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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第六号

平成十七年五月二十六日(木曜日)
第一委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長中村 明彦君
副委員長吉原  修君
副委員長藤田 愛子君
理事樺山たかし君
理事樋口ゆうこ君
理事中嶋 義雄君
真鍋よしゆき君
古館 和憲君
中屋 文孝君
桜井良之助君
服部ゆくお君
藤川 隆則君
吉田 信夫君

 欠席委員 なし

 出席説明員
知事本局局長前川 燿男君
儀典長伊藤  誠君
次長前田 正博君
理事舟本  馨君
企画調整部長三枝 修一君
秘書部長松田 二郎君
政策部長宮川  昭君
参事升 貴三男君
横田基地共用化推進担当部長河島  均君
調整担当部長上田 洋平君
参事藤井 芳弘君
参事新行内孝男君
自治制度改革推進担当部長秋山 俊行君
国際共同事業担当部長大村 雅一君
治安対策担当部長高嶋  明君
参事保坂 俊明君
青少年育成総合対策担当部長白石弥生子君
総務局局長赤星 經昭君
危機管理監中村 正彦君
理事人事部長事務取扱大原 正行君
総務部長大塚 孝一君
行政改革推進室長前田 信弘君
IT推進室情報企画担当部長木谷 正道君
IT推進室電子都庁推進担当部長永田  元君
主席監察員相上 孝司君
行政部長荒川  満君
多摩島しょ振興担当部長清宮眞知子君
三宅島災害復興対策担当部長渋井 信和君
都区制度改革担当部長島  博文君
総合防災部長中村 晶晴君
参事高橋 尚之君
局務担当部長竹内 直佐君
勤労部長志賀 敏和君
法務部長中村 次良君
統計部長須々木亘平君
人権部長和田 正幸君

本日の会議に付した事件
 総務局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
・東京都恩給条例の一部を改正する条例
・雇傭員の退職年金及び退職一時金等に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・第二次都庁改革アクションプラン実施状況報告(平成十七年三月末現在)について
陳情の審査
(1)一七第二号の一 市場化テストや給与構造見直しに反対する意見書提出に関する陳情
 知事本局関係
請願の審査
(1)一七第五号 石原慎太郎知事の憲法違反・男女共同参画社会基本法違反発言に関する請願

○中村委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記が交代いたしましたので、紹介いたします。
 議事課の加藤英治君です。議案法制課の望月翌可君です。よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○中村委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取、並びに総務局関係の陳情審査及び知事本局関係の請願審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、赤星総務局長から紹介があります。

○赤星総務局長 去る四月一日付の人事異動に伴いまして就任いたしました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 参事で情報統括担当の高橋尚之君でございます。
 なお、総務局理事人権担当の馬場正明君は、本日、大学管理本部長との兼務でございますので、文教委員会に出席のため、当委員会を欠席させていただいております。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○中村委員長 紹介は終わりました。

○中村委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○赤星総務局長 今定例会に提出を予定しております条例案五件につきまして、概要を説明させていただきます。
 恐れ入りますが、資料第1号、平成十七年第二回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 表紙の次に目次がございます。
 番号1、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び番号2、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これらの条例案は、関係法令の改正に伴いまして、事務の新規移譲に伴う規定を追加するほか、規定を整備するものでございます。
 番号3、外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例、番号4、東京都恩給条例の一部を改正する条例及び番号5、雇傭員の退職年金及び退職一時金等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これらの条例案は、関係法令の改正に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 以上が、今定例会に提出を予定しております案件の概要でございます。詳細につきましては、総務部長から説明させていただきます。どうぞよろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

○大塚総務部長 それでは、今定例会に提出を予定しております条例案五件の詳細について説明させていただきます。
 恐れ入ります、ただいまの資料第1号、平成十七年第二回東京都議会定例会提出予定条例案の概要の、めくっていただいて一ページをごらんいただきたいと存じます。
 番号1、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び番号2、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 屋外広告物法及び東京都屋外広告物条例の改正に伴い、同法及び同条例に基づく事務の一部を特別区及び市が新たに処理することにするほか、所要の規定整備を行うものでございます。施行日は、いずれも平成十七年十月一日を予定しております。
 番号3、外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 人事院規則の改正に伴いまして、人事委員会への協議を必要とする国際機関等への職員の派遣にかかわる期間を変更するものでございます。施行日は公布の日を予定しております。
 続きまして、二ページをごらんいただきたいと存じます。
 番号4、東京都恩給条例の一部を改正する条例でございます。
 恩給法の改正に伴い、恩給でかつて一時金を受けたことにより一定額を控除した額をもってその年額としているものについて控除を行わないこととするほか、所要の規定整備を行うものでございます。施行日は公布の日を予定しております。
 番号5、雇傭員の退職年金及び退職一時金等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 同様に、恩給法の改正に伴い、年金でかつて一時金を受けたことにより一定額を控除した額をもってその年額としているものについて控除を行わないことにするものでございます。施行日は公布の日を予定しております。
 以上、簡単ではございますが、今定例会に提出を予定しております案件につきまして、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

○中村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○中村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○前田行政改革推進室長 私から、第二次都庁改革アクションプランの実施状況について報告をいたします。
 お手元の資料第3号、第二次都庁改革アクションプラン実施状況報告(平成十七年三月末現在)の概要をごらんいただきたいと存じます。
 1のこれまでの取り組み状況でございますが、このアクションプランは平成十五年十一月に策定したもので、計画期間は平成十五年度から十八年度までの四年間、全二百八十九の施策を掲げてございます。
 計画期間の折り返し地点となります十七年三月末までに、一部実施を含めまして全体の約七割に当たる百九十七の施策を実施いたしました。
 2の報告する内容でございますが、今回はこの百九十七のうち、(1)の平成十六年度を実施年度とする施策と、(2)にございます、それ以外の施策のうち十六年度及び十七年四月一日に実施した施策、合計百三十三をご報告いたします。
 この内訳ですけれども、下の方の表にございますように、実施済みの施策が五十九、一部実施が七十四でございます。
 続きまして、裏へ行っていただきまして、3の実施した主な施策でございますが、百三十三のうち主なものをかいつまんでございますが、まず民間委託の拡大では、建設業の許可申請等にかかわる都庁の窓口業務につきまして、一部をこの四月から民間事業者に委託してございます。
 次の指定管理者制度の導入につきましては、十八年四月に公の施設について制度を導入することといたしまして、条例改正をさせていただきました。
 次の行政機関のあり方見直しでございますが、十七年、ことしの四月一日に、都では初めてとなります地方独立行政法人の公立大学法人首都大学東京を設立しております。また、農林水産業に関する試験場につきましても、そのあり方を見直しております。
 四番目の内部事務の効率化につきましては、建築確認申請業務などにおきまして、庁内の手続の見直しを図りまして、処理期間を従前の三分の二に短縮してございます。
 ITによるサービス向上では、東京電子自治体共同運営サービスを開始し、電子申請手続の種類を百七十三から三百十四にふやしてございます。
 組織改革では、昨年の八月に福祉局と健康局を統合いたしまして、福祉保健局を設けてございます。
 また、監理団体改革につきましても、引き続き、民間資金の一層の活用など団体みずからが経営改革に取り組むとともに、都からの財政支出の削減、職員数の削減を進めてございます。
 最後に、4の風土改革でございますが、各局のトップみずからによる風土改革の着手や事業の成功・失敗事例等につきまして、具体的な例をご報告してございます。
 詳細につきましては、お手元の資料第4号の方に、ただいま申し上げた百三十三それぞれの内容を含めまして記載してございます。後ほどごらんをいただきたいと存じます。
 駆け足でございますが、報告は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。

○中村委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○中村委員長 次に、陳情の審査を行います。
 一七第二号の一、市場化テストや給与構造見直しに反対する意見書提出に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○大塚総務部長 陳情一七第二号の一につきましてご説明いたします。
 恐れ入りますが、資料第5号、請願・陳情審査説明表の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 一七第二号の一、市場化テストや給与構造見直しに反対する意見書提出に関する陳情は、港区の日本国家公務員労働組合連合会中央執行委員長、堀口士郎さんから出されたものでございまして、平成十七年一月二十六日に受理されております。
 陳情の要旨は、政府が計画している市場化テストや給与構造見直しに関して、次のことを求める意見書を採択していただきたいというもので、1、国民の権利保障を後退させる公務・公共サービスの民営化や市場化テストを実施しないこと。2、人材の確保を困難にし、地域経済を疲弊させる公務員賃金への地域間格差の導入を実施しないこととなっております。
 現在の状況の1でございますが、社会経済状況の変化や都民ニーズが多様化する中、質の高い公務、公共サービスを効率的、効果的に提供するため、都はこれまでも、民間との協働や都の権限の見直しなどを行ってきております。
 また、都民ニーズの複雑多様化とあわせ、民間事業者の活動範囲が拡大し、従来の公務、公共サービスの中にも、民間にゆだねた方がニーズに即して柔軟かつ効率的な運営を期待できるものがふえております。このことを踏まえまして、都民サービスの向上のために有効と考えられるものについて、民間移譲や民営方式を導入しております。
 なお、市場化テストにつきましては、透明、中立、公正な競争条件のもと、公共サービスの提供について官民競争入札を実施し、価格と質の両面でよりすぐれた主体が落札し、当該サービスを提供していく制度でございます。現在、国において、モデル事業の実施や本格導入に向けた法整備などを検討している段階でございます。
 次に、2でございますが、現在、国においては、全国平均の官民の給与較差に基づいて設定している公務員の俸給表について、地域ごとの民間賃金の水準を的確に反映したものとなるよう、俸給水準の引き下げを行う一方、民間賃金の水準が高い地域には新たに地域手当を支給することにより、適正な給与の地域間配分の実現を図るべく検討が進められております。
 昨年の東京都人事委員会報告では、職責、能力、業績を反映しやすい新たな給料表の検討に着手していくとともに、手当制度については、国の動向を注視しつつ都の実情を踏まえて検討をしていく必要があるとしております。
 以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。

○中村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○古館委員 それでは質問させていただきます。
 いわゆる市場化テストですけれども、今お話しのように国の規制改革・民間開放推進会議で進められておりますが、三月一日には、内閣府に市場化テスト推進室、こういうものが設置されたと聞いております。
 それで、最初にちょっとお尋ねしたいのですけれども、今もちょっと説明はありましたけれども、改めてお答えいただきたいのですが、市場化テストのねらいは何でしょうか。

○前田行政改革推進室長 市場化テストにつきましては、これまでいわゆる官業とされた部分につきまして民間開放を行い、サービスの向上と効率化を図るもの、概括的にいいますとこのようにされてございます。

○古館委員 サービスということが今いわれているわけでありますけれども、今の流れでもう少しいいますと、政府は昨年の十二月にガイドラインを発表しましたね。それで、二〇〇五年度には、ハローワークだとか社会保険庁、刑務所、この三分野でモデル事業に着手をする。つまり、こういうものも、官ではなくて、官と民が対等の立場で入札をして争うということになるわけでしょうけれども、今後は市場化テスト法の制定が予定されている、こういうふうにも記されています。
 それで、推進母体の整備だとか、これが二〇〇六年度の全面導入へ向けた取り組みということで、都政新報などでもそのように書かれているのですが、この方向性は、そういう動きで推移しているのでしょうか。ちょっと一つお尋ねしたいと思います。

○前田行政改革推進室長 市場化テストにつきましては、先生お話しのように、現在国において検討が進められてございます。まだモデル実施の段階と聞いておりますが、お話ありましたように、ハローワークその他を、国においてまずモデル事業として選定してございます。
 なお、地方公共団体につきましては、将来は対象ですが、まず国の事業を先行するというふうにされてございます。

○古館委員 既にこの市場化テストというのは、最初に打ち出したというのが、私の記憶が違わなければ、経団連などがこのことを推進しろと随分いっているわけですね。
 それで、政府への規制改革要望の中で、国だけじゃなくて市場化テストの対象をさらに自治体にも拡大すべきだ、経団連がこのように要求していることからも明らかなように、問題は、公的責任というのが本当に形骸化されていって、公共が行っている事業でも何でもやれるものは民間が参入して、それで都民や国民が納めている税金を、民間がいわゆる集めるというか、そういう形で税金そのものも、はっきりいえば民間が利益を上げていくようなことにしていきましょうと。ですから、こういう点でいえば、何でもありという感じで、公的な責任がどんどんどんどんそのように、いわゆる市場化という形で移行されていくということなんだというふうに指摘せざるを得ないわけですね。
 それで、都政新報などによりますと、昨年行われた行政サービスの外部委託に関するビジネスプラン研究というところで模擬入札というのがされたようでありますが、この市場化テストの対象に、ここでは、保育所あるいは体育施設、さらには住民票、図書館等の運営、粗大ごみの収集、広報誌の制作、給与旅費支給事務、こういうものも民間事業者で競い合うような入札があった、こういうふうに報じられています。
 さらに、協議会の総会では、さらに一歩進めて、住民票や戸籍の謄抄本の発行など、これまで委託できないとされてきた自治体の窓口業務、あるいは地方税の徴収事務、人事給与事務といった内部管理事務など、かなり幅広く議論がされることになるだろう、こういうことを推測して、何でもかんでもそれこそ民間と争わせて民間でやる、こういうようなことが報じられているのですが、こうしたことについては承知しておりますでしょうか。そして、どのような見解をお持ちでしょうか。

○前田行政改革推進室長 今先生からお話ありました行政サービスの外部委託に関するビジネスプラン研究につきましては、経済産業省が主体となって行われたというふうに承知をしております。その細部の内容については、まだ私ども承知をしておりません。
 また、市場化テスト推進協議会につきましては、この二月に発足をし、四月にお話しのように設立総会があったと聞いてございます。協議会での議論がどのようなものであったか、それにつきましては、私ども協議会に参加しておりませんので、承知をしてございません。
 この市場化テストについての考え方でございますが、私どもは公共部門でございますけれども、基本的には、今日の市場経済のもとで、社会全体として必要ではございますけれども、市場メカニズムの中では提供されないか、あるいは適切な配分がなされない財、サービスを提供する。さらに、社会的な公平性、公正性の確保が強く求められているものについて提供あるいは関与する機能を公共が担っているというふうに認識してございます。
 その具体的内容については、社会経済が変化する中、官と民との役割分担が議論されているように、変動するものと考えておりまして、必ずしも公共が担わなくてもいいサービスというものにつきましては、民間の能力を活用して効率的な社会全体としてのサービスを行うということは、それはあるだろうというふうに考えてございます。

○古館委員 だから、全部、十把一からげにしないで、やはり今いったように、住民票だとか戸籍の謄抄本だとかそういう、しかも保育所にしても、こういうものが全部、今でももちろん民間で社会福祉というのはやっているわけで、それにしてもちゃんと法人としてのきちっとした基準というのはあるわけですよね。そういうものをがらがら壊していくということが、実はこの市場化テストの中で出されてきている。
 ただ、今はちょっとこの公共の役割についても言及があったわけですけれども、今日までの民間と公共の違いについてなんですけれども、現在到達している公共性についてでありますけれども、第一に、地域社会についての共同利益の保障、この問題はやはり公共でないとなかなかできないと思うのです。つまり、地域社会について、お互いにそこに住んでいる人が共同の利益を保障し合う、この点はやはり公共じゃないとできない第一の部分だと思うのですね。
 第二に、人権を軸にした民主主義的な諸権利の保障というのが、これは憲法が大枠で規定しているし、そこに住んでいる自治体での住民としても、諸権利の保障というのが当然いわれるわけであります。これに対して市場というのは、私は、受益者負担主義があからさまな形で貫かれていく、こういうふうに考えるんですけれども、この点についてはどういうご見解をお持ちでしょうか。

○前田行政改革推進室長 地域社会にとどまらず国も含めて、社会である以上、社会を束ねるとか、あるいは公正さを保つ機能というのはいつの時代も必要だと思いますが、それをすべて行政がやるべきものかということについては、必ずしもそうは思っておりません。
 また、今、市場につきまして、受益者負担を考えているということがありましたが、市場は適正な対価で財、サービスの取引がされるところと認識してございます。

○古館委員 いわゆる市場の場合は適正なというふうにいうんですけれども、利益がなければ市場なんていうのは働かないわけですよね。そういうことが何か……(「ただ利益だけではないんだよ」と呼ぶ者あり)いや、でも、はっきりいってそれが一番の桎梏なんですよ。だって民間は、利益が上がらなかったら民間なんかできないじゃありませんか。(「それは桎梏じゃないよ」)そういうことですよ。ですから、その問題についていいます……(「認識が狂ってるんだよ、少し」と呼ぶ者あり)全然認識なんか狂ってないと思いますよ。市場の……(「社会観と世界観とね、ちゃんと……」「発言しなさいよ、それだったら手を挙げて、そういうやじを飛ばさないで堂々と」と呼び、その他発言する者あり)そうです。発言してください。
 それで、もう一回聞きますけれども、公共性については……(発言する者あり)

○中村委員長 ご静粛に。

○古館委員 第一に、地域社会についての共同利益の保障、この点についてはいかがですか。もう一回聞きますけれども。

○前田行政改革推進室長 社会が社会として成り立つために、例えば警察であるとか消防であるとか、そういう基礎的なことは古来から官というか公というか行政の役割で、これは今後とも続くだろうと思いますが、世の中にはいろいろなサービスあるいは事業がございまして、社会のための公共性だからといって、それがすべて役所なのかということについては、私どもは必ずしもそのとおりとは思っておりません。

○古館委員 それで、人権を軸にした民主主義的な諸権利の保障というのは、これは当然憲法から由来するものでありますが、この点についてはいかがですか。

○前田行政改革推進室長 大変大きな議論で、私個人の見解になってしまうかもしれませんが、憲法によって定められた基本的人権の尊重その他につきましては、憲法のもとにある国民全体が実現すべきものというふうに考えてございます。

○古館委員 それで、例えば、民間が今参入をしてやられているというものの一つに介護保険についての事業所があるわけです。その事業所が実は、私の手元にちょっとあるんですが、この間、指定取り消しというのが随分多いわけなんです。不正請求それから虚偽の報告とか、つまり、民間について、私は民間を全部否定しているわけじゃなくて……(「何いってるんだよ」と呼ぶ者あり)いやいや、全部否定していませんよ。(「だったら正確にいえよ」と呼ぶ者あり)だからそういうふうにいっているじゃありませんか。(「いってないよ」と呼ぶ者あり)後で発言してください。
 そういうような民間が事業所としてやられている場合のこういう不正請求などが、どういうふうにしたら根絶をしていくのかということなども含めて、これからの新たな探求といいますか、そういう分野に入っているものがまだいっぱいあると思うんです。
 そういう中において、事業所に何でも市場化テストということで優先的にそういうことがやられていくということについては、私は、慎重かつ拙速さをぜひとも排除してやってもらいたい、こういうふうに思っていますけれども、その点についてはいかがですか。

○前田行政改革推進室長 いろんな民間事業者によるサービスの提供で、必ずしも適切でないところがあるというのは時々報道がされますが、それは、じゃ、公務員の方が完璧であるかというと、それもまたいえないと思います。また、民間事業者でお話しのようなことがあって、それは改善しなければなりませんが、基本的には市場による淘汰というのが第一。それを助ける、あるいはそれを促進するということが、公共というか私ども役所側に課せられたことではないかと思っております。

○古館委員 それで、聞きますけれども、議会の監視だとかそういう関与はどういうふうになるんでしょうか、この市場化テストで。

○前田行政改革推進室長 先ほどちょっとお話をいたしましたが、現在、市場化テストにつきましては国において検討を進めてございます。この三月二十五日に規制改革・民間開放推進三カ年計画の改定ということが閣議決定されてございますが、その中で、当面は、地方公共団体の事業に先行して国が率先し、国みずからの事業を対象として行うということにされてございます。地方公共団体が導入する場合における議会の関与などにつきましては、現時点においては明らかになっておりません。

○古館委員 この問題では、議会の関与も明らかになっていないというふうに今お答えされましたけれども、それぐらいはっきりしていないんです。
 それで、もう一つは、じゃ、民間が参入した場合に、もしうまくいかなかったら民間は撤退するという自由もあるんですか。これはいかがですか。

○前田行政改革推進室長 市場化テストにつきましては、公共の仕事について、一般的には入札等により主体を決め、行うということになりますが、そこでは、公のサービスについて事業者と契約が結ばれることになると思います。したがいまして、契約に基づいてその業務を履行する責任というのは当然事業者側にあるというふうに考えてございます。

○古館委員 そこは大事なところで、後ほどまたきちんと我々も研究したいと思いますけれども、例えば、参加して、うまくいかないとそれが撤退するということについても、はっきりいって、それができるような考え方も、ちょっと私、今、私の認識の中ではそういうこともできるかなというふうに読めているので、これは改めて私なりに研究もしていきたいというふうに思っております。
 もう一つは、公務員賃金への地域間格差の導入ということですが、これはどういうことを具体的にいっているんでしょうか。

○志賀勤労部長 昨年の人事院の報告によりますと、国家公務員の俸給水準が全国平均の官民給与較差に基づいて設定されていることから、民間賃金の低い地域でも全国平均に基づく俸給水準が保障されることになり、そうした地域では公務員給与が高いのではないかという批判が生じているということになっております。
 このため、現在国において、国家公務員給与がそれぞれの地域の民間賃金水準をより適切に反映したものとなるよう、民間賃金の低い地域における官民の給与較差を考慮して、全国共通俸給表を五%程度引き下げ、あわせて、東京のように民間賃金の相対的に高い地域に勤務する職員に対し、地域手当を支給することを検討していると聞いております。

○古館委員 今お答えになりましたけれども、現在最も民間賃金が低いといわれている北海道とか東北の民間賃金の水準に合わせる。そうすると、給与を合わせる方にぐっと下げるわけですよね。そうすると、先ほど五%程度というふうにいわれたと思いますが、その上で、東京なんかは二〇%限度に地域手当が支給される。つまり、低いところは低い方に下げるということが今回のこの公務員賃金への地域間格差の導入、そういう中身として理解してよろしいんでしょうか。

○志賀勤労部長 先生がおっしゃった二〇%というのは、恐らく一八%を限度にということで検討されていると思いますが、おおむねそのとおりだというふうに思います。

○古館委員 つまり、国家公務員の賃金を、同一賃金、同一労働という原則を今度は全部民間の方に低くする、こういうふうになっていくことは、地方公務員に対する波及ということも、これは明らかに及んでいくなというふうに思うんです。つまり、全体として下がっていくわけですからね。そうすると、地域経済にも非常に大きな影響を受けることは必至であります。
 この間、勤労世帯の年収でも、国税庁の調べでは、一九九八年から二〇〇三年までの連続六年間、民間給与は低下していますし、同時に賃金格差の拡大も顕著になっております。地域の経済や県民所得の格差もこれに比例して拡大をしてきていまして、そのことが逆に今自治体財政に深刻な影響を及ぼしているんです。だから、こういうときこそやっぱり国などが景気や雇用対策、こういうので大いに役割を発揮していく、その点でも、そこの国家公務員を初めとする賃金水準というのがやはり大きな地域経済にも及ぼす影響というのがあると思うんですが、その点についてはいかがですか。

○志賀勤労部長 国の見直しについては、国家公務員に対して全国平均に基づく一律の俸給表が保障されていて、民間賃金より高くなっている地域があることを是正するために今回の提案があるわけでございますけれども、俸給表を一律に引き下げるということにあわせまして、民間賃金の高い地域では地域手当を支給するということで均衡させようとするものでございます。
 職務給の原則というお話が出ましたけれども、地域の公務員給与が、各地域の民間賃金水準をより適切に反映したものになるのではないかというふうに考えております。

○古館委員 つまり、今、低い方に合わせるとなると、だんだん低い給与の方により下がっていく、そういうことは考えられませんか。そこが一番、逆にいうと深刻な問題なんです。みずから賃金を低い方に定めていくと、これは一定期間たつとさらに低くなるんですよ。そういうふうに誘導していくんですよ、これは。そういう方向になっていくということは明らかです。
 低きに賃金を合わせることで、はっきりいえば、だれが喜ぶかというと、一番喜ぶのは財界なんですよ。なぜかといったら、賃金がこれだけ低くなっていけば、それこそ財界が一番喜ぶわけです。これは、地方の民間労働者の賃金をも結局は総体として引き下げていくということにもつながっていく、私どもはそのように考えております。したがって、こうした問題については、我々は問題があるということだけ指摘をしておきたいと思います。
 以上です。

○中村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、よって、陳情一七第二号の一は継続審査といたします。
 陳情の審査を終わります。
 以上で総務局関係を終わります。

○中村委員長 これより知事本局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、前川知事本局長から紹介があります。

○前川知事本局長 さきの人事異動に伴いまして幹部職員に交代がございましたので、ご紹介申し上げます。
 理事で治安対策推進担当の舟本馨でございます。治安対策担当部長の高嶋明でございます。参事で治安対策担当の保坂俊明でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の塩見清仁でございます。
 なお、野澤国政広域連携担当部長は、公務のため本日の委員会を欠席させていただいております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○中村委員長 紹介は終わりました。

○中村委員長 次に、請願の審査を行います。
 一七第五号、石原慎太郎知事の憲法違反・男女共同参画社会基本法違反発言に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○三枝企画調整部長 お手元の請願審査説明表に基づきご説明をいたします。
 表紙をおめくり願います。一七第五号、石原慎太郎知事の憲法違反・男女共同参画社会基本法違反発言に関する請願についてご説明をさせていただきます。
 この請願は、石原都知事のばばあ発言に対し、謝罪と損害賠償を求める訴訟原告団代表野崎光枝さん外一名から提出されたものでございます。
 その要旨は、都議会において、石原慎太郎東京都知事に対し、発言を取り消し、謝罪することを求める決議を採択していただきたいというものでございます。
 次に、現在の状況でございますが、本件に係る石原知事の発言でございます。
 まず一番目といたしまして、平成十三年十月二十三日に開催されました少子社会と東京の未来の福祉会議における知事の発言。二番目として、「週刊女性」二〇〇一年十一月六日号に掲載された知事の発言。三点目といたしまして、平成十三年十二月十一日に開催されました都議会本会議代表質問における知事の発言でございます。
 本発言に対しまして、平成十四年十二月二十日に、知事の発言により社会的名誉を毀損され、精神的苦痛をこうむったとして、発言を撤回し、謝罪する旨の謝罪文の掲載及び金銭による損害賠償を求めて東京地方裁判所に訴えがございました。
 その後、十回の公判を経まして、平成十七年二月二十四日に一審判決がいい渡されました。判決では原告側の請求はいずれも棄却されております。なお、原告側は平成十七年三月九日に東京高等裁判所に控訴しております。
 なお、この一審の判決に関する知事の発言といたしまして、平成十七年二月二十五日の知事の記者会見、それから、平成十七年三月二日の都議会本会議一般質問での発言がございます。
 以上でこの請願につきましての説明を終わります。

○中村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○吉田委員 発言いたします。
 私は、二年前の二〇〇三年、予算特別委員会で、知事発言に対して、これは明らかに女性蔑視また女性の人権否定の発言であり、謝罪し撤回をすべきだということで、知事に迫りました。そうした立場から見ても、本請願は当然のものだということをまず述べておきたいと思います。しかも判決は、個々の請求に対しては却下をされましたが、しかし、判決そのものが知事発言を肯定、承認したというものとは到底いえないものだというふうに思います。
 第一に、私が知事と予算特別委員会で質疑をしたときも、また、その他の知事の発言もそうなんですが、あくまでも松井教授の発言を自分は紹介しただけなんだということをもって、いわばいい逃れをするといういい方が続いておりました。ことしの第一回定例会で、本会議で我が党かち議員が質問したときも、どうして人の言葉を引用したものが私の発言になるんですか、という発言をいたしました。
 しかし、私が予算特別委員会でも質問しましたけれども、松井教授の発言をできる限り入手できるもので学びましたけれども、それは全く知事発言と正反対なもの、すなわち、人類の場合には、女性の高齢化によって人類の発展が築かれたというものでありました。しかも、予算特別委員会でも紹介しましたが、マスコミの取材に応じた松井教授そのものの発言が、石原知事の発言は私のいっていることと全く逆のことだ、こういういい方はどこもしていないというものでありました。
 したがって、知事がいうように、知事の述べたことが果たして松井教授の発言の紹介にとどまるものなのか否か、それとも、それは知事自身の見解を示したものかということが一つの焦点だったと思うんです。
 私が今回の判決をざっと読んだ限りで見れば、判決としては、これは知事個人の見解を示したものだというのが判決の結論だというふうに思うんですが、判決の内容をどのように認識していらっしゃるでしょうか。

○三枝企画調整部長 先ほど申し上げましたとおり、今回の訴訟に関連いたします知事の発言というのは三つあるわけでございます。そのうちの、判決文では第一発言というふうに申しておりますけれども、これは「週刊女性」での発言についてでございます。判決文全体が三章構成になっておりまして、請求の内容、事案の概要、そして争点に対する判断というふうに分かれております。この争点の判断の中での記載をご説明させていただきます。
 判決文の一二ページからになりますが、「当該記事を一般の読者の通常の注意と読み方をもって通読すれば、それが単に松井教授の話を客観的に紹介したものとは受け止められず、被告もその紹介するところの松井教授の話に賛成するとの趣旨に理解されるものであり、その意味で、第一発言は被告個人の見解ないし意見を表明したものと認めるのが相当である。」、判決文ではこのように述べております。

○吉田委員 さらに、判決文では、ちなみに松井教授の見解についても言及し、松井教授の見解の中にはこのおばあさんに対する否定的な言及は見られない、松井教授が説明するおばあさんの仮説と被告の第一発言とは内容的に一致していない、そういうことを紹介し、その意味でも、同発言は、被告自身の有する見解ないし意見を表明したものといえるというふうに明確に規定をしているんです。
 したがって、私は、請願者がこういう訴えを我々に求めるということは極めて当然のことだと思いますし、そもそも、改めて私、自分の質疑を読み返してみましたが、知事は紹介しただけだといういい方をしていますが、私が具体的事実を挙げてただしたことに対して、ただ、一度対談したときに、印象を取り次いだだけでありますというふうにそのときにいわざるを得なかったわけです。
 二つ目に確認しておきたいことは、この請願の方々が、やはり知事の発言というものは、憲法あるいは男女共同参画社会基本法に抵触するものではないのかということが述べられていますが、判決ではこの点、どのように述べているんでしょうか。

○三枝企画調整部長 同じ判決文の一三ページ後段からの記載でございます。
 「女性の存在価値を生殖能力の面のみに着目して評価する見解が個人の尊重、法の下の平等について規定する憲法、男女共同参画社会基本法その他の法令や国際人権B規約、女子差別撤廃条約その他の国際社会における取組の基本理念と相容れないことはいうまでもない。しかしながら、上記のような被告の個人的な見解ないし意見が公表されたことによって原告ら個々人の名誉が毀損されたかということになると疑問である」。このように述べております。

○吉田委員 個々人は疑問だという言葉はついておりますが、明らかに憲法やこうした諸法規に反するということは定められておりますし、一々部長に読んでもらって恐縮ですが、最後の方の判決の文章の中には、東京都知事という要職にある者の発言としては不用意であったと評せざるを得ないということが明記をされております。
 私は、これはそういう意味では、こうした判決というものから見ても、請願者のいうように、この知事発言に対して議会として、取り消し、謝罪を求める決議を採択していただきたいというものは極めて当然の要求であり、また、そうしたことにこたえることが議会としての良識を示すものではないかということを述べて、発言を終わります。

○中村委員長 お諮りいたします。
 本件は、本日のところ継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認めます。よって、請願一七第五号は継続審査といたします。
 請願の審査を終わります。
 以上で知事本局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十四分散会

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