本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第四号

平成二十一年三月十七日(火曜日)
第一委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長馬場 裕子君
副委員長伊藤 ゆう君
副委員長崎山 知尚君
理事大松  成君
理事倉林 辰雄君
理事松村 友昭君
鈴木 章浩君
後藤 雄一君
山口 文江君
石毛しげる君
串田 克巳君
木内 良明君
鈴木 一光君
大沢  昇君

 欠席委員 なし

 出席説明員
青少年・治安対策本部本部長久我 英一君
総合対策部長小濱 哲二君
治安対策担当部長八木沼今朝蔵君
参事藤井 秀之君
東京オリンピック・パラリンピック招致本部本部長荒川  満君
次長松田 二郎君
企画部長並木 一夫君
参事重田 敏光君
参事梅田 弘美君
招致推進部長中村 長年君
連絡調整担当部長藤森 教悦君
計画調整担当部長中嶋 正宏君
施設計画担当部長藤井 寛行君
参事山越 伸子君
参事保坂 俊明君
総務局局長中田 清己君
危機管理監島田幸太郎君
理事志賀 敏和君
総務部長岳野 尚代君
参事和久井孝太郎君
行政改革推進部長和賀井克夫君
情報システム部長紺野 秀之君
首都大学支援部長松本 義憲君
人事部長中西  充君
労務担当部長安藤 弘志君
主席監察員齋藤  進君
行政部長笠井 謙一君
多摩島しょ振興担当部長松山 英幸君
参事鈴木 隆夫君
参事塩見 清仁君
総合防災部長石野 利幸君
企画調整担当部長鈴木 省五君
統計部長三田村みどり君
人権部長荒井  浩君
国体・障害者スポーツ大会推進部長谷島 明彦君

本日の会議に付した事件
 青少年・治安対策本部関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出 青少年・治安対策本部所管分
付託議案の審査(質疑)
・第三十号議案 東京都安全・安心まちづくり条例の一部を改正する条例
 東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出 東京オリンピック・パラリンピック招致本部所管分
 総務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
・第二号議案 平成二十一年度東京都特別区財政調整会計予算
・第四号議案 平成二十一年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第三十一号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十二号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十三号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
・第三十四号議案 都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
・第三十五号議案 住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るために住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報を利用する事務等を定める条例の一部を改正する条例
・第三十六号議案 東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
・第三十七号議案 東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十八号議案 東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第三十九号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
・第八十八号議案 包括外部監査契約の締結について
報告事項(質疑)
・多摩振興プロジェクトの策定について
・平成二十一年度都区財政調整の概要について
・東京都地域防災計画(火山編・大規模事故編)の修正について
・駅前滞留者対策訓練について
・平成二十一年度の主な防災訓練等について

○馬場委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でございますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○馬場委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、青少年・治安対策本部、東京オリンピック・パラリンピック招致本部及び総務局関係の予算の調査、青少年・治安対策本部及び総務局関係の付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより青少年・治安対策本部関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案中、歳出、青少年・治安対策本部所管分及び第三十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しております。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○串田委員 今定例会に提案されている安全・安心まちづくり条例の改正案について、賛成の立場から質問をさせていただきます。
 東京都安全・安心まちづくり条例が制定された平成十五年当時は、犯罪の発生件数が非常に多かったと記憶している。そこで、当時の治安状況を確認したところ、当時は、都内における刑法犯の認知件数が増加の一途をたどっており、平成十四年の認知件数は、三十万件を超えて、過去最多であったと聞いております。
 そのような社会状況の中で、平成十五年度、安全・安心まちづくり条例が都議会に提案され、可決成立しましたが、そもそもどのような目的で制定されたのか、まず確認をさせていただきます。

○八木沼治安対策担当部長 平成十五年に制定されました現行の安全・安心まちづくり条例は、多くの都民の方々に防犯意識を持っていただくとともに、都、区市町村及び都民等の連携と協力のもとに、安全・安心まちづくりに関する取り組みを効果的に推進することを目的として制定されました。

○串田委員 当時の条例を審議した警察・消防委員会では、我が党の樺山委員が杉並区の安全美化条例などを例に挙げ、条例の実効性を担保するためには罰則規定を設けることは当然ではないかと警視庁に質問しているが、そのときの警視庁の答弁はどのようなものか、お伺いします。

○八木沼治安対策担当部長 当時の警視庁答弁によりますと、本条例案は、都民が安全で安心して暮らすことができる社会の実現を目指して、都や都民、事業者の責務を明らかにするとともに、地域住民による自主的な防犯活動の促進、犯罪の防止に配慮した環境を整備するための諸施策、学校等における児童の安全確保など、犯罪の防止に関する都、都民、事業者の総合的な取り組みを定めるものであり、安全・安心まちづくりに向けた都全体の方向性を示す基本条例というべきものであります。安全で安心なまち東京を実現していくためには、何よりもまず、行政機関はもとより、都民や事業者が安全・安心まちづくりの趣旨を理解し、その力を自発的に結集していただくことが肝要でありますので、罰則による実施を担保すべきような事項は盛り込んでいないところでありますとお答えしております。

○串田委員 それでは、今回の条例改正でそういった安全・安心まちづくり条例の性格は変わるのか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 今回、条例に新設する繁華街等における安全・安心の確保に関する規定は、繁華街等における事業者や地域住民等の自主的な防犯対策の推進を目指したものであり、事業者や地域住民等の権利を制限したり規制を課すものではなく、強制力を有するものではありません。したがいまして、今回の条例改正で、安全・安心まちづくり条例の性格が変わることはないと考えております。

○串田委員 この条例が強制力はなく、罰則もないものであるということはよくわかりました。
 しかし、一部には、意図的かどうかはわからないが、関係する人々の行動を規制しようとしているものだというような意見もあるように聞いております。そういった誤解、曲解を避け、都民等に対し、この条例の性格を十分に理解してもらうためにも、念のため、条例の施行に当たっては、その趣旨を明らかにしてはどうか。それが都民等の自主的な取り組みを促すことにもなると考えるが、所見を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまお答えしましたとおり、本条例は強制力を有するものではありません。しかしながら、委員ご指摘のようなご意見があることも事実であります。ただいまご提案の趣旨を踏まえまして、検討してまいりたいと考えております。

○串田委員 ところで、本条例制定後の都内の犯罪発生状況はどうなったのか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 都内の刑法犯の認知件数は、戦後最悪を記録しました平成十四年の約三十万二千件から六年連続して減少し、平成二十年には二十一万二千百五十二件となりました。特に、侵入窃盗は戦後最少の約一万一千件まで減少いたしました。この二十一万二千件という数値は、日本が世界で最も安全だといわれていた昭和四十年代の水準であります。

○串田委員 犯罪の発生件数は減少したということはわかりましたが、その理由についてはどのように考えているのか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 警察による取り締まりや入国管理局などによる不法滞在者、不法滞在外国人対策の強化はもとより、安全・安心まちづくり条例の施行によりまして、都や区市町村での取り組みに加えまして、地域の防犯ボランティアの団体による防犯パトロールなどが充実したことなど、地域の防犯力が高まり、それらが相まって犯罪の認知件数が減少したものと認識しております。

○串田委員 この条例制定後、私の地元、八王子市でも生活安全指導員を配置して、巡回パトロールや青パトによる巡回など、地域のパトロール強化の取り組みが盛んになって、効果が上がっています。また、都内の防犯ボランティア団体も防犯意識の高まりとともに年々増加し、現在では三千八百団体、十五万人を超える規模となった。これは平成十五年と比べると、団体数で約二十五倍、人員数で約十一倍の増加をするなど、住民自身による防犯への取り組みは飛躍的に拡充されたと聞いております。
 しかしながら、一方で、残念なことではありますが、昨年の七月に八王子の駅ビルで無差別な殺傷事件が発生しました。そこで、繁華街にスポットを当てて防犯の取り組みを進めることで都民の方々に安全・安心を確保する今回の条例改正は、的確な対応であると我々は受けとめております。
 そこで、今回の条例改正についてお伺いいたします。
 私ばかりでなく、都民のほとんどの人が同じ考えだと思いますが、念のため、安全・安心まちづくり条例に繁華街の防犯対策を新設すべきという判断をした背景、社会認識がどのようなものか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 都は、これまでも安全・安心まちづくり条例に基づきまして区市町村、都民等と連携し、さまざまな安全・安心まちづくりの施策を推進してきております。都内における刑法犯の認知件数が六年連続して減少しております。都政への要望では、治安対策が五年連続して第一位となるなど、都民の体感治安は依然として回復していない状況にあるかと考えております。
 特に、都内の繁華街等におきましては、違法風俗営業や客引き、暴力団による資金獲得活動などが繰り返されていること、また、ご質問でもご指摘があったように、秋葉原や八王子などで無差別殺傷事件が発生したことなどから、都民の間に不安が広がっていることから、繁華街等の防犯力を高め、都民の体感治安を改善していくことが重要であると認識しております。

○串田委員 多くの人々が集まる繁華街という場所で、無差別的な殺傷事件が発生し、いつ自分も巻き込まれるかわからないという不安感が、都民の方々に治安に対する不安が取り除けない大きな要因であると思います。私もそのような考えでおりますので、そのような認識を踏まえて、今回の条例改正を行う目的をどうとらえているのか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 ただいま申し上げましたように、多くの人々が集い、憩う繁華街等におきまして、無差別殺傷事件など、予測できない動機不可解な犯罪が発生したことなどで、都民の間に不安が広がっているといった社会的な背景があります。こうした都民の不安を払拭するためにも、繁華街等の安全・安心を確保していくことが必要であると考えております。
 そのためには、行政、警察による対策に加えまして、事業者や地域住民等による自主的な取り組みも重要であります。こうした地域ぐるみの防犯活動を推進することを目的といたしまして、今回、条例改正の提案をしたものでございます。

○串田委員 今回の条例改正により、繁華街の防犯について、どのような効果が期待できると考えているのか、お伺いいたします。

○八木沼治安対策担当部長 どのような効果が期待できるかということについてでございますが、条例とそれに基づく指針にのっとりまして、繁華街等において、事業者や地域住民、区市町村、管轄の警察署等が連携いたしまして、地域の実情を踏まえた地域ぐるみの防犯対策が推進されることで、繁華街等がより一層安全で安心な場所となり、都民の体感治安の改善にもつながるものと期待しております。また、繁華街等におきまして、事件や事故等の発生時の対応訓練が行われることにより、万が一事件等が発生した場合でも、迅速な対応が期待できると考えております。

○串田委員 今回の条例改正は、繁華街を含めた都内の安全・安心を確保し、向上させ、都民の体感治安の改善につながる、まことに時を得たものであると受けとめています。先ほど答弁にもあったように、都や市区町村、警察の取り組みに加え、地域のさまざまな団体、住民が自分たちの問題として防犯に取り組むことで、繁華街を初めとした都内全体の防犯力のさらなる向上にもつながるものと期待しております。
 最後に繁華街等における防犯対策の強化を含め、東京都の安全・安心の確保に向けた本部長の決意をお伺いいたします。

○久我青少年・治安対策本部長 都は、これまでも安全・安心まちづくり条例に基づき、子どもの安全確保対策を初め、防犯ボランティアの活動支援、地域防犯モデル事業、防犯カメラの整備支援等を推進し、地域の防犯力の向上に努めてまいりました。こうした取り組みと警察による取り締まり等が相まって、刑法犯の認知件数は六年連続して減少するなど、数字上、治安は改善しておりますが、都民の体感治安は回復してはおりません。
 そこで、今回、安全・安心まちづくり条例を改正し、従来の対策に加えて、多くの人々が集い、憩う繁華街等における防犯対策を充実強化することといたしました。今後とも、区市町村や警察、地域の皆様との緊密な連携のもと、重層的、複合的な取り組みを推進して、都民の体感治安を改善し、世界一安全で安心な首都東京の実現に努めてまいります。
 なお、先ほど委員から、この条例は強制力がない、そういった趣旨を、念のため、条例の施行に当たっては明らかにしてはどうかというご提案がございました。このご提案につきましては、今後適切に対応してまいります。

○串田委員 これまでの質疑で、安全・安心まちづくり条例が地域の安全を確保するための住民や事業者など、自主的な取り組みのよりどころになってきたこと、また、今後もそういった役割を期待されていることが明らかになりました。今後も本条例を活用しながら、今、本部長からの決意表明もありましたが、東京の安全・安心の確保に向けて全力で取り組んでいただくことを期待して質問を終わります。

○伊藤委員 私からも、繁華街における防犯対策について伺いたいと思います。
 秋葉原と八王子で起きました無差別殺傷事件は都民、国民に衝撃を与え、だれもが予期せぬ殺人事件の被害者になる恐怖を感じたところであります。ここで、改めて亡くなられた被害者の方々のご冥福と、重軽傷を負った方々にお見舞いを申し上げたいと思います。
 秋葉原事件の全容を見れば、凶器を用い、無差別殺人行為を働く凶刃をとめるすべはないとさえ思いますけれども、無防備な歩行者を守る不断の努力が欠かせません。そこで、都は、このたび繁華街における防犯対策をまとめ、議案提出されました。この議案の目指すところは先ほど答弁にあったとおりかと思いますが、地域の住民を中心とした推進協議会を設置し、都と連携して繁華街の防犯対策を練っていこう、こういうことのように理解をさせていただきました。推進協議会が繁華街における迷惑行為の自粛事項を新たに設けることもあり得るかと思います。現に、秋葉原などでは下着を見せるような過激パフォーマンスなども公然と行われており、まちの品位を著しく乱す行為も認められるところであります。
 そこで、協議会による迷惑行為自粛の呼びかけは、どのようなことが想定されるのでしょうか。強制力を有するものではないという拘束力についての答弁はあったかと思いますが、この迷惑行為自粛の呼びかけの想定はどのようになされているのか、伺いたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 条例に基づく指針は、あくまでも事業者や地域住民等に求められる取り組みの方策を例示したものであります。したがいまして、推進協議会が地域の実態に応じて、大衆に多大な迷惑となる行為を啓発活動の対象として定めることがあると思いますが、定めた事項には強制力はないと考えております。

○伊藤委員 強制力がないという答弁でありましたけれども、片や、繁華街には地域に根づいた歩行者天国や路上パフォーマンス、あるいは露店販売行為も多々あります。まちにはそれぞれの個性があり、長年の伝統ゆえに行われているパフォーマンスが見受けられるかと思いますが、こうした行為にも過度な規制がかかるのではないかと懸念する声も聞かれます。この点について、条例提案者としての所見を伺いたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 今回の条例改正は、繁華街等における犯罪の防止に向けまして、地域住民や事業者等による自主的な取り組みを推進することを目的といたしております。権利を制限したり、規制を課すなど、強制力を有するものではありません。したがいまして、この条例を根拠に、他者の権利を制限したり規制を課すようなことはないと考えております。

○伊藤委員 今、他者に過度な規制をかけるものではない、こういう答弁もあったかと思います。迷惑行為の自粛の呼びかけについては、先ほどの過激なパフォーマンス行為などもありますので、広く地域の声を拾っていただいて、協議会の中で、地域に合った議論というものをしていただけるような環境づくりをぜひしていただきたいというふうに望むものであります。
 さて、来年度、都では防犯対策に、一地域当たり二千万円の補助助成が行われると聞いています。具体的には、このお金の使い道はどのようなことが想定されるんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 来年度の繁華街等における防犯対策補助事業についてでございますが、都は、ソフト面といたしまして、事業者、地域住民、地元自治体、警察等が一体となって取り組む組織の立ち上げ経費など、またハード面では、地域にとって必要な防犯カメラなどの防犯設備の整備にかかわる経費などを、区市町村を通じて助成していくことを予定しております。

○伊藤委員 今、答弁にあった事業者、地域住民、地元自治体、警察が一体となって取り組む組織の立ち上げ経費、これは恐らく会議を行われたりとかいうソフト面での経費ですから、そう金額としては大きくないものと思いますけれども、むしろハード面の物品の購入についてはまとまった金額になるのではないかと思いますので、この点について少し伺いたいというふうに思います。
 この制度の継続性についても疑問に思う声があります。例えば、この制度は平成二十一年度の新規事業ですが、来年以降の協議会としての継続性と物品購入などの事業の継続性は、どのようになっているんでしょうか。例えば、減価償却される五、六年後に防犯カメラなどを更新したい場合というのは、この制度が担保するところとなるのでしょうか、伺いたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 都といたしましては、推進協議会の継続性を支援するために、都は推進協議会の中心となって、安全・安心な繁華街等の形成に取り組んでいく人材の養成や必要な情報の提供を行うなど、区市町村や警視庁と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
 また、防犯カメラ等の設備の維持管理や補修、更新等にかかわる経費補助につきましては、都といたしましては、現在のところ、予定をしておりません。

○伊藤委員 五、六年後ということですから、ちょっと先のことになるかとは思いますけれども、当然、物品を更新したいとか、あるいは壊れてしまった等々のことも発生するかと思います。今後、事業の継続性をどう担保するかということも課題かと思いますので、ぜひご検討をいただきたいというふうに思います。
 さて、防犯カメラなどに使われる可能性が、この補助事業は高いということが今わかりましたが、推進協議会がこれらの物品を購入する場合、その契約事務というのは一体だれが担うことになるのでしょうか、伺いたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 物品を購入する場合の契約についてでございますが、推進協議会が設置する防犯設備の購入に関しましては、推進協議会の代表者が契約の主体になると考えております。

○伊藤委員 ちょっとここで確認をさせていただきたいんですけれども、補助事業自体は、市区町村に対して行われるということですけれども、物品の契約の主体は推進協議会だと、こういう理解でよろしいのかどうかだけ確認したいんですけれども、お願いします。

○八木沼治安対策担当部長 そのとおりでございます。

○伊藤委員 この制度を利用すれば、協議会は最大で七百五十万円まで、例えば防犯カメラなどに助成金を充てることができるわけですけれども、仮に、七百五十万円の購入に当たっては、契約方式についての規定というのは設けられているんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 都が今回実施する予定の補助事業につきましては、防犯カメラ等、防犯設備に資する設備の導入にかかわる経費などに対しまして、最大七百五十万円まで措置する予定で考えております。この場合の協議会の契約につきましては、一般的な民間同士で行われる契約と考えております。

○伊藤委員 民間同士の契約と理解できるというふうに、今、ご答弁があったんですけれども、例えば、東京都の場合、七百五十万円の何がしかの物品を購入するときの契約方式というのは規定があると思うんですが、どのようになっているでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 東京都におきましては、七百五十万円の物品購入に当たりましては、希望制指名競争入札による契約手続を行うとされております。ちなみに、希望制指名競争入札とは、契約の内容を事前に公表した上で、その契約を希望する業者を募り、希望者の中から東京都が入札を行う業者を指名するものであります。

○伊藤委員 つまり今の答弁を聞けば、東京都が七百五十万円の物品を購入する場合は競争入札が必ず行われる、こういう規定になっていて、その入札経過調書、つまりどの会社が幾らで札を入れてきたかということも、今や東京都のホームページなどで公開をされている、こういうことになっています。
 ところが、協議会の場合はこの限りではなくて、契約事務を担うのが協議会、つまり地域の方々ということになれば、事実上、複雑な契約方式というのは確かに難しく、特命の随意契約が主になるんではないかというふうに推測できます。都が契約する場合には、競争入札の結果公表であるわけですから、少なくともこの制度を利用して物品が購入された場合には、都の基準に準じて、契約事務はともかく、結果が同じような形で公表されるように努めるべきではないかと、こういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 都が今回実施する予定の補助事業につきましては、区市町村に対して補助を行うものであります。したがいまして、この補助制度を利用して推進協議会が物品を購入した場合については、どの程度情報公開するかは区市町村の判断になると考えております。

○伊藤委員 地域の防犯力を高めるということは、地域の皆さん方のきずな、あるいは意思疎通というものが強くなっていかなければ、これがかなわないというふうに思います。そういう意味では、今回の迷惑行為の自粛のお願いというものも、議論において、多くの方々の声を拾っていきたいと思いますし、また契約においても、多くの地域の方々からごらんになられたときに、透明性が担保されているものであるべきだというふうに思います。
 基本的には市区町村に助成をするので、市区町村へというお話が今ありましたけれども、原資になっているのは東京都から出る税金でありますので、東京都においても、そうした観点をしっかり持っていただきたいということを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。

○大松委員 私の方からも、東京都安全・安心まちづくり条例改正について質問をいたします。
 犯罪のないまちづくりは住民の願望であり、都政の重要課題であります。都内の犯罪情勢は、平成十四年に刑法犯認知件数が三十万件を超え、過去最高になって以降は、警視庁の皆様方の昼夜を分かたぬご尽力によりまして、認知件数は着実に減ってまいりました。一方、私の地元では、歴代の警察署長が、治安回復は自主的な防犯活動に貢献されている住民の皆様方のご尽力のたまものですと、よく住民への感謝を語られる姿を拝見しておりまして、警察、行政、そして住民とのすばらしい協力関係が築かれていることを高く評価をしております。
 実は、私自身は余り町会活動は満足にできておりませんけれども、防火防犯パトロールであれば、夜十時からということでありますので、何とか出られます。少しでも多く参加しようと頑張っているところでございます。私の町会内には商店街がありまして、町会の皆様方は営業の合間を縫われ、また仕事を終えてパトロールに駆けつけていらっしゃいます。手前みそではございますが、模範の町会と自負をしております。
 こうした住民の皆様方の活動によって犯罪発生が抑制されておりますが、この活動を具体的に進める力となっておりますのが、平成十五年に制定をされました東京都安全・安心まちづくり条例であります。今回、その条例改正案が提出をされておりますけれども、今、防犯対策における課題の一つは、統計の数字の上では治安は回復をしているものの、住民の実感という体感治安が回復をしていないことであります。体感治安が回復しない原因の一つとして挙げられますのが、無差別殺傷事件など、繁華街における通り魔的な事件の発生です。そして、このたびの条例改正案では、従来の夜の盛り場対策をさらに進めて、昼夜を分かたず、多くの人々が集まる繁華街にスポットが当てられているわけでございます。
 そこで何点か伺います。
 まず、安全・安心まちづくり条例の法的な性格について確認をしておきたいと思います。所見を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 安全・安心まちづくり条例の性格についてでございますけれども、平成十五年七月の警察・消防委員会におきまして、警視庁の生活安全部長が、地域住民や事業者の方々には犯罪の防止に関心を持っていただき、自分のまちは自分で守るという意識を高め、自主的な防犯活動等を推進していただくためのご協力をお願いするものであり、何かをしていただくことを強制するとか、あるいは協力しないことで不利益をこうむるといったものではないと答弁しているとおりでございます。

○大松委員 この条例は、地域住民や事業者の皆様方の自主的な防犯活動を推進するものでありまして、決して強制力を有するものではないということであります。そうであれば、この条例に基づく指針も、当然同様の性格であると考えますが、指針も強制力を持たないということでいいのかどうか、答弁を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 本条例に基づいて制定される指針についてでありますが、事業者や地域住民等に求められる取り組みを例示したものであります。委員ご指摘のとおり、強制力を有しない本条例に基づいて制定するものでありますから、当然、何らの強制力を有するものではありません。

○大松委員 この条例、指針には強制力はないということが確認できました。実は、この条例が制定をされた平成十五年の警察・消防委員会の質疑で、条例に強制力がないにもかかわらず、条例に「努める」とあれば、一般の人々が義務だと思う危険があるという議論がありました。
 そこで伺います。平成十五年の条例施行後、何か行為を強制されたというような苦情、通報はあったのかどうか伺います。

○八木沼治安対策担当部長 平成二十年十二月末まで、安全・安心まちづくり条例を主管しておりました警視庁や生活文化スポーツ局の都民の声に、そうした苦情等が寄せられたとは聞いておりません。

○大松委員 そうした声はなかったということであります。いずれの町会におきましても、我がまちは我が手で守るんだと、こういう心意気で集まっていただいているわけでございます。住民の皆様方が強制されていると勘違いをするという主張は的外れでありまして、反対のための、ためにする議論であったといっておきたいと思います。その上で、今回の条例改正においてもいろいろな意見が寄せられておりますが、一つ一つ確認をしておきたいと思います。
 今回の条例改正について、都は、繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方のパブリックコメントを実施しましたが、この考え方は、この条例に基づいて制定される指針の原案になると受けとめてよろしいのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 パブリックコメントを実施する際に公表いたしました考え方は、本議会での審議を踏まえまして、知事の決定を得て、条例の施行とあわせて指針として定めていきたいと考えております。

○大松委員 寄せられた意見の中で、繁華街への来訪者に関する内容について問題があるとの意見が寄せられたとのことでありますが、今回の改正で来訪者を条例の対象にした理由は何でしょうか、伺います。

○八木沼治安対策担当部長 繁華街等の防犯対策を検討していただくために設置いたしました東京都安全・安心まちづくり有識者会議におきまして、繁華街等では来訪者がさまざまな被害に遭うことも多い。来訪者はこうした犯罪の特性や実情を理解し、まず、みずから安全の確保に努めることが大切である。また、国内外から多くの人が集い、憩う繁華街等を一層安全・安心な場所としていくためには、来訪者がルール、マナーを遵守し、大衆の多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為を自粛することが大切であるといった旨の議論がありました。
 こうした議論を踏まえまして、有識者会議の報告書では、繁華街を訪れる者に対しても、安全・安心な繁華街の形成のために必要な協力を求めていくことが必要であるとの提言を盛り込んだところでございます。この提言を受けまして、来訪者を条例、指針に規定することといたしました。

○大松委員 繁華街のように、だれもが自由に訪れられる場所は、いわゆる匿名性が高くなり、犯罪に対する心理的ハードルも低くなるといわれておりまして、何らかの犯罪に巻き込まれる危険性があります。来訪者みずからが安全確保に努めるとともに、他の人々に多大な迷惑となるような行為の自粛について協力を求めることは、法令以前の問題として当然のことと考えますが、所見を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 理事ご指摘のように、多大な迷惑となる行為を行っている者に対して注意を喚起したり自粛を求めることは、当然な行為であると考えますが、それは条例、指針に基づくものではないと考えております。また、本条例及びそれに基づく指針は、一般的に迷惑行為を自粛するよう協力を呼びかけるものでありまして、個別具体の来訪者の行為について、この条例、指針を根拠に規制することはできないと考えております。

○大松委員 条例や指針を根拠に規制することはできないとの答弁も伺いました。しかし、一部の報道では、多大な迷惑となるパフォーマンスを慎むと指針に規定されることで、自由な活動を萎縮させるのではないかといった声が取り上げられておりますけれども、この点につきまして、都の所見を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 繰り返しになって大変恐縮ではございますけれども、指針は権利を制限したり、規制を課すなどの強制力を有するものではありません。パフォーマンスを街頭や歩行者天国などの公共空間で行う場合には、大衆に多大な迷惑を与えないように配慮するのは当然のことであります。肌をあらわにしたり、故意に下着を見せたりして、不特定多数の者による撮影を誘発する行為などの自粛を求めたとしても、自由な行動を萎縮させるものではないと考えております。

○大松委員 多大な迷惑になる行為は自粛してくださいと協力を求めることが自由な活動を萎縮させることにはならないという都の考え方がよくわかりました。
 また、パブリックコメントでは、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為の基準があいまいであり、表現の自由の重大な侵害に当たる可能性があるという意見が寄せられたようでありますが、この指針の策定によりまして、表現の自由が侵害されるのかどうか、所見を伺います。

○八木沼治安対策担当部長 これまでの答弁でも申し上げましたとおり、条例は権利を制限したり規制を課すなど、強制力を有するものではありません。条例に基づいて策定される指針も同様の性格を有するものであります。したがいまして、繁華街等の安全・安心の確保に関する指針を制定することにより、表現の自由が侵害されるものではないと考えております。

○大松委員 今回の条例改正及びそれに基づく指針の策定によって、表現の自由は侵害されないとの明快な答弁を伺いました。この条例改正及び指針の策定によって、繁華街の防犯力が向上されますよう、期待をするものであります。
 最後に、繁華街等の防犯対策の推進に向けた本部長の決意を伺います。

○久我青少年・治安対策本部長 一般的に、繁華街等は不特定多数の人が集まることにより、匿名性が高く、死角となる場所も多い、そういったものでございます。また、違法風俗店や暴力団の問題、来日外国人の不法就労等の問題があり、さらに来訪者のさまざまな犯罪被害も発生しております。一方で、そこに居住していないビルのオーナーや頻繁に入れかわるテナント等も多く、地域ぐるみの取り組みが困難な場所でもございます。このように、さまざまな問題を抱える繁華街等を犯罪が起こりにくい場所としていくためには、行政や警察による対策に加えて、事業者や地域住民等による自主的な取り組みが大変重要でございます。
 このたび、こうした取り組みを推進するため、条例の改正を提案しているところでございますが、今回の改正を契機として、地域ぐるみの取り組みが推進されることを期待しております。
 都といたしましては、来年度から三年間で、十五の地域において、関係者が一体となって対策を推進する協議会の立ち上げや、防犯カメラの導入などの取り組みを支援してまいります。こうした事業などによりまして、子どもからお年寄りまで、数多くの人々が昼夜を問わず、安心して集い、憩うことができる場所となるよう、全力で取り組んでまいります。

○大松委員 犯罪のないまちづくりといいましても、その根本は教育と考えます。その上で、防犯対策は防犯対策として、ハード、ソフト両面から具体的に進めていかなければなりません。今回の条例改正、指針の策定は、子どもから高齢者まで、さまざまな人が集まる繁華街におきまして、地域住民もそこに来訪する人も皆が協力をして、だれもが安心して集えるまちづくりをしましょうというものであります。強制力を持って外から抑止するのではなく、内発性、自発性、自立性というものを重視いたしまして、まちの雰囲気を盛り上げていこうというのが今回の条例改正と理解をしております。今回の改正を契機に、都民が安全・安心を実感できるまちづくりへ、さらなる都の取り組みを要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、子ども、若者施策の総合的な取り組みについて伺います。
 私ども公明党は、チャイルドファーストと申しまして、子どものための社会、子どもの幸福を求める社会をビジョンとして掲げております。どんなに大変なときでも、子どものことだけはという、この親の思いに沿いました施策を展開することによりまして、社会は健全な発展を遂げていくという考え方でございます。
 その一方で、今、子どもを取り巻く環境は大変厳しいものばかりでございます。いじめ、ひきこもり、ニート、薬物乱用、児童虐待などで、大変厳しい状況でございます。そこで、都が平成十九年に東京都子ども・若者問題対策会議を設置しましたのは、このような問題意識からのことと伺っておりますけれども、改めてこの会議の設置の目的を伺います。

○小濱総合対策部長 子どもや若者をめぐりましては、ご指摘のとおり、虐待やいじめ、ひきこもり、ニートなど、さまざまな問題が重層的に生じておりまして、庁内各局はもとより、警察、学校、地域、家庭のより一層の連携が強く求められているところでございます。東京都子ども・若者問題対策会議は、こうした問題を個別の問題としてだけとらえるのではなく、子ども、若者という大きなくくりの中でとらえ直した上で、全庁横断的な取り組みを迅速かつ的確に行っていく必要があるとの認識のもとに、各局連携の基本となる情報の共有を図ること、諸課題について検討し、政策の方向を示すことの二つを目的といたしまして、副知事を座長といたしまして、平成十九年一月に組織の垣根を超えて設置したものでございます。

○大松委員 子どものために全庁横断的に取り組んでいくということは、大いに評価をされるべきことでございます。具体的に取り組んでこられました課題、テーマを伺います。

○小総合対策部長 会議設置時に喫緊に取り組むべき課題といたしまして、九つの課題を設定いたしました。また、取り組みに当たりましては、各課題ごとに責任局を定め、関係局を取りまとめることといたしました。
 当初の九つの課題でございますけれども、当本部が責任局となったテーマは、子どもの安全対策、非行少年の立ち直り支援、ひきこもり、ニートの三課題、福祉保健局は、児童虐待、薬物乱用防止、エイズ対策の三課題、産業労働局は、食育の一課題、教育庁は、いじめ、子どもの生活習慣確立の二課題でございました。課題は毎年、子ども、若者を取り巻く社会状況の変化を踏まえまして見直しておりますので、今年度からは十番目の課題といたしまして、当本部を責任局といたしましたネット・ケータイを加えたところでございます。

○大松委員 子ども、若者の問題として取り上げるテーマは多岐にわたりますけれども、先ほど答弁を伺いました十の課題はいずれも重要なテーマであり、的確な課題設定であると思います。そこで、この会議の取り組みによりまして、具体的に始まりました局間連携の事業について伺います。

○小総合対策部長 幾つかございますけれども、例えば教育庁と連携して地域安全マップづくり事業を実施し、このマップづくりが学校の授業の中に取り入れられた例や、子どもの携帯電話をめぐるさまざまな問題への対応やネット被害などの対策について、教育庁、警視庁と連携して、昨年十月にネット・ケータイフォーラムといった集会を実施したこと、さらに、教育庁と連携しまして、同じく昨年十月、教員、スクールカウンセラー、民生・児童委員の方々が参加し、ひきこもりと不登校問題をテーマとした不登校フォーラムの開催などがございます。

○大松委員 局間連携、局横断的な取り組みが着実に始まり、この会議が成果を上げていることがわかりました。今後とも、連携を広げていただくように要望いたします。
 その上で、個別の課題のレベルにとどまらず、会議体として、より一体感を持った取り組みも必要であります。また、その成果も積極的に発信していくべきと考えます。所見を伺います。

○小総合対策部長 課題ごとの取り組みにつきましては、委員ご指摘のとおり、成果が上がってきておりますけれども、子ども、若者をめぐる諸問題に関係各局一丸となって当たっていくためには、さらなる取り組みが必要であることはご指摘のとおりでございます。
 そのため、本年二月の会議では、子ども、若者をめぐるさまざまな問題の底辺にある若者の非社会性をテーマに、初めての試みといたしまして、各局の立場にとらわれないフリーディスカッションを行ったところでございます。出席した各局の委員からは、さまざまな観点から多くの意見が出されました。座長の谷川副知事とも意見交換が行われまして、今回さまざまに議論した成果を今後に生かしてほしいとの要望も出されるなど、実りある会議でございました。また、各課題ごとに二十年度末までの取り組み成果を総括し、今後の取り組み予定とあわせて報告書を作成し、公表する予定でございます。

○大松委員 次に、青少年・治安対策本部が責任局として取り組んでいる課題のうち、子ども、若者の健全育成について伺います。
 まず、ひきこもり、ニートへの対応についてでございますが、この問題は何よりご本人、家族が大変気の毒でありまして、長期化をすれば、社会的にも大きな損失になるわけでございます。都は昨年度、全国に先駆けてひきこもりの実態調査を行い、今年度からは訪問相談も含めた相談、居場所づくりなどで支援するコンパス事業を開始しております。その取り組み、今後の展開について伺います。

○藤井参事 ひきこもりの実態調査の結果、都内のひきこもりの状態にある若者は少なくとも約二万五千人と推計したところでございます。理事のお話にございましたコンパス事業につきましては、ノウハウと経験を有する五つのNPO法人などと連携いたしまして、昨年八月から事業を開始し、本人や家族への支援を行っているところでございます。
 また、実態調査の中で、ひきこもりと不登校との密接な関係が明らかになったところでございます。この結果を踏まえまして、不登校経験者等がひきこもりの状態にならないよう、継続的な支援を行うひきこもりセーフティネットモデル事業を平成二十年度から三区市に委託して実施しております。あわせて、教育庁との連携による不登校フォーラムや、東京都民生児童委員連合会との連携による若年者自立支援講習会を開催いたしまして、学校関係者や地域の支援者等を対象に、ひきこもりについての理解を深めたところでございます。
 今後の展開についてでございますが、ひきこもりの状態にある若者の問題を含めまして、近年、人とのかかわりが十分に持てず、社会にうまく適応できない、自立できない若者の増加が指摘されているところでございます。
 そこで、平成二十一年度から、若者の自立を総合的に支援するため、課題名を新たに若者の自立等支援と変えまして、ひきこもりセーフティネットモデル事業を拡充するとともに、十八歳以上の若者の悩みに対応できる新たな相談窓口を設置いたしまして、関係機関のネットワークを構築するなど、全庁横断的な取り組みを推進していく予定でございます。

○大松委員 次に、非行少年立ち直り支援について伺います。
 非行少年の再犯率は依然高い状況にありますが、こうした少年の立ち直りを支援をするためには、就労、就学の相談に応じる仕組みをつくりまして、地域社会の一員として定着させる居場所づくりが重要であります。これまで非行少年の立ち直りに関する施策は国が中心でございましたが、都は平成十九年四月に、保護司の活動を支援する協議会を設置いたしまして、自治体として、先駆的にこの問題に取り組みを始められましたことを高く評価をするものでございます。
 そこで、この非行少年立ち直り支援につきまして、これまでの取り組みと今後の施策の展開について伺います。

○藤井参事 非行少年立ち直り支援の件についてでございますが、理事のお話にありました少年院出院者の立ち直りを図るための保護司活動支援協議会では、東京都、法務省、東京都保護司会連合会の三者が情報共有及び意見交換をしているところでございますが、関係部局であります福祉保健局、産業労働局、教育庁、警視庁とも相互に連携し、これまで保護司や少年向けに都の施策や相談窓口を総覧できるようにした少年支援ガイドブックを作成し、配布したところでございます。
 また、理事ご指摘のとおり、相談や居場所づくりが重要と考えまして、二十年八月には青少年立ち直り支援ワンストップセンターを開設したところでございます。その運営に当たりましても、関係機関や団体に現場レベルでのご協力をいただいているところでございます。
 さらに、就労支援策の一環といたしまして、二十一年一月に、非行歴のある少年を雇用する協力雇用主の登録を促進するための広報DVDやポスターを、関係機関と協力して作成、配布したところでございます。今後、これらを活用し、産業労働局とも連携しながら、都内の事業者への周知を図っていきたいと考えております。
 今後の展開については、都だけではなく、身近な自治体での取り組みが不可欠であると考えまして、次年度、区市町村による青少年立ち直り支援モデル事業を新たに実施していく予定でございます。

○大松委員 子ども、若者についての問題は、ネット心中や動機不可解な犯罪など、新たな課題が明らかになってきております。縦割りになっております各局のすき間といっていい部分でございまして、各局の連携がより強化をされなければなりません。そのかなめの役割を担っていただいておりますのが、青少年・治安対策本部であります。子ども、若者の健全な育成に向けました本部長の決意を伺いまして、質問を終わります。

○久我青少年・治安対策本部長 委員ご指摘の動機不可解な犯罪やひきこもり、ニートのほか、若い親に見られる養育力、監護責任の欠如等の問題に共通する根源的な問題といたしまして、若者が社会が当たり前としている共通の感覚を有せず、人とのかかわりを持てない、そういった問題がございます。
 こうした若者の非社会性につきまして、昨年、東京都青少年問題協議会が意見具申を行っております。意見具申では、若者の非社会性を解決する即効的な処方せんはないが、家庭、地域、学校など、社会のあらゆる場面で、半ば失われかけた包摂性を取り戻すことが中長期的な課題であるとの提言をいただきました。
 学校、地域、家庭のきずなを強め、社会の包摂性を取り戻すには、全庁横断的な取り組みをさらに推進し、区市町村や関係機関、団体、学校や地域の関係者等の力を結集する必要がございます。当本部は、今後とも積極的にこうした連携の仲立ちをし、そして牽引する役割を果たし、子ども、若者の健全育成に全力を尽くしてまいります。

○松村委員 安全・安心まちづくり条例改正案の規定のあいまいさや、ずさんな条文について指摘し、ただしておきたいと思います。
 まず、繁華街等の定義規定がなされていません。これはどういうわけでしょうか。どの法律や条例でも、〇〇等という表現が使われる場合、必ずその意味についての説明があります。この場合、本条例第十八条の二は、本来はこのように書かれていなければならないんじゃないでしょうか。繁華街その他の店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域、括弧してすぐその後に、以下繁華街等という、という断り書きがなければなりません。この条例の是非を別にしても、これはきちっとしておかなければ、条文上まずいんじゃないでしょうか。この改正案の本体の条例を見ますと、すべてそういうふうに書かれておりますよね。この点についてはどうなんですか。

○八木沼治安対策担当部長 繁華街を定義することは大変難しいと考えております。現に、繁華街という用語は既存の法律でも定義せずに用いられておりまして、一般名詞として用いられているというのがございます。したがいまして、本条例改正案では定義しておりませんけれども、条例の対象となる地域を規定するために、店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域としておるところでございます。
 なお、本条例におきましては、「繁華街その他の店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域」という部分を繰り返して用いることを避け、法文を簡略化するために、繁華街等と略称しているだけでありまして、特に、以下繁華街等という文言を入れなくても問題はないと考えております。

○松村委員 私も法律の専門家じゃありませんから、確かなことは断定できませんけれども、しかし、ここでは繁華街等というのがその後繰り返し出てきますよね。そしたら、やっぱり条文規定をきちっとしておかなければまずい。ここの中にも、繁華街その他の店舗が集積しというと規定は難しいといいますけれども、繁華街、それ以外じゃなくて、その他のというのは、繁華街の中に含まれるかどうかですね。
 後でも伺いますけれども、だれがどの範囲でこれを決めるかといったら、推進協議会というような話も伺いました。この条文そのものの規定があいまいだということは、非常にやはり混乱させるというか、この条例そのものが私は成り立たないような気がしますけれども、どうして今のように、例えば、ご答弁があったとおり、繁華街その他の店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域、それを括弧して、以下繁華街等ということでは、法文上というか、あなた方の考えている繁華街の認識や規定とは違うからそうしないというのですか。ただ、文言を略して読めば、そのことを指して繁華街等というふうに指すんだなんていうことは、これは皆さん、法律というか条文ですよ。おかしいと思いますけれども、修正し直すべきじゃないでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまご答弁申し上げましたように、本条例におきましては、「繁華街その他の店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域」という部分を繰り返して用いることを避け、法文を簡略するために、繁華街等と略称しているだけでございまして、特に、以下繁華街等という文言を入れなくても問題はないと考えております。

○松村委員 繰り返しになりますけれども、この条例、例えば、以下「都」という、または、以下「都民等」という、以下「区市町村」という--ところが、繁華街等だけはどういうのを指すか規定されていないと。読めばわかるとか、そんなのおかしいですよ。検討し直すべきだというふうに、この点は指摘しておきます。
 それから、改正案、それから考え方、指針ですね。これのいう繁華街等はどのような範囲のものか。一つ一つの商店街が単位となるのか、それとも〇〇駅周辺、△△区東部といった広域なものなのか伺います。

○八木沼治安対策担当部長 本条例の対象となる繁華街等とは、店舗が集積し、多数の来訪者を抱える地域でありまして、特定の地域や範囲を規定しておりません。繁華街等の区域につきましては、地域の実情を踏まえながら、推進協議会において判断し、定めるものと考えております。

○松村委員 それが、私たちこれ、条例を決定するんですけれども、余りにも無責任と、私は提案者の方に、そういうあいまいな規定で、それを何か推進協議会が判断して定めなさいというのは、私はやっぱり法律として、条例としてもおかしいということをこの点でも指摘します。
 それで、新宿の場合、西口、東口、南口などに店舗、商店街が広がっていて、切れ目はありませんけれども、これらは一つ一つ繁華街等か、それとも細分されるのか伺います。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまご答弁申し上げましたように、例えば新宿の場合につきましても、どこを繁華街等の区域に定めるかということにつきましては、地域の実情を踏まえながら、推進協議会において判断して定めるものと考えております。

○松村委員 有識者会議報告にある秋葉原ではどのようになりますか。また、同じく八王子ではどのようになるのかもお答えください。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまご答弁申し上げましたとおり、秋葉原、八王子におきましても、それぞれ地域の実情に応じて、推進協議会が判断して定めるものと考えております。

○松村委員 繁華街等の中にあるショッピングモールや百貨店も繁華街等に入るのですか。駅の構内はどうなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 ショッピングモールや百貨店、それから駅の構内はどうかというご質問でございますけれども、これらの施設につきましては、そもそも管理者による管理体制が整備されているというふうに考えております。防犯対策につきましても、独自に充実が図られているのではないかと考えております。

○松村委員 繁華街等に入らないということだと思います。
 それでは、繁華街等の単位ごとに推進協議会を立ち上げるのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 ショッピングモールや百貨店、駅構内が必ずしも繁華街等に入らないというふうに、今、私は申し上げたわけではありませんで、万が一そこを含めて、ここは繁華街として、みんなできちんとやっていこうというふうになった場合には、そのエリアの中にあれば加わっていくと思います。ただ、その施設単体ということでは、ただいま申し上げましたように、やはりちゃんとした管理者がおられて、ちゃんとした防犯対策をとっておるという意味では、そこ単体では含まれないんじゃないかというふうに理解しております。
 繁華街等の推進協議会の立ち上げについてでございますけれども、これは、繁華街等ごとに推進協議会が立ち上がるものと考えております。

○松村委員 事業者、地域住民とは具体的に何を想定しているのですか。商店会とか町会連合会でしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 指針に定めます事業者とは、繁華街等に事務所または事業所を持ち、一定の目的と計画に基づきまして経営する経済的活動を行う者及びこれらの者によって組織される団体であります。
 また、地域住民につきましては、繁華街等に居住する住民及びこれらの者によって組織される団体であると考えております。商店会とか町会連合会も含まれるというふうに考えております。

○松村委員 その事業者等の用語についてですが、地域において、店舗、駐車場その他の施設もしくは土地を所有し、もしくは管理する者または事業を営む者、地域住民、ボランティア及び来訪者をひっくるめて、事業者等と定義していますよね。
 他方、第二条の基本理念においては、都民、事業者及びボランティアを都民等と定義していますよね。そうすると、事業者を含む者を都民等と定義し、来訪者まで含む者を事業者等と呼称するのは、明らかに矛盾というか、おかしいんではありませんか。

○八木沼治安対策担当部長 本条例では、「店舗、駐車場その他の施設若しくは土地を所有し、若しくは管理する者又は事業を営む者、地域住民、ボランティア及び来訪者」という部分を繰り返して用いることを避け、法文を簡略するために、事業者等と略称をしているところでございます。
 繁華街等の活性化を図りつつ、一層安全・安心な場所としていくためには、行政や警察による対策に加えまして、事業者や地域住民等による自主的な取り組みが重要であります。主として事業者を指したい場合には、重複する要素が含まれる場合であっても、事業者等と略称することができるというふうに考えております。

○松村委員 私も、繰り返して法律の専門家じゃありませんけれども、今まで条例等は本当に大事ですよね。しっかりとそれに基づいてやる中で、この定義規定がない。先ほどは、この条例には定義規定、やっぱりしているんですよ、何々といって、以下事業者等とか。先ほどの繁華街等はないからおかしいというふうにいったら、それは余りにも、条文というか長いので、略称して繁華街等でわかるんだと。
 ところが、今のは驚きましたね。事業者等というのは、これは私は定義規定だと思ったら、そうじゃないと、略称で事業者等といってるんだと。もしそれが事実で、この条例、条文をつくっているんだったら、私は大変なことだというふうに思いますけれども、もう一度本当にこれで条例としてきちっとしたものに成り立つのか、たえ得るのかどうか、やっぱり検討すべきではありませんか。私、特に今の繁華街等だけが定義がないのがおかしいといったら、そうじゃなくて、以下いっている事業者等とか、都民等というのも、定義がなくして、ただ長いから略称して等といっているんだという見解は、私はこれは絶対承服できないというふうに思います。この点はやはり強く再検討するように求めておきたいというふうに思います。こういう条例を本当に通すことがこのままではできないというふうに思いますし、その是非はともかくとしてですよ。
 次に、ボランティアとは具体的にはどのような団体を考えているのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 この条例改正に当たりましては、条例等を所管する専管局としっかりと協議をしながら進めております。
 ボランティアとは具体的にどのような団体を考えているかということでございますが、ボランティアは、主として繁華街等におきまして、防犯や環境美化等を目的として、自主的な活動を行っている個人及び団体であります。

○松村委員 十八条の二にボランティアを位置づけているのも、これも疑問なんです。本条例は、都民等による安全・安心な社会を形成するための自主的な取り組みを促進するものと、先ほど来、質問に繰り返し答弁されているとおりですよね。したがって、ボランティアに対して、必要な措置を講ずる努力義務を課す条項は、これまでに私は存在しなかったものだというふうに思います。自発的な活動を行っているボランティアに努力しろとの義務を課すほどおかしなことはありません。何をこれは意味しているんでしょうか。何をまたねらったものなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 これまでもご答弁申し上げましたように、安全・安心まちづくり条例は、権利を制限したり、規制を課すものではありません。ボランティアは、繁華街等におきまして、防犯対策の重要な役割を担っていることから、今後もそうした役割を期待し、積極的に参加、協力を求めることといたしました。

○松村委員 いや、積極的な役割を期待するのはいいんですよ。ただ、既にボランティアというのは、だからボランティアで、自主的、自発的な活動を行っているんですよ。それがボランティア。それに何か必要な措置を講ずる努力義務を課すのはおかしいんじゃないかと。その中に含めているんですよ。これもまた、非常にずさんなものと私は指摘しなければなりませんし、また別のことを、このことによってもねらっているのか。何か警察の、さらにボランティアを越えて、努力義務を課すようなそういう位置づけに何かしているんじゃないかと。今後そういう位置づけというふうに、私はこの点でも思わざるを得ません。
 次に、協議会の立ち上げや活動に対する費用はだれが負担するのですか。東京都からの助成は考えているのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 推進協議会の立ち上げや運営に関する経費につきましては、協議会の構成員からの拠出金や分担金、さらには、区市町村からの補助金等が考えられます。
 なお、都が実施する補助事業の対象となった場合には、推進協議会の立ち上げや活動にかかわる経費の一部を都が区市町村等を通じまして補助していく予定でおります。
 また、都からの助成はどうなのかということでございますけれども、都は、本条例案を踏まえまして、繁華街等の防犯対策を推進するために、平成二十一年度から三年間、十五地域を対象に補助事業を実施する予定でございます。

○松村委員 「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九の施策28に、繁華街の防犯対策を三カ年で十五カ所は、この条例に基づくものなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九に示された繁華街における防犯対策事業は、本条例の趣旨を踏まえまして、事業者や地域住民等による自主的、継続的な取り組みを推進し、繁華街等における防犯対策の充実強化を図るために実施するものでございます。

○松村委員 三カ年で十五カ所だけ都が助成するということですか。そして、十五カ所はどのようにして決めるのか。初年度の五カ所はどこを想定しているのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 平成二十一年度から、三カ年で十五カ所を対象に補助する計画でございます。
 十五カ所をどのようにして決めるのかということ、それから初年度の五カ所はどこかということでございますけれども、補助を希望する地域を管轄する区市町村から申請される推進協議会の事業計画や推進体制等を総合的に勘案いたしまして、決定する考えであります。

○松村委員 第十八条の三で、指針、これほど重大な指針を知事及び公安委員会がつくることになっています。これでは議会が白紙委任することになるんではないでしょうか。議会の関与はどうなるのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 行政運営に当たりましては、行政庁の一定限度の裁量は認められますが、無制限にそれが認められるというものではございません。当該条例の趣旨や目的、規定される文言等によりまして、それぞれおのずと限界は存在すると考えております。
 指針は、本条例の第一条の目的及び第二条の基本理念に基づくものでありまして、十八条の二に基づいて、事業者等がみずから講ずる内容でなければならないというふうに考えております。そのため、指針の項目自体を条例に規定する必要はないと考えております。この指針、条例の審議等につきましても、議会の皆様方にいろいろとご審議をいただいて決定されていくものであり、指針もその条例に基づき策定していくものでございますから、議会の皆様方といろいろとご審議をした上で、この指針も策定していくものであるというふうに考えております。

○松村委員 例えば、ここでいうこの指針、これがパブリックコメントでも考え方として出されて、初めて我々見たんですよね。本議会の審議はこの条例文ですよね。今、答弁があった十八条の二は、その趣旨というか、書いてありますけれども、しかし、それを十八条の三で、知事及び公安委員会が定めると。おのずから何も無限定じゃないと、限定は存在するというんですけれども、それも何がどこまでが限定で、この趣旨、第十八条の二に基づけば、どのようにでも知事及び公安委員会が指針なるものを策定し、それに対しては、議会はこの条例を通した後、それについてチェックできないというか、事実、この考え方も、繰り返しになりますが、やはりパブリックコメントで出されたものによって私たちは判断して、きょう私もこの質疑を行っているわけです。
 まさに白紙委任というか、おかしいんじゃないですか、議会がこれを通した後に、そういう進め方というかあり方は。これはきちっとさせておかなければならないというふうに思います。この点についても重ねて答弁をいただきます。

○八木沼治安対策担当部長 白紙委任されているんじゃないかというご質問でございますけれども、ただいまご答弁申し上げましたとおり、指針策定に当たっては、本条例の基本理念等々に基づいて、しっかりとやはりその中身についても作成、まとめていかなくちゃいけないというふうに考えております。また、既に考え方という形で、パブリックコメントで、いろいろな都民の方々のご意見等もいただいております。そうしたことを踏まえ、また、この議会の中で審議をいただいて、その上で策定されていくものでございますから、白紙委任をしているというふうには当たらないと考えております。

○松村委員 指針、考え方は議会の審議を経て策定されていくということの答弁を、私は確認しておきたいというふうに思います。
 次に、改正案の中身について質問いたします。
 安全・安心まちづくり条例改正案が都民に何をもたらすのか。青少年・治安対策本部が行った一週間という極めて短い、短期間の不十分なパブリックコメントにも、表現の自由の侵害に当たる可能性があるとの都民の声があるように、都民の不安が広がっています。
 そこで私は端的に、改正される条例及び指針、そして協議会が策定する活動計画によって、一般交通に著しい影響を及ぼさないチラシ配布は自由とした有楽町判決、これは東京高裁で昭和四十一年二月二十八日の確定判決がありますけれども、この基準が変更されることが絶対あってはならないと思いますけれども、まずこの点を私は初めに厳重にただしておきたいというふうに思います。

○八木沼治安対策担当部長 ご指摘の判決は、道路交通法に基づく許可が必要となる行為に関する判決であると認識しております。そもそも安全・安心まちづくり条例は、犯罪の防止に向けて、都民等による自主的な取り組みを推進することを目的としております。権利を制限したり、規制を課すなど、強制力を有するものではありません。今回、条例に新設する規定や指針も同様の性格を有するものであり、この条例、指針によって、ご指摘の裁判で示された基準が変更されることはないと考えております。

○松村委員 ちょっと大事な点だから、私は確認も含めて、このパブリックコメントに寄せられた都民の意見に対して、東京都は、考え方は昼夜を問わず安全・安心な繁華街等を形成するための必要方策を示したものであるとした上で、安全・安心まちづくり条例及び他の指針と同様、都民等による自主的な取り組みを推進することを目的としており、権利を制限したり、規制を課すものではありませんと、考え方を示していますよね。これは、先ほど来の質問でも確認しております。
 であれば、条例本文もしくは指針に、今いった都民等による自主的な取り組みを推進することを目的としており、権利を制限したり、規制を課すものではない、このことはきちっと明記すべきではありませんか。

○八木沼治安対策担当部長 先ほど串田委員のご質問にもございました。その質問に対しまして本部長が答弁したとおりでございます。

○松村委員 先ほどの本部長の答弁、どういう性格かということで、地域住民、事業者の方々には、犯罪の防止に関心を持っていただき、自分のまちは自分で守るという意識を高め、自主的な防犯活動等を推進していただくためのご協力をお願いするものであり、何かをしていただくことを強制するとか、あるいは協力しないことで不利益をこうむるといったものではない、この点ですよね。
 これはしっかりと確認しておきたいというふうに思うんですけれども、今、私が質問したのは、だから、そのことをしっかりと条例や指針に明記したらどうですかと。そうすると、都民の不安はないんですよ。もし明記しないというんだったら、どう担保されるのかを伺います。

○八木沼治安対策担当部長 明記したらどうかというご質問でございますけれども、この点に関しては、先ほどご答弁申し上げましたように、本部長が答弁したとおりでございます。

○松村委員 それでは、再度本部長に聞きますけれども、明記するのですか。明記しないのですか。

○久我青少年・治安対策本部長 先ほど串田委員からのご提案がございました。この条例は強制力がない、そういった趣旨を、念のため、この条例の施行に当たっては明らかにしてはどうかというご提案でございました。そのご提案に対しまして、私の方から今後適切に対応するというふうに申し上げたところでございます。

○松村委員 適切に対応するで、この条例を通してくれじゃだめですよ。きちっとこの扱いを都民の不安がないように、そういう皆さん方が、この趣旨がちゃんとされるんだといったらきちっと、条例ですよ、これは法律ですから、後でも触れますけれども、絶対ひとり歩きさせてはならないという立場で、私も質問しておりますので、これははっきりさせていただきたい。委員会で、ぜひ採決前にはっきりさせていただきたいということを、この点については求めておきたいというふうに思います。
 それでは、この条例改正案は権利を制限したり、規制を課すものではないということですが、それは、この条例改正案によって都や警察署長、区市町村等の行政機関が、国民の権利を制限したり、規制を課すものではないということだけではなくて、ここで対象となっている事業者、地域住民、ボランティア、来訪者も、この条例改正案によって、他人の権利を制限したり、規制を課すものではないということでよろしいのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 これまでもご答弁を申し上げてございますけれども、この安全・安心まちづくり条例は、権利を制限したり、それから規制を課すなど、強制力を有するものではありません。したがいまして、この条例を根拠に、事業者や地域住民、ボランティア、来訪者の方々が、他者の権利を制限したり、規制を課すことはないと考えております。

○松村委員 それでは、いやしくもこの条例改正案を口実として、他人の権利を制限したり、規制を課すような者があれば、それが公務員であれ、民間人であれ、その行為はこの条例改正案の趣旨に反する違法な行為ということになりますが、いかがでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまもご答弁申し上げましたけれども、この条例は権利を制限したり、規制を課すものではありませんので、この条例に照らして違法か適法かという問題は生じないと考えております。なお、もしそうした行為があった場合には、この条例改正案に基づくものではないと考えております。

○松村委員 生じた場合は違法になりますねと聞いているんで、よるものではないというのはおかしいですね。やはり違法な行為だということは確認しておきます。
 それから、条例制定後、指針とされる予定の考え方にある啓発活動とは、広報宣伝を意味するのですか。

○八木沼治安対策担当部長 考え方にあります啓発活動とは、ポスターの掲出やチラシの配布、呼びかけなど、不特定多数の方に対する広報宣伝活動を指すと考えております。

○松村委員 それでは、啓発活動とは行為者への直接の指導や要請は当然含まないということですね。確認しておきます。

○八木沼治安対策担当部長 ただいま申し上げましたように、特定の行為者に対して直接ある行為を中止することや、ある行為を行うことを指導、要請する行為は、この考え方に定める啓発活動には含まれないと考えております。なお、多大な迷惑となる行為を行っている者に対しまして、注意を喚起したり、自粛を求めることは、これは当然の行為でありますけれども、それはこの考え方に基づくものではないと考えております。

○松村委員 注意を喚起とか自粛というのは、非常にあいまいなというか、幅がある、本当に人それぞれによってとらえ方が違うというふうに思うんですよ。そういうあいまいさを残すものは、やっぱりいろいろなトラブルだとか、逆に本当に自主的な活動だとか、そういう意識とか関心というものを逆に私は損ねるというふうに思います。
 それでは、その点が、啓発活動とは広報宣伝を意味しており、行為者への直接の指導や要請は含まないということですけれども、区市町村や警察署、その他行政関係機関などが行う啓発活動だけでなく、事業者、地域住民、ボランティアの行う啓発活動も、行為者への直接の指導や要請を含まないということでよいのですね。

○八木沼治安対策担当部長 この啓発活動についてでございますけれども、これまで申し上げましたように、この考え方に定める啓発活動というのは、不特定多数の方にポスターの掲出とかチラシの配布とか呼びかけ、こうしたことを行う広報宣伝活動を指すと考えております。したがいまして、特定の行為者に対しまして、直接ある行為を中止することとか、ある行為を行うことを指導、要請する行為は、この考え方に定める啓発活動には含まれないというふうに考えております。
 なお、先ほど申し上げましたけれども、多大な迷惑となる行為を行っている者に対して、例えば注意を喚起したり、自粛を求めるようなことは、これは例えば一社会人としてとか、大人としてとか、そういう行為として当然の行為でなされることもあろうかと思いますけれども、それはこの考え方に基づくものではないというふうに考えております。

○松村委員 考え方では、事業者、地域住民、ボランティアに求められる取り組みとして、ごみ、たばこのポイ捨てや歩行喫煙の禁止等のルール及びマナーの遵守にかかわる啓発活動が記載されていますよね。これは、ごみ、たばこのポイ捨てや歩行喫煙をしている行為者に対する直接の指導や要請は含まないということでよいのですね。
 また、ポイ捨て禁止や歩行喫煙禁止条例との関係はどうなのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 特定の行為者に対しまして、直接、例えばごみやたばこのポイ捨て等の行為を中止するよう、指導、要請する行為、これは先ほど来から説明しておりますように、啓発活動というのは不特定多数の方々に対して啓発活動を行っていくものでありますから、特定の行為者に対するこうした啓発活動につきましては、この考え方に定める啓発活動には含まれないと考えております。
 また、ポイ捨て禁止や歩行喫煙条例との関係はどうなのかということでございますけれども、都の安全・安心まちづくり条例や指針では、不特定の方々に対して、ごみやたばこのポイ捨て等に対する啓発等は行ってまいりますけれども、個別の行為者に対する指導、要請については、しかるべき権限を持った者が、区市町村の定めるポイ捨て禁止や歩行喫煙禁止条例に基づいて行うことになるのではないかと考えております。

○松村委員 第十八条の四で、警察署長が講ずることとされている必要な措置とは、具体的にどのようなものであるのですか。

○八木沼治安対策担当部長 条例改正案、第十八条の四の第二項の必要な措置とは、警察署長が、繁華街等におきまして、事業者、地域住民等が行う防犯訓練等に対しまして指導や協力を行うことなどを想定しております。

○松村委員 それでは、警察署長が十八条の四で講ずるとされている必要な措置は、防犯訓練の指導や協力などで、技術的、行政的措置にとどまるものですか。それとも、行為者への直接の指導や要請も含まれているのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 条例改正案、第十八条の四の規定に基づきまして、警察署長が行為者に直接指導、要請を行うことはないと考えております。なお、警視庁からは、警察として街頭における迷惑行為の行為者に対しまして、直接指導、要請等を行うことはもとよりあり得ますが、それは警察法等の関係法令に基づいたものであり、本条例改正案に基づくものではないと聞いております。

○松村委員 警察署長が講ずる必要な措置には、直接指導、要請を行うことはないということですが、この第十八条の四の一項で、都が講ずる必要な措置というのもありますよね。この都が講ずる必要な措置というものも行為者に直接指導、要請を行うことはないということでよいのですね。

○八木沼治安対策担当部長 十八条の四の第一項の都が講ずる必要な措置についてでございますけれども、都が、推進協議会が定める計画に基づいて行う事業に対しまして、例えば共催や講演を連携して行うということなどを想定しております。都が十八条の四の第一項の必要な措置として、特定の行為者に対しまして、直接指導、要請を行うことはありません。
 なお、それぞれの執行機関が有する権限により、特定の行為者に対し、直接指導、要請を行うことはあり得ると考えております。

○松村委員 もう一点、この必要な措置について伺いますけれども、それでは、事業者、地域住民、ボランティア、来訪者が講ずるように努めるものとされる必要な措置についても、行為者に直接指導、要請を行うことはないということも確認できますね。

○八木沼治安対策担当部長 条例改正案、第十八条の二に定めます必要な措置とは、防犯知識の習得、自主防犯パトロールや環境美化活動など、推進協議会が行う活動への参加、協力などであります。事業者や地域住民、ボランティア、来訪者が、条例十八条の二の必要な措置として、特定の行為者に対して直接指導、要請を行うことはないと考えております。

○松村委員 先ほども質問がありましたから、簡潔にしていただきたいんですけれども、必要な措置を講ずる努力義務の対象に来訪者を加えているんですよね。これがやはりいろいろ幅広く解釈されて、なぜなのかということがその次の質問にもつながるんですけれども、再度簡潔にこれを加えた理由についてご答弁いただきたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 繁華街等の防犯対策を検討していただくために設置いたしました東京都安全・安心まちづくり有識者会議におきまして、繁華街等では来訪者が被害に遭うことも多いので、みずからの安全確保に努めることが大切であると。また国内外から多くの人が集い、憩う繁華街等を一層安全・安心な場所としていくためには、来訪者がルール、マナーを遵守し、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為の自粛が大切であるといった旨の議論がありました。
 こうした議論を踏まえまして、有識者会議の最終報告では、繁華街等を訪れる者に対しても、安全・安心な繁華街等の形成のために必要な協力を求めていくことが必要であるとしたことを提言に盛り込んだところでございます。この提言を受けまして、来訪者を条例、指針に規定することといたしました。

○松村委員 それでは、街頭や歩行者天国において、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為を具体的に例示して、その行為にどう対応するのか説明してください。また、現場でだれが秩序を乱す行為であるかどうかを判断するのですか。これについてもきちっと明示してください。

○八木沼治安対策担当部長 指針にあります街頭や歩行者天国において、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為とは、例えば肌をあらわにしたり、故意に下着を見せたりして、不特定多数の者に撮影を誘発する行為等が考えられますが、その対応は多種多様であると考えております。この条例や指針に基づきまして、特定の行為者に対して、直接指導、要請を行うことはありません。
 なお、繰り返しになりますけれども、多大な迷惑となる行為を行っている者に対して、注意を喚起したり、自粛を求めることは当然の行為でありますが、それはこの条例や指針に基づくものではないと考えております。

○松村委員 この指針、考え方では、街頭や歩行者天国において、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為の防止にかかわる啓発活動について、事業者や地域住民、ボランティアに求められる取り組みというのがここで書いてありますね、第3に。1が事業者、それから2が地域住民で、ボランティアと。ここには、今いったパフォーマンス等に関する啓発活動というのがないわけです。記載されていません。ですから、パフォーマンス等に関する啓発活動は、区市町村や所管警察署、その他の行政機関が行うだけであるというふうに考えてよろしいのですね。事業者、地域住民、ボランティアは行わないということなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 考え方は、事業者や地域住民等に求められる取り組みを例示したものでありまして、限定列挙したものではございません。したがいまして、考え方に示されていないからといって、そうした行為ができないということはないと考えております。
 本条例は、多くの地域で、事業者や地域住民等による自主的、継続的な取り組みが推進されることを期待しております。指針に示されていない事項につきましても、地域の実情に応じて取り組んでいただくことは、むしろ望ましいことであると考えております。

○松村委員 それはちょっとおかしいんじゃないかと思うんですよね。実際この指針となるもの、パブコメで発表されたものが入っていないと。それは限定的な例示で、限定的な列挙なんだということですけれども、これをパブコメで都民に明らかにしているんですよね。それとは違って、それはほんのというか、例示だと、限定的列挙だということになったら、この条例のやろうとしている中身や方向も定まらないということになりはしませんか。やっぱりそれはパブコメそのものの、行政手続といいますか、私はこれは問題じゃないかというふうに思うんです。だってただ示しただけであって、これは一例で、それ以外だって幾らでも今後つけ加わったり、やるんだと、行うことができるんだということになったら、この条例の性格も含めて、幾らそうなんだ、そうなんだと答えても、きちっと定まるんでしょうか。私は手続的にも、行政手続上もやはり今の答えはおかしいというふうに思いますけれども、どうなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 私のいい方が悪かったのかもしませんけれども、考え方は、あくまでも地域の方々や事業者の方々が取り組んでいくための方策を例示したものにすぎないんですね。だから、今、理事が限定列挙したものなんじゃないかとおっしゃいましたけれども、限定列挙したものではありませんと。あくまでも取り組んでいく際の方策を例示したものであって、限定列挙したものではございません。
 したがいまして、推進協議会で、例えばその地域の実態に応じて、うちでは、やはり考え方にはこういう事項があったけれども、こういうことも一緒にみんなで取り組んでいこうよということがあれば、それはそれで望ましいことであるというふうに考えております。

○松村委員 だから先ほどもきちっと条例に書き込まなければならない、指針に書き込まれていなければ、いろいろな事態、幾ら啓発活動といっても、やっぱりそれぞれ考え方やニュアンスやとらえ方の幅はいろいろあるわけです。それが本当にばらばらというか、推進協議会ごとで必要だと思うんだったら、たとえ直接的な要請とかを個別的にやらないといっても、張り切る方もいるでしょう、張り切る協議会もあるでしょう。いろいろなケースが出てくるようなあいまいさを持ったものを、私はやはりきちっとされなければならないというふうに思うんです。推進協議会がこの方針に記されていないことが、これから本当に次々に起きる可能性を指摘せざるを得ません。
 確認しますが、先ほど答弁にあったとおり、街頭や歩行者天国において、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為とは、肌をあらわにしたり、故意に下着を見せたりして不特定多数の者に撮影を誘発する行為など、これらの行為を行為者において、良識に基づいて慎むよう期待する、その啓発活動に限られるんですね。ここは大事なところなんで、確認したいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 パフォーマンス行為についてでございますけれども、先ほどは一例として、秋葉原で行われているような、非常に大衆に多大な迷惑をかけるような行為について申し上げました。いろいろな態様が、多種多様があろうかと思います。したがいまして、必ずしもこれに限定されるわけではございません。

○松村委員 例えば、こういう例示もあり得るんですか。例えばここの繁華街等は静かなんだと、一切音を出させないんだということで、不特定多数に向けて、ここは一切のそういう活動はやめましょうとか、宣伝活動を、政党も含めた宣伝活動は自粛しましょうとか、いろいろな、それはだから平和運動やいろいろなパフォーマンス、私たちもありますよ。それを一番心配しているんです。しかも、それを地域住民や事業者などがパフォーマンスというとらえ方で啓発活動をやるんだと。そういうキャンペーンを行うのも啓発活動だということになってしまうじゃないですか、もしそんなことをいうんだったら。それは一例だとか、例示だとかいいながら、それはきちっとさせてもらわなければ、やっぱり重大ですよ。
 先ほどは、だからそういうものに--だってそれをパブリックコメントで、これだから大丈夫なんです、安心なんですと、今のいろいろな議論があったりして、そう思う都民もいるかもしれませんけれども、今、質問してきたところにおいても、いろいろ今後で想定される。それは本当に幅広くなると思います。今、私が考えつかないことなんて多数あると思うんです。それが、言論や表現活動におけるものとしてどうなるのか。
 先ほど、それは萎縮させないといったけれども、明らかに、そのやり方によっては萎縮につながるじゃないですか。そういう文化的なパフォーマンスだとか、いろいろなのも、見る人によっては私は不快だと、多大な迷惑だと。この繁華街等を挙げてそれをやめさせようと、そういう一大キャンペーンを起こそうじゃないかというふうになりかねない、こういう問題も想定されますよね、想定ですけれども。それはみんな推進協議会に、あとは指針で任せるんだと。積極的にやってもらうという今答弁がありました。ここのところはやっぱり、しっかりはっきりしてもらわなければ困りますので、ご答弁願います。枠をはめてくださいよ。

○八木沼治安対策担当部長 ただいま申し上げましたように、パフォーマンスというのは、確かに理事おっしゃるように、いろいろな形態、態様があろうかと思います。ただ、何をやってもいいかということにはならないと思いますね。社会でいろいろな生活をしたり、活動をしていくためには、やはり一定のルールやマナーを守ってしっかりやっていこうというのが、この社会での常識だと私は考えております。ですから、これしかないとか、そういうことを私ども申し上げるわけではございませんし、それは、ちゃんとした活動については、しかるべき法律にのっとって、ちゃんとした許可をとって、そしてやっていただく分には、これはだれもそのことを規制したり強制したりすることではないというふうに考えております。

○松村委員 拡声機規制条例のときにもありましたよ。まちの祭りだとか、赤旗まつりもあの当時話題になりました。あれも祭りと。今みたくそういうのはきちっととってくださいと、何かそういう行政とか、地域のそういう公認、認められたものしか通らなくなるような答弁があるんじゃ、行き着いてしまうんじゃないですか、そのことをいってしまえば。やはりそれはパフォーマンスといっても、いろいろな文化や商店街の活性化もあるわけですよ。それがいろいろな見方によっては違う、はっきりしないものもある、それを条例で規定するというか、そういう啓発活動できる余地を残すというのは、やっぱりこれは問題がある条例だということを指摘しなければなりません。
 それでは、事業者、地域住民、ボランティアが、この条例によって他人の権利を制限したり、規制を課すことがないように、だれがどのような方策をとるのですか。

○八木沼治安対策担当部長 これまでのご答弁でも申し上げましたとおりでございますけれども、この安全・安心まちづくり条例、それからこれに基づく指針においては、他者の権利を制限したり、規制を課すなど、そういう強制力を有するものでありません。したがいまして、事業者や地域住民、ボランティアの方が、この条例に基づいて他者の権利を制限したり、規制を課すことはないと考えております。

○松村委員 この条例による必要な措置として、行為者に直接指導、要請を行うことはできないということをだれがどうやって徹底するのですか。

○八木沼治安対策担当部長 条例に定める必要な措置として、特定の行為者に対する直接の指導や要請を行うことはないと考えております。なお、多大な迷惑となる行為を行っている者に対して、注意を喚起したり、それから自粛を求めることは当然の行為でありますが、それはこの条例や指針に基づくものではありません。
 条例や指針については、都の広報に掲載するなどで、広く都民等に周知を図ってまいりたいと考えております。また、条例や指針の趣旨につきましては、東京都安全・安心まちづくり協議会や、区市町村の担当課長会などを通じまして、周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。

○松村委員 もう一つ、啓発活動は行為者への直接指導や要請を含まないことを、だれがどうやって徹底するのですか。

○八木沼治安対策担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたけれども、啓発活動とは、ポスターの掲出やチラシの配布、呼びかけなどを不特定多数の方に対する広報宣伝活動を指します。条例や考え方に定める啓発活動として、特定の行為者に対して直接の指導、要請を行うことはないと考えております。
 なお、条例や指針の趣旨につきましては、東京都安全・安心まちづくり協議会や区市町村の担当課長会などを通じて、周知徹底を図ってまいります。

○松村委員 事業者、地域住民、ボランティアが他人の権利を制限したり、規制を課すことがあったり、行為者への直接指導や要請をしたときは、だれがどのような責任をとるのですか。

○八木沼治安対策担当部長 この条例や指針に基づきまして、事業者や地域住民、ボランティアの方々が、他者の権利を制限したり、規制を課すことはないと考えております。また、この条例や指針に基づきまして、特定の行為者に対して直接指導、要請を行うことはないと考えております。
 なお、多大な迷惑となる行為を行っている者に対しまして、注意を喚起したり、自粛を求めることは当然の行為でありますが、それはこの条例や指針に基づくものではないと考えております。

○松村委員 都の機関で唯一加わる警視庁や警察署は、答弁の徹底に責任を持てるのですか。

○八木沼治安対策担当部長 街頭や歩行者天国において、大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、まちの秩序を乱す行為を行っている者に対し、直接の指導や要請を行わないという意味であれば、警察官がこの条例、指針に基づいてそうした指導、要請を行うことはないと考えております。
 なお、警視庁からは、警察としては、街頭における迷惑行為の行為者に対して直接指導、要請を行うことはあり得ますが、それは警察法等の関連法に基づきまして行うものであって、本条例改正案に基づくものではないと聞いております。

○松村委員 以上、質疑してきましたが、本条例案は、改正の動機を秋葉原や八王子の凶悪犯罪の防止に求めながら、その問題解決につながらないどころか、むしろ憲法第二十一条で保障された言論、表現活動の規制につながりかねない性格を持ったものです。
 しかし、きょうの質疑を通じて、都民などによる自主的な取り組みを推進することを目的としており、権利を制限したり規制を課すものではないことが明確になり、縛りがかかったものとなりましたが、今後の警察の解釈拡大、乱用の危険も否定できないものです。さらに、条例改正案は立法上も看過できない重大なミスがあることも明らかになりました。よって、本条例案は撤回すべきだと主張し、私の質疑を終わります。
 以上です。

○山口委員 いろいろと質問が出ましたので、私の方も先ほどのやりとりを聞いていて、ちょっと頭の中がごちゃごちゃになっているかもしれませんが、できる限り重なっているものについては省かせていただきたいというふうに思っています。
 ずっと先ほど来の皆さん、委員とか理事の方たちとの答弁のやりとりを聞いていると、今回は秋葉原とか八王子など、都内で相次いだ無差別殺人事件などを契機に有識者会議を開き、その報告書に基づきこういう条例改正の提案をしたと。
 ところが、その無差別殺傷事件というものに対しては非常に動機が不可解であり、それはいつ何どきに起こるものか予測がつかないと。そして、条例そのものは、他者の行動に対して規制をかけたり、それから表現の自由や何かを決して規制するものでもないから、個人の自由な表現が萎縮することはないとおっしゃっているんですね。
 いろいろ聞いていると、繁華街ということも、どこがどういうものが繁華街ということもなかなかわかりにくいわけですよね。事業所、いろいろな事業者が集まっているところとか、いろいろな方が集客して、集まってくるというと、私なども自分の通り越してくる西武沿線、幾つかの駅でも、あそこもそういえばそうだ、ここもそうだ、あそこもそうだという、そのことも非常に判断しにくいということなんですけど、ちょっと確認なんですが、この条例を改正して、具体的にどのような防犯対策が新たにできるというのか、ちょっとその点、確認になるかもしれませんが、伺いたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 繁華街等の防犯対策を推進するに当たりましては、地域の事業者や住民、それから区市町村、管轄警察署等で構成されます推進協議会が設置される予定でございます。
 こうしたところに対しまして、例えばソフト面では、防犯環境、防犯パトロールや、それから環境美化などの自主的、継続的な地域ぐるみの防犯活動が一層促進されるというふうに考えております。また、ハード面では、防犯カメラや街路灯の防犯設備の整備が、これもさらに充実強化するというふうに考えております。

○山口委員 ハード面の防犯カメラとか街路灯の設置とか、あとは住民のパトロールとか繁華街の美化活動というものは、これがなくても、今までも治安対策本部も治安の対策の推進事業の一環としてやってきたし、これからも可能だと思っていいわけですね。

○八木沼治安対策担当部長 ただいまご答弁申し上げたとおりでございますけれども、これまでも私どもは区市町村や、それから警視庁、それから地域の関係団体の方々と連携協力しながら、いろいろな取り組みを実施してまいったところでございます。ただ、今回のこの条例改正によりまして、さらにそうした方々と連携しながら、この繁華街等の安全・安心まちづくりを進めて、推進してまいりたいというふうに考えております。

○山口委員 その中でも、いろいろな個人の行為に対して、直接これがいけない、あれがいけないといったりすることでもないとかいうことなんですけれども、ちょっと定義ができない繁華街なんですけれども、一応これは繁華街等を対象に推進協議会が設置されて、その協議会の役割の一つとして、繁華街等の区域を定めるというふうにあるわけですが、先ほど来いわれているように、なかなか明確な定義がないものをある意味限られた人たちで決めていくということに問題があるのではないかというふうに考えるんですけれども、その辺の見解はどのようにお考えになりますでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 繁華街等の区域につきましては、地域の実情を踏まえながら、事業者や地域住民の方々、さらには区市町村や管轄警察署等で構成されます推進協議会で、例えばこのエリアでしっかりやっていこうというふうなことを判断して定めるものというふうに考えております。そういう意味では、問題はないというふうに考えております。

○山口委員 そこが問題だと思う人と、問題でないというところの差を埋めることがなかなか難しいかなというふうに思います。
 その協議会のメンバーは、事業者や地域住民で、それからボランティア、自治体、所管警察とあるんですけれども、この中で私は一般的な住民として考えると、やはり所管警察の発言がその中で大きな影響を及ぼしていくというようなことをちょっと危惧するんですが、その点はいかがでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 所轄警察の発言が大きくなるんじゃないかというふうなご質問でございますけれども、推進協議会におきましては、地域の実情を踏まえながら、メンバーそれぞれが役割分担を担って、連携協力しながら運営されることになるというふうに考えております。

○山口委員 先ほど松村理事の方からの答弁で、ちょっと私が聞き違っていたら申しわけないんですけれども、この条例に対して、この条例にとって、例えば協議会とかが行う行為が違法か違法じゃないかといったときには、この条例そのものが罰則を科したり、規制をかけるものではないので、違法とか違法でないということは生じないとおっしゃられましたよね。そして、もし違法であるとしたらば、この条例に基づいたものではないというふうにご答弁されたと思うんですが、それは間違っていませんか。

○八木沼治安対策担当部長 これも先ほどご答弁申し上げましたとおり、そのとおりでございます。

○山口委員 ところが、先ほど来パフォーマンスだとか、他人に迷惑をかける行為だとか、それからいろいろな安全・安心というものに対するものの考え方とか感じ方というのはそれぞれ違うわけですから、例えばその協議会のメンバーが、自分はこれはもうと思ったものが、もしある意味きちっと法に照らしていったら、実はそれが違法であった。例えば個人の権利を侵害していたとか、それは個人のプライバシーにかかわることではないかというようなことになったときには、それをもしやってしまった人は、私たちの安心・安全条例に基づくものじゃないし、それはほかの法律がやることで、あなたがやったことは侵害ですよといわれたら、その行った行為の人は逆にほうり出されてしまうということ--この法律に基づいて、自分はこの法の協議会にのっとってやったと思っても、万が一それが逸脱していた場合には、それはあなたが勝手にやった行為ですよというふうにほうり出されてしまう可能性はあるんですか。ちょっとそこのところが気になったので、確認させていただきたいと思います。

○八木沼治安対策担当部長 どういう事態、その行為とかがなるのかというのは、ちょっと具体例を挙げてというのはなかなか難しゅうございますけれども、推進協議会で、自分のところでは、この繁華街等をさらによくしていこうということで取り組んでいくわけでございますから、皆さんで話し合って、こういう事項について取り組んでいこうということで行動をされていくというふうに考えます。ただ、その行為がもし違法じゃないかというふうなことが、例えばよしんばあったとした場合には、それは、その当事者同士で話し合って、問題を解決していくということになろうかと思います。

○山口委員 それからもう一つ、パブリックコメントが求められているんですけれども、この考え方について、実際には、期間が二月九日から十六日までの八日間、条例の改正案が公表されたのが十八日ですから、その二日前までのわずか、それも八日間というふうに計算していいんですか、そのパブコメ自体も非常に求められた期間も短かったということもあるんですが、到底、その二日後には公表しているということであると、意見反映--大体パブリックコメントというと、それについてのいわゆる一般市民や都民のいろいろな方たちの意見だから、そこのところで何か意見反映をされるというふうに私どもは考えて、パブコメというのは皆さん提出されるわけですから、とてもこの二日のわずかな間で意見反映をするというふうにもとらえがたいこのパブリックコメントの行い、実施の方法だと思うんですけれども、このパブコメの目的は一体何だったのでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 パブコメの目的についてでありますが、東京都安全・安心まちづくり有識者会議報告書の趣旨を踏まえまして、繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方を取りまとめたものでございまして、この内容について、都民の皆様から幅広く意見を募集するために実施したものでございます。

○山口委員 幅広く意見を募集して、そのような意見もあったんですねということにとどまってしまったというふうにとらえるしかないですよね。そうですねとはお答えできないかと。
 それで、これも九月からこの有識者会議が四回開かれて、一月二十日に報告書が出されて、二月十八日にこうした条例改正案が出されたということでいうと、非常に割合短い期間であったのかなというふうに思いますし、多分私どもの方にも、やはり歩行者天国とかのパフォーマンスとか、いろいろなことに対して表現の自由が規制されるのではないかというたくさんのファクスが届いています。当然、局の方にも相当それなりのご意見とか、ご批判とか、直ちにこんなものは廃案をしろという厳しいご意見とかも届いていると思いますので、非常にこういうところではもう少し、改正するんであれば、慎重にしなければならない。
 それから、ずっとこのやりとりを聞いていると、本当にすべてがあいまいで、確かに規制するものでも強制するものでもないというところは、私どもはそれはそれで一つの抑えではあるんですが、ただ、いろいろなところで、一体その他、例えば風俗営業だとか、それから暴力団の問題とか、それから外国人の不法就労というようなものは、それぞれの法律でちゃんと規制することが可能なわけだし、警察としてちゃんときちっと法律にのっとって警察が対処できることもあるんだとすると、なぜこの条例を改正しなければならないのか、本当にそこのところが、ずっとずっとやりとりを聞いていれば聞いているほどわからないんですよ。必要性が認められないんです、どうしてもね。
 何でこれをあえて、非常にあいまいであり、特段何か非常に義務を課すわけでもないものを今ここで改正しなければならないのか。そして、多くの団体や法曹界の人たちからも危険性がいわれていることをなかなか払拭できない部分もあるかと思いますし、私も法律の専門家ではありませんので、この法律上の不備ということはなかなか深く指摘はできないんですが、そういった点も指摘されるような中で、あえてこの条例改正をする必要性は、私は、生活者ネットワークとしては認められないということを申し上げまして、私の質問も大分重なりましたので、これで終わらせていただきたいと思います。

○後藤委員 本当だったらば違うところから入ろうと思ったんですが、今のことで一つだけ部長に聞きたいんですけれども、例えば下着を見せて写真を撮らせるのが一例だといわれましたけれども、二例目、三例目ぐらいのものは--大体説明をする場合、一例がこれですよというときには、大体三つぐらいまではいうんじゃないかと思うんですけれども、できたらわかりやすく二つでも三つでもいってさしあげるとわかりやすいんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。

○八木沼治安対策担当部長 先ほど一例を申し上げましたけれども、例えば街頭とか歩行者天国において、そういう場所というのは、やっぱり家族で来てショッピングを楽しんだり、食事を楽しんだり、皆さんやはり憩うところでございます。だから、そういう場所で、やはりこれはお年寄りの方も、体に障害のある方もいらっしゃいますから、そういうところで、例えば大音量を上げてライブをしたりというようなことは、これはやはり大変迷惑になる行為じゃないかというふうに考えております。

○後藤委員 そうしましたらば、私の方は、予算書の五ページなんですけれども、自転車総合対策というところで聞きたいんですが、これなんですけれども、こういうふうなカタログをいただいています。自転車安全利用TOKYOキャンペーンというやつなんですけれども、これには二種類ありまして、小学生用というのと中学生を超える者というふうなのがあります。
 小学生の方たち用のものに関してはわかりやすくていいと思うんですけれども、中学生用のを見ますと、例えば一時停止を守らない場合には三カ月以下の懲役または五万円以下の罰金というふうに書かれているのがあるんですけれども、自動車の免許を持っている方たちの場合は反則金制度というのがありまして、例えば自転車に一番近いのといいますと、原付ということになると思うんですが、原付の場合だったらば五千円の反則金というふうなことになっていると思うんですけれども、何ゆえに自転車の場合には、懲役ですとか罰金というふうな形になるのか、できたらば考え方を教えてください。

○八木沼治安対策担当部長 自動車の場合は、原則として交通反則通告制度という行政手続が適用されますが、自転車の場合には交通反則通告制度の対象外となっておりまして、直接、刑事手続に移行すると聞いております。ただし、自転車も道路交通法上の車両に該当しますので、道路交通法の罰則の適用があります。

○後藤委員 車の場合だったらば免許証があるけれども、自転車の場合は免許証がないので、ですから車のような反則金はかけられないということだと思うんですけれども、学校で、小学校、中学校、高校とあると思うんですけれども、例えば懲役ですとか罰金だとかというやつはいつごろから習うことなんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 学校でいつごろから習うかということでございますけれども、中学三年生で公民という分野がございますので、その中で生徒は学ぶというふうに考えております。

○後藤委員 私が考えていますのが、例えば中学生用のリーフレットですよね。リーフレットといいましたらば、これを配りましてみんなで勉強したり--このリーフレットの目的は何なんでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 委員先ほどお手元にございましたように、この自転車安全利用TOKYOキャンペーンでこうしたパンフレットをつくって、お子さん方、それから中学生以上の大人まで含めて、これは中学生以上用というふうに書いてありますけれども、非常に生活上便利なものでございますけれども、場合によっては非常に交通事故につながる大変危険な、そういう意味では凶器になり得るのもまた自転車かなというふうに思っております。私どもとしては、この自転車安全利用につきまして、種々、春や秋の交通安全運動等々において自転車の安全利用について普及啓発を行うために、こうしたパンフレットを作成しております。

○後藤委員 ならば、ここで提案なんですけれども、例えば小学生以下、中学生、高校生から上の大人というふうに、できたら三種類ぐらいをおつくりになった方がいいんじゃないかなと思うんです。理由なんですけれども、中学生のところで、例えば酔っぱらい運転はだめだよと書いてあるわけですよ。酔っぱらい運転はだめだよというのは、中学生の方に配ったとしても、中学生はお酒は飲まないだろうとは思いますけれども、例えば父親が飲んで自転車に乗っていたりしたらば、これはまずいよ、大変な罰金だとか食らうよというふうなこともいえるだろうとは思うんですけれども、中学生は、部長もおっしゃいましたけれども、公民の授業で教わるのは三年生からですよね。中学一年生、二年生あたりに、例えば一時停止守らなかったらば懲役だよ、罰金五万円だよというのを、これをあえて中学生に示すよりも、こういう危険なことをやったらこんな事故が起こるよとか、例えば自分ではなくて、他人に対して迷惑を与えるよというふうな啓発的なものを書いた方がより有効というのか。
 部長も今おっしゃったように、結局ラインを小学生のところで引いているわけですよね。中学生以上になったらば、自転車の走り方もすごい危ないことをやっていることも確かだとは思いますけれども、例えば私か何かが車に乗っていまして、本当に危ないのは大人だとか、めちゃくちゃな自転車の走り方をやっている方たちがいっぱいいるんで、これはいい方は悪いかもわかりませんけれども、ひかない方が不思議で--ひくという言葉を使ってはいけなかったらば、事故に遭わないのが不思議なぐらいだというのが結構あると思うんですよね。
 大人だとかそういうふうな者に関しては、罰金だぞ何だぞというのがいいだろうと思うんですけれども、中学生で、まだ学校でも習っていないうちに懲役なんていうのを聞くのといいましたらば、テレビのドラマだとか、例えば殺人もあるでしょうし、強盗もあるでしょうし、例えば懲役刑というふうな言葉で出てくるといったら、いっぱいあると思うんですけれども、できれば中学生用というのを別につくって、高校生より上というふうに考えられたらばどうかなと思ったんですけれども、いかがでしょうか。

○八木沼治安対策担当部長 委員おっしゃるように、二つのパンフレットをつくっております。小学生以下用と中学生以上用というふうにして、これは先ほど申し上げましたように、大人まで含めております。
 小学生以下へのパンフレットにつきましては、罰則については記載はしておりません。ただ、中学生や高校生となりますと、通学等の手段として自転車を利用する機会が大変多くなってきます。そうした場合には、やはり自転車乗車中に被害者となるばかりでなくて、場合によったら加害者になることも多々あるというふうに考えております。
 したがいまして、私どもとしては、そうした非常に自転車を利用する機会が多くなる中学生以上から、しっかりと交通のマナーやルールについて、そうした小さいときから、中学生、高校生からしっかりと、こうしたことをしたら、これはやはりいけないんだよということを、もし万が一そういうことをしたら罰則を科せられるし、場合によったら、大きな事故を起こして損害賠償ということも間々ないとは限りません。そういうことをやはり中学生の段階からしっかりと知っていただくために、こうしたパンフレットを用意しております。

○後藤委員 そうしましたらば、二つばかりいいたいんですけれども、ここに書いてある五つのあれですけれども、これですけれども、警察庁の方でつくっているやつと全く同じだろうと思うんですが、例えば警察庁の方でつくっている場合は、これは子ども用ではなくて大人用のだと思います。多分間違いはないと思いますけれども、これはネットで引っ張り出してきたやつなんですが、大人用の場合は、酔っぱらい運転のところの写真なんですけれども、酔っぱらっているような形の絵になっているわけですけれども、例えば中学生用のは、学生服ではないだろうとは思いますけれども、例えば若い子が普通に自転車に乗っている格好で飲酒運転をやったとしたらば、五年以下の懲役または百万円以下の罰金というふうになっているわけですけれども、失礼ないい方になるかもわかりませんけれども、例えば漫画の絵だけ変えて、全く同じようなのを書いているだけじゃないかと。
 仮にそうだとしましたらば、中学生の子たちというのは感受性が強いんではないかなと私は思うんですが、例えば中学生で、免許持っている大人だったとしたらば、反則金で五千円じゃないかと、切符切られて終わりだけれども、何でおれたちは--これは私がこだわっているのかもわかりませんけれども、一たん停止の無視ですよね。例えば一たん停止の無視なんて、はっきりいいまして、みんなやっているといったらば語弊がありますけれども、一〇〇%守っているというのはなかなかいえないだろうというふうに思うんです。
 私か何かは今一生懸命守るようにはしていますけれども、例えば一たん停止無視をして、免許を持っているのは五千円でいいよといって、お巡りさんがすぐ切って終わらせちゃうと。自転車に乗っている中学生、高校生、書かれてはいませんけれども、小学生の方であろうとも道路交通法は適用されるわけですから、たとえ小学生だろうが、おじいちゃんだろうが適用されるわけですよね。
 そうしたときに、これの目的は何ですかと先ほど聞いたんですけれども、結局罰金だとか、例えば法律を教えることではなくて、交通事故を少しでも少なくさせようと思ってやっていらっしゃると思うんです。仮にそうだとしたらば、もう少しきめ細やかなことを考えてさしあげて、お金なんか、そんなもうかからないと思うんです。
 ここなんですけれども、仮に書くんだとしたらば、例えば一つずつに罰則ということで、一つ一つ何条、これはきのう調べましたけれども、例えば道交法の百十九条の二だとか何だとかっていっぱいいろいろなのがあるわけですけれども、一つ一つ分けて書いてあります。仮に書くんだとしたらば、下のところに、このようなことを行った場合には罰則がありますよというふうな形で一文入れておいて、このぐらいのことだったらば僕はいいと思うんですけれども、例えば私が中学生だったとしたらば、全く大人ばっかり勝手なことをやりやがってと。何でおれたちばっかり、例えば懲役だ何だかんだ書いているんだと、ふざけるなというふうに思う子どもたちだっていたと思うんですよね。
 これですけれども、中学校に何部配っているのかいってください。皆さんに教えてあげてください。これですけれども、中学校には配っているんですね。

○八木沼治安対策担当部長 数字をというわけにはいきませんけれども、全中学の生徒さん全員に行き渡るように配布をさせていただいております。

○後藤委員 これに関しましては、あくまでもお願いというのか要望なんですけれども、交通事故って、本当に遭ってしまうと、例えばご本人の方もそうですし、加害者も被害者も家族の方も本当に困るわけですよ。被害者からいわせれば、加害者に対してすごい頭にくるだろうし、けがをした場合には大変な、ここまで大変なもので、一つでも交通事故を減らそうとしているんだとしたらば、きめ細やかなものをやっていただきたいというのと、これに関連なんですけれども、青少年・治安対策本部というのは、例えば警察がやらなければならないところのはざまをやっていらっしゃるというふうに私は考えているんですよ、いつも。
 考え方としては微妙なところで、警察だったらば警察で、ここに書いてあるような違反があったとしたらば取り締まればいいけれども、例えば警察の方としても、自転車のことを取り締まりますと、すごい大変なことになるわけですよね。普通のだったらば青切符で済みますけれども、赤切符になった場合には刑事罰と同じですから、これに関しては言葉を悪くしたらば、前科がつくというふうな書き方もされていますから、警察としても、例えば自転車に対して、だったらば赤切符をいっぱい切ればいいというふうにはならないのが現状だと思います。仮にそうだとしたらば、もう少し皆さんお願いなんですけれども、できるだけ細やかな配慮をしてでも、一つでも交通事故をなくすようにやっていただきたいというのが私のお願いなんですが。

○八木沼治安対策担当部長 自転車安全利用に関するパンフレットにつきましては、今後ともわかりやすく、しかも、今、委員からも話がございましたように、きめ細かく配慮しながら創意工夫をして、そして作成して、普及啓発を図ってまいりたいというふうに考えております。

○馬場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で青少年・治安対策本部関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時四十八分休憩

   午後四時一分開議

○馬場委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 福島技監は、公務のため本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、当委員会に出席する幹部職員の追加がありましたので、本部長から紹介がございます。

○荒川東京オリンピック・パラリンピック招致本部長 紹介に先立ちまして、報告並びに一言御礼を申し上げます。
 本日、衆議院本会議におきまして、第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議が行われました。また、明日十八日には、参議院本会議においても決議が行われると聞いております。この間、都議会の皆様には多大なるご支援、ご協力をいただきましたことに、この場をおかりしまして、厚く御礼を申し上げます。
 招致決定まで、本日でちょうど残り二百日を切りましたが、これからも招致活動に全力を傾けてまいりますので、引き続き都議会の皆様のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 次に、さきの人事異動に伴い変更のありました当本部の幹部職員を紹介させていただきます。
 参事で事業企画担当の梅田弘美でございます。どうぞよろしくお願いします。
   〔理事者あいさつ〕

○馬場委員長 紹介は終わりました。

○馬場委員長 次に、予算の調査を行います。
 第一号議案中、歳出、東京オリンピック・パラリンピック招致本部所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○並木企画部長 去る二月十三日開催の当委員会におきまして要求のございました資料につきまして、ご説明をさせていただきます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の表紙をおめくりくださいまして、資料1、オリンピック・パラリンピック招致推進活動経費の予算決算一覧をごらんいただきたいと存じます。
 オリンピック・パラリンピック招致活動経費の内訳は、招致経費とムーブメント推進経費でございまして、合計で平成十八年度の決算は二億九千二百万円、十九年度の予算は二十六億一千八百万円、決算は二十八億一千八百万円、二十年度の予算は八十一億九千四百万円、二十一年度の予算は四十三億七千五百万円となっております。
 次に、資料2、二〇一六年オリンピック・パラリンピック立候補都市の招致予算をごらんください。
 各都市が申請ファイルに記載いたしました招致予算でございます。日本円に換算いたしまして、東京は五十五億円、シカゴは五十七億円、リオデジャネイロが四十八億円、マドリードが四十七億円となってございます。
 次に、資料3、東京オリンピック・パラリンピック招致本部以外の各局のムーブメント推進経費でございます。
 オリンピック・パラリンピックのムーブメント推進経費は当本部の予算でございまして、各局には該当はございません。
 次に、資料4、平成二十一年度東京オリンピック・パラリンピック招致本部予算についてでございます。
 平成二十一年度の東京オリンピック・パラリンピック招致本部の予算につきましては、先般の委員会でご説明させていただいたところございますが、当本部の予算の区分は、オリンピック・パラリンピック招致事業、オリンピックムーブメントの推進、東京オリンピック・パラリンピック招致委員会事業費補助、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会(仮称)の設立準備等でございまして、当資料ではその内訳についてお示しをさせていただいております。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

○馬場委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○崎山委員 冒頭、本部長から報告がありました。本日、衆議院において、オリンピック招致決議がなされました。それを前提に質問通告をさせていただきましたので、質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 過日、我が党の高島幹事長と民主党の田中幹事長との会談以降、一向にこの招致決議の問題、進展していなかったんで、私もじりじりしておりましたけれども、先週の民主党さんの予特での質問を受けて、アクセルを踏んでいただいたのかなというふうな感もいたします。
 これまで立候補した日本の都市は、すべて国会招致決議を得ていたこともありました。東京招致について、なかなか国会で決議の手続が進まない状況にありましたが、知事を先頭に、国会に対して粘り強く働きかけたと聞いております。我が党としても、この間の都の努力を高く評価したいというふうに思っております。
 昨年六月に立候補都市として選出され、来月、IOCの評価委員会をお迎えするに当たって、都民、国民に招致意識を高める絶好のタイミングであるというふうにも理解をいたしております。招致活動プロセスの中で、必要条件ではないにしても、この衆議院の五輪招致は国会でオーソライズされたというふうなことで、追い風となるふうに理解をいたしております。
 ところでこのたび、このオリンピック・パラリンピック招致に関する国会決議でありますけれども、どう受けとめているのか、本部長の見解をお伺いいたします。いかがでしょうか。

○荒川東京オリンピック・パラリンピック招致本部長 先ほどご報告申し上げましたけれども、改めて申し上げたいと思います。
 本日午後、衆議院の本会議の冒頭におきまして、オリンピック・パラリンピックの東京招致に関する決議が行われました。当初は、立候補ファイルの提出までに決議をちょうだいしたいという考えで、国会に対して協力要請をしてまいりましたけれども、ちょうど国会は景気対策の予算審議や法案審議の真っただ中でございまして、立候補ファイル提出までに決議をいただくまでには至りませんでした。
 その後、知事、副知事また私どもも参加しまして、それぞれの立場から各党の役員や国会の招致議員連盟の先生方を中心に説明、要請を継続いたしまして、また都議会の先生方からも国会決議に向けた力強いご協力を賜りまして、その結果、多くの国会議員の先生方に招致決議の重要性を理解していただき、こうして衆議院本会議において本日決議をちょうだいすることができました。
 明日には、参議院本会議においても同趣旨の決議が予定されていると聞いております。招致決議本文を読みますと、オリンピック開催は国際親善とスポーツ振興にとって極めて意義が深い。また東京招致のために招致活動を強力に推進し、準備体制を整備すべき、そういう旨が書かれております。これらは、オリンピック・パラリンピック招致活動に携わる者としまして、また、IOCから高い評価を得るためにも大変心強い限りでございます。
 一昨年の政府における閣議了解、それに引き続き、こうして国権の最高機関たる国会において、招致に対する決議をちょうだいし、国を挙げて招致活動に対する支援、協力の体制が整いますことに心から感謝を申し上げたいというふうに思います。また、これを機に、組織を挙げてさらに頑張りたいと考えております。引き続き、都議会の先生方のご支援をよろしくお願い申し上げます。

○崎山委員 今もご答弁がありましたように、きょうが衆議院で、あしたが参議院ということでございまして、この国会決議があると、やはり国民の皆さんも、国として挙げてやるんだということで、意識もやはり変わってくるだろうと思いますし、先ほどもお話をしましたように、IOCの評価委員会がお見えになりますから、日本の国内の国民がどうオリンピックを考えているのか、どういうふうにオリンピックを盛り上げようとして頑張っているのかということを、やっぱり肌で感じていただくいいきっかけにもなろうかと思います。国の内、外に向けても大きなPRになるきっかけとなると思っておりますが、この決議を今後どう生かすのかお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○藤森連絡調整担当部長 副委員長お話しのとおり、国会決議はこれからの招致活動に力強い後ろ盾となると考えております。
 具体的には、まず今月二十三日から始まります米国、デンバーでのスポーツアコード会議で、早速各国のIOC委員などに対しまして、日本の国会で招致決議が行われたことを強く訴えてまいります。また、来月訪れますIOC評価委員会に対しましても、招致決議に基づく国の全面的な支援について訴えていくとともに、さらに国内メディアだけでなく、海外メディアも多数来日するので、各局との連携、区市町村の協力を得ながら、東京の魅力を体感できるプログラムを実施し、東京のすばらしさを全世界に発信し、機運の盛り上げを図ってまいります。
 今後、十月二日の招致決定に向けまして、六月のテクニカルミーティングなど、国際的にアピールする場面で、国を挙げての支援をIOC委員に対して訴えてまいります。

○崎山委員 今後もこの招致決議を契機として、国会を初め経済界、スポーツ界、全国の自治体などと一緒になって、一体となって、東京招致実現に向けて全力で招致活動に取り組むことが大事だというふうに思っております。都議会といたしましても、一致結束をいたしまして、共産党もどうぞ、バスをお待ちしておりますので、お乗りいただくまでどうぞお待ちしておりますので、全力を尽くしたいと思っております。
 以上、質問を終わります。

○松村委員 東京の計画は、他の都市に比べて、立候補ファイルでは、選手村メディアセンターも含めた競技会場などの施設整備費用はどうなっていますか。

○中嶋計画調整担当部長 立候補四都市における競技会場などの恒久施設の整備費についてでございますが、アメリカドルの記載を日本円に換算いたしますと、まず競技会場につきましては、東京が二千二百六十九億円に対しまして、シカゴが一千九百五十七億円、リオデジャネイロが五百十五億円、マドリードが一千三百七億円となってございます。
 東京の計画におきましては、一九六四年大会のレガシーなど、既存施設を最大限に活用しつつ、大会の象徴であり、大会後は都民、国民のスポーツの拠点となりますオリンピックスタジアムを初めとしまして、都民の憩いの場となるボートやセーリングの水上競技場などを、二〇一六年大会の貴重なレガシーとして整備することとしております。
 なお、リオデジャネイロにつきましては、オリンピックスタジアムを初めとしました幾つかの競技会場は、二〇〇七年パンアメリカン競技大会で既に整備いたしました最新の施設を活用する計画となっております。このように、各都市の状況が異なりますため、一概には比較できませんが、競技会場の整備費の規模につきましては、こうした大会計画の相違が一つの要因になっていると考えております。
 次に、メディアセンターでございますが、東京の計画では、会場となります東京ビッグサイトにつきまして、その不足部分を増築し、大会後は展示会場として活用することとしておりまして、その整備費を百五十一億円と計上しております。これに対しまして、リオデジャネイロが二百十九億円、マドリードが三百五十五億円となっております。なお、シカゴは既存施設を使用するため、恒久施設の整備費は計上してございません。
 さらに、選手村につきましては、東京は民間資金により建設をしまして、大会後は都市の居住モデルとして活用する計画でございまして、その整備費を八百九十九億円と計上しております。同様の考え方で計画しておりますシカゴは一千五十五億円、リオデジャネイロは四百六十一億円となっております。このうち、リオデジャネイロの整備費は東京の約半分でございますけれども、日本におきましては、その金額では、建設物価などの理由で選手村の建設は施工が困難と考えられます。
 なお、マドリードの選手村の整備費は一千三百十八億円でございまして、これは、マドリード市が整備するということになってございます。このように、各都市により整備主体や整備手法などが異なるため、単純には比較はできませんが、東京の施設の整備費は、大会後のレガシーとしてふさわしい施設を整備する観点から妥当な規模であると考えております。
 また、当然でございますけれども、今後の施設整備に当たりましては、さまざまな創意工夫によりまして、さらにコスト縮減に努めますとともに、国からの補助金などを最大限に獲得することによりまして、都民の負担を最大限に軽減して図ってまいります。

○松村委員 今るる述べられましたけれども、私は端的に、この立候補ファイルの選手村メディアセンターを含めた競技会場などの施設整備費用の総額を聞いたんです。既に招致本部がこれを出されていますよね。これを見て答えていただければいいんです。これで競技施設とメディアセンター、選手村を入れれば、東京は四千百四十三億円、さっき恒久施設と冒頭にいいましたけれども、仮設を含めて、東京の計画は四千百四十三億円、シカゴは三千八百八十七億円、リオデジャネイロは千六百九十一億円、マドリードが三千三百二十九億円とこれを単純に足していただければいいんです。
 ですから、やはり東京が断トツ競技施設に対する費用をかけるんです。そして、私は東京の計画は、例えば用地費、他の都市はわかりませんけれども、少なくとも我々が代表質問やこの前のオリ特委でもただしたとおり、メーンスタジアムや選手村の用地費、これを含めれば競技施設だけでもさらに膨れ上がって、私たちの試算によると、一兆円近いお金がかかるオリンピックになりかねませんし、また私はこのことをきちっと都民に、この事実はやっぱり知らされるべきだということです。
 次に、招致活動経費ではどうでしょうか。申請ファイルでは、この提出資料にもあります。東京は五十五億円、シカゴ五十七億、リオ四十八億、マドリード四十七億ですけれども、東京の場合は既にご案内のとおり、五十五億円が百五十億円と膨れ上がっています。
 ところで、立候補ファイルには、私も持ってきているんですけれども、二七ページにコミュニケーション計画の時期と予算というのが載っているんですよね。これも今まで、立候補ファイルで私も初めて見て、何なんだろうという思いがしているんです。まず、これについてのご説明をいただきたいと思います。

○中村招致推進部長 コミュニケーション事業についてのお尋ねでございますが、コミュニケーション事業とは、招致決定後大会開催まで、または大会開催期間中にさまざまな、例えばライブサイトまたはユースキャンプなどを行うことによって国際交流、または国際交流や選手の人たちとの交流を行うことによって人的交流と、それから友情、連帯を深めていこうという事業でございます。

○松村委員 それで、コミュニケーション計画、予算九十六億円と。そのうち、大会期間中に行うのが四億円だと。九十二億円が大会組織委員会以外の予算だと。これが、だれがどこでどういう負担になるのか。きょうは事業主体がどうかとか、細かいことは結構です。これに税金投入がどのようにあるのかという点が一点。
 さらに、私、三十分というきょう時間をいっていたので、引き続き、これも立候補ファイルを見て初めて、三七ページ、東京は文化、教育的な活動のために五十四億円という十分な予算を確保すると。これは立候補ファイルの三七ページに記載されておりますよね。この五十四億円というのは、どのような財源として確保されるのか、この二点について説明を求めます。

○中村招致推進部長 コミュニケーションプログラムに関します費用に関するご質問でございますけれども、このコミュニケーション事業に係りましては、実施主体、こちらは主に民間、主なスポンサーとか、さまざまな団体による実施主体を考えております。したがいまして、例えば北京の例がございますけれども、北京のライブサイトにおきましてはスポンサーが費用を出していただいて、それで運営しているというような経過でございます。こちらの実施につきましては、原則として、現在、我々といたしましては、さまざまな団体から費用を集めて、その中で実施していくというふうに考えております。
 それから、三七ページにございます文化、教育、セレモニーの十分な予算についてでございますけれども、こちらにつきましても同様な考え方で進めてございます。
 特にこちらの、ちょっとわかりにくくて申しわけございませんが、先ほどのコミュニケーション計画の予算のところと、それからこちらの文化、教育、セレモニーの予算のところ、こちら、ライブサイトの費用は重複してございますので、そういうこともあわせましてお考えいただけたらと思います。いずれにいたしましても、さまざまな団体またはスポンサー、そういうところから費用を募りまして、実施していく予定でございます。

○松村委員 このコミュニケーション計画の九十二億と新たな文化、教育活動の五十四億円、これを合わせますと百四十六億円でそのうち、四十億円がライブサイトということで、これを引いても百六億ぐらいですよね。それは、これから事業主体を決めて、お金を集めるんだと。ただ、それは大会組織委員会以外のやりくりになりますよね。
 そして、十月二日に決定された以降に、既に来年度予算では十四億一千万円と。私はなぜその点、百十四億ですよね。今まで私、総事業費、オリンピックに対してどのぐらいお金がかかるのかということでは、競技施設費用、それから招致活動、それから大会組織委員会をつくって、それはもちろん、スポンサーだとかテレビだとかいろいろあれで、税金を一円も投入しないというんで、総事業費という考え方じゃないけれども、競技施設、それから招致活動、それから大会の組織委員会の費用と、こういう三つに分けて説明しましたよね。しかし、そのどれにも属さない費用がまたあるんではないかと。それをどうやって資金を集めるのかと。民間、民間といっていても、招致活動でもなかなか厳しい。これは後で触れますけれども、そういうオリンピックにかかわるこの事業、しかもどこが負担するのか、都民の税金での負担は幾らなのかということを、絶えず刻々とやっぱり都民に明らかにしなければならないというふうに思います。この点は繰り返しいっておりますけれども、この委員会でも指摘されております。
 次に進みますけれども……
   〔保坂参事発言を求む〕

○保坂参事 コミュニケーションと文化関係予算の考え方でございますが、先ほどちょっとお話し申し上げましたように、ライブサイトと、あとユースキャンプ等、これはコミュニケーションに該当すると同時に文化関係にも該当するということで、重複するところがございますので、重複する部分を除きますと、合計で約百億円程度ということでございます。

○松村委員 ですから、私たち議会や委員会も知らない、突如としてこういう形で出てくるというのが、非常にやはりこれは公のお金もかかる大事な問題だということをきちっと指摘しなければならないというふうに思います。
 それで、立候補ファイルに添付した政府と都の財政保証の問題について質問します。
 政府の財政保証といっても、麻生総理の単独署名で、閣議決定もされていない。きょうようやくしたといいますけれども、その前に出されたものでありますし、文言も一切公表しないという姿勢は全く理解できないんです。なぜ公表できないのでしょうか。

○藤森連絡調整担当部長 財政保証を初めまして国、都によります保証書の公表及び公文書開示につきましては、ライバル都市との熾烈な競争の中で、他の立候補都市がいずれも公表していない中で、東京都のみが保証書の内容を明らかにすることは、招致戦略上、不利となります。また、これまでもIOC及び立候補都市は保証書を一切公表していない、こうしたことから、公表及び公文書開示は行わないということでございます。

○松村委員 でも、この立候補ファイルには、シカゴはなしということにもなっていますし、その中身が競争のためで公表できないというのは、それはIOCの問題もあるのかもしれませんけれども、やっぱり提出者の側から公表しても何ら問題がないというふうに考えざるを得ませんけれども、それでは、政府の保証は政府としての政治的意思表明であり、国が債務を負担するものではないという趣旨の報道もありますが、都としては、万が一赤字が出た場合、だれが負担を負うべきだと考えていますか。

○藤森連絡調整担当部長 国の財政保証につきましては、大会運営で万が一赤字になった場合に、政府が最終的に責任を持つということを明らかにするものでございます。IOCは、オリンピック・パラリンピックの運営に対する政府及び開催都市としての責任として、赤字補てんの意思があるかどうかを聞いているのでございまして、具体的な補てん方法などまで聞いているわけではございません。
 一般論といたしまして、債務負担は、債務負担をする相手と具体的な債務負担の存在が必要でございますが、今回の財政保証はIOCの求めに応じて提出したものでございまして、万が一組織委員会に赤字が生じた場合の政府としての基本的方針を示したものでございまして、具体的な債務負担を定めたものではございません。国と都がどのように補てんするかにつきましては、現時点でどのような赤字が発生するか明らかでないのでお答えできませんが、東京大会ではしっかりとした大会運営を行っていくので、補てんするような事態が生ずるとは考えておりません。

○松村委員 やはり都民との関係でどうなのかということが、絶えず私は問われている問題だというふうに思いますよ。
 六日の記者会見で、石原知事が、政府保証について、一つの形式のフォームでそういう手形が要るんですよと、そう述べた後で、国の財政と都の財政、比べてみてくださいと。その国にこっちがだね、まあ迷惑をかけることはありません、そのために予備金を積み立てていますしねと、このように答えているんです。
 再度伺いますけれども、要するに国は財政保証の形式で手形を出せば、赤字が出たら、都が自分で埋めるんだということを、これは知事みずからが明らかにしている点ではないでしょうか。この点、やはり都民にしっかり説明する責任があるというふうに思いますよ。

○藤森連絡調整担当部長 知事の発言でございますが、立候補都市の長として、しっかりとした大会計画のもとに着実に運営をすることにより、大会運営に赤字を出さないというふうな決意をあらわしたものだというふうに考えております。先ほどからご説明したとおり、今回、国の財政保証はIOCの求めに応じて提出したものでございまして、大会組織委員会に万が一赤字が生じた場合の補てんについて、政府としての基本的な方針を示したものであり、具体的な債務負担を定めたものではございません。したがいまして、現時点でどのような赤字が発生するか明らかでないのでお答えできかねますが、近年のオリンピック大会の状況、あるいは東京の開催能力などからいたしまして、補てんするような事態が生ずるとは考えておりません。

○松村委員 都民からすれば、赤字が出た場合どうなんだということをはっきりさせないで、そういう莫大な経費をかけるオリンピックが果たして妥当なのかどうかの判断なんですよね。これが問われているんです。
 事実、我が党はというか、私も直接文科省担当者に会って聞きましたけれども、国の担当者も、事実上国にツケが回ってこないことが前提の政府保証だと認めているんですよ。石原知事がそういっていると、さっきいった形式的なフォームで済むんだからということを前提とした政治的な意思表明にすぎないと--すぎないといったらいい過ぎなのかな。そういう趣旨だと。見せてはいただけませんでしたけれども、はっきりそういっているんです。これでは、どこまで都民にツケが回ってくるか本当にわからないオリンピックだといわざるを得ません。
 先日、オリンピック委員会の私の質問で、招致委員会の民間資金が五十億円の目標に対し、三年かかって半分の二十五億円しか集まっていないことがわかりました。あと半年で残りが集まらなければ、これも都の財政で穴埋めするということになるんでしょうか。

○並木企画部長 招致推進活動経費約百五十億円のうち、民間からの調達が五十億円を見込んでございまして、これまで企業や経済界に支援を要請いたしまして、現時点における支援の額は既に目標額の八割を超えます約四十二億円を確保してございます。協賛金、寄附金合わせて、一月末の現金ベースでは二十五億円の収入がございましたけれども、三月末時点の見込み額は約二十八億七千万円でございます。
 今後も各方面から支援が得られるものと画しておりまして、不足分を都が負担することは考えておりません。

○松村委員 見込み額とか予定とかいいますけれども、これ、今、オリンピック招致委員会、今までの例でいきますと、このIOCオリンピック委員会なんて、投票が決まった、その時点で解散という話も聞いております、ほかの今までのオリンピックでですね。本当に見込み額だとか、そういう話ですけれども、今の都民の負担、税金投入はしないということをはっきりいったというふうに、私はこの場で確認もしておきたいというふうに思いますけれども、絶対これ、うやむやで、後から税金投入となったということは許されるものではないというふうに思います。
 今、民間資金といっても、次々にこの大不況の中で、企業は、スポーツから手を引いていますよね。トヨタなどが新たなことをやるというのもニュースで聞きましたけれども、大体の全体としては、スポーツに企業は金を回せるような状態じゃないと、次々に撤退しているときに、これから招致活動だけじゃなくて、オリンピック組織委員会の運営経費が三千百億円ですよね。うち、これ大体寄附金とか、ローカルの方ですよね。その見込み、いわゆる八百三十億円ぐらい見込んでいるというふうに思いますけれども、私はこうした民間資金が集まる保証は本当にあるのかどうか疑わしいと思います。チケット売り上げ七百七十億円や放送権利料七百三十億円も見込んでおりますけれども、本当に赤字が出たら、都民に莫大なしわ寄せが行きかねません。
 さらに、先ほど恒久施設を強調しておりますけれども、仮設費用も東京計画は八百二十億円あるんですよね。これ、全部大会経費で賄わなければならないというふうに考えたら、どういうオリンピックになるのかと、本当にそういうオリンピックでいいのかということを、しっかり都民が判断できるようなことを明らかにしていただきたいというふうに思います。
 次に、世論調査についてです。
 立候補ファイルに出したヤフーバリューインサイトによる世論調査、この世論調査は都民の六割しか利用していないインターネットの、それもヤフー登録者に限定し、七十歳以上を除外し、人数も都内で千人、期間もわずか三日間で、そしてまたこの性格上、ヤフーの謝礼までつけているという調査だということを、先日の招致特別委員会でも我が党の委員が明らかにしたところです。
 何よりやはりヤフーはオリンピック招致のオフィシャルパートナー、つまり推進役ですよね。この点からも、本当に公正さが欠けているといわざるを得ません。先日の委員会で、なぜヤフーに、しかも随意契約で委託したのかと、こういう質問をしたところ、活動資金を民間企業から調達していく必要があるので、東京招致を積極的に支援してくれる企業と密接な関係を構築していくため、ヤフーの関係会社であるヤフーバリューインサイトを選んだとございました。私は、これは本当に驚くべき答弁だと思います。
 そこで伺いますけれども、招致推進事業に世論調査をさせる不公正、不公平さに加えて、その理由が民間資金を集めるための優遇扱いだったということでは、本当に何をかいわんやだと思いますけれども、こんな不公正きわまりない調査ではなく、せめて都の通常の都民世論調査並みの公平なやり方でやり直すべきではありませんか。答弁を求めます。

○並木企画部長 今回調査を実施しましたヤフーバリューインサイトでございますけれども、同社は世論調査の大手会社でして、都の入札参加資格でいいますと、A格相当を持っている企業でございます。また、実績も豊富でございまして、モニターも国内最大級であるということでございまして、過去に大きなインターネット調査の実績もございます。
 また、オフィシャルパートナーであるヤフーとの関係会社でありますから、オリンピック・パラリンピック招致の実情も把握している、かつ理解も深いと。インターネット調査につきましては、訪問、面接、電話調査などと比較しましても、訪問者の差が出ないということでございまして、今回の調査は非常に公平性が担保されているということから、調査を再度やり直すと、こういうことは考えてございません。

○松村委員 とんでもない答弁だと思います。都民には通用しないと思います。調査の詳細についても、公表や報告しないなど、都民に対しても、IOCにも不誠実きわまりない態度だといわなければなりません。
 都民が求めているのは、オリンピック招致より暮らしや雇用を守ることです。ましてや、オリンピックの名による九兆円の巨額投資はもちろん、知事とつながった広告大企業が独占的な利益をむさぼるようなオリンピックなど、だれも望んでいません。オリンピック招致から撤退すべきことを述べて終わります。

○山口委員 では、ちょっとダブるところもあるかと思いますが、まず初めに、十一月に示されたオリンピック招致事業とムーブメント推進事業の内訳が変わりがないかということについては、きょうの資料に出ておりまして、変わりがないということがわかりましたので、そこは省きます。
 いよいよ十月の開催都市決定に向けて、来月、IOC評価委員が、私が聞いたところでは十三人の視察ということをお聞きしています。四日間で約三億円というふうに伺っているんですが、私どもは元祖生活者でございますので、四日間、後では何か七日とかというお答えにもなっているようなんですが、どう考えても三億円という費用が一体どういうふうに使われているのかということが非常に、これは都民の皆さん、いろいろな方に会って聞くと、それだけは本当に一様に目を丸くしてびっくりされるので、その内容についてちょっと伺いたいと思います。

○山越参事 IOC評価委員会の立候補都市への訪問は、立候補ファイルに示された情報の検証、さらには提案された計画の実現可能性などを判断するために行われるものでございます。評価委員としては、IOCのほか、環境、輸送、財政の専門家などがメンバーになっておりまして、四月十四日から二十日までの七日間、東京に滞在する予定になってございます。
 このうち、十六日から二十日までの四日間が公式訪問日ということになっておりまして、うち約二日半につきましては、会議室の中におきまして、競技会場やセキュリティーといった立候補ファイルの全十七テーマに関しまして、東京都あるいは招致委員会、各分野の専門家等との関係者と会議を行うことになってございます。残りの一日につきましては、各競技会場の予定地の視察に充てられておりまして、原則として、すべての会場を視察していただくということになってございます。また、あわせてこの評価委員会のプログラムに合わせまして、記者会見等の実施も予定されているところでございます。
 視察対応費約三億円の内容につきましては、先ほどご説明いたしました会議室内における各十七テーマのプレゼンテーションを実施する必要がありますので、その実施する会場の設営費や映像作成費、音響機器等の経費、さらには競技会場視察等の対応に要する経費、また記者会見に要する経費などでございます。
 なお、ここで作成いたしました資料、映像等につきましては、六月にローザンヌで行われますテクニカルミーティングという会議などにおいても活用することを予定しているところでございます。

○山口委員 聞くところによりますと、航空費といいますか、いわゆる交通費と宿泊費の方はIOC持ちということですので、それにつけても、いろいろいわれても、各項目でどれぐらいのお金がかかるのかが私どもにはわからないので、やはりこれについても非常にお金がかかるのだなということしか実感ができないということなんです。
 では、その結果が、開催都市の決定において、どれほどの重要性といいますか、そういうものがあるのかということをちょっと伺いたいと思います。

○山越参事 評価委員会は、この立候補都市の訪問の後、IOCに対する報告書を取りまとめます。この報告書は、IOCが開催都市の選定という重要な決定を行うための唯一の評価資料でございます。各都市の立候補ファイルの内容や実現可能性についての評価が詳細に記載されることになります。
 この報告書は、開催都市選定の一カ月前までに、すべてのIOCメンバー、国際パラリンピック委員会、国際競技連盟のほか、メディアなどにも公表されることになっておりまして、招致を実現するためには、この報告書において確実に高い評価を勝ち取ることが求められているというところでございます。したがいまして、評価委員会の訪問は、開催都市を決定する上で非常に重要なステップの一つであると思っております。

○山口委員 それでは、先ほどもちょっと世論調査のことが出ておりましたので、一月に行われたんですけれども、今年度もこのムーブメントを盛り上げるためには、区市町村にも推進事業費を計上していますし、また有名タレントやアスリートを使って、盛り上げイベントというものが各ところで実施されていて、機運の盛り上げに、私としては躍起となっているという感が否めないところなんですが、一月の世論調査によりますと、ようやく支持率が七〇%を超えたと報告されているんですが、設問が、自身は八問ぐらいというふうに聞いていますが、その全部の内容についてが公開されないという理由についてちょっと伺いたいと思います。

○並木企画部長 本調査は、IOCに提出する立候補ファイルの回答を作成する目的で実施いたしましたほか、招致委員会が今後どのような層に対して、どのようなアプローチで招致活動を展開すべきかという戦略立案の目的も兼ね備えて実施したものでございます。
 未公開でございますけれども、例えば招致大使としてふさわしい人がどういう人かというような質問もございまして、こういったものは、都が人気づけをするというようなこともございまして、招致戦略上、検討するために設けた質問、回答でございます。したがいまして、もともと公開を前提としていたものではございませんので、公開する予定はございません。

○山口委員 公開する予定ではないとか、戦略立案の目的を兼ねて実施したといわれましても、このムーブメントについては七〇%も超えて、これだけ機運が高まったというふうにいわれていると、やはりそのアンケート調査というのは、やりようによっては、回答の引き出し方というところにもどういうアンケート調査かというところでは、非常にある意味では危惧をされて、どういうアンケート調査をとったのかということは、ある意味では疑問に思われる方もいるかと思いますので、その辺については納得がいかないなというふうに思っております。
 それで、実際に機運が盛り上がったということではあるんですけれども、今回のこの世論調査では十五歳以上を対象にされているということで、その世代が支持率を非常に上げているというふうにも、年代別の支持率を見て思っているんですね。さすがに三十代、四十代、五十代という生活を背負っている世代の投票率は、私はそれほど伸びていないのではないかというふうに思っていますし、先ほどもあったように、インターネット利用者にしか、わずか三日間しか行われなかったというところでは、この世論調査がどれほどの真実味があるかというところでは、大いに疑問を持たざるを得ないというふうに思っております。
 招致費用についても、三年間で百五十億円、そのうちの五十億円は民間企業からの協賛金とか寄附だといわれておりましても、お金がかかることに変わりはないわけで、その内容をやっぱりしっかりと都民にも公表、公開していかなければいけないと思いますが、招致費用やムーブメント推進事業の経費、この都民への情報公開はどのようになっているのでしょうか。

○並木企画部長 招致経費やムーブメント推進経費の予算内容を公表することは、契約の予定金額を公にしてしまうことや、招致戦略上の問題などございまして、一定の制約が存在いたしますが、その使途のかかわりについて、都民にご理解いただくためには、可能な限り、今現在公表を行っております。
 具体的にお話しさせていただきますと、財務局発行の平成二十年、二十一年度の東京都予算案の概要、それから当本部のホームページにおきまして、招致経費及びムーブメント推進経費の算定の考え方や内訳などを示した上で、それぞれ東京都、招致委員会の別に経費を公表してございます。
 また、決算でございますけれども、地方自治法第二百三十三条の規定に基づきまして、監査委員の審査を受け、都議会の認定を受けた後につきましては、決算書等により公表いたします。さらに、招致委員会につきましては、特定非営利活動促進法第二十九条及び第四十四条の規定に基づきまして、貸借対照表、収支計算書等、毎事業年度初めの三カ月以内に、東京都に提出がございまして、これを閲覧することが可能でございます。
 今後とも、都の広報、パンフレット等のさまざまなチャンネルを活用いたしまして、詳しい情報を都民に対して発信していく所存でございます。

○山口委員 そういうお答えをいただいても、なかなか私の周囲でも実際に、本当にどういうところにどれだけかかっていって、またそのお金が妥当なのかどうかも、都民としてはなかなか判断しにくい部分はあるんですけれども、その税金というところでいえば、今、都民がその税金をどういうところに使い方を求めているかというところを考えると、非常にこの使い方については疑問を禁じ得ません。
 それから、最後の質問になりますが、世界的な経済不況によってJOCの共同事業を辞退する事業者も出てきているというふうに新聞などでも報道されておりますが、IOCや招致委員会への寄附や協賛金はどのようになっているのでしょうか。

○並木企画部長 まず、招致委員会への寄附金、賛助金につきましては、五十億の目標額に対しまして、八割を超える約四十二億円の確保を今約束していただいています。三月末時点の収入見込み額は二十九億円でございまして、今後も各方面からの支援が得られるものと確信をしてございます。
 なお、委員ご指摘のJOCの関係でございますけれども、二〇〇九年の契約による協賛金につきましては、二十八社のうち、八社が契約を更新しなかったということがございますけれども、契約更新が十四社で、六社が交渉中でございまして、新規の三社を加えた十七社のうち、一番グレードの高いシンボルアスリート肖像権を使いますゴールドパートナーも含まれている。こういったことから、交渉中の六社が契約を締結すれば、約七十八億円の収入を確保した前年度比の九五%が確保できる見込みと、このように聞いてございます。

○山口委員 今、本当に社会状況としては世界的な不況で、本当に底がどこになるのかということも見えないような状況で、もともとアメリカがくしゃみをすると日本は風邪を引くといわれるぐらい、アメリカの影響というのが大きいんですけれども、この間も、今回は風邪を引くどころか、肺炎を患って、日本は瀕死の状態にあるんじゃないかというふうないわれ方をして、うまいことをいうなというふうに私もちょっと感心してしまったんですけれども、そういう中では、昨年の暮れ以来、やはりリストラですとか、あるいはまた派遣切りなどということで、職業を失うだけではなくて、住居も失ってしまうような人も出てきているし、働くために保育所の希望者も急増して、受け皿がさらに不足しているという緊急事態も迎えています。介護保険も五〇%の自治体で保険料が値上げするのではないかというような新聞報道もされていますし、医療の負担も年々ふえてきている。そしてまた、さらには、そこを支えていく人材は不足しているというような状況の中で、やはり今、都民にとって一番必要なのは、やっぱり生活というところにしっかりと足場を置いた政策が一番求められているのではないかというふうに思っています。
 オリンピック招致につきましては、コンパクトな日本ならではのオリンピックができるというふうにいわれて、環境重視型とか、あるいはというようなことも非常にうたわれております。ただ、やっぱりここに来て、ようやく世界平和というような言葉もちらちら聞こえてきますけれども、実際の招致活動やムーブメントの推進を見ていると、やっぱり世界平和とか真の国際交流といったような視点は、なかなか私どもには実感として感じられない今のオリンピックの招致活動ではないかというふうに思いますと、これにつきましては、やっぱり都民の声をもう少し真摯に受けとめるべきではないかというふうに発言をして、質問を終わります。

○後藤委員 そうしましたらば、私からもオリンピックの立候補ファイルで聞きたいんですけれども、四二四ページのオリンピックロードというのがあるんですが、まずこのオリンピックロードの考え方を教えていただきたいと思います。

○藤井施設計画担当部長 オリンピックロードを含みますオリンピックルートネットワークでございますけれども、選手への負担軽減と大会の円滑な運営のため、首都高、都心環状線などを活用して設置するオリンピック専用の道路や車線などでございます。近年のオリンピック大会では、一般的に活用されているものでございます。
 オリンピックネットワークには三つのものがございまして、一つは、大会関係車両専用道路ということで、オリンピックロードと銘打っていますけれども、四十キロメートルの延長がございます。
 それから、大会関係車両の専用レーンということで、オリンピックレーンでございますけれども、こちらは二百十キロの延長でございます。
 それから、三つ目でございますけれども、大会関係車両が円滑に走行できるよう、期間中の工事抑制や違法駐車の抑止などを実施する路線、オリンピッククリアウエーと呼んでございますけれども、二百四十キロメートルございます。
 こうしたものを合わせて、総延長四百九十キロメートルになったものでございます。

○後藤委員 これなんですけれども、例えば首都高の場合で、都心環状線の場合は外回りだけというふうにいわれていますけれども、都心環状線の場合は外回りと内回りがあるわけですが、外回りの場合でも二レーンの車線があると思うんですけれども、この場合は二レーンとも閉鎖されて、オリンピック専用の道というふうになるというふうに解釈してよろしいですか。

○藤井施設計画担当部長 オリンピックロードのうち、首都高速道路の都心環状線についてでございますけれども、外回り側の浜崎橋ジャンクションから箱崎ジャンクションまでの間、十一キロメートル、片側二車線ございますけれども、こちらの方は両方ともオリンピックロードということで、専用の道路とさせていただいております。

○後藤委員 そうしたらば、これを見ますと、都心環状線だけではなくて、例えば九号線と一一号線ですかね。都心環状線と九号線と一一号線に関しましては、外回りは一般車両は走れない。
 そしたら、四号線なんですけれども、例えば四号線の場合はどうなるのか。できたら起点ですね、どこからふさぐのかということもちょっと教えてください。

○藤井施設計画担当部長 都心環状線については、先ほど申し上げたとおりでございます。九号の深川線につきましては、箱崎ジャンクションから辰巳ジャンクションの下り線でございます。
 それから、一一号台場線、こちらにつきましては、有明ジャンクションから浜崎橋ジャンクション上り線でございます。
 それから、四号新宿線につきましては、三宅坂ジャンクションから代々木の出入り口まで、こちらの方は上下線でございます。

○後藤委員 これなんですけれども、たしか前にも私の方からいろいろと聞いていたんですけれども、例えば交通規制に関しては立候補ファイルで示すというふうなお話も随分あったと思うんですが、立候補ファイルの提出前にこれはわかっていたと思うんですが、このオリンピックロードの考え方というのはいつごろから、例えば立候補ファイルが提出される前なんですけれども、いつ、このような計画ができていたのか教えてください。

○藤井施設計画担当部長 オリンピックルートネットワークにつきましてですけれども、これ自身は、競技会場の配置や将来の交通状況等を踏まえて、関係機関と連携して検討を進めてきたものでございます。立候補ファイル提出が本年二月でございますけれども、それに向けて調整を行ってきて、無事、関係機関と了解が得られたということでございます。

○後藤委員 私が聞きましたのは、二月に立候補ファイルが提出されていますけれども、その前、例えば一カ月前にできたのか、二カ月前にできたのか、結構もっと前からできていたのか、その辺のことを聞きたいんです。

○藤井施設計画担当部長 当然、印刷期間等ございますので、その期間の前に意思決定はしてございます。合意を得られてございます。ですから、ほぼ年内という形でございます。

○後藤委員 施設か何かの場合でしたらば、お金が幾らかかるだとか、いろいろな、例えば百億かかるのか、五十億かかるのかというふうなことになりますけれども、今回の高速道路を閉鎖するというのは、これに関しては都民の方たちに多大な影響を及ぼすことだと思います。仮にそうだとしたらば、このようなことはもっと前に示さなければいけなかったと思うんですけれども、何ゆえに公表しなかったんでしょうか。

○藤井施設計画担当部長 オリンピックルートネットワークについてでございますけれども、先ほどもご説明申し上げたとおり、関係機関と連携して定めたものを本年二月の立候補ファイルに記載いたしまして、これをIOCに提出すると同時に、広く都民へも公表させていただきました。
 この公表の時期についてでございますけれども、IOCは二〇一六年立候補手続及び質問状におきまして、各立候補都市に対して立候補ファイル提出時期に当たります二〇〇九年二月十三日までは立候補ファイルを公にしないことと明確に定めていることから、提出後に公表したものでございます。

○後藤委員 これなんですけれども、IOCの方からは、立候補ファイルに関しましては二月十三日までは公表してはならないと書いてありますけれども、結局、立候補ファイルは公表してはならないけれども、例えば個別なことはいいわけですよね。先ほどもいいましたけれども、例えば施設についてだとかというのは構わないかもわかりません。百億なのか、五十億なのかということは構わないかもわかりませんけれども、これだけ都民に多大な影響を与えるというんですか、これについて何で公表しなかったんですかということを聞きたいんですが。

○藤井施設計画担当部長 基本的には先ほどの手続に従って、公表時期を立候補ファイル提出後ということにさせていただきました。オリンピックルートネットワークにつきましては、計画についての基本的な内容ということで、やはりこの基準に従って公表するのがよかろうということで、そうさせていただいてございます。

○後藤委員 このことをもし公表していたとしたらば、すごい不便をこうむるのは都民の方たちだと思うんですよね。今までの話を聞いていまして、このオリンピック招致というのが秘密、秘密、秘密で持っていって、この立候補ファイルを提出することによって、これですべて公表をしましたというふうに皆さんおっしゃいますけれども、これだったらば、都民の方には結局何も教えておかないでおいて、例えば道はこれだけ封鎖しますよ、例えば高速道路も、片側一レーンをどうやって今回のオリンピックに利用するのかなというふうに私は考えていました。
 今度の計画を見ますと、外回りをすべて封鎖ということになるわけですから、こういうふうなことになったとしたらば、例えばオリンピックの招致のアンケートに関しましても、このことをもし公表していたとしたらば、もっとパーセンテージが下がったんじゃないかなと思うんですよね。
 そうしましたらば次なんですが、四二ページです。オリンピックの開催準備基金というのがあるんですが、ここのところを読みますと、競技施設の整備を推進するためと書いてあるんですが、今年度また一千億円足すことになるだろうと思いますから、四千億ということになりますが、ここに競技施設の整備を推進するためというふうに書いてありますが、ここの文言の意味を教えてください。

○並木企画部長 東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金の関係でございますけれども、この基金につきましては、オリンピック開催に直接かかわる施設の新規更新だけではございません。都が実施する社会資本整備のうちに、既存施設の更新も含めまして、オリンピックと関連するとして位置づけられる事業を対象としてございます。
 ただ、具体的には、それぞれ歳出計上が必要となります年度の予算編成の時点において判断をすることとなります。

○後藤委員 まず私が聞きたいのは、ここに書いてあるとおり、競技施設の整備を推進するためと書いてありますが、例えば競技の施設に関しては、こちらの計算で載っていると思うんですけれども、これをこのまま読みますと、四千億というのは別枠ということになってしまうのかなと思いますが。

○並木企画部長 オリンピックを開催するために必要な新規の競技施設、整備するときにこれを充当するということで、別枠ではございません。

○後藤委員 例えばメーンスタジアムですとか、いろいろなのは金額が載っていますよね。この金額というのか、このぐらいかかりますというふうに書かれていますけれども、このお金というのは、この四千億円で負担をするわけなんですか。

○中嶋計画調整担当部長 立候補ファイルで掲載していますオリンピックスタジアムで恒久施設として幾らかかるかというようなたぐいのものにつきましては、オリンピックスタジアムをつくるに当たって幾らかかるのかという整備費の支出の面を計上したものでございまして、この四千億というのは、その財源として、この四千億を基金として都として積み立てているというものでございます。

○後藤委員 そうしましたらば次なんですけれども、政府の財政保証というところで、前にも聞かれましたけれども、仮の話ということになると、また仮の話だったらばできないというふうにいわれるかもわかりませんけれども、例えばお金が足らなくなったとしたらば、この四千億のお金から充当するというふうなこともあり得るんですか。

○中嶋計画調整担当部長 オリンピックの整備基金につきましては、専ら施設整備といったハードの関係の整備に充当する基金でございますので、現在のところ、大会運営費の補てんというような想定はしてございません。

○後藤委員 そうしたらば、部長が、例えば民間資金が集まらなかった場合には都が補てんするのかというふうに聞かれていたら、考えていないというふうな表現をなさっていたんですが、考えていないというのは、お役人の言葉でいったらば、考えていないというのか、やらないというのか、やる可能性があるのか。ここのところは、できたらばもう少し明確に答えていただけると助かるんですが。

○並木企画部長 東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金につきましては、その設置目的を、条例の第一条に、オリンピック・パラリンピック開催に関する社会資本等の整備に要する資金に充てるためということでございまして、したがいまして、運営経費に充てるということはございません。

○後藤委員 そうしたら、最後なんですけれども、今度の四月十四日から二十日までの七日間でお金が三億円かかるというふうな話を今聞いたんですが、例えばプレゼンのためのファイルの作成ですとか、映像の作成というふうにいわれていましたけれども、これでしたらば積み上げのお金があると思うんですが、できたらば三億円の内訳をちょっと最後に教えてください。

○並木企画部長 平成二十一年度予算で、今回ご審議をいただきます予算の中で、プレゼンテーションによる計画説明ということでございますけれども、この内訳としましては、評価委員用のリーフレット、それからプレゼンテーションの映像等の作成、それからプレゼンテーション会場等の設置、これはリハーサル、映像、音響の機器等のレンタルも含みます。これにつきましては、一億三千九百万ということでございます。
 それから、競技会場施設等運行事業につきましては一億六千二百万ということで、合計で三億一千七百万というものでございます。

○馬場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京オリンピック・パラリンピック招致本部関係を終わります。

○馬場委員長 これより総務局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案中、歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第三十一号議案から第三十九号議案まで及び第八十八号議案並びに報告事項、多摩振興プロジェクトの策定について外四件を一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○岳野総務部長 二月十三日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 東京都監理団体代表者氏名、就任期間、都退職時の役職(過去十年)でございます。団体別の代表者氏名、就任期間、都退職時の役職を掲げてございます。
 なお、都退職時の役職につきましては、代表者が都退職者である場合に掲げてございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○馬場委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○串田委員 私から、多摩地域の振興を中心に何点か伺います。
 これまで多摩リーディングプロジェクトの取り組みを見ると、多摩南北道路主要五路線整備では、八王子村山線の中神立体本線部が昨年五月に開通し、主要五路線で初の全線開通になるとともに、連続立体交差事業の推進では、JR中央線の西国分寺駅から立川間がことしの一月に下り線の高架化が完了するなど、多摩重点推進事業の着実な実施により、多摩地域の発展に大きな成果を上げてきたことを評価いたします。
 今回、多摩の総合的な振興策である多摩振興プロジェクトが策定されました。改めて、その策定の意義についてお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 平成十七年一月に策定し、十九年一月に改定しました多摩リーディングプロジェクトは、多摩固有の資源を最大限に活用することに着目し、多摩振興策として明らかにしたものでございまして、都はこれまでその着実な推進に努めてまいりました。しかしながら、社会情勢等の変化により新たな課題も生じております。
 こうしたことから、今回「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九等を踏まえ、地域医療体制の整備や子育て支援、小中学校の耐震化など、多摩振興に資する事業を積極的に取り入れ、総合的な振興策となる多摩振興プロジェクトを策定したところでございます。都といたしましては、首都圏の中核をなす多摩の実現を目指し、このプロジェクトを活用して、多摩振興を着実に推進してまいります。

○串田委員 それでは、今回の多摩振興プロジェクトで、充実させた点は何かお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 今回新たに位置づけた事業といたしまして、まず、多摩地域の重要課題に対応する事業として、地域医療体制の強化やスポーツ振興の推進、新みちづくり・まちづくりパートナー事業、そして、委員の地元、八王子市の関連で申しますと、駅前の無電柱化の推進、新たな産業交流拠点の整備等の産業交流の活性化がございます。
 また、都の緊急課題に対応する事業といたしまして、公立小中学校校舎等の耐震化、子育て支援の推進、市町村の環境施策に対する支援などの事業がございます。あわせて、従来の多摩南北道路主要五路線の整備や連続立体交差事業の推進などにつきましても、引き続き精力的に取り組むことといたしまして、全体で六十事業に拡充したものでございます。

○串田委員 今回充実させた都市基盤の整備や医療、福祉、教育などのソフト系事業では、都と市町村が一体となって取り組む事業や、市町村が実施主体で都が補助を行う事業も多いと思います。したがって、そうした事業の着実な推進を図るためには市町村との緊密な連携や協働が不可欠と考えますが、その点について伺います。

○松山多摩島しょ振興担当部長 地方分権時代におきます多摩地域の振興には、都や国の施策だけではなく、住民に身近な行政を担う市町村の役割が大変重要でございまして、都が多摩地域の振興を図る上で、地元市町村と連携を密にすることは不可欠でございます。
 これまでも、多摩リーディングプロジェクトの各事業につきましては、市長会、町村会などの場を通じ、事業計画や進捗状況などを説明、報告してまいりました。また、今回の多摩振興プロジェクトの策定に際しましては、市町村から意見を伺うなど、市町村の事業計画との整合性が図られるよう取り組んでまいりました。
 今後とも、都が進める多摩振興策の着実な推進に当たりまして、多摩プロジェクト事業に関連して実施する市町村の事業を強力に支援するなど、市町村と十分連携、協働することにより、事業の実効性を高めてまいります。

○串田委員 ぜひ市町村と連携して、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、市町村総合交付金について伺います。
 多摩振興プロジェクトでは、多摩地域の魅力を高めていくためには、市町村の行政基盤の強化が不可欠であり、市町村みずからの努力とともに、適切な財政支援が必要であるとしている。その財政支援の中でも、とりわけ重要なのは市町村総合交付金であります。
 平成十八年度にそれまでの振興調整交付金を統合し、市町村総合交付金が創設されましたが、十八年度の予算額は三百十億円であり、我が党がその拡充を強く求めてきた結果、十九年度には三百四十億円、二十年度には三百八十億円となり、来年度予算案では四百二十五億円と過去最高額を更新する大きな伸びを示してきたところであります。また、市長会、町村会からの要望もあるとおり、市町村の総合交付金に対する期待は大きいものがあります。
 一方で、市町村財政を取り巻く状況を考えると、高齢化社会への対応や少子化対策などの扶助費が増加するなど、引き続き経常的な経費の負担が高まっている。加えて、世界的な景気後退の影響による企業業績の悪化に伴い、法人住民税が大幅に減少するなど、都も同様であるが、市町村も歳入面では苦しい状況にあります。
 こうした中、市町村の財政に対する総合的な支援制度である市町村総合交付金に求められる役割はますます大きなものになってきていると思います。今後とも、この市町村総合交付金を活用し、市町村への効果的な支援に努めていくべきと考えるが、見解をお伺いいたします。

○笠井行政部長 市町村財政につきましては、経常収支比率で見ますと、扶助費などの義務的経費の増加等により、平成十九年度決算では九一・三%と高い水準となっておりまして、財政構造が硬直化した厳しい状況であるというふうに認識しております。また、今年度以降につきましても、法人住民税の大幅な減少などによって、さらに厳しい状況になるということが見込まれております。
 都税収入も大幅な減少が見込まれる中ではありますが、市町村総合交付金につきましては、こうした市町村が置かれた目下の財政環境を踏まえまして、平成二十一年度予算案においては、過去最高額を更新する四百二十五億円を計上し、市町村の財政支援について、さらなる拡充を図ったところでございます。来年度からは市町村の要望も取り入れまして、交付金の算定方法を一部見直すことといたしておりまして、市町村総合交付金によります一層効果的な財政支援に努めてまいりたいと思っています。

○串田委員 今、来年度から算定方法を一部見直すという答弁がありましたが、苦しい財政状況の中でも、各市町村が必要な財源を生み出し、魅力的なまちづくりを行うためには、市町村の将来を見据えた企業誘致の推進などによる歳入構造の強化に努めるとともに、不断の行政改革の取り組みにより、人件費を初めとした歳出削減を行うことが重要であり、加えて、地方分権の時代においては、基礎的自治体が行財政基盤を強固なものとするため、みずから権限強化に取り組むことが極めて重要であります。
 私の地元である八王子市は、保健所を運営する保健所政令市であるとともに、建築確認等の事務を行う特例行政庁でもあります。平成二十年度には国分寺市が特定行政庁となり、町田市も平成二十三年度から保健所政令市への移行を目指すなど、事務権限強化にかかわる取り組みは多摩地域に広がりを見せています。また、図書館の共同利用など、住民サービス向上のための広域連携の取り組みも進展しています。
 今回の制度の見直しにおいて、市町村の行政改革や権限強化の広域連携などについて、どのように支援していくのか伺います。

○笠井行政部長 平成十八年度の市町村総合交付金の創設に伴いまして、各市町村の行財政改革の成果に応じて交付額を算定する仕組みを取り入れたことにより、市町村における税の徴収率の向上や、人事給与制度の改善が図られるなどの効果があったものと考えております。
 人事給与制度の適正化を初めとした行政改革の取り組みにつきましては、都としても、市町村に対する適切な助言に努めてきたところでございますが、制度が創設されてから三年が経過し、この間の市町村の改革の進みぐあいなどを踏まえ、来年度から制度改善を行い、改革の成果を一層的確に反映できるよう、人事給与制度などの評価項目の見直しを行う予定でございます。あわせて、保健所政令市や特定行政庁などの地方分権時代を見据えた権限強化の取り組みや、広域的な住民サービスの向上を目指した広域連携の取り組み、将来の歳入構造の強化を目的とした経営改善の取り組みなどの観点を含め、これまで以上に市町村の経営努力を反映したきめ細かい支援を行ってまいります。

○串田委員 八王子市では、市の基本計画である八王子ゆめおりプランに基づき、「人とひと、人と自然が共生し、だれもが活き活き生きるまち」を基本理念に、南口の再開発など、八王子駅周辺整備や、高尾の里を初めとした高尾山周辺の整備など、地域の創意工夫による魅力的な都市づくりに取り組んでいるところであります。
 多摩振興プロジェクトの施策と連携した事業について積極的に支援していくこととあわせて、このような市町村がみずから主体的に取り組むまちづくりに対する市町村総合交付金による支援を充実させていく必要があると考えますが、所見を伺います。

○笠井行政部長 委員ご指摘のとおり、多摩地域の発展のためには、多摩振興プロジェクトに掲げられている事業を着実に推進していくことはもちろんのこと、市町村が行う地域の特色を生かしたまちづくりに対する支援を充実させることは極めて重要だと考えております。多摩振興プロジェクトに関連する事業や市町村の総合計画等により重要な位置づけがされている事業を初め、地域の創意工夫による魅力的なまちづくりの取り組みに対しましては、市町村総合交付金を活用して、積極的に支援を行ってまいります。

○串田委員 次に、東京国体について伺います。
 平成二十五年に開催される東京国体は、各会場地で競技施設整備が始まるなど、開催準備が動き出しております。八王子市でも野球場の改修工事が始まり、都からの財政支援も行われていると聞いています。また、我が党の代表質問に対して、二十一年度からは、福祉のまちづくりにつながるような競技施設の整備を、財政支援の対象に加えるという答弁がありましたが、このように、区市町村への財政支援の内容を充実させていくことは大切なことであります。
 ところで、国体を開催するに当たっては、単に競技施設を整備すればいいというわけではなく、周辺の道路などの基盤整備も必要であります。多摩の都市基盤は、区部に比べまだまだ立ちおくれており、こうした基盤整備の充実も視野に入れて国体開催準備を進めるべきではないかと考えますが、所見を伺います。

○谷島国体・障害者スポーツ大会推進部長 国体は、選手、監督合わせて二万二千人が参加し、観光やボランティアなどを合わせると、百万人程度の参加が見込まれる国内最大のスポーツ大会でございます。全国から集まる選手団や応援団の円滑な移動を確保し、安全、快適に東京滞在を楽しんでいただくためには、道路や港湾、公園などの公共施設の充実は不可欠であります。
 都では、「十年後の東京」計画に基づき、三環状道路を初めとする交通ネットワークの整備や社会資本の維持更新、美しいまち並みの形成などに取り組んでおります。こうした事業のうち、国体開催の上で効果が期待できる事業を国体関連インフラ事業として選定し、平成二十五年の東京国体開催を視野に着実に推進していくこととしております。

○串田委員 国体開催を視野に、国体関連インフラ事業を推進していくとのことですが、どのような事業があり、事業規模はどの程度なのかお伺いいたします。

○谷島国体・障害者スポーツ大会推進部長 国体関連インフラ事業は、都が進める事業のうち、国体開催時の選手、観客輸送に利用が見込まれるなど、大会運営に大きな効果が期待できる事業でございます。具体的には、道路の新設、拡幅による交通混雑の緩和や、だれもが安心して歩くことのできる広い歩道の整備、競技施設の基盤となる公園の整備、都が補助を行うことにより、区市町村が集中的にバリアフリー化等を推進するユニバーサルデザイン、福祉のまちづくり事業など、その内容は多岐にわたるものでございます。
 事業規模は、平成二十一年度当初予算ベースで約三百三十億円であります。

○串田委員 東京での国体開催は五十四年ぶりであり、多摩・島しょ地域を中心に開催される初めての国体であります。関連インフラも含めて、施設整備の充実を改めて要望いたします。
 さて、国体の開催はハード整備にとどまるものではなく、また一過性のスポーツイベントで終わってはならない。東京国体の三年後には、オリンピック・パラリンピックの開催も控えております。このような国民的事業を契機として、ともすれば、結びつきが希薄になりがちな地域社会の連帯を図り、その活力を次代につないでいくことが望まれます。
 そこで、国体の開催準備から終了後に至るまでのプロセスが、都民の財産となっていくような取り組みを促進するべきと考えるが、所見を伺います。

○谷島国体・障害者スポーツ大会推進部長 東京国体の開催は、多摩・島しょの豊かな自然環境や歴史、文化など、東京の多様な魅力を全国に発信できる千載一遇のチャンスでございます。観光資源の発掘やPR、地域を挙げたおもてなしの工夫など、都と区市町村、競技団体を初め、地域の各種団体や大学など、さまざまな主体が一体となって取り組むことが必要でございます。既に、区市町村の中には国体の準備組織を立ち上げるなど、地域を挙げた取り組みを始めているところもあります。
 今後、開催機運を盛り上げ、都民の一人一人が、選手、観客のおもてなしや協議会の盛り上げに参加するような仕組みを検討してまいります。これらの取り組みを都民運動として東京全体で推進し、都民の財産として残る東京国体を実現してまいります。

○串田委員 これまで述べてきたとおり、多摩・島しょ地域を中心とした東京国体の開催及びそれに向けた基盤整備と、多摩振興プロジェクトの各事業の確実な実施は、今後の多摩・島しょ地域の振興に向けて欠かすことのできない重要な取り組みであります。これらを着実に推進していくためには、三十九の市町村との連携及び都の各局の緊密な連携が不可欠であります。総合調整役である総務局の果たす役割が大変重要と思います。最後に総務局長の決意を聞いて、私の質問を終わります。

○中田総務局長 ただいま委員からご指摘があったとおり、東京国体の開催は、多摩・島しょ地域の振興にとっての起爆剤となるものでございます。東京国体を一過性のスポーツイベントにするのではなく、関連する基盤整備を進めるとともに、多摩・島しょ地域の産業や観光資源などを全国にアピールし、地域の活性化、発展につなげていくことが重要であると考えております。また、首都圏の中核をなす多摩の実現を目指す多摩振興プロジェクトの実効性を高めるため、各局の事業の進捗状況や課題を把握する一方、市町村の声に耳を傾けることも重要であるというふうに認識しております。
 総務局としては、今後とも都の多摩・島しょ振興の推進役として関係各局間の調整を図るとともに、市町村総合交付金等も活用して市町村の取り組みを支援するなど、多摩・島しょ地域の振興に総力を挙げて取り組んでまいります。

○石毛委員 私も、多摩振興プロジェクトについてお伺いいたします。
 都はさまざまな多摩地域の優位性を生かし、多摩を首都圏の中核とする目標を掲げております。そして、その振興を図るため、六十の多摩プロジェクト事業の推進や国等への働きかけ、市町村への支援といった三つの柱を示しました。
 また、都は、一体性のある生活経済圏として、一都三県の隣接県を含めた圏域を示し、連携がさらに強化されるべきとしております。実際、多くの分野において広域的な連携が強まっております。
 そこで、首都圏における多摩地域の役割について、都の見解をお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 多摩地域は、東京の人口の約三分の一に当たる四百万人を超える人口を擁し、首都機能に近接することによる利便性と、人、物、情報の結節点として一層の発展と個性の発揮が期待されております。とりわけ産業面では、製造品出荷額が区部を上回り、輸送用機械、情報通信機械、電子デバイス関係の分野では、都内出荷額の九割を占めております。
 また、交通ネットワークの面では、圏央道や調布保谷線ほか、多摩南北道路主要五路線など、南北方向の道路網の充実により、埼玉県や神奈川県方面との結びつきが強まり、広域での産業活動が一層活発化されることが見込まれます。こういったことから、多摩地域は首都圏の中核拠点として発展する大きな可能性を有する地域であると認識しております。

○石毛委員 わかりました。基盤整備における連携や、多摩南北道路主要路線の整備や、都県境を超えた道路ネットワークの形成などに役立っております。産業では、広域多摩エリアを含めた一都二県に広がる産業クラスターの発展に、都や首都大学東京は大変重要な役割を担っていると考えます。
 都県境を超えた地域活性化における首都大学の役割について、都の見解をお伺いいたします。

○松本首都大学支援部長 公立大学法人首都大学東京におきましては、大都市における人間社会の理想像の追求ということを使命といたしまして、教育研究機関、産業界等との連携を通じまして、大都市に立脚した教育研究の成果を上げることをその基本理念としております。そうしたことで、この理念のもとに、社会貢献を教育研究と並ぶ一つの柱として位置づけておるところでございます。
 こうした理念のもと、大都市東京の現場に立脚した教育研究及びその成果の地域の還元に取り組むべきことは、都県境を超えました広域的な連携におきましても同様でございます。法人に設置された産学公連携センターにおきまして、神奈川県や埼玉県に所在する企業も含めまして、共同研究や受託研究を積極的に実施しております。
 ちなみにということでございますが、二十年度現時点での数字でございますが、今申し上げました受託研究、共同研究の総件数といたしまして百三十七件ございますが、その中の四分の一、二五%程度は、神奈川、埼玉との連携によって受託研究、共同研究が行われておるところでございます。

○石毛委員 大変多くされているなというのは実感でわかったわけでありますが、また、安全・安心の分野では駅前滞留者対策事業など、震災時における初動体制の連携が必要と考えます。東京都防災会議では、多摩直下地震などの被害想定を公表しておりますが、都は、震災、災害時における隣接県などの相互援助協力についてどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。
 また、市町村でも、八王子市や檜原村など、十六市町村で災害や消防における隣接県の自治体と応援協定を結んでおります。災害時における隣接県との相互連携に関する都の見解をお伺いいたします。

○石野総合防災部長 多摩直下地震を含めました首都直下地震が発生した場合、その被害は甚大であり、被災地域も広範囲に及ぶため、個々の自治体が単独で実施する応急対策にはおのずと限界がございます。そうした中で、広域的な連携が必要でございます。このため、都は八都県市など、他県市との相互応援協定を提携しております。
 また、他県市からの救援物資等を円滑に受け入れることができるよう、府中街道や鎌倉街道など、他県に通ずる道路を緊急輸送ネットワークに指定し、災害時には優先的に障害物等を除去し、輸送路として活用することとしております。さらに全国からの警察、消防、自衛隊などの広域支援を受けるための拠点として、神代植物公園や小金井公園などを指定しているほか、立川基地を、傷病者を都外へ空輸する拠点に指定しております。
 こうした相互応援協定や防災拠点が発災時に十分機能するためには、日ごろからの訓練が重要でございまして、都は、平成十七年には町田市と、平成十九年には横田基地周辺の四市一町と総合防災訓練を共同で実施し、他県市との救援物資の輸送訓練や都県域を超えた帰宅訓練、さらにはヘリによる他県市への重篤患者の搬送訓練などを実施しております。
 今後とも、首都直下地震から都民の生命、生活を守るため、隣接県を初めとします他県市との連携を強化してまいります。

○石毛委員 わかりました。ほか、安全・安心の分野では地域医療体制の強化など、自然・観光では緑地保全や多摩地域の水環境の維持向上などで実際に連携が強まっております。
 そこで、特に産業分野での隣接県との連携の重要性について都の見解をお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 隣接県との連携に欠かすことのできない道路網の整備につきましては、平成十九年度に圏央道が中央自動車道と接続され、今後、東名高速道路や主要な自動車道にも近い将来接続される予定でございます。こうした広域的な道路ネットワークの強化は、多摩地域を中心に、埼玉県から神奈川県にまたがる広域での産業活動を一層活発化させることが予想されまして、多摩地域では新たなビジネスチャンスや事業プロジェクトの創出など、産業振興における新たな可能性が期待されます。
 このような隣接県との連携は多摩地域の将来にとって極めて重要でございまして、今後ともこの視点に立って多摩振興を進めてまいります。

○石毛委員 わかりました。多摩地域も刻々と変化をしております。山村地域においては、いつでしたか、多摩の将来像が示されてから唯一人口が減少している地域となっております。自然環境の保全や緑、森林整備、荒廃した農地などへの取り組みも課題であります。この地域に対する現状認識をお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 多摩の山村地域についてでございますが、山村地域であります奥多摩町及び檜原村は、人口がそれぞれピーク時の約四割にまで減少し、現在も減少傾向が続いております。両自治体とも、もともと自主財源に乏しく、少子高齢化、過疎化進行に伴う税収や地方交付税の落ち込み、森林の荒廃、観光客の減少などが発生しております。
 こうした状況の中、若者の定住化促進のための住環境整備や産業振興、働き場所の確保、子育て支援対策、高齢者の移動手段としての公共交通機関の確保などが課題となっておりまして、さらなる地域振興に取り組む必要があると認識しております。

○石毛委員 今、ピーク時の四割というお話があったわけですが、多分、記憶が合っているかちょっとわかりませんが、檜原なんかは二千八百ぐらいで、毎年百人ずつ減っているような状況だと思うんですね。ぜひとも力を入れていただきたいと思います。
 最後になりますが、東京圏全体の環境を支え、水源保護や大気の浄化など多様な役割を担う豊かな森林と清流をはぐくむ重要な位置づけにある多摩西部エリアの山村地域を、地元自治体とともにどのように振興していくのか、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 これまで多摩西部エリアの山村地域の振興につきまして、都は山村振興法や過疎地域自立促進特別措置法に基づき、産業施設や道路、公共施設等を整備するなど、地域の経済力の培養や自立促進を図り、住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正等に取り組んでまいりました。
 西多摩地域の水と緑などの豊かな自然は、東京のみならず、首都圏全体の環境を支え、潤いと安らぎを与える貴重な財産でございます。その自然を生かしつつ、林業、観光産業などの地域産業を総合的に発展させていくことが重要でございまして、今回策定しました多摩振興プロジェクトでは、従来からの多摩産材の利用拡大や多摩の観光振興に対する支援に加えまして、森林の循環再生プロジェクトや多摩地域の水源地対策及び景観の保全などを、多摩プロジェクト事業として新たに位置づけたところでございます。
 都といたしましては、今後とも国の制度を活用するとともに、関係局及び町村と連携いたしまして、適切な行財政支援に努めてまいります。

○馬場委員長 この際、議事の都合によりおおむね十分休憩したいと思います。
   午後五時四十七分休憩

   午後六時二分開議

○馬場委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○木内委員 総務委員会で今期初めての質疑ということで感動を深くしておりまして、中田総務局長、それから島田危機管理監、志賀理事、岳野総務部長、それぞれきょうご答弁いただく塩見都区制度改革担当参事、石野総合防災部長などなど、長い間にわたってともに都政の推進に頑張ってきた戦友にお聞きするような思いでありまして、始めてまいりたいと思います。
 きょうは、三つの課題について伺います。
 一つは、IT人材の育成ということ。二番目にBCPの問題、三番目に都区制度改革ということであります。
 初めに、IT人材の活用ということでありますけれども、急激な社会環境の変化、あるいは都政を取り巻くさまざまな外的要因、内的要因が今山積をする中で、都政の執行機関の現場における業務の効率化を推進していくということは、大変に重要な課題であると思います。とりわけ、その中でもITを効果的に活用するということが重要な課題であると、こういうふうに私は認識をしているのであります。
 一方で、IT技術というのが日進月歩の速さで進んでおりまして、最新のIT技術を活用して、業務の効率化と都民サービスの向上を一層推進していくためには、ITを有効に使いこなせる人材、いわゆるIT人材の育成というのが大変重要課題。考えてみますと、ITそのものの持っている機能はハードでありますけれども、これを使いこなして、都政の発展にしっかり効果的につなげていくという、実はこの動きというのはヒューマンパワーでありますから、したがって、ハードとソフトが一体化して初めて力を発揮する、都民の期待にこたえられる執行機関の現場ということになると思うんです。まさに鬼に金棒という関係も今つくっていかなくてはならない。
 しかしながら、いうはやすく行うはかたしで、どこの自治体でも、あるいは民間企業でも、この点については大変に苦労していると聞いているわけでありますけれども、東京都は、IT人材の育成についても、相当全国の自治体に比べて先進的に取り組んできている経過があるんですが、まずこれを明らかにされたいと思います。

○紺野情報システム部長 業務の効率化や都民サービスの一層の向上を進めていくためには、ITの積極的な活用が不可欠でありまして、ITを有効に使いこなせる人材、IT人材を育成していくことは、大変重要な課題であると認識しております。
 これまでも職員を対象としたさまざまなIT関連の研修などを実施してきたところでございますが、今回、これらの研修等を一層体系的、効果的なものとし、ITの利活用を戦略的に推進できる人材を計画的に育成していくために、東京都IT人材育成実行プログラムを作成したところでございます。

○木内委員 例えば、学校教育の現場ですとか大学のカリキュラムの実例を見てもわかるように、教育とか、あるいは能力開発といいますのは、個々の研修をばらばらに行うよりも、一定の段階まで来たら、体系的にこれを有機的に結びつけて、そうして推進をしていくということが非常に重要でありまして、そうした意味では、従来の研修のあり方を見直して、今答弁された実行プログラムとして体系化したということは、大変に革新的なことであるというふうに私は評価したいんですね。
 IT人材育成実行プログラムを策定したということですが、その基本的な考え方についてご報告願います。

○紺野情報システム部長 この実行プログラムは、全庁的、継続的にIT人材育成を推進していくための具体的なプログラムでありまして、その基本的な考え方は、第一に、都の職員に求められるITを巧みに活用していく技術力、いわゆるITスキルのレベルを明確にするとともに、そうしたスキルを身につけるための体系的な研修メニューを整備することによりまして、職員だれもがスキルの向上にチャレンジできるようにしていることでございます。
 第二に、ITを活用して情報の共有化を推進するなど、組織としての業務効率を向上させることのできる人材の育成を進めていくことであります。
 第三に、職員の意向と適性を踏まえた全庁的かつ中長期的視点からの人材の育成と安定的な確保を目指していることであります。
 こうした三つの考え方を基本に、だれもがいつでも、その職責、職層に応じてITを業務改善のツールとして利活用できることを実現してまいります。

○木内委員 だれもがいつでも、その職責、職層に応じて業務改善に利活用できる、これが究極の目標ということだと思うんですね。確かに教育や能力開発というものは、勉強する本人が自発的に取り組むという点で、まず一層の効果が期待できるものだと思うんですけれども、職員だれもが意欲的に能力の向上にチャレンジできる体系的なプログラムを作成したということは、その意味でも大変いいスタートであるというふうに思うんですけれども、さて、今回の実行プログラムでは、体系的な研修メニューの整備ということがいわれるんですが、この中でも特に重点的に取り組もうとしている課題について、答弁願います。

○紺野情報システム部長 今回の実行プログラムでは二十一に及ぶ研修コースを設定しておりますが、特に重点的に取り組むメニューとしては、次の三つがございます。
 第一に、新規採用職員を対象に、IT活用の基礎や情報セキュリティーの基本など教え、業務の円滑な遂行に役立てる研修であります。
 第二に、管理職を対象として、ITを職場のマネジメントに活用する具体的手法を盛り込んだ研修であります。
 第三に、IT部門などの職員を対象にしまして、情報システムの分析や情報化戦略に関する研修でありまして、これは産業技術大学院大学の協力を得まして、日常業務の遂行と並行して半年間程度行うものであります。

○木内委員 大分、分野別あるいは段階別、あるいは職能別というのかな、きめ細かい取り組みになってきているということを、今、答弁を聞いていても実感をいたします。鉄は熱いうちに打てといわれますけれども、特に新入職員の段階でしっかりと基礎的な知識を身につけさせることが非常に大事な一面であろうと思います。
 また、組織のかなめとなる管理職や、あるいは専門的な能力が要求されるIT部門の職員に対しても、それぞれに応じた適切な教育訓練が重要であることはいうまでもないわけでありますけれども、特にこういう重点的なメニューについて、私は、相当精力的に力を入れて取り組まれるように強く要望したいんですね。いろいろな研修メニューを用意して習得させることはもちろん重要ですけれども、肝心なことはこの習得した人たちを実際に活用していくことなのではないか、こう思うんですね。人的配置等の問題もあると思いますけれども、この点について伺います。

○紺野情報システム部長 研修を受講し、ITスキルを有する人材が必要な部署に適切に配置される仕組みが重要であることは、委員ご指摘のとおりでございます。このため、私どもIT中央管理部門は、特に専門性の高い研修を受講した職員について、研修内容や、習得したスキルなどについての独自のデータベースを作成、管理しまして、人事部門へ提供してまいります。また、人事部門では、提供された情報や本人の意向や適性を参考にしながら、職員の配置管理を検討してまいります。

○木内委員 本人の意向や適性を参考にしつつも、やはり専門性の高い技術なり能力を身につけた人たちを適切に配置していくということで、やっぱりこの時代はITをどれだけ習得しているかということがまた、大きな職場での能力の発揮の分岐点になっていくんだ、こんなことも感じるわけですね。適切、公平に、的確に習得した能力が生かせるように、人材の配置管理にしっかり取り組んでもらいたいものだと思います。
 一方、IT技術というのは、さっきもいったように、日進月歩で進んでおりまして、最新の技術を有効に活用するためには、都庁の内部で人を育てるだけでは決して十分ではないと思うわけであります。もとより、都では高い専門的能力を持つ外部の人材を課長級の任期付職員として登用したり、主任級の職員として採用もしているわけであります。
 今後も有為な人材を外部から積極的に活用して、内部職員の補完や、あるいは相乗効果の原点にしていくような、こういう配慮もすべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○紺野情報システム部長 IT部門のような専門性が高い部署におきまして即戦力を求める場合には、外部人材の登用が効果的であると考えております。こうしたことから、今後とも外部人材を有効に活用し、費用対効果の高いシステムの実現やIT部門への技術支援体制の強化を図ってまいります。
 また、高度なITスキルを備えた人材として採用された職員が持つ知識やノウハウを、OJTなどを通じて職員の育成にも活用していくことによりまして、組織全体のスキルアップ、レベルアップにつなげてまいります。

○木内委員 もう紺野部長のご答弁は要りませんけれども、統括する部門の責任者でいらっしゃるから、紺野部長はかなり高いスキルをお持ちなんでしょうね。答弁要りません。
 いずれにしても、この人材育成というのは一朝一夕にできるものではなく、計画的また継続的な取り組みが極めて大切であると、こういうふうに思うわけであります。今回の実行プログラムを確実に実施していくことにより、都政におけるITの一層の活用を進め、業務の効率化と都民サービスの向上につなげていくことを要望したいと思います。
 次に、都政のBCP地震編、これに関連して伺います。
 今後三十年の間に、マグニチュード七クラスの首都直下地震が七〇%の確率で発生すると、こういわれておりまして、首都東京においては、大地震がいつ起きてもおかしくはないわけであります。さきに発表された国交省のシミュレーション、東京湾北部地震というのがありますけれども、地図を想起するとわかりますが、東京湾北部というのは私がお世話になっております江東区のことでありまして、この災害に対する万全の備えというものは、各角度から、各分野から極めて重要でありますけれども、きょうはBCPということを中心にお尋ねをしたいと思っております。
 新潟県中越沖地震や岩手・宮城内陸地震など、最近の大地震は休日に発生をしている、どういうわけか。仮に首都直下地震が休日に発生した場合には、初動対応に必要な人員や体制が確保できない事態に陥ることが、十分残念ながら想定されるわけであります。このため、大地震が起きた場合でも迅速な対応を図れるよう、発災時に業務を円滑に遂行するための事前対策として、BCPを策定することは極めて重要であります。
 東京都は、昨年十一月、全国に先駆けてこの首都直下地震を想定した事業継続計画である都政のBCP、これを作成したことについて、私は本当に高く評価をするものでありますが、問題は、今後のさまざまな横たわっている課題をどう克服し、取り組みを進めていくか、こういうことであります。計画を作成したといっても、今後この計画に反映された情報通信手段や、あるいは資機材の確保などの課題に対する具体的な対応策を検討していく必要があり、また災害時の人員体制の仕組みづくりなどを着実に行っていくべきであると思います。
 今、このBCPの新たな議論のとば口に立っているわけでありまして、きょう、私自身、この新たなスタートとしていきたいと思いますので、しっかり答弁をお願いしたいと思います。

○石野総合防災部長 都は、都政のBCPを策定いたしまして、災害時にマンパワーなどの資源が制約される中で、応急対策業務や継続すべき業務を特定した上で、業務を円滑に遂行するための課題と対応策を明らかにいたしました。この都政のBCPに基づきまして、現在各局では、それぞれの危機管理マニュアルに人員や応援体制などの対処方針を盛り込むべく見直しを行っておりまして、年度内には見直しを完了する予定でございます。
 今後、災害時ボランティアなど、他県市からの広域応援、広域支援を円滑に受け入れるため、応援者の参集場所や輸送手段など体制の整備を進めますとともに、各局におけるそれぞれの課題への取り組みを進行管理するため、庁内にBCPを推進する委員会を設置いたしまして、本計画を管理運用する事業継続マネジメントを着実に推進してまいります。

○木内委員 手短な答弁でしたけれども、極めて重要な中身が入っている。一つは、危機管理マニュアルに人員や応援体制などの対処方針を盛り込むための見直しを行っていて、年度内にはこの作業を完了する。年度内ということは三月中ということでありますから、今月ということですね。
 それからもう一つは、庁内にBCPを推進する委員会、この計画を管理運用する事業継続マネジメント、これを推進していくと、ここをステージにしてですね。こういう答弁でありますので、了としたいと思います。
 災害時に業務を円滑に遂行するためには、いかに人員体制を確保するかということが重要課題です。都では、既に災害時に都の職員が現地に参集をして、危機管理監のもとで、応急対策活動を行う現地機動班という制度をつくっています。被害の大きい現場で、都の職員が災害対策本部と連絡をとりながら、災害対応を行う仕組みは有益である、非常に有益であると思います。
 現地機動班については、昨年、我が党の同僚議員がその整備状況を確認したところですけれども、この機動班を災害時に有効に機能させるためのこれまでの取り組みについてご報告願うと同時に、今後の方針についてもご報告を願います。

○石野総合防災部長 現地機動班には約五千名の職員を指定しておりまして、休日、夜間などに震度六弱以上の地震が発生した場合、現地機動班要員は居住地から最寄りの都税事務所や都立公園など二十六カ所の拠点に参集し、現地で救援部隊の進出場所の確保や、備蓄倉庫での物資の搬出などの活動を行うことになります。
 現地機動班要員が、大地震の際に直ちに参集し活動をできるようにするため、昨年度末に拠点ごとの活動マニュアルを作成するとともに、現場で指揮をとります班長や副班長を対象に防災センターで講習会を開催いたしまして、心構えや活動マニュアルへの理解の徹底を図ってまいりました。
 また、自宅から拠点までの徒歩による参集訓練を実施しているほか、新宿駅周辺滞留者訓練では、現地機動班が高齢者などの要援護者を休憩所に誘導した後、支援を行い、総合防災訓練では、江東区木場公園内で救援部隊へのヘリが安全に離着陸できるよう、適地を確保するなどの訓練を行ってまいりました。さらに拠点がその機能を十分に果たせるように、災害時に一般電話が使用できない場合でも、通信の確保できる防災行政無線を各拠点に設置するとともに、活動を行う際に必要なヘルメットや防災被服など、資機材の整理を進めており、年度内に配備を完了する予定でございます。

○木内委員 今のご答弁の前段は経過、最後が今後の方針、これもやはり年度内に配備完了ということでありますから、非常にスピーディーな対応が今年度の事業として行われてきているということで、そのご努力を多としたいと思います。
 いつ起きるかわからない大地震に対して、現地機動班が迅速かつ的確に対応できるよう、さらに体制を強化していくことが必要だと思います。これまでも今までの答弁にありましたけれども、現地機動班要員に対する訓練などを実施してきたということですけれども、一度訓練したからといって、それがそのまま直ちに発災時の対応力につながるかというと、決してそうではないという点も、残念ながらあるのではないかと思うのであります。このため、実災害を想定した実践的な訓練も積み重ねていく必要があるんじゃないかと思いますし、あわせて現地機動班要員のレベルアップ、これを図っていくべきだと申し上げたいんですが、どうでしょうか。

○石野総合防災部長 現地機動班が大地震の際に機動的に活動できるようにするためには、委員ご指摘のとおり、実践的な訓練の積み重ねなどで、要員一人一人の能力を高めていくことが重要でございます。このため、これまでの訓練に加えまして、二十六カ所の拠点に参集した後、任務ごとに班を編成いたしまして、公園や備蓄倉庫などの活動場所に移動し、避難者の誘導や物資の荷さばきなど、各種業務に当たる訓練を今後実施していきたいと考えております。
 また、今年度中に整備いたします防災行政無線を活用しまして、災害対策本部と参集拠点との間、さらには参集拠点と各班の活動場所との間で、指揮命令を伝達する訓練などを実施することによりまして、現地機動班要員の災害対応力の向上を図ってまいりたいと考えております。

○木内委員 やっぱりこういう委員会での質疑というのは、さまざまな議論をし、そこからさまざまな方針を確認し、さらに新しい事業の展開、糸を紡いでいくように、一つ一つ中身に反映されるわけですから、非常に重要だと思いながら、今、答弁を聞いておりました。これも、今年度中に整備する防災行政無線を活用して、拠点と活動場所との指揮命令の系統の訓練も含めておやりになっていくということでありまして、課題はほかにもいろいろあるでしょうけれども、どんどん前倒しでしっかりと取り組みを要望したいと思います。この現地機動班の対応強化も含めまして、東京都の対策を具体化するなど、都政のBCPのさらなる推進を図っていただきたいことを求めておきます。
 こうした東京都の体制整備を進めていくとしても、災害時には、住民に身近で日常生活に直結したサービスの継続が不可欠でありまして、区市町村も事業継続計画を策定することが極めてやはり重要です。現在、区市町村ではBCPの策定が一部では始まっているんですけれども、全体としては決して十分とはいえない未成熟の状態にある、こう思います。
 今後、都は区市町村のBCP策定を推進するために、積極的に支援をしていくべきだと考えるんですけれども、どうでしょうか。

○石野総合防災部長 災害時に都民の生命、生活を確保するためには、都はもとより、基礎的自治体であります区市町村が事業継続計画を策定することが極めて重要でございます。都は、これまで区市町村危機管理担当部長会など、さまざまな機会をとらえまして、都政のBCPについての情報や策定のノウハウを提供するなど、働きかけを行ってまいりました。今後、区市町村の取り組み状況を十分把握した上で、計画策定のためのガイドラインを示すとともに、具体的な相談に応じるなど、区市町村の計画策定を積極的に支援してまいります。

○木内委員 区市町村において計画策定が促進されるように、ガイドラインを今後示していくということが答弁のポイントだった、こう思います。ぜひしっかり進めていただきたいです。大地震の発生に備え、都はもとより区市町村も含めて、東京全体の災害対応力が強化されるようしっかり取り組んでいただきたい、こう考えます。
 この問題の最後になりますけれども、きょうのこのやりとりを聞かれた島田危機管理監の率直な心情を吐露されたいと思います。

○島田危機管理監 先生からご指摘あったように、首都直下地震、ここ三十年で七〇%の確率で起きる、こういうふうにいわれておりまして、まさしくこういう切迫性、危険性が迫っている中で、都民の安全・安心を守り、都市機能を維持するためには、災害に強い東京、これを実現することが重要であるというふうに考えております。このため、私どもは、これまでに現地機動班の設置など、初動体制の見直しを行ってまいりました。さらに、近隣の八都県市を初めとする広域連携の強化を図るとともに、全国に先駆けまして、都政のBCP地震編を策定するなど、震災対策の充実に真剣に取り組んできたところでございます。
 今後、さらに全庁的な危機管理体制を強化するとともに、都民や区市町村、防災機関など、多様な主体との連携を深め、さらに実践的な訓練を積み重ねるなどいたしまして、東京全体の災害対応力の強化に、これも全力を挙げて取り組んでまいります。

○木内委員 いつものことでありますが、島田危機管理監、特にきょうは気迫に満ちた答弁で非常に頼もしく感じておりますし、危機管理監の存在というのは今本当に重要でありますので、一層のひとつ奮闘をされますよう、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、都区制度について伺います。
 これは前置きが少し長くなります、私からの。なぜかならば、実は今回質疑を行うに当たって、この東京都における都区制度の沿革、歴史についてさまざまひもといた。あるいはさまざまな資料を渉猟したりいたしまして、新しい認識をした点がありますので、これも確認をする意味で、議会で一度は東京における都区のありよう、これまでのたどってきた道についての議会としての認識もしなければいけないのではないか、こういう思いでまず申し上げてみたいと思うんです。
 この都区制度が今日のような姿といいますか、形になるには、実は長い歴史的な経緯と先人たちの努力があってのことでありまして、この議論を行うには、明治の近代国家が成立のときから、当時からの話を展開することが必要になる。明治の時の政府は、当初、大都市の自治権に制限を加えていましたけれども、結局は、明治三十一年にいわゆる大都市特例制度を廃止し、都市経営の一定部分を地方にゆだねた。これは、大都市の力が国の制度の枠内では抑えることのできないほどの強い水準にあったことも一つのあかしかと私は考えるわけでありますが、大都市にどのような権能を与えるべきかが既に国家としての大きな課題であったものと、こう推察をされるのであります。
 ちなみに、明治三十一年の十月一日、大都市特例制度の廃止、正確には市制中東京市、京都市、大阪市における特例廃止の施行の日を記念し、都民の日としているのはご高承のとおりであります。これが都民の日の淵源の意味なんですね。その後、東京が関東大震災を経て、都市としての実態を周辺部に広げていく中で、市域拡張論が強くなって、昭和七年には東京市と周辺の五郡、八十二町村が一緒になって十五区から三十五区となり、今日の特別区の輪郭がほぼ形づくられたわけであります。
 また、戦時下の昭和十八年には東京府と東京市が一つになって東京都となり、自治権が一時的に官選の知事ということで交代することともなりましたけれども、戦後は東京都にあっては、公選知事による行政運営が実現するとともに、二十三に再編された特別区において自治権が付与されたのであります。これが、戦時下の昭和十八年のことでありました。その後、我が国の高度経済成長と軌を一にして都市問題が先鋭化する中、東京という地域のマネジメントのあり方は次第に大きな課題となり、都と特別区とがいかなる権限や事業を持ってこの首都東京を運営していくべきかをめぐり、幾多の制度的変遷を遂げることになったのであります。
 東京都は、みずからの権能を活用しながら、時には国とも闘い、大都市の広域的自治体としてさまざまな行政課題を総合的、一体的に解決し、東京の集積のメリットを最大限に発揮させるべく、文字どおり真摯な努力をこれまで積み重ねてこられた、こういうふうに思っています。
 一方の特別区においても、昭和五十年に首長が公選となるとともに、平成十二年には基礎的自治体と位置づけられることで自治権を拡充して、大都市東京における行政の担い手としての役割も着実に高めてきた、こういう歴史的経過がある。都区制度というのは、我が国の地方自治制度の中では特殊な制度であるので、担い手である東京都と区が、みずから社会経済情勢の変化に対応して、この大都市の経営をいかに行ったらいいのか、また適切な役割分担とは何かを不断に検討し続けることは、極めて重要なことであると考えています。
 今、都区のあり方検討委員会において、適切な都と区の間の事務配分とか、特別区の区域についての将来的なあり方などについて、忌憚のない議論が交わされていると承知をしているわけでありますけれども、今後とも十分に議論を尽くしていくことが不可欠であると実感をしているのであります。
 大分長くなりましたけれども、この東京都とそれから区におけるさまざま歴史的経過、それからこの二つの自治体と申し上げていいと思いますが、置かれた社会的位置づけ、こういったものへの思いを深くする中で、いろいろな議論が新たな展開を持っていかなければならない、こう思うわけであります。
 そこでまず、申し上げたこの都区のあり方検討委員会において、この二年間、直近の間に行われた議論と今後の進め方について、確認のため伺います。

○塩見参事 都区のあり方検討委員会は、委員ご指摘のそういう歴史を踏まえまして、都と特別区が東京の将来を展望し、都区の新たな役割分担や効率的な行政の実現を図り、互いに協力して、東京の自治のあるべき姿を確立するために設置したものでございまして、これまでに検討委員会を六回、幹事会を十九回開催し、都区の事務配分、特別区の区域のあり方などについて検討してまいりました。
 まず、この二年間に行われました主な議論でございますが、検討に当たって、事務配分と区域のあり方をセットで議論すべきとする私ども東京都と、事務の役割分担を整理した上で区域のあり方を議論すべきであるとする特別区側で意見の相違がございましたが、事務配分につきましては、検討対象事務、四百四十四項目のうち二百八十六項目について方向づけを行い、都に残す方向で検討する事務百項目、区へ移管する方向で検討する事務五十項目、移管の是非を引き続き継続して検討する事務七十一項目などに整理いたしました。
 また、区域のあり方につきましては、区域再編の必要性を検討するための論点や、資料を提出し、議論を行ったところでございますが、検討に当たって都区の認識に相違があることなどから、今後の検討を進める上でも、将来の都制度や東京の自治のあり方を学識経験者を交えて調査研究することが重要であるという認識で、都区の間で一致をいたしました。
 次に、今後の進め方でございますが、事務配分につきましては、残された百五十八項目について引き続き方向づけを行うこととし、区域のあり方につきましては、都区で認識の一致いたしました将来の都制度や東京の自治のあり方の調査研究を行い、その上で引き続き議論していくことといたしまして、これらの議論の推移を踏まえまして、最終的に税財政制度について整理するとしたところでございます。
 今後とも、基本的方向の取りまとめに向けまして努力してまいります。

○木内委員 非常に明快に答弁いただきました。
 東京都と特別区とがそれぞれの自治権能を持って事務事業の執行に当たるというのは、私は、基本的にはやはりお互いが信頼に基づいて、しっかりと連携をしていくということが出発点になるんじゃないか。今の塩見都区制度改革担当参事からも経過についてありましたけれども、いろいろな努力があって、恐らくそういう信頼関係と、かなり熟成した議論の場も経て、一定の中間的成果が出ているんではないか、こう思うんですね。この信頼性に基づいた連携という方向はぜひ持っていきながら、やはり都民、区民にとって何がいいのかということは、やはり都区双方がお互いさまであるという気持ちを持って事務事業を進めていくことが大事なんだろうと。
 私は、やっぱり行政でも政治でも何でもそうですけれども、やっぱり主人公は都民であり、区民であると。換言すれば、生活者である都民、区民である。行政の都合が先に立ってはならない。都民こそ主人公であるという、これも一つの大きな前提を置いての作業をお願いしたい、こう思います。
 かなりの自治権能を有する基礎的自治体とそれを包含する広域的自治体が相まって、大都市を運営している例というのは、私の、実は今回いろいろと研究をした中では非常にまれじゃないかと、世界的に、こういう東京都と区との関係といいますのはね。
 そこで、あり方検討の中でも議論があったやに聞きましたけれども、例えば東京と比べて、ニューヨークやパリ、代表的な世界の都市ということで、諸外国の大都市の自治制度はどんな実態にありますか。ご報告願います。

○塩見参事 都区制度は、広域的自治体であります都が、特別区の区域における行政の一体性、統一性の観点から一体的に処理する必要がある事務、そういった事務を担い、基礎的自治体である特別区が地域に身近な事務を担うという二層制になってございまして、大都市行政の一体性、統一性の確保と、特別区の自主的自立性の強化という二つの要請といいますか、この二つの課題を都区の連携で実現しようという制度でございます。
 一方、ニューヨークやパリでは、広域的自治体と基礎的自治体の性格をあわせ持つ市が主体となる一層制になっておりまして、下部組織の区は自治体ではなく、行政区となっているところでございます。
 また、ロンドンでは、一九八六年に広域的自治体であるGLCが廃止され、三十三の基礎的自治体が主体となる一層制となりましたが、二〇〇〇年に再び広域的自治体であるGLAが設置されまして、計画の策定のほか、警察、消防、交通などの事務を限定的に担います一方で、三十三の基礎的自治体が地域行政サービスを総合的に担うという二層制になってございます。
 このように、諸外国の大都市の自治制度はまちまちではございますが、互いに自立的な自治体が一つの大都市を相連携して運営に当たるという、ある意味成熟した自治制度は、現在の都区制度だけというか、余り例を見ないのではないかと考えているところでございます。

○木内委員 国情の違い、歴史的経過などなどから、東京都における都と区の関係というのはかなりレアケースである。したがって、いろいろな知恵と工夫が逆にいえば可能なんだと、こういうふうにとらえていきたいと思うんですね。
 諸外国の大都市の例を見ても、大都市制度は決して画一的なものではなくて、それぞれの大都市にふさわしい自治制度が変遷を重ねながらつくり上げられております。それに基づいて、大都市の運営を行っているということがいえる。
 国内においても、本年の二月十八日に、横浜、大阪、名古屋の三政令指定都市により構成される大都市制度構想研究会が、将来の道州制実現を前提に、大都市については都市州を創設し、道州から独立すべきだとの提言をまとめました。地方分権改革推進の動きや道州制の検討が進む中にあって、東京においても、国に頼ることなく、東京が主体的に、都区のあり方、さらに将来の都制度や東京の自治のあり方を創造していくことは極めて重要であります。
 東京はいうまでもなく日本の首都であり、江戸以来の歴史と文化を有する世界を代表する大都市でありまして、都区のあり方、東京の自治のあり方を創造するこの取り組みは、司馬遼太郎氏の「この国のかたち」ではありませんけれども、将来のこの国の形を決めていく大事な取り組みになる、こう私は考えているところであります。
 従来の都区協議は、ややもすると、財源の配分問題で都区が厳しく対立するという状況が見られた。また、区域の問題については、なかなか国も当事者であり、みずから積極的とはいかず、また世論の沸騰というものを全国的に見ても、都市部の合併が進んでいないことからも困難な課題であるとは思っております。しかし、都と区がいたずらに対立することなく、将来の東京のあるべき姿を見据えて、前向きに検討を進めることは何よりも重要だと思います。
 そのためには、都区のお互いの、先ほども申し上げましたけれども、信頼関係に基づいて、今後の検討を一歩でも進めるべきだと考えますし、中田局長の役割は、また極めて大きい、こうも思うんですけれども、局長、答弁を求めたいと思います。

○中田総務局長 これまでもご案内のように、国や財界などから、東京の財源のねらい撃ちや都心区の国直轄化といったような意見が出されております。こうした動きに対抗するためにも、大都市東京の行政の担い手である都と区がしっかりと連携し、お互いの信頼関係に基づいて、みずから主体的に都区のあり方を検討、創造していくことが極めて重要であるというふうに考えております。
 私自身、あり方検討委員会の幹事会におきまして、幹事であります区長の方と意見を交換することがあるわけですけれども、当然のことながら、立場が違いますので、激しいやりとりがあります。そういう中で一番感じましたのは、委員のご発言にありましたように、やはり相互の信頼関係だなというふうに思っております。
 こうした認識に立ちまして、今後とも大都市東京のさらなる発展や都民、区民へのより一層の行政サービスの向上という目的実現のために、都区のあり方や、さらには将来の都制度や東京の自治のあり方、こういったことにつきまして、精力的に検討を進めてまいります。

○松村委員 多摩振興プロジェクトについて伺います。
 私は、ちょうど一年前の当委員会で、NICUや乳幼児医療、学校給食などの従来からの多摩格差に加え、妊婦健診や学校耐震でも二十三区との格差が広がっている問題を取り上げ、多摩振興を都政の柱に据え、暮らしや福祉、教育などを総合的に位置づける多摩振興プランを、市町村とも協働して策定することを強く求めました。
 ちょうど一年前のその質疑のやりとりでは、医療や福祉などの行政サービスの面での格差があることの認識は示しましたが、多摩振興はあくまで多摩の特性に合った基盤づくりのハードの計画でよしという答弁でした。しかし、その後、この多摩振興プランが出されましたので、改めてこの計画の策定についての経緯を伺います。

○松山多摩島しょ振興担当部長 先ほどもお答えいたしまして、若干重複いたしますけれども、これまでの多摩リーディングプロジェクトは、多摩固有の資源を最大限に活用することに着目いたしまして、多摩振興策として明らかにしたものでございまして、都はこれまでその着実な推進に努めてまいりました。しかしながら、社会情勢等の変化によりまして、新たな課題も生じております。
 こうしたことから、今回「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九等を踏まえ、総合的な振興策となる多摩振興プロジェクトを策定したところでございます。

○松村委員 前進すればいいわけですけれども、社会情勢の変化により新たな課題の発生というのは、当時からというか、ずっと以前からそういう格差がどんどん広がっていったと。結局、福祉や医療や教育などのソフト系事業も取り上げざるを得ない格差が現実に顕在化して、それを無視できなくなったというふうに受けとめます。
 では、それら福祉、医療や教育、産業などがこの振興プロジェクトにどのように位置づけられているんでしょうか。整理した多摩リーディングプロジェクトと新たな振興プロジェクトの項目についての資料はいただいておりますけれども、具体的な施策を簡潔にちょっと述べていただきたいというふうに思います。

○松山多摩島しょ振興担当部長 それでは、リーディングプロジェクトと比較しまして、新たに取り入れました事業に関しまして簡潔にお答えしたいと思います。

○松村委員 ソフト面で結構です。

○松山多摩島しょ振興担当部長 ソフト面でございますね。
 まず、地域医療体制の強化という点でございますけれども、多摩の地域医療の拠点として重要な役割を果たしております市町村公立病院の医師、看護師不足を解消するための対策を推進するといたしまして、また救急医療体制などの医療連携を推進するということで、例えば医師経験五年以上の即戦力となる医師を都の職員として採用し、一定期間、市町村の公立病院等へ派遣する東京都地域医療支援ドクター事業ですとか、救急医療の東京ルールの推進、周産期医療ネットワークグループの構築や周産期連携病院の創設ほかを掲げてございます。
 また、例えば子育て支援の推進でございますが、待機児童の解消や子育て家庭の孤立化を防ぐなど、子育てに優しい環境づくりを行い、子育て家庭を支援するといたしまして、認証保育所について、従来の駅前の設置要件を緩和し、地域の実情に応じた設置を可能としまして設置の促進を図るほか、認可保育所及び認定こども園の設置促進などを掲げてございます。
 また、区市町村が実施する子育てひろばの設置事業への総合的な支援ですとか、親御さんの外出時の不安を解消するため、身近な地域に赤ちゃん・ふらっとを整備する、あるいは学童クラブの拡充を促進する区市町村への支援を一層強化すること、また小中学生に係る医療費の一部を助成するなどを掲げてございます。
 あと二点ほど、高齢者等を支える体制の整備でございますが、認知症高齢者のグループホームの設置促進を図るため、区市町村へ支援を行い、定員を六千二百人に増員すること、あるいは地域におきます福祉人材の確保、定着を図るため、介護従事者等のスキルアップのための研修などに取り組む区市町村を支援するなどを掲げております。
 あと、建築物の耐震化の促進におきます学校の耐震化では、公立小中学校、幼稚園につきまして平成二十四年度までに耐震化を完了し、特に倒壊等の危険性の高い建物につきましては、平成二十二年度までに耐震化を完了するとしております。また、私立小中学校、保育所、社会福祉施設等につきましても、耐震化について盛り込んでいるところでございます。

○松村委員 多摩市町村長会からの要望はもとより、我々も多摩市議団との話し合いを持つときには、出される課題は、例えば民間保育園への支援とか子ども医療費、あと今度位置づけられた学校耐震化とか、学校給食の問題も本当に切実になってきているんですね。
 それから、ご存じのとおり、産科や小児科の問題です。この点では、二一ページに救急医療、小児医療体制の充実と。特に低出生体重児やハイリスク妊娠の増加などにより、NICUの満床が常態化しているためと。そして、やはり多摩地域での一層の整備が必要という、そういう格差の認識を示しているんですけれども、今、その点では、清瀬の小児病院、八王子の小児病院、府中への拠点の足りないNICUや周産期の総合センターを、それも充実させるということは必要としても、やはりその地域地域の今貴重なそういうNICUなどの体制を維持していくという、そういう支援がまさに求められているときに位置づけられないのは、実際都政でやっていることはどうなのかという点を、私はきょうのこのプランの中においても指摘せざるを得ないというふうに思うんです。
 そこで、やはり具体的にそういう格差解消に向けての取り組みが進むためにも、やはり総務局がただ単に各局からのそうした事業を寄り集めて、計画化というんではなくて、もっと総務局が旗振り役を果たして、求心力を発揮して、多摩格差解消に向け積極的に取り組むべきだというふうに考えますけれども、この点についてもお伺いいたします。

○松山多摩島しょ振興担当部長 首都圏の中核をなす多摩の実現を目指すためには、まずは各局がそれぞれの立場で多摩振興に取り組みますとともに、関係各局が相互に連携しながら事業を推進していくことが重要でございます。先ほど総務局長からもお答えいたしましたとおり、総務局といたしましては、今後とも都の多摩振興の推進役といたしまして関係各局間の調整を図りますとともに、市町村総合交付金等も活用しまして、市町村の取り組みを支援するなど、多摩地域の振興に総力を挙げて取り組んでまいります。

○松村委員 市町村総合交付金も、少しずつでありますけれども、増額されておりますけれども、まだまだ多摩格差を解消していく、そういう点では、私は十分ではないというふうに思います。この点については、やはり財政格差というんですか、その点についてのしっかりとした認識がやはり必要だというふうに思いますけれども、財政状況は、特別区、そして市町村とのどういうような格差が存在しているかという認識を持っていますか。

○笠井行政部長 特別区と市町村の間では、財政指標ですとか財政上の数値について差異が生じている部分もございます。しかしながら、特別区につきましては、都区財政調整制度による都区間での財源配分など、特別区制度という大都市制度のもとで、市町村とは異なる特有の財政構造となっております。
 また、特別区では事業所の高度な集積や人口の集中などが歳入面に反映される一方、こうした点から生じる大都市特有の財政需要があるなど、ほかの地域には見られない特性を持っております。こうした点をかんがみますと、区部と市町村の財政状況につきましては、単純に比較を行うことは難しいというふうに考えております。

○松村委員 単純に比較することは難しいということですけれども、ちょっと委員長にお許しいただいて、ここに手元に、わかるように具体的な資料をつくってきました。
 例えば二十三区の区市町村税を多摩と比較いたしますと、二十三区は一兆六千六百九十一億円、人口一人当たり十九万三千九百九十八円です。これに比べて、多摩はどうでしょうか。三千七百四十六億円、人口一人当たり九万一千八百七十八円で、大体四・五倍の開きがあるんですね。(「それはどこが計算したの」と呼ぶ者あり)我々の試算です。
 もう一ついえば、これはいただいた資料で、基金の残高、これも見ていただければ、二十三区の基金の残高は一兆二千六百五十六億円、練馬も、私、練馬区選出ですけれども、相当基金もある。これも人口一人当たりに換算しますと、区部は十四万四千七百六十一円に対して、多摩は三千四十四億円で、一人当たり七万四千六百四十七円と、これまた四・二倍の差があると。統計的にはというか、数字的にはこうなりますけれども、この点についての認識についても伺っておきたいと思います。

○笠井行政部長 理事の方でおっしゃられました基金残高ですとか、もろもろの数字おっしゃいましたけれども、やはり先ほども申し上げましたけれども、特別区というのはやはり大企業を初めとして事業所の高度な集積がある、または人口が集中している、こういったことから、やはり歳入面にそれが反映されてくるわけでございます。
 また一方で、歳出面も大都市特有の行政需要があるわけでございますけれども、また、そういった基金等も一兆円を超える基金、現在ございますけれども、一方で、区の方の税収構造、これは非常に景気に左右されやすい部分がございますので、その基金もある意味ではあっという間になくなるという構造も持っております。したがいまして、数字的には現在そういった状況にあるわけでございますけれども、これをもって単純に区の方が豊かである、市町村の方が貧しいといったような比較を行うことは難しいというふうに考えてございます。

○松村委員 だからこそ、我々は地方制度改革というか、国と地方においても、仕事は地方が行うけれども、財源は国にやはり吸い上げられているというか、その根本の制度改革を、だからこそやらなければいけませんけれども、しかし、現前にこういう財政の格差によって、同じ東京都民で受けられる施策、私は練馬区にいますから隣は、西東京市に直近しております。同じ道路一本を隔てて、やはり財政力の違いによってさまざまな面で、特に子どもたちとかで、そういう点における格差というのは、これは行政として、特に広域自治体の東京都が率先して国にも改革を呼びかけて、この解消というのを私は図らなければならない重大な課題だというふうに思います。
 こうして我が党がこれまで主張してきた、多摩のそういう振興というなら格差是正の計画を持てということでは、一歩取り組みが始まったというふうにこの点は評価いたしますので、さらに具体的に本当に実効あるものにされるように特段のご努力というか、ご検討をいただきたいということを申し上げて終わります。

○山口委員 ちょうど二〇〇七年十一月六日の事務事業質疑で、私は、都庁内における障害者、特に知的及び精神障害者の雇用が進まない実態をとらえて質問をさせていただきました。都みずからが推進を試みるべきという立場から再び質問をさせていただきます。
 世界的な金融危機による不況は、国内においても、リストラや派遣切りなどの労働現場は非常に深刻な事態を迎えています。こうした背景はただでさえ就労の道が厳しい障害者の雇用にも多大な影響を及ぼしているのではないかというふうに思います。このようなときにこそ、行政が障害者、特に知的障害及び精神障害者雇用に率先して一歩を踏み出すときを迎えているのではないかというふうに考えます。
 都庁内では、福祉保健局、産業労働局、教育庁との連携で、知的障害者の職場体験実習を実施していると聞いています。職場体験実習は学校や施設における作業以外の作業体験が可能であり、現場感覚を習得できるなど、一般就労への移行にも大変有効と考えますが、二〇〇八年度の職場体験実習の取り組みについて伺います。

○中西人事部長 二〇〇八年度の職場体験実習については、産業労働局では各地区の就労支援センターなどから七名、教育庁では特別支援学校の生徒約四十名を受け入れております。実習生は都庁などを利用いたしまして、封入作業やリサイクル分別作業などの実習を行うことで貴重な職場体験の機会を得たものと聞いております。

○山口委員 そうした取り組みをしながら、二〇〇八年度は、都は東京都版チャレンジ雇用として、福祉保健局、産業労働局において知的障害者と精神障害者を初めて臨時職員として雇用したということですが、庁内での障害者雇用の実績を取りまとめるべき立場にある総務局として、この一年間のチャレンジ雇用の実績をどのようにとらえているのか伺います。

○中西人事部長 東京都版チャレンジ雇用の実施についてでございますが、都では六月から二名の知的障害者の方を、また十一月からは、十名の知的障害者と精神障害者の方を福祉保健局と産業労働局で臨時職員として雇用いたしました。前後期それぞれ四カ月間、事務補助及び軽作業の実務に従事をいたしました。雇用した職場におきましては、障害者の就労に対する理解が深まったと聞いております。この一年間の実績につきましては、東京都版チャレンジ雇用の趣旨に従い、一定の成果を上げたと、総務局では認識をしております。

○山口委員 さきの事務事業質疑の答弁では、障害者の就労拡大に向けた取り組みを進めていく上では、障害者の就労支援を所管する関係局との連携が必要不可欠であると考えて、今後もこうした庁内の連携をより一層密に図りながら、実情の把握や今後の取り組みの検討などを行っていくというふうに答弁をされております。
 そこで、チャレンジ雇用の経験を通して、今後、障害者雇用を進める上で局間連携はどうあるべきか、総務局の見解を伺います。

○中西人事部長 障害者の方々が地域で自立した生活を実現する上で、就労の問題は非常に重要であり、都みずからの取り組みである東京都版チャレンジ雇用も、障害者の就労支援に向けた重要な取り組みであると考えております。総務局は、東京都版チャレンジ雇用の実施に向けて福祉保健局と産業労働局と密接に協議を重ね、また雇用開始後には実施状況の把握に努めるなど、情報の共有化を図ってまいりました。
 来年度は雇用人数、雇用期間を拡充して実施する予定でございますが、今後とも総務局としては、庁内関係局との連携を十分に図り、引き続き東京都版チャレンジ雇用の円滑な実施に努めてまいります。

○山口委員 多くの企業が集まる東京都においてこそ、障害者の自立支援に向けて新たな雇用の拡大を図るべきだと考えております。庁内の雇用を取りまとめていく総務局みずからが知的障害者と精神障害者の受け入れを行い、東京都版チャレンジ雇用をさらに拡充すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○中西人事部長 東京都版チャレンジ雇用は本年度から実施したばかりの事業でございまして、まだ端緒についたところでございます。その効果や課題の整理をまず行い、来年度の取り組みにつなげていくことが重要であると考えているところでございます。

○山口委員 さきの事務事業質疑のときにも千葉県の取り組みを紹介して、総務局の方もその辺については十分掌握をしているということでした。住みなれた地域でともに生活をしていくという、そのことは福祉の理念として東京都もかなり前からも取り組まれておりますが、総務局では人権部といういわゆる人権施策を推進する部局を抱えているわけで、生活あるいはまた生きるということに、働くということは、たとえ障害者であっても、これはきっちりとまた保障されていくべきことではないかと思うと、それはまさに人権施策の一つにもなるかというふうに思っております。そういう意味でも、ぜひ局長にもその点も含みおいて、ぜひ進めていただきたいということを要望して質問を終わります。

○後藤委員 そうしましたらば、私からは行革の観点から二点ばかり聞かせていただきたいんですけれども、二つともが総務局が主管局なので、できたらば聞かせてください。
 きのうも知事本で聞いたんですけれども、議会対応のホテルなんですが、議会対応職員のホテルの宿泊についての根拠をお持ちだと思うんですけれども、ここの根拠は何かということをちょっと教えてください。

○岳野総務部長 議会の宿泊についてのお尋ねでございますが、現在の宿泊基準は平成十四年七月十五日付で、私ども総務局が宿泊施設に関する借上料の取り扱いについて基準を示したものでございます。これを全庁に向けてお示しいたしました。
 基本的な考え方といたしましては、ホテル等への宿泊がやむを得ないと認められる特段の事情がある場合に限り、宿泊施設の借り上げを認めるものとしてございます。議会対応に伴う宿泊につきましては、議会対応等、公務の必要上から庁舎付近に滞在し、深夜緊急に対処すべき事由の発生に備える必要がある場合として認めてございます。
 この基準におきましては、宿泊施設の借上料について三点を定めてございます。まず一つ目といたしましては、借上料の上限について、職員の旅費に関する条例、いわゆる旅費条例といっておりますが、これに準拠すること。二つ目といたしましては、職員の旅費に関する条例に定める宿泊料の上限から、同じく旅費条例に定める食費相当額である食卓料を差し引いた額を上限とすること。三つ目には、今述べました二つの点によりがたい特別の事情がある場合には、局の庶務担当課長と協議の上、増額できるものとする旨を示しまして、基準に示す上限以内での対応が困難な場合につきましては、各局で対応が可能になるようにというふうに定めてございます。

○後藤委員 そうしたらば確認なんですが、公務上の観点から宿泊をしているというふうに解釈してよろしいですね。

○岳野総務部長 私ども、議会答弁につきましては、行政において、本会議、予算委員会、またこの総務委員会もそうでございますが、大変重要なものというふうに考えてございます。誠実に答える義務がございまして、誠心誠意ご答弁したいという思いが強うございます。そういう意味で、公務の必要性で泊まっているということでございます。

○後藤委員 そうしましたらば、先日ですけれども、監査結果が出ておりますけれども、監査結果に基づいて、総務局さんが各局の方にどのようなコメントをなさっているのか教えていただけますか。

○岳野総務部長 後藤委員からの請求を受けまして、平成二十一年二月十九日に監査事務局から住民監査請求の監査結果が出てございます。
 これにつきまして、これは結論ということで監査結果を読み上げさせていただきますが、議会対応により生じた職員の宿泊に係る宿泊施設の借上料の支出が地方自治法に違反するなどして、必要な措置を求める請求人の主張には理由がないということで受け取っております。私どもこれを受けたということでございまして、格段この後の指示というのはしてございません。

○後藤委員 これなんですけれども、私の方で聞きましたらば、ペーパーではないけれども、総務課の方だと思うんですけれども、各局の方にこのような対応をしてほしいというふうなコメントを出したと聞いているんですけれども、この辺は出していない--これだけちょっと確認させてください。

○岳野総務部長 これは監査請求結果が出る否にかかわらず、私ども各局に対しては、私どもが取り上げましたこの基準について、運用に当たっては、利便性、経済性を確保しながら適正に対処するということで、各局に対して周知しているというものでございます。

○後藤委員 ところで、この周知というやつは最近やったんですか。例えば昨年やったのか、それだけちょっと聞かせておいていただけますか。
 結局、何でかといいますと、今までいろいろとやりとりをやっていたんですけれども、口頭だけれども、こうこうこのような例えば通知をしたよというふうに私は聞いていたので、部長の方から何もやっていないといわれれば、何もやっていないんでしょうけれども、ちょっとそこだけ確認したいですね。

○岳野総務部長 済みません、舌足らずで。監査結果を受けて何ということではやっておらないということで、私どもこの宿泊の基準につきましては総務局が持っておりますので、常時適正な運用をするように各局を指導しております。
 それで、直近ということでは、一月十六日に開かれました総務課長会で従前の指導を再度周知した、徹底したということでございます。

○後藤委員 そうしましたらば、本会議で私が取り上げさせていただいたんですけれども、都庁の職員の方の給与の振り込みなんですけれども、第二口座についてなんですが、私がいろいろと職員の方に聞いてみますと、例えば第二口座を廃止すると、職員の方が現金でくださいよというふうなことになってしまうと困るので、ですから現状のままにしておきたいというのが本音というのか、このようなことをよく聞きます。職員の方の中でも、第二口座なんてなくたって別に構わないんだよというふうにおっしゃる方たちもたくさんいらっしゃいます。
 例えば、民間では景気が悪くなってきていますから、ワークシェアリングだとかいろいろなことを考えて雇用を確保している民間の組合だとかがあるわけですから、ここのところで、役人の方たちの組合、都庁の職員の方たちの組合が、第二口座の振り込み料を税金で払うということに関して、必ず払わなかったらばおれは嫌だよという人たちばかりでは私はないと思っています。
 結局、理由は、都庁の職員の方たちというのは、都民の方たちのために働いているというふうな意識、多分皆さん持っていらっしゃると思うんで、確かに、給料に関しては振り込み手数料は引いてはいけないというふうになっていますけれども、第二口座ですけれども、私がいろいろと皆さんに聞きましたらば、小遣い口座というふうな名称で呼んでいらっしゃる方たちが結構いらっしゃいました。
 ここであえて提案なんですけれども、職員の方の中でも、第二口座なんていうのはやめちゃった方がいいよと思っていらっしゃる方、多分たくさんいらっしゃると私は思っています。これは提案なんですけれども、例えば非公式でも構わないから、組合にやめることも考えたい。これと、もう一つの方法があると思うんですけれども、この職員の給与振り込みの手数料というのは一件三十円です。普通の民間だとしたらば、三百円、四百円、六百円ぐらい取られてしまうので、三十円でやれるわけですから、この三十円を税金で負担するんではなくて、例えば職員の方たちみずからが払う方法もあると思うんですけれども、この辺の見解だけちょっと教えていただけますか。

○安藤労務担当部長 いわゆる第二口座の振り込み手数料の関係だと思いますけれども、まず職員の給与の支払いにつきましては、地方公務員法及び労働基準法により、全額で、通貨で、直接本人に支払うということが法律の原則になってございます。
 しかし、現金を支給するということになりますと、運搬をし、仕分けをし、袋詰めをすると。それでそのために多くの職員がかつて携わっていたわけです。そのために、多大な経費や現金取り扱いのリスクもかかってございました。これを回避して、事務の合理化や事故の防止を図るために口座振り込みを開始いたしました。その後、第二口座を設けまして、そういった工夫をやった結果、ほぼ一〇〇%の職員の全額口座振り込み化というのを実現しております。
 今、委員のお話にございましたけれども、本人の同意が必要ではございますけれども、法解釈上は職員側のいわゆる手数料を負担するということも可能だというふうには聞いてございます。ただ、給与支払いに要する経費というのは、債務者である都が負担するのが原則でありまして、個々の職員の同意がなければ本人に負担させることはできません。
 第二口座の導入によりまして、給与の全額振り込みが促進されまして、給与の支払いに要する金銭的、時間的コストの飛躍的縮減が図られます。さらに、事故リスクの低下を実現したわけでございます。現行制度を今見直す考えはございませんし、また職員団体と交渉するという考えもございません。

○後藤委員 これはあくまでも私の考えだと思っていただければいいんですけれども、例えば私の場合は、行革、行革というふうにいっているわけですけれども、都庁の職員たちは、本当に一生懸命やっている職員の方たち、いっぱいいらっしゃるということも、私わかっています。
 これをいったらば怒られるかもわかりませんけれども、組合がありますよね。ここのところで、第二口座について、例えば水面下でもいいですけれども、交渉をしようとしたらば、必ず組合側が、これをとるんだとしたらばこっちをやれというふうな形で、組合に対して、余りにも皆さんが引いている面があるんではないかなというふうに私は考えています。
 組合の方であったとしても、民間がここまで困っているわけですから、職員組合の方たちも彼らは公務員なわけですから、このぐらいだったらば自分で負担しても構わないから現行のままでやってくれよと、こういうふうな方たち、僕、いっぱいいると思うんですよ。ここのところで、皆さんが反対に余りにも組合気を使い過ぎて、この話を持っていったとしたらば、また難題をかまされるんじゃないかなんていうふうに多分皆さん思っていると思うんですけれども、ここまで本当に民間がひどい目に遭っている。例えばひどい目といいましても、景気が悪いという意味ですけれども、ここまで民間が景気が悪くて、民間の組合の方たちがワークシェアリングだとか、いろいろなこと考えて仕事を守ろうとしているのに、公務員の組合がこのぐらいのことで反対するとは、僕思えないんですよ。
 これは本当にお願いですけれども、少なくとも皆さんは公務員なんですから、必ず公務員になるときには、たしか宣誓をしているんではないかなと思います。公務員になるためには宣誓をしているんだとしたらば、今回のことだけで四千万円のお金が浮くわけですから、四千万円のお金を、例えば福祉でも教育でも何でも回せるわけじゃないですか。ですから、このぐらいのことは、できることなら積極的にやっていただきたいと思います。これはあくまでもお願いですけれども、このぐらいの意気込みで皆さんやっていただかないと、本当に組合に甘く見られるというのか、これだけはできたらばお願いします。

○安藤労務担当部長 もう一度申し上げさせていただきますと、確かに、法解釈上、職員の負担とすることも可能でございますけれども、その要件としては、委員おっしゃっていますいわゆる労使合意及び書面協定、それから給与条例の改正、さらに個々の職員の同意が必ず必要になります。まず、その点はしっかり抑えていただきたいと思います。
 今、我々、組合の方に気を使っていると、そういったことではございません。いわゆるこの給与振り込みを促進するために第二口座を設け、口座振り込みが促進されて、全額振り込みがほぼ一〇〇%実現しまして、事務の合理化、事故の防止につながっておりまして、経費節減や事故防止の効果、こういうのを考えますと、今の制度が妥当だと、そういうことで考えておりますので、この現行制度を維持していくというふうに答弁させていただきます。

○後藤委員 例えば現金ではまずい、給与は銀行振り込みがいいというのは当たり前の話で、民間でもそれはやってるわけです。仮にそうだとしたらば、あなたたちは公務員ですかというふうに、本当に皆さんが怒り出すんじゃないかなぐらいに私は思っています。これだけは考えていただければいいと思いますけれども、私は考え直す時期が来ているんではないかなと思います。
 以上です。

○伊藤委員 大分質疑がコンパクトになってきておりますので、この流れを断ち切らないように、できる限りコンパクトにまいりたいと思います。
 一つ、まず要望を先に申し上げて、二つ大きな質問をさせていただきたいと思います。
 最初の要望は、今、温暖化対策が喫緊の課題で、私も自分の身の回りでむだなものをできるだけ整理をして、CO2を出さないようにしよう、こういうふうに思っているわけですけれども、議員になってから、特に都議会において活動していて一番感じるんですが、本当にささやかな話で恐縮ですが、封筒です。毎回議会を行うたびに封筒をたくさんいただくわけですけれども、これを控え室に持って帰りますと、結構な量になっておりまして、人によっては多分ごみ箱に、あるいはリサイクルボックスに入れられていると思いますけれども、リサイクルボックスに入れても、恐らくはこれ、一度燃やすか溶かすかして、また改めて使われているんだというふうに思います。ですから、このあり方というのは、一度ぜひ全庁的に見直していただきたいなと思っています。必ずしもこんなきれいな封筒に入れられていなくても、議員の皆さん、怒ったりしないと思いますので、その点もぜひ、まずは要望を申し上げたいというふうに思います。
 それでは、まず国際的な人材育成についての質疑に入らせていただきたいと思います。
 東京は、いうまでもありませんが、日本の頭脳であり、玄関口である首都でございます。世界をリードする国際金融都市でなければなりません。そういう意味で、都庁職員が海外へ出かけて知見を広めることは、諸課題の解決につながることのみならず、ほかの都市の先進事例というものを学べるいいチャンスでもあります。私は、そのこと自体が、同時に東京の長期的な未来図を描くことにつながる大変有意義なものというふうに思います。そういう意味で、前回の総務委員会でも。海外研修制度の拡充については賛意を示させていただきました。
 今回は十名の職員が海外研修から帰国をして、報告を受けたところというふうに伺っていますけれども、現時点で得られた成果と課題について、まず伺いたいと思います。

○中西人事部長 ご指摘の研修は、海外研修の中の政策課題プログラムというものだと思いますが、このプログラムは、若手職員に対しまして、国際関係業務を担い得る対外交渉能力、政策形成能力、語学力を向上させることを目的に実施しているものでございます。今年度の研修生は、あらかじめ設定いたしましたテーマに沿って現地での調査研究を行うとともに、海外で通じるプレゼンテーション能力の習得や人脈形成、外国文化を肌で感じることなど、所期の目的を果たす成果を上げたと考えております。
 今後の課題といたしましては、海外調査研究を十分に行える語学力を養成すること、研修生の募集に当たり、その目的を十分に職員に周知し、その成果を広く都政に還元させることなどがあると考えております。

○伊藤委員 今、答弁にもあったとおり、国際関係業務を担える対外交渉能力を身につけてもらうなどは、本当に今後の東京にとっては必要不可欠な能力だというふうに思います。
 一方で、今回の研修枠が二十名の枠があったというふうに伺っているんですけれども、実際に応募をされて、実際に海外に行かれた方というのは十名にとどまってしまったと、こういうふうに伺っていますが、この結果をどのように分析されているんでしょうか。

○中西人事部長 今年度は十六名の職員から研修の申し込みがあり、研修企画書と語学力の両面から十名を選抜いたしました。
 来年度は、当プログラムの職員への周知を早期に展開することで、さらに多くの研修希望者を見込んでおり、今年度以上の研修生を派遣できることを期待しております。

○伊藤委員 それでは、海外研修を受けた職員は、主にどのような部署で、どのような研修目的だったのか伺いたいと思います。

○中西人事部長 研修生の所属と研修目的についてでございますが、例えば、都市づくりを行う部署に所属する職員が、環境に配慮した公共交通システムのあり方について調査研究を行うこと、また、上下水道の事業を担当する部署に所属する職員が、気候変動の水道に与える影響と対応策について調査研究を行うこと、会計を所管する部署に所属する職員が、行政における企業会計の実施状況と活用について調査研究を行うことなどでございます。

○伊藤委員 冒頭申し上げたんですけれども、この海外研修をする意義というのは、一つには、東京都が抱えている諸課題の解決策を海外に見出すということが一つだと思います。
 しかし、同時にもう一つは、海外の先進事例を経験してもらったり、あるいは見聞きすることによって、東京の長期的な未来図を描くことというものを大変重要だというふうに思うわけですけれども、今、答弁を聞きますと、ハード系の部署によるまさに諸課題の解決策としての研修は多かったように思いますけれども、ソフト系の部署からの研修というものが少なかったようにうかがえます。特に、例えばソフト系の代表格である産労局の観光課などからは研修希望がなかったのか、伺いたいと思います。

○中西人事部長 今年度におきましては、産業労働局で観光行政を所管しております職員からの研修応募はございませんでした。

○伊藤委員 産労局の特に観光課は、東京の魅力を海外に売り込もう、いわゆるシティーセールスなども行っている課であります。世界から観光客を募ろうという心意気の、例えば観光部こそ、こうした研修制度を活用して、海外の旅行者のニーズをキャッチすることが重要ではないかと思うのですが、なぜこうしたところから応募がなかったと理解されていらっしゃいますでしょうか。

○中西人事部長 産業労働局に限りませんが、平成九年度に海外研修を休止いたしましてから十年以上が経過し、海外研修に必要な語学力や調査研究のレベルなど、具体的なイメージを持てない職員が多かったことが主な要因ではないかと考えております。
 二十一年度は、研修生の募集に当たっての周知期間を十分に確保するとともに、今年度の研修成果を広く職員に周知するなど、研修希望者をふやすよう取り組んでまいります。

○伊藤委員 今、周知期間が短かったというのも一例に挙げられていたと思うんですけれども、仮にある職員の方が海外研修をしたいと思っても、今ある仕事が終わっていないということがあったり、あるいは上司が海外研修に対して理解がないなどの理由でためらってしまう、こういう場合があるのではないかと思います。事実、上司から、おまえ行ってみないかといわれなければ、多忙な部署ほど手を挙げにくいのではないかと思いますが、研修制度を実施した所管として、その点はどのようにお感じになっているのか伺いたいと思います。

○中西人事部長 プロ職員の育成には、職員のみずから育つ意識を引き出すことが何よりも大切でございます。各職場の管理職には、職員がみずからの能力や可能性に挑戦し、海外研修を初めとする研修制度に積極的に参加できるように配慮することが求められます。ご指摘のような事実は承知しておりませんが、研修に参加しやすい組織風土をつくっていくことが総務局の役割であると考えております。

○伊藤委員 みずから学ぶ、育つ、そういう力が重要だということもあると思いますが、一方で、実際にはこの研修制度は三カ月にも及ぶ長期のものでありますので、上司の理解なしにはなかなか応募できないんではないかというふうに思います。
 人材育成は、個人の資質に頼るだけではなくて、組織が長期的視点で個人の資質を伸ばす努力が不可欠であるというふうに思います。特に、海外にシティーセールスを行う観光部のみならず、世界のマーケティングが必要な担当部署を所管する局においては、組織的に世界を知るエキスパートを育てる取り組みが必要である、こう思うわけですけれども、総務局として、各局に対してどのようにかかわっていくのか伺いたいと思います。

○中西人事部長 東京都職員人材育成基本方針の中で、各局におきましても、局独自の人材育成方針を策定するよう指示しているところでございます。
 これを受けまして、各局では局事業が求める人材像を明確にし、こうした人材を育成できる配置管理や研修などの具体的な施策を策定しております。総務局といたしましても、各局の進めるこうした人材育成策を積極的に支援してまいります。

○伊藤委員 しかし、ところが、先ほども別の質疑でもあったかと思いますが、局でせっかく人を育てても、局をまたがる人事異動の憂き目に遭ってしまって、海外経験がほとんど生きないような部署に異動になる、こういうことも考えられるかと思いますが、この点についての所見を伺いたいと思います。

○中西人事部長 都におきましては、今年度、人材育成に重点を置いた配置に関する指針を改定いたしまして、職員の能力開発成果が職務に最大限発揮できるよう、個々の職員の能力開発状況に着目した配置管理を適切に実施することといたしました。
 例えば、今年度から三カ月間のアメリカの大学院への派遣研修を開始いたしましたが、昨年夏に大学院派遣を終了した研修生につきましては、オリンピック・パラリンピック招致本部を初めとする部署で即戦力として研修成果を発揮しております。

○伊藤委員 そういう海外経験が生かされる部署に配置していただく事例をほかの職員さんが見ることによって、自分も行ってみようと、こういう動機にもなるんではないかなというふうに思います。
 再度、海外研修での成果が局に還元されるような人事管理になっていなければならないと思いますが、伺いたいと思います。

○中西人事部長 繰り返しになりますが、東京都におきましては、個々の職員の能力開発状況に着目した配置管理を適切に実施する方針でおります。また、自己申告制度におきまして、管理職は海外業務で発揮できる能力等を、強みを持つ行政分野、職務分野として申告する仕組みとなっており、また一般職員も含め、全職員が海外勤務の経験や語学力のレベルを申告することとなっております。こうした人事情報を有効に活用することで、国際感覚を持った職員の能力の活用に取り組んでまいります。

○伊藤委員 最新の「都政研究」にも、青山元副知事が上海について記述をされていますけれども、上海では、リニアモーターカーが空港から都市の中心部まで、四十キロメートル程度を七分間ぐらいで結んでいると。これ、実用化をされているわけでありまして、また地下鉄も、東京以上に既に十四本整備をされております。私も先月上海に行ってまいりましたけれども、まだこれらの交通インフラは東京ほど利用されていないわけですけれども、ある意味では先進的に、今の需要以上にインフラ整備を行って都市機能を高めているということの一つのあかしではないかなというふうに思います。
 発展途上国どころか、都市インフラについては、上海は東京をもはや追い越そう、こういうふうにも見えるわけでありまして、こうした研修制度が拡充されたことは、世界の都市間競争で生き残るために高く評価できます。しかし、不況の折に、都財政も苦しい中で、一見派手に見えるこうした海外研修制度が削減されることのないように、ぜひ合理的な人事管理によって、研修成果を行政に結実させていく努力が必要だと思いますが、このテーマについて最後に伺いたいと思います。

○中西人事部長 今年度の海外研修の再開は、国際的な交渉力が求められる政策課題の増加やグローバルな政策立案能力を持った首都公務員育成の必要性から実施をいたしました。東京都の職員は、地方自治体の公務員の枠を超えて、東京のみならず、日本を牽引する気概を持つ首都公務員であるべきでございます。
 都ではこうした職員像を目指し、東京都職員人材育成基本方針のもと、都政を支える気概と核となるプロフェッショナリティーを備えたプロ職員の育成に取り組んでおります。今後とも、職員の人材育成に当たっては社会経済状況を踏まえ、海外研修を初めとする職員研修の充実により人材の精鋭化を図るとともに、研修成果を職務に十分還元できるよう、適切な配置管理に努めてまいります。

○伊藤委員 職員個人のみならず、局の協力、またその局における上司の協力というものが不可欠のこの海外研修制度と思いますので、ぜひ総務局を挙げてサポートしていただきたいと思います。
 それでは、監理団体について伺いたいと思います。
 東京都は平成十一年に監理団体改革に着手をして、同年七月に監理団体の総点検を実施し、平成十二年二月に総点検のための基本指針を策定されました。同年十一月に、指針に基づき、監理団体改革の実施計画を策定されたわけであります。当時、監理団体改革の必要性が生じたのは、どのような経緯に基づいているのか伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 監理団体は、都政を運営するに当たりまして、民間の資金や人材、経営ノウハウなどを活用することによりまして、都が直接事業を実施するよりも効率的、弾力的なサービスを提供することができるというメリットを持った団体でございます。
 しかし、平成十一年度の時点では、都からの財政支出額が大きく、組織や人事、給与制度がほとんど都と横並びであるなど、必ずしもこのメリットが十分に生かされていない状況でございました。したがいまして、当時、団体のさらなる活用と都民サービスの向上を図るため、団体を存在意義から抜本的に見直すこととしたものでございます。

○伊藤委員 平成十一年は、まさに石原都政がスタートし始めたころに重なるわけでありまして、そのころに、つまりは監理団体を活用するメリットは、都が直接事業実施するよりも効率的になることとして、都からの人的、財政的支援の規模の大きいところは、これを見直そうということであります。
 平成十二年に監理団体改革の数値目標を立てて、改革を実施してこられたことと思いますが、実際、平成十二年度に建てられた計画のおしりが平成十五年度でありましたけれども、同年度にはどれぐらい効果が上がって、削減がなされたのか伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 改革実施計画の達成状況でございますが、平成十五年度には、団体数が六十四団体から四十七団体へ十七団体削減してございます。また、役員数も百五十七名から百十二名へと四十五名の削減、職員数は九千五百五十二名から七千八百六十九名へと千六百八十三名の削減、都財政支出は二千七百四十一億円から千七百八十四億円へと九百五十七億円を削減してございます。

○伊藤委員 これは、平成十二年につくられました改革実施計画の目標数値を、役員数はやや上回っていないものの、ほかはすべて目標以上の実績を上げられたと、こういう理解でよろしいのかと思いますが、団体数が六十四団体から四十七団体へ減ったということを初めとして、今、役員数、都の財政支出等々の実績が紹介をされました。
 団体数も、役員数も、都からの財政支出額もそろって減っていることがわかりますが、ならば当然、平成十五年度から平成二十年度にかけて、監理団体数が四十七団体からさらに三十六団体に減っているので、職員数あるいは都からの財政支出額も減っているというふうに思うのですが、平成二十年の監理団体の職員数と都の財政支出額はどのようになっているでしょうか。伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 平成二十年度の監理団体の職員数は八千四百六十八名、都の財政支出額は二千二百八十四億円となってございます。

○伊藤委員 平成十二年につくられた改革実施計画に基づいて、平成十五年までに、例えば都からの財政支出額は二千七百四十一億円から一千七百八十四億円、約一千億円削減されたということが先ほど答弁にもありました。
 一方で、平成十五年から今度は二十年で見ていきますと、せっかく減ったはずの一千七百八十四億円の都財政支出が二千二百八十四億円と、またふえてしまっているということですし、職員数においても、九千五百五十二人から七千八百六十九人へと千六百八十三人減ったはずの職員数が、平成二十年度には八千四百六十八人と、またこれもV字回復してしまっているわけであります。
 平成十一年度に比べて、平成二十年度の団体数は四四%も減ったにもかかわらず、職員数は減ったパーセンテージは一一%、財政支出額は一七%減っているにとどまっているわけであります。団体数は減ったが、しかし、職員数と財政支出額は再び増加していることがわかるわけですが、このことを行政改革推進部はどのように受けとめているのでしょうか。

○和賀井行政改革推進部長 行政改革推進部としては、監理団体改革のみならず都政全般の改革を推進しております。都本体におけます一層効率的な執行体制の確立に、監理団体も活用しているというところでございます。監理団体につきましては、団体のあり方、事業の見直しなどを行いまして、統廃合等を進めてございます。
 一方で、都が直営で業務を執行するよりも効率的なサービス提供が可能である団体は、都の執行体制の再編などを踏まえながら、都からの事業移管や受託拡大などを積極的に推進しておりまして、その結果として、効率的な執行に努めながらも、都からの財政支出額や団体職員数において必要数を確保したものと認識しております。

○伊藤委員 ですから、十一年あるいは十二年から十五年にかけて減ったものが、まさに目標の年度でありました平成十五年には確かに減りました。そこから平成二十年にかけては、ぐっと財政支出額も職員数もまた戻ってしまった。見方によっては、平成十二年の改革目標を十五年に達成するや否や、職員も財政支出ももとどおりにしてしまっているんではないか、こういうふうにも見えるわけであります。
 対して、今、答弁の中では、監理団体の役割というものがあって、東京都から担う仕事がふえたので、その分、人的あるいは経済的支援というものが大きくなったと、こういうお話だったと思います。この点については、最後に改めて触れさせていただきたいと思います。
 ここで改めて、監理団体の意義について伺いたいというふうに思います。
 監理団体が存在をするその意義は、平成十二年当時から、市場性あるいは採算性が民間の事業者の市場において、各分野で東京都が直接的に事業を実施するよりも効率的、効果的なところで、監理団体というものは事業を実施するんだと、こういう位置づけになっていたかと思います。つまりは、民間事業者が成熟していない市場や分野での活動が求められていたと、こういう理解ができるかと思いますが、そういうことでよろしいんでしょうか。

○和賀井行政改革推進部長 監理団体は、採算性、市場性を各分野だけではなく、公共性の高い分野などにおいても弾力的な運営を行うことによりまして、質の高いサービスを効率的、効果的に提供できる場合に活用するものと考えております。

○伊藤委員 つまり今私が申し上げさせていただいたことと、理解としては同じだということになるんではないかと思いますが、ということは、本来民間事業者が手を出せない分野ということですから、もうからない分野において、基本的にはこの監理団体という公益法人は存在しているというふうに理解をできるわけでありまして、大きな利益が上がることは想定していないと、こういう理解でよろしいんでしょうか。

○和賀井行政改革推進部長 都の行政を支援、補完するいわゆる公益事業におきましては、大きな利益を上げることは困難だと認識をしております。しかし一方で、団体が設立目的を果たすべく存続していくために、経営の効率化を進めるのは当然のことでございまして、その結果として、一定の利益を上げられるよう努力するのも、これまた当然のことであると考えてございます。
 なお、上がりました利益につきましては、公益事業に活用することによりまして、団体の公益性をさらに高めていくものであると認識をしております。

○伊藤委員 設立から既に三十年以上たっているような監理団体もございます。ですから、当時は利益が上がらない、そういう分野での業務であったものが、時代が変わるにつれて、守備範囲の中に、利益が十分に上がるような事業というものも含まれてきてしまっている、こういう監理団体もあるんではないかと思います。事実、公益事業であるにもかかわらず、億の単位で利益を上げているという団体もあります。
 億の単位で利益を出している分野が民間事業者でも担える分野だとすれば、先ほどの監理団体の意義に反するんではないかなと、こういうふうに思うんですけれども、所見を伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 監理団体が実施いたします個々の事業は、その事業が団体の設立目的の範囲内で実施しているものであり、かつ上がった利益は公益事業に活用されるものでございますので、監理団体の意義に反するものとは考えてはございません。
 なお、新たな公益法人制度改革におきましても、公益目的事業の比率が五〇%以上であること、また収益事業で上げた収益の五〇%以上を公益目的事業に繰り入れることが公益法人として認定する要件の一つとされていることからも、収益事業を実施し、一定の収益を上げることは問題がないものと考えてございます。

○伊藤委員 先ほども申し上げたように、設立当初は余りもうからなかったと。しかし、事業を拡大していくにつれて、だんだんもうけが大きくなっていって、今お話にあったとおり、そのもうけの一部あるいは全額を公益事業に回している、こういう団体も確かにあります。しかし、その公益事業も、もうかる金額が大きくなればなるほど膨らんでいって、その中に、ひょっとするとむだが多く含まれてきているんではないかなということも、私からは懸念として申し上げさせていただきたい、こういうふうに思います。
 本来、利益の上がらない事業を公的必要性から仕方なしに担うはずだった監理団体が、いつの間にか、民間事業者がやっても利益の上げられる仕事にも手を出していると、こういうことが今起きています。平成十二年の監理団体改革実施計画を読むと、目的の中に、経営責任のあり方を具体的に明らかにする、こう書かれているわけですけれども、監理団体において経営責任とは何を指すのでしょうか。

○和賀井行政改革推進部長 監理団体におけます経営責任は、団体の設立目的を果たし、都政に貢献することであると認識をしてございます。さらに、一般論としてでございますが、団体は独立した一法人でございまして、経営者の責任として、効率的な運営や職員の雇用の確保などに努めることも重要な経営責任の一つであると考えております。

○伊藤委員 民間企業ですと、必死になって、経営責任といえば利益を追求し、株主に配当を行うことだと、こういうことになるんだと思います。監理団体においても、公益事業以外の収益事業でより多くの利益を上げようとすることは、監理団体の経営者の責任の一つに当たると思いますが、所見を伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 先ほども申し上げましたが、監理団体の経営者が経営の効率化を進めるのは当然でございまして、その結果として、より多くの利益を上げ、公益事業に活用し、団体の公益性を一層高めるよう経営を推進することは当然のことであるというふうに考えてございます。

○伊藤委員 客観的に、より収益が上がると思われる事業が監理団体の事業の中には含まれている、こういう場合、総務局として、これらの監理団体に対しては、より経営効率の向上を求めたり、あるいは市場の採算などについて適宜適正に指導をしていくことになるということになるんでしょうか。伺いたいと思います。

○和賀井行政改革推進部長 総務局としまして、東京都監理団体指導監督基準というものを定めておりまして、この中におきまして、事業の効率化の観点から、団体が独自に行う事業についても採算性に留意し、採算の見通しが立てられない事業から撤退するなど、常に見直しを行うよう定めておりまして、所管局を通じて団体を指導しているところでございます。今後とも、引き続き効率的な事業執行が図られるよう指導をしてまいります。

○伊藤委員 最終盤ですけれども、要は平成十二年のときに改革目標が示されて、十五年までにほとんどの項目において目標が達成をされて、団体数も、職員も、都からの財政援助も大幅に低くなりました。ですから、平成十二年のときに示された目標にあった、まさに人的あるいは財政的援助を縮小するんだということは、十五年のときに達成をされたものというふうに私も思います。
 ところが、先ほどの答弁を聞いていますと、平成十五年以降、今に至るまで、東京都本体の仕事を減らすために監理団体に仕事やってもらうように、平成十五年を一つの境目としてシフトし始めて、つまりは人も金も今度は減らせなくなって、むしろ東京都から人もお金も監理団体に改めてつけるようになることによって、東京都の仕事が減り、監理団体に仕事をしてもらうことの方が、トータルをすると、東京都としての支出が減るんですと、これが基本的な東京都の認識ではないかと、こういうふうに理解をさせていただくんですが、ここが非常にわかりにくいわけでありまして、一方で、平成十二年当時の、そうはいっても、人も財政支出も減らしましょうというものが、今でも理念としては生きているということになりますので、一方ではそういう考え方があり、一方では東京都の仕事を監理団体が今まで以上に担うために人もお金も必要なんだと、まさにこのアクセルとブレーキが理念として両方生きていることによって、時々の団体によって、このアクセルとブレーキが、理屈上もいいわけ上も使い分けられてしまう、こういうことがあり得るんではないかというのが一つの問題点だというふうに思います。
 ですから、平成十二年のときに示された改革実施要綱が改めて平成十五年を境目に出されて、方向性が変わったんだということが明確になっていれば、こういう混乱もなかろうかと思う点がまず一点と、もう一つは収益事業についてなんですけれども、もうかる事業も、収益事業についても、例えばある監理団体においては、法人税が三〇%から二二%に減免措置を受けていたりいたします。ですから、この公益事業を行うことが主体であるにもかかわらず、収益事業も同時に行っている団体があって、その団体自身が都政に貢献をする一方で、民間に比べれば収益率がどうしても悪くなってしまうという、こういう問題も絡んでいるというふうに思います。
 ですから、各監理団体の収益事業をもう一度見直していって、民間に切り離した方がいい部分と、それからそのままにしておいた方がいい部分と、改めて平成十二年当時に策定された実施計画から既に十年がたっていますので、総点検をされるいい機会ではないかと思うんですけれども、局長の所見を伺いたいと思います。

○中田総務局長 監理団体改革につきましては、ただいま行政改革推進部長からるる述べさせていただきましたとおり、平成十二年から始まりまして、さまざまな視点で改革を行ってまいりました。場合によりましては、団体の存在意義の検証まで踏み込んで、改革を行ってまいりました。
 そのような中で、昨今、職員の大量退職であるとか、あるいは少子高齢化が進み、行政のみが公を担うことが困難となっている中で、都民の安全・安心の確保など、確実に行政責任を果たすためには、官民の役割分担を再整理した上で、都が担うべき業務、役割の明確化や、監理団体、民間事業者の活用を進めていくことがより一層必要になっているというふうに感じております。
 以上のことを踏まえまして、都と監理団体、民間事業者との役割分担につきまして、引き続き検証、整理を行うとともに、これは知事が予算特別委員会でご答弁させていただきましたけれども、見直すべき点は徹底して見直しまして、今後とも行政を支援、補完する監理団体が都民に一層貢献できる団体となるよう、不断の監理団体改革を進めてまいります。

○馬場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時一分散会

ページ先頭に戻る