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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第十一号

平成十二年九月二十八日(木曜日)
   午後一時六分開議
 出席委員 十四名
委員長石井 義修君
副委員長吉住  弘君
副委員長藤川 隆則君
理事西条 庄治君
理事星野 篤功君
理事野村 友子君
東野 秀平君
藤岡 智明君
比留間敏夫君
萩谷 勝彦君
藤沢 志光君
川島 忠一君
河合秀二郎君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
政策報道室室長安樂  進君
理事赤星 經昭君
知事室長中村 正彦君
政策調整部長岡田 重信君
特命担当部長松田 紀子君
国政広域連携担当部長三枝 修一君
広報部長中島 建夫君
計画部長関谷 保夫君
調査部長松田 曉史君
首都機能調査担当部長野村  寛君
都民の声部長浅井 憲彦君
総務局局長大関東支夫君
理事早川 良躬君
総務部長高橋  功君
行政改革推進室長組織担当部長兼務山内 隆夫君
参事荒川  満君
参事中田 清己君
人事部長三宅 広人君
主席監察員反町 信夫君
行政部長松澤 敏夫君
地方分権推進担当部長脇  憲一君
地域振興担当部長和田 正幸君
災害対策部長佐藤 兼信君
勤労部長尾井 幹男君
法務部長金岡  昭君
統計部長山本 碩一君
学事部長小野田 有君
人権部長関  正子君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 総務局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百三十四号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十五号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十六号議案 東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百七十六号議案 東京都田無市及び同保谷市を廃し、その区域をもって西東京市を置くことについて
  報告事項(質疑)
  ・三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について
  ・「都政改革ビジョンⅠ 都庁改革アクションプラン 中間のまとめ」について
  ・第二次東京都地方分権推進計画の策定について
  ・地方分権推進委員会意見について
 政策報道室関係
  報告事項(質疑)
  ・東京構想二〇〇〇(仮称)中間のまとめについて

○石井委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]

○石井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○石井委員長 本日は、お手元配布の会議日程に従い、総務局関係の付託議案審査並びに政策報道室関係及び総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百三十四号議案から第二百三十六号議案まで及び第二百七十六号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取してございます。
 その際、資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤岡委員 第二百七十六号議案、東京都田無市及び同保谷市を廃し、その区域をもって西東京市を置くことについて、この議案について質問をします。
 都知事は、本定例会で、来年一月に予定されている田無、保谷の合併は、事前に市民の意向を調査するなど、周到な準備のもとでここまでこぎつけたものである、そして、今後の合併のモデルケースである、このように発言をし、今回の田無、保谷の合併を大変評価をしているわけであります。
 しかし、この合併は、その内容でも、進め方のことについても、問題点がたくさんあります。八月十一日に田無、保谷両市議会で合併が議決された後、市民は、この合併でこの町が本当に一人一人が輝く町、そうなっていくのかどうか、不安と疑問を抱いているわけであります。市の雰囲気は、そうした合併によって勢いづくという機運は見られておりません。
 私が市民から伺った話は、介護保険利用料や保険料の減免に期待していたのに、一切こうしたことについては施策として取り上げられていない、障害者福祉センター建設、年来の要求であるのに、検討をする、この一言だけになっているとか、子どもたちの学校や保育園、児童館はどうなっていくのだろうか、業者の方は、店の伝票や名刺まですべて書きかえに個人負担しなければならない、この不況のときにどうやっていくのだ、こうした不安、戸惑いが出てきているわけなんです。
 そこで、東京都の市町村合併についての基本的な認識、これを最初に伺います。

○松澤行政部長 市町村合併に対する都の基本的な考え方についてのお尋ねでございますが、地方分権が進展する中、少子高齢化あるいは情報化の進展、住民ニーズの多様化など、市町村を取り巻く環境は、今、大きく変化しているわけでございます。
 こうした中で、市町村がこれから行財政運営の効率化などを図りつつ新たな行政需要や広域的な行政需要に対応するためには、やはり市町村合併は大変重要かつ有効な方策である、このように考えております。
 また、市町村合併を進めるに当たりましては、何よりもまず住民意思を尊重しながら、合併機運の高まりのもとで、市町村みずからが自主的、主体的に考え、取り組むということが必要である、このように考えてございます。

○藤岡委員 私は、市町村合併、それは合併をする自治体、そしてそこに住んでいる住民、これらにとって百年の計に匹敵する大問題である、このように考えております。
 私は、市町村合併で何よりも問われなければならないことは、合併をして住民の暮らしがよくなっていくのかどうか、そして、そのためには、何よりもそこに住む住民とじっくり議論と討議を重ねて住民合意を得ていること、そのことが大切なことである、このように考えております。
 今度の合併問題で、全国初という鳴り物入りで、十八歳以上全市民対象で、投票による住民意向調査が行われました。その結果は、それぞれの両市でどうであったのか、投票率と賛成票、それぞれの得票率を伺います。

○松澤行政部長 ただいま先生の方からお話がありましたように、今回、田無、保谷市の合併を決定するに当たりましては、先進的かつ民主的な取り組みとして、全国で初めての投票方式による市民意向調査が実施されたところでございます。
 その投票結果でございますが、投票率は、田無市では四五・〇四%、保谷市では四三・五一%、全体では四四・一七%でした。
 また、投票数に占める賛成票の割合でございますが、田無市では四八・三八%、保谷市では六五・一一%、全体では五七・七六%という、過半数を超えた結果になっているわけでございます。
 なお、賛成、反対のみの比率で申し上げますと、賛成票の割合は、田無市では五三・二〇%、保谷市では七一・九六%、全体では六四%、こういうような状況でございます。

○藤岡委員 先進的で、そして民主的な市民意向調査が進められたということでありましたけれども、私はこの結果というのは、一概にそういうふうには見えないのじゃないか、このように考えているところなんです。
 先ほどは賛成の得票率を伺ったわけでありますけれども、今回の市民意向調査、賛成、反対、どちらでもない、この三つの中から一つを選択するという投票方法だったのです。その結果を見ますと、田無市では反対が実に四二・六%、保谷市が二五・四%、全体では三二・九%ということになっているわけでありまして、どちらでもないということについては、保谷市九・二%、田無市が八・八%、両市全体で九・〇%、こういうことになっているわけなんです。
 私は、この結果を見まして、十八歳以上を対象にしたこの調査で、投票率そのものは過半数に達していない、市長選挙や市議選、最も地元で関心のあるそうした選挙、これでも下回っている投票率なわけです。そうした選挙よりも低い投票率になっている。そして得票率を見れば、とりわけ田無、賛成、反対がまさに二分されている、このように判断をするのが適切ではないかと思います。
 合併賛成が全投票資格者--有権者でない方も入っていますので、全投票資格者の合計の二六%を両市では占めているわけなんです。田無市では、賛成に投票をした人は投票資格者の二一%、二割なんです。約八割の人、五人中四人は賛成を表明していない、そういう結果になっているのではないでしょうか。
 しかも、この市民意向調査、民主的に行われた、進めた、このようにいわれましたけれども、自分たちの町のことは自分たちで決めよう、合併の是非を問う住民投票条例制定を求める直接請求、これが運動として実施されたのです。その実施された時期に、合併協議会の方では、この声に押されてといいますか、運動の広がりに圧倒された、そういうもとで、住民の意見を聞かなくちゃならない、そうしたことで、合併協議会の方でこういう市民意向調査を進めることを決めたわけなんです。
 そして、この市民意向調査の投票について、市の職員を動員をされ、早朝、夕方、それぞれ宣伝をしたわけなんです。ビラを配布をした。そのビラには、賛成しなければ合併はできません、合併を決断のとき、こうしたスローガンがでかでかと書かれた、そういうビラでありました。
 そしてそのビラには、投票例ということで、賛成に丸をつける、それから市の名前、西東京市に丸をつける、こうした参考例が示されているわけであります。また、投票日の当日、保谷市内の防災無線を使って、合併を決める大事な投票です、こうしたことを流したわけなんです。合併を決める大事な投票です、必ず投票しましょう、こういうアナウンスでありました。こうしたことは、合併賛成を誘導することになる。市民の目から見れば、市民の耳に聞こえてくる言葉は、合併賛成に丸をつけましょうよ、こういっていることではないでしょうか。
 こうした意向調査のやり方で、結果としては、合計で七割、田無では八割は、反対、どちらでもない、棄権、そういう数字になっているわけであります。こうした投票の結果というのは、市民合意が決して得られているものではないと思います。このことをしっかりとらまえていく必要があるのではないか、このことを強調したいのです。
 それでは、市民の暮らしはこの合併によって一体どうなっていくのか。合併協議会は、新市建設計画を策定をしました。この中身は、六割が土木開発関連事業費です。その中には、合併の目玉事業として、国有地、東大原子核研究所跡地を全額有償で買い取っていく、そしてそこに合併記念公園をつくる、事業費は百億円。また、住民や地域商店街との協議も不十分なままで、保谷駅南口再開発ビルに八十億円投入をしよう、こうした計画であります。
 一方で福祉や教育、それらの関連費はどうなっているかといえば、福祉関連は合併事業費の中の九%、教育関連は、以前からそれぞれの市が計画をしておりました学校の改修、これらで一七%なんです。これらの事業は、もともとそれぞれの市が単独で計画をしていたものにすぎないわけであります。新規事業は、具体的には福祉、教育関連では何ら示されていない、これが新市建設計画の中身なわけであります。
 田無、保谷市とも、この間、行政改革大綱に基づいて、市民サービスを次から次と切り下げていく、市民負担増を進めてきたわけであります。合併後もこの行革大綱の理念を継承するとして、両市の市長は行政改革を進めていくことを決定しております。
 この合併の協定書にも、合併後、サービスは高い方、負担は低い方にといっておりますが、合併後いつまでそれが保障されていくのか、その見通しは全くないわけであります。現に、国保料や下水道料金は、合併後一年経過した後、受益者負担の立場に立って見直すのだ、こうしたことで引き上げが予定をされている、このこともしっかり書き込まれているわけなんです。
 また、新市建設計画によると、市民負担が二百五十六億円--合併特例債や市債の返済分で百四十六億円、市財政からの持ち出しが百十億円、合計二百五十六億円、市民負担となって、市民にのしかかってくるわけです。こうしたことで、市民の暮らしは本当によくなるということはいえないわけであります。よくなるどころか、後退をしてしまうではありませんか。市民にとってまさにメリットのない合併、そういわざるを得ないのです。
 そこで伺いますけれども、東京都は今度の合併に関連してどのようにかかわってきたのか、これについてお答えいただきたいと思います。

○松澤行政部長 いろいろ今お話がございましたが、今回の両市の合併は、両市の長い道のりの中で、住民の意思を反映させながら、ここまで合併というものを築き上げてきたものというふうに認識しておりまして、合併の効果につきましても、ハード、ソフト両面から、総合的な形で効果があるということではないかと思っております。
 今ご質問のありました、都のこれまでのかかわりでございますが、都はこれまで広域的な地方公共団体である都道府県の役割として、両市の合併に関しまして、必要な技術的な助言や情報の提供を行うなど、両市の合併に向けた協議が円滑に進むよう、可能な限り支援をしてきたところでございます。

○藤岡委員 私が聞いたところでは、合併協議会に東京都の職員の方が二人、学識経験者として参加をされている、このように聞いておりますけれども、事実でしょうか。

○松澤行政部長 今ご指摘のございました協議会のメンバーについてでございますが、田無、保谷両市の市長の依頼に基づきまして、二名の東京都の職員が、学識経験者の立場で、法定の合併協議会の委員として、これまで協議に加わっております。

○藤岡委員 合併特例法にも、学識経験者を参加させていくということは出ているわけなんです。それからその関係市町村で、市町村の議員だとか職員で構成をする、このように特例法の三条ではいわれているわけであります。
 市の要請があったからということで、東京都の職員が学識経験者として参加をするということについては、私は間違っているのじゃないかというふうに思うわけであります。学識経験者、専門家だからといって--この合併協議会というのは、合併の中身をどうするのか、そのことを決める大切な協議会の場であるわけです。合併の是非を問う協議会ではないのです。その大切な協議会に、市町村の自主性を尊重するのだ、このことを強調しているにもかかわらず、東京都の職員が二人参加をしている、これは大問題ではないかと思います。どんな立場であれ、協議会に加わっていくならば、市町村の自主性は損なわれていくのではないでしょうか。私はこのように考えております。この点について、どんな見解をお持ちですか。

○松澤行政部長 両市の合併を効果的、また有効な形で進めていくには、やはりその中でいろいろな検討をする際に、今、先生の方からもお話ございましたように、財源面で、合併特例債の対象のこととか、予算の立て方とか、財政関係のいろいろな知識も幅広く検討しなければいけないわけでございます。
 それからまた、新市建設計画にかかわる広域的な事業についても、いろいろな面から議論していかなければいけないということもございますので、そういう立場から、行政を今経験しているという状況も含めまして、学識経験者の立場で法定協議会に加わった、このように理解しております。

○藤岡委員 確かにそういう場面というのは出てくるでしょう。そのことは否定をしないのですけれども、そういうことが必要であるならば、東京都の方に、こういうことでわからないことがあるのだ、助言を願いたいということで、何も合併協議会というところで都の職員が縛られていくということはないと思うのです。私はそういうふうに感じるのです。都の職員がそういう合併協議会の場に出ていくならば、これは合併をしようとする合併協議会の中で本当に、何といいますか、圧力になっていくのじゃないか、こういうことを感じております。
 私はこういうことから考えても、これは間違っていたのではないか、このように考えるところであります。
 政府は、地方分権一括法成立を受けて、市町村合併の動きをこの間強めてきております。野中自民党幹事長は、市町村を千程度に合併しなければならないとか、経済戦略会議の答申は、全国三千二百の自治体を千以下にしていこう、森首相は、ついこの前ですけれども、七月の下旬に、自治大臣に合併促進を直接指示をしております。
 今、全国百六十六地域で合併を進めていこうという動きが出てきております。どうして市町村合併を進めるのか、そのねらいは、はっきりとしております。野田前自治大臣の発言にもありますけれども、市町村合併推進の目的は、国と地方の財政支出を減らすことにあるのだ、このことは、見事に合併のねらいを物語っているのではないでしょうか。
 また、野田前自治大臣ですけれども、合併のねらいは地方交付税を減らしていくことなんだ、市町村の自主性を強調ばかりしていたのでは何も進んでいかない、しりをたたくためのあめとむちが必要である、こういって、合併特例法の改定を進めてきたわけであります。地方分権の受け皿として基礎自治体の合併を促進する、行政の効率化を口実に、行政改革の究極として合併を位置づけているのが国のねらいであります。
 自治省は、昨年八月、市町村の合併の推進についての指針の策定についてという通達を都道府県知事に出してきたわけであります。東京都は、これを受けまして、合併に関する検討指針という名のもとで、今年度末をめどにこれを策定しようとしております。この指針は、国の指導、合併推進を図る、こういう立場で行われているのではないかと考えるところです。
 この合併に関する検討指針、どのような中身をもって検討されており、どのように活用していくのか、このことについて伺います。

○松澤行政部長 市町村合併に関する検討指針についてのお尋ねでございますが、この検討指針は、都内市町村における合併機運を高めるとともに、市町村の自主的、主体的な合併検討に資することを目的として、今年度中に作成するものでございます。
 その内容でございますが、市町村合併の意義、あるいは合併をめぐる経緯と背景、それから都内市町村の地域的な特性のつながり、及びそれらを踏まえました地域的なゾーニング、それから、先ほども出ましたが、やはり合併がもたらす効果、こういうものを盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。
 こうした指針を活用しまして、都内市町村において合併に関する検討が活発に行われるよう働きかけて積極的に支援していく、こういうような考え方でございます。

○藤岡委員 国の通達、私も資料としていただきましたけれども、この中で、先ほどゾーニングというお話が出ていましたよね。この通達の二ページ目に、市町村の合併の推進についての要綱に関する事項ということで、市町村の合併のパターンを事項の中に入れている。
 そして、このパターンのつくり方といいますか、それについてさらに資料が添付してあるわけでございます。人口五十万人を超える、三十万、二十万程度、十万人前後とか、こういう形で一つのパターンをつくれといわんばかりの通達になっているのです。
 私は、こういう通達に基づいて行われている、今の合併を促進をするための検討指針づくり、これには問題があると思うのです。これについては、さきの総務委員会でも木村委員が質疑をしたところでありますけれども、参考資料として市町村に渡すのだという中身であったと思うのです。参考資料だといっても、推進の方向でパターンを示していくことによって、結局は自治体として国と東京都の合併推進に制約をされて、合併を考えていない自治体でもそれに誘導される、そういう結果になってしまうのではないか、これは容易に推測されることであります。こういう策定について、自治体は黙っていないのではないか。自治体にとってみれば、こういうことが行われれば、たまったものではないと思うのです。
 私はこの問題で、策定に当たっては、関係市町村と対等、平等の立場で合意をすることが必要であり、合併先にありきで、市町村の自治権を奪うことになる、こうした合併の進め方は間違っている、このように主張するところであります。
 日本共産党は、合併先にありき、こういう立場で合併について考えているのではないのです。田無、保谷の合併について、合併先にありきで進められ、住民にとっては暮らしを後退をさせる、住民の合意が形成されていない、こうしたことが明らかになったからこそ、議会でも反対をしました。市議会でも反対をしたのです。当然のことだと思うのです。そして、この問題を東京都としても、国の平成の大合併促進に基づいて市町村合併を進める、こうした立場から田無、保谷の合併にも関与をしてきている、こういうことを考え合わせれば、この合併には、私ども日本共産党は反対をする、このことを表明するところであります。
 さらに、この合併について見直しを求めていくべきではないか、このように考えているところでございます。このことを主張いたしまして、私の質問といたします。

○野村委員 私の方からは、議案二百三十四号、二百三十五号、特別区と市町村それぞれで、東京都の事務処理のうち、特にシルバーパスの事務を削除する、そういうことについて質疑をさせていただきたいと思います。
 シルバーパス交付条例がもう既に第一回定例会で改正をされたもとで、特別区と市町村の事務規定を削除する、こういう規定の整備ということになっているわけですけれども、私は、シルバーパスの交付が、今、区市町村で行われておりましたり、大どころは、一斉交付というのですか、大体終わって落ちついてきた、そういうところもあると思うのですが、まさにこれには区市町村の関与なしにできるのかということを大変疑問に感じております。
 ことしの実態を見ますと、それぞれの区市町村が、まず本人が非課税なのか課税なのか、課税なら、これまで無料パスをもらっていた人なのか、それとも前から有料の人なのかということを調べて、三段階の料金があるわけですから、あなたは千円よ、あなたは五千円よ、二万五百十円の口よというようなことをつけて、例えば目黒区などでは通知兼引替券というようなカードを各本人に送付したわけです。それを区がやったわけです。
 それから交付場所ですけれども、バス協会に委託をしたというけれども、バスの営業所だけでは足りない、これは予特の質疑などでも行われました、厚生委員会の質疑でも行われたけれども、ふやせということで我が党も指摘をいたしましたが、予特の答弁を見ますと二百カ所ということで、バス協会の会場以外に二百カ所くらいを使って、公民館とか出張所、そういうところを区が確保をして、そういう場所で業務を行った、交付事務を行った。
 それから、交付事務にタッチする担当者は、バス協会がチーフになって、営業所の人がチーフになって、シルバー人材センターの人が実際に受け付けをし、それでパスを渡す、こういうことがやられたわけです。バス協会に委託をしたといっても、実際にはこれだけの仕事を区がやっているのですよね、区市町村が。こういう仕事をやっているものが、今回の二百三十四、二百三十五号議案が通ることが決定されますと、こういう仕事を行う根拠はなくなるということですよね。どうですか。

○松澤行政部長 ただいま委員の方からお話ありましたように、シルバーパスの交付につきましては、ご案内のとおり、東京都シルバーパス交付条例を東京都シルバーパス条例に改正したことによりまして、その事業主体が、知事から、知事の指定する団体、いわゆるバス協会の方に変更されておりまして、このため、十月一日からは知事の権限ではなくなることになるわけでございます。
 区市町村がこれまでシルバーパスを交付してきた根拠といいますか、それは条例による事務処理特例制度ということで、これは知事の権限に属する事務の一部を区市町村が処理するという制度でございますから、今回の条例の全面施行によりまして、今お話しありましたように区市町村がシルバーパスを交付する根拠は失われた、こういうことでございます。

○野村委員 ことしはまだ九月中に交付事務が行われたので、これだけの仕事を区市町村がして、スムーズにというか、目黒でも、そんな大きな区じゃないですけれども、四カ所、区関係で特に場所をつくって、それで交付事務をしたところ、一カ所で八百人というような行列ができてなかなか大変だった、もっと窓口をふやしてほしいというような要求が区民から出る、そういう事態があったのですが、では、来年はどうなるかということなんですよね。ことしはまだ交付条例が生きているわけですね。だから区の担当者がすることに根拠があった。ところが、今ご答弁いただいたように、来年度についてはもう根拠がない。ことしのように九月からというか、一斉交付切りかえのときにどうなるかということですよね。
 ことしは料額通知だとか引きかえ券を送付しましたが、来年はこういう仕事は区がやりませんから、どうなるのかなと。ちょと区の担当者に聞いてみましたらば、介護保険料の通知書などで、無料なのか、非課税なのかということは、その料額を見るとわかる、ことしもらったパスを持っていけば、五千円の人なのか、千円の人なのか、五千円の人は来年は一万円ということになるわけですから、それを見ればわかるということを考えているのだというお話なので、なるほどなと思いましたけれども、しかし、ことしは担当の区の方から来ましたね。去年までは実際に実物が来たわけですよね。来年は何も来ない。バス協会は、そんなことやっていられないと思うのです。ですから、何も通知も来ないで、まあ広報はやるのだろうけれども、区の方も、それはやらなければいけないと思っていますということでしたけれども、きっと、通知が来ないけれどもどうなんだという問い合わせや、うちもまだやってないのだけれどもどうなのかというようなこと、これは区民から電話が区の方に行くでしょうね。
 ことしも介護保険で区に電話が殺到したという話がありますけれども、区の方は、仕事の根拠はなくなるけれども、全く仕事がなくなるのかといえば、そうではないのじゃないか。場所の問題も、営業所は目黒なんか二カ所ですから、そこだけでは済まない。どこかを使わなければいけないけれども、目黒区の担当者は、区の方の施設を使ってもらうようにしなければいけないのかなと思っていますということなんです。というみたいに、本当に区が乗り出さざるを得ないことになるのじゃないかということを考えるわけです。
 私がどうするのと今伺いましても、担当者ではありませんから、ちょっと答えようはないと思いますけれども、もしも区市町村がこういう仕事に結果的に乗り出さざるを得ずに業務を行ったとき、その費用はどうなりますか。

○松澤行政部長 来年度以降のお話でございますけれども、パスの一斉更新の手続等につきましては、先ほど申し上げましたように、指定団体である社団法人東京バス協会が、今後責任を持って対応するということになるわけでございます。
 なお、今お話のありましたような、区市町村の施設を会場として借りるであるとか、手続とか、いろいろな利用面が出てきた場合につきましては、本事業の主体であるバス協会が区市町村と十分話し合いながら対応することになりますので、その費用についても、バス協会に対する補助金の中に含まれている、もしやった場合にはその中で負担していただく、こういうようなことになるのではないかというふうに思っております。

○野村委員 バス協会がそこまで本当に受けて立つというか、そこまで見越して考えているかどうか、私も疑問に思うところでありますが、とにかく今もちょっと私が申し上げたみたいに、さまざまな問題が出てくることが予想されるわけですよ。
 それで、来年度以降、それからまたほかに新しく資格を得るということは七十歳を超えるということ、そういう人たちがどういうふうにするのかとか、申請主義で、自分が気がつかなければそういう資格があるのかどうかもわからなくなっちゃうような、そういうこともあるわけです。本当にさまざまな問題が出てくることが予想される、こういうやり方、もともとはシルバーパス交付条例の方が改正されたから、これは必然的にこうやらざるを得ないよというのではありますけれども、根拠上そういう事務をするというこの二つの条例が改正されることに対しては、私どもは、もう一つ墓地の問題がありますけれども、シルバーパスを見ただけでも、賛成するわけにはいかないな、こういうことを申し上げて、終わります。

○石井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり]

○石井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○石井委員長 次に、報告事項、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について外三件を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○木村委員 それでは、まず三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震への対応について、前回の委員会でご報告がありましたことに関連して、若干お聞きしたいというふうに思います。
 まず初めに、このたびの災害が発生して以来、総務局、とりわけ災対部の皆さんは文字どおり不眠不休の仕事につかれて、全力を挙げて任務を全うしていることについて、心から感謝したいし、敬意を表したいと思います。このことをまず最初に申し上げておきます。がしかし、その上でやはり若干の質問をさせてもらいたいと思います。
 この間いただきました資料を見ても明らかなんですが、東京都災害対策本部の設置というのは、一たんつくられて、そして廃止されて、またつくられているという経過をたどりました。廃止をされてから再び設置されるまでの間に三宅島の噴火が続く、この間五回噴火があって、五回目の噴火で再び設置した、こういうふうになっているわけですね。
 そこで、東京都災害対策本部の設置というのはそもそも何なのか、どういう意義があるのか、つくられていないときと、つくられてからということでどういう違いがあるのか、まずその点を説明していただきたい。

○佐藤災害対策部長 災害対策本部の設置の意義についてのお尋ねでございます。
 災害対策本部は、都の地域に大規模な災害が発生し、または発生するおそれがあると認めたときに、都のみならず、広く防災機関と連携を図って対処する必要があるというときに設置をしていくものでございます。
 今回の災害では、六月二十六日の三宅島の火山活動で緊急火山情報を受けまして、全島民の安全確保を図るため二十七日に設置をしたときと、それから八月二十九日の大噴火によりまして全島民の避難が必要になったときに設置されたものでございます。
 今回の一連の災害では、三宅島の火山活動以外にも、新島、神津島等で局地的な群発地震が続きまして、それに対しても東京都は二十四時間体制をしきまして、自衛隊の災害派遣を要請するなど、必要な関係機関と連携を図りまして、全力で対処してきたものでございます。

○木村委員 本部を設置すると、広い防災機関と連携を図ってさまざまなことがやれる、つまり、今、三宅以外にもいろいろな災害が続いていたので、二十四時間体制はとっていたのだという説明がありましたけれども、しかし、設置するとしないとではやはり違うという説明だと思うのです。設置されていないときも頑張っていたけどという説明が、続いてあったわけです。
 しかし、最初に設置されたのが六月二十七日で、廃止されたのが六月三十日ですね。非常に短い期間なんです。そして、そのすぐ後にまた三宅島の噴火が始まって、私らが聞いている話では、三宅島の島民から、何で災害対策本部を廃止したのだ、早く設置してくれという声が上がったということは聞いています。しかし、八月二十九日までは設置がされなかった。その間、八月十八日は非常に大きな規模の噴火があって、全島民が避難をするというような、全島に屋内待機の呼びかけがあったり、いろいろしたわけですね。
 ですから、なぜその時点で本部を設置しなかったのかというのは、つまりその時点では後手後手に回ったのじゃないか。そういうことについてのきちんとした反省といいますか、早くつくればよかったなということがきちんと整理されていないと、今後またどういう事態になるかということの対応にずれが生じるのではないかというのが私の心配なんです。
 具体的にいいますと、災害対策本部が設置される前にどんどん危ない事態が続いていって、そして、八月二十四日には教育委員会が児童生徒の島外避難を決定する。それから八月二十八日には、村長の指示で、七十歳以上の人の島外避難という指示が出る。しかし、本部が設置されて全島の避難指示が出たのは九月一日ですね。若干ずれがあるわけです。
 そこで、八月中に自主避難という形で避難をして都内に来た、都営住宅などに入った人などがいるわけですけれども、その人たちは、その後指示されて全島避難で都営住宅に入った人とは違う状況に置かれるという事態が生まれたのです。今どんな事態が起こっているかといいますと、早く都営住宅に入った、しかし、そのときには、住宅はあったけれども、居間の電気もないとか、冷蔵庫もないとか、とりあえず暮らしに困るということで、なけなしのお金で冷蔵庫を買ったり、さまざまな生活の日用用具を買ったという人がいるわけですね。その後全島避難の指示が出て都営住宅に入った方々は、そうした生活日用用具については、現物が支給されるという形になっているわけなんです。その前に形式上自主避難となっている人たちは、洗濯機とかそういうものを自分の金で買ったんだけれども、その領収書も実は持っているのだ、これは何とか支給の形にしてもらえないか、そういう要求があるわけです。
 私は、こういう人たちの要望は、ご本人たちは村長の指示で避難したのだ、勝手に動いたわけじゃないということもいっているようですけれども、買ってしまった物については、領収書もあれば、その分は災害の支援として、当然その分だけお金を支給するとか、そういうふうに差のないようにしてあげるということが必要なんじゃないかと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

○佐藤災害対策部長 今お話がございました生活必需品の問題でございますけれども、生活必需品の給与につきましては、災害救助法の適用となる災害によりまして、住宅被害等により生活上必要な被服あるいは日用品等を喪失したために、直ちに日常生活を営むことが困難な者に対しまして、一時的に被災者の生活を安定させることを目的にしまして、被服、寝具、その他生活必需品を給与または貸与するものでございます。
 この法律によります給与というのは、原則として現物によることとされております。現に生活の必需品がある方につきましては、物資の困窮していない以上、この法律によって、なかなか給与対象とはならないというふうにされております。
 なお、現に必要な物資があるということでお申し出があった方々につきましては、その方の状況に応じまして、必要な物資を支給しているところでございます。
 またさらに、今後の支援サービスの提供のあり方等につきまして、村とも協議をしながら、自主避難をした村民に対しましても十分配慮をした対応をしてまいりたいと考えております。

○木村委員 今のは随分冷たい話だというように思うのですよ。法律によって、原則として現物支給だ、だから買っちゃった物はもうだめなんだというのですけれども、災害救助法の第二十三条、救助の種類というのは、確かに原則としてこういう物は与えると書いてあって、それは炊き出しその他による食料品、飲料水、被服、寝具とか列挙されています。
 そして、第二項にただし書きがあって、救助は、都道府県知事が必要であると認めた場合においては、前項の規定にかかわらず、救助を要する者に対して金銭を支給してこれをなすことができる、法律上そう書いてあるのですよ。ましてやこの場合、対策本部を一たん廃止して、その間どんどん噴火があって、島ではだれが考えても危ない、子どもを先に避難させよう、お年寄りを避難させようと始まっている。その後から設置されて避難指示があった。後から来た人はいろいろ生活用具は支給されるけれども、その前に来た人は、なけなしのお金で買った物が、もう暮らしに困っているわけだから、領収書もあるし、この分は補償してくれないかといったら、この二十三条のただし書き、知事が判断すればいいのだから、やれないわけはないのですよ。このくらいの配慮は、僕は行政としての気持ちじゃないか。何億という話じゃないからね。どうでしょう、検討してもらえませんか。

○佐藤災害対策部長 ただいまのお話でございますけれども、災害救助法に確かにそういう規定がございまして、私ども、そういった要望もあって、村とも十分協議をしながら対応してまいりたいというふうに思っております。

○木村委員 村と協議していただくのは大いに結構ですが、それはこうした、たまたまはざまの時期に避難してしまったために、自主避難ということで格差が生まれたという点については、なくしていくという方向で、これは村と協議が必要でしょうから、格差を埋めるという立場で協議をしてください。
 そこで、たまたまこっちへ来てそういうものを買った、もう金がないという窮迫した島民の人たちなどが生まれているわけですけれども、実際に、島の人たちは、観光でいえば一番の書き入れである時期にいきなり災害に遭う、そして農業も漁業も、生業の手段もみんな奪われたまま、もう既に二カ月、三カ月たつ。そしてこちらに着のみ着のまま引き揚げてこざるを得ないということになって、一月やそこらは蓄えでもって何とかなるけれども、この大東京の中で、何をやるにしても、島にいたときのように、裏の畑へ行って野菜をとってくるというわけにいかない、そういう生活の中で、非常に暮らしに先行き不安を感じているというのが実態だと私は思うのです。
 東京都は、これまでそういう避難者に対して十万円の福祉資金の貸し付け--貸し付けですよね、十万円というのを提供していますが、どうでしょうか、認識として、避難されている三宅島の島民の暮らし、生活実態からいって、この十万円の貸し付けということで当分やっていきなさい、十分である、こういう認識でしょうか。

○佐藤災害対策部長 今回、避難されました方々に、東京都は、当座の生活費という観点から、生活福祉資金十万円の無利子貸付を緊急的に実施をしたわけでございます。あくまでも当座ということで考えておりまして、三宅島の火山活動が、いまだに終息が大変見えにくい状況にございまして、ご指摘のように長期化して、大変生活が困るということも十分考えられます。このため、東京都は、労働経済局の所管のもとで、緊急就労対策や資金融資などの雇用及び産業支援の対策を実施をしてきております。しかし、就労の機会が得られないとか、あるいは生活に困窮するケース、こういったものも考えられますので、今後は避難された村民の方々の生活に十分配慮しながら、国や村とも連携協力をして、必要な支援措置をしていかなければならないというふうに思っております。

○木村委員 切実ですので、ちょっとしつこいですけれども、今の答えでは私、不満足なんですよ。つまり、十万円、当座の問題として貸し付けた、無利子ですよということで十分かというと、必ずしも十分でないというニュアンスの答弁、ありました。今、急いで就労対策とか資金融資をやっていることは、私、承知しています。していますけれども、やはり年齢の高い人もいるし、今のこういう時期ですから、うまく就労できないと。当座の暮らしに困るという人が出始めるという時期に来ていると思うのです。したがって、緊急に生活支援の手だてを考えなければいけないというところに来ているのじゃないだろうか、その点、認識を聞かせていただきたいのです。

○佐藤災害対策部長 災害の種類というのがいろいろございまして、現在の法律制度のもとでは、公的な、個人補償的な災害給付といったものを実施することが非常に困難でございます。
 その実施に当たりましては、法の整備も踏まえた新たな制度を設けることが必要であろうかなというふうに考えております。
 現在避難されている村の方々に対する生活支援、お話のように、長期化すれば大変お困りになりますとか、あるいは不自由になる、こういったことが十分考えられるわけでございまして、今後長引くにつれまして、そういった実態も把握しながら、緊急特例措置といいますか、そういったものも至急検討していかなければいけない、こんなふうに考えております。

○木村委員 公的な個人補償がなかなか困難という話が出ちゃったので、それはそれでまた非常に重要なテーマだなと思うのです。
 ただその前に、例えば義援金なんかもかなり集まっているというふうに聞きます。私も街頭に立って訴えたり、いろいろこの間取り組んできました。これまでの日本各地の災害で、すぐに義援金などが取り組まれるということがあるのですが、これがそのまますぐ困っている人の生活支援というふうに、迅速に、適切に配分されることになかなかならないという話を、いろいろな例で聞くのですよ。
 厚生省が阪神・淡路大震災の後に改めた防災業務計画では、改めて義援金は適切かつ速やかに配分を行うというふうに強調されているのです。何かそういう点で、義援金が本当に困っている人に迅速に渡っていくことに問題があるというふうに感じられるのです。三宅島の場合なんかも、これは村で決めることなんでしょうけれども、義援金を適切に早く活用することが何か考えられないものなのか。これは東京都に直接聞いてもなかなか複雑な話になるかもしれませんけれども、わかる範囲で教えていただきたいと思います。

○佐藤災害対策部長 東京都への義援金でございますけれども、現在、平成十二年の八月一日に、東京都義援金募集配分委員会というものを設置しております。
 この委員会で今集計をしておりますが、現在、七億五千万ほどの義援金が集まっておりまして、これについては今後配分計画を策定していくということにしておりまして、やはり避難村民の生活状況を十分把握しながら、こういった義援金の早期活用も含めた、生活支援も至急必要だろうというふうには考えております。

○木村委員 街頭で中学生がポケットから百円玉を入れてくれたり何かしているのを、僕は経験しているのです。その人たちは、これはもうすぐ、困っている、避難しているお年寄りや何かに届けられるのだろうと思って入れているのです。今いわれたように、配分委員会というのですか、何とか委員会をつくって、そして配分計画を決めて、なるべく早急にという話ですから、どうも一般都民の気分、感情からは距離があるように思うのです。そういう意味で、そうした差を埋めていただくように、東京都は東京都なりの立場で努力をしていただきたいということを要望しておきます。
 もう一つは、都営住宅に入居をした、これは体育館のリノリウムの上よりも畳の方がいいということで、大変喜ばれています。しかし、生活の問題からいいますと、ここをなぜ避難所に位置づけることができないのか。避難所として位置づければ、光熱水費、それから食料費等は災害救助法によって支給することが可能になるというふうに思うのです。
 現に、有珠山の災害では、仮設住宅に入った人を、その仮設住宅を避難所に位置づけて食料などを支給するということで暮らしを支えていますね。こうしたことは、厚生省の通知を見ますと、避難所として、仮設住宅として(代替としての公営住宅も含む)と。設置に伴う備品は支給できる、こういうふうになっているのです。都営住宅も、したがって、都営住宅も避難所として位置づければ、最低の暮らしが成り立たないという人だけでも、ともかく暮らしを守ることができるのじゃないか、この点はどうでしょうか。

○佐藤災害対策部長 有珠山では、確かに避難所として民宿ですとか、そういったところも活用しながら適用している例がございます。
 私ども東京都でも厚生省と協議を重ねておりまして、そういった適用ができるのかどうかについては現在協議中でございます。

○木村委員 では、ぜひそういう方向で協議を詰めていただきたいと思うのです。
 ついでに申し上げますと、住宅家賃は一応半年はいいですよということになっていて、半年後が心配だという声が都営住宅に入っている人から聞かれます。しかし、光熱費、水道料などは、半年じゃなくて三カ月、それも延納措置、後からもらうよという話なんですよね。これも随分冷たい話だなと思うのですよ。厚生省との協議が詰まるかどうかは別にして、東京都の水道料金、下水道料金などは、避難してきている人、何の収入もなくて、いつ帰れるかわからないという人に、三カ月だけ待ってやる、そういういい方はないだろうと。
 公営企業者の立場からいえば、それはおまけしてやりたいのはやまやまだけれども、そうはできない、こういうふうにいうと思うのです。値上げや何かのときは、よく議会の決議で、中小企業擁護のために一般会計から一定期間減免、値上げ凍結という措置がとられますけれども、私はやはり今回の場合、そうした東京都としての支援は、やる気になれば可能だというふうに思うのです。これは災対部長に聞くというのも気の毒のような気がしますけれども、総務局長はどうですか。

○大関総務局長 これはそれぞれ各機関が、今、好意といいますか、それぞれのお立場の中で最大限の配慮をしていただいているわけでございます。
 これはやはりそれぞれ企業でございますから、第一義的にこのことを放棄することはできないわけでございます。したがいまして、今現在ではそういうぎりぎりの配慮をしていただいていて、これから先、支払う立場の方たちがどういう状況に置かれているかということを総合的に判断して、その中で各機関がそれぞれの中でまたどういう援助をするのか、減免にするのか、そういう踏み込みをしていただけるのではないかという期待をしております。
 そういう点では、私どもとしてもできるだけそういう実情をそれぞれの機関に訴えて、できるだけの配慮をしてくれるようにという要請はしていきたい、こう考えております。

○木村委員 これは公営企業と一般会計の関係などがやがて問題になると思うのです、公営企業の立場からいえば。ですから、それぞれの機関がやっているというふうにいわれましたけれども、やはり最も実情に合うように総務局も対応してほしいと思うのです。
 というのは、例えば三宅島にいる人は、東京都の水道料金は別に払っていたわけじゃないのですよね。こっちへ来て水道料金ということになるわけなんですが、水道料金というのは、下水道もそうですけれども、百円払うとすれば、半分以上は東京都の水道をつくってきたさまざまな投資の償還や何かに充てられるという形のものですから、たまたま東京に来てそういう料金を払わなければならないというのは、そんなことまで考える島民の人はいないでしょうけれども、やはり気の毒だというふうに、私は思います。
 そこで、先ほど災対部長から、公的な補償というのは我が国では困難だという話が出ました。代表質問でも我が党はいったのですが、個人の能力、努力ではいかんともしがたい大災害に遭った場合には、その人が再び生活を立ち上げるために、その生活を支援し、補償していくというのは、公の責任で援助するというのは、アメリカでもそうですし、その他外国でもそういう制度が確立しているというのが国際的な流れです。ところが我が国の場合は、残念ながらそうなっていないというのが実情であります。
 私ども、過日の代表質問で、個人補償の問題について取り上げて質問いたしましたら、知事から、個人補償については、平成十年十一月から施行されている被災者生活再建支援法により、被災者個人に対する支援制度が確立していて、東京都ではその基金も出している。三宅島に適用するかどうかは、被害状況を調査中であって、適用条件が整い次第必要な措置を講じたい、こういう答弁をもらったのです。
 そこで、その被災者生活再建支援法によって被災者個人に対する支援制度が確立しているとまでいわれたので、この法律を調べました。しかし、結論としては、この法律では三宅島島民の個人補償は難しい、この法律だけで対処しようとするのは難しい、私はそう思うのです。
 いろいろ調べてみますと、まず家が全壊していること、使えなくなってから半年以上たつこと、それから申請すること、そして年収五百万以下の世帯については最高で百万円、年収五百万以上の人は最高で五十万円、それも、お金は出すけれども買う物は決まっている。生活用品--冷蔵庫とか洗濯機とかいうのは領収書なしでも買ってよろしい、しかし、クーラーとかストーブは、買ったら領収書をつけて報告しなさい、こういう法律です。個人補償とはほど遠い話なんです。
 ですから、被害を調査した上で適用できるかどうか決めてからというようなことだと、あと何カ月も先の話だし、仮に適用されても、もう既に現物支給されているものをまた買う必要はないわけですから、要らないということになるわけです。まあ、せっかくの知事答弁ですけれども、三宅島島民にとってみれば、現実に合わないというふうに思うのです。
 ですから、この答弁だけで、やります、やってますというふうにいわれちゃ困る。私は、そこは東京都は知恵を出して、それではどうするか。先ほどからいろいろやりとりしていますけれども、生活困窮者は出るよというのは、お互いの認識です。村と協議するということは、もちろん手続上大事ですけれども、東京都がその気になって、どうやって個人補償に通ずる、生活を支える手段を講じるかということが今問われると思うのですけれども、まず、この被災者生活再建支援法に対する災対本部長の認識などもお聞かせいただきたいと思います。

○佐藤災害対策部長 被災者生活再建支援制度というのがございまして、被災者生活再建支援法の中では、いわゆる自然災害によりまして、その生活基盤に著しい被害を受けた世帯、こういった方々の自立した生活の開始を支援するためにこういった法律ができているわけでございます。確かに先生おっしゃるように、三宅島の状況は、全壊、半壊も含めて、今、島に島民の方々お住まいになっておりませんので、判定が難しいということもございまして、実は国土庁の方にも私どもお願いをしておりまして、例えば有珠山で、ビデオ等で全壊、半壊を判定した、こういったようなケースもございまして、できるだけ弾力的な運用をお願いするといったことも含めて生活再建支援制度の適用を考えております。
 また、さらに個人補償、先ほど申し上げましたように、現行の法制度のもとでは、こういった個人補償的な災害給付を実施することは大変困難でございまして、今、即この法律のほかになかなか個人的な補償ができないというのが実情でございます。
 これから、避難された島民の方々の生活状況、だんだん切迫してまいりまして、特に緊急特例措置といったものが必要だということになりますれば、こういった実施も含めて、国、あるいは村、あるいは都も積極的に検討をしながら、どういった対応がいいのか、その辺を見きわめながら、十分検討をしてまいりたいというふうに考えております。

○木村委員 さっきの被災者生活再建支援法というのは、そういった意味で三宅島の避難民、島民の人たちに役に立つかどうかわからないというお話がありました。私、役に立ってほしいとは思いますけれども、現実に法律を見て、政令を見て、それからいろいろな通達を見ますと、これはとても使えないというのが実態なんです。
 あの法律ができる前に、雲仙・普賢岳の災害とかいろいろあって、どこでもそういう災害があったときは、町長とか市長とか県知事が必死になって、どうするのかと、町ごと生活が破壊されちゃうわけですからね。いろいろなそういう努力があって、紆余曲折を経て、阪神・淡路大震災後にあの法律ができたのです。
 だけど、さかのぼって調べてみますと、一番いいのは、雲仙・普賢岳のときに長崎県が復興振興計画をつくる前の基金を、国から金を引き出してつくったやつなんです。これには個人補償の中身がかなり盛り込まれているのです。基金事業ですから、そういう意味では、我が国の法に縛られてなかなか難しいのもうまくクリアしながら、例えば一世帯月三万円ずつ、非課税世帯については月十万円とか、その人が生活を再建されるまで月々の生活費--あれを買いなさい、これを買いなさいというのじゃなくて、そういう個人補償的なものを事業の中に組み込んで、そして基金を運用するという形をとっているのです。
 東京都は、財政が苦しいとはいえ、もっと財政規模も大きいわけですから、工夫の余地はこれからもいろいろあるのじゃないかというふうに思います。
 私は、今度の三宅島の災害、これまでの地域防災計画、風水害編とか震災編とか読みましたけれども、そこに挙げられているのは、一過性の噴火被害といいますか、ということの対応がいろいろ書かれています。今回は大分違うのです。長期にわたっている。地震にも、松代の群発地震というのがあって、長期にわたった経験がありますけれども、ああいう自然災害であって、東京にとっては初めての体験じゃなかろうか。そういう意味では、これまでの法の枠がこうです、厚生省がこういってますということの枠の中で考えるのじゃなくて、発想を変えて、やれることはやるという立場で、ぜひ後手に回らないように手を打ってもらいたいのですよ。
 最後、やはり局長の決意を、その辺は聞かせてもらいたいですな。

○大関総務局長 今回の三宅島みたいな例は、恐らく今まで余り例がないのだと思うのです。だから、今できております基金の考え方なんかも、そういう想定でつくられてないのだと思います。村全体が避難しなきゃならないというようなことですね。
 阪神・淡路のように、またそこへ戻れる、復興するだけであるということであるならば、非常にわかりやすい復興になるわけです。今回のように、終わりもよくわからない、果たしてその後に島の状況がどういう形になっているのかも想像がつかない、そういう中で、今の法律でどうやってそれを完全にクリアできるかということは、大変疑問でございます。
 東京都も、だから就学の場合は今度百万円まで育英資金を適用したり、それから中小企業者に対しても、ご案内のとおり、利息についても補てん、補強したり、あるいは貸付枠についても増加したりということで、いろいろなケース別に今対応しているというのが実態でございます。
 ですから、先ほどの先生の基金の問題も、今三百億でしたか、基金がありまして、これを六百億までふやそうという目標があるわけです。この使い道もできるだけ柔軟性を持った内容に変えてほしいとか、こういう要請は当然できるはずなんです。ですから、そういう全体の取り組みの中で三宅島の災害、あるいは神津島や新島にも合うような法律に適用してもらうような要請もしていく必要があるだろうと思っております。

○木村委員 今のはそういうことで、終わりがよくわからないという事態だけに、行政の側が機敏に先のことまで心配していることが島民に伝わるようにやっていただきたいというふうに思います。
 三宅島は終わりますが、もう一つ。
 前回いろいろな報告がございましたので、あと一つだけに絞らせていただきます。
 「都政改革ビジョン1 都庁改革アクションプラン」について、若干お尋ねをさせていただきます。
 この都政改革ビジョンというのは、ビジョン1なんですけれども、ビジョン2と一体となって、東京都の新しい行政改革大綱として位置づけられるものですというふうに、最初に書いてございます。
 新しい行政改革大綱といいますと、古い行政改革大綱というのは、たしか青島さんのときの行政改革大綱だったと思うのです。あれと比べて新しいということになるので、その違いは一体どこにあるのでしょうか。

○荒川参事 今までの行革との違いでありますけれども、一つは、今回の都政改革は、現在の都政運営の基本理念としてございます危機意識の徹底とスピードの重視というものを踏まえて、今回の改革の視点としまして、スピードの重視、コスト意識の徹底、成果の重視を据えまして、二十一世紀における新たな都政の創造に向けて取り組むこととしたことが一点目でございます。
 また二点目としまして、従来の行政改革は、短期的にすぐに取り組むべきものと、中長期的視点で取り組むもの、また全庁的に実施するものと、各局において取り組むべきものとが混在しておりました。今回はこれを整理いたしまして、直ちに取り組むべき全庁にわたる行財政システムの改革をビジョン1といたしまして、また中長期視点で将来像を踏まえた改革をビジョン2として、二段階に分けて取り組んでいくこととしました。
 このように、行政改革の視点と進め方において、従来と異なる特色があるというふうに考えてございます。

○木村委員 まあ、果たしてそれだけかなというのが私の率直な疑問です。
 古いものを短期と中長期にちゃんと整理してみました、それから新たな視点を加えましたということですけれども、改革ビジョンの七ページ、行政改革のねらいと取り組むべき改革の柱ということがありまして、ここに、これまでの改革とこれからの改革のねらいというふうに、文章の中に比較して明示されています。
 「これまで都が進めてきた行政改革は、法令をはじめとする現行の諸制度の枠組を前提としつつ、その中でいかに効率的かつ安定的に都民サービスを提供できる執行体制を維持・確立していくかを主眼としていました。」これは当たり前の話ですな。
 それからいろいろ書いてあって、「これからの行政改革のねらいは、」というので、このビジョンの説明がありますね。「『東京の将来像を見据えた都政のあるべき姿を示し、それにふさわしい質の高いサービスを効率的に都民に提供できる都政をつくり上げること』にほかなりません。」新しい改革というのは、今までのように、現状から出発して、これをどう効率的にサービスを提供していくか改善していくという行政改革であった。今度は、あるべき将来像というのがあるのだ、ここに向かって、それにふさわしい質のサービスを提供するには何が必要なのかというふうになってきたと、これまでとこれからの違いを説明しているのですよ。これはかなり大きな変化だと私は思うのですね。
 あるべき都市づくり、あるべき都政があって、そしてそこにどう引っ張ってくるか、それがこれからの改革だと。なぜこういう認識になるのでしょうか。

○荒川参事 ただいま申し上げたことと繰り返しになるかもしれませんけれども、単に短期で当面の改革にとらわれることなく、やはり東京の将来像を見据えて、それにふさわしい都政のあり方を考え、それに向けて改革していくということの両面が必要であるということで、ビジョン1とビジョン2に分けて今回は取り組むことといたしたものでございます。

○木村委員 本当かなというふうに思いますね。ここでいう、あるべき東京の将来像を見据えたものというのは、恐らく、きょうこの後、政策報道室と質疑することになりますけれども、先日発表されました東京構想二〇〇〇中間のまとめ、あれが目指している東京の未来像のことであるというふうに思うのです。
 あれを実現する、そのために不必要なものは切る、必要なものだけは残す、重点化するというのが、この改革ビジョンのここでいっている、いわば一番中心のねらいの説明になるのじゃないか。
 なぜそういうふうになっていくのかということは、その前の、これができる上での今日の社会の情勢認識や、行政が置かれている情勢認識から、今までの改革はこうだったけれども、これからはこういうふうに、短刀直入に、そういうふうな流れで叙述されているように思うのです。
 それで、今の社会経済環境の変化と行政のかかわりについての認識が、果たしてそうなのかなというふうに思うのです。例えば、行政に対する期待の変化というものがあるということが叙述されています。それは少子高齢化の進行によって人々のニーズが複雑多様化する、行政に対する期待は量的にも増加している、それから都市環境や災害に強い都市づくりなどへの期待も高い、高い水準で行政への期待がある。だから、そういうものに全部こたえることはもう困難だというふうに文章が発展しまして、人々の意識も、結果の平等から機会の平等へと変わりつつありますというふうに、変な話になっちゃうのです。
 今、人々の意識が結果の平等から機会の平等へと変わりつつあるというのは、一体何を根拠にこういうことが叙述されているのか、ちょっと説明していただきたいと思います。

○荒川参事 今回示しました社会経済状況の変化の中の、今お話がありました行政に対する期待の変化ということで、従来は、人々の意識につきましては、認識としまして、スタート時点よりも結果として人々が平等であればいいという認識が強かったのではないか。それよりも、やはりスタートの時点で機会の平等があり、そして個人が努力して、結果として違いが出ても、また次の機会に改めて挑戦できていけるという社会が、やはり活力のある社会であるというふうに認識しておりまして、現在の人々の認識もそういうことで行動するようになってきている。それが、その上に書いてございます重視される個人の主体性ということで、個性も発揮しようとしている、活力を持った個人が現在多くなっているということの認識を示したものでございます。

○木村委員 今のはやはり、ちょっと説明になってないと思うのです。
 人々の意識がそう変わった、つまり、昔から、結果の平等よりも機会の、スタートの平等の方が大事だと考える人もいるし、今もいる。それから結果の平等が大事だと考える人も昔からいるし、今もいるのですよ。ただ、その数が変化しました、機会の平等、スタートの平等の方が大事だという人の方が急速にふえているということが、論証抜きで書いてある。その上に、重視される個人の主体性と個性の発揮という文章がそうだというのは、これは文章は文章で書いてありますけれども、行政改革のあり方を説明する現状認識としては、もっと論証的にいわなければ、これはやはり非常に独断的なものになるのじゃないかというのが私の読んだ感想です。
 だんだんさかのぼっていってしまいますけれども、今、参事が、結果の平等から機会の平等へ人々の意識が変わっていくという根拠を、前の文章を説明して説明されていましたので、それならもうちょっとさかのぼってITまでいってしまいます。
 この書き出しが、「今、IT(情報技術)革命の到来、人びとの意識や価値観の変化など」という書き出しなんです。ここから現状の認識が始まる。IT革命が起こるということと、人々の意識や価値観の変化というのは、どう関連するのですか。IT革命が進むと、人々の意識も価値観も変わっちゃうのだ、その辺から、現状に対する、つまり行政がいかにあるべきかというものを決めていく社会の現状への認識というのが、私は論証抜きで幾つか、こうなるのだ、こうなるのだというのが続いているように思うのですよ。そういう意味で、これは質問しませんけれども、ちょっと乱暴な話だというふうに思います。
 そして結局、先ほどいいましたように、これからの改革というのは、あるべき東京の将来像を見据えたものを、今後に向かってふさわしい、質の高いサービスをつくるために改革するという、非常に目的意識一直線みたいな改革、現状から何をどうすれば効率的になるかというのじゃないのだというふうに、それも入っているとはいっていましたけれども、この文章では、これからはこっちですというふうになっていますね。
 そこで何が落ちるか。私は、青島都政の行革大綱を別に持ち上げるつもりはないのですけれども、前の行革大綱は、やはり生活都市東京の創造に向けて、都民の生活を守る、生活を支える、生活を豊かにするという三つの政策方針、この方向に向かってどうやって都政を進めていくかということから始まっているのですよね。これが僕は、行政改革という以上、都民の生活をどう守るか、そのための都政をどうするかというのが最低の理念だというように思うのです。そこ抜きに、あるべき将来像というものをいわれて、それはここには書いてないのです、こっちのビジョンには書いてないのです。もう一つの構想の方に書かれているわけなんです。それはそれでまた大問題なんですけれども、それに向かっての手段としての行革というのだと、本当の意味での行革の理念が落ちているのじゃないかというふうに私は思いますけれども、その点、いかがでしょうか。

○荒川参事 都民の視点についてのお尋ねですが、今回の行政改革は、本文の四ページで先ほどお話がありました、重視される個人の主体性と個性の発揮という、社会経済状況の変化の一つとしてとらえているものがございます。
 このように、都民の立場からの都政を考えることによって、より質の高い行政サービスを効率的に提供していくためのものであるというふうに考えてございます。
 そこで、今日の都民を見ますと、地域社会や行政に参画するなど、旧来の社会的枠組みを超えて活躍するようになってございます。こうした時代にございましては、公共分野に参画する都民の積極的な役割を重視した都政を進めていく意義は非常に大きいというふうに考えてございます。
 したがって、今回の中間のまとめでは、活躍する都民に対する情報公開の推進、提案型広報の一層の充実、それから都民や民間の活力を生かした都政に改革していくべきとの、都民の視点に立った認識を示しているつもりでございます。

○木村委員 都民の意見の募集とか、手段としてはいろいろありますけれども、私は行政改革の本来あるべき重要な視点が抜けているというふうに思わざるを得ません。
 それで、もう一つ具体的に進めますが、その上で、第2部が都庁改革アクションプランということになっていまして、どういう改革に取り組むか。当面取り組むべき課題として、行政サービスのあり方を見直して都の役割を明確にする。その第一番が都と民間の役割分担の見直しであるということで、民営化も含めて、都の役割から民営化できるものはやっていくという方向です。それから区市町村との役割などもはっきりさせて、要するに東京都のやることはだんだん削っていって重点化していく、そういう方向に向いていくわけなんですが、その第一番に書かれているのが民間との役割分担の見直しで、民営化なんです。
 民営化というのは、「これまで都が行ってきた事務事業の経営を民間企業等に委ね、サービスの提供主体を行政から民間へと移行させることです。」「その際には、自らの権限と責任において事業を展開し、必要な経費をそれからの収益でまかなう独立採算制が原則となります。」それは民間ですから、収益が上がらなければ、サービスの提供はやらないというのは当然の話であります。これが、よりよいサービスを効率的に提供することをこれによって目指していくのですということで、具体的な例として、「介護保険制度の下では、サービスの利用方法が行政による措置から契約に代わるとともに、保健・医療・福祉にわたる介護サービスが、民間企業やNPOを含む多様な事業主体から……提供されることが期待されています。」つまり、民営化の最初の具体例として、介護保険下における民間企業の役割について触れられている、これが改革ビジョンの具体的なアクションプランの最初に書いてあることです。介護保険における民間企業の事業運営が、これからの改革のトップに挙げられていますから、まるで、規範となるべき事例として出されているのだというふうに、私は読みました。
 そこで、介護保険、スタートしてから半年になります。その介護保険下における民間事業者の役割について、どのように認識をされておりますか。

○荒川参事 住民ニーズということを考えますと、現在非常に多様化しているというふうに認識してございます。
 住民が必要なサービスをみずからの責任で選択する時代が到来したという認識に立ってございまして、福祉も含めたこれからのサービスは、型にはまったサービスではなくて、民間活力を活用しながら、事業者が互いに競争しながら、住民のニーズに合ったさまざまなサービスを提供していくことが必要であるというふうに考えてございます。
 そこで、本年四月に開始いたしました、ただいまお話にありました介護保険でございますけれども、少子高齢化の進展等により、今後本格化する福祉の構造改革の先駆けとなるものというふうに認識してございます。
 しかしながら、制度としては緒についたばかりでございまして、現場においてはさまざまな課題が発生していることは承知しております。今後、国を初め各自治体におきましても適切な見直しが行われ、望ましい方向に改善されるものと考えております。

○石井委員長 木村委員に申し上げます。
 先ほどの理事会で、共産党さんの自主申告の時間は二時間でありました。木村委員は、この報告事項では三十分といっておりますが、既に持ち時間、三十分を過ぎております。先ほどの野村理事と藤岡委員で四十分やっております。既に一時間四十分、次の局を入れて、もう残り時間が二十分しかないわけでありますが、そのことを知っていただいて、どうぞ。

○木村委員 大事な問題だから。
 総理大臣や本会議での石原知事の答弁や高齢者施策推進室長の答弁を聞いていますと、介護保険はおおむね順調にスタートしているとか、そういう答弁が続きました。さすがに荒川参事は慎重なご答弁で、いろいろ問題があることは承知しているといわれました。
 まさにそのとおりなんですよ。三月三十一日現在で、つまりケアプランというのは、この制度は民間事業者に全部一任したわけですね。そしてスタートするときに、まだケアプランができていない、そういう人が一七、八%残ったのです。全国で二十五万、ケアプランも立てられなかったまま制度がスタートしたという事実がありましたが、これがもし行政だったら、行政が新しい制度をスタートするときに、被保険者にプラン立てられません、間に合いませんでしたで済むか、それこそ大変な騒ぎになると思うのです。しかし、そういう事態になっても、すべて民間事業者だから、行政としては有効な手だてはとれなかったのです。
 ホームヘルプサービスなど、実際の事業の基盤整備も、営利企業が参入しましたよね。その結果どうなったか。初めから低所得者の排除とか、過疎地などの事業は後退するのじゃないかと危惧されていましたけれども、介護保険開始後わずか二カ月で、営利企業参入の代名詞的な存在だったコムスンが、全国千二百八カ所の拠点の四割、四百七十七カ所を閉鎖して、一千四百名の希望退職を強行したのです。だから、危惧していたことは現実のものに既になっているわけで、一番困っているのはお年寄りなんです。営利企業に依存してこうした福祉の基盤整備を進めていくというのが、いかにもろくて、ゆがんだものになっていくかということは、明白だと思っております。
 今、政府の経済審議会は、この六月に報告書を発表しましたけれども、公的介護サービスを中心とした介護サービス提供の整備を進めるというふうに、一定の軌道修正をせざるを得なかった。ですから、私はこの改革で最初に介護保険を例示に挙げて民営化という方向がいかに危険なものかということを、強く指摘しておきたいと思います。
 委員長からのご指摘もありましたので、最後にいたしますが、行革といったら、まず真っ先にやはり手をつけなければならないのは三セクのことだというふうに思うのです。監理団体一般のことは書いてありますが、三セクについては、この中ではPFIの中の一部に触れられているだけになっています。これはどうするのでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 監理団体のことでございます。
 今回の監理団体の改革は、団体活動の原点に立ち返りまして、抜本的な見直しを行おうとするものでございます。このため、本年二月に基本指針を定めまして、これに沿って現在、所管局及び団体と調整を行っております。
 本年十一月には公表する予定になっております総点検結果には、団体の設立趣旨を見直した上での統廃合計画、それから経営改善に向けた都及び団体それぞれの取り組み、各団体が策定する経営改善計画などを盛り込むこととしております。
 なお、この改善計画は、平成十三年度予算から反映させていくというように考えております。

○木村委員 監理団体について、今、見直すというお話がありましたけれども、個々の団体を見直そうとしても、いろいろ抵抗があるということだと思うのです。ですから、監理団体といってもいろいろありますけれども、三セクについては、財務等の実態の情報公開、経営分析の公開、不良債務の分類といったものをつくって、それに当てはめて客観的に処理するという、監理団体全体の処理スキームというものをつくっていくことをやはり考えるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 第三セクターの見直しに関する考え方でございますが、第三セクターを含む監理団体の経営状況につきましては、既に平成九年度から財務、事業、組織にかかわる経営評価制度を実施しております。また、その結果を公表してまいりました。また、本年四月一日からは、各団体において情報公開制度を設けまして、既に実施しているところでございます。
 このような経過を踏まえまして、今回の改革は、先ほども申しましたが、団体活動の原点に立ち返った抜本的な見直しを行おうとするものでございます。
 また、この改革は、何よりもまず、当事者である団体自身がみずから危機意識を持って主体的に取り組むものだというふうに考えております。特に株式会社形態をとっております、いわゆる第三セクターでございますが、これにつきましては、より一層団体みずからの経営努力が必要となるというふうに認識しております。
 本年二月に公表した基本指針に基づきまして、第三セクターを初めとした各団体が経営改善計画を策定するとともに、都においても、団体の統廃合計画を含めた点検作業を今現在行っております。この総点検結果につきましては、本年十一月に公表する予定でございます。

○木村委員 まず当事者から各団体ごとにということで努力が払われているといいますけれども、例えば多摩ニュータウン開発センターにしろ、臨海の三セクにしろ、問題が指摘されてから何年もたつわけですよ。したがって、先ほどいいましたように、すべての三セクについての処理を明らかにする、そういうスキームをつくってやっていくということでないと、こっちはやれたけれども臨海は残ったというような、トカゲのしっぽ切りみたいな改革になる可能性もないわけではないと私は思うので、そういう意味で、三セク処理については、この際、山内室長からも抜本的にということが二度も強調されましたけれども、しっかり処理をされるように要望して、私の質問は終わります。

○東野委員 私の方からは、都政改革ビジョン1中間のまとめについて若干伺いたいと思います。
 私は常々、行政というのは市民に対するサービス機関である、このように考えているわけですけれども、サービスといっても抽象的な言葉であって、今、都政には、財政が厳しい中でも、サービスの質の向上、クオリティーアップと、そして効率化が求められている、このように考えるわけでございます。
 今回のビジョン1の中で行政改革を打ち出していく中で、PDCAの見直し、PDCAサイクルの再構築ということが取り上げられている。一般企業においては、PDCAサイクルの常々の見直しというのは当たり前のことなんですけれども、こういったことに着目したことにつきましては、行政評価制度をより実効あるものとするためには評価するものである、私はこのように考えるわけでございます。
 そこで、何点か伺いますけれども、初めに、基本的なこととして、行政評価を、今述べました都民の求める行政サービスの向上、この点に関してどのように生かそうとしているのか、伺います。

○中田参事 行政評価は、行政が何をしたかではなく、都民生活にどのような成果が得られたのかという視点から、都民にわかりやすい形で施策や事務事業の目標と結果を示し、その達成状況を検証評価することによりまして、都民ニーズに適合した質の高い行政サービスを効率的に提供することを目的としております。
 したがいまして、行政評価では、事業のスクラップ、そういった視点ばかりではなくて、事業が現在の社会経済状況や都民ニーズの変化に適合しているのか、あるいはより一層効率的な事業の実施方法はないのか、そういった観点から検証評価の上、事業の見直しにつなげまして、都民の求めます行政サービスの向上を図っていきたいというふうに思っております。

○東野委員 私が思いますには、大事なことは、ただ単に行政が仕事をしやすくするというか、そういったことだけではなくて、常に都民の側に行政が立つといった一つの哲学というものを頭に入れながら、ぜひ行政評価に取り組んでいってもらいたい、このように思うわけでございます。
 中間のまとめの中にもありますように、当然のこととして、先ほどもちょっと出ておりましたけれども、行政のスピーディー化と効率化を進めていく必要があるわけであります。行政評価そのものも、評価作業にかかる時間や労力とかコスト、これに見合った実効ある見直しを進めていかなくてはいけない、このように考えるわけでございますけれども、来年度からの行政評価の本格実施において、評価対象をどのように選定されようとしているのか、伺います。

○中田参事 行政評価は来年度本格実施になるわけですけれども、本格実施におきます評価対象につきましては、現在、試行を重ねながら検討しているところですけれども、委員がおっしゃいましたように、実効ある行政評価を行い、PDCAサイクルの再構築を図るため、都政の重要課題に対応する事務事業や改善すべき課題が認められる事業、こういったものに重点を絞りながら、関係部署とも調整しながら評価対象を選定していくという考えでおります。

○東野委員 今、行政評価の対象を絞るということがありましたけれども、確かに、絞り込みをされれば効果的な見直しにはなっていくとは思うんですけれども、全庁的にPDCAを回していく、再構築を図っていく、そういったことは絞り込んだ場合はできないんではないか、その辺が危惧されるわけでありますね。少なくとも全職場において、CとAの部分ですけれども、チェック・アンド・アクションですね、これを不断に行っていくことが私は大切じゃないかなと思っております。
 そもそも、行政評価を限定的に実施するのであれば、都政全体で事業の見直しに取り組んでいけないのではないか、こういうふうにちょっと危惧するわけですけれども、その点はいかがですか。

○中田参事 都におきましては、膨大な事務事業を実施しておりますので、全庁を通じてPDCAサイクルの再構築を行っていくためには、今私が申し上げました行政評価制度を実施するとともに、さらにそれに加えまして、実際に業務を担当している事業所管部署が自主的に事業を点検、検証しまして、不断の見直しに取り組むことが大変重要であり、必要だというふうに認識しております。したがいまして、現在、こういった徹底した自己点検を行うための検証システムを検討しております。
 これらの取り組みを通じまして、都庁全体の意識改革を進め、都民サービスの向上に努めてまいりたいというふうに思っております。

○東野委員 確かに、最もその事業に精通をしている現場自身が、いま一度原点に立ち戻って、事業を足元から検証評価して必要な見直しをしていくことが、質の高い行政サービスの提供につながっていくかとは思うんですけれども、ただし、この自己点検の作業だけが機械的に行われるのであっては、肝心の課題の掘り起こしとか、その後の見直しというものが、おろそかになる危険性があるんじゃないかというふうに思うんですね。そのことはしっかりと意識して行っていただきたいと思うんですけれども、今、自己点検を行うための検証システムとおっしゃいましたけれども、これはどのように進めていかれるのか、お伺いします。

○中田参事 自己点検を行うための検証システムの内容の話、進め方の話ですけれども、事業所管部署がみずからの仕事を原点に立ち返りまして点検、検証し、自主的に不断の見直しにつなげるものですけれども、これに対しまして、総務局は、点検すべき項目や方法等について例示する、そういった形で、各局が効果的にPDCAのサイクルの再構築に取り組めるよう支援していきたいと思っております。
 また、システムが実効あるものとなるように、点検の対象となる事業の範囲が段階的に広がる方向で検討していきたいというふうに思っております。

○東野委員 今おっしゃったように、段階的に進めていくということに対しては異論はないんですけれども、都政の停滞が都民生活に大きく影響するということも肝に銘じていただいて、ぜひスピーディーに仕事を進めていっていただきたい、このように思います。
 要は、事業現場がPDCAサイクルを常に回転させることが肝要であって、都民への情報公開と評価システムの全庁的な確立をぜひ進めていただきたい、このように思って、次の質問に入ります。
 次に、監理団体について若干触れたいと思います。
 我が党はこれまで、監理団体については、それぞれの団体が抱える問題点を単に指摘することなく、統廃合や都派遣職員の削減などについて具体的な提言を行ってきたところであります。
 この結果として、都は役員報酬の引き下げなどを実施するとともに、現在は、今行われていることですけれども、監理団体総点検を実施して、これまでにない抜本的な見直しを行おうということで進めているわけでございます。
 そこで伺いますけれども、この十一月に公表される総点検結果の内容と、過去に行われてきた団体改革とどの点が違うのか、これをお聞きしたいと思います。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 本年十一月に公表を予定しております総点検結果には、一番目としましては、団体の設立趣旨を見直した上での統廃合計画、二番目として、経営改善に向けた都及び団体それぞれの取り組み、三番目としましては、各団体が策定する経営改善計画、そういったものを盛り込むこととしております。
 また、過去の団体改革との違いでございますが、これまでの団体改革は、団体そのものの必要性、経営体質の改善といったことにつきまして抜本的に見直すシステムが不足していたということがいえるのではないかなと思っております。このため、今回の総点検では、団体の設立趣旨と活用の原点に立ち返りまして、団体のあり方を検証するとともに、都と団体との契約方法や、団体の人事給与制度にまで踏み込んだ経営改善の方策を検討するなど、団体の抜本的な見直しに取り組むものでございます。

○東野委員 本来、団体の自立的といいますか、効率的経営のためには、従来行われていた都のOBではなくて、経営陣に民間からの人材を迎える、これも一つの方法ではないかと常々考えているわけですが、この点についてはいかがお考えでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 団体役員につきましては、団体事業の内容、特性に応じまして、適切な人事配置を行うということが重要ではないかと考えております。このため、豊かな都政経験が団体運営に生かされる場合には、都のOBの役員への登用は有用であるというふうに考えております。
 一方、民間の経営やノウハウなどを生かしました弾力的、効率的な経営を積極的に進めていくためには、ご指摘のとおり、これからの団体経営にとって不可欠なものだというふうに考えております。
 したがいまして、今後の団体役員につきましては、都のOBの活用とともに、必要に応じて契約役員制度などを導入いたしまして、民間からの人材活用も積極的に進めていくということについて、所管局を通じまして指導していくというふうに考えております。

○東野委員 財政再建推進プランでは、監理団体に対する財政支出を五百億円削減するというふうにいっているわけでございますけれども、このことは今回の総点検結果にどのように具体的に盛り込まれているのか、お伺いいたします。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 監理団体への財政支出でございますが、平成十一年度の予算額に対しまして、平成十五年度までに一般財源ベースで三〇%、五百億円の削減を目標としております。このため、総点検におきましても、各団体ごとに事業を精査して見直しまして、都の派遣職員など常勤職員の削減とあわせまして、財政支出の計画的削減に取り組んでいこうというところでございます。
 十一月に公表する総点検結果では、各団体が策定する平成十二年度から十五年度までの経営改善計画とあわせまして、十五年度までの財政支出、人員の削減計画などにつきまして、年度別に取りまとめるというふうに考えております。

○東野委員 都からの財政支出を削減するためには、一つは、団体との契約方法なんかを見直す必要があるのではないか。そうして、民間と競争のできるような、そういった仕組みを導入すべきというふうに考えているんですけれども、この点はどうでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 都と団体の契約内容について見ますと、その多くは地方自治法に定める公の施設の管理委託でございます。これを受託できるのは公共的団体などに限定されておりまして、法令上一定の制約があるところでございます。しかしながら、委託契約の積算に当たりましては、人件費を現員現給などで見るのではなくて、標準算定方式を採用するといった工夫を行うことによりまして経費の削減が可能であるというふうに考えております。
 また、随意契約となっているものにつきましては、その理由の妥当性などについて精査していく必要があるだろうというふうに考えております。
 さらに、公の施設そのものの必要性、それから管理のあり方につきましても、根本的な検討が必要だというふうに考えております。効率的な運営ができる仕組みとなりますように、法令上の問題等につきましては、国に要望していきたいと考えております。
 このような契約方法の改善によりまして、監理団体が民間と競争できるような体制に変えていくことが重要であると考えております。

○東野委員 時間がちょっとしか残されておりませんけれども、具体的に住宅供給公社について何点か伺いたいと思います。
 住宅供給公社は、昨年の包括外部監査でも指摘されておりましたとおり、事業化できない団地ですか、それに多額の保有コストがかかるというようなことで、いろいろ経営上の大きな課題があると指摘されたわけでございますが、今後は、公社といえども徹底的な内部努力を行い、営業活動、顧客サービスを充実するなど、まさに民間企業と同様の経営努力を推進する必要があると考えます。ご同様だと思うんですけれども、ちょっと意見を聞きたいと思います。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 住宅供給公社は、多額の長期借入金や事業化できない長期保有用地を抱えております。これらが将来の公社経営を圧迫するおそれがありまして、ご指摘のとおり、今後の公社経営にとって非常に大きな課題となっております。これを克服するためには、公社みずからがコスト意識を持って、徹底的な経費削減、内部努力を行うとともに、民間並みの営業活動や顧客サービスを充実するなどの必要があるというふうに考えております。
 都としても、このような団体の経営努力を促す方向で、所管局を通じて経営改善に取り組むよう指導してまいります。

○東野委員 経営努力を促すと今いわれましたけれども、具体的にはどうなのかという問題になるわけですけれども、例えば人件費の抑制とか、そのために、今、都との横並びの人事給与制度を改めるとか、それから、民間企業が行っているような能力、業績に基づいた制度を導入する必要もあるんではないかな、こういうふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 民間企業との競争に耐えるというふうになるためには、ご指摘のとおり、公社みずからが都と横並びの人事給与制度を改める、それから能力、業績に基づいた制度を導入する、そういったことが必要かというふうに考えております。また、そのことによって、民間並みの営業努力、お客様本位のサービスといったことにつながるのではないか。そういう意味では、公社の経営体質を抜本的に改善する必要があるというふうに考えております。

○東野委員 そろそろ最後にしますけれども、民間と競争していくためには、当然ながら少数精鋭、効率的な経営が行われる必要があるわけでございます。そのためには、公社の常勤職員数を抑制していくべきではないかというふうに考えるわけですね。
 この際、住宅供給公社でも、常勤の雇用職員、プロパーの採用は、ある意味では凍結も視野に入れて検討すべきだと考えるんですけれども、この点はいかがお考えですか。

○山内行政改革推進室長組織担当部長兼務 住宅供給公社が民間との競争に耐えるためには、少数精鋭で効率的な経営を行うことが必要かというふうに考えております。このため、住宅供給公社の常勤雇用職員でございますが、この方の採用につきましては、財政再建期間中である平成十五年度まで慎重に対応していただきたいということで、公社の今後の人事管理につきまして、所管局を通じて指導していくというふうに考えております。

○東野委員 きょうは、住宅供給公社を例に挙げて質問したわけですけれども、効率的な経営というものが求められるのは、全団体に共通していえることである、これは当然のことであります。ぜひとも今回の団体改革が実効性あるものとして実施されることを期待するとともに、我が党としましても、今までずっと、団体については、いろいろな形で提案もし、さまざまな政策を求めてきたわけですけれども、これまで以上に、その行方というか、その方向性をしっかりと見守っていきたい、監視していきたい、このように考えるわけでございます。
 以上で質問を終わります。

○藤川委員 報告事項2、都政改革ビジョン1に関して、意見だけ申し上げます。
 いろいろと話が飛ぶかもしれませんが、大体彼がいいたいのはこういうところなんだなと、皆さんの賢明な頭脳でもってご推察いただければと思います。
 一九四五年に日本は完膚なき破壊に遭って、敗戦という結末を迎えたわけですが、私は、そのときに日本のこれからのファンダメンタルというものはでき上がったんだろうと思うわけです。自来、約五十五年間ずっとそれを使って、ちょっと手直しとか改革はあったかもしれないですけれども今日に至って、ここでもってこういう議論に及んでいるんだろうと思って、新しい時代に即した第二の新しい何かをつくらなくちゃいけないのが、今この時点に来ているんだ、そういうふうに思うわけです。
 そのときに、非常に恐れますことは、行政改革ということで--東京都の手元が不如意になった。要するに、いろいろなところで冗費が使われ過ぎているんではないか。だから、こういうところも手直ししよう、ああいうところも手直ししようということで、それが行き過ぎますと、東京都政の行政、議会の存在価値、存在理由というものがなくなってくるおそれがあるわけですね。だから、そのところを、これから第二段階でまとめるに当たって、皆さんによく心しておいてもらいたいというのが、私のいわんとしているポイントなわけです。
 それはどういうことかと申しますと、いろいろありますが、例えば介護保険制度なんかに関してですが、厚生委員会で宮城県とか茨城県に行ったときに、その担当課長から聞いたときに、ああ、こういうことが起こったら東京都も危ないなと感じたことが一つあるんです。それは、彼らがいうには市町村、東京都でいったら区市町村のマターであるから、我々は将来的には関知しないというような形の発言があったわけです。
 ところが、最近、私がいろいろなところから聞き及ぶところによりますと、例えば介護保険制度に関して、東京都としたら、こういう面倒くさい大変な問題に関しては、これは区市町村のマターであるからというんで、そちらに地方分権の考え方に基づいて押しつけるけれども、結局、介護保険制度というのは大変な制度ですから、いろいろと問題が起こる。そうすると、末端組織から、区市町村から、これはどうしたらいいんだろうというふうに都に問い合わせが来たときに、東京都はそれに対して明快な回答をなし得ないという状況が今起きているみたいなんですね。
 そうするとどうかというと、その末端の機関は、東京都に聞いてもだめだから、それじゃ厚生省に聞こうということになるわけです。そうすると、厚生省、国の方は、直接区市町村に対して、ああしろ、こうしろというような、そういう質問に対して答える形でいろいろな指令が出てくるわけです。東京都が飛ばされてしまっているわけですね。
 こういうことが至るところで起こった場合に、あれもこれもという形で、東京都の行政も議会も存在価値、存在理由がなくなってくると、国の一元化の傾向が強まってくることがあっても、健全な意味での地方自治という形のものが芽生えてこない、そういうおそれがあるわけです。これは非常に大切なことなわけですね。東京都は飛ばされちゃうわけですから。行政も関係ない、議会も関係ないということで、国がすべて、末端の組織に対して、こうしろ、ああしろという形になってくるわけです。
 ですから、これから皆さんが都政改革ビジョン2でまとめに入る段階においては、このことはよく心しておいてもらいたいと思うわけです。
 要するに、私自身の基本的な考え方ですと、小さいほどいいんだ、スモーラー・イズ・ベターだという考え方が常に頭の中にあるわけです。だから、地方分権によって、私たちの身の回りのことは自分たちで身を処そうという基本的な考え方が、地方分権の根本的な原理だと思うわけですけれども、その理念が根本的に崩されるというようなことになりますと、地方自治も、都道府県、東京都も何も存在する理由がなくなってしまってくる。骨抜きにされてしまうということが起こるわけですね。だから、それは非常に恐ろしいことだと思うわけです。
 だから、真の民主主義、要するに、草の根の民主主義というものが確立すればするほど、僕自身の考え方では、冗費だとかぜい肉がそぎ落とされることになって、相当財政意識も強くなると思っているわけです。そういう意味で、皆さんがこれからまとめに入る段階には、そのことを十分心してまとめていってもらいたい、そう思うわけです。
 こんなことは、私の方から賢明な皆さんに対していうのは非常に恥ずかしい、口幅ったいことですが、これからまとめに入るに当たって、ああいうことをいっていたやつがいたということを頭の片隅にとどめておいていただいて、これからまとめに入っていただきたいということをお願いします。
 以上です。

○石井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石井委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 この際、議事の都合によりおおむね十分程度休憩いたします。
   午後三時二十一分休憩

   午後三時四十分開議

○石井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより政策報道室関係に入ります。
 報告事項、東京構想二〇〇〇中間のまとめを議題といたします。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○西条委員 私を最初に指していただきまして、委員長、ありがとうございます。
 それでは、今もお話がありましたから、簡潔にさせていただきます。
 私は、大きく三点にわたってお伺いをしたいと思っております。
 まず最初に、政策指標についてちょっとお伺いをいたします。
 たしか昨年の八月だったと思います、政策指標のイメージ案として、チェックアップリスト99というのが示されました。その後には、危機突破・戦略プランにおいて政策指標が今度は例示をされておる、こういうことですね。それを受けて、これらのことを繰り返した中で、いよいよ今度の東京構想二〇〇〇、いわばこれが東京の基本計画となるようなものなんでしょう、その中でこの指標案が提示されたわけであります。
 そこで、結局、前に二つのものを示しているわけですから、それをどのように今回の--これが最初のものなんでしょうから、ここへ積み上げてきた、それにどのように過去の二回のは反映させたのかということをまずお伺いをしたいと思います。

○関谷計画部長 昨年八月に公表いたしました東京チェックアップリスト99は、ただいま理事からもご指摘がございましたように、東京都政策指標のイメージ案ということでお示ししたものでございます。
 また、昨年十一月に公表いたしました危機突破・戦略プランでは、政策指標に対する都民の理解の促進を図るという観点から、混雑時平均旅行速度など四つの指標を例示したところでございます。
 今回の中間のまとめでは、チェックアップリスト99で示した指標案や、危機突破・戦略プランの指標につきまして、都民を初め幅広くいただいた意見をも踏まえまして、東京都政策指標案として六十六の指標をお示ししたところでございます。

○西条委員 そうすると、今度の六十六の政策指標案は--今までのはイメージ案だというんですから、これはわかります、イメージでこんなものですよと。我々自身も、この政策指標なるものは今まではわからなかったわけですからね。だから、なるほど、こういうものかというのがわかった。確かに、そういう意味では、イメージ案が示されて、わかった、例示もされたというと、今度はいよいよ本物をつくるわけでしょうから、そうすると、今度の東京二〇〇〇構想の中でいよいよ固める政策指標というのは、どういう基準だとか、あるいは、コンセプトというか、例示するもの、これは最終的に詰めるんでしょうから、本体の最終報告のときには。そうすると、それは今後はどうやって示すんですか。示すというか、選定をするというのかな、選ぶというのかな、決めるというのかな、それをちょっとお示しをいただきたい。

○関谷計画部長 東京都政策指標は、都政が目指すべき政策目標の水準を、都民の生活実感に即して、わかりやすく数値化してお示しするものでございます。
 指標の設定に当たりましては、東京構想が十五年間をいわば目標年次にしてございますので、今後十五年間に取り組むべき十六の政策の目標を掲げているわけでございますが、この目標の達成度をあらわすものとして、都民が理解しやすい具体的な指標であること、また目標数値や達成度の把握が容易であることなどを基準に、案としてお示ししたものでございまして、今後、種々ご意見等
をいただきながら固めてまいりたいと考えております。

○西条委員 先ほどもちょっと申し上げましたとおり、実はこの政策指標というやり方は、私はなかなかいいなと思ったんです。今までの行政というのは、どっちかというと、結果を皆さんに知らせるという形ですよね。そうすると、一例を申し上げますと、よく都市計画道路というのは、一般の都民というのは、できると思っている。ところが、私なんかも区議会の経験が長いから、それはできるんじゃないんだね。やるとすればこういうのにします、こういうのが実際なんですね。そういう意味で、一般の都民は、行政が何かを示すと、それはやってくれるんだ、こういうふうに期待しちゃうわけですね。実際はそうではなかった。
 今までは、結果的に何年たったらできたという数字を示すのを、行政側からまさに目標値を決めて、私たちはこういう目標に向かってやりますよというわけです。ですから、僕はこれはなかなかいいものだなと思っているんですよ。
 それで、今回のは中間報告ですから、実はこれには目標数値がまだ示されておりません。先ほど申し上げましたとおり、要は、都民はこの数値で東京都が何をしてくれるのかなという期待をするわけですね。そういう意味で、今後、この目標数値はどのように定めていくのか。
 要は、一番大事なのは、この目標数値がやはり大事になる。それをできなかったら何が何でも責任をとれとか、そういう話ではないんでしょうけれども、そういう意味では、この政策指標というのが、一番大事なのは、最後、数値なのかなという感じがしますので、それを最終報告に向けてどのように詰めていくのか、示しておいていただきたい、こういうことです。

○関谷計画部長 政策指標の目標値につきましては、今回、東京構想中間のまとめでお示ししました将来像ですとか、今後の社会経済情勢、さらには、これも指標案の中にお示ししておりますが、従来の実績値等を総合的に勘案して、今後設定をしてまいりたいと思います。
 その設定に当たりましては、中間のまとめでお示ししました政策指標案に対します各方面からのご意見等も十分踏まえながら、最終的に構想発表時に合わせて発表いたしたいと考えております。

○西条委員 ぜひ、なるほどというような数値が出てくるのを期待しております。
 それでは、もう一つの問題に移らせていただきます。もう一つは、これの後半の方に、都民意見の反映ということで、そういう項目が載ってきておりますので、それについて若干お尋ねをしたいと思います。
 実際、この都民意見はどんなような形で募集をされたのか、都民意見を募ったのか、これをちょっと教えていただけますか。

○中島広報部長 本年の二月末からでございますが、インターネットのホームページで募集の記事を載せてございます。あわせまして、同じ時期の「広報東京都」、ペーパーでございますが、その三月号に同じような記事を載せまして、募集をしているということでございます。

○西条委員 数えたら八十三件ですね。それで、半年ですか、二月から八月までだから。この種のものは、要は中身なんでしょうから、ただ数が多ければいいとは私は思わないんですが、皆さんが中間報告を示したということは、いずれ最終報告に向けて、まず一回中間報告を示して、都民の反応を求めようということですから、せっかくそれまでに示してきたものが、これは見方なんでしょうけれども、半年で八十三件が多いかどうかということになりますが、私なんかにはこれは、ああ、こんなものだったのかということで、ちょっと期待外れのところがあるんですね。
 要は、最終報告に向けて、今度はそれが一番大事になってくるわけですから、いわば中間報告を出すまでの前半戦が、それほど都民の関心が、これは私なりにですよ、寄せられなかったとすれば、まさにこれは、当面は十五年だけれども、東京都の五十年を語ろうという壮大なものなんですから、これはぜひとも広範な都民にもっとアピールしていかなくてはいかぬという意味で、そこに向けては新たな秘策はお持ちでしょうなということなので、お聞かせ願えますか。

○中島広報部長 今先生おっしゃられたように、私どもの方も、計画をきちっと都民の方にお示しできないということは、ご意見をいただけないわけですから、我々広報部隊としましても、いろいろ工夫をする必要があるだろうというふうに考えております。
 それで、今回につきましては、二月末と媒体としては同じでございますが、「広報東京都」、それも今回は臨時号を出してございます。そこで概要をお示しすると同時に、同じように、ホームページに中間まとめの全文と概要をそれぞれ載せてございます。
 そんなことで、できるだけ多くの都民の方からご意見をいただくような工夫をしようということでやっております。

○西条委員 実はこれは、二十三区や市の、少なくとも区議会議員あたりにはもっともっと知らせたらいいかなと思うんですよ。というのは、うちの区議会で非常に関心を持ってくれた議員が一人いたんです。で、わざわざ原本をよこせといわれたので、これは私のを渡しましたがね。幸いなるかな、委員会で二冊もらえるからね。
 そういうことで、この種のものは、ただ一般の区民の人といっても、よほど関心を持っていない人は、わざわざこんな厚い本を読んだりしませんよね。だけど、東京の傘下にいる議員なんかは、少なくとも自分の区の基本構想や基本計画には大変な関心を持っている。ましてや、自分の上部団体の東京都のなんですから、これにはぜひ示して、むしろそこになんかは回答を求めた方がいいですよ。僕はそんなこともちょっと、私なりのたまたま一例があったから、思ったんです。
 付録のようにしてついている--付録といったら怒られちゃうね、都民意見の反映という部分は、せっかくこれだけ大きな構想を打ち上げているわけですから、どこまで都民に知らせられるかというのがやっぱり大事なところなのかな、このように思っていますので、ぜひご努力をお願いしたい、こういうことでございます。
 それで、委員長にいわれていますから、簡潔にやります。最後に、三点目。

○石井委員長 簡潔は向こうだよ。

○西条委員 やっぱり範を示さないと……。
 最後の三点目の問題にします。
 実は、例の羽田の空港の問題でいろいろな議論がされてきた。私も大変関心を持っていて、ここの部分は特段一生懸命読ませてもらったね。それで、まず最初に私の個人的なあれなんですが、八九ページ、航空需要というのはすごいんだなと、一九八〇年からここまでの間。この数字を見て、大変素人で申しわけなかった、私は、これは大変な問題なんだなということを痛切に感じました。
 それで、まさにこの構想が五十年の構想とすると、この問題はちょっと看過できないなというのを私は痛切に感じたんです。なぜか。空港なんてそんな簡単にできるものじゃない。私が、それこそ若かりしころとはいいませんが、学生のころからの成田の空港の反対の運動から、でき上がるまでにあれだけの経過がかかるわけです。それから、大阪のあの空港もそうです。そう思うと、まさに五十年の構想を挙げたときには、十五年間は具体的だとはいいながら、これは結構大事な問題なんだなということを痛切に感じました。
 そのために、ここでは取り組みの方向性として三つ挙げられている。羽田空港の問題、横田の問題、そして一番最後に首都圏新空港の整備。僕はここのところで、ちょっと大言壮語するというか、夢のような、ばかみたいなことをおまえいい出すじゃないかといわれそうな気がいたすんですが、先ほど申し上げた、この件は大事なことだから、まさに首都圏第三空港の問題は、少なくともこの中でもっと打ち上げていってほしいという気がいたしますので。
 それで、ただただしろといってもあれなので、さっきいった大言壮語といわれちゃいますが、実は、東京都が、例の、二十三区の部分ですが、新海面処分場を埋め立てていますね。これは今まで一生懸命努力しているわけですね。なるべく延命させようとしていることも事実です。あれを調べさせていただいたらば、かなりの広さなんだよね。それで、あそこへは今、道路でつないでいるわけです、片っ方で東京港臨海道路で。で、あの中を突っ切っていくわけだよね。
 そうすると、よくよく考えてみて、改めて東京湾の地図を上から見てみると、目の前に羽田があるわけだ。そうすると、いろいろな航空のアクセスも、もしあそこの埋め立ての上に空港ができたらかなりいいなと。簡潔にいいますけどね。ええっ、おまえ、ばかなことをいい出すなんて。
 ところが、あれは全部が終わるまでにまだかなりの年限がかかりますから、それまで待っているのかといったら、今いったこの五十年の構想からは、ずれますよね。ところが、専門家の人たちが、何人かの人たちは新聞を見ているんでしょうけれども、あの上にできるじゃないかと。下は埋め立てをしながら、そこの上に人工地盤をつくって、空港ができるじゃないか、こういうことをいっている技術者の人たちがいます。最近の工法ですと、一定の広さ、百メートル四方ぐらいのところにまずつくって、それをブロック状に広げていけばできるといっているんですね。これは大阪のようなあんな莫大な金はかからないでできるんだといっているんです。
 土地は、その下はまさにごみの埋立場なんですよ。その埋立場だって、もし何十年後かに埋め立てが終わっても、使うまでにはかなり時間がかかるんですね。そうすると、その間、上の空間は全部遊ばせておくんですね。僕は専門家じゃないからわかりませんが、あのごみの埋め立ては、トラックが入れるように下はどんどん入れておきながら、その上に、高さがどれぐらいになるんだかわかりませんけれども、ブロック状の人工地盤を広げていけば、最終の広さが、私がうちの事務局に調べさせたら、かなりの広さになって、少なくとも羽田の滑走路並みのものができるということです。四百六十ヘクタールに二十ヘクタールといっているんですから、ちょっと広さは見当つきませんけれども、十分だという話も出ているんですよ。
 そこで、今いった、私みたいな素人がいってみて、ばかなことをいっているといわれそうでありますが、少なくとも五十年先のことを構想に入れるんでしたら、まさに今、首都機能移転だなんていってどこかに持っていかれそうなのを、我々がこういうことを打ち上げること、そして、首都第三空港は、少なくともここは可能性のある一場所ですよということも示したらどうですかというようなことを私は思ったので。
 これについては、まさか今すぐ室長が、わかりました、やりますとはいえないでしょうけれども、せっかくこの委員会ですから、この構想が出たついでに、まさに五十年の構想の中にそれくらいの夢のあるあれを少し打ち上げたらどうでしょうか、そのためには、一定の調査もしてからなされたらどうでしょうかということで、これは提案でありますが、とりあえず局長に決意のほどを。

○安樂政策報道室長 大言壮語と謙遜されておられますけれども、今、メガフロートとか、いろいろな工法が発展しておりますので、必ずしも現実性のないことではないというふうに思います。ただ、大分先の話であると思いますけれども、いずれにいたしましても、今の埋め立てが終わりますと、それをどう利用するかということが次の課題として出てきます。どこかの段階でこれは検討しておかなくちゃいけない問題だと思います。
 今では五十階、六十階というような高層建築があるわけですけれども、百年も前には想像もできないようなことですので、これからの二十年、三十年の技術の進歩の中では、現実性のある話の一つだというふうに思います。これは所管が都市計画局になりますので、そこによく伝えます。
 埋立地の利用計画の中の一つの検討課題として、いろいろなアイデアというのは広く持って検
討した方がいいと思いますので、そういうものとして受けとめさせていただきます。

○西条委員 ありがとうございます。ここに数字がありました、埋め立て完了には三十年から四十年かかるというんだね。終わってからつくるんじゃなくて、先ほど私は、できれば、どうせごみを捨てにいくトラックが行くんでしょうから、別にそれほど眺望がよくなくてもいいでしょう、その上に滑走路があっても。ですから、何もあしたからやれという話ではないんでしょうけれども、いずれ終わって、もし空港でなければ、あの埋め立ての土地は、何かの土地にまたその後考えるんでしょうから、そうすると、七十年とか八十年先の話になっちゃうんだよね、あの土地を具体的に使うのは。だから、こんなアイデアだったらば、もし本当に技術者のいうとおりできるんだとすれば、何も十年後からやったっていいわけだよね。下はごみを捨てながら、上はとっくに空港ですよと。
 そんなことですので、今、室長がいっていただいたとおりでございますので、ぜひ一つの構想として着手をしてみて、可能かどうかを模索していただきたい、このようにお願いをして、終わります。
 ありがとうございます。

○野村委員 東京構想二〇〇〇中間のまとめでありますけれども、私からは、平和について東京構想二〇〇〇にどう書いてあるのかということを考えてみたいと思うんですね。
 それで、どこにどう書いてあるのか、私も探してみたんですが、見つかりませんで、ちょっとお教えいただければと思います。

○関谷計画部長 都民が安全で安心して暮らしていくためにも、東京、ひいては日本が引き続き発
展していくためにも、世界が平和であることが大前提であると認識しております。
 本構想におきましては、平和を直接に政策の目標として取り上げてはございませんが、アジア大都市ネットワークを形成し、アジア諸都市との実質的交流を深めていくことや、東京の魅力を発信し、世界の人々が交流する国際都市にしていくことが必要だといった取り組みを掲げているところでございまして、そういう点で平和の点に触れているということでございます。

○野村委員 今もいわれましたけれども、基本の基本なんですね。その平和ということを考えるときに、一番に思い浮かぶのは横田基地ですよね。
 その横田基地ですけれども、石原知事は横田基地返還を掲げておられます。そして、それを体現してということだと思うんですけれども、都から国へいつも要望を出しております。横田基地の返還を求めていると思うんですけれども、それを確認させていただきたいと思います。

○松田特命担当部長 都内の米軍基地につきましては、整理縮小、返還の促進と、返還までの対策といたしまして、基地周辺地域の生活や経済、まちづくりに寄与するために、共同使用の促進を都の最重点事項として国に提案、要求しているところでございます。
 特に横田基地につきましては、民間航空が利用できるよう、必要な措置を求めているところでございます。

○野村委員 そうなんですね。最重点課題三つの中に、三番目ですけれども、これが入っているということからいっても、それをどうしてここに入れないのかなというふうに思うんですよ。
 横田基地といいますと、その返還は多くの都民の願いであるわけなんですが、現在はNLP問題で、地元五市一町の皆さん、それから市長さんたちと、トラブルというか、大変問題が起きている。
 私もちょっと見せていただいたんですが、この間の九月十八日から始まりまして、五日間連続されたNLPの訓練では、初日から、十八日に実施したその夜から次の日ですか、物すごい訓練回数と、これまで以上の騒音がまき散らされて、その苦情件数が今までにないような数にはね上がっているんですね。それで、その市長さんたちの協議会の会長さんが石原知事なんですが、五市一町の横田基地周辺市町連絡協議会で、九月二十六日に、こんなひどい騒音はない、再三の中止にもかかわらず、こんな訓練を続けているのでは容認できない、基地との良好な関係を継続することはできなくなるという強い抗議を行って、今後のNLP訓練を一切中止するように、こういう厳しい申し入れ、抗議ということを書いて出しているという状況になっているんですね。
 これは今回にとどまらず、ずっと続けられてきたわけですから、周辺五市一町の方々にとどまらず、我々東京都民としても、本当にこれは重大問題だと思うわけですよ。ところが、東京構想二〇〇〇中間のまとめにこの問題が書かれていない。これから五十年後、半世紀先ですよね、これを見通して書いたという東京構想二〇〇〇の中にそれが落ちているということは、どういうことなのか。
 五十年先ということになると、私はもちろん生きておりませんし、私の息子も九十歳近くになるし、孫も六十五歳ですよ。そういう先に、いまだに横田は--ここにちょっと絵がかいてありますが、一カ所字がありましたね、軍民両用というようなことが一行書いてありましたけれども、そういう状況であり、東京に核を積んだ米軍が発着するという基地である、これをそのときにもそのままにしておくのか、そういうことになると思うんですよ。本当に五十年先にどうするのか。こういうことでは、都民の願いは、本当に平和な--まさにさっきいわれたような都民の安心、安全の基本が平和なわけですから、そういう構想こそ書いてもらいたいわけで、そういう意味でもこれは重大な欠陥だというふうにいわざるを得ないところです。
 私、この問題を話したいということで、ちょっと資料をいただいたら、違う問題だからといわれたけれども、考えてみると、ここに書いてないことでも、ここに書いてないじゃないかということも、これに対する意見なんですよね。そういうことで、書いてないから、そういうことはちょっと答弁しにくいというような声がありましたけれども、ちょっとそれは違うんじゃないかということもあわせて申し上げて、これは重大な欠陥を持っているという意見を申し上げます。
 以上でございます。

○松田特命担当部長 横田基地につきましては、いずれにいたしましても、最終目標は返還であり、返還までの対策として、首都圏の航空需要や地域活性化に資するために、民間航空利用の実現を目指すことにしております。

○藤川委員 東京構想二〇〇〇、この本をじっくりと読ませていただきました。西条さんおっしゃるように、これはすばらしいことが盛りだくさんに書かれているもので、すばらしいとは思うんですが、私は、最も大切なことをこの中間のまとめは欠落させてしまっていると思うわけです。
 それは、私自身が、裸一貫で、寄る辺もなくて、お金も大してなくて、東京に来て一旗上げるというときに、東京を選ぶかといったら、東京を選ばないですね。というのは、こんなめちゃくちゃな、物価が高くて、こんなに住みにくいところは、世界でも類を見ないほど最悪な状態なわけですよ。そういう障害を取り除くことを皆さんは一生懸命考えることなくこれをまとめているということは、何を一体やっているのかと自分で思うわけです。安樂さんにさっき、相当厳しいことをいいますから勘弁してくださいといいましたけれども、そのことなんです。
 どのくらい我々が島国の中に閉じ込められて異常な生活を強いられているかというのを私の経験から申しますと、私はアメリカで生活をしていたことがあるんですが、そのときに、二十三畳の居間と、十五畳ぐらいのバス、トイレつきの我々のベッドルームと、それから十畳、八畳ぐらいの子どもたちの部屋、これもバス、トイレがついている部屋で、一カ月にもらう給料の五分の一ぐらいのお金を払えば、そこに住めたわけです。今いった広さは相当広いでしょう。
 そして、ガソリンを入れるのにどのくらいかというと、日本の二・五分の一ぐらいのお金でガソリンが満タンで入るわけですよ。お米の値段なんかというと、結構いい、きらきらダイヤモンドのように輝くアメリカのカリフォルニア米が、日本のお米の五分の一ぐらい。もうちょっと質が落ちれば、八分の一か十分の一で買えるわけです。
 さっき書記さんに聞いたんですが、NSW、ニューサウスウェールズの東京都議会の友好代表団の一員として行ったときに、終わるころにバーベキューをやってくれたわけです。松坂牛のようなやわらかさはないけれども、それよりもちょっとかたいくらいで、かむと結構おいしい肉が出たんです。あれはニューサウスウェールズへ行ったときですね。あの肉はおいしかったですよね。そして、この肉は幾らですかといったら、キロで七百円だというんですよ。キロで七百円ですよ。
 要するに、ありとあらゆる状況において、全く薄給で苦しんでいる若い人たちや、一旗上げようということで、これから起業家精神にのっとってやろうという人たちにとって、そういう状態で非常に住みやすいわけです。
 ところが、東京はどうかといったら、皆さんご存じのように、今、めちゃくちゃな状態の中で我々は住んでいるわけですよ。ゴルフなんてやると、ゴルフ係数っていうのを僕はやっているんですけれども、安いところに行けば、自分の月の給料の三百分の一、ちょっとグレードを上げると、百五十分の一かなと。ところが、日本の場合は、三十万で二万ぐらいかかるから、十五分の一ぐらいのゴルフ係数なわけです。
 そして、ゴルフはどういう状態で彼らはやるかというと、夕ご飯の前に、ビールをおいしく飲むために、二ホールか三ホールちょっとやってくる。ところが、日本でゴルフをやる場合はどうかというと、まなじりを決したように、朝早く五時ごろから出かけて、夜遅く星空をいただきながら帰ってくるという状態なわけです。
 要するに、そういうところでもって魅力ある東京、東京の将来ということを考えられるかというわけですよ。東京の将来を考えたときに、まずそういう弊害を取り除く努力を政策報道室の人はやらなくちゃいけないし、これは日本国のレベルでやることかもしれないけれども、少なくとも東京は、東京の将来を内閣総理大臣に考えていただくのであれば、こういう問題がありますよということをしっかりと提示する必要があると思うんですね。
 この冊子、中間のまとめは、どういう形でつくり上げたかは知らないですけれども、多分、机の上でもって皆さんの英知を結集してつくり上げた。そういう面では、実体験とか、そういうものに基づいてつくり上げたものじゃないだろうと私は思うわけです。ですから、これから、この中間のまとめから最終的な段階でつくり上げるときには、ぜひ何人かの職員を向こうに派遣して、実際にそこで生活させて、実体験のもとにまとめていただきたいと思うんですよ。
 この間もちょっと話したんですけれども、十一月の半ばごろになりますと、ニューヨークまで往復で七万円、しかもある程度のちゃんとしたホテルに泊まって七万円という価格で行けるわけですから、交通運賃一つとっても、いかに日本の価格というものが異常であるかというのがよくわかるわけです。
 そういう面でもって、東京は非常に住みにくいという状態の中で、日本の将来、東京の将来を語るということについては、問題があるんじゃないかというのが私の意見です。だから、安樂さん、その件に関しては、ある程度まじめに耳を傾けていただければと思います。
 以上です。

○石井委員長 木村委員、残りあと十分でありますから、どうぞ。

○木村委員 今の藤川さんのご意見、私はアメリカに住んだことはありませんけれども、この東京構想二〇〇〇を読んで共通の感想を持ちました。それは都民の生活の実態を分析して東京を描くというところが欠けているというのが、私の大きな感想の一つです。
 そこで、最初に聞きますけれども、私は、鈴木知事、青島知事、そして石原知事と、知事がかわるごとの都政と長期計画につき合ってきましたけれども、東京構想二〇〇〇中間のまとめというのは味もそっけもない題名なんです。これはサブタイトルみたいなものはないんでしょうか。

○関谷計画部長 これは、従来からの構想づくりでもそうなんでございますけれども、いわば東京構想二〇〇〇(仮称)ということでずっと検討を進めてまいりまして、中間のまとめの段階では、まだ正式な名称としては提示をしていないところでございます。最終的な構想を提示する段階では、今回サブタイトルをつけるかどうか、今の段階では申し上げられませんけれども、従来でありますれば、名称とサブタイトルとをあわせて、正式な構想を公表する段階ではお示ししているところでございます。

○木村委員 中間のまとめではサブタイトルがないというのは、私は、これをつくる上での理念が定まっていないということに通じるのではないかというふうに感じますね。マイタウン東京、マイタウンというのは一つの理念とイメージを与えています。生活都市東京というのも同様だと思うのです。ただ東京構想二〇〇〇というのでは、これは何を中心に訴えるのかというのはわかりません。
 環状メガロポリス構造というのが中心の都市構想として出てきますけれども、メガロポリスというと、ただでかいというイメージしかない。でかい計画よといわれたって、ありがたいんだか、ありがたくないんだか、よくわからないというふうにいわざるを得ないと思うんですね。
 そこで、マイタウン東京というのと長らく私はつき合ってきました。今度、環状メガロポリス構造というのが都市構想として出てきました。都市構造上の理念の違い、マイタウン東京と環状メガロポリス構造、どういうふうに違いましょうか。

○関谷計画部長 環状メガロポリス構造は、東京都の区域だけでなく、東京圏全体で首都機能を担い、東京圏全体の活力を高め、我が国の国際競争力を強化するために、環状メガロポリス構造を新たに提示したわけでございます。
 東京圏に無秩序に広がっている市街地を再編整備いたしまして、東京圏に必要な都市機能を適切に配置するとともに、環状方向の都市と都市との結びつきを重視して、交通網の整備を進め、東京圏の発展を図ることが重要である。そうした認識に基づきまして、東京圏全体を対象とした望ましい都市構造としてお示ししたところでございます。
 従来、東京都の場合は、多心型都市づくりということで進めてまいったわけでございますけれども、多心型都市づくりは、基本的には都心に集中しております業務機能を分散することによって、いわば過密等を解消しつつバランスのよい都市をつくっていこうということが基本にあったわけでございます。
 現在の環状メガロポリス構造において、センター・コア・エリアというものを提示しているわけでございますけれども、センター・コア・エリアは、従来の集積のメリットを最大限に生かして、日本の政治、経済、文化をリードする中心核として位置づけておりますが、この内部構造として、副都心等の従来の集積をいわばネットワークとして形成しているわけでございますが、そういう形で多心型都市づくりの成果が継承されている。また、多摩地域におきましても、多摩の心等の育成が今後の業務核都市の発展に結びついていくということで、多心型都市づくりをそういう点では発展継承しているという側面を持っているものでございます。

○木村委員 マイタウン東京の考えを継承しているというお話がありましたけれども、今度の環状メガロポリス構造の説明や図面を見ますと、首都高速中央環状線内部をセンター・コア・エリアと。センター・コア・エリアというのは、訳せば都心というふうになりましょうか。先ほど説明がありましたけれども、マイタウン東京構想というのは、丸の内とか、そういう都心に一極集中するということを是正するために、副都心を七つ配置をして、業務機能を分散して、均衡ある東京のまちをつくっていく。そこには、東京都政は都心一極集中を是正するという、都市づくりについての一貫した流れがあったわけですね。これをセンター・コア・エリアという形で、中央環状線内全部がセンター・コアということになりますと、都心集中是正という考えは継承されたとはいい切れない。その中に含まれる副都心も全部、都心というセンター・コアの中に入ってくる--三多摩の業務核都市は別にしても--ということになるのではないでしょうか。
 つまり、今度示されている環状メガロポリス構造というのは、都心集中の是正という、そういう都市構造についての概念というものを捨てたとしか思えないんですけれども、その点はどうでしょうか。

○関谷計画部長 若干先ほどの繰り返しになりますけれども、東京圏を視野に置きまして適切な都市機能を配置していくということでございまして、当然、都心といいますか、センター・コア・エリアにつきましては、その集積のメリットを的確に発現して、東京、さらには日本を牽引していく中心核として位置づけているわけでございます。
 ただ、その場合、再度都心に一極集中をしていくという考え方ではございませんで、環状メガロポリス構造全体、東京圏全体の中で、おのおのが相対的に、業務核都市は業務核都市としての一定の集積、それぞれが一定の自立性を高めていくことによって、集積のメリットを発揮しつつも、混雑ですとか、そういう集まることによる負の影響というものを排除することによって、魅力的な、快適な都市空間を形成していこうということが、基本の考え方としてございます。

○木村委員 日本の国土政策の中で、東京一極集中を是正する、それは国民的な一つの合意です。それが首都移転という建前に使われたりしたという面もありますけれどもね。私たちは、今の首都移転計画は一極集中是正にも役に立たないむだ遣いだということで反対をしているということは申し上げておきますけれども、それでも一極集中是正というのは国民的な合意、旗印であることは間違いないですね。そして長い間、東京都政が東京のまちづくりをしていく場合、さらに都心集中を是正して、業務機能を分散し、均衡ある東京をつくっていくということでやってきたはずです。
 ところが、今度は首都圏全体というふうにふろしきを大きく広げていって、センター・コアに副都心を全部包み込んで、つまり、集積のメリットは全部そこで生かすということになると、都心集中是正という、いわばこれまで都民合意がされてきた東京の都市づくりの概念は、ここで変えざるを得ないということに私はなると思うんですね。
 結局、それを裏づけるのは、代表質問でもいいましたけれども、青山副知事が監修をしている本だとか、そういうところで、どんどん東京計画地図なんていうものが宣伝される。そこで挙げられる再開発というのは、秋葉原から丸の内から汐留から虎ノ門から、再開発地域だけで百七十ヘクタールも挙げられるということになっていくわけなんですね。
 ですから、いろいろいい方はありますけれども、視野を広げてセンター・コア全体を大きくしました、その中のそれぞれの副都心は集積のメリットと個性は残していきますよというだけの説明では、これまで長い間東京のまちづくりをつくってきた、そうした都民合意からいきなり離れるということになるのではないかというふうに思いますけれども、いかがですか。

○関谷計画部長 センター・コア・エリアの集積のメリットを最大限に生かして、日本の政治、経済、文化をリードする中心核と位置づけるということと同時に、より自立性の高い都市をつくっていくため、センター・コア・エリアとその周辺にミッド・リングというのを提案しているわけでございますが、センター・コア・エリアとミッド・リングにおいて都心居住を進めていくということで、職と住のバランスのとれた、かなり大きな構造ではございますけれども、それなりに自立性の高い都市空間を形づくっていこう。また、一方で、多摩地域における多様な就業の場を創出するなどによって、多摩においても職と住とのバランスをとっていこう。そういうことで、全体としての東京圏も含めたバランスのとれた都市構造をつくっていこうということでございますので、ご指摘の点は当たらないというふうに考えております。

○木村委員 職と住の均衡のとれたまちをつくっていくなんていうのもさんざん聞かされてきまして、そして都心集中を是正するために副都心をつくるんだというマイタウン構想も、都心への集中はやまず、しかし副都心は、臨海副都心、新宿副都心も含めてどんどん広がっていって、結局、東京全体の業務機能の一極集中というのは非常に過度に進む。職と住の均衡のとれたまちじゃなくなって、だんだん都民は追い出されるということをさんざん既に経験してきたわけなんですが、そういう事態の中でも、あの時点では、建前としては都心集中は是正しなければならぬからこうなんだということでやってきたのが、今度は、センター・コア・エリア、さらにベイエリア21によって、さらに具体化が進みましたけれども、臨空・臨海都市軸ということで、臨海副都心だけじゃなくて、臨海副都心の面積でいえば十五倍に当たる地域が都市軸に位置づけられるということになりますと、青山副知事がああいう本を出してけしからぬとは思いますけれども、やっぱりこれは行け行けどんどん、時代が時代ならば、そういう方向に行政みずからが都市構造を明らかにするという方向になっていくことは、これまでの経験から非常に明らかだと思うんです。
 ただ、今は時代がバブルとは違いますから、そういう構造があって、そういう本が売られたからといって、どんどんどんどん話が進むというふうにならないだけの話。しかし、これをもし本気にやるんだとしたら、ここにつぎ込まれる社会資本整備だけでも莫大なものになるだろうと思うんですね。
 中間のまとめですから、財政フレームも、それから具体的な開発計画、事業計画もまだ明らかになっていませんけれども、もしこのまま進めば、本当に東京都の財政が破綻するというだけじゃなくて、国の財政にも大きな影響を及ぼすということになると思いますけれども、そういった点については、最終報告に向かってどういうふうに具体化されるんでしょうか。

○関谷計画部長 二十一世紀におきましても、東京が首都としての機能を十分発揮し続け、日本を牽引していくためには、東京への重点的な都市基盤整備が必要であると認識しております。
 都財政は現在、大変厳しい状況にあり、財政再建との整合性をとりながら事業を進めることが不可欠であると考えております。このため、今後、事業内容を重点的に提示いたします推進プランを構想の際にご提示するわけでございますが、その際には、財政再建推進プランにおいて提起されているように、より一層の事業の重点化を図るとともに、必要な点につきましては十分な国費を確保するなど、さまざまな工夫、努力を行いながら、必要な都市基盤整備を進めていくこととしたいと考えております。

○木村委員 これからどういうふうに開発が進むかというのは予断を許しませんから、今からこうなるじゃないかという結論はいえませんけれども、しかし、そういう方向に向かっていくのに、今お話が出ましたように、都政の事業の重点化と国費の確保は、私は、その重点化の陰で何が切られるかということとあわせて考えなければ、評価はできないというふうに思います。
 そこで、もう一つの方向ですね。この本の例えば六一ページには、これからの行政像ということで、今の大きな開発、都市構造の計画を進めていくに当たっての事業の重点化ということの裏腹の関係で何が起ころうとしているかが、これからの行政像の中に非常にくっきりあらわれているというふうに思います。
 これは、行政がもはやすべてに対応していくのは困難だということから始まって、個人の自立・自助を基本として、地域、民間、行政などが適切に役割分担をして課題に取り組むこと。その多くは市場メカニズムを通じて財やサービスを効率的に提供するということで、民間やボランティア活動などを通じてやっていくこと。行政は必要最小限な支援にとどめること。民間では対応困難な分野に行政活動の領域を限定する。小さな政府を目指しているということも書かれています。
 小さな政府という言葉が使われたのは、東京都の長期構想では初めてではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○関谷計画部長 小さな政府という形でご提示したのは、今回が初めてだと考えております。

○木村委員 その小さな政府というのは一体どういうものか。一四二ページにそのイメージ図がかかれているんですね。住みなれた地域で自立した生活をする都民、自立・自助が基本であるということで、さらにニーズに応じたサービスは保健、医療、福祉などがあります。私は、これを提供するのが地方自治体の本来の責務であるというふうに思うんですね。ところが、それを提供する三つのグループが下にかかれています。民間事業者、それから地域住民・ボランティア、地方自治体と三つグループがかかれていますが、これはどう見ても、地方自治体という丸が一番小さいんです、サービスを提供する丸が。そして小さな行政と書かれています。
 これはマジな意味で、小さな政府、小さな行政というのは、こうした住みなれた地域で自立した生活を送りたいという都民に提供するサービスという点で、この三つの中では最も小さい役割を果たすという意味で小さな政府、こういうふうにこの図面ではかかれていますが、それに間違いありませんか。

○関谷計画部長 ただいま地域ケアのところでご指摘がありましたので、福祉の関係でお答えいたしますが、今後の福祉施策は、行政が型にはまったサービスを提供するのではなく、介護保険制度に代表されますように、事業者が互いに競い合いながら、都民ニーズに応じた多様なサービスを提供し、都民はその中から主体的に選択し、利用していくことになります。
 そこにおける行政の役割は、社会全体で福祉を支えるサービス基盤の整備を進めるとともに、サービスの安全性を確保することが中心になってくると考えております。そして、即応性や多様性にすぐれた民間中心のサービス提供体制をつくり、サービスの量と種類の充実を促進し、選択の幅を広げていくことにより、福祉の向上を図っていくものでございますので、そういう点で、東京都の役割が後退するとか、福祉の後退ですとか、そういうことには当たらないというふうに考えております。

○木村委員 余り正直じゃないですよ。一番小さい丸というのは、サービスを提供する量も一番小さいんですねということを聞いたんです。
 ついでにいいますと、サービスを提供する真ん中、中心に、最も大きなサービスの提供者として民間事業者、右側にボランティア、NPO、左側に地方自治体となっています。つまり、地方自治体というのは、こういう福祉のサービスについてはわき役だというイメージ図ですよね。そういうことも含めて、もう一度お答えいただきたいと思います。

○関谷計画部長 このイメージ図の真ん中か横かで、そういう受けとめ方をされるということは、ちょっと考えてもいなかったところでございますけれども、いずれにしても、行政は、サービスを安心して利用できる仕組みを整備するとともに、市場原理や地域の自主的活動だけでは提供できない分野を担い、地域全体で支援を必要とする人の豊かな自立生活を支えていくという行政の決意に変わるところはないわけでございますので、ご指摘のようなことはないというふうに考えております。

○石井委員長 木村委員に申し上げます。
 理事会の申し合わせの二時間を既に二十分オーバーしておりますので、まとめに入っていただきたいと思います。

○木村委員 大事なところですので。先ほど、都政改革ビジョンのときにも、行政と民間の役割分担をはっきりさせて、行政の民営化、民間企業に直接利潤を上げるものとして担ってもらうということで、介護保険における民間事業者がその第一の例として挙げられておりましたので、うまくいっているのかとお聞きしたら、種々問題があるという答弁でした。
 実際に大変ですよ。ホームヘルプサービスの事業に営利企業が参入した代表としてコムスンというのがありますけれども、介護保険開始二カ月で四割の拠点を閉鎖しましたよね。一千四百人だったかな、強制希望退職です。利益が上がらなければどんどん撤退しますよね。結局犠牲になったのはお年寄りだということは、目の前の現実としてあるわけです。
 しかし、ここはどうですか、一番真ん中に大きなサービス、民間事業者(企業)となっていて、わきに小さい丸で小さい行政、地方自治体となっています。ご指摘は当たらないというけれども、素直にこのイメージ図を見、素直にページの文章を読めば、この東京二〇〇〇構想は、一方では、中央環状線の内部を都心に広げる、東京マイタウン構想の何十倍もの開発エリアを広げて、広がったのは首都圏全体を視野に入れたからだという形でやりながら、そこに都政を重点化し、都民の暮らし、福祉の方向には、小さい政府とあえて初めてうたい込むというふうになっているんです。
 委員長がまとめろといいますから、まとめますけれども、これは東京構想二〇〇〇だけじゃないんですよ。石原都政になってから、次々、次々といろいろな文章が発表されます。この委員会でも、私、いいましたけれども、震災予防条例の改定の中間まとめも、行政主導型からの転換、自分の命は自分で守ることが第一原則、これが条例改正の第一の考えとして打ち出されていますね。この間の産業振興ビジョン、これも行政主導型からの転換ということが真っ先にうたわれました。
 今、東京都政の守備範囲を、都民にかかわる、暮らしにかかわるところはすべてどんどん撤退し、転換していく。そして、それを重点化と称して、大型開発の計画を打ち上げていくという方向に進もうとしているんじゃないか。これが東京の長期構想だとしたら、都民のためにも、都政の発展のためにも全く逆行するものだということを私は申し上げて、終わりにします。

○石井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石井委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で政策報道室関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時四十分散会

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