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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第四号

平成十三年三月二十一日(水曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長今井 悦豊君
副委員長吉住  弘君
副委員長藤川 隆則君
理事土屋たかゆき君
理事丸茂 勇夫君
理事新藤 義彦君
木内 良明君
東野 秀平君
鈴木 一光君
前沢 延浩君
坂口こうじ君
佐藤 裕彦君
渋谷 守生君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
総務局局長大関東支夫君
理事早川 良躬君
総務部長高橋  功君
行政改革推進室長組織担当部長兼務山内 隆夫君
参事荒川  満君
参事中田 清己君
人事部長三宅 広人君
主席監察員反町 信夫君
行政部長松澤 敏夫君
地方分権推進担当部長脇  憲一君
災害対策部長岡部 恒雄君
災害対策調整担当部長地域振興担当部長兼務和田 正幸君
勤労部長尾井 幹男君
法務部長金岡  昭君
統計部長早川  智君
学事部長小野田 有君
人権部長関  正子君
選挙管理委員会事務局局長南  靖武君
次長田口 正一君

本日の会議に付した事件
 選挙管理委員会事務局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出 選挙管理委員会事務局所管分
 総務局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
  ・第二号議案 平成十三年度東京都特別区財政調整会計予算
  ・第四号議案 平成十三年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
  付託議案の審査(質疑)
  ・第三十三号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
  ・第三十四号議案 職員の再任用に関する条例
  ・第三十五号議案 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第三十六号議案 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第三十七号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  ・第三十八号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
  ・第三十九号議案 非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十号議案  外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十一号議案 東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十二号議案 都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十三号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十四号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第四十五号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
  ・第四十六号議案 東京都育英資金貸付条例の一部を改正する条例
  ・第百七号議案  包括外部監査契約の締結について
  報告事項(質疑)
  ・都庁改革アクションプラン 都政改革ビジョンⅠ について
  ・電子都庁推進計画(中間のまとめ)について
  ・平成十三年度都区財政調整について
  ・市町村合併に関する検討指針について
  ・多摩の将来像(仮称)素案について

○今井委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、選挙管理委員会事務局、総務局関係の平成十三年度予算の調査及び付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより選挙管理委員会事務局に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、選挙管理委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○今井委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○今井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○今井委員長 これより総務局関係に入ります。
 これより予算の調査及び付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成十三年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第三十三号議案から第四十六号議案まで及び第百七号議案並びに報告事項五件を一括して議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますが、その際要求をいたしました資料はお手元に配布しております。
 資料について理事者の説明を求めます。

○高橋総務部長 それでは、二月十五日の当委員会におきましてご要求のございました資料につきまして説明をさせていただきます。
 お手元にお配りしてございます資料第1号、総務委員会要求資料の一ページをごらんをいただきたいと思います。
 職員の勤務状態の管理方法についてでございます。出退勤及び公務出張時の管理形態ごとに、管理方法、対象職員等をお示しをしてございます。
 二ページをごらんいただきたいと思います。
 一日理事についてでございます。一日理事の制度の概要、効果、決定者につきましてお示しをしてございます。
 三ページをごらんいただきたいと思います。
 部長級以上の再就職先でございます。平成七年度から十一年度までの、監理団体及びその他関係団体へ再就職をいたしました部長級以上の職員数につきましてお示しをしてございます。
 四ページをごらんいただきたいと思います。
 勤務評定制度の概要でございます。知事部局等の管理職等及び一般職員並びに教職員のそれぞれにつきまして、評定者、評定項目などをお示しをしてございます。
 五ページをごらんいただきたいと思います。
 東京都職員研修所における研修の概要でございます。中央研修の概要、新任研修の内容につきましてお示しをしてございます。
 六ページをごらんいただきたいと思います。
 都職員給与の決定の仕組みについてでございます。六ページの1、都職員給与の水準と民間給与実態調査から、七ページの6、民間給与実態調査まで、二ページにわたりまして、項目ごとにその概要をお示しをしてございます。
 八ページをごらんいただきたいと思います。
 職員の給与に関する条例における諸手当でございます。Ⅰ、諸手当の概要では、支給時期等の区分ごとにその概要をお示しをしてございます。毎月支給されます手当のうち、決まって支給されます手当につきましては、八ページから一一ページにかけまして、また、勤務実績に応じて支給されます手当につきましては、一一ページから一二ページにかけまして、それぞれお示しをしてございます。
 一二ページの中ほどからは、一定の時期に支給されます手当につきましてお示しをしてございます。
 また、一三ページでは、Ⅲ、手当額の状況といたしまして、手当の区分ごとに予算額を掲げてございます。
 一四ページをごらんいただきたいと思います。特殊勤務手当の概要でございます。現在知事部局等で支給されております特殊勤務手当の概要につきまして、各手当ごとに一四ページから一六ページにかけましてお示しをしてございます。
 一七ページをごらんいただきたいと思います。過去に廃止した特殊勤務手当でございます。知事部局等におきまして過去に廃止をいたしました特殊勤務手当につきまして、年度ごとに手当名、概要等につきましてお示しをしてございます。
 一八ページをごらんいただきたいと思います。
 市町村別財政指標の推移でございます。各市町村別に経常収支比率、公債費比率、財政力指数の過去五年間の推移をお示しをしてございます。
 一九ページをごらんいただきたいと思います。
 三宅島・新島・神津島等災害復旧・復興対策でございます。各島ごとに復旧・復興対策につきましてお示しをしてございます。
 二〇ページをごらんいただきたいと思います。
 平成十二年度区市町村主催防災訓練の実施状況でございます。1では、各区市町村ごとに実施回数及び住民参加人数につきまして、また、2では、主な訓練の内容につきまして、それぞれお示しをしてございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のございました資料につきましての説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○今井委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、本案及び報告事項に対して質疑を行います。
 発言を願います。

○新藤委員 初めに、多摩の将来像の素案について何点かお伺いいたします。
 私は、今回報告があった多摩の将来像素案については、多摩地域の今後の振興を目指す構想であり、全体的に高く評価しているところでございます。
 多摩地域については、三千九百万という、四国全体に匹敵するような人口規模を持つ地域でありながら、これまでは東京としてまとまった長期的なビジョンがなく、その目指すべき方向や地域づくりのあり方についてはっきり示したものがありませんでした。また、昨年出された東京構想二〇〇〇でも、多摩地域については全体的に記述が弱いように感じております。このような中で、二十一世紀における今後の多摩振興に取り組む上での指針としてこの将来像が出されたわけで、そういう意味からも大変期待しているところであります。
 素案にも記載されていますが、今まで多摩地域は、区部の発展につれて、主にベッドタウンなど区部の受け皿として、外延的、周辺的に発展してきた経緯があります。
 そういった中で、いわゆる多摩格差の解消が今までは多摩振興の中心的な取り組みでありました。しかし、これからは、地方分権が進む中で、多摩地域は、地域の特色を生かし、独自の主体性を持った地域として、地域のネットワークを広げながら発展を目指していくことが大事だと考えます。
 このようなことから、今回、将来像においては、今後の多摩地域の目指すべき方向として、自立し連携する多摩を打ち出してきたことは、大変結構なことであります。特に、地域の自立のためには、業務、居住、産業、その他多様な機能の集積を図り、地域を活性化させることが重要であり、その意味から、素案において、将来像の柱の一つとして、東京の活力の一翼を担う多摩が示されているのではないかと考えております。
 そこでお伺いいたしますが、素案において、東京全体の活力の向上に向け多摩地域の果たすべき役割というのは、どのように考えているのか、お伺いいたします。

○松澤行政部長 現在、多摩地域は、先端技術産業の集積や多数の大学立地などによりまして、魅力的で発展の可能性に満ちた地域となっているわけでございます。今後、このような発展の可能性を十分に生かしながら、多摩地域は、東京の再生のために主体性を持った発展を目指していくことが重要となっているわけでございます。
 こうしたことから、今回の多摩の将来像素案におきましては、グランドデザインの大きな柱としまして、東京の活力の一翼を担う多摩という形で、ビジョンとしてお示しし、東京の活性化に向けた多摩地域の役割を明らかにしたところでございます。
 この中で、多摩地域は今後、産・学・公の連携や圏央道の整備あるいは横田飛行場の民間航空利用などが図られることによりまして、都市機能がこれまで以上に生かされ、また産業や物流が活性化し、東京圏の活力を牽引する重要な役割を担っていくことになるというふうにしてございます。

○新藤委員 二十一世紀の東京の発展を考える上で、多摩地域の発展というのは不可欠なものであるというふうに考えております。そういう意味から、多摩地域が東京の活力の一翼を担うというコンセプトは適切だと思います。
 しかし、その中で、横田飛行場の民間航空利用を取り入れたことについて、私は地元出身の都会議員としてやはり一言意見をいわざるを得ません。
 横田基地の民間航空利用については、多摩地域の活性化として多摩地域に新たな機能を付加する要因に位置づけられているようですが、なぜこのような位置づけになったのか、東京構想二〇〇〇との関係も含めてお聞かせください。

○松澤行政部長 東京全体の将来像を示しました東京構想二〇〇〇では、この横田飛行場の民間航空利用につきましては、多摩地域において、核都市を中心に連携が促進されるなど、地域の活性化につながる大きな要因として位置づけられているわけでございます。
 このような東京構想二〇〇〇の考え方を基本に置きながら、今回の多摩の将来像素案におきましては、この横田飛行場の民間航空利用によりまして、多摩地域は地域経済が大きく発展するとともに、広範囲な地域で航空の利便性が向上して、東京圏の西の玄関として発展が図られることが期待されることから、地域としての新たな機能が生み出されていくものと位置づけているところでございます。

○新藤委員 要するに、横田飛行場の民間航空利用をてこにして多摩地域や東京の活性化を図ろうということのようですが、民間航空利用の実現によって、横田基地周辺の地域にとっては、具体的にどんなようなメリットがあるのでしょうか。

○松澤行政部長 まず、多摩地域全体で見ますと、横田飛行場の民間航空利用の実現によりまして、広範囲な地域で航空の利便性を向上させるとともに、人・物・情報の交流、連携を促進し、地域経済が活性化することで、新たな産業や雇用の創出、あるいは奥多摩などの観光開発が期待されるものと考えております。それからまた、お話しの飛行場周辺地域におきましては、交通基盤等の整備やまちづくりが進み、航空関連産業や先端技術産業など新たな産業立地が誘導されることによりまして、地域の活性化が図られ、自立都市圏の形成が促進されていくもの、このように考えております。

○新藤委員 多摩地域の活性化については、当然のことながら私どもも大いに望むところであります。しかし、この地域の活性化がダイレクトに民間航空機の利用ということに直結することについては、私はちょっと納得できないものであります。
 横田基地は、ご案内のとおり、人口の密集地域にある基地でございます。現在、昭島市など横田基地の飛行直下の住民は、昼夜を問わない航空機騒音や、航空機事故の危険性、悪臭などに悩まされているわけです。ぜひ皆さん方も一度来ていただきまして、この騒音について体験されたらいいと思います。
 まして、民間航空機利用が実現するようになった場合ですと、航空機の発着回数が増加するとともに大変な騒音が拡大するわけでございます。これは東京都の環境局がはかられたことだと思うのですが、滑走路の南側三キロの地点では、環境基準をはるかに超えた値が測定されております。そのこととして航空機騒音調査結果報告書でも改善が指摘されているという経過もあるわけでございます。
 そういったことを踏まえた中におきまして、この騒音については地元住民が一番心配している問題であるにもかかわらず、今回の素案においては一言も触れられておりません。最終的なまとめには、住民の意向を十分反映させるような騒音対策を明確に記述することは当然のことと思いますが、いかがでしょうか。

○松澤行政部長 今回の将来像の素案の策定におきましては、この横田飛行場の民間航空利用の記述につきましては、横田飛行場を活用する町という位置づけをお示ししまして地元の市町村などから意見を聞いてまいりましたが、主に地域の活性化を目指すという視点からの記述が中心になっているわけでございます。あわせまして、飛行場の利用のあり方や環境面についてさまざまな協議、検討を行うことは本文の方にも記載しておりますが、今、理事ご指摘のように、騒音対策については具体的には触れてございません。
 そういうことで、最終のまとめに当たりましては、市町村等のさまざまな意見を踏まえながら、ただいまご指摘のあった騒音の問題について、その影響を考慮した利用のあり方や運航方法の検討などを十分に配慮した内容としてまいりたいと考えております。

○新藤委員 横田基地については、あくまでも全面返還が最終目標です。先日、昭島市、昭島市議会、それから瑞穂町、瑞穂町議会から、知事に対して民間航空機について反対の意思表明があったと思います。また、基地に関する五市一町の連絡協議会において、昨年の十一月に、横田基地の整理縮小、返還といったことについて協議事項とすることが合意され、基地の返還に向けて共同歩調をとることが確認されたところであります。
 これらの動きを踏まえまして、横田基地の民間航空利用については、既定の方針として進めるのではなくて、地元市町村の住民の意見を十分に聞いて、その声を大切にしていただきたい、このように思うわけでございます。
 その意味から、多摩の将来像の策定においても、横田基地の取り扱いについては慎重に検討し、地元の意向、特に飛行直下の自治体の声を十分に聞いて、最終の取りまとめを行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○大関総務局長 横田飛行場の民間航空利用につきましては、ただいま理事がご指摘のとおり、地元や周辺自治体を初めさまざまな分野の人々の理解と協力は不可欠である、このように考えております。今回の多摩の将来像の素案を発表した以降も、最終報告策定に当たりましては、市町村との意見交換会を実施しておりますし、市町村からもさまざまな意見、提案を聞きながら、最終のまとめを進めている状況にあります。
 こうしたことから、横田飛行場の民間航空利用につきましては、最終のまとめの中におきまして、地元や周辺自治体の状況を十分踏まえながら、多摩の発展、振興という視点に立ち取りまとめていきたい、このように考えております。

○新藤委員 最後に、要望を申し上げたいと思います。
 今回の多摩の将来像を、二十一世紀の多摩振興の道しるべとしてまとめるならば、東京都の立場もあるとは思いますが、やはり基本的には、多摩地域に暮らす住民の方々の声を十分尊重していただきたい。特に、この横田飛行場の民間航空利用につきましては、五市一町連絡協議会、とりわけ、六十年間にわたって航空機騒音に悩まされてきた飛行直下の方々の意見というものを十分取り入れて、慎重に対応していただくようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○丸茂委員 私は最初に、「都庁改革アクションプラン 都政改革ビジョンⅠ 」について何点かお伺いしたいと思うんです。
 この改革アクションプランでは、都政改革の基本的考え方が第1部で、第2部では実施計画、第3部では、中長期的視点から取り組む改革-「都政改革ビジョンⅢ」の方向性-という形で構成がされているのですけれども、そこでまず、この都政改革の基本的な考え方、今回の都政改革のねらい、目的、これは何なのか、お伺いいたします。

○荒川参事 これまでも都政は、組織や定数の見直し、それからコストの削減などの行政改革に取り組んできたわけでございますけれども、今後も、こうしたこれまでの取り組みを継続しつつも、同時に、東京の将来像を見据えた、都政のあるべき姿を示し、それにふさわしい質の高いサービスを効率的に都民に提供できる都政をつくり上げていく、こういうことが新しい行政改革のねらいであるというふうに考えております。

○丸茂委員 今までの行政改革と今回の改革のねらいは、東京の将来像を見据えた都政のあるべき姿、それにふさわしい都政をつくり上げる、そういう趣旨で述べられたと思うのですが、それでは、東京の将来像、これは何を指しているのか、お伺いいたします。

○荒川参事 東京の将来像についてでございますけれども、これは永遠不変のものではなくて、その時代に応じていろいろ変わると思うのですが、今回のアクションプランにおきまして将来像として考えておりますのは、東京構想二〇〇〇などで示しました生活像、都市像などでございます。例えば生活像では、男女とも、家事、育児、介護と仕事とを両立できる環境が整えられ、また、高齢者が地域の中で安心して暮らせる、こういう中で、個人がそれぞれの価値観に基づいて自由な選択と決定を行い、個性と能力を十分発揮できる社会というふうなことが挙げられております。

○丸茂委員 東京構想二〇〇〇には確かに、生活像あるいは都市像、さらにはエリアコンセプト、そして行政像等、目指すべき東京の将来像という形で示されています。しかし、この問題については、一昨日のこの委員会で我が党の木村委員が指摘しましたけれども、構想に基づき重点的に取り組む事業を示した三カ年の推進計画では、少子高齢化対策などの福祉、医療はわずか一七%で済ます、その一方で、東京メガロポリス構想など、幹線道路や都心再生などの大型公共事業は五〇%以上も事業費をつぎ込むと。こういう形で、私自身、構想は逆立ちした税金の使い方を具体的に示したものだと受けとめております。これらを推進する都政改革は、都民の願いとは逆行するものではないか。
 私は、地方財政の危機の最大の原因は、今、大不況によって税収が落ち込んでいる、このことが主要な要因であるかのようによくいわれますけれども、もちろん税収の影響がないとはいいませんが、一番の問題は、やっぱり国の押しつけと一体となったゼネコン奉仕の臨海副都心開発など大型開発や、これまでの豪華庁舎、大型公共事業、これらの浪費を推し進めた結果にあることは明らかだと考えております。しかも、そうした浪費を改めるのではなくて、二〇〇〇の構想では、重点化したとはいえ、依然大型開発を優先し、都民の切実な福祉が一方では切り下げられる、こういうことは認められません。
 したがって、私、これをいろいろ読みますと、「岐路に立つ都政」というところで、なぜこういう財政危機に陥ったのかという点では、行政需要が莫大に広がっていった、そのために組織も人員も財政も拡大して、それが膨張して今、未曾有の財政危機に陥ったと。大もとの根本問題、開発優先、このことが全く触れられておりません。ただ、四ページで、「都市づくりの主役であり景気の下支えをしてきた--これが当たるかどうかは別ですが--公共事業も必要性や効果に疑問が持たれ、見直しを迫られています。」と、こんな表現にとどまっています。
 行政評価の中では、一八五ページで、大規模公共事業等の評価制度の構築という形で、十二年度は検討、十三年度から一部試行を含めて十五年度まで検討していくと。こういう程度のことです。そういう点では、私ども、浪費をなくして都民の暮らしや福祉を守る、そのためにどう都政改革を進めていくのかという点で都の行政も進めていただきたいと思います。
 この改革プランの五二ページで、財政再建推進プランの着実な達成ということも掲げられています。しかしこの問題も、予算特別委員会で明らかにしたとおり、二〇〇〇年度、二〇〇一年度で既に、税収増等を含めて、根拠が崩れている。そういうことも指摘しながら、都民の負担は一体今後どうなるのかということも非常に心配をしております。
 そこで次に、税財政制度の抜本的改革による地方への税財源移譲についてもアクションプランでは述べていますけれども、税財源移譲としてはどのようなものを考えているのか、お伺いをいたします。

○荒川参事 昨年十一月に東京都税制調査会の答申が出されまして、その中で税源移譲についての提言がございます。
 それを見ますと、国から地方自治体への税源移譲につきましては、移譲する財源の原資としまして、国庫支出金及び地方交付税の抜本的な見直しにより財源を捻出しまして、それによって税源移譲していくというふうにしております。
 具体的な移譲の税目としましては、一つは、所得税の税源の一部を個人住民税に振りかえる、二つ目に、消費税の税源の一部を地方消費税に振りかえる、それから三つ目ですが、税源移譲に伴い都道府県と市町村の間に過不足が生じた場合には、その調整はたばこ消費税により行うとしております。
 以上の税源移譲の実施を行うに当たっては、段階的に行うことも提言をされております。

○丸茂委員 私は、国と地方との仕事と税配分が非常に逆転していると。したがって、地方では仕事は六割やっているのに、財源の方は四割程度しかおりてこない。昔はよく三割自治といわれましたけれども。
 そういう点では大いに仕事に見合う税源移譲というものは求めるべきだと考えているのですけれども、非常に心配しているのは、この冊子の二六ページにもあります都政改革、大くくりで、都政改革ビジョンⅠ、ビジョンⅢ、その右隣の東京都税制調査会の答申、こういうものもこの都政改革の中で取り入れ、検討されていくという図になつているのですけれども、問題なのは、都税調が、中小企業等には配慮しつつとしながらも、赤字法人でも課税される外形標準課税、これの導入を提案されている。
 それから、負担を分かち合う税制ということで、個人住民税の税率構造のフラット化ということで、現行の五%、一〇%、一三%の税率を、一〇%にフラット化するという内容です。所得が高い人は減税になりますけれども、所得の低い層が増税になるという大きな問題があります。また、人的控除の見直し。
 それからまた、国から都への税源移譲の主要税目に、消費税を最大の対象税目にしていることも、大変重大だと思っているんです。これは昨年、政府税調が消費税を基幹税にするという、そういう動きともあわせて、私ども一層都民の負担、そして今の景気にも大きな影響を与える問題だと、そういう危惧を持ちまして、都税調の答申と都政改革の関係について伺っておきたいと思います。

○荒川参事 都政改革ビジョン、特にⅢと、それからこの都税調の答申とは、ともに二十一世紀のあるべき姿を目指すものでございますけれども、今回の都税調の答申は、現在の国と地方自治体の間の事務配分というものを前提としまして、税源移譲のあるべき姿を提言したものでございます。
 今後策定する予定の都政改革ビジョンⅢでは、この答申を参考にしますとともに、その次のステップといたしまして、地方主権を実現するにふさわしい国と地方、あるいは基礎的自治体と広域的自治体の間の事務配分そのものを見直しまして、それに見合った税財政のあり方を検討していくものでございます。

○丸茂委員 私は、一方では大型開発優先、その一方で福祉が削られていく、そして都民の税制面でも一層負担が重くなってくる、そういう改革ではなくて、今の都民の暮らし、それから経済の問題を考えてみても、やっぱり都民の暮らし優先、そういう形での改革が必要だということを申し上げておきたいと思います。
 それから、この改革プランでは、地方分権、この問題にも触れております。私も、地方分権時代が進む中で、政策形成に力を入れていく、こういうことはますます重要になってくるかと思うのですが、このアクションプランではどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 地方分権の進展によりまして、今後、各自治体は地域の実情に応じた創造的な行政運営が一層求められることになります。地域のことは、みずからの責任と判断で決定していくことが必要となります。
 都庁改革アクションプランでは、トップマネジメント補佐機能の強化や、産業労働局の産業政策部の設置などの組織の見直しを行うことで、政策形成機能を強化するとともに、職員の資質、能力を最大限に生かす人事・給与制度の見直し、職員の自己改革を進めること、これらによりまして政策形成能力の育成を図っていくこととしております。

○丸茂委員 私は、地方分権が進めば進むほど、地方自治体みずからが政策能力を身につけて、政策決定責任も持つということが迫られるかと思うのですが、この改革プラン、九二ページでも、今ご答弁のあったトップマネジメント補佐機能の強化だとか、産業労働局での政策形成能力を強化する、そういうことが打ち出されておりますけれども、えてして政策優先で、実際の都民の置かれている現状、それから現場の実態、こういうところからかけ離れての政策決定、政策の形成、そういうものはあってはならないということで、先日の委員会でも、商工指導所の廃止問題を取り上げました。
 現場を本当に踏まえた政策決定がなされているのかという点で、今議会でも、成東児童保健院の廃止や女性財団の廃止に対するいろんな都民の意見、それからこの改革プランで障害者福祉会館の抜本的な見直しなど、やっぱり現状を踏まえた方向性をぜひ出して、その上でも、やっぱり現場の状況を離れた政策決定があってはならないというふうに考えていたところなのですが、たまたま今議会中に、地方議会に期待することということで、鳥取県知事の、全国都道府県議長会で講演されたこの冊子に、ちょうど渋谷議長の写真が写っているあれですけれども、今、地方分権が進んでいる、その中で地方公共団体に求められること、現場主義への転換という講演がされてまして、今まで中央集権制で、ややもすると国の方へ向いて、法律はどうなのか、これで適用できるのか、そういう対応をしてきたけれども、それでは現場主義ということが抜けている。物事というのは本当は現場に一番重要な情報があって、現場の担当者が一番事情に精通しているにもかかわらず、いろいろな地方自治の課題を考える場合に、現場よりも、むしろ現場からほど遠い中央官庁の方に目を向けている、こういうやり方をずっと、鳥取県知事ですけれども、やってきたのじゃないのかと。今、その短所というか、そういうもののまずさというものが随所に露呈しているという点で、本来、地方自治というのは、住民が主人公であるということで、職員を含めて現場の当事者に生の声を聞こう、そういう立場で改革を進めて、何よりも現場の必要性というものを重視して、それに基づいて必要な政策を打っていく、そういう対応をしている。そんな講演がされております。
 そして、現場から課題を見つけて、必要な施策を実践していくということになりますと、みずから政策づくりをするということが必要になってくる、それが政策形成能力だと。地方分権時代には、権限移譲だとか権限に伴う財源も移譲しなければいけないという、そういうありきたりの議論はよくあるけれども、それはそれとして、それ以外に、意識改革、地方団体みずからが政策形成能力を身につけて、そして政策決定責任を持つ、これが必要ではないかというものを見まして、何か思いが同じだなという感じがしたのですが、そういう中にあって、先日の鳥取県の地震でも、住宅再建支援には、従来国がやってはいけないといっていたものを取り上げて、議会にも打診したら、議会の了解も得たということで、改めてその必要性、重要性を感じた、というものを拝見させていただきました。
 そういう点で、この地方分権を進めるに当たって、そういった現場を踏まえた改革、そして政策決定、それを強化していく。このことについてもし所見があればお伺いいたします。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 今、先生がおっしゃられるような現地・現場主義ということについては、私ども、都庁改革アクションプランでも記述しております。その点については私どもも同じように考えております。

○丸茂委員 ぜひ、もちろん現場主義、いろいろ文章にもなっているのですが、やっぱりそれが本当に都政の場で生きるようにしていただきたい。成東保健院なんか現場を全然調査もしていなかったということが、委員会等で議論になったようですけれども……。
 次に、このアクションプランの一二ページで、成果の重視というのが書かれているんですね。この文章をいろいろ読んでも、私の頭が悪いのか、なかなか理解に苦しんでいるんですけれども、ここでいう成果とは、あるいはここでいう成果の重視とはどういうことなのか、改めてお伺いいたします。

○中田参事 都庁改革アクションプランにおきます成果主義とは、施策、事業の見直しに当たりまして、都民生活への成果--都が何を行ったかというだけではなくて、都民生活にどのような成果をもたらしたのか、こういった点を重視しまして、検証、評価を徹底し、より質の高い行政サービスを効率的に提供していく仕組みを都政の中に確立していくことでございます。
 このため、来年度から行政評価制度を本格実施させまして、施策、事業につきまして、達成度、効率性、必要性などの面からしっかりと検証、評価をし、不断の見直しに努めていく考えでございます。

○丸茂委員 ここでは、施策の全般にわたって、施策、事業の目標達成度、効率性、必要性など、そういうものを検証、評価していくということも述べられているのですけれども、事業によっては、相当時間をかけないと、なかなか成果が見えない、そういう研究テーマ等もありますよね。また、こういう点では達成度というのはなかなか見えないし、効率性からいえば、非常に効率的によくない、また、地道な仕事であっても都民サービスには欠かせない、そういう業務があると思いますし、それから、ハード面では達成度も成果も見えやすいのですが、ソフト面ではなかなかそれが見えにくい。福祉の問題一つとっても、福祉施設の建設と福祉サービスの評価、これは一体成果としてはどうなのか。また、文化の面だとか、いろいろ難しい問題点があると思うんですね。
 この成果の重視というものと、この後段に、都民の立場に立って、知恵を絞り創意工夫を凝らした事業への取り組みを強化していきますということが述べられているんですけれども、本当にこういう形で成果重視でできるのかという点で、非常にギャップを感ずるんですけれども、いかがでしょうか。

○中田参事 先ほども述べましたが、施策、事業の見直しに当たりましては、都が何をしたかではなく、都民生活にどのような成果が得られたか、こういったことに重点を置きまして検証、評価することが基本でございます。
 来年度から本格実施いたします行政評価制度におきましては、この成果とともに、成果に至るまでの取り組み状況、こういったものも幅広く検証、評価しまして、実施に取り組んでいきたいと思っております。

○丸茂委員 成果の重視ということで、ややもすると民間企業などでは、成果主義の賃金制度が前から導入されて、三月十九日付の朝日新聞ですけれども、賃金にまでそれを影響させるという点で先駆的な導入を行ってきた企業では、逆に弊害が生まれて、いろいろ失敗を恐れて挑戦が不足していると。
 このプランでは、職員の挑戦も大いにやるべきだということで、成果の重視ということでいろいろ書かれているのですが、行政はこれまでも、最少の経費で最大の効果を上げるために、さまざまな形で努力してきたと思うんです。こういう成果の重視と、職員の人事制度等で見ますと、人事評価の中でもいろいろ検討がされていくということで、実際にこの成果の重視が、職員の能力だとか、そういう挑戦だとか、そして努力の過程だとかを含めて十分力が発揮されて、それが結果的には都民の要求に沿った形で行政が進められるべきだというふうに私は考えております。
 そういう中にありまして、都政改革ビジョンは財政改革推進プランにも基づいて進められるという点で、昨年強行されましたシルバーパスあるいは老人医療費助成などの福祉施策の切り捨て、それから都民施策全般にわたる切り下げ、その一方で、大規模な公共事業は温存するという中で、先ほども申しましたけれども、改めて都民のための改革が進むように、この点、強く指摘をしておきたいと思います。
 次に、三宅島問題等についてちょっとお尋ねしておきたいと思います。
 今、三宅島は、一時帰島を求めることなど署名運動が三宅島住民の間で始まっています。一昨日、私が聞いたところでは、一時帰島を求める署名が三百三十六名、それから借入金等の元金の据え置き等を求める署名が三百十五名、生活支援二百六名。この署名に、村議も十一名中七名の方が賛同されていると聞いています。
 知事は、先日の予算委員会で、島民の方々が一時間でも二時間でも一度帰島したいという願いを取り上げた我が党の質問に、命の保障はどうするのか、たわけたことをいうなという形で、声を荒げて答弁をされました。しかし、島民の中では、森総理大臣初め多くのマスコミ陣も三宅島に上陸したテレビでの映像を見て、なぜ当事者の島民が--一時的にでも上陸して、自宅がどうなっているのか、貴重なアルバムや貯金通帳などを取り戻して今後の生活に備えたい、そういう島民の気持ちは大変大事だと思います。
 もちろん一時帰島であれ、命の安全が第一ですし、それは総理大臣であっても、都の職員であっても、三宅の住民であっても、私は同様だと思います。その点で、局長のモルモット発言というんですかね、私は非常に許せない発言だなというふうに思っております。
 実は新聞報道などでも、少人数なら天候や風向きのよい日の一時滞在は不可能ではないという報道がされたり、また、三宅島における天然記念物の野鳥調査も、二月、三月と二度にわたり行われて、これも新聞等マスコミで報道されています。
 そうした状況のもとで、都として、短時間でもいいから島に戻りたい、こういう三宅島村民の願いにこたえるべきではないかと、改めてお聞きするわけですけれども、いかがでしょうか。

○岡部災害対策部長 島民の短時間でもいいから島に戻りたいという気持ち、アルバムや生活してきた記念品、通帳などを取ってきたいという村民の心情を思う時、本当に心が痛む思いがいたします。
 しかし、雲仙普賢岳の噴火災害では、制止を振り切って出かけ、火砕流に見舞われた研究者やマスコミ関係者を救出するために、警察官など防災関係機関が二次災害に遭い、尊い人命が失われることになったという悲しい経験を私たちは持っております。
 三宅島では、一昨日の十九日にも火山灰がまじった噴煙が見られたように、今なお危険な状態が続いております。各防災機関とも、現地では非常に緊張した状態が続いているところでございます。現地がこのような状態の中で、避難された村民の方々の、一時的にせよ帰島したいという希望にこたえることは、現段階では非常に困難であると考えております。

○丸茂委員 最後のところで、現在の段階では困難であるという答弁がされたのですが、それでは、どういう条件と、いつごろ一時帰島が可能になるのか、その点をお伺いしておきたいと思います。

○岡部災害対策部長 避難から六カ月以上経過しております島外に避難されている三宅村民の、一時的であってもいいから島へ戻りたいという気持ちは、胸が痛いほどよくわかっております。しかし、帰島に当たりまして、知事も述べたように、何よりも人命や健康の確保が大切でございます。三宅島では、現在、環境基準の百倍を超える、日量二万から五万トンもの有毒ガスが発生しております。一昨日の十九日は、火山灰を含んだ噴煙が千メートル近く立ち上がったことも確認されております。
 火山噴火予知連絡会の井田会長は、十九日の記者会見で、火山ガスを放出する道が一時的にふさがって、中の圧力が高まって火山灰を放出したものと考える、今後もこのような火山灰の放出が起こる可能性があるので、注意してほしいというふうに発言しております。
 こうした中で、東京都は、これから有毒ガス、火山ガスに対応した防御措置を講じた上で、島内の夜間を含む常駐体制を試行し、火山観測の充実、安全性の確認等を行いたいと考えております。一時的にせよ村民の帰島につきましては、これから行う試行によって島内滞在の安全性等を確認しつつ、今後検討してまいりたいと考えております。

○丸茂委員 重ねて伺いますけれども、一時帰島というと、全員と感ずるんですけど、例えば村民全員でなくとも、既に住宅が被災して緊急性がある村民だとか、少人数で、安全を確認しながらの対応はできないのか。そういう個別に--それはもう安全第一ですから、火山ガスの流れがどうなのか、風上から安全性を確認しながら対応しなければいけないと思うんです、そういう形でも帰島なり対応ができないのか、そういう声があるのですけど、その点いかがでしょうか。

○岡部災害対策部長 九月二日の全島避難以来、昨年十一月に村民代表としての村議一行が島内を視察し、その後も村議代表が上陸、視察しております。さらに、緊急性のあるものとして、漁協による沈没の危険のある漁船の搬出、農協による特産品品種維持のための種苗の搬出、また最近では、村の教育委員会の要請によりまして、東京都の無形文化財の木遣り太鼓の道具一式を搬出しております。
 今後の対応につきましては、夜間を含む常駐体制の試行によりまして、条件の整備を行い、安全性が確保されたときに検討していくという段階になりますが、その場合には、家屋が被災しているなど、特段の事情がある者については配慮してまいりたいと考えております。

○丸茂委員 ぜひそういった配慮で、島民のこうした切実な要望を、安全を確認しながら、やはり対応していただきたいというふうに思っております。
 次に、三宅島では今後の課題になるわけですけれども、新島、神津島など、復興に向けての対策も、先ほど資料でも示されましたが、取り組みも始まっております。
 そうした中にあって、被災した住宅再建、これも何とか対応できないのかという点で、都として、この問題についてはどういう対応策を持っているのか、お伺いいたします。

○岡部災害対策部長 都は、今回の災害によりまして住宅に被害を受けた被災者が、住宅金融公庫の災害復興住宅融資を借り受けて住宅を再建及び補修する場合、都が十年間の利子補給を行い、借り受け者の自費負担を軽減する措置を講じております。この結果、自立再建を目指す被災者は、当初五年間は無利子となり、借り受け者の利子負担がなくなっております。
 また、自立再建が困難な場合は、被災者向けの村営住宅の建設に対しまして、都が財政的支援、技術的支援を行っております。新島では二十二戸建設して、既に入居しておりますし、神津島では十五戸建設して、三月下旬には入居する予定になっているところでございます。

○丸茂委員 国の動きもお伺いしておきたいのですが、阪神・淡路大震災後、住宅再建を支援する法制化の動きがあると聞いております。都としての考えも含めてお伺いしておきます。

○岡部災害対策部長 地震等によりまして被害を受けた被災者の住宅再建につきましては、現在国において、被災者生活再建支援法の附則に基づき、その支援制度のあり方について検討が進められておるところでございます。東京都は、全国知事会の場で、他の府県と協力し、国において国民相互扶助を基本とした制度の創設を働きかけているところでございます。

○丸茂委員 地震災害等における住宅再建というのはなかなか大変で、私も保険制度等でもこういう対応はできないのか考えて、関連する資料も、議会図書館のご協力もいただいていろいろ読ませていただいたのですが、その範囲では、とても日本の実情の中では対応し切れない。そういう中にあっては、やはり抜本的な対策が必要だと思うのです。
 しかし、私自身、先日、噴火災害から十年経過した雲仙にも行ってまいりました。そこでは、県がそれこそ被災者の立場に立って対応しておりまして、例えば土石流に埋まった土地を、国に働きかけて、被災前の評価で土地を買い上げて、そしてこれまでの義援金や基金によって、ほとんど被災者の負担がなくて住宅が再建される。それから、土石流に埋まったところは、土地区画整理で事業が進められて、かさ上げというのでかなり土盛りもしながら住宅再建がやられていたのですが、それも、ここは安中三角地帯といっているのですけれども、土石流の土砂の捨て場として料金を取って、それを原資にして、自己負担をなるべくかけないように住宅再建がやられている。
 これまでも取り上げた鳥取県における住宅再建に対する独自の補助、こういう先進例も数多くあるわけですよね。その点、東京都は大変おくれているのじゃないかと、そんな気持ちがしていたところ、共同配信で配られている記事ですけれども、長崎新聞に「後退する被災者支援策 三宅島全島避難から半年 普賢岳、有珠山に及ばぬ対応」と、こういう記事も出ておりまして、私はやっぱり、東京都も、いろんな課題を抱えているかと思うのですが、そういう先進例も含めて、本当に被災に遭った島民の立場に立って対応策を検討してもらいたいなというふうに考えているのですけれども、いかがでしょうか。

○大関総務局長 その前に、先般の特別委員会で、モルモットがわりという私の発言、不穏当であるということのようでございます。確かに不穏当かもしれませんけれども、私どもの覚悟のほどを申し上げたわけでございまして、我々、税金で職業として成り立っている者は、やはり村民よりもリスクを先に負って、その中で安全性を確認した上で、島の人たちに戻っていただこうと、こういう趣旨でございますので、ご理解いただきたいと思っております。
 それから、ただいまの支援策ですけれども、私どもといたしますと、東京都としては、法律の根拠とかがなくても、都営住宅を無料であっせんしたり、それから職業も、こちらに永住しても可能なような、そういう対応もしておりますし、確かに島で暮らすよりははるかに不自由な生活だと思いますけれども、私どもといたしますと、今考えられるあらゆるすべを使ってやっていると思っております。至らないところがあればどんどんお聞きしまして、可能な限りの対応をしていきますけれども、私どもは少なくとも法律の枠を超えて対応していると思っておりますので、また法律の運用が必要であれば、そのこともあわせて、これから強く求めてまいります。
 いずれにいたしましても、島の方々が安心してこちらの都内で暮らせることがまず先決でございます。それから安心して戻れる環境を早く確保して、それで島へ戻っていただきたい、このようなことを考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。

○丸茂委員 議事録を読みますと、「まず私どもがモルモットがわりに、防災職員が先行して、」と。私は、今、局長がいうように、職員の皆さんは本当に、逆にいえば命がけで当たられる。それをモルモットという表現自体が、私はふさわしくないと。本当に都民の気持ちを考えるのだったら、そういう危険を冒してまでもやっぱり先行して役立つ、それの表現として私はふさわしくないということで述べましたので、そのことをはっきりさせておきたいと思います。
 私は、二〇〇一年度の予算を見ましても、さらにこのほかにも生活支援だとか借入金の元利を含めた返済問題だとか、今さまざまな課題が山積しているわけですね。そういう中にあって災害対策予算を見ましても、軒並み削られている、知事査定で自衛隊参加の防災訓練が復活されましたけれども。
 やっぱりさまざまな施策、それから実態調査、そしてすぐれた先進例を含めて、今の被災者の立場に立っていろいろな検討、それから政策的な提言も含めて対策をとるという点では、やはりそこに予算も--こういう事態ですからね、逆にふえても、私は都民から批判されるよりも、やっぱり東京都は本当にこういう事態に予算的にも対応しているなということが伝わるかと思うのです。私はそういう点で、災害対策もこれまでいろいろ苦労はされているかと思うのですが、それに見合う予算的な対応を十分検討して、対応していただきたいということを強く要望して、質問を終わります。

○木内委員 報告事項の電子都庁推進計画についてであります。
 先日、中間のまとめが公表されました。今、最終まとめに向けて鋭意検討作業が進んでいるわけでありますけれども、具体的な内容を含めて、議論を深めていきたい、特に、実態を検証、評価しながらの議論を深めていきたい、こういうふうに思うわけであります。
 電子都庁がその機能を発揮するためには、強固で柔軟な情報基盤というものを整備する必要があります。来年度の計画では、パソコンの本庁一人一台体制をとることとされているわけでありますけれども、現状の通信回線が細くて、いうところのレスポンスが悪い状況では、業務の効率性というものは期待できないのではないか。また、数年のうちには、よくいわれることでありますけれども、インターネットなどの通信速度が現在の数十倍以上に高速化する、こうもいわれているわけであります。いわゆるブロードバンドネットワーク時代の到来ということはもう必至でありまして、東京都の情報基盤はこうした社会の技術スピードに対処できるものでなければならないと考えるわけであります。決して後追いになるような施策の展開ではいけない、こう思いまして、この点について具体的対応がどうなっているのか、最初にお尋ねします。

○高橋総務部長 電子都庁の基盤を構築をいたしまして、都民サービスの飛躍的な向上を実現していくためには、高速、大量の通信を処理できる超高速ネットワークがお話しのように必要でございます。東京都でも、増加する画像あるいは音声等を含む情報通信量に対応できる高速、大容量の庁内、庁外のネットワークを、都庁スーパーバックボーンとして構築をしていくことを考えております。今後、平成十五年度までに、光ファイバーネットワークの増強などによりまして、現在検討中の電子都庁推進計画で検討しております計画事業に十分対応できる都庁の情報ネットワークの基盤を強化していきたい、このように考えております。

○木内委員 今答弁の中で、高速で大容量のネットワークを都庁スーパーバックボーン、こういうことで平成十五年度までに構築するということでありましたが、これは恐らくまさに革命的な対応であろうと私は思うんです。
 実際、この都庁スーパーバックボーン計画というものが、一つは、今後どういうスケジュールで構築をされていくのかということ。それからもう一つは、申し上げたように革命的な対応でありますから、相当な経費がかかることが予想されるのですけれども、その経過の中で、費用対効果ということを考えますと、いわば今まで使っているネットワーク設備等の互換性といいますか、そうしたものとの共通のくくり方によって経費の節減も行っていく必要があるだろう。この辺はしっかり確認をしておきたいと思うのですが、どうでしょうか。

○高橋総務部長 スーパーバックボーンでございますが、平成十五年度からの稼働を予定しておりますけれども、十三年度にはネットワークシステムの基本計画を策定をする予定でございます。この基本計画には、スーパーバックボーンの実現に向けました庁内及び庁外のネットワークの構築手順を盛り込むほか、ネットワークの有効性につきましても、最新の通信技術の動向や使用条件等を十分に比較検討いたしまして、電子都庁に適した高速で安全性の高いシステムとなるよう計画をしていく考えでございます。
 また、費用の関係でございますが、現在使用しているネットワーク設備等との整合も十分にとるなどいたしまして、極力経費を抑えて構築をしていきたい、このように考えております。

○木内委員 前に向かってどんどん施策を展開していくことも大事でありますけれども、しかしまた側面的にセキュリティーを確保していくという課題も重要であります。
 昨年十月に東京都のパソコンネットワーク、これがインターネットに接続をいたしました。この結果、外部と情報交換ができるようになって、非常に便利になったわけでありますけれども、反面、ハッカーの攻撃などによって、情報の不正搾取やデータの改ざんなどをされるおそれが多分に出てきており、この点が危惧をされているわけでありまして、そういう行為に対しては、事前にきちっとした十分なセキュリティー対策を施しておく必要があると思いますけれども、現在行われている対応策について、実態はどうなっていますか。

○高橋総務部長 情報ネットワーク社会におきましては、情報の漏えい、喪失、改ざんなどが行われないように、ハッカーの攻撃やコンピューターウイルスの侵入等に対するセキュリティー対策が極めて重要でございます。
 都庁のパソコンネットワークでございますTAIMSとインターネットとの接続に際しましては、ネットワークへの不正な侵入を防ぐファイアウオールの設置や、ウイルス対策ソフトの導入など、セキュリティーには細心の注意を払いましてシステム化を行ったところでございます。さらに、常時ネットワークの監視を行うなど、都庁の情報システムを保護し安全を確保するため、万全の体制をとっているところでございます。

○木内委員 今後、電子都庁というものが実現をしてまいりますと、電子申請など、インターネットを利用した電子データのやりとりが極めて頻繁、繁雑に行われるようになってくる。都民が安心して利用できるようにするには、今いわれたような現実的なセキュリティー対策をさらに上回る高度な対応というものが必要になってくると思うんです。
 このセキュリティーにおいて、私はハードとソフトということがあると思うんですが、いわゆるシステム面における、いうところのハードの対応と、あるいはヒューマンエラーも含めたいわゆる人的なソフト対応、こういうものがきめ細かく万全の体制として組み込まれてこなければならない。こういうことでありまして、具体的な今申し上げたようなセキュリティー対策を構築するためのシステムを含めた今後の対応について、具体策をお尋ねします。

○高橋総務部長 先ほどご答弁いたしましたように、これまでも情報処理におきますセキュリティー対策につきましては万全を期しておりますけれども、電子都庁の実現にはさらに高度なセキュリティー対策が必要となってまいります。今後は、施設への入退室管理など物理的な安全性、それから職員教育など人的な安全性、それから個人情報等へのアクセスの制御など技術的な安全性など、こうしたものをセキュリティー対策として総合的に束ねて体系化をいたしまして、さらに強固にしていくために、東京都情報セキュリティーポリシー、仮称でございますが、これを策定いたしまして、都民の皆さんが不安を抱くことのないよう、システムの安全性に万全を期してまいりたい、このように考えております。

○木内委員 東京都情報セキュリティーポリシーという仮称の立ち上げが今言及されました。これは十三年度ということになるのでしょうが、これも早急に立ち上げて、いわゆる事業の展開とともに、並行して行っていくべきことを、今要請をしておきます。
 それから、このポリシーの策定ということでありますけれども、情報通信技術や利用形態が進歩すれば、それとともに、環境的には新たな脅威が発生してくるということは当然想定されるわけでありまして、この対策というものは、当面する課題だけに対するものではなくて、いわば起こってくるであろう事態に備えるとともに、継続的に対応を重ねていく必要があるのだ。したがって、継続性の必要性ということも訴えるわけですけれども、この点についてはいかがですか。

○高橋総務部長 セキュリティー対策は、新たな技術、利用内容、取り扱う情報内容等に応じまして、常に更新していくことが大変重要であると認識をしております。
 今後の情報技術の進展や新たな脅威の発生等に対応できるよう、セキュリティーポリシーに基づきまして、不正アクセス検出システムなどの新技術の導入やさらなる管理の徹底等万全の対策を講じることによりまして、電子都庁の安全性を確保していきたい、このように考えております。

○木内委員 後ほどまた大関局長のご所見をお伺いしたいと思うところでありますけれども、局長は昨年の第四回定例会で、都庁のIT化を進めていくという具体的方向について私がお尋ねしたときに、極めて簡潔、明瞭に、見えて、触れて、動かせる都政の実現のための、そのためのITを推進していきたいと明言をされました。これは私は恐らく今後の電子都庁化についても重要なキーワードであろうというふうに思っているわけでありまして、こうした電子都庁化が都民の目にどう映るか、具体的にどういうふうに便利になるのか、この効用というものは一体何なのかということが明確にならなければいけないということもいえると思うのですね。
 そこで、都民サービスの具体的な事例として、公共施設のインターネット予約ということでありますけれども、既に一部のスポーツ施設等では実施されていると聞いているわけでありますが、今の段階で具体的な実施状況や利用率というものをどう掌握されていますか。

○高橋総務部長 現在、建設局と港湾局で所管しております三十二カ所の都立公園、海上公園で、野球場、テニスコート、サッカー場などのスポーツ施設を、都民の皆さんがインターネットを利用して予約申し込みできるサービスを提供しております。この申し込みは登録制になっておりまして、予約サービスの登録者数は既に二十万人を超えておりまして、申し込みにつきましては、電話やはがきのほか、このインターネットによる申し込みが全体の五〇%以上を占めているなど、多くの都民の皆さんに利用されている状況がございます。

○木内委員 今の答弁でも明らかなように、インターネットへの登録者が二十万人を超えて、電話やはがき等と横並びで比較しますと、インターネットによる申し込みがもう五〇%を占めている。この事実一つを見ても、こうしたシステムに対する都民の要望、要求というのはかなり大きいものがありますし、恐らく私どもの想像を超えてこうした傾向というのは今後強まっていくであろう、こう思われるわけですね。
 答弁でも明らかなように、インターネットによる申し込みの利用率はかなり高いということがわかったわけでありますけれども、さらに、スポーツ施設、文化施設の空き状況の照会や申し込みがインターネットで行われれば、都民、利用者の利便性がさらに向上するわけでありまして、逆にいうと、施設の利用率の向上にもつながるものだ、こう思うわけであります。
 ご報告のように、対象者も多く、既に実績もあり、できるだけ早く都が管理所有するすべての施設についてもシステム化を急ぐべきである、こう思うのですが、どうですか。

○高橋総務部長 今後は、都民利用施設につきまして順次インターネットを使った予約申し込みを早期に実現できるよう、サービスの拡大に取り組んでいきたいと考えております。
 ちなみに一例でございますが、東京体育館などの体育施設につきましては、平成十三年度にシステム開発を行いまして、十四年度から一般利用受け付けをインターネットを使って行えるようにいたしますとともに、東京文化会館などの文化施設につきましても、ホールの空き状況をインターネットを使って照会できるようにしていきたい、このように考えているところでございます。

○木内委員 私の今の提案に対して、公共施設のインターネット予約の早期実現を図って、対象施設の拡大を進めていくということでありますから、了としたいのでありますけれども、その点について、それぞれの申し込み方法がばらばらでは、都民がアクセスしにくい、利用しにくいという面もあるんですね。
 まず、都のあらゆる施設が一覧で選べるようにしたらどうか。それから統一的なやり方で申し込みできるようにするというのも、都民の側から見て大変重要な課題だと思うんです。したがって、インターネット予約の拡大に当たって、ぜひこうした取り組みをするように提案をするわけですが、どうでしょうか。

○高橋総務部長 公共施設のインターネット予約でございますが、一つの窓口で同じ方法で申し込みができるようにいたしまして、どなたにも使いやすいものにしていかなければならない、このように考えております。そのため、都の総合的なホームページでございますポータルサイト上に共通的な窓口を設けまして、わかりやすく簡単に各施設の利用申し込みができるような仕組みをつくっていきたい、このように考えております。

○木内委員 今の施設の申し込みとは別の課題でありますけれども、電子閲覧についてであります。
 今、都の保有する台帳なんかは、都庁に来なければ閲覧できない仕組みになっていて、いろんな領域で不便が指摘されているのですけれども、これがホームページ上で閲覧できるようになりますと、都民の利便性は数段向上する、こういうふうに思われるのですね。
 こうした電子閲覧ヘの取り組みについて、今後、具体的にそれぞれの分野で展開をしていく必要があると思うのですが、具体的事例についてもご報告をいただきながら、計画されているものがあれば、今答弁願いたいと思います。

○高橋総務部長 電子閲覧でございますが、お話しのように、東京都が保有しております台帳等を都のホームページ上で閲覧できる仕組みでございます。これによりまして、今まで都庁までわざわざ出向いて閲覧をしていたものが、二十四時間いつでも自宅や事業所のパソコンから閲覧できるようになりまして、都民の皆さんの利便性の向上が図れるというふうに考えております。
 今後、電子閲覧のパイロット事業といたしまして、宅地建物取引業者に係る名簿等につきまして、平成十三年度にシステム開発に着手いたしまして、十四年度中に名簿をホームページ上で閲覧できるようにしていきたい、こういうふうに考えております。さらに、他の保有台帳等につきましても、電子閲覧を順次拡大をしてまいりたい、このように考えております。

○木内委員 ほかの保有台帳等についても電子閲覧を順次拡大ということでありますので、速やかにこうした計画を進めていただきたい、こんなふうに思います。
 それから、電子申請やインターネットによる予約申し込みなど行政手続のIT化を行って、都民の利便性を図るということでありましたが、今回のこの推進計画では、こうした行政事務のIT化を図るほか、例えば都民と密接な関係を持つ文化振興施策として、東京デジタルミュージアム構想というのがメニューに盛り込まれているんですね。この計画の内容をご報告願うと同時に、今後、さらに国際化が進むという時代の流れの中で、広く海外にもこうした情報を配信できるようなシステムも必要であると考えますが、どうでしょうか。

○高橋総務部長 東京デジタルミュージアム構想でございますが、都立の美術館、博物館、図書館等に収蔵しております資料や研究内容等の文化的な資産につきましてデータベース化をいたしまして、東京の貴重な文化資源情報を都民の皆様に広く提供していくとともに、これを後世に受け継いでいくものでございます。
 平成十四年度から、都のホームページからこれらのデータを、一つのいわゆるミュージアムのようにいたしまして、国内外に配信をいたしまして、いつでもどこでも手軽に資料を検索、閲覧できるようにしていく、このように考えているところでございます。

○木内委員 電子都庁を構築して都民サービスの向上を図っていくためには、その一環として、東京都と区市町村とのネットワーク化を進めていくことが重要であります。平成十五年度までに総合行政ネットワークを整備する計画になっておりまして、この際、区市町村との積極的な協力体制といいますか、緊密な行政ネットワークの展開を図っていく必要がある。
 このために、具体的ないわば協議会等の立ち上げも必要だと思いますが、この点についての計画をご報告ください。

○高橋総務部長 現在、全国の地方公共団体が参加をいたします総合行政ネットワークの構築が進められております。平成十三年度中に都と道府県、それから政令市が、また平成十五年度までに区市町村がそれぞれ接続される予定でございます。東京都は今年度から既にこのネットワークの実証実験に参加しておりまして、積極的に整備、構築に取り組んでおります。
 今後、区市町村との連携を強化いたしまして、都民の皆さんにとって利便性の高い行政サービスを実現していくために、ネットワークを活用して実施する業務やそのスケジュール等を検討協議する東京行政ネットワーク協議会、これも仮称でございますが、こういったものを設置をいたしまして、総合行政ネットワークの整備を初め、広域的な行政ネットワークの展開に努めていきたい、このように考えております。

○木内委員 いろいろと個別、具体のテーマについて質疑をいたしてまいりました。最後に、都政全般のIT化施策の展開ということでくくって伺います。
 この電子都庁推進計画では、今の質疑でも明らかになったようにネットワーク整備などさまざまな施策の展開を予定をしているわけでありますけれども、この電子都庁ということは、あくまでも都民の暮らしに密着し、利便性が実感できるものでなければならないと私は痛感をしております。
 それには、我が党の代表質問でも指摘したように、都民サービスの充実に向けた多様なIT活用こそ重要な課題である、こう考えるのですけれども、ただ、中間のまとめでは、都民生活にかかわりの深い、また重視しなければならない福祉、産業などの分野については、いまだ触れられていないという嫌いがあります。
 大関局長は、先ほども申し上げましたけれども、このIT化を進める上でのキーワードと私はあえて申し上げましたけれども、見えて、触れて、動かせる都政実現のためにITを推進していきたい、こういう決意を語られたのが極めて印象的でありまして、今申し上げた点も含めて、率直な局長の所見を伺って、質問を終わりたいと思います。

○大関総務局長 電子都庁の施策といたしましては、何よりも都民サービスの向上、いわば都民が便利になったということが実感できませんと、IT化の意義がないわけでございます。都庁の仕事というのは、ややもしますと、易しい仕事を無理やり難しくやるといいますか、許認可事務を一つとりましても、複雑な手続をとってみたり、あるいは福祉の入所手続をとるにも、利用する人たちが一人では入れないような、大変難しい仕組みになっていると思います。都営住宅もしかり、中小企業者が金を借りるときもしかり、そういうものをやはりITという立場から単純化していく、易しくしていくという作業が、これからは求められるわけでございます。そうしたことを徹底することによって、先ほど申し上げましたような、都民から、見られて、触れるといいますか、さわれて動かせる都政が実現できるものだろうと、このように考えているわけでございます。
 そういう点、ITというのは大変すぐれた手法かなと私は思っておりまして、ぜひこれを積極的に進めていきたい。そういう中で、都庁をデパートに例えるならば、都民の方たちがお客様ということで、都の行政サービスが、だれでも買える、自宅からも買える、訪ねてきても簡単に買えるというふうな、そういう都庁にしていきたい、このように考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○土屋委員 質問をかなり絞りまして、審議促進に協力を……。ただ、的確に答えていただかないと長くなりますので。
 東京都の職員給与のあれは、民間の給与水準と均衡させることを基本としているということなのですが、職員の給与を決めるときに、人事委員会が毎年民間給与の実態調査を実施しているわけですね。それに基づいて職員の給与改定を議会と知事に報告、勧告及び意見の申し出を行っているわけなんですけれども、ここでちょっと問題なのは、調査対象事業規模というのが、企業規模百人以上かつ事業所規模五十人以上となっているんですね。そういう企業は、都全体の企業のうち何%を占めているか。また、私の選挙区の板橋の企業のうち、その対象となる企業というのは何%を占めているのか、お答えいただきたいと思います。

○尾井勤労部長 調査対象事業規模の事業所数でございますが、都内に六千二百七十事業所ございまして、これは都全体の企業の約〇・八%を占めております。また、板橋区においては、区内企業の〇・五%を占めております。

○土屋委員 だから、都内全体で〇・八%の企業、板橋区に至っては〇・五%なんですよ。つまりは、都内の企業のうち、全体的に計算すると〇・一%の調査をもってあなたたちは民間給与の実態調査だといっているんですけれども、これに対して大いなる矛盾は感じませんか。

○尾井勤労部長 この調査対象を従業員数で見た場合では、約二百五十四万人でございまして、対象事業従業員全体の約六割を占めております。しかし、事業所数でいえば、調査対象事業所は全体の〇・八%ということでございまして、調査対象につきましてさまざまな議論があるということは、我々も承知しているところでございます。
 総務局といたしましては、社会経済状況が変化する中にありまして、さまざまな民間企業の実態をより一層把握していくよう、人事委員会に対しましてその旨要望していきたいというふうに考えております。

○土屋委員 人数が六割を占めているからといって、民間企業の実態を正確に把握しているとは考えられないですよ。何しろ〇・一%の企業しか--板橋に来てみればわかるんですけれども、二人、三人の事業所はたくさんあるんですから。じゃあ、その人たちは民間企業じゃないのかといえば、立派に民間企業なわけですから、やはりそのサンプルの抽出方法は、ちょっと考えなきゃいけないと思うんだね。そして、そのサンプルの抽出方法を改善する、で、民間企業の正確な実態を反映するシステムに僕は変更すべきだと思うんです。それを人事委員会にきちっと申し入れる。
 大体、昭和二十八年から行っているこの制度なんですが、三十九年には事業所規模を五十人以上と改めていますけれども、それを経済環境の全く変わった今日--三十九年は東京オリンピックが行われた年なんですよ、池田総理だったと思うんです、所得倍増計画があったんだよね。それで、その後にバブルがあって、今はそうじゃない。もう経済状況が全然変わっている今日、見直しもせず放置しておく方がちょっと感覚がおかしいと思うのですが、どうでしょう。

○尾井勤労部長 確かに先生お話しのとおり、時代が大きく変革期にある中で、民間企業の実態も相当に変化してきてございます。総務局といたしましても、ご指摘を踏まえまして、人事委員会に対して、時代の変化により適合した民間実態調査方法の研究につきまして要望をしていきたいというふうに考えております。

○土屋委員 平成十二年十一月一日の「広報東京都」というのがあるのですけれども、ここに「都職員の給与の状況」という、アリバイ的な、総務局労務課のつくった資料がある。これを見ると、給与決定の仕組みというところがあるのだけれども、これは非常に民主的に決まっているような感じに見えるんですね。民間給与と都職員の給与とを人事委員会が比較をして、そこで勧告を行って、都知事から都議会に条例提案があって、給与条例改正が議決されるというふうなシステムだけをここで広報しているんだよね。
 ところが、実は、〇・一%の企業しか調査していない、サンプリングしていないなんてことは、一つも書いてないわけなんだ。都民に広報するというのは、そのサンプリング対象がどういう企業で、それがたった〇・一%でしかない。まあ人数でいえば六十何%だというあなたたちの論があるんだろうけども、そういうこともきちっと広報しなければ、都民はだまされちゃうわけでしょう、そんなサンプリング方法を知っている人はだれもいないのだから。これについて改善しますか、どうでしょうか。

○尾井勤労部長 今お話しの給与広報でございますが、これは都職員の給与の実態の支給状況を都民に示すことを目的としていることから、民間給与実態調査の内容そのものを説明してございませんが、ただいまの理事のお話も踏まえまして、よりわかりやすいものとするよう改善してまいります。

○土屋委員 今までの答弁を総合すると、いろいろ民間企業の実態を調査研究して検討するというのは確認できた。広報についても改善するという--改善するといったのだから、するでしょうけれども、そういう前向きの答弁なんで、それは一応、半分ぐらい信用しておきます。
 勧告というのは、これは尊重なんですよね、厳守じゃないわけなんだ。今まで、平成十年の給与改定の一年凍結だとか、四%の給与カットとかいろいろあって、ですから、これはあくまでもいわゆる厳守ではないという認識をぜひ持っていただきたいんです。だから、例があるにもかかわらず、明らかに民間企業の実態とかけ離れた勧告を尊重といい張るというのは、これはなれ合い行政だといわれても仕方ないと思うんです、システムが現実と乖離しているのだから。
 今お認めのとおり、昭和三十九年の経済状況と、今日は全然経済状態が違うのだから、ですから、これは変えていく。そのぐらいの改善は、やはり平衡感覚を持った官僚として、僕はやるべきだと思いますけれども、どうでしょうか。

○尾井勤労部長 理事ご指摘のとおり、民間の現実の動向は常に踏まえるべきであると考えております。例えば社会経済状況が大きく変化する中で、民間における給与制度も、年功主義賃金体系から成果主義に基づく賃金体系へと大きく変化してございます。
 総務局といたしましても、人事委員会に対して、こうした民間における成果主義の実態調査などについて申し入れていきたいというふうに考えてございます。

○土屋委員 そうです。少しは日本経済新聞とかを読んだ方がいいですよ。どういう状態で民間企業が今一生懸命やっているかについて、やはりそれを肌身に感じなければだめですね。少し改善してください。
 次は、特殊勤務手当についてです。
 特殊勤務手当の支給の意義というのは、著しく危険、不快、不健康または困難な勤務等に従事する職員に対してと、まあ支給しているらしいのですけれども、そもそもこの特殊勤務手当は、本来の業務に付随するものが多いんですよ、一覧表でわかるとおり。
 過去に廃止されたものでは、検便手当なんていうのがある。病院などに勤務している人がいわゆる検便の検査をすると、それに対して手当が支給されていた。だけど、病院に勤務すれば、検便の検査をするのは当たり前なんです、こんなものは。
 現在でも、動物園飼育作業等業務手当、これなんかは、私は動物が好きなんでいっぱい飼っているんですけれども、動物を飼えばふん尿の世話をしなければいけないなんていうのは、本来決まり切ったことなんですよ。
 もしこの論を発展させていくなら、民間企業で、例えば焼き鳥屋に勤めているお兄ちゃんが、焼き鳥を焼くと、風がこっちへかかってくる、当然においが臭くなる。ですから、焼き鳥手当とかこういうものが支給されなきゃいけないわけだ。公務員だけがどうしてこういう特殊勤務手当が支給されているのか、僕は理解できないんですね。
 参考に聞きますけれども、動物園職員はどのような作業をしているのですか。

○尾井勤労部長 動物園で直接動物を飼育する獣医や動物飼育の職員の募集の際には、獣医につきましては、獣医師の免許を取得していることを資格要件としておりますし、動物飼育については、業務内容を明示した上で募集を行っているところでございます。

○土屋委員 いや、だから、最初から獣医学部は六年で、その中で実習もあるし、それから、動物園に志願する人は、動物が嫌いな人は大体志願しないと思うんですね。ですから、当然ふん尿の処理だとか、危険動物がいるということは承知した上で来ているわけですよ。だから、その人たちに、いわゆる特殊と称して--この特殊勤務手当の意義だと、何か不快感だとか不健康とかそういうのが入っているわけで、そんな不健康な職場があるのかと、僕は理解できないのだけれども、現在も特殊と称してそういう手当が支給されることについて、違和感は感じませんか。

○尾井勤労部長 特殊勤務手当は、著しく危険、不快、不健康または困難な勤務等に従事する職員に対し支給されるものでございますが、その支給の必要性や水準につきましては、常に問題意識を持っているところでございます。
 お話しの動物園飼育作業手当は、野生動物からの加害の危険性などを理由として支給されているものでございますが、今回の見直しにおきましては、設備の改善など作業環境の変化が認められたことから、支給水準の引き下げを行ったところでございます。
 特殊勤務手当につきましては、都民の皆様の理解を得ることが重要であると考えておりまして、今後、民間実態の把握にも努めまして、そのあり方について研究してまいります。

○土屋委員 そこが肝心なんです、最後のところが。途中は、いいわけだから。ともかく民間の実態を絶えず把握するということが大切なんですよ。
 ですから、つまりは、制度を民間の人から見て不自然でないものに改変していくと、今の答弁で理解していいですか。

○尾井勤労部長 そのようにご理解をいただいても結構でございます。

○土屋委員 今まで廃止になった手当が随分あるんですよね。詳しくは各委員がいろいろ資料を見ていただければ結構なんですけれども、要は、今までの、僕は密室行政というんだけど、適当に手当をつけておけばいいやということで、そういう手当がついてきたのだろうけれども、時代が変わったわけですから、職務上遂行するそれに付随するものは、ぜひ廃止に向けて調査をしてください。
 ただ、一ついえるのは、僕は、職員が職務上使う名刺なんかは、話を聞いてみると全部実費だと。それはちょっと気の毒だなと思うんですよね。これはもう全額支給すべきだと思うし、職員の資質の向上につながる海外だとか国内の視察研修というもの、これは民間企業ではかなり活発に導入されているのですけれども、こういう手法は僕は実施すべきだと思うし、都行政の効率化だとか収益の向上に寄与した職員に対しては何らかの手当を支給するなど、都庁の活性化につながるような内容に改定すべきだと思うんです、この特殊勤務手当は。
 結果平等というのは、絶対によくないですよ。結果平等というのは、僕は大嫌いだ。チャンス平等に切りかえなければ、石原都知事の都政改革は前進しないです。もっと知事の方針--もっとも、ただ知事の方針に反対だというのがこの中にも何人かいるだろうから、それはそうだろうけれども、ぜひこの特殊勤務手当というのを根本的に見直して、都政の効率化につながるとか、新しい都政の構築に寄与したような人間には、やはりきちっとした手当をつけていく、日常の業務に必要な名刺は全額実費支給をするというふうに転換しないと、動物園に勤めた人間にふん尿の処理手当をつけているなんていうのは、愚の骨頂だ。少しは頭を切りかえて。昭和三十九年の頭じゃ困るんだよ、僕が中学校一年生のときの頭なんだから。都庁は、僕が中学校一年生のときの頭でとまっている。ぜひとも、その変革ができますか。

○尾井勤労部長 特殊勤務手当制度につきましては、ただいまご指摘の趣旨も踏まえまして、国、他団体、民間の状況を踏まえつつ、より都民の理解を得られるよう、廃止すべきものは廃止するなど、一層の適正化に向け、今後とも見直しに努めてまいりたいというふうに考えております。
 また、職員の資質向上や都庁の活性化の観点から貴重なご意見をいただきましたが、手当支給などで法的な制約もございますが、都といたしましても、民間の成果主義の動向を踏まえ、能力と業績に応じた給与制度の推進に全力で努力をしたいというふうに考えてございます。

○土屋委員 都庁の人が全部悪いわけじゃないんですよ。たまたま接した人がいいかげんだと、全体が悪くいわれるわけで。都庁には知事のいうように優秀な人材が少しはいるんです。ただ、それが官僚機構の中で埋没しているにすぎないと思う。だから、年功序列とか年齢とか、そういうものを無視して、優秀なアイデアは採用すると。優秀で斬新な、清新な人材を抜てきすることが僕は大切だと思うんです。
 本来は、局単位で責任を持たせて、財政的にも責任を明確にすべきなんです。この前の都議選から今までに、赤字がたしか三兆五千億円ふえている。これは一体だれの責任かというのを、責任の明確性というのをきちっと図っていく必要が今後はあるのではないか。そこの基本というのは信賞必罰なんです。それを給与面、昇給面で大胆に取り入れることが必要だし、民間では当たり前のことだと思うんですけど、どうでしょうか。

○三宅人事部長 今日、公務の効率性がかつてないほど求められております。年功に重きを置いた処遇や、あるいは結果の平等への傾斜に陥ることなく、職員の一人一人が意欲と能力、あるいは相互の競争、切磋琢磨の中で、そういったものを最大限に引き出していくことが不可欠であると考えております。
 こうした観点から、例えば主任の昇任時に、各局の中で交流を行っております。こうした新たな人材の発掘にも努めておりますし、また、ことしから新たな取り組みとして庁内公募制も導入しております。職員の希望や選択を人事に直接生かす試みも行っております。理事ご指摘のように、今後とも成績比率の強化など、能力・業績主義を一層推進して、努力し成果を上げた者が報われる人事制度を推進、徹底していきたいと思っております。

○土屋委員 まさにそのとおり。だから、勤務評定をしっかりやるということは、民間企業では当たり前なんですよ。僕のところに、教育庁の、教育職員、学校の先生に対する勤務評定が導入されるときに、手紙がこのぐらい来たんだ。記念にとってあるんですよ。学校が暗くなるとか、校長に都合のいい人材だけが学校にそろうとか、認識がどうかしていると思う。そんなこといったら、三菱化成とかああいうところが、人事部長に都合のいい人材だけがそろうのかと。ちょっとどうかしていると思うので、記念にとってあるんですよ、何かに使えるのじゃないかと思って。このぐらい来た。そんな手紙を書く暇があるなら、少しは子どもたちの学力不足について考えろといいたいね。それは余談だけど。
 職員の管理方法についてちょっとお伺いをしたい。職員の管理方法というのはどのような形で行われていますか。

○三宅人事部長 理事ご質問の趣旨は、出勤管理のことだと思いますが、職員の出勤管理につきましては、各任命権者ごとに服務規程で定められております。現在、新宿の本庁舎と都立病院、都税事務所などの事業所では、職員カードをカードリーダーに通す方法をとっております。その他の職場については、出勤簿に判こを押す、押印する方式をとっております。

○土屋委員 平成十三年の、まあ企業ではないんだろうけど、あれとは思えないですよ。いまだに判こで出勤管理をやっているところが、では何%あるんですか。

○三宅人事部長 東京都職員服務規程でカバーしております、知事部局でございますが、この知事部局について申し上げれば、平成十三年一月一日現在で、印鑑により出勤を管理している職員は約一万五千名で、全体の約四二%でございます。

○土屋委員 民間では、私の知っている限りでは、ほとんどタイムカードでやっているんですよ。マイクロソフトなんていうのもカードでやっているし、民間では大体そうだ。カードシステムというのは確かに非常に便利なんだろうけども、都庁ではそれができていない。この原因というのは何なんですか。だれかが反対しているんじゃないの。

○三宅人事部長 都では、職員のカードによります出勤管理を、本庁においては平成三年度から導入しております。また、平成十年度からは、都立病院、都税事務所などの一部の事業所において導入しております。
 未設置の事業所が多数残っておりますのは、カードリーダーという機器の設置によりまして、相当のコストがかかっております。とりわけ小規模な事業所ではコストが割高になるという事情によりまして、おくれているわけでございます。
 いずれにいたしましても、民間の実態なども参考にしながら、設置職場の拡大を図るよう創意工夫してまいりたいと思っております。

○土屋委員 それがね、さっき局長がいったように、都庁もサービス業の百貨店と同じようだとか--僕は東武デパートの職員だったんだけど、そんなことはね、あなた、全然意識が違うの。言葉が遊んじゃっているんですよ。
 例えば、私の弟がある学校の学校医をやっている。で、夏休みなんかに行くでしょう。学校の先生は何時までいなきゃいけないという。ところが、いない。黒板の前に出勤簿が置いてあって、先生が勝手に押している。
 この前も、遊座の商店街というのがあるんで、そこのある薬局の人に聞いたのだけど、その人も学校に折々行くと、やっぱり判こで管理しているから、適当に押して帰っちゃうということなんですよ。
 だからそれは、確かにそこで何億お金がかかるかもしれないけれども、そこの中でそういう不正が--全員が不正をやっているわけじゃない。一番問題なのは、非常に誤解を受けるということですよ。まじめな先生も、組合に入っているからふまじめじゃなくて、組合へ入っても一生懸命やっている先生はたくさんいるわけです。だから、一部の心ない人たちの行為によって、全体の教員が悪くいわれ、全体の公務員が悪くいわれるというのは、僕はおかしなことだと思うんで、これは早急に導入しなければいけない。
 都庁ではそれができない原因というのは、どういうことなんですかね。それは今いったようなことなんだろうけれども、民間企業では、イロハのイだと思うんですよ。何もカードでできなければ、タイムカードを導入したらいいんですよ。これはどうしてしないのですか。

○三宅人事部長 理事ご指摘のタイムカードも、一つの方法ではございます。私どもといたしましては、押印方式を廃止する際には、出勤管理事務の省力化という観点も非常に重要な要素だと考えておりますので、その点からすると、カードリーダーをパソコンに連動させる方式が有効である、採用したいと考えております。
 このため、今後の設置拡大に当たりましても、引き続きカード方式を中心に検討してまいりたいと考えております。来年度、平成十三年度では、この方式を港湾局の事業所にも導入することを考えております。今後とも多くの事業所にできるだけ早い時期にカード方式を導入できるよう、一層前向きに取り組んでまいりたいと思っております。

○土屋委員 私の選挙区にはときわ台という立派な駅があるのだけれども、その前に豚カツ屋がある。僕は豚カツが好きだから--「選挙に勝つ」で、いいでしょう。(笑声)その豚カツ屋でよく豚カツを食べるんだけど、その小さな小さな豚カツ屋でも、チェーン店なんですよね、そこでも、職員が出るときはコンピューターの画面をピッと押すわけ。で、出勤、それから途中で外出だとか、豚カツ屋でもやっているんだよ。
 IT化をやるんでしょう。IT化をやるんだから--IT化なんて自分で勉強してやるべきものだと思って、そんな何億という金をつけるべきじゃないと思っているのだけれども、IT化をやるために、出勤簿ぐらい、もう印鑑でやるというのはやめましょうよ、そこで不正が行われているんだから。いいですか。それは早急に予算を要求して、金がないんなら要求すりゃいいんです。こういうものに使わなきゃだめなんだから、ぜひ頼みます。
 一日理事についてちょっとご質問があるんですが、一日理事というのは非常にわかりにくい制度だと思うんですね。一日理事というのは一体何ですか。

○三宅人事部長 一日理事と申しますのは、部長級の職員で重要、困難な職にあり、功績顕著な者を、退職時に理事に昇任させるという制度でございます。
 理事という職名の発令は行いますが、給与上の措置など、実質的な効果を伴うものではございません。

○土屋委員 今、正式には、功績顕著な者だというんだけれども、答弁調整の中では、いわゆる局長になれなかった部長がいる、その人がかわいそうだから一日理事にしてあげるというふうなことをいってたよ。そんなうそをいったらだめだよ。(笑声)
 そういうのは、もたれ合いの構造で、民間では考えられない。人生だから、ごますりも含めて、これは実力のうちといわれているんだから、ごますりが下手なやつで、局長にならなかったけども立派な仕事をした人もいるし、大した能力はないのに局長までいって、で、天下りをして何千万ももらっているのもいるかもしれないけど、それは、そのおのおのの人生の結果なんだよ。だからそれは悲哀というものを感じて、この世を去るときに、いろんな思いを込めて、初恋の思いとかそういうのを自分の心にしまって死んでいくというのが、僕は人間の道だと思うんだ。それを、何かかわいそうだから一日理事をつけているということが、僕は全く理解できないね。
 この制度というのは、どのような理由で、いつからお手盛りの制度ができたのですか。

○三宅人事部長 理由は、重要かつ困難な部長の職にある成績顕著な者に対して、長年の功労に報いるという理由で行われたものでございまして、昭和三十六年から始まっております。

○土屋委員 じゃ、平成十一年度の発令件数、部長のうちの何名、一日理事として退職いただいたのですか。

○三宅人事部長 平成十一年度は九名を発令いたしました。

○土屋委員 何名のうち。

○三宅人事部長 本庁部長だけでいきますと二百四十六名おりますが……。

○土屋委員 二百何十名退職したの。

○三宅人事部長 ちょっと退職の部長のあれは持っておりませんが……。

○土屋委員 大方ほとんどだと思うんです、一日理事というのは。理事にしているのじゃないかと思うんだけれども、まあ資料がないから……。

○三宅人事部長 数はちょっと今手元にありませんが、退職部長の中の割合でいきますと、一〇%以下というふうに考えております。

○土屋委員 じゃ、その成績顕著というのはだれが判断するんですか。

○三宅人事部長 一日理事の対象になる人は、一応こういったポストについている人を対象としているということでございまして、そのポストに行くに当たっては、業績が評価されてなっている。そういう意味での業績顕著ということでございます。

○土屋委員 さっきいった実績主義と全然違うじゃないの。全然矛盾する制度をあなたたちは擁護しようとした。実績主義というのは実績なんだから、このポストについた人は実績があるという評価というのはおかしいよ。それはたまたまそうなったかもしれないし。だからそれは、全員をやるというのじゃなくて一部の人だけをやっているんだったら、余計おかしいし、こういう制度というのは早くやめた方がいいと思うんだけれども、このほかにもこのような類似した制度があるんですよね。

○三宅人事部長 一日理事に類似した制度といたしましては、統括課長の職にある功績顕著な者に対して、長年の労に報いるために、退職時に参事に昇任させる一日参事という制度がございます。
 平成十一年の発令件数をあわせて申し上げれば、三十二名でございます。

○土屋委員 これもね、昭和三十六年という、もう東京オリンピックの三年前からやっているんでしょう。つまり都は、自分たちの恩情主義で、全く意味のない制度を温存している。民間では考えられないですね、こういう制度は。
 これは業績主義と能力主義を標榜するなら、さっきから局長も答弁でそういっているんだし、勤労部長もそういう答弁をしているんだから、業績主義、能力主義を標榜するなら、こうした前世紀の遺物ともいえる制度は即時廃止すべきなんです。これは都庁職員の正常な意識改革の妨げになるんですよ、こういう甘いことをやっていると。やっぱり努力した到達点がそこなんだから、その人が幾ら努力していようがしまいが、最終的なポストがその人の評価なんです、社会的な。家族の中の評価は別かもしれないし、自己採点というのは別かもしれないけど。そういう厳しさがなければ、やっぱり仕事が甘くなる。これはぜひとも廃止を検討してください。

○三宅人事部長 この一日理事という制度は、先ほども申し上げていますとおり、成績顕著な職員の長年の労に報い、現役職員の士気高揚になるというメリットがあると同時に、また職員に勧奨退職を促す際の有効な手段ともなっております。
 ただ、給与上の効果など経費に影響することが一切ないとはいっても、都民から、仮にいわゆるお手盛り制度と、先生がおっしゃっているように誤解を招いてはいけないというわけでありますから、能力・業績主義の改革の中で、民間の厳しい状況を踏まえて、今後の研究検討課題として取り組んでまいりたいと思います。

○土屋委員 民間からお手盛り制度として誤解をされるのじゃなくて、これは明らかにお手盛り制度なんだよ。だから、民間の事情をよく精査して、一日も早くこれはやめていく、こういうことは能力主義と実力主義に反するのだから。やっぱり身内に厳しくなくて都民に厳しくしたってしようがないんだから、身内から厳しくしていただきたいと思います。
 次に、監理団体の役員に就任しているOBの人数と、全役員に占める割合についてお伺いします。

○三宅人事部長 昨年の八月一日現在での東京都監理団体における常勤役員数は、全体で百四十六名でございます。そのうち都の退職者は九十四名でございまして、全役員数に占める割合は、約六四%でございます。

○土屋委員 少し時間を節約するために、自分で答えちゃうけれども、役員報酬が、十一年度だと、特別職だと二千六百万から一千六百万、局長さんだと二千二百万から一千四百万、部長クラスですと千五百万から七百万もらっているわけだよね、第二の人生で。この報酬というのは、おおむねどの程度支給されるのが平均なんですか。

○三宅人事部長 理事、先ほどおっしゃいました報酬の額については、国の関係団体への就職先の件もまざっておりますので、その点だけご了承いただきたいと思います。
 その報酬について何年保障されるかとのお尋ねでございますが、監理団体の常勤役員の定年年齢は、原則六十五歳としております。この間においても、個人の業績や団体の経営状況によりましては、配属が変わる場合もございます。
 報酬の額は必ずしも一定ではなくて、その額を保障しているものでもございません。

○土屋委員 そうはいっても、大体三、四年は、部長さんクラスだと天下り先で二千万前後の年俸を保障されているという、民間では考えられないことなんです。その監理団体が大体赤字なんだから、ちょっとそこら辺のシステムは考えるべきだと僕は思いますけどね。都民も思っていると思いますよ。
 それで、局長さんや部長さんなどが再就職する場合、どのようなシステムで再就職先が決定するのでしょうか。

○三宅人事部長 監理団体の役員の選任につきましては、監理団体から個別に出される要請に基づきまして、私どもの方で候補者を推薦しているということでございます。

○土屋委員 問題は、そのときの都庁の中での業績なんだけれども、都庁での業績はどのように評価されているんですか。

○三宅人事部長 監理団体の業務内容やその団体側が求める人材の条件によりましてさまざまでございますが、推薦候補者の現役時の業績あるいは職務経験、適性などを十分勘案して推薦を行っております。その中でも、現役時の業績が特に重要な要素となっております。
 今後とも業績主義の一層の徹底を図りまして、各監理団体の要請に十分こたえられる人材配置が実現できますよう努めてまいりたいと思っております。

○土屋委員 適正な配置がされてなくて、能力が発揮できないから監理団体の改革が進まないんじゃないですか。そういうのは甘いですよ。大体僕はこの前、あるところである天下りした部長と会って、何やっているんですかといったら、いや、暇でしようがないといっていたよ(笑声)本当に。名前はあえていわないけど、頭文字はMさん。自分でいってるんだから。私は本人がいったことは信用することにしてるんで、本当に暇でしようがなくてと。だから監理団体の赤字というか、機構改革が全然進まないんだよ。
 ただシステム的にベルトコンベヤーの上に乗ったような形で、その人の業績評価も不十分で、さっきの一日理事もそれと同じじゃないですか。かわいそうだから理事にしようと。公式的には今までの功績とかなんとかといっているけど、家に帰って、奥さんの手前、何か格好悪いといけないから理事にするなんて、こんなばかなことは民間企業であるわけはない。そういう甘いことをいっているから赤字がどんどん膨らむわけですよ。だから、この配分のシステムというのは、ぜひ改めていってもらわないと困るわけです。
 それと、慣例として機械的に再就職先が保障されているのが実態だと思うのですけれども、これはどういう認識をお持ちなんでしょうか。

○三宅人事部長 先ほども申し上げましたとおり、あくまでも監理団体の業務内容や本人の現役時の業績、職務経験、適性などを十分考慮した上で、その団体の役員としてふさわしい候補者を推薦しているということでございます。
 また、先ほどおっしゃいました監理団体の役員に、在職中も毎年業績評価が行われております。平成十四年度からは、これが報酬にも反映されるという仕組みを導入していくということになっております。

○土屋委員 監理団体の話なんだけれども、いわゆる団体に支出されている税金というのは、一般財源では、平成十二年度の予算ベースで、公益法人九百十九億円、株式会社十億円の、合計九百二十九億円なんです。このうち、平成十一年度決算収支においては、赤字が計上されているのが、公益法人十三団体で二十五億円、株式会社九団体で百八十一億円、その合計は二百六億円なんです。
 これだけの赤字が出ていて、補てん財源は、公益法人の場合は繰り越し、株式会社の場合は減価償却等いろいろ、内部留保金だとか借入金などでやるのだけれども、結局これは外郭が赤字だということになるわけで、この中で、この赤字団体へ再就職した局長さん、部長さんは、さっきいった、特別職だったら一千六百万から二千六百万、局長だったら一千四百万から二千二百万、部長だったら七百万から一千五百万、この人たちは、その給与に見合うどのような業績を上げたか、具体的な例というのはご存じでしょう。教えてください。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 先ほど人事部長の方から申し上げましたけれども、役員の業績については、平成十年度から業績評価制度を実施しております。
 この中で、役員ごとの具体的な業績は団体によって異なりますけれども、例えば文化施設の管理を受託している場合は、ランニングコストの削減、入館者数の増加対策などでございまして、また、ビル賃貸事業を行っている場合は、入居率の向上や管理経費の削減などを実績として挙げております。
 しかしながら、これまでの業績評価は、具体的数値目標を掲げて実施する制度ではなかったため、達成度を検証する仕組みがほとんどできておりません。このため、今回の監理団体改革実施計画におきまして、役員別の具体的数値目標とその達成度を評価いたしまして役員報酬に反映させる新しい役員業績評価制度を導入いたしまして、十三年度から実施することとしております。

○土屋委員 その十三年度から導入されるものを、本当はもっと早くやらなければいけなかった。僕はよく例に出すんだけれども、岡部さんが副館長だったあの江戸東京博物館というのは、年間四十五億円の赤字を出している。五年間で二百七十三億円の赤字を出しておいて、それを僕がある委員会で質問したときに、担当課長は何といったかというと、経営改善努力は何をしましたかといったら、最初に持ってきたペーパーには何と書いてあったか。トイレの電気を消したということと、それからコピーの数を減らしたと。ばかじゃないかといったんだよ、言葉は悪いけど。次に持ってきたやつは、もう少しまともなものを持ってきたんだけれども……。
 あそこは私、好きでよく行って利用するんですけど、五時になると幕を引いてしまう。僕はデパートに勤めていたから、お客さんがいらっしゃる間は、閉店時刻になっても幕はかけない。待機の姿勢で待っていろということをきちっと教えられたんです。年間四十五億円赤字を出していても、全く経営改善努力はしていないし、あそこのカレーライスは相変わらずまずいですね。全く、何の努力をしているんですか。
 だから、業績評価制度というのは今度平成十三年度から導入されるけれども、お手盛りだとかいわれないように厳しく査定して、だめな役員は訴追するぐらいの決意でやってもらった方がいいですよ、都民の税金が失われているのだから。ぜひお願いをいたします。
 それで、外郭団体に再就職した役員に支払われた役員報酬額というのは、ともかく膨大な金額なんです。平成十年度は、都のOB役員報酬の合計は、百三人で十四億八千五百万、十一年度は百二人で十四億二百万、この金額の重みというものを、少しは皆さんは考えられた方がいいですよ。
 その報酬総額は、団体の運営費の何%を占めていますか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 団体の総事業費ベースで申しますと、平成十年度は〇・二一%、平成十一年度は〇・一%でございます。

○土屋委員 ちょっと繰り返しの質問になって申しわけないのですけれども、この数値は問題ないと思いますか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 私どもといたしましては、役員報酬額が多い少ないということよりも、報酬額に見合った業績が上がっているかどうかということが一番肝要であるというふうに認識しております。

○土屋委員 だから、上がっていないから問題なんで、ぜひその点を改善できるように厳しく査定をしてください。
 今後、外郭団体の経営改善のため、都としてどのような指導をしていく所存なのか。その中で、いわゆる天下りは原則的に廃止をすべきで、特例として、再雇用というか、雇用される場合は、その理由というものをきちんと明示すべき必要が僕はあると思うんですよ。このポストにいたから、システム上、自動的にこのところに天下りをするというんじゃなくて、こういう理由だからこの人を雇いますという理由の明示が必要だと思うし、また報酬額も、大幅に減額すべきだと私は考えますけれども、いかがでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 都はこれまで、財政状況が年々厳しくなる中で、平成十一年四月に役員報酬の六%から一〇%を削減いたしまして、さらに十一年六月からは、上限十二カ月だった役員退職金を全廃いたしました。また、これに加えまして、平成十二年四月から十三年の末までの暫定措置として、役員報酬の七%削減を実施しております。
 さらに、平成十三年四月から、新しい団体の経営評価制度等を実施いたしまして、経営目標による管理とその達成度を具体的数値のもとに評価し、公表するとともに、役員の業績が未達成の場合には、報酬の五%をさらに削減することとしております。また、事業内容に応じて、民間人の積極的な登用を図ることとしております。
 今後とも、事業の規模や内容に応じまして、役員の適切な配置と経営努力へのインセンティブを高めまして、都民サービスの向上のため、団体がその役割をきちんと果たせるよう、所管局を通じて指導監督してまいります。

○土屋委員 どうも役人の人と話していると、数字のマジックがあって、非常に削減した、削減したというふうに思われがちなんだけれども、もとの数値が高いんだから、その数値で六%削減したといっても、都民の人はなかなか理解できないんですよ。逆説的にいえば、六%削減をしても、部長さんだと、大体一千万ぐらいの年俸がもらえるということになるわけですから、このもともとの数値が高いのに、そこから六%削減しましたといわれても、なかなか納得できないんで、これは削減も含めて機構改革に努力してください。
 もう時代が違うんですよ。青島さんの時代と違うし、経済状況も違う。民間の置かれている環境も違う。ですから、東京都の機構改革の中で、この問題をかなり--先ほど、一日理事の話も、それから特殊勤務手当の話も、民間の実情を十分調査をして、把握をして、検討するという答弁をいただいたんで、今後、ぜひその線に沿って見直しを大胆にやって、都民の人からお手盛りだということがいわれないように--疑念を持っているんだよ、大体の人が。ですから、ぜひともそれをやってください。
 それから、あとは、よく思うんですけれども、議会の運営システムを変えるべきですね。答弁が何で部長でなきゃいけないのか。答弁調整は総務課長が大体する。部長は、何だか知らないけれども、後ろの方にいると。いざ答弁となると、部長が出てきて、総務課長がつくった答弁書を読んでいる。こういうことではなくて、議員が指名をして、だれでも答弁ができる。それから、役人の人も反論があるでしょう、つまらない質問もあるんだから。だから、それに対しては反論ができるような形に、自席で、そこに一々出てこなくて、被告人席みたいだから。
 そういうふうに、議会制度も、これは議員側のあれですけれども、少し変えていって、少し活性化のある議論をしていくべきだと思うし(「議運に上げてくださいよ」と呼ぶ者あり)はい、ありがとうございます。二回当選したらやります。ですから、何とかこれを変えていくという意識でやってください。
 旧来のやり方というのを変えるには、少し勇気も要るし、批判もあるんですよ。批判を一つぐらいされたって、どうっていうことないんだという気持ちで、余り組合ばっかり意識しないで、都民に視点を置いた都政改革というものを、石原慎太郎知事とともに勇気を持ってやってください。そうしたら応援をします。
 以上で質問を終わります。

○今井委員長 ここでおおむね十分間休憩をいたします。
   午後三時二十分休憩

   午後三時三十三分開議

○今井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○藤川委員 私の方から、報告事項に関する質問をさせていただき、意見を述べさせていただきます。四番目の市町村合併に関する検討指針と、多摩の将来像の素案についてでございます。
 まず最初に、市町村合併に関する検討指針についてであります。
 私が中学校のころですか、日本史でもって廃藩置県というのを勉強したことがございます。廃藩置県というのは、試験に出るから、藩を廃して新しく県を置くんだというふうに覚えていたわけですが、この年になりまして、つくづくと廃藩置県の意味するところがだんだんわかってきたわけです。要するに、そうしないと、明治維新というその時期に、日本の近代化ということを人為的になし遂げることができないし、みんなの凝り固まった考えをやわらかくすることができない。だから、どうしても廃藩置県をすることによって日本の機構というものをつくり変える必要があるんだということでやったんだなというのが、この年になってようやくわかったわけです。中学や高校のころは、そういう考えではなくて、試験勉強のために、ただそういうシステムが一八七一年にあったということだけ覚えているわけです。
 たまたま、市町村合併に関する検討指針というのが東京都の方から出されたわけですが、そのときに、私の周りでもって、あれっとびっくりするような反対やら賛成やらの意見がわき起こったわけです。
 市長さんたちを中心にしてのご意見というのは、反対だというわけですね。だけど、個人的によく聞いてみると、どうも反対ばかりじゃなくて、賛成の考え方も相当強くにじませているところがあるので、地域の人に向かっては反対だといっているのに、個人的な意見としては賛成だというふうな、矛盾した考え方を持っておられるわけです。
 そこで、まず質問させていただきたいんですが、大体どのぐらいの規模の合併というものを都は考えているのか。

○松澤行政部長 都内の市町村の適正規模についてのお尋ねでございますけれども、市町村の適正規模は、一概に人口のみで論ずることは困難でございまして、いろいろな地理的条件あるいは歴史的沿革を初めといたしまして、さまざまな地域の実情に応じて基本的には考えることが必要だと思っております。
 しかしながら、財政的効率性などの観点から見た団体規模に関する学識経験者等の研究によりますと、一般的には、人口二十万人程度が適正規模というふうに示されているわけでございます。
 また、国が策定しました合併指針におきましては、多摩地域のように、大都市圏で、非常に市街地が連檐しまして、小面積、こういうふうな都市が隣接している地域では、合併後の人口規模に着目した市町村の類型としまして、大体三十万人とか二十万人程度の規模が想定されているわけでございます。
 このようなことから、多摩地域におきましては、二十万人程度が、今回の検討指針でも、合併を検討する際の人口規模の一つの目安となるものと考えているところでございます。

○藤川委員 合併をすることによって、メリットとかデメリットがあると思うんですけれども、そのことについて私の隣の町のある市会議員の人の書いたものを読んでいますと、その方はデメリットということについて非常に大きな力を入れて述べているわけですね。どういうことかというと、今までこじんまりと小さな行政体、地域があったときに、それをまとめて非常に大きなことにしてしまうと、人々のいろいろな苦情やら意見が、広大化した行政に声が届かないというデメリットもあるというんですが、合併を促進した場合に、そういうデメリットというのはないのかということですが、その点についていかがでしょうか。

○松澤行政部長 合併のデメリットがないのかというお尋ねですけれども、先に合併のメリットの方からちょっとお話をさせていただきますと、一般的には、住民サービスの向上が可能になる、あるいは広域的な視点に立ったまちづくりが可能になる、それからまた、行財政運営の効率化が図られるわけでございまして、今回の合併検討指針の中でも、シミュレーションをいたしまして、八王子と町田を除いた、西東京市発足以前の多摩二十五市の平均市が、大体人口十一万四千人ぐらいになるものですから、これを合併しますと、大体二十三万人ぐらいになります。これをしますと、財政削減効果で、大体六・七%ぐらいの歳出削減、あるいは職員数で六・六%の削減効果が算定される、こういうことで非常に効果は高いわけでございます。
 一方、今お尋ねのデメリットの方でございますけれども、今、先生からお話がありましたように、区域が拡大することによりまして、住民の声が届きにくくなるとか、きめ細かなサービスができなくなる、こういうような指摘がよく出されるわけでございます。
 しかしながら、こうした点につきましては、地域の仕組みづくりであるとか、情報化の時代ですから、情報のネットワークとか、そういうことをやりまして対応することが可能でございますので、それ以上に合併の効果が高くなる、このように考えてございます。

○藤川委員 その地域がそれだけの行政区域を持っていろいろと仕事をしているということは、伝統的に、歴史的にそれだけのいわれがあって、そういうことをやっているわけですが、そこが解体されて、幾つかの町や市が集まって一つの大きなブロックをなすとなると、何となく感情的に寂しい気がしてくるわけですね。だから、感情的には反対だというけれども、どうもうちの町の財政基盤を見てみると、何となく脆弱だし、こんなことでは、我々が生きている間に、ちゃんと町がこうあってほしいというふうに願っていても、とてもそういうような形にならないということで、過日、もう二カ月ぐらい前ですか、私のところにある人が来まして、多摩東南部でこういうことをやってもらいたいんだということをいったんですが、私の町自身では、とてもそんなことをやるだけの財政的な基盤がないし、非常に脆弱ですから、結局、夢物語に終わってしまうわけです。
 ですから、そういうことでもって、地域の活性化というと、私自身の考え方では、一つの町で取りかかるんではなくて、相当の数の町が集まって一つのブロックをつくって、そこが当たっていく必要があるんだろうと思うわけです。特に、今のように世の中がすごい勢いでスピードを持って動いているときには、その対応も相当スピーディーでなければならないと思うわけです。
 そこで、私自身もそう思っているんですが、ゾーニングという考え方を検討指針の中では述べられております。今回作成した皆さんの考え方の中では、どのように具体的に合併をしていったらいいかというようなことを考えているのか、ゾーニングについて質問したいと思うのです。

○松澤行政部長 今回、合併検討指針でお示ししましたゾーニングについてでございますが、このゾーニングは、多摩地域にある市町村同士の地域的なつながりを地図上にあらわしたものでございます。具体的には、人の動きですね、住民がどういうふうに行動するかという人の動きと、それから、今やっているいろいろな一部事務組合、例えばごみの処理とか、こういう行政圏域という客観的なデータを用いまして、統計的な手法で分析して作成したものでございまして、地理的特性や行政区画の歴史的成り立ちなどを総合的に考慮した広域ゾーニングを六パターンと、それから細分化ゾーニングを十二パターンの二種類を提示させていただいているものでございます。
 そのうち、細分化ゾーニングにつきましては、今申し上げました広域ゾーニングを、さらに、多摩の地域において大体人口二十万人を目安というような考え方で十二のエリアに分けたものでございます。
 したがいまして、このゾーニングの趣旨は、市町村が自主的、主体的に検討を行う際の参考となるようお示ししたものでございまして、こうした素材を活用しながら、今後、市町村や都民の皆さんが、市町村合併につきまして活発に議論していただくことを期待しているところでございます。

○藤川委員 私が若いときに、カリフォルニアを、グレーハウンド・バスといっている一番最下層の人が乗るバスで旅行したときがあるわけです。大体五十ぐらい州があるらしいんですが、その中で、行けども行けども広大なところを、バスが真っすぐな道を走り続けるわけです。
 そのときに思ったことは、どうして日本はこんな国とけんかをしたのかなということを、まず不思議に思ったわけですね。その次に思ったことは、あれっ、どういう形でこれだけの広いところが行政的に管理されているのかなということを思ったわけです。それが今になってつくづくと、自分の疑問というのが余り間違っていなかったなと思うわけです。
 日本と同じぐらいの広さだというんですが、そうすると、その中で--現在、日本は三千五百ぐらい市町村があるんですか、カリフォルニアにはどのぐらいあるのかわからないけれども、多分、相当数の少ない地方自治体でもって、日本と同じぐらいの広さの面積が管理されていると思うんですが、そういうときに、そこにかかわる冗費というものの多寡に関しては、カリフォルニアと日本と比べた場合に、相当大きな違いがあると思いますので、私自身としては、このことについては、相当東京都も心してかからなくちゃいけないだろうと思うわけです。
 一番考えなくちゃいけないことは、そのことが必要だと思っている人の考え方と、全然そんなことも考えたことのない人との間にすごい開きがあるわけですよね。ですから、そういう面でもって、今、自分たちの置かれている立場というのは、相当アブノーマルな状態に置かれているんだということを、ずっと辛抱強く知らしめていかなければいけないということだろうと思うわけですが、広域的団体として東京都は、今後、このことについて、まだ眠っていると思われる市町村にどのように問いかけ続けていくんでしょうか。

○松澤行政部長 市町村合併を進めていくための今後の取り組みについてでございますが、地方分権が進展する中、市町村が行財政運営の効率化を図りつつ広域的な行政需要に的確に対応していく上では、市町村合併というのは大きな効果がございます。
 ただ、合併を進めていくに当たっては、何よりもまず、住民の意思を尊重しながら、市町村みずからが自主的、主体的に考え、取り組んでいくことが必要であるというふうに考えてございます。
 東京都は広域団体として、今回、検討指針を策定したわけでございますが、先ほど先生からお話がございましたように、日本は、明治の中ごろは、大体、市町村の数が一万八千近くあったわけですが、それが昭和の大合併で三千四百ぐらいになってきているわけでございまして、変わっていないと。多摩の市町村も、昭和の大合併の終わった後の、オリンピックの昭和三十九年のころ、人口が大体百八十万人あって、今、大体四百万近くあるわけですが、市町村の数はほとんど変わっていない、そんな状況もあるわけでございます。
 そういうことでございまして、今後、市町村合併につきましては、東京都は、市町村や都民の中で合併に関する検討が活発に行われるよう、この指針を使いまして積極的に働きかけていくとともに、合併に向けた市町村の取り組みについて、普及啓発事業を初めさまざまな支援を行っていくというふうに考えてございます。

○藤川委員 我々は学校で歴史を勉強するわけですけれども、歴史を何のために勉強するかというと、ただ学校の成績をよくするために、歴史の授業で明確に解答すればいいというだけじゃなくて、この年になってつくづく感じますことは、やはり歴史から学ぶことがたくさんあると。明治維新とはそういうものだ、日本が大きく過去の日本から新しい日本に脱皮するためには、そういうことをやらなくちゃいけないということを当時の人たちは考えた。
 それから、現在、我々は、市の合併ということに関して、新しい時代に突入するに当たって、そういう必要性があるんだと私は思うわけです。だけど、思うのは松澤部長と私ぐらいで、ほかの人がみんな考えていなかったら、全然話にならないわけですから、その点について十分心して取り組んでいただきたいと思います。
 それから、多摩の将来像に関しての素案について、一言私の意見を申し述べておきますが、これは常にいっているんですが、多摩にはすばらしい自然がたくさんある。残念なことに、その自然が遺産相続とかいろいろなことで放出される。そうすると、東京都はお金がないから、どんどんそれが切り崩されて、結局、自然が自然でない状態になってしまうわけです。
 そのようなときに、東京都の果たす役割は何であるかというと、皆さんの優秀な頭脳をもって、東京都にお金がないからできないんだということだけで終わらせてしまうのではなくて、お金がないからこそ、企業や、民間人や、そういうプライベートの人たちを巻き込んで、将来的に五十年、百年後を考えた場合に、そういうものを残す必要があるんだということを、皆さんの方から喚起していく必要があるんだと思うわけですね。だから、その考え方を持って、これから東京都が自分のお金ですべてをやるんだという考えではなくて、すべての東京都民が一体となって、いや、東京都民だけではなくて、よく石原知事のいう、三千二、三百万この近所にいるわけですから、我々を含めて、総がかりで自然を残していくという考え方が必要ではないかと思うわけです。
 特に、よく皆さんにいっているんですが、英国の中部の湖水地方では、ピーター・ラビットという有名な本は皆さんご存じだと思いますが、その本から上がる印税を、それに関心のある作者が全部、ナショナルトラストのために寄附をして、それをもとにして、お金をみんなから集めて、大切な自然を保護しているというわけですから、そういう面で、そういう考え方が東京都民にないということ、日本国民にないということは、非常に寂しいなという気がします。
 ですから、皆さんにおかれましても、ぜひ眠っている日本国民の、東京都民の頭脳に火をつけていただきたい、そう思いますので、よろしくお願いいたします。

○前沢委員 最初に、多摩の将来像素案につきまして、何点か質問をさせていただきます。
 多摩の将来像の素案について、行政部では市町村のアンケート調査というのを行ったと思うのです。それで、各市町村の企画の担当者、ここから回答が寄せられましたね。これの集約をされたものがあると思うんです。
 これによりますと、第1章の多摩地域のこれまでの歩み、これについて十四項目。それから、第2章の多摩地域の今後についてが二十項目、第3章、多摩の将来象についてが十七項目、第4章、多摩が目指す将来像、これについてが二十一項目、第5章、エリア像というのがあるんですが、これについても六項目ありました。そして、第6章の新たな仕組みづくりについてが十二項目、合わせますと九十項目になるんですね。それに自由意見というのが十項目ですね。合わせると百項目という大変たくさんの回答があるんですが、このアンケート集約に示されたものは、多摩の市町村に寄せられる地域住民のニーズというものを反映しているというふうに思いますし、また担当職員のまちづくりにかける情熱といいますか、意気込みというのか、こういうものも非常に感ずるわけなんですね。
 そこで伺うんですが、市町村には、今述べたように、住民と最も密着した仕事をしている人たち、住民の意識も感情も本当によくつかんで、いろいろな分野で的確につかんで働いている職員の方がたくさんおります。このアンケート集約が百項目にも及んでいることは、多摩の将来への関心の高さを示しているんだというふうに思います。
 我が党は、市町村と協同、協業で多摩の振興プランの作成をぜひやってもらいたいということを、一般質問、それから予算特別委員会でも求めてまいりました。
 総務局長はこの答弁の中で、この将来像については多摩の人に満足してもらうものでなければならないということで、代表とも組み立てを考えていきたいとか、あるいは取り入れられるものはぜひ取り入れていくというような答弁をされておりましたが、今から十年ほど前に、多摩の東京移管百年ということで、TAMAらいふというのが開かれましたね。これは東京都と、私も清瀬の市議会議員をやっていましたから、市からも職員が出向して、住民団体も入るということで、なかなか企画も盛り上がって、これ自体も成功したと思うんですね。こういう教訓も大いに生かしていくべきだと思うんですね。
 そして、市町村自治調査会というような多摩の振興についての研究機関というんですか、こういうものもありますし、いろいろな形で運動をされている団体もあるという点からいっても、シンポジウムとか、分野別の専門者会議だとか、いろいろ広く住民の意見をくみ上げていくということによって、よりよいものにこういうものがまとめられていくんじゃないかというふうに思うんです。
 そういうことを積極的に提案申し上げますが、改めてこれについての答弁をいただきたいと思います。

○松澤行政部長 今回の多摩の将来像素案の策定に当たりましては、東京都だけで一方的に進めていくのではなく、全市町村に対して、今お話がございましたけれども、アンケート調査をしたり、意見交換などを行いながら、素案については取りまとめを行ったところでございます。
 また、素案発表後も、全市町村に対しまして、同じようにアンケート調査あるいは意見交換を行うとともに、市町村長の意見も直接聞きながら、今、最終的な取りまとめを進めているところでございます。
 このように、今回の多摩の将来像の作成に当たりましては、東京都が広域団体としてつくるビジョンということで、市町村や都民の意見、提案を積極的に聞きながら進めてきたところでありまして、最終まとめでは、これらを十分踏まえ、可能な限り反映を図りながら取りまとめを行っていきたい、このように考えております。

○前沢委員 私が申し上げているのは、協同、協業という、こういう手続をきちっとやらないと、将来にわたって、いってみれば、十五年のスパンですけれども、百年の計ですよ、こういうものを、市長会とも相談したといったって、ちょっと説明した程度の内容のものでしょう。意見を聞くといったって、役員会で説明をする、そういうような程度のものですから、十分に意を酌み尽くしているとはいえないんで、まだ遅くないし、私は大いに手を尽くしていただきたいということを要望します。
 次に移りますが、素案の二三ページあるいは二四ページですね。高齢者の問題をここでは扱っていると思うんですけれども、多摩地域の高齢者人口は、二〇一五年には九十四万人、高齢化率は二三・二%、四人に一人弱が高齢者になると予測されます、こう書いてありますね。そして二四ページでは、元気な高齢者もいるけれども、介護を要する高齢者は、二〇〇〇年の六・六万人から二〇〇四年には八・一万人へと急激に増加していきます、こういっているんです。
 そして、多摩地域の高齢者の在宅サービスについては、区部と比べて非常に劣っているんですね。これは歴然としていまして、この素案では、触れてはいますけれども、非常に抽象的なんですね。具体性に欠けているというふうに思います。
 それからもう一つ、おくれが本当に甚だしい周産期医療母子センターの整備についても、言葉で一応入っているんですけれども、エリアも別に分けられて、いろいろ書いてあります、姿が記述されているんだけれども、どうもそこへ行っちゃうと、こういうものがなくなってしまうんですね。
 私の地域の東部エリアというのがあるんですが、それで見ても、地域の姿、産業の姿、生活・文化の姿、自然・景観の姿については書かれているんだけれども、高齢者の福祉であるとか、あるいはこうした子育て支援だとか、あるいは周産期の問題であるとか、こういうことになると、ほとんど抜け落ちているというふうに思います。
 ですから、この将来像をつくるに当たって、先ほどもちょっとありましたけれども、本当に市町村の一線の現場で苦労している人たちが参加したら、こういうふうにはならないんじゃないかというふうに思うんですね。もっと多摩都民の気持ちに合ったものになったはずじゃないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○松澤行政部長 先ほど答弁しましたように、多摩の市町村の意見等も聞きながらやっているわけでございますが、この素案の中では、二十一世紀の多摩振興に向けまして、活力と魅力にあふれた多摩の創造ビジョンとして示したわけでございます。
 その中で、二つのグランドデザイン、大きな柱をつくっているわけでございますが、その一つの柱として、四百万人都民が暮らす安心、安らぎの生活環境の多摩の実現を掲げておりまして、その中で、主にソフト面から住民の生活像を提示しまして、福祉、医療の充実や職住近接のまちづくりなど、取り組みを示しているところでございます。
 具体的には、分野別の中におきまして、今お話がございましたけれども、安心して医療が受けられるまちや、あるいは高齢者、障害者、子どもに優しいまちなど、全体で二十四項目、九十五の取り組みを示しているわけでございます。
 今後、この素案をもとにしまして、冒頭申し上げましたように、市町村や都民から意見、提案を十分に聞きながら、福祉、医療などソフト面についても、必要なものについては検討していきたい、このように考えてございます。

○前沢委員 次に、全体の中にも入っているんだけれども、東部エリアの中の地域の姿、その他ずっとあるんですが、調布保谷線の記述があるんですね。いわゆる三十六メートルの道路がどうんと住宅地を貫いてくると。それで、ご承知のように、この先は埼玉県になるわけですよね、新座市と接していますから。そうしますと、そこまでだあんと都内だけ、東京の中だけ出てきて、新座市に入るところでとまると。向こうの方は一体どういうふうになるのかということに、だれでも思いますわね。これは促進しようとか、そういう意味じゃなくて。これについてどんなふうになるんでしょうかね。

○松澤行政部長 今回の素案におきましては、今、先生からお話がありました調布保谷線の整備について、道路ネットワークの整備されたまちということで、主要幹線道路の中に示しておりますし、チャレンジテーマでも、南北道路の整備促進、いわゆる五路線の問題を入れているわけでございます。
 今お話がありました調布保谷線なんですが、都では、これはたしか稲城の方を起点にしまして西東京市を終点とした約十四キロの整備を今進めているわけでございますが、調布保谷線のその先、埼玉県側の整備については、現段階では、都から外れるわけですから、都市計画区域の中の設定としては、それを起点、終点で今整備をやっているわけでございます。したがいまして、埼玉県の問題については、各県の都市計画区域は独立しているようなこともございますし、そういうことで、その先の問題については、具体的には私の方では承知してございません。

○前沢委員 建設・住宅にかかわるような中身になってあれなんですが、埼玉県側は、実際にはこれをやる気がないんですよ。そうでしょう。本来、こういうものについては、都県をまたがってやるもので、そうしなければ何の意味もないでしょう。ただ、本当に無用の長物、住民にとっては迷惑だということでしかなくなっちゃうわけですよね。結局、東京都だけの計画が先行して、お構いなしに進められた、こういうことなんじゃないですかね。

○松澤行政部長 先ほど申し上げましたように、あくまでこれは東京都が都市計画区域の中で決めた路線として、稲城からいわゆる西東京までの十四キロを、今先生からお話があったように、三十六メートルの幅員でやろうとしているわけでございますから、それから先の埼玉県側の問題は、都県境にまたがる話でございますので、利便性の問題、いろいろございますが、将来像の中も含めまして、私どもでは、そういう一つのビジョンの中で、あくまで多摩地域ということをエリアにしてこういうことを記載している、こういうことでございます。

○前沢委員 埼玉県には全く計画がない、東京都だけが先走って、そして結果的には、住民にとってみれば、そういうものが町を寸断していく、こういうことになるということなんですよ。
 次に、多摩格差について申し上げますが、素案は、いわゆる八課題についてはかなりの部分で解消してきているとしていますが、予算特別委員会では、市長会から格差解消の要求はない、こういうようなことをいわれているんですけれども、これは大変勘違いしていると思うんですね。
 昨年十月に開催されました市長会主催の多摩・島しょ選出都議会議員・市長意見交換会、ここで市長会の意見表明が文書で出ておりますけれども、そこには次のように書いています。これまでの多摩の行政格差を解決するとともに、衛生・医療・文化・芸術面などの新たな行政格差の解消を実現する必要があります。言葉は、多摩格差、行政格差、これは同意語なんですよ。市長会の意見表明がいっていることなんですね。ですから、私どももそういう意味でこれを使って、予算特別委員会でも指摘をしているわけであります。これについてはどうですか。

○松澤行政部長 今、先生からお話がありました多摩・島しょ選出都議会議員・市長意見交換会で、今、先生がお話があったことは、私どもも承知しています。
 しかしながら、多摩格差ということで、具体的に、市長会、町村会の方から東京都の方に対しまして、要望という形は来ておりませんし、それから、昨年の多摩の現状分析につきまして、市町村と一緒になって検討をやったわけでございますが、その結果の中で、多摩の市町村の認識としましては、三多摩格差八課題はかなりの部分で解消する一方で、社会経済状況の変化や多摩地域の変貌により、多摩格差ということでなく、新たな行政課題や地域的課題が生じている、こういう認識のもとに、我々都と市町村の間で現状分析して報告書をまとめている、こういうようなことでございます。

○前沢委員 多摩の住民は、その行政格差を多摩格差といっているんですよ。多摩の住民はそういう認識なんです。これだけはきちんと私はいっておく。言葉は幾らあれしても、市長会から、新たな行政格差が生まれているという指摘が出されているわけですよね。多摩の住民は、それを総じて多摩格差と、こういう認識なんですよ。ここのところははっきりしておきたいと思います。
 それから、市長会の意見表明でもそうですが、この行政格差解消のために、市町村調整交付金等の総合的な財政支援制度の拡充こそが重要なんだということで、一層の財政支援を求めております。都はこれにこたえなければならないわけですよね。これについてお答えを賜りたいと思います。

○松澤行政部長 この前の予算特別委員会でも、特別区と多摩の間で非常に税収格差があるんじゃないかというお話も出たわけでございますが、基本的に、財政力格差の問題については、もともと特別区は、ご案内のとおり、業務機能が集中して、大企業を初め法人の数も多いし、また大都市の地域の中で土地の価値も高いわけですから、そういう地域特性があって税収が出てきているということもありますし、それからまた、特別区の方では地方交付税をもらっておりませんし、そういうような行財政制度の違いがあるというようなことがあるわけでございまして、そういう意味で、特別区と多摩をそういう形で比較するというのはどうかなというふうにちょっと考えております。
 そういうことで、地域間の財政力格差は、基本的には、国の地方交付税制度の中で措置されているわけでございまして、多摩地域にも平成十二年度で約五百億ぐらいが入ってきているわけでございます。それに加えまして、都は、今後とも、都内市町村の行政水準の向上や均衡ある発展を図るため、今先生からお話があった包括的な財政補完制度である市町村振興交付金、調整交付金の両交付金を通じまして、市町村の行財政運営を十分に考慮しながら、厳しい都財政の状況を踏まえつつ、適切に対処していきたいというふうに考えております。

○前沢委員 いろいろ二十三区の大都市行政と多摩地域の府県行政、こういう特殊な東京の成り立ち、ここから生まれている問題ですから、今後とも一層の努力をしていただきたいというふうに思います。
 次に、随所に横田飛行場を民間航空利用というのが出ているんですね。先ほど飛行直下の新藤理事からも切々と訴えられた中身でありますけれども、昭島市と市議会、それから瑞穂町、これは首長と議長、それから対策特別委員会の委員長連名の東京都に対する要請書が出されておりますけれども、いずれも、こういう航空機騒音の影響を強く受ける市として、これは困るよ、やめてもらいたい、反対なんだということを強く訴えられているんですね。
 それで、瑞穂の要請書を見ても、歴史的に横田基地の成り立ちをいって、軍権で奪い取られ、さらに米軍が来て接収し、そして固定化されてきた。それでも国の国策だからといって耐え忍んできた。そうしたら今度は、知事がかわったら、民間利用だというんで、そういうことで推し進めていくということに対する怒りを本当に込めて訴えられているんですね。
 しかも、基地周辺の自治体では、ご承知のように、今、返還で統一したわけですよ。東京都も入って、東京都と周辺の五市一町が集まって、返還でこれを統一すると。そこに瑞穂町も昭島市も入っているんですよね。この団体に属している。そうでしょう。
 そういう流れが今つくられてきている中で、殊さらに将来像の中にこういうものが入るというのは、これは東京都も含めた、多摩全体の将来像をつくるという、この中で、全く違うものが入り込んでくる。これは大変な問題だと思うんですよ、この問題についていえば。一致しないものを無理やりここに持ち込むというのは、絶対認めるわけにはいかない。これは昭島市もしかり、瑞穂町もしかり。そして、周辺の立川にしたって、一緒に返還で運動をやっているところが本当にこれで一致できるのかどうか。そういうものを無理やりこういうところに持ち込んでくるというのは、本当にいかがかというふうに思うんですね。これについて、私ははっきり、記述すべきじゃないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○松澤行政部長 横田飛行場につきましては、今お話がありましたけれども、全面返還を目標としつつ、東京都は、それまでの暫定的な対策として、民間航空利用の方針を打ち出し、国に対して、これまで提案要求を行っているわけでございます。
 また、東京全体の将来像を示した東京構想二〇〇〇におきましても、民間航空利用につきましては多摩地域の活性化につながる大きな要因として位置づけているところでございます。
 そういうことで、多摩の将来像素案におきましても、このような東京構想二〇〇〇の考え方を踏まえつつ、横田飛行場の民間航空利用により、多摩地域や地域経済が大きく発展するとともに、広範囲な地域で航空の利便性が向上して、東京圏の西の玄関として発展が図られるなど、地域としての新たな機能が生み出されていくもの、このように位置づけしているわけでございます。
 この横田飛行場に関する記述につきましては、市町村等のアンケート調査や意見交換の中で、慎重な対応を求める意見や、あるいは東京や多摩の発展につなげていくことが必要であるという意見まで、さまざまな意見、提案が出されているわけでございます。
 今後、最後のまとめに向けまして、地元市町村の意見等も十分踏まえながら、多摩の発展、振興という視点に立ちまして、取りまとめを行っていきたい、このように考えております。

○前沢委員 私は、絶対にこれは押しつけちゃいけない。せっかくそういうことで振興プランをつくろうというときに、全くそれと相反する、市町村を分断するようなものを持ち込んでは絶対にならないということを、重ねて求めておきたいと思います。
 次に、私は、市町村合併の指針について質問をさせていただきますが、今、地方分権のかけ声で、とにかく、全国三千二百五十四の市町村を二〇〇五年までに三分の一の千程度に減らす、合併していくんだと。これが今の国の方針で、これが自治省の通達などで出されて、そして進められようとしているわけですが、都道府県にその旗振り役をさせようというわけでしょう。
 私もこれを拝見させていただきましたけれども、実に、国の自治省事務次官通達に極めて忠実に作成されたなというふうに拝見をいたしました。
 国の方針、東京構想二〇〇〇、多摩の将来像、まさに市町村の自主性や住民意思の尊重、市町村がみずから自主的、主体的に考えて取り組むことが必要である、そういうことはいうまでもないといいながら、合併のパターンまで示すわけですから、これはまさに合併を誘導するということで、全く上からの押しつけなんですよね。市町村の自主性と自立性を損なうものだと私は思うのです。これについて、まず基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。

○松澤行政部長 市町村合併を進めていくには、何よりもまず、住民意思を尊重しながら、合併機運の高まりのもとで、市町村みずからが自主的、主体的に取り組むことが必要である、まずこのように認識しております。
 一方、都の方でございますが、合併特例法にも規定されていますとおり、広域的な団体の立場から、合併に関する助言や情報提供などの責務を一方で担っているわけでございます。そういうことで、合併に関するさまざまな情報を都民や市町村に提供し、都内市町村が合併を検討する際に活用できるよう、検討指針を今回策定したわけでございます。
 国の押しつけじゃないかというお話もございますが、国の方は推進要綱といっているんですが、私どもはあくまで検討指針でございます。
 それからまた、検討指針に示したゾーニングの話でございますが、これも先ほど藤川議員のときにご答弁しましたように、あくまで合併検討の素材として、人の動きとか行政圏域という客観的なデータを用いて、多摩地域にある市町村同士の地域的なつながりを地図上にあらわしたものでございまして、結婚の相手を押しつけるというようなものじゃございませんで、あくまで市町村の合併が活発に検討される、そういう素材として期待をしている、こういうことでございます。

○前沢委員 今、市町村の議会でもずっと第一回定例会を開いているんですが、そこで、いろいろな市でこういう質問が出されて、市長が答えていますよね。例えば日野市の馬場市長、国の都合でどうこうということじゃなくて、自治体それぞれの事情の中で、住民の声から盛り上がって合併ということであればともかく、全く住民にそうした声がないときに合併を押しつける、こういうことはあってはならない。昭島の北川市長は、いやしくも合併は、国や東京都からの考え方で取り組みを図るべきものではなく、市民が市政の課題や住民自治を考えることから進めるべきものだと考えます。町田の寺田市長は、一つの参考意見として受けとめたい、具体的な検討をする用意はない。町田、多摩、稲城三市のゾーニングについて、それぞれ地域性を持っていて、妙な形になる、非常に問題が多過ぎる。まだまだいっぱいあるんですよ。これをどういうふうに受けとめられていますか。

○松澤行政部長 今回の都の合併検討指針の策定によりまして、今お話がありましたように、市町村の三月議会で、多摩の市町村、たくさんの団体で、この合併検討指針の話や市町村合併について活発な質疑が行われているというふうに聞いております。それだけ合併に対しての関心が高くなってきているということもあるんじゃないかというふうに思っています。
 その中で、私どもが聞きますと、多くの団体で市長や町長から、合併は住民の意思を尊重しながら、市町村みずからが自主的、主体的に取り組むことが基本であるという考え方が一貫して表明されているわけでございまして、このような認識は、都の合併に対する考え方と基本的には同様であると理解しておりまして、その背景には、検討指針の後ろの方にも記載してございますが、合併に関する市町村長のアンケート調査がありましたが、このアンケート調査の結果でも、合併に対して、市町村長が八割以上非常に関心を持っているということが出ておりますので、そういうことが一つ、こういう中でうかがえるところでございます。
 今後、今回の合併検討指針を活用して、このような合併に関しての活発な議論が一層市町村や都民の中で行われることを期待しているところでございます。

○前沢委員 あのアンケート、私も見ましたけれども、一般論としてとらえているんで、実際に具体的なことで答えているわけじゃないんですよね。
 それから、秋川市と五日市が合併したあきる野市、これは五年半になるんです。それで、合併に当たって、合併協議会が調整方針というのを決めまして、その中で、住民サービスは高い方に、負担は低い方に、こういうことを決めたんですね。そして、国保税、保育料、敬老金、修学旅行補助、こういうものがそういう形で調整されたんです。ところが、新しく市ができたら、これ全部ほごになっているんですよ。そして、合併方針が破られてしまった。国保税の引き上げ、敬老金の廃止、敬老大会も廃止、こうなっているんです。そこへ行政改革大綱というのがまたつくられて、さらにサービスが切り下げられていく、こういうことなんですね。
 ですから、いわゆる合併効果というのは、浮いたお金がどう使われていくのか、こういう説明が全くなくて、そして、お金が浮いたから市民のために使ってくれるんじゃないかなという幻想だけが市民の中に入っていく。今、これがこういう形で出てきて、豪華な庁舎ができるわ、しかし必要な公民館だとか、そういうものは置き去りというのが、今の秋川の実態なんですよね。
 ですから、この東京で実際に起こっているこういう事実、これをどのように認識されていますか。

○松澤行政部長 多摩の市町村がそれぞれどういう施策を選ぶのか、また、国保のお話もございましたが、保険料の負担の適正化の中でどういうふうに考えていくか、これは市町村が自主的に考えていくような問題だというふうに、まず一般論として考えております。
 今お話があったあきる野市でございますが、合併後五年しか経過していない段階の中ですが、職員数の削減などによりまして、行財政運営の効率化がかなり図られるとともに、市道の整備や旧五日市町地区への高齢者在宅福祉センターの新設など、住民福祉の向上の面で合併の効果があらわれてきております。
 また、今回誕生しました西東京市につきましても、今後十年間で百八十九億円の財政効果が試算されておりますし、また合併直後の現在でも、より近い小学校に通学できるようになるなど、住民サービスの向上の面などで合併の効果が生かされている状況となっております。
 このように、市町村合併は、直ちに効果のあらわれるものもありますし、合併後何年かたって効果が出てくるもの、じわじわ効果が出てくるもの、いろいろあるわけでございますが、全体的には、行財政運営の効率化を図りつつ、広域的な行政需要に対応していく上で大きな効果をもたらすもの、このように考えております。

○前沢委員 時間があれで、あと一問だけやらせていただきますが、今の秋川の例なんですが、五日市にファインプラザという体育館があったんですね。これは合併当時、社会教育課がそこに入っていて、課長以下十二人の職員がいました。それで、課長を含む十人の職員が体育系の仕事をやっていたんですね。三十五に上る事業をやっていた。幼児の水なれ教室であるとか、親子の水なれ教室、親子スキンシップ体操教室だとか、本当に職員が市民と一緒に、住民と一緒に考え、つくり出してきた事業ですよ。これが、合併によって職員が半数以下の四人になっちゃった。そして、このプラザの中にあった市民課の窓口の職員も、二人から一人に減らされる。全体で仕事ができない体制になっちゃった。結局、これが全部委託なんですよね。
 まさにこれこそ合併効果なんだよ、これは。こういうのが合併効果。そこにいろいろな行革がやってくるということによって、今、秋川ではそういうことが実際に起こっているんですね。私はこのことをぜひ知っていただきたいというふうに思います。
 そこで、基礎的自治体が大きければ大きいほどよいという議論がありますけれども、やっぱり、住民の声が届くということが民主主義の基本ですから。議員の数が減れば、それだけ住民とのパイプが細くなるんですよ。そういうものなんですね。職員の数が減る、これは住民サービスが必ず、住民と接している部分が、さっきいったようなことが起きるわけですから、旧五日市のような。
 ですから、そういう点で、今までにも、広域的なものについては、一部事務組合でやってきているし、私のところでも柳泉園組合でごみ処理をやっていますよ、三市で。それから、昭和病院でもやっている。これがいろいろ改善しなければならない問題があったとしても、今にわかに合併しなきゃならない、そういうような内容のものでもないし、これはこれとしてやっていけるんだというふうに思うんですね。
 そういう意味で、何といっても上からの押しつけというのは絶対にならぬと。推進も検討も同じようにして、これからどんどん市町村に支援をして、結局、推進じゃないのかというふうに思うわけですが、私は絶対押しつけてはならぬということを強調して、このことに答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。

○松澤行政部長 繰り返し申し上げますが、市町村合併を進めていくには、何よりもまず、住民の意思を尊重しながら、合併機運の高まりのもとで、市町村みずからが自主的、主体的に取り組むことが基本、このように考えてございます。
 今、一部事務組合のお話も出ましたが、こうした一部事務組合など現行の広域行政制度につきましては、さまざまな分野における事務の共同処理を行ってきているわけでございますが、迅速な意思決定ができにくいなど、やっぱり一定の限界がございます。そういうことで、これは選択の問題ですが、全体的に見ますと、行財政運営の効率化を図りつつ、広域的な行政需要に対応していく上では、市町村合併が最も大きな効果をもたらすもの、このように考えてございます。
 それから、住民の声が合併すれば届きにくくなるというお話もございましたが、別にガリバーのように大きく合併するということではなくて、適正規模にすれば合併の効果が大きく出るんじゃないかということを、合併検討指針の中でも明らかにしているわけでございまして、多摩地域のような、市街地が連檐したこういう小面積の都市については、二十万人程度が、合併検討指針でも書いてございますが、一つの財政効率性の面とか、いろいろな面で望ましいんじゃないかということを一つの目安として示した、こういうことでございます。

○坂口委員 それでは、今ちょうど合併問題がありましたので、ちょっと視角を変えまして、私の方から質問をさせていただきます。
 合併というのは、ある意味では時代の流れだと私は理解をしております。私も実は信州の田舎がございまして、昭和の大合併の波の中で育ちました。上田市と合併した私の村は、途中でリコール運動がありまして、分村になりまして、村が分断されました。それだけに幼心にも大変鮮烈なこの記憶があるわけでございますけれども、また時代が変わりまして、新しい世界の政治経済、または日本の国の形を求める中で、平成の大合併の時代に入ろうとしているということですね。
 振り返りますと、先ほどいろいろな議論がありましたが、やっぱり五十年、百年の大計なんですね。そういう中で見ていかないと、その効果というものははかることはできない、私は自分の経験からもそのように思っております。
 そこで、具体的に、合併に踏み切った田無市、保谷市、西東京市の合併について改めてお聞きしますが、昨年の一般質問でも本会議場で質問させていただきましたが、今日この時点でどのように評価しているのか、行政部のお考えをお聞きしたいと思います。

○松澤行政部長 田無市、保谷市の合併の評価についてでございますが、地方分権が進展する一方で、市町村の厳しい財政状況が続く中で、今回、田無、保谷両市が合併したことは、日本での二十一世紀初めての対等合併ということで、注目もされたわけでございますが、行財政運営の効率化を図りつつ、広域的な行政需要に対応していく上で、大きな効果をもたらすものであり、今回のその意義は極めて大きい、このように考えてございます。
 また、両市の合併に当たりまして、その賛否や新市の名称について、全国で初めて投票方式による市民意向調査を行ったことは、国が現在国会の方に提出しております、地方自治法改正案に盛り込まれました住民投票制度を先取りするものとして、高く評価するものでございます。
 それから、ご案内のとおり、既に新市の発足後二カ月近くたったわけでございますが、これまで不便だったものがより近い小学校に通学できるようになるなど、住民サービスの向上の面などで、合併したメリットが徐々に生かされてきておりまして、西東京市の今後の発展が大いに期待できるものと、このように考えてございます。

○坂口委員 先ほどの私のふるさとの話でございますけれども、リコール運動がありまして、分村したわけでございますが、また再度、より多くの地域が合併をいたしまして、今、約十二万の上田市でございますけれども、存在している。さらに、いわゆる広域行政圏を組みまして、いろいろな創意工夫をしているというのが実態でございます。それも申し添えておきます。
 西東京市の話に戻りますけれども、住民投票制度、十八歳以上すべての住民による投票制度を初めて実施した、そういう先駆的な例につきましては、後世の歴史にも残るのではないか、また国の法律をも変える大きな契機になったのではないか、そんなふうに考えております。
 先ほどの議論にもありますけれども、大きくは国と地方が対等、平等だと。六割の仕事を自治体がやる時代ですから、税財源の移譲、これは都の税調でもいろいろ論議されてきたところでございまして、それをまずやらせる努力をしないとまずいと思うんですね。
 しかし、農地改革ではありませんけれども、狭い田地田畑で、現在の情報化時代、または車などが大変に行き来する時代に、じゃ、昔ながらの行政区画でいいかといったら、これは全く違うと思うんですね。ですから、そのような視点で考えていかなければならない。
 しかしながら、手続はきちんとしていかなければならない。ですから、いろいろキャッチボールをしながら、民意を確認し、場合によっては住民投票の制度なども利用しながら、本当に自己決定、自己責任が全うできるような、またそこに住んでいる住民の行政ニーズにこたえられるような、そういう自治体をつくっていかなければならない、それが大きな時代の流れであろうかと思います。
 そこで、この問題はもう一つだけ聞いて終わりにいたしますが、西東京市の合併のプロセスと結果。合併のところまでは、私は、いろんな波乱がありながらも、大変うまくいったと思っているわけでございますけれども、ご承知のとおり、現職の市長が市長選挙に両名とも立候補するという中で、大変な選挙戦が行われました。結果として、両市民の融和ということが大変重要であるにもかかわらず、今大きな亀裂が走ってしまっているというのが実態でございます。それらのことから、まだ判断をするのはちょっと早計かもしれないんですけれども、これからの合併に対してのインセンティブを与えるためにも、または合併が本当に効果的なものになるためにも、ソフトランディングの手法を考えた方がいいのではないかと思うのです。
 市会議員さんにつきましては、合併特例法の中で、西東京市の場合、二年間の残任期間が認められているんですね。そしてその後も、激変緩和で、条例定数、法定定数まで持っていくのは、期間としまして六年与えられているんですが、市長には全くそれがありません。
 都が、先ほど土屋理事からもありましたけれども、民間の知恵をかりるならば、合併した企業の両リーダーは、よほどの不祥事がない限り、例えば社長、副社長というポストがありますね。または会長、社長というような、そういうポストを設けることによって、両会社の社員の融和を図るというようなことが行われますね。つまり、総合力が、合併した効果が最大限に発揮できるような知恵といいますか、そういったものが働いているわけでございますが、現行の自治法によりますと、そのような市長の在任特例のようなものがないわけですね。
 今度予定されております浦和、与野、大宮等の市長選挙におきましても、ガッチャンコと我々はいうわけですけれども、両市の市長が激突をする。三つどもえになるかもしれない。こういうことが予想されております。
 そうしますと、本当は一足す一が三になるような効果が出てこなければまずいわけでございますけれども、市議会の中にも、行政の中にも、変な言葉でございますが、勝てば官軍負ければ賊軍みたいな、そういう雰囲気というのが走っているわけですね。それから、市民の間にもいろいろな違和感が出てきてしまいまして、本来総合力を発揮しなければならないところに、いろいろな支障が出ているように思います。
 まだ判断をするのは早計かもしれないんですけれども、ぜひそのようなこともきちんと分析をした上で、例えば両市の市長が勇退して、新しい革袋には新しい酒をで、新たな選挙戦をやるというのも一つのシナリオですね。それから、先ほど五日市と秋川が出ましたけれども、どちらかが禅譲して、そして選挙戦をやるというのも一つの方法。
 それから、私が提案したいのは、もう一つの選択といいますか、例えば両市の市長の在任特例--合併特例法または自治法の改正によりまして、例えば市長、副市長制を設ける。そのことによって議会や行政や市民の融和をきちんと図っていく。先ほど一足す一が三といいましたけれども、そのような選択もできるような何らかの制度改正を図るということが、西東京市の合併の経験からして大変重要だと思いますが、行政部の所見をお聞きしておきたいと思います。

○松澤行政部長 ご指摘のとおり、市町村が合併した場合、新たな行政運営が速やかに、かつ円滑に行われるよう、合併した旧市町村の職員であるとか、または議員同士とか、いろいろあると思いますが、融和を図りながら、一日も早く新たな行政の執行体制あるいは住民サービスの向上というものを築いていくことが不可欠であるわけでございます。その面から見て、新しい自治体の長の役割というものは非常に大きいもの、まずこのように考えているわけでございます。
 一方、今先生の方からお話もございましたように、現在の地方自治制度では、ご案内のとおり、合併による新しい自治体の長の選任につきましては、通例の場合と同様に、代表民主制の趣旨から、新しく生まれた自治体の住民による直接選挙により行われることになっているわけでございます。こうしたことから、在任特例というドラスチックな案もございますが、ご指摘の合併による自治体の長の在任特例などの制度改正については、現時点ではなかなか困難な面があると考えますが、一方で、ただいま申し上げましたように、合併に伴う旧市町村の融和とか、そういういろいろな課題もございますので、今後の合併特例措置といった国の動向などを十分注視していきたい、このように考えております。

○坂口委員 ぜひ、国の動向を見守るだけではなくて、積極的に検討しながら、あるべき姿というようなものを発信していっていただきたいと思います。そうでないと、それぞれの市において、理念的にはそのように思っても、なかなか及び腰になってしまって真剣に取り組めない。先ほど各市長さんの答弁の話もありましたけれども、そのようなことになってしまうと思うんですね。
 ですから、理念をただ理念として終わらせるんではなくて、この資料で出していただきました、私が請求したわけではありませんが、いろいろな市町村別の財政指標等を見ましても、今のままで行政が永遠に続くなどということは恐らく考えられないわけでございまして、時代の大きな流れの中で、十分検討しながら推進していかなければならない。その場合に、そういういろいろなきめ細かな検討をしていきませんと、長期的に見て、理念的には正しいと思っても、なかなか腰が引けてしまって、リーダーシップを発揮することができないということにもなりかねないと思いますので、西東京市の経験をご紹介しながら、強くお願いをしておきたいと思います。
 それでは次に、多摩の振興策についてお伺いいたします。
 多摩地域は、高度成長期に、区部の発展に伴いまして、急速に都市化が進みまして、人口が爆発的に増加しました。この委員会でも前にも申し上げたかと思いますが、明治の初年、ちょうど百数年前でございますけれども、私の調査では二十五、六万人の人口しかいませんでした。今、それが三百九十万人。先ほども新藤理事の方から話がありましたが、三百九十万人、十六倍です。全国でここまで人口が急増した地域はないのではないか、私はそのように考えております。
 その結果、行政サービスというものが追いつかず、特にそれが道路や下水道など生活に密着した基本的なサービスの面において、いわゆる多摩格差というようなものを惹起してくる、そういう経過をたどってまいりました。
 しかしながら、都と市町村の努力によりまして、その格差というものは、徐々にではございますけれども、是正されてきている。この将来像の一二ページのところに八項目にわたってあるわけでございますけれども、これらの多くのものについてはかなり是正されてきているように思います。
 しかしながら、この項目に盛り込まれていないものがあるんですね。これは市長会ですとか町村会でも絶えず議論されているんですが、例えば消防の問題です。総務局のご配慮もありまして、西東京市の南部地域に消防出張所ができました。二十三区の方は余りそういったものに関心がないかと思いますが、これは委託消防なんですね。それで、例えば出張所をつくるに当たっても、土地は自前で買わなければならない。自己資金で買うんですね。建物は東京都が建てます。じゃ、その業務はどうなるかといいますと、消防活動や救急活動に至るまで委託なんですね。委託料を払っている。これが多摩格差でなくて何格差だと。東久留米ですとか、稲城ですとか、そういったところは、独立自尊ではありませんが、自主消防でやっているというところもいまだにあるわけですね。こういうものがあります。
 それから、先ほど一部事務組合の話が出ましたけれども、例えば多摩北部地域には都立病院がありません。一部事務組合という知恵を絞りながら、公立昭和病院に九市が結集をいたしまして、議会をつくり、そして分担金を払いながらです、二十三区だとそんなことはないですね、分担金を払うなんていうのは。今、財政が厳しい小金井市などは、抜けたいといっているわけです。こういう努力をしながら、百二十万都民--いろいろな病院がありますから、昭和病院が全部しょっかついでいるわけではないわけでございますが、医療に当たっているということですね。こんなことからいいますと、多摩格差というものは完全に是正されているとはいいがたい。
 都営交通もしかりですね。都営交通の恩恵にあずかっているのは、青梅街道に走る一時間に二、三本ぐらいのバスだけですね。多摩都市モノレールというのができましたけれども、あれは別会社。東京都の努力でできたということは周知の事実でございますが。こういう状況でございますから、まだまだ多摩格差はある、そのように私は認識をしております。
 しかしながら、逆多摩格差もあるんですね。これは緑の問題であったり、例えばかつては迷惑施設といわれました特別養護老人ホームの設置状況。または今でも、先般の政策報道室のところでやりましたが、障害者施設などというのは迷惑施設とされまして、都外につくられていた。その都外につくられていたのが、ようやく多摩地域へできるようになった。二十三区にはほとんどない。ほとんどないというと、ちょっと誤解があるかもしれませんが、極めて少ない。これも逆多摩格差ですね。ノーマライゼーションという時代にあっては、全くこれは大きな矛盾であるといわざるを得ない。
 確かにこういうものも生じてきているんですね。ですから、新たな観点に立って、多摩の現状をどうとらえて、未来に向けてどう振興していくかということが、大変重要になろうかと思うんです。
 そこで伺いますけれども、多摩地域の格差の現状について、総務局としてはどのように認識して、その格差是正等にどのように取り組んでいこうとしているのか、お聞きしたいと思います。

○松澤行政部長 今、先生からもお話がございましたが、道路や下水道などの、いわゆる三多摩格差八課題につきましては、これまで都と市町村で協力して積極的に取り組んできた結果、現在ではかなりの部分で解消しているというふうに認識してございます。
 しかし、一方で、地域的に見れば、道路の整備の立ちおくれとか、今お話があったようなことも含めまして、そうした状況がまだあることは、あわせて十分認識しているところでございます。
 また、少子高齢化の進展など社会経済状況の変化であるとか、多摩地域の変貌によりまして、救急医療機関の整備の問題とか、いろいろな新たな行政課題が発生してきている、このように考えてございます。
 今後、こうした課題につきましては、地域の実情や緊急性などを十分踏まえて取り組んでいくことが必要であると考えております。

○坂口委員 簡単にいってしまえば、多摩格差というものについてもきちんとした認識を持った上で、マイナス面は是正しまして、多摩のいい点、それは今後どんどん伸ばしていくような、そういう施策が必要だということになろうかと思うのです。
 この冊子の冒頭のところにも大変興味深い分析が書かれているんですが、かつて多摩の地域は自由民権運動が盛んに展開された地域でもございます。また、先ほど基地の問題もございましたが、基地の返還運動、大地にくいは打たれても、心にくいは打たせないというような名言を残した地域でもございます。
 また、労働運動も大変活発な地域でございますし、革新自治体運動が展開されたときには、二十六市のうち、十三市に革新自治体をつくり出した地域でもございます。また、今、市民運動や生活者の運動が大変盛んな地域で、ある意味では絶えず時代の先端をリードしてきている地域である。進取の気性という表現がこの中にもありましたけれども、どこかの大学の校歌に、進取の気性、学の独立というような言葉がありましたけれども、まさにそのような気風を代表している。
 それに加えまして、今、七十八もの大学等がある。都内百八十六校ということでございますから、半分はいかないまでも、大変な大学がある。これは私も改めて注目をさせていただいたんですけれども、二位の愛知県が四十一校、三位の大阪府が四十校ということですから、これは他県を超えて、もし大多摩県というものがあったとするならば、二十三区に次いで、第一位ということですね。これだけ大学などが集まっている。
 それだけではなくて、研究機関、先端産業等が集まっているということでございまして、大変な歴史性とともに先端性を持った地域である、そういう分析ができるのではないかと思います。
 そんなような中で、地域の企業や大学、自治体で構成される首都圏産業活性化協会や大学の研究成果の特許の出願ですとか、維持ですとか、技術移転ですとか、そんなものを行うためのTAMA-TLOというようなものが設立されまして、産・学・公の連携というようなことも具体化しようとしているわけでございます。
 シリコンバレーに対しての評価というのはさまざまでございますが、私も十数年前に行きまして、スタンフォード大学を初め、各地を歩いてまいりましたけれども、いいところは活力のあるところですね。未来を先取りしている。しかしながら、環境問題、今まではピーチ畑でしたから、地下水の汚染等いろいろな問題を抱えていることも事実。今は電力不足などで大変な状態に陥っていることも事実ですね。いいところばかりではないんですけれども、東京にとって、いや、東京にとってだけでなくて、日本にとって大変戦略的に重要だということは、世界にとっても大変重要だ、そのようにいっても過言ではない、そんなふうに考えるわけでございます。
 加えて、西多摩の森林や里山、谷戸を残す丘陵地ですとか、先ほど申し上げましたような緑の存在、豊かな自然、これらもかけがえのない財産であるわけでございまして、このようなものをきちんと押さえながら、今後の地域の発展をどう展望していくかということが大変重要な課題になっているのではないかと思いますが、総務局のお考えをお聞きしたいと思います。

○松澤行政部長 ご指摘のとおり、現在、多摩地域は、豊富な人材や多数の大学立地、あるいは先端技術産業の集積、豊かな自然など、区部とは違った地域の個性や独自性を持った地域となっているわけでございます。また、多摩地域は、区部に隣接する市街地から西多摩の森林山間地域まで、さまざまな特徴を持った地域から成り立っておりまして、多彩な地域特性があるわけでございます。
 今後、こうした発展の可能性を生かし、また伸ばしながら、多摩地域は、都心部への機能依存から脱却し、これまでのような区部の受け皿ではなく、主体性を持った発展を目指していくことが重要であると考えております。

○坂口委員 我々も、多摩格差、多摩格差ということを力説するだけではなくて、創造力を豊かにしまして、今いいましたような多摩の持っているすばらしい特性を破壊することなく、いい部分は残しながら、未来に向けてその可能性を限りなく引き出していく、また発揮していくような努力をしていかなければならない、そんな感じがいたします。
 さて、先ほど横田基地、横田飛行場について出ましたけれども、私は一つの大変大切な場所である、そんなふうに思っております。
 先ほどの議論というのは、騒音の問題、官民または軍民共同利用の問題、または我々の長年の懸案でもございます全面返還というようなことですね。ただ、その後の活用をどうするかという議論が、まだまだ十分な形で我々多摩の住民の中でも語られておりません。その辺にまだ不十分なうらみはあるんですけれども、今までの議論、本会議または予特、その他でのいろいろな議論を総合して考えてみますと、基地機能の問題、つまり、地べたの問題と、それから種地、種空間といっていいかもしれませんが、空域の問題と、さらにはその後の利用の形態を、なかなか分かちがたく結びついている部分がありますけれども、少し分離して、きちんと市民にもわかるようにしていった方がいいのではないかと思います。
 例えば空域の問題などは、別にここを民間の飛行場として利用すると否とにかかわらず、空域の返還または共同利用というのは、やろうと思えばできる部分があると思うんですね。少し議論を、せっかくここまで盛り上がってきたわけですから、一かゼロかというような議論ではなくて、ポリシーミックスではございませんけれども、こういうシナリオもありますよ、こういう戦略もありますよというような整理をしてもらいたいと思うんですね。
 ただ、何といいましても、先ほどございましたように、五市一町の住民の意向というのは大変重要であるかと思います。地域の住民の協力なくしてその有効な活用というのはあり得ないわけでございまして、将来の可能性として、全面返還を展望しながら、どのような戦略、戦術が考えられるか、それをぜひ検討をしていっていただきたいと思います。
 そして、先ほどもいいましたけれども、多摩全体として、足らざるを補い、よき点を伸ばすという発想で、大胆な戦略を打ち出すだけじゃなくて、実行に移せるようにしていっていただきたいと思います。その意味では、一つのたたき台として素案が出されたということを、私は高く評価しているものでございます。
 そのようなことを含めまして、今後、これがある意味では海図、羅針盤になっていくわけでございますから、どのような戦略のもとに多摩の振興に取り組もうとしているのか、先ほどの質問とちょっと重複するところがあろうかと思いますが、ご答弁をお願いいたします。

○松澤行政部長 今回の多摩の将来像素案では、二十一世紀の多摩の振興に向けまして、自立し連携するということを基本に置きながら、活力と魅力にあふれた多摩の創造をビジョンとして示したところでございます。
 この中で、多摩地域の将来に向けて、二つのグランドデザインを設定しておりますが、一つ目の柱としまして、核都市を中心に自立した地域の形成と東京圏の中でのバランスある発展を目指すことにより、東京の活力の一翼を担う多摩を実現することを目指しております。また、二つ目の柱としまして、四百万人の多摩都民が暮らす安心、安らぎの生活環境の多摩を実現していくこととしているわけでございます。
 このような将来像を実現していくために、将来像の素案の中で、分野別に三十七項目、百三十五の課題と取り組みの方向を示すとともに、特に重点的にチャレンジテーマという形で設定いたしまして、都市基盤の整備や新たな産業の振興、あるいは自然の保全、再生など、積極的に取り組むこととしております。

○坂口委員 最後の質問になりますけれども、ビジョンといいますのは、ある意味では、絵に例えますと、デッサンということになるのではないかと思うんですね。またはシンフォニーといいますか、交響曲の楽譜の下書きみたいなものになってこようかと思うわけでございますが、これに本当に魂を入れるための作業が必要なのではないか、ビジョンをただビジョンに終わらせてしまいますと、これは絵にかいたもちということになってしまうわけでございまして。
 予特等でも、多摩都市整備本部がなぜ廃止されるのかというようなやりとりがございました。多摩都市整備本部の今の機能で、私もそのままでいいとは決して思いません。しかしながら、プランがプランたるゆえんといいますのは、イギリスではよくいわれるということでございますけれども、人・物・金の裏づけがなければできないわけですね、率直にいいまして。それの具体化をこれからどうしていくのか。
 これをビジョンにとどまらせず、最終的に、これは素案でございますから、これをきちんとした多摩の将来像という形のものにまとめるんでしょうが、その先は、例えば基本計画ですとか、実施計画ですとか、もっと細かくいえば、プラン・ドゥー・シーをどうしていくのかということも含めまして計画にならないと、これはデッサンはすばらしいです、将来はこういうすばらしい絵になりますよといいましても、多摩の住民、または議会、または市長会、町村会の皆さんは納得しない。我々も納得できないわけでございます。その一方で、女性財団の問題ではございませんけれども、組織だけは一方においてなくなっちゃうということになりかねないわけですね。
 つまり、今後、これを実効性あらしめるものと見せるためには、東京構想二〇〇〇というのがありますが、この一番最後に、予算のフレームも含めまして、推進プランが載っているわけですね。三カ年間ではございますけれども、予算フレームをつけまして載せてあるわけでございまして、これと無関係ではないですね、この中にある意味では包摂されているという問題があるわけですから。
 予算が成立しますと、いつも財務局ですか、行政部でしょうか、多摩の予算づけはこれだけできましたというような多摩版の冊子ができるわけでございますけれども、できればそれとあわせて、これを実現していくために、多摩にはどれだけの予算を計上して、どういう体制で取り組んでいくのか、それがぜひ見えるようにしていただきたいと思います。
 そこで、最後になるわけでございますけれども、今申し上げましたことを含めまして、今後どのような体制で取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。

○松澤行政部長 今回の多摩の将来像では、実現に向けての仕組みづくりということで、もちろん、都や市町村はもとより、住民やNPO、民間企業など地域を構成するさまざまな主体が相互に協働、連携しつつ取り組むというような、こういう考え方を示しているわけでございます。そういう意味で、実施主体が東京都だけの計画、そういうものではございません。
 そうした中で、もちろん、東京都や市町村など公共部門の方は、まちづくりなどの主要な担い手として、これまでと同様にさまざまな分野で施策を展開することになるわけでございますが、そのためには、効率的な執行体制のもとに、限られた財源を重点的、効率的に配分しながら実現に取り組むことが重要であると考えております。
 それから、住民との情報の共有化も図りながら仕組みづくりを考えることも必要と考えております。
 そういうことで、多摩の将来像をつくった後、これをどうするのかというお話がございましたが、多摩の将来像は、十五年後の多摩地域のあるべき姿を示すビジョンということでございますので、ご案内のとおり、都財政も厳しい状況の中で、先行きの見通しもまだはっきりしない面もございます。そういうことも含めまして、それに続く具体的な計画の策定につきましては、現在のところ考えておりませんが、今後、この将来像の中で、いろいろな形で議論が出てきた中で、また取り組みの対応についても検討してまいりたい、このように考えております。

○坂口委員 最後に要望を申し上げます。
 予算がないというのは致命的でございまして、それでは先ほどいいましたように納得できないわけです。ですから、この三月が終わりまして、推進プランを実施していくわけですけれども、多摩においては、将来像を見定めながら、どういう事業をどのように着実にやっていくのか、それで十五年のプランに結びつけていくのか、それが見えるような形で示していただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたとおり、多摩地域というのは、大変新しい、進取の気性に満ち満ちた地域でございます。したがって、今、日本の経済が抱えております、例えば景気の問題、そして雇用の問題、さらには財政再建等の問題を含めて、新しい実践をしていける地域の一つではないか、そのように考えております。それは東京都にとって大切なだけじゃなくて、日本の将来にとっても大変重要な意味を持っているのではないか。また、新しいコミュニティの創造にも挑戦をしている地域であるわけでございまして、ぜひ責任ある体制で多摩の自立的な発展を支援していけるような、そのような体制をつくっていただくということを最後に要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○木村委員 多摩のお話が大分続きましたので、最後に、二十三区の方の話をさせていただきます。(「だめだよ、地元のことばっかりじゃ。ちゃんと城南の話もやってよ」と呼ぶ者あり)品川も関係ありますから。(「ありがとうございます、ご配慮いただいて」と呼ぶ者あり)都区財政調整について若干質問をさせていただきます。
 昨年の二月に平成十二年度都区財調が決着を図られたときに、都区協議会で確認されたこれからの検討事項というのが五項目あったと思うんですね。既に平成十三年度の都区財調予算案も、条例改正も、内容が決定されて、提案されているわけですが、ここに至るまでに、昨年のこの五項目の確認事項というのは、どういうふうに論議をされて、どうなったのか、まず説明していただきたいと思います。

○松澤行政部長 今お話がございましたように、昨年の都区制度改革のスタートに当たりまして、都区協議会において、大都市事務の役割分担を踏まえた財源配分のあり方など五項目について、都区双方で今後協議するべきことが確認されたところでございます。
 この五項目の確認事項につきましては、清掃事業の特例的な対応が終了いたします平成十八年四月までに協議すべき事項などもございまして、都区制度改革がスタートしたばかりの十三年度協議では、区側の方からの提案も特にございませんで、具体的な協議には至っていないというようなことでございます。
 この五項目につきましては、今後、都区制度改革の実施状況なども十分見きわめた上で、個々の五項目の事項につきまして、十八年四月までに順次必要に応じて協議していきたい、このように考えております。

○木村委員 清掃関係の経費については、決算が出ていないわけですから、そういう事情からやむを得ないというものもあります。しかし、昨年の都区制度改革を迎えての財調のあり方で、非常に長い間論議した大都市事務の役割分担と財源配分とか、そういうのは一切、その後の話し合いといいますか、解決はついていないということなんですね。
 私、特にそういう事態で理解に苦しむのは、五項目の中に、都市計画交付金については、都区双方の実施状況に見合った配分が行われるように検討する課題とするというのが、たしかあったと思うんですけれども、来年度の予算案の編成に当たって、この都市計画交付金の扱いが、いわばこの確認事項から離れた形で扱われたという印象があります。
 予算原案にはわざわざ、今年度実績を二十五億円下回る百五億円がまず計上されて、しかる後に、区長会からも要望があり、各党からの要望もあり、局も復活要望をし、復活予算で、結局、昨年並みの百三十億に戻るということが経過としてありましたね。
 私は、昨年の財調の都区協議の経過からいって、しかも確認で、実際の双方の実施状況に見合った配分を目指してお互いに検討していこうということが確認されたのに、わざわざ何でこんなことをしたのか。これは本年の財調協議をいわば政治的に牽制するというような意図のもとに行われたとしか思えないんですけれども、どのようにお感じですか。

○松澤行政部長 都市計画交付金については、まず一般論の方でございますが、都市計画道路などの特別区における都市計画事業の円滑な促進を図る目的で設置をしておりまして、対象事業費の二五%程度を交付できるよう、そういうようなルールで、毎年度、可能な限りこれまで予算措置をしているところでございます。
 また、今、先生の方からお話がありましたように、昨年度の都区制度改革の際に、特別区側から、増額要求あるいは五項目の確認事項の一つとして、都市計画事業の実施状況に見合った配分が行われるように検討する、こういう課題が設定されて、確認されたわけでございます。
 十三年度予算編成については、このような状況も踏まえまして、前年度と同額の百三十億円を予算要求したところでございますが、厳しい都財政の状況の中で、シーリングの方針などによりまして、予算原案の段階では、今お話がありましたように、二十五億円減の百五億円というふうになったわけでございます。
 しかしながら、都議会各派の強い働きかけなどによりまして、復活財源の二百億円の財源の中で、最終的には前年度と同額の百三十億円が確保されたというようなことでございます。

○木村委員 経過から考えると、一般的にシーリングをかければいいというものじゃないと思うんですね。二十三区と東京都の協議で、去年はいろいろ激しいやりとりがあった上で確認されたわけですから、この確認事項での都区双方の実施状況に見合った配分が行われるようにというのは、区側からいいますと、対象事業費の二五%を対象とするルールというよりも、決算統計で明らかなように、都と二十三区での都市計画事業の実施割合といいますか、二割ぐらい区の方がやっているという数字が出ていますけれども、そうですと、都市計画税として東京都が税収を受け入れたその割合で都市計画交付金が配分されるというのが、区側の要望だと思うんですね。ですから、そういう意味では、四百億ぐらいのオーダーになるんでしょうか。
 そういうところから見ると、現状は、区側が望む、あるいは検討してほしいといっている水準からはほど遠いというのは既に明らかなので、そういうことが明らかなのに、一般的なシーリングをかけて、わざわざ復活で昨年並みに戻すというのは、非常に政治的な扱いだなというふうに思うのです。
 これはことしだけじゃなくて、都市計画交付金が、時々の財政事情を政治的に勘案する緩衝材としてこれまでも使われてきたというふうに私などは思えるんです。九五年に百億円から百十億円になって、これがピークだった。ところが、その後、九九年に、財政難、財政再建推進プラン等を理由に、また百億に減額になった。去年は、一たん、予算内示は八十五億というところまで落ちて、政治問題化して、結局、百三十億ということで決着という経過があるわけですね。
 ですから、そういう点で、この都市計画交付金というのは、財調協議の財調の財源とは全く違う話ではあるんだけれども、こういうように、毎年、一たんシーリングをかけて前年実績から落として、政治的に復活するというようなやり方じゃなくて、昨年、都区協議で合意された確認事項に基づいて、実情に見合う水準に近づけていく、そういう誠意ある協議をこれから行うべきだと、改めてそういうふうに要求しますけれども、いかがですか。

○松澤行政部長 先ほど申し上げましたように、都市計画交付金につきましては、昨年度の経緯等も私ども十分承知している中で、総務局として、予算要求としては、百三十億、前年度と同額を要求させていただいたわけでございます。
 この要求の段階でも、七月末の依命通達の中で、シーリングをして二五%減で出しなさいというようなこともあったんですが、そういうような去年の経緯も含めまして、百三十億で総務局としては要求をさせていただきまして、結果的に、厳しい財政状況の中の予算という原案の措置で、こういう結果が出た、こういうふうに理解しております。

○木村委員 総務局が要求していたということは、十分承知の上での話です。
 銭金の交渉でなくて、地方分権という格調高い立場から物をいえという注文がわきからありましたけれども、私は、都区財調で、財調のあり方を、二十三区を基礎的な自治体として自主的、対等に扱っていくという上で、昨年の財調論議が行われたわけですから、そこで行われた確認が最初から政治的にもまれるというのは、これからも避けていくということが非常に大事なことだというふうに思うのです。
 都区制度改革に伴って、都区財調制度も大きく変わったと。昨年の都区協議で、調整率も、ご存じのように、区が四四%、都が五六%というのが、移管事業等に要する経費を加えて、特別区が五二%、東京都が四八%というふうに変わったわけです。ことしは、こういう去年の大きな変更を受けて、いわば新しい制度になって初めての都区協議という意味で、非常に重要な協議だったというふうに思うんですね。
 改めて聞きますけれども、固定資産税、市町村民税の法人分、それから特別土地保有税、これらの調整税が財調交付金の財源として地方自治法上に明記された、明文化されたということの意義について、説明していただきたいと思うのです。

○松澤行政部長 今お話がありましたように、昨年四月の都区制度改革の一環として都区財政調整制度が改正されまして、調整税の都区間の配分割合、いわゆる調整率が法定化されて、中期的に安定的なものとされるとともに、この調整税は区の固有財源的性格を有するものであることが明確化されたわけでございます。
 これによりまして、財調制度上も、これまで以上に区による自主的、計画的な行財政運営が可能になるなど、区の自主性、自立性という観点から、今も地方分権というお話がございましたけれども、区の財政自主権が高まったもの、このように考えております。

○木村委員 まさに調整税の一定割合が、この場合、五二%ですけれども、区の固有財源的な性格を持つものということがはっきりして、制度上も自主的な財政自主権というものがより明確になった。そうであるならば、ことし、それを踏まえて行われた都と区の協議も、これまでと変わらなければいけないといいますか、東京都のスタンスも、より区の自主性を尊重するという立場に変わっていくというのが筋だと思うんです。
 いうなれば、五二%の交付金の範囲であれば、区の行政の内容は区に任せて、都は区政の中身の細々したところまで手を突っ込んで、これはやめろとか、あれはこう直せとかいうような、そういう口を出す必要はなくなったんじゃないか、そうすべきではないんじゃないかというふうに思うんですね。
 ところが、今回の都区の協議の都側提案事項というものを、私、資料で拝見させていただきましたが、都側の提案というのが三十一項目ありまして、その中には、区立保育園や私立保育園の費用の算定方法を変更したらどうや、測定単位の数値を年度当初の入所児童数にするというのはどうだというような都側の提案になっている。いや、年度当初の入所児童数では、区側としては、年間の需要の変化を正確に把握できないから困りますよというようなやりとりがあって、引き続き協議と。確かに、年度当初というのは定員いっぱいじゃないですよね。七割から八割ぐらいで、年度の途中で子どもが入ってくるということになるわけです。
 そういうことがあったり、それから、特別区の標準職員数の見直しということで、小中学校の学校給食の委託率を、今までの需要額では三分の一だけれども、全部委託というふうに見直したらどうだというような提案がある。全部学校給食委託、これなんかも、私なんか見て、何て乱暴なことをいうのかと思いますよね。私の地元でも、何十という学校の中の一つ委託というんで、てんやわんやの大騒ぎが起きている状況です。
 やっぱり、こういったことは、財調協議に当たっての都側提案というのは、こういうところまで踏み込んで需要額の見直しとかいうことをやると、これからの財調協議のあり方からいってまずいんじゃないかというふうに思うんですが、その点はいかがですか。

○松澤行政部長 新しい財政調整制度のもとで、財調協議におきましては、需要の新規算定や見直しなど区間配分にかかわる事項につきましては、区側の自主的調整を尊重する方向で協議を進めることがこれまで以上に必要になってきた、まずこのように考えております。
 そういうことで、今回の十三年度財調協議では、都としても、こうした基本的認識に基づいて協議に臨んだわけでございますが、財調算定の適正化を図る観点から、やっぱり、よりいいものをつくるには、両方から出した方がよろしいものですから、都区双方でいろいろな提案を出し合って、その提案事項について、これまで以上に対等、平等の立場で真摯に議論するといいますか、協議をいたしまして、その結果として、二月九日の都区協議会におきまして、お互いの信頼関係のもとで円滑に都区合意がなされたということでございます。

○木村委員 ことしは調整税の大幅な増収があったものですから、今の答弁のような、いわばきれいごとで終わったなという感じがするんですよ。さっき私が問題として挙げたことも、区側の考えと一致しなくて、引き続き協議しましょうということになりましたよね。だけれども、より一層二十三区の自主性を尊重するという立場に立てば、算定の適正化を図るという提案の仕方も、もっと大胆に変えていくという時期へ来ていると私は思います。
 財調協議というものが物すごくわかりにくい。我々議員からもわかりにくいんです。議案で出てきてから調べようたって、ここではなかなか……。協議の中で何が問題になったのか、書いていないんです。
 一つは、財源配分の手続協議という面があるんですよね。ちゃんとことしのように財源に余裕があるときは、余りけんかにならないけれども、財源が厳しいときは、力関係のぶつかり合いみたいになるから、そのときは私は二十三区の味方をして、何だ、こういうふうにいうから、去年の横山局長とのやり合いみたいになっちゃうわけですが、そういう財源配分の手続協議と同時に、政策選択、つまり、算定の適正化を図るという名目での政策選択の政治協議が同時に行われるんですよ。財調協議というのはないまぜに進んでいくんです。
 だから、昨年は、財調協議の最後まで、焦点は財源配分ですったもんだしましたけれども、その結論が出る過程で、事実上の福祉見直しの都区合意が行われちゃったということなんですよね。当初は、老人福祉手当の廃止とか、そういうのに区側も抵抗していたんです、区側の要望では。しかし、最後は、銭金の配分で結論が出たときには、そういう福祉見直しの方も合意しちゃう。そして結局、金は、こういう需要を認めますよというような形で合意しちゃう。
 昨年の二月十日に都区協議会で確認されたときは、都民から見ればまだ予算議会がこれからというときなんですね。そこにいろいろ条例改正や福祉の見直しがかかわってくる。しかし、そのときには、都と二十三区の間では、財源配分のことで、事実上、福祉見直しも、内容も含めて合意しちゃう。都民からは全く見えない。結局、見えないうちに外堀が埋まっているということになっているんじゃないか。
 そういう意味で、去年の都区制度改革以後、財調制度が大いに変わった、これからは区の自主性もより一層尊重していくというお答えがありましたけれども、同時に、都民からもよく見える透明性、公開性といいますか、そういう協議のあり方、とりわけ福祉などの施策変更につながるような提起、あるいは都民負担の増加、値上げなどにつながるような提起というのは、都と区の協議が住民からも見えるというようにしなければいけないんじゃないか。
 何か抜本的な問題提起をしますけれども、今後の協議のあり方について、そういう改善というのが求められるんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○松澤行政部長 昨年の都区制度改革では、今、先生からお話がありましたように、調整率の率の問題も含めて、都区間の配分の問題があったわけでございますが、それが終わった後の十三年度の財調協議におきましては、基本的には、区でいえば、五二%の調整率の中で、どういう形で需要を入れていくかとか、そういうことが基本的な形になるわけでございますし、調整率の変更は、著しい税制改正とか大幅な制度改正がない限りは、中期、安定的にそれでいくわけでございますから、基本的には、協議におきましても、区間の配分の問題としてどういうふうに需要あるいは収入を考えていくか、こういうことになると思います。
 そういう意味で、先ほど申し上げましたように、基本的には、区の自主性といいますか、区の考え方をいろいろ尊重しながらやっていかなければいけないわけでございますが、財調協議のあり方につきましては、そういうことで、法的には、都の方も、まだ財調の大きな面では調整するという役割も法的に担っているわけでございますので、従来どおり、財調協議会という中で--まず、次年度の税収等がある程度明らかになった段階でないと、なかなかはっきりした財調のフレームも決まっておりませんので、そういう意味でいきますと、大体、冬ごろから財調協議会でやっていって、お互いに協議をしながら進めていくと。
 一方で、一月には、各区もそれなりに予算を編成して明らかにしていかなければいけないものですから、その段階である程度決着をして、はっきりした形が出なければいけないということになりますと、かなり限られた短期間の中でお互いが協議しながらやっていく、こういうプロセスを踏む形になっているわけでございます。
 そういうことも含めまして、できるだけ区の自主性を尊重した形で、これからなお一層財調協議に臨んでいきたい、このように考えております。

○木村委員 制度上、本当に難しいなというふうに思いますけれども、昨年のように、財源が不足していて、配分で都と区の間がもめているというときには、それなりに、どの事業に財源をつけるかというようなことが判断されて、我々も協議のことをうかがい知ることができるわけです。ところが、ことしのように財源が予想以上にふえちゃった場合は、何の問題も都と区の間に起こらないということで、都民から見ると、決まるまで全くわからないということがあるわけですね。
 実は、ことしは、増収分をどう使うのかというのが最も大事な問題だったんじゃないだろうか。ところが、今年度の交付額は、実は六百三十五億円再調整でふえる。来年度は、平成十三年度の伸びは、八百八十二億円、五・八%調整税が伸びている。二年で一千五百十七億円、調整税、財源そのものが膨らんでいる。ところが、再調整の方は何に使われたかといえば、改築経費の臨時起債充当にかかわる償還経費ですよね。それから、減収補てん債等にかかわる償還経費、つまり、借金払い。
 じゃ、ことしの財調で何が伸びたかというと、新規十三項目、それから算定の改善などが十七項目、合計三十項目、いろいろ伸びたということがあるわけなんですが、三十項目の中、あるいは今年度の再調整にも、新年度の新たな改善の中にも共通しているのは、高齢福祉がない。ごく一部、住み込み家賃助成事業の改善というのが一項目だけあるんです。それが高齢者に関係するといえばするんですけれども、しかし、実際に都民の暮らしというのを見れば、この一年、介護保険制度が始まって、さまざまな問題が噴出している。そして二十三区だって、二十三区の過半数が、何らかの形で介護保険の利用料、保険料の減免制度を独自に実現する。
 つまり、都民との関係では、行政の一番の切迫した焦点というのは、やはり高齢福祉のさまざまな問題であるんですけれども、一千五百億からの調整税の増がそこに反映しているかというと、全く反映しない。しかも、反映しないまま決定されて、我々が知るということなんですね。
 去年、財調の論議をやったときに、介護保険制度の導入、それから「福祉施策の新たな展開」などの改革に伴って、各区がそれぞれ新しい施策を自主的にやるために、福祉サービス安定化事業というのが、基本的な需要額で二百十二億円生まれましたね。これがいろいろな意味で活用されていると思うんですが、ことしは、そうすると、こういう税収増の中で、福祉サービス安定化事業というのは大幅にふえたんでしょうか。

○松澤行政部長 十三年度の財調協議の中でのメニューの問題でございますが、今回は、今お話がありましたように、財調交付金の財源がかなり増加するということが見込まれる一方で、特別区は依然として厳しい財政状況にあることなどを背景にしまして、都区の方で最終的に協議した結果として、区としての必要な需要を適正に措置するとともに、財政健全化にも資するという考え方で、算定内容の見直しについて都区で合意をしたというようなことでございます。
 そういうことで、ご指摘の福祉関連の経費につきましては、先生ご案内のとおりでございまして、昨年の都区制度改革に伴い、介護保険制度の導入などの関連も含めまして、新しい財調制度をスタートさせるに当たり、事業の実態に即した適切な算定方法に改正し、見直しを行うということで、必要なものは財調措置するということで、今お話があった福祉サービス安定化事業も、二百十二億円措置しておりますし、これについては、そのまま変えていませんから、ずっとあるわけでございます。そういうことで入れていまして、都区双方で合意したわけでございます。
 十三年度は、福祉は、そういうことで基本的にちゃんと財調算入されている中で、今申し上げましたような、区が非常に財政が厳しいことや、適正に需要を入れるということで、中小企業の資金の融資あっせん事業であるとか、そういうような新規事業とか、あるいは財政健全化の見直し事業を十七項目入れまして算定内容の改善を図った、こういうようなことでございます。

○木村委員 じゃあ、意見と要望をいって終わりますが、確かに、来年度の都区財調協議は、調整税の大幅な増ということもあって、都と区の間にはもめごとは起きていない、区の要望もきちっと受けとめたというお話です。しかし、昨年決着を見たときに交わされた確認事項、基本的な問題点は、そのまま何の解決もされていないということがある。
 加えて、繰り返しますけれども、二年間で千五百十七億の増収がありながら、今、本当に最も切迫した切実な住民要求である介護保険の改善とか、老人福祉手当の切り下げ凍結であるとか、そういうものに少しでも振り向けるということの保障は全くなかったということ。
 現に、今、二十三区では、国民健康保険の均等割の一斉値上げというのが共通して出ているんですよね。介護保険の保険料の徴収が始まるわ、国保の均等割は値上がりするわということで、本当に低所得のお年寄りには過酷な流れがつくられつつあるんです。そういうものに都区財調というものが本当にかみ合って運営されているのかというと、全くそうじゃないというように私はいわざるを得ないんです。
 そういう意味で、昨年からの流れで、財調制度や都区協議のあり方も含めて、大いに変えていくという時期に来ているので、例えば財調協議が始まるときに、都側が提案すべき区に対する提案事項などは、事前に都議会にも担当の委員ぐらいには説明をして、そして少しでも開かれた、透明性のある協議が進められるように要望したいというふうに思うのです。
 以上で終わります。

○今井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○今井委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十八分散会

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