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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第三号

平成二十八年三月十五日(火曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長加藤 雅之君
副委員長新井ともはる君
副委員長柴崎 幹男君
理事石川 良一君
理事徳留 道信君
理事鈴木 隆道君
おときた駿君
まつば多美子君
木村 基成君
大場やすのぶ君
近藤  充君
小山くにひこ君
小磯 善彦君
秋田 一郎君
清水ひで子君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長中西  充君
危機管理監田邉揮司良君
次長内藤  淳君
理事山手  斉君
総務部長小暮  実君
企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
初宿 和夫君
訟務担当部長和久井孝太郎君
復興支援対策部長菊地 俊夫君
復興支援調整担当部長被災地支援福島県事務所長兼務野口 毅水君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務三木 暁朗君
情報通信企画部長中島  毅君
労務担当部長栗岡 祥一君
主席監察員藤井 秀之君
行政部長西村 泰信君
多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務
佐々木秀之君
区市町村制度担当部長小菅 政治君
総合防災部長矢岡 俊樹君
防災計画担当部長小林 忠雄君
防災対策担当部長小久保 修君
統計部長伊東みどり君
人権部長箕輪 泰夫君
選挙管理委員会事務局局長安藤 弘志君
監査事務局局長猪熊 純子君
監査担当部長副島  建君

本日の会議に付した事件
意見書について
監査事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出 監査事務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第三十八号議案 東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
選挙管理委員会事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出 選挙管理委員会事務局所管分
総務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
・第二号議案 平成二十八年度東京都特別区財政調整会計予算
・第四号議案 平成二十八年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第二十九号議案 東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
・第三十号議案  非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・第三十一号議案 東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第三十二号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
・第三十三号議案 東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
・第三十四号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十五号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
・第三十六号議案 住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るために住民基本台帳ネットワークシステムの都道府県知事保存本人確認情報を利用する事務等を定める条例の一部を改正する条例
・第百四号議案  包括外部監査契約の締結について
・第百五号議案  東京都と神奈川県との境界にわたる町田市と相模原市との境界変更について
・第百六号議案  境界変更に伴う財産処分に関する協議について
・第百十七号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第百十八号議案 都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・東京都における情報通信施策の展開に向けた現状・課題と今後の方向性(素案)について
・平成二十八年度都区財政調整の概要について
・東京都国土強靱化地域計画について
・第三期東京都犯罪被害者等支援計画について

○加藤委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○加藤委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十八年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十八年三月九日
東京都議会議長 川井しげお
総務委員長 加藤 雅之殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月九日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十七日(木)午後五時

(別紙1)
総務委員会
 第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中
歳出
債務負担行為
総務委員会所管分
 第二号議案 平成二十八年度東京都特別区財政調整会計予算
 第四号議案 平成二十八年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算

(別紙2省略)

○加藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局、選挙管理委員会事務局及び総務局関係の予算の調査、監査事務局及び総務局関係の付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより監査事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、監査事務局所管分及び第三十八号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○加藤委員長 これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、選挙管理委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○安藤選挙管理委員会事務局長 去る二月十二日の当委員会において要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の資料、東京都選挙管理委員会事務局が高等学校で実施した選挙出前授業、模擬選挙件数の一ページをお開きください。
 都選挙管理委員会事務局が平成二十七年度に実施いたしました選挙出前授業、模擬選挙の件数を区市町村別にお示ししてございます。
 よろしくお願い申し上げます。

○加藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小山委員 昨年の本委員会の事務事業質疑におきましてもお伺いをさせていただきました十八歳選挙権につきまして、平成二十八年度予算の措置状況と対応についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 選挙権年齢を現在の二十歳以上から十八歳以上に引き下げる改正公職選挙法が本年六月十九日に施行されます。この夏の参議院議員選挙から適用され、都内では新たに約二十四万人の十八歳と十九歳が有権者となります。
 そこで、十八歳選挙権年齢引き下げに伴います平成二十八年度の予算措置状況はどのようになっているのか、お伺いさせていただきます。

○安藤選挙管理委員会事務局長 当局におきます平成二十八年度の選挙啓発関係の予算案では、明るい選挙ポスターコンクールの開催や選挙学習用冊子の作成など、選挙常時啓発普及事務として二千八百七十五万四千円を計上しております。
 また、七月二十五日任期満了の参議院議員選挙につきましては、投票日や期日前投票制度等の周知に要する選挙啓発経費として一億二千六百八十八万七千円を計上しております。この参議院議員選挙時の啓発におきまして、十八歳、十九歳の新たな有権者に向けた対応も行ってまいります。

○小山委員 ただいまのご答弁で、常時の啓発普及事業や参議院議員選挙時におけます啓発で対応されるということでございました。
 しかしながら、この選挙権年齢が変更されますのは、一九四五年以来七十年ぶりのことでもございます。法改正後も、都として、本日ご報告のありました選挙の出前授業であるとか模擬選挙など啓発事業を行ってまいりましたが、本法施行される平成二十八年度、これまでの啓発事業に加えまして、より対象世代に訴求する、フェイスブックやLINEなどのSNSあるいはツイッターなどを活用しまして、制度の普及や投票行動へとつながる取り組みを行っていくべきと考えておりますが、東京都選挙管理委員会の見解をお伺いさせていただきます。

○安藤選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会は、選挙時啓発だけではなくて、教育機関や区市町村選挙管理委員会と連携して行う選挙出前授業、模擬選挙なども通じて若年層の啓発に努めてきたところでございます。
 いわゆる十八歳選挙権は、委員ご指摘のとおり、七十年ぶりの選挙権年齢に関する法改正でありまして、ことしの夏の参議院議員選挙から実現する見込みでございます。若い人たちだけでなく、社会全体がこの十八歳選挙権を認知できるよう、ホームページやSNSなどによる情報の提供などの広報活動を行ってまいります。

○小山委員 ぜひ対象世代に広く訴求をする啓発事業となるように求めておきたいと思います。
 十八歳選挙権年齢の法改正の後に、これは法の不備として、選挙権を持つのに投票ができないという選挙人名簿の登録の課題がございました。
 選挙人名簿の登録に関しては、三カ月以上住んでいる市区町村の住民基本台帳に登録された者が投票できることになっております。十八歳選挙権が実現することになりましたが、引き続き三カ月以上という法律上の条件によって投票できないケースが想定され、貴重な一票の権利が行使されないという事態が発生することが危惧されておりました。
 特に十八歳は、高校を卒業して進学や就職など、新たな住居地へ移動する割合が高い年齢でもございます。
 そこで、改めて国会で審議をされ、法改正されたと聞いておりますが、どのように改正をされ、東京都選挙管理委員会としてはどのような対応を図られたのか、お伺いさせていただきます。

○安藤選挙管理委員会事務局長 今般の法改正は、国政選挙の選挙権がありながら、転居の時期により投票ができなくなることを改め、投票を可能にするものでございます。
 制度的なことですので、若干ご質問と重複して恐縮ですが、丁寧に説明させていただきます。
 いうまでもなく国政選挙の選挙権の要件は、日本国民で現在年齢満二十歳以上、これがことしの夏の参議院議員選挙では十八歳以上になりますけれども、これらに加えて、実際に選挙で投票するには、区市町村の選挙人名簿に登録されていることが必要となります。
 この選挙人名簿の登録要件は、区市町村に転入届の提出後、三カ月以上継続して住民基本台帳に登録されていることとなってございます。
 しかし、ご指摘のとおり、この選挙人名簿の登録日の前に転出した場合は登録されず、一方、転出先においても、転入届の提出後三カ月を経過した後に登録されることから、この間は旧住所地及び新住所地のいずれの選挙人名簿にも登録がなく、この間に国政選挙が実施されると、選挙権がありながら投票できないということになっておりました。
 このふぐあいを是正すべく今般の法改正が行われまして、転出後であっても、旧住所地の区市町村の選挙人名簿に、転出という表示つきでございますが、それで登録することによりまして、旧住所地で投票できることになったものです。
 したがいまして、この夏に予定されている参議院議員選挙におきまして新たに選挙権を得る十八、十九歳の新有権者についても、この春に進学や就職で住所を移した場合、これまでの制度では、選挙人名簿に登録されず投票できない可能性がございましたが、今般の法改正により、旧住所地での投票が可能になったものでございます。
 東京都選挙管理委員会としましては、区市町村選挙管理委員会が参議院選に向けて取り組む選挙人名簿システムの改修や改正法に基づく選挙運営が遺漏なく行われるよう支援してまいります。

○小山委員 これらの改正内容を、十八歳、十九歳の対象年齢層を初め、有権者に広く周知、啓発することは極めて重要だと考えております。ぜひ東京都選挙管理委員会を初め、各市区町村選挙管理委員会とも連携をしていただきまして、選挙人名簿の登録に関する対応が十全に図られることを求めておきたいと思います。
 あわせて、都内には数多くの大学が所在をいたしまして、多くの大学生が住んでおります。旧住所地での投票が法改正によって図られることに加えまして、新住所地での取り組みも検討していく必要があると考えております。
 他の自治体では、新しい有権者も含まれる大学生が投票しやすいように、大学内に期日前投票所を設置する市町村がふえております。
 そこで、都内の市区町村選挙管理委員会が大学内に期日前投票所を設置することについて、東京都選挙管理委員会の見解をお伺いしておきたいと思います。

○安藤選挙管理委員会事務局長 区市町村が設置する期日前投票所で投票することができますのは、その区市町村内に住民票を有する有権者でございます。大学構内に期日前投票所が設置された場合は、基本的に、その大学に在学し、大学のある区市町村内に住民票を持つ大学生が投票できることとなります。都内においては、そのような大学生は少ないと聞いておりまして、実際のところ、都内の大学構内への設置は進んでおりません。
 大学構内への期日前投票所の設置に関しましては、区市町村の選挙管理委員会が、そのような大学生の状況も勘案して、それぞれ地域の実情に応じて、効果やコストの観点を踏まえて判断するものでございます。

○小山委員 ただいまのご答弁の中で、実際、その対象となる大学生が少ないというようなご答弁の内容でございました。
 私も、報道等、幾つか新聞報道などでも拝見をさせていただきましたが、都内で八王子の例が出ておりましたが、八王子市では、約十万人の学生さんが各大学、短大等に通われていらっしゃると。そのうち市内在住者が約二万二千人で、さらに、期日前投票できる住民票がある学生が、そのうち約一万人だということでございました。この一万人をどう見るかということであろうかと思っております。
 確かに、全体、全総数からすると、一万人というのは少ないかもしれませんけども、私はこの一万人ということについては、やはりきちっと対応していくことも必要ではないかなというふうに考えております。
 特に、各市選管などが取り組まれている例として、大学内に期日前投票所を設けることが、もちろん投票行動そのものにもつながること以上に、多くの大学生への普及啓発に、要は投票行動への普及啓発につながっているというようなことも聞いております。
 そこで、ぜひ--ただいま選挙管理委員会の見解をお伺いさせていただきましたが、先般の衆議院予算委員会の総務大臣の答弁にもありましたけども、大学構内へ期日前投票所を積極的に設置するように全国の選挙管理委員会に求めていくというような考えが示されておりました。その中でも、若者の投票環境が向上するので、非常に有意義な取り組みであるということであるとか、あるいは選挙管理委員会には積極的に検討してもらいたいとの答弁があったと聞いております。
 首都圏でも、千葉市や横浜市が、参議院議員選挙に向けて、大学内の期日前投票所を設置する予定とのことでございます。東京都選挙管理委員会としても、都内大学におけます期日前投票所の設置をぜひ検討していただくように求めておきたいと思います。
 これまでお伺いをしてまいりましたさまざまな取り組みや啓発を行い、投票率向上につなげていただきたいと考えております。
 そこで、この夏の参議院議員選挙におけます十八歳、十九歳の投票結果を分析いたしまして、次の選挙での投票率向上へもつなげていくべきと考えておりますが、東京都選挙管理委員会の見解をお伺いさせていただきます。

○安藤選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会ではこれまでも、国政選挙や都議会議員選挙、都知事選挙の執行後、推定の年代別投票率を公表しておりまして、この夏の参議院議員選挙におきましても、年代別推定投票率の公表を予定してございます。
 その中では、十八歳、十九歳の新しい有権者の投票行動はもとより、全ての年代の推定投票率を知ることができますので、こうしたデータについては、投票率向上のための啓発活動に生かしてまいります。

○小山委員 ぜひ十八歳の選挙権年齢引き下げを契機として、若年者のみならず、有権者全体の投票率向上に向けて、東京都選挙管理委員会として十全な取り組みをしていただくよう求めさせていただきまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○おときた委員 私からは、初めに、選挙公報のウエブの掲載についてお伺いをいたします。
 選挙公報は、有権者が投票先を選ぶ上で極めて重要な参考資料であることはいうまでもありません。こちらのウエブ掲載が徐々に完備をされたことで利便性が向上したのは喜ばしいことですが、一方で、この掲載形式がPDFのみ、つまり音声認識ソフトで対応できない画像データになっているため、視覚障害者の方はアクセスができないという状況が生じております。
 次年度は、障害者差別解消法も施行される極めて重要な年であり、選挙における情報バリアフリーにも注目が集まります。
 選挙公報の音声読み上げには早急に対応していくべきと考えますが、こちらの見解と課題を伺います。

○安藤選挙管理委員会事務局長 選挙公報をホームページに掲載することにつきましては、平成二十四年三月二十九日付の総務省通知におきまして、選挙期間中に限るものとされ、改ざん防止の必要性からPDFファイルとすることとの見解が示されております。
 都選挙管理委員会では、その見解に従い、みずから管理する選挙である衆議院議員選挙、参議院議員選挙、最高裁判所裁判官国民審査、都議会議員選挙及び都知事選挙における選挙公報等のPDFファイルを掲載しております。
 ホームページに掲載される選挙公報の内容を読み上げソフトにより音声化し、提供することにつきましては、立候補者の氏名等さまざまな文字情報全てにおいて正確な読み上げが可能か、立候補者が多数となる場合や、公示日または告示日から投票日までの期間が短い選挙において、選挙期間中に正確な音声情報で提供することが可能か、文字数の違いから候補者ごとの読み上げ時間に長短が生じることで立候補者間の公平性に問題が生じることはないか、イラストなど視覚に訴えるものの音声化が非常に困難であることなど、解決すべき課題が多いものと考えてございます。

○おときた委員 確かに、選挙公報にはイラストや図を使用する候補者も多く、どこまでそれを忠実に音声読み上げで再現することができるかなどという点については課題が残ります。
 しかしながら、そもそも読み上げに対応していなければ、得られる情報はゼロになるわけですから、公平性の議論については、できる限り早急に一定の決着をつけ、できるところからでも情報保障の対応を始めることを要望いたします。
 次に、過去の選挙公報の取り扱いについてお伺いをいたします。
 選挙期間中には自治体などのホームページに掲載されているこの選挙公報ですが、従来は、選挙が終わるとともに掲載が終了し、閲覧ができなくなってしまうことが通例でした。これでは、政治家の任期中、選挙のときに掲げた公約を守っているのか有権者が判断することが難しくなりますし、逆に選挙公報を過去にさかのぼって閲覧することができれば、実績と公約を照らし合わせて、次回の投票材料とすることも可能になります。
 こうした過去の選挙公報の掲載については、現状どのような対応になっているのか、状況をお伺いいたします。

○安藤選挙管理委員会事務局長 これまで実施された都選挙管理委員会が管理する選挙の選挙公報につきましては、毎回、選挙の実施後に作成する選挙の記録という冊子に掲載いたしまして、都民情報ルームや都議会の図書館、都内の都立及び区市町村立図書館、区市町村選挙管理委員会等に配布しておりまして、閲覧が可能となっております。
 都選挙管理委員会のホームページに過去の選挙公報を掲載することにつきましては、昨年五月二十二日に、総務省から、次回以降の選挙に係る選挙公報と混同されたり、選挙の公正を害するおそれのない形式で行われるものである限り、差し支えないという見解が示されたことから可能となったものでございます。
 都選挙管理委員会では、現在、都が管理する直近の一回分の選挙における全ての選挙公報についてホームページに掲載しております。

○おときた委員 都が所管する分野に関しては、直近の選挙公報をウエブにて閲覧可能にしているということですが、こうした対応が、残念ながら基礎自治体レベルでは行われていないことがあるようです。
 実際に、私の地元北区のホームページでは、直近の選挙の公報がウエブで閲覧できませんから、こうした対応が少なくとも東京都内では基礎自治体レベルにまで徹底されるように、東京都が指導力を発揮することを要望いたします。
 また、直近だけではなく、より過去にさかのぼって選挙公報を閲覧したいという要望もあります。さきにも述べたように、その当該政治家が現職である限りは、公約の確認のためにも、過去にさかのぼって選挙公約を確認できることは、有権者の判断材料をふやす面で大変有効かと思います。
 紙では常に閲覧が、選挙の記録等で閲覧が可能ということですが、やはり利便性が高いウエブについては、さらにこの必要性が増すと思いますので、この点についての見解をお伺いいたします。

○安藤選挙管理委員会事務局長 都内の区市町村選挙管理委員会に対しましては、先ほど説明した総務省の見解が出された際に、その内容等について、事務局長会や研修会等の場を通じて説明してきておりまして、現在では、都内の多くの区市町村選挙管理委員会が直近に行われた選挙の選挙公報の掲載に取り組み始めているところでございます。
 お話のございました、直近の選挙よりも過去にさかのぼった選挙公報をホームページに掲載することにつきましては、今後行われる選挙の中で、総務省が見解で示した次回以降の選挙に係る選挙公報との混同や選挙の公正を害するおそれの観点も踏まえ、慎重に検討する必要があるものと考えております。
 また、お話の当該政治家が現職である限り掲載するというようなことにつきましては、結果として、個別の候補者や議員が着目される形での管理となる可能性があることから、選挙の公平公正な管理という選挙管理委員会の役割に鑑み、そのような掲載方法は考えてございません。

○おときた委員 確かに、その政治家が次の任期も出馬をするとは限りませんから、公平公正の観点から、個別のケースで掲載を検討するのは難しいということは理解ができます。
 しかしながら、過去三回分あるいは五回分であるとか、期限を決めて掲載することは可能であるはずです。過去の選挙公報を掲載することで、選挙の公正を害することはまずあり得ないと思いますし、混同の可能性については掲載の仕方次第であって、それをいえば、行政の発信する情報の全ては、過去、古いデータとの混同を心配しなければなりません。
 選挙公報の過去掲載については、現行の国のルールで禁止されたものではないのですから、この実現はぜひ前向きに検討していただきたく強く要望をしておきます。
 最後に、投票所の増設についてお伺いをいたします。
 十八歳選挙権を契機に投票所をふやそうとする機運が高まっています。選挙に行かない理由の断トツの一位は、仕事が忙しく時間がないですから、何かのついでに投票ができる環境を整備していくことは、投票率の向上に直結する政策といえます。
 そこで、基礎自治体が期日前投票所、当日投票所をふやそうとする場合、都としてはどのような支援を行っていくのか伺います。
 また、住所によって投票所が指定される当日投票所には制限があるものの、そうした投票制限のない期日前投票所は、特に利便性と投票率の向上が見込めます。ショッピングセンターや大学に期日前投票所をふやしていくというアイデアも出ているところですが、こうしたところに期日前投票所を増設していくに当たり、どのような課題があると認識されているのか、見解を伺います。

○安藤選挙管理委員会事務局長 期日前投票所や当日投票所を増設することは、一般的に有権者の利便性の向上が期待できるものでございます。
 ショッピングセンターや大学に期日前投票所をふやしていく上での課題といたしましては、二重投票防止のための選挙人名簿対照システムをつなぐオンラインの敷設が必要になること、投票所外からの投票用紙ののぞき込みや投票用紙の交換、入場できない者の立入防止など不正行為を防ぐための設備が必要となること、投票所内における投票の秘密の確保、投票管理者及び同立会人が投票所内を見通すことのできる配置の可否、選挙の種類にかかわらず、将来に向けた継続的な施設の使用の可否などがございます。
 これら期日前投票所及び当日投票所の増設につきましては、地域の実情に応じて、効果やコストの観点も踏まえて区市町村選挙管理委員会が判断することになりますが、都選挙管理委員会といたしましては、増設を検討する区市町村選挙管理委員会に対する具体的な増設事例の紹介や助言、あるいは設置に要する経費につきまして、国政選挙の場合は、要した経費についての国への請求及び交付、都議会議員選挙及び都知事選挙の場合におきましては、都からの交付金の交付といった支援を行うことによりまして、区市町村選挙管理委員会の取り組みを後押ししてまいります。

○おときた委員 ご答弁いただきまして、確かに、オンライン環境の整備や秘密投票を保持する環境づくり、また、次年度以降も継続的に使用できるかどうかの継続性などに課題があるということは理解できました。
 加えて、大学などに設置をする場合には、さきにもご指摘があったように、多くの大学生は、その大学所在地の有権者ではない場合もあるなど、その費用対効果に疑問が呈されることも多いようです。
 しかしながら、冒頭述べさせていただいたように、こういった投票所の増設は、有権者の利便性向上に直結をする政策です。我が国の若年層を中心とする投票率の低下は喫緊の課題となっており、この改善には、あらゆる手段を講じて対策をとらなければなりません。
 都は、基礎自治体が投票所を増設する活動を強く後押しし、また、実際に増設がなされた場合は、自治体負担が過剰なものとならないよう、くれぐれも配慮を行い、投票所の増設が全都的に行われていくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○加藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○加藤委員長 これより総務局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第二十九号議案から第三十六号議案まで、第百四号議案から第百六号議案まで、第百十七号議案及び第百十八号議案並びに報告事項、東京都における情報通信施策の展開に向けた現状・課題と今後の方向性(素案)について外三件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小暮総務部長 二月十二日の当委員会におきまして要求のございました七件の資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますけれども、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の一ページをごらんください。東京都地域防災計画の被害軽減と都市再生に向けた目標及び各施策ごとの目標と成果でございます。
 一ページから二ページにかけまして、東京都地域防災計画に記載しております減災目標や、各施策ごとの目標と主な成果を掲げてございます。
 三ページをごらんいただきたいと存じます。防災対策予算の主な事業別執行状況の推移でございます。
 三ページから四ページにかけまして、平成十七年度から二十六年度の防災対策予算の執行状況を主な事業別に掲げてございます。
 五ページをごらんいただきたいと存じます。都及び監理団体における非常勤職員等数の状況でございます。
 非常勤職員等の人数について、局別、団体別に平成二十七年の状況を掲げてございます。
 六ページをごらんいただきたいと存じます。障害者雇用率の推移でございます。
 都の障害者雇用率について、平成二十三年から平成二十七年までの推移を任命権者別に掲げてございます。
 七ページをごらんください。監理団体における障害者雇用率でございます。
 平成二十七年六月一日現在の監理団体における障害者雇用率について、団体別に状況を掲げてございます。
 八ページをごらんください。感震ブレーカー設置率及び区市町村における設置支援制度の状況でございます。
 内閣府が実施いたしました防災に関する世論調査に記載されております感震ブレーカーの全国及び東京都区部の設置率や、平成二十七年十二月一日現在の設置支援制度を実施しております区市町村数を掲げてございます。
 九ページをごらんいただきたいと存じます。都立の大学及び国立大学の入学料及び授業料の推移でございます。
 都立の大学及び国立大学それぞれの入学料及び授業料について、昭和四十五年度からの推移を掲げてございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○加藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○近藤委員 それでは、私から、防災とICT、情報通信施策につきまして何点かお尋ねをしていきたいと思います。
 都は、平成二十六年十二月に東京の防災プランを策定し、首都直下地震対策を推進しているところでありますが、二〇二〇年まであと四年という状況を見据え、プランで掲げた取り組みの進捗や今後の施策展開を中心にお尋ねしていきたいと思います。
 日本は世界でも先進国でありますけれども、その中でも自然災害大国としても有名であります。世界でも有数の大都市であります東京が首都直下地震に備える上で課題となる一つが、火災であります。プランにおいても、火災の発生、延焼の抑制に向けた取り組み、すなわち減災への取り組みについて大きく取り上げているところであります。
 我が都議会自由民主党におきましては、大規模地震から都民の生命を守っていくために、これまで、燃えない、燃え広がらない強靱なまちづくりを進めるよう訴えてまいりました。それに応える形で、都も不燃化促進や延焼遮断帯となる道路整備などを積極的に進めているところであります。こうしたハード対策を、今後も強力かつ着実に推進することが欠かせないと思います。
 一方で、火災を延焼させないためには、地域による初期消火力の強化などソフト対策も非常に重要であり、発災後の初期消火の中核を担うのが、日本の誇る消防団組織でありますし、東京の地域防災力のかなめとなる消防団であると思います。
 我が党はこれまで、都議会における消防団に関する幾多の質疑を通じて、その機能強化を都に強く促してきたところでありますけれども、都は、我が党の要望をしっかり受けとめ、装備機材等に対する支援を通じて消防団の機能強化に取り組んできたことにつきましては、大きく評価をしたいと思います。さらなる環境整備を進めるべきと思いますし、声を大にしてまた要望しておきたいと思います。
 そこでまず、これまでの支援でありますが、本年五月末まででアナログの消防救急無線が使用できなくなるため、多摩地域の各市町村にとっては、消防団用受令機のデジタル化が喫緊の課題でありました。
 都は、この状況に応じて、多摩地域の市町村に対してどのような支援を行ってきたのか、お尋ねをしたいと思います。

○矢岡総合防災部長 稲城市を除きます多摩地域の市町村は、東京消防庁に消防事務を委託しておりますため、活動におきましては、東京消防庁が発信します発災情報が不可欠でございますが、委員がご指摘のとおり、消防救急無線のデジタル化に伴いまして、受令機の配備が急務となってございます。
 そこで、都は昨年度、区市町村防災関連通信整備費補助金の対象にデジタル受令機を加えることによりまして、市町村の整備を促しました。また、今年度は、市町村消防団用デジタル受令機等整備費補助制度を定めまして、未整備の市町村に対する補助を行ってございます。
 これらの取り組みによりまして、東京消防庁からの情報を受信する必要がある全ての市町村におきましてデジタル受令機が配備されるよう、支援を進めているところでございます。

○近藤委員 情報の時代でありますから、その情報を正しくデジタル受令機によって受けるということは、消防団にとっても大変安全、まずスピードアップということで、大変ありがたいことだと思います。さらなる充実をお願いしたいと思います。
 また、事業の執行に当たりましては、おくれのないように、ぜひスピードアップをしていただきたいというふうに申し上げておきます。
 さきの一般質問でも、また予算特別委員会におきましても、我が党の質問に対し、市町村における消防団用の防火服の費用について補助を行っていただけるとの答弁をいただきました。
 これまでの支援を含め、都の支援が消防団活動にどのように効果をもたらしてきたのかをまず伺いたいと思います。

○矢岡総合防災部長 消防団活動への支援につきましては、各市町村の地域特性や活動の実情に沿って実施することが重要でございます。そのため、都はこれまで、市町村消防団における資機材の配備状況調査やヒアリングなどを実施した上で、消防団の現状や地域特性を踏まえて消防団資機材整備を支援してまいりました。
 このことによりまして、バールやハンマーなどの簡易救助資機材や安全靴の整備を進めるとともに、救出救助活動を効果的に実施するためのチェーンソーやコンクリート破壊器具などの工具、組み立て式水槽、ホースなどの消火活動に資する資機材などの整備を促進し、市町村における地域防災力の向上を図ってまいりました。
 今後とも、市町村と連携しながら、地域防災力の中核として欠くことのできない消防団の活動強化に取り組んでまいります。

○近藤委員 ぜひよろしくお願いします。
 消防団は、災害の規模が大きければ大きいほど、その役割は大きいものとなります。さまざまな支援を行うことで消防団の活動を強化していただきたいと思います。
 また、発災時に命を守るためには、建物倒壊や火災の発生に伴う負傷者をいかに迅速に救出するかが鍵になります。しかしながら、都市型災害である阪神・淡路大震災のときの教訓にあるように、地域での助け合いなど、自助、共助による防災活動が重要であることは実災害でも示されておりますし、防災プランの中におきましても、みずからの命はみずからで守る、みずからの地域は皆で守る精神の徹底によって地域の防災力を向上させていくこととしています。
 そこで、自助、共助の訓練などを含む実践的な訓練についてお尋ねをしたいと思います。

○矢岡総合防災部長 都はこれまでも、市区町村と合同で住民参加による訓練を実施しており、平成二十六年度からは、年四回の季節に応じまして、地域の特性を踏まえた訓練を実施してございます。
 今年度の訓練でございますが、春は、五月に八王子市と合同で、風水害を想定しまして、住民の避難訓練に加えまして、障害者等の要配慮者を二次避難所まで誘導する訓練を実施いたしました。
 夏は、九月に立川市と合同で、震災を想定しまして、共助によるバール、ジャッキを用いた救出救助など、実践的な防災体験訓練を実施したところでございます。
 秋は、十月に三宅村、御蔵島村と合同で、火山噴火や津波を想定しまして、島外避難や高台への避難訓練を実施いたしました。
 冬は、先月の二月ですが、千代田区と合同で、多数の帰宅困難者の発生を想定いたしまして、ターミナル駅周辺での企業や集客施設等による帰宅抑制や利用者保護の訓練を実施いたしました。
 各訓練を通じまして、避難計画の作成に向けた検証や、各機関との連携強化の取り組みが進められるなど、地域の防災力強化が図られたものと考えてございます。

○近藤委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
 都としても住民参加型に取り組んでいただいていることは大きく評価をしたいと思います。引き続き、年四回の住民参加型訓練を通して地域の防災力強化に取り組んでいただきたいと思います。
 共助の必要性も大であります。所管は違いますけれども、生活文化局によります地域の底力再生事業の中にも、防災力向上のための地域、町会事業を入れていただいて補助していただいているわけでございまして、こういったことに対しても大きく評価をさせていただきたいと思います。
 このように、地域防災力の向上を目指した訓練は、住民に身近な基礎的自治体である市区町村が実施することになっておりますが、限られた人員、予算の中で、住民の防災力向上につながる訓練を実施することが難しい自治体もあると聞いています。
 地域の防災力を高めるため、広域自治体である都としても、市区町村の防災訓練をぜひ支援すべきであると考えますが、ご所見を伺いたいと思います。

○矢岡総合防災部長 各市区町村におきまして、独自に住民参加による訓練を実施してございますが、都といたしましても、専門知識を有する職員や、実施準備に必要な人員が不足している自治体があることは認識をしているところでございます。
 そのため、来年度からは、市区町村の防災訓練につきまして、より多くの住民参加や住民の防災力の向上を図ることを目的に、希望する自治体に対しまして、防災士の資格を有する経験豊富な防災訓練アドバイザーを派遣いたしまして効果的な訓練モデルを提示するなど、市区町村の防災訓練の企画、運営、実施を支援してまいります。

○近藤委員 これまで、防災プランに掲げる取り組みにつきまして質問させていただきましたけれども、こうした各種取り組みの進捗を定期的に把握し、さらなる取り組みの充実強化につなげていくことが非常に重要であると考えます。こうした点は、昨年の第一回都議会定例会の予算特別委員会における我が党の締めくくり総括質疑の中でも、都にただしたところであります。
 一方で、今年度末に計画期間が終了する震災対策条例に基づく事業計画につきましても、見直しに向けた検討を進めていると聞いています。条例に基づく計画づくりを進めることは重要でありますが、防災プランでも、震災対策についての取り組みをしっかりと盛り込んでおり、同じような計画を改めてつくるよりも、今なすべきことは、いつ来るかわからない首都直下地震に備え、施策を着実かつ確実に前に進めていくことであります。それこそが東京の安全・安心を確保し、我が党が掲げる世界で一番の都市の実現に寄与するものと考えます。
 都民、企業、行政の取り組みをまとめた防災プランを軸に、事業計画と連動を図るなどして、全庁を挙げて首都直下地震対策をしっかりと推進していくことが重要と考えますが、ご所見を伺いたいと思います。

○小林防災計画担当部長 首都直下地震等から都民の生命、財産を守り、首都機能を維持していくためには、予防から応急復旧に至るまで、備えるべき事前の取り組みをスピード感を持って推進していくことが重要でございます。
 こうした認識のもと、平成二十六年十二月に東京の防災プランを策定いたしまして、二〇二〇年を目標に、その達成に向けた各種取り組みにつきまして、平成二十九年度までの具体的な工程とともにお示ししたところでございます。
 二〇二〇年まであと四年という中で、プランに掲げます目標の実現に向けまして、ご指摘の趣旨を踏まえ、今後、防災プランを東京都震災対策条例に基づく震災対策事業計画と位置づけ、都が実施する各種事業を取りまとめる方向で検討を進め、震災対策にかかわる取り組みを全庁を挙げて着実に推進してまいります。
 また、防災プランで掲げます取り組みの進捗状況につきまして、自助、共助の取り組み状況とあわせ、毎年公表してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、首都直下地震等の震災対策について、その進捗を明らかにした上で、施策を迅速かつ着実に展開してまいります。

○近藤委員 それでは、次に、東京都における情報通信施策の展開について何点かお尋ねをしたいと思います。
 今日、都内ほぼ全域で超高速ブロードバンドや携帯電話網の整備が完了し、若年層を中心に普及が進むスマートフォンやタブレット端末を用いて、いつでもどこでも求める情報やサービスを入手することが可能になりつつあります。
 この流れは、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けて、ますます進んでいくと予想されることから、こうした時期を的確に捉え、社会全体の情報通信環境の向上を図ることが、都民サービスの向上や新たな価値の創造に向けた基盤の整備へとつながり、今後のレガシーとなると考えます。
 そこで、まず、今般、東京都における情報通信施策の展開に向けた現状・課題と今後の方向性の素案を取りまとめた意図について伺うものであります。

○中島情報通信企画部長 進歩を続けるICTは、多種多様なニーズに応じた個別具体的なサービスの提供を可能にし、都民生活の質の向上やさまざまな行政課題の解決に向けて、有効な手段の一つとしての役割が期待されるようになってきております。
 また、インターネット、スマートフォンを含む携帯電話などのように、今や都民のライフスタイルの一部として生活に溶け込んでいるものもあり、ICTは、今後の都市づくりを考える上で重要な要素の一つとなっております。
 そこで、今般、都民生活の質のさらなる向上を目指し、ICTの技術動向や都の取り組み等を調査し、全体的な総括を行った上で、今後のICT利活用の取り組みの方向性を報告書に取りまとめたものでございます。

○近藤委員 ただいま答弁に出てきましたICT、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーでありますが、これは進歩が著しく速いものであります。さまざまな社会的課題を解決するかなめとして役割が大きく期待をされるようになってきましたが、一方で、その急速な進歩に伴う課題についても目を向けなくてはなりません。
 ICTの導入を検討する際には、技術動向のみならず、その技術が確かに実用化されていくか、費用対効果は適切かといった点も十分に考慮していく必要があると思います。いわばアクセルとブレーキの両方を踏み分けながら、活用していくか否かを判断することが重要であると思います。
 そこで、改めて、今般公表した本報告書の基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。

○中島情報通信企画部長 ICTの利活用に当たりましては、導入、運用に要する経費が大きいことや、進歩のスピードが速いことから、導入した技術が早期に旧式なものとなるおそれがあるといったことに留意していくことが必要でございます。
 本報告書では、こうしたことを都庁全体で共有するため、全庁にまたがるICT利活用の基本的な考え方を、ご指摘のように、ICTの有効性や妥当性などの視点を基軸に据えて、有効かつ適切、さらに安全をキーワードに整理し、取り組みの考え方として示しております。

○近藤委員 本報告書におきましては、幾つかの技術について、都庁における標準的な仕様や運用ルールなどを定めた東京都版の導入・利活用モデルがまとめられています。都が導入を進める技術につきましては、モデルという形で明らかにすることは、同様の取り組みを進めるほかの自治体の参考となることが期待できます。こうした取り組みを進めることが社会全体の情報通信環境の向上へとつながると考えます。
 今回、モデルとして示されたオープンデータの推進は、国において平成二十四年度から取り組みが本格化されているものでありますが、どのようなデータが必要とされているのかわからない、効果、メリットがわからないなどの理由から、地方公共団体ごとに取り組みに差異があるのも現状であります。
 このモデルでは、都が現在試行的に進めているオープンデータの取り組みの拡充に向けて、公開するデータをふやすことを優先しつつ、データの形式や整理、オープンデータ利活用促進策の実施を検討していくとしていますが、こうした取り組みの推進に当たっては、住民に身近なデータを持つ区市町村との連携が重要になってくると考えます。都の取り組みについてお尋ねしたいと思います。

○中島情報通信企画部長 オープンデータの推進は、公共データの価値の高度化を通じて、官民それぞれの立場から住民生活の利便性の向上を目指す取り組みであり、データ整備に当たりましては、住民の生活に身近なデータを多く有する区市町村と連携していくことが重要でございます。
 こうしたことを踏まえまして、平成二十八年度には、データの公開対象や公開基盤の整備における連携のあり方につきまして区市町村との協議を進めるほか、効果的なオープンデータの利活用促進策について検討をしてまいります。

○近藤委員 区市町村との連携や協議や、オープンデータ利活用に向けた検討など、精力的に取り組みを進めていることはわかりました。ぜひ一つお願いをするとすれば、安全性であるとかセキュリティーといった問題にも目を向けていただきたいと思います。
 オープンデータの取り組みは、住民の利便性向上や地域経済の活性化など、さまざまな効果が期待できるものもあり、引き続き積極的に取り組んでいっていただきたいと思います。
 ICTの分野は、技術革新のスピードが速く、次から次へと新しい技術が生まれてくるため、進行管理をしっかりと行い、新たな技術への対応をしていただかなければ、都庁全体で整合のとれた取り組みは行えないと思います。ぜひお願いをしたいと思いますが、都の取り組みをお尋ねしたいと思います。

○中島情報通信企画部長 本報告書に掲げた基本的な考え方に沿った取り組みの実効性を確保していくためには、進歩が著しいICTの技術動向を的確に捉え、施策に反映させていくことが必要不可欠でございます。
 このため、全庁横断的な会議体におきまして、利活用の状況について進行管理を行うほか、今後導入を進める新たな技術について、必要に応じテーマごとに検討会を設け、新たな東京都版ICT導入・利活用モデルを構築することを通じて、都庁全体で整合のとれた取り組みを進めてまいります。

○近藤委員 ぜひよろしくお願いします。
 近年、ICTは飛躍的な進歩を遂げ、あらゆる領域において活用されるようになりました。都におきましても、ICTの持つ特性を十分に理解した上で、さらなる都民サービスの向上を目指して、業務改善におきましても、政策実現におきましても、ICTを積極的に活用していっていただきたいと思います。
 局長の決意をお尋ねして、私の質問を終わります。

○中西総務局長 少子高齢社会が進展する中で一層の都民サービスの向上を実現していくためには、適用領域が広がっておりますICTを、従来の業務改善の取り組みに加え、都民生活の質の向上に向けた取り組みにおいても積極的に利活用していくことが重要でございます。
 そこで、今般、今後の都政運営におきますICT利活用に関する取り組みの考え方と、これを踏まえました具体的な取り組みとして、都が導入を進めるそれぞれの技術ごとにICT導入・利活用モデルを報告書にまとめ、広く内外に公表することといたしました。
 今後、総務局が率先いたしまして各局に横串を刺し、都政運営においてICTを有効、適切、安全に利活用していくことを通じて東京の情報通信環境の向上を図り、都民生活と都政のさらなる充実、発展を実現してまいります。

○小磯委員 防災対策についてお伺いをいたします。
 首都直下地震等大規模な災害が発生したときの東京都の都庁職員の皆さんの初動体制の充実強化について質問いたします。
 いわゆる都庁に集まる職員の方、そしてまた、それこそ災害は現場で起きているんだということで、都庁職員の方が居住する地域の自治体を援助しながら、その現場でいわゆる応急業務に携わる人、そういう職員の方をしっかりと、それぞれの役目を明確にしておくということが大事だというふうに思います。
 そして、居住する地域で、その自治体の応急業務を行う方々のことを現地機動班というわけでございます。この現地機動班については、私も予算特別委員会などでたびたび取り上げてきたわけでございますけども、まず、現在の現地機動班の規模、そしてまた、その活動場所についてお伺いしたいと思います。

○矢岡総合防災部長 現地機動班は、職員の人事異動や転居情報を適時反映させた上で、約三千五百人を現在指定してございます。
 また、現地機動班が活動する主な拠点といたしまして、内地の市区町村庁舎五十三カ所を初め、清掃工場二十一カ所、都立公園十一カ所、そのほか、都庁舎、立川地域防災センター等を指定してございます。

○小磯委員 この都庁職員の中で、現地機動班に指定をされている方が三千五百名いらっしゃるということでございます。そういった方々が、いわゆる区市町村の庁舎、そして都立公園、清掃工場などで活動するということでありますが、改めて、現地機動班の位置づけとその役割についてお伺いします。

○矢岡総合防災部長 現地機動班は、大規模災害時における職員配備区分の一つでございまして、都の災害対策本部のもとで、あらかじめ指定する拠点に参集し、発災からおおむね七十二時間、主に人命救助のための応急対策業務に従事する役割を担ってございます。
 具体的には、市区町村の災害対策本部で被害情報の収集などを行いまして、都の災害対策本部との情報連絡を行います。また、警察、消防等の宿営地、現地指揮所となる清掃工場や自衛隊のベースキャンプ地となります大規模公園などでは、各部隊の活動場所の確保や活動状況等の情報を収集しまして、都の災害対策本部へ情報連絡することとしてございます。

○小磯委員 二〇一三年の三月二十五日に予算特別委員会で質問したときに、都内区市町村との通信連絡をしっかりと確保して、的確な被害情報を把握するためにどういう取り組みがあるかと、こんな質問をしたときに、当時の総務局長が、現在、被害状況や必要な救援物資の迅速な把握のために、各市区町村に都から連絡員を派遣する体制についても検討しているというような答弁がございました。
 この現地機動班の区市町村の被害情報の収集、そして救助部隊の活動状況の把握などが、応急対策業務を推進する上で重要な役割を担っているということが確認できたわけでございますけども、この現地機動班が円滑に活動するための環境整備が大変大事でございます。これをしっかりやっていくべきと考えますが、見解を伺います。

○矢岡総合防災部長 現在、現地機動班が参集する拠点に、都本部との通信手段としまして、防災行政無線機やヘルメット、ロープなどの資機材をあらかじめ配備いたしまして、安全かつ効率的な活動ができるようにしてございます。
 また、発災時に的確な対応がとれますよう、参集拠点及び活動拠点となります百十八カ所につきましては、拠点ごとに詳細な活動マニュアルを今年度作成したところでございます。

○小磯委員 そういう詳細な活動マニュアルを初め、また無線機、そして備品などを整備していることは理解したわけでございますが、何といってもこの現地機動班は、本当に人でございますので、とにかくそのマニュアルをもとに実践的に活動できるように、やっぱり常日ごろの訓練というのが大変大事になってくるんだろうと、こう思います。その取り組みをお伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 平成二十六年度に、現地機動班の制度や業務概要等の基礎的な付与及び意識啓発を目的にしまして、都庁内メールを活用しました研修を全員対象に試験的に実施いたしました。
 今年度は、その成果を踏まえまして、正式な研修といたしまして、eラーニング研修を悉皆で実施したところでございます。
 さらに、各拠点での実質的な責任者となります班長約三百五十名に対しまして、的確な指揮がとれるよう、実務的な研修も本年一月に実施したところでございます。

○小磯委員 これまで、さまざまな環境整備、そして訓練を行っていることは高く評価をしたいというふうに思います。
 その上で、この初動対応を行う現地機動班に対して不断の意識啓発を行うことが重要であるというふうに思っております。
 といいますのも、例えば各区市町村で災害対策訓練を行う、市民も一緒にそういう防災訓練を行う、こういったところにそういう現地機動班の方々も行って、現地機動班が担う役割をそこで訓練するとか、また、区市町村の防災部長とか防災課長とか、こういった方々も人事異動があるわけです。こちら側の現地機動班の班長さんもまた人事異動があるわけで、ともに人事異動のあるときは、そういった担当の方のところに挨拶に行って、本当に顔見知りになっている、そういったことも大変大事なんじゃないかな、こういうふうに思うわけでございます。
 それともう一つは、それこそ現地機動班に区市町村の防災担当がどういったものを--ここの市とここの市では、やはり要望するものが異なると思うんですね。それを現地機動班に、基本的な業務はもちろんのことでございますけども、それに上乗せして、いわゆるそれぞれの市町村でどういうことをやってもらいたいか、こういったことの意見聴取も常日ごろやっておくべきじゃないかな、こう思うわけでございますが、見解を伺います。

○矢岡総合防災部長 これまで、現地機動班全員を対象としましたeラーニング研修や班長研修など、拠点ごとの活動マニュアルに基づきます応急対策活動が的確に行えるよう、必要な知識習得の充実に取り組んできたところでございます。
 今、先生ご指摘の各市町村との顔の見える関係というところも含めまして、今後とも、現地機動班の訓練、研修を繰り返し実施しまして、職員個々の習熟度を高めることで初動体制の強化を図ってまいりたいと思います。

○小磯委員 優秀な都の職員の方が、それぞれの区市町村にきちっと現地機動班ということで配備をされている。それだけで、市民、都民にしてみると、大変な安心感というか、防災に対する安全向上という意識が大変高まると思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 それから、帰宅困難者について質問いたします。
 東日本大震災から五年が経過して、新聞、テレビでもいろいろと一時滞在施設の確保について報道がされております。現状、受け入れ人数が二十五万五千人にとどまっており、行き場のない帰宅困難者九十二万人に対して三割未満の状況である、いまだ道半ばと、こういう報道がされております。
 この背景にはさまざまな課題が挙げられますが、二次災害などによって帰宅困難者が負傷した際の施設管理者の損害賠償責任を懸念して一時滞在施設の提供に二の足を踏む民間事業者が多いことも、その要因の一つであるということでございます。
 昨年八月に東京商工会議所が発表した調査においても、災害時の損害賠償責任が事業者に及ばない制度の創設により民間一時滞在施設の数が増加すると回答した企業が、実に九四・五%にも及んでいるわけでございます。このように、事業者の責任を回避する制度の整備は急務ということでございます。
 そこで、これら民間事業者の損害賠償責任に対して、都はこれまでどのように取り組んで、具体的にどこまで進捗をしているのか、お伺いいたします。

○小久保防災対策担当部長 都は、昨年一月以降、有識者等の意見を伺いながら、月一回以上のペースで国と協議を重ねております。
 この中で、都は、事業者免責に係る法制度整備を主張し、さまざまな具体案を提示するなど精力的に働きかけを行っており、国も事業者免責の必要性については理解を示しております。
 しかしながら、法改正の実現に向けては、対象施設をどこまで広げるかなど検討すべき課題が多いことから、まだ結論には至っておりません。
 都としては、民間事業者が憂いなく一時滞在施設を提供できるよう、引き続き国との協議を全力で進めてまいります。

○小磯委員 二〇一二年十一月に、都は、発災時の損害賠償責任が事業者に及ばない制度の創設を国に提案要求したということでございます。三年三カ月がたっているわけでございますけども、都としてはかなり一生懸命、国と折衝、協議を進めているということだと思うんですけども、三年たってまだ具体的な結論に至っていないということで、ここの部分をしっかりやることで一時滞在施設をしっかり都内にふやしていくという一番大事な部分でございますので、さらに拍車をかけて国との折衝をしていただいて、お願いしたいというふうに思います。
 もう一つの課題は、一時滞在施設のいわゆる帰宅困難者を受け入れるスペース、そしてその運営要員、こういったものが足りないという事業者の声も聞きます。また、備蓄についても、従業員の備蓄に加えて帰宅困難者用の備蓄を備えるということは、事業者にとってはかなりの負担であると、こういうわけでございます。
 一時滞在施設の拡大のために、これら民間事業者の共助の取り組みが広がることが不可欠でございます。東京都は、事業者が抱えるこうした課題の解決にしっかりと取り組んでいただいて、一時滞在施設の必要性についての普及啓発を含め、事業者に寄り添った施策を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○小久保防災対策担当部長 都は、一時滞在施設の設置者に対し、備蓄品購入費の六分の五を補助する事業を継続しており、本年度からは、備蓄補助の対象品を見直して、制度の利便性向上を図っております。
 また、帰宅困難者の受け入れに付加的に必要となるスペースや備蓄倉庫などの整備を国とともに支援する新たな補助制度を本年度開始いたしました。
 さらに、ポスターやデジタルサイネージを使ったPR、講演会の実施など普及啓発を図るとともに、一時滞在施設の開設や安全確認に係るアドバイザーを派遣し、事業者の不安を払拭するよう努めております。
 今後とも、都は、スペースや要員の不足など事業者の抱える課題を丁寧に聞き取りながら、その対策を検討するとともに、普及啓発の充実を初め、実効ある取り組みを進めてまいります。

○小磯委員 既成の概念にとらわれず、東京都が実践的な支援を推進していこうとする姿勢は理解できたところでございます。事業者免責とあわせて、一日も早く民間事業者が進んで一時滞在施設を提供できるよう、全力で取り組みをお願いしたい、このように思います。
 続きまして、地球観測衛星「だいち二号」の活用についてお伺いをいたします。
 大規模災害時における被災状況の迅速な把握というのは、救助救援活動に欠かすことのできないものでございますが、被災地域が広範囲に及ぶ場合、その確認は困難をきわめます。
 我が党はかねてより、広範囲の被災状況を夜間や悪天候時でも一括して確認できるJAXAの地球観測衛星「だいち二号」の活用推進を訴えてきたところでございます。
 この衛星に関して、災害時に東京都が活用できる機能、これがどのようなものがあるのか、また、東京都とJAXAとの間で、現状どのような協力関係が構築されているのか、お伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 「だいち二号」は、平成二十六年五月にJAXAによって打ち上げられた地球観測衛星でございます。この衛星は、観測手段といたしまして、可視光ではなくレーダーによる電波を用いるため、悪天候時や夜間でも画像取得が可能であります。また、高度が高いことから広範囲に観測を行うことができます。
 これらの特徴から、山地の奥深くにおける土砂崩れや湾岸における油流出、あるいは液状化等の状況把握に適していると考えられます。
 一方で、地球周回軌道衛星であることから、日本上空での撮影が可能になるのは十二時間に一度でありまして、また、レーダーで得られた情報を画像化するのに一時間程度を要するところでございます。
 このような中、都は、平成二十六年八月にJAXAと協定を締結いたしまして、災害に対する「だいち二号」の緊急観測体制を構築いたしました。その後も、「だいち二号」による試験的に観測された画像の提供を受けるなど、JAXAとの協力関係を継続しているところでございます。
 引き続き、映像や画像情報収集手段として、高所カメラやヘリコプターによる映像などとともに、衛星画像も複合的に活用しまして、災害時の情報収集に役立ててまいります。

○小磯委員 この「だいち二号」によって、いわゆる山地の奥深くにおける土砂崩れ、また湾岸における油流出、また液状化の状況把握というのは、大変大事な災害状況の把握だというふうに思っております。
 こういう広域的な災害状況の把握ということで「だいち二号」が使われているわけでございますが、十二時間に一回というのは、日本の「だいち二号」が十二時間に一回。でも、いわゆる地球観測衛星というのは、海外の観測衛星も飛んでおります。そういったところの協力をJAXAから得ることによって、それは数時間に、もっともっとその時間が縮まるわけでございますので、そういったところまで、ぜひご検討をお願いしたいなというふうに思います。
 そしてまた、今、ドローンという新しい機器ができておりますけども、ああいったものによって、このJAXAの「だいち二号」は広域的な、でもドローンになると、またすごく近いところでの災害の状況把握といったことも可能になってくると思いますので、そういったところの検討もぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、続きまして、旧立川政府倉庫についてお伺いをいたします。
 先日、旧立川政府倉庫にお伺いをいたしまして、全体を一通り見させていただいたところでございます。少し古いけども立派な施設でございまして、これが五年以上も放置されていたということは残念なことでございますけども、この施設をしっかりと活用して、広域防災拠点として機能させるべきとの思いを強め、現場を後にしたわけでございます。
 さきの代表質問で、市町村も倉庫を活用すべきという都議会公明党の提案に対しまして、適切に対応していく旨の答弁をいただきました。
 百聞は一見にしかずで、市町村の防災担当者などの方々に現場に集まっていただいて、実際に見てもらう機会を設けることも必要ではないかなと、こう思うわけでございますが、見解をお伺いいたします。

○小林防災計画担当部長 市町村におけます、お話の旧政府倉庫の活用に向けては、本年一月末から二月上旬に開催いたしました市区町村防災担当者との意見交換の場におきまして、都から倉庫の概要について説明し、ニーズの把握を目的とした調査を実施いたしました。
 その結果、倉庫周辺を中心に複数の市町村から、備蓄の充実や訓練、普及啓発それぞれにつきまして前向きな回答をいただいたところでございます。
 今後、四月に実施いたします市町村が開催する防災担当者会議で、活用希望のない市町村も含めまして施設見学の実施についてご案内し、実際に倉庫を見ていただく予定をしております。この見学を踏まえまして、より具体的な活用内容や利用面積など、詳細について引き続き協議、検討してまいります。

○小磯委員 丁寧にご説明いただいて倉庫のよさをアピールしていただき、一つでも多くの市町村に活用してもらえるよう取り組んでいただきたいと思います。
 この倉庫は都民を守るための施設でありまして、都が取得した目的を達するために、都民に最も身近に接する市町村に活用してもらうものであると思います。市町村に対しては無償で活用できるよう検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○小林防災計画担当部長 使用料の減免につきましては、個々の事案ごとに、使用目的の公共性、重要性及び都の事務事業に及ぼす効果などを踏まえて決定されるものでございます。
 ご指摘も踏まえまして、今後、市町村の活用内容を確定させていく中で、使用料につきましても、財務局とも協議しながら検討してまいります。

○小磯委員 この使用料の減免と、やっぱり免除まで、しっかりと考えていただくということで検討していただきたいというふうに思います。難しい課題もあるかもしれませんけども、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 また、施設を見たときに、屋上に太陽光パネルを設置できるのではないかなと、こう思ったところでございます。後で、環境局が推進している太陽光ポテンシャルマップを見たところ、ちょうど旧立川政府倉庫は、こういうふうに適マークなんですね。オレンジ色が適しているというマークでございまして、オレンジ色がついておりました。
 そんなことで、太陽光発電は、電気代の節約、省エネに加え、蓄電池を利用すれば、停電時でも電力が確保されます。防災拠点として活用するために必要な設備ではないかなと考えております。
 もしこれを、いわゆる固定価格買い取り制度で運用しますと、敷地面積が二万三千平米、仮にその四分の一の五千平米を太陽光パネルを設置するといたしますと、大体千キロワットということでございます。千キロワット掛ける二十四時間掛ける三百六十五日掛ける、二十八年度の買い取り制度はキロワットアワーで二十七円ですから、二十七掛ける発電効率で一〇%といたしますと、大体年間二千三百万円、固定価格で買い取りをしてもらえるということになります。
 これが二十年間ですから、大体四億六千万、四億円ぐらいになるという話であります。設置費が大体二億円ということなので、二十年で二億円収入があるという、単純にこういう計算ですけど、半分の大きさでも大体一億円の収入になるということでございます。
 ただ、ここは、総務局がある意味では初めてこういう倉庫を買ったということで、この倉庫の上をしっかり太陽光、非常発電という位置づけで、停電のときに明かりをともしたり、また携帯電話の充電に使っていただいたりとか、そういう活用の方がいいかもしれませんけども、こうした太陽光発電の設置を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○小林防災計画担当部長 太陽光発電の設置につきましては、ご指摘の効果が期待できます一方で、屋上の耐荷重や費用対効果の検証などの精査が必要となってまいります。
 今後、倉庫の活用や設備改修の内容を確定させていく中で、あわせて検討してまいります。

○小磯委員 最後に、今、近藤委員の方からもございましたが、消防団の支援についてお伺いいたします。
 大規模災害発生時の被害をできるだけ抑制していくためには、地域防災力のかなめである消防団が担う役割が大変大きいわけでございます。
 一方で、消防活動には危険が伴うため、団員の安全確保が重要な課題でございます。さきの東日本大震災で、消防団の方が死者、行方不明で二百五十四名ということでございました。そういった意味では、本当に、常日ごろ都民の安全を守っていただいている消防団の皆さんの安全確保というのは大変重要な課題でございます。
 そこで、多摩地域の消防団に対する支援について、特に安全面への配慮の観点から、これまでどのように取り組んできたのか、また、来年度はしっかりとまた取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 都は、広域自治体として設置しております東京都消防訓練所におきまして、多摩地域の消防団員の教育訓練を行ってきておりますが、平成二十五年度からは、従来のカリキュラムに加えまして、救助科研修も実施しております。
 なお、この研修におきましては、まず、団員自身の安全の確保について指導した上で、救出救助活動のための資機材を使用しており、消防団活動に当たっての安全確保の重要性について意識づけを行っているところでございます。
 また、装備の面でも、消防団員の安全を確保するため、これまで、安全靴を初め、ケブラー手袋や防じん眼鏡などへの補助を実施し、整備を支援してきておりますが、来年度は防火服の整備に対しまして補助をしてまいります。
 このように、技能向上と装備充実の両面におきまして多摩地域の消防団を支援しまして、地域防災力の向上を図ってまいります。

○小磯委員 来年度は、防火服の整備に対する補助を行うということでございます。この取り組みによって、具体的な効果についてお伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 防火服は、消火活動を行う消防団員にとって必要不可欠な装備品でありまして、いずれの消防団にも配備されているものでございますが、この防火服は、近年、軽量化が進むとともに、耐熱性などの機能が向上したものが開発されてきております。
 各市町村におきましては、最新型の防火服への切りかえを図っているところもある一方で、旧来型の防火服での出動をされている団もあると聞いております。そのため、来年度は防火服の更新費用に対する補助事業を実施しまして、機能性にすぐれた防火服の普及を促進しまして団員の安全を確保するとともに、機動力の向上を図ってまいります。
 こうした取り組みによりまして消防団の活動を支援し、地域における防災力を高めてまいります。

○小磯委員 平成二十三年三月十一日に東日本大震災が発生して、平成二十五年十二月に消防団等充実強化法の施行があり、そして、平成二十六年二月に消防団の装備の基準の見直しと、こういったことが国において図られたわけでございます。
 総務局によります多摩地域の消防団員へのさまざまな支援というのは、実は本当に地域の消防団員の皆さんは感謝をしているところでございます。そういった意味で、これからもしっかりとその取り組みをよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。

○徳留委員 首都直下の大地震の際の重要な震災対策となる感震ブレーカーの普及啓発、設置促進にかかわって、さきの代表質問への答弁も踏まえて質問をいたします。
 国の報告書である大規模地震時の電気火災の発生抑制対策の検討と推進についてでも、大地震の地震火災、電気火災の防止にとって、感震ブレーカー等の設置の重要性が明確にされました。
 代表質問でも、消防総監や総務局長から重要性や有効性についての答弁があったように、感震ブレーカー等の本格的な普及啓発、設置の推進が求められています。防災ブックにも明記をされ、広く都民にも啓発、普及が始まっています。
 そうした中で、ようやく都内では、初めて自治体レベルでも足立区、世田谷区などが取り組みを開始し、品川区、杉並区、文京区などが来年度から取り組みを計画しています。
 大震災時に住宅の倒壊や火災発生が心配され、重大な被害が予想される中で、木造住宅密集地域を中心に、感震ブレーカーの普及、設置の取り組みにおいても、二十三区の特別区長会も、国への要望書において、感震ブレーカーの配備に関する補助制度の創設が要望されています。
 しかし、最大の問題は、感震ブレーカー等の普及、設置の重要性、有効性が強調されているにもかかわらず、なぜ本格的に実際の普及、設置が進まないのかという問題です。この問題を解決することが極めて重要だと思います。
 資料要求でいただいたお手元にある感震ブレーカー設置率は、二年前の内閣府が行った世論調査では、全国で六・六%、東京都区部では八・一%にとどまっています。その後の若干の前進はあると思いますけれども、直近に首都直下型地震が想定されるもとで、余りにも少な過ぎる設置状況ではないかと思います。
 これについて、内閣府は、感震ブレーカーの普及がこれまでなかなか進まなかった主な要因として一番最初に挙げられているのが、大規模な地震火災の出火原因の半数以上が電気に起因するものであること、また、感震ブレーカー等の必要性がそもそも知られていないこと、二つ目には、感震ブレーカー等の必要性を理解した場合であっても、分電盤に設置するタイプの感震ブレーカー等は比較的高価であり、各家庭で実際に設置するまでには至っていないこと、三つ目が、例えば家具の転倒防止は、自身や家族の身の安全を守る効果を認識しやすいが、電気火災の予防効果が実感しづらいことなどを挙げています。
 この間、国や専門家の研究調査によって、阪神・淡路大震災や東日本大震災における地震火災の出火原因の確認がされたもののうち、六割、七割が電気火災、特に停電回復後の電気火災だったことが明確になっています。阪神・淡路大震災から二十一年目のことし一月のNHKでの特集番組でも強調されておりました。
 しかし、こうした電気火災、通電火災の仕組みと、その防止に有効な感震ブレーカー等については、多くの住民にはいまだに十分に浸透していないという状況にあることが大問題です。だからこそ、行政の側が認識を改めて、周知不徹底の現状を打開するイニシアチブを発揮して、広く住民に浸透させることが不可欠だと思います。
 質問ですが、都として、感震ブレーカーの普及、設置の現状を打開して、都内の木造住宅密集地域などを中心に一気に普及、設置を促進する上で重要な指摘である感震ブレーカー等の普及がなかなか進まない要因について、都はどのように認識されているのでしょうか。

○小林防災計画担当部長 なかなか普及が進まないということにつきましては、先ほどご紹介にありました国の報告書にも記載されておりますとおり、電気火災の発生、指摘どおりでございます。
 この報告書によりますると、電気火災の発生抑制に当たっては、感震ブレーカー等の普及のみならず、漏電ブレーカーや転倒時自動電源遮断装置を備えた電気ストーブなどの普及等の取り組みもあわせて行うことが電気火災の発生抑制効果をより高めるとしているところでございます。
 都といたしましては、感震機能つき分電盤等や漏電遮断器などの普及啓発、消火器等の設置など出火に至った場合の初期消火力の強化など、災害時の出火抑制対策を推進するとともに、木造住宅密集地域の改善や延焼遮断帯となります特定整備路線の整備など延焼防止対策を多重的に推進することで、火災に伴う人的、物的被害の軽減が図られるものと思っておりますし、この取り組みを進めてまいります。

○徳留委員 私が質問した核心は、今答弁であった、電気火災の発生抑制に役立つさまざまな器具の普及、紹介や、都が予算をつけて促進している震災対策のことではなくて、紹介のあった器具の普及状況、延焼遮断帯などの防災対策の取り組みと比較しても、内閣府などが指摘している感震ブレーカーの普及がなぜなかなか進まないのか、その要因について、都としてはどういうふうに認識しているのですかと伺ったのですけれども、いかがですか。

○小林防災計画担当部長 繰り返しで恐縮ですけれども、今申し上げたとおりでございます。
 感震ブレーカーの有効性につきましては報告書に記載されているとおりでございますが、先ほどご答弁申し上げましたとおり、さまざまな取り組みと組み合わせて行うことが必要と考えてございます。

○徳留委員 経済産業省が昨年行った首都圏の住民対象の世論調査の結果では、電気火災について知らない人が六六%、感震ブレーカーについて知らない人が七一%という報告になっています。
 そして、今、国の援助を受けて、平成二十七年度モデル事業として取り組んでいる世田谷区の感震ブレーカー設置、普及の取り組みに当たって、世田谷区で開催された住民説明会のアンケート結果では、大規模地震で発生する火災の約六割が電気火災に起因する火災であることを知らなかった人が、百八十一人中、五六%でした。感震ブレーカーの普及の必要性についても、九五%の人がこの説明会で説明を受けて必要だと回答しています。
 実際に東京消防庁や防災ブック、各自治体などで紹介されている啓発、普及用のチラシなどでは、電気火災の要因、感震ブレーカーの役割について予備知識のない認識のない住民にとって、理解することは極めて困難な中身になっていると思います。
 ここに消防庁が出している「地震に対する十の備え」というのがあるんですけれども、一行あったり、多くて二行あったり、防災ブックの方は、さすがに六行あるんですけれども、じゃ、この一行、二行あるいは六行で、今お話ししたような大震災時の通電火災、復電火災の重要性と、それを防ごうと思うときのこの器具がわかっていただけるかという気がするんですね。
 前にも質問しましたけど、この防災ブックの最初のたたき台には漏電遮断器しか載っていなくて、議会で何回か質問して載ることになりました。これは前進だと思うんですね。そして、現に取り組みが始まっていることも前進の流れだと思うんですけれども、どこを打開すればこれが進むのかということを見きわめて手を打つことが私は大事じゃないかと思います。
 都がこうした重要な指摘をしっかりと受けとめて、都内自治体で広がりつつある感震ブレーカー等の普及啓発、設置の取り組みと呼応して、そうした取り組みを物心両面で積極的に支援する都の独自の抜本的な普及啓発の促進を図る必要があるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○小林防災計画担当部長 平成二十六年十二月に策定いたしました東京の防災プランでは、漏電遮断器や感震機能つき分電盤等の設置など、都民みずからが備えるべき取り組みとして掲げたところでございます。
 また、先ほどご紹介がありましたけれども、昨年、都内全世帯に作成、配布いたしました「東京防災」におきましても、出火防止に向けた取り組みとして、住宅用消火器や火災報知機、漏電遮断器とともに感震ブレーカー等の設置など、今やろう防災アクションの一つとして示し、広く普及啓発を図っているところでございます。
 今後とも、東京消防庁とも連携いたしまして、都民の防災意識を高め、具体的な行動につながりますよう、こうした普及啓発を展開してまいります。

○徳留委員 これが経済産業省のホームページに載っている感震ブレーカーの重要性を示すポスターというんですか、チラシなんですね。これを読むと、余り予備知識がない人でも私はわかると思うんです。
 でも、本当に大事なんだけれども、そこを突破していく普及キャンペーンが私は弱いんじゃないかと思います。
 大震災の対策には、合わせわざとしてさまざまな多重的な対策が必要なことはいうまでもありません。単純にあれかこれかの二者択一ではいけないと思います。
 しかし、十五年間の短期間に経験した、阪神・淡路大震災と東日本大震災の二つの大震災の貴重な経験と教訓から、甚大な被害をもたらす大震災時の地震火災の最大の要因が電気火災であり、それを防止し、抑制するための対策の重要な一つが感震ブレーカー等であることが明確になった以上、さまざまな留意点も周知しながら、全世帯を対象に普及、設置に本格的に取り組むべきだと思います。
 大地震の停電復旧後に起こる電気火災発生と、それを抑制、防止する感震ブレーカー普及、設置の重要性を、これまでの延長線上ではなくて、本格的な普及啓発活動を強化していただきたいと思います。そして、区市町村とも連携して普及啓発、設置を促進していただくよう求めておきます。
 また、各会派の皆さんには、お手元にあるように、感震ブレーカーの普及、設置促進にかかわる国への意見書への賛同もお願いしたいと思います。
 次に、都職員の長時間労働、過重労働の実態にかかわって、職員の健康管理、健康維持増進の問題について質問をします。
 二年前の平成二十六年、二〇一四年の六月に超党派の全会一致で成立をした過労死等防止対策推進法が一昨年の十一月から施行、始まっています。
 そして、この具体化として、昨年、二〇一五年七月二十四日に作成された過労死等の防止のための対策に関する大綱において、こういうふうに書かれています。当初は、過重労働と脳、心臓疾患や自殺などとの関連性は必ずしも明らかでなかったが、現在では、長時間にわたる過重な労働は、疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられ、さらには脳、心臓疾患との関連性が強いという医学的知見が得られていると明記をされております。
 そして、独立行政法人労働安全衛生総合研究所も、長時間労働者の健康ガイドにおいて、長時間労働はさまざまな健康問題の一因となる可能性がある、とりわけ脳、心臓疾患の危険性が高まると指摘をしています。
 長時間労働による過労死の問題は、そのままカローシと国際的にも通用する、国際社会でも注目をされ、大きな社会問題になっています。人権にかかわる問題ともいわれています。
 そこで質問ですが、平成二十六年度、二〇一四年度の知事部局の職員の長時間労働面接対象者数が延べ人数で三千百五十五人、過労死の危険ラインといわれる月八十時間を超える職員がいるという実態が、さきの予特の資料要求でも明らかになりました。都職員のさまざまな健康問題や疾患問題との因果関係でも心配をされます。
 都は、知事部局の都職員の長時間労働の実態についてどのように認識し、都職員の健康管理、健康維持についてどのような取り組みを行っているのかを伺いたいと思います。

○栗岡労務担当部長 国におきましては、長時間労働と脳、心臓疾患の関連性が強いという医学的知見に鑑みまして、平成十八年四月から、労働安全衛生法によりまして、超過勤務時間が一月当たり百時間を超える労働者を対象とした長時間労働面接を事業者に義務づけてございます。
 都におきましても、都政の重要な担い手である職員が、過重労働により健康障害を発症し、職場を離脱せざるを得ない状況は、職員本人はもとより、組織運営上も大きな損失であるため、長時間労働面接を通じて職員の健康状況等を把握することが重要と認識してございます。
 このため、知事部局では、二カ月から六カ月間の超過勤務時間が一月平均八十時間を超えた職員も対象に加えますとともに、長時間労働面接対象者を総務局で一元的に把握し、面接勧奨を行うほか、リスクに応じて所属長からも重ねて勧奨を行うなど、きめ細かな対応を実施してございます。

○徳留委員 こうした問題は、都の職員の健康と命にかかわる問題であり、都民サービスなど都民のための福祉や暮らしなどの仕事を支える大事な存在であり、健康あってこそ、都民の期待に応えての公務労働ができるものだと思います。
 国の法律で、勤労者の長時間労働、過重労働を解消して、その健康維持増進のために、昨年十二月から実施されたストレスチェック制度や、労働者の心の健康の保持増進のための指針に基づく取り組みが義務づけられています。どのような取り組みを行っているのかについて伺います。

○栗岡労務担当部長 都におきましては、職員のメンタルヘルス対策について、労働安全衛生法に基づき、職員の心の健康保持増進を図るため、平成十八年三月に東京都職員の心の健康づくり計画を策定してございます。
 罹患予防から復職まで総合的なメンタルヘルス対策を講じてございまして、具体的には、不調の未然防止を目的とした一次予防、不調者の早期発見、早期対応を目的とした相談体制整備などの二次予防に加えまして、職場復帰支援や再発防止を目的とした三次予防まで取り組んでございます。
 精神疾患を理由とします三十日以上の病気休暇者等は、地方公務員全体で見ますと増加傾向にございますが、都の知事部局では、平成二十二年以降、減少基調となってございまして、このような対策の効果が着実にあらわれているものと認識してございます。
 また、国は、心理的な負担の程度を把握するための検査や、高ストレス者への面接指導を義務づけるストレスチェック制度を平成二十六年度に法制化してございまして、これを受けて、都におきましても、平成二十八年度から全職員を対象にストレスチェックを実施する予定でございます。

○徳留委員 さまざまな取り組み、努力がされていると思いますけれども、現状のまま、よしとするわけにはいかない状態ではないかと思います。
 知事は、知事就任以来、ワークライフバランスについて、その重要性を繰り返し強調しています。過労死防止大綱で求められるような年次有給休暇の取得促進も含めた職員のワークライフバランスの実現に向けた働き方改革の取り組みなど、どのような対策がとられているのでしょうか。

○栗岡労務担当部長 都は、平成二十七年三月に東京都職員ワーク・ライフ・バランス推進プランを策定しまして、育児期にある職員のキャリア形成支援や、介護の事情を抱える職員職場の危機管理、全職員の生産性を向上させる働き方改革の取り組みを推進してまいりました。
 近年、社会全体を見ましても、過労死防止大綱をまつまでもなく、総実労働時間の縮減を見据え、超過勤務縮減や年次有給休暇の取得促進、多様な勤務形態の設定など、働き方改革の重要性が広く認識され、多くの企業が取り組みを強化してございます。
 都におきましても、プランの方向性を踏まえまして、平成二十七年七、八月をワークライフバランス推進月間に設定しまして、新宿本庁舎に勤務する全職員を対象に朝方勤務を試行いたしましたところ、積極的な働きかけを通じまして、超過勤務縮減による生産性向上の効果がございました。
 この成果を踏まえまして、平成二十八年四月からは、朝方勤務に遅出も加えました時差勤務を、交代制勤務職場等の一部を除く全職場に拡大する予定でございます。
 今後とも、さまざまな態様の職場に応じて、広く総実労働時間を縮減する観点に立ち、組織の生産性向上と職員のワークライフバランス実現を目指してまいります。

○徳留委員 命や健康が破壊されるような労働実態は絶対に放置するわけにいかないし、改善が求められると思います。
 過労死などの深刻な労働環境の実態の中から大きな世論と運動が広がって全会派一致で成立をした過労死等防止対策推進法と、具体化である過労死等の防止のための対策に関する大綱に基づいて、知事が強調するワークライフバランスの働き方の実現で健康に働けるよう、健康管理と労働環境の改善の取り組みを強化するよう求めて、質問を終わります。

○新井委員 まず、私からは、東京都における情報通信施策の展開に向けた現状・課題と今後の方向性について質問をさせていただきます。
 最近では、さまざまな場面でIoTという言葉を目にします。二〇二〇年には、世界で五百億個の物がネットにつながるとの試算もございます。
 IoTとは、Internet of Thingsの略であり、家電、自動車など、さまざまな物がインターネットでつながることです。物に通信機能を持たせることによって、データ収集、機器の自動制御などを行うことが可能になり、健康管理、高齢者の身守り、在宅医療といった生活の身近なところでの利活用を進めることにより、都民の生活が飛躍的に向上されます。
 今日のIoTといった潮流は、ICTインフラ設備の進展がもたらしたものであり、今後、多種多様かつ大量なデータの収集、蓄積、分析が進むことで、さまざまなサービスや新たな価値が生み出されることが期待されます。
 そこで、東京都を取り巻くICTの概況についてお伺いします。

○中島情報通信企画部長 平成二十七年三月末におけます東京の超高速ブロードバンドの整備状況は九九・九六%でございまして、島しょ地域の一部を除く全ての世帯での利用が可能となっているほか、携帯電話の人口カバー率は、都内全域でほぼ一〇〇%を達成しております。
 また、Wi-Fiは、店舗等の商業施設を中心に整備が進む一方、近年、東京を訪れる外国人旅行者の数が増加していることから、都では今後、外国人旅行者が多く訪れます地域を中心に、無料Wi-Fiの整備を進めていくこととしております。

○新井委員 東京都のICTインフラ基盤は、世界最高水準に達していることを理解しました。今後、こうしたICTインフラ基盤を、都政において積極的に利活用すべきだと考えます。
 そこで、ICT利活用に対する都の考え方と現在の取り組み状況についてお伺いします。

○中島情報通信企画部長 都では、世界一の都市東京の実現を目指して策定いたしました東京都長期ビジョンにおきまして、政策全体に共通する視点として先端技術の積極的な活用を掲げておりまして、既にさまざまな分野においてICTを利活用した取り組みを進めております。
 例えば、外国人旅行者が快適に滞在できる都市の実現に向けたデジタルサイネージや無料Wi-Fiの整備、災害発生時に道路施設等の被災状況を迅速に把握、共有し、速やかな施設復旧を図るための地理空間情報の活用など、多くの取り組みにおいてICTの利活用を行っております。

○新井委員 東京都を訪れる外国人旅行客がふえる中、おもてなしの観点からICTの利活用を考えることが重要です。
 一方、Wi-Fiなどのように、利用者の行動範囲が日本全国に及ぶものの、整備促進は、国やほかの自治体、民間事業者等と幅広く連携をしながら取り組みを進めた方が効率的な場合もあり、ICT導入、利活用を進める際には検討すべきことも多いと思います。
 今般公表した東京都における情報通信施策の展開に向けた現状・課題と今後の方向性の素案に基づき、都は、今後どのように情報通信施策を進めていくのか、お伺いします。

○中島情報通信企画部長 ICTの導入の検討に際しては、個別具体的に技術の信頼性や効率性、安全性などを評価し、総合的に判断していくことが重要であることから、今般、こうした考え方について報告書にまとめ、都庁全体で共有を図ることといたしました。
 また、それらを踏まえた具体的な取り組みといたしまして、それぞれの技術ごとにICTの技術面の整合を図る東京都版ICT導入・利活用モデルを構築いたしまして、局横断的な取り組みを推進していくこととしております。
 今後、こうした取り組みを拡充していくことによりまして、情報通信環境の整備を進めてまいります。

○新井委員 情報通信の中の、特にデジタルサイネージについてお伺いします。
 デジタルサイネージは、ネットワークを通じてさまざまな情報を配信することが可能なことから、旅行者のみならず、旅行者以外の都民に対して情報を配信する際にも重要な役割を果たすことが期待されます。
 都のデジタルサイネージを一体的に管理することができれば、情報をリアルタイムに一斉に配信することが可能となり、災害情報などの情報を広く都民に提供することが可能です。
 そこで、都が設置するデジタルサイネージの現状と課題をお伺いします。

○中島情報通信企画部長 現在、都では、都庁舎を初め美術館、博物館、駅前広場、電車などにデジタルサイネージを各局が設置し、運用を行っております。
 これらのデジタルサイネージは、技術面におきましては、データ送受信及びデータ変換の仕組みが局ごとに異なっていることから、現在は、全てのデジタルサイネージに同一の情報を簡易な方法で一斉に配信することができません。
 また、運用面におきましては、情報の登録、配信などについて、庁内での整理が十分になされていないことから、情報の即時配信や設置場所に応じた配信が困難であるといった課題がございます。

○新井委員 答弁にあったように、この間、設置されてきたデジタルサイネージは、各部局がそれぞれに設定した目的に従って設置しており、仕様や、デジタルサイネージ運用を受託しているベンダーが異なっています。例えば公営企業が設置しているものは、顧客の利便性の向上、広告による収入確保を目的としていて、知事部局が設置をする目的や対象者が異なっているとのことです。
 現状では、都の各部局が災害情報、競技結果などの情報を配信したいと考えたときも、同一情報を配信する場合には、各部局、ベンダーと個別に配信に向けた調整、コンテンツデータの加工、受け渡しを行うことが必要であり、データの受け側のAPIが統一されておらず、つまり、データ受け渡しの手順やデータ形式などがばらばらという技術的な課題など、配信に課題がございます。
 しかし、技術的な面と運用面との課題を解決することができれば、例えば災害発生直後には、都の全てのデジタルサイネージに被災地や各地の被災状況を配信し、発災から一定時間が経過した後には、設置場所周辺の被災状況や避難場所の開設状況など、設置者が、欲しい情報、求める情報を取得し、放映するといったことを円滑に行うこともできるのではないかと考えております。
 質問ですが、都は、課題解決に向けてどのような取り組みを進めていくのか、お伺いいたします。

○中島情報通信企画部長 デジタルサイネージを通じて都民が必要とする情報を適時適切に提供していくためには、情報の即時一斉配信と設置場所に応じた配信を可能とする仕組みの構築が必要でございます。
 このため、技術面におきましては、都における技術的な整合を図るために、データ送受信やデータ変換の仕組みを統一するデジタルサイネージ端末の東京都版共通仕様を定めることとしたところでございます。
 また、運用面におきましても、設置場所に応じた配信を可能とするために、情報の登録方法や情報を取得する際の基準などについて庁内運用ルールを定めることとしております。
 今後これに基づいた整備、運用を行うことによりまして、都民生活の質の向上を図ってまいります。

○新井委員 前向きなご答弁、ありがとうございます。
 都の設置、運用するデジタルサイネージについて、一斉配信を可能とする東京都版共通仕様の策定に向けて検討を推進していただきたいと思います。策定に当たっては、総務省のICT懇談会で検討しているデジタルサイネージシステム国内標準仕様との整合を図っていただくこと、ネットワーク切断時にも、非常時などの運用に切りかわった場合に表示させるコンテンツを事前に登録でき、表示できる機能なども考慮していただきたいと思います。
 次に、サイバーセキュリティー対策についてお伺いします。
 昨今、標的型攻撃、ホームページ改ざんなど、サイバー攻撃による被害が数多く報道されています。
 こうした中、都では来年度、東京都CSIRTを設置するということですが、今後どのような対策を講じていくのか、来年度以降の具体的な取り組みについてお伺いいたします。

○三木行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 サイバー攻撃の影響を最小限にとどめるためには、初動対応の迅速化が重要なことから、庁内システムへの攻撃を早期に検知する監視システムを新たに構築いたします。
 これに加え、組織的、人的な対応能力を強化するため、事例を想定したサイバー演習を実施し、初動体制や事態対処の習熟を図るなど、インシデント対応に当たる職員のスキルを向上していきます。
 これらの取り組み等により、都のサイバーセキュリティーレベルのさらなる向上を図り、今後も増加が見込まれるサイバー攻撃に適切に対処してまいります。

○新井委員 サイバー攻撃は、高度化、複雑化、長期化しており、攻撃側の規模も大きくなっております。ウイルス検知ソフトやファイアウオール、不正侵入検知、防御システムをすり抜ける技術も利用されており、インシデントを一〇〇%完全に未然に防ぐことは、以前に比べて一段と困難な状況となっております。
 インシデントによる被害を極小化するには、第一に、インシデントの発生を速やかに検知することが重要と考えております。そのためには、まず、さまざまな機器が生成するログを一元的に集中管理するとともに、アラートやさまざまなログを照らし合わせて相関分析を行う統合的なログ管理システムが必要となります。これらの一連の作業をリアルタイムかつ自動的に行うことで脅威を早期発見し、警告を発し、検知するためにも、答弁でありました新たに構築をする監視システムは、東京都版CSIRTの取り組みの中で重要なシステムになると考えております。
 次に、サイバーセキュリティーに関する連携についてですが、サイバーセキュリティーレベルの向上のためには、都だけの取り組みにとどまらず、外部組織との連携を図ることが重要だと考えますが、見解をお伺いします。

○三木行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 サイバー攻撃手法は日々巧妙化しており、攻撃を防ぎ切ることは困難であることから、発生した際に迅速に対処し、影響を最小限に抑えていくことが重要となります。
 また、サイバーセキュリティーレベルの向上に当たっては、最新のサイバー攻撃の技術動向や事例等の収集を行うとともに、それらを分析、評価し、適切な対策を講じることが必須となります。
 このようなことから、国を初め、警視庁やオリンピック・パラリンピック組織委員会などとの連携を一層強化し、サイバー攻撃等に関する情報共有を促進することでサイバーセキュリティーレベルを向上してまいります。

○新井委員 公開情報、公開されていない情報も含めて、国や警視庁、民間からも情報を収集する体制や関係を築いていただきたいと思います。特に国や警視庁からの情報などは、どのレベルから情報を入れてもらうのか、事前のすり合わせが必要ですが、スピード重視の対応もできるような関係性の構築が必要だと考えております。
 次に、区市町村への支援についてですが、外部組織との連携といえば、さらに市区町村との連携も必要になります。市区町村も、それぞれサイバーセキュリティー対策に取り組んでいると思いますが、その市区町村を後押しするような都の対応の必要性について見解をお伺いします。

○三木行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 安全・安心な都民生活を実現していくためには、区市町村を含めた対策をさらに強化していくことが重要となります。
 このため、東京都CSIRTと区市町村が連携協力し、高度なセキュリティー対策を実施してまいります。
 具体的には、都の有するノウハウの提供や、新たな監視システムを活用した区市町村に対する効果的な支援を行うことなど、連携、情報共有体制を強化し、区市町村も含めた都全体のサイバーセキュリティーレベルの向上を図ってまいります。

○新井委員 都の有するノウハウの提供はコストがかからないので、すぐにでも実施をしていただきたいと思います。
 最後に、都庁舎のセキュリティー対策についてお伺いいたします。
 庁舎セキュリティーについては、知事もこれまで、所信表明やメディアなどでたびたび発言をしています。知事の関心が高いこともあり、昨年七月から、試行的なセキュリティー対策として手荷物検査、恒久的な対策として、十月から、エレベーターを利用する入庁者に対し、受け付けと警備員による確認を実施しています。
 現在は警備員による確認チェックですが、平成二十九年度には機械式セキュリティーゲート、いわゆるフラッパーゲートの設置を予定していると聞いております。機械式のセキュリティーゲートを導入する効果についてお伺いいたします。

○小暮総務部長 セキュリティーゲート、機械化していく効果でございますが、まず、来庁者等の入退庁を自動化することによりまして、警備員によるチェックが不要になりますことから、人的コストを抑えることができます。また、人的なチェックから機械式に変えることで、不正通行の防止や混雑時などにおけます正確な入退庁管理が容易となります。
 これらのことから、今後、機械式セキュリティーゲートを導入していくことによりまして、来庁者の皆様の安全性と利便性を一層高めるとともに、十分な費用対効果も得られるものと考えてございます。

○新井委員 セキュリティー効果を高める機器整備として、セキュリティーゲート以外にも防犯カメラがあります。防犯カメラは、犯罪を抑止する上で大きな効果があるといわれており、現在も都庁舎内には多くの防犯カメラが設置されております。
 現在設置されている防犯カメラは、庁舎改修に合わせて順次更新中ですが、恒久的なセキュリティー対策として防犯カメラの増設も予定していると聞いていますが、どのような考え方で増設を計画しているのか、見解をお伺いします。

○小暮総務部長 防犯カメラは、防火、防犯などの警備業務支援や庁内状況の把握などを目的に設置してございまして、犯罪を抑止する上で大きな効果がございます。
 防犯カメラの設置に当たりましては、民間のリスクコンサルティング会社等の知見を参考に、多くの人々が行き交う場所はもとより、人目につきやすい場所や、逆に死角になる場所など、事故等が想定される場所に設置をし、巡回警備と組み合わせることによりましてセキュリティーレベルを高めてまいります。

○新井委員 防犯カメラは、答弁にあった犯罪等の抑止効果とともに、トレーサビリティーの機能を有すると聞きます。トレーサビリティーとは、直訳すると追跡可能という意味です。何かトラブルが発生したときに、トラブル発生時の箇所の絞り込みや犯人の特定などに必要不可欠なものだと思っております。防犯カメラの増設に当たっては、民間のリスクコンサルティング会社の知見を参考にセキュリティーを向上していくとのことですが、さらなる向上に取り組んでいただきたいと思います。
 今回の質問に当たりまして、現在の防犯カメラの状況をヒアリングしたところ、今年度の年末年始にシステム的なトラブルが発生したとお伺いしました。システム的な対応について、所管局には既にお願いをしておりますが、今後のセキュリティー確保の観点からも、原因の解明をしていただきたいと思います。特にトラブルが発生したサーバーは、更新前の旧システムなので、更新によって撤去される前に、サーバーのログや設定ファイルの収集、保存など、原因解明をするための情報収集が必要だと考えております。
 また、防犯カメラの管理運営については、複数の局で担当していると聞いています。設置、保守管理は他局が所管をし、利用に関する運用は、総務局と他局が区域を分担して所管しているとのことですが、セキュリティーの向上には、これまで以上に関係局間の情報の共有や連携が必要だと感じました。必要に応じて、さらなる連携をしていただきたいと思います。
 定点警備や巡回警備などの人による警備に加え、セキュリティーゲートや防犯カメラの機械整備を適切に活用し、庁舎全体のセキュリティーを確保しているとのことですが、テロの脅威が高まる中、さらなるセキュリティー強化が必要な状況も考えられます。
 一方、シティーホールとして、都民等の来庁者の利便性にも考慮し、セキュリティーとのバランスを図ることがセキュリティー対策の基本であるとのことでありますが、今後さらにセキュリティーを高める考えがあるか、お伺いいたします。

○小暮総務部長 セキュリティー対策の強化につきましては、国内外の治安情勢とともに、都政を取り巻く社会状況の変化なども踏まえまして、その時々に最適な警備体制を構築してまいります。
 今後とも、都民サービスとセキュリティーのバランス、そして費用対効果にも十分配慮をし、万全の対策を実施してまいります。

○新井委員 セキュリティーを高めることも、都民にとって来庁しやすい雰囲気を含めた利便性を求めることも必要です。セキュリティーと利便性のバランスや、費用対効果も考慮しながら進めていただくことを要望しまして、私の質問を終わりにします。

○加藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時二十二分開議

○加藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○石川委員 グローバル人材の育成について伺います。
 私は、昨年の総務委員会での事務事業質疑におきまして、職員の人事施策の中長期的な視点と信賞必罰の必要性について指摘をさせていただいたわけであります。同様な視点から、本日は、グローバル人材の確保の必要性について質問をさせていただきたいと思います。
 知事は、年頭の挨拶の中で--ちょっと長くなりますけれども、引用させていただきます。
 振り返ってみますと、都市外交、危機管理、国際金融、こういう分野の人材が足りません、二〇二〇年にオリンピック・パラリンピック、二〇一九年にラグビーワールドカップがあります、世界中の支援がなければ、この二つの大会は成功しないんです、世界中の人たちと、通訳を入れないで対等に話せる人材がどれだけいるか、特に若い人には、じゃあ、私がやってやろうという思いでやってもらわないと困るんです、要するに、自前の、これだけの人間がいて、外の組織に頼らないと都政が直面する課題に対応できないということは、人材の養成を今までやってこなかったということであって、それは反省しないといけない、もちろん、外の組織の力をかりるというのは決して悪いことではないです、しかし、そのことを十年後も二十年後も三十年後も続いていて、それで組織として活性化するのか、特に若い世代の人に申し上げたいのは、新しい分野に果敢に挑戦し、みずから伸びていく、人に頼らなくてもやれる組織にしていく、世界の上から数えて十番目ぐらいの大きさにあって、国と同じ規模の人員も予算もあるわけですから、その中で新しい課題に挑戦できないのは恥ずかしいと思わないといけないと思っておりますと、かなり辛辣ないい方をしているわけであります。
 そこで、都が取り組んできたグローバル人材の育成策についてお伺いいたします。

○内藤次長 オリンピック・パラリンピック大会準備や姉妹友好都市との連携強化など、都の国際業務がより高度化し、加速度的に増加する中、すぐれた語学力と職務遂行能力を兼ね備えた職員を計画的に育成することは重要であるというふうに認識しております。
 ただいま理事から、知事の年頭発言を引用していただきましたが、都はこれまでも、国際業務を担い得る職員の育成に向けまして、管理職候補者等、一定の選抜を経た職員をアメリカの大学院や在外公館などへ派遣してまいりました。
 また、各局事業におきまして海外対応を行う職員などに対して、三カ月程度の海外調査研修を実施するほか、語学学校通学や通信講座の受講なども支援してまいりました。
 さらに、昨年三月には、都の執行体制及び人材育成の一層の強化を図る観点から、都庁組織・人事改革ポリシーを策定いたしまして、職員の国際対応能力向上への支援を拡充することとしております。
 具体的には、語学力や異文化理解力と東京の歴史文化に関する教養を兼ね備えた都庁国際化リーダーの育成や、語学学習の職員向けポータルサイトの開設など、国際業務の中核を担い得る人材を数多く育成するため、そのためのさらなる取り組みに着手したところでございます。

○石川委員 体系的にグローバル人材の育成に取り組んできたことは理解をいたします。
 我が党が主張しております、若手職員の海外研修を通じた自治体間交流の推進のさらなる取り組みを進めていく必要があると思っております。
 都庁の国際化に向け、都庁国際化リーダーの育成により裾野を拡大し、多様な国際業務へ活用していくことも重要と考えております。新しい取り組みとして開始をいたしました都庁国際化リーダーの実施状況と今後の活用についてお伺いいたします。

○内藤次長 都庁国際化リーダー育成プログラムでは、平成二十七年度からの五年間で千人の育成を行う予定でございまして、今年度は二百十三名が受講いたしました。
 受講者の選定に当たりましては、近年の新規採用職員の約三割が日常英会話が可能であり、職務遂行に必要なレベルの語学力を有する職員も約一割程度存在することから、こうした若手職員の中から、職務に対する専門性や意欲を重視して決定しております。
 第一期生となる今年度の受講生は、約十カ月にわたる英会話や異文化理解に対する講義等を受けた結果、英語でのプレゼンテーションや、職員によっては英語での議論も行うことができる水準にまで、その能力を向上させております。
 研修終了後は、英語以外の語学習得の支援や職務を通じた専門性強化、海外研修への派遣等により、語学力と職務遂行能力を相乗的に高めながら、都庁版グローバル人材へと段階的に育成し、活用してまいりたいと考えております。

○石川委員 グローバル人材は、単に語学力だけではなくて、仕事ができる人材が必要なことはそのとおりなわけであります。
 知事の発言でも、都市外交、危機管理、国際金融の分野では人材が不足をしていると指摘しております。特にラグビーワールドカップとオリンピック・パラリンピックを控え、次々に国際的な課題が発生する都では、スピード感を持った対応が必要といえるわけであります。
 柔軟に即戦力としてのグローバル人材の確保も重要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○内藤次長 都はこれまでも、新たな都政課題に対し、多様なチャンネルを活用して臨機応変に必要な人材を確保してまいりました。例えば新公会計制度への対応に当たりましては、企業財務の職務経験に着目してキャリア活用採用を実施いたしました。また、サイバーセキュリティーの重要性が増大していることを踏まえまして、専門知識、経験を持つ外部人材を任期つき職員として採用しております。
 現下の都政におきましては、国際的な連携や調整が必要な課題に迅速に対応しなければならない場面が増大しておりまして、国際業務を担い得る職員の確保は急務と考えております。
 ただ一方で、求められる国際対応力の性質はさまざまでございまして、例えば国際金融など、内部育成では培いにくい専門性が不可欠なものがある反面、都政事情に精通していることが前提となるものもございまして、適切な人材確保策は課題によって異なるものと認識しております。
 グローバル人材の確保につきましては、それぞれの課題に応じ、必要な能力を有する外部人材の活用や都庁内外での計画的な人材育成など、状況に応じた効果的な取り組みが求められるものと認識しております。

○石川委員 どの分野も専門性が高く、しかもグローバルに対応可能な人材の確保を進めるには、内部の育成と外部組織への委託だけに頼っているわけにはいかないといえるわけであります。いわば枠を新たに設定して、専門性が高く、しかもグローバルに活躍できる人材の採用を進めることも選択肢にあるのではないかと思っております。
 そのためには、スペシャリストを、給与等の待遇も民間に負けない条件をつくっていく必要がありますし、キャリア採用のあり方なども、さらに柔軟性を持たせることも必要ではないかと思っております。そうでないと、知事がいっております、世界から見れば一国に相当する予算や職員数の規模を持つ東京で、グローバル人材の確保としては心もとない状況から脱せないということになってしまうわけであります。
 海外からの旅行者を四千万人にしたいというような政府の議論もあるわけでございますけれども、さらなる国際化、グローバル化は避けて通れない課題であると指摘をさせていただきまして、次の質問に移ります。
 続きまして、新たな多摩のビジョンについてお伺いいたします。
 二十八年度予算に、新たな多摩のビジョンの推進には、多摩の魅力発信事業も含めて一億三千九百万円が計上されております。
 多摩地域の振興に当たっては、交流人口の増加を図るため、地域資源を活用し、多摩の魅力を幅広く発信していくことも重要なわけであります。
 多摩地域は、既に人口減少社会に突入しており、西多摩はもちろんのこと、交通の要衝、多摩の中心というふうにいわれております八王子市や立川市の人口も、今回の国勢調査で、五年前と比較をして人口減少となっていることが明らかになったわけであります。
 そこで、これまで都は、多摩の魅力発信事業を展開してきたわけでありますけれども、改めて、この事業の目的と取り組み状況についてお伺いいたします。

○佐々木多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩の魅力発信事業は、自然や歴史文化、食、いわゆる味覚でございますが、こうした多摩が有する多様な魅力を地域内外に発信することで交流人口の増加等を図ることを目的に実施しているものでございます。
 これまでの取り組みといたしましては、特設ホームページやSNSの活用、情報誌への掲載、英語字幕つきの映像の配信、各種イベントへの出展などを通じ、多摩の多様な魅力を発信してございます。
 また、昨年度創設をいたしました多摩の魅力発信支援補助事業を通じまして、市町村が行う魅力発信の取り組みに対しましても支援を行っているところでございます。

○石川委員 先を見ますと、多摩地域では、二〇一九年にはラグビーワールドカップ、二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピック競技大会が開催をされるわけであります。この二年間続けての世界的なスポーツの祭典を絶好の機会と捉え、より多くの人に多摩を認知してもらうためにも、海外も含めて積極的に多摩の魅力の発信を行っていくべきというふうに考えますけれども、所見をお伺いいたします。

○佐々木多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務 多摩地域では、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに加え、その前年の二〇一九年のラグビーワールドカップにおきましても競技の実施が予定され、地域の外から多くの方々が多摩を訪れることが見込まれるところでございます。
 国内はもとより、海外からも大きな注目を浴びるこの絶好の機会を逸することなく、市町村や関係局と連携を図りながら、ホームページやSNSなどを活用し、国内外に向け積極的に魅力発信を行っていくことで多摩の振興につなげてまいります。

○石川委員 これまでも何回となくお話をさせていただいておりますけれども、二〇一九年のラグビーワールドカップでは、東京スタジアムにおいて開会式や開幕戦が開催をされまして、ことしの六月にも、ラグビーのテストマッチとして日本代表対スコットランド代表戦が行われることになっております。オリンピック・パラリンピックもさることながら、まずはこのラグビーワールドカップを盛り上げるべく、関係各局と連携をとりながら、多摩の魅力発信にも力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 多摩地域は、東芝、サントリー、キヤノン等のトップリーグの本拠地があり、ラグビーのメッカといえるわけであります。ぜひ、まずは日本のラグビーのメッカとして多摩を打ち出し、学校教育の中でも、また地域スポーツの中でも、しっかりと振興を図っていただきたいと思います。
 また、都や市町村が仲立ちをしながら、サッカーのように地域を拠点としたラグビーチームの支援に取り組む必要もあるのではないかと考えております。
 そして、ワールドカップ終了後も、またオリンピック・パラリンピックの七人制ラグビー終了後も、一過性のイベントとして終わらせることなく、ラグビーのすばらしさをレガシーとして次の世代に引き継いでいくことも視野に入れておくべきではないかと思っております。例えば、ラグビーのゆるキャラを制作して、多摩から発信をしていくことなども一つのアイデアではないかと思っております。
 また、オリンピックではバドミントンが、パラリンピックでは車椅子バスケットが開催をされるわけであります。これもぜひレガシー化を検討していただきたいと思います。
 最後に、多摩のまち中を走る自転車ロードレースも、既に想定をされているコースを走るロードレーサーもふえており、レガシー化を検討していただきたいと思います。
 レガシーという切り口で、一過性のイベントとしてではなく、交流人口の増加や海外からの来訪者の増加、地域の活性化につながっていく事業にしていかなければならないと思っております。ぜひとも地元の市町村や関係各局と連携をとりながら、スポーツを初め多摩の魅力を発信し、地域活性化につなげるよう要望して、質問を終わります。

○おときた委員 私からは、初めに、予算案に関連して、都のオープンデータ政策についてお伺いをいたします。
 近年の情報技術の急速な発展を受けてオープンデータに注目が集まり、国や地方自治体がその取り組みを推進しており、民間からのニーズも高まりを見せています。
 私は早くから、政府、行政が持っている情報を二次利用可能な形で公開するオープンデータに着目しており、平成二十五年第四回定例会にて、オープンデータを積極的に推進していくよう文書質問を行いまして、その当時に比べますと、都の政策が前進していることは評価をいたします。
 しかしながら、さらなる利活用の促進などの課題も多いのが現状です。
 そこで、オープンデータについて、現時点での東京都の取り組み状況を伺います。

○中島情報通信企画部長 ICTの急速な発展の中で、オープンデータの取り組みは、都民生活の質の向上を目指すICT利活用の方策の一つとして積極的に取り組むべき課題であると認識しております。
 そこで、まず、都は、平成二十七年三月末に、オープンデータ一覧を都のホームページへ掲載し、試行を開始しました。その後、データ形式を問わず、各局において公開可能と判断したデータを公開していくことで、当初の四十四件から、本年一月末現在、約千六百件へと量的拡大を図ったところでございます。
 今後、平成二十八年度の本格実施に向けまして、データ形式の整理や利用しやすい環境の整備に向けた取り組みを進めてまいります。

○おときた委員 昨年三月末からデータの公開が始まり、現在では千六百件まで拡大していることがわかりました。
 今年度までは、こうしたオープンデータ関連の推進政策には予算は計上されていなかったかと存じますが、平成二十八年度予算に計上されている金額とその用途をお伺いいたします。

○中島情報通信企画部長 平成二十八年度オープンデータ推進の予算として、データ形式を変換するための経費、データ公開基盤の整備を図る経費及び利活用促進策に要する経費など、約三千七百万円を計上しております。

○おときた委員 この予算の中にデータ形式の変換経費というのがございますが、最初のご答弁にあったように、現在公開されているデータは形式を問わずということで、二次利用が難しい形で公開されているものもあるかと思います。
 例えば、PDFファイルをエクセルデータに変換していくような努力は必要かと思いますが、一方で、各局からデータを集める段階で連携をして、二次利用可能な形式で集めることも重要です。
 そこで、現在、各局とはどのような連携が行われているのかをお聞かせください。

○中島情報通信企画部長 平成二十七年十月には、都におけるオープンデータの取り組み指針となります庁内ガイドラインを作成し、都庁全体でオープンデータに取り組んでいくことや、取り組みを進めるに当たっての具体的な手順等を定めました。
 この庁内ガイドラインの作成と周知に当たりましては、各局と、オープンデータの意義について共通認識を持つことや、データの更新方法や対象の選定などを定めるための意見交換を行っておりまして、現在、各局と連携して試行拡大の取り組みを進めているところでございます。

○おときた委員 ガイドラインは作成をするだけではなく、各局がきちんと遵守することが何よりも大切です。かつても、ホームページ、ウエブサイトの作成において、ガイドラインが存在したにもかかわらず、各局ごとに非常に統一感のないページができていたという例もありますから、このガイドラインがきちんと運用されるよう要望をいたします。
 加えて、オープンデータは、何よりもそれを利用する立場からのニーズが必要です。すなわち、都の各局が出したい、出しても差し支えないと思っている情報を提供するのではなくて、民間事業者などからのニーズが高いデータを公開するようになって、初めてオープンデータが本格的な力を発揮するようになります。
 そこで、利用者目線でニーズがあるデータが優先的にオープンデータ化されていく仕組みをつくるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○中島情報通信企画部長 オープンデータの取り組みは、地域課題の解決等を目指すものであることから、地域課題と関係が深いデータや利用頻度の高いデータなどを優先的に公開していくことが重要でございます。
 現在、国のガイドラインの参考例や、ホームページのアクセス件数の多いものなどをもとに、データを所管する局と協議しながら公開対象の選定を行っております。
 今後も、他団体の事例なども踏まえまして、多角的な観点から、公開する対象について検討してまいります。

○おときた委員 アクセス数でニーズをはかる方法などは有効である反面、現存しないデータの潜在ニーズは吸い上げられないという欠点もございます。ぜひ民間団体や都民の声を聞きながら、データ公開の優先順位を設定していただきたく存じます。
 また、現状ですと、都内でも自治体によってオープンデータの姿勢に温度差が見られるほか、同じ内容のデータでも、自治体ごとに形式が異なって利用しづらいなどの声があります。こうした課題を解決していくには、区市町村と連携を図り、都が指導力、リーダーシップを発揮していくことが重要です。
 そこで、まず、東京都は区市町村とどのように連携をしているのか、現状の取り組みを伺います。

○中島情報通信企画部長 オープンデータの推進に当たりましては、データ公開にかかわる業務の効率化や、複数地域にまたがるデータの利活用による広域的課題の解決という観点から、都と区市町村が連携していくことは重要であると認識しております。
 このため、本年二月に、データの公開対象や公開基盤の整備における連携のあり方につきまして、都と区市町村の担当者間での協議を開始したところでございます。

○おときた委員 協議は先月に開始されたばかりということですので、これはしっかりと行っていただきたいなと思います。
 また、これは少し気の早い話かとも思いますが、都内基礎自治体のオープンデータ活用、利用を促進し、また、その形式などの統一に都の指導、助言が実効性を持つためには、オープンデータ政策促進に対して、自治体向けの助成金を出すなどの手段も考えられます。
 都が指導力を発揮していくための今後の取り組みについて見解をお聞かせください。

○中島情報通信企画部長 オープンデータの取り組みは、地域課題の解決や新たな官民連携による住民サービスの向上等を目指すものであることから、区市町村みずからが取り組みを進めていくことが重要でございます。
 都といたしましては、区市町村との協議の場を通じて課題の共有や解決策の検討を行うほか、区市町村の取り組み状況に応じた技術的な支援などを行うことにより、区市町村の取り組みを後押ししてまいります。

○おときた委員 区市町村の自発性が重要ということだったと思うんですが、特にこうしたIT関連の政策については、どうしても自治体職員の意識や技術レベルによって差が生じる場合がございます。オープンデータは、広域で同一なものが存在してこそ威力を発揮するものですから、中長期的な戦略もしっかりと考案していただきたく思います。
 また、基礎自治体に限らず、既に多く現存しているオープンデータ活用の促進を促す民間団体との連携も重要です。現状で、都は民間団体とどのような関係性を構築しているのかを伺います。

○中島情報通信企画部長 オープンデータは、行政データを二次利用可能な形で提供し、そのデータを民間企業や住民が自由に利活用することを通じまして地域課題の解決などを図るものでありますことから、民間団体との連携も必要であると認識しております。
 現在、他団体の取り組み状況等について情報収集に努めているところでございまして、今後、効果的な利活用促進策を検討する中で、民間団体との連携のあり方につきましても検討をしてまいります。

○おときた委員 こちらもまだスタートしたばかりとのことですが、重要性は認識されているとのことですので、ぜひとも関係団体と定期的な交流を持っていただき、オープンデータが行政視点が中心なものにとどまらないように運営をしていただきたいと思います。
 この項目に関連しては、最後に、今年度に予算計上されているイベントについて伺います。
 利活用促進費の中で、アイデアソンやハッカソンと呼ばれるオープンデータを取り扱うイベントを行う予定と伺っておりますが、既に民間レベルでは、こうした趣旨のイベントは数多く開催をされています。これらと競合しない形で、行政が行うにふさわしい意義をつけて開催されることが重要です。
 そこで、区市町村へのオープンデータ化の意識づけを行う意味でも、区市町村との共催形式をとるべきと考えますが、こちらの見解を伺います。

○中島情報通信企画部長 オープンデータの取り組みを推進していくためには、オープンデータに関する認知度の向上を図るとともに、データの利活用そのものを促進していくことが課題でございます。
 他団体では、例えば、オープンデータの活用方法をテーマとして、データの使い方や価値について理解を深めるアイデアソンや、実際にデータを活用して具体的な課題の解決に向けた手法などを体験いたしますハッカソンといったイベントを実施することにより、成果を上げている事例も見られます。
 ご提案の区市町村との共同につきましては、現在、区市町村のオープンデータの取り組み状況について差が見られますことから、今後、都では、既に行われているさまざまな事例や区市町村の取り組み状況を踏まえながら、効果的な利活用促進策を検討してまいります。

○おときた委員 現時点では区市町村の取り組み状況に差が見られるとのご答弁でしたが、差があるからこそ、こうしたイベントを利用するという視点を持つことも重要ではないでしょうか。
 繰り返しになりますが、以前に比べればオープンデータ政策が前に進んで、試行版まで公開された歩みは評価をされるところです。本日、私が指摘をさせていただいた点を踏まえまして、今後もスピード感を持って、さらなるオープンデータ施策の促進を行っていただきたい旨を強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、昨年十一月の事務事業質疑のときに質問をさせていただきました首都大学東京における都市外交人材育成基金事業、特に帰国留学生同窓会について、その後の経過等を確認するために、平成二十八年度の予算化の状況等についてお伺いをいたします。
 まず、平成二十八年度予算案では、都市外交人材育成基金により、公立大学法人首都大学東京で留学生の支援などを行う事業の予算額はどうなっているのかをお示しください。

○初宿企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都が平成二十八年度に地方独立行政法人であります公立大学法人首都大学東京に交付を予定しております都市外交人材育成基金事業の予算額は、法人全体で約六億七百万円でございます。
 このうち、首都大学東京において、都市の課題解決等に資する高度研究や留学生の支援などを行います都市外交人材育成戦略事業の予算額は約五億二千四百万円でございます。そのほかの内訳としまして、経済連携協定に基づきアジアから受け入れた看護師候補者や介護福祉士候補者に対し、首都大学東京で行いますアジアと日本の将来を担う医療人材の育成事業の予算額が約三千八百万円、首都大学東京の大学院におきまして、アジアから留学生を受け入れ、理学療法や作業療法などに関します高度な技術を習得させるアジアの高度先端医療者育成事業の予算額が約三千六百万円でございます。産業技術大学院大学におきまして、海外の大学の学生と問題解決型学習を行いますグローバルに活躍する高度専門職人材の育成事業の予算額が約九百万円でございます。

○おときた委員 ただいまご答弁をいただいた事業のうち、都市外交人材育成戦略の中に帰国留学生同窓会の開催経費が含まれていると聞いております。
 昨年十一月の事務事業質疑では、首都大学東京で受け入れた留学生たちが帰国後に何をしているのかを把握し、東京都とのつながりや留学生同士の交流を保ち、アジアや東京都に貢献する人材になるようフォローアップを行うという趣旨で、帰国留学生同窓会には一定の意義があるとは認めつつ、それを海外で開催することは税金の無駄遣いであり、都民の理解は得られないと指摘をしたところです。
 この指摘に対する反響は非常に大きく、都民から厳しい目を向けられている事業であることは間違いがありません。
 そこで、帰国留学生同窓会が平成二十八年度は海外で実施されるようなことはないとは思いますが、次年度はどのような形で開催される予定となっているのか、現時点での計画をお伺いいたします。

○初宿企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成二十八年度の実施方法等につきましては、現在、首都大学東京において検討中でございます。
 平成二十七年度は、都市外交人材育成基金を充当しておらず、一般財源によります都からの標準運営費交付金を財源といたします公立大学法人首都大学東京の予算で、帰国留学生の人的ネットワークの強化を目的に、集まりやすいタイ王国の首都バンコクにおいて、首都大学東京のバンコク事務所を活用して開催したと聞いております。
 帰国留学生が現在所属しておりますバンコク市内の協定校や、親交のあります王室を初めといたしますタイ王国との交流関係をさらに深める貴重な機会であったことなども聞いております。
 都は、都市外交人材育成基金の所期の目的が達成できますよう、引き続き首都大学東京を支援してまいります。

○おときた委員 必ずしも留学生の集まりやすさだけではなくて、他大学や外国との交流を促進するという意味合いもあったものだという答弁かと思います。
 もちろん、その意義の全てを否定するものではありませんが、あくまでこちらは都市外交の人材育成の基金です。そこに理由を乗せて海外で開催ということは、なかなか都民目線では理解されがたいのではないでしょうか。首都大学東京の卒業生ですから、今後も東京に愛着を持ち、尽力していただくためにも、東京に招待するのが当然ですし、往復の航空運賃を負担するということであればなおさらです。
 留学生を核として他大学や外国と交流を深め、人的ネットワークを構築するという狙いには一定の理解はできるところではありますが、それが幅広く解釈されて、不要不急の出費にまで基金が利用されることは防がねばなりません。現在は計画段階ということですが、次年度の留学生同窓会は、東京都内で適切な形で運営されることを強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
 最後に、人事に関連する項目につきまして幾つかのお伺いをいたします。
 ことしの特別職報酬等審議会からの答申に基づき、知事や都議会議員らの給与が引き上げられる条例案が提案されました。この妥当性と審議のプロセスについて確認をしたいと思います。
 まず、この特別職報酬等審議会というのはいかなる組織か、改めて概要をお聞かせください。

○内藤次長 東京都特別職報酬等審議会は、特別職の報酬等の改定に際しまして、公平性、公正性をより一層高める観点から、第三者機関の意見を反映することを目的として設置されております。
 審議会は、知事が委嘱する委員十人以内をもって組織されており、委員は、多様な視点からの議論が可能となるよう、学界、実業界、労働界、報道界等、幅広い分野から選任されてございます。
 審議の対象は、議員報酬の額、知事、副知事、教育長の給料の額となっており、これらの額を改定する条例を都議会に提出するときや、人事委員会が給料表に関する勧告をしたときに諮問を行っているものでございます。

○おときた委員 ご答弁をいただいたこちらの審議会なんですけども、審議会の内容が一部非公開となっております。議事録なども公開されていないので、審議会ではさまざまな議論が行われたことと存じますが、我々議員は、答申の紙一枚でその妥当性を判断しなければなりません。
 そもそも都の附属機関は、個人情報を取り扱う場合などを除いては原則公開となっており、一部非公開にしているのは、この原則にも反します。私は、以前から再三指摘をしておりますが、昨秋には都の附属機関の約七割が実質非公開になっていることがメディアに報じられ、都の閉鎖体質は大きな問題となっているところです。
 この特別職報酬等審議会が一部非公開となっている理由についてお伺いいたします。

○内藤次長 実際の審議会におきましては、社会経済情勢や民間賃金の動向、国の特別職を初め公務員全体の給与改定状況の把握等を踏まえた上で、報酬等改定の基本的な考え方やその適否など、最終的な答申に盛り込む事項に関する審議につきまして、ほぼ全てを公開で行っております。
 この審議過程におきまして、改定の基本方針が合意された後、具体的な改定額につきまして、引き上げ、引き下げのいかんにかかわらず、各委員の自由かつ率直な意見交換を引き出し、意思決定の中立性をより一層高めるため、審議会として、その運営要綱に基づきまして非公開としております。

○おときた委員 運営要綱に基づいてとのご答弁がありましたが、確かに運営要綱によれば、審議会がそのように決定した場合は非公開にすることができるとされています。
 しかし、そもそもこれこそが大きな欠陥であり、この規定を使えば、あらゆる審議会を非公開にすることも可能で、実際、個人情報やセキュリティー以外の理由でも、多くの審議会が非公開とされています。
 公開にすると自由闊達な意見交換が妨げられるのか否かについては、いま一度慎重な議論が必要であり、責任ある立場で発言をするのだから公開は当然という意見も根強く存在します。特別職の報酬は、都民の興味、関心も強い事項ですから、公開の場で議論されることがふさわしいと考え、この非公開状況については強く改善を求めるものです。
 また、一部非公開ということで、その他の大部分については傍聴も可能であると伺っております。少なくともこの公開部分については、議事録の公開などをホームページで積極的に行い、都民に判断材料を提供すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○内藤次長 繰り返しになりますが、本審議会の審議に当たりましては、具体的な改定額にかかわる部分を除き、ほぼ全てを公開で行っております。
 最終的にまとめられる答申文は、こうした審議のポイントを端的でわかりやすく反映した構成となっており、審議会終了後、速やかにプレス発表することで、審議内容の迅速な周知にも努めております。
 本審議会はこれまでも、できる限り開かれた会議運営に努めてまいりましたが、今後とも公開情報を都民により一層わかりやすく伝えられるよう、議事録のホームページへの掲載なども含めまして、必要な工夫を重ねてまいりたいと考えております。

○おときた委員 答申が端的でわかりやすいことも重要かと思いますが、要点だけでなく、議論の概要を知りたい方もおられると思いますし、特に、この件を審議する我々都議会議員には必須ともいえる情報です。
 今後は議事録のホームページの掲載なども含め検討いただけるという、非常に前向きなご答弁もいただけましたので、ぜひ早期の実現を図っていただきたく、こちらは評価するとともに期待をいたします。
 さて、こうしたプロセスを経て決定された答申ですが、東京五輪を控えて多大な都民負担などが予測される中で、特別職の報酬が公民較差や国家公務員との均衡から算出されるのはいかがなものかという疑念がぬぐえません。
 このような状況下での引き上げは都民理解を得られず、引き上げは行うべきではないと考えますが、答申を受けての都の見解を伺います。

○内藤次長 もとより、都政運営の最高意思決定にかかわる都議会議員や知事、副知事等の報酬、給与水準につきましては、その職責に応じたものであるとともに、広く都民の理解と納得が得られるものでなければならないと認識しております。
 このため、その改定の適否につきましては、任命権者限りではなく、第三者による公平公正なチェックが欠かせないことから、都では、外部有識者で構成される審議会を設置いたしまして、多角的な観点からご審議いただいているところでございます。
 今回の答申は、最近の社会経済情勢や民間賃金の動向等を踏まえつつ、一般職や指定職の給料月額、さらには国の特別職の俸給月額がそれぞれ引き上げる方向にあることなどを総合的に勘案の上、判断されたものと認識してございます。
 都といたしましては、これまで、報酬、給与水準の引き上げの場合のみならず、引き下げや見送りの場合におきましても、こうした審議プロセスを経てなされた答申につきましては十分尊重すべきものと考えておりまして、その内容においても妥当なものと認識しております。

○おときた委員 答申は妥当とのご判断をお示しいただきました。
 さきの定例会で審議をされた職員給与引き上げの際にも申し上げたことですが、公民較差に基づいて判断をするという旧態依然としたやり方については、比較対象の選定も含めて不適切なものではないかとの指摘も相次いでおります。
 加えて、今後は消費増税や少子高齢化などの、財源が幾らあっても足りないといわれる中で、これまでどおりのやり方で特別職の報酬を引き上げるということは極めて不適切なやり方であるとの意見を申し添えまして、最後の質問に移ります。
 最後に、職員定数についてです。
 東京五輪を見据えて、職員定数の引き上げが予測をされております。東京五輪の重要性、規模を考えれば、増員に対しての一定の理解はできるところですが、その後の見通しとセットで考えることが欠かせません。特に公務員は、一度こういう雇用をしてしまうと、なかなか数を削減しづらいという現状がありますので、職員定数の増員には極めて慎重であらねばなりません。
 そこで、長期的な職員定数についてはどのようにお考えか、展望をお伺いいたします。

○内藤次長 二〇二〇年東京大会の開催に向けまして、競技施設の整備を初めとして多くの準備業務が発生することが想定され、また、さまざまな関連事業等の動向を含めまして、現段階で長期的な職員定数を詳細に推計することは困難なものと認識してございます。
 こうした中で、これらの業務を確実に遂行していくためには一定の人員措置が必要となりますが、毎年度、各業務の内容や業務量等を十分に精査するとともに、その他の業務における徹底した執行体制の見直しもあわせて行っているところでございます。
 また、人員確保の面でも、新卒者の安定的な採用のみならず、一定の期間で需給調整の可能な任期つき職員制度の拡充や、再任用制度のさらなる活用等にも取り組んでいるところでございます。
 こうした取り組みを進めながら、二〇二〇年東京大会を初めといたします都政の重要課題に対応するとともに、内部努力を継続いたしまして、常に最少の経費で最大の効果を発揮するよう、適正な定数管理を行ってまいりたいと考えております。

○おときた委員 ご答弁をいただきまして、任期つき職員制度の拡充なども行い、また既存事業の見直しも行うとのことですので、これらはぜひ人員増を行う際の車輪の両輪と認識をして進めていただければと思います。
 また、こちらは、我々が都議会に籍をいただいてから常に主張しているところですが、かつて石原都政で一定の成果を上げた行政改革プラン、特に人員削減についての計画が現在の都政には存在をしません。行政業務は不断の見直しが欠かせないものであり、テクノロジーの進化や民間の活用などによって、肥大化した機能は積極的に削減していかなければなりません。
 舛添都政においても、人員削減に関するプランを策定すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○内藤次長 都ではこれまでも、徹底した事務事業の見直しや内部努力によりまして、簡素で効率的な執行体制の構築に努めてまいりました。
 今後は、二〇二〇年東京大会の開催準備や東京都長期ビジョンの実現など、行政の質の高さや成果が一層求められる中、さまざまな変化や課題に即応していく必要があると考えております。
 そのため、職員定数につきましては、あらかじめ期限や目標を定めて管理するよりも、毎年度、事業動向や個々の職務内容、業務量をつぶさに精査し、めり張りをきかせた措置をしていくことが重要であると考えております。
 こうした考えのもと、今後も、現実の行政展開に応じ、引き続き定数管理を適正に実施してまいりたいと考えております。

○おときた委員 こちらは、なかなか前向きなご答弁はいただけないところなんですが、やはり石原都政が一定の成果を出したというのは、数値目標をしっかりと設定したことにあるのではないかと思います。毎年めり張りをきかせて柔軟にという手法のメリットもあるかとは思いますが、反面、期日や数値目標がなければ、先延ばしになりがちな欠点が大きくございます。
 繰り返しになりますが、東京五輪や未曽有の少子高齢化社会を迎えるに当たって、都政には、これまで以上に厳しい都民の目が注がれます。公務員給与や特別職の報酬の引き上げ、あるいは職員定数の増員などには極めて厳格に向き合うべきということを強く意見として申し上げまして、私からの質問を終わります。

○まつば委員 東日本大震災から五年がたちました。予算特別委員会におきまして、私は被災地支援について取り上げさせていただきました。そこで、本委員会におきましては、東京の防災対策について質問をいたしたいと思います。
 東日本大震災の際には、東京におきましても、発災直後から首都圏の鉄道は全面的に運行を停止したために、ターミナル駅には多くの人々が足どめをされて、パニック状況も生じたわけであります。そして、首都圏で約五百十五万人、都内で三百五十二万人という、大変に多くの方が帰宅困難となったわけであります。
 こうした、いまだかつてない状況の中で、帰宅困難者に対し、都はどのように対応したのか。特に都庁本庁舎ではどのように対応したのか、まず最初にお伺いをいたします。

○小久保防災対策担当部長 都は、交通機関の不通による混乱が想定されたため、知事から都民に対し、冷静な行動を呼びかけました。また、都内の多くの駅で帰宅困難者が発生したことから、関係機関や区市町と調整し、都庁舎及び都立学校を初めとする都立施設三百二十九カ所を一時的な待機場所として開放し、帰宅困難者計約二万八千人を受け入れました。
 都本庁舎においては、新宿駅周辺に滞留していた帰宅困難者約五千人を第一本庁舎、第二本庁舎及び議会棟で受け入れております。当時は、帰宅困難者の受け入れを想定した備蓄を行っていなかったため、食料は職員用に備蓄していた水、乾パン等を配布し、防寒については、毛布や段ボールを庁内外から集め、配布することで対応いたしました。

○まつば委員 今さまざまご答弁ございましたけれども、そうした教訓も含めまして、さまざまな対策に取り組まれてこられたご努力については承知をしているつもりでございます。
 そこで、この三・一一での経験を踏まえ、その後の検討も踏まえて、都は、都庁舎での帰宅困難者の受け入れに向け、どのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○小久保防災対策担当部長 都では、平成二十四年三月に帰宅困難者対策条例を制定し、自助、共助、公助の観点から帰宅困難者対策を総合的に進めていくことといたしました。
 これに基づき、都は、議会棟を含む都本庁舎を一時滞在施設として指定し、帰宅困難者五千人を受け入れることとしており、災害時都庁舎利用業務マニュアルにその運営方法等を規定しております。
 また、都本庁舎では、従来から職員用の備蓄を用意しており、約一万人分の備蓄品を保管しておりますが、現在は、来庁者等のために、その一〇%程度を余分に確保することとし、約千人分の備蓄を行っております。
 さらに、一時滞在施設として受け入れる帰宅困難者用の備蓄品として、乾パン、アルファ化米、パン、保存水、アルミブランケット、エアマット、使い捨て簡易トイレなどを確保してございます。

○まつば委員 ただいまのご答弁で、都庁舎の取り組みをお伺いいたしました。
 東京都帰宅困難者対策条例が二〇一三年四月に施行されたわけですけれども、むやみに移動を開始しないということを基本原則とされているわけです。一斉帰宅の抑制を防ぐために、企業に対して、全従業員分の三日分の備蓄をすることを努力義務とされて、また、外出中に地震に遭い、足どめされた人が利用できる一時滞在施設の確保も進めるということであります。
 なぜ三日分なのかということでありますけれども、私ももう一回、この首都直下地震帰宅困難者等対策協議会の最終報告を読み返ししましたけれども、ここに三日分という欄があります。ここには、被災者の救急救助活動、消火活動等の災害応急活動を優先する発災後七十二時間は、帰宅困難者等の大量発生による混乱や事故等を防止するため、従業員等を事業所内にとどめることが望ましく、三日分の備蓄が必要となると、そういう記載があります。
 なぜ三日分を備蓄するのかということは、こうした、発災後七十二時間、まずは救急救助活動、消火活動を優先するためであると。命を救うために備蓄をして、そして企業等で滞在をしていただくことが重要であるということなのだなということも、改めて私は感じさせていただいたところです。
 ですので、そうした備蓄をなぜ進めるのかということを改めて意識することも大事だなということを考えました。
 そういう中にありまして、個人、家庭においても備蓄というのは大変重要であります。まず、みずからの命を守ることが重要でありますので、当然、家の耐震であったり、家具の転倒防止であったり、また、いざというときの避難場所の確認などが重要であります。その上で、電気、ガス、水道といったライフラインがすべてとまり、キッチンや冷蔵庫も役に立たなくなるという状況が想定されるわけです。そうした中で生き延びるためには、食料の備蓄品などの準備もしておくことが重要であるということだと思います。
 都は今年度から、都民の備蓄推進プロジェクトとして、広く備蓄を推進していくことを打ち出したわけであります。その中で、十一月十九日を備蓄の日として定めるとともに、日常備蓄という考え方を示されました。
 そこで、都が都民の備蓄推進プロジェクトを始めた理由と、日常備蓄という考え方についてお伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 大規模な災害が発生した際、物流が麻痺して、食料品や生活必需品が入手困難となるおそれがございます。こういった状況の中で自宅での生活を継続するためには、自助の取り組みとしまして、各家庭で備蓄をしていただくことが重要となります。
 このため、都は、今年度から都民の備蓄推進プロジェクトを開始いたしました。これまでは、備蓄は、ふだん活用しないものを用意する特別な準備と多くの方々が考えがちでありまして、その結果、備蓄の管理継続が困難になりまして、家庭において備蓄が進まない要因でもあったというふうに考えております。
 そこで、都は、レトルト食品や缶詰、野菜ジュースなど、ふだん食べたり使ったりしている食料品や日用品を少し多目に用意しておくことで災害時に備えるという日常備蓄の考え方を広く提案したところでございます。

○まつば委員 この日常備蓄というのは都独自の名称ということであると理解をしておりますけれども、ローリングストック法の考え方であるというふうに理解もいたしたわけであります。
 災害に備えるときに、ローリングストック法といわれておりますが、日常的に非常食を食べて、食べたら買い足すという行為を繰り返して、常に家庭に新しい非常食を備蓄する方法であると。賞味期限切れを防ぐことができるだけでなく、日常的に非常食を食べておくことによって、いざ、本当に災害などの非常事態が訪れたとしても、ふだんから食べなれたものを食べることができるため、安心感を得られやすいという利点があるともいわれていると聞いております。
 この食べたら買い足すという行為を繰り返すことで、その段階で意識的に防災について考える機会をつくるということも重要なんだというふうに思います。
 この都の示した日常備蓄というのは、先ほどの都庁舎で備蓄をされているという乾パンであったり、アルファ化米という、賞味期限が五年とか三年とかいうものでなくてもいいんですと。例えば半年とか一年という、日常の買い物の中で、小売店だとかスーパーとかコンビニでふだん買うことができる食品を活用するという意味であるというふうに、私もやっと理解ができました。理解するのにちょっと時間がかかったんですけれども。
 この日常備蓄の考え方というのを、私は非常に大事だと思うんですけれども、これを都民の方に浸透させていくには、やはり具体的にイメージができるような取り組み、それをまた広報することが私は重要であるというふうに思います。
 そこで、どのようにしてこの考え方、また方法を広報していくのか、お伺いいたします。

○矢岡総合防災部長 災害時は、ライフラインの多くが停止した結果、食事をとることすら難しくなることは十分想定されます。そういった状況に陥ることを防ぎ、住民一人一人が生き残るために、事前に各家庭などで話し合い、備蓄を進めることは非常に重要でございます。
 そこで、都は、今年度全戸配布しました「東京防災」への記載や、あと交通広告など、日常備蓄の考え方について多様な広報展開を行ったところでございます。また、十一月十九日を備蓄の日として関連イベントを実施するなど、幅広く日常備蓄の普及啓発を行ってきております。
 来年度は、都内十五カ所の大型商業施設等におきまして、備蓄品を使った調理法の紹介や講習会、また備蓄ユニット等の展示を行うなど、備蓄キャラバンを順次開催いたしまして、日常備蓄の実践を積極的に働きかけてまいります。

○まつば委員 備蓄キャラバンを来年度はされるということで、この機会を通して都民の皆様に日常備蓄が進むように取り組んでいただきたいというふうに思います。
 ちょっと二つ提案をさせていただきたいんですけれども、「『日常備蓄』を進めましょう」というこのパンフレットですが、大変興味を引く--私は、このぐらい興味を引くことは大事だというふうに思っています。この中で、主な備蓄品目ということで、あくまでも例だということでご説明も受けましたので、例だということなので、それも一つだというふうには思っているんですけれども、食品の中で、レトルト御飯とかいろいろなものが書いてあります。これは、カセットコンロがあって、それで食べることができるものもかなり多く入っているかなと思うんですね。
 私も、日常備蓄で使えるものということで、スーパーとかコンビニで見てみたのですけれども、レトルト御飯を食べられるかどうか、食べてみました、自分で。温めないで、レンジで加熱しないで。ちょっと食べられないかなというふうに、私は印象を持っています。
 あと、おかゆというのがあったんですけど、おかゆについては、温めなくても食べれますというふうに書いてあるんですが、きのう食べてみましたけれども、それは食べることができました。ですけれども、これを何日間も続けるのは、確かに、冷たいから、だんだん苦しくなるかなという印象も持ちました。
 そうしたように、具体的に、自分のうちでどういうものを備蓄して、それはカセットコンロとかがなくてもできるというものも、ひとつ提案をしていただきたいなと思うんですね。どこのお宅にもカセットコンロがあるとも限りませんし、カセットコンロを備蓄品の中に必ず入れてくださいというのも、なかなかハードルが高い部分もありますので、そうじゃない例みたいなものも、この備蓄品を使った調理法の紹介などでも入れていただければなと思います。
 それから、東日本大震災のときに被災地に派遣をされた管理栄養士の方々がまとめられた報告書というのがあります。これは、避難所において備蓄品を利用して、例えば高血圧症の方の対応だったり、便秘ぎみになった方は、この備蓄品の中でどういうのを食べたらいいのか、下痢ぎみだったらどうしたらいいのかというようなことを、その経験を交えて書かれたものなんですね。
 そうした管理栄養士の方々等の専門家の意見なども聞いていただいて、この備蓄キャラバンが、さまざまな視点から防災という、本当に生き延びるための備蓄品の確保ということで都民の皆様に浸透していただくような取り組みをお願いしたいというふうに思います。
 次に、都施設とか、また企業だったり、一時滞在施設等の災害に備えた非常食の備蓄についてであります。
 備蓄の更新についてなんですけれども、幸いにして長期間大きな災害に見舞われることがなく、食べる機会がなかった非常食、これを更新するときがあるわけです。これは、幸いにして長期間災害に見舞われなかったということでありますから、感謝をするということが大事だと思っています。
 そして、その上で、無駄にしないということも大事だと思います。ですので、廃棄しないで済む方法を考えておく必要があると思うんです。
 例えば食品の備蓄品を廃棄するということは、これは事業系一般廃棄物ということになるのではないかなと思いますけれども、コストがかかります、廃棄すれば。費用がかかります。
 また、食べられるのに廃棄するということは、それは食品ロス、フードロスということにもなります。世界各国で、食べられないで餓死をされる方がいらっしゃる中において、この食品ロスということは、それはあってはいけないことであると思います。
 実は、東京マラソンがありますけれども、東京マラソンの中で、先ほどちょっと大場議員にも伺ったんですけれど、走っていって栄養補給をする、エネルギー補給をするとき、バナナ等が置いてあります。これが余ることがあるわけですね、東京マラソンで。その余ったのをどうしているのかというと、二〇〇九年からフードバンクへ引き取ってもらって有効活用していただいているというのが東京マラソンの事業の取り組みであります。そういうことも含めて、この東京マラソンというのは、そういった面からも、非常に都民の皆様からも評価が高いということが挙げられています。
 そうした意味では、今後、この帰宅困難者対策条例に基づいて一時滞在施設と備蓄をされた食品の更新というのは、来年度でしょうか、更新になるというふうにちょっと伺っておりますが、都庁舎とか、また都有施設、七万人分ぐらいになるのでしょうか。違ったら答弁していただきたいんですけれど、合っていますでしょうか。

○小久保防災対策担当部長 都本庁舎におけます職員の備蓄といたしましては、約一万人の備蓄品を保管しているところでございます。

○まつば委員 済みません、突然に申し上げましたが、職員の方の備蓄、それから一時滞在施設としての備蓄、そういうことも合わせまして、三日分ということは九食分ですから、それの掛ける人数分ということで、かなりの量が発生をするということが考えられますので、そうしたことから考えると、フードバンク等さまざま有効活用するに当たっても、いつ更新をするのかと。一回で全てを更新するというのは、この更新をしたときの有効活用の方法もまた難しいということもおありだと思いますので、そうしたことも計画をしていただいて推進していただければというふうに考えております。
 企業に対しての働きかけも大事だというふうに思っております。東京商工会議所の会員企業の防災対策に関するアンケートによりますと、備蓄をしない理由というのは、保管スペースを確保できないが三割、購入、更新等の費用負担が三割というふうにアンケート調査はなっています。
 備蓄をしていただく企業がふえるように、さまざまなサポートが必要であると思いますし、また、更新の際には、廃棄コストを抑えるための仕組みづくりということも重要であると思います。
 そこで、都民、事業者が災害用備蓄品の更新の際には有効活用するとともに、備蓄を推進していくための都の取り組みについてお伺いをいたします。

○矢岡総合防災部長 備蓄推進とともに、先ほど来お話をいただいていますフードロスの削減の観点も、準備していた備蓄品を最大限有効活用するための工夫が必要であると思っております。
 十一月十九日の備蓄の日は、家庭で備蓄について考えたり、状況を確認するきっかけとなるよう設定したものでありまして、企業におきましても、そうしたことは確認していただければというふうに考えております。
 今後、都としましては、セミナーなどさまざまな場面を活用しまして、事業所や経済団体等に対しましても、備蓄の日や防災訓練などの機会を捉えまして、消費期限が近づいた備蓄品を社員へ配布するよう促すなど、普及啓発等を行ってまいります。
 先ほど、いろいろご提案もいただきましたけれども、備蓄品は、やはりこれが絶対正解だというものはないと思っておりますので、そうした工夫なんかも含めまして、備蓄が幅広く推進されるように今後も取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

○まつば委員 いろいろとご答弁ありがとうございました。
 この日常備蓄という考え方についても、私は非常にすばらしい視点だと思いますし、ぜひとも進めていただきたいというふうに思っております。
 最後にちょっと申し上げたいんですけれども、日常備蓄の食べ物ではない、例えば乾パンだったりするものというのは、それを更新のときに自分たちで食べるといったときに、なかなか食べづらいということも現実にはあるわけですね。
 この間、環境局でフードレスキューというイベントがありまして、「ごちそうとぼうさい」というコーナーがあって、乾パンを一流シェフが料理をしてスイーツに変えるという取り組みをしていたんですけれども、そうした取り組みであったり、そうしたレシピですね、そうしたものも紹介をしていただくというようなことも、こうした備蓄品を有効活用していただくということについては有効ではないかなというふうに思っております。
 以上で終わります。

○加藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十四分散会

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