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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十三号

平成二十一年十月二十九日(木曜日)
第一委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十五名
委員長小磯 善彦君
副委員長田中たけし君
副委員長伊藤まさき君
理事大松あきら君
理事古館 和憲君
理事山口  拓君
小林 健二君
小山くにひこ君
淺野 克彦君
西崎 光子君
神野 吉弘君
鈴木 勝博君
吉原  修君
田島 和明君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
東京オリンピック・パラリンピック招致本部本部長荒川  満君
次長並木 一夫君
技監福島 七郎君
企画部長細井  優君
参事重田 敏光君
参事梅田 弘美君
招致推進部長中嶋 正宏君
連絡調整担当部長藤森 教悦君
招致戦略担当部長保坂 俊明君
新施設建設準備室長末菅 辰雄君
公募準備担当部長野崎 誠貴君
総務局局長中田 清己君
危機管理監島田幸太郎君
理事志賀 敏和君
総務部長醍醐 勇司君
参事和久井孝太郎君
行政改革推進部長和賀井克夫君
情報システム部長鈴木 尚志君
首都大学支援部長岸上  隆君
人事部長中西  充君
労務担当部長安藤 弘志君
主席監察員渡辺  勉君
行政部長笠井 謙一君
特命担当部長鈴木 隆夫君
都区制度改革担当部長塩見 清仁君
参事高橋 宏樹君
総合防災部長中村 長年君
参事細渕 順一君
統計部長三田村みどり君
人権部長荒井  浩君
国体・障害者スポーツ大会推進部長皆川 重次君
監査事務局局長三橋  昇君
監査担当部長並木 勝市君

本日の会議に付した事件
 監査事務局関係
事務事業について(質疑)
 東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係
事務事業について(質疑)
 総務局関係
事務事業について(質疑)

○小磯委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局、東京オリンピック・パラリンピック招致本部及び総務局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより監査事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しております。
 直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○神野委員 私からは、東京都の監査制度についてお伺いをいたします。
 平成二十年の会計検査院の報告によりますと、全国十二道府県で合計十一億三千万円の、国庫補助金に係る公金の、いわゆる預け等の不適正経理が発覚いたしました。また、本年九月、千葉県で同様の手口によっての三十億ともいわれる不正経理が大きく報道されたことによりまして、行政機関に対する不信感というものが国民の間で大きく渦巻いているわけです。
 東京都では早速、平成二十年度執行分の定例監査で、この預け等の有無を問うべく、消耗品の購入契約について重点監査というものを行っているわけでありますけれども、まず、この重点監査に係る監査結果についてご報告をお願いいたします。

○並木監査担当部長 今般の消耗品等の購入契約を対象にした重点監査におきましては、すべての局を対象にして約二百八十件の契約を抽出し、物品納入業者に対して関係人調査を実施し、検証を行いました。
 その結果は、不適切な処理として、〔1〕として、正規の契約手続を行わず事業者に物品を納入させ、後日、契約関係の書類を作成し代金を支払ったものが十件、〔2〕としまして、履行期限後の納品があるにもかかわらず検査を合格としているものが二件、〔3〕といたしまして、仕様書と納品が相違しているにもかかわらず検査を合格としたものが一件、認められましたけれども、会計検査院が不適正経理として指摘している、いわゆる預け、一括払いなどは認められませんでした。

○神野委員 その例はわずかではありますけれども、東京都においても不適切な処置が行われていたわけであります。
 いただいた報告書に目を通しますと、いずれも物品納品後に契約書類を作成して支払いをしているという、本来は契約書類を作成してから物品納品という形なんでしょうけれども、そういった形が起きているわけであります。
 ここに、会計管理局さんからお預かりいたしました会計実務マニュアル歳出編というものがあるんですけれども、これを見てみますと、随意契約による物品買い入れに当たっては、支払いの前に必ず、契約書に基づく、検査員による検品があることになっております。
 ならば、今回のこの不適切事例、マニュアルどおりに事が運んでいなかったということになるわけなんですが、一体だれがマニュアルを無視したんでしょうか。

○並木監査担当部長 マニュアルについてでございますが、ご指摘のとおり、契約事務の処理におきましては、東京都契約事務規則や関係のマニュアル等を踏まえ、契約担当者等から検査を命じられた職員が契約書、仕様書及び設計書等に基づいて検査を実施することとされております。
 支払い前に検品がなされなかったというような今回の事例につきましては、実地監査に当たって、だれがマニュアルを無視したのかというような観点ではございませんけれども、事務処理の手続が適正か否かの観点から十分な確認を行ってございます。

○神野委員 監査ではそこまでは調べない、という意味のご答弁だと思います。
 私は、都庁内部での緊張感が緩んで内部統制が機能していない、そんな印象を受けるわけであります。
 ところで、緊張感の欠如という観点でもう一つお伺いをしたいんでありますけれども、この定例監査報告書を読みますと、例えば都市整備局、例えば病院経営本部、そして産業労働局で、かつて定例監査で指摘されていた項目について何ら改善されることなく、同じ問題について再度指摘をされている項目がございます。まさに、今申し上げた内部統制が全く図られていないわけなんでありますけれども、民間企業では、内部統制の責任の所在というものはまさにそのトップにあるということが常識となっております。こういった、局のトップに対して、このように一度監査で指摘をされた事項について何ら改善をしなかったというその責任に対し、罰則というものが適用されるのか否か、お伺いをいたしたいと思います。

○並木監査担当部長 内部統制に係るトップの責任についてでございますが、内部統制は適切な行財政運営を進めるための内部的なルールとして行っております。
 したがいまして、内部統制が有効に機能していない事態が生じた場合、その責任者である局のトップが、職務怠慢等を理由として人事上の責任を問われることや、場合により懲戒処分等の対象になることはあり得ますが、刑事罰や行政罰等のいわゆる罰則を適用する規定はございません。

○神野委員 監査の指摘に対しまして改善をしなくても何ら罰則は適用されないということであるならば、内部統制という観点から見たときに、その規律が緩んでしまう、そんなおそれが出てくるんではないかというふうに考えるわけであります。
 それでは視点を変えまして、監査委員監査制度について幾つかお伺いをさせていただきます。
 東京都の監査をつかさどっているのは、合計で五人の監査委員の皆さんです。そのうち二人が私たち議会の議員の仲間でございまして、残りが識見委員と呼ばれる方々であると伺っております。この識見委員の皆さんの経歴、そして常勤、非常勤であるかどうかも含めて、ご紹介をお願いしたいと思います。

○並木監査担当部長 識見の監査委員三名についての氏名、経歴等についてでございますけれども、まずお一人は三栖監査委員でございまして、元警視庁生活安全部長で、常勤でございます。代表監査委員でございます。それから、筆谷監査委員は公認会計士で、非常勤でございます。それから、金子監査委員は元株式会社資生堂の監査役で、非常勤でございます。

○神野委員 今お話を伺いますと、この筆谷勇さん、元東京都の包括外部監査人であられた公認会計士の方ですが、筆谷さん以外に関しては、いわゆる監査の実務、そういったものに対しての経験や知識というものがおありになるとは思えないわけでありますけれども、それでは続きまして質問をいたします。
 このような監査委員の皆さん、そして監査事務局とで、東京都の監査は一体どのような形で行われているかというのを、簡潔にご説明をいただきたいと思います。

○並木監査担当部長 監査の進め方についてでございます。監査を実施するのは監査委員でございますが、東京都においては監査対象部署が著しく膨大ですので、原則として、直接監査現場に赴いて行う実地監査については監査委員を補助する事務局職員が行いまして、監査委員は、その事務局職員の実地監査の結果を聴取し検証することにより、監査を実施してございます。

○神野委員 東京都の各部署を回って、監査事務局の職員の方々がさまざまな調査を行い、そしてその結果をもとに監査委員の皆さんが検証をして監査を行っていらっしゃる、そういったお答えであったかと思います。実際的に東京都の監査というものが、実務として仕切っていらっしゃるのは監査事務局の職員であるということが、理解できるわけであります。
 監査に必要なのは一体何かと申しますと、一つは独立性であって、そしてもう一つは専門性であると思うわけです。企業の監査を行う監査法人に対しても、当然にこの二つの要素が厳格に問われるわけです。監査を行う監査委員そのものが地方公共団体の執行機関の一つであって、実際に実務をつかさどる事務局職員も当該団体の職員であるということを踏まえますと、独立性と専門性というアカウンタビリティーの分野に関して、限界というものをどうしても感じてしまうわけであります。
 これまでの歴代の監査事務局長さんも、伺うところによりますと、知事本局や環境局から転入をされて人事委員会事務局や議会局にご転出をされていらっしゃいます。また、事務局の職員の皆さんも、これは当然でありますけれども、各部署との人事交流をご経験されているわけであります。
 人事異動の必要性を、もちろん否定するわけではありません。しかし今申し上げたように、独立性と専門性というものが問われる実際の監査事務局の職務を考えますと、その独立性というものが東京都民の目から見て担保されていないんじゃないか。独立性のない監査については、都民の目から見たときにその信頼性を失ってしまうおそれがあるわけであります。
 そこで、もう一つお伺いをしたいわけでありますけれども、今度は専門性についての質問です。
 監査事務局に配属されてくる職員の方々、ローテーションを経たり、新入職員であったり、こういった方々は当然のことでありますけれども監査のプロではありません。公認会計士さんでさえ、難関といわれます公認会計士試験に合格をして、それでも厳しい研修を経て、ようやく一人前の公認会計士として認められていくわけであります。
 東京都の監査の実務を担う監査事務局の職員の皆さんに対する、監査についての研修制度の内容についてお伺いをいたしたいと思います。

○並木監査担当部長 事務局職員の研修についてでございますけれども、まず監査事務局に転入してきた職員に対しましては、転入後の直近あるいはフォローアップ時におきまして、監査委員監査制度の概要、監査事務の進め方などについての講義や、過去の監査実例に基づく演習事例等を実施してございます。
 また、在籍職員を対象にして、公認会計士の資格を有する職員を講師とする簿記研修や、自治体契約にかかわる判例を題材とする契約実務の研修等を実施してございます。
 また、実例に即したOJTの体制を組むことや、四十七都道府県の監査委員で構成する全都道府県監査委員協議会連合会が主催します講習会への参加を促すなど、広範かつ実践的な知見の習得を目指した各種の研修を展開してございます。

○神野委員 ここにございます研修の実施計画を見ますと、日商の簿記の三級から始まりまして最終的には二級程度の簿記、そして、監査の習得に関してもOJTを中心として行っていらっしゃるということでありますけれども、実際に東京都というこの大きな組織の監査、実務をされる事務局の職員の方に関しましては、もう少し監査についての専門知識、こういった分野での研修をおふやしいただき、監査事務局の監査についての専門性をより高めていかれることをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

○小磯委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○小磯委員長 これより東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、要求委員と理事者との調整の結果、取り下げられておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○鈴木委員 最初に、二〇一六年オリンピック・パラリンピック招致活動について質問をさせていただきます。
 今回の結果については、私ども民主党会派といたしましても大変残念に思っております。鳩山首相も急遽コペンハーゲンに駆けつけまして国としてのオリンピック招致メッセージをいたしましたが、石原都知事が感想を述べられているように、リオの、南米初のオリンピックという強いメッセージにはかないませんでした。
 これから敗戦分析をされ、また百五十億円の招致活動費の内容についてご報告されるとのことですが、何点かお伺いをさせていただきます。
 まず、今回のオリンピック招致活動費についてですが、総額百五十億円の活動費を招致経費とムーブメント推進費に分けておられますが、経費を分けられた理由をお伺いいたします。

○細井企画部長 オリンピック・パラリンピックの招致経費は、立候補ファイル策定や立候補手続、国際招致活動といった招致の過程において必須の経費でございます。
 一方、オリンピックムーブメント推進経費は、区市町村を含む他自治体などと連携したオリンピックムーブメントの推進に関する事業を通じて、スポーツへの関心や環境への配慮など、オリンピズムの普及啓発や、計画理念、内容の周知などの広報活動を行うとともに、招致機運の盛り上げを行うための経費でございます。
 このように、性質の相違があることから、招致推進活動経費のうち二つの大きな区分として、招致経費とムーブメント推進経費に分けて公表を行ったものでございます。

○鈴木委員 ありがとうございます。
 前回の大阪の招致活動費は、総額六十三億円でございました。二倍以上の経費に膨れ上がったのは、このムーブメント推進費が大きく予算計上されたからでございます。
 では、招致委員会の、平成十八年度から二十年度までのそれぞれの予算と決算についてお伺いをいたします。

○細井企画部長 まず、予算額でございます。億単位で申し上げますと、平成十八年度は四億円、十九年度は十九億円、二十年度は三十八億円でございます。
 次に、決算額でございますが、十八年度は二億円、十九年度は十七億円、二十年度は三十八億円でございます。
 予算額との差ではなくて、実際の収入額との差である収支差額は、十八年度はプラス・マイナス・ゼロ、十九年度はマイナス六億円、二十年度はマイナス二億円でございます。

○鈴木委員 今お話しいただきました数字、十九年度と二十年度は、それぞれ実際の収入額との差でございます収支差額において赤字決算でございまして、合計で約八億円もの赤字となっております。
 招致委員会では、民間からのスポンサードや寄附金で五十億円の収入を当初想定して計画を立てられておりましたが、十八年度から二十年度でどれだけの寄附金が集まったのですか。決算報告の寄附金収入の合計額をお伺いいたします。

○細井企画部長 決算書類で申し上げますと、十八年度から二十年度までの寄附金収入は合計で二十六億円でございます。鈴木委員お尋ねの、広い意味での民間からの調達額にはオフィシャルスポンサーからの協賛金収入が三億円加わりますので、合計二十九億円ということでございます。

○鈴木委員 平成二十年度にはリーマン・ブラザーズのショックがありまして、大変日本の景気も悪くなり、社会経済環境も一変した年でございます。
 ほとんどの上場企業が業績の下方修正をしておりましたけれども、こういう状況下で、都は民間からの寄附金を予定どおり集めることができると考えていたのかどうかをお伺いいたします。

○細井企画部長 招致委員会では、スポーツ用品メーカーなど関連企業を中心に、招致ロゴの使用権や協賛の権利が原則として一業種一社となるカテゴリー独占などを権利内容とする、オフィシャルパートナーの募集を精力的に行うとともに、二十年八月にはそれ以外にも幅広い協力を仰ぐため、サポーターズクラブを設け、活動資金の調達に努めてきたところでございます。
 委員会では、平成二十年度末時点でおよそ四十億円の資金の申し込み、見込みがございまして、さらに協力を仰ぐことにより、目標を達成できると見込んでおりました。

○鈴木委員 今ご答弁がありましたように、目標を何とか四十億円、資金調達の見込みがあるというお話でもございましたけれども、この状況の厳しい中では、先行きの見通しがどうだったのかなという思いもいたします。
 そんな中、オフィシャルパートナーに加えサポーターズクラブをつくったとのことでございますけれども、何社、何人からサポーターになっていただいたのか、お伺いをいたします。

○細井企画部長 サポーターの人数でございますが、個人で二百七十七件、法人、団体で九十二件でございまして、合計で三百六十九件と聞いております。

○鈴木委員 今、数字の方をいっていただきましたが、この法人会員の中には、都と大変関係の深い東京国際フォーラム、東京地下鉄、東京都競馬が含まれておりますけれども、それぞれの各団体が、幾ら実際寄附をしたのかをお伺いいたします。

○細井企画部長 それぞれの団体が寄附一千万円以上のゴールド会員になっていただきまして、それぞれ一千万円の寄附をいただいております。

○鈴木委員 今お話がありましたけれども、ゴールド会員というのは寄附金が一千万円以上ということでございますが、それではそれぞれの各団体が寄附をした金額は一千万円ということでよろしいということでございますね。確認でございます。
 そして今お話しいただいたように、都民感情からすれば、当初予定をしておりましたオフィシャルパートナーからの寄附金がうまく集まらず、その補てんのためにサポーターズクラブがつくられ、その中で監理団体が招致資金の調達のために使われたといわれても仕方がないというような状況ではないかと思います。
 予算計画どおり資金が集まらないことが半ばわかっていたのですから、少なくとも予算については減額することなどを検討すべきであったと思いますが、招致委員会ではそのことについて、減額の議論をされたのかどうか、お伺いをいたします。

○細井企画部長 招致委員会では、収入状況が極めて厳しいことにかんがみまして、都外で予定していたイベントの実施の縮小や出張経費の圧縮、執行体制の見直しなど、支出額の抑制に努めてきたところでございます。

○鈴木委員 では結果として、現在、招致委員会の民間からの入金額は幾らなのか、お伺いをいたします。

○細井企画部長 寄附の申し込みと収入、実際に収入にはタイムラグがございまして、九月末現在の入金済額、収入額でございますが、約四十億円でございます。今後も入金がある予定でございます。

○鈴木委員 当初予定とは十億円もの差がございます。
 このように、招致委員会は民間からの資金集めに苦労し、ムーブメント経費には九十五億円という大変な経費を計上してきたのですから、全体の予算については、招致委員会と電通は経費の見直しを含めて、常に招致本部と相談すべきであったと思います。
 これからの報告になるんでしょうけれども、まだ不足している民間からの寄附金をどう補てんするのかという問題、そしてまた、九十五億円というムーブメント招致経費にもかかわらず、国民の支持率が思うように上がらなかった理由はどういうことなのか。また、経済状況の変化に対応できなかった招致委員会と電通の進め方に問題がなかったのかどうかなど、ぜひ都民にわかりやすく納得のいく報告書をこれから提出していただいて、議会に、招致委員会会長でもある知事みずからが特別委員会などで報告していただきますよう強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。

○田中委員 私も、二〇一六年オリンピック招致活動についての質疑をさせていただきます。
 二〇一六年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市は、リオデジャネイロに決定いたしました。東京の訴えた開催理念や計画は、堅固な財政基盤とあわせてIOC委員から高い評価を得ていただけに、知事とともに先頭に立って招致活動に積極的に取り組んできた我々にとっては、大変残念な結果であったと思っております。リオデジャネイロには心からお祝いを申し上げるとともに、大会の成功を祈念するものであります。
 オリンピック憲章に、オリンピックムーブメントとは、スポーツを通じて友情、連帯、フェアプレーの精神を培い、相互に理解し合うことにより、世界の人々が手をつなぎ世界平和を目指す運動であるというふうに記されております。これらは決してオリンピックの本大会の開催を通じてのみ得られるものではなく、オリンピックの開催を目指した招致活動などを通じても得られるものであると、私は強く確信をしているところであります。
 オリンピック招致という最大の目的を果たすことはできませんでしたが、今回の、石原知事のオリンピック招致への表明があって以降行われてきました招致活動は、決してむだではなかったと確信しておりますし、活動を通じて得た体験、人脈、あるいは感激や感動、時には苦しみ、そういったもろもろのことは、今回の経験を通じて次の都民福祉の向上につながるものであり、またぜひつなげていただきたい、そのような思いをしているところであります。
 十月二日のIOC総会以降、都議会におきまして、各会計決算特別委員会そしてオリンピック・パラリンピック招致特別委員会が開催され、多くの質疑が行われたと伺っております。そのため、本日は重複を避けながら、また、本委員会は事務事業概要の質疑である、そのことを踏まえながら何点かお伺いをしていきたいと思います。
 先ほど申し上げましたが、既に行われております両特別委員会での質疑の中で、単なる収支の報告にとどまらず今回の招致活動により得られた貴重な経験や招致に関するノウハウを継承するため、JOC、招致委員会などと協力して年度内に招致活動報告を作成し公表する、とのご答弁があったと伺っております。
 今回の招致活動を通じて得られたものは数多くのものがあると思っております。直接的には、国内の候補地を決定するに当たってのJOCに対する立候補の手続、活動、運動、また本大会においてのIOCへの立候補手続等々、招致活動がございます。またさらには、その実現のための国際社会に向けての東京のPR、国内においての招致機運の盛り上げのためのさまざまな活動が行われてまいりました。
 個人的には大いに期待をしているところでありますが、二〇二〇年の大会招致に東京が再び手を挙げ、あるいはまた日本の他の都市が立候補するにしても、今回の敗因分析を含めた招致活動報告書は貴重な資料になるものと思っております。しっかりとした総括をぜひともしていただきたいと強く要望するところであります。
 招致活動においては、招致に関するノウハウ以外にも、多くのそして大きな財産を得たと思っております。
 トップアスリートが参加した催しはスポーツ振興に大きく寄与したといえますし、協力を申し出ていただいたさまざまな業界、あるいは地元の町会、商店街など、地域の方々との人間的なつながりは、今後、東京をより快適で住みやすい都市に変えていくためのよいきっかけになるものだと確信をしております。
 結果的には、オリンピック招致という目的は達成されませんでしたが、これまで行ってきたさまざまな招致活動は、繰り返しになりますが、決してむだになるとは思っておりません。都にとっての大きな大きな財産であると思っております。
 この体験、経験を今後のさまざまな都民福祉の向上につなげていただくことを、大いに期待するところであります。転んでもただでは起きない、たくましい気概を持って活動していただきたいと思っているところであります。
 そのような視点から、ぜひ、こうした新たな施策展開のための手法という要素についても、今回の取りまとめを行う報告書に盛り込んでいただきたいと思っておりますが、ご見解をお伺いいたします。

○細井企画部長 田中副委員長ご指摘のとおり、今回の招致活動を通じて、多くの財産を残すことができたと認識しております。
 スポーツ振興の面では、オリンピックムーブメント共同推進事業のスポーツ教室、実技指導などに二十年度だけで約三万七千人の子どもが参加し、オリンピアン、パラリンピアンとのスポーツ交流により、子どもたちに将来の夢や勇気を提供することができたと思います。
 また、オリンピック招致を契機に、各局でさまざまなスポーツ施策が推進されました。教育庁では、子供の体力向上推進本部の設置により子どもの体力向上を目指す新たな施策が検討され、生活文化スポーツ局では、ジュニア選手の発掘、育成、強化プログラムや、地域スポーツクラブの育成など、数多くの施策が始まっているところでございます。
 次に、多くの方々との連携という面では、都内千を超える商店街の協力を得て行った八万七千枚ものフラッグの掲出、タクシー、バスなど運輸業界におけるステッカーなどの車両への掲示、スーパーやコンビニなど小売流通業界でのポスターの掲示など、民間の団体と一体となって招致活動を行うことで、東京招致に対する支持が拡大し、大きな輪をつくり上げることができたと考えております。
 これら招致活動を進める中で取り組んだ成果や、培ったさまざまなつながりは、今後、都が進めていく新たな施策に大いに役立つと認識しておりまして、できる限り詳しく報告書に盛り込んでいきたいと考えております。

○田中委員 今ご答弁いただきましたように、冒頭申し上げましたオリンピック憲章のもとにありますオリンピックムーブメントの意味合い、オリンピック招致の実現はなされなかったわけではありますが、確実に着実に、人々が手をつなぎそして世界平和を目指す運動体である、そのことが明らかになった、確認できたと思っているところであります。
 ぜひとも、引き続きましていわゆるオリンピック精神を持ち、報告書の作成のみならず、今後のさらなる都政の発展のためにご尽力いただきたいと思っているところであります。
 それで、その報告書を作成するに当たっての体制、組織といった視点からお伺いをしたいと思います。
 これまでは、全庁が一丸となり、関係各方面と協力をして招致活動を行ってまいりました。オリンピック招致という大きな仕事は終わっておりますが、現在、約百名にも及ぶ組織の招致本部がございます。その大きな目的が失われた中で、この大きな組織を維持するということは、他の喫緊の都政が抱えている課題に対応していくために、その人材は有効に活用すべきだろうというふうに思っているところでございます。
 そこで今後、オリンピック・パラリンピック招致本部並びに東京オリンピック・パラリンピック招致委員会の組織はどのように見直しをしていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。

○細井企画部長 平成十八年四月に招致本部が設置されて以来、その時々の課題に迅速かつ的確に対応するため、逐次、組織を拡充して、全力で招致活動を展開してきたわけでございます。二〇一六年の招致活動が終了したことに伴いまして、残された業務の主なものは、これまでの招致活動を総括し、活動内容、成果、敗因、経費などを分析して、都民や都議会の皆様にご報告することでございます。
 副委員長ご指摘のとおり、人材の効率的な活用のため、招致本部の現在の体制九十四名はこれらの業務対応に必要な最小限の体制に順次縮小してまいります。また、招致委員会につきましても、NPO法人としての必要な清算業務を終えた後解散することとなりますけれども、人員については本部同様、順次縮小してまいります。

○田中委員 ある意味、この場で申し上げることではないのかもしれませんが、きょうお集まりの招致本部の皆様、これまでのご努力、ご尽力には心から敬意を表したいと思っており、感謝の気持ちでいっぱいでございます。
 今回の招致活動で得たことというのは、都政に当然引き続き活用していくべきだと思っております。招致活動に携わった職員の方々の経験も、まさに貴重なる大きな大きな財産であると思っております。結果的には組織は縮小されてしまうかもしれませんが、都庁の他の職場に異動されたとしても、今回の招致活動を通じて得た貴重な経験、体験、そういったものは必ずや都政、都民福祉の向上につながる財産であると、そのことをぜひ意識していただいて、さらなるご尽力をいただきたいなと思っているところであります。
 続きまして、先日、共産党の方々が特別委員会におきまして、百五十億円の招致経費以外の招致に係る税金投入は五十億円以上だと、こういうご指摘があったやに伺っておりますが、これらは都民を無用な不安、不信に陥れる主張であると我々は思っておりますし、またその内容についてしっかりとした検証がないまま、ただただそのことが報道されてしまったということは残念であるというふうに思っているところであります。
 いうまでもなく、二〇一六年オリンピック・パラリンピック競技大会の招致活動というのは我々議会も招致の決議をいたしました。そういった意味からも都政の最大であり最重要な課題でありました。そのような視点からも、全庁的な取り組みを我々も皆様に求めてまいりましたし、そのような視点からの全庁的な活動が展開されたものと確信をしております。
 このような課題に取り組むに当たっては、石原知事もよくおっしゃっていらっしゃいますが、オリンピック招致に限らず、いわゆる組織というのは、縦割りではなくその組織に横ぐしを刺して対応していく、そのことを知事は強く求めております。
 都庁というのは大変巨大な組織であり、各局がそれぞれの事業目的を遂行するために、年間を通じてさまざまなイベントや広報活動を行っております。これら各局が行うイベントや広報活動にあわせて都の最重要課題であるオリンピック招致をPRすることは、都庁の経営資源を最大限に活用するという点からも、当然のことであると思っているところであります。
 また、平成二十五年、二〇一三年に東京国体が開催予定でありますが、この東京国体を成功させるためには、所管局である総務局が最大限の努力をしていただかなくてはならないと思いますが、例えばスポーツ振興の観点からは生活文化スポーツ局、健康増進の視点からは福祉保健局、スポーツを通じての人格、人間形成の視点といったことからは教育庁、また国体を通じて地域振興を図ろうとすれば産業労働局などなど、さまざまな局が当然のこととしてかかわってまいります。東京での国体を成功させるためには全庁的な視点からの取り組みは当然必要であり、ぜひとも我々はオリンピック同様、求めていこうと思っております。
 国体開催の財源は所管局である総務局予算になるかとは思いますが、国体開催を通じて各局の事業推進につながるものは、当然、他のそれぞれの局の予算で実施されるものと認識をしております。
 同様に、まさに今回のオリンピック招致に係る各局事業は、各局予算で実施されて当然であると思っておりますし、決算が認定される前の今の段階でいうべきものではないのかもしれませんが、各局で、共産党が主張するような五十億円相当のものの支出があったとしても、これは何ら疑念を生じさせるものではないと我々は強く思っているところであります。
 各局のイベントや広報活動はあくまでも各局の事業目的を遂行するためのものであり、その中でオリンピック招致をPRしたからといって、その事業自体が招致活動になるというわけではないと思っております。
 そこでお伺いをいたしますが、産業労働局での商店街フラッグや、水道局での広報映像活動、生活文化スポーツ局でのスポーツイベントなど、各局の事業はどのような目的で行われ、招致活動に含まれるのか否か、お伺いをしたいと思います。

○細井企画部長 田中副委員長の発言に全く共感でございまして、各局が実施するイベントや広報事業はそれぞれの局の事業目的を達成するために実施されたものでございまして、その際、全庁横断的な連携のもと、都の最重要課題だったオリンピック・パラリンピック招致をあわせて紹介したもので、これは招致活動には当たらないと考えております。
 例えば、産業労働局が平成十九年度に実施した商店街フラッグの掲出は、商店街の振興を図ることを目的として、フラッグの掲出とあわせ商店街で実施するイベントなどについても支援したものでございます。また、水道局における広報映像の放映は、おいしい水、東京水をPRするものでございまして、水道事業者としての当然の広報活動でございます。同じように、交通局における招致PR広告は、オリンピック開催時に多くの人々が東京を訪れ、都営交通利用客の増加という経営上のメリットが期待できることから、交通事業者の広報活動として実施されたものでございます。生活文化スポーツ局におけるスポーツイベントやスポーツムーブメント醸成のためのテレビ番組は、いうまでもなくスポーツの振興という事業目的に沿って実施されたものでございます。
 これら各局における事業は、いずれも招致活動に含めるべきものではございません。

○田中委員 今ご答弁いただきましたが、私どもの見解、認識と同一であるということが確認されました。
 共産党の方々からは、ほかにも、知事の海外出張経費なども招致活動に含めるべきとの主張がありました。しかし、知事の海外出張は、各局における事業目的のほかに、訪問都市の首長との会談など、都市外交が含まれているために、事業局と知事本局が応分の割合により負担していると伺っております。それぞれの経費を明確に区分する必要性を考えれば当然の選択であり、招致経費と都市外交に要する経費が混同されてしまっては、私は意味がないと思っております。
 また、在京大使館との情報連絡会などは、各国大使館や外国都市等の代表者との意見交換を図るとともに都政に対する理解を深めてもらうため、昭和五十年以降、毎年実施をしているものであります。観光における東京の魅力や、都内中小企業の産業技術などとあわせて、オリンピック・パラリンピックの東京招致を取り上げるのは当然であると思っております。
 さらに、事業に要する経費を公表する際に人件費を含まないのは、都においてはこれまでも通例であった、いわゆる常識となっていると思っておりまして、共産党さんが主張する根拠がない、というふうな認識をしているところでございます。
 これらも含めまして、我々は、いわゆるオリンピック招致活動が適切な会計のもとで実施をされたというような認識をしておりますが、平成二十一年度の決算の認定は来年の決算委員会で行われるということでありますので強くは申し上げませんけれども、個人的な認識としてはそのような思いをしているところでございます。
 また別の視点からでありますが、スポーツ施設に関してちょっと触れておきたいと思います。オリンピックを開催する前提で、八キロ圏内の主要スポーツ施設の状況について調査が行われたと思っております。開催するに当たっての既存施設の課題が明記されておりますが、結果として二〇一六年のオリンピックが開催されなかったとしても、それぞれの施設での課題は残されております。直接の所管は移ってしまうとは思いますが、結果としてオリンピックが開催されませんでしたが、いわゆるスポーツの振興、あるいは先ほども少し触れましたが、ぜひとも、近い将来のオリンピック再招致に備えて、それぞれの施設の課題の解決にも取り組んでいただきたいと、指摘させていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、結果は結果として出てしまいましたが、これまでの経験は大きな大きな我々都民にとっての財産だと思っておりまして、そのことが……(「日本の財産だよ」と呼ぶ者あり)そうですね、都民であり、日本国の全体の大きな大きな財産だと思っており、その財産をさらに有効活用していける、そういった視点からの活動報告書が作成されることを大いに期待いたしまして、質問を終わります。

○古館委員 それでは、私も、東京オリンピック招致本部にかかわって質問をいたします。
 二〇一六年の夏季オリンピックの招致にかかわってですが、東京都がこれまで公表していた招致活動経費百五十億円以外に、今もちょっとお話がありましたが、招致にかかわって五十億円を超える税金を支出しております。そのことについては、先ほども事実上お認めになった話をしていますね。
 招致関係経費は総額二百億円に上ることを、我が党はこの間、明らかにしてまいりました。これは今後もさまざまな形で、このオリンピックにかかわってどのような形で経費が使われたかというのは、私どもはこれからもさらに系統的に調査をしていきたいと、こういうふうに思っております。
 我が党と赤旗新聞では、東京オリンピック招致委員会が東京都の外郭団体から多額の寄附を集めていたこと、このことを明らかにいたしました。東京都はこれまで、五輪の招致経費は都が百億円を負担する、また招致委員会が集める民間資金の五十億円で賄うと、このように説明をしてまいりました。
 ところが、九月末時点で、民間資金は四十億円程度しか集まらない。十億円不足したんですね。既に集められたこの四十億円の中には、純粋な民間企業や個人からの寄附以外に、東京都の監理団体とか報告団体からのサポーター会費名目、こういう形で寄附も含まれているわけであります。
 こうした状況の中で、招致委員会が都の関連団体に駆け込みの要請をしたんですね。法人の四分の一強が都の関連団体なんです。(パネルを示す)これです。それで、東京都の関連団体というふうに私はいいましたが、この中で東京都の監理団体、報告団体、こういうサポーター会費名目の寄附もありますけれども、招致委員会が都の関連団体にさまざまな形で、はっきりいえばノルマをかけていたわけですね。で、結局これによりますと、東京都からの出資や財政支援を受けている二十六の外郭団体に対して、ゴールド会員……(「だめだよ、勝手につくっちゃ」と呼ぶ者あり)つくっているんじゃありません。これは東京都の方からつくられているものです。ゴールド会員からシルバー会員、こういうランクづけをして、寄附を要請していたんですね。
 ゴールド会員に対しては、会費が一千万円以上という形で四団体、東京国際フォーラムや東京地下鉄(株)、東京都競馬(株)、東京ビッグサイトに、ゴールド会員だといって一千万円以上、四団体に--出したんですね。シルバーは、五百万円以上という形で九団体に、ここに九団体がありますけれども、五百万円以上で何とか寄附をしてくれと、こういうふうに要請をしているんですね。それでブロンズというのが三番目のランクにありまして、百万円以上、寄附してくれと、ここに書いてある十団体にこうした形で依頼をしている。一般会員は十万円以上で、三団体に対して申し入れしているんですね。これで二十六団体。
 この寄附は、これらの団体がオリンピック招致委員会の要請にこたえたもので、本来、民間企業や個人の寄附で賄うものにほかならなかったわけでありますが、この中には、シルバー会員と位置づけられている東京都住宅供給公社があります。ここは、いわゆる居住者から家賃をもらって運営しているところでありますけれども、こういうところにも五百万円という形で求めたんですね。
 ところが、この住宅供給公社は、五百万円じゃなくて、二倍の一千万円出してきたんです。これははっきりいって、どういう形でこのようになってきているんですか。この点についてお聞かせいただきたいと思います。

○細井企画部長 招致活動に対しましては、都民、国民からの広範な支持が必要でございまして、民間企業のみならず、多くの個人、団体、東京都の監理団体等に対しましても、ご協力をしていただくように要請したところでございます。要請に対してノルマを課したということは、一切ございません。
 収益から寄附をするか否かは、それぞれの団体の判断でございます。趣旨に賛同し、寄附をいただいたものというふうに認識しているところでございます。

○古館委員 全く今の私どもの指摘のとおりじゃありませんか。
 それで、聞きますけれども、東京都の住宅供給公社の場合、二回目に、五百万円だったのが一千万円、じゃあこの一千万円、いつお願いしたんですか。

○細井企画部長 先ほど申しましたとおり、サポーターズクラブを発足させた時点から、監理団体のみでなく民間企業を広く含め、多くの個人、団体に対しまして要請をしたところでございます。

○古館委員 今、私が聞いているのは、住宅供給公社に対して五百万円ということで依頼をして、それが二倍の一千万になっていると。だから、その五百万円、一千万円になるそのほかの五百万円、これはいつ依頼したのかと聞いているんですよ。

○細井企画部長 先ほども答弁したとおり、サポーターズクラブの趣旨を理解していただくように要請したわけでございます。
 二回寄附を出したということは、それぞれの団体の経営判断でございまして、それぞれの団体が判断し、寄附の趣旨に賛同して提出していただいたと、このように理解しております。

○古館委員 二回目は、招致レース最終盤のことしの九月に行われているんですよ。明らかに民間資金が目標に達しないために、追加的に寄附したものにほかならないじゃありませんか。(「何でそんなこといえるんだよ」と呼ぶ者あり)大体、到達していないんだから。
 そこでお尋ねをしますけれども、生活文化スポーツ局からもらった資料では、財団法人東京都歴史文化財団、同東京都スポーツ文化事業団には、都からの補助金収入、負担金収入、指定管理料収入などが充てられていますね。これは税金です。このうち補助金は、運営費補助金に当たるものであります。団体の自己努力では収入が足りない、赤字となるために、これはもう税金で賄っているわけでありますけれども、こういうところにも、やっぱり寄附の要請をしている。これは、都民サービスを提供するという公益的な団体に対する補助として、当然必要なものであります、この補助はですね。
 運営費に税金での支出を受けている団体が、いかなる理由であれ今回のように寄附を行うことは、第二の税金投入に当たるものだと、私どもは指摘をしておきます。
 そこでお尋ねしますけれども、居住者に値上げを押しつける一方で、東京都住宅供給公社は、もともと公社法に基づいて都民のための住宅を供給、管理することを目的としています。また、公営住宅法に基づく低所得者のための都営住宅の管理も受託し、そういう点では特殊団体であります。このような団体が、オリンピック招致という、この団体の目的から見て説明のつかないような支出、一千万円を行う。こういうことは異常であって、認められません。
 住宅供給公社は、黒字にもかかわらず、三年ごとの家賃の見直し、家賃値上げを行い、居住者に過重な負担を押しつけております。その一方でオリンピック招致に資金を提供するようなことは、私は、到底都民の納得は得られない、このように考えます。どういう見解をお持ちですか。

○細井企画部長 それぞれの団体が経営判断をして、趣旨に賛同して寄附をいただいたものと、このように認識しております。

○古館委員 ですからそうしたことについて--先ほどいったように五百万円が一千万円になっている。それで、この住宅供給公社の役割から見たらちょっと違うんじゃないかということを、私は指摘しているのです。
 東京臨海高速鉄道株式会社、これは、昨年度決算は赤字でありました。にもかかわらず寄附を行う。こういうことは、はっきりいって背反行為ですね。また、東京都道路整備保全公社が二〇〇九年度で一〇%、東京水道サービスが二〇〇九年度で五%、経営が悪くて監査の指摘を受けているところであり、しかも役員の報酬もカットを実施しているところであります。こういうところからも、さっきいったけれども、ゴールド、シルバー、ブロンズ、一般会員、こういうふうにそれぞれの段階ごとに金額を決めて、こういうことでもって協力してくれというふうにいってきているというのが、実態じゃありませんか。
 こうした点で、都から出資や財政支援などを受けている二十六法人がサポーターズクラブに加入して、計一億二百三十万円余を寄附したことがわかりました。東京都の下水道サービス、あるいは東京税務協会、東京都中小企業振興公社など、これもそういう形で寄附をしているわけですね。しかも、この中に赤字企業の東京臨海高速鉄道、先ほどいいましたけれども、役員の報酬までカットしているところであります。そういうところも、こういうふうに寄附をしなければならない。
 そこで伺いますが、オリンピックを最大の旗印にしてきた石原都政のもと、オリンピック招致委員会の要請とあれば断れない。それで寄附をするということになったんではありませんか。どうですか。

○細井企画部長 先ほども申し上げましたとおり、招致活動に対しましては、都民、国民からの広範な支持が必要であり、民間企業のみならず多くの個人、団体、監理団体等に対し、協力していただくように要請しまして、それぞれの機関で判断して、ご寄附をいただいたということでございます。

○古館委員 それぞれの監理団体はそれぞれの役割を担っていて、それが第一義なんですよ。それを、あなたのところはゴールドですとかシルバーですとか、こういうことについてはちょっと違うんじゃないですかということをいっているのです、私は。
 それで、出資を求められた監理団体の中には、東京臨海高速鉄道のように、平成二十年度で三十八億余円の赤字を抱えているところなども入っているのです。さらに、居住者が家賃を納めている東京都住宅供給公社が、五百万円を二回にわたって計一千万円寄附するなどは--要請されなければ寄附することなんかないんです。もともと五百万円だったんですから。ですから、これは要請されたとしかいいようのないものであります。
 法人関係者は、都の事業なので協力させていただいた、頼まれたら嫌とはいえない、あるいは、都は強制していないといっているようだけれども招致委員会と都幹部から要請を受けた、都から経営改善努力を求められている団体もある、これは本当に余分な支出だ、このように述べられているのです。
 東京都として、これらについては、やっぱりきちんと返還をして、その団体団体の運営がしっかりと回るように支援をしていくことを求めますが、いかがですか。

○細井企画部長 古館理事がおっしゃるように、ノルマをかけたようなことは一切ございません。(古館委員「だけど目標だって出しているじゃないですか」と呼ぶ)サポーターズクラブに加入するかどうかは、各団体の経営者が判断して行ったものというふうに考えております。
 都政と密接な関係にある監理団体が、みずからの判断でオリンピック招致に協力するということに関しては、全く問題のないことでございます。招致委員会としては、寄附金を返還することは考えておりません。

○古館委員 じゃあもう一つ聞きますけれども、こういう形でお願いをして、全く要請に応じなかったというところはあるんですか。念のため。

○細井企画部長 民間団体、監理団体、広く要請しておりますので、もちろん、その要請にこたえていただけないところも、多々あります。

○古館委員 監理団体のこといっている……

○細井企画部長 民間団体、監理団体含めてです。そういうことでございます。

○古館委員 具体的に後で、じゃお聞かせください。
 以上で終わります。

○淺野委員 私からも、この総務委員会の中での質疑をさせていただきます。
 今までの特別委員会等の中で、もう報告書についての答弁も出ておりますし、先ほど田中副委員長の方からも質問があったようでございますので、重なる部分については割愛させていただきながら質問させていただきます。
 まず最初に、招致活動報告書をつくるに当たって、前回二〇〇八年の立候補都市として、大阪でも活動報告書というのがつくられておりますが、この報告書の内容についてどのように把握しているのかを伺いたいと思います。

○中嶋招致推進部長 ただいまご質問のありました大阪市の報告書といいますのは、財団法人大阪オリンピック招致委員会の二〇〇八年オリンピック競技大会招致活動報告書というものでございます。
 これにつきましては、今回の東京の招致活動においても参考としてきたところでございます。
 この報告書の内容は、平成四年の大阪市におけるオリンピック開催に係る研究会の設置から始まりまして、国内、国外における招致活動を中心に、平成十三年の招致活動終了までの経緯を取りまとめたものということになってございます。

○淺野委員 今のご答弁をいただいたところで、大阪の中身というのは、要は招致活動の経緯を紹介したものだという認識で伺ったと思います。
 それで、これから東京がつくるものについては、ほかの委員会においても答弁の中で、ノウハウを継承するという観点で行っていきたいといっていらっしゃると思いますが、これは今後、例えば東京でなかったとしても、日本のほかの都市が立候補した場合でも活用できるという認識でいいのか、ちょっとご確認をさせていただきたいと思います。

○中嶋招致推進部長 今回作成いたします招致活動報告書は、今年度内に公表する予定でございますけれども、その内容につきましては、ただいま委員からご指摘のありましたように、単なる活動の事実の記録にとどめませんで、今回の招致活動を多角的に検証して、今後の都政ですとかスポーツ振興などにどのような成果が上がったのか、また、今回招致獲得に至らなかった要因がどういうところにあるのかといった反省点についても、まとめてまいります。
 したがいまして、これにつきましては、今後日本のどの都市が立候補する場合でも、私どもの貴重な経験を生かせるような形でまとめていきたいというふうに考えております。
   〔発言する者あり〕

○淺野委員 今も声をいただいたように、日本の財産であるということは、私も疑いようのないことだと思っております。今後、この経験を生かしていっていただきたいと思います。
 実はこの大阪の文章を読んでいただければわかりますが、後ほど確認していただきたいと思います。二二一ページの一番下の方に、大阪はこのたびの経験から--客観的評価が投票結果に直結するわけではないことも明らかとなった、招致活動の中で耳にしたところでも、大陸別のローテーションや立候補の回数、過去の投票結果などが投票行動に大きく影響するという声が多かった、ということが書いてあります。
 つまり、今回の招致失敗、これは結果ですからいたし方ない、招致に向かってみんなで頑張ってきて、結果がどっちであったってこれはしようがないと思っていますし、そのことについてどうこういうつもりはありませんが、やはり過去の失敗を未来に生かしていくという姿勢は非常に重要なことだと思います。
 そういった意味で、活動報告書が他都市でも使えるようにつくっていくという形はぜひ進めていただきたいんですが、今申し上げたように、実は今回の東京が失敗したという中で、東京は客観的評価は非常にすばらしいものをつくっていた、大会運営としてはいいものをつくっていたんだけれども、南米初という動きの中に飲み込まれてしまったとかという話が出ておりました。前回というか二〇〇八年の大阪の時点で、既に敗因の中に、北京のムーブメントの広がりを期待するだとか、大陸別のローテーションであるとかという話が載っていて、客観的評価が投票結果に直結するわけではないということも明らかとなったと載っていても、今回、反省の弁の中にそういった言葉が出てくるということは、実は、ただ載せただけでは生かし切れないということを如実にあらわした結果だと、私は思うんですね。
 こんなだらだらだらだらと、私も読むの大変でしたけれども、物すごい量の文章をつくって、全部を読んで、しかも内容をすべて把握した上でノウハウを生かしていくということは、なかなか難しい。
 とかく、これは別に東京都に限らずですが、皆さん行政の方々が一生懸命つくっていただく文書というのは、内容にそごがないよう、そして漏らしがないように、ちゃんとつくっていただけるのはありがたいんですけれども、その内容が余りにも膨大過ぎて、実際に使うときには物すごく使いづらいという結果になりがちだと思います。
 そういった意味では、これからまとめる報告書の中身につきましては、ぜひとも、ノウハウをただ継承するという観点だけではなくて、ノウハウを継承する際に使いやすいという観点も忘れずにつくっていただきたいということを、私の意見として申し上げておきます。
 実はこの先、ちょっと通告していないんですけれども、一つだけ伺いたいことができたので教えてください。
 先ほど、田中副委員長の質問の中で、各局の目的を達成するために行った事業であるから、招致活動に当たらないといったような話がありました。別に私はそれを否定するつもりはございません。そういったこともあるだろうと思います。
 しかし一方で、この報告書の点と絡んでくるわけですけれども、オリンピック招致の報告書というのは、招致活動だけを報告してしまったのでは、やはり、ノウハウの継承という観点からでは、少し物足りないものになってしまうということがあるかと思います。
 そこの観点から見ると、例えば他の部局がオリンピックの広報を行ってくれたこと、あるいは交通局が乗降客をプラスアルファになることを期待して広報活動したこと、それらがムーブメントにどのぐらい寄与したかといったことも含めて、その費用対効果も同時に、報告書の参考資料としてでも構いませんから、載せるべきなんじゃないかと思います。もしそういったことを招致委員会の中で申し上げていくことができるのであれば、ぜひお願いしたいと思うんですが、そういったことが可能かどうかということについてご見解をちょっと伺いたいんですけれども。

○細井企画部長 先ほど田中副委員長にお答えしましたけれども、各局におけるそういった招致活動、主体としてはそれぞれの各局の事業推進の中で招致活動を行ったものでございますけれども、そうしたものも含めまして、できれば取り上げていきたいと思っております。
 オリンピックを契機にスポーツ推進を図りまして、都民の、一週間に一度以上行うスポーツ実施率というのがあるんですけれども、これが招致活動の最初の平成十九年度では三九%だったんですが、ついこの間の七月には四三%ということで、四ポイントも上がっていると。これはもう本当に、オリンピック招致をきっかけに始まったスポーツ振興の成果だと、このように思っておりますので、こういったものも含めて活動報告書には取り上げていきたいと思っております。

○淺野委員 済みません、突然の質問に答えていただき、ありがとうございました。
 今お答えいただいたとおり、ぜひ載せていっていただきたいと思います。招致活動という行政の中での区割り以外に、副産物、つまり他局も一緒に協力していく中で出てくる副産物とその効果というものも必ずあると思いますし、そういったものも活動報告書に載せていただきたい。
 この本意は、要は今、活動にかかった経費の問題が出ております。
 百五十億なのか二百億なのかという話が、他党さんからも出ております。私は正直いって、かかった費用が何億円かということの支出の中身が適正であったかどうかのチェックはしっかりやらなければいけないという思いはありますが、同時に、その総額が高かったかどうかを決めるのは、実はこの経験がどのくらい生かされたかということによって判断できると思っております。
 したがいまして、今回の招致の残念な結果というのが、残念だったからむだだったというわけではなくて、むしろ成功しようが失敗しようが、そこで培ったノウハウが、オリンピック招致だけにかかわらず、今後のすべての都政運営の現場においてどのくらい生かされていくのかと。それが結果として、例えば一千億や二千億の効果が出れば、二百億や三百億をかけていたとしても、それはプラスの効果であったというべきでしょうし、逆にその効果が全くなければ、たとえ五千万円ぐらいしかかかっていなかったとしても、それはむだであったといわれるべきだと思います。
 この活動報告書と今後の生かし方いかんが、この活動経費が有効だったかどうかを決める手だてだと思って、皆様方真剣に取り組んでいただきたいということをご要望として申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。

○小磯委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係を終わります。

○小磯委員長 これより総務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○小山委員 私からは、総務局関連、総合防災部に関して、地域防災計画あわせて震災についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、防災計画の中では、さまざまな災害に対する備えということで、それぞれ施策が示されておりますが、特に今回は、その中でも震災、そしてそのうちの中でも、昨今、報道等で特に取り上げられております長周期地震動についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 初めに、防災対策の中で、都内ではますます土地の高度利用が進んでおりまして、この、地域防災計画平成二十一年修正の中にも、高さ百メートルを超える超高層ビルが三百四十棟、そして二百メートルを超える超高層ビルが十七棟あるということで報告がなされております。
 こういう超高層ビルまた高層ビルにおける震災対策としては、耐震化などの従来からの取り組みがあることは当然承知をいたしておりますが、そのほかにどのような対策が講じられているのか、お伺いをしておきます。

○中村総合防災部長 超高層ビルの震災対策について、耐震化以外の取り組みといたしましては、主としてエレベーター対策が挙げられます。大地震が発生した場合超高層ビルでは、建物自体が無事でも、エレベーターが停止すれば、高層階にいる人々は地上との間を行き来することに支障を来たすなどの問題が発生いたします。
 このため、都は、社団法人日本エレベーター協会関東支部を災害対策基本法に基づく防災機関に指定し、エレベーター保守事業者が早期に救出、復旧に駆けつけられるよう、災害時優先電話の割り当てや車両用の緊急通行証の発行など、早期回復に向けた体制を整備いたしました。
 また、都は石油業界団体と、災害時における燃料供給に関する協定を締結しており、これに基づき、震災による停電時に超高層ビルのエレベーターを稼働させる非常用発電機に燃料の供給が行われるよう、石油業界団体に要請をいたしました。

○小山委員 ただいまご答弁をいただきました中で、特にエレベーターの対策を主にとられていると。この地域防災計画の中におきましても、第二章第四節の中でエレベーター対策が主に取り上げられております。
 これは、さきの平成十九年、新潟県の中越沖地震におきまして、二百キロメートル以上も離れているこの東京港区の六本木ヒルズにおいてエレベーターが緊急停止をすると、こういった事態が起こったことを恐らく教訓とされて、取り組まれていらっしゃるんだと思います。しかし、今ご答弁いただいたエレベーターのさまざまな対策に関しては、実はどちらかというと、直下型地震つまりこの首都東京の直下に起こる地震を想定された対策だというふうに感じます。
 今までこの長周期地震動というものが、なかなか、災害、特に震災の中で認識されてこなかったわけでありますが、最近の報道等の中で、この長周期地震動というものが、特にこの首都東京において大変被害が大きくなると、実はさまざま指摘されております。
 特に、それぞれ政府の地震調査研究推進本部そして地震調査委員会が九月十七日に公表した資料によりますと、高層ビルへの被害が心配されておりますこの長周期地震動、これは全国的に当然さまざまな被害が起こるんですが、その中でも特にこの首都東京、実は政府が発表したこの資料の中でも真っ赤に塗られておりまして、実際この東京が物すごく被害を受けるということがわかったわけであります。
 そして、その長周期地震動に対して、ちょっと専門的になりますけれども、恐らく、周期が三・五秒以上、そういった地震動についての計算を行って、その地震動が周期五秒、七秒、十秒ということを中心に、予測地図も作成されております。
 政府の方でも、こういった、さまざまな取り組みをされておりますが、特に東京都として、この長周期地震動に対してどのように認識されておるのか、お伺いをしたいと思います。

○中村総合防災部長 一般に、地震による揺れは非常に短い周期であるのに対しまして、今、委員のご質問の長周期地震動は、周期が数秒から十数秒の長い揺れのことであり、揺れの周期が長いために人が気づきにくい地震波のことでございます。平成十五年の十勝沖地震で発生した石油タンク火災の原因とされたことから、問題の重要性が指摘されております。
 こうしたことを踏まえまして、都は、長周期地震動について今後検討すべき課題と認識し、平成十九年に修正いたしました東京都地域防災計画震災編において、留意する事項として盛り込んだところでございます。

○小山委員 今お答えをいただきました中で、長周期地震動に対する都の認識がわかったわけでありますが、十九年修正のこの震災編の中で、確かに、長周期地震動に対する調査研究を行っていくといったことも盛り込まれていることはよくわかりました。
 しかし、それからここ二年が経過をしておるわけであります。その中でさまざま、先ほども申し上げましたように、この長周期地震動の被害というのは、実は他の道府県に比べて、この東京都が非常に大きくなっていくことが予測をされている。さらには、東京都において高層ビル群--百メートルを超えるといえば、都庁のこの本庁舎も同じだと思いますけれども、そういった高層ビルに対してどういった対策をとっていくのか、そしてそれぞれの今ある既存のビルがどういう揺れ方をするのか、これを実際、東京都としてしっかり把握していくことが防災の予防的観点になろうかと思います。
 特にこの前、E-ディフェンスが発表しました、これも報道等で流されましたけれども、百メートル以上のビルの中での長周期地震動の影響というのは、すごい大きいものがあったと。それは特にビルの中において、本棚とかコピー機などが二メートル、三メートル、そのビルの中を走り回って、それが人命にも被害を及ぼすおそれがあると、こういった結果がもたらされております。
 特に、関東ローム層の堆積地、地盤の影響もあって、こういった長周期地震動の被害を最も受けるとされているこの東京都において、ぜひとも私は何らかの対策を講じていく必要があると考えておりますが、東京都の見解をお伺いいたします。

○中村総合防災部長 長周期地震動への対策につきましては、先ほど述べましたエレベーター対策に加え、消防の立入り検査時等における指導などを通じてこれまでも実施してまいりました家具類転倒防止対策の推進が、有効であると考えております。
 現在、超高層ビルへの長周期地震動の影響については、さまざまな研究や検討が進められており、国においても、長周期地震動対策を定める手法についての調査分析などの検討が行われております。
 都といたしましては、これまでの首都直下型地震対策に加え、こうした国の動向を見きわめつつ、長周期地震動に対しても適切に対応してまいります。

○小山委員 今ご答弁で、適切に対応されていくと、最後お答えをいただきました。
 平成十九年度で、こういった調査研究をされるとこの震災編の中に盛り込まれているわけですから、ぜひともその実行を強くお願いをしたいと思います。
 それは、先ほど来申し上げておりますように、この長周期地震動の被害を日本全国の中において東京都が一番受けるといったことが予測されているということ。さらには総務局関連でいえば、首都大学東京の西川名誉教授も、首都圏での長周期の被害が、恐らく最も出ると、そして首都直下型の地震よりもはるかに発生率が高いといわれている東海地震でさえも、この被害が東京において、特にビルの中における長周期地震動の被害は必ず起こると指摘をされております。首都大学の先生がこういった指摘をされて、なおかつ取り組むべきだと申されておりますので、ぜひとも東京都としてこの対策を一刻も早く講じていただきたいと思います。
 さらにもう一点申し上げるとすれば、東京都震災対策事業計画も拝見いたしましたが、この中には事細かにそれぞれの対策が書かれております。これは、本当に各局、各部、各課に、それぞれ分かれての対策をとられておりますけれども、長周期地震動ということに関しては局を横断した対策をぜひとっていただく必要があると質疑をさせていただきながら強く痛感いたしましたので、ぜひとも各局の連携のもとに、長周期地震動に対する対策をとっていただくよう要望いたしまして、私の質疑とさせていただきます。
 ありがとうございます。

○田中委員 私は、地方分権といった視点から、何点かお伺いをしたいと思います。
 組織論でいいますと、組織を形成し成熟化させていく中では、その形態として集中と分散が繰り返し行われるといわれております。
 あるときは組織を集中させることによってその問題、課題を解決し、そしてその課題が解決された以降、別の新たな課題が出たときに、分散をする中で対応し、また新たな課題の解決をしていく、また新たに集中をしてという、そういった繰り返しをしていく中で組織というのは成熟化されるんだというようなものを読んだことがあるんですが、国やあるいは地域を統治をする仕方というのも、私はある意味、集中と分散、いわゆる中央集権と地方分権が、それぞれの時代の要請に応じて行ったり来たりといいますか、繰り返しその形態を変えていくんだろうというふうに思っております。
 最近の日本でいえば、戦後の復興を遂げていこう、高度経済成長をなし遂げていこうといったときの時代は、中央集権的な国家体制でその対応に臨むことが大きな課題の解決にもつながっただろうし、それを果たした後の、いわゆる個というか個性を重視していくような、また成熟された社会が形成された今日におきましては、それぞれの特色を出していく統治の仕方、つまりは地方分権といったものが求められてくるのかな、そんなような認識をしているところであります。
 そして、今日のいわゆる地域特性や地域事情といったものをそれぞれ個別に解決していくための地方分権のあり方というものが、いろいろな段階といいますか、レベルで行われてきているのかなと思っております。
 分権の中には、まずは国から都道府県に対する分権といったこともありますし、また都道府県、都から区市町村に対する分権といったものも考えられようかと思っております。しかし、いずれにいたしましても、その時々の時代の要請といいますか状況に応じて、中央集権を選択すべきなのかあるいは地方分権を選択すべきなのかといういろいろな判断はありますけれども、基本は、その地域に住む国民、都民、区民、市民、地域の住民の方本位の視点からの行政のあり方、政治のスタイルといったものを求めていかなくてはならないのかなというような認識をしているところであります。
 そしてまた、東京都としては、先ほどいったように国と区市町村との中間に位置している自治体であるために、地方分権を求めていく立場である一方で、地方分権を求められてくる立場、地方分権をみずから行っていこうという立場の両面があるのかなというふうに認識をしております。つらつら申し上げましたが、基本的な認識を行っていく中で、必ずしもどちらがいい、どちらが悪いということではなくて、あくまでもその地域に住む住民のいわゆる福祉向上に、どのスタイルをとることがその向上につながるのか、そういった視点からの議論をしていかなくてはならないだろうというふうな思いをしているところでございます。
 そういった前提のもとで現在、東京都では、地方分権一括法が平成十二年に制定されましたけれども、その法改正に基づいて第二次東京都地方分権推進計画が策定され、そしてその計画に基づきまして区市町村への権限移譲がなされているだろうと思っております。今現在の状況、実績についてお伺いをしたいと思います。

○笠井行政部長 都はこれまで財政措置や人的支援を行いながら、積極的に区市町村への事務権限の移譲を進めてまいりまして、第二次東京都地方分権推進計画に掲げた百四十九項目のうち、おおむね八割に当たる百十六項目の事務権限の移譲を行っているところでございます。

○田中委員 百四十九のうち八割の百十六項目ということであります。大変多くの事業が移譲されたということでありますが、具体的にどのような事務が移譲されてまいったのか、お聞かせいただきたいと思います。

○笠井行政部長 都は第二次東京都地方分権推進計画の策定以前から、特別区におきましては建築行政事務や保健所事務などの権限移譲を進めてまいりました。したがいまして、計画を策定した平成十二年度以降に移譲した主なものは、市への事務権限の移譲ということでございます。具体的には、建築行政事務を平成十三年に立川市へ、平成二十年に国分寺市へ移譲し、保健所事務を平成十九年に八王子市へ移譲いたしました。
 これらの事務の移譲により、現在、建築行政事務については二十三区九市に、保健所事務については二十三区一市に移譲済みとなってございます。

○田中委員 平成十二年以前にも既に特別区では、特に建築行政事務あるいは保健所事務が移管されていたので、この策定のもとでは主に多摩の地域での、こういった実績があるということでございました。特に建築行政事務あるいは保健所事務というのは大変身近な行政事務であり、このことが移管されたということは、地域の方にとってのいわゆる行政サービスの向上につながったものと強く認識をしております。
 今回、多摩を中心に八割の権限移譲がなされた一方で、移譲されていない事務、あるいは建築行政事務あるいは保健所事務においても移譲されなかった地域があろうかと思いますが、これはどのようなものであり、また、移譲されなかった理由というのをお聞かせいただきたいと思います。

○笠井行政部長 事務権限の移譲に当たりましては、区市町村との協議を行うこととなっておりまして、協議の結果、合意を得たものについて移譲を実施しております。
 計画に掲げました百四十九項目の事務は、法令上は都道府県事務となっておりますが、住民に身近な事務で区市町村での実施も可能である事務など、現行法制度のもとで最大限の事務権限の移譲をご提案したものでございます。
 移譲されていない事務といたしましては、汚水や騒音規制などの環境行政事務などがございます。これらの事務は、その性質上、専門的知識を有する職員の配置や育成が必要であるなどで、現時点で区市町村の受け入れ体制が整っていないことなどにより移譲に至っていないものでございます。

○田中委員 総論的にいって、必ずしもすべてがすべて移譲すべきものでもないのかな、逆にそれぞれの地域の特性を配慮することこそ地方分権の精神に基づくものでありまして、移譲されなかった地域がある中で、都の対応としては、受け入れやすい地域の体制づくりを支援していくなど、間接的な視点からも取り組むべき役割があるのかなという思いがしております。
 また、地元の対応を整える手助けをすると同時に、整えた後にはしっかりと移管をしていく、あるいは今、汚水や騒音規制のお話がありましたけれども、こういう極めて専門的な職員さんが求められたり、広域的に行政を実施することこそが地域の方への行政サービスの向上につながるとするならば、これはこれで必ずしもあえて強く押しつけることでもないのかなという思いもしております。そのような視点に基づいて、いずれにしましても地元本位の、住民本位の、国民本位の視点からの行政サービスの提供、またその仕組みづくりについてご尽力いただきたいと思います。
 続いて、今は都から区への権限の移譲という話でありましたが、一方で、国における地方分権の動向についてお伺いをしたいと思います。
 実はこの件につきましては、直接の所管は知事本局であるということでありますので、事実関係だけについてお聞かせをいただきたいと思いますが、現在、国において地方分権改革推進委員会が平成十九年三月に発足して、分権に関してのさまざまな議論がなされております。そしてその議論の中で昨年第一次勧告がなされまして、その中で市町村への事務事業の移譲について示されたと伺っておりますが、その内容についてお聞かせいただきたいと思います。

○笠井行政部長 第一次勧告におきましては、基礎自治体に事務事業を優先的に配分し、地域における行政の総合的な実施の役割を担わせるという基本原則のもと、まちづくり、土地利用規制分野を初めとした七つの分野にわたり、六十四法令、三百五十九事務を都道府県から基礎自治体に権限移譲を行うべきとされております。あわせて一次勧告では、都道府県から市町村への権限移譲に当たりましては、移譲に伴う必要な財源措置を地方税、地方交付税などを通じて確実に講ずることとされております。

○田中委員 今、第一次勧告の中身についてお伺いをし、多くの分野にわたっての移譲がなされるべしというような記載があったというお話でありました。
 その枝葉末節をとらえるわけでは決してありませんけれども、いわゆる地方分権を進めていこう、あくまでも地域が主体的にその地域の行政サービスを提供する仕組みづくりをしていくという中で、勧告という言葉であったり、あるいは移譲を行うべしというような表現は、あたかも、むしろ逆で中央集権的な発想からくる表現なのかなと思ったりもしつつ、また、これから地方分権をしようとする中では、現状においてはまだまだ中央集権の状況であるので、こういう表現もしようがないのかなと、いろいろなことを思ったりもするわけであります。
 いずれにしましても、あくまでも、地方分権がなされた後はそれを実施するのは都道府県であり区市町村である。そのことを、押しつけられた権限の中での分権あるいは行政サービスの提供ということではなくて、地元の地域住民の福祉の向上につなげていく一番最良のやり方、それを押しつけ的にするのではなく、みずから主体的な考えに基づいた対応がとれるような、そういう仕組みづくりが行えたらなと、そんな強い印象を持っているところであります。
 今ご説明をいただいた一次勧告に対する都の受けとめ方、それはどのような受けとめ方をされているのか、お伺いしたいと思います。

○笠井行政部長 都は一次勧告に対して一定の評価をした上で--市町村への権限移譲を行うべき事務として多数の項目が列挙されているが、具体化に当たっては、なお地方の意見を聞いて十分な検討を行うことが必要であるとの知事コメントを出しております。

○田中委員 まさに知事のご発言のとおりだと思っておりまして、我々の押しつけの、押しつけられての分権ということではなくて、みずからが主体的にその地域の行政事務をとり行う立場からの地方分権がなされるように、これはぜひとも、事あるごとに我々ももちろん主張してまいりますが、行政の皆様にもご尽力いただきたいと思います。
 特に、この地方分権改革推進委員会のメンバーには猪瀬副知事もいらっしゃるということでありまして、大いなる期待をしているところである一方で、我々からすれば残念なことでありましたが政権交代がなされてしまい、民主党政権が誕生し、今、総務大臣は原口大臣がご就任をされております。過日の閣議の後の記者会見にもありましたけれども、この地方分権改革推進委員会を廃止して、それにかわって仮称ではありますが地域主権戦略局、これを設置をするという表明がなされておりました。
 これまでの学識経験者等々を中心とした委員会構成から、さらに閣僚や政治家もそのメンバーに加わって、いわゆる政治主導で地方分権改革を進めていくというような表明もなされました。ある意味政治主導というのは、政治家は国民の代表として選ばれたものであるので、政治主導であることで、民意を反映した民主的な議論がなされ、またその結論が見出されることも一方で期待しつつ、さきの八ッ場ダムに関してのあのような手法というのは、決して民主的な手法ではないと我々は思っております。
 地域の住民の方々の意見を全く聞かないまま一方的に方針転換をするというのは、これはまさに中央集権の手法以外の何ものでもなく、中央集権というよりも昔の封建社会、封建時代、そんな手法であろうというような思いが強くしておりまして、全く今の地方分権の流れからすると逆行するような手法であったと我々は受けとめております。
 そのような視点があり、危惧をしつつも、今後この地域主権戦略局が、その政党の名前同様に民主的な運営がなされて、結果的にその地域の住民の自治の向上につながる役割を果たしていただきたい。そして、それに向けては東京都としても、先ほどいったように積極的に、実際に直接地方自治を担当する役所としての主張をしっかりとしていただき、都民福祉の向上につなげていただきたいと思っております。
 以上で終わります。

○大松委員 私からは、島しょ振興策について伺います。
 東京都の島しょ地域は、本土より、約百キロメートルから二千キロメートルの太平洋上に点在をする大小二百余の島々から成っております。日本の排他的経済水域の三八%を占める広大な地域であり、気候的には亜熱帯地域まで及ぶなど、大変豊かで多様な海洋資源であります。
 私ども、都議会公明党は、この島しょ地域の重要性にかんがみまして、これまでさまざまな振興策に取り組んでまいりました。
 私も三宅島を訪問させていただいたことがありまして、島しょ地域の魅力、可能性、そしてその課題を実感しております。先日も十月十四日から十六日まで、都議会公明党は伊豆諸島の新島、神津島を視察をし、観光振興策や生活環境の改善について、住民の皆様方の声を聞いてまいりました。
 両島について、都は平成十五年四月に策定されました東京都離島振興計画に基づき、交通、道路、医療など島民生活の向上に取り組んでいるところでありますが、まだまだ課題は山積をしております。
 その一つが海上貨物の重いコスト負担の問題です。世界的な原油高による燃油等の価格高騰の問題は、今なお島民生活に大きな影響を及ぼしています。
 都は昨年から、島しょ海上貨物運賃支援緊急対策を行っておりますが、この問題はまだ先が見えず、対策は継続していく必要があります。この点につきまして、所見を伺います。

○高橋参事 東京都では、伊豆諸島、小笠原諸島における海上貨物運賃による島民生活の影響を考慮いたしまして、物価の抑制及び島内産業の振興を図り、島民生活の安定等に資することを目的に、貨物運賃補助制度を実施しております。
 昨今の燃油価格の高騰による、島民生活と島しょ産業等への影響が顕著となったことから、島しょ町村からの切なる要望をちょうだいいたしました。このような状況を踏まえ、昨年十一月より島しょ海上貨物運賃支援緊急対策を実施し、魚介類や野菜などの貨物運賃に対する補助率を三〇%から五〇%にかさ上げしたところでございます。この緊急対策を実施することにより、島民生活等の安定に一定の成果を上げているものと考えております。
 総務局としては、関係局と連携いたしまして、今後の燃油費の動向も踏まえながら対策を講じてまいりたいと考えております。

○大松委員 このたびの視察では、運賃補助制度の対象品目につきまして、魚介類や野菜に加えて、東京、本土からドラム缶で運ばれてくる自動車用のガソリンなどにも、ぜひ広げてほしいとの要望の声を伺ってまいりました。この点について、都の取り組みを求めておきます。
 次に、島しょ部最南部にあります小笠原村の情報格差の問題について伺います。
 東京都はこれまでにも、通信衛星などを活用して情報格差の是正に取り組み、一定の成果を上げてまいりました。その上で、平成二十一年六月の補正予算審議で、より大容量高速通信によるブロードバンド化を目指すとともに、間近に迫る地上波デジタルテレビ放送に対応するため、海底光ファイバーケーブルの敷設が議決されました。
 これは国が費用の三分の二を負担する事業で、国の平成二十一年度補正予算の中に盛り込まれておりますが、今の内閣になり、まだ執行されていない予算は一時凍結または見直しが行われる可能性があります。
 そこで、この事業がどうなるのか、既に九月の委員会で自民党の田中たけし副委員長が先々を見通され、この点を心配する質問をしていただいております。改めて私の方からも、現時点でどうなっているのか、お伺いいたします。

○高橋参事 国の平成二十一年度第一次補正予算の執行見直しにつきまして、国は十月十六日に閣議決定を行い、本件小笠原海底光ファイバーケーブル整備等の事業について執行停止はないとしております。

○大松委員 次に、地デジへの対応について伺います。
 現在、小笠原地域のテレビ放送については、都が小笠原村や放送事業者とともに通信衛星を使い、UHFで送信をしております。しかし、平成二十三年七月にはアナログ放送が終了しますので、地デジへの確実かつ円滑な移行が行われなければなりません。この点について、都の取り組みを伺います。

○高橋参事 小笠原村地区の地上波デジタル放送への移行を着実に行うため、まず平成二十二年四月から暫定的に、国の難視聴対策事業を利用した、衛星放送による地上波デジタル放送の島内配信を開始してまいります。さらにその後、都が整備する海底光ケーブルの完成後、同ケーブルを活用した本格的な地上波デジタル放送の配信に移行する予定でございます。
 今後も都は、関係局、小笠原村などと一体となって、島民に地上波デジタル放送を安定的に配信できるよう、万全を期してまいります。

○大松委員 光ケーブルによるブロードバンド化が実現されれば、住民への行政サービスの向上、観光産業の振興、また遠隔医療などに大いに活用されることが期待されます。この点につきまして都の見解を伺い、質問を終わります。

○高橋参事 海底光ケーブルの敷設運用により大容量かつ高速通信環境が実現する結果、本土との距離を克服する新たな産業誘致の可能性が高まるとともに、島内産品の販路拡大や観光スポット映像の配信による観光PRの充実など、島内産業の振興が期待されます。
 都は今年度、産業技術大学院大学とともに、ブロードバンド環境下において実現可能と考えられる医療、福祉、教育、観光、農林水産業など、諸分野での活用策の検討を進めております。
 今後とも小笠原村の意向を踏まえつつ、実現に向けて幅広く検討を進めてまいります。

○小磯委員長 この際、議事の都合により、十分間休憩いたします。
   午後三時一分休憩

   午後三時十一分開議

○小磯委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 ご発言を願います。

○古館委員 それでは最初に、公立大学法人の首都大学東京についてお伺いします。
 公立大学法人首都大学東京が発足をして四年四カ月が経過しました。この法人のもと、現在は新大学の首都大学東京と産業技術大学、それから保健科学大学、都立高専、航空高専とが併存しております。この中で、学生増等に見合う運営費交付金の増額、この声は非常に大きなものがあります。
 学生が、平成二十年まで一万人台だったんですけれども、平成二十一年は一万一千人を超えて、とりわけ首都大学東京では、平成二十一年が前年の二十年よりも四百人も学生がふえています。
 こうした中で、学生や教職員などからさまざまな声が出ております。運営費交付金の増額などの要望も大きいわけです。きょうは、そうした中で、今、学生などから切実な声として出されていることを幾つか質問させていただきます。
 私も何度か首都大学東京南大沢キャンパスを訪問いたしました。その際に、食堂が非常に混雑していたというふうに記憶をしております。一つしかない、と思いました。
 南大沢キャンパスの食堂の現状はどうなっているのでしょうか。

○岸上首都大学支援部長 南大沢キャンパスの食堂につきましては、季節や時間帯により利用者の変動が大きく、学生が不便を感じることがあるというふうに聞いております。
 首都大学東京におきましては、食堂の混雑緩和を図るため、昼食時の弁当販売を充実するほか、履修登録の時期であります四月から六月には臨時の食堂を設置するなど、さまざまな工夫を凝らして対応しております。

○古館委員 ここにいらっしゃる方は、恐らく、大学というところに入って卒業したという方が多いんじゃないかと思うんですけれど、大学生というのは勉強に行って授業を受けるというだけが、そういう意味では学生の学習じゃないなということを--例えばやっぱり食堂がちゃんと大きくあって、そこでいろいろなディスカッションができるとか、ところが、今の首都大の食堂というのは、とにかく待っている学生が多いわけです。だからそういう意味でいうと、やっぱり東京都としてイニシアチブをとって、ぜひ食堂を増設すると。
 確かに今、弁当とかそういう販売で対応しているわけですけれども、学園というのはそういうものでもないだろうというふうに思うので、そこについては、ぜひもう一度前向きに、どういうふうにしたらこうした食堂で、もう少しディスカッションができるかな、こういう観点も踏まえて一度考えていただきたいと、これは強い要望であります。
 それから二つ目ですけれど、食堂はもちろんなんですけれども、施設の老朽化に伴う修繕も必要であります。平成二十一年度は、大体、施設の修繕についてどれぐらい予算措置をしているんでしょうか。

○岸上首都大学支援部長 施設整備の改修更新につきましては、学生に良質で快適な学習環境を提供するため、これまでも計画的に実施してきております。
 今年度は、施設費補助金として約五十億円を予算措置しております。

○古館委員 この南大沢キャンパスにとどまらないで、先ほどいいましたけれども、ここは幾つも学校があります。
 そういう中で、五十億円を措置しているということなんですけれども、とにかく建物そのものが非常に大きなものだしたくさんありますから、ぜひそういう点では、施設整備費を初めとする修繕費用などについても、引き続き増額なども含めて進めていただきたい。
 具体的に今、どのような修繕に経費がかかるというふうに予定しているんでしょうか。

○岸上首都大学支援部長 各施設の改修更新につきましては、各キャンパスの実情を踏まえまして、順次適切に行っております。主なものとしましては、空調設備の更新、外壁の改修、給排水設備の更新でございます。

○古館委員 首都大学東京も、そういうところにかなりお金をかけなきゃならない、そういう年次に入ってきているんだなというふうに感じます。引き続きこのことについては大いに実施を進めていってもらいたいと。
 それで先ほどいいましたけれど、首都大の学生数も、本当に年間で四百人という形でふえています。ただ気になるのが、運営費の交付金というのが、平成二十年ですと百六十五億四千五百万かな、それがどれぐらいふえたかというと、二十一年ではほとんどふえていないという感じなんですよね。
 ですから、こういう運営費の交付金の問題についても、ぜひこの点についてはふやしてもらいたい。ただ、施設費補助金というのがふえていることはこの表の中でもはっきりしておりますが、ぜひこの点で努力をしていただきたいと、このように考えております。
 続いて、市町村総合交付金について三点伺いたいと思います。
 市町村の総合交付金ですけれども、平成十八年度に、市町村振興交付金と市町村調整交付金及び多摩・島しょ振興にかかわる交付金を統合して創設されたものであります。
 ちょうど今から十年前ですけれども、平成十二年度におけるこれらの交付金の予算額の合計は幾らだったでしょうか。

○笠井行政部長 平成十二年度における市町村振興交付金、市町村調整交付金及び多摩・島しょ振興にかかわる交付金の予算額の合計は、二百三十五億円となってございます。

○古館委員 平成十二年度のときには市町村交付金が二百三十五億円と。それでは今年度の市町村総合交付金の予算額は幾らでしょうか。

○笠井行政部長 平成二十一年度予算におきましては、過去最高額を更新する四百二十五億円を計上したところでございます。

○古館委員 今、二倍近く大幅に増加をしていると。
 このことは大いに結構なことで、多摩・島しょの地域の振興を推進していく上では本当に意義があることだと思っていますが、さらに多摩・島しょの地域振興を考えていく上で、平成二十五年度に開催される予定の東京国体、これに向けた準備を着実に推進していくことが非常に重要だというふうに考えております。
 都議会は、どちらかというと、オリンピック、オリンピックということは随分聞かれたんですけれど、私はその中でいつも、そうはいうけど確実に来るのは国体だよ、というようなことを議会、委員会の中でもいってまいりました。こういうようなことも含めて、着実に、ぜひ財政的にも大きな推進をしていただきたいなと。
 平成二十四年度には、リハーサル大会も開催されるというふうになっておりますし、今後、各市町村において施設整備などの準備が本格化することになると考えます。先般行われました決算特別委員会の分科会で伺ったとおりですけれども、国体の施設整備については、原則として補助率が二分の一だと。上限があるということで、市町村負担も生じることが見込まれております。また、国体の施設整備だけじゃなくて、多摩・島しょ地域における豊かな自然など、地域の特性を生かしたまちづくりによる、地域の活性化や市民生活の向上の視点も非常に重要だと、このように私どもも理解しているところであります。
 このような市町村のさまざまな財政需要に対して、市町村総合交付金を活用した効果的な財政支援を行っていくべきだと思いますが、その点について見解を伺いたいと思います。

○笠井行政部長 市町村に対する包括的な財源補完制度といたしまして、「十年後の東京」への実行プログラムや多摩振興プロジェクトなど、都の施策と連携した市町村の取り組みや、地域の特色を生かした魅力あふれるまちづくりに対しては、これまでも効果的に支援を行っているところでございます。
 今後とも、市町村総合交付金を活用した適切な支援に努めてまいります。

○古館委員 要望なんですけど、どうしても多摩の話というと三環状だとかというふうにいくんですけれど、やっぱり多摩にある自然とか多摩の持っている特質というのは、非常に東京においても貴重だと思うんです。
 ですから、そこのところは東京都として--これから多摩国体なんかが行われるわけです、前は多摩国体、今は東京国体、ちょっと修正しますが、オリンピックのときはいろいろなアイデアを考えるんだけれども、せっかくそういうふうにして考えていくということだから、スポーツと多摩地域ということについても、やっぱりいろいろな形で工夫を凝らしていっていただきたいというふうに、これはぜひ要望としていっておきます。
 次に、都区のあり方検討にかかわって幾つか質問したいと思います。
 都と区のあり方検討については長い間、さまざまな問題で行われてきております。
 最近では、平成十八年度の都区財政調整協議において、清掃関係経費、小中学校改築及び特別区都市計画交付金にかかわる課題について決着を見て、三位一体改革の影響への対応についても平成十九年一月三十一日に、調整税の特別区への配分割合が五二%から五五%、このように、変更などで決着を見たとのことであります。
 残るは、都区の役割分担を踏まえた財源配分、こういうことになっております。一定の前進が図られているんですけれども、やっぱり引き続き、都と区の関係の区に対する財源配分、こうした点での努力を求めておきたいと思います。
 そこで何点か伺います。一つは都区のあり方検討についてですけれども、都は、人口五十万人を基準に事務配分を検討していると、こういうふうに感じるんです。
 五十万人は再編の基準、こういうような尺度でいるんでしょうか。

○塩見都区制度改革担当部長 事務配分の検討に当たりましての五十万というお話でございますが、本日先ほどのご議論もございましたように、特別区につきましては、大都市の一体性を確保する観点から、都に留保されている事務を除きまして、今までかなり多くの事務が既に移管されております。
 さらに今後、事務の移管を検討するに当たりましては、受け皿となります特別区に一定の規模がなければ、例えば専門性の確保が難しかったり、事務の発生件数の頻度の関係でかえって非効率になってしまうとのこともありますことから、そうした観点も考慮して、あくまで都庁内におきまして各局に、検討を行う際の一つの目安として内部的に提示したものでございます。
 したがいまして、都区の事務配分の検討におきます都の評価は、特別区が人口五十万人以上の規模となった場合を想定した評価とはなってございますが、これをもって区の再編を、私どもが五十万人を前提としているということはございません。

○古館委員 今の答弁を確認しておきたいと思うんです。
 東京都としては五十万人再編ということで考えるけれども、やっぱりそれを決めるのは区のわけだから、そこのところは今どういうふうに答えていただけるかなと思ったら、そこはきちっと踏まえた答弁になっていまして、やはり二十三区という一つのそれぞれのまとまりがあるわけですから、東京都としてはそういう構想があるのかもしれないけれども、そうしたことについてはやっぱり、ぜひ慎重にしてもらいたいというふうに思っています。
 そういう点で、五十万人を前提としているわけじゃないということはまず確認をしておきます。
 区域の議論は都と区でかなり認識の食い違いがあったようですけれども、どういう議論が今日まで、都と区の間でなされているんでしょうか。

○塩見都区制度改革担当部長 区域のあり方の議論でございますが、その前に私どもが五十万人の規模ということを想定していますのは、あくまでも都区の事務配分の検討においてでございまして、私どもが区の再編の議論をしているときに五十万人を前提としているということは全くないということでございます。
 その議論の都区間の中身でありますけれども、再編を含む区域のあり方の議論が必要である、これが都区のお互いの合意でございますので、これに基づき真摯に議論をすべきであると、私どもは一貫して主張してまいっております。
 一方、区は、区域の再編は二十三区が統一的な見解を持ち得る問題ではなく、都区の役割分担を整理した上でそれぞれの区が主体的に判断すべきと主張しておりまして、この間には認識の違いが大きくございます。
 しかしながらこうした中で、今後の検討を進める上でも、将来の都制度や東京の自治のあり方について調査研究が重要であるという点では都区間で認識が一致しまして、現在、学識経験者を交えた、都と区市町村共同の調査研究の場の設置に向けた準備を進めているところでございます。

○古館委員 あくまでも自治というあり方を論じる上では、やっぱり住民自治という視点は欠かせないと思うんです。
 そこに住んでいる区民の声をいかに反映させていくのか、これらの点も踏まえた研究、これを研究会でどのように臨んでいくのか。この点で、都としての見解を伺いたいと思います。

○塩見都区制度改革担当部長 この研究会につきましては、いわゆる審議会や、今やっておりますあり方検討委員会とは異なり、学識経験者を交えました部長級を中心とする実務者レベルの勉強会という位置づけでございまして、一つの結論を出すということには必ずしもこだわらず、都と区市町村が一堂に会し、それぞれゼロベースで東京の自治のあり方について、幅広い議論や研究を行っていきたいと考えているものでございます。
 そうしたことからも、自治の原点に立ち返った議論を行っていく上では、住民本位の行政のあり方という視点は、私ども、当然踏まえながら進めるべきものと考えております。

○古館委員 本当に長い間、この二十三区の問題については--皆さん区議をやっていた、私も区議をやっていたんですが、そういう中で結構、都区の関係というのはいろいろな形で熱い議論もあったわけであります。
 先ほど答弁もありましたけれど、いうまでもなく地方自治というのは、地域住民の意思に基づいて、憲法のもとに自主的、自立的に行う、これが大原則だと思っております。国の画一的な政策の中で、地域住民の利益と生活を守るのが地方公共団体ということだと考えております。住民生活に密着した市町村こそ地方自治の土台だということ--私は今は都議になっていますけれども、そこに根差している自治体はやっぱり区のわけでありますから、地方自治の土台として、この問題についてしっかりとした慎重で十分な議論を求めて、次に進みたいと思っております。
 三宅島のバイクフェスタについてであります。
 この間、雨が降っていたんですよね、バイクフェスタのときに。そうしたら石原知事がちょっと映っていました。何か、最後までいなかったのかなという感じもしたんですが、今回のバイクフェスタでのツアー参加者は何人だったんでしょうか。

○鈴木特命担当部長 ことしのチャレンジ三宅島モーターサイクルフェスティバルへの、オフィシャルツアーでの参加者数は二百七十三名でございます。

○古館委員 ことしは、このバイクフェスタで、総経費は幾らになったんでしょうか。

○鈴木特命担当部長 このフェスティバルを主催し、実際に設営業者などと契約を行っているのはNPO法人三宅島スポーツ振興会と三宅村でございまして、ことしのフェスティバルに要した経費につきましては、NPO法人と三宅村において現在集計中と聞いております。

○古館委員 昨年の場合に、経費は二億円程度というふうに聞いていますが、違いましたか。もし違ったら答弁に出てきてもらって、違わなければいいんですけれども。済みません、教えてください。昨年。

○鈴木特命担当部長 昨年の経費につきましては二億二千三百万円でございます。

○古館委員 わかりました。
 私は三宅島にはかなり行っていまして、噴火があって、そのときも総務委員をやっていたので何度か行って、その後も何度か行っています。
 それで、やっぱりここでバイクレースというのが、どうしても私はなじまないんですよね。ぜひ村民の方の声、それから村議会の声、もう一回聞いていただきたいなと、こういうふうに思っています。
 本当にバイクフェスタでないと島が振興しないのか。もっと、島の人たちの、島の振興というんだったらこうしてよというような声を吸い上げた上で、その上でのバイクフェスタということで決着がつくのなら、私は余りいいません。ただ、これは初めからもう、石原知事のトップダウン事業として入っていったというのが私の認識であります。ですから、ここの問題についてはやっぱりぜひ考えてもらいたいなと。
 私が民宿に泊まっていたら、朝、アカコッコがそこの庭で虫を食べていました。ああ、これがアカコッコなんだと。やっぱりバイクやるとどうしても、平日に結構、コンクリートの道路じゃなくて、そういう中にだあっと入ってくるというふうに村の方がいわれています。
 だから、そういうことの持つ影響、三宅島の持っている本当の意味でのよさは何なのかということ、私はバイクフェスタ憎しという形でいっているんじゃなく、三宅島の復興ということをどうしたら本当にそこの住民も喜んでいけるかということについて、東京都として、ぜひその点で知恵を出していただきたいなと思っています。
 そういう意味では、やっぱり私は、バイクイベントというのはもうやめるべきだと思うんですが、その点はいかがですか。

○鈴木特命担当部長 まず、村民の意思でございますが、イベントの個々のメニューにつきましてはさまざまな意見があるようでございますが、三宅島の厳しい現状と、本イベントが三宅島にとって必要であるということにつきましては、村全体が一致していると聞いております。現に、去る二十四、二十五日に行われました三宅島の本島イベントにつきましては、全村民が一丸となって皆様をお迎えいたしました。
 それとこのイベントでございますが、ことしの三宅島でのイベント期間中は昨年を上回る八百四十人以上の方々が島を訪れまして、延べ三千四百人以上の方がエンデューロエキシビションや親子バイク体験教室などさまざまなコンテンツを楽しんだところでございます。またそれ以外にも、一万二千人を集めた五月のお台場でのプレイベントや八月のサマーキャンプなどを実施することで、三宅島の魅力を広く全国にアピールすることができました。
 このように、現在このフェスティバルは、マスコミへの露出を含めまして村の観光振興策の核となっており、都といたしましては、このフェスティバルを積極的に支援し、三宅島の振興を図っていくことが極めて重要であると考えております。

○古館委員 大分見解は違いますが、どうしても、何というか長のつくような人の話を聞くとそういうふうになっちゃうのかもしれないですけれども、そこに住んでいる人たちの生活というのは本当に大変なんですよね。そういう意味でいう、根本的な村の振興というのはどうあるべきなのかというようなことについては、大いにまた、お互いに知恵を出し合っていく必要があるというふうに思っています。
 今回のバイクフェスタを除いてで結構ですけれども、これまで累積で幾らお金がかかったでしょうか。

○鈴木特命担当部長 NPO法人の決算によりますと、三宅島でのイベントに加えまして、お台場のプレイベントやその他の計画調査費用を含めましたフェスティバル全体の経費は、平成十九年度、約二億八千七百万、平成二十年度、約二億二千三百万、合計で五億一千万円でございます。

○古館委員 五億一千万といいましたっけ。つまり、かなりお金を使っているわけですよね。あそこは四方が海で、火山ガスが出ているとはいうけれど火山そのものだって、逆にその場所でなければ火山ガスが出ていないわけですよね。そういうところでアカコッコもいたり緑があったり、それでそれこそ広大な海が周辺にある。だから、そこのところは大いに知恵を出し合って、何が本当に村民にとっていい振興なのかということについて、ぜひお互いに謙虚にもう一回立ちどまった検討をしてもらいたいなと、このことをお願い申し上げます。
 最後にですけれども、これは意見として述べたいと思います。
 東京都関連団体によるオリンピック招致活動への寄附についてであります。(「さっき終わったよ、もう」と呼ぶ者あり)いえ、これは総務局についてちょっとお話しします。
 百五十億円の招致経費のうち、五十億円は民間資金とされておりますけれども、開催地選考が終わった今日、実際に集まっているのは四十億円程度で、十億円不足するとされております。既に集められたこの四十億円の中には、純粋な民間企業や個人からの寄附以外に、東京都の監理団体や報告団体からのサポーター会費名目での寄附も含まれております。
 幾つか問題点として私どもが感じるのは、事実上、赤字補てん、この寄附なんですけれど、これらの団体がオリンピック招致委員会の要請にこたえたもので、本来、民間企業や個人の寄附で賄うべき資金が集まらないために、オリンピック招致委員会が公的機関に泣きついた、こういうものにほかならないと考えております。
 東京都住宅供給公社が、二度にわたって五百万円、合計一千万円を寄附しているわけでありますけれども、二回目は招致レース最終盤のことし九月に支出されておりまして、これは明らかに、民間資金が目標に達しないために追加的寄附をしたものにほかなりません。
 第二の税金投入ですけれども、財団法人東京都歴史文化財団、同東京都スポーツ文化事業団などは、東京都から運営費補助が支給されている団体であります。この補助は、団体の自己努力では収入が足りず赤字となるために、税金で賄っているものであります。これは都民サービスを提供するという公的な団体に対する補助として当然必要なものでありますけれども、運営費に税金での支出を受けている団体が、いかなる理由であれ今回のような寄附を行うことは、百億円の支出に加え、第二の税金投入に当たるものだといわざるを得ません。
 居住者に値上げを押しつける一方で、実はこの東京都住宅供給公社は運営費補助を受けてはいませんけれども、公社法に基づいて、都民のための住宅を供給、管理することを目的としているのが東京都の住宅供給公社であります。また、公営住宅法に基づく低所得者のための都営住宅の管理も受託している特殊団体であります。このような団体が、オリンピック招致という、この団体の目的から見て説明のつかない支出を行うことは認められません。
 住宅供給公社は黒字にもかかわらず、居住者に三年ごとの家賃の見直し、家賃値上げを行い、居住者に過重な負担を押しつけております。その一方でオリンピック招致に資金を提供するようなことは、到底都民の納得を得られるものではありません。
 しかも、最後にですが、東京臨海高速鉄道株式会社は昨年度決算は赤字であります。にもかかわらず寄附を行うことは背反行為だと思います。また、東京都道路整備保全公社、東京水道サービスは経営が悪く、監査の指摘を受けて役員の報酬カットを実施しているものであります。
 以上、こうした点では、やはり東京都の関連団体からのこうした寄附は慎むべきだと、このことを求めて私の質問を終わります。
 以上です。

○西崎委員 私からは、犯罪被害者対策について伺います。
 犯罪被害者対策については、二年前、東京都犯罪被害者等支援推進計画の中間まとめができましたときに、質問で取り上げました。
 この間にも、秋葉原の殺傷事件などがあり、殺人などの暴力犯罪、強姦などの性犯罪、交通事故等により被害に遭った人やその家族は、身体的、精神的に大きな苦痛を受けています。さらに、被害回復のための莫大な経済的負担を強いられ、捜査や裁判の過程における精神的、時間的負担や、周囲の人たちからの理解のない対応などで苦しんでいます。
 このため、犯罪被害者等の立場に立った相談や、再び平穏な生活が送れるようになるまでの途切れのない総合的な支援が求められると思います。
 都においては、被害者等に便利でわかりやすい窓口を設置するために、被害者支援について実績のある都民センターと協働し、平成二十年度、都の総合相談窓口を都民センターに設置いたしました。そこで、その実施状況はどのようになっているのか伺います。

○荒井人権部長 犯罪被害者等の相談を真摯に受けとめ、被害からの回復に必要な情報提供、助言等を行うため、平成二十年四月に東京都総合相談窓口を、社団法人被害者支援都民センターと協働して同センターに設置しました。
 平成二十年度の相談件数は二千八百十二件で、相談の内容は、件数の多い順に、殺人事件、交通被害、性被害となっています。

○西崎委員 性犯罪や家庭内暴力にかかわる被害者の中には、被害そのものを明らかにできないため、捜査機関とのかかわりすら持てず、相談や支援を要請する方法もわからずに困難な状況に陥っている人もいます。また、自宅が事件現場になったことや耐えがたい精神的な苦痛を受けることなど、さまざまな要因によって、居住できなくなったり転居せざるを得なくなるケースもあります。
 そこで、性犯罪に遭った被害者には、都の総合相談窓口ではどのような支援に取り組まれているのか伺います。

○荒井人権部長 東京都総合相談窓口においては、電話やファクシミリなどにより、専門相談員が被害者等からの相談を受け付けています。専門相談員は犯罪被害者等の置かれた状況を総合的に判断して、必要な助言や情報提供などを行います。
 また、東京都総合相談窓口では、自宅訪問や、病院、警察署、検察など、行政機関などへの付き添いも実施しています。さらに必要に応じて、精神科医等によるカウンセリング、被害直後の一時的な居所の提供などの支援も可能でございます。

○西崎委員 犯罪被害に遭った場合、被害を受けた直後から、診察、告訴、事情聴取などの捜査への協力、公判への出廷、傍聴、損害賠償の請求など、さまざまな場面に遭遇し、みずから判断し、行動しなければなりません。しかし、多くの被害者は十分な経験や知識がなく、どう対応していいのか戸惑うばかりです。
 アメリカでは、アメリカは非常に犯罪被害者が多いということもありますが、事件が起きて早い時期に、警察が駆けつけるのと同時にボランティアの民間支援団体の人が駆けつけ、精神的なケアなどを行っています。
 被害者は事件直後、だれが来ても信用できない状況にあり、刑事司法への知識提供や事情聴取への付き添い、家事の支援、福祉、医療などのさまざまな支援が必要になると思います。都でも必要な支援は行っているということですけれども、ぜひコーディネーター的な役割を担える人の配置など、制度化して取り組んでいただくことを要望しておきます。
 犯罪被害者の支援推進計画を策定するに当たっては、犯罪被害者などの人たちから聞き取った調査の中で、都の組織は大きくて複雑でわかりにくいとか、警視庁を含めて、仕事の部署が縦割りであることで、それぞれの支援施策が相互に連携していないといわれています。また区市町村と都との連携、さらに数多くの民間支援団体と都の連携も、十分にとれていないという指摘もありました。
 以前、これは弁護士の方から伺った話なんですが、中野区だと思いますけれども、野方警察署の署長が大変熱心に取り組み、地域の中で、弁護士、医師、地元の不動産屋、かぎ屋、そして行政と連携した犯罪被害者支援のネットワークを構築したというお話を聞きました。
 こういった、現場に近い地域での支援体制が重要だと考えますが、都はこうしたネットワークを実現するために、どのような取り組みを行っているのか伺います。

○荒井人権部長 警視庁においては、犯罪被害者等支援のための取り組みとして、事件が発生した際には、直ちに初期支援要員、被害者連絡員を定めて犯罪被害者等への支援に当たるほか、あらかじめ各警察署ごとに、関係機関などによる支援ネットワークを構築しています。犯罪被害者等の支援のためには、こうした機関、団体のさまざまな協力や連携による取り組みが重要であると考えております。
 東京都においては、東京都犯罪被害者等支援推進会議を中心に、各局が連携して支援を進めることとしております。また、区市町村に対しては、都全域での連携体制を構築するため、犯罪被害者等支援のための窓口の設置を働きかけています。また、町会連合会など、地域の住民の生活に密着した民間団体の代表者による犯罪被害者等支援を進める会議を開催し、地域社会全体の理解、配慮及び支援を進めていくための協議を行っているところでございます。

○西崎委員 被害者を地域全体で支え、だれもが安心で安全に暮らしていけるまちにしていくためにも、このような取り組みをぜひ積極的に進めていただきたいと思います。
 私、地下鉄サリン事件で夫を亡くされた高橋シズヱさんにお会いして、お話を伺ったことがあります。
 そのお話では、被害者の中には、これは地下鉄サリン事件の被害者だと思いますが、恐怖心から、その後地下鉄に乗れなくなってしまったり、立派な資格を持っているのに、通院時間が必要なため、きちんとした仕事につけないでアルバイト的な仕事しかできなくなってしまったり、家族や職場、時には医師からも理解が得られずに、孤立感を募らせている被害者の方もいるということを聞きました。
 しかし世間では、被害者は多額の賠償金を国から支払ってもらっていて十分な支援が受けられている、との誤解があるそうです。
 犯罪被害者の人たちが犯罪等により受けた被害から立ち直り、再び地域において平穏に過ごせるようになるためには、地域のすべての人たちの理解、配慮、協力が重要です。都と区市町村、地域のさまざまな機関、団体のネットワークに加えて、都民に対して被害者支援の重要性を訴えていくことが必要です。
 都は、都民に対する啓発を進めるためにどのように取り組んでいるのか伺います。

○荒井人権部長 犯罪被害者等支援の取り組みの重要性や東京都総合相談窓口による支援の取り組みを、都民の方に広く知っていただくため、パンフレット等の啓発資料を作成し、行政機関の窓口などを通じて配布しております。
 また、犯罪被害者週間や人権啓発行事などさまざまな機会に、犯罪被害の実態や支援の必要性を訴える講演会、パネル展示を実施しているほか、都のホームページでの啓発も行っております。

○西崎委員 ぜひ都民の方に、正しく理解して、協力し、支援していただきたいと思うんですけれども、犯罪被害者などは、犯罪による被害を受けた場合に、犯罪被害者支援法に基づいて犯罪被害者等給付金の支給を受けられます。しかし、平成十八年度、支給された額は約十二億七千二百万円。
 これに対して、拘置所、刑務所などに収容された加害者については、食料費や医療費など、生活に必要な費用はすべて国が支出しており、同じく平成十八年度の予算で約七百六億円です。加害者に比べて、被害者等への支給費用は極めて少額になっているという状況です。
 犯罪に遭ったことにより経済的に困窮している被害者等への経済的な支援について、どのような取り組みをしていくのか伺います。

○荒井人権部長 経済的な支援制度に関しては、国の犯罪被害給付制度なども徐々に充実してきておりますが、犯罪被害者等の支援のためには必ずしも十分とはいえない面がございます。
 都としては犯罪被害者等に対して、国の各種制度とあわせて、都における既存の貸付制度や助成事業などについても周知徹底や情報提供に努めていくとともに、犯罪被害者等の経済的な状況などについては、機会があるごとに国にも伝えてまいります。

○西崎委員 中間まとめから二年が経過しましたけれども、犯罪被害者等への支援はまだまだ未整備の部分が多いと思います。
 経済的な支援、特に国で今、検討されているということですけれども、ぜひ、国だけではなく、東京都でもそういった面を検討していただきたいと思います。
 また、医療、福祉サービスの不足、二次的被害の訴え、それからマスコミや周りの人たちからの理解の不足など、多くの課題が残されています。
 今後、都においても横断的な取り組みを進め、民間支援団体や区市町村とも連携し、さまざまな課題解決に向けて取り組むことを要望しまして、私の質問を終わります。

○淺野委員 私の総務局に対する質問は、行政改革の取り組みについて少し質問させていただきたいと思います。
 行政改革に取り組むに当たって、昨今の社会情勢そして役所を取り巻く環境からいうと、税収が大幅にふえることが期待できないということでありますので、当然のことながら、支出、コストを抑えていくということも必要になってくるんだろうと思います。
 このコストを下げるということは、トップダウンでやることも必要な場合がありますけれども、実は、そもそも現場の方々がコストを削減する意識を持って取り組むことが必要であると、そのように考えております。また同時に、ただコストを削減するだけではなくて、同じ費用であれば、できるだけその効果が最大限に出るようにというのが、もちろん地方自治法にも載っている最大の原則でございます。
 ですが、法律に載っているから、常に職員の皆さん全員が意識をしていると思うのは余りにもおめでたいことでありまして、やはり、そういった意識を持ってもらう取り組みというものをしていかなければならないと思います。
 これまで都として、現場の職員の方々のコスト意識あるいは効果に対する意識の向上というものに取り組んできたことについて、お聞かせいただきたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 行政運営におきまして、最少の経費で最大の効果を上げることが大原則でありまして、限られた財源、人材を十二分に活用し、都民の期待にこたえるサービスを提供していくことが重要であると考えております。
 このため、個々の職員が常にみずから行う事業について見直しを行うとともに、組織全体として効率的な事業執行を行うといった職場の風土改革の取り組みなどを、総務局が先導して進めてきたところでございます。
 具体的には、制度面からは、経常的、定型的な経費につきまして、各局がみずからの裁量と責任に基づいて見積もる仕組みの導入ですとか、事務事業評価の実施によりまして事業検証の徹底を行ってきたところでございます。
 また、職員の意識改革の面からは、コスト意識を高めるための研修の実施や、現場の力や創意工夫を引き出すための職員提案制度の実施など、さまざまな取り組みを進めてきたところでございます。

○淺野委員 今、風土改革、経常経費や何かを常に見直し、効果を意識しながら、その部署部署の中で見積もり、そして自由に裁量を認めていくやり方を行っている。あるいは職員に対しての研修、そして自由な提案ができるようにしているという話を伺いましたが、これに取り組んでいる総務局みずからが常にこの事業に対する効果を見ていかなければならないと思います。こういった風土改革あるいは経常経費の制度を変えてから、どのくらいのコスト削減があったのかということについて、常に意識をされているとは思います。
 ですが、コスト削減を行った場合に、その効果について、実は都民から見ると余り見えていない。つまり、かかったコストが削減されたという情報は、関心のある方であれば多少得ているとは思いますが、それが、じゃあ、実際の行政の現場においてはどのくらい効果があったのかということが見えていないと思うんです。
 具体的にどういうことかというと、例えば一億円のコスト削減を行いましたといったときに、支出の面で一億円のコストを削減したんだけれども、その削減されたコストというのは当然何らかの形で都の行政の中で生かされていると思うわけですが、それだと単純に削減したというところしか見えてこない。都民の皆さんから見れば、少なくともコスト削減を行ったことによって、すべてとはいいませんが幾つかの具体的な事例で、ここの部分のコストが削減されたことにより、実はこういった事業が可能になりましたといった、具体的に成果が見える仕組みというのが必要だと思うんです。
 そういったことを行っている事例があるのかどうか。また今後、そういう事例をやっていける可能性があるかどうかということについてお伺いしたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 都ではこれまで、事業の聖域なき見直しなど、歳出を切り詰めることで、危機に瀕していました都財政の再建を果たすとともに、その成果を、例えば認証保育所の設置ですとかディーゼル車の排出ガス規制などの国に先駆けたさまざまな取り組みの展開へとつなげるなど、都民のみならず、職員みずからが実感できる成果を上げてきたと認識しております。
 このように、歳出削減の結果、新たな政策展開が可能になったことは、毎年度、財務局が作成、公表しております予算概要などの刊行物を初め、都議会における質疑などを通じまして、職員はもちろん、都民にも情報提供されているものと認識しております。
 また、経常的、定型的な経費につきましては、各局がみずからの裁量と責任に基づいて見積もる仕組みが導入されたことで、一定程度、役割の薄れた既存の事業の予算を局みずからが削りまして、別の重要な事業に重点配分することも可能となってございます。
 今後ともこのような取り組みを通じまして、職員一人一人に対するコスト意識の浸透、定着を確実に図るとともに、コスト削減の取り組みが都民サービスの一層の向上につながったことを認識できるよう工夫を重ねることを通じ、職員のコスト削減に対しますモチベーションのアップを図ってまいります。

○淺野委員 今、答弁の中に、職員のモチベーションの向上を図っていくという話がございました。
 正直申し上げまして、今、公務員の皆さん方、我々政治家側も決して例外ではないんですけれども、周りの見る環境というか、監視されている環境というのは大変厳しいものがあると思っております。
 それは、一つには、当然のことながら今までのようなやり方では--これから先の時代においては、もっともっと、自己に対する、自分たちのやっていることに対する厳しい取り組み、厳しい視線というのが必要であろうし、あるいは縦割りという形で批判されるような、部局間でもお互いに相手に対する厳しい目線を送るという意識も必要だろうと、そういった部分はありますが、一方で、メディアなどが行うような公務員批判については、多少行き過ぎの部分があるような感も否めません。
 これはどうしてかというと、やはり、今までやっていることがなかなか表に出てこない。人は、基本的には、自分たちにないものを見てやっかむ存在だと、私は思っております。であれば、やっていることを正確にそして的確に公表し、また疑いが持たれないようにする、そういった環境も必要なのではないかと思います。ましてや先日の人事委員会勧告のように、人件費そのもの、つまり給与が削減されるといった事態になれば、当然のことながら職員の方々のモチベーションは下がっていくと。
 地方自治法における、最少限のコストで最大限の効果を上げるということは、それぞれ皆さん方が、最大限、常に一〇〇%のパフォーマンスが発揮できるような体制で仕事に挑んでいくということだと私は理解しております。
 そういった意味で、先ほどもいっていただいた職員のモチベーションというのは、コスト削減策にかかわらず、常に高く維持させていくということが必要だと思いますが、人事評価といった側面において、昨今の事情でいけば当然のことながら、人件費でそれをカバーすること、つまり給与をアップさせることでそれをするというのはなかなか難しい環境にあると思います。
 それ以外の中で、人事的な評価などを含めて、職員の方々のモチベーションを高く維持するということに対する取り組みについて教えていただきたいと思います。

○中西人事部長 職員のモチベーションの維持ということでございますが、基本的にはまず、職員に対してできる限りやりがいのある仕事に従事させるということ。それから、職員が行った仕事の成果につきましてきちんと評価をし、その結果を職員に報いていくということが大切ではないかと思います。
 まず、人事配置の面におきましては、自己申告の制度などを活用いたしまして、人事異動の際には本人の意向を十分確認し、適材適所の配置を推進するとともに、公募制の人事など、職員の意欲や熱意にこたえるような取り組みもあわせて行っております。
 また、能力、業績をはかる仕組みでございますが、東京都におきましては、国やほかの自治体に先んじて包括的な勤務評定の制度を整備し、職員が行いました仕事の成果を適正に評価しまして、これを任用や給与面に反映させていく、こういった取り組みを長い期間にわたって取り組んできたところでございます。
 さらに職場環境の面におきましても、例えば、職員がみずから学んで成長したいという意欲はございますので、こういったものにこたえるという観点から、研修や自己啓発の支援の制度も整備をしております。また、心身の健康を確保するという観点からの諸施策や、ワークライフバランスの推進など、職場環境の整備にも取り組んでいるところでございます。

○淺野委員 念のための確認なんですが、今教えていただいた施策というのは、一般行政職、技術職、双方ともに行っていることなのか、それとも主に行政職を対象にしているのかということ、専門職についてもこういったことがちゃんと反映されているのかということも、ちょっと確認をさせてください。

○中西人事部長 基本的には、いわゆる事務職だけではなくて、技術職についても同じような取り組みを行っております。

○淺野委員 一般行政職、いわゆる事務職の方々というのは正直いいまして、全体で取り組んでいることですので、なかなか成果も見えづらい部分もあったり、業績評価が難しいところもあると思いますが、ふだんからのモチベーションの高さを維持するということは大切だと思います。
 実は、今、専門職の方も確認をさせていただいたというのは、コスト削減という、先ほど教えていただいた部局内での自由な予算のやりとりというか、ある程度融通をきかせることができるという取り組みに、実は私、専門職について、非常に効果が高い取り組みとなるだろうと思っております。
 例えば都立病院であれば、病院の中でコストをある程度削減ができれば、そこについて人員をふやしていく。例えば先日都立病院を見にいったときには、常に、マンパワーが足りないから、とりあえず人をふやしてくれという要望が非常に高いわけですが、予算的になかなか厳しいというのが現状でございます。それを、逆に現場で努力していただいて、予算の中で支出を抑えてもらえれば人員をふやすことも可能であろうとか、そういったことをやることによって、職場で働く人たちが前向きなコスト削減というのに取り組んでいけるんじゃないかと思います。
 これは当然、担当部局の政策の問題が出ておりますので、ここについてお答えをしていただきたいとはいいませんが、これからの行政改革の中においては、こういった前向きの意識で、すべて職員が取り組めるような方向を、ぜひ意識していただきたいというふうに要望しておきます。
 最後に、これはなかなか難しいことであると思いますが、先日私も教えてもらいましたが、一般的に行政というのは、無謬性というものを意識していらっしゃるということでございます。
 どういうことかといえば、要は、皆様から預かった税金をもとに運用しているのだから、当然その税金はむだ遣いにせずに運用していくものだと。そして、やっている事業も、基本的には事前の段階で調査研究をしっかりと行って、その計画の方向性に間違いがないようにやっていくんだという、要は、行政側のやっていることには基本的には大きなミスや失敗はありませんよ、ということが前提となっているような気がいたしております。
 これは、置かれている環境がなかなか難しいのでしようがないと思いますが、これから先の行政改革の中身においてはこういったことも--周りの環境が確かに、我々議員側の問題もありますし、それから取り扱うメディアの問題もあります、受け取る都民の皆様方の感覚の問題もあるとは思いますが、ぜひともこういった中において、やはり人間がやることです、これから、時代の流れの中で新しいことにもチャレンジしていかなければならないと思います。そういったことが前向きにとらえられるように、何でもかんでも絶対にミスはないですとか、あるいは失敗したと認めずに進むよりも、むしろ、これはちょっと方向が違うなと思ったときには素直にそれを認めてすぐに方向転換ができる組織の方が、より生き残りやすい、時代に合わせて生きていけるんだと私は思っております。
 行政改革の方向性もぜひそういった視点を入れながら、むしろ周りに対してそういうことを影響させていくぐらいのつもりで進めていっていただきたいということを強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○小林委員 私の方からは、産業振興、そして科学技術振興における首都大学東京の役割について何点かお伺いをさせていただきます。
 東京都は、産業振興に視点を置いた産業科学技術振興を推進するために、平成十六年度から平成二十年度までの五年の期間を定めて、東京都産業科学技術振興指針を策定されました。
 この指針によれば、基本目標として、産業技術力の強化と産業の活性化、そして研究開発の推進、最後に産業科学技術を担う人材の育成という三つを掲げて取り組んでこられましたが、昨年三月にはこの指針も改定され、新たに、平成二十年度から平成二十四年度までの五年の期間を定めた第二期の産業科学技術振興指針が示されました。
 日本の高度な技術力をさらに大きく高め、世界に発信していくことが、新産業の育成、また経済活性化、雇用の創出にもつながっていきます。その意味において私は、日本は科学技術を柱とする科学技術立国を目指していくべきであるというふうに考えております。その科学技術立国を目指す上で重要な役割を果たすべき機関が大学であり、この産業科学技術振興指針においても、大学は大きな推進力となるというふうに考えております。
 そこでお伺いいたしますが、昨年三月に改定された第二期の産業科学技術振興指針、これを推進していくに当たって、首都大学東京に期待される役割についてお伺いをいたします。

○岸上首都大学支援部長 都は、東京が目指すべき姿を示した「十年後の東京」の実現を科学技術の面から推進するものとしまして、平成二十年三月に東京都産業科学技術振興指針を改定いたしました。
 この第二期の指針は、平成十六年に当時の大学管理本部などが中心となって検討し策定した第一期の指針を、それ以降の都の取り組みなどを踏まえ、大都市課題の解決と産業力の強化に資する産業科学技術振興を基本目標としまして、産業労働局などが中心となり、改定をしたものでございます。
 この中では、産業科学技術を支える人材を確保育成するなどの四つの指針と、具体的な取り組みが示されております。第二期指針が期待する公立大学法人首都大学東京の役割は、法人が運営する、首都大学東京、産業技術大学院大学、そして都立産業技術高等専門学校におきまして、東京の産業技術の振興を支える人材を育成し、広く大都市課題の解決と産業力の強化に貢献することであるというふうに認識しております。

○小林委員 今ご答弁にもありましたように、人材の育成そして輩出、これは大学の最も重要な使命であり、産業振興そして科学技術振興といっても、根本的な人材の輩出なくしては、前進はないといって、過言ではないというふうに思います。
 第二期の産業科学技術振興指針の実施より一年以上が経過しましたけれども、指針の推進に当たって、今日までの首都大学東京における取り組み状況についてお伺いをいたします。

○岸上首都大学支援部長 社会や産業界のニーズにこたえる専門技術人材を育成するため、平成二十年度、産業技術大学院大学に創造技術専攻を開設いたしました。
 この専攻は、企業経営に関する基礎的な知識を持ち、製品の機能設計や最適なデザインの選択ができるなど、より付加価値の高い製品開発をマネジメントできる技術者の養成を目的としております。
 また、産業技術大学院大学と都立産業技術高等専門学校との連携により、九年間一貫ものづくり教育を行うため、今年度から産業技術高等専門学校の専攻科に、新たに産業技術大学院大学への接続コースを設置したところでございます。

○小林委員 この指針の中では、この指針の実現に向けて、先ほどもお話がありました「十年後の東京」への実行プログラムへの反映や産業力強化会議の活用などの、都における総合的な取り組みとともに、企業、大学、研究機関、国、近隣自治体、区市町村、アジアなど、多様な主体との連携強化を掲げておられます。
 首都大学東京において、この多様な連携強化について、具体的にどのような取り組みがなされているのかをお伺いいたします。

○岸上首都大学支援部長 首都大学東京におきましては、産学公連携センターを中心に、他の研究機関や企業との共同研究、受託研究の推進を初め、企業からの技術相談への対応、それからセミナーの開催等による情報発信、情報交流などに取り組んでおります。
 また、大学院の博士課程にアジアから優秀な留学生を受け入れまして、アジアの都市問題の解決や発展に資する研究を通じ、広くアジアで活躍する人材の育成を行っております。

○小林委員 かつて国の役所として科学技術庁というものがありました。
 国の中央省庁再編の中で、文部省と一体となって文部科学省が誕生したわけですけれども、私が国会議員の秘書をしていた時代にこの旧科学技術庁の役人の方とお話をする機会がありましたとき、国会の文部科学委員会において科学技術が議論をされることが非常に減ってきた、というふうに漏らしておりました。
 内閣府には総合科学技術会議という組織がありまして、総合的な科学技術政策の企画立案を行っておりますけれども、産業振興を視点に置いた科学技術振興への取り組みは、国そして東京都も、今後ますます重要になってくるのではないかなというふうに考えております。
 東京都が進める産業振興そして科学技術振興において、首都大学東京は重要な役割を果たしていかなければならないというふうに考えております。首都東京が設置をした法人として、この首都大学東京が日本の科学技術を支える人材の育成、輩出の牽引力となり、そして科学技術立国日本の構築への大切な一翼を担っていくことを期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。

○神野委員 私からは、外部監査制度についてのご質問をさせていただきたいと思います。
 平成九年の地方自治法の改正によりまして、地方公共団体に外部監査制度が新たに導入されたわけでございます。これにより、東京都においても平成十一年度から外部監査が導入されました。
 地方自治体において、住民は、税金の委託者そしてまた運営の責任者を選挙する有権者、かつ民主的にして能率的な行政サービスの受益者であります。東京都には、その住民を対象として、説明責任、つまり公的アカウンタビリティーを果たす義務があるといえるわけであります。
 平成九年のこの自治法改正に当たっての議論では、今後の地方分権の推進を踏まえて監査制度の強化を図らなければならず、そのためには、現行の監査委員制度のみの監査ではその独立性と専門性において限界がある、こういった指摘がなされ、それを受けて外部監査が導入された経緯を考えれば、東京都の行う外部監査においても独立性と専門性に十分留意をした監査が行われるべきでありまして、そういった制度設計がなされていくべきであります。そうした観点に立ったご質問をさせていただきます。
 初めに、平成十一年度から行われております外部監査について、この概要を簡潔にご説明願いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 包括外部監査は、地方分権を推進するに当たりまして、地方公共団体に対する住民の信頼を確保するため、現行の監査委員監査に加え、監査機能の独立性と専門性を一層充実させることを目的に導入された制度でございます。都においては平成十一年度から実施しております。
 包括外部監査は、公認会計士、弁護士など、専門知識を有します外部の者が知事との契約に基づき実施する監査でありまして、監査のテーマは、包括外部監査人がみずからの責任と判断により選定をしております。
 なお、契約に当たりましては議会の議決を必要とするとともに、監査結果は、議会、知事、監査委員などに提出するものとされております。

○神野委員 私は、外部監査の独立性を一つの観点として、ご質問させていただいております。
 外部監査人の独立性というものを問うとき、精神的意味での独立性というものが最も問われるのは当然なのでありますけれども、外形的な意味での独立性、つまり都民の皆さんが見て、東京都とは何のつながりもない、癒着もない、そのように安心することができるような外部監査人の独立性というものが、当然に要求されなければいけません。
 それがなければ、せっかくの外部監査といっても、だれも信用しないものになってしまうわけですから、真っ先に要求されなければいけないわけであります。
 そこでお伺いをしたいのでありますけれども、この中心となる包括外部監査人の選定方法ですが、どのようにされているのか。
 また、その際、都民に対して公開をすることができるような選定基準というものが作成されているんでしょうか。もしそれがないならば、何が基準となって包括外部監査人を選定されていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 都におきましては、包括外部監査が財務に関する監査を主体としていることなどから、財務書類の監査に精通しております公認会計士が包括外部監査人として適任であると判断をし、日本公認会計士協会東京会に複数の候補者の推薦を依頼し、その中から選定をしております。
 包括外部監査人の選定に当たりましては、確固とした選定基準というものは設けておりませんが、日本公認会計士協会東京会から推薦された複数の候補者の中から、法定監査、公的部門監査の実績ですとか、外部監査の職務の遂行に必要な専門能力を有します監査体制の構築が可能かどうかなどの観点から総合的に勘案した上で、ふさわしい者を選定しております。

○神野委員 選定基準は作成されていないけれども、公平な審査によって外部監査人が選定されている、こういったご趣旨のお答えでございました。
 本来、その独立性が問われる外部監査人の選定に当たって、そもそも真摯な審査というものが行われなければ、外部監査の結果に対しての信頼性というものも全く担保されないわけでありますから、当然のご答弁であります。
 今、複数の会計士さんの中から審査をされて選んでいらっしゃる、その複数の会計士さんたちも公認会計士協会からの推薦に基づいて選ばれている、こういったご答弁でございました。しかし、そのご答弁に対して疑問を持たざるを得ないような事実も見られるわけなんです。
 外部監査人は、あくまで個人としての契約であると伺いました。しかし、平成十一年から十三年までの筆谷監査人、十四年から十六年の守屋監査人、そして十七年から十九年の園監査人、さらに二十年から二十一年度の現在の監査人である鈴木公認会計士さん。これらすべてが、名前の変遷はあるわけですが、現在、新日本監査法人の所属の公認会計士さんなんです。
 さらに、いただいた資料によりますと、筆谷監査人のときには次期監査人である守屋さんが、守屋さんが監査人のときには同じく次期の監査人である園さんが、園さんのときにはやはり次期の監査人である鈴木さんが、監査の補助者として名を連ねているわけなんです。全員、同じ新日本監査法人の所属であります。
 これでは、あたかも次の監査人が決まっているかのような人事じゃないですか。幾ら個人との契約とはいっても、組織で活動している組織人の公認会計士は監査法人抜きでは動けないわけで、関係が全くないとは決していえないんです。
 公認会計士協会から複数の公認会計士さんを、推薦を受けて、そして審査を行って選んでいる。私はどうもそのお言葉に対して疑問を持たざるを得ない。ましてや地方自治法の第二百五十二条の三十六第三項によりますと、監査人は、連続四回、同一監査人と契約を結ぶことが禁止されています。
 これはどういうことかといいますと、同一の監査人が連続して監査を行うことで、例えば癒着だとか、もたれ合いだとか、なれ合いだとかを、住民の側から見たときに疑われることを避けるためにこういった規定がつけられている。住民の目から見たときに独立性が担保されるよう、この地方自治法の規定というものが設けられているわけであります。
 確かにこれまでのお話で、同一の個人とは契約をしていませんといえばそれまでかもしれませんが、その背後にある同一の監査法人との関係、この関係は明らかに都民の目からは疑わしく映るはずであります。なぜならば、繰り返していいますが、公認会計士は監査法人に所属をして初めて監査を行うことができるんです。独立した個人の公認会計士というのは、税理士業務というものを行っているのが実態としてほとんどだと思います。あくまでも、監査をするのは監査法人。グループで動いて初めて監査を行うことができる。
 外から見た独立性というものは、これはしっかりと担保されなければいけません。そういった意味で、この新日本監査法人さんとの間に、本当に特別な関係というものはないんですか。

○和賀井行政改革推進部長 包括外部監査は、先生のお話にもありましたとおり、一人の独立した個人としての外部監査人が責任を持って実施するものでございます。前任者とたとえ所属法人が同じでありましても、外部監査人としての独立性に問題が生じることはありませんで、地方自治法の趣旨にも反することはないというふうに認識しております。加えまして、公認会計士法におきまして、公認会計士は独立した立場で公正かつ誠実に業務を行うことが規定されていることからも、外部監査人としての独立性は確保されております。
 都におきましてはこれまでも、包括外部監査人としてふさわしい能力、見識を有する人物を選定し、議会でも承認をいただいてきたところであり、今後とも、包括外部監査人の選定に当たりましては適切に行ってまいります。

○神野委員 個人の公認会計士が、独立をしているということでありますけども、監査法人という一つのグループの中で監査というものが行われる--この大きな東京都の組織をたった一人の監査人が監査をすることなんかできるわけがないんであります。関係がないというご趣旨のご答弁ですから、今後の人事に注目をしていくしかないわけであります。
 ところで、視点を変えまして、包括外部監査契約の報酬でございますけれども、いただいた資料によりますと平成十一年度から十三年度までが三千百五十万円、平成十四年度から二十一年度までが三千五百二十八万円となっております。対象となるのは、今申し上げたように、包括外部監査人以下、補助者の方々含めて十四名から十五名のチームをつくって東京都の外部監査を行っております。これだけの人員が六カ月程度、この監査業務に従事をするわけであります。
 いただいた資料によりますと、東京都の報酬はほかの自治体に比べると高額なのでありますけれども、しかし、監査法人が行う本業、いわゆる企業監査の報酬に対する感覚からしますと安価であるという声が、会計士さん側からの話ではあるんです。そして実際に東京都の外部監査に従事した人間にも聞いたところ、やはり思ったより報酬は安かったなということをいっておりました。
 せっかく導入をされております外部監査です。安かろう悪かろうでは困るんです。今後とも外部監査の質をしっかりと保って、都民の目から見て信頼の置けるような内容にしていっていただきたい。このことを強く要望させていただいて、私からの質問を終わります。

○鈴木委員 私の方からは、都区財政調整制度について何点かお伺いをいたします。
 都区財政調整制度は、都と特別区及び特別区相互間の財源の均衡化を図り、特別区の行政の自主的かつ計画的な運営を確保するために行われている制度でございます。
 歴史的に、特別区の区域が一つの大都市地域として発展し、地域全体で都市機能を分担する構造となっている一方、特別区ごとの財源に著しい偏在があり、税源格差による行政水準の不均衡が生じないよう財源調整を行っているもので、東京という大都市の発展、日本経済を牽引する重要な役割を担ってまいりました。
 しかし、みずからの責任により財源を確保し行政サービスを提供するのが、基礎的自治体としての本来の姿であります。生活圏、経済圏の広がりや、市町村合併の進展などの社会経済情勢の大きな変化の中で、より効果的な行政運営の実現が求められております。
 こうした中、都区の事務配分や特別区の区域のあり方に加え、財調制度を含めた税財政制度のあり方についても、都区のあり方検討委員会の中で議論をしているとのことでございます。
 そこで、都区のあり方検討委員会の、現在の検討状況についてお伺いをいたします。

○塩見都区制度改革担当部長 都区のあり方検討では、都区の事務配分、特別区の区域のあり方、そして税財政制度について検討を行うことといたしておりまして、現在までに、都区の事務配分につきましては、おおむね三分の二の検討対象事務について検討が終わっております。
 また、特別区の区域のあり方につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたが、都区間でなかなか議論が膠着状態でもございまして、学識経験者を交え、都と区市町村共同で今般立ち上げます、東京の自治のあり方についての研究会の議論も踏まえまして、引き続き検討していくこととしております。
 税財政制度につきましては、事務配分、区域、これら両者の議論の推移を踏まえまして、最終的に整理することといたしております。

○鈴木委員 ありがとうございます。
 今の答弁の内容からしましても、財調制度も含め、税財政制度のあり方についてはいまだ実質的な検討に入っていないようでございますが、今後どのように議論を進めていくのかお伺いいたします。

○塩見都区制度改革担当部長 都区財政調整制度を含めました税財政制度につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたように、都区の事務配分や特別区の区域のあり方の議論が一定の検討の成果が出ました時点で、その検討結果の方向性に沿って議論をしていくべきものであると考えております。

○鈴木委員 地方自治の根幹にかかわる税財政制度は現在白紙状態で、今後の議論の検討結果を見てからということでございます。今後の議論を注目してまいりたいと思います。
 現行の財調制度は、人口や道路面積等の各種指標に基づいて区ごとに基準財政需要額が算定され、財調交付金の額が決まる仕組みでございます。基準財政需要額に算定されている需要を区が行政努力などにより圧縮すれば、その分を他の需要に回せるなど、理論的には一定のインセンティブが働く仕組みになってはいますけれども、区の経営努力を一層反映できる仕組みにするべきであると考えております。
 今後、都区のあり方検討委員会で税財政制度の議論を行う際には、それぞれの区がそれぞれの考え方に基づき、これまで以上に自主的な財政運営が行えるよう、財調制度を見直すべきと考えておりますけれども、その見解をお伺いいたします。

○塩見都区制度改革担当部長 都区財政調整制度につきましては、委員も最初にお話がありましたように、この制度は、都と特別区及び特別区相互間の財源配分の均衡化を図り、特別区の行政の自主的かつ計画的な運営を確保することを目的とする制度でございまして、これまで都区間のお互いの信頼関係に基づきまして、適切な運営を行ってきたところでございます。
 今後とも都と特別区がこの首都東京のさらなる発展を支えていくためには、引き続き、この都区財政調整制度を通して特別区間の財源の均衡化を図る一方で、各区の自主性がより一層発揮できるよう、それにふさわしい運営がなされ、また、制度もそうしたものとしていくことが重要であると考えております。
 都区のあり方検討の場におきましても、こうした観点を十分踏まえ、都区間におきまして真摯に議論を進めてまいります。

○鈴木委員 どのような議論になるにせよ、何らかの財源調整の制度は、今後とも必要であると考えております。
 しかし現在、都が賦課徴収した調整税の一定割合を区に交付する財調交付金の依存度が大変高まっており、基礎的自治体のありようとしては問題が多いと思っております。こうした制度のままでは、特別区はいつまでたっても真に自立した基礎的自治体にはなり得ないのではないでしょうか。
 地域主権の時代に、いまだ護送船団方式、横並びの発想は、真摯に変えていくべきである。自治体として本来のあるべき姿に近づけるために、それぞれの自主性と責任において行政運営ができるようにしていくべきであると考えます。
 今の状態を前提とするのではなく、未来のあるべき姿を目指して、都として取り組んでいただきたいと思います。今後の都区のあり方検討委員会においては、こうした観点も十分に勘案しまして議論いただくことを要望し、私の質問を終わります。

○小磯委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時四十一分散会

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