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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第八号

平成二十年六月十九日(木曜日)
第二委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長鈴木あきまさ君
副委員長西岡真一郎君
副委員長高倉 良生君
理事宇田川聡史君
理事秋田 一郎君
理事曽根はじめ君
伊沢けい子君
原田  大君
高木 けい君
野上ゆきえ君
遠藤  衛君
東野 秀平君
桜井  武君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長村山 寛司君
経理部長新田 洋平君
契約調整担当部長竹本 節子君
主計部長真田 正義君
財産運用部長塚本 直之君
建築保全部長戸田 敬里君
参事岡沢  裕君
参事山本 康友君
主税局局長熊野 順祥君
総務部長加島 保路君
税制部長松田 曉史君
調整担当部長堀内 宣好君
参事宗田 友子君
課税部長安田 準一君
資産税部長吉田 裕計君
徴収部長宮下  茂君
特別滞納整理担当部長松原 恒美君
会計管理局局長三枝 修一君
管理部長細野 友希君
警察・消防出納部長堀切喜久男君
参事土渕  裕君
収用委員会事務局局長中田 清己君
審理担当部長太田雄二郎君

本日の会議に付した事件
 収用委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十六号議案 土地収用法関係手数料等に関する条例の一部を改正する条例
 主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十四号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき平成二十年三月三十一日専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき平成二十年四月三十日専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
 会計管理局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十五号議案 東京都収入証紙条例を廃止する条例
報告事項(質疑)
・平成十九年度資金管理実績(年間)について
・平成二十年度資金管理計画の策定について
 財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百四十九号議案 都立多摩養護学校(二十)校舎増築工事請負契約
・第百五十号議案  東京都多摩産業支援拠点(仮称)(二十)新築及び改修工事請負契約
・第百五十一号議案 警視庁赤坂警察署庁舎(二十)改築工事請負契約
・第百五十二号議案 中央環状品川線大井地区トンネル工事請負契約
・第百五十三号議案 中央環状品川線シールドトンネル工事-二請負契約

○鈴木委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、収用委員会事務局、主税局、会計管理局及び財務局関係の付託議案の審査並びに会計管理局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 なお、付託議案中、第百四十九号議案から第百五十三号議案までの契約議案につきましては、議長から、事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているところでございます。ご了承願います。
 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十六号議案を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で収用委員会事務局関係を終わります。

○鈴木委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十四号議案及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき平成二十年三月三十一日専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について外一件の専決を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松田税制部長 先般の委員会におきまして要求のございました主税局関係の資料につきまして、ご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の財政委員会要求資料の一ページをごらんいただきたいと存じます。要求資料第1号、法人事業税・法人都民税における超過課税収入額についてでございます。
 この表は、上に、法人事業税及び法人都民税における超過課税収入額について、現行の額と制限税率を適用した場合の額をお示しした上で、下に、今回設けられた法人事業税の特例税率のもとでの超過課税の額と制限税率を適用した場合の額をお示ししたものでございます。
 要求のございました資料に関する説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○鈴木委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○桜井委員 法人事業税の見直しをめぐって、毎回というとちょっとおかしいのでございますが、昨年の末に財政委員会で質問させていただきましたが、十二月は、うちの知事と福田総理大臣との会談で、税制の抜本改革までの暫定措置とするという、東京都の施策に最大限協力するため実務者協議会を設けるという条件で、石原知事があのとき申された言葉では、泣く子と地頭と政府には勝てないというふうな表現で、やむなしと認めたものがあります。
 その前にも法人事業税の分割基準の見直しなど、東京から税財源を奪う非常に理不尽ともいえるような措置が講じられてきておりますし、さらにさらに今回、四月末の法改正により、またまた法人事業税の暫定措置が導入されるわけであります。この暫定措置については、法律等で国が決めてしまえば、東京都としては受け入れざるを得ないというものでありまして、今回これによって必然的に条例改正もしなければならなくなったということであります。
 国においては税制の抜本改革に向けた議論が今始まろうとしているようでありますが、我々東京都議会も、今後この問題について議論を進めていくことが、特に主税局においても、国に対し、あるべき税制の姿を提案するなどして、地方分権時代にふさわしい地方税制の早期実現に向けて、引き続き全力を挙げていただきたいと、このように前もって申し上げます。
 それで質問に入りますが、それでは、国が法人事業税の税率を改正したことに伴う都税条例の改正案について、何点か質問いたします。
 まず第一点は、先般報告もあったところでございますが、平成二十年度税制改正において導入された法人事業税の一部国税化について、まず、それの概要を確認しておきたいと思います。都に与える影響についても、あわせてご答弁をお願いします。

○松田税制部長 今回の法人事業税の一部国税化の概要でございますが、消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの暫定措置といたしまして、法人事業税の一部、二・六兆円を、地方法人特別税、これは国税でございますが、として分離をし、その税収を、人口と従業者数を基準に地方法人特別譲与税として都道府県に再配分するものでございます。地方法人特別税は、平成二十年十月一日以後に開始する法人の事業年度から適用となりまして、地方法人特別譲与税につきましては平成二十一年度から譲与されることになります。
 この都への影響でございますが、今回の制度は平成二十年十月一日以後に開始をする事業年度から適用することとされております。そのため、初年度である二十年度にはほとんど影響はございません。しかし、二十一年度には約二千八百億円、二十二年度には約三千二百億円の減収になると試算をしております。

○桜井委員 では、次に行きます。
 今回の条例改正では、超過課税の税率を含めて税率改正をする必要があるわけでありますが、まず、法人事業税の超過課税の税率についてどのように改正するのか、その考え方を伺います。

○松田税制部長 法人事業税の一部国税化に伴いまして、法人事業税の所得割及び収入割の標準税率が引き下げられます。都では、これまで標準税率の一・〇五倍の税率によりまして超過課税を実施してきたところでございますが、今回の改正により標準税率が引き下げられたことから、各法人の法人事業税と地方法人特別税とを合わせた税負担に変更が生じないように、現行の標準税率と超過税率の差分をそのまま改正後の標準税率に加算をし、超過税率を設定しております。

○桜井委員 各法人の法人事業税と国税である地方法人特別税を合わせた税負担には変更がないという制度設計をしているという答弁でございましたが、ところで、東京都における法人事業税の超過課税というものは、今さら改めていうまでもないことかもしれませんが、いつごろから実施されているのか、また、その後の経過を改めて伺います。

○松田税制部長 法人事業税の超過課税は、大都市特有の財政需要に対応するため、昭和四十九年四月一日以後開始する事業年度から実施をしております。
 その後の主な改正経緯を申し上げますと、昭和五十年十月一日以後終了をする事業年度から、地方税法改正により制限税率が創設されたことに伴い、税率を引き下げております。また、昭和六十三年十月一日以後終了する事業年度から、他の自治体に与える影響等に配慮いたしまして、税率の引き下げの改正を行っております。

○桜井委員 法人課税については、主な先進諸国に比べ我が国の法人課税の実効税率は高く、国際競争力の観点から見直すべきとの意見が経済団体から出されるなど、さまざまな議論が出ているところであります。今秋の税制の抜本改革の議論の中でも争点になってくると思われます。こういう中で、超過課税を維持するのであれば、東京都においても、法人課税のあり方、あるいは超過課税の根拠などについて、この際改めてきちんと理論武装していくべきだろうと、このように思います。
 最後に質問しますが、これは局長に伺うのでありますが、これから国等において税制の抜本改革に向けた議論が始まると想定しますが、主税局としてはどのように取り組んでいくのか、ご意見を承りたいと思います。

○熊野主税局長 先生からただいまるるご指摘のございました法人事業税に係る今回の措置、これは受益と負担の関係を無視し、また、地方分権の改革の流れにも逆行するものでございまして、東京都としては、賛成、納得できるものではございません。
 ただ、先生からもお話しございましたように、現行の地方税制のもとでは、国が一方的に決めることによりまして自治体にはそれを阻止するすべがない、そういう状況の中で東京都としては、総理から都の重要施策に最大限の協力をするという約束を取りつけ、また、特定の団体と国が協議機関を設けるということは歴史上初めてというふうに聞いておりますが、そういう協議の機関を設置したこと、それとともに今回の措置を暫定措置ということにとどめたことで都財政への影響を最小限に食いとめた上で、知事が首都東京の知事としてやむなく決断したものでございます。ご理解を賜りたいと思います。
 それで、今後、地方の真の自立に向けた税財政制度の抜本的な改革が予定されているわけでございますが、私どもとしては、早期にこの改革を実現することによりまして、こうした暫定措置を早期に解消することが必要であるというふうに考えてございます。
 抜本改革に当たりましては、消費課税、それから今法人課税のお話もございましたが、地方法人課税のあり方、それから今にぎわしております道路特定財源のあり方、こういったことを一体的かつ抜本的に見直すべきであるというふうに考えてございまして、その中で地方法人課税につきましては、特に法人の事業活動と法人が受ける行政サービスとの幅広い受益関係、そして自治体が企業誘致等の産業振興策を行うインセンティブとなっているといった、これまでの地方法人課税が果たしてきた役割を踏まえた議論がなされるべきであろうというふうに考えております。
 今後、都税調も活用し、また都議会の先生方のご協力もいただきながら、みずからあるべき改革の姿を積極的に国に提示し、地方税財政制度の抜本改革の早期実現に向けて取り組んでいく所存でございます。

○原田委員 今回、法人事業税の一部国税化に伴う法人事業税の税率の改定についての条例案が提案されているわけでございますけれども、民主党は一貫して、この一部国税化には反対をしてまいりました。しかし、国会で地方税法が改正されてしまったというふうな現状でございますので、今回の条例案が出されることについては、現状に合わせて対応しているということでやむを得ないことではないかなと考えております。
 この法人事業税の一部国税化に伴う条例改正に関して、何点かお伺いしたいと思います。
 東京のような特に昼間の活動が活発な都市の場合、一般的に行政の仕組みというのは夜間人口に基づいていろんな制度が設計されているわけでございますけれども、この昼間人口といいましょうか、あるいは昼間の活動に着目した仕組みをきちんと行政の中に持っておくということは大切なことだと思っております。そうした意味で、この法人関係の税というのは、一部そうした観点からも見てとることができるものだと思いますので、当然この財源の安定性の話で消費税との関係についてもいろいろと抜本的な議論がなされることかとは思いますけれども、それでもなお、この法人事業税というのは、東京都にとっても重要な税の一つであると考えております。
 そうした点でまずお伺いしておきたいんですけれども、東京都はそもそも、この法人事業税についてどのように考えているのか、また、今後どのようにしていこうと考えているのか、お伺いいたします。

○松田税制部長 法人事業税は、法人の事業活動と法人が受ける行政サービスとの幅広い受益関係に着目をいたしまして、その受益の程度に応じた税負担を求めるものでございます。この税は地方にとって重要な基幹税でございまして、また、自治体が企業誘致など産業振興策を行うインセンティブにもなっております。今後とも維持すべきものというふうに考えております。
 なお、法人事業税の今後のあり方につきましては、東京都税制調査会で、地方税収の安定化を図り、税収の偏在を縮小する観点から、中小法人の負担に引き続き配慮しつつ、付加価値割の割合を拡大していくことが適当としておりまして、都としてもそのような方向で、そのあり方を検討してまいりたいと考えております。

○原田委員 この法人事業税の標準税率の部分につきましては、国の方で定める地方税法で決められておりますので、今回の条例改正のポイントとして、この超過課税の取り扱いということになってくるわけですけれども、今、法人税全体についてのお考えをお聞かせいただいたわけですが、この超過課税というものについて東京都はどのように考えているのか、お伺いいたします。

○松田税制部長 東京都が行ってきた超過課税でございますが、人口や企業の集積等によって発生をする大都市特有の膨大な財政需要、先ほど委員のおっしゃいました昼間人口等もございますが、そういったものに対応するために、その財源確保策として行われてきたものでございます。いまだ財源確保の必要がなくなったという状況にはございませんので、今後とも引き続き超過課税を実施する必要があると考えております。

○原田委員 今回の条例案では、法人事業税と国税の地方法人特別税を合わせた法人の税負担が制度の改正前後で変わらないというような形に、超過課税を含めた税率を設定しているということでありまして、この一部国税化はあくまで暫定措置ということでありますので、その影響をこの制度改正においても最小限に抑えるという観点で考えられているものでありますので、それについては妥当な選択であるというふうに考えています。
 ここでちょっと数字を確認しておきたいんですけれども、直近の法人事業税収は幾らか。そして、そのうち超過分、これは本日いただきました委員会要求資料の中にもございますけれども、幾らに、どのぐらいの割合になるのかといったことについてお答えいただきたいと思います。

○松田税制部長 法人事業税収でございますが、平成二十年度当初予算ベースで一兆四千三百二十六億円でございます。このうち超過課税による増収額は六百五十三億円でございます。

○原田委員 法人事業税収、全体で一兆四千三百二十六億円。まさに都の基幹的な税収であるというような大きな数字でございますし、また、超過課税の分につきまして、全体と比べればという部分はありますけれども、それでも六百五十三億円という大きな数字でございます。
 こうした大きな金額が東京都にもたらされているわけでございますけれども、やはりこの東京都にとりましては、昼間での活動がほかのところと比べてもより活発であるといったようなこともあり、東京の都市としてのインフラをきちんと整備していくこと、それから東京の魅力を高め、あるいは維持していくといった施策に充てられていくために必要なものかと思っております。
 その一方で、暫定措置とはいえ、今回の法人事業税の国税化ということになりまして、二カ年度合わせて約六千億円の減収が予想されているということになっておりますけれども、こうした減収が長期にわたって続くということになれば、都市としての魅力、それから活力を維持し高めていくといった部分にも大きな影響が出てくるものと考えられます。
 こうした観点から、この地方法人特別税については、早期にもとのとおりに戻すように、国に働きかけを行っていくべきと考えておりますけれども、お考えを伺います。

○松田税制部長 今回の地方法人特別税につきましては、あくまでも暫定措置としてやむなく認めたものでございまして、税体系の抜本的見直しが行われる中で、当然に地方税として復元されるべきものでございます。今後、国等に対し、あるべき地方税制の姿を提示しながら、税体系の抜本的見直しを早期に実現するように求めてまいります。

○原田委員 当然この大都市東京には大都市としての需要というのがあり、また一方で地方の方でも地方なりの財政需要というのもあるわけでございますけれども、東京としては、国の動向に左右されることなく、きちんと都市としての魅力を維持し高めていく施策というものを、また、そのもととなる税制というものをきちんと考えていかなければならないと思っております。引き続きの取り組みを求めまして、私の質問を終わらせていただきます。

○高倉委員 大都市自治体の反対を押し切って、地方法人特別税が導入をされたわけでありますけれども、そうした経緯については、これまでの質疑でも明らかにされてきたところだと思います。地方法人特別税につきましては、国税として新たに創設をされ、地方が法人事業税とあわせて賦課徴収するということになっていると思います。地方にとっては初めてのことでありまして、その準備に大変苦労をしているということだと思います。
 そこで、この十月から適用開始となる地方法人特別税に関しまして、具体的な賦課徴収事務を行うということになるわけでありますけれども、納税者サービスなどさまざまな影響も想定されるということを踏まえまして、執行体制を中心に何点か質問をさせていただきます。
 まず、地方法人特別税の執行に当たって、実務上どのような課題があるか、お伺いしたいと思います。

○安田課税部長 地方法人特別税に関する実務執行上の課題についてでございますが、まず第一に、周知、広報がございます。先生のお話のように、地方法人特別税は国税でございますが、地方税である法人事業税とあわせて申告納付し、これを都道府県が国に払い込む制度となってございます。このため、これまでの法人二税の申告書の様式に地方法人特別税の欄が追加されるなど大幅な改正が行われておりまして、今後、適正かつ円滑に申告が行われるよう、申告書の記入方法等につきまして周知徹底をする必要がございます。
 第二点といたしまして、電算システムの改修がございます。現在稼働しております主税局の課税、徴収の各サブシステムに、今回導入される地方法人特別税を新たに取り込まなければならない、こういったことから、電算システムの大規模な改修が必要となるわけでございます。

○高倉委員 今ご答弁で、第一に周知、広報、それから第二にシステム改修、こういうことが課題で挙げられたわけでありますけれども、このうちの特別税についての周知徹底ということについて、都としてどういうふうな周知、広報を行っていくのか、このことについてご答弁をお願いしたいと思います。

○安田課税部長 適正かつ円滑な申告がなされるためには、先ほども触れましたが、地方法人特別税の課税標準や税率など制度の概要はもとよりでございますが、変更後の法人事業税の税率、様式変更に伴う申告書への記入方法、こういった点を周知徹底する必要がございます。このため、今後、都といたしましては、ポスターの掲出やチラシの送付、主税局ホームページや広報紙等によるPR、さらに納税協力団体の会報等への記事掲載による周知、こういったさまざまな媒体を活用いたしまして、積極的に制度のPRに努めてまいります。

○高倉委員 今課題として挙げられたうちの二つ目のシステム改修のことでありますけれども、電算システムの改修、これは大規模になるということだと思います。本年の十月一日の施行に間に合うのかどうか、また、その対応状況はどうなっているかについて、ご説明をいただきたいと思います。

○堀内調整担当部長 システム改修でございますけれども、地方法人特別税の導入は、課税、徴収の各システムに大きく影響を及ぼすものでございます。システムの改修は、大規模かつ相当の期間を要するものと考えてございます。
 この制度は、平成二十年十月一日以降開始する事業年度から適用されるものでございまして、実務的には、平成二十一年五月の中間申告の時期には、この電算システムが対応していなければならないというものでございます。現在、このスケジュールに合わせまして、関係部署が一体となってシステム改修の準備を鋭意進めているところでございます。

○高倉委員 今、具体的なスケジュールが示されたわけでありますけれども、私は昨年の委員会でも質疑をさせていただきましたけれども、さまざまなところにも影響があるんではないかなと思っておりまして、特に電算システムの改修によって電子申告や電子納税等々に、本年度に予定をされていたほかのシステム改修への影響というのが避けられない状況にあると思うんですけれども、これに対するご見解なり対応について、ご説明いただければと思います。

○堀内調整担当部長 副委員長ご指摘のとおりでございまして、eLTAXで今年度新たに導入を予定している機能のうち、事業所税の電子申告及び法人二税、事業所税の電子申請と届け出につきましては、当初の予定八月より若干おくれますけれども、九月の開始を予定しているところでございます。
 しかし、電子納税につきましては、地方法人特別税導入の影響が大きいため、いろいろ検討した結果で当初の予定を変更いたしまして、平成二十一年三月の開始を目指して現在準備を進めているところでございます。

○高倉委員 ただいま、システム改修への影響が避けられない、そうした中でも全力で取り組んでいくというような方向でのご答弁をいただきました。納税者への対応や国への払い込みなど、都内六十万社に影響するこの地方法人特別税の対応ということを優先しなければならないということはやむを得ないことであると思います。しかしながら、一方で、本年度予定をしていた事業所税の電子申告、法人二税、事業所税の電子申請及び電子納税についても、納税者のサービス向上という観点から、多くの納税者の要望にできる限り速やかにこたえていかなければならないと思います。このために、主税局において、地方法人特別税の対応に万全を期すると同時に、これら納税者サービスにつきましても年度内の開始に向けてぜひ着実に取り組んでいただくように強く要請をいたしまして、質問を終わりたいと思います。

○曽根委員 今回の法人事業税国税化については、昨年の暮れ、私どもも、これまでの態度を一変させた知事の福田首相との合意、それに基づく措置がいよいよ出てくるということで、厳しく批判をしてきたところです。
 これはあくまで暫定措置だから、抜本的な税制改革によって解消されるんだという見通しを繰り返し都は示していますけれども、そんなに甘い状況じゃないんじゃないかと。抜本的な税制改革の展望と、本当にこれが短い年限のうちに解消されるという見通しを都は持っておられるのかどうか、この点についてお聞きしておきます。

○松田税制部長 今回の措置はあくまで税の原則に反しておりまして、分権の流れにも逆行するものでございますから、先ほど局長からも答弁いたしましたように、東京都として本質的に賛成できるものではございません。
 ただ、先ほどからの質疑にもあったように、国が一方的に決めることができる中で、国の方で都の重要施策に最大限の協力をするという約束を取りつけるとともに、今回の措置を暫定措置とすることを条件に、知事が首都東京知事としてやむなく受け入れ、協力を決断されたものでございます。したがいまして、今後、地方税財政制度の抜本改革の早期実現により、この暫定措置が速やかに解消できるよう、都としても国に対して強く働きかけてまいります。

○曽根委員 都が国に抜本的な税制改革の地方財源として今後求めている主な財源は、消費税の課税を強化し、それを地方財源とするということが主たる内容じゃないんですか。

○松田税制部長 今後の抜本改革におきましては、消費課税、あるいは地方法人課税、また今問題になっております道路特定財源のあり方を一体的に検討するとともに、単に財源だけではなくて、国と地方との権限配分、あるいは税収で賄えない分をカバーするところの財政調整措置、そういったものを総合的に判断する必要があるというふうに考えられます。都としても、今後こういったことを検討いたしまして、適切な時期に国に対して要求をしていくということになります。

○曽根委員 いろんな仕組みの問題ももちろんあるでしょうが、何といっても地方の権限を拡大する最大の根拠は財源の拡大だということは、前から東京都自身が国に求めている文書の中でも強調しているとおりで、それを主な財源とした消費課税の強化に求めていることも、これは事実として明らかだと思います。そういう点で見ると、確かにその後、道路特定財源についての内閣の閣議決定もあって、この財源をどうするかというのは今後論議になるでしょうが、しかし、そう簡単に福祉や教育などに道路財源が回ってくるという簡単なものでもなさそうだと。
 一方で消費税の増税についても、与党の中でさえいろんな議論があって、そんな簡単にまとまらないというふうにもいわれている。しかし、福田首相は最近、どうも増税に踏み込んだ発言もされているようです。
 私たちは、前々からいっておりますように、消費税の増税で今後の地方税を拡大していこうという路線は、これはもう本当に地方から、逆累進の庶民への負担増にみずから手を染めていくという点で厳しく反対をしているところです。
 先日、税制調査会で、三回にわたって消費税についての専門家を呼んでの講演会がありまして、私はそのうち二回は出席できたんですけれども、民間のある研究所の方がいみじくもいっていましたが、日本の経済の実質的な成長は、今、年間二%前後しかないと。消費税を大幅アップしたらば、その実質成長率二%を食ってしまって、それをきっかけに大変な日本経済の後退が起きかねないという点で、今サブプライムローン問題などで経済も厳しくなってきているときに、本当にこの消費税大幅増税というのは、また大変な大きなバブル崩壊の引き金になりかねないということもお話しされていました。私はそういう点でも、都民の暮らしの点からいっても、この消費税を地方財源に求めていく方向というのは大きな誤りだということを申し上げておきたいと思うんです。
 だとすれば、今後、地方税の財源として我々の課題とすべきは何かというと、一つ、これですべてカバーできるものではもちろんありませんが、超過課税の見直しというのがあると思います。今回資料をいただきましたが、史上最高の利益を上げている大企業などへの適正な課税を課題とした場合、この資料にもありますように、残念ながら制限税率を適用したとしても、今後増収できる金額が、今までは千九百六十億円の増収の余地があったのですが、今年度ベースでいっても、一部が国税に持っていかれましたので、制限税率を適用しても今後七百八十三億円の増収の余地しかない。大きく減ってしまったのは残念なんですが、これはやはり都民の生活への負担、それから一方での法人への負担。
 先ほど法人への風は厳しいというお話がありましたが、私たち都議会としてとるべき道は、やはりまだまだ担税能力が高いし、社会保険負担も含めれば国際的に見ても決して負担が重いとはいえない法人への課税の適正な強化。特に、超過課税については都の裁量でできるわけですから、その方向に取り組むべきと思いますが、いかがでしょうか。

○松田税制部長 現在行っております法人事業税の超過課税は、大都市特有の財政需要に対応するため、一定の大規模法人に対しまして、標準税率による通常の負担を超えた特別の負担をお願いしているものでございます。
 超過税率を制限税率まで引き上げるべきではないかというご指摘でございますが、今回の税率の改正は、あくまで国の暫定措置に伴うものでございまして、納税者である法人に新たな税負担を求めることは適当ではないと思われることから、制限税率まで超過税率を引き上げることは考えておりません。

○曽根委員 私たちは前から、いわば担税能力がありながら減税などの恩恵を受けている対象として、大規模な法人と、それから株の譲渡、配当に対する課税がずっと減税されていましたよね、これについていってまいりましたけれども、今回、株の譲渡、配当については軽減税率が廃止と。若干不十分で残っていますけれども、小さい部分については残すという不十分さはありますが、廃止ということになりました。したがって、残っているのはやっぱり法人課税なんです。
 この点で、率直にいって、やっぱり客観的に見れば、今の都民生活に満遍なくかける--部分課税で複数税率にすればまたいろんな議論はあるでしょうけれども、消費税は。しかし、当分満遍なくかける均等税率は変わらないだろうといわれていますので、消費税を大幅アップするということと、それから今とり得る法人への超過課税ということ、どちらを選んでいくのかといえば、やはり法人がまだ担税能力が高いというふうに見ざるを得ないと思うし、今回の株の譲渡、配当への軽減税率の廃止で大体二百億円ぐらいの増収が都の場合あるのではないかと思うので、それと合わせると一千億近い増収がこれで図れる。三千億円規模の国への、税が持っていかれる、その三分の一程度は取り返すことができるということになりますので、その道をぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 それから、この間、早いものを入れれば足かけ六年ぐらいにわたって税制改革と称するものが行われてきましたが、その後始末といいますか、宿題の一つが住民税の問題です。一昨年度、二〇〇六年度の税制改正に伴って、所得税から住民税への税源移譲が行われましたが、これが所得税と住民税の課税年限が一年ずれているために、所得税がかからないほど収入が減った人、退職や、それから解雇などになった人が、二〇〇六年から二〇〇七年にかけて減った場合、住民税だけがふえているという方が結構な人数いるはずなのですね。これに対する経過措置があったと思いますが、これはどうなっているんでしょうか。

○安田課税部長 ご指摘の経過措置でございますが、平成十八年分は所得税が課税される程度の所得がありながら、平成十九年分は所得税が課税されない程度に所得が減少した、そういった方に対しましては、所得税率の引き下げによる税負担軽減の影響は受けることができない。その一方で、個人住民税率の引き上げによる税負担の増加の影響のみを受けることになるわけでございます。
 このような方でございますが、平成二十年七月一日から三十一日までに、平成十九年一月一日現在お住まいの区市町村へ申告書を提出されることによりまして、平成十九年度分の住民税額から、税源移譲により増額となりました住民税相当額を減額いたします。納付済みの場合は還付をする制度でございます。

○曽根委員 例えば年収四百万円、夫婦二人世帯の方が仕事を失った、もしくは退職した場合、どれぐらいの影響を受けて、どれぐらいの還付をすることができるのか、簡潔にお答えください。

○安田課税部長 ただいまの例でございますと、夫婦二人世帯で平成十七年から十九年までの給与収入がそれぞれ四百万という場合を想定いたしますと、税源移譲前、平成十八年分の所得税額は十五万円、平成十八年度分の住民税の所得割額は八万円、合計二十三万円ということになります。これが税源移譲後でございますが、平成十九年分の所得税額は七万五千円、平成十九年度分の住民税額は十五万五千円、合計額は二十三万ということで、税負担の総額は変わりない制度設計になってございます。
 仮にこの方が、先生のお話のように、平成十九年に所得税額がゼロになる、退職等で収入が減少する、そういった場合でございますが、平成十八年分の所得をもとに算定されます平成十九年度分の住民税の所得割額は、税源移譲前ですと八万円になるわけでございますが、移譲後の税率では十五万五千円ということで、差し引き七万五千円の税負担の増加、その影響のみを受けることとなります。
 したがいまして、この例でございますと、減額申告書を提出していただくことによりまして、平成十九年度分の先ほど申しました差額が、七万五千円の差額が減額されまして八万円になります。納付済みの場合は、減額されたその七万五千円が還付されるということになります。

○曽根委員 これがどれぐらいの人数出てくるのかということを都の方は試算していないということですが、私の地元の北区にお聞きしましたら、一万人ぐらいいるだろうということでした。一人平均大体四万円ぐらいの還付があるんじゃないかということで、結構な人数がいると思います。
 特に所得がなくなって暮らしが間違いなく厳しくなっている世帯ですから、一人の漏れもなく、この税源移譲という自治体と国の間の税制の仕組みの変更に伴って、払わなくてもいい税金まで払ってしまっている世帯なんですから、一カ月間の申告期間しかないということなので、一人の漏れもなく還付がされるように、周知徹底を図る必要があると思います。
 全都的には百億円以上の税収の違い、還付の額が出てくると思いますが、これについての周知徹底はどういうふうにされていますか。

○安田課税部長 周知徹底でございますが、各区市町村におきましては、減額対象者に対しまして、個別に減額申告書、あるいはお知らせを送付する、今月中には送付されるというふうに聞いております。
 東京都といたしましても、区市町村と協力いたしまして、住民税の還付を受けるために、納税者の申告が必ず出されるということの徹底のために、これまでも周知ポスターの掲出、あるいは主税局の広報誌でございます「あなたと都税」、「ガイドブック都税」、あるいは主税局ホームページ、それから五月に実施いたしました納税キャンペーン、こういったさまざまな媒体を活用いたしましてPRを行ってきたところでございます。
 今後は、七月の「広報東京都」に周知記事を掲載するといったことによりまして、PRに万全を期してまいりたいと存じます。

○曽根委員 納税者に対する周知徹底もぜひお願いしたいと思いますが、同時に、例えば多摩の市町村、割合小さい規模の自治体でも、億の単位の還付がされると。窓口は区市町村ですので、都税分も区市町村が立てかえて還付をするということになります。ある市の課税担当者が、ぜひ早目に都から--全体で四割分ぐらいは都民税ですので、その立てかえ分を早く市町村と精算してほしいという声が出ていますが、仕組みでいうと、来年の八月にならないとこの精算がされないという仕組みだそうですけれども、一年以上待たせるわけです。今年度中に、ある程度の見通しを立てればできるはずなので、何とか早く早期交付の要望にこたえていただきたい。そういう声があることも聞いていると思いますが、いかがですか。できませんか。

○安田課税部長 一部の区市町村から、本措置に伴いまして還付いたしました都民税相当分につきまして徴収取扱費の早期交付といった要望があることは承知してございます。しかしながら、個人都民税の徴収取扱費の交付につきましては、都税条例第二十四条の十一、こちらの規定によりまして、前年の七月一日からその年の六月三十日までのその間に確定いたしました各算定基礎に基づく金額につきまして、八月三十一日までに交付をするということになってございます。今回の措置によります還付金額は、平成二十年、ことしの七月以降に発生をするということでございますので、平成二十一年度の個人都民税の徴収取扱費ということで交付することになってございます。
 ご要望はお聞きはしておりますが、そういった制度の仕組み上、やむを得ないということでご理解をいただいているところでございます。

○曽根委員 東京都にとってはそれほど大きくない金額かもしれませんが、都の百分の一以下の予算で動いている市町村にとっては決して小さくない額なので、来年度にならなければできないという仕組みも、これは今回限りですから、何らかの措置をとって、一日も早く市町村との間で精算を終えるように努力をしていただきたいことを要望して、終わります。

○高木委員 私は、さきに報告された都税条例の専決処分に関連して、幾つか質問をいたします。
 今回、二度にわたって知事の専決処分により都税条例の改正を行うことになったのは、三月末までに税制改正関連法案が国会を通過することができなかった結果でありまして、それについては道路特定財源の暫定税率の問題が大きく影響していたのだと思います。
 それでは、今回の経緯の中で、道路特定財源の税率はどのように推移したのか、主なものについてお伺いをしたいと思います。

○松田税制部長 道路特定財源の税率の推移でございますが、税制改正関連法案が年度内、十九年度内に成立しなかったことによりまして、本年三月末に期限が到来したものにつきましては一時的に暫定税率が失効いたしまして、本年四月一日以降、本則の税率に引き下げられることとなりました。
 国税につきましては、揮発油税につきまして一キロリットル当たり四万八千六百円の税率が二万四千三百円に、地方道路税につきまして一キロリットル当たり五千二百円の税率が四千四百円に引き下げられております。
 地方税につきましては、軽油引取税について一キロリットル当たり三万二千百円の税率が一万五千円に、自動車取得税につきまして自家用車に係る五%の税率が三%に、それぞれ引き下げられました。
 その後、本年四月三十日に税制改正関連法案が衆議院において再可決されたことに伴いまして、五月一日以降はそれぞれもとの暫定税率に復することとなったものでございます。
 このうち、軽油引取税及び自動車取得税の税率につきましては都税条例の改正の必要が生じましたが、施行までに時間的な余裕がないことから、四月三十日に知事の専決処分により改正をさせていただいたところでございます。

○高木委員 次に、税制改正関連法案が年度末までに可決成立しなかったことによって、都税収入にはどのような影響が生じたのでしょうか。また、国税及び地方税全体ではどうだったんでしょうか。

○松田税制部長 本年四月一日から四月三十日までの一カ月間、暫定税率が失効したことに伴う税収への影響でございますが、都税収入につきましては三十二億円程度の減と見込んでおります。
 なお、自動車取得税の区市町村交付金相当分を除く実質的な影響額で申し上げますと、二十五億円程度の減と見込んでおります。
 また、国税及び地方税全体の税収への影響につきましては、国の平成二十年度当初予算及び平成二十年度地方財政計画ベースの推計で申し上げますと、国税については千二百億円程度の減、地方税につきましては六百億円程度の減と見込まれます。
 なお、国税でございます地方道路税の減収につきましては、結果的にその全額が地方道路譲与税の減として反映されるために、地方税の減収額に含めております。

○高木委員 税の仕組みですからなかなか難しい部分があって、一概に理解をするのはなかなか難しいんですが、減収となった結果、都の道路整備にもいろんな影響が出る可能性があると思います。それにどう対処するかについては、これは主税局の所管ではないので、ここであえて聞くことはいたしませんが、この問題に関連して、石原知事が四月四日の記者会見で、国会が暫定税率をいつまでも復元しないのであれば、東京都みずからが揮発油税などについて法定外税として課税することも考えなければならないと、こう発言をされたんですが、正直これは私は、どういう意図でこういう発言をされたのかというのが極めて疑問でありまして、いただけないというか、大変これは、何と申し上げていいのか、何でこんな発言をしたんだろうという気がしてなりません。
 知事自身が翌週の会見で、県境のガソリンスタンドへの影響も考えれば全国でやらないとだめだと、発言の軌道修正をされたんでありますけれども、ご案内のように、ここ数年の都内のガソリンスタンドの店舗数の減少が示すように、この業界の状況は今大変な苦しみの中にあるわけですよ。にもかかわらず、こういう状況の中で揮発油引取税というのかな、などを導入するようになれば、苦しい状況のスタンドがさらに苦境に追い込まれることになるのは明白でございまして、私も地元は北区ですから、川を一本隔てれば埼玉県なわけですよ。そうすると、向こうは安くなっているのに、こっちは高い、そのままなんだというわけにいかないじゃないですか。
 だから、こういう法定外税として課税することによって、課税以外に、給油のお客さんが流出をする問題とか、国と地方で二段階税となってしまうような、納税者の負担増になる、あるいは意識の意味でも混乱をさせる、こういうことによって大変さまざまな問題があると思っているんですが、主税局は、今回の石原知事の揮発油引取税についての発言の意図をどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

○松田税制部長 本年四月四日の知事の発言当時、道路特定財源の暫定税率が期限切れを迎えておりまして、地方が必要な道路整備の財源が大きく損なわれる可能性が憂慮される状況であったわけでございます。知事はこうした状況を踏まえまして、国が暫定税率をいつまでももとに復さないのであれば、地方みずからが揮発油等に課税をして財源を確保することも視野に入れる必要性、これについて言及をされたものというふうに認識をしております。
 しかしながら、法定外税として課税することにつきましては、委員ご指摘のような流出の問題でございますとか、あるいは国の方の同意が必要であるとか、そういうさまざまな問題があることも事実でございまして、知事の発言は、どちらかといえば、国が速やかに暫定税率をもとに復し、地方が必要な道路財源を確保すべきであるという国に対するメッセージとしての意味合いが強いものというふうに考えております。

○高木委員 主税局は常々、東京都の唯一の収入所管局というお言葉を使われておりますけれども、今回のこの知事の発言というのは、国に対するメッセージとしての意味合いが強いというのは、これはわかるんですが、知事がこれを発想して、知事が記者会見で独自の考え方を述べたのかどうかというのは、私は極めて疑問に思っているんですよ。だれがこれを発想して、だれが知事にいわせたのかということも本当は聞きたいんですけれども、聞きません。だけれども、そういう問題があると思います。そのぐらいこれは重い問題だと思いますよ。犯人探しをするつもりはありませんけれどもね。
 地方にとって必要な道路財源を早期にきちんと確保して、それを保証しろという知事の国に対する強い政治的メッセージであるということであれば、その意図はわからないではないんですけれども、しかし、地方は必要な道路は今後とも整備をしなければなりませんし、ましてや道路特定財源は、道路整備だけではなくて、踏切の解消事業でありますとか、さまざまに必要な財源だと思います。そのためには、発言を翌週に軌道修正をするような思いつきのアイデアではなくて、国民が納得して、同時に地方が着実に道路整備をできるような、それを保証してもらえるような合理的な制度がやっぱり求められているのだろうと私は思います。
 主税局として、道路特定財源のあり方について、どのように今後検討していくのか、局長の決意と見解を伺います。

○熊野主税局長 今後予定されております地方税財政制度の抜本的な改革におきましては、地方がみずからの権限と責任で地域の課題に主体的に取り組む、そのための自主性、自立性の高い財源を確保する必要がございます。そのためには、法人事業税が下がったからといって超過課税でというふうなことではなくて、消費課税、それから法人課税のあり方、そういった制度全体を一体的かつ抜本的に見直す必要があろうかと思います。
 お話しの道路特定財源につきましても、そういう税財政制度全体のグランドデザインの中でどう位置づけるか、そういったことも含めて、この制度につきましては、この国の将来を担うに足る制度として構築する必要があろうかと思っております。
 また、その際には、とりわけ首都東京は引き続き安定的な道路整備のための財源が必要でございますし、また一方では、現実問題として、道路特定財源の一般財源化ということが閣議決定されておりますので、そういった現実も踏まえて考えていきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、そうした基本的な認識のもとで、道路特定財源制度も含め、地方税財政制度全体のあり方につきまして、都としても今後鋭意検討し、時期を見て国に対し強く要望し、また、全国に発信をしていきたいと思っております。

○鈴木委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○鈴木委員長 これより会計管理局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百三十五号議案を議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言をお願いします。

○高木委員 付託議案の収入証紙についてお伺いをいたします。
 先日の委員会で説明を聴取いたしましたが、収入証紙といっても一般都民が目にするのは、自動車の運転免許、あるいは海外旅行のパスポートを取得するときくらいであります。しかも、これらは五年、三年、あるいは十年に一度の更新なので、記憶にもほとんど残らないという現実だと思います。
 収入証紙については余りなじみがありませんし、ぴんとこないというのが大方の印象だと思いますが、まず最初に、確認の意味でお伺いいたしますけれども、収入証紙について、沿革と導入の目的についてお伺いをしたいと思います。

○土渕参事 収入証紙のこれまでの経過でございますが、現存している資料によりますと、既に大正二年の東京市の時代には、証紙による納付に関する規定が見受けられます。その後、都制度が施行された昭和十八年の東京都財務規則にも引き継がれており、さらに、昭和三十九年の地方自治法改正により法律上収入証紙の制度が明確化され、今日に至っているものでございます。
 通常、現金による収納の場合、納入通知書及び領収書の発行が必要となりますが、証紙による収納の場合、これらの書類発行が省略されることから、事務の効率化を目的として導入したものでございます。

○高木委員 大正二年からというのが大体の導入時期のようでございますけれども、この証紙というのは約百年間の長い歴史を刻んできたことになるわけでありますが、これだけ長い間使われてきた収入証紙を今回廃止するのは、どういう事情からなのでしょうか。

○土渕参事 証紙は、納入通知書や領収書の発行を省くことができるなど、行政の側から見ると、導入した当時におきましては、事務の効率化の面から一定の効果があったと考えております。しかし、長い年月の経過により、証紙による収納は、都民の側から見ると、証紙を購入して張りつける手間がかかり、むしろ煩瑣で、時代にそぐわない制度になってきたという事情があり、今回廃止を提案させていただいたものでございます。

○高木委員 収入証紙は、いつの間にか煩わしい制度になってしまったのかなという気持ちはしているんですが、ちょっと具体的に幾つか伺いますけれども、簡易な方法にこれから切りかえていくということで、これによって都民サービスが低下するということがあってはならないと思うんですね。証紙を廃止して使わなくなると、具体的に窓口における都民サービスはどう変わっていくのか、あるいはまた、行政としてどういう効果が期待できるのか、お伺いしたいと思います。

○土渕参事 収入証紙による収入の八割を占める最も代表的な例であります運転免許関係の窓口のケースで説明をいたしますと、都民から窓口で直接現金を受け取るのと同時に、印字機能つきレジスターにより申請書に収納済みの印字がされ、収納の手続が完了することになります。
 このような方法に切りかえることによる効果といたしまして、都民にとって、証紙を買って張りつけるという煩瑣な手間を省くことができ、待ち時間が短縮されることになります。また、行政としては、証紙が金券であるために生じていた保管、管理の事務や印刷経費が解消されます。
 なお、証紙収納から現金収納に切りかえておくことにより、将来におけるクレジットカード等の利用など、収納方法の多様化に向けた道を開くこともできると考えております。

○高木委員 ある意味で今の時代に合わせてということだと思いますし、逆にいえば、もっと早くやっていただいてもよかったのかなという気もしないではありません。窓口のスピードアップ、小さいことのようですけれども、都民サービスの向上に結びつく事務の改善は着実に進めていっていただきたいと思います。
 今回の条例案を見ると、平成二十二年四月一日の施行日以降、六年間の払い戻し期間を設けておりますが、なぜそのような経過措置が必要なのか、お伺いをしたいと思います。

○土渕参事 収入証紙は、購入後、その場で直ちに張りつけるため、収入証紙が手元に保有されているケースは、通常はほとんどないと思われます。しかしながら、納税証明や事業者登録など、事業者が業務上継続的に使用するため、証紙をまとめて購入しておくような場合に、手元に保有している可能性があります。そこで、証紙が金券であることから、廃止に当たっては、その払い戻しのために十分な経過措置を設けて対応することとしたものでございます。
 今後、この経過措置につきましては、関係事業者等都民に対してさまざまな方法により十分に周知を図っていくなど、いささかの遺漏もなきよう、万全を期してまいります。

○高木委員 念には念を入れてというんでしょうか、丁寧に対応しようとしていることはよくわかりました。
 冒頭に申し上げましたように、収入証紙を利用するのは、一般都民の場合、免許証かパスポートぐらい。ほかに事業者を対象とした手数料の支払いなどだと思います。ターゲットを絞って周知をするなど、円滑に移行できるように、着実に準備を進めていただきたいと思います。
 私も実はパスポートの申請を今しておりまして、今度お支払いをするので、切りかえるんですけれども、下で聞きましたら、まだ証紙を張ってくださいといわれました。もう少し早くやってくれれば、この点はなくなったのかなと思いながら質問させていただきましたけれども、一日も早く事務の手続の煩雑さから都民を解放していただけますように、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

○原田委員 私からも、この収入証紙による納付の廃止について質問させていただきます。
 この収入証紙について改めて思い起こしてみますと、私自身も運転免許証を保持しておりますので、この更新の際に何千何百五十円といったような、いってみれば端数がついた証紙があるといった意味で、変なものがあるなというような形で記憶に残っているというのはあるんですけれども、パスポートも持っておりますけれども、パスポートの方はほとんど印象に残っていないような状況でございます。
 こうした形で、運転免許証にしてもパスポートにしても、利用回数は少ないとはいえ、ただ、実際に多くの都民が利用されているものでありまして、その際には都民サービスの低下ということになってはならないと思います。
 今回、この収入証紙を廃止するということですけれども、収入証紙という、いってみれば今までは画一的な納付方法になっていたわけでございますけれども、この条例が廃止されることにより、多種多様な納付方法というのも考えられる。そういった前段階にもなってくるかと思いますし、そういった点で考えていくべきことというのはこれから多々あるかと思いますけれども、現段階で、証紙廃止後の簡易な納付方法として、具体的にどのような代替手段を考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。

○土渕参事 運転免許のように証紙の販売量が多く、免許や講習の種別に応じ手数料の種類が多数になる場合におきましては、印字機能つきレジスターの導入を予定しております。また、納税証明のように手数料額が限定されており、従来、証紙を自動販売機で販売してきた場合におきましては、レシート自動発行機にかえて対応していく方向で、関係局と調整しているところでございます。

○原田委員 今、レジスターやレシートの自動発行機というようなお話がありましたけれども、こうした新しい仕組みを入れていくということになりますと、このレジスターの導入にかかる経費ですとか、あるいは自動販売機というんでしょうか、レシート自動発行機にかかる経費などがかかってくるかと思います。またその一方で、この証紙を廃止することによりまして、証紙の印刷コストですとか、もろもろのコストが削減されることになるかと思います。
 実際に、この収入証紙の廃止によりましてサービスの向上やコスト削減といったことを掲げていらっしゃるわけでありますけれども、この証紙の廃止によりまして、コスト面ではどの程度の効果が期待できるのか、お伺いいたします。

○土渕参事 今ご指摘がありましたように、証紙の廃止に伴い、レジスターなど関連備品の導入経費等、いわゆるイニシアルコストが必要となりますが、一方で印刷経費等のランニングコストが削減されますので、トータルをいたしますと、全体的にはコスト削減が見込まれます。試算によりますと、年間およそ一千万円のコスト削減効果を見込んでいるところでございます。

○原田委員 大体年間一千万円程度のコスト削減ということで、ちりも積もればという言葉もございますし、着実に進めていっていただきたいと思っております。手数料収入全体で大体三百億円ということでございますので、そのうちの一千万円程度ということは、今回、額としては〇・一%にも満たないような限定的なものでありますけれども、それにしても一つ一つ改善を積み重ねていくということは大事なことであると考えております。
 こうしたことによりまして着実な積み重ねをしていっていただきたいんですけれども、思い起こしてみますと、運転免許証やパスポートでこの証紙が使われているということでございますが、このパスポート、以前、外務省のシステムでありますけれども、二十一億三千三百万円を投資して、e-Japan計画に基づいてこの電子申請の仕組みをつくったそうですけれども、二〇〇五年末までで百三十三人の利用しかない。一件当たり千六百万円の経費をかけたというような事例が大きな問題になったことがございます。こうした新しい仕組みを導入することによりまして、こういった形で変なふうにコスト増でありますとか、あるいは別の面でサービス低下といったことになってはなりませんので、一千万円というようなことでございますけれども、着実に効果を上げるように進めていっていただきたいと考えております。
 そうした点で、こうした視点をきっちり堅持いたしまして、コストの削減、それからサービスの向上を着実に進めていく、また、この移行を円滑に進めていくことが大事だと思っておりますが、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○土渕参事 私ども会計管理局といたしましては、廃止条例案の決定をいただいた暁には、引き続き手数料を所管する関係各局等とも連携しながら、事業者等都民に対し十分周知を図るとともに、着実に準備を進めてまいります。今回の条例案は、窓口のスピードアップなど住民サービスの向上と、コスト削減など行政事務の効率化を目指すものであり、その目的達成に向け全力で取り組んでまいります。

○原田委員 さきの外務省の件にいたしましても、これはマスコミ云々ということではなくて、財務省の予算執行調査の中で、このむだ遣いというのが明らかにされ、廃止されていったというような経緯もございます。そうした点でも、この都庁内におきましても、しっかりとこの役所の中でむだ遣いを監視し、また、制度の変更というものがおかしな予算執行につながらないかといったようなことについてきちんと留意しながら、着実な取り組みを、また各局とも連携しながら進めていっていただければと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○鈴木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○鈴木委員長 次に、報告事項、平成十九年度資金管理実績について外一件に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○高木委員 平成十九年度の資金管理実績の報告がございましたが、これを見ますと、基金の平均残高も年々増加をしているようであります。いうまでもなく、基金の財源は一人一人の都民が納める税金でありまして、したがって、都民が銀行の窓口などで税金を納めたときに、その税金が確実に東京都の口座に入金されることが極めて重要であると思います。このような公金の収納事務を確実に行うために、地方自治法では指定金融機関制度を定めており、都道府県は議会の議決を経て指定金融機関を指定して、公金に関する事務を取り扱わせることとなっているわけであります。
 東京都においても、平成十四年四月、これは付帯決議をつけてということになっておりますが、みずほ銀行を指定金融機関に指定をいたしております。そこで、本日は、都の公金管理を担う指定金融機関について幾つかご質問をいたします。
 まず最初に、指定金融機関は、東京都の公金管理の事務についてどのような役割を担っているのか、具体的に説明してください。

○細野管理部長 指定金融機関の役割でございますが、指定金融機関は、自治体の公金の収納及び支出の事務を取り扱います。具体的には、収納事務では、都民の方が金融機関の窓口において、あるいは口座振替などの方法により税金等を納めた場合に、それらの公金を取りまとめて東京都の口座に入金する業務を行っております。一方、支払い事務では、都の口座から支払い額を引き落として、債権者の口座へ入金するなどの方法により支払いの業務を行っております。
 指定金融機関は、このような収納及び支払いの事務全般について、自治体に責任を持つ立場にあります。

○高木委員 役割についてはよくわかりました。そこで、東京都においては、みずほ銀行は実際に年間どのぐらいの量の事務を処理しているんでしょうか。

○細野管理部長 平成十九年度実績でございますが、公金を収納した件数が約一千七百万件、収納した金額は約十一兆三千億円であります。また、公金を支払った件数は約五百四十万件、支払った金額は約十一兆六百億円であります。

○高木委員 指定金融機関というのは、今お話があったように膨大な量の事務と膨大な額の公金を取り扱うわけでありますから、どの金融機関でもよいというわけにはいかないわけですね。東京都の指定金融機関となるためには、その金融機関がどのような要件を満たさなくてはならないのでしょうか。

○細野管理部長 地方自治法において、都道府県は一つの金融機関を指定して公金の収納及び支払いの事務を取り扱わせることとなっております。都においては、指定金融機関は、膨大な事務を処理する能力、多額の公金の収納及び支出に対応することができる経営規模、さらに財務の健全性が要求されており、こうした要件を継続して満たす銀行は、先生のお話にもありましたとおり、おのずから限られていると考えられます。

○高木委員 おのずから限られているだろうと思いますが、今の答弁に示された要件を、現在の指定金融機関であるみずほ銀行は満たしているんでしょうか。

○細野管理部長 みずほ銀行について、収納及び支出に関する事務処理の状況、五十七兆円を超える資金を有するといった経営規模、格付、自己資本比率、預金量の推移などから判断できる財務状況から、同行は、先ほど申し上げました指定金融機関の要件を満たしていると考えております。

○高木委員 今のご答弁で、みずほ銀行が事務処理能力、経営の規模や財務の健全性といった要件について満足、満たしているということはよくわかりました。しかし、指定金融機関というのは単にこうした要件さえ満たせばいいのかというと、必ずしもそうではないと私は思っています。
 先ほど申し上げましたように、都の指定金融機関は莫大な公金を預かることに加えて、東京都が公金を扱わせてもよいというお墨つきを与えているわけでありますから、有形無形の多大なメリットといいますか、信用という面ですごく大きなメリットがあるんだろうと思うんです。したがって、その分、都民に対しても責任を負っているといえると思います。
 こういうふうに考えると、指定金融機関には、東京都の施策を十分に理解し、積極的に協力するといった責務があるのではないかというふうに思っています。この点について、会計管理局としてはどのように認識をされていますでしょうか。先ほど申し上げましたように、平成十四年に改めてみずほ銀行を指定したときの議会の付帯決議も含めて、会計管理局としてのご認識をお答えいただきたいと思います。

○三枝会計管理局長 指定金融機関が指定金融機関であり続けるためには、先ほども申し上げましたとおり、公金に係る事務処理能力あるいは経営の規模、財務の健全性について、要件を満たし続けるということが当然のこととして要求をされるわけでございます。その上でさらに、制度的な要件ではございませんけれども、指定金融機関には、都の主要銀行として、東京都の置かれた状況や施策について十分理解し、都政や都の地域経済の発展に積極的に貢献することが求められておるわけです。この点につきましては、平成十四年四月の指定に際しまして、議決の際に付帯決議をいただいた内容でもあるわけでございます。
 その平成十四年四月の指定以降、既に六年余りを経たわけでございますけれども、その間に、国内におきましては、金融機関の統合であるとか、あるいは仕事の多角化であるとか、そういった金融界の再編といったものがさらに進んできているという状況が第一点としてございます。
 第二点として、世界経済自体が、サブプライム問題、あるいは原油価格高騰とかといった非常な激変を続けているさなかにあるわけでございます。さらに、こうしたものを踏まえまして、東京都におきましても、都政を取り巻く環境、あるいは直面している課題、こういったものも大きく変わってきているのではなかろうかというふうに思います。
 そうした中で、指定の議決に際していただきました付帯決議、このことが持つ重みは決して減じるものではなくて、常に念頭に置いておくべきものであるというふうに思っておりますし、それを私どもとして、会計管理者としても指定金融機関に対して期待をしているところでございます。
 本日、るるご質疑を賜りました点を通じまして、私もそうした思いを新たにしたところでございます。したがいまして、指定金融機関に対して、本日の質疑の内容、さらに私がきょう感じました会計管理者としての思い、こういったものを十分に伝えてまいりたい、かように思います。

○高木委員 局長の極めて明快な答弁、ありがとうございました。みずほ銀行は、合併前も含めると、旧富士銀行の時代から、その前もあったんだと思いますけれども、長期間にわたって東京都の指定金融機関となっていますが、一度その指定金融機関に指定されれば、その後は未来永劫指定金融機関のままであり続けるということではないような、私は気がしているんです。つまり、指定金融機関としての役割を常に会計管理局が検証していただいて、そして都政に対する協力の度合いでありますとか、いろいろな要件があると思いますけれども、その部分をきちんとやっぱりチェックをしていただいて、そして、うまい連携をとっていただきながら、最終的にはどう都民にその利益を還元していくかということになるんだろうと思います。そういう前提でこの問題をぜひとらえていただきたいと思います。
 さまざまな要件を継続して充足することが恐らく求められていると思いますし、都の公金を扱うという重い責務をぜひ果たしていただきたいというふうに思うわけであります。そして、もし万が一その責務が果たせなくなった、あるいはそういう事態に陥った、そういうことが見られた、そういうことがあった場合には変更するということだって制度としてはあり得るんだということもやっぱり我々も認識をしておかなきゃいけないし、局の方もそれは認識をしておかなければいけない事項ではないかなというふうに思っております。
 みずほ銀行がどうということを私は取り上げているのではなくて、指定金融機関という制度がある限り、それは東京都政と一体であるという認識のもとで、ぜひこれからもこの問題に取り組んでいただきたい、こういうふうに思っております。
 以上で終わります。

○高倉委員 資金管理実績を見ますと、平成十九年度の運用収入は二百三億円となっておりまして、大きな成果を上げていると思います。しかし一方で、昨年表面化したサブプライムローン問題によりまして、世界的に金融市場が混乱をしております。こうした状況の中で公金を運用するに当たっては、安全性の確保が第一であると思います。そこで、この観点から、今年度の資金管理計画を中心に質問をしてまいりたいと思います。
 東京都の基金は、預金と債券によって運用されておりますけれども、まず預金についてお伺いしたいと思います。預金においては、何よりも金融機関の安全性を的確に評価をしなければなりません。これまでも会計管理局では格付や自己資本比率などを用いて金融機関を評価してきたわけでありますけれども、この仕組みは、かつてのペイオフ対策を契機に構築されたものであると思います。しかしながら、サブプライムローン問題を見ますと、アメリカで発生した住宅ローンの返済不能が、めぐりめぐって日本の金融機関に損害を与えているわけであります。
 このように、現在、金融機関にとってのリスクは、不良債権にとどまらず多岐にわたっているのではないかと思われます。会計管理局としては、金融機関のリスクの質が変化をしていることについてどのような認識を持たれているか、また、このことを踏まえて金融機関の評価についてどのような対応を行っているのかについて、まずご所見を伺いたいと思います。

○細野管理部長 副委員長ご指摘のとおり、サブプライムローン問題に典型的に見られますように、金融機関においては予期しない損失を突然こうむるリスクは高まっていると、このように考えております。金融機関がこのような予期しない損失を受けた場合に、破綻せずに業務を継続するためには、損失を吸収できる十分な自己資本を備えていることが不可欠であります。
 そこで、預金先金融機関の安全性の評価に当たりましては、昨年十二月から新たな手法を用いております。具体的には、自己資本比率の中でも経営体力に直結する基本的な項目であります資本金や剰余金などを重視することにより、予期しない損失に対する金融機関の対応力を今まで以上に厳しく評価しております。また、格付や自己資本比率以外にも、当該金融機関のビジネスモデルや収益構造などの定性的な面につきましても、その評価を従来にも増して詳細に行っているところであります。

○高倉委員 金融機関の経営状況の変化に合わせて、預金先金融機関の評価方法を改善しているということについては理解いたしました。
 次に、資金管理計画によれば、本年度は預金先金融機関を拡充する予定があるということでありますけれども、なぜ拡充をする必要があるのか、この件について所見を伺いたいと思います。

○細野管理部長 平成二十年度は、約一兆二千七百億円を預金で運用する予定でありまして、これは、昨年度実績と比較いたしまして約三千三百億円増加しております。そこで、預金先金融機関を拡充することによりリスクの分散を図ろうとするものであります。つまり、先ほどお答えしましたように、個々の預金先金融機関を厳格に評価することに加え、預金先の数をふやして預金の分散を進めることにより、預金全体のリスクをできるだけ低く抑えようとするものであります。なお、新たに預金先に加えようとする金融機関については、先ほどご説明しました評価手法を用いて慎重に評価を行い、その安全性を十分に確認してまいります。

○高倉委員 預金先を拡充する趣旨についてはわかりましたけれども、新たな預金先を選定するに当たっては、ぜひ安全性について慎重に評価をしていただきたいと思います。
 次に、基金における債券運用についてお伺いしたいと思います。資金管理計画では、運用商品を拡大すると、このように述べておられますけれども、この拡大をする理由は何かということと、また、拡大の対象となる運用商品につきましてお答えをいただきたいと思います。

○細野管理部長 基金につきましては、地方自治法や地方財政法において、確実かつ効率的に運用しなければならないと規定されております。そこで、最も安全とされている国債のほかに、政府系の特殊法人が発行する財投機関債や、社債の中で安全性が非常に高いと判断されるものなどを運用対象としております。今年度は、債券の運用額が昨年度実績よりも約三千五百億円増加して、一兆円を超える見込みであります。預金と同様に、債券運用においてもリスクを分散するため、運用商品の選択肢をふやす必要があり、このような観点から地方債を追加したものであります。

○高倉委員 今答弁で、新たな運用商品として地方債を加えたということであります。
 それでは、この地方債はどれくらいの利回りが見込めるのか、また、この二十年度にはどの程度購入をするおつもりなのか、ご見解を伺いたいと思います。

○細野管理部長 まず、利回りにつきましてですが、現在の金利で見ますと、例えば五年国債の場合、年間一・五%程度でございます。地方債では、これを若干上回る一・六%から一・七%程度となっております。
 また、どの程度購入するかにつきましては、地方債の発行規模や債券市場における流通の状況にも左右されますが、数百億円の規模で購入することを考えております。

○高倉委員 運用収入が増加をするということはあり得ることであると思いますけれども、やはり安全性の確保が前提であろうかと思います。確かに地方債は、暗黙の政府保証があるともいわれておりまして、安全な商品ではあると思います。しかし、夕張市を例に出すまでもなく、自治体ごとに財政状況が大きく異なることを考えますと、地方債についてもすべてを購入対象とするのではなくて、安全性について確認をした上で購入をすべきではないかと思います。この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。

○細野管理部長 ご指摘のとおり、地方債についても安全性を確認した上で購入することが重要と考えております。そこで、地方債を購入するに当たりましては、財務情報の開示が充実している公募地方債を対象として考えております。その上で、開示された財務情報、格付機関による格付、さらにこれらに加え、いわゆる地方財政健全化法に基づいてことしの秋から公表される財政指標もあわせて活用することにより、自治体の財政状況をより正確に把握いたしまして、財政の健全性が確認できる自治体を対象として地方債を購入してまいります。

○高倉委員 今、答弁で地方債についても安全性を確認するための枠組みがつくられているということをお聞きしまして、安心しました。自治体の財政状況を注視しながら積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 きょうは、資金管理計画を中心に質問させていただきましたけれども、金融の世界は短期間で急激に変化をするものであると思います。事実、我が国では昨年の七月まではサブプライムローン問題は深刻にとらえられていなかった面があると思いますけれども、八月初旬からは様相が一変しまして、日本の金融機関も多額の損失をこうむるに至っております。
 会計管理局においては、このように激変する金融環境に的確に対応して、安全性を確保した上で運用収入を高めていかなければならないと思います。この点に関しまして、会計管理局長の認識をお伺いしまして、質問を終わりたいと思います。

○三枝会計管理局長 経済、金融環境、これが急激に変化するものであると、ただいま副委員長からお話があったとおりでございます。若干私ごとになりますけれども、私の乏しい経験でありますけれども、港湾局でかつて臨海開発部長を務めていたことがございます。ちょうどバブル経済が崩壊いたしまして、ようやく少し回復基調になったかなという時点でございました。ようやく土地の売却の引き合い、こういったものが出始めてきたという時期でございます。かなりの企業とそういったやりとりをしていたさなかに、アメリカで九・一一の同時多発テロが発生いたしました。その瞬間に、潮が引くようにそういった引き合いは、いわば企業の投資意欲というものが減退してなくなってしまった。
 その後は、いわゆるITバブルというような現象がありました。そこでまた景気が回復をいたしまして、企業の投資意欲が高まり、そしてまた引き合いが来るようになったわけでございます。そのときに起きたのが、いわゆるエンロン疑惑でございます。これによって、また企業の投資意欲といったものが全く減退をして、そういった引き合いもなくなってしまった。たった二年間の間でそういったことを経験させていただきました。非常に苦しい闘いをしてきたという記憶がございます。
 また、先ほど先生からお話がありましたように、サブプライム問題も、我々も、それからさまざまなアナリストたちも、昨年の春の時点では全くこんな状況になるということは予測をしておりませんでしたし、金利は当然上昇傾向になるというふうにだれもが判断していたわけでございます。
 こういうふうに考えてまいりますと、経済、金融環境の変化というのは、我々資金運用する立場の者にとってはいわば宿命といいますか、常に覚悟していなければならないものであるということを思っております。そういった常に激しく揺れ動く波の上で船を操縦しているんだ、そういった認識のもとに金利変動あるいは債券市場の動向を注視いたしまして、安全性を最優先しつつ、効率性を追求して、都民から預かった貴重な税金の運用を行ってまいりたいと考えております。

○鈴木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○鈴木委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百四十九号議案から第百五十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○新田経理部長 先日の委員会において要求のありました資料につきましてご説明申し上げます。
 今回要求をいただきました資料は、二件でございます。
 お手元配布の資料、財政委員会要求資料の表紙と目次をおめくりいただきたいと存じます。要求資料第1号をごらんください。
 一ページ目が、中央環状品川線大井地区トンネル工事請負契約の入札経過調書、そして二ページ目が、中央環状品川線シールドトンネル工事-二請負契約の入札経過調書でございます。この二件は、技術提案型総合評価方式を採用しておりまして、それぞれについて評価値の内訳が記載されております。
 次に、ページをおめくりいただきまして、要求資料第2号をごらんください。中央環状品川線シールドトンネル工事についてでございます。
 今回付議しております中央環状品川線シールドトンネル工事-二と、昨年付議しました中央環状品川線シールドトンネル工事につきまして、入札日、落札者、落札価格、予定価格、工期、契約の方法等をまとめたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○鈴木委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 ご発言を願います。

○高木委員 それでは、最近東京都では、公共施設の整備において環境面や安全確保など、非常に前向きな取り組みが進められると聞いております。例えば、現在行われている港都税事務所の建築工事においては、昨年策定された省エネ東京仕様二〇〇七を先行して適用し、断熱性能の向上や最先端の空調設備導入により、建物の熱負荷抑制を進めるなど、最高水準の省エネ仕様での整備が行われると聞いているところであります。今回の契約議案においても同様の工夫や配慮がなされていると聞いておりますが、このように公共工事の品質確保重視をしていくことは大変大切なことであり、今後とも積極的に取り組みを進めていってほしいと思います。
 しかし、公共工事の品質確保を実現していくためには、現在の資材価格の高騰は非常に問題があると考えています。こうした問題認識から、我が党はさきの財政委員会において秋田理事がこの問題を取り上げたところであります。それをきっかけとして、都は去る十六日に全国の自治体のトップを切って、単品スライド条項の適用を実施する決定をされたわけであります。このことは、受注者、とりわけ中小企業者にとって、暗やみの中の明るい光明であったと思うわけであります。今後、具体的なスライド条項の運用基準がどうなるかが焦点になると考えておりますが、本日はそのことを中心にお伺いをしておきたいと思います。
 さて、今日の著しい価格の高騰は、受注者にとって大きな負担となっておりまして、手抜き工事の発生の懸念や、公共工事の受注意欲の減退にまでつながりかねない大きな問題であると私たちは認識をいたしております。特に、現在のように価格高騰が長期間にわたっている場合、設計時点から実際に資材を調達するまでの時間を要すれば要するほど、より深刻な影響を受けるのではないかと心配をしております。
 そこで、今回の契約議案を例にとって、このあたりの状況を確認しておきたいと思うんですが、まず、議会に付議するためにはかなり早い時期からの準備が必要だと聞いております。例えば、多摩養護学校と多摩産業支援拠点についても、設計、積算が行われてから本日まで随分と時間が経過をしているのではないかと思っています。これらの議案の設計はいつ行われたのか、また、そこで採用された積算単価はいつの時点のものなのかをお伺いいたします。

○戸田建築保全部長 本議会に契約案件として付議しております都立多摩養護学校(二十)校舎増築工事及び東京都多摩産業支援拠点(仮称)(二十)新築及び改修工事は、ともに設計を平成二十年一月に終えており、その際の積算単価は同じ時点の建築工事積算標準単価表によっております。この積算標準単価表の設計単価は、四半期ごと、年四回改正しており、財団法人物価調査会及び財団法人経済調査会がそれぞれ発行している建設物価及び積算資料の市場価格をもとに設定するものでございます。
 今回の議案に用いた平成二十年一月改正の設計単価は、平成十九年十一月の市場価格から設定しております。

○高木委員 十一月からということになると、何カ月になるんですか。七カ月。七カ月前の市場価格から導き出された積算単価が使われていると。かなりタイムラグがある。その間に、資材関係がどのような価格の推移をたどっているのかというのが、実は今回の単品スライド条項の大きなテーマの一つだというふうに思うんです。ですから、十一月の段階の積算単価を使うのであれば、その時点がどうであって、契約をする時点、あるいは資材を購入する時点、あるいは仕事が終わった時点がどうなのかというところが今回の焦点だろうというふうに思っています。
 さて、その積算単価ですが、十一月の市場価格が反映されているということで、近年の一般的な傾向として、鋼材やセメント、あるいは燃料油などの資材の価格変動の状況はどうなっているのかお伺いしたいと思います。

○戸田建築保全部長 鉄筋や鉄骨、セメント、生コンクリートなど、建設工事の主要資材については、毎月発行されています建設物価や積算資料により市場価格の動向を把握しております。
 お尋ねの資材に関する最近の価格変動の状況についてでございますが、平成十九年十一月の価格と、直近の単価改正のもととなっております平成二十年五月の価格を比較いたしますと、鉄筋が三五%、鉄骨が三九%の大幅な上昇となっており、軽油やガソリンなど燃料油については一七%の上昇となっております。また、セメント及び生コンクリートは、近年価格は安定していますが、生コンクリートについては、一部の地域において価格上昇が見受けられるところでございます。

○高木委員 今お答えがありました品目の中で、生コンクリートについてなんですけれども、これは、ご答弁にあった見受けられるという程度のものではないと私は認識をしています。私たちの調査では、例えば私の地元で今行われている建築工事では、立米当たりの単価が一〇%から二〇%上がっているんですよ。確実に上がっているんですよ。ですから、こういうのはもう少し、きちんとした調査とはいいませんけれども、現実を掌握できる調査をぜひしていただきたい。それでないと、結局そういう答弁になってしまうんですね。
 これは国交省が出した資料ですが、例えば国交省のこの資料というのは、恐らく土木だとかすべてのものを含んでおりますから、建築工事とは若干違うと思うんですけれども、資材の仕様内訳の金額ベースでいうと、一番大きいのはやっぱり生コンクリートなんです。国交省のこの資料、十七年度の資料の実績からいえば、生コンが一三・八%、鋼材類が一一・七%、燃料油五・九%、それから舗装かな、これはアスファルトとかそういうものだと思いますけれども、そういうものが九・四%とか、そういう内訳になっている中で、生コンクリートが価格上昇が見受けられる程度の認識であっては、私は困ると思っています。ですから、事実として価格上昇があることをぜひ東京都も認識をしておいてほしいと思います。
 さて、今答弁のあった鉄筋、鉄骨、燃料油などは約四割も上昇したものがあるということですが、私たちの調査で、これらの品目だけではなく、さまざまな資材の価格上昇が各業界から報告をされています。今回は建築工事の契約案件に関しての質疑でありますから、建築に関する資材を中心に質疑を展開しますけれども、例えば、別の公共工事の話になりますけれども、電気設備工事などでは、必要な電線類は、電線の中身は銅が主要な材料になりますから、この銅は、ここ数年で二・五倍から三倍に価格が上昇している。あるいは、水道工事における塩化ビニールのパイプ、それから空調や配水工事におけるステンレスや亜鉛メッキの資材、こういったものはそれぞれの業界で大変な価格の高騰の中で今仕事が行われている。こういう事例は枚挙にいとまがないわけであります。
 つまり、何をいいたいかというと、十六日に発表された単品スライドの適用の資材の項目は鋼材と燃料油ということになっておりますが、これは国もそういうことになっているんだろうと思いますけれども、これだけでは不十分だということをぜひいっておきたいと思います。
 今後こうしたさまざまな資材価格の高騰に対応していくために、都として単品スライド条項の運用をしていくということをまず表明をされて、それを今後詰めていくという、運用基準を詰めていくということなんですが、実施に当たってそごを生じさせないように慎重に私は検討を加えていただきたい、検討を加える必要があるんだろうと思います。
 そこで、現時点ではまだ内容が固まっていないのかもしれませんが、確認をしておきたいことがございます。それは、先ほど申し上げた十六日の実施決定の発表で、鋼材と燃料油が対象とのことなんですが、なぜ今回この二品目が対象になったのかということがまず第一。そして、今後その他の品目にも、この対象は拡大されるのかということについてお伺いします。

○竹本契約調整担当部長 まず、今回の単品スライド条項についてご説明させていただきますけれども、単品スライド条項は、特別な要因により、工期内に主要な工事材料の日本国内における価格が著しく変動し、契約金額が不適当となった場合に契約金額の変更を可能とすることを定めたもので、工事請負契約書二十四条に規定されているところでございます。
 そこで、対象品目についてのお尋ねでございますが、先ほどの答弁にありましたように、最近、鋼材、燃料油の価格が著しく高騰しており、また、この二つの資材は工事費に占める割合が高く、価格高騰による工事への影響が大きいと考えられることから、今回、鋼材、燃料油を対象として本条項の適用を実施することとしたものでございます。
 単品スライド条項の適用対象となる資材は、現時点ではこの二つでございます。他の主要資材につきましては、当面、市場価格の推移を注意深く見守りながら、状況に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。
 今後も資材価格の実態把握に努めてまいります。

○高木委員 今、竹本部長は、現時点で必要なのはこの二品目であるということをいい切られましたけれども、先ほどからいっているように、私たちはそうではないというふうに思っているんです。例えば、先日の財政委員会の翌日に、これは公営企業委員会で我が党の高島委員が質疑をしているんですが、これは水道局のところで質疑をしておりますが、水道局の答弁の中に、単品スライド条項の適用について、関係各局との連携も図りながら機を逸することなく実施する方向で検討しますということをおっしゃっている。
 竹本部長がおっしゃった単品スライド条項の適用項目の中の鋼材あるいは燃料油、このことが水道局の工事において、私は主要なものではないというふうに思っているんですよ。水道局であれば、もっと違うものが必要なんですね。ですから、水道局がこういう答弁をして、少なくとも私たちの自民党の委員の質疑に対して、単品スライド条項はきちんと機を逸することなく適用していく方向で検討するんだといっているんですから、それは、この二品目が必要なんだということをぜひいい切らないでいただきたい。それは、これからまだまだ検討する余地が恐らく私はあるんだろうと思いますから、他の主要資材についても、ご答弁にあったように注意深く見ながら適切に対応していくという姿勢はぜひ崩さないでいただきたいと思っております。
 それが、実は、適切な対応というお言葉がありましたけれども、適切な対応というのが東京都のひとりよがりになってしまっては、私はいけないんだと思っています。つまり、今後も資材価格の実態掌握に努めていくということも、答弁の中におありになったわけでありますから、東京都が真剣に実態掌握の努力をしているという姿勢を、私は内外に示していくべきだと思っています。その手法についての考え方がおありになるんだったら、ぜひ私は披瀝をしていただきたいと思いますけれども、その手法についてはよく検討していただいて、まさに適切な手法をつくり上げていただきたいと思います。
 私は、これは個人的には一つの手法として公共工事を請け負っている業界に対して、東京都から資材価格の実態調査についてのアンケートをするとか、今どうなっていますかというのを聞いていただきたいと思うんですよ。それがなければすり合わせができませんし、単品スライドをせっかく適用するといっていただいて、東京都は都内の事業者に対して、中小企業者に対して、あるいは受注産業全体に対して、これだけいいものをつくっていただきたいという決意のもとで対応しているんだということを、私はもっと能動的に、積極的にアピールをすべきだと思っているんですよ。ですから、そういう意味でヒアリングあるいはアンケート調査なども含めて、現場の実態をまず調査をすべきだということを申し上げておきたいと思います。
 次に、単品スライドの条項が適用される公共工事についてお伺いをしたいと思います。
 まず、時期の問題なんですが、いつの工事から適用されるんでしょうか。つまり、これから発注されるものなのか、あるいは、既に発注をされておりますが、いまだに完成、そして引き渡しを済ませていないものまで含まれるのか、このことについてご答弁をお願いします。

○竹本契約調整担当部長 今回の単品スライド条項の適用については、六月十六日を施行日と定めております。したがって、この日、六月十六日現在でございますが、契約が継続している案件、また、この日以降、六月十六日以降契約が締結される案件が対象となります。これらの案件について、今後詳細を定める運用基準に従って、本条項の適用を行っていくことといたしております。

○高木委員 今のご答弁は、確認ですけれども、今工事をしているものまで含めてということになると思います。工事の適用についてはわかりました。
 次に、具体的に個々の案件においての価格上昇をどう掌握するかということが、先ほども申し上げましたけれども、ポイントになってくるのだろうと思います。実際に個々の工事に対してこの条項の適用を行っていく際に、設計時の単価と資材の調達時の単価がそれぞれ明らかにされないと、受注者側の納得が得られないというふうに思っているんです。対象品目の価格等の情報をきちんと公開していくべきではないか、つまり、透明性の確保を図っていくべきではないかというふうに私は考えていますが、いかがなものでしょうか。
 つまり、どうスライドさせるかというときに、スライドさせるべき基準の単価がわかっていないで、このものはこれだけですよといっても説得力が何もないわけですね。つまり、どのくらい上がったのか、何%上がったのかというもとのことが公開されない限り、単品スライドはやっただけになってしまう可能性があるということを私は恐れている。ですから、その部分の情報公開をきちんとしていただけるのかどうか、そこをお伺いしたいと思います。

○戸田建築保全部長 単品スライド条項の適用に当たっては、そのための適用ルールともいうべき運用基準といったものをもとに、受注者と発注者双方ともに納得し、合意することが重要になります。そのため、都としては工事の受注者に対して対象品目の設計時点の価格を提示するとともに、単品スライド条項適用のための差額の算定方法などについても十分に説明を行っていかなければならないと考えているところでございます。その上で、算出された額に応じ、単品スライド条項適用の有無について両者で確認をしていくことになります。
 単品スライド条項の適用に当たっては、受注者への十分かつ納得のいく説明を行うなど、説明責任を果たしていく所存でございます。

○高木委員 先ほど申し上げたように、もとの価格がわからないとどうしても、どうスライドしていただいたのかということがわからない。契約変更を行う受注者に対してというのはもちろんだと思うんですが、契約変更の対象とならなかった受注者に対しても、なぜなのかということは説明責任を果たしていかなければならないと思うんですね。ですから、そのことも非常に大切なことですから、当然行われるべきことであると思いますが、ぜひ徹底をしていただきたい、こう思っております。
 それともう一つは、単品スライドということは、単品スライドといいながら、そのルールが、価格変動前の対象工事費に一%を掛けたものよりも主要材料の変動額が大きい場合のみに適用されるというルールになっているわけですね。つまり、必ずしも指定品目の価格が上昇したからといって、すぐに契約金額の変更にはならない仕組みになっているわけです。ここに私は論理的な矛盾があるんじゃないかというふうに思っているんですよ。これは国の方で決めたルールなんでしょうけれども、これはぜひ検討というか、考えていただきたいと思います。
 つまり、単品スライドなんですから、単品がどれだけ上がったのかということがこの問題点であって、契約金額全体の話をするんだったら、それは全体スライドという方式もあるわけですし、また、インフレスライドというルールもあるわけですし、さまざまなルールの中で単品スライドというものが一つのルールとしてあるとすれば、単品ごとにどれだけ価格が上昇しているのか、それによってどれだけ受注者の方が困っているのかということを査定をしなきゃいけないんじゃないか。そのことに、全体の工事金額の中で上回るものだけを単品スライドの条項の中で適用していくというのは、おかしいんじゃないかというふうに私は思っている。
 これは国交省が定めたルールなんでしょうけれども、東京都としてもっと踏み込める可能性というのは、ここにはないんでしょうか。私は、これはどうしても納得いかない。単品スライドなんだから、契約金額全体の中でどうかという話じゃないと思っているんですよ。つまり、契約金額全体の話をするのだったら、その中でのみ込める分はのみ込んでくださいよという話でしょう。そうじゃなくて、単品で鋼材が何%上がっている、燃料油は何%上がっているというところに助け船を出してあげない限り、単品スライド条項なんていうのは絵にかいたもちじゃないですか。だから、私は、この部分をもう少し考えていただいて、どうやったら都内の事業者が救われるのかということをぜひ研究をしていただきたいと思っております。
 ここで、我が党として特に注文をつけておきたいことがあります。今のことももちろんそうですが、さらに注文をつけておきたいことがあるんです。この単品スライド条項の眼目は、資材価格の高騰の中で受注者、特に価格高騰のしわ寄せをもろに受けて苦しんでいる、立場の弱い中小企業の状況をいかに打開していくかということでありまして、今後この点について十分な配慮をぜひしていただきたいと思っています。
 そして、東京都として、先ほどの価格調査の話じゃないですけれども、すべての面において関係団体とのコミュニケーションを密にして、実情についての十分な掌握を私はしていってもらいたいと思います。
 きょうは、契約関係の議案を通じて、単品スライド条項の今後の実施に向けて詳細の部分についても質問させていただきましたけれども、単品スライド条項実施の意義というのは、発注者の適正な、発注者のですよ、発注者の適正な費用負担によって、低入札やダンピングの防止など、施工業者にもしっかりとした仕事をしてもらって、公共施設の品質確保につなげることだというふうに思います。そして、最終的にはそのことが都民にとってもメリットがあると私たちは考えております。ですから、今後の運用基準の詳細を詰めていくということでありますが、ぜひともそうした受注産業全体の立場に立って、内容の充実した基準を遅滞なく的確に策定をされるように、私たちは期待をいたしております。
 きょうは、建設工事を中心に議論を進めましたけれども、先ほど来申し上げているように、単品スライドにかかわる公共工事は建設工事だけではありません。土木や電気、あるいは設備、給排水など、さまざまな業種があるわけでありますから、改めてすべての業種への目配りをぜひ忘れないでいただきたい。そしてこのことを、東京都が全国の自治体の先鞭を切って単品スライド条項の適用をしますといったわけでありますから、モデルとなるようなルール、仕組みを私はぜひつくっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 もし何かコメントがあればなんですけれども、なければこれで質問を終わります。

○曽根委員 私からも今回の単品スライド条項についてお聞きしたいことがあるんですが、大分ダブりますので少し割愛をさせていただきたいと思いますが、先に議案の関連で二、三お聞きしておきたいと思います。
 まず、百五十三号議案、中央環状品川線シールドトンネル工事-二の請負契約について資料をいただきました。これは私自身も体験したことですが、昨年の二定の際に議案の正式提案に至ったにもかかわらず、その後発覚したといいますか、国の指定解除の措置を受けた、指名停止の措置を受けた防衛施設庁発注工事関連の大成建設の指名停止によって議案取り下げとなったものです。これについては、今回、同じ大成を頭とするジョイントベンチャーが、この工事内容も二がついていますけれども基本的には同じ中身で、若干設計は違っているようですが大成が落札したということで、これについては発注する都として一たん指名停止でもって取り下げになったところが、同じゼネコンのトップのベンチャーでもう一回落札されたということについての意見、感想をお聞きしておきたいと思います。

○竹本契約調整担当部長 中央環状品川線シールドトンネル工事でございます。昨年の議案につきましては、十九年六月二十七日に議案を撤回した後に、工事起工局は設計等を見直し、再積算、起工を行い、改めて今回提案いたしました中央環状品川線シールドトンネル工事-二請負契約として、財務局に対し契約締結請求を行ったものです。
 財務局は、この契約締結請求を十九年十二月二十六日に受領し、直ちに契約手続に着手いたしました。二十年一月十一日に公告、三月三日から七日まで参加申請の受け付け、三月二十五日に資格確認委員会において参加者の資格を確認し、相手方に通知いたしました。その後、四月十日まで入札書及び技術提案書を受け付け、四月十一日から十六日までの間に建設局の技術審査委員会において技術提案書を審査いたしております。四月十七日に開札、落札者となった者と仮契約を締結いたしました。
 以上のとおり、適正な手続を経て今定例会へ議案を付議したものでございます。

○曽根委員 そういうことだというお話ですけれども、昨年の第二回定例会の際に、国の方の指名停止ですよね、これは。これに対応して、都は規定がありますから、国の指名停止を受けた企業に対しては都も指名停止をするという措置をとったと思うんですが、その指名停止期間としてはどうだったんですか。

○竹本契約調整担当部長 委員の方から、国の指名停止を受け都が指名停止というお話がございましたが、事実は異なっておりまして、昨年度の経緯をご説明いたしますと、公正取引委員会が、防衛施設庁発注工事をめぐる談合事件に関連し、平成十九年六月二十日に排除措置命令等を行ったことから、東京都は六月二十二日に関係局の契約担当部署で構成する東京都契約事務協議会の協議を経て、独占禁止法違反に伴う指名停止を決定し、直ちに同日付で該当者への通知を行ったところでございます。
 昨年度提案いたしました中央環状品川線シールドトンネル工事請負契約の落札者であり、仮契約を結んでおりました建設共同企業体の代表者の指名停止の月数のお尋ねでございます。十九年六月二十二日から十月二十一日までの四カ月間の指名停止といたしました。

○曽根委員 結果として、都の方は適正な契約手続でもって今回も入札をかけたというのは事実だと思いますが、国のというのは間違いですか、公正取引委員会ですかね。そこの摘発を受けた、そのことを受けての都の指名停止期間四カ月ということはしっかりクリアをされて、もう一回同じ企業が落札をしたという事実もまたあるわけであります。
 結論からいえば、私はこういう結果を受ければ、この防衛施設庁のときには談合体質を何とか脱皮したいという宣言まで出されましたが、しかし、まだまだ道は遠いなというふうにいわざるを得ないわけであります。もちろんシールド工事ですから、特殊な技術も含み、今回も技術提案型の総合評価ですから、やっぱり技術の高いところが落札するという当然の結果だといえばそれまでなんですけれども、しかし、法的な不正を働いた企業は、何らかの方法でそれに対する、やはり少なくとも同じ場所の同じ工事については落札ができないような方策が、これは都の問題というよりは国の段階で何らかの手だてが打たれる必要があるということを指摘しておきたいと思います。
 今回の場合は、入札予定価格も大幅に下げているわけですね。これについては、恐らく昨年の落札価格なども参考にされたんじゃないかと私は勝手に想像しているんですが、先ほどもお話があったように、中小企業などの建設会社が担っているさまざまな工事の資材は上がっておりまして、それを受けて今回国と都が、国が六月十三日でしたか、都が六月十六日ということで、単品スライド条項の適用が昭和五十五年以来ですから、三十年ぶりぐらいに適用された、初めての適用ということになったと思います。画期的な事実だと思います。
 そこで、それに先立つ資材高騰の動きについては、先ほどもお話のあったように、都もかなり頻繁にそれを調べているというお話でしたが、いつごろから、どれぐらいの頻度で資材単価の動向について調べ、また、それを入札に反映させているんでしょうか。

○山本参事 資材の単価につきましては、平成十六年度までは年に一回行っておりましたが、平成十七年度からは四半期ごとに行っております。

○曽根委員 最近はもう少し頻度が高くなっているんじゃないかと思いますが、月一遍というふうにありましたが、その点の事実の確認と、それから、私は近県の千葉県、神奈川県などの担当者にもお聞きしたんですが、臨時に調べる、必要があれば月一遍とは限らないというぐらいの覚悟でそれぞれ動いているようです。そういう点では、今後も当分の間資材の変動が見込まれることから、都としても、今かなり頻度も上げているのは事実だと思いますが、さらにこの資材高騰に臨機応変に対応して調べていく、また、それを入札にも反映させるという点ではいかがでしょうか。

○山本参事 本年に入りまして、特に最近ですが、鉄筋や鉄骨などの鋼材の価格の高騰が顕著になったため、鋼材については五月及び六月に臨時改正、資材を調べまして単価の臨時改正を行っております。また、今後とも設計単価につきましては適切に、その動きを見ながら設定していきたいと考えております。

○曽根委員 調査の頻度についてはお答えがなかったんですが、事前にお聞きしたら月一遍ぐらいやっているでしょう。それについてはどうですか。

○山本参事 本年に入りまして、五月と六月に臨時改正して行ったということは、毎月、そのたびごとに資材の調査をしております。

○曽根委員 それで、単品スライド条項というのは単品についてもちろん適用するものなんですが、今回、政府も都も鋼材と燃料油について適用ということで、これは最近の価格の高騰の幅も大きいということは、先ほどもお話があったので省略します。
 さらに、この単品スライド条項の適用が、実をいうと、公共の工事でいうと鋼材というのは大きいんですけれども、民間のさまざまな工事にも、都がこれに踏み出した、国もこれからやっていくと思うんですが、非常に大きな影響があると。もちろん、いい意味での影響です。民間の工事、民民の間でも、やはり契約をした後に資材の変動でもって、特に下請の方が泣かされるという現状がかなりあるということで、公共のお役所でさえこれをやったのだから、民民の関係なんだからもう少し調整してくださいと、工事契約で一たん契約したけれども、というような話ができるようになってくるということなんですね。
 そこで、公共の工事の場合には大きな位置は占めないけれども、民間の工事では割合がかなり多い、さっき生コンの話が出ましたけれども、例えばアルミサッシの関係だとか、コンパネだとか、工事用ネットとか、こういった石油関連の製品、もしくはアルミのように単位量生産にエネルギーが非常にかかる、今後温暖化問題も含めて高コストが問題になる製品などについては、全体として考えてほしいんだという声が出ています。
 そこで、先ほどもちらっと出たんですけれども、全体スライド制、もしくはインフレ、デフレに対応するインフレスライド、こういったものも政府の条項の中には定めがあるので、場合によってはこういうことにも含めて、今後、これは動向次第ですけれども、検討していく余地は、私はゼロではないと思いますが、いかがでしょうか。

○竹本契約調整担当部長 契約標準約款には、先ほどは単品スライド条項の説明をいたしましたけれども、全体スライドもしくはインフレスライドにつきましても約款にございますので、それぞれの状況、また必要な条件がございますので、そういったことを十分勘案していく必要はあるかと思っております。

○曽根委員 資材の問題もさることながら、私たちは独自の立場から、人件費の問題については、やはりいろいろ問題があると思っているんです。つまり、都から発注する際の人件費の積算の根拠というのは非常にはっきりしていると思うんですが、それをお聞きしたいんですけれども、実態はそれと違っているわけです、現場で働いている職人さんたちの賃金というのは。都の発注の基準というのはどういうふうになっているかをまずお聞きしておきたいんです。

○山本参事 工事の積算に用います労務費につきましては、全国の公共工事における技能者の労賃を調査集計いたしまして技能職種ごとに定めたものであり、毎年見直しを行っております。

○曽根委員 その積算の根拠というのは、当然ながら最低賃金水準だとか、それから二省協定ですか、そういったものが根拠になっていると思います。しかし、公共工事も含めた現場の実態は、四次、五次下請が当たり前の世界で、その下請におりていくたびに代金が下がっていって、最後はどこでしわ寄せされるかというと人件費にしわ寄せされるというのが、もうどこの工事の話を聞いても同じです。これは、公共工事も共通した声が上がっております。
 そこで、最近いろいろ動きがありまして、最終的に現場で働いている職人さんの賃金を少なくともこれ以上に保障したいということから、総合評価制度の中に現場の人件費や労働条件、こういうものも総合評価の評価の中に加えて、全体として入札を行うという総合評価制度が、少しずつですけれども自治体がとり始めていると聞いているんです。都も、直ちにどうこうという具体的なことはまだ聞こえてきませんが、このことも含めて今後検討することが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○竹本契約調整担当部長 先ほどのスライド条項、全体スライドについて、ちょっと私が乱暴な答弁をしてしまって申しわけございません。少し補足させていただきますが、スライド条項は、全体スライドでございますが、契約締結日から一年を経過した後に賃金水準または物価水準が変動した場合の請負代金金額の変更規定でございます。また、インフレ条項は、期間の限定をつけずに急激なインフレまたはデフレが生じた場合の請負代金の変更規定ということで、そういった条件を十分加味する必要があるという趣旨でご答弁させていただきました。
 それから、ただいまの人件費の件でございます。委員がおっしゃった総合評価、工事請負契約の総合評価に現場の労働賃金を評価に加える入札方法は、残念ながら私どもは承知しておりません。東京都は、これまで業界団体や受注した元請企業に対し、下請に対する契約や代金の支払いについて、建設業法等を遵守して施工するよう要請を行ってきており、今後とも同様にその点については要請してまいります。

○曽根委員 答弁の訂正があって、条件の厳しさが強調されましたけれども、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、国の条項がすべてではないと。都が踏み出して、国の制度を使ってスタートさせるわけですが、私たちが前々からいっておりますように、都が独自にやれる余地が十分に財政的にもありますので、そういった制度の大幅な拡充を求めておきたいと思います。
 人件費について聞き及んでいないということですけれども、例えば大阪府は、府の庁舎の改修や管理などについて、総合評価の点数の半分まで、その受注する会社の労働条件など、それから障害者を雇用しているとか、そういった条件を加味した総合評価をだんだん改善をしながら進めていると聞いています。こうした自治体の例も参考にしながら取り組んでいただきたい。
 私は、今の資材値上がりは、そう簡単に片づく問題ではないと思いますし、これから地球温暖化問題の対応で、非常にコストのかかり方もまた変動してくると思います。そういう点では、契約締結から工事まで、資材調達までに一定の期間がかかることが多い公共工事の場合だからこそ、単品スライド条項はもちろんのこと、全体スライド、インフレスライド条項の適用ということも視野に入れて、ぜひ積極的な取り組みをしていただきたいことをお願いしまして、質問を終わります。

○鈴木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十六分散会

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