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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第四号

平成二十九年三月十七日(金曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長栗山 欽行君
副委員長吉倉 正美君
副委員長松田やすまさ君
理事小松 大祐君
理事とくとめ道信君
理事大西さとる君
山森 寛之君
大津ひろ子君
斉藤やすひろ君
山内れい子君
北久保眞道君
鈴木 隆道君
秋田 一郎君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
主税局局長目黒 克昭君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務加藤  隆君
税制部長小山 明子君
税制調査担当部長川上 秀一君
調整担当部長笹本  勉君
課税部長副島  建君
資産税部長大久保哲也君
徴収部長安藤 敏朗君
特別滞納整理担当部長譲原 秀晃君
会計管理局局長浅川 英夫君
管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務中澤 基行君
警察・消防出納部長吉野 孝行君
資金活用担当部長鈴木 誠司君
会計制度担当部長野口 毅水君

本日の会議に付した事件
会計管理局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十九年度東京都一般会計予算中、歳出 会計管理局所管分
主税局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十九年度東京都一般会計予算中、歳入、歳出、債務負担行為 主税局所管分
・第三号議案 平成二十九年度東京都地方消費税清算会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第三十七号議案 東京都都税条例等の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・平成二十九年度地方税制の改正等について
請願陳情の審査
固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する請願
(1)二八第一一号
(2)二八第一二号
(3)二八第一三号
(4)二八第一四号
(5)二八第一五号
(6)二八第一六号
(7)二八第一七号
(8)二八第一八号
(9)二八第一九号
(10)二八第二〇号
(11)二八第二一号
(12)二八第二二号
(13)二八第二三号
(14)二八第二四号
(15)二八第二五号
(16)二八第二六号
(17)二八第二七号
(18)二八第二八号
(19)二八第二九号
(20)二八第三〇号
(21)二八第三一号
(22)二八第三二号
(23)二八第三三号
(24)二八第三四号
(25)二八第三五号
(26)二八第三六号
(27)二八第三七号
(28)二八第三八号
(29)二八第三九号
(30)二八第四〇号
(31)二八第四一号
保育の充実と待機児童対策及び保育士の待遇改善を求めることに関する請願
(32)二八第五〇号の二
固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情
(33)二八第九五号
(34)二八第九六号
(35)二八第九七号
(36)二八第九八号
(37)二八第九九号
(38)二八第一〇〇号
(39)二八第一〇一号
(40)二八第一〇二号
(41)二八第一〇三号
(42)二八第一〇四号
(43)二八第一〇五号
(44)二八第一〇六号
(45)二八第一〇七号
(46)二八第一〇八号
(47)二八第一〇九号
(48)二八第一一〇号
(49)二八第一一一号
(50)二八第一一二号
(51)二八第一一三号

○栗山委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成二十九年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十九年三月十六日
東京都議会議長 川井しげお
財政委員長 栗山 欽行殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十六日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十三日(木)午後五時

(別紙1)
財政委員会
 第一号議案 平成二十九年度東京都一般会計予算中
        予算総則
        歳入
        歳出
        債務負担行為
 財政委員会所管分
        都債
 第三号議案 平成二十九年度東京都地方消費税清算会計予算
 第十四号議案 平成二十九年度東京都用地会計予算
 第十五号議案 平成二十九年度東京都公債費会計予算

(別紙2省略)

○栗山委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、会計管理局及び主税局関係の予算の調査並びに主税局関係の付託議案の審査、報告事項に対する質疑及び請願陳情の審査を行います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十九年度東京都一般会計予算中、歳出、会計管理局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○斉藤委員 私の方から、新公会計制度に関する課題について質問したいと思います。
 小池都政となって初めての第一回定例会ということで、大事な視点であります。都は、平成十一年度に過去最大の一千億円を超える実際赤字を計上するに至りまして、財政再建団体転落寸前の危機的な状況に陥ったわけです。
 都議会公明党は、都の財政を再建するに当たり、公会計制度改革を提唱し、都は、平成十八年度には、全国に先駆けて複式簿記・発生主義の新公会計制度を完成させました。その後、財政運営のツールとして活用を開始しまして、早速、都財政における、いわゆる隠れ借金を明らかにしまして、これを解消することができました。
 そもそも、都の歳入は、法人二税によるところが大きいわけでありますが、景気の影響を極めて受けやすい財政構造となっています。そのため、平成二十年秋のリーマンショックの影響によりまして、一年間で税収が約一兆円激減いたしましたけれども、十年来に及ぶ行財政改革の努力により培った財政対応力を存分に活用し、その急激な歳入減を乗り越え、都民の暮らしを守ることができました。それを可能にした重要な要素の一つがまさにこの新公会計制度であると思います。
 小池都政においては、徹底した情報公開と自己改革努力が求められておりますけれども、財政を見える化する重要なツールであるとともに、各局の自己改革努力を支える原動力こそ、新公会計制度だと思います。
 都はこれまで、新公会計制度普及促進連絡会議を立ち上げ、この新公会計制度の全国自治体への普及促進を目指してまいりました。
 そこで、まず、都方式導入自治体の概況と、現在の普及促進に向けた取り組みについてお伺いします。

○野口会計制度担当部長 平成二十三年度に都方式の先行自治体と連携いたしまして、新公会計制度普及促進連絡会議を設置して以降、都は構成自治体とともに全国の自治体に対しまして、制度の普及促進に努めてまいりました。
 加えまして、都内の多くの自治体に直接訪問も行いまして、自治体の長や実務担当者の方々など、各層に向けまして企業会計に近くてわかりやすく、日々仕訳の会計処理を採用して、マネジメントにも活用しやすいという都方式の制度の特徴を訴えまして、その導入を積極的に促してきたところでございます。
 これらの取り組みによりまして、都方式の導入自治体は、平成二十三年度の連絡会議設置時は五つの自治体でありましたのが、現在は十七の自治体となっております。このうち今年度から財務諸表を公表した自治体は、江戸川区、大阪市、福島県郡山市で、来年度から公表を予定しているのが都内の荒川区、八王子市、福生市でございます。
 最近の普及促進の取り組みといたしましては、昨年十一月に、連絡会議主催のシンポジウムを、今年度新公会計制度による決算を初めて公表しました江戸川区におきまして、開催をしたところでございます。今回のシンポジウムでは、財務諸表の有効活用をテーマといたしまして、制度の導入段階から自治体経営の活用を視野に入れて、具体的に準備を進めていくべきことをメッセージとして発信したところでございます。

○斉藤委員 平成二十三年には、連絡会設置時は、五つの自治体だったのが今、十七に拡大をしているということでありました。都内でも、採用の自治体が出てきているということでございましたが、都は、今申し上げましたように全国に先駆けて、本格的な複式簿記・発生主義会計を導入し、全国標準足り得る会計基準の策定を全国に発信して訴えてまいったわけです。
 一方、国は、従前は総務省方式なる都方式とは異なる複数の公会計モデルを提示いたしまして、いずれのモデルも不十分で、各自治体における取り組みはなかなか進まない。かえって迷わせてしまったようなところがありますが、平成二十七年一月にようやく東京都の強い働きかけに歩み寄る形もございまして、新たな総務省統一基準を全国の自治体へ示すことになりました。来年度の財務諸表公表に向けまして準備するよう、国は要請をしているところであります。
 都としましては、公会計制度改革の先駆者として、今後も、都方式の推進をしていく一方で、国からの要請にも対応するため、総務省の統一基準への組みかえバージョンを作成する予定であると仄聞をしています。これに向けた準備は、遺漏なきよう進めてもらいたいわけですが、全国に要請が出されたというこの節目を捉えまして、改めて都方式自体の改善も検証していくべきときであると考えます。都の見解を求めます。

○野口会計制度担当部長 国から、全自治体への統一的な基準に基づく財務書類の作成の要請がございましたけれども、都といたしましては、わかりやすくマネジメントに活用しやすいことから、今後とも都方式を基本とする方針に変わりはございません。
 一方、昨年度来、この統一的な基準の内容を精査するとともに、企業会計の状況も踏まえまして、都の基準の改善の必要性を検証してまいりました。その結果、公認会計士等により構成されます東京都会計基準委員会での審議を経まして、来年度以降、十項目の改正を実施することといたしました。
 具体的には、システム開発の経費を資産計上するソフトウエア会計の導入や、固定資産につきまして減価償却を一円まで行うこととする残価率の廃止など、企業会計の動向に合わせる視点での改正ですとか、あるいは地方消費税につきまして清算後に都を通り抜けて他の道府県に流れていく金額を区分表示するなど、よりわかりやすくという視点から改正を行うこととしたものでございます。一つ一つ細かな事項でありますけれども、今後の都方式の普及を見据えまして、統一的な基準が導入されることを契機に、一連の改正として実施すべきと判断したものでありまして、平成十八年度の都の制度創設以来最大規模の改正となるところでございます。

○斉藤委員 制度創設以来最大規模の改正を予定している、会計基準改正を行う予定であると答弁をいただいたところであります。都が今後行う会計基準改正に関しましては、各局が、適切かつ円滑に対応できるようにするための準備が課題になってくると思います。
 また、財務諸表作成に当たりましては、その精度を高めていくことも必要と考えます。あわせて都の見解を伺います。

○野口会計制度担当部長 都の会計基準の改正に際しましては、庁内の財産管理所管部署などとの調整を経た上で各局に対して既に説明会を行いまして、四月からの新たな日々仕訳に向けて準備中でございます。
 また、財務諸表の精度向上に関しましては、制度導入以来、数値の正確性は高まっておりますが、工事の完了に伴い精算して資産に計上すべき建設仮勘定という科目ございます。この中に、未精算のままとなっている事例もございまして、資産計上についてさらなる精度向上が求められております。
 このため、従来は年度明けから行っていた資産照合の作業を今年度から半年前倒しいたしまして作業期間を確保して、各局に対して照合作業を徹底するように呼びかけたところでございます。今後の普及も見据えまして、説明責任を果たす上で基礎となる会計制度のブラッシュアップと財務諸表の正確性向上を目指しまして、状況に応じて不断の取り組みを進めてまいります。

○斉藤委員 各自治体が国の統一基準を活用して財務諸表を作成するこのときを見まして、都方式についても見直しをしていく、制度改正も行う、ブラッシュアップも行っていくという実務面でもいろいろやっていることがわかったわけでございますが、こうした取り組みは、他の自治体での運用に際しても参考にできるものがあるのではないかと思います。
 都方式の自治体との連携を強化していくためにも、ぜひこれらの自治体に積極的に情報提供するべきであると思います。
 先ほどご答弁ありましたが、連絡会議主催のシンポジウムですが、このシンポジウム二〇一六は、財務諸表の有効活用をテーマにしたとの話でありました。制度の導入や運用に加えて、こうした観点を視野に普及活動をしていくことは、これから活用について考えようとしている多くの自治体にとって非常に参考になるものと考えます。
 また、都方式を採用している自治体と、総務省の統一基準を採用する多くの自治体--総務省を採用する方が圧倒的に多いわけでございますが、多くの自治体との間で、なかんずく、都内の特別区や多摩・島しょ地域の基礎自治体においても同様に、ぞれぞれの自治体との間で問題意識をどう共有していくかも大事だと考えます。
 さて、角度を変えますが、国の要請への対応といたしまして、統一基準に組みかえるわけですけれども、都方式の方がわかりやすくて使いやすい、これはもういうまでもないことであります。ですから、逆に統一基準自治体がそれを最初、自治体が都方式に組みかえやすくする準備を進めていくべきであると考えます。また、その準備の前提として都は、統一基準を採用する自治体の状況や課題の把握に努めるべきであると思いますが、都の見解を求めます。

○野口会計制度担当部長 今年度、統一的な基準の導入を予定しております東京都内外の自治体との意見交換を行いまして、延べ三十二の自治体の参加がございました。都からは、庁内体制の整備ですとか、財務諸表を作成するコストをいかに小さくするかなど、これまで培いましたノウハウを生かしまして、制度の導入や運用に係る留意点について説明を行ったところでございます。
 この意見交換会では、多くの自治体から実務の詳細が掌握し切れておらず、対応に苦慮しているなどの意見も出されまして、まだ、財務諸表の作成準備で手いっぱいであることがわかりました。一方で、この先どう活用していくべきかと問題意識を持つ自治体もございました。
 こうした自治体が、今後労力をかけて財務諸表を作成する意義は何かということを考えれば、例えば、ほかの自治体との比較がうまくできるだろうか、事業別に活用していくにはやはり日々仕訳にすべきではないか、行政コスト計算書から収支構造がわからないなど、みずから課題も認識されることというふうに思います。
 都は、引き続きノウハウを提供しつつ、各自治体の課題の認識状況を把握いたしまして、システム更新を迎える自治体への日々仕訳に向けた改修等の働きかけや、委員から今お話のありました、統一的な基準で作成した財務諸表を都方式に組みかえたらどうなるかなどの提案をしていくことも検討したいと思います。

○斉藤委員 この都方式が果たした役目は極めて私は大きいと思います。総務省の統一基準がこのような形になりましたのも、たび重なる東京都からの要請というか、本来、東京都方式の方がすぐれていると私も確信しておりますけれども、その結果、統一基準も、より都方式に近いものになった。今自治体は、必死になって財務諸表を作成する準備に入っている、まさしく途上でございますので、こういう段階で都方式、都方式というよりも、まずは、多くの自治体がまずこの統一基準による財務諸表公表をしっかりできるように準備をしっかり見守っていくことも大事だと思いますが、その時期をよく見きわめまして、ぜひ都方式への組みかえのメリット、これを統一基準採用の自治体に示して、都方式への普及促進をしていくべきであると思うわけであります。
 最後の質問になります。
 会計管理局長は、過日のシンポジウムで、財務諸表の持つ役割として、コミュニケーションツールとしての役割に言及され、その活用を通じて、自治体における縦割りを打破していくことが重要であると述べられていると仄聞いたしました。私も全く同感でございます。そして、東京都と都内全ての基礎自治体を初め、全国の自治体との間にも財務諸表を有効に活用することで、それぞれの自治体経営を改善していく意識を持ち、そのことへの共感といったものが醸成されていくのだろうと思いますが、こういったことが都民本位、国民本位にかなう新公会計制度につながる道筋になっていくのだろう、このように思うわけであります。
 ここで、会計管理局長に、今後都は、新公会計制度をどのように推進していくお考えであるのかをお伺いしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○浅川会計管理局長 本日、新公会計制度の取り組みやあり方につきまして、るるご議論をいただきました。まず、都自身の制度につきましては、今回の会計基準の改正で一旦は整理できたと考えておりますが、これからも企業会計の動向等を注視し、必要に応じて不断の改善を図っていく考えでございます。あわせて、財務諸表の正確性を確保することは、都民への説明責任を果たす上で欠かすことのできない使命であり、こうした観点から、精度向上に向け、各局との意識共有に向けた働きかけも続けてまいります。
 また、今後、新公会計制度を一層推進する上では、先行している都方式自治体が経験を共有し、財務諸表をみずからの自治体経営により有効に活用していく方向で絶えず改善していくことが重要でございます。このため、連絡会議で制度の運用や活用をめぐり意見交換し、おのおのの自治体における取り組みに生かすとともに、秋に開催するシンポジウムでは、他自治体のモデルとなるような事例を幅広く発信していくこととしております。
 総務省の統一的な基準を採用しております自治体につきましては、今後、実際に財務諸表を公表した後、活用の段階を視野に入れていく中で、会計基準をめぐる課題を認識し、その認識を共有できるのではないかと考えております。
 これら自治体の取り組みの状況につきましては、今後、意見交換会などを通じて把握に努めるとともに、都方式自治体が連携して支援していくことも検討していきます。
 今後とも、こうした取り組みを着実に実施することで、多くの自治体との信頼関係を築き、真に効率的、効果的な行政運営に寄与する新公会計制度を目指してまいります。

○山内委員 公金管理について、私はこれまでも質問してきました。そこで今回は、日本銀行の黒田総裁が二〇一三年四月に、黒田バズーカ砲とも呼ばれる大胆な量的、質的金融緩和政策を導入して以降、東京都における公金管理がどのような影響を受けてきたのかについてお伺いしていきたいと思っております。
 まず、二〇一二年度以降の毎年の公金管理実績の変移についてお伺いいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 二〇一二年度以降、すなわち平成二十四年度以降の公金管理実績につきまして、代表的な係数である公金全体の平均残高、運用利回り及び運用収入の推移を申し上げます。
 平均残高につきましては、平成二十四年度の三兆八千九百五十億円から毎年度増加し、直近の平成二十八年度上半期は五兆五百七億円でございます。主な増加要因は、企業収益の回復に伴う都税収入の増加によるものでございます。
 運用利回りにつきましては、平成二十四年度の〇・一八四%から毎年度低下し、直近の平成二十八年度上半期は〇・〇七四%でございます。主な低下要因は、日本銀行の金融緩和政策に伴う市場金利の低下によるものでございます。
 運用収入につきましては、平均残高が増加したものの、運用利回りの低下が大きく影響したため、平成二十四年度の七十一億四千七百七十九万円から大幅に減少し、直近の決算期である平成二十七年度は、五十四億七千三百八十三万円でございます。
 なお、参考に平成二十八年度は、上半期までで十八億八千百五十五万円となっております。

○山内委員 ありがとうございます。かなりの影響が出ているということはわかりました。
 次に、基金の運用についてお伺いしたいと思います。
 基金の運用に関しましては、年度を超えて長期にわたっての運用が可能なため、預金のほか、債券運用では、国債、政府保証債などを中心に運用を行っていると聞いております。
 二〇一三年四月の量的、質的金融緩和、さらには二〇一六年二月の、昨年二月ですね、日本銀行当座預金へのマイナス金利適用開始、同年九月の長短金利操作開始、これは短期金利をマイナスに、十年国債利回りをゼロ%程度に誘導するものですが、こういった一連の日銀の金融政策は、基金の運用にどのように影響を与えたのか、お伺いをいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 近年の日銀の金融緩和政策により、市場金利は大幅に低下し、それに伴い、都が日々行う預金入札では、金融機関の提示金利が大幅に低下いたしました。
 さらに、平成二十八年二月のマイナス金利政策導入後、都の運用対象となる国債、政府保証債はマイナス利回りとなり、現在もおおむねその状況が続いております。
 このため、国債、政府保証債での運用から、利回りの確保できる地方債や財投機関債での運用に重点を移しております。

○山内委員 次に、公金管理にとって最も重要な安全性の確保という視点から、外国銀行への預金についてお伺いしたいと思います。
 二〇一五年度の公金管理計画では、基金のポートフォリオで、新たな運用先の拡充、運用手法に取り組むと説明がありました。その中で、外国銀行を預金入札に加えるとありました。その際、外国銀行の選定に当たっては、銀行自体の経営の健全性のほかに、その銀行が属する本国の社会経済状況などを総合的に勘案して決定しているとの答弁でございました。
 その後、昨年には、イギリスのEU離脱決定やアメリカでの大統領選挙などがあって、金融市場を取り巻く世界の政治、経済状況は不透明さを増しています。
 そこで、二〇一五年度以降の預金に占める外国銀行の比率、実績はどの程度か、また外国銀行への預金対応については現在どのような対応を行っているのか、お伺いいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 基金の預金ポートフォリオのうち外国銀行の占める比率は、二〇一五年度末、すなわち平成二十七年度末が一五・五%、直近の平成二十八年度上半期末が一四・〇%となっております。
 また、残高につきましては、平成二十七年度末が三千九百二十八億円、平成二十八年度上半期末が三千七百九十一億円となっております。
 外国銀行への預金対応につきましては、個別の銀行ごとに評価し、預け入れ期間、預け入れ金額の制限等を決定しております。外国銀行の評価に当たりましては、現在も、銀行自体の経営評価に加え、カントリーリスクを初めとして、幅広く本国の社会経済状況などが及ぼす影響も含めて総合的にリスクを勘案しております。
 さらに、預金先外国銀行の株価や社債利回り等の日常的な監視及び決算期ごとの財務分析の結果につきまして、東京都公金管理アドバイザリー会議に報告し、意見を聞いた上で、預金先の外国銀行の分析、評価を行っております。

○山内委員 次に、同じく安全性の確保という視点から、地方銀行への預金についてお伺いしたいと思います。
 二〇一六年度の上半期実績では、地方銀行にも一五%程度の比率で預金をしています。日銀による金融緩和で金利が低下し、国内銀行は貸し出しによる収益が減っており、特に地方銀行の場合、人口減の中で地元の貸し出し先は減少傾向であり、貸し出し以外の有力な運用先であった日本国債の利回りも、マイナス金利政策の影響などで大幅に低下するなど、地方銀行自体の資金運用は厳しくなっているとの報道があります。
 こうした状況下、地方銀行への預金対応についてはどのように考えているのか、お伺いいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 地方銀行または都市銀行等に限らず、都の預金先につきましては、金融機関の格付、自己資本比率及び預金量の推移等を組み合わせた基準を設定し、一定水準を上回る金融機関を預金対象先の候補としております。
 あわせて、東京都公金管理アドバイザリー会議の意見を聞き、安全性の高い金融機関を選定した上で預金を設定しております。
 地方銀行につきましては、銀行自体の経営評価に加え、地域経済の動向などが銀行経営に及ぼす影響も含めて、総合的にリスクを分析、評価し、専門家の意見を聞いた上で預金対応を行ってまいります。

○山内委員 次に、公金管理にとって非常に重要である流動性の確保という視点からも、緊急用の資金対応に関してお伺いしたいと思います。
 二〇一五年十一月の財政委員会の質問で、想定外の資金ニーズに備えて、資金の流動性を常に確保しているという答弁がございました。
 想定外のニーズの例としては、東日本大震災の発災直後の深夜、被災地の支援に向かうための数百万円程度の緊急資金を確保したケースの紹介がありました。また、首都直下地震など、都内で相当大規模な災害が発生した場合に、緊急に支払いが必要となる場合等が考えられるとのことでした。
 想定外の資金ニーズに対応するために、現在どのような手当てを行っているのか、お伺いいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 想定外の資金ニーズに対応するため、資金の流動性を常時確保しております。
 流動性の確保とは、支払い等に支障を来さないよう、必要となる資金を確保するものでございます。具体的には、想定外の資金ニーズにつきましては、歳計現金等における流動性預金の中で対応することとしております。

○山内委員 日銀は、金融政策の運用について、二%の物価前年比上昇率が安定的に持続するために必要な時点まで、長短金利操作つき量的質的金融緩和を維持することとしております。昨日十六日の金融政策決定会合で、金融緩和策の現状維持を決めたという報道もございました。非常に国内金利も低い状況がこれからも続くのではないかと想定されます。
 一方、アメリカでは、トランプ大統領が選任されて以降、公共事業拡大策で米国の金利が急上昇を示すなど、経済や金融環境の先行きについて見通しが立てにくい状況にあります。
 こうした中で、二〇一七年度の公金管理計画は、どのようなことに着目して策定されるのか、お伺いいたします。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 委員ご指摘のとおり、平成二十九年度は、経済金融情勢が引き続き不透明な中、金利は低い水準で推移することが想定され、公金の運用には困難な状況が続くものと見込まれます。
 こうした環境のもと、平成二十九年度公金管理計画の策定に当たりましては、これまで以上に景気の動向や金融政策の先行きに特段の注意を払う必要があるものと考えております。
 そのため、元本の安全性の確保を最重要視し、資金元本が損なわれることのないよう、預金先金融機関や購入対象となる債券発行体の経営の健全性をより一層注視するなど、総合的な視点からリスク管理を強化してまいります。
 こうしたことにより、公金管理の原則である安全性及び流動性を十分に確保していく上で、柔軟かつ効率的な保管、運用を徹底してまいります。

○山内委員 日銀が導入したマイナス金利政策に伴う市場金利の低下による影響が、東京都の公金運用にも顕著になっています。導入以降、公金管理実績は毎年度低下し、二〇一六年度上半期の運用利回りは〇・〇七四%にまで落ち込んでいます。
 そのため、運用収入は大幅に減少いたしました。もちろん、公金運用は利益を稼ぐものではございませんが、外資系銀行の日本市場からの撤退や地方銀行の経営統合や合併などによる再編など、厳しい状況が続いています。
 まさに昨日、新潟の地方銀行で、総資産首位と二位の二つの銀行が経営統合する方向で最終調整に入るといったニュースも入ってまいりました。厳しい状況は続いております。安全性の確保の観点から、より一層のリスクの管理、慎重かつ必要に応じた迅速な対応、そして報告を求めておきます。
 また、流動性という観点からも質問いたしました。歳計現金等における流動性預金は、平時の日常における資金ニーズへの手当てにプラスして、想定外の資金ニーズにも対応するというものです。全てを緊急時の資金として用意しているわけではありません。首都直下地震等の大規模災害が起きた際に、どのように財源を確保するかは重要な課題だと考えます。会計管理局が保管している流動性預金だけでは十分な対応はできません。発災後の応急や復旧に対する財政的な手当てについて、全庁を挙げて検討していくことが重要な課題ではないかということを指摘して、私の質問を終わります。

○大津委員 近年、都の公金管理を取り巻く経済、金融の環境は大きく変化しています。平成二十五年一月には、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のために、政府と日本銀行が政策連携を強化することが内閣府、財務省、日本銀行の共同声明として発表されました。これを受けて、平成二十五年四月には、日本銀行による量的、質的金融緩和政策、いわゆる黒田総裁による異次元の金融緩和政策が導入されることとなりました。
 日本銀行は、金融緩和を推進する主たる目的について、物価安定の目標を、消費者物価の前年比上昇率二%と定め、これをできるだけ早期に実現することを目指すためとしており、現在に至るまで、さまざまな金融緩和政策を継続しています。
 平成二十五年から平成二十九年にかけてのこの四年間は、これまで誰も想定できなかった金融環境の変化が実際に起こってきた四年間でありました。この金融環境激動の四年間、私自身もずっと財政委員会に所属をしておりました。
 そこで、平成二十五年四月以降の日本銀行の金融緩和政策と金融市場の動向を振り返り、その時々の都の対応とともに検証し、また今後を考えていきたいと思います。
 日本銀行は、平成二十五年四月、金融調節の操作目標を、金利の調節から市場にどれだけ資金を供給するかというマネタリーベースに変更し、国債の借り入れを中心に、マネタリーベースを年間で六十兆円から七十兆円に増加させるという量的、質的金融緩和策を導入しました。
 平成二十六年十月には、その年間増加額をさらに十兆円上積みして八十兆円とする金融緩和の拡大策を追加しました。この結果、国債の金利は、一年以内の短期国債のマイナス利回りが常態化し、平成二十七年一月には、一時的に五年国債までがマイナス利回りとなるほど大きく低下しました。さらに、都が預金入札を行う際に、金融機関が提示する預金金利も低下したと聞いています。
 そこでまず、こうした金融環境の変化を受けて、都はどのような対策を講じたのか伺います。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都におきましては、平成十四年四月のペイオフ一部解禁に備えるため、ペイオフ解禁以降の公金管理の基本指針として、平成十四年三月に東京都資金管理方針を策定いたしました。そこから既に十年以上が経過し、この間、世界的な低金利状況や国内の金利状況の変化など、都の公金を取り巻く国内外の金融環境は大きく変動しております。
 こうした状況に対応するため、都は平成二十七年三月に、従来の東京都資金管理方針を一部見直し、安全性と流動性の確保を前提にしつつ、金融環境の変化に応じて、柔軟かつ効率的な運用を行うことを目的として、東京都公金管理ポリシーを新たに策定いたしました。
 この東京都公金管理ポリシーに基づきまして、平成二十七年四月に策定した平成二十七年度公金管理計画におきましては、安全性を確保した上での公金運用の多様化の視点から、新たな運用商品の開発、運用先の拡充を行ったところです。
 具体的には、元利保証型の金銭信託や外国銀行への預金及び外債・ユーロ円債の組成を新たに取り入れることといたしました。

○大津委員 その後、日本銀行は平成二十八年一月、それまでの量的、質的金融緩和に加え、金融機関からの預かり金である日銀当座預金の一部にマイナス〇・一%の金利を適用するという、いわゆるマイナス金利つき量的、質的金融緩和の導入を決定しました。
 日本の金融政策史上初めてとなるマイナス金利政策を受けて、預金や国債などの市場金利は、日本銀行の狙いどおり一段と下がり、平成二十八年二月には、初めて十年国債の利回りがマイナスを記録しました。
 こうした状況の中、金融機関によっては、マイナス金利導入以降、思ったほど貸し出しが伸びず、また、これまで主に国債を中心に運用していたことから運用が困難となり、マイナス金利導入以前と比較すると預金獲得ニーズが減少したと聞いています。
 そこで、このような金融環境の変化を受けて、都は、どのような対策を講じたのか伺います。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成二十八年二月の日本銀行によるマイナス金利政策導入後、同年四月に策定した平成二十八年度公金管理計画におきまして、マイナス利回りで推移している国債、政府保証債での新たな運用は行わず、確実にプラスの利回りが確保できる地方債、財投機関債での運用に重点を移しました。
 また、金融機関の預金獲得ニーズの減少に対しましては、都が行う日々の預金入札におきまして、金融機関が預金を受け入れやすい金額や運用期間について情報を収集し、安全性の高い金融機関に分散して預金を設定するよう努めました。

○大津委員 そのマイナス金利政策の導入からわずか七カ月後の平成二十八年九月、日本銀行は、それまでの金融緩和政策について総括的な検証を行い、これを踏まえ、二%という物価上昇率の目標をなるべく早期に実現するために、イールドカーブ・コントロールと呼ばれる長短金利操作を新たな枠組みとして加えることを決定しました。
 この長短金利操作とは、一年以内の短期金利にマイナス〇・一%の金利を適用し、十年程度の長期金利は、おおむねゼロ%程度で推移するように、金融緩和の度合いをコントロールしていくことであります。
 同時に日本銀行は、明確に期限を区切らずに、消費者物価指数の前年比上昇率が安定的に二%を超えるまで、この長短金利操作つき量的、質的金融緩和を継続するというオーバーシュート型コミットメントの方針を打ち出しました。これにより金融緩和政策が継続されることとなり、市場金利は依然として低利のままで推移することとなりました。
 いつまでこのような低金利状況や国債のマイナス利回りが続くのか、見通しが立てにくい中にあっては、安全性の高い金融商品での運用が基本である公金管理に係るリスクも増大するものと思われます。これらの状況に対して、都はどのような対策を講じたのか、所見を伺います。

○中澤管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 金融政策の動向や金融市場の変化を踏まえた適正なリスク管理への助言や意見を求める体制を強化するため、都では、平成二十八年十一月に、金融分野の専門家等で構成される東京都資金管理・活用アドバイザリーボードを改組し、公金管理に特化した東京都公金管理アドバイザリー会議を新たに設置いたしました。あわせて委員の構成を一部見直し、この会議の委員にリスク分析、管理の専門家を加えることといたしました。
 平成二十八年十二月に開催した第一回東京都公金管理アドバイザリー会議におきましては、預金先金融機関や購入対象となる債券発行体の安全性の確認の観点から、さまざまな有用なご意見をいただきました。
 現在、これらのご意見を踏まえまして、安全性の確認を目的として、多面的な視点から情報を収集し、より適切な分析を実現する取り組みを行っております。
 具体的には、預金先金融機関や債券の発行体との面談を定期的に実施し、直接、事業の動向や決算報告、将来見通しなどの説明を受けるといったことを積み重ね、正確かつ最新の情報をよりどころとした精緻な分析、評価に基づく運用に努めております。

○大津委員 金融政策と財政政策に加え、成長戦略、いわゆる三本の矢がいわれて久しいこうした中で、都政のかじ取りが難しい時代でもあります。だからこそ、都民、また将来世代のためにも、公金の運用管理には、これからもしっかりとやっていただきたいと思います。
 一方、海外経済動向に目を向けますと、米国のトランプ政権の政策動向次第で、世界中の株式や為替などの金融市場が日々大きく変動してしまいます。また、金融緩和の継続を打ち出している日本とは違って、米国では、つい先日の三月十五日には、政策短期金利の誘導目標を〇・二五%引き上げて〇・七五%から一%のレンジに設定すると発表がありましたように、各国の中央銀行の金融政策には方向性にばらつきが見られます。
 世界中にある資金の流れが複雑化することで、国内の金融情勢にも大きな影響を及ぼすと思われる中、公金管理に係るリスクも多様化してきているように感じています。こうした多様化するリスクの対応を踏まえた今後の都の公金管理に当たっての考え方を、浅川局長にお伺いをいたします。

○浅川会計管理局長 現在の公金管理を取り巻く国内外の経済金融情勢を概観いたしますと、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動といったリスクが見込まれ、委員ご指摘のように、世界レベルで資金の流れが複雑化する様相を呈しております。こうした動きは、世界の主要国の金融政策にも少なからず影響を与えております。
 日本におきましては、昨日十六日の日銀金融政策決定会合において、現行の金融市場調節方針の維持、継続を決定したところでございますが、日本以外の主要国では、それぞれの地域の状況に応じて金融政策に変化があらわれてきております。
 米国では、一昨日の十五日、政策金利の引き上げを決定し、今後も緩やかなペースでの利上げが想定される一方で、欧州では、現在の金融緩和政策を据え置くものの、景気の下振れリスクの低下などを要因として、現行政策の出口戦略を模索する動きが活発化し始めております。
 こうした複雑な状況におきましては、多様化、増大化するリスクへの感度をこれまで以上に高め、必要な情報を迅速に収集、分析することで、刻々と変化する金融環境に対し、時宜を逸することなく適時適切に対応することが非常に重要になると考えております。
 また、このような時期であるからこそ、公金管理の原則に立ち返り、資金元本を毀損しないという安全性の確保を最重要視した公金管理体制の強化が必要であり、今回、近年の日本の金融政策の動向と都の公金管理対応の動きを振り返ったことによりまして、改めてその思いを強くしたところでございます。
 こうした基本認識のもと、これまで以上にさまざまなリスクに対応できるよう、最新の金融情勢の把握と公金の預け先に関する評価、分析手法の精緻化、専門家の活用など、リスク管理体制の一層の充実化を図り、安全性の確保に万全を期した上で流動性を堅持し、公金の効率的な保管、運用に全力を尽くしてまいります。

○栗山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗山委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○栗山委員長 これより主税局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査、報告に対する質疑及び請願陳情の審査を行います。
 第一号議案、平成二十九年度東京都一般会計予算中、歳入、歳出、債務負担行為、主税局所管分、第三号議案、第三十七号議案及び報告事項、平成二十九年度地方税制の改正等について並びに請願・陳情審査件名表に記載の整理番号(1)から(31)までの請願二八第一一号外三十件の同内容の請願、整理番号(33)から(51)までの陳情二八第九五号外十八件の同内容の陳情及び整理番号(32)の請願二八第五〇号の二を一括して議題といたします。
 請願陳情について理事者の説明を求めます。

○小山税制部長 今般、財政委員会に付託されました主税局所管の請願陳情についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、財政委員会付託請願・陳情審査説明表の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 初めに、請願二八第一一号から第四一号までの各号、固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する請願についてご説明申し上げます。
 この請願の趣旨は、小規模住宅用地に対する都市計画税を二分の一とする軽減措置を、平成二十九年度以後も継続すること、小規模非住宅用地に対する固定資産税及び都市計画税を二割減額する減免措置を平成二十九年度以後も継続すること及び商業地等における固定資産税及び都市計画税について、負担水準の上限を六五%に引き下げる減額措置を平成二十九年度以後も継続することを求めるものでございます。
 この請願に係る現在の状況でございますが、小規模住宅用地に係る都市計画税を二分の一とする軽減措置は、昭和六十三年度に創設し、過重となっている住宅用地の税負担を緩和するため実施しているものでございます。
 小規模非住宅用地に係る固定資産税及び都市計画税を二割減免する措置は、平成十四年度に創設し、過重となっている二十三区の非住宅用地の税負担を緩和するとともに、厳しい経済状況下における中小企業への支援を行うため実施しているものでございます。
 商業地等に係る固定資産税及び都市計画税の税額を負担水準六五%の水準まで減額する措置は、負担水準の不均衡を是正するとともに、全国に比べ過重となっている二十三区商業地等の負担の緩和を図るため、平成十七年度から実施しているものでございます。
 これらの軽減措置につきましては、都民の税負担に配慮する必要から、平成二十九年度においても引き続き実施することとし、本定例会において所要の改正を行う条例を提案しているところでございます。
 次に、五ページをお開きください。陳情二八第九五号から第一一三号までの各号、固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続に関する陳情についてでございます。
 この陳情の趣旨は、さきの請願と同じでございますので、改めての説明は省略させていただきます。
 次に、八ページをお開きください。請願二八第五〇号の二の保育の充実と待機児童対策及び保育士の待遇改善を求めることに関する請願でございます。
 この請願の趣旨は、認可保育所用地として貸し出しされた民有地に対し、固定資産税減免等の優遇措置を行うことを求めるものでございます。
 この請願に係る現在の状況でございますが、土地に係る固定資産税及び都市計画税につきましては、現行制度上、住宅用地に対する課税標準の特例措置が講じられていることから、所有者がマンションなど住宅用に貸し出す場合と、認可保育所などの保育施設に貸し出す場合とで税額が大きく異なります。こうした状況を踏まえるとともに、待機児童の解消が都政において一刻の猶予も許されない極めて重要な課題であることに鑑み、民有地を活用した保育所等の整備促進を税制面から支援するため、固定資産税及び都市計画税の減免措置を新たに講じることとしたところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○栗山委員長 説明は終わりました。
 予算案、付託議案及び報告事項については、いずれも既に説明を聴取しております。その際、要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○加藤総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 先般の委員会におきまして要求のございました主税局関係の資料についてご説明申し上げます。
 お手元の資料第2号、財政委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらん願います。
 今回、要求のございました資料は目次にありますとおり七件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。要求資料第1号、資本金区分別法人数及び法人都民税・事業税額でございます。
 この表は、資本金一億円以下及び一億円超の区分別に法人数及び法人都民税額、法人事業税額を五年度分記載したものでございます。
 次に、二ページの要求資料第2号、平成二十八年度税制改正における法人税改革による影響額(推計)でございます。
 この表は、平成二十八年度税制改正における法人税改革による法人都民税及び法人事業税の影響額を試算したものでございます。
 次に、三ページの要求資料第3号、法人事業税の税率の推移でございます。
 この表は、これまでの法人事業税の税率の推移を記載したものでございます。
 次に、四ページの要求資料第4号、法人都民税の税率の推移でございます。
 この表は、これまでの法人都民税の税率の推移をお示ししたものでございます。
 次に、五ページの要求資料第5号、法人二税の超過課税収入額でございます。
 この表は、平成十八年度から平成二十七年度までの法人都民税及び法人事業税の超過課税分の収入額を記載したものでございます。
 次に、六ページの要求資料第6号、都税の滞納整理における差押件数でございます。
 この表は、都税の滞納処分として差し押さえを実施した件数を五年度分記載したものでございます。
 次に、七ページの要求資料第7号、個人都民税(均等割のみ)に係る納税義務者数でございます。
 この表は、個人都民税のうち、均等割のみを納める義務のある対象者数を五年度分お示ししたものでございます。
 要求のございました資料に関する説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○栗山委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより予算案、付託議案、報告事項及び請願陳情に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○北久保委員 それでは、駅ナカ課税についてお伺いいたします。
 平成二十九年度の都税当初予算は、企業収益の減少により法人二税を中心に前年度と比べ、千百七十二億円の減収見込みとのことです。一方、固定資産税、都市計画税はここ数年およそ一兆四千億円程度で安定し、都財政における貴重な財源となっています。そこで、固定資産税、都市計画税について何点かお伺いします。
 まず、いわゆる駅ナカ課税について伺います。
 私は、さきの予算特別委員会で、連続立体高差事業による、まちづくりについて質問を行いました。何分もの間、閉まり続けるあかずの踏切をなくして、線路で分かれたまちを一つにすることで地域が生まれ変わる。私の地元の西武線の東村山駅付近も、平成二十四年十月、連続立体交差計画が都市計画決定されました。線路が高架になり、府中街道など五カ所の踏切がなくなることで、車の渋滞が解消され、下に保育所、防災倉庫、駐輪場など地域に役立つ施設が新しくできるようになると思います。
 一方で、飲食店、書店などの店舗が新しくできた場合、これまであった地元の商店街の売り上げが減ってしまうという心配もあります。既に十年以上前になりますが、我が党が平成十八年の第二回定例会代表質問で、駅ナカビジネスがはやることで地元商店街の売り上げが減り、また、税金も鉄道事業者の方が安いという不公平があることを指摘しました。また、商工団体からもこの不公平を改めるよう要望が出され、東京都が国に強く働きかけた結果、平成十九年度の評価基準の見直しにつながったと記憶しています。
 そこでまず、この駅ナカ課税の見直しの背景と意義について伺います。

○大久保資産税部長 近年、鉄道施設用の土地におきまして、鉄道高架下の土地や線路敷上空の空間などを活用いたしまして、商業施設を併設する鉄道施設が増加しております。いわゆる、駅ナカ課税の見直しは、こうした駅ナカビジネスが進展したことによりまして、駅周辺の商業地との間で税負担の不均衡が生じていたことに端を発したものでございます。
 鉄道施設用の土地につきましては、従前、国の定める固定資産評価基準によりまして、当該鉄道路線に接する土地の三分の一相当で評価をしておりました。都の働きかけによりまして、平成十九年度に評価基準が改正をされ、鉄道施設と商業施設が併設されている場合につきまして、付近の土地との評価の均衡が図られたところでございます。
 具体的に申しますと、鉄道施設と商業施設それぞれの床面積の割合で当該鉄道施設用地の面積を案分いたしまして、商業施設に相当する部分につきましては、付近の土地の価格と同等と評価する仕組みになっているものでございます。

○北久保委員 平成十九年度の見直しがされてからも、駅ナカビジネスを初めとした駅の中の変わりようは目まぐるしい状況であります。JR東日本では、東京、品川、上野などターミナル駅の中にエキュートというお店がつくられています。また、私鉄でも高架になったことで、新しくスーパーマーケット、カフェ、レストラン等に使われることもあります。
 そこで、刻々と変化する駅ナカを確認するのは難しいと思いますが、これら店舗等の状況をどのように確認するのか、お伺いいたします。

○大久保資産税部長 まず、各鉄道事業者に対しましては、都税条例施行規則によりまして、鉄道用地申告書の提出を義務づけております。また都といたしましても、お話のような利用状況の変化を漏れのないよう捕捉するため、所管する都税事務所の職員が毎年複合利用の鉄道施設を対象とした現地調査を行っております。この調査によりまして、申告書とは異なった利用状況が確認された場合には、面積割合の変更を行うなどしまして、評価、課税の適正化に努めているところでございます。

○北久保委員 日々変わっていくことを、事業者からだけではなく現地調査も含め、漏れなく見ている主税局の努力が確認されました。
 それでは、これまでの取り組みの結果が税収にどのようにあらわれているのか、改めて税制改正当初から直近までの実績等の推移についてお伺いします。

○大久保資産税部長 平成十九年度の固定資産評価基準を含む税制改正によりまして、同平成十九年度中に二十二億円の追加課税を行っております。その後、平成二十年から平成二十七年までの八年間の累計で四百十四カ所の駅舎等の見直しを実施いたしまして、複合利用の鉄道施設用地全体で見まして、税額で三十六億円、率にして三五・四%の増収となっております。

○北久保委員 地域が一体となった魅力あるまちをつくるには、これら駅ナカビジネスと周りの商店街とのよい環境をつくっていくことが望ましいと私は考えます。そのためには、今後とも、税負担の公平性を保っていくことが重要であります。これからもきちんと変化を捉えて、適正な評価、課税にしっかりと取り組んでいただくことを願います。
 次に、民有地を活用した保育所等整備促進税制について伺います。
 保育の実施主体は市町村ではあるものの、待機児童対策は都政においても喫緊の課題であり、我が党もその解消に向けて、これまで具体的な提言や要望を繰り返して行ってきました。これを受けて、都は、昨年の緊急対策に引き続き、平成二十九年度予算においても保育士確保のためのさらなる処遇改善を初め、さまざまな対策を盛り込んでおり評価するところであります。
 主税局からは、一月二十五日の平成二十九年度予算案発表にあわせて、今回の減免措置の創設が発表されましたが、制度内容の質疑に入る前に発表に至る経過について確認いたします。
 私が把握したところでは、公表前の一月六日に新聞報道が先行し、何の情報提供も受けていない都内各市は対応に苦慮したと聞いています。特に、市長会長からは、記事の真意の説明とともに適切な対応を求める緊急申し入れがあったとのことであります。
 そこでまず、都が今回の減免措置を創設することで同様の措置を行うか検討が求められるなど、影響を受ける都内各市に対しどのように対応してきたのか、経緯について伺います。

○小山税制部長 まず、本税制創設の発表前に新聞報道がなされた際には、都内自治体に対して報道が都の公式発表によるものではないことなどを情報提供いたしました。その後の市長会長からの緊急申し入れを踏まえまして、一月二十六日及び二月二十七日に実施された都内全市長が参加する市長会において、本税制の概要を説明するなど理解を求めたところでございます。さらに二月上旬には、税務担当者に対しても説明を行ったところでございまして、今後は希望する市には、都の要綱等の参考資料を送付するなど丁寧に対応してまいります。

○北久保委員 一月二十五日の公式発表前に報道された点に関しましては、主税局では取材を受けていないとも聞いています。しかし、結果として大手新聞社に記事が掲載され、都内自治体に混乱を生じさせた点は素直に、率直に反省するとともに、情報管理を徹底するよう留意していただきたいところであります。
 次に、制度内容に関して確認させていただきます。
 今回、創設する固定資産税等の減免措置については、我が党としても考え方自体はよいものと評価していますが、待機児童は特別区だけではなく、市町村でも課題となっており、東京都全域で施策を推し進めることが必要であります。
 そこで、都としても施策の整合性を持たせるためには、市町村を含む東京都全域において、固定資産税等の減免することが望ましいと考えますが、見解を伺います。

○小山税制部長 ご案内のとおり、都が固定資産税及び都市計画税の課税権を有しますのは二十三区内に限られますので、都内市町村において都と同様の減免措置を実施するか否かにつきましては、課税権を有する各市町村が判断することとなります。
 待機児童の状況や保育所等の整備に当たって課題となっている要因は、各自治体によってさまざまでございますので、待機児童解消に向けて本減免措置による効果が高いと判断した場合には実施を検討していただきたい旨、先日の市長会において理解を求めたところでございます。
 なお、減免措置を実施した市町村に対する支援につきましては、所管局からは、その導入状況を踏まえるとともに、課税自主権にも配慮しつつ適切な財政補完に努めると聞いております。

○北久保委員 課税権の制約があり、それぞれの市町村が判断すべきであることは、そのとおりでありますが、都全域で待機児童を解消していくためには、市町村にも配慮すべきであり、適切な対応をお願いしたいところであります。
 次に、そもそも、なぜこうした減免措置を講じることになったかについて確認させていただきます。税の公平性を重視する主税局にとって、地代を得ている土地オーナーの固定資産税を軽減することは、幾ら土地供給をふやすという効果が見込めるとしても、異例のことではないかと思います。
 我が党も、平成二十九年度予算要望として、こうした税制措置の創設を掲げたところでありますが、ほかに関係団体等からも税制支援を要望する声があったのか、また要望があった関係団体等は何を課題と捉えていたのか伺います。

○小山税制部長 保育の実施主体であります区の特別区長会や特別区議会議長会からは、民有地を活用した保育所等の整備促進を図るために、固定資産税の減免などを要望する声が上がっておりました。
 土地に係る固定資産税につきましては、現行制度上、マンションなどの住宅用に貸し出す場合は税負担が軽減されておりまして、保育所等の事業用として貸し出す場合の税額とは三倍から四倍程度の開きがございます。そのため、保育所等への民有地の提供を促すインセンティブとして、土地に係る税負担の軽減が要望されたものでございます。加えまして、年末に行われた各種団体からの東京都予算に対する知事ヒアリングにおいても、東京都認証保育所協会から同様の要望を受けたところでございます。

○北久保委員 事業者だけでなく、保育の実施主体である区からも具体的な要望が上がっていたとのことです。この制度の創設が呼び水となり、民有地の供給拡大が図られ、待機児童の解消に貢献することを期待するところであります。
 次に、減免対象となる保育施設に関して伺います。
 子育て支援の観点からは、企業主体型保育事業、家庭的保育事業などの減免対象外となっている施設も加えるべきと思いますが、見解を伺います。

○小山税制部長 今回の減免措置は、極めて例外的な措置でございまして、その対象範囲につきましては慎重に判断する必要があると認識しております。減免対象施設につきましては、事業所管局における補助事業との整合性も踏まえた上で、自己所有または無料貸付の場合に、地方税法上の非課税措置や独自の減免措置の対象となる施設に限定したものでございます。
 なお、平成二十九年度税制改正では、企業主導型保育事業に係る固定資産税等の軽減措置につきまして、一定の範囲内で自治体の条例で特例割合を定めることができる、いわゆる、わがまち特例が導入されます。都における特例割合につきましては、次回の定例会以降に所要の条例改正案を提案することを予定しております。

○北久保委員 補助事業の対象や、もともと非課税措置が講じられている施設との比較を考慮したとのことですが、今回の措置が異例のことである点を踏まえれば、対象をどうするかについて慎重に考慮することが求められたことは理解しました。
 また、企業主体型保育事業等にかかわる固定資産税等に対しては、税負担が軽減される措置が創設されるとのこと。今後は、法律の範囲内ではあるものの、都が特別割合をどのように設定するかに注視していきたいと思います。
 最後に、この制度創設の意義や期待される効果について主税局長に見解を求め、質問を終えます。

○目黒主税局長 主税局の使命は、都の財政を支えるために都税の歳入確保を着実に図ることでございますが、同時に都の施策を効果的に推進するために税制面から支援していくことも重要な役割であると認識してございます。
 都政におきまして、待機児童の解消は一刻の猶予も許されない極めて重要な課題であり、その解決に向けて、委員ご指摘のとおり、平成二十九年度予算案ではさらなる対策を打ち出したところでございます。
 今回の減免措置は、こうした待機児童対策の一つとして位置づけておりまして、有料で土地を貸し付ける所有者に対する税負担の軽減というこれまでにない踏み込んだ措置でありまして、税制面からも施策の推進を後押しすることにより、取り組みをさらに加速させたいと考えております。
 今後は、平成三十一年度末までに待機児童を解消するという目標達成に向け、この減免措置の活用により、保育所等への土地の供給が促進されますよう、保育事業の所管局とも連携をしながら効果的な周知広報に努めてまいります。

○斉藤委員 初めに、税に対する理解を深める取り組みについて確認をしたいと思います。
 一昨年、消費税へ軽減税率導入の是非が国民的議論となったことは記憶に新しいところと思います。我が党は一貫して軽減税率導入を主導してきましたが、その導入決定に至る過程では、世論の後押しが非常に大きかったと思っております。
 それまでは、税制改正の議論は、税制の基本は公平公正にありまして、多くの議員の意見を聞いていては議論がまとまらないことから、専門家など一部の者が中心に税制をつくってきた側面があると思います。軽減税率の導入の決定は、その意味で国民の声が税制を動かし、税制改正の決定に大きくコミットした歴史的な税制改正であったと捉えることができると思います。
 納税は、憲法で定められた国民の義務であるとともに、自分たちの社会にどのような公共サービスが必要か、その負担をどのように分かち合うのかについて、住民がみずから決めること。これは民主主義の原点であると思います。
 税への関心といえば、一般には、賢い節税といった経済的な側面に関心が向きがちですけれども、自分のことはもちろん、自分が所属している地域社会を支えるための納税だと考えられるような住民自治への参加意識の醸成も重要であろうと思います。
 私の地元目黒区では、学校現場における租税教育の機運が高く、外部講師を招いての出前授業も多く行われていると聞きます。
 そこで、税の意義や役割を都民に正しく伝えるため、都ではどのような取り組みを行ってきたのかを伺いたいと思います。

○加藤総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 主税局では、納税者向けのリーフレットやホームページで、税金の制度や手続などをさまざまなシーン別に解説をしたり、公共施設等で配布しております広報紙で具体的な都の事業を紹介するなど、都民の生活と税についてわかりやすく紹介するように努めております。
 また、社会に出る前の若い世代が税について学ぶ機会を設けることも重要でございますので、税務教育の関係者等で構成いたします東京都租税教育推進協議会で教材を作成し、さらに税務関係者が直接学校に出向いて租税教室の出前授業を行うなどをしてまいりました。これまでは、小中学校が中心でございましたが、最近では、高校生向けの教材も作成し、その対象を拡大することとしております。
 お話のように、目黒区は租税教育が大変盛んでございまして、ほとんどの小学校で、こうした租税教室が行われております。今後も、こうした広報活動、租税教育を一層充実させまして、都民生活に身近な税の理解促進のため情報発信に努めてまいります。

○斉藤委員 種々の取り組みがあることがわかりました。あえて、今のご答弁につけ加えるとすると、伝えるツールとしては、最近は、ツイッターなどのSNSも有効であろうと思います。特に高校生向けの発信ツールとして有効かと、これは提案をしておきたいと思います。
 ところで、高校生は、社会人、職業人として自立するために必要な能力を育む大切な時期にあります。キャリア教育とあわせまして税についての理解を深めることで、社会への参加意識を高められるのではないか、このように考えます。今、ご答弁にもございましたけれども、高校生の租税教育の拡大にぜひ取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 次に、固定資産税等の三つの軽減措置について伺いたいと思います。
 固定資産税等の三つの軽減措置については、いずれも単年度の措置で、これまでも毎年度見直しを行ってきたところです。我が党としても、平成二十九年度も継続を求めてきたところがあります。先ほどの請願陳情についての説明にもありましたけれども、固定資産税等の三つの軽減措置を平成二十九年度も継続する理由を改めて伺うとともに、減収見込額はどの程度になるのか、また、なぜこの一年限りの継続としたのかを伺いたいと思います。

○小山税制部長 固定資産税等の三つの軽減措置につきましては、二十三区の地価水準が全国と比較して依然として高いことや、各団体からの制度継続を求める要望があることなどを考慮いたしまして、都民の税負担感に配慮する必要から、平成二十九年度においても引き続き実施することとしたものでございます。
 また、平成二十九年度の都税収入への影響額は、固定資産税及び都市計画税の合計で、約六百三十億円の減収になると見込んでおります。これらの軽減措置につきましては、社会経済状況の変化や景気の動向に加え、都の財政状況などを踏まえ、税負担の公平等の観点から不断の見直しが必要でありますことから、一年に限り継続することとしたものでございます。

○斉藤委員 六百三十億円の減収ということで、大変大規模な減税ということでありますけれども、毎年毎年繰り返し請願陳情がございますが、それがどういう意味を持つのか、非常にわかりやすい答弁でございました。
 地元の青色申告会等も、これは毎年なぜなのかというご質問も出ます。でも、これは今のご答弁ありましたように、非常に異例な形で都独自の行っている部分の減税もございますけれども、こういったことを理解いただく、現場で話をしていくことが納税意識を高めることでも非常に重要であろうというふうに思うわけでございます。
 今のご答弁の中で、二十三区は特に、この地価水準が全国と比べて極めて高いという特殊な状況にありまして、この三つの軽減措置が廃止されてしまいますと、中小企業者の経営や都民の生活はさらに厳しいものになってしまう。これは、地域社会の活性化にも大きな影響を及ぼすことになりかねないものでありまして、三つの軽減措置を継続していくことが非常に大切であると、このように考えるわけであります。
 次いで、民有地を活用した保育所等整備促進税制について、これは重ねた質問になってしまいますが、質問したいと思います。
 この税制措置については、我が党が昨年の第三回定例会本会議の代表質問において、他党に先駆けて、保育施設の整備促進を図るため、固定資産税等の軽減措置の拡充を求めてきた経緯がございます。
 また、さきの代表質問におきましては、我が党が提案した定期借地権への減免の適用も含めたものであるという答弁があったところであります。
 そこで、改めて確認をいたしますけれども、今回の新たな政策減税ともいうべき減免措置を行った目的と概要についてお伺いします。また、今回の減免措置によるトータルの減収見込みの額をどの程度と見込んでいるのかを伺います。

○小山税制部長 今回の減免措置は、待機児童の解消に向け、民有地を活用した保育所等の整備促進を税制面から支援することを目的として講じるものでございます。
 対象となる土地の要件は、二十三区内におきまして、認可保育所、認証保育所などの一定の保育所等の用途に供されていること、保育所等の設置者に有料で貸し付けられていること、平成二十八年十一月一日から平成三十三年三月三十一日までの間に土地に係る賃貸借契約を新たに締結し、かつ、その契約締結後に保育所等を新規開設することとなっております。
 これらの要件に該当した場合、土地の所有者の固定資産税及び都市計画税を五年度分、十割減免するものでございます。また、今回の減免措置による減収額は、影響が生じる平成二十九年度から平成三十八年度までの合計で、約三十二億円と見込んでいるところでございます。

○斉藤委員 ありがとうございました。固定資産税は非常に基礎自治体として大事な基幹税目でありますけれども、二十三区内については非常に待機児童、この問題が、今、喫緊の課題ということもありまして、こういった減税制度、これは大変に高く評価したいと思っております。
 次に、制度の内容について確認したいと思いますけれども、今回の措置は、保育所等の整備を促進させることにありますけれども、そうであるとすれば、なぜ五年度分に限り減免するのかということなんです。より長期にわたって減免することが、例えば、それを本当に経営する側にとってみれば、安定、先行きに見通し立つけわけですけれども、この五年度分に限ったというのは、どういうことなのか、より長期にわたって減免することが効果的とも考えるんですけれども、その点都の見解を伺いたいと思います。

○小山税制部長 今回の減免措置は、貸付料を得ている所有者の税負担を軽減するという極めて例外的な措置でございまして、他の非課税措置及び減免措置との公平性の観点から、時限措置として講ずるものといたしました。
 減免期間につきましては、事業所管局における保育所等の整備促進に係る補助事業の対象期間が五年間であることなどを踏まえまして、五年度分といたしました。

○斉藤委員 今のご答弁、極めて例外であるということですね。それから時限措置というのは、これは減税には常についているものだと思いますけれども、他の非課税措置との公平性の観点や、保育事業者に対する、この他の施策ですけれども、補助対象期間等を踏まえたものであることがわかりました。
 次に、この減免適用期間については、平成三十三年三月末までに土地の賃貸借契約を行い、保育所等を新規開設することを要件としているようですけれども、待機児童の状況によっては、平成三十三年度四月以降に期間を延長することはあるのか、伺いたいと思います。

○小山税制部長 減免適用期間の終期につきましては、都における待機児童解消の目標達成時期や、事業所管局における補助事業の終期などを考慮したものでございます。
 したがいまして、現時点においては目標達成に向けて都として全力を挙げているところでございますが、平成三十三年四月一日以降の取り扱いにつきましては、その時点の待機児童の状況とともに、事業所管局における施策展開や保育所等の整備に当たって課題となっている要因等を踏まえつつ、慎重に検討していくべきものと考えます。

○斉藤委員 もちろん本来的に、この政策減税は目的があるわけですから、待機児童解消になることが何よりも大事であるということで、減税を続けることに目的そのものがあるわけではないということであります。そうした状況にならずに目標が達成されることを願っております。
 最後に、納税者の利便性の向上について質問したいと思います。
 この問題は、我が党がさまざま過去に提案し、実現をしてきた、納税者の利便性と向上策についてのご質問であります。
 歳入所管局として、都税収入を安定的に確保するという使命を果たすためには、適正公正な課税はもとより、納税者の公平に資する、そういう取り組みが重要であります。平成二十七年度の徴収率九八・五%、大変高い徴収率を出していただいておりますけれども、近年、上昇の一途をたどっておりまして、過去最高を更新したというふうに伺っております。また、滞納繰越額も同様で、圧縮をし続けているとのことであります。
 このような高い水準を更新している背景には、景気の回復基調というものもあると思いますけれども、徴収におけるさまざま取り組みもあると考えています。現場が大変な努力をされているんだと思います。
 これまで、タイヤロックやインターネット公売、オール東京滞納STOP強化など、さまざまな取り組みを行ってきたと思いますけれども、このような徴収強化の取り組みに加えまして、もう一つ、納税者が納付しやすいような納税環境の整備というものを、その取り組みも重要だと考えてきたわけであります。
 そこで、納税者が納付しやすくなるように、これまでどのような取り組みを行ってきたのかをお伺いしたいと思います。

○安藤徴収部長 平成十六年度には、コンビニエンスストアでの納税を開始し、平成十八年度には、インターネットバンキングやATMを利用した納税、二十三年度には自動車税のクレジットカードによる納期内納税を開始いたしました。
 クレジットカード納税につきましては、自動車税以外でも利用したいという納税者の声を受け、平成二十七年度には全国に先駆けて、ほぼ全ての都税で利用可能ということにいたしました。また、取扱期間も通年へと拡大いたしました。

○斉藤委員 同僚議員も、自動車税ですね、この新しい納税の仕方でクレジットカードを使って納税したというふうにいっておりました。非常に便利であるということですが、最近の納税者の多様なライフスタイルに可能な限り対応できるよう、その要望に応え、納税方法をきめ細かく提供することは、納税者サービスの一環として非常に重要であろうと思います。
 特にクレジットカード納税については、昨年度から、ほぼ全ての税目に拡大をいたしまして、取扱期間も通年化しているとのことです。クレジットカード納税の特徴、そして実際の利用者にどのようなメリットがあるのか、確認をしたいと思います。

○安藤徴収部長 クレジットカード納税は、パソコンやスマートフォンから専用サイトにアクセスして、いつでもどこでも都税の納付が可能でございます。立てかえ払いとなるため、手元に現金がなくても後払いで納付できることや、利用額に応じたポイントサービス等の利益還元は、他の納付方法にはない特徴でございます。
 いつでもということでいいますと、実際の利用時間も、朝の九時から十一時台と夜の二十一時から二十三時台で非常に多い傾向がございます。また、利用者アンケートの調査でも、クレジットカード納税を選んだ理由として、七割の方が場所を選ばないこと、六割の方がポイントがたまることを挙げております。

○斉藤委員 非常にさまざまな工夫を凝らす中で、利用者のお声を聞いても、非常に利用する時間なども便利であるという声ですとか、まとまったお金をいっときに集めることは大変でございまして、それをカードを使うことによってリボ払いとか、そういう分割で納付することもできる、またポイントもたまると、これは副次的なことでございますけれども、そういったことを大変好んで利用者がふえているという様子がわかります。
 クレジットカード納税は、納期が五月末の自動車税で導入されてきたわけですが、ちょうどこの四月というのは、例えば新学期ですね、子供の進学に関するさまざまな用立てで手元に現金がないときにクレジットで納付すれば、ちょうどボーナスの時期に引き落としができるという点などで、やりくりしながら納税するのに非常に好評だと聞いているところであります。
 しかし、先日、報道でも発表されたとおり、この都のクレジットカード納税サイトに不正アクセスがあり、六十七万六千件のカード情報が流出した可能性があるというふうな報道がなされておりました。
 そこで、今回の事故の件ですけれども、概要と事実関係について伺いたいと思います。

○安藤徴収部長 今回の事故に関しましては、納税者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしてしまい、心より深くおわび申し上げます。
 都税をクレジットカードで納付する際にご利用いただく、都税クレジットカードお支払いサイトに不正アクセスがあり、カード情報が流出したおそれがあるとの報告を、サイトを運営している外部の受託事業者から三月十日に受けました。直ちに受託事業者に対して、サイトを一時停止させるとともに、不正アクセスの全容解明と、納税者の皆様からの問い合わせ窓口設置を依頼いたしました。
 また、都といたしましても、即日、報道発表により今回の事態を広く都民の皆様に公表し、おわびと注意喚起を行ったところでございます。

○斉藤委員 せっかく納税者の利便性を高めるための制度が、このような不正アクセス、このアクセスするやつが悪いわけですけれども--やつって議会的にはふさわしくないですね、不正アクセス自体が悪いことですが、とても残念な思いであります。
 今、ご答弁、説明を受けましたが、都がサイト運営を委託している受託事業者に対しての不正アクセスということであります。
 また、今回のことで不安を感じている納税者も多いと思いますけれども、そこで、実際の被害状況と今後の対応について伺いたいと思います。

○安藤徴収部長 納税者の皆様には多大なるご心配をおかけしておりますが、現在のところ被害は確認されておりません。サイトを利用した納税者の方には、今後、個別に文書で連絡する予定でございます。
 なお、カード会社では、カード利用状況のモニタリングにより不正利用の防止に努めておりまして、万が一、カード情報が悪用された場合も納税者に被害が及ばないように、カード会社が対応することになっております。
 また、サイト運営受託事業者において、不正アクセスの全容解明に向けて、専門会社が詳細な調査を実施するとともに、再発防止策、セキュリティー強化に取り組んでいるところでございます。

○斉藤委員 万が一、このカード情報が悪用された場合も、今のご答弁、ご説明ですと、納税者に被害が及ばないようカード会社が対応する約束になっていると知り、安心いたしました。
 今回の事故は、順調に利用者がふえてきたクレジットカード納税に水を差すような事故ともいえると思いますけれども、納税者の利便性向上に向けて、今までも多様な収納方法を整備してきたわけですが、その重要性は決して減じるものではないと、このように考えます。しかし、今回の事故を通じまして、より信頼を高めるための努力がいや増して必要だというふうに考えます。
 そこで、最後になりますが、このたびの事故を踏まえまして、今後どのように収納方法の多様化を進めていくのか、局長の決意をお伺いしたいと思います。

○目黒主税局長 今回の事態は、受託事業者が運営しているサイトに対する不正アクセスとはいえ、都税に対する信頼を揺るがしかねないものと、非常に重く受けとめているところでございます。改めて、納税者の皆様に心よりおわび申し上げる次第でございます。
 クレジットカード決済は、広く都民生活に普及をしておりまして、都税のクレジット納税も平成二十三年度の導入当初から年々利用件数が増加しております。これからも、納税者の皆様方に安心してご利用いただけますよう速やかに原因を究明し、安全性を十分に確認をした上で、一日も早いサイトの再開に向けて努力してまいります。
 今後も、納税者の立場に立って、安全性と利便性の向上を最優先に考えた納税環境整備に積極的に取り組んでいき、都税収入を安定的に確保するという歳入所管局としての責務をしっかりと果たしてまいる所存でございます。

○斉藤委員 クレジットカード納税が納税者の利便性向上に大きく貢献している施策であることは、これは衆目の一致するところであります。社会状況やライフスタイルの変化に応じて、クレジットカードによるインターネット決済は今後ますます普及していくものと考えます。今回発生した状況について、納税者にはしっかりとご理解いただき、万全の再発防止策を講じていただきたいと思います。
 また、原因をしっかり究明するという、今、局長のご答弁でございました。クレジットカード納税が都民の便利で安心な納税ツールとして定着するよう、今後ともご努力いただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。

○大西委員 私からは、滞納整理に関する取り組みについて質問させていただきます。
 私は、この財政委員会に六年前に所属をしておりました。その六年前のときと、そして昨年の秋に行われた事務事業質疑においても、この滞納整理に関して質問しております。
 六年前には、滞納繰越額は、ピークのときから約五分の一まで圧縮されているということでした。また、去年の秋では、滞納繰越額が百三十三億円、人員では七万四千人ということで、前回、私が伺ったときからさらに圧縮されていると伺っております。
 滞納の圧縮に寄与する取り組みとして、先ほどちょっと斉藤さんもいわれましたけれども、タイヤロックとか、あとは去年の秋に出ましたミラーズロックという手法があり、タイヤロック後に納税交渉の申し出があるなど、自主的な納付につながる効果があるとの答弁でございました。
 一方で、タイヤロックをしても、自主的な納税に応じない滞納者もいるということです。そこで、タイヤロック、ミラーズロックもそうでしょうけれども、この納税交渉に応じないようなケースでは、どのように滞納を解消していくのか伺います。

○安藤徴収部長 タイヤロック後の納税交渉でも、自主的にご納付いただけない滞納者には、差し押さえた自動車を引き揚げて公売することになります。公売とは、差し押さえた財産を入札や競り売りの方法により売却し、売却代金を未納の都税に充当することで、滞納の解消を目指すものでございます。
 都では、差し押さえた自動車を主にインターネット公売という方法をとって売却しております。

○大西委員 このインターネット公売については、六年前の私の質問で、東京都が全国で初めて実施したものとの説明を受けました。
 この方式では、昼夜を問わず入札に参加することができるため、入札者数が飛躍的に増加し、見積もり価値を大きく上回る金額での売却が可能になったということでした。
 このように、インターネット公売は効果的な手法ということでありますが、現在の実績はどのようになっているのか、また公売に付するのは自動車だけではないと思うが、内訳について伺います。

○安藤徴収部長 現在の実績ということですが、平成二十七年度のインターネット公売の実績なんですが、売却件数百五十八件、売却金額がおよそ三千万円でございます。
 売却した差し押さえ財産の内訳でございますが、自動車が九件、約千八百万円、動産が百四十三件、約七百万円、不動産が五件、約五百七十万円、その他としてゴルフ会員権が一件、約十三万円となっております。

○大西委員 売却件数が、今、百五十八件ということで、思ったより多くの財産がインターネット公売で売られているんだなということです。
 タイヤロックなどによる自動車の公売は九件とのことですけれども、動産の公売が百四十三件もあり、かなりの割合を占めているということです。このインターネット公売で売却されている動産には、どのようなものがあるんでしょうか。また、どのように財産を発見し、差し押さえに至るのかについてお伺いいたします。

○安藤徴収部長 インターネット公売で売却されている動産は、貴金属や美術品、腕時計などが代表的なものとして挙げられます。
 このように差し押さえとなる動産につきましては、滞納者と納税交渉している中で判明する場合もございますし、居宅や事務所の捜索を行って発見される場合もございます。

○大西委員 今の話に出た捜索について、以前、私もこの財政委員会で伺いました。
 法律に基づいた自力執行権の行使という話を聞いて、そのときちょうど映画のマルサの女の話を出して、えっ、こういうことですかというようなのも聞いたと思いますが、改めて捜索というのはどのようなものなのか、また、現在、都がどの程度行っているのか、最近の実績について伺います。

○安藤徴収部長 捜索とは、滞納処分のため必要があるときに、滞納者の物または住居その他の場所について、差し押さえるべき財産の発見のために行うものであり、国税徴収法第百四十二条に基づいて行っているものでございます。
 捜索や差し押さえ、換価など滞納整理の一連の手続におきましては、裁判所の関与を要しないものとされておりまして、その意味で自力執行権の行使と位置づけられているものでございます。
 なお、平成二十七年度の実績といたしまして、主税局全体で五百十回の捜索を実施いたしました。

○大西委員 五百十回の捜索と、自力執行権というのは、そのときには、六年前のときですけれども、鍵をあける権利を裁判所の関与を要求しないでできると、なんかすごいなと思って、ふざけたやろうには、どんどんそういうのをやっていただきたいなと思うわけですけれども。
 平成二十七年度は、五百十回捜索が行われたということですが、六年前に私が質問したときには、平成二十一年度の捜索回数が三百二十八回だったということです。回数が随分ふえているなという印象もございます。
 この悪質な滞納者に対しては、納期内に納税している滞納者との公平性を考えても、こうした捜索を強化していくことは大切だとも考えます。冒頭でも触れたとおり、毎年、滞納繰越額が少なくなっているという事実もございます。
 そこで、なぜ滞納が減っているのに捜索の回数がふえているのか、その理由をお伺いいたします。

○安藤徴収部長 捜索は、電話や催告書等で自主的な納付を促しても納税していただけない一部の悪質、不誠実な滞納者に対し、財産の状況を明らかにできない場合に、やむなく行うものが多いものでございます。
 また、一方で、生活や事業経営が苦しくて納税できない滞納者の状況をじかに確認する手段としての捜索もございまして、都でも近年このような生活困窮者の納税資力を的確に判断する手段としての捜索を積極的に活用しております。このため、理事ご指摘のとおり、捜索の実施回数は増加傾向にございます。
 その結果、そういった捜索を行った結果、納税に誠意がありながらも一度に納付することが困難であると判断した場合には、猶予や執行停止などの徴収緩和制度を活用するなど、個々の納税者の状況に合わせたきめ細かな滞納整理を行っているところでございます。

○大西委員 確かに、失業や病気などといった突発的に生活の状況が変わったり、企業であれば経営が苦しいなど、何らかの事情をお持ちで、本当は納税の意思はありながらも納税することが難しいという方もおられるのではないかと思います。
 そうした方へは、いろんな方法で徴収を緩和をするという制度、これが必要でもあると思います。都がこのような納税者の事情に応じて、きめ細やかな対応をしていることはとてもいいことだとも思います。
 これからも納税者の状況に寄り添った丁寧な対応を心がけつつも、不誠実な納税者には、従来、また、従来以上の毅然とした強い態度で納税整理を進めていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

○大山委員 私からは、民有地を活用した保育所等整備促進税制の創設に関連して、質問したいと思います。
 来年度から、民有地を活用した保育所等整備促進税制を創設するということ、これは歓迎しています。私たちも、昨年九月に知事に申し入れましたけれども、待機児童解消に向け、保育の量、質の抜本的拡充を求める提言、この中でも、区議会議長会などの要望も受けて提言しました。
 この間もいろいろ質問ありましたけれども、改めて伺いますけれども、都として、民有地を活用した保育所等整備促進税制を創設した理由は何でしょうか。

○小山税制部長 土地に係る固定資産税につきましては、現行制度上、マンションなどの住宅用に貸し出す場合は税負担が軽減されておりまして、保育所等の事業用として貸し出す場合の税額とは三倍から四倍程度の開きがございます。そのため、保育所等への民有地の供給を促す観点から、土地に係る税負担の軽減を要望する声が、特別区長会などから上がっていたところでございます。
 こうした要望を踏まえるとともに、待機児童の解消が都政において一刻の猶予も許されない、極めて重要な課題であることに鑑み、民有地を活用した保育所等の整備促進を税制面から支援するため、今回の減免措置を講じることといたしました。

○大山委員 重要な決断だと思っています。
 この制度は、土地についての固定資産税、都市計画税の十割減免ですけれども、保育園については、福祉保健局の事業で民有地や空き家を活用して物件確保することも進めています。
 不動産所有者が自分の土地に建物を建てて、そこを土地も含めて貸すケースなどにも適用されるということでいいんでしょうか。

○小山税制部長 土地及び家屋の所有者が、家屋に係る賃貸借契約を保育所等の事業者と結ぶ場合につきましては、社会通念上、当該契約は土地の利用について包含すると考えられることから、今回の減免措置の適用対象とし、土地に係る固定資産税等を減免するものでございます。

○大山委員 オーナー型のものにも、土地については、固定資産税、都市計画税を減免するということですね。保育園の整備が進む大きな応援になると思います。
 保育園の整備については、ことしも待機児童が減らない中で、できることはとにかくやるという立場で取り組んでいることを評価したいと思います。同時に、予算特別委員会でも、我が党の和泉議員が取り上げたように、高齢者の施設の不足も深刻です。特別養護老人ホームの整備率は、全国で四十一番目、老人保健施設やグループホーム、それから小規模多機能の整備率は四十七番目、一番びりなんですね。小規模多機能というのは、高齢者がデイサービスのように通えるし、職員が自宅も訪問してくれるし、必要なら宿泊もできるというところです。特養ホームに併設しているところがあります。
 都は、オーナー型として、土地所有者が自分の土地にグループホーム等をつくって、運営事業者に貸す場合も整備を促進させるために整備費補助を出しています。より促進させるためには、固定資産税、都市計画税の減免を高齢者施設にも拡大すべきだと思いますが、どうでしょうか。

○小山税制部長 特別養護老人ホーム等の高齢者施設に係る固定資産税等につきましては、自己所有または無料貸付の場合に非課税となるほか、認知症高齢者グループホームのうち一定のものについて、都独自に減免措置を講じているところでございます。
 一方、有料貸付の場合には、所有者が貸付料を得ておられ、その負担に別段の考慮する必要性が低いことから、非課税または減免を適用しておりません。
 今回の保育所等に係る減免は、待機児童解消が都政において一刻の猶予も許されない重要な課題であることに鑑み、極めて例外的な措置として講ずることとしたものでございます。
 なお、特別養護老人ホームなど居住の用に供される土地であれば、有料貸付であっても、マンションを初めとした住宅と同様に、課税標準が六分の一となりますので、既に税負担は低く抑えられております。

○大山委員 今のご答弁で、有料貸付の場合には、所有者が貸付料を得ているから減免は必要ないと、こうおっしゃいましたけれども、固定資産税、都市計画税は、当然、貸付料に反映します。だから、固定資産税や都市計画税の減免は重要だと考えて、保育園にはそれを適用しようということですよね。
 オーナー型でグループホームと小規模多機能をつくってもらって運営している方に話を伺いました。福祉施設は、初めの一、二年は大変なんですと。職員は、利用者の定員に合わせて雇用しなければなりません。しかし、すぐに利用者がいっぱいになるわけではありませんから、二年ぐらいは赤字覚悟でやるんですと。だから、五年間であっても、固定資産税などが減免されるのは重要なんです、そうおっしゃっていました。だからこそ、保育園と同様に減免することが求められているわけです。
 認可保育園と特養ホームの定員が年間どれぐらいずつ増加しているのかというのを見てみました。認可保育園は、二〇一一年度は約五千三百人分増設されました。十二年度は約七千人分、十三年度は約九千四百人分、そして十四年度は約一万三千五百人分、十五年度は約一万三千六百人分と、年間の整備数は五年前と比べて二倍以上のスピードになっています。待機児解消ということで都有地活用が進んだり、整備費の補助率を上げたり、人件費補助の拡充なども、さまざまな力を集中してきた成果だと思ってます。それでもしかし、まだまだ足りないということなんですね。
 一方、特養ホームはどうかといいますと、十一年度が約千二百人分、十二年度が約千七百人分、十三年度は約千六百人分とちょっと減りました。十四年度は約千三百人、十五年度は約千二百人分と、残念ながら年間の整備数が徐々に減っています。入所申込者数は、年間大体四千三百人程度ですから特養ホームなども足りないわけですね。
 高齢者が地域で安心して暮らすためには、特養ホームもグループホームも小規模多機能のようなところもあわせてふやすことが必要です。とりわけ特養ホームは、在宅での支援の拠点になりますから重要です。特養ホームやグループホーム、それから養護老人ホームや軽費老人ホームなどの住宅系は、固定資産税などが六分の一に軽減されているということですけれども、特養ホームには、デイサービスや小規模多機能、地域包括などの事業所が併設されて、地域での高齢者の暮らしを支える拠点になっているところが多いのですが、非住宅のものが併設されている場合、全ての土地が六分の一になるということでいいんでしょうか。

○大久保資産税部長 有償で土地を提供して、高齢者施設が設置された場合でございますけれども、特別養護老人ホームなど利用者が継続的に居住する施設は住宅に当たるため、その敷地に対する固定資産税については、課税標準が六分の一となる住宅用地の特例が適用されるものでございます。
 一方、通所施設であるデイサービスや地域包括支援センターなどの事業所は住宅には当たりません。このため、お話のように、両者が併設された施設の敷地につきましては、住宅に当たる部分とそれ以外の部分との割合に応じて、住宅の特例が適用される仕組みとなってございます。
 したがいまして、住宅となる部分の割合によりましては課税標準が六分の一とならない場合もございます。

○大山委員 特養ホームだけなら固定資産税は六分の一になるけれども、非住宅系のものが併設されていると減額率は減ってしまうということですね。
 しかし、福祉保健局は、特養ホームに不足している小規模多機能や介護予防拠点だとか、認知症の対応型デイサービスなどを併設することを推奨しているんですね。整備費の併設加算も出しています。
 東京で不足している非住宅系の施設を併設させると税金の減額率が下がってしまう、これはどうも理不尽ではないかと思うわけです。小規模多機能やショートステイなどの非住宅系も含めて、深刻な整備のおくれを回復させる一助となる減免が求められています。ぜひ検討していただきたいと思いますし、障害者の施設整備も同様だと思いますが、どうでしょうか。

○小山税制部長 お話の小規模多機能型居宅介護事業の用に供する施設、老人短期入所施設などの高齢者施設や障害者施設のうち、一定のものについても自己所有または無料貸付の場合には非課税または減免が適用されております。また、先ほどご答弁申し上げましたとおり、貸付料を得ている所有者については、非課税または減免を適用しないこととしております。
 今般、待機児童の解消が都政において一刻の猶予も許されない極めて重要な課題でありますことから、平成二十八年度九月補正予算における第一弾の緊急対策に引き続きまして、平成二十九年度予算案においても、さらなる待機児童対策を打ち出したところでございます。
 今回の減免措置は、そうした対策の一つとして位置づけられたものでございまして、これまでにない踏み込んだ措置として時限的に講ずることとしたものでございます。

○大山委員 待機児童対策として思い切って踏み込んだ、これは大歓迎です。同時に、先ほどもお話ししたように、高齢者や障害者施設の増設も切実です。今後、待機児童の問題のように全庁的な取り組みにできるよう、検討できるよう、引き続き取り組んでいきたいと思います。
 今までのお話は、税の軽減の話でしたけれども、一方で税収の確保も重要です。ところが、この間、法人実効税率の引き下げが続いています。法人実効税率の引き下げで全国で減税になった企業はどれほどあるのか、そしてまた、その企業規模はどうでしょうか。

○小山税制部長 法人実効税率は、企業の国際競争力や国の立地競争力の強化を目指し、政府において順次引き下げられておりまして、平成二十六年度に二五・五%であった法人税率は、二十七年度に二三・九%となり、現在は二三・四%でございます。
 この間、大法人の一〇〇%子法人等を除く資本金一億円以下の法人で、年所得八百万円以下の部分に適用されます中小企業の特例税率一五%につきましては変更がございません。これを総務省の平成二十六年度道府県税の課税状況等に関する調で公表されております全国の資本金及び所得階層別の法人数に当てはめてみますと、資本金一億円超十億円未満の法人のうち、減税の対象となる法人は約一万二千社あり、七五%を占めております。資本金十億円以上五十億円未満の区分では約三千社、八〇%、資本金五十億円以上百億円未満の区分では約七百社、七七%、資本金百億円以上の区分では約一千百社、七八%となります。また、資本金一億円以下の法人のうち、年所得が八百万円を超える法人は約二十一万社あり九%を占めております。

○大山委員 いろいろおっしゃいましたけれども、結局、平成二十六年度に比べると、現在は二・一%も減税されているということですね。そして、減税になった資本金一億円超の法人は一万七千社、七六%ですね。資本金が百億円超で減税となった企業は約一千百社、約七八%の大企業は減税されているということです。
 法人事業税、法人都民税で超過課税が可能ですけれども、超過課税率ぎりぎりまでは課していません。それぞれの制限税率と現在の超過課税率はどうなっていますか。

○小山税制部長 法人事業税所得割の標準税率は〇・七%、制限税率は一・四%とされておりまして、都の超過税率は〇・八八%としております。
 付加価値割の標準税率は一・二%、制限税率は一・四四%とされており、都の超過税率は一・二六%としております。資本割の標準税率は〇・五%、制限税率は〇・六%とされており、都の超過税率は〇・五二五%としております。
 また、特別区における法人都民税法人税割の標準税率は一二・九%、制限税率は一六・三%とされており、都の超過税率は一六・三%としております。

○大山委員 つまり、特別区の法人都民税法人税割は、制限税率まで付加しているけれども、法人事業税は制限税率まであと〇・七七五%あるということですね。制限税率まで超過課税率を上げるとしたらどれぐらいの増収になりますか。

○小山税制部長 法人事業税の超過税率を制限税率いっぱいまで引き上げた場合の都の増収額は、二十九年度当初予算ベースで約一千五百億円となります。

○大山委員 税収を確保する場合、税の基本であります、もうけに応じて税金を払ってもらうということを貫くことだと思っています。しかし現状は、今、質疑していたとおり、法人実効税率の引き下げで、もうけている大企業が減税されています。それが雇用の拡大や労働者の賃上げなどに振り向けられているならまだしも、労働者の実質賃金は、四年のうちに年額で十九万円も減り、大企業によるリストラと正社員の削減、それから非正規雇用労働者の増大で低賃金労働者がふえ、中間層が痩せ細っています。専ら大企業が利用する優遇税制の結果、二〇一四年度の大企業の実質法人税負担率は一二%しかなく、中小企業の一九%に比べても低いです。優遇税制を改めて、せめて中小企業並みの負担を求めることは、これは国に求めること、これ重要だと思っています。
 そして、東京都でもできることは、法人事業税の超過課税率を制限税率まで引き上げることです。例えば、資本金百億円を超えるような大企業は、先ほどの答弁にあったように、約七八%がもうけを上げていても減税されています。このような大企業だけでも制限税率まで引き上げることを検討するべきではありませんか。

○小山税制部長 法人事業税は、所得の算定上、損金に算入されますため、都の区域において超過税率を引き上げることとした場合、国や他の自治体の税収は減少することになります。
 また、政府において企業の国際競争力や国の立地競争力を強化する一つの手段として、順次、法人実効税率の引き下げが行われている状況を踏まえますと、都が法人事業税の超過税率を引き上げることは適当ではないと考えております。

○大山委員 政府が、企業の国際経営競争力だとか、国の立地競争力を強化する一つとして、法人実効税率を引き下げているから、超過課税率引き上げることは適当じゃない、そういうこといいますけれども、世界で一番企業が活躍しやすい国を目指すとする安倍政権のもとで大企業優遇の政治が続けられました。大企業の業績は上向いて、二〇一五年度は、大企業の経常利益、当期純利益ともに史上最高額を更新しています。大企業にため込まれた内部留保も、銀行や保険料を含むと三百八十六兆円に上ります。それにもかかわらず十七年度予算の税収見込みで、法人税収は十二兆三千九百十億円と、十六年度当初予算比千五百八十億円増と低い伸びにとどまりました。企業業績上昇に見合う法人税収増が得られていないというのはおかしいんじゃないでしょうか。
 しかも、春闘の集中回答日に出たことしの大企業の回答は、昨年より低いところが目立ちます。国にもきちんと、もうけに応じて課税する税の基本に立ち戻ることを強く物いうべきであることを述べて終わります。

○山内委員 私からは、公益法人等に対する税制上の優遇措置についてお伺いしたいと思います。
 二〇〇八年に、公益法人制度改革が行われ、従来の社団法人、財団法人は、一般社団法人、一般財団法人と、公益社団法人、公益財団法人に分離されることになりました。それに伴って、法人都民税の課税関係も、整理といいますか、変更されたと聞いております。
 また、こうした法人のほかに、市民ボランティアなど広く社会貢献活動を行っているNPO法人もあり、どのような法人が、どのような場合に税制の優遇を受けることができるのか、大変わかりにくいものとなっています。
 そこで、初めに、公益社団・財団法人、一般社団・財団法人、さらにはNPO法人が収益事業を行っていない場合について、法人都民税の課税関係がどのようになっているのか、お伺いいたします。

○小山税制部長 公益社団・財団法人及び特定非営利活動法人につきましては、地方税法上、一定の要件を満たす法人を除いて法人都民税の均等割のみを最低税率で課税することとされておりますが、都においては、都税条例に基づき減免をしております。
 一方、非営利型の一般社団・財団法人につきましては、地方税法に基づきまして均等割のみを最低税率で課税しております。

○山内委員 ご答弁によりますと、都においては、一般社団・財団法人は、非営利型法人であっても均等割は減免されていないということだと思うんです。都は、どのような考えに基づいて、公益法人やNPO法人には減免措置を設け、非営利型の一般社団・財団法人には減免措置を設けていないのか、見解を伺います。

○小山税制部長 公益社団・財団法人になるためには、民間有識者から成る第三者委員会による公益性の審査を経て、内閣総理大臣または都道府県知事の認定を受けることとされております。
 また、特定非営利活動法人につきましても、特定非営利活動を行うことが主目的であることについて都道府県知事等の所轄庁の認証を受けることが必要とされております。
 一方、一般社団・財団法人におきましては、事業の内容にかかわらず登記のみで法人を設立できることとされております。事業の公益性に着目して、税制上の優遇措置が講じられていることを踏まえまして、主務官庁の公益認定を受けなければならない公益法人等と異なり、登記のみで設立することができる一般社団・財団法人に対しては減免措置を設けていないところでございます。

○山内委員 非営利型の一般社団・財団法人の中には、公益法人と同様の事業を行っているものがあり、認定基準が厳しいために公益法人になれない法人もあるのではないでしょうか。こうしたことを踏まえますと、法人の区分が異なるだけで均等割減免の可否を決定することは、逆に、税の公平性を欠いていることになるのではないかと考えます。
 実際、他県では、非営利型の一般社団・財団法人を公益法人などと同様に減免している例もあると聞いております。
 そこで、非営利型の一般社団・財団法人に対する均等割の減免について、関東近隣自治体の実施状況についてお伺いいたします。

○小山税制部長 非営利型の一般社団・財団法人に対する均等割減免につきましては、関東近隣の自治体では、神奈川県、茨城県、群馬県が実施しております。一方、東京都のほか栃木県、埼玉県、千葉県は実施しておりません。
 なお、茨城県と群馬県におきましては、減免の適用要件として、収益事業を行っていないことのほかに、国や地方公共団体から補助金等を受けていることなどの外形的要因や、国または地方公共団体の行政に著しく寄与しているかといった独自の認定要件を設けております。

○山内委員 今ご答弁いただいたように、例えば、茨城県や群馬県のように、外的要件とか独自の認定要件を設けている場合があるんだと思うんですね。社会のニーズが多様化する中で、公益的な事業を担う民間団体や市民の力を引き出していくことこそが、今後の暮らしやすい社会、生活のまち東京の構築につながっていくものと考えております。
 こうした点を踏まえれば、主務官庁の公益認定を受けられないでいる非営利型の一般社団・財団法人に対して、都においても、その公益性を認め、減免措置を適用して広く活用の機会を与えていくべきではないかと、このことを強く東京都に求め、質問を終わります。

○大津委員 政策実現のための促進税制について質問をいたします。
 例えば、防災政策でいえば、私の地元渋谷の竹下通り商店街においては、あるビルオーナーは、そのビルのテナントの社員向け二百名の備蓄を、自腹というか自費で全部そろえて、さらに帰宅困難者も受け入れようということで、近くに代々木公園もありますものの、安心して買い物ができるようにと、帰宅困難者用の備蓄も、総務局の補助事業を受けて、今月、百五十名分をそろえたところです。その備蓄の段ボール等を積み重ねたその面積分においては、固定資産税の減免措置が講じられたところでもあります。
 このように、さまざま税についての細かい問い合わせ等も多く、今回、新たに創設する民有地を活用した保育所等整備促進税制についても伺いたいと思います。
 地元の土地オーナーの方から、昨年の秋、保育所の補助事業が発表されたら、すぐに問い合わせがあり、自分の敷地の中にある、やや古くなったマンションの建てかえ時になっており、三階建てのマンションを建てかえるときに、一階部分を三十人の保育所をつくりたい。これは、祖父母の代が本当は幼稚園をつくりたい、子供に貢献をしたいという思いがあったので、せめて私たちの世代でこのような補助事業を利用して保育所に貢献し、やって、次の世代につなげていきたいというそういった要望でした。
 そこでなんですが、その分、固定資産税も減免をということが、今回、発表されております。その減免を受ける土地オーナーの目線から伺います。
 今回の減免措置が適用される場合に、例えば、どの程度税負担が軽減されるのか、具体例でお示しをいただきたいと思います。

○小山税制部長 今回の減免措置によりまして、どの程度の負担軽減となるかは対象となる土地の地積やその評価額によりさまざまでございますので、具体的事例で申し上げます。
 例えば、土地の地積が認可保育所をサンプル調査した際の平均である約四百平方メートルである場合、二十三区における非住宅用地の評価額の平均を用いて税額を算出しますと、固定資産税及び都市計画税合わせて年間約二百六十万円、五年度分で約一千三百万円減免を受けることとなります。

○大津委員 保育所等によって広さはさまざま、場所によって土地の評価額も異なるため、一概に示すことは難しい中でも、今の答弁のように、土地オーナーにとっては相当の税負担軽減につながるということがわかります。
 二十三区全体での減収見込み額について伺います。
 例えば、その減収見込み額を超えるような状況となった場合には、減免を受けられなくなるのかどうか、伺います。

○小山税制部長 本減免措置による減収額でございますが、減収が最大となる平成三十三年度及び平成三十四年度において約六億円と見込んでおります。仮に見込み額を超えるような状況となった場合についてでございますが、一般的に補助事業ですと予算の制約があるため、その範囲内で補助金が交付されることとなりますが、税の減免におきましては、一定の要件に該当する場合にその全ての方を減免対象とすることになります。
 今回の減免措置につきましても、仮に当初の見込みを上回る保育所等の整備が進み、減収見込み額を超えたとしても、要件に該当する全ての土地所有者が減免を受けることができるものでございます。

○大津委員 保育所への土地の供給が進んで見込み額を超えても、減免申請がなされれば減免を受けられるということはわかりました。
 次に、その減免の手続ですが、一般的には、固定資産税等の減免を受けようとする納税者の方から、納期限までに都税事務所に対して減免申請書を提出する必要があると聞いています。
 しかし、今回の場合、土地を使用している保育事業者と減免を申請する所有者が異なるため、せっかくの制度を創設して対象となる土地所有者が出てきたとしても申請が漏れてしまい、減免を受け損なうような事態も想定されます。このような事態を防ぐため、どのような対策を講じているのか、伺います。

○大久保資産税部長 本減免措置につきまして、主税局においては、ホームページやチラシなどによりまして、納税者に向けて広く周知することを予定してございます。
 また、それに加えまして、特別区の児童主管課長会などにおきましても、本減免措置の制度をご説明いたしまして、保育事業者を通じた周知を依頼するなど、今後も、都や区の関係部門との連携を図りながら、土地所有者に対する広報を徹底してまいりたいと考えているところでございます。

○大津委員 対象者が制度を十分に恩恵を受けられるように、福祉と税部門、横串をもって連携を図ってもらいたいと思います。
 さて、対象者を漏れなく減免することも大切ですが、土地オーナーに広く周知し、候補地の供給を喚起することも大切です。こうした観点から、どのような広報や周知を行っていくのか、所見を伺います。

○小山税制部長 土地所有者の方々への広報につきましては、ホームページやチラシ等により広く周知するとともに、保育事業者に対する情報提供により、保育所等の開設を検討している保育事業者が、土地所有者と交渉を行う際などに周知が図られるものと考えております。
 さらに、民有地等を活用した保育所等の整備を進めることを目的として、都と不動産関係団体等で構成される福祉インフラ民有地マッチング協議会におきまして本減免措置を説明し、周知について依頼することを予定しております。
 土地所有者に加え、さまざまな関係者に対しても、このように働きかけを行うことによりまして、土地所有者に広く認識していただけますよう周知徹底に努めてまいります。

○大津委員 政策を税制面から後押しすることも大切でありますが、その財源である都税収入を確保することも大切なことでもあります。そのために、都民が税を十分に理解し、納得した上で納税できる環境づくりが大切であり、税務、広報の役割は大きいと考えます。
 そうした視点から、これまでも本委員会で税のわかりやすい広報について繰り返し質疑を行ってまいりました。一人の都民が学び、社会人に成長していく過程で、ライフステージに応じてどのような税が義務づけられ、どのように使われているか、わかりづらい現状があります。税に対する理解を深めるため、納税者の視点を持ち、子供から社会人に至るまで、あらゆる機会を捉えて、継続的にわかりやすく税情報の提供を行っていっていただきたいと考えます。
 そこで最後に、平成二十九年度を迎えるに当たり、都民に対し、税をわかりやすく伝えていくためにどのような取り組みをしていくのか、目黒局長に伺い、質問を終わりにいたします。

○目黒主税局長 主税局では、今年度、都民の皆様に税をわかりやすくお伝えするという観点から、ホームページや広報紙の構成、納税通知書に同封するチラシの改善などに取り組んでまいりました。また、住宅展示場で、不動産購入時に発生する税の仕組みについてのセミナーを開催するなどの取り組みを実施したところでございます。
 さらに、子供から社会人までのライフステージの各段階に応じた租税教育の充実のために、高校生向け租税教育の拡大や新社会人に向けての税務広報を展開いたしました。
 都のさまざまな施策を財政面から支える都税収入を安定的に確保していくためには、委員ご指摘のとおり、都民の皆様に税への理解を深めていただくことが非常に重要でございます。都税を十分に理解し、納得して納めていただくためには、納税者の視点に立ち、税の仕組みはもちろんのこと、税の使い道につきましても、わかりやすくお伝えしていく必要があると認識しております。
 今後も、都民のライフステージのさまざまな場面を活用するなど、一層の創意工夫を凝らすとともに、わかりやすい税情報の発信や幅広い租税教育の充実に努めてまいります。

○栗山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗山委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案、報告事項及び請願陳情に対する質疑は終了いたしました。
 これより請願の採決を行います。
 請願二八第五〇号の二を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○栗山委員長 起立少数と認めます。よって、請願二八第五〇号の二は不採択と決定いたしました。
 請願の審査を終わります。
 以上で主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
  午後三時二十二分散会

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