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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十号

平成二十七年九月十六日(水曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長和泉 武彦君
副委員長大松あきら君
副委員長桜井 浩之君
理事中村ひろし君
理事曽根はじめ君
理事高木 けい君
山内  晃君
大津ひろ子君
柴崎 幹男君
木村 基成君
西崎 光子君
鈴木貫太郎君
鈴木 隆道君
植木こうじ君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長長谷川 明君
経理部長十河 慎一君
契約調整担当部長松永 哲郎君
主計部長岩瀬 和春君
財産運用部長中村 倫治君
利活用調整担当部長山根 恭子君
建築保全部長久保田浩二君
技術管理担当部長中山  衛君
庁舎運営担当部長井上  充君
オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長草野 智文君
主税局局長小林  清君
総務部長西海 哲洋君
税制部長加藤  隆君
税制調査担当部長池田 美英君
調整担当部長笹本  勉君
課税部長山内 和久君
資産税部長大久保哲也君
徴収部長安藤 敏朗君
特別滞納整理担当部長藤井  朗君

本日の会議に付した事件
財務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・都立小平南高等学校(二十七)改修工事請負契約
・都立日野台高等学校(二十七)改修工事請負契約
・警視庁有家族者待機寮青戸住宅(二十七)改築工事請負契約
・平成二十七年度中防内五号線橋りょうほか整備工事請負契約
・平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
・環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七環二築地工区)請負契約
・地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約
・綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約
・土地の信託の変更について
報告事項(説明)
・「平成二十六年度東京都年次財務報告書」について
・「共存共栄による日本全体の発展を目指して-地方税財政に関する東京都の主張-」について
主税局関係
陳情の審査
(1)二七第一二号 全都議会議員による納税キャンペーン等の広報活動への積極的な参加に関する陳情
(2)二七第二三号 ふるさと納税撤廃及び税制改正時に行政職員の意見採用を求める意見書提出に関する陳情

○和泉委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせいたしましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、会計管理局の幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○塚本会計管理局長 去る七月十六日付で異動のありました幹部職員をご紹介申し上げます。
 管理部長の片山謙でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○和泉委員長 紹介は終わりました。

○和泉委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取並びに主税局関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより財務局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○長谷川財務局長 七月十六日付の人事異動により就任いたしました財務局の幹部職員をご紹介申し上げます。
 経理部長の十河慎一でございます。主計部長の岩瀬和春でございます。財産運用部長の中村倫治でございます。利活用調整担当部長の山根恭子でございます。
 よろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○和泉委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○長谷川財務局長 第三回定例会に提出を予定しております財務局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料、平成二十七年第三回東京都議会定例会提出予定議案等件名表をごらんいただきたいと存じます。
 今回提出いたします議案は、九件ございまして、内訳は、契約案八件、事件案一件でございます。
 初めに、契約案についてご説明申し上げます。建築工事が三件、土木工事が五件でございます。契約金額の総額は約五百五十五億円でございます。
 次に、事件案でございますが、土地の信託の変更についてでございます。
 以上が提出を予定しております議案の概略の説明でございます。
 詳細につきましては、それぞれ所管の部長から資料に基づきましてご説明いたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○十河経理部長 それでは、工事請負契約議案の概要につきまして、資料第1号によりご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページの工事請負契約議案一覧をお開きいただきたいと存じます。
 初めに、1の総括の表をごらんください。
 今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄にございますとおり、合計八件、契約金額の総額は五百五十五億一千七十四万七千二百円でございます。
 次に、2の案件別の表によりまして、概要についてご説明申し上げます。
 番号1は、小平市上水本町六丁目地内におきまして、都立小平南高等学校の改修工事を施行するものでございます。
 番号2は、日野市大坂上四丁目地内におきまして、都立日野台高等学校の改修工事を施行するものでございます。
 番号3は、葛飾区立石八丁目地内におきまして、警視庁有家族者待機寮青戸住宅の改築工事を施行するものでございます。
 番号4は、江東区青海三丁目地先におきまして、中防内五号線橋梁ほか整備工事を施行するものでございます。
 番号5は、江東区青海三丁目地先におきまして、中防揚陸施設撤去その他工事を施行するものでございます。
 番号6は、中央区築地五丁目地内におきまして、仮称でございますが、環二地下トンネル及び築地換気所ほか築造工事を施行するものでございます。
 番号7は、渋谷区千駄ヶ谷五丁目地内から新宿区新宿二丁目地内にかけまして、地下トンネル築造工事及び街路築造工事を施行するものでございます。
 番号8は、足立区綾瀬四丁目地内におきまして、綾瀬川護岸耐震補強工事を施行するものでございます。
 次に、契約の方法についてでございますが、提出予定の八件につきまして、いずれも一般競争入札によるものでございます。それぞれの契約金額及び契約の相手方は、表の右側に記載のとおりでございます。
 一枚おめくりいただきまして、二ページから五ページでございますが、案件ごとに件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載してございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
 また、各案件の入札経過等につきましても、六ページ以降に記載してございますので、あわせてごらんいただきたいと存じます。
 以上が今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山根利活用調整担当部長 私からは、資料第2号についてご説明申し上げます。
 本件は、平成二十二年十月七日に信託の受託者及び信託期間の変更について議決されました、現在新宿モノリスが建っております東京都新宿区西新宿二丁目三番一の土地の信託につきまして、信託期間を変更するものでございます。
 本土地の信託は、本年十一月二十六日をもって信託期間が満了いたしますことから、その後の取り扱いについて検討を進めてまいりました。本件につきましては、信託を当面継続していくことが現時点において最も有効であることから、信託期間を現在の信託期間満了日から五年後の平成三十二年十一月二十六日まで延長するものでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○和泉委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○植木委員 この間、入札制度改革に取り組んでこられましたが、入札不調になった割合について、年度ごとの推移を建設など分野ごとにお願いいたします。
 もう一点は、土地信託事業について、新宿モノリスの土地信託を含めてそれぞれについて、信託配当の実績の推移をお示し願いたいと思います。
 以上です。

○和泉委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 ただいま植木委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○和泉委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、順次これを聴取いたします。

○岩瀬主計部長 まず、平成二十六年度の決算につきまして、お手元の資料第3号、平成二十六年度東京都年次財務報告書として取りまとめましたものをご報告させていただきます。
 表紙の一枚下にA3の資料二枚組みを用意させていただいておりますので、そちらを使いながらご説明をさせていただきます。
 まず一枚目の左側に、平成二十六年度普通会計決算の概要をお示ししてございます。
 一番上の決算収支等の表をごらんいただきますと、上から五段目が実質収支の状況でございまして、二十六年度は五億円の黒字ということで、昨年度に引き続き、ほぼ均衡している状況にございます。その下の段が、財政の弾力性を示す経常収支比率でございますが、平成二十六年度は八四・八%と前年度に比べて一・四ポイント改善しております。その下の表が歳入の内訳、さらにその下が歳出の内訳となっております。
 一番下の表が、財政健全化法に定める比率でございまして、国の指標に基づく財政状況をお示ししているものでございます。下の段、括弧書きの部分が国の定める基準でございまして、この数値を超えますと、財政健全化計画の策定などが義務づけられるものでございます。
 上段が東京都の数値でございまして、実質赤字比率、連結実質赤字比率、一番右側の資金不足比率、いずれも赤字や資金不足がございませんので数値なしでございます。実質公債費比率は〇・七%、将来負担比率は四九・七%と、いずれも国の基準と比べてよい数値でございまして、健全な状況にございます。
 続きまして、右側の部分が公会計手法を使いました財政指標でございます。まず一番上が、貸借対照表、いわゆるバランスシートでございます。
 資産は、全体で三十三兆円余でございます。次に、負債は七兆円余でございまして、前年度に比べまして四千百億円余、減少してございます。差引正味財産は二十五兆円余となってございまして、前年度に比べまして六千五百億円余ふえてございます。なお、資産に対する負債の割合は、前年度に比べて一・四ポイント改善し、二三・三%となっております。
 その下の表が行政コスト計算書でございます。この表の一番下の段が当期収支差額でございまして、こちらは五千百億円余と、収入が費用を上回ってございます。
 三つ目の表がキャッシュ・フロー計算書でございます。この表の一番下の段が、翌年度へ繰り越すキャッシュでございまして、二千九百九十四億円の収入超過となってございます。
 一番下の表が監理団体などを含めました東京都全体の連結決算の状況でございまして、貸借対照表上の資産は四十六兆円余となってございます。負債は十五兆円余でございまして差し引きで正味財産は三十兆円余となっております。
 続きまして、二枚目をごらんいただきたいと存じます。都財政を考えるということで、都財政の歴史を振り返るとともに、将来の財政需要について分析を行うことにより、今後の財政運営についての考えをまとめたものでございます。
 まず左側にございますように、景気変動の影響を大きく受ける都財政は、これまでたびたび財政危機に直面してまいりました。都財政の歴史を大きく三つの時代に分けて振り返りますと、まず昭和四十年代後半には、オイルショックを契機に税収が伸び悩む一方、インフレに伴う経常経費の増加などによりまして、行政活動支出と都税収入とのギャップが拡大いたしました。
 下のグラフをごらんいただきますと、ちょっと細かくて恐縮ですが、一番上の線が行政活動支出を、グラフの中の一番下の濃い灰色で示した棒グラフの部分が都税収入をあらわしております。そして行政活動支出と都税収入のギャップを薄い灰色の棒グラフで示した都債発行やその上にあります黒色の棒グラフで示した基金の取り崩しなどで賄っている状況をあらわしてございます。
 昭和五十年代前半までは、都債を発行することによりギャップを賄いましたが、基金の積立不足による財政対応力の不足などにより、昭和五十三年度には実質収支一千十一億円の赤字を計上するに至りました。その後、三次にわたる行政改革により歳出規模を適正化したほか、起債の抑制や条例による財政調整基金への積み立ての義務化などにより財政対応力を強化しております。
 平成に入りますと、バブル経済の崩壊により、都税収入は急激に減少いたしまして、平成三年度から六年度の間には約一兆円もの減収となりました。一方でこの時期は、バブル崩壊に伴う経済対策として、地方にも歳出拡大が求められ、都もこれに応じて歳出を拡大しています。その結果、再びギャップが拡大し、歳出規模が過去最大となった平成五年度には約二・五兆円にまで達しました。このギャップを都債の大量発行と基金の取り崩しにより賄った結果、下のグラフの白い点線で示した都債残高が急増するとともに、黒い点線で示した財源として活用可能な基金残高は枯渇することとなり、平成十年度には過去最悪の実質収支一千六十八億円の赤字を計上いたしました。
 こうした中で、都は、国や道府県に先駆けて、歳出抑制にかじを切りまして、平成十二年度から二次にわたる財政再建推進プランを実施し、内部努力の徹底や施策の見直し、再構築などに取り組んだ結果、平成十七年度には、実質収支が黒字に転換し、財政再建も達成しました。
 都は、財政再建達成後も引き続き施策を厳しく検証し、その効率性、実効性を高めるとともに、都債の発行抑制や基金積み立てにより財政の対応力を確保してまいったところでございます。
 こうして培われた財政対応力は、リーマンショックの影響による大幅な税収減少局面においても発揮されております。下のグラフにもございますように、リーマンショックにより、平成二十一年度には、一年間で約一兆円もの減収となりましたが、都債の発行余力や基金を活用することにより、必要な行政サービスを維持しております。
 以上のように、元来不安定な構造にある都財政を運営していく上で、過去の財政運営の教訓を踏まえ、たゆまぬ自己改革を続けることはもとより、都債や基金などの財政対応力を培い、強固な財政基盤を堅持していくことは極めて重要といえます。あわせて、今後の財政需要も踏まえた上で、将来を見据えた財政運営を考えていく必要がございます。
 右側には、今後、都財政にとって避けることのできない財政需要についてお示ししてございます。まず、左側の社会保障関係経費でございます。
 第三者推計によれば、都の社会保障関係経費は、毎年、平均約三百億円のペースで増加することが見込まれております。一方で、消費税率引き上げに伴う社会保障の充実に係る経費につきましては、地方交付税の不交付団体のみが、必要な財源を全額自主財源で賄うという不合理な制度設計となっておりまして、今後見直しを国に強く働きかけていく必要がございます。
 また右側には、社会資本ストックの維持更新経費について記載してございます。
 第三者の将来推計によりますと、今後の維持更新経費は、二十年間の累計で約二・三兆円増加する見込みとなっております。今後、長寿命化などによりまして、中長期的に経費の平準化や縮減を図っていくことが必要でございます。
 その下中段には、都債や基金の活用について記載してございます。
 まず都債でございますが、平成十二年度以降、都債の発行抑制に努めた結果、人口一人当たり都債残高は、平成十二年度から二十七年度にかけて約三割減少してございます。一方で、今後仮に新規発行債を、平成二十七年度当初予算と同水準の四千五百億円で発行し続けた場合、二十五年間で都債残高は約一・五倍に、生産年齢人口一人当たり都債残高は約一・九倍に、それぞれ増加すると見込まれます。
 都債は、人口構造の変化や社会資本ストックの維持更新需要など、さまざまな視点から検証を行いまして、引き続き適切に活用していくことが必要でございます。
 続きまして、右側の基金についてでございますが、都税収入が不安定な構造にある中で、基金は大きな役割を果たしており、今後とも財源として活用可能な基金の残高確保や、集中的、重点的な施策展開を図るための基金を、より一層戦略的に活用していくことが重要であります。
 最後になりますが、一番下のまとめ、強固な財政基盤の堅持でございます。
 都は今後、世界一の都市東京の実現に向けた積極的な取り組みを行っていくことはもちろん、将来にわたって避けることのできない社会保障関係経費や社会資本ストックの維持更新経費など、膨大な財政需要にも対応していかなければなりません。
 一方、この後の資料でご説明申し上げますが、今後、地方法人課税のさらなる不合理な見直しなど、都の財源がさらに減少する可能性もございまして、都財政を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況でございます。
 今後とも事業評価など自己改革の取り組みをさらに徹底した上で、都債や基金を計画的かつ戦略的に活用いたしまして、将来にわたる安定的な行政サービスを支える強固な財政基盤を堅持し、都政の使命を確実に果たしてまいります。引き続き、都議会の皆様のご支援、ご協力をお願いしたいと存じます。
 資料第3号につきましての説明は以上でございます。
 引き続きまして資料第4号をごらんください。共存共栄による日本全体の発展を目指してというタイトルでございまして、A3判カラー刷り資料がございますので、こちらの概要版を使いながら、説明をさせていただきます。
 この冊子は、年末の税制改正の議論に向けて、東京から財源を奪う不合理な偏在是正措置の撤廃と日本全体の発展に向けた都の主張をまとめたものでございます。
 資料の上段には、不合理な措置とこれに対する都の反論を、資料の下段には、目指すべき方向性をまとめてございます。上段左側の囲みをごらんください。
 平成二十年度に法人事業税の暫定措置、二十六年度には法人住民税の地方交付税原資化という不合理な措置が導入され、国はこれまで、累計で一兆三千億円もの膨大な都の財源を奪ってきました。
 さらには、本年六月に閣議決定されました骨太の方針において、税源の偏在を是正することが明記されており、消費税率一〇%段階で、こうした不合理な措置が拡大される可能性がございます。これが強行されれば、都の減収額は年間五千八百億円という膨大な規模となることが危惧され、大変な危機感を抱いております。また、法人二税の分割基準の見直しなど、不合理な税制改正の動きも注視していく必要がございます。
 右側の囲みをごらんください。不合理な偏在是正措置への反論を十の論点からまとめております。
 例えば、この措置は、企業が自治体から受ける行政サービスの対価として税金を納めるという応益性の原則に反しております。また貴重な地方税が国税化されるため、頑張って税収を伸ばした自治体ほど多くの税収を奪われ、地方創生の理念とも逆行いたします。さらには、少子高齢社会への対応など、将来も含めた都の膨大な財政需要を考慮しておらず、こうした論点などを反論としてまとめたものでございます。
 このような不合理な措置は、限られた地方財源の奪い合いにすぎず、地方の自主的、自立的な行政をも阻害するものと考えております。
 資料下段をごらんください。先ほどご説明した理由から、不合理な偏在是正措置は直ちに撤廃すべきです。その上で、目指すべき方向性は、総体としての地方税財源の拡充と共存共栄による日本全体の発展であると考えております。
 下段左側の囲みをごらんください。そもそも国と地方の税収比率と歳出比率は逆転しており、地方の役割に見合った税財源の拡充が不可欠であります。
 右側の囲みをごらんください。日本全体の持続的な発展に向けては、自治体同士で財源を奪い合うのではなく、各地域がそれぞれの強みを積極的に伸ばすとともに、地域間の結びつきを強化し、共存共栄の道を歩むことが重要です。都はこうした成長志向の取り組みを一層強化していくことで、日本全体の発展に貢献してまいりたいと考えております。
 資料の説明は以上でございます。引き続き都議会の皆様方のご理解とご協力を賜りながら、国に対してしっかりと、こうした主張を行っていきたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。

○和泉委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で財務局関係を終わります。

○和泉委員長 これより主税局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、主税局長に小林清君が就任いたしました。小林局長から挨拶並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。小林清君を紹介いたします。

○小林主税局長 去る七月十六日付で主税局長に就任いたしました小林清でございます。
 和泉委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜り、歳入所管局として職責をしっかり果たしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、七月十六日付で幹部職員の異動がございましたので、ご紹介申し上げます。
 税制調査担当部長の池田美英でございます。資産税部長の大久保哲也でございます。徴収部長の安藤敏朗でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○和泉委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○和泉委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情二七第一二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○西海総務部長 今般、財政委員会に付託されました主税局所管の陳情につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、財政委員会付託陳情審査説明表の一ページをごらんください。陳情二七第一二号の全都議会議員による納税キャンペーン等の広報活動への積極的な参加に関する陳情でございます。
 この陳情の趣旨は、都民を対象に実施する納税キャンペーンや電子申告推進の広報活動に全都議会議員が積極的に参加するよう要請することを求めるものでございます。
 この陳情に係る現在の状況でございますが、主税局では、税の期限内納付やインターネットを利用した電子申告サービスの活用などを広く都民にPRすることを目的として、街頭や祭り会場などで直接都民に呼びかけるイベントを実施しており、平成二十六年度は百五十回実施いたしました。
 実施に当たりましては、区市町村や税務署と連携するほか、納税協力団体の皆様方のご支援を得て、リーフレットやグッズなどの配布を行っております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○和泉委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 陳情二七第一二号について、日本共産党都議団の意見を述べておきます。
 陳情者の思いは、都が苦労して百五十回も実施している納税キャンペーンに都議会議員ももっと協力してほしいということだと思います。当然ながら都民による都税の納入がスムーズに進むようにしたいという願いでは、私たちも一致しております。
 しかし納税をめぐる実情は、さまざまな問題があります。まず、納税実績を見れば、東京都はかなり高い納税率を保っております。一方で、都民から見ますと、消費税が増税されて、税負担は全体として一層重くなっており、都民税についても国税との差し引きで相殺されているとはいえ、低所得者への税率が倍加しており、この間、一貫して勤労者の所得が下がり続けていることを考えますと、税負担は重くなっているといわざるを得ません。
 我々は、議員として都民の声を都政に反映させる立場で、議会の場を通じて都政をチェックする役割を果たすことを基本にしております。とりわけ、滞納分などを払いたくても払えない都民への徴収については、我が党は、最低限の生活費や児童扶養手当など、徴収すべきでない公的収入まで、通帳に振り込まれれば資産だからという理由で差し押さえの対象にしていることなどは是正を求めております。
 以上のことから、議員としての基本的役割としても、我が党の税の徴収問題での見解という点でも、都のキャンペーンに積極的に参加すべきとの陳情には賛成しがたいことを申し上げておきます。
 以上です。

○和泉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二七第一二号は不採択と決定いたしました。

○和泉委員長 次に、陳情二七第二三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○加藤税制部長 陳情二七第二三号のふるさと納税撤廃及び税制改正時に行政職員の意見採用を求める意見書提出に関する陳情についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、財政委員会付託陳情審査説明表の二ページをごらんください。
 この陳情の趣旨は、ふるさと納税を撤廃すること及び税制改正時に行政職員の意見を広く取り入れる機構を新たに設立することを求める意見書を国に提出するよう求めるものでございます。
 この陳情に係る現在の状況でございますが、ふるさと納税は、ふるさとに対する納税者の思いを寄附税制上配慮する観点から、地方自治体への寄附金額のうち二千円を超える額について、一定額を上限として、所得税及び個人住民税から控除を行うものであり、個人住民税について、平成二十一年度から適用されております。
 控除の概要についてでございますが、所得税については、寄附金額のうち二千円を超える額について所得から控除、個人住民税については、一定額を限度として寄附金額のうち二千円を超える額を実質的に全額控除するものでございます。
 平成二十七年度税制改正において、個人住民税から控除される限度額が所得割の一割から二割へ拡大されたほか、所得税の確定申告をしなくてもふるさと納税の適用が受けられる制度が創設されるとともに、ふるさと納税の趣旨を踏まえ、換金性が高い返礼品の送付等を行わないよう、国から地方自治体に対し、要請が行われたところでございます。
 税制改正時における行政職員の意見を広く取り入れる機構の設立についてでございますが、地方税法の改正など、法律制定に当たっては、法案を提出する内閣における検討及び国会における審議を経ているところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○和泉委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 陳情二七第二三号、この陳情に関しては、若干の質疑を行っておきたいと思います。
 陳情者は、ふるさと納税が広がることで、納税者の住んでいる自治体、特に東京都など都市部の自治体にマイナスの影響が出ることと、また社会全体の富を公平に再配分するという税の役割や、さらには寄附行為のあり方をゆがめるのではないかと心配しております。この点では我々も共通の問題意識を持っております。
 先ほど制度の説明がありましたが、ふるさと納税が今後も普及していくということを想定すると、その人が住んでいる地方自治体に、また、寄附を行う先の地方自治体にどのような影響がそれぞれ生じるのかを初めにお伺いしておきます。

○加藤税制部長 寄附者の住所地の地方自治体につきましては、住民税の控除を行うことにより減収が生じます。また寄附先の地方自治体でございますが、こちらは、地方自治体によっては、歳入による寄附への返礼として特産品の送付等を行っている場合もございます。

○曽根委員 現状で影響がどの程度の金額的なものになるのかということで、東京都と都内の区市町村への個人住民税の、この制度による減収額はどれほどでしょうか。

○加藤税制部長 総務省が取りまとめた資料によりますと、平成二十六年度の控除額、都分は約七億円、都内区市町村分は約十一億円となっております。

○曽根委員 この東京都分が七億円、区市町村分が十一億円というのは、六対四の市町村民税と都民税の割合がそのままあらわれているものだと思います。合計が十八億円ということで、その分が、東京都全体で減収になっているということです。
 一方で、東京都に寄附として入ってくる額も知りたいところなんですが、これは税外収入ということになり、各区市町村に入りますので、残念ながら統計がないということなので。しかし想像すると、やはりこの十八億円よりはかなり少ないのではないかと、出の方が多いんじゃないかということが推測されます。
 それで、これは寄附行為としても、それから納税や控除の仕組みとしても、ふるさと自治体の活性化という目的からそれてしまいかねない問題があるんじゃないかと。
 例えば、この制度によって、地元の自治体が住民サービスに活用すべき税収が、各個人の判断で別の自治体に回せることになりますので、自治体間のあつれきが生じたり、返礼品の送付によってさらに競争に拍車をかけるという危険があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○加藤税制部長 いわゆるふるさと納税につきましては、自治体への寄附という経済的利益の無償の供与を通じて豊かな地域社会の形成等に寄与するという制度の趣旨がございます。
 国におきましては、この趣旨を踏まえまして、本年四月一日付で、各地方自治体に対し、良識ある対応を求める要請が行われたところでございます。

○曽根委員 先ほど、状況説明の中にあった、いわゆる換金性の高い返礼品や余りにも返礼の品物の価値が大き過ぎるというようなことについては、エスカレートを避けるというような要請があったと聞きますが、とはいっても、これは要請であって、それぞれの自治体の判断があるわけですね。
 今年度の改正で、個人住民税の特例控除分について、一割から二割に上限が拡大されているわけです、同時に。また手続も簡素化され、ワンストップでそういう手続が可能となるという話も聞いておりますので、この制度は、さらに拡大して利用されていくことが予想されます。
 また今、企業版のふるさと納税も検討されている状況です。したがって、寄附の獲得額が、今でも自前の住民税収入に匹敵するか、それを超えるような自治体も出ているとも聞いております。
 この背景には、陳情者も触れておりますが、ふるさと納税を、ネット市場でいかにも特産品を購入するかのようなスタイルで紹介しているIT企業の宣伝もあると思うんです。ふるさとの特産品をこの制度の上に乗って普及させるチャンスになった自治体もあるかもしれませんが、いわば宣伝のうまい自治体が勝つという点でも、税制の公平性という点で大きな問題があると思います。
 また、この制度の本来の趣旨ですが、個人の方々が無償の利益供与で、豊かな地域形成に寄与するというお話ですが、この点についても、私たちは、若干の疑問を感じております。それは、これが大都市以外の地方の経済や住民生活が余りにも疲弊しているというこの現状を逆手にとって、どうしてそこまでになったのかという問題や地方自治体が住民への福祉初め公共サービスを充実させるために必要な財源は国もきちんと保障するという基本原則が覆い隠されてしまう危険を持っているからです。
 本来的な解決の道は、行政にかかる費用と自主財源が、今、六対四で十分保障されておらず、不足分を国の裁量で財源配分される現状、この現状をきちんと打開して、地方自治の原則に立って、地方が財政的にも自立できるようにすることだと考えております。
 したがって、二つの項目について、ふるさと納税を撤廃を含めて抜本的に見直すことについて、また、第二に、この問題を政治的な思惑ではなく、いわば、税制の十分な検討ができる状況をつくるということについても、趣旨として、採択をすべきだということを主張しておきます。
 以上です。

○和泉委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○和泉委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二七第二三号は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十九分散会

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