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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第二号

平成二十二年三月五日(金曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長中屋 文孝君
副委員長原田  大君
副委員長たぞえ民夫君
理事鈴木 隆道君
理事上野 和彦君
理事西岡真一郎君
三宅 正彦君
福士 敬子君
西沢けいた君
関口 太一君
斉藤やすひろ君
中谷 祐二君
菅  東一君
石毛しげる君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長村山 寛司君
経理部長藤原 正久君
契約調整担当部長奥田 信之君
主計部長長谷川 明君
参事関  雅広君
財産運用部長松本 泰之君
建築保全部長金子 敏夫君
技術管理担当部長山本 康友君
施設改修担当部長末菅 辰雄君
参事山藤 敏明君
主税局局長熊野 順祥君
総務部長宮下  茂君
税制部長目黒 克昭君
税制調査担当部長宗田 友子君
調整担当部長木村 芳生君
課税部長長谷川 均君
資産税部長堀内 宣好君
徴収部長名倉  衡君
参事阿南 威彦君
会計管理局局長新田 洋平君
管理部長山本  隆君
警察・消防出納部長稲田 正純君
会計制度担当部長土渕  裕君
収用委員会事務局局長野口  孝君

本日の会議に付した事件
 主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十二号議案 平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳入、歳出 主税局所管分
 会計管理局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十二号議案 平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 会計管理局所管分
 収用委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十二号議案 平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 収用委員会事務局所管分
 財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十二号議案 平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入-財務局所管分、歳出-議会局・財務局所管分、都債
・第百十四号議案 平成二十一年度東京都公債費会計補正予算(第一号)
・第九十九号議案 東京都美術館(二十一)改修工事請負契約
・第百号議案  東京都子ども家庭総合センター(仮称)(二十一)新築工事請負契約
・第百一号議案 都立江東地区第二養護学校(仮称)(二十一)改築工事請負契約
・第百二号議案 東京都美術館(二十一)改修電気設備工事請負契約
・第百三号議案 東京都美術館(二十一)改修空調設備工事請負契約
・第百四号議案 環二朝潮運河橋りょう(仮称)下部工事(二十一 一-環二築地)請負契約

○中屋委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、過日の委員会でご紹介できませんでした新任の委員をご紹介いたします。
 三宅正彦委員です。

○三宅委員 このたびの補欠選挙で選出されました三宅正彦でございます。
 まだまだ素人でございますが、一生懸命やっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○中屋委員長 紹介は終わりました。

○中屋委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局、会計管理局、収用委員会事務局及び財務局関係の中途議決に係る付託議案の審査を行います。
 なお、付託議案中、第九十九号議案から第百四号議案までの契約議案については、議長から、事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十二号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳入、歳出、主税局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○たぞえ委員 主税局の補正予算にかかわって幾つか伺いたいと思います。
 提案されている歳出補正額は、八十一億三千二百四十四万円を当初予算から減額するという内容ですが、その中でも、徴収費の中の施設整備費での更正額は三億五百万円ですから、既定予算額の十二億七千八百万円に対して四分の一が減額されるということになります。大変大きな額の更正です。なぜ、施設整備で、これほどの減額になるのか。まず理由について伺いたいと思います。

○宮下総務部長 主な理由といたしましては、都税事務所等庁舎の改修工事に係る契約差金のほか、世田谷都税事務所改築に係る予算が執行できなかったことによるものでございます。
 世田谷都税事務所の改築は、現在の世田谷都税事務所と世田谷税務署の敷地に、世田谷都税事務所のほか、国は世田谷税務署及び東京法務局世田谷出張所、世田谷区は図書館及び保健福祉センター分室から成る合同庁舎を建設するものでございまして、設計工事を国に委託して実施することとなってございます。しかしながら、昨年十月、国から平成二十二年度予算の概算要求を見送ったとの連絡を受けまして、実施の見通しが立たなくなったため、基本設計に係る予算の執行ができなかったものでございます。

○たぞえ委員 今述べられたように、国有地である世田谷税務署と、その隣の都有地の都税事務所を合体させるという合同庁舎構想、この根源は、集約化によって維持管理に要する経費の抑制と削減を図ることができる、これが政府の見解でありました。しかも、集約化によって、法定容積率を最大限に使って、余剰が生まれたら、国などに床面積に相当する都有地を売却して歳入の確保を図る、まさに一石二鳥といわれる集約化であります。財源確保のためにという本当の目的があって、しかし一方、都民には、二つの施設が合築され、都民サービスが向上する、利便性が生まれると、このように地元の自治体の世田谷区には、しかも、いろいろな施設が入るんだからといわれてきました。その世田谷区ですが、国は、財政負担を求めているんでしょうか。

○宮下総務部長 合同庁舎には都税事務所が入居することから、都は、国との協定及び受託契約に基づきまして、合同庁舎全体の占める都税事務所の延べ床面積の割合に応じて設計費等を負担することとなってございます。世田谷区においても、同様の考え方で経費を負担することとなっているようです。

○たぞえ委員 世田谷区から資料を取り寄せますと、実際に設計にかかわる世田谷区分は二千七百六十三万円を二十一年度に、そして、今後、四十九億八千七百万円の予定事業費の一部を区に負担させる、こういう計画に、都も国も率先して推進してきた。このことは事実です。地元世田谷区は、これによって、どういう状況になったのかと。この負担金を捻出をするために、区民が今一番大変な、認可保育園に入れない、特養ホームに入れない、こういう施設の増設など、暮らしや福祉に緊急に回さなければいけない区税を切り詰めるという、こういう事態に立たされたわけであります。
 国は、地方自治体の合併など、集約化を盛んにやっておりまして、まさに花盛りです。これが全国的にも大きな問題になっているときに、東京都が二十一年二月に、主要施設十カ年維持更新計画、こういうものを発表しまして、この中に都税事務所の合同庁舎化を取り組んできたという経過があります。ところが今回、国土交通省が昨年十一月の四日に、マニフェストの実現、新たな財源確保を生み出すという、こういう立場から、来年三月三十一日までの間、受託契約を解除するという文書で解除を伝えてきたわけです。こうした国の措置について、合同庁舎建設に加わる主税局が、どういう受けとめなのか、また国に、この問題で、どう対応をしてきたのか伺いたいと思います。

○宮下総務部長 主税局では、国と協定及び受託契約を締結し、合同庁舎整備のための予算を確保し、三百万円余りの費用をかけて仮庁舎の設計委託を発注していったところでございます。そうした状況にあるにもかかわらず、国は概算要求を見送ったということでありまして、信頼関係を著しく損なうものであるとして、国には強く抗議をしたところでございます。
 国からは、平成二十三年度以降の対応について検討中であるとの説明を受けているところですが、国の対応を見きわめつつ、世田谷区とも協議しながら、合同庁舎の整備中止を含めて、今後、方針をまとめていく考えでございます。

○たぞえ委員 前の委員会でも、私、お話ししたわけですが、都税を期日までに払いなさいと都民には大変厳しく皆さんお仕事をされている、おくれたり払わないと差し押さえですといって、これまた厳しく都民には迫っています。その税を徴収する事業局が、改築のために、一時、旧都立玉川高校に仮庁舎を建設する、そのための設計費三百万円が、結局は支払いがむだになったということであります。いわば税金がむだ遣いされたといわざるを得ません。基本協定を結んでおいて、二十一年度に執行した都の税負担は、一体どう、これを清算していくのか。また、国に対して、解除による財政負担の保証を求めるべきであるし、今後、国の計画が大変不確定な中で、計画の中止を含めて、都は、どう国に協議をしていくか、見解を伺いたいと思います。

○宮下総務部長 受託契約の解除につきましては、平成二十一年度から平成二十二年度までを期間とする受託契約が、平成二十二年度概算要求の見送りによって履行不能となったことを踏まえて、国が申し入れてきたものでございます。
 国では、平成二十三年度以降の対応については検討中としており、現時点では合同庁舎整備の中止が確定したわけではないのでございますが、そういうことで、国と協議を継続しているというところでございますけれども、仮に白紙になるということであれば、その原因は国にあるわけですから、都が負担したものについては国に補償を求めていくということは当然であろうかというふうに思っております。

○たぞえ委員 いずれにしても、補正で当初予算の計画がとんざすると、実態は、国絡みが影響させているわけでありますが、しかし、同時に、既に執行した三百万強の都民の税金がむだになってしまうということは、絶対に避けなければならないと思います。今回の件を含め、今後、立川合同庁舎や中央都税事務所も合同庁舎化の対象になっているわけでありますから、波及することは十分に考えられます。この意味で、合同庁舎化に当たっては今後、慎重に、国に対しても、そして地元自治体に対しても、対応をしていただきたいということを述べて終わります。

○中屋委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○中屋委員長 これより会計管理局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十二号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、会計管理局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○中屋委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十二号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、収用委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○中屋委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十二号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、財務局所管分、歳出、議会局、財務局所管分、都債、第百十四号議案及び第九十九号議案から第百四号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○藤原経理部長 それでは、先日の委員会において要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の財政委員会要求資料をごらんください。
 最初に、表紙をおめくりいただきたいと存じます。今回要求のございました資料は、目次に記載してございますとおり、一件でございます。
 一枚おめくりいただきまして、要求資料第1号、議会の議決に付した工事・製造請負契約(過去五年間)をごらんください。平成十七年度から二十一年度までの五年間における議会の議決に付した工事・製造請負契約の件名、契約金額をお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中屋委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 ご発言願います。

○西岡委員 まず最初に、契約議案について伺います。
 今回付託された六件の契約案件のうち、いずれも落札率は、七七・八〇%、六九・五四%、七一・三六%、七二・六六%、九四・四八%、七一・四九%となっており、一者入札で九〇%台の東京都美術館(二十一)改修空調設備工事を除いて七〇%前後となっています。特別重点調査を導入して今議会で二回目の定例会となりますが、特別重点調査に関する評価について伺っていきたいと思います。
 議案について、特別重点調査導入の前後の状況を集計、比較をしてみました。まず、特別重点調査導入前の平成二十一年第三回定例会の六議案について見ますと、六議案いずれもが低入札であり、その落札率は五四・〇二%から八〇・五一%、また、平均落札率は六八・二三%でありました。一方、特別重点調査導入後の平成二十一年第四回定例会及び今回の定例会の十三議案では、低入札が十議案で、うち特別重点調査は七議案でした。落札率は六五・九三%から九九・九七%、また、平均落札率は七八・七五%であります。この結果、特別重点調査の導入で落札率の最低は一一・九一ポイント上昇し、平均落札率は一〇・五二ポイント上昇したことが見て取れました。
 このように、特別重点調査導入の前後の議案を比べると、調査導入後の落札率は落ちついているように見えますけれども、契約金額九億円以上となっている議決要件議案以外の契約状況についても大変気になるところであり、どのようなことになっているのかは確認をしておく必要があると思います。調査導入による入札結果に変化があったのか、その状況を伺っておきたいと思います。
 また、特別重点調査の項目や、その基準は、既に公開をされておりますが、特別重点調査が現在も発生していることについて、どのように評価し、何が原因と考えているのか、あわせて伺います。

○奥田契約調整担当部長 議案以外も含めた低入札の状況でございますが、財務局契約分ということで、平成二十二年一月末開札分までで申し上げますと、特別重点調査の導入によりまして、低入札価格調査の対象となりました案件の第一順位者の平均入札率は六九・四%から七三・〇%と三・六ポイント上昇するとともに、導入前に見られた四〇%を下回るような極端に低い率での入札がなくなりまして、低くても七〇%弱程度となりました。また、平均落札率は六九・六%から七六・九%と約七・三ポイント上昇してございます。このことから、特別重点調査の導入によりまして、品質確保の点からの懸念は改善される方向にあるものと認識しているところでございます。
 また、特別重点調査の発生原因といたしましては、厳しい受注環境を反映いたしまして、入札参加者が一番札を目指しまして、特別重点調査の基準をにらんで積算し入札に臨みましたが、結果として基準を下回ったものと考えております。

○西岡委員 議決要件九億円以上の分野と、議会では議決しない分野において、どうでしょうかという話を聞きましたが、低入札の防止に一定の効果があらわれているものと理解をさせていただきました。
 では、一方、特別重点調査の対象となって、落札に至らなかった業者に対して、どういう点で調査の対象となったということの説明も重要であります。また、事業者側からの説明の要望もあるものと予想されます。現状は、どのようになっているのか伺います。
 あるべき入札契約制度を確立し、よりよい入札契約制度改革を確立し、次の改善につなげることを考えると、入札に悪影響を与えない範囲での情報の共有化は、発注者及び受注者にとって重要な観点と考えます。いかがでしょうか。

○奥田契約調整担当部長 ただいまの質問でございますけれども、工事主管課におきまして、積算に関するより一層の公正性、透明性の向上を図るため、契約締結の日から契約締結の翌月末までの期間、工事設計書に合わせまして総括内訳書、工事種別または科目別内訳書を閲覧に供しておりまして、入札参加者を含め、希望者が積算内訳書の内容を確認できる対応を実施しているところでございます。また、特別重点調査の適用対象となりました入札者に対しましては、落札者の決定後に問い合わせがあった場合には、特別重点調査に該当した費目名の説明を行っているところでございます。

○西岡委員 今後とも継続して取り組んでいただきたいと思います。
 一方、今回も、空調改修工事、東京都美術館(二十一)改修空調工事では、入札一者となり、落札率は九四・四八%となっています。
 改修空調工事をさかのぼって見てみますと、前回、平成二十一年第四回定例会でも、改修空調設備工事は入札一者、落札率九九・九七%でありました。また、同年第二回定例会でも、改修空調設備工事は入札一者、落札率九九・四二%でありました。
 この結果では、一般都民でも、空調関係の工事においては、参加事業者が少なく、落札率も極めて高くなっておりまして、競争になっていないのではないかという印象を持たざるを得ません。過去の実績も踏まえ、どのように評価しているのか伺います。

○奥田契約調整担当部長 お尋ねの議案を含めまして、今回付議したいずれの議案も、一般競争入札に供しているところでございます。一般競争入札におきましては、入札参加者に関して、その資格を確認し、条件を満足していれば入札に参加させる一方、追加で入札者を指名する任意指名を行っておりませんので、結果として、今回入札の一者となったケースが出たものと考えております。
 なお、入札参加者につきましては、開札後まで、参加者数、参加者名を公表しておりません。したがって、一者のみの入札であることが、参加者にはわからない仕組みであることから、競争性、透明性の観点からも問題ないものと考えております。

○西岡委員 この件は、私は、契約案件を所管する財務局として、調査分析が必要なのではないかというふうに考えておりまして、答弁では、結果として入札にはなっているというご答弁でありましたけれども、私は、より精査な、精査して調査分析を行うべきだというふうに指摘をしておきたいと思います。
 さて、ことしの一月四日より、都は、入札契約制度改革の一環として、最低制限価格及び調査基準価格の算定基準を改正し、予定価格の八五%の制限が撤廃をされました。これは、最低制限価格及び調査基準価格の算定基準について、市場実態に即した水準に改善するための制度改革とされております。この制度改革の対象となっている契約案件は、議決要件となっていないため、議案として検証することができません。重要な改革内容ということで運用状況について伺っておきたいと思います。
 今回の最低制限価格制度の制度改革の対象となるのは、都では、建築工事で予定価格五億円未満、土木工事で予定価格四億円未満、設備工事で予定価格一億二千万円未満となっております。従前は、最低制限価格の設定上限が予定価格の八五%となっていたことから、その八五%を目安とした応札が横行し、結果的にくじ引きが多発化しておりました。安易な積算や工事品質に懸念が生じておりました。新しい制度導入によって期待される効果について伺っておきたいと思います。

○奥田契約調整担当部長 今回実施いたしました最低制限価格制度の改正ですが、第一に、最低制限価格が市場実態に即した水準となるよう、算定式を見直し、設定水準自体を引き上げることで、適正な履行を通じた工事品質の確保が図られること。第二に、これまで最低制限価格の設定上限を八五%としておりましたが、この上限の撤廃で入札が予定価格の八五%へ集中することによって生じるくじ引きが抑制され、積算能力の劣る事業者が排除されることといった二つの効果を期待しているところでございます。

○西岡委員 それでは、実際の運用状況について伺っておきたいと思います。
 ただ、一月四日改革スタートということで、まだ短期間ではあります。この改正が導入された後の、一月四日以降の運用状況、そして傾向についてどのように評価しているのか伺います。

○奥田契約調整担当部長 改正後の最低制限価格制度は、今お話があったとおり、ことし一月以降に公表した工事案件から適用を開始したばかりでございまして、その開始結果は一月末現在で二十九件と少ないため、現時点ではっきりとしたことは申し上げられませんけれども、くじ引きが発生した案件は一件のみとなっております。今後の開札状況を見た上でなければ、制度改正の効果について正確な評価は難しいんでございますが、こうしたくじ引きの発生が少ないといった傾向が今後も続いていくことを期待しているところでございます。

○西岡委員 今後とも、この分野についても、この領域についてもしっかりと注視をしていきたいと思っております。
 さて、入札制度について、業界団体、特に私は、中小企業の方々からの広範な意見を聞いて、意見交換を行う場の創設も重要であると、前回の委員会でも指摘をしてまいりました。私からの質問に対しては、開催の方向性は示されておりましたけれども、具体的な準備状況について伺っておきたいと思います。

○奥田契約調整担当部長 都といたしましては、発注者と受注者との間で、あるべき契約制度や工事技術に関し、意見交換し、相互理解を深めるとともに、そうした意見を十分に踏まえた上で、透明性、競争性、品質確保に配慮して、入札契約制度の改善を進めていくことが重要と認識しております。
 今回、入札契約制度改革研究会での改革の検討を進めるに当たりまして、重立った業界団体から都の入札契約制度に関して複数回意見を伺っておりまして、その上で、研究会の報告書がまとめられております。都の制度改革に向けた実施方針は、こうした研究会の報告を踏まえまして策定したものでございます。
 都としては、こうした有益な取り組みは今後も継続していくことといたしまして、実施方針におきまして、業界団体との定期的な連絡会の設置を掲げたところでございます。具体的には、都、重立った業界団体、そして入札契約制度に詳しい学識経験者を加えまして、三者による意見交換の場を設置いたしまして、各団体ごとに年一、二回程度実施できるよう準備を進めているところでございます。

○西岡委員 わかりました。
 さらに、今後、入札制度においては、優良な事業者の受注機会を拡大するため、単なる入札額だけではない制度の早期導入が重要です。技術提案型の入札制度、あるいは環境への取り組みを重視している企業や、社会貢献を重視している企業などを優遇する、いわば政策目的実現に寄与する制度設計などであります。
 入札契約制度改革研究会からの報告を受け、昨年十月に発表された公共工事に関する入札契約制度改革の実施方針では、来年度、平成二十二年度からの総合評価制度の拡大とともに、政策目的実現への寄与の拡大が掲げられております。平成二十年度における総合評価方式は、東京都が競争入札により発注する工事に占める割合は約五%にとどまっていることが既に指摘をされております。技術力評価の拡大のみならず、公共性を高める政策的評価を取り入れた制度の積極的な早期導入が求められております。今後の方向性についてどのように考えているのでしょうか伺っておきます。

○奥田契約調整担当部長 入札契約制度の中で、企業の環境保護や社会貢献度に関して目標を設定し、企業の自発的な取り組みを誘導していくことは、自治体が進める政策を実現するための有効な手法の一つと認識しております。
 ただ、政策目標の内容によりましては、契約内容として設定することについての法令上の制約があったり、目標設定の仕方次第では、過度な入札参加制限につながる可能性もあることから、そうしたことがないよう十分配慮していく必要がございます。
 実施方針では、政策目標につきまして、格付及び総合評価方式の評価項目に対し、客観的かつ検証可能な基準により設定していくこととしておりまして、具体的内容は今後政策を所管する各局と財務局で調整していくというふうに考えております。

○西岡委員 この分野は、非常に重要な分野だと思っておりまして、総合評価の拡大は、ぜひ早期に進めるべきだと考えております。
 政策実現の分野でいえば、例えば、環境、福祉、雇用、防災、地域や社会への貢献など、さまざまな分野が挙げられます。早急な検討を要望しておきたいと思います。
 最後に、平成二十一年度は、都の入札契約制度に大変大きな動きがあった一年間だったと思います。今後とも、制度改革を普遍的なものとしていかなければなりません。平成二十二年度の入札契約制度改革の方向性や制度改革は、どのようなことが想定されているのか具体的に伺います。

○奥田契約調整担当部長 昨年十月に公表いたしました実施方針では、十の方針を掲げたところでございまして、今年度はその中でも、低価格入札対策を中心に特別重点調査の導入や、最低制限価格制度の適正化を、他の方針より先行し、見直しを進め、その効果が入札結果にあらわれてきていると考えております。
 二十二年度に向けましては、まず実施方針に掲げたその他の方針を早急に具体化し、着実に実施していくことが重要と考えております。具体的には、四月以降、総合評価方式の適用拡大につきましては、全競争入札案件の二割への適用を目指しまして実施に当たり、工事の種類ごとの発注件数を考慮した上で、各局ごとに目標を定め、今後三年程度で段階的に拡大することといたします。その際、事務負担が大きな評価項目の見直しもあわせて進めてまいります。
 また、設計業務の品質確保を図るため、新たに成績評価制度を、四月以降、本格実施し、将来の総合評価の導入に備えます。このように、都が目指す透明性、競争性、品質確保という三つの社会的要請にこたえた入札契約制度の構築に向けて引き続き取り組んでまいります。

○西岡委員 総合評価については、二割目標ということで、今後三年かけて努力していくということが表明され、また、設計業務について、新たに成績評価制度を本格導入するというところで具体的にご答弁いただきました。
 ぜひ、実施方針に基づき、できれば早期に進めていただきたいとともに、昨今やはり契約案件というのは、大変大きな注目を集めております。私は、財政委員会ですから財務局所管のことについてきょう質問していますが、財務局所管以外の都庁関係すべてで行われている契約全般について、しっかりと見直して、報告団体、監理団体も含め、都庁を挙げて、入札契約制度が適正に行われているのかどうか、しっかりと検証していくべきだと、そういう必要があるということを意見表明をして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 続いて、平成二十一年度一般会計補正予算(第四号)、最終補正予算案について伺います。
 平成二十一年度の都税収入見込みは、急激な景気悪化の影響を受け、当初予算と比べ、約一割となる五千四十六億円もの減、二十年度決算と比べ実に一兆二百七十億円と過去最大の減収となりました。また一昨年来の経済危機に見舞われている日本経済は、一部に景気の持ち直しを示す指標も見受けられますが、雇用情勢の一層の悪化や、海外景気の下振れ懸念、デフレの影響など、景気を下押しするリスクが依然として存在しており、都民は、いまだに先行きへの不安をぬぐえない状況にあります。
 今こそ、新しい視点、政治主導実現に向けた検証が伴う一貫性のある成長戦略が求められており、民主党政権は、失敗に終わった公共工事のみへの過度な依存でもない、また、格差拡大を招いた市場原理主義でもない第三の道となる、日本の進路ともなる、環境、健康、観光を柱とした百兆円超の新たな需要を生み出す新成長戦略を策定し、大きな期待が寄せられております。
 さて、石原知事は、大幅な税収減が明らかとなった昨年十一月の記者会見において、都民サービスに直接影響を与えないことを前提に、予算執行の点検、見直しをするように指示したと言及し、同時に、環境が厳しいときだからこそ、都政の底力が生かされるとの認識を示しました。こうした厳しい財政状況の中でも、都民が抱えている大きな不安を払拭していくために、都としての責任をしっかりと果たしていこうという姿勢を示すことは非常に重要だと思います。
 ただ、一方で、将来の都財政に禍根を残すような財政運営は避けなければなりません。都が過去において積極的に財政再建の取り組みを行い、一定の成果を上げてきたことからすれば、税収減に直面したから、基金でそのまま財源不足を穴埋めしましょうというような短絡的な考えであっては決してならないものと考えております。
 仮に、そのような考えをとるとすれば、短期的にはしのげたとしても、中長期的には、都政がなすべき役割を果たしていくことはできないと考えます。私は、将来にわたって都政がその責任をいつまでも果たすことができる強固な財政力を確保し、財政の健全性を維持することが極めて重要であると考えております。
 平成元年度以降で見ますと、最終補正段階での都税の減額補正額は、バブル崩壊期の平成四年度の五千七百四十四億円に次ぐ二番目の減額幅であると聞いております。それだけ今が緊急事態であるともいえます。
 都は、このような大幅な税収減と、都民が持つ不安感に対して、最終補正予算でどのような対応を行っているのか具体的に伺っていきたいと思います。
 今回の最終補正のポイントは二つあると思います。
 一つは、都民サービスに支障を生じさせずに税収減に対応すること。二点目が、国の新たな補正予算に対応することの二点であるということですが、都税収入が、当初予算と比べて五千億円以上も減収となる中、どのように財源を手当てしたのでしょうか。
 まず、気になったのは、財政調整基金の取り崩しであります。家計に例えれば、最も使い勝手のよいとらの子普通預金を口座から引き出すことになります。今回の補正予算では、財政調整基金を五百十七億円取り崩しておりますが、適切な形での活用となっているのか検証する必要があります。
 繰り返しになりますが、中長期的な財政運営を考慮すれば、財源として活用可能な基金はなるべく残高を維持して、将来にわたっての財政力をしっかり確保することも重要であり、その点が心配です。そこで、この財調の活用に当たっての考え方を伺います。

○長谷川主計部長 財政調整基金は、いわゆる特定目的基金と異なり、使途が特定されていない基金でありますので、都財政にとってはまさに貴重な一般財源でありまして、景気の変動を受けやすい歳入構造にある都財政にとりましては、この基金の残高を極力維持する必要がございます。
 今回の財政調整基金の活用に際しましては、まずその前提として、歳出面で不要不急な経費の一部先送りといった現時点で不要となることが明らかな経費などを、財源を確保する観点から徹底して洗い直しを行った上で減額をするとともに、歳入面におきましても、財政の健全性を損なわない範囲で可能な限り減収補てん債の発行を行うなど、でき得る限りの財源確保を図っております。その上で、なお不足する財源に対して、最終的に、財政調整基金を活用したものでございまして、その取り崩しは、あくまでも必要最小限にとどめたところでございます。
 なお、このように財政調整基金の活用を最小限にとどめたということは、その後の二十二年度当初予算編成においても、財源として活用可能な基金残高の一連の確保という継続的、安定的に都政の役割を果たし得る強固な財政力の確保にも資することとなっております。

○西岡委員 極めて大幅な税収減の中で、最終的に財政調整基金の活用はやむを得ない対応でありますが、基金の取り崩しを必要最小限にとどめ、残高を極力維持していこうという姿勢は大変大事だと思います。その点で、そうした認識を十分持った上で努力をされているんだろうというふうに理解をいたします。
 歳入の確保の上では、まずは、今回、減収補てん債を発行したところであります。一つ基本的な点について確認をしておきますが、いわゆる都債、通常債とどのあたりに違いがあって、今回はどのような考え方のもとでこの減収補てん債を発行したのか伺います。

○長谷川主計部長 まず、通常債でございますけれども、通常債は、地方財政法第五条に定める建設事業費などの財源として事業の目的別に定められた充当率の範囲内で発行する地方債でございます。
 一方、今回活用いたしました減収補てん債でございますが、これは、景気の悪化等によりまして、当初予定されていた地方税が減収見込みとなった場合に、その減収の範囲内で、財政状況等を総合的に勘案して発行する地方債というものでございまして、元利償還金の七五%が地方交付税措置されることとなっております。このメリットは、交付団体のみが享受するということでございます。
 そしてその減収補てん債には、通常分と特例分という二種類がございます。通常分は、先ほど述べました通常債の対象となる建設事業費などの財源のうち、定められた充当率を超える一般財源部分に充当するものでございます。
 もう一つの特例分でございますけれども、特例分は、この通常分を発行してもなお財源が不足する場合に、いわゆる赤字債として、建設事業など以外の一般的な経費への充当が認められるものでございます。この特例分については、平成十九年度から当分の間の措置として発行が認められております。
 二十一年度の都税収入見込みは、当初予算に対しまして約五千億もの大幅な減収となっておりまして、この状況を踏まえ、歳入歳出の両面を洗い直した上で、それでも必要な財源を確保するために、都債の発行余力を活用いたしまして、通常分の減収補てん債が充当できる一般財源のすき間を集約した結果として一千三百九十億というふうになりましたので、その全額について通常分の減収補てん債を充当するということとしたものでございます。

○西岡委員 歳入確保のために、大幅な減収が生じた場合に認められる地方債を、極めて緊急、危機的な状況であるから発行したということであります。しかし、都債と同様に、減収補てん債は、東京都の場合、不交付団体であることから、その全額を返済する義務があることも忘れてはなりません。やはり通常の都債の発行同様に後年度負担に配慮した対応が求められております。
 一方、歳出については、先ほども申し上げましたように、石原知事は、都民サービスに直接影響を与えないことを前提に、予算執行の点検、見直しをするようにと指示をしておりますが、今回の補正予算が、都民サービスに影響を及ぼしていなかったのかどうなのか、留意すべきだと思います。
 先日の本会議においても、補正予算の編成で留意した点として、都民サービスに支障を生じさせないことを挙げていましたが、この点について少し掘り下げて聞いておきたいと思います。そこで、最終補正予算では、都民サービスに直接影響を及ぼすことがないよう、歳出の洗い直しが行われたのかどうか、具体的に伺っておきたいと思います。

○長谷川主計部長 まず、今回のような厳しい財政環境となる中にありましても、都としては、経済危機のもとにある都民生活を支えるべく、なすべき役割をしっかりと果たすということが重要であると認識しております。
 こうした観点に立ちまして、今回の補正予算におきましても、都税収入が大幅な減収となる中で、都民サービスに支障を生じさせないということを前提に、どう対応するかに腐心したところでございます。
 このため、全庁を挙げて、徹底した洗い直しを行ったわけでございますが、歳出面では、給与費の不用額や契約差金など、都民サービスには直接影響を及ぼさない経費や、あるいは事業の進捗状況から、今年度は不要となることが明らかな経費などにつきまして精査を行って、一千七百七十四億の財源を確保したというところでございます。
 具体的には、給与の減額改定による給与関係費で四百十九億円、契約差金で三百六十七億円、また不要不急な経費の一部先送りなどで百十三億円を確保しております。このような取り組みを通じまして、都民サービスを低下させることなく、予算上の対応を行うことができたものと考えております。

○西岡委員 歳出の精査に当たっては、執行残となる見込みの不用額を減額することで、都民生活に影響が生じないよう配慮したということであります。
 さらに、今回の補正では、都債の借りかえの抑制をやめたことによって、約七百億円の財源を確保していると聞いております。都債の借りかえの抑制は、都債償還の前倒しにより、後年度負担を減らして、公債費の平準化に効果があるものだと理解しておりますが、今回、大幅な税収減に見舞われた中、この抑制を取りやめた考え方について伺います。

○長谷川主計部長 地方債は、五年、十年、二十年などの年限で起債をしてございますけれども、借りかえをすることによりまして、原則として三十年で償還するというルールとなっております。
 都では、十九年度から比較的好調でありました税収を活用いたしまして、後年度負担の抑制などを図る目的で、過去に、個人住民税等の減税措置を補てんするために発行した減税補てん債の借りかえを抑制することによりまして、その償還の前倒しを始めております。加えまして、二十年度及び二十一年度には、次回償還が、二十五年度、二十六年度の都債償還全体のピークと重なることとなります公募五年債の借りかえも抑制することといたしました。
 しかしながら、二十一年度の都税収入が、当初予算に対して約五千億円もの大幅な減となる中で、二十一年度予算に計上しております借りかえ抑制のための元金償還経費につきましては、都民生活に直接的に影響を及ぼさない経費でございますので、その執行を取りやめまして、借りかえ抑制を行わないこととし、ルールどおりに借りかえるという措置をいたしたものでございます。
 なお、借りかえに当たりましては、都債償還のピーク期を避けるために、五年据え置き十五年定時償還債の活用によりまして、公債費負担の平準化などにも配慮してまいります。

○西岡委員 この件も、取りやめた理由は、いずれも、大変大幅な税収減ということであったというふうに理解いたします。しかし、繰り返しになりますが、後年度負担にも配慮した適切な都債の管理を要望しておきたいと思います。
 一方、最終補正予算のもう一つの柱である国の補正予算への対応について、引き続き伺っておきたいと思います。
 今回の補正予算に計上された事項を見ますと、国の一次補正に対応するものと、二次補正に対応するものとが混在をしています。例えば、全国瞬時警報システムの整備は、昨年五月に成立した一次補正に関する事項でありますが、システム開発のおくれなどから、この時期まで予算計上できなかったというふうにその原因を所管局から聞いております。そうした一次補正の取り残し分を除くと、今回の国の補正予算への対応は、新たに発足した民主党政権による初めての経済対策として、昨年十二月に策定された、あすの安心と成長のための緊急経済対策を踏まえて編成されたものであります。
 そこで、最終補正予算では、国の緊急経済対策の趣旨を具体的にどのように受けたものなのか伺います。

○長谷川主計部長 今回の補正予算では、昨年十二月に国が策定した緊急経済対策及び第二次補正予算に関連いたしまして、区市町村の事業計画などに基づき、都民の安全・安心にかかわる事業など、必要な事項について所要の経費を計上しております。
 具体的には、雇用機会の創出や待機児童の解消などに向け、国の交付金を活用いたしまして、緊急雇用創出事業臨時特例基金や、安心こども基金を拡充するとともに、低所得者に対してワクチン接種費用を軽減するための助成を行うことで、新型インフルエンザ対策を強化しております。
 また、地方自治体によるインフラ整備を支援する交付金でございます地域活性化きめ細かな臨時交付金が創設されたことを踏まえまして、路面補修や道路緑化など、地元の中小企業が受注可能な事業を実施し、雇用の創出や中小企業の支援につなげていくこととしております。
 これらの措置を講ずることは、都がこれまで先駆的に実施しておりました取り組みと相まって、都民の不安を払拭し、中小企業を下支えするなど、都民生活の安全・安心に資するものと考えております。

○西岡委員 国の新たな補正予算への対応につきましても、各事業が、国の予算と関連づけられて整理をされ、緊急経済対策の趣旨を踏まえて、都の施策にしっかりと生かされているんだということが理解できます。
 これまでの答弁で、今回の補正予算では、極めて深刻な都税収入の減少に対して歳出を洗い直す努力を行うことにより、都民サービスに影響が出ないように配慮されているとともに、基金残高を極力維持するなど、将来の財政運営を見据えた対応も行われているんだろうと思います。
 昨年末の定例会中の財政委員会において、私から、都税の大幅減収への対応についての質問に、局長からは、減収幅がかつてないほどに大きく、かつ短期的ではない見通しの税収減の中では、既存の歳出歳入そのものの見直しとともに、都民生活に影響を及ぼさない形での処理が求められることから、相当な努力が求められるという趣旨のご答弁がありました。この最終補正については、一定の努力が行われたものと理解をしております。
 また国の補正予算に関連して、都民の安心・安全を確保する観点から、国の対策の趣旨を踏まえつつ適切に計上されており、中小企業などにも十分な目配りがなされていると思います。
 都にとって、今年度は、大幅な税収減の中で、どのように都政がなすべき役割を積極的に果たしていくか腐心した一年間だったと思います。このような厳しい状況だからこそ、法人事業税の暫定措置の影響をますます痛感いたします。
 この措置は、福田政権下、平成二十年度の税制改正において、税制の抜本的な改革が行われるまでの暫定措置として、地方税である法人事業税の一部を先駆けて国税化し、地域格差を是正するというものでした。
 この暫定措置については、民主党東京都連所属の藤田憲彦代議士が、去る二月二十四日に衆議院総務委員会の場で、廃止すべきであるということを原口総務大臣にじかに迫りました。まさに我々の要望を受け、国政レベルでも民主党東京都連を挙げてこの問題に取り組んでおります。
 これに対して原口大臣は、見直しも視野に入れながら税調で議論していきたいという答弁が行われました。こうした発言は、今後の取り組みにつなげていくための大きな一歩だと思っております。
 都政が、今後とも継続的、安定的にその役割をしっかりと果たしていくためには、是が非でもこの暫定措置を撤廃することが不可欠です。都議会民主党が先頭に立って、この不当な措置を直ちに撤廃するよう、国に対して引き続き粘り強く働きかけてまいります。
 いずれにせよ、都財政を取り巻く厳しい環境のもとで、都民生活を守る予算を編成することと財政の健全性を堅持することを同時に達成することは、非常に難しい命題であったと思います。
 最後に、こうした難しいかじ取りを行ってこられた財務局長に、平成二十一年、この一年間を振り返って、最終補正予算を含め、今年度の財政運営についての率直な思い、そして今後への思いを伺わせていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

○村山財務局長 この一年を振り返ってというお話でございましたけれども、感じていることは二つございまして、一つは、改めて都財政というのは、本当にその経済変動に生身をさらしているんだなと。税収動向に大きく左右される宿命を負っているんだなという点でございます。この点は、非常に実感を改めてしております。
 同時に、もう一つは、平成二十年秋以来の経済危機は非常に大きいわけですけれども、その中で中小企業の倒産、雇用への不安といったような、都民生活の危機もまた非常に深くなって、都税収入は大幅に減っているんだけれども、同時に都民の抱える不安も増大している中で、それを払拭するというのが、私どもとしての役割であるという点もまた、改めて強く感じたところでございまして、この二つの点をどういうふうに両立させていくのかというのが、この一年間の私どもとしての大きな課題でございました。
 さらにまた、今後も厳しい財政環境が当面は続くというふうに考えないといけないという状況の中で、この二十一年度単年度をしのげば何とかなるということではなくて、将来に向けても継続的にしかるべき水準の行政を継続しつつ、この二十一年度予算でお約束した都民サービスについては、それに影響を及ぼさないという、この点がまたもう一つのテーマでございまして、あえていわせていただければハードルということでございまして、そのためには、基金として積み立てているものを二十一年度のためにみんな使ってしまえばいいというわけにはいかないということでございました。
 そこで、今もお話しございましたように、昨年の秋、末以降、従前以上に今年度の予算の執行に当たりましては、洗い直しということをさせていただいております。その中身については、先ほど主計部長からもお話し申し上げたように、都民サービスに影響しないという範囲での努力をしているところでございます。
 同時に、そういういろいろな努力をしても、基金取り崩しはゼロというわけにはいかなかったわけでございまして、最終的には五百億円余りの財政調整基金を取り崩すということで、都民サービスを支えることができたという面も、あわせてあるわけでございます。
 そういう意味では、仮にこれまでの基金の積み立てがもっと少額であったということになると、今年度のサービスを維持するということと、来年度以降のサービスを継続的に実施していくということとの間の比重の置き方というようなところにおいて、非常にまたジレンマも生じたこともあったのかなというふうに思っておりまして、そういう意味では、これまで税収の上昇局面にあっても、その上昇した分を使ってしまうというのではなくて、あくまでみずからを律した財政運営をやって、財源として活用可能な基金をしっかりと確保してきたということが、ここに来て、二十一年度もしかるべく対応し、また二十二年度以降についても、その安定的な要素を確保できたということにつながっているのではないかというふうに思っております。
 もとより、基金に頼り切った財政運営をしていくわけにはまいりませんので、今後の将来のことを考えてみますと、改めてしっかりと税収の上昇局面、下降局面それぞれに対応できるような、しっかりとした足腰の強い都財政を引き続きやっていくために、堅実な財政運営に努めてまいりたいと思っているところでございます。

○三宅委員 それでは、本定例会に提出されている契約議案について伺います。
 ここにいらっしゃる各委員におかれましては、都の入札契約制度について十分にご理解されていると思いますが、当選後初めての議会ということもあり、基本的なことも含めまして、幾つか確認させていただきながら質問させていただきたいと思います。
 先日、契約担当課の方からいただいた入札契約制度改革についての研究会報告書と都の実施方針を読ませていただきました。その報告書の中では、品質確保と適正な価格を実現していくことが重要とされておりまして、このことについては、私も全く同感いたしました。
 とりわけ、経済状況が厳しい昨今の状況におきましては、安かろう悪かろうとならないよう、その視点はますます重要となってくると思います。
 そこで、まず、品質確保と適正な価格のうちの適正な価格の部分についての都の対応について、簡単に触れさせていただきたいと思います。
 ここ数年、都も含めて、全国の自治体において、工事契約では過度の低価格競争が深刻な問題となっていると聞いておりますが、そうした中、都は、昨年十月に、低価格入札の抑制をまとめた我が党の要望を踏まえて、大規模工事を対象として特別重点調査を導入しました。
 それまでの低入札価格調査制度では、相当な低価格入札があっても失格とならなかったわけですが、そうした運用が見直され、実際に低価格入札の抑制に大きな成果を上げているとのことです。これは、都と私たち自民党が、いわば車の両輪となって入札契約制度の改革に取り組んできた大きな成果であると思います。
 また、中小規模工事を対象とする最低制限価格制度についてですが、これにつきましても、私たち自民党が、都の研究会発足に先立ち、一昨年の春に設置した自民党入札・契約制度改革プロジェクトチームにおいて、当時の最低制限価格制度のもとでは、くじ引きが発生しやすく、満足な積算ができない、いわゆる不良不適格業者の参入を許すことになっているということを指摘し、改善を求めてきました。
 今回の制度改正によって、くじ引きは解消されつつあるようですが、これについても、私たち自民党の提言がいかに現実をしっかりと踏まえた適切なものであったかを示しているものだと思います。
 先輩方のこうした取り組みを見習って、私も、都議会自民党の一員として、精いっぱい入札契約制度改革に取り組んでいきたいと思います。
 それでは、まず、一般競争入札の拡大について伺いたいと思います。
 これまで都は、今回の議案でも提出されている予定価格九億円以上の案件を一般競争入札の対象としてきたわけですが、来年度から五億円以上にまで引き下げると聞いております。
 しかし、都が設置した研究会の報告書によれば、他の自治体の例ではありますが、一般競争入札を適用する契約を予定価格で一千万円以上の契約にまで引き下げたことが、過度の低価格競争の要因の一つになっているとされています。
 一般競争入札は、原則として、公募で示される入札参加条件さえクリアすれば、どんな企業でも、何件でも、制限なく入札に参加することができる仕組みだと聞いております。確かに、入札参加者、いいかえれば競争相手がふえればふえるほど、価格競争は激しさを増すことが予想されるわけです。
 現在、低価格入札に歯どめがかかりつつあるとのことでしたが、現状のような厳しい経済状況の中では、仕事欲しさの余り、とりあえず何でも入札に参加するような事業者が出てこないとも限らないのではないでしょうか。また、そのような事業者が仮に落札した場合、十分な品質が確保されない可能性もあるのではないでしょうか。
 そこで、都は、実施方針で、一般競争入札を予定価格五億円以上九億円未満の工事に拡大するに当たって、受注状況などを条件とした制限つきの一般競争入札として実施するとしていますが、具体的にどのような内容を考えているのか、伺います。

○奥田契約調整担当部長 制限つき一般競争入札の実施に当たりましては、過当競争の防止、ご指摘のように品質の確保、それから受注機会の均等を図るために、原則といたしまして、同一時期に公表した工事案件につきましては、入札参加は一件に限るとともに、落札直後の一カ月間は他の工事案件への入札参加を制限することといたしまして、四月一日以降に公告する案件から実施していく予定でございます。

○三宅委員 一般競争入札の拡大は、ともすると低価格競争の激化を招くおそれがありますが、だからといって不当な制限となってはいけないと思います。
 今、答弁にあった入札参加に当たって設定する条件は、低価格競争の抑制につながるとともに、受注機会の均等にも資することになり、一般競争入札の拡大に当たって適切な措置であると考えます。
 次に、都が目指す契約制度改革のもう一つの柱である品質確保について、幾つか確認させていただきたいと思います。
 特別重点調査、最低制限価格制度は、価格面から品質確保を図っていくという仕組みであって、品質水準をより一層高めていくためのものではなく、低価格競争から品質を守る、いわば受け身の品質確保策といえるものだと思います。受け身ではなく、積極的な品質確保のためには、技術的にすぐれた事業者に工事を施工してもらうことが重要で、都が実施方針で掲げているように、総合評価方式の拡大を図っていく必要があると思います。
 今回の契約議案を拝見したところでは、特別重点調査の効果もあり、極端な低価格での入札には歯どめがかかったように思いますが、総合評価方式を適用した工事はないようです。
 議案にのるような大規模工事でなく、中小規模工事なども含めて、都の総合評価方式の取り組みの現状と課題について伺います。

○奥田契約調整担当部長 総合評価方式につきましては、工事規模や技術的難易度に応じまして、少し詳しくなりますけれども、技術提案型、技術力評価型、施工能力審査型の三つの類型を整備しているところでございます。
 公営企業も含めました都全体の平成二十年度の実績は、三つの類型合計で二百八十件で、競争入札に付した工事案件全体に占める割合は約五%となっております。
 このうち、大規模工事を対象といたします技術力評価型は、二百八十件中二十三件、中小規模の工事を対象といたします施工能力審査型は二百五十七件となっておりまして、残念ながら技術提案型はゼロでございます。現状では、中小規模工事への適用が進んでいる状況でございます。
 大規模工事が対象の技術力評価型は、技術評価項目が多く、資料の作成や審査の負担が大きいこと、また施工計画について事業者からのヒアリングが必要とされまして、契約手続が通常に比べ約三週間程度余計にかかることなどから、適用工事件数が伸び悩んでいるのではないかと思っておりまして、今後の課題となっているところでございます。

○三宅委員 総合評価方式は、事務負担が大きいということですが、低価格競争の中で、技術力のある事業者は、総合評価方式の適用拡大を待ち望んでいるのではないかと思います。
 実施方針では、各局の目標設定、段階的な拡大、事務負担の軽減などの取り組みが挙げられています。四月以降、総合評価方式の拡大をどのように進めていくのか、お伺いします。

○奥田契約調整担当部長 総合評価方式の適用目標でございますが、工事の種類ごとの発注件数を考慮いたしまして、競争入札案件の約六割を占めます主要な工事業種を優先して適用するものといたしまして、その約三割、全競争入札案件に対しては二割になりますけれども、そういったものを目指しまして、今後三年程度で段階的に拡大することとしております。
 また、大規模工事への適用拡大を進めるため、大規模工事を対象価格帯とする技術力評価型につきまして、受注者、発注者双方の事務負担等にも配慮いたしまして、評価項目の見直しを現在検討しているところでございます。

○三宅委員 総合評価方式は、品質確保に資することはもちろんですが、優良な事業者の受注機会を広げるという効果がありますので、その拡大は重要です。
 ただ、現在のような経済情勢のもとでは、規模の面から、大企業と比べて、どうしても経営余力のない地域の中小企業は、より厳しい状況に置かれております。こうした経済状況の中でも一生懸命努力している中小企業が報われる、そうした総合評価方式となるよう、制度面や運用面において配慮し、総合評価方式の拡大を一層進めていってほしいと思います。
 ここまで、入札契約制度改革の実施方針に関連して何点か質問させていただきました。
 実施方針というものは、着実に実施し、成果を上げてこそ意味があるものですが、今回の質疑を通じて、都が実施方針に基づき実施した特別重点調査や、最低制限価格の適正化などの低価格入札対策が成果を上げつつあること、また総合評価方式の拡大についても実施に向けて着実に準備を行っていることが確認できました。
 今後、実施していく対策についても、その効果を十分に検証した結果、場合によっては新たな対応が必要になることもあると思います。そうした点も踏まえて、入札契約制度改革の実施方針の着実な実施に向け、今後どのように取り組んでいくのか、局長の決意を伺って、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

○村山財務局長 公共調達における入札契約制度、これは納税者の負担のもとで行われるわけでございますので、原則のことを申し上げれば、透明性、競争性、品質確保という三つの要請がなされるわけでございまして、それを、三つの要請を、どういうふうに全体として制度の中で機能させるかというのが、私どもとしての入札制度改革の課題でございます。
 しかも、公共調達をめぐる市場環境は刻一刻と変化しておりますので、それらの三つの要請にこたえようという方策が、あるときは有効なんだけれども、状況が変わると効果を失ってしまう、逆効果になってしまうというふうなこともあるということから、この改革の課題というのは、その時代、時期ごとの課題を敏感に酌み取って、迅速に対応していかなければならないということが求められていると思っております。
 現在、公共工事を取り巻く状況は、低価格入札が一つの大きな課題でございますけれども、それに歯どめがかかりつつあるとはいえ、予断を許さない状況だというふうに私どもとしても厳しく認識をいたしております。
 公共調達に求められる先ほどの透明性、競争性、品種確保の三つの要請を踏まえまして、よりよい入札制度の実現に向けまして、この間取り組んできた成果を踏まえつつも、状況の変化に今後とも弾力的に対応しながら、継続的に積極的に取り組んでまいります。

○菅委員 それでは、私からも質問をさせていただきます。
 今回は、急激な企業収益の悪化に伴う法人二税の大幅な減収などによりまして、都税収入は当初予算と比較して約五千億円、率で一〇%を超える減少となりました。
 昨年度から税収が減少に転じ、完全に潮目が変わったわけでありますけれども、今年度の税収減は昨年度を大きく上回る減少幅となっており、今後のことを考えますと、将来に影響を及ぼさないよう、しっかりと対応することが重要であろうと、こういうふうに思います。
 今回の補正予算の中身を見てみますと、地方法人特別譲与税を含めて五千二百十三億円の税収減に対し、約六割の三千百九十四億円につきましては、歳出の精査を不用額の減額を中心に行っており、こうしたやり方は、都民サービスに支障を生じさせないという点で評価ができるものだと思います。
 また、昨年度に引き続き減収補てん債を千三百九十億円発行するなど、千五百二億円の歳入を確保いたしましたが、それでもなお不足する五百十七億円につきましては、昨年度は取り崩さなかった財政調整基金を活用することで、必要な財源を確保しております。
 この財源確保策のうち、将来への影響の観点から、特に都債に着目して質問させていただきたいと思います。
 都債の発行額は、当初予算では三千七百四十三億円でありましたが、今回発行する減収補てん債までの分を加えますと、最終補正後で五千二百二十五億円となります。これは、ここ最近の、平成十七年度から二十年度までの都債の発行額は一千億円台から二千億円台の水準で推移してきたことからすれば、これまでの発行抑制の方針を転換したかのように見えます。
 そこで、これまでの都債の発行分の推移と、今回の補正の都債発行額の考え方について伺っておきます。

○長谷川主計部長 まず、都債の発行額の推移についてでございますけれども、平成三年度までは、税収が好調な中、都債の発行も一千億円から二千億円程度で推移しておりました。しかし、平成四年度以降、税収減と国の経済対策に協調した投資的経費の増額によりまして、発行水準が増大いたしまして、五年度の一兆五百八十五億円を最大として、十一年度までの八年間は、平均で約七千六百億円の都債を発行しておりました。
 石原知事が就任して最初に編成をした十二年度予算以降は、財政再建の取り組みによりまして、経費の削減と都債発行の抑制を進め、最大でも十六年度の四千八百四億円に抑えまして、特に十七年度から二十年度におきましては、委員ご指摘のとおり、一千億円から二千億円台と、極めて低い発行水準を維持しており、二十年度までの九年間の平均発行額でいいますと、約三千百億円と、それ以前の四年度から十一年度までの平均発行額七千六百億円の半分以下となっております。
 このようにして、十二年度から二十年度まで都債発行の抑制に努める一方で、元金償還を確実に行うことによりまして、都債残高を一兆円以上減らし、将来に向けた発行余力を確保してまいりました。
 その結果、今年度のように厳しい財政状況に直面する中で、この間培った発行余力を活用して、将来の負担にも配慮しながら、都債の増発が可能となってきているものでございます。
 今回の最終補正での都債発行額は、通常分の減収補てん債につきまして発行できる上限額の一千三百九十億円計上する一方で、歳出の精査や国からの臨時交付金の受け入れに伴って、当初予算で計上していた都債のうち、二百九十八億円を減額することによりまして、差し引き一千九十二億円の増発としております。
 結果として、最終補正後の二十一年度の都債発行額は、当初分と合わせて五千二百二十五億円となります。これによりまして、起債依存度は、当初予算の際の五・七%から七・九%になりますけれども、二十一年度の国当初予算の三七・六%、地方財政計画の一四・三%と比較しても、極めて低い水準にとどまっておりまして、財政の健全性は確保されているというふうに考えております。

○菅委員 ただいま答弁にありましたように、都債発行額は、十二年度以降多くても五千億円以下に抑制してまいりましたけれども、二十一年度の最終補正予算後、十年ぶりに五千億台にのることになりました。しかし、一方、二十年度までは、平均して十一年度までの半分以下にまで発行抑制したということも明らかになりました。
 都債の発行は、償還、利払いの後年度負担をもたらしますが、裏を返せば、これまでの発行抑制の結果、公債費負担が軽くなっているのではないでしょうか。十二年度から二十年度までの都債発行の平均額は、年間三千百億円でありました。仮に発行抑制をしないで、先ほどご答弁のあった石原知事前の平均発行額である七千六百億円を毎年度発行していた場合、その元利償還のための公債費は、現実の公債費よりも多くなっているはずであり、その差は公債費の圧縮額を示すものとして、発行抑制の効果をはかる一つの切り口だと思います。
 そこで、二十一年度において都債の発行抑制により圧縮された公債費はどのくらいか、伺っておきたいと思います。
 また、今定例会で同時に当初予算を審議している二十二年度の圧縮額、並びにこれまでの累計額も、あわせてお尋ねいたします。

○長谷川主計部長 委員のお話のございました石原知事以前の平均発行額であります七千六百億円を、平成十二年度以降継続して発行したと仮定した場合でございますけれども、その場合には、平成十二年度以降、利払いと元金償還のかわりであります減債基金の積み立てが発生しているというふうに考えられます。これを試算いたしますと、二十一年度に計上されていたであろう公債費は約八千二百四十億円となりまして、実際に二十一年度に計上している公債費の予算額は約五千七百七十億円でありますことから、二十一年度単年度では約二千四百七十億円と、二千五百億円近く圧縮されているということとなります。
 同様に、二十二年度では約二千六百三十億円が圧縮されていることとなりまして、十二年度から二十二年度の公債費の圧縮額の累計は、一兆一千三百億円以上に上るものと試算されます。
 これは逆にいいますと、もし仮にこの間の発行抑制が行われなかったとすれば、この間の公債費はその分増加していたということでございまして、他の経費を圧迫するということとなっていたものと考えられます。

○菅委員 発行抑制の効果は、今ご答弁にありましたように、二十一年、二十二年度で、各年度二千五百億円近い大きな額となるということが明らかになりました。これまでの累積額も一兆一千億円を超えており、公債費は義務的経費であり、歳出の優先順位が高くなっておりますので、場合によっては、他の都民サービスに影響が出ていた可能性もあります。
 都債の発行抑制は、厳しい財政運営に備え、事前に公債費を圧縮してきたものであるともいえると思います。まさに財政当局の先見の明と表すべきものでもございます。
 このように、財政再建以来のこれまでの取り組みの成果の上に立って、しかも将来を見据えてしっかりと対応するべく、今回の補正予算は成り立っており、高く評価をしたいと思うものであります。
 このような大変思慮深い財政運営を行うのに、いろいろご苦労があったかなとも思いますが、この厳しい環境の中でどういう思いで補正予算を編成されたのか、先ほどもお話がございましたけれども、局長の所感を伺って、質問を終わります。

○村山財務局長 昨年も、確かにお話のように、年度途中で税収減に見舞われたわけですけれども、ことしの場合には、昨年度と比べ物にならないぐらい巨額の税収減でございまして、そういう意味では、昨年の今ごろに比べても、ことしの場合には非常に大変だったなというふうに思っております。
 二十年度決算に比べて約一兆円減というような、そういうこともありますし、さらにはデフレとか円高ということで、今後の見通しについてもなかなか楽観的な見通しにはならないと、むしろリスクの方が高いということで、そういう構えで今後とも財政運営に当たっていかなければならないなというような中での補正予算の編成でございました。
 そういう意味では、もちろん歳出の大幅な、都民サービスに影響を与えないということを前提とした見直しということも、もちろん課題としてあったわけでございますけれども、先ほどご答弁申し上げた基金、そして今ご指摘をいただいた都債ということをどういうふうに、適切に、将来に過大な負担にならないように活用していくのかというところの、かげんというといいかげんないい方になっちゃうわけですけれども、あんばいが、これもいいかげんないい方なんですけれども、非常に難しかったというのが率直なところでございます。なかなか微妙なところでございました、率直に申し上げて。
 そういうときに、都債を千三百九十億円活用させていただいたわけでございますけれども、これは、今、主計部長からご答弁申し上げましたように、この十年間の石原都政下における都債発行の抑制というのが、私どもとすれば、歳出の圧迫要因を取り除く効果が非常に大きかったと。二十一年度ベースで二千五百億円ということでございまして、この分もし今の状況にのっかっていたということになると、今回のような補正予算を組むことも、また二十二年度予算編成に最小限の影響にとどめるような二十一年度最終補正予算も組むことは、かなわなかったというふうに思っております。
 そのことを可能にしたのは何かというと、都債発行を抑制しても行政サービスを維持できるような財政運営をやってきたということで、そういう意味では、この間の堅実な財政運営がこのことを可能にしたということでございまして、これまで財政再建期、それに引き続く財政健全化努力の中で、都議会の皆様のご協力をいただきながらやってきたことの成果だというふうに実感をいたしております。
 もちろん、今後とも厳しい、先ほど来申し上げているように、環境が想定されるわけでございますので、私ども、こういう堅実な財政運営をやるんだというスタンスを都庁の組織にちゃんと身につけていくということが、これからの重要な課題だと思っておりますので、事務事業評価をさらにステップアップさせるなどしながら、今後ともいろいろご指導いただきながら、堅実な財政運営に努めてまいりたい、かように思っているところでございます。

○中屋委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中屋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十六分散会

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