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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十八号

平成十六年十月二十八日(木曜日)
第二委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十二名
委員長倉林 辰雄君
副委員長秋田 一郎君
副委員長森田 安孝君
理事酒井 大史君
理事鈴木 一光君
理事松村 友昭君
東村 邦浩君
鳩山 太郎君
山下 太郎君
執印真智子君
新藤 義彦君
桜井  武君

 欠席委員 なし

 出席説明員
主税局局長山口 一久君
総務部長菅原 秀夫君
税制部長川村 栄一君
参事関口 修一君
参事橋本 隆之君
課税部長松田 曉史君
資産税部長安田 準一君
徴収部長吉田 裕計君
参事齊藤 吉民君
出納長室出納長櫻井  巖君
副出納長島田幸太郎君
副出納長宇藤 雅隆君
会計制度担当部長岳野 尚代君

本日の会議に付した事件
 出納長室関係
事務事業について(質疑)
主税局関係
事務事業について(質疑)

○倉林委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせをいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、出納長室関係の事務事業に対する質疑並びに主税局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより出納長室関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。

○東村委員 それでは、出納長室が所管されています会計制度改革について、何点かお伺いしたいと思います。
 東京都の公会計におきましては、現行の官庁会計制度という一定の制約のもとで、どうしても資産と負債を計上し財政状態を明らかにする、こういったことや、減価償却費や金利といったコストについての情報が欠落しておりまして、民間企業であれば当然行われているような財政運営の効率化や経営の透明性、これらの評価、検証が十分できておりませんでした。さらには、都民に対して正確な説明責任を果たすということができていなかったように感ぜられます。
 私は、都議会議員となって以来、公会計への複式簿記、発生主義会計の導入を常に主張し、さきの財務局の中でもお話をしましたが、平成十四年度の予算特別委員会で、この問題を取り上げ、石原知事の発言を契機として、都において公会計制度の改革が現実の取り組みとなりました。これは、私は大変に評価をしておりますし、多くの都民も驚いております。
 そういう中、この公会計制度改革は、従来の官公庁会計にない複式簿記、発生主義会計を採用し、民間企業に準じた会計制度を平成十八年四月から導入するというものでございます。その導入まで一年と半年を切った今、この複式簿記、発生主義会計の導入を柱とする公会計制度改革の現在での取り組みと今後の予定について、何点か伺いたいと思います。
 まず初めに、平成十四年から公会計制度改革の推進に着手してきたと認識しておりますが、現在までどのような取り組みを行ってきたのか、まずこれについて伺いたいと思います。

○岳野会計制度担当部長 東村先生のご指摘いただきましたように、平成十四年九月に、私ども出納長室と財務局で事務局となりまして、東京都の専門委員でございます公認会計士の先生方で構成する、東京都の会計制度改革に関する検討委員会を設置いたしまして、複式簿記、発生主義会計の導入について、これまで検討してまいりました。昨年の五月には、それまでの検討結果といたしまして、東京都の会計制度の基本的な考え方と今後の方向を発表した次第でございます。
 その中で、東京都の目指す公会計制度の方向といたしまして、一つには、貸借対照表、行政コスト計算書、キャッシュフロー計算書の三つを合わせて財務諸表と申し上げておりますが、これをスピーディーに作成し、予算編成等に速やかに活用するなど、マネジメントを向上していくこと。二つには、負債額、金利等、ともすれば私どもの認識が希薄であったもの、経営感覚を醸成するものなどにつきまして、職員の意識改革を行っていくこと。三つ目については、現金収支だけではございませんで、非現金収支やストック情報を含めた、いわゆるフルコストといわれているものを総合的、多角的な財務諸表として提供して、住民への説明責任、アカウンタビリティーを向上していきたい、このようなことを掲げたところでございます。この後、この方向を踏まえまして、私どもで、財務会計システムの再構築を十五年の八月から着手しておりまして、現在、システム開発中というところでございます。

○東村委員 最近は、ようやく公会計制度の改革に関する議論が全国の各地で盛んに行われるようになりました。専門家による公会計基準の試案なども発表されております。都が公会計制度改革を実施する上では、財務会計システムの開発と同時に、もう一つ大事なこととして、支出の中で何が経費となり、何が資産となるのか、また、収入の中で何が収益となり、何が負債となるのかという、会計処理の規範となる会計基準を確立することが何よりも必要でございます。日本公認会計士協会も、公会計原則のパブリックコメントを出しておりますが、都としては、この基準をどのようにして作成していくのか、これについて伺いたいと思います。

○岳野会計制度担当部長 東村先生のご指摘いただきましたとおり、公会計制度改革の目的を達成するためには、会計処理の規範となります会計基準の確立が不可欠だというふうに思っております。公会計制度改革について、昨今、盛んな議論がされておりますし、先生のお話があったような公会計基準の試案も出ております。こうしたものも参考にいたしまして、また、先ほど申し上げましたような改革の検討委員会のご意見も踏まえまして、あるべき公会計のモデルを構築できるよう、全国に先駆け、東京都独自の会計基準の作成や具体的な会計事務処理方針の策定についても、ますます今後精力的に検討を進めていきたい、このように思っております。

○東村委員 ただいま、東京都独自の会計基準の作成や具体的な会計事務処理方針の策定を行っていくという話がありました。先ほど、主管が財務局と出納長室という話がありましたが、会計制度の改革は、ぜひとも出納長室が音頭をとってしっかりと進めてもらいたい、このように思うわけでございます。
 ところで、都の会計に複式簿記と発生主義会計を導入することは、まさに画期的な取り組みだと私は思っておりますし、これは公認会計士協会なんかもびっくりしておりました。
 一方で心配なのは、長年、単式簿記になれ親しんできた職員にとって、新たな事務負担が生じるのではないか。今まで単式簿記でやっていたのに、わざわざ、なぜこんな煩雑な処理をするのかという声も、中にはちらほらと聞いております。ただ、これは誤解されやすいのですけれども、決算を組む作業の中では、むしろ、現場の中で複式簿記で、何が資産で、何がいわゆる経費なのか、何が負債なのかということをきちっと処理できれば、むしろ、決算が効率かつ迅速的に行えるわけでございます。システムさえ組めば、あとは、それにのっとって自動的にできるわけですから、むしろ、今までよりも労力が少なくて済むんじゃないか。国に出す提出書類も、収支計算書ですけれども、これもキャッシュフロー計算書を変形すればできる問題でございまして、こういったことがかなり簡素化できるんじゃないかと思います。
 そこで、財務会計システムの開発上、主要なポイントはどこにあって、また、実務上の職員の方のさまざまな不安を解消する工夫や、さらに職員の方に向けた研修など、これについて出納長室としてどのように取り組まれているのか、伺いたいと思います。

○岳野会計制度担当部長 東村先生のおっしゃいました、財務会計システムの開発上の主要なポイントでございますけれども、まず一つ目といたしまして、新システムの開発上、財務諸表の作成の期間を短縮したということが挙げられると思います。東京都はこれまでも、単式の決算を財務諸表の形式に組みかえまして、いわゆる機能するバランスシートとして作成してまいりました。しかし、その作成には、決算の確定後かなりの時間を要しまして、次年度の予算の編成までに財務諸表の形で決算状況を示すことが難しい状況でございました。これを解消するため、私どものシステムでは、従来から行っておりました日々の単式の会計処理と同時に、複式のデータを並行して処理いたしまして、速やかに財務諸表を作成するということにした次第でございます。
 システム開発の二つ目のポイントでございます、特徴でございますけれども、基本的には、これまでどおり都の職員が予算科目に沿ってシステムへのデータ入力を行いまして、同時に、財務諸表を作成するための必要な情報を幾つか加えるだけで、システム内でおおむね自動的に仕分けを行って、結果として財務諸表を作成する。このような仕組みを構築することによりまして、先生がご心配いただきました職員の負担も可能な限り軽減し、また、末端の職員まで、フローとストックの情報について、意識を持って会計処理を行っていく、意識改革を行っていく、こんなことを考えている次第でございます。
 また、先生からご心配いただきました職員研修につきましても、新財務会計の導入前に十分な時間をとりまして、会計事務担当者が複式簿記の知識や操作等に十分に習熟できるよう、多様な研修を幅広く行ってまいりたいと、このように存じております。

○東村委員 今、現行のシステムに二、三の情報を加えるだけで、システムの中で自動的に複式簿記に変換してくれる。したがって、複式簿記をある程度知らなきゃいけない。ある程度、何が資産になるのか、何が経費になるのかぐらいは知らなきゃいけないんでしょうけれども、根本的に会計学を一から学び直さなければならないということは恐らくないだろうと、私も今、その話を聞いて安心したわけなんですね。そのためにも、ぜひとも、最低限のことかもしれませんけれども、研修をしっかりやってもらいたいと思いますし、そういう意味で、ぜひともこれを成功させてもらいたいと思います。
 その上で、今お話のあった開発なんですけども、現在どのような段階まで進んでいるのか、また、十八年四月が稼働になりますが、今後どのように開発を進めていくのか、この二点についてお伺いしたいと思います。

○岳野会計制度担当部長 まずシステム開発の現在の状況でございますけれども、現在、実際の事務の作業や事務フローを想定した、システム上、詳細設計といわれておりますけど、これはシステムを構築するための詳細な仕様書のようなものでございますが、詳細設計の最終段階を迎えておりまして、今後、プログラムの製造にとりかかっていくということでございます。このプログラムの製造は今年度中に終了いたしまして、その後、来年は、稼働確認のための各種の試験や、先ほども申し上げました職員の研修と導入の準備を万全に進めていきまして、十八年の四月稼働ということで進めていきたいというふうに思っております。

○東村委員 十六年度末までにプログラムの開発を終了して、一年間かけてテストをやっていく、こういう話でございました。私は、どんな開発もテストが大事だと思っております。ある銀行で、恐らくテストもしたんでしょうけれども、いざ、その当日になると、ああいったパンクが生じてしまう。こういうことが起きないようにするためにも、やはり会計というのは一年が単位でございますから、一年間をかけてしっかりとテストをしていただいて、不備な点は改善をしてもらいたいと思うわけでございます。この公会計制度改革というのは、口でいうのは簡単なんですけども、非常に大変な作業だと思っております。私も、時間があればお手伝いしたいというぐらいの気持ちでいるわけでございますけれども、そういった意味で、これは生半可な気持ちじゃなかなかできないだろうなと思っています。
 櫻井出納長は、奇遇なんですけれども、私が厚生委員会へ入ったときに衛生局の総務部長をされておりまして、その後、病院経営本部長、財務局長、そして出納長とこられたわけですけれども、私が厚生委員会へ入ったときに一番の主眼でやっていた都立八王子小児病院の問題、多摩の小児医療の問題、このときも、改革はするんだけれども、やはり現場の声もしっかり聞きながら、みずから汗をかきながら、この改革をされてきたという姿を見てまいりました。
 そういう意味で、今回、出納長として、またこういう場面で遭遇いたしまして、櫻井出納長に期待するところが大なわけでございます。これはまさに全国に先駆けたというよりも、国もやってないことを東京都がやるということですから、かなりの大きな責任と、そして、これが現実性を帯びれば、東京都の一大改革になるし、財政の大きな改革の一つのツールになってくると思います。そういった意味で、十八年度、公会計制度を変えていく櫻井出納長の決意を伺いたいと思います。

○櫻井出納長 公会計制度改革につきまして、今、東村先生からお話しいただきましたけれども、いうはやすくでございまして、おっしゃるとおりでございまして、この公会計制度改革は、都の会計制度、ひいては日本の地方自治体の会計制度の大転換につながる、大変大きな作業ということでございます。大きな課題、克服すべき課題、まだまだたくさんございます。そういう中で、公会計制度改革のスタートを予定しております十八年度まで、あと一年半余りとなってきております。今後、この期間は、この改革を着実に実施する上で大変重要な期間になるということで、出納長初め、出納長室あるいは各局の関係職員、全力を挙げて取り組んでいかなくちゃいけないというふうに理解しております。
 出納長としましては、この公会計制度改革を通じまして、都政の構造改革、例えば都民サービスのアウトプット量とコストの関係、あるいは金利意識のお話が出ましたけれども、そういう意識も含めた資金手当ての関係、あるいは減価償却感覚、こういうものを持ったランニング費用等の視点、こういうものをしっかり持った都の施策の立案、実行、あるいはこういうものを支える執行体制、執行方法の改革、さらには、この制度が成熟して、都の予算編成の仕組み、あるいは政策決定の仕組みへの活用など、そういう都政の構造改革につなげていくとともに、これを担う都職員の経営感覚あるいはコスト意識の醸成など、これが最も重要でございますけれども、これに重点的に取り組みまして、さらには、今お話がございましたけれども、全国に先駆けた全く新しい公会計制度のモデル、これを提示するということになります。そういう中で、考え方も含めまして全国に発信しまして、都民への、都の財務状況あるいは財務運営に関する情報開示、あるいは説明責任、こういうものに全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○東村委員 くどくなるんですけれども、今おっしゃったように、本当にこれは大変なことなんです。そういう意味で、今までにない概念を行政に導入するわけですから、恐らくさまざまな障害も出てくるだろうと思います。中には、今はやりの抵抗勢力というのが出てくるかもしれません。今後さまざまな課題に直面することは、これはもう想像にかたくないと思います。櫻井出納長のリーダーシップだったら、ぜひともこれはやり遂げてくれるだろうと、私は期待しているわけなんですけれども、そういった意味で、これは行政の人にとってもプラスになるし、都民の人も、本当に東京都政を理解するという上で、非常に大事なツールとなります。どうか最後の最後まで責任を持って頑張ってもらいたいと、応援するだけでなく、私も提案した一人として、みずから協力できる部分、汗をかける部分はしっかりかいて、バックアップしていきたいと思います。頑張ってください。

○倉林委員長 ほかにございませんね。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○倉林委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で、出納長室関係を終わります。

○倉林委員長 これより主税局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求がございましたが、理事者と調整の結果、なくなりましたので、直ちに本件に対する質疑を行います。
 ご発言願います。

○秋田委員 私からは、具体的な質問をする前に、まず二つ評価をさせていただきたいなと思っております。
 厳しい財政状況が続く中、唯一の歳入所管局である主税局は、徴収率向上や滞納整理額の大幅な圧縮に向けた取り組みを積極的に実施し、これまで大きな成果を上げてきた、このことを、まず第一点目として評価させていただきたいと思っております。
 二点目として、さらに十六年度については、これまでの徴税努力の過程で培ったノウハウを生かし、トライアルとして、使用料など税以外の都債権についても、局を超えて連携し、回収に取り組むとしております。これは、よく指摘される縦割りの弊害を超えるものとして、私は高く評価させていただきたいと思っております。
 そこで改めて、これまで実施した徴税努力にかかわる取り組みの状況を含めて、何点かお伺いさせていただきたいと思います。
 まず第一点目の質問として、平成十五年度決算では、徴収率が過去最高の九六・一%を達成し、滞納繰越額もピーク時の約四分の一というところまで圧縮してきたということですが、これまでの取り組み内容についてお伺いいたします。

○吉田徴収部長 歳入の約七割を占める都税収入の確保は、都の財政基盤の根幹をなすものでございます。そのため、迅速、的確な課税に努めるとともに、納税者お一人お一人の状況を把握し、きめ細かな整理に努めております。それでもなお納税に誠意が見られない場合には、差し押さえ、公売なども辞さない積極的な取り組みで、困難事案を圧縮してまいりました。
 また、自動車税につきましては、各都税事務所に自動車税専担組織を設置し、早期に着手するなど、職員一丸となって着実に努力を積み重ね、徴収率の向上を図ってまいりました。
 さらに、公売では、インターネットを活用した新たな工夫を行い、参加者の大幅な拡大を図るなどして、従来困難であった動産の公売を促進いたしました。
 平成十五年度の成果は、以上のようなこれまでの取り組みの結果であり、同時に、その過程で、さまざまな徴収に係るノウハウも培ってきたところでございます。

○秋田委員 ただいま説明にございました自動車税、それからインターネット公売、インターネット公売につきましては随分とマスコミ等で取り上げられたところでございますが、現在の取り組み状況はどうなっているんでしょう。

○吉田徴収部長 自動車税につきましては、これまでのさまざまな取り組みの結果、平成十五年度末の徴収率は全国八位にまで向上いたしました。また、本年四月から、都道府県では初めて、自動車税にコンビニ収納を導入し、さらに十一月の東京モーターショーでも、納期内納税促進のためのPRを実施する予定でございます。
 また、七月には第一回インターネット公売を実施したところ、約三千人の参加申し込みがあり、売却された公売財産も、当初見積額の約七倍の価格となるなど、大きな成果がありました。第二回インターネット公売は、今月十月十四日から参加申し込みの受け付けを開始しておりまして、十一月初旬に入札の予定でございます。

○秋田委員 ただいま部長から説明がございました、自動車税にコンビニ収納を取り入れたり、あるいはインターネット公売をするというのは、本当に全国に先駆けたすばらしい実績だと、これは本当に率直に評価をさせていただきたいと思うんですが、それに加えて、東京都は全国自治体のリーダーとしての役割があるんだろうなと思っております。この先進的で効果のある取り組みを積極的に全国に広げていくことが、知事ではないですが、東京から日本を変えていく一つの証左になるんだと思うんですが、どのような全国的な取り組みをしていく所存でしょうか。

○吉田徴収部長 昨年秋には、全国から百二十団体の参加を得て、徴収部門初の全国会議、第一回徴収サミットを開催し、都の先進的な取り組み等を紹介するなど、全国自治体との連携を深めたところでございます。
 また、第一回全国会議で提案し開設したメーリングリストによりまして、現在、百を超える自治体との日常的な情報交換も可能となっております。さらに、悪質な滞納、脱税事案につきまして、他県との合同捜索に際して、都の捜索支援マニュアルを活用して実施するなど、自治体間の連携を深めた取り組みを行ってまいりました。
 今年度につきましては、参加自治体数をさらに二百団体に拡大した第二回徴収サミットを十一月に開催し、引き続き全国連携を図る中で、都の取り組み等を展開してまいります。

○秋田委員 ここに、おととい、二十六日の幾つかの新聞記事にも載っていることなんですけれども、全国自治体でも初の試みとして、東京都が使用料など滞納債権の回収に乗り出して、ヨットなどを現実的に差し押さえた、こういう報道がされております。オール都庁の滞納金の回収について、幾つかお尋ねさせていただきたいと思っております。
 まず、この回収の対象とする使用料など各局の滞納金は、トータルで大体幾らぐらいあるのかを教えてください。

○吉田徴収部長 平成十四年度の決算をもとに集計した数値から、使用料、貸付金など、各局にある滞納金額を推計いたしますと、約二百億円に上るものと考えております。

○秋田委員 それでは、主税局としては、その二百億円に関して今後どのような取り組みをしていくんでしょう。

○吉田徴収部長 今年度につきましては、トライアルとして、道路占用料、マリーナ施設使用料等、六局の滞納債権回収に当たる予定でございます。その結果を踏まえまして、十七年度以降、順次拡大を検討してまいります。
 また、この取り組みでは、主税局職員が直接、各局の債権回収に当たるとともに、各局への事案相談会や研修をあわせて実施するなどいたしまして、全局が連携して滞納金回収に取り組むこととなっております。

○秋田委員 今、部長がおっしゃったような取り組みは、都道府県レベルでは全国初と聞いておりますが、先ほど来、インターネット公売あるいは自動車税のコンビニ収納等を含めて、本当に全国に先駆けて東京都は頑張っているなと、率直に、繰り返しになりますが、評価をさせていただきたいと思います。
 そこで、この一年に向けての、きょうは一回目ですので、局長の決意を伺って、質問を終わらせていただきたいと思います。

○山口主税局長 秋田副委員長から、主税局に対しまして、評価並びに励ましのお言葉をいただきまして、大変ありがとうございます。
 今お話がありました使用料の滞納金の徴収も初めての試みでございまして、そういう意味では、民事債権の回収も含めた取り組みですので、問題点もあったり、あるいは困難な事例もあるかと思いますけれども、いずれにしましても、平成七年度の都税の徴収率が九〇・二%、現在ではそれが九六・一%、そういう局等の取り組みの努力が、あるいはその中で培われたノウハウを我々として持っております、具体的には、調査、捜索あるいは差し押さえ、そういう徴税ノウハウと交渉のノウハウ、こういうものをあわせて、こういうノウハウを生かして、より大きな債権の回収効果がオール都庁の中で期待できるというふうに考えております。
 税でありましても、使用料でありましても、要は、基本は公平でありますから、この公平さというものを行政に求められるものを実現したいと思っておりまして、主税局は、こうした考え方のもとに都税収入の確保を図るとともに、組織の垣根を越えまして、オール都庁の債権回収に全力で取り組んでまいります。

○倉林委員長 ほかにございませんか。

○酒井委員 私の方からは、今、秋田副委員長の質問の中にも一部出てまいりましたインターネット公売について、何点かお伺いさせていただきたいと思います。
 主税局においては、このたび、新たな取り組みとして、インターネット公売といったものを行っております。私も、このインターネット公売、ヤフーオークションというページを見せていただきましたけれども、改めて、まずインターネット公売といったものに取り組んだその目的について、念のためお伺いさせていただきたいと思います。

○吉田徴収部長 インターネット公売実施前の動産の公売では、入札者が、平日の日中という定められた時間に、都庁舎などの定められた会場に足を運ぶ必要がありましたので、入札参加者が少なく、例えば、公売を三回実施してようやく落札されるという例もございました。そこで、近年急激に普及したインターネットを活用して、いつでも、どこからでも入札が可能な動産公売として、本年七月に第一回インターネット公売トライアルを実施いたしました。

○酒井委員 ことしの七月に第一回のトライアルとして実施したということですけれども、先ほどもご答弁の中に、三千人の申し込みがあったというようなお話もあったわけですけれども、この第一回目の結果について、主税局としてはどのように評価をしているのか、また、都民であるとか、他団体等々からどういった反響があったのか、おわかりでしたら、お伺いしたいと思います。

○吉田徴収部長 第一回インターネット公売トライアルにおきましては約三千人の申し込みがございまして、二十点中十七点の財産が当初見積価格のおよそ七倍で売却されるなど、大きな成果があったと評価しております。
 この間に寄せられた、インターネット公売に対する約四百人の都民等の方々からの反応につきましても、おおむね好意的でございまして、支持を得ているものと思われます。
 また、他団体からの問い合わせも数多くあり、幾つかの団体では、インターネット公売の実施を検討していると聞いております。

○酒井委員 今のご答弁ですと、四百人という都民の方々から反応があって、おおむね好意的だったということや、また他団体でも、東京都のトライアルといったものを、実施を見て今後検討していくといったご答弁があり、また、二十点中十七点の財産といったものが、見積額の七倍という大変高額で売却されたというご答弁がありました。二十点中十七点、財産が売却されたということですけれども、残りの三点についてはどういった処理をされたのかということと、また、今後、買い受けがなかったものであるとか、また、買い受けを辞退した辞退者への対策といったものはどのように考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

○吉田徴収部長 第一回インターネット公売トライアルにおきまして、落札されながら買い受けがなかったピアノ、掛け軸及びリトグラフの三点につきましては、公売保証金を没収した上で、十月十四日に参加受け付けを開始いたしました第二回インターネット公売トライアルに出品しております。
 また、第二回インターネット公売トライアルにおきましては、これまで見積価格の一割であった公売保証金を見積価格の二割に引き上げるとともに、買い受け辞退者に対して、東京都のインターネット公売へ二年間、参加制限を行うことといたしました。

○酒井委員 先ほどのご答弁の中で、十七点の財産については、当初見積額の七倍で売却されたといったご答弁があったわけですけれども、第一回のインターネット公売の中では、見積額を大きく上回る入札といったものもあったようです。見積価格といったものはどのような形で決められているのか、お伺いしたいと思います。

○吉田徴収部長 公売財産の見積価格につきましては、美術商、伝統工芸職人など、公売財産の精通者である外部の鑑定人等から意見をお聞きした上で、品物の交換ができないですとか、短期間に代金を一括で支払わなければならないですとか、いわゆる公売の特殊性を勘案いたしまして、主税局で決定しております。

○酒井委員 今、見積価格の決め方についてお伺いいたしましたけれども、インターネット公売における初めの見積金額であるとか、また実際の売却金額といったもの、あるいは実際に滞納されている都税との関係等については、どのような関連性があるのかについてお伺いしたいと思います。

○吉田徴収部長 インターネット公売においては、売却金額からシステム利用料や保管、運搬料等の滞納処分費を差し引いた金額が滞納都税に配当されることになります。したがいまして、売却金額が見積価格を上回るほど、都にとりましても、滞納者にとりましても有利となろうかと思っております。

○酒井委員 今のご答弁によりますと、インターネット公売といったものを活用することによって、当然、落札された方にとっては自分の欲しい品物が手に入るし、そのことによって東京都にとっては都税が入ってくるし、逆に滞納者の方々にとっては、高く売れれば、自分の滞納税額といったものが、その分、充てんされるということで、いわば三方一両得みたいな話で、インターネット公売というのは大変有効な施策であるということを再認識させていただきました。
 こういったインターネット公売といったもの、実際にインターネット公売に参加をする方々にとっては、東京都という、そういったブランドを信用して参加する人も多いと思います。ガイドラインによりますと、都は瑕疵担保責任を負わないということでありますけれども、東京都として、インターネット公売といったものに安心して参加できるような仕組みといったものを整えながら、出品する財産をさらに拡大していっていただきたいと思いますけれども、今後のインターネット公売の方向性について、所見をお伺いしたいと思います。

○吉田徴収部長 美術品、骨とう品、自動車等の動産を売却する新たな手段が確保されましたので、今後、滞納整理の一環として、差し押さえた動産をインターネット公売に付していくとともに、不動産につきましてもインターネット公売を実施していけるよう準備を始めてまいります。
 また、インターネット公売の拡大に当たりましては、第一回及び第二回インターネット公売のトライアル結果を踏まえまして、動産の下見会をさらに充実させるなど、丁寧な説明を行い、入札者が一層参加しやすいものに改善してまいります。

○酒井委員 今ご答弁の中でも、今後、不動産等についても拡大するといったことや、また、東京都の信用性という面からは、一般的にインターネット上でのオークションといったものは、現物を見ることができないために、申し込んで、お金を払ったはいいけれども、その物が瑕疵があったとかいうようなことで、問題も発生するということがありますので、そういった面でも、下見会等を今後も充実させながら、丁寧に説明をしていくということですので、ぜひともそういった点について今後とも取り組みを進めていっていただきたいと思います。
 このインターネットの公売といったものを充実させることは、公売による収入増ということはもちろんあるわけですけれども、納税に対する意識づけといったものがさらに進んで、結果として徴収率の向上というものにもつながると思います。
 今後とも、このインターネット公売の成果といったものに--当然これは成果があるので、満足していただいていいわけですけれども、全体としての話として、インターネット公売だけではなくて、さらにいろいろな試みを検討して、また実施していただくことにより、一層の税収確保に努めていただきたいということを最後にご要望申し上げまして、私の質問を終わりにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○森田委員 私の方は、個人都民税の徴収について少しお伺いさせていただきたいと思います。
 今さらいうまでもなく、地方税というのは地方財政の根幹であり、国が進める三位一体改革を踏まえると、今後ますます、自主財源である税収の確保が重要な課題であると思います。これは東京都においても非常に重要なことであり、第二次財政再建プランを確実に実行することが、歳入局である主税局の大きな役割であるなというふうに思っています。
 個人都民税については、前にも取り上げたことがありますが、東京都主税局としては個人都民税の徴収に非常に力を注いでいる、このことはよく理解しておりますが、もう一回確認のために伺いますが、都税の徴収が向上している中で、なぜ個人都民税に着目して取り上げているのか、力を入れているのか、この辺の理由についてまずお聞きしたいと思います。

○齊藤参事 平成十五年度決算での都税全体の徴収率は、ご案内のように過去最高の九六・一%を達成いたしました。しかしながら、個人都民税につきましては、徴収を行っている区市町村での専門知識の継承が、人事異動等によりまして必ずしもうまくいってないことや、住民関係の密接さなど、環境面からの徴収困難性もありまして、都税全体の徴収率に比べまして低く、九〇・一%にとどまっているのが現状でございます。
 また、第二次財政再建推進プランでは、税収確保に向け、個人都民税を含む都税の徴収率をさらに引き上げることとされており、より一層の徴税努力を図る必要があるものと考えております。

○森田委員 今伺うと、東京都全体の徴税率は九六・一%、しかし、その中で個人都民税に関しては九〇・一%にとどまっているというお答えですが、それでは、個人都民税の徴収率を上げるためにはどのような取り組みをしていくのか、伺いたいと思います。

○齊藤参事 この平成十六年度より、個人都民税の滞納整理を担当する専担組織といたしまして、課レベルの個人都民税対策室を設置し、室長及び職員と区市町村からの派遣研修生を含め、三十五名体制で対応しております。また、対策室は、区市町村から高額困難事案を引き継いで、直接処理、支援する整理係と、平成十六年度から新たな取り組みとして開始いたしました、区市町村への職員の派遣や事案相談会、各種研修など間接的な支援を行う調整指導係の二係で構成されております。この体制により、区市町村への支援は、各自治体との協力、連携を前提に、直接、間接支援をそれぞれの状況に応じて実施しているところでございます。

○森田委員 さまざまな取り組みをされて、そして徴税率を上げていく、これは非常にすばらしいことですが、具体的にお伺いします。
 個人都民税の徴税を上げていくということですが、例えば十五年度では、区市町村から都に引き継いで直接処理した個人都民税というのはどの程度あるんでしょうか。

○齊藤参事 平成十五年度は、都内全域を対象に、個人都民税困難事案の直接徴収を本格実施いたしました。その結果、四十六区市町村から百八十三事案、額にいたしまして約二十九億円を引き継ぎ、年度末までに、そのうち百五十七事案、約二十億円、件数で約八六%、額にして約六八%を処理いたしました。
 なお、ただいま申し上げました金額は個人住民税の全額でありまして、区市町村民税と個人都民税を合わせたものでございます。

○森田委員 今年度から新たに取り組んだと先ほどいわれました、区市町村への都職員の派遣、これについてはどのようなことで、どのような成果を上げたのかをご報告してください。

○齊藤参事 区市町村への派遣では、都職員三人を一グループといたしまして、四グループを年三回、二カ月間ずつ、各区市町村支援のために派遣をしております。第一回派遣につきましては、既に六月、七月に足立区、八王子市、府中市、西東京市の一区三市で実施いたしました。第二回目として、この十月から、港区、大田区、杉並区、練馬区の四区に職員を現在派遣中でございます。派遣中の都職員は、派遣先自治体職員とともに、滞納事案の進行管理や納税交渉での同席など、共同して滞納整理に取り組んでおります。

○森田委員 一グループ三人で各区市に派遣する。三人で足りるのかどうか、ちょっと疑問ですけれども、それでもそれなりの成果を上げてきている。精鋭中の精鋭が行っているというふうに確信したいと思いますけれども、ただ、区市にしますと、都から、上から、徴税率が低いからこの区に派遣しますよということになると、結構抵抗も出てくるんじゃないかなというふうに思うんですが、この辺の区市の選択というのはどのようにしてやっているんでしょうか。

○齊藤参事 都職員の派遣先自治体は、あくまでも都からの支援を希望する自治体の意向を尊重して決めております。したがいまして、先生ご指摘のように、個人住民税の徴収率が低いからといって派遣を選定しているということはございません。

○森田委員 少し奥まった話ですが、六月、七月に派遣した区が、先ほどお話がありましたけど、その派遣されたところでは、どのような効果があって、反応があったのか、この辺はどうでしょう。

○齊藤参事 六、七月に派遣した都職員の受け入れにつきましては、一区三市とも好意的に対応していただきました。お互いに税収確保の重要性を共通認識といたしまして、東京都と共同して徴税努力する、各自治体の意気込みを強く感じております。
 また、派遣終了時には、いずれの区市にも感謝されまして、この取り組みを通じて連携はより深まったものと考えております。これを一過性で終わらせることなく、せっかくできたパイプを生かして、今後とも連携を密にしていきたい、このように考えております。

○森田委員 最後の質問になりますけれども、徴税率、東京都は全国でも有数なレベルにいっているんではないかな、そういう意味では、税務当局のご努力に対して敬意を表するわけでございますが、今後の財源を考えた場合に、地方主権の確立に向けて、税務当局として行動すべき課題について決意をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょう。

○山口主税局長 森田副委員長に、また、徴税に対しまして励ましのお言葉をいただき、ありがとうございます。
 先ほど副委員長ご指摘のとおり、これから地方分権の時代ですから、まず、税源移譲されたとしても、その地方税の徴収の努力がそれぞれの自治体でなっていないと、いわゆる自治というものが育っていかないというふうに考えております。まずそういうのが基本的な考え方にありまして、ご指摘のとおりでございます。
 あと、都としては、第二次財政再建推進プランでは、個人都民税を含む都税徴収率をさらに〇・七五%アップすることが都の重要課題とされておりますので、これを歳入する責任所管局としては、確実に達成しなければならないというふうに考えてございます。
 特に、先ほどお話がありました個人都民税でございますけれども、これは今現在、先ほどいいましたように九〇・一%、全国の地方自治体の徴収率が九三・四%でございますから、まだまだ努力しなければいけない課題となっています。そのために、区市町村から引き継いだ困難事案の直接徴収、それから区市町村への職員の派遣を通じまして、連携して支援していこうという考え方をとっております。
 私も、区市のそれぞれの市長さん、区長さん、あるいは幹部の方と直接お会いして、お話を伺いますと、やはり、先ほどお話しした三名の職員ですが、その波及効果は大変感謝されておりまして、行くたび、行くたびに感謝されております。
 また、来週月曜日には、副委員長の地元でありますけど、杉並区にも私、協力と連携をお願いに行ってくるつもりでおります。
 そうした取り組みの中で、この都民税についても一層徴収率の向上を図っていきたいというふうに考えております。

○森田委員 今、局長から決意を伺いましたけれども、徴税率を上げるといっても、実際携わっている職員の方は、これは大変な仕事じゃないかなというふうに思います。かつて、マルサの女とか、国税ですけれども、そういうのがありました。それに似たような仕事をされているんではないかな。その中で徴税率を上げていく。非常に大変な仕事をされて、敬意を表するわけですが、今後も、主税局の皆さんの頑張りによって、さらに税収効果を上げていただきたい。
 国の問題ですけれども、国民年金の納税率、納税をしてない人が四割にも達する、こういう状況が起こっているわけですね。東京都の主税局のノウハウを社会保険庁にも与えたら、もっともっといいことが起こるんじゃないかなというふうに思います。そこまではなかなか、国のことで、いかないでしょうけれども、主税局として納税率の向上にぜひ頑張っていただきたい、これをお願いして、質問を終わります。

○松村委員 何点か伺わせていただきます。
 一昨年度、それから昨年度の税制改正では、配偶者特別控除の廃止、公的年金控除の縮減、老年者控除の廃止など、相次いで庶民増税が行われました。その影響が、平成十六年度の所得から順次及ぶと聞いていますが、初めに、どのような改正が行われたのか、改めて簡潔に説明していただきたいと思います。

○川村税制部長 平成十五年度の税制改正におきましては、共働き世帯の増加や女性の就労状況が変化していること等を踏まえまして、所得税で三十八万円、住民税で三十三万円の配偶者特別控除の上乗せ分が廃止されたところでございます。
 また、平成十六年度の税制改正におきましては、少子高齢化が進展する中で、現役世代の活力を維持し、世代間の公平を確保する等の観点から、公的年金等控除について、六十五歳以上の者の最低保障額を百四十万円から百二十万円に引き下げるなどの縮減を行うとともに、所得税で五十万円、住民税で四十八万円の老年者控除が廃止されたところでございます。

○松村委員 配偶者特別控除は、所得税三十八万円、それから住民税が三十三万円、これがいずれも廃止されたわけですね。そして、所得税は平成十六年度分から実施される。住民税は十七年度分からの適用。それから、今、一くくりで答弁がありましたけれども、公的年金等控除は、最低保障額が六十五歳以上は百四十万から百二十万に引き下げられる。さらに老年者控除は、所得税五十万円、住民税四十八万円が廃止となり、この二つの控除は、所得税が十七年度分から、住民税は十八年度分からの適用となります。
 いずれも、これから都民に大幅な負担がかかってくる大問題となります。そこで、これらの改正により影響を受ける人はどのぐらいになるのか、また、その増税額はどのぐらいかをお聞きします。

○川村税制部長 公的年金控除等の改正により影響を受ける人数でございますが、現在、都内においては、配偶者特別控除の上乗せ分の廃止で約百十八万人、公的年金等控除の縮減と老年者控除の廃止で約五十二万人でございます。また、これらの都税収入への影響額は、平年度ベースで百四十億円でございます。

○松村委員 所得控除の見直しにより影響を受ける、個人住民税で全国で一千三百二十七万余、公的年金等の控除で三百七十三万人、老年者控除で三百八十四万人と伺ってますけれども、今答弁がありました東京都内でも、配偶者特別控除で百十八万人、それから公的年金等、老年者控除、これはダブりますから、大体五十二万人ですか。しかも、その影響額ですね、人数は今のとおりですけれども、個人住民税の東京都分でも百四十億と。私、調べて、これにさらに、都税分だけじゃなくて区市町村分がありますから、その影響はどういうふうに出るのかということで、都税分の百四十億プラス区市町村税では二百九十億、合わせると四百三十億。こういう増税がいよいよ来年、そして再来年と、所得税、住民税というふうにかかってくる大変なものであります。これにさらに所得税の影響も入るわけですよね。今のは個人住民税ですけれども、この所得税、これは国税ですけれども、それもちょっといろいろ伺って、調べたところ、配偶者特別控除、この上乗せ分でも全国で四千七百九十億、公的年金等が一千百六十億、老年者控除が一千二百四十億、これが上乗せされていて、じゃあ東京都民分というか、都内でどのぐらいかというのは、なかなか数字が出てこないということなんで、全国の一人当たりの影響額、これについて聞きましたところ、配偶者特別控除、これで五万五千円ですよね、年間、増税となるのは。公的年金等控除で四万二千円、老年者控除で五万八千円だそうであります。
 そういっても、どのぐらいの、どういうことなのかということで、さらに調べて、お聞きしますと、例えば、年金だけで暮らしていられる六十五歳以上の二人の夫婦世帯、この年金収入が三百万円の場合を例にとってちょっと試算してもらいましたけれども、改正前はいずれも所得税、住民税がゼロです。課税されません。ところが、今度の三つの改正というか改悪によって、今まで所得税がゼロだったのが七万円、それから住民税が四万二千円、こういう増税というか影響がいよいよ出てくるということであります。
 それで、そういう大変な大負担になる、税だけでも増税になるのに加えて、特に年金者などの世帯、これらの改正で最も影響を受ける年金世帯で、六十五歳以上の夫婦世帯の場合、今、所得税や住民税の課税対象というのがあるわけですよね、課税最低限度が。このモデルでいきますと、改正、まあ、改悪によって、どのぐらい課税最低限が引き下げられるのか、これについてお答えいただきたい。

○川村税制部長 お尋ねの六十五歳以上の夫婦世帯の場合でございますが、所得税が課税される年収につきましては、三百三十九万円から二百五万円に、約百三十四万円引き下げられることになります。また、住民税が課税される年収につきましては、三百十五万円から二百四十五万円に、約七十万円引き下げられるものでございます。

○松村委員 今の答弁で明らかになったことは、六十五歳以上の夫婦世帯の場合、今までは三百三十九万円の方は課税されなかったけれども、今度は課税される。課税されないのは二百五万円以下だと。約百三十万円引き下げられたわけですね。特にいろいろ影響が出てくるのは、住民税が課税される年収について、これが、今まで課税最低限といわれていた三百十五万円が--今、二百四十五万円というご答弁があったのは、これは、非課税限度額が頭打ちで変更なしで二百四十五万円と。実際には、今の世帯の場合は、三百十五万六千円から改正後は百九十四万六千円というふうに課税最低限が引き下げられる。ただ、二百四十五万円が非課税限度額で、それは変更なくて頭打ちだといいますから、要するに三百十五万六千円から二百四十五万円の方が、今度は新たに、今のモデルケースでいきますと課税対象になるわけですね。
 これがどういう影響かというと、いろいろ東京都は施策をやっております。例えば東京都のシルバーパス、これは文字どおり一円でも住民税が課税されれば、千円から二万五百十円ですよね。ですから、今までは非課税だ、それが、昨年度、一昨年度の改正によって、いよいよ十六年度からは所得税、十七年度からは住民税が適用されますと、このモデルでいったら、三百十五万六千円が二百四十五万というところで、どのぐらいの対象者がいるのか、私、ぜひ調べたいというか、お聞きしたいと思うんですけれども、なかなかそれは、すぐには数字は出てこないというんで、残念ながら、きょうの質疑には間に合っておりませんけど、いずれにしても、今まで、例えばシルバーパス一つとってみても、千円だった方が、所得や収入が本当にふえない--一たん年金が決まれば、ずうっとそれでいくと思うんですよね。本当に節約しながら頑張っていられる。ところが、こういう税制の改正の影響というか、改悪の影響をもろに受けて、そういうことになるのではないか。
 まだそのほかにもいろいろな施策があると思います。例えば一つ、老人医療費助成、これも年々対象年齢が狭められて、あと二年ですか、一年で廃止になりますけれども、それにしても、老人医療費助成も所得制限があるんですね。ですから、ご夫婦で扶養親族が一人、そのご夫婦の場合、この基準が三百五万二千円なんです。これも今度の改正によっては、今までは老人医療費助成が適用された方が、今度の改正、改悪ですけども、これによっては受けられなくなる世帯というか、方々が明らかにふえる。
 高齢者の場合がそうですけれども、配偶者特別控除というのは、もちろん高齢者だけではありません。若い世帯もそうでありますけれども、そういう世帯も、いろいろな東京都の、または区市町村で独自にやっているさまざまな施策の中で、やはり所得制限というのがまだまだあります。乳幼児医療費も、多摩の方では所得制限がある。そうすると、今までそれが受けられた方が受けられなくなる。どのぐらいの規模かという点について、改めて私たち、試算したり、明らかにしたいというふうに思います。
 いずれにしても、今回の、これは国がやった税制改正、税制改悪でありますけれども、やはり大変な事態となる。そういうことに対しては、私は、これは所管局が違いますけれども、本当に独自の手だて、手当てをしなければならないと。逆に東京都にとっては、先ほどの裏返しでいえば、いずれも増税になるわけですよね。そういう増税分が、本当に弱い方々にとっての対策というか、対応にしっかり充てられなければならない問題だということも、ちょっとこの機会に述べたいと思うんです。
 そこで、もう一つ、私ども重大だと思っているのは、恒久減税といわれた所得税、住民税の定率減税の縮小、廃止ということも、今実は打ち出されている点です。この定率減税についての概要を、これまた簡潔でもいいわけですけれども、所得税、住民税においてそれぞれどのぐらいの減税額となっているかを伺います。また、都税への影響というか、それもどのようになるのかをお伺いしたいと思います。

○川村税制部長 定率減税は、景気対策等の観点から平成十一年度に行われました、個人所得課税及び法人所得課税の恒久的減税の一環として行われたものでございます。具体的には、所得税につきましては、税額からその二〇%を二十五万円を限度として控除いたします。住民税につきましては、その税額から一五%を四万円を限度として控除するというものでございます。
 これによる減税額は、全国で所得税が二兆五千億円、住民税が八千億円の合計三兆三千億円でございます。このうち、個人都民税の減税額は約三百億円でございます。

○松村委員 いずれにしても、これからのことですが、既に政府税制調査会は、この九月の二十一日から、来年度の税制改正に向けた議論を再開しましたし、税制調査会長は、定率減税は見直しを検討すべき時期に来た、そういう発言もあります。また、先日の党首討論で、私どもの志位委員長との討論で、いわゆる年金財源等の問題で、消費税増税という議論の過程で、定率減税、この恒久減税の縮小、廃止、これについても、縮小は一つの選択肢だと発言するなど、廃止に向けた取り組みが本当に今着々とというか、進められているというふうに思います。
 そういう点では、私どももさきの第三回定例会で、こういう立場から定率減税の縮小、廃止については、やめるようにという意見書を我が党で提案しましたけれども、残念ながら各党の同意が得られなかったということもありますけれども、引き続きこういう点で本当に私たちは努力をしていかなければならないと、意見を申し上げたいというふうに思います。
 次に、もう一点、外形標準課税に関連しても何点か伺わせていただきます。
 これも平成十六年四月から導入されて、いよいよこの課税というか、実施が始まるということになってきております。そこで、今回の外形標準課税は、資本金一億円を超える法人が対象でありますけれども、都において外形標準課税の対象となる法人の数はどのぐらいあるのか、また、そのうち赤字法人はどのぐらいあるのか、資本段階別で示していただきたいと思います。

○川村税制部長 外形標準課税の対象は資本金一億円超の法人とされておりまして、都内では、約五十九万社中四%に当たる約二万二千社が対象となるものでございます。また、この二万二千社のうち赤字法人は約一万社余りでありまして、このうち、資本金五億円以下の赤字法人は約六千七百社ございます。また、資本金五億円超の赤字法人は、残りの約三千四百社でございます。

○松村委員 この問題でも、私、既に、過日といいますか、国の外形標準課税導入に際して、財政委員会で議論をしましたが、きょうは、いよいよこれが実施になるという段階での一つの特徴というか、そういう点で踏み込んで発言はいたしませんけれども、いずれにしても中小企業基本法では、業種によっては、資本金三億円の法人も中小企業とされているわけですね。それが今度は一億円。中小企業は、今この大不況の中で利益が上がっていない。しかし、今度、外形になれば、そういう赤字企業からも税を取ることになるということで、都内の税理士会や中小法人関係から猛烈なといいますか、そういう批判の声が上がる中で、国も、中小企業には、導入に際しては、現在の外形標準課税に関しては配慮するということで、資本金が一億円となったということですけれども、しかし、三億と一億で、明らかにその中には中小企業が含まれるということです。
 今回の外形標準課税は中小法人をも対象としたものだと考えますけれども、もう一度、その点についてはどうでしょうか。

○川村税制部長 中小企業基本法におきましては、製造業など特定の業種は、資本金三億円以下の法人が中小企業とされておりまして、外形標準課税の対象には、中小企業基本法の適用になる法人も一部含まれております。外形標準課税の対象を資本金一億円超の法人といたしましたのは、法人等では従来から資本金一億円が一つの区切りとされてきたこと等を勘案したものであるとされております。

○松村委員 まあ、そういう答弁だと思いますけれども、税の世界では一億円を一つの区切りとしているといいますけれども、やはり中小企業も含まれるわけであります。それは非常に重大な事実でありますし、しかも、赤字であっても課税されるという税の仕組みから、やはり大変な負担増になるというふうに思います。
 そこで、外形標準課税の税率水準はどのような考え方に基づき定められているのかも、この際お聞きしておきたいと思います。

○川村税制部長 外形標準課税におきましては、その導入前と導入後の税収が中立となるよう、また、所得基準と外形基準の割合が三対一となるよう、税負担の水準を定めたものとされております。
 具体的に申し上げますと、所得基準の税率は従前の税率の四分の三といたします。外形基準につきましては、全国対象法人の平成三年から平成十二年までの十年間の全国税収の四分の一に相当する五千百億円が得られるよう、税率を設定するというものでございます。

○松村委員 税というのは所得や収入に応じてというのが大原則でありますし、また、こういう意味での外形というか、いわゆる事業所税などについても、いろんな勘案が当然あって、それに伴う収益というか、収入を上げるに応じて課税するのが適切だというふうに私どもは考えておりますけれども、いずれにしても、いよいよ税がかけられてくる中で、一方においては赤字の中小企業にまで課税が及ぶ。しかし、一方において、二万社のうち四分の一強の五千七百社が資本金五億円以下の赤字法人である傍ら、NTTドコモとかトヨタなどは、前回の委員会で私は指摘しましたけれども、我々の試算では、六十億円を超える減税となるんです。今回の外形標準課税は、税制中立といいますか、逆に赤字でも税を課税して取る。一方、今大きな利益を出して、当然、今の税制で払っているこういう大企業は、この外形標準課税では六十億円も超える減税となるということがはっきりしてきております。
 こういうまさに不公平税制といえるようなもので、私どもは今回の外形標準課税も反対いたしましたけれども、さらに、当初入れる段階から、これを引き金といいますか、呼び水というか、導入にして、さらに全体的な外形標準課税にしていこうという、国の動きやねらいもあります。そんなことは絶対あってはならないし、我が党は、これをさらに拡大していくような方向には強く反対したいと思いますし、主税局は課税という立場でありますけれども、都民の今の税の負担能力、そういう状況もよく見きわめながら適切な対応をとるように強く求めまして、私の質問を終わります。

○倉林委員長 ここで休憩しましょう。十分間休憩します。
   午後二時二十三分休憩

   午後二時三十七分開議

○倉林委員長 休憩前に引き続きまして委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○執印委員 事務事業という場でございますので、幾つかの点について質問させていただきたいというふうに思います。
 先ほど来、十五年度の徴収率が都税全体で九六・一%ということで、大変ご努力いただいているんだというふうに感じております。税というのは、私たちから、納める側からしますと、納めるというよりは取られるというような、そういう印象も持っているような部分もあるものです。悪気はないけれども、どうも納税期間を忘れてしまうというようなことも現実には起きているというふうに思います。そういうさまざまな状況を乗り越えて、都税ですから、市民税などとはもっと違うと思いますけれども、徴収率を上げられたということについては、本当に頑張られたというふうに思うわけですが、さまざま現場でご努力された方もいらっしゃれば、また側面からといいますか、ベースの部分で頑張られた方もいらっしゃるというふうに思いますので、この際、広報について伺いたいというふうに思います。
 歳入の所管局として、都税収入の確保という重い責任を負っていらっしゃる、主税局の都税の広報についての基本的な考え方をまず伺いたいと思います。

○菅原総務部長 先ほど来、徴収部長がお答え申し上げましたように、主税局といたしましては滞納整理を強化しているわけでありますけれども、やはり納期内に自主的に税を納めていただくということが税務行政の基本でございまして、そういう意味で、税につきましてよりわかりやすく、そして、より親しみやすい広報ということを基本に、タイムリーかつ積極的な姿勢で攻めの広報を実践しております。

○執印委員 わかりやすく、親しみやすく、かつ攻めの広報という、大変積極的な取り組みだということが感じられるわけですが、具体的に、主税局の広報はどのような場を使って行っているのかを伺います。

○菅原総務部長 納期内納税を周知するため、納期限に合わせましてポスターを作成し、JR等の交通機関などに掲出したり、また都税の使われ方など、都の事務事業紹介も含めまして、広報紙「あなたと都税」、これは四十八万部作成しているわけでありますが、こういうものを毎月発行しております。また「ガイドブック都税」、これは約十万部発行しているわけでありますけれども、このようなわかりやすい解説書も作成しております。
 また、局のホームページにおきましては、よりアクセスしやすく、見やすい画面構成を念頭に置きまして、随時情報を提供しております。
 さらに、インターネット公売や自動車税のコンビニ納税など、局の新たな取り組みにつきましては、自主媒体に加えまして、いわゆるパブリシティーをも積極的に活用しているところでございます。
 ちなみに、昨年十月からことし十月までの一年間、三十一回のプレス発表を行いまして、新聞、テレビ、ラジオ等で大きく取り上げられたところでございます。

○執印委員 以前、「ガイドブック都税」ですかね、ちょっと触れさせていただきましたが、今回、広報ということで、「あなたと都税」というものもちょっと見せていただきましたし、それからポスターですね、少しいただきまして、文句がいいたいわけではないんですけれども、男女平等という視点ではほぼ合格だというふうに思いますが、(実物を示す)これが「自動車税がコンビニでも納付できます」というやつですよね。これが十三年度の「ほんのり梅の咲くころが大事な税の納めごろ」という、ちょっとうちでは、これは壁紙風という評価でしたけど……。済みません。これが十四年度ですね。絵手紙なんですかね。絵手紙風のもので、こういうふうになっておりまして、これが十六年度で、これは「税の豆知識」ということで、「トランプに納税マーク」とか「窓に税」「自動車税のご先祖様」ということで、ちょうど今、「トリビアの泉」ですか、そんなのもやっているので、そんなところも視野に入れられたのかなという印象がしますが、一番人目を引くと私が思いましたのは、十五年度のこのポスターなんです。
 そういった意味で、男女平等の視点ではほぼ合格だと思いますが、今、見ていった中で、毎年すごく印象が違うという感じがするんですね。それで、広報というのは、毎年同じようなイメージで出していくことによって、その時期が来たというふうに印象づけられるものもあると思いますし、または、今ずっと見ていった中で、その年の注目されているものを取り上げながら、税というものを出していったのかなというような気もするわけですけれども、その点の基本的な考え方と、また、業者の選定については、どのような形で進められているのかを伺っておきたいと思います。

○菅原総務部長 複雑なお褒めの言葉をいただきまして、ありがとうございます。(笑声)
 業者の選定の仕方でございますけれども、主税局のホームページでまず募集いたしまして、いろんな作品を出してもらいまして、一次審査、二次審査、広報セクション、あるいは各部の担当も入りまして、そこでいろいろと検討させていただいて、決定しているということであります。
 また、委員おっしゃったように、同じパターンでというのも一つのあれかもしれませんけれども、やはりなるべく目を引くということもありますので、ワンパターンになることなく、いろいろとその年々、工夫をしているということでございます。

○執印委員 その年々の状況に合わせてということだと思います。
 それで、状況に合わせるといいますと、毎年、税の改正というものもあるわけでございまして、この事業概要の中には、平成十六年度の税制改正の方針と地方税制改正のあらましというのが載せられております。こういった形で、納める側からしますと、適切な時期に情報をもらわないと驚いてしまうというようなこともあるかと思いますが、ここでも、個人住民税とか自動車税、狩猟者登録税及び入猟税、以下いろいろ書いてあるわけですけれども、特に六月からの不正軽油に関する罰則の強化ですとか、一般外形標準課税の導入などの地方税の税制改正もされております。このような制度の改正については、どのような広報を行っているのか、今後の取り組みも含めて、お尋ねしたいと思います。

○菅原総務部長 まず不正軽油に関します罰則強化についてでございますが、「不正軽油は犯罪です」というものをキャッチコピーといたしまして、さまざまなPR活動を展開しております。
 具体的に申し上げますと、軽油の利用者につきましては、軽油の抜き取り調査時に合わせまして税制改正の内容をPRいたしましたり、また、一般の都民の方々に対しましては、協力団体と力を合わせまして街頭PR活動等を行うことによりまして、広く理解を深めております。
 また、一般外形標準課税の導入につきましてでございますけれども、事業所の方に適切な申告をしていただくため、リーフレットの作成、あるいは局のホームページでのQ&Aの掲載、納税協力団体と力を合わせての説明会の実施などを行っております。
 今後とも、制度改正に合わせまして、納税者そして都民の方々にわかりやすくお伝えするよう、さらに創意工夫を凝らした取り組みをしてまいりたい、このように思っております。

○執印委員 難しいという税の話を、都民にわかりやすく、ぜひ伝えていっていただきたいというふうに思いますし、時代とともに徴税というものもやっていく必要があるかと思いますが、まあ、くどくならないようにいいたいと思いますが、税という極めて個人情報を扱っているということ、それから、男女共同参画社会の推進というふうに、税そのものではありませんけれども、一歩進んだ社会のありようについて、目から入るものも大事にしながら、主税局もともに新たな社会をつくっていくという視点で、効果的な税の広報に努めていただきたいというふうに思います。
 次に、ある意味とてもいい広報ともいえるのではないかと思うので、主税局もかかわることだと思いますので、お尋ねしておきたいと思いますが、千葉県の市川市で、納める税の一%を指定するNPOに寄附する仕組みを始めようとしているということです。新聞等にもいろいろ報道されておりますが、この施策の概要をまず教えていただきたいと思います。

○川村税制部長 千葉県市川市では、市民活動の活性化や、納税に対する関心の向上などを目的といたしまして、平成十七年度から、納税者が選ぶ市民活動支援制度を設けるとされております。その概要を、承知しております範囲で申し上げますと、まず、支援を受けたいボランティア団体やNPO団体が市に対して活動計画の提案を行い、市はこれを審査の上、活動計画を公表いたします。この公表された団体の中から、納税者が支援したい団体を一つ選択し、市は、その結果に応じて、個人住民税納税額の一%相当額を支援金として各団体に交付するというものでございます。

○執印委員 今、市川の場合は、個人住民税の納税額の一%相当を支援金として各団体に交付ということですけれども、埼玉県の志木市でも同じような仕組みを始めようとしているそうです。市川市の制度とはどのように違うのでしょうか。

○川村税制部長 埼玉県志木市では、個人住民税の一%分及び寄附金から成る住民自治基金を設けるといたしております。
 その概要を申し上げますと、基金のうち個人住民税の一%分につきましては、市民を対象としたアンケート調査を実施し、回答率に応じて各政策面に配分するというものでございまして、寄附金につきましては、寄附者が指定する特定事業に対しまして配分するというものでございます。志木市の制度は、NPO法人等の団体に対して直接支出しない点、あるいは寄附金を対象とするという点で、市川市とは異なっておるものでございます。

○執印委員 それぞれ市ということですから、東京都とは、やりやすさ等でも当然違いがあるというふうに思いますが、長野県でも同じようなことを考えているということで、長野県の場合は、指定したNPO法人の活動に県民税の一部を充てる、県税使途指定制度(仮称)が検討されているということです。参考にしたのが、ハンガリーが一九九六年に導入した一%法だということで、この法律は、自分が納めた所得税の一%を、政府を通じて希望する団体や国の施設、公的な財団などに寄附することを認めているということで、市場経済導入後に財政赤字が増大し、政府が国民生活のすべてを賄い切れなくなったことから、公共部門の再建のために導入したという、これは、新聞の記事にこのように説明をされているわけです。さまざま今取り組みが、これまでちょっと発想できなかったといいますか、そういう取り組みが各所で始まりつつあるわけですけれども、主税局は、税を集める立場としてどのようにお考えか、感想を伺いたいと思います。

○川村税制部長 市川市や志木市における取り組みは、地方分権の流れの中で、住民に身近な基礎的な自治体として、地域住民の行政に対する参加意識を醸成する目的、あるいは市民税の納税意識を高める目的等から創設されたものであると考えております。

○執印委員 今、税を集める立場からのご感想を伺ったわけですが、こういうものについては、例えば税をたくさん納めている人の声が大きくなるのではないかとか、NPOの自主性の担保などの課題というものも指摘されていますけれども、今後、分権自治が進んでいく中では、都民からの要望が大きくなることも予想されますので、税を集める側としても、今後とも注目し続けていただきたいと思いますし、庁内挙げて検討が始まるように、ぜひお力添えもいただきたいというふうに思います。
 広報のことも質問させていただきましたが、本当にこの間のご努力に、それぞれの皆様、現場の方、そして広報の方のご努力に敬意を表して、質問を終わります。

○桜井委員 それでは、今年度の税収について伺います。
 新聞報道によりますと、本年三月に決算のあった上場企業の集計では、経常利益は二七%伸びた、このようにあります。さらに、本年四月から六月までの第一・四半期では、一年前の同時期と比べまして五七%も伸びた、このようにも報じられておりますが、不良債権処理の特別損益の計上等がありますから、経常利益の伸びがそのまま税収に直結するわけはないと思うのでございますが、それでも、都の税収も法人二税が伸びているのではないかな、こう思われます。
 そこで伺いますが、直近の都税収入はどのような状況になっておりますか。

○川村税制部長 都税収入の状況についてのお尋ねでございますが、今年度の都税収入は、三月期決算法人の企業収益が大幅に改善いたしましたことから、これまでのところ、法人二税の増収により堅調に推移しております。本年九月末の収入実績で申し上げますと、都税総額では、前年同月比で九百四十七億円の増収、率にして四・五%の増、そのうち法人二税は九百六十億円の増収、率にして一〇・六%の増となっております。また、昨年の法人事業税の、銀行外形の税率改正により、昨年度納税分として還付いたしました六百四十九億円を除いた、実質では千六百九億円の増収、率にして一九・一%の増となっております。

○桜井委員 銀行外形の税率改正の影響を除いた実質でも前年に比べて千六百億円、二〇%近い伸びとなっているということであります。現時点での都税収入の伸びは、当然ながら、法人二税の伸びがそのまま反映されているというように思われますが、それでは、法人二税が大きく伸びた要因について、東京都としてはどのようにとらえているのか、伺います。

○川村税制部長 法人二税が大きく伸びている主な要因についてでございますが、我が国経済は、いわゆるデジタル景気、中国需要の活発化、堅調なアメリカ経済を背景に輸出生産が増加いたしまして、景気回復基調が続いております。こうした国内外の好調な経済状況を背景に、企業収益も、電機、鉄鋼、海運など、大企業製造業を中心に大幅に改善しているところでございます。こうした企業収益の大幅な改善が法人二税の伸びに反映しているものと考えております。

○桜井委員 輸出関連、大企業の製造業等が中心ということでありますけれども、もうちょっと絞って、どういう業種が税収増になっているのか、単に製造業という大まかな分類ではなくて、もう少し業種を絞ってお答えしていただきたいと思います。

○川村税制部長 法人二税の業種別の税収動向についてでございますが、本年九月末現在、前年同月比で特に伸びの大きい業種でございますが、証券業等が約二倍に伸びておりまして、通信業が約八割増、輸送用機械器具の製造が約七割増、不動産業が約五割増となっております。
 なお、前年に比べまして減収となっております業種は、道路貨物運送業が六・一%の減、出版印刷等が三・四%の減、食料品、飲料等製造業が約一・九%の減となっております。

○桜井委員 業種ごとに景気、不景気の差が大きいというふうに思われますが、大企業が中心であって、町場の声を聞きますと、なかなか中小企業までには及んでおらないという声が強く感じられます。
 地元のことでございますが、都内で事業所数が一番多いのは大田区、二番目は私の住んでおります墨田区でございまして、事業所の規模も、約九割が小規模事業所であります。先ほど、税収が減収となっている業種の一つに出版とか印刷産業が挙げられておりましたが、出版印刷産業は都内でも事業所数が最も多い産業であります。地元墨田区でも代表的な産業の一つでありますが、非常に厳しい状況にあるように伺っております。
 そこで伺いますが、中小企業景況などについて把握されているものがございましたらば、お聞かせ願いたいと思います。

○川村税制部長 中小企業の景況感についてでございますが、最近公表されました公的機関の報告により申し上げますと、日本銀行が四半期ごとに実施する全国企業短期経済観測調査、いわゆる短観によりますと、九月の業況判断指数、これは、景況感がよいと答えた企業から悪いと答えた企業を差し引いた値でございますが、前回の六月と比べまして、大企業は三ポイント改善してプラス一九となっておりますのに対しまして、中小企業は一ポイント改善しているものの、マイナス九と、いまだ水面下の水準にございます。また、関東財務局が八月に実施いたしました法人企業景気予測調査によれば、十六年度上期の経常利益は、対前年比で、大企業の一五%増に対しまして中小企業は四・二%増と、一けたの伸びにとどまっております。さらに、東京都の産業労働局が本年八月に調査いたしました「東京都中小企業の景況」では、景気は回復と答えた割合が三・四、やや回復が一九・一%にとどまる一方で、むしろ後退が三二・三%を占めておりまして、多くの中小企業はいまだ景気回復を実感できない状況にございます。

○桜井委員 景気の実感がなかなか感じられないものの一つに、個人消費の低迷も当然あるわけでありますが、地元の商店主から聞こえる声も、厳しい声ばかりであります。恐らく私ばかりでないと思うのであります。
 そこで伺いますが、個人消費の動向についてはどのように把握されているのか、伺います。

○川村税制部長 最近の個人消費の動向につきましては、政府の十月の月例経済報告によりますと、所得は底がたく推移し、消費者マインドが改善していることから、個人消費は緩やかに回復していると判断いたしております。しかし、一方では、小売店、百貨店、スーパーなどの販売額は、七月には一部回復が見られたものの、八月には前年比で、小売業のほぼすべての業態でマイナスとなっておりまして、依然として厳しい状況が続いていることから、個人消費に力強さを感じることができる状況までには至っていないと考えるところでございます。これは、企業の雇用、賃金政策が慎重であることなどから、所得が伸び悩んでいることにもその一因があるものと思われます。

○桜井委員 ご答弁でも明らかなように、大企業の収益は間違いなく伸びておりますが、中小企業までには景気回復は及んでいないということだと思います。また、個人消費もまだまだであります。
 そこで、都税収入についての最後の質問でありますが、これらの状況を総合的に勘案しまして、局長に伺いますけれども、ちょっと今早いかもしれませんが、今年度の最終的な税収について、どのようにお考えになっていらっしゃるか、伺います。

○山口主税局長 先ほど税制部長がご答弁しましたように、業種ごとの相違がありますけれども、特に大企業製造業を中心に企業収益が改善しておりまして、回復基調が始まっております。今年度の最終的な税収見通しにつきましては、十一月末の三月決算法人の予定申告、中間申告状況を見きわめていく必要がありまして、現時点では確たることを申し上げることはできませんが、九月末現在で既に前年同月比で実質千六百億円伸びておりますが、今後は、企業収益の回復がおくれている中小法人の申告も多くなることから、好調な大企業の決算が集中した三月期決算法人ほどの伸びは期待できないというふうに考えております。しかしながら、引き続き堅調に推移するものと考えております。
 主税局といたしましては、原油高、円高などの景気に与える影響を十分注視しながら、今後とも的確な税収見込みを行っていきたいと思っています。

○桜井委員 俗に経済専門の調査研究機関でさえ予測が大きく狂うということは間々あるわけでありまして、主税局としても、今後の税収を見込むに当たりましては、大変に頭を悩ますことだろうと思いますが、今後とも的確な見通しにご努力をお願いしたいと思います。
 次に、先ほど執印委員も質問がありましたが、軽油引取税について、三つ、四つ質問いたします。
 ことしの十月十三日、東京都が軽油引取税の脱税の嫌疑で強制調査を行ったという報道を目にしまして、まだ不正軽油が流通していることを改めて痛感いたしました。主税局の粘り強い取り組みを心強く感じたところであります。
 また、ことしの七月に群馬県が実施した強制捜査に東京都が大きく貢献したとして、東京都の主税局の職員が群馬県知事から感謝状を贈呈されたということも新聞で拝見しました。大変よい話であると思いますが、たしか石原知事にも感謝状が来たということでございます。私は以前にも本委員会で、不正軽油撲滅作戦について質問したことがありますが、改めて現在の状況について何点か伺います。
 まず初めに、不正軽油撲滅作戦の今日の状況はどのようになっておりますか。

○松田課税部長 東京都は、平成十二年の作戦開始以来、民間団体を初め広く各方面のご理解とご協力を得まして、全庁的な取り組みとして、不正軽油撲滅作戦を展開してまいりました。都内での昨年度の抜き取り調査における不正軽油の検出率は、その前の年度と同様に一%となっておりまして、作戦開始当時の一四%に比べ激減しております。取り組みは着実に成果を上げているというふうに考えております。
 しかしながら、一%に減ったと申しましても、いいかえれば一%は残っているということでございまして、不正軽油の流通が完全になくなったわけではございませんで、また、流通経路の広域化、あるいは脱税手口の巧妙化が進んでいるところでございます。このため、一自治体単位では対応し切れない状況となっておりまして、自治体間の連携、協力の重要性が高まっているところでございます。

○桜井委員 地方税法の改正が実現しまして、六月一日より施行されたところでございますが、軽油引取税に関する地方税法改正の主な内容はどのようなものか、お願いします。

○松田課税部長 本年六月一日に施行されました軽油引取税に係る地方税法の改正は、いろいろな内容がございますが、主なものを申し上げますと、まず、不正軽油と知って運搬、購入等をした者に対する罰則の新設がございます。具体的には、不正軽油と知りながら運搬をしたり、保管をしたり、また譲り受け等をした者に対しまして、二年以下の懲役もしくは二百万円以下の罰金に処し、または、これをあわせて科することとし、法人の場合にはさらに、一億円以下の罰金を科することとされております。
 次に、軽油等を混和した炭化水素油の製造等は、知事の承認を受けなければならないとされておるところでございますが、これに違反した場合の罰則が強化をされております。具体的には、義務違反に対する懲役刑を一年以下から五年以下に引き上げるとともに、違反者が法人の場合には、さらに三億円以下の罰金が科されるという規定が新設されております。
 そのほか、不正軽油にかかわる者への罰則の強化や新設が行われ、不正軽油にかかわるすべての人が罰則の対象となったところでございます。

○桜井委員 罰則が強化されれば、抑止効果が働くということは当然期待されますが、周知しなければ、当然効果は薄いわけであります。先ほどのご質問、執印先生もありましたけれども、東京都は、軽油引取税に関する税法改正を今後どのような方法で周知を図ってまいりますのか、改めて質問します。

○松田課税部長 ただいまも申し上げましたとおり、今回の法改正によりまして、不正軽油にかかわるすべての人が罪に問われることになったわけでございますので、このことを都民や運送業者などに周知をし、不正軽油は犯罪であるという認識をより一層深め、共有していただくことが、不正軽油の抑圧に大きな効果があるものというふうに考えております。
 そのため、法改正の施行時期に合わせまして、運送業者等で貯油タンクを保有している方などへの税法改正のPR活動を実施いたしましたほか、路上での抜き取り調査に際してのPRチラシの配布、それから、今月の十月が不正軽油撲滅月間とされておりますが、この取り組みの一環といたしまして、一般向けのポスターを路線バスや地下鉄の車内に掲示したり、また街頭PR活動を行うなど、あらゆる機会を活用して、税法改正の周知活動を実施しております。
 今後も、あらゆる機会をとらえて、税法の改正内容の周知に努めていきたいというふうに考えております。

○桜井委員 不正軽油の製造基地は都内にはないといわれておりますけれども、他県で製造された不正軽油が都に流入していると聞いております。都は現在、このことについてどのように取り組んでおりますか、お願いします。

○松田課税部長 ご指摘のとおり、不正軽油は広域的に販売され、流通しておりまして、この流入を阻止するためには、供給をもとから断つことが必要でございます。そのため、製造基地や流通の拠点があると見られる自治体と、さまざまなレベルで連携、協力を図っております。
 具体的には、軽油の大規模な路上抜き取り調査等によりまして、不正軽油の流入が発見された場合には、関係自治体との共同調査等により、徹底した流通経路の解明に努めております。
 また、都が中心となって立ち上げました、東日本十八都道県で構成いたします不正軽油撲滅連絡会議におきましては、不正軽油に関する情報の共有にとどまらず、不正軽油製造基地と見られる場所の共同監視など、広域的な共同の取り組みを実施しております。
 さらに、他自治体への人的な支援も本格的に実施しております。先ほどお話もございました、群馬県を中心とした一都四県による合同調査、これは、いわゆるマルサに当たりますが、この事例では、東京都の職員が群馬県の職員としての併任発令を受けまして、同県と一体となって資料の差し押さえ等に当たり、製造等承認義務違反による告発という成果を上げております。
 今後も引き続き、自治体間の連携、協力の一層の強化に努めまして、不正軽油の撲滅に積極的に取り組んでまいります。

○桜井委員 最後の質問にいたしますが、脱税の手口が極めて巧妙化し、また、不正軽油の流通もだんだんと広域化しているということをいわれております。群馬県の例を引き合いに出すまでもなく、不正軽油の撲滅には、他県との連携、協力が重要であると認識しておりますけれども、最後に、この点につきまして、局長の不正軽油撲滅にかける決意を伺いたいと思います。また同時に、都税収入の確保にかける決意もあわせて伺いまして、質問を終わらせていただきます。

○山口主税局長 不正軽油についてでございますけれども、これは脱税ばかりでなく、つくるのも、運ぶのも、使うのも犯罪でございますから、これをほうっておくわけにはいきません。したがいまして、環境にも多大な影響を及ぼしていくために、何としてでも、もとを断たなければだめだというふうに思っております。
 お話のように、この不正軽油が自治体の枠を超えて広域化しておりますから、まずポイントは、自治体間の連携を図って情報を交換して、ともに一緒に摘発をしていくということが基本になると思います。
 桜井委員のお話を繰り返すようで大変恐縮でございますけれども、先ほどお話がありました群馬県の強制調査には、都の職員も延べ五十人派遣しておりまして、これで最終的には告発につながったという事例でございます。このときには、群馬県、茨城県、栃木県、埼玉県、それに東京都が連携してやった事例でございます。したがって、先ほどお話がありましたように、群馬県知事からも私たちの都知事に感謝状と礼状と、それから、主税局の派遣した職員一人一人に知事から感謝状をいただきました。大変、私どもの励みとなっております。
 こうした取り組みを、十一月九日の東京都でまた開きます徴収サミット、二百の全国自治体を集めまして、群馬県に、こういう連携の取り組みを発表していただくという話になっております。こういうことの中でも自治体間の連携を深めていって、私どもとしても、東日本といった地域ブロックにとらわれず、他自治体への人的な支援を含めまして、あらゆる連携、協力を積極的に行いまして、東京に青空を取り戻すために、不正軽油の撲滅に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 また、最後の税収に対する決意でございますけれども、歳入所管局としての責任ですけれども、第一の使命は、法人二税のみならず各税目で、それぞれのところで適正、公平な賦課徴収を心がけながら、一つ一つ、例えば課税、徴収、差し押さえ、公売、いろんなお話がありましたけれども、それを有機的な連携を結びまして、そして広報などを活用して、的確に局を挙げて取り組んでまいります。

○東村委員 ちょっと急な質問で申しわけないんですが、先ほど、配偶者特別控除の議論がありました。私の理解では、配偶者特別控除の制度は廃止されたんではなくて、配偶者特別控除の制度の一部が廃止されたと私は理解しているんですけれども、その中で、どの部分が廃止されて、どの部分が残ったのか、まず、これについて具体的に説明していただきたいと思います。

○川村税制部長 配偶者特別控除の廃止についてでございますが、これが廃止されたものでございますが、上乗せ部分の、収入金額に換算いたしまして百三万円未満の部分が廃止されております。これは、配偶者控除とダブルで適用されている部分でございます。

○東村委員 そこで、配偶者特別控除の一部が廃止されたその理由について、改めて伺いたいと思います。

○川村税制部長 配偶者特別控除は、その創設の際には、主に専業主婦世帯を中心に税負担を軽減することが念頭に置かれておりました。当時、専業主婦世帯が最も典型的な家族類型でございましたが、現在では、共働き世帯が専業主婦世帯を上回るようになってまいりました。また、女性の就業状況にも、世帯主の補助的な就労から本格的な就労への移行傾向が見られるようになってまいりました。こういった社会状況の変化にかんがみまして、配偶者控除に上乗せして、いわば二つ目の特別控除を設けた従来の制度は、納税者本人の控除や、他の扶養親族に対する配慮と比べまして過度な配慮になったという結果から、配偶者特別控除の上乗せ部分が廃止されることになった次第でございます。

○東村委員 今説明があったんですけども、百三万円以上、百四十一万円未満の方については配偶者特別控除は残るわけなんですね。これについては賛否の意見が結構ありまして、現場で懇談をすると、特に先ほど、女性の就業の方がふえてきて--特にパートの方ですよね、百三万円以上、百四十一万円未満というのは。この方にとっては、自分たちは配偶者特別控除しかないけれども、働いてない専業主婦の人は二重に控除されている、配偶者控除と配偶者特別控除と、非常に不公平じゃないかという声がありました。今回の制度については、それは、私たちからすると納得できると。逆にいえば、既得権の問題もあるんですけれども、今まで配偶者控除と配偶者特別控除、両方受けていた人にとっては、配偶者特別控除がなくなるというのは、これはもう、とんでもないことだって。これは当たり前の理屈なんですけれども、その中で、声としてあったのは、じゃあ、この配偶者特別控除百三万円未満の人がカットされた分、これは何に使われるんだと、ここを必ず聞かれるわけなんですね。それで、これはまさに国の議論になるんでしょうけれども、今回、ことしの四月から、児童手当が小学校三年生まで拡充されたわけです。この財源としてかなりの、大部分の金額が使われているわけなんですね。このような話をすると、非常に少子化対策として納得していただけるわけなんです。
 確かにこれは、今まで、税の制度がかなりゆがめられていて、特に二重控除という部分については、前から、いかがなものかという話がありました。税は政策税制ですから、理論というよりも、そういった政策的なものでかけられているんでしょうけれども、そういったことが公平にされて、その財源が何に使われているかというのは非常に大事だと。
 そういう意味で、今後、これは国の問題で、自動的に都も連動している問題なんでしょうけれども、都がいろんな課税をしていく中で、これはやっていると思うんですが、いろんな意味で課税をすることにおいて、財源が何に使われていくのかということをきちっとアピールしていく、都民の方に理解してもらう、これが、単なる増税だ、増税だといわれている一方的な議論ではなくて、多くの人に理解を生むんじゃないかと私は思うわけでございます。その上で、納税者の立場に立って何点か、都の地方税制の、非常にいい方は失礼なんですけれども、使いにくい点、改善してもらいたい点について、四点ほど申し上げたいと思います。
 最初に、固定資産税における償却資産の申告時期なんです。これは、固定資産税においては現在、法人や個人事業者は、その所有する機械、設備等の償却資産を、毎年一月三十一日までに市町村に申告しなければならないとされているんですね。一方、法人税の申告は通常、決算確定後二カ月、また、所得税の申告期限は三月十五日なんです。納税者はこちらの申告期限を念頭に、大体、この所得税か法人税の申告期限を念頭に決算準備を進めているわけなんですね。その中で、一月三十一日までに固定資産税を申告しなさいというのが突然来るわけです。先ほど、アピールをしっかりしてますという話があったんですけれども、専門家ですら償却資産税の申告を忘れる場合があるんです。それくらい税の申告というのは一年に何回も出てくるわけなんですね。こういったことは、まさに納税者にとっては非常に負担なわけでございます。
 そこで、固定資産税の申告期限を法人税や所得税の申告期限と合わせるよう、制度改正をすれば、納税者に喜ばれると思うんですけれども、所見を伺いたいと思います。

○川村税制部長 固定資産税は、地方税法上、賦課期日であります一月一日現在の価格を、課税庁が三月末までに決定し、原則として四月に納税通知を行う仕組みとされております。償却資産の申告は、この三月末までの課税庁の価格決定に不可欠であることから、お願いをしているものでございまして、申告期限につきましては、申告慫慂、調査などの価格決定に至るまでに要する期間を考慮いたしまして、一月三十一日とされているものでございます。
 ご提案の、償却資産の申告期限を法人税や所得税に合わせることにつきましては、納税者の方々からの要望も強く、かつて国において、地方団体の職員なども参加し、三年度間にわたり検討してきた経緯がございますが、ただ、ただいま申し上げました賦課課税としての固定資産税の仕組み、財政基盤がさまざまであります全国三千余の市町村の実情等から、改正するに至らなかったと聞いております。

○東村委員 固定資産税の仕組み、よくわかるんです。また、いろんな市町村の事情もあるんですけれども、この制度上の難しさ、年に何回も申告をしなきゃいけないというのは、どこかで何とか研究をして、こういう制度だから仕方ないんだというんじゃなくて、私もいろいろ今考えたりしているんですけれども、どこかで研究をして、大幅に変えていかなければならないんじゃないかと思っているわけでございます。
 次に、さらに利便性という部分で、電子申告について伺いたいと思います。
 国税では、この六月から、所得税、消費税、法人税の電子申告が可能となりました。大変便利になったということで、大好評なんですけれども、地方税においてもできる限り早急に電子申告を導入してほしいと思います。聞くところによると、準備が整った自治体から順次始めるということでございますが、都は現在どのような状況になっているのか。また、この導入に当たっては、大部分の法人がそうだと思うんですけれども、税理士さんを介して申告しているわけでございます。国税の電子申告も、まずは税理士会から順番に電子申告が理解されて、どんどんどんどん今、普及しているわけなんですけれども、こういった実務に精通した税理士の意見を十分聞いて、電子申告を進めていくべきじゃないかと思うんですが、これについてはいかがでしょうか。

○川村税制部長 地方税の電子申告化につきましては、現在、全国の都道府県と政令指定都市により構成されております、地方税電子化協議会が開発を進めておりまして、都はこれに参加し、共同開発などを行うことによりまして、都税の電子申告の導入に向けて準備を進めております。
 電子申告の対象となります税目は、法人都民税、法人事業税の法人二税と、償却資産にかかわる固定資産税でありまして、開始時期は、まず法人二税の電子申告受け付けを平成十七年の八月からスタートさせることを予定しております。電子申告が導入されますと、利用届け出、申告などの手続がすべてインターネット上で行えるようになるとともに、複数の地方公共団体に対する申告も一回のデータ送信で行えるようになるなど、納税者利便の一層の向上に資するものでございます。
 また、地方税電子化協議会におきましては、特別委員として日本税理士会連合会会長にご就任いただいておりますとともに、特別幹事として、同会の常務理事でもあります情報システム委員会の委員長にご参加いただき、システム開発に当たり貴重なご意見をちょうだいしております。
 今後とも、協議会におきまして実務に精通した方々のご意見を伺いながら、また都としても協議会を活用しながら、開発を進めてまいります。

○東村委員 課税側の利便性も大事ですけれども、やはり現場の声というのが非常に大事だと思いますので、よく話を聞きながら、今後も進めていただきたいと思います。
 そこで、さらに申し上げたいんですけれども、所得税は、確定申告をすると、そのデータが市区町村の方に回って、自動的に課税されるわけなんですけれども、法人税は、法人税の申告書を税務署に、法人事業税、都道府県民税の申告書を都道府県に、それから法人市町村民税の申告書を市町村にそれぞれ提出しなきゃいけない。提出先がそれぞれ異なるわけなんですね。今回、外形標準課税ということを別にすると、同じ所得をベースに課税をするんですから、どこか一カ所に提出してもらえば、そのデータを相互に互換すれば、一々この時代に、まだ法人税は税務署に--新宿みたいに固まっていればいいですよ。八王子みたいに、税務署と市役所がえらい離れている場所なんか、二カ所だけでも大変なわけですから、そういった意味で、課税所得を同じベースにして、一カ所に提出すれば済むように、相互にデータを互換するというんですかね、こういったような仕組みづくり、これをすると、納税者のコスト軽減になると思うんですね。時間は、私はお金だと思いますので、ぜひとも主税局としてもこうした観点から検討を進めていただきたいと考えます。これは非常に難しい問題があると思うんですね。情報管理の問題も含めて、難しい問題もあると思うんですけれども、ぜひとも前向きな研究をしてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○川村税制部長 法人都民税、法人事業税の申告に関しましては、都はこれまでも、税務署、都税事務所、市町村にそれぞれ提出することになっております法人設立届書をワンライティングで作成できる様式に改めますとともに、都税事務所から距離のあります二十六税務署において、月末に都税事務所の職員が出向いて申告受け付けを行うなど、納税者利便の一層の向上に努めてまいりました。
 今後、ご指摘のように、国税、地方税の申告を共通化することにつきましては、課税庁が相互にデータを利用する仕組みや、守秘義務規定の見直し等の法整備など、解決すべき困難な課題がございます。ご提案のご趣旨につきましては、電子申告導入のメリットの拡大など、納税者の視点に立った税務行政の運営が一層求められることもございまして、これらの課題への対応を含めまして、今後の重要な研究課題の一つとさせていただきたいと存じます。

○東村委員 今、重要な研究課題といっていただきました。非常にありがたいことなんで、優秀な皆さんですから、またいろんな知恵をいただけると思います。ぜひともお願いしたいと思います。
 その上で、もう一つ、これも、土地を買って家を買えば本当に感じる問題だと思うんですけれども、不動産取得税の課税の時期の問題、これもひとつお願いしたいんです。
 土地や住宅を買うと、仲介業者への手数料や登記料など諸経費はかかり、その場ですぐ払うんでしょうけれども、こういうことは購入者はあらかじめ資金繰りに盛り込んでおくんですね。ところが、忘れたころにやってきて困るのが不動産取得税でございます。この納税通知書なんかは、二十三区はまだ比較的タイムリーに来るんでしょうけれども、多摩地区は大体、取得から一年以上たってから納税通知書が来るわけなんです。
 今、むしろ多摩地区では、一戸建ての住宅なんかよりもマンションが大変なんですね。というのは、二十三区と違いまして多摩地区のマンションは、結構、周辺の山だとか丘みたいなのを全部合わせて開発をして、一団のマンションにして、それをそれぞれの敷地面積で割って課税標準にしているんで、マンションを買ったから不動産取得税安いだろうと、みんな思っているんですけれども、これは逆で、マンションを買った方が、多摩地区なんかは不動産取得税が高いというケースが起こってきて、それが一年たってからどっと来るんで、家計にとっては非常に困るという声が、結構、私の地元の八王子なんかでは起こっているわけでございます。こういった問題、これはマンション業者が説明すればいいじゃないかという話になるんですけれども、そこまできちっと手を回せるところだったらいいんですけれども、なかなか回せないところもあります。
 そういった意味で、課税の時期を改善していくことによって、こういった不動産取得税が一年たってから来るということも、一つは解決されるんじゃないかと思います。いろんな難しい問題があるのはよくわかっているんですけども、これもひとつ検討していただけないかと思いますが、いかがでしょうか。

○安田資産税部長 税収の早期確保と、納税者の方々へのサービス向上の観点から、主税局では従来より、不動産取得税の課税対象や、課税の基礎となります固定資産税の評価額の早期把握、そして早期決定に取り組んできたところでございます。多摩地区におきましても、平成三年度以来、先生ご指摘のようなマンション等の大規模家屋等につきまして、東京都による直接評価を導入いたしますとともに、連絡協議会の設置等を通じ、評価技術向上のための合同研修会を実施するなど、各市町村との連携を強化いたしまして、不動産取得税の課税に必要なデータをできるだけ早く得られるよう図ってきたところでございます。
 今後ともより一層、早期の課税に努めてまいります。

○東村委員 中には本当に前向きなご答弁もあったんですが、なかなかいろいろ難しい、クリアしなきゃいけない問題もあるんで、理解はできるんですけれども、できれば本当に納税者の視点というものを今後入れていただくことによって、徴収というのも随分また変わってくるんじゃないかと思うんですね。
 そういう意味で、これからの税務行政の運営について、ぜひとも納税者の視点、これを入れていただき、できるところから改善していただいて、また研究課題については、ぜひとも取り組んでいただいて、本当に利便性を発揮してもらいたいなと思いまして、私の質問を終わりたいと思います。

○倉林委員長 よろしいですね。
 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○倉林委員長 ご異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で、主税局関係を終わります。
 きょうは大変ご協力いただきまして、ありがとうございました。大変スムーズに、スピーディに終了できました。
 これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時三十一分散会

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