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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十四号

令和三年十月十九日(火曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長山加 朱美君
副委員長森口つかさ君
副委員長池川 友一君
理事伊藤しょうこう君
理事大松あきら君
理事米倉 春奈君
吉住はるお君
たかく則男君
米川大二郎君
五十嵐えり君
三宅 正彦君
長橋 桂一君
石川 良一君
中村ひろし君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長潮田  勉君
理事主計部長事務取扱山田 忠輝君
経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務古川 浩二君
契約調整担当部長小泉 雅裕君
財産運用部長五十嵐 律君
建築保全部長渡辺 正信君
施設整備担当部長飯泉  洋君
技術管理担当部長金子 陽子君
庁舎運営担当部長鈴木 光祐君
収用委員会事務局局長後藤 啓志君

本日の会議に付した事件
収用委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
財務局関係
事務事業について(質疑)

○山加委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、収用委員会事務局及び財務局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○山加委員長 これより財務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○古川経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 それでは、先日の委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元に配布してございます財政委員会要求資料をご覧ください。
 最初に、表紙をおめくりいただき、目次をご覧ください。今回要求のございました資料は、記載してございますとおり六件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。要求資料第1号、第二次主要施設十か年維持更新計画の進捗状況でございます。
 こちらは、平成二十七年度から令和六年度までの十年間における第二次主要施設十か年維持更新計画の概算事業費をお示ししたものでございます。
 続きまして、二ページをお開き願います。要求資料第2号、各種基金の年度別推移でございます。
 こちらは、平成二十九年度から令和三年度までの五年間における各種基金の年度別推移を、二ページから三ページにかけてお示ししたものでございます。
 四ページをお開き願います。要求資料第3号、財務局所管普通財産として引き継がれた土地の件数及び面積でございます。
 こちらは、平成二十八年度から令和二年度までの五年間における財務局所管普通財産として引き継がれた土地の件数及び面積をお示ししたものでございます。
 五ページをお開き願います。要求資料第4号、財務局所管普通財産(土地)の活用実績(一般会計)でございます。
 こちらは、平成二十三年度から令和二年度までの十年間における財務局所管普通財産のうち、土地の活用実績をお示ししたものでございます。
 六ページをお開き願います。要求資料第5号、都内の公契約条例等制定自治体でございます。
 こちらは、令和三年九月二十二日現在における都内の公契約条例等を制定している自治体をお示ししたものでございます。
 七ページをお開き願います。要求資料第6号、省エネ・再エネ東京仕様の実績でございます。
 こちらは、平成二十八年度から令和二年度までの五年間における財務局が施行する都有建築物の改築等のうち、改修及び解体を除く省エネ・再エネ東京仕様の導入実績をお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山加委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○吉住委員 私からは、主要施設十か年維持更新計画について質問をいたします。
 初めに、これまで財務局では、各局から委任を受けて、都有建築物の改築及び改修、設備更新等の工事を施行することで、都有施設の維持更新を継続して行っていると伺っています。
 都有施設を適切な状態で維持していくことは、それを利用する都民にとっても安全に安心して行政サービスを受けることができます。そういう意味で、主要施設十か年維持更新計画は重要な役割を担っているのだと思います。
 そこで、第二次主要施設十か年維持更新計画について、計画の目的と計画を推進していく上での取組について伺います。

○飯泉施設整備担当部長 都はこれまで、平成二十一年二月と平成二十七年三月の二度にわたり、主要施設十か年維持更新計画を策定してまいりました。
 平成二十七年三月に策定いたしました第二次主要施設十か年維持更新計画の目的は、改修や改築の時期を迎える都有施設について、計画的に維持更新を行うことにより、施設の機能不全や安全性の低下を防ぎ、質の高い都民サービスを提供することでございます。
 これまで都は、建物の長寿命化や防災対策の推進、環境負荷の低減などの行政施策を反映した施設整備の推進や都有財産の利活用を効果的に進めていくための施策連動型財産利活用の推進の取組を行ってまいりました。

○吉住委員 計画的に維持更新を行うことで、施設の機能不全や安全性の低下を防ぎ、質の高い都民サービスを提供することが計画の目的であること、また、計画を推進することにより、長寿命化や防災対策、環境負荷低減などの行政課題に対応してきたこと、それのみならず、財産の利活用の推進を進めてきたということですね。
 次に、基本的なことではありますが、第二次主要施設十か年維持更新計画の計画期間、計画対象施設、事業規模について伺います。

○飯泉施設整備担当部長 第二次主要施設十か年維持更新計画の計画期間は、平成二十七年度から令和六年度までの十年間でございます。
 また、計画の対象施設は、都営住宅や公営企業局等が所管する施設を除く庁舎、体育、文化施設、都立学校等であり、築年数と延べ床面積の規模を踏まえ、全三百五十六施設を対象としております。
 計画の概算事業費は約七千五百億円でございます。

○吉住委員 計画期間が十年間であることや三百を超える施設が計画の対象施設であること、施設の用途も多岐にわたっていることなどが分かりました。
 第二次主要施設十か年維持更新計画の対象施設としては、新宿都税事務所や新宿消防署大久保出張所など、私の地元である新宿区内の施設も含まれています。しかし、これらの施設は、令和四年度からの第三期に位置づけられており、事業はこれからと伺っていますが、これまで多くの施設で維持更新が行われ、様々な取組がなされたと思います。
 ここで、具体的に、第二次主要施設十か年維持更新計画の中で実施した主な整備事例について伺います。

○飯泉施設整備担当部長 建物を建て替える、いわゆる改築の事例といたしまして、府中市にある府中療育センターでは、太陽光発電設備の設置のほか、地中熱や雨水の利用設備の導入など環境負荷の低減を図っております。
 また、大規模改修の事例といたしまして、江東区にある東京都現代美術館では、エレベーターを増設し、制約のある中にあっても、可能な限りユニバーサルデザインを導入しております。
 こうした施設の維持更新を通じまして、都民の利便性の向上を図ってまいりました。

○吉住委員 ありがとうございます。改築事例として府中療育センターと、大規模改修事例として東京都現代美術館の整備事例をご説明いただきました。
 環境負荷の低減やユニバーサルデザインの導入を図ることにより、都政の重要課題の解決に貢献していることが分かりました。大きな意義があると思います。
 そこで、改築する建物と改修する建物の判断は、どのような考えで行っているのか伺います。

○飯泉施設整備担当部長 改築か改修かの判断についてでございますが、施設管理者である各局の意見や建物の構造躯体、設備機器の劣化状況などを踏まえまして、技術的な観点で総合的に検討した上で判断してございます。
 改築と判断する施設は、基本的に、建築後おおむね四十年から五十年が経過し、建物そのものの老朽化や新たな用途の追加など、現在の規模などでは要求水準を満たさない建物を対象としてございます。
 また、改修と判断する施設については、建築後十年以上を経て、電気や空調、給排水などの設備機器等の更新時期を迎えている建物を対象としてございます。

○吉住委員 建物の長寿命化という観点では、劣化状況を踏まえて改修工事をすることで、建物を長くもたせるという方針が大前提になるかと思います。建築後おおむね四十年から五十年が経過しますと、老朽化に加えて、現在の規模などでは施設に求められる条件や水準を満たさない状況もあるということをご答弁いただきました。今後も、施設の状況に応じて適切に整備を行っていただければと思います。
 ところで、財務局の事業概要には、本計画について、環境対策等の都政の重要課題に対応していくため、新たな十か年計画の策定に向けて検討を進めていると書かれてあります。新たな計画をつくるからには、これまでの施設の維持更新において明らかとなった教訓を生かさなければなりません。
 そこで、第二次主要施設十か年維持更新計画を推進する中で得られた教訓について、現在検討中の計画にどのように生かしていくのか伺います。

○飯泉施設整備担当部長 第二次主要施設十か年維持更新計画では、これまで、長寿命化を図ることを原則とし、施設の維持更新を進めてまいりました。このことにより、建築後の年数が異なる建物が混在する施設については、建築後の年数が浅い、いわゆる築浅の建物を残した上で施設の更新を計画することとなり、築浅の建物が残ることで、工事車両などの搬入経路が取れず、工事計画が立てられないことなどにより、施設の維持更新が進まない事例がございました。
 このため、新たな計画の策定に当たりましては、長寿命化を図ることを基本としつつ、例えば、築浅の建物を存続することで、明らかに全体の建物配置計画や工事動線に支障を来す場合には、築浅の建物を含めた改築等の可否を判断できるようにするなど柔軟性を持たせる必要があると考えてございます。

○吉住委員 施設の長寿命化を図ることを基本としつつも、維持更新に際して、建築後の年数が浅い建物が施設の配置計画全体に影響を及ぼす場合は、その建物の改築などの可否に柔軟性を持たせる必要があると考えているとのことです。
 これまでの行政的な考えを自ら改め、とてもよいことだと思います。新たな計画にぜひ盛り込んでいただければと思います。
 これまで、主要施設十か年維持更新計画について質問をしてきましたが、都民が安心して利用できる施設を提供していくため、今後も都有施設の計画的な維持更新を要望し、質問を終わります。

○米川委員 私も、第二次主要施設十か年維持更新計画について質問させていただきます。
 まず、この第二次主要施設十か年維持更新計画の目的と、改めまして、計画を策定する際に、各局とどのようなやり取りをしたのかを伺います。

○飯泉施設整備担当部長 平成二十七年三月に策定いたしました第二次主要施設十か年維持更新計画の目的でございますが、改修や改築の時期を迎える都有施設につきまして、計画的に維持更新を行うことにより、施設の機能不全や安全性の低下を防ぎ、質の高い都民サービスを提供することでございます。
 計画の策定に当たりましては、まず、施設を所管する各局から施設整備に対する考え方や要望を伺いました。その上で、各局とのヒアリングを通じまして、建物の劣化状況や整備計画の内容、課題などを把握することにより、施設の状況を確認し、計画に反映いたしました。

○米川委員 私の地元葛飾区の総合庁舎の二階及び三階の一部には、葛飾都税事務所が入っております。この総合庁舎の敷地やフロアの一部は、東京都が所有し、財務局が連絡調整などを担っていますが、第二次主要施設十か年維持更新計画の対象施設でもあります。
 現在、葛飾区では、区が総合庁舎として移転を検討している再開発ビルがありますが、このビルの保留床の一部を都税事務所が二十四億円で購入、移転する案を検討しております。
 そこで、第二次主要施設十か年維持更新計画の所管である財務局は、この施設の更新に際し、どのような関わりを持つのかを伺います。

○飯泉施設整備担当部長 第二次主要施設十か年維持更新計画の対象施設につきましては、毎年度、各局に事業着手に向けた進捗状況などを確認しております。
 お話の施設につきましては、主税局が現在、調整を行っていると聞いております。

○米川委員 毎年度、各局に事業着手に向けた進捗状況などを確認という答弁がございました。
 本件については、庁舎周辺の土地利用の状況、ICT、デジタル化が進んできたことなど、当初の計画と状況が大きく変化してきました。最新の情報を把握し、主税局とは都民にとってよりよい施設整備が行われるよう取り組むことを求めます。
 次に、財務局では、主計部の予算調整、経理部の契約事務など、全局を相手にした業務を行っており、直接都民サービスの向上や目の前の課題解決に取り組む他の事業局とは異なります。
 このため、財務局職員は、都全体の視点から各局事業を見ていくことが必要であるのに加え、事業局の業務に精通していることも必要ではないでしょうか。
 そこで、このような考え方を踏まえ、質問していきます。
 まず、予算の編成については、地方財政法第三条第一項で、地方公共団体は、法令の定めるところに従い、かつ合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならないとなっております。
 私はこれまでに、法令に反すると考えられる都教育委員会事務局職員の法律と異なる共済加入や、平成二十七年に一度、東京労働局から派遣法違反、いわゆる偽装請負になるとして是正指導を受け、その後、是正したとして仕様書の内容を変更したにもかかわらず、その後も違法の可能性のある都立学校図書館管理業務委託について議会で質疑してきました。
 共済加入については、法の施行から約六十年かかり、ようやく、本年四月から法令に基づく加入に変更されています。
 また、都立学校図書館管理業務委託については、段階的に委託を会計年度任用職員に変更し、令和五年三月末で業務委託は廃止する方針を教育庁は示していますが、私は、教育庁に対し、都立学校図書館管理業務委託を廃止するまでの二年間、違法行為が行われないようにするため、これまで業務従事者が一名で勤務していた時間帯について、業務従事者と業務責任者を兼務した方を追加で配置することを提案し、教育庁は、追加で契約を行うこととしました。
 しかし、対象となる業務委託校、百二十八校中三校でしか追加での配置は行われませんでした。
 また、本年六月八日には、東京労働局から、派遣法違反が疑われる状況が認められることから、改善措置の指導票が小池都知事宛てに出されています。
 そこで、これらのことは、財務局にも指摘してきましたが、財務局としても、局の事業が法令に反することを認識できる状況にあったと考えますが、この事例のように、財務局として法令違反があると考えられる事業が予算要求された場合、財務局はどのような対応を取るのかを伺います。

○山田理事 予算要求でございますけれども、予算要求は、各局がそれぞれの分掌事務に係る予算を法令等を遵守するなど適正に執行するということを前提といたしまして、次年度事業の所要額を要求するものでございます。
 こうした考えの下、予算編成過程の中で、各局から予算要求された内容を吟味いたしまして、次年度予算に適切に反映をしているというところでございます。

○米川委員 共済加入の件では、地方公務員等共済組合法には、どこに所属する職員はどの共済に加入するかが決まっており、例外規定がないため、適法とする余地は一切ありませんでしたが、私は、道府県の実態調査をはじめ、公立学校共済組合、総務省への確認、そして、昭和四十年に発行された共済だよりなどを調べた上で、ただしていかなければなりませんでした。
 また、業務委託では、数千枚に及ぶ契約書類などを開示請求で入手、分析し、東京労働局へは三度相談に行っております。
 法令違反があるかどうかを最終的に認定するのは、監督官庁であることは重々承知しておりますが、コロナの影響もあったのかどうか、昨年七月の相談から指導票が出されるまで、一年近くかかっています。
 法令等を遵守するなど適正に執行するということを前提にとの答弁が今ありましたが、通常は全くそのとおりだと私も思います。
 しかし、六十年近く続いてきたものや対象校の六割以上が委託されたものを、事業局自らこれを変えていくことは大変なことだと私は思っております。だからといって、誤っているにもかかわらず、これを続けていくならば、前例踏襲の典型となってしまいます。
 だからこそ、民間ではなく、都民の税金を基に行政を運営されているならば、本来問題を指摘された場合、財務局も、変更を促したり、共に取り組んでいくべきと私は考えます。
 次に、東京都契約事務規則第三条第二項には、財務局長は、契約に関する事務の適正な執行を期するため必要があると認めるときは、局長または所長に対し、その所掌事務に係る契約に関する事務の状況に関する報告を求め、実地に調査し、または当該事務の処理について必要な措置を講ずべきことを求めることができるとなっています。
 東京労働局など所管の公的機関から指摘を受けるような業務委託契約について契約締結請求を受けるような場合、どのような対応を行うのか伺います。

○小泉契約調整担当部長 各局が行う事業に係る契約に当たりましては、まず、事業所管局におきまして、案件の妥当性や違法性等を確認し、その上で財務局に契約締結請求が行われます。
 財務局では、公正かつ公平に入札契約手続を行えるよう、関係書類を確認いたしまして、契約締結までの事務を行います。その過程におきまして、仮に契約面で法的に疑義が生じる場合には、請求を行った局に対して、必要に応じて調査、説明を求めるなど、事前に仕様に係る適法性等を確認しておりまして、引き続き適正な契約事務に努めてまいります。

○米川委員 私は、都立学校での勤務経験もあったので、職員間での密接な連携の下、運営されている学校では、教員や生徒と関わる業務の委託化は、派遣法違反になると考えてきましたが、当初、業務委託導入時の仕様書は、違法行為があった場合でも、内部の者しか指摘できないものでした。しかし、是正指導を受けた後、変更した仕様書では、外部の者でも違法行為が誘発されることを指摘できるものになっていました。
 事前に仕様に係る適性を確認との答弁もありましたが、指摘した業務委託について指導票が出されたことは、重大なこととして受け止める必要があると考えております。
 次に、東京都には、様々な事業、業務がありますが、その内容、課題について一番よく知っているのは職員であり、その職員がその問題意識を持つからこそ変えていくことができるとも考えております。皆さんも都職員として勤務した中で、これを変えれば都民のためになるということ、たくさんあったと思います。
 しかし、良い案があっても、担当外の業務について取り組むことは難しいですが、予算編成の部署であれば、全局の事業についても対応できるのではないでしょうか。
 都全体の事業について、都民のためになるよう変えていくことができる、そんなやりがいが主計部予算編成の業務にあると私は考えております。
 そこで、どのような考えで毎年の予算編成を行っているのかを伺います。

○山田理事 各年度の予算編成に当たりましては、その時々の都政における課題の解決に向けまして、どのような施策が必要なのか把握することが重要であると考えております。
 そのため、各局への丁寧なヒアリングや積極的な現場視察などを通じまして、各局事業に対する理解を深めるとともに、問題点の把握や解決策の検討に当たって必要となります現場感覚の醸成に努めております。
 その上で、実際の予算編成過程におきましては、最少の経費をもって最大の効果を上げる観点から、各事業の無駄をなくすことはもとより、施策の実効性の向上に向けまして、各局と議論を深めつつ、様々な角度からの検証を行い、その結果を次年度予算に反映させているというところでございます。

○米川委員 私は、都職員として、都立学校での勤務をはじめ、財団法人で民間の方と一緒に仕事をしたり、職員の給与、定数、服務などの人事、また公共工事全般の契約事務を行う過程で、都民の立場や視点で、おかしいと思ったことを変えたいと思い、最終的にこの議員を志しました。その時々の課題に加え、普遍的、永続的に行われていることに対し、常に問題意識を持つことが、前例踏襲の打破につながり、都民ファーストの都政に変えていくことになると考えております。
 次に、事業評価についてお聞きします。
 事業評価で取り上げている事業は、東京都全体の事業数に対し、そのうち事業評価で取り上げたものは何%あり、そして、予算額でいうと何%が対象になっているのかを伺います。
 また、内部管理事務や職員の制度などで、予算上の事項でないものは、事業評価の対象にならないのかも併せて伺います。

○山田理事 事業評価の実績につきましては、令和三年度予算編成では、一般会計全体で約五千三百の事業がありますけれども、そのうちのおよそ四分の一に相当いたします一千三百十三件の評価結果を公表しておりまして、その予算額は、歳出予算額の一割程度に当たる約六千九百億円となっております。
 事業評価は、都が実施している事業につきまして、予算編成過程において、事後検証等を行い、評価結果を次年度予算に反映させていく取組でありまして、制度上の課題につきましては、評価手続の中ではなく、所管する局において適切に対応されるものと考えております。

○米川委員 制度上の課題については、評価手続の中ではなく、所管する局において適切に対応されるものと考えるとの答弁がありましたが、先ほど取り上げた教育委員会職員の法律と異なる共済加入状況が正されなければ、僅かな額の人件費かもしれませんが、このための事務コスト、費用が約六十年にわたりかかってきました。
 また、例えば、全職員に関わることでは、職員の休暇制度がございます。この職員の休暇制度は、職場によって会計年度単位と暦年単位に分かれています。異なる制度間での異動に際しては、この計算手続のため、毎年、事務コスト、費用が関わってきます。
 年休が暦年の場合の課題として、職員が退職する年の一月一日に二十日間年休が付与されますが、この場合、三月三十一日までの間に二十日間の年休を取得する職員がいることも皆さんはご存じだと思います。年度末にも当たる時期、このような職員の仕事をカバーするため、残業を行う職員がいれば、当然事務コスト、費用に跳ね返ることになります。
 このような事例、職員のこのような制度も、全て予算に連動してきますが、各局に任せることでよいのでしょうか。
 そこで、直接都民サービスに直結しない職員の制度や、このための内部管理事務経費は削減、変えていくべきですが、財務局としてどのようなことができるのかを伺います。

○山田理事 予算編成におきましては、施策やその実施体制について、制度や事務事業の根本に立ち返った上で、あらゆる角度から効率性や有効性等を吟味し、必要な見直しにつなげていくことが重要であると思っております。
 こうした観点から、これまでも、事務経費を含め、予算の見積りに当たっては、各局に対しまして、業務の執行方法の見直しや事後の検証、分析を求めております。
 財務局は、こうした見直し、検証を通じまして、各局と連携しながら、引き続きワイズスペンディングの取組を一層推進していきたいと思っております。

○米川委員 私は、東京都港湾局で局の職員定数担当でしたが、内部管理業務であるこの定数査定業務を行うに当たって、極力残業を行わないという目標を自ら課し、仕事を行ったことがありました。
 財務局の皆さんも、これから令和四年度予算編成において、残業時間や残業代を、例えば、前年比マイナス五〇%という目標を課して実施することも提案させていただきたいと思います。
 ここまで、予算関係を中心に、財務局の役割ということについて質疑させていただきました。
 財務局は、事業局の業務が都民にとってよりよく実施されるため、各局の事業の理解を深め、改善につながる提案や自らの業務の執行方法の大胆な見直しも積極的に行っていただきたいと考えています。
 そこで、予算編成を行う財務局はどのような視点や考えで各局と向き合っているのか、改めて局長に伺います。

○潮田財務局長 都財政は、景気変動の影響を受けやすい構造にありまして、他の自治体以上に自律的な財政運営に努めていかなければなりません。
 こうした中で、直面する危機であるコロナ禍への対応に加えまして、少子高齢、人口減少社会への対応、大規模災害への備えなど、都政が抱える様々な課題の解決に向けて、今後の財政運営にもしっかり目を配りながら対策を具体化していくことが求められています。
 そのため、予算編成に当たりましては、限りある財源を最大限に有効活用するため、各局の予算要求に盛り込まれた一つ一つの事業について、各局と議論を重ねながら、多面的な検証を行い、都民目線に立った実効性の高い施策となるようブラッシュアップしていくことが必要でございます。
 こうした考えの下、財務局として、都政が何をなすべきか、見直すべきものは何かを見極め、各局の施策展開を財政面から下支えするという使命を的確に果たしてまいります。

○米川委員 ありがとうございます。
 私は、東京都庁在職中、職員の給与カットも経験してまいりました。都財政の脆弱性、このことについては強く強く認識しているつもりであります。だからこそ、私は、一つ一つの日々の業務が、効率的、効果的、そして、適切に実行されているのかを、これまでも厳しく見させていただいていました。
 今回、適切でない事例も示してきましたが、最後に、今後、もし適切でない予算が提出されるようなことがあれば、これからも厳格に対応していくことを申し上げ、質問を終わります。

○長橋委員 それでは、私からも、質疑をさせていただきます。
 主要施設十か年維持更新計画、私もこれについて取り上げるので、あまりダブらないように質問いたしますので、明快な答弁をお願いしたいと思います。
 これについては、ご覧のとおり、今年の三月に、第二次主要施設十か年維持更新計画の見直しをするという発表があったわけでございます。令和四年、来年四月から新たな計画、第三次主要施設十か年維持更新計画の策定を目指すということで発表があったわけであります。
 今までも、都有施設が都民生活に直結するサービス拠点であることから、計画の維持更新を進めてきたわけでありまして、今回は、来年、第三次になるわけなので、更新していくことは大変重要なことだと思っておりますけれども、最初の維持更新計画は、平成二十一年、二〇〇九年に策定をされて、平成三十年までの計画でございました。
 基本的な考え方、これはもちろんありますけれども、安全・安心の確保、環境負荷の低減、それから、将来コストの縮減と利便性の確保、そして、都有財産の効率的、効果的な活用と、こういうことが基本的な考え方で、第一次、第一次といいますか、初回、策定をされたわけでございます。
 そして、第二次計画も、平成三十年までの計画を四年前倒しして、平成二十七年に策定をされました。第二次計画もこの基本的な考え方は同じであったと思います。
 第二次計画には、改めて、維持更新の対象とすべき都有施設、これを整理して、整備手法や時期等について検討を行うと、こう記載をされているわけでありまして、一次、二次と進んできましたけれども、全ての都有施設を維持更新したわけではないわけであります。
 そこでまず、今までの経緯について、一次、二次と進めてきたわけでありますけれども、どういった施設を対象にして、どれくらいの施設を進めてきたのか、まず伺いたいと思います。

○飯泉施設整備担当部長 都はこれまで、主要施設十か年維持更新計画を策定し、都有施設について計画的な維持更新を進めてまいりました。
 平成二十一年二月に策定した第一次計画、平成二十七年三月に策定いたしました第二次計画、共に都営住宅や公営企業局等が所管する施設を除く庁舎、体育、文化施設、都立学校等を対象施設としてございます。
 第一次計画では、平成二十一年度から平成二十六年度までの六年間に、計画対象全五百九施設のうち、約六八%の三百四十四施設に着手いたしました。
 また、第二次計画では、平成二十七年度から令和二年度までの六年間に、計画対象全三百五十六施設のうち、約六二%の二百二十施設に着手をいたしました。

○長橋委員 今ご答弁ありましたとおり、第一次では五百九施設のうち三百四十四施設ですから、計画では対象施設としては五百九あったけれども、およそ七割弱の施設をできたと。
 第二次にあっては、三百五十六施設ですか、あったけれども二百二十施設、六割ぐらいのことだったということでありますから、計画ではそうだったけれども、六割から七割弱の施設が更新したということでありますから、まだまだ都有施設というのは、更新をしなきゃいけない施設があるんだろうと思います。
 それで、この第一次更新計画は十年、それぞれ十年の計画なんですけれども、四年前倒しして第二次計画をつくっている。
 今回の第三次といいますか、新しい計画も、三年前倒して作成をするというふうに発表したわけでありますけれども、なぜこの計画途中で前倒しをするのかお伺いしたいと思います。

○飯泉施設整備担当部長 第一次計画については、先ほどご答弁いたしましたが、平成二十一年二月に策定したものの、平成二十三年三月に発生いたしました東日本大震災を踏まえた防災力の強化や将来コストの縮減などの行政課題に対応するため、計画期間を四年残し、第二次計画を策定いたしました。
 また、第二次計画につきましては、計画策定後六年が経過いたしました令和三年三月に、未来の東京戦略が策定されまして、環境負荷の低減や国産木材の利用など、都有施設を取り巻く環境が大きく変化するとともに、各局における施設整備へのニーズなども変わってきておりまして、それらを反映し、施設の維持更新をする必要がございます。
 このことを踏まえまして、計画期間の開始時期を令和四年四月とする新たな計画を策定することといたしました。

○長橋委員 今のお話を聞きますと、第一次計画を前倒ししたのは、これは東日本大震災を踏まえた防災力の強化、将来コストの低減ということで、どちらかというと、防災対策に力を入れろということだったと思うんです。まさに東日本大震災の計画ということ、そういうことだと思います。
 ところが、第二次では、この未来の東京戦略、今回見直すはずで、未来の東京戦略、これも都議会で度々議論になっているわけでありますけれども、これを踏まえて、環境負荷の低減ということが大きなニーズとしてあったわけで、それで早めたということだろうと思うわけであります。
 そうしますと、第三次の維持更新計画、これは一次と二次でそれぞれ違うわけでありますけれども、この第三次では、どういう施設を優先順位として位置づけるのか、これについてご答弁をお願いします。

○飯泉施設整備担当部長 第二次主要施設十か年維持更新計画では、建築後の年数や延べ床面積の規模、建物の劣化状況等を踏まえた各局における施設整備の優先順位などを基に、整備計画の熟度や維持更新の必要性などの視点から、施設の状況を確認した上で総合的に判断し、庁舎や都立学校等を計画の対象に位置づけております。
 新たな計画につきましても同様に対象施設を位置づけていく予定でございますが、省エネ、再エネの一層の推進等を視野に入れ、検討を進めてまいります。

○長橋委員 そうすると、この対象施設といいますか、優先順位をお伺いしたのでありますけれども、第二次のときには、どちらかというと、建築後の年数や延べ床面積、これは、建物の劣化状況、こういうことが判断基準で優先順位を決めたということでありますけれども、今度、新たな計画、第三次計画では、今までと同様でありますけど、さらに省エネ、再エネ、これを視野に入れて検討するということでありますから、まさにいよいよ、この今、議会でも話題になっておりますけれども、未来の東京でも、また、ゼロエミッション東京でも、こうした課題が、今、都議会では大きな話題になっているわけでありますが、今回の三定で、建築物の太陽光発電設備の導入義務化、これを知事が所信表明で発表したわけであります。
 これについて、第三回定例会では、各党、各会派が議論したわけでありますが、我が党も、今なぜ太陽光発電、必要性があるのか、その効果について議論したわけであります。
 そのとき、東京都は、新築される建築物の九割を超える住宅等の中小建築物の対策が重要で、省エネ性能の向上に加え、利用するエネルギーを再生可能エネルギーへと転換していくことが不可欠だと、こういうふうに答弁しましたし、また、太陽光発電設備は、設置費用が年々低下をしている、住宅などへ設置することで電気代削減や売電収入が得られるということで、今、太陽光発電の導入の機は熟していると、こういうことで、答弁があったわけであります。
 今年一月に、ゼロエミッション東京において、温室効果ガス排出量を二〇三〇年まで、もうすぐですよ、二〇三〇年までに半減して、再生可能エネルギーを五〇%まで引き上げると、こういう発表があったわけであります。
 未来の東京戦略においても、そして、この都有施設等、議論したわけですけれども、都有施設のゼロエミッション化を加速して、世界をリードしていく、まさに東京のゼロエミッション化、これは、東京都が都有施設で、まず、モデルをつくっていかなきゃいかぬなと思うわけであります。
 そういうことで、都有施設のゼロエミッション化、これに向けた取組、そして、財務局が、この都有施設の計画を各局と調整しながらつくっているわけでありますから、その取組について、局長、決意も含めて答弁をいただきたいと思います。

○潮田財務局長 二〇五〇年までに世界のCO2排出実質ゼロに貢献する、ゼロエミッション東京を実現するためには、二〇三〇年カーボンハーフの達成に向けて行動することは大変重要であるというふうに認識をしております。
 そのため、これまでも、都有施設の建て替え時や大規模改修に当たりましては、省エネ・再エネ東京仕様に基づきまして、太陽光発電設備の設置などによる再生可能エネルギーの導入や設備機器の高効率化、LED照明の設置、断熱性能の強化などによる省エネルギーに取り組んでまいりました。
 今後とも、省エネ技術の動向を踏まえ、東京仕様の充実に向けた検討等を進め、さらなる環境負荷低減が図れるよう取組を進めてまいります。
 こうした考えの下、新たな維持更新計画を策定し、都有施設における省エネ、再エネの取組を各局とも連携しまして、ゼロエミッション東京の実現を目指してまいります。

○長橋委員 ぜひ、これからの東京、未来の東京戦略に、やはり世界に伍していく、そうした意味では、東京が日本のモデルにならなきゃいけないし、そのモデルの一つが、この省エネ、ゼロエミッション東京だと思いますので、ぜひ財務局に頑張っていただきたいと思っております。
 次に、建物の更新計画に合わせて、先日、十月七日深夜に、震度五強の地震が千葉県北西部で発生をいたしました。そのときに話題になったのが、長周期地震動であります。私も十年前、東日本大震災のときに、職員の方もいらした方は多いかと思いますけれども、私も都庁にいましたから、都庁の控室も大変な−−被害は少なかったですけど、コップとかが落ちたりして、そのときに外を見たら、新宿ですから、超高層ビルが本当に揺れていたのを覚えているわけでありますが、まさに、今回の十月七日の地震は、十年前の東日本大震災を思い起こさせるようなものだと私は思っております。
 東京都においても、交通網がストップをいたしました。山手線や新幹線などが運転を見合わせる、また、交通局の日暮里・舎人ライナーが脱線、運休をする、こういうことがありました。
 直ちに、十月八日ですから、翌日、会派として交通局長に申入れをいたしました。脱線してしまったわけでありますから、一日も早い復旧と併せて、都民生活を守るためには、バスの増便だとか、そうしたことを申し出ましたし、そうしたことをやって、私は驚いたんですけど、あの映像を皆さんも見ましたから分かっていますけど、脱線したわけでありますから、それが十月七日夜ですね、それがもう十一日からは再開をしたわけであります。これは、ある面では、もっと期間がかかるんだろうと思ったけれども、本当に東京都挙げて、また交通局が、それでも一日も早く復旧したことは大変高く評価をしたいと思っております。
 また、ライフラインにおいても、水道管の漏水があったと。破裂したと思ったら、水道管の空気弁に不具合があったということであったようでありますけれども、そうしたことがあって、都民生活には、東日本大震災とは規模は違いますけれども、それだけ大きな影響があったということでありますけれども、そうした意味では、様々なところに、都民生活に影響があったわけであります。
 今回のこの千葉県北西部の地震、震度五強の地震に対して、都有施設は、まずは被害があったのかどうか伺いたいと思います。

○金子技術管理担当部長 都有建築物につきましては、現時点では、構造に関わるような大きな被害はなかったと聞いております。

○長橋委員 改めて、構造に関わるような被害はなかったということでありますけど、都民生活には多大なる様々な被害があったと私は思っているわけであります。
 そうした中で、この長周期地震動対策、私も、もう随分前ですけど、この委員会で議論したことを思い起こしたわけであります。そのときに、長周期地震動対策、私はあまり存じ上げませんでしたので、どういうものなんだということで、当時の財務局に聞きましたら、当時あった建築保全部に設置した制振装置、これがあるという答弁があったものですから、ぜひ委員会でみんなで見に行こうということで、突然でありましたけれども、皆さんで見に行かせていただきました。
 そして、そのときに、都庁舎改修プロジェクト、この対策を行うとして、そういうことが話題になっておりましたけれども、この計画を、当初は五年の計画だったのを、この長周期地震動対策、これをやることによって五年から二年間延長して、七年かけて行うということでございました。
 答弁では、平成三十二年まで工事をすると。平成三十二年というのは、今でいうと令和二年、去年にやっと改修工事が終了したというわけでありまして、恐らく様々な改修工事を合わせて二年間延長したということでありますけれども、かなりのご苦労があったんじゃないかと思いますけれども、どういった工事だったのかお伺いをいたします。

○鈴木庁舎運営担当部長 平成二十三年三月に発生した東日本大震災では、都庁舎において、構造体等への直接的な被害こそなかったものの、長周期地震動による揺れにより、一部の天井材や設備機器などが損傷を受けました。
 このため、長周期地震動対策を図るため、都庁舎の改修工事に合わせて、オイルダンパーを用いた制振装置の設置を開始し、令和二年九月、第一、第二本庁舎に計百五十五か所の設置を完了いたしました。
 また、工事に当たりましては、エレベーターによる材料搬入が困難であったことから、鉄骨部材を分割搬入後、執務室で溶接組立作業を行うなど、制振改修工事特有の作業上の制約に対応しながら、順次、制振装置を設置したところでございます。
 この補強により、建物の変形を小さくし、大きな揺れを早く収めるなど耐震、安全性を向上させるとともに、都庁舎の業務の継続を図ってきたところでございます。

○長橋委員 ありがとうございます。改めてお伺いをいたしましたけれども、第一、第二庁舎合わせて百五十五か所の制振装置を設置したということで、期間を二年間延長したということについて、改めてご苦労であったと思うわけでありますが、同じくそのときに、前回の財政委員会で質問したときに、都内の超高層ビルは約千棟あった、全国で二千五百棟であったと。というようなことから、二千五百棟のうち千棟は東京にあるということが分かったわけでありますけれども、この長周期地震動対策、どれくらい行われているんですかとお伺いをしましたら、全国で二千五百のうち全国で四件だったと。
 そして、都庁舎が、全国四件の長周期地震動対策、東京でもありましたけれども、五番目がこの都庁舎だったということを教えていただいたわけでありまして、そのとき、新宿とか東京は超高層ビルがどんどんと増えてきているわけでありますから、ぜひ、この対策のモデルになるので、大規模改修に合わせて、長周期地震動対策についても、しっかりと周知をしてもらいたい、このように思ったわけであります。
 私の地元豊島区でも、豊島区役所が四十九階建ての超高層ビルに新たになったわけでありますけれども、最近の超高層ビルは、もちろん長周期地震動対策、これはもうやっているんだと思いますけれども、この長周期地震動対策の都の取組、現状どうなっているのか、そして、今後の課題についても伺いたいと思います。

○金子技術管理担当部長 都庁舎の長周期地震動対策の取組につきましては、有識者による検討結果を取りまとめた報告書の公表、マスコミに対する各種取材対応、ホームページでの工事の実施状況の紹介とともに、一部の設置箇所では制振装置の囲いを透明にし、機能や仕組みの見える化を行うなど長周期地震動対策のPRに努めてまいりました。
 長周期地震動対策につきましては、平成二十八年六月に、国土交通省が技術的助言を公表しており、高さが六十メートルを超える既存の超高層建築物等につきましては、設計時に想定した地震動に対して、建物が倒壊や崩壊しないこと等を確かめていることから、長周期地震動に対しても、ある程度の余裕はあるとしております。
 ただし、建設地や設計時期、設計内容等によりましては、対象の長周期地震動の大きさが、設計時に想定していた地震動の大きさを上回る場合には、家具の転倒、内外装材や設備の損傷等のおそれがあるため、自主的な検証や必要に応じた補強等を行うことが望ましいとされており、個別の対応が必要になる場合がございます。
 このため、財務局では、平成二十八年九月に、既存の都有建築物につきまして、この技術的助言を各施設管理者に周知し、取組を促しております。
 なお、さきの定例会で議決いただいた東京都しごとセンターの改修工事におきましては、設計に際し、長周期地震動の検討を行いまして、対策の必要がないことを確認しております。

○長橋委員 ありがとうございます。今ご答弁に、高さ六十メートルを超える既存の超高層建築物等については、建物の倒壊や崩壊しないことを確かめているというようなご答弁で、よく分からない。
 要は、今、最後にご答弁された東京都しごとセンター改修工事、しごとセンターは、百メーター超えているわけですよ。二十五階建ての建物ですよね。ちょっと質問していなかったんですけれども、これについては、長周期地震動対策を検討した結果、対策の必要がないということを確認したと。百メーターを超えている建物でも、それは年数がたっているのにもかかわらず、そういった確認をしたということは、改めて、どういう検討をして必要ないといったのか、ちょっと教えていただけますか。

○金子技術管理担当部長 しごとセンターの今回の改修工事の設計におきまして、長周期地震動の検討を行ってまいりました。
 この建物につきましては、当初、建設時に想定していた地震動の大きさは、国土交通省の技術的助言、先ほど述べました技術的助言でございますが、その長周期地震動の大きさを上回ることが確認されております。より大きな地震動で設計をしたということでございます。
 したがいまして、長周期地震動の影響はないと考えられることから、対策の必要はないと判断いたしました。

○長橋委員 改めて、この長周期地震動対策、これは話題になってきたわけでありますが、都有施設にあっては、そういうことが話題になる前から、この対策についてはしっかりと、都有施設もそういうところを想定してやっているということだろうと思いますので、ただ、今後、長周期地震動は、大きな地震が来る、いつあってもおかしくないといわれているわけなので、東京都全体で、そこらについては、引き続き、しっかりと技術的なことも含めて周知をしていただきたいと思っております。
 それでは、次に、働き方改革、これは今、大きな話題になっているわけであります。
 特にコロナ禍にあっては、働き方改革が常に叫ばれているわけでありますが、その中で今回、設計等における最低制限価格制度の試行を拡大する、これが発表になったわけでございます。
 特に、建設業における労働環境の改善、いわゆるこの働き方改革は、業界の発展に向けて、もう喫緊の課題であります。
 私も、地元にいて、いろんな職種に就いている方がいるわけでありますけれども、この建設業関係に従事する方は大変多いわけでありますけれども、そうした中でよくいわれるのが、全産業の中で、いち早く高齢化が進んでいるのがこの産業であると。一方で、若い就業者が少なくなってきているということですね。将来、建設業の担い手不足、これはもうますます多くなっているんだろうと思います。どう魅力をアピールしていくのか、これが私は大事だろうと思っております。
 国において、令和元年、二〇一九年に担い手三法の改正を行いまして、いわゆる建設業においても、新たに、調査、設計も品確法の改正に位置づけるということがあったわけであります。
 建設業の中にあって、新たに、調査、設計も品確法の中に位置づけるということでありますので、設計等において最低制限価格制度を導入する、また、現在なぜ導入するのか、その背景と現在の取組について伺いたいと思います。

○小泉契約調整担当部長 質の高い社会資本整備には、その前段に当たる設計等委託におきまして、品質の確保とともに労働環境の悪化につながるダンピング受注の防止を図ることが重要でございます。
 都では、昨年十月から、財務局契約の案件を対象に、設計等委託の最低制限価格制度の試行を開始いたしまして、この十月からは、財務局契約に加えまして、低価格帯である各局契約の案件につきましても、試行範囲を拡大したところでございます。
 この取組が都庁全体に浸透するよう、各局としっかり連携してまいります。

○長橋委員 財務局から全局に広げていくということでございます。いよいよこの都庁全体で浸透するよう取組を開始すると。
 同じ建設関係の中で、私は、なぜ設計等が入っていなかったのかというのは、いまだにちょっと分からないのですけれども、入ったわけでありますから、これで、工事から工事の前段階である設計も含めて最低制限価格が導入されるということであります。
 この十月から、今月からやるということでありますので、各局に拡大していくということでありますが、これは大変重要なことでありますし、また、ほかの局は、まだここまで認識がなかなかないんじゃないかと僕は思っておりますので、具体的に財務局が主導して、どう取り組んでいくのか伺いたいと思います。

○小泉契約調整担当部長 試行の対象範囲を拡大しつつ、本制度を適正に運用するためには、事業者及び庁内各局、双方の理解が何より大事で重要でございます。
 そのため、事業者団体との意見交換の場などを活用いたしまして、改めて基準や運用方法を説明いたしまして、理解の浸透を促すとともに、各局の関係部署には、制度運用面で誤りのないよう周知徹底を図ってまいります。
 このような取組によりまして、今後とも、改正品確法の理念にかなうよう、公共工事の品質確保とともに、公共調達を通じて、将来にわたる建設業の担い手確保にも取り組んでまいります。

○長橋委員 テレワークが叫ばれる、そうした時代で、都庁の職員も率先してテレワーク、これをやっているんだと思いますけれども、建設業というのはなかなかそうはいかないわけでありまして、イコール担い手不足というのが長年にわたる課題でありますので、そうしたことをしっかりと、まずは最低制限価格の導入、待遇も含めて取り組んでいただきたいと思っております。
 そこで、働き方改革について、関連法が二〇一八年に成立をしております。平成三十年であります。大企業、それから中小企業、それぞれ時間外労働の規制が、スタートが違うわけでありますけれども、特に建設業は、それから五年ぐらい遅れて二〇二四年から罰則つきで適用が開始をされると聞いているわけであります。
 我が会派も、先月、九月の二十七日に、時間外労働の上限規制を踏まえた働き方改革を求める緊急要望をさせていただきました。五項目にわたる緊急要望でございましたけれども、これについて財務局はどのような対応をしたのか、都の取組について伺いたいと思います。

○金子技術管理担当部長 今回のご要望は、一、週休二日の完全実施に際した労務費の補正、二、作業実態に合わせた工事価格の算定、三、作業実態に合わせた工期設定、四、確実な設計変更の実施、五、工事関係書類の削減、簡素化についてでございます。
 これらにつきまして、今般の働き方改革の一環として、労働基準法の改正により、令和六年四月から建設業において時間外労働の上限規制が適用されることを受けまして、都発注工事への適切な対応を求めたものと受け止めております。
 財務局では、要望の内容につきまして各局と共有するとともに、国の取組状況を踏まえながら、関係する基準等へ反映し、適切な運用を図っていくことといたしまして、今後とも、働き方改革を進め、建設業の労働環境の適正な整備に努めてまいります。

○長橋委員 しっかりと我が党の緊急要望について取り組んでいただきたいと思いますし、既に取り組んでいることもあろうかと思うわけであります。
 最後ですけれども、先日、ご相談をいただきました。やはり公共工事にあって、先ほどいった設計とか、地質調査とか、そういう工事についてご相談をいただきました。入札後に、地質調査というのは、地面の下を調査するわけでありますから、掘ってみたら、予想だにしない埋設物があるとかいうことは当然あるわけであります。そうすると、工法を見直しするとか、それに伴って設計変更してもらわなきゃいかぬ、費用もかかるんだと、こういうご相談だったんですけれども、これについて、入札後の設計変更というのが、なかなか大変なようでございました。
 ここにも答弁がありますけれども、監督員がガイドラインの趣旨を理解して実践することで、設計変更が適切に行われるよう取り組んでいくということでありますけれども、まず、現場には、なかなか、監督員さんといいますか、都庁の方々が設計変更にすぐに応じたら、これは大変なことになるわけですけれども、なかなか応じることが難しいという状況があるわけでありますけど、ぜひ、東京都の仕事をしているわけなので、こうしたことも踏まえてやっていただければと思います。
 ここにも、要望書にもありますけれども、設計変更してもらいたいと。これだけ全く予想だにしない埋設物があるみたいなことがあった場合に、設計変更したいといっても、分かりましたというんだけど、なかなか書面化されないとか、口頭で、それはできないとかいわれちゃう場合もあるそうなんですね。全てじゃないですけれども。
 そうしたことについて、やはり都として改善すべき点はあるんだろうと思いますから、そういう意味で緊急要望もさせていただいたんだと思っておりますので、今後の対応について、いかがするのか聞きたいと思います。

○金子技術管理担当部長 都では、適切な設計変更の対象事項や必要な手続などを明示した工事請負契約設計変更ガイドラインを定めております。
 財務局ではこれまでも、ガイドラインの内容につきまして、会議を活用して各局に周知するとともに、説明会を開催するなど、浸透に努めてまいりました。
 今後とも、各局の監督員がガイドラインの趣旨を理解し実践することで、必要な設計変更が適切に行われるように取り組んでまいります。

○長橋委員 設計変更一つとっても、いわゆるテレワークではなかなかできないわけであります。現場の監督が今いますけれども、現場を管理する人たちにとってみると、現場というのはそれぞれによって状況が違うわけなので、そこを業者と一緒になって、一体となって検討していただきたいと思うわけでありますので、ぜひ、そうしたことも踏まえて、さらに工事が円滑に進むよう周知徹底をしていただきたいとお願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○米倉委員 気候危機への対応について、都の取組を質問します。
 既に世界や日本でも、異常な豪雨や森林火災、干ばつ、海面上昇などが大問題になり、気候危機は待ったなしの大問題となっています。
 国連IPCCは、今年八月、新たな報告書で、人間の影響が温暖化させてきたことはもはや疑う余地はないと発表いたしました。緊急に行動しなければ、地球の未来がないという事態となっています。
 IPCCの一・五度特別報告書は、二〇三〇年までに大気中の温室効果ガスを二〇一〇年比で四五%削減し、二〇五〇年までに実質ゼロを達成できないと、世界の平均気温の上昇を産業革命前から一・五度までに抑え込めないとしています。
 たとえ気温上昇を一・五度に抑えても、人類と地球環境は打撃を受けるということは、もう明らかになっていますが、それを上回る気温上昇は、甚大な被害をもたらすだけではなく、大気中の温室効果ガスが一定濃度を超えてしまうと、後戻りできなくなり、三度、四度も上昇してしまうと、気候変動による影響が連鎖して、悪化を止められない破局的な事態に陥ってしまいます。
 既に世界の平均気温は、一・一度から一・二度上昇しています。破局的な気候変動を回避するためには、二〇三〇年までに、つまり残り九年で、全世界のCO2排出を半分近くまで減らせるかどうかに人類の未来がかかっています。
 日本は、CO2を大量に排出している国の一つとして、積極的な取組が求められております。国だけでなく、都としても、全庁挙げた取組にしていくべきです。
 知事は、今年の施政方針でも、新型コロナウイルス感染症と気候危機が二つの危機だと話していらっしゃいます。
 特に、気候危機については、都有施設を管理し、大規模な都有建築物の新築や改築などを行い、財務局が果たす役割は大きいと考えていますが、基本的な認識を伺います。

○金子技術管理担当部長 二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて、都自らが省エネの推進や再生可能エネルギーの導入に率先して取り組むことが必要でございます。
 このため、財務局は、各局への技術的な支援をはじめ、都有建築物の整備に当たりましては、各局と連携して、環境負荷低減を図る必要があると認識しております。

○米倉委員 都は、二〇三〇年までに、温室効果ガスを二〇〇〇年比五〇%削減し、エネルギー消費量五〇%削減などの目標を示しました。目標を確実に達成するために、具体的にどのようにCO2やエネルギー消費を抑えるか、検討が必要です。
 都内のCO2排出量の七割以上は建物由来です。東京がまず取り組むべきは、建物の省エネ化、その次に、再エネの導入です。
 各産業でどのようにこの対策を進めるかという東京全体の気候変動対策は、環境局が検討することになりますが、都が所有する施設は非常に多くあり、これらを二〇三〇年までに、計画的に省エネ、再エネ技術を導入していく、どうしていくかということが大切になっています。
 その際、大事なことは、国の検討会が、今年八月に、脱炭素社会に向けた住宅、建築物の省エネ対策などの在り方、進め方というものを発表しましたが、ここでも指摘しているように、国民や民間事業者の取組を促す観点からも、国や地方自治体などの公的機関が、建築主、管理者となる住宅、建築物において、徹底した省エネ対策や再生可能エネルギー導入拡大の率先した取組を進めることと、このように指摘していますが、もうまさにこの指摘を踏まえた取組となることが必要だと考えます。
 都は、二〇三〇年、カーボンハーフという目標を掲げていますが、本気でこの目標を達成しようとするなら、都有建築物については、CO2は半分排出量を減らせばいいということには、やはりならないと思います。上回る目標とそのための実行計画が必要です。
 都有建築物は、この二〇三〇年目標との関係で、どの程度の省エネ、再エネをいつまでに進める必要があると考えているのか伺いたいと思います。
 都は、二〇一一年、平成二十三年に、省エネ・再エネ東京仕様を定め、都有建築物の新築、改築の際には、この仕様に示す省エネ、再エネ技術の導入を検討するということになっています。これなんですけれど、新しい目標との、二〇三〇年目標との関係で、省エネ・再エネ東京仕様は、どう位置づけられるのかも伺います。

○金子技術管理担当部長 二〇三〇年までのカーボンハーフの目標に向けて、都有建築物について取り組んでいくことは重要と考えております。
 都有建築物を新築、改築する際には、省エネ・再エネ東京仕様を活用することとしております。
 二〇三〇年までのカーボンハーフの目標に向けて、関係局と連携し、省エネ技術に係る進展を踏まえ、省エネ・再エネ東京仕様の更新に努めてまいります。

○米倉委員 技術の発展を踏まえて、東京仕様を更新していくということは大切だと思います。
 最近ですと、公文書館については、ゼロエミッション化の実証建築となっていると聞いていますが、省エネ・再エネ東京仕様の更新をする際には、この水準を目指したものとなるように検討していただきたいと要望しておきます。
 今のご答弁を聞きますと、今の段階では、二〇三〇年の目標が引き上がったことに対応して、都有建築物の対策強化ということについては、具体的に決まっていないということだと思うんですが、ここについては、早急に環境局など関係局と連携して取組を強化していただきたいと要望します。
 現行の省エネ・再エネ東京仕様ですが、新築、改築のタイミングで、この仕様に基づいて、建物の省エネ、再エネを導入するというものです。
 二〇一一年にこの仕様を策定して以降の累計の実績は、今日、資料を作っていただいてありがとうございます。この資料によると、七十件ということです。新築、改築のタイミングでの取組だけでは、多くの既存の建物のアップデートはされないままになってしまって、二〇三〇年目標の達成にはつながらない状況じゃないかと思います。
 都として、既存の都有建築物の省エネ、再エネの導入状況を把握して、計画的に省エネ、再エネの導入を進める必要がありますが、どう考えていますか。

○金子技術管理担当部長 既存の都有建築物への省エネ、再エネの導入に当たりましては、設備機器の設置スペースや耐荷重など様々な課題を踏まえた検討が必要でございます。
 財務局では、各局の改修工事に係る技術的な支援や、今後策定される太陽光発電設備の設置方法等に関する指針につきまして、技術面から協力するなど、目標達成に向けて、関係局と連携を図り、計画的な省エネ、再エネの導入に努めてまいります。

○米倉委員 目標達成に向けて、計画的な省エネ、再エネの導入に努めるということは大事だと思います。
 省エネ、再エネの導入を抜本的に拡充するためには、現状の把握が急がれています。既存の都有建築物の省エネ、再エネの導入状況は、実は全容が把握されていません。私たちも把握しようとしましたが、都の基礎資料がなく、できなかったんです。
 都有建築物のどの程度の割合が、省エネのアップデートが必要なものなのか、また、再エネのポテンシャルがどの程度あるのか、ここについて把握をして、どう導入を進めるか検討が必要です。
 既存の都有建築物の状況をしっかり管理、把握する必要性についてどう認識していますか。

○金子技術管理担当部長 既存の都有建築物の状況等につきましては、それぞれの施設管理者である各局が把握していることから、計画的な省エネ、再エネの導入に向け、各局の施設管理者を技術的な観点から支援してまいります。

○米倉委員 各局が、どういう観点で、既存の施設の省エネ、再エネの導入状況を評価したらいいのか、基準を示す必要があると思っています。そのためにも、環境局と連携をして、各局の施設状況を把握し、現状を手のひらに乗せられるようにしてください。
 都庁舎の省エネ、再エネの導入状況も伺います。
 都庁舎のエネルギー消費量について、まず伺いたいと思います。
 第一本庁舎、第二本庁舎、都議会議事堂の省エネは、どの程度進んできたのか、庁舎の完成後、十年ごとのエネルギー消費量の状況を示してください。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎におけるエネルギー消費量の大半を占めます電気の使用量につきましては、開庁時の平成三年度には約六千七百万キロワットアワー、平成十三年度には約五千二百万キロワットアワー、平成二十三年度には約三千八百万キロワットアワー、直近の令和元年度には約三千二百万キロワットアワーでございます。

○米倉委員 開庁時と比べて、直近ですと半分の電気消費量に減っているということで、大事な到達だと思います。ここには、空調の見直しやLED化など機器の省エネ化が大きいというふうに聞いています。
 ゼロエミッション東京戦略二〇二〇では、エネルギー消費量について、二〇三〇年に、二〇〇〇年比五〇%減という目標です。
 この目標との関係では、都庁舎はどうなっていますか。都庁舎の二〇〇〇年及び直近のエネルギー消費量について示してください。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎で使用する電気に関わるエネルギー消費量につきましては、二〇〇〇年度は約五十万ギガジュール、直近の二〇一九年度は約三十二万ギガジュールでございます。

○米倉委員 直近のエネルギー消費量は、二〇〇〇年度と比べて六四%減っているということです。目標達成のためには、さらに二割削減する必要があります。ということも分かりました。
 この目標の達成についてですが、ぜひ、早期でかつ超過達成を求めたいと思いますが、いかがですか。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎では、開庁当初から、昼休みや夜間の事務室の一斉消灯、クールビズによる温度設定の変更、エレベーターの夜間運行停止など、様々な対策を実施しております。
 さらに、都庁舎の大規模改修工事では、LED照明、高効率ポンプや大温度差空調システムの採用など省エネ設備の導入を行ってまいりました。
 引き続き、ゼロエミッション東京戦略二〇二〇におけるエネルギー消費量の削減目標の達成に向けまして、都庁舎の省エネに取り組んでまいります。

○米倉委員 引き続き、省エネに取り組まれていくということで、よろしくお願いします。ぜひ早期に、そして超過達成を目指していただきたいと思います。
 都庁舎の再エネ導入の状況も伺います。
 現在、第一本庁舎、第二本庁舎、都議会議事堂において、再生可能エネルギーの利用割合はどうなっていますか。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎で使用する電力につきましては、令和元年八月より再生可能エネルギーを導入しており、八割以上が再生可能エネルギーとなっております。

○米倉委員 都庁舎については、省エネ、再エネ、共に進めてきているということが分かって、これは大事だなと思います。
 ただ、これが、知事部局全体で見ますと、環境局に確認したところ、最新の二〇二〇年度で七%の再生可能エネルギーの利用割合ということです。
 全都有施設に早期に広げるために、各局と連携していただきたいと要望しておきます。
 太陽光パネル設置拡大も伺います。
 知事は、再生可能エネルギー導入等の取組を一層強化していくために、既存の公共建築物の太陽光パネル設置を進めるとしています。
 都有施設の太陽光導入のポテンシャルはつかんでいるんでしょうか。太陽光パネルは、いつまでにどれだけの導入を進めるのか伺います。

○金子技術管理担当部長 既存の都有建築物への太陽光発電設備の設置に当たりましては、設置スペースや耐荷重など様々な課題を踏まえた検討が必要でございます。
 今後策定される太陽光発電設備の設置方法等に関する指針について、技術面からの協力や導入可能な都有建築物の把握など、各局と連携を図り、太陽光発電設備の導入を推進してまいります。

○米倉委員 導入可能な建物の把握をして、太陽光の設備導入を進めていくということで、大事なことだと思います。現状を把握して、計画を立てて、この導入を進めていただきたいと要望します。
 都は、環境施策を進める一つとしてグリーンボンドを発行しています。グリーンボンドの目的、また、発行総額、充当事業を選定するに当たっての基本的考え方を伺います。

○山田理事 東京グリーンボンドは、調達いたしました資金を環境施策に充当する都のESG債の一つでございまして、平成二十九年度に全国の自治体として初めて発行をいたしました。
 発行意義といたしましては、都民や企業からの投資を通じた後押しによりまして、環境施策を強力に推進すること、市場の活性化と他発行体の参入促進によりまして、環境対策に資金が向かう流れを創出することなどを掲げているところでございます。
 発行に当たりましては、都の財政状況や充当事業の動向を見極めつつ、発行額を決定するとともに、局が実施する事業の中から環境効果が高いものを精査いたしまして、グリーンボンドの適格性を評価する第三者機関からの認証を得たものを充当事業として選定しているところでございます。

○米倉委員 グリーンボンドについては、気候危機に対応したもの、再生可能エネルギーの拡大にシフトしていくことが必要だと考えますが、認識を伺います。

○山田理事 東京グリーンボンドでは、公園の整備や水辺空間における緑化の推進といった自然環境の保全に加えまして、スマートエネルギー都市づくりや気候変動への適応などを充当事業の環境区分として掲げております。
 今年度発行の東京グリーンボンドについても、都有施設への太陽光パネルの設置、照明のLED化など再生可能エネルギーの利用や省エネを推進する事業のほか、河川護岸や防潮堤の整備といった豪雨や津波、高潮の被害から都民の命を守る事業に充当をしております。
 今後とも、事業を所管する各局や外部評価を行う第三者機関との調整を進めまして、充当事業の充実に努めてまいりたいと思っております。

○米倉委員 最終的にどの事業にグリーンボンドを充てるのかは財務局の判断ですが、どのような事業を行うかは、都政がどのように気候危機対策をやっていくかということになります。既存施設への太陽光パネルの設置などの事業が加速するときには、しっかりと財源を確保する視点からも、グリーンボンドを活用していただくことを求めておきます。
 質問の中でも強調しましたが、気候危機への対応は時間的猶予はありません。東京においては、住宅や建築物の省エネ、再エネをどれだけ徹底できるかにかかっています。そして、都民や民間事業者に促していくためには、都庁が率先した取組を進めることが不可欠です。
 都政において、こうした政策を推進していくためには、あらゆる政策を考える土台として、気候危機対策にどれだけ寄与しているのかを見えるようにしていく必要があると思います。この点は要望しておきます。
 気候危機対策は、建物の省エネ、再エネ化にとどまらず、都の事業や調達、そういった全体において取り組む必要があると思います。現在、都が行っている事業や調達、今後の施策を検討する際に、気候危機の観点で改善に資するのか、悪化させる内容なのかを評価し、悪化させる場合は、施策の見直しを行うといった取組が必要だと思います。
 同じような考え方で、世界、多くの国では、ジェンダー予算というものがあります。これは、ジェンダー平等を進めるための一部の部局だとか事業だけのものではなく、教育、福祉、都市開発などあらゆる施策、事業などで、それがジェンダー平等を進めるものかどうかを評価し、ジェンダー平等を進めるために内容を見直していくものです。
 予算編成も、全ての分野にわたってジェンダー平等を進める観点をもって編成するというもので、都と予算規模が同程度といわれるスウェーデンでは、八〇年代後半から、このジェンダー予算について議論がされ、二〇〇四年頃には、このジェンダー予算の取組は、政府の通常業務プロセスの一環として行われるレベルになったということです。
 気候危機についても、またジェンダー平等についても、今とても大事な課題となっています。予算編成するに当たって、ジェンダー平等や気候危機に対する視点を持って予算編成するということは大切だと考えますが、都はどういう認識ですか。

○山田理事 誰もが自分らしい生き方を選択し生き生きと活躍できる社会の実現や、地球規模で人類の脅威となっている気候危機の問題への対応については、これまでも都は、積極的に施策を展開しており、例えば、今年度予算におきましては、女性の活躍推進やゼロエミッション東京の実現などに向けて重点的に取り組んでいるところでございます。
 令和四年度予算の見積りに当たりましても、女性をはじめ誰もが輝ける社会を築くための施策や世界をリードする脱炭素社会の実現に向けた取組を推進することといたしておりまして、今後の予算編成作業におきまして、ジェンダー平等や気候危機の視点も踏まえながら、実効性の高い事業の構築に向け、各局と議論を重ねてまいりたいと思っております。

○米倉委員 今後の予算の編成作業に当たって、ジェンダー平等や気候危機の視点を踏まえていくということです。とても大事な答弁だと思います。都庁全体で、この二つの観点での取組を前進させていくものとなるように、重ねて要望します。
 国は、実は二〇一一年に、先ほどもスウェーデンのことを少し紹介しましたが、こうした北欧諸国における立法過程や予算策定過程などでの男女共同参画視点の導入状況について調査を行っています。ジェンダー予算などの具体的な取組をかなり詳細に調査したものとなっています。ここで、調査を踏まえて、我が国への示唆ということもまとめています。
 ここで指摘をしているのは、予算書への記載という毎年定例的に行う一般化された枠組みによって、各省が取り組まざるを得ない状況を生み出しつつ、具体的な方法論については、各省の裁量を残して主体的に委ねる仕組みになっていると。この予算書への記載をジェンダー視点だとかでどうなっているかということを義務づけているという関係で、各省が毎年必ずジェンダー影響評価の視点で施策を検証するということに大きな効力を持っているということを指摘しています。
 都としても、こうした知見をぜひ踏まえていただいて、ジェンダー平等、気候危機、こうした今喫緊の課題との関係で、全庁的な取組としていただきたいと要望して、質問を終わります。

○中村委員 それでは、財務局の事務事業について質問します。
 まず最初に、都有地の活用について伺います。
 長引く新型コロナ禍の下、その対応が注目されていますが、従前から問題になっている保育園の待機児童の問題については、依然として都の大きな課題であり、引き続き、その解消に向けて取り組まなければなりません。
 都は、長期計画に当たる未来の東京戦略において、都内の保育園の待機児童解消を早期に解消し、その状態を継続していくことを目標としており、保育所の整備をはじめとした保育サービスの充実に取り組んでいます。
 そこで、都の待機児童解消に向けた取組の一つとして、都有地活用推進本部がありますが、確認も兼ねてその概要について伺います。

○五十嵐財産運用部長 都有地活用推進本部は、平成二十八年九月に発表しました待機児童解消に向けた緊急対策に基づき、都有地を活用した保育所等の整備を一層推進するため、副知事をトップとして設置されたものでございます。
 本部では、保育所等として活用可能性のある百平米以上の都有地を、公営企業局所管の土地も含めて全庁横断的に洗い出し、年に複数回、区市町村に情報提供しているところでございます。
 提供した都有地情報は、都のホームページから、誰もが閲覧可能な状態にしており、あわせて、統一的な窓口であるとうきょう保育ほうれんそうを設置して、民間事業者や区市町村からの問合せなどに対して、きめ細かに対応しているところでございます。

○中村委員 都が都有地を活用した保育所の整備を進めるため、全庁挙げて取り組んでいるとのことでした。きめ細かくご対応いただいているとのことですが、民間事業者とか、また、市区町村に対しても、引き続き丁寧な対応にしていただくようお願いをいたします。
 都有地活用推進本部の取組により洗い出された都有地における保育所の整備は、どのような形で行われるのでしょうか。整備を促進するための工夫などがあれば併せて伺います。

○五十嵐財産運用部長 都有地活用推進本部を通じて情報提供を行った都有地について、区市町村から活用意向が示された場合には、福祉インフラ整備事業のスキームを活用して、都有地を減額して貸し付け、保育所等の整備を進めております。
 待機児童解消に向けた緊急対策以前の福祉インフラ整備事業では、都が直接公募を行い、保育事業者に対して都有地を貸し付けておりました。
 しかし、公募に当たりまして、より積極的な関与を望む区市町村もあったことから、本緊急対策では、区市町村の主体的な取組と保育所等の一層迅速な整備を促すことを目的として、区市町村の適切な関与を条件に、保育事業者への転貸を前提とした区市町村に対する都有地の貸付けも可能としたところでございます。

○中村委員 地域の事情をよく知る市区町村の主体的な取組や整備の加速を促すための制度の改善も行われているとのことでした。やはり現場に一番近い自治体が市区町村ですし、自治体ごとに状況も違うので、より一層連携を図っていただくことを求めます。
 さて、都有地活用推進本部の取組により、どのような成果が上がっているのでしょうか。また、待機児童の解消に向けて、引き続き取組を継続すべきと考えますが、今後の取組についても併せて伺います。

○五十嵐財産運用部長 都有地活用推進本部を通じて、保育所等として活用可能な都有地を全庁横断的に洗い出した結果、平成二十八年九月から令和三年九月までの間に、十五回にわたって、延べ二百七十八件の都有地情報を区市町村に提供しております。本部を通じて情報提供を行った土地の中から、これまでに十六件の土地において、保育所等が開設済みとなっており、今後も三件の開設が予定されているところでございます。
 今後の取組につきましては、都における待機児童対策の動向を見据えつつ、関係局と連携し、都の施策実現に向けて、引き続き、財産面から適切に対応してまいります。

○中村委員 都有地の活用により保育園の整備が進んでいるとのことです。
 こうした取組も含めて、令和三年四月時点の都内の保育園の待機児童は九百六十九人となるなど、その数は着実に減少はしてきています。しかし、待機児童がゼロになるまで引き続き取組を続けることが必要だと思います。
 財務局としては、この都有地の利活用という面からの支援も行っていただきたいと思いますし、今日はほかの方もいらっしゃいます。財務局ということですから、予算編成全体、都政全般におけるそういった予算編成の面でも、強力に推し進めていただきたいと思います。
 そして、少子高齢化がますます進展すると、待機児童が先々解消したとすると、今度は高齢者の施設が不足するということも当然あり得ます。都有地は、都民共有の貴重な財産であり、都の政策課題や地域の課題解決に向けて、今後も最大限有効活用していただくことを求めます。
 次の質問に移ります。
 次に、契約事務について、公契約条例などについて質問します。
 都は、公共事業を発注する際、公の立場として、そこで働く人の一定の所得を確保する必要があります。大規模な事業が多いこともあり、重層的な下請構造となるため、元請だけではなく、下請で働く人についても無関係ではありません。設計労務単価は、働く人の賃金として見積もっているのですから、実際に働く人にその金額が払われるようにすべきです。都は、賃金の実態調査を実施すべきです。
 都として、公共事業に関連して働く人の賃金をどのように認識しているのか伺います。

○金子技術管理担当部長 国が行う公共事業労務費調査では、賃金の支払い実態を調べた賃金データを基に、公共工事に適用される公共工事設計労務単価を決定しております。
 この調査では、調査対象となった工事につきましては、全ての下請を含め、建設労働者の賃金について、労働基準法に基づく賃金台帳等から調査票へ転記しており、賃金実態が適切に反映されていると認識しております。
 なお、賃金は、各企業において、対等な労使間での交渉等により自主的に決定されるとともに、経験、技能など個人の能力によっても異なるものでございまして、同職種であっても一律になるものではないと考えております。

○中村委員 賃金実態の把握はされているということではあるんですけれども、実際にこの公共事業などで、設計労務単価で見積もった部分が働いている人にどう行っているかというところまでは、なかなかまだ分かっていないのではないかと思います。ぜひ、この設計労務単価の引上げ等があった場合に、現場の建設労働者には、まだまだ浸透していないという状況もあるようですから、私は、これ、実態調査等は、国ではなくて都としてもしていただいて、現状の把握、分析を行って対応していただきたいと思っています。
 さて、都内でも既に多くの自治体で公契約条例を制定しています。その中でも、民法規整型の公契約条例を制定する自治体も多くあります。
 これは、都と受注者が、民法五百三十七条の第三者のためにする契約を締結するものです。受注者が従事する全ての労務提供者、すなわち受注者だけではなく、下請事業者などと契約を結ぶ者を含めた労務提供者に対する労働報酬下限以上の労働報酬や賃金の支払いについて、履行責務と連帯責任を負うものです。民間と民間の契約であっても、こうした仕組みを利用した公契約条例の制定は可能と考えます。
 そこで、民法規整型の公契約条例の制定をする必要があると考えますが、見解を伺います。

○小泉契約調整担当部長 我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法などで下支えした上で、各企業において対等な労使間での交渉により自主的に決定されるものでございます。
 都の契約制度もそうした考え方に立脚しており、公契約条例などによる労働報酬下限額を定めることにつきましては、労働法制との整合や入札契約制度の前提である公正性、競争性の確保など整理すべき課題があると認識してございます。

○中村委員 何度もこれ、過去も質問はしているんですが、なかなか前向きな答弁が出てこないのは少し残念ではあります。
 公契約条例は、既に多くの自治体でも制定されています。都民の税で行う公共事業ですから、働く人の賃金向上につながるよう、ぜひ制定を検討していただくよう、再度お願いいたします。
 さて、こういった公契約条例の制定を求めるものではありますが、都から受注する事業者に対して、下請事業者も含め、建設技能者への適切な賃金水準の確保を要請することも必要ですが、見解を伺います。

○小泉契約調整担当部長 中小事業者や下請事業者の労働条件や労働環境の改善は重要と認識しております。
 都は、品確法の理念を踏まえまして、最新の設計労務単価を適用した適正な予定価格の設定や最低制限価格制度等のダンピング対策などの取組を行ってまいりました。
 また、都の直接の契約の相手方となる元請事業者の団体に対し、適正な賃金水準の確保を要請し、受注者としての責務を果たすよう求めております。

○中村委員 直接の相手方は確かに元請にはなるんですけれども、東京都の場合、やはり大きな工事が多いわけですから、重層的な構造になってきますので、どうか下請まで浸透するようにということも啓発していただけるといいかなと思っております。
 また、同様に、これは取引の適正化についてもあるかと思うんですが、都は、中小企業・小規模企業振興条例を制定しましたが、社会的公正を実現していく取組が必要で、取引の適正化の実現が必要です。
 都は、下請法はじめ、都の条例、そして、業界団体等が策定する適正取引のためのガイドラインなどを遵守した取引を行い、受注者に対して、下請取引の適正化を促す必要がありますが、見解を伺います。

○小泉契約調整担当部長 都はこれまでも、適正な予定価格の設定やダンピング対策などの施策を通じ、受注者による適切な賃金の支払い等、処遇の確保に向けた取組を行っております。
 都は、契約約款において法令遵守を求めることで、受注者に建設業法などに沿った適正な下請契約の締結を求めており、こうした取組を通じて、労働者の適切な処遇の確保に引き続き努めてまいります。

○中村委員 法令の遵守というのは当然のことなので、これはしっかりと徹底していただきたいと思っているんですが、やはり都の発注する工事ですから、これは、下請等に至るまで適切な取引がされるように、私はこれは求めていただきたいと思います。
 さて、働き方改革の推進のために、週休二日制の導入に対応するには、適正な工期の確保が必要です。また、建設現場で働く労働者は、日給月給制が多くて、週休二日で週五日の勤務でも、これまでと同様の収入になるようにするためには、労務費の引上げが必要です。
 働き方改革推進のため、適正な工期の確保や労務費の引上げについて見解を伺います。

○金子技術管理担当部長 公共工事の発注者といたしまして、適切な工期の設定などは、建設業の担い手確保に向けた重要な責務と認識しております。
 工期設定に当たりましては、工事に直接必要な日数のほか、施工条件や休日等を考慮した日数を加え、工事の各段階に必要な期間を適切に確保しております。
 また、平成二十八年度から試行を開始した週休二日モデル工事では、週休二日に取り組む際に必要となる経費として、国に準じて労務費を補正し、実態に即した経費を計上することとしております。
 今後とも、適切な工期の設定に努めるとともに、様々な施工現場の状況を踏まえた週休二日モデル工事を実施してまいります。

○中村委員 週休二日への対応もしていただいているとのことですが、補正率は五%とのことです。しかし、六日間で得ていた収入を五日間で得るためには、補正率は二〇%以上の必要があるとの考え方もあり、さらなる検討が必要かと思いますので、ご検討いただきたいと思います。
 さて、工事の規模が東京都の場合大きくなっているわけですが、大企業しか入札に参加できなくなってしまいます。できるだけ分離分割発注として、中小企業の入札の機会を確保する必要があります。
 中小企業の育成のために、分離分割発注の増加についてどう考えるか伺います。

○小泉契約調整担当部長 中小企業者が、地域社会の活力や都民生活の向上に果たす役割は重要であり、契約制度面からも、中小企業者の育成を後押しすることは必要でございます。
 都は、中小企業の受注機会の増大を図るためにも、これまで分離分割発注の推進に取り組んでまいりました。引き続き、契約制度面から中小企業者を支援してまいります。

○中村委員 都内には、多くの中小企業者もあります。ぜひともその支援等も含めて、こういった契約制度面からのご支援もお願いします。
 さて、新型コロナについて、ようやく第五波が収まりましたが、今後起こるともいわれている第六波への備えも必要です。コロナの直接的な安全対策としてのマスクや消毒液、検温装置、アクリルパネルや密にならないための詰所の増設も必要です。また、気候変動の影響もあるともいわれますが、夏の異常な猛暑への対策も必要です。
 働く人が安全に働ける環境整備のための安全性経費の確保が必要だと思いますが、見解を伺います。

○金子技術管理担当部長 都では、発注工事の現場につきまして、基準やガイドライン等を整備するとともに、工事施行適正化点検などを通じて、安全で働きやすい労働環境づくりや労働災害防止の徹底に取り組んでおります。
 令和二年四月には、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を図る観点から、東京都における公共工事の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策ガイドラインを策定いたしました。この中で、工事現場で講じる感染拡大防止措置に係る費用につきましては、受注者の責によらないものとして、設計変更の対象といたしまして、受発注者間で協議を行うこととしております。
 熱中症対策につきましては、受注者に対し、計画的な予防、対策等の徹底を求める注意喚起を行っており、一般的な対策に要する費用については、共通仮設費及び現場管理費において当初工事費に計上されております。
 また、追加対策として、例えば、財務局が施行する建築工事におきましては、遮光ネットやドライミスト等を設置する費用につきましては、受発注者間で協議の上、設計変更により対応することとしております。

○中村委員 昨今、いろんな気候変動とか、いろんなことで状況が変わったりもしています。働く人の健康安全のためにも、ぜひこういったところを早め早めに対応していただければと思っております。
 さて、入札の際に、障害者雇用の促進とか防災協定など地域社会への貢献、都内中小企業の育成など、総合評価方式での加点をより積極的に行う必要があると思いますが、見解を伺います。

○小泉契約調整担当部長 総合評価方式は、価格点と技術点を総合的に評価するものであり、そのうち、技術点については、技術者の資格や過去の工事成績評定の実績など、企業の技術力に加え、ご指摘の障害者の雇用や災害協定の締結の実績など、企業の社会性、信頼性についても評価項目に設定してございます。
 一方、こうした社会性、信頼性についての加点につきましては、総合評価方式の本来の趣旨である品質確保が損なわれることがないよう、価格点と技術点、また、技術点における技術力と社会性等とのバランスについて慎重な配慮が必要でございます。
 引き続き、経済的で質が高い公共工事となるよう契約制度の活用を図ってまいります。

○中村委員 品質の確保というのは当然だと思いますが、そういう中で頑張っている企業とかもありますので、バランスは当然大事だと思いますけれども、そういう中で検討をお願いしたいと思います。
 るる公契約条例等を含めて述べさせていただきました。
 私たち立憲民主党は、働く人の賃金の向上に取り組んでいます。
 都としては、産業労働局が働く人の賃金の向上を図っていただいていると思いますが、都が直接発注する公共事業においては、当然、工事の品質の確保をしつつも、同時に賃金の向上につながるよう取り組むことが必要です。
 財務局についても、今後も公契約条例の制定を検討し、働く人の賃金向上につなげていただくことを要望して、質問を終わります。

○山加委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後三時四分休憩

   午後三時二十五分開議
○山加委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○伊藤委員 入札契約制度に関連して、建設業界の働き方改革について伺います。
 建設業界は、都民のインフラを支える大事な産業ですが、休日出勤や人手不足などの課題が多く、長時間労働の削減に向けた取組が困難な業種ともいわれています。そのため、大企業には一昨年から、中小企業には昨年から適用された時間外労働の上限規制は、建設業では猶予期間が令和六年まで設けられています。
 我が党は、入札契約制度改革に対し、これまでも様々な提案を行っており、また、地域経済の発展に汗を流す中小事業者の働き方改革の支援を公約に掲げています。
 昨年の財務局への事務事業質疑では、担い手三法の改正を踏まえた働き方改革の推進、生産性の向上に向けて、施工時期の平準化について都の取組をただしました。
 その際に、都は、建設業の担い手確保と健全な発展を図るために、担い手三法が一体的に改正されたものと認識しており、契約制度においてもしっかりと対応していくと答弁がありました。
 そのため、契約から工事の各段階において、働き方改革に向けた週休二日制の推進や適切な工期設定などとともに、生産性向上の観点からは、情報通信技術を活用した工事関係書類の電子化などを進めています。
 しかし、こうした取組を都が行っているにもかかわらず、各団体からは、週休二日制実現へのさらなる取組や、工事関係書類の削減、簡素化、現場の生産性向上と現場従事者の負担軽減などの要望が相次いでいます。
 そこでまず、週休二日制について伺います。
 発注者である都が指定する週休二日モデル工事は、平成二十八年度から導入し、今年度は十四件を予定しています。そして、受注者の希望に応じる受注者希望型については、令和二年度から試行しています。
 長時間労働を改善するためには、発注者と受注者の相互理解と協力が不可欠であり、双方が対等な立場で契約して、適正な予定価格と工期設定を行っていくことも重要です。
 それでは、発注者指定型の試行から既に五年目となりますが、その成果や課題をどのように認識しているのか伺います。

○金子技術管理担当部長 建設現場では、若手入職者の減少に起因する技術者の高齢化という問題があり、公共工事の品質を確保していくためには、建設業の将来を担う人材の確保、育成に向け、休日に配慮した労働環境整備への支援が必要でございます。
 財務局では、平成二十八年度から、土日祝日等を休日とする週休二日モデル工事を開始いたしまして、令和二年度までに四十八件の工事で実施しており、現在、新規の大規模工事は、ほぼ対象としております。
 また、受注者の希望に応じ、土日等に限定せず休日を設定できるモデル工事を令和二年度に開始し、二件の工事で実施いたしました。
 建設現場の週休二日を定着させるには、大規模新築工事以外にも、より幅広い種類の工事に週休二日の取組を拡大する必要があると考えております。

○伊藤委員 建設業界の将来を担う人材の確保、育成への支援が必要なため、週休二日モデル工事は、発注者指定型が昨年度まで四十八件、受注者希望型は二件実施しており、課題としては、より幅広い種類の工事に拡大する必要があるとのことでした。
 さて、財務局が定めた受注者希望型週休二日モデル工事の試行実施要領を見ますと、試行実施対象工事は、グラウンド工事及び解体工事並びにその他工事において、財務局建築保全部技術管理課長が定める工事に適用するとあり、週休二日を前提とした労務費の補正や、現場事務所の閉所状況の確認方法などが示されています。
 また、週休二日モデル工事を実施する場合は、週休二日確保の阻害となる要因の把握や対応策を検討するアンケートの実施なども示されています。
 それでは、先ほどご答弁いただいた成果や課題を基に、今後、週休二日実現にどのように改善して取り組むのか伺います。

○金子技術管理担当部長 より幅広い工事で週休二日を実施するため、試行を通じ、様々な施工現場の実態把握に努めてまいりました。
 また、建築工事の進捗に影響を受けやすい関連設備工事や施工時期、作業時間に制約のある改修工事などについて、現場の声を聞きながら、モデル工事の適用を検討してまいりました。
 これらを踏まえ、これまで主に大規模な新築工事を対象に試行してきた週休二日モデル工事を、今後は、小規模な新築工事や土日等での施工が多い改修工事なども含め、より幅広い工事を対象に取組を進めてまいります。

○伊藤委員 より幅広い工事で週休二日を実施するために、現場の声を聞きながら検討を進めるとのことです。引き続き、小規模な工事や土日施工の改修工事などにも着実に取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、工事関係書類の削減、簡素化についても伺います。
 先月、ヒアリングした業界からは、これまで、毎年、提出書類の削減、簡素化を要望してきたが目立った進展がない、また、現場技術者の長時間労働の是正は待ったなしの課題であり、書類の削減、簡素化をさらに推進していただきたいなどの切実な要望も寄せられました。
 都では、書類の削減、簡素化について東京都技術会議において検討を進め、二年間にわたってモデル工事を実施したとのことです。
 それでは、こうした経過を踏まえ、どのような対応をしているのか伺います。

○金子技術管理担当部長 都では、令和元年度から、関係局が連携して、削減可能な様式を抽出した上で、受注者や都の監督員の意見も聞きながら、書類削減等の効果を検証するモデル工事を行いました。
 令和三年三月には、モデル工事等の実施結果を踏まえ、財務局では、工事関係書類につきまして、統一様式三十二様式のうちの十一様式につきまして削減、簡素化を図るとともに、局独自の七様式についても併せて受注者等提出書類処理基準などの改正を行い、今年度から運用を開始しております。
 また、各局におきましても、令和三年九月までに同様に基準類の改正を行い、削減、簡素化した様式を現場で運用を開始していると聞いております。

○伊藤委員 書類削減等の効果検証モデル工事を実施した結果、統一様式の十一様式と局独自の七様式については削減、簡素化を図り、今年度から運用を開始していることを確認しました。
 さて、建設現場の監督が提出する書類はとてつもなく多いそうです。例えば、工事する人間の身元や内容に偽りがないか証明する安全書類、資材を注文するファクス用紙、建物の仕様や計画を行う設計図、現場を完成させる情報を盛り込んだ施工図、作業前の準備や計画を証明する施工計画書などなど、関わる仕事に対して記録を残さなければいけないため、必然的に書類が多くなるそうです。
 もちろん、建築でも土木でも設備でも、都民生活の大事なインフラ整備を行うので、品質の保証は極めて重要なことであり、そのことを担保するためにも、また、万が一にでも施工不良や事故があったときなど、施工記録となる書類が必要なことも理解できます。
 しかし、IT技術の進展や、より効果的な書類の整理など、発注者、受注者共に時間や経費の無駄を省く上でも、可能な限り工事関係書類の削減、簡素化に取り組むべきと考えます。
 都は、下請負届や休日等の工事施工届など、削減効果が高かったものについては、検証結果を確認した上で、受注者等提出書類処理基準を改正し、今年度から本格実施しているそうですが、どの程度効果が上がるのか、現場の負担軽減にどれだけ資するのか伺います。

○金子技術管理担当部長 モデル工事の中では、工事受注者から提出頻度が高い書類を削減することで、書類作成の手間とコピー用紙の削減になったとの書類削減の有効性についての意見が寄せられております。
 また、一部の書類は、紙の提出に代えてメールによる提出を認めることで書類の簡素化を図ったことに対しまして、受発注者間の情報のやり取りがスムーズになったとの意見も伺っております。
 これらのことから、取組については、書類作成に伴う労務時間の縮減、打合せや書類提出のための移動時間の削減など、受注者の負担軽減に効果があるものと考えております。

○伊藤委員 提出書類の処理基準の改正を行い、受注者からは、書類作成の手間の削減やメールの活用により情報のやり取りがスムーズになったなどの意見が寄せられているようですが、今年度から本格的に実施していますので、引き続き、検証と改善を継続していただくことを求めます。
 それでは、発注者、受注者共に、建設業の働き方改革や生産性の向上を進め、将来にわたる担い手確保と健全な発展を図るために、週休二日工事の完全実施や長時間労働の是正につながる工事関係書類の簡素化など、今後とも事業者の意見を十分聞いた上で改善を進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○金子技術管理担当部長 週休二日工事につきましては、より幅広い工事を対象に取組を進めてまいります。
 また、工事関係書類の削減、簡素化につきましては、現場における書類の作成実態を踏まえ、工事受注者に対しまして、基準等に基づき作成不要となった書類の周知徹底を図ってまいります。
 今後とも、公共工事の品質確保の担い手が中長期的に育成及び確保されるよう、機会を捉えて、事業者の意見も聞きながら、建設業の働き方改革のための取組を進めてまいります。

○伊藤委員 ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、女性の活躍時代といわれて久しくなりましたが、あらゆる業界での女性の活躍には目覚ましいものがあります。例えば、かつて男性専門の職場と思われていたダンプやバス、トラックの運転手も、まち中で女性ドライバーをよく見かけます。
 一方で、建設業は男性の仕事というイメージが従来から強く、実際に建設業に従事する女性の割合は約一七%と、他の産業に比較して低いのが現状です。その理由としては、現場作業所のトイレや更衣室などの労働環境や、産休、育休など制度面の課題が挙げられます。
 しかし、建築、土木、設備など、あらゆる場面で建設業界に女性の視点を生かせば、新たな価値やサービスの向上も期待される上に、人手不足の解消にもつながります。
 それでは、建設業の女性参画について、どのような認識を持っているのか伺います。

○金子技術管理担当部長 建設業を支える技術者のさらなる確保、育成に向けまして、女性をはじめ、多用な人材が活用できる環境整備が重要であり、公共工事の発注者は率先して取り組む必要がございます。
 財務局では、女性技術者の配置を義務づけるとともに、都が経費を負担し、現場事務所に女性専用の更衣室、水洗トイレ、洗面所等を整備する女性活躍モデル工事を平成二十八年度から開始し、令和二年度までに二十五件の工事で実施いたしました。
 対象工事は、各業種における女性技術者の就業状況も踏まえ、建築工事を主体に選定しております。
 一方で、女性技術者が少ない業種などでは、参加条件に女性技術者の配置を義務づけられると入札参加が難しくなるなどの声があり、配慮が必要と認識しております。

○伊藤委員 建設業の支え手として女性や多様な人材が活躍できる環境整備に率先して取り組む必要があるため、女性活躍モデル工事を試行しているが、女性技術者が少ない業種などでは入札への配慮が必要とも認識しているとのことです。
 それでは、都は、これらの課題にどのように対応して、今後どのように建設業への女性参画の促進につないでいくのかも伺います。

○金子技術管理担当部長 財務局では、女性技術者の就業状況などを考慮しながら試行を実施してまいりました。
 令和二年度からは、業種や規模にかかわらず、契約後、受注者の発意により女性技術者の配置を行った場合、更衣室やトイレなど必要な設計変更を行い、成績評定にも反映する受注者希望型のモデル工事を開始いたしました。
 今後は、業界の状況なども踏まえながら、電気設備工事などの業種や中小規模の工事についても女性活躍モデル工事を試行するなど、担い手確保に向けた取組を進めてまいります。

○伊藤委員 冒頭申し上げましたが、都民生活の大事なインフラ整備を行う建設業界の担い手確保と健全な発展に向けて、女性をはじめ、多様な人材が活躍できる環境整備に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、コロナ対策に関連してお聞きします。
 我が党は、さきの都議会議員選挙におきまして、コロナ禍で疲弊する都内経済と都民生活の向上を図るべく、個人都民税の減税や子育て世代の経済的負担の大幅な軽減など訴えてまいりました。
 感染状況が落ち着きつつあるとはいえ、依然として多くの都民や事業者の皆様が苦しい生活や経営を強いられる中、今、求められるのは、こうした方々への十分な支援策です。
 施策によっては多額の経費を要する可能性もありますが、コロナ禍の影響を受けてきた都民や事業者の方々に手を差し伸べ、将来に対する不安を取り除くことが必要です。
 今後、こうした大規模な財政出動にも対応し得る財政運営を行うべきと考えますが、財務局長の見解を伺います。

○潮田財務局長 コロナ対策につきましては、現下の都政の最重要課題でございまして、これまでも累次にわたる補正予算を編成するなど、切れ目なく多岐にわたる対策を講じてまいりました。
 今後につきましても、財政環境の先行きを見通すことが困難な中にありましても、都民生活や経済の立て直しに向けて、都は、なすべき役割を確実に果たしていかなければならないというふうに認識をしてございます。
 こうした中、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、厳しい状況に直面している都民や事業者の皆様に対し、今後とも必要な支援を着実に行えるように、財源を的確に確保し、財政面からも支えていくことが求められてございます。
 このため、来年度予算の編成過程などを通じまして、事業の妥当性や有効性を改めて検証し、実効性、効率性のさらなる向上を図るとともに、施策の新陳代謝を促進してまいります。
 さらに、基金をはじめ、これまで培ってきた財政対応力を最大限活用し、各局とも十分に連携をしながら、必要な対策につきましては、確実に施策を講じられますよう、持続可能な財政運営に努めてまいります。

○伊藤委員 多くの皆様の努力により、新規感染者数は大幅に減少傾向にあるものの、新型コロナウイルスは、依然として都民生活と都内経済に大きな影響を落としています。都民の暮らしや都内事業者を守るため積極的な財政運営を求め、質問を終わります。

○森口委員 入札契約制度について伺います。
 入札制度改革本格実施直後の平成三十年十月、決算特別委員会で入札制度改革について質疑を行い、施行前後での平均落札率や一者応札の割合などの数値の変化を確認させていただき、入札契約制度における競争性の向上等について明らかにしました。
 その後、入札契約制度改革の本格実施から三年余りが経過したことを踏まえ、本日は、制度改革後の現在の都の入札の状況等について質疑を行いたいと思います。
 本格実施直後の質疑の際、改革はこれで完了ということではなく、引き続き、より多くの事業者に入札に参加をしてもらい、競争性や透明性を高めるという目標の実現に向け着実に取組を進める、また、本格実施後のデータの検証を行い、入札監視委員会の意見を踏まえるとともに、業界団体との意見交換を行うことにより、現場の状況をしっかりと把握していくことが重要、さらに、入札参加者の応札行動は、景気の動向に左右されやすいため、入札契約制度を取り巻く状況を常に見定めながら、時代時代に合ったよりよい制度となるよう不断の努力を行っていくとのことでありました。
 そこで、入札契約制度改革本格実施後、どのようにデータの検証を行い、入札監視委員会で議論し、業界団体など現場の状況を把握するなど、よりよい制度となるよう努めてこられたのか、その取組と実績について伺います。

○小泉契約調整担当部長 都におきましては、東京都入札監視委員会を設置し、外部の目を活用して、入札及び契約手続の公正性、透明性の確保に取り組んでございます。
 委員会では、個別事業に係る入札及び契約手続等の運用状況を審議する監視部会を毎年度開催するとともに、入札契約制度について審議する制度部会は、制度の取組状況や改正内容について必要なデータも交え随時開催し、ご審議いただくほか、業界の状況を審議に生かすため、業界団体との意見交換も実施してございます。
 引き続き、こうした取組を通じ、現場の状況もしっかり把握しながら、よりよい制度の構築に努めてまいります。

○森口委員 入札契約制度改革は、入札契約制度における競争性、公平性、透明性の確保に努めるとともに、中小企業の方々が入札に参加しやすい環境づくりを進めていく、そのことが目的でありました。
 そこで、競争性、公平性、透明性の確保の観点から、確認の意味で、工事案件における平均落札率、一者応札の割合、落札率九九%以上の件数の割合、平均応札者数について、改革前の数値と直近の数値とでどのように変化しているか伺います。

○小泉契約調整担当部長 平均落札率につきましては、入札契約制度改革前が九三・二%、最新のデータとなる令和元年度が九三・五%でございます。
 一者応札の割合につきましては、改革前が二五・二%、最新が二五・五%でございます。
 なお、落札率九九%以上の件数の割合につきましては、改革前が一九・四%、最新が一二・一%となっております。
 また、平均応札者数につきましては、改革前が三・九者、最新が四・一者となってございます。

○森口委員 平均落札率が若干上がるものの、落札率九九%以上の件数の割合が大幅に下がり、平均応札者数が増加をしていることから、競争性は高まっており、入札契約制度改革の効果はしっかりと出ていると思われます。
 一方、一者応札の割合は、改革前後でほとんど変わりがありません。競争性を高めるという観点では、応札者が一者とならないような工夫も、こうしたことについても引き続き検討していただきたいと思います。
 また、先ほどの答弁では、平均応札者数が増加をしているにもかかわらず、平均落札率が若干上がっているとのことでありました。一般的には、応札者数が増えるほど落札率は下がる傾向にあるのではないかと考えられることから、こうした背景には経済動向など外的な要因があるのだと思われます。
 最近の景気動向を見ると、十月の月例経済報告では、景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にある中、持ち直しの動きが続いているものの、そのテンポが弱まっているとのことでありまして、都も、新型コロナウイルス感染症で打撃を受けた事業者に対し様々な支援を行っていますが、そうしたコロナ対策を迅速に行えるよう、契約制度面でも積極的に各局をサポートすることが重要と考えます。
 そこで、コロナ対策に関し、契約面でどのような取組を行っているのか伺います。

○小泉契約調整担当部長 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けまして、感染拡大防止と時期を捉えた的確な対応が図られるよう、昨年度より契約手続におきましても取組を行っております。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策に係る契約事務手続につきましては、迅速な契約手続が行えるよう、予定価格にかかわらず各局等で実施し、柔軟な運用を図っております。
 また、緊急を要する契約につきましては、時間を要する競争入札ではなく、随意契約を積極的に活用いたしまして、機動的に対応してございます。
 さらに、それぞれの契約事務に当たりまして、公正性、透明性などの確保を図った上で、感染拡大の防止等のため、ヒアリングにおけるウェブ会議の活用などの対応を図っております。
 こうした取組を通じまして、新型コロナウイルス感染症の蔓延状況においても契約事務手続を適正に行えるよう、各局を支援してまいります。

○森口委員 契約制度面においても様々な工夫を凝らしていることが確認できました。
 新型コロナウイルス感染症の大きな影響とともに、先日、東京二〇二〇大会が終了し、今後、東京都の大型な公共事業の発注は減少することが懸念されますが、こうした事業者をしっかりと支えていくことは、まさしく公共調達が持つ役割であると考えています。
 コロナや景気動向など様々な環境変化の中、中小企業の方々にとって、引き続き、入札に参加しやすい環境づくりを進めるべきと考えますが、都としてどのように事業者を支えていくのか伺います。

○小泉契約調整担当部長 都におけるインフラ整備を推進し、安全・安心の確保や都民生活の向上を図ることで、東京の持続的な成長につなげていくことは重要でございます。
 また、現下のコロナ禍における厳しい環境を踏まえますと、事業者の受注機会の確保のため分離分割発注の徹底など、事業者を支える取組も必要でございます。
 都におきましては、契約件数全体の八割以上を中小企業が受注しておりまして、引き続き、こうした取組を推進してまいります。

○森口委員 入札契約制度改革後の現在の状況から、昨今の新型コロナウイルス感染症を踏まえた事業者の受注機会の確保など、質疑を行ってきました。
 どのような状況であっても肝腎なことは、その時々において安定的であるとともに、適正な制度であるべく、常にデータの検証や現場の状況の把握に努めることだと考えます。
 最後に、今後も現場の状況を踏まえながら、不断に状況の検証や見直しを行っていくべきと考えますが、見解を伺います。

○小泉契約調整担当部長 契約制度は安定的にしっかりと取り組んでいくことが肝要である一方、デジタル化の進展や働き方改革など、時代とともに社会のニーズは様々変化してございます。
 また、民間の景気動向にも左右されやすいことから、それらの動向にも注視しつつ、公共工事を取り巻く状況を常に見定める必要がございます。
 引き続き、契約制度における公平性や公正性、競争性の確保に努めながら、適正な公共調達に取り組んでまいります。

○森口委員 引き続き、事業者の受注機会の確保や工事の品質確保、公金支出の妥当性、公平性の確保など、健全な業界の発展、そして、都の発展につながるよう努めていただきたいと申し上げ、質問を終わります。

○たかく委員 それでは、私から質問させていただきます。
 十月に緊急事態宣言が解除され、新型コロナ感染症の陽性者数は減少傾向にあるものの、次の感染拡大に備えた医療提供体制の確保、そしてまた、経済再生に向けた取組は急務であると考えます。
 現在、新型コロナ感染症対策以外にも、災害対策、少子高齢化対策など、東京都が抱える課題は山積しております。
 その中で、行財政改革に全力で取り組み、政策の新陳代謝を行い、必要な事業に重点的に投資をしていくことがますます重要になってきているものと考えます。
 今日は、税以外の収入確保、税外収入等についてお聞きいたします。
 二〇〇八年九月、リーマンショックが起こりました。それにより世界中の景気が一気に失速し、国や自治体では大幅な税収不足になりました。税収は減れども、なかなか減らせないのが医療、介護、福祉、子育て等の社会保障費であります。
 私は、税収が入らなければ、自治体が所有している土地建物などの資産を有効活用して新たな収入を確保すべきだと世田谷の区議会で提案し、自動販売機の入札制度導入や広告収入など新たな収入確保の取組を進めてまいりました。
 二〇〇六年の地方自治法の改正では、行政財産である土地の貸付けに関する規制緩和が行われました。
 行政財産とは、地方自治体において公共用に供し、あるいは供することが決定した不動産のことで、今までは、原則として、行政内部における一定の手続を経て普通財産に変更しない限り、原則として他人への貸付けができないものとされておりましたが、この二〇〇六年の改正によって、行政財産そのものを賃貸できるようになったわけであります。それによって、行政財産の余剰部分を活用して、例えば、駐車場用地の貸付けであるとか野立て看板用地としての貸付けなど新たな利用手法が生まれ、財産の活用が図れるようになった次第です。
 最初に、東京都は、行政財産において敷地や施設内の一部に余剰が発生した場合、どのような有効活用を図っているのか、お聞きいたします。

○五十嵐財産運用部長 行政財産は、その所有目的に応じ、事務事業を行う所管局の責任の下に管理運用されているところでございます。
 都はこれまで、こうした行政財産の一部に余裕部分が生じた場合には、事務事業に支障のない範囲で創意工夫を凝らして、可能な限り有効活用を図っているところでございます。
 具体的には、都税事務所や保健所、都営住宅敷地の一部を有料駐車場として貸し付けた事例や、都庁舎の一画を貸し付け、コンビニエンスストアを設置した事例などがございます。

○たかく委員 これまでも余裕スペースでの有効活用を図っているとのことですが、厳しい財政環境の中で少しでも収入を確保するという観点から、財務局としても行政財産を管理する各局の取組を積極的に支援すべきであると考えます。
 さて、財務局では、庁内各局における行政用途を終えた土地を引き継ぎ、普通財産として管理しているとのことです。財務局が保有する普通財産の土地について、次の行政利用が始まるまでの間、最大限の有効活用を図るべきと考えます。
 財務局では、どのように取り組んでいるのでしょうか、お聞きいたします。

○五十嵐財産運用部長 都有地は、都民から負託を受けた貴重な財産でございまして、可能な限り有効活用を図りながら財産価値を最大限発揮させていくことが重要と考えております。
 当局所管の普通財産の都有地のうち、まとまった面積があり、次の行政利用までに一定の期間が見込まれる土地につきましては、臨時駐車場や公共工事の資材置場等として民間事業者に一時貸付けを行うなど暫定活用に努めており、令和二年度における民間への一時貸付契約の実績は延べ六十七件、金額で約三億円でございます。
 今後とも、土地の立地や形状等を踏まえながら、都有地の有効活用に取り組んでまいります。

○たかく委員 今の答弁では、令和二年度での民間への一時貸付契約の件数が延べ六十七件、金額的に約三億円とのことで、この金額が多いか少ないかの判断は控えておきますが、普通財産については、暫定的な活用も含めて、今、活用を図っている、こういったことを確認いたしました。
 現在、財務局が管理している建物には、ほかにも、第一本庁舎、第二本庁舎、都議会議事堂、それから東京都飯田橋庁舎があるとのことです。
 都庁舎においての一層の収入確保に向けて、例えばデジタルサイネージやエレベーター等への広告など取り組むことも必要かと考えておりますが、見解をお聞きいたします。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎の有効活用を図り、歳入確保を図っていくことは重要と考えます。
 これまで、組織改正などに応じて生じた余剰スペースを有効活用し、第二本庁舎一階及び都議会議事堂地下に、コンビニエンスストアへ貸し付けしてきました。また、都庁展望室において、飲食、物販店など使用許可を行い、歳入の確保に努めてまいりました。
 引き続き、都庁舎の有効活用について、デジタルサイネージなど新たな取組についても、関係局と連携を図りながら、都の事業との整合性や設置場所など、庁舎という使用形態のルールや課題を整理してまいります。

○たかく委員 今の答弁ですと、関係局と連携を図りながら検討していきたいということではありますけれども、現在、全国の各自治体においては、こういった広告収入での取組が行われております。
 ほかにも、例えばネーミングライツであるとかいろんな広告事業、コロナ禍の中で本当に税収確保が大変な状況にある昨今、東京都においても新たな収入源獲得に、もう全力でやはり取り組むべきであるというふうに考えます。
 さらなる検討を求めて、次の質問に移ります。
 次に、都債について伺います。
 ここまで、財産活用の観点から質問をさせていただきましたが、税収以外の収入の中で、重要な財源の一つとなるのが都債であると考えます。
 昨年度は、新型コロナウイルス感染症対策緊急融資の預託金の財源として都債を活用したことで、発行額が前年から大きく増加、令和三年度予算においても、充当可能な事業について積極的に都債を活用する方針となっているなど、都財政における都債の重要性はますます高まっているものと考えます。
 都債は、単なる借金ではなく、将来世代にも受益がある事業について、その費用を広く負担してもらい、年度間の財源調整を図ることで安定的な行政サービスも可能とするものです。将来負担を考慮しつつ、目的や状況に応じて施策の推進のための財源として活用するなど、計画的かつ戦略的に活用するために、都債は必要であると考えます。
 しかし、発行した都債は、期限が来れば元金を償還し、また、毎年一定の利子も支払う必要があるわけですので、決して無計画に発行していいというわけではありません。将来世代の受益と負担のバランスを十分に考慮しながら、社会経済情勢、また、都税収入等の状況を踏まえ、適切に都債を活用するのが重要であると考えます。
 そこでまず、年間の元金償還額、また、利子支払額、あわせて、都債残高の状況についてお伺いいたします。

○山田理事 令和二年度普通会計決算におけます元金償還額は五千八百六十五億円、利子支払額は五百十一億円となっております。これらの地方債の償還費用に一般財源がどの程度充当されているかを示す公債費負担比率は五・三%でございまして、近年一五%を超える水準で推移しております都道府県平均と比べて低い水準にあります。
 また、令和二年度末の都債残高は約四兆円でございます。九年ぶりに増加に転じておりますけれども、この水準は、都債残高がピークでありました平成十二年度末の約七・七兆円の五割程度となっているところでございます。

○たかく委員 税収の減少に伴って、例年に比べて今年の発行額は増えているということですが、答弁にあったとおり、公債費負担比率、また都債残高は過去と比較して低い水準にあることが分かりました。これも、都債の発行抑制を行ってきたこと、堅実な財政運営に努めてきた結果だと思います。
 こうした取組が市場からの都債への信用度につながっているわけでありますけれども、市場からの客観的な評価を示すものとして、都に対するいわゆる格付評価があります。財政状況の悪化や都債の乱発などがあれば、この格付が下がってしまい、都債の信用が落ちてしまう、このようなことになります。
 そこで、都債の格付の状況について伺いたいと思います。

○山田理事 債券の発行体への格付は、償還能力をはじめといたしました財務内容に対する評価でございまして、投資家にとっては、購入する債券の投資適格性を判断する指標の一つとなっております。
 直近では、今年四月に格付機関でありますスタンダード・アンド・プアーズ社がレポートを公表しておりまして、都の格付は、国と同等のシングルAプラスとなっております。評価書では、都の財務内容につきまして、高く安定した財政運営能力に支えられ、コロナ禍の難局においても財政規律を重視した行財政運営を行い、健全性の維持に努めると見ているとの評価をいただいております。
 なお、スタンダード・アンド・プアーズ社では、地方自治体の格付は国を上回らないことを基本方針としておりますけれども、国の格付の影響を受けない都の信用力のみに基づくスタンドアローン評価では、国債の格付を上回るダブルAプラスがつけられているところでございます。
 これまでの都の財政運営が正当に評価された結果でございまして、市場における都債の信用力を高め、安定的かつ低利な資金調達の実現に大きく寄与しているところでございます。

○たかく委員 今の答弁では、現状、コロナ禍にあっても都に対する評価は高く、国をも上回る評価ということは分かりました。今後も高い評価を維持しつつ、都債を円滑に発行していけるよう、健全な財政運営を継続していくよう強く求めます。
 さて、ここから、都債の一つであるグリーンボンドについて私の方からもお伺いさせていただきます。
 都議会公明党ではこれまでも、グリーンボンドの効果的な発行について求めてまいりました。また、さきの一般質問でも我が党の斉藤都議からESG債の発行を通じた投資家層の積極的な拡大について求めたところです。
 このグリーンボンドですが、先般、今年も十二月に個人投資家を対象としたグリーンボンドを発行するとのプレス発表がありました。この都債は、豪ドル建て、オーストラリアドル建てで発行するとのことであります。
 金融の世界では、ハイリスク・ハイリターン。リターンには常にリスクが伴うものであり、元本や利息の保証に関わる信用リスク、また、金利変動リスクなどがあります。特に今回のグリーンボンドのような外貨建ての債券では、これに加えて為替のリスクが生じると思います。
 そこで、今年度の個人向けグリーンボンドを豪ドル建てとした理由と、為替リスクについての考え方についてお伺いいたします。

○山田理事 近年の国内の低金利環境下におきましては、円貨建てによる債券発行では投資家にとって魅力的な利回りを確保することが困難な状況にあるため、個人向けグリーンボンドは外貨建てで発行をしております。
 今年度につきましては、直近の金利水準や投資家需要を踏まえ、総合的に判断した結果、豪ドルを選択したところでございます。
 外貨建てでの発行においては、為替リスクとして、投資家が償還時に豪ドルと円を交換する場合などに為替の変動によって元本を割り込む可能性もございます。
 都は、発行体として、売出人である各証券会社に対しまして、販売に当たっては投資家への説明資料に留意事項をしっかりと記載することに加えて、リスクを含めて丁寧に説明するよう要請しております。
 なお、発行体であります都は、元金などの支払額をあらかじめ円ベースで固定していることから、為替変動リスクを負うことはないということとなっております。

○たかく委員 今お話ありましたように、やはり投資家が償還時に、いわゆる豪ドルを円に交換する場合には為替のリスクが生じるということはそのとおりであり、やはり外貨建てで発行する以上、為替リスクについては避けることはできないと思います。個人の投資家の皆さんが、リスクについて正確に理解した上で購入すると判断できるよう、十分な周知、また配慮をしていただきたいと思います。
 これまで、さらなる収入確保策、そして、都債という観点から質問を行ってまいりましたが、コロナ対策はもとより、セーフティーネットの強化や、また、経済の本格的な回復に向けた対策、豪雨災害や震災などの防災、減災に向けた取組など、様々な財源確保の工夫を行った上で、いかにして東京都の課題解決へとつながる施策を積極的に展開していけるかが重要と考えます。
 これから本格化する令和四年度予算編成に向けて、これまで以上に創意工夫を凝らして財政運営を行っていくことが重要と考えますが、この一年の財政運営に対する局長の思いを含めて、見解を伺いたいと思います。

○潮田財務局長 この一年の財政運営ということでございますが、都議会の皆様方のご指導、ご協力をいただきながら、都民の命や暮らしを守り抜くという考え方の下、都を挙げてコロナ禍を乗り越えていくための取組を全力でやってきたところでございます。
 その中で、財政調整基金が底をつくのではないかというご心配をおかけしたときもございましたけれども、ようやくコロナ対策は徐々に効果が発現してまいりまして、足元の感染状況は改善状況にございますが、やはり改めて気を引き締めて、感染の再拡大を防ぐ取組ですとか、厳しい状況にある経済の本格的な回復を後押しする取組など、引き続き、必要な対策を講じていくことが重要だというふうに認識をしてございます。
 一方で、東京の将来に目を向けますと、感染症、あるいは自然災害に強いまちづくり、少子高齢化への対応、環境の取組、デジタル化の推進など、課題は山積してございます。これらに対して、迅速、的確に対応して、都政を着実に前に進めていかなければならないと考えております。
 そのためにも、政策評価、事業評価、一体的に実施をしまして、より成果重視の視点から評価を行うなど、ワイズスペンディングの取組を一層強化していくことが重要でございます。
 加えまして、今お話ございましたが、歳入確保、あるいは基金、都債を、適切な活用などしながら、施策展開を支える持続可能な財政運営を継続してやっていくことが必要でございまして、こうした観点から、財務局が果たすべき役割は重いものというふうに考えてございます。
 引き続き、財務局一丸となりまして、都がなすべき役割を確実に果たせますよう、気持ちを新たに取り組んでまいります。

○たかく委員 今、最大の課題であります、感染症から都民の命と暮らしを守り、経済の早期回復をしっかりと図るために、迅速に対策を行っていくためには、何よりもその根幹となる安定的な財政運営が欠かせません。
 ぜひとも財務局の皆様には、取組を着実に進めていただくことを求めまして、私の質問を終わらせていただきます。

○五十嵐委員 私からは、東京都の公共工事の契約について、適切な労働環境の確保という観点から、大きく二点質問いたします。
 一点目は、建設業における女性活躍への取組です。
 コロナは、飲食業や小売店などのサービス業に従事していた多くの女性の暮らしを直撃しましたが、そんな中でも、先日、仕事雇い止めに遭った女性が新たに建設業に転職し、手に職をつけて働いているという話を聞きました。建設業は男性の職場というイメージがありますが、建設業の担い手の確保や品質向上のためにも、女性にも働きやすい職場であることが望ましいと思います。
 建設業では、働き方改革の推進や生産性向上への取組、災害時の緊急対応、調査、設計の品質確保に対処するために、令和元年に、公共工事の品質確保の促進に関する法律などの、いわゆる担い手三法が改正されました。
 ここでは、発注者に対して適正な請負代金、工期による請負契約の締結、公共工事に従事する者の賃金、労働時間、その他の労働条件、安全衛生、その他の労働環境の適切な整備に配慮することが規定されています。
 これらを受けて、東京都も、公共事業の発注者として建設業界での女性活躍を後押しするため、現在、女性活躍モデル工事を導入しています。
 そこでまず、現在、東京都財務局が行っている女性活躍モデル工事について、導入の目的と内容、そして令和二年度までの実績を教えてください。また、令和二年度の主な工事について教えてください。

○金子技術管理担当部長 公共工事の品質を確保するためには、建設業の将来を担う人材の確保が不可欠でございまして、現場に新たな人材を受け入れ、育成していくための環境整備の推進が重要でございます。
 財務局では、女性の現場での活躍を支援する取組といたしまして、平成二十八年度から女性活躍モデル工事を開始し、令和二年度までに二十五件の工事で実施しております。
 モデル工事では、女性技術者の配置を義務づけるとともに、都が経費を負担し、現場事務所に女性専用の更衣室、水洗トイレ、洗面所等を整備することとしております。
 令和二年度は、都立矢口特別支援学校改築工事、都立東村山福祉園改築工事、都立日野高等学校改築工事など、五件を実施いたしました。

○五十嵐委員 東京都の費用負担で広い更衣室や洗面所が整備されて、好評を得ているとも聞いています。
 ただ、令和二年度の実績を見ますと、対象の工事は大きなものに限られており、現実には大手の建設業者だけが受注しているのではないかということが懸念されます。
 そこでまず、実際に女性活躍モデル工事を実施する際に、東京都がどのように対象を選定してきたのかについて教えてください。

○金子技術管理担当部長 モデル工事の実施に当たりましては、建設事業者における女性技術者の人数や職種などの状況について調査を実施しております。
 その結果、大手建設事業者には女性技術者が一定程度おりますが、中堅以下では人数が少なく、必要な場合は他の現場から異動させるしかないなどの意見も見られました。
 これらを踏まえた上で、入札参加者に負担を与えないよう、対象工事を選定しております。

○五十嵐委員 大手建設事業者には女性技術者が一定程度いるが、中堅以下では人数が少ないという現状があります。
 建設業界では、コロナの影響をあまり受けない大手の建設業者と、工事が中止になるなどによって直接の影響を受けた中堅以下の建設業者とで、二極化の傾向が強まっているといわれています。中小企業が公共工事を受注することができず、女性活躍モデル工事がこの二極化を拡大させるようなことはあってはならないと思います。
 そこで、今後は、建設業への女性の参入を促すために、中堅以下の建設業者も対象となれるような取組が必要だと思いますが、東京都の対応を伺います。

○金子技術管理担当部長 財務局発注工事では、平成二十九年度から、モデル工事以外の主要な工事でも、都が経費を負担し、現場事務所に女性専用の水洗トイレや更衣室を設置することといたしました。
 また、受注者が女性技術者を配置できる場合は、契約後であってもモデル工事として選択できる仕組みを令和二年度から導入しております。
 今後は、業界の状況なども踏まえながら、電気設備工事などの業種につきましても、モデル工事を試行するなど、担い手確保に向けた取組を進めてまいります。
 これらの取組を通じ、建設業における女性の就労環境の整備を促進し、女性の活躍を支援してまいります。

○五十嵐委員 契約後であってもモデル工事として選択できるという仕組みがあるようで、この取組を知らなかった業者にも周知を広げられるとのことです。その上で、今後も多くの女性が建設現場で活躍できるよう、都には、しっかり取り組んでほしいと思います。
 ところで、現在、都庁舎では大規模な改修工事が行われています。
 これらの現場には女性の従業員もいますが、こういった方々の女性の就労環境はどうなっているのでしょうか。
 平成二十三年度から開始した都庁舎改修工事には、この女性活躍モデル工事の適用はありませんが、女性の就労環境の整備について、都としてどのように対応してきたのか伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎の改修工事におきましては、受注者と発注者が協議の上、施工現場に併設される現場事務所に受注者が女性専用の水洗トイレ及び更衣室を整備するなど、女性活躍モデル工事の制度開始前から女性の就労環境に配慮した取組を行ってまいりました。

○五十嵐委員 建設業界が当たり前に女性を選ぶ女性の選択肢の一つとなれるように、東京都には、今後のさらなる女性活躍の後押しをお願いしたいと思います。
 続いて、二点目は、施工時期の平準化への取組について質問します。
 建設業界では、一般的に繁忙期である年度末に工事が集中し、この時期の従業員の休日出勤や残業が生じている一方で、閑散期である四月から六月には、人員や資機材に余剰が生じ、業務効率の悪化を招いています。
 この状況を改善するために、改正品確法では、公共事業の発注者には施工時期の平準化を図ることが責務として規定されています。
 そこで、現在、東京都において進められている工事の施工時期の平準化について、改めて、その目的と現在の実績について伺います。

○小泉契約調整担当部長 施工時期の平準化により、年間を通じた工事量の繁閑の差をできるだけ小さくし繁忙期を解消することは、建設業に従事する技能者の長時間労働の是正や休日の確保を促すなど、処遇改善にも寄与するものでございます。
 そのため、工事については、現場の稼働状況に着目した指標として、年度の平均稼働件数に対する閑散期に当たる四月から六月の平均稼働件数の割合を、建築、土木は〇・九、設備は〇・八に設定し、全庁を挙げて取り組んでいるところでございます。
 令和二年度末時点の実績は、建築〇・八五、土木〇・八九、設備〇・七七となっておりまして、引き続き、目標の達成に向けて取り組んでまいります。

○五十嵐委員 施工時期の平準化が技能者の処遇改善にもつながることを改めて確認できたと思います。
 ところで、施工時期の平準化には事業者の理解も欠かせません。これまで東京都は、施工時期の平準化について、事業者の方々に丁寧に説明をして、意見交換をしていきたいと繰り返してこられました。
 そこで、事業者の方々からの声を踏まえて、今後、東京都がどのように施工時期の平準化に向けて取り組んでいくかについて、ご見解を教えてください。

○小泉契約調整担当部長 施工時期の平準化の推進に当たっては、事業者側からのご意見もよく聞き、意見交換をしながら進める必要があり、事業者団体からも、長時間労働の是正など働き方改革が推進できるよう、施工時期の平準化を求められております。
 こうしたことも踏まえ、都では、工期十二か月未満の案件に対する債務負担行為の積極的な活用、ゼロ都債と組み合わせた技術者配置準備期間の設定に加えまして、昨年度からは、繰越明許費の効果的な活用も図り、予算成立後の状況変化にも一層柔軟に対応するなど平準化に取り組んできており、引き続き着実に進めてまいります。

○五十嵐委員 建設業は、住宅設備や増加する自然災害の対応など、人々の暮らしや経済活動を支えるために必要不可欠な基幹産業です。
 建設業界において、長時間労働の是正や週休二日の確保なども含めて、女性も男性も長く安定して働きやすい職場となるよう、今後も東京都に対して積極的な取組を行うことを求めて、私の質問を終わります。

○山加委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十八分散会

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