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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十二号

平成十四年九月二十七日(金曜日)
第一委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長坂口こうじ君
副委員長大西由紀子君
副委員長新藤 義彦君
理事織田 拓郎君
理事馬場 裕子君
理事樺山 卓司君
谷村 孝彦君
山下 太郎君
古館 和憲君
臼井  孝君
木内 良明君
松本 文明君
矢部  一君
木村 陽治君

 欠席委員 一名

 出席説明員
総務局局長赤星 經昭君
理事石山 伸彦君
総務部長高橋 和志君
行政改革推進室長島田 健一君
IT推進室情報企画担当部長木谷 正道君
IT推進室電子都庁推進担当部長遠藤 秀和君
人事部長山内 隆夫君
主席監察員古河 誠二君
行政部長反町 信夫君
島しょ・小笠原振興担当部長高橋 敏夫君
災害対策部長徳毛  宰君
参事八木 憲彦君
勤労部長大塚 孝一君
法務部長中村 次良君
統計部長早川  智君
人権部長関  正子君
選挙管理委員会事務局局長押切 重洋君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 総務局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百九十二号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第百九十三号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第百九十四号議案 東京都地震災害警戒本部条例
  報告事項(質疑)
  ・平成十三年度監理団体経営状況報告について
  ・三宅島の災害対策について
 選挙管理委員会事務局関係
  報告事項(質疑)
  ・電子投票に関する最近の動向について

○坂口委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○坂口委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査、総務局関係及び選挙管理委員会事務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百九十二号議案から第百九十四号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際、資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○矢部委員 議案百九十四号、今回、三つの島がエリアに加わったということでございます。それだけではなくて、日本全体では、特に中部の地域が加わってきたわけですけれども、これは条例案としては出ていますが、国全体の地震に対する考え方が変わってきたのか、島については実際地震があるからでしょうけれども、日本全体の中の見方がどういうふうに変わってきたのかということについて承知をされていたら、教えていただきたいと思います。

○徳毛災害対策部長 今回の震災強化地域に伴う条例の提案ですが、今回新たに伊豆の三村が強化地域に指定されましたのは、若干震源域が動いたということもございまして、そういう面では国の東海大地震につきましての考え方が少し変わってきたというふうに認識しております。

○矢部委員 三島のことは私なりに理解しているつもりですが、東海地方を震源とする地震のおそれなのか、もう一つは、もう少し中部というか、愛知の方に寄ったエリアも含めて震源予想域が拡大をしたということではなかったかと思うんですが、それと同時に、ここ最近、今まではないといわれていた山陰の方でも、結構地震が頻繁に発生しているようです。全体、日本じゅうどこも安全ではなくなってきているような感じもするわけですが、根本から今までと少し変わってきたのかどうかということなんですけれども。

○徳毛災害対策部長 先生ご指摘のとおり、今回の東海地震に係る強化地域の指定が東京都三村以外にも、新たに山梨県あるいは長野県、それから愛知県、三重県と、各地域で強化地域の見直しで、そういう面では対象の地域がふえております。
 それと、東海地震に関する専門調査会の報告では、多くの観測データの蓄積とそれに関連した新たな学術的知見に基づいて、想定震源域の見直しを行った結果、今回の地域となったわけですけれども、全体として、先生のご指摘のとおり、確かに、まだ我々そう詳しくは日本全体については把握していないんですけれども、北海道から、阪神・淡路もそうですけれども、今まで予想されないようなところで大地震が起きているというのは確かにございますので、国の方も地震に対して改めてそういう面では対策を立てていこうという考え方だと思います。

○矢部委員 もうこれで終わりにしますけれども、そういう中で、基本の、地震のときの対処の仕方も国の方は少し変わってきていると私は認識しているんです。そういう流れに、都の災害対策部も当然沿っているんだろうというふうに思いますし、また、具体的には、いろいろな企業が、一朝有事のときの帰宅困難者の発生に備えてのシミュレーションをされたりというような動きがあるわけですが、それをもっと考えれば、東京はさらにそれがもっと大規模になるわけですから、このことを機会にということではなくて、にわかにこうしたニュース等々がふえてきているというのは、いよいよ危機が迫っているのかなというようなふうにも思えてきてしまいますが、そういう意味では災害対策部を中心にして、東京の万全な備えをしていただきたい。この条例の改正だけではなくて、実態に即していただきたいということでございます。

○坂口委員長 百九十二号議案から百九十四号議案までについて、ほかに何かございますでしょうか。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○坂口委員長 次に、報告事項、平成十三年度監理団体経営状況報告について外一件に対する質疑を行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○谷村委員 平成九年度から実施されてきました東京都監理団体経営評価につきまして、平成十三年度より、団体みずからが経営目標を設定し、その達成度を評価する方式として実施され、初めてその結果が発表されました。監理団体ごとに具体的な目標をみずから掲げ、その達成を目指すという、各団体の自立性、主体性が尊重されたということに一定の評価をするものであります。その前提で質問をいたします。
 平成十三年度から実施した達成度評価は、これまでの経営評価制度とどこが違うのでしょうか。

○島田行政改革推進室長 これまでの経営評価とどこが違うのかというご質問でございますが、今までの評価制度は目標による管理、この視点が十分ではなく、評価結果が団体の経営改善に具体的に結びついていないといった問題点がございました。このため、この制度を十三年度から見直したわけでございます。
 これまでの制度との主な相違点は、一つは、目標による管理を徹底させたこと、二つ目には、団体みずからが目標を設定していること、三つ目に、団体の評価結果が役員の報酬に反映されること、こういったことでございます。

○谷村委員 確認の意味でもう一点。
 この制度を導入することによって、どういったものを目指そうとしていらっしゃるのでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今回の制度では、評価結果を翌年度以降の経営改善に確実に反映させたい、そして各団体のインセンティブが高まることになるといったことを目指しております。また、評価結果を役員の報酬に反映もさせまして、都民に対してその経営責任を明らかにすることができるといったところを目指しております。

○谷村委員 その結果として行われました初めての経営評価制度の方式となりますが、今回、団体みずからが経営目標を設定して、その達成度を評価した結果というものを、総務局として、また、行革推進室としてどのように評価をされているのでしょうか。

○島田行政改革推進室長 先ほどのお話と重複いたしますが、団体みずからが目標を定め、それが評価されるということで、経営改善に対する団体自身の意欲が高まる、改革に対する意識が深まった、そういう評価をしております。

○谷村委員 新しい評価制度を導入した結果として、平成十二年度と比べ、この平成十三年度の都の持ち出し金額というのはどれくらい減少したのでしょうか。
 また、その過程の中で都民へのサービスの低下はなかったのでしょうか、確認いたします。

○島田行政改革推進室長 平成十二年十一月に策定をいたしました監理団体改革実施計画に基づきまして、都の財政支出の削減を現在進めているところでございます。平成十二年度に比べまして、前回ご報告いたしましたが、決算ベースで千九百七十九億円、八十五億円の削減となっております。
 また、都民へのサービスの低下でございますが、お客様の顧客満足度調査、これを奨励しております。こういったものに積極的に取り組みをするなどいたしまして、都民サービスの低下を招くことのないよう指導しているところでございます。

○谷村委員 その具体的な評価方法についてお伺いしたいと思いますけれども、二重丸、丸、三角という評価は、どういう具体的なプロセスを経てこのような評価結果となっているんでしょうか。

○島田行政改革推進室長 評価のプロセスというご質問でございますが、経営目標は四つございます。成果、費用対効果、財務、そして経営改善の達成度、この四つの目標を立てまして、それを数値化し、ウエートづけを行いまして、それを点数化して積み上げてきて、その合計点によっている、そういう出し方をしております。

○谷村委員 その合計点の結果によって、二重丸、丸、三角というふうになっているんですけれども、その過程は明らかになっていないようですけれども、この二重丸、丸、三角というのは、目標の達成度を九〇%以上、九〇%未満七五%以上、七五%未満、このように分けられているわけですが、都民にとってちょっとわかりにくい気がいたしますけれども、いかがでしょうか。

○島田行政改革推進室長 都民にとってわかりにくいというお話でございますが、正直、これは最後まで悩んだ問題でございます。アルファベットのABCがいいのか、算用数字の123がいいのか、いろいろ考えた結果でございます。ただ、二重丸だと、まあよくやったかなと、丸は普通で、三角は努力が不足かなという判断が一般的にあるのではないか。それに加えて、九〇%、九〇から七五、七五未満と、そういう数字を入れ、その一方で、二重丸、丸、三角というのを今回は採用させていただいたところでございます。

○谷村委員 長引く経済不況のもと、都民は苦境にあえぎ、また、都財政の危機的状況も依然として続いております。都の監理団体においても、まだまだその改革の手を緩めることができないと思います。改革が真の意味で進んでいるのかどうか、常に都民の前にわかりやすく明らかにしていく責任があると考えております。
 例えば三角の団体は目標の達成率が七五%未満、このようになっておりますけれども、仮に七〇%と二〇%では、同じ三角印といっても大きな違いがあります。三角印の団体というのは今回八団体あるようですけれども、その八団体の具体的な達成状況というのは、それぞれ何%の達成率になっていますでしょうか。

○島田行政改革推進室長 八団体ございます。代表的な例を出させていただきますと、東京都交響楽団、財団法人でございますが、六五%、それから、下の方になりますと、東京臨海高速鉄道株式会社、東京熱供給株式会社、この辺が五〇%といったところでございます。

○谷村委員 今三団体のパーセントを具体的に明らかにしていただきましたけれども、残りすべての団体につきましてはいかがな状況でしょうか。

○島田行政改革推進室長 失礼いたしました。財団法人東京都健康推進財団、東京水道サービス株式会社は六八%、六二・五%が株式会社東京国際貿易センター、五五%が首都圏新都市鉄道、これは常磐新線でございます。五三%が東京都道路公社、そして五〇%が、先ほどお話しいたしました東京熱供給株式会社、東京臨海高速鉄道株式会社ということになっております。

○谷村委員 この目標達成率五〇%前後の団体の取り組み状況が果たしていかがなものだったのかということについて、この三角印で七五%未満を一くくりにするということは、評価結果の方法としていかがなものかなというふうに感じております。
 こうした今挙げられました八団体でしょうか、その三角印の団体、達成率が非常に低い団体につきましては、今後、都としてどのような指導をされていくのでしょうか。

○島田行政改革推進室長 一つには、今回の経営目標の達成状況に対し、団体みずからその経営について分析をさせております。その上で、私どもヒアリングを行い、今後の経営方針を提出させ、さらに経営改善を促していくということを進めております。
 具体的に二件ほどお話しさせていただきますと、先ほど東京都交響楽団というお話をさせていただきました。ここは演奏会の年間入場者数が目標に達しませんでした。それから、楽員の人事給与制度の見直しがまだまだ不十分でございました。そういったことで、キャッチフレーズをつくりまして、顔の見える交響楽団といったことで、小グループの演奏会でいろいろなところへ出ていって都民にPRしたらどうかといったことで、既にご存じかと思いますが、都庁の展望室で一カ月に一遍ほどの演奏会も始めております。上野文化会館のテラスでも行っておりますし、また、あらゆる機会をとらえて外に出ていくといったことを指導しているところでございます。さらに、実力と貢献度による人事給与制度、これを早急に導入するよう指導しているところでございます。
 二つ目に、東京臨海高速鉄道株式会社、今回十二月一日に全線開業するわけでございますが、この件につきましては、運輸収入、営業利益などが目標に達しなかったというところでございます。多摩都市モノレールが非常にいろいろなPR活動、経営上の創意工夫をして実績を上げてきておりますので、そこの創意工夫を参考にしながら、十二月一日の大崎延伸に向けて一層のPR--いろいろなことをすると。既に新聞等とかテレビでも流れておりますが、そういったことを指導しているということでございます。

○谷村委員 特に経営目標の達成率の悪かったところについては、都として、今お話があったような指導をされているということですけれども、達成度が七五%未満の三角印の八団体については、都としてこれからもきっちりと指導していくという姿勢を都民に対してアピールをしていただきたい、このように思いますが、この経営目標の達成度評価では、目標値の九〇%を達成できなかった団体、いわゆる丸印と三角印の団体、今回は二十六団体になると思いますが、その団体の常勤トップについては役員報酬を五%削減する、このようになっておりますけれども、報酬が削減されるというのは、その責任をとるのは常勤トップだけなのでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今回の経営評価をベースといたしまして、常勤トップ並びに常勤の監事、監査役、これにつきましては、職務の性質上、当然のこととして報酬に反映させます。さらに、そのほかの役員につきましても、この経営目標を実現するため、それぞれの役割分担に応じた数値目標を設定しております。その達成度を業績評価として、やはり五%削減をしているということでございます。

○谷村委員 この報告書が出されたのは九月、今月になりますけれども、この役員報酬の削減の実施時期はいつからになりますでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今回の結果はことしの四月にさかのぼりまして実施されることになります。

○谷村委員 常勤トップに限らず、その担当した責任の役員の報酬まで削減するという、ある意味では大変に厳しい経営責任を問うあり方については評価したいと思いますが、その反面で、経営評価をされた側の監理団体の方からは、この評価の結果についてさまざまな受けとめ方、感じ方があると思いますけれども、監理団体から不服というものは出ていないのでしょうか。また逆に、出た場合に、どのような対処法がなされるのかお伺いしたいと思います。

○島田行政改革推進室長 正直申しまして、一回目でございます。さらに五%--現在都と横並びで、特別職と同じく役員は五%削減をしております。さらに五%削減ということで、不服ではございませんが、いろいろなご意見はいただいております。しかしながら、今回の達成度の評価、これが監理団体の経営改善につながることだということでお話をさせていただいて、ご理解をしていただいているというところでございます。

○谷村委員 ちなみに今回不服というか、意見を聞いてほしいと、この結果についてヒアリングの希望等が出ているようですが、その団体は幾つぐらいあるんでしょうか。

○島田行政改革推進室長 九〇%を達成できなかった団体、丸と三角の団体、二十六団体ございますが、そこを中心として二十一団体にヒアリングを実施しております。

○谷村委員 その結果として、納得いただいているんだろうと思います。
 監理団体改革実施計画発表に当たりまして、知事は、今、監理団体に最も必要なのは、都民へのサービス精神や徹底したコスト意識など、鋭敏なる経営感覚であり、ここで大切なことは、団体みずからが改革意識を持って積極的な経営改善に取り組まなくてはなりません、このように述べられておりますけれども、今後、この東京方式ともいうべき監理団体改革をどう推進されていくのか、総務局長の決意を最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

○赤星総務局長 監理団体改革でございますけれども、これを着実に推進していくためには、決して現状に甘んじることなく、不断の改革を進めていくことは当然のことと考えております。このため、経営目標の達成度評価を活用しつつ、さらに指導監督を徹底してまいりたいと考えております。
 とは申しましても、経営改善というのは、団体みずから、団体の役員を含めまして、職員も含めまして、みずからが改革意識、創意工夫、意欲を持って積極的に取り組まなければ達成できないというふうに考えておりますので、私どもといたしましても、そのために必要な支援をこれからも徹底して行ってまいりたいと考えております。

○古館委員 それでは最初に、今お話がありましたが、東京都監理団体の経営目標の達成状況、経営実績報告に関連して幾つか質問させていただきます。
 それで、先ほども質問がありましたけれども、これは評価が総務局がするのかなと思うんですが、二重丸、それから一重丸と三角という三段階評価になっております。それで、最初にちょっとお聞きしたいんですけれども、経営目標の達成度評価の方法は、例えば健康推進財団という公益法人があります。受診者一人当たりの運営経費のような数値目標ですね。この受診者の一人当たりの運営経費をどうするかという数値目標があるんです。それを上回って経費を支出すると、これは余り点数がよくないのかなと思うんですね、逆に。それは例えば健康に関する受診者が受診するわけで、その場合のかかる経費というのがちょっと余計に出ると、それは成績が悪くなる、そういう評価なのかなというふうに私はとらえているんですが、こういう数値にとらわれた評価方法では、経営の実態が的確に反映できない、把握できない。仕事の内容もあわせて評価すべきじゃないかと思うんですが、その点についてはいかがでしょう。

○島田行政改革推進室長 経営目標の達成度評価につきましては四項目、成果、費用対効果、財務、そして経営改善、この四本柱を、それぞれその中で経営目標を設定いたしまして、その達成度を点数化して積み上げている。成果は都民サービスの向上に結びつき、費用対効果は運営の効率性に結びつき、財務は団体の自立性に結びつき、経営改善計画は体質改善に結びつくと、そういった総合的に最終的な評価を行うといったことで、こういうふうな多面的、総合的な評価で経営の実態を的確に把握できるものではないかというふうに考えております。

○古館委員 今そのようにおっしゃったんですけれども、この健康推進財団の場合は、評価が三角で、三段階評価で一番悪いわけですよね。そういう受診を受けて、その一人当たりに費やした単価がちょっと多いということなんかも含めて、総合的な評価が一番悪いランクになるわけですね。特に医療福祉系分野では、受診者数だとか一人当たり費用などを単純に数値化しただけでは、本当に事業内容のいい、悪いを判断できないというように私は思います。もっと数字であらわせない都民福祉の向上という視点から総合的に評価すべきじゃないかと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

○島田行政改革推進室長 ご指摘の健康推進財団でございますが、先ほどの先生のおっしゃったのは費用対効果、財務の方に入る分野だと思いますが、その前に成果というものがございます。健康推進財団では、がん検診にどれだけの方が受診されたか、それから健康づくり等にかかわる人材養成対象者数、こういうのも数字を挙げて目標として設定しております。
 関連で、社会福祉事業団というところがございますが、一日デイサービスの実施人員を何人やるかといった項目も設定しております。こういった成果の目標達成を目指すということが都民サービスの向上につながっていくのではないかというふうに考えております。

○古館委員 ですから、今のも何人対応するかと。では、多い人数を対応したらサービスがいいかとか、あるいは少なくて、その人に対する個々の状況に対応したそういう手当てというか介護をするか、こういう意味での評価というのはそれぞれ違うと思うんですね。
 例えば東京都の新都市建設公社という、これも公益法人の中に入っているものですけれども、これは二重丸なんですよね。いわゆる三段階評価では一番いいわけですけれども、例えばここでいうと、経常収支は前年が二十五億円の赤字、黒三角なんですね。今回は二十七億円ということでふえているわけです。繰り越しというのも、これも逆に悪くなっていて、七十三億円が前年だったのが、今、次期繰越が四十七億円という形で、そういう運営自体、この建設公社そのもの自体というのは、どう見ても、経常収支から見ても、さほどよくなっていない、むしろ悪くなっているのかなと、こういうふうに思うんですけれども、これが二重丸になっている。こういうこととあわせて、関連しますので、次に株式会社の経営についてもお尋ねをさせてほしいと思います。
 今回、この中に株式会社というのがあります。その中で、首都圏新都市鉄道株式会社というのがありますけれども、これは何をやっている会社で、当期利益がここは百億円以上の赤字になっております。これは前年から見ても異常に赤字規模が大きいというふうに思いますが、これはどのような理由によるものでしょうか。

○島田行政改革推進室長 株式会社首都圏新都市鉄道の件でございますが、これは常磐新線の建設、運営のために、国、それから一都四県の出資支援により設立された会社でございます。
 百億円の赤字ということでございますが、これは資金運用をいたしまして、守谷│つくば間の鉄道を敷くというスキームになってございますが、マイカル社債を購入しております。ご存じのとおり、マイカル社債は経営破綻になりまして、債権額を回収できずに、その損害額が特別損失として計上されているということでございます。

○古館委員 つまりマイカルの債券を購入して、結局、このマイカルが倒産をしたことで、紙切れになっちゃった。それが損失として計上されているわけですよね、百十億円という。これが今ご答弁にありました。これは本当にゆゆしき事態であります。これに対してどういう、いわゆる経営責任といいますか、これは株式会社ですから、当然経営責任というのは問われるわけですが、このような形での経営責任がどのようにとられたのか。また、なぜこのようなことが起きたと考えているんでしょうか。

○島田行政改革推進室長 本年の四月四日付でございますが、社長、監査役が辞任をいたしております。ほかの役員は三カ月間の報酬の一割を返上しております。
 マイカル社債が購入されたのが平成九年から十一年まででございましたが、買った際は債券格付がAであった。社内運用基準はAだけ買いなさいといったことでございましたので、運用基準は満たしていた。しかしながら、この間、こんなことが起こりましたのは、急激な社債の暴落、経済状況の変化、こういったことがあろうかと思うんですが、その一方で、やはり社内の監査機能、リスク管理、こういったことに手落ちがあったのではないかというふうに考えられます。

○古館委員 今はどこでもこういうふうな経済状況というのは悪いわけで、そのときにAだったからといって、マイカル社というのはそれこそ前から、これは「東洋経済」だとか一連の経済誌の中ではいわれていたものですよ。そういう状況が解決できないというような状況というのは、こういう部分で百十億円の赤字を計上するというのは、本当にそういう意味で--やっていること自体を私は否定しているわけじゃないですよ、この問題、鉄道の常磐新線。だから、ここの部分についてはもっと本当に厳しい対処の仕方が必要だと思います。
 こういう中で、同じような運用を行っている例というのはあるんでしょうか。

○島田行政改革推進室長 同様の件が一件ございまして、財団法人東京防災指導協会でございますが、アルゼンチン共和国債、これを三千万購入したという事実がございました。そのため、この協会ではことし四月三十日で専務理事が辞任いたしますとともに、理事長の報酬を二カ月間二割減額をしております。こういった例がありましたので、行政改革推進室としては、速やかに全監理団体の資金管理について、その適正化を求めたところでございます。

○古館委員 アルゼンチン債というのは随分本当に今大問題になっているところで、ある自治体でも、この国債にかかわったというのもあるようなんですけれども、今後このようなことがないように、本当に厳しくこの問題については誤らない指導をしていただきたいなと思っています。
 ところで、この株式会社の経営状況を見ますと、かなり赤字会社が並んでいるんですよね。株式会社はたとえ経営が悪化しても、東京都が監理をするということになると、最後は東京都が面倒見てくれるだろうというふうな甘えのようなものがどうしても出るし、また、こういうことを、東京都が株式会社を持つこと自体がどうなのかということも同時に問われていると思います。
 平成十三年度において、東京都として、この株式会社への支出、全部で幾ら支出しているのか、その支出内容はどのようになっているのかお答えいただきたいと思います。

○島田行政改革推進室長 十三年度におきます株式会社への支出総額約三百十四億円でございます。内容は、先ほどありました常磐新線の整備資金の貸付金、専門性を有する団体への業務委託、臨海地域における開発者負担、こういったものでございます。

○古館委員 今、東京都の支出総額がこういう株式会社に対して、平成十三年度は三百十四億円、こういう答弁がございました。この中で特に赤字を続々計上しているのが臨海部関連の株式会社なんですね。この経営実績を見ますと、当期利益が赤字の会社には、この臨海地域の鉄道とかビル事業系の会社が非常に多い。このうち、臨海副都心開発の関連会社は何社ぐらいありますでしょうか。

○島田行政改革推進室長 鉄道系では臨海高速鉄道、「ゆりかもめ」、ビル事業系では東京テレポート、東京国際貿易センターなどがございます。合計八社でございます。

○古館委員 当期の未処分利益が累積損失に当たるものだと私は理解をしています、ここに当期未処分利益と書いてあるのはですね。この累積損失に当たる、八社のいわゆる当期利益と累積損失の合計、これはどうなっていますでしょうか。内訳をちょっといってほしいと思います。

○島田行政改革推進室長 臨海株式会社八社の当期利益の合計は、六十三億円マイナスでございます。累積損失の合計は、千二百九十一億円マイナスでございます。

○古館委員 例えば東京ファッションタウンというのもこの臨海関連に入っていると思いますけれども、当期利益で二十一億円の赤字を計上して、それで当期の未処分利益が約二百三十九億円赤字計上しているんですね。それから、東京テレポートセンターというのも臨海関連なんですけれども、ここでも当期未処分利益が約二百十八億円の赤字を計上している。竹芝地域開発というのも二百四十七億円の当期未処分利益で赤字を計上している。東京臨海副都心建設株式会社は何と三百八十億円の赤字を計上している。こういうふうに臨海関連が、これ自体もともと、ここでいうのもなんですけれども、土地の値上がりを当てにして始めたというのがこの臨海開発だと思うんですけれども、既にバブルも崩壊して地価も下がっているという状況の中で、こういう赤字体質というのは一向に改まらないという状況にあります。これは本当に、大きな数字を今紹介したんですけれども、累積損失はこのままふえ続ける一方ではないかというふうに思うんですが、いかがですか。

○島田行政改革推進室長 ご指摘のように、累積損失は当期利益の積み重ねでございます。しかしながら、この八社の合計の当期利益は、十二年度は八十七億円マイナスでございましたが、十三年度はマイナス六十三億円と改善をしております。毎年改善方向に来ております。二十四億円の改善を見ている。今後とも当期利益の黒字を目指して経営改善を進めていきたいというふうに考えております。

○古館委員 例えば東京臨海副都心建設株式会社というのは、ここは負債合計が物すごい大きいんですよ。それで、例えば負債合計というのが三千七百四十四億円ぐらいあるんですね。つまり借りているお金を回収できないという状況があります。ですから、こういうところについてきちんとした対応を--私はここの評価というのがどこまでが限界なのか、この問題についてもちょっと聞かせてもらいたいと思うんですけれども。つまり、私はそこの問題についていえば、大部分は、営業外費用とかというのは、支払い利息、これがあるから営業外利益が赤字になっているんだというふうに思うんですね。今私がいったように、何千億単位でお金を借りる。それが回収できないから、いつまでたっても営業外利益みたいのは赤字構造になる、こういうふうに私は考えますが、その点についてのご見解はいかがですか。

○島田行政改革推進室長 ご指摘のように、営業外費用は大部分が支払い利息でございますが、その支払い利息を払った上で、先ほど申しましたように改善が進んできているということでございます。

○古館委員 それはビル経営という形の中で、おかしくなってくると何でもそこに集中していきながら、それでやっとこさっとこ、それで今度二〇〇三年問題というのが出てきて、ビル事業みたいのが事情がだんだん悪化していくという状況で行けば、これはいつまでたってもそれこそ赤字体質というのはずっと続いていくんですね。私は、経営評価するというならば、こうした経営状況を反映したものでないと意味がないというふうに思いますけれども、その点についてはどういうご見解をお持ちでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今回の経営評価の目的は、各団体に経営目標を設定させ、その達成度を評価することにより、各団体の経営改善に向けてのインセンティブを高めるところにあります。この達成度評価を積み重ねていくことで各社の経営改善と収益向上が図られるというふうに考えております。
 さらに、臨海関連の各社でございますが、それぞれ臨海部の都市基盤を整備することによって、臨海部のまちづくりの先導的役割を担っているのも事実でございます。本年十二月にはりんかい線が大崎まで延伸をいたします。こうした臨海開発の促進に向けての好材料を生かしまして、関連八社、経営目標の達成度評価を用いながら、今後とも各社を活用していきたいというふうに考えております。

○古館委員 単年度だけでも東京都の財政を三百十四億円も支出をしながら、同時に巨額の赤字を生み出しているということについて、既に、弁護士だとか公認会計士でつくる臨海三セクオンブズマンというのがありますが、昨年十一月に、東京テレポートセンターや東京臨海副都心建設、東京ファッションタウンなど、ビル経営の臨海関連第三セクターについて、累積損失が拡大すれば都の財政負担がさらに拡大する、こういうふうに指摘をして、破産、特別清算などによる破綻処理を急ぐよう、このように都知事に求めております。こうした角度でこそ私どもは改めて検討するように強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次は、火山災害の三宅島から島民が全島避難して二年が過ぎました。この長期で前例のない避難生活の中で、今島民の方々は生きていくことへの不安と、三宅島に残してきた家がどうなっているかなどの不安など、いい知れない心配と恐怖にさいなまれています。こうした中で、我が党は今日まで、三宅島、寺本村議と協働して、国会、都議会で連携しながら、避難地での安心のための対策、帰島した際のハード、ソフトにわたる対策を適宜議会やその都度の交渉などで取り上げ、島民の思いを届けてまいりました。
 先日も井上美代参議院議員が、来年度に六十五歳以上の介護保険料が見直される問題で、三宅村の試算で一カ月八千三百円以上にはね上がることが予想されていることに対して、厚生労働省に意見聴取を行ってまいりました。厚生労働省は、三宅村のような離島など、広域化が困難なところは、例外措置として単独に直接財政支援を検討するとの回答がありました。この介護保険料の軽減の問題については、さらに国などの関係省庁に引き続き働きかけていく所存であります。
 また、公団住宅で避難生活を続けている方々に、都営住宅への住みかえの通知があり、転居させられる問題でも、避難して二年たって、やっと地域でのつき合いができるようになった、遠くに住みかえるのではとても住めないなどの声について、避難先でのコミュニティを壊さないようにすることを含めた折衝をこれからも継続していきたいと考えているところでございます。
 私は、先日、避難生活を送っている島民の方々に直接お会いしてお話を聞く機会を持たせていただきました。島民の方々は何といっているかといいますと、全島避難のときはだれもが二、三カ月で帰れると思っていた、二年が過ぎた今、島民の気力があるうちに帰りたい、この二年間の間に七十人ほどの島民が亡くなった、家族やコミュニティにも少しずつ変化が起こっており、今こそ都を初めとする行政の力強いメッセージと島民へのさらなる支援をしてほしいと訴えられておりました。
 そこで何点かにわたって質問いたします。
 今回三宅村が全島民を対象に、日帰りではありますけれども、一時帰島事業を実施し、その運賃については全額村が負担すると聞いております。島民にとって無料で帰島できるようになったことは非常に好ましいことでありますけれども、日帰りで、しかも無料も一回に限ってのことと聞いております。家屋の修繕等を実施するためには、運賃が高いことによって一時帰島に制限を受けることがあってはならないと考えます。みんなが一時帰島して、家や土地、財産などを確認すると、したいことがいっぱい山ほど見つかってきます。しかし、金銭的な問題でその後の一時帰島がかなわないという人もおります。例えば家がぼろぼろになった、何とかして帰りたいけれどもお金がない、こういう状況もあります。その方たちにとって、かえってこの一時帰島というのが、その後の行くすべがなければ、ストレスの中で避難生活を送ることになるではありませんか。無料で全員が一時帰島ができる、これを本当に意義のあるものにするにはその後のアフターケアが必要であります。その後についても島民が低廉な運賃で一時帰島ができるように、運賃のさらなる補助を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○徳毛災害対策部長 今回の一時帰島、一時帰宅でございますが、これは村が全世帯に個人財産の確認をしてもらうために無料としたものでございます。これまで各自の自由意思の一時帰宅につきましては、帰宅回数や帰宅者数も異なることから、村は運賃については自己負担としているところでございます。

○古館委員 今、部長がこれまでということで自己負担についてお話しされました。きのうは三宅村議会がありまして、そこで各村議の方々も、こうした運賃に対する補助という話が出まして、来年度、都と協議をして、この運賃の補助については実施の方向で進めたいと。今の部長の答弁も前向き答弁として私は受けとめています。これまでは自己負担だった。ですから、これは村とともにその実現に向けてどうしても力を入れてその補助をやっていただきたい、このことを願っているところでございます。そうした意味での検討を強く求めておきたいと思います。
 次に、今年度中に三百人が滞在できるクリーンハウスが完成することについて、島民にとっては喜ばしいことでありますけれども、島民の声はさらに、一刻も早く島での滞在を可能とするためにも、学校などに空気清浄装置を取りつけ、クリーンハウス化してほしいと強く願っておりますが、この実現についてはいかがでしょうか。

○徳毛災害対策部長 学校等の既存の建物のクリーンハウス化につきましては、気密性や構造上の問題もありまして、なかなか難しいものがあると考えております。

○古館委員 今、難しい問題があるというふうにいわれましたけれども、島民の方々は、学校というのがちゃんと配置されているわけですよね、そういうところで、いざ何かあった場合でも、それから、すぐできる施策としては、そういう既存の施設をクリーンハウス化する。ただ、クリーンハウス化するということはかなり装備も大変な状況になりますから、それはそれなりの状況というのはあると思いますけれども、経費そのものについても、かからないといったらうそになりますけれども、一平方メートル当たりのクリーン化の費用というのもそんなにびっくりするような値段ではありませんので、この問題については、クリーンハウスの建築で既存の……(「そんなことない、かかるよ」と呼ぶ者あり)いや、私、資料を持っておりますけれども、そういう既存の、今までもやっているものが現実としてあるわけですから、そういうクリーンハウスを既存の施設で今後とも新設をしていくということを要望して、次に、今クリーンハウスを職人さんなんかが利用しておりますよね。こういうクリーンハウスを住民の滞在のために利用する、こういう方途は開けないんでしょうか。いかがですか。

○徳毛災害対策部長 現在、クリーンハウスとしている施設につきましては、定員が約六百人の防災関係者及び復旧作業関係者の宿舎であり、現在でも六十人分程度が不足しておりまして、神津島から通いで作業を行っている状況でございます。現状では一般村民の受け入れは困難であると考えております。

○古館委員 その点は、ぜひ、本当にちょっと手をかければ、家が何とか、大規模修理しなくてもというようなことだってあるわけですよね。そういうのはケース・バイ・ケースで、いや、これは職人さんのところだから一般住民の滞在はだめですよとかというふうにならないように、これは本当にそういう意味での弾力的な運用を心からお願いしたいと思います。
 次に、火山ガスやシロアリ等による家屋被害が広がりつつある中で、帰島後の住宅対策も視野に入れて、家屋の修繕や住宅建設を容易にする施策が必要であると考えています。鳥取県は、鳥取西部地震のとき、個人住宅の補修や新築に要した費用を補助しております。最近発行された「中央公論」という雑誌で、「地方はこうして生き残る」というあるジャーナリストの寄稿を読みました。その中で、二〇〇〇年の鳥取県西部地震で片山知事が個人住宅の家屋支援を決断した背景がつづられておりました。家がない、直す資金もないと涙をこぼして実情を訴える被災者の声を聞いて、災害が起こった一週間後に、家の建て直しに三百万円、修繕には百五十万円を県単独で補助することを決めました。片山知事は、中央省庁から憲法違反と酷評されても方針を曲げなかった。それは橋や道路などの公共財には手厚い補助があっても、住宅支援をしてはならないルールだった。だが、そのままでは道路や橋は直っても通る人はいなくなる、災害があると行政はすぐに土地を見る、この際いいまちをつくろうなどと考える、目の前に泣いている人がいれば、どうすれば助けられるか、まず人間を見る、これが焦点です、だから現場を歩き、考え、そして住宅補助を実現したということを片山知事が述べておられます。都として、住宅の補修や新築に対して助成すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 さらに、今、島に残してきた家屋のことが一番心配だというのが島民の共通の声です。既に噴火後二年を過ぎて、我が家は補修、修繕ができるのか、できるとすれば費用はどれくらいかかるのかなどがずっと頭から離れないなどと訴えられました。島民の方が、家がなくなることはふるさとがなくなることだとも語っておられました。そこで、都が家屋調査を行うことによって、修繕等を行うための判断材料を提供する必要があると考えます。都は村と協働して、家屋について被害状況を把握する調査を実施すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 その上で、村営住宅など公営住宅の建設戸数を思い切りふやし、帰島に希望が持てるようにしていただきたい、これら三点について、それぞれお答えをいただきたいと思います。

○徳毛災害対策部長 個人財産の形成につながる家屋の補修や建設費に直接的な支援を行うことは、困難であると考えております。
 住宅被災世帯には災害援護資金貸付や住宅金融公庫の災害復興住宅融資への利子補給を行うこととしております。しかし、島外の避難生活が長期にわたり、帰島後の生活再建には特別の支援が必要と考えられることから、国に対し特段の措置を講じるよう提案要求をしているところでございます。
 今後もどのような措置が有効か検討を進め、必要な支援策については引き続き国に強く働きかけてまいります。
 島内のほとんどの住宅が何らかの形で被害を受けていることは認識しており、この被害家屋等につきましては既に都は三宅村を支援し、外観上の被害調査を行ってまいりました。今後、村は各家庭の被害状況調査を実施すると聞いており、都は調査に協力していきたいと考えております。
 この調査の結果、住宅に被害を受けた世帯が、災害援護資金や災害復興住宅融資のような制度を利用しても自力再建が困難な世帯に対し、村が公営住宅を円滑に供給できるよう支援体制を整えております。今年度、既にご案内のように、村では、都の補助を受けて七十戸の村営住宅建設を計画しているところでございます。

○古館委員 先ほど、帰島後の生活再建には特別の支援が必要なため、国に対して特段の措置を講ずるよう提案してきたけれども、引き続き国に強く働きかけるというふうに述べました。それはそれなりに東京都としてもそうした検討をしているということですね。いかがですか。そうじゃないと提案できないですよ、国に。

○徳毛災害対策部長 災害対策部としまして、東京都としましては国に要望しているところでございますので、対策等についても鋭意検討しております。

○古館委員 ぜひそれは国とも協働しながら、独自に東京都としてもこうした支援の方向の検討を強力に進めてほしいというように思います。
 商店や旅館等を経営していた村民の方なんですが、収入を得る道が全くなくなっているという方が多くいらっしゃいます。また、債務返済のために新たな負債をするという悪循環も今生まれています。そこで、帰島後の事業再開を可能とするため、既存債務の返済猶予や新規の借り入れの際における保証人の収入基準の緩和とか、信用保証協会による保証など、新たな方策を都として打ち出すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○徳毛災害対策部長 三宅島火山災害の被災者である中小企業者の金融負担を軽減するため、都は長期低利、かつ信用保証協会の保証つきの融資制度を設けております。また、この制度による融資を受けた中小企業者に対し、三宅村と共同で利子補給を行っております。この制度とは別に、政府系金融機関から融資を受けた中小企業者に対しても、国及び三宅村と共同で利子補給を行っております。さらに、災害発生前の事業資金借り入れについても、利子補給等を行っております。
 これらについては、当初、平成十二年九月末までとしていた受付期限を、避難生活の長期化に合わせて半年単位で延長し、現在も新規の受付を行っているところでございます。

○古館委員 この問題では、昨年の末に三宅村が避難島民の生活実態調査ということで調べたんですね。生計の状態について、苦しいと答えた島民は全体の三二%だったんですが、こういう今私が紹介した自営業者は、半分を超えて、生活が本当に苦しいと、多重債務になって困っているという声が今上がっています。今の答弁は決して私は後ろ向きの答弁だとは思いません。今後、そうした帰島に本当に元気が出るような対応策を都としてもとられることを強く望みたいと思います。
 最後に、都が二月に実施した五十歳以上の高齢者に対する訪問調査の結果では、収入が生活保護基準を下回る世帯は約三百世帯、預貯金も含めて生活の基準を下回る世帯は約二百世帯と推計されておりました。この人たちは生活は非常に厳しい状況にあります。そういう中で、その後、二十世帯ほど生活保護がふえましたけれども、依然として生活の苦しさというのはあります。例えば生活保護にはお世話になりたくないという島民の方もいらっしゃいますし、それから三宅島という特性は、いつもそういう火山災害で悩まされるという特性を持っているんですね。だから、少しの蓄えがあって当然のことなんですよね。ところが、それを全部この東京の生活で取り崩してしまったら、私たちは帰ったら何もお金がなくなる、そういう切ない気持ちの中で今島民が生活をしているわけなんですね。だから、そのことを考えた場合に、生活保護に頼らない、そういう生活支援というのも新たに検討してもらいたいと思いますけれども、いかがでしょう。

○徳毛災害対策部長 都では都営住宅を無料で提供するとともに、職業相談の実施や公共事業への雇用機会の確保を初めとする就労対策など、村民の自立した避難生活への努力を支えるために必要な支援を行ってきました。
 また、国に対しましては、村民が安心して生活できるように、生活保護の認定基準の預貯金枠の拡大や関係法令の弾力的運用、新たな制度の整備など、特段の措置をとることを要望しております。

○古館委員 最後に、局長に決意を聞きたいんですけれども、今島民は、何とかしてみんなで頑張って帰りたいと。先ほどいいましたけれども、みんないっていたのは、気力があるうちに帰りたいんだ、そういうふうにいってもおりました。ですから、本当にそういう意味で、村とも協働して、東京都としても国に働きかけるものはかける。同時に、東京都としても、先ほどるる私ども生活支援だとか家屋の支援だとか、さまざまな質問をさせていただきましたけれども、そうした点で引き続き大いに努力をしてほしい、このように思いますけれども、最後に局長のご見解をお聞きしたいと思います。

○赤星総務局長 三宅村の方々が噴火災害に遭われて二年を経過して、大変な生活をされているということは我々も十分承知しておりますし、それに対する東京都としての支援は、これまで、私どももそうですし、議会各党の皆さんからのいろいろなご要望を受けまして、最大限の努力をしてきたつもりでございます。
 ただ、一つ申し上げなければいけないことは、帰島ということが今の段階で非常にまだ難しい。希望は持っていただきたいと思いますけれども、まだガスの状況が、若干減っていっておりますけれども、直ちに帰れるという状況にございませんので、我々としてはガスの対策会議を判断材料の一つとして立ち上げ、その結果を待って、今後どうやって帰っていけるかということを真剣に考えているところでございます。これは国と協働でやっておりますし、村の方も私どもと一緒になって考えていただくということでございます。やはり三宅村の方々が一日も早く帰島できるように我々は願っておりますが、それらを含めまして、東京都と国と村が一体になって一緒に努力していくことはこれからも重要であります。我々は今まで、今回の都議会でもご議論がございましたけれども、これまでいただいた各党のいろいろな要望、そしてご支援もいただきながら、村に一日も早く帰島できるように願っております。そのための努力をこれからも最大限続けてまいりたいと考えております。

○大西委員 私は、監理団体について少し質問させていただきます。
 まず、監理団体の役員の退職金については平成十一年六月に廃止し、そしてさらに団体数も統廃合などによって減ってきていますが、監理団体の役員数の削減は進んでいるんでしょうか。

○島田行政改革推進室長 平成十二年十一月に策定をいたしております監理団体改革実施計画、これに基づきまして役員数の削減にも取り組んでおります。平成十一年度の百五十七名を十五年度までに百十五名とするという計画でございますが、十四年八月一日現在、百十九名となっております。十四年度の目標は百二十七名でございますので、それよりも八名多く削減しているという現状でございます。

○大西委員 監理団体の役員については、経営手腕の豊富な民間人をもっと採用すべきであるというお考えのもとに、歴史文化財団の理事長や写真美術館の館長として企業経営者を迎えていらっしゃるわけですけれども、その効果のほど、そしてさらに今後他の団体にもそのような採用を進めていくべきだとも考えるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○島田行政改革推進室長 今、歴史文化財団の理事長並びに歴史文化財団の中にあります写真美術館の館長のお話がございました。写真美術館も、このごろ駅とか新聞でいろいろ目にされるのではないかと思います。いろいろな新しい機軸を打ち出しております。そういった中で、見に来られる方も多くなっているという現状でございます。
 そのほかの団体でございますが、二つほど例を挙げますと、例えばコンベンション・ビジターズビューロー、これは外国からお客様を呼んだりという、そういう会社でございますが、旅行関連会社から役員をいただいております。さらに、多摩都市モノレール、これにつきましては、鉄道会社の方からその専門家を役員として呼んでいるといったように、民間企業の高い専門性、すぐれた経営感覚、こういったものをこれからも監理団体に注入していかなくてはいけないというふうに考えております。

○大西委員 そういう中、監理団体の中で、NPOや都民との協働で事業を進めているところがあれば、教えていただけますか。

○島田行政改革推進室長 幾つか例を挙げさせていただきますと、例えば動物園では動物園協会が受けている仕事がございますが、その中で動物園のガイドにシルバーボランティアの方々に活躍をしていただいております。歴史文化財団、先ほどお話がありましたが、江戸東京博物館、両国にございますが、この施設ガイドにボランティアに活躍していただいております。それから、東京都の公園を公園協会というのが受託しておりますが、ここでは庭園のガイド、それから花壇の維持管理、こういったことにもボランティアの方々がそれぞれ活躍をしているという例がございます。

○大西委員 官の計画性と民の機動性という両者の特性を生かしていくために、さらにこの運営にNPOや都民の力をもっともっと活用すべきだと思っているんですけれども、その辺の取り組みのほどをお願いいたします。

○島田行政改革推進室長 平成十二年十二月に策定をされました都庁改革アクションプラン、この中の大きな柱に、ボランティア、NPOなど都民との協働、これを改革目標の一つに挙げてございます。監理団体の運営におきましても、先ほどご紹介したようなボランティア、さらにNPO、こういった団体とも連携しながら、もっともっと盛り立てていきたいというふうに考えております。

○大西委員 ぜひその方向で進めていただきたいと思います。
 関連してなんですけれども、今回、監理団体の決算が出されました。私どもはこの監理団体の経営改革を進める上で、機能するバランスシートは有効であるという立場にいるわけですけれども、今回の見直しの中でそういうふうに働いているでしょうか。

○島田行政改革推進室長 平成十一年以来、財務局におきまして機能するバランスシートを作成しまして、東京都全体の財政状況を明らかにするということがなされております。その中にも監理団体が入っております。例えば多摩ニュータウン開発事業、大規模文化施設、そして今回の住宅供給公社など、それぞれ基礎データを提供していただいております。これらはコスト意識の向上、経営責任の所在の明確化、こういった監理団体の改革に資するものと考えております。

○大西委員 機能するバランスシートが作成されることによって、団体の経営状況が明らかになった部分もあると今のお話でもありましたけれども、監理団体はもっと事業の実態を情報公開すべきではないかと考えます。その辺はいかがでしょうか。

○島田行政改革推進室長 監理団体の運営状況の情報でございますが、今回も経営実績、目標による管理を議会にご報告をさせていただきました。それと相合わせまして、インターネットを活用して都民にも提供しております。また、平成十一年九月には、各監理団体で東京都監理団体情報公開モデル要綱、これが適用されまして、各団体ごとに情報公開を行っているところでございます。
 今後とも各団体の情報につきましては、より一層都民の方に明らかにしてまいりたいと考えております。

○大西委員 私どもネットでは連結決算の必要性を以前から提案してきておりまして、監理団体の投資は都の資産の二二%を占めるという意味でも、連結決算は本当に必要だと改めて感じております。しかし、現在の連結決算の手法は完璧なものではありません。今後、監理団体との連結決算を進めていく上では、そういう部分で決算様式の標準化や、それから出捐金の扱い、それから採算、資金計算の調整などが必要といわれております。そのような課題をしっかりと、財務局だけじゃなく、総務局としても受けとめて、それぞれの局への指導を要望して質問を終わりたいと思います。

○矢部委員 大体出尽くしている感じもありますので、なるべく簡略に質問したいと思いますが、今公表のことがありましたけれども、国の特殊法人については、これはたしかインターネットを通じてすべて公表しなければならないというふうになっていたと思うんですが、それとの関係はどうなっていますでしょうか。

○島田行政改革推進室長 私どもの、先ほどの情報公開の件でございますが、先ほど申しましたとおり、東京都監理団体情報公開モデル要綱がございますので、これに基づきまして、私ども監理団体も情報公開をしなくてはいけないということになっておりますので、同様のことだと考えております。

○矢部委員 その中で公開されているのは、大体ほとんどの、例えば株主総会等で配られるような資料は公開されているという認識でよろしいんですか。

○島田行政改革推進室長 取締役会で出されます決算状況、そういった資料についても公開されております。

○矢部委員 先ほど来出ていますように、特に株式会社の方に黒三角が目立つわけですが、民間であればとっくに破綻をしてつぶれている会社がいっぱいあると思うんです。そういう民間のことは考えが入らずに、まだ今日まで続いているのは極めて不思議でならぬのですが、これから先、これはどうされるんですか。このままずっとまだこれで、三角になっていますけれども、三角じゃなくて、私はバツだと思うんですが、バツはつけないで、三角のまま引っ張り続けるんですか。

○島田行政改革推進室長 公共性ということで、非常に採算性の低い分野を持たされているという株式会社もあると私は考えております。
 ただ、その一方で、こうした三角をどうするかということが大きな問題でございます。そのためにも、十二年十一月につくりました監理団体の改革の実施計画、この中に五カ年の経営改善計画というものがございます、これを一つ一つつぶしていくということが一つのステップかと。その次の、また次のステップにそういったいろいろな状況があると。
 例えば臨海についても、先ほど申しましたが、マイナスの要素ばかりあるわけではございませんで、今回も、十二月一日、りんかい線が全線開業いたします。そういった上げ、後ろからの波といいますか、上げ潮を何とか次の会社の経営アップにつなげていきたいというふうに考えております。

○矢部委員 なかなか、仲間うちでそれ以上いいにくいんだろうと思うんですけれども、もうだめなところは、それこそ今、不良債権の処理をしようとかというようなことが、どこでもしているのが当たり前なんですから、どこかで見切りをつけて、もっと思い切ってしない限り、東京都全体の負担が重くてたまらないと私は思っております。
 この中で、二重丸だからいいかと思えば、そうじゃないのがあるので、ちょっとそれだけいっておきたいと思うんですが、具体的に個々に名前を挙げてどうかとは思いますけれども、例えば東京トラフィック開発株式会社という会社は、交通局の土地を借りて、そして、それを二〇%ぐらい上乗せして貸しているような会社ですから、どうやったって黒字なんですよ。しかし、交通局本体は大赤字、こういうことでいいんだろうかと思いますし、また、交通局の車を全部ここで整備しているんですが、民間に任せたらもっと安くできるんじゃないかとか、いろいろ思えるような節もあるわけですね。
 だから、これは見方を、これはここで二重丸だからいいと私はいえないんじゃないかと思っておりまして、そうしたことはどういうふうにされるんですか。
 あるいは、その同じ系列でいえば、地下鉄建設株式会社と一緒なんだから、ここは合併する方がいいのかもしれませんし、いろいろまだまだ詰めなきゃいけないところがあると私は思うんですが、大変答えにくいことでしょうが、いかがお考えですか。

○島田行政改革推進室長 ご回答いたします。
 東京トラフィック開発株式会社でございますが、先生ご指摘のように、従来、土地を転貸することで転貸差益を上げておりましたが、その賃借料を見直しまして、その転貸差額が、一応今のところ十三年度から二%になるようにということで下げております。
 それから、合併というお話がございました。今回も株式会社……

○坂口委員長 ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○坂口委員長 では、速記再開。

○島田行政改革推進室長 失礼いたしました。同様の会社はなるべく合併したり、そういったことで経営改善を図ろうということで、首都圏建設資源高度化センター、沿岸環境開発資源センター、こういったものについても、統合して、その統合のメリットを出そうと。かつ、今回は、ビックサイト、国際見本市協会と株式会社国際貿易センター、これが合併いたします。国際見本市協会は社団法人でございましたが、これからは株式会社としてさらに市場性、競争性を増すといった形で、合併を使いながら経営向上に資していこうというふうに考えております。
 さらに、今回二重丸といっても、いろいろな経営上の、単に一年間の経営目標を達成したにすぎません、どういったところに問題があるのか、その経営分析こそがこれから必要であり、それをどうやって解決していくかということがこれからの課題だというふうに考えております。ぜひそういった視点から取り組みたいと考えております。

○矢部委員 この大方の黒三角のついているところはバブルのときにつくられた会社でして、そのときの状況に、東京のというか日本の経済が戻るという前提に立って引きずっているとしか思えないんですね。もう戻ることはあり得ないわけですから、今のままでいくというふうに考えても、存続をするのがいいのかどうかというのは、どこかの時点でなるべく早く判断をして整理をしていただきたいと思います。
 終わります。

○坂口委員長 ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○坂口委員長 速記再開してください。
 ほかに発言はございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 それでは、本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了しました。
 以上で総務局関係を終わります。

○坂口委員長 それでは、これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 これより報告事項、電子投票に関する最近の動向に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際、資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○馬場委員 電子投票について何点か伺わせていただきます。
 本年六月二十三日に、我が国初の電子投票が岡山県の新見市で行われました。新見市のこの取り組みは全国的に注目を浴びて、マスコミを初め、私どももそうですが、視察者のラッシュのような形でありました。にぎわったわけですが、この投票を終えた新見市の有権者の皆さん、アンケート調査では、八三・四%の方が導入に賛成ということで、反対の人は三・六%、導入に大方の賛同を得たという結果になっております。
 全国的に見ますと、来年の統一自治体選挙等に向けて、数団体が電子投票の導入の準備を進めていると報告をいただきました。全国で数団体というのは、何か大変寂しいな、余り各地で声が上がっていないのだなと改めて私は思ったんですが、都でも、今回報告いただきましたように、三年をかけて研究会を設け、その報告書がこの三月に出されています。
 ここでいち早く、それでは、国が電子投票特例法というものをつくられて、その結果、新見市でできたということなんですが、この電子投票特例法に関してまず質問をさせていただきます。
 この特例法、今回の特例法では、電子投票の対象となる選挙を地方公共団体の選挙に限定をしておりますが、なぜ地方公共団体だけに限定したのか、その背景を伺います。おわかりでしたらお願いします。

○押切選挙管理委員会事務局長 いわゆる電子投票特例法でございますが、平成十三年十一月に国会で成立し、平成十四年二月に施行されました。
 ご指摘のとおり、この特例法は地方公共団体の選挙に限り電子投票を可能とするものでございますが、この背景といたしましては、総務省によりますと、投票方法の変更は広く有権者の合意を得て進めていくべきものであり、国政選挙の投票方法の変更については、現時点で広く合意が得られたという状況とはいえないと考えられると。一方、地方公共団体の選挙においては、合意の形成された意欲的な団体があり、それら団体からの導入要望もあって、その取り組みまで阻害することのないようにするということでありまして、この特例法は地方公共団体の選挙に限定され、試行的な実施が可能となったものでございます。

○馬場委員 今ありましたように、国は、全面的な公職選挙法を改正して電子投票を導入する、つまり、国が全体で進めるというところまではいってない、国民のまだ合意が得られてないというふうないい方でありますが、そういう状況だということで、しかしながら、やりたいところがあればやってもいいよという、いってみれば、やりたいところはモデルケース的にやって、それでうまくいくんなら全体的にやろうかというような感じを受けておるんですが、それでは、今、特例法について、大きな、地方公共団体の選挙に限りというのを伺わせていただいたんですが、もう少しこの特例法の概要について伺います。

○押切選挙管理委員会事務局長 まず、特例法の趣旨でございますが、地方公共団体が条例で定めることによりまして電子投票を行うことができるように公職選挙法の特例を定めるものであるとされております。
 特例法の対象となる選挙は、地方公共団体の議会の議員または長の選挙で、対象となる投票は投票日当日の投票、つまり不在者投票を含まないという意味なんですが、投票日当日の投票における通常の投票となっております。
 また、投票の方法は、候補者の氏名を電子投票機に表示し、投票機の操作により候補者のいずれかを選択させ、その結果を電磁的記録媒体に記録させるものと規定されております。

○馬場委員 特例ということで、問題点も、メリットもデメリットもあるということなんですが、それでは、この電子投票特例法が成立したことを都ではどのように評価をとりあず--とりあえずというのは失礼でしょうか、評価していらっしゃいますでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 現在、選挙の管理執行は、投票時間の延長や不在者投票の事由緩和に加えまして、即日開票の定着など、ますます複雑になってきております。
 こうした中で、今回の特例法は、IT化の進展を踏まえまして、地方公共団体がみずからの責任と判断で電子投票制度を導入することを可能とするものでございまして、選挙の公正かつ適正な執行を確保しながら、開票事務の効率化と開票結果の公表の迅速化を開く道であると。課題は残っているものの、基本的には意義あるものと認識しております。

○馬場委員 投票の、いろいろな複雑な状況になってきているというところで、また、先ほどお話しいただいたように、地方公共団体がみずからの判断と責任でこの導入ができる、可能性はあるということなんですが、東京でも、この報告をいただきましたように、都の電子投票研究会、平成十一年の九月に設置されました。各区市の担当者やITの技術専門者の方も含まれておりますが、この平成十一年の九月に設置されたときは、まだこの特例法できておりません。この研究会が検討している途中でこの特例法が成立されたという状況にあるわけですが、この研究会が、検討の枠組みというんでしょうか、検討をしているときに成立したというこの法の影響というのはどんなふうにあったんでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 この研究会では、電子機器に関する技術革新が進む中で、おおむね向こう数年の間に実現可能な技術というものを前提として検討を行ってまいりました。
 電子投票特例法の成立におきまして、実効性のある議論を行うために、導入時の実務的な課題と対応、また導入に伴う事務の流れ等に関することについては、特例法に規定された枠組みと内容で、電子投票を実施する場合を念頭に置いて検討をいたしました。
 他については、例えば投票種別の区分としては、投票日当日の通常の投票だけでなく、今回の特例法で対象外とされた通常の不在者投票についても検討の対象とするなど、広い範囲で議論を重ねてまいりました。

○馬場委員 都では、この研究会で、電子投票を導入するに当たって、要するに、必要な条件、必要なことは全部仮定をして考えていこうという姿勢だったというふうに思うんですが、途中でこの特例法ができたということで、ある意味では促進、具体的に即できるところはしていいよということになったわけですから、具体的なできる方法を考えなければならない。
 しかしながら、この特例法が特例法のゆえをもって、できないことが何点も出てきたわけですね。そこのところを--今おっしゃられたように、国の枠を超えて問題点というところが出てきたというふうに思います、不在者投票の件等あるんですが、この点について、都としての今後の課題というのはどんなふうにそれでは考えられたんでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 選挙を実際に執行する立場から見まして、電子投票導入を円滑に進めるためには幾つかの課題があると考えております。
 まず、特例法が対象としています選挙を、地方選挙だけでなくて、規模の大きい国政選挙も含めることによりまして、投票方法の一体性を確保し、有権者の理解を得ることもできますし、また、選挙事務の効率化や財政負担の低減なども図ることができると考えています。
 また、昨今の選挙におきましては、全体の投票に占める不在者投票の割合が一割を超えている状況でございます。特例法で除外されています不在者投票についても、開票の迅速化を図るということであれば、電子投票の対象とすべきであるというふうに考えています。
 また、投票データを開票所に伝達する手段といたしまして、記録した媒体を運搬するということでございますが、運搬ではなくて、オンラインによって送信する、もちろんセキュリティーを確保するということは当然ですが、そういったオンライン送信を可能とする道を開くことなどが課題ではないかと考えています。

○馬場委員 公職選挙法に触れることができないということで、ささいな問題ならいいんですが、非常に大きな問題が結果的には今回のこの特例法では解決をされていないということがはっきりわかったわけなんですが、まず初めの投票方法の一体性、つまり、自治体は自分のところの首長さんや議員の選挙はこの電子投票でできるけれども、国の選挙はだめだというと、例えば一緒に選挙が行われたときに、片一方は電子投票で片一方は手書きでやらないといけない、そういう意味の一体性が損なわれる、確保できないということですよね。そのことはまず大変大きな問題だというふうに思います。
 そして、二つ目に挙げられました不在者投票、この問題もあると思います。私も、はっきりわからず、今回調べて、ははあなんて思ったんで、大変申しわけないと思ったんですが、不在者投票、つまり投票権、報告書にもきちんと書いてあるんですが、現行制度では、投票権を有する日は投票日当日のみということになっている。つまり、そのために、今の不在者投票も、開票はあくまでもその投票日にする。つまり、事前に預かって、預かり状態で置いて、開票日にする。それが電子投票ではそういう形が多分とれないということで、不在者投票は対象にならないということなんだというふうに思います。
 これも、公職選挙法を改正して、事前に投票日を例えば告示日からにするとかいう形にすれば解決することであるというふうに思いますので、この辺も、そういう意味では、この特例法のまま置いておくよりは、公職選挙法を改正すればいいのではないかなというふうに単純に私は考えているんですが。
 それから、三点目に述べられましたオンラインによる送信ができない、つまり、それぞれの投票所で電子投票をしても、それを、この機器を開票所まで運ばなければいけない、新見市でもそのことが大変大きく問題になったといわれています。つまり、せっかく遠い、開票所が大体一つの自治体に一カ所というふうに想定されていますが、そこまで、大変遠いところから、昔でいえば投票箱を運ぶわけですよね、それを電子機器を運んでこなければならない、そんなような状況であるというのは実にもったいないというか、何のためにというような気がしました。
 これもなぜなのかというふうにお尋ねしたところ、公職選挙法で、投票所と開票所は別にということで定められているということだと、私どもは、セキュリティーとか、そういうものもあるのかなというふうに思っておりましたが、いろいろな意味が何点か重なっているのかもしれませんが、このオンラインによる送信が不可能であるということも、大変この特例法を実施するのに、導入するのに、しにくいという大きな要素になっているのではないかというふうに思っています。
 こういう問題は国でもわかっていたのではないかというふうに思いますが、こういう課題がありながら、その電子投票制度の導入をしたということ、この経緯についてはどのように考えられるでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 課題を抱えながら国がスタートした理由、経緯でございますが、総務省によりますと、社会のIT化が進む中で、一つは、複数の地方公共団体から、長時間にわたる開票作業の負担を解消するために電子投票を実施したいという具体的な要望があったために、意欲的な団体が実施できるようにするということ、また、選挙事務についても、投開票等の各段階で電子機器を導入していくことは避けられないものだという認識を国として持ったこと、三番目には、特例法成立後については、投票の運用の実態あるいは電子機器の開発状況を踏まえた見直しを行う必要が出てくることも想定されるということや、今後、電子投票の対象選挙の拡大について議論となる可能性もあることなどから、当分の措置として、地方の選挙において試行実施を可能とするための特例法にするというふうに聞いております。

○馬場委員 また戻ってしまいましたけれども、結局、国ではまだ課題があるので、できるところから導入をしようということを可能にするためにつくったということですので、できるだけ各自治体でやれる方向でということを考えざるを得ないと思っていますが、それでは、東京都内ということで、自分のところというところで考えさせていただいて、早速来年の統一自治体選挙があるわけですが、都内の区市町村が来年度の統一自治体選挙で電子投票を導入する場合、条例制定の手順というのは、それでは--まず決めなければいけませんね、条例で。その手順というのはどんなことになるんでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 都内の区市町村が電子投票を導入する場合の条例制定の手順でございますが、電子投票特例法によりますと、一つの場合は、区市町村が管理する長または議員の選挙において電子投票を導入する場合でございますが、これは、対象となる選挙などを条例で定めることが必要となります。
 また、もう一つ、都が管理する都知事選挙また議員選挙等において電子投票を導入する場合につきましては、まず区市町村で電子投票を導入する条例を制定することが前提となり、その上で、都知事選挙において、あるいは都議会選挙においてでもいいんですが、都知事選挙等において、電子投票を行う区市町村を都の条例で定めることが必要となります。

○馬場委員 要は、区がまず自分のところの選挙を電子投票でやりますという条例をつくり、また、その開票、投票事務の役割分担ということで、その事務のいろいろ設備もしなければならないということですね。
 それから、では都の選挙はどうなるかというと、都は開票、投票ありませんから、まず都知事や私どもの都議会議員選挙を決めるとすると、都で条例を定めると。そのときに、私も、全部が、各自治体がその条例ができないとだめなのかというふうに思ったんですが、そうではなくて、例えばどこそこの、例えば私の品川なら品川が条例で定めていれば、東京の条例は、品川区で都知事の選挙を電子投票でやることを定めるという条例をつくればいいということですよね。そういうことですよね。
 ちょっとややこしいというか、条例をそれぞれつくっていかなければならないわけですが、こういう状況の中で、さっきの検討会もそれぞれ区市の担当者の方も入っているということで検討してきた、このことは十分ご承知だというふうに思うんですが、それでは、東京都内で近々にこの導入を予定しているところはあるのでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 現在、大方の都内の区市町村では、電子投票に関する情報収集や研究をしている段階でございまして、具体的に導入を予定している団体はないと承知しております。

○馬場委員 つまり、条例制定だけではできないということ、それから施設設備をしなければならない、費用対効果の問題、とりあえず、自分のところの四年に一度の選挙にそれだけの費用はかけられないというような状況なんだというふうに思うんですが、そういうことでは、国の目的からしても十分ではないというふうに思うんですが、その大事なところの財政支援というところでは、それではどんなふうになっているんでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 財政支援についてですが、原則的な話でございますが、電子投票特例法におきましては、電磁的記録式投票機の使用に要する費用の負担は当該地方公共団体とされております。
 しかし、現在は投票機コストが高いということなどを考慮しまして、電子投票の円滑な導入を支援するために、国は、地方公共団体の導入経費の二分の一を当分の間補助するとしております。
 一方、都では、導入する団体がございましたら、当面パイロット事業といたしまして、区市町村選挙における電子投票導入経費の四分の一を予算の範囲内で補助するとしておりまして、そのために、平成十四年度予算におきまして四千万円を計上しております。

○馬場委員 この予算も、報告書を見せていただいて、経費はどのぐらいかかるのかなというふうに、報告書にもありましたけれども、区部では二億六千万、市部でも一億二千万ですか、これを単純に計算して、四分の一自己負担というふうに計算して、区部だと六千五百万円、市部だと三千万円ですね。都が、今おっしゃられたように、十四年度予算四千万円ということは、都内で一カ所分しか都として予算をつけてないということですよね。
 そういう中で、この研究会も含めて、今後本当に積極的にやっていくには、都としてどんなふうな取り組みをすればいいと考えていらっしゃるのか、改めて伺います。

○押切選挙管理委員会事務局長 まず、IT化が進展する中で、有権者の投票環境の向上や、選挙事務の迅速化や効率化を図る上で、電子投票制度導入は有効な方策の一つであると考えています。
 まず、都民の間に定着しています現行の自書式投票を変更し、電子投票の円滑な導入を図るとすれば、まず有権者である都民の皆さんに理解を得ることが重要でありまして、都選管としても、選挙啓発の一環といたしまして、さまざまな機会をとらえながら、都民に対して、その意義やシステムの信頼性について周知を図っていきたいと考えています。
 また、電子投票の導入は、投開票など実際に選挙を執行いたします区市町村の実態を十分踏まえたものでなければならないということでございまして、区市町村に対しまして、相互の連携を図りながら、必要な情報の提供や助言などをできる限り努力してまいりたいと考えております。
 またさらに、これは基本的なことですが、国に対しても、これまで申し上げた課題、国政選挙への導入、不在者投票の問題、こういった課題を踏まえまして、さまざまな機会をとらえまして、地方公共団体が導入しやすい環境づくりというものに取り組まれるよう、積極的に要望してまいりたいと考えています。

○馬場委員 最後に、意見というか、申し述べさせていただきますが、まず一番の都民への周知、これをするのであれば、新見市の例にあるように、実際に来年の選挙でやるのが一番なわけですね。私も反省はしているんですが、今回の条例制定のいろいろ過程、期間等を考えると、来年の選挙に導入をするというのはかなり難しい、時間的な意味でも難しい状況にあるのかなというふうに思っていますので、そうすると、あとは今後の選挙ということになるんですが、それも自分たちで、自治体が決められるのは要するに自治体の選挙ということですので、これは随分先に延びてしまうなと。せっかくここまで来ていて、今回の来年のチャンスを逃したということは、この周知ということからも、都側の積極的な取り組みというのが不十分だったのではないかなというふうに思わざるを得ないんですが、そのことで、今後、そういう意味ではもう少し積極的にやっていただきたい。
 それから、二番目の区市町村の支援、これはひとえに、これからの時代、今のお話のように、財政の支援か、もしくは、そのことを一体として、IT化を図っていく上での一体的な問題だというふうに思っています。実際に区市は投票、開票事務をやっているわけですから、これは今後のいろいろな選挙の中で大変大きな負担になってきますので、この辺も含めて、ぜひ、特に国の選挙、大規模な選挙も含めて、細かいものは細かいので大変ですし、大きいのは大きい選挙で大変です。そういう意味で、ぜひ区市町村等にもっと積極的に導入支援というのをお願いしたい。
 そして、一番は、やはり国へぜひこのことの不備を、特例を早く解消し、国の公職選挙法の全面改正というところで、オンライン化、そして不在者投票を対象にするとか、すべての面で、東京が研究して得られた成果をそのまま国で使っていただければいいのではないかなというふうに思っておりますので、積極的な取り組み、ぜひよろしくお願いを申し上げます。
 終わります。

○織田委員 せっかくの機会でございますので、簡単に何点かお伺いをしたいと思います。
 今も馬場委員の方からるるいろいろなお話がございました。
 まず、端的にお伺いをいたしますけれども、客観的に電子投票、これは近い将来であれば、これは導入をする、あるいはせざるを得ないのか、あるいは今後十年、二十年、要するに自書式でいくのか、その辺のところの、要するに基本的なお考えが、東京都の電子投票制度検討研究会等で、すぐどうのこうのという問題じゃなくて、将来はやはりこれは必要ですよというのか、いや、そうじゃない、やはり自分の手でサインする、要するに、どこへ行ってもサインというのは一番大きな重みがあるわけですから、サインでいくんだという意見も僕はあったのかなというふうに思うんですけれども、通告してなくて申しわけないんですけれども、その辺の感じをまずちょっとお伺いをしたいと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 有権者にも候補者の議員の方々にも、長い間なれ親しんできた自書式といいますか、定着した自書式を変えるということは、国民あるいは都民のコンセンサスというようなことが基本的に必要だろうというふうにまず考えております。
 一方で、例えば選挙を管理する区市町村も含めて、現場から考えますと、開票作業、特に参議院の比例選挙で、非拘束式に入りまして開票作業が複雑化し、大変長時間、深夜にまでかかって、開票が終わるのが明け方というような状況になっていまして、そういう意味で、開票作業をこのまま人海戦術でいいのかといったようなことが、実務を担当する立場では大きな問題だというふうに考えています。
 そういう意味で、せっかくIT化が進むわけですから、将来的には電子投票導入ということで、近い将来は導入していくものだろうというふうに考えています。そういうふうに認識しております。

○織田委員 今のお答えは、いずれ開票事務の、要するに短縮化あるいは合理化という面から必要でしょう、こういうお答えだった。私も同意見です。いずれ導入をしなきゃいけないんだろうというふうに感じとしては思います。
 ただ、導入には基本的な条件が私は幾つかあるのではないかというふうに思います。私、考えますに、大きな面でいうと三つ条件があります。
 一つは都民の習熟であります。
 これは、今よく銀行なんかに行きますと、タッチパネルに手を打って送金をしたり引き出しをしたりしている。高齢者の方なんかはそれはもう使わないですね。間違ってどこかへ飛んでいっちゃうと困るというようなことがありまして、私たちはなれているわけですけれども、高齢の方はあのタッチパネルを使うということについて相当の恐れがあります。
 選挙のように、有権者の少なくとも五割は行ってもらわなきゃ困るわけですから、そういった多数の方々、そしてまた高齢者もお運びをいただかなきゃならないわけですから、そういった方々が本当に操作性がよくて、よく理解ができてというところまで、これはどっちかのどういう責任という問題じゃないんですけれども、習熟をしていただかないと、円滑な導入はできないだろう。そういう意味で、ITあるいはまたそういう方法について都民に習熟をしていただかなきゃならないという点が一点あります。
 それからもう一つは、これはコストパフォーマンスだろうと思います。
 この報告書を見させていただくと、先ほども出ましたが、区部で初期費用が二億五千八百万、それから、投票所の運用費用が導入をしたことによって十万円安くなる、運用費用が三億八千万程度かかりますよ、こんなような試算が出ております。初期費用の導入が非常に大きいわけですね。
 例えば、単独の自治体の選挙であれば四年に一遍ですから、百年間やったって二十五回しかやらないわけです。二十五回で十万円ずつやって二百五十万浮きましたよといって、初期費用に五億からのお金がかかるというのであれば、これはちょっと考え物だなと。ただ、そこにさまざまなクラスの選挙が重なってくるということで、初めてコストパフォーマンスは多少よくなるんだろうなというふうに思います。そういったコストパフォーマンスの問題、これから機器の問題が安くなるとか、そういったことも十分考えられるわけですが、そういった問題が一つ条件になろうかと思います。
 もう一つはセキュリティー、それが本当にきちんとした形で投票というものが正確に行われるんだろうかどうか。
 先ほども出ていますけれども、今の問題でいくと、フロッピーで要するに投票結果を運ぶみたいな、オンラインにしたら速いんじゃないかとか、オンラインにしたら、では途中でぽつっと停電が起こったときに、受けとめる側の要するにサーバーの方がどうにかなっちゃうんじゃないかという信頼性の問題、そういった電子機器の持つ脆弱さというものについて、これが国民の信頼、都民の信頼を得られるかどうか。
 私は、大きくいって、テクニカルな問題はたくさんあると思いますけれども、一つは都民の習熟度、それからもう一つはコスト、それからもう一つはセキュリティー、この三つがクリアされるのであれば、恐らく電子投票というのは導入をされてしかるべきだというふうに私は個人的には思っているわけであります。
 そういった点から、以下、その三点について簡単にお答えをいただければありがたいというふうに思います。
 一つは、導入するんですから、コストが物すごく高くなるんだ--これは国の問題です。国がきちんとやるということであれば、これは物すごくコストが安くなるという形になろうかと思うんです。
 普通考えてみますと、都議会議員の選挙が一回、区議会議員の選挙が一回、参議院が二回、衆議院がおおむね四年間で考えれば一回あるかどうか。五回あるわけですね。五回あるわけで、一つの区の自治体というのは一個なんです。一番多いのが国の選挙で、これが大体二回から三回ということになってくるわけです、四年間ぐらいで見ますと。ですから、これは費用負担の問題とかいろいろあると思いますけれども、そうしたことも含めて、多くの初期費用を要するわけなので、これに倍する利点というのが必要になってくるわけだと思うんですね。その利点というのは、端的にいってどんなことになるのか、二、三点きちっと答えていただければと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 電子投票導入による利点でございますが、現行の自書式投票では実現が困難なことができるという点があると思います。
 具体的には、一つは開票時間を大幅に短縮することが可能となりまして、選挙結果を有権者に迅速に知らせることであります。
 また、二点目は、深夜にわたる開票作業の従事者数の大幅な削減が可能となることです。
 さらに、三つ目は、障害を持つ人々にとって投票しやすいものになるという点が挙げられるかと思います。

○織田委員 今三つばかりメリットなるものが示されました。それはそれで当然そうでしょうけれども、一番大きなのは、やはり開票時間が短縮されるという意味ではないかというふうに思うわけでございます。
 それから二番目に、いわゆるセキュリティーの対策の関連ですね、これについては、この制度研究会ではどのような形で要するに議論をされたんでしょうか。簡単で結構ですので、お答えをいただければと思います。

○押切選挙管理委員会事務局長 委員ご指摘のように、選挙にとりましては、投票の秘密を守る、あるいは、特に電子投票におきましては、セキュリティーを守るということは極めて根幹的なことでございます。
 まず最初に、投票の秘密を守るということでございますが、工夫としましては、個々の有権者に投票所で手渡す投票カード、この投票カードで投票機を作動させるものでございますが、このカードに投票した方を特定するような情報を載せないということ、また、特定するような、推測できるような、例えば投票時刻だとか、そういうことをわかるようにしないといったことなどが考えられますし、また、投票機の画面の角度を少し変えまして、後ろからあるいは周りから見えないような工夫をする、こういったようなことを考えながら秘密を守ることができるのではないかと考えております。
 また、セキュリティーの関係でございますが、投票記録の正確性の確保につきましては、電子投票機にて投票された記録が上書きや改ざんがなされないように、一つは、投票機の管理に係る操作やフロッピーディスク、これは記録媒体ですが、出し入れについて、パスワードや暗証番号を使用することによりまして、正当な権限を有する者以外のアクセスを排除するといったこと、また、先ほど委員のお話がありましたように、ハッカー等が投票機に不正にアクセスすることのないように、投票機と電話通信回線を接続しないことなど、種々のセキュリティー対策を検討いたしました。

○織田委員 今のセキュリティー対策など、お話を伺っていますと、とてもじゃないけれども七十のおばあさんがやれるようなことじゃないなという、そういう印象を受けるわけです。
 同時に、この電子投票をやる場合に、先ほども申し上げましたけれども、私は、国が本気になって動かなければ、地方自治体単独でやるというのはなかなか難しいだろうなというふうに思います。
 そこで、国の動向は、今皆さん方が掌握されている中で、今後どんな方向にあるんですか、お知らせいただければありがたい。

○押切選挙管理委員会事務局長 特例法自体が、当分の間の措置とか、あるいは、今回の説明にありますように、地方公共団体で試行的に実施するというようなことでございますが、国政選挙への導入に関する動向でございますが、国政選挙につきましては、まず地方選挙で電子投票を実施し、そこで把握される課題の検証等を踏まえて、国民的合意がとれた段階で導入すべきとされておりまして、国では、当面、地方選挙での試行実施を積み重ねるよう、地方公共団体に支援を行って、国政選挙への導入はその後の課題としたいというふうにいっております。

○織田委員 国の姿勢については大変よくわかりました。
 あと、先ほどお話が出たわけですけれども、もし地方自治体、要するに、区市町村の方でどこかやろうということであれば、これは十四年度予算で四千万計上している。これは、現段階で今どこか手が挙がっているところがあるんでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 大方の区市町村では、現在の段階では情報収集あるいは研究という段階でございまして、具体的に導入するという予定は聞いておりません。

○織田委員 わかりました。
 今の質疑を通して、状況というのはよくわかったわけでありますけれども、ぜひ、私申し上げました今三つの条件、導入に当たっての三つの条件、よく勘案をしていただいて、今後の方針を定め、そしてまた対応していっていただきたいということを要望申し上げまして、質疑を終わります。

○坂口委員長 ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○坂口委員長 では、速記再開。

○木村委員 今、織田委員から慎重論が出て、ちょっと安心したといいますか、私、これを読ませていただきまして、今の時代の流れからいって、やはりこういう流れだ、電子投票制度を実施する意義はかくかくしかじかで、大いにやるべきだ、こううたい上げているような、そういう報告かなと思って、ちょっと心配して読んだんですが、もちろん、この新しい制度の利点などは書いてありますが、問題点についても非常にわかりやすく整理されていて、「はじめに」と、あるいは終わりにというような押さえのところも、表現が非常に抑えた表現になっていて、この報告書、私は非常によくできた報告書だなと思いました。
 えてしてこういう問題は、積極的に、意義あることだから大いに早くやれというふうに政治的にはなりがちなものなんですけれども、私は、事は国民の基本的な権利である選挙権の行使、これがどういう人にも--つまり、先ほどからちょっと心配されていましたが、デジタルデバイドの問題というのは、これからまだまだたくさん大きな問題としてこの国にあると思いますが、どんな人も平等に権利を行使することができて、民主的な選挙が保障されるということが担保されなければ、私は、新しい制度にはそうやすやすとは移行することはできないというふうに思うんです。
 ちょっと、私も技術的には素人ですから、素朴な質問をさせていただきますが、電子投票の機械があって画面がありますね。画面は大きく見やすいように、こう書いてありますが、区議会議員選挙、市議会議員選挙となりますと、私の区では候補者が大体六十名ぐらいですね。それが画面に一斉に出る。しかも、それは名前だけではなくて、恐らく政党の名前、本人の名前、振り仮名つきとなって、六十名の人がその画面にそれだけのことが書かれるということになりますと、これは本当に、相当目のいい人でも、振り仮名まで見るというのはなかなか大変なことじゃないか。画面が大きく見えるような機械を備えつける必要があるというようなことも書いてありますけれども、一々そんなことをやって、こうやって見て投票するということになりはしないのか。
 先ほど、国政選挙も一緒にやった方が、コストの上では、費用対効果の上では当然必要ですから、やがてそうなるでしょうけれども、そうしますと、例の非拘束名簿で、わっと何百人ということになりますと、これはもう一つの画面で処理できるはずがない。そうすると、スクロールして、ああ、ここにはないやというんで、次の画面、次の画面というふうにならざるを得ないということになると、今度は、最初の画面に出た候補と終わりに出てくる候補との平等性というのは一体どうなるのか、最初に画面に出てくる候補の方が有利に決まっているということになりますね。
 私は、そういうこと一つ考えても、これは大変な制度変更になりはせぬかというふうに思いますが、その点はどうでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 特例法では、画面は使いやすくわかりやすくというふうになっておりまして、表示するものは政党名と候補者の氏名ということになっていますが、委員がおっしゃいましたように、多数の候補者の場合、一つの画面に入り切れないんではないかといった心配はございます。
 方法としましては幾つかの方法がありまして、先ほど委員のお話がありましたように、スクロールして次の画面展開をするといったような方法も考えられているようですし、また、五十音表示をいたしまして、画面で候補者の読み、「あ」なら「あ」を押しますと、その音で始まる候補者を表示するという方法で選択するという方法もございますけれども、今後の技術開発もいろいろ進むのかもしれませんが、いずれにしましても、どういった機種を選択するかというのは、この特例法では各自治体が条例で決めるということになっております。

○木村委員 どうも、「あ」なら「あ」、「か」なら「か」というのを押して、それからやるということにするにしても、スクロールで画面を変えるにしても、あるいは全部いっぱいで、あいうえお順から成り、順番があるにしても、そういうことをやっていると、新見でも問題になったようですけれども、手の動きで大体、ああ、あの人はあそこへ入れたというのがやはりわかるという、そういう事件があったそうですよ。恐らく、なれない人は、こうやってやっているうちに、ああ、結局あれを探しているなというのが後ろから見える、感じでわかるというようなこともあるし、さっきいったように、画面にいつ出てくるかでもって公平性が担保できないという面もあるし、ということがあると思うんです。
 どういう機種を選ぶかというのは自治体ごとですということになると、これもまた大変な話でして、四年に一度使うという機械で、四年間選挙がなかった、四年目になったら、もう前の機械は陳腐化して、また買いかえなきゃならないとか、隣のまちではこうやればできたのに、うちはまだ旧式のを使っているみたいな話に当然なってくるというふうに思うんです、この今の時代では。そういうようなことについて、起こってはならないという--ましてや国政選挙だったらなおさらそうなる、全国統一ですから。
 そうすると今度は、一たん導入を決めたものはもう標準規格化して、ここにも書いてありますが、一たん決めたらもうずっとそれでいく、機械が進歩しようが何しようが、変えないでその機種でいくというようなことにならざるを得ないと思うんですね。
 ですから、そういう意味で、私は、せいてはならないといいますか、それぞれの自治体が、なかなか、特例法ができても、条例を制定するところが少ないということがあるのは、私は当然だろうというふうに思うんです。
 そこで、改めて聞きたいんです。
 こういう報告書ができました、特例法もこれと前後してというか、この一月前に施行になりました、岡山県でも試行が--試行じゃないね、行われたということがありました、したがって、これは東京都も、今年度、手を挙げるところには補助金を出さなきゃなりませんから、四千万円の予算を計上しました。事態はともかく一歩前へ出ているわけですね。流れ始めている。そういう中で、この報告書に基づいて具体化するというスタンスは、さっき、十年、二十年先の話かみたいな話がありましたけれども、どの程度のいわばスタンスで考えておられるのか、非常に答えにくいかもしれないですけれども、一番気になるところです。

○押切選挙管理委員会事務局長 電子投票の導入につきましては、IT化の流れの中あるいは開票事務の現状等々を踏まえますと、また開票事務の迅速化あるいは公表の迅速化等々を考えますと、やはり将来的には取り組むべきものだろうというふうに考えておりますが、一つの投票方法を変えるということでございます。なれ親しんだ自書式を変えるというわけですから、これは国民、候補者あるいは議員の方々の合意というものも必要だろうと思いますので、都選管としましては、一つは、都民に対するこういった意味での理解の啓発といったことに取り組んでいくつもりですし、区市町村に対しても必要な情報を提供してまいりたい、あるいは助言してまいりたいと思いますし、基本的には、国に対して、こういった地方公共団体が導入しやすいような環境づくりあるいは方策というものを構築されますように、機会あるごとに国に対して主張し、また提言してまいりたい、こんなふうに考えています。

○木村委員 私が聞きたいことはお答えにならなかったけれども、答えられないんだと思うんですよね。
 ただ、最大のメリットは開票時間の短縮だという、さっきから何回か出ています。しかし、確かに全員が電子投票をやれば開票時間は大幅に短縮される、これはもう間違いありませんよね。問題は、不在者投票が自書式で行われている、その不在者投票がどんどん数がふえるという傾向にある。
 私も地元の選挙管理委員会に聞きましたけれども、葛飾でいうと、不在者投票が大体一万を超えるというんですね。そうしますと、そっちを従来どおりの開票の仕方でやるとすると、開票時間の短縮というのはほとんどメリットはないというふうにいっていいというんですよ。
 だから、そういう意味で、不在者投票制度を制度的に改める、さっき出ましたが、投票日を、告示の日から投票日までの間のどこで投票しても投票したということにするとかいうふうに法的にいろいろ整備しないとできない。しかし、それもなかなか簡単じゃなくて、告示日に不在者投票して、投票日までの間に本人が死んだとか資格がなくなったとかいうふうになったら、その人のプライバシーをどうするのかということも当然出てくるわけなんで、単純じゃないということですが、いずれにしても法整備が必要だ。その法律はこれからかける、つくってかけるわけですから、早くても来年の通常国会以後ということになるわけなんですね。
 ですから、そういう意味で、いつからというふうに、例えば都の選管が目標を定めて各界に働きかけるみたいなことをやったらやはりまずいんじゃないかというのが私のいいたいことなんです。
 なぜそういうふうにいうかというと、来年の地方選挙は、それはもちろん間に合わないですよ。しかし、東京全体が移行する場合は、どこかでパイロット的に手を挙げてやらなきゃならぬ。やらなきゃいろいろなことがわからないわけですよ。そうすると中間選挙がねらわれると。葛飾は三年後が中間選挙なんですね。どうも流れとして、その辺に圧力かけられたんじゃかなわぬなというふうに思う。
 こういうのが一たん流れ出すと、中間選挙で、むしろ小さい市町村でやってみてくれみたいな話になりがちなんですけれども、少なくともそういうことで、中間選挙に向かって圧力をかけないように要望をして、デジタルデバイドが直接人の基本的な権利を左右するということに直結しますし、セキュリティーの問題などもありましたが、選挙の基本的な民主的性格が失われるかどうかというところにつながる。だから、メリットだけじゃなくて、そういうデメリットにつながるものが非常に基本的なものであると。
 あの新見でも、開票を早くというメリットを明らかにしようというので、電子投票だけ先に開票結果を発表した。後から不在者投票をそれにつけ加えて発表した。そうしたら、不在者投票の内容が、だれがどこへ入れたかはわからないにしても、どの政党が断トツに多かったとかというようなことがそれで判明をした。これも広い意味でやはりプライバシーの侵害に当たると思うんですね。
 ですから、そういうようなことが一つ一つやっていく中で明らかになってくるので、慎重にやってもらいたい。これは私の意見です。
 以上です。

○矢部委員 もう大体出尽くしておりますけれども、結論は、やる気があるかないかでしかないんで、やるという前提に立てば、やるだけのことをやればいいんで、やる気がないからできないんだと私は思っております。
 いろいろありますけれども、不在者投票の処理のことが一つ、それから、入力、このカラー刷りのパンフレットでは、タッチパネル、テンキー、ボタン式しか書いていませんが、私は、それだけじゃなくて、手書き入力というのをもう一つ加えるべきだというふうに思っていますし、今手書き入力での判明というかヒット率といえば九九%ぐらいいきますから、そうすればデジタルデバイドも何もなくなってしまいますので、そういうふうにまずするべきだというふうに思います。
 それと同時に、何かこれは専用の機械を置かなきゃいけないという発想に立っていることが私は間違いだと思うんです。
 今都庁は、原始都庁から電子都庁にということで、全員にノートパソコンが行っているわけです。それを期間中借りて、ハードディスクだけ乗せかえればいい。ハードディスクの一個の単価なんか一万円ぐらいですから、そこにソフトを入れて乗せかえて、あとは入力機器、インターフェースだけを、USBなりでつながるものをつくればいい。そうすると、一投票機当たり二万円か三万円で済むと私は思うんです。
 そういうことを使えば、ふだんはノートパソコンで使っている、選挙のときだけこれを持っていって、ハードディスクだけ乗せかえて使う、またもとへ戻す、そういうふうにすれば全然問題のない話でありますし、今コンピューターはどんどんスピードが上がっていくわけですから、やる気があればすぐできる、やる気がなきゃいつまでたってもできない。
 今のこの仕組みは、全部ハードメーカーが中心に動いているので、ここに無理があると私は思うんです。こんなもの、ソフトさえつくればすぐにできる話だと思っておるんですね、根本的に。
 なかなかそういう感覚に立っていませんが、東京都選管が中心になってコンペティションをやって、電子投票における一番費用のかからない、そして現行機器を使って有効な投票システムを提案せいと、こういうものをコンペティションやっていただいたら、すぐに解決すると私は思いますが、いかがなものでしょうか。

○押切選挙管理委員会事務局長 電子投票の大きな課題として、費用の、経費の負担という問題がネックだということは今まで議論されてまいりましたし、新見の場合もそういわれます。
 また、一方では投票の秘密、セキュリティーの確保ということも非常に重要な、これは選挙の本質にかかわるものでございます。
 こういったことをバランスとるために、委員のお話のいろいろな技術的なことも含めたご提案もございましたので、研究してまいりたいと思います。

○矢部委員 もう研究の段階は終わったんじゃないか。もう十分やっているじゃないですか。ただ、この研究が中途半端だから、こんな研究しているんじゃ、幾らやってもだめだよ。もっとやるという前提での研究をして、何が障害なのかだけをやればいいんですよ。それしかないと思うんです。
 これは、だから私は、今からだと法的なことがあるとしてなかなか難しいんですけれども、不在者投票も一緒にやればいいわけで、そこだけコンクリートしたところに入れればいいし、法改正が必要ならばどんどんやればいいし、やることを前提にやれば、何でもすぐできると私は思っております。
 セキュリティーのこともあるけれども、今の暗号化技術は大変なものでして、ただ、閉鎖空間でやる、インターネットに乗せるのでなければ、専用線を使うシステムでやれば、これも大した話じゃありませんし、セキュリティーの面はほとんど心配ない。ただ、そこに人間が介在するから、その人間に対してのことだけですから、それはどんな方式でやっても、それは絶えずつきまとうものだと私は思っております。
 これは、電子投票というか、要は選挙が今おもしろくないんですよ。投票に行って一票を私は投じたのに、それがどういうふうに生きたのか、どう変化したのかというのが見えない、これが最大の、私は、今選挙が投票率が下がったりする要素でもあると思うんです。
 それからもう一面は、これはぜひ何とかしてほしいと思うんですが、出口調査というやつですね。だから、電子投票にしようが何にしようが、マスコミの出口調査の結果の方がもっと先にわかっちゃっているわけだから、開票する前にわかっちゃっている、こういう現実があるから、開票なんか全然おもしろくないんです。これは投票する前じゃなくて後だから、法的には制限はないんでしょうけれども、本来は出口調査というのは、極めて選挙をおもしろくなくしているし、その後、そのデータを恣意的に使おうとすれば、いろいろなことが使えちゃうという現実がある中では、これに対しても制限を加えるべきだと私は思っておるんです。
 ともかく選挙をおもしろくするというニュアンスの中で、フランスの大統領選挙は、午後七時に投票終わりです、時報と同時に次に当選者だれと名前が出る、こういうふうにならない限りおもしろさはないわけで、そういうおもしろさ、だいご味の出る選挙にぜひしてほしいというふうに思うんですが、いかがでございますか。
 まずは出口調査のことね。

○押切選挙管理委員会事務局長 選挙に関心を持ってもらうということは非常に重要なことでございますし、例えば電子投票との関連でいいますと、電子投票であれば選挙に行ってみたいという若者もあるやに聞いていますので、電子投票が進めば若い人たちへの選挙への関心等を呼び起こす面もあるのかなとまず思います。
 もう一つは出口調査でございますが、これも私どもの開票がなかなか迅速になってないということから出てきているわけでございます。したがいまして、電子投票が完成したという状態を考えますと、出口調査の必要性はなくなるんだろうと思います。
 しかし、出口調査を報道機関に対して直ちに規制するということについては難しいんではないかと思っていますが、電子投票が導入されたとすれば開票の迅速化が図れますので、報道機関の方で電子投票を進めてもらいたいと逆な要望もあることも事実でございます。

○矢部委員 だから、電子投票でも、投票時間が終了してから、オンラインならばすぐですけれども、今のようなシステムで、やはり二十分とか一時間とかかかるわけでしょう。それよりも出口調査というのは、投票が終了前に漏れ聞こえちゃうわけですよ。この辺は極めておかしいと思うんですね。選挙の公平性に影響を及ぼすと私は思っているんですが、これは絶対に、今の選挙法上どうなっているのか知りませんけれども、きちっとした見解というか態度はとれるものではないかと思うんですが、いかがですか。

○押切選挙管理委員会事務局長 現在、都選管としましては、出口調査が選挙の敷地内などで行われて、プライバシーを侵害することのないように、報道機関に対して指導している状況でございます。

○矢部委員 もう終わりにいたしますけれども、せっかくここまで調査をして、研究会もされ、各自治体からも呼んで、また、なおかつセミナーのようなものもされたようですけれども、結果、一件も賛同者がいなかったというのは、やはり私は都選管にも責任があると思っております。
 これが区のレベルでできるのかどうかというのもありますけれども、先ほど申し上げましたように、システムをきちっと開発して、費用がよりかからずに、四千万もあればもうかってしまうくらいの感じでできるような仕組みを、私は絶対つくれると思うんです、ぜひ研究をして、都選管が、電子都庁という中の東京都選挙管理委員会でございますから、率先をして、ほかの県はできない、東京がやらなきゃ私はできないと思いますので、ぜひ前向きにお取り組みをいただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。

○坂口委員長 ほかに発言はございますでしょうか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○坂口委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時三十五分散会

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