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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十六号

平成二十五年十二月十日(火曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長山崎 一輝君
副委員長斉藤やすひろ君
副委員長鈴木 隆道君
理事近藤  充君
理事曽根はじめ君
理事酒井 大史君
大津ひろ子君
ほっち易隆君
清水 孝治君
栗山 欽行君
西崎 光子君
橘  正剛君
鈴木あきまさ君
植木こうじ君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長中井 敬三君
経理部長奥田 信之君
契約調整担当部長松永 哲郎君
主計部長潮田  勉君
財産運用部長岩瀬 和春君
利活用調整担当部長菊地 俊夫君
建築保全部長室木 眞則君
技術管理担当部長山田 雅史君
庁舎運営担当部長間庭  修君
主税局局長影山 竹夫君
総務部長宗田 友子君
税制部長加藤  隆君
税制調査担当部長大久保哲也君
調整担当部長萱場 明子君
課税部長小山 明子君
資産税部長安藤 敏朗君
徴収部長西海 哲洋君
特別滞納整理担当部長藤井  朗君
会計管理局局長松田 芳和君
管理部長土渕  裕君
警察・消防出納部長吉田 公己君
会計制度担当部長副島  建君

本日の会議に付した事件
副委員長の互選
決議について
会計管理局関係
報告事項(質疑)
・平成二十五年度資金管理実績(上半期)について
財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百九十九号議案 武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)(二十五)メインアリーナ棟新築工事(その二)請負契約
・第二百号議案  武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)(二十五)サブアリーナ・プール棟新築工事(その二)請負契約
・第二百一号議案 都庁第一本庁舎(二十五)改修工事請負契約
・第二百二号議案 都庁第二本庁舎(二十五)改修工事請負契約
・第二百三号議案 都立横網町公園(二十五)慰霊堂・慰霊塔耐震補強工事請負契約
・第二百四号議案 都営住宅二十四CH-一〇三東(葛飾区東新小岩一丁目・建設局施設)工事その二請負契約
・第二百五号議案 東京消防庁江東航空センター庁舎(二十五)新築工事(その二)請負契約
・第二百六号議案 東京文化会館(二十五)改修工事請負契約
・第二百七号議案 都庁第一本庁舎(二十五)電気設備改修工事請負契約
・第二百八号議案 都庁第二本庁舎(二十五)電気設備改修工事請負契約
・第二百九号議案 都庁第一本庁舎(二十五)給水衛生設備改修工事請負契約
・第二百十号議案 都庁第二本庁舎(二十五)給水衛生設備改修工事請負契約
・第二百十一号議案 都庁第一本庁舎(二十五)空調設備改修工事請負契約
・第二百十二号議案 都庁第二本庁舎(二十五)空調設備改修工事請負契約
・第二百十三号議案 都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約
・第二百十四号議案 東京文化会館(二十五)空調その他設備改修工事請負契約
・第二百十五号議案 平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事(その二)請負契約
・第二百十九号議案 当せん金付証票の発売について
主税局関係
報告事項(質疑)
・平成二十五年度東京都税制調査会中間報告について

○山崎委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る十二月五日の本会議におきまして、高木けい議員が本委員会から総務委員会に変更になり、新たに栗山欽行議員が総務委員会から本委員会に所属変更する旨、許可されました。
 この際、新任の栗山欽行委員をご紹介いたします。

○栗山委員 栗山欽行でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○山崎委員長 紹介は終わりました。

○山崎委員長 次に、高木けい議員の所属変更に伴い、副委員長一名が欠員となりましたので、これより副委員長の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○ほっち委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。

○山崎委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には鈴木隆道委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認めます。副委員長には鈴木隆道委員が当選されました。
 それでは、鈴木副委員長より就任のご挨拶があります。

○鈴木(隆)副委員長 ただいま指名推選をいただきました鈴木でございます。
 財政委員会の副委員長ということで、委員長を補佐し、また、財政委員会の運営に関して、皆様のご協力のもとに、公平公正なる運営を委員長のもとで努力をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○山崎委員長 なお、議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○山崎委員長 次に、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、決議一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○山崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局関係の付託議案の審査並びに会計管理局及び主税局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 なお、付託議案中、第百九十九号議案、第二百号議案、第二百三号議案から第二百六号議案まで及び第二百十三号議案から第二百十五号議案までの契約議案につきましては、議長から事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 報告事項、平成二十五年度資金管理実績(上半期)についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○山崎委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百九十九号議案から第二百十五号議案まで及び第二百十九号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○奥田経理部長 それでは、先日の委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元に配布してございます要求資料第1号をごらんください。
 こちらは、武蔵野の森総合スポーツ施設メーンアリーナ棟及びサブアリーナ、プール棟における第一回目と第二回目の予定価格、公告、開札日、入札経過、落札結果をお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山崎委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木(あ)委員 自民党の鈴木あきまさでございます。
 これまで我が党の会派内に、入札・契約制度改革プロジェクトチームを設けまして、一貫して入札契約制度の改革を重視して、PTの報告書など、多くの提言を財務当局へも行ってまいりました。
 都は、それらの提言を受けて、平成二十一年に、入札改革の実施方針、これをまとめまして、改革に取り組み、一定の成果が上がってきたと認識をいたしております。
 今回の第四回定例会の代表質問の中で、我が党の宇田川議員は、公共事業を取り巻く環境は大きく変化して、新たな課題が発生しているという認識のもと、今後の入札契約制度における取り組みについて質問をさせていただきました。
 都は、入札不調が増加しているという認識を初めて示して、入札に参加しやすい環境を整備することが重要として、新たな取り組みを検討し、より適切な入札契約制度の実現を図っていくと、このように答弁をいただいたわけでございます。
 今回の財政委員会に提案されている百九十九号議案、二百号議案、一度不調になった武蔵野の森総合スポーツ施設、本日提出をしていただきました要求資料の第1号でございますが、この一回目、本年の七月二十五日、これはJV四者全て辞退で不調ということになってございます。そして、改めて十月十八日に行われた入札でも、落札をしたのは一者、JV一者のみということで、ほかの二者は辞退ということになっているわけでございます。こういった状況を踏まえて、何点か質問をさせていただきたいと思います。
 代表質問にもありましたとおり、東京都発注の工事でも不調が増加をしております。これまでは、低価格入札による工事品質の低下が心配される状況でありましたが、アベノミクスによる景気の好転、また、東日本大震災からの復興加速や防災、減災、こういったものの対策を対象とした国の補正予算の効果などによりまして、状況は大きく変化したというふうにいっていいんだというふうに思います。新たな課題として不調がクローズアップされるようになりました。不調となれば、事業のおくれが発生をして、ひいては都民サービスの低下になりかねないわけであります。
 今後も、入札契約制度を適切に運用していくためには、まず、現状を適切に把握することが重要であります。都発注の工事における不調の状況について、どのように把握しているのか。不調の発生状況を、できれば具体的にお示しをいただきたいと思います。

○松永契約調整担当部長 不調の発生状況についてでございますが、平成二十四年度の不調発生率は七・二%でございました。
 今年度は、上半期までの集計で九・四%になってございます。特に建築工事で上昇傾向が見られ、昨年度の一三・四%に対しまして、今年度上半期の発生率は二一・五%に伸びております。

○鈴木(あ)委員 ただいま答弁をいただきましたように、不調の発生状況は、今年度上半期までの集計ではありますけれども、二・二%上昇、特に上昇傾向が見られる建築工事は、今年度上半期で八・一%発生率が高くなっているというわけであります。この不調は氷山の一角であり、不調にならないものの、入札に参加する企業数や落札率など、都の入札への影響もあらわれているのではないでしょうか。
 その点で、データを通じて、全体状況を把握していくことも重要であります。落札率の動向や入札の参加者数の動向は、どうなっているんでしょうか。その点も、お示しをいただきたいと思います。

○松永契約調整担当部長 工事全体の平均落札率を見ますと、平成二十四年度は八九・三%、今年度上期までの集計では、それが九〇・〇%ちょうどになっております。
 建築工事だけを見ますと、平成二十四年度は九一・一%、今年度上半期までの集計では九二・六%と上昇しております。
 また、最近の建築工事の一件当たりの平均入札参加希望者数を昨年度同期と比較いたしますと、昨年の十二・〇、一件当たり十二者から七・六まで落ち込んでおります。

○鈴木(あ)委員 今、具体的なデータの裏づけのもと、入札契約の状況が大きく変化していると、明らかになっております。不調が増加した原因は、巷間いわれておりますように、単純に予定価格と実勢価格とでギャップがあるということだけではないというふうに私は思っております。
 このような変化の背景や原因を都はどのように分析をしているのか、その点をお伺いしたいと思います。

○松永契約調整担当部長 これまで、公共投資の減少に加え、景気後退により民間建設需要が冷え込む中、建設事業者には過度な低価格による入札を含め、厳しい受注競争が見られました。建設業就業者についても、平成九年をピークに減少し続け、平成二十四年度には、ピーク時から約二七%減少し、五百三万人程度になっております。
 一方、今年度は、昨年度の大型補正予算による政府建設投資の増加と民間建設投資の穏やかな回復などによりまして、建設投資は増大する見通しでございます。これらを背景といたしまして、鉄筋や型枠といった資材価格や労務費の上昇、技術者の不足などにより、特に民需と競合して影響を受けやすい公共建設工事を中心に、東京都の入札不調が増加してきたというふうに考えております。

○鈴木(あ)委員 答弁をいただきましたように、建設市場の動向に応じて、公共工事を取り巻く状況に変化が生じている。このような変化の中で、受注者が魅力のある工事だけを選んで入札に参加している傾向もあるんだろうと思いますけれども、そのほか、入札に参加しない理由としては、例えば工事の発注がこれからの年度末に集中していることや、年度当初の計画どおりに工事が発注されていないことも、受注者側が工事を選別せざるを得ない原因の一つではないでしょうか。
 一年間で平準化して計画どおりに公共事業が発注されれば、先の仕事の見通しが立てやすくなるわけです。こういったことは、私も地元でよく耳にもしますし、当たり前のことだと思います。
 また、多くの企業が、東北の被災地に軸足を置いて復興事業を受注している中、都は、大型の工事案件の情報を速やかに提供しながら計画的に発注していかなければ、受注者も、資材や人手の調達に計画的に対応できないということも考えられるわけです。ぜひ、工事発注の平準化や発注予定の精度向上に一層力を入れていただきたい、取り組んでいただきたい、そのようにお願いをしておきたいと思います。
 さて、都が工事発注に当たって、中小企業の受注機会の確保に取り組んでいることは承知をいたしております。しかし、資材価格や労務費が上昇して、今後も先高感があることや、採算面や技術者の配置の観点から事業者が入札を辞退するなど、工事を選別して受注する傾向を強めている現状では、受注者がやりたい工事と都の発注の仕方にも食い違いが生じているのではないでしょうか。
 実際、事業者からは、より大きな工事に積極的に取り組みたい、こういった声も聞こえているわけでして、受注意欲のある中小企業をもっと積極的に活用すべきではないかと私は考えております。
 このような、受発注者間の食い違いともいえる現状をどのように捉えているのか、お伺いをいたします。

○松永契約調整担当部長 入札契約制度改革の実施方針に基づき実施しております有識者も交えた業界団体との意見交換会においても、高い技術力と施工実績を持つ中小企業の中には、より規模が大きく複雑な工事を受注したいとの意向が示されております。
 都の公共工事は、その約八割を中小企業が受注し、これらの中小企業が施工者として都のインフラ整備を支えている一方で、ご指摘のとおり、状況の変化もある中で、必ずしも受注者の意向に応えられていない面も出てきているということを、私どもとしても認識しております。
 今後の入札契約制度の見直しで、中小企業ならではの技術力や地域に精通した施工力なども、より活用できるよう検討してまいります。

○鈴木(あ)委員 私の地元の大田区の中小企業者を初め、会派といたしまして、各種団体から話を聞かせていただいております。建設共同企業体、いわゆるJVに下位のグループで参加しても採算が合わない、現場に配置した技術者の人件費の確保にもならないというふうにいっているんです。どのような工事をJVに発注するかという点についても、希望する規模の工事が受けられないことと同様に、受発注者間で食い違いが生じているのではないでしょうか。
 我が党の代表質問に答えて、中井財務局長から、より多くの事業者が入札に参加しやすい環境を整備することが重要だと、このように答弁がございましたが、今後の入札契約制度の見直しに当たって、どのように検討を進めていくのか、お伺いをしたいと思います。

○松永契約調整担当部長 先ほど申し上げた意見交換会においても、JVの第二グループには参加しにくくなっているという委員同様のご指摘を受けております。
 今後、入札に参加しやすい環境の整備に向けた入札契約制度の見直しの検討に当たりましては、透明性、競争性、品質の確保といった基本的な視点を十分踏まえるとともに、JVによる受注の実態や中小企業の現状の把握などに努め、現行のJV基準の見直しについても早急に検討してまいります。

○鈴木(あ)委員 前回のJV基準の見直しから二十年近くたっておるわけです。この現状を考えれば、不調の傾向は続くと思います。自民党の入札・契約制度改革PTとの議論を今まで積み重ねてきたように、検討課題はもう明らかになっているんじゃないかと思うんです。入札しやすい環境の整備に向けて、まずは、業界の意見をよく聞いて、実態を適切に把握をしていただきたいというふうに考えております。
 公共事業の停滞は、結果的に、都民サービスの低下を招くことになります。その上で、指摘したような課題も含めて、今後も、当委員会や我が党の入札・契約制度改革PTなどともよく議論をしていただきまして、環境の変化を踏まえた入札契約制度改革を適時適切に、スピーディーに進めていただきたい、このことを要望して質問を終わらせていただきたいと思います。

○斉藤委員 公明党の斉藤やすひろでございますが、私の方からは、都庁舎の改修契約に関しまして、特に第一、第二の本庁舎の改修工事に関しまして、お伺いをしたいと思います。
 都庁舎につきましては、来庁者が多く訪れますことから、改修におきましては、誰もが安心して快適に利用できる取り組みを進め、そして、来庁者の皆さんの利便性の向上を図る必要があると思っております。特に来庁者にとって必要な設備というものがあるわけでございますが、きょうは、その中でトイレに注目をしてみたいと思っております。
 このため、今回の改修では、誰でもトイレにおきまして、来庁する全ての人が使いやすくなるようユニバーサルデザインに配慮して、オストメイト対応水洗器具や多目的シートなどを増設すると伺っているところであります。
 さらに、トイレの面積を拡大し、衛生器具数も増設するとのことでございますが、都庁舎内の衛生器具につきましては、かつて我が党の栗林のり子議員が、平成二十四年三月の予算特別委員会総括質疑で女性の視点からこれを取り上げまして、女子トイレにつきまして、あるいは首都直下地震の帰宅困難者対策の一時滞在施設としても、この庁舎、重要でございますが、そういった観点からも、こういったものを増設すべきだということを訴えさせていただいているところであります。
 特に、都庁舎の一階部分におけます衛生器具数の増設は、重要であると考えるものです。そこで、このたびの改修によりまして、衛生器具がどのように増設されていくのかをお伺いしたいと思います。

○間庭庁舎運営担当部長 具体的な改修といたしましては、女子トイレの便器について、第一本庁舎一階は四個から八個に倍増し、第二本庁舎一階は四個から六個に増設してまいります。
 こうした改修によりまして、利用者からの要望に応え、多くの来庁者の利便性の向上を図るとともに、帰宅困難者対策の一時滞在施設としての機能を充実してまいります。

○斉藤委員 ただいま具体的な増設の規模についてご答弁がございましたけれども、それが足りるかどうかということでなく、常にそういった視点で、多くの方がこの庁舎に来られるわけでございますので、こういった共有施設、なくてはならないものでございますので、ぜひとも、できるだけ皆さんが利用しやすいような環境をこれからも目指していただきたいと思うわけでございますが、ただいまは、女子トイレについての増設のご答弁でございました。
 平時はもとより、こういった災害時、首都直下地震発災時におけるトイレの重要性は極めて大きいことを確認させていただきますけれども、さて、今回の都庁舎改修は、ユニバーサルデザインに配慮している改修でもあるというふうに認識しております。
 来庁者の中には、さまざまな障害を持った方がおられます。例えば、視覚障害者の方が安心してトイレを利用できるよう、都庁舎では、男子、女子及び誰でもトイレの位置をアナウンスする音声誘導装置が設けられております。
 しかし、この分野の技術革新は、日進月歩、大変早いものがございまして、最近では、誰でもトイレの中の衛生設備の位置も音声で案内するような、新しいタイプの音声案内装置も製品化され、一部、都有施設にも既に設置されたと聞いているところであります。
 そこで、都庁舎の改修におきまして、視覚障害者のための音声案内装置の設置を具体的にどのように行っていくのかを、あわせて伺いたいと思います。

○間庭庁舎運営担当部長 ただいま副委員長からお話のございました音声案内装置は、誰でもトイレ内に設置されている温水便座の操作盤や水洗ボタン、トイレットペーパー、洗面台などの位置を、視覚障害者の方に音声で案内する設備でございます。
 都庁舎の改修に当たりましては、音声案内装置を第一本庁舎や第二本庁舎の一階など、来庁者が多く使用する誰でもトイレに設置を検討しているところでございます。

○斉藤委員 ただいま女性の視点や、あるいは視覚障害者の視点から、来庁者の利便性向上の取り組みについてお話をいただいたところでございます。理解をしたところでございます。こういった特にハンディを持った方、視覚障害者の方に配慮するということは、高齢者の方にも、あわせて優しい施設になるわけでございますので、こういった障害者の方に対する視点というのは、とても重要でございます。
 私は、さらに、来庁者の中には、内部障害の方もおられることに注目しております。これらの方々にも配慮した設備整備も必要ではないかと考えているものであります。
 私は、平成二十三年の予算特別委員会におきまして、都庁舎の駐車場に、内部障害者の方が利用できる旨を表記していただきたいということで、内部障害者の方向けのハート・プラスマークというものをご紹介いたしました。こういったマークでございます。
 こういった内部障害者の方をあらわすマークなどもあるわけですが、これは体の内側に障害を持つ方のことでありまして、外からは、その障害が見えにくいために、周囲の人たちから理解を得にくいと。日常生活でさまざま、本人は大変不便な、あるいはつらい思いをされているんですが、周りが気がつかないわけです。身体障害者手帳交付者の数のうち、およそ約四分の一、三分の一といった割合の方が、内部障害者に該当しているというふうにいわれております。
 内部障害という方の属性ですが、どういう方をいうかといいますと、例えば心臓機能に障害がある方、あと、腎臓機能、呼吸器機能障害、膀胱または直腸機能障害、小腸機能障害、そして、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害、最近は、重い肝臓機能障害の方もおられますが、今、七つざっと申し上げましたが、こういった障害を持った方々を総称しまして、いわゆる内部障害者、内部障害のある方というふうにいっているわけです。
 こういった方々が有志で集まって、先ほどちょっと申し上げましたが、NPO法人でハート・プラスの会という会を立ち上げまして、その皆さんが自分たちの存在を社会に知ってほしいとの思いから、内部障害者であることをわかっていただくためのマークを、このように作成をしたわけでございます。
 障害者をあらわすマークといいますと、普通、車椅子をモデルにした国際シンボルマークが非常に知られているわけでございますが、そういった車椅子を利用している方だけが身体障害ではない、身体障害は可視的なものだけではない、そういった認識を広めていくことも、また必要であるわけであります。
 しかし、実際にそういった方が、どれほどそういうことをお訴えしても、周りの方が、そういう存在を知っていないとコミュニケートできないわけでございまして、マークが多くの方に理解されていく、そして、都民の皆様に、こういったマークは内部障害を持っている方をあらわすマークですよということを知っていただくという、お互いに、そういうことを認識することが大事であり、また、みずから言葉でなかなかそういう障害をお話ししにくい方に対して気づいていくことが重要であるというふうに考えているわけでございます。
 駐車場の話を先ほど申し上げましたけれども、よく内部障害の方も車をとめられますが、そのときに、身体障害の車椅子タイプの方が、なぜ、あなたは普通の健常な体なのにそんなところにとめるんだということで、ルール違反をめぐってトラブルになってしまうようなケースもあるわけです。
 そこで、駐車場に、そういった掲示をしていくべきであるという提案を、私は、平成二十三年の予算特別委員会の総括質疑にてさせていただいたわけでございます。大変、ちょっと長くなってしまいましたけれども、こういったハート・プラスマークを都庁舎の駐車場に掲示をしていただきたいという提案を受け、その後、駐車場におけるハート・プラスマークの掲示の現状はどうなっているか、お伺いをしておきたいと思います。

○間庭庁舎運営担当部長 現在、第一本庁舎及び第二本庁舎内には、来庁者向け身障者用駐車場を十一カ所設置しております。全ての駐車場の壁面にハート・プラスマークを表示いたしまして、身体の不自由な方に加えて、身体の内部に障害のある方が利用する車両専用である旨の表示も行っているところでございます。
 また、駐車場の入り口から身障者用駐車場までの車両動線上の壁面に、内部障害者などの方に、本庁舎の地下一階から地下三階に設置されている身障者用駐車場の位置をわかりやすく伝えるため、駐車場のものとあわせまして、四十一カ所にハート・プラスマークを表示しているところでございます。

○斉藤委員 ありがとうございます。当時、速やかに実施するという積極的なご答弁をいただいたことを今でもはっきり覚えておりますけれども、今のご答弁では、現在は十一カ所全ての障害者用の駐車場に、ハート・プラスマークを掲示していただいているとのご答弁でございました。
 また、その案内表示も含めますと四十一カ所ということでございましたが、私は、駐車場に加えまして、今回の庁舎の改修にあわせて、ぜひ、その機会を捉えて、都民の皆さんがよく利用する場所として、先ほど申し上げましたトイレがございます、トイレなどに、このハート・プラスマークを車椅子のマークにあわせる形で掲示していただいて、そのマークの意味なども、その趣旨を知っていただくための掲示なども、あわせて都民に普及をさせていくべきであるというふうに私は考えているわけですが、都のご見解をお伺いしたいと思います。

○間庭庁舎運営担当部長 都庁舎改修における障害を持つ方のサインにつきましては、東京都福祉のまちづくり条例に基づく施設整備マニュアルの基準により設置するものでございます。
 例えば、誰でもトイレにつきましては、トイレに装備された設備を示すため、サインとして、身障者用設備、オストメイトに配慮した設備、乳幼児用設備などを表示することとしております。
 ハート・プラスマークの表示につきましても、施設整備マニュアルに基づき、適切に対応してまいります。

○斉藤委員 ただいま適切に対応していくとのご答弁をいただきました。ぜひとも、都庁舎のトイレにも、このハート・プラスマークを掲示していただきたいと思います。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定をいたしました。ユニバーサルデザインの先進都市としての東京、その東京が、世界にさまざまな取り組みを発信していく好機でございます。七年後の二〇二〇年はゴールではなく、その先を見据えて、ハード面の整備はもちろんですけれども、ソフト面でも、世界に先進都市東京としての発信をさまざましていかなければならないと思っています。
 そういった観点からも、ぜひとも、この内部障害者を理解するためのハート・プラスマークを、都がみずから有する都有施設やオリンピック関連施設のさまざまな場所に掲示をしていくべきだということをご提案申し上げまして、本日の私の質問は終わりたいと思います。

○植木委員 私は、武蔵野の森総合スポーツ施設、先ほども質問がありましたが、不調の問題とあわせて、これからの都民施策に、どのように対処しなければいけないのかということについて、まず、お聞きしたいと思います。
 武蔵の森総合スポーツ施設のメーンアリーナ棟の新築工事及びサブアリーナ、プール棟新築工事が不調になり、きょう、資料をいただきましたけれども、落札価格が大幅に変わってきたと、こういう報告がありました。
 まず、この不調の原因について、何が問題になったのか、どのように分析しているのかをお聞きします。

○室木建築保全部長 武蔵野の森総合スポーツ施設の不調の原因についてでございますけれども、本工事は、アリーナあるいはプールなど大規模な空間を備えた建築物の新築工事でございます。
 本工事の施工において、施工者には高度な技術力や品質確保が要求されることから、本件の入札時に、価格と価格以外の技術力、技術提案を求める技術提案型総合評価方式による入札時VEを採用したところでございます。
 当該入札方式の場合には、技術提案書の作成とその技術審査などを伴うことから、一般の競争入札に比べまして公告から開札までの期間が長くなります。今回の案件では、その間などに建設資材あるいは労務費の高騰がございまして、それを反映した競争入札参加者の見積もり額が都で示しました予定価格を上回ったことで、不調が発生したものと考えているところでございます。

○植木委員 今、技術提案型総合評価方式ということで、準備に一定の時間がかかったというお話で、ようやく二回目の十月に落札されたということですけれども、この間、再入札に当たって、資材の高騰や人件費の高騰、あるいは特に新労務単価について制度も変わりましたので、どのように算定したのか、その結果、工期や事業内容にどのような影響が出たのかをお示しください。

○室木建築保全部長 今回の再起工に当たりましては、設計内容の全般的な見直しを行うとともに、契約方法の見直しを行ってまいりました。
 その上で、平成二十五年度公共工事設計労務単価を反映しております標準単価の採用、あるいは建設資材の動向を反映いたしました建設資材刊行物の採用などを行い、直近の単価を採用いたしまして、可能な限り実勢を反映した工事費となるよう積算に努めたところでございます。
 また、設計内容の見直しの中で、早期に発注しなくてもよい外構、あるいは植栽がございますけれども、こういうものについては、後年度発注としたものでございますけれども、これらにつきまして、本工事の進捗に合わせ適切に発注をしてまいるところでございます。
 次に、工期でございますけれども、当初の起工段階では、平成二十五年十月中旬から平成二十八年十月末までの約三十七カ月間を工期として予定していたところでございます。
 今回の再起工に当たりまして、当初と同様、約三十七カ月間の工期を確保いたし、工期末を平成二十九年一月末までとしたものでございます。工期につきましては、同じ期数を確保してございます。

○植木委員 いろいろ見直しをせざるを得なかったと、しかし、年度内には何とか完成させると、こういうお話だろうと思うんですけれども、この間の状況を考えてみますと、第三回定例会でも、私は、東京都の施設でいえば、大規模施設の維持更新がこれから相次いで来ると、それに加えて、オリンピックの競技場の問題、それからインフラ整備、それから私たちが住民追い出しと環境を破壊すると指摘している外環道路だとか、大規模開発が次々と計画される。国の方でも、大規模な公共事業がめじろ押しとなってくる。そうすると、民間の関連工事の動向とか、いろんな影響の問題はありますけれども、やはり東京都の公共事業への影響は免れないというふうに思うんです。
 そういう点で、仕事の奪い合いだとか、人材不足、材料費の高騰などで、公共事業への影響が、ここ当面、しばらく続くのではないかと、この動向についてお示しください。

○松永契約調整担当部長 不調の発生については、公共工事だけでなく民間の需要の影響を強く受けることから、今後とも、建設需要の動向や都の入札契約の状況を注視してまいります。

○植木委員 随分あっさりした、何というんでしょうか、分析というのかわかりませんけれども、私は、そんな動向を見ていくというだけじゃなくて、これは都として真剣に考えなきゃならない、そういう重要な課題だと思うんです。
 東京都内、全庁的に、この入札不調の傾向が既にあらわれていると思うんです。東京都の入札不調はどのくらいになるのか、これまでと比べて、その増加傾向はどうなのかということについてお示しください。

○松永契約調整担当部長 不調の発生状況についてでございますが、平成二十四年度の全体の不調発生率は七・二%でございました。今年度は、上期での集計でございますが、九・四%にふえております。

○植木委員 もう既に、上期で昨年度を超えているわけでしょう。ですから、昨年度を上回って東京全体の不調も、当然この割合でふえていく可能性があるわけですから、間違いなくこれはふえるわけです。国の方も、国交省では、既にもう一四%不調の割合がふえていると、こういうふうに発表されているんです。私は、のんびりしている状況じゃないと思うんです。
 この原因について、東京都は本当に真剣に考えているんだろうか、どのように分析していますか。

○松永契約調整担当部長 国の平成二十四年度補正予算による政府建設投資の増加、民間建設投資の穏やかな回復などにより、建設投資自体、増大しております。そのようなことを背景に、鉄筋や型枠といった資材価格、労務費の上昇、技術者の不足などによりまして、特に民間需要と競合いたします公共建築工事につきましては、入札不調が増加してきているというふうに分析しております。

○植木委員 マスコミなどでも、業界を取り巻く環境が激変した、人材不足などが原因で公共事業ができない、全国に広がる技術者不在、資材の高騰や人件費の上昇で、自治体が設定した予定価格では仕事ができなくなっていると、こういうさまざまな特集が組まれているんです。
 東京都も今、一つ例が出たように不調がある。そのほか、豊洲の問題でも不調があります。区市町村では、もっともっといろんな深刻な問題が出ているんです。挙げれば十数あるんですけれども、例えば、豊島区では、図書館や芸術文化資料館などの地域複合施設の入札が三回続けて不調になっている。北区でも、赤羽体育館の建設工事が三回続けて落札者がいない事態になっている。港区でも、スポーツセンターの施設の外構工事が予定単価を引き上げても不調になっている。こういうふうに、東京都、区市町村、いろんなところで出ているんですね。
 私も中野を調べてみましたけれども、大規模施設は、この間、ことしと去年ないんですけれども、それでも、第一回の入札、第二回の入札で、予定価格超えが二十三年度で十五件もあるんです。二十四年度は二十三件にふえているんです。その結果、二回、三回とやって、なおかつ不調になったのが、去年度が二件だったのが、今年度が五件になっているんです。よく見ると、学校の耐震化だとか、保育園の改築工事だとか、非常に区民の身近な問題が相次いでそういう事態になっているわけです。
 そういう意味で、東京都、区市町村にも影響は出ている。東京都に、先ほども九・四%でしたか、出てきて、これからどういう影響が出てくるか。特に都民の暮らしにかかわる事業に影響が出ることを私は心配しているんですけれども、この点について、どう考えておられるんでしょうか。

○松永契約調整担当部長 公共工事の入札契約制度を取り巻く環境が大きく変化しているということは、先ほどご答弁させていただいたとおりですが、そういう中でも、適時適切な積算単価の見直し、施工内容に即した予定価格の積算、適切な契約手続等の実施を通しまして、着実に都民利用施設を含むインフラの整備ができるよう、入札契約制度を適切に運用してまいります。

○植木委員 入札の制度の適切な運用って、それは当然なんです。私が聞いているのは、そうじゃないんです。都民の暮らしにかかわる施設などが不調になったり、その結果として影響が出てくる、そういうことをどう認識しているかということなんです。いかがですか。

○松永契約調整担当部長 仮に不調となった場合は、事業所管局と連携しながら事業の進捗におくれが生じないよう速やかに工事内容の確認を行い、迅速に再発注の手続を行うこととしております。
 事業所管局が、必要な事業として契約請求手続したものにつきましては、私どもといたしますれば、今後とも適切に契約事務手続を実施してまいります。

○植木委員 所管局とよく連携して対策をとると、適切な契約をということなんですけれども、入札制度の問題、それから各局との連携調整、これはどこでやるのかという、そういう問題に僕はなると思うんです。
 先ほどいったような学校の耐震化だとか、保育園、あるいは特養ホーム、それから、これから防災問題で、耐震化だとか木密地域対策だとか、いろんな関係で、都の施策が出てくる。大規模改修のことは、前回の第三回定例会で指摘したように、都民施策にかかわることを優先すべきだというふうに私いったんですけれども、そういう意味で、全庁的に、こうした政策誘導というんでしょうか、これは財務局だけで完結するというふうに私も思っていませんけれども、どこかが主導しないと、できないことだと思うんです。そういう政策誘導的な考えも、今後の検討課題として、私は非常に重要な課題だと思うんですけれども、いかがですか。

○松永契約調整担当部長 東京都全体の公共工事を取り巻く環境というのは、一時の低価格入札ということでの過当な競争状態から、現在、不調ということで、新たな課題として生じてきております。
 私どもといたしますと、公平公正な競争環境を整備して、公共工事の入札参加意欲を向上させて、都民生活に必要なインフラを着実に整備していくということが重要だというふうに思っておりますので、今後とも、必要な取り組みを検討、実施いたしまして、入札契約制度の適正な運用を図ってまいります。

○植木委員 僕は、こういうときこそ、そういうルールというのを先導的にどこが切り開くかということを、全庁的に考えていただきたいというふうに思います。
 それで、こうした不調の問題とあわせて、中小企業への影響は先ほど来お話がありました。それから、新労務単価についても、先日、一定の指摘はしましたけれども、改めてお聞きをしたいと思うんです。
 私の知り合いのある中小企業の社長さんは、予定価格がとても低くて、実際に、前は入札に積極的に参加していたけれども、参加しても、どうしても予定価格超えしてしまうということで、最近はもう諦めていると、こういう声も私たちに寄せられます。
 同時に、この新労務単価の問題でも、いろんな意見が私たちに寄せられています。その中で、この四月から新労務単価、いわゆる公共工事設計労務単価が一八・三%引き上げられたと、こういうけれどもということで、事業者や末端の働いている人から、実際には、ほとんど引き上げられたとは思えないと。特に下請では、ほとんど影響がない、こういう声が出ているんですけれども、この一八・三%の引き上げが、事業全体ではどういうふうになっているのかお示しください。

○松永契約調整担当部長 具体的な上昇額は、個々の工事案件ごとに異なっておりまして、工事費における労務費相当分につきましては、労務単価の引き上げを反映して上昇しているものというふうに考えております。

○植木委員 実際は、そうなっていないです。なっていないというか、正確にはデータがあれなんですけれども、大体、関係者に聞くと総事業費で伸びているのは二、三%だと。今度の武蔵野の森は、全体では約五%程度でしょう。だから二、三%だと、そういう実感が湧かない、どうしても入札するときには予定価格超えしてしまうと、こういう声が出るんです。
 単純に私が計算しますと、なかなか実態の例がありませんけれども、わかりやすい例でいいますと、例えば、非常に働く人を使う事業だとする、単純にいえば五〇%が労務費だとすると、一八・三%上げると、事業費全体では九%上がることになるんです。
 ところが、逆に、先ほどいった三%、関係者のいっている話を、私、聞いていますので、その三%で労務費の割合を逆算すると一六、七%にしかならない。つまり、かなりの乖離が出る場合があるんです。そういう意味で、そういう声が、これ材料費だとか、ほかの経費とか、いろんなことが実際に組み合わされますから、そう単純にいくとは私も思ってはいませんけれども、低過ぎるという声が寄せられるんです、中小企業者から。実際に働いている人たちは、今度はもっと影響が出てくると。
 第三回定例会で質問したときには、低入札の場合には、一次下請について、下請予定者に対して、見積書などで労務単価が著しく低くないかなどの調査を行っていると、こういうふうに説明を受けていますが、この新労務単価が反映されていない場合、どういうふうに指導しているんですか。

○松永契約調整担当部長 低入札価格調査は、調査基準価格を下回る金額での入札が行われた場合、調査対象者から資料の提出を受け、ヒアリングを行い、積算内容を調査して、契約内容の履行が可能であるか否かを確認する調査でございます。
 公共工事設計労務単価は、法定された最低賃金と異なるものであるため、低入札価格調査で提出された労務単価が公共工事設計労務単価を下回る場合であっても、直ちに失格ということではございません。
 元請企業と下請企業が締結する契約は、都と元請企業間の契約とは、法律上、別契約であるため、その契約内容について発注者として直接関与することはできないというふうに思います。
 仮に元請で働く労働者の賃金や労働条件が法令違反というようなことが明らかになった場合や、下請企業との契約が違法であることが明らかになった場合、都は発注者として、指名停止により、入札から一定期間排除するなどの措置を講じております。

○植木委員 対応についてお話があったんですけれども、従来の域を超えていないし、法令違反である場合はと、これはいわば当然なんですけれども、都は、一次下請までとなっているわけです。全ての下請が法令遵守について確認指導するということを求めて、実績報告書というのを提出させるというふうに聞いておりますけれども、その中で、この新労務単価について、指導、改善させるべきだと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○松永契約調整担当部長 実績報告書は、下請代金の支払いなど建設業法上の下請に対する元請の責任などの法令遵守について、元請が確認するよう誓約書の提出を義務づけておりまして、工事完了後三カ月以内に、誓約書のとおり下請に対する責任や確認を実施したことについての提出を求めるものでございます。
 これは、昨年十月以降の公表案件で、低入札価格調査制度の対象となった案件から適用を開始したものでございまして、これまでに財務局において、改善に向けたヒアリング等の調査を行う必要性のあった事例はございませんでした。

○植木委員 昨年十月からということですから、これからだと思うんですけれども、指導、改善のために、ぜひ積極的に使って、できることだと思うんです。今までは、二次、三次は、ほとんど知らないよという、そうはいっていないのかもしれないんだけれども、実際は、そうなっちゃっているわけです。そういう点での指導、改善を末端まで行き渡らせる、この材料をぜひ使って指導をしていただきたいと思うんですけれども、もう一度お願いします。

○松永契約調整担当部長 実績報告書の制度は、先ほどご答弁申し上げたとおり、昨年十月に実施したものでございまして、もともと元請に対しまして法令遵守を求めるということで、抑止的な効果を狙った報告書でございます。
 仮に法令上の疑義が生じれば、工事主管局と連携しながら、関係機関への通知をしてまいりたいと思います。
 法令違反が明らかになった場合、都においては、先ほど申しましたように、指名停止により、入札から一定期間排除する措置をとることになっておりますので、今後、事例の積み重ねの中で、活用の方法等についても検討してまいりたいと思います。

○植木委員 ぜひ、実績報告書というのを活用して、改善に結びつけていただけたらと思います。
 日本の建設工事の特徴の一つに、元請から、一次、二次、三次などの重層的な仕組みがあって、現場には本当にさまざまな職種が重層的に入り組んでいる、こういう関係があるわけです。だから、下請事業者、それから、働いている人たち、さらに末端の契約関係も結ばないでこの仕事やってくれというんで来る零細事業者の方々もたくさんおられるわけです。そういう意味で、この制度の徹底、指導を行うということを、全体としてやっていただきたい。
 昔、建退共が制度化されて、これが現場に張られて、すごく現場の人から喜ばれたという事例がありましたけれども、今回も国交省の方で、この制度についての周知のポスターをつくったはずです。初期のころは、これが張っていないということが、私たちのところにも来ましたけれども、最近は、張り出しているとお聞きしましたので、ぜひこれは周知徹底を図っていただきたいというふうに思っています。
 全体として新労務単価のことについて後半はお聞きしましたが、二次下請については、都として関与しない、労使の問題だ、こういうことで、これまで解決してきませんでした。交渉は、自主的に賃金が決まるかのような話が常に出てきたわけです。そこで、私は、先ほど提案をしたわけですけれども、そういう意味で、そこで働く人たちの労使の約束も十分とれない場合が多いわけですから、ぜひ今後も改善に努力をしていただきたいというふうに思うんです。
 発注者が、雇用者の賃金等がきちっと確保されるように、そういう雇用関係ということも視野に入れて進めていく必要がある。とりわけ都としては、社会的責任という観点からも、この日本の重層的な下請関係を認識した上で、指導、改善を図っていく必要があると思うんです。
 さきの代表質問の答弁の中で、我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法などで下支えした上で、各企業において、対等な労使の交渉などにより、自主的に決定されるとの考えを示しました。
 もともと公共工事の積算は、一つは、標準的な施工能力を持つ建設事業者、二つ目は、標準的な価格の資機材を使う、三つ目は、標準的な能力及び賃金の建設労働者を使用し、工事を行うこと、こういうことを前提としているはずだと思うんです。そういう意味で、最低賃金が守られていればよいという考えではないはずだと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○松永契約調整担当部長 我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法が下支えしつつ、業績等を踏まえながら各企業が対等な労使間での交渉で合意し、自主的に決定する仕組みになっております。
 都が直接契約を締結している契約においても、契約相手方である企業で働く労働者の労働条件というものは、企業の経営方針や経営状況を踏まえて決められたものというふうに考えておりますので、法令違反でない限り、尊重されるべきものとして、私ども入札契約制度を運用しております。

○植木委員 結局、代表質問と同じ答弁じゃないですか。何も変わっていない。公共工事の積算の三つの観点いったでしょう。これは、あなたたちが出しているものです。
 実際、現場で働く人たちの平均賃金というのは、技能労働者からいろいろいますから、本当に平均ですけれども、全産業の平均賃金より二六%も低いんです。これが実態です。入職後の離職率も、製造業などから比べると二倍以上になっているんです。今、こういう建設工事現場で働く若い人たちは、ほとんどいなくなっています。そういう深刻な事態なんです。だから私はいっているんです。
 東京都が出しているこの積算の三つの考え方に基づいて、適切な指導を--確かにいろんな困難な中身はあると思うんだけれども、ほかにやるところはないですから、あなたたちが、工事にかかわっては、契約にかかわってはやるわけですから、そういう改善をする必要があるということを強く要求したいと思います。
 特に技術者不足なんて本当に大変です。きのう私の知り合いから、解体工事やるんで、ユンボを持って運転する人を探してくれないかって僕にいうんです。事業者同士でも本当に困難になってきちゃっているんです。
 私たちは、そのためにも、これまで公契約条例の制定について主張をしてきました。全国的にも、公契約条例の制定が進みつつあります。都としても、従来の枠では解決しないことも、これまでではっきりしたわけですから、公契約条例の制定について検討するよう求めて、私の質問を終わりにいたします。

○山崎委員長 発言者は、予定時間がありますので、ぜひご協力をいただきたいと思います。

○近藤委員 それでは、私から二百十九号議案、当せん金付証票の発売について、簡単にお尋ねをしたいと思います。せっかくの機会でございますので、民意を代弁させていただいて、また民意をお届けさせていただければというふうに思います。
 先般の私どもの事務事業質疑の中でも、我が党の委員からも同様の議論があったというふうに記憶をしておりますけれども、最近の宝くじの売り上げが残念ながら落ちているのは、もう皆さんご存じだと思いますけれども、その大きな理由をどのように捉えているのか、まず、お尋ねをしたいと思います。

○潮田主計部長 この夏のサマージャンボ宝くじ発売後に実施されましたアンケートによりますと、宝くじを購入しなかった理由のうち、ジャンボ宝くじの購入意向はあるものの、旅行など他の用途に資金を使うため購入を見送ったとの回答がふえてございます。
 また、同時に、売り場からの声を聞き取った話によりますと、ことしの四月に、一等賞金が四億円、キャリーオーバー時には、ジャンボ宝くじを上回る八億円という高額賞金が設定されたロト7が新たに導入をされまして、高額当せん金を志向するファン層が、ジャンボ宝くじからロト7へと流出したことも一因と考えられます。
 ジャンボ宝くじの売り上げ不振の原因が、単に景気動向や個人年収の問題なのか、あるいは一過性のものなのか、構造的な問題なのか、趣味の多様化が進んでいく中で詳細な判断はなかなか困難ではございますが、いずれにしましても、宝くじの発売団体として、現状を深刻に受けとめまして、引き続きその推移を注視するとともに、さらに要因分析は続けていきたいと思っております。

○近藤委員 今ご承知をされている理由の幾つかの中に、個人の価値観、例えば、旅行に使うとか、貯金に使うとか、それは、それぞれの価値観でございますから、ご自由でございますけれども、ご答弁の中にありましたように、構造的な問題というのも、私は、大きな原因の一つだというふうに思っています。
 その構造的な原因の一つが、例えば、私も都議会に入りまして勉強して初めて知ったんですけれども、当せん金として支払われているのが四六・九%、そして、さらには、自治体等で公共事業に使われるお金が四〇%なんだそうです。
 ですから私は、その構造的な問題の中で、この当せん金が、別なルールからすれば、発売総額の五割に相当する額を超えては、当せん金としてはいけないということは、逆にいえば、五割まで当せん金として扱えるということなんだと思います。そこが、私の申し上げたいところでございまして、なぜ四六・九%でとまっているのか、五割まで伸ばさないのか、これ構造的な問題だというふうに思います。
 例えば、売り上げが落ちたということになりますと、私も商人の経験はありませんし、皆さんも商人の経験はないと思うんですが、商人の鉄則は損して得とれであります。商人が、なぜ値下げをしていろいろなものを、例えば、特価品にして商売をするかというと、その部分、一部分が損をしても、違うところで得がとれるからなんだそうです。損して得とれであります。
 今申し上げましたように、四六・九%を、例えば五割に、五〇%にしたときには、これは確かに損をします。ただ売り上げが伸びるということでは、得がとれるんだと思います。私は、この構造的な問題、しっかりと今後ご検討いただかなきゃいけないんだというふうに思いますけれども、何ゆえに四六・九%の維持が続いているのか、おわかりなんでしたら、ご説明いただきたいと思います。

○潮田主計部長 宝くじの一枚の中身としましては、平成二十四年度の販売実績額で申しますと、今、理事からお話しのとおり、四六・九%が当せん金というところでございますが、あと、収益金という形で、これは地方自治体が、全国の自治体が、高齢化対策、あるいは少子化対策、あるいは全国の社会福祉施設の建設、改築、こういったものに充てられます収益金、こちらが四〇・二%当たってございます。
 それ以外に、印刷経費ですとか、あるいは売りさばき経費の手数料など、こちらの方で一一・七%、それから、社会貢献広報費としまして一・二%という形で、当せん金以外のところで、一つは、収益金の確保、あるいは経費の部分と、こういったところで宝くじの経費が使われているという状況にございます。

○近藤委員 ご説明、よくわかります。今回の議案では、来年度の予定金額が一千八百五十九億円の発売上限額でありますから、これについては、私は大賛成でございますけれども、少しでも売り残りがなく、実績額に近づけるということは、逆に申し上げれば、行政で使える分の、公共事業で使える分の四〇%のお金がきちっと入ってくるということにもなりますから、これが、私たちは必要なことなんだと思います。
 宝くじの魅力を高めるということも必要ですし、まさしく、ドリームジャンボといわれるくらい、ドリームでございますから、それが誰もが当たるなんて思っていません。ただ民意としては、こういった経費の中には、売りさばきの手数料やシステムの経費、いろいろご説明いただきましたけれども、いろんな経費が見込まれている中でありますので、これもきちっと見直す余地もあるんだというふうに思います。
 さらには、できることならば、私は、当せん金の払い戻し分が四六・九%ではなくて五〇%にしていただいて、できるだけ多くの方に--そんな高額じゃなくていいんだというふうに思っていますけれども、私も長く生きてきましたけど、私の周りで当たった人一人もいません。一万円も当たったという話はめったに聞きません。ですから、もう少し当たるということが、買ったら当たるという人がふえてくることは大切なんだと思います。
 先ほど申し上げました、損して得とれだと思いますから、ぜひこの辺をご考慮いただいて、来年の売り上げを上げていただきたいというふうに思いますので、お願い申し上げて、要望とあわせて民意を届けてお尋ねしたいというふうに思いますけど、お願いいたします。

○潮田主計部長 宝くじの賞金総額につきましては、理事からお話がございましたとおり、一つは、当せん金付証票法第五条の一項によりまして、発売総額の五割に相当する額を超えてはいけないというふうにされておりまして、この規定の中で、当せん金の割合は、収益の確保と、あるいはくじの魅力の向上という二つの視点を踏まえつつ、適切に定めていく必要があると考えております。
 そうした中、ご指摘のとおり、宝くじの経費を検証しまして、当せん金の割合を高めていくということも大変重要な視点でございまして、これまでも、とりわけ平成二十三年度から広報のあり方を見直しまして、平成二十四年度の経費率は一二・九%と、平成二十年度の一四・二%に比べて一・三ポイントのマイナスとなっております。
 これにより、平成二十四年度の当せん金の割合は四六・九%と、平成二十年度の四五・七%に比べまして一・二ポイント増加しておりまして、特に宝くじの全体売り上げの割合の約二割を占めておりまして、皆様方から関心の高い年末ジャンボ宝くじにつきましては、平成二十三年度から、上限の五〇%を当せん金に割り当てているところでございます。
 今後とも、効果検証など経費の精査に引き続き取り組みながら、宝くじファンの視点に立ちまして、ご指摘ございました低い金額をたくさん当てるというような取り組みも、あわせて今後ともやっていきたいと思っておりますので、そういったくじの魅力向上を図って売り上げ増に努めてまいります。

○山崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。

○山崎委員長 これより主税局関係に入ります。
 報告事項、平成二十五年度東京都税制調査会中間報告についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木(隆)委員 それでは、私から何点か質問をさせていただきます。
 都の税制調査会は、石原知事の肝いりで平成十二年に発足して以来、ことしで十四年目ということになります。地方分権の時代にふさわしい地方税制及び国、地方を通じた税制全体のあり方等に関する事項を検討するという目的で設置をされたわけであります。今でこそ、多くの地方自治体が地方税制度の研究会という名称、または機関を設けておりますが、都税調は、その先頭に立っていたともいえるというのが実態であったというふうに思います。
 また、特徴として、メンバーに学識経験者だけではなく議員も加えて、一緒に議論をする形をとっていることにより、都税調の影響力は大きいものになっているというふうにも考えています。創設当初より、国に対して物を申していくと、地方のリーダーとして、国税、地方税を通じた税財政制度のあり方についてまで提言を行っていくというのが、都税調ならではの機能であったというふうに思います。
 都税調は、これまで、宿泊税を初めとする都独自のさまざまな税制を提言して、実施につなげてきたという実績を持っています。さらに、ただ東京からの視点で意見をいうだけではなく、幅広い観点から、あるべき地方税制の姿について発信をして、大きな存在感を示しているというふうに思います。
 まず、確認いたしますが、これまで都税調の提言がどのように生かされてきたのか、どういった税制改正につながったのか、その成果について伺います。

○大久保税制調査担当部長 都税調は、税制の抜本的な改革に当たりまして、地方分権の推進という基本的考え方に立ち、従来から地方分権の時代にふさわしい地方税制度のあり方について提言を行ってまいりました。
 例えば、平成十二年度答申では、税源移譲の姿をシミュレーションいたしまして、具体的に所得税の税源の一部を住民税へ振りかえる案などを提示いたしました。
 また、地方消費税の充実の必要性、法人事業税の外形標準課税などにつきましても、全国に先駆けて提言し、その実現に大きく貢献してきたと認識してございます。
 さらに、都が現在実施しております宿泊税や中小企業向け省エネ促進税制、次世代自動車導入促進税制などの政策税制も、都税調の提言を受けて導入してきたものでございます。

○鈴木(隆)委員 ただいま答弁がありましたように、都税調は、さまざまな成果を上げてきました。特に国と地方の役割に応じた税源の配分、地方税の充実に果たした役割は高く評価をしたいと思います。
 平成十九年度に、三位一体改革の一環として、所得税から住民税への移譲が行われましたが、都税調は、発足した平成十二年度の答申においていち早く税源移譲のあり方を提言し、これが議論の先駆けとなったということがありました。
 地方消費税においても、平成二十三年、消費税の税率引き上げが現実的な課題として議論されるようになった際、国においては、消費税を引き上げる際に、地方へは配分しないなどの発言が行われていたこともありました。そうした中、都税調は、地方自治体の役割の大きさ、地方分権の方向性等を粘り強く訴え、今般の社会保障・税一体改革の中で、地方消費税率の引き上げが出現したものであるというふうに考えます。
 今年度の中間報告も、地方税財政をめぐる厳しい環境の中、取りまとめられたものであるというふうに思います。改めて伺いますが、平成二十五年度の都税調中間報告において、中心となる提言は何なのか、その概要を伺います。

○大久保税制調査担当部長 都税調は、中長期的な視点から、三年に一度答申をまとめることになっておりますが、二年度目の今年度は、目下直面している重要課題への対応といたしまして、都市の財源を奪い取ろうとする動きに対して、専門的立場から、特に重点的に反論を行っていただいております。
 具体的には、法人事業税の暫定措置につきまして、直近では、制度導入前ほどの税源偏在は存在していない。また、暫定措置を撤廃、復元して、地方消費税の税率を引き上げた場合、現行より偏在は拡大しないなどと反論してございます。
 また、法人住民税を一部国税化し、交付税原資に組み込む偏在是正案につきましても、法人住民税が地方自治体の基幹税の一つであることを無視しており、偏在是正の観点のみに基づいて、地方の税源を国税化することに正当性、合理性がないこと。法人住民税は、法人事業税と同様、地方自治体が課税自主権を発揮して、企業誘致や超過課税を行うなど、税源涵養インセンティブの機能を果たしていることに留意すべきと主張しております。
 その上で、地方税、地方交付税等を合わせた総体としての地方税財政制度について充実を図っていくべきであるとする主張を行っているところでございます。

○鈴木(隆)委員 今の答弁が、まさに直面する税制上の課題であるというように思います。
 都議会自民党は、この間、暫定措置の撤廃と新たな国税化の阻止に向け精力的に取り組んでまいりました。都議会として、各会派とともに、国への意見書を取りまとめたほか、自民党としては、国会議員、市町村議会議員とともに、都内自治体の市長の方々とも連携し、緊急決議を行うなど、一体となって反対を訴えてきたところであります。
 人口減少の到来という社会構造の大きな変化の進む中、限られた財源を都市と地方で奪い合うという従来どおりの、従来型の発想では、我が国の明るい展望を描くことはできないと考えます。
 日本の心臓部である東京が、日本経済の再生を牽引し、その効果を全国に波及をさせ、税収全体のパイを拡大していくという発想が大変重要であるというふうに思います。
 都を富裕団体として決めつけ、大都市の財源を地方に配るような小手先の手法では問題は解決しないと考えます。地方分権の流れを考えれば、とるべき道は、地方間の水平調整ではなく、総体としての地方税財源の充実にほかならないと思うのは、私一人ではないと思います。
 今般の税制改正の議論を見ますと、先ほど、暫定措置等のほかにも、法人実効税率の引き下げ、償却資産課税の見直し、自動車税のあり方等、地方税にかかわる論点が大変多くなっていると感じます。こうした議論は、専ら国においてなされておりますが、本来、地方税のあり方については、地方が、地方の立場から考え発信をしていく、このことが非常に重要であると考えます。
 今後とも、都税調に、地方の先頭に立ち、地方税制の議論をリードしていく役割を大いに期待したいというふうに思います。
 今期の都税調は、来年度が最終答申の年とのことでありますし、地方分権時代にふさわしい地方税財政制度についての発信を特に期待していきたいと思います。
 主税局としても、これまで以上に真の地方自治の確立、そのための地方税財源の充実に向け取り組んでほしい。改めて局長の重大なる決意を伺いたいと思います。

○影山主税局長 このたびの中間報告は、グローバル化の進展、少子高齢化、人口減少などに加え、国、地方の危機的な財政状況など、我が国を取り巻く状況が大変厳しい中、取りまとめられたものでございます。
 都税調は、都が直面する諸課題への対応はもとより、将来世代の利益をも踏まえた長期的な課題に対応して、東京都という一自治体の立場にとどまることなく、国全体を俯瞰するより高い視点から、地方税財政制度のあり方について具申していただいているところでございます。
 都税調の提言をもとに、都が発信してきた地方税財源の充実への取り組みは、着実に成果を上げてきております。しかし依然として、地方自治体の責任と役割の大きさと、権限及び税財源の配分との間には大きな乖離がございます。こうした中で、法人住民税の一部国税化ですとか、こういう動きが進んでいることは、地方分権の流れに逆行するということで、極めて遺憾なことだと思っております。
 現下の国の動きは、税制の抜本改革の全体像や地方税財政制度のあるべき姿が示されないまま、お話のように、小手先の手法で目先の問題だけを捉えて解決を図ろうとしているものであると考えております。国は、地方税財源の拡充という本質的な問題に対して真正面から取り組むべきであると思います。
 主税局としましては、今後も都税調を活用するとともに、都議会の皆様のご提案、ご指導もいただきながら、地方分権に資する税制度の確立、地方税財源の充実に向けて全力で取り組んでまいります。

○橘委員 私の方からは、ことしの都税調の中間報告について、少子化問題との関連を中心に伺いたいと思います。
 少子化という言葉は、一九九二年の国民生活白書での記載が最初だといわれておりますけれども、以来、少子化問題という言葉は、時代状況、社会状況を象徴するような言葉として使われてまいりまして、政治経済、社会分野など全般にわたって大きな影響を及ぼす最重要の政策課題となっていることはいうまでもございません。
 しかし、正直いいまして、的確な施策を講じてくることができなかった。これによって結果的に、少子化に歯どめがかからないというのも事実なわけで、これがそういう壁に陥っているわけでもあります。
 この要因については、さまざまな指摘がなされておりますけれども、社会経済環境の変化、結婚や子供を持つことへの価値観の多様化などが大きいと一般的には考えられております。
 具体的には、最近よく耳にする言葉でございますけれども、非婚化であるとか、ニートであるとか、フリーター、こうした若者の雇用にも大いに関係があるという指摘も大きくされるようになっております。まさに、この少子化というのは、就職、雇用、収入、住宅、結婚、妊娠、出産、そして全てのライフステージに合わせた連続性のある政策を講じることが求められている。これが少子化対策の本質であろうと思っております。
 こうした現状を踏まえまして、今期の都税調の議論は、昨年五月の知事からの諮問文にもありますように、世界に類を見ない速度で進む少子高齢化、そして人口減少という大きな社会変化を背景にして行われているわけであります。
 そこでまず、都税調では、今日の少子高齢化、そして世界に類を見ない同時並行して進む人口減少社会について、この大きなテーマについてどう認識しているのか伺います。

○大久保税制調査担当部長 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、我が国の人口は、今後、長期の減少過程に入り、二〇四〇年には、高齢化率が三六・一%になるとされております。この推計では、東京都の人口も二〇一五年をピークに加速度的に減少し、二〇四〇年には、高齢化率は三三・五%になると推計されてございます。
 我が国のこうした人口構成の変化から、六十五歳以上の高齢者一人を支える十五歳から六十四歳の働き手は二〇二二年には二人になり、二〇四〇年には一・五人で一人を支えるとされております。
 中間報告では、このような大きな変化に直面する中、このまま何も有効な対策をとらなければ、現行の社会保障制度が、いずれ破綻するのは明らかと指摘しているところでございます。

○橘委員 今答弁ございました、例えば、二〇四〇年には、高齢化率は三六・一%、それから東京でも二〇一五年をピークにして、加速度的に人口は減少していく、そして高齢化率、二〇四〇年には三三・五%、そしてその結果として、このまま何も有効な対策をとらなければ、現行の社会保障制度はいずれ破綻するのは明らかという、そういった結論に導かれているわけですけれども、これは随所で聞くことによって、私たちは、余りにもこういうことを聞き過ぎるために、麻痺しているという、そういった嫌いもあるのかなと私自身の反省も込めまして感じております。
 じゃあ具体的に何をしていかなきゃならないか、それはこれからまた検討していかなきゃならない課題でもありますけれども、まず、基本的な認識として、今年度の税制調査会の会議では、少子化について、こういう認識を示しているわけですから、その背景として、どのような議論が行われたのか、これは私たちがいただいている中間報告という小冊子、これには具体的な発言内容とかはここには書いてないわけですけれども、その背景としてどのような議論が行われたのか、これを伺いたいと思います。

○大久保税制調査担当部長 今年度の都税調では、五月に開催した第一回総会に、人口経済学、社会保障論がご専門の加藤久和明治大学教授をお招きいたしまして、人口減少、少子高齢社会と税制、財政と題した有識者ヒアリングを行っております。
 この会議におきまして、活発な意見交換が行われましたが、少子化に関しましては、例えば、子供は公共財ともいえるが、日本社会ではそれに対する手当が少ないのではないか、出生促進策としては税控除があるのではないか、また、出生率を高めるためには、現金給付よりも効果のある現物給付に力を入れるべきではないかなど、さまざまな意見があったところでございます。

○橘委員 今説明の中に、出生促進策としての税控除もあるんじゃないかという意見もあったということでございます。また、出生率を高めるためには、現金給付よりも現物給付の方に力を入れるべきじゃないかと、こういった意見もあったという説明でございましたけれども、もう少し具体的にどういうことなのか、どういう内容だったのか、概略で結構ですので説明をお願いできますでしょうか。

○大久保税制調査担当部長 まず、現金給付というのは、いわゆる現金を給付する形で、家庭、子供、お子さんを持つ家庭に対する支援を行っていく政策であると思いますけれども、それよりも子育てを支援する形での保育所の整備でございますとか、そういった形で、具体的な、お子様を育てていく、あるいはお子様を持ちやすいような、お子さんを持つ家庭が必要とするサービス、そういったものを現物給付として提供していくことに力を入れていくべきだろうと、そういったご意見だったかというふうに考えております。

○橘委員 そういう具体的な話を聞きますと、議論された皆さんの、現実を見据えた議論なのかどうかというのが見えてくるわけですね。非常に大事なことだと私は思います。
 こうした議論を踏まえた上でこの中間報告にまとめられているわけですけれども、中間報告では、少子高齢化、人口減少社会における税制のあり方、税制調査会でございますので、税制のあり方について、どのように意見を集約されているのか、この点について伺います。

○大久保税制調査担当部長 中間報告では、先ほどご答弁申し上げました人口減少と人口構成の大きな変化の中で、社会経済の活力を維持しつつ、公共サービスに必要な財源を確保していくためには、景気への影響や低所得者層への配慮に留意しながら、広く国民が負担を分かち合い、働く現役世代に過度の負担がかからないような税制度や社会保障制度を構築していく必要があるとしてございます。
 また、少子化対策として、税制面から子育て世帯の経済負担に配慮していくという視点も重要、また、今後、労働力人口減少が見込まれる中、必要な公共サービスを支える財源を確保するため、少子高齢社会にふさわしい税源の涵養を図っていくことを検討すべきとしているところでございます。

○橘委員 子供が欲しいという人々が子供を持つことができる社会、そして、子供の幸せ、子供の安心が確保される社会の構築が大切であることは当然でございます。これを社会の中に具現するためには、東京都では、少子化人口減少問題を掘り下げて検討して、新たな考え方のもとで対策を練る必要があるという、そういう趣旨で、ことし七月に、庁内横断的なプロジェクトチームが立ち上がりました。
 都議会公明党も、これに合わせまして、会派内に少子化対策プロジェクトチームを設置いたしまして議論してまいりまして、私もその座長として議論を推進しているところでございます。そういうこともございまして、きょう、中間報告と少子化対策、この観点から質問をしているわけです。
 社会経済環境が大きく変化していることを踏まえますと、少子化を打破していくためには、社会経済システムそのものについて考え直す必要があると思います。私たちはそういう考えでやってきたつもりであったけれども、先ほどのように、余りにも麻痺した状況もあったのかなという、そんなこともございまして、抜本的にこれを変えていかなければならない、そのきっかけが、今回になっているのかなと、その契機になっているのかと思います。
 そして、それに合わせて、税制度は、その社会システムの中で、重要な役割を果たすべきだと私は考えております。その点は、十分な議論を通して制度の構築を進めていかなければなりませんけれども、現状でも、少子化対策という視点から、主税局で取り組んでいることが幾つかあるかと思いますけれども、その辺について説明をお願いできますでしょうか。

○加藤税制部長 少子化対策に資する税制措置といたしましては、主税局では、大都市の保育ニーズに対応するため、都が創設いたしました認証保育所について、税制面から支援するため、平成十三年度から減免措置を行っております。
 具体的に申し上げますと、認証保育所の設置に係る固定資産税及び都市計画税、不動産取得税並びに事業所税の全額を減免するものでございます。平成二十四年度の減免額の実績は約一億六千万円となっております。

○橘委員 今お話がございました認証保育所でありますけれども、認証保育所というのは、皆さんも当然ご存じですけれども、延長保育であるとか、低年齢児保育など、大都市特有のニーズに対応する施設として非常に重要な施設であります。また、不可欠な施設でもあると思います。
 また、産後ケアセンターというのも、今すごく注目を浴びておりまして、センターをつくることによって、今、産後鬱のケースもふえているといわれておりますし、核家族化によって相談する両親も近くにいないとか、出産後の女性が非常に悩んでいるケースが多々ある、それに対応するのが産後ケアセンター、そして東京都としてはこれを整備していく方針という、そういった方向性も打ち出しております。
 こういったことに対して、東京の特有の事情に合わせた子育て政策を税制面から支えるということ、後押しをしていくこと、そうしたことが重要でありますので、今、税制面から後押しをしている施策--これは要望でございますけれども、これからどんどんどんどん新たな取り組み、また、産後ケアセンターであるとか、そういったものの取り組みが始まってまいります、そういったものを税制面から後押しする取り組みを、大いに力を入れて取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
 また、都税調では、今後も少子社会における税制のあり方について、こういうことも含めまして積極的に検討していただきまして、さらに、税制面からの後押しを強めていただきたいと思いますけれども、全般的になってしまいましたけれども、これについて所見を伺います。

○大久保税制調査担当部長 委員ご指摘のとおり、社会経済状況の変化に応じて税制度も変化していくべきものでございます。中間報告におきましても、次世代を含めた国民が安心して希望を持って暮らせる社会経済システムを築くためには、将来を見据え、中長期的な視点から税制改革を行うことが必要であるとしてございます。
 今後とも、少子高齢社会に対応する地方税制度はどうあるべきかにつきまして、国、地方の役割分担、その権限に見合った税財政制度も含めた大局的な視点から、都税調においてしっかりと検討してまいります。

○曽根委員 私からは、今回の中間報告の、私たちが捉えております中心点、その第一は、来年春、消費税が増税されることに伴って、東京への地方消費税の配分が増額されるということに対する評価の問題、もう一つは、国が法人事業税の国税化を元に戻すどころか、さらに法人住民税まで一部国税化を打ち出したことへの反論、この二つの中心点があると捉えまして、それぞれについて、私自身が税制調査会で発言も行いました。きょうはそれを踏まえて、私ども会派としても動きがありましたので、報告かたがた発言をしたいと思います。
 第一に、税制改革の方向性について、第Ⅱ章になりますか、消費税が来年増税されることについての地方消費税の増額に対する期待感が非常に強くある一方で、これが与える都民の生活、営業への影響についてほとんど記述がないということは、やはり都の税調としては大きな問題だろうというふうに指摘をさせていただきました。
 ここで指摘されているように、例えば、地方税には伸長性が必要だ、状況に応じて経済とともに伸びていく。それから、世代間の公平の確保につながるんだという点で地方消費税を評価している、高齢者から若い世代にもう少し税制の負担が調節されるというようなこと。これは、一部にそういうことがあったとしても、消費税の増税によって景気全体が非常に落ち込んだ場合には、税制全体が縮小してしまうということによって、元も子もなくなるという問題があるんだよということは指摘をさせていただきました。
 しかし一方で、この章の中で、法人税については、企業活動を支える公共サービスを受ける法人に応分の負担を求めるということを、今後強化していく必要があるというような指摘もあり、この点は、私たちも賛成をしております。
 もう一つの問題点である地方法人事業税の国税化問題、それから新たな地方法人住民税の国税化問題については、基本的に、今回の報告の内容を支持して、ともに、これをやめさせるように頑張っていくという立場ですが、これに基づいて、十一月二十八日に、日本共産党都議団として、総務省に対し、強く二点の申し入れを行ったところです。法人事業税の国税化は直ちにもとに戻すこと。さらには、法人住民税の国税化は行わないこと。
 ところが、そのとき総務省の説明では、十二月の中旬、もう間もなくですね、国の与党内でこれが政治的に決着をしてしまうというようなお話がありましたので、都としては待ったなしの課題として、この問題に取り組む必要があることを指摘したいと思います。
 以上、今回は簡潔に意見表明とさせていただきます。
 以上です。

○大津委員 都税調中間報告についてお伺いします。
 中間報告の意義と、こうした都税制調査会の提言を、都はどのように活用しているのか。また、具体的に導入した政策税制と成果について伺います。

○大久保税制調査担当部長 都税調は、知事の諮問事項に関し、国、地方を通じた税財政制度全体のあり方等について、幅広く検討し、提言いたしてございます。
 都税調は、特別委員の都議会議員、委員の学識経験者、区長会、市長会、町村長会の代表、そして都の副知事、教育長から構成されております。
 都として導入した税制の具体例といたしましては、平成十二年度答申でホテル税が提言をされ、平成十四年度に都独自の税として宿泊税を導入いたしました。宿泊税の税収は、観光の振興に要する経費に充てることとしてございまして、平成二十四年度の税収規模は約十一億円で、観光案内所の運営、ウエルカムカードの作成等の事業に活用されております。
 また、平成二十年度答申において、省エネ促進等の政策減税について提言がございまして、これを受けて、平成二十一年度に都として、中小企業者向け省エネ促進税制及び次世代自動車の導入促進税制を創設いたしました。
 制度創設から平成二十四年度末までのそれぞれの実績でございますけれども、中小企業者向け省エネ促進税制は、個人事業税及び法人事業税の合計で延べ三百二件、約五億八百万円を軽減し、次世代自動車の導入促進税制は、自動車税、自動車取得税について延べ五千六百四十一件、約九千九百万円を軽減いたしております。
 また、平成二十三年度の答申において、不燃化促進税制について提言がございまして、不燃化特区における減免制度を創設したところでございます。

○大津委員 中間報告の中で触れていた、例えば、会社、工場、商店の設備などのいわゆる償却資産に対する固定資産税の仕組みと税収規模について伺います。

○大久保税制調査担当部長 償却資産とは、会社を経営されている方などが、みずからの事業のために使用する工場の機械、事務所の設備などの有形資産のことでございます。このような資産を所有している場合、固定資産税が課税となります。
 税額は、課税標準に税率を掛けて計算をいたしますが、償却資産に係る固定資産税の課税標準は、その償却資産を取得したときの価格をもとに、取得後の経過年数に応じた価値の減少を考慮して算出をいたしました評価額となります。この課税標準額に税率の一・四%を掛けて税額を算出する仕組みとなってございます。
 なお、納税者の方が同じ区市町村内に償却資産を複数所有している場合は、それらの課税標準額を合計した上で、その合計額が百五十万円未満の場合は免税となります。
 東京都の平成二十四年度の定期課税分、これは三月三十一日に評価額を決定し、六月一日に税額を決定する通常のスケジュールに沿って課税したものでございますけれども、この定期課税分の実績で対象となる償却資産を所有する納税者のうち、八七・五%の方が課税標準額の合計が百五十万円未満のため免税となっております。
 また、償却資産に係る固定資産税の税収規模を平成二十三年度決算で申し上げますと、東京都の税収は、約一千三百億円、都内市町村の税収は約三百億円、全国では約一兆六千億円でございます。

○大津委員 自治体にとっての財源で、区市町村の行政を支えている一方、まちの中でちょっと具体的に考えてみたいと思います。
 例えば、大きな鉄道事業者の場合、地下鉄の車両は一両一億円していると聞いていまして、大体八両連結していますので、八億円の電車が走っております、その場合。
 一方、小さい商店ということで、例えば、クリーニング屋さん、洗濯装置を更新、購入する場合大体二百万円かかっています。お米屋さんで、やや立派な精米機一式というのは五百万円しています。写真館ですと、カメラ、ストロボ、ライト一式を一千万円で購入している状況にありまして、三十坪クラスの写真館などでは、五年ごとに五百万円から七百万円の設備投資が必要になっているようであります。
 これらの税負担は、年ごとにどうなっているのか、具体的に簡単に教えてください。

○大久保税制調査担当部長 仮にそれらの償却資産を平成二十五年十二月に購入したものといたしますと、この場合、平成二十六年度から課税となります。
 鉄道事業者の事例の場合、新規の車両は課税の特例が適用されますので、特例適用後の税額となってございますが、車両の耐用年数が十三年であるといたしますと、一年目に当たる平成二十六年度の税額は六百八十六万一千八百円、二年目は五百七十五万二百円と年々下がっていきまして、評価額が取得価格の五%となる十八年目の平成四十三年度には五十六万円となり、その後は五十六万円がずっと続いていく形になります。
 クリーニング店の事例の場合でございますが、洗濯装置の耐用年数が十三年であるとしますと、一年目に当たる平成二十六年度の税額は二万五千七百円、二年目は二万一千五百円と年々下がってまいりまして、三年目の平成二十八年度には、評価額が免税点である百五十万円未満となりますので、その後はこの資産だけであれば免税となります。
 米穀店の事例の場合でございますが、精米機の耐用年数が十年であるといたしますと、一年目は六万二千七百円、二年目は四万九千八百円と年々下がっていき、六年目の平成三十一年度には、評価額が百五十万円未満となりまして、その後は免税となります。
 写真館の事例の場合でございますが、撮影装置一式の耐用年数が五年であるといたしますと、一年目は十一万四千百円、二年目は七万一千九百円と年々下がってまいりまして、五年目の平成三十年度には、評価額が百五十万円未満になることから、その後は免税となります。

○大津委員 こうした税金もそうなんですけれども、さらに、まちの中のいろんな商店が潰れていくのは、その整備の価格自体が高価格であること、加えて規制緩和の影響を受け、毎月の売り上げも格安店や大型スーパーなどにも影響され、なかなか伸びていかないこと、加えて高齢化をしながら、その中でのいろんな検討の末、店を畳んでいるケースが相当ふえてきました。
 高齢になっても、まだまだ体力、気力、体の動く間は働きたい、そういう思いの、事業意欲のある人たちがたくさんおり、今まで培った技能や技術を継承して働いていけるような仕組みも大切です。持続可能な都市の活力を保てる税制の仕組みが今求められています。
 首都東京の重要な政策を実現するためにも、実現しやすくするための一つの方法が、税制の仕組みによる後押しである考えます。税制の仕組みを通じて東京の活力を考えていきたいと思います。
 高齢になり、米屋の精米機を、五百万円で買いたいけれども、自分の働ける年齢を毎月の売り上げで考えていくと、もう自分の代で終わりだと。そんなふうに、一人一人、まだまだ働きたい、気力もあるけれども、苦悩の中で店を畳んでいく状況にあります。これは商店だけではなくて、全ての分野にも共通することです。
 まちづくりや産業の活性化など、東京の活力を高める方向についての都の考え方を伺います。

○加藤税制部長 東京のまちづくりや地域産業の活性化など、東京の活力を高めていくためには、社会経済状況の変化に対応しつつ、幅広い視点から施策が連携していくことが重要であると認識しております。
 こうした観点から、税制につきましても、二十三区内における固定資産税等の税負担を緩和し、厳しい経済状況下にある中小事業者の支援等を目的といたしまして、小規模非住宅用地に係る減免、あるいは商業地等に係る負担水準の上限引き下げなどを実施しております。

○大津委員 主税局が主体となりまして、事業局と連携しながら、横串を通しながらオール都庁の総合力を発揮していただきたいと思います。
 そういう税の力、お金の正しい力により、都民の命や安全や、そして元気や幸せをつくっていくことができるからです。主税局がこれまで進めてきた実績、災害に強い東京、低炭素型都市の実現などに、税制面から果たしてきた取り組みをさらに強く推進、発展をさせていくために、局長の決意を伺います。

○影山主税局長 主税局は、歳入所管局として、都政の事務事業を支える都税収入を着実に確保することが最大の使命でありますが、政策課題の解決に向け、施策を税制面から支援することも重要な役割であると認識しております。
 政策税制は、特定の政策目的を遂行するための措置として、公平、中立、簡素であるべき税制の基本原則の例外として設けられているものであり、その政策目的や効果などを十分吟味しつつ、真に有効な分野への集中、重点化を徹底する必要があると考えてございます。政策税制の活用については、今後とも、こうした視点に立ちつつ、都税調を活用し、関係各局とも連携を図りながら検討してまいります。

○斉藤委員 私の方からも、都税調の中間報告についてお伺いしますが、特に、環境を重視した税制に関連してお伺いしたいと思います。
 中間報告では、環境を重視した税制を、税制改革の基本的な視点の一つとして掲げておられます。環境問題の解決のためには、環境に優しい技術の開発や人々の環境意識の醸成だけでなく、規制や税制による政策誘導など、さまざまな方法を駆使いたしまして、先ほど他の委員からもございましたが、社会経済のあり方自体を変えていく必要があると考えております。
 そこでまず、今年度の都税調では、環境を重視した税制として、具体的にはどのような議論があったのかをお伺いします。

○大久保税制調査担当部長 都税調の中間報告では、環境重視の社会経済を構築していくためには、公平の観点から、環境負荷に応じて負担を求める、環境負荷をコスト化し、その抑制を図るなど、環境重視の考え方を税制の中に組み込んでいくことが必要としているところでございます。
 具体的なものの一つといたしまして、目下、見直しが検討されております車体課税につきましては、自動車の取得、保有、走行の各段階において、より環境に配慮した課税を行うことで、それぞれの段階を通じてインセンティブ機能が発揮できるようにすべきとしているところでございます。
 特に、取得段階の課税である自動車取得税につきましては、消費者の購買行動や自動車メーカーの環境技術開発のインセンティブとして大きな役割を果たしておりますことから、見直しに当たっては、自動車税の中に、その機能を残していくことが重要としているところでございます。

○斉藤委員 自動車税について、ご答弁の中にございましたけれども、私も今回の中間報告を読ませていただきまして、その方向性につきまして、環境を重視した税制という項目がございますが、前期の税調の答申等に、環境に関する税制では、温暖化税制等もございましたけれども、今回は、環境に関しましては、車体課税をめぐるご議論の中に、そういった環境の視点を盛り込むといった活発なご議論があったような記述が見受けられます。
 この自動車税につきましては、環境重視の方向にかじを切るべきだと、私自身も大変重要だと、考えているものでございます。ただ、この中間報告の中の二九ページあたりにございますけれども、自動車取得税を二段階で引き下げて、消費税一〇%段階でそれを廃止する、消費税の八%段階ではエコカー減税の拡充などグリーン化を強化するということで、消費税の税率を上げることに合わせまして、こういった車に係る税制についても大きな動きが今後考えられるわけです。
 環境に関する税といいましても、ちょっと調べさせていただきましたけれども、都道府県税として、例えば、自動車取得税という税目でいきますと、東京都として、平成二十五年度予算で百七十八億円の税収があったりするわけですが、税制を議論する上で、例えば自動車に関する税の中だけで議論すると、片方ではスクラップする、そうすると、地方に入っている税収をまた確保しなきゃいけないので、軽自動車の税金を上げていくみたいな、大変、つじつま合わせみたいな議論であってはならないというふうに私は考えているわけでございます。
 きょうは、余りその点については言及しませんけれども、こういった、環境の視点は重要であるということですが、環境のことをいうのであれば、ずばり、地球温暖化対策ということでの税目、温暖化対策税の果たす役割が重要ではないかというふうにも思うわけであります。
 過去の都税調では、温暖化対策税が大きなテーマとして取り上げられてまいりましたけれども、どのような提言が行われてきたのか。また、平成二十四年度に、地球温暖化対策のための税が導入されておりますけれども、その概要についてお伺いをしたいと思います。

○大久保税制調査担当部長 平成二十三年度答申では、地方の立場から中長期的な課題への対応といたしまして、温暖化対策税について提言を行ってございます。地球温暖化を初めとする環境問題の多くは、広域的な問題であると同時に地域の問題でございます。このため、温暖化対策税も、国、地方を通じた設計とし、地方税については、原則として全国ベースで導入することが適当であるとしてございます。
 また、平成二十四年度税制改正において導入をされました地球温暖化対策のための税でございますが、この税は、温室効果ガスの約九割を占めるエネルギー起源のCO2の排出を抑制する観点から、国税として導入されたものでございます。
 その仕組みは、全化石燃料を課税ベースとする石油石炭税に地球温暖化対策のための課税の特例を設けるもので、原油及び石油製品につきましては一キロリットルにつき七百六十円、ガス状炭化水素は一トンにつき七百八十円、石炭は一トンにつき六百七十円を上乗せすることとなってございます。
 なお、導入に当たりましては、急激な負担増とならないよう、平成二十六年度、平成二十八年度と税率を段階的に引き上げることとされてございます。

○斉藤委員 ただいまご答弁で、具体的な温暖化対策税の今後の税の金額、こういったお話もございました。ちょっとこれは昨年調べた資料でございますので、数字が変わっているかもしれませんけれども、段階的に税収がふえていくわけでございます。平成二十五年度には九百八十七億円、そして平年度では、平成二十八年から平年度ベースになるようですが、二千六百二十三億円、全国ですから、国税ですから、大変規模も大きいわけでございますが、こうした規模の税金でございます。
 国税ということでございますけれども、地方への配分はどうなっているのかを確認していきたいと思います。

○大久保税制調査担当部長 国税として導入されました地球温暖化対策のための税につきましては、地方への配分はされていないところでございます。
 これに対しまして、平成二十四年度税制改正大綱では、既に、地方公共団体が地球温暖化対策について、さまざまな分野で多くの事業を実施していることを踏まえ、エネルギー起源CO2排出抑制策、森林吸収源対策などの地球温暖化対策に係る諸施策を地域において総合的に進めるため、地方公共団体の財源を確保する仕組みについて検討することとされました。
 さらに、平成二十五年度の与党税制改正大綱におきましても、森林吸収源対策及び地方の地球温暖化対策に関する財源の確保について、早急に総合的な検討を行うこととされているところでございます。

○斉藤委員 地方税、地方公共団体の財源として確保する仕組みについて検討するとされているということでございますが、既に地方としては、そのような環境に対する施策を、みずからの財源を使って実行しているという実態がございます。そういった中にありまして、国税である地球温暖化対策のための税は、地方の財源確保については検討するといわれておりますけれども、私の調べた限りでは、具体的な制度についての議論は全く進んでいないといわざるを得ない状況でございます。
 こうした状況の中にあって、ほかの委員からもお話がありましたけれども、今、国がやろうとしていることは、地方の税源に国が手をつけるという--国税が確保できない、地方の交付税の財源として、地方独自の、地方税に手を突っ込んでくるという、とんでもない暴挙が、今、国の方で進んでいるというふうに、私も新聞等の報道等で認識しているものでございますけれども、とんでもないことであると考えるわけであります。
 国は、地方の法人課税に関しまして、地方分権の流れに逆行するような、法人事業税の暫定措置を廃止する、復元することもなく、さらに、法人住民税の一部を国税化しようとしている。きょうの新聞報道でも、非常に大きな山場を迎えているというふうなことでございますけれども、こうした状況があります。
 現在の地方財政の危機的状況は、そもそも、どこどこの地域の自治体が非常に富裕であってみたいな話じゃなくて、三位一体改革の中で行われた、国の方針、地方交付税の総額の削減がそもそもその原因であったわけでありまして、その穴埋めのために、埋め合わせのために、国が地方自治体の税源を奪い続けている事態はもう尋常とはいえないわけでございます。地方自治体の貴重な財源を取られるばかりではいけないと、取られたら取り返すと、こういった倍返しということも必要であります。
 そうした中で、この都税調の中間報告の中に、かつて議論されている環境、地球温暖化対策の税についても、地方の部分を検討するということで提言されているわけでございますので、ぜひとも、地方自治体として重要な政策でございます環境政策--東京都は世界に冠たる環境先進都市として、なすべき課題がたくさんございます、そうした観点からも、地方自治体みずからの財源と責任に基づいて、そういった政策を進めていく、行財政運営を行うことは、私は非常に重要であると思うわけであります。
 都として、ぜひとも、環境税制においても、地方自治体の役割を踏まえまして、地方の税財源を確保していってほしいと考えますけれども、局長のご決意をお伺いしたいと思います。

○影山主税局長 地方分権を推進するためには、国から地方へ権限を移譲するとともに、自主財源、とりわけ地方税を充実させることが不可欠でございます。しかしながら、国は、副委員長ご指摘のとおり、法人事業税の暫定措置を廃止することなく、さらに、法人住民税の一部を国税化しようとしております。分権の流れに逆行した、こうした国の姿勢は極めて遺憾であると思っております。
 都としては、今後とも、都税調も活用し、都議会の皆様のお力添えもいただきながら、地方分権に資する地方税財政制度の抜本的改革の実現に向け、粘り強く取り組んでまいります。
 また、お話のありました地球温暖化についてでございますが、グローバルな課題である一方、温室効果ガスであるCO2の排出源は企業や家庭であるということで、地域に密着した課題でもございます。
 都では、ご案内のとおり、世界で最も環境負荷の少ない低炭素都市を目指しておりまして、再生可能エネルギーの導入拡大ですとか、排出権取引制度の導入などに取り組んできたところです。他の自治体においても、地域の実情に応じ、森林保全事業や公共交通の利用促進など、工夫を凝らした政策を行っております。
 こうした地方の役割を踏まえますと、地球温暖化対策のための税については、地方の意見を取り入れながら、必要な地方財源を確保する新たな制度を早急に創設すべきであり、関係局とも連携しながら、引き続き、国に対して強く働きかけてまいります。

○斉藤委員 ぜひとも、議会も一体となって、この暴挙というか、地方分権に逆行する流れに、しっかりと反論をし、そして成果を得ていきたいと思っているわけでございます。しかし、状況は大変厳しい状況であるということを認識せざるを得ません。
 きょうの新聞報道及びその元になっているデータをちょっと調べてみました。そうしますと、既に先行している法人事業税の復元の話、そういったことも、復元をする前に、新しい、法人住民税をどのくらい取るみたいな、数字合わせみたいな話ばかり先行して、例えば、消費税の引き上げによる増収は、東京ではおよそ二千億円というふうに考えた場合、今度、法人の住民税の国税化による減収分は一千八百億円であるとか、特別税の戻りとして七百億円を考えると、差し引きすると、東京都は、九百から一千億円、消費税を上げることによってプラスになるみたいな、数字のつじつま合わせみたいな議論ばかりがまかり通っている。
 正論は、東京都にあるわけですけれども、しかし、この国の議論を見ますと、大変にそういった数字の数合わせといいますか、足し算、引き算みたいな話の中で、地方分権論が本当にないがしろにされている実態がございます。大変悔しい思いをしている一人でございます。
 ぜひとも、主税局、財政委員会のメンバー一体となって、こういった国の動きに対して反対の声を上げていくと同時に、大事なことは世論であろうかと思っておりまして、これは代表質問等でも、我が会派からお訴えしているところでございますけれども、正しいことであっても、それはなかなか通っていかない厳しいことがございます。
 私は、日ごろから、税というのは大変に地道な世界でありまして、徴税の方々も含めまして、本当に、行政サービスを行う上でとても大事な歳入部門、えてして、都民の皆様も、日ごろ日常の中では余りお感じにならずにサービスを受けている方が多いかもしれません。
 しかし、昼間人口三百万人といわれていますけれども、お昼に、働くために都民として一緒にこの東京都内で働いている方も含めまして、多くの方々に、国のやり方が非常に近視眼的でこそくであるということを世論にお訴えしていく、そういったことも、とても重要であると思います。
 私も、最後までしっかりと、東京都の立場をお訴えしていくことをお誓いしまして、私の質問を終わります。

○山崎委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十三分散会

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