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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十三号

平成二十四年十月二日(火曜日)
第一委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十五名
委員長吉倉 正美君
副委員長佐藤 由美君
副委員長中屋 文孝君
理事伊藤こういち君
理事吉田 信夫君
理事大西さとる君
栗林のり子君
星 ひろ子君
しのづか元君
服部ゆくお君
田島 和明君
吉原  修君
三宅 茂樹君
馬場 裕子君
和田 宗春君

 欠席委員 なし

 出席説明員
知事本局局長前田 信弘君
次長長谷川 明君
理事大井 泰弘君
青少年・治安対策本部本部長樋口 眞人君
総合対策部長中村 長年君
総務局局長笠井 謙一君
総務部長山手  斉君
選挙管理委員会事務局局長影山 竹夫君
人事委員会事務局局長真田 正義君
任用公平部長石井  玲君
監査事務局局長松井多美雄君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・議員提出議案第十一号 東京都犯罪被害者等基本条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○吉倉委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書一件につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○吉倉委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 議員提出議案第十一号を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○佐藤委員 私は、本委員会に提案をいたしました議員提出議案第十一号、犯罪被害者等基本条例案について、都議会民主党を代表して意見を申し上げます。
 犯罪等に巻き込まれた被害者は、突然命を奪われ、愛する家族を失い、心身に重大な障害を負わされるとともに、二次的被害や経済的困窮等に苦しめられ、社会において孤立を余儀なくされてまいりました。
 平成十六年、長年にわたる犯罪被害者等を初め、多くの方々の切実な思いや取り組みによって、犯罪被害者施策に関する基本理念や国及び東京都を初め地方自治体の責務などを定めた犯罪被害者等基本法が制定をされ、犯罪被害者の権利利益の保護が図られることとなりました。
 現在、東京都内においては、犯罪の認知件数、また性暴力被害、交通被害発生件数が依然として高い状況にあります。私たちは、犯罪被害者、当事者団体、民間の支援団体、専門家、関係自治体の基礎自治体の皆さんから現状認識、そして、そこから都が行うべき犯罪被害者等支援についての施策についてのご意見をいただいてまいりました。
 そうした中で、被害者が支援者にやっとたどり着いたとしても、都内において使える社会支援が整っていない現状が浮き彫りになってまいりました。一例としては、基礎自治体の被害者窓口に行ったとしても、支援団体、早期支援団体の連絡先を伝えられるだけで、改めて自分の住む自治体に戻って手続をするような現状、あるいは居住についても、居宅が殺害現場になった場合はもとより、安全の確保から区をまたいで転居する必要があるにもかかわらず、中長期的な回復の拠点を被害当事者がみずからかけずり回って探している現状、あるいは都内の病院の一角で、民間支援団体は性暴力被害者に対して二十四時間対応して警察につなぎ、急性期ケアから中長期の心身のケアに当たっていること、そうしたことがあります。
 だれしもが、いつでも犯罪被害者となる可能性があります。都においても、犯罪被害者とその家族の立場に立った適時適切な支援を提供する、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るために条例を制定し、支援の充実に一層取り組む必要があると考えております。
 各委員の皆様から、また都から犯罪被害者等施策は国の責任で行うべき、とりわけ経済的な支援はまさしく国の責務と述べられておられます。しかしながら、東京都など自治体は、犯罪被害者等基本法において、国との適切な役割分担を踏まえて地域の実情に応じた施策を策定し、実施する責務を有するとされており、既に四県、二政令市、百十三区市町村では犯罪被害者等支援に特化した条例を制定し、経済的支援など地域の状況に合わせた支援を行っています。
 都においても、総合相談窓口における相談等件数は五千件を超え、犯罪被害者等、その被害形態に応じて多様なニーズにこたえていく必要があります。被害の形態は、殺人、交通被害、高次機能障害を受けた方、あるいは性暴力被害者、虐待の被害者、被害の内容に応じてきめ細かな施策が積み上げられていく必要があります。そのための基本条例であります。
 犯罪被害者等の権利利益の保護が図られる社会を実現するために、国だけでなく被害者にとって身近な自治体であり、社会資源を持つ自治体、東京都の取り組みは非常に重要です。
 そこで、この条例案においては、犯罪被害者等のための施策の基本理念、都や都民等の責務、都が講じるべき施策の基本となる事項を盛り込み、社会全体の連携のもと犯罪被害者等のための施策を総合的かつ計画的に推進することを目指しました。
 以上、全会派の皆様に、この東京都犯罪被害者等基本条例に賛同していただきたくお願いを申し上げます。ともに犯罪被害者等の権利利益の保護を図り、支援を推進していくために、各委員のご理解とご協力をお願い申し上げまして、意見表明といたします。

○中屋委員 私は、都議会自由民主党を代表して、本委員会に付託された東京都犯罪被害者等基本条例について、反対する立場から意見を申し上げます。
 我が党が中心となって検討を始め、衆議院で全会一致で可決した犯罪被害者等基本法のもと、東京都は二度にわたり支援計画を策定し、全庁を挙げた推進体制を整え、区市町村や民間団体等と連携を図りながら支援を進めてきております。今は、この支援計画に基づく取り組みを着実に実施することが、実効性ある犯罪被害者支援のために何よりも重要であります。
 先日の委員会質疑では、我が党や他の会派から、条例の必要性などに関して質問をいたしましたけれども、提案者である民主党は、これに正面から向き合わず、ただ抽象的な理念を繰り返すのみであり、残念ながら説得力のあるお答えはいただけませんでした。
 犯罪被害者支援は、国を挙げて一丸となって取り組むべき課題であり、とりわけ経済的支援は国の責務であります。現在、国で支援策の拡充が検討されているにもかかわらず、この時期に都議会民主党が独自条例案を提出することには、疑問を禁じ得ません。
 さらに、経済的給付に関して独自規定を盛り込んでおりますが、具体的内容については新たに設置する会議でもんでもらうなど、あいまいな答弁を繰り返すのみであり、十分な検討を行うこともなく、ただ提案しただけであることも明らかになりました。これでは提案者としての自覚と責任に欠けているといわざるを得ません。
 そもそも政策立案として条例を提案するのであれば、実施に必要なさまざまな点を具体的に検討した上で、施行規則の骨子を示すくらいの姿勢が必要でありますが、全く示されませんでした。ただ、支援策を羅列しただけであることはだれの目にも明らかであり、ばらまき施策の条例化という批判も免れません。
 まともに説明さえできないこのような条例案を議会の意思として認めることになれば、都議会の品位と責任が疑われます。議員提出条例には十分な協議が必要であり、とりわけ財政支出を伴う条例は、執行機関側とも十分協議し、全会一致で提案するのが筋であります。これが社会全体で取り組むということであります。
 この間の民主党の条例提案の経緯を見ると、こうした姿勢も議員提出条例の重みに対する責任も感じられません。本条例案には、反対であります。

○伊藤委員 本定例会に都議会民主党から提案された東京都犯罪被害者等基本条例について、意見を申し上げます。
 先日の当委員会において、都議会公明党は、条例の根幹は目的と定義にあると申し上げた上で、まずこの点について質問をしました。このたびの条例案は、国の犯罪被害者等基本法の条文の中の、国を都に、国民を都民にほぼ置きかえただけのものであり、犯罪等の範囲や犯罪被害者等の対象の解釈についても、国の犯罪被害者等基本法や犯罪被害者等基本計画を踏まえた内閣府の解釈のとおりであり、何ら都としての独自性、必要性がないことが明らかとなりました。
 一方、条例案第五条については、犯罪被害者等を孤立させないことを都民等の責務としています。これは国の基本法よりも一歩踏み込んでいるようにも見えますが、拡大解釈に至れば、逆に犯罪被害者等を苦しめてしまう結果となることへの危惧を感じるものでありました。
 また、第十一条の経済的負担を軽減するための生活資金の給付については、国が見直しを具体的に検討しているさなかであり、今回の質疑では提案者である都議会民主党としての具体的な給付案は示されず、根拠となる財源についても示されませんでした。
 さらに、具体的な給付案については、都知事が設置する犯罪被害者等施策推進会議で検討されると答弁しており、都に丸投げする姿勢をあらわにしました。
 加えて、その推進会議についても、国の基本法によって設置された会議体の丸写しである上、既に都が設置し運営されている東京都犯罪被害者等支援推進会議との関係から見れば、屋上屋を重ねるだけのものであることが明らかになりました。
 さらに、このたびの条例案のねらいや、なぜ今この時期に条例制定が必要なのかは、質問の中で納得のいく回答は皆無でありました。都は、国の基本法、基本計画を踏まえ、第二期の東京都犯罪被害者等支援計画を推進しております。
 一方、犯罪が悪質、巧妙化しており、これまで以上に犯罪被害者等の支援を着実に進めなければならない中、今やるべきことは形式的な条例制定ではなく、都の支援計画に基づく取り組みを実質的に拡充し、即効性、実効性のある支援策を図ることであります。
 公明党は、犯罪被害者等への支援については、四十六年前に凶悪犯罪によってかけがえのない息子さんを失った一人の父親と手を携えて闘いが始まり、この間、弱い立場の犯罪被害者等に寄り添いながら、約半世紀にわたって、その支援に取り組んできました。
 そして、平成十六年の基本法成立の際には、国会において全会一致で法律が成立しました。こうした長年にわたる取り組みを顧みれば、今回の都議会民主党の条例案は、犯罪被害者等の繊細な問題を抱える大事な事案であるにもかかわらず、余りにも拙速で不十分な内容であり、パフォーマンスとしかいいようがなく、到底賛成することはできません。
 都議会公明党は、今後も犯罪が起こらない社会を築いていくとともに、卑劣な犯罪によって被害をこうむった方々に寄り添いながら、社会全体で犯罪被害者等を支えることができるよう全力を挙げていくことをお誓いし、意見表明といたします。

○吉田委員 議員提出議案第十一号、東京都犯罪被害者等基本条例について、意見を述べます。
 犯罪被害者への支援をさらに強化することが求められていることは、党派を超えた共通の認識だと思います。我が党は質疑でも表明したように、国が第一義的責任を果たすことを求めるとともに、国任せにせず、都が独自に上乗せを行うことは自治体のあり方として当然であり、その執行を確実に保障するためにも基本方向を条例で定めることも当然のものだと思います。
 条例に盛られた具体的な支援策についてですが、その多くは国や都の調査等で要望として挙げられているものです。例えば第十一条の経済負担の軽減のための生活資金の給付については、都政モニターアンケートでも要望として挙げられ、国の第二次犯罪被害者等基本計画でも、地方公共団体における犯罪被害者等への給付なども挙げられています。
 また、刑事裁判出席のための旅費支給も、国の第二次計画の中で、被害者団体や支援団体の要望として第一に、刑事裁判への被害者参加や傍聴のための旅費の支給、休業損害の補償が挙げられています。したがって、条例案が示した支援策は、関係者の要望を反映したもので妥当だと判断をいたします。
 しかし、提案者としては、提案した施策の基本的なフレーム、例えば推計、対象、人員の規模、さらに必要な財政規模などを示すことは最低限の責務であり、それなしに他の会派の賛同を得ることは困難だと思います。そうした努力があってしかるべきだと思いますが、この点での説明は極めて不十分だったということを指摘せざるを得ません。
 真に犯罪被害者の方々への支援を一歩でも二歩でも前進をさせるためには、粘り強い共同の努力が求められていたと思います。そうした努力が尽くされていない中で、きょう採決を迎えるということは極めて残念であるということを述べて、日本共産党としての意見表明を終わります。

○星委員 議員提出議案第十一号、東京都犯罪被害者等基本条例について意見を述べます。
 さきの委員会において、各会派からのご意見を拝聴しましたが、どの会派も支援の強化の必要性を述べられていました。私は、既に十六年に議員立法で制定された国の犯罪被害者基本法、十七年策定の基本計画、二十年から策定されている都の支援計画に基づくさまざまな取り組みに対し期待をし、さらなる充実を求めてきました。
 身近な窓口である市区町村の相談窓口や職員のスキルアップ、医療機関、NPOや民間支援団体への支援や連携強化はもとより、被害者やご家族の傷口をふさぎ、いやし、安心して回復に向かうまでは切れ目なく継続した支援が必要です。医療、就労、居住の安定など生活支援は当然、法の精神において行政が予算づけをして拡充すべきことと考えます。
 知事は、経済的負担の伴うものは、まず国があまねく行うべきとお答えになっていますが、そのことに関しては私も同感です。国は、もっと急ぐべきだというふうに思っております。しかし、被害者やその家族の痛みの緊急性を理解するならば、こういうことこそ国より先んじて牽引するのが首都である東京の役割ではないでしょうか。
 委員会の質疑において、委員の質問の回答は十分ではなかったことはありますけれども、被害者やその家族の救済支援に対して、全員異議のないことだとするならば、提出された条例について修正や継続をするなどの取り扱いもあるべきと考えます。しかし、この場で採決ということになりました。
 この条例の持つ理念に賛同し、都の計画をさらに進捗させ、都民への人権意識の熟成を図るものと考え、この条例については賛成の立場の討論といたします。

○吉倉委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 議員提出議案第十一号を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○吉倉委員長 可否同数であります。よって、委員会条例第十五条の規定により、委員長が裁決いたします。
 委員長は、本案に反対であります。よって、議員提出議案第十一号は否決と決定いたします。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○吉倉委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○吉倉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○吉倉委員長 この際、所管六局を代表いたしまして、総務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○笠井総務局長 当委員会所管の六局を代表いたしまして、一言御礼を申し上げます。
 昨年十月からこの間、吉倉委員長を初め当委員会の委員の皆様方におかれましては、私どもが所管をしております事務事業につきまして、数々のご指導、ご鞭撻を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 この間にちょうだいいたしました貴重なご意見、ご要望等につきましては、可能な限り今後の都政運営に生かしてまいります。今後とも、よろしくお願いを申し上げます。
 以上、簡単でございますが、御礼の言葉とさせていただきます。まことにありがとうございました。

○吉倉委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
 この一年間、中屋副委員長、佐藤副委員長を初め、理事の皆様、また委員の皆様、そして所管六局の局長初め理事者の皆様、また議会事務局の皆様、大変にお世話になりました。皆様のご協力とご配慮をいただき、この委員会の運営が円滑に、また無事故ですることができました。本当にありがとうございます。改めて厚く御礼申し上げたいと思います。
 この間、東京の震災、防災対策にかかわる帰宅困難者条例の制定の審議、また原発都民条例の是非をめぐる議論、あるいは「二〇二〇年の東京」の実行プログラムの審議、あるいは自転車の安全利用についての議論等々、大変幅広く、また都政の根幹にかかわる問題について、しっかりと議論ができたと、このように考えております。
 これからもこの総務委員会、都政の発展のために、筆頭委員会として各常任委員会を牽引する役割をしっかりと努めていただきたい、このようにお願いを申し上げまして、ごあいさつにかえます。
 大変にありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十六分散会

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