきましては、一定程度踏襲との文言が見られました。踏襲しているところ、また、大きく変わったところはどのような点か、まずお伺いしたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 平成二十五年三月に策定しました新たな多摩のビジョンでは、人口減少、少子高齢社会の到来を見据え、活力ある都市の成熟、持続という基本認識のもと、今ある強みを十二分に活用するなどの視点に立って、持続可能な暮らしやすいまちづくり、地域を支える交通インフラの整備、豊かな自然の保全と活用などの方向性を打ち出しております。こうした考え方や方向性につきましては、多摩の振興プランにおきましても同様の認識に立っております。
 一方、今回のプランでは、自動運転やAI、IoTなど、近年の目覚ましい技術革新の動きを踏まえ、これによる生産性や生活の質の向上といった視点や、東京二〇二〇大会やラグビーワールドカップ二〇一九の開催とそのレガシーを生かし、地域活性化につなげていくという視点を新たに加えております。
 また、多摩地域は、それぞれの地域によって特性や課題もさまざまでありますことから、今回は、こうした地域の実情をよりきめ細かく把握、整理しております。

○内山委員 ありがとうございます。最後にご答弁いただきました多摩地域におけるエリア別の特性というところ、三多摩、北多摩、西多摩、南多摩、そして、北多摩の部分も北部、西部、南部と三つに分けてエリア特性を見ているというのは、私はかなりいい視点ではないかなと思っております。
 特に、多摩地域といっても、多摩地域の中にもさまざまな特性がありますので、ぜひそういったところを踏まえた上で計画の取り組みを進めていただければと思っております。
 また一方で、今、ご答弁の中でもありましたように、プランの中では、オリンピック・パラリンピックまたはラグビーのワールドカップの開催で、多摩地域のさらなる発展につながる絶好の機会として書かれておりますが、大会の開催が迫っている今でも、私たちが住んでいる地域、北多摩の西部や西多摩では、なかなかその盛り上がりを感じることができないのが現状だと思います。
 というのも、私が市議会議員であったときに、区議会議員の方々とオリンピック・パラリンピックに向けた話をしたりとか、最近の市や区の課題の共有をしたときに、このオリンピック・パラリンピックに関しては、本当に強い温度差を感じました。いよいよあと三年、四年というところに迫っているという中で、議会もしくは区の課題として、ひしひしと感じているところもあれば、一方で、私たちはそこまで正直感じていないというのが現状でありました。
 そういった中で、両大会の開催を契機として、どのように多摩の振興を図っていくのか、お伺いしたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 東京二〇二〇大会等への一層の機運醸成は不可欠でございまして、また、二〇二〇年以降を見据えた取り組みも重要でございます。
 東京二〇二〇大会等の開催を契機に、多摩地域におきましても、国内外から多くの方々が訪れることが見込まれ、海外からも大きな注目を集めることになります。
 この絶好の機会を逸することなく、多摩地域の魅力を一層磨き上げ、効果的に発信するとともに、多言語対応や移動アクセス手段など、受け入れ環境のさらなる整備を行うことで旅行者数の増加につなげ、地域活性化を図ってまいります。
 また、文化プログラムを着実に実施するほか、そのレガシーや地域の芸術文化資源を生かしながら文化事業を展開し、世界中に多摩の芸術文化の魅力を発信してまいります。
 さらに、スポーツ機運の盛り上がりを捉え、誰もがより身近な場所でスポーツができる環境を整備してまいります。

○内山委員 ただいまスポーツ環境の整備という答弁がありました。
 確認をさせていただきたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、多摩地域内でも温度差がある現状があるものの、この多摩の振興プランにおきましては、多摩地域全体のスポーツ機運の醸成を図っていくという観点で、要するに、北多摩だけとか、南とか西とかということではなくて、多摩地域全体でスポーツ機運の醸成を図っていくという観点でスポーツ環境の整備をしていくという理解でよろしいでしょうか。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩の振興に当たりまして、多摩地域全体のスポーツ機運の醸成を図っていくことは重要でございます。
 地域スポーツクラブの活性化や市町村立スポーツ施設の整備促進、さらには、市庁舎等の施設に機能を付加し、スポーツをサポートする施設として活用するなどの取り組みにより、多摩地域全体で誰もがスポーツしやすい環境を整備してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。我々が住んでいる多摩地域、とりわけ北多摩西部エリア、西多摩、こういったところも、いよいよオリンピックが来るんだ、パラリンピックが来るんだという、そういう機運の醸成につきましても、格差がないように、しっかりと盛り上げていっていただきたいなと思って期待を込めております。
 また、先ほどもほかの委員の方からありましたが、この多摩の振興プランをどのように運用するのかというのが先ほどありましたが、この進捗状況の管理、また評価をどのようにしていくのかというのをお伺いしたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 本プランに掲げる各局にわたる事業につきましては、総務局においても、毎年度、進捗状況等を調査、把握し、各局と共通認識を持つとともに、副知事を本部長とする多摩島しょ振興推進本部を多摩振興の推進力として有効に活用しながら、的確な進行管理を行ってまいります。

○内山委員 ありがとうございます。プランを実際策定して、そこからどのように運用し、きょうの一つの流行語であるPDCAをどう回していくとか、そういったところも、せっかく策定をしたからには重要かと思っております。
 また一方で、私もこのプランをじっくりと読み込ませていただいて、全てがこの計画の中に網羅されている、書き出しがされているとは思わないのですけれども、例えば、すばらしい伝統文化等々ということで高い評価をいただいているものがあったりとか、それを発信していくというようなことを書いていただいているのですが、実際にそういった伝統文化を守って受け継いでいくということに関しては、例えば私の住んでいる昭島市や周辺市の感覚だと、担い手不足であるとか、そういったところが結構深刻な状況になってきています。
 それには、例えば昭島市で申し上げれば、自治会の加入率が三五%を切るとか、そういった中で、これは自助、共助、公助の災害対策の枠組みにもかかわってくる問題だと思いますが、そういった伝統文化の継承の担い手の減少、また自助、共助、公助の担い手となる両方にかかわってくる、例えば自治会、町会の問題であるとか、そういったところがこちらの方に書かれていないというのは、実際、やられないということではないとは思うのですが、対策として、優先順位として、ちょっとどうかなと思うものもありました。
 また、我々の会派の中でも、例えば多摩都市モノレールの検討の深度化というのは何だろうねということであったり、もしくは横田基地の軍民共用化の問題に関しては、やはり私も周辺市選出の自治体の議員としては、どういった状況で、どこまでのリアリティーを持って書かれているのか、これまでの経過が書かれていたり、書かれてこなかったりしたと思いますけれども、そういったところはぜひ、再度、多摩の振興もしくは格差の解消というものを進めていく段階において、しっかりとそういった視点も持ちながら進めていっていただけることを期待したいと思います。
 私からは以上です。ありがとうございました。

○菅野委員長 内山理事の発言は終わりました。

○とくとめ委員 報告事項の七番目にあります、伊豆諸島の南部地域を対象にして振興策を進める、略称で有人国境離島法がことし四月から施行が始まっています。
 同僚議員も質問がありましたけれども、少し別の角度から質問をさせていただきます。
 この法律に基づいて都が具体化を図る東京都特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する計画素案の報告にかかわって、幾つか質問をさせてもらいます。
 この計画素案に係る法律は、昨年、国会において、我が党も賛成をして議員立法で成立いたしました。ことしの四月から施行が始まっているものです。
 これを受けて、我が党の都議団は、昨年の暮れに、今年度の東京都への予算要望の中でも、有人国境離島法を活用して、東京都の島しょで指定される八丈島、三宅島、御蔵島、青ヶ島へのさらなる支援の強化を求めて、予算要望として提出をさせていただきました。
 そこで、最初の質問ですけれども、これまで離島振興に関する法律は、二〇一二年、平成二十四年に改正された離島振興法というものがありました。現在は、この法律に基づいて、具体化として東京都離島振興計画、平成二十五年から平成三十四年までの十カ年計画によって、定住促進と持続的発展による伊豆諸島の再生を基本理念として、伊豆諸島への振興策が積極的に展開されているものと思います。
 それがなぜ有人国境離島法という新しい法律に変わったのか、その理由と、振興策の内容がこれまでに比べてどのように違うのか、変わったのか、お答えいただきたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 ことし四月に施行された有人国境離島法は、日本国民が居住し、領海基線を有する離島を有人国境離島地域と定め、その保全を図るとともに、将来、無人化のおそれがあり、継続的な居住環境の整備を図ることが特に必要な地域を特定有人国境離島地域と定め、その地域を対象に、地域社会維持に関する特別の措置を講じることを目的として制定されました。
 このため、今後は、これまで実施してきた離島振興法に基づく振興策に加え、新たな法に基づき、島民向け航空路運賃の低廉化など、施策の充実を図っていくこととなります。

○とくとめ委員 これまでのような東京の伊豆諸島全体を対象とするのではなくて、その中でも、継続的な居住環境の整備を図ることが特に必要な地域を特定有人国境離島地域と定めた上で、その地域社会の維持に関する特別の措置を講ずるということでした。そして、これまでの離島振興法に基づく振興策に加えて、追加をして、今回の新たな法に基づいて施策を実施するということで、さらに手厚い振興策が講じられるものと理解をいたしました。
 そこで、お聞きしたいことがあります。東京には、伊豆諸島の中にも多くの離島がある中で、今回の有人国境離島法によって、特定有人国境離島地域として、あえて四島だけが限定されたのは、どういう基準、どういう理由からなのか、教えていただきたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 有人国境離島地域のうち、継続的な居住が可能となる環境の整備を図ることがその地域社会を維持する上で特に必要と認められる地域が特定有人国境離島地域として、法の別表に規定されてございます。
 都内では、伊豆諸島南部地域の三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島の四島が特定有人国境離島地域に該当するとされました。
 なお、小笠原諸島につきましては、小笠原諸島振興開発特別措置法が定められておりまして、特定有人国境離島地域の対象とはなっておりません。

○とくとめ委員 なぜ伊豆諸島全体ではなくて四島だけに限定するのかについては、小笠原諸島については理由が示されましたけれども、それ以外の地域が指定されていないその理由が余りはっきりしないような気がします。今までどおり、伊豆諸島全体を対象にした振興を行うことが必要ではないかと思います。
 四島以外の島民から見て、納得しがたい面があるのではないかと思います。その思いが、東京都の島しょ町村による東京都への予算の要望の中にも反映している気がします。格差が広がるのではないか、こういう心配の声も聞いております。
 そこで質問ですが、今回の法律に基づく計画の具体化で特定有人国境離島地域の四島への振興策によって、それ以外の島しょとの間にさまざまな格差が生まれるのではないかと思いますけれども、都は、どういう格差が生まれていると認識をされているのでしょうか。具体的な事実があれば教えていただきたいと思います。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 都港湾局は、新しい法律に基づく国の特定有人国境離島地域社会維持推進交付金を活用し、ことし八月から三宅島航空路線で、九月からは八丈島航空路線で、特定有人国境離島地域の島民を対象に航空路運賃の引き下げを実施いたしました。
 これにより、調布-三宅島間の島民運賃が、路線距離がより短い調布-神津島間及び調布-新島間の島民運賃を下回った状況となっております。

○とくとめ委員 新しい法律に基づく国の特定有人国境離島地域社会維持推進交付金の活用によって、航空運賃が安くなる反面、同じような地域条件のもとに暮らす島民にとって運賃格差が生まれているということではないかと思います。
 もともと、離島振興法の第一条の目的には、人の往来及び生活に必要な物資等の輸送に関する費用が他の地域に比較して大きな負担になっている状況の改善、これによる地域格差の是正ということが明記をされています。
 二〇一二年、平成二十四年に離島振興法が改正されたときの附帯決議でも、離島航路、航空路は、離島住民の生活にとって欠かせない生命線であり、いわゆる海の国道、東京都の都民である島の住民にとっては海の都道ともいわれるような貴重な役割を担っている航路であることを踏まえて必要な支援を行うこと、また、離島航路、航空路の安定的な維持が離島における定住の促進には欠かせないことから、その支援に関して必要となる新たな法制の整備を含め、支援のあり方を検討すること、これが附帯決議になっています。
 まさに離島住民にとっては、離島航路、離島航空路などの交通手段は、離島地域の産業振興や島外との交流を含め、離島への定住促進を図るための生命線、基盤的な存在になっていると思います。だからこそ、今回の計画の素案を見てみましても、分野別でも、四島別の共通した振興策には、航路と航空路の運賃低廉化がはっきりと掲げられています。
 ところが、既に、新しい有人国境離島法の施行、具体化によって、航空運賃の改善の側面とともに、新たな格差の側面が発生していること、また、指定された四島の中でも、以前から、貨客船に限って見ても、その就航率は、自然的な条件や港の整備の違いなどが要因になっているようですけれども、例えば三宅島と八丈島は、貨客船の就航率が九〇%台であるのに対して、御蔵島、青ヶ島は、この貨客船の就航率が六〇%台になっています。五年前は確かに、まだ五〇%台の上の方でしたから、少しは前進はしているのですけれども、同じ四島の中でも、三割近く就航率が低い。まさに格差が残されたままであります。
 こうした航路、航空路の運賃、貨客船の就航率の格差は、今回の新しい法律に基づく計画の具体化によって、必ず改善できるようにしていただきたい、このことを強く要望しておきます。
 最後の質問として、都として、四島を初めとして島しょ全体の振興を推進している立場からも、今回の有人国境離島法の施行と都としての計画素案の具体化に当たって、島しょ間の格差解消のためには、特別の支援、調整が必要ではないかと思いますが、どのように対応を具体化されているのでしょうか、お答えください。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 これまで都におきましては、東京都離島振興計画に基づき、定住促進や持続的発展に向けて伊豆諸島全域の一体的な振興を図ってまいりました。
 今後は、法に基づき、特定有人国境離島地域の維持に向け、この計画を着実に実施するとともに、引き続き、北部地域を含む伊豆諸島全域の一体的な振興に取り組んでまいります。

○とくとめ委員 それでは、最後のこれまでの答弁も踏まえて、意見と要望を述べさせていただきます。
 答弁では、有人国境離島法に基づいて、特定有人国境離島地域の維持に向けて今回の計画を着実に実施するとともに、引き続き、北部地域を含む伊豆諸島全体の一体的な振興に取り組んでいくという、そういう内容の答弁だったと思います。
 島しょ関係の町村からの来年度予算要望では、伊豆諸島のうち南部地域のみが特定有人国境離島に指定され、地域社会を維持する上で必要な施策を行う場合には国の財政措置が講じられることになった、都は、特定有人国境離島に指定をされていない北部地域の振興についても同等の支援が講じられるよう、国に強く働きかけるとともに、島しょ地域で格差が生じないよう、一体的な振興を図るよう要望する、こういう言葉が盛り込まれています。
 今回の新しい法律と、その具体化である報告をされた計画素案の具体化によって特定有人国境離島に指定された四島などの伊豆諸島南部地域と、指定されなかった北部地域の一体的な振興策の推進を国に強く働きかけるとともに、都としても伊豆諸島全域の一体的振興を促進されることを強く要望して、質問を終わります。

○菅野委員長 とくとめ委員の発言は終わりました。

○山田委員 私からは、平成二十九年度東京都監理団体経営目標の設定状況について伺います。一部重なる部分もございますが、ご容赦いただきたいと思います。
 監理団体のあり方に関しては、都政改革本部においても、重点的な検討が現在進められており、都政改革の一つの大きな課題と考えられます。
 監理団体の経営目標の設定に関しては、今回の報告事項のとおり、今年度から、外部専門家の意見も得て経営目標の設定及び評価を行うこととし、団体評価が低い場合には理事長等の役員報酬が削減される仕組みがとられておると理解しております。監理団体改革の第一歩として評価できる内容である一方、次年度以降、改善を要すべき点もあるものと考えております。
 まず一点目、経営目標設定の時期に関して伺います。
 今回の平成二十九年度の経営目標の設定は、その年度中である平成二十九年六月から評価委員会が立ち上げられ、検討が行われております。通常、民間企業では、各年度の経営目標の設定は、目標設定の対象となる年度中ではなく、その年度の前に行う場合が多いと考えられます。
 今回の平成二十九年度の経営目標の設定、評価が平成二十九年度の最中に行われた理由を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体は、団体ごとに、当該年度に取り組む内容について事業計画等として策定した上で事業運営を行っております。
 一方、今回ご報告しております東京都監理団体経営目標評価制度に基づく監理団体の経営目標は、事業計画等の中から当該年度に取り組むべき各団体の主要な目標を設定し、都として評価等を行うものでございます。設定に当たりましては、前年度の実績等も考慮しながら、五月に当初目標を都に提出し、六月から八月にかけまして開催された外部有識者で構成されます評価委員会の意見を踏まえ、各団体が必要に応じて経営目標の修正等を行った上で九月に決定したところでございます。
 各団体が定めます事業計画等と本制度に基づく経営目標の設定に時間的な間隔があることについては課題があると認識してございまして、経営目標設定時期の前倒しが可能かどうか検討を行うなど、よりよい制度運用が図られますよう、不断の検証を進めてまいります。

○山田委員 今回の経営目標の設定時期が、監理団体の通常の事業計画等の策定と時間的に間隔があき、対象年度の途中となっていることが課題と認識されているとのご答弁でした。
 目標設定の時期を、対象年度中ではなく年度開始前に前倒しすることで、年度の最初から経営目標に沿った団体経営が行えることになります。来年度以降の見直しの中で検討され、より実効的な監理団体改革が行われることを求めます。
 次に、監理団体の評価方法について伺います。
 監理団体の評価は、評価委員会の専門的知見に基づく意見を踏まえつつ、都が最終的な各団体の経営目標の決定及び団体の経営評価を行う仕組みになっている、そういうふうに理解しております。
 しかしながら、監理団体は、都の行政運営の支援、補完機能を有する都庁グループの一員として位置づけられていますので、都がみずからのグループを自己評価するという側面も有しているように思われるところです。
 都による監理団体の評価が身内への甘い評価となってしまうのではないか、お手盛りの危険性に対して、都としてどのように対処を考えているのか、伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体の経営評価に当たりましては、位置づけや役割が異なる各団体の状況に応じまして、その取り組み状況等をきめ細かく評価していくことが重要でございます。
 こうした認識のもと、今回、評価区分を三段階から五段階にし、よりきめ細やかな評価ができますよう見直しを図るとともに、外部有識者による委員会を設置し、意見を聴取する手法を導入するなどし、民間の経営感覚を生かし、また客観性を高めるなど、評価のさらなる妥当性向上に資する仕組みへの見直しを行ったところでございます。
 平成二十九年度の取り組み実績等を踏まえた団体評価等につきましては来年度行うこととなりますが、評価結果の妥当性向上など、監理団体に対する都民の理解が高まる制度運用となりますよう、適切に取り組んでまいります。

○山田委員 評価区分の詳細化や外部有識者の意見聴取など、既に妥当性向上に向けての見直しが行われてきたとのご趣旨の答弁でした。今後も、より一層、その取り組み、そして、特に運用を強化されていくことを求めていきたいと思います。
 次に、評価委員会に関して伺います。
 監理団体の経営目標設定の妥当性などに関し、外部有識者から成る評価委員会で三回にわたって議論が行われてまいりました。その評価委員会の第二回で、上山委員からは、評価委員の意見の総括についても、あわせて都議会への提出資料とすべきとの意見がございました。
 ところが、今回の総務委員会の報告資料の中には、評価委員の意見書は含まれておりません。その理由を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 本制度は、評価委員会による意見聴取というプロセスを経て定めました監理団体の経営目標や経営評価を都として公表するものでございまして、その最終成果物を都議会にご報告するものでございます。
 評価委員会は、委員会設置要綱に基づき、委員会、資料及び議事録を公開することとしてございまして、都は、委員会開催後、準備が整い次第、速やかにホームページにおいて掲載するなど、経営目標等の決定に至るプロセスについても、適宜、情報公開を行ってございます。
 なお、評価委員会におけます委員の発言は、委員会として取りまとめた結果につきましても、都民に対して情報公開を行うことが必要であるとの趣旨で発言があったものと理解しておりまして、評価委員会意見を取りまとめた冊子につきましても、ホームページにおいて公開をしてございます。

○山田委員 評価委員会の意見書は、都議会への報告資料自体には含まれていませんが、ホームページにおいて、議事録とあわせて公開されているとのご回答でした。
 我々都議としましても、関連する公開資料の確認の努力は続けてまいりますけれども、上山委員から明示的に指摘があったところでもございますので、万が一にも、例えば都議会での質問だったり、追及を避けるために、評価委員会の意見書を都議会への報告資料に含めなかったなどと都民に誤解を与えることがないように、今後とも議会に対する必要十分な資料の提供を求めたいと思います。
 次に、最後になりますけれども、もう一度、評価委員会について伺います。
 ホームページで公開されている評価委員の意見書、私も一通り確認いたしましたけれども、今回の監理団体の経営目標の設定に関して、さまざまな指摘がなされています。
 例えば、目標設定については、団体によって対応レベルが異なり、経営的な観点を踏まえた指標への修正が行われていないものが多く見受けられたため、全団体を集めた説明会や個別関与などの介入や工夫が必要との指摘であったり、都民ファーストの視点が不足している目標設定も多く見受けられ、改善が必要との指摘など、さまざまな指摘が行われております。
 次年度以降の経営目標の設定に当たりましては、これらの評価委員会の意見も踏まえて見直しが行われるものと理解しておりますけれども、このような評価委員会の指摘に対する都としての考え方、対応方針を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体の経営目標の設定に当たりまして、評価委員会からさまざまな意見が述べられており、都として次年度以降の運用改善等に生かしていくことが重要でございますが、当該年度に改善できるものは直ちに生かしてまいります。
 評価委員会におきまして、次年度以降に対応するよう指摘のあった事項を初め、団体の目指す姿や経営課題を十分整理した上で目標設定することや、民間や他の自治体との比較など、次年度の各監理団体の目標設定時に委員会の意見を踏まえた対応を行いますよう、各監理団体及び団体を所管する各局等に必要な働きかけを行ってまいります。
 その他制度全般に関し、いただいたご意見につきましても、必要に応じ、制度所管局であります総務局において検討を行うなど、よりよい制度となるよう、監理団体改革の取り組みの一環として不断の検証を進めてまいります。

○山田委員 評価委員会のご意見を踏まえ、今後、監理団体及び各局と必要な連携を行っていき、改善できるものは直ちに生かしていくとのご趣旨のご答弁でした。
 次年度以降、外部有識者である評価委員会のご意見のご趣旨が十分に反映された見直しが行われる、そのことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○菅野委員長 山田委員の発言は終わりました。

○奥澤委員 私からは、東京都特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する計画についてお伺いいたします。
 もう既に何人かの方からご質問がありましたので、重複しているものに関しては、用意していたものに関しては、なるべく質問しないような形で進めさせていただきます。
 小池知事は、就任後の一年間で、実に九島に足を運びまして、みずからその魅力を再発見し、発信してきました。加えて、東京宝島推進委員会を設置するなど、島しょ振興にかける並々ならぬ強い思いを感じているところでございます。
 都としてはこれまで、東京都離島振興計画に基づき、インフラ整備や医療体制の充実を初めとする生活水準向上に取り組んできたということは重々承知しております。しかしながら、まだ十分な環境が整備されているとはいえない部分もあり、年々人口は減少している、これが現状であると思います。
 看過できない近隣諸国の海洋進出が活性化している現状におきまして、日本の領土、領海を守るためにも、島しょ部に継続的に定住できる環境を整えることは喫緊の課題と考えております。
 本計画によりまして、これまでの離島振興策に加えまして、地域社会の維持を目的とした施策の強化、充実が講じられていく、そのように理解しております。
 その上で、一つ目の質問に入ってまいります。
 従来の振興策の基本となります東京都離島振興計画、こちらは平成二十五年四月に策定された計画であり、策定から四年半が経過しました。
 例えば、不採算を理由に整備の進んでいなかった超高速ブロードバンド環境が、都と村の協力によって進められて、神津島と御蔵島で本年七月からサービスが開始になるなど、目に見える成果が出てまいりました。
 その一方で、空き家バンクを設置して空き家や空き地の有効活用を図ろうとしても、不動産の流動性が乏しい、そういったことで登録が思うように進んでいない、思うようにいかない、そういった例もあるというふうに聞いております。
 本計画においても、KPIなどの数値に基づく成果目標を設定したという点で、大いに評価できるというふうに考えております。しかしながら、過去に倣えば、その達成に向けたフォローアップ、こちらが非常に重要だというふうに考えております。
 そこで質問いたします。目標達成に向けたフォローアップ体制、こちらについて所見をお伺いいたします。特に検証と改善という観点から、よろしくお願いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 これまで都は、東京都離島振興計画に基づく振興策の実施状況につきまして、計画期間は十年間でございますが、毎年度、庁内各局及び関係町村など関係者が一堂に会する離島振興計画推進会議を開催し、情報共有及び意見交換を行うことで、計画の進行管理及びフォローアップを実施してきました。
 今回新たに策定する計画につきましても、その体制を活用し、着実に計画の進行管理及びフォローアップを実施してまいります。会議の場におきましては、関係者からの意見を聴取し、必要があれば、改善のための方策を議論し、実行に移していくこととなります。
 こうした取り組みによりまして、計画の実効性を確保してまいります。

○奥澤委員 これまでの体制を活用しながらフォローアップを行うということで、本計画でも、島ごとに現状、課題、今後の取り組みが記載されております。引き続き、主役であります島民の方々の声を大事にされて進めていただきますよう要望いたします。
 さて、一方で、島しょ地域だけが持つ魅力、いいかえるならば宝物という言葉であらわされるものは、意外と島民自身が気づいていないことというのも多々あるやに感じます。多様なステークホルダーがかかわることで、その価値が再発見されるものと思っております。
 ここで、実は結婚を機に島に移り住んだという方の言葉をおかりしながら、質問に移らせていただきたいと思います。
 住めば都、島の宝に魅了され、私なりに島の活性化に取り組んでおります、しかし、足、つまり交通のことや、家のこと、仕事のこと、悩みや課題は島民一人一人が違う課題を抱えております、その一つ一つに寄り添い、人のぬくもりを感じるような都政を心から願っています、そのようなご意見を伺っております。
 そこで質問いたします。島民の方々が住み続けたいと思える、また、将来、島に移り住みたい、そのように考える方々をふやすためには、より多くの率直なご意見を受けとめる必要があると考えておりますが、所見をお伺いいたします。

○山口多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 計画素案の策定に当たりましては、都はこれまで、庁内各局連携のもと、関係町村の意見を聞きながら計画素案を取りまとめてまいりました。
 そして、現在、島民のみならず、広く都民の声を求めるパブリックコメントを十月十六日までの約一カ月間実施しております。その実施に当たりましては、東京都ホームページを初め、各島の町村役場及び支庁の窓口など、島で暮らす方々が計画素案を閲覧しやすいよう配慮しております。
 今後、パブリックコメントを通じて寄せられたご意見も踏まえまして、十一月に計画を策定する予定でございます。

○奥澤委員 ありがとうございます。パブリックコメントの中には、島民自身の切実な訴え、あるいは課題解決の大きなヒントが隠されていることと思います。ぜひそちらを活用されて、よりよい計画になっていくことを望んでおります。
 最後に、もう一人、島にお住まいの方のお言葉をおかりして、私の意見を述べさせていただきたいと思います。
 こちらは、伝統文化を継承しながら、自然の研究や農業の六次産業化、こういったことに取り組んでおられる方でございます。引用させていただきます。
 ほかの島々とのバランスも大切である、これについては重々わかっております、しかしながら、その配慮が足かせになっているのではないかと感じてしまうときも正直にいってあります、東京以外のこの新法の対象地域になっているところの振興施策がどんどん進んでいるということを見ると、島民として不安は増す一方です、ぜひともスピード感を持って、国と連携した施策の推進をお願いいたします、このような言葉を受け取っております。
 新法によって格差が生まれる、この見方も当然ありますし、この配慮は大切なことだということはわかっております。
 しかしながら、一方で、見方を変えれば、この当該四島が島しょ振興全体を牽引するという考え方もあると思っております。国の特別措置を得られる今、この十年間だからこそ、島ごとの前向きでチャレンジングな取り組みを都としてもぜひ後押ししていただきたい、そのように考えております。
 最後に、誤解なきようにつけ加えますと、本計画を契機に島しょ地域全体の力が底上げされますことを心から願っております。そのような取り組みが一層推進されますことを私の方からも強く要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。

○菅野委員長 奥澤委員の発言は終わりました。
 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 ほかになければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時二十九分散会

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