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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第五号

平成三十一年三月十五日(金曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大松あきら君
副委員長早坂 義弘君
副委員長おじま紘平君
理事池川 友一君
理事石川 良一君
理事山田ひろし君
おときた駿君
伊藤こういち君
つじの栄作君
清水やすこ君
大場やすのぶ君
秋田 一郎君
小磯 善彦君
清水ひで子君

欠席委員 なし

出席説明員
主税局局長目黒 克昭君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務小山 明子君
税制部長副島  建君
税制調査担当部長栗原 哲治君
調整担当部長菊澤 道生君
課税部長安藤 敏朗君
資産税部長大久保哲也君
徴収部長川上 秀一君
特別滞納整理担当部長新井 裕二君
会計管理局局長土渕  裕君
管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務野口 一紀君
警察・消防出納部長加藤 政弘君
会計制度担当部長斎田ゆう子君

本日の会議に付した事件
会計管理局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出 会計管理局所管分
主税局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳入、歳出、債務負担行為 主税局所管分
・第三号議案 平成三十一年度東京都地方消費税清算会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第四十四号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
・第四十五号議案 東京都固定資産評価審査委員会関係手数料条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・平成三十一年度地方税制の改正について
請願陳情の審査
固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する請願
(1)三〇第一〇号
(2)三〇第一一号
(3)三〇第一二号
(4)三〇第一三号
(5)三〇第一四号
(6)三〇第一五号
(7)三〇第一六号
(8)三〇第一七号
(9)三〇第一八号
(10)三〇第一九号
(11)三〇第二〇号
(12)三〇第二一号
(13)三〇第二二号
(14)三〇第二三号
(15)三〇第二四号
(16)三〇第二五号
(17)三〇第二六号
(18)三〇第二七号
(19)三〇第二八号
(20)三〇第二九号
(21)三〇第三〇号
(22)三〇第三一号
(23)三〇第三二号
(24)三〇第三三号
(25)三〇第三四号
(26)三〇第三五号
(27)三〇第三六号
(28)三〇第三七号
(29)三〇第三八号
(30)三〇第三九号
(31)三〇第四〇号
固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情
(32)三〇第六三号
(33)三〇第六四号
(34)三〇第六五号
(35)三〇第六六号
(36)三〇第六七号
(37)三〇第六八号
(38)三〇第六九号
(39)三〇第七〇号
(40)三〇第七一号
(41)三〇第七二号
(42)三〇第七三号
(43)三〇第七四号
(44)三〇第七五号
(45)三〇第七六号
(46)三〇第七七号
(47)三〇第七八号
(48)三〇第七九号
(49)三〇第八〇号
(59)三〇第八一号

○大松委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成三十一年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成三十一年三月十四日
東京都議会議長 尾崎 大介
財政委員長 大松あきら殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十日(水)午後五時

(別紙1)
財政委員会
 第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中
        予算総則
        歳入
        歳出
        債務負担行為 財政委員会所管分
        都債
 第三号議案 平成三十一年度東京都地方消費税清算会計予算
 第十五号議案 平成三十一年度東京都用地会計予算
 第十六号議案 平成三十一年度東京都公債費会計予算

(別紙2省略)

○大松委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、会計管理局及び主税局関係の予算の調査並びに主税局関係の付託議案の審査、報告事項に対する質疑及び請願陳情の審査を行います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出、会計管理局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 去る二月二十一日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元配布の財政委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。今回要求のございました資料は、目次に記載してありますとおり一件でございます。
 それでは、おめくりいただき一ページをごらんください。要求資料第1号、官民連携ファンドの状況についてでございます。
 官民連携インフラファンド、官民連携再生可能エネルギーファンド、官民連携福祉貢献インフラファンドのそれぞれについて、年度別の都の出資額及び都の資金回収額を記載してございます。
 要求のございました資料に関する説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。

○大松委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○清水(ひ)委員 それでは、官民連携ファンドについて何本かお伺いいたします。
 この間も、この問題についてはこの委員会で取り上げさせていただきました。その中で、国における公共事業分野での規制緩和であること。税金の支出を抑えるとしながら公共事業を継続するものであること。さらには、リスクが高くて公共事業としては実施が困難なものを可能にするものであること。さらに、民間に公共セクターの事業を開放するもの、そして融資でなく投資なものであることから、失敗しても民間は返済義務を負わず、そしてまた全ての情報が明らかにされないことから、議会でのチェックも十分に受けられないということなどの問題点を指摘してきたところです。
 先ほど要求資料で状況を報告されましたが、この間行われてきた三つの官民連携ファンド事業の現状及び東京都の出資額の回収状況についてお伺いいたします。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 まず、平成二十四年度に組成をいたしました官民連携インフラファンドでは、これまでに十九件、約六十二万キロワットの発電所へ投融資を実施し、出資額約三十億円に対し、平成二十九年度末までの累積回収額は約三十四億一千八百万円となりました。
 次に、平成二十六年度に組成をいたしました官民連携再生可能エネルギーファンドでは、これまでに十三件、約十七万キロワットの発電所へ投融資を実施し、出資額十二億円に対し、平成二十九年度末までの累積回収額は約二億四千六百万円となりました。
 また、平成二十七年度に組成をいたしました官民連携福祉貢献インフラファンドでは、これまでに三件、保育所定員計二百名の福祉貢献型建物への投融資を実施し、現在、平成三十一年四月の保育所開設に向けて準備を進めている段階であり、出資額三十七億五千万円に対し、回収実績はございません。

○清水(ひ)委員 それぞれの、この要求資料に基づくもう少し詳しいご報告をしていただきました。
 それでは、予算書にあります官民連携ファンドの平成三十一年度管理費予算と、その内訳はどのようになっているでしょうか、お伺いいたします。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成三十一年度の会計管理局一般会計当初予算のうち、官民連携ファンドに係る管理費は約二千三百三十万円となっております。その内訳は、ファンドの運営状況の監視に必要な法的支援や助言等を得るため、監査法人や弁護士へ支払う委託料として約一千八百四十万円、専属のアドバイザーとして委嘱しております法律、会計、投資分野の専門家へ支払う報償費として約二百七十万円、現地視察や関係者との打ち合わせに係る旅費として約二百二十万円となっております。

○清水(ひ)委員 その実態については今ご報告いただきましたのでわかりました。
 それでは、各ファンド事業の今後の見通しというのはどういうふうになっているのでしょうか、お伺いいたします。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 官民連携インフラファンド及び官民連携再生可能エネルギーファンドにつきましては、いずれも投融資は完了しております。
 官民連携福祉貢献インフラファンドにつきましては、三件の保育所が開設する予定であり、引き続き新規案件の発掘を目指しております。
 今後とも、これら三つのファンドにつきまして、投融資先の発電所や福祉貢献型建物の安定的な運営がなされ、都への分配等が順調に行われていくよう引き続き適切に運営状況を監視してまいります。

○清水(ひ)委員 それでは、福祉貢献インフラファンドに関して、現在の市況など全体的な状況についてはどう認識していますか、お伺いいたします。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現状においては、昨今の金融緩和の影響を受け、市場における不動産投資に対する意欲は旺盛な状況にあり、特に都内におきましては用地の確保が困難となっております。
 このため、区市町村に子育て支援施設設置の意向がある地域におきましても、当ファンドのスキームが成立する投融資候補地の発掘は容易ではない状況にあると認識しておりますが、引き続き新規案件の発掘を目指して取り組んでまいります。

○清水(ひ)委員 前回の委員会で、私は、東京都以外の出資者の情報について公表すべきではないかという質問をいたしました。そして、先ほどもご報告ありましたように、官民連携ファンドの都以外の出資者の情報ですけれども、福祉貢献インフラファンドについては既に公表されていますけれども、そのとき以来、それ以外の二つのファンドについては、一切公表されていません。都民の税金も使われているわけですから、福祉貢献インフラファンドと同様に都以外の出資者の情報も公表すべきではないですか、お伺いいたします。

○野口管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 官民連携ファンドにおきましては、これは一般的に、他の自治体と同様に、民間の投資判断により投融資を行う民主導のスキームであるため、ファンド契約上、秘密保持条項が含まれており、ファンド運営事業者の承認が得られない場合は、都以外の出資者の情報を公開することはできません。
 福祉貢献インフラファンドにおいて都以外の出資者が公表されているのは、この点につきましてファンド運営事業者の承認が得られたためであり、官民連携インフラファンド及び官民連携再生可能エネルギーファンドについては、現在もファンド運営事業者の承認が得られていないため、都以外の出資者の情報を公表することは契約上できません。

○清水(ひ)委員 現在の状況とか、それから都以外の出資者の報告などはされました。そして、官民連携インフラファンドや官民連携再生可能エネルギーなどについては、投融資は完了し、官民連携福祉貢献インフラファンドについては、今後、三件の保育所が開設されるとのことで、安定的な運営がされているということですけれども、このまま今の状況が続くということは保障されるとは限りません。
 しかも、都以外の出資者の情報について公表されていないということであり、大きな問題も残されております。それぞれのファンドで進められている事業は、会計管理局が行うというよりも各事業局で行われればよいことです。
 会計管理局予算での事業の推進について、この連携ファンドについてさらに行わず、今後終了させるということがふさわしいのではないかと思いますので、その点については求めておきたいと思います。
 以上です。

○おときた委員 私からは、上野動物園で実証実験されるキャッシュレスについて、このたびこちらが予算化されましたので、こちらの質問をさせていただきます。
 キャッシュレス経済を推進していくことは、グローバル化の対応という意味を持つだけではなく、高齢者や障害者にとっても、安全で便利になる社会を実現できるという意味があり、私はこれを促進していくことを強く支持する立場にあります。
 キャッシュレス化の促進については、さきの事務事業質疑でも取り上げて求めたところであり、その提案を受けて実証実験が素早く開始されることを高く評価をいたします。
 そこでまずは、来年度予算案に計上した実証実験に関する経費はどの程度かを詳細にお伺いいたします。

○斎田会計制度担当部長 予算案といたしましては、実証実験の実施費用として約六百万円、実験の支援や実験データの検証分析委託費用として約二千八百万円を見積もり、合わせて約三千四百万円を計上しております。

○おときた委員 さきに申し上げましたとおり、私としては、この取り組みは大いに促進していただきたいと思う立場ではありますが、それにしても三千四百万円ということで、これは実証実験の規模としては、非常に多額な予算を見積もっているというようにも感じます。基礎自治体の規模でしたら考えられない金額であり、これはもう、ぜひとも有意義な実証実験にしていただくとともに、できる限りコストカットにも取り組んでいただきたいと思うところであります。
 そこで、こうした新しい民間サービスの導入を含めた実証実験を行う際には、自由で、幅広く実験を進めることが必要であり、コスト削減の観点からも、税金のみ、税金の投資だけで行うのではなく、官民連携で行うべきとも考えます。実際、福岡市では、産学官民連携組織が実証実験プロジェクトに参加することで行政予算を抑制しており、それに伴い新しい技術に関する実験が積極的に行われています。
 今後は、東京都においても福岡市のようにキャッシュレスの実証実験や導入、あるいは新しい技術の実証実験や導入に関しては、官民連携といった枠組みでも行っていくべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○斎田会計制度担当部長 公金を収納する実証実験である以上、入金が確実に行われるなど、安全性の担保が何より重要と認識しております。
 加えて、QRコード決済サービスにさまざまな決済事業者が参入している中で、提供されるサービスの安定的な運用も見きわめていく必要があることから、まずは都が主体となって取り組みを進めてまいります。

○おときた委員 慎重に行いたいんだというご答弁でありました。
 しかしながら、繰り返しにはなりますけれども、実証実験の金額としては、他の自治体からは考えられない、文字どおり桁違いの金額を計上しているわけでありまして、しかも、安全に行いたいというお気持ちはわかりますけれども、他の都市では実証実験をした、そういった実績も既にあるわけでございます。
 こうした細かい部分の積み重ねが、まさにこの財政委員会でも議論をしている東京富裕論につながりかねないという点については、重く受けとめる必要があるということを指摘しておきます。
 さて、現在、キャッシュレス決済サービスは、大手からベンチャーまで、まさに群雄割拠の様相であり、東京都が導入するサービスが何であるかで、その動向も決まってくる、こういった重大な局面を招く可能性もございます。
 そこで、どの方式、サービスを提供するのかの選定において、透明性や利用客の利便性などについて、どのような基準で検討、決定されるのか、都の見解をお伺いいたします。

○斎田会計制度担当部長 QRコード決済を含む公金の収納につきましては、利用者の利便性とともに、安全性や業務の効率性を重視する必要がございまして、これらの観点を踏まえて、今後具体的な選定基準を検討していきます。
 委員ご指摘のとおり、現在、QRコード決済サービスの事業者は、群雄割拠といった状態にございまして、何より公平、公正な選定を心がけてまいります。

○おときた委員 まさにご答弁いただきましたように、公平、公正な選定を望むとともに、都民にとって最も利便性が高く、また、ランニングコストなど、都民負担が最小限に済むサービスを選定されますことを強く要望をするものです。
 そして、それらサービスを選定するためには、今回の実験が重要になってくるわけであります。
 そこで最後に、実験の際にはどのような仮説と目標を立てており、どういう結果であれば次の計画に進むのか、次の計画としてはどのようなものがあるのか、都の所見をお伺いいたします。

○斎田会計制度担当部長 実証実験に当たりましては、委託調査も活用の上、インバウンドを含めた利用者等へのアンケートを実施しまして、利用者の属性やQRコード決済の利用状況等を把握、分析するとともに、収納業務の流れ等を確認し、公金収納の確実性や業務の効率化などを着実に検証しながら取り組んでまいります。
 特段、目標等は設定しておりませんが、安全性、有効性が確認できた段階で、速やかに他の都立施設等への導入に向け、取り組んでまいります。具体的には、検証データを各局に提供するとともに、キャッシュレス決済の導入手順を整備するなど、各局の取り組みを支援してまいります。

○おときた委員 他の施設への導入や各局へのデータの提供など、これは縦割りで、そのまま、ここだけで終わらせないぞと、そういった意識があることについて評価をいたします。
 一方で、実証実験ということですから、利用者数やアンケート数の目標値やランニングコストの計測と、次に進むための目標値を定めるなどの具体的、統計的な目標を立てることで業務改善が一層進むと思われます。委託調査もかけるということですから、ぜひとも民間の知恵をかりるなど、そういったことも行って、キャッシュレス決済サービスの導入を、東京都から積極的に推進していただきますことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○大松委員長 これより主税局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査、報告事項に対する質疑及び請願陳情の審査を行います。
 第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳入、歳出、債務負担行為、主税局所管分、第三号議案、第四十四号議案、第四十五号議案、報告事項、平成三十一年度地方税制の改正について並びに請願・陳情審査件名表に記載の整理番号(1)から(31)までの請願三〇第一〇号外三十件の同内容の請願及び整理番号(32)から(50)までの陳情三〇第六三号外十八件の同内容の陳情を一括して議題といたします。
 予算案、付託議案及び報告事項については、いずれも既に説明を聴取しております。
 それでは、請願陳情について理事者の説明を求めます。

○副島税制部長 今般、財政委員会に付託されました主税局所管の請願陳情につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、財政委員会付託請願・陳情審査説明表の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 初めに、請願三〇第一〇号から第四〇号までの各号、固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する請願につきましてご説明申し上げます。
 この請願の趣旨は、小規模住宅用地に対する都市計画税を二分の一とする軽減措置を平成三十一年度以降も継続すること、小規模非住宅用地に対する固定資産税及び都市計画税を二割減額する減免措置を平成三十一年度以降も継続すること及び商業地等における固定資産税及び都市計画税について負担水準の上限を六五%に引き下げる減額措置を平成三十一年度以降も継続することを求めるものでございます。
 この請願に係る現在の状況でございますが、小規模住宅用地に係る都市計画税を二分の一とする軽減措置は、昭和六十三年度に創設し、過重となっている住宅用地の税負担を緩和するため実施しているものでございます。
 小規模非住宅用地に係る固定資産税及び都市計画税を二割減免する措置は、平成十四年度に創設し、過重となっている二十三区の非住宅用地の税負担を緩和するとともに、厳しい経済状況下における中小企業への支援を行うため実施しているものでございます。
 商業地等に係る固定資産税及び都市計画税の税額を負担水準六五%の水準まで減額する措置は、平成十七年度に導入し、全国に比べ過重となっている二十三区商業地等の負担の緩和を図るため実施しているものでございます。
 これらの軽減措置につきましては、都民の税負担感に配慮する必要から、平成三十一年度においても引き続き実施することとし、本定例会において所要の改正を行う条例を提案しているところでございます。
 次に、五ページをお開きください。陳情三〇第六三号から第八一号までの各号、固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情についてでございます。
 この陳情の趣旨は、さきの請願と同じでございますので、改めての説明は省略させていただきます。
 本件請願及び陳情についての説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大松委員長 説明は終わりました。
 これより本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○清水(や)委員 私からは、自動車関連税制とICTのことでお伺いしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 本年二〇一九年は、節目の年であります。これはもちろん五月に予定されている改元という意味で節目であるわけでございますけれども、税制度においても、十月に消費税率の引き上げとあわせてさまざまな見直しが予定されており、まさに節目といえると思います。その中から、まず私は、今回の税制改正において、大幅な見直しが行われた自動車関連税についてお伺いいたします。
 自動車関連税の改正は、とりわけ昨年の秋以降、新聞紙面上などでも大きく取り上げられましたが、その行方は国民的な関心事となっております。そうした中、昨年十一月の本委員会事務事業質疑において、私から税制改正の動向と都の対応についてお伺いいたしました。その後、昨年十二月に、平成三十一年度税制改正の内容が発表されましたことから、今回の質疑におきましては、改正内容について具体的に伺いつつ、本年十月から税制がどのように変わるのか確認していきたいと思います。
 さて、今回の税制改正は、これまでの税制改正で既に決まっている消費税率一〇%への引き上げに合わせた見直しを前提として行われております。改正内容を理解するためにも、まずは、これまでの税制改正における見直しから確認してまいりたいと思います。
 消費税率一〇%への引き上げ時に、自動車関連税制はどのように見直されることが決まっていたのか、その概要を伺います。

○副島税制部長 自動車の取得段階で課されます自動車取得税につきましては、消費税率一〇%への引き上げ時に廃止されるとともに、自動車税及び軽自動車税におきまして、取得初年度に燃費性能等に応じて課税される環境性能割の導入が平成二十八年度税制改正において決まっております。

○清水(や)委員 消費税率引き上げ時には、自動車取得税が廃止され、自動車税、軽自動車税に環境性能割が創設されるという見直しが既に決まっており、今回の税制改正で構じられる措置は、その見直しを前提に行われるものと理解いたしました。これを踏まえ、今回の税制改正について伺ってまいります。
 改正内容につきましては、さきの本委員会にて報告を受けたところでございますが、改めて今回の自動車関連税に係る改正の視点と概要を伺います。

○副島税制部長 消費税率一〇%への引き上げに合わせ、自動車ユーザーの負担を軽減し、需要を平準化するとともに国内自動車市場の活性化等を図る観点から、平成三十一年十月一日以降に新規新車登録を受けた自家用乗用車に対しまして、自動車税の税率を恒久的に引き下げることとされております。
 また、これに伴う地方自治体の減収につきましては、エコカー減税等の見直し等により財源を確保した上で、なお生じる不足額につきましては、国税である自動車重量税の地方自治体への譲与割合の引き上げなど、国費によりその全額が補填されることとなりました。
 さらに、消費税率の引き上げに合わせ、自動車の取得時の税負担を緩和するため、平成三十一年十月一日から平成三十二年九月三十日までの間に取得した自家用乗用車につきまして、自動車税及び軽自動車税の環境性能割の税率を一%分軽減することとされました。なお、この措置によります地方自治体の減収につきましても、その全額が国費により補填されることとなっております。

○清水(や)委員 答弁により、今回の改正が、地方税財源を確保しつつユーザー負担を軽減する内容となっていることが確認できました。
 自動車ユーザーの負担軽減については、とりわけ自動車ユーザーが多く、自動車が日常生活の足として生活に根差したものとなっている西多摩地域においては、歓迎できるものであります。
 一方の地方税財源の確保については、私も事務事業質疑の際に、税制改正によって地方の減収につながってしまわないか懸念する旨発言させていただきましたが、その点が確実に対応されており、こちらも評価できる内容と確認できました。
 ただ、税財源の確保策の中で懸念するのは、エコカー減税が縮減された点でございます。このことによって、環境性能がすぐれた自動車が選択されないようになってしまっては、環境政策の面で問題があると思います。
 そこで、エコカー減税の現状について確認させていただきます。直近の年度で、自動車の販売台数のうちエコカー減税の対象となる自動車の割合はどの程度か伺います。

○副島税制部長 一般社団法人日本自動車工業会の調査によりますと、平成二十九年度において、登録車及び軽自動車の販売台数に占めるエコカー減税対象車の割合は約八三・三%となっております。

○清水(や)委員 エコカー減税の対象車は、販売台数の八三・三%、八割を上回っているということであり、これは意外に高い数字という印象でございます。こうした状況であれば、今回の改正のように、軽減割合を重点化し、電気自動車を初めとするゼロエミッションビークルの取得インセンティブを一層高めていくという方向性は、悪くないのではないかと思います。
 さらに、当初予算として、本定例会にも提案されているゼロエミッションビークルの取得に対する補助の拡大などの取り組みなどと相まって、環境性能にすぐれた自動車が一層普及することを期待するものであります。
 さて、事務事業質疑と本日の質疑を通じて、本年十月に大きく変わる点として、自動車取得税が廃止され、自動車税と軽自動車税に環境性能割が創設されること、そして十月以降に取得した自動車に係る自動車税の税額が軽減されること及び自動車税と軽自動車税の環境性能割が、以後一年間軽減されることが確認、理解できました。これほどの大きな改正となることから、納税者が混乱することのないよう、しっかりと制度の周知を図っていくことが重要であります。
 制度の見直しが行われれば、税の現場には大変なご苦労があるということは、私も税の現場に身を置いてきた者として理解しているつもりでございます。十月まで残り六カ月半と迫っておりますが、主税局においては、国や業界団体などとも十分に連携し、周知、広報に尽力するとともに、内部における体制整備も含め、万全の準備をしていただくことをお願いいたします。
 また、二月二十一日における報告では、今後の検討事項として、自動車を取り巻く環境変化の動向や、環境負荷の低減に対する要請の高まり等を踏まえつつ、課税のあり方について、中長期的な視点に立って検討を行うとされているとのことでありました。
 この点、私も特別委員である都税調が昨年十月に取りまとめた答申では、こうした国の税制改正が決定される以前から、同様の問題意識のもと、将来の自動車をめぐるさまざまな状況の変化を見据え、税制のグリーン化と税負担のあり方という両面において、中長期的な視点から検討を行っていくべきと記載しているところでございます。
 私も委員なんですけれども、確認の意味も込めて、答申を受けて、都税調の取り組みについてお伺いいたします。

○栗原税制調査担当部長 委員ご指摘の、答申の提言を踏まえ、自動車関連税制の将来像につきまして、さらに検討を深め、具体化するために、昨年十二月、自動車関連税制のあり方に関する分科会を都税調に設置いたしました。
 分科会では、現在、諸外国における先行事例を調査するほか、電気自動車等の次世代自動車の普及や、カーシェアリングを初めとする保有形態の変化などを見据えつつ、地方税財源に与える影響を考慮しながら、将来のふさわしい税制度のあり方について議論しているところでございます。
 都税調は、一期三年として審議を行っておりまして、自動車関連税制につきましては、十分な議論の上で、最終年度の平成三十二年度答申に具体的な提言を盛り込みたいと考えております。

○清水(や)委員 ありがとうございました。
 自動車をめぐる環境の変化が著しく、電気自動車などの次世代自動車の普及が進みつつあるほか、今おっしゃったカーシェア、そしてライドシェアなど、所有を前提としない利用方法など、どんどん広がっております。さらには、自動運転技術も向上しており、自動車の将来像は、現在とは大きく異なるものと思います。
 また、自動車の利用状況は、公共交通機関の発達した都心部と日常の足として自動車を利用する地方では大きく異なっており、こうした地域における自動車ユーザーの負担にも十分配慮する必要があると思います。
 都税調では、平成十二年の創設以来、地方全体の税制のあり方について、国に先駆けて提言を行い、税制改正の先鞭をつけてきました。今回の自動車関連税の検討につきましても、自動車を取り巻く状況の変化などを見据えつつ、地方全体にとって望ましい提言としていくべきであると、委員の一人としても考えております。
 そこで、自動車の将来と地方全体を見据えた自動車関連税の中長期的な見直しについて、局長の所見を伺います。

○目黒主税局長 ただいま委員からご指摘いただきましたとおり、自動車の利用形態は大きく変化をしておりまして、時代の変化を捉えた税制の見直しが必要であると認識をしております。また、排気量に応じて税額が定められている自動車税など、現行税制は、化石燃料による走行を前提としておりますため、電気自動車等の普及によって地方の税収が減少するという課題もございます。
 都はこれまでも、地方の権限と財源の見直しや、総体としての地方税財源の拡充など、地方税財政制度全体の見直しを国に求めてきたところでございます。自動車関連税の中長期的な見直しに当たりましても、地方税収や地方の自動車ユーザーの負担など、地方全体への影響に十分配慮しつつ、都税調も活用しながら国に先駆けて検討を進めてまいります。

○清水(や)委員 ありがとうございます。
 私たちがいる現在は、ICTの技術の発展などによって、自動車を初め生活スタイルも大きく変わりつつある時代だと思います。こうした変化に税制度がしっかり対応しなければ、財政は安定性を欠き、地方自治体の財政運営の持続可能性に深刻な影響を及ぼします。ひいては都民サービスの低下にもつながりかねないことから、ぜひしっかり検討していただくことをお願いいたします。
 次に、税務行政におけるICT活用についてでございます。
 急速に進むICTなどの技術革新により、企業のビジネススタイルや都民の生活行動はさま変わりしつつあります。税務行政も例外ではなく、電子申告や電子納税が普及しつつあることは周知のとおりでございます。こうした流れをとどめることなく、適切に対応していくことは、都民、納税者の利益につながります。
 予算特別委員会で、我が党のおじま委員の質疑によれば、この秋に予定されている地方税共通納税システムの稼働により、電子納税の利便性が大きく向上するとのことでございました。電子化の普及を阻んでいたものが一つ解消されるということで、歓迎したいと思います。
 一方、税理士仲間や企業の経理担当の方からは、電子申告システム、いわゆるeLTAXの利用時間の延長を望む声が依然として多いです。従来の紙による申告の場合、郵送や税務署の受付箱を利用すればいつでも申告ができましたが、電子申告の場合、システムが動いている時間に限られます。
 まず、より多くの税理士や事業者が便利に利用できるよう、eLTAXの利用時間の拡大が必要と考えますが、所見を伺います。

○菊澤調整担当部長 eLTAXの利用時間は、平成十七年のサービス開始から改善を重ね、現在は平日の八時三十分から二十四時までとなっておりますが、繁忙期の月末には、休日にも利用できる日を設けてございます。さらなる利用時間の拡大を望む利用者の声を受けまして、本年秋に稼働する次期システムでは、休日の稼働日を拡大する方向で準備を進めているところでございます。

○清水(や)委員 休日に利用できる日がふえるのは一歩前進と思いますが、さまざまな事業形態の方が利用することを考えると、二十四時間三百六十五日、時間や場所を気にせず利用できるようになるのが理想と思います。
 国税のことばかりで申しわけないんですけれど、国税のe-Taxでは、確定申告のこの時期、土日も含め二十四時間稼働を実現しております。コスト面の課題もあると思いますが、さらなる拡大に向け、引き続き検討してほしいと強く思います。
 また、時間や場所にとらわれずという点では、都税の問い合わせ窓口にも課題があると感じます。電話や窓口で問い合わせや相談ができるのは、平日、都税事務所が開いている時間に限られます。サラリーマンなど一般の納税者にとっては、利用が大変難しい時間帯と思います。
 予算特別委員会では、納税者がパソコンなどから、いつでも問い合わせができるチャットボットのシステムについても質疑がありましたが、より詳しく伺っていきたいと思います。
 まず、昨年、実際に納税者に利用していただいて実証実験を行ったとのことでございますが、その結果について改めて伺います。

○菊澤調整担当部長 昨年の五月から七月までの三カ月間、都民からの問い合わせに自動応答するチャットボットの実証実験を、民間事業者と共同で行ったところでございます。利用者は、三カ月間で約一万八千件の質問が入力され、回答できた割合は期間平均で六割程度でございました。開始当初は、質問に回答できた割合が四割程度とやや低かったところでございますが、やりとりの内容を分析してシステムを調整することで、終盤には八割以上の質問に回答できるようになったところでございます。

○清水(や)委員 四割から六割、そして三カ月間で一万八千件の利用があったということは、ある程度のニーズはあるように思います。一方で、質問に回答できた割合については六割となり、高く飛躍したと思いますが、さらにさらに改善の余地があるように思います。
 この実証実験の結果を、局としてはどのように評価されているのか、また、利用者からの反応はどのようなものだったのか伺います。

○菊澤調整担当部長 ご指摘のとおり、応答の正確さなどにつきましては改善の余地がありましたが、実証実験の範囲で利用できる機能や調整する時間に制約があったためでございまして、今後、十分に改善が可能と考えております。
 一方、利用者へのアンケートの結果は、おおむね好評でございまして、特に、今後も利用したいかという問いに対しては、九割近くが利用したいという回答でございました。また、夜間や移動中に利用できてよかった、対話形式なので親しみを感じたといった意見や、中には、子供さんが楽しく使っていたというような声もございまして、都民サービス向上に有効なツールであると認識できたところでございます。
 入力された質問は、納税者の生の声でございますので、分析することで、今後の業務改善にも活用できるものと考えてございます。

○清水(や)委員 子供さんの参加にも非常に感動しました。ありがとうございます。
 利用者からは、軒並み好評であり、応答の正確さについては改善が可能であるということがわかりました。
 ところで、平成三十一年度予算案に、チャットボットに関する新規予算が計上されています。さらなる主税局の業務改善に生かすとともに、コスト面も十分に検討した上で構築し、都民サービス向上につなげていってほしいと思います。
 今後、チャットボットの本格導入に向けて、コストの視点も含め、どのように取り組んでいるのか伺います。

○菊澤調整担当部長 今回の実証実験では、利用者が自然な言葉で入力した質問にチャットボットがどの程度対応できるのか、QアンドAをどれくらい用意すれば回答できる割合が高まるのかなど、新しい技術の有用性や本格導入に向けた課題を把握することができました。
 本格導入に向けましては、実証実験で得られた知見をもとに、なるべく幅広い回答データを準備するとともに、事前にAIの学習、調整を十分に行い、納税者からのさまざまな質問に答えられるようにしてまいります。こうした取り組みに当たりましては、システム構築に係るコスト面にも配慮しつつ、納税者サービスを高める効果的な仕組みとなるよう努めてまいります。

○清水(や)委員 ありがとうございます。本格導入に際しては、都民の期待に応えられますよう、しっかりとした準備をお願いいたします。
 チャットボットは、ほかにも福祉保健局、そして水道局で導入されており、ほかの自治体でも導入の動きが広がっております。そうした事例も広く見渡しながら取り組んでほしいと思います。
 これからのICT活用が、単なる行政側のコスト削減ではなく、行政サービスの質の向上も通じた都民利益につながるよう期待しまして、私の質問を終わります。

○伊藤委員 私からは、消費税率の引き上げに関連いたしまして、確認を含めて端的に質問をさせていただきたいと思います。
 ことしの十月から消費税率が八%から一〇%に引き上がる予定となっております。この一〇%の中には、都道府県税である地方消費税が含まれており、現状の一・七%から二・二%に引き上げとなるところであります。
 そこでまず、消費税率の引き上げによる都への影響額はどれぐらいになるのか、また、都として、その増収分がどのような事業に使われていくのか伺いたいと思います。

○副島税制部長 消費税率八%から一〇%への引き上げによる都の増収額についてでございますけれども、平成三十一年度当初予算額をもとに、軽減税率による減収を踏まえて試算いたしますと、平年度ベースで約一千三百八十億円となる見込みでございます。
 地方消費税は、原則として、使途が限定されない一般財源でございますが、引き上げ分につきましては、地方税法により、高齢者福祉や障害者福祉など、社会保障施策に要する経費に充てることとされております。

○伊藤委員 この地方消費税の増収額、これが千三百八十億という見込みだということでございますけれども、消費税が引き上がることで、都内にもこの消費税分が入ってくるんだということは、都民が余り知らないところではないかな、このように思います。
 いずれにしても、千三百八十億円でありますので、こうした増収分が高齢福祉や、あるいは障害者福祉、こうしたところに充てられていくということでございました。
 少子高齢社会が加速する中において、持続可能な社会保障制度、そして全世代型社会保障を築き上げていくためには、この消費税率の引き上げによる安定的な財源がどうしても必要であるというふうに考えます。
 一方で、税率の引き上げによって景気にダメージを与える事態は極力避けなければなりません。
 平成二十六年に、消費税率を五%から八%に引き上げられた際には、駆け込み需要と、その反動減が生じたことで、その後の経済回復にも影響が見られたところであります。こうしたことから、公明党は、社会保障と税の一体改革の議論の早期の段階から、消費税が持つ特性としての、所得の低い人ほど負担が大きいこの逆進性を指摘し、欧米先進国では既に安定的に運用されている軽減税率の導入を求めてまいりました。
 前回の景気への影響も踏まえ、国は、消費税率一〇%への引き上げに当たり、万全の対応を講じなければならないと考えますけれども、国は、どのような対策を予定されているのか伺いたいと思います。

○副島税制部長 消費税率の引き上げに当たりまして、国は、低所得者に配慮しつつ、経済に極力影響を及ぼさないよう、あらゆる施策を総動員するといたしまして、引き上げ分の税収を全て還元する規模で対策を行うと表明しております。
 具体的には、低所得者対策といたしまして、既に導入が決まっております軽減税率に加え、プレミアム商品券なども検討されております。軽減税率につきましては、事業者の事前準備を強く後押しするため、現在実施しているレジ改修費用等に対する補助金の補助率を引き上げることといたしました。
 また、消費の需要平準化対策といたしまして、自動車や住宅について、自動車税の引き下げや、住宅ローン控除の拡充などの税制措置に加え、すまい給付金の拡充といった予算措置を講じるほか、消費を下支えするためのポイント還元も行うこととされております。

○伊藤委員 引き上げ分の税収をほぼ全て還元する規模の対策を講じるということでございました。また、今答弁のあった軽減税率については、混乱を招くなどの批判的な意見もありますけれども、昨年、JNNが実施をした世論調査では、半数以上、五六%の方が賛成と答えるなど、多くの消費者が家計の負担軽減策として期待をしているものではないか、このように思います。
 そこで、軽減税率について、その課題も含め、主税局の認識を伺いたいと思います。

○副島税制部長 消費税は、低所得者層の税負担が相対的に高くなる逆進性を持つとされており、国は、低所得者対策といたしまして、軽減税率が必要であるとしております。制度の導入に当たりましては、対象品目の合理的な線引きや、中小企業者の事前準備の促進などの課題があると認識しておりますが、国は、課題解決に向けて、QアンドAの作成、事業者向け説明会など、さまざまな広報活動を実施し、制度の周知に努めております。
 都といたしましては、円滑な制度の運用に向けまして、こうした対策を十分に実施していくことが重要であると認識しております。

○伊藤委員 国も都も、制度の周知に努めることが大切であるということはもとよりでありますけれども、私の地元、品川の事業者からは、どのような準備をすればいいのかわからないといった声も多く聞かれます。特に、小規模事業者に対する広報が足りていないんじゃないかというふうに感じているところであります。
 軽減税率の周知は、一義的には国の仕事であるのは承知をしておりますけれども、地方消費税としての税収は、都にも入ってくることを踏まえれば、都としても独自の取り組みを行うべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○安藤課税部長 主税局では、小規模事業者が多くを占める個人事業主に対して、平成三十一年度の個人事業税納税通知書に、軽減税率制度に関する事業者向けチラシを同封し、制度周知を図ることとしております。また、局ホームページで、東京国税局が開催する軽減税率説明会への参加呼びかけや申し込み受付を行うなど、国とも連携して、制度の広報、周知に努めております。
 行政関係者に対しましては、国税庁及び中小企業庁の協力を得て、都及び区市町村の職員向け研修会を実施することで、軽減税率制度への理解を深めてもらおうと考えております。
 なお、都の商工部門におきましては、商工会等を通じて、事業者支援措置等の広報、周知に努めているところでございます。

○伊藤委員 事業者に対して、特に個人事業主に対して、平成三十一年度の個人事業税納税通知書の中に、事業者向けのチラシを同封するというご答弁をいただきました。
 いずれにしても、特にこの小規模のところにつきましては、複数税率に対して、レジの導入をどうしたらいいのかとか、どこに問い合わせればいいのかとか、そういう質問をされる方がたくさんいらっしゃいます。
 どうか、ホームページに載せるからとかそうではなくて、本当にここのところは丁寧にやっていただきたいなというふうに要望をしておきたいと思います。
 事業者や行政関係者に対する取り組みは理解をいたしました。軽減税率の円滑な導入に向けて、引き続き国とも一層連携をして、効果的な取り組みを行っていただきたいと思います。
 最後に、税率引き上げに当たり、使い道や、この消費税が引き上げられる分が何に使われるのかとか、一般の主婦の方とかも、まだご理解をいただいていない方もたくさんいらっしゃいます。こうした使い道、あるいは軽減税率の制度そのものについて、一般の都民の方にも理解をいただきながら進めていくことが大事だというふうに思います。
 そうした観点からの主税局の取り組みを伺いまして、質問を終わります。

○小山総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 消費税は多くの都民、国民に広く負担をお願いする税であることから、その広報におきましては、国と連携し、都としてもできる限りのPRを進めていくことが重要であると考えております。
 主税局では、これまでも、ホームページ上で、消費税の仕組みや使い道について解説するとともに、国の軽減税率制度関係の特設サイトへのリンクを掲載し、理解を深めていただけるよう努めているところでございます。また、国税庁作成の軽減税率制度のリーフレットを、本庁及び各都税事務所に備えつけまして、来庁者へ配布しております。
 今後は、制度実施を間近に控え、より一層の広報が必要であると考えておりまして、新たに、局ホームページに消費税の特集ページを作成したり、局の広報紙である「あなたと都税」に、軽減税率制度等の記事を随時掲載していく予定でございます。
 また、総務省及び地方団体等が連携して、現在作成を進めております軽減税率制度の啓発ポスターやチラシにつきまして、都も企画段階から参画いたしますとともに、その配布に当たりましては、都内区市町村へも協力を依頼いたしまして、都民の皆様への周知を図ってまいります。
 さらに、各都税事務所が税務署や地域の納税協力団体等とともに行う納税キャンペーンにおきましても、このチラシを活用し、一層のPRに努めてまいります。
 今後とも、国や関係団体と連携いたしまして、広く都民の皆様の理解を深める取り組みを実施してまいります。

○大場委員 私からは、まず、都内区市町村が、区民税や市町村民税ともあわせて賦課徴収をしております、個人都民税の徴収対策につきまして、ご質問させていただきたいと思います。
 都の平成三十一年度予算案は、ラグビーワールドカップ開催や東京二〇二〇大会準備などにより、一般会計歳出総額が七兆四千六百十億円と過去最大となっております。都税収入につきましても、五兆五千三十二億円と過去最高に迫る水準を見込んでおります。
 世界の中で輝き続ける都市、東京の実現に向けましては、都は少子高齢化への対応、防災対策や治安対策の強化など、山積する課題に的確に対応する必要がございます。そのためには、何よりも盤石な財政基盤を確保することが不可欠であり、都の歳入の根幹をなす都税収入の確保が極めて重要であります。
 平成二十九年度一般会計決算によりますと、都税全体の徴収率は、前年度を〇・二ポイント上回り、過去最高を更新する九九・〇%を記録しています。その中で、個人都民税の徴収率につきましては九六・八%と、前年度を〇・七ポイント上回り、過去最高を更新しています。
 そこで初めに、個人都民税の都税全体に占める割合、それから、ここ数年の徴収率の推移につきましてお伺いいたします。

○新井特別滞納整理担当部長 個人都民税は、原則として区市町村が区市町村民税とあわせて個人住民税として課税、徴収し、都に払い込んでいるものでございます。
 個人都民税の都税に占める割合は、平成二十九年度一七・五%でございます。これは法人二税、固定資産税に次ぐ割合で、個人都民税は都税の重要な基幹税目となっております。
 一方、徴収率の推移でございますが、個人都民税の徴収率は、リーマンショックの影響を受け、平成二十年度から一時的に低下したものの、都と区市町村が一丸となり、徴税努力を重ねた結果、平成二十三年度以降、毎年上昇しております。ここ三年間では、平成二十七年度九五・四%、平成二十八年度九六・一%、平成二十九年度九六・八%と着実に上昇し、過去最高を記録しているところでございます。
 平成二十九年度の徴収率〇・七ポイントの増加は、税額にして約六十七億円の増につながっておりまして、個人都民税の徴収率の増加が都税収入の確保に貢献しているところでございます。

○大場委員 ただいまのご答弁で、個人都民税が都税収入において大変重要な位置を占めておりまして、それと同時に、個人都民税の徴収率が順調に推移していることがわかりました。
 しかしながら、個人都民税の徴収率と都税全体の徴収率を比べますと、二・二ポイントの乖離がいまだ見られているようでございます。
 個人都民税は、都が直接徴収するのではなく、区市町村が区市町村民税とあわせて徴収しておりますことから、徴収率の向上に向けましては、区市町村の徴収力を高めることがその鍵となると認識しています。
 そこで、個人都民税に関して、区市町村による徴収率向上に向けた都の具体的な取り組みについてお伺いいたします。

○新井特別滞納整理担当部長 主税局は、個人都民税の徴収率向上のため、区市町村に対してさまざまな支援を行っております。今年度は四十六の自治体から六百三事案の困難事案を引き継ぎまして、都の滞納整理ノウハウを生かして、個人都民税を直接徴収する取り組みを実施しているところでございます。
 また、区市町村の滞納整理技術の向上を図るため、十八の自治体から二十一名の実務研修生を受け入れるとともに、区市町村職員向けの研修を三十五回実施するなど、部門の中核職員となる人材の育成を図っております。
 さらに、新たな取り組みといたしまして、毎年十二月に、都と全区市町村で実施しているオール東京滞納STOP強化月間の中で、区市町村への意向調査により最も要望の多かった、差し押さえ不動産の売却手続などに係る相談会を実施し、公売経験の少ない自治体へ都のノウハウを提供してまいりました。
 来年度におきましても、困難事案の直接徴収や実務研修生の受け入れ、研修の実施など、各種取り組みを同規模で実施する予定であり、今後とも、区市町村の自主、自立的な滞納整理の実現に向けて、支援を継続してまいります。

○大場委員 個人都民税に関して、局が区市町村から困難事案を引き継いで直接徴収業務を行う、また、区市町村に対して多岐にわたる支援を行う、それらによって徴収率の一層の向上に努めているということが理解できました。
 その一方で、区市町村では、それぞれの自治体規模や職員構成はさまざまでございまして、人事異動のローテーションなどからも、徴収業務に精通した人材を育成することがなかなか難しい場合もあると聞いています。また、都のように、専門課長などの税務専門職を配属することができず、知識やノウハウの維持、継承に苦心しているとも聞こえてきております。
 個人都民税は、区市町村が区市町村民税とあわせて徴収しているものでありますので、都は、区市町村に対しまして積極的な支援を行うことが求められております。
 そこで、都内の区市町村に対し、局は、人的支援の側面から、どのような具体的な取り組みを行っているのかお伺いいたします。

○新井特別滞納整理担当部長 税に精通した職員の安定的な確保が難しい区市町村にとりましては、都職員の派遣などにより、滞納整理ノウハウを提供していくことが有益であると認識しております。
 主税局は、今年度、三つの類型により、区市町村に対する人的支援を実施しているところでございます。
 一つ目は、区市町村の徴収力の向上のため、四自治体に延べ十七名の都職員を、一年間を通じて毎週派遣し、派遣先自治体の職員と共同で納税交渉や、納税者の資力を把握するなど、都の滞納整理ノウハウの提供を行ってまいりました。
 二つ目は、島しょ地域特有の課題を解決するため、島しょ地域二自治体に四名の都職員を五日間派遣し、派遣先自治体の職員と共同して滞納整理に取り組んでまいりました。
 三つ目は、新たな取り組みといたしまして、区市町村から要望のあった課題を集中的に解決するため、十自治体を対象に延べ二十一名の都職員を、約三カ月間の中で、自治体の要請に応じ随時に派遣し、滞納整理に関する技術的助言などの支援を行ってまいりました。
 来年度も同規模の支援を予定しておりまして、今後とも、納税者の実情に即した、きめ細やかな対応を初めとする都の滞納整理ノウハウを提供して、オール東京での税収確保に努めてまいります。

○大場委員 税務に精通した都職員の派遣などによる人的な支援の継続を通じまして、都に蓄積された滞納整理ノウハウが、区市町村に継承され、定着していくとのお話でございました。
 区市町村の徴収部門のレベルアップにつながる、有意義な取り組みであると評価をいたしますと同時に、ご答弁にあったとおり、東京全体の税収アップにも寄与するものであります。
 今後も、区市町村との連携をさらに強化して、個人都民税の徴収対策に取り組んでいただきたいと存じます。
 現在、社会全体のあらゆる分野でICT化が進展し、地方における税務の現場でも、ICT活用により、省力化、効率化が図られているところです。
 一方、滞納整理を初め各種調査や評価など、税務においては制度が複雑な上に、実務の上でも高い専門性が必要とされるという側面がございまして、自治体職員が直接対応すべき事務は多岐にわたっているといえます。
 地方税の課税、徴収に当たる全国の都道府県、市町村においては、税務に関する知識あるいは実務のノウハウを確実に蓄積、継承していくことが税務行政を適正に運営していく上で極めて重要とされています。
 しかしながら、国においては国税専門官という専門職が設けられているのに対し、自治体では一般の行政職員が税務実務を担っていることから、全国の多くの自治体では、税務の担い手を安定的に確保していくことは困難であると聞いています。
 そうした中で、都では、他自治体と比較して、税務実務に携わった期間が長い専門人材を多く抱えておりまして、専門知識や実務ノウハウを豊富に持ち合わせています。
 こうした状況を踏まえますと、全国の自治体に対しましても、人材の育成など、何らかの人的支援を行うべきと考えますが、ご見解をお伺いいたします。

○小山総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都は、道府県税に加えまして、固定資産税などの市町村税を所管しておりまして、大企業や大規模な建築物に対する豊富な調査実績や多様な滞納整理事案の処理実績を有しております。
 一方で、全国の自治体では、税務部門の規模が小さく、税務部門から他の行政部門への人事異動が頻繁に行われることによりまして、課税、徴収の実務において必要とされる知識、実務経験の蓄積や継承が大きな課題になっていると認識しております。
 このため、都では、滞納整理など、自治体からのニーズが高い分野におきまして、都への派遣を希望する自治体の職員を実務研修生として、半年から一年程度の期間にわたって受け入れております。
 こうして、東京における多種多様な調査等を経験してもらうことによりまして、実務スキルの向上を図り、研修生が所属する自治体に戻った後もそのスキルを活用し、職場の中核となって活躍できるように努めているところでございます。

○大場委員 全国の自治体におきましては、税務にかかわる専門的人材の育成が課題となっており、都は、各自治体の希望を踏まえて、職員の派遣、受け入れに取り組んでいるとのご答弁をいただきました。
 そうはいっても、精鋭の職員を都に長期間派遣させるような余裕がない自治体も多く存在すると思われます。そのため、他の手段を講じることも必要ではないでしょうか。例えば、全国で共通する地方税務の仕事をする職員が、課税、徴収の実務で活用できる実践的なスキルを一緒に学べる機会があれば、地方全体から見ても非常に有意義であるといえます。
 そこで、都としても、実践的なスキルを向上させるべく、このような一緒に学べる機会を設けるなど、全国の自治体支援にさらに積極的に取り組むべきと考えますが、具体的にお伺いいたします。

○小山総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 全国的な税務研修の実施機関といたしまして、都道府県及び指定都市で構成される全国地方税務協議会という団体がございます。主税局では、その団体の求めに応じて、職員を講師として派遣しているところでございます。
 また、東京都監理団体の一つであります公益財団法人東京税務協会には、自治体等の税務の現場において豊富な実務経験を積んだ講師が数多く在職しておりまして、全国の自治体の職員が参加できる東京税務セミナーを開いております。
 例えば、平成三十年度は、東京都内での開催のほか、北海道日高町、長野県長野市、石川県金沢市において計二十四回のセミナーを開催いたしまして、こちらには全国の自治体から延べ九百四十四名が参加しております。参加者へのアンケート調査では、セミナーに満足しているとの回答が毎年九〇%を超えておりまして、来年度以降も継続して開催することを予定してございます。
 都としては、今後もこうした実務スキルの共有を積極的に進めることで、地方の総体としての税収確保に貢献してまいります。

○大場委員 都内の区市町村はもちろんのこと、全国の自治体に対しましても、都が力を入れて支援を行っているということが確認できました。税務の分野におきましても、積極的に全国自治体との連携を深めることが、東京と地方の共存、共栄につながるということを申し上げておきたいと思います。
 さて本日は、平成三十一年度の主税局予算案の審議に当たりまして、幾つかの質問をさせていただきました。議会と行政は、車の両輪と申しますが、私ども都議会自由民主党は、今でこそ最大会派ではございませんが、これまで長きにわたり、都政を支える片一方の車輪の中心軸の役割を担ってきたという自負がございます。その意味で、歴代の各局長とは、時代時代で直面するさまざまな課題を乗り越えるために、ちょうちょうはっし熱く激論を交わさせていただきつつ、都財政を支える歳入の根幹である、税務行政の発展に手を携えて全力で取り組んでまいりました。
 最後に、我々都議会自民党とともに、都税収入確保に長年献身的に取り組んでこられ、大変なご苦労と多大な貢献をされてこられた目黒局長の、税務行政に対する思いを一言お聞かせいただきたいとのお願いをさせていただきまして、私の発言を終えたいと思います。

○目黒主税局長 ただいまは、委員から大変過分なお言葉をいただきまして、恐縮至極に存じます。皆様に支えられながら何とかやってきた身でございますので、大それたことを披瀝する資格は全くないわけでございますけれども、せっかく与えていただきました発言の機会でございますので、税務行政において、私なりに注力してまいりました二つのことについて、あえて発言をさせていただければと存じます。
 その一つは、毎年のように繰り返されております地方税財政改革議論におきまして、東京都単体の立場にこだわるのではなく、常に地方全体の立場を意識しながら物事を考えてきたということでございます。
 最近では、一昨年の地方消費税の清算基準の問題、そして昨年の地方法人課税における、いわゆる偏在是正措置の問題と、残念ながら、二年連続して東京都の税収が奪われる結果となりました。
 もちろん、各局の施策展開を税収面で支える立場にある主税局といたしましては、そのこと自体をも憂慮することは当然ではございますが、それ以上に深刻だと思いますことは、地方にとりまして貴重な自主財源が毀損され、地方の自主性、自立性が損なわれる結果、地方分権とはかけ離れた方向へ地方全体が追いやられているという悲観すべき現実がございます。
 もう一つは、税に対する都民や納税者の理解と信頼を確保する上で、当たり前のことではございますけれども、都民や納税者に寄り添う姿勢が極めて大事だということを、常に念頭に置いてきたところでございます。
 都税に関する当局の広報、広聴におけるスタンスにおいてしかり、固定資産税等において都民の税負担感に十分に配慮することにおいてしかり、滞納処分において不当に税を免れようとする者に対しましては、毅然とした態度で臨む一方で、資力のない者にはきめ細やかな態度で臨むということもしかり、そして租税教育に工夫を凝らし、税に対するよき理解者を早い段階から創出するという取り組みもしかり等々でございます。
 しかし、こうした認識につきましては、御党はもちろんのこと、多くの先生方から、本会議、財政委員会、都税調などの場におきまして、同趣旨の貴重なご意見を多々いただいてございまして、そういう意味では、僣越ながら、皆様方と税務行政のあり方という点において共感ができた、背中を押していただいたという思いでいっぱいでございまして、本当に感謝申し上げる次第でございます。
 引き続き主税局に対し、また、都の税務行政に対しまして、先生方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

○池川委員 私から、まず税制改正について質問をいたします。
 初めに、未婚のひとり親の対応についてです。
 OECDの調査では、子供の貧困率は一三・九%で、加盟国平均を上回り、特にひとり親家庭の貧困率は五〇・八%と断トツの高さとなっています。貧困と格差の解消、とりわけひとり親家庭の貧困問題の解決は待ったなしであります。
 国民生活基礎調査では、母子世帯の八二・七%が生活が苦しいと答えています。貯蓄がないと回答した母子世帯は三七・六%に上り、全世帯平均の一四・九%の二倍以上となっています。
 日本弁護士連合会が二〇一四年に出した意見書の中では、離別母子世帯や死別母子世帯と比較をしても、非婚の母子世帯の収入が低いことを明らかにした上で、もともと経済的に厳しい母子世帯の中でも、さらに非婚母子世帯は最も低い経済的状況にあり、その非婚母子世帯に寡婦控除が適用されていないことによって、その経済的格差はより拡大している状態であると指摘をしています。もともとひとり親世帯の中でも収入が少ない上に、それに輪をかけて寡婦控除が適用されていないことで、不利益となっているのが現状です。
 二〇一四年の日弁連の意見書提出を初め、個人や団体から改善を求める動きがありますが、寡婦控除の適用拡大に至っていないのが現状です。
 そこでお伺いをしますが、来年度の税制改正では、未婚のひとり親に対する非課税措置の導入によって具体的に何が変わるのか、まずその点についてお示しください。

○副島税制部長 現在、個人住民税の非課税措置は、配偶者と死別あるいは離婚した後、婚姻をしていない場合に対象となりますが、平成三十一年度税制改正におきまして、未婚のひとり親の一部にも適用となる見直しが行われることとなっております。
 具体的に申し上げますと、子供の貧困に対応するためといたしまして、事実婚状態ではないことを確認した上で支給される児童扶養手当の支給を受けている、未婚のひとり親に対しまして、個人住民税を非課税とする措置が講じられることとなっております。
 子が一人の未婚のひとり親の例で申し上げますと、給与所得者の場合、これまで年間収入が百五十六万円以下で個人住民税が非課税とされておりましたが、改正後は約二百四万円まで非課税となります。

○池川委員 非課税の措置が拡大をするその一方で、寡婦控除の適用拡大には至っていないということです。来年度の税制改正でこの寡婦控除の適用拡大が行われなかった経過についてお伺いをします。

○副島税制部長 未婚のひとり親に対します税制支援につきましては、厚生労働省が平成三十一年度税制改正の中で、寡婦控除及び個人住民税の非課税を要望していましたが、与党税制調査会における議論の結果、個人住民税の非課税措置のみが講じられることとなりました。
 なお、平成三十一年度税制改正大綱には、検討事項といたしまして、婚姻によらないで生まれた子を持つひとり親に対する、さらなる税制上の対応の要否等について、平成三十二年度税制改正において検討し、結論を得ると明記されたところでございます。

○池川委員 その必要性については、もはや明らかにもかかわらず、与党税調によってこれは先送りをされた課題となってしまったわけです。次の税制改正によって検討されることにはなっていますが、実際には対応が遅過ぎるといわなければなりません。
 未婚の母として保育園に子供さんを通わせているお母さんからお話を伺いました。
 その方は、先日、上司から退職をしてほしいということを告げられたということで、無職になることが決まったと話をされていました。お先が真っ暗で、生きているより保険金を渡すことを考えてしまう、ただでさえシングルマザーの就職が困難なのにもかかわらず、再就職できる希望はないと語っておられました。
 いわゆるひとり親世帯に輪をかけて、未婚、非婚のひとり親は税制上の、今、不利益をこうむっているわけです。
 寡婦控除を適用しないという現状は、国連で採択された一九七二年の非婚の母の地位に関する勧告を初め、婚外子のあらゆる差別を解消するという視点からも重大な問題点をはらんでいます。勧告では、婚姻した親に適用される法律制度のいかんにかかわらず、非婚の母は全ての場合において、親として、法の規定する諸権利義務を最も十全に共有しなければならない、非婚の母は、一般の母たちのため、特に一人となった親たちのために講じられた一切の社会的支援、社会保障の方策を享受すべきであるとしています。
 この間、公営住宅法の改正等により、非婚の母または父については、公営住宅入居要件の収入算定上の基準として、寡婦控除を適用することが決まったこと、また、保育料についても、各自治体で寡婦控除のみなし適用を行うなど、そうした具体策が進められていることがあります。
 しかし、肝心の寡婦控除そのものは適用されていない、不利益の状態であるというのが現状です。
 都として、国に対して、この寡婦控除適用拡大を早期に行うべきだと求める必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○副島税制部長 現在、未婚のひとり親につきましては、寡婦控除が適用されないため、婚姻歴のあるひとり親世帯に比べまして、経済的負担に差が生じているところでございます。
 都といたしましては、所管局であります福祉保健局におきまして、未婚のひとり親も寡婦控除の対象となるよう国に対して要望しているところでございます。

○池川委員 婚姻歴のあるひとり世帯に比べ、経済的負担に差が生じているという認識のもとに、国に要望しているという答弁でありました。これ大変重要なことだと思います。
 日弁連は、寡婦控除が適用されていないことは、全て国民は法のもとに平等であって、人種、信条、差別、社会的身分または門地により政治的、経済的または社会的関係において差別されない、と定める憲法第十四条に違反するものだと厳しく指摘をする見解を出しています。
 一刻も早く税法上の対応がなされるよう、都としても国に対し、引き続き強い意思を持って要望していただくことを重ねて求めておきます。
 税制改正について、消費税にかかわる問題について伺います。
 内閣府は、三月七日に発表をした一月の景気動向指数が三カ月連続で悪化したとして、景気判断を足踏みから下方への局面変化に引き下げました。政府が増税の前提としてきたものが次々と崩れてきているのは明らかです。
 これまでも、この財政委員会で、複数税率の問題、ポイント還元などの対策が、とても対策などとはいえないということを厳しく指摘してきました。
 そこでまず、この税制改正について伺います。
 来年度の税制改正で、消費税率引き上げに伴う対策として示されているのはどのようなメニューか伺います。

○副島税制部長 本年十月一日の消費税率引き上げに当たりまして、国は低所得者に配慮しつつ経済に影響を及ばさないよう、あらゆる対策を実施することとしております。このうち平成三十一年度税制改正では、需要変動の平準化対策といたしまして、自動車及び住宅に係る措置を講じることとされております。
 具体的に申し上げますと、平成三十一年十月一日から平成三十二年九月三十日までの間に取得した自家用乗用車につきまして、環境性能割の税率を一%分軽減するとともに、平成三十一年十月一日以降に新車新規登録を受けた自家用乗用車の自動車税の税率も引き下げとなります。
 また、所得税及び個人住民税における住宅ローン控除につきましては、平成三十一年十月から平成三十二年十二月末までの居住に限りまして、控除期間を現行の十年間から十三年間に延長されることとなっております。

○池川委員 二つの方向だと。一つは、自動車の取得にかかわる税率の軽減、もう一つは、住宅ローン減税を十年から十三年に延長するということです。これらは、大手自動車メーカー、住宅メーカーにとっては売りになるかもしれませんが、広く、国民はほとんど、率直にいってその恩恵にはあずかれないということがいえると思います。
 例えば、総務省の家計調査をもとに、年収二百万円から三百万円の勤労単身世帯で見てみたいと思います。
 パネルを用意しました。これは二〇〇〇年と二〇一八年の一カ月間の実支出をもとに計算したものです。二〇〇〇年のときには十八万三千四百二十九円、一カ月間支出がありましたが、二〇一八年では十七万百五十九円へと一万三千二百七十円減少しています。そして、その内訳について見ていくと、食料、住居、服や靴、教養娯楽費などが減る一方で、ふえているのは光熱水道費、交通通信費、そして社会保険料の負担です。
 これらを見ると、要するに、全体としての支出は減る中で、いわゆる固定費部分についてふえ、日常生活にかかわる部分については、相当減らしながら生活されているということが浮かび上がってきます。消費税増税、これによってさらに可処分所得が減少するわけですから、これではますます購買力が低下をしてしまうことは明らかです。そして今回、消費税増税財源のその使い道として示されているのが、例えば、幼児教育の無償化などでありますが、単身世帯にとっては直接的な何か恩恵があるということではありません。
 先日も、この問題、国会で議論になり、単身者にはどのような恩恵があるのかという質問に対して、苦し紛れに政府が答弁をしたのが、先ほどお示しがあった住宅ローン、または自動車取得にかかわる減税措置があるというものでした。
 ところが、今示した二百万円から三百万円の単身世帯では、住居費そのものが大きく減っているわけで、とてもこの対策が適用されるというふうにはいえないと思います。
 先ほど答弁の中で、国は低所得者に配慮しつつ、経済に影響を及ぼさないよう、あらゆる対策を実施するとありましたが、その認識をやっぱり改めなきゃいけないんじゃないかと思います。逆進性があることについては都も否定をされていません。
 低所得者対策として示されているのは複数税率、軽減税率でありますが、これも実際どうなるのかパネルにしてみました。
 これは、年収に占める消費税の割合は逆進性があるといわれたように、所得の低い人ほど年収に占める消費税率の負担が多いと。八%、今、現行のときには年収二百万円未満と一千五百万円以上では、その差が五・四ポイントだったものが一〇%、これはいわゆる複数税率を加味したとしてもその差が六・二ポイントに拡大する、すなわち逆進性がさらに加速をすることになるわけであります。
 こうした対策が果たして本当に有効なのかということは厳しい状況ですね。とてもこれでは低所得者に配慮したとはいえないというふうに思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。

○副島税制部長 まず、消費税率の引き上げについてでございますけれども、繰り返しになりますけれども、少子高齢化が急速に進行する我が国におきましては、持続可能な社会保障制度の構築を図るためには、安定財源の確保が不可欠でありまして、消費税につきましては、国において、引き上げをどうするかという検討が行われる問題ではございますけれども、広く消費に負担を求め、世代間の公平を図ることができる消費税の税率の引き上げにつきましては、まず避けて通れないと。そうした中で、国が今回、軽減税率を導入したことに関しましても、低所得者への配慮として一定の効果があるのではないかというふうに考えております。

○池川委員 国のいい分をうのみにして、そのまま繰り返すということではなくて、やっぱり都民生活を守る視点から都として分析をし、意見をいうべきだと思います。
 増税分全てを返すぐらいのレベルの、十二分の対策をやるから大丈夫なんだというふうにいいますが、増税しないことが一番の景気対策であることはもはや明らかです。
 消費税増税の歴史を見れば、法人税減税に使われてきたことももはや明らかです。
 現時点での経済情勢を見れば、少なくともこの十月から増税することはできない、その立場でぜひ国に求めていただきたい、このことを求めておきます。
 次に、都税事務所の再生可能エネルギーの導入促進の取り組みについて伺います。
 具体的に伺いますが、例えば、都税事務所の、この再生可能エネルギー普及のモデルとされた足立都税事務所では、年間電力使用量が現時点でどのくらいなのか、また、そのうち、再生可能エネルギーの占める割合はどのくらいになっているのかお伺いしたいと思います。

○小山総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 足立都税事務所における年間電気使用量のお尋ねでございました。平成二十九年度の年間電気使用量は約十六万七千七百キロワットアワーでございます。また、再生可能エネルギー設備による年間発電量は約三万六千六百キロワットアワーでございます。

○池川委員 モデル事業として取り組んだ足立都税事務所でも、年間電気使用量に対して太陽光発電による再生可能エネルギーの発電量というのは約二〇%ということです。
 都は、来年度の予算で、この都庁の第一庁舎の三千万キロワット、第二庁舎の六百万キロワットの年間電力消費を全て再生可能エネルギーとする、都庁舎版RE一〇〇の取り組みを進めることを表明されています。これを全ての都有施設において進めていくことが重要だと思います。
 これまで、省エネ・再エネ東京仕様によって、二〇二〇年までに東京のエネルギー消費量を二〇〇〇年比で二〇%削減をするという目標達成に向けた取り組みとして、都の都有建築物の改築等によって建築物の熱負荷の低減、最新の省エネ設備、多様な再エネ設備等の導入によってエネルギー使用の合理化を図ってきたわけです。
 都税事務所においては、再生可能エネルギー導入の取り組みというのはどのように進めてきたのか、また進めていくのか伺いたいと思います。

○小山総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都では、従来から全庁的な取り組みといたしまして、都有施設の改築に当たり、施設の省エネルギー化と再生可能エネルギーの導入を図っております。これに基づきまして、主税局では、これまで足立都税事務所、立川合同庁舎、墨田合同庁舎の改築におきまして、LED照明や自然換気システムの導入、太陽光発電設備の設置などを実施してまいりました。
 今後の取り組みについてでございますが、委員のご説明のとおり、都では平成三十一年度から都庁本庁舎の使用電力の再生可能エネルギー一〇〇%化への取り組み、いわゆる都庁舎版RE一〇〇を推進することとしておりまして、主税局におきましては、全庁的な動向を注視しつつ対策を検討してまいります。

○池川委員 私は、施設を所管する立場で積極的に提案するなど、受け身でない対応を強く求めておきたいと思います。
 都税事務所で再生可能エネルギーの導入ができるのか検討したか、また太陽光発電の設置ができるか、耐震診断などを行ったのかということを事前にお伺いをしましたが、実際には詳細な調査検討などはまだ行われていないということです。少なくとも近々改築が検討されているところは別として、再生可能エネルギーが導入できないか、その可能性については調査を行うことぐらいはやってしかるべきだと思います。
 主税局として、建物を所管する立場から、ぜひ積極的な取り組みを行っていただきたいということを求めて、質問を終わります。

○おときた委員 私からは、行政サービスの一層のICT化、テクノロジー活用の先駆けの一つとなる、チャットボットの実証実験について、他の委員からもご指摘ありましたが、簡潔にご質問をさせていただきたいと思います。
 主税局では、昨年、納税者からの問い合わせに自動的に応答する、チャットボットの実証実験を行ってまいりました。
 この実証実験の実施時期、特に参加事業者名、利用者との間で行われた質疑応答の件数や、アンケートの結果などについて詳細をお伺いいたします。

○菊澤調整担当部長 昨年の五月から七月の三カ月間、納税者からの問い合わせに自動応答するチャットボットの実証実験を、お話のとおり行ったところでございます。
 この実証実験に際しましては、参加事業者を公募し、応募のあったNTTデータ先端技術株式会社、日本オラクル株式会社、日本IBM株式会社、株式会社日立製作所の四社と共同で実施したところでございます。
 利用者とチャットボットの間で行われた質疑応答の件数は、三カ月間で約一万八千件でございます。また、実証実験の結果につきまして、また利用したい、休日にも問い合わせができていいといった肯定的な声が多かったところでございますが、適切な回答が得られなかったというご意見もありました。こうした声などについて原因を分析し、本格導入に向けて対策を講じてまいります。

○おときた委員 世界に名立たる大手企業から四社等の実施であるということがわかりました。また、アンケートの結果については、技術向上を図るためにも、積極的に都民に対しても情報公開していただきたいと思います。
 一方で、三カ月間で一万八千件という件数を見るに、これは非常に需要がある技術であるということもよくわかります。こうしたチャットボットの導入は、行政サービスにAIを導入するということの先駆けとなるものであって、今後も継続して導入への取り組みを進めていくべきと考えます。
 そこで、平成三十一年度予算案を見ますと、チャットボットに関する新規予算があるわけですが、導入に向けたスケジュールについて、都の見解をお伺いいたします。

○菊澤調整担当部長 お話のとおり、来年度予算案にチャットボットの環境構築費を計上しているところでございます。来年度につきましては、自動応答できる問い合わせの範囲などを検討し、その後、委託する事業者を選定し、さらに実証実験から得られた知見を生かしながらシステムを構築してまいりたいと考えております。できる限り早期に本格導入できるよう準備を進めてまいります。

○おときた委員 テクノロジーの進歩は、近年、非常に早いものであり、導入に時間をかけ過ぎていると、その技術が正式に導入されたときには時代おくれとなっていることもあり得ます。先端技術の動向を見定めながら、ご答弁いただきましたように、できる限り早期に本格導入するとともに、学習プログラムを常に稼働させていく工夫や、多言語対応を充実していく取り組みをしていただきたいと思います。
 済みません、これ通告してないので、わかる方いたらお答えいただきたいんですが、現時点で多言語対応する予定というのはあったり、検討されたりはしているんでしょうか、いかがですか。

○菊澤調整担当部長 今現在、来年度検討しているチャットボットの中では、そこまでの検討内容とはなっておりません。

○おときた委員 現時点では、さすがに日本語からということでありました。優先順位としてはそのとおりだと思いますが、東京はいうまでもなく国際都市でございまして、外国人の方で行政サービスを受けられている方も非常に多くいらっしゃいますので、将来的には、まず英語から、そして多分、恐らく次は中国語ということになるんだと思いますけれども、そういったチャットボットサービスというのを、実際、今、もう多言語対応も始まっておりますので、そういったところも視野に入れてご検討いただければなということを要望しておきます。
 また、事業者の選定に関しては、公正、公平な選定がされるのはもちろんのこと、技術的にすぐれており、第四次産業革命の一翼を担い、東京を牽引できるような事業者を選定していただきたいと思います。
 こうしたチャットボットの仕組みは、主税局以外にも幅広く活用できると考えます。庁内の他部署との情報共有や連携はどのように進めていくのかをお伺いいたします。

○菊澤調整担当部長 お話のとおり、チャットボットは幅広い用途に活用できるツールでございまして、都民サービス向上に大変有効であると認識しております。このため、主税局以外でも導入する動きがあることは聞いておりまして、そうした部署との情報交換に努め、共有した情報をシステム構築に生かしてまいりたいと考えております。

○おときた委員 行政サービスのテクノロジー化、ICT化は部局の縦割りで行うべきものでは、当然のことながらありません。あらゆる分野での手続がオンラインで済むようになることが、来るべき新しい社会の行政サービスの究極の姿、目標であるとも考えます。ぜひともここは全局を挙げて、新分野も、政策を所管する本部というのも、今度この組織改編でできるようですから、まずはこのAI、チャットボットの仕組みの導入について、情報共有を率先して主税局から行っていただきたいと思います。
 では、質問の最後に、このチャットボットを本格導入した場合、チャットボットと納税者との質疑応答から得られた、この納税者の生の声を、主税局としてはどのように活用していくのかをお伺いいたします。

○菊澤調整担当部長 チャットボットに入力されたご質問には、私どもには気づきにくい納税者のニーズが多く含まれているものと考えております。今後、こうした納税者の生の声を分析し、わかりやすい情報提供や納税者サービスの向上につなげてまいります。
 また、本格導入後も、利用時のアンケートなどにより納税者のご意見をいただくなど、チャットボット自体のさらなる改善に継続的に取り組んでまいります。

○おときた委員 ありがとうございます。全体としてAI、チャットボットの活用につき、積極的な姿勢であることを評価いたします。
 先般の本会議における知事答弁にもありましたが、行政サービスに先端技術を積極的に活用していくことは、これからの東京にとって極めて重要であります。繰り返しになりますが、ここには余り検討などに時間をかけ過ぎることなく、常に最新の事例研究を怠ることなく、先端技術の活用を進めていただきますことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。

○小磯委員 私からは、ふるさと納税についてお伺いをいたします。
 平成二十年度税制改正で創設いたしました、このふるさと納税、約十年が経過をしているわけでございます。この間、平成二十七年度にはワンストップ特例という、確定申告を要しない方法が整備されました。
 そしてまた、多くの自治体に返礼品が設けられたこともございまして、その利用件数、そしてまた軽減税額ともに年々上昇の一途をたどっております。特に、ここ数年は寄附額の半分以上の返礼品、電化製品またギフト券を初めとした、地場産品とはいいがたい、そういう返礼品など、公営カタログショッピングと批判される事態も生じており、ふるさと納税本来の趣旨を逸脱しているとの声も多くございます。
 そこで、まず最初に、これまでの東京都と都内区市町村の影響額について、平成三十年度の影響額及び制度創設からの累計額をお伺いいたします。

○副島税制部長 ふるさと納税によります平成三十年度分の影響額でございますけれども、現時点での推計では、東京都で約二百五十八億円、都内区市町村で約三百八十八億円、合わせて約六百四十六億円と見込まれております。
 また、制度創設からの影響額でございますけれども、平成二十一年度分から平成三十年度分までの累計につきましては、東京都で約六百十三億円、都内区市町村で約九百二十三億円、合わせますと約一千五百三十六億円となっております。

○小磯委員 都域全体で累計千五百億円もの、本来居住している自治体に入るべき住民税が、寄附を通じてではあるものの、他の自治体に移転をしており、多くの都内区市町村も影響額の大きさに苦慮しているんだと思います。
 返礼品を活用して、ふるさと納税を募集するかどうかは各自治体の判断によりますが、都内の幾つかの区市町村においても返礼品を送付していると伺っております。
 そこで、都内区市町村における返礼品の取り組み状況を伺います。

○副島税制部長 都内区市町村のうち、返礼品を送付しています団体についてでございますけれども、平成三十年六月時点、各区市町村のホームページ等で確認いたしましたところ、特別区では二十三団体のうちの九団体、市町村では三十九団体のうち二十八団体でございました。一例を挙げますと、江戸切り子などの伝統工芸品、あるいは地元産の野菜などの返礼品がございます。

○小磯委員 都内区市町村のうち半数以上でございますけれども、創意工夫を凝らした返礼品を実施して、それぞれが財源確保のために努力しているということでございます。確認したところ、私の地元の町田市においても、美術館とかサッカー観戦のチケットを返礼品としているようでございます。
 こうした中、平成三十一年度税制改正大綱では、この行き過ぎた返礼品競争を是正して、ふるさと納税を健全に発展させる、そういう考え方から見直すこととされまして、現在、国会において地方税法改正案が審議をされているところでございます。
 では次に、今回のふるさと納税の見直しについて、その概要をお伺いいたします。

○副島税制部長 一部の自治体におきましては、高額な家電製品や寄附額に応じた金券等を付与するなど、ふるさと納税の趣旨に合致するとは思えないような返礼品を送付しておりまして、返礼品競争は過熱しております。
 国は、こうした状況の中、平成二十七年四月以降、一定の見直しを求める通知を重ねてまいりましたけれども、依然としてこの通知に沿った対応をとっていない自治体があるといたしまして、制度の健全な発展の観点から今回の見直しを提案しております。
 具体的には、総務大臣が基準に適合する地方自治体を、ふるさと納税の対象として指定するといったものでございまして、その基準でございますけれども、寄附金の募集を適正に実施する団体及び返礼品を送付する場合には、返礼割合が寄附額の三割以下、かつ地場産品を送付している団体となっております。なお、この見直しは、平成三十一年六月一日以降の寄附金から適用されることとなっております。

○小磯委員 インターネット等でふるさと納税というのを見ますと、例えば総合人気ランキングなどというのがあって、それぞれに、肉だとか米だとか果物とか、そのカテゴリーに分かれて、カテゴリーごとに人気ランキングというふうになっていまして、本当にそういう形の返礼品がかなりのウエートを占めているということでございます。
 六月以降、返礼割合の上限や地場産品などに関するルールを遵守する自治体に対する寄附金のみ、引き続きふるさと納税の対象になるということでございます。
 仮に、ルールを守らずに総務大臣の指定を得られなかったり、指定を取り消された場合はどうなるのか、確認をいたします。

○副島税制部長 ふるさと納税は、寄附額のうち二千円を超える部分について、一定の上限額に達するまで、所得税と住民税から全額が控除される制度でございますけれども、総務大臣の指定が得られなかった場合、住民税につきましては、学校法人等への寄附金と同じ一般の寄附金控除のみの適用となります。
 具体例で申し上げますと、所得税率二〇%の方が三万円を寄附した場合、ふるさと納税では所得税と住民税合わせて二万八千円が控除されまして、自己負担額は二千円となります。これに対しまして、指定のない自治体に三万円を寄附した場合、所得税は同様の取り扱いとなります一方で、住民税は一般の寄附金控除のみの適用となりまして、ふるさと納税に対する上乗せ分がなくなるため、自己負担額が二万一千六百円となります。
 なお、指定が取り消されました自治体につきましては、取り消し後二年間は指定を受けられないということとなっております。

○小磯委員 指定されない自治体への寄附であっても、一部は控除対象となるということでございますけれども、三万円を寄附した場合、指定された自治体に比べて自己負担額が約二万円もふえるということから、損得を第一に考える方からは、そういう寄附が確実に減少すると私も思います。
 こうした事態を避けるため、ほとんどの自治体は新たなルールを守ることが想定されるとも考えられますが、今回の見直しに対する都の見解を伺います。

○副島税制部長 本来、ふるさと納税は、お世話になったふるさとを応援したい、あるいは被災した自治体を支援したいなどの気持ちからなされるべきものでございまして、また、諸外国と比べおくれているとの指摘もございます寄附文化の醸成に一定程度寄与する面もあるものと認識しております。
 今回の国によります見直しは、行き過ぎた返礼品競争を是正する観点からなされたものと認識しておりますが、返礼品にかかわる他の問題は引き続き継続することが予想されますとともに、高額納税者ほど控除額も大きいことなど、他にもさまざまな問題がございまして、引き続き、ふるさと納税本来の趣旨に沿った制度への見直しが期待されているというところでございます。

○小磯委員 確かに、ふるさと納税制度の趣旨を踏まえて、さまざまな工夫を行っている自治体があるという一方で、一部の自治体が、度を超した豪華な返礼品によって多額の寄附金を集めている、そういう現状があるわけでございます。国のやり方に賛否はあるわけでございますけれども、一定の見直しというのは、これは当然であるというふうに思っております。
 ただし、ご答弁のとおり、返礼割合の上限等が設定されたとはいえ、高所得者ほど大きな恩恵が受けられるということで、それはこれまでと同様であって、先ほども申し上げているように、ネットショッピング感覚の寄附も続いていくことが見込まれるというところであります。この点、減収となる自治体にとっては、本来、行政サービスに充てるべき税収の一部が他の自治体の返礼品の購入費に使われているともいえまして、今回の見直しが、ふるさと納税の健全な発展につながるかどうかは、やはり推移を見なければならないな、こんなふうに思っております。
 今後、国内の寄附文化を醸成していくためにも、制度創設時に掲げた、ふるさと納税本来の趣旨に沿うような見直しを進めていくべきであるということを申し上げまして、私の質疑を終わります。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案、報告事項及び請願陳情に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時散会

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