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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十六号

平成十四年十一月七日(木曜日)
第一委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長名取 憲彦君
副委員長倉林 辰雄君
副委員長大西由紀子君
理事山下 太郎君
理事藤井  一君
矢島 千秋君
長橋 桂一君
酒井 大史君
古館 和憲君
野田 和男君
鈴木 一光君
山崎 孝明君
木村 陽治君

 欠席委員 二名

 出席説明員
総務局局長赤星 經昭君
理事石山 伸彦君
総務部長高橋 和志君
行政改革推進室長島田 健一君
IT推進室情報企画担当部長木谷 正道君
IT推進室電子都庁推進担当部長遠藤 秀和君
人事部長山内 隆夫君
主席監察員古河 誠二君
行政部長反町 信夫君
島しょ・小笠原振興担当部長高橋 敏夫君
災害対策部長徳毛  宰君
参事八木 憲彦君
勤労部長大塚 孝一君
法務部長中村 次良君
統計部長早川  智君
人権部長関  正子君
選挙管理委員会事務局局長押切 重洋君
人事委員会事務局局長高橋  功君
任用公平部長松田 曉史君
試験室長村松  満君
参事矢島 達郎君

本日の会議に付した事件
 選挙管理委員会事務局関係
  事務事業について(質疑)
 人事委員会事務局関係
  事務事業について(質疑)
 総務局関係
  事務事業について(質疑)
  報告事項(質疑)
  ・三宅島の災害対策について

○名取委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、今後の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、選挙管理委員会事務局及び人事委員会事務局関係の事務事業に対する質疑並びに総務局関係の報告事項及び事務事業に対する質疑を行います。
 これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○押切選挙管理委員会事務局長 去る十月二十二日の当委員会でご要求のございました資料につきまして、ご説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてございます要求資料、電子投票と自書式投票との費用比較をごらんいただきたいと存じます。
 まず、1の試算の前提条件でございますが、試算では、区部、市部の平均的なモデルを設定し、電子投票特例法の枠組みに基づいた単独の地方選挙を想定いたしました。
 まず、区部でございますが、有権者は三十万人、投票所数は五十カ所、投票所における電子投票機の台数は三百五十台と想定いたしました。
 市部におきましては、有権者十二万人、投票所数二十五カ所、投票所における電子投票機の台数は百五十台と想定いたしました。
 この前提条件のもとに行った費用試算結果を、下段の2にお示ししてございます。
 区部、市部ごとに電子投票と自書式投票の場合における投票所経費及び開票所経費について試算をいたしたものでございます。
 まず、区部の合計の欄をごらんいただきますと、電子投票においては三億百九十万円となり、自書式投票の四千三百九十万円と比べ、電子投票に要する費用の方が二億五千八百万円高くなっております。
 これは、電子投票では、開票所経費に関して開票事務に当たる職員の人件費等に要する費用が減るものの、投票所経費に関しまして投票機導入等の初期整備費用を多く要するためでございます。
 次に、市部でございますが、合計の欄をごらんいただきますと、電子投票においては一億三千九百三十万円となり、自書式投票の千七百五十万円と比べ、やはり電子投票に要する費用の方が一億二千百八十万円高くなっております。
 以上、簡単ではございますが、ご説明を申し上げました。よろしくご審議をいただきますようお願い申し上げます。

○名取委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 私は、電子投票について何点かお伺いをしたいと思います。ご承知のとおり、平成十三年の十一月に国におきまして電子投票特例法というのが成立いたしまして、これによりますと、地方選挙に限って電子投票が導入が可能となったわけでございます。これを受けましてことしの六月に、岡山県の新見市におきまして我が国初めての電子投票が実施をされたということでございます。ただいまの局長の資料のご説明にもありましたように、電子投票、いろいろと今回の新見市の例を通しまして参考になること、あるいは今後の課題、多々あると思いますけれども、この点について伺っていきたいと思います。
 まず、この新見市の結果について、東京都選挙管理委員会としてはどう評価するのか、この点についてお伺いをいたします。

○押切選挙管理委員会事務局長 本年六月二十三日に、新見市におきまして電子投票による市長選挙と市議会議員選挙が執行されました。都選管からも職員を派遣し、実施状況の把握に努めたところでございます。二つの選挙を合わせた電子投票分の約三万票の開票が二人の職員でわずか二十五分で終了し、開票、集計作業のスピード化には予想どおりの大きな成果を上げますとともに、目の不自由な人や障害などで字の書けない人たちが音声や画面タッチで投票ができるようになりまして、投票のバリアフリー化の面でも効果があったものと考えております。
 なお、新見市等による投票終了後の有権者へのアンケート調査でも、八割以上の方が電子投票の導入に賛成しているという結果でございました。選挙全体といたしましては、事前準備も周到に進められ、大きな混乱もなくおおむね円滑に終了し、所定の成果が得られたものと評価しております。
 一方、市長と市議会の二つの選挙で合わせて約三千五百票の自書式で行われた不在者投票の開票に時間を要し、そのためにすべての開票作業が終了するのに約二時間もかかったことは、今後の大きな課題であろうと考えております。

○藤井委員 今ご答弁ありましたように、非常にスピード化がされた、あるいはまた八割以上の方が電子投票に賛成というような結果が出たわけです。なおかつ、バリアフリーの面でも大きな効果があったということでございますが、一般的に電子投票の効果として挙げられているものに、ただいまご答弁あったものと、ほかに、いわゆる今、選挙への関心度というのが大変低下をしているといわれております。つい先日行われた補欠選挙におきましても、特に二十代、三十代の若い人たちの投票意識というのは大変低いということが指摘されておりますし、また、近年に行われております数々の選挙においても、やはり若い人たちの選挙離れということが大変大きな課題であるというふうに考えております。
 そこで、この電子投票の導入の効果の一つとして、いわゆる若年層、関心度の低い若年層の方たちの投票への参加率が高まるというふうにいわれておりますが、これについて局長としてどのようにお考えになるか、お伺いします。

○押切選挙管理委員会事務局長 新見市の場合、初の電子投票ということで、住民の関心が非常に高かったわけでございますけれども、例えば市議選、市議会議員選挙においては、前回に比べますと投票率そのものは低下しているというふうに聞いております、若干でございますけれども。また、新見市の報告書の中では年齢別の投票率等を発表しておりませんので、若者の投票率がどうだったかということについては把握していないところでございます。
 近年、先生がお話しされましたように、若者を中心に政治的無関心層がふえておりまして、特に若年層の投票率が低下しているというゆゆしき事態が続いております。こうした中で、電子投票制度の導入に期待されるものは、時代の要請にこたえて有権者が利用しやすい投開票制度として若者に積極的に受け入れられていくことが必要であろうかと考えております。電子投票の導入は、投票率向上そのものを目的としているわけではございませんけれども、結果として、若者の投票率の向上につながっていくものと期待しております。

○藤井委員 次に、この新見市で行われました電子投票の中で幾つかのトラブルがあったというふうに聞いておりますけれども、具体的にどういうものがあったのか、お聞かせいただきたいと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 新見市選管によりますと、投票所におきまして、管理執行上問題となりました事例は、合計四件であったというふうに聞いております。
 その内容を申し上げますと、投票開始時にいわゆるゼロ票確認を受けることなく投票可能状態にしてしまった事例など操作手順の誤りが二件、また投票機を作動させるための投票カードを有権者が投票機に挿入しても機械が作動しなかったという機器の故障が二件でございます。ただ、いずれも、投票を記録する記録媒体には支障がなく、選挙への影響はなかったというふうに聞いております。

○藤井委員 今回の新見市の電子投票、大変全国的に大きな注目と話題を呼んだわけでございますが、その後、新見市に続きまして電子投票を行うということを決めた自治体があるのかどうか、どこなのか。また、都内の自治体で導入を予定しているところはあるのかどうか、伺います。

○押切選挙管理委員会事務局長 広島市が、来年の二月の市長選挙におきまして、八つある区のうち安芸区におきまして電子投票を行うための条例が、本年十月に議会で可決されております。また、宮城県の白石市でも九月に条例が可決されておりまして、来年の統一地方選挙での市議会議員選挙から導入される予定と聞いております。都選管で把握している限りでは、条例で導入を決めた自治体は、新見市以外ではこの二団体というふうに承知しています。
 また、都内の大方の区市町村につきましては、現時点では、電子投票に関する情報収集あるいは研究をしている段階でございまして、具体的に導入を予定している団体はないものと承知しております。

○藤井委員 今ご答弁ありましたように、なかなかこの電子投票の導入が順調に進んでいないという状況だと思いますけれども、それでは、この電子投票の導入を進めるためにはどういう課題があるのか、その課題についてお聞かせいただきたいと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 まず、現在の段階では、電子投票の導入には多額の経費を必要とすることでございまして、コスト高の状況にございます。新見市の場合には結果としてかなり安い経費で実施できましたけれども、都内の区市町村で導入する場合は、先ほど資料をご説明申し上げましたように、有権者が三十万人規模の平均的な区部の自治体で導入するとした場合に、その初期整備費用は約二億六千万ほどかかるというふうに見込まれております。
 また、電子投票特例法におきましては不在者投票での電子投票を認めておりませんが、このことも大きな課題でございます。先ほど述べました新見市の例でも明らかなように、電子投票分は二十五分で終了しても、不在者投票の開票を含めると二時間もかかってしまっては、電子投票を導入する全体的効果を大きく減殺することになります。
 さらには、国政選挙への導入のめどが立っていないことが挙げられます。国政選挙と地方選挙に統一的に電子投票が導入されることによりまして、選挙事務の効率化、あるいは選挙事務従事者の負担軽減、また財政的負担の節減が図られるものと考えております。
 四点目としまして、都民の間に定着しております現行の自書式投票を変更し、新たに電子投票の導入を図っていくためには、有権者である都民の理解を得ることが何よりも重要であるというふうに考えております。

○藤井委員 ただいまありましたように、不在者投票が時間がかかるということでネックになっているということでございますが、不在者投票に電子投票が適用できない理由としては、通常の投票の場合ですと、不在者投票した人が投票日前に亡くなったときは、不在者投票の封筒ごと抜き取りができるけれども、電子投票ではこの手続が極めて困難だというふうにいわれておりますし、このことについて総務省では、不在者投票でも電子投票ができるように抜き取りをやめる方向で公職選挙法の改正を検討しているというふうにいわれております。ただし、残念ながら今臨時国会への改正案は間に合わないというふうにいわれておりますけれども、こういったような課題があると思います。また、こういった公職選挙法改正等の課題も今後とも重要だというふうに思います。
 そこで、今、ただいまご説明がありましたけれども、電子投票を導入する自治体にとって最大のネックは、何といってもやはりコストの問題だというふうに思います。約二億六千万円余計にかかるというふうに先ほどご説明いただきましたけれども、先ほど説明いただいた資料の試算結果でも説明をされましたけれども、もう少しこのことについて詳しい積算についてお伺いしたいと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 電子投票の費用の試算についてのご質問でございますが、これは都の電子投票研究会で行った試算によるものでございますが、有権者三十万人規模の区部の自治体で見ますと、導入費用の約二億六千万円のほとんどが投票所に係る初期整備費用でございます。
 その内訳は、電子投票機の購入経費が一億五千万で費用の約六割を占めています。これは電子投票機を購入する場合で、その単価を一台四十万円とし、この四十万円というのは国の補助金に出てきます一台当たりの単価でございますが、一台四十万円として五十カ所の投票所に設置することとした場合の経費でございます。また、投票カードを発行する機器など、投票に必要なその他の機器の経費が約六千二百万円、投票カードが約二千六百万円などとなっております。

○藤井委員 そうしますと、電子投票機などの機器類の費用が二億六千万円のほとんどを占めるというわけですけれども、これが安くならないとコストの引き下げは難しいということになるわけでして、今の試算は機器を購入するという前提でございましたが、新見市の場合はこの電子投票機をレンタルで借りたというふうに聞いております。レンタルならもうちょっと費用は安くなるんじゃないでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 新見市の場合、投票所が四十三カ所で合計百五十二台の電子投票機が設置されましたが、その投票機など関連機器のレンタル料が約二百六十万円だったと聞いておりますが、これは我が国の初の電子投票ということもございまして極めて低額で、余り参考になるものではないと考えております。
 現段階では、レンタルの場合、電子投票機一台が幾らぐらいになるのか、メーカー側でもはっきりしないという状況でございます。仮にレンタル料を購入経費の半分といたしますと、初期整備費用全体も約半分になり、初回の導入時経費については削減することができますが、二回目の選挙費用もほぼ同額のレンタル料が必要となり、二回の選挙費用の合計で見ますと、レンタルでも購入でもそれほど変わらなくなってしまう可能性がございます。しかし、これはあくまでも試算上の話でございまして、実際には契約で費用が確定することになりますが、全国の自治体での導入の普及拡大をすることによりまして機器のコストも低下するものと考えております。

○藤井委員 今後、電子投票の導入が全国的に進めばコストが下がるというふうに思いますけれども、コストが下がらなければ電子投票の導入が進まないという、鶏が先か卵が先かのような議論になってしまうわけですけれども、先ほど局長の答弁にありましたように、国政選挙への導入が決まれば電子投票機のコストの削減などが可能である、あるいは財政負担、財政的な負担の節減が図られるというふうに考えられますけれども、その見通しについてはどうでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 国政選挙の見通しについてでございますが、電子投票特例法は、地方公共団体の選挙に限り電子投票を可能とするもので、国政選挙は、委員ご指摘のように対象となっておりませんが、その背景につきましては、総務省によりますと、投票方法の変更は広く有権者の合意を得て進めていくべきものであり、国政選挙の投票方法の変更については、現時点では広く合意が得られたという状況でないとしております。また、国政選挙への導入につきましては、まず地方選挙での電子投票の実施の積み重ねと、そこで把握される課題の検証等を踏まえ、国民的合意がとれた段階で導入すべきとしております。

○藤井委員 いろいろメリット、デメリットあるいは課題について聞かせていただきましたけれども、電子投票についてはこれからいろいろと検討していかなきゃならないと思いますけれども、今回、新見市の例の一つとして、いわゆる専用回線で投票所と開票所、これを結ぶオンライン化についても、セキュリティー等の問題がある、いわゆるハッカー等の問題もあるということでいろいろ指摘がされておりました。そういったことも乗り越えなきゃいけないと思いますけれども、最後に、東京都選管として、この電子投票に向けて今後どのように対応していくのかについてお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。

○押切選挙管理委員会事務局長 ご案内のように、今日、社会のIT化が急速に進展しておりまして、選挙事務の方もIT化が求められているというふうに認識しております。一方、選挙の管理執行について見ますと、投票時間の延長、また不在者投票の事由の緩和に加えまして、即日開票の定着などによりまして、ますます選挙事務が複雑化し、開票事務が深夜に及ぶなど、困難性も増してきております。こうした中で、選挙執行事務のIT化を的確に進めて効率的な執行体制をとることは大変重要なことでございまして、電子投票制の導入もそのための有効な方策の一つであると考えております。
 都選管といたしましては、本年三月に都の電子投票制度研究会の報告書をまとめまして、不在者投票への電子投票の導入などを国に提言してきたところでございます。今後も、さまざまな機会をとらえまして、国において自治体が電子投票を円滑に導入するための環境整備をされますように、引き続き要望してまいります。
 また、区市町村の関係でございますが、区市町村が議会の議員及び長の選挙に電子投票を導入する場合には、電子投票特例法によりましてみずから条例を定めることが必要となっております。したがいまして、都選管といたしましても、今後とも、区市町村に対しまして電子投票の導入を検討するために必要な情報提供や助言を行いますとともに、電子投票の導入を促進するために、当面、パイロット事業といたしまして財政的な支援もあわせて行ってまいりたいと考えております。

○名取委員長 ほかに発言がなければ、お諮りします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○名取委員長 これより人事委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松田任用公平部長 去る十月二十二日の当委員会におきましてご要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元配布の資料、過去十年の都人事委員会勧告の概要をごらんください。
 この資料は、平成五年から平成十四年までの都人事委員会勧告で示された民間従業員及び都職員の例月給及び特別給並びに主な改定勧告内容を一覧にしたものでございます。
 例月給につきましては、民間従業員と都職員それぞれの平均給与額とその較差を、特別給につきましては、民間従業員と都職員それぞれの年間の支給月数をお示ししてございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○名取委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 発言がなければ、お諮りします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で人事委員会事務局関係を終わります。

○名取委員長 これより総務局関係に入ります。
 これより事務事業及び報告事項、三宅島の災害対策について一括して質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○高橋総務部長 十月二十二日の当委員会におきましてご要求のございました資料につきまして、ご説明をさせていただきます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の三枚目、一ページをごらんいただきたいと存じます。1、東京都監理団体数と都からの補助金支出額でございます。
 各年度の監理団体数と都からの補助金支出額を、平成九年度から十四年度まで掲げてございます。
 恐れ入りますが、二ページをごらんいただきたいと存じます。2、条例別、任命権者別職員定数の推移でございます。
 都の職員定数に関する条例別、任命権者別の職員定数の推移を、平成五年度から十四年度まで掲げてございます。
 恐れ入りますが、三ページをごらんいただきたいと存じます。3、小笠原諸島への生活物資輸送費及び生産物貨物運賃補助制度の概要でございます。
 (1)、生活物資輸送費補助といたしまして、概要、補助対象者、補助対象品目及び補助率をお示ししてございます。
 (2)、生産物貨物運賃補助といたしまして、概要、補助事業者、補助対象貨物及び補助率をお示ししてございます。
 恐れ入りますが、四ページをごらんいただきたいと存じます。4、小笠原空港に関する立地比較でございます。
 区分にございますように、時雨山周辺域案及び洲崎周辺域案のそれぞれにつきまして、計画概要及び評価をお示ししてございます。これは、下の脚注にもございますように、兄島を除く九カ所から建設候補地二カ所を選定いたしました平成十年の小笠原空港建設等専門委員会の評価を整理したものでございます。
 恐れ入りますが、五ページをごらんいただきたいと存じます。5、東京都市町村まちづくりチャレンジ事業交付金でございます。
 目的、交付対象事業、交付率及び予算額、申請状況及び今後のスケジュールをお示ししてございます。
 恐れ入りますが、六ページをごらんいただきたいと存じます。6、東京都総合防災訓練の成果等でございます。
 東京都総合防災訓練の成果等につきまして、平成十二年度から十四年度の三カ年分をお示ししてございます。各年度につきましては、それぞれ開催日、会場、訓練のねらい、成果及び予算額を記載してございます。
 恐れ入りますが、七ページをごらんいただきたいと存じます。7、げんき農場及びゆめ農園における募集状況等でございます。
 げんき農場とゆめ農園につきまして、採用期間、募集人数、応募人数及び採用人数をお示ししてございます。
 恐れ入りますが、最後のページ、八ページをごらんいただきたいと存じます。8、三宅村における義援金等の配分状況でございます。
 三宅島噴火災害につきまして、被災された村民の方々に配分されました義援金、商品券及び見舞金の配分状況をお示ししてございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○名取委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○矢島委員 まず、人事についてお伺いいたします。
 身分の保障、競争原理の欠如、年功序列など、否定的に表現する公務員組織への評価は根深いものがあるように思います。現況の経済状況のもとでは、民間企業の激しいリストラが行われておりまして、東京都も、こういう意味ではなおさら同じような厳しい目の中に置かれていると思います。
 東京都では、平成十四年七月に、東京都における人事制度の現状と今後の動向Ⅲを上梓しています。この中で、平成十四年度までの実施分と今後の方向について触れておりますが、人事制度に終着点はありませんけれども、この中で考えている制度設計の一応のめど、そしてそのときの組織の姿はどのように描いておるのか、お伺いいたします。

○山内人事部長 東京都における人事制度の現状と今後の方向Ⅲ、いわゆる人事制度白書Ⅲで記載している具体的事項は、人事給与制度のほか、配置管理、人材育成など多岐にわたっております。都としては、これまでも人事給与制度の見直しに取り組んできておりますが、都を取り巻く諸状況等を考慮し、今後も引き続き、年功的要素を可能な限り抑制するなど、能力業績主義をより一層推進していく方向で考えております。
 一方、国においては、平成十八年度に抜本的な公務員制度改革を予定しておりまして、これにあわせ、地方公務員制度も変更されることになっております。都としては、この動向もにらみながら、平成十八年度を制度設計のめどといたしまして、人事制度白書Ⅲで掲げた目標の実現を図るべく精力的に取り組んでいく考えでございます。
 こうした取り組みによりまして、都民サービスのさらなる向上を図るため、限られた人材を機動的かつ効率的に活用しまして、少数精鋭による都政運営を目指していきたいと考えております。

○矢島委員 都民にとって都の行政は、政策効果の高いものを当然ながら積極的に推し進めて、そして行政サービスの質を落とさないでコストを下げることを望んでおることになります。行政組織を肥大化させるのも、少数精鋭の効率組織も、結局は、その中心は人、人件費に尽きると思います。
 私はここで、都職員の年齢構成のゆがみについてお伺いをいたします。
 さきの人事白書の今後の方向にあるように、五十七歳前後、四十五歳前後など大きな落ち込みがありますが、これは当時の経済状況、財政状況が想像されるような気がいたします。東京都もこの点を考えて、平成五年度より毎年、二十九歳から三十三歳の経験者採用を進めて、大変な倍率と聞いております。採用状況、採用後の評価についてお伺いいたします。

○山内人事部長 経験者採用は、職員の年齢構成の不均衡を是正いたしまして民間等の職務経験を生かしまして都政を活性化させる目的で、平成五年度から導入したものであります。
 制度導入以来、二百九十六名を採用しております。この三年間についてみますと、新規採用数の抑制もありまして、毎年十名程度の採用となっておりますが、新規採用者数全体に占める経験者採用数の割合は、ほぼ横ばいで推移しております。
 この制度による採用者に対する評価はおおむね高く、採用者の民間等における経験も職務に生かされていると認識しております。また、職員の年齢構成の不均衡の是正という点についても、一定程度の成果はあったと考えております。

○矢島委員 この制度の当初の採用は、ちょうど年齢構成が大変薄い層に当たっていると思います。この薄い層への対処と、民間などの経験者の力を活用して公務員組織の効率性と活力を導入しようと考えたということだろうと思いますが、今のお話であったように、効果を生んでいるのが想像されて、まことに喜ばしいことです。
 しかしながら、この三年間の経験者採用は採用数十名程度で推移しておりますし、また、これは単に財政状況というよりも、対象年齢層が比較的この層は厚いということになります。当然ながら、財政状況、経済状況もあるということになりますけれども、こういう問題でやはり採用の幅がなかなか伸ばしきれない面もあるのかなというふうに判断をします。
 しかし、都職員の年齢構成のゆがみは、その後十年たっておりますから、十年シフトが動いておりますので、残されたまま推移しておりますし、今後この薄い層から管理職を採用ということになっていこうかと思います。都は、去る五月に成立しました地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の政令を受けて、この点の取り組み、任期つき採用の取り組みを進めようとしておりますが、これだけでは不十分ではないかと私は思います。現在では、一部に特定職の管理職の公募を行っておるようでありますが、結果は大変芳しくない、こういうように聞いております。しかし、民間の知恵とノウハウの導入、公務員組織の活性化、効率化、こういう観点からいきますと、今後、公募一般行政職採用の道を開いて、積極的に、そしてルーチンとして実施すべきではないかと考えますが、お考えを伺います。

○山内人事部長 行政の高度化、専門化に対応するため、民間の分野で活躍し業績を上げている優秀な人材を活用することは、都政の活性化に資する有効な方法だと考えております。
 ご指摘のとおり、組織のさらなる活性化、効率化を図るため民間のノウハウを取り入れることは非常に重要なことでありまして、こうした観点から、既に昨年度、先生ご指摘のように、試行的に一部の行政分野における管理職について公募による採用選考を実施いたしました。
 今後も、専門的な行政課題等への対応能力の一層の向上を図るため、内部職員では対応することが難しい専門能力や経験にすぐれた即戦力となる人材を、都の管理職として民間などから公募採用することについて引き続き検討していきたいというふうに考えております。

○矢島委員 都の全体の運営のやはり年齢構成、組織の平準化というのは大きな問題ですから、その点についての取り組みはぜひ欠かさずに行っていただきたい。
 そして、研究というのは大体やらないことだときのうどこかの委員会でもいっている人もいましたが、ぜひ取り組んでいただいて、これは結果的に都民のためになることですから、お考えいただければありがたいと思います。
 次に、都区財調制度についてお伺いをいたします。
 平成十年度の予算によりますと、東京都は、特別区財政調整会計で七千七百八十九億円余を繰り出して、そのうち九八%を普通交付税交付金、二%を特別交付金として支出をしております。平成十二年度に財調制度が変わり、普通交付金は水平調整機能として交付が決定されたわけでありますけれども、特別交付金は特別の事情があるとき認められる等、特別区に対して当該事情を考慮して交付されております。この特別交付金について、平成十三年度の申請状況、交付の内容はどうか、お伺いいたします。

○反町行政部長 特別交付金につきましては、特別区財政調整交付金の財源総額の二%相当とすることを、都区合意の上条例に定めておりまして、東京都はこの条例に基づきまして特別交付金を交付しております。
 平成十三年度につきましては、交付金の財源の総額が約八千三百五億円となりました。特別交付金の交付額は、その二%相当でございます約百六十七億円となっております。
 この特別交付金に関して、十三年度につきましては、各区から、災害復旧、災害の未然防止、公害対策、その他特別な事情の各項目にわたりまして全体で八百九十四件、総額で約三百六十八億円の申請がございました。

○矢島委員 平成十二年度の都区制度改革では、大都市行政の範囲、また東京都から特別区への円滑な清掃事業の移管が最大の懸案であったわけです。このうち清掃事業に関して、これまでの都による清掃事業の実績を基礎に財調算定が行われておりますが、区による清掃事業に要する需要を適正に反映したものとなっているのか、現在の清掃費の算定内容についてお伺いいたします。

○反町行政部長 区に清掃事業が移管をされた後の平成十二年度の実績を踏まえまして清掃費の算定内容を検証した結果、実績に比べ、清掃費総額として財調算定に不足はなかったことが検証されました。ただし、特別区間には算定と実績との間にアンバランスがあるということが判明をいたしましたため、それらの点につきましては、都区間で協議の上、改善を行っております。

○矢島委員 平成十二年度に特別区に移管された清掃事業は、十八年度に最終決着が図られることになっております。このことも含めて、都区双方の大都市行政事務の役割分担を踏まえた財源配分、いわゆる五項目の確認事項について都区間で協議することとされておりますけれども、現在どのような検討状況になっているか、お伺いいたします。

○反町行政部長 平成十二年二月の都区協議会におきまして、特例的対応が終了した後の清掃費の算定や、都区双方の大都市事務の役割分担を踏まえた財源配分のあり方など五項目について協議することを確認しております。このため、平成十四年度財調協議におきまして、この五項目に関する今後の議論の進め方など、検討に向けての準備を進めることを都区間で確認をいたしまして、これから開催されます十五年度財調協議で検討体制について協議をいたします。

○矢島委員 市町村であるとすれば、財政の基盤である固定資産税等はみずからの歳入となるわけでありますけれども、調整三税として一括されて大都市行政分として四八%が都の歳出に向けられております。この大都市行政であっても、実質的に二十三区が資金を出しているともいわばいえるのでありますから、東京都が専門的ノウハウを持っているとしても、二十三区の考えはしっかり聞くべきであろうし、このことを保証していかなければならないと私は思っております。
 このために、都が現在作成しておりますが、行政評価あるいは事業別のバランスシートなど、大都市行政範疇の事業に適用して集計の上、四八%の根拠と事業努力を協議の中で説明すべきと考えます。なかなか答えにくい問題であるでしょうから、特に答弁は求めませんけれども、この点についてはしっかり進めていただきたい、このように思います。
 次に、財政再建団体についてお伺いいたします。
 私は区議会議員を十二年経験がありまして、そのときに、もう何年も前になりますが、唯一の財政再建団体ということで、福岡県の赤池町に視察に行ったことがあります。その中で、自主再建の難しさ、そして、そのときは福岡県ですから、福岡県の関係というのをしっかり見てまいりました。東京都の場合には、地域の自治体はそれなりに皆さん努力されておりますので、まずこの心配はないと信じておりますが、ただ、制度として一度お聞きしておきたいなというふうに思います。
 もし財政再建に陥った場合、国との窓口となるのは行政部であろうと考えますけれども、組織上の対応と具体的状況はどうなるのか、お伺いいたします。

○反町行政部長 都内の区市町村は、厳しい財政運営を強いられておりますけれども、財政再建団体に陥る状況にまで至ってはいないと考えております。仮にそういう事態となった場合には、都は国からの受託に基づきまして、その権限の一部を処理するとともに、当該区市町村の取り組み状況を進行管理していくなど、都として当該区市町村の財政再建を支援することになります。しかしながら、そういう事態に至ることがないよう、未然防止を行うことが何より重要と考えております。
 都といたしましては、各区市町村が自主的に行政改革や財政健全化に取り組むことができるよう、各区市町村の財政運営上の問題点を分析し、必要な情報提供を行うなど、自主的な取り組みを支援してまいります。
 窓口といたしましては、行政部が窓口となりますが、東京都全体挙げて、財政再建の支援に向けて取り組んでいくということになります。

○矢島委員 財政再建団体というのは、結果として国レベル、ナショナルミニマムに、いわば東京都の内容であっても切り下げられる、これで再建することになるわけですから、場合によっては再建の非常に近道だという考え方もありますが、本来、自主的に運営する自治体としては、そこに至るのは首長の政治責任ということにもなることだろうと思いますので、ですから、東京都として大変ないろんな情報を持ちながら、また組織的に対応できるところですから、ぜひ有効な助言をしていっていただきたいと思います。やはり事業組織、地方自治体も事業組織ですから、運営である限り何事も絶対というのはないわけです。ですから、その準備は当然ながらどういうことがあっても必要だし、不断に備えておかなければならないと考えます。
 財政再建団体制度の基準は、確かに財政の現況を見る重要なポイントでありますけれども、それだけでは十分ではないのではないか。例えば、公債比率や経常収支比率は資金繰り中心でありますし、将来への債務償還能力はあらわれてきません。各自治体にバランスシート作成などの取り組みもあることもありますので、現況を示すキャッシュフローデータでは把握できない将来への返済能力、実質体力をとらえておくことが必要と考えますが、現在の取り組み状況についてお伺いいたします。

○反町行政部長 ご案内のように、区市町村は景気低迷が長引く中で厳しい財政運営を強いられております。こうした中で、各区市町村が財政健全化に努めたことなどから、平成十三年度決算では財政状況に一定の改善が見られたものの、ご指摘のように、公債費比率や経常収支比率では把握できない苦しい状況があるということも十分認識しておるところでございます。
 このため、都といたしましては、こうした財政指標のみではなく、将来にわたる財政負担などの観点からも分析を加え、引き続き厳しい局面が続く区市町村の財政健全化に向けて必要な助言を行っております。また、近年、区市町村においてはバランスシートの作成などの取り組みもなされておりまして、今後、こうしたデータも活用しながら助言に努めてまいります。

○矢島委員 バランスシートの作成というのは、連年の比較でその自治体については生きてくるものでありますし、そのうちの基盤のインフラというのは売るわけにいきません。アメリカの映画とか、古い映画によりますと、民間企業が全部やっているというのがありますけれども、ちょっと直近的には考えにくい話でありますので、ですから、やはり自治体の行政部、行政部というか東京都全体とさっきは答弁ありましたので、東京都としては、自治体の救急病院という立場ではなくて、健康維持のためにストックから、要するに本当の体力、売れないものをカウントしても始まりませんから、そういう意味でストックからしっかり把握をし、対応していくことが必要と考えますので、その点の取り組みを強化していただきたい、このように思います。
 終わります。

○酒井委員 それでは、私の方からは、東京都と市町村との関係について、大きく分けて二点お伺いをしたいと思います。
 まず一点目は、都から市町村への分権についてです。
 まず初めに、平成十二年度以降における東京都から市町村への分権、また権限移譲について、地方分権一括法によるもの、また改正地方自治法に基づく都条例による事務処理特例によるもの、それぞれどのくらいの項目の移譲が行われているのか、まず初めにお伺いをしたいと思います。

○反町行政部長 平成十二年四月一日以降、地方分権一括法に基づきまして、法令により都から市町村へ移譲された事務は、児童扶養手当の支給に関する事務など十二項目でございます。
 また、事務処理特例制度により都から市町村へ移譲した事務は、都市計画法による開発行為、建築等の規制に関する事務など五十一項目でございます。

○酒井委員 今ご答弁をいただきまして、引き続き細かいことを聞かせていただく前にちょっと確認をさせていただきたいんですが、東京都は、同じ地方公共団体である市町村との関係を基本的にどのように考えているのか、初めに確認をさせていただきたいと思います。

○反町行政部長 住民に身近な行政は住民に身近な地方公共団体の判断と責任で行うという地方分権の理念を実現するために、区市町村の事務、権限の拡充が必要であると考えております。
 このような観点から、都は、区市町村を包括する広域的な自治体といたしまして、また区市町村は基礎的な自治体といたしまして、それぞれが対等、協力の関係のもとで地域における住民ニーズに的確にこたえていくということが必要であると考えております。

○酒井委員 今ご答弁をいただきました東京都と市町村、対等、協力の関係のもとに進めていくということを念頭に置いて質問をさせていただきたいと思いますが、最初に質問いたしました事務事業の移譲に伴って、東京都としては市町村にどの程度の財源措置を行っているのか、お伺いをしたいと思います。

○反町行政部長 事務処理特例制度により移譲された事務の財源につきましては、地方財政法第二十八条の規定によりまして都道府県が必要な措置を講じることとされておりまして、都では、平成十三年度の事務処理特例交付金として約十四億八十万円を市町村へ交付しております。

○酒井委員 今、事務処理特例制度による移譲についてのお話はあったわけですけれども、一番最初にお伺いしたときには地方分権一括法に基づくことについてもお伺いをしておりますので、その点についてもご答弁いただきたいと思います。

○反町行政部長 失礼いたしました。
 法令により移譲された事務の財源につきましては、地方交付税の基準財政需要額に算入されまして国が措置をしております。
 以上でございます。

○酒井委員 この平成十二年度から移譲が行われている各事務事業のうち、ことしにおいては八月から児童扶養手当の支給に関する事務が移譲されておりますけれども、一点に絞って、この権限移譲に伴い都の経費といったものは年間どの程度軽減をされているのか、お伺いいたします。

○反町行政部長 児童扶養手当の支給に要する費用につきましては、従来は都が負担していた四分の一相当分を市が負担することとなったため、都の経費といたしましては、平成十三年度支給実績ベースで年間約二十四億円が軽減されることになります。

○酒井委員 今ご答弁がありましたように、この児童扶養手当の問題についても、東京都としての経費、年間ベースで約二十四億円軽減がされるということですけれども、しかし一方、受ける側の市町村、特に地方交付税の不交付団体の市においてはそのまま負担が増大をしていると思います。現状の財源措置について、市町村の側からは、不満を持っているということで都の支援を求めているようですけれども、都としてはどのように考えていらっしゃるでしょうか。

○反町行政部長 ご指摘のとおり、交付税措置だけでは不交付団体にとって事実上財源措置となり得ないため、市町村に不満があることにつきましては、都としても認識しております。
 しかし、法令に基づき移譲される事務につきまして、国が交付税という財源措置を行っている中でこれに上乗せをするような措置を講ずることは適切でないと考えております。

○酒井委員 今、ご答弁があったわけですけれども、法令に基づくものに関しては、当然国で法律を決められて、それに伴って行われているわけですから、ある程度しようがないのかなという思いもあるわけですけれども、全体として、特例条例の方に基づくことに関してを含めて全体としてお伺いをいたしますけれども、市町村への権限移譲に伴う財源措置について、今後東京都としてはどのように対応していくつもりなのか、改めてお伺いをしたいと思います。

○反町行政部長 法令により移譲されます事務につきましては、地方交付税による措置のみでは不交付団体にとって事実上財源措置となり得ないことから、従来より、都としても財源移譲を国に求めているところでございます。今後も、地方分権の推進の観点から、市町村とともに、国に対して働きかけを行ってまいります。
 また、事務処理特例により移譲する事務につきましては、市町村における事務処理に支障がないよう、今後とも適切に財源措置をしてまいります。

○酒井委員 今のご答弁の中に、事務処理特例による移譲に関する事務について、市町村の事務処理に支障のないよう今後とも適切に財源措置をしていくということですので、二点、ちょっとご要望を申し上げたいと思うわけですが、この事務処理特例交付金については、その算定の中で人件費といったものの算定根拠が、東京都の算定基準と市町村の実際にかかるお金の金額といったものに乖離が生じている、その点で金額的に不足が生じているという意見が市町村からも出ております。同じく、地方分権の観点からも、その算定方法について適切に見直していただきたいということとあわせて、もう一点、法令によるものに関しては、先ほどの答弁の中で、地方交付税の基準財政需要額に算入をされ国が措置をしているというお話でしたけれども、この点については、基準財政需要額という言葉を出されておりますので、あえてそれに対応する意味での基準財政収入額の見直しといったものが、これは行われていないわけですね、移譲も変更も行われていない。この点については、シャウプ勧告時の税配分の見直しにもかかわることですけれども、東京都としても、先ほどの答弁の中でもありましたように、市町村の財源確保のためにともに協力をして、その問題について積極的に取り組むようにご要望を申し上げたいと思います。
 続けて、二点目の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 もう一点は、東京都と市町村との関係にかかわる問題として区市町村振興基金制度といったものがありますけれども、これについて、現在、貸付金は幾らぐらいあるのか、また、そのうち利率が六%を超える高率のものはどの程度あるのか、お伺いをしたいと思います。

○反町行政部長 区市町村振興基金の平成十四年三月末における貸付額は、市町村分で二千百五十四億四千四百万円余でございます。そのうち六%以上の貸付額は、一億六千五百万円余となってございます。

○酒井委員 この区市町村振興基金の制度といったものは、国の起債制度といったものを補完をするものとして、区市町村にとって大変大きな役割を担っていると思います。しかし、市町村にとっては、この六%の時代の借り入れについては、その金利負担といったものが大変重くなっていると思います。現在では一・六%の利率だそうですけれども、現在、この制度の中で経常収支比率が九〇%以上の自治体については一部借りかえを認めているようでありますけれども、この借りかえの問題について、今後緩和をしていく考えがないのか、お伺いをしたいと思います。

○反町行政部長 振興基金の貸付利率でございますが、国の財政投融資資金の固定金利方式に基づく貸付利率と同じ利率を適用しておりまして、従来、金利が高い時代に貸し付けた振興基金につきましては、これまでも積極的に繰り上げ償還を認めてきたところであります。
 また、平成十三年度に創設した借りかえは、七%以上は全団体、六%以上については経常収支比率九〇・九%以上など一定の条件に該当する団体を対象に実施いたしました。
 結果として現在六%以上の貸付金が残っておりますのは、武蔵野市、三鷹市、それと災害貸付として毎年度利子減免を行っている三宅村の計三団体でございます。
 借りかえの対象外となった二団体につきましては、財政状況が良好でございまして、繰り上げ償還を選択することが可能であることから、影響は少ないと考えておりまして、現時点では、昨年度実施した借りかえ条件の緩和策は考えておりません。

○酒井委員 確かに、今回対象外となった団体、武蔵野市と三鷹市については、比較的東京都内でも財政力があることから、繰り上げ償還での対応といったものも不可能ではないかもしれませんけれども、それでも、繰り上げ償還となると一時的に償還財源が必要となるのは事実であると思います。
 一方、それ以外の市町村においてもまだ、六%は超えないまでも六%に近い高利率の貸し付けのものもまだかなり残っているのが実態だと思います。
 この振興基金の借りかえについては、市長会、また町村会から、条件緩和として本基金の低利への借りかえを認められたいという要望も出ていることと思います。この低利への借りかえについては、将来の貸付額の減少といった難しい問題もあるわけですけれども、しかし、これについては東京都の基金、東京都がほかから借りて貸しているわけではなく、東京都の手持ちのお金を貸しているわけですから、借りかえを認めても逆ざやが発生するようなこともないわけですので、今後の市町村財政の負担軽減を図るためにもぜひ前向きにその借りかえ等の問題についてご検討していただきたいということを、今回は要望としてとどめさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 以上です。

○長橋委員 私の方からは、資料も要求いたしまして、三宅島の災害対策についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 今までも、この総務委員会、私は初めてですけれども、三宅の災害対策についてはいろいろ質疑があったと聞いておりますけれども、生活支援について聞いてまいります。
 三宅島村民は、島を離れて二年が過ぎて三年目に入っているわけであります。長期間に及ぶ避難生活を余儀なくされて、生計の困難やコミュニティの分散などでますます厳しい状態が続いているわけであります。都はこれまでも、村民の生活支援として、都営住宅の無償提供などさまざまな支援を行ってきておりますけれども、帰島のめどが立たない、こういう状況の中にあって、経済的な格差が広がってきているとか、それからまた、高齢化が進んでおりますので、健康面での心配など、さらなるきめ細かな支援策が必要であると思います。
 そこで、ことしの二月から三月にかけて、三宅島避難民に対する訪問調査を行っております。この調査は、三宅村が実施した生活実態調査で、特に生活が苦しいと答えた割合が多かった五十歳以上の世帯を対象に行った調査だと聞いておりますけれども、その結果を踏まえ、どういうふうに支援策をとっていくのかということについてお伺いをしていきたいと思います。
 まずは、健康の状況についてであります。健康の問題については、答えた世帯の八割が、健康に問題がある、こういうふうに答えております。このような状況に対してどのような対策をとってきたのか、まずお伺いをいたします。

○徳毛災害対策部長 三宅村の保健師や看護師、社会福祉協議会情報連絡員、民生委員等によりまして、家庭訪問や健康相談を行っております。都では、保健所による、精神、難病患者等に対する訪問相談のほか、保健師等がげんき農場、ゆめ農園に働く三宅村民を訪問したり、電話による健康相談などを行っております。
 これをもとに、都と村が三宅村訪問活動推進協議会などの各種連絡会を定例的に開きまして情報を共有化することにより、村民の健康確保に努めております。

○長橋委員 非常に高齢化でございます、ぜひ力を入れて対策をしていただきたいと思います。
 次に、生計の状況を見てみますと、非常に厳しい状況であります。毎月の収入額が十五万円に満たないと答えた世帯が五割を超えているわけでございます。また、この訪問調査の結果では、全避難民の世帯中、毎月の収入額が生活保護基準以下というのが約三百世帯と推計をされているわけであります。島を離れた時点から考えると相当にふえているんではないかと思いますし、現在の生活保護の受給状況はどうなっているのかをまずお伺いいたします。

○徳毛災害対策部長 平成十四年十月末における生活保護受給世帯は、七十五世帯、九十五人です。

○長橋委員 七十五世帯、九十五人ということで、非常に少ないんではないか、こういうふうに思います。村民の声の中には、長い避難生活で生活がますます苦しくなってきている、こういう声もありますし、実際そうであるでしょうし、また一方では、生活保護は受けたくない、こういう声もあるそうであります。生活保護を受けたくないということで、この生活保護の受給状況を進めていくには、都はどのような取り組みを行ってきたのか、お伺いいたします。

○徳毛災害対策部長 被災者が生活保護を受給する場合、生活再建支援金や義援金は一定の手続をとれば収入認定されないという災害特例があるということを、三宅村広報紙やチラシを各戸配布するなどして、村民への周知を図ってまいりました。
 また、生活保護の受給を促進するため、調査結果をもとに都職員が電話や戸別訪問を行いました。
 さらに、福祉局からもケースワーカーを増強するなど、三宅支庁の相談体制を強化してまいりました。

○長橋委員 国への提案要望の中にも、生活保護の弾力的運用、こういうことがありますけれども、災害特例があることを村民に周知を徹底している、周知をしているということですけれども、生活保護への国の弾力的運用については国に求めているわけですけれども、その内容について、またその後の状況についてお伺いをいたします。

○徳毛災害対策部長 帰島後の生活再建に備えまして、必要な預貯金の保有を認めながら生活保護の適用ができるよう、生活保護適用基準の預貯金限度額を大幅に引き上げるように国に要望したものであります。
 平成十五年度、国の予算編成に対する東京都の提案要求の中でも、引き続き国に要望してまいります。

○長橋委員 ぜひ国の基準を緩めるよう、東京都が先駆けをしてお願いをしたいと思います。
 次に、この報告の中にありました長期避難民への主な生活支援の中で、支援金等に関してでございますけれども、被災者生活再建支援金の支給というのがございます。これは平成十年に制定された法律で、これに基づいて支給をされているわけでありますけれども、都は、報告の中で、国への提案要求として、被災者生活再建支援法の見直しを求めているわけでございます。これは三宅島への支援を実施した反省を踏まえてやったことだと思いますけれども、どのような見直しを求めているか、お伺いいたします。

○徳毛災害対策部長 被災者生活再建支援法は、被災前年の収入額が一定額以下であることを支援金支給の要件の一つとしております。長期避難に伴い、自営業を営むことが困難になったり、解職、離職等により収入が減少したことにより現に生活に困窮している被災者世帯であっても、被災前年の収入額が一定額以上の場合は、この対象とはなりません。今回の提案要求は、これらの世帯の収入額を当該年に改めるよう求めるものであります。

○長橋委員 前年度収入ということでありますと、帰島のめどが立っていないわけですけれども、そういったことを考えても何年も先になるということではないんじゃないかと思いますので、ぜひこの見直しについては強く求めていただきたいと思うわけでございます。
 次に、義援金についてお伺いしますけれども、四回配分をした、こういうふうにありますけれども、三宅村でこの配分委員会をつくってその配分方法について決めて実施をしているということでございます。義援金については都も支援をしているわけでございまして、義援金の残額が五億八千五百万円ということでございますけれども、都がまだ配分していない義援金はどのぐらいあるのか、また、今後その配分についてはどのように考えているのか、そしてまた避難している村民の方々にどのように渡しているのか、また渡せなかった方々についてはどのように対応しているのか、あわせてお伺いをいたします。

○徳毛災害対策部長 都が村に配分していない義援金につきましては、九千七百万円でございます。村への配分時期等につきましては、三宅村と今後調整してまいります。

○長橋委員 渡していない方には……。

○徳毛災害対策部長 失礼いたしました。
 義援金につきまして、未受領者の取り扱いにつきまして、該当者には、年に二、三回受領を働きかけております。また、所在不明者に対しては連絡を待っております。
 配分方法につきましては、口座振替と窓口受領ということになっております。

○長橋委員 義援金については、均等に、二世帯で二百万円を超える、こういうことでございますし、なかなか行方がわからない人などもいるようでございますけれども、ぜひ三宅村と連携をとって、大事な義援金でありますし、真心の義援金でありますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 次に、生活福祉資金の特例措置に基づいて貸し付けを行っているわけですけれども、避難生活が長引いている中で、離職者支援資金の特例措置に基づく貸し付けがスタートしたわけであります。この離職者支援資金の特例措置の実施については、本年七月に我が党が国に対して実施を要求をいたしまして、都議会公明党といたしましても八月一日に知事に同制度の活用を要望したわけでございます。直ちに対応していただきまして、八月二日には、厚生労働省より都に特例貸付について通知があり、スタートしたわけでございますけれども、この実績はどれぐらいになっているのか、お伺いをいたします。

○徳毛災害対策部長 離職者支援資金貸付制度は、一般の失業者を対象とした救済制度でありますが、この八月、三宅村被災者が対象となるよう、適用要件を、離職後二年以内という対象期間を避難後三年以内とすることや、連帯保証人の数を原則二人から一人へと改めるなど、特別に緩和したものであります。「広報みやけ」九月一日号で島民に周知を図り、受付を開始したところ、これまでの実績は十八件であります。

○長橋委員 この制度、スタートして九月、十月、十一月とたっているわけですけれども、まだ十八件ということで、これもまた非常に少ないんではないかなと思います。ぜひ島民がこの制度を避難生活に有効に活用できるよう、都が村と連携して取り組んでいただきたい、こういうふうに思います。
 最後に要望でございますけれども、二月に実施した調査の結果において、帰島の意思がある世帯が九割近くいる中で、帰島後に要する費用についてはわからない、こういうふうに答えた人が八割を超えているわけでございます。長い避難生活で貯金を使い果たして、帰島後の不安はさらに相当なものがあるんではないかと思います。
 そういった中で、帰島の時期を判断するため、火山ガスの検討委員会を立ち上げていますが、報告では、二〇〇〇年十月の最盛期に比べて火山ガスの放出が六分の一程度になっているということで、村では既に復興計画の中間のまとめを出して、今後復興に向けて具体的な計画を取りまとめているということを聞いております。
 また、帰島時期についてはまだはっきりしていないわけでございますけれども、帰島に向けて動きが出ている中によって--村民の帰島時期については相当な資金が必要になってくるのではないかと思います。帰島後の村民の生活再建を円滑にするため、都としていろんな対応策をしているわけですけれども、新たな支援策をぜひ打ち出すべきであると思います。ぜひとも早急に新たな支援策を取りまとめをお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○古館委員 それでは、人権問題に関係してご質問したいと思います。
 東京都は、十二年度の十一月に東京都人権施策推進指針というのを出しまして、その中で、二十一世紀を展望して東京都が総合的に人権施策を推進していくための基本理念を示すものだということで、この推進指針が出されております。
 私も、この人権の問題について広い立場で議論をしたいなと思ってはいるんですけれども、なかなか実態が、人権問題がそういうふうになっていないんじゃないかというのがちょっとありまして、それに関連して少し質問させてもらいたいと思います。
 人権問題というと、今さら申し上げるまでもありませんけれども、国際的な意味でいえば国際人権規約の問題とか、日本の憲法の基本的人権の保障をどう具現化するか、具体化するかという問題で、東京都の人権施策の推進指針によりますと、女性とか子ども、高齢者、障害者、同和問題、それからアイヌの人々、外国人とかHIV感染者等、それから犯罪被害者やその家族ということで、九分野が重点課題という形で、それで、それだけじゃなくて、人権ということに対してきちんと据えなさい、そういうことが書かれているわけであります。
 それで、この点でいいますと、なかなか人権というのは、いうはやすしで、東京都の最高幹部の方も、女性についてのちょっとした差別発言のようなこともいわれるとか、なかなか人権問題というのは難しい問題なんですね。
 そこで、私、実は昨年の九月に、東京都の人権プラザというのを開設をするということで、人権プラザ条例について、当時、私、総務委員で意見を述べましたが、このときは、もともと東京都の産業労働会館であったわけですね、台東区にある。それが人権プラザということで衣がえをしたわけです。このときに私は意見として反対の意見を述べたんですが、ここで私がいったことは、同和地区などもともと存在していない東京都が、根拠法がなくなる来年度以降、つまり十四年度以降も同和事業の象徴ともいえる同和問題相談員と称する実態のない相談事業を温存し、さらに特定団体が各地で行う集会などを対象として出してきた諸集会参加費補助事業などを、これまでの同和事業から今度は都の一般対策事業へと引き継ごうとしているなどの検討が現実に進行している。他の会派からもこのとき、東京都人権プラザの立地条件がよくないとの指摘がありまして、真に国連人権規約や日本国憲法がいう基本的人権を実のあるものにしようと考えるならば、都民にとって最も至便なところに拠点施設を設置するべきだ。実際に、現在の産業労働会館は、当時、地場産業、地域産業の振興の施設として、また地域のコミュニティ施設として利用という声が地域からも挙がっており、あえてこの場所を人権プラザとしたことは、幅広い人権団体の活動の拠点というよりも、同和事業を人権という名で今後も引き継いでいくための施設提供という性格を払拭することができない。よって、この人権プラザ条例は反対だという立場で意見を述べました。
 そこで、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、この同和事業というのは、今、私、いいましたけれども、国の法の中でも経過措置が終わって、ことしの三月に同和対策事業というのは終了したというふうに考えていますが、ことし三月での同和対策事業の終了、これで認識はよろしいんでしょうか。いかがでしょう。

○関人権部長 平成十三年度末で、国の同和対策の根拠法でございましたいわゆる地対財特法が失効したことを踏まえまして、これまで特別対策として実施してきました同和対策事業は終了しました。十四年度以降は、同和問題に関する差別意識の解消に向けた教育及び啓発を主たる課題として、一般施策の中で必要な施策を講ずることとしております。

○古館委員 今のご答弁の中で、確かに同和対策事業は終了したと今答弁されたんですが、その後に、同和問題に関する差別意識の解消に向けてはこれからも必要な施策を講ずるということなんですよね。私は、存在が意識を規定するという有名な哲学的な概念がありますけれども、去年の九月に、同和というのは今存在しているのか、東京に同和地区というのは、そのようにいいましたら、部長さんは、同和地区の明確な把握が極めて難しいということを答弁されているのですよね。つまり東京では、同和地区というのはもうそのもの自体存在というのはないということを表明されているんですが、なのに、先ほど私は存在が意識を規定するといいましたが、同和問題、同和地区というのがないにもかかわらず差別意識の解消に向けて引き続き一般施策でやっていく、これは逆にいうと、非常に危険な考え方だと思うんですね。同和地区がないのに差別がある、同和の差別がある、差別があるということをいっていくということは、逆にそういう差別そのものというのは、いつまでたっても人間の内在している心、精神的な内在にある差別意識というものですから、それはいつまでたってもエンドレスで、これはどこまで行っても一般施策が続いていくということにならざるを得ないというふうに思うんですね。
 そういう点で、私は、この問題に対する差別意識の解消ということについて、同和地区が全くないということも答弁されているわけですから、改めて、この考え方についても転換をした方がいいというふうに思うのですが、いかがですか。

○関人権部長 都は、これまで、いわゆる同和対策事業の対象地域という指定の困難な中で、国の方針に沿って施策を行うことが広く都民の理解を得られるという認識のもとに、国の法律や答申等の精神を尊重し、同和問題解決のための取り組みを行ってまいりました。
 現在、東京都におきましても、同和地区出身者を誹謗中傷する発言や文書などによる差別事象が依然として発生しておりまして、このような状況を踏まえまして、同和対策事業、特別対策としての同和対策は終了いたしましたけれども、十四年度以降においても、差別意識の解消に向けた教育及び啓発を主たる課題として、同和問題を早期に解決するための取り組みを推進していきたいという考えでございます。

○古館委員 私、冒頭に、人権問題というのをさらに幅広く、本当に東京都の中でそうした施策を展開するということについていささかも否定しているものではありませんし、もっと積極的にやっていくべきだ、こういうふうに思っているんですけれども、しかし先ほどいったような形で--では具体的に聞きますけれども、今年度から実施している人権問題総合相談員というのがありますね。これはどのような制度でしょうか。

○関人権部長 人権問題総合相談員でございますが、人権問題の解決を目指して、人権尊重の理念並びに相談者の生活の安定向上を図るために、本年四月に設置したものです。職務内容は、人権問題の各般にわたる相談に応じ、必要な指導助言を行うこと、指導助言を通じて相談者の生活の安定向上を図ること、人権問題に対する都民の理解及び認識を深めること、都の人権施策の周知を図ることなどでございます。

○古館委員 今のお答えで、人権問題の各般にわたる相談に応じというふうにいわれているんですね。では、本当に各般にわたる相談に応じられるかどうかという点で、次に、相談員をどのように選任されたんでしょうか。

○関人権部長 人権問題総合相談員は、人権問題を抱える相談者が相談しやすいよう、また相談者の生活実態や考え方が身近に理解でき、さまざまな悩みにきめ細かく対応できる方に委嘱することとしております。そのため、都で既に行っております各種相談員制度の内容や、これまで実施してまいりました同和問題総合相談員の実績等も参考にしながら、相談員としてふさわしい方がいるかどうかさまざまな面から情報収集し、それらの情報を総合的に勘案して選任いたしました。

○古館委員 つまり、人権問題の相談を各般にわたって相談に応じられる人ということなんですよね。それで、今お話があったんですけれども、これまで実施してきた同和問題総合相談員、この実績等も参考にしながらというふうに述べられました。選任に当たって、それではどのような団体から、先ほど情報収集しながらとおっしゃいましたけれども、情報収集したのでしょうか。

○関人権部長 人権問題総合相談員を選任するに当たりまして、国や東京都で行っております各種相談員制度の内容などの情報を収集してきました。
 また、本年度に発足した制度でございます。これまでの同和問題総合相談員の実績等も踏まえ、都が対応している団体から情報収集をしたところです。

○古館委員 それではお尋ねしますが、前は同和問題相談員という名前だったと思います、たしか十二人だったと思いますが、現在は何人で、それでこれまで相談員をなさっていた以外の方からの選任というのはあったんでしょうか。

○関人権部長 人権問題総合相談員は十名でございます。

○古館委員 それで、これまでの相談員以外の方からの選任はありましたか。

○関人権部長 これは任期が一年でございまして、改めて委嘱をしております。

○古館委員 つまり、今の回答、答弁なんですが、改めて委嘱しているということは、その人員というか、その人はかわっていないということを意味していると理解していいと思うんですね。あるいは、そこの団体といいますか、そこから選出されているというふうに考えていいかと、このように思います。もし違うんだったら、またご回答いただければ……。

○関人権部長 昨年度の制度との比較でお尋ねをいただいておりますが、今年度、人権問題総合相談員として選任をしております。昨年度と引き続き、すべて引き続きということではございません。

○古館委員 わかっています。前は、相談員の名前は、名称は、同和問題の総合相談員でしたよね。今回は、人権問題というふうに、名称は総合相談員で変わっているわけですが、人間、そこに相談員になっている方が変更になった方はいらっしゃるか、それ以外にどなたか選任された方、ほかの団体から選任された方はいらっしゃいますかということを聞いているんです。

○関人権部長 昨年からということでお答えをいたしますと、変更しております。

○古館委員 ほかの団体からも何人か選任されているんですか。つまり、今までの団体からの相談員さんというのがありますね。例えば、私、九分野のいわゆる女性だとかさまざまな団体、九分野で重要、重点課題でやりましょうということを先ほど冒頭に述べたんですが、そういうほかの団体から選任された相談員さんはいらっしゃるんでしょうか。

○関人権部長 人権問題総合相談員は、個人に委嘱しているものでございます。

○古館委員 今の、個人に委嘱をしているという形で私の質問にお答えがないので、恐らく今までの相談員さんが今回は人権問題総合相談員という形でされているんだろう、こういうふうに思います。
 それで、次にお聞きしたいんですが、十三年度まで同和関係諸集会の支援事業という形でありましたが、今回は、人権関係諸集会支援事業、こういうふうになっていると思いますが、これはどのような事業でしょうか。

○関人権部長 人権関係諸集会支援事業は、人権関係の団体、NPO等が自主的に行う啓発機会の提供、発言の場の確保を図ることを目的として、人権問題の解決を目指した集会、講演会等に対して、集会開催と集会参加に要する経費の一部を補助しております。
 先生、昨年と比較をしてお話がございましたけれども、この事業は、十三年度末で特別対策として実施してまいりました同和対策事業を終了するに当たりまして、十四年度以降も、早期に同和問題の解決を図るため、一般対策の中で必要な施策を講ずるとした方針に基づきまして実施しているものでございます。

○古館委員 今のご答弁は、恐らく、引き続いて前年度で同和関係諸集会参加費補助という形で、同和に関係する団体が集会に参加されたときに東京都の一般財源から補助をすると。今のご答弁だと、それを引き継いでいますというご答弁だ、このように認識をしていいわけですね。

○関人権部長 人権関係諸集会支援事業は今年度立ち上げたものでございまして、要綱設置の事業でございます。要綱に基づきまして申請、そして審査をして、対象を決定しているところでございます。

○古館委員 私、お手元に資料をいただいたのですが、平成十三年度に出している団体と、それからことしの十四年度に出している団体は、ほとんど同じなんですよね。だから、今までの同和関係の団体の集会なんかにやはり依然として出されている、これは、資料の中で非常にはっきりしていると思っております。
 それで、なぜ民間団体が開催する集会に補助すると、私は、これはほかの施策ではないことじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○関人権部長 平成十二年十一月に策定いたしました東京都人権施策推進指針におきまして、発言の場が少ない社会的弱者、少数者が、広く社会の理解を得るため、意見表明できるよう、その機会づくり等を支援するとしております。
 このような考え方を踏まえまして、人権問題の解決に資することを目的として、本年四月から実施しております。

○古館委員 私は、これは本当に直ちにやめるべきだと思っています。しかも特定団体の集会参加に対してのみ出しているという点から見ますと、やはりこれはなじまないものだというふうに思います。
 より本当に人権ということを尊重するのであれば、私はむしろ、ことしの一月に産業労働会館を改修されて、東京都人権プラザというのが開設されたのですけれども、こういうようなところにたくさんの方が来れるという状況、それから立地的にも、そういうような状況を考えた方がいいと思っているのですが、東京都人権プラザについての利用実績をお伺いしたいと思います。

○関人権部長 東京都人権プラザは、東京都人権施策推進指針に基づきまして、人権尊重の理念を普及させることにより、人権意識の高揚及び人権問題の解決を図り、都民の人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的として、平成十四年一月に開設いたしました。
 平成十四年度の会議室等の利用実績は、九月までで合計五百十九件、一万五百二十人となっております。その他、展示室や図書資料室も、多くの方々にご利用いただいています。

○古館委員 今回、九月までの実績で、人権プラザというふうに名前を変えて、そういうふうにオープンをしたところですね。ここの利用実績が、先ほどおっしゃいましたように一万五百二十人。じゃあ、十三年度は改修なんかしていましたのでカウントできないので、平成十二年度の東京都の産業労働会館時代の利用状況を見ますと、やはり四月から九月までの時点で押さえますと一万七百四十四人と、つまり、今回の利用は一万五百二十人ですから、私は、ほとんど変わっていないか減っている、これが今の利用実績の現実だろうというふうに思います。
 私は、これは東京都が目指している人権問題について--最初になぜ反対討論を読んだかというと、本当だったらもっと新宿の都庁みたいなところに人権のセンター、プラザのようなものを置いて、だれもが来れる、こういうところにしたらどうだ、というふうにいったわけです。
 私も、人権プラザに二度ほど行きました。行ったのだけれども、私は板橋からずっと行くのですけれども、南千住という駅で、タクシー頼んだのです。二度とも、運転手さんが、え、人権プラザですかといって、わからないのです。いや、産業労働というと、あ、あそこですねというのです。それで、ちゃんと目的地まで行けた運転手さんは、二回あったのですけれども、二回とも行けなかったのです。済みません、ここで進入禁止になってしまったといって、そこで途中でおりていく。
 つまり、そういうようなところが、本当の意味で二十一世紀に東京都が人権を開花させようと思うならば、人権プラザの立地問題を考えて、都庁でこの間はカジノをやったような状況があるわけなんだけれども、もっと都心でみんなが行ける、そういうところへ人権プラザを積極的に進めるべきじゃないか、私はこういうふうに思います。
 同時に、今までの場所は、やはり周辺に立地している地場産業の従事者の方々が利用できるような、しかも地域の皆さんが引き続いて交流できるような、そういうところへと変更する必要があるのじゃないか。そのようにして、人権プラザはきっちり立地条件のいいところにつくる、こういうふうにされた方がいいのじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○関人権部長 先ほども利用実態をご説明いたしましたけれども、人権や人権問題にかかわる個人、団体のほか、地域の方々や皮革関連産業に従事する方々も含めて、多くの都民の方に利用されております。
 今後ともパンフレットやホームぺージの活用など、さまざまな媒体を使いまして、広く都民へのプラザのPRに努めますとともに、人権啓発の拠点として各種の事業を実施して、利用に供していきたいというふうに考えております。

○古館委員 最後に要望ですけれども、本当に人権問題が、この首都東京としてきちっと二十一世紀にそれこそ花が開くように、私は、やはり人権プラザというのは本当に行きやすいところにつくるという、この問題はどうしても強く要望をしておきたいと思いますし、それから、さまざまな形できちっと処理すべきところは、法的には既に十三年度で終了しているわけですから、その立場をきちんと態度としてとられることを強く要望して、質問を終わります。

○名取委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩をいたします。
   午後二時四十七分休憩

   午後三時開議

○名取委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○大西委員 災害対策について、お聞きしたいと思います。
 要求しました資料は、六ぺージの東京都総合防災訓練の成果等なんですが、それに基づいてお聞きしたいと思います。
 まず最初に、東京都総合防災訓練の資料は、お願いしたのは平成十二年から三カ年なんですけれども、もともとこの訓練は自衛隊も含めた訓練が行われているわけですけれども、それ以前の訓練と今回の大規模訓練との違い等を、予算も含めて教えていただきたいと思います。

○徳毛災害対策部長 十二年度からビッグレスキューを十二、十三とやりまして、今年度、十四年度防災訓練をやったわけですが、自衛隊の参加等が十二年度は約七千人で、十四年度は約三百名ということで、自衛隊の参加人数等は大分変化しております。

○大西委員 以前は幾らでしたか、参加人員。

○徳毛災害対策部長 先生お尋ねの平成十一年で・・・・・・

○大西委員 以前の参加人数と予算を、概略でいいですから。

○徳毛災害対策部長 わかりました。平成九年度は予算が約一億一千万でございます。それから平成十年度は一億二千万でございます。平成十一年度が約一億四千万でございます。

○大西委員 参加人数は。

○徳毛災害対策部長 参加人数は、平成九年度は全体で(大西委員「自衛隊参加人数」と呼ぶ)じゃあ自衛隊参加人数でよろしいですか。自衛隊参加人数は、九年度は五百七十五名、それから十年度は二百十五名、平成十一年度は五百四十五名でございます。

○大西委員 ということで、人数とあれはわかったのですけれども、目的、ねらいというところで、大規模とこれまでのとは大きな違いはあったのでしょうか、なかったのでしょうか。

○徳毛災害対策部長 災害対策に関する防災訓練のねらいは、まず自助、共助、それから行政機関を含めた公助という、その基本路線は変わっていませんが、ただ実際、大都市における大災害におきましては、地域の自助、共助だけではなかなか困難であるということで、そういうことを含めまして、ビッグレスキューを通じて広域的な、また全国規模から応援を受けるような、そういう体制の訓練を行ったということでございます。

○大西委員 基本的には、住民主体の訓練を重視していくということは変わっていないというふうにとらえていいと思うのですけれども、そういう中で、今後、平成十五年度以降の訓練はどのような規模で、そしてまたどのようなねらいでやっていく予定でいらっしゃるのか、お聞きします。

○徳毛災害対策部長 今、先生ご指摘のとおり、災害が起きたときには自助、共助を含めて、それぞれの行政機関を含めた防災機関等が総合的に取り組んでいくというのが基本であると考えておりますけれども、今後とも総合防災訓練につきましては住民の自助、共助体制の確立の促進、あるいは東京都区市町村各防災機関の連携による災害対応能力の向上を図ることを基本といたしまして、ITの活用など、時宜にかなった課題などに取り組みながら、一層実践的な訓練を積み重ねていくつもりでございます。

○大西委員 地域でも九月一日を防災の日と決めて、住民の参加する防災訓練を行っているわけですけれども、期日の決まった訓練には限界があるといわれております。その中で、事前通告を行わない抜き打ちの訓練の実施が効果的といわれているわけですけれども、それについて、ほかに何かそういう抜き打ちの訓練をやっているようなところがあるのか、そして東京都では、こういう効果的といわれている訓練に対して取り組んで、もう既にやっているよということであればいいのですけれども、それと、今後、組み合わせた訓練というものを考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

○徳毛災害対策部長 九月一日の防災訓練以外に、例えば図上訓練を行うとか、あとは緊急参集訓練なども行っております。
 それと、総合防災訓練につきましては、やはりいろいろ関係機関との調整等ございまして、どうしても準備期間が必要なものですから、緊急に、抜き打ちでやるというのは、なかなか難しいというふうに考えております。

○大西委員 確かに、東京都という中で抜き打ちでやるというのも、ある意味難しいものもあるかもしれませんが、地域で取り組むのにそういうものも効果的だということを、総務局としても、ぜひ、その取り組みを進めていただければなと思っております。
 それから、最後の十四年度の訓練の中で、ITの活用の有効性というものを認識ということで書いてありますけれども、これから二十一世紀、情報の社会といわれている中で、情報そのものが命を左右しかねないということがあるわけですが、これを見ますと、ある意味、区や市と、それから訓練に参加しているところの情報交換というものが主になっているのじゃないかなと思うのですけれども、私たち住民にとれば、マスコミからの情報とか、今何をすべきかという直前直後、それからどうやって行動をとればいいのかということで、マスコミの連携というのも非常に必要だと思うのですけれども、この総合防災訓練には、そういうマスコミの協力というのはあるのでしょうか。

○徳毛災害対策部長 ITの活用の防災訓練につきましては、今回、特に安否情報確認とか、あるいは関係機関との連絡調整ということで、そういうのを主にやっておりまして、先生ご指摘のように、マスコミと直接情報連絡をとってという訓練はやっておりません。

○大西委員 阪神大震災をもとにいろいろなところで防災体制の取り組みを変えてきたと思うのですけれども、やはり阪神大震災のときもいわれておりましたけれども、地域のマスコミというものの力がとても強かったと。行政としては、この情報を出したらいいのか悪いのかとか、割にマスコミを丸ごと信用しないというのか、そういうものが多分あると思うのですけれども、やはりこれから、そこも含めた対策に取り組んでいくことが実質的な効果を上げると思いますので、その辺のバリアを取り払ってやっていただければなと思っております。--いいですか、何かありますか。

○徳毛災害対策部長 今回の防災訓練では、マスコミ対応というのですか、マスコミとの共同の訓練というのは行いませんでしたが、一月に行いました図上訓練では、マスコミも一緒に訓練に参加していただくという予定でございます。

○大西委員 常に都民にとって、都民が何を必要としているかという視点で、マスコミとの訓練を一緒に行っていただきたいと思っております。
 今、情報といいましたけれども、これから災害が来ると、地震や洪水など大規模な災害が起こることは、行政や自治体が完全にそれを防ぐことはできない、もちろんそれは自然災害なんですけれども、万全ではないということをやはり前提にして、被害を最小限に食いとめるという中で、情報を公開していくことが本当に重要だと考えております。
 今のマスコミ対応というのは、その直後、それから事後に対するマスコミの情報公開なんですけれども、それに先立って大事なのは、災害を予想するというハザードマップとしての情報公開、このことがこれから求められると思っておりますので、このことについて、ちょっとお聞きしたいと思います。
 これは、六月の本委員会でハザードマップの作成状況等についてお聞きいたしましたけれども、取り組みが進まないといっていらっしゃいました。その理由に、ハザードマップの有効性、必要性への理解、さらに市、区の財政及び人的負担が挙げられていたわけですが、その後の進捗状況をお聞きしたいと思います。

○徳毛災害対策部長 都内の神田川など四つの河川につきまして、それぞれ河川を管理する都または国で洪水のハザードマップ作成の前提となる浸水予想区域図を、流域の十八区、十四市に示しております。これまでに、そのうちの六区において、ハザードマップが作成されております。
 今後、関係局において、隅田川についても浸水予想区域図を作成するとともに、地元区によるハザードマップの作成、公表を支援していくこととしております。

○大西委員 六区での取り組みが進んでいるということで、本当に評価したいと思っております。
 文京区や千代田区での取り組みの状況を前回の委員会で伺ったときに、マップの作成に参加した住民からは、防災の関心が高まり大いに有効である、という感想があったということです。しかし、今回取り組まれているこのハザードマップは、洪水に対するハザードマップであります。
 確かに、洪水に対するハザードマップというのは、水は高いところから低いところに流れるということや、地形上考えたときに、割につくりやすいと思うのですけれども、災害ということは地震とかそういうこともあるのですけれども、例えば地震によって堤防が決壊したらどうなるとか、そういう複合的な災害の組み合わせ、そういうものに対するハザードマップというものも、住んでいる者にとっては欲しいと思うのです。そういうことが必要じゃないかと思うのですけれども、これをつくるに当たっては、建設局や都市計画局との連携とかも必要なんですけれども、その辺はどういうふうに連携が組まれているのか、その手前に、総合的なハザードマップをつくるおつもりがあるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○徳毛災害対策部長 先ほどの洪水のハザードマップとは別にしまして、東京都では地震が発生した場合における各地域の危険性を、地盤、建物、火災、人的被害、避難などの面から評価した、地震に関する危険度を作成しておりまして、これは地震災害に関するハザードマップといえるものと考えております。この調査結果は、パンフレットやインターネットを通じて、広く都民に公表しているところでございます。
 なお、現在、都市の状況の変化に対応させるために、都市計画局で地域危険度の見直し、今年末に行っております。

○大西委員 今おっしゃったのは、都市計画局が出している地域危険度防災図ですよね。そういう都市計画局が出しているもの、それから、それをハザードマップとして、総合的なハザードマップを作成するおつもりはどうでしょう。

○徳毛災害対策部長 現在、建設局の方で総区域図をもとに各区がつくっている洪水ハザードマップ、それと都市計画局がつくっております危険度のハザードマップ、それを、今先生のお尋ねは総合的に都民にということですが、総合的に都民にということで、パンフレットあるいはインターネットを通じて周知しておりますので、今後、都市計画局なり建設局なりがつくったものにつきまして、地域特性を踏まえて、区市町村の方で作成していただくのが、やはり一番よろしいかと考えております。

○大西委員 もちろん地域特性ということを考えた場合、一番身近な市や区が取り組むのが当然だと思うのですけれども、先ほどから、こういうものを総合するのはかなり技術的に難しいとか、地震もある意味で予知できない、風向きによってはいろいろなところへ、被害も予知できないわけですから、なかなか難しいという話がありましたけれども、総合防災訓練をやるときには、警視庁が持っているデータ、それから建設が持っているデータ、都市計画が持っているデータ、それぞれを出し合って、長年--何カ月かかけて訓練をやるわけですよね。そういう意味では、そのデータ自身はあるわけですよね。

○徳毛災害対策部長 東京都でも、水道局あるいは建設局独自にいろいろな情報を持っております。それを今後やはり総合的に、先生がおっしゃったように、東京都として体系的に、総合的にいろいろとらえていくというのは必要な課題だというふうに考えております。

○大西委員 実際に、都民は住居、それから職場、出先等で、そういう地域において災害に遭うということで、そのときに対処しなければならないということがあるわけです。そういう意味では、種々の状況を想定した訓練も必要ですし、それからハザードマップというものが、それぞれどこかで自分の身につけることが必要だと思っています。
 先ほどもおっしゃいましたように、それぞれのデータはある、それを組み合わせて、その地域、地域がつくるように、東京都はデータを市や区へ渡して、それをつくれというようなことを進めていただきたいのですけれども、それはいかがでしょうか。

○徳毛災害対策部長 現在も、先生ご指摘のように、いろいろ各局が持っているデータはございます。高精度ハザードマップもありますけれども、今それぞれ各区市にいろいろ情報提供をしているという状況なので、まだ一遍に全部やるというわけにいきませんが、徐々にそういう方向性はできておりますので、今後、なるべくそういうことで進めていきたいと、我々としては考えております。

○大西委員 災害はいつやってくるかわかりませんし、ましてや、こういうマップそのものが完成することが目的じゃないわけですので、取り組むことによって、徐々にそれをよきものに、そしてそれを修正することによって、私たち都民も危機感とともにそれがわかるということがあるので、ぜひ、前向きに進めていただきたいと思っております。
 そういう中で、一方では地域によってそれぞれ自分の住む地域の危険性が認識されて、災害をより具体的に感ずるためにということで、地域の防災訓練等も、地道に行われております。
 私は、この総合防災訓練そのものを否定するわけじゃありませんけれども、こういう地道なハザードマップの作成とか地域の防災訓練、ここをしっかりととらえて、そして、東京都が本当に災害に対して強いまちとして生まれかわることを目指していただきたいと思います。
 そしてさらに、今、都市再生の中で、まちの高度化ということで、どんどん高いまちになっていこうとしております。ハードな面から見たときには、ある意味、安全なまちができつつあるかもしれませんけれども、阪神大震災の中でいわれていたのは、やはりハード面よりも何よりも地域のコミュニティ、これがとても大切だったということをいわれています。今の都市の流れの中では、コミュニティを壊していく状況が一方であるわけですから、それを進めていくのであれば、さらにそういう意味での地域のコミュニティのまちづくりということで、災害対策が大きく声を出していただければと思っております。
 以上、ハザードマップについて終わります。
 三宅のことなんですけれども、このハザードマップが、三宅島においてはしっかりと島民にも知らされていたということがありまして、今回の噴火のときには、しっかりと避難ができたと思っております。
 先ほども三宅島のことで長橋委員が質問なさっておりましたので、私はちょっと要望だけにさせていただきますけれども、私から見ても、私は東京に住んでいるからそう思うのかと思っていましたけれども、島民の方も含めて、島のインフラよりもやはり東京に来ている、東京に住んでいる島民の生活支援の方が先であるという思いがあるということが、しっかりと話を聞いている中でわかりましたので、こういうもの、それから、先ほどおっしゃった生活保護に対する偏見をもっと取り除いてやることや、きめ細かな復旧、そういうものを島民、町役場、東京都という中で、もう少し話し合いながら進めていただきたいなと思っております。
 今、家屋の修理等が商工会に特注して始まっております。でも、島民の中には、今、安全なところもあるわけですよね。そういう残っているところの家の修理というは、ある意味、島の特質といいますか、親戚や仲間でそれが安い値段でできてしまう、可能なんだ、そういうためには、少し滞在を長くするという意味で、今回、クリーンハウスをつくることもありますので、ぜひそういうものを利用しながら、もっともっときめ細かな、ソフトな面での対応を、しっかりと三宅においてもやっていただきたいと思っております。
 以上です。

○藤井委員 私からは、小笠原振興の問題と行政改革、特に監理団体の改革について、二点、お伺いしたいと思います。
 まず初めに小笠原問題でございますが、私も六年前、そして九月の八日から十三日まで、二回、小笠原に行ってまいりました。ご存じのとおり、小笠原は東京から約千キロ離れておりまして、飛行場がないために、現在は東京の竹芝桟橋から小笠原まで片道二十五時間三十分、船便で行かなければならないということでございます。また、便も大体一週間に一回しか出ておりませんので、大変不便な島ということになっておるわけでございます。
 また半面、ここは一度も地続きになったことがないということで、大変貴重な自然が残されておりますし、天然記念物になっているような動植物がたくさんあるというふうに聞いております。例えばムニンツツジとか、あるいはオガサワラノスリ、それから、こちらではメジロという目が白い鳥ですけれども、向こうはメグロという目が黒い鳥がおります。あるいは私が九月に行ったときには、ちょうど青海ガメのふ化が始まっておりまして、砂地にたくさんの卵の殻があるというような、まさに豊かな自然環境に恵まれた島でございまして、東洋のガラパゴスというふうにもいわれているわけでございます。
 また、我が国の経済水域に小笠原があるために、我が国の経済水域の約三分の一を占めるということで、天然の漁場の豊富なところでございまして、大変貴重な島でございますが、残念ながら、先ほど申しましたように飛行場がないために、現在、世界が大変縮まっているというふうにいわれております、例えば東京から地球の反対側のブラジルのサンパウロ、ここに行くのに飛行機で二十二時間半でございます。それを上回る二十五時間半かかるのが小笠原でございまして、世界のどこよりも遠い島小笠原、ということでございます。
 これに対しまして、東京都も小笠原の空港問題にいろいろと取り組んでこられました。今までの経過を見ますと、平成三年の十一月に第六次空港整備五カ年計画に予定事業として採択をされたわけでございます。それからもう、現在、十一年たっております。そして平成六年三月には、都議会といたしまして、全会一致で小笠原空港の早期建設促進に関する決議というのを行っております。
 それを受けまして、平成七年には空港の位置を兄島に一たんは決定をされたわけでございますが、平成八年の一月に、環境庁から自然環境保護の立場から兄島案に反対の意向が出まして、これが撤回をされました。
 そして、さらに検討を重ねてまいりまして、平成十年五月には、東京都は空港の位置を父島の時雨山周辺に決定をしたわけでございます。しかし、残念ながら昨年の十一月、この時雨山周辺地域での空港建設の計画を東京都は撤回をいたしまして、新たな航空路案の検討を行うというふうに発表されたわけでございます。ちなみに、昨年十一月に撤回された以降、この総務委員会では、空港問題を取り上げたのは今回初めてだというふうに聞いております。
 そこで、何点かお伺いしたいと思います。
 この空港建設は昭和四十三年、小笠原が日本に返還されて以来、地元の島民の皆さんの悲願でもあるわけでございますが、東京都は昨年の十一月、この時雨山周辺地域での空港建設の計画を撤回したのはなぜか、その点について、まず確認をしたいと思います。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 時雨山周辺域での空港建設につきましては、事業化に向け、学識経験者による委員会を設置しまして、環境現況調査を実施しましたが、その結果、貴重な動植物が多数確認され、その保全が困難であることが明らかになりました。
 また、事業の見直しにより、総事業費は千百億円を超え、事業期間の長期化により、完成が早くても平成三十年以降となる見込みとなりました。
 このため、これらの状況を総合的に勘案し、 時雨山周辺域での空港建設は困難と判断し、昨年十一月に建設計画を撤回したものであります。

○藤井委員 でも、兄島のときにも、自然環境でわかっていたところもあると思うのですよね。ですから、これは昨年、知事が小笠原に来て、時雨山を見て、これは無理だというようなことをいったことが、大きな原因じゃないでしょうか。
 ただいま経過を申しましたように、二度にわたります空港建設の撤回が、島民の皆さんの大きな落胆となっております。私も九月に行って、いろいろな方にお伺いいたしまして、実感をいたしました。強制疎開から本土の生活を余儀なくされまして、そして返還後、島の復興に携わった多くの方々はこの空港建設を本当に楽しみに、また念願としていたところ、空港建設のつち音も聞かずに亡くなっていった方が大勢いるわけでございます。
 そういった意味で、都としては航空路の必要性についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 昨年十一月に時雨山周辺域での空港建設計画を撤回する際にも、引き続き費用、環境、技術面から幅広く検討していくこととしておりまして、航空路の必要性については認識しております。

○藤井委員 引き続いて航空路の検討を行うということでございますが、いろいろと今までも検討されたと思いますが、私も実際に行ってみまして、一つは硫黄島にあります海上自衛隊の滑走路、これが小笠原の父島から約二百七十キロくらい離れておりますけれども、こういった滑走路を共用化できないだろうか。あるいはまた水陸両用の水上飛行艇、これは小笠原の方を、もし事故とかあるいは緊急で本土の方に運ばなければいけない場合は、この水上飛行艇が運んでいるわけですね。本土と小笠原を大体二時間弱で飛べるというふうに聞いておりますが、こういった水上飛行艇が活用できないかどうか。
 聞くところによりますと、水上飛行艇の技術は日本が最高だそうでございまして、世界から水上飛行艇の技術を何とか売ってくれないかというふうにも来ているそうでございますが、軍備の機器というふうな形でとらえられている面があるというふうにも聞いておりますけれども、いずれにしても、平和的に水上飛行艇の活用が図れないかどうか。
 さらに、候補にもなりました洲崎地区には、旧海軍の飛行場跡がございます。私も見てまいりましたけれども、平たんな、まさに飛行場の跡地がありまして、これらの活用ができないものかどうか。さらには、約二千メールの飛行場というと、海上に乗り出さなければいけないということはわかりますけれども、私はそんなに大型じゃなくていい、もっと小型化して、東京から直通で小笠原じゃなくて、一たん東京から約三百キロの八丈におりて、そして小笠原に行くようなコースも、考えてもいいのじゃないかというふうに思うわけでございます。
 これらの幾つかの案がございますけれども、都としては、こういった案についてどのように検討しているのか、お伺いいたします。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 航空路につきましては、既存施設の利用や技術開発の動向なども踏まえ、幅広く検討を行うこととしております。
 ご指摘のありましたいずれの案につきましても、現在、検討対象としているところであります。

○藤井委員 先ほど申しましたように、小笠原は世界的にも貴重な自然環境を持っておりますし、今後、島の自立というものを考えていく上では、何といっても観光産業の振興というものが大変重要だというふうに、私も行って実感をいたしました。
 しかし、先ほどいいましたように、交通の便が悪いという現状があるわけですが、現在、小笠原諸島に年間、旅行者といいますか、訪れる方は何人いらっしゃるのか、お伺いいたします。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 平成十三年度の実績によりますと、観光客と島民など、合わせて約二万五千人でございます。

○藤井委員 船が二十五時間半かかりますけれども、実はお聞きしますと、平成十七年の春に、現在、「おがさわら丸」というのが東京-小笠原間を行っておりますけれども、それにかわりまして、いわゆる超高速船、空気の圧力で船体が浮上いたしまして、そしてウオータージェットで、ポンプでもって進むこういう超高速船、テクノスーパーライナーというそうでございますが、これが小笠原に就航する予定であるというふうに聞いております。
 それが就航いたしますと、時間が約十六時間、東京-小笠原間が十六時間に短縮をされるわけでございます。これによりまして、小笠原に来る旅行客が大幅に増加するのではないかというふうに、地元では大変期待をしているところもあります。
 そこで、このテクノスーパーライナーについてお聞きいたしますが、現在の進捗状況はどうなっているのか。それからテクノスーパーライナーによって増加する訪問者、旅行者の受け入れ体制はどうなっているのか、これについて伺います。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 ことしの六月に造船メーカー、また日本政策投資銀行の出資によりまして、テクノスーパーライナーの保有管理会社が設立されております。なお、近々造船契約が締結される予定であると聞いております。
 また、テクノスーパーライナー就航によります観光客の増加に的確に対応するためには、観光メニューや受け入れ施設の充実が何より重要であると考えております。
 都といたしましても、地元が取り組む観光メニューや宿泊施設の充実などの受け入れ体制の整備につきまして、必要な支援を行っていきたいと考えております。

○藤井委員 聞くところによりますと、このスーパーライナー、大変設備投資もかかるということで、また人数も、今の「おがさわら丸」よりも少ないのじゃないかと思いますので、そうしますと、このスーパーライナーが採算が合うかどうかというのは、今の年間二万五千人の旅行客の二倍、約五万人が来なければ採算が合わないというふうにいわれております。
 ですから、せっかく導入しても、実際にこの島に五万人以上の方が来なければ、結局、テクノスーパーライナーも活用できないというふうに懸念をするところでございまして、そのためには、今ご答弁にありましたように、小笠原にはまだまだ宿泊施設も少ないわけでございまして、民宿等が中心でございます。そういった意味では、今後、宿泊施設が重要でございますので、これらの整備を緊急に進められるように、都としても支援を進めるよう、要望したいと思います。
 また、何といっても本土との情報格差が大きいです。現在では週に一便の船しかありませんから、新聞は一週間分まとめて島に届くわけでございますので、そういった意味では、同じ東京でありながら、こういった情報格差の是正ができるよう、取り組んでいただくよう、お願いしたいと思います。
 次に、観光客を大幅に増加するためには、テクノスーパーライナーの活用だけではなくて、もっともっと積極的に観光振興を図る必要があるというふうに考えますけれども、これについて都はどのように進めていくのか、お伺いいたします。

○高橋島しょ・小笠原振興担当部長 小笠原諸島は、世界的にも貴重な自然環境を有しており、自然を保護しながらその自然を観光資源として持続的に利活用していくことが、何より重要であると考えております。
 このため、都としましては、地元と連携して、自然保護と観光とを両立させる、東京都版エコツーリズムに取り組み始めたところであります。
 また、エコツーリズムを機軸とした観光産業の振興、積極的な観光PR、及び観光産業を核とした農漁業との連携などにつきましても、地元と連携しながら、都として取り組んでいく必要があると考えております。

○藤井委員 ただいま東京版エコツーリズムのお話が出ました。これはたしか総務局長が環境局長のときにつくった制度ですよね、答弁要りませんけれども。
 それで、これも島のいろいろな方からお話を伺いました。小笠原としては、環境エコツーリズムを島としても従来から取り組んできたところでございますが、昨年ですか、東京版エコツーリズムが、ある意味では突然、村の方に提案をされたというふうに伺っております。そして、村議会ではいろいろ議論した結果、六対一で、こういう早急なエコツーリズムについては反対である、そういう議会での結論が出たわけでございますが、ある意味では、知事がみずから乗り込んで、村長と東京版のエコツーリズムを契約したというふうに聞いております。
 そういう意味では、ただいま部長の答弁で、地元と連携しながらというふうにおっしゃいましたけれども、やはりこれについても十分地元との協議、地元の声を反映した上で進める必要があったのではないかというふうに思うわけでございます。
 さらには、このエコツーリズムについては要綱で定めておりますけれども、いわゆる知事権限として要綱で進めているという、これはひとつ、今後も改善する余地があるのであろうというふうに思うわけでございます。
 そういう意味では、こういった環境を大事にし、そしてまた片や、小笠原の自然に多くの方たちが触れられるような施策を進めていく上では、やはり今後は地元の村と東京都と、しっかりいろいろと情報交換、あるいは協議を進めながら進めていっていただきたい、このように思います。
 次に、小笠原は戦時中、戦前ですか、島民が約七千人いらっしゃったそうですが、七千人の方が強制疎開をされまして、そして硫黄島のあの激戦で二万人の我が同胞の方が戦死をされたわけでございます。私も小笠原へ行きまして、硫黄島、直接は行けませんでしたので、硫黄島のビデオを見させていただきまして、艦砲射撃、大変な激戦の跡、敵方の銃によって防空ごうあるいは要塞が粉々に砕け散っている、まさに戦争の悲惨さというものをビデオで見させていただきまして、涙が出る思いでございました。
 残念ながら、今なおこの硫黄島には、約一万二千人の方たちの遺骨が収集されませんで、硫黄島に眠っているわけでございます。そういう意味では、小笠原は二十三年間占領時代を経まして、沖縄返還の四年前の一九六八年に、東京都の小笠原村として日本に復帰したわけでございますが、たしかことしの戦没者の記念に、小泉首相はあいさつの中で、国内で唯一の激戦地が沖縄だというふうにもいっておりましたけれども、これは間違いだと思います。唯一の激戦地ではなく、この小笠原も日本を守るために、本当に多くの方が犠牲になったということを、ぜひ首相にも認識していただきたいと思いますけれども、同じ離島の沖縄と比べまして、小笠原のこういった歴史や、あるいは島民の皆さんの暮らしというものが、この委員会でも、あるいは議会でも、語られることは少ないのだというふうに思います。
 そういった意味で、私はこの前、九月に小笠原にお伺いしたときに、いろいろと空港の予定地や、あるいはまた福祉施設、診療所、都営住宅等々見させていただきましたけれども、特に印象的だったのは、島の代表者の方たちと懇談をしたときでございます。
 村議会を初め商工会、農業の団体、商工会の団体の代表の方、あるいは老人会、こういった方々との懇談の中で、いろいろなご意見がありました。その中でやはり出てくる問題は、一つは大きな問題として、飛行場の建設問題でございます。早くつくっていただきたい。
 それからもう一つは、お年寄りの方は、この小笠原に生まれて育って、ここで死にたいと思っているけれども、結局、病気になれば村の診療所では対応ができなくて、本土の病院やあるいは本土に住んでいる家族に引き取られざるを得ない、ここでは死ねないというようなこと。
 あるいはまた医療も、緊急に事故や病気になった場合には、先ほどいいましたように飛行艇で運ばれるわけですが、飛行艇が来るまでにいろいろと手続がかかって、約九時間以上かかる、重病なのに九時間待たされて、ようやく飛行艇に乗る。島では、あの飛行艇に乗ったらば、もうあの人は帰ってこれないだろうというような、そういう中で、島の人たちは医療の問題、現実に今、小笠原には産婦人科医がいませんので、若い方たちがお産をする場合は、二十五時間の船に乗って、本土で産んで、本土からまた帰ってこなければいけないというような問題。
 そしてさっき申しましたように、観光産業も島の最大の基幹産業になっておりますので、観光産業をさらに振興しなければ、島の方たちはいわゆる経済格差の中で生活をせざるを得ない、こういった現状があるということを知りました。
 そういった意味で、最後に局長にお伺いいたしますが、小笠原については、その歴史的、地理的な状況から、いわゆる国の特別措置法のもとで地域振興が図られてきたわけでございます。現在の特別措置法が平成十五年度末で失効というふうに聞いておりますけれども、引き続きこの特別措置法による支援が必要であるというふうに思います。と同時に、先ほどいいましたように、小笠原にとって大きな問題であります飛行場の建設、あるいは介護が受けられる福祉の施設の建設、安心して受けられる医療の体制、そして観光産業振興、こういった課題に対して、東京都としてやはり国と連携しながら、しっかりと小笠原に対する支援をさらに充実強化すべきであると考えますが、局長のご決意をお伺いしたいと思います。

○赤星総務局長 最後のご質問にお答えする前に、先生、答弁は要らないとおっしゃったのですが、エコツーリズムでちょっと、私どもと誤解があるようでございますので、これは前環境局長としてだけでなく、行政部を担当します局長として、一言、ご説明させていただきたいと思います。
 エコツーリズムにつきましては、確かに村議会六対一と、当初反対がございました。その後いろいろお話しして、納得いただいたようでございますが、実は、これは昨年来ずっと村の執行機関が入りまして、都と一緒にエコツーリズムを検討してまいりました。その検討会に村の代表も入っております。私どもでまとめる際にも、村の執行機関と十分に検討した上でお話を進めて、行政部にも入っていただいた--当時、私、環境局長をしていました。ただ、村の内部で、執行機関と村議会とが必ずしも意思の疎通がよくなかった、そういう経過がございまして、あのような結果になった。
 経過として、その後、私どもに両方がおいでになったときに、よく村の意思は固めていただきたい、村が一本にならないとなかなか話は進みませんよと、お話を、両方がいらっしゃったので、させていただきました。その後は恐らくうまくいって、双方が協力して、村の発展に努めていただけるものと思っております。その辺は、ご理解をいただきたいと思います。
 続きまして、今、先生お話の小笠原の振興開発でございますけれども、小笠原は、先生お話がございましたように、昭和四十三年の本土復帰以来、昭和四十四年に復興特別措置法が制定されました。これは五年ごとの時限立法で、過去六回、改正、延長されております。三十年余にわたりまして、この法律に基づきまして、復興事業、振興事業、振興開発事業を実施してまいりました。
 その結果、交通基盤、産業基盤、生活基盤、関係施設については一定の成果はおさめたものと思っております。しかし、依然といたしまして、先ほどもご指摘ありましたように交通アクセスの改善、あるいはハード事業からソフト事業への転換、医療、福祉、住宅等の整備のおくれ、あるいは農業、漁業、観光の生産がまだまだ低い、島内経済が公共事業に大きく依存している状況でございますので、これらを新たに、島が成り立つためには振興していかなければならないだろうと思います。
 現在の小笠原振興開発特別措置法が平成十六年の三月末をもって失効いたしますので、この特別措置法を利用することによりまして、大きな投資がなされるわけでございますので、ぜひともこの延長に向けまして、国土交通省、小笠原村、関係機関と連携を図りながら、振興開発の今後のあり方について検討いたしますし、我々も全力を尽くして小笠原の発展のために尽くしてまいりたいと思っております。

○藤井委員 ぜひひとつ、小笠原の復興のために局を挙げて支援を、よろしくお願いしたいと思います。
 私も、二回行って大変すばらしい島だということで、魅入られた一人でございまして、先日もこの理事会で、管外視察はぜひ小笠原にすべきだということを提案いたしました。全国各地ありますけれども、東京都内のそういう貴重な資源を残した小笠原を知らずして、この総務委員会では語れないのじゃないかというふうに思っておりますので、委員長、ひとつご検討をよろしくお願いします。
 次に、資料で要求いたしました、一ぺージのいわゆる監理団体についてお伺いいたします。
 我が党は、従来から、都民に負担を求める前に徹底した行政改革を行うべきであるということを、議会で訴えてまいりました。特に、美濃部知事時代に膨れ上がった財政の赤字、特に職員定数の見直し、外郭団体も年々ふえていった、そういう経過を踏まえまして、我が党は徹底した行政改革の中で、監理団体の見直しを訴えてきたところでございます。
 それに対して、東京都としては職員定数の見直しを初め、監理団体の見直しを行い、この資料にもありますように、平成九年度から平成十四年度まで、団体数の見直しを行ってきたことに対して、私は、その努力を多としたいと思っております。
 また職員の定数も、美濃部都政時代には約二十二万人にも膨れ上がった定数を、都としては見直しをいたしまして、二ぺージの資料にもありますように、年々、定数見直しをしてきたことに対しての敬意を表したいと思っております。
 そこで、この監理団体についてお伺いしたいと思います。この資料にはございませんが、平成八年の段階では、いわゆる東京都の監理団体が百二十五団体あったというふうに聞いておりますが、平成九年度に七十になったわけです。これはどのような理由からか、まずお伺いしたいと思います。

○島田行政改革推進室長 平成八年度に財政支出監理団体として監理しておりました百二十五団体、これは設立時の出資比率などで形式的に指定団体、出資団体、補助団体、委託団体、この四つに区分しておりましたが、団体の運営状況に応じました指導監督が必ずしも適切に行われてはいなかったといったところで、団体の設立経過、都の財政支出の状況、都事業の代行性、こういったものを正確に反映するため、平成九年度に団体の分類基準を見直しまして、都の出資比率が高く、財政支出などの支援を継続的に行っており、特に全庁的に指導監督を行う必要のある七十団体を、東京都監理団体としたものでございます。

○藤井委員 ただいまご説明ありましたように、こういった努力をされてきたことに対しては大変評価をいたしますが、じゃあ、とにかく減らせばいいというものじゃないという声もありますけれども、実際に、平成九年度の七十団体から平成十四年度に五十四団体にしましたし、それに対する東京都の補助金も減ってきているわけです。
 こういったことに対して、デメリットといいますか、減らしたことによるデメリットはあるのですか。どうでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今回の監理団体改革では、団体の設立趣旨にまでさかのぼった抜本的な見直しを行いまして、事業または団体そのものを統廃合してございます。
 統廃合に当たりましては、デメリットを可能な限り抑えるべく、その分野の民間事業の成熟度や必要な事業の継続性などに配慮しつつ、都民サービスの低下を招かないようにしているところでございます。
 半面、こうした統廃合によりまして、総合的な事業の展開や、事業の効率性の向上、職員数の削減などを図ることができたと考えております。

○藤井委員 デメリットはないということでいいですね。

○島田行政改革推進室長 可能な限り抑えているつもりでございます。

○藤井委員 今、ご答弁ありましたように、やはり極力こういった外郭団体、東京都では監理団体といいますけれども、国ではご存じのように特殊法人、いろいろと今、新聞紙上や何かで騒がれておりますが、国におきましては、特殊法人改革というのは、私からいわせれば、全く進んでいないのじゃないかと思います。そういった意味では、国に先んじて東京都はこれらの監理団体を見直し、そして多くの努力をしながらこれらの数を見直してきた、補助金も減らしてきたことについては、国よりも進んでいるということを訴えたいと思います。
 それでは、平成九年度と比べて十四年度、監理団体におきます都庁のOB役員、大体OBの方が監理団体に、天下りということをいっていいのかどうかわかりませんけれども、役員になっておりますけれども、それらの数はどうなっておりますか。

○島田行政改革推進室長 平成九年八月一日現在の都OBの常勤役員数は百九名でございました。それが平成十四年八月一日現在の都OBの常勤役員数は八十二名でございまして、この間、二十七名の削減となっております。

○藤井委員 それでは、この監理団体の役員になった方、役員というのは何歳まで働けるのか、お伺いいたします。

○山内人事部長 監理団体の都のOB役員でございますが、団体の役員数の適正化、また長期在職防止などの観点から、平成十二年十一月に策定しました監理団体改革実施計画に基づきまして、原則六十五歳定年制を徹底することとしております。

○藤井委員 ぜひこの定年制、例外がないように、しっかり指導監督していただきたいと思います。そういう歯どめがないと、一人が長くやっちゃいますと、やはり後から退職する方が詰まってしまうのじゃないかと心配をしているわけでございまして、ぜひ、その点の指導監督をお願いしたいと思います。
 次に、監理団体について来年度はどうなっているのか、そしてまた今後、これらの監理団体の改革に向けて局長の決意をお伺いしたいと思いますが、その前に、私も行政改革についていろいろと局の方と議論したこともありますが、浪越理事とかあるいはまた南理事、そしてただいまご答弁いただきました山内部長、そして現在の島田室長、本当にいろいろと監理団体の改革について、内部の方からいろいろな批判を受けながら、おれたちの就職先を減らすのかと、怒られながらやってきたことも聞いておりますので、そういったご努力を多としながら、最後、局長の決意をお伺いしたいと思います。

○赤星総務局長 来年度は、監理団体の改革実施計画の総仕上げの年となりますけれども、株式会社東京国際貿易センターと社団法人東京国際見本市協会などの統合などによりまして、団体数を当初予定どおりの四十七団体とするなどといった目標の達成に取り組んでいるところでございます。
 これからも監理団体改革を着実に進めていくためには、団体みずからが改革意識、創意工夫を持って積極的に経営改善に取り組んでいくことが大切であると考えております。
 都といたしましても、団体の自主性は尊重しながらも、新たな社会経済状況の変化をも十分踏まえまして、必要な支援を行うとともに、団体のあり方を不断に見直してまいります。

○木村委員 私は、まず東京都が区市町村など基礎的な自治体との関係において、どういう基本的な立場をとって仕事を進めているのか、その点を伺いたいと思います。

○反町行政部長 都と区市町村との関係につきましては、対等、協力の関係を基本といたしまして、社会経済状況の変化も踏まえながら、都と区市町村間のさまざまな課題につきまして、連携して取り組んでいく必要があると考えております。

○木村委員 対等、協力ですか、対等、平等ですか。

○反町行政部長 対等、協力と申し上げました。

○木村委員 そうですか。対等、協力という言葉は、何か非常に目新しい言葉のような気がしますが、東京都の東京構想二〇〇〇などでも、行政像、そして地方主権、基礎的自治体のあり方、東京都の役割というふうに叙述されてますが、その中には、東京都は区市町村との対等、協力の関係を前提に云々という言葉があります。
 そうしますと、対等、協力という立場を東京都が貫く、前提としていろいろ仕事をするという場合、その基本的な立場を行政として担保する、それは総務局の仕事だというふうに考えてよろしいでしょうか。

○反町行政部長 東京都と区市町村との関係は総務局だけではございませんで、東京都の所管部すべてにかかわる問題でございます。ただ、東京都と区市町村が関係を持ってさまざまな問題に取り組む場合に、その窓口となるのは総務局、中でも行政部がその窓口になる、そういう趣旨でございます。

○木村委員 窓口というのがどういうところまで、いわば責任を持っているのかというのがよくわかりませんが、例えば東京都と区市町村、お互いに利害が絡み合う問題について新たな変更が行われるという場合に、対等、協力の関係でその問題を解決するということに責任を持つ場合、そういう問題についての事前の協議とか、決めるに当たっての双方の納得と合意ということがいわば前提になるといいますか、そういう関係として、対等、協力というものを考えてよろしいでしょうか。

○反町行政部長 都と区市町村との間の関係につきまして、総務局といたしましては、ただいま窓口と申し上げましたが、先生のご指摘のような、合意に向けまして十分な協議を行い、最終的な合意を達成して物事を進めていくということが基本でございまして、そういうことに当たっての連絡調整的な事務を総務局が行う、そういうことでございます。

○木村委員 つまり十分な協議と合意に達する上での窓口の役割というのが総務局だと。
 そこで具体論に入りたいと思うのですが、つい先日、私のところにも送っていただきましたが、多摩地域保健サービス検討会の中間のまとめというのがあります。これはご存じのように、東京都の保健所の再編計画で、現在、多摩地域にある保健所を五つに再編して、八王子と青梅かな、二つはそれぞれの市の保健所にするという内容ですね。
 そのことについてこの検討会ができて、中間のまとめができるまでの経緯について一番最初に説明がある。それを見ますと、平成十三年十月二十五日に、東京都は、多摩地域の保健サービスの再構築についてというものを策定して、市長会などに説明をしたということと、それから二回にわたって市長会から再検討の申し入れが行われた、そして検討する場が設けられたという経過が簡単に書いてあるわけです。
 私は、対等、協力、合意に向けての問題としてその経過だけ見ても、非常に重要な問題があるというふうに思うのです。
 一つは、そもそも最初、東京都は再編計画案として説明したのじゃなくて、市長会に説明したのは策定した方針を説明した、そのために市長会から非常な反発、その場でも反発があったと聞いておりますが、そういうことが出発になったということが一つですね。
 もう一つは、その後、市長会から二回にわたっての申し入れが行われた、そして初めて協議の場が設置された、一回では協議の場が設けられなかったのですね。二度も申し入れた。
 そして三つ目は、これは行財政特別委員会の反町部長の答弁にもあるのですけれども、二回の申し入れが行われて、協議の場を設定するという検討が健康局で行われたというときに、総務局としては、市町村の申し入れの立場に立って調整に力を尽くしているところです、という答弁があるのです。
 つまり、窓口じゃなくて、後追いなんですよね。ある意味では、そういう問題が起こったときに初めて、総務局としてはそういう立場に立って調整に入る。それを窓口というならば窓口といってもいいのでしょうけれども、この経過、今、三つの問題を私、指摘しましたけれども、お互いに協力する上で対等な立場だという点での、東京都の基本的な立場から見て、どう思われますか。

○反町行政部長 ただいまのご指摘のように、二度の市長会の申し入れに基づいて協議の場が設定されたとご発言ございましたけれども、実はそうではなくて、市長会の方に最初から協議が提案をされておりまして、それに基づいて協議が進められていたわけでございます。
 ただ、協議がなかなか進みません。確かに財政の問題、あるいはサービスの水準の問題、執行体制の問題ございまして、事務的な協議がとまってしまうという状態になりまして、そこでまた申し入れがございました。そういうことから、もうちょっと専門的な検討をする必要があるということで、この検討会を設けたということでございまして、協議は引き続き行われていたわけでございます。

○木村委員 それは話し合いとか協議、どの範囲で協議というのかわかりませんけれども、話はいっていたかもしれませんが、それだったら、なぜ市長会として二度にわたって申し入れということをせざるを得なかったのか、説明がつかないと思うのですよ。また、ここに正式に書いてあります。検討会の経過がここに書いてあるわけですね。いや、これはこう書いてあるけれども、ずっと協議が最初から行われていたのだというのだと、私、逆に問題だと思うのですよ。
 ここには、東京都が策定した、同日、市長会に説明した--案じゃないのですね、方針を策定して同日説明した。特に、二次保健医療圏ごとに一カ所とすることについては懸念が示された。後で聞いたら、かなり激しいやりとりがあったようですけれどもね。それから昨年の十一月、ことしの四月、二度にわたり都知事あてに、関連要因を分析の上、改めて再検討されたいというふうに申し入れがあって、それで協議をしましょうということが、五月二十四日開催の市長会全体会や、六月三日開催の町村会総会に提案して了承されて、何回かそういう協議が行われた、こうなるわけですね。
 だから、話がいったかどうか知らないけれども、この場合の協議というのは、ここの経過に書いてあることを指しているのだと思うのです。案として提案したのじゃなくて、方針として提案したことや、それから二度にわたって申し入れして初めて協議会、検討会が設定されたということや、その段階で総務局が調整に入っているということなどについては、ここに書いてある経過に即して、私、いっているのですが、対等という基本的な立場からいうと、かなりいろいろ問題を含んでいるのじゃないかという質問なんですよ。
 そのことに、正面から向き合ってお答えいただきたい。

○反町行政部長 都と市町村との間には都市町村事務事業検討会というものが設けられておりまして、その場において検討が行われております。
 そこでなかなか進まない、確かに市長の方からもいろいろなご意見が出まして、なかなか進まなかったということで、仕切直しのような形で、この問題についての事務的な、専門的な観点からの検討を一たんしよう、詳細にやろうということで、その検討会が設けられたという趣旨でございまして、二度にわたる申し入れで初めて動いたということでございますけれども、私どもといたしましては、市長会の方からの要望は真摯に受けとめて活動してきたというふうに考えておりまして、少なくとも対等、協力の関係の中で対応してきたというふうに考えております。

○木村委員 なぜ仕切直しが必要だったかとか、そういう点に踏み込んで答弁があるなら、私も今の答弁でいいと思いますけれどもね。私が提起していることは、事務事業検討会で話が行われたかもしれないけれども、さっぱり進まなかったというのは、あらかじめ方針を決めてそれを持ち込んでというような、少なくとも市長会や何かには、というようなことがあったからにほかならないと、私なんかは感じるわけです。それは対等という立場からいうと、少し違うのじゃないかということを指摘しているわけなんですよ。
 この報告書を読みますと、これだけやっても、中間のまとめですから、全部意見が合ったわけじゃないのですね。特に、東京都の保健所の所管区域についてはさまざまな意見交換が行われたということで、都側の委員と市町村側の委員との両論が併記されています。例えば保健所の専門性と所管区域という点については、保健所の専門機能、例えば食中毒発生時の対応など、機能が急に遠くなることは不安であるというふうに、市町村側が主張している。これに対して東京都側が、母子保健の移管等で市町村が対人保健サービスの主体となる中、都の保健所は市町村支援、健康危機管理など専門分野を強化する流れとなっている、こうした専門的機能を効果的、効率的に発揮するために保健所を集約化していきたい、という東京都の立場を表明している。
 これは例えば保健所の広域化の対応というところでも、市町村側が食品や感染症の問題が身近になったからこそ保健所も身近にあるべきである、保健所を再編し、所管区域を広域化した場合、健康危機等への対応が不安であるというふうに市町村の立場を述べていることに対して、都側は、保健所再編によるマンパワーや機能の集約化、監視手法の効率化等により、健康危機への対応を効果的に行うとともに、大規模な危機案件発生時には重点的な人員投入など、スケールメリットを生かして対応する、というふうにいっております。
 紹介しましたけれども、まさしくこれは東京都と基礎的な自治体との関係について、これからも十分な論議を尽くしていくべき、非常に基本的で重要な問題点、論点が、双方、出されているというふうに思うのです。
 こういうものができて初めて、こういう論点が整理されて表に出てくる。市長会の仕切直しの申し入れが二度にわたって行われて、検討会が設置されなければ、こういう形で整理されて表に出るといいますか、都民が知ることは、まずなかったというふうに思うのです。
 そういう意味でも、この保健所再編計画についてのこれまでの経過について、総務局としても、窓口として率直な自己点検というのが必要なんじゃないでしょうか、どうでしょうか。

○反町行政部長 私どもも、市長の皆様からのそういう強い意見を踏まえまして、そういった検討会が必要であるというふうに考えまして、それを進めてきたところでございまして、大きな問題でこういった対立が生じた場合は、やはりそういった専門家を交えた十分な検討、それから協議が必要であるというふうに認識をしておるところでございます。

○木村委員 私は、総務局の努力は評価した上での話です。調整に入って、大きな対立が起きた場合、こういう検討会を設置するという方向で動いたということは、私は大変大事なことだし、評価した上で、しかし、中間のまとめが行われた時点で振り返って、自己点検としては、そういう問題意識は持てないか、ということを投げかけているのです。
 多摩の問題をいいましたから、特別区の関係でも一つ例を挙げたいと思います。それは、本年度の非住宅地の固定資産税の減免の問題です。
 これは私、ことしの第一回定例会でも、この委員会で取り上げましたけれども、都と区の財政調整協議が終わった後に、財調の共通財源である固定資産税の規模を変更する減税が発表されたのですね。減税を決めた東京都の側は、それは決めるに当たって、自分の財源、歳入がどれだけ減るかというのは承知の上で方針を決定したと思うのです。ただ、区の方は、一たん協議が決まった後に一方的に影響のある問題を提案される、決定として発表されるということになるわけです。これも事前には何の説明もなかったということが一つと、それから事後の協議、合意というものも、いまだに正式にはないわけですね。
 ですから、そういう点では、対等、協力という基本的な立場から見ても、どうしてもこれは両立しない事例だと私思うのですけれども、いかがでしょうか。

○反町行政部長 今回の減免措置につきましては、本年の第一回定例会直前に決定がなされまして、減免措置の決定後、直ちに特別区への情報提供を行いました。
 財調交付金の財源に影響を及ぼす施策を実施する場合、東京都はできる限り情報提供に努めることを都区間で確認をしております。したがいまして、今後ともこの確認事項に基づき、できる限り速やかな情報提供に努めてまいります。
 それから、事前の協議というお話でございますけれども、事前協議につきましては、ただいま申し上げましたとおり、都区間ではできる限り情報提供に努めるという確認ができておりまして、これに基づいた行動というふうにご理解をいただきたいと思っております。

○木村委員 事前に情報提供するということは、前からの経過でいろいろあるのです。後でいいます。
 ただ、この問題が一定の直前に決まったといいましたけれども、固定資産税の非住宅地の中小企業へ向けての減税問題というのは、決まったのは一定の直前かもしれないけれども、年末からずっと動きがあったのは、天下周知の事実ですよ。私もいろいろ聞いたし、私はそういう流れについて、副知事からも直接聞いていますよ。情報提供だったら、財調協議の中でそういう情報提供をすべきです。決まったからすぐに知らせました、その決まったときは、もう財調協議は終わっていたのだ。しかし、財調協議をやっていたときから、ずっとその動きがあったのです。ですから、そういう意味では、今の答弁というのは非常に形式的な逃げにすぎないというふうに思うのです。
 じゃあ、現在、この問題はどうなっていますか。現時点での状況。

○反町行政部長 財調財源でございます調整三税の動向が確定をいたしますのは、東京都の最終補正予算案が固まるときでございます。今回の減免措置による都区財政調整への影響につきましても、現時点では明らかになっておりません。
 今後の対応につきまして、八月の区長会総会におきまして、都区財政調整への実際の影響が明らかになった段階で、財調協議の中で対応について協議していくことをご説明し、特別区側の理解をいただいております。

○木村委員 結局、その問題はまだ解決していないのですよね。だから決定しっ放しで、その影響はこれから出るわけですから、その影響について、区側には影響を及ぼしませんということなら解決だと思いますけれども、そういう結論が出ていないということになると、やはり対等、協力という基本的な立場からの財調協議そのものが、非常に私は疑問に感ぜざるを得ないのです。
 それは先ほど情報提供という話が出ましたからいいますけれども、財調協議が終わった後で、その協議をぶち壊すようなやり方で固定資産税の減税が発表されるというのは、今年度だけじゃないですよね、今回だけじゃなかったのです。十二年度協議のときも、財調協議が終わった後で、新築住宅への固定資産税の減免が発表されたという経過がありまして、そのときも同じような問題が起きた、区から問題が投げかけられ、大問題になった。そのときに、今後は東京都の情報提供など十分にして協議をいたします、ということでおさめたのです。それがまた同じことが起きたということなんです。
 今回も、結局、さっきいいましたように、じゃあどうなんだといったら、今後とも減免措置の具体的な事務処理等の準備の進みぐあいを見ながら、必要な情報の提供を進めますということで、今回もだから後追いなんです。
 そういうことで、総務局としての基礎的自治体に対する窓口としての責務を果たせるのかどうかというのは、大変疑問なんです。
 私は、局長にそういう点ではお尋ねしたいと思います。今、私が挙げたのは、二度とも石原都政になってからの出来事です。財調協議の後、こういう事態があった。直前に、終わってから決まったのです、今後は情報提供しますと。なぜこういうことが起きるのか、ということなんです。多摩の保健所の問題もそうだと思いますし、さかのぼっていくと、いろいろあるのですよ。
 財政再建推進プランが発表されたときも、区長会への説明も、推進プランの実施方向の説明も、正式提案なしにいきなり発表するとは何事だというので、区長会が紛糾したということもありまして、この三年間、区市町村との関係ではそういうことが非常に多い。これは石原都政の、ある意味ではトップダウンと特徴づけられるやり方、あるいは銀行税の決め方にあらわれるような、秘密主義というようなやり方と関係しているのじゃないか、そのことも含めて、局長の見解はいかがですか。

○赤星総務局長 先ほど来、行政部長お答えしておりますように、都と基礎的自治体でございます区市町村との関係でございますけれども、基本的なことを申し上げさせていただきますけれども、住民に身近な行政は住民により身近な自治体の判断と責任で行うという、地方分権の理念を基本に進めていくべきでございまして、区市町村の事務権限のさらなる拡充が必要であるというふうに考えております。
 ただし、その際、やはり考えなければいけないのは役割分担であろうと思います。そのような役割分担を踏まえまして、東京都は区市町村を包括する広域的な自治体として、また区市町村は基礎的な自治体として、それぞれが、これも繰り返しになりますが、対等、協力の関係のもとでそれぞれの役割を十分に踏まえ、地域における住民ニーズに的確にこたえていくことが必要であると考えております。
 実は、私も市長会の事務局の次長をしております。その当時からいろいろな問題が起きておりまして、これは今、先生おっしゃった時期から始まったことではございませんで、やはり日ごろから各局と区市町村との関係が十分にいっているところと、いってないところがあるかもしれません。物の事柄により、また時期が、すぐにお話しできないような場合もあるかと思います。それであっても、やはり日ごろから区市町村との役割分担を踏まえた連携、相互の理解が重要であると思いますので、これからも私ども行政を抱える総務局といたしましても、各局に対して、日ごろからの十分な連携を図るように努めさせていただきたいと思います。

○木村委員 住民に身近な行政は基礎的な自治体にとか、役割分担が大事だとかいう、私、一般論を聞いたわけじゃないのですよ。それは身近な仕事は身近な自治体がやる、広域自治体はさらにそれを補完していく、そういう一般的な関係については、私も別に異論はありません。
 きょう私が問題にしたのは、そういうことでやろうとした、例えば保健所の統廃合などについての、統廃合計画を実施していく上に当たっての経過、やり方が市町村との関係でいろいろ問題があって、そして市長会からの申し入れがあったり、こういう検討会の結果が出たのじゃないか。特別区の関係でいえば、協議が終わった後、さらにそれと違う決定が行われるというやり方が、一度ならず二度までも同じような問題で続いているというやり方、つまりやり方の問題、手法の問題で、対等、協力という基本的な立場とは相入れないようなやり方が続いてはしないか。それは、今の都政の進め方から来る、つまり根っこはそういうところにもあるのじゃなかろうか。
 これは窓口である総務局も責任者だから、その辺は、もうひとつ踏まえて見解があってもいいのじゃないか、ということで聞いたのです。

○赤星総務局長 さまざまな状況と条件によって内容が異なってくると思いますが、今、区へ対する問題と、市町村に対する問題、若干異なると、私は認識しておりますけれども、最後に私が申し上げたように、日ごろからのやはり区市町村との連携、それから十分な情報交換、いつもいろいろなところで顔を会わせているわけでございまして、これは総務局が窓口になっておりますけれども、それぞれの仕事で、日夜、連携を図りながら仕事をしているわけでございますから、それらの連携の中で、日ごろから思っていることや考えていることを十分に相互で話し合っていけば、今申し上げた市町村の保健所問題等の問題も、もっとスムーズな形で話し合いができたのじゃないかと、私は考えております。
 私が市長会におりましたときも、先ほど申し上げたような同じような問題、幾つもございましたけれども、私も市町村の立場で東京都と話し合いを十分させていただいて、それぞれを解決してきた思いがございますので、やはり日ごろからの連携、相互理解というものが一番重要ではないかと思います。これからも総務局といたしましても、その辺を十分に認識しながら仕事を進めるよう、各局にその旨を連絡していきたい、我々がその調整にも入っていきたい、こう考えております。

○木村委員 多分この先は押し問答になるから、要望しておきます。
 今、局長が市長会の事務局次長をやっていたことも聞いて、昔からあったことだと、それから連絡がよくいっているところと、いってないところがあったり、問題によっていろいろだというようなことをいわれましたけれども、それは、一般論としてはそういうことはあると思うのです。ただ、私はきょう、多摩の問題では保健所の問題、特別区等の関係では財調の問題を挙げましたけれども、多摩の問題でいえば、市長会の二度にわたる申し入れだけじゃなくて、二十一の市議会における決議だとか、そういう問題として大きな問題になったことですし、それから財調の問題は、特別区長会も含めてまだ未解決の問題です。しかもその同じような問題が繰り返されたという問題ですから、一般論として、日ごろから連絡調整を密にしてというようなことだけでは、私は済まないというように思います。
 区市町村との関係における窓口ということを自認するならば、今日の都政の流れ、とりわけ石原都政になってからの特徴的な都政運営の手法とのかかわりで、区市町村との関係をしっかり見ていただくように、私は要望して、終わりたいと思います。

○名取委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○名取委員長 異議なしと認め、事務事業及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十三分散会

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