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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第二号

平成二十一年三月二日(月曜日)
第二委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長きたしろ勝彦君
副委員長西岡真一郎君
副委員長ともとし春久君
理事秋田 一郎君
理事遠藤  衛君
理事曽根はじめ君
伊沢けい子君
原田  大君
菅  東一君
高木 けい君
上野 和彦君
桜井  武君
酒井 大史君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長村山 寛司君
経理部長塚本 直之君
契約調整担当部長竹本 節子君
主計部長真田 正義君
財産運用部長松本 泰之君
建築保全部長金子 敏夫君
技術管理担当部長山本 康友君
参事山藤 敏明君
主税局局長熊野 順祥君
総務部長宮下  茂君
税制部長目黒 克昭君
税制調査担当部長宗田 友子君
調整担当部長木村 芳生君
課税部長長谷川 均君
資産税部長堀内 宣好君
徴収部長名倉  衡君
特別滞納整理担当部長松原 恒美君
会計管理局局長三枝 修一君
管理部長山本  隆君
警察・消防出納部長堀切喜久男君
参事土渕  裕君
収用委員会事務局局長野口  孝君
審理担当部長太田雄二郎君

本日の会議に付した事件
 会計管理局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十八号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 会計管理局所管分
 主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十八号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳入、歳出、繰越明許費 主税局所管分
 収用委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十八号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 収用委員会事務局所管分
 財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十八号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入・歳出-議会局・財務局所管分、都債
・第百号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入
・第八十一号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築工事請負契約
・第八十二号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築電気設備工事請負契約
・第八十三号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築空調設備工事請負契約
・第八十四号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築電気設備工事(その二)請負契約
・第八十五号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築空調設備工事(その二)請負契約
・第八十六号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十 一-環二西新橋工区)請負契約
・第八十七号議案 平成二十年度ドラグサクション式しゅんせつ船製造請負契約

○きたしろ委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、会計管理局、主税局、収用委員会事務局及び財務局関係の付託議案の審査を行います。
 なお、付託議案のうち第八十一号議案から第八十七号議案までの契約議案については、議長から、事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、会計管理局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○きたしろ委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳入、歳出、繰越明許費、主税局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○きたしろ委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、収用委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○きたしろ委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、歳出、議会局・財務局所管分、都債、第百号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入及び第八十一号議案から第八十七号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○塚本経理部長 先日の委員会におきまして要求のございました資料について、私からご説明いたします。
 恐れ入りますが、お手元の財政委員会要求資料をごらんください。
 まず、表紙をおめくりください。
 今回要求のございました資料は、目次に記載してございますとおり、二件でございます。
 一枚おめくりいただきまして、要求資料第1号は、最終補正で公債費を減額する理由(一般会計)でございます。減額の理由及び金額をお示ししてございます。
 一枚おめくりいただきまして、要求資料第2号は、二十年度最終補正予算(案)減額補正(二十一事業)でございます。経費を減額した二十一事業について、補正金額をまとめたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○きたしろ委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 ご発言をお願いします。

○秋田委員 日本経済は、昨年十月から十二月期の国内総生産、GDPがマイナス一二・七%を記録し、第一次オイルショック時のマイナス一三・一%に続く約三十五年ぶりの大きな落ち込みとなっています。これを受けて、日銀では、一月から三月期、さらに四月から六月期のGDPについても厳しい姿を想定するなど、まさに深刻な事態となっています。
 こうした中、国に先駆け東京都は九月、十二月と補正予算を編成し、危機への迅速な対応を図ってまいりました。我が党も、その的確な対応を高く評価するものであります。
 一方、一月十六日に発表された補正予算は、それらとは色合いが異なっており、税収減に伴う整理予算だと聞いております。そこで、今回あえて整理予算とした理由を伺います。

○真田主計部長 都は、これまで、経済危機により高まる都民、中小企業の不安に対しまして、先生からお話しいただきましたとおり、九月、十二月と二度にわたる補正予算を編成いたしまして、現場に即した具体的な手だてを迅速に講じてまいりました。
 また、平成二十一年度予算におきましても、急速に悪化する雇用環境へのきめ細かい対策の実施、景気の減退にあえぐ中小零細企業への的確な支援、周産期医療、新型インフルエンザ対策のさらなる展開など、もう一段の積極的な支援を実施することとしております。
 このように、取り組むべき課題には的確に対応してきましたけれども、景気後退の影響によりまして、都税収入が約一千九百億円も急激な減少に見舞われます中、二十年度におきます行政水準を維持するための財源を確保することが必要となりました。
 こうしたことから、一月十六日に発表いたしました最終補正予算におきましては、歳入、歳出両面にわたる精査を行うことによりまして、必要な財源を確保する予算、いわゆる整理予算としたものでございます。
 編成に当たりましては、まずは都民施策への影響を及ぼすことなく、可能な限り歳出を洗い直すとともに、歳入の確保につきましても同様に努力させていただきました。それでもなお財源不足となる額につきましては、今後想定される経済変動に備えて、安易に基金を取り崩すのではなく、減収補てん債の発行で対応することといたしました。

○秋田委員 国とは異なり、機動的に、既に打つべき手をしっかりと講じていることから、今定例会へ提案されている補正予算については、景気悪化に伴う大幅な税収減への対応として最終的に財源の整理を行ったと理解いたしております。
 税収が大きく落ち込む中にあっても、必要な行政サービスの水準を維持するために、歳入、歳出両面で苦心されたことと思います。
 そこでまず、歳出について伺います。
 歳出の精査の内容について、どのように行ったのかを伺います。

○真田主計部長 歳出の精査に当たりましては、都民施策へ影響を及ぼすことなく、必要な行政水準を維持するという考え方に立ちまして、可能な限り執行状況を精査しまして、不用額を洗い直すとともに、税連動経費などの義務的な経費の整理を行ったところでございます。
 まず、執行状況の精査におきましては、給与関係費で五百十四億円、公債費の利子償還金で七十六億円、予備費で四十億円など、都民サービスに影響を及ぼすことなく、現時点において不用額が生じることが明らかな事項を減額することとさせていただきました。
 また、義務的経費の補正といたしましては、税収の減に連動して、区市町村への交付金を五百二十四億円減額するとともに、景気後退による企業の業績悪化によりまして、過誤納還付金を二百二十六億円増額するなどの整理もあわせてさせていただきました。

○秋田委員 今の主計部長のお話を伺いますと、今年度の執行状況を精査し、不用額が生じることが明らかな事項について予算の減額を行うなど、歳出の精査を十分に行ったことは理解しました。それでもなお不足する財源については歳入面での対応をとられたということです。
 先ほどの答弁の中で、減収補てん債を発行されるとのことですが、都民の方々にはなかなか耳なれない言葉だと思います。そこで、減収補てん債とはどのような地方債なのか、通常の起債とはどこが違うのか、そして発行はいつ以来のことなのか伺います。

○真田主計部長 減収補てん債は、景気の悪化等によりまして、当初予定されておりました地方税が減収となった場合に、その減収の範囲内で、財政状況等を総合的に勘案して発行する地方債でございます。
 この減収補てん債は、地方財政法第五条に定めます建設事業費等の財源のうち、充当率を超える部分の一般財源相当額に充当する通常分、例えば一般的な事業でございますと、充当率は通常七割でございますけれども、残りの三〇%は一般財源から充当されることになりますが、この減収補てん債は、この残りの三〇%につきましても起債を充てることができるというものでございます。そうした通常分と、通常分を起こしてもなお財源が不足する場合に、建設事業等以外の一般的な経費への充当が認められる特例分とがございます。この特例分は、平成十九年度から当分の間の措置として認められたものでございます。
 今回私どもが発行いたします都の減収補てん債でございますけれども、すべてが建設事業費等に充当する通常分でございまして、いわゆる赤字債ではございません。
 都の減収補てん債の発行は、同じく税が大幅に減収となりました平成十四年度に二百億円発行して以来、六年ぶりのことでございます。

○秋田委員 都では実に六年ぶりの発行ということでございます。
 急激な景気の悪化により、地方全体が大幅な税収減に見舞われていると聞いていますが、他の団体においては減収補てん債をどのくらい発行しているのでしょうか。

○真田主計部長 去る二月二十七日に総務省から発表がございましたが、都道府県、政令指定都市の減収補てん債の同意等の予定額でございますが、合わせまして八千六百十七億円でございます。そのうち、通常分が千八百五十五億円、特例分が六千七百六十二億円となっております。
 都の減収補てん債は、先ほども申し上げましたとおり、建設事業費等に充当するものでございます。すべて通常分でございます。

○秋田委員 先ほど来の部長のご答弁で、同じ減収補てん債といっても、通常分と特例分があるということがよくわかりました。一見同じように見えても、将来世代の資産となる建設事業に充てる部分とそうでない部分とでは大きく意味合いが違うということも、あわせてよくわかりました。
 税収が落ちたからといって、安易に減収補てん債を発行し、赤字債の発行に踏み込むような事態は絶対に避けなければなりません。
 そこで、今回の都の減収補てん債発行の基本的考え方はどのようなものなのでしょうか、財源不足への対応の考え方とあわせてご説明をお願いします。

○真田主計部長 都債は、今お話ございましたとおり、可能な限り建設事業等に充当すべきものでございます。今回につきましても、発行額をその範囲内にとどめるために、まずは、先ほど申し上げましたような、歳出の徹底した精査に取り組むとともに、歳入面でも、道路特定財源の暫定税率の失効に伴う減収補てん交付金など、財源の確保にも可能な限り努力したところでございます。
 一方、今後、経済がどのように変動するかは予断を許さない中にございまして、都政に課された役割をしっかりと果たしていくためには、財政の対応力を確保しておくことが何よりも重要でございます。
 このため、歳出、歳入両面での精査を行った上、なお不足する財源への対応といたしましては、財政調整基金などの、財源として活用可能な基金の取り崩しは行わないこととしますとともに、都債の発行余力を十分活用しながら、減収補てん債を今回は発行するということにしたものでございます。

○秋田委員 ただいま部長から、財政調整基金など財源として活用可能な基金は取り崩しを行わず、都債の発行余力を十分考慮しつつ今回減収補てん債を発行するとしたということは、都民施策を安定的に展開するとともに、社会経済状況の変化に柔軟に対応するために、やはり、いざというときに備えて財政の対応力を維持していくことが非常に重要だということがよくわかりました。そのために、安易に基金の取り崩しに頼るのではなく、都債の発行余力を活用することは、都財政を取り巻く現在の状況から見て、適切な判断といえるものだと思います。
 そこで、引き続き、二月五日に追加発表した補正予算の基本的考え方を伺います。

○真田主計部長 二月五日に追加で発表させていただきました補正予算でございますけれども、これは、国の第二次補正予算が一月二十七日に国会で成立したことに伴いまして、その国の予算では、都道府県等に基金を設置して事業を行う事業スキームとなっておりますので、今回、東京都としましても、新たに基金を創設いたしまして、その基金へ積み立てを行うということによりまして、今後実施する集中的、重点的な取り組みに対応した財源を整理するものでございます。
 あわせて、この基金を活用しまして、平成二十年度に実施可能な事業につきましても、あわせて所要額を計上させていただいております。

○秋田委員 私どもも、地場を歩きますと、大変現在の経済環境が厳しいという声をまちの人々から本当に切実に訴えかけられます。そうした厳しい経済状況が続く中で、国で成立した生活対策絡みの第二次補正予算に即応し、直ちに追加の補正を組むということも非常に大事なことだと思います。
 しかし、中身を見ると、今回の基金にかかわる事業の執行は、基金積立分のうちわずかということでございます。
 基本は、基金を活用した二十一年度以降の事業展開にあると思いますけれども、二十一年度以降の対応はどうなるのかを伺います。

○真田主計部長 今回の補正予算では、制度上、今年度の事業から充当でき、かつ年度内執行が可能な事業であります妊婦健康診査事業、それから緊急雇用創出事業、この二点につきまして、これまでの実績や今後の執行見込み等を踏まえまして事業執行の経費を計上しております。
 しかしながら、それ以外の事業につきましては、基本的には執行は二十一年度以降になるということでございますが、これらの基金事業につきましては、三月中旬に予定されております国の交付額決定の後、各局において区市町村等の関係機関と事業計画を協議した上で、先ほど申し上げたこの二事業も基本的には同じ扱いになりますけれども、そうした協議を経た上で執行していくということになります。

○秋田委員 国からの交付額決定後も、区市町村との事前調整や事業計画の策定など、実際に事業を行うに当たっては、まだまだこれからさまざまな調整が必要であると思われますけれども、都民が抱える不安に迅速にこたえるためにも、必要な事業については着実に、そして可能な限り速やかに執行していただきたいと思います。
 平成二十年度の補正予算は今回で第五号ということで、時宜に応じて、文字どおり適切な対応をスピーディーに行ってきたと思います。切れ目のない対応で、例年にないご苦労が続いたと思いますが、どういう思いでこの間の補正予算の編成手続を進めてきたのか、財務局長に所感を伺い、質問を終わります。

○村山財務局長 昨年、二十年度の当初予算を編成した当時の状況でございますけれども、まず、我々もさすがに十九年度が税収のピークだと、で、ピークアウトして二十年度は税が減収に転じるというような予測はして、それに応じて、その攻めと備えということで二十年度の当初予算を編成させていただいたわけでございますけれども、その後の推移というのは、そうした我々のピークアウトというような認識をはるかに超えた、非常に大きな税収の落ち込み、経済環境の変化ということがございまして、それにどう対応するのか、都民の不安解消に向けてどういう責任を果たしていくのかということが、非常に我々としても対応力が試されたこの一年でございました。
 都議会の皆様方からは、危機にあえぐ都民の状況にしかるべくこたえるべきだという、そういう強い要望もいただき、また、知事からは、こういうときだからこそ都政の力をちゃんと発揮するんだという指示もいただき、それを予算という形でどういうふうに具体化、具現化していくのかというのが昨年夏以降の私どもの課題でございました。
 そうした中で、九月、十二月、そして今回の最終補正ということで、過去に余り例のない頻度で対応させていただいたつもりではございますが、これも、この間、都議会の皆様方のご協力を得ながら、厳しい財政健全化努力に取り組んできたからこそ可能だったというふうに思っております。
 今回の最終補正予算でございますけれども、この先もさらに一層厳しい財政環境に直面することも覚悟しております状況でもございますので、今回の最終補正、一つは、まず都民サービスには影響を及ぼさないということ、もう一つは、今後の財政運営へのマイナスの影響を最小限にとどめようという、この二つの考え方をもちまして今回の最終補正予算を今提出させていただいているわけでございます。
 また、今ご指摘いただきましたように、五号の方で出させていただいている基金の具体的な実行に当たっては、今後しっかりと対応していかなきゃいけないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、この補正予算を一つのベースにして、今後、二十年度あるいは二十一年度に向けて、今後とも堅実な財政運営を行いながら、しっかりと都民の状況に敏感に対応、かつ弾力的に対応できるように頑張ってまいりたいと思っております。

○ともとし委員 今、秋田議員の質疑の内容で、おおむね二十年度予算の最終補正予算の性格が明らかになったのかなと思っております。
 基本的には整理予算であるということで、当初発表分については税収減に伴う整理でありまして、あるいはまた、追加発表分については、国の二次補正予算が成立したことに伴う整理であるというふうにお聞きいたしました。
 当初発表分の補正予算は減額補正になるわけですが、最終補正が減額補正になるというのでは余り記憶にないわけですが、いつ以来になるんでしょうか。

○真田主計部長 最終補正予算が総額として減額補正となりますのは、平成十年度以来、十年ぶりのことでございます。
 この平成十年の当時におきましては、都税収入が三千八百億円程度下回ることが見込まれたため、税連動経費の減あるいは経費の精査による歳出の抑制を図りましたとともに、減収補てん債ですとか減債基金積み立ての一部見送りなども行ったものでございます。それでもなお財源が不足しておりましたので、公営企業会計の支出金を一部支払い繰り延べするなど財政上のやりくりを行うことで財政再建団体への転落をどうにか回避する、そういう厳しい状況での予算編成でございました。

○ともとし委員 今のご答弁の内容のとおり、減額補正を組まなければならないというほど税収減が生じていると。財政環境が厳しいそういう内容であるということだと思います。我々は議員でありますので、そうした状況の中で、都民生活への影響というのがやはり相当気になるところでございます。
 先ほど秋田議員に対する質疑もありましたけれども、もう一度改めて確認しておきたいと思いますが、歳出精査の内容、そして同時にその理由、それについてもう一回説明をお願いしたいと思います。

○真田主計部長 今回の補正予算では、都民サービスに影響を与えないという方針のもと歳出の精査を行っております。
 まず、税収の一定割合が交付されます特別区財政調整交付金ですとか配当割交付金などのいわゆる税連動経費でございますけれども、これらにつきましては、税収減の影響によりまして、区市町村へ交付する交付金が少なくなるため、今回、減額の補正をさせていただきました。
 また、給与関係費でございますけれども、平成二十年度の給与改定がマイナスの改定であったこと、それから、退職者数を洗い直し、退職手当の所要額を精査したことなどによりまして減額を行いました。
 さらに、公債費の減額につきましては、格付の取得あるいはIR活動の充実などによりまして発行条件の改善に努めた結果、当初の見込みよりも実際の金利が低くなったことなどによりまして利子償還金が減少したことによるものでございます。
 それから、その他の経費につきましては、資料でお示ししましたとおり、二十一事業の経費の減額を行っておりますけれども、これらは各局が事業実績等を踏まえて執行状況を精査した結果、契約差金ですとか、国庫内示減ですとか、執行努力ですとか、そういったことで、現時点で不用額が明らかな事項につきまして減額補正を行ったものでございます。
 こうした努力の積み重ねによりまして、冒頭申し上げましたとおり、都民サービスへの影響を及ぼさないという、その方針を守った上で歳出の減額を行ったということでございます。

○ともとし委員 税収に機械的に連動する交付金は仕方がないと思いますけれども、都民サービスに影響を与えない形で、給与関係費あるいはそのほかの二十一事業、そうした経費などが精査されたということについてはよくわかりました。
 歳入面で見ますと、歳入の中には、減収補てん債の発行五百七十五億円があるわけですが、都債は二十一年度予算の中でも一千七十七億増発しているわけですよね。合わせると一千六百五十二億の増発となるわけですが、そうした都債を増発して、後年度負担がふえることで財政構造上の急速な悪化を招くことがないのかどうか。また、いざというとき、財政の対応力の影響が懸念されるんではないかなというふうに思いますが、この辺についてはいかがでしょうか。

○真田主計部長 都は、石原知事の就任以来、強固で弾力的な財政基盤を確保するため、中長期的な視点に立って起債を抑制しておりまして、起債残高の圧縮にこれまで努めてきたところでございます。
 今回、先生お話しのとおり、起債の発行増にはなりますけれども、こうした減収補てん債が発行できるのも、これまで行ってきたそういった努力の結果としての起債の発行余力があったればこそというふうに考えております。
 今回の減収補てん債の発行によって、最終補正後の都債発行額は三千二百九十五億円となります。起債依存度は、それでもまだ、これまでの努力の結果によりまして四・七%にとどまっております。そういうことで、将来負担を考慮してもなお十分対応できる状況にあるというふうに考えております。

○ともとし委員 都債の発行余力の範囲内である、心配がないということがわかりました。
 そういう意味でも、将来の都民に影響が及ぶことがないということが、ある意味では確認できたわけですが、都債の発行に対しては、どこかの政党じゃありませんけれども、何でもかんでも削ればいいというような、そういう内容ではなくて、世代間の負担の公平、あるいは将来負担など、その意義と目的に沿った、そうした範囲の中で適切に活用することが大事かなというふうに思っております。
 都民生活に影響を及ぼさないという観点から補正予算について質問してきたわけですが、昨年、同じように第一回の定例会の中で、我が党の高倉議員の方から、危機は目前に迫っているかもしれない、私たちは安心して都民に都政を任せていただけるように、常に責任のある対応をとっていかなければならないと考えていると、こういう発言をしているわけですね。まさにそのとおりかなというふうに思っております。
 我々は、ある意味では責任ある政党として、行政と一体になりながら、将来にわたって都民生活を守っていかなければいけないのかなというふうに思っております。無責任に反対だけを叫んでいるようでは、都政というのは成り立たないなというのはつくづく感じているわけですが、最後になりますけれども、いかなる状況の中にあっても、都民生活をしっかり守る、そうした施策を実施していく、そのことが大事かなというふうに思うんですが、そうした中で一番大事なのは財政だというふうに思いますので、その財政面で責任を担っているところの財務局長に所見を伺って、質問を終わりたいと思います。

○村山財務局長 今年度につきましては、これまで都議会の皆様と手を携えながら財政再建に取り組んできた成果で、我々としては、都としてのやるべきことをなし得てきているというふうに思っておりますけれども、現在のこの経済危機がどこまで深く、また長くなるのかということについては予断を許さない状況にございます。そうした中で、今ご指摘いただきましたように、そうした中にあっても、都民生活を守って、東京を発展させていけるような、そういう施策展開をやっていける力というものをどうやって支えていけるかというのが財政運営の責任だというふうに改めて認識をいたしております。
 そのためには、まずは、培ってきた基金あるいは都債発行余力というものを有効に活用していくことがまず課題ではございますけれども、同時に、ご指摘いただいたように、後年度の都民負担ということについてもやはり適切に対応していかなければいけないということもございますので、そういう意味では、過去の努力の成果に依拠するのみではなくて、やはり新しい力をちゃんと蓄えていく努力もあわせて必要だというふうに自覚をいたしております。
 そのために、事務事業評価であるとか、あるいは新たな公会計制度を活用しながら、やはりもう一度自分の力で自分たちのやっている仕事そのものをしっかりと見直す、コストと効果両面で見直していくというふうな努力をしっかりやっていくことが、改めてこの時期だからこそ重要になっているというふうに考えております。そういう点を、もう一度原点に返りながら、今後の、さまざまなことが起こり得るような経済情勢の中にあっても、都民の期待にこたえられるような都政というものに、しっかりとそれを支えられるような財政体質の確立に向けまして頑張ってまいりたいと思っております。

○曽根委員 補正予算第四号について、何点かお聞きしたいと思います。前の質問者とダブった点は省略をいたします。
 やっぱり都民施策に影響がないようにというお話が今ありました。不用額が生じることが明らかな事業について減額補正を行ったというお話がありました。
 そこで、念のためにお聞きするんですが、まず人件費について、給与改定がありましたので、マイナス人勧ということで、その分が減額されるのは、これはルール上の問題だと思いますが、そのほかにも人件費関係で減額があれば、その内容について教えてください。

○真田主計部長 今回の給与関係費の減の理由でございますが、今、先生からお話があった、給与改定に伴う減がございますが、それ以外のということでございますので、一つは、勧奨退職者の精査によりまして、退職手当の支出予定額が減少したことによる減がございます。それから、もう一つ、年度途中に退職する職員あるいは休職者が発生したことに伴いまして、年間の給料あるいは諸手当、共済費の減などもございますので、そういったものも精査した結果、今回の減額につながっております。

○曽根委員 一応形の上ではそういった、予想される、減額できるところを網羅して落としたということだと思いますが、私たちが聞いているところでは、特に、都庁の中はともかくとして、出先の小さな現場のところでは、やはり臨時職員の手当だとか、いろんな人件費関係が不足しがちであるということが前からいわれていて、そういったものまで及んでいないということを、改めて厳密にやってほしいということを要望しておきます。
 それから、もう一つは、いただきました資料の第2号、二十一事業が減額されている中で、やっぱり都民施策という点でいいますと福祉保健費が第一だと思うんですが、この中で、国民健康保険費だとか介護保険費、この二つだけでも合計百億以上の減額補正になっています。これらについては、区市町村のところで、例えば介護保険についても国民健康保険も保険者は区市町村ですから、使い残しが出れば、ルール上、東京都から行く給付金が下がるというのは、それ自体はわかるんですけれども、そういう中の事業の実態に沿って見ると、本当にこれ減額していいものがすべてなのかという点では、これで都民施策に影響はないんだというふうにいい切れますか。その点について、いかがでしょうか。

○真田主計部長 先ほど来ご答弁申し上げておりますけれども、今回の補正予算では、あくまでも都民サービスに影響を与えないという基本的考え方のもとで歳入、歳出両面にわたって洗い直しを行いまして、歳出につきましては、予算で減額することが可能となった事業につきまして、都民生活にも影響を与えないということをちゃんと精査した上で、それでも大丈夫だというものについて今回減額させていただいたものでございまして、都民にとって必要な事業を年度で打ち切って、それで今回減額するとか、そういう、都民生活に影響を及ぼすような形での施策の見直しは行っておりません。

○曽根委員 これ以上の事業の中身についてはやっぱり厚生委員会の方でやるべきだと思いますので、同じ時間に委員会、向こうもやっていますので、そこでただしていると思いますが、概要だけ申し上げますと、介護保険の給付については、年度当初も、給付のサービスが多過ぎるという国からの指摘を受けて、かなり今年度の当初予算でも事業の削減の動きもありました。さらにそこから二十五億も落としたという中身として、これは補正予算の仕組み上は問題ないということになるかもしれませんが、実際に、例えば私のいる北区では、一人一人の介護保険の被保険者に対する介護給付を見直して、認定を下げるとか、給付のやり過ぎだということで見直しをするとかいう形でかなり認定が厳しくなって、サービスが落とされている。そのことがこの二十五億の年間で余らせたということに反映しているんですよ。これは決して北区が単独でやったものではなくて、そのバックには都の指導も国の指導もあったわけです。現に、さらに厳しい介護認定の切り下げが、今動きが出ているところです。そういう点もこういう金額の中には反映しているんだということは申し上げておきたいと思います。
 それから、ハードの事業について一点だけちょっと確認しておきたいんですが、五百七十五億の減収補てん債は通常の事業に入れましたよというお話先ほどありましたが、この中には、この資料に出ておりますように、羽田空港の再拡張事業の財源構成に十八億ぐらい使われて、減収補てん債を発行して足りない分を補てんするという形で行われていたんじゃないですか。いかがでしょうか。

○真田主計部長 今回、資料でお示ししておりますが、羽田空港の再拡張事業に対する財源構成ということで十八億五千七百万ほどの減収補てん債の発行を今回お願いしておりますけれども、この点につきましては、羽田空港の再拡張事業は、細かくは所管の委員会で議論すべきことかと思いますけれども、お尋ねですので、あえて私の方からも申し上げさせていただきますけれども、東京の活力あるいは国際競争力の向上に大きく資するものでございまして、二十年度予算におきましても、都議会の議決を経て予算計上しているものでございます。そういった、必要と判断された事業につきまして、今回の事態の中で、必要な財源を減収補てん債で措置するというのは当然のことでございます。

○曽根委員 ほかにも、臨海道路二期工事については、今回、ほかの港湾関係の事業が減額される中で、二十数億円の増額補正もされているところです。羽田空港の再拡張は国の事業で、私たちは、一千億円都が出すというふうにしたときも、これは国の事業に筋の通らないお金の出し方じゃないかということで反対しましたが、財源が足らなくなって、ことし、現ナマで出せないというときに、わざわざ借金までして予定どおり入れてあげるということまでやる必要がある事業ではないということは申し上げておきたい。
 それから、例えば国直轄事業でも、ほかの部分は、減額している部分があるわけですよ。そういう点でいうと、やはりオリンピック招致に関連した最優遇事業ということで、こういったところにやっぱり優遇的にお金がつけられているということについては、私たち、厳しくいわなきゃならないというふうに考えております。
 以上で質問を終わります。

○高木委員 私からは、今議会には工事契約案件が七件提案されておりますので、今回は、契約案件に関連いたしまして、契約上の瑕疵担保についてお伺いしたいと思います。
 まず、概略なんですが、東京都の発注する工事について、瑕疵担保責任が契約制度上どのように定められているのか、お伺いしたいと思います。

○竹本契約調整担当部長 瑕疵担保責任が契約制度上どのように定められているかについてでございますが、工事請負契約に係る標準契約書の第四十一条において、工事目的物に瑕疵がある場合は、引き渡しを受けた日から二年以内に、瑕疵の修補、損害賠償を請求することができることとし、その瑕疵が請負者の故意または重大な過失により生じた場合は、請求期間は十年としています。ただし、住宅については、標準契約書四十一条第六項で、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づきまして、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵の請求期間は十年と定められております。

○高木委員 本年十月より住宅瑕疵担保履行法が施行されることになりましたが、この法律の制定経緯と趣旨は何なんでしょうか。また、地方公共団体等が設置をする公共住宅にも適用されるということになっているんですが、そのことによって東京都の入札制度自体はどのように変わるのでしょうか。あるいはまた、変わらないのでしょうか。

○竹本契約調整担当部長 法律制定の経緯と趣旨についてでございます。
 平成十七年に起きました、いわゆる姉歯事件に代表される構造計算書の偽装問題を契機に、住宅購入者等の利益の保護を図るため、住宅瑕疵担保履行法が制定されております。同法では、民間住宅だけではなく、公営住宅も対象としており、都営住宅などを受注する請負者にも資力確保義務が生じることになります。
 なお、同法は、工事契約が成立し、工事が完了した後の瑕疵に関する仕組みですので、入札契約制度への影響はございません。

○高木委員 私は、この住宅瑕疵担保履行法というのは国で決めた法律ですから、法は法として仕方ないものだなというふうには思っているんですけれども、先ほど答弁にもありましたように、公営住宅も対象にしているという部分とか、今後、これから質疑をしていきますけれども、この制度、これでいいのかなという気がしてならないんですね。
 そういう問題意識に基づいて質問するんですが、同法では、住宅の瑕疵を担保するために、施工業者が保険への加入または保証金の供託をしなければならないという、そういうことになっているんですね。例えば、このルールブックを拝見すると、百戸の都営住宅を新築する場合に、保証金だと約一億円を供託する。保険加入にかかる経費はおおむね五百万円程度というふうに聞いております。資力に余裕がある会社であれば、当然、保険料のように掛け捨てではなくて、保証金の供託を選択する方が有利でありまして、その選択肢はきちんと確保して、制度として備えておくべきだというふうに思っております。
 この保証金の供託なんですが、保証金は現金及び有価証券ということになっていまして、有価証券、そのほかには特定の社債になるのかな、ということになっていますが、有価証券は、基本的には国債というふうにいわれているんですけれども、当然、地方債も対象になる。東京都の都債ももちろん対象になるんですが、これはなぜか、国債は額面どおりなんだけれども、地方債の場合は九〇%ということになるんですね。不思議だなと思っているんですけれども、国債よりも都債の方が格付は上のような気がしているんですね。ですから、何でこれ、一律地方債九〇%で、ほかの自治体のものをどうこうというつもりじゃないんですけれども、少なくとも東京都における東京都債のステータスというんですかね、格付からいえば、変な話ですけど、国債よりも上なわけですから、九〇%というのはどうかなというふうに私は個人的には思っております。
 ですから、保証金の供託の場合には、例えば国債を買って、資力に余裕があれば国債を積んでおいて、それはそれで供託になっているわけですから、利回りだけはもらえるという、そういう大変優良な企業も中にはあるわけでございますので、そういう意味では、私は、そういう方向性というのは、選択肢として、国の制度でそういうのも結構ですよといっているんですから、保険に加入をするということがすべてではないという意味で、そういう制度も考えておいていただきたいなというふうに思っております。
 ただ、この深刻な不況の中で、資金的余裕のない中小企業は保険加入を選択せざるを得ないということにもなりますので、都は保険加入を前提に、工事価格に保険加入の必要経費を追加して予算化をするというふうに私は聞いておりますけれども、それはそれとして、中小企業対策として必要な措置ではあるんだろうなというふうに思っております。
 ところで、保険の掛金の設定なんですけれども、この掛金の設定というのは、どんな保険でもそうだと思いますが、常識的には瑕疵の発生率との関係で決められるんだろうと思います。
 そこで、都営住宅の最近十年くらいの事例を見てみますと、同法でいうところの瑕疵というのはほとんど発生していないというふうに聞いています。それから、履行保険を取り扱える保険会社というのは、国土交通大臣が指定した五社のみというふうに聞いています。常識的に考えて、それほど頻繁に発生するとも思えない瑕疵に対して、先ほど申し上げましたように、大体新築の都営住宅百戸に対して全額の保険料五百万円ということでございますけれども、これほど高額の保険加入を義務づける必要性というのは本当にあるんだろうかという、私はそういう気がしてならないんですね。ましてや、それを予算化して税金から支出していく仕組みであるということになれば、これは本来的にいえば、都営住宅なんていうものは同法の対象からやっぱり除外をしていくということも考えるべきなんだろうなと思いますし、保険掛金について、東京都で独自にあるべき水準というのを割り出して、やっぱり国を通じて保険会社に働きかけていくということも必要なんじゃないでしょうか。ましてや、五社に限定をされているということですので、この部分で、なぜこの五社に限定をされているのかということもあるんですけれども、保険掛金の競争性も働かないですね。ですから、こういうところをもう少し、東京都は東京都なりの国に対するアプローチというのはあってもいいんだろうなと思っています。
 都営住宅に限らず、都の建築工事の発注は、原則として設計と施工が分離されています。こうした工事で瑕疵が生じた場合は、その瑕疵について、設計と施工のどちらが責任を負うのか、契約制度上ではどのように定められているのか、お伺いいたします。

○竹本契約調整担当部長 契約制度上の瑕疵担保責任の範囲についてのお尋ねでございます。
 東京都の標準契約書第四十一条第四項で、工事目的物の瑕疵が支給材料の性質または甲もしくは監督員の指示により生じたものであるときは適用しないとしておりまして、設計や工事監督員の指示が原因で発生した瑕疵につきましては、制度上、請負人が瑕疵担保責任を負うというようなことはございません。

○高木委員 契約書上は、設計に原因がある場合や指示の結果の場合は都に責任がある、それ以外は施工者の責任ということなんですが、仮に瑕疵が発生した場合に、当然いろいろなケースがあって、最終的にはどうなるかは別にして、東京都は最初から責任のらち外にいるということではないし、あってはならないというふうに思うんですね。
 先ほど、部長の答弁にありましたけれども、姉歯事件をきっかけにしてこの法律が制定をされていて、設計と施工が分離されている場合、両方に責任が当然発生しているわけで、姉歯事件の問題というのは、構造設計者の偽装だったわけですよね。ですから、施工者に直接的な責任があって姉歯事件が発生したんではなくて、構造設計者がそもそも耐震偽装をしたと。たまたまあの事件のときは設計、施工でやっていたんで、両方に責任がということになりましたけれども、しかし、本来的にはそういうことだったと思うんです。
 例えば、構造部のひび割れとか--これは技術的な話ですけれども、ひび割れとか収縮クラックとか、構造耐力上問題にならないもの、あるいは過剰に設計された鉄筋量とか目地とか、そういう入れ方によっても生ずる場合があるというふうに私は聞いています。ですから、設計段階で防ぐべき問題というのも結構あるんだろうと思うんですね、技術的にはですよ。だからこそ、設計の専門知識を持っている東京都の職員によってそういう検査もされているわけですし、ですから、この部分というのは、実は結構重要な話で、だれがどのように責任を負うのかというのはきちんとこの法律とともに考えておいていただきたいなというふうに思っております。
 財務局の建築保全部が施工管理をしている工事もあるはずだと思いますけれども、先ほど申し上げたように、瑕疵担保についてどのように考えて、実際どう取り組んでいるのか、お伺いしたいと思います。

○山本技術管理担当部長 建物引き渡し後のふぐあいにつきましては、その原因が施工上の瑕疵の問題であるのか、設計上の問題であるのか、あるいは施工後の使用方法にあるのか、その状況はさまざまでございます。責任について、個別具体的に検証する必要がございます。
 財務局建築保全部の工事におきましては、竣工後、建築工事では一年目及び二年目、設備工事では一年目に、瑕疵の有無について確認するための瑕疵等の調査を都の担当者と施工者の立ち会いのもとに行い、相互に協議した上で、その責任の所在を明確にしているところであります。
 今後とも、十分に協議の上、適切に対処してまいります。

○高木委員 都は施工業者立ち会いのもとで瑕疵について判断しているといいますが、今回の保険加入によって、瑕疵担保責任が施工者のみに押しつけられるのではないかということを心配している声があると聞いております。
 瑕疵担保履行法は、いわゆる住民、消費者保護という観点に立って、住宅の瑕疵に対して担保履行をするものでありまして、例えば都営住宅については、設計、施工管理を行う東京都都市整備局、あるいは契約を行う財務局、そして施工者も含めた三者が一体となった取り組みをしなければ、都民に利益をもたらすものにはならないと思います。
 建物完成後、いたずらに施工者の責任を追及するだけでは、実は法の精神を遵守するということにはならないのは明白なわけでして、都は資力確保措置としての保険加入の費用を予算化するのみでその責任を果たしたと考えてはならないんだろうと思っています。
 具体的に瑕疵が発生した場合に、東京都は自身の責任の範囲を明確にして、制度の適切な運用について組織的に取り組んでいただきたいと思います。そして、その際は、その改善方法と責任の範囲の明確化を設計、施工関係者、資材メーカーなどに伝えて、十分な内容の説明と理解を求めて、そのことが都民にとって真の利益となるように努力すべきと考えます。
 東京都には、特に、これは三局に多分またがる話だと思いますけれども、契約の部分については財務局の所管でありますから、財務局にもそういった今までの趣旨を強く要望させていただいて、私の質問を終わりたいと思います。以上です。

○きたしろ委員長 ほかに発言がありますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十九分散会

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