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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十九号

令和二年十月二十九日(木曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長加藤 雅之君
副委員長清水 孝治君
副委員長山内  晃君
理事成清梨沙子君
理事池川 友一君
理事入江のぶこ君
小林 健二君
伊藤しょうこう君
大松あきら君
本橋ひろたか君
清水ひで子君
増田 一郎君
森村 隆行君
宇田川聡史君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長潮田  勉君
経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務古川 浩二君
契約調整担当部長新田見慎一君
主計部長山田 忠輝君
財産運用部長五十嵐 律君
利活用調整担当部長小泉 雅裕君
建築保全部長佐藤 千佳君
庁舎運営担当部長鈴木 光祐君
収用委員会事務局局長斎藤 真人君

本日の会議に付した事件
収用委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
財務局関係
事務事業について(質疑)

○加藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、収用委員会事務局及び財務局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○加藤委員長 これより財務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○古川経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 それでは、先日の委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元に配布してございます財政委員会要求資料をごらんください。
 最初に、表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。今回要求のございました資料は、記載してございますとおり五件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。要求資料第1号、第二次主要施設十か年維持更新計画の進捗状況でございます。
 こちらは、平成二十七年度から令和六年度までの十年間における第二次主要施設十か年維持更新計画の概算事業費をお示ししたものでございます。
 続きまして、二ページをお開き願います。要求資料第2号、各種基金の年度別推移でございます。
 こちらは、平成二十八年度から令和二年度までの五年間における各種基金の年度別推移を、二ページから三ページにかけてお示ししたものでございます。
 四ページをお開き願います。要求資料第3号、財務局所管普通財産として引き継がれた土地の件数及び面積でございます。
 こちらは、平成二十七年度から令和元年度までの五年間における財務局所管普通財産として引き継がれた土地の件数及び面積をお示ししたものでございます。
 五ページをお開き願います。要求資料第4号、財務局所管普通財産(土地)の活用実績(一般会計)でございます。
 こちらは、平成二十二年度から令和元年度までの十年間における財務局所管普通財産のうち、土地の活用実績をお示ししたものでございます。
 六ページをお開き願います。要求資料第5号、都内の公契約条例等制定自治体でございます。
 こちらは、令和二年十月二十二日現在における都内の公契約条例等を制定している自治体をお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○加藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○入江委員 私からは、初めに、事業評価について伺います。
 現在、都は、全庁を挙げて新型コロナウイルス感染症対策を行っていますが、いよいよ令和三年度予算編成に向けた調製が本格化する時期となってまいりました。
 財務局は、八月二十八日に、例年より約一カ月遅く予算見積もり方針を発表しましたが、その依命通達の中には、事業評価を一層強化することが明記されています。
 事業評価の取り組みは、事業の無駄をなくし、真に必要な事業に予算措置をすることに直結するわけであり、小池都知事が掲げるワイズスペンディング、賢い支出を実現する上で不可欠な取り組みだと認識しています。
 私は、これまで総務委員会に在籍しておりまして、先日、十月五日の総務委員会では、総務局が実施する政策評価について質疑をいたしました。質疑の中で、総務局は、政策評価と取り組みを総括しておりまして、外部有識者から、財務局の事業評価など既存制度との連携について指摘があったことも踏まえ、政策企画局、総務局、財務局の評価制度の連携を強化するとの答弁があったところでございます。
 今回、財政委員会に所属させていただくことになりましたので、事業評価を所轄する財務局に対し、政策評価との連携について、その進捗状況をお聞きします。
 令和三年度予算編成に当たって、財務局として、事業評価と政策評価の連携をどう図っていくのか、現在の検討状況について伺います。

○山田主計部長 事業評価は予算編成の一環として実施しているものでございまして、財務局が各局と連携して、一つ一つの事業の効率性、実効性を向上させる継続的な取り組みとして行っております。
 一方、総務局が行う政策評価は、二〇二〇改革に基づき各局が実施した見える化改革を制度的に継続させ、自律的かつ総合的な見直しにつなげていくため、各局がみずから選定した施策に対して、総務局が令和元年度から実施しているものでございます。
 この二つの評価制度の連携を強化するため、令和三年度予算編成においては、ことし六月に公表された政策評価における成果指標の達成状況の分析、検証や、施策全体の進捗状況や課題について、新たに財務局が事業評価を行う際の検証の視点に活用していくこととしております。
 限られた財源の中で都政の諸課題に的確に対応するためには、各事業の無駄をなくすことを徹底していくことが不可欠であり、各局がしっかりと連携することで、事業の効率性や実効性の向上に一層努めてまいりたいと考えております。

○入江委員 財務局が政策評価の結果も踏まえて事業評価を行うことで、より多面的な検証が可能となります。事業一つ一つを現場から細かく精査し、その積み上げとして、適切で有効な次年度予算編成へ磨き上げていくことが重要だと考えます。
 令和三年度予算編成のための事業評価でどう政策評価の結果を踏まえるか、実務的にも、そして、具体的にもしっかりと詰めていただきたいと思います。
 事業評価については、これまでも決算特別委員会の分科会質疑などでもたびたび取り上げておりますので、私からはこの一問でございますけれども、コロナとの闘いが引き続いていることを考えれば、今後の機動的な財政支出にも耐え得る財政基盤を維持するためにも、事業評価の取り組みの重要性はますます増していくものと考えております。
 今後も財務局には、しっかりと関係局で連携し、事業評価がより効果的でかつ効率的な制度となるようにブラッシュアップを図っていただくことを求めまして、次の質問に移らせていただきます。
 続いて、都有地の活用について伺います。
 都は、小池都知事就任後、深刻化する待機児童問題を受けて、待機児童解消に向けた緊急対策に基づき、都有地活用推進本部を設置しました。同本部は、保育所の整備促進に向け、都が保有する土地を最大限活用するための全庁を挙げた組織体制です。
 そこでまず、確認ですが、都有地活用推進本部の取り組み内容とこれまでの成果について伺います。

○五十嵐財産運用部長 都は、都有地を活用した保育所等の整備を一層促進するため、副知事をトップとする全庁横断的な組織体制として、平成二十八年九月に都有地活用推進本部を設置いたしました。
 本部では、公営企業所管の土地を含む全ての都有地を対象といたしまして、保育所等として活用可能な土地を年複数回洗い出し、区市町村に情報提供するとともに、情報提供した土地は、都のホームページにおいて誰もが閲覧可能な形で公表しております。また、情報提供地に対する統一的な問い合わせ窓口も設置しており、区市町村や民間事業者からの土地の状況確認等に的確に対応しております。
 本部を通じ、令和二年九月末までに合計で二百六十七件の都有地情報を提供しており、この中から既に十二件の保育所等が開設済みで、さらに七件が令和三年度以降の開設に向けて準備を進めているところでございます。

○入江委員 都有地を活用した保育所設備は、私たち都民ファーストの会も強く主張してきたものであります。
 都が、小池都知事のリーダーシップのもと、待機児童解消に向けて、保有アセットを可能な限り有効活用すべく総力を挙げて取り組んでいること、そして、その成果が確実にあらわれてきていることを改めて確認いたしました。
 こうした取り組みを通じて、私の地元港区においても二件の保育所が本年四月に開設され、また、今後さらに一件が開設予定でございます。待機児童ゼロの継続を目指し、取り組みを強化している地元港区としても喜ばしく思っているところです。
 また、都では、この都有地活用推進本部の設置以前から、未利用都有地を、都の課題解決のために活用する取り組みを進めてきたと伺います。
 そこで、保育所への活用以外で、都政の課題解決を図りながら未利用都有地の利活用を進めた事例について伺います。

○五十嵐財産運用部長 都有地は、都民の負託を受けた貴重な財産であることから、都政の課題解決のために最大限の活用を図ることが重要でございます。
 都はこれまで、施策連動型の財産利活用として、都が直面する課題の解決への貢献を条件として、民間企業に対しまして未利用都有地を貸し付ける取り組みを積極的に推進し、都施策の実現と収入の確保の両立を図ってまいりました。
 具体的には、保育施設のほかにも、公募により選定した事業者に土地を減額して貸し付け、特別養護老人ホームや障害者福祉施設など、区市町村と連携して、地域に密着した福祉施設の整備を推進しております。
 また、更新時期を迎える都有施設が集積する地区におきましては、民間の力を活用して、複数の都有地の総合的活用を図り、まちづくりを先導する都市再生ステップアップ・プロジェクトや、違法駐車対策としての自動二輪車駐車場の整備など、土地の立地、面積、形状等を踏まえながら、都施策と連携して効果的な利活用を実施しているところでございます。

○入江委員 未利用都有地を都がみずから利用する以外にも、単に民間へ貸し付けや売却するだけではなく、福祉の向上やまちづくりの発展など、都施策の充実のために工夫を凝らして活用に取り組んでいることがわかりました。
 先ほども答弁にありました都市再生ステップアップ・プロジェクトでは、産業貿易センターや公文書館などの跡地を活用して、港区内で整備が進められてきた東京ポートシティ竹芝が先日まち開きを迎えたところです。新たな産業貿易センターと民間施設の一体整備、浜松町と竹芝ふ頭を将来的につなぐ歩行者デッキの整備など、この竹芝地区が都有地活用事業を起爆剤に活気あふれる経済の拠点となることが期待されています。
 また、港区内の都有地ということなんですけれども、麻布警察署が区立中学校の跡地へと移転し、昨年二月から新たな警察署で業務が開始されています。これによりまして、かつての麻布警察署は建物の解体が進み、現在は既に更地の状況となっています。こちらは六本木通りに面し、六本木交差点にも近く、六本木の中でも大変ポテンシャルの高い土地であります。そのことから、今後の利用については地元からも大変大きな関心が寄せられているところです。
 そこでまず、この土地が現在は警視庁が所管する行政財産でありますが、普通財産として財務局に引き継がれるまでに予定されている手続と時期について伺います。

○五十嵐財産運用部長 旧麻布警察署は、本年五月に地上部の解体撤去が完了したところでございまして、今後は地下に残されている建物基礎やくいの撤去などを行うこととなりますが、それとともに、現在行っている土壌汚染調査で土壌汚染が確認された場合には、必要な対策を講じつつ、これらの一連の対応が完了した後、財務局へ引き継がれることとなります。
 時期といたしましては、令和三年度末以降、令和四年度ごろを想定しているところでございます。

○入江委員 この六本木周辺では大変多くの開発が進められていることもありまして、この麻布警察署跡地利用に関しては、中には、この土地も単に民間へ売却されてしまうのではないかという不安のお声も届いております。
 立地がよい貴重な都有地は、すぐに民間に売却することなく、都としてしっかりと活用を検討していくことが重要だと考えます。
 そこで、都は、この旧麻布警察署跡地の今後の活用に向けて、どのように検討を進めていくのか伺います。

○五十嵐財産運用部長 通常、所管局における行政利用を終え、財務局へ引き継がれる土地につきましては、まずは都の行政施策としての利活用を検討し、庁内各局に対して利用意向を照会いたします。
 照会の結果、利用意向のある局があれば、当該局へ所管がえし、引き続き庁内で行政利用に供しますが、庁内での利用の見込みがなければ、地元区市町村へ情報提供し、地元自治体での活用意向を確認いたします。
 その上で、区市町村における需要もなく、都にとっても不用と判断した場合には、競争入札における民間への貸し付け、売却を検討することとなります。
 しかしながら、本件土地は都心の一等地にあるまとまった大変貴重な都有地でございます。そうしたことを踏まえますと、今後の活用に向けては、より長期的な視点に立って、庁内の需要を確認していくことも重要でございまして、その場合には、将来的な本格利用までの間、民間への入札による一年を基本単位とした一時貸し付けなどの形で暫定活用を図るなど、都として保有する方向で最大限の有効活用ができるよう検討してまいります。

○入江委員 六本木地区は国内外から多くの来訪者を受け入れる国内有数の国際的な地区であり、そのような中、麻布警察署が長きにわたり地域の安全・安心を守ってきたという歴史がございます。
 このような歴史を踏まえ、警察署移転後も、地域の安全・安心を守る拠点機能や、観光などで訪れた方々が地域情報を一元的に入手できる機能をこの地に設けてほしいというのが地元の強い願いでございます。
 この地の活用の検討に当たっては、こうした地元の声を踏まえながら検討を進めていただきたいと考えますが、見解を伺います。

○五十嵐財産運用部長 都有地は、都民から負託を受けた貴重な財産であることから、まずは都の施策のために活用されるべきものと考えております。
 そうした中にあって、都はこれまでも、都としての利用予定がない都有地について区市町村に貸し付けを行うなど、地域の課題解決に向け、都有地を役立ててきたところでございます。
 都が本格的に利用する場合でも、地元区市町村から地域の課題解決に向けて要望があれば、都の利用に影響がないことや、区市町村の適切な経費負担及び役割分担などを確認の上、対応を検討してまいります。

○入江委員 地元の声を集約した上で、区として要望が上がってきた場合には、都としても、ぜひこれと真摯に向き合っていただきたいと思います。
 そして、都内でも有数の地価の高い場所の一つであり、また高い容積率であるなど、屈指の立地と活用可能性を持つこの旧麻布警察署跡地を、ぜひ都民のための財産として最大限有効活用していただくことを強く要望いたします。
 続いて、RE一〇〇の取り組みについて伺います。
 都は、昨年十二月末にゼロエミッション東京戦略を策定し、二〇五〇年にCO2排出実質ゼロとする目標を掲げております。
 それに先立つ平成三十一年第一回定例会で、私は一般質問において、都が旗振り役となって民間企業の参加を募るなど、RE一〇〇がさらに普及するためのアクションを起こすべきと申し上げまして、小池都知事からは、都は、みずからの率先的な取り組みとして、都庁舎で使用する電力について、再生可能エネルギー一〇〇%化への取り組みを推進する都庁舎版RE一〇〇に着手するとの答弁がありました。早速、昨年八月から、第一本庁舎受電分を再生可能エネルギー一〇〇%に切りかえたとのことです。
 この都庁舎版RE一〇〇のこれまでの取り組み状況について伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都は、RE一〇〇の理念に賛同し、再生可能エネルギーを活用して、都庁舎で使用する電力からCO2排出量をゼロとする都庁舎版RE一〇〇を推進しております。
 この取り組みの一環といたしまして、令和元年八月一日から、第一本庁舎にて受電する電力、年間約三千万キロワットアワーを再生可能エネルギー一〇〇%の契約に切りかえいたしました。
 切りかえに際しまして、小売電気事業者へのヒアリングや学識経験者への意見聴取などを通じまして、価格とともに環境面も考慮した国内初めての総合評価方式を実施いたしました。
 初回の入札では、日立造船株式会社と令和元年八月から令和二年九月までの契約を締結し、都内を含む複数のごみ焼却施設で行われているバイオマス発電による再生可能エネルギーを調達いたしました。
 また、今年度実施した二回目の入札では、ゼロワットパワー株式会社と令和二年十月から令和三年十一月まで契約締結し、太陽光、中小水力、バイオマス発電など、複数の再生可能エネルギーを組み合わせて調達しております。

○入江委員 この都庁舎版RE一〇〇の総合評価方式では、これまでの電力需給契約とは異なり、再生可能エネルギーの都庁舎への供給契約が契約要件となっております。多様な再生可能エネルギーを組み合わせて供給を受ける際には、本当にバイオマスや太陽光などの再生可能エネルギーが供給されているのか、履行確認が重要です。
 そして、ゼロエミッション東京の実現に向け、再生可能エネルギーの供給拡大には、需要のさらなる喚起が求められています。需要がふえることにより、小売電気事業者の再生可能エネルギー供給の拡大を図り、競争性を高め、再生可能エネルギーが基幹電源となっていくといったよい流れをつくらなければなりません。
 そこで、都庁舎版RE一〇〇の履行確認の方法と、その果たした役割について伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎版RE一〇〇の履行確認につきましては、調達した再生可能エネルギーの安定供給や質の確保に不可欠と考えております。
 まず、安定供給の確保につきましては、再生可能エネルギー発電所の発電量などの情報の見える化が重要であります。
 そのため、小売電気事業者が供給するおのおのの再生可能エネルギー発電所からの供給量を照合するなど、再生可能エネルギー一〇〇%であることを都が毎月検証しております。
 一方、再生可能エネルギーの質の確保につきましては、発電所の運営状況の確認が重要となるため、現地調査を実施しており、昨年度は、運転管理体制やバイオマス比率の測定方法などを調査し、都庁舎にバイオマス発電による再生可能エネルギーが供給されていることを確認いたしました。
 また、都庁舎版RE一〇〇の果たした役割でございますが、例えば、再生可能エネルギー切りかえ前後の応札者数を比べますと、切りかえ前が最大四者であったのに対しまして、令和元年が六者、令和二年が五者と、切りかえ前よりも増加しております。
 さらに、再生可能エネルギー電気の価格を比べますと、令和元年が約六億三千二百万円、令和二年が約四億九千九百万円と、約一億三千万以上安くなるなど、再生可能エネルギーの供給に力を入れている小売電気事業者の入札への参加促進に寄与できたものと考えております。
 引き続き、都庁舎における再生可能エネルギーの活用を通じまして、CO2排出実質ゼロに向けた取り組みを進めてまいります。

○入江委員 サステーナブルな社会の実現には、再生可能エネルギーの活用が大変重要です。こうした中、RE一〇〇の理念に賛同し、再生可能エネルギーを活用して、都庁舎で使用する電力からCO2排出量をゼロとする都庁舎版RE一〇〇は、都みずからの率先的な課題取り組みとして高く評価いたします。
 都庁舎は国内でも有数な大規模建築物であり、この率先的な取り組みは、民間企業の再生可能エネルギー需要をより喚起し、小売電気事業者の再生可能エネルギーの供給拡大の一助になったと考えております。
 第一本庁舎のみならず、第二本庁舎もそのようになるように向け、そして、引き続き、脱炭素社会の実現に向けて都がリーダーシップを発揮していただくことを強く要望しまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○伊藤委員 それでは、まず、入札契約制度について伺います。
 平成二十六年に、公共工事品確法と建設業法、入契法、すなわち担い手三法を一体として改正し、適正な利潤を確保できるよう、予定価格を適正に設定することやダンピング対策を徹底することなど、建設業の担い手の中長期的な育成確保のための基本理念や具体的措置を規定いたしました。
 そして、建設業の担い手確保が重要な課題でありますが、高齢化で担い手が減少する一方で、近年、特に激甚化する災害への対応には建設事業者の活躍が不可欠であります。
 昨年、担い手三法が改正されましたが、改めて、この改正の趣旨及び契約制度を所管する財務局の認識を伺います。

○新田見契約調整担当部長 建設事業者の方々には、社会資本の整備に加えまして、地域経済を支え、地域の安全・安心を支える守り手など、国民生活を支える大きな役割を担っていただいていると考えております。
 一方で、長時間労働の常態化や週休二日など、休日がとりにくい傾向にあることに加えまして、今後、改正労働基準法によりまして、時間外労働の上限規制が適用されることになることなどから、建設業の働き方改革は喫緊の課題となっております。
 この働き方改革や生産性向上を進めまして、建設業の将来にわたる担い手確保と健全な発展を図るために、建設業法、入契法、品確法の担い手三法が一体的に改正されたものと認識をしております。
 都におきましても、この改正は、将来にわたって公共工事の品質確保や建設業の発展のために重要なものと認識しておりまして、この理念を踏まえて、契約制度におきましても、しっかりと対応していくべきものと考えております。

○伊藤委員 担い手三法改正の趣旨及びそれに対する財務局の基本的認識を確認いたしました。
 この法改正により、働き方改革の推進、生産性向上への取り組み、災害時の緊急対応力の強化などを進めることになりました。
 建設業における働き方改革を推進し、建設業の健全な発展に向けた取り組みを進めるには、都が発注する公共工事において、担い手三法のうち、とりわけ品確法への対応が重要です。
 そこで、改正品確法及び運用指針の考え方を踏まえ、都における取り組みについて伺います。

○新田見契約調整担当部長 改正品確法に基づく取り組みについては、契約から工事の各段階において、法の理念を踏まえ、適切に対応していくことが重要でございます。
 都としては、働き方改革の推進に向けた工事における週休二日制の推進や適切な工期設定などとあわせて、生産性向上の観点からは、工事関係書類の電子化など、情報通信技術を活用した取り組みなどを進めてまいります。
 また、品確法改正により、工事に加え、調査、設計についても新たに法の対象に位置づけられたことから、発注者の責務として定められた品質確保やダンピング対策を行ってまいります。
 引き続き、これからも、品確法及び運用指針の理念や考えの実現に向けて、適切に、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

○伊藤委員 契約から工事の段階において、法の理念を踏まえて適切に対応する方針を確認できました。
 さて、品確法改正により、働き方改革の推進のため、発注者の責務として、施工時期の平準化、適正な工期設定、適切な設計変更などが盛り込まれました。
 そこで、施工時期の平準化について伺います。
 建設関連の業界団体からは、以下のような要望をお聞きしております。
 東京都では、週休二日工事や工事平準化を推進し、工事関係書類の削減、簡素化などの取り組みを進めていただいているところでありますが、建設業が人材、機材を効率的に活用し、長時間労働の是正など、働き方改革が推進できるよう施工時期の平準化を図っていただきたいということや、建設業では、年度における繁閑の差が大きいため、繁忙期は、長時間労働の発生や労務資機材の確保が困難となり、一方で、閑散期は収入が不安定化する問題があります。また、不足する人材を効率的かつ効果的に配置するためにも、繁閑期の差がない環境づくりが不可欠であります。施工集中による人材不足を緩和するため、現場の稼働状況についても確実に平準化を進めていただきますようお願いいたしますというような要望でありました。
 それでは、こうした現場の声を受けた上で、都は、施工時期の平準化については、働き方改革にどのような効果があると認識しているのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 公共工事では、予算成立後に入札契約手続を行うことが一般的でございまして、そのため、年度前半は閑散期に、年度末には履行期限が集中するなど繁忙期となる傾向がございます。
 こうした年間を通じた工事量の偏りを解消することで、技術者や資機材の効率的な活用が促進されるとともに、繁忙期の解消に伴いまして、技術者の長時間労働の是正や休日の確保につながって、ひいては中長期的な担い手確保に寄与するものと認識しているところでございます。

○伊藤委員 公共工事は年度末が忙しく、また、年度当初は閑散期という状況は、昔からよく耳にします。こうした実態を改善するためには、施工時期の平準化が働き方改革に寄与するものであることは確認できました。
 さて、この取り組みを着実に進めていくためには、目標値を設定することが重要です。
 それでは、都における施工時期の平準化の目標はどのようになっているのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 都では、工事、設計等委託ともに平準化の状況を管理するための指標を定め、令和三年度を目標年度とした数値目標を業種ごとに設定しております。
 具体的には、工事につきましては、現場の稼働状況に着目し、閑散期に当たります四月から六月の平均稼働件数と、年度の平均稼働件数の比率である平準化率を指標といたしまして、令和三年度の目標値は、建築、土木ともに〇・九、設備は〇・八に設定しております。
 設計等委託につきましては、履行期限が年度末に集中していることに着目いたしまして、二月から三月に履行期限を迎える件数の割合を指標としておりまして、令和三年度の目標値は、設計、測量とともに四〇%以下、地質調査は三五%以下に設定しております。

○伊藤委員 工事並びに設計等委託について令和三年度の目標値を確認いたしました。
 工事については、閑散期の第一・四半期への工事をふやそうという試みであり、設計等委託については、年度末に集中する履行期限を減らそうということであろうと思います。
 それでは、この施工時期の平準化の目標達成に向けて、どのような取り組みを行っているのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 都では、施工時期等の平準化に係る取り組みといたしまして、設計業務を含めまして、発注の前倒しや工期十二カ月未満の案件に対する債務負担行為の積極的な活用、ゼロ都債と組み合わせた技術者配置準備期間の設定などを推進しております。
 また、都の電子調達システムの年間の発注予定表の検索機能を充実させたり、関東地方整備局が運用しております発注見通しの統合に参画いたしまして、地区ごとの各発注機関の発注見通しを一元的に閲覧できるようにするなど、建設事業者にとりまして、技術者の計画的な配置や資機材の手配及び安定的な受注に役立つ環境の整備にも努めているところでございます。

○伊藤委員 通常は複数年にわたる工期における債務負担行為を一年未満で活用することや、当該年度末または新年度早々の工事着手を可能とするゼロ都債などの活用を推進し、さらには、発注見通しの情報の充実などにも取り組んでいるとのことでした。
 それでは、実際に、工期十二カ月未満の案件に対する債務負担行為やゼロ都債をどの程度活用しているのか、実績についても伺います。

○新田見契約調整担当部長 令和二年度予算におきます債務負担行為のうち、平準化に寄与する工期十二カ月未満の債務負担行為及びゼロ都債は、工事におきましては約千七百五十八億円で、対前年度比で約一・一四倍、設計等委託におきましては約七十三億円で、対前年度比で約一・三倍の予算を計上しておりまして、積極的な活用を図っているところでございます。

○伊藤委員 実績についてお答えいただきました。
 前年度より増加ということなので、ゼロ都債等の積極的な活用を図っていることは確認できましたが、これらの取り組みや実績により、昨年度から始めた施工時期の平準化の目標達成に対しては順調に進んでいるのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 平準化率等の実績につきましては、毎年五月に前年度の実績を全庁的に調査しているところでございますが、工事につきましては、閑散期に当たります四月から六月の平均稼働日数と年度の平均稼働件数の比率、いわゆる平準化率でございますが、これが令和三年度の目標が、建築、土木ともに〇・九、設備〇・八であるところに対しまして、令和元年度の実績では、建設が〇・八、土木が〇・八五、設備が〇・八一という状況でございます。
 設計等委託につきましては、二月から三月までの履行期限を迎える件数の割合が、令和三年度の目標が設計、測量四〇%以下、地質調査三五%以下であることに対しまして、令和元年度の実績は、設計で四九%、測量四七%、地質調査で四一%となっております。
 引き続き、令和三年度の目標達成に向けまして、施工時期等の平準化に係る取り組みを推進してまいりたいと考えております。

○伊藤委員 目標に向かって進んではいるものの、業種によってはまだまだ道半ばのようであります。
 来年度の目標達成に向けては、平準化に係る取り組みのさらなる強化が必要と考えますが、今後はどのように取り組んでいくのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 単年度の工事等は、予算成立後の状況変化によりまして、年度内に完了できないものや、予定していた工期では年度をまたいでしまうような事例がございます。こうした場合は、一般的には、一度、工事等打ち切りを行いまして、再発注を行うものでございます。または、発注自体を翌年度以降に見送るといったことにより対応することになります。
 これが年度当初の閑散期や年度末工期の集中を生む原因の一つになっておると考えておりまして、予算成立後の状況変化に対してより柔軟に発注していくことが、平準化をより進めていくためには必要であると考えているところでございます。
 このため、令和三年度の予算要求におきましては、これまで実施してまいりました債務負担行為の活用に加えまして、繰越明許費の効果的な活用を図るよう庁内に通知をしたところでございます。

○伊藤委員 来年度の予算要求は、債務負担行為に加え、繰越明許費の効果的な活用を図るよう庁内にも通知をしているということでした。
 そもそも繰越明許費は、歳出予算のうち、年度内に支出の完了しない見込みのものを翌年度に繰り越して使用できるようにしたもので、予算において対象事業限度額を定めておく必要があります。
 それでは、繰越明許費の活用について、これまでの運用と、何が変わり、どのような効果を期待しているのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 これまで繰越明許費は、当該工事の施工中に埋設物の存在が明らかになるなど、主に契約後の状況変化による場合に適用してまいりました。
 今後は、当該工事の前段に当たる関連工事がおくれた場合など、発注者の責によらない理由によって発注時期がおくれるような特別な事情がある場合には、契約前の状況変化によるものであっても繰越明許費の活用を図っていくこととしております。
 これにより、債務負担行為を予算計上していない場合にあっても、より柔軟な発注が可能になると考えているところでございます。
 こうした繰越明許費の活用は、予定した事業量を確実に執行していくための有効な手段でございまして、平準化の観点からは、閑散期に当たる年度前半での現場の稼働件数を増加させることにつながると。それとあわせて、年度末に集中する履行期限の分散にも寄与するものと期待しているところでございます。

○伊藤委員 いろいろお聞きしましたが、施工時期の平準化への取り組みについては、債務負担行為や繰越明許費なども、活用による制度上の工夫を行っていることが確認できました。
 しかし、行政は、長年の習慣により予算単年度主義にとらわれがちであります。こうした制度を有効に活用していくためには、財務局だけでなく、各局や出先機関まで含め、予算単年度主義の意識改革も重要です。
 どのように全庁的に周知徹底し、意識改革を図るのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 平準化に係る取り組みは、ある特定の局だけが実施しても効果は薄く、全庁的に平準化を図ることが何よりも重要であると認識をしております。
 そうしたことから、全庁の関係者が会する連絡会などの機会を捉えまして、予算単年度主義の例外である債務負担行為や繰越明許費は、適切な活用を図ることで平準化を進める有効な手法となるということを、平準化ができるということ、平準化はやり方はあるんだということを、予算担当部署とも連携して各局に周知するとともに、効果的な取り組み事例等を全庁的に共有して、意識改革を図るよう努めてまいります。
 あわせて、施工時期等の平準化が、働き方改革を後押しする取り組みでございまして、担い手確保や、都のインフラ整備を支えます建設業の中長期的な発展にも寄与するものであるというその重要性を、理解促進を図るように努めまして、全庁を挙げて平準化に係る取り組みを推進してまいりたいと考えております。

○伊藤委員 全庁を挙げて施工時期の平準化を推進していくとのことですが、都庁は組織が極めて大きいので、財務局から関係局へ、そして各出先事務所までなど、改革の趣旨を繰り返し徹底していくことを求めます。
 さて、発注者である都と受注者である事業者は、公共工事により都民の大事なインフラ整備を進める対等なパートナーであると考えます。こうした取り組みを進めることが本当に効果があるのか、事業者にとって働き方改革などが進むのか、丁寧な対応が必要であり、事業者の声にも真摯に耳を傾ける制度の構築と、継続的な改善にも取り組むべきと考えます。
 施工時期の平準化等につきまして、事業者の声にも常に耳を傾ける必要があると考えますが、都の認識を伺います。

○新田見契約調整担当部長 お話のありました平準化、平準化にかかわらず、取り組みの実効性を高めるためには、業界団体、事業者の方と意見や情報交換を頻繁に行っていくこと、こういったことが重要であると認識しております。
 財務局では例年、主要な業界団体の方々と意見交換をしておりますけれども、平準化につきましては、業界団体からも、発注や履行期限が集中しないような要望を聞いております。
 こうしたお話を受けまして、私どもとしては、先ほども申しました繰越明許費などの適切な活用を図ることとしたところでございますが、今後とも、密接に、意見を交換なり、ご意見を頂戴しながら、私どもの取り組みを進めてまいりたいと考えております。

○伊藤委員 引き続き、社会インフラの整備を支える担い手の育成や品質の確保、そして、健全な建設業界の発展に取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、庁舎管理について、喫煙所について伺います。
 ことし四月一日から、東京都受動喫煙防止条例、改正健康増進法が全面施行となり、二人以上の人が利用する施設は原則屋内禁煙となりました。
 このうち第一種施設として、保育園、幼稚園、学校などは、敷地内禁煙はもちろんのこと、屋外にも喫煙場所を設置できません。
 また、同じ第一種施設である大学、医療機関、行政庁舎は敷地内禁煙でありますが、条件を満たせば、屋外に喫煙場所の設置は可能となりました。
 それでは、昨年より都庁舎の建物内にあった喫煙所が閉鎖となりましたが、閉鎖した喫煙場所と、その理由を改めてお示しください。

○鈴木庁舎運営担当部長 令和元年七月一日に、健康増進法の一部改正に基づき、行政機関の庁舎につきましては敷地内禁煙となりました。
 そのため、庁舎内にありました喫煙所四カ所につきましては、廃止いたしました。

○伊藤委員 受動喫煙防止は、我が都議会自民党の公約でもあり、これを積極的に推進していく立場に変わりはありません。
 さて、平成三十年の成人喫煙率は、男性二七・八%、女性八・七%でありましたので、平均約一八%となります。すなわち、たばこを吸わない人は八〇%以上になります。
 その一方で、成人がたばこを吸うことは違法行為ではありませんし、都庁内のコンビニでもたばこを売っていますので、受動喫煙防止を最優先としつつ、喫煙環境の整備も必要なことと考えます。
 それでは、都内の区市町村の庁舎内外の喫煙場所の設置状況をお答えください。

○鈴木庁舎運営担当部長 区市町村の喫煙場所の設置状況でございますが、各自治体に電話で確認しましたところ、庁舎内の喫煙場所につきましては、全ての区市町村で廃止しているとの回答でありました。
 また、屋外の喫煙場所につきましては、区部で十七区、市町村で二十四市町村が設置しているとの回答でありました。

○伊藤委員 都内の区市町村は、島しょ部を除くということであると思いますが、二十三区二十六市三町一村なので、合計五十三自治体となります。よって、庁舎内はもちろん喫煙場所の設置は不可能ですが、屋外、すなわち庁舎の敷地内に約八割の区市町村で喫煙場所を整備していることになります。
 それでは、屋内の閉鎖は当然のこととして、屋外の敷地内には喫煙場所は設置可能ですが、都庁舎の敷地内の屋外になぜつくらないのかお答えください。

○鈴木庁舎運営担当部長 特定屋外喫煙場所とは、屋外の場所の一部について、受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所となります。
 具体的には、一つ目は、禁煙区域と区画されていること、二つ目は、喫煙可の標識があること、三つ目は、施設の利用者が通常立ち入らない場所であることの条件を満たすことが必要となります。
 都庁舎の屋外には、従前二カ所の喫煙所が設置されておりました。この二カ所につきましては、多くの人が行き交う主要な出入り口に近接しており、法の要件を満たしていないことから、先ほどの屋内喫煙所同様、廃止したところでございます。
 こうしたことから、都庁舎の敷地内で、新規に特定屋外喫煙場所を設置できるかについて検討したところ、都庁舎の敷地は、都民を初めとする幅広い来庁者に開放されているため、施設の利用者が通常立ち入らない場所という条件を満たす適地がありませんでした。
 また、敷地のほとんどが都市計画法上の有効空地であること、さらに、建物管理上及び利用者の安全確保の観点から、設置に適さない場所もありました。
 このようなことから、都庁舎の屋外につきましては、特定屋外喫煙場所の設置困難との判断に至ったものでございます。

○伊藤委員 法令を遵守した上で、都庁舎敷地内に屋外喫煙場所を設置しようとしたが、健康増進法などの要件とあわせて、都市計画法上からもやむなく設置不可となったということであります。
 さて、私は、都庁に車で来るときに、四月になってから気づいたことがあります。新宿インターをおりて議事堂南交差点を左折しますが、その車道沿いに昼間から多くの人があふれています。ちょうどこの議事堂の東側沿いの道路です。都庁の喫煙所とあわせて、新型コロナの影響もあり、周辺の喫煙所が閉鎖されたためか、喫煙のために人が路上にあふれています。
 その後、新宿区により屋外喫煙禁止のシールが植え込みに張られましたが、そんなに人が減っているようには見えません。
 受動喫煙防止を徹底した上での喫煙所の設置については、年間百六十億円もの都のたばこ税のほんの少しを活用すればいいと思います。実際に東京都は、受動喫煙防止対策の支援事業として、中小飲食店や宿泊施設の喫煙専用室や、区市町村向けの公衆喫煙所の整備の補助金も実施しています。
 よって、都庁舎敷地には不可能であっても、東京都を初め、民間や近隣事業者、地元区とも協力しながら、受動喫煙の防止を図りながら喫煙所の設置についても研究が必要と考えますが、見解を伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 喫煙につきましては、マナーを守るとともに、それに関するルールについて、規制内容の周知や理解促進の徹底を図る取り組みも大変重要だと考えます。
 所管する都庁舎の特定屋外喫煙場所の設置につきましては、先ほどもお話したとおりでございますが、委員ご質問の問題意識につきましては、関係局としっかり情報の共有に努めてまいりたいと思います。

○伊藤委員 以上で私の質問を終わります。

○小林委員 それでは、私からは、二つのテーマについてお伺いをさせていただきます。
 初めに、土地収用についてお伺いします。
 私も日々、区民の皆様からさまざまなご相談をいただいておりますが、その一つに、公共事業に伴う用地取得に関するご相談がございます。
 私の地元練馬区では、都が関与する事業も多く、都道の整備や河川の護岸整備、鉄道の連続立体交差化事業など、地権者の方から、事業用地取得についての補償の問題について、ご相談をいただくことが多々ございます。
 事業の対象となる土地の住民の方々にとっては、なれ親しんだ土地や家を離れることとなり、公共のためとはいえ、強制的に進めることもできません。そのため、事業開始当初は、事業者と地権者との合意により事業を進めていきますが、協議の結果、合意が得られない最後に、土地収用制度を活用していくものと理解をしております。
 しかし、そういう状況の中でも、事業対象となる土地の住民の方々には、行政が強制的に土地を収用していくのではないかとの危惧、不安を抱いている方もおられます。
 土地収用の手続については、法令に基づき適正に実施されるものであることは認識をしておりますが、都道や河川の整備に当たって事業用地の取得が必要となる場合、まずは事業を所管する建設局などが窓口となり、地権者と交渉することになりますが、そこでどうしても交渉が成立しない場合、行政委員会である収用委員会で裁決がなされることになります。
 こうした土地収用制度において、事業者となる担当部局、また、収用委員会が果たす役割がある中、財務局はどのような役割を担っていくのかお伺いをいたします。

○小泉利活用調整担当部長 土地収用制度は、憲法第二十九条の私有財産は正当な補償のもとに公共のためにこれに用いることができるとの規定に基づきまして、公共の福祉と私有財産権を調整するための制度でございます。
 収用手続は、大きく、事業認定、裁決、代執行の三つの手続に分かれてございます。
 まず、事業認定は、東京都などの事業認定庁が、当該事業の公益性を認定する手続であります。次に、収用委員会におきまして、収用する土地の区域や補償金額等を確定する裁決を行います。しかし、裁決後も土地等の関係者が期限までに引き渡しを行わず、事業者から代執行請求があった場合には、最終的に東京都が代執行を行うこととなります。
 財務局では、これらの手続のうち、事業認定及び代執行の二つを所管してございます。

○小林委員 事業認定から収用委員会での裁決、そして最終的な代執行と、それぞれの段階を踏み、手続を進めていくことになりますが、地権者の立場からすれば、土地収用手続の入り口が事業の公益性を認定する事業認定であり、地権者にご理解をいただけるよう丁寧に実施をしていくことが重要であると思います。
 公共事業などにおいては、事業認可という言葉も聞きますが、今ご答弁にありました事業認定について、財務局で事業認定を行っているものはどのようなものか、また、事業認定は具体的にどのように行われるのかお伺いをいたします。

○小泉利活用調整担当部長 財務局が行う事業認定の対象は、区市町村の事業や都域を超えない民間事業でございまして、認定の実績は過去十年間で六件でございます。
 また、都市計画法に基づく道路事業などの都市計画事業につきましては、同法の規定により土地収用法の規定が適用されるため、都市計画事業認可は土地収用法による事業認定とみなされてございます。
 事業認定につきましては、当該事業が、土地収用法に列記されている収用適格事業に該当するのか、さらに、事業の公益性や土地の適正かつ合理的な利用があるかなどを審査し、認定してございます。
 なお、公共の利益となる収用適格事業の中には、道路や鉄道事業などに加えまして、社会福祉法による社会福祉事業など四十九事業が列記されてございます。

○小林委員 土地の取得については、任意の交渉による売買契約が原則であり、事業認定の申請を行うかは、事業者の判断に任されており、住民との話し合いを大切にしているケースも多いかと思います。
 当然のことながら、地権者には、家庭の事情などさまざまな状況があり、すぐさま土地の明け渡しに応じ切れないこともあるかと思いますが、行政として誠意を持ってご理解をいただき、ご協力をいただくための粘り強い努力は不可欠であると思います。
 そうした中、周辺地域住民の利便性の向上のため、公共事業として実施しなければならないこともあり、その結果、やむなく土地収用を行わざるを得ないケースもあると思いますが、公共の利益と私有財産権を調整する行為であるという強い意識を持って、丁寧な手続を進めていくことをお願いしたいと思います。
 次に、都有地の活用についてお伺いをいたします。
 財務局は、庁内各局における行政用途を終え普通財産として引き継いだ都有地を一元的に管理し、有効活用する役割を担っておられると思います。
 一方で、財務局が普通財産として管理する都有地の中には、さまざまな事情により未利用となっているものもあります。
 そこで、改めて確認ですが、財務局が保有する未利用の都有地とはどのような土地で、現在どの程度存在するのかお伺いをいたします。

○五十嵐財産運用部長 財務局が保有する未利用都有地とは、財務局所管の普通財産の都有地のうち、明治、大正時代から借地権等が設定されており、事実上利用困難な長期の貸付財産や、島しょ地域の緑地など保有すること自体を目的とする土地などを除き、現に各局における行政的な利用に供していない土地のことでございます。
 こうした未利用都有地は、令和元年度末現在、合計で三百十件、面積は約百八十二ヘクタールであり、このうち百十七件は、駐車場や区市町村のグラウンドなどの形で暫定利用を図っているところでございます。

○小林委員 ただいまご答弁のあったとおり、財務局が保有する未利用都有地の面積は、暫定利用をしているものも含め、昨年度末時点で約百八十二ヘクタールとのことですが、広さをわかりやすくする手段としてよく東京ドーム何個分と表現されますが、東京ドームの敷地面積が約四・七ヘクタールでありますので、換算すると実に東京ドームの約三十九個分の未利用都有地があるということになります。
 未利用都有地は、整形地だけでなく、狭小地やのり面のほか、立地などによって活用が困難なものが多いと聞きますが、都有地は、都民生活の向上のために最大限にその価値を引き出していくべきであり、少しでも使える可能性がある未利用都有地をしっかりと活用していくことが重要であると考えます。
 こうした中、都は、都有施設の総合的、計画的な管理を推進することを目的として、平成二十九年二月に都有施設等総合管理方針を策定し、その中で、財産利活用の実施方針として、三つの方針を提示されています。
 一点目は、計画的な維持更新に向けた用地の確保、二点目は、都政を取り巻く喫緊の課題に対応するための財産利活用、三点目は、都有財産の適切かつ効率的な管理と情報公開の徹底、この三つの視点から取り組みを進めることとされています。
 そこで、都有施設など総合管理方針における財産利活用の実施方針で示された、この三つの視点に基づく都の具体的な取り組み内容についてお伺いをいたします。

○五十嵐財産運用部長 都は、平成二十九年二月に策定した都有施設等総合管理方針の中で示した財産利活用の実施方針に基づきまして、都有財産の一層の利活用を図っているところでございます。
 主な取り組みといたしまして、都有施設の更新に際しまして、財産価値を最大限に高め、利便性の向上を図る観点から、合築や機能集約化を積極的に検討し、将来の都有施設の更新需要を見据えた用地確保等に努めてきております。
 具体的には、近接する国有地と都有地の一体活用により、税務署や法務局、区立図書館などとの合築を進めた世田谷都税事務所や、保健所や児童相談所など、福祉保健局所管施設を集約した立川福祉保健庁舎などの事例がございます。
 また、福祉施設や、緑化、環境配慮型の住宅展示場など、都の施策への協力を条件として民間事業者に貸し付けを行う施策連動型の財産利活用を推進するとともに、こうした都有財産の最適活用を促進するため、都のホームページに公有財産検索機能を導入するなど、都有財産に関する情報提供の充実を図っているところでございます。

○小林委員 ご答弁の中で、福祉や環境などといった都の施策と連動させながら都有地の活用を図っているというご答弁があったところでありますが、都民にとっても関心の高い都政課題の一つに、先ほども入江理事の方からもお話がございました待機児童問題がございます。
 都は、平成二十八年九月に都有地活用推進本部を設置して、保育所として活用可能な都有地に関する情報を区市町村に提供し、福祉インフラ整備事業を活用しながら、都有地における保育所整備を進めていることと思います。
 都議会公明党は、平成二十九年の第一回定例会の代表質問で、保育施設の整備において、その土地の確保に苦労している区市町村を一層支援していく取り組みが必要であることを指摘し、オール東京で、活用可能な都有地に関する情報を区市町村に積極的に提供し、保育施設の整備に役立てていくべきであると質問をいたしました。
 当時の財務局長からは、各局などに強く働きかけ、精力的に都有地の洗い出しを進めて、きめ細かく区市町村に情報提供をすると答弁があったところであります。
 そこで、都有地活用推進本部の設置前後で、区市町村への未利用都有地の情報提供体制はどのように変化し、また、どのような成果が上がっているのかお伺いをいたします。

○五十嵐財産運用部長 都有地活用推進本部設置以前につきましては、主に財務局が所管する未利用地や、都営住宅等の建てかえに伴う創出用地について、それぞれ年に一回、区市町村に情報提供を行ってまいりました。
 一方、都有地活用推進本部設置以降につきましては、警視庁、消防庁や、公営企業局を含む全ての局等が所管する都有地の中から、年に複数回、保育所等として活用可能な土地を洗い出し、情報提供を行っております。
 こうした全庁的な取り組みを精力的に推し進めた結果として、令和二年九月末までに、都有地活用推進本部が情報提供をした二百六十七件の都有地のうち、約四割に当たる九十五件が、新たに公営企業局を含む他の事業局から提供を受けた土地となっているところでございます。
 保育所等の開設につながったのは、これまで十二件ございまして、このうち財務局未利用地や都営住宅の創出用地以外の土地を活用したものが七件で、全体の約六割を占めているところでございます。

○小林委員 一方で、こうした取り組みを通じて洗い出された土地は、あくまでも保育施設の整備を目的として情報提供されているものでありますが、区市町村によっては、保育では活用しないが、そのほかの事業で活用したい、また活用の可能性を模索する動きもあるかと思います。
 そこで、都有地活用推進本部が情報提供した都有地において、区市町村から保育以外の用途で活用したいとの要望があった場合には、都はどのように対応されているのかお伺いをいたします。

○五十嵐財産運用部長 都有地活用推進本部を通じて情報提供した都有地について、地元区市町村から保育以外の用途での活用希望があった場合には、都は、必要に応じて個別に対応しているところでございます。
 これまでも、練馬区の都有地を福祉保健局が障害者施設用地として公募した事業者に貸し付けている事例のほか、八王子市の都有地を都市計画公園用地として市に売却した事例など、今後の予定も含めると、保育以外の公共用途で八件の活用事例があるところでございます。

○小林委員 都が、区市町村からの要望に対して柔軟に対応しているとのことですが、区市町村によって抱える課題も違い、情報提供された未利用都有地を、地域事情に即した施策展開に生かしたいという動きが今後もあるかとは思います。
 引き続き、都として、地域の課題に対応する区市町村の取り組みをしっかり支援していくためにも、都有地活用について柔軟に、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、都の進めるさまざまな施策展開にあって、今後、未利用都有地について、多様な活用方法も検討していくべきと考えます。
 私は、平成二十九年の第四回定例会の一般質問で、地域においてスポーツができる場所の確保について、都有地の活用についても発言をしましたが、こうしたスポーツ振興や文化芸術、また高齢者、障害者施策など、都民の共有財産である都有地をさまざまな都民生活の向上に役立てていくべきと考えます。
 これまでの都の取り組みを踏まえた今後の未利用都有地の利活用の考え方についてお伺いをいたします。

○五十嵐財産運用部長 都有地は、都民から負託を受けた貴重な財産であることから、都政が直面する課題の解決のため、最大限有効活用を図る必要がございます。
 都はこれまでも、全庁的な会議を通じて、未利用地等の情報共有を図りながら、局や会計の壁を越えた都有地の有効活用に努め、庁内利用のほか、先ほど申し上げた施策連動型貸し付けなど、民間の力を生かした利活用にも積極的に取り組んでいるところでございます。
 一方で、都において将来的にも活用の見込みがない都有地につきましては、公共用途で区市町村に売却するほか、民間への一般競争入札を実施し、歳入の確保にも努めているところでございます。
 こうした中、近年は、深刻化する待機児童問題への対応として、都有地活用推進本部を立ち上げ、局横断的に洗い出した都有地の情報提供を行い、保育所等の用地確保に取り組む区市町村を支援しております。
 今後とも、庁内各局及び区市町村と緊密な連携をとりながら、都政を取り巻く課題解決に向けて、土地の立地や形状等を踏まえた、より一層の未利用都有地の有効活用に努めてまいります。

○小林委員 都政を取り巻く課題の解決に向けて、土地の立地や形状などを踏まえ、より一層の未利用都有地の有効活用に努めていくとのご答弁でございましたので、ぜひとも、都民生活の向上に資する都有地の活用に向け、知恵を絞っていただき、ご努力をいただきますことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○池川委員 私から、まず、公共工事の契約について質問をいたしたいと思います。
 良質な公共工事を行うためにも、担い手の確保を行うことが急務の課題となっています。さまざま施策を進めていくことが必要ですが、その一つが、施工時期の平準化の問題があると思います。平たくいえば、工事の時期を一年間の中で集中しないようにしていくということです。
 施工時期の平準化について、その重要性をどう認識しているのか、都の基本的な取り組みを伺います。

○新田見契約調整担当部長 公共工事は、予算成立後に入札契約手続を行うことが一般的でございまして、年度前半は閑散期、年度末には履行期限が集中するなど繁忙期となる傾向がございます。
 こうした年間を通じた工事量の偏りを解消することで、技術者や資機材の効率的な活用が促進されるとともに、繁忙期の解消に伴い、技術者の長時間労働の是正や休日の確保につながり、ひいては中長期的な担い手確保に寄与するものと認識しております。
 都におきましては、工事、設計等委託ともに平準化の具体的な数値目標を定めまして、その達成に向けて取り組んでいるところでございます。

○池川委員 平準化を行うことで、長時間労働の是正、また休日の確保、ひいては担い手の確保に寄与するという認識は極めて重要だと思います。
 今ご答弁あったとおりで、都は二〇二一年度までに、施工時期の平準化、工事と設計等委託の平準化、両方進めているところであります。
 平準化の具体的な現状について私も質問を準備しておりましたが、先ほど自民党の伊藤委員からその内容について質問があったので、私からは繰り返すことはいたしませんが、こうした平準化率、また、債務負担行為の活用状況について、一部改善が見られるものの、まだ課題があるかなというのも一方で実感としてあります。
 具体的にこの取り組みを進めていくことを求めるとともに、私は、平準化を進めることを通じて、先ほど認識で示された長時間労働の是正、休日の日数がどうなっているのか、そして、そのことが本当に担い手の確保につながっているのか、ここをきちんと把握する、つかむことが重要ではないか、この取り組みを検証していくことが重要ではないかというふうに思います。
 逆にいうと、ここが明らかにならなければ、平準化をやったことによって、担い手がしっかり確保されたということにつながっているのかどうか、なかなか見えてこないというふうに思います。
 そこで、平準化を進めていく中で、事業者の方々、また労働者の方々がどういう状況になっているのか、このことについてしっかり把握すること、これが重要だというふうに思いますが、いかがですか。

○新田見契約調整担当部長 施工時期の平準化の推進につきましては、建設業の働き方改革の推進や担い手確保に向け、重要なものでございます。
 そのためには、私どもの施策について、詳しく事業者の方に説明するとともに、事業者または事業者団体から、よく意見を聞いて、意見交換をさせていただきながら進めることによって、その達成が成り立つものと考えておりますので、私ども、現在、事業者の方と定期的に意見交換の場を設けておりますが、今後とも、そうした場を通じて、意見交換を進めて、平準化の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

○池川委員 平準化の取り組みによって、その平準化率が改善したと、これ実績としてわかるわけですが、その結果として、働く皆さんを含めて現場がどうなっているのかについて、今事業者の話という話がありましたが、ぜひ労働者も含めて意見を聞きながら、この取り組みについて進めていっていただきたい、その把握を求めておきたいと思います。
 東京都の平準化率を改善していくとともに、区市町村への支援が重要だと考えます。
 四月に国土交通省が出した地方公共団体における平準化の状況では、東京都の平準化率は〇・七六なのに対して、都内区市町村は〇・五五となっています。
 国交省の平準化率というのは、一件当たりの契約金額が五百万円以上の工事を対象として算出しているため、都の数字とは若干違いがありますが、少なくとも、都と区市町村を比較すれば、区市町村が、まだまだ平準化率が都と比べると低い状況にあるということは明らかだというふうに思います。
 これは、きちんと取り組みを進めることが必要だと思いますが、五月には都道府県などに対して、地方公共団体における公共工事の施工時期の平準化に関する取り組み、見える化を踏まえたさらなる取り組みの推進についてという通知が出されており、都道府県の取り組みのお願いとともに、区域内の市区町村において、平準化に関する取り組みを推進されるよう周知することが依頼されているところであります。
 区市町村に対しては、この平準化の取り組みの支援、必要があると思いますが、都はどのように取り組んできたのかお伺いをいたします。

○新田見契約調整担当部長 都におきましては、平準化の実現に向けまして、設計業務を含めた発注の前倒しや債務負担の積極的な活用などの取り組みを、独自に率先して進めているところでございます。
 こうした都の先進的な事例につきましては、区市町村との情報連絡を行う場がございますので、そうした場を活用して逐次情報提供することを通じまして、区市町村の取り組みを支援していきたいと考えております。

○池川委員 これは、ぜひ、ノウハウも含めて、技術的な支援も含めてやっていただきたいと思います。
 区市町村が補助金等を活用する場合の対応や工期の設定のあり方など、平準化に向けて、区市町村が実施をする際、壁になっているものもあるというふうに聞いていますので、この点についても、都として積極的に支援をしていただきたいということを求めておきます。
 重層下請などによって施工体系が複雑になっている現場では、工期の延期が行われたにもかかわらず、下請業者の契約が適正に更新されていない、変更されていないという事例があるといいます。
 工期の延長等が行われた場合に、下請業者の契約まで確実に変更をすることが必要だと考えますが、元請に対して、都はどのような対応をしているんでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 公共工事の品質確保を図るためには、発注者及び元請事業者間の契約のみならず、元請及び下請事業者相互の適切な関係を確立することが不可欠でございます。
 そのため、都は、元請及び下請事業者間の契約が適正になされるよう、毎年度、元請となる事業者団体に要請いたしまして、通知を発出しております。
 この通知におきましては、予定された工期で完工が困難な場合には適切な工期変更を行うよう、元請事業者に対して要請を行っているところでございます。

○池川委員 入札契約適正化法では、施工体制台帳について、公共工事では、作成した台帳の写しを発注者に提出する義務があります。これらなども活用して、しっかりとチェックしていくことが必要だということを求めておきます。
 第三回定例会の我が党の河野ゆりえ都議の一般質問に対して、工事契約に係る元請業者に対して下請契約の適正化を要請しており、そのフォローアップ調査において、適正な下請代金の支払いなど実態把握に努めていることとしている、具体的な調査方法などは現在検討中であり、準備ができた段階で調査を実施していくという答弁がありました。
 早期の実施を強く求めるとともに、良質な公共工事を行い、担い手育成をしていく側面からも、この取り組みをきちんとやっていただきたいというふうにお願いをしておきます。
 また、これらの取り組みを総合的に進めるためにも、この間、私たち求めておりますが、公契約条例の制定にも踏み出していただきたいということをあわせて求めておきます。
 次に、予算編成について質問をいたします。
 今年度は、新型コロナ対策を行うために十度の補正予算を編成してまいりました。これは、都政史上最も多い補正予算の数だというふうに伺っております。
 新型コロナは、今、ヨーロッパ等で大規模な感染拡大の状況となっており、秋から冬にかけて日本でも感染拡大の懸念が指摘をされています。感染拡大防止と社会経済活動を両立していくためにも、対策を行うとともに、都民施策をしっかりと進めていくことが必要です。
 当初予算から、必要に応じて追加的に発生した事案に対応し、そして、それを編成していくのが補正予算、これは極めて大事なんですが、やっぱり議会のチェックを受けて、そして、議決を得て進めていくことが基本だというふうに思います。
 今年度、四度にわたる予算の専決処分が行われてきましたが、これまで予算の専決処分というのは一体どのぐらいあったのか、また、予算の専決処分について、どういう場合に都としては行うと考えているのか、専決処分は慎重であるというふうに考えますが、基本的な考えについてお伺いいたします。

○山田主計部長 予算の専決処分は、補正予算を編成する必要が生じたものの、議会を招集する時間的余裕がない場合などに、地方自治法第百七十九条一項の規定に基づき行うものであり、都はこれまでに、衆議院の解散に伴う衆議院議員選挙等に係る経費などを措置する際に行ってまいりました。
 今年度予算に係る専決処分といたしましては、四月七日分及び五月七日分は、医療提供体制の強化や学校臨時休業への対応など、緊急事態措置等に伴う対応を迅速に実施するために行ったものでございます。また、八月三日分及び九月一日分の専決処分は、酒類の提供を行う飲食店及びカラオケ店の事業者等に対して、営業時間の短縮を要請することに伴い協力金を支給するために行ったものでございます。
 これらいずれにつきましても、都として必要な対策を直ちに実施するための処分でございまして、法の規定に基づく適切な対応であったと考えております。

○池川委員 これまでの補正予算は、先ほど答弁があった衆議院の解散もしくは災害等に対応して編成をし、それを専決処分してきたということだと思います。
 今年度の専決処分については必要な対策を直ちに実施するための専決処分ということで、今、答弁がありました。
 酒類の提供を伴う飲食店等への営業時間の短縮への協力金、これは感染拡大防止協力金の予算の執行状況を見て減額補正をして、新たに予算づけをする形で行われております。執行対応というやり方もあったわけですが、新たな予算づけを行って対応したということは、予算を明確化するという点から、私は重要だったというふうに考えます。
 専決処分を行うことができるのは、先ほど答弁があったとおりで、議会が成立しないとき、今回の補正予算の専決処分で用いた特に緊急を要するため議会の招集に時間的余裕がないことが明らかであると認めるときなど、四つが限定列挙されています。あくまでも、原則は議会の議決を得て執行するということです。都議会で議論をし、議決を通じて知事が予算を執行していくことが二元代表制の根幹であり、今後もさまざまなケースが考えられると思いますが、議会を開いて予算についても審議することを行っていただきたいということを求めておきたいと思います。
 予算編成の問題について幾つか伺ってまいります。
 一つは、区市町村への財政支援の考え方です。
 私は地元が町田市ですが、町田市を含む多摩地域は、二十三区と比較をすれば、財政力が弱く経常収支比率なども高い状況となっております。
 東京都の施策展開が与える影響が大きいということを実感もしています。
 一例を挙げれば、公立小中学校へのエアコンの設置です。従来は、設置者である区市町村の責任によって設置されるべきものであるとしていましたが、二〇一〇年に普通教室から始まり、特別教室、現在は体育館等と、東京都が補助を実施したことで急速に整備が進みました。普通教室のエアコン設置の補助が東京都でできた当時、私は市議会議員をしていましたが、市は当時、必要性はあると感じているが財政的な課題があると二の足を踏んでいたところに東京都の補助が決まり、途端に間髪を入れず実施に踏み切った。私はこれを目の当たりにして、都政が動けば市民生活は確実に向上すると実感をしたところでもあります。東京都の動きが都民生活に直結しており、やはり大きな影響があると思います。
 ちなみに、小中学校のエアコンの設置率を比較すると、普通教室は全国が九二・八%に対して東京は一〇〇%、特別教室は全国が五五・五%に対して東京は九〇・九%、体育館等は全国が五・五%に対して東京は五一・二%となっています。東京都の補助が、全体として都政の動きが都内自治体の底上げになったことは明らかだと思います。
 予算見積もりの依命通達では、都から区市町村への財政支援について地方分権を推進する観点が毎年いわれておりますが、地方分権を推進する観点と財政支援、この関係についてはどのように整理されているでしょうか。

○山田主計部長 地方分権を推進していくためには、各自治体が受益と負担の関係を明確にしつつ、限られた財源を活用して住民の求めるサービスを適切な量と質で提供する、自主的、自立的な行財政運営を行うことが求められていると考えております。
 こうした考えのもと、都から区市町村に財政支援を行う場合には、都と区市町村の役割分担に留意しつつ、区市町村の自主性、自立性のさらなる向上を図るという観点から、積極的に見直しを図るよう、毎年度の予算見積もりに関する依命通達の中で方針を示しているところでございます。
 一方、都は、新型コロナウイルス感染症対策を初めといたしまして、大規模災害への備え、少子高齢化への対応など、都民生活に直結する施策を着実に進めるため、財政面での支援も含め、区市町村と緊密に連携をしながら取り組みを進めてきたところでございまして、引き続き必要な財政支援を適切に行ってまいりたいと考えております。

○池川委員 財政面での支援も含め、区市町村と連携しながら、引き続き必要な適切な財政支援を行っていくという答弁で、非常に大事だというふうに考えます。
 ただ、つけ加えていうのであれば、体育館等のエアコン設置、学校ですけれども、二十三区と多摩地域を比較すると、やはり二十三区の方が設置が進んでいるという、そういう状況にもあると。こうした財政力の差についても、ぜひ財務局の皆さんにも着目をしていただきたいというふうに申し上げておきます。
 第一義的には区市町村の責任で行う事業であっても、都内の自治体ではスタンダードとしていくための役割を東京都は担っており、それは都民生活の向上につながるものと思います。ぜひ積極的な取り組みを求めておきます。
 コロナ禍で子供たちの教育環境が密であることが明らかになり、今、少人数学級を求める声が広がり、各地方議会からも意見書等が上がっています。コロナ以前から、先生の働き方については長時間が指摘をされ、その削減が強く求められており、喫緊の課題となっています。教員の数をふやすことは、働き方改革にも直結します。とりわけ、副校長は長時間労働が常態化し、負担が過重になっています。
 ある先生にお話を伺いましたが、副校長の仕事をしながら、病休の担任の先生にかわって担任を受け持ち、養護教諭まで兼務をしていると。一役でも大変なのに三役同時に担わなければいけないと、とても大変だという話を伺いました。新しい先生を見つけようと思っても、その見つける役割が実は副校長の仕事になっており、それもままならない。片っ端から名簿に当たっても見つからない状況も存在をしています。
 またもう一つ、コロナ禍で養護教諭の大変さに拍車がかかっています。保健室の別室登校の子供のケアを保健の養護教諭の先生が担っていましたが、コロナ対応で新たな仕事がふえ、別室登校は一時間までに限定せざるを得ないという状況も起こっているところであります。
 教員定数が国基準を下回っている大規模小中高等学校の副校長や養護教諭は、毎年、教育庁から増員要求が出されています。しかし、知事の予算発表段階では、これらが認められていない状況が続いています。
 なぜ予算編成の中で外されたのか、その理由についてお伺いをいたします。

○山田主計部長 教育の施策につきましては、教育庁が所管でございます。
 教員の定数を含む各事業につきまして、毎年度の予算編成において、教育庁と意見交換を図りながら適切に措置をしているところでございます。

○池川委員 適切に措置をしているというわけなんですが、実態としてはそういう状況になっていないということなんですね。
 国が二〇〇五年度までに行った教職員の定数改善計画で定数化されたもののうち、東京都では、国基準を下回っている状況が十五年間続いています。具体的にいうと、大規模小中学校等の副校長、養護教諭で、小中高合わせて副校長は三十六人、養護教諭は八十七人が今現在不足をしている状況が続いていると。こういう状況になっているということを、そもそもぜひ認識もしていただきたいと思うわけです。
 二〇二〇年度の予算要求の局要求では、教育庁から、副校長は六人、養護教諭は九人の増員要求がありましたが、結局、今、足りない数からするとささやかな増員要求も、予算編成の中では切られているというのが実態です。
 学校現場で抜本的に教職員をふやすためには財政支援をする、このことは不可欠だと考えます。少なくとも、不足をしている副校長と養護教諭は一刻を争って満たす、このことが必要だと。そのためにも、財政当局として予算措置をしていただきたいということを強く求めておきます。
 次に、一般会計から他会計に繰り入れるという問題について質問をします。その一つとして、都市再開発事業会計についてお伺いをいたします。
 都市再開発事業会計は、北新宿地区及び環状二号線新橋・虎ノ門地区の都施行の市街地再開発事業について、収支の一層の明確化を図るために設置され、その後、大橋地区が加わりました。三つの地区の事業が完了し、現在ではこの会計の中で行われている市街地再開発事業は、泉岳寺駅地区の一つとなっています。
 これは少し前の話になりますが、二〇一二年度に都市再開発事業会計の剰余金から一般会計への繰り入れを行っています。そのときはどのような協議が行われたのか、また、繰入額が幾らだったのか、お答えをいただきたいと思います。

○山田主計部長 都市再開発事業会計の平成二十三年度決算におきまして、北新宿地区一街区の敷地処分により、特定の使途、目的の定めのない剰余金が生じたことから、そのうち、当時施行中の都市再開発事業に要する資金を除いた四百億円を、平成二十四年度最終補正予算において一般会計に繰り入れた上で、社会資本等整備基金の積み増しの財源として取り扱ったものでございます。

○池川委員 当時、四百億円を一般会計に繰り入れているということなんですね。
 先ほど、答弁の中でも、特定の使途、目的の定めのない剰余金が生じたという答弁がありましたが、これは、会計区分の項目では利益剰余金のうち未処分利益剰余金というものであります。この未処分利益剰余金は、二〇一一年度に七百十九億円だったところが、二〇一三年度決算では十八億円まで減少し、今の四百億円を一般会計に入れたことを含めて十八億円まで減少しています。
 この未処分利益剰余金というのは、特定の使途目的の定めのないお金です。現在、残高は約六十億円となっています。この五年以上、六十億円で推移をしています。しかも、現在の泉岳寺駅地区の再開発は、交通局からお金がこの都市再開発事業会計入ってくるというわけですから、未処分剰余金をこれだけ残しておく必要はないというふうに思うわけです。
 この都市再開発事業会計の剰余金については、この六十億円分、これを一般会計に繰り出し、コロナ対策や都民施策のために活用すべきと考えますが、いかがですか。

○山田主計部長 都市再開発事業会計は、都市整備局が所管する公営企業会計でございます。
 都市再開発事業会計の剰余金の処分につきましては、一義的には都市整備局において検討する事項であると考えております。

○池川委員 所管は、それは都市整備局なんですよ。それはわかっていて、ここでお伺いをしているということです。
 使途がないお金が置いてある状況が続いていて、以前にもこの都市再開発事業会計から一般会計への繰り入れが行われている経過があると。少なくとも、都市整備局と協議をすべきだということは申し上げておきたいと思います。
 また、この会計が仮に閉鎖されれば、残存のお金、残金については、一般会計に最終的には繰り入れることになるでしょう。現時点で一般会計にその大半を繰り入れたとしても、問題が発生するわけではないというふうに考えます。
 税収の減少が想定される中で、これまでも、特定目的基金や都債の活用、さらには不要不急の大型道路建設の中止など、コロナ対策、都民施策に使うことを求めてきました。これらに加えて、さらなる財源確保について、ぜひ財務局としてはさまざまな角度から検討していただきたいということを求めておきます。
 最後に、ことしの六月二十六日に行われた都財政に関する有識者との意見交換会について質問をいたします。
 都財政に関する有識者との意見交換会、この目的はどのようなものでしょうか。

○山田主計部長 都財政に関する有識者との意見交換会は、新型コロナウイルス感染症への対応など、都財政を取り巻く環境が大きく変化する中、都財政の果たすべき役割について、有識者のご意見をお聞きし、今後の財政運営に生かすことを目的として開催をしたものでございます。

○池川委員 今後の財政運営に生かすということが目的だといいます。
 開催についてプレスされた通知などによると、予算編成にも言及をしているわけです。
 都財政に関する有識者との意見交換会は、いつ、誰がやることを決めたのか、また、根拠は何か、インターネット中継についても、いつ、誰が決めたのかお伺いをします。

○山田主計部長 意見交換会の開催については、六月十一日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議において、第二波に機動的に対応できる体制整備に向け速やかに取り組む事項の一つとして、コロナ後を見据えた都財政に関する意見交換会を開催することとしたものでございます。
 具体的な日程や方法については、財務局において検討したものでございまして、広く都民にご理解いただくよう、インターネット中継を実施することとし、六月二十二日に、決算見込みの公表日である六月二十六日に開催することを決定、公表したものでございます。

○池川委員 知事が本部長を務める新型コロナウイルス感染症対策本部において、六月中に行うことが決まり、その後、財務局で具体化したということです。
 決算の見込みについて公表に合わせて有識者から意見を聞くというのは、例年やっていない取り組みです。しかも、この六月二十六日という時期は、都知事選挙が告示され、投票まで九日という時期になります。誰が知事になろうと行政としての連続性はあるわけですが、一方で、誰が知事になるかによって、施策、財源等については変わる可能性もあるというふうに思います。
 今後の予算編成及び財政運営に生かすというのであれば、やっぱり新たな知事のもとでやるというのが筋ではないかと私は思います。
 なぜ都知事選挙の最中でなければならなかったのか、都知事選後という選択肢もあったというふうに思いますが、いかがですか。

○山田主計部長 六月二十六日に公表いたしました令和元年度の一般会計決算見込みでは、都税収入及び実質収支の黒字額ともに過去最高となっております。
 一方で、この間の新型コロナウイルス感染症対策のため、合計一兆円を超える予算を措置し、第二回定例会補正予算の時点では、財政調整基金の残高は四百九十三億円に減少をしておりました。
 このように、都財政を取り巻く環境が大きく変化する中にありまして、基金などの都財政の直近の状況をより詳細にお示しした上で、都が今後果たすべき役割について有識者のご意見をお聞きすることが今後の財政運営に資するものと考えたことから、決算見込みの公表と同じタイミングで開催することとしたものでございます。

○池川委員 決算が過去最高の税収と実質黒字になった。しかし、財政調整基金は五百億円を切っていた。これは、事実の問題としてはそうです。都財政について、有識者等と意見交換すること、また、都庁内でもきちんと検討すること、これは重要です。
 しかし、知事選の真っただ中に、知事も出席して有識者を呼んで、今後果たすべき役割について意見を聞くことが適切だったのか、この点については甚だ疑問が残ります。実際に、知事の選挙利用ではないかという批判が上がったのは事実です。都知事選挙の中で他の候補と議論しなければならないときに、みずから選んだ有識者との意見交換をインターネット中継で行うということがどうだったのかが、厳しく問われると思います。しかも知事選では、財政問題というのは一つの議論の争点にもなっていました。
 この意見交換会の議論の中では、都知事選挙の中で議論になっていた都債の活用について、今後こういう状況の中でさらなる財政支出をという声もありまして、その中には起債をどんどんして、無尽蔵に出して財政支出を全てやるという問題もあるのですがと都側から切り出し、都債の活用方法について有識者に対して質問する場面もありました。都債の活用をどうするかについても、これは知事選の中で一つの論点となっていた問題です。まさに都知事選挙の中で、候補者間で議論されるべき問題だったと私は思います。
 知事選とは全く関係なくやったんだというふうにいわれるかもしれませんが、実際に翌日の新聞には、この都債をどうするのかという論点が複数の記事にもなっています。知事選中に知事選候補者の中で議論が交わされていたわけで、やはりこの時期に意見交換会を開催したことは、知事の公私混同の選挙活動ととられてもおかしくないことであり、適切でなかったということを厳しく指摘をして、質問を終わります。

○増田委員 それでは、私の方からは、今後の財政運営について、そして、都債の運用についてご質問させていただきます。
 まずは、今後の財政運営についてなんですけれども、新型コロナウイルス感染症対策という未曽有の事態に臨んで、ことしになって可決された一連の補正予算が合計で約一兆六千億円、そして、一方で、財政調整基金の残高が一時急激に減少して、そのことがまた大きく報道で扱われたということもありまして、最近では、ふだん余り都政に関心のない都民からも、東京都では積立金が底をついてしまったらしいけれども大丈夫かというような、そんな不安の声を、いろんなところで聞くようになっているわけであります。
 もちろん、いたずらに不安をあおるということは、これは決してあってはならないと思いますし、また、一方で、過度に楽天的になり過ぎてもいけないと思うわけであります。終息の出口が見えない感染症の危機にあって、できるだけ多くの事態を想定して、そして、適切に準備を講じておくこと、これが何といいましても重要だと考えるわけであります。
 そうしたことについて、これから起こることについて幾つかの要素を決めて、いわゆるシナリオ予測、シナリオ分析、これをしておくことは有意義だと考えます。よくやられますのは基本シナリオ、楽観シナリオ、そして、悲観シナリオというのでしょうか、その下のワーストシナリオというのもありますけれども、何が、どういうことが起こり得るのかということを予想しておいて、その範囲で起こることを想定しておけば早く打ち手を繰り出せる、あるいは冷静に対応できると、そのような効果が期待できるわけであります。
 実際、財務局におかれましては、昨年の十二月に財政収支の長期推計というのを発表しております。そこでは、今後の人口動態でありますとか就業者数、そして経済成長率など、マクロ的な視点から、東京都の財政の予測を、まさに三つのシナリオに分けて予測をしているわけであります。このような取り組みは非常に有意義であると思いますし、評価できるものと考えております。
 ただし、それが行われたのがちょうど今回のコロナ禍が始まる直前の昨年の十二月でありましたので、まさにその後、世の中が激変してしまったわけであります。
 特に東京都の税収につきましては、リーマンショックの翌年の法人二税の税収が一兆円落ち込んだということは、記憶も新しいところとしてよくあるわけですけれども、今回のコロナショックにおきましても相当の税の減収を覚悟していなければならないと、こう思うわけであります。
 ここ数日は、九月の上場企業の決算が相次いでおりまして、ここ数日の報道でも、例えば空運業界、そしてJR各社、まさにコロナショックの直撃を受けた企業の決算の発表が行われていますけれども、いずれも空前の赤字というような内容になっているわけであります。
 リーマンショックのときは、どちらかというと、まず、金融機関がやられて、そして、大企業がその影響を受けてという、そういう図式だったんですけれども、今回のコロナショックは、そのリーマンショックとは違って、非常に弱い小さな個人商店ですとか、あるいは中小企業ですとか、そういったところが真っ先にやられているという、そういう特徴もありますので、恐らく法人二税もさることながら、個人の都民税についても今後かなりの影響が出てくるのではないかと懸念されているわけであります。
 このコロナウイルスが、いつまで、どの程度の影響度で続くのかというのは、これはなかなか予測は難しいわけでありますけれども、そして、それに伴う経済の予測、税収への影響、そしてまた、延期になりましたオリ・パラの経費の問題等、今、都の財政運営を取り巻く状況は確かに不確定要素に満ちて、取り囲まれているわけであります。
 そういう中なのではありますが、やはり可能な範囲の中で、完全に先行きを正しく予想する、これは無理なんですけれども、今できることは、起き得るシナリオをできるだけ広範に予測をして、できる限りの備えをしておく、そういうことではないかと思うわけであります。
 そこで、まず最初に、今後の税収減のリスク、あるいは今後の追加対策の可能性などについての認識についてお伺いをしたいと思います。

○山田主計部長 本年一月に国内初の新型コロナウイルスの感染患者が確認されて以降、都内経済や都民生活に影響が生じております。
 都では、新型コロナウイルス感染症対策として、これまで一・六兆円を超える規模の補正予算を編成し、対策を迅速に講じてまいりました。
 一方、先般の九月補正予算においては、令和元年度の決算剰余金を財政調整基金に速やかに積み立てるなど、今後の対策を見据えて備えを講じております。
 今後の税収につきましては、先般の第三回定例会の本会議の場で主税局長がご答弁申し上げましたが、都税収入は、令和二年度から減収が見込まれるとともに、令和三年度は、本年四月以降の景気悪化が反映される上に、国による地方法人課税の見直しの影響が平年度化するため、厳しい状況になる可能性があるものと認識をしております。
 こうしたことから、今後の財政運営に当たりましては、引き続き都税収入の動向などを注視しつつ、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえた今後の対策も含めて、適時適切に対応してまいりたいと考えております。

○増田委員 都の税収は、ここ数年、いってみれば好調な状態であったのだと思うんですけれども、やはりもう今回のコロナ禍において、それはまさに終わりまして過去の話になってしまったというところじゃないかと思います。
 また、今後の追加対策の必要性も念頭に置かなければならないわけでして、まさに嵐への備えをしなければならない。今後の財政運営は、今まで以上に大胆かつ柔軟に、そして戦略的に取り組んでいく必要があると思うわけであります。
 そして、その税収の減少が予測される中で、できる策としましては、これは主として支出を減らすこと、積み立てておいた基金を取り崩すこと、そして、借り入れであります都債を発行する、この三つがあるわけで、何か奇抜な策があるわけではないわけでして、要はこの三つの策を最適に組み合わせて、そして機敏に運用していくということではないかと思います。
 そこで、改めて、歳出の精査でありますとか、基金、そして都債の運用、どのように活用して財政運営をしていくのか、見解を伺います。

○山田主計部長 元来、都の歳入の根幹をなす都税収入は景気の動向に左右されやすい不安定な構造にある上に、地方交付税の不交付団体であることから、他の自治体以上に自律的な財政運営が求められております。
 こうした中、景気変動に伴う税収減が生じた場合であっても、都民サービスをできる限り維持しながら都政の諸課題に的確に対応していくためには、施策展開を支える財政基盤を確保していかなければならないと考えております。
 そのためには、事業評価の取り組みを通じまして、歳出の精査を徹底し、一つ一つの事業の実効性、効率性を一層向上させていく中で、財源の確保にもつなげていくことが重要であります。
 また、財源の年度間調整を図るために、基金については、各基金の充当可能な事業などを精査しながら戦略的な活用を図るとともに、都債についても、発行余力や世代間の負担の公平性を考慮しながら適切に活用してまいりたいと思います。
 都政が直面する課題の解決を財政面から下支えするため、歳入歳出の両面からさまざまな手だてを講じ、計画的かつ戦略的な財政運営を行ってまいりたいと考えております。

○増田委員 東京都における財政運営の予定というものは、年度間の調整、そして、自己改革の取り組みに根差した戦略的な財政運営をいかに行うかということかと思うんですけれども、そのためには、先ほども申しました、いわゆるシミュレーション分析、今後どのようなことが起こり得るのか、そういったことを想定して、少しでも先取りをしておくということ。例えば、では税収がどこまで減ったらば、基金はどこまで持ちこたえることができるのであるかとか、あるいは、税収がどこまで減ったらば、都債の発行がどこまで必要になるのであるとか、そういったシミュレーションを内部で行いながら、財政運営を行っていただくことをここで強く求めておきたいと思います。
 では、次、ここから都債について、少し掘り下げた視点で聞いてまいりたいと思います。
 コロナ危機が起こりましてから、基金については取り崩しが続いてきたということもありまして、財政委員会の中で大分取り上げられてきたかと思います。
 一方で、先ほどのご答弁にもありましたけれども、都債につきましても、今後の財政の状況を見ながらどう活用していくかという点は極めて重要であると思います。いってみれば、出したいと思ったときに、いつでもいい条件で出せるようにしておくその準備、これが非常に大事ではないかと思います。
 財務局が発行している令和二年度東京都予算案の概要によれば、近年の発行抑制の成果によりまして、都債の発行余力は着実に培われている、このように記載されているわけであります。
 ただ、私がここで強調しておきたいのは、都債というのは、東京都の一方的な都合だけで発行できるものではないわけです。申すまでもなく、それを買ってくれる投資家がいて初めて成り立つものであるわけです。状況によりましては、発行したくても買い手がつかない、あるいは買い手はつくけれども途方もなく高い対価を払わないと売れない、買ってくれない、そういったことが起こり得るわけですし、過去の何回かの金融危機においては、そういう状況が幾度となく発生してきたわけであります。
 最近のさまざまな資料、あるいは答弁においても、都債の発行額は適切に抑制されていて、発行余力は十分にあると、こういう記述が繰り返し出てくるわけでありますけれども、その発行余力というのは、あくまでも東京都が決めるものではなくて市場が決めるものであると、そう考えるわけであります。
 そこで、ここであえて一度、都債の発行余力、それはそもそもどういうものとお考えになっているのかお伺いしたいと思います。

○山田主計部長 都債の発行余力とは、都債を発行する体力を現在の都財政がどの程度備えているかということでございまして、幾つかの指標を複合的に見て判断することが必要であると考えております。
 具体的には、まず、フローの面から見ますと、各年度の起債依存度、すなわち現在の予算が都債に依存し過ぎていないかどうかがポイントとなる指標として考えられます。令和二年度一般会計当初予算ベースの起債依存度は二・八%でございまして、過去の水準を大きく下回っているとともに、国や地方財政計画がいずれも一〇%を超える水準であることを踏まえると、相当程度低い水準にあると認識をしております。
 また、ストックの面では、都債残高が指標として考えられますが、令和二年度当初予算ベースの都民一人当たりの都債残高は三十四万円でございます。この額は一人当たり国債残高と比較して大幅に低く、また、都債残高がピークとなった平成十三年度と比較しても五割程度であり、健全な水準にあると捉えております。
 このように、フローとストック両面から見て、都債の発行余力は着実に培われてきており、現在は発行余力を十分に備えているものと認識をしているところでございます。

○増田委員 今のご説明で、比較の問題ではあろうかと思うんですけれども、確かに国債と比べれば都債においての依存度、これは格段に低いわけですし、今現在の残高もピーク時に比べれば半分程度であるわけで、であれば、今の倍ぐらいは発行できるだろうという考え方も成り立つのかもしれません。
 しかし、いってみれば、コロナショック、今は感染症の問題なわけですけれども、これが近々金融市場にも波及して、都債を初めとする地方債の需給を大きく変えてしまう可能性もあるわけです。マーケットというのは本当に生き物であるといわれておりますので、その状況は日々刻々変化いたします。したがいまして、その市場変化について密なモニターが必要になるわけです。
 財務局の公債課だと思いますけれども、この都債の引き受け業者、証券会社、あるいは格付機関といった市場関係者とさまざまなコンタクトがあると思うんですけれども、今現在の都債発行に際して、市場の状況について、どのように日々確認をしているのか、この点についてお伺いいたします。

○山田主計部長 都では、都債の発行に当たりまして、複数の銀行や証券会社から成る都債引き受けグループを構成しております。引き受けグループの各金融機関からは、日ごろより都債の流通実勢や他の地方債の販売状況などについて報告を受けており、最新の市場動向の把握に努めております。
 また、都債の発行年限や発行額を検討する際においても、市場での償還見通しについて各金融機関に事前に意見聴取を行うなど、市場の状況を踏まえ発行することとしているところでございます。

○増田委員 発行時期、あるいは発行額について、金融機関から随時情報収集を行って適切に検討しているとのご説明でありました。
 都債というのは非常に金額が大きいので、多くの投資家に購入していただかなければならないわけですけれども、このコロナ禍において、そういった投資家の投資行動にも影響が出ている可能性があるわけであります。
 そこで、これまで都債を購入している主な投資家というのがどういう投資家なのか、そして、そういう投資家が、このコロナ感染の拡大によって投資行動にどんな影響を見せているのか、この点についてお伺いします。

○山田主計部長 都債の販売先につきましては、発行年限や発行時期によって異なるものの、基幹年限であります十年債では、主に地方銀行、都市銀行、信用金庫、信用組合などの投資家にご購入いただいているところでございます。
 新型コロナウイルス感染症による投資行動への影響については、感染が拡大し始めた今年度当初は、金利の流動性や投資家の在宅勤務の影響などから投資を控える動きも一部見られました。現在は投資行動も戻ってきており、一定の利回り水準が確保可能な安全資産であることや、銀行が日本銀行から資金供給を受ける際の担保としてのニーズが増したことなどから、良好な需給環境が継続しているところでございます。

○増田委員 ただいまの説明で、少なくとも今現在は需給環境が良好であって、しっかりと機関投資家に購入していただけているという状況がわかりました。
 一方で、都債が、これから税収の減少によりまして増発されるようなことになれば、都債の格付が下がったりとか、需給が緩んだり、そういった影響を及ぼすことも想定されるわけです。
 そして、地方債というのは東京都債だけではありません。恐らくコロナによる税収の減少というのは、どこの自治体も事情は同じだろうと思いますので、これから同様に地方債の方も大幅な増発が予想されるわけです。そのように需給が緩みますと、当然、仮に消化できたとしても、発行コストの上昇というのを招くおそれがあるわけです。
 また、機関投資家の金融機関自身も、今回のコロナショックで、また不良債権などが出て自分自身の業績が悪化してくると、投資余力が急速に収縮してくる、こういった可能性もございます。これからしばらくマーケット、本当に大きく動くと思いますので、市場動向の密なるチェックを怠らないようにお願いをしたいと思います。
 また、投資家から見た場合、東京都債のこの信用力の分析というのも非常に重要になるわけですが、国債や地方債、そして社債、そのリスク分析をわかりやすく、投資家に符号でわかりやすく説明するという、そういう重要な機能を格付機関が果たしているわけですけれども、その格付機関のアナリストに対しても、東京都の財政状況を詳しく透明に説明していく努力というのは非常に重要だと思います。
 まず、確認させていただきますが、現在の東京都債の格付についてお伺いします。

○山田主計部長 直近では、令和二年九月十八日に、SアンドP社が都の格付に係るレポートを公表しております。都の格付はAプラスとされております。
 このレポートの作成に当たって、都は、SアンドP社に対して財政状況等に関する最新の情報を提供するとともに、SアンドP社からインタビューを受けております。
 その結果といたしまして、都は、高く安定した財政運営能力に支えられ、都は、コロナ禍の難局においても財政規律を重視した行財政運営を行い、健全性の維持に努めると見ているとの評価を受けているところでございます。

○増田委員 今現在のところでは、格付機関の東京都債の見方についても、特段ネガティブな見方はされていないようでありますけれども、それも今現在はというところですので、今後の状況次第では、その辺も変化している可能性がありますので、十分に留意する必要があるのかなと思いますし、やはり格付が下がるということは、それだけ都債の発行コストが上昇するということであります。投資家に対して払わなければならないリスクプレミアムがふえるということになります。それはもちろん、もう、とりもなおさず最終的に都民の負担が増すということであります。ですので、その格付を優良に維持していくという、そのための努力は極めて重要だと思うわけであります。
 そこで、これも確認しておきたいんですけれども、過去において、東京都債の格付が実際に引き下げられた事例があるのかどうか、この点について確認をしておきたいと思います。
 過去の都債の格下げ、引き下げの経緯、そして、もし理由があれば、それについてお伺いしたいと思います。

○山田主計部長 都は、平成二十年にSアンドP社からダブルAの格付を取得して以降、平成二十三年にダブルAマイナス、平成二十七年にAプラスへと、合計二回の格下げを受けております。
 SアンドP社は、地方自治体の格付は国の格付を上回らないことを基本方針としており、この二回の格下げは、いずれも専ら国の格付の引き下げを理由に行われたものでございます。
 実際、平成二十七年の格下げの際、SアンドP社は、都は、自主財源基盤が最も強固で財政の健全性が最高水準にある自治体であるとしつつ、直前に国の格付がAプラスに引き下げられたことを受け、都の格付も引き下げられているものでございます。
 一方、国による影響を考慮しない都自身の信用力の評価でございますスタンドアローン評価については、昨年、ダブルAからダブルAプラスに引き上げられており、国の格付を上回っているところでございます。

○増田委員 この十年でも、実際に都債の格下げ、これが二回起きたということで、ただ、これは東京都の財務内容が悪くなったということではなくて、東京都債の格付は国の国債の上限を超えられないというルールの中で、国の国債が格下げになったために都債もそれに引きずられて格下げになってしまったと、こういう特殊な事情ではあるんですけれども、そのように実際に都債の格下げが過去にもあるということでありまして、それが起きれば、当然、先ほど申しました、そのコストの負担というのは都民にはねてくるということであります。
 そしてまた、都債の条件というのは需給で変わるということを申し上げてきたわけですけれども、都債というのは地方債の一部でありまして、ほかの地方債もこれから大幅な増発が予想されると、そういったその需給関係の影響も及んでくるわけであります。つまり、都債は、都債だけではなくて、地方債の市場全体を見渡しておくことも重要なわけであります。
 そこで、地方債全体の発行の見通しについてお伺いをいたします。

○山田主計部長 新型コロナウイルス感染症の拡大は国内経済に大きな影響を及ぼしており、全国の自治体における財政環境が厳しくなることが想定されるため、地方債市場における発行規模は増加することが見込まれております。
 都としましては、今後も、地方債市場全体の状況を注視しつつ、市場の声に真摯に耳を傾けながら、適切な発行年限や発行時期を設定するなど、丁寧な起債運営を行ってまいりたいと思います。

○増田委員 そのような地方債全体の増発もあり得るという中で、投資家には、この都債を選んでもらう、そういう努力が必要になるわけであります。少しでもいい条件で発行できるように、平時からのIR活動、インベスター・リレーションズ、投資家向けの情宣活動というのは非常に重要だと思います。ましてや、この未曽有のコロナ禍でございますので、財政に新たな負担が生じている中で、都財政の状況を逐一、透明に開示して伝えていくという努力は非常に重要だと思います。
 そこで、このコロナ禍における都債のIR活動についてお伺いいたします。

○山田主計部長 投資家に向けて経営状況や財務状況などに関する情報を発信するIR活動でございますけれども、都はこれまでも、投資家に対して、都債説明会を初めとしたさまざまな機会を通じ情報提供を行ってまいりました。
 新型コロナウイルス感染拡大を受け、今年度は新たに、都債説明会をウエブ会議形式により実施し、参加しやすい環境を整えることで例年以上の数の投資家に参加していただくことができております。
 また、説明会等に参加できなかった投資家に向けては、都債説明会の録画映像や都債のPR動画をユーチューブやツイッターを活用して発信するとともに、金融機関を通じて幅広く周知を行っております。
 さらに、個別の投資家訪問についても、ウエブや電話会議で実施することにより、感染拡大により訪問ができなかった海外投資家に加え、これまで訪問が難しかった遠隔地の国内投資家にもアプローチすることができております。
 今後も、さまざまな媒体を活用した効果的なIR活動を行ってまいりたいと考えております。

○増田委員 都債のIRのページは、財務局のホームページの中にあるんですけれども、ごらんになった方もいらっしゃるかと思うんですけれども、結構充実していると思います。非常に、何というんでしょうかね、都の財政についての資料、あるいは都債そのもののデータですとか、そして、最近、局長も出ておられる動画とか、本当に充実したものじゃないかなと思いますので、これはぜひ今後も、東京都のIRの情報開示は透明ですばらしいという評価が定着するように、そういった努力を継続していただきたいと思います。
 以上、都債について少し細かいことまで聞かせていただいたんですけれども、思いの底にありますのは、ただ一点といいましょうか、もうとにかく、東京都にはいつまでも健全な財政の姿を保ってほしいということであります。決して無規律に借金漬けの財政にしてはいけないと、そういう思いの一心であります。
 とかく、都債についても、論じられるときには、その額のことばかり論じられるんですけれども、今はほとんど金利もゼロに近い歴史的な低金利なので、コストというのは問題にならないんですが、やはり金融危機で不測のことが起きますと、本当にコストが〇・一%上がっただけでも、〇・〇一%上がっただけでも、東京都の場合、すぐに億単位のお金ではねてきますので、そのお金があったら何ができるんだろうかということを考えて、本当にコスト面も厳しくなっていただきたいと思います。
 そして、金融危機が起きますと、そんなことは起こらないだろうということが本当に起きます。九七年、例えば山一、北拓、長銀が潰れたようなときも、韓国も、もう破綻の直前まで行って、IMFの支援を仰いだと。そういうこともありましたし、リーマンショックのときには、この会社が潰れたら、そのときはアメリカが潰れるときだといわれた、あのゼネラルモーターズ、GMも実際もうあっけなく潰れてしまいましたし、そして、リーマンショック、リーマン・ブラザーズのような大きな金融機関も潰れた。
 何が起こったかというと、それはもう流動性が枯渇してしまった。それまで普通にお金を出していた人たちが、何かをきっかけに急にお金をとめてしまう、蛇口を閉めてしまう。こういうことが、そういった金融危機のときには起こります。
 それは本当に何回も見てまいりましたので、都債はいつでも出せるだろう、そんな都債が売れなくなるなんてことはないだろうということは、いい切れないと思いますので、今回のコロナショック、そのぐらいのマグニチュードの出来事だと思いますので、ぜひ、そこは本当に全身全霊、いろんなアンテナを張りめぐらしていただいて、難しいかじ取りだとは思うんですけれども、それに当たっていただきまして、都民の期待に応えていただきたいと、このように申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○加藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十九分休憩

   午後三時三十五分開議
○加藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○清水(孝)委員 それでは、よろしくお願いをいたします。
 今もちょっと話をしていたんですけど、私も都議になりましてもう八年目でございますけど、入って一年目の所属委員会は、当財政委員会でございました。当時を振り返りますと、私の質問は、都財政の健全化についてどう思うかなんていう、本当に与党議員らしい質問をしていたわけでございます。その一番初めの質問にお答えいただいたのが、現の局長でございます潮田、当時、主計部長でございまして、留意すべき課題など本当にしっかりとしたご答弁をいただいたというふうなことでございます。きょうは、また改めて、これまで、その間、他の委員会に所属していたわけですが、きょうは復習を込めまして、何点かお伺いをさせていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 資料として頂戴しましたこの事務事業説明、ざっと拝見をさせていただきました。この事務事業説明によりますと、財務局の役割というのは、大きく四つあるそうでございまして、一つは契約の調整、そして予算の編成、財産運用及び建築保全のこの大きく分けて四つだそうでございます。その中でも、どう見ても、毎年行われています予算編成というのは、自治体経営の根幹をなすものでございまして、各事業局との調整を行っている財務局の役割というのは、非常に大きいものだなと思っているわけでございます。
 そこで、改めてお伺いしたいと思うんですが、予算編成における財務局の役割と使命について、ぜひ局長にお伺いしたいと思います。

○潮田財務局長 委員もご案内のとおり、都は、地方交付税の不交付団体であることに加えまして、景気変動の影響を受けやすい歳入構造をしております。そういった意味では、他の自治体以上に将来を見据えながら財政運営を行っていくことが肝要かというふうに考えております。
 同時に、都民生活を守り、人口減少、あるいは高齢化対策、大規模災害への備えなど、これに加えまして、昨今では、新型コロナウイルス対策ですとか、構造改革の推進など都政が抱えるさまざまな課題の解決、あるいは来年に控えます二〇二〇大会の開催など、そういったものを財政面から下支えしていくということが求められているというふうに考えております。
 こうした考えのもと、財務局として、翌年度予算を各局が見積もるに当たりまして、都政を取り巻く環境あるいは都財政が置かれている財政認識を明らかにし、予算の基本方針、あるいは方向性を指し示す役割を担っているというふうに考えております。
 その上で、その後の予算編成におきましては、限りある財源を最大限有効に活用するため、創意工夫を凝らしまして、都政が直面する課題に対して、的確に予算を配分する役割が求められていると、かように考えてございます。

○清水(孝)委員 局長、みずからお答えいただきましてありがとうございました。
 全くそのとおりでございます。さまざまな都政を取り巻く課題があるということの中で、財政面で下支えするんだというふうな考え方、そしてまた、財源を最大限に有効に活用するんですよというふうなことも、本当によく私も理解しているつもりでございます。
 そこでなんですけど、この予算編成、改めてどのような流れになっているのかなと思いまして資料を頂戴しました。このような形で見やすい資料を出していただきまして、これは個人的に頂戴した、レクを受けたわけでございますが、その中で、この資料は、各局要求から予算決定までの流れというふうな形で時系列に記されたものでございますけど、その中でおもしろい表現がありまして、これは財務局レベルで予算のやりとりをしているときには、調製という言葉を使われているんですね。しかしながら、知事の段階にいきますと、これは査定という言葉に変わるわけでございます。
 この調製という表現と査定という表現、この違いというのはどういう意味を持っているのかというのをお答えいただければなと思います。

○山田主計部長 財務局の予算編成作業におきましては、各局からの予算要求に盛り込まれました一つ一つの事業につきまして、事業の効率性、また、経済性や効率性はもちろんのこと、よい施策にするべく、ブラッシュアップを図るべく、各局と、また財務局との間でさまざまな角度から議論を行っております。その中で、双方が理解と納得を得た上で予算を計上するというようなことに努めているところでございます。
 こうしたことから、実際に、我々予算編成作業を行う実務担当者の中では、予算の調製という言葉を使わせていただいているところでございます。
 また、最終的に予算を決定する最終決定権者は知事でございますので、その段階で予算査定という言葉を使わせていただいているところでございます。

○清水(孝)委員 ありがとうございました。調製という何気ない表現の中にいろんな意味があるんだなと、やはり財務当局と事業局との間での意見調整というか、歩み寄りですかね、そういったことがいつも行われているんだなというふうに感じました。
 これ、逆に国の場合はどうかなといいますと、この間もやっていたんですけど、何か財務官僚がヒアリングのときに、府省庁を呼びつけると。しかも、夜中の三時に呼びつけてやったぞなんて、マウントを取ったんだなんていうふうな表現がまだあるやに聞いております。そういったことから比べると、東京都の予算の調製、編成というのは、非常に紳士的に行われているのかなと。考えてみますと、皆様方もいずれどこかで事業局に回る立場になるかなということもあるのかなと思っていまして、そういうふうな東京都の予算編成の特徴を見たわけでございます。
 それで、続きましてなんですが、また、先ほど来出ておりますけど、未曾有の新型コロナウイルス感染症の蔓延ということで、大変巨額な費用を投じているわけでございます。一・六兆円というふうなことで。それぞれの、各自治体の財政は非常に厳しい状況に置かれているというのは、これはもう誰もが納得のいくことだと思いますが、そういったコロナ禍でのこの予算編成の留意点というものがあれば、お示しをいただければなと思います。

○山田主計部長 先ほど来、この委員会の中でもお話をいただいておりますけれども、この新型コロナウイルス感染症の拡大でございますが、都民生活、都内経済に大きな影響を及ぼしていると思っております。そのことによりまして、今後の財政環境は、ますます厳しくなるということと考えております。
 こうした中にありましても、感染症対策のさらなる強化を初めまして、都政の諸課題に対しては積極的に対応する、また、将来にわたりまして持続可能な財政運営を行っていく必要があろうかと考えております。
 そのために、これから来年度予算というのが本格化するわけでございますけれども、その予算編成に当たりましては、事業評価の取り組みにより、見直しを強化するとともに、必要性や有用性などを十分に見きわめて、効率的で効果的な実効性の高い施策をつくり上げていきたいと考えております。

○清水(孝)委員 ありがとうございます。
 そのとおりだと思うんですね。これは、いつもに増して、やはり、より事業評価の徹底ですとか、あるいは無駄の削減というのをやっていただかなければならないのかなと思うのは、もう当たり前の話でございます。
 今の状況は、よく聞くんですけど、石原都知事就任当時の財政再建をする前の状況と非常に似ているんじゃないかというぐらい、非常に都庁内の皆様もすごく危機意識をお持ちだというふうに聞いておりますが、そういった、今、三問ちょっとお伺いしましたけど、こういった考え方というのは、財務当局によります予算編成におけるあるべき姿だと私は思うんですね。しかしながら、今現在行われている中で、ちょっと私もこれは気になるというか、問題意識を持っている点が幾つかありますので、そのことについて、せっかくですので何点か考え方を伺えればなと思います。
 まず初めに、私、過去四年間の一般会計当初予算、そして知事査定という、こういうふうな資料が公表されているんですが、これを拝見させていただきました、何年間の間。それで、これは増減理由というのが最後にありまして、これはどういうことかといいますと、事業名があって、財務局査定があって、予算、つまり知事査定後の金額が載っている。あとは増減が載っていて、最後にその増減理由というのが書かれているんです。この増減理由というのが、例えば、事項の追加によるものですとか、あるいは税に連動したものというのはよくわかるんですけど、要求額の調整という摘要がございましてね、理由のところに。ここだけを着目して洗ってみますと、なかなか今いった予算編成の中での数字の動きに特徴的なものが見られるなと思っておりました。
 例えば、市町村総合交付金なんかにつきましては、知事査定で毎年増額していただいているんですね。これはちょっと嫌みになっちゃうかもしれませんけど、知事が当時、都民ファースト実現のために廃止するんだといったのが、いわゆるこの復活要求というふうな仕組みでありまして、そこで毎年増額していただいていたということなんですね。それと同じことを今やっちゃっているなというところもあるんですが、市町村にとっては増額していただくことに何の不満もございませんので、ありがたい話なんですが。
 そのほかに、私は何回もいうのもしつこいかなと思ったんですけど、昨年の決算の委員会でもちょっと指摘をさせていただきましたベビーシッターの利用支援事業についてなんです。
 この内容につきまして、数字の動きにつきましては、もう皆さんご案内のことかと思いますが、この事業開始の当初が局要求が六億円だったのに、知事の方でばんと五十億つけていただいたけど、執行率は上がらなかったと。二年目の方の平成三十一年度、つまり令和元年度は、局要求が二十億だったのが、結果は、予算としては二十二億。これはだんだん妥当になってきたんですが、近づいてきたんですが、局要求に。しかしながら、執行率、これはまた残念なことに一一・四%しかできなかったという。そして、令和二年度、本年度はどうなのかというと、六億円というふうな局要求だったのが、査定後では予算としては八億ということで、これは、大分、局要求に近づいてきたということで、私たちとしても、先週行われておりました各会計決算の中でも、妥当なことだというふうな評価をさせていただいたわけでございますが、私、ベビーシッター支援事業の決算のやりとりを聞かせていただきまして、これはどうなのかなと思ったことがありました。
 それは、何といっても、ただいま申し上げましたとおり、執行率が上がらないんですね、頑張っても。誤解のないように申し上げますと、私、ベビーシッター事業そのものがだめだといっているわけじゃなくて、私も過去に、米軍の基地の中で英会話を習っていたことがありまして、そこでは、もう三十年以上前からベビーシッターが活用されていて、こういう便利な制度があるのかと思っていたんですが、ちょっとこの事業そのものじゃなくて、この予算編成のあり方はどうなのかなというふうな疑問をずっと抱いているんです。
 それで、今いったように、だんだん局要求に予算が近づいてきたというのは、これは妥当なことだというふうなことなんですが、その議論のやりとりをちょっと聞いてみますと、執行率が上がらないということで、担当の課の方がすごい努力をされているんですよ。まず、執行率が上がらなかったので、市町村向けの事業説明会を行いましたと。そうしたら、当初の利用時間がフルタイムの就労の方に対応してないから使いづらいんだと。あるいは、直接、利用者がベビーシッターさんにお支払いする交通費、これが結構重荷になっているんですよということで、これ、担当の方で考えていただきまして、利用時間を月百六十時間だったのを二百二十時間まで上げていただいたんですね。それとあわせまして、交通費の負担軽減を行う区市町村に対しても、二分の一補助しようじゃないかと、ここまでやっていただいているんです。
 しかしながら、その百六十時間から上の超えた二百二十時間までのそこまでの延長分を利用された方は、全体の一二%しかいなかったというやりとりがあったんです。それどころか、そもそもこの利用時間、月の平均は、上限の百六十時間じゃなくて八十時間だと、半分ですよというふうなことなんですね。
 そのほかにもやっぱりご苦労がありまして、私も本会議で指摘をさせていただいたベビーシッター利用支援事業に登録をしている会社のマッチングサイトに登録をした者が犯罪を犯したということで、一番ベビーシッター利用支援事業の普及の要諦である、やっぱり安心して預けられるというところを失われてしまったというところで、保育の質の確保ですとかね、安心してサービスを提供できるようなこういった制度まで担当の方はおつくりになったということ、本当に聞いていて涙ぐましい努力だなと思っていたんです。
 しかし、今申し上げたとおり、この事業開始のときの千五百人というふうな利用者見込みには、ほど遠いような状況があるわけであります。
 そこで、私、耳を疑ったのは、そういったやりとりがあった中で、最後にその担当の方がおっしゃったのは、本事業は引き続き多様な保育サービスの一つとして活用を推進していくと断言されているんですよね。やるんだ、まだまだと。私は、一般的に考えていただいて、東京都もいろんな施策があります。もちろん、保育といっても、さまざまなサービスを提供できるというのが、東京都の保育サービスの特徴だと思うんです。それは結構なことだと思うんですが、やって余りうまくいかなかったもの、これについて何年も予算措置をしていくというふうなことはいかがなものかなと思うんですね。
 そこで伺いたいんですけど、これは一般的な話で結構なんですが、このように、制度の活用を促す事業ですよ、このサービスを使ってください、私、これと同じような質問を昨年の決算でやらせていただいたら、沿道の耐震化事業も上がっていませんなんて、例えは悪いけど、まるで木で鼻をくくったような答弁をもらっちゃったんです。
 そうではなくて、こういうサービスがありますから、ぜひとも使ってくださいという、そういうふうな事業の中で、何年も実績が上がらない事業を継続することが、財務当局は了とするのかどうかというのをちょっとお伺いしたいと思います。

○山田主計部長 ただいま副委員長の方から、ベビーシッターの事例を出されてお話をいただきました。
 このベビーシッターにつきまして、確かに初年度であります平成三十年度、五十億円という規模での事業のスタートであったわけでございますけれども、さまざまな理由で、それは区市町村や事業団体との調整に時間を要したとか、さまざまな要因でなかなか低い執行率にとどまっていたということも事実でございます。
 その結果、翌年度、元年度には、さらに事業の使いやすさに取り組むということなどを踏まえて、改めて事業の精査をした上で予算計上したわけでございますけれども、先ほど委員ご発言のとおり、元年度予算におきましても、執行率については一〇%ほどであったというのは事実でございます。
 そうしたことを踏まえまして、令和二年度予算では、さらに規模を精査いたしまして、都内自治体の事業実施意向を踏まえて、また、利用者の利用実態も踏まえて、予算計上をしたものでございます。
 このように、さまざまな要因でうまくいかないということも多々ございますけれども、我々予算をつける側にとりましては、事業評価ということをこれまでもお話をさせていただいておりますけれども、その中で見直しを行って、よりよい制度となるようにして、予算を計上しているというところでございます。

○清水(孝)委員 見直しを行って、よりよい制度ということは、まだ続けられるような意思が示されたような気がするんですが、ちょっと聞き方を変えますと、厳しい財政だと、コロナ禍で。ということで、たしか八月二十八日だったと思いますが、依命通達、令和三年度の見積もりについてというのが出されたかと思います。
 このポイントは何かといいますと、政策的経費につきましては、スクラップ・アンド・ビルドするんだよ、徹底するんだと。
 原則として、ゼロシーリングだというふうなことになっておりますが、本ベビーシッター利用支援事業につきましては、この依命通達を素直に読み込みますと、これ、見直しの対象になるんじゃないかなと思いますけど、もっといったら、スクラップ・アンド・ビルドの対象になるんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。

○山田主計部長 ベビーシッター事業が全て悪いというか、適しているわけではないというのは、先生がおっしゃっているとおりだと思います。
 予算をどれだけ計上するのか、要求して計上するのかということについては、まさに、これはベビーシッター事業に限らず、全ての事業において、見直しというか、改めて精査をしてもらう、これは全ての事業に共通のものでございます。

○清水(孝)委員 ありがとうございます。ぜひとも全ての事業の中に本事業も入れている方がいいんじゃないかなと私は思いますので、ご検討いただければと思います。
 時間が押してきて済みません、もう一個気になるところ、課題認識を持っているところがありますので、ちょっと早口になっちゃうかもしれませんけど、恐縮ですが、お願いします。
 もう一つ、私どもがいつも指摘しているのは、毎年、知事が行っている各種団体からの東京都予算に対する知事ヒアリングというやつなんですよね。これはいささか問題があるんじゃないかということは、もう本会議の代表質問でも、あるいは予算特別委員会でも、我が党から指摘をさせていただいたわけでございます。
 特に、その中で、文書をつくりまして、審査内容を事前にリークしているというふうな指摘をさせてもらいました。審議の公平性を確保する観点から問題ありますよというふうなことをご指摘させていただいたのは、もうおわかりのことだと思います。にもかかわらず、これまでずっと、毎年開催されているんですよね。
 そこで、端的にお伺いしますけど、ことしも知事の各種団体によるヒアリングをやるんですか、それとも、今やる準備を進めているんですかお伺いしたいと思います。

○山田主計部長 各種団体のヒアリングでございますけれども、これは、よりよい予算をつくるに向けまして、都民生活に密接にかかわる事業を行う団体、また、業界の意見を代表する団体などに、現場の声を幅広く知事が直接伺うということで重要であると考えております。
 今年度につきましても実施する方向で検討を進めております。

○清水(孝)委員 ありがとうございます。
 各種団体の話を知事みずから聞いていただくというのは、これは結構な話だと思うんです。それが、予算編成の、先ほど見ていただきました、この編成スケジュールのプロセスの中に組み込まれちゃっているところに問題があるんじゃないですかといっているんです。
 ましてやこの文書はひどかったですね、これ。私ども、予算特別委員会でパネルにして皆さんにお見せをさせていただきました。各種団体に、まだ我々に、予算大綱説明の前に、三十年度新規事業を実施しますよということを書いてありまして、ただし、これは一月二十六日が発表になるから取り扱いに注意してくださいねまで書いてある、こういう文書です。びっくりしました、私もあれを見せてもらいまして。
 この文書はまだ出しているんですか。それとも、これからもお出しになるんですか。お伺いしたいと思います。

○山田主計部長 委員お話しの事前に通知しているという文でございますけれども、この各種団体に対しての通知でございますけれども、ヒアリングをした相手方に対しまして、ご要望のあった個別の事項について結果を返答するというものでございまして、これをこれまでも続けさせていただいているところでございます。
 ちなみに、昨年度、この二年度予算に関しましては、大綱説明と同日で、知事が直接ではなく、メール等で送らせていただいております。

○清水(孝)委員 同日でというところに苦しさを感じるわけでございます。
 それで、これまでの知事ヒアリングの実施の状況というのは、ホームページに公開されていますので、私もよく拝見しました。昨年は、実に十七日間にわたりまして、百九団体ものヒアリングを実施されているんですね。それで、私も、それテキストになっていますので、ダウンロードしたら、こんな厚みになっちゃって。すごい、ある意味、知事も精力的だなと思っている一方で、果たして、確かにこれ百九団体という多い団体なんですが、これを都民の各種団体の意見として予算編成の中で参考にする必要があるのかなというところが非常に疑問が出ます。
 我々議会側が、各種団体の方から意見を聴取して、それを我々の予算要求としてやるというのとはちょっと話が違いますよね、これね。予算編成権者なんですから。その方が、この百九団体、確かに多いですよ、この団体の意見だけで本当にいいのだろうかと思います。
 それで、またよくできていましてね、この百九団体、どういうふうにやってお選びになるんですかといいますと、これ、局からの推薦ですというふうなことに、これもホームページに書いておりました。どういうふうな選考、選考の考え方はこうですよというのは書いてありますけど、それぞれの、各局でどうしてこの団体を推薦してきたのかというのを財務当局の方では把握していらっしゃいますか。お伺いしたいと思います。

○山田主計部長 この対象団体の選定に当たりましては、各局に対しまして三つの視点を示させていただいております。(清水(孝)委員「ここに書いてあります」と呼ぶ)はい、簡単に説明させていただきます。
 広く都民の生活向上にかかわる事業を行う団体、業界上部機関などの業界の意見を代表している団体、そして会員相互の提携により、その専門性を生かして都政に寄与している団体と、この三つの視点をお示ししまして、各局の中で選んでいただいて、この数になっているものでございます。

○清水(孝)委員 考え方はわかっているんです、書いてありますから。それぞれの、例えば、福祉保健局にしましょうか、そこで幾つかの団体を対象にしている中で、こういった理由でこの団体を知事の百九のヒアリング団体に推薦申し上げましたというのを聞きたかったんですが、そういったところはどうなのかなと思いますが。

○山田主計部長 先ほどの三つの視点で選んでいただいておりまして、それを前提に、各局の自主性を尊重させていただいているところでございます。

○清水(孝)委員 そういわれてしまうとそれまででございますけど、ぜひ、やはり知事が、十七日間も、お忙しい知事が時間を割いて、予算編成の過程の中ですべき作業なのかというのをもう一度お考えになった方がいいと思うんですね。都内にどれだけの団体があるかというのも、我々だってなかなか把握するのが難しいというふうなところでありまして、それを、都民からお預かりした税金をどのように再分配するかというところをしっかりと考えなければいけないことを考えると、こういった特定の団体でいいのかなと思ったんです。
 例えば、中を読んで、この場でいうと語弊が出てきてしまうような団体もあるんです。たしか以前質問させていただいたときは、当時の局長は、これはあくまでも予算編成過程の中のプロセスの一つですなんていうふうなご答弁をいただいた。じゃあこの各種団体とのヒアリングの内容が、本当に予算編成のプロセスに値するものなのかというふうなやりとりもあるんですよ、中には。本当に、時候の挨拶ですとか、先日は会にお招きをいただきましてありがとうございますとか。それで、知事がそういった外交的な会話を酌み交わして、その後、担当の局がフォローするというふうなことが全てであればいいんですけど、中には、どう見たって、これ、知事の知り合いじゃないんですかというふうな団体と、本当に知事とその団体の長だけのやりとりをして、局の方の質疑もなしで、はい、おしまい。それで本当に東京都の予算を編成するプロセスの中の一つとしてやっていいのかなと私は非常に疑問に残ります。
 そこで、もう時間もあれなんで、最後にお伺いしたいと思うんですが、こういった予算編成権者である首長、都知事が、過去にこのような各種団体の方を呼びつけて、ヒアリングと称して呼びつけてやったような、予算編成過程に入れたようなことはあったんですか。それだけお伺いしたいと思います。

○山田主計部長 まず、ほかの自治体での状況につきましては、申しわけございませんが、把握はできておりません。
 都政におきましては、この各種団体からの予算要望のヒアリングというのは、小池知事就任以降、始まったものでございます。

○清水(孝)委員 過去にはなかったというふうなことなんですね。それはやはり、先ほど申し上げたとおり、予算を編成するに当たりまして、公正性、公平性というのを確保するためには、やはり厳に慎まなければいけないということがあるかと思うんです。
 それと、加えて、知事が団体の話を聞いていただくのは結構なんだけど、予算の編成のプロセスの中に入れる必要があるんですかというところを私はいいたいんです。忙しい時間で、十七日も、昨年からことしかけては選挙もありましたからそうなのかもしれませんけど、そういうふうなことをこれからも続けていくというのは、いかがなものかなと思いますので、ぜひとも、先ほど、冒頭三問聞かせていただきました、あるべき姿につきましては。財務局におかれましては、そういった、何ていうのですかね、プライドを持って、ぜひとも上司と向き合っていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 以上です。

○大松委員 私の方からは、令和三年度の予算編成について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症は、我が国の経済や住民の暮らしに深刻な影響を与えています。新型コロナの感染拡大に歯どめをかけるとともに、感染防止策と経済社会活動との両立を進め、コロナ禍でダメージを受けている暮らしや経済をよりよい方向に立て直していかなければなりません。
 このウイズコロナ、ポストコロナの時代にありましては、新しい生活様式が広がり、社会のあり方も大きく変わってまいります。これまで以上に現場の声に耳を傾けながら、変化をリードできるよう、施策を大胆に見直して、柔軟に施策の形を変えていくことが重要でございます。
 その上で、想定しておかなければならないのが大幅な税収減です。税収が減る中で、必要な施策をどう展開していくのか、そのための財源をどう確保していくのかが重要になります。
 都はこれまでも、大きな税収変動の波を基金や都債を戦略的に活用することなどにより乗り越えてまいりました。リーマンショック後においても、都税収入が落ち込む中で、財政の対応力を柔軟に活用し、施策の展開を支えてきました。こうした視点で、令和三年度予算の見積もり、依命通達を見ますと、経常的、定型的な経費について、新たにマイナス一〇%のシーリングが導入されていることは注目すべき点であると思います。
 そこでまず、令和三年度予算編成において、マイナス一〇%のシーリングを導入した考え方について、都の見解を求めます。

○山田主計部長 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、九月に公表されました四月から六月のGDPが年率換算で二八・一%の落ち込みになるなど、一部に回復の兆しはあるものの、国内経済は依然として厳しい状況にあろうかと思います。税収減など、今後の財政環境は一層厳しくなることが想定される中で、令和三年度予算編成に臨まなければいけないというのが現状でございます。
 このため、都民サービスをできる限り維持しながら、都政の重要課題に積極的に対応していくという前提のもと、都庁の管理事務費などの経常的、定型的な経費に対してマイナス一〇%シーリングを導入し、予算要求段階から、めり張りを強化することとしたものでございます。

○大松委員 厳しい財政事情にありましても、何とか財源を確保しながら、必要な施策は積極的に展開をしていかなければなりません。
 特に、世界的にも出おくれている東京のデジタルトランスフォーメーションを急ぐことや、コロナ禍における社会のセーフティーネットの強化などでどう成果を上げていくのかが求められています。
 そこで重要になりますのが東京都の事業評価であります。どうしても事業評価といいますと、財源捻出のための手段と考えられがちでありますけれども、むしろ事業の実効性や効率性を高めることこそが目的であり、その時々の社会状況に合った方向へ事業を見直していくためのものと考えます。
 都は、既に、令和二年度予算編成において、ICT関係評価を新たに導入し、都政のデジタル化の推進につながる事業について、その費用対効果や効率性、実効性を向上させる事業評価の取り組みを行っています。
 そこで、令和二年度予算編成の事業評価において、事業の効率性、実効性や費用対効果の向上に向けて、ICT関係評価を通じて具体的に行った分析の内容について、都の見解を伺います。

○山田主計部長 令和二年度予算編成での事業評価におきましては、情報システムの開発、運用経費に加えまして、ICTを活用して新規の事業展開を図る事業について、新たに評価の対象とするなど、費用対効果はもとより、技術の到達水準を踏まえた効果の実現可能性等を検証することによりまして、事業の効率性、実効性の向上を図っております。
 具体的には、膨大な紙媒体で保管されておりますインフラや施設の点検データなどを人工知能が自動的に文字、図形を識別するAI OCRを活用いたしまして電子化し、データベース化する事業について、従来の手法とのコスト比較などを検証し、モデル事業の実施を決定いたしました。
 また、東京消防庁の保有いたします日常生活の事故情報を人工知能を活用してオープンデータ化する事業については、職員が処理した場合との経費の比較や、情報の精度やセキュリティーの確保について検証を行い、都民の生活事故の防止につながるオープンデータ化を推進することとしたものでございます。

○大松委員 デジタルトランスフォーメーションについては、単なるICT化の推進や効率化ではなく、ICT化によって新たな価値を創造することに意味があります。令和三年度予算編成では、誰のために、何のためにデジタル化を進めるのかなどをさらに掘り下げていっていただきたいと思います。
 また、感染症対策を含めた東京の安全・安心を高めるセーフティーネットの強化については、ウイズコロナ、ポストコロナという新しい時代をリードしていくような新しい発想による施策が必要になります。
 令和三年度予算編成では、これまで以上に大胆に都の施策を見直し、ウイズコロナ、ポストコロナにおいて、目指すべき東京を実現していくことが重要であると考えます。局長の見解を伺います。

○潮田財務局長 新型コロナウイルス感染症の先行きにつきましては、今も不透明でございまして、廃業の危機にさらされている中小企業事業者ですとか、あるいは非正規労働者の雇いどめの増加、大卒内定率の低下など、産業、また雇用に対する感染症の影響の拡大が懸念される状況にございます。
 また、コロナ禍において、諸外国と比べて、我が国が世界のデジタル化の潮流から大きく取り残されているというような現状など、感染症の拡大に伴いまして、さまざまな課題が改めて浮き彫りになったところでございます
 一方で、テレワークですとか、ウエブ会議などの多様な働き方の定着ですとか、オンライン学習、あるいはオンライン診療の進展など、前向きな社会の変化も起こりつつある状況かと認識をしておるところでございます。
 そうした中、冒頭、委員よりご指摘ございましたように、社会変化に伴って都の施策も変えていくべきというお話でございますが、やはり、都が取り組まなくてはならない優先課題も大きくさま変わりしておりまして、一つ一つの事業につきましても、社会経済情勢の変化を十分に踏まえまして、積極的に見直していくことが重要であるというふうに考えております。
 そのため、令和三年度の予算編成に当たりましては、デジタルトランスフォーメーションの推進、あるいは感染症対策も含めた東京の安全・安心の価値の向上、社会のセーフティーネットの強化など、ウイズコロナ、ポストコロナ時代に目指すべき東京の姿をしっかりと見据えながら、既存の施策についても見直しを不断に行いつつ、新たな施策展開につなげていくべく全力で取り組んでまいります。

○大松委員 ただいま答弁をいただきましたが、今、都政は非常に難しいかじ取りが求められています。令和三年度予算編成においては、コロナ禍におけるさまざまな課題に対応する事業の見直しを行い、ウイズコロナ、ポストコロナの時代において、前向きな社会変革を生み出し、東京の未来を切り開いていかなければなりません。
 困難な状況であるからこそ、財務局の役割は一層重要になります。東京の未来を切り開く、そのための戦略的な財政運営を改めて強く求めまして、私の質問を終わります。

○清水(ひ)委員 事務事業の中心課題については、先ほど池川議員が党を代表して質問をさせていただきました。
 私からは、障害者の優先調達の取り組みについてということで、財務局にとっては、大きな予算ではない、重要な課題というにはちょっと小さな課題だといわれるように感じますけれども、私からは、東京都による障害者就労施設からの物品等の調達方針というのを質問させていただきます。
 その第一の目的には、次のように定めてあります。障害者は、就労によって経済的な基盤を確立し、自立した生活を送るためには、障害者雇用を促進するための仕組みを整えるとともに、障害者が就労する施設等の仕事を確保し、その経営基盤を強化することが重要である。このため、東京都においては、物品、役務の調達に当たって、優先的に障害者就労施設等から調達するよう努めることが求められている。本方針は、国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律第九条に基づき、障害者就労施設等で就労する障害者の自立の促進に資するため、都が令和二年度に行う物品等の調達に際し、障害者就労施設等からの調達の推進を図ることを目的とするとしております。
 そして、その調達する物品等としては、第二で、方針として、事務用品、印刷、清掃、障害者就労施設等が受注可能なものということが記されています。
 では伺いますが、財務局として、この障害者優先調達に対してどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

○新田見契約調整担当部長 今、委員のご質問にもございましたけれども、都におきましては、障害者優先調達推進法に基づきまして、福祉保健局、財務局、産業労働局の三局で、東京都による障害者就労施設等からの物品等の調達方針を策定しております。
 この方針では、障害者就労施設等からの物品等の調達での随意契約の積極的な活用や施設等の受注機会増大のための措置等も規定しておるところでございます。
 また、調達予定案件や契約見込み額等を盛り込んだ調達計画を毎年策定いたしまして、その達成に向けて取り組んでいるところでございます。

○清水(ひ)委員 それでは、障害者優先調達の件数や金額の推移について、三十年度と元年度を比較して、件数や金額はどのように推移しているかをお伺いいたします。

○新田見契約調整担当部長 件数につきましては、平成三十年度は千百十四件で、令和元年度は千百六十九件となっております。契約金額は、平成三十年度が約五億二千二百万円に対して、令和元年度が約七億七千七百万円となっております。

○清水(ひ)委員 今、三十年度と元年度を比べていただきました。全国も、それから東京都も、障害者就労施設の事業所の約半数、四九・六%が減収だというふうに全国の方からも、それから東京都の障害者施設の共同体の方からも伺いました。
 障害者の就労支援施設で製作した物品は、地域のイベントなどで販売され、売り上げは工賃として製作した会社の収入となっています。貴重な収入源となっています。
 しかし、今般のコロナ禍で、地域の祭りやイベントは軒並み中止され、製作した物品を販売する機会も減少しています。事業所からの補填により工賃水準を保っているところもあります。京都などはその例です。しかし、限界だというふうにいわれました。一般の雇用者には、休業手当も、それから持続化活性化支援事業などというセーフティーネットの減収補填があるのに、障害者には何もない。工賃の水準が保てない。今の状況では、秋の祭りやイベントも既に決定もしていると聞きます。障害者にとっては喫緊の課題である。
 例えば、これは財務局ではありませんが、昭島市では、瓶のリサイクルをやっているようなんですけれども、九カ月連続マイナス九百万円が減収になったそうです。そのレベルですけれども、そういうふうになっているというふうに伺いました。
 それで、今年度の計画、それから、それがことしと比べてどんな状況ですか伺います。

○新田見契約調整担当部長 今年度の障害者優先調達の計画件数は九百三十一件でございまして、令和元年度の実績千百六十九件と比較すると、少なくなっているところでございます。

○清水(ひ)委員 今お答えいただいたように、財務局からいただいた資料、今のご答弁にありましたけれども、例年度の優先発注の実績件数に対して、今年度の計画件数はなぜ少なくなっているんでしょうかということをちょっとお伺いしたいと思います。

○新田見契約調整担当部長 調達につきましては、各局が、毎年度、事業を進めていく上で、必要に応じて適切な時期に行われるものでございまして、事業の進捗状況によっては、発注件数は大きく変動するものでありまして、今回はその結果であると考えております。
 なお、二年度の計画案につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響がありまして、イベント関係などが中止、縮小されるということがあって、それに伴い、印刷関係の減少を見込んでいることなども理由であると推測しているところでございます。

○清水(ひ)委員 そういう減少があるということは、想像ですけどね、私たちもするわけですよ。しかし、前年度比、今の障害者施設の自立を支援していくためには、どうしてもこれをふやしていかなければいけないというふうに思うわけなんですけれども、三十年度と元年度を比較すると、件数と金額とも伸びている、今後ともこの状態を維持していく必要はあるのではないんですか伺います。

○新田見契約調整担当部長 繰り返しになりますけれども、そもそも調達におきましては、各局が、毎年度、事業を進めていく上で必要に応じて適切な時期に行われるものでございまして、事業の進捗状況によっては、発注件数は大きく変動し、全体的なコントロールができるような性質のものではないと考えております。
 その中におきましても、調達方針では、障害者就労施設等に優先的に発注すべきと定めている対象案件については、各局が作成した調達計画に基づきまして、上半期の調達実績等を検証して、下半期の調達に反映させることなどによりまして、計画の達成に努めているところでございます。
 また、施設等が提供します物品等の内容など、その調達のために必要な情報については、各局が共有することなどによりまして調達の推進を図っておりまして、引き続きこうした取り組みは進めていきたいと考えているところでございます。

○清水(ひ)委員 ほっておけば、こういう状態になってしまうということは、本当に想像できるんですけれども、例えば、この、財務局からいただいた対前年度実績というのをいただきました。これをずっと見ていたら、財務局とほかの局を比べても仕方ないんですけど、これ交通局だけがふやしているんですね。交通局がふやしている。大きなお金ではないですけれども、何百万の世界ですけれども、交通局でふやしているというので私は交通局に聞いたんです。
 そうしたら、交通局は、作業員の、乗務員の作業基準を作成したんだよということで、これは十六から二十件にふえているということで、ここが、この局の中にも−−大体こういう局はほとんど減っているんですけれども、局の中でも交通局、交通局だけを取り上げていうわけじゃないんですけれども、見たら、みんな減らしているのに、二年度はふやしているんだなっていうことで、財務局としても、限られた物品は選択しているんだと思うんですよね。いろいろ印刷物とか、それから例えば清掃とかというのはあるのかな、そういうものを限られた中で選択して、数百万の世界だとは思うんですけれども、やっぱりこれを各局が意識的に積み上げていかないと、これ、減るというようになってしまうわけで、来年度も減るというような予定になってしまっているわけなんですけれども、やっぱりこれは、ふやしていくということが障害者就労施設で就労する障害者の自立促進に資するという目的に、それは達することができるんだというふうに思いますので、ぜひそういうような取り組みを続けていただきたいと思いますが、部長、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 お話しいただきました。繰り返しになりますけれども、調達につきましては、それぞれの局の事業、その進捗によりまして、必要に応じて適切に事業を行うものということでございますので、それを全部コントロールするというのは難しいと思っております。
 ただ、先ほど申しましたけれども、計画をつくりまして、その計画の実施状況、こういったものをしっかりと検証しながら進めていくということ、それから、物品についても情報提供して、お互いに共有して進めていこうということになっておりますので、この調達につきましては、全庁をもって推進するという考えで行っておりますので、来年度の、これからのまた取り組みになりますけれども、これを別に減らそうというような考えはございませんけれども、推進する方向で考えていきたいと思っております。

○清水(ひ)委員 そういうお答えなので、やはり工夫して、何か工夫していただきたい。それは、ただふえればいいというだけではなくて、それが障害者の方々にとって自立した取り組みになるということにつながっていくということですね。そういう方向を強めていただきたいというふうに思いまして、終わります。

○森村委員 まず、入札制度について伺います。
 入札契約制度改革の本格実施から二年余りが経過しましたが、現在は新制度が定着し、安定的に運用が図られています。
 制度改革の趣旨は、できるだけ多くの入札参加者を確保し、入札の競争性や透明性をより一層高めることでしたが、それと同時に、品質の確保、中小事業者の育成など、多様な観点に立ちながらバランスよく運用していくことが重要だと考えます。
 そこで、今回は、価格と品質を総合的に評価する都の総合評価方式を中心に質疑を行います。
 まず、総合評価の対象とする案件の基本的な考え方を確認するとともに、昨年度、都の知事部局が発注した競争入札のうち、総合評価方式で発注した実績がどのくらいあったのか伺います。

○新田見契約調整担当部長 総合評価方式は、施工が困難な案件などに適用いたしまして、都の工事における過去の実績などから技術点を算出して、価格点とあわせて総合的に評価する仕組みでございます。
 そのため、一定の規模を有するとともに、競争性のある業種における適用が効果的と考えておりまして、具体的には、予定価格が一千万円以上かつ建築、一般土木などの主要事業での対象を基本としております。
 昨年度の実績につきましては、知事部局が発注した主要事業の要件に合致する件数は千七百九十六件、そのうち総合評価で発注したものは三百八十八件、割合では二一・六%となっております。

○森村委員 総合評価方式での発注は、全体の二割程度ということです。地域や時期によって異なるものかとは思いますが、私の地元である西多摩圏内の令和元年度の実績としても、二割強、二割の後半だと聞いておりましたので、大体このくらいが平均だろうと理解いたします。
 品質の確保の観点からすると、価格だけでなく技術力もあわせて評価する総合評価方式については、ともすると、全ての案件に適用すべきとの声も聞こえてきますが、そのようにしない理由について、確認のためお伺いします。

○新田見契約調整担当部長 総合評価方式は、お話しのとおり、技術点と価格点を総合的に評価するものでございまして、そのうち技術点につきましては、IT技術者の資格などの施工能力に加えまして、過去の都の工事における成績評定などの実績も加味して算出されるものでございます。
 そのため、総合評価方式では、困難な工事など技術的課題がある案件においても、確実な履行や品質の確保が期待できるものでありまして、実績を有する事業者が、技術点において優位となり得る面も、これを持っているところでございます。
 一方で、価格競争方式による競争入札というものにつきましては、法令等における入札の基本でございますが、多くの事業者に入札への参加機会を提供でき、また、新規の事業者であっても参入しやすいという側面がございます。
 このように、制度の特徴を踏まえつつ、個別の案件の事情も勘案して、発注局それぞれが総合評価方式を適用すべき案件を適切に選定して発注できるようにしているものでございます。

○森村委員 ありがとうございます。
 ところで、総合評価方式については、先日、財務局から一部制度の見直しが発表されました。価格点と技術点のうち、今回は価格点を見直すとのことですが、具体的な制度変更の内容についてお伺いします。

○新田見契約調整担当部長 従来は、応札額が低いほど逓増させていた価格点でございますが、これにつきまして、経済性の観点だけではなく、履行の確実性の観点も踏まえまして、基準価格を境に価格点を逓減させる方式に変更するものでございます。
 また、応札額がさらに低い特別基準価格を下回る場合には、価格点をゼロ点にしてダンピングの抑制を強く意識した制度設計としております。

○森村委員 変更内容についてはわかりました。
 ダンピング対策を強く意識しているとのことなんですが、基準価格を下回る可能性があるとのことで、今回の制度設計の必然性を確認したいと思うのですが、総合評価方式の制度変更の背景とその効果についてお伺いします。

○新田見契約調整担当部長 これまでは、低入札価格調査制度を適用いたしまして、調査基準価格を失格基準として運用していたため、技術力のある事業者でも、この調査基準価格をわずかに下回った場合には一律に失格としておりました。
 そのため、技術力を有しているにもかかわらず、その事業者と契約締結ができないケースが生じるというデメリットもありましたが、今後は、基準価格を下回る応札であっても、技術点の高い事業者であれば、総合評価により落札者となることが期待できるものでございます。
 あわせて、受注者の負担ともなり得る低入札価格調査制度を適用せずとも、価格点を逓減させることで、故意の低価格応札を防止いたしまして、ダンピング対策を図ることが可能であると考えております。
 こうした見直しによりまして、品質及び価格が総合的にすぐれた事業者を選定するという総合評価制度の趣旨に、より一層沿った運用ができるものと認識しているところでございます。

○森村委員 この総合評価の改正は、公共工事への参加意欲と技術力のある事業者の参加をより促すことになります。東京が誇る社会資本のさらなる充実に寄与するものと期待いたします。
 ただ、今回の改正につきましては、総合評価方式の運用を大きく変えるものであり、入札に参加する事業者に十分周知を図り、混乱が出ないように配慮しなければなりません。
 そこで、どのように周知を図っていくつもりなのかお伺いいたします。

○新田見契約調整担当部長 本年二月に見直しの方針を公表した以降、事業者団体への情報提供や意見交換を進めまして、本年八月には、都のホームページにおきまして、より詳細な見直しの考え方を公表しております。今回の改正の適用の開始は、令和三年一月を予定しておりまして、現在は、規定の改正などを進めているところでございます。
 今後も、改正を適用するまでの間、まだ時間がございますので、事業者団体が主催する説明会などを利用させていただき、制度改正の趣旨や具体的な運用方法などについて、事業者の方に繰り返し説明するなど丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 また、庁内各局の契約や工事担当部署にも十分周知を行いまして、庁内または事業者が、それぞれ混乱が起きないような形になるように努めてまいります。

○森村委員 ぜひそのようにしていただきたいと思います。特に、価格点を逓減させるという今回の改正は、事業者の応札行動に大きな影響を与えるものであります。十分に周知を図った上で、適用を開始いただくよう要望いたします。
 また、実際に制度を動かした後についても、事業者団体等と連携して、実際に当初の趣旨どおりになっているのか、これをしっかりとご確認いただくようお願いしたいと思います。
 今後、新型コロナウイルス感染症の影響による民間事業の冷え込みが予想され、安定的な発注のある公共工事に対する業界の期待は一層高まるものと考えております。受注競争が激化し、さらなるダンピング対策の検討が必要となる可能性も視野に入れ、状況をしっかり注視していかなければならないと思います。
 担い手三法の一つである品確法においては、ダンピング対策が発注者の責務として位置づけられる一方、昨年の改正により、災害時の対応や働き方改革の推進も大きな視点の一つとして盛り込まれました。
 私が現在高い関心を持っているのが、災害に迅速に対応できる体制を都としていかに維持確保していくかということです。
 近年、災害は大型化の一途をたどっておりますが、大災害が発生したとき、建設事業者、とりわけ地域に根差した中小の事業者が、初動からの迅速な復旧対応、そして、その後の復興に貢献する、いわば地域の守り手として重要な役目を担うことになります。十分に役目を果たすためには、それぞれの事業者が、平常時から資機材やマンパワーを含めた体制を整えておくことが重要で、そのためには、適正な利潤の確保や将来の担い手の育成が必要になってきます。これは建設業界が健全に発展することで初めて実現されるものであり、業界としては不可欠となる働き方改革をしっかりと推進できるよう、発注者としても業界と連携して、今回の制度改正を含めたダンピング対策、先ほど来質疑が続きましたが、平準化の推進、週休二日制の実施など、環境整備に努めるよう強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、都財政と今後の都政運営について伺います。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策として、これまで一兆六千億円を超える補正予算を編成しまして、逼迫する医療体制への支援、保健所への応援、感染拡大防止協力金の給付事務など、各局から人員を招集して全庁的に対応に当たってきました。経済を支える中小事業者への実質無利子、無保証料の融資、店舗事業者への感染拡大防止協力金、その他幅広い分野における施策による総合的な支援による効果、これは顕著に出てはおりますものの、新型コロナウイルスとの闘いがいつ終息するかについては、いまだ見通しが立っておりません。今後も追加的な支援策が必要になることが十分に想定されます。
 今後の都税収入の見通しについても、インバウンド消費の蒸発ともいえる突然の消失による飲食、観光産業が受けた甚大な被害に象徴される現下の都内経済への影響も考えますれば、当面の間、減収を余儀なくされることが想定されます。
 こうした点を踏まえれば、各局の今後の事業について、これまで以上に厳しい目で、財務局が、重要性、緊急性、有用性などをしっかり検証していかなければならないと考えますが、そのためには、財務局が行っている事業評価により、事業をしっかりとチェックすることがまず重要です。
 そこで、確認のためにお聞きしますが、都は、事業評価を通じて、五千以上あるといわれている事業の精査を行っていますが、なぜ全ての事業に終期を設けているのかお伺いします。

○山田主計部長 事業評価は、二次にわたります財政再建推進プランに基づきまして集中的に実施をしてきました事業見直しの成果を踏まえ、この見直し努力を財政再建達成後も継続していくために再構築した取り組みでございます。
 制度の再構築以降、各事業の成果や決算状況を検証するのみならず、総務局や戦略政策情報推進本部など庁内の各部署と連携した専門的視点からのチェックなどを通じ、予算編成の過程で多面的な検証を行う取り組みとして、着実にその実績を積み重ねております。
 平成二十九年度予算からは、新たに、全ての事業に原則五年以内の終期を設定し、終期が到来したものについて、事後検証による評価を初めとする事業評価を徹底して行うことといたしました。
 この見直しは、評価時期をルール化することによりまして、事業を継続するのか、見直し、再構築を図るのか、あるいは拡充をしていくのかにつきまして、多角的な検証を確実に行っていくために実施したものでございまして、PDCAサイクルの一層の強化につながっているものと考えております。

○森村委員 一つ一つの事業について終期を設定し、事後検証を徹底することは、結果として施策の新陳代謝を促進させ、新たな施策の財源の捻出にもつながることから、大変重要なことであり、今後も継続してしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 一方で、施策の多くは、各局が所管する政策領域ごとに立てられる計画やプランにおいて定められた数値目標などに基づいて、毎年設計管理されています。こうした上位計画は、社会が置かれたその時々の状況を反映しており、おおむね三から五年ごとに策定されることが一般的ですけれども、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって一変したといっても過言ではない現在の社会情勢の変化や、今後の厳しい財政環境などを踏まえれば、適宜見直すべきと考えます。
 個々の計画は、各局の計画所管部署や政策企画局計画部で調整されるものと思いますけれども、これらの計画を実現させるためには、いわゆる金と人が必要であることはいうまでもなく、そうした意味では、都の予算や人員を所管している財務局や、それから総務局においても、それぞれが所管している観点から、各局の計画をしっかりと精査することが必要になると考えます。
 財務局は、予算の策定過程において各局予算を精査し、その積算根拠の適正性の確認などを恒常的に行っていますけれども、社会情勢の変化や厳しさを増す都財政を念頭に各局が策定する計画に対し、財務当局としての立場から適切なチェック機能を働かせていくべきと考えますが、見解を伺います。

○山田主計部長 例年、予算執行に係る依命通達を予算成立後の四月に各局に発出をしております。その中で、執行段階におけます精査など予算の効率的な執行に加えまして、都政の方針や事業計画の決定に当たっての手続についても定めさせていただいております。
 具体的には、都政運営に関する一般方針の確定、都が執行すべき事務事業に係る基本的な方針及び計画の設定、変更及び廃止などを各局が決定する場合には、財務局に協議することを求めております。
 例えば、各行政分野の基本計画には、通常、各局の事業の方向性や位置づけに加えまして、後年度の財政負担を伴う事業計画が盛り込まれており、財務局では、中長期的な財政運営の観点から多面的に検証し、事業所管局との調整を行っているところでございます。
 このように、計画策定とその裏づけとなります財政運営は相互に関連しており、それぞれの計画の実効性を高めるために、今後も、事業所管局など関係局と十分に連携を図りながら、財務当局としての役割をしっかりと果たしていきたいと考えております。

○森村委員 中長期的な財政運営の観点からも、財務局には、各局の事業だけでなく、今後の計画についても、これまで以上にしっかりと関与してチェックをしていくことを求めます。
 また、各局にわたる事業のほかに、政策連携団体が執行するさまざまな事業がありますけれども、財政拡大期における執行機関としての位置づけの中で、事業によっては複数年度にわたる予算が確保されているものもあります。これらの中には、コロナ禍における社会情勢の変化や中長期的な財政見通しに鑑みて、見直しが必要になるものが出てくるだろうことをあわせて指摘しておきます。
 他方、例えば気候変動や、それによって日々変化を余儀なくされている都内の自然や生物多様性への対策など、コロナ禍への対応とかかわりなく進んでいる喫緊の課題もございます。これらに対しては、その緊急性と重要性に鑑みて、必要とあれば、ちゅうちょなく手を打っていくべきものと考えます。
 一度失われたものを回復させることは極めて困難であり、事前の予防策は、事後の復旧策に比べれば、コスト的にもはるかに小さくて済むことについても、論を待つものではありません。
 そこで、コロナへの対応以外の課題に対しても必要な施策については確実に実施していくべきものと考えますが、所見を伺います。

○山田主計部長 現下の都政は、直面する新型コロナウイルス感染症対策や東京二〇二〇大会の延期への対応だけでなく、ゼロエミッション東京の実現や気候変動対策など、SDGsやサステーナブルリカバリーの視点も踏まえた東京の持続可能性を高める取り組み、また、待機児童の解消や女性活躍支援といった、誰もが安心して暮らし、人が生き生きと輝き、活躍する社会を築くための施策の推進など、解決すべき課題は山積しております。
 こうした課題を解決するためには、中長期的な視点を持って、計画的かつ戦略的に取り組んでいくことが重要でありまして、歩みをとめることなく、施策を着実に進めていかなければならないと考えております。
 今後も、施策の必要性や有効性を見きわめながら、必要な事業を着実に実施してまいりたいと考えております。

○森村委員 厳しさを増す都財政の中で、判断が難しいこともあろうかと思いますが、必要な事業については着実に進められるよう、その見きわめをお願いしたいと思います。
 さて、いよいよ来年度予算編成が本格化いたします。
 現在の財政状況を見れば、財政調整基金の残高は約千七百億円まで減少したとはいえ、都にはまだ特定目的基金は約一兆円、都債はここ数年発行残高が順調に減少するなど、これまで発行余力を培ってきております。財政対応力は残されている状況にあると認識しております。
 また、今年度予算の中でも、未執行で終わるものもあります。それらについては、年度末に最終補正がかけられる中で、債務負担行為に位置づけられて、来年度にわたって執行されるものもありますが、執行残として基金に繰り入れられるものも想定され、財調基金残額が一定程度回復することを予想しております。
 とはいえ、都財政を取り巻く環境が厳しくなりつつある今だからこそ、その財政対応力をどう活用するのか、活用可能な財源をどこに投じていくのかが重要であると考えます。
 今、我々は変革のときにあります。テレワークやウエブ会議があっという間にビジネススタイルの定番となるなど、コロナ禍において、都民の行動変容、社会活動の変化は着実に進んでおります。また、欧米では一般的なワーケーションのような新しい働き方のスタイルについても、全国的に動きが活発化している状況が見られまして、期待を集めている状況がございます。
 世界的に多くの影響を与え、未来学者とも呼ばれた経営学者ピーター・ドラッカー博士は、社会にイノベーションを起こすための秘訣として、先に起きた未来、これをいち早く見つけて、そこに投資していくことが重要だというふうに説いています。
 小さな変革の芽を見逃すことなく、また、現在生じている大きな変革への流れを一過性のものとせず社会構造の変化へとつなげ、アフターコロナを見据えた新しい東京の姿を確かなものにしていかなければなりません。ピンチをチャンスに変えていく発想の転換を行い、仮説を立てて、失敗を恐れずに挑んでいく果敢な行動力が今こそ都には求められています。
 そうした意味において、今後の政策立案、そして予算編成は、例年にも増して重要であると考えます。
 そこで、来年度予算編成において、コロナ禍によって発生した社会構造の変化への対応など、今後見込まれる財政需要に対し、財源も含めどう対応していく方針なのか、局長にお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○潮田財務局長 今後の財政環境が厳しくなることが想定される中にありましても、都は、新型コロナウイルス感染症対策はもとより、都民の命を守る取り組み、あるいは稼ぐ東京の実現、都民ファーストの視点での行財政改革、構造改革など、都政に課せられた使命を確実に果たしていかなければならないところでございます。
 こうした考えのもと、令和三年度予算の見積もりに当たりましては、感染症との闘いを乗り越え、新しい日常や持続可能な都市東京の実現に向けて、戦略的な取り組みを果敢に進めていくことや、今お話がございましたピンチをチャンスに変えるという意味で、デジタル化による都民サービスの向上など、都政の構造改革を推進すること、東京二〇二〇大会を着実に実施し、次世代へとレガシーを継承していくことなどを基本方針として位置づけてございます。
 この方針を踏まえまして、必要となる施策の展開を財政面から下支えするため、最少の経費で最大の効果を生むよう事業評価の取り組みを一層強化しまして、事業の効率性や実効性を向上させることで、財源確保にもつなげられるというふうに考えております。
 また、特定目的基金や都債につきましても、充当可能な事業を見きわめながら、戦略的な活用を図っていきたいというふうに考えております。
 景気の先行きを見通せない中で、今後予算編成が本格化してまいりますけれども、新型コロナウイルス感染症に打ちかち、その先の東京の明るい将来の実現のために、積極的かつ効果的な施策展開と、それらを支える財政基盤の維持に向けまして、気を引き締めてしっかりと取り組んでまいります。

○宇田川委員 予算編成過程についてという話が清水副委員長からありました。局要求があって、皆さん方の財務局査定があって、そして知事査定があるという一覧を私も拝見いたしました。当然、上下前後していくわけなんですが、局要求があって、財務局が減らして、知事がふやす。その逆で、査定が、財務局がふやして、知事が減らす。こういうのは当然、調製の中であると思うんですが、極端な例が幾つかありました。ちょっと額は覚えていないので、例えばということで聞いてほしいんですが、局要求は二十億だったとします。それが財務局査定でゼロになった。これが知事査定で、なぜか、まあ復活といっていいと思うんですが、五十億円になっている。こういう意図的な操作と疑われかねない、まあ普通そう思いますよ、そういう過程があるということなんですね。
 財務局の皆さんは、年末年始、休みを返上して、懸命に命がけで査定していることは私も存じ上げております。それをいたずらに、そうした形で大きく変化させるのは、それを担っている皆さん方、どうお考えなんだろうな、聞こうと思いましたが、不毛な議論なのでやめておきますけれども、今いったことは事実であります。どうか、これからも、しっかり信念を持って、財務局として各局の査定をしていただくようにお願いをまずいたします。
 入札契約制度についてお話を伺います。
 まず、業務委託契約についてでございます。
 建築や土木といったいわゆる工事案件、これは国交省で定められております労務単価が当然存在しておりまして、都も右に倣えで、その労務単価を流用しております。
 しかし、例えば清掃といったような委託契約においては、この定められた労務単価というものが存在いたしません。
 では、どうしているのかといえば、建築保全等の単価を準用しているとか、また、前年度の単価を参考にして、翌年度のその単価の決定をしていると、こうなっているわけでございます。
 国にも確たる基準がないんですが、だとすれば、都単でも基準となる単価設定すべきだという考え方は、私、何度か発言をしてまいりました。そのことによって、積算が適切に行われると同時に、先ほど来出ている品質確保にも確実につながると私は考えます。
 前年の価格を踏襲するということは、例えば、前の年、ダンピングが行われていたとしたら、それが次の年にまで影響されてしまって、それが、一定の価格が基準として保たれることになれば、そうしたダンピング防止の効果もあるわけでありますので、繰り返し主張してまいりましたが、一定の基準となる積算単価を設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 発注内容の適切な履行を実現いたしまして、品質の確保、都民サービスの向上を進めていく上では、業務の内容に見合った単価などに基づく積算が不可欠でございます。
 私どもの業務委託契約におきましては、そのための実態確認の調査を実施したところでございます。その中では、今、委員からもご指摘ありましたけれども、私どもも、例えば清掃業務の労務費につきましては、財務局の維持保全業務積算標準、これを基準にいたしまして、国の建築工事の労務単価を準用するものとか、定期刊行物によるもの、それから、複数の参考見積もりによるものなど、基準にのっとって客観性を担保しているのでございますけれども、多様な手法で積算を実施しているということは確認されたところでございます。
 これらの積算の基準につきましては、一定の共通化を行うこと、これにつきましては、積算が明確になるという部分、それから、ダンピング対策への期待というものも考えられるところでございますけれども、一方で、業務委託につきましては、内容が非常に多岐にわたっておりまして、例えば、単年度がいいのものも、毎年反復継続するものも、いろいろな性質の違いがあるものでございまして、積算を共通化してく上では、その影響の分析とか、対象業務の設定など、まだまだ検討すべき課題があるなということを考えているところでございます。
 こうしたことから、業務委託契約の積算方法につきましては、引き続き検討を進めていきたいと考えているところでございます。

○宇田川委員 ぜひしっかりとした数字を、もう都単で構いませんからつくっていただきたいと思います。さっき、公契約条例って話がありましたが、こうした基準がしっかりすることによって、彼らの心配が一つずつ減るっていうことも事実だと思っております。
 次に、障害者雇用の取り組みについてでございますが、障害者雇用を促進していくべきことはもちろん論を待ちません。来年度には法定雇用率が引き上げられ、民間で二・三%、こう位置づけられております。一層の促進を図るためには、行政の後押しも当然必要でありまして、入札制度においても取り組みを考えていただきたいということで質問させていただきたいと思っております。
 今までも、障害者雇用モデル入札を試行したり、総合評価制度におけるインセンティブを与える等々取り組みを行ってきたことは存じ上げておりますが、さらなる支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 障害者雇用を初めといたしまして、環境確保、女性活躍などの社会的要請につきましては、その事業を推進する各局の取り組みを、財務局といたしましても、入札契約制度面から事業の推進を後押しするということは重要なことだと考えております。
 そのため、障害者雇用の推進に向けましては、現在、積極的に雇用を推進する事業者に対しましては、入札における総合評価方式におきまして、法定雇用率を上回る場合には加点措置を行う、また、入札参加資格登録の審査におきましては、障害者雇用率に応じた加点を実施するといった支援をしているところでございます。
 今後、さらなる障害者雇用の拡大に向けて、入札契約面におきましても総合評価方式でのインセンティブの内容を初め、これまでの対応をしっかりと検証を進めて対応していきたいと考えておるものでございます。

○宇田川委員 今のご答弁はごもっともなことなんですが、ぜひぜひもう一歩ですね、さらに踏み込んでいただきたいと思っております。
 障害者と一言でいっても多種多様でありまして、一くくりにできるわけではありません。また、重度によっても異なる、個々個別に対応する必要があると思っています。
 例えば、清掃業務において知的障害者を雇用した場合に、現場で二、三人の障害者に働いてもらうために、一人のトレーナーというのかな、サポーターというか、補助者、介助者が必要になってくるんです。当然、そうなれば人件費もかかってくるんですね。ただ、障害者が健常者よりもできる仕事が劣っているなんて考えるべきではないことなんです。聞いた話ですが、例えばトイレ掃除をしていた障害者の方が何度も人に会うのを嫌がる方で、どなたかがトイレに入ってくるごとに、その掃除していた彼が出ていく、そうすると非常に気遣いの細やかな人だなといって喜ばれたり、非常に彼ら、集中力が高かったりして、きちっと極めて真面目に働くことがあって、もう本当に隅々まで行き届く清掃をすると。そんな話も聞いたことがあります。
 まあまあ、済みません。それはそれとして、今申し上げたサポート役も含んだ形で仕様をつくって、それで発注をかける必要があるんだと私は思っています。こうした発注を、まずはモデル事業でもいいですから始めていただきたい。
 モデルとしてふさわしい事業選定の上で具体化を求めますが、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 都の政策目的を実現していくため、入札、契約、この面から支援する支援策につきましては、関係いたします事業局と検討、協議し、制度設計を行うだけではなくて、やはり具体的な契約案件の中で、モデル事例として試行してみて、その結果をまた検証して、さらなる改善につなげていくという、PDCAのサイクルを活用して行うことが、実際的な検討保障としては有効であると考えているところでございます。
 お話の障害者雇用の拡大に当たりましても、的確な支援ができますように、個別的な障害者の方の実情に即したモデル事業等を関係事業局とも連携して検討を進めていきたいと考えております。

○宇田川委員 障害者が活躍できる社会をつくるためには、個々の障害の種類というのか、種別というのか、重度等々を理解しなければならないわけで、これは、がん患者であったり、例えば難病患者にもいえることですが、一人一人違うわけなので、その一人一人に見合った、まさにオーダーメードでの個別対応をきめ細かくやってこそ、障害者施策、障害者雇用につながるわけですから、こうしたことを、こうした状況をきちっと踏まえたきめ細やかな支援をすべきと考えますが、もう一度お答えください。

○新田見契約調整担当部長 障害者雇用につきましては、これまでも、入札契約面において積極的に推進する事業者に支援を行ってまいりましたが、さらなる雇用の拡大について、社会的要請があるという部分もございますし、近年は、従来に比べまして、障害を抱えていても就労ができるように労働環境も変化してきているところでございます。
 こうしたことから、今後は、障害者の実情、個性、それに応じた就労機会の確保、拡大を図ることができるよう、きめ細やかな支援、こういったものを考えていくことが重要であると考えております。
 就労を推進する事業者への対応を検討するに当たりましては、事業所管局の事業について、検討段階から入って、局と連携して検討を行い、助言等を進め、適切、実効性のある支援が実施できるように取り組んでまいりたいと考えております。

○宇田川委員 次に、最低制限価格制度について伺ってまいります。
 委託業務の最低制限価格制度導入は、長年にわたり、私どもから申し入れをしてまいりました。私どもの主張をお受けいただいて、印刷請負において、平成二十八年度からこれを導入し、試行を繰り返しているところであります。これが現状であります。初めての試みだけに、財務当局の皆さん方も、担当の方ももちろんですし、印刷業の現場の方も、まさに手探り状態で行ってきたわけで、なかなか最初のころはうまく機能していなかった記憶があります。
 その中でも、さまざまな現場の声を聞いた中で、最初のころから、その声の多くは、積算に大変苦労していて、そもそも印刷の積算ってこんな状況でやらないので、もっと単純計算でやっていたので、この最低制限にかかわる応札についての積算が非常に複雑でわからない、簡素化をぜひしてほしいという声が大変多うございました。それも受けて、昨年度から、財務局で簡易な積算方法も取り入れたということは聞いているんですが、今までのいきさつについて、まずお伺いをいたします。

○新田見契約調整担当部長 印刷請負におけます低価格入札の防止、品質の確保や担い手の中長期的な育成確保のために、都では、平成二十八年度から、最低制限価格制度の試行を実施いたしまして、対象局や件数をふやしながら、入札参加者への制度の浸透に努めているところでございます。
 この最低制限価格制度の導入に必要な印刷の積算は専門性が高いために、試行の開始当初は、試行案件全ての案件につきまして、外部委託による積算を実施いたしました。
 しかし、外部委託による積算はコストや効率性の観点からも課題がございまして、令和元年度から、こうした外部委託で得たノウハウを活用しつつ、積算マニュアルを作成するなどして、印刷の専門知識の少ない職員でも対応できるよう、簡易な積算手法をあわせて導入することとしたものでございます。

○宇田川委員 平成二十八年度より始まったということは、既に五年が経過しようとしているということでございます。
 マニュアル作成のめどもついてきたと、こういう話もありましたが、そろそろ試行結果をきちっと取りまとめをしていただいた上で、本格実施、本格導入というんですかね、それをすべき時期に来ているのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 印刷の最低制限価格制度につきましては、これまでの試行を通じまして、さまざまな課題を把握し、毎年改善を図りながら運用を進めてきたところでございます。
 都が発注いたします印刷物は、広報誌、リーフレット、申請書様式など多様にわたっておりまして、適正な予定価格の設定には、繰り返しになりますが、複雑な印刷工程を踏まえた積算を行うことが必要であると認識しているところでございます。
 今後の課題の一つは、こうした専門性の高い積算ノウハウをそれぞれの発注部局において、定着を図っていくことでございます。
 こうしたことから、これまでの試行の取りまとめとして、積算マニュアルの改善と各局への周知や説明を徹底しつつ、あわせて、適用すべき価格帯の設定などルールの詳細検討を行うなど、速やかな本格実施に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。

○宇田川委員 今、最後に、速やかにって、こう言葉がありましたのを私信じますから、その信頼にしっかりと応えていただきたいと思います。
 さて、印刷試行が始まって、今申し上げたとおり五年たちます。印刷業以外にも、設計であったり、さっきお話しした清掃業だったり、いわゆる委託業務等々の中で、多くの業界でもこの最低制限価格制度を導入してほしい、こういう望む声が大変多くございます。
 印刷の適用拡大、本格実施、今お話を聞いてきた話ですが、これと同時に、他業種への適用拡大もぜひ図っていっていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○新田見契約調整担当部長 業務委託の適切な履行を実現し、品質の確保、都民サービスの向上を進めていく上では、業務内容に見合った単価などに基づく積算による予定価格の設定が不可欠でございまして、今後、最低制限価格制度導入を進めていく上でも、適正な積算はその前提となるものと考えております。
 ただ、これらの積算基準につきましては、一定の共通化をするに当たっても、積算が明確になる一方、業務委託の内容が多岐にわたっているなど、積算の共通化による影響の分析、適用業務の設定など、検討すべき課題は幾つかございます。
 こうしたことから、最低制限価格制度の導入につきましては、今後も引き続き検討していきたいと考えているところでございます。

○宇田川委員 今お話の中で、その積算をきちっとしなきゃいけないって話がありました。当然のことなんですが、だからこそ、最初に基準となるものをつくってくださいとお願いをしているので、それは込み込みの話ですから、お願いをしますし、設計の中で、十月より試行を始めますと、こういう発表をされているんですが、一件ではね、結果は出せませんから。財務局に限らず、試行であったとしても、もう少し−−印刷も今、五十件ぐらい上がってきたのかな、試行は。(新田見契約調整担当部長「三十件」と呼ぶ)三十件。二、三十件積み重ねるためには、年度内一件っていうのはさすがに少な過ぎるので、もう少しきちっとした形で試行を始めていただいて、さまざまな業界に細かく対応していけるようにも、マニュアルの改定等々もきちっと行っていただきたいということを申し上げておきます。
 今の最低制限価格制度に若干かかわる話なので、一つ確認をさせていただきますが、昨年度で結構ですから、工事案件の中で、くじ引きの結果で落札者が決定した案件、これについて、業務とともに状況を簡単に教えてください。

○新田見契約調整担当部長 昨年度、令和元年度におきます知事部局の工事契約におけるくじ引きの状況でございますが、落札件数は二千八百二十件、そのうち、くじ引きとなったものは三百十件でございまして、約一一%となっております。
 また、くじ引きとなったものでございますが、これは主な業種と案件数について申し上げますと、陸上の信号機が八十三件、道路標識の設置で五十八件、給湯器、浴槽設備工事で二十九件などがあるところでございます。
 なお、これらの工事につきましては、仕様が標準化された極めて専門性が高いものであって、毎年度一定量の発注が繰り返しなされているものと、そういった傾向があるものと考えているところでございます。

○宇田川委員 今の例を聞いてみると、比較的、価格帯は低い案件なのかなという気がしています。だとすれば、工事案件の中で最低制限がかかっているものの結果で、くじ引きが非常に数が多いということなんです。何を心配しているかっていうと、今いった業務委託、二課ものに対してこれを適用した場合に、くじ引きになる可能性が非常に高くなる。それは、工事案件より積算が複雑ではないから。これをきちっと各業界に、こういう結果になりかねませんよ、それもきちっとご理解をいただきたいということを申し上げるべき、理解を得る努力をするべきだということをここで申し上げておきたいと思います。
 もう一点、都内中小企業育成の視点で申し上げます。
 さっきも総合評価方式等々というお話がございましたが、多種多様な業界からも、受注機会の拡大をぜひぜひお願いしたいって話が来ております。現在、都でも、分離だとか、分割だとか、こうした発注等で努力はしていただいております。
 数年前の知事サイドによる試行という名の契約改悪、本格実施という名のもとに、その多くをもとに戻していただいて、業界はみんなほっとしているんですが、私としては看過できないものが一点だけあるんです。それはJVです。JVの混合入札であります。
 JVっていうのは、大手企業と連携することによって、中小企業の技術力が格段に上がって、企業の強化にも確実につながる、皆さんそうおっしゃっている。ただ、混合入札にしちゃうと、JVじゃなくて一者とっちゃうんですよ、一者の方が。これが都を支える中小企業育成、これって、都の重大な責務の一つじゃないですか。それを担うためにも、JVをきちっとした案件として都内中小企業を下のランクに入れるJV構成というのは一時やっていました。これをもう一度、きちっと復活をさせていただいて、JV案件をふやしていただきたい。答えに詰まるといわれたから、答弁は求めませんけれども、混合入札に疑問が、現時点で疑問があるからこそ、答えが難しいということだと私は理解しておきますので、違うというなら答弁していただいて結構ですが、よろしいですか。はい、じゃあそういうふうにご理解をさせていただきます。
 公共工事は悪、今なおこうした風評があります。違法性のある受発注が一向に絶えない、ぽつぽつぽつぽつ散見されることもその一因であると思っています。
 一方、請け負けという言葉があります。発注側の行政、受注側の民間、発注者に対して、盾突くことができないという内包された思いに、ある意味、つけ込んでというのは言葉がまずいですね、思いに甘えて、発注者が無理を押しつける、受注者は泣く泣く受けざるを得ない、これが請け負け。これは過去の話だと信じたいと私は考えています。いわゆる、先ほど来出ている担い手三法でも、またその担い手三法に先駆けて、都は、受注者と発注者は対等であると、そう公言をしてきたわけです。対等であるからには、当然に発注者にも責任があるわけでございます。これも法にもうたわれていることであります。
 局長、都財務局が負う発注者としての責任とは何でしょうか。また、その責任をきちっと全うしていただきたいと考えますが、局長のお考えをぜひお聞かせください。

○潮田財務局長 先ほど来、品確法の話を初めいろいろとご質疑がございました。東京都としての役割として、非常に大事なものとしては、せんだって工事請負なんかの委託をした方々の中で、非常に素晴らしい取り組みをした方を表彰させていただきました。
 やはり公共工事、都民サービスを、私ども継続して提供していくという責務があるわけでございますが、そこにおいては、都の施設をしっかりと、公共施設をしっかりと保全していくという役割というのは大きいというふうに認識しております。その上で、それらを支えている公共工事、こういったものをしっかりと品質を確保していくこと、あるいはそれを支える事業者の皆さんが適正に発展していくということは、私ども大事だと思っております。
 東京都では、都民の生命だとか財産を守り、また今申しました都民サービスを向上させて、都民生活の基盤を整備するために、さまざまな事業、種類の工事、あるいは委託を発注させていただいております。これらの発注に当たりましては、確実な履行によりまして、先ほど来申している品質を確保されますように、適切な仕様の作成、あるいは予定価格の設定、公平性、公正性、透明性、競争性のある入札契約手続、そして、現場での適切な履行の監督、検査の実施などをしっかり行っていくということが重要だと思っています。
 また、こうした契約から履行までの一連の取り組みを通じまして、単なる調達ではなくて、中小企業の育成、建設業界における担い手の育成、各業界の発展を下支えする役割も担っているというふうに思っています。
 あわせて、都の政策目的の実現を図っていく、これが公共調達の発注者としての責務だというふうに認識しています。
 こうした視点を持ちまして、時代時代に即した制度となるよう、不断の見直しを行いまして、発注者としての責任を果たしてまいりたいと考えております。

○宇田川委員 これから申し上げることは、財務局に限らないので答弁は求めませんけれども、今、東京都は、ちょっと現場から離れてしまっている感があります。政策連携団体だとか監理団体、その再委託先で工事が行われる団体が非常に多くございます。公園、そうでしたよね、古川部長ね。そういう実態で行くと、現場がわからない。現場と実態が乖離してしまって、そのことによって、設計がきちっとできていない。設計変更が生じる。それでまた泣けみたいな話になってくる。
 これはやっぱり、現場をきちっと知るために努力を重ねてほしいということと、建設局や上下水道とも話していますけれども、彼らは、この本庁にいる人間はよくわかるんですが、その出先に行っちゃうと、もう感覚が変わってきていて、皆さんがこうやってしっかり制度を考えて、よりよくしようとしたものが、末端まで行き届いていなくて、それがきめ細やかな運用につながっていないことも、また一つ事実でありますので、このことも、事業局には、私からも機会機会で申し上げますが、ぜひ財務局も、横の連携があった際には、その辺にもぜひ注意をしながら、調整、また意見交換をしていただくことをお願い申し上げて、終わります。
 以上です。

○本橋委員 私からは、本日、数名の方からもご質疑がございました小池都政における予算編成について、まずは確認をさせていただきたいと思っておるところでございます。
 まず、そもそもの小池都知事就任前の予算編成というものでありますけれども、これは、各局が現場で得た課題を解決すべく事業者などからヒアリング等々を行い、事業として練り上げた上、予算要求を行っていたと私は理解しておりますし、その後の流れというものも、財務局による調製、知事査定というものを得まして、都議会各会派の要望も踏まえさせていただいた上で、最終的な予算案が完成し、都議会での審議、予算委員会等々の審議につながっていっていると私は受けとめております。
 こうした予算編成、小池都知事就任前の予算編成の流れを見てまいりますと、その当時の都知事ご本人が、直接都民の皆様方からご意見、ご要望を受けとめる機会というものが余りなかったのではないかと、そう評価することができますし、先ほどの主計部長のご答弁が、まさにこの点を裏書きされていたのではないかなと思っております。私どもは、果たしてそれでいいんですかというそういった問題意識を持っているわけであります。
 そこで、小池都知事就任後の予算編成の手法についてでありますが、どのような改革がなされたのか、改めて財務局に確認させていただきたいと思います。

○山田主計部長 小池知事就任後の予算編成でございますけれども、平成二十九年度予算では、都民の声を予算に反映していくために、現場の実態に精通する各種団体や都民により身近な行政サービスを提供している区市町村から、知事が直接、意見、要望を伺う場を設けるとともに、各局の予算要求の状況や財務局の予算調製、いわゆる内査定の結果をホームページで公表するなど、予算編成の透明性を高める取り組みを開始いたしました。
 さらに平成三十年度予算では、広く都民の意見を募り、施策に反映させる取り組みとして、都民による事業提案制度を創設し、行政にはない新たな発想の活用や都民の都政への参画を図る仕組みを導入いたしました。
 加えて、令和元年度予算では、事業提案制度をさらに充実させ、大学研究者による事業提案制度を導入いたしまして、都内の大学研究者が有する知見やノウハウの積極的な活用を図ることとしたものでございます。
 このように、都の予算編成については、事業評価の進化など、各事業の効率性や実効性を高める取り組みの強化はもとより、幅広い意見を都の予算に反映させる仕組みの構築に取り組んできたところでございます。

○本橋委員 ただいま部長からご答弁いただきました。小池都知事就任以来、予算編成に当たりましては、都民の皆さんはもとより、多様なご意見、ご要望をしっかりと吸い上げ、それらを施策に生かし、さらにはその編成の流れを開示してきた、透明化を図ってきたということが確認できたと、私は今、受けとめさせてもらいました。
 そもそも都政の課題というのは多岐にわたっております。その解決には、問題の本質がどこにあり、その解決に向けて、誰が、いつ、どのようなことをしていくべきなのか、現場の目線も踏まえた的確な対策を講じていかなければならないということができると思います。首都東京の役割や大都市東京が持つ多様性、加えて、情報公開という社会の潮流などを踏まえますと、その課題解決に当たっては、従前からの手法にとどまることなく、一層多様なご意見、ご要望に耳を傾けて、施策を練り上げ、予算を編成していくこと、さらには、こういった予算編成の流れをしっかりと開示し、透明化を引き続き図っていくこと、これらの点が極めて重要だということができると思います。
 こうした予算編成の改革は、都民目線、都民ファーストの観点から、まさに時代の要請であり、これによって都民の皆さんの都政運営に対する信頼は高まったものであると私どもは認識しております。まさにこれらの取り組みは、小池都知事の力強いリーダーシップ抜きにはなし得なかったものであると思いますし、私どもはその取り組みを高く評価しているところでございます。
 さて、新型コロナウイルス感染症への対応が続く中におきまして、来年度予算編成がまさに本格化していくところでございます。現在の百年に一度ともいわれる未曾有の危機を乗り越えるためには、これまでの行政の発想にとどまることなく、あらゆる知見を酌み取り、さまざまな声を受けとめ、施策へと反映していくことは極めて重要であります。ぜひとも財務局におかれましては、そのような姿勢をお持ちいただきまして、来年度予算を編成し、この難局を乗り切っていただきたいと思います。
 そこで、これまでの予算編成の手法の見直しや編成の流れの透明化という成果を、これまでの成果を踏まえた上で、本格化する令和三年度予算編成をどのように進めていくのか、改めて局長の決意を聞かせていただければ幸いです。

○潮田財務局長 小池知事就任以来、これまで、都民による事業提案制度や各種団体等からの知事ヒアリングを導入するなど、都民の意見を募り、現場の声を丁寧にお聞きし、予算に反映させてまいりました。
 新型コロナウイルス感染症が社会経済に大きな影響を与える中、難局を乗り越え、東京の明るい未来を描くためには、行政にない発想や多様な主体からの声を施策に生かしていくことが極めて大切でございます。こうしたときだからこそ、その重要性は一層増しているというふうに認識をしてございます。
 今年度の都民による事業提案制度につきましては、全庁挙げて新型コロナウイルス感染症対策に注力するということのために、残念ながら募集を中止することとなってしまいましたけれども、それにかえまして実施いたしました、新型コロナウイルスを克服し、東京の未来をつくるためのアイデア募集、こちらの方には、二百件を超す提案が寄せられておりまして、現在、都の施策への反映に向けて検討を行っているところでございます。
 また、今年度の各種団体等からのヒアリングにつきましては、現場の実態に精通した皆様方のご意見をお伺いすることに加えまして、ウイズコロナ、ポストコロナ社会に向けた取り組みや、その実現に向けた都へのご意見をいただくことをしたいというふうに考えている次第でございます。
 加えまして、査定状況の公表など予算編成の見える化に引き続き取り組むとともに、予算案の発表では、ポイントや都財政の現状などを都民にわかりやすく発信し、アカウンタビリティーの向上を図ってまいります。
 令和三年度予算編成に当たりましては、こうした取り組みを通じまして、都民や現場の目線から施策を磨き上げていくとともに、都財政に関する都民の理解が深まりますよう、財政当局の責任者として全力を尽くしてまいります。

○本橋委員 局長からご答弁いただきました。今のご答弁から、都政運営を支える骨格、なかんずく背骨ともいえます予算の編成というものが、まさに今、東京が置かれた時代の要請に的確に応えているものであるということが認識できました。
 引き続き、財務局全体が一丸となって、令和三年度の予算編成に向けまして邁進していただきたい、そう申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○加藤委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○加藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十七分散会

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