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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第九号

令和二年六月四日(木曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十二名
委員長上野 和彦君
副委員長田村 利光君
副委員長ひぐちたかあき君
理事池川 友一君
理事森村 隆行君
理事山田ひろし君
けいの信一君
細田いさむ君
三宅 正彦君
清水ひで子君
大津ひろ子君
宇田川聡史君

欠席委員 一名

出席説明員
財務局局長武市  敬君
経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務古川 浩二君
主計部長山田 忠輝君
財産運用部長五十嵐 律君
利活用調整担当部長小泉 雅裕君
建築保全部長佐藤 千佳君
技術管理担当部長飯泉  洋君
主税局局長塩見 清仁君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務川上 秀一君
税制部長丹羽恵玲奈君
課税部長萱場 明子君
資産税部長池田 美英君
徴収部長菊澤 道生君
会計管理局局長佐藤  敦君
管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務副島  建君
警察・消防出納部長中村 佳史君
会計制度担当部長筒井 宏守君

本日の会議に付した事件
会計管理局関係
報告事項(質疑)
・令和元年度公金管理実績(年間)について
・令和二年度公金管理計画について
主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出 主税局所管分
・第百十九号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
・第百二十号議案 東京都宿泊税条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(地方税)について
財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、予算総則、歳入、歳出-財務局所管分
・第百三十五号議案 都立矢口特別支援学校(二)校舎棟改築工事請負契約
・第百三十六号議案 都立小中高一貫教育校(仮称)(二)新築工事請負契約
・第百三十七号議案 境川木曽東調節池工事その二請負契約
・第百三十八号議案 石神井川放射第三六号線橋梁(仮称)(二)下部建設工事請負契約
・第百三十九号議案 土地の信託の変更について

○上野委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局及び財務局関係の付託議案の審査並びに会計管理局及び主税局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 なお、付託議案中、第百三十五号議案から第百三十八号議案までの契約議案につきましては、議長から事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 報告事項、令和元年度公金管理実績(年間)について外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○大津委員 昨年末に発症が確認されるや、瞬く間に世界中に感染拡大した新型コロナウイルス感染症に関して、国内でも緊急事態宣言が四月七日に発出され、約二カ月弱にわたる、さまざまな自粛要請や社会経済活動制限を経て、ようやく先月二十五日に全面解除されました。今は、安心するのではなく、第二波を見据え、日々の暮らしや働く場所での感染拡大を防止する新しい日常が定着した社会の構築を目指す必要があると考えます。
 さて、昨年十二月の財政委員会におきまして、私は、日銀のマイナス金利政策の長期化やトランプ政権の政策動向次第で経済金融情勢が大きく変動する事態を想定する必要性を指摘した上で、今後の公金管理の方向性についてお伺いしました。その際、局長より、さまざまなシナリオを想定し、あらゆるリスクに備えることが極めて重要と考えていると答弁がありました。
 その直後、私たちは、くしくも誰もが想定していなかった新型コロナウイルス感染症という新たなリスクに直面しました。企業の生産やサービス活動には急ブレーキがかかり、需要が瞬間的に蒸発するなど、個人消費は急減しています。四月の企業倒産件数は、前年同月比一五・二%増の七百四十三件と、増加率は五カ月続けて二桁となり、リーマンショック後の四カ月連続を超えました。また、雇用についても、最悪の場合、リーマンショックを超える、全国で約三百一万人が失業するおそれがあるとの試算もあります。
 現在は、危機の真っただ中にあるといえ、金融市場の混乱や国内を代表する企業の倒産発生など、さまざまなリスクに備えた公金管理が必要な状況にあるといえます。
 そこで、このような厳しい状況における令和二年度の公金管理計画はどのような考え方で策定され、何をポイントとされているのか伺います。

○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 令和二年度公金管理計画では、基本的な考え方といたしまして、新型コロナウイルス感染症拡大による内外経済の不確実性の高まりと、それに伴う金融資本市場の変動拡大が、金融機関等に与える影響を注視する必要性を掲げております。その上で、公金管理に当たりましては、社会経済動向や金融情勢の先行きに特段の注意を払いつつ、迅速かつ的確なリスク対応を行いながら、安全性を最重視し流動性を十分に確保した上で、柔軟かつ効率的な保管、運用を目指すとしております。
 ポイントといたしましては、地方法人課税の見直しや法人二税の減収による都税収入の落ち込みなどにより、歳計現金等の平均残高見込みが前年度実績見込み比で約五千百億円減少している点が挙げられます。

○大津委員 今年度は、日々の支払いに充てるための資金である、お財布ともいえる歳計現金等の平均残高が大きく減少するとのことですが、都は、本計画策定後に大規模な補正予算の編成も行っています。また、コロナ禍の影響による景気の落ち込みもあり、歳計現金等の収支見通しも例年とは大きく異なることが想定されます。地元でも、ほとんど、資金繰りで困っている人たちの最も多い原因は、テナント料、家賃、賃貸部分が大きく重たくのしかかっております。
 そこで、新型コロナウイルス感染症拡大が日々の資金繰り等へ与える影響についてお伺いします。

○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 まず、収入面におきましては、さらなる都税収入の減収、納付期限延長に伴う収入計上のおくれが想定されます。
 一方、支出面につきましては、新型コロナウイルス感染症対策に伴う事業費の増加が見込まれます。
 このような収入の減少と支出の増加に伴いまして、歳計現金等の平均残高は、昨年度から大幅に低下した計画策定時点の想定から、さらに大きく減少する可能性がございます。

○大津委員 ただいま歳計現金等の平均残高がさらに減少する可能性があるという話がありましたが、歳計現金等が不足をし、約束した支払いが滞るような事態が起こることがあってはならないのはもちろんのことであります。
 そこで、今年度の歳計現金等の流動性確保にどのように対応していくのか伺います。

○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 歳計現金等につきましては、例年、出納閉鎖前後の資金不足時には、基金からの一時的な繰りかえ運用により支払い残高を確保する対応をとっております。
 本年も、五月三十一日を挟む期間におきまして、基金からの繰りかえ運用を行っているところでございますが、現時点で昨年よりも繰りかえの金額を増額するとともに、期間を長めに設定いたしまして万全を期しているというところでございます。
 今後、六月中旬以降に残高がマイナスとなる可能性が生じた場合にも、同様に、一時的な繰りかえ運用を活用して対処し、日々の残高管理においても、万が一に備え、決済性預金を手厚く措置する方針でございます。

○大津委員 歳計現金等の流動性を十分に確保し、資金繰りに万全を期している、非常に細かく地道な、さまざまな日々の作業を確認させていただきました。
 今回の新型コロナウイルス感染症拡大への対策としては、都は、感染防止と経済社会活動の両立に向けた取り組みを進め、国は二度にわたる補正予算編成を行い、経済活動を下支えする姿勢を示しています。公金管理においても、今後景気がV字回復すれば問題はないものの、感染症終息までの道のりが長引き、景気がL字型で長期にわたって低迷する状態も想定することは必要だと私は考えています。
 今までも、長きにわたり、この関東大震災、世界恐慌、高度経済成長、オイルショック、バブルの崩壊、山一證券破綻、リーマンショック、そして東日本大震災、そして、このコロナ禍と来ておりますが、最後に、今回のコロナ禍を踏まえた今後の公金管理の基本的な考えについて、佐藤局長にお伺いします。

○佐藤会計管理局長 今後の国内景気につきましては、四月に発行されました日銀の展望リポートでは、感染症拡大の影響が、ことし後半にかけて和らぐことを前提に、来年度以降の回復を見込んではいるものの、不確実性は極めて高いとしております。
 また、今回の新型コロナウイルス感染症による経済不況は、リーマンショック時を既に超え、およそ九十年前の世界恐慌にも匹敵する規模との報道もございます。
 こうした未曽有の状況下におきましては、公金の安全性の確保はもとより、今後想定される経常的な収入の減少と大規模な支出に耐え得るだけの手元資金を常に保持しておくことが重要と考えております。そのため、各局との連携により、大口の収入や支出を的確に把握するとともに、流動性預金の残高にも細心の注意を払うなど、一層緻密な資金管理を行ってまいります。
 今後、公金管理を取り巻く環境がどのように変化しようとも、公金を預かる者の責務として、安全性の最重要視はもちろんのこと、都民や事業者に対する、迅速かつ的確な支払いを確実なものとする流動性の確保にも全力を挙げてまいります。

○大津委員 これまでも都では、ペイオフの全面導入、リーマンショック、日銀のマイナス金利導入など、経済金融環境が激変するような局面が何度もあり、公金の元本を毀損することなく安全に保管、運用をつくってまいりました。今回の未曽有の状況においても、これまでの経験や知見を生かし、特に公金の安全性と流動性をしっかりと確保していくことを改めて期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。

○細田委員 私からも、本委員会に報告のありました令和二年度公金管理計画に関連しまして、幾つか質問をします。
 今回の公金管理計画策定時におけます基金の平均残高の見込みは、東京オリ・パラ開催準備基金や三つのシティー実現に向けた基金、この一部の基金の取り崩しによりまして、前年度実績見込み額から六百億円減の三兆九千億円となっております。
 一方、計画策定後、新型コロナウイルス感染症対策として、財政調整基金を主な財源といたします約八千五百億円の大規模な補正予算が編成されております。これは、基金全体のおよそ二割に相当するものですけれども、コロナの影響から、計画策定時よりも基金の残高はもう一段減少することが確実視されております。今の大津委員との質疑においても、局の答弁も、まさにその認識だったと思います。
 また、今回の感染症の拡大は、国内外の経済に大きな影響を与えていまして、先日発表されました二〇二〇年の一月から三月期の国内総生産が年率三・四%減となり、国内景気は後退局面にあります。四月から六月期の実質GDPは二〇%超の減となる予測もあり、まさにリーマンショック時の落ち込みを大幅に上回る可能性が高く、先ほどのご答弁でも、九十年前の世界恐慌規模と認識だと、こんな状況下にあるという、状況が一変している状況があります。
 こうした中で、経済金融情勢を踏まえた管理が求められている公金については、今回の感染拡大を受けて、特に残高の大きい基金の保管、運用先の安全性を改めて点検する必要があるのではないか、このように考えております。
 そこでまず、今回の感染症拡大による都の預金の預け先であります金融機関の影響について、都はどのように考えているのでしょうか。都の見解を求めます。

○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回の感染症拡大により、人や物の動きが世界的に遮断され、国内外における社会経済活動が大きく抑制されていることで、委員ご指摘のとおり、国内景気は現在後退局面にあり、今後さらに悪化していくことが懸念されております。
 一方、日本銀行では、景気の悪化が見込まれる中、企業の資金繰りを支える狙いなどから、四月二十七日の金融政策決定会合におきまして、追加の金融緩和を決定しております。
 こうしたことから、金融機関につきましては、景気低迷に伴う民間企業の経営悪化により与信コストが増大するとともに、金融緩和の長期化による貸出利益のさらなる減少等により、今後の業績は引き続き厳しくなると見込んでおります。

○細田委員 金融機関の経営状況は、全体的に厳しくなるとのことでありますけれども、基金の運用は預金だけではなくて、当然ですが、債券でも行われております。
 そこで、次に、感染拡大による債券の運用、この影響についてはいかがでしょうか。都の見解を求めます。

○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現在、都が保有しております主な債券は、国や地方自治体、政府系金融機関を発行体とするものでございまして、感染拡大による信用リスクの増大などの影響を受ける可能性は比較的低いものと考えております。
 一方、債券発行市場につきましては、政府による二度にわたる補正予算の編成により国債発行の大幅な増加が見込まれるとともに、景気低迷の長期化に備えた手元資金確保のため、事業会社による社債やコマーシャルペーパーなどの発行増加が見られております。
 利回りにつきましては、一時的に一部社債等に上昇傾向も見られましたが、日銀の追加の金融緩和策の影響等もございまして、現時点では、感染症拡大前と比べ大きな変化は見られておりません。
 今後の金融政策や債券発行市場の需給動向に引き続き留意することは必要でございますけれども、現在のところ、総じて都の債券運用への影響は限定的なものと考えております。

○細田委員 感染拡大が、預金先金融機関と債券運用に与える影響について確認させていただきました。
 債券運用に与える影響は限定的ではありますけれども、資金を預け入れている金融機関の業績に与える影響は大きいものになるとのことであります。また、これから冬にかけても世界的な感染拡大の第二波、この発生の可能性も懸念されている、指摘されているところであります。
 このような状況下において、都は、今後いかに公金を管理していくべきなのか、改めて今後の基金の保管、そして、運用における安全性確保に向けた取り組みについて、局長に答弁を求めます。

○佐藤会計管理局長 感染症拡大の終息までの期間が不透明な中では、今後の社会経済動向や金融情勢の先行きを注視することはもちろんのこと、リスクに対して一層柔軟かつ的確な対応を行うことが重要でございます。そのため、預金先金融機関につきましては、格付や株価などの指標を監視するとともに、四半期ごとの決算やアナリストによる各種レポートの収集、分析を行うことで、経営状況の精緻な把握に努めてまいります。
 また、金融制度、金融市場の専門家から成る公金管理アドバイザリー会議での意見を参考にしながら、より安全性の高い預金先の選定や、リスクのより少ない運用期間の設定など、リスク回避策の徹底を図ってまいります。
 今後とも、安全性を最重要視し、基金の資金元本を毀損しない保管、運用を行うことで、公金を預かる者としての責任を全うしてまいります。

○細田委員 世界に広まっておりますコロナ感染症の今回の甚大な影響は、その後、簡単にもとの形に戻るとは思いません。あたかも水が氷となり、そしてまた水に戻るような物理的な変化ではなくて、科学的な変化により違う形になってしまう、こういうこともあるのではと思います。
 しかし、いつまでも続くわけでは決してありません。新しい日常を取り入れて、私たちは一日も早くコロナを収束させようと英知を結集させて取り組んでいるわけであります。どうぞ局長、今おっしゃいました公金を預かる者としての責任を全うしていく、そのご決意で今後とも職務に邁進していただくことをお願いして、期待いたしまして、質問を終わります。

○上野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○上野委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○上野委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出、主税局所管分、第百十九号議案、第百二十号議案及び報告事項、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(地方税)についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○ひぐち委員 質問に先立ち、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々に深く哀悼の意を表させていただきますとともに、罹患された皆様の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。そして、みずからの感染リスクと闘いながら働いておられる医療従事者を初め、インフラ、物流、スーパー、清掃、保育、福祉など、社会基盤を守る全ての方々に心から感謝と敬意を表させていただきます。
 今回のコロナ対策にかかわる補正予算に計上されている受け付けシステムに関連しまして、本日は三点、窓口混雑の緩和、特別体制下における都税収入の確保、そして、デジタル税務行政の推進について伺います。
 まず、都政運営の前提となります都税収入の見通しについて伺います。
 先般からありましたとおり、新型コロナウイルス感染症は、民需の停滞、供給の寸断、先行きの不透明感という、これまでにない三重の苦しみを経済に与えており、五月の月例経済報告では、国内経済については、コロナの影響により急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にあります。
 これまでにも、私も質疑してきましたが、都税収入の見通しについては、来年度の予算編成に向けて算定作業が進められていくものと思います。
 そこで、今回のコロナショックが経済に与える影響は、リーマンショック以上に大きくなることが想定されますが、令和二年度、三年度以降の都税収入の影響を早期に推計すべきと考えますが、見解を伺います。

○丹羽税制部長 二年度の都税収入は、企業収益の悪化による税収減が想定されますが、六月末の法人二税の申告状況を見きわめる必要がございます。
 さらに、リーマンショック時にはなかった新たな徴収猶予の特例が五月に開始されたことから、今後数カ月の実績をもとに減収規模を分析していく必要もございます。
 また、三年度の都税収入は、国による地方法人課税の見直しの影響が平年度化する上に、四月以降の景気悪化が反映されるため、厳しい状況になる可能性がございます。
 引き続き、今年度後半の経済の回復状況も注視しつつ、適切に算定してまいります。

○ひぐち委員 今、見込みや影響について伺いましたけれども、私の地元千代田区の特徴は、ご存じのとおり大・丸・有、大手町、丸の内、有楽町には日本を代表する大企業が所在しておりますし、神田、神保町、秋葉原あるいは麹町には中小企業や個人事業主など、さまざまな業態が展開されています。
 こうした大企業から個人事業主に至るまで、さまざまな形態の方々がおられる、日本経済の直面する課題があらわれているんだなと、常から思っておりました。
 私は、三月に本委員会でも質疑した際に、三月当時で既に売り上げが前年比三割、前年比二割になったという観光事業者の方々の例を申し上げましたけれども、千代田区内、四月、五月と自転車で回っていても、昼間人口が八十万人、夜間人口六万五千人のこの数十万人の方がいない千代田区というのは、何ともまちに活気がなく、人と物が動いていないと。この寒々とした現状に、私は地元経済の現実を目の当たりにしましたし、何としてもこれからは東京の経済を復興させなければならないと、あらゆる努力を尽くさなければならないと思っております。
 さて、この都税収入をどう確保していくかなんですけれども、現在、都庁全体としてコロナ対策の特別体制をしいている中で、主税局においては、出勤抑制などの対応に加えて、多くの人材をほかの部門に応援に出していると伺っております。特に感染拡大防止協力金の審査や支出などの事務対応には、都税事務所の皆さんが大きく寄与しておられると伺っています。協力金は、補正予算でどんなに迅速に措置しても、いち早く困っている都民や事業者の手元に届けなければ何の意味もなさないわけでして、私たち会派も迅速な支給をすべきと、都に対しては、体制強化を重ねて求めてきたところです。
 主税局の協力金への取り組みについて、あわせてまた、応援業務の状況について伺います。

○川上総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 主税局から感染拡大防止協力金支給業務への応援は、四月二十七日から、土日や連休中も含めて、合計百名体制で実施したところでございます。その後、順次体制を拡大し、現在、協力金支給業務全体として五百名規模で作業を行っており、そのうち約半数の二百三十五名について、主税局が応援を行っております。
 そのほか、保健所や一時宿泊施設の応援なども含めると、一日当たり最大で約二百七十名の職員を動員してございます。

○ひぐち委員 今まで答弁でもありましたこの五百名の体制ということですが、やはり今伺いますと、何とその半分が主税局の応援部隊であったということであります。もちろん協力金だけでなく、保健所などの応援も大変重要な任務かと思います。
 こうした大変な時期であるからこそ、都庁が一丸となって、特に税務のプロ、審査や現場の経済に明るい主税局の皆さんには、鋭意取り組んで頑張っていただきたいと思っております。本当に苦しんでおられる都民、事業者の皆さんのために、どうか引き続きよろしくお願いします。
 次に、いわば本業の税務相談や都税収入の確保についても伺います。
 真に苦しんでおられる方や事業者の税務相談には、徴収猶予や申告期限の延長など、懇切丁寧な対応が求められています。同時に、都財政の根幹である税収の確保には引き続きしっかりと取り組んでいただかなければなりません。
 私は、十二月の委員会で局長からのご答弁をいただきましたけれども、都税収入の確保に向けてはしっかりと取り組んでこられたというご発言もありましたし、都の歳入の七割強を占める都税収入は、まさに都財政を支える基幹財源であるということでございます。
 特別体制をとっている現下の状況においても、主税局はその最大の使命として、税務相談への対応とともに、令和二年度、三年度の税収をしっかり確保するための体制をとるべきと考えますが、見解を伺います。

○川上総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 特別体制の中にありましても、令和二年度及び三年度の都税収入を着実に確保する必要があることから、固定資産税や法人事業税などの債権確定に係る課税部門については、優先的に事業を行うこととしております。
 また、各種証明発行や納税相談等、都民生活や経済活動を維持するため、窓口業務については優先的に人員を配置しているところでございます。
 一方、滞納整理や調査部門については、業務の休止、縮小を実施し、そこから応援業務に動員をしてございます。
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、人と人との接触の低減という要請に応えるための出勤抑制を行いながらも、主税局の使命を最大限果たし得る体制を構築しているところでございます。

○ひぐち委員 さて、この現在の特別体制になるよりも前から、四月、五月、六月と窓口の混雑は対処、対応が必要な問題でありました。
 三月にも、窓口の委託に関連して私も厳しく都税事務所の混雑状況について質疑させていただきましたが、感染拡大防止、ましてや今、非接触を求められる状況にあって、都税事務所の窓口が通常より混雑しているという話が、私の地元、千代田都税事務所の件もあわせまして、届いています。
 その原因と現在の対応状況について伺います。

○川上総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化した企業などに対して、国や区市町村の緊急融資が数多く実施されておりますが、融資申し込みの際には、都税事務所が発行する納税証明書が必要となる場合がございます。この納税証明書の発行を求めて、都税事務所へ来所される方が三月以降増大傾向にあり、申請件数は昨年と比べて、三月は約一・八倍、四月は約三倍、五月は約三・六倍となっております。
 加えて、四月は、不動産取引に必要となる固定資産に係る評価証明書の新年度分の発行が始まることもあり、窓口の混雑が生じたところでございます。
 主税局といたしましては、郵送など窓口以外で可能な手続について、ホームページ等を活用して積極的に周知するとともに、東京税理士会や東京司法書士会等の関係団体に対し、窓口での手続を控えていただくよう要請を行ったところでございます。

○ひぐち委員 今、混雑の理由等々もお話しいただいて、当然、もちろん理解できるんですが、こうしたことだけではなく、実際にクラスターと未曽有の事態になっているわけでして、こうしたことに対しても一刻も早く対応を行うべきと考えています。
 今回の補正予算に計上されている、まさにこのシステムの内容、そして、その狙う効果について伺います。

○川上総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回導入いたします窓口混雑状況配信サービスは、窓口に発券機システムを設置し、窓口の混雑状況や案件の処理状況をモニターに表示するとともに、インターネット上に配信するものでございます。
 来所者がインターネット上の情報を確認することで各所の混雑状況を事前に確認できるようになるため、混雑した時間を避けての来所や、すいている事務所を選ぶことが可能となります。また、証明書の発行に時間がかかる場合も、スマートフォンで処理状況が確認できるため、事務所外で手続を待つことなどが可能となります。
 この取り組みにより、窓口の過密化を防ぎ、感染症の予防にも寄与してまいります。

○ひぐち委員 こうした窓口対策は、今、目の前にある課題であり急務でありますが、期せずして、今般のコロナによって浮き彫りにされた社会、経済、あるいは行政上の課題の一つともいえると思います。
 これからは、ウイズコロナ、コロナに向き合い、暮らし、経済活動をしていくということに当たって、私たちは、やはりまず第一の医療であり、命、経済を守りつつも、これを契機として、積年の課題、さまざまな分野における構造改革を加速させていかなければなりません。
 税務行政においても同じだと思います。
 折しも六月一日にはスマホ決済でのキャッシュレス納税が始まりました。固定資産税など、ほぼ全ての都税でスマホによる納税が可能となり、支払いだけでなく、申告や納税通知のデジタル化も進めていかねばなりません。
 そして、対面、紙ベースでの事務処理ではなく、我が会派が重ねて求めてきました税務行政のデジタル化、税務基幹システムの構築も引き続き大いに進めるべきと考えます。
 ただ、一方で、リリースまで七年もかかるとのことですが、やはりこれは大きな問題だと思います。
 公共調達に係るこの契約のあり方については、大胆な社会構造の変革が求められている今だからこそ、改めてぜひ再検討を求めたいと思います。
 都政には、過去、財政再建の厳しい時代がありました。政府や他県からは、東京富裕論をいわれ、不合理な都税収奪もいまだ続いています。その間、堅実な財政運営を揺らぐことなく一貫して支えてきたのは、税務行政、歳入所管局の皆様の懸命な取り組みであったと私は確信しています。
 先ほど千代田の例を出しました。千代田区は、都税収入の中でも重きを占めているまちであります。こうしたまちが、今、まちの寒々とした状況を見ても、このコロナが戦後最大の危機であるということも、私も肌身をもって実感しています。
 そういう中で、令和元年から主税局長の任についておられる塩見局長は、陣頭指揮に当たってこられ、東京都にとって非常に重要な税務行政、その根幹である税務基幹システムへの端緒を開かれたところであります。これは五十年、百年の計であります。
 そこで、局長には、現下の状況への思いと、あわせて、これから主税局の目指すべき姿についてお伺いしまして、私の質問を終わります。

○塩見主税局長 税務基幹システムの再構築を含む税務行政のデジタル化は、新型コロナウイルス感染症に直面する中で、改めてその必要性が再認識されたところであり、着実に進めていくことが重要でございます。
 また、キャッシュレス納税の導入やバックオフィス連携によるワンストップ、ワンスオンリーの実現など、デジタルトランスフォーメーションへの対応は、都民の利便性だけではなく、ウイズコロナの社会の構築という点からも重要度を増しております。
 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を講じる中で、多くの場面で浮き彫りとなりました行政のデジタル化への課題は、例えば先ほど答弁もあったとおり、紙の納税証明書を求めて窓口がいつも以上に混雑するといった事実も発生いたしまして、主税局としても重く受けとめ、取り組みを加速していく必要があると強く思ったところでございます。
 ことし一月には、税務行政のデジタル化と業務の高度化、重点化を定めた、主税局ビジョン二〇三〇を策定いたしました。ここで描いたデジタルトランスフォーメーションを着実に進めることで、業務の効率化を図るとともに、限られた人材を税務のプロフェッショナルとして複雑困難化する税務調査等に重点配置するなどして、社会構造の変化に対応した執行体制を構築してまいります。
 最後に、我が主税局は、地方税体系が確立いたしました七十年前のシャウプ勧告を機に、財務局の主税部から独立した唯一の歳入所管局であります。リーマンショックを超えるコロナショックにおきましても、局一丸となって、都税収入の確保という使命を万全に果たしていきたいと考えております。

○細田委員 私からは、寄附金税制の拡充について、新型コロナ感染症に対して国が講じました緊急経済対策のうち地方税の取り扱いについて質問させていただきます。
 まずは、この間、都民、国民、多くの事業者のご協力に感謝を申し上げますとともに、お亡くなりになられました方々に心からのご冥福をお祈り申し上げます。
 四月七日に発令された緊急事態宣言は、感染者数が一定以下に減少したことを受けまして、およそ一カ月半ぶり全面解除となりましたが、おとといの六月二日には、皆様方もよくご承知のとおり、東京アラートが発動され、より一層外出を控えるよう、夜のまちには出かけないよう知事から都民にお願いがなされているところであります。
 今後、いつ感染拡大していくのか、この懸念に対応していくためには、油断することなく、コロナ対策を継続する必要があるのは重々皆様方のご承知のとおりであります。
 都としても、我が党の提言や要望も踏まえていただき、全庁を挙げて対策に取り組んでいるところでありますが、引き続いて、都民の理解を得ながら、医療、福祉、そして教育対策など必要な対策を大胆に講じていくべきときであります。
 一方、企業の経営に目を向ければ、この間の景気の急速な悪化などにより、事業の継続自体が懸念されているとの声も多く寄せられておりまして、融資制度の拡充や持続化給付金など、困っている企業の資金需要を支援する取り組みが進んでいるところであります。
 税制面では、四月末の法律改正によって、国税、地方税の徴収を一年間猶予する特例に加えまして、固定資産税を初めとしたさまざまな税目で軽減措置の拡充や延長がなされたところでもあります。
 そこで、まず最初に、新たに講じられました寄附金税制の拡充につきまして、その目的と制度の概要、控除を受けるための手続についてお尋ねいたします。

○丹羽税制部長 今回拡充された寄附金税制は、中止や延期が相次ぐ文化芸術、スポーツイベントについて、チケット等の払い戻しの放棄を促し、これらの活動への支援の動きを後押しする目的で講じられたものでございます。
 具体的には、中止等された一定のイベントの入場料等について、観客等が払い戻しを請求しなかった場合、条例で定めるところにより放棄した金額が控除対象となるものでございます。
 この寄附金控除を受けるためには、払い戻しを請求しなかった観客等がイベントの主催者から交付された証明書を添付し、所得税の確定申告を行うことが必要でございます。

○細田委員 今ご答弁にありましたとおり、この措置によりまして、中止になりましたイベントの入場料について払い戻しの放棄を促すことになっていきます。経営が苦しいイベント主催者の手元資金の流出を防いでいく、この視点から、間接的に事業者の経営を支援するものでもあるために、多くに利用していただきたいと願います。
 今回の寄附金控除は所得税で軽減することが決まっていますが、住民税に関しては、各自治体の課税自主権に配慮して条例にて制定していく、定めていくことが軽減の要件になっております。
 本制度の趣旨からすれば、所得税のみならず住民税においても、寄附金控除の対象にすべきと考えますが、都の見解を求めます。

○丹羽税制部長 新型コロナウイルス感染症の拡大防止が喫緊の課題となる中、日本全体で緊急事態宣言がなされたこともあり、全国で多くのイベントが中止や延期となっております。
 寄附金控除の対象となるイベントは、主催者の申請に基づいて国が指定する仕組みとなっておりますが、本制度は、文化芸術、スポーツ活動への支援の動きを後押しするものであり、住民の福祉の増進にも寄与するものと認識しております。
 個人都民税の控除対象とするには都税条例の改正が必要となりますが、こうした認識に立って、都内区市町村と情報共有しながら、本年第三回定例会に向けて検討を進めてまいります。

○細田委員 第三回定例会に向けられて検討を進めていく、どうぞよろしくお願いします。
 都は、同じ寄附でも、ふるさと納税に関しましては、返礼品を初め多くの問題点があることから、国による指定制度に申請しないとの判断をしているところと理解していますけれども、都民、国民に寄附の文化が根づいていくということ、このこと自体は重要なことであると思います。ぜひ、今回の措置については、寄附金控除の対象にする方向で検討していただきたいと求めておきます。
 続いて、徴収猶予についてお尋ねします。
 経済的に苦しい状況に置かれました都民、事業者にとって納税資金の準備が大変に厳しい状況であります。特にこの時期は、自動車税、固定資産税が納付期限を迎えるほか、三月決算法人の申告、納付期限が集中する時期でもあります。
 こうした中、苦しい状況にある都民、事業者の納税を一定期間猶予することは、暮らしや仕事を守り、コロナ終息後の経済を回復させる上でも大変に重要な取り組みでございます。
 多くの方々の収入が急減している現状を踏まえて、四月末の法改正では新たに徴収猶予の特例制度が設けられました。
 まず、この徴収猶予の特例制度の概要について説明を求めます。

○菊澤徴収部長 徴収猶予の特例制度は、令和二年二月以降の任意の期間一カ月以上におきまして、事業等に係る収入が前年同期に比べておおむね二〇%以上減少しており、かつ一時に納付することが困難な方を対象とするものでございます。この制度では、申請により一年間納税が猶予されます。猶予に当たって担保の提供は不要で、猶予期間に係る延滞金は全額免除となります。
 今回の特例制度の対象とならない、例えば消毒作業により備品を廃棄したことで事業に著しい損失を生じた場合などにつきましては、従来の徴収猶予制度を適用することとなりますが、その場合にも、延滞金などについて、特例制度と同様、全額免除とする運用を行っております。
 今後とも、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている納税者の困難な状況を踏まえまして、適切、丁寧な対応に努めてまいります。

○細田委員 困難な状況にあります多くの方が、徴収猶予制度の対象になることはわかりました。
 しかし、この制度を利用するためには、都民みずからが申請をする、この必要があるために、必要とする方々がこの制度の存在を知っていることが前提になってまいります。
 これまで期限内にきちんと納税していた、そういう方々にとっては、都税事務所に相談する、このような機会は余り多くなく、相談にちゅうちょしてしまう、こういうことも起こってくるのではないか、このように理解しています。
 徴収猶予制度の周知、広報に加えて、申請のしやすさが重要と私は考えますけれども、都はどのように取り組んでいるのか、質問いたします。

○菊澤徴収部長 主税局では、ホームページやSNS、「広報東京都」、東京都提供番組、東京インフォメーションに加えまして、動画による知事のメッセージライブ配信におきましても、徴収猶予制度の周知を図ったところでございます。
 あわせて、先ごろ発付いたしました固定資産税の納税通知書に徴収猶予制度の案内を同封することで、納税者一人一人に必要な情報が届くよう努めております。
 また、都民が円滑に申請手続を行うことができますよう、申請の手引や申請書の記載例をホームページに掲載するとともに、電話などでの問い合わせへの丁寧な対応に努めているところでございます。
 申請に当たりましては、郵送やeLTAXを利用した電子申請など、納税者が都税事務所に足を運ばずに申請できる方法を中心にご案内しております。

○細田委員 区部では、今まさに固定資産税の納税通知書が手元に届いておりますけれども、ここに猶予制度の案内があるということは効果的なことだと思っています。
 役所から納税通知書が届けば、何を差しおいても納税しなければならない、納税するという方が多いのが実態、実情です。多いと思っています。しかし、苦しい状況にある方には、この猶予制度をぜひ利用してほしい、このように思います。
 引き続いて制度を周知していくとともに、都民からの申請や問い合わせへは丁寧なご対応をお願いいたしまして、質問を終わります。

○けいの委員 私からは、新型コロナ感染症に伴う税制改正について、幾つか確認させていただきたいと思います。
 緊急事態宣言、五月二十五日に解除されて、現在、東京都はステップツー、そして東京アラートが発令されましたけれども、今は第二波に備えながら、対策を講じつつ、都内経済を活性化していかなければいけないという状況だと思います。
 そのために、厳しい状況に置かれている事業者の事業継続を支援するとともに、落ち込んだ需要を喚起していくことが重要であり、税制面においてもさまざまな措置が講じられております。
 このうち、まずは自動車税に関する軽減措置の延長について伺ってまいります。
 自動車産業は、生産や販売だけではなく、整備や運送など、関連産業も含めると裾野は極めて広く、我が国の経済において重要な役割を果たしております。そして、身近なものでありますので、今回のこの措置、こうした経済への波及効果を踏まえてなされたものだと思いますけれども、一方で、自動車に係る税は取得や保有、利用、車検とか、さまざまな段階で課されており、かねてから複雑だと指摘があります。さらに、昨年十月の消費増税に伴っての税制改正によって、一層わかりにくくなりました。
 そこで、確認の意味を込めまして、環境性能割と現在措置されている軽減措置の概要について伺います。あわせて、今回の軽減措置の六カ月延長に伴う影響額についてお尋ねいたします。

○丹羽税制部長 環境性能割は、取得価額を課税標準として燃費性能等に応じて非課税から三%までの税率で課される税でございまして、消費税率一〇%引き上げ時において自動車取得税の廃止と同時に導入されたものでございます。また、消費税率引き上げに伴う対応として、令和元年十月一日から令和二年九月末までに取得した自家用乗用車について、税率を一%分軽減する時限的措置が講じられております。
 国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策では、この軽減措置の適用期限を令和三年三月末まで六月延長することとしております。これに伴う影響額は約二十四億円を見込んでおりますが、全額が国費である地方特例交付金により補填されることとなっております。

○けいの委員 ありがとうございました。私、前回の委員会で説明いただきました資料の第四号で、自動車税、これを税率を一%分軽減するという説明になっておりまして、私の不勉強でございますけれども、自動車税といえば、長らく私たちは排気量ごとに課税されている、例えば千五百ccなら年間三万四千円ぐらいでしたでしょうか。そのぐらいの金額で、わずか一%を減額して、どういう制度なのかということで、改めて担当の方にレクチャーいただきました。
 さかのぼって、昨年の十月に消費増税に伴って自動車税の税制も変わって、今まで排気量ごとに課されていた自動車税といわれていたものを細分化して、自動車税、今までのものは自動車種別税になって、種別の自動車税ができて、そして、もう一個、取得税をなくしたのに、この取得税にかわる形として環境性能割ということで、新たな名目の税金ができ上がったということで、今回は、この環境性能割、ゼロから三%、このうちの一%を減税するものだということでした。自動車に割と関心がある私でも、この程度の勉強ぐあいですから、多くの方はこのことを認識していないと思います。
 冒頭申し上げたように、東京の都内経済を喚起していくという意味では、ディーラーに行って見積もりをとって、買うときに一%安かった、ああ、よかったじゃ喚起にはならないんです。購買行動を起こす前に、今こういう措置をされているから、ちょっと買ってみようかな、買いかえてみようかなというふうに消費行動を喚起していかなければ意味がないわけで、かといって、この税制、税の仕組みを全都民に逐一知らしめていくというのは、これはかなりハードルの高いものでありますから、難しい状況だとは思います。
 消費増税のときに、我が党も、国と連携をして、取得税なしに、撤廃に向けて大きく働きかけました。よかったなと思ったやさき、こうした環境性能割で、いいかえればハイブリッドとかエコカーでないものを買うときには、今までどおり三%課税されているという実態。そして半年間にわたってこれを一%軽減してきたものを、さらに六カ月延長していただけるということになりました。これはコロナに対して、今後大きく経済を回していく上でも、我々は広く都民に周知していかなければいけないと思います。
 担当の方に、試算、お願いしてやってもらいましたけれども、具体的な軽減額は、例えばトヨタの人気のある大きなワゴンタイプの車で四百万円から五百万円のものを購入するときには約十二万円の税額が八万円程度に四万円分減額されるということであります。取得時の支払い額は購入を検討するユーザーにとって大きな要素ではあるんですけれども、これを見積もりをとって請求される前に何とか知らしめていく方法がないのか、この措置の延長を含めて、自動車税制をわかりやすく周知していただくことを要望させていただきたいと思います。
 環境性能がいい車、つまり取得時の環境性能割が三%ではなくて二%、一%、非課税というこの環境性能の高い車を買うということは、皆さんご承知のように、ハイブリッドの車というのは、そもそもハイブリッドじゃない車に比べてはなから五十万円、百万円高い車なんです。この高い車の方を買わなきゃいけない、そうしないと、一%の減税すら受けられないというような、この仕組みが、どっちが得なのか迷っているようでは消費喚起になかなかつながってこない。環境にも優しい、そして税率も猶予されている、減免されていると、お得な制度というと税の表現として正しいのかどうかわかりませんけれども、そうした意味で、都内経済の喚起をどんどん増していかなければいけない、そうした税のルールだと思います。
 ちょっと時間がないので、次行きます。
 次は、固定資産税の軽減措置についてです。
 今年度分の固定資産税は六月一日時点で所有者宛てに納税通知書が送付されたと思います。我が家にも届きました。固定資産税は資産の価値に応じて課される仕組みであります。現下のように新型コロナウイルス感染症の影響により収入が大幅に減少した事業者の方々にとっては、その負担感は一層大きくなってまいります。こうした方に対して、まずは猶予制度を積極的に適用していただきたいと思いますが、猶予であるからには、収入の状況も踏まえつつ、いずれ計画的に納めていただくことになります。私のところにも、十件、二十件という単位ではありません。物すごい問い合わせがありました。東京都、国も含めて、納税の猶予はありがたいけれども、全然うれしくないと。一年猶予されたって来年二年分払わなきゃならないでしょう、こういう声がありました。
 そうしたときに、今回のこういう制度、この点は今回措置された固定資産税の猶予ではなくて軽減の措置、令和三年度分の償却資産と家屋に係る税負担を最大ゼロとするものであり、一年間の猶予期間終了後において二年度分の支払いが重ならないような制度設計がされております。事業者の方々には、ぜひこうした制度を積極的に活用していただきたいと思いますが、この措置の適用を受けるために、具体的にどのような手続が必要になるのか、お尋ねいたします。

○丹羽税制部長 ご質問の軽減措置は、中小事業者等において、令和二年二月から十月までの任意の三カ月間の売上高が、前年の同期間と比べて三〇%以上五〇%未満減少した場合には償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税及び都市計画税の税額の二分の一を、五〇%以上減少した場合にはその全額を軽減するものでございます。
 この措置の適用を受けるためには、売上高が減少したこと等について税理士などの認定経営革新等支援機関等による認定を受けた上で、令和三年一月三十一日までに都税事務所への申告が必要でございます。

○けいの委員 ありがとうございました。今、答弁いただきましたように、三カ月連続して、連続してなくてもいいんですか、連続しての場合ですか。連続してなくても。(丹羽税制部長「三カ月間、任意の三カ月間」と呼ぶ)任意の三カ月間、三〇%以上減っていれば二分の一、五〇%以上減少していれば全額、固定資産税が減免される。ただし、税理士や公認会計士など認定経営革新等支援機関などによる認定を受けた上で、一月末までに都税事務所に申告が必要というのが条件であります。
 この時期、東京都の感染拡大防止協力金とか、持続化給付金とか、雇用調整助成金とか、事業主の皆さんは物すごく多くの手続、審査、これを煩雑に繰り返しておりますし、同じように税理士さん等も、顧客の皆さんのためにということで忙しくやっている最中、それを一月末までに全ての書類をそろえて都税事務所に申告するという、この絶対条件がありますので、手続にかかる期間なども考えると、各事業者さんは、実際に軽減を受けられる時期よりもかなり早い時期から、もっといえば今からもうやっていかないと、来年の固定資産税の減免もしくは免除というのを受けられなくなってしまいます。
 事業者の方々への周知が重要でありますし、多くの事業主さんは、私の父もある会社をやっていますけれども、この話を試しにしてみたら、何のことだかさっぱりわかっていませんでした。多くの事業主さんとか、特に職人さんの類いは、こういう数字にはもうめっぽう弱いですから、丁寧なケアが必要だと思います。知っている人だけが減免を受けられたなんていう不平等は絶対にあってはいけません。皆さんが平等に同じように、苦労した人は同じように減免を受けてもらえるように、税理士等の専門家の団体などとも協力して、適用の漏れが絶対に起こらないように、ご協力をいただきたいと思います。
 一方で、建物を、テナントを借りて営業している事業者、こういう方々にとっては、所有していることに対する固定資産税ではなくて、家賃というテナント料が重くのしかかってまいります。今、国会において家賃補助を含む二次補正が審議されております。この二次補正も我が党は、政権与党にあって、前回のような特別地方交付金が百億程度では東京の物価、家賃補助、全く行えないということで、さらに上乗せした補助金を、助成金を要求しているところでございます。
 テナント事業者とビルオーナーとが家賃の支払いについて、既にもう二月、三月、四月と家賃の支払いが滞ってしまわないように交渉している。また、そうした相談が私たちのところにもたくさん届いております。ビルのオーナー側も当然困っているから安くしてあげたい、猶予してあげたい、だけど、建物の維持管理に係る経費は継続的に発生する。銀行のローンもあるでしょう。支払いをし続けていくために減額に応じるのが難しい。
 そこで、ビルオーナーが家賃の支払い猶予や免除など行いやすくすることが必要であると考えます。家賃の支払い猶予や免除に係る固定資産税や法人税等の取り扱いについてお尋ねいたします。

○丹羽税制部長 不動産賃貸業を営む中小事業者等が家賃の支払い猶予や免除により売上高が一定以上減少した場合は、先ほどご答弁申し上げました固定資産税の軽減措置が適用されます。
 また、借り主に対する家賃の減額や免除につきましては、借り主が新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し事業継続が困難となるなど一定の要件を満たした場合には、法人税や所得税の計算上、損金等に算入できるとされております。

○けいの委員 ありがとうございます。今ご答弁であったように、貸し主側が減額をして、さっきあったような減額が続くことで、それを損金に計上していける、法人税や所得税の減免の方に使っていける。しかも、売り上げそのものが下がるわけですから、固定資産税の減免も併用していける。さらに国で行っている持続化給付金なども、あわせて使っていける。こうしたことを、家主さん、地主さん、ビルのオーナーさん、テナント側、こうした方々に積極的に周知していかないと、なかなか減額してもらえない。そうしないと借りている側の支払いが滞っちゃう。どれだけ手続、申請をしても、いまだに給付金も入ってこない、協力金も入ってこないのに、五月に入ったらもう自動車税も固定資産税もということで、出すものは出さないのに取る方だけどんどん請求が来るということで、悲鳴が我が党にもたくさん届いております。どうか、この事業を継続して、経済の影響を最小限に食いとめていくために、税制措置をオーナー、テナント側に協力を促していっていただきたいと思います。
 都民や事業者が活用できる制度について、しっかりと周知に努めるとともに、都民に寄り添ったきめ細かな対応で新型コロナウイルスを都民一丸となって乗り越えるために、主税局の皆さんのお力をおかりしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○上野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○上野委員長 異議なしと認め、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○上野委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、予算総則、歳入、歳出、財務局所管分及び第百三十五号議案から第百三十九号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○大津委員 今、私たちは、新型感染症に立ち向かっています。人類と感染症との闘いにはペストや天然痘など、スペイン風邪も含め、長い歴史があります。そして、脅威の都度、医学、医療の進歩をなし遂げ、人々の命と安全を守り続けてきました。現代の人と物が世界中を行き交うグローバル社会では、感染症は瞬く間に全世界に拡散してしまいます。新型コロナウイルス感染症に対しても、世界の人々と連携協力する中で克服をし、世界に誇れる公衆衛生都市東京を実現しなくてはなりません。
 この間、都は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、矢継ぎ早に加速的に予算措置を行ってまいりました。先日の会派代表質問に対し、都の拡大防止対策と都民の努力の成果として解除に至ったと知事答弁がありました。常に第二波の到来にも備え、今後の追加対策も必要になってくると考えます。
 そこで、きょうの財政委員会質疑を通じて、都の財政運営について、この間の取り組みと意義と今後の視座を掘り下げておきたいと存じます。
 初めに、都の財政運営における虎の子である、長年こつこつとためてきました財政調整基金について確認します。
 本定例会に提出された補正予算を含めると、現時点における令和二年度末の財政調整基金の残高見込みは約五百億円になっており、当初予算発表時から実に九千億円近く減少をし、約二十分の一となっています。新型コロナの影響が都民生活、経済に与えた影響は甚大で、危機回避のため、大規模予算措置にならざるを得なかったということでもありますが、この先のことを考えますと、財調基金の使い方として適切だったのか、確認をしておきます。
 そこで、総額一兆円規模となった緊急対策の財源として財政調整基金を大幅に取り崩してきたことについて、財政調整基金の役割も踏まえた上で、その評価を伺います。

○山田主計部長 都はこれまでに、新型コロナウイルス感染症に係る緊急対策の主な財源といたしまして、財政調整基金から令和元年度に約三百億円、二年度には約八千五百億円を充当してまいりました。
 基金は、景気変動に伴う大幅な税収減や将来の財政需要などに備えるために積み立てるものでございまして、他の自治体に比べ、より自立的な財政運営が求められる都において重要な役割を果たすものでございます。とりわけ財政調整基金は、リーマンショック時のような税収の急激な落ち込みや突発的かつ巨額の財政需要の発生など財政が著しく不足する場合に活用し、年度間の財源調整を図ることを役割としております。
 新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、この間、感染拡大の防止と、経済活動と都民生活の下支えの速やかな実行が必要となりましたが、財政調整基金を取り崩すことによりまして、迅速かつ大胆な対策を講じることができたと考えております。
 こうした状況に鑑みれば、新型コロナウイルス感染症対策に対して機を逸することなく財源として活用したことは、財政調整基金の本来の役割に沿ったものと考えているところでございます。

○大津委員 これまで蓄えた財政調整基金が、都民の生活が危機に瀕している今、活用すべきという点から、基金の本来の目的と整合性がとれることを確認しました。
 今、税収減の例として、リーマンショック時は日本経済はV字回復を遂げましたが、今回の新型コロナウイルスによる経済への影響はL字型であるといわれており、都内経済、ひいては都税収入への深刻な大打撃となるとの見立てもございます。
 そこで、今後、税収低迷が長期化するとの意見もある中、ことしの都財政収支の短期における見込みはどのようになるのか、見解を伺います。

○山田主計部長 今後の財政収支について、まず、歳入面では、新型コロナウイルス感染症は経済全体に深刻な影響をもたらしており、景気悪化に伴う都税収入の減少も十分想定されているところでございます。
 一方、歳出面では、感染症の脅威を乗り越えるため、第二波に備えた医療提供体制の強化や、感染症防止と経済社会活動が両立した新しい日常の定着に向けた取り組みを行うほか、今後検討を進めていく、さらなる経済対策に係る財政需要が発生する見込みでございます。
 こうしたことから、短期的には都を取り巻く財政環境は厳しさを増す可能性がありますが、感染症による経済への影響について、現時点において、期間や長さ、大きさがどの程度となるか、まだ不透明な部分もございます。
 そのため、引き続き景気動向を注視していくとともに、今年度予算についても、現下の状況を踏まえ、歳出の精査を行うとともに、来年度予算の編成作業と一体的に必要な見直しに取り組むなど、自立的な財政運営を行ってまいりたいと考えております。

○大津委員 短期的に厳しい財政状況を想定した上で、自立的な財政運営を行っていくとの見解を伺いました。今後さらなる経済退勢の可能性もある中、一層の財源確保の努力も必要となると思います。今年度、例年以上に、重要性や優先順位の観点から、しっかりと予算の執行をチェックしていくことをあわせて求めておきたいと存じます。
 今は短期でしたが、次に、中長期的な都財政の見通しについて改めて考えてみたいと思います。
 昨年末、都は、中長期的な財政見通しをもとに、計画的かつ戦略的な財政運営を行っていくため、成長と成熟が両立した輝ける未来の東京に向けた政策の実行について財政面からの考察を行うため、財政収支の長期推計をちょうど発表しました。
 推計によると、税収が、上位、中位、下位、シナリオがありましたが、税収が中位シナリオとなっても、二十年後には財政収支は赤字になるとの結果でした。さらに今回は、財政収支の長期計画を打ち出した直後に新型コロナが発生をし、都内の経済は大きな影響を受けました。安全は都政の基本です。新型コロナウイルス感染症を克服し、世界一の公衆衛生都市東京を実現するためには、財政の力と知恵で感染防止、生活、医療と経済を支えていかなくてはなりません。
 そこで、今後の東京、ひいては日本の明るい未来をつくり上げるために、財政運営においていかなる努力をし、積極的な施策の展開をどのように財政面から後押ししていくのか、都の見解を伺います。

○山田主計部長 新型コロナウイルスとの闘いは、私たちがかつて経験したことのないものでありまして、都民の生命や健康のみならず、都民生活や経済活動に深刻な影響を与えております。
 そのため、都は、数度にわたり補正予算を編成し、医療提供体制の充実やセーフティーネットの強化など、感染症に関する対策に全庁一丸となって取り組んでおります。
 こうした状況の中にあっても、感染症との闘いを乗り越えたその先を見据え、東京が活力を持って将来への成長を続けるために、東京の稼ぐ力にさらに磨きをかける戦略的な施策を実現していくことが重要であると考えております。
 そのため、事業評価による自律的な施策の見直しなど自己改革の取り組みを徹底するとともに、特定目的基金など、これまで培ってきた財政対応力を計画的かつ戦略的に活用することで、東京の持続的な成長を後押しする施策の実現に向け、財政面から下支えをしてまいりたいと考えております。

○大津委員 今回のコロナ禍を乗り越える取り組みと、東京の将来を明るいものとするための取り組みをしっかりと実現し、財政面においてもさまざまな工夫を凝らしていくことは重要です。
 苦しい環境にある都民、事業者の皆様、特に失業、減収、重くのしかかる家賃の支払いができない。一方、家賃の支払いを半分にしてほしいといわれて困るなど、どちらからも非常に苦しい、さまざまな声が来ておりますけれども、皆様に希望を持っていただくためにも、こうした施策は非常に重要であります。財政収支が一時的に厳しい状況になろうとも、都民の皆様の暮らしを守りつつ、東京の未来を見据えた投資を施策として具体化していくことが求められています。
 財政運営は、近年にない難しいかじ取りが必要となるかもしれませんが、都財政の歴史を振り返れば、都は、バブル崩壊とその後の財政危機に対し、長く苦しい財政再建の取り組みを完遂することで乗り越えてまいりました。また、リーマンショックや東日本大震災、頻発する大規模水害などに対しても、着実に強化を図ってきた財政基盤と財政運営のノウハウを総動員し、直面する危機を解決するための対策を示し、実行に移してこられました。さらに、地方法人課税の不合理な見直しなど、国に対しても、都議会と連携しながら交渉をしてきました。
 この都財政の歴史、困難を乗り越えてきた経験値ともいうべき手腕は、今回の新型コロナ対策においても緊急対策の実現として生かされており、今後の財政運営においても必ずや必要となるものでもあります。
 そこで、こうした財務局の取り組みを先頭に立って引っ張ってこられた武市財務局長にお伺いをしたいと思います。
 武市局長は、財政課長、主計部長も務められ、局長に平成二十八年の七月から就任され、四年になろうとしております。これまでも、さまざまな時代的なことから来るご苦労もたくさんあったと存じます。いつの時代にも財政運営の基本はあるはずであり、局長がこれまでの経験から培ってきた財政の知恵をしっかりと引き継いでいってももらいたいと思います。
 最後に、長きにわたり財政運営に携わられました財務局長に、改めて過去の歴史を振り返りながら、現下の状況への思いと今後の決意について伺います。

○武市財務局長 都財政は、バブル崩壊あるいはリーマンショックといった景気の荒波を受けまして、そして、さらには都税収入が大幅に減少する、そういった場面に直面いたしますが、そうした際にも、国による財政保障がない、そういう中で、都民サービスを維持するためにさまざまな努力や工夫により乗り越えてきた、そういう歴史がございます。
 また、もう一面には、不合理な偏在是正措置、こちらの表現に代表されますように、国との間で、ある意味厳しい財源をめぐる闘いの歴史、そういったものがこれまで存在をしております。
 私自身、財政再建推進プランの実行でございますとか、東日本大震災への対応など担当者として行ってまいりました。また、現在のポストについてからも、東京二〇二〇大会の開催準備でございますとか、まさに今、今回の新型コロナウイルス感染症への対応と、非常にこれまで、さまざまな局面を経験してきたところでございます。
 こうした経験を振り返りますと、財政当局として一つ確実に押さえておかなければならないことは、必ず景気の波が訪れると、そういうことが一つあろうかと思います。それで、都財政はその景気の波の影響を避けられない、そういう宿命がございます。
 その中で、税収が好調なときには将来の備えを強固なものとし、逆に、都民や企業、厳しい状況に直面したときには、今がまさにそういう状況かと思いますが、そうした際には、仮に税収が落ち込んでいても、しっかりと都民、企業を支えると、そういったことが必要であり、財政面から都民生活を支えるということが財務局に求められているというふうに考えております。
 限りある財源の中で、今、都政が何をなすべきか、逆に見直すべきものは何なのか、そうしたバランスを常に考えておくということが財政当局に課せられた使命であるというふうに考えております。
 そのためにも、財務局は、各局とも十分に連携しながら、今はこの難局を乗り越えるべく、全力を尽くしてまいる所存でございます。

○細田委員 私からは、財政運営についてお尋ねいたします。
 今定例会には、新型コロナウイルス感染症との闘いを乗り越えるための約五千八百億円に上る大型補正予算が提案されました。
 これまで都は、我が党が申し入れてきました医療体制の強化、都民の暮らしを守る支援などなど、幅広い分野にわたる施策を積極的に予算化されて、そして感染症対策として累計で一兆円を超える令和二年度補正予算案を編成してきたわけであります。
 こうした機動的な補正予算編成は、財政再建の苦い経験をてこにして、これまで都がしっかりと培ってきた財政対応力を最大限に発揮することを可能にしたわけでありますが、財政調整基金も、今の質疑にもございましたとおり、既に五百億円を下回る水準に達しているという状況です。
 一方で、コロナウイルスとの闘いはいまだ不透明であり、長期化することが予想されます。
 都は、先般、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップを公表しましたが、今後、感染症防止と経済活動、社会活動の両立を図るために、さらなる対策が必要となってきます。一年延期した東京二〇二〇オリ・パラ大会も、コロナに打ちかって、乗り越えた大会にしていかなければなりません。
 こうした困難な状況の中で、都の現在の財政状況を冷静に分析した上で、長期化するコロナとの闘いに備えて、いかに、どのように財源を確保していくのか、その考え方を整理していく必要があると思います。
 そこでまず、これまで措置してきた感染症対策にかかわる令和二年度補正予算の財源をどのように確保されたのか、現状の基金残高はどうなっているのか、確認の意味も含めて説明を願います。

○山田主計部長 都は、令和二年度において、感染拡大の防止、セーフティーネットの強化など、新型コロナウイルス感染症に関する対策を講じるため、合計五回、約一兆円の補正予算を編成したところでございます。
 これらの補正予算では、国庫支出金約一千三百億円を見込むとともに、これまで積み立ててきた財政調整基金から約八千五百億円、福祉先進都市実現基金から約四百億円を取り崩すことなどにより、その財源を確保してまいりました。
 その結果、今回の補正予算後における基金残高は、令和二年度末で、財政調整基金が約五百億円、福祉先進都市実現基金など三つのシティー実現に向けた基金が約六千七百億円となる見込みでございます。

○細田委員 令和二年度当初には、財政調整基金と三つのシティーの実現基金とで約一・六兆円、一兆六千億円でありましたけれども、この残高見込みがわずか二カ月半で約半減したというわけであります。
 しかも、基金残高のうち、今回のコロナ禍のような予期せぬ歳出増などに備えるための財政調整基金の残高は約五百億円となり、率直にいって、いかにも心もとない状況であります。
 我が党のさきの代表質問でも指摘したところではありますが、この非常事態に際して、感染の第二波に備えた医療提供体制の強化、感染症防止と経済社会活動の両立など、引き続いて都民の命と暮らしを守るための切れ目のないスピードのある取り組みが必要であり、そのための財源として、昨年度決算の剰余金や、用途は限定されるものの特定目的基金を上手に活用するなど、さまざまな選択肢を検討していくべきであります。
 そこで、引き続いて、感染対策に切れ目なく取り組んでいくための財源として、都はどのような選択肢を考えていますか。所見を求めます。

○山田主計部長 都民の命や暮らしを守るためには、財源を確保し、必要な施策を途切れることなく実行していくことが重要であります。
 こうした中、今後活用を検討していく財源としては、ここ三年間、一千億円以上生じている決算剰余金はもとより、約六千七百億円の残高がある三つのシティー実現に向けた基金、そして、これまで発行余力を培ってきた都債の活用などが選択肢として考えられています。
 同時に、予算の執行段階において一層の創意工夫を行うなど、歳出の精査を徹底することも不可欠であると考えております。
 こうした財源確保策を講じ、感染拡大の防止と経済社会活動との両立を図るための施策など、新型コロナウイルス感染症の対策に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

○細田委員 長期化が想定されます新型コロナウイルスとの闘いに備えて、あらゆる手段を講じて財源を確保すべきであります。
 今、答弁がありましたように、都債の柔軟な活用、また予算執行段階における事業の精査などについても、しっかりと検討していくことを改めて求めておきます。
 また、都債については、年一兆円ほどの投資的経費の一割ほどの規模でありまして、これまでしっかりと発行余力を培ってきたはずであります。将来世代に決して過度な負担を負わせないというこの視点は引き続いてしっかりと堅持していただきながらも、今回のような非常事態においては、さらなる活用を検討すべきであると考えます。
 そこで、今後の都債の発行の考え方について、リーマンショック時の対応のときとあわせて、都の所見を求めます。

○山田主計部長 これまで都は、人口減少社会を見据え、都債の発行を抑制することによりまして、都民一人当たりの都債残高はこの二十年間で約四割減少するなど、発行余力を培ってまいりました。
 都債は、世代間の負担の公平性を確保する機能に加えまして、年度間の財源の調整機能を有しており、機動的な施策の展開を支え得る財政基盤を確保するという観点からも重要な役割を果たしております。
 都債の発行水準は、ここ数年一千億円程度となっておりますが、リーマンショックの際には、大幅な税収減への対応として四千億円を超える規模を発行し、都債の機能を発揮しております。
 これまでの経緯等を踏まえ、新型コロナウイルス感染症による非常事態において、東京の経済、都民の命と暮らしを守るための施策を途切れることなく実行できるよう、将来世代に過度な負担を負わせないという観点を堅持しつつ、これまで培ってきた都債の発行余力の活用なども含め、財源を確保していきたいと考えております。

○細田委員 基金、都債、それから決算剰余金、歳出の精査など、どうぞあらゆる手段を講じて柔軟に財源を確保するとともに、引き続いて都民の命と暮らしを守るために切れ目のない対策を実行していただくことを強く要望いたしまして、質問を終わります。

○田村委員 私からは、補正予算に関連して、幾つか質問いたします。
 今回の補正予算も含め、一連のコロナ対策の財源は、その大部分が財政調整基金をよりどころとしており、残高は五百億円にまで目減りをしてしまいました。
 財調基金は、数ある基金の中でも都財政のかなめの基金ともいわれる特に重要な基金であります。この三カ月で九千億円から一気に五百億円にまで目減りをし、一言でいえば底をついた印象があります。
 そこでまず、財政調整基金が一千億円を切るというのは、そう頻繁にあることなのか、平成以降で結構ですので、一千億円以下にあった時期と金額をそれぞれお答え願います。

○山田主計部長 平成以降で財政調整基金の残高が一千億円を下回ったのは、年度末ベースで、平成九年度の十億円、十年度の四百八十四億円、十一年度の十五億円、十五年度の七百九十一億円の合計四回でございます。

○田村委員 平成九年から十一年度、そして十五年度の合計四回ということです。
 これらの年がどういう時期だったのかというと、平成十年度には都政史上最大となる一千億円以上の赤字決算を記録し、都財政は火の車、財政健全化計画や財政再建推進プランの真っただ中で、都財政の正常化に向けて、そして何よりも目先の予算を組むための財源探しになりふり構っていられない、都政の最優先、最重要課題が都財政の立て直しである、そのような時期であったと聞いております。
 今回は、いわば財政健全化や財政再建の時代と同じレベルの水準にまで財政調整基金が落ち込んでしまったわけですが、このような状況下にあることを財政運営上どのように受けとめているのか、見解を伺います。

○山田主計部長 これまでの感染症対策に必要な財源といたしまして、財政調整基金から、令和元年度に約三百億円、二年度には約八千五百億円を取り崩して対応したことによりまして、残高は令和二年度末で四百九十三億円となる見込みでございます。
 これは、戦後最大の危機といわれております現下の状況において、新型コロナウイルス感染症の脅威から都民や事業者を守るため、医療提供体制等の強化、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化など、必要な対策を迅速に講じるために取り崩したものであり、まさに財政調整基金の本来の役割に沿った使い方であると認識しております。
 一方で、都債については、これまで発行を抑制してきたことから、財政再建の取り組みを開始した平成十一年度の起債依存度や、都債残高と比べまして、まだまだ低い水準にございます。
 また、財政調整基金以外にも、三つのシティー実現に向けた基金は約六千七百億円の残高を見込んでいるなど、依然として財政対応力を備えており、財政再建期とはまだ異なる状況にあると認識しております。
 今後とも、これらを最大限に活用していくとともに、決算剰余金も活用するなど、戦略的な財政運営を行っていきたいと考えております。

○田村委員 今のお答えを一言でいいかえると、都財政の総合力からすると、まだまだ大丈夫という見解かと思います。
 一昨日の我が党の代表質問に対しても、基金や都債といった都財政の対応力を最大限発揮すると知事が答えられていますので、直ちに都政が逼迫するということではないのかもしれません。
 しかしながら、この先、基金も都債も活用するばかりでは、強固といわれた都の財政基盤も、今回の財調基金と同様、あっという間にすり減ってしまいます。
 今すぐに策は講じられないのかもしれませんが、かといって、このままただ成り行きに身を任せるわけにはいきません。財政調整基金が大きく減少した今、財政基盤の維持、そして、強化に向けてどのような道筋を描いているのか伺います。

○山田主計部長 景気変動の影響を受けやすい税収構造を有し、また地方交付税の不交付団体である都が安定的かつ継続的に行政サービスを行っていくためには、絶えず財政基盤の強化に努めることが重要であると考えております。
 都はこれまでも、事業評価の取り組みを通じた施策の見直しにより生み出された財源や税収等を活用いたしまして、計画的に基金積み立てを行うとともに、予算の執行段階においても徹底した歳出削減や不用額の精査などにより、基金の取り崩しを抑えてまいりました。
 また、財政調整基金についても、地方財政法に基づき、決算剰余金などを積み立てることに加えまして、都独自の制度といたしまして、都税の増収が見込まれる場合には一定部分を基金に積み立てることをみずから義務づけ、急激な経済変動に弾力的に対応できる財務体質の確立を図ってまいりました。
 さらに、都債についても、将来世代の負担を考慮し、発行額を抑制し、将来に向けての発行余力を培ってきたところでございます。
 今後も、社会構造の変化に適応し得る健全な財政運営を図る観点から、事業評価の取り組みを通じた多面的な施策の検証に加え、将来負担を見据えた都債の戦略的な活用など、強固な財政基盤の維持に向けた取り組みを継続していきたいと考えております。

○田村委員 こうした状況下では、誰しも目先の対応ばかりに終始してしまいがちですが、財政基盤を維持強化するという視点を常に持ち続けるということは重要です。
 この先、税収減によるさらに厳しい財政環境が見込まれる中、ぜひ、そうした視点を忘れず財政運営に当たっていただきたいと思います。
 ところで、もう一点確認しなければならないことがあります。先ほど、都財政の対応力としては、財調基金以外の基金や都債がまだ残っているという趣旨のお答えがありましたが、財調基金以外はそれぞれの基金の設置目的に合致する事業、そして都債も基本的には投資的経費にしか使うことはできません。財調基金と比べると、どうしても使い道が制約されてしまうので、いざというときに使えない可能性があります。
 今回のコロナ対策では、何にでも自由に使える財調基金があったからこそ、これまで対応することができました。しかしながら、そうしたお金はもう手元に幾ばくも残っていません。いざというときのため、手元にはフリーハンドで使えるお金を備えることが必要です。税収増も期待できない中、その財源をどこから引っ張り出してくるのか。その有力な方策に資産の売却があります。
 こうした観点から、二点伺います。
 これまでも都有地を売却してきた事実がありますが、そもそも築地を売却するという選択肢はないのか、見解を伺います。

○五十嵐財産運用部長 都はこれまでも、未利用の都有地につきまして、庁内での活用が見込まれない場合には、区市町村や民間への売却も行ってまいりました。
 お尋ねの築地市場跡地につきましては、築地市場跡地のまちづくりを所管する都市整備局からは、長期的なまちづくりの観点から、民間に売却することなく都が所有し有効活用するとともに、インフラの整備状況も勘案して段階的に整備を進め、周辺への波及効果をもたらしながら東京全体としての価値の最大化を目指す方針と聞いておりまして、築地まちづくり方針においても、事業者を募集し、定期借地による活用を行うことが想定されているところでございます。

○田村委員 では、財政運営の観点から、築地を売却するという選択肢はとり得ないのか、見解を伺います。

○山田主計部長 財政運営の観点からというお尋ねでございますけれども、都有地を売却するか否かにつきましては、その土地の利用方針、利用状況、立地条件など、その土地が置かれているさまざまな状況を踏まえる必要があると考えております。
 築地市場跡地については、所管の都市整備局において、土地を民間に売却することなく都が所有し有効活用するという方針のもとで築地まちづくりを進めるということとしており、私どももそのように承知しているところでございます。

○田村委員 築地まちづくり方針で所有の方針が示され、それが都市整備局の所管であることはわかります。
 しかし、そもそも売却するはずだったものを所有し続けることになり、五千億円を超える都の収入が減ることに対して、財務局が素直に認めてはならない。認めてはならない立場であるのが財務局のはずです。将来の都政運営の健全化を否定しているような話です。都財政を預かる財務局の機能を放棄したといわざるを得ません。
 国難といわれる事態です。基金を吐き出し、今後の税収減は明らかです。将来に向けた財政基盤の堅持、安定した財政運営のために、今こそ築地市場跡地を計画的に売却すべきです。局長の見解を伺います。

○武市財務局長 どのような財政運営を行っていくか、それぞれさまざまなご意見があるかと思います。
 そうした中で、築地の跡地について申し上げますと、都心に近い一等地でございまして、東京都が所有する最後の未利用地、二十ヘクタールを超える貴重な土地でございます。
 その土地につきまして、短期的に売却をするという選択肢もあるかもしれませんが、私ども、中長期的に見て東京のまちの価値を最大化すると、そういう観点から、築地につきましては長期に貸し付けを行うという選択肢をとっているところでございます。
 都市整備局のそういう方針につきまして、私ども財務局というのは、その方針を是としているところでございまして、中長期的に東京の価値を最大化する、そうした中で、多分定期借地というような考え方になろうかと思いますが、毎年一定程度の収入が入ってくる、そのような形で築地の土地を活用し、東京の全体の魅力を高めていきたい、そしてそれが東京の税収のアップにもつながるような、そういった施策、まちづくりを進めていくべきであると考えているところでございます。

○田村委員 石原知事就任時の財政状況に戻してはなりません。大規模な職員の削減の道を財務局が先頭を切って進むつもりでしょうか。将来を担う若者や子供たちに、負の資産を背負わせてはなりません。
 築地市場跡地を計画的に売却すべき、改めてこのことを申し入れ、質問を終わります。

○池川委員 冒頭、新型コロナ感染症によってお亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、療養されている皆様のご回復をお祈りいたします。また、コロナ対応や社会基盤を支えるために働いているキーワーカーの方々に、心から敬意を申し上げます。
 まず、補正予算について質問をいたします。
 東京都は、新型コロナ対応で補正予算を編成し、対応してきました。二日には、緊急事態宣言が解除されたものの、陽性者数等が増加したため、東京アラートが発動され、やはり長期的な対策が必要だということを私自身も痛感しています。
 知事は、所信表明で、何よりも大切な都民の皆様の命と健康を守り、一人一人の生活や東京の経済活動を支える取り組みに万全を期してまいりますと述べました。
 一つ一つの施策についていろいろと意見はありますが、どうやって必要な財源を生み出していくのかという点について、きょうは質問したいと思います。
 今、新型コロナの感染拡大を抑え込み、都民の命や暮らし、中小企業などの営業を守るために抜本的な対策が必要です。事態が深刻化、長期化することも指摘をされています。
 リーマンショックの際には、いわゆる減収補填債を発行して財源に充てましたが、こうしたさまざまな施策を実施する財源をどう生み出していくのか、基本的立場について伺います。

○山田主計部長 新型コロナウイルス感染症は経済全体に深刻な影響をもたらしており、景気悪化に伴う税収減など、財政環境の悪化を想定していくことが必要であると考えております。
 こうした中にあっても、都民の命を守り、都民の暮らしを守るために財源を確保し、必要な施策を途切れることなく実行していくことが求められます。
 こうした考えのもと、財源確保に当たりましては、決算剰余金に加えまして、基金や都債の活用など、さまざまな選択肢を検討してまいりたいと考えております。

○池川委員 今、答弁にもありましたが、都民の命と暮らしを守るために財源を確保することが求められているという認識に立って施策を進めていく、このことが今、強く求められていると思います。
 知事は、所信表明で、こうもいいました。今、なすべき対策に、都の人的資源や財源を最大限に振り向ける。新型コロナ対応に集中的、重点的に取り組むことは、コロナ禍で窮地に追い込まれている暮らしや営業を支えることはもちろん、ポストコロナを見据えても重要だと思います。
 都は、五月五日に依命通達を出し、新型コロナ対策に注力する新たな体制に移行するということを明らかにいたしました。新型コロナ対策とともに、ポストコロナの都財政の運営、都政運営を考えれば、事業そのものの見直しに踏み込んで、都民の命や健康、暮らしのための予算を確保すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○山田主計部長 都はこれまでも、見直すべきものは見直しを行った上で、真に必要な取り組みは着実に進めてまいりました。
 現在、新型コロナウイルス感染症の対策に取り組んでおりますが、同時に、さまざまな課題への対応や、将来に向けた取り組みの実行も求められており、各施策について、必要性、緊急性を見きわめながら着実に実行していくことが重要であると考えております。
 こうした観点から、今後とも、事業評価の取り組みなどにより事業の必要性や経費の内容などを厳しく検証しつつ、必要な施策に的確に財源を振り向けてまいりたいと考えております。

○池川委員 直面する問題に対応する、これはいうまでもありません。そのためには、コロナ対応の医療現場が、また、自粛や休業などによって都内の中小企業や個人事業主の皆さんがどういう状況になっているのか、私は財務局の皆さんにもぜひそのことを肌身で感じ取っていただきたい、現場にも足を向けていただきたいというふうに思っています。
 同時に、都民の命と健康、暮らしが脅かされている今だからこそ、ポストコロナを見据え、不要不急の大型開発、大型道路建設優先の税金の使い方を抜本的に改めることが必要だと思います。
 また、今、さまざま検討が行われていますが、例えば都立、公社病院の独法化、これは最も今やってはならない政策だと思います。
 また、これまで保健所を減らし続けてきたことが公衆衛生の対応に困難をもたらし、現状、コロナ対応でも、さまざま厳しい局面になっている、こういうことも踏まえて、ポストコロナを見据えていただきたいと思うわけです。
 スウェーデンの国家財政に匹敵する財政規模を有する都財政を、都民の命と健康、そして暮らし、さらには中小企業の営業を守るために思い切って振り向ける、そのための知恵をぜひ財務局の皆さんには発揮をしていただきたい。さまざまな検討がこれから必要だと思いますし、厳しいことも迫られてくるというふうに思いますが、ぜひ都民の命と暮らしを最優先にした財政運営に取り組んでいただきたいということを求めておきたいと思います。
 次に、契約案件について総括的にお伺いをいたします。
 コロナ禍で、公共事業を行っていくことはこれまで以上の対応が求められていると思います。そうした観点から、幾つか伺ってまいります。
 建設労働者は、医療現場のように直接新型コロナの患者の方々の治療に当たるわけではありませんが、社会基盤を支え、社会のインフラ維持、更新になくてはならない重要なキーワーカーとなっています。
 そのキーワーカーである建設労働者が働く現場は、三密を避けることが難しい場面が多くあり、新型コロナの感染リスクが高いというのが実情です。こうしたリスクが高い中で、良質な公共工事を行っていくことが今、求められています。
 例えば、現場で感染者が出た場合にどう対応していくのか、感染拡大防止のために、現場を一旦とめるために、どういう手順で行っていくのかなどをあらかじめ示しておく必要があると私たちは思ってきました。
 そうした中で、都は、東京都における公共工事の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策ガイドラインを策定いたしました。
 そこでお伺いいたしたいと思いますが、財務局発注案件で、新型コロナの影響で、これまで一度でも工事の一時中止が行われたのは何件か、また、新型コロナの感染が現場でわかった例があるか、お伺いをいたします。

○飯泉技術管理担当部長 都は、受注者の意向を踏まえ工事等の一時中止を実施してきておりまして、財務局において、ことし三月から五月までの三カ月間の間に一度でも一時中止を行った工事は三十三件でございます。なお、本日時点で一時中止を行っている工事は、二つの現場で計五件でございます。
 また、工事現場で短時間立ち寄った関係者が後日新型コロナウイルスに感染していることが判明した事例が一件あったものの、現場内において作業従事者等がウイルスに感染した工事はございません。

○池川委員 一時中止を行ったのが三十三件、現在も五件でそうした一時中止が行われているということです。
 また、今のご答弁では、立ち寄った方の中で陽性反応があったものの、聞いたところによれば、保健所の立入調査など現場をとめる措置を行った上で対応されたというふうに聞いております。陽性者が出た場合に直ちに現場をとめて対応するというのは、基本だと思います。
 ガイドラインの中でも、三で、工事現場において感染者が発生した場合の対応という項目で、安全を確保した上で直ちに工事現場全体を閉鎖すると、財務局のガイドラインでもしているところです。
 ワクチンや治療方法が確立されていないもとで現場をとめる対応は重要ですが、同時に、下請など弱い立場に置かれた方々にしわ寄せが行くようなことがあってはなりません。
 国土交通省は、先日、我が党の議員の質問に答えて、国土交通省としても、下請の方々が弱い立場に置かれて、しわ寄せを受けているということが起きやすいと認識をしていること、また下請への配慮が必要であること、そうしたことについて通知等も出して対応していくということが答弁でいわれています。これらを実効性あるものにしていくことが必要です。少なくとも都発注の現場では、フォローアップ調査も通じて下請へのしわ寄せとなるような事態が起こらないように対応していただきたい、そのことを強く求めておきたいと思います。
 ただ、同時に、新型コロナの場合、無症状者が多く、絶対に感染者が現場にいなかったのか、これはわからないという側面もあります。現場でいえば、実際に作業を行う場所とともに、例えば昼食や休憩所、こうしたところはどうしても密になりやすい。また朝礼なども、現場にかかわる皆さんが全員出てくれば、当然そうした状況が生まれる。そうした中で、実際、今、現場では、朝礼などには限定的な参加で密を回避するなどの対応が行われているというふうなことも聞いております。
 そのほかにも消毒液やマスクの対応など、さまざま必要なものが出てくるというのが、このコロナ禍での公共工事の現場、もしくは民間工事も含めて、現場での対応だというふうに思います。
 さらに、建設現場まで車で乗り合いで来るというのは少なくありません。一般社団法人日本建設業連合会は、ガイドラインの中で、建設現場に車両で移動する際には、車両数をふやす、近隣に借地し駐車スペースを確保するなどにより、同乗、乗り合いを可能な限り避けるようにすることなどを示しています。
 都としても、受注者に対してこうした対応をお願いするとともに、必要な費用は設計変更を行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○飯泉技術管理担当部長 都は、ことし四月、理事からもお話がございましたが、都発注工事を対象とした新型コロナウイルスに関する感染防止対策のガイドラインを策定いたしました。この中で、自動車で通勤等をする場合は少人数による乗車を心がけるなど、工事現場の実情に応じて創意工夫を行い、感染症の拡大防止に努めることとしております。
 このことにより、感染防止対策を実施する上で追加経費が発生する場合は、受注者と協議を行い、必要と認められる対策については、施工計画書への反映と確実な履行を前提として設計変更を行うこととしてございます。

○池川委員 施工計画書への反映と設計変更を行って対応していくというのは、これは極めて重要だと思います。
 ガイドラインでは、設計変更を対象とする感染拡大防止対策の例として、現場事務所や労働者宿舎等の拡張費用、借地料などについて、また現場従事者のマスク、インカムなどの購入、リース費用、現場に配備する消毒液や体温計などの購入、リース費用など例示をされているところです。
 各現場ごとに対応するものというのは変わってくると思いますので、ぜひ受発注者間で設計変更について協議を行っていただき、感染拡大防止対策を徹底できるように対応していただきたいと思います。
 ハード的な対応とともに、建設現場での新型コロナ対応を進めようと思えば、感染症のリスクについて正しい知識を身につけていく必要があります。これは、既に工事現場などで国土交通省などが作成をしたポスターや、わかりやすく、どうすれば感染リスクを下げられるのかというさまざまな広報が行われていますが、同時にそうしたものをきちんと科学的にやられていく現場を多く生み出していくのがとても重要だと思います。
 これは、都発注の現場にかかわらず、これまでの技術講習等に加えて感染症対応の安全教育を行うことが必要だと私は思っています。都として、そうした教育等を行っている実施機関をぜひ積極的に後押しすることもあわせて求めておきたいと思います。
 コロナ禍の工事を考えると、これまでと同じような工期で対応できるのかも強く問われると思います。工程の中では、どうしても現場に多くの人が一気に入らなければならない場面がこれまでもたくさんありました。工期に合わせるために、特に工期の最終盤は多くの人手が必要になり、どうしても密になってしまう、そうした現場が少なくないという話を伺っています。
 三密を回避し、感染拡大防止に努めようと思えば、これまでと同じような工期でいいのかも問われてきます。もちろん、後ろが決まっている工事をどうやって今までの工程管理を見直してやるかどうかも、これはとても大事ですが、従来の工期よりも延ばすことを含め、都としては対応が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○飯泉技術管理担当部長 先ほど申し上げましたガイドラインにおいては、いわゆる三つの密を避けることが困難な場合には、作業従事者等の健康管理に留意する観点から、受注者と協議の上、必要に応じて工期の延伸などを行うこととしてございます。
 今後、こうした考え方に基づき、工事の実情に応じて適切に対応してまいります。

○池川委員 三密を避けることができない現場もたくさんあります。一つ一つ実情に合わせて対応していただくことをあわせて求めておきたいと思います。
 最初にも述べましたが、建設労働者はキーワーカーだと思います。例えば、これは日本の話でありませんが、イングランドでは、建設労働者の感染者が多いという状況を踏まえて、さまざまな政策判断の中で建設労働者にPCR検査を実施することになりました。建設労働者にPCR検査や抗体検査を行うことは、現場で安心して働くためのとても大きな材料になるというふうに考えます。
 これは、財務局の判断というよりは、今後、都として、少な過ぎるPCR検査体制を抜本的にふやし、医療福祉の現場で働く方々などとともに社会基盤を支え、社会のインフラ維持更新になくてはならない重要なキーワーカーである建設労働者の方々も、スクリーニングで検査が受けられるように対応していただきたい、このことは求めておきたいと思います。
 最後に、コスモス青山の土地信託の変更について質問をいたします。
 コスモス青山は、信託銀行が二百七十一億円を投じて、交通局青山車庫跡地に一九九五年に完成した建物です。都と信託銀行が当初交わした契約は、二十年間で東京都が合計一千四百五十億円の配当を受け取れるというもので、さらに契約満了時に土地と建物の所有権を返還する、これが当初の内容になっていました。
 しかし、実際には、一千四百五十億円の配当どころか、二十年間で東京都に入ってきた配当は三億六千万円、わずか〇・二四%にすぎず、この事業の破綻が明らかになりました。
 一方で、銀行側は利息収入で五十億円以上を手にしています。こういう中で、二〇一五年に五年間の更新が行われ、今回、再更新する議案が提案をされているというわけです。
 今回の議案は、コスモス青山の土地信託について、これまで二社だった信託銀行を、みずほ信託銀行一社とさらに五年間信託期間を延長するものとなっています。
 今回、コスモス青山は二回目の期間満了となり、もう一度更新するということです。延長した五年間をどのように評価しているのか、検証方法も含めてお答えいただきたいと思います。また、あわせて、コスモス青山の賃料収入の状況と、そのうち東京都の関連施設が占める面積の割合についてもお伺いをしたいと思います。

○小泉利活用調整担当部長 検証、評価につきましては、専門家の意見を聞きながら実施しております。内容につきましては、建物設備は適切に修繕工事を実施するなど良好であること、賃料設定は市場相場をおおむね維持し、現時点で入居率は一〇〇%であること、借入金は平成二十七年六月に完済していることなどから、引き続き健全な資産運営が可能と専門家も評価してございます。この五年間は安定した信託経営ができていると認識してございます。
 あと、コスモス青山の賃料収入でございますが、平成三十年度決算で十五億八千万円でございます。また、貸出可能面積に対する都関連施設の割合については、約五六%でございます。

○池川委員 安定しているんだということなわけですが、当初の計画は二十年間終わったら東京都に戻すんだということだったわけです。さらに、先ほども紹介しましたが、当初計画では配当が入ってくるんだということでいたわけですが、それはそれどおりに全くなっていなかったということは、先ほど述べたとおりです。
 前回、信託期間の更新の際にも、我が党の植木都議が厳しく追及した一つが、賃料収入のうち東京都関連施設が大方を占めているのではないかということであります。過去の都議会答弁では、東京都関連施設と民間施設の平米当たりの平均月額賃料を比較すると、実に一・七五倍も東京都の関連施設が高くなっているということも明らかになっています。そのぐらいの差があったということです。
 実際に、例えば男女平等参画社会の実現に向けて都民と行政が協力して取り組む具体的、実践的な活動の拠点となっている東京ウィメンズプラザは、年間家賃が約六億三千万円となっています。これは賃料と共益費を含んだ額ということですが、ウィメンズプラザ、一テナントだけで賃料収入の十五億円の三割から四割程度になるのではないかと推測をされます。
 これも前回議論をしている際には、ウィメンズプラザは特殊な構造なんだということをいわれるかもしれませんが、お金の動きとして見えてくるのは、東京都関連施設が賃料を払っている、このことによってこの信託ビルが成り立っているという事実です。当初の計画どおりに都に建物の所有権を返還し、都が直接対応することによって、こうしたさまざまな疑念を払拭することが、私は必要だと思います。
 もう一つ問題になったことがあります。それは、コスモス青山のビル管理会社の社長が都の天下り先になっているという事実です。
 コスモス青山の管理会社の社長は、これまで何人いたのか、そのうち都の幹部は何人だったのか、また、コスモス青山以外の信託事業である新宿モノリス、両国シティコアについてもあわせて伺いたいと思います。

○小泉利活用調整担当部長 コスモス青山の管理会社、株式会社コスモス青山の代表者は、現職を含め歴代九名、いずれも都のOBでございます。他の財務局所管の信託ビルにつきましては、新宿モノリスは歴代七名、両国シティコアは歴代八名、いずれも都のOBでございます。
 なお、両ビルの管理会社は平成三十年度に合併いたしまして、その管理会社の代表者はコスモス青山の代表者を兼務してございます。

○池川委員 改めて聞くと、本当に驚くばかりです。歴代の代表者全員が都のOBで、結局やっぱり天下り先だったんだということになっているということが今わかりました。
 二〇一六年の朝日新聞の記事では、当時の社長三人に取材をした結果、都からの就任を提案されて引き受けた。うち二人は、都から提案されるまで、この会社の存在を知らなかったと話していると報道しています。「しんぶん赤旗」も、都の元幹部が、局長級は一千万円、部長級は八百万円程度の報酬でとお願いしてきたと報道しています。
 さらに、管理会社から大手ゼネコンに天下りをしたという事実もあり、深刻な癒着構造があることが批判を招いてきました。こうした多くの批判の中で、現状は代表者一人となっていますが、根本的な構造は変わっていないというふうに思います。土地信託が実態としてこうした構造になってしまったことに対する都民の理解が得られるとは思えません。
 加えていえば、都が信託を行っている、例えば新宿モノリス、両国シティコア、ハイジア、それぞれ見てみましたが、コスモス青山以外は独自のホームページを持っていて、このコスモス青山というビルそのものが本当に実態があるのかないのかわからないような、闇の中の存在になっているということも今回わかりました。そういう意味では、コスモス青山がどういうことでこれまでやってきたのか、その姿勢が問われるというふうに思います。
 私たちは、貴重な都有地は都民のために活用すべきだと、土地信託に対して一貫して反対をしてまいりました。都民の財産は、都民本位の土地利用に改める必要があります。土地信託事業を継続することは容認できるものではなく、当初の計画どおり、期間が終われば東京都に引き渡すということが必要だ、このことを述べて、質問を終わりたいと思います。

○上野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○上野委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時九分散会

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