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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第六号

平成三十一年三月十八日(月曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大松あきら君
副委員長早坂 義弘君
副委員長おじま紘平君
理事池川 友一君
理事石川 良一君
理事山田ひろし君
おときた駿君
伊藤こういち君
つじの栄作君
清水やすこ君
大場やすのぶ君
秋田 一郎君
小磯 善彦君
清水ひで子君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長武市  敬君
契約調整担当部長五十嵐 律君
主計部長山田 忠輝君
財産運用部長山根 恭子君
利活用調整担当部長鈴木 光祐君
建築保全部長小野 幹雄君
技術管理担当部長飯泉  洋君
庁舎運営担当部長後藤 徹也君
オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長小野寺弘樹君
収用委員会事務局局長佐藤  敦君

本日の会議に付した事件
収用委員会事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出 収用委員会事務局所管分
財務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中、予算総則、歳入-財務局所管分、歳出-議会局・財務局所管分、債務負担行為-財務局所管分、都債
・第十五号議案 平成三十一年度東京都用地会計予算
・第十六号議案 平成三十一年度東京都公債費会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第四十三号議案 土地収用法関係手数料等に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・「旧こどもの城」活用の基本的考え方について
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第一号 東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例

○大松委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、収用委員会事務局及び財務局関係の予算の調査並びに財務局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出、収用委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○大松委員長 これより財務局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 財務局の初宿経理部長は、所用のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 初めに、第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算中、予算総則、歳入、財務局所管分、歳出、議会局・財務局所管分、債務負担行為、財務局所管分、都債、第十五号議案、第十六号議案、第四十三号議案及び報告事項、「旧こどもの城」活用の基本的考え方についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○武市財務局長 先日の委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元に配布してございます財政委員会要求資料をごらん願います。
 最初に、表紙をおめくりいただき目次をごらん願います。今回要求のございました資料は、記載してございますとおり三件でございます。
 それでは、資料の一ページをお開き願います。要求資料第1号、中小企業受注実績(局別)をごらん願います。
 こちらは、中小企業の受注実績を局別にお示ししたものでございまして、平成二十九年度までの過去五年分を一ページから五ページにわたり記載をしてございます。
 続きまして、六ページをお開き願います。要求資料第2号、各種基金の推移でございます。
 こちらは、各種基金につきまして、五年にわたって推移をお示ししたものでございます。
 続きまして、八ページをお開き願います。要求資料第3号、財務局所管普通財産(土地)の活用実績(一般会計)でございます。
 こちらは、財務局所管の普通財産のうち、土地につきまして、平成二十年度から二十九年度までの十年間における活用実績を活用方法別にお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○大松委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○おじま委員 本日、財務局に対する質疑ということでして、これから各会派、我が会派からも質問させていただくんですけれども、まず私の方から、週末にありました報道の内容について触れさせていただきたいと思います。
 一部報道において、我が会派と財務局、そして都市整備局、市場当局との意見交換会、勉強会ですね、この内容が報道されました。まず、報道の内容に関して事実確認をさせていただきたいという趣旨で、質問をさせていただきたいと思います。
 「複数の『都民』都議と都の市場、財政担当者が出席」というふうなことで報道がされていて、その報道によれば、意見交換会でのやりとりを再現した都側作成のメモを入手したというふうに書かれております。
 そこでまず、財務局は、当日の議事録あるいはメモというのをとっていたのか、作成をしているのか、その事実関係を確認したいと思います。お願いします。

○山田主計部長 財務局としては、議事及びメモについては作成しておりません。

○おじま委員 今、報道にあったメモに関しては、財務局ではないということでありました。
 では、この記事にあった意見交換会でのやりとり、結構具体的に書いてあるんですけれども、この内容について、我々の受けとめというのももちろんこれはあるんですけれども、財務局としてどのように受けとめられているのか、今、ご答弁、山田部長ですけれども、当日も、山田部長がこの報道の内容については発言をされたと認識をしているので、見解を伺いたいと思います。

○山田主計部長 報道された内容だけを読みますと、前後の文脈がある中での当日の発言とは、ニュアンスが違って受けとめられる可能性があるというふうに感じております。

○おじま委員 ニュアンスが違うということでありました。私も当日、その場に参加をさせていただいていました。そこでも、聞いた内容を私も別にメモをとっていたわけではないんですけれども、この報道の内容、いらっしゃる中ですけど、ちょっと違うかなというふうに思っています。
 しかしながら、この報道というのが週末からきょうにかけてもですけれども、いろんなところで臆測を呼んでしまっているということも、これまた事実であると思います。
 それでは、改めてですけれども、実際にどういう認識でというか、真意のもとで、今回、今ここにあるような発言を山田部長がされていたのか、この点を詳細に伺いたいと思います。

○山田主計部長 本件の発言につきましては、意見交換の場におきまして、市場会計の抜本的な改善についての、質疑応答の流れの中での発言でございました。
 ですので、一言一句正確に再現するということは困難であるということではございますけれども、私の発言といたしましては、今般、都では、市場会計の持続可能性に関する試算をお示ししたが、この計画のままでよいとは思っていないということ、それから、お示ししました試算では、五十年間はキャッシュは回るというふうに想定しておりますけれども、五十年間あるからこのままでよいとは思っていないと、当面の間は、市場経営を維持することができる猶予が与えられたというようなものだと思っているという認識を示しました。
 この間に、今後、抜本的改革を進めていかなければならないというふうに思っておりまして、外部の知見を入れながら、民営化など軽々にいえるものではないけれども、将来の検討に当たっての腹づもりとして、そのあたりまでも含めて幅広く考えていく必要があると思っているという話をしたと思います。また、市場当局だけの問題ではなく、財務局なども含めた、都全体の課題として取り組んでいくべきだという話もしたと思います。
 おおむねこのような発言であったと記憶しておりますけれども、いずれにいたしましても、本発言は、将来の市場のあり方の検討に当たっては、民間経営手法の導入なども含めまして、さまざまな観点から、あらゆる可能性を探っていく必要があるという趣旨から申し上げたものでございます。

○おじま委員 つくづく言葉というのは難しいものだなと思う一方で、こういう報道が出てしまったということでありました。
 今、山田部長からもありましたとおり、例えば、市場会計の持続性であったりとか、あるいは今後のあり方、当日は都市整備も出ていたし、市場も出ていたし、そして財務が出ていたという中で、今みたいな発言をされたというふうに、私も今、山田部長の答弁とほぼ変わらない認識でおります。
 こういうことをこの委員会の場で確認をするということも重要であるという一方で、やはり今回、こういう報道が出てしまった、そして、その内容については、私どもは、これは断片的と申しますか、誤解を招いてしまうものだなと思いますけれども、この中に、我々の知らないところで、今回、メディア側に対してこういう内容が漏れてしまった、流れてしまったということも、これまたございます。
 これについては、どこからどこにというところまで、これは確証、我々まだ得られていませんので、これについては引き続き、我々としてもしっかりと中でも調査をしていくし、その点については、都庁側でもしっかりとこれは調査を引き続きやっていただきたい、各局と連携をしてやっていただきたいということを申し上げて、私からの最初の質問、終わらせていただきたいと思います。
 以上です。

○秋田委員 私からは、補正予算可決を受けて、前回質疑の確認からまずさせていただきたいと思います。
 前回の委員会で我が党の質問に対して、平成三十年度の補正予算にした理由として、最終補正とすることで三十年度中に処理しないと、実態からかけ離れた姿になる、基金残高も一時的に大きくなる、そのことを避ける意味もあるとの答弁がありました。簡単にいえば、東京富裕論を刺激したくないとのお話であったと私どもは理解をしています。
 その一方で、経済・港湾委員会での質疑では、一般会計が五千四百二十三億円を持っているのと同額の不動産を持っているのは会計処理上は同じことである、等価交換であり、何も変わらないという答弁もありました。平たくいえば、金銭で持っていると裕福に見えてまずいが、土地なら外から見えてわかりにくく実害はない、そういうふうに聞こえてきます。
 そこで質問なんですけれども、東京都が今回有償所管がえを急いだ理由として、予算を小さく見せるためというのは、正直、余りにもこそくな考えであると感じるんですが、見解を伺います。

○山田主計部長 今回、三十年度最終補正予算に築地の有償所管がえの経費を計上したわけでございますけれども、この理由といたしましては、いち早く一般会計への移しかえに着手することによりまして、都の意思を明らかにすること、また、今般の地方法人課税のいわゆる偏在是正の影響によりまして、再来年度以降、税収減が見込まれており、将来の財政支出を可能な限り軽減する必要があったこと、また、二十九年度の決算剰余金や予算執行状況の精査によりまして、都民サービスに影響を及ぼすことなく財源のめどを立てることができたということから、この条件が整ったということもありまして、最終補正予算に計上したというものでございます。

○秋田委員 予算総額にしても、基金残高にしても、大きいから実態と乖離するというものではなくて、大きいものは大きく、小さいものは小さく、予算は実態を反映する、それだけのことだと思います。実態をそのまま反映した予算編成だと都合が悪いというのは、私は理由にならないと思いますし、また、お金でも土地でも同じだという理屈でお金を土地にかえて予算額を少なく見せるようなやり方こそ、都の実態と乖離した認識を多くの方々に植えつけることになるんだと思います。
 都の実態を正しく反映する予算であれば、それをどのように解釈されても何の問題もないと、そう思います。見ばえを気にして小細工を弄することの方が問題だと思います。
 再度お考えをお聞かせ願いたいと思います。

○山田主計部長 今回、補正予算に計上をしなかった場合、今、先生のお話にもありましたけれども、この有償所管がえに充てるべき経費等財源というのは、一旦、財政調整基金などに積み立てることとなります。その場合に、後年度にその基金を取り崩して支出をするということになりますけれども、三十年度末の基金残高が一時的に大きくなるというのは、これはある意味事実ということでございます。
 昨年来、国と税をめぐる争いの中で、やはり一番、都にとって、国側から突きつけられて非常に苦労したというのは、基金残高の多さでございました。この基金残高の多さをもって、東京は富裕であるというような話が多く、国や地方の国会議員の中からもお話をされたということが非常に大きかったと。
 そういう中で、基金に積み立てると、で、大きく見せるということは、先生がおっしゃるとおり、その実態をあらわせばいいじゃないかというのも一つの考えかと思いますけれども、我々といたしましては、財政の戦略上、それは得策ではないという判断をしたところでございます。

○秋田委員 本会議での知事答弁や、経済・港湾委員会などで、財務局長も同趣旨のご答弁をされているのは承知しております。
 前回の都議会議員選挙において、当時、都民ファースト都議団の代表であった小池知事が、一旦立ちどまる、そう公言をされました。そして、都議選後に、都知事として移転延期を発表してから、ほぼ二年がたちました。
 この間、知事は、市場機能を残す、食のテーマパークにする、築地に戻るときはお手伝いをする、こう発言をされ、一方で、当時、東京都顧問であった小島敏郎氏は、東卸の皆様に対して、五年後につくる築地の市場は、仲卸の目ききを生かした競り、市場内取引の確保というのがメリットになる、あるいは、豊洲は冷凍、冷蔵、物流、加工などの機能を強化して総合物流拠点にする、こう説明をされているわけです。
 その後、結局築地市場は、ご案内のとおり豊洲に移転したわけですが、その後、築地跡地のまちづくりの土台である跡地の所管について、知事が明言することはなく、どっちつかずの状態が続いていたのは皆様ご存じのことだと思います。
 それが今回、知事が都民や市場関係者の方々に直接説明するという形ではなく、三十年度の最終補正予算案として有償所管がえを公表することで、築地に市場をつくらないことを間接的に公表したと、こう理解をしております。
 こうしたやり方に対して、築地女将さん会からは、私たちは東京都知事小池百合子さんにだまされたと思っていますという一文で始まる陳情書が提出されるなど、知事の変節と、都民や市場関係者に向き合おうとしない姿勢が厳しく批判される事態になっていることは、皆様よくご存じだと思います。
 このように、築地には市場をつくらないという方針転換を、まさにぎりぎりまでひた隠しにし、年度末になって、中途議決の一カ月前に突然明らかにしておいて、今さら、いち早く移しかえる必要があると、こういわれても全く納得がいくはずがありません。
 財務局としても、この間の築地跡地をめぐる東京都の動き、知事の発言は承知していたと思います。
 財務局は、一体いつごろから、いち早く所管がえすべきと考えていたんですか。そして、そのことを知事にはいつ、どのように伝えたのか伺います。

○山田主計部長 築地市場跡地の取り扱いにつきましては、一昨年六月の市場のあり方戦略本部の中で、一般会計に有償所管がえした場合と長期貸付を行った場合の収支試算を一旦行っております。
 その後、昨年十一月の市場移転に関する関係局長会議におきましては、中長期的な時間軸に立ってまちづくりを行う場合には、一般会計への所管がえも視野に入れて検討を進めることが必要とされ、このような視点も踏まえて改めて収支試算を行いまして、市場会計の持続可能性に関する検証を加速化させていったというところでございます。
 その後、昨年十二月の第四回定例会におきましては、一般会計への有償所管がえを軸に検討を加速する旨を明らかにしているところでございます。
 ここから予算とのかかわりということでございますけれども、一月の知事査定の場におきまして、当時検討段階にありました築地まちづくり方針の方向性や考え方に、今後変更がない場合には、有償所管がえに関する経費につきまして、最終補正予算案に計上するということといたしまして、まちづくり方針の素案が確定した段階で、最終補正予算案への計上を最終的に決定するということとしたものでございます。
 その後、一月二十三日の関係各局長会議におきまして、築地まちづくり方針が取りまとめられたことから、一般会計への有償所管がえ及び最終補正予算案への計上を決定したというところでございます。

○秋田委員 私の質問は、知事にはいつ、どのように伝えたのかと、そういうことでございますが、一月の知事査定だと、こういうことでよろしいでしょうか。

○山田主計部長 十一月からの、関係局長会議からの流れがございました。十二月の定例会での答弁もございました。そうした中で、有償所管がえの経費を最終補正予算に計上するということを提案したのは、一月十一日の知事査定の場でございます。

○秋田委員 中途議決で可決された最終補正予算について、再度確認させていただいたところでございます。
 なお、五千億円もの予算案提出の可否は、前日の会議結果に委ねていた。万一、方針が否定されれば、都議会への説明資料を大幅に修正するだけでなく、都予算全体の構成が大きく動くことになるが、その場合は職員総出で一夜にして修正する、そうした覚悟で予算案を提出したと、そういったご答弁が過日ありました。
 しかし、七兆円を超える一般会計予算全体を総括している財務局が、そのような乱暴な予算編成をしているとは、にわかに信じがたいというのが正直なところです。そういうことにしておかないと、予算大綱を発表するまで公にしなかったこととつじつまが合わなくなる、そうした事情があるのかなと推測はできます。
 しかし、都民の代表である都議会議員への質問への回答としては、いささかというより、かなり誠実さに欠けているのではないかと、そう私どもは感じております。
 今回の有償所管がえ予算は、築地に市場をつくらないという決定をさんざん引き延ばし、とうとう時間切れとなったため、知事自身が直接矢面に立たず、まずは予算案という形で公にし、年度がわりのタイミングで、どさくさに紛れて方針変更を既成事実化する、こうしたもくろみであったのではないのでしょうか。
 三十年度の最終補正予算がまさにその手法として採用され、五千億円という他の自治体では県予算に匹敵する、そのことは先日、私も申し上げましたが、東京都予算においても、建設局の総予算に匹敵する規模の経費が、年間予算の補正の一つということで処理をされてしまいました。今回の対応は、東京都の財政運営のあり方そのものを揺るがすものだと考えています。
 都民に見える形で、都議会としっかり議論をして予算を作成する。特に、賛否について広く議論する必要のある案件であれば、通常の予算編成スケジュールとは別に審議してでも審議を尽くす。この基本は、たとえ相手が知事であっても譲らない、そうした覚悟が財務局に求められているということを改めて強く感じました。そのことを指摘して次の質問に移らせていただきます。
 先日の委員会質疑で、有償所管がえで市場会計から五千四百二十三億円で築地跡地を買い取った後、皆さん財務局が跡地を所管することになるとの答弁がありました。
 今後、築地跡地はいつから、いつから財務局の所管となるのか伺います。

○山根財産運用部長 ただいま財務局、市場、それから都市整備局で、この有償所管がえに関する覚書を結んでいるところでございまして、これが三月十五日に協定を結びました。しかる後に正式な協定になる予定でございます。

○秋田委員 つまり、今は、いつから財務局の所管になるのかわからないということでよろしいんでしょうか。

○山根財産運用部長 先ほど申し上げましたように、三月十五日に覚書を結びまして、これからお金を動かしまして、今年度末の三月二十九日の金曜日に移る予定でございます。

○秋田委員 三月二十九日から財務局の所管となる、こういうことでよろしいですか。

○山根財産運用部長 失礼いたしました。土地自体の引き継ぎにつきましては、二〇二〇年以降、建物及び工作物の撤去が終わる見込みでございまして、この撤去後、埋蔵文化財の調査発掘前後に一般会計に土地が引き渡されるものでございます。

○秋田委員 ということは、それまではどちらの所管になるんでしょう。

○山根財産運用部長 中央卸売市場の所管でございます。

○秋田委員 それでは、次の質問に移らせていただきますが、現在、都市整備局において築地跡地まちづくりの検討を進めようとしています。また、二〇二〇年の東京大会開催時には、輸送拠点として活用する計画と聞いています。
 今後、築地跡地の所管はどのようになっていくのか、財務局所管のままなのか、それとも一定の段階で所管が変わっていくことがあるのか伺います。

○山根財産運用部長 これからは財務局所管ということになりますが、しかるべき後に、将来的には、例えば都市整備局所管であるとか、ほかの所管になる可能性はございます。

○秋田委員 今回、五千四百二十三億円で築地跡地の所管がえを受けたわけですが、その前提として、財務局は、この五千億円を超える支出をどのように回収する計画なのか伺います。

○山田主計部長 これから、今、パブリックコメントをまとめているところ、都市整備の方でまとめているところかと思いますけれども、その結果も踏まえて、築地のまちづくりの方針が決まり、その中でどのようなまちをつくっていくのか、どのような施設をつくっていくのかということを踏まえて、まちづくりで、定期借地権というようなこともあろうかと思います。そういうようなものも含めて、これからの収支については考えていくことになろうかと思います。

○秋田委員 昨年の予算特別委員会だったと思いますが、たしか年間約百五十億円の地代を五十年間、約半世紀にわたって稼ぐことで五千四百二十三億円の税金の投資を回収する、そんなお話が昨年の段階ではあっただに記憶しておりますが、いずれにせよ、しっかりとした回収をすることが実現可能だと思っているのかどうかの見解を伺います。

○山田主計部長 築地まちづくり方針の素案におきましては、あの築地の跡地に新しい東京の新しいブランドを創造する、発信する、新たな国際的な交流拠点を形成するということが今、素案として出されているところでございます。
 都心に近く、さまざまなポテンシャルがある、あの築地の地におきまして、東京全体の価値の最大化を目指す、また、東京の持続的成長につなげていくまちづくりを行う、いわば将来の東京、また、将来の都民の方々のためのまちづくりを行うということでございます。そうした中で、今後の収支についても考えていくということになろうかと思います。

○秋田委員 今後、築地跡地の所管局が、先ほどのご答弁にあったとおり変わったり、事業が具体化するにつれて、仮に、東京都が財源スキームの見直しというか、見直しがそもそも今の話だとしっかりしたものがあるかさえ私は不確かだなと思っているわけですが、財務局は、財源スキームにどのように関与していくんですか。
 もう一回いいますと、築地の跡地の所管局が変わったり、事業が具体化していくことが当然これから予想されるわけですが、その中で、財務当局としては、この財源スキームにどのように関与していくのかを伺います。

○山田主計部長 今回、五千六百億円という、かなりの大きなお金を動かすわけでございますので、このお金が無駄になってはいけないという思いは、先生と私は一緒だと思っております。そうした中で、まちづくりをこれから具体的なものに向けて進めていくわけでございますけれども、当然、都市整備局が主体となって検討はしてもらいますけれども、この問題につきましては東京全体として、財務局も含めまして、東京全体の問題として考えていくべき問題だと思っておりますので、収支についても財務局も一緒になって考えていきたいと思っております。

○秋田委員 それでは、この先は、先ほどおじま委員も質問されたことも含めてご質問させていただきたいと思います。
 この築地跡地のまちづくりの財源スキームは、東京都にとっては非常に重い意味を持つわけですが、三月十三日の予算特別委員会での我が党の川松議員の質問に対して、今回、築地跡地を一般会計に所管がえした、いわば売り主である市場会計のあり方について、中央卸売市場、都市整備局と財務局の三局で、三回にわたって勉強会を開催したとの答弁が財務局長からございました。築地跡地の財源スキームの検討と並行して行われていたんじゃないかなと思いますが、この質疑の中で、市場の民営化についても言及していたとの局長答弁があったかと思います。
 この勉強会の中で、なぜ市場民営化に関しての議論が行われたのか、その経緯と、どのようなことが議論されたのか、その内容もお聞かせください。

○山田主計部長 都民ファーストの会との勉強会、この詳細につきましては、会派との勉強会、意見交換会ということもございますので、詳細について申し上げる立場ではございませんけれども、我々側の立場といたしまして、先日の予算特別委員会で民営化という言葉の話をご質問いただきまして、局長が答弁をしたところでございますけれども、この発言につきましては、今般、東京都が行いました市場会計の持続可能性の検証におきまして、築地市場跡地を一般会計に有償所管がえする場合、試算では五十年間といたしておりますけれども、当面は持続可能、継続は可能であるという結果を導き出しております。
 ただ、我々といたしましては、この五十年間あればいい、あるからいいではないかということとは思っておりません。この試算結果で十分であるとは思っていないという中で、今後も市場の持続可能性を確保し続けていくためには、長期的な視点で抜本的な経営改善に取り組む必要があるというお話をさせていただきました。
 また、その検討に当たりましては、外部からの知見も取り入れながら、民間経営手法の導入なども含めて、さまざまな観点であらゆる可能性を探っていく必要があるのではないかという趣旨で発言をしたものでございます。

○秋田委員 聞き方をちょっと変えましょうか。財務局は、東京都の財政全般の、健全で安定的な運営に責任を持つ局ですよね、そうですよね。その意味で、市場会計のあり方についても責任があることは間違いないわけです。豊洲移転に要した経費負担の解消も含め、市場会計全体の健全化も視野に入れた財政分析や財政見通しを行うのは、局としてはそういった意味で当然だと、そこは理解をしています。
 そうした観点から、市場民営化に関する財務局としての見解をお聞かせください。

○山田主計部長 先生がおっしゃるとおり、財務局といたしましては、市場会計の持続可能性、将来性についても責任を持って見ていく立場であろうという認識はしております。
 そうした中で、今のままの、この間東京都が出しました試算のままでいいとは思っておりませんで、今後の市場の持続可能性を考える際には、さまざまな観点で検討をする必要があろうかと思っております。ある意味、市場の将来性について、市場がその役割を果たしていくためには、さまざまな観点からあらゆる角度で探っていくと、そういうことで今後のことを考えていかなければならないというふうには考えております。一方で、現時点で、民営化について具体的な検討をしているということは一切ございせん。

○秋田委員 現段階では一切ないと、こうおっしゃったわけですが、一方で、知事のよく使う言葉でいえば、総合的にはいろいろなことを考えているというふうに受け取りましたが、先日の予算特別委員会で我が党の川松議員が示した会議資料について、これは民営化のことですが、財務局長は、何度か勉強会を重ねている中で、そういうご質問をいただきまして、それに対する財務、市場、都市整備、三局の見解を示したものである、こう答弁をされています。
 そうしますと、市場計画には民営化や合理化も含めた抜本的な対策を盛り込むべきである、まずこのような質問があって、これに対して、長期的視点から市場経営のあり方について抜本的な検討が必要と認識している、このため、さまざまな取り組みを進めるとする中で、民間経営手法の導入など、本質的な課題に切り込み、市場経営の抜本的な改善を図っていく、このように回答をしたということでよろしいのでしょうか。

○山田主計部長 先生お話のとおり、勉強会につきましては、三回にわたって意見交換会をさせていただいたところでございます。三回目につきましては、一回目、二回目でご意見をいただいた会派の問題意識を踏まえまして、都としての考え方を整理したものでございます。その整理した考え方につきましては、先日、予算特別委員会で川松議員がパネルで示した内容でございます。

○秋田委員 では、この回答書を作成するに当たって、三局の間でどのような検討がなされたのか、検討した内容を教えてください。また、この三局による検討作業は、どの局が中心になって行われたのかをあわせて伺います。質問は二つです。検討した内容とどの局が中心になったのか。

○山田主計部長 先日の予算特別委員会で出されました資料につきましては、中央卸売市場が作成をしたものでございます。
 ただ、この資料全般につきましては、財務局、都市整備局、中央卸売市場、三局で同じ認識に立って作成を、最終的には提出をしたものでございます。

○秋田委員 そうすると、勉強会への回答書をつくる段階で、市場民営化はどのように検討されたのか、それとも一切検討もしないで、つまり何の中身もないのに民間経営手法の導入など、本質的な課題に切り込む市場経営の抜本的な改善を図っていくと回答したのかを再度伺います。

○山田主計部長 民営化の具体的な検討というのは、そのときにも、また現時点でもしておりません。
 一方で、昨年来、都庁内で市場のあり方戦略本部が開かれております。その資料につきましては、既にオープンになっているものでございますけれども、その中では、経営合理化の方策といたしまして、指定管理者制度ですとか、PFIですとか、そういったものが案としては、市場の経営のあり方としては各地方においてもあるというような検討はされているものでございます。

○秋田委員 答えているようで答えていないような返答でございますが、それでは、勉強会の直後に、三局が勉強会で報告したことがほぼそのまま都の方針ということで、朝日新聞さんの記事になっている事実を川松議員も指摘していましたが、どうしてこのようなことが起きたのか伺います。

○山田主計部長 その件につきましては、我々もわかりません。

○秋田委員 わからないと。さきの予算特別委員会での質疑では、この勉強会は予算大綱が発表され、築地跡地の有償所管がえを明らかにした一月二十四日以降、二月に入って第一回定例会本会議の代表質問が行われるまでの間に、集中的に三回、三回開催されていると、こういうようなことでございましたが、何か急ぐ理由はあるんですか。
 また、まさに最後の勉強会の報告が東京都の方針になっているように見えるのですが、この間の経緯を再度伺います。
   〔おじま委員「うちがお願いしたんですよね」と呼ぶ〕

○山田主計部長 今回の意見交換会につきましては、いずれも会派からの要請に基づきまして開催をしたものでございます。
 具体的な内容につきましては、特定会派とのやりとりでございますので、詳細につきましては差し控えさせていただきたいと思いますけれども、第一回目につきましては一月二十三日に行われました関係局長会議の資料をベースにいたしまして、概略を説明させていただきました。また、二回目につきましては、その中からまた追加での補足の説明をしたものでございます。
 第三回目につきましては、第一回、第二回でさまざまな意見が出されたことにつきまして、いただいた意見につきまして、会派の課題意識を踏まえまして、都としての考え方を整理して説明をしたものでございます。

○秋田委員 今、おじま副委員長の方から、私どもからお願いしたということですから、私どもの方、つまり都民ファーストさんから集中的に三回やろうと、こういう話があったというふうに理解をさせていただきます。
 この勉強会とは別に、民営化について市場当局とは意見交換はしているのかを伺います。また、どのようなことが両者の間で議論されているのかも、あわせてお答え願えればと思います。

○山田主計部長 東京都の方から民営化を具体化するような話、そのような議論というのはしておりません。

○秋田委員 新聞記事は別としても、東京都の方針は、それでは変わっていないと、こういうことでしょうか。

○山田主計部長 先日の代表質問におきまして、知事の方から、民間企業経営の目線からのチェック機能を働かせるために、外部有識者による市場運営の検証を改めて行うこと、また、実効ある経営計画の策定に向けまして、企業経営や財務会計の専門家などの知見を最大限に活用して、コストの縮減などを図っていくこと等につきまして答弁をさせていただいたところでございますけれども、この方針のとおりでございます。

○秋田委員 今、まさに主計部長が読んでいただいたとおり、都民ファーストさんの代表質問に対して、知事はこう答えているわけです。山田主計部長の繰り返しになりますが、民間経営手法の導入など、本質的な課題に切り込んで、スピード感を持って市場経営の抜本的な改善を図ってまいります--その前から念のためにいいますと、実効ある経営計画の策定に向けましては、企業経営や財務会計の専門家などの知見を最大限に活用しまして、コストの縮減や収益向上に向けた経営の合理化、民間経営手法の導入など、本質的な課題に切り込んで、スピード感を持って市場経営の抜本的な改善を図ってまいります、これ、そのまま読ませていただきました。山田さんが先ほどお読みになったのと一緒だと思うんですが、これって東京都の方針じゃないんですか。

○山田主計部長 まず、改めて申し上げたいと、改めて、本会議での議論がありますけれども、現時点で、十一市場の民営化や経営統合について具体的な検討を進めている事実はないということは、本会議でも、知事からも答弁をさせていただいたところでございます。
 そのときの答弁でございますけれども、今回の経営計画の策定については、少し抜粋しますけれども、市場会計における戦略的な経営と強固な財務体質の確保に向けて、長期的な視点に立って検討していくものであるということ、こうした検討につきましては、民営化自体を目的とするものではなく、卸売市場法改正などの環境変化を踏まえた上で、いかにして市場の活性化を図るかという観点から考えていくことが重要であるということ、その上で、市場の現状を真摯に検証し、経営の合理化や民間経営手法など、幅広い視点からの検討を進めていくということを答弁させていただいたところでございます。

○秋田委員 山田主計部長もお読みになった部分、私も読み上げさせていただいた部分、じゃあこの部分、いつどのように決まったのか。また、その検討経過はどのようなものなのかを教えてください。

○山田主計部長 この答弁自体、中央卸売市場で作成したものでございますので、詳細についてはわかりかねるというところでございます。

○秋田委員 豊洲に移転して、いずれにせよ一年もたっていないわけです。さあ、これから、他の市場の方々も、豊洲は一段落したから、今度はうちの市場も修繕や改善など力を入れてもらおう、多くの市場、他の市場関係者もそうお思いだと思います。
 そう思ったやさきに、知事からこういった答弁が出たり、こういった記事が出れば、まさに冷や水を浴びせられたような気持ちになっちゃうのは当然だと思うんです。こうした話は市場当局とは、それならば、していないんですか。今、市場当局だとお答えになられたから。

○山田主計部長 当然ながら、知事の答弁でございますので、都全体の方針となりますので、情報というのは認識をしております。

○秋田委員 これ知事も含めてですけれども、というより知事まさにその人は、常々市場の方々に寄り添うと、こうおっしゃっているのは皆様ご存じのとおりだと思います。
 知事の姿勢に反するのではないかと、私どもは思わざるを得ないわけですが、知事はこうしたやり方を容認されていらっしゃるんですか。

○山田主計部長 経営計画の策定ということ自体は、知事も申しておりますとおり、民営化自体を目的としたわけではなく、卸売市場法の改正など環境が大きく変わる中にありまして、いかにして市場の活性化を図るかという観点から検討していこうということでございますので、その市場の活性化という意味では、ご理解はいただけるのではないかと思っております。

○秋田委員 市場法改正とか、都内の市場の状況も変わっているのは、私どもも重々承知をしているわけです。市場の民営化は、単に経済的側面だけで考えるべきではない、安全で安心な商品を確実に消費者に届けることを行政がしっかりと支えることに、大きな意味があるんだと思います。だからこそ市場法がある。社会変化に対応することが目的ではございません。大切なのは、変化に対応をしながらも、どのようにして市場の役割を果たしていくかだと思います。
 財務局は、市場の必要性や意義については、どのように考えているのか伺います。

○山田主計部長 今回の経営計画の策定でございますけれども、都内の中央卸売市場が都民に生鮮食品等を円滑かつ安定的に供給する基幹的インフラとしての役割を引き続き果たしていくために、長期的視点に立って検討していくものでございまして、都民の生鮮食料品の円滑かつ安定的な供給の、重要な基幹的インフラであるということは認識しております。

○秋田委員 ぜひ、その認識を持ち続けていただきたいなと思います。
 それでは、ちょっと前後しますが、築地まちづくりに関しても、東京都の財政を堅実に運営していくという観点から伺わせていただきますが、このような大規模な土地を、自治体が所有をし続けて、土地代を五十年の長期にわたって、例えば稼ぐという、都市再整備というより大手不動産のディベロッパーさんがやるような話ですよね、そういったことをやった事例があるのか、あったら教えてください。

○山田主計部長 申しわけございませんが、直ちに答える材料はございません。

○秋田委員 ならば、事例があれば、ぜひ後ほどでも結構ですので教えていただきたいと思います。
 いずれにせよ、そんなことをやるのはディベロッパーさんに任せるべき話であって、公の東京都がやるような話ではないということだけは申し上げさせていただきたいと思います。
 地方自治体の財政は、受益と負担が原則で、基本は、その年の税収でその年の支出を賄う、こう理解しています。大規模な工事など、住民が長期にわたって受益する場合には、起債を活用することで、十年、二十年の間、償還経費を住民が負担するというのも理解できます。
 今回は土地を買うために、単年度で、単年度で五千億円を投入し、その後、半世紀、五十年にわたって地代を稼ぐことで、その税収負担を解消すると、こういうスキームだと理解しております。土地を買っただけでは住民には一円の受益もありませんし、将来土地代を稼ぐ、それが住民にとっての受益になるという、まさに、どなたかもおっしゃいましたが、投資だと思います。
 ここまで大規模な不動産投資、長期の資金回収というのは、地方財政規律の観点から見て問題はないのですか、財務局としての見解をお聞かせください。

○山田主計部長 築地のあの場所でございますけれども、都心に近く、さまざまなポテンシャルを持っている土地であると思っております。東京全体の価値の最大化を目指す、また、東京の持続的な成長につなげていくまちづくりを行っていくわけでございます。全て東京都が開発するというわけではございませんで、民間の力も活用させていただきながら、まちづくりをしていくということでございますので、当然ながら財政的な観点からもしっかりと見ていく必要があろうかと思いますけれども、そういったまちづくりをしていきたいと思っております。

○秋田委員 財務当局こそ、こうした手法はおかしいよって、本来であればいうべきだったと私は思っています。
 東京の発展を考えるとき、東京都、そして区市町村が果たすべき役割は、中小企業の経済活動や都民の方々の労働環境などの下支えをしっかりと行って、道路や橋梁、鉄道など、経済活動の基盤整備を着実に進めることだと思います。そして、新規事業の開拓の呼び水となるようモデル事業に取り組むことで、中小企業の方々の後押しをすることも必要だと思います。
 都心の一等地、そう繰り返しご答弁されておりますが、都心の一等地を東京都が税金を投入して、保有して、地代を稼ぐという事業を進めること自体が、地方行政のあり方として方向性が違っていると強い疑念を持っております。確かに、こうしたプランはマスコミの注目を浴びるかもしれませんが、東京都が取り組むべき事業なのかは甚だ疑問でございます。
 そもそも東京都は地方自治体であり、不動産ディベロッパーではありません。このような大規模なまちづくりを進め、土地代を稼ごうという事業は、行政が取り組む事業にはそぐわないと多くの人が思っていると思います。
 都議会自民党は、あくまで民間売却を主張してまいりました。知事は、東京の宝という耳ざわりのいいふれ込みで、それを大事にする、このような趣旨のお話をされていますが、築地まちづくりは、東京都が土地を持っていなければできないわけではありません。宝の活用を考えるなら、東京の旺盛な民間活力に委ねることの方がより効果的なのではないか、こう考えている次第でございます。
 皆様ご案内のとおり、東京の経済発展、まちづくりを支えてきたのは、東京の旺盛な経済活動です。東京都や区市町村は、行政体として、民間の力強い経済活動が望ましいまちづくりにつながっていくよう、行き過ぎた開発が行われないよう必要な範囲で関与していく、これが基本だと思います。我が党は、築地跡地の民間売却は、最も妥当かつ合理的な対策であると考えております。
 税金は一切使わない、それが基本であるべきだと繰り返し申し上げて、私の質問を終わります。

○小磯委員 私からは、都庁舎版RE一〇〇並びに、こどもの城について質問いたします。
 初めに、この都庁舎版RE一〇〇というのは、REというのはリニューアブルエナジーの頭文字をとったものでございますが、民間企業の方で、いわゆる企業の事業運営に用いる電力、これを全て再生可能エネルギーで行うという、こういう国際的なイニシアチブでございます。これを都庁でやろうと。その国際的なイニシアチブは、民間企業であるために、都庁はそのグループに入らないわけでございますが、実質的にそういった取り組みをやっていくということであります。
 現在、アップル、また、ゴールドマン・サックス、世界で有数な業種も多岐にわたって、現在は百六十六社の企業が加盟をして、その加盟数は徐々にふえているということでございます。日本国内においても、リコー、また戸田建設などなど有名企業が名を連ねておりまして、現在、十六社が加盟をしているという状況でございます。
 来年度に都は、都庁舎版RE一〇〇に取り組むとしておりますけれども、まず都庁舎への電力供給の現状と、省エネの取り組み状況についてお伺いをいたします。

○後藤庁舎運営担当部長 都庁舎では、昨年度実績で、年間三千六百万キロワットアワーの電力を使用しております。これは、平成三年度の開庁時と比較いたしまして、五四%の量に当たりまして、この間取り組んできました省エネ対策の効果でございます。
 省エネの具体的な取り組みとして、ハード面ではLED照明、人感センサーつき照明、高効率モーター機器等の導入、空調の風量抑制などを行ってまいりました。ソフト面につきましては、クールビズによる温度設定の変更、昼休みの一斉消灯、エレベーターの夜間運行停止などを行ってまいりました。
 今後も、改修工事による省エネ効果を検証しながら、さらなる取り組みを進めてまいります。

○小磯委員 今の答弁で、四六%もの省エネをやったということで、かなりご努力をされたんだなというふうに思っております。
 都庁舎版RE一〇〇の具体的な取り組み内容、それから、これによる効果についてお伺いいたします。

○後藤庁舎運営担当部長 都庁舎版RE一〇〇は、これまで進めてまいりました環境負荷軽減の取り組みをさらに進めまして、都庁舎で使用する電力を全て再生可能エネルギーとするものでございます。
 第一本庁舎で受電しております商用電力は、毎年入札によりまして年間三千万キロワットアワーの電力の供給を受けておりますが、この電力を本年八月から、再生可能エネルギー一〇〇%の契約に切りかえます。
 また、第二本庁舎で受電しております、地域冷暖房センターからの年間六百万キロワットアワーの電力につきましては、地域冷暖房センターとは二〇三〇年三月までの長期契約となっておりますため、第一本庁舎のように切りかえることができません。そのため、この電力と同等量の再生可能エネルギーを、未利用都有地を活用いたしまして、新たに創出することとしたものでございます。来年度は、未利用都有地を活用した太陽光発電の事業スキームの検討や用地選定などを行ってまいります。
 都庁舎版RE一〇〇の取り組みによりまして、現在、都庁舎で電気の使用に伴い排出しております、一万七千六百トンのCO2をゼロといたします。これは、新宿区がすっぽり入る二千ヘクタールの森林が一年間に吸収する量に相当するものでございます。

○小磯委員 いわゆる都庁舎というのは第一庁舎、第二庁舎、それからこの議会棟ですね、この三つで使うところの電力は、結局三千六百万キロワットアワーであると、そのうちの六百万キロワットアワーは、第二庁舎で地域冷暖房センターから受電しているものがあるということで、この三千万キロワットアワーについて、今回、RE一〇〇にしていくということでございます。そして、六百万キロワットについては、まさに自分のところで再生可能エネルギーにしていくということでございます。
 都庁舎は、国内でも有数な、大規模な超高層建物であり、また、使用する電力も非常に大きいものがございます。こうした大きな容量の電力を安定的に再生可能エネルギーで供給できる、そういう小売電気事業者が果たして何社ぐらいあって、また入札においてそういう競争性が確保されるのかどうか、お伺いいたします。

○後藤庁舎運営担当部長 平成二十九年度に都内へ電気を供給いたしました小売電気事業者のうち、都庁舎が使用する電力量以上の再生可能エネルギーの供給実績があった事業者は、十社程度でございます。入札に当たりましては、総合評価方式を採用いたしまして、価格だけではなく環境面を評価することで、再生可能エネルギーの供給に力を入れております小売電気事業者の参加を促進いたしまして、競争性を担保いたします。

○小磯委員 大規模水力、これを有する大手が有利になる可能性も考えられますけれども、競争性を担保する総合評価方式の評価基準については、どのように考えているのか伺います。

○後藤庁舎運営担当部長 今回の総合評価に当たりましては、入札者の再生可能エネルギーの供給実績や電源構成、電源産地などを環境面の評価項目として検討しております。再生可能エネルギーは、太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱などがございますが、そのうち大規模水力につきましては、他の再生可能エネルギーと比べて、将来的に新たなエネルギーの創出の余地が少ないために、有識者の意見なども踏まえまして、評価については検討してまいります。

○小磯委員 先ほど私のいい方が正しかったかどうか、三千六百万キロワットアワー、これ全てRE一〇〇にするということで、そのうち六百万キロワットについては、都有未利用地を使って再生可能エネルギーをみずから創出すると、こういうことでございますね。
 それから、次の質問でございますが、これまでの電力需給契約とは異なって、再生可能エネルギーの電源構成も契約要件ということになってくるわけでございます。
 契約後に適正な履行確認というのが十分担保されるのかどうか、そこが大事であると思いますけれども、いかがでしょうか。

○後藤庁舎運営担当部長 これまでの電気契約の履行確認はメーターで確認をしておりましたが、お話しのとおり、RE一〇〇では電源構成の確認が重要と認識しております。そのため、契約時の電力供給計画に基づきまして、定期的に小売電気事業者から電源データなどの必要な根拠書類を提出させまして、適切に履行確認を行ってまいります。

○小磯委員 地域冷暖房センターからの電力分は、未利用都有地を活用して都みずからが再生可能エネルギーを新たに創出するとしておりますけれども、その土地の選定及び太陽光発電事業のスキームについてお伺いいたします。

○後藤庁舎運営担当部長 太陽光発電の規模は、五メガワット程度を予定しておりまして、その設置に約七ヘクタールの土地が必要となります。基礎工事の方法、東京電力送電網への接続、発電効率など与条件を整理した上で、発電に適した未利用都有地の選定を行いまして、土地の貸し付けで、太陽光発電を行う民間事業者を公募してまいります。この太陽光発電によりまして、地域冷暖房センターからの電力分に相当する再生可能エネルギーを創出することで、都庁舎版RE一〇〇を実現してまいります。

○小磯委員 この再生可能エネルギーで、一〇〇%の電力を買っていくということでございますけれども、我が国の再生可能エネルギーの割合というのが、私からいわせると期待ほど伸びていない現状の中で、限られた、固定したパイの中でRE一〇〇に参加する企業数だけがふえると、こういうことも考えられるわけであります。そうしますと、毎年入札を繰り返す都が、入札において果たしてその競争性が確保できるかどうかという、そういう問題もあるのではないかなと思います。このRE一〇〇の取り組みの拡大が、再生可能エネルギーの拡大に直結するということが重要であります。
 環境局とも連携して、こうした再生可能エネルギー拡大への取り組みをすべきと考えますが、見解を伺います。

○後藤庁舎運営担当部長 都では、省エネ・再エネ東京仕様を定めまして、施設整備に当たり積極的に太陽光発電を設置しておりまして、今回の都庁舎版RE一〇〇の取り組みでも、未利用都有地で再生可能エネルギーを創出していくこととしております。
 今回、都庁舎においてRE一〇〇を率先して取り組むことによりまして、民間企業等の再生可能エネルギーの需要を喚起することで、小売電気事業者の再生可能エネルギー供給拡大につなげてまいりたいと考えております。そのために、環境局の行う再生可能エネルギー一〇〇%を目指す企業等への取り組みへの後押しに対して、協力してまいりたいと思っております。

○小磯委員 ただいま財務局からも、こうした小売電気事業者の再生可能エネルギーの供給拡大につなげていきたいと、このような答弁がありました。
 都庁舎のRE一〇〇の取り組みを二〇二〇大会施設、オリンピックも来年ございます、そういったことで、そういった二〇二〇大会施設も含む全都有施設において広げていくべきであると、こう考えますが、見解をお伺いいたします。

○後藤庁舎運営担当部長 再生可能エネルギーの供給拡大には、需要の喚起が有効と認識しておりまして、民間も含め多くの参加が望ましいと考えております。各施設のRE一〇〇への取り組みは、第一義的には施設所管局が行うこととなりますが、財務局も先行実施したノウハウを提供し、各局の取り組みを支援してまいります。

○小磯委員 民間企業ですら、まだ十六社ほどの参加という中で、公共である東京都がこれに参画をすると、ことしの八月からこれを実施していくということで、その先駆的な取り組みというのは、私は大変評価をする次第でございます。
 これが本当に再生可能エネルギーの拡大につながるように、ぜひともよろしくお願いを申し上げます。
 次に、旧こどもの城について質問いたします。
 本件については、今回、平成三十一年度予算案に用地取得費が計上されたこと、これはまず大事な第一歩であると、こう考えます。これが予算として成立すれば、三十一年度は、国からの用地取得や将来的な活用に向けた詳細な検討など、いよいよ計画が実行段階に移っていくということになるわけでございます。
 そうした場合、まずは国から用地を取得すること、これが非常に重要になってまいります。そして、活用に向けた詳細な検討を行う段階になれば、地元である渋谷区との調整もさらに本格化することであります。
 旧こどもの城の活用に向けて次なる段階へと進んでいくに当たり、まずは、これまでどのような方向性で進み、現在に至っているか、それぞれの段階で適切な対応がとられてきたか、正当性、妥当性は確保されているのかといったことを確認しつつ、今後の取り組みについて質問をさせていただきます。
 さて、さきの第四回定例会における我が党の代表質問に対し、知事からは、旧こどもの城の機能にも留意しながら、子供から高齢者までが利用できる都民の城として、より具体的な利用形態を示すという答弁がありました。こうしたことを受けて、先般、旧こどもの城活用の基本的考え方が示されたことは、大いに評価をしたいと思います。そして、この基本的考え方にも、従前、こどもの城が担ってきた、子供のための機能や劇場機能にも留意しつつ活用を検討との言及がありました。やはり多くの都民は、これまで、この青山の地で多くの人に親しまれてきた、かつてのこどもの城の機能がどうなっていくのかということに関心を寄せていると感じております。
 そこで、旧こどもの城の機能は、今後どのように扱われていくのか、都民の城の理念とあわせてお伺いをいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城は、多くの人たちに親しまれてきた施設であり、その歴史や果たしてきた役割の重要性は十分に認識をしております。一方で、この敷地は立地条件もよく、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地でございます。そのため、従前、こどもの城が担ってきた役割を十分に踏まえ、その機能を生かしつつ、さらに誰もが利用できる施設へとリノベーションし、ダイバーシティーの実現に向けた複合拠点を創出していくというのが都民の城の理念でございます。

○小磯委員 私も、この旧こどもの城につきましては、改めて現地を訪れて、本当に立地条件のいいところだなと、つくづくと感じた次第でございます。また、私の家族も、よくこどもの城に行っておりました。そういったことで、かつてのこどもの城の機能を生かしながら誰もが利用できる施設へと、そう改修していくということは、大変多くの都民の思いに応えたものだと、このように認識をしております。
 さて、旧こどもの城を取得後には、都民の城ということになるわけでございまして、そのオープンに向けて改修工事が行われていくこととなるわけでございますが、国がこどもの城を閉館した際、その理由の一つには、建物の老朽化ということを挙げておりました。また、建物は耐震補強が必要という話もありました。さらに、閉館後は閉鎖された状態が続いており、使用されていない建物であることから、旧こどもの城の建物を本当に活用することができるのかと、そういったことも都民の中には心配されている方もいるわけでございます。
 そこで、旧こどもの城の建物をリノベーションして活用することができると、そう判断した根拠についてお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の建物は、新耐震基準にのっとってつくられたものであることを確認しておりまして、耐震安全性は確保されているものでございます。そうしたことに加えまして、建物の状態が比較的良好であり、さまざまな活用の可能性が考えられるものであったことから、適切な改修を行えば、当面の間は活用できると判断したものでございます。

○小磯委員 旧こどもの城の建物は、耐震性が確保されているということでございました。そして、適切に改修すれば、当面の間は活用できるものと判断したということでございます。
 ところで、都が事業を行う上では、地元区市町村のニーズを的確に把握して、相互に連携を図りながら、事業効果を最大限高めていくことが大事であるということでございます。
 地元自治体である渋谷区との連携というのは、これはまさに不可欠ということでありますが、地元渋谷区との、いつから、どのような調整を行っていたのかについてお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城につきましては、これまで、さまざまな活用の可能性を検討してきたところでございます。そうした中で、都議会第三回定例会におきまして、既存建物を活用するという方向性について知事の考え方が表明され、その後、検討を行う過程において、地元渋谷区の意向などを踏まえるため、十一月には実務者間での協議を始め、それ以降、調整を重ねてきております。

○小磯委員 こうした事実経過がある中、昨年十一月の渋谷区議会第四回定例会では、渋谷区議会公明党の代表質問に対して、区長から、都が検討している旧こどもの城の活用方法については、区で実施している事業もあるといった趣旨の答弁でありますとか、また、地元自治体を初め、有識者など、産官学民による検討会を立ち上げ、幅広く意見を集め、活用について判断していっていただきたいといった答弁があったわけでございます。
 実務的な調整が行われる中、区のトップとして、こうした考えを述べたものと思いますが、この時点では、都と渋谷区との間には、若干の隔たりがあったようにもうかがえるところでございます。ここで、区長の発言された内容も含めて、実務者間の調整においては、渋谷区との間で、さまざまな意見交換、調整が行われたのではないかと推察をいたします。
 そこで、渋谷区はどのような意見を持っており、それに対して、都としてどのように対応していくのかお伺いいたします。

○山根財産運用部長 渋谷区からは、既存建物の活用のほかに、将来の周辺都有地を含めた活用計画を検討する必要があるとの認識のもと、二点について要望がございました。
 旧こどもの城跡地を含めた周辺の都有地の活用について、取得後、早期に渋谷区を含む産官学民による検討会で議論すること、もう一点は、旧こどもの城の跡地で行う事業については、その内容等について区と事前に調整し、重複した事業を行うことがないよう配慮することの二点でございます。
 こうした要望に対しまして、既存建物の活用につきましては、今後、事業内容の詳細検討を行う中で、渋谷区と十分に調整をし、区事業等と連携しながら事業展開を図ってまいります。また、周辺都有地との一体的な活用については、渋谷区にも検討の場に加わっていただきながら、活用計画を検討してまいります。

○小磯委員 渋谷区の要望にも真摯に対応し、区との連携を確かなものにしていこうという姿勢であることがわかりました。十二月には、小池知事と長谷部区長が面会し、今後協議していくことを合意したとも聞き及んでいるため、区との協調体制が構築されていることが確認できたと思います。ぜひ、これからも両者で密接に連携しながら、この構想の実現を図っていただきたいと思います。
 さて、今般、都から示された旧こどもの城活用の基本的考え方は、ここまで質疑してきたような検討、調整の末に練り上げられたものであります。本件については、これまで各種報道でも多く報じられてきたところでございますが、周辺都有地を含めた一体的な活用について報じるものとか、また、既存建物の活用について報じているもの、それぞれ断片的な情報である場合も見受けられて、体系立てて説明されたものは多くないと感じているところでございます。都民に正しく理解してもらうためにも、いま一度、その全体像について説明をいただきたいと思います。
 旧こどもの城の活用にかかわる基本的な視点とその活用の全体像についてお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城敷地につきましては、立地条件もよく、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地でございます。そのため、将来的には、周辺都有地とあわせた広大な敷地を、都心部に残された東京の成長を支える重要な用地として生かしていくことを目指しており、これを長期利用としております。それに至るまでの当面の間を中期利用と位置づけまして、旧こどもの城の建物をリノベーションし、その機能を生かしながら、百歳まで学べる環境やさまざまな方の活躍を促進する就業支援施設、スポーツ活動の場など、いわば都民の城とも呼べるような複合拠点を創出していくこととしております。加えて、そのような形で建物を本格的に使用するまでの期間を活用いたしまして、短期利用として、東京二〇二〇大会時に、ボランティアの研修会場、スタッフ等の待機場所や資機材の保管庫など、大会の運営をさまざまな用途でサポートする場として活用してまいります。

○小磯委員 この活用の段階を三つに分けて、各段階に明確なコンセプトを持たせ、それぞれに意義ある活用が行われていくものであるということがわかりました。中でも、周辺都有地との一体的な活用を目指す長期利用、これについては、四つの都有地で合計四・五ヘクタールにも上る広大な都有地があの地域に創出されるものであり、それがどのようなものとなっていくのかは、今後の東京の将来に大きな影響を与え得るものと思っており、特に注目してきた部分でございます。
 すなわち、長期利用こそが、今般示された基本的考え方の根幹たる部分であり、その構想をいかにして確かなものとしていくかに、今後の行く末がかかっているといっても過言ではございません。
 そこで、将来における周辺都有地との一体活用に向けた局長の決意をお伺いいたします。

○武市財務局長 旧こどもの城の敷地は、青山通りに面した一等地でございまして、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地でございます。これを取得することは、将来の都政において大きな意味を持つと考えます。そのため、まずは国から早期に、そして確実に取得することが重要でありまして、本年の夏ごろには取得できるよう鋭意交渉を進めているところでございます。
 そして、長期的には、この敷地を周辺の都有地とあわせまして一体として活用し、その効用を最大限発揮させることで、都の施策実現を図るとともに、地域のニーズや周辺まちづくりにも貢献してまいります。
 周辺都有地の活用状況などを踏まえつつ、最短で平成四十一年を目標として調整を行っていくとともに、用地取得後に、速やかに地元区やまちづくりの専門家、文化関係者などを含めました有識者検討会を立ち上げまして、具体的な活用計画を検討していきたいと考えております。

○小磯委員 このような大きな事業を進めていくために、多くの視点や声を取り入れるという意思形成プロセスは欠かせないものでございますけれども、その検討に当たっては、専門家や地元区を含めた検討会を立ち上げるとのことでございますので、ぜひとも、活発な議論の行われる場としていっていただきたいというふうに思っております。
 我々都議会の方にも、渋谷区議会公明党の方から、いろいろとご意見とか問い合わせとか来ております。その都度、東京都にもこうした要望は伝えさせていただいておりますけれども、この件については、引き続き、適時適切に提案すべきことは提案していきたいと、このように思っているところでございます。
 そしてまた、短期、中期、長期と、今後活用の段階が進んでいくこととなりますけれども、節目となるタイミングでは、これだけ長期にわたる事業であることから、議会に対しても、報告、説明するよう求めて、私の質問を終わります。

○池川委員 私からもまず、旧こどもの城について質問をします。
 こどもの城は、一九七九年の国際児童年を記念して一九八五年に開館したもので、こどもの城の存続を求める声が、国会はもちろん、都議会にも寄せられる中で、二〇一五年に閉館されました。こどもの城を守れと、「万引き家族」など映画界の第一線で活躍をされている是枝裕和監督、俳優の八嶋智人さん、「ワンピース」のルフィを初めとして数多くのアニメの声優をされている田中真弓さんを初め、ここで紹介することはできないほどの多くの方々がその存続の声を上げられました。
 こうした中で、旧こどもの城の土地と建物を都が購入をし、解体せず、リノベーションして活用するという方向性が打ち出されたことは重要だと思います。
 共産党都議団は、これまでの経過を踏まえるならば、先駆的な遊びのプログラム開発など、こどもの城が果たしてきた役割を踏まえて対応することが必要だということを求めてまいりました。第四回定例会の我が党の代表質問に、知事は、子供はもちろん、男性も女性も、高齢者も障害者も、誰もが利用できる都民の城として、より具体的な利用形態を早期にお示ししていきたいとした上で、本件についてはさまざまなお考えがあることは認識しておりまして、従前こどもの城などが担ってきた子育ての機能、そしてまた、演劇関係者などにも留意しながら検討を進めていく考えだということを答弁されました。
 こうした議論の上に、今回の旧こどもの城活用の基本的考え方の五ページに示されている、活用に係る基本的な視点では、従前、こどもの城などが担ってきた、子供のための機能や劇場機能などにも留意しつつ活用を検討ということが打ち出されていると認識をしています。
 さらに、基本的考え方の八ページにある中期利用、都民の城(仮称)の冒頭にも、旧こどもの城が担ってきた子供のための機能を生かしながら、誰もが利用できる施設を目指すとしておりますが、現時点でどのようなことを想定しているのか、お伺いいたします。

○山根財産運用部長 かつてのこどもの城におきましては、次代を担う子供たちが、心身ともに健やかに成長するための、多彩な遊びのプログラムなどを実践してきたと聞いております。こうしたことを旧こどもの城のレガシーと捉えまして、都民の城においても、子供の遊び、表現、学びの場や芸術文化活動の場などを提供していくことを検討しておりますが、一方で、コストについても十分に見きわめていくことが必要でありますので、費用を最小限に抑えるべく、可能な限り既存の建物を有効活用しつつ、改修内容を精査するということを今後、入念に行っていく所存でございます。具体の内容につきましては、来年度立ち上げる全庁横断的な検討組織の中で、詳細な検討を進めてまいります。

○池川委員 こどもの城が多彩な遊びのプログラムを実践してきたこと、子供の遊び、表現、学びの場や芸術文化活動の場として提供してきたことについて、今、こどもの城が担ってきた役割を踏まえて基本的な検討を行っていくという答弁がありました。
 こどもの城が担ってきた機能を踏まえて具体化していく際に、実際に、こどもの城ではどのようなプログラムが行われてきたのかを考える必要があると思います。こどもの城でスタッフをされていた方が紹介されている声をここでご紹介をしたいと思います。
 こどもの城の活動プログラムの基本は、子供たちに本物を提供すること、本物というのは、子供だましで一時的な満足や楽しさ、おもしろさを与えるだけのものではなく、子供が心の底から感動できるプログラムを提供すること、子供だからこの程度でよいだろうという妥協をしないこと、体を動かす活動でも、音楽部門では、リズムに合わせて動くことに重点があるが、体育部門が担当すると、体を大きく動かすことに焦点が当たる、遊びにもさまざまな切り口があり、何を意図するかによって異なった展開になる、いろいろな分野の専門家が集まったこどもの城だからこそ多面的に遊びが深められたというものです。
 こどもの城が担ってきた機能を端的に、わかりやすく伝えている一文だと思います。
 こどもの城という名前のとおり、常に子供たちが主役であり、子供たちを通して大人も遊びを深め、子供たちの視点が大切にされたプログラムが試行錯誤された末に、全国津々浦々に普及していったのです。こうした、こどもの城が培ってきたことを都としてしっかりと踏まえて、子供のための機能をつくり上げていっていただきたいということを求めておきます。
 同時に、都議会で、また都政で、こどもの城を論じる際、どうしても避けられない課題があります。それは、東京都に一つしかなかった大型児童館である東京都児童会館が二〇一二年に石原都政のもとで廃止をされたことです。当時、近くにこどもの城があるということが廃止の理由の一つとされました。
 東京都児童会館は、年間六十万人もの子供や保護者が利用していました。親子が気軽に利用できて安心して遊べる居場所、交流の場であると同時に、文化ホールも併設しており、人形劇や児童演劇等を通じて、子供の豊かな情操を育む良質な文化の拠点であり、発信地としての役割を果たしていました。この東京都児童会館の廃止の理由の一つとされた、こどもの城自体が閉館をされてしまったことで、東京には、大型児童館が、事実上空白地帯というべき、今、状況となっています。
 こどもの城と東京都児童会館は、独自のプログラムを開発し普及してきましたが、貫かれているものは子供の最善の利益です。そして、キーワードは遊ぶことだと思います。子どもの権利条約第三十一条第一項には、締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認めると定めています。子供のための機能という場合、キーワードは遊ぶことだと思います。
 そこでお伺いをいたします。こどもの城や東京都児童会館が担ってきたプログラムの開発や普及の機能も、子供のための機能の中で、このことを踏まえて検討されるのか、伺いたいと思います。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の建物をリノベーションして活用する、いわゆる都民の城につきましては、ダイバーシティーの実現に向けて、男性も女性も、高齢者も障害者も、性別や年齢、障害の有無にかかわらず、誰もが利用できる複合拠点としていくものでございます。その中には子供も含まれており、既存の施設を活用しつつ、子供の遊び、表現、学びの場を提供していく必要があると考えております。例えば、かつてこどもの城で親しまれてきたプレーホールなどは、この子供の遊びにとって貴重な空間であったと聞いており、こうした既存の施設を有効活用してまいりたいと考えております。

○池川委員 こどもの城の閉館を機に立ち上がった社会保障審議会児童部会遊びのプログラム等に関する専門委員会が、三年三カ月の検討の末、昨年九月に、遊びのプログラムの普及啓発と今後の児童館のあり方についてという報告書をまとめました。
 この報告書は、児童館ガイドラインに反映をされていますが、見直しの視点として、児童福祉の精神に照らして、全ての子供の最善の利益が平等の権利として享受できることを根底に据えたい、とりわけ、昨今の子供の貧困問題を初めとするさまざまな格差、経済的格差、文化的格差、地域間格差は、健全育成施策においても是正されることが目指されるべきであると提起をしています。
 さらに、大型児童館については、広域地域の情報収集、発信、管内児童館の連携促進、児童館未設置地域等での遊びのプログラムの普及啓発、実践がなされることが期待される、大型児童館がない自治体は、計画的に設置を進めるとともに、設置までの間は、大型児童館にかわる拠点児童館を選定し、都道府県内における上記役割を担う等、工夫して取り組まれることが期待されるという内容を報告しています。
 これを受けたガイドラインには、大型児童館の機能、役割という項目が新設されています。こうした視点を踏まえるならば、東京都として、今回の旧こどもの城の活用の中で、大型児童館の機能を持たせていくということは、時宜にかなったものだといえると考えます。
 さらに、大型児童館ということであれば、地元区との重複も避けることができます。施設の空間的な利用という範囲ではなく、こどもの城や東京都児童会館が担ってきたものを踏まえ、これからの東京を担う子供たちの成長と発達を保障する機能を持たせていただきたいということを強く求めておきます。
 もう一つ、このこどもの城をめぐって重要な視点が、芸術文化活動です。
 青山劇場と青山円形劇場については、こどもの城を残してほしいと声を上げてきた方々の中心的な要望でありました。それは、あの場所が唯一無二の場所であることが挙げられると思います。こどもの城が担ってきた舞台芸術の機能について、都内で子育て支援の施設の責任者をされている方は、次のように述べておられます。
 お父さん、お母さんにしても、独身のころは自分のためだけに使えた時間が、子供が生まれてから途端に自由がなくなり、ゆっくりと音楽やお芝居などを見る機会もなくなります、そんな若い親にとって、身近な場所でのコンサート、それもふだんから子供たちが通いなれている遊び場、子供と一緒が当たり前の場所でのコンサートはとてもありがたいものです、ましてや、その内容が大人も満足できるような本格的なものであることは、親のみならず、子供の感性を育てる上でもとても大切なことだとも考えています、こどもの城が長い期間大切につくり上げてきた、親子にとって身近な場所で、歌も音楽も演劇も映像も、全てが本物の満足感を与えられたエンターテインメントこそ、これから未来を生きる子供たちの成長にとって、とても大切な役割を果たしているのではないでしょうか。
 こういう視点です。この視点というのは、今後の議論をするのに大変に参考になると思います。
 そこでお伺いをします。文化芸術活動などの活動の場について、青山劇場と青山円形劇場については、既存施設を有効活用することが示されていますが、どのように生かしていくのでしょうか。

○山根財産運用部長 青山劇場や青山円形劇場につきましては、既存施設を有効活用することで、都民の城で展開する各種事業の推進につなげるとともに、芸術文化などの活動の場を提供していきたいと考えております。
 具体的には、都民の城で実施する各種事業に伴うシンポジウム、学会、講演会等に活用できる多目的ホールとして整備し、あわせて、誰もが利用できる自由な芸術文化活動等の場としても提供することを考えております。

○池川委員 ぜひ青山劇場、青山円形劇場を生かした形で再生してほしいということを求めておきます。
 感受性豊かな子供の時期に良質な演劇を鑑賞することは、発達にとっても極めて重要です。さらに、子供の貧困や格差が問題になるときに、良質な文化、芸術を親子で鑑賞できる機会を創出できるよう、都としても知恵を出していただきたいということは求めておきます。
 良質な演劇を発表する場としての活用とともに、児童文化の拠点として、旧こどもの城は役割を果たしてきました。子供のための機能と文化芸術の活動というのは、一体不可分だと私は思います。
 子供たちの文化活動ができるようにすべきだと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の劇場につきましては、多目的ホールとして整備し、誰もが利用できる自由な芸術、文化活動等の場としても提供することを考えております。こうした場は、子供も含めて利用できるものであり、例えば、子供の発表会や学芸会、あるいは子供向けの観劇などの場ともなり得ると考えております。

○池川委員 先ほども紹介をした子どもの権利条約第三十一条には続きがあり、第二項では、締約国は、児童が文化的及び芸術的な生活に十分に参加する権利を尊重し、かつ促進するものとし、文化的及び芸術的な活動並びにレクリエーション及び余暇の活動のための適当かつ平等な機会の提供を奨励するということが明記をされています。
 「からすのパンやさん」という作品がありますが、それで有名な絵本作家のかこさとしさんは、「どろぼうがっこう」という作品の後書きで、次のように述べています。
 私は、子供たちに与えるものは、子供たちだから、最高ですぐれた水準のものであるべきだという主張をしてきました、しかし、極度に時間のない毎日を送っていた上、ちょうど学位審査にあったので、一種のファースとしてまとめたこの作品を、こんな乱暴な絵によって子供たちに見せることになったことを残念に思っていたのです、ところが、私のこんなおそれを裏切って、子供会で見せた最初から、この紙芝居は圧倒的に子供たちに迎えられました、単色に近い彩色の、しかもデッサンも、構図もいいかげんなこの紙芝居を、何か事あるごとに子供たちは見せてとねだり、演じろと迫りました、何度となくそのアンコールに応えながら、私は、彼らが表面上のきらびやかな、けばけばとした豪華さに引かれるのではなく、盛り込まれた内容の高いおもしろさを求めているのだということを、子供たちに教えられたのですというふうに述べておられます。
 ぜひ、盛り込まれた内容の高いおもしろさを追求して、今後の計画も進めていただきたいと思います。
 幾つかの視点から、こどもの城の活用について質問をしてきました。私は、知事がいう都民の城として整備するに当たり、都民がつくったと呼べるものにしてほしいと考えます。それには、旧こどもの城の活用、さらには、その先の四敷地の一体活用についても、広く都民の声を聞いて検討することが不可欠だと思います。
 計画策定段階で、子供、演劇関係者など、広く都民の声について聞く場を設け、反映する必要があると思いますが、いかがですか。また、子供を初めとする当事者の声についても聞く機会をつくっていただきたいと考えますが、その点について伺います。

○山根財産運用部長 今回報告いたしました旧こどもの城活用の基本的考え方は、都議会における審議に資するためのものとして、現時点の検討内容をお示ししたものでございます。今後は、全庁横断的な検討組織を立ち上げ、その中で、実施する事業内容の具体化を図っていくこととなりますが、そうした検討の過程で、適宜必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

○池川委員 今後の過程の中で、適宜必要な対応を行っていくという答弁でありました。この基本的考え方が示されるまでの過程でも、関係者の皆さんなどから意見を聞きながら検討されてきたとは思いますが、これから具体化を図る段階で、より広く都民の声を聞いていただきたい、とりわけ、こどもの城や東京都児童会館にかかわってきた方々、また、子供や演劇関係者の声を踏まえるようにしていただきたいということを求めておきます。
 加えて、私が強調したいのは、子供たちから直接意見を聞いていただきたいということです。子どもの権利条約第十二条には、締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に及ぼす全ての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する、この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとするという規定があります。
 これは子供の意見表明権というふうに一般的にいわれているものでありますが、ぜひ、発達段階に応じて、子供たちからも意見を聞く機会をつくっていただきたいと思います。これはやっぱりこどもの城、東京都児童会館というあそこの、これまで担ってきた機能を考えれば、私は至極当然のことではないかと考えますので、ぜひ、関係部署やまた基礎自治体とも連携をしながら、当事者である子供たちの声を反映する機会をつくっていただきたいと思います。
 次に、管理運営の問題について伺います。
 都民の城については、東京都が直接、直営で管理運営することを検討されているのか、その内容についてお伺いをします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城につきましては、都として取得し、主体となって、都民の城として整備していくものでございます。
 なお、国有財産を随意契約によって国から購入するに当たりましては、公共的な使途を定めることが不可欠でございます。こうしたことを踏まえながら、どのように管理運営していくかにつきましては、来年度立ち上げる全庁横断的な検討組織の中で、詳細な事業内容とともに検討してまいります。

○池川委員 公共的な使途として定めることが不可欠、あるいは実際には、今後の検討の中でどのようにするかということだと思います。ぜひ、東京都が責任を持って直営での管理運営を行っていただきたい、また、東京都児童会館のように、ぜひ、入場料は無料とするなど対応していただきたいと思います。
 最後に、来年度に購入が決定した際に、まずいち早くやっていただきたいということについて、一言申し上げておきます。
 それは、岡本太郎氏が制作したこどもの樹という作品が、こどもの城にはありますが、今、これが多くの都民の皆さん、またそこに訪れる皆さんには見えない状況になっているということです。この岡本太郎さんのこどもの樹という作品は、岡本太郎さんのホームページに、子供たちに表情豊かに語りかける木として、次のように解説が紹介されています。
 子供の造形活動に深い関心を寄せ、さまざまな活動をした岡本太郎が、こどもの城のシンボルとして制作した作品です、作品から飛び出す幾つもの顔は、それぞれが表情豊かに語りかけてきます、人間はその数だけ、それぞれ、その姿のまま誇らしくなければならないと太郎がいうように、子供たち一人一人が個性を発揮し、伸び伸びと自由に生きる姿を表現したのでしょうという解説です。
 今回の基本的考え方でも、多世代が集う都民の城として問題提起をされています。そして知事自身、ダイバーシティーの実現に向けた施設として活用するということがいわれておりますので、この岡本太郎氏がこどもの樹に込めたコンセプトと、まさに軌を一にする同じ内容ではないかというふうに、私自身は感じました。こんなにぴったりなものはないんじゃないかなと思います。
 現時点で見ることができない状況になっているわけですから、ぜひ、取得後直ちに、このこどもの樹ついては多くの都民の皆さん、また訪れた皆さんの目に触れるようにしていただきたいということを最後に求めておきます。
 次に、都有施設におけるバリアフリー、とりわけ高齢人口がふえる中での取り組みについて質問をさせていただきます。
 東京都男女年齢五歳階級別人口予測によると、六十五歳以上人口は、二〇一五年の三百七万人、東京都の総人口に占める割合二二・七%から、以後、増加傾向で推移し、二〇四〇年には三百七十五万人、同二七・七%になる見込みだとしています。実数で六十八万人、割合でも五ポイント上昇する計算となっています。
 さまざまな視点からユニバーサルデザインを推進することは、全ての人にとって暮らしやすいまちをつくることにつながると考えます。
 そこで、高齢人口がふえる中で、都有施設ではどのような対応が必要だと考えているのか伺いたいと思います。

○飯泉技術管理担当部長 都有施設におきましては、高齢者や障害を持った方を含む、全ての人が利用可能なように快適な環境をデザインするという、ユニバーサルデザインの視点を持つことが重要でございます。このため、都は、都立建築物のユニバーサルデザイン導入ガイドラインに基づき、建物の空間や各部分の整備を行うとともに、計画や設計、工事中、工事完了後の各段階において、ユニバーサルデザインの導入状況を確認することにより、誰もが安全で快適に利用できる施設づくりを目指しているところでございます。

○池川委員 誰もが安全で快適に利用できる都有施設にしていくんだ、それを目指しているんだというご答弁でした。Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドライン、これはオリンピック・パラリンピックの施設を中心的に扱っているものでありますが、そこの中に、コミュニケーション支援と補聴援助機器という項目があります。
 そこでは、障害区分の中で、難聴は圧倒的に大きな障害グループであるが、障害者に対応するための施設の設計時には見落とされることが多い、大きなイベントを開催する主催者は、ろう者のための手話通訳者に加え、難聴者のために補聴援助機器を準備する必要がある、難聴者に適切なサービスを提供するのは、ろう者の場合と同じで、例えば、外国語の翻訳のように、言葉の壁を克服するときのアプローチと同じような取り組みをすれば乗り越えることのできる、単なる言葉の壁であるということを、主催者が思い出しさえすれば簡単なことである、主なセレモニー、授賞式、コミュニティ活動あるいはその他公式イベントなどには、全て補聴援助機器が必要である、コミュニケーション支援と補聴援助機器の例には以下があるとして、具体的な項目として、磁気誘導ループ、FM補聴システム、赤外線補聴システム、字幕装置、手話通訳、実況解説放送サービス、その他要件等々が明示をされています。
 私は、この障害区分の中で、難聴は圧倒的に大きな障害グループであるが、障害者に対応するための施設の設計時には見落とされることが多いと指摘されているところに、注目をしています。
 知事は、代表質問や予算特別委員会での我が党の質問に、高齢者や障害者を初め、全ての人が必要な情報を容易に入手できる環境を整備することが重要であるとの認識を示した上で、聞こえのバリアフリーの取り組みを促進すると答えています。
 都有施設で、この聞こえのバリアフリーの現状がどのようになっているのか、また都としてどのように進めていくのか伺います。

○飯泉技術管理担当部長 ユニバーサルデザイン導入ガイドラインでは、観客席、客席については、文字情報を表示する装置や、先生お話しの磁気ループなどの集団補聴装置を設置し、聴覚障害者や高齢者などに配慮することとしてございます。
 観客席、客席を有する都有施設においては、ガイドラインに基づき、施設管理者と協議の上、工事での設置または備品の購入などにより、集団補聴装置の整備を行ってございます。こうした装置の技術は、日進月歩であることも踏まえ、施設の管理者や利用者の意見も参考にしながら、引き続き利用者の視点を重視した、質の高い施設整備を行ってまいります。

○池川委員 利用者の視点を重視した、質の高い施設整備を行っていくという大変重要な答弁だと思います。
 私もこの間、都有施設について調べてみましたが、文化施設などでも、講堂やホールなどに集団補聴装置、ここでいう補聴援助機器等々が順次整備をされてきている過程もわかりました。この施設に整備がされているわけでありますが、実際には、各施設に行ってみないとわからない。また、各施設のホームページには紹介されているけれども、都として、全体として、どのような補聴設備があるのか等々については、なかなか一表で見ることができない、そうした状況もあるわけであります。
 これは、直接財務局が所管をする都有施設のみならず、各局で対応しているわけですが、ぜひ、利用者の視点を重視したということを先ほどいわれましたので、財務局の側からも、こうした補聴設備があるかどうかについて、わかりやすくお知らせをしていただくような対応は求めておきたいというふうに思います。
 ぜひ、引き続き、聞こえのバリアフリーを推進する立場から、関係する所管局とも連携して取り組みを進め、聞こえのバリアフリーがさらに前進することを求めて、質問を終わりたいと思います。

○大松委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十九分休憩

   午後三時十五分開議

○大松委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○おときた委員 私からも、二〇一九年度の予算案のうち、新規事業で、とりわけ多額の予算が計上されている国有財産の取得、すなわち旧こどもの城取得費の項目について質問をさせていただきます。
 初めに、この渋谷区の一等地の土地を取得する経緯について、小池都知事が知事に就任後、知事と、東京都として、どのような態度と政策実行をしてきたのかを整理させていただきます。
 もともとこの地は、広尾病院の移転計画のために用地買収、そのために二〇一六年度予算に三百七十億円が計上されておりました。しかしながら、この計画について、小池知事が就任され、見直しがなされて白紙撤回をされたわけであります。その白紙撤回の理由、根拠の一つが、費用面で多額過ぎるというものでした。
 知事は、二〇一六年九月二十三日の会見で、広尾病院の青山移転の見解については、土地の取得には大きな費用が伴うということ、中略します、慎重な対応が必要だと考えておりますとして、青山の土地の取得について、費用面を理由に慎重な姿勢を見せて、結論として移転を見送った、土地の購入を見送った経緯があるわけであります。
 そうした経緯があるのであれば、むしろ当時よりもさらに多額の費用がかかる土地の取得については行わない、慎重な姿勢をとるのが筋なはずであります。
 今回の土地取得について、大きな費用が伴うということを考慮要素に入れて検討したのか、まず、都の見解を伺います。

○山根財産運用部長 旧こどもの城敷地につきましては、取得に多額の費用を要する一方、青山通りに面し、ポテンシャルも高く、周囲の都有地との一体的な活用により、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地であると考えております。
 また仮に、一たびこの土地が第三者の手に渡ってしまうことがあれば、将来にわたって、これを取得するのは非常に困難となります。こうしたことを踏まえれば、これを取得することは、東京の未来にとって重要な意味を持つとの結論に至ったものでございます。

○おときた委員 むしろ増額されてしまった費用面については、どのような再度の検討がされたのか、はっきりしないご答弁であるとともに、一等地であるから行政が保有しなくてはならないという、第三者に渡してはならないというのはやや傲慢な態度にも思えます。
 ご答弁の中に、青山通りに面したポテンシャルも高い土地ということはございましたけれども、こうした条件は、購入を見送った当時から何も変わっていないわけで、何が要因となって、今、再検討、方針転換が行われたのかが不透明です。費用面を理由として、一度は土地取得を白紙撤回したという経緯があるのであれば、やはり、これはより慎重な検討をした上で、もっと明白な理由を示すべきではないでしょうか。
 そして何より、二〇一六年の試算では、土地取得に係る費用は三百七十億円で済んでいた。この土地を一旦は諦めたにもかかわらず、土地の値上がり後は六百億円超で取得しようとするのは、民間企業であれば、まず通らない、不合理な計画であるといわざるを得ません。
 事業が異なるから関係ないという意識がおありなのかもしれませんが、一般都民からしてみれば、東京都がわざわざ値上がり後に高値で国から土地を買い取らされている、もっといえば、国に何らかの恩を売っているんじゃないかと、このようにしか思えない経緯でもあります。これまでの経緯を踏まえて、もう一度、費用面を考慮に入れて、計画の見直しをされることを私としては求めたいと思います。
 そして、仮に土地取得がなされた後も、どのような計画でプランが進められていくのかが不透明です。ここで、改修工事調査設計業務について、都は、山下設計と特命随意契約を先日提携されましたが、その経緯と内容、価格や業務の詳細などをお伺いいたします。また議会にて、本計画予算が通過される前に契約締結されたことについて、その理由をお伺いいたします。

○山根財産運用部長 改修工事調査設計の契約相手方である山下設計は、旧こどもの城の新築時の実施設計、竣工後の改修設計などを国から受託しておりまして、設計内容や改修更新履歴、敷地の条件を熟知していることなどから、特命随意契約を行うこととしたものでございます。
 今回、契約した業務は、東京二〇二〇大会時等の一時利用を検討し、国へ取得要望や建物の利用計画を提出するために必要であるとともに、用地取得後、東京二〇二〇大会での一時利用に向けた準備に速やかに入れるようにするためのものでありまして、契約金額は、税込み四千七百五十二万円でございます。

○おときた委員 設計の内容や改修、更新履歴、敷地の条件を熟知しているから特命随意契約でということでございますが、特殊な技術、手法や機械器具、こうしたものを用いる必要がある業務などというわけではなく、単に以前からよく知っているから、実績があるからという理由で特命随意契約としてしまうことには疑問が残ります。
 他の自治体の例を見ましても、このような、実績を主な理由として随意契約が認められることは一般的ではありません。実績や経験があるから安い金額で入札できるということはあると思いますが、その点も踏まえて、競争入札を行うのがフェアな方法ではないでしょうか。これも見方によっては、国から高値で土地を買い取らされた上に、さらに国から受託していた旧知の設計会社と契約を結ぶという、都民利益を余りにも軽視した判断、計画が進行しているのではないかと、こうした懸念も出てきてしまいかねず、この特命随意契約には疑念が残る点を指摘しております。
 また、土地取得に関する予算が、今まさに審議されているわけですけれども、こういったものが、審議や採決、決まる前に特命随意契約で計画を進行させるという点も、やはりある面、議会軽視という面もあるのではないかという点も重ねて指摘をしております。
 さて、知事は、最終的に都民の城というものにすると述べています。この計画につき、具体的な経営プラン、そして都民への還元がどの程度見込めるのかを伺います。また、多摩地域や島しょ部の住民の税金でも運用されるわけです。そうした方々にも便益がある施設といえるのかを伺います。その上で、イニシャルコストだけではなく、その後もずっと運営コストが生じていく、いわゆる箱物を新設する必要性について、あわせて都の見解をお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城活用の基本的考え方でお示しいたしました、都民の城において実施を検討している各事業は、都民ニーズを踏まえて設定しているものでございます。
 なお、実施を検討している事業の中には、例えば、百歳まで学べる環境では、既存の多摩の拠点に加えまして、区部にも拠点を設けることを考えており、また、障害のある人もない人も、誰もが利用できるスポーツ活動の場では、この地域が障害のある方の利用できるスポーツ施設の空白地域ともなっておりまして、そういったことの拠点の一つにもなると考えております。
 また、イニシャルコストのほか、運営コストも重要であると認識しており、今後、具体的な事業内容については、来年度立ち上げる全庁横断的な検討組織の中で、詳細な検討を進め、運営コストの効率化に努めてまいります。

○おときた委員 話がちょっとずれているようにも感じるんですが、この青山にある旧こどもの城について、多摩の方、島しょ部の方は物理的に遠い、おのずと来場できる、する可能性は低いわけです。それにもかかわらず、都民全員の負担で六百億円以上かけて土地を取得する必要があるのか、さらに負担をして整備をする必要があるのか、ここに私は疑問が残っているわけであります。
 一部には、多摩地区にしかないものをつくる、区部にもつくるということでしょうけれども、あくまでそれは一部の話であって、計画全体を正当化できるとは思えません。ご答弁にありましたような多摩の拠点など、さまざまな場所で事業を展開するというのであれば、基礎自治体がその役割を果たすことが基本の原則です。行政のいわゆる箱物が地域で有意義に利活用するのであれば、それは、基礎自治体が単位となって地域のニーズを満たすという形が最も望ましいわけであります。
 広域自治体である東京都がこうした箱物、しかも都民の城という、都民の誰の、何のニーズを満たしているのか、余りにも幅広くてターゲティングが不明瞭な計画は、私はやはり立ちどまって見直すべきではないかと思います。
 私どもにも、渋谷区民の方から主に、子供の遊ぶ場所がない、子供向けの公園、車や天気の心配なく遊べる屋内公園が欲しいという声は頂戴しております。しかし、こどもの城を再利用するのであれば、やはり基礎自治体である渋谷区が主導して、渋谷区民のこうした声を反映させる計画を進める、あるいは民間主導で市場に任せて、住民、消費者のニーズを満たす利活用を行うというのが合理的ではないでしょうか。
 加えて、現在のプラン、都の進め方にも疑問が残っています。現在のプランを見ると、さまざまな、まさにさまざまな用途を持つ複合施設になるようですが、この事業をどこの局が担当するかなどは決まっているんでしょうか。また、どのような事業プラン、経営プランを描き、ランニングコストなどが具体的に算出されているのかどうかをお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の建物の活用につきましては、関係各局に対し、活用の意向について照会した上で、各局と調整を重ねてまいりました。その結果といたしまして、基本的考え方における各事業をお示ししたものでございまして、これらの事業については、事業を所管する各局が実施することになります。
 具体的には、例えば、百歳まで学べる環境については総務局、福祉サービスを支える人材の確保、育成、定着を推進する場では福祉保健局などでございます。その上で、建物の管理及び全体にかかわる各種調整については、事業が多岐にわたることもあり、当面の間は財務局が行うこととしております。
 また、ランニングコストにつきましては、各事業がどのように建物を使用するかの詳細によりますので、来年度立ち上げる庁内検討組織において検討を進める中で、具体化を図ってまいります。その際は、従前のこどもの城運営時のランニングコストなども考慮しながら、効率的な運営について検討を進めてまいります。

○おときた委員 さまざまな事業が複合的に存在し、それぞれの担当局も異なると、全体的なコスト管理が適切に行われるかという点に、大きな不安が残るわけであります。今示されている事業の中に、具体的に収益化できそうなものはありませんし、都民や都議会の各会派から出ている要望にできる限り答えようとすれば、多くの事業は無料または格安での提供ということになりますから、果たしてどれだけコストが増大してしまうのか、これは現時点では見当もつきません。
 財源が無尽蔵にあって、行政が複合施設を主導的に運用して、都民サービスを幾らでも提供できる、そういう時代はあったと思います。しかしながら今、将来不安を抱える東京都が、これだけの規模の箱物を新たに抱える正当性があるのか、ランニングコストすら算出されない段階で、数百億円の投資をぽんと決めてしまってよいのか、私には甚だ疑問に思えてなりません。
 より長期的な見通しも不明瞭です。長期的には、周辺の土地とあわせて一体開発とのことですが、全容がはっきりしていないわけです。
 有識者による検討はいつごろから具体化されるのか、また、有識者とはどのような人たちを想定しているのか、この点をお伺いいたします。

○山根財産運用部長 将来的に周辺都有地とあわせて一体活用することにつきましては、来年度の夏ごろに用地を取得した後、速やかに有識者検討会を設置していく予定でございます。
 この有識者検討会には、地元区やまちづくりの専門家、文化関係者などに加わっていただくことを想定しております。こうした方々のさまざまな視点を取り入れながら、周辺都有地とあわせたこの広大な敷地を、都心部に残された東京の成長を支える用地として活用していくための検討を進めてまいりたいと考えております。

○おときた委員 そうした点も含めて、やはり全容をできる限り具体化した段階で、こうした多額の予算は計上していただきたいというのが率直な思いです。というのも、こうした土地の長期利用計画は何かに似ていると思っています。そうですね、築地市場跡地の再開発です。
 現小池知事は、一旦表明した築地の食のテーマパーク構想が、いつの間にかMICEになっているなど、その変節が甚だしい状態にあります。築地市場の跡地も、まずは有識者会議を立ち上げてこれを検討していくんだということで、一年以上議論をした結果、当初の方針とは大きく変わっていく。そこに対して、今さまざまな議論が紛糾しているわけであります。
 とりあえず大ざっぱな予算をつけておいて、後から決めていくというだけでは、最初に立てた計画がいつの間にか変わっていってしまう。こういった、議会を軽視する、ひいては都民との公約が軽視される、そういう行政運営が行われているという現状においては、このような具体化されていない計画で組んだ予算に賛成するということが正しい方向性になるとは、私には残念ながら思えないのが現状であります。
 そして、将来の見通しについては、より綿密に計画を立てる必要があると考えます。例えば、本計画では、五輪後に百億円以上かけて改修などを行う予定ということになっています。
 土地購入時のように、この価格が事後的に高騰する可能性もあるわけであって、これを予防する手だてなどは検討されているのかどうか、お伺いいたします。

○山根財産運用部長 改修費用は現時点では確定しておりませんが、今後精査していく中で、極力抑制を図っていくべきと考えております。改修費用が事後的に高騰する可能性についてでございますが、建築コストは、住宅やオフィスなどの需要の状況、技能労働者の過不足など、社会経済情勢の影響を受けると考えられるものでございます。必要なときに必要な事業を行っていくべきものでございますが、改修費用が高騰した場合におきましては、適時適切に見直しを行うなど、経費の精査を図ってまいります。

○おときた委員 直近ともいえる五輪後の改修経費等も、具体的には、今は示すことはできない、やっぱりまだ確定していないわけであります。行政というのは、民間と違って、ある意味では、採算度外視して計画を進められるということが強みの一つであると同時に、やはりこういった中長期的なプランもわからない、ランニングコストもできていない、そして直近の改修にすら何百億円かかるかわからない。こういったものが、やはり都民の税金でまかり通ってしまう、このコスト感覚は厳しく戒めていかなければ、今後の、少子高齢化を迎える東京都の財政が乗り切れるのかどうかというのは、私は極めて不安に感じているところであります。
 そして、質問としては最後になりますが、そもそもこのこどもの城は、老朽化を主な理由として閉館したわけでありますけれども、新施設においては、耐震補強などはどのように行っていく方針か、こちらを確認いたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の建物は、新耐震基準にのっとってつくられたものであることを確認しております。耐震安全性は確保されております。

○おときた委員 耐震安全性は確保されているというご答弁でありますけれども、老朽化が理由で閉鎖された理由との整合性が、やはり、これも一見すると、とれていないように思えるんですね。ですので、国といろいろ土地の--これから購入計画等もあるんだよと思いますけれども、仮にこれが進むとすれば、拙速な計画から見落としがないかどうか、都民が納得する情報公開を進めていただきまして、仮に購入するとすれば、安全性の確保は徹底していただきたいと思います。
 きょうの質疑で指摘をしてきましたように、やはり私は、この時代に行政が巨大な箱物を新規事業として取得をして運営していくということに関しては、極めて慎重であるべきだと考えています。そして、それをやるというのであれば、より具体的な、できる限り都民に負担がかからない計画を最低限立案して、それを議会に諮っていただく、これがあるべき姿だと考えております。このこどもの城の用地の購入計画については、軽々に賛成できないという立場であることを表明いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○つじの委員 私からも、旧こどもの城活用の考え方についてお伺いいたします。
 こどもの城は、昭和五十四年の国際児童年を記念して国が設置した国立の児童厚生施設で、昭和六十年に開館しています。子供の創造性、健やかな身体、子供同士の連帯感や社会性を育むことができるような子供の遊びなどが発展するよう、子供の遊びのプログラムを開発し、全国の地方の児童館への情報発信などを実施した経緯がございます。
 所在地は、東京都渋谷区神宮前五丁目五十三番一号、敷地面積は九千九百二十三平米であります。地上十三階、地下四階の施設は、昭和六十年九月に竣工され、築三十三年となっております。
 当該地は、旧青山病院、コスモス青山、国連大学など、周辺都有地に隣接していますが、当該地区については、住宅を中心にしながらも、商業、業務が混在した土地利用となっており、商業集積地に隣接する一方で、青山学院大学等の文教エリアと住宅市街地にも隣接している立地特性があります。
 青山通りに面した都心の高立地の本件土地は、かつて都有地であると聞いております。そこでまず、そのときにはどのように使用されていたのかについてお伺いします。また、この土地を国に売却した時期とその理由についてお伺いします。

○山根財産運用部長 本件土地につきましては、明治四十年以降、都電青山車庫及び教習所として利用されてまいりましたが、その後、およそ七十年にわたる利用の後、昭和五十二年に、交通局から財務局に引き継がれ、国へ売却したものでございます。
 売却の理由につきましては、昭和五十四年、当時の厚生省から、国際児童年記念事業の一環として、こどもの城を建設したいので本件土地を売却してほしい旨の申し出があり、これについて検討した結果、都として売り払ったものでございます。
 なお、本件土地は、交通局における財政再建計画に定められた処分予定地であったものでございまして、その計画の遂行に伴って、財務局へ引き継がれていたという経緯が当時の背景としてございます。

○つじの委員 ご説明いただきありがとうございます。当時の状況をよく理解することができました。
 次に、今回は、都としては、一旦は手放した都有地を再度取得する形となると思います。東京都が国から土地を購入するに当たり、今回のような、地方自治体が国有財産を特命随意契約で取得する場合に、国から求められる条件についてお伺いします。

○山根財産運用部長 自治体が随意契約により国有財産を取得しようとする場合、その財産の利用に関する計画を定め、それをもって、国と協議を行う必要があります。その計画においては、事業の必要性や緊急性、実現性、関係法令との整合などを示し、真にその財産を取得して行うことが求められているものであるということを明らかにする必要がございます。
 国は、随意契約の適格性の観点から、事業の実施主体や用途などについて、幅広く審査を行うこととなっており、とりわけ公共性、公益性、非営利性、行政の指導監督といった点が審査において重要であると、国からは聞いております。その審査の結果、随意契約に適したものと判断された場合、外部委員で構成される国有財産地方審議会へ付議され、そこで承認を得たものについて、時価により随意契約を結ぶことになるものでございます。

○つじの委員 ご答弁いただいた内容をお聞きしますと、私としましては、国が都に当該地を売却する際に、公共性などを重視しており、その公共性などのあり方についての検討が、平成二十九年九月に広尾病院を現地建てかえとする方針以降、一年半ほどの期間が必要だったと解釈するものと考えます。そこで、購入の費用について質問いたします。
 当初の案で、旧こどもの城の予算額が三百七十億円だったものが、今回の予算では六百億円余りというふうに計上しております。改めて今回の予算額の数字の根拠をお願いします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の用地取得費につきましては、平成二十八年度に実施した外部の不動産鑑定機関による鑑定評価を踏まえ、近隣の基準地価格を参考に、その後の価格上昇率を考慮するなどして算出したものでございます。
 なお、用地取得に当たっては、来年度に再度、外部の不動産鑑定機関による鑑定評価を実施し、東京都財産価格審議会による評定を経た上で、取得価格を決定し、国との取引を行ってまいります。

○つじの委員 ご答弁いただきありがとうございました。
 昨年、第三回定例会で、我が会派が都民の城の構想を代表質問で取り上げました。知事答弁でも、この敷地は青山通りに面しており、大変ポテンシャルが高い、そして都のさまざまな政策実現にも資するということで、可能性を有した土地と考えており、かねてから活用の可能性を検討してきた旨ありました。
 そこで、当該地の活用に係る基本的な視点についてお伺いします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の活用につきましては、当面の間は中期利用と位置づけ、旧こどもの城の建物を活用して、誰もが利用できる施設へとリノベーションし、いわば都民の城とも呼べるような複合拠点を創出していくこととしております。
 加えて、そのような形で建物を本格的に使用するまでの期間も無駄にすることのないよう、短期利用として、建物の一部を東京二〇二〇大会にも役立てることとしております。
 さらに、将来的には、周辺都有地とあわせた一体的な活用を行い、都の施策実現を図るとともに、地域のニーズや周辺のまちづくりにも貢献していくことを目指しており、これを長期利用としております。

○つじの委員 ご説明ありがとうございます。
 今の説明で、短期利用、中期利用、長期利用についてご説明ありました。それらについて、お伺いしていきます。
 短期利用については、旧こどもの城は、東京二〇二〇大会の会場計画におけるヘリテッジゾーン内にあり、交通至便で会場へのアクセスも良好で、施設内では多くの諸室や倉庫等を備えています。そのため、東京二〇二〇大会については、ボランティアの研修会場、スタッフ等の待機、休息場所、物品等の一時保管場所、大会関係者専用駐車場など、運営をさまざまな用途でサポートする場としての利用を予定としていると、旧こどもの城活用の基本的考え方にあります。立地がよく、十分な広さのある本施設を、有効に活用する予定のあることが確認できます。
 従前のこどもの城が担ってきた、子供のための機能は残すことは大前提であると考えていますが、急速に進む少子高齢化の現代社会において、誰もが利用できる施設のあり方を目指すことが必要と考えます。仮称ですが、都民の城としてのあり方を十分検討する必要があると思います。
 人生百年時代といわれるようになり、高齢者の方々の活躍、女性活躍が高らかにうたわれ、障害を抱えている方もそうでない方も、誰もが輝くことができる社会、ダイバーシティーを鑑み、現時点で、都の旧こどもの城活用の基本的考え方において示される、既存建物を活用して展開する事業を含めて、中期利用の計画の中でお伺いします。
 その中で、コストについての都の考えをお伺いします。施設改修や今後の運営などに係る費用については、都民の利益を考えれば、最大限の効率化を図るべきだと考えます。都としてはどのような考えに基づき、効率化を検討しているのかお伺いします。
 また、効率化に関しては、庁内検討組織のみならず、民間との連携により、公金の負担を抑制して施設を整備するような手法も有用であると考えますが、今回のケースでは適用可能なのかお伺いします。

○山根財産運用部長 まず、コストについてでございますが、施設改修に当たりましては、既存の建物を可能な限り生かすことで、費用を最小限に抑えるべく、改修内容などの精査を、今後、入念に行っていく予定です。また、運営に係るコストについても、最適な運営方法を模索するなど、コストの効率化に努めてまいります。
 次に、民間との連携についてでございますが、国から国有財産を随意契約により取得し、活用する際には、公共性、公益性、行政の指導監督などの観点が重視されるということを踏まえますと、いわゆる官民連携のような手法を採用しようとする場合には、ある程度制約もあると考えられますので、今後、慎重な検討をしてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、コストにつきましては、しっかりと精査していくべきと考えており、来年度立ち上げる全庁横断的な検討組織の中で、事業内容の具体化とともに、詳細な検討を進めてまいります。

○つじの委員 ご説明いただきありがとうございます。来年度に庁内検討組織が立ち上がる予定であることを確認できました。また、国から随意契約により取得し、活用することについて、いわゆる官民連携の可否、あるいは是非に関しては、公共性などのあり方から、現時点では慎重に検討を要することが理解できました。
 さて、長期利用については、最短で二〇二九年以降、四敷地一体活用を目指していくとのことですが、都心部に残された今後の東京の成長を支える用地として、ぜひ生かしていただきたいと思います。
 また、一体活用の実現に向けて、用地取得後、速やかに地元区や、まちづくりの専門家、文化関係者などを含めた有識者検討会などを設置するなど、活用案を描いていただきたいと要望します。
 最後に、旧こどもの城を都民の城として活用していくに当たり、都民にとって、将来の東京のあり方を考えた場合に、夢と希望を持てるものとしていただきたいと私も強く思うところでございますが、局長の意気込みをお伺いします。

○武市財務局長 これまでの部長の答弁と重なる部分もございますが、改めて総括してご答弁をさせていただきます。
 旧こどもの城につきましては、長年にわたりまして、子供から大人まで、あらゆる世代の多くの人たちに親しまれてきた施設でありまして、その歴史や果たしてきた役割の重要性につきましては、十分に認識をしております。
 一方で、青山通りに面しましたこの敷地は、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地であることから、都として最大限に活用していくことも考える必要がございます。そのため、かつてのこどもの城が担ってきた役割を十分に踏まえ、その機能を生かしながら、誰もが利用できる施設へとリノベーションをし、都民の城と呼べるような複合拠点を創出していく必要があると考えております。
 都民の城におきまして実施を検討しているそれぞれの事業につきましては、都民ニーズを踏まえて設定をしているものでありまして、多くの都民にとって有益な施設としてまいります。まずは、国から取得をすることが第一でございまして、国の審議会を経た後、本年夏ごろに取得をできるよう、鋭意交渉を進めてまいります。

○つじの委員 局長の意気込みを聞きまして、大変頼もしく思っております。
 一連の質疑、答弁の内容から、平成三十一年度には国の審議会を経て、当該地を取得、以降、庁内検討組織で詳細を検討し、事業内容を確定、仮称ですけれども、都民の城を供用開始予定であることが理解できました。
 旧こどもの城、都心の広大な都有地を取得することで、まずは来年の二〇二〇大会に向けて、またそれ以降も、隣接する都有地と一体となった活用が、都民目線の、都民ファーストの立場から、多くの都民の皆様にとって有用になることを確信し、また、計画がつつがなく進むことを注視することを明言し、旧こどもの城の活用に関する私の質問を終わります。
 次に、ブロック塀の安全対策と国産材を活用した塀の設置について、何点かお伺いしたいと思います。
 昨年六月十八日に発生した大阪北部地震では、通学途中の児童が倒れてきたブロック塀の犠牲になるという、痛ましい事故がありました。このような事故を二度と起こしてはならないというふうに思います。
 都は震災後、早速、都有施設のブロック塀等について緊急点検を行い、その結果を公表するとともに、道路に面する塀等を最優先に安全対策を進めていると伺っております。
 昨年十二月、都は、点検項目に適合しない塀がある施設のうち、第一優先順位で塀の撤去等を進める施設名を公表しましたが、これらの施設のうち、現時点において、対策が行われた施設はどの程度あるのかお伺いします。

○飯泉技術管理担当部長 大阪北部地震によるブロック塀等の倒壊事故を踏まえ、都は、都有施設の塀を対象に緊急点検を行うとともに、通学路を含む、不特定多数の人が通行する道路に面している塀などを第一優先に撤去することとしてございます。
 これら優先して対策を講じる施設数は、万年塀が百二十五施設、組積造の塀が三十四施設、補強コンクリートブロック造の塀が百八十七施設であり、ことし二月二十日時点で、対策済みの施設の割合は、万年塀が約三一%、組積造の塀が約二九%、補強コンクリートブロック造の塀が約二三%で、加重平均をしますと約三割でございます。引き続き、進捗状況を把握するとともに、各局と連携して対策を進め、災害に強いまちの実現に取り組んでまいります。

○つじの委員 ただいまの答弁で、点検項目に適合しないブロック塀等の対策の現状が確認できました。今後も財務局が旗振り役となり、対策を加速させていただきたいと要望します。
 点検項目に適合しない塀を撤去した後に、新たに塀を設置する場合に、都は、コンクリートブロック塀にかえて、国産木材を活用した塀の設置を進めているとお伺いしております。木材を使うことで軽量化が図られ、より安全性も高まると思われますが、今後、都有施設において国産木材を活用した塀の設置をさらに推進していくために、どのように取り組んでいらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

○飯泉技術管理担当部長 都では、現行法令などに適合しないブロック塀等の対策の一つとして、都立国立高校などで、国産木材を活用した塀の、試行的な設置に取り組んでおります。また、国産木材を活用した塀や柵の設置を加速させるため、設置の考え方や標準的な仕様などを定める必要があることから、塀等の設置に関するガイドラインを年度内に策定することとし、業界団体や関係機関からの意見も伺いながら、仕様などの検討を進めております。今後、策定したガイドラインに基づき、各局と連携し、都有施設において設置を推進してまいります。

○つじの委員 ご答弁いただいた中で、国産木材を活用した塀等を設置するためのガイドラインを策定するとあります。通学路などの安全性の確保と国産木材の需要喚起に向け、このガイドラインに沿って、各局が国産材を活用した塀等の設置を進めていただけるよう、財務局がしっかりと後押しをしてほしいと思います。
 他方、木材というと、耐火性、耐久性に課題があり、維持管理が大変などの印象を持たれることもありますが、このようなことに対して、財務局としてはどのようにお考えなのかお伺いします。

○飯泉技術管理担当部長 ガイドラインの策定に当たりましては、設計作業の負担を軽減し、国産木材を活用した塀等の普及を図るため、標準的なモデルを設定することとしてございます。
 その中で、シロアリ対策にも有効な防腐処理、腐ることを防ぐ処理でございますが、防腐処理を行うことで木材の耐久性を高めているほか、支柱以外の、塀や柵そのものの部分を一体化することにより、容易に交換できるよう工夫を行っております。
 また、木材の防火性向上には、頻繁に塗装を塗りかえるなどの対策が必要であることから、防火処理はしていないものの、木造住宅密集地域のうち、防災都市づくり推進計画に定める整備地域では、市街地の安全性確保の観点から、塀などの設置場所を、原則として幅員六メーター以上の道路の沿道に限定するなど、防災性への配慮を行ってございます。こうしたことにより、木材の弱点を認識した上で、それらに留意しながら、塀等の設置を進めてまいります。

○つじの委員 財務局のお考えを示していただき、木材の負の面に対して、さまざまな配慮がなされていることがよく理解できました。防火性の向上については、進歩する処理方法の技術などの動向にも注視しながら、有効な手段を検討、工夫していただければというふうに思います。
 このような、防災面などでよく工夫をされたガイドラインを策定するのであれば、都有施設での整備だけでなく、都内の区市町村や他の県などにも広く情報提供し、普及を図っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。

○飯泉技術管理担当部長 都有施設における塀等の設置を契機に、区市町村や民間企業などが所有する施設での設置を促し、国産木材の塀等の需要を喚起するためにも、ガイドラインを幅広く情報提供していくことが重要でございます。このため、都内の区市との連絡協議会などを通じてガイドラインを周知し、各自治体に対して塀等の設置を促してまいります。また、都民にも参考にしてもらうため、ホームページに掲載するとともに、全国知事会を通じて、ほかの道府県にも情報提供をしてまいります。こうした取り組みにより、国産木材を活用した塀等の普及を図ってまいります。

○つじの委員 都民や区市町村、そして都外においてもガイドラインを情報提供していくことが理解できました。
 この取り組みが契機となり、都内はもとより、全国レベルで国産の木材による塀や柵の設置が進み、国産材の利用が促進されることを期待して、私の質疑を終了します。ありがとうございました。

○早坂委員 旧こどもの城について伺います。
 この土地は、青山通りに面し、周囲を旧青山病院、国連大学、コスモス青山という、いずれも都有地に囲まれた都心の超一等地であります。
 平成二十七年にこどもの城が閉館して以降、我が党は一貫して、国からの取得を強く主張してまいりました。そして、前知事の時代、この土地と施設を広尾病院の移転先として取得する予算は、都議会で全会一致にて可決成立していました。それが、小池知事による広尾病院の移転中止と、国有地取得の白紙撤回といった経緯の後、今定例会で、用地取得に係る経費が再び予算案に計上されることとなりました。
 隣接する都有地の付加価値を高めるためにも、東京都として早期に土地を購入しておくべきであったにもかかわらず、こうした経緯で時間を要した結果、土地の取得費が三百七十億円から六百億円にまで膨れ上がることになったのは厳然たる事実であります。
 そこでまず、取得価格が三百七十億円から六百億円へと、わずか三年ほどの間に六〇%も値上がりしたことについてお伺いいたします。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の用地取得費につきましては、平成二十八年度実施の外部の不動産鑑定機関による鑑定評価を踏まえ、近隣の基準地価格を参考に、価格上昇率を考慮するなどして算出したものでございます。
 なお、用地取得に当たりましては、来年度に再度、外部の不動産鑑定機関による鑑定評価を実施し、東京都財産価格審議会による評定を経た上で、取得価格を決定し、国との取引を行ってまいります。

○早坂委員 三年間の間に六〇%という、物すごい上昇率だったということでありましょう。
 東京の将来に向けてこの土地を取得し、都政に生かしていくということは、我が党がこれまで求めてきたものであります。しかし、三年前に、議会の決定のとおり三百七十億円で購入しておけば、今、六百億円で購入する必要はありませんでした。このことに対する知事の責任については、これまでも厳しくただしてきたものであります。
 それに対して、知事は二つのことを述べています。
 第一に、国有財産を随意契約によって国から購入するに当たっては、公共的な使途を定めておくことが不可欠であり、具体的な使途がないままに国から購入することができない、第二に、改めて庁内での検討を重ねた結果、今回の方針を示すに至ったが、こうした検討に一定の時間が必要だったと答弁をされました。
 それにしても、購入中止の決定から再び購入を決めるまで、なぜこれだけの時間を要したのか伺います。

○山根財産運用部長 国は、本来入札で売却先を決めますが、公共性のある団体には、特命で、随意契約により売却することができることになっております。そのため、国から特命随意契約で売却を受けるには、その財産の利用に関する計画を定め、事業の必要性や実現性、関係法令との整合などを示した上で、国の審査を受けることが必要となっております。その審査においては、とりわけ公共性、公益性、非営利性、行政の指導監督といった点が重要であると国から聞いております。
 広尾病院を現地建てかえとする方針が出されて以降、改めて公共的な用途での活用の可能性について検討してまいりまして、庁内関係各局との調整、国との協議なども含め、検討を重ねてきた結果、今般、旧こどもの城活用の基本的考え方をお示しするに至ったものでございます。

○早坂委員 行政の基本は、都民、そしてその代表である都議会の理解を得ながら、着実に事業を進めていくことにあります。しかしながら、小池都政においては、知事とその周辺による密室政治が招いた都政の混乱と停滞、そして知事のトップダウンによる、都庁内の議論を経ない対応など、行政の基本をおろそかにした姿勢ばかりが見受けられてまいりました。こうしたことに対し、我が党は事あるごとに強く苦言を呈してきたのであります。
 本件も、広尾病院の移転を白紙撤回したと思えば、突然、六〇%も値上がりした価格で購入すると発表するなど、またしても、小池知事の手続軽視が行われたのではないかとの懸念を拭い切れません。こうしたことを踏まえれば、まさに売買契約の直接の相手方である国との間で十分な調整が図られてきたのかという、当たり前のことについても、もはや知事の思いつきの類いではあるまいかと、注意深く確かめていく必要がございます。
 そこで、広尾病院の白紙撤回をして以降、この間、国との間でどれだけの実務的な交渉をしてきたのか伺います。そして、その結果として、本当に国から購入の見込みが立っているのか、あわせて伺います。大変遺憾なことに、こうした内容については、これまで都議会は説明を受けておりません。この場でご説明をいただければと思います。

○山根財産運用部長 広尾病院を現地建てかえとする方針を示した平成二十九年九月以降、国とはこれまで、都の検討状況を随時報告するとともに、財産取得の手続について確認を進めるなど、実務レベルで二十四回の調整を重ねてきております。そして先般、国から都に対し、取得に係る意思表示を求める文書が正式に発出されたところでございます。
 今後は、本予算案について議決をいただいた後、国に対し、正式に取得意向を表明し、国有財産の処分等を審議する国の審議会を経て、来年度夏ごろには取得することを目指しております。

○早坂委員 着実に事業を前に進めていただくために、実務者における地に足のついた検討や調整を重んじ、一日でも早く国から取得できるよう、堅実な交渉を進めていただきたいと思います。
 そして、本当に取得の見込みが立っているということでありましたので、予定したスケジュールに沿って確実に取得すべく、引き続き、国との協議を進めていただくよう求めておきます。
 また、我が党がさきの第四定例会で、早期に具体的な利用形態を示すことを求めたところ、我が党の主張に応じる形で基本的考え方が示されました。この利用形態については、今後、庁内検討組織を立ち上げ、詳細を検討した上で具体化を図っていくということであります。すなわち、各局の緊密な横の連携なくしては、この先進めないものと考えます。
 そこで、基本的考え方に示された各事業は、それを所管する関係各局との調整を経た上で提示されているのか、また、その事業は、どういった都民ニーズを踏まえたものとなっているのか伺います。

○山根財産運用部長 旧こどもの城の土地建物を取得する方針が固まって以降、関係各局に対し、活用の意向について照会いたしまして、各局で活用ニーズのある事業内容等について調整を重ねてまいりました。
 例えば、百歳まで学べる環境では、何歳になっても学び直し、職場復帰、転職が可能となるリカレント教育の拡充が求められる中、さまざまな形で学び続けられる機会を提供することを考えており、また、障害のある人もない人も、誰もが利用できるスポーツ活動の場におきましては、この地域が障害のある方の利用できるスポーツ施設の空白地域ともなっておりますので、そういったことの拠点の一つにもなると考えております。こうした成果として、基本的考え方における各事業をお示ししたものでございまして、これらの事業について、事業を所管する各局が把握している行政需要や都民ニーズが反映されたものであると認識をしております。

○早坂委員 基本的考え方に示された各局の行う事業の一つ一つについて、今ここでコメントすることは控えます。それはそれとして、我が党が、さきの本会議代表質問で提案した、この施設に盛り込むべき機能について、改めてこの場で申し上げたいと思います。
 すなわち、それは、東京と地方の新しい連携のあり方である、地方との共存共栄ということが叫ばれる中、東京が率先して、地方のために貢献していくということが今求められています。すなわち、今回の旧こどもの城の取得に関しては、こうした東京都の姿勢を示していく絶好の機会にほかなりません。
 そこで、旧こどもの城に地方との連携、そして地方への貢献に向けた機能を持たせるべきだと考えます。ご見解を伺います。

○山根財産運用部長 お話の地方との連携、地方への貢献につきましては、東京が他の地方とともに知恵を絞り、それぞれの個性や強みを生かして共存共栄を図ることで、日本の持続的成長を実現していくことが重要と認識しております。都民の城で実施する事業の詳細につきましては、来年度から庁内検討組織を立ち上げることとしており、その中で具体化を図っていく予定でございます。このようなことを通じまして、誰もが利用できる場として、都民の皆様にとって有益な施設となるようにしてまいりたいと考えております。

○早坂委員 財務局におかれましては、我が党のこうした提案の趣旨を十分にご理解いただき、真摯にご対応いただくことを強く求めておきます。
 そして、当面の施設利用といった中期的な議論にとどまらず、より長期的な視点から、都政の将来にとって意味あるものとしなければなりません。すなわち、旧こどもの城に隣接する旧青山病院、土地信託ビルであるコスモス青山、国連大学といった周辺都有地も含めた一体的な開発をいかにして進め、相乗効果を最大限発揮させていくかということこそが、最大の眼目であります。
 当初の東京都の説明では、既存建物が寿命を迎えるまで活用するということでありました。三十年先、四十年先のことを見据えるとしても、その時点での行政需要を見通すことは、極めて困難であります。そして十年後の平成四十一年を最短の目標とするといった方針も示されてはおりますが、何も十年後と決めず、可能な限り早期に、新たな計画の実現を目指すべきであると考えます。
 そこで、長期的な利用に関して、二〇二〇年大会での活用後、速やかに旧こどもの城の建物を解体し、一体的な開発を目指すということも考え方の一つであると思います。この考えについてご見解を伺います。

○山根財産運用部長 旧こどもの城敷地につきましては、長期的には、周辺都有地とあわせて都心部に残された東京の成長を支える用地として生かしていきたいと考えております。ただ、周辺都有地との一体活用を目指すに当たりましては、周辺都有地の活用状況などを踏まえる必要があり、最短で平成四十一年を目標として調整を行ってまいります。まずは、国から用地を取得した後、地元区やまちづくりの専門家、文化関係者などを含めた有識者検討会を立ち上げ、一体的な敷地活用による長期的な計画の具体的な内容を検討してまいります。

○早坂委員 我が党としては、一体的な開発を実現することを強く求めておきます。
 以上、旧こどもの城について伺ってまいりましたが、改めて三つの点を要望しておきたいと思います。
 まず、地方との連携、地方への貢献という政策課題について、旧こどもの城にぜひともそうした機能を盛り込み、都民の理解と納得が得られるような使途を検討していただくこと。
 次に、交渉の直接の相手方である国など、重要なカウンターパートとの交渉後、実務に即して着実に進めていくこと。
 第三に、周辺都有地を含めた一体的な開発を実現し、相乗効果を最大限発揮させること。
 以上であります。

○伊藤委員 それでは、私からも平成三十一年度予算案に関連して質問をさせていただきます。
 平成三十一年度予算案は、東京二〇二〇大会開催準備の総仕上げなどにより、過去最大の予算規模となっております。我が党は、さきの代表質問、また予算特別委員会での総括質疑においても、都民生活に影響を与えない財政運営の工夫の重要性を指摘いたしました。こうした議論の中で、事業評価や基金、都債を戦略的に活用した財政運営については、これまで以上に、創意工夫を凝らして磨きをかけていくことの重要性が浮き彫りになったところであります。
 また、オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年に向けた、集中的な財政需要の増加に対しては、これまで計画的に積み立ててきた基金を積極的に活用することで、適切に対応できることがわかったところであります。
 しかし、私たちは二〇二〇年のさらにその先も考えていかなければなりません。都財政にとって避けることができない財政需要について、都は、平成三十一年度東京都予算案の概要の中で、東京二〇二〇大会の成功に向けた取り組みに加え、防災に係る経費、社会保障関係経費、社会資本ストックの維持更新経費を主なものとして取り上げ、将来推計の試算を示しております。
 一方で、国は、こうした首都東京の膨大な財政需要を顧みず、さきの平成三十一年度税制改正において地方法人課税、いわゆる偏在是正について新たな措置を講じることを決め、これにより、都の毎年の減収額は約八千八百億円に上る見通しであります。こうした都を取り巻く状況を踏まえ、二〇二〇年のその先を見据えた中長期的な視点から、どのような財政運営を行っていく必要があるのかについて検証していきたいと思います。
 東京の六十五歳以上の老年人口は、二〇一五年からの三十年間で約百十一万人、約一・四倍に増加し、二〇四〇年には約三人に一人が高齢者となる見込みであります。安心して暮らせる社会の実現など、超高齢社会への対応は急務であります。そして何より、昨今、全国各地で頻発する地震、風水害、夏の異常な暑さ等に多くの都民が不安を抱き、防災、減災対策の強化を求める声が高まっており、こうした不安に的確に対応することが、今、都政に強く求められております。
 そこでまず、防災に係る今後の経費の試算について、平成三十一年度予算案との関連とあわせて伺いたいと思います。

○山田主計部長 平成三十一年度予算案では、昨年七月から九月にかけて実施いたしました、防災事業の緊急総点検を踏まえ、マイタイムラインの作成支援、普及、新たな調整池の整備検討、災害拠点病院における自家発電設備の整備、屋内体育施設の空調設置など、多くの新規事業を盛り込んだところでございます。
 防災に係る経費の将来推計は、こうした新たな取り組みを含め、水害に強いまちづくり、不燃化、耐震化や無電柱化の推進、災害対応力の強化など、平成三十一年度予算案に計上した防災事業を対象に、今後の計画額等をベースに、さらに物価上昇を反映するなどして試算を行っております。その結果、平成三十一年度からの十年間における防災に係る経費の総額は、直近十年間の約一・七倍となる約三・八兆円に上るものと見込まれているところでございます。

○伊藤委員 公明党は、自然災害が激甚化、頻発化している今こそ、防災、減災、復興を政治の主流に押し上げ、命と生活の安全保障をリードしていくことを強く主張しているところであります。ただいまのご答弁によれば、今後十年間の財政需要は、直近十年間の約一・七倍となるとのことでありまして、喫緊の課題である防災、減災対策について、将来の財政需要がいかに膨大であるかがわかると思います。
 緑の東京都予算案の概要、この二六ページにも、もしこの東京で災害が発生をしたときの、災害時の経済損失について書かれております。一つは首都直下、マグニチュード七クラスの地震がこの東京を襲った際には、建物等の直接被害額、これが昨年の大阪北部地震のときは一・二兆円だったものが、東京でもし発生をすれば、三十九倍の約四十七兆円という推計になっております。
 水害に関していえば、昨年の西日本豪雨災害、あれも甚大な被害でありましたけれども、経済損失は一・七兆円といわれておりますけれども、もし荒川が氾濫をしたときの、この災害が起きたときにはその二十一倍、三十六兆円の経済損失ということで推計をされております。毎年毎年しっかりと着実に、この防災、減災対策を強化していく、そのための予算もしっかりと確保していかなければならないというふうに考えております。
 また、予算案の概要によれば、医療や介護等の社会保障関係経費は、毎年平均で三百億円から四百億円のペースで増加し、今後二十五年間で、累計で約十・八兆円増加すると見込まれており、また、道路、学校、病院などの社会資本ストックの維持更新経費は毎年平均で一千三百億円増加し、今後二十五年間の累計で約三・二兆円に上ると予測されております。
 さきの予算特別委員会における都議会公明党の総括質疑では、事業評価の取り組みによる無駄の排除の徹底、そして基金を活用した財政運営の工夫について、具体的な議論をしたところであります。その中で、都は三十一年度予算案では、防災街づくり基金を積極的に取り崩して活用すると答弁されましたけれども、これは東京二〇二〇大会の開催準備のため財政需要が膨らむ中においても、いつ起きてもおかしくない自然災害への備えを迅速に進めるため、まさに、基金を戦略的に活用している一つの例であると受けとめたところであります。
 そこで、この防災街づくり基金のこれまでの積み立て、取り崩しの推移と、平成三十一年度予算案における具体的な活用について伺いたいと思います。

○山田主計部長 防災街づくり基金は、都税収入が不安定な中においても、東京を、高い防災力を備えたまちとして整備するための取り組みを、集中的、重点的に進めていくため、平成二十六年度最終補正予算において創設した基金であります。二十六年度、二十七年度の二年間で合計三千億円を積み立てたところでございます。
 平成三十年度から防災、減災対策等の財源として取り崩しを行うこととしておりまして、三十一年度予算案においては、中小河川の整備や緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化、地域と連携した延焼遮断帯の形成、公立学校施設における冷房化支援などの各施設の財源として、合計で一千七十六億円を活用することとしております。これによりまして、三十一年度末の残高は一千十九億円となる見込みでございます。

○伊藤委員 都民の安全、安心を守るための防災、減災対策について、今後も基金を戦略的に活用するなど、財政面の対策をしっかりと行うとともに、各施策の効果を検証し、迅速かつ的確な施策展開を行っていくことを求めるものであります。
 さて、財政運営の工夫でもう一つ忘れてはならないのが、都債の活用であります。都債は資金調達に伴う債務、すなわち借り入れでありまして、将来にわたって都財政の健全性を確保していくためにも、発行を抑制するという視点はもちろん大事であります。
 一方で、都債にはもう一つ、世代間の負担の公平を図るという重要な機能があります。例えば、道路や橋梁などのインフラ整備には巨額の費用を要するわけでありますけれども、一度つくれば、その便益は、将来の何世代にもわたって長期に及ぶわけであります。そこで、この費用を複数世代にわたって平等に負担するというのが、世代間の負担の公平という考え方であります。
 仮に、都債を発行せずに、現時点の都の歳入のみで、一度に費用を負担するということが続けば、現在の世代の都民だけが、他の世代に比べて過度に大きな負担を背負うことになるわけであります。このような世代間の負担の公平という、もう一つの機能にもきちんと目を向けた、バランスのとれた都債の活用を行っていくことが重要であると考えます。
 そこで、平成三十一年度予算案における都債発行額及び平成三十一年度末の都債残高の見込みと、今後の都債活用の考え方について伺いたいと思います。

○山田主計部長 平成三十一年度予算案では、予算規模が過去最大となる中でも、今後の膨大な財政需要を見据え、将来世代の負担を考慮いたしまして、都債の発行額を抑制し、将来に向けての発行余力を培っており、発行額は前年度に比べて〇・五%減となります、二千九十六億円としております。また、平成三十一年度末における都債残高の見込みは、四兆九千七百二十四億円でありまして、都民一人当たりに換算いたしますと約三十六万円、二十年前の平成十一年度に比べると約四割の減少となっております。
 一方、都債は、ただ減らせばよいというものではなく、年度間の財源調整を図るとともに、委員ご指摘のとおり、社会資本ストックの適正な形成、更新の財源として世代間の負担の均衡を図るという重要な機能を有しております。引き続き、将来世代の受益と負担のバランスを十分考慮しながら、経済環境や事業の動向等を踏まえ、適時適切に都債を活用してまいりたいと思っております。

○伊藤委員 平成三十一年度予算では、これまで計画的に積み立ててきた基金を二〇二〇年に向けて積極的に活用していく一方、都債については、将来世代の負担を考慮して、発行額を抑制しているということでございました。
 都民の安全・安心を守るための防災、減災対策、少子高齢、人口減少社会への対応など、東京が抱える課題にしっかり対応していくためには、二〇二〇年のその先も見据え、財政の健全性を中長期的に維持していくことが大変重要であります。そのためには、都議会公明党が今定例会の代表質問で指摘したとおり、事業評価の取り組み、基金、都債を創意工夫して活用する財政運営が、今後、ますます求められると考えます。
 そこで最後に、二〇二〇年のさらにその先を見据えた、中長期的な財政運営に関する財政当局としての考えを、局長に総括していただきたいと思います。

○武市財務局長 二〇二〇年のその先を見据えますと、不透明な世界経済の動向、国際的な都市間競争の激化、人口減少や高齢化のさらなる進展、そしてまた、今般の税制の見直しの影響など、都財政を取り巻く環境は厳しさを増していくものと認識をしております。
 こうした状況であるからこそ、東京の活力の大前提となる安全、安心の確保、あらゆる人が存分に活躍できる環境の整備、東京の未来を切り開く効果的な投資などの、時宜にかなった施策展開を安定的に支え得る財政対応力が、ますます重要になってくるものと考えております。そのため、複式簿記・発生主義による新公会計制度を事業の分析ツールとして活用し、事業評価の取り組みにもさらなる工夫を凝らすなど、無駄の排除を一層徹底し、不断の改革を進めてまいります。
 あわせて、財政状況に応じて都債や基金を戦略的に活用するなど、計画的な財政運営にさらなる磨きをかけまして、財政の健全性、これを何としても、将来にわたって堅持していきたいというふうに考えております。
 東京二〇二〇大会の成功と、さらにその先の未来に向けまして、東京が持続的に成長を続けていけますよう、各局とも連携し知恵を出し合いながら、都民生活を守り、都民の負託に応え得る施策展開を、財政面からしっかりと支えてまいります。

○伊藤委員 ただいまは、局長から、二〇二〇年のその先を見据えた財政運営について、力強いご答弁をいただきました。変化の激しい今日においても、都民の暮らしを守り、都民生活の質の向上を図っていく、そのための、強固で弾力的な財政基盤をしっかりと堅持していただくことを強く求め、質問を終わります。

○清水(ひ)委員 付託議案となっております土地収用法関係手数料等に関する条例の一部を改正する条例について伺います。
 提案理由にありますように、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の施行に伴って、特定所有者不明土地の収用、または使用についての裁定申請にかかわる手数料の規定を設ける必要があることの条例改正です。
 長期間、相続登記がなされていないなどの理由によって発生した所有者不明土地について、対策が必要であるということに異論はありません。法案そのものによる地域福祉増進事業の創設や、所有者探索の合理化そのものに反対するものではありません。しかし、所有者不明土地の発生、増加に対して、根本的な対策についての方策を示すものとはなっていません。そして、主に利用の促進を図るものであり、重要な問題を含んでいると考えます。
 そこで、お伺いいたしますが、今回、所有者不明土地の利用の円滑化のための措置として定められた土地収用法の特例制度の概要、効果及び件数の見込みについてお伺いいたします。

○鈴木利活用調整担当部長 土地収用法の特例は、建築物が存在せず、現に利用されていない特定所有者不明土地を収用し、または使用しようとするとき、これまでの収用委員会の裁決にかわり、都道府県知事の裁定により、土地を取得できる措置であります。
 裁定の申請を受けた都道府県知事は、対象の土地が特定所有者不明土地であることや、権利者からの異議がないことなどを確認するとともに、補償金の額について収用委員会に意見を聴取の上、裁定を行うこととされております。
 この特例の効果として、審理手続の省略や権利取得裁決及び明け渡し裁決の一本化による手続の期間短縮が期待されております。なお、件数の見込みについては、都収用委員会が過去に行った不明裁決のうち、今回の特例の対象になると考えられる件数の傾向から見て、年に一件あるかどうかと考えております。

○清水(ひ)委員 今、ご説明がありましたように、これまで収用委員会が行ってきたものを、都道府県知事の裁定によって土地を取得できる措置です。それから、審理手続の省略化や権利取得裁決及び明け渡し裁決の一本化による手続の期間短縮を期待しているというご答弁でありました。
 収用委員会の公開審理と裁決を省略して、都道府県の知事の裁定にかえるものであり、所有者不明といえるかどうかの判断をも起業者に委ねるもので、財産権の?奪を正当化するだけの十分な手続保障とはいえないのではないかと考えます。
 今回の特例では、どのように裁定の透明性や公平性が確保されているといえるのでしょうか、ご説明をいただきたいと思います。

○鈴木利活用調整担当部長 国の、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する基本方針では、裁定の透明性、公平性を向上させるため、都道府県においては、事業を実施する部署と裁定を行う部署を、異なる部署とすることを基本としております。
 都では、この基本方針の考え方に基づきまして、土地収用法の特例の裁定は、事業を実施する部署とは異なる財務局が所管いたします。さらに、補償金の額については、あらかじめ収用委員会に意見を聴取することとされていることから、裁定については、一定の透明性や公平性は確保しているものと考えております。

○清水(ひ)委員 それでは、今回の都の条例改正の内容については、どのようになっているのか、お伺いいたします。

○鈴木利活用調整担当部長 本年六月に施行されます、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法では、都道府県は、裁定申請の手数料の徴収について、実費の範囲内で、損失の補償金の見積額に応じ、国が定める額を標準として条例で定めることを規定しております。
 土地収用の事務手続は、国民の権利、義務に深くかかわるものであり、地域により手数料に差異があることは適当でないことから、今回の改正では、国の政令で定める標準額に基づき、土地収用法の特例にかかわる裁定申請の手数料を新設するものでございます。

○清水(ひ)委員 所有者不明土地が大型開発推進の支障になっているとして、土地収用法の特例を認め、手続を簡素化、迅速化しようとする内容のものです。憲法二十九条が保障する財産権は、正当な補償のもとで初めて公共のために用いることができるとされます。土地収用は最も直接的な財産権の?奪であり、事業認定及び収用裁決の各段階で、権利者に対する十分な手続保障が求められます。
 ところが、この法案の改正も、それに基づく条例の改正案も、所有者不明土地について、収用委員会の公開審理と裁決を、都道府県知事の裁定にかえるものであり、所有者不明といえるかどうかの判断も起業者に委ねるもので、財産権の?奪を正当化するだけの十分な手続保障とはいえないと思います。
 現在、事業認定の形骸化が指摘される中で、求められるのは住民参加を充実させることであり、手続を簡素化する新たな仕組みを容易に認めるべきではないと思います。そして、この改正法案の土地収用法の特例では、知事の裁定による収用手続が認められていることです。先ほどご答弁がありましたように、事業者と裁定者が同一人になる場合が生じ得ることから、東京都では財務局が所管だというご答弁がありました。
 しかし、財務局が裁定の所管だといっても、事業者が建設局や都市整備局などでは、客観的な確認や裁定は担保されないと思います。事業者がみずからの判断で、利害関係人に何らの説明をすることもなく公共事業を進めるという事態が起こりかねません。
 ですから、国会では、この改正法案に附帯決議が六点にわたってつけられました。しかし、それ自体も今後の取り組みを検討するというものです。附帯決議自体が十分な保障になっていません。手続簡略化等により、指摘した内容の問題点、事態が起こりかねないという危険性があるからです。先ほど、件数の問題をいわれましたけれども、それが少ないといっても、重大な問題も想定されるからです。
 以上で、私たちは、明日の採決では、この本条例改正案には反対いたしますけれども、あす、また同様の発言をさせていただきます。
 以上です。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、予算案、知事提出の付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○大松委員長 次に、議員提出議案第一号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○池川委員 日本共産党都議団、維新・あたらしい・無所属の会、都議会生活者ネットワーク、自由を守る会を代表して、議員提出議案第一号、都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例案の趣旨説明を行わせていただきます。
 この条例は、二〇一九年六月に支給されます東京都議会議員の期末手当を、二〇一八年十二月の改定以前の支給割合に据え置く内容です。
 都議会議員の期末手当の額は、都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例第六条二項の規定で、職員給与に連動するとされています。
 都議会では、都民の生活実態に鑑み、議員報酬の二割削減を先日の本会議で全会一致で可決をいたしました。このように、都議会議員の報酬は、みずから都民の負託に応える使命を果たすにふさわしく、みずから決めるべき事柄であり、二割削減の提案と同様の立場から、本条例案を提案するものです。
 影響額は、全体で約三百七十六万円、役職等によって違いはありますが、議員一人当たりにすると平均約三万円となります。委員の皆様のご賛同を心からお願いいたしまして、説明とさせていただきます。

○大松委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、議員提出議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十五分散会

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