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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第三号

平成十九年二月二十七日(火曜日)
第一委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長大津 浩子君
副委員長西岡真一郎君
副委員長倉林 辰雄君
理事鈴木あきまさ君
理事東村 邦浩君
理事古館 和憲君
後藤 雄一君
伊藤 ゆう君
神林  茂君
宇田川聡史君
上野 和彦君
遠藤  衛君
田中  良君

 欠席委員 一名

 出席説明員
知事本局局長山口 一久君
儀典長多賀 敏行君
次長河島  均君
企画調整部長秋山 俊行君
秘書部長長谷川 均君
政策部長升 貴三男君
調整担当部長角南 国隆君
参事瀧本 裕之君
参事小林  清君
参事鈴木 賢二君
国政広域連携・首都調査担当部長吉田 長生君
自治制度改革推進担当部長川澄 俊文君
参事中村 長年君
青少年・治安対策本部本部長舟本  馨君
総合対策部長百合 一郎君
参事小島  昭君
治安対策担当部長八木沼今朝蔵君
参事保坂 俊明君
参事内藤 泰樹君
選挙管理委員会事務局局長梶原 康二君
監査事務局局長白石弥生子君
参事皆川 重次君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 監査事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出 監査事務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第四十六号議案 東京都監査委員条例の一部を改正する条例
・第四十七号議案 東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
青少年・治安対策本部関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費 青少年・治安対策本部所管分
付託議案の審査(質疑)
・第三十号議案 東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・「住宅における犯罪の防止に関する指針」の改正について
選挙管理委員会事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出 選挙管理委員会事務局所管分
報告事項(説明・質疑)
・「東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例」について
知事本局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出 知事本局所管分
報告事項(質疑)
・十年後の東京について

○大津委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成十九年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十九年二月二十六日
東京都議会議長 川島 忠一
総務委員長 大津 浩子殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、二月二十六日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二日(金)午後五時

(別紙1)
総務委員会
第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中 歳出 繰越明許費 債務負担行為 総務委員会所管分
第二号議案 平成十九年度東京都特別区財政調整会計予算
第四号議案 平成十九年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
第百二十六号議案 平成十九年度東京都一般会計補正予算(第一号)中 歳出 総務委員会所管分
第百二十七号議案 平成十九年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
(別紙2省略)

○大津委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局、青少年・治安対策本部、選挙管理委員会事務局及び知事本局関係の予算の調査、監査事務局、青少年・治安対策本部関係の付託議案の審査、並びに選挙管理委員会事務局関係の報告事項の聴取、青少年・治安対策本部及び知事本局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより監査事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案中、歳出、監査事務局所管分、第四十六号議案及び第四十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○大津委員長 これより青少年・治安対策本部関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査、並びに報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案中、歳出、繰越明許費、青少年・治安対策本部所管分及び第三十号議案、並びに報告事項、住宅における犯罪の防止に関する指針の改正についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 また、本日は、質疑に関しましては前質疑者の質問と重複するところ、また、答弁も同様に、重複するところは割愛をされながらご協力くださいますよう、お願いを申し上げます。
 それでは、発言を願います。

○鈴木委員 私から、インターネット上の有害情報対策の推進について質問をさせていただきたいと思います。
 インターネット上の有害情報としては、年齢確認が事実上ないにひとしく、青少年でも容易に利用できてしまう、いわゆる出会い系サイトの問題が大きく、依然として出会い系サイトに関係して青少年が事件に巻き込まれるケースが後を絶っておりません。
 そこで、まず、この出会い系サイトなどに関係する事件の状況はどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。

○小島参事 出会い系サイトなどに関係する事件の状況でございますけれども、全国の状況でございますが、警察庁によれば、平成十八年中の出会い系サイト利用事件数は千九百十五件で、前年に比べて約二割増加しております。
 検挙件数のうち、児童買春、児童ポルノ規制法違反が四六%、健全育成条例違反が二八%など、青少年の性的被害に関係する事犯が約八割を占めており、また、被害者の八三%が十八歳未満の青少年でございます。また、被害者の九九%以上が女子となっております。
 出会い系サイトへのアクセス手段としては、携帯電話からのものが九七%に上っている状況でございます。

○鈴木委員 平成十八年度中の出会い系サイトの利用事件数は、約二割も増加をしていると。そして、そのアクセス手段としては、携帯電話からのものが九七%に上っているという今ご報告でございました。
 こういう状況から見ますと、青少年のアクセスをいかに防止するか、これが非常に大事なことになってくると思いますが、この出会い系サイトなどへの青少年のアクセス防止にはフィルタリング、網かけというやつですね、これが有効で、東京都は平成十七年に、青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正して、プロバイダーに対しフィルタリングの開発、提供や利用者への告知、勧奨を求める規定を新設したところであります。今回、携帯電話でのフィルタリングの普及促進を目的として、健全育成条例のさらなる改正が提案をされておりますが、都は、十七年改正条例の効果についてどう考えているのか、次に伺います。

○小島参事 都は、十七年改正条例の実効性を確保するために、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクといった携帯電話事業者に対しまして説明会を開催し、あるいは個別に要請を行うなどにより、フィルタリングの開発と普及促進を求めてきたところでございます。
 都の働きかけを受けた携帯電話事業者は、十七年改正条例の成立後、相次いで実用的なフィルタリングを開発し、無料で提供するようになったほか、フィルタリング普及の全国キャンペーンを行うなど、自主的な取り組みが進められております。
 これらにより、携帯電話でのフィルタリングの利用を容易とする環境は整えられましたものの、総務省が十八年六月に公表いたしましたモニターアンケートによれば、携帯電話のフィルタリングについて約六割が知らないと答えるなど、依然として十分認知されているとはいえない状況にございます。

○鈴木委員 十七年の改正条例の効果について今、説明をいただきましたが、携帯電話事業者側の自主的な取り組みは進んでいるんですが、依然として、十分認知されているとはいえないという状況を今、ご報告をいただきました。
 条例の最終目的は、子どもたちが実際に手にする携帯電話にフィルタリングが幅広く導入されることであって、有害情報から青少年を守ることにあると思います。その意味では、フィルタリングがどれだけ利用されているかということが、まさに重要になってきております。
 そこで、フィルタリングつきの携帯電話で出会い系サイトなどに接続しようとするとどうなるのか。委員の皆さんも、意外とご存じないんじゃないかなというふうに思うんですが。また、携帯電話でのフィルタリングの利用状況はどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。

○小島参事 例えば、NTTドコモ社の携帯電話でフィルタリングを利用している場合でございますけれども、出会い系サイトなどに接続しようといたしますと、アクセス制限によりこのページにはアクセスできません、このような表示が画面に出ます。そして、そこから先に進めなくなるというものでございます。
 また、フィルタリングの利用状況でございますけれども、青少年の利用だけを対象としたものではございませんが、総務省のモニターアンケートによれば、携帯電話会社が提供するフィルタリングを利用していると回答した者はわずか二・一%という数字でございまして、フィルタリングの普及率はかなり低いのではないかと考えているところでございます。

○鈴木委員 私も先日、そのフィルタリングをされた携帯電話でやってみたんですが、確実にそれ以上進めなくなるということで、これは非常に大事だなということを痛感しましたけれども、いかんせん、普及率はまだまだ低いというところでございます。
 こういうような携帯電話のフィルタリングがなかなか普及しないという現状に対しまして、国においても取り組みを進めているようですが、例えば、この二月に出たばかりの文部科学省、警察庁、総務省合同の発表を見ても、保護者への普及啓発といった域を出ていないなど、都としても、さらなる取り組みの強化が急務であるというふうに考えているわけです。今回提出をされている東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部改正では、携帯電話の販売店などに対して、利用者に対しフィルタリングの告知や勧奨を求める規定を新たに、新設するということですが、今回の条例改正の背景と、改正によってどのような効果を本部として期待をしているのか、次にお伺いをいたします。

○小島参事 十七年改正に基づきまして、携帯電話事業者の取り組みは進んだものの、家電量販店や携帯ショップなどの販売店が条例の対象になっておりません。
 都の調査でも販売店の半数以上が条例の規定について知らないと答えるなど、都民が携帯電話を実際に購入する場面でフィルタリングの告知、勧奨が不十分であることが、フィルタリング利用が広がらない一因となっております。
 今回の条例改正により、販売店を通じて携帯電話の利用者に直接フィルタリングを勧奨する機会、これを拡充することになります。
 これによって、携帯電話でのフィルタリング利用の拡大を図ることができると考えておるところでございます。

○鈴木委員 今回の条例改正により、直接保護者にフィルタリングの導入を働きかける機会がふえることになり、フィルタリングの普及促進に向けて大きな前進であると考えます。都には、今回の条例改正を携帯電話の販売店などに幅広く周知をして、実効あるフィルタリング対策を推進してもらいたいと考えます。
 また、販売店などでフィルタリングを保護者に勧奨しても、勧めても、実際に使ってもらうかどうかは、最終的には親の認識によるところとなっているわけです。都は、携帯電話を含むインターネットやゲームの利用に関して、親子で家庭内でのルールづくりを学べる冊子、お手元に皆さんあると思うんですが、「ファミリeルール」というものを作成しました。
 この冊子は、多くの保護者が有害情報のはんらんといったネット社会の負の側面を知り、それに気づいて、我が子を守るためのルールづくりという具体的な行動につなげようと、それを提案をするものであると考えます。
 ファミリeルール講座の展開ということで、対象は主に小中学校の中高学年の保護者を対象として、小学校のPTA行事や保護者会などの機会を活用して、学校や集会施設等を利用して行うというふうにされていますが、このファミリeルールを使った今後の取り組みについて、ぜひ伺いたいと思います。

○小島参事 ファミリeルールを使った今後の取り組みでございますけれども、冊子「ファミリeルール」は、インターネットゲームに関する、家庭でのルールづくり事業を進めるためのツールとして作成したものでございます。
 今後、都内の小学校PTAの団体等と連携し、この冊子を教材とした少人数のグループ学習により、フィルタリング使用などの具体的な知識や家庭におけるルールづくり、これのポイントを習得するファミリeルール講座を実施してまいります。
 また、講座を円滑に進めるための進行役であるファシリテータを現在七十五名養成しておりますが、これらをさらにふやしまして、講座の実施主体となる各PTA等を支援してまいります。
 さらに、来月になりますけれども、三月十五日に初めて都が主催する講座を開催いたしますけれども、こうした講座を契機といたしまして、また、都民等に対する情報提供等を通じまして多くの都民の参加を促し、家庭におけるインターネットゲームに関するルールづくりを拡大してまいります。

○鈴木委員 この「ファミリeルール」という冊子を使ってぜひ成果を上げていただきたいと思っております。
 インターネットは大変便利な道具であり、私たちの暮らしにとってはなくてはならないものになっております。その一方で、インターネットを悪用した犯罪もふえているなど、本当にますますふえていますが、使い方によっては大きな被害になるおそれもあり、特に、子どもたちをインターネットの負の側面からどう守るかというのが大変重要な課題になっていると思います。
 都が、健全育成条例の改正によりフィルタリングの一層の普及促進を図るとともに、親の認識を高めるために取り組んでいることは、まさに時宜を得たものだと考えております。
 子どもを取り巻く危険に関心の薄い親ほど、フィルタリングを強く進めることが大切だと考えますが、どうすれば幅広く使われるようになるのか、都としてもさまざまなやり方を今後さらに研究をして、工夫をして、国に対しても積極的に働きかけていただきたいと思います。
 そこで、最後になりますが、フィルタリングの普及促進とインターネット上の有害情報対策に取り組む、本部長の決意をぜひ伺いたいと思います。

○舟本青少年・治安対策本部長 つい先日、二月十六日付なんですけれども、総務省、文部科学省の両省から都道府県に対しましてフィルタリングの利用促進に関する通知がなされたんですけれども、都はこうした通知を待つまでもなく、十七年の条例改正を受けまして、これまでフィルタリングの普及促進に向けまして、事業者、保護者などはもちろん、国に対しましても積極的に働きかけてまいりました。
 また、今回、再び条例の改正をお願いしているところでもございます。
 今後といたしましては、フィルタリングの利用率を何とか高めるために、実際に顧客と対面をしている販売店、販売店の店頭におけるフィルタリングの告知、勧奨、これが確実になされるよう、販売店に対しましても積極的に指導していきたいと思います。
 また、今ほどお話のありました、ファミリeルールの取り組みにつきまして、PTAなどと連携を詰めまして多くの家庭で活用してもらう、そういうことによりまして、親も子どももインターネット上の危険に対する認識を高めてもらいまして、フィルタリングの利用拡大を図るなど、ネット上の有害情報から子どもたちを守る取り組みをさらに強化してまいります。

○鈴木委員 今、本部長から決意をお伺いしましたが、私の考えは、販売店とか事業者は十八歳未満の青少年にはもうフィルタリングをしなければ携帯電話を売ってはいけない、東京都は、それぐらいのきちっと取り組みをしていいんじゃないかなと、私はそう思うわけなんですが、親として子どもに携帯電話を買い与えるということで、親は子どもの所在が確認できるとか、何か携帯電話を買って与えることによって安心感を持つようですけれども、本当に大間違いだと思います。
 反対に有害情報を同時に容易に受け取ることができるという大きなリスク、危険を本当に与えてしまうんだということを、親に強く認識をさせなければならないと思います。
 そのためにも、今回の条例改正は大変重要であり、今後も青少年・治安対策本部が先頭に立って、インターネット有害情報から子どもたちを守る取り組みを今後もしっかりと前進させるよう求めまして、質問を終わりたいと思います。

○伊藤委員 子どもの安全について質疑をさせていただきたいと思います。
 私からは特に、登下校時や、あるいは教室内で子どもが被害を受ける事件がふえてきていますので、その点について質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、事件をいろいろ見てまいりますと、教室で起きるものもあれば、登下校時に起きるものと、現場もそれぞれ違うものがあるかと思います。それに対する対策も、予防的な措置で、これを未然に防ぐこともできれば、また、起きてしまったときに対してどういう対応をとれるかという、その場での対応策と二つに分かれるんではないかというふうに思いますけれども、まず初めに、予防的な措置としてお伺いをしていきたいと思います。
 犯罪を犯す人のカテゴリーというのもさまざまにあるんだというふうに思いますけれども、特に子どもを対象とした犯罪者の前歴など、やはり一定の傾向が見てとれるというふうにもいわれています。
 軽微な犯罪から始まっていってだんだんエスカレートして、例えば誘拐をしてみたり、また、直接危害を加えてみたりということがあるんだろうと思いまして、そういう意味では、もちろん地域の面も大事でありますし、同時に、その地域で軽微な犯罪を始めた犯罪者が出現をしているのかどうかという情報も極めて重要なのではないかと思います。
 本区の、私の選出の目黒においても、今、子どもの安全の通学路ということに対する関心が高いんですが、共働きをされている方々も大変多くてなかなか毎日通学路を監視することもできない。だからこそ、どこに今、不審者がいるのかという情報が非常に大事なんだということで、伺ってまいりました。
 そんな中で、今、東京都が始められた不審者情報の共有化というものがあって、これが非常にお父さん、お母さんたちにも有効で好評であります。この不審者情報を配信していただくことによって、どこにどういう人たちが不審者としているのかということは非常に有意義だと思いますけれども、この不審者情報、現在どのようにお父さん、お母さんたちに広く活用されているのか、まずはお伺いしたいと思います。

○保坂参事 都は、不審者情報の共有化を子どもの安全確保緊急対策の一つの柱と考えております。都は、不審者情報の共有を徹底するため、学校、保護者、地域住民から警察などへの通報を呼びかけております。
 また、警察や区市町村から学校、保護者など関係者へ、携帯電話などにメールなどの情報発信を実施し、注意を喚起しております。

○伊藤委員 その不審者情報をもとに、お父さん、お母さんたち同士でも話をしてもらって、最近、この辺が危ないのよなんていう話が、また、逆に犯罪を未然に防ぐ地域の目にもつながるんだというふうに思うんですけれども、この利用者数と配信件数など、現状をお伺いしたいと思います。

○保坂参事 警視庁や多くの区市町村におきまして、不審者情報の配信を現在行っております。警視庁が実施しております地域安全情報の電子メールは、昨年末現在の登録者が約四万二千件でございまして、約九百件の不審者情報を配信したとされております。

○伊藤委員 この四万二千件というのは本当に、利用者としては、一定の数にはなっていると思いますが、より多くの方々が、こういうサイトがあるんであれば、あるいは配信サービスがあるんであれば受けたいと、潜在的に思っている方も結構いらっしゃるんではないかと。私も実は周りを見渡しましたら、PTAの会長をやっていたり役員をやっている方は、割合こういうのを知っていらっしゃったんですけども、なかなか、一般のお父さん、お母さんたちがこういう情報サイトがある、配信があるということを知らなかったり、また、お父さん、お母さんに限らないと思いまして、地域を守ってくれている商店街の方々とかにもこういう情報がシェアをされれば、より地域の防犯の目になるんではないかなと思いますので、普及にぜひ力を入れていただきたいと思います。
 学校の例えば教室の中でも、先生からアナウンスをしてもらうとかという方法も幾つもあると思いますので、地域の防犯訓練のときなどでも、町会を通じたりとか、普及啓発をしてもらえたらと思います。
 次に、これも予防的な措置になると思いますが、学校に対する侵入者、これを未然に防ぐさまざまなハード面での設備があるというふうに思いますけれども、公立小学校の防犯の設備の状況についてお伺いしたいと思います。

○保坂参事 今年度、公立小中学校に対しまして防犯カメラの設置補助事業を実施しております。今年度、公立小中学校の約八割に防犯カメラが設置される見通しでございます。

○伊藤委員 防犯カメラは本当に一定の効果が認められると思いますけれども、私もこの間、目黒区の学校を何校か見に行きましたら、正面の玄関には電子錠がついていて、防犯カメラがありますよと。ちょっと裏に行きますと、さすがにかぎはかかっていましたけれども、低い塀で乗り越えられてしまったりとか、あるいは、防犯カメラのついてないところもあると思います。それは全部に、四方八方にカメラをつけるわけにいきませんから。ただそこは、学校の少なくとも管理者の方々が、そういう死角があるということをよく理解しておいてもらった上で、今度はその内側の扉をどこを閉めておくかという議論にもなってくると思いますので、ぜひ、一カ所だけ、一番目立つところだけやれたからということに終わらないように、そこら辺も徹底していただきたいと思っています。
 今度は、実際に犯罪を犯そうと思った人が学校の中に侵入してきたときの話を少し伺っていきたいというふうに思うんですけれども、学校の侵入者に対しては、当然、学校の先生たちも武道を必ずしもやっているわけではないでしょうから、万全でないというのは前提だと思います。ただ前提の中でも、しかし、守れる範囲の中で全力を尽くしていくというのが子どもを守る教職員の責務だろうと思いますので、その中でも、まず一つ考えられるのは、犯罪者が入ってきたと。そのときにどういう対抗手段が、学校の先生にとってとれるのかということだというふうに思います。
 これも幾つか分けなければなりませんで、徘回しているだけの人に対しては、それに対する声のかけ方で終わるかもしれませんし、ただ一方で、本当にナイフを持って、池田小学校の例のような犯罪者が入ってきた場合には、これは全く違った対応をとらなければいけないと。考えておかなければいけない最悪のケースでありまして、こうした、ナイフを持って、明らかに殺意なり、危害を加える目的で入ってきた犯罪者に対する対抗手段として、現在、一番メジャーな、オーソドックスな学校の先生に配備をされている防犯グッズはさすまただというふうに伺っております。確かに、目黒でもほとんどの学校でこのさすまたが配備をされていましたが、職員室などに保管されているさすまたの効力、どれぐらい実効性があるのかということについて所見をお伺いしたいと思います。

○保坂参事 池田小学校や寝屋川小学校などの痛ましい事件を受けまして、多くの小学校でさすまたを装備していると聞いております。さすまたは侵入者を防ぐため、一定の効果があると区市町村が判断して導入しているものと思われます。
 しかし、このような器具などを有効に活用するためには、日ごろの訓練が特に大切であると認識しております。

○伊藤委員 皆さん、さすまたを何となくイメージされていると思いますが、ステンレス製のものか、最近もうちょっと軽いものもあるみたいですけれども、女性の方が持っても持てなくはないと思いますが、大体二メートルぐらいから二メートル半ぐらいのもので、侵入者を押さえつけるというものなんですけれども、どういう使い方をするかを聞く前にまず一つ伺っていきたいのは、そのさすまたは基本的に学校の中でどこに置かれていますか。

○保坂参事 多くの学校におきまして、主に職員室などに置かれていると聞いております。

○伊藤委員 職員室に侵入者が入ってきた場合には職員室で対応できると思いますが、不審者が教室に入ってきた場合、先生はそのさすまたを取りにいくのに大体どれぐらい時間がかかるでしょうか。

○保坂参事 教室の位置関係とか職員室との位置等もあると思いますので、一概にはいえないと思いますので、ケース・バイ・ケースということになりますけれども、学校によっては職員室だけではなくて、廊下、場合によっては教室に置くというようなところもあるようには聞いております。

○伊藤委員 恐らく、これも常に最悪のケースを考えていかなければいけないんだと思いますけれども、一階に職員室がある学校が大半で、教室が二階以上のところにあると。教室が三階にあるところもあると思います。行って帰ってきて、少なくても数分かかってしまうというのが教室と職員室の間の距離になるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そのさすまたを取りにいっている間というのは、いってみれば、これは危害を加えようと思っている加害者からしてみれば自由な時間になってしまうわけで、そこに対してどういう効力を持てるかということが実は一番大事なんじゃないか。
 実際、犯罪者が入ってきて、子どもたちがそこでナイフで刺されていたりとか、危害を加えられているときに、子どもたちをほったらかしにして職員室にさすまたを取りに行っている余裕が精神的にあるとは思えませんし、ほかの先生が助けにきてくれるということもあると思いますけれども、楽観的な話ではないというところからすれば、より効力のあるものを、職員室といわず、各教室の中にとか配備をしていく必要性があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この現場の実情に照らして、対抗能力の高い器具の研究等、これからされていくお考えがないか、お伺いしたいと思います。

○保坂参事 今年度、公立小中学校の学校防犯カメラの補助の条件となっております学校防犯訓練計画の策定を徹底いたすとともに、さすまたも万全ではございませんので、学校、児童を守るために効果的な器具を検討していきたいと思っております。
 今後も小中学校の子どもの安全を守るための対策について、警視庁、区市町村など関係機関と密接に協議してまいります。

○伊藤委員 本当に悠長な話じゃありませんで、いつ起きるかわからない地震とか震災に対するその訓練というのは各学校毎年一回以上行われていると思いますけれども、こうした不審者は、ある意味、何十年かに一回起きる震災以上に少なくとも日本全国で起きているわけでありまして、そこに対してリアリティーというものが一番問われるんじゃないかなと思います。
 例えば、最近、コンビニエンスストアなんかでも、昔はそういう器具はなかったのかもしれませんけれども、各お店で防犯グッズをそろえたりとか、やはり被害が起きるたびにリアリティーのあるそうした対策というものをとらなければならないんだろうと思いますけれども、学校の先生も、そうはいっても犯罪のことばかり考えていたり、めったに起きない事案に対してのことよりも、まさに今目の前にある限られた時間数の中でその授業を行っていくことは大変だと思います。だからこそ、これは警察なり、そうした知識、経験、技能を持つ機関とぜひ積極的に、何が一番効果的な器具になるのかということを考えてもらいたいと思います。
 中には、トウガラシのエキス入りのスプレーとか、これも実は女性からしてみると、離れて噴射できるものでありますので、さすまたで向かっていくよりも、少し及び腰にでもスプレーすることができると。これなんかだとそんなに大きなものじゃないでしょうから、各教室に置くことができたり、いずれにせよ、ないよりはさすまたもあった方がいいと思いますが、効力の高いものを、特に東京都は積極的に考えていただきたいと。そしてまた、予算面でも各学校に予算はほとんどありませんから、これも子どもの安全を守るという観点から考えていただきたいと思います。
 最後に、不審者の学校侵入や、子どもへの危害を防止するための総合的な取り組みと、そして、今、お話をさせていただいた内容を聞いていただいた上で、本部長として、原稿にないことでも結構ですので、ご答弁いただければと思います。

○舟本青少年・治安対策本部長 相次ぐ子どもの痛ましい事件を受けまして、これまで子どもの安全確保のためのさまざまな緊急対策を講じてきました。今年度は特に学校の防犯カメラの設置を補助いたしまして、区市町村に対して補助するとともに、学校ごとの防犯計画の策定、そして、不審者への対応訓練というのを地元の警察署と一緒にやってくれということで実施を求めてきたところであります。
 この子どもを犯罪から守る上で基本的に二つのことが重要だと思っています。
 一つは、やはり何といっても学校、保護者、警察、行政、そして地域の人たち、こういうところがしっかりと連携をとる、そういったことが不可欠であると思います。まさに学校の中で犯罪が起きたときにどういう防御策があるのかというのも、そうした人たちの話し合い、連携の中からより具体的に効果のあるものをさらに見つけていくということが大事なんだろうと思います。
 それから二つ目は、何かそういったハード面を装備したからそれで安全ということは決してありません。やはり、一つ一つの施策につきましての効果とその限界というのを冷静に見きわめる必要があると思います。そうした上で、ハード、ソフト両面にわたり、各種の施策をだからこそ重層的、総合的に推進していく必要があるんだと思います。
 こうしたことを念頭に置きながら、私どもとしましては引き続き、総合的に子どもを犯罪から守る取り組みを各関係機関とともに強力に推進してまいりたいと考えております。

○伊藤委員 おっしゃるとおりで、地域の目と協力なしにはこのことはなされない、達成されない、防犯できないと思います。
 思います一方で、私、各学校の状況を見ながら、教育委員会を目黒で見てきましたけれども、結局、一ついえることは、本当にだれが最終的な責任者として、この防犯というものを、少なくとも学校現場において考えてくれているかということの責任がややあいまいじゃないかなというふうに思います。
 それはもちろん担任の先生であり、校長であることも事実ですけれども、同時に、校長も先生も予算を持ってませんから、いうなれば、教育委員会のそれぞれの課長の方々が、やはりそこは一緒に連携をしてやらなければいけないと。
 しかし、見ていきますと、例えば、学校の施設が、電子錠がなかったとかいうことでこういう犯罪者を招き入れてしまったということになれば、学校施設担当課長が責任を負うと。一方で、例えば授業中にそれが起これば、指導課長なのかもしれないと。総合的な要素があれば企画調整課長と。これは区によって違うかもしれませんが、そういう方が負わなければいけないのかもしれない。
 ただ、やっぱりそうはいっても教育長なのかもしれない。そして、さらに東京都があって国があると。やはりどこかに、もちろん地域の目は、これはもう面として考えなければいけませんが、点として、だれが本当に--例えば本区目黒区でこういう事件が起きたときに、本来、ふだんからこれを考えていなければいけなかったのかという責任の所在がいま一つはっきりしない、あいまいな状態になってしまっているところに少し問題を感じておりますので、これらは大きな課題だというふうに思いますので、局をまたがる連携もありながら、一方で責任者をこれからもしっかりつくっていただくと。本来であれば、子どもの安全担当課長などというのが各区にもあっていいんじゃないかなというふうに、これは区の問題でありながら、東京都としてもそうした認識を少し持っていただきたいなと思っておりますので、ご要望申し上げまして、私からの質問を終わります。

○宇田川委員 今、伊藤委員からも校内などについて、治安対策というか、質疑があったところなんですが、私からも、子どもたちを犯罪から守るという観点からちょっと別の質問をさせていただきます。
 お話があったように、近年、子どもたちが巻き込まれる痛ましい事故が後を絶ちません。こうした状況の中、地域が一体となってさまざまな治安対策に取り組んでおります。
 平成十六年十二月より、一定の要件をクリアした団体などに対しては、自動車へ青色回転灯を装備できることが警察庁、国土交通省で認められまして、青色回転灯を利用した防犯パトロールが可能となりました。直接的な犯罪の減少が期待できるほか、危険な場所の再認識でありますとか、不審者の発見など、地域の犯罪抑止機能が高まり、特に、体感治安の向上には絶大なる効果をもたらしております。こうした影響が広く認知され、青色回転灯装着車のパトロールが徐々に目につくようになってまいりました。
 そこで、現在都内において、青色防犯パトロールが実施されている状況はどうなっているのかをまず伺います。

○保坂参事 青色防犯パトロールは、犯罪の抑止力を高める上で効果的なことから、区市町村に対する説明会やインターネットのホームページなどさまざまな方法を使って、関係団体への実施を呼びかけてまいりました。
 その結果、一年前は百台程度でございましたが、現在、都内の青色防犯パトロール車両は、区市町村、町会、自治会、防犯協会など約二百台となってございます。

○宇田川委員 今のお話で、一年間で二倍にふえたとのご答弁ですが、それにしても都内全体で二百台というのはいかがなものかなと考えます。
 昨年秋にたまたま目にしたNHKのニュースで、千葉県市川市、私の江戸川区の隣町になるんですが、市川市のパトロールについて報道がありました。
 その内容が、市川市立の小学校、中学校、全五十六校あるんですが、ここに一台ずつ青色回転灯を装備した車を配しまして、通学の登下校時といった朝夕を中心にパトロールを実施していくというものでありました。
 市の担当者に直接尋ねましたところ、車のリース代から始まりまして、回転灯などの備品、それからガソリン代など、パトロールに必要な一切の経費を試算し、年間一千五百八十二万円を予算計上して、市民生活部防犯対策課というところと教育委員会指導課、この二つが一体となって実施を始めたとのことでありました。
 中学校の学区がおよそ三つの小学校の学区域に対応してまして、これは一チームというんですかね、一つの中学校学区域をその四校が担当して、つまり、四台の車でパトロールをしているということでありました。
 これだけでもかなり手厚いパトロールであることがわかるんですが、それぞれの学校すべて回るということは、市内全体をくまなく網羅しているということになると思います。
 その上で、これ特筆すべきなんですが、学校長を初め教職員が主体となってパトロールをしているということなんです。PTAとか、近隣自治会の協力は得ているんですが、先生たちがパトロールをしている、これは本当に大きなことだと思います。
 開始後四カ月ほどたったところでいま一度聞いてみたんですが、具体的な犯罪数減少は目立ってはないんですが、通学する子どもたちやその親御さんには大変好評で、先ほども申し上げた体感治安といった部分の向上は絶大なる成果が上がっているといっておりました。
 今、一つの自治体の例を取り上げましたが、ほかの自治体と比べても、先ほどの都内でのパトロールの数、二百という数字ですが、余りにも少な過ぎるんではないかといわざるを得ません。
 今後、早急に拡大していくべきと考えますが、どのような施策をしていくのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

○保坂参事 青色防犯パトロール車をさらに倍増させることを目指しまして、十九年度青色防犯パトロールへの補助事業を準備しております。
 区市町村の公用車や町会、自治会、商店会等の地域団体が使用している車両に青色回転灯などを装着する経費の一部を補助する予定でございます。

○宇田川委員 ぜひ積極的に進めていただきたいと思っているんですが、この青色防犯パトロールということを実施するに当たっては、回転灯だけあればいいというわけではないと思います。
 車はもちろんなんですが、場合によっては白黒の塗装を施すとか、パトロールをしていますというステッカーを車に張ったり、腕章をつけてパトロールしたり、いろんな装備品が必要となってくると思います。これらは一体でございまして、すべてそろってこそパトロールの実行意義があると考えます。
 そうしたあらゆる物品などに対しても支援、助成をきちんとしていくべきではないかと考えるんですが、ご所見を伺います。

○保坂参事 青色防犯パトロール補助事業といたしまして、青色回転灯のほか、塗装、拡声装置、通信機器など、今後、区市町村など関係者の意見を聞きながら制度を固めてまいりたいと考えております。
 また、マニュアルの作成や運転者の安全研修など、警視庁、区市町村とともに連携し、青色防犯パトロールの普及に努力してまいります。

○宇田川委員 懐深く構えていただいて、幅広い支援を進めてほしいと思います。
 今、マニュアルというお話がございました。先ほど申し上げた市川市ももちろんマニュアルを作成しております。ちょっとコピーして持ってきたんですけど、A4判十九ページのもので、中身を読みますと、内容もわかりやすく、きめ細かく記載されております。よかったら参考にしていただければと思うんですが。
 さて、青色防犯パトロールの支援は、地域防犯に大きく貢献をしております。町会を初めそのほとんどが、あくまでも無償でボランティアとして協力をしてくれていることでありますから、簡単な申請で、手間と時間をかけずに、ぜひ大盤振る舞いの支援体制でお願いをしたいと思っております。
 今後の治安向上のためにも、この青色防犯パトロール支援の積極的展開を望むところでございますが、新規事業に向けた本部長の確固たる決意をお伺いして、質問を終わります。

○舟本青少年・治安対策本部長 まさに委員おっしゃいますとおり、青色防犯パトロールは、子どもの安全確保、それから地域の犯罪抑止にとって大変効果があると思っています。現に、過去も、この青色防犯パトロールによりまして子どもが危ういところで保護され、大事に至らなかったという事例も都内でございます。
 そういったことで、この青色防犯パトロールの充実につきましては、これまでも子どもの安全確保の緊急対策の柱の一つとして各方面に強く働きかけておりまして、先ほど話がありましたように倍増はしておりますけれども、もっともっとこれはふやしていく必要があるというふうに考えております。
 そこで、十九年度の補助事業をてこといたしまして、これは警視庁も拡充については切望しておりますので、警視庁と一体となりまして、区市町村などへの働きかけを強めまして、また創意工夫をしながら、この青色防犯パトロールの拡充を都内全域にしていくように強力に施策を推進してまいりたいと思っております。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件及び本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案、並びに報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で青少年・治安対策本部関係を終わります。

○大津委員長 これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○梶原選挙管理委員会事務局長 それでは、東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料第1号をごらんください。まず、改正の理由につきましてご説明申し上げます。
 去る二月二十一日に公職選挙法の一部を改正する法律が成立し、ことし実施される統一地方選挙から、地方公共団体の長の選挙において、選挙運動用のビラを頒布することができることとなりました。
 また、同法では、地方公共団体の条例で定めるところにより、当該ビラの作成について無料とすることができることとされたところでございます。
 これに伴い、都知事選挙におきまして、候補者が選挙運動のために使用するビラの作成費用を公費負担とするため、条例を改正するものでございます。
 参考といたしまして、今回の法改正により頒布することができるビラにつきまして、都知事選挙三十万枚以内など選挙ごとにそれぞれ記載しております。
 次に、改正の概要につきましてご説明申し上げます。
 都知事選挙における選挙運動用ビラの作成につき、供託物が没収されない候補者に限り限度額の範囲内でこれを無料とするものでございます。
 公費負担する枚数は三十万枚以内、金額は、作成枚数が五万枚以下か五万枚を超えるかの区分により、設定される単価に作成枚数を乗じて算出するものでございます。
 施行日は、公職選挙法の一部を改正する法律に合わせ、都知事選挙の告示日である三月二十二日としております。
 本条例案は、開会中の第一回都議会定例会に提案することとしております。
 以上、報告事項につきましての説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大津委員長 報告は終わりました。
 本件に対する質疑は、次に行います予算調査とあわせて行いますので、ご了承願います。
 それでは、これより予算の調査及び報告事項に対する質疑を一括して行います。
 第一号議案中、歳出、選挙管理委員会事務局所管分及び報告事項、東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○梶原選挙管理委員会事務局長 去る二月一日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料第2号、平成十五年執行東京都知事選挙ポスター掲示場費をごらんください。
 この表は、平成十五年四月十三日に行われた東京都知事選挙におけるポスター掲示場費の額、設置箇所数及び一カ所当たりの金額について、区市町村別に示したものでございます。
 以上で要求のございました資料につきましてご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

○大津委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言をお願いいたします。

○伊藤委員 それでは、質疑を手短に行わせていただきたいと思います。
 条例の改正の方も出ていますけれども、マニフェストという観点から、ぜひ地方政治の中でもこれを配れるようにしようということで、かなり駆け足でありましたけれども、国の方で法律改正がなされたのがつい最近のことでありまして、公職選挙法の一部を改正されたということだと思います。
 この法の趣旨は、四年前の改革派知事と呼ばれる方々が多数マニフェストを出して、お隣の神奈川県の松沢さん初め、岩手の増田さんなどマニフェスト運動をされ、その後、衆議院選挙でも、あるいは参議院選挙でもマニフェストが国民の中で広く周知されてきたように思います。
 その流れを受けて今度は地方政治でもということだと理解をしていますけれども、今回、公費負担でつくることのできるようになった、いわゆるビラでありますが、このビラの掲載内容とその運用についての詳細については、国会の中での審議はほとんどなされないままに通過をされてしまいましたので、やや乱暴な法律の感もあるというふうに思います。
 そこでお伺いをしていきたいのは、選挙運動用のこの首長や知事が使えるビラには候補者の、当然政策を記載するべきだと思いますけれども、記載内容について、それ以外何か制限とか、あるいは規制というものがあるのでしょうか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 公職選挙法では、従来の国政選挙のビラについて、表面に頒布責任者及び印刷者の氏名及び住所を記載しなければならないとしておりまして、今回の首長選挙のビラにつきましても同様に定めておりますが、その他の記載内容につきましては特段の定めはございません。記載内容については、個々の候補者の判断によるものと考えております。

○伊藤委員 世論の後押しを受けて、そして、もちろん政党の中での部会などではさまざま議論されたと思いますが、まずはマニフェストというもの、あるいは公約といういい方でもいいですけれども、地方の首長さんたちもちゃんと出して選挙戦いましょうよというところからスタートしているわけですけれども、法律上は何を書いてもいいビラになっているというのが今のご答弁のとおりかというふうに思います。
 しかし、考えてみますと、今回の法律改正で一番大きなポイントとなるのは、これは、市長選挙や区長選挙と同時に、区議会議員選挙や市議会議員選挙も行われているところが多いというふうに思います。区議会議員選挙や市議会議員選挙においては、当然もう皆さまご承知のとおり、ビラは一切配れないと。選挙活動というのは基本的にはマイクを通じての運動になるということだと思いますが、今回初めて導入をされるこの法律改正によって、市長や区長はビラを配れるということになるわけでありまして、区長選挙においても、例えば一万六千枚のビラの配布ができると。
 その場合に、政策を書いたり、あるいはプロフィールを区長として候補者としてお書きになるということは当然だと思いますけれども、それ以外の内容、例えば同時に選挙に立候補している区議会議員候補者の名前や、あるいはその人たちの推薦文とかを掲載することができるのかどうか、ご答弁ください。

○梶原選挙管理委員会事務局長 ただいまお答え申し上げましたように、公職選挙法ではビラの個々の記載内容については定めておりません。
 また、推薦人の名前や推薦文の掲載について、直接禁止する規定はございませんが、当然に区長の選挙運動のために使用するビラであるということがいえるかと思います。
 問題があるかどうかは、頒布されたビラの記載内容等により、個々具体的に判断されることとなると思われます。

○伊藤委員 区長の政策などが盛り込まれるというのが私も当然だというふうに思いますけれども、法律上は、逆にいうと何を書いてもいい法律になってしまっているというのが今回の法改正で、私はマニフェストあるいは公約を発表して選挙を戦っても、積極的に応援をしたい、また今回の法律に対しても歓迎をしたい一人だと考えていますけれども、しかし、なぜこの法律ができたということを考えますと、何といっても国民の側も、税金を投入して公費負担にしてでも、政治コストをかけてでも、やっぱり首長さんたちにちゃんと公約を出してもらって、後で検証可能にしていきましょうと。そうすれば、今までと選挙のあり方が変わってくるのではないですかということに国民の方々もご理解をされてのことだと思います。
 日本全国で換算すれば、この公費負担分も相当な金額になるのだと思いますけれども、それを逆に、逆手にとるような形で心なき候補者が、例えば応援をしてくれている議員の顔写真を、両面、A4用紙で使えるようですから、例えば半面全部使ってみたりとか、有権者が最終的には判断をすることだというふうにいわれる方もいらっしゃるかもしれませんが、しかし、少なくともこの法律ができるところまでの有権者や納税者の基本的なコンセンサスというのは、マニフェストをつくるからなんだというところにあると私は思います。それが、ただ単に、首長の名前や、あるいは、さらにいえば、その首長を応援している議員さんたちの顔写真とか名前とかが頒布されるようなビラになってしまうんでは、これは多くの納税をされた方々も納得できないということになってしまうというふうに思います。
 だからこそ、今回、駆け足でつくってしまった法律ですから、そこの問題点というのはこれから大いに整理をされるべきだと思いますし、総務省や、あるいは関係機関ともそうした協議というものをこれからぜひ重ねていただきたいというふうに思います。
 あるべきマニフェストや、あるべき公約の姿というものがこれから問われてくると思いますし、それは、いわゆる悪貨が良貨を駆逐するという有名なせりふがありますけれども、まさに悪いマニフェストがよいマニフェストを駆逐するようなことがあってはならないと私は思っていますので、そういう意味で、今回のこの法律改正の問題点についてのご認識をまずいただきたい。そしてまた、我々議員や、あるいは市長、首長を応援する者も、よきマニフェストを使うことによって、この政治コストに対する報いをしていかなければいけないというふうに考えていることを申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。
   〔発言する者多し〕

○大津委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○大津委員長 それでは、速記を始めてください。

○田中委員 済みません、私、ちょっと聞きたいことがありまして、質問させていただきますけれども、花粉症のポスターあるでしょう、都知事のね。で、あのポスターが、あれは公選法上問題がないのかどうなのかということをきちんと確認をしたいんですね。
 今、張っているポスター、これは五万二千枚作成したというふうに産業労働局からは聞いています。十月以降に、そのうち五万枚を刷ったと。花粉症の季節にあわせて刷り増しをしたということだと思いますけれども、しかし、これから統一地方選挙が入っていく、三月二十二日から都知事の選挙も始まっていく。通常、政治活動用のポスターも、個人の写真というのは、載っているポスターは、選挙の始まる半年前から張ってはいけませんよと、こういう決まりだと思うのです。
 そういうことからすると、確かに行政目的につくられたポスターなんだけれども、果たしてそれが公選法上触れないのかどうかということをちょっとご答弁いただけますか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 公職選挙法におきましては、候補者及び後援団体が政治活動のために使用するポスターの掲示について規制しておりますが、自治体が行政施策を推進する目的で作成するポスターの掲示については対象にならないものと考えております。

○田中委員 政治活動用のポスターは対象になるけれども、行政目的があればいいんだと。つまり、顔写真であろうが、名前であろうが、行政目的があれば、政治活動用のポスターでなければいいんだと。
 例えば、顔写真はいいけど名前はだめですよとか、名前はいいけど顔写真はだめですよとか、そういうことはないと。行政上の目的があれば、つまり発行元が東京都であれば--あの場合であればですよ--あるいは政府であれば、それは公選法上の適用除外になりますよという解釈ですか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 具体的なポスターに関するお尋ねと存じますが、自治体が行政施策を推進する目的で作成するポスターであると私ども認識いたしまして、対象にならないと考えております。

○田中委員 いや、私が聞いているのは、例えば顔写真があるものはだめですよと、名前が入っているものはだめですよと。我々は、私だけかどうかは知りませんが、通常、政治家ですから。知事も政治家でしょう。全国の地方公共団体の公選で選ばれる首長はみんな政治家でしょう。お役人じゃないでしょう。政治家でしょう、選挙やるんだから。選挙をやる人が自分の顔写真とか自分の名前を半年前から張り出すということはいけませんよというのが、私は公職選挙法の素直な解釈だと思うので、そこに行政目的があるとかないとかっていう理由をくっつけるというのは、それはへ理屈じゃないかなと私は思うので聞いているんですけどね。どうなんですか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 顔写真のあるなしで機械的に判断されるものではなくて、個々具体的に判断を総合的にさせていただいております。
 本件は、自治体が行政施策を推進する目的で作成するポスターであると先ほど申し上げましたとおり私どもは認識しておりまして、問題とはならないと考えております。

○田中委員 個々の判断だということもおっしゃった。ならば全国の区市町村長が--花粉症の対策というのは、何も東京都という広域自治体だけでやるべきことでもない。それぞれの自治体で花粉症の対策とか、あるいはほかの行政目的であってもいいけれども、そのために、各区市町村長が顔写真が大きく出ているそういうポスターをつくって、町じゅう張り出すことは全然問題がないと、こういうことになるわけですか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 先ほど申し上げましたように、顔写真があるなしによって機械的に判断するものではございません。区市町村が作成するものにつきましても、行政施策を推進する目的で作成されるポスターの掲示については、先ほど申し上げたのと同様の考え方でございまして、その自治体が都道府県と区市町村との差異によって差異が生ずるものではございません。それぞれの自治体における行政施策のPR方法については、その目的等に照らし、総合的な判断のもとに行われるものと思われますが、またそれについて、個々具体的に判断することになると考えております。

○田中委員 今のご答弁でいうと、各区市町村長が自分の所管の事務について行政目的を持っておれば、顔写真が出ていようが、名前が出ていようが、そんなものが何万枚と--これPRのものだから、枚数が多くて、PRできればできるほどいいということでしょう。あとは予算の問題だから。何万枚であろうが、何十万枚であろうが、どんどん張り出すことは全然問題ないんだと。それで、かつ、同時に後半でお話しされているのは、個々の判断もあるといっているでしょう。個々の判断。その個々の判断というのはだれがするんですか。何に基づいてするんですか。
 ちなみに、では、この花粉症の東京都のポスターの判断というもの、個々の判断は、総務省か何かに照会をして、オーケーですよというふうに解釈がなっているわけですか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 先ほど来申し上げておりますが、顔写真のあるなしで機械的に判断するものではございませんで、それぞれのポスターの内容について具体的に判断をさせていただきます。その際の基本的な考え方といたしまして、区市町村、自治体が作成するものについては、行政施策を推進する目的で作成されるものについては問題がないという基本的な考え方がございます。

○田中委員 だって、それぞれの自治体が、行政目的があれば機械的にオーケーだということなんじゃないの。機械的に判断できませんといっておきながら、個々の問題ですよといっておきながら、行政目的があれば問題ありませんということは、行政目的があれば機械的に問題ありませんって、普通日本語の、だれが聞いたってそういう解釈になるんじゃないの。
 それで、個々の問題で判断しますよとおっしゃっているんだけど、だったら個々の問題として、この花粉症のポスターについては、個々の問題として判断するに足る国の判断基準なり何なりというのを照会して、それに基づいて個々の判断がなされたんですか。

○梶原選挙管理委員会事務局長 それぞれの自治体における行政施策のPR方法につきましては、その目的等に照らし、総合的な判断のもとに行われ、また、それについて公職選挙法上判断されることになると思われます。
 お尋ねの総務省についても、都と同様の見解と承知しております。

○田中委員 ということは、各区市町村がポスターをつくるときに、選挙が絡んでくる時期に入ったら必ず--今、全国、自治体って幾つあるの。二千ぐらいになっているんですか。それが全部総務省に照会するわけ。各都道府県の選管に照会して、都道府県の選管が総務省に照会するわけ。個々の判断だといったら、個々そういうふうにやらなきゃおかしいんじゃないの。
 だから、矛盾してるんですよ。機械的には決められませんっていうけど、一方で、行政目的があれば公選法の適用除外ですよといっているんでしょう。公選法の適用除外になる要件として行政目的ということをいっていれば、行政目的があれば機械的に問題ありませんと。自動的にそれは問題ないんですよと分けなきゃ、理屈が全然通らないじゃない。

○梶原選挙管理委員会事務局長 先ほど来申し上げておりますのは、委員おっしゃる写真があるかどうかで機械的に判断することではなくて、具体的にそのポスターが自治体が行政施策を推進する目的で作成されるものであれば対象とはならないと申し上げてございまして、私どもはそのようなものであるというふうに認識して判断を示しているところでございます。

○田中委員 立法趣旨というのがあるわけでしょう。公職選挙法で選挙前の政治活動用のポスターが、かつては個人のポスターとしてずっと張れたわけですよ。個人の政治活動用のポスターとしてね。それが法律が変わって、政党ポスターとか、政治団体のポスターとして二人だとか三人だとか同じスペースで顔とか名前が登場していればいいけれども、そうじゃないポスターはだめですよって法律が変わったわけですよね。当然、皆さんご承知のとおり。その立法趣旨というのは、要するに、選挙の期間中に選挙運動というのは行いましょうと。それまでの事前の政治活動が選挙の事前運動になるようなことをなるべく避けましょうという、かなりそれ自体実態としては難しい実態があると私個人は思うけれども、しかし、立法趣旨としてはそういうことで法律が改正されたと思うんですよ。それで、個人の政治活動用のポスターは選挙の半年前からは張れませんよと、こうなったわけでしょう。
 要するに、どこが発行しているものであるかということではなくて、どこが発行しているかという問題ではなくて、一般の選挙民に対して、その選挙をやろうという人が、選挙に出馬しようという方が、その地位を利用して、例えば、自分の顔写真なり名前なりが、それは行政目的ということも当然あるかもしれないけれども、しかし、同時に、時期によっては、事前運動の効果が危惧されるような時期においてはそういうものは張っちゃいけませんよと。そういうふうな解釈をして自粛を求めるなり、だめですよという判断をするのが私は法の番人の仕事じゃないかと思うのよ。
 でも、今のご答弁で、それをいったら、全国の区市町村長が四年に一回、統一地方選挙の際に、みんなが花粉症の対策だといってポスターつくって、町じゅうに十万枚、二十万枚張ったって何の問題もありませんとおっしゃっているわけでしょう。そんなことが常識として通用していいんですか。もう一回伺いますよ。

○梶原選挙管理委員会事務局長 重ねてのお答えで大変恐縮でございますが、公職選挙法では、候補者及び後援団体が政治活動のために使用するポスターの掲示について規制しておりまして、自治体が行政施策を推進する目的で作成するポスターの掲示については対象にならないものと考えておりまして、私どもはそれに当たると考えているものでございます。
 なお、それぞれの自治体における行政施策のPR方法については、その目的等に照らし、総合的な判断のもとに行われるものと思われますが、またそれについて判断することになると考えております。

○田中委員 だったら、例えば、選挙期間中に入りましたと。三月二十二日以降でも、あのポスターはどんどんどんどん張ろうと思えば張れる。つまり、このポスターをせっかく刷ったら余らせちゃいけないんでしょう、行政は。お金をかけてポスターを刷ったと。余らないようにみんなどんどん張れというふうになったら、どんどんどんどん選挙期間中にあのポスターがふえていくけれども、これは公職選挙法の対象外ですよと。こういうことになるわけよね。そうでしょう。

○梶原選挙管理委員会事務局長 先ほど来るるご説明申し上げておりますが、告示日以降についても同様な考え方でございます。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、予算案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○大津委員長 これより知事本局関係に入ります。
 予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案中、歳出、知事本局所管分及び報告事項、十年後の東京についてを一括して議題といたします。
 予算案及び報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 これより本案及び本件を一括して質疑を行います。
 発言をお願いいたします。

○鈴木委員 私からは「十年後の東京」について産業振興の点から何点か質問させていただきたいと思います。
 この「十年後の東京」につきましては、予算委員会でも各委員からいろいろな観点から質疑がありまして、夢だけに終わるんじゃないかとか、財源上の問題云々というような質疑が大分ありましたけれども、やはり私は、政治家として、あるいは行政としても、十年後の近未来東京をしっかりと夢を抱けるような設計図をまずはつくっていくという、非常に大事なことなんじゃないかなというふうに思っておりまして、そういうような十年後の東京という夢をしっかり掲げて、具体的に施策をきちっと打っていっていただきたい。その中において、知事本局が中心的な役割を務めてもらいたい、そういうような思いでぜひ質問をさせていただきたいと思います。
 先般出されました「十年後の東京」では、成熟を遂げつつある東京が、さらに機能的で魅力的な高いレベルの都市へと生まれ変わる姿を描いているわけであります。
 東京は成長から安定、成熟へと都市の発展段階を進んできたわけですが、他に類を見ない都市機能の集積を生かして、世界を代表する成熟した大都市としてそのプレゼンスを確立してまいりました。
 しかし一方では、国際競争が激化して少子高齢化が進む中、製造業の減少や人材の質と量の確保といった構造的な課題も抱えているということも事実であります。
 今後の東京で、今後の十年で、東京はそのポテンシャルを十分に活用して、都市ならではの課題を克服することで、さらに高い成長を遂げ、世界を引っ張っていく、牽引をする役割を果たしていかなければいけないと私は考えます。
 そのために最も重要な基盤となるものの一つが産業力であると私は考えます。都市の発展と産業の振興は相互に支え合うものであり、東京の産業活力を高めることが我が国全体の発展の条件といっても過言ではありません。
 東京は高いものづくりの基盤技術を有する中小企業が集積しているという強みもあります。今こそこうした強みを十分に生かして、産業振興に本腰を入れて取り組んでいかなければいけません。そのために何に重点を置いて産業振興を進めるのか真剣に議論すべきときに来ていると考えます。
 そこで、まず、激しい国際競争を視野に入れて、世界の各国がどのような観点から産業振興に取り組んでいるのか、産業振興の世界的潮流についてお尋ねをいたします。

○小林参事 産業振興の世界的潮流ということでございますが、世界の先進国各国の産業振興策に共通しておりますことは、より高い競争力の強化に向けまして、研究開発の重視や、あるいは創造性が価値を生む産業でありますコンテンツ、デザインといったクリエーティブ産業の振興を国家戦略に位置づけているということでございます。
 欧米各国におきましては、効果的な研究開発投資や、あるいは先端的な技術革新を誘発するための仕組みの整備、さらには次世代の人材の育成などに力を入れておりまして、自国の特性を生かした多様な政策を展開しているところでございます。
 また、各国とも、高い成長率で推移しているクリエーティブ産業に力を入れておりまして、例えばイギリスにおきましては、クールブリタニカ政策として、広告、建築、美術、デザイン、ファッションなど、こういった創造的産業群とこれらを位置づけて、重点的に育成を図っております。
 これらはいずれも都市の集積を生かした、いわゆる都市型産業でございまして、いずれも都市の力を存分に発揮することで、今後も高い成長を維持しようとするものでございます。

○鈴木委員 各国の産業振興の潮流が研究開発の促進とクリエーティブ産業の振興であるということであれば、今後ますます激化する国際競争に勝ち抜いていくためにも、日本も国家戦略としてこれらの産業の振興に取り組まなくては時流に乗りおくれる、まさに立ちおくれてしまう可能性がある。そういうことを我々は強く認識しなきゃいけないんだと思います。
 そこで、今後の具体的な政策展開を進めていくに当たっては、先進国の事例を十分研究して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
 例えば、アメリカの産業政策というのは、アメリカの競争力協議会の報告書であるイノベートアメリカ、通称パルミサーノレポートと呼ばれているものですけれども、二〇〇四年に、産業界や学界、労働界のリーダーによってこのレポートが作成されたわけですけれども、このレポートの製作者の名前をとって、IBMの最高経営責任者のパルミサーノ氏の名前をとって、パルミサーノレポートという政策提言を行っているわけですが、特に私どもは、いろいろな産業戦略を考える上で、やはりアメリカがどういうような観点で進めているのかというようなものも十分に研究をしなければいけないと思うのですが、その概要についてお伺いしたいと思います。

○小林参事 今、お話のパルミサーノレポートでございますが、これは、二〇〇四年十二月に米国競争力協議会が公表したものでございます。
 その概要でございますが、イノベーションが今後の発展、成長の唯一の原動力であるといたしまして、人材、投資、インフラの面で政策提言をしております。
 人材に関します政策提言といたしましては、科学者、技術者などの人材育成を学界中心に資金面でサポートすること、また、投資に関する政策提言といたしましては、最先端で複数分野にまたがる研究の活性化や長期的な研究促進を図ること、また、インフラ面に関する政策提言といたしましては、二十一世紀の知的財産制度の創設や、中小企業支援拠点でありますイノベーション促進センターの創設などを挙げております。
 東京におけます具体的な産業振興策を展開する上で大変参考になる事例でありまして、例えば、中小企業の開発力強化や産業を支える人材の育成が重要である点など、今回の十年後に向けた政策提言を考える上で有用であったと考えております。

○鈴木委員 このレポートによりますと、インフラ面に関する政策提言では、二十一世紀の知的財産制度の創設や、中小企業支援拠点であるイノベーション促進センターの創設などを挙げているわけなんですが、きょうなどの新聞報道によりますと、技術革新をてこに成長戦略を検討する政府のイノベーション25戦略会議、これは、座長は黒川清内閣特別顧問ということで、中間報告が発表されたという記事を読みましたが、技術革新がもたらす--国は、東京都が十年後ということで、その先の十年後の二十年後ということを打ち出したのかどうなのか、二十年後の家庭生活の様子を紹介して、実現には社会制度や人材育成の革新が必要だと指摘をしているわけです。
 こういった、パルミサーノレポートにもあるように、やはりこれからの産業振興は、いかに新しい発想や価値を生み出すことができるのかという点が重要なのではないかと考えます。そのためには、従来の産業振興策から、一歩も二歩も踏み出した新しい展開が求められている、このように考えます。都市である東京が、国家戦略である、こうした諸外国の産業振興の潮流を視野に入れて戦略的に今後の産業政策を展開していくということは、大変評価されるものであり、まさに東京でしかできないというふうに考えます。
 十年後に向けた政策展開を考える上でも、こうした事例が参考になったということですけれども、「十年後の東京」における産業振興の基本的な考えについて伺います。

○小林参事 二十一世紀におきまして、世界の平和と繁栄を築いていくためには、都市の力、いわば大都市の持つ有形無形の力を発揮していくことが重要であると考えております。
 「十年後の東京」におきましては、そうした、いわば大都市が国家を牽引する役割を担っているというべきそういった考え方から、東京の大都市ならではのポテンシャルを十分に生かしまして、中小企業の新しい技術や新しい発想により、社会課題の解決や豊かな都市政策を実現する産業の育成を図ることで、東京の都市としての価値を高めていくことを基本的な考え方としております。
 具体的には、国際競争の激化や世界的な産業振興策の潮流を踏まえまして、今後大きな成長が期待され、東京の将来を支えるであろう産業を創造的都市型産業と位置づけまして、その重点的かつ戦略的な育成を図ることとしております。

○鈴木委員 まさに、諸外国においては国家レベルでやろうということと同等な政策を、東京ではまさに都市レベルでこれから行っていこうということなんだと思います。そういうような意味で、東京の今後の着実な政策展開が期待されるところであります。
 都市の力を発揮し、東京が産業振興に力を注いでいく際には、東京の持つ圧倒的なポテンシャルを生かして、世界の諸都市の模範となるようなビジョンをしっかりと描くということが必要だと考えます。それが、知事がいっている、東京から日本を変えて、東京から世界を変えるのだと、私はそういうふうに考えております。
 先ほど、東京のポテンシャルを生かして、都市型産業を育成していくとの答弁がありましたが、この十年で東京の持つポテンシャルもまた変わってくるのではないかと考えます。もちろん現状においても、さまざまな機能の集積といったポテンシャルを有しているわけですが、現状だけではなくて、例えば都市機能といった点で、将来に向けて条件が変わってくることも視野に入れなければなりません。
 そこでお伺いをしますが、産業振興を進める上で、この東京の持つポテンシャルをどのように評価をしているのか、お答えをいただきたいと思います。

○小林参事 東京は、日本の首都として、長年にわたります蓄積によりまして、世界にも類を見ない高度に発達した都市機能を形成しておりまして、企業、大学、研究機関の集積や巨大かつ高感度な消費市場の存在、また、優秀な人材の集積や文化、情報の発信源など、さまざまなポテンシャルを有しております。
 また、中小企業の基盤技術などの確かなものづくり基盤が存在し、これまでも日本の高い成長を支えてきたところでございます。
 さらに、ご指摘のように、今回、十年間の都市機能がどのように変わるかということを視野に入れることが非常に大切でございまして、今後十年間を展望してみますと、圏央道の全線開通、羽田空港の国際化、あるいは横田飛行場の軍民共用化など、都市機能の飛躍的な向上が見込まれるところでございます。
 これらは東京が他の諸都市と比べて圧倒的に優位性を持つ要素であり、最大限活用して産業振興に生かしていくことが必要であると考えております。

○鈴木委員 今後十年間で、東京のインフラをしっかりと整備をしていく、そして、中小企業の基盤技術などの確かなものづくり、こういったものづくりをしっかりと育成をしていく、やはりこういうものを基本としていくことも私は重要だというふうに考えております。
 そして、そういうような東京のポテンシャルというものを最大限生かして、新たに成長が期待される都市型の産業育成を重点的に進めていこうということになるわけですが、具体的にどのような産業分野を育成するのかが今後のかぎになってくると思います。
 国際競争が激化する中で、より高いレベルの成長を目指していくためには、製品、サービスの差別化を図って、高付加価値化を実現する新技術の開発や新事業の創出が必要だと考えます。いわば、これまでにないような新しい技術など、従来の仕組みや概念にとらわれない新機軸を生み出していくことが求められているわけです。これからそのような新しさや最先端、その先端的な技術革新が生まれるような産業分野を重点的に育成をしていかなければいけない、このように考えます。
 「十年後の東京」では、創造的都市型産業を育成していくというふうにありますが、具体的にはどのような産業を育成していくというふうに考えているのか、お尋ねをいたします。

○小林参事 先ほど申し上げましたように、「十年後の東京」では、世界的な産業振興の潮流を踏まえまして、東京の現在の産業集積を生かしつつ、今後飛躍的に成長が見込まれる分野を創造的都市型産業に位置づけております。
 その具体的な内容でございますが、まず、研究開発や技術革新を通じて、環境問題やあるいは高齢社会の対応などの社会的な課題を克服していくため、社会課題対応型産業を育成してまいります。
 先進的環境都市の実現のために、環境分野を育成することや都民の健康増進、あるいは疾病予防のために、医療福祉分野などの育成を進めてまいります。
 また、進めるに当たりましては、大学、研究機関、中小企業等による共同研究を促進しまして、ナノテクノロジーなどによる基盤技術の高度化を進め、先端的な技術開発を支援してまいります。
 また次に、年間一千万人の外国人観光客誘致の実現や東京の多彩かつ洗練された個性、感性を活用するため、コンテンツ、アニメ、デザインなどの情報発信型産業、いわばクリエーティブ産業でございますが、こうした産業を育成してまいります。
 さらに、圏央道の開通や羽田空港の国際化など、今後都市機能が飛躍的に向上されることに伴いまして、多摩地域の情報家電やマイクロマシン産業といった将来の成長性が高い産業を都市機能活用型産業と位置づけまして、多摩シリコンバレーの形成を目指してまいります。
 これらはいずれも、今後の高い成長性が見込まれ、波及効果も大きく、今後の東京の産業全体を牽引していく分野であると考えております。

○鈴木委員 今、答弁にあったこの産業分野については、確かに東京の持つ豊かなポテンシャルを十分生かしていくものであり、着実に育成を図っていかなくてはならないものと考えます。これらの産業が発展することで、また新たな事業を創出して、さらには新たな産業分野を生み出すことも可能性としては十分考えるわけです。その波及効果で、都内の中小企業が存分に技術力を発揮できる場がふえていくというふうに、すべての中小企業活性化につながっていくものでなくてはならないんだと、私は強くこの点を訴えたいと思います。この中小企業の活性化につながらなきゃいけないんだ、そのためには、これらの分野をどのように育てていくのか、その手法が重要となってきます。
 東京の産業構造が変化する中、新機軸を生み出していくのは、優秀な基盤技術を持つ中小企業でもあります。従来のように、大企業があって、その下請の中小企業があるといった単純な図式では、これからの産業は育ってはいきません。中小企業を中心に、産業を担う多様な主体が連携して総合力を発揮していくことが重要だと私は考えます。
 また、具体的な施策を進めるに当たっては、「十年後の東京」を一つの指針としつつ、産業振興の全般にわたる戦略を立てて、着実に進めていかなくてはなりません。
 そこで伺いますが、創造的都市型産業として位置づけた産業分野をどう育成、支援していこうとしているのでしょうか。先般、産業労働局が発表した産業基本戦略の関係も含めて、産業力強化に向けた決意を知事本局長にお伺いをしたいと思います。

○山口知事本局長 私どもは、「十年後の東京」におきまして、東京の将来を支える産業を先ほどご答弁申し上げましたように創造的な都市型産業として位置づけております。この創造的都市型産業を重点的に育成することで、新産業分野、新事業の創出などを誘導して、日本経済を牽引していかなければならないと考えております。
 そのためには、お話のとおり、このかなめであります中小企業がその能力を最大限発揮できることや、多様な主体が具体的なプロジェクトで連携することが重要であるというふうに考えております。
 例えば、環境の分野でございますけれども、来年度より科学技術振興機構の地域結集型プログラムを利用しまして、産業技術研究センター内のナノテクノロジーセンターを中心として、企業、大学との連携により、環境浄化技術の開発を行う産学連携校の大型プロジェクトを実施することにしております。
 また、首都大学東京や科学技術大学院大学などで、産業支援の拠点としてこれまで以上に活用いたしまして、異業種、異分野間の連携や強化を、日本のものづくり産業を担う人材の育成を着実に推進してまいります。
 さらに、都有施設などを活用しましたインキュベーション施設を倍増させまして、製品化された後の販路開拓を支援していきたいというふうに考えております。こういう取り組みによりまして、中小企業の競争力を高めていこうというふうに考えております。
 先般発表しました産業振興基本戦略は、「十年後の東京」で示しました基本的考え方に基づき策定したものでございますが、今後はこの戦略に基づき、産業集積の維持、発展や円滑な事業承継など、中小企業全体の活性化の視点も含めまして、早急に具体化に向けた検討を進め、着実に施策につないでいきたいと考えております。いずれにしましても、今後とも先生方のお力添えも賜りながら、局横断組織であります産業力強化会議を積極的に活用して、都庁一丸となって、東京の産業力強化へ向けた取り組みを推進してまいります。

○鈴木委員 この東京都の産業振興基本戦略につきましては、我が自民党でも、今、プロジェクトチームをつくりまして、先日も産業労働局の猪熊部長を中心に、本当に三時間ほど、けんけんがくがく、いろいろな議論をさせていただきました。そのような意見をまとめて、後日、党の意見として、またお伝えをしたい。その辺をぜひ生かしたものにしていただきたいというふうにも考えております。
 都市の力を発揮するためには、確かな産業力強化が不可欠であります。東京の産業が国際競争に打ち勝ち、新たな価値を創造して豊かな都民生活に貢献できるよう、産業政策部門だけではなくて、教育部門や都市づくり部門など、全庁が一丸となって政策展開に当たっていくことが必要です。
 知事本局も十分に企画立案機能や各局調整能力を発揮して、ぜひ着実に政策を進めていただきたいと考えております。
 お互いに、十年後、元気で生きていて、この東京の水と緑の都で生き生きと暮らしていきたい、そういうような夢と期待を持って、この十年後の東京、大いに期待をしていきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○上野委員 私からも、「十年後の東京」につきまして何点か質問させていただきます。
 「十年後の東京」では、二〇一六年の夢のある東京の姿を思い切って打ち出したものと評価するところでございます。冊子を見ましても、大変見やすく、かつわかりやすく工夫されておりますし、また、PR版につきましても、知事もいわれておりましたが、広く都民に手にとってもらえるよう百円で販売を行うなど、都民に対しましても自信を持って将来の東京の姿を示していることがうかがえます。
 この冊子を読んだ私の地元の中小企業の社長の方もいっておりましたけれども、暗い話の多い中で、本当に夢と希望を与えてくれたと、石原知事はいったことは必ずやる男だと私も思っていると。ディーゼル規制、あれも実は、これは無理だろうと思っていた。しかし、実際に実行して、今の東京というのは、本当にはるかに、空を見てもきれいになった。こういった話をされまして、十年後のこの冊子を読んでる中で、自分は仕事で車を運転されるというんですね。そういった中で、道路も、毎日がお盆や正月並みに運転できるように十年後にはなると書いてある。これはぜひとも実現してもらいたい、期待していますと、こういうお話があったわけでございます。
 本会議や予算特別委員会におきましても、この「十年後の東京」について、さまざまな立場から活発に議論がなされておりますが、石原知事の指示のもと、庁内での検討、議論を踏まえて出されましたこの「十年後の東京」が、それだけインパクトを与えている証拠であると思います。
 今回策定した「十年後の東京」は、通常の計画や構想のように、その性格をあらわす名称ではついておりません。
 そこでまず、今回発表した「十年後の東京」の基本的な性格についてお伺いいたします。

○小林参事 今回策定いたしました「十年後の東京」は、東京が近未来に向けまして、都市インフラはもとより、環境、安全、文化、観光、産業などさまざまな分野でより高いレベルの成長を遂げていく姿と、それに向けました政策展開の方向性を都市戦略として示したものでございます。
 したがいまして、今後の都の行財政運営の指針としての性格は持っているところでございますが、年次別の実施計画や事業費などを定めた、いわゆる事業計画ではございません。
 この都市戦略の意味するところでありますが、「十年後の東京」を実効性のあるものとしていくためには、東京がさらに高いレベルの成熟した都市としていくために何が必要かという観点から、あらゆる政策を網羅的に並べるのではなく、優先順位の高い課題に対しまして、集中的に政策を展開していくことが必要でございます。このため、「十年後の東京」は、都市戦略として八つの目標を示しまして、戦略的、重点的に、今後の政策展開を図っていくこととしたものでございます。

○上野委員 この「十年後の東京」に対しまして、これはオリンピックのためだけにつくられたものという批判を述べる方もおられるようでございますが、私からいわせれば、今の東京が時代の流れの中でどの地点にいるのか、このあたりをよく理解されてない方の批判であるように思います。
 今の東京は、ご存じのように、昭和三十年代以降から高度経済成長時代に築かれたいわゆる社会資本ストック、これがもう五十年、半世紀を過ぎまして、東京は都市の再生、再構築の時期を迎えているわけでございます。
 それとともに、これからさらなる成熟した都市、新しい都市モデルを構築していかなければならないという極めて大事な転換期にある、このように思っております。その意味で、今後十年はまさに、都市に集積しているさまざまなポテンシャルを生かしながら、世界に誇れるすばらしい都市へと東京をつくりかえていく大きなチャンスということでございます。
 こうした中で「十年後の東京」は、都市インフラだけではなく、環境、福祉、産業、文化などさまざまな分野で、オリンピックのあるなしにかかわらず、東京の再生に必要な政策展開の方向性について、具体的な形で示しているものと理解しているところでございます。
 そこで、改めてこのオリンピックとの関係も含めまして、「十年後の東京」を策定した当局の考えをお伺いいたします。

○小林参事 オリンピックのような都市を挙げての大きなイベントは、前回の一九六四年の東京オリンピックがまさに東京の姿を一変させたように、その開催をてこに、東京がさらに機能的、魅力的な都市に生まれ変わるための絶好な機会となるのでございます。したがって、この「十年後の東京」につきましては、二〇一六年のオリンピック開催都市への立候補を一つの契機といたしまして、東京の目指すべき姿とそれに向けた政策展開の方向性を描いたものとなっております。
 しかしながら、確かにオリンピックは、東京が変わるきっかけではございますが、むしろ重要なのは、これまで都が進めてまいりました先進的、先駆的な取り組み、例えば羽田空港の国際化や外環道の凍結解除など、首都再生の突破口を開く政策、あるいは、先ほどありましたように、ディーゼル車対策など先進的な環境対策、首都大学東京の開学等の教育改革など、国に先駆けてさまざまな分野で改革を進めてきたわけでございますが、こうした都の先駆的な取り組みの実現を踏まえ、これをさらに発展させ、東京をより機能的で魅力的な都市へとつくりかえていくということでありまして、こうした考え方のもと、今回十年後の将来像を示したところでございます。
 例えば十年後の目指すべき東京の姿として掲げました、CO2排出の大幅削減でありますとか、集中的な耐震化対策、あるいは障害者雇用の促進や待機児童の解消、都市型産業の振興など、いずれをとっても、オリンピックの有無にかかわらず、東京がこれまで進めてきた改革を踏まえ、さらに高いレベルの成熟した都市になるために必要な取り組みであり、東京の価値を高める大きなチャンスであると認識しております。

○上野委員 今のご答弁にもありましたように、「十年後の東京」は、石原知事の八年間の実績を踏まえ、これをさらに発展させるものでありまして、オリンピックのためだけに策定するものではないということがわかりました。
 この「十年後の東京」は、基本的には十年先の目標を掲げたものと理解しておりますが、分野によっては、さらにそれ以降を視野に入れ、政策展開を図っていくべきと思います。「十年後の東京」策定に当たって、当然のことながら、十年よりもさらに先を視野に入れて検討を行っていると思いますけれども、その点について所見を伺います。

○小林参事 「十年後の東京」は、基本的には十年先の東京の目指すべき姿を描いたものでございますが、お話のように、十年後に向けた政策展開の検討に当たりましては、さらに先の時点を見渡すことも必要でございます。このため、今回策定に当たりまして、最新の平成十七年国勢調査をもとに、十年よりさらに先を含めて、将来の人口推計を行っております。
 その結果、今後十年間は、東京の人口は社会増が自然減を上回るために、引き続き増加し、また、団塊の世代を初め、元気な高齢者が社会的課題の解決に活躍するなど、東京の活力は引き続き維持されると考えられますが、十年先の二〇一六年以降につきましては、高齢化が一層進むとともに、都においても人口減少が見込まれるところでございます。
 「十年後の東京」では、こうした十年よりもさらに先に東京が直面する状況も踏まえまして、例えば、三環状道路の整備で渋滞が解消した後に生じる交通インフラのゆとりを生かしたバス交通など公共交通の利便性の向上や、だれもが暮らしやすいユニバーサルデザインのまちづくり、さらには、駅を中心としたコンパクトなまちづくりなど、超高齢化や人口減少社会を見据えた政策の方向性も打ち出しております。
 また、長期的なスパンで政策をとらえる必要があります地球温暖化対策では、二〇二〇年までに二〇〇〇年比二五%減のCO2の排出削減を目指す目標を据えるなど、二〇一六年の先をにらんだ政策展開を示しているところでございます。

○上野委員 「十年後の東京」に掲げられております政策展開は、今後東京が総力を挙げて実現すべきものばかりであると思います。
 これまでの本会議や予算特別委員会の議論を聞いておりましたけれども、その中で、財政の裏づけや年次計画がなければ具体性のない抽象的なマニフェストだと批判もありましたけれども、それは政策展開のあり方を理解されていない方の議論かなと、このように思います。「十年後の東京」、先ほどのご答弁にもありましたように都市戦略として示したもの。戦略というものは、これまでの実績や東京の可能性を踏まえまして、まず大きなビジョンや夢を掲げることが大事であります。その段階で財政の裏づけや年次計画を表現する性格のものではありません。その後に、実現に向けて実施計画や予算で裏づけていくというのが政策展開の手順でありまして、これはまさに政策展開の基本中の基本ともいうべきものでございます。
 例えば、前任の青島知事時代にも、基本構想でまず指針を示した後に、その後、実施計画で財政的裏づけを行って、具体的な施策を展開していったわけでございます。
 したがって、大事なことは、今後、「十年後の東京」で示した内容を実現に向けていかに実行していくか、これが重要でございます。
 そこで、十年後の東京に掲げたそれぞれの分野の政策を絵に描いたもちにしないよう、今後の実効性の担保ともいうべき方策について、明快にお答えください。

○小林参事 「十年後の東京」は、ただいま先生のお話にもありましたように、まず、東京の目指すべき十年後の姿につきまして、都の基本的な考え方を都市戦略という形で示したものでございますが、その実効性を担保するためには、財政面における裏づけと改革を進めていくための推進体制、さらには、政策展開を確実に具体化し、これを進行管理していくことが重要であると考えております。
 まず、財政面につきましては、昨年設置いたしました東京オリンピック開催準備基金に加えまして、今回、地球温暖化対策推進基金、スポーツ・文化振興交流基金、福祉・健康安心基金の三つの新しい基金を創設し、先駆的な取り組みに対して集中的、重点的な投資を行うことで改革を加速してまいります。
 また、推進体制の充実につきましては、スポーツ振興のための専管組織を設けることや、先月既に設置したところでございますが、緑の都市づくり推進本部、あるいは東京都子ども・若者問題対策会議など、組織横断型の戦略会議を設置し、これは連絡調整や情報交換といったことにとどまらず、実質的な政策決定機能を担わせることで、政策の相乗効果を上げてまいります。
 このように、基金を戦略的に活用し、組織横断型の全庁的な取り組みの成果を、この後、いわゆる実施計画や事業計画に相当します重要施策、重点事業の中に反映させ、確実に予算化をしてまいります。
 また、この重点事業につきましては、現在、単年度だけではなく、三カ年のアクションプランを示すことになっておりまして、この三カ年のアクションプランを毎年度検証し、改定しながらローリングしていくことで、着実に十年先の目標に近づけてまいります。

○上野委員 ありがとうございます。基金や局横断組織の活用、重要施策、重点事業での具体化など、実現に向けての仕組みをきちんと用意されているということがよくわかりました。
 「十年後の東京」を拝見しますと、どの分野も一つの局だけのいわゆる縦割り行政でできるものはないといっても過言ではございません。実現に当たって、各局をリードして、また、適切に調整を行う重要な役割を果たさなければならないのが政策の総合調整の機能を持つ知事本局でございます。ぜひとも、この十年を千載一遇のチャンスととらえまして、大都市東京の持てる力を存分に発揮して、世界にも子孫にも誇れる東京を目指していただきたいと思います。
 そこで、最後に、その実現に向けての知事本局長の決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

○山口知事本局長 「十年後の東京」は、これまでの石原都政八年間にわたる先駆的な取り組みを踏まえまして、さらにそれを発展させて実現していきます、先ほどありました東京の具体的な近未来像でございます。
 交通渋滞など、二十世紀の負の遺産をこれからの十年間で一気に解消するとともに、東京がさらに成熟を遂げた美しいまち、安全が確保されたまちへと生まれ変わるためには、今後確実に政策展開を具体化し、必ず実現していくことが大切であると思います。
 このため、都民、NPO、企業、行政などとの多様な主体と協働しまして、東京全体で進めるいわゆる総力戦でございますから、これらあわせて取り組んでいく必要があるところであります。したがって、都みずからも、先ほどご答弁申し上げましたように、新しい基金を創設いたしまして、組織横断型の戦略会議の活用など、財政組織、政策展開が一体となった取り組みを強力に進めてまいります。
 知事本局といたしましては、先生ご指摘のとおり、政策の総合調整機能を担う立場から、各局の先頭に立ちまして、毎年度の重要施策、重点事業を策定する中で、政策展開の確実な具体化を図ってまいります。先ほどお話ししたように総力戦でございますので、先生方のお力添えも賜りながら、東京をさらに高いレベルの成熟した都市としていくために、一丸となって「十年後の東京」の実現に努めてまいります。

○大津委員長 この際、議事の都合により暫時休憩いたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時二十二分開議

○大津委員長 休憩前に引き続き、委員会を開きます。
 ただいまの理事会の協議結果を申し上げます。
 先ほどの伊藤ゆう委員の発言につきましては、引き続き一日の理事会で協議することとなりました。
 お諮りいたします。
 伊藤ゆう委員の発言につきましては、その取り扱いはただいまの理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 質疑を続行いたします。

○古館委員 それでは最初に、「十年後の東京」について質問します。
 知事は所信表明で、「十年後の東京」を近未来予想図と持ち上げ、その十年後の姿を一言でいいあらわせば、緑と澄んだ空気の広がる快適な都市東京であるなどと述べました。しかし、石原知事のこの八年間は、この所信表明とは全く逆さまの、都市再生の名による超高層ビル群を都心や東京湾岸沿いに林立させ、海風を利用するにもその超高層ビル群がつい立てのように立ち並んでいるなど、快適な都市どころか、ヒートアイランド現象などの異常気象を一層加速させてきたことです。
 その一方で知事は、福祉はぜいたくといって、福祉関係費などでもこれまでに四百五十億円も削るなど、全国に例を見ない切り捨てを行ってきました。
 そこで質問しますけれども、福祉、医療関係は、アルツハイマー病に関する研究開発と生活支援ロボットの開発くらいしか盛り込まれておりません。福祉、医療関係については、都政の中でどのような位置づけになっているのか、まずお示しいただきたいと思います。

○小林参事 福祉、医療関係についてでございますが、この間の時代の流れでございますが、急速に進展する高齢化や福祉ニーズの多様化、高度化に伴いまして、いわゆる公共セクター中心の福祉サービスの提供体制が行き詰まる中で、国では平成十二年に介護保険制度が導入され、措置から契約へと福祉サービスの仕組みが大きく転換しております。
 こうした中、都といたしましては、多くの事業者が競い合って提供する多様なサービスの中から、利用者みずからがサービスを主体的に選択し活用する利用者本位の新しい福祉の実現に向けまして、認証保育所の設置など大都市特有のニーズにこたえる都独自の先駆的な施策を展開し、都における福祉水準の全体の向上を図るという福祉改革を進めてきたところでございます。
 この十九年度の福祉保健局の予算案を見ましても、七千三百七十九億円と過去最高の予算額でございまして、この福祉医療関係、都政の中で重要な位置づけにあるというふうに認識しております。
 また、今回策定しました「十年後の東京」におきましては、こうした利用者本位の福祉改革をさらに進化、発展させまして、最先端技術の活用や多様な主体との連携強化を図りながら、認知症高齢者三十万人の大幅抑制や、障害者雇用三万人の創出、あるいは待機児童五千人の解消、医療人材の育成など、具体的な目標とその実現に向けた政策展開を示して、だれもが生き生きと安心して暮らせる超高齢社会の都市モデルの実現を目指しているところでございます。
 また、これまで日本経済をリードしてきました団塊の世代が高齢期を迎えることから、社会を活性化させる存在として高齢者像を転換し、介護や子育て支援など社会的課題の解決に高齢者みずから活躍する場を提供するなど多様な社会参加を促進していく、こういったことを描いているところでございます。

○古館委員 今、過去最高の--まあ福祉予算が最高だと。ただ、これは私どもも既に代表質問でも明らかにしておりますが、都税収入に占める比率というのは一八・八%から実質、今回は一五・八へと逆に落ちているわけです。それで、十年後の東京という点での特徴からいえば、老年人口が一層増加するということは明らかなんです。この人たちが安心して生きていける都政にする、このことが大変切実に求められていると思うんです。
 そこで、憲法二十五条の生存権の具体化、とりわけ現物給付事業制度について、十年後は今よりも拡充されていくのか。また、今大事なことは、石原知事のもとで廃止や縮小、有料化された福祉医療諸施設をもとに戻すとともに、さらに拡充させてこそ高齢者が健康で生活していくキーワードになると、このように考えますが、いかがでしょうか。

○小林参事 いわゆる現物給付事業についてでございますが、こうした経済給付的事業の見直しは、国の施策の充実や社会状況の変化等を踏まえ、先ほども申し上げましたような利用者本位の新しい福祉の実現に向けて真に必要な事業に財源を集中、重点的に投入することを目指しまして、制度間の整合性の確保や負担の公平性の観点から行ったものでございます。
 「十年後の東京」につきましては、先ほども申し上げましたこれまでの福祉改革の基本スタンスを継承した上で、さらに新たなステージを示したものでございます。

○古館委員 今、格差社会ということがいわれていて、そこのベースにやっぱり、経済給付事業って今いいましたけれども、それが極めて重要であることはもう疑いないんですね。実際に大阪でも、それから京都でも神戸でもシルバーパスはまだ無料制度持ってますし、それから同じように大阪、京都、神戸でも、いわゆる高齢者の医療費の問題についても、そういう医療制度では六十歳代後半のいわゆる助成制度というのはしっかり持っているわけです。それがこれからますます、そういう意味でいうと団塊の世代がみんな達者であれば何もいうことはないんですけれども、そればかりじゃないわけで、そうしたそれを本当に支えていくということになると、やはり私は、経済給付事業というのが今後いよいよ大事になっていくということだけ指摘をしておきたいと思います。
 そして次は、中小企業の施策で、多摩リーディングプロジェクトの中で多摩しごとセンターというのが見えるという程度なんですけれども、この中小商工業の十年後というのはどうなっているんでしょうか。

○小林参事 中小企業についてでございますが、先ほどもご答弁申し上げましたように、東京の中小企業が厳しい国際競争に対応し、さらに発展していくためには、コスト削減や品質改善に加えまして製品サービスの差別化、あるいは高付加価値化により競争力を高めていくことが重要でございます。そのため、これからの産業振興策は、東京のポテンシャルを生かし、中小企業の先端的な技術開発やアイデアの事業化などを支援していくことが必要だと考えております。
 「十年後の東京」では、高い成長が見込まれる都市型産業を重点的に支援していくことで、こうした中小企業の先端的な技術開発を誘導していくことにしております。
 これらの分野におけます経済の成長は、中小企業の技術力を十分に生かすものでありまして、多くの産業に波及することで東京全体の産業力強化をも、もたらすというふうに考えております。

○古館委員 私は、本当に地域から世界的に通用するような産業、こういうものがかなり雑誌などでもよく出ているんですけれども、そこの中核にいたのが私は産技研だと思うんです。ところが、この産技研などを統合して公社化する方向に向かっていると。私はこれを根本的に改めて、やっぱり都立としての産業技術研究所というのをきちんと現状どおり配置をしていくということが極めて重要だと。ところが、それを公社化してっていう形で動いていく。しかも、例えば私の地元の桐ヶ丘にある産技研なんかも臨海の方に統合してしまうと、こういう形では、本当に中小企業の将来という展望から見れば、やっぱりそういうことはやめてよという声があちこちでも聞かれてくるんです。
 また商店と商店街対策では、それこそ持続可能な都市の観点、この問題に立った支援、つまり手近で買い物ができる、こういうまちづくりの構想みたいのを、十年後というのだったら、そういうことをきちんと構想していくことが極めて重要だと思うんですが、その点についてはいかがですか。

○小林参事 ただいま産技研のお話が出ましたけれども、この産業支援拠点の再整備につきましては、厳しい技術革新や国際競争に直面し、厳しい競争にさらされております中小企業に対しまして高度な技術支援体制を構築するためのものでございます。
 このため、産業技術研究所を地方独立行政法人化いたしまして、予算や人事の面において運営の弾力化を図るとともに、ナノテクノロジーであるとか、ITあるいはデザインなど将来有望な分野に重点を置いた支援を行うことで、国際的に通用する製品の開発、迅速な製品試作を支援することなどによりまして、東京の中小企業に対する支援の大幅な強化を行うものでございます。
 このことによりまして、世界的な技術競争にさらされております中小企業のニーズにこたえることができ、技術支援の強化が図られたというふうに考えています。
 また、商店街についてでございますが、都内の商店街につきましては、都民の消費生活を支えるとともに雇用や起業の場となるなど、地域経済を活性化する上で重要な機能を担っていると認識をしております。
 このため、「十年後の東京」の基本的考え方に基づきまして先般素案を発表しました産業振興基本戦略の中で、身近な生活を支える商業機能の充実や商店街の機能を活用した徒歩圏の生活拠点づくり、あるいは後継者の人材育成などについて施策の方向性を示しております。
 今後、この基本戦略を具体化する中で区市町村とも連携し、商店街の活性化に向けた取り組みを展開していくというふうに聞いております。

○古館委員 世界に通用するということだっていうのは、とても聞こえがいいんですよね。だけど同時に、たくさんすそ野のようにある中小業者が、そのもとでおっこっていく、それで淘汰されていく、こういう事態というのは、やっぱり東京都である以上は、それをいかにして食いとめながら、それで地域全体がそういう底力を発揮していくのかと、こういう視点というのが私はとても大事だということをまず述べておきたいと思います。
 それで知事の頭にあるのは、先ほどオリンピックの話、どなたかいってましたけれども、それに名をかりて大型公共事業をさらに加速させると。その象徴が三兆六百億円をつぎ込む三環状道路の促進計画なんです。
 知事のいう澄んだ空気の広がる快適な都市、これを本当につくろうとすれば、車をさらに呼び込む幹線道路建設などは真っ先に見直さなければならないのに、三環状道路の建設にしがみついて、十年後には全体で約九割方整備することを改めて明らかにしています。
 そこで、三環状道路について、十年後には全体で約九割方整備するとなっておりますが、それによって道路状況や環境はどのように変化するんでしょうか。

○小林参事 十年後にこの三環状道路が九割完成することなどによりまして、一つは、東京区部の平均旅行速度が現在の十八・八キロから約二十五キロへと大幅に改善され、お盆や正月並みの快適な移動が可能となります。
 また環境面についてでございますが、CO2の排出量が二百万から三百万トン削減されまして、これは東京都全体の年間排出量の三%から四%に相当いたします。この削減量は、東京都とほぼ同じ面積の植林によるCO2吸収量とほぼ同じ量でございます。

○古館委員 また、何百万トンとかというCO2の問題は後でやりますけれども、十年後では、海外主要都市と東京区部の自動車平均旅行速度というのが、本の中で比較した資料があります。その速度が時速が十八・八キロとなっているんですが、他の国と比較すると最も遅いというふうになってるんですが、この原因は何だと考えておりますか。

○小林参事 海外主要都市と比べて東京の平均旅行速度が低いというか、遅い原因でございますが、一つは、先ほど申し上げたように、環状道路を初めとする道路整備がおくれていること、あるいは踏切などのボトルネックの箇所が非常に東京は多いということが、この平均旅行速度を低下させている原因と考えられます。

○古館委員 この六百カ所の渋滞解消だとか速度が少し早くなること、これらについて、しかもCO2の二百万トンから三百万トンの削減効果、これがあるという想定について、これはすべて国土交通省から出された資料ではありませんか。その資料をそのまま使ったというふうに私は読んでおります。交通省の担当者からの説明でこの問題はわかったんですが、そこで国土交通省が出してきたこの数値ですね、そこではっきりしたことは何かというと、排出量の削減効果が最も高いのが、六十キロ走行の場合で一番高くて三五%の削減効果、次いで、四十キロ走行で二五%の削減効果がある、こういう話だったんです。時速十八・八キロから二十五キロ走行に若干速まったからといって、そんなにCO2の削減効果は高くないということです。これは私、国土交通省に行って聞いたんです。「十年後の東京」が描いた、外環道路が未完成でも走行速度を速めることができて渋滞が解消し、そして環境もよくなるというのであれば、私は何も外環道路にしがみつくことはないと。九〇%でまだ完成してないんですから。
 さらに、「十年後の東京」で示されている海外主要都市と東京区部の自動車平均旅行速度、これを比較した資料では、東京区部においては、高速道、国道、都道だけ、これが調査対象とされており、区道については対象外としております。その速度が時速十八・八キロであり、この数値は他の国のものと比較すると確かに最も遅いものとなっています。しかし、これも事例として挙げた諸外国が果たして対象道路をどのように扱っているのか、このことについては建設局に聞いてもわからないとの返事でありました。これでは科学的にも精緻さを欠いたものといわれても仕方がありません。
 さらに日本は、市街地部分では信号機の設置が緻密にネットワークされている世界で有数の国であり、東京区部の道路については、とりわけ信号機によってスピードを抑制する効果が働いていることを見なければなりません。これこそ渋滞によるスピードの抑制要因よりもはるかに大きな比重を占めているのであって、これ自体むしろ誇るべきことだと私は考えております。
 ところが「十年後の東京」は、こうしたことには一切言及しないで、三環状道路の早期整備まずありきで、そうすれば打ち出の小づちのように東京における阻害要因が解消していくように描いているなど、文字どおり三環状を初めとする大型公共事業の処方せんであることは明らかであります。
 そこでお尋ねしますが、さらに東京を緑あふれる都市へと変えるという構想を大きく取り上げていますけれども、緑をふやしていくことは大いに歓迎ですけれども、緑被率はこの八年間でどのように変化したのか、「十年後の東京」では現在との比較でどのように変化するのか、お答えいただきたいと思います。

○小林参事 まず、緑の点にお答えする前に、環状道路についてでございますけれども、先ほど外環を不要だというお話がございましたが、この外環につきましては交通量は一日当たり七万から十万台、これを整備することによりまして首都高速渋谷線や新宿線の交通量が二割減少し、あるいは環状八号線の交通量は約一割から二割減少。二酸化炭素の排出量は約二十万から三十万トン削減をされる。さらには走行時間の短縮により年間三千億円の経済効果が発生する。こういったことから、今後の、首都圏の慢性的な渋滞を緩和する三環状九放射の道路ネットワークの一翼を担う重要な道路でございます。そういった観点から、この外環含めまして三環状の道路整備については、しっかり整備をしていくということが必要だと考えております。
 続いて緑被率の点でございます。
 東京の緑につきましては、平成十年以降、五年ごとに調査を行うみどり率を指標としておりまして、緑被率という集計は行ってございません。このみどり率につきましては、平成十年は区部で約二九%、多摩で約八〇%。平成十五年は、暫定値でございますが、区部二四%、多摩七二%となっております。ただ、この十五年の暫定値と十年の値は、ちょっとデータの精度は異なることから、そのまま比較することがなかなか難しい状況でございまして、このため両方のデータを比較するために、地球観測衛星のデータを使用して解析をいたしますと、この五年間で、区部で約一ポイント、多摩で約二ポイント程度減少していると推定をされます。
 「十年後の東京」におきましては、公立小中学校の校庭の芝生化や都民、民間企業等の協力による都市空間のすき間の緑化、さらには、都市公園の着実な整備などによりまして新たに千ヘクタールの緑を創出することとしております。このみどり率の算定には、この緑が増加することだけでなく、樹林や草地など土地利用の変化を見込まねばなりませんので、予測することは困難でありますので、「十年後の東京」について、みどり率というとらえ方については触れてはおりません。

○古館委員 さっきの話があったので、私の方でもう一ついっておきますけれど、「十年後の東京」では、東京外環、環状道路が未完成になっているんですよね。その整備率が現在三一%からその十年後は四六%と、進捗率はわずかなんです。その中で、それでも渋滞は解消され、CO2も減る、こういう描き方をしていますから、私はそれだったら要らないんじゃないのと。
 国交省の担当課長の言は、渋滞解消もCO2も減るということについては、その前提は三環状道路がすべて完成した場合のものだ、このようにいっているということだけ紹介をしておきたいと思います。
 そこで、みどり率の問題でも結局減少しているという答えですよね。区部、多摩とも減少していると。掲げた構想は、いかにもよくなるように描いているんですけれども、その保証は都としてのこの財政支援がなくてはあり得ない話なんですね。例えば屋上に緑化するだとか、いろんなところに緑化するといったって、そういう意味での財政支援は欠かすことができません。そうでないと結局は計画倒れになることはこれまでの経過からも明らかであります。
 そこでお尋ねしますが、超高層ビルなどの巨大ビルについて、現在は何棟あるんでしょうか。また、十年後ではどの程度になると予測しておりますか。

○小林参事 昭和三十九年から平成十八年三月末までに建築確認済みの高さ百メートルを超えるビルは三百一棟ございます。平成十二年から十八年までに建設された、もしくは建設予定の高さ百メートル以上のビルは百三十五棟でございます。平成十九年、二十年度においては、高さ百メートル以上のビルは四十二棟の竣工が予定されております。
 十年後の状況につきましては、現時点では民間事業者の計画を把握することは困難でございます。

○古館委員 すさまじい高層ビルの建設ラッシュなんですよね。それで今度の国家予算の方を見ましても、都市再生に関連して、官民とも、ここ数年の東京への集中投資というのは非常にすさまじいと。〇七年度以降、既に明らかになった計画だけで、床面積が一万平方メートル以上のビルが約七十棟建つ見込みで、〇六年に完成した分を含めると百棟を超えると。それぐらい今また、ビルラッシュが続いているということに我々は着目しなければなりません。
 そこで、環境対策の観点からいたしますと、いかにしてこの超高層の巨大ビルを抑制するか、これが不可欠な緊急課題であります。「十年後の東京」では全くこれが触れられていないというのが最大の特徴であります。
 実は、慶応大学の研究グループで、湘南藤沢キャンパスで緑地の炭素固定量算出の調査を行ったところ、どういう結果が出たかというと、一千ヘクタールの緑地、これは東京都が、たしか一千ヘクタールの緑地を生み出しますよという十年後で掲げているこの一千ヘクタールの緑地が年間で吸収するCO2の量というのは、約五千五百トン程度であるというふうにしているんです。それに対して、十万平米の床面積、例えば、隣の新宿三井ビル、ここは十五万平方メートルありますから、十万平方メートル面積というんですから、三分の二のビルで、オフィスビルの排出CO2が年間一万トンと算出されているんです。
 先ほど私は、東京都が計画している一千ヘクタールの緑地、これが年間吸収するCO2の量が五千五百トン程度だといいました。ところが、三井ビルの三分の二ぐらいのビルで出すこの排出ですね、CO2は年間一万トンと、このように算出しているんです。ですから、一千ヘクタールの緑地が年間吸収する、およそ二倍のCO2を一棟だけで出しているという勘定になるんです。大規模ビル建設の抑制を抜きにして、東京における環境対策を講じようとしても間尺に合わないことは明らかであります。
 京都議定書で日本は九〇年レベルより六%の削減義務が課せられております。こうした中で、都の目標では、二〇一〇年までにCO2を六%削減することが求められておりますけれども、二〇〇四年の段階で既に五・八%も増加し、一一・八%にもなっており、知事が推し進めてきた都市再生戦略が環境の面でも都民の生命と安全を脅かしてきたことが科学的に明らかになっております。
 こうした中で、カーボンマイナス東京十年プロジェクトでは、これからの政策展開として、大ロンドン市、ここは後でちょっと修正したようですけれども、ベルリン市、ニューヨーク州、カリフォルニア州などが一九九〇年対比で二〇一〇年までに二〇%だとか二五%などの削減目標を定めているのに対して、東京の場合は、一九九〇年じゃなくて、二〇〇〇年を基準として二〇二〇年まで二五%削減を目指しているとしています。
 そこでお尋ねしますが、世界の主要都市などがCO2について一九九〇年対比での削減目標なのに対して、東京都が二〇〇〇年を基準としているのはなぜでしょうか。

○小林参事 CO2削減の目標についてでございますが、その前に、先ほど都市開発と環境の観点のお話がございましたが、東京はこの間、都市再生を進めておるわけでございますが、これは東京の国際競争力の向上、すなわち都市機能の高度化を進めるとともに、都市の居住環境の向上を図ると、そういった観点から東京の都市更新を進めているところでございます。
 老朽化したビルの更新による国際水準の業務機能の集積を図りつつ、これを進める都市基盤の整備を進め、良好な就業環境を創出するとともに、あわせて、都市環境の創出や文化機能の整備、職住近接のまちづくりなどを総合的に進めておりまして、これを優良な民間プロジェクトを推進することで、この間推進をしてきております。
 こうしたプロジェクトは、その開発に当たりまして、敷地内緑化や屋上壁面緑化など積極的な地球環境負荷の削減に向けた取り組みあるいは省資源、省エネルギーあるいは廃棄物の抑制、CO2の削減などを計画しつつこれを進めてきております。例えば品川駅から田町駅一帯のまちづくりにつきましては、環境モデル都市づくりを目標に掲げて、ヒートアイランド対策など環境に十分配慮したまちづくりを進めるなどこういうことを、あるいは地域冷暖房の導入などビルの省エネを進めるとか、こういった取り組みをしてきております。
 都市開発にあわせまして世界最高水準の省エネ技術の活用や、あらゆる空間の緑化、それから美しい景観の形成など、施策を一層強力に推進して、より機能的で美しく快適な東京を創造していきたいというふうに考えております。
 続きまして、CO2の削減目標の基準年次の問題でございますが、東京都が本格的に自治体として温暖化対策を開始いたしましたのは二〇〇〇年度でございまして、この年の十二月の環境確保条例の制定によって初めて大規模事業者のエネルギー消費量やCO2排出量を把握するようになったところでございます。このため「十年後の東京」の目標設定に当たりましては、今後の具体的施策の効果検証を的確に行うという観点から、二〇〇〇年を基準年としたものでございます。

○古館委員 実は、この問題についていうと、先ほど、ビルのことは一生懸命これからもつくるよっていってますから、私がいったのは、そこが一番のいわゆるCO2なんかを排出してるんだということ、ここに手をつけないで環境を変えましょうとか、CO2削減しましょうっていっても無理ですよといった話をしたんだということだけちょっとつけ加えておきますが、実は東京では、温室効果ガスの排出量について見ますと、九〇年が最も低い数値になっているんですよね。だから九〇年に合わせると削減するパーセンテージがぐうんと上がっていくから、実は二〇〇〇年が最も高い数値になっている。したがって、下げる方でいうと数値が高い方の方が、どういったらいいかな、実現可能性が強いという形で、恐らくこれは二〇〇〇年にしたんだというふうに私は思っています。
 石原都政の八年間が問われているということは、やはり都市再生を推し進めて、かえって悪化要因をふやしてきたことだということを強く指摘をしておきたいと思います。
 続いて、東京の国際競争力を強化するためとして、空港や港湾機能の向上を掲げ、その中で首都圏の空港機能を補完するためとして、横田基地の軍民共用化への取り組みを進めていくとしていることも正さなければなりません。これでは、全面返還はますます遠のいていって、基地の恒久化をさらに固定化していくことになるもので、決して許せないものであります。しかも、この構想は圏央道等の整備など高速道路ネットワークの充実とセットで提起されており、横田基地の軍民共用化を、多摩地域を首都圏中核拠点の一翼として位置づけていることが特徴であります。
 この横田基地の軍民共用化政策は、〇六年三月に財団法人統計研究会が出した首都圏空港の整備利用に関する検討調査報告書というのがあるんですけれども、それとそっくりの内容が今回のこの中に掲げられております。その特徴は、横田基地の民間利用を専ら首都圏の航空需要の観点からの検討であることです。これによりますと、二〇二二年では、横田基地から新千歳空港など七路線を対象として一日四十便を予定しているなど、米軍再編計画による航空自衛隊との共同化などが全く視野に入っていないといってもいいほどであります。
 しかも、ブッシュ米政権がことしに入って、新たに横田基地を、ケニー司令部ジャパンと呼ばれる地域規模のテロとの戦いへの対応を目的とした戦闘司令部に横田を据えました。このことで、平和と安全にとって、その危険度を一層高めることになることは疑いありません。今でも周辺市民が騒音公害や落下事故など生活を脅かされている中で、さらに民間機の騒音が絶え間なく押し寄せることなど、市民生活をさらに脅かすことは明らかであります。
 日本では三沢基地が、在日米軍、航空自衛隊及び民間航空の三者が共同使用している日本で唯一の飛行場ですけれども、管理はあくまでも米空軍が握っており、現在は一日五便、たまに四便になることもある。休止などは米軍の都合で、米軍が命令すれば飛べない、こういうことになっております。
 米軍横田基地についていうならば、「十年後の東京」が、軍民共用化ではなく、全面返還の処方せんを提示することこそ石原知事の責任だと考えていますが、いかがですか。

○瀧本参事 横田基地の返還ということでございますが、東京都におきましては、米軍基地対策の推進に関する基本的な立場は、基地の整理、縮小、返還の促進ということでございます。
 この横田基地の全面返還につきましては、現在の情勢等を勘案いたしますと、直ちに返還がなされる状況にはないと考えられるところでございまして、そのため、返還までの対策として、軍民共用化の実現を目指しているところでございます。

○古館委員 結局私の質問には答えてなくて、私がいってるのは、米軍基地の全面返還というのは知事の公約でもあるし、今のような形で進めていけば、決して軍民共用化というか、全面返還が実現しないどころか、アメリカとの、こういう横田基地がますます機能強化されていくことで、危険性がふえるばかりか、こんな一日に四十便などということ自体が飛べないっていう事態を私は今話をしたわけであります。その点はちょっと食い違ってますけれども、次に進みたいと思います。
 災害に強い都市をつくるという課題でも、「十年後の東京」では、東京の建物の約四分の一が震災時に倒壊のおそれがあるとされるなど、耐震の課題は喫緊の課題であるという認識を示しています。しかし、木造住宅密集地域が区部面積の三分の一に相当する約二万三千平方メートルもあり、十分の一ほどの地域で現在不燃化などの対策が進められておりますけれども、規模とテンポの面でも決して進んでいるとはいえません。
 例えば木造住宅やマンションの耐震化について、「十年後の東京」では都内の住宅耐震化率を九〇%以上とするとしていますが、現在までに都が補助事業として進めているマンションへの耐震診断事業の場合では、昨年の四月からことしの一月まで十二件の申請がありましたが、現在まで予算措置したのは一件もありません。これはマンション耐震偽装事件などがあって、万が一該当したらどうしようか、耐震診断したのはよいが補修が必要となったらどうしようか、お金のことなどさまざま考えるととても先には進まない、こういう状況になっているのです。肝心なことは、木造にしてもマンションにしても、まず東京都がそれぞれの自治体と共同して財政補助を行うことなど強力な支援があってこそ前に進む可能性があるのであります。
 この点について、改めてちょっと見解を聞かせていただければ、見解を聞きたいなと思います。

○小林参事 住宅の耐震化についてでございますが、今後三十年間の大地震が南関東に発生する確率が約七〇%とされている中、東京の住宅の約四分の一の建物は震災時倒壊のおそれがあるなど、この住宅の耐震化は首都東京の喫緊の課題であるというふうに考えております。
 このため「十年後の東京」では、耐震化の目標数値を掲げて集中的に取り組まなければいけないということとしております。
 特に、災害時の早期復旧に不可欠な緊急輸送道路沿道の建物の耐震化、小中学校、病院など防災上重要性の高い建物の耐震化を重点的に促進していくことが必要でございます。
 また、お話の都内住宅の耐震化については、現在約七六%でございますが、耐震改修促進法に基づく国の基本方針も踏まえまして、九〇%以上の耐震化を目指すということとしております。
 住宅の耐震化促進には、まず所有者の皆様が主体的に取り組んでいくことが不可欠でございますが、都といたしましても、適切な情報提供や技術的支援を行うとともに、これまでも安価で信頼できる耐震改修工法の普及など独自の施策を実施してきたところでございます。
 さらに、木造住宅密集地域の整備地域内にあります木造住宅の耐震化の助成を平成十八年度重点事業に位置づけ、十九年度については緊急輸送道路沿道の建物の耐震化の助成を新たに重点事業として位置づけるなど、公共的な観点から助成制度等も活用し、民間の住宅の耐震化を促進するということとしております。
 こうした取り組みを、区市町村や関係団体と適正に連携をいたしまして目標を達成し、首都東京の国際的な評価と信用力を大幅に向上させるとともに、地震に強い東京をレガシーとして将来に残していきたいと考えております。

○古館委員 私は今いろいろ、震災に強いまちづくりっていいましたが、その中心は、財政支援がなかったら進まないよっていうことをいったんです。ですから、いろいろいろいろいわれても、やっぱり木造住宅なんかは高齢者なんかが多いわけで、そういうことも勘案しながら進めていく、私はこれに反対しているわけじゃありません、これをさらに進めていかなければいけない。その立場からいうと、財政支援がどうしても必要なんだよっていうことを今強調したわけであります。
 一言だけですけど、今日本の場合は、アメリカの資本主義がやっていることを、一生懸命官から民へなんてやってますけれども、ヨーロッパの資本主義の各国の動きは今変わってきています。で、資本主義の中でも、福祉だとか年金だとかっていうのを重視するという方向に大きなかじ取りを切りかえてきているということだけ指摘をしておきたいと思います。
 次に、交際費につきまして質問させてもらいます。
 交際費のあり方につきましても、マスコミだけでなく、都民の間からも大きな批判が上がっております。
 都議会では、この間、知事の豪華な海外税金旅行やトーキョーワンダーサイト、さらには交際費などの税金を食い物にし、都政の私物化ともいえる問題についてただしてまいりました。
 交際費の接遇では、しにせ料亭や高級レストランなどで懇談が頻繁に行われ、一回で五十万円、六十万円もの費用がかけられ、食事だけで一人二万円、お酒は一本三万円もするワインや日本酒まで注文するなど、公費での飲食が七年間で百五十五回、税金一千六百十五万円が使われました。
 例えば〇三年五月二十九日に棚橋参与らとの接待では、三十四万円使って羽田空港の国際化問題が話し合われ、その後、石原知事は、それまで自治体負担は反対だという態度をとっていたのを一転して、一千億円もの費用負担を決めた時期と一致していることであります。
 また、〇一年から〇二年にかけて四回、五十五万円をかけた唐津一氏との接遇では、秋葉原のITセンター計画が具体化され、そこの再開発計画でITセンターの入札が鹿島に落札した問題、さらには知事の私的な顧問団、アドバイザリーボードとの飲食も繰り返されて、裁判では氏名を明らかにすることも石原知事側でもできないような人たちと飲み食いをし、その場で新銀行の設立、羽田空港の国際化、横田基地問題、東京大マラソンなど、都政の重要問題が飲み食いの場で話し合われたと指摘されております。
 そもそも会議費につきましては、一九九六年二月、当時の青島知事がいわゆる官官接待を原則として全廃する方針を表明したことを受け、同年四月、経費を伴う会議の開催基準を策定し、飲食を伴う随時の協議、打ち合わせを原則として全廃しました。その後、知事交際費についても、学識経験者やジャーナリストなど外部の有権者で構成する交際費を考える会を設置し、一九九八年七月に、東京都における交際費のあり方について、都の報告が行われております。
 そして九九年三月に、交際費の支出基準、現在に至っているこの支出基準を策定いたしました。それがいわゆる、一三総総総第一一七〇号であります。これが交際費の支出基準なんですね。質問ですけれども、支出基準とはどのような扱い、性格の文書なのでしょうか。

○長谷川秘書部長 交際費の支出基準は、公務に携わる者同士が税金を使って儀礼的な交際を行う、いわゆる官官接待を禁止することを目的として定められました東京都内部の事務処理指針であり、いわば内規でございます。

○古館委員 いわゆる指針だということですよね。だからこのようにやりましょうと。この前文では、東京都における交際費はすべてこの基準に従い支出するものとすると。つまり、交際費は、知事であれだれであれ、すべてこの基準に従って支出するものとすると。表意者は、この表意者っていうのは知事や局長などの幹部を指します。表意者は支出の内容や、相手方が社会通念上妥当と認められる範囲内で、かつ必要最小限の金額となるよう常に努めなければならない。このように前文では定めております。そして第一として、交際費とは、知事その他の執行機関が外部との交際上特に必要と認める場合に予算の範囲内で支出する経費をいうと。
 そこでお尋ねしますけれども、五十五万円とか三十四万円とか、こういう大きなお金をかけての懇談、一本三万円もするワインや日本酒での飲酒が、必要最小限の費用、社会通念の範囲内などとは到底考えられませんけど、どのようにお考えでしょうか。

○長谷川秘書部長 都の政策を形成、実現するために、知事が必要な人物と会って専門的な知見を得たり、情報収集することは必要なことと考えております。これまで行われました懇談はいずれも、当時その内容、相手方などを都が総合的に判断した上で、適正な手続に基づき支出したものでございます。
 相手や内容によってはふさわしい場所と時間、それ相応の経費というものがございまして、そのような懇談の必要性については今回の判決でも認められているところでございます。

○古館委員 私は判決のことを聞いてません。それで、私の質問に答えてないんですよね。私が今聞いたのは、五十五万円とかの飲食、三十四万円かけてのこういう飲食の懇談、この飲み食いが必要最小限度などとは考えられない、こういうことを聞いているんですけれど、その点についてご見解はいかがですか。

○長谷川秘書部長 これまで行われました懇談は、いずれも当時その内容、相手方などを都が総合的に判断した上で、適正な手続に基づき支出したものでございます。相手や内容によってふさわしい時間とか場所、それ相応の経費というものがあり、このような懇談の必要性については、先ほども申しましたように判決でも認められております。
 判決では、単に金額の多寡だけではなくて、懇談の目的、相手方、場所などを考慮して、その費用は社会通念を逸脱するとはいいがたいというふうにしております。都についても同様の考えでございます。

○古館委員 これは、これからもまだ続きますよということの宣言書みたいなもので、絶対私はこの答弁については承服できない。大体五十五万円とか三十四万円とか、若い青年から見たら五十五万円なんていったら二カ月分だとか三カ月分ですよ、給料の。そういう(発言する者あり)いや、だから知事と違うといっても、知事だからこそ、それこそそういう意味では先頭切って質素でなければならないんですよ。そういうような立場にあるのが私は最高の首長の姿勢だと思っている。そこの問題について見解違うのは仕方がないことですけれども、私は、知事というのはそういう立場にある人だということで確信をしているところであります。
 そこで、今も適正な手続に基づいて支出したと答弁をしていますけれども、この適正な手続に基づき支出をしてきたという、その意味するところはどういうところなんでしょうか。

○長谷川秘書部長 都の政策を形成、実現する上で必要と判断されました懇談について、交際費の支出基準に照らして問題がないかどうか、その内容、相手方などを確認した上で、都の会計事務規則に定められた手続に従い、適正に支出しているということでございます。

○古館委員 つまり、いわゆる交際費の支出基準に照らして、適正な手続っていうのは、事務的な作業をきちんとしています、こういうことですね、どうですか。

○長谷川秘書部長 そのとおりでございまして、事務的な意思決定行為でございます。交際費の支出基準に照らして問題がないかどうか、その内容、相手方などを確認する、都の会計事務規則で定められた手続に従って決定行為を行って適切に支払いをするということでございます。

○古館委員 そこまでいったら違うところもあるんですよね。別に金額はそんなに--五十万出していいとか、そういうことは何もこの規定の中にはありません。むしろ最小限で、こういうふうに書いて、社会通念の範囲内、これが支出基準でいっている中身ですから。そこの後ろの部分は私ははっきりいって認められない。だけども、この事務的な作業をそれこそ知事がいうことに対して粛々とやってるってことについては、私は職員の皆さん大変だなと、率直にいって思っているところです。
 で、石原知事のこの事務方の発言ってよくいうんですよ。困ると、事務方がやっているんだと、こういうんです。我が党への答弁の中でも何度もこの事務方がやったと聞いてます。しかし、だれといつ飲み会をするということは事務方では考えられないことです。だれと飲むよ、いつやるよ。結局事務方がやるのは、だから場所とっておけと、こういう話なんですよ。知事自身あるいは知事の側近がまず最初に、だれといつということを指示してくるんじゃありませんか。いかがですか。

○長谷川秘書部長 知事が出席する懇談につきましては、最終的に知事が決定いたしております。

○古館委員 そうですよ。本当にそのとおりです。接遇での懇談はこの知事サイドのアプローチがあって初めて成立するんですよね。しかも、知事が、酒を飲まないと本音は出ないなどということを発言するのを事務方は見聞きしていればどうなるかっていうと、おのずから接待する場所も、推測されるっていうことなんです。これまでの飲食接待はこうして行われてきたんだということ、このことを私は厳しく指摘しておきたいと思っています。事務方に押しつけるのは言語道断であります。第一義的な責任は石原知事本人にあるんだということは明白であります。
 ところで、この交際費の支出基準があるということについて知事には説明しているんでしょうか。

○長谷川秘書部長 交際費の支出基準につきましては、知事は承知しております。

○古館委員 この交際費の支出基準を承知してるっていうんですね。交際費の支出基準では接遇については、適切な場所で、必要最小限の参加者で、支出額についても社会通念上妥当と認められる範囲でなければならないとしているのがこの交際費の支出基準です。だから、石原知事は承知しているんだけど守らない。はっきりいわせてもらうと一番たちが悪いですよ。
 さらに、公務員としての接遇についてもきちんとした基準があるが、公務員への接遇、懇談については、交際費の支出基準では是としているのか、それともだめだってなっているのか。公務員との接遇です。

○長谷川秘書部長 いわゆる官官接待を禁止することを目的として定められました交際費の支出基準では、公務員に対しては懇談は行わないものとされております。しかし、この支出基準は知事が定めた交際費支出に当たっての原則であり、都の政策を形成実現する上で必要な場合は、個別に判断して支出する場合がございます。
 今回の判決でも、相手が単に公務員であるというだけで、直ちに支出基準に抵触するという解釈はしておらず、相手がどのような立場であるかを考慮して判断すべきであるとしております。

○古館委員 私は判決のことは聞いていないんですよ。なぜかというと、都合のよいところだけつまみ食いしてるんです。(発言する者あり)いや、そのとおりなんです。だって支出基準っていうのがあって、それに基づいてやられてないっていう方がよっぽど問題なんですから。
 そこで、この違法という判断を下されているものもあるんですね。却下された六十七件、これについては、監査請求の期間が過ぎたために判断が下されなかっただけですから。支出基準から見て、公務員や国会議員などへの接遇は明白な交際費の支出基準に違反をしています。接遇、懇談にかかわって、麻生太郎さんや徳田虎雄氏などが二十数回にわたって飲食を繰り返しています。また、代表でも問題として指摘をした知事の長男など国会議員四名との飲食で、しかも四騎の会という若手グループの結成を促すなど、都政とかかわりない私的な政治グループの結成などが話し合われた懇談にまで税金が投入されております。
 公務員や国会議員に対して、私はその費用の返還を求めるべきだと考えますが、いかがですか。

○長谷川秘書部長 これらの懇談につきましては、当時都の政策を形成、実現するために必要と判断した上で行われ、その費用は適正に支出されたものでございます。今回の判決でも、相手が単に公務員であるというだけで直ちに支出基準に抵触するという解釈はしておらず、相手がどのような立場であるかを考慮して判断すべきとしております。したがって返還を求める考えはございません。まして、相手方に対して返還を求めるなど、信義則からいっても到底できる話ではないと考えております。

○古館委員 今私は判決のことをいってますけれども、それはその後の結果の判決であって、支出基準というのは、その出すか出さないかを判断する場合の基準なんです。明確に違うんですよ、性格が。そのことだけしっかりおいておいていただきたいと思います。
 さらに、都教育委員を務めている米長氏とは、〇一年二月、〇二年二月の二回分だけで三十万円近い税金で接遇されていますが、支出基準から見て私は不適切だと思いますが、いかがですか。

○長谷川秘書部長 教育委員は特別職の公務員でございますけれども、教育に関する識見に着目して選任されたものであり、その立場は民間の有識者とかわることがございません。したがいまして、交際費の支出基準で懇談を行わないとしている公務員とは異なり、基準には違反しないと考えております。

○古館委員 この問題については、よいとか悪いとかって問題じゃないんですね。行政委員会というのは、教育委員会も行政委員会だし、監査も行政委員会だし、人事委員会ですね、これは中立の立場ということが堅持されなければならないところなんです。ですから、こういうところでの飲食はやっぱりやってはならないんだっていうことだけいっておきたいと思います。
 しかも、この飲食をともにした米長氏との懇談の時期は、ちょうど靖国参拝問題とか歴史教科書の問題が取りざたされていた時期で、そこで何かが話し合われたというのは想像にかたくありません。そうした知事の飲み食いの問題が、大きな問題の一つとしてマスコミなどでも取り上げられております。都民にとっても、税金をどのように使っているのかという重大な関心を寄せております。知事交際費に関する都民の声、これがとられていると思いますが、どのような状況になっているか。この判断材料として極めて有用と考えますが、この都民の声での状況についてお知らせをいただきたいと思います。

○長谷川秘書部長 生活文化局に確認したところ、交際費に関するご意見は約百三十件ほど寄せられているようでございます。私どもでは、社会通念とは、その時代、その社会一般の人々に支持されている常識や判断と認識しておりまして、寄せられた百三十件程度の意見をもちまして、それが即座に社会通念と位置づけられるほどの合理性はないと考えてございます。

○古館委員 私はその支持する、不支持するというようなことをいってほしかったんですが、この結果、実に九割の都民が知事交際費の使い方については不支持だと、反対だと、こういう意思表示をしております。支出基準がいう都民感覚から見て、私は、石原知事のぜいたく三昧の行為がどんなにかけ離れているかということは今の答えの中で明らかだと思います。
 大体他県では知事の公費による飲食そのものを禁止しております。埼玉県では交際費には知事の飲食を含んでおりません。自分で出している千葉県も交際費の中で飲食の支出は認めておりません。したがって、飲食による接待の実績はないのが実態であります。
 そこで、飲食を伴う接遇、懇談については原則私費負担にすべきだと思いますが、いかがですか。

○長谷川秘書部長 都の政策を形成実現する上で必要な懇談につきましては、その目的、内容、相手方などに応じて公費による支出を行うことができると支出基準でも定められております。

○古館委員 ですから、他県でもそういう形でやっているんですからね。石原知事は税金で飲み食いを繰り返す理由について、酒を飲まないと本音が出てこない、こういうふうにいっていると。このことについては大山都議が代表質問でも、いまだに酒宴の席でなければ都政の重要問題を論議できないっていうんなら、時代おくれの宴会政治の復活という指摘は免れない、このように指摘をしたところであります。
 知事は都民の批判を受けて、知事のホームページでの公開を打ち出しましたけれども、既に三十以上の道府県が公開をしており、当然とはいえ遅過ぎました。しかも、都民からも、マスコミなどからも厳しい批判を受けていながら、知事交際費の使途について、適正な手続に基づき支出してきたなどと、開き直りともいえる立場を表明しています。重大なことは、知事が公費での飲食接待自体を廃止する意思を示していないということです。知事は就任当初、交際費の公開、これを言明したのですから、言行一致させることが強く求められております。
 そこでお尋ねですが、ホームページでは知事交際費の使途については、総額提示だけではなく、その使途について、少なくとも最低限飲食行為の内訳についてなど、さらに細かなものにしていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○長谷川秘書部長 今後は、交際費支出のより一層の透明性の向上を図るために公文書の記載方法を改めるとともに、ホームページの全面公開を実施することとしたものでございます。
 飲食の内訳につきましては、これまでも開示請求があればすべて開示してきております。さらにホームページでも公開する必要性は少ないと考えております。

○古館委員 開示請求というのは一般の都民ではなかなかできにくいものなんです。ですから、ここではちゃんとそういう意味での飲食行為の内訳などもきめ細かくしていく必要を強く求めておきたいと思います。
 最後になりますが、石原知事はこの間、豪華海外旅行にしても飲食接待にしても、事務方がやったこととして、政治家としてのみずからの責任を棚上げしていますが、絶対に私は容認することはできません。税金を使って高級料亭や高額な飲食を伴う会合を開かなくても、他県がやっているように、都庁の会議室で行うことは十分に可能であります。そうした会場が他の道府県よりもはるかに整っているのがこの東京都庁ではありませんか。
 そこでお尋ねです。東京都の庁舎の会議室で会合する、昼間で飲み食いもなく、これこそ都民の代表としての接遇にふさわしいことだと考えますけれども、最後に見解をお伺いして終わりたいと思います。

○長谷川秘書部長 都の政策を形成、実現するために必要な懇談は、相手方のプライバシーへの配慮や、双方の日程の都合などを考慮いたしまして、これまでも庁舎の内外を問わず、最も効果的な方法で実施してきております。今後も同様の考えで行っていく考えでございます。

○古館委員 やはり今の答弁は、私どもはこの異常な飲食、こういうことについては、これからも大いに追及をしていきたい、このことだけ述べて終わらせていただきます。
 以上です。

○後藤委員 私からもできたらば秘書部長に一言だけ聞きたいんですけれども。官官接待ですけど、青島知事のときに裁判やって八億一千万円返させたのは私なんですよ。この八億一千万円返させたときに、これで僕は、例えば皆さんがちゃんとしていてくれると思ったから、僕は何も調べなかったんですよ。そしたらば、ふたをあけてみたらこんなことがどんどんどんどん出てきてますけれども、本当に皆さんもっと頑張ってもらわないと、例えばトップの方が幾ら偉そうなことをいって--確かに偉いでしょう、確かに偉いけれども、例えば法律だとか条例だとか指針だとかというのは守るようにさせなかったら、あなたたち、結局何のために仕事やってるのかわからないっていうふうに都民の方たちからいわれちゃいますよ。
 そうしましたらば、そこでお尋ねしますけれども、例えば棚橋さんですとか唐津さんていうのは、この方たちは参与だと思うんですけれども、例えば報酬は幾らぐらいもらっているんでしょうか。

○升政策部長 参与の報酬でございますが、参与の報酬は非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例に基づいて決定しております。現在月額は三十三万九千円となっております。

○後藤委員 三十三万九千円ということは、年間に直しますと四百六万八千円ってことになるんですけれども、こういうふうな方たちとの例えば官官接待といわれるようなことは、できたらばこれからまずやめていただきたいなと私も思います。
 二番目に聞きたいんですけれども、例えば予算書の中に職員の人件費のところがあると思うんですけれども、石原知事には特別秘書の方がお二人いらっしゃると思うんですけれども、この方たちの給与の決定方法というのはどういうふうになっているのか教えていただけたらなと思うんですが。

○長谷川秘書部長 特別職でございます秘書の給与は、知事等の給料等に関する条例におきまして、行政職給料表(一)及び指定職給料表の適用を受ける職員の例により、任命権者が知事と協議して決める額とされております。この条例の所管は総務局となっております。

○後藤委員 ここにもあるんですけれども、できましたらば、指定職の給料表をお使いになっているのか、一般の行政職の給料表をお使いになっているのか、このぐらいだけでも教えていただけませんか。

○秋山企画調整部長 予算特別委員会要求資料第14号によりますと、総務局から資料が提出されておりますが、その中では、これは現状だと思います、指定職給料表に基づき決定しているというふうな記載がございます。

○後藤委員 そうしましたらば、次には資料第3号なんですけれども、「十年後の東京」を私も取り上げさせていただきたいと思うんですが、黄色い方の冊子なんですが、こちらの黄色い方の冊子の六ページの左側の下から六行目になるんですけれども、都内の街路樹を百万本に倍増するというふうに書かれているんですが、例えば現在何本くらい植わっていて、これから何本くらい植えようとしているのか、できたら教えていただけますか。

○小林参事 都内の街路樹でございますが、現在都道に約十六万本、国道に約二万本、区市町村道に約三十万本、合計約四十八万本が存在しております。この六ページのそこに書かれてありますように、これをほぼ二倍、百万本にするということでございます。

○後藤委員 まずお尋ねしたいのは、ここに書いてある街路樹というものの定義なんですけれども、例えば街路樹、これですけど(資料を示す)建設局がつくっている冊子です。冊子というよりも地図になってまして、例えば都内の国道ですとか、都道ですとか、区市町村道なんですけれども、これだけ現在植わっているわけですよ。各道が色で分けてありまして、例えばイチョウだとかクスノキだとか色分けしながら書かれているものです。ここに植わっているのがみんなで四十八万本ということになるわけですけれども、五十二万本をこれから植えなければいけないということになりますと、計画があると思うんです。例えば、どういうふうな植え方をするだとか、できたら具体的な話を少ししていただきたいと思います。

○小林参事 この東京の街路樹を倍増する具体的な方法でございますが、それにつきましては現在、例えば都道につきましては建設局を中心に具体的な策について検討を進めております。いろんなやり方があるとは思いますが、この予算特別委員会の中で建設局長の方から答弁申し上げている内容をご紹介させていただきますと、今後、樹木と樹木の間隔がありますので、その中にまた新しい樹木を植えることによって数をふやしていく、こういう考え方については述べているところでございます。

○後藤委員 例えば街路樹とは何ぞやということになると思うんですけれども、道路用地内に列状に植えられた高木ということになっていまして、高木というのは大体、高さが三メートルを超えるものというふうに、これは建設局の資料の中に書いてあるわけですけれども、ここでいっています百万本っていうのと街路樹という言葉に、確かに関心持ってしまったわけですけれども、例えば百万本の街路樹を植えるといったら、すごい緑がふえて、東京というところはすばらしいところになるんではないかと思ってはいたんですが、これですけれども、担当者の方から資料いただいたんですが、(資料を示す)例えば部長が今おっしゃった建設局の方、そうしたらば建設局長の答弁ということだと思うんですけれども、例えばシャクナゲだとかアオキというふうな木の名前が出ていたかなと思うんですけれども、それは確かですか。

○小林参事 予算特別委員会で建設局長から申し上げたのは、今お話しありましたように、シャクナゲやアオキなどのこういった樹木を、これまでの樹木の間に植えて豊かな道路の緑を連続的に創出していくというふうに答えたというふうに聞いております。

○後藤委員 仮に今、部長の答弁になりますと、街路樹といっていいんですか、それ。街路樹というのは、こちらの建設局がつくりました資料の中にも、高木というふうな扱いになってるんですよ。これは言葉じりばっかりとっちゃって悪いですけれども、例えば、都民の方たちがこの資料を読んだときに、街路樹百万本ということになったらば、ああ街路樹百万本、確かにすごいなというふうに皆さん思われると思うんですよ。確かに、私もそう思ったんです。それは街路樹百万本だったらそれはいいよと。で、聞きましたらば四十八万本が現在だと。確かにここには倍増と書いてありますから、倍になったとしたら緑豊かな東京になるだろうと思いますけれども、部長が今おっしゃった言葉からいったら街路樹じゃないじゃないですか。街路樹じゃないようなものまで植えて百万本というふうにいわれているんだとしたらば、言葉を変えた方がいいんじゃないですか。

○小林参事 今後、東京の街路樹をふやすためには、新規に道路をつくる場合については、その道路建設にあわせて街路樹を整備していけばいいわけですけれども、既存の道路につきましては、先ほど来申し上げていますように、街路樹の間隔を短くするということがどうしても必要になってまいります。そういった意味から、先ほどシャクナゲ、アオキという樹木が出ましたが、これは確かに中低木と。街路樹の中には高木もありますし、正確な定義はおくとして、樹木の中には高木もありますし、中低木もございます。確かに高木ではございませんが、豊かで連続した道路の緑を創出していく役割ということを果たすことには変わりがないと思っております。今後、街路樹を倍増していくためには、今、高木、六メートルから八メートルの間隔が一般的に都道ならございますが、こうした中低木も街路樹として植樹していくなどの工夫を進めていくことが必要であろうかと思っております。大事なことは、道路空間にいかに緑をふやしていくかということのその方策を考えることでございまして、そのことを重視するべきだというふうに考えております。

○後藤委員 例えばアオキとしましょう、アオキが中低木だということで、で、街路樹になった場合には、道のところが歩道の部分にはみ出たりしたらいけないわけです、例えば通行の邪魔になるわけですから。仮にそうなった場合には生け垣風に刈り込めるもの、例えば刈り込めるものだったらわかりますけれども、こんなような認識でやっていて、確かに部長が今おっしゃったように、ここでは街路樹、普通でいったらば高木だけれども、これからは中低木まで入れて百万本に倍増するんだというんだとしたらば、ここの街路樹っていうのは高木ではまずないというふうに理解してよろしいですか。

○小林参事 街路樹を整備するに当たりまして、やはり道路の幅員あるいは歩道の幅員を考慮して、街路樹をいかに植えていくかということを考えていかなければいけないのは当然のことでございます。
 街路樹、さまざまございますが、その根の張り方だとか、細かい話は省略させていただきますけれども、そういった点に十分勘案して、歩行空間の快適性だとか、そういったものは考慮して街路樹を植えていくということでございます。

○後藤委員 こちらの資料の2号の方の二九ページのところに、例えば無電柱化ということで、電柱を取ったところに街路樹を植えたり、街路樹を植えなくて、例えばバリアフリーというふうなことにも写真が載ってると思うんですけれども、ここのところで街路樹、街路樹、例えば街路樹を倍増っていってますけれども、こちらの資料を見ましても、歩道の幅員の広いところは確かにいいです。これから新規に、道を通すところだとしたらばいろいろな計画ができると思いますけれども、こちらの資料を見る限りにおいても、結局相当数のところが街路樹が植わっているわけです。ここで街路樹が植わっていて、ここの街路樹の間に、アオキでもいいです、シャクナゲでもいいです、こういうふうなものを植えていく、植えていくっていうんですけれども、これからは、高齢化がどんどん進んでいくだろうし、車いすの方もふえるかもわかりません。仮にそうなったらば、この街路樹は一般的に考えましたらば歩道に植えるわけです。歩道に植えるんだとしたらば、ここのところで考えなければいけないのは、高齢化ですとか、車いす対策ですとか考えなければいけないと思いますけれども、この辺の考えはどうなっているんですか。

○小林参事 先ほど、まず無電柱化とのお話がございましたが、これにつきましては、無電柱化した歩道につきましては可能な限り街路樹の導入を図って、良好な景観の創出や沿道環境の改善を図るというものでございます。歩道の幅員の関係から、例えば埋設物が支障となる、あるいはさまざまな状況で高木が植えられない箇所については中低木を植えるなど、緑の創出に取り組んでまいります。
 同様に、高齢者の方々、車いすの方々が歩道を間違いなくきちんと通行しなければならないのは当然でございますので、それぞれの道路の状況はいろいろあるとは思いますが、その点には十分配慮して、この街路樹の倍増計画を進めてまいります。

○後藤委員 例えば今回の緑っていうことに対しては私も大賛成で、どちらかといえば緑は大好き人間なんですけれども、ここのところであえて何で私がここまでいわせていただくかというと、街路樹を百万本だとか倍増だとかいいますと、例えば民間の方たちは、百万本というふうな数字が、先行というんですか、ひとり歩きしていくと思うんですけれども、例えば苗木の関係も出てくると思うんですけれども、苗木の供給の方は、この百万本っていうふうにアドバルーンを上げてますけれども、苗木の関係なんかは大丈夫なんですか。

○小林参事 現在都道の街路樹については、ほとんど民間の市場から調達しておりまして、今後も同様に取り組んでいくと建設局から聞いております。

○後藤委員 ここまで来ますと、ここの六ページ見ますと、十年後の姿ということで例えば七百ヘクタールの緑地、例えば千ヘクタールの緑を生かすというふうな言葉が出てます。こちらの、先ほど見ました資料2号の方には、この街路樹百万本っていう言葉が出てきてなかったんですよ。で、こちらの黄色い方の冊子になった段階で、都内で街路樹を百万本倍増というふうな言葉が出てきているんですけれども、この辺は、何でこちらに出てきてない言葉がこちらに出てきたのか。

○小林参事 ただいまのお話にありましたその六ページと、今お話になりましたそちらの冊子は主要な施策をまとめた冊子でございまして、「十年後の東京」の中心となる施策を抜粋し、わかりやすくあらわしたものでございます。この「十年後の東京」の実現のためには、東京全体で都民、企業、行政が協働してムーブメントを巻き起こしていくことが欠かせないということから、この冊子は、多くの人に目を通してもらい、都民と協働していくために、本文の発表後に作成されたものでございます。本文というのはそちらの方でございます。
 この本文の発表を、緑の点につきましては、この「十年後の東京」の目標の一番目に位置づけられた非常に重要な施策だというふうに私どもは考えておりまして、引き続き緑あふれるまちという目標に向けてさまざまな検討を進めておりました。そうした中で街路樹についてより具体的な目標を都民に明らかにする、わかりやすいこの冊子の中で設定していくべきだということになって、新たに明記したものでございます。その位置づけは、この主要な施策をまとめた冊子の記載、すなわち街路樹を百万本に倍増していくということについても本文と同様に確実に取り組みを進めていく、そういう位置づけでございます。

○大津委員長 発言につきましては、本委員会の所管局の範囲内に限定して発言されるようお願いいたします。

○後藤委員 これはできたらばお願いなんですけれども、書き方をいいたかったんです。結局書き方をいいたかったんです。書き方をいう場合に、例えば細かい数字を出していかなければいけなかったんで、ここに書いてあることはといったら、緑をふやそうということじゃないですか。緑をふやそうといったらだれも反対する人はいないんですけれども、ここで百万本というふうな数字を出さなくても、例えば緑の比率を高めようでもいいし、この言葉がなくても、よくわかるわけですよ。例えば街路樹をふやそう、街路樹をふやしていこうということで僕は十分だと思うんですけれども、例えば新銀行、新銀行の件は飛んでしまうんですけど、例えば新銀行の件でも何でも、夢物語っていったら怒られてしまうかもしれませんけど、確かにこうありたいというのはよくわかります。確かに私も、この冊子を読ませていただいたときに、ああいいな、こんなふうになったらというふうに思ったんですけれども、ここのところで変な数字が出てきてしまいますと、また後から突っつかれたりするときあるじゃないですか。そこのところで、例えば百万本なんていう数字を出さなくてももし同じことがいえるんだとしたら、考えていただきたい、こういうふうに思っているんですけれども、この辺はどうですか。

○小林参事 この主要な施策をまとめた冊子の表現についてでございますが、私どもといたしましては、やはり都民の方々にはできるだけわかりやすくこの施策を訴えていくことが重要であると思っております。ここに載せてありますように、先ほどあった七百ヘクタールの緑、これは今、都心の既存の緑がニューヨークのセントラルパークの二倍ほどの量があって、それを、こう結びつけていく、有機的に街路樹で結びつけていくということで七百ヘクタール、これをセントラルパークの二倍という表現にしておりますし、あるいは千ヘクタールの緑の創出も、サッカー場千五百面と、こういういい方をしますと都民の方々にわかりやすいだろうと。街路樹についてもそういったことを明記していくということでここに掲げたものでございます。これを今度具体化をしていくというのは、この「十年後の東京」は前にも述べさせていただきましたように、いわゆる事業計画ではございませんので、今後この百万本の倍増計画を、今、緑の都市づくり推進本部という全庁横断的な組織を立ち上げて、その中で検討しておりますので、それで基本的な考え方をまとめ、さらには来年度の重要施策、重点事業で具体化して予算化をしていく、こういう手順を踏んでいきたいというふうに考えております。

○後藤委員 そうしましたらばくれぐれもお願いをしたいんですけれども、この街路樹マップでも見てわかるように、都内には各自治体というんですか、例えば、私でしたらば世田谷ですけど、例えば世田谷の木だとかいろいろな地域、地域によって、街路樹の植え方だとか考え方だとかが本当に違うと思いますから、これからやるときに、百万本植えるんだからあんたたち植えてくれっていうんじゃなくて、例えば緑のグリーンベルトをつくりたいから協力をしてくれというふうな形で、例えば予算ならば予算をそのまま渡して、ああせい、こうせいいうんじゃなくて、結局、場所場所で緑をふやしていただけるように、各自治体さんていうんですか、区市町村さんの方にも予算を渡すくらいの、大きな気持ちっていったらば笑われますけれども、これはあくまでも緑の話ですから、各自治体の方たちに、権限とお金を渡していただきたいと思うんですけれども、よろしくお願いします。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、予算案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で知事本局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十一分散会

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