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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第八号

平成十五年七月三日(木曜日)
第一委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十五名
委員長名取 憲彦君
副委員長倉林 辰雄君
副委員長大西由紀子君
理事山下 太郎君
理事藤井  一君
理事松本 文明君
矢島 千秋君
長橋 桂一君
酒井 大史君
古館 和憲君
野田 和男君
橋本辰二郎君
鈴木 一光君
山崎 孝明君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
総務局局長赤星 經昭君
危機管理監中村 正彦君
理事馬場 正明君
総務部長大橋 久夫君
行政改革推進室長石渡 秀雄君
IT推進室情報企画担当部長木谷 正道君
IT推進室電子都庁推進担当部長永田  元君
人事部長大原 正行君
主席監察員小島 郁夫君
行政部長村山 寛司君
多摩島しょ振興担当部長高橋 敏夫君
参事渋井 信和君
総合防災部長金子正一郎君
情報統括担当部長八木 憲彦君
勤労部長大塚 孝一君
法務部長中村 次良君
特命担当部長川村 栄一君
統計部長古河 誠二君
人権部長和田 正幸君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 総務局関係
  付託議案の審査
  ・第百四十四号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
  ・第百四十五号議案 東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
  ・第百四十六号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
  ・第百四十七号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
  ・第百四十八号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
  ・第百七十六号議案 東京都知事等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例(説明・質疑)
  報告事項(質疑)
  ・都庁改革アクションプラン 都政改革ビジョンⅠ 実施状況報告(平成十五年三月末現在)について
  ・多摩アクションプログラムについて
  ・東京都離島振興計画について
  ・東京都地域防災計画震災編(平成十五年修正)について
  ・三宅島火山ガスに関する検討会報告書について
  ・東京都震災復興マニュアルについて

○名取委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、都議会のIT化についてご報告いたします。
 六月九日の本委員会でご決定いただいた東京都議会のIT化に関する検討については、過日、私から議会運営委員長へ検討結果を提出しておきました。その後、六月二十七日の議会運営委員会において本件についての協議が行われ、総務委員会の報告の内容のとおり進めていくこととなりました。
 つきましては、委員会審議のインターネット中継の実験については、理事会協議の結果、本日の委員会において冒頭から二時間、撮影実験を実施いたしますので、ご了承願います。
 なお、実験映像につきましては、今後、議会運営委員会で試写し、ご検討願いたい旨、私から議会運営委員長に申し入れておきますので、あわせてご了承願います。
 次に、意見書について申し上げます。
 委員会から、お手元配布のとおり、意見書四件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○名取委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 第百四十四号議案から第百四十八号議案まで及び第百七十六号議案並びに報告事項、都庁改革アクションプラン 都政改革ビジョンⅠ 実施状況報告外五件を一括議題といたします。
 追加提出されました第百七十六号議案及び過日の委員会で要求のありました資料について、理事者の説明を求めます。

○大橋総務部長 それでは、今定例会に追加で提出をいたしております条例案一件の詳細につきまして、ご説明いたします。
 恐れ入りますが、資料第1号、平成十五年第二回東京都議会定例会追加提出条例案の概要の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 番号1、東京都知事等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは、竹花副知事の選任に伴いまして、国家公務員から引き続き副知事等に選任された者に係る勤続期間の通算や退職手当額の計算方法についての規定整備を行うものでございます。
 なお、改正後の条例は、平成十五年六月二十五日から適用する予定でございます。
 簡単でございますが、本定例会に追加で提出をしております案件につきましての説明は以上でございます。
 続きまして、六月二十日の当委員会におきまして要求のございました資料につきまして、説明させていただきます。
 まず、付託議案関係でございます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料第3号、総務委員会要求資料の三枚目でございますが、一ページをごらんいただきたいと存じます。1、名誉昇給についてでございます。
 (1)、職員団体との交渉経過でございます。平成十四年十月二日に都労連に名誉昇給の見直しを提案いたしました。現在、平成十五年度給与改定交渉期に結論が得られますよう、引き続き協議中でございます。
 (2)、過去五年間の実績でございます。過去五年間の名誉昇給付与者数及び名誉昇給により加算された額をお示ししてございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどをお願いいたします。
 次に、報告事項関係でございます。
 資料の二ページをごらんいただきたいと存じます。2、伊豆諸島地域の観光客数の推移についてでございます。
 これは、伊豆諸島地域の八町村ごとに、平成十年から十四年までの観光客の人数をお示ししたものでございます。
 また、合計欄に伊豆諸島地域の観光客の合計人数をお示ししております。
 次に、三ページは、3、伊豆諸島地域の水産業・農業生産額の推移でございます。
 (1)は、水産業生産額でございます。これは、伊豆諸島地域の八町村ごとに平成九年から十三年までの水産業の生産額をお示ししたものでございます。
 また、表の最下段に伊豆諸島地域の合計額をお示ししております。
 なお、記載単位は百万円でございます。
 (2)は、農業生産額でございます。これも(1)の水産業生産額と同様に、伊豆諸島地域の八町村ごとに平成九年から十三年までの農業の生産額をお示ししたものでございます。
 また、表の最下段に伊豆諸島の合計額をお示ししてございます。
 次に、四ページをごらんいただきたいと存じます。4、東京都離島振興計画における伊豆諸島地域のIT化についてでございます。
 これは、平成十五年四月に策定いたしました東京都離島振興計画に記載されております各町村の十年後の目標についてお示ししております。
 また、備考欄は、各町村のIT化についての現状をお示ししております。
 なお、利島村、神津島村、御蔵島村、青ヶ島村につきましては、東京都離島振興計画において、島別のIT化は記載してございません。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○名取委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○倉林委員 ただいま報告のありました、私は、多摩アクションプログラムについて何点かお伺いをいたしたいと思います。
 この多摩アクションプログラムの策定に当たって、知事の決意が述べられております。この多摩アクションプログラムは、多摩の将来像二〇〇一の中で特に取り組みが必要な課題として掲げられている十のチャレンジテーマを軸として将来像を具体化するために、今後の多摩振興事業の取り組み手順を示したものである、将来像の実現に向けて、都民の皆さんや市町村と力を合わせて東京の一翼を担う、存在感のある多摩の地域づくりに取り組んでいきたい、こう考えているということが記されております。
 そこで、このプログラムの策定の前段として、たしか平成十三年の八月に多摩の将来像二〇〇一というのを策定したわけでありますけれども、ここでは、自立し連携する多摩地域を基本理念に、十五年後の多摩の将来像を活力と魅力にあふれた多摩として、その実現のための取り組みの方向を示した、こういうことでありますけれども、この十五年後の姿を描いた多摩の将来像二〇〇一の策定直後から、我が党は、この将来像が絵にかいたもちにならないように、策定直後から心配をし、そういうことを主張してまいったわけであります。そういう意味から、今回のアクションプログラムの策定については、一応の評価は当然いたしていきたいと思いますが、改めて確認の意味で、この策定の意義について、まずお伺いをしておきたいと思います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 一昨年策定しました多摩の将来像二〇〇一では、十五年後の多摩地域のあるべき姿を明らかにするとともに、これを実現するための課題、とりわけ、特に取り組みが必要な戦略課題として十のチャレンジテーマを示しました。
 今回のアクションプログラムは、そのチャレンジテーマを軸として、その課題を実際に進めていくために必要な二百八十一の事業を選定するとともに、これら事業にだれがどう取り組んでいくのかという手順を具体的に明らかにしたものであります。
 特に実施主体につきましては、都はもとより、国や市町村、都民、NPOなどさまざまな主体がそれぞれなすべきことを明確にし、その連携、協働のもと、多摩の将来像の実現に向けて取り組むこととしている点が特色となっております。

○倉林委員 本アクションプログラムは、効果的な多摩振興の施策を行うために多様な主体が連携、協働していくことが必要だということが全体を通してのコンセプトであると、こう思うわけであります。
 そこで、本アクションプログラムでは、連携して行う事業をどのように位置づけ、また、具体的にどのような協働事業を取り上げていこうとしているのかをお伺いいたします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩の将来像の実現を図る上では、都、市町村、国という行政はもとより、NPO、民間企業、そして都民など、多摩地域で活動するさまざまな主体が連携して事業を行っていくことが不可欠であると認識しております。
 こうした協働事業の例としましては、多摩地域のまちづくりに密接に関連する都道を市や町との連携、協働のもとに整備するみちづくり・まちづくりパートナー事業、また、産業振興における産学公の連携、公共施設の管理運営などにつきまして、住民がその一部を引き受ける、いわゆるアドプト制度などを取り上げております。

○倉林委員 ただいま説明のありました協働事業として、例えばということで、今、基盤整備において、多摩地域のまちづくりに密接に関連をする都道、いわゆる都と市が役割を分担して協力して整備するということでの例として、みちづくり・まちづくりパートナー事業を、私は、この地元の東村山市においても、現在、二路線、事業を進められておりますので、十分承知はいたしております。多摩地域の都市整備の促進を図る事業でありまして、地域のまちづくりに大変有意義な事業であるわけでございます。
 特にこの事業は、十一年度から十五年度までの五年間、総額で約四百億円ぐらいになるんでしょうか、スタートしたのでありますけれども、当初の予定より大幅に事業実施がおくれちゃっているというのは、もうご案内のとおりであります。
 そこで、この事業は、先ほど申し上げましたように、本年度で事業終了になるわけでありますけれども、一緒に事業を進めてきた市や町では、まだ多くの完了していない路線が残っていることから、事業の継続を強く求めているわけであります。この点については、昨日の一般質問において我が党の野島議員も、今後の取り扱いについてただしたわけでありますけれども、以前からも局長さん等にも要望した経過の中では、事業の継続については今後も検討していくというようなお考えも出ているようでありますけれども、この事業はアクションプログラムに掲載している事業であるわけであります。また、一緒になって事業を行ってきたパートナーからの強い要望に対していかにこたえるかということは、今後のさまざまな、まさに連携あるいは協働事業の成否のかぎを握るだろう、こういっても私は過言でないと思っております。
 そこで、アクションプログラムを取りまとめた総務局として、この事業の継続についてどのようにお考えになっているかをお伺いいたします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 みちづくり・まちづくりパートナー事業は、この間、市や町の協力により事業がある程度進捗しておりますが、まだ未完成で残っている箇所も少なくないのが実情であります。これにつきましては、関連する市や町から事業の継続を強く求める声があることは十分に承知しております。
 総務局といたしましては、こうした点を踏まえ、関係局との調整に当たっていきたいと考えております。

○倉林委員 この多摩のアクションプログラムでは、都が行う主要な取り組みとして、南北交通の整備と渋滞踏切の解消、これが掲げられておりますけれども、私も、南北交通を初めとして都市基盤整備については、多摩振興を図る上でとりわけ重要なものであるというふうに考えておりまして、本会議でも機会あるたびに質問をさせていただき、ご答弁もいただいているわけでありますけれども、今回特に主要な取り組みとして挙げられておりますことは、私どもといたしましても、都でも同じ認識に立つものと、こう理解をするわけであります。石原知事も、今回の所信表明の中でも、多摩地域における南北交通の円滑化は地元住民の悲願であり、一日も早い完成を目指していきたいと、こう思っているという発言もいたしておりますが、改めて、部長さん、また所見を伺っておきます。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 南北交通を初めといたします多摩全体の交通ネットワークの形成は、生活の利便性の向上や産業の活性化、観光の振興、都市間連携の推進などのさまざまな振興施策を図る上での重要な課題として認識しております。
 今後とも、多摩の交通ネットワークの整備促進に向け、事業を所管する各局との調整に当たってまいります。

○倉林委員 もとより都の事業の具体的な取り組みについては各所管局が行うということは、当然理解するわけでありますけれども、多摩振興全般に関しますと、やはり庁内の旗振り役といいましょうか、そういう意味では、何といっても総務局であります。総務局が都の内部や国や市町村など、他の主体との調整役として積極的に活躍することを私は大いに期待をいたしております。
 そこで、最後に、局長さん、今後の多摩の振興に向けて、思い切り決意などを伺っておきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○赤星総務局長 本定例会の所信表明で知事も申し上げましたとおり、東京の再生には活力と魅力にあふれた多摩の実現が不可欠でございます。
 私ども総務局は、多摩地域の振興の旗振り役として、関係各局と密接に連携を図りながら、庁内調整や、市町村を初めといたしました、先生、今ご指摘ございました他の主体との調整等に、これからも積極的に取り組んでまいります。

○倉林委員 ちょっと時間があるようですから、要望させていただきますけれども、これは財団法人東京都市町村自治調査会がつくったものです。多摩ビジョン二〇二〇研究会中間報告書というのをまとめたようであります。これによりますと、中間報告の中では、二十年後のまちづくりの目標とするコンセプトとして、多摩ブランドの創造あるいは二十年後も選ばれ続けるまちづくりなどを挙げております。そして、その目標達成のための前提として、環境に支えられた地域づくり、あるいはまた、新しいコミュニティの創造、市民と行政の協働などを提案しているようであります。二十年後の多摩地域の姿を明確に提示しているわけであります。最終報告としては来年の三月に提出予定だと、こういうことのようであります。アクションプログラムでは十五年後、この二〇二〇研究会の多摩ビジョンの中間報告書では二十年後と、こういう十五年、二十年という時間のずれはあるわけですけれども、本来ですと、これとの整合性等、お聞きしたいのでありますが、最終報告書はまだ出ていないようでありますから、また別の機会にお尋ねさせていただきますけれども、ぜひ、多摩ビジョン二〇二〇研究会の中間報告なり、あるいは最終報告なりと連携を密にして、十分な整合性を図ってこれらに取り組んでいただきたい、このことを要望して、質問を終わります。

○長橋委員 私の方からは、東京都震災復興マニュアルについてお伺いをしたいと思います。
 私は、第一回定例会のときにも、この震災復興マニュアル、このプロセス編の中間まとめにつきまして、その目的や地域住民主体の復興がどれだけ現実のものにできるのかどうか、実効性を高めていけるかどうかということで質問させていただきました。いつ起きてもおかしくないといわれる南関東直下型地震に備えて、都民向けにこの復興マニュアルが公表されたことは、評価するわけであります。
 そこで、このプロセス編が、都民の皆さんがどれだけ理解をして、そして普及していくかが大事であります。この点に関して何点かお伺いをいたします。
 まず、さきに発表されましたこの中間まとめと今回のマニュアル、変更した点、また前進した点、相違点などありましたら、お伺いをいたします。

○八木情報統括担当部長 本年一月に発表いたしました震災復興マニュアル、プロセス編の中間のまとめに対して、都民から寄せられたご意見等を踏まえまして、最終のマニュアルでは、主に次の三点の見直しを行いました。
 一点目は、復興の全体像をよりわかりやすくするために、復興の過程を三つのステップに分けてプロセスで示すことにいたしました。
 二点目は、時限的市街地の形成プロセスについて、大規模な被災地だけでなく、中小規模の被災地についても復興のイメージを示すことといたしました。
 三点目ですが、復興施策編にある施策の概要をプロセス編の中にも新たに盛り込むということにしたわけです。
 以上が主な変更点、改善点でございます。

○長橋委員 都民向けということで、見直しをしてわかりやすくした、また、大規模な被災だけではなくて中小、そういった被災についても復興イメージを示したことは大事であると思います。
 このマニュアルでは、住民自身の主体的な参加が何よりも不可欠という考え方から、地域復興協議会、また時限的市街地という提案がされております。しかし、都民の意識や地域の状況、例えば商業地域であるとか住宅地域の違いなどで難しい点も多々出てくるかと思います。実際に復興支援していく区市町村のためにも、手続などについて事前に具体的な仕組みを用意しておく必要があると思いますけれども、いかがでございましょうか。

○八木情報統括担当部長 今回提案いたしました復興プロセスについて、より具体的な手順等を明確にするために、本年三月に関係局及び区市町村の代表者から成る検討会議を設置いたしました。この会議では、地域協働復興を推進するために、東京都震災対策条例の改正や、あるいは地域復興協議会の活動内容、区市町村がつくる地域復興推進のためのモデル条例案の策定などを検討してございます。
 今後、この会議での検討に基づきまして、区市町村と連携して制度化を図ってまいります。

○長橋委員 地域復興協議会の活動や組織、そして行政支援の枠組み、それから、モデル条例もつくるということで、地域復興協議会の中心になるのは地域の住民でありますので、そのためには地域における人材が必要であると思います。しかしながら、人材といっても、その地域にいるかどうか、また、育成といっても非常に難しいということで、さきの第一回定例会の総務委員会でもこのことを質問させていただきましたけれども、そのためには、専門家やNPO、ボランティアなどのさまざまな力が必要であります。これらを活用した仕組みづくりが必要じゃないかということで、この間、第一回定例会から、NPOやボランティア団体などを活用した仕組みについて何か具体的に検討されたのか、お伺いをいたします。

○八木情報統括担当部長 復興に際しまして地域復興協議会の活動が円滑に行われるように、専門家やNPO等による具体的な支援策の検討を進めてまいりました。今回発表しましたプロセス編の中では、新たな施策として、民間福祉団体とボランティアとの連携による福祉サービスの情報提供、あるいは復興まちづくりに向けたアドバイザー、コンサルタントの派遣などの施策を盛り込んでございます。

○長橋委員 このマニュアルにも、東京都防災まちづくりセンターによるコンサルタントの派遣などが出ておりますけれども、実効性を高めるためには、平時のときに地域住民の活動を展開していく、活動の持続化または日常化を図ることが大事であると思います。そのためには訓練が有力な指導の一つであります。先日、総務委員会の報告で、今後、復興の模擬訓練を行っていくというふうにお伺いいたしました。私も防災訓練とあわせて、住民と行政が一緒になって復興訓練を行うべきと考えておりますけれども、その内容についてお伺いをいたします。

○八木情報統括担当部長 今回の復興マニュアルの検討過程で、平常時から復興の訓練を行うことが大変重要だということが、この検討会議の専門の委員等からも提言されておりました。そこで、都として、本年、復興の模擬訓練というものを行うことにいたしました。ことしの訓練では、幾つかの特別区と協働いたしまして、地元の町会、商店会などの参加を得て、いわゆるワークショップ方式により地域復興協議会の結成とか時限的市街地づくりなどの内容について実施する予定でございます。
 実施の時期につきましては、ことしの秋ごろに行うということで、現在、地元と調整しているところでございます。

○長橋委員 実施時期はことしの秋ごろ、八月、九月、十月ごろだと思いますけれども、地元と調整をしているということでございますが、防災訓練というと具体的なイメージがわくんでありますけれども、復興の模擬訓練というのは、なかなかイメージがわきませんし、これまでも余り聞いたことがありません。具体的にはどのようなことを行うのか、お伺いをいたします。

○八木情報統括担当部長 ことし予定している訓練では、まず、訓練に参加する人たちが実際に自分たちのまちを歩いて、被害想定を作成していただき、自分たちのまちの復興のイメージを描いていただきます。次に、地域復興協議会をどういう手順で立ち上げ、また、どういった活動をしていくのかということを考えていただきます。さらに、仮設住宅あるいは仮設店舗などを具体的にどこの場所につくり、どのような暫定生活を送るかという、いわゆる時限的市街地づくりについて考えていただく、こうした内容をもとに、最終的に自分たちの地域の復興計画を作成していく、こういった内容を考えてございます。

○長橋委員 最終的に自分たちで地域の復興計画を立てるところまでやると、そこまでいけたら大変な成果であると思いますし、そういった意味では、この復興訓練というのは非常に斬新的な試みであると思います。それが今後多くの地域で行われるようになるということを望むものでございます。しかし、せっかく有意義な訓練も、やりっ放しでは意味がないと思いますし、今回の訓練をどのように活用していくのか、また、その発表の場というか、成果の報告をもとに都民に知らせていくということが大事であると思いますけれども、いかがでございましょうか。

○八木情報統括担当部長 今年度実施する予定の模擬訓練の成果につきましては、現在検討中の区市町村向けの地域復興推進のモデル条例の中にできるだけ反映させていきたいと考えております。そして、今後ともより多くの区市町村でこのような訓練が行われるよう働きかけてまいりたいと思っております。
 また、訓練の結果についてですが、発表する機会を設けていきたいと考えております。

○長橋委員 ぜひシンポジウムなど発表する場を設けて、都民に大きくPRをしていただきたいと思っております。
 最後に、復興の取り組みについては、まだまだ一般的になじみが少ないということで、先行的に都が主導して模擬訓練を行うわけでございますけれども、このマニュアルをどう普及していくかという点で、区市町村はもとより、例えばPRビデオなどを作成して、もっと多くの都民に対してPRをしていく、こういった考え方もあるかと思いますけれども、そういったPRビデオをつくるような予定、また、そういう考えがあるでしょうか、お伺いをいたします。

○八木情報統括担当部長 マニュアルの普及については、効果的なPRの手法をさまざまに検討いたしまして、今後、機会をとらえて、復興施策の重要性について、区市町村と連携し、都民への周知に努めてまいります。

○酒井委員 それでは、私の方からは、特殊勤務手当の見直しに関連して何点かお伺いをしたいと思います。
 職員に支給されております特殊勤務手当については、本委員会でも過去何度か議論がされ、今回提案されている条例の改正案といったものは、そうした議論を踏まえた上で職員団体と交渉し、そして、労使双方が合意した内容だと聞いておりますので、私としては、基本的にはこれを尊重していかなければならないと思っております。しかし、労使で合意したことであれば何でもいいというわけにはいきませんので、お伺いをしたいと思います。
 知事は、所信表明の中で、知事部局等において今回職員の特殊勤務手当を抜本的に見直したと発言をされておりますけれども、その具体的な内容について、もう一度確認のために説明をしていただきたいと思います。

○大塚勤労部長 現在の職員の特殊勤務手当に関する条例に規定されております手当、二十二ございますが、これらの手当すべてについて都民の目線から見直した結果、狂犬病予防業務手当あるいは動物園飼育作業等業務手当など、七つの手当を廃止いたしますとともに、ほかの手当につきましても手当額などを大幅に見直して、今年度の特殊勤務手当にかかわる予算額の三〇%に当たる約十二億円を削減する内容となっております。

○酒井委員 今のご答弁によりますと、都民の目線から見直しを行ったということで、二十二手当のうち七手当を廃止するという抜本的な見直しを行って、予算上も十二億円、三〇%削減をすることができたということで、この点については大変喜ばしいことだと思います。
 もう一点、確認のためにお伺いをしたいと思いますけれども、基本的なことなんですが、そもそもこの特殊勤務手当というのはどのような場合に支給をされる手当なのか、お答えをいただきたいと思います。

○大塚勤労部長 根拠条例でございます職員の給与に関する条例の第十三条では、特殊勤務手当は「著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務」などで「給与上特別の考慮を必要とし、かつ、その特殊性を給料で考慮することが適当でないと認められる」場合に支給されると規定されてございます。

○酒井委員 今、ご答弁にありますように、この特殊勤務手当といったものは、給与条例第十三条に規定をされているということで、業務に著しい特殊性がある場合に支給される手当ということですけれども、今回廃止をされる予定の七つの手当についても、こうした特殊性があったからこそ、今まで支給をされてきたのだと思います。しかし、今回の見直しでこの七つが廃止になるということで、例えば、先ほどのご答弁の中にもありましたように、狂犬病予防業務手当といったもの、これなどは、確かに感染すると大変なことになるわけですから、支給するのも仕方がないのではないかということも考えられるわけですけれども、なぜ今まで必要とされていたものが今回廃止をされるようになったのか、一つの例として、この狂犬病予防業務手当についての廃止の考え方をお伺いしたいと思います。

○大塚勤労部長 お尋ねのございました狂犬病予防業務手当でございますが、伝染病としての狂犬病の危険性に着目して創設された手当でございます。しかしながら、犬の狂犬病は、都内では昭和三十年に三頭発症例があるのを最後に、現在に至るまで四十七年間発生しておりません。また、狂犬病の防疫として、現在では犬の輸入に当たってのチェック体制の整備あるいは咬傷犬--かまれた傷のある犬に対する狂犬病の検診といった措置などが整備されておりまして、手当創設当時とはその状況が大きく変化しております。このため、今回の見直しにおきましては、引き続き手当を支給する妥当性がなくなったと判断いたしまして、廃止することとしたものです。

○酒井委員 今のご答弁によりますと、狂犬病予防業務手当等については、今はそういった状況が見られないということで、その状況の変化に応じて手当の役割も終了したというご答弁であったわけですけれども、他の六つの手当についても、ここで一つ一つ挙げると時間がかかりますので、あえて挙げませんけれども、さまざまな理由で時代的な役割が終わったというようなことが理由なのではないかと思います。
 職員に支給される手当といったものは、社会経済状況に適合したものでなければならないということは当然のことでありますから、そうした今回の見直しについては一定の理解をしたいと思います。
 しかしながら、一方で、これまでにない事態の発生であるとか、また状況の変化に伴い新たに手当を支給しなければならない、そういった業務が発生することも十分に考えられるのではないかと思います。
 私自身は、ただ単に、何の理由もなくすべての手当といったものを廃止すればいいということではなくて、本当に、真に手当を支給すべき価値がある業務については、十分に精査をして、都民の前に明らかにした上で支給をしていけばいいと考えております。なかなか、手当の新設ということについて考えられますということは、ご答弁をしづらいと思います。それは結構ですけれども、例えば、今回廃止をされなかった交代制勤務者等業務手当といったものについては、夜間の交代制勤務についている職員などを対象として支給をされているわけですけれども、同じ回数、また同じ時間帯に勤務をする職員であっても、細かく見ていけば、仕事の中身といったものは随分違ってくるはずです。この手当が支給されている職員の個々の仕事の中身といったものを精査し直して、手当額にめり張りをつけることで、例えば都立病院に設置をされているようなERで働く職員のように、本当に大変な業務に従事をしている職員の労苦に報いるなど、抜本的な改善といったものをさらにしていかなければならないと思います。
 こうした意見も踏まえた上で、特殊勤務手当の今後の見直しに関する考え方、今後の目標等も含めてお伺いをして、質問を終わりにしたいと思います。

○大塚勤労部長 特殊勤務手当の今後でございますけれども、制度の安定性をも考慮しながら、一定期間内における社会経済状況あるいは支給対象業務の特殊性の変化を踏まえまして、見直していかなければならないと考えています。給与条例第十三条に規定する支給根拠を厳格に適用し、都民の理解が得られる制度となるよう常に見直してまいります。

○古館委員 それでは、質問させていただきます。
 私は三宅島の火山ガスに関連して質問したいと思いますが、この六月二十六日に、三宅島の雄山が噴火をして、ちょうど三年目を迎えました。そして、やがて全島避難から三年になろうとしています。ふるさとの三宅島から遠く海を隔てて、長期にわたる苦難の生活の中で、早く三宅に帰りたい、帰りたいが、帰れるだろうかという複雑な思いに駆られながら、今、避難生活を送っているのが三宅の人々です。帰りたいが帰れるだろうかというのは、家が、屋根や柱だけではなく、閉め切っているので腐食が進んでいる家がたくさんある。土砂で埋まった畑だとか、生活ができるだろうか、もう借りても返せない、帰っても仕事があるのだろうか、こうした複雑な思いが交錯しております。そんな中でも、島民ですから、火山ガスの説明会などで必ずといって出てくる質問が、帰れるのはいつごろですか、こういう質問であります。
 そこで、私も質問させていただきますけれども、六月二十五日の三宅の村議会で、村長は、年内の帰島は無理、こういう見解を示しましたけれども、都は帰島の時期をいつごろと考えているでしょうか。

○金子総合防災部長 本年三月の三宅島火山ガスに関する検討会報告書では、帰島に関する二酸化硫黄濃度の目安が示されておりますが、それによれば、現時点においては、直ちに帰島し、通常の生活ができる状態にはなくて、具体的な安全確保対策について慎重な検討が必要というふうにされております。したがいまして、帰島の時期につきましては、今後の火山ガスの発生状況を踏まえて、村が慎重に判断するものと認識しております。
 都といたしましては、村の判断に際し、必要な助言を行ってまいります。

○古館委員 この問題は、相手がとにかく自然ですから、それをどうだという話にはならないんですけれども、そういう部分で、どのようにして島民が本当に安心して帰れるような状況にするかというのが非常に大事になっていると思っています。
 私は、今、島民にとって一番必要なことは、都が強力なリーダーシップを発揮して、みんなが島に帰れるという元気を、そして、帰っても大丈夫だというメッセージを東京都が発することだというふうに考えております。メッセージというのはどういうことかというと、具体的な政策とか対案、これを明確に打ち出すことだと思っております。
 例えば北海道の有珠山の噴火災害では、生活の自立を支援することを目的として、食費として一人月三万円、生活諸費として一世帯三万円、この財源措置はすべて北海道、道が行いました。支給総世帯は二千二百五十二世帯に及んで、月平均三百七十五世帯に支給されていたものでございます。三宅の場合は、生活保護と、それから災害保護の特別事業がやっと実現を見ましたけれども、それでも合わせて世帯数は百十六世帯にとどまっているものであります。
 鳥取県では、さきの大きな地震災害では、鳥取県被害者住宅再建支援基金を設置し、被災地域の住宅再建支援を行いました。その住宅補助限度額、それは、住宅建設で、ご承知のとおり三百万円、住宅補修では百五十万円というものでございます。
 先般、私ども総務委員会で視察に行きました長崎県の雲仙普賢岳ですけれども、この中で、私はこれを長崎県からいただいてまいりました。(冊子を示す)長崎新聞の中で、この当時、島原の市長を務めておられました鐘ケ江元島原市長さんが、この長崎県の基金の問題について、有珠、三宅にも基金創設をということを訴えております。「個人補償の法的な壁はとてつもなく厚かった。当時の高田知事の勧めで、雲仙岳災害対策基金を創設し、その果実による救済に移行させた。食事供与もやった。できる限りのことは」--この基金があったからできたということを、この長崎新聞の中でいっておられます。
 この冊子は、基金がどういうことに使われたかということの実績が一覧になっているものでありますけれども、その基金は、事業は七十三事業に及んで、約二百七十五億円、避難の市民のために使われたということがこの中にるる書かれておりまして、私もなるほどというふうに、非常に感銘を受けました。
 そこで、私、お尋ねをしたいんですけれども、滞在型一時帰島が、今、開始されておりますけれども、住宅の損傷は思いのほか非常にひどい、これが島民の、帰った方の一様の声であります。実際に帰島になれば、住宅の補修も含めて相当の経費がかかるはずです。今、避難している住民の生活支援ももちろん必要ですけれども、帰島後の生活支援問題は非常に大きな課題でございます。さきに発表されました東京都の震災復興マニュアル、これによりますと、復興には、復興基金の創設というふうに明確に記載されています。もちろん、これは東京都の震災復興ですから、大地震が起こった後の震災復興でありますけれども、それにしても、この復興マニュアルの中に明確に復興基金ということの創設が記載されており、雲仙や神戸でも復興のための基金が設置されました。
 都におきましても、現在、実際に三宅島という被災地を抱えていることでありますので、まず、復興基金をこの三宅島にこそ立ち上げて、積極的な生活支援等総合的な支援に役立てるようにするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○金子総合防災部長 東京都はこれまで、先ほどちょっとお話がありましたけれども、都道の復旧とか砂防ダムの建設などの都内の基盤整備に全力で取り組んできているほかに、島民の生活を支援するために、都営住宅等の無償提供とか、あるいは災害復旧資金の融資、これに対する利子補給、医療費の減免、それから、生活保護の対象とならない世帯に対する支援であります災害保護特別事業など、全庁挙げてきめ細かい支援を行ってきております。
 さらに、必要な支援策については、国に提案要求なども行ってきております。
 それから、お尋ねのありました基金につきましては、確かに近年の大きな災害で、雲仙と、それから阪神・淡路に、それぞれ平成三年と平成七年でございますが、基金が設置されております。この両者の基金は、多少仕組みに差はございますが、基本的には、拠出した資金を元手に、その果実を運用する形で運用されております。
 当時の状況と今現在の経済状況とは大分違う事情もございまして、東京都の場合に、直ちにそういう基金が有効であるかどうかというような問題もございますので、幅広く検討をしていきたいというふうに思っております。

○古館委員 今、直ちにといういい方をしたんですけれども、この復興マニュアルの方では、基金というのが必要だということで、具体的にもう財団法人の設立だとか、震災前の行動ではどうするとか、震災後の行動ではどうするとか、非常にきめ細かく出されているわけですよね。ということは、これは、今の金利がどうという問題ではなくて、そういう基金そのものをつくって、本当に島民の期待にこたえられるような援助ができるか--私は、東京都が今までしていないということをいっていません。そうじゃなくて、本当にこれからそれぞれ復興、そういうことがやられていく状況の中では、どうしてもこの基金というのを、せっかく復興マニュアルの中でこういうことを具体化しようというのであれば、私は最初に、全国の--こういう普賢岳でもそうです。有珠山でもそうです。それから、鳥取県だって、あれだって住宅基金ですからね。そういう意味での、今まですぐれた実績というのを、ぜひ私は検証しながら、ここでこそ、まず前段として実現をしてほしいと、このように思いますので、これは、今後の前向きの検討をぜひしていただきたい、このように思っています。
 続きまして、ガスの濃度ですけれども、例えば三池地区のような地区、あそこは本当に、ちょうどガスが真下に来るという状況に位置しておりまして、依然としてあそこはガスの濃度が高いと。他の地区は、それほど高い濃度のガスが発生してないところもあります。地区によって状況が異なる中で、私は、都としては一時帰島を認めるのか、あくまでも全島帰島を考えるのか、こういう意味では、東京都としての一定の考え方も必要かと思いますが、どういうお考えをお持ちでしょうか。

○金子総合防災部長 具体的な帰島の方法につきましては、まず何といっても島民の方々の意思と、それから、それを踏まえた村としての判断が基本になると思いますが、村の今後の復興を考えれば、現時点では、都としましては全島一斉の帰島が望ましいのではないかというふうに考えております。
 都としましては、いずれにいたしましても、今後、国や関係機関と連携して、村に対しまして必要な助言を行ってまいります。

○古館委員 村の方針も全島帰島という方針であることは承知しております。ただ、私も二回ほど、幸いにして、都議会などで視察に行きましたけれども、全く反対側の方は、本当にそういう意味では非常にガスの濃度というのも薄くて、ふだんと変わらない状況というのが非常にあります。ですから、そういう意味でいえば、島民の中には、先遣的に行って、そして、例えば農業であるとか、泥流の問題とか、家の問題とか、大工さんなら大工さんの心得のある人は--そういうような声も、かなり島民の中にはあるんですね。したがって、そういうことをきめ細かく、どのように東京都としてもアドバイスしていくかという点でも、ぜひ考えていただきたいと思っております。
 全島帰島ということになりますと、三池地区の住民が避難するための施設というのが、私はどうしても必要になるんではないかと思っています。あそこの屋根の破損とか、あそこは、入ってみないとわからないという家の実態がありまして、こういうところでは、応急仮設住宅のような安易なものではなくて、私は、災害復興住宅のような、非常に火災にも強いし、安心して住宅が確保できる、そういう住宅が必要になるというふうに思いますが、そうした点では、都としてそうした災害復興住宅のようなものをもっとふやしていきたい、こういう見解はお持ちでしょうか。

○金子総合防災部長 住宅の被災世帯に対しましては、災害援護資金の貸し付けや住宅金融公庫の災害復興住宅融資への利子補給などを行うこととしております。しかしながら、島外への避難生活が長期にわたっているなど特別な事情がございますことから、国に対して特段の措置を講じるよう提案要求をしております。
 今後とも引き続き、どのような措置が有効か、検討を進めまして、必要な支援策について国に働きかけてまいります。

○古館委員 私はいつも答弁を聞いていて感じるんだけれども、国にということをいつもいうんですけれども、東京都はこうしたいからこのように提案するんだということが本当に欲しいんですよ。こういう住宅の問題だとかそういうことについても、やはりどういうふうに東京都として考えているのかという、そういうメッセージが欲しいんですよ、島民は。そうじゃなかったら、これから帰っても本当に大丈夫なのかという不安というのは、我々の想像を超えるものがあるんですね。ですから、そういった点でも、東京都としての考え方というのをやっぱり明確にしてもらいたいなと思っています。
 そこで、引き続き質問しますが、帰島に向けて、今後さまざまな課題が出てくると思います。今、総務局では、総合防災部のほかに行政部にも三宅復興のための組織ができたと聞いておりますし、実際にそのような組織体制になっております。そこで、両部の役割はどのようになっているんでしょうか。

○金子総合防災部長 三宅島の噴火に伴う応急対策、復旧対策につきましては、総合防災部を中心としまして、関係各局が連携して推進してきているところでございます。
 これまでの状況の推移から、今後、帰島を視野に入れた取り組みが必要とされることから、都としても村を支援する必要から、三宅島災害復興担当というポストが行政部に置かれたものでございます。したがいまして、三宅島の火山災害に伴う対策は、応急対策、復旧対策にかかわるものが総合防災部、それから、復興への取り組みは行政部が担っていくと、基本的にこういう分担になっております。

○古館委員 この間、行政部にこういう復興のための担当ができた、で、参事を据えたと、私は、これは一定評価しております。ただ、この場合にどういうふうにすみ分けできるんですかと聞いたら、災害でマイナスになったのをゼロにしていくのが防災部の仕事でして、ゼロからプラスにしていくのがいわゆる行政部の仕事ですと。しかし、こういうすみ分けというのは不可能なんですよ。なぜかといったら、避難は、海を隔てて避難しているわけですよね。そういう人が、家はどうなっているのか、うちの家は果たしてこれから補修していいのかどうかということが何もわからない中で--復旧とこれからの復興というのはイコールなんですよ。だから、ばらばらに--せっかく総務局の中にそういうセクションが二つあるんだったら、私は、もっと三宅島に対してきちんと、復旧もすれば復興もする、そういう総合的な体制が今こそ求められているんじゃないかというふうに思うんですけれども、今後の三宅の帰島に向けてどのような体制で臨んでいくのか、私なりの今の提案についてもぜひ生かしていただきたいと思いますけれども、最後に局長のご見解を伺いたいと思います。

○赤星総務局長 今、先生からるる、いろいろお話ございましたけれども、現在、依然としてまだ高濃度の火山ガスが噴出しております。このガスも、私どもは長期的には鎮静化するものと思っておりますので、こういう見通しの中で、復興を視野にして、それを円滑に推進するために、行政部に三宅島の災害復興担当を置きました。先ほどご説明したとおりでございますが、今後の三宅島に係ります対策というものは、総合防災部と行政部とが、今おっしゃったような、すみ分けは非常に難しい部分もございますので、両者の連携を一層緊密にして、それぞれの機能、役割を遺憾なく発揮して、これをもとに全庁挙げて、今後とも三宅島の支援に努めてまいります。

○古館委員 今いわれたように、本当にせっかくそういうふうにつくられた機構ですので、どうしたら一番力が、三宅島民のそういう後押し、支援、強力なものになれるかということで、ぜひもっと積極的な検討をお願いして、私の質問を終わります。

○大西委員 初めに、多摩アクションプログラムについてお聞きしたいと思います。
 今回、最終の取りまとめが行われたわけなんですが、この策定までには、市区町村や都民とのキャッチボールといいますか、そういう意見の聴取等があったと思いますけれども、いつどのようにそういう意見交換なり提案を聞いて、そして、それはこの最終プランに取り入れられたのか、その辺をお聞きしたいと思います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩アクションプログラムの策定に当たりましては、全市町村からの意見聴取を二度にわたって行っております。
 具体的には、昨年八月に全市町村とのヒアリングを実施いたしまして、チャレンジテーマに関連した市町村事業などの内容について意見を聴取しております。
 また、同年十二月には、素案の市町村説明会を開催して、意見、提案を聴取いたしました。
 また、昨年十月にモニター制度による都民ニーズの把握、同年十一月にはシンポジウムの開催による都民意見の聴取を行ったところでございます。
 これらにより寄せられた意見、提案を可能な限り反映した上で策定したものでございます。

○大西委員 策定までには、そういう行政との、広く意見を集めてやったとか、いろいろあるわけですけれども、最終的にまとめをするときの素案、これ自体を都民に公表して、もっと意見を聞くとか、そういうことはどうだったんでしょうか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 今回取りまとめましたアクションプログラムは、一昨年策定しました多摩の将来像二〇〇一の具体化を図ったものでございます。将来像策定の過程に当たりましては、あらかじめ素案を公表して、都民などの意見や提案を幅広く聴取しまして、可能な限り反映を図ってまいりました。
 具体的には、都民意見交換会を二回開催し、また、「広報東京都」により、都内全戸へ素案を配布しまして、それに対する意見の募集を行いまして、これらに対しましては多くの都民から意見が寄せられたところでございます。
 本アクションプログラムにつきましても、広く都民の意見を反映して策定していると思っております。

○大西委員 つまり、そういうシンポジウムも、都民が直接来て意見交換する場を持ったというようなお答えだったんでしょうか、直接的に--インターネットとかそういうものじゃなくて、そういう場で意見交換会を行ったということですか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 アクションプログラムの前に、このアクションプログラムのもととなります多摩の将来像二〇〇一を策定してございます。これにつきまして、十分に都民の方、また市町村から意見を聞いておりますので、このアクションプログラムはそれに基づいて作成されたという意味で、都民の意見は十分に反映されているというふうに考えております。

○大西委員 やはりいろいろな、アクションプランもそうですけれども、それから、都庁改革アクションプラン、そういうものにも、どこにでも書いてあるんですけれども、やはり時代が大きく転換しようとしている、そして、これからの行政は市民の協力なしではやっていけない、そして、そのためにはNPO、そういうものの実情もしっかり把握することが必要だということがいろいろ書いてあります。この多摩アクションプログラムも、先ほど倉林副委員長もおっしゃっていましたけれども、絵にかいたもちにしないことが大事だと。そういう意味では、問題も含めて、プロセスとしての都民との意見交換やそういう場というものを省かないでしっかりやっていくことが、手法として一番大事なんじゃないかなと思っております。そういう意味では、今回、インターネット等での意見交換、そういうものはあったかもしれませんけれども、やはりフェース・ツー・フェースのそういうものも同時にやっていくことが必要、それが、問題意識もあるわけですから、一番何よりも大事じゃないかなと思います。
 そして、このアクションプログラムの中では、いろいろな実施主体が、NPOも、そういう人たちが大事であるということも盛られてありますし、都の方の認識としても、そういうNPOが重要であるということは、いろいろなところで思っていらっしゃる。しかし、その実態はなかなか知らないということで、市民や、それからNPO自体からの発信も必要なんですが、それを受ける都が、やはりもっともっと広く受け皿を用意していかなければならないんじゃないかなと、この多摩のアクションプログラムを見ながら、最終のまとめを見ながら、改めて思いましたので、ぜひこういう手間を省かないでほしいと、今後のことも含めてお願いしたいと思います。
 次に、都庁改革アクションプランに移りたいと思います。
 今回、実施状況をいただきました。そして、これは、次の多摩、都庁改革アクションプランの改定、そして、同時に行われます財政再建推進プラン、こういうものとの連携で、こういうものをどういうふうに財政再建推進プランに反映させていくのか、そういうのが今回の課題だと思うんですけれども、そういう連携や反映させるやり方というんですか、そういうのをどういうふうに考えていらっしゃるのか、お聞きします。

○石渡行政改革推進室長 現行の都庁改革アクションプランでは、財政再建推進プランの目標を着実に実施することを改革の方針の一つとしてございます。
 一方、財政再建推進プランにおきましても、監理団体に対する財政支出の見直しやPFIの導入など、アクションプランの施策を具体的な方策として掲げてございまして、両プランが連携して都政の改革を進めているところでございます。
 今後とも、財務局など関連部署との連携を図り、財政再建と一体となった改革の取り組みを推進してまいる所存でございます。

○大西委員 連携のあり方、いろいろあると思いますので、その辺は期待していきたいと思いますが、この都庁改革アクションプランの成果等について、都民に情報提供する必要が、やはりこれもあると思うんですけれども、その辺はどういうふうになさっているんでしょうか。

○石渡行政改革推進室長 都庁改革アクションプランにつきましては、その実施状況について議会に報告するとともに、都のホームページや広報に掲載するなど、広く都民に公表しているところでございます。

○大西委員 ホームページ、広報で広く都民に公表して、その後どうなのかというのは、さきの多摩のアクションプログラムとまた通ずるところがあるんですけれども、何だか一方的に、情報は送ったぞ、ちゃんとそれで何か返ってきたら、もうそれでよしというような方向が今の都政に見えますけれども、もっともっとその辺を心広く受けとめるような、そういう取り組みにしていただきたいなと改めて思います。
 それから、ちょっとITについて、次にお聞きしたいと思います。
 特にIT化の推進に向けて改革を進めているということで、私ども議員もパソコンを持ち、いろいろな方向でそれを使っているわけですけれども、電子都庁推進計画の事業について、やはり費用対効果を含めた検証というものも必要になってくるんじゃないかと思いますが、その辺はどうでしょう。

○永田IT推進室電子都庁推進担当部長 都庁のIT化は、平成十三年度から十五年度までを計画期間といたしまして、電子都庁推進計画に沿って取り組みを進めております。
 これまで、インターネットを活用した都民サービスの向上に向けたシステム開発及びパソコンの職員一人一台体制、ネットワークなどの情報基盤の整備を進めているところでございます。
 既に技術専門校の講習の申し込み、職員の採用試験の申し込みでありますとか体育施設等の利用申し込みなどの電子申請、入札情報の提供、電子調達の一部など、幾つかのシステムが稼働しております。
 また、今年度の稼働に向けまして、現在開発中のシステムもございます。
 このため、費用対効果を含めましたIT化の効果につきましては、稼働後の状況を十分把握した上で検証を行ってまいりたいと考えております。

○大西委員 今、立ち上がったばかりで、まだ数字的にもこれからだというような状況だと思いますが、ぜひその辺もしっかりと検証していかなければいけないものかなと思います。
 そういう意味で、インターネットを活用した都民と行政の間での双方向の情報交換の状況というものも、今、触れてくださったこともあるんですけれども、もっと一般都民というところから、では何かあるのか……。

○永田IT推進室電子都庁推進担当部長 都と都民が協働いたしまして東京という都市をつくり出していくためには、都が都政の情報を的確に提供するとともに、都民が積極的に都政に参画する仕組みを構築することが不可欠と考えております。
 都政情報の提供につきましては、東京都ホームページへのアクセス件数も、対前年度比一〇%増の年間五百五十万件と大きな伸びを示しており、都民から多く利用されております。
 都民が積極的に都政に参画する仕組みについてでございますけれども、知事本部におきまして実施いたしましたカラス対策プロジェクトへの意見募集や、主税局において現在実施中の不正軽油撲滅作戦アンケートなど、各局でインターネットによる意見募集やアンケートを実施し、都民から多くの貴重な意見や提言をいただいているところでございます。
 また、電子メールによる相談事業を開始するなど、時間や場所にとらわれない意見交換を実現しているところでございます。

○大西委員 まとめてお聞きすればよかったかもしれません。情報公開と市民サービスへの還元が今後の課題ということですけれども、十五年度は電子都庁推進計画の最終年度ですが、今後の取り組みについてお聞きしたいと思います。

○永田IT推進室電子都庁推進担当部長 電子都庁推進計画の効果は、都民の方々が自宅や職場からいつでも都政に関する情報を閲覧できることや行政手続を行うことができるなど、都民の利便性が向上すること、また、内部事務のシステム化によりまして事務効率を向上させることにあると考えております。
 現在、これまで整備してまいりましたIT基盤を最大限に活用いたしまして、業務改革を進めますとともに、都民にとって身近な自治体である区市町村との共同運営に向けた取り組みも進めているところでございます。
 今後も、行政情報の提供、手続の電子化など、都民が電子都庁の利便性、便利さをさらに実感できるように、電子都庁の推進に努めてまいります。

○大西委員 ちょっと関連してお聞きしたいんですけれども、先ほどから、やっぱり都民とのキャッチボールというものが非常にこれから大事だということにもう一回戻るんですけれども、そのときに、国のパブリックコメントの制度というのもあります。その国の制度はどうなっているのか、国では統一的基準があるのかどうか、その辺、ご存じでしょうか。

○永田IT推進室電子都庁推進担当部長 今、さまざまな取り組みが、電子化につきましては進められておりますけれども、国のパブリックコメントにつきましては、私ども定かに情報を入手してはございません。ですが、パブリックコメントの制度につきましては、これからもIT化を進めていく上での必要な情報交換の手段だというふうに考えてございます。
 今後とも、国の動向の把握に努めますとともに、都庁においてもそういった方策が検討できるかどうか、また考えてまいりたいというふうに考えております。

○大西委員 続きは後半に回します。ちょっと時間が来ましたので、後で……。

○鈴木委員 まず、都庁改革アクションプランについてお伺いしますが、この実施状況がこの委員会に報告されるのは三回目だと伺っております。都庁改革アクションプランは、都のこれまでの行政改革の取り組みを継続しつつ、東京の将来像を見据えた都政のあるべき姿を示し、それにふさわしい質の高いサービスを効率的に都民に提供できる都政をつくり上げることをねらいに、平成十二年に策定されているということであります。
 直ちに取り組む全庁的な行政、財政システム改革の具体的内容を中心として取りまとめた都庁改革アクションプランを着実に実施するためには、改革のねらいを踏まえつつ、全庁的な観点から定期的な進行管理を着実に実行することが必要であると思います。その進行管理はどのようにされているのか、まずお伺いしたいと思います。

○石渡行政改革推進室長 都庁改革アクションプランは、年度末に各局の実施施策の取り組みについて調査した上で改革の実施状況を取りまとめまして、副知事を委員長とする行政改革推進委員会で審議し、進行管理をしてございます。その結果は、議会に報告するとともに都民に公表してございます。

○鈴木委員 今回の報告についても進行管理を実施しているわけでありますが、前倒しして実施している施策もある中で、今回報告している五十五施策のうち四施策が未実施となっているわけであります。その四つの施策については十五年度までに実施するということになっていますが、これは、実際には、実現は可能なのかどうなのか、可能だということだと思いますけれども、改めてお伺いをしたいというふうに思います。

○石渡行政改革推進室長 今回、未実施の施策は、申請、届け出の様式の電子化、地理情報システムの整備など四つがございますけれども、例えば地理情報システムの整備や土地バンクシステムの改善を例にとってお話ししますと、昨年度中にシステムの開発は終了してございます。今後、都民への公表、庁内での活用など、実際に運用される手はずになってございます。
 このように、いずれも十五年度中に実施ができる見込みであると考えてございますが、引き続き実施状況の把握に努め、実施に全力を挙げるよう指導してまいりたいと思っております。

○鈴木委員 東京都では、財政再建推進プランということで、四年間で五千人の職員の定数削減をされるというふうな目標を掲げてやってきたわけでありますが、その結果、五千九百人にも上る定数の削減が実現できることになったということは、これは我々としては、一都民としても高く評価をするわけであります。そういう中で、石原知事がさらに警視庁に千人を派遣して治安の対策に努めるということは、我々にとっては大変ありがたいことでありますが、五千人目標で五千九百人達成して、さらにまだ千人の余裕があったというふうなことの裏づけにもなろうかと思います。そういう点では、さらに引き続き事務事業の見直しや、執行方法を見直して定数の削減も積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 次に、これはちょっと藤井理事に--あれ、いなくなっちゃった。藤井理事にちょっとおわびを申し上げなければいけないんですが、藤井理事の資料要求の名誉昇給制度、これにちょっと先に触れさせていただくので、ちょっとぱくっちゃうみたいなことがあるかもしれませんが、藤井理事、いなくてつまらないんですが、藤井理事はもう少し格調の高いお話をされるでしょうから、お許しをいただきたいというふうに思います。
 まず、冒頭お聞きしたいのは、名誉昇給制度の内容や目的について教えていただきたいというふうに思います。

○大原人事部長 名誉昇給制度の目的は三つございます。一点目が生命を賭して職務を遂行した功績に報いること、二点目が人事の刷新を図り、行政効率の向上に資すること、三点目が都政に対する多年の功績に報いること、この三つでございます。
 この目的に従いまして、公務災害等による退職や勧奨退職、定年退職等の場合で在職中の功績が顕著な職員に対しまして、退職の日に一号または二号の特別昇給を付与することが名誉昇給の内容でございます。

○鈴木委員 この名誉昇給につきましては、私は存じ上げないで、新聞報道などを通じて初めて知ったわけでありますが、これは、多年の功績に報いるという点では、定年まで勤め上げるということは名誉なことでありますし、無事これ名馬ということでありますから、そういう点では大変な名誉なことだというふうに思いますけれども、これに退職金が加算されるということは、今のこういったご時世にあって、社会状況の中にあって、都民が納得し、理解してくれるものかどうか、大変に疑問に私は思います。
 例えば、私が思いつくものの中で、命がけで公務につく人とか、あるいは後進に道を譲るために勧奨に応じて定年前に退職した場合など、退職に際しての何らかの要因、貢献があるから昇給して退職手当も加算されるというんなら理解できないこともないですが、定年まで勤務して、改めて退職時に評価されて経済的なメリットも付与されるというのは一体何なのか。私は、それだったら、定年のときに名誉を与えるんじゃなくて、例えば民間にある永年勤続だとか、あるいは通常の勤務中にすばらしい成績を上げたとか、あるいは、ノーベル賞の田中耕一さんじゃないですけれども、ああいうときに功労金を、一時的なものを上げるとか、そういう方が、私は、職員にとって励みにもなるし、効果が大きいだろうというふうに思います。黙って定年まで勤め上げれば、それはちゃんともらえるというふうなシステムよりは、私はそういう制度というものをしっかり考えるべきだというふうに思います。
 これは、この制度が昭和二十一年に創設されたというふうに伺っておりますが、戦後の大混乱期だったと思いますから、お情けでお手盛りになったのかもしれませんが、それがもう既に半世紀以上たっているわけであります。そういう点では、もう一度徹底的に見直す必要があると思いますし、社会的な価値観、先ほど申し上げましたように、今の経済状況、いろいろな社会状況を考えた場合に、民間ではいつリストラになるのか、いつ会社がつぶれるのか、退職金がどの程度出るのか出ないのかというふうな不安の中で、今、過ごしているわけでありますから、東京都としても、名誉昇給制度、今、いろいろな職員あるいは職員団体とも交渉されているようでありますけれども、ぜひその辺しっかりと頑張っていただきたいというふうに思います。
 そういう中で、直近の平成十四年度に名誉昇給を受けた人が何人いるのか、また、定年退職で対象となった者とそれ以外の理由で対象となった人の人数について教えていただきたい。要は、何人退職して、そのうち何人が名誉昇給というものを受けたのか、その辺も含めてお伺いをしたいと思います。

○大原人事部長 平成十四年度の知事部局等の数字について申し上げます。
 退職者数が二千五百四十二名でございます。このうちで名誉昇給を受けた人数が千七百九十九、比率にいたしますと七〇・八%でございます。逆に、名誉昇給を受けなかった職員が七百四十三名、比率で二九・二%というふうになっております。
 この千七百九十九名の内訳でございますけれども、定年退職による者が千三百七名、千七百九十九に対して、比率で七二・七%でございます。そのほかに、勧奨による者が四百三十四名、千七百九十九の中の二四・一%を占めております。そのほかに、死亡退職による者が五十八名、比率三・二%、こういう内訳になっております。

○鈴木委員 今の数字を聞きますと、退職者のうち七〇・八%が名誉昇給を受けたというふうなご報告でありましたけれども、ちょっとこの新聞を見ますと、六月の区議会で見直しを表明した世田谷区の場合は、退職者百三十一人全員が名誉昇給を受けているというふうなものと比較すると、厳正に審査をしている部分もあるのかなというふうな意味では、評価をさせていただきたいというふうに思います。(「評価するほどのことじゃないよ」と呼ぶ者あり)世田谷区と比べて。(「だめだめ。そんなのはやみ給与だよ」と呼ぶ者あり)今まで、十四年度まで。これからは、これは徹底的に--本当にやみ給与であり、二重取りというふうな意味合いでありますから、これは、我々としては簡単に認めるわけにはいかないというふうに思います。
 資料を見ますと、名誉昇給による加算分は、知事部局等で五、六億円程度となっていますが、これは一人当たりで見るとどの程度の金額になるのか、また、退職手当の総額の中で占める割合はどのくらいになるのか、お伺いしたいと思います。

○大原人事部長 まず、一人当たりの平均的な加算金額でございますが、これを試算いたしますと、二号昇給した場合で一人当たり約三十二万円、一号昇給ではこの半分の約十六万円というふうになっております。
 それから、知事部局等におきます退職手当に関して、平成十四年度の状況で申し上げますと、退職手当支払い総額、約五百五十五億円に対しまして、名誉昇給による加算額が五億七千万程度でございますので、その割合は一%というふうになっております。

○鈴木委員 金額が多いか少ないかという議論というものは別にしまして、一%、五億円、その程度ならいいじゃないかというふうな、私、そういう性格のものではないというふうに思います。ぜひ、今の世の中の実態に合った制度としてもう一度見直していただきたいというふうに思いますし、しっかりと、こういった都民の理解の得られないような制度というものは、私はぜひ廃止をしていただきたいということを要望したいというふうに思います。(「一番高い人と安い人を例にとって数字を出してもらって」と呼ぶ者あり)今、お話にありましたように、一番高い人と安い人、例えば世田谷区だと、一番高い人は百六十万円ふえているというふうな報告がありますけれども、その点はいかがですか。

○大原人事部長 個別の職員の加算額については、ちょっと把握をしておりません。先ほど申しました一人当たり三十二万円といいますのは、モデル的に計算をして、二号分で三十二万円というふうに申し上げたものでございます。

○鈴木委員 今、大急ぎで調べることはできませんか。委員長、今、私の質問の範囲内で、時間内で、今、答弁ができなかったら、この委員会中に、最後にその金額を報告してもらうというふうなことでいかがでしょうか。

○名取委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○名取委員長 再開してください。

○大原人事部長 個別の数字について、今、手元にございません。それは申しわけございません。ただ、先ほどモデルというふうに申し上げましたが、定年に近づいた職員というのは、それぞれの等級で幾らぐらいの給料になっているかというのは、大体傾向値としては把握できております。そういったものに基づきましてモデル計算をしておりますので、先ほど申しました二号で三十二万円という数字が、それほど実態からかけ離れたものではないというふうにご理解をいただきたいと思います。

○鈴木委員 この場では、今の部長の答弁で一応を了解を、私は優しいですから、了解しておきたいというふうに思います。
 次に、特殊勤務手当についてお伺いしますが、皆さんが特殊勤務手当の見直しに努力をされているというふうな報告をいただきましたが、四〇%削減して十二億円--三〇%で十二億円でしたか、そういった努力をされているということであります。その点は評価をいたしますけれども、我が党の代表質問でも指摘をしましたように、これで終わりというのではなくて、これからも不断に見直していくという姿勢が大切だというふうに思います。
 まず、特殊勤務手当の全体像を把握しておく必要があると思います。その前に、特殊勤務手当というのは、著しく危険、不快、不健康、困難な勤務に対しての手当というふうに伺っております。「著しく」がつくんですから、大変なことをやらないと、特殊勤務手当というものは、私はつかないものだと思いますが、今、当委員会に改正案が付託されている特殊勤務手当に関する条例は、知事部局の職員を対象としているものでありますが、東京都の職員全体で見ると、対象となる職員とその支給根拠--支給根拠は、今、私が申し上げたとおりだと思うんですが、その対象となる者を教えていただきたいというふうに思います。

○大塚勤労部長 一般職員に支給される特殊勤務手当の支給根拠でございますが、まず、知事部局の職員につきましては、ただいま先生からお話のございましたとおり、本委員会で現在ご審議いただいております東京都職員の特殊勤務手当に関する条例でございます。
 また、ほかの任命権者の分といたしましては、教育庁関係で、教育委員会事務局の職員についての東京都教育委員会の特殊勤務手当に関する条例、学校職員についての学校職員の特殊勤務手当に関する条例があり、そのほか警視庁、消防庁の職員についてもそれぞれ条例が制定されておりまして、今定例会におきまして、それぞれ所管の常任委員会でご審議いただいております。
 また、公営企業につきましては、東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例に基づきまして、それぞれ規定を制定して特殊勤務手当を支給しております。

○鈴木委員 大変複雑で細かく分かれているのかというふうに思いますが、こういった種類、数というのはどの程度あるものなのでしょうか。

○大塚勤労部長 現在、今定例会でご審議いただいてございます特殊勤務手当関連の条例が可決された場合の手当数でお答えいたしますと、知事部局等では七つ廃止になりまして十五、ほかの任命権者分では、教育委員会で七つ、学校で十二、警視庁十六、消防庁十一となります。また、公営企業では、交通局三、水道局で十一、下水道局が十でございます。

○鈴木委員 相当な数になろうかと思いますけれども、そんなに著しく危険で不快で不健康で困難な勤務というものがあったら、これはいろいろ労働基準法だとか何だとかに触れてくるようなものではないのかなというふうな感じがいたします。そういう点では、もう一度さらに徹底的に見直す必要が私はあると思うんです。例えば、今ここに教育庁の特殊勤務手当の資料があるんですけれども、有害薬品取扱手当、工業高校に勤務し、有害な薬品に接し、生徒の実習指導等の業務に従事した教職員または実習助手、これは、専門家が有害薬品を扱っているわけですよね。そのために雇われている人たちですよね、例えば化学の先生だとか何だとか。あるいは看護学校の業務手当で、都立の養護学校等に勤務する看護師または准看護師がその勤務する学校の業務に従事したとき、看護学校に勤めていて、看護師または准看護師が看護に従事したときに特殊勤務手当が出るというふうに--これは、専門家がそのために就職した通常の業務だというふうに私は思うんですね、これだけを見ると。そういうところに特殊勤務手当が出ているというのは、これも非常に甘い話だというふうに思うんですね。
 それに引きかえ、教育庁の話をして恐縮ですけれども、教職員が対外運動競技等において児童を引率して行う指導業務で、宿泊を伴う業務に従事したとき、または週休日等に行う業務に従事したとき、要は休日出勤だとか何だとかというふうな、一般の職員でいえばそういうものに当たると思うんですが、これが日当、日額千七百円しか出ない。クラブ活動を一生懸命やっている先生が、土日つぶして甲子園に出ようとか頑張っていても、一日千七百円しか出ない。そういう方々は、その日当を目的としてやっているわけではないですから、改めて--私、城東高校の甲子園に出た有馬監督という方にも聞きましたけれども、これは、我々が、皆さんが好きなゴルフに行くのと同じようなことであって、好きな野球を子どもたちに指導することだから、私は金の問題は気にしません、たまには子どもたちに自腹で食事をおごるようなこともありますけれども、そういうことに関しては特にとんちゃくしませんというふうな話を聞いたことがあります。これはやっぱり、特殊勤務手当が全部いけないというのじゃなくて、廃止するものは廃止する、それから、金額をもう少し何とか面倒見てあげようというもの、そういったものも含めて、私は、特殊勤務手当については再検討するべきだというふうに思います。
 それともう一つは、例えばSARSの患者が発生した、救急車でその人を運ぶ、こういう形になると、どういった特殊勤務手当になるんでしょうか。

○大塚勤労部長 防疫等業務手当でございます。(「幾ら。幾らつくの。」と呼ぶ者あり)七百五十円でございます。

○鈴木委員 例えば、命をかけて七百五十円、これは安いかと思うけれども、いろいろな特殊勤務手当、救急隊員にもあるんでしょう。じゃ、例えば運転手と--SARS患者を運んで、運転手と救命士とはどういう手当なのか、一緒なんですか。

○大塚勤労部長 防疫等業務手当--先生、先ほどの答弁、ちょっと間違いがございました。七百五十円じゃなくて、一勤務七百二十円でございます。三十円違いました。
 それから、ただいまの救命救急士の場合ですが、私ども、所管が知事部局でございまして、先生ご指摘のケースは消防庁所管になりますので、私どもの手元に資料がございませんので、にわかには答弁できません。

○鈴木委員 いろいろ申し上げましたが、特殊勤務手当ということ、これもやっぱり都民に理解を得られるような制度として、徹底的な見直し、洗い直しをしていただきたいというふうに要望して、私の質問を終わります。

○藤井委員 私は、引き続き名誉昇給について何点かお伺いしたいと思います。
 鈴木委員からもいろいろありましたけれども、この制度は、東京都の職員の方が退職する日に、先ほどありましたように、一号か二号、基本給が上がって、それが退職金にはね返り、増額がされるということで、長年の間続いてきた東京都の一つの制度ですけれども、これについては、国も同じような制度もありますし、それから、二十三区にもあるということでございます。この制度がずっと続いてきた歴史があるわけですけれども、当然、公務員には労働基本権の制約等がありますので、あるいはまた、公務員が、昭和二十年代は大変給料が安くて、民間に比べれば生活が苦しかったという背景もあったと思います。しかし、昭和四十年代、五十年代のいわゆる高度成長時代に、公務員給与というのはどんどん民間に近づいてきて、そして、今では、いわゆる民間の平均給与に対して、公務員の給与もある程度の安定した金額になっていると、私はそのように理解をしているわけです。そういった意味では、この特別名誉昇給制度というのは、ある意味では今の時代にそぐわない、そういった制度になっているのではないかというふうに思うわけでございます。
 そこで、先ほどもありましたように、今、大変景気低迷の中で、民間の方はリストラ、あるいは給料が下がる、不安な生活の中で生活をしている、そういう都民感情からすると、こういった名誉昇給制度は早く改めなければならないんじゃないかというふうに思うわけでございます。
 そこで、何点か伺いますけれども、まず、名誉昇給の基準はどのようなものでしょうか、お伺いいたします。

○大原人事部長 名誉昇給制度でございますが、昭和二十一年から導入をされております制度でございまして、根拠としては、職員の給与に関する条例、それから、初任給、昇格及び昇給等に関する規則、さらに、各任命権者が東京都人事委員会の承認を受けまして、職員の名誉昇給等に関する基準というのを持っております。こういった条例、規則等に基づいて実施をしているものでございます。
 その職員の名誉昇給等に関する基準でございますけれども、ここでは、公務災害等による退職、死亡退職、傷病退職、整理退職、勧奨退職、定年退職の場合で在職中の功績が顕著な者に対して、退職日に一号または二号の昇給を行うことができる、こういった基準になっております。

○藤井委員 今、ご説明いただきました、その中で、私が資料要求した中にもありますけれども、いわゆる公務災害とか死亡退職、こういったことはわかりますけれども、定年退職が入っているわけですね。これが問題なわけでございまして、いわゆる定年で退職した方にもこういった名誉昇給がなされているという実態があるわけでございます。これは、民間企業で退職するその日に給料がぽんと上がって退職金を多くするなんていう企業はないと思いますよね。聞いたことありません。そういった意味では、公務員の方にだけ認められた、いわゆるお手盛りといわれても、これは仕方がないというふうに思うわけですね。そういった意味で、定年退職、特別悪いことをしなければ、ちゃんと勤め上げれば--それ自体も大変すばらしいことだと思いますけれども、そういった方に対して全員に支給するというのは、これはやはり都民の納得は得られないというふうに思うわけでございます。
 そこで、この名誉昇給による加算額、これは先ほど鈴木委員からも質問がありまして、知事部局だけでは大体五億ですね。五億ぐらいというふうに、資料もいただいております。では、都庁全体で、いわゆる名誉昇給で加算された金額というのは、お幾らぐらいになりますか。

○大原人事部長 平成十四年度の数字で申しますと、都庁全体で、名誉昇給によりまして加算された金額は、二十億四千九百二十七万六千円でございます。

○藤井委員 二十億ですよ。二十億あれば、東京都の事業でいろいろできますよ。我々がこの事業をやれといったって、総務局長、なかなか予算つけてくれないものね。二十億あれば何だってできるじゃないですか。
 我々は、この問題に関連しまして--別に公務員の皆さんだけをターゲットにしているわけじゃないですけれども、やはり今、どこの自治体も財政が厳しい、その厳しい中で、やっぱりむだを省いていこうというのが我々議員の役目だと思います。そういった意味では、我が党は、国におきましては、国家公務員の通勤定期代、今までは一カ月単位で支給されていた通勤定期代を六カ月単位で見直したらどうだと提案いたしまして、総理も、これはいい提案だ、今まで知らなかったと。皆さん、国家公務員の通勤定期代、半年にした分だけで七十五億ですよ、年間。七十五億円浮くんですよ。また、今回、都議会で我が党の小磯議員が、都庁の役人さんも六カ月定期代にしたら幾らだとか、予算委員会でただしました。年間二十八億でしょう。私の地元大田区でも、この問題、うちの区議会がやりました。七千万ですよ、年間。このように、規模が大きければ大きいほど、ちっちゃな積み重ねで大きな財源が生まれるというのは、今、これから大事なことだと思いますよ。そういう意味では、この特別昇給についても、長年の慣行ですけれども、条例や規則や基準にあるかもしれないけれども、これはやっぱり見直していかなきゃいけない。
 そういった意味で、東京都は、昨年ですか、この制度の見直しを検討しているというふうに聞いております。また、組合ともいろいろ鋭意ご努力をされているというふうに聞いております。そういったことでは、東京都は全国に先駆けて、というか、既に香川県がこういう制度をもう廃止しているわけですから、東京都は二番せんじでありますけれども、努力している。それに対して、今、この制度の見直しに向けてどのように取り組んでいるのか、基本的な考え方と、それから、組合に対してどういう提案をしているのか、お伺いいたします。

○大原人事部長 まず、基本的な考え方でございますけれども、できる限り年功的な要素を縮小し、能力・業績主義を増進する観点から見直しをすることとしたものでございます。
 具体的な提案内容でございますが、二つあります。一つは、名誉昇給の対象事由から定年退職を削除すること、二点目が、名誉昇給は二号給の昇給を廃止してすべて一号昇給とすること、この二点でございます。
 なお、職員団体との間では、現在も交渉中でございます。

○藤井委員 本当になかなか大変だと思います。先ほどもありましたように、やはり職務中亡くなった方や、あるいはまた公務災害に遭った方とか、勧奨退職でやめざるを得ない方等については、こういった名誉昇給も、私は認める部分があるかなとは思いますけれども、今、組合に対して定年退職を削除するよう努力されていることに対して、一定の評価はしたいと思います。
 先ほども申しましたように、定年退職者の方に対しても名誉昇給制度を適用するというのはもう時代おくれだ、早速これを改めていただきたいということを強く要望したいと思いますけれども(「三〇%のもらえなかった人の理由を聞いてよ」と呼ぶ者あり)ちょっと待ってね。
 それで、これから東京都も、いわゆる団塊の世代で入都した方が、これから五年ぐらいするとどんどん退職者がふえるというふうに聞いております。ちなみに、来年から都庁全体で退職者は何名になるのか、概略お願いいたします。

○大原人事部長 年齢構成に基づく推計でございます。最終的に何人やめるかは、正確にはまだ今の時点ではわかりませんが、今年度末で四千九百八十七名ほどが退職するというふうに考えられます。

○藤井委員 それは来年ね。それから、再来年が四千六百四十七名ですよ。平成十七年が三千八百九十五名、ちょっと減るんですけれども、十八年がまた五千二百八十四名に上がるんですよ。何と十九年には七千九百六十二名、だから、あと五年で八千人近く退職する。そのときにこの名誉昇給制度なんかがあったときには、約三十億近いお金が出るわけですよ、この加算分だけでね。そういった意味では、やっぱりこういった制度は早く見直さなきゃいけない。その先頭に立つのが総務局長なわけですよね。だれが適用するのか、この人は名誉昇給させてあげよう、この人はだめだというのを決めるのは、最終的にはだれですか、部長。

○大原人事部長 先ほど、鈴木委員の質問のときに申し上げました、それぞれの任命権者で基準を持っております。基準に該当しない者、あるいは名誉昇給を与えることができない者については、それぞれの任命権者で判断をして排除するということになります。
 ただ、外見的に基準に当たるけれども、どうだろうかというような微妙なケースについては、私どもの方に協議が参っております。そこで最終的に決めております。

○藤井委員 そういう意味では、やはりある程度きちっとした基準にのっとってやらなければ--やっていたと思いますけれども。じゃ、先ほどありましたように、名誉昇給をもらえない、その理由は何か、お答えください。

○大原人事部長 平成十四年度の知事部局等の数字で申し上げますと、退職者数二千五百四十二名のうちで名誉昇給のなかった者が七百四十三名、比率としては全体の二九・二%になっております。
 この七百四十三名の内訳でございますけれども、普通退職でやめた者が六百八十九名。それから、指定職給料表を適用されている局長、これは名誉昇給の対象になりません。これが二十五名。それから、懲戒処分等を受けまして対象外になった者、これが二十九名。これの合計が七百四十三名ということでございます。

○藤井委員 最後に、こういった名誉昇給制度、私は、先ほど申しましたように、職員団体等の理解を得たり職員の理解を得るには大変なご苦労があると思います。しかし、時代に合わないこういった制度については至急見直すべきだというふうに思いますけれども、これをつかさどるトップの局長の決意を伺って、終わります。

○赤星総務局長 先ほど部長からるるご説明申し上げましたけれども、都が昨年提案した内容は、国や他団体の現行制度や見直しの取り組み状況などから比較いたしますと、より厳しいものとなっておりますけれども、その実施に向けまして、職員団体との間で合意が得られるよう、今後も精力的に協議してまいります。

○山下委員 私は、本日は、三月に制定された多摩アクションプログラムについて質問をさせていただこうと思います。
 ご承知のとおり、私は清瀬と東久留米、北多摩四区という、多摩の中でもまたさらに、最北端といういい方も変ですが、東京の多摩の北の端から選出をさせていただいている議員でございます。そういう立場からこの多摩アクションプログラムを見させていただいたときに、非常に悲しいなというのが正直な気持ちでございます。というのも、多摩の他地域と比べて、北多摩北部の地域に関する記述が非常に少ない、私の目にはそう映りました。具体的に触れられているのは六仙公園だけのように思われる、そんなふうに考えています。そこで、きょうは北多摩北部地域について具体的に何点かお話を伺っていこうと、そんなふうに思っております。
 まず、北多摩北部地域における都市計画道路の整備率と、多摩全体及び二十三区全体の整備率をお伺いいたします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 北多摩北部地域につきましては、平成十四年度末現在の完成率が二七・九%でございます。多摩全体では四九・三%、二十三区全体では五六・五%でございます。

○山下委員 今の数字を伺いまして、改めて多摩北部というのは非常に整備等おくれているな、そんなふうに思っています。北多摩北部地域の都市計画道路について、多摩の中でも、先ほど申し上げましたように、著しく整備率が低いというふうに思っています。この現状を東京都としてはどのようにお考えなのか、また、今後どのようにされていくのかということについて伺います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 北多摩北部地域を通ります南北道路三路線につきましては、府中清瀬線は七割を超える進捗状況にありますが、調布保谷線、府中所沢鎌倉街道線につきましては、整備が進んでない状況にあります。このため、多摩アクションプログラムにおきましては、今後、この二路線につきまして積極的に整備をすることとしております。
 また、同時に、その他の道路につきましても、みちづくり・まちづくりパートナー事業や交差点すいすいプラン一〇〇を活用いたしまして、地元自治体とも協力しながら整備を進めていくこととしております。

○山下委員 全体の整備率が--多摩全体から比べれば半分というような現状から比べれば、今のご答弁は、まあ前向きなご答弁かなと。ただ、今、お話あった二路線、南北道路五路線のうちの二路線だけではなくて、ぜひほかの三路線についても積極的に整備を進めていただきますよう、要望をここではさせていただこうと思います。
 さて、次に、みちづくり・まちづくりパートナー事業についてお伺いいたします。
 みちづくり・まちづくりパートナー事業は、平成十一年から十五年までの五年間で、総額四百億円程度で始まったと伺っております。平成十三年度時点ではたったの二二・八%と、施工率のおくれが指摘され、早期の事業完了が強く望まれるところであります。今後どのようにこの事業を進めていくのか、お伺いします。
 またあわせて、二十三区全体、多摩全体、北多摩北部地域の道路幅が、平均、それぞれどのようになっているかをお伺いします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 みちづくり・まちづくりパートナー事業につきましては、関連する市や町より事業の継続を強く求める声があることは、十分承知しております。総務局といたしましては、こうした点を踏まえ、関係局との調整に当たっていきたいと考えております。
 また、道路幅の平均でございますが、平成十三年四月一日現在でございますが、二十三区全体では八・二六メートル、多摩全体で六・二四メートル、北多摩北部地域では五・九九メートルとなっております。

○山下委員 先ほど来の質問でお答えいただきました道路の整備率は二七%、これは、先ほども申し上げましたが、多摩全体の半分で、おくれています。また、道の幅についても、今、ご答弁いただきました、区部に比べれば約二メートル、二メートル以上も狭いというこの現状を、この北多摩北部地域ではそういった現状があるんですが、東京都としてどのように認識しているのかをお伺いします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 北多摩北部については、ご指摘のとおりであります。多摩地域における市街化の進展は、交通需要を増大させ、慢性的な交通渋滞を招いております。多摩地域の都市相互の連携と都市の自立性の向上を図るため、効率的な交通ネットワークの形成が求められております。このため、多摩アクションプログラムでは、南北交通を中心とした域内交通網の整備促進を取り上げまして、北多摩北部地域を含めた多摩全域の交通ネットワークの充実を図っていくこととしております。

○山下委員 ぜひ、今ご答弁あった、北多摩北部地域を含めたということも忘れずにお願いしたいと思います。
 続きまして、道路整備について今まで伺ってきたわけですが、南北交通の円滑化のためには、この道路整備だけではなくて、渋滞の踏切対策は欠かせない、そのように考えております。多摩地域におきましては、中央線等では立体交差事業が非常に進んでいるのに比べて、繰り返しになりますが、北多摩北部地域では、多摩北部都市広域行政圏協議会というところで検討、調査を始めたばかりだというふうに伺っております。これは、できるだけ私は早期に事業化していくべきだと考えますが、東京都のご見解はいかがなものか、お伺いをいたします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩北部都市広域行政圏協議会で、立体交差に関する事業手法やその課題などにつきまして調査研究に取り組み始めたことは承知しております。今後、多摩北部都市広域行政圏協議会の取り組み状況を見守りつつ、関係局と必要な調整を図っていきたいと考えております。

○山下委員 ただいまのご答弁で、多摩北部都市広域行政圏協議会の取り組みを見守りつつという、見守るといったような--協議会が出した答えに対してアクションを起こすというニュアンスではないんだろうと私は思いますが、ぜひ東京都が主体的に、積極的にこの辺もお考えいただくよう、要望をまたしておきます。(「余り期待しないことだね」と呼ぶ者あり)要望しておきます。
 さて、次に、多摩アクションプログラムの中で、私は唯一といっていいとも思っている、まあ、誤解かもしれませんが、触れられている部分の一つが六仙公園だと思います。多摩北部都市広域行政圏内では、市民一人当たりの都市の公園の面積が五平方メートルに満たないという状態であります。それゆえに、六仙公園という大規模な公園の整備は、非常に強く求められているところでございます。同公園は災害時の広域避難場所としても期待をされています。今後、六仙公園の事業の進め方について、他の多摩地域の現状とともにお伺いをいたします。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩アクションプログラムでは、六仙公園を幹線道路や河川の緑とつながりを持った東京の緑の軸の形成に資する大規模公園の一つとして位置づけております。
 平成十三年六月に事業認可を受け、現在、地元市と連携しまして、関係者の公園事業に対する理解を深めながら、用地取得と整備を着実に進めている状況にあります。今後とも、事業の円滑な実施に向け、関係局と調整を図ってまいります。

○山下委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 ここまで北多摩北部地域の道路整備や鉄道の立体交差化、公園のことなどについて伺ってきたんですが、私は、何もこれをつくる、それが目的ではないと、そういうふうに考えています。これらはあくまで目的を達成するための手段であり、目的自体ではないというふうに思っています。本日のご答弁の中、ここまで伺っても、あるいは多摩の将来像であるとか多摩のアクションプログラムを拝見しても、東京都が北多摩北部地域を将来どのように考えているのか、私には、少なくとも私には見えてこないわけであります。
 さらに申し上げれば、北多摩の復興を皆様方、忘れられているんじゃないかなというような疑念も持たざるを得ないと思っています。東京都が考える北多摩地域の将来像というものは一体どんなものであるのか、道路を通すだけではない、鉄道を高架化するだけではない、その上にはしっかりとしたビジョンがあるべきだ、そんなふうに思っていますが、ぜひその辺のところをお聞かせください。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩の将来像二〇〇一では、北多摩北部地域と北多摩南部地域を多摩東部エリアととらえまして、都心への良好なアクセスと武蔵野の緑に恵まれ、活力あるまちが魅力と文化を発信する地域として、その将来像を示しております。
 この中で北多摩北部地域につきましては、豊かな食生活を支える生産拠点や緑の空間などとしての農業や医療、福祉産業の集積などを生かし、発展する地域としてとらえております。
 今後、南北道路の整備などによりましてアクセスが向上し、地域の魅力が高まるものと考えております。

○山下委員 多摩の中でも他の地域、例えば多摩センターを中心として、ちょっと別の話かもしれませんが、東京都の都立大学の日野キャンパスを使って、地域でシリコンバレー化しようであるとか、あるいは西の方に目を向ければ、森林もちゃんとケアして、点在している観光資源を、観光マップという形を新たにつくって、そしてお客さんを呼び込もう、そういうビジョンがはっきり出ているわけです。多摩北部だけ、今ご説明、ご答弁の中には、豊かな食生活を支えるための農業、医療、福祉--確かに清瀬には病院がいっぱいありますよ、福祉産業の集積を生かすというふうなビジョンしか、私には、この多摩アクションプログラムを拝見しても、見えてこないわけです。
 そこで、先行きのこの北多摩の地域の展望がないという私の悲観論をぜひ皆様方に否定していただきたいと思うんですが、再度、北多摩北部地域の将来を、ビジョンをどのようにお考えか、伺いたいと思います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 先ほど申し上げましたビジョンは、多摩アクションプログラムにおきまして、多摩の将来像の実現のための道筋を示すものとして、各市町村と意見交換をしながら策定したものでございます。
 今後とも、北多摩北部地域を含め、地元市町村の考えを十分に受けとめ、お互いの役割分担を踏まえながら、相互に協力連携し、多摩の振興のために取り組みを進めてまいります。

○山下委員 ちょうど時間も来ていますので、これ以上お話を伺うということは、このあたりでやめにしたいと思いますが、一連のご説明を伺っても、私には、この質問で、もちろんこの質問だけでどうこう、何が変わるとは考えませんが、ああ、皆さん、北多摩地域に目を向けてくださったかなと、実感がわかないんです。確証を得るためにも、多摩地域の中で、もちろん全体を見るんだけれども、多摩地域の中にしっかりと北多摩北部も入っているわけですから、そこにも目を向けますよというふうに理解をさせていただいてよろしいでしょうか。短くお答えください。多摩地域全体の中の北多摩ですから。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 北多摩北部地域を含めまして、多摩振興に努めてまいります。

○名取委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十二分休憩

   午後三時二十四分開議

○名取委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○古館委員 それでは、私も多摩アクションプログラムについて、ダブりは除きながら質問させていただきたいと思います。
 先ほどからの質疑の中で、多摩の将来像の中のチャレンジテーマをなぜ抜き出したのかと、この点については特に取り組みが必要な課題ということで、チャレンジテーマを抜き出してきたと、これがアクションプランとしてなったということのようでございます。
 それで、質問しますけれども、二〇〇二年の十二月に、アクションプログラムの素案、これが市町村に配布されて、市町村の説明会及び意見照会ををしたと記されておりますが、これは、議員に配布されたのかどうかというのが一つと、また、素案と今回のプログラム変更になったり追加はあったのか、これについてお答えいただきたいと思います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 お尋ねの件につきましては、議会の方へは配布してございません。
 また、追加の件については、追加はございませんでした。

○古館委員 私がどうしてこの素案というのが市町村の方に配布されていたかというのは、この多摩のアクションプログラムの資料第6号の中の一〇五ページに、市町村に対してどういう取り組み方をしたかという中に、市町村説明会及び意見照会というのがあって、括弧して素案についての意見照会と。ですから、素案というのがあるんですかといったら、いただいたのがこれなわけですよね。この素案の中で、今いったように変更もなかったし追加もなかったと、今、そのようにご答弁されましたよね。ですから、素案というふうに出しておいて、市町村に意見照会をしておいて、何の変更もなかったというふうに、今おっしゃられているわけなんですよね。私は、これでどうして市町村の意向が反映されたのかなと、こんなふうに思うわけなんですね。
 それで、横田基地の問題について、私の方でちょっとお尋ねしたいんですが、軍民共用化というのがこのアクションプログラムの中に具体的に出されました。多摩の将来像ではチャレンジテーマに含まれておりましたか。どうですか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 将来像におきましては含まれてございません。アクションプログラムにおいて具体的に示したものでございます。
 それから、先ほどの答弁でございますが、細かい差しかえの部分については、市町村との調整は行っております、ただ、大筋につきましては追加はございませんと、そういう意味でございます。

○古館委員 議会に配られて質疑をしたのは、多摩の将来像というこれなんですよね。ところが、市町村に配られた素案というのは、全然我々議員には配られていない。横田基地の軍民共用化について、チャレンジテーマの中には含まれていないんですよ。で、どこに含まれたかというと、この多摩の将来像でいうと、分野別という中に含まれていたわけですね。それが、なぜか素案の段階から急にこれがチャレンジテーマとなって、今回のアクションプログラムの中に具体的に出されてきている、これが今の状況の中で明らかになったというふうに思います。
 それで、お聞きしますけれども、横田基地がチャレンジテーマの中に盛り込まれて、これが関係市町村なんかに素案として行きましたけれども、この関係市町村はどういう態度をとりましたでしょうか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 一部の町村におきましては、この記載について都の方で考慮してもらいたい旨の要望がございました。

○古館委員 この意見照会はどういうものでしたかといったら、すぐに出てこないで、まとめておりますということで、出されてきたのが、実は、横田基地の民間航空利用ということについて、瑞穂町と立川市と昭島市では、項目の削除を要求しているんですよね。横田基地に関する記述については反対せざるを得ないと、このようにいっています。なぜかといったら、騒音対策とかそういうような問題などを含めて。したがって、これは関係する市町では項目削除をしているのに、先ほどのご答弁では、変更はないと。逆に、むしろ盛り込まれて補強されたというのが、実は横田基地の軍民共用化であります。
 そこで、お尋ねしますが、横田基地の返還の最大の動機というのは、機能面での危険性、例えば核シェルターがあるんではないかとか、核の貯蔵庫もあるんじゃないかとか、騒音などの環境破壊などの基地被害であります。軍民共用化で危険性や騒音などへの環境破壊が一層ひどくなるんじゃないかというのが、やはり関係市町村の中でも心配されているわけであります。これもやはり基地の恒久化につながるんじゃないかというふうに思うんですが、あわせてお答えいただきたいと思います。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 先ほどの市町村の関係でございますが、市町村に対しましては、ヒアリング、説明会を設けて意見交換を行いまして、個別的にも意見聴取を随時行い、できる限り最終のまとめへの反映を図りました。
 それから、横田基地の恒久化につながるのではないかということでございますが、横田基地に関します都の立場は、全面返還が最終目的でありまして、返還までの対策として民間航空利用の実現を図ることを国に要求している、これがこの件に関する都の姿勢でございます。

○古館委員 私は総務委員会の知事本部で、知事がアメリカに行って横田の話をしたというときに、一つは、多摩新宿線というのと、それから、国道二〇号線を幹線道路化していくという構想について、これは横田基地のためじゃないのかということを、知事本部のところで質問したことがありますが、今度のアクションプログラムの中で、イの一番に出されてきているこの幹線道路対策の中に、私が今指摘した、例えば多摩新宿線なんかは盛り込まれてきています。
 こうした十のアクションプログラムの実施で、想定される事業費というのはどれぐらい見込まれるんでしょうか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 本アクションプログラムは、事業費の積み上げを目的としたものではございませんで、戦略的課題を実際に進めていくために必要な事業を選定し、これらの事業にだれがどう取り組んでいくかという将来像実現のための具体的な手順を示すことを目的としたものでございます。

○古館委員 つまり、計画だけを積み上げて、結局は、事業費というのは全然カウントというか、想定もされないと。例えば圏央道だとか、それから三環状なんかについて、国に対して都市再生ということで求めたのは、たしか三兆円規模だと思いましたけれども、それにもっと、ここに幹線道路がいっぱいありますから、これは、それこそ十兆円近い、何兆円という規模の計画になるんではないかというふうに思っています。これは、いずれにしても、きょうは、そういう意味では、想定される事業費というのは、これはもともと想定して考えたものじゃなくて、政策を積み上げたものだと。私は、今の限られた都財政の中で、こういう問題についても、やはり財政基盤の面からもどうかということも検証されていかなければならないと思っています。
 そこで、福祉や医療、衛生、市町村の財政基盤の拡充こそ、私は東京都政が市町村とともに担っていかなきゃならない最も重要な課題ではないかと思いますし、また、市町村や市民の願いもそこにあるんじゃないかと思っていますが、この問題について、全くこのアクションプログラムの中では触れられておりませんが、どうしてでしょうか。

○高橋多摩島しょ振興担当部長 多摩の将来像二〇〇一におきましては、ハード、ソフトの両面にわたり、多摩の将来に向けた課題を示しておりまして、その中には、医療、福祉等も当然に含まれております。その上で、多摩の地勢的あるいは歴史的特性から生じた課題で、かつそれを克服する必要がある戦略的課題をチャレンジテーマとして設定いたしました。今回取りまとめた多摩アクションプログラムは、このチャレンジテーマを軸として具体化したものでございます。こうした性格から、このアクションプログラムでは、網羅的な取り扱いはしてございません。

○古館委員 先ほどいいましたけれども、横田の軍民共用は一般の分野別の中に入っていたのを、このチャレンジテーマ、いわゆるアクションプログラムの中に挿入したんですよ。だったら、福祉の問題だって、分野別というふうにいったって、それが都民が一番願っていることだったら、それをきちんとこういうアクションプログラムの中に載せたって、私はいいというふうに確信をしています。
 東京都の市長会から平成十五年度の東京都の予算編成にかかわる重点要望というのが出されていますけれども、ここでも、やはり横田基地の問題でも、騒音対策なんかについてきちんとやってほしいというのがかなり上位に来たり、それから、市町村の調整交付金等総合的財政補完の充実強化、これこそが市町村が一番求めていることでありますし、保健所の問題でも、東京都の計画、それから、都立病院の問題でも、市長会では異議を唱えているわけですよね。だから、本当に多摩のこれからの将来ということを考えていくならば、市長会が何を願っているかというところに本当の意味での目配りと目線が行かなきゃいけないというふうに思うんですね。
 そういう点について、私どもはやはり、この問題についてはそういう方向での転換--最後に聞きたいのは、私は、総務局というのは市区町村の声を本当に聞く、聞いて、そこで市区町村の財政基盤を初めとする行政がきっちりとできる、そのことを本当に頼りにして、保障として、総務局に対して、私は多摩の市町村がみんな求めているというふうに思います。したがいまして、調整交付金にしろ、さまざまな、今、総務局がやっている補助金、こういうものについても、明確に、削除という方向も、財務局のあの計画書の中には出ていますけれども、その点についてはきっちりと守っていくということを、私はここでお約束してもらいたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。最後にこのことを質問させていただきたいと思います。

○赤星総務局長 ただいまいろいろご質問いただきましたけれども、私どもは、多摩を含め、区も含め、東京都の各自治体の事業につきまして、この東京都がますます発展するためには、その基礎的な自治体がまずしっかりしなければいけないと思います。
 同時に、その基礎的な自治体が持つ能力、役割、それもはっきりさせなければいけないだろうと。東京都がすべて自治体のものに口を出すことになりますと、それこそ身近な自治体というものがみずからの権限を放棄するような形になってしまいます。私どもは、最大限区市町村の役割と権限が発揮できるよう、そして、身近な自治体として発展できるようにサポートするのが我々の総務局の役割だろうと思っております。
 今、補助金等の問題、ございましたけれども、これは双方の財政状況、これは全国的ないろいろな問題を抱えておりますし、国との関係もございますし、自治体間の問題もございますので、これらを十分把握しながら、それぞれの自治体が自主的な発展を遂げられるよう、我々はサポートしていきたいと思っております。

○古館委員 引き続き、多摩についての振興、将来像についても、大きな関心を持って、これからも取り組んでいきたいと思っています。
 以上で終わります。

○大西委員 ちょっと続きをさせていただきたいと思います。
 都庁改革アクションプランの基本的考えの二番に、大きく、都民とともに切り開くという文言が載っております。ここが一番重要なんだろうなと思うんですけど、そういう意味でのパブリックコメントとかそういう活用というのがこれから重要になってくるわけなんですけれども、私は、公害防止条例から環境確保条例に変わるときに、非常にパブリックコメントというものを重要視して、丁寧にそれを行ってきました。それが初めてだったんじゃないかなと思うんですけれども、いい方向に行ったかなと思っておりましたけれども、それ以降非常に後退しているんじゃないかなという思いがあります。それは、都からいえば、いやいや、そんなことはない、ちゃんとインターネットを使ってやっているよというお返事があるかもしれないけれども、それとともに、やはり本当に顔と顔を合わせながらのそういう場というものをつくらなければ、今聞いていても、多摩のアクションプログラムも、こちらからも不満があり、こちらからも不満がありということで、いろいろなところでやはりこういう対話が足りていないんじゃないかなという思いを改めてしております。
 そういう意味で、各局、パブリックコメントということで取り組んでもいるわけですけれども、それぞれ基準づくりとかそういうものをどういうふうにしているのか、思いつきで、じゃ、これはパブリックコメントをやるのかどうなのかというようなことで今やっているのか、そういう状況をちょっとお聞きしたいと思っているんです。

○石渡行政改革推進室長 パブリック関係については、一応今、生活文化局の方でその辺を整理していると聞いてございます。現行の都庁改革アクションプランにつきましては、中間のまとめという形で公表して、議会、都民のご意見を賜っているという手続を踏んでございます。

○大西委員 生活文化局で整理しているということは、何を整理しているんですか。ごめんなさい、聞きそびれました。その整理の中には、基準づくりとかそういうものも検討するような動きがあるのか、芽が出ているのか。

○石渡行政改革推進室長 大変申しわけございませんけれども、詳細についてちょっと把握してございませんので、後ほど先生の方にご報告させていただきます。

○大西委員 この実施状況の報告の中にも、私は、できたら、金額で、やっぱりこれはどれくらい、費用対効果ということを考えるときに、参考という意味でも、金額も出していったら、わかるところだけでも出していったらいいんじゃないかなというふうに思いましたし、それから、パブリックコメントの取り組みも、それこそ各局の事情で、その時々に取り組まれているようですけれども、やはりこれからの改革は、内部、人員削減と、それから財団の整理、それだけじゃなくなって、本当に都民に直接的に影響するところまで踏み込まざるを得ないわけですから、やはり都民へのサービスがどうなるかということをもっと真剣に受けとめるためにも、ぜひこのようなパブリックコメントの制度というものをつくっていくことが必要じゃないかなと思っております。と同時に、もう一つ、内部の方では、今、千代田区で、この七月ですか、ホイッスルブロア、千代田区の職員等公益通報制度、こういうものができました。こういうものが自浄作用を、いかにクリアにしていくか、都の都政をクリアにしていくかの一つの手段とも思いますので、こういうものもあわせて考える時代じゃないかなと思いますので、ちょっと先を越されてしまいましたが、ぜひ都でも考えていただきたいなと思っております。
 そして、ちょっと行きつ戻りつしますけれども、やはり総務局が各局の調整局というんであれば、パブリックコメント、それから都民との意見交換、そういう場を、本当に手間がかかるとは思いますけれども、この中にもいってありますよね、時代が大きく転換していると、そして、それがどうなのか、何なのかということをやはり知るためにも、これは欠かせない作業だと思いますので、ぜひこういうところにも、こういうところこそしっかりと音頭を取ってやっていただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。

○石渡行政改革推進室長 現行の都庁改革アクションプランにつきましては、東京の将来像を見据えて都政のあるべき姿を示し、それにふさわしい、質の高いサービスを効率的に都民に提供できる都政をつくり上げる、こういうねらいでございまして、その中心は、全庁にわたって仕事の進め方の基本となる行財政システムの改革という形で、各施策を取り出して進行管理しているところでございます。
 先生のご意見につきましても、そういう行財政システムの一つに当たるかどうかを含めて、今後考えていきたいと思います。

○大西委員 きのう、そして一昨日の本会議場でもいろいろ出てきましたけれども、やはり今必要なのは、本当に風通しのよい、そういう都政というのがますます必要じゃないかなということを会議場でも思いましたので、ぜひこの制度を東京でこそ、やはり大きな事業体として取り入れていただければと思いますし、これが必要だということを改めて思ったということを伝えていきたいと思います。
 それから、先ほど長橋委員が、もういつ起こるかもしれない地震ということをおっしゃっていましたけども、それでちょっと確認したかったんですけど、今、知事は公邸にお住みにならなくて、私邸にいらっしゃいますよね。あそこの耐震対策とかそういうのは、もうすべて終了しているんでしょうか。

○大橋総務部長 知事のご自宅の耐震性については、十分検証しているというふうには聞いておりません。しかしながら、立派なご自宅でございますので、その辺については耐えられるのではないかというふうに思っております。

○大西委員 確かに立派なお家なのかもしれませんが、見ておりませんけども、ただ、やはり公邸というものがなぜあったかといえば、そういうときにいち早く駆け参じるということが基本にあるわけですので、貸し家業をやっているために公邸があるというふうには思っておりません。やはり指揮をとっていただくためには、そういう意味でも、まずはそこで生き延びていただくことが必要ですし、それから、あそこに駆けつけていただく方法とかいうのも、どうなんでしょうか。

○金子総合防災部長 例えば都内で大規模地震等が万が一発生した場合に、私たちの方からすぐ知事に連絡をとるとともに、現在いらっしゃる場所に応じて、例えば警視庁とか消防庁とかに依頼をして、例えばパトカーで先導して車で移動する場合もございますし、場合によってはヘリコプターを利用して都庁の屋上に到着するという場合もございます。

○大西委員 すべてがどこでどうなるかわからない運命であるわけですから、ただ、一つ押さえておかなければいけないのは、やはり公邸と私邸というところで、私邸からでも直、来れるようなヘリコプターの体制とかがあるんですね。

○中村危機管理監 いざ事が起こった場合、私邸におられる場合、私のこの携帯からすぐつながるようになっております。(大西委員「運ぶのは」と呼ぶ)運ぶのは、原則、多摩川の河原からヘリコプターでこの屋上に着く、これが原則になっております。

○大西委員 多摩川の河川敷までは即いらっしゃれるわけですか。

○中村危機管理監 はい、歩いて行かれます。

○矢島委員 平成七年の阪神大震災のときに、地震の揺れで朝目が覚めて、二週間後に現地、六カ月後にやはり現地を実際に見てきました。四メートル道路を挟んで全然無傷のところがあったり、一面に焼け野原、崩れたところがあったり、非常に焦土という印象を持ちました。そのときに、ちょうど区議会でしたので、やはり大震災が想定されるときには震災復興のマニュアルがどうしても必要だろうというふうにお話ししたときに、東京都の方でその準備をしている、早速取り組んでいるというお話を聞いて、非常に期待をしてずっと待っておったわけですが、現実に二十三区、人の大変多いところで震災が起きたときに、フロントになるのは各区、自治体ということになろうと思います。その各自治体との現在までの積み重ね、震災復興のマニュアルに関しての積み重ね、どうなっているか、まず、ここをお伺いいたします。

○八木情報統括担当部長 現在、震災復興マニュアルを昨年度、全面的に改正したわけですが、これをつくる過程で、区や市町村の代表にも入っていただいております。それで、私どもの東京都の復興マニュアルの中では、区市町村は、この東京都のマニュアルを参考にしてつくっていただきたいということでございまして、既に都市復興マニュアルと生活復興マニュアルのつくり方の--区によって対応は違いますけれども、都市復興マニュアルの方がやや多い状況でございますが、それでもまだ過半数にいっているような、区の方はですね、市の方はまだまだこれからというところでございます。しかしながら、今回、私ども三月末に策定したことによりまして、区市町村の間では、関係する条例を整備したり、あるいはそのマニュアルの策定の動きというようなものは出てきつつございます。

○矢島委員 復興マニュアルは、いわばハウツー物ということに、心があった上で、なろうかと思うんですけれども、そうなると、阪神大震災のときの経験が生きていく形になっていると思います。その経験というのは、成功事例というのはあの中にも載っておりましたけれども、それは、何が成功要因であったかと同時に、なかなかうまくいかなかった地域もあるように、現実に聞いて、見ておりますが、それはどういうふうに生かされているか、概略お聞かせください。

○八木情報統括担当部長 我が国では、やはり震災のいろいろなマニュアルをつくるときは、阪神大震災、これが最も教訓に満ちたものでございます。特に阪神大震災では、被災地域でさまざまな自主的な活動が、応急復旧期だけでなくて、復興期においても非常に大きな役割を果たしたということがございます。
 また、さらに、復興期におきましては、まちは比較的早く回復するんですけれども--都市づくりの方はですね。しかしながら、生活がなかなか回復しないというようなことも、私ども、学んだわけでございます。実際、今回の全面改訂に当たって、実際に現地の復興状況も見てきたわけですが、先生のおっしゃるとおり、大変うまくいっている事例というのは、どちらかというと少ないといいますか、全体としてはまだまだ、当初計画よりも大幅におくれていて、やはりそういったところの違いというのは、まだまだ一概には分析し切れてございませんけれども、今申し上げましたように、地域で自主的にどれだけ動きができたか、それをまた行政がどれだけ支えたかというようなところが非常に重要なポイントなのかなというふうに感じております。

○矢島委員 電車がまだ通っておりませんで、鷹取の駅が崩れて、仮設の駅だったですかね、そこにおりましたら、まだ二週間目の焼け野原というか、崩れた状態のままだったんですけれども、それでも人の生活は始まって、何人かずつ集まりながら、いろいろなことを語り合っている様子、水を運んでくる中学生の女の子がいて、どこへ持っていったらいいでしょうかと、非常に心温まる場面もたくさんあったんですけれども、でも、実際上、例えば震災が起きた場合に、東京の場合には、向こうと違いまして、直下型が起きると、かなり、条件によっては大きな地帯が被害を受けて、その復興の問題をゼロから考えなければいけないということになることもあろうかと思います。
 しかし、現実にゼロから考えるということになると、秘密研究じゃないけど、燃えて何もなくなったことを前提にして考えるというのは、日本人はなかなか難しいところが私はあると思います。そうなってくると、やはり自治体がそれぞれつくっておりますまちづくりのマスタープラン、あのあたりがよりどころになってくるかと思うんですが、実際上、そうなりますと、あれは現況からの改変の内容ですから、どういうふうに改善をしていくかという内容でしょうから、この辺のところの谷間をどうやって埋めるか。先ほど話が出ました模擬練習とはまた違う意味での大きな基本的な問題があろうかと思います。期間的な問題、あるいは具体的にどういうふうに考えるか、この二点、ちょっとお伺いします。

○八木情報統括担当部長 平常時に、必ずしも震災を別に前提にしないさまざまな、今おっしゃられたマスタープランとか、あるいはまちづくりの協議会による活動等々がございます。私ども、震災の復興に際しては、平常時にそういったマスタープランを持っていたり、あるいはまちづくり協議会等の活動があるところについては、大変不幸にしてその地域が震災で大きく崩れた、被災を受けたという場合には、そういったプラン、あるいは、平常時ですと五年も十年もかけてやろうとしていた新しいまちづくりを、かなり期間を縮めて、また、多少いろいろな視点も入れながら復興のまちづくりに切りかえていく、こういったことが期待できるのかなと。したがいまして、期間の問題でいえば、平常時に予定していたそういったプランを生かしながら、それを一気に期間を縮めて取り組むことができると、そんなふうに考えております。

○矢島委員 今の問題は本質的に違うと私は思います。平常時の積み重ねが、大震災で焦土と化した、その地域の将来を見据えたときの取り組みとは全く違う性格のものになってくると思いますので、ここのところはぜひ、答弁を求めませんけれども、お考えいただいて、今の改善の先に、その場合の対応の道が出てくるんだというのは、少し違う点からぜひ考えていただいて、せっかくそういう所管をやっておるわけですから、実際そういうようなスタディーも必要じゃないかというふうに思います。
 それで、実際にそういうことが起きた場合に、じゃ、何が頼りにできるかというと、都市計画道路が骨格の線として大きなポイントになる可能性があると思います。それを中心に組み立てていくということになると、その議論がどうなっているか、ここをまずお聞かせいただけますか。復興の場合の、どれを中心にしていくか、都市計画道路を例に。

○八木情報統括担当部長 復興の場合の仕組みといたしまして、これは主に都市計画サイドで、都市復興マニュアルの中にいろいろ書かれておりますが、まず、被災しますと、かなり早い期間の間に被災状況を調べて、それで、大きく三段階ぐらいに被災地域を分けます。それで、例えば、その中で特に、大方の地域が全壊、半壊してしまったというようなところを重点復興地区といういい方をするんですが、そういったところに対しては、相当行政が強力に新しいまちづくりのプランを住民に提示していくというような仕組みがつくってございます。それに対して、比較的中規模だとか小規模な被害のところについては、もうちょっとゆっくりと少し考えていこうとか、そういう形で、行政側と地域の住民とのいわゆる合意形成のやり方みたいなのが、そういった都市復興マニュアルの方にはいろいろと書かれてございます。

○矢島委員 今のお話のとおりだと、私は、今の点に関しては、そのように思います。やはり行政が出なければいけないところははっきり出る、今回の改訂版のマニュアルですと、地域の立ち上げる協議会を中心に、それを表に出して進んでいくという、その意味合いが強く印象があったものですから、あえてお聞きしましたけれども、やはり行政が出るべき部分ではしっかり出て、リードしていかなきゃいけないときもあろうかと思います。まちが、緊急の場合、そういうことが起きて立ち上げたら、みんな同じ意見でやっていくかというと、時間をかければかけるほど難しい問題も出てくると思いますし、実際上、そういう、まちがうまくいく背景というのは、やはり通常のときの、まちに対する関心と心を一つにした一つのイメージ、うちのまちの危機感を含めて、そういうものを持っているところが一つ振興していくと思います。ですから、通常のうちからのその大切さというのを、終わった後のでき上がりではなくて、立ち上がりではなくて、そこをぜひお考えいただきたいと思います。
 それからもう一点、もし不幸にして震災が起きた場合に、復興の協議会にスタッフを派遣するわけですね。現在の緊急の場合のマンパワーで、果たして想定される最大の場合で、どういうようなバックアップ体制、行政からの体制はどうなるか、そして、その場合の不足するのをどうやってカバーしていくか、この辺はどのようにお考えでしょうか。

○八木情報統括担当部長 東京都の震災復興は、マグニチュード七・二という非常に規模の大きな震災が真冬の夕方、一番被害が大きく出やすいような状況を設定してございます。したがいまして、この想定でいきますと、行政側のさまざまな支援の手というものも明らかに不足する状況でございまして、どうしても専門家であるとか、あるいはNPO、ボランティアの非常に多くの方々の支援が不可欠だというふうに考えております。
 したがって、都としても平常時から、こういったものの受け皿といいますか、あるいは登録制度とか、いろいろな形のもので、専門家派遣制度あるいはボランティアの紹介制度といったようなものを整備しておく必要があるか、幸いにして、今、少しずつ、住宅局であるとか福祉局等々の分野で、こういった平常時の支援体制の制度化が進みつつございます。今後さらに、こういった災害時を視野に入れまして、こういった復興に必要な人材の確保を図っていく必要があろうか、また、あわせて、実際には、復興はその地域の住民の方々自身が、みずからがお互いに助け合いながらやっていくということを考えますと、この方々に対する訓練もやはり重要ということで、こういった方々に対する、先ほども申し上げましたが、復興模擬訓練といったようなものを通じて、その地域住民のマンパワーの育成を行い、その地域における対応力を高めていきたいというふうに考えております。

○矢島委員 行政としてのバックアップのことで今お聞きしまして、やはりそうなると、今、東京都の所管の職員の方たちというのは、それぞれバックアップ--何とかバンクというところに登録してあるか、どういう方法かは別にいたしましても、それを活用するとして、職員の方たちがその方たちへのさらにバックアップの、あるいは方向性を正す役割を果たしていくことになろうと思います。単に人を集めて、マニュアルを渡して、この線で何かあったら来てくださいじゃなくて、生きたものとしていくためには、そういう職員サイドのトレーニング、考え方、仕組みのつくりも必要だと思いますので、ぜひそこを努力をしていただきたい。
 私は、現地へ行ったときに、一番、二週間目で印象に残りましたのは、焼けただれた、花がたくさん飾ってあるところ、まだすえたにおいもしていた状況ですけれども、それもありましたけれども、一番心を打たれたのは、市役所の庁舎のところいっぱいに、ちっちゃな安否のメモがたくさん張ってありました。壁一面--壁一面というか、四面か五面、あちこちに、目いっぱいに張ってありました。食い入るようにたくさんの人が見ていたわけですが、その中には一人一人の生活と思いというのがあるわけですから、そこをぜひ心に置いていただいて、仕組みとかマニュアルだけじゃない、そこを大切にして取り組んでいただければと思います。
 以上、終わり。

○木村委員 私も東京震災復興マニュアル、復興プロセス編について、ただいまの矢島委員の視点とはちょっと違うかもしれませんが、お聞かせいただきたいと思います。
 これ全体を通して見て、都市復興、ハード面の復興と同時に、生活復興、住宅、産業、それから福祉など暮らし、そういうものの復興もあわせて総合的に行わなければならないというスタンスが強調されているという点については、私も同感であります。
 それから、自助、共助、公助と、公助がいつも最後に来る、順番が最後だけじゃなくて、自助があって共助があって、その後公助が支援にというふうに、文章の上でもわざわざ最後に書かれているというのは、まことに気になる話でありますが、それはさておき、住民自身が立ち上がって、住民の協議会をつくってまちづくりの復興に立ち上がる、そこにいろいろな支援を尽くそうという点についても、そのとおりであればまことに結構だというふうに思います。そういう意味で、よいものはよいという点を認めた上で、しかし、果たしてそうであろうかということについて幾つか疑念がありますので、お尋ねをしたい。
 阪神・淡路大震災の後、事前復興という考えが国土庁の防災計画の緊急見直しなどに登場しまして、事前復興という概念が強調されるようになりました。このマニュアルも、その事前復興という考えに基づいているというふうに思われますけれども、まず、そもそも事前復興とはどういう概念なのか、お尋ねいたします。

○八木情報統括担当部長 震災の備えということは、これは大変重要でありまして、東京都の震災対策条例では、大きく予防対策、応急対策、それから復興対策と、この三つに分けて記述されておりまして、最も予防対策の部分がスペースが割いて、字数が割いて書かれてございます。したがって、今おっしゃられた事前復興というのは、かなり予防対策の中に、考え方としては盛り込まれている、防災都市づくりあるいはふだんからの防災教育、ボランティアの育成といったようなことで、予防対策の中にかなり盛り込まれているというふうに考えてございます。
 ただ、今回作成いたしました復興マニュアルというのは、いざ、あすにでも震災が起きたときに、その数日後からもう復興に取りかかるには、そのマニュアルが事前に用意されていなければならない、ここに主眼がございます。したがって、マニュアル自体は、あくまでも発災した後の対応策を具体的に書いている。しかしながら、やはり発災した後には、やれることには限りがあるという観点から、マニュアルの中で事前の取り組みが極めて重要だということをうたっております。
 都全体といたしましては、先ほど申し上げた震災対策条例の中にあるように、予防対策と、それから、いわゆる復興対策、応急対策も含めて、こういったものを相まって、さまざまな形でふだんから対策を練っておく、マニュアルなどをつくっておくということで、結果的には事前復興ということの取り組みにも資するのではないかなというふうに考えております。

○木村委員 余りすっきりしたご説明じゃなかったんですけれども、要するに、災害が起きた後の事態を想定して、災害が起きる前に事前に取り組みを決めていく、そういう準備というような、まあそういうことではなかろうかというふうに思うんです。ただ、その準備も、東京都には既に震災グランドデザインなるものがありますね。起きた後の、どういうまちをつくるのかというイメージをお互いに初めから共有しておけばいいというので、絵がかかれて、私もここで議論した覚えがあります。あれはオープンにされていますから、そういうものだとわかりますけれども、日ごろ、都市計画事業でも土地区画整理事業でも何でもいいですけれども、木造密集地域の改造でも何でもいいですが、平常時がなかなか、いろいろ入り組んで、いろいろな意見があって、権利が錯綜して進まない、一たん震災になって災害復旧というふうになれば、考えていたとおりのことがすっといくというようなことで、そのためにあわてないようにあらかじめつくっておこうという、第二の都市計画みたいな、本当は表へ出せないけれども、机の中にしまっておいて、いざとなったらふっと出して役に立てようなんていうようなニュアンスの事前復興という準備であったら、あるいはマニュアルであったら、私はやっぱり、そういうものは本来の東京都の行政の立場からは違うというふうに思うんですね。
 私は、事後の復興まちづくりというのを事前に実践をする、災害に強く、被害を出さないまちを実現しておくということが本当の意味での事前復興じゃないかなというふうに思います。復興しなければいけないようなまちをあらかじめなくしていくということこそ、事前復興の本道だというふうに私などは思いますけれども、その点はいかがでしょうか。

○八木情報統括担当部長 東京都の震災復興グランドデザイン、平成十三年につくられたものでございますが、これは、東京都の広域的な震災復興都市計画、都市づくりという観点からつくられまして、実際にこれが、震災が起きますと、約一カ月程度で震災復興基本計画というものをつくることになっています。その骨子案を、概要をつくる、その概要のたたき台になるものとしてグランドデザインというものが位置づけられてございます。
 一方、平常時からのいわゆる事前の取り組みということでは、これは東京都の震災対策条例でも防災都市づくりということで、予防の分野で位置づけられておりまして、主に都市計画分野、区市町村等々が中心になって、あるいは東京都が一緒になってやっているということで、それぞれが施策を進めているところだというふうに考えております。

○木村委員 グランドデザインのことを聞いたわけじゃないんですけれども、グランドデザインが被災後約一カ月後の復旧の概要骨子だなんていうことこそ、私は大問題だと思うんで、それはまた後で触れます。
 私がいいたいのは、やはり震災後の備えのためにも、震災が起きる前から復興まちづくりの実践をする、そういうまち、被害を出さないまちを実現していくことを都民全体が、行政も一緒になって、今から取り組んでいくということが大事だと、それは、震災予防条例が震災対策条例に変わったときに、さんざん私、この委員会でも主張したところなんです。
 問題は、そういう本来の、私が考える本来の事前復興のために大事なことは、都民みずからの要求に基づいて防災のための行動を起こす動機づけといいますか、そういうことが必要なんじゃないだろうかと思うんですよ。例えば、震災予防条例のときにも、私、いいましたけれども、あの条例が変わったときに、なくなったものには、木造個人住宅の耐震診断への助成というのが、条例からなくなったんですよね。逆行しているじゃないかということをいいました。ああいう個人住宅の耐震診断への助成制度というものを、東京都もかんで、区市町村任せにするんじゃなくて、そういう事業をさらに発展させていけば、横浜やほかの自治体には発展させた事業が現にありますけれども、そういうものが平常時からあって、そして、あそこの家はそうやった、ここの家はもっと危ないじゃないかというまちのコミュニティをつくっていく、話し合いをしていくという、そういうことこそが、私は非常に大事なんじゃないかと。そういう平常時からのまちづくりのためのコミュニティをつくって、いざというときに復興のための住民協議会を立ち上げるということが大事で、都政の現実は、今いいましたように、その逆の方向に向いているんじゃないかというのが、まず私のいいたいことです。
 都民生活から生まれる要求にこたえつつ事前復興につながるような、そういう動機づけの施策というものは、このマニュアルには見当たりませんけれども、何か考えておられますか。

○八木情報統括担当部長 地域復興協議会の立ち上げ一つを考えましても、平常時からのコミュニティ、私ども、地域力というふうに、マニュアルではいっていますけれども、こういったものがどれだけ高まっているかということが大変重要でございます。したがいまして、平常時から都や区市町村がさまざまな防災活動あるいはその他の地域の活動、こういったものと連携を図って、将来の復興の姿とかそういったものを考えていくための訓練とか、いろいろな形で、やはり平常時からそういった取り組みを強めていくということを、私どもとしては今後一層考えていきたいというふうに思っております。

○木村委員 どうもまあ、抽象的な答えですね。
 先ほどいいましたように、このマニュアルが都市復興と生活復興とを総合してとらえるという視点で、産業復興とか暮らしの復興なども課題を挙げて、施策の項目も並べてつくられているということは大変結構だというふうに思うんです。もとより、その施策の項目一つ一つにどんな財源の裏づけがあるんだとかいうようなやぼなことは、きょうは聞きません。それは将来の話で、今からこれだけのことをやりますというようなことは具体化できないでしょうから。しかし、これが果たしてどれだけ実効性がある、つまり並べられたことが、どれだけ実効性があるものか、信憑性があるのか、ここに並べられて安心できるというのは、やっぱり現実の都政が今どういう方向を向いているかということに、さっきの耐震診断の助成がなくなったというのと同じように、やっぱりそこではかられるわけなんですね。
 例えば住宅復興のところは、神戸のような応急仮設住宅一本やりみたいなのは東京じゃ無理だとあそこから学んで、あらかじめ予定した土地に建てる応急復旧住宅もあれば、個人の土地を借りて、そこに敷地提供型応急仮設住宅もあれば、あるいは自己用の仮設住宅を、資金を援助して、自力仮設住宅というものをつくらせるというのもあれば、今いいましたように、住民の協議会が共同で土地を借りて建てる共同型自力仮設住宅もあるというふうに、非常にメニューが豊富に並んでいる。このことは、確かに神戸のあの経験から学んで、恐らくつくられているというふうに思います。
 しかし、現実に、じゃ、東京都の住宅行政がどうか、四年間都営住宅は一戸もふえない、管理戸数は減っている、住宅行政から一路、東京都としては後退するという中で、果たしてここに書かれていることをそのままうのみにできるのかというのはあるんですね。さっき三宅の問題も出ましたけれども、問われるのは現実の都政の姿勢であって、ここに都民の信頼がなければ、マニュアルを幾らつくっても空念仏になる、信用されてこそマニュアルというふうに、私、思いますけれども、これは意見だけにしておきましょう。(「ないよりかあった方がいいに決まっているんだ」と呼ぶ者あり)まあ、私の意見にしておきます。どうだと聞いても気の毒だから。
 さて、それで、復興ということは何かということがここに書かれています。このマニュアルには、私は、復興についての二つの概念がまじり合って記述されているように思うんですね。一〇ページです。生活復興というのは、一日も早くもとどおりの生活ができるようになるということだと思うんです。原状を回復するということだと思うんですね。ところが、都市復興というのは、単に原状回復ではないでしょう。ここにも書いてありますが、被災を繰り返さない良好な都市づくりを目指すのを復興というふうに位置づける。原状どおりじゃないんですよね。都市復興という場合は、壊滅的な被害を受けた地域の都市機能の回復や防災性の向上を図る、これは当然でしょう。しかし、被害が軽微にとどまった地域も含めて、被災市街地全体の防災性の向上と利便性、快適性というものを目指して、都市基盤の量的な、質的な向上を図る、そういうことも、ここでいう被災を繰り返さない良好な都市づくりというこの一行の中には当然含まれてくるというふうに思うんですね。だから、すなわち都市復興における整備目標の水準というのは、従前の市街地状況が良好な水準になかった地域では、被災前の市街地水準に回復するだけじゃなくて、それ以上の水準になるということを復興の理念に掲げているというふうに思うんですね。
 ですから、生活復興と都市復興の理念といいますか、概念は、明らかに違っている。しかし、その二つの違いを、この復興とは何かというところでは十分に説明はしていなくて、そして、復興とは、震災によって大きな変容を迫られた社会の中で被災者が生活の変化にうまく適応するための営みだというふうに説明されています。私、こういう書き方は、わざと二つの概念を混同させて、都市復興による変化を受容させるということを意図しているんではないかというふうに読めますけれども、この辺はどうですか。

○八木情報統括担当部長 プロセス編と、今回、施策編がつくってございますが、施策編の方で、その辺はもうちょっと詳しく書いてございますけれども、都市復興については、はっきりと、ただもとに戻せばいいという考えをとってございません。さらに防災に強い都市をつくっていくということを明確にうたってございます。
 それから、生活復興につきましても、従前、平成九年度につくったときには、とにかくもとの生活水準に戻すということを位置づけたんですが、これは、必ずしも今は、もとに戻せばいいということだけではないだろうと、例えば産業復興なんかについては、やはり今までの産業形態から、より新しい時代に即した産業にこの際変えていくというような発展的な考え方を持った生活復興が必要ではないか、そんなような考え方も盛り込んでございます。

○木村委員 産業までそういうことで含めたら、これは、マニュアルとはいうけれども、やっぱり相当、机上のプランというか、ますます現実性、裏づけの実感がなくなってきますよ。やっぱり商売はもとどおり一日も早くやりたい、住宅ももとどおり住めるようにしたいということが、私は生活復興ということの、ここでいわれている水準だと思うんですね。それと、しかし、都市復興というのはやっぱり明らかに違うよと、それは、このマニュアルを見ても違うように書かれているから私は聞いたんで、都市復興というのが単なる原状回復じゃないということが--なぜ聞くかというと、それは被災者にとってどんな意味を持つかということがやっぱり重要だと思うんですよ。
 この一二ページは、復興の基本目標に、基本目標は、東京構想二〇〇〇の実現を基本理念とするというふうに書いていますよね。一四ページには、さっきいわれましたけれども、震災復興グランドデザインに基づく都市復興と総合的な地域づくりを基本的な視点にするというふうに書いていますよね。東京構想二〇〇〇とかグランドデザインとかありますけれども、これらのいろいろな絵がかかれたベースには、東京都の基本的な都市計画である、都市計画法に基づくマスタープラン、東京は二十年後には大体こうだということで、再開発地域とか副都心とか促進地域とかいうことが二十三区全部色塗りになって、これは計画決定されていますよね。そういうことがベースになって行政の計画もできている。
 ということですから、都市復興というものが単なる原状回復でないということは、よりいいものになるんだということは、現にある東京構想二〇〇〇とか、そういう現にある都市計画マスタープランとかいうものに基づいて変わっていくんだよということが含まれるというふうに思うんです。だから、もとのままのまちにしたい、私、ここが好きだからというふうにいっても、いや、あなたのところは再開発促進地域に入っているからそうはいかないよ、あなたの住んでいるところは、東京構想二〇〇〇では首都圏メガロポリスのセンター・コアに入っているよ、だから、もとどおりにはいかないんだよと、復興グランドデザインによれば、このまちはこんなにきれいになるはずなんだから、そんなもとのままにできないよ、あの絵、見なかったの、なんて、こういわれかねないのじゃなかろうか。復興とはうまく適応するための営みだと、そのために、というふうに私は読めるんですよね。その点いかがですか。

○八木情報統括担当部長 ただいまのご質問は、いわば震災復興における都市計画の中での住民の合意というものとの関係だと思われますが、確かにグランドデザインというものは事前に用意しておくということ、これが望ましいということになっておりまして、区市町村がそのグランドデザインをもとに、それぞれの地域の中に入っていって、その地域の皆さんと一緒に合意形成をしていく、一方、このマニュアルでは、地域では主体的に住民が参画した地域復興協議会が自分たちのまちづくりを考える、計画をつくっていくという規定を定めております。考え方を定めております。したがいまして、この両方をいかに議論しながらやっていくかということで、決して、この地域はこうなっているから、まずこれに従わなければいけないというような性格のものでは、基本的に違うということをぜひご理解いただきたいと思います。やはり都市計画の考え方の根底には、そういったグランドデザインにおいても住民の合意ということが基本になっているということで、この両方、広域的な観点からのグランドデザインと、それから、地域の特性を生かした、地域住民の意思に基づいたまちづくりをどうやってマッチさせていくかということが一番問われていくのかなというふうに思います。

○木村委員 住民合意と計画とをどうやって議論しながらやっていくかということで、従わなければならないという性格のものじゃないというふうにいわれましたが、本当にそうかなというふうに--これはもうちょっと後でお聞きします。
 震災復興グランドデザインですけれども、四五ページに説明がありまして、市街地整備については、大被害、中被害、小被害の地域ごとの被害状況に応じた市街地復興の基本方針を示しているというふうになっています。被災後おおよそ一カ月で、グランドデザインの線に沿って、こういうことに復興方針が出るんだろうと思いますが、この場合の大被害、中被害、小被害というのはどうやって区分するんでしょうか。何か客観的なそういう線引きといいますか、そういうものが決められておりますでしょうか。

○八木情報統括担当部長 大被害、中被害、小被害ということにつきましては、都市復興マニュアルの中で考え方が出されておりまして、これに基づいて、区市町村が--東京都が、都市計画局が所管しておりますが、モデル条例をつくっておりまして、その条例を区市町村がそれぞれつくって、条例の中でそれを明確にしていくと、こういう仕組みになってございます。
 ちなみに、都市復興マニュアルの中では、今の大、中、小につきましては、このような規定になってございます。大被害地区というのは、おおむね被害度が八〇%以上の街区が連檐した地区、つまり、続けて八〇%以上の建物や何かが被害を受けているというのが大被害、中被害が、それが五〇%以上、小被害は、上記以下だけれども、ある程度被害が見られるというような、これ以外に無被害地区と、こういう四つの被害が規定されてございます。

○木村委員 その大被害、中被害、小被害がそのまま、次のページの復興対象地区の区割りになるわけではないと思うんですけれども、四六ページには、重点復興地区、復興促進地区、復興誘導地区というふうに、復興対象の地区が三つに分かれるようになっておりますが、これはそれぞれどんな意味合いなんでしょうか。
 それから、この地区の区割りといいますか、区分はどのようにして決めるんでしょうか。

○八木情報統括担当部長 先ほど申し上げました四つの大、中、小の被害あるいは無被害という被害は、これは、被害程度は、一週間から二週間の間に、被害調査によって行います。これに基づきまして、区市町村が条例で、四六ページにある重点復興地区、復興促進地区、復興誘導地区というものを指定することになっております。その指定の際の基準ですが、重点復興地区というのは、大被害地区であって、かつ基盤、インフラの整備が未整備、つまり幹線道路がないとか、いわゆる生活道路がしっかりしてないとか、そういったような両方の要素を加味して重点復興地区というのを決めます。そのほか、復興促進地区というのは中被害程度のもの、復興誘導地区というのは小被害程度のものというようなインフラの整備との関係もありますけれども、おおむねそういった形で、区が条例でもって定めており、区が地区を指定する、こういう仕組みでございます。

○木村委員 都市復興を都市計画的にとらえるならば、被災地のどこをどのような都市計画的な手法によって復興していくのかということの区分、地区の区分けというのは、非常に重要なことだと思うんですね。今、説明がありましたけれども、どう決めるかといえば、単なる被害状況の多い、少ないだけじゃなくて、もともとの都市基盤がどのぐらいあるのか、道路がどうなのかと、恐らく、防災都市づくり推進計画に位置づけられているのか、られていないのかということもあるでしょうし、それから、都市計画マスタープランの上で、促進地区なのか、誘導地区なのか、再開発地区なのか、どこに網がかかっているのかということも、要するにそういうものを重ね合わせて区市町村が決めていくということだと思うんですね。だから、被害プラスそれまでの都市計画プラン、都市計画決定、それから都市の状況を全部合わせて、重点だ、促進だ、誘導だと、こういうふうに分けるということになるんだと思うんですよ。
 それじゃ、重点復興地区とはそもそも何かというご説明がありませんでしたけれども、この四六ページには、抜本的改造型復興だという説明がありますね。この抜本的改造型復興とは何でしょうか。

○八木情報統括担当部長 基本的に重点復興が、単に被害が大きいだけでなくて、もともと基盤整備がほとんどなされていないという前提でございますので、基盤整備をきちっとやっていくという部分で抜本的改造というような意味合いで書かれている、そんなように理解しております。

○木村委員 基盤整備といっても、またよくわからないんですけれども、要するに都市復興ですから、面的な整備、開発事業、だから、土地区画整理をやるとか再開発するとか、そういうことなんでしょう。違いますか。

○八木情報統括担当部長 ちょっと都市計画分野、必ずしも詳しくないんですけれども、再開発とか区画整理という手法もございますし、あるいは地域の人たちが自分たちのまちを自分たちでやるという、さまざまな手法がございます。これは、そういうのに合わせた国庫補助制度もございます。したがって、一概に、いわゆる面的に一気に大きく取り込んでやるような再開発や区画整理というふうに限ったものではございません。これは、復興マニュアルの中に、そういったさまざまな手法があるということで記述してございます。

○木村委員 ここに実際の例が絵で示されていて、それで、市街地再開発事業と、それから、区画整理を四つに分け、第四期までの区画整理、要するに、四〇ページのあれですと、再開発と区画整理を何重にも分けてやっていますよね。ですから、具体的には、ここに例示されていることを、私、聞いたんですよ。普通、都市復興で抜本的にまちを改造するとなれば、それは区画整理でやるか、再開発でやるか、要するに面的な都市改造抜きに、道路がないから道路を買収でもってやるという、今どきそんなことやりますか。結局そういうことになると思うんです、抜本的に。何の事業でやるかは別にしてね。
 それで、問題は、被害を受けた、それから、対象区分で重点と指定された、あるいは促進と指定されたという違いはあるでしょうけれども、指定されます。被災者にとってみれば、住民にとってみれば大変なことですね、この変化は。こういう決定区分というのは、被災後どのぐらいで決まっていくんでしょうか。

○八木情報統括担当部長 都市復興マニュアルで示されている、いわゆる一週間後とか二カ月後とか六カ月後というのは、一つの標準といいますか、モデルでございますが、それによりますと、おおむね二カ月ぐらいで全体の復興の計画の骨格を決めていく、それで、おおむね六カ月ぐらいに復興基本計画というものを策定していくということでございます。したがいまして、この間に、例えば重点復興地域であれば、どういうような面的な整備が必要なのかということを、地域復興協議会等が行政と一緒になって考えていくということでございます。
 ちなみに、先ほど四〇ページのお話がございましたが、この四〇ページの中では、決してこれは、いわゆる区画整理だけではなくて、修復型の整備事業、要するにできるだけ現況をとどめながら、一部修復しながらやる整備事業といったようなものもございますし、あるいは区画整理といっても、非常に規模の小さなミニ区画整理事業とか、いろいろな手法が現在はそろっているということでございます。

○木村委員 それは小さい区画整理かもしれないけれども、これは地域の面積のうち、再開発でやるか区画整理でやるかの割合は、半分以上の面積を占めていますよね。それは、細かい制度上のいろいろな説明はここに書いてありませんから、わかりませんけれども、要するに抜本的改造といえばそういうことが当然予想されるという話だと思うんです。
 ただ、今の部長のご説明ですと、おおむね二カ月といいますけれども、四六ページにはこう書いてありますよ。一週間から一カ月以内に家屋被害状況を調査して、一カ月以内を目途として区市町村が計画的な市街地復興をどこの地域で進めるかの方針を決める復興対象地区の設定を行う。だから、被災して一カ月で決まっていくということがマニュアルに書かれているんですよ。その前のページの四五ページでは、都市復興のプロセスのタイムスケジュールが一週間、一カ月、二カ月、六カ月が重要な区切りなので、太字で書いて説明しますと、わざわざ念を押して書いてあって、これを拾ってみますと、まず、一週間で被害状況の把握をする、一カ月以内に復興地区の区分をやる、二カ月で、今いわれたように都市復興基本計画ができ上がる、これは四七ページになりますが、六カ月以内で都市復興基本計画の策定、公表、だから、地震が起きて六カ月以内に都市計画決定なんだよ。
 これは、阪神・淡路のときも大問題になりましたけれども、阪神・淡路の震災よりも東京の災害は、規模からいえば圧倒的に大きいはずですよね。そういうことが予想される、被害状況は。そういう中で、東京の都市復興をほぼ阪神・淡路の復興の時間的な経過の範囲内で東京もやろうということをここではいっているというふうに私は思うんです。一週間で調査する--私、大変だと思うんですよ。一週間で火が消えているかなというところも、まだあるんじゃないかと思うぐらいなんだけど、一週間で調査する。これは消防も調査するし、警察もやるだろうし、生命保険会社も乗り込んでくるし、いろいろあるけれども、行政がやるのは、住宅の復興のところに書いてあるけれども、まだ使えるものは応急補修して使うというのはどのぐらいとかということも兼ねて行政が調査する。だから、大変な調査だと思うんですね。大体一週間でやる。それで、今いったように、復興区分は一カ月以内に決める。あなたのところは重点、あなたのところは促進と決めていって、そして、半年後にはもう都市計画決定、これが本当に実際的な計画なのかというのが私の感想です。
 私は、このマニュアルは、さっき、いろいろな生活復旧の施策の一覧も、財源的な裏づけがないとか、いろいろ都政の現状と姿勢からいって空念仏に終わるんじゃないかという懸念を表明しましたけれども、都市復興の方も、このスケジュールでおおむねいくんだということになると、こっちの方も空念仏といわれかねないんじゃないかなというふうに私は思うんですよね。無理があるというふうに私は感じますが、いかがでしょうか。

○八木情報統括担当部長 マニュアルでは、これは目途ということで書かれてございまして、阪神・淡路大震災の後の教訓もございまして、実際には、被災市街地の復興に関する特別措置を、国の方は法的にやっておりまして、現実には二年まで延ばしていいとか、いろいろ、それはございます。ただ、私どもの考え方は、やはり避難所にいる方々を一日も早く、せめて仮設住宅に帰したい、しかしながら、この辺のことをスピーディーにやりませんと、結局、仮設住宅をつくる場所が全く関係ない地域につくるという、いわゆる阪神の二の舞いといいますか、そういうことになるので、とにかく被災地域での暫定的な生活の場を一日も早く確保するためには、できるだけスピーディーに、かつきちっとした話し合いの場を持てるような状態でつくりたいという趣旨で今回の枠組みをつくったということでございまして、何が何でもこの期間中に絶対にやらないともうだめなんだということではございませんで、あくまでも目途という形で示してございます。

○木村委員 お話はわかりますよ。行政側の願望としてのスケジュールというのはわかります。問題は、こういう復興マニュアルで、こういうスピードでやって、それではこのマニュアルの最大の目玉である住民参加というのは一体どうなるのかということにぶつかってくると思うんですね。マニュアルが、住民協議会をつくって復興に参加するというのは、私も大いに結構だということを強調しましたけれども、ただ、東京の実態からいえば、決して地域のコミュニティが熟しているということはいえないわけで、だから、先ほどからいっているように、平常時からの住民の要求を軸にしたコミュニティづくり、それも防災、災害、まちづくりということでやるには、本当にみんなの要求を大事にしなければいけないということをいったわけなんです。
 その上で聞きたいと思いますのは、復興協議会、これが立ち上がって、そして、協働復興区というものをつくる、申請する、認められたと、その協議会がその復興区の中でさまざまな都市計画事業をやるということになっている、ということになると、一方では、都市計画決定のスケジュールで、六カ月程度でもって復興都市計画が決定される、一方では、協議会が立ち上がって、協働復興区をつくってさまざまな事業をやるというのが進むわけですね。両方が進んでいくわけです。重点復興区というふうになった地域の中にある住民の協働復興区が、復興都市計画決定で決められた抜本的な改造事業、例えば再開発とかそういうものについては同意できない、ノーだというふうになったら、これはノーといえるんですか、どうでしょうか。

○八木情報統括担当部長 四六ページに、先ほど来の図でございますように、重点復興地区に指定され、そこが行政による働きかけで地域復興協議会が結成されるということになりますと、基本的には、地域復興協議会が申請をした協働復興区についての復興計画のあり方というのは、この協働復興区を担っている協議会が基本的につくっていくということになります。それを行政がバックアップしていく。
 したがいまして、行政が復興協議会に対して、この協働復興区はこういう再開発でなければならないというようなことは、基本的に私ども、想定しておりません。あくまでも、抜本的改造といういい方をしてございますが、たくさんの選択肢がございます。その中のどれがいいのかということを考えて、ちなみに、このマニュアルの中で一つのいい例として巻末に紹介した尼崎の事例というのは、極めて地域復興協議会に近いものでございまして、非常に多様な都市復興の手法を駆使して、現在も復興を続けているというような事例もございます。

○木村委員 ノーといえるというのはまさに画期的な話で、本当にそういうことがいえるんだったら、東京における都市計画決定のありようというのは抜本的に改善されるというふうに思いますね。だってそうでしょう。都市基盤整備が不十分だから、ここは重点地区だよと、しかし、それで道路がずっと来て、おれのところのこの区域はその道路は要らない、ノーだ、それが通用するかという話なんですね。住民協議会というのはあくまでも任意団体ですからね。今の都市計画の決定の仕方というのは、議会にもその都市計画のあれはかからないし、公聴会を開かなければいけないというものでもないし、傍聴もなかなかできない、わあっと決められていっちゃう。
 神戸で大問題になりましたけれども、まだ住民がだれも戻ってきていないときに、さっさと原案を発表して、縦覧期間が二カ月かな--二週間か二カ月か、縦覧期間がありますよね。で、縦覧してくださいと、神戸市でたった一カ所、市役所の壁に張ってあっただけということになったわけですよね。大問題になった。都市計画決定というのは大体そういうものなんです。そういうものとしてまかり通っているのが日本の都市計画決定の姿であって、それを任意団体の住民協議会が、いや、うちはどう決まろうが、私たちが決めるまでは待ちなさい、それまでは勝手なことはさせませんということが--そういえるというんだったら、かなりいろいろな法整備と条例上の整備がやっぱり必要になるというふうに思うんです。
 失礼ながら、東京都が阪神・淡路大震災の後、震災対策を強化するということで、東京都として国にいろいろ、法を変えてくださいというものが何十項目というふうに、国に要望を出していますよね。そんなことは全然書いてないですよね。みんな、建築制限の強化とか、新復興土地区画整理事業の創設とか、要するに都民の主権を縛ってくれ、やりやすいように、ということばっかりですよ、早い話が。そういう矛盾を解決して、あくまでも住民参加ということを全うするということになれば、私は画期的なことだし、非常にすばらしいというふうに思います。
 しかし、考えてみれば、被災直後の状況の中でそういうことがやれる住民協議会というものをつくれるかどうかということが一つあります。町会の役員とかまちづくり協議会の役員がなるんだというふうに説明されていますけれども、もしそういう人たちが、よし、やろうということで情熱に燃えてやっていただければいいけれども、善意でやっているつもりが住民から浮いてしまったとかいうこともしばしばあるわけですね。そういうことの中で、いや、実は、都市計画というのは、神戸でやったように、大枠は決めました、地域住民でやれる細かい都市計画決定はそちらでやってくださいという二段階都市計画、二階建て都市計画なんていうことになったら、これは、住民協議会はもう立場を失うわけですよ、もしそういうふうになったら。私は、これを読んだ限りでは、そういう懸念の方が強い。大枠の、全体の東京の復興の都市計画決定は、スケジュールどおり六カ月でやった、あとは、その町内の小さな容積率とかそういうものも含めて、そういうものは協議会でどうぞ自由にやってくださいという、いわゆる二階建て都市計画あるいは二段階都市計画ということになれば、これは住民団体は、お上と住民の間に挟まって、まさに立ち往生ということになりかねない。私はそういうことが懸念されるので、先ほど復興のスケジュール、それから区分のやり方等についてご質問をしたわけです。若干心配がちょっと強まったなという感じなんですが、いかがでしょうか。

○八木情報統括担当部長 東京の大規模な震災を想定したマニュアルということで、どのような形で一日も早く被災した住民の方が平常の生活に戻れるかということなので、大変難しい課題だというふうに私どもも認識しております。ただ、今回、地域の住民が主体になった形の復興を行政がしっかりと支援していくという枠組みはまずつくった、それを具体的に、マニュアルの段階ではまだまだ具体的な部分が欠けておりますけれども、これは、先ほど申し上げましたように、現在その制度化に向けて、都や区市町村の中でも制度として位置づけていくことによって、単に任意団体が勝手に復興の取り組みをやっているということではないということにしていける。したがいまして、先ほどお話がございましたが、例えば、この計画をのむのかのまないのか、イエスかノーかというようなことではなくて、あくまでも住民の参加と協働によって、それと行政が一緒になって考えていく仕組みをつくったというふうに考えております。
 いろいろとまだまだご懸念の点もあろうかと思いますが、これから区市町村等とも、いろいろな知恵をいただきながら、話し合いながら、さらに内容の充実を図っていきたいというふうに考えてございます。

○木村委員 答弁をいただきましたので、やめますが、住民参加を強調したことは大変結構です。しかし、この枠組みだと、せっかく立ち上がった住民の協議会が、お上の都市計画決定の下働きになって、細かい都市計画決定だけをやって、住民の主権を制限する手先みたいな役割になってしまうという懸念もありますので、そういうことにならないように、よりよいものをやっぱり練り上げていっていただきたいということを要望して、終わります。

○名取委員長 ほかに発言がなければ、お諮りします。
 本案及び本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会します。
   午後四時五十七分散会

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