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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第二号

平成二十四年三月五日(月曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長鈴木 章浩君
副委員長たぞえ民夫君
副委員長馬場 裕子君
理事中山 信行君
理事西岡真一郎君
理事宇田川聡史君
加藤 雅之君
福士 敬子君
淺野 克彦君
鈴木 勝博君
田中たけし君
鈴木 隆道君
大塚たかあき君
大沢  昇君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長安藤 立美君
経理部長櫻井  務君
契約調整担当部長石井 正明君
主計部長武市  敬君
財産運用部長奥田 信之君
利活用調整担当部長岩瀬 和春君
建築保全部長末菅 辰雄君
技術管理担当部長室木 眞則君
庁舎運営担当部長藤森 教悦君
主税局局長新田 洋平君
総務部長目黒 克昭君
税制部長田倉 英明君
税制調査担当部長小山 明子君
調整担当部長須藤 充男君
課税部長木村 芳生君
資産税部長阿南 威彦君
徴収部長宗田 友子君
特別滞納整理担当部長西海 哲洋君
会計管理局局長松田 芳和君
管理部長安藤 弘志君
警察・消防出納部長丸山和喜夫君
会計制度担当部長佐藤  敦君
収用委員会事務局局長細野 友希君

本日の会議に付した事件
 会計管理局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 会計管理局所管分
 主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳入、歳出、繰越明許費 主税局所管分
・第百三十二号議案 平成二十三年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
 収用委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 収用委員会事務局所管分
 財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入-財務局所管分、歳出-議会局・財務局所管分、繰越明許費-財務局所管分、都債
・第百十八号議案 都立小岩高等学校(二十三)改修及び改築工事請負契約
・第百十九号議案 都立板橋看護専門学校(二十三)改築工事請負契約
・第百二十号議案 都立鷺宮高等学校(二十三)改築及び改修工事請負契約
・第百二十一号議案 都営住宅二十三H-一〇七東(葛飾区高砂四丁目)工事請負契約
・第百二十二号議案 都営住宅二十三H-一〇四西(世田谷区下馬二丁目)工事請負契約
・第百二十三号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十三 一-環二新大橋工区)請負契約

○鈴木(章)委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、会計管理局、主税局、収用委員会事務局及び財務局関係の中途議決に係る付託議案の審査を行います。
 なお、付託議案中、第百十八号議案から第百二十三号議案までの契約議案につきましては、議長から、事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、会計管理局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○鈴木(章)委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳入、歳出、繰越明許費、主税局所管分及び第百三十二号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○鈴木(章)委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、収用委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○鈴木(章)委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、繰越明許費、財務局所管分、歳出、議会局、財務局所管分、都債及び第百十八号議案から第百二十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○西岡委員 平成二十三年度一般会計最終補正予算について伺います。
 今回の最終補正予算は、歳入、歳出の精査と、国の補正予算への対応、そして、東日本大震災に関連した事項などの支援のための補正予算であると受けとめておりますが、きょうは、震災に直面した年度でもありますので、議論を少し深めたいと思います。
 今年度当初の都税収入の見通しは、企業収益が改善傾向にある中で、海外経済の減速や円高などによる税収減によって、前年度に比べて小幅な税収増になると想定されていました。しかし、三月十一日に発生した東日本大震災による広範な被害は首都圏にも波及し、各種産業のサプライチェーンの寸断や消費マインドの冷え込みなどによる企業収益悪化の影響は、その小幅な増加を吹き飛ばしてしまうものでありました。
 未曾有の大震災を受け、都は、被災者、被災地支援、防災力強化のみならず、産業再生をてこ入れする補正予算を六月の第二回定例会に編成し、取り組みを強化し、被災地支援には三百十二億円が計上されました。
 今年度は、財政環境が大変厳しい中、当初見込んでいた予算では対応し切れない震災などの不測の事態にも、思い切った財政出動を行うこととなりました。
 そこで、東日本大震災の影響を大きく受けた今年度の財政運営に関して、今回の補正予算の考え方も含め、今の時点での局長の所見をぜひとも伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○安藤財務局長 今年度も一カ月を切った日にちしか残っておりませんけれども、改めて振り返りますと、やはり大震災という今まで経験したことのない災害を受けまして、被災者、被災地への支援を直ちに行うとともに、東京自身の防災力の向上でありますとか、電力不足などのエネルギー対策など、浮き彫りになりました幾多の課題に対処していくことが求められ続けた一年であったなというふうに思っております。
 このような中で、今お話がありましたけれども、直ちにやるべきことを東京緊急対策二〇一一としてまとめまして、六月の第二回定例会に一千億円を超える補正予算を編成いたしますとともに、状況の変化にも対応しながら、全庁を挙げまして、時期を逸することのないよう、的確な取り組みに最大限の努力を傾注してきたということだというふうに思っております。
 そうした一年でございますけれども、財政の実務を預かるサイドから申し上げるならば、こうした取り組みが財政的に無理なくできたというのは、やはり基金という備え、あるいは都債の活用余力という備えがあったからだというふうにつくづくと思っておりまして、財政の健全性を確保することの重要性を改めて感じたところであります。
 他方、この大震災や、その後の歴史的な円高というのが日本経済を直撃いたしまして、リーマンショック以降、都税が落ちていたわけですけれども、さらにこれが継続するということになりまして、さらなる減収を余儀なくされておりまして、この最終補正予算でも八百七十億円の減額ということになったわけでございます。加えまして、今後ともそう簡単に好転はしないのではないかというふうに私ども思っておりまして、大変厳しい状況にあるなと思っています。
 そして、今後のことでもございますけれども、震災を踏まえました対応というのは、相当息の長い取り組みになると思っておりまして、これを着実に進めるためにも、やはり財政的に申し上げるならば、堅実な財政運営に徹するということが非常に重要で、加えて、状況の変化に弾力的に対応できるように、財政当局にはしっかりやっていく責任があるなというのを実感しているところでございます。
 こうした観点から、最終補正予算におきましても、都債の発行余力を活用して税収減に対応するとともに、あわせまして、予算の執行状況を洗い直しまして、基金の取り崩し額を縮減し、一緒にご提案申し上げております二十四年度当初予算と一体となりまして、今後の備えをしっかりと確保することといたしたものでございます。
 厳しい財政状況ではございますけれども、都民の期待にこたえられる都政を支える財政運営というのを心がけねばいけないということをしみじみと感じた一年でございました。

○西岡委員 ご答弁ありがとうございました。
 今ご答弁にありましたように、ことし一年間は、今年度は浮き彫りになった課題に迅速に対応していく、そんなことが求められた一年、そして、この対応が息の長い取り組みになるであろうと。そのためにも都財政の健全性が極めて重要であるということを私も痛感させていただいた、今年度予算から感じる観点であります。
 今度の日曜日が震災から一年ということであります。我々も、東京から被災地の復旧、復興に精いっぱい取り組んでいかなければならない、そのためにも都財政を健全化させるんだというこの視点が改めて重要な課題であるということを認識いたしました。
 今回の補正予算でも、財政の健全性を維持するとの考え方のもとに、予算の執行状況の精査などで減額補正しています。都政に期待されている役割を将来にわたって果たしていくという至上命題を支える上では、今回の減額補正も必要なものであるとは理解いたしております。しかし、減額補正によって、都民生活に影響を及ぼすようなことがあっては本末転倒であります。
 見直しは、給与改定による給与費の減や金利低下による公債費の減などとなっておりますが、都民生活への影響を与えるものはなかったのかどうか、確認のため、伺わせていただきたいと思います。

○武市主計部長 今回の補正予算で行いました歳出の精査は、まさにご懸念のようなことがないように、都民サービスに影響を及ぼさないことを前提といたしまして、予算のこれまでの執行状況を精査いたしまして、不用額を洗い直したものでございます。
 具体的には、お話の給与関係費で百七十二億円の減、金利の低下や利子、償還金の減に伴う公債費で百三十八億円の減、補助金の交付実績の減や国庫支出金の内示減などで千百八十億円の減など、現時点で不用額が生じることが明らかな事項を精査し、減額したものでございます。

○西岡委員 主に義務費などの執行を精査することによってなされた減額補正であって、都民生活に影響を与えていないということを前提に行われたと理解いたしました。
 さて、こうした努力の一方で、今回の最終補正では、社会保障関係費などが百七十六億円の増額となっております。高齢化が進む中、年度当初の見込み額に比べて医療費などが増加したことでの増額補正と考えられます。
 増加した理由とともに、今後も、最終補正時において、今回のように社会保障関係費がこのような増加傾向をとるのかどうか、ご所見を伺っておきたいと思います。

○武市主計部長 今回の補正予算におけます社会保障関係費の増額措置は、国民健康保険費について、当初の見込みより、一人当たりの医療費でございますとか低所得者の医療費がふえたこと、また、障害者施策推進費につきましては、障害者自立支援法の改正前の、いわゆる旧体系に基づきます施設の新法への移行が当初の想定よりも進みまして、それに伴って給付費が増加したことなどによるものでございます。
 社会保障関係費は、普通会計決算で申し上げますと、例えば民生費の老人福祉費が、平成十七年度から二十二年度の五年間で、二千二十九億円から二千五百七十七億円と二七%の増加となってございます。
 この先、東京は、六十五歳以上の人口の伸び率が全国を上回る伸びを示していくということが想定されておりまして、急速な高齢化に伴いまして、社会保障関係費は、今後も、医療、介護を中心にますます増加していくものと見込んでございますが、厳しい財政環境が続く中、制度の安定的な運営、そして必要なサービスの提供に向けた財源の確保が大きな課題であると認識をしております。

○西岡委員 今、ご答弁にありましたように、社会保障関係費の伸びは、国だけでなく都や他の自治体も含め、もうこれは日本全体で考えなければならない問題であります。
 特に少子高齢化という日本全体の問題が最も先鋭的にあらわれる東京では、ただいまの答弁にもありましたように、国や他の地域以上の社会保障関係費の増加が今後見込まれます。
 現在、国においては、社会保障制度の見直しと、その負担を広く国民に求める税制抜本改革が一体として議論されております。いうまでもなく、一体改革に盛り込まれている地方消費税の引き上げは、行政のあり方を厳しく見直すなど、むだを排除する取り組みを徹底することが、都民、国民の理解を得る大前提でもあります。そのためにも、都も、あらゆる歳出の精査を徹底していただきたいと改めて申し上げさせていただきます。
 さらに、東京都も、また我々も、都議会も全力で撤廃を実現するために取り組んでいる法人事業税の暫定措置については、さきの社会保障・税一体改革大綱において、撤廃に向けた方針が何とか明記をされました。我々も、撤廃が完全に実現するまで懸命に努力していくことを申し上げておきたいと思います。
 また、この件は、今、国会において議論されている社会保障、税一体改革と一体であります。地方分権と都民福祉の観点からも、よもや政局にされて数年先まで先送りされることなく、国会における幅広い早期の合意が望まれているものと考えております。
 歳出について伺いましたので、次に、財源について伺います。
 今回の補正予算では、減収補てん債が八百五十億円発行されております。減収補てん債は、基本的には地方財政法に定めるいわゆる五条債であり、主に、将来世代も経費を負担するべきインフラ整備の財源などに充てられると伺っております。当分の間の特例として、それ以外の財源にも充てることができるとされているようでありますが、都は、あえて赤字都債は発行せず、通常の都債のみを発行しています。このことは、将来世代からの安易な借金をしないという都の姿勢のあらわれであり、大変評価できるといえます。
 ただ、通常の都債であるとはいえ、減収補てん債の発行は、今年度も含め、過去五年で三回に上ります。その結果、起債依存度も高まることとなりますが、財政の健全性を損なうことはないのか、今回の減収補てん債の発行の考え方とあわせて所見を伺わせていただきます。

○武市主計部長 理事からもお話がございました、年度途中の税収の減少を受けて発行いたしますこの減収補てん債でございますが、こちらは、一つには、地方財政法第五条に定める起債の対象となります建設事業費に対しまして通常の充当率を超えて発行いたします、いわゆる通常分と、それともう一つ、いわゆる赤字債に該当いたします特例分という、その二種類が減収補てん債の中にございます。
 今年度の都税収入が、震災の影響などによりまして、当初予算に対して八百七十六億円の減少となる、そういう見込みとなったことから、施策を着実に進めていく財源といたしまして、これまで培った発行余力を活用し、減収補てん債を八百五十億円計上したところでございます。
 そこで、今回計上した減収補てん債につきましては、投資的経費の財源となりますいわゆる建設債がすべてでございまして、冒頭申し上げた二種類のうち、赤字債あるいは特例分ではなく、通常分でございます。したがいまして、世代間の負担の公平性の確保という、都債本来の機能も有している種類のものでございます。
 また、最終補正を反映した都債残高は六兆六千五百九億円でございまして、ピーク時であります平成十三年度の七兆六千三百八十四億円と比較しても、一兆円程度少ない水準にとどまっておりまして、こうしたことから、引き続き都財政の健全性は保たれていると考えてございます。

○西岡委員 ただいまのご答弁で、健全といい得る範囲内であることは理解いたしましたけれども、しかし、起債依存度が高まったり、都債残高が増加する見込みであることは事実であります。また、加えていえば、都財政においても、今回の都債の増発に伴い、プライマリーバランスも十二年ぶりに赤字となっており、都財政の先行きに懸念を示す論調も一部で見られております。
 プライマリーバランスの指標については、国はこれを黒字化することを一つの目標にしています。もちろん、赤字国債を長い間にわたって大量に発行し、膨大な国債残高を積み残してきた国と、赤字都債は一切発行されず、国や他の自治体と比べても低い起債依存度を保っている東京都とを同列に比べることはできないことは十分承知いたしております。
 今回の都債の増発で、プライマリーバランスが赤字となっていることについて、都としてどのように受けとめていらっしゃるのか、また、今後の都債発行のあり方について伺いたいと思います。

○武市主計部長 プライマリーバランスは、全体の収支から公債発行に係る収支を除いたものが、黒字になっているのか赤字になっているのかというものでございますが、そもそも公債費は、公債の償還に山、谷があるために年度間の増減が激しいという、そういう性格がございます。そのため、プライマリーバランスの評価に当たりましては、その年、単年度が赤字かどうかという点に着目するのではなく、長期的な傾向でございますとか、赤字になった原因などを総合的に分析することが重要であろうかと考えております。
 その中で、国におきましては、国債発行余力がない中で赤字債の発行を続けておりますので、プライマリーバランスの黒字化というのが至上命題となってございますが、一方、東京都は、財政再建を達成した後も自己改革の取り組みを続けてきたことによりまして、都債の発行余力が大きく残されておりまして、そうした点で、国とは状況が大きく異なってございます。
 二十三年度は、東日本大震災によりまして明らかとなった新たな課題への対応、あるいは、税収が減少しても都民サービスには影響を与えないということを大きな前提としたことなど、ほかの課題を優先させたために、プライマリーバランスは赤字となる見込みでございますが、今回の増発によりましても、繰り返しになりますが、財政の健全性は維持できているというふうに考えてございます。
 とはいいますものの、赤字の状態を何年も継続的に続けていくということがないように、今後とも、将来負担を考慮しながら都債を計画的に活用してまいります。

○西岡委員 ありがとうございました。
 起債依存度や都債残高の適正水準がどのあたりになるのか、その時代における社会経済情勢や行政に対する需要などによって考え方が大きく異なってくるものであります。
 国と地方の借金が一千兆円を超えるという異常事態と今なっております。市場からの信頼を失えば、国債の利率が悪化し、我が国も欧州の幾つかの国のように、あっという間に転落する危機的状況にもあり、最悪の場合には、都債の信頼も連動しかねません。
 都は、都債の適正水準について、いたずらに将来にツケを回してはならず、国の動向にかかわらず、市場からの高い信頼が得られ続けるよう、ぜひ厳しい方針を持って臨んでいただきたいということを申し上げておきます。
 次に、国の補正予算の活用について伺います。
 二十三年度、国は、主に大震災などの対応のため、四次にわたり補正予算を編成しました。その額は二十兆円を超える規模であり、単年度の間に補正予算編成が四次にまで及ぶのは、終戦直後の一九四七年以来とのことであります。これはまさに、今般の震災がどれほど甚大なものであるかを如実にあらわし、当然のことではありますが、被災地の復旧、復興に取り組む現政権の強い決意が具体的な施策となってあらわれているものであります。
 震災対応だけでなく、円高対策や国の成長戦略などにも必要な目くばせが行われております。
 その国の補正を受け、被災者の雇用や避難児童生徒への支援、また、子育てや子宮頸がんワクチン接種などの福祉の拡充に向けた取り組みが措置をされておりますけれども、国の補正予算を活用し、どのように取り組みを推進するのか、伺っておきたいと思います。

○武市主計部長 今回の補正予算におきましては、国の補正予算を踏まえまして、関連する基金や交付金などについて所要の経費を計上してございます。
 具体的には、緊急雇用創出事業臨時特例基金や安心こども基金、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金などにつきまして、国から、事業期間の延長でございますとか予算の追加内示があったために、それを受けまして基金に積み立てを行っております。
 あわせまして、被災した児童生徒などの教育機会の確保など、二十三年度中に実施可能な事業につきましては、基金を取り崩し、直ちに事業を進めるための予算措置を講じております。
 また、それ以外の事業につきましても、二十四年度当初予算で事業化を図っております。

○西岡委員 国の補正予算を活用して都民サービスの充実も図られているものと理解いたしました。
 これまで、補正予算の考え方について、財政の健全性維持という側面と都民サービスの確保、維持という、一見すると反対方向のベクトルの要請を、どのようにその双方を実現するのかという観点から質問してまいりました。この二つの相反する要請をいかにバランスよく実現していくかが、交付税という国の財源保障を受けていない不交付団体である都政にとっての宿命的な課題でもあります。
 平成二十三年度最終補正予算の編成においては、財政健全性の維持への配慮に基づいたさまざまな取り組みが行われていると考えます。今後も健全性を維持する財政運営を徹底することが重要と考えますが、最後に都のご所見を伺って、質問を終わりたいと思います。ご答弁よろしくお願いいたします。

○武市主計部長 都財政は、歳入の中心を都税、とりわけ景気変動の影響を受けやすい法人二税がその根幹をなしておりまして、極めて不安定な歳入構造にございます。加えて、お話にもありました地方交付税の不交付団体でもありまして、安定的、継続的に必要な行政サービスを提供していくためには、予算の見積もり、執行など、あらゆる段階で工夫を凝らし、歳入、歳出全般を厳しく検証していくということはもとより、都債や基金を計画的に活用いたしまして、将来への備えをしっかり講じるなど、みずからの責任で健全性を確保していかなければならないものと考えてございます。
 今回の補正予算でも、予算の執行段階で不用額となることが明らかな事業を精査して生み出しました財源を活用して、基金の取り崩し額を抑制し、基金残高を確保しておりますが、それはこうした姿勢に基づくものでございます。
 将来にわたり財政の健全性を確保していくことが私どもの使命でございますので、厳しい財政環境が続くと見込まれますが、引き続き、これまで申し上げてきたような取り組みを通じ、時期にかなった施策の展開を支え得る強固な財政基盤の堅持に努めてまいります。

○たぞえ委員 補正予算について質問します。
 補正案で差引都債額を五百二十二億円も増額しましたが、これはなぜなのか、まず理由について伺います。

○武市主計部長 平成二十三年度の都税収入は、大震災の影響などによりまして、当初予算に対しまして八百七十六億円の減少となる見込みとなっております。その穴を埋める必要がありますことから、これまで培った発行余力を活用いたしまして、減収補てん債を八百五十億円計上してございます。
 また、それ以外にも、被災者生活再建支援基金へ拠出をいたします財源として五十五億円の都債を計上し、合わせて九百五億円が増額要素となってございます。
 一方、歳出の精査に伴いまして、その財源となる都債につきましても、三百八十三億円を減額補正してございまして、その結果、差し引き五百二十二億円の増額となってございます。

○たぞえ委員 都債、いわば都民が背負う借金は五百二十二億円ふえるわけです。
 昨年の財政委員会で、前主計部長は、都債につきましては、将来の財政負担を見据えた上で適切に活用しているというふうに述べましたが、当初予算時での起債依存度は何%だったのか。また、今回の補正での都債を二十三年度当初予算に加えると五千五百十八億円になりますが、補正後の依存度は何%になるのでしょうか。

○武市主計部長 二十三年度一般会計当初予算の起債依存度は七・三%でございます。また、最終補正後の起債依存度は八・八%でございます。

○たぞえ委員 二十四年度、来年度予算案で示されている都債依存額は四千九百三十五億円ですから、二十三年度の今回の補正を含めた都債額は、これよりも五百八十三億円多いということになります。
 知事は、先日の所信表明で、来年度当初予算について、都債の依存度は八%に抑えたと、このように述べられましたが、今回の補正措置を行うと、二十四年度よりも二十三年度の方が〇・八%、八・八%、多いわけです。そのため、都債の発行額は、平成十二年度以降では、実に最高額となります。いわば石原都政になって、都債発行額は事実上最高額ということになるわけです。都債への依存度を抑えたといっても、借金は最高になったという事実は明確です。
 さらに、知事が、将来に向けた手だても講じたと、このように述べていますが、今回の措置は、明らかに将来に向けての借金がふえたと、このようにいわざるを得ません。
 財務局は、今年度の補正での依存について、どういう見解を持っているのか。また、知事が来年度予算でいっている将来に向けた手だてを講じたという見解とはどう違いがあるのか、伺います。

○武市主計部長 二十三年度の最終補正予算と二十四年度当初予算は一体的に編成をしておりますので、当然ではございますが、両者とも同じ見解に立ってございます。
 先ほどもご答弁申し上げておりますが、今回の補正によります都債の増額は、主として税収の減少に対応するために、通常のルールの範囲で、いわゆる赤字債ではない建設債として減収補てん債を計上したことによるものでありまして、これも現行の都民サービスを低下させないという前提のもとでの対応でございますので、私どもは必要な措置であったというふうに考えてございます。
 確かに、最終補正を反映した後におけます二十三年度の都債の予算額は、税収が落ち込んでおりますので、ここ数年と比べてふえておりまして、石原都政の中では最高水準となってございますが、あくまでもそれは石原都政の中での相対的な状況でございまして、過去の都政、あるいは現在の国や他の地方自治体と比べれば、非常に低い状況にございまして、問題のない水準であるというふうに考えております。
 具体的に一、二、申し上げますと、平成二十三年度当初におけます国の起債依存度は四七・九%、地方財政計画におきましては一三・九%でありまして、一けたを維持しております東京都は低いという、そういう状況にございます。
 また、都債残高でございますが、これは最終補正後で六兆六千五百九億円となる見込みでございますが、税収の対比で見ますと、東京都の場合は一・六倍と、これは国に比べて一けた、本当に低いような状況でございます。国とほかの地方とを比べても、非常に低い水準にとどまっておりまして、将来の財政負担を見据えても、まだ計画的な活用を続けていると、私どもは考えてございます。

○たぞえ委員 私ども日本共産党都議団は、税収減で一般財源の不足が生じたときに、減収補てん債を発行することは否定するものではありません。しかし同時に、今後、本格的な人口減少社会、超高齢社会が到来するもとで、借金返済の過大な負担を将来世代に強いることがないように配慮することは不可欠だというように考えています。
 そのためにも、都債を充てて行う事業については、右肩上がりの経済成長を前提とした巨大開発や、不要不急の新規事業への着手を極力抑制しながら、災害から都民の命と財産を守るための防災対策や、老朽化が進む都市インフラの計画的な更新や長寿命化、福祉施設や都営住宅の整備などを最優先にしていくということが大事だというふうに考えています。
 そのことを意見として述べて、質問を終わります。

○鈴木(章)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十六分散会

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