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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第二十二号

平成十五年十二月十一日(木曜日)
第二委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長近藤やよい君
副委員長森田 安孝君
副委員長小美濃安弘君
理事松村 友昭君
理事川井しげお君
理事中村 明彦君
秋田 一郎君
鳩山 太郎君
執印真智子君
桜井良之助君
桜井  武君
藤川 隆則君
青木 英二君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長櫻井  巖君
経理部長佐藤  広君
契約調整担当部長小山 利夫君
主計部長熊野 順祥君
財産運用部長小野田 有君
調整担当部長江連 成雄君
参事三津山喜久雄君
建築保全部長福島 七郎君
コスト・調整担当部長松村 光庸君
参事齊間 孝一君
主税局局長川崎 裕康君
総務部長菅原 秀夫君
税制部長三橋  昇君
参事関口 修一君
参事後関 治久君
課税部長吉田 勝武君
資産税部長山本 武志君
徴収部長小林 宣光君
特別滞納整理担当部長尾芦 健二君

本日の会議に付した事件
 決議について
 財務局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百八号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入
  ・第二百三十八号議案 都立台東地区単位制高等学校(仮称)(十五)改築その他工事請負契約
  ・第二百三十九号議案 都立目黒地区中等教育学校(仮称)(十五)増築及び改修工事(その二)請負契約
  ・第二百四十号議案  平成十五年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その二)請負契約
  ・第二百四十一号議案 日暮里・舎人線鋼けた及び鋼支柱製作・架設工事(その十八)請負契約
  ・第二百四十二号議案 隅田川橋りょう(仮称)鋼けた製作・架設工事(十五・五-補一〇九)請負契約
  ・第二百四十三号議案 当せん金付証票の発売について
  報告事項(質疑)
  ・第二次財産利活用総合計画について
 主税局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百八号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出
  報告事項(質疑)
  ・平成十五年度東京都税制調査会答申について

○近藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、決議について申し上げます。
 お手元配布のとおり、決議を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○近藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局及び主税局関係の付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 なお、付託議案のうち、契約議案につきましては、議長から事業所管の常任委員会に調査依頼を行ってあるとのことでございます。ご了承願います。
 これより財務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百八号議案、補正予算(第四号)中、予算総則、歳入及び第二百三十八号議案から第二百四十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○川井委員 本来ならば、事務事業の説明のときにご質問してもよかったかな、こう思っております。きょうは契約議案がありますので、関連して、昨今気になることをお聞きしてみたい、こう思っております。
 特に、昨今、最低制限価格、あるいはそれを下回った価格入札、いわゆるダンピングが激増していると聞いております。くじ引きによって落札者を決定する、あるいは低入札価格調査で落札者を決めるといったことが日常的に行われるようになってきているようであります。この数字は十三年度から十四年度に対して極端なふえ方をしているようにもお聞きをしております。その結果として、これまで一生懸命努力をし、技術を磨き、実績を上げてきた業者が、無論入札にはまじめに積算し、応札してきた業者が、ただ単に公示された予定価格に八〇%を掛け、ろくな積算もせず、履行能力さえあるかないかわからないような、いわばペーパーカンパニー的な業者に仕事を奪われ、倒産の憂き目に追い込まれている業者もおるようでございます。
 先日、ある業界団体の役員の話を聞く機会がございました。その人は、自分の会社では、ここ二年間、従業員にボーナスを払えずに、自分も給料をとらずに、それでも従業員は一生懸命働いてくれている。それは、いい仕事をしたいという一念からだ。しかし、業界の中ではそのようなまじめな会社がつぶれている。このような状況がこれ以上続くということになれば、業界、企業全体の死活問題だ。行政にとっても、良質な工事を望めなくなるだろうと語っておりました。
 中小企業の育成を挙げる都として、公共工事の契約所管の財務局として、このような状況をどう考えているのか、どう対処しているのか。私は、このような問題意識から、いわゆる低価格入札について何点かお聞きをしていきたいと思っております。
 まず、くじ引き、低入札など、いわゆるダンピングと呼ばれるような状況が日本全国の公共事業で多く見られるようになっているように聞いております。都の入札においても、こうしたケースが頻発しているが、これまでのくじ引き、低価格入札の案件はどのような推移をしているのか、件数的に教えていただきたいんです。

○小山契約調整担当部長 まず、いわゆるくじ引きでございますけれども、くじ引きは、最低制限価格以上で、最も低い同一価格の入札が複数あった場合に、くじ引きにより落札者を決定するという地方自治法施行令に定める落札者決定の一つの方法でございます。最低制限価格でのくじ引きの件数は、平成十三年度六件、全体に対します比率は〇・七%、平成十四年度二百十六件、全体に対する比率は二四・八%でございました。
 次に、低入札価格調査でございますが、これは予定価格が一定額以上の案件について、いわゆる調査基準価格を定めまして、これを下回った最も低い価格で入札した業者が、果たして履行が可能なのか否かを調査いたしまして、可能と判断した場合に落札者とするという、これもやはり地方自治法に定めのある方法でございます。その件数でございますけれども、平成十三年度が三件、全体に対する比率は〇・三%、平成十四年度が二十件、二・三%でございました。

○川井委員 大変驚いておりますが、四分の一、二四・八%がくじ引きである。くじ引きであるということは、最低価格、全く一円たりともたがわない業者が複数、しかも、物によっては十者中八者がくじ引きに参加した、こういう話も聞いております。そうしますと、積算をしているんだろうか。今までの経験、そして、自分のところの技術、能力、そういうものをはじいた積算をして、一円たりとも狂わないところが十者中八者いたとか、六者いたとか、そんなばかなことはないんだろう、こういう思いがします。
 となると、公示された価格に一定率をただ単に掛けて、ぽんと出した。それ以外に考えられない。それが全体の四分の一にも達している状況、果たしていいんだろうか、こういう思いがしてなりません。ある意味では、本来ならば、不良不適格業者として扱われないような業者さえ、まさに掛け率さえ出して、掛けて出せばいいわけですから、その中に入ってくる可能性も大きいんだろうと思います。
 まして、低入札価格について、また改めての機会のときにやろうかと思っていますけれども、六〇%を切る。中には五〇%を切ってもやらせている。こんなことで東京都の仕事を発注して、仕事の発注というものはどういうことなのか。ただ単に仕事をやらせるということでなく、そこに経済効果も考える、あるいは地場産業の育成も考えるということなんだろうと私は思っています。
 それと、まじめに働く労働者の労働が正規に判断されて、その対価というものはきちっと支払われるものだと私は思っております。この部分についてはあえて質問しないでいいっ放しにしますので、その意をよく理解していただきたい、こう思います。
 このようなダンピングを引き起こす背景として、専属の技術者を雇用していないようなペーパーカンパニー的な、不良不適格業者、企業が無理な受注をしていることが大きな要因とも思われる。都はこうした状況をどのように認識しているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○小山契約調整担当部長 現在見られますような過度な受注競争は、引き続く不況とそれによる発注量の減少によりまして、受発注のバランスが崩れてきていることが基本的な要因と考えられますけれども、そうした中で、不良不適格企業の競争参入も一つの要因であろうかと思われます。
 東京都といたしましては、入札契約適正化法の施行を踏まえ、これまでにも公共工事の発注に際しまして、不良不適格企業を排除し、適正な履行を図る観点から、低価格入札への対策といたしまして、一つには、低入札価格調査制度の適用範囲の拡大、二つには、専任技術者の雇用関係を、希望申し込み段階及び工事着工段階でそれぞれ確認するなどの措置を講じました。さらに、工事成績不良企業に対する指名停止措置の強化を行うなどの改善策を実施してまいりました。
 今後とも、ペーパーカンパニー的な不良不適格企業の参入の可能性があれば、その排除策を講じ、適正な履行を確保していく必要があると認識をしております。

○川井委員 こうした不良不適格企業に対する方策として、現在までどのような取り組みをしてきたのか。そして、これからどのような取り組みをしていこうと考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○小山契約調整担当部長 前問でお答えしましたような取り組みを今までしてまいりましたけれども、それにさらに加えまして、本年度からは不良不適格企業を排除し、適正な履行を確保するために、主として三点の対策を実施したところでございます。
 一つには、成績評定制度の積極的活用でございます。これは、成績優良企業に対するインセンティブと、成績不良企業に対するペナルティーの強化ということでございます。インセンティブといたしましては、優良工事の公表、指名に当たりましての優先取り扱い、格付の引き上げ。ペナルティーといたしましては、指名停止措置の強化、公表、格付の引き下げでございます。
 二つには、低入札案件に対する監視体制の強化でございます。低入札価格調査制度に基づきまして、調査基準価格を下回る入札を行った企業の工事等履行能力の有無、経営状況、信用状況を調査し、適正な履行が可能と考えられる企業とのみ契約することといたしておりますけれども、ただ、そのようにして契約するということだけではなくて、この工事における技術者の配置状況、安全管理等の施行体制について重点的に管理、監督を実施することといたしました。さらに、その工事の遂行過程においても、通常の工事施行に加えて、さらに厳しく監督をすることといたしております。
 三つ目には、特定建設業の許可の入札参加条件化でございます。一括下請負を防止し、下請契約の適正化を図る観点から、財務局が契約する一定価格以上の対象工事につきまして特定建設業の許可を受けていることを入札参加の条件とすることといたしました。

○川井委員 特に、低入札案件に対する監視体制の強化、監視体制というよりも仕事に対するチェック、検査、これをしっかりとやっていっていただきたい、こう思います。これをしっかりしませんと、安けりゃいいというような考え方が横行して、それは後々、都財政を大きく圧迫する、あるいは都民生活に影響が出るというようなことにつながるんだろうと思いますので、ぜひきちっとした対応をとっていっていただきたい、こう思っております。
 こうした都の努力をお聞かせいただいて、一定の評価はするわけでございますが、この厳しい社会経済状況のもとで、今後もかなり無理な受注競争というものが続いていくんだろう、こう思っております。何か抜本的な対策、例えば、私は前からいっているように、価格だけではないんだ。やはり技術力とか、あるいは経験、そして実績、そして、やってきた仕事の評価、そういう一つ一つのものをどう生かしていくのか。国でいっている総合評価、こういうものでは、一件結論を出すのにも三カ月も四カ月もかかってしまう。これでは当然間に合わないわけでございますから。しかしながら、そうかといって、価格だけをとっていくとなると、現在のような、ある意味での弱肉強食というか、あるいはその能力がないような業者さえ、数字だけでたたいていくというような、ダンピングといわれるものが起きてきやしないだろうか。本当に東京都の仕事をやって、わずかでも利益が上がった、こういうことが私は望ましいんだろうと思っております。
 東京都の仕事をやったんだけれども、本当に損ばかりしたとか、あるいは工賃さえ出なかった、こんなことであるならば、私は、東京都が本当に仕事を発注するときに、先ほどいった経済効果等々考えているんだろうか、こう思わざるを得ませんし、ましてまじめに働く人の汗が評価されない、こういうことがあるならば、大変な問題だろう。仕事に対する相当な、それに応じた対価というのがきちっと支払われるべきだ。これだけ値切ったから、東京都のためになったなんて、とんでもないことだという思いさえするわけでありまして、ぜひそういうことを踏まえて、抜本的な方策を何か最後にお聞かせ願えたらありがたい、こう思います。

○小山契約調整担当部長 公共工事は、いうまでもなく都民の税金を使って行うものであります。したがいまして、最小の経費で最大の効果が得られるように行っていくということが必要なことかというふうに思います。そこにおける契約の目的は、良質な社会資産を安価に調達するということだろうというふうに考えられます。したがいまして、価格を重視した契約方式の確保が当然ながら求められてくるものというふうに考えます。しかしながら、価格に依拠した自動落札方式に偏り過ぎますと、委員ご指摘のような、ただいまおっしゃられましたような状況が続いていく可能性もなしとしないというふうに考えます。
 したがいまして、今後の取り組みといたしまして、国の施行令等で定めております総合評価方式は、委員、ただいまおっしゃいましたように、非常に時間的にもロスが大きい、こういったような問題点もございますので、都独自の簡易型総合評価方式などを取り入れまして、価格だけではなく、企業の技術力を評価する発注方式を積極的に導入を図ってまいりたい。不良不適格企業を排除できる仕組みづくりを推進してまいりたいと考えております。
 さらに、都の入札参加資格を有する企業の過去の工事成績、指名停止措置内容、独禁法違反歴、経営状況、信用状況といった情報をデータベース化して一元管理する、いわば企業情報センターのような機能を契約部門に設置することによりまして、工事発注の入り口で不良不適格企業を排除することを目指してまいりたい、このように考えております。

○川井委員 今後の取り組みとして、ある意味で東京方式といいますか、簡易な総合評価方式をつくり上げてくれる、こういうことだろうと思います。大いに期待するわけでありますけれども、ぜひまじめに汗かく、また、長年努力してきた業者が生き続けられるような、しかも、それが全く技術者を持たない、契約、あるいは申請する直前に技術者との契約をして技師者がいるやに装うような、そういう不良不適格業者に奪われて、倒産していくというような憂き目がないというような形をつくり上げていかなければいけないんだろうと思っているわけで、実はこれは、我々が今回の予算要望に多くの業界団体、企業の方々とお会いする中で、もう何業種なんていうことじゃなくて、大方、すべての業種の方々が同様に訴えているということは、やはり東京都としても、特にその発注元を束ねる財務局としては、大いに考えなければならないことなんだろうということでご質問させていただきましたが、価格だけではないんだという新たな姿勢を示していただいたことに、ご答弁に感謝しながら、なお一層期待をしていきたい、こう思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 以上です。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○近藤委員長 次に、報告事項に対する質疑を行います。

○桜井(武)委員 先日の財政委員会で報告されました第二次財産利活用総合計画について質問をさせていただきます。
 第二次財政再建推進プランにつきましては、きのうの本会議でも我が会派の小美濃先生、秋田先生等が質問されておりましたが、私もそれに続きまして質問させていただきますが、内部努力を厳しく徹底する、既存の施策を見直す、そういうことによって財源を確保していくことが必要である、このようにいっております。その中において、財産のさらなる有効活用ということが述べられているわけでございますが、財産の活用という分野で、十分にコスト意識がはぐくまれ、財産の有効活用が図られているとはまだまだ思われないと思います。
 歳出予算の削減とか、職員定数の削減とか、人とかお金とかという面につきましては、そういう分野では内部努力がかなりされてきていると思うのでございますが、いわゆる人、物、金の場合の物の分野においては、まだまだ十分にコスト意識とか、有効活用を図る視点というものがあるようには見受けられないと考えられます。
 一番端的に考えられるのは、民間企業と比べればわかりやすいわけでございまして、要らなくなった、あるいはまた少し大きくなり過ぎた、そういった施設をいつまでも抱え込んでいるということが、各局にまたがって多数あるんじゃないか、このように思われるわけであります。そういう意味におきまして、今こそ財産の利活用という点をチェックしていく必要がある、このように思われるわけであります。
 今から三年前になりますけれども、東京都は、平成十二年十一月に初めて財産利活用総合計画というものを策定いたしました。この中で、財産管理の考え方について、それまでの適正な管理から有効活用ということに大きく転回をしたわけでありますが、三年たった今、きょうただいま現在でありますが、第二次の財産利活用総合計画を策定したわけでありますが、そこで、まず最初に伺いますが、今回、なぜ第二次の計画を策定したのか、その点から伺います。

○小野田財産運用部長 先般、第二次財政再建推進プランが策定されまして、新たな都民ニーズにこたえ、先進的な施策を展開するための財源を生み出す積極的な取り組みとして引き続き財政再建を進めていくこととなりました。このため、財産管理の分野におきましても、不用となった資産の売却や貸し付けによりまして、歳入の確保に貢献していくとともに、資産を引き続き利用していく場合も、都民ニーズを踏まえて、その利用のあり方を見直し、民間経営の視点に立った、より効果的、効率的な活用策を講じていく必要がございます。
 そこで、都庁全体として第二次都庁改革アクションプランとも整合を図りながら、財産の管理と活用についての基本的な考え方と今後の取り組みを示すものとして、このたび第二次財産利活用総合計画を策定したものでございます。

○桜井(武)委員 今回の計画が、今もお話がありましたけれども、単なる第一次の期間の延長であったり、あるいはまた第一次の二番せんじであるならば、当然でありますけれども、前回の計画で浮かび上がってきました課題とか、その後の社会環境の変化、新たな都政が抱える課題、そういったものに今対応できないわけであります。
 そこで、新たに計画を策定する以上、新しく策定する計画の中には、今までになかった視点、また施策の展開が当然盛り込まれていなければ意味がないわけであります。そこで、前回の計画と今回の計画と比べまして、どこかどう違うのか、今回の計画での根本的なねらいというのはどこにあるのか、それを質問いたします。

○小野田財産運用部長 前回の計画におきましては、原則として局ごとに資産の活用状況などについて、点検及び評価をいたしまして、未利用地の売却方針などを提言いたしました。このたびの計画におきましては、都政全体の変化や事業の趨勢などを踏まえて、全庁的な視点から局の壁を超えた有効活用を図ることとしております。また、民間委託の拡大、あるいは知的財産権やネーミングライツの積極的な活用など、これまでの枠にとらわれない、迅速かつ多様な財産の利活用を目指しているものでございます。

○桜井(武)委員 そのことも確かにあると思います。しかし、さらにもう一つ伺いますが、東京都の公有財産規則においてはずっとでございますが、各局の局長が財産管理者とされておりまして、財産についても各局単位に管理をされているわけであります。こうしたことが、いわゆる局の壁となって、都政全体の視点からの財産活用を阻む原因になっているのではないか、このように考えられるわけであります。
 ことし二月の予特でもちょっと触れさせていただきましたが、社会経済状況の変化、少子高齢化、都民ニーズの変化等に対応して事業の組織の見直しが進む中、各局には使っていない財産、あるいはまた当分使いそうもないような財産が眠っているんじゃないか。眠っているというと失礼かもしれませんが、ある意味では、あるんじゃないかと思うのでありますが、それをどのように洗い出していくのかを質問いたします。

○小野田財産運用部長 このたびの計画では、組織や予算、人事などの部門と連携をいたしまして、全庁的な視点に立って、従来の局や事業の壁を超えた、より効率的な財産活用のあり方を検討する、新資産アセスメント、こう称しておりますが、新資産アセスメントを実施することといたしました。
 このアセスメントによりまして、各局の庁舎などの行政財産の利用実態を詳細に調査し、現状の評価と今後の方向について提言をまとめて、それを実行していきたいと考えております。

○桜井(武)委員 先般発表されましたところによりますと、前回の計画、三年間で不用な資産の有効活用とか未利用地の売却等々に努めた結果、千四百億円の売却実績が上がったということであります。しかし、今後はそう簡単には売却が進まないと思われます。これだけ経済変動が激しく、業態とか経営内容が変化していかざるを得ない世の中では、各企業とも土地や家屋を買うというよりも、むしろ賃借で施設を利用していこう、そのように努力しているところが多いわけであります。そういう状況などを考えれば、今後は都有地の有効活用の場合、売却ばかりじゃなくて、賃貸借による財産の利活用を積極的に進めていかなければならない、このように思うわけであります。
 将来、行政目的で活用することが予定されていても、当面、使い道のない、あるいは使う予定のない財産については、積極的に他の目的に活用していくべきではないか。また、中長期にわたり、利用の予定がないものについては、いわゆる定期借地権制度などを積極的に活用して、土地の有効利用と歳入確保に努めるべきだ、このように考えますけれども、いかがでしょうか。

○小野田財産運用部長 社会経済状況の変化に伴いまして、財産活用を取り巻く環境も変わりつつございます。企業において、所有から賃借、こういった意識改革が進む中で、今後は利活用イコール売却という考え方だけでなく、保有している財産の状況に応じました貸し付けの判断基準を明確化した上で、暫定利用などについて積極的に推進していきたいと考えております。
 また、ご指摘の事業実施までに一定の期間が見込まれる財産につきましては、定期借地権制度などによる活用を積極的に進めまして、土地の有効利用と歳入確保に努めてまいります。

○桜井(武)委員 最後でありますが、局長に質問いたします。
 何といっても、財政再建は最重要課題でありまして、これの取り組みをさらに、さらに強化していく必要があるというか、いかざるを得ないわけであります。そういう中に第二次財産利活用総合計画をあなた方は立てたわけでございますが、それを着実に実施していくことについての局長の決意というんですか、そういったものを伺いまして、質問を終わります。

○櫻井財務局長 都税収入が大幅に伸び悩む中で、都財政の状況が大変厳しくなっているというのは既に先生方ご承知のとおりでございまして、そういう中で都の保有している財産の有効活用は、都民ニーズに対応した施策の展開を進めるという上でも歳入確保策という意味で大変重要な柱の一つと、こういうふうに考えております。
 このため、このたび第二次財産利活用総合計画、こういうものを策定したところでございますけれども、この計画では、今先生もお話に出されましたけれども、例えば、民間では本社ビルを賃貸方式にして、経営の機動性というか、柔軟性というか、そういうようなものを確保しようというようなことで、経営資産である土地、建物に対する価値観の変化、こういうものも出てきているわけでございますけれども、そういう変化や、あるいは都みずからも施策の見直し、あるいは職員配置、それに伴う執行体制など、今後の行政改革、こういう動向も踏まえまして、先ほど申し上げましたように、局や事業の壁を超えまして、全庁的な視点から、また、都民の目線、そして、民間経営の発想、こういうものにも取り組みまして、財産活用のための新たな仕組みづくり、こういうものを今後、さまざまな方策をもって取り組んでいきたいと思っております。
 今後、各局との困難な調整、こういう側面も出てくるわけでございますけれども、この計画に示しました方針、こういうものに基づきまして、多様な財産の利活用が実質的な意味で都民のためになるように着実に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○松村委員 第二次財産利活用総合計画について質問させていただきます。
 第一次財産利活用計画のときも、我が党は、保有資産の総合的な利活用については、民間やディベロッパーへの売却や貸し付けなどに偏るのではなく、区市町村による公的利用を促進することを求めてきましたけれども、この第二次財産利活用総合計画では、こうした観点といいますか、方向での利用はさらに進むんでしょうか。どのようになるのか、まず一般的な点でお聞きしたいというふうに思います。

○小野田財産運用部長 平成十二年十一月に、第一次とはついておりませんけれども、初めての財産利活用総合計画をつくりました。そこにおける方針は、各局において未利用となった土地につきましては、都庁各局の別の行政用途に使える可能性がないか、こうしたことを十分把握いたしまして、その上で、ないということになりましたら、その次の段階といたしまして、その地域の地元の区市町村等へ取得意向がないかどうかということを聞いてまいりました。その上で、需要があるということでございますれば、そこへ土地をお譲りするという手段をとってきておりまして、この計画においても、その基本的なスタンスというものは同様に維持していきたいと思っております。

○松村委員 そうしますと、今度は行政財産から普通財産に積極的に--未利用の場合には第一次のときには調査して、財務局所管に移して、それを全庁的な利用がないか、それを第一次的にやり、それでも、東京都が直接使う必要性や緊急性がない場合には区市町村に広く使い方を求め、それでもなければ民間というか、処分という、これは第二次においても、今お答えがあったとおり、そのやり方というのは継続するというふうにご答弁があったような気がしますけれども、果たしてそうなっているのかなというのが、私、読んでみて、一つの感想ですけれども、それは今後の推移を見たいというふうに思うんですけれども。
 そこで、東京都や区市町村という公的利用を考えてみた場合、私、そういう未利用地というか、もったいないというか、相当ある中で、都民のニーズということも盛んにうたわれている中で、公園とか、広場とか、東京の魅力という場合に、他の日本の都市に比べれば、東京というのは随分緑があるな、頑張って残しているなというふうに思うんですけれども、それでも、まだ世界の諸都市に比べたら不足しているし、なかなか都市計画公園も計画どおりいかない一つの大きなネックには、財源というのがありますね。今まではそれができなかったのが、そういう新たに生まれた、都有地などを積極的に利用する--新しい東京の公園づくりというのも都市計画審議会から答申されましたけれども、そこで見ても、なかなか東京都の財政が厳しくて新たな公園がふやせないから、民間にもお願いしてというか、民間という発想もということがありますけれども、私はまず第一に公的な土地利用で公園とか、広場、これはやはり都が今度は全庁的な観点から決断できれば、最優先課題として実現できるんじゃないかというふうに思います。
 一つ、例えば具体的に聞きますと、これまでも第一次のときに、都立大学でしたか、都立大学は違う問題だ、失礼いたしました。大きなそういう教育施設がなくなった場合に、その跡地を公園にという地元からの要望があったけれども、都市計画決定されていない、手続が大変だというので、世田谷でしたけれども、残念ながら民間に売却されたという、第一次の総合計画のときには私、そういう委員としても思いもありますけれども、例えば今後も母子保健院--母子保健院は、私は、まだ大事だと思うから、既に廃止になっちゃってしようがないという面もあって、できたら復活してもらいたい思いもありますけれども、それはともかくとして、では、その跡地をどうするのか、どう活用するかという点では、世田谷区なども隣接地の公園などと含めて、公園に利用したいという強い声がありますね。一つの事例ですけれども、そういうのがあちらこちらにあると思うんです。
 きのうも本会議での質問もありましたけれども、これは水道局という公営企業局の所管のようでありますけれども、狛江市の和泉多摩川緑地、あれも従来からの強い要望ですね。これは公営企業局といっても、東京都の一般会計もいろいろそういう事業に出しておりますから、そういうところの枠も超えて、都民から見たら、一つの東京都の財産ですから、そういうのが地元の市とか、住民の希望にこたえて、より積極的に第一義的な利用のあり方としては公園とか広場をつくるということが大事なんじゃないかというふうに思いますけれども、今の、どうですか。母子保健院の跡地とか、そういう利用においては、都立公園にするならば、都の考え方ですからできますし、それから、公営企業局の水道局用地、和泉多摩川の公園緑地なども公園化するように、こういう計画の視点からも財務としても働きかけるとか、そういうふうにならないのかどうか、ご答弁いただきたいと思います。

○小野田財産運用部長 いろいろなところで未利用地が発生していく趨勢にあるわけでございますけれども、いずれにしても、その周辺の方々が公園にしたいというようなお声があることもまた一方の事実だと思います。しかしながら、そこに東京都全体の意思として、公園計画決定、都市計画決定というような手続を経た上で公園というものが形づくられていくことになるというふうに考えております。
 したがいまして、この未利用都有地、いずれのどこで発生するかということでございますけれども、その所管局において、もしそことかかわりがあるようなものであれば、しかるべく配慮といいますか、そうしたことで、公園所管行政局において、基本的にはその辺の検討がなされていくというふうに考えております。

○松村委員 もちろん、公園や広場だけの使い方ではなく、グループホームとか、障害者の共同作業所とか、または、今、待機児童がいる保育園などの用地もあれば積極的に区市町村でも展開したいとか、いろいろな地域の要望があるというふうに思います。
 今度、この二次の中にも、二五ページに都民のための施策を担う民間事業者への支援という中で、中小企業の育成支援等の施策において、都有地を提供することで施策の展開が図られ、都民全体の利益に資することが期待できる事業については、都有地を提供し、事業を支援していくとありますけれども、これは例えば貸し付けも含めて、今いった区市町村とか、公共がやるだけではなくて、民間事業者が今いった共同作業所とか、グループホームとか、そういうふうに積極的に貸してもらいたいとか、使いたいとか、そういうことがあれば、積極的に進めていく方向でもあるということなんでしょうか。

○小野田財産運用部長 お答えいたします。
 ただいまのお話は二つの視点がございますが、一つは、中小企業にお貸しするというところでございます。これは将来性のあるいろいろな研究開発等を行っている中小企業につきまして、土地がネックになっていて、工場の建てかえ等が大変困難になっている、そのようなところからのニーズを受けまして、産業労働政策とも連携を図りまして、都有地を減額の上貸し付けて、都の政策誘導目的を達成したいというもので、新たなる多様な財産活用の一環として始めていきたい。あるいは一部は始めたというところでございます。
 それから、福祉につきましてでございますけれども、今申し上げました産業労働政策支援と同じような観点から、先般、本会議で知事の所信表明にもございましたとおり、これからはグループホーム等の援助に公有地、未利用の都有地を何とか活用していくことが、というふうなお話がございました。我が財産管理部門といたしましても、そうした所管局と連携いたしまして、財産管理と、それから都庁の各局の事業との円滑な連携というものを図ってまいりたい、このように考えているものでございます。

○松村委員 どうも答弁を聞いていても、二次の財産利活用計画が、今、都民が本当にニーズがあって求めている公園とか、広場とか、今いった福祉施設とか、そういう事業展開を、都民のために積極的な展開をしていこうということにはなかなか利用できないというか、活用できないというようなニュアンスも、私は今受け取りましたけれども、今後具体化される中で、先ほど冒頭に部長の方からは、今までの一次と同じように、公共施設、オール都庁、そして区市町村、その次に民間という、それは踏まえているんだということですから、そこをしっかり見きわめながら、具体的にどうなるのかを、三年間の計画ですから、今後検証していきたいというふうに思うんですけれども、しかし、それにしても、私は第二次の計画というのが全然様相を異にしてきている方向に進むんじゃないかという、その懸念を持ちます。
 といいますのは、この目的が、はじめにというところで書かれていますね。そこには第二次財政再建推進プランによって、確かに歳入面での確保ということの考え方と、もう一つは、第二次都庁改革アクションプランの実施計画--PFIの推進とか、施設の民間移譲など、それらの推進を財政面から支援していく、この方向での財産の利活用というふうにはっきりうたわれているんですね。
 そして、五ページには、都民共有の貴重な財産である都有地を、先行まちづくりプロジェクト、都有地活用型企業支援事業などの先進的事業に提供すると。しかも、今ある未利用地とか、都民がどう見ても、十年も二十年も使ってないとか、そういうことでもったいないなとか、何とかしてほしいということだけでなくて、第二次都庁改革アクションプランは、今生きているところの都立施設なども、どんどん今後なくなっていく、都立高校も統廃合だ、そういうのと一体となって、もうそこがそういう第二次都庁改革アクションプランでそうなるから、そことも一体となって、間髪入れずに、その土地までどんどん処分しちゃって、使っていこうというか……。
 また、そういう中には、いや、都民が待ってくれと。都民の意見を聞いたら、そういう計画じゃなくて、それは維持していこうとか、そういう手順を踏んで、その結果を見きわめていろいろ進めるというならば、それはそれで、そういうふうに都議会も決めちゃって、都民も理解や合意して、なっちゃったところを、また、これまでの親方日の丸のように、いつまでも放っておくというんじゃなくて、そこを有効利用しようというならわかるんですけど、これを見ると、そうじゃないですね。都庁改革アクションプランに合わせて、そっちの方になるんだから、すぐ直ちにその土地の利用だと。しかも、それが、民間移譲ですね。民間移譲と、それから、企業支援ですか、というふうな感じを私は物すごく強く感じて、これはどうなのかなという、非常に危惧を覚えている一人ですけれども。
 そこで、お聞きしますけれども、一七ページに具体的な現状と課題、方向性と具体的対応ということで書かれております。特に私がお聞きしたいことは、先行まちづくりプロジェクト等民間活力の導入が考えられている事案については、事業手法だけでなく、プロジェクトを支える資金収支、金融スキームなどのファイナンスの面についても、リスクの分析やSPCの活用等を行い、都にとってメリットのある手法を助言していくとあるんですけれども、これを具体的に、私にはなかなかわからないんですけれども、どういうイメージなのか、どういう支援なのか、どういう財務局としてのアドバイスなのかをお答えいただきたいと思います。

○小野田財産運用部長 これからは、法が求めるPFIの趣旨等を達成することなどに代表されており、都民共通の貴重な都有地等を民間主導のプロジェクトに提供する、いわば民間との協働を行っていくことが不可避でございますけれども、そうした場合に、例えば収支面で十分成り立つのか、あるいは公平性の問題という点で問題ないのか、そうしたいわば都民の目線と、もう一つは、民間の企業にいわば負けないぐらいのそうした金融知識等を我々も同様に持って、本当に都民のためになるものかどうかということを十分考えていきたい、このような趣旨でそこを書いております。したがって、具体的に今ここで何々ということでは、特にございません。

○松村委員 具体的にはまだというのはよくわからないんですけれども、例えば土地を、未利用地で行政財産や都の財産として不用になったと、それを売却する。それは一回きりですね。それは売っていいかどうか。第一次のときには、ディベロッパーとか、民間のそういうところに売るだけでなくて、公共利用というふうにいったわけですけれども、しかし、民間に売却して、第一次は一千億円以上の都の財政に貢献したということですけれども、それは一回きりだと思うんですね。
 今度は、なかなかそういうのも困難になってきているから、定期借地権などで貸すと。土地をいわば証券化ということまで書いて、土地を一つの資産としていろいろな事業をやって、一口でいえば、収入を上げようということなんですけども、私、果たしてそれが東京都がやるべきことなのか。資産の活用、そういう点では、私、思い出すのは、臨海副都心開発事業だと思うんですよ。あれはまさに東京都の不動産事業だというふうに私は思います。いろいろな貢献する、国際金融都市をつくるんだとか、情報センターをつくるとかいう、あれが掲げられましたけれども、しかし、明らかにほとんどが都有地のところを基盤をつくって、そして、そのためには財源が必要だと。しかし、それは賃貸とか、権利金とか、貸し付けで、それ以上にかえって都財政にとっても非常にいいんだということでやりましたけれども、物の見事、大変な事態になってきて、知事自身も、進むも地獄、退くも地獄といわざるを得ない、社会経済状況においては、当初考えていたことも困難になる、あれは一つの事例だと思うんですね。第三セクターと賃貸ビルだって、今、大変な状況と。
 今度は、だから、例えば先行プロジェクトでも、都営住宅の用地ですから、それこそ都営住宅の建てかえで、さらに都民が希望する都営住宅をつくればいいということで、私たち、ああいう使い方を、南青山にしても、今度また新たにやるような港南とか、東村山団地のあり方についても批判し、反対しておりますけれども、それは、だから、そういう目的で有効利用すればいいんですよ。今までどおりに建てかえて、他と比べても全然違う立派な施設で、どう都民から見てももったいないなとかいう、そういう批判は変えた方がいいと思いますけれども、しかし、民間に、港南でも売却するためにわざわざ都営住宅、所管局でやりましたけれども、都営住宅にさらに接近させて、都営住宅を、民間に半分を売るですか、民間が使う半分を利用するためにこちらにバックさせて、大体一時間しか冬至のときに日が当たらないというような住宅までつくる、無理無理やって、それがまた、民間活用ということが果たしていえるのかどうかという、こういう問題もあるということを指摘したいというふうに思うんです。
 そういう今の都有地を、今度は定期借地権なりで貸すと。そしてまた、東京都がそういう点で資金面からも支援していくとかいうふうになれば、臨海と規模は違いますけれども、そういう都有地に建てて、資金手当てして、そこで上がる事業収益で今後賃貸料を払ってもらうとかいう考え方は、臨海のまさに小型版だというふうに、私自身、専門家じゃありませんから、少ない知識の中でも、そう思わざるを得ないんですよ。
 しかし、それがうまくいけばいいけども、例えば東京都の都有地ですね、定期借地にしろ、それがまたま事業が成り立たなくなったり、焦げついたり、破綻した場合には、どうなるんですかといっちゃおかしいですけど、うまくいけばいいけれども、そういう危険性まで抱え込むことを果たして東京都が事業として--私はこのあれを見ると、それを進めていくんだという方向にとれます。それはだから、民間に売却する以上の危険性を伴うんじゃないか。
 民間でも、例えば港区なんか一番いい事例だと思いますけれども、あれは相続税だとか、住み続けたいということで、そういう立場から、ほとんどの方々が、ほかへ引っ越していく以外の方々は、高い相続税とか、固定資産税とか、そういう中で賃貸ビルを建てたんですね。それが今、二〇〇三年問題とかいろいろありますから、事務所に貸そうと思ってもITが入らないというんですね。つまり、床が高くないから、光ファイバーなんかひいてないから、新しいすごいビルが建てば、みんなそこに引っ越していっちゃう。賃下げするからというのでどんどん値引きしても、全然借り手がなくて、今中小だけじゃなくて、少し大きなビルでもそういう設備面で負けちゃって、どんどんほかの大きなところに持っていかれて、もうビルを捨てたいと。逃げ出したいけど、ビルを持って逃げられないという、そういう、本当に怒りというか、悲痛な声も聞いております。
 ですから、そこまでいくかどうかわかりません。うまくいく場合もあるかもしれませんけども、今度は賃貸や定期借地で貸すんだとか、そういうことになりかねない危険性があるというふうに私はこれを読んで感じました。
 まだそういうのが具体化していなくて、これからいろいろ研究したり検討していくんだということですから、きょうはこの程度にとどめますけれども、もう一度、先ほどに立ち返って、確かに区市町村に買ってもらいたいといっても、区市町村もお金がないから、東京都の思うような値段で買ってもらえないとか、ましてや貸すといっても、なかなか東京都の今の財政状況を賄うような収入は得られないかもしれませんけれども、しかし、都民全体からの目線で見れば、都民ニーズにこたえた未利用地というか、利活用というか、何なのかということにもう一度立ち返って、大きな視点で間違いのない都民の財産利用をしていただきたいということを、一方的なおしゃべりになりましたけれども、おしゃべりというか意見になりましたけれども、訴えておきたいというふうに思います。
 また、今後機会があれば、この問題について具体的にいろいろ報告いただいて、質疑したいというふうに思います。
 以上です。

○執印委員 それでは、質問させていただきます。
 この第二次の財産利活用総合計画の目的というのは、第二次都庁改革アクションプラン、また、第二次財政再建推進プランを財産活用面から支え、財政構造改革を推進するものというふうにされています。私ども生活者ネットワークでは、第二次財政再建推進プランに関しては、その以前に出された「途半ばにある財政再建」で、右肩上がりの成長が終わったことを明らかに認識されたということを評価するとともに、今後の大幅な経済成長が望めない中で迎える少子高齢社会では、政策の量の拡大から質の重視への転換が必要だというふうに主張させていただいております。
 その立場に立って、今回、八ッ場ダムの建設計画についても、水余りの状況と今後の少子高齢化による水需要の減少を考えて、中止こそ時代に合った選択であるというふうに主張させていただいているところですが、そういった立場をまずお話をさせていただきまして、そこから見ましたときに、この財産利活用総合計画というのは、今ある行政の資産や財産の活用にかかわる総合計画であるというふうに把握しておりますので、政策の量の拡大から質の重視の視点を含めて、何点か質問させていただきます。
 まず、土地の保有については、一般会計、特別会計、準公営企業会計、公営企業会計、合わせて三万三千六百六十九・四ヘクタールであり、東京ドーム七千二百九個分の保有となるかと思います。平成十二年から十四年までに約千四百億円の売却実績を上げることができたということですから、まずは評価できるものであるというふうに思います。しかし、問題点として、一番最初の部分に最終成約率の年ごとの低下というものが挙げられております。土地売却の最終成約率が下がってきている理由をまず伺います。

○小野田財産運用部長 成約率低下の原因でございますが、まず、不動産市場に売り物が多いことが挙げられます。一般の売却物件に加えまして、裁判所の競売物件、あるいは民間企業が売りに出している土地、国の物納物件など、多くの売却物件が市場にあふれているのが現状でございます。また、これまでの都の売却価格が収益を重視する民間市場の価格設定に比べまして、やや高目のものがございまして、売却できなかった物件が中にあったことも原因の一つでございます。

○執印委員 なかなか厳しい状況の中にあるということだと思いますが、ここでいわれている財政再建のためには、売却の最終成約率を上げていく必要というのがあるんだろうと思いますが、そのためには、今後どのような取り組みをしていくのでしょうか。

○小野田財産運用部長 今後、さまざまな売却促進策を進めていきたいと考えております。最低売却価格を事前に公表いたしまして、入札参加者が目安をつけやすくなるよう配慮いたしまして、応募者の増加を期待したいと思っております。
 それから、売却価格の設定に当たりましては、より市場動向を重視した収益還元法の考え方を導入してまいります。
 また、できるだけ資産を持たないように努めている民間企業の、いわゆるオフバランス、こうした傾向にも対応していくため、これまでの売却に加えまして、貸し付けについても拡大してまいります。
 さらに、変化の激しい民間市場の動向に対応していくために、売却や貸し付けを行うまでの準備事務を民間に委託してまいります。

○執印委員 今後の取り組みということでお話をいただいたわけですが、地価が下落しているということやさまざまな売り物がひしめいているということで、私が住んでいる地域を見ましても、大きな企業がどんどん土地を手放しているような状況なんですね。その中に今の状況の厳しさというのを日々見ているわけですけれども、そういった中で、今後も、都の土地というのは市場のものよりは高目というふうに聞いていることもありまして、そのためにいろいろ方法は考えていらっしゃるということだと思いますが、売却には苦戦するのではないかというふうに思うわけです。
 そうでありますれば、売れない土地とか、売りにくい土地、最終成約率が下がってきているということにもかかわるんだと思いますけれども、売れない土地とか売りにくい土地というのがあるわけだと思いますが、そういったものについては歳入確保以外の目的にも活用を考えていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○小野田財産運用部長 大変厳しい財政状況が続いておる現状でございます。そういう状況に即すれば、歳入確保は最も優先すべき課題であると考えております。しかしながら、境界の確定が早急にとれないなどの売却準備が整わない土地や、入札で落札者がいない土地などについては、短期間の貸し付けなどの暫定利用についても進めてまいりたいと考えております。

○執印委員 土地というのはなかなか難しいもので、何百年と境界線の争いが続いているとかというのを私の地域でも聞くことがありますけれども、行政も絡んでですね。いろいろ難しい問題があるんだというふうに思いますが、今のお答えの中で、売れない土地とか売りにくい土地については短期での貸し付けも考えるということでしたけれども、最初から歳入確保以外の目的で、都民のために活用する土地があってもいいのではないかというふうに考えます。先ほどもいろいろそんな質疑もありましたけれども、そもそも行政が公共の目的で取得したものですから、市場原理だけでは考えられない分野への活用というのを考えるべきときが来ているのではないかというふうに思います。
 今回の計画でも、都政の中での新たな財産活用の必要性という中で、先進的な施策展開のためには都有地を提供していくというふうにしています。この一環として、例えば、売れない土地、売りにくい土地に限らず、あいている土地を福祉目的のNPO、これは少し進んでいるんだと思いますけれども、それから、子どもの遊び場などとして貸し付けていくということは考えられないのかと思うわけです。
 今でもわずかながら、都有地の利用、こういった公園などに利用されているということはあるというふうに思いますが、もう少し今の状況を考えたときに、積極的にこの施策を進めていただきたいと思うわけですが、今、特に私、子どもの問題というのを、この何年かやってきているんですけれども、子どもの体力低下というのがいわれて、毎年体育の日の前に子どもたちの体力測定の結果が出されて、体力が低下しているとか、命をたっとぶ気持ちが子どもたちから失われているということが指摘されているわけです。しかし、子どもの視点で東京というまちを見てみますと、おのずと体が鍛えられていく場所とか、自然の中で遊んで、日々の遊びの中で命の大切さというものを肌で感じ取れる場所がなくなっているというふうに感じます。ですから、いっぱい遊んで、体力と知恵をつけて、新たな発想で、新たな仕事をつくり出して、将来的によりよい納税者となってもらうということも大変大事だと思いますので、そういう発想で都有地を使うということが必要なんだというふうに思います。
 そんな視点から、NPO、基礎自治体も含めて、売れない土地、売りにくい土地に限らず、あいている土地を低廉な価格で貸し付けていくということをぜひお願いしたいわけですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○小野田財産運用部長 この計画の中にも記載してございますが、今回の計画に掲げております先進的施策を支援するための都有地の提供に当たっても、厳しい財政状況にかんがみまして、極力歳入確保に努めることとしております。
 今おっしゃいましたような施策に都有地を提供するためには、単に都有地貸し付けの可否といった視点にとどまらず、所管するそれぞれの局が、都有地を各局事業施策の中で、どう使いたいのか、そこになぜ都有地を提供していくことが必要なのかなどにつきまして、具体的な事業における位置づけや役割につきまして、他の施策とのバランスなどを踏まえて、十分検討することが必要になります。
 お話のような活用方法につきまして、そのような手続に従い、財務局への相談があれば、公正性、公平性の確保に配慮しながら、考えていきたいと考えております。

○執印委員 それぞれの局とのかかわりなどもあると思いますが、ぜひこういった視点で財産の利活用というものの意味づけを今後も考えていただきたいし、対応していただきたいと思います。
 私の知っている人がベルギーの方と結婚して子どもができたんですけれども、ベルギーからおしゅうとさんが出てきたときに、日本のまちの中に子どもの声がしないことに驚いていたということで、その方が、子どもの声がしない国は衰退するでしょうというふうにいわれたということが印象的だったわけです。
 私、個人的には、東京ドーム約七千個分都有地があると先ほどお話ししましたけれども、二千個分ぐらい子どものために使ってくれれば、東京の少子化も解消に向かうのではないかというふうに思っておりますし、また同様に、高齢者の方が体を鍛える場としても使っていけば、介護保険の利用も抑えられるということになっていくのではないかというふうに思いますので、今、担当の局がというお話がありましたけれども、全体的な視点もぜひ持っていただきたいというふうに思います。
 最後に、情報公開の点から一点質問させていただきますが、十八年度からは都にも複式簿記が導入されて、決算時にはバランスシートが作成されて、そこには都が保有する土地、建物も計上されるというふうに聞いております。東京都が、土地についてきちんと資料をつくっているということについては大変評価させていただいているわけですが、都有地は、都民共有の貴重な財産でもありますし、その内容をバランスシートで都民に公開していくのはとても意味があることだというふうに考えております。今回の計画の中でも、財産台帳を電子化し、バランスシート策定のための必要な情報を提供していくということが書かれておりますが、その点について説明をいただきたいのと、また、財産台帳の電子化やバランスシートの作成に合わせ、都が保有する財産についての情報をもっと積極的に公開していくことによって、都民の、都の財産、都有地への目線というものをしっかりと持ってもらうことも必要かと思いますが、積極的な公開についてどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

○小野田財産運用部長 複式簿記、すなわち発生主義会計で作成するバランスシートに、都が保有する土地、建物などの財産の正しい情報を計上するためには、財産の変動にかかわる情報を適切に把握いたしまして、バランスシートの作成を所管する出納長室に送らねばなりません。そのためには、現在、手作業、あるいは紙ベースとなっている公有財産台帳の管理を電子化いたしまして、財産の変動をリアルタイムで把握していく必要がございます。決算期ごとのバランスシートに都が保有する財産を正しく計上することで、都民の方々に対する財産情報の提供もおのずと進んでいくものと考えております。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。

○近藤委員長 これより主税局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百八号議案、補正予算(第四号)中、歳出を議題といたします。
 本案につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○近藤委員長 次に、報告事項に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○桜井(良)委員 税制調査会の答申について質問いたします。
 私も税調の委員をやっておりますが、関連して、幾つかの点について、基本的なことについてお伺いしたいと思います。
 初めに、きょうも決議案が出ておりますが、税調の中を見ますと、今、現下の都の情勢の中で、最も東京都の善政であるといわれている住宅用地に対する、あるいは非住宅用地に対する、新築住宅に対する固定資産税等の減免につきまして、税調の答申は、財政再建推進プランを受けまして、見直しということが強く出ているような印象を受けまして、それについては税調の中では、最終的に付記事項で、現下の情勢から見て、これは継続すべきであると、付記事項が記されましたけれども、ぜひこれは来年度も継続して減免措置を継続してもらいたいということを質問すれば、ここで局長がやりますとか、あるいはいろいろ答えますと、まだ理事会でも検討していませんし、各党、要望がありますから、強く要望だけしておきます。
 それで、税調に関連して、次の質問に移るわけでございますが、きょうの新聞等によりますと、いわゆる三位一体につきまして、いろいろ補助金、一兆円について、与野党の合意ということがあります。私ども、地方の議員として、党内ではいろいろと意見をいっているわけでありますが、来年度の国の税制改革についても、来週に与党の間で改正の大綱が議論されて、決まっていく、こういうふうに伺っておりますが、地方にとりまして、私どもにとって一番気になるのは、三位一体の改革の行方なんです。
 そこで、新聞等に報道されておりますけれども、まず三位一体の改革について国でどのような議論がされているのか、お伺いしたいと思います。

○三橋税制部長 国におきましては、三位一体改革の初年度といたしまして、平成十六年度において一兆円規模の国庫補助負担金の廃止、縮減を行うこと。これとあわせまして、税源移譲の具体化を図ることを基本方針として、議論を進めてきたというふうにされております。昨日までに義務教育費国庫負担金、公立保育所運営費補助金など廃止、縮減することで決着がついたというふうに報道されているところでございます。
 また、税源移譲につきましては、今後、移譲する税目等の検討が鋭意進められますが、新聞報道等によりますと、来年度はたばこ税のみの移譲が有力というふうに伝えられております。
 なお、基幹税につきましては、十七年度以降とし、それまでのつなぎとして基幹税移譲予定交付金、仮称のようでございますけれども、これが新設されるというふうに伝えられているところでございます。

○桜井(良)委員 まだ十分に煮詰まっていないところもあるかもしれませんけれども、見ていますと、地方の意見をどこまで聞いたのかなということが一番心配になる点でありまして、そこで、今伺ったような国の議論について都はどんな感想を持っていらっしゃるのか、お答え願いたいと思います。

○三橋税制部長 国で行われております議論は、国の関与を温存しながら、国庫補助負担金の削減をするといった、いわば小手先の対応に終始しているということ。それから、税源移譲につきましては、主に削減額との数字合わせの視点からの議論にとどまっているのではないかというふうに考えております。
 三位一体の改革は、税源移譲を基本として行うものでございまして、究極的には自治体の自主的、自立的な行財政運営を実現するために行うものでございます。基幹税の移譲を強く求めるという、その立場からは、現在の国の議論は改革の本来の理念を十分に踏まえたものとはなっていないというふうに考えております。

○桜井(良)委員 私も同感なんですね。
 税源移譲の目的は何かといいますと、地方の主権を確立して、自治体が自主的、かつ自立的な行財政運営を行えるようにするということだと思うんですが、しかし、まずもって補助金のカットありきという国の姿勢は本当に問題だなと。これはもっと私たちが怒りを持って騒がなきゃならないなと、こう思うわけですね。
 そういう一つの議論で、もう一方では、若干、税源移譲をやらなきゃいけないという空気が以前よりもできつつあるのかなと、こういう感じもすることなんですね。大事なことは、そういう雰囲気が出てきたときに、その機会を逃さずに、今いったような単なる数字合わせではなくて、改革の本旨に沿った税源移譲を実現していくことだと思うんですね。今、私は、一応、そういうチャンスも一方ではあるのではないか、こういうふうに思うんですが、国では、移譲する税目についてどんな議論がされていらっしゃるんですかね。

○三橋税制部長 移譲税目でございますけれども、都を初めといたします自治体は、一貫して消費税や所得税などの基幹税の移譲を求めてきております。国も本年六月の骨太方針二〇〇三におきまして、税源移譲は基幹税を基本に行うとしておるところでございますが、報道等によりますと、来年度につきましてはたばこ税のみの移譲にとどめ、基幹税の移譲は十七年度以降とする、あるいは、基幹税の移譲が行われるまでの間、基幹税移譲予定交付金、仮称ということでございますけれども、そういった交付金で手当てをするというふうにされております。
 また、十七年度以降の基幹税の移譲につきましては、所得税を中心に議論されていると報道されているところでございます。

○桜井(良)委員 私も国の関係者に聞きましたところ、大勢としては基幹税の移譲で、税目は所得税だということで動きつつあるようでございます。消費税の地方消費税を、五%のうちもう一%よこせという当面の主張もございますし、一方、都税調では、所得税の住民税化も提言して、要求しているわけであります。しかし、どうも所得税だけで税源を移譲した場合、これは所得税と消費税の組み合わせによる場合と比較しまして、いわれている地域間の格差が所得税だけではもっと拡大するんじゃないかというふうにも私は考えるわけであります。
 ちょっとお伺いしますが、全国の都道府県民税と地方消費税に占める東京都のウエートはどのくらいなのか、わかれば示していただきたいと思います。

○三橋税制部長 全国の都道府県民税所得割に占めます都のウエートでございますが、平成十三年度決算額で約一五・二%でございます。これに対しまして、地方消費税におきます都のウエートは約一三・五%でございます。

○桜井(良)委員 国の方は、所得税を移譲する場合は、住民税について税率を一〇%でフラット化するという案が有力だと、こういうふうに聞いているわけなんですね。住民税も市町村税と都道府県税がありますから、市町村だけいじっちゃうのか、都道府県税もどうするのかという議論はまだ煮詰まっていないようでありますが、税率を一〇%でフラット化するという案が有力だというふうに聞いているわけなんです。
 住民税率のフラット化につきましては、平成十二年度の東京都の税調の答申でも提言しているわけですね。仮に住民税をフラット化した場合、地域間の税収の格差は縮小すると思うんですが、その場合、都道府県民税に占める東京都の割合はどのくらいになるんでしょうか。

○三橋税制部長 住民税率を一〇%にフラット化した場合でございますけれども、全国都道府県民税に占める都のウエートは、現行の一五・二%から一四・三%程度に減少いたします。住民税も、他の税目に比べまして偏在が少なく、税源移譲に適した税目といえるわけでございますが、地方消費税のウエート一三・五%に比べますと、若干高い数字になるということでございます。

○桜井(良)委員 消費税も税収が安定的で、地方税にはふさわしい税だと思うんですね。むしろ間接税を国がやっているというのは、余り世界的にもないんじゃないかと。間接税は大体地方税であるというのが、大体、世界の趨勢だと思うんですね。かつて料理飲食税というのがありまして、これは地方税だったんですが、消費税が実現すると同時にその地方税がなくなっちゃって、消費税となってから、全部国税になっちゃったという経緯があるわけでありますが、今お話があったように、地域間の税収の格差という観点から考えましても、基幹税の移譲はいわゆる所得税だけじゃなくて、消費税と所得税の組み合わせによる方が、今のデータからしても望ましいのではないかなと思うわけなんですね。
 どうも国の議論は、所得税の住民税化か、消費税をやるかという二者択一的な議論に見えるわけでありまして、その点から考えると、地方の要求と違うんじゃないかと思うんですね。ですから、今、議論がこうなっているときに、東京都は消費税についても、引き続き国に税源の移譲を強く求めていくべきだと思いますけれども、この辺はいかがでしょうか。

○三橋税制部長 地方消費税でございますが、地方消費税は、税収の安定性に富むとともに、地域振興によります消費の拡大が税収に反映する税というふうにされております。また、地域によります税収の偏在性が少ないことから、税源移譲に適した税であるとされておるわけでございます。
 都はこれまでも、国と地方の税源配分が当面一対一となるような税源移譲を国に求めてきたところでございます。そのためにも、引き続き所得税とあわせ、消費税の税源移譲を求めていくことが必要であるというふうに考えております。

○桜井(良)委員 一対一にするということは、総論では国の方もいっているんですね。ただ、いざとなりますと財務省もがんとして受け付けないということがあるんですね。本当は知事が財務大臣のところに行って、があんとやってもらいたいなと思うような気持ちもあるわけですけれども……。
 要するに、現状に引きずられて、国の議論というのはあるべき地方の税体系というところに突っ込んでいって、考えていく視点が全くないと、こういうふうにいわざるを得ないと思うんですね。一方、自治体の方も、三位一体の改革というのは日本の将来像にもつながる問題だと思うんですよ。ですから、くれるものはよこせといいながら、交付税についてはそのままという、地方側の発信もある意味では弱い部分があるし、国の方も補助金をカットするよ、そのかわり交付税で見るよということになりますと、将来の地方の財政は非常に危惧せざるを得ない。交付税そのものが四十八兆円も借金があって、そのうち将来、地方だけで三十四兆円借金を背負わなければならないというまま、ふえているわけですね。そういう実態を見ると、交付税の見直しも三位一体の中でやらなきゃならない話なんですが、ここの議論は全くやられていない。
 ですから、三位一体の議論というのは、ある新聞によりますと、地方も、大都市といわゆる一般の地方の間に格差が見られるのと同じように、三位一体を議論していくと、町村合併であるとか、基礎的自治体のあり方とか、道州制をどうするとか、いわゆる日本の将来像につながる大事な問題なので、もう少し、目先にとらわれた議論だけで終始したくないな、このように国にはいいたいわけでありますけれども、そういう形で、目先だけじゃなくて、改革のあるべき姿を、むしろ都の方が国に示していくぐらいの取り組みはやってほしいなという気持ちを税務当局に持っているわけなんですが、その点はいかがでしょうか。

○三橋税制部長 東京都におきましては、平成十二年度におきまして東京都税制調査会から税源移譲を基本といたしました三位一体の改革、先生からお話しのありました地方交付税の見直しでありますとか、国庫補助負担金の見直しも含めまして、ご提言をいただいているところでございます。
 その中の税源移譲案についての骨子を申し上げますと、国と地方の税源配分が当面一対一となるように、消費税、所得税等の税源を移譲する、あるいは、その際、住民税の税率につきましては、一律一〇%とするというような内容になってございます。
 今後とも、都税調を活用いたしまして、今回の税制改正の動向なども含め、その後の状況変化を踏まえた提言をいただくなどいたしまして、改革のあるべき姿につきましてさらに検討を深めてまいりたいというふうに考えております。

○桜井(良)委員 そういう意味で、税調の存在というのは大きいんですが、これは意見なんですが、今回、広告税みたいなのが付記事項に入っていましたけど、何かそれをやれるかどうかというのは、正直いって非常に難しい部分があると思います。ですから、もう少し実質的に、国に要求すべきことをきちんと突きつけるような税調の答申にしてもらいたいなと、意見を私は持っております。
 そういう意味で、今既に目標を掲げたわけですね、十二年度において。それに向かってしゃにむに取り組んでいくという姿勢がもう少し東京都にあってもいいんじゃないかなと私は思うわけなんですね。
 ただ、そういうふうにいいますと、東京都があんまり動くと、東京のひとり勝ちになるんじゃないかという意見が一つ出てくるのと同時に、税源の移譲を論じていっても、いつまでもつきまとってくるのは、都は富裕団体だと。これは国は一致していうわけですね。富裕団体の都が三千億も四千億も税源が足らなくなるということ自体が富裕団体ではない実態なわけなんですけれども、都に対する財源調整、ある意味ではいじめですね、こういうことも懸念されることなんですね。
 十五年度の都の税制調査会の答申でも、例えば、法人事業税の分割基準について、これまで数度にわたって見直しが行われてきた結果、大きな不利益をこうむってきたと、こういうふうにお聞きしているわけなんですが、実際どんな不利益をこうむってきたんでしょうか。

○三橋税制部長 法人事業税の分割基準でございますが、この分割基準は複数の都道府県で事業活動を行う法人の事業税を関係都道府県間で配分する基準でございます。この基準ですが、国はこれまでも、従業者数の算定につきまして、本社は二分の一、工場は一・五倍というふうにするなど、本社が集中しております都にとって極めて不利益な改正を重ねてきております。その影響額は、平成十五年度におきまして、約五百億円に上っております。

○桜井(良)委員 税制部長、先ほどから一生懸命頑張るといっていますが、ところが、国の方では、税源移譲に合わせて、また都のいじめが始まろうとしているわけですよ。法人事業税の分割基準をさらに見直そうと、こういう動きもあるんですが、この辺はどのように掌握されていますか。

○三橋税制部長 都は、これまでも都に不利益な分割基準の是正を国に求めてきたところでございます。しかしながら、国は、税源移譲に伴います地域間格差を理由にいたしまして、さきの地方財政審議会の意見書等におきましても、財政力格差の拡大については法人事業税の分割基準の見直しにより対応すべきというふうにするなど、さらに改正を行う姿勢を示しております。分割基準を財源調整の手段として用いるということにつきましては、応益税としての事業税の性格をゆがめるものでありまして、現行の調整の是正とともに、さらなる改正を行わないよう、国に強く働きかけてまいりたいと思っております。

○桜井(良)委員 国は、何かやると、必ずこうやって都のいじめが付随してくるわけなんですね。ぜひ国会議員を全部集めて、実態を話して、都のためにしっかり動けぐらいのことをおしりもたたいていただきたいなというふうにも考えているわけなんですね。
 それで、そうはいいながらも、地方の中には、どこまで行っても、この議論をしますと、私たちの党内でも、地方の人と話すと、東京がひとり勝ちするんだと、こういって、いざ交付税の話やいろいろな話をすると、東京のひとり勝ち論が出てきてなかなか議論が進まない、こういうところがあると思います。確かに都の立場は厳しいものがありますけれども、しかし、私は、大都市圏は共通の土壌に乗れると思うんですね。私たち公明党では、これまで何回か、大阪や横浜や名古屋の人たちと議論を重ねると、大体一致する点が出てくるんですね。それをまとめて政府や国に何回も要望してまいりましたけれども、そういうところと連携をしながら、継続的に国に働きかけていく場づくり、こういうことも東京都は取り組んでいく必要があるのではないかなと、こんなふうに思うわけなんですね。
 先ほども申し上げましたが、三位一体というような議論と何か目の前の税源移譲や補助金カットがごちゃごちゃになっちゃって、そして、本来の目的論が外れていると思うんですよ。三位一体の改革というのは、地方主権の確立につなげていく運動をすることが大事な部分があると思うので、そういう場づくりをしっかりやって、東京都が先頭に立ってもらいたいなと、こう思うわけなんですね。このことは何回も話しているわけなんですが、なかなか一向に具体的なものが出てこないし、先に進んでいることは見えないので、また口を酸っぱくいって申しわけないんですが、今後、こういうことについて、主税局としてどのように取り組んでいくのか、お答えしていただきたいなと思います。

○川崎主税局長 先ほどから先生の方からも、そして、答弁でも話をしておりますけれども、東京都では、平成十二年に都税調を立ち上げまして、その初年度に、既に今でいわれる三位一体、税源の国から地方への移譲、そして、国庫補助負担金の削減、そして、地方交付税の見直しということを提言しております。そして、都はそれを受けまして、これを活用して、国に改革を強く、今までも働きかけてまいりました。
 国はなかなか動いてくれなかったわけですけれども、最近になってようやく、しかも、来年の予算案のどたばたの中で初めて国庫補助金の削減を初め動き始めたわけでございますけれども、やはり先生おっしゃったとおり、当座の数字合わせの議論に終始していまして、地方主権の確立に向けたという本来の三位一体の改革の本旨を忘れた方向での議論がされているというふうに思っております。
 税源移譲を基本とした地方税財政制度の確立は、地方主権を確立する上で不可欠なものでありまして、都は、不十分ながら少しずつ改革が動き出した今こそ、真の改革が確実に進むよう、取り組みを強化していく必要があるということを感じております。
 今年度の国の動きを踏まえつつ、都税調において将来を見据えた改革のあるべき姿について引き続き検討、提言をいただくとともに、都議会の皆様のご協力をいただき、大阪府を初め大都市、それから八都県市との連携を深めながら、国に強く働きかけるなどして、真の改革に向けて全力を尽くしてまいりたいと思っています。

○桜井(良)委員 局長からお答えがあったので、質問はこれでいいですが、新聞を見ても、三位一体、道筋定まらずとか、きのう基本合意した--まあ、うちも与党なので、こんなことを私がいっちゃおかしいんですけれども、もっと地方の声を聞いてやらなきゃならないですね。一兆円削減しろということに数字を合わせるだけでは、三位一体は進まないと思います。だから、あくまで、今局長が答えたように、私たち議会の方も、一生懸命また歩調を合わせて頑張りたいと思いますが、具体的に力をもっと発揮して、国に対して、今揺さぶる時期だと思います。正念場だといわれていますので、正念場らしい取り組みをぜひお願いしたいと思います。

○松村委員 平成十五年度東京都税制調査会答申が出ましたので、議会の立場からも我が党の考え方を、一、二質問して、述べさせていただきたいというふうに思います。
 まず、この答申の八ページに、国庫支出金等の見直しということで、原則として廃止、縮減し、税源移譲の財源とすべきだと、こういうふうに書いてありますね。また、国庫負担金については、国と地方自治体の役割分担を明確にした上で、真に国が負担すべき分野等を限定し、見直せというようにも書いてありますけれども、これは、第四回定例会冒頭にも生活保護費、義務教育の動きの中で、意見書を議会でも出しました。具体的に、今も国の動向の話がありましたけど、一兆円削減する方向が合意というか、決定されつつあるという中で、こういう答申というのは、都民の目線から見たら、まことにわからないというか、わかりにくい点があると思いますけれども、この点についてご説明いただきたい。この答申についての本意といいますか、ご説明いただきたいと思います。

○関口参事 国庫補助金、国庫負担金につきましては、国の関与や義務づけによりまして、国と自治体の責任の所在が不明確になりやすいこと、また、自治体の自主的な行財政運営を阻害していることなど、問題がございます。このため、答申では、地方の自主性、自立性を高めるため、国庫補助金は災害復旧経費等を除き、原則として廃止、縮減し、税源移譲の原資とするべきであるとしてございます。
 また、国庫負担金につきましても、国の責任を明確にして、真に国が負担すべき分野等に限定し、見直しに当たりましては、税源移譲による財源措置が講じられるべきであるとしてございます。

○松村委員 現に一兆円も国庫補助金、特に義務教育ですね、教育とか、福祉とか、削減して、とんでもないというふうにいっているときに、廃止、縮減、見直せというのは、私は非常にわかりづらいというか、専門家じゃありませんから、その点で、だから、どうなのかと。確かにこれまでの公共事業を中心とした個別補助金制度は、いわゆるひもつきですね。現にそういうのが出されてない東京都の財政でも裏負担をつけなきゃいけないとか、国庫直轄事業なんかもその典型ですけれども、おつき合いでやらざるを得ない。知事も、直轄事業なんか問題だといわざるを得ないような、その補助金。こういうひもつきは、地方自治体がみずからの基準と裁量で効率的に事業が進められるように改めることは当然だというふうに思うんですね。こういうことはやらなきゃいけない。
 しかし、国庫負担金と一口にいっても、大体今の国庫負担金の八割ぐらいが、国が責任を負うべき教育とか、福祉、つまり、我々が意見書を出したように、削減を一方的にするのはとんでもないといっているこういうことで占められているというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。答申についてわかりやすくご説明願います。

○関口参事 十二年度答申におきましては、義務教育費国庫負担金及び生活保護費負担金等につきましては、義務的に交付されるものとして、残すべきという答申をしてございます。しかしながら、今般、知事会、また、市長会におきましてはそれぞれ意見がございまして、知事会においては義務教育費国庫負担金については税源移譲する。市長会につきましては生活保護費負担金については残すというような方向で、国要望は出ているところでございます。

○松村委員 まだ、だって税源移譲しないと。それで、私は、だから、今の憲法を持ち出すまでもなく、こういうナショナルミニマムといいますか、当然国の責任として、財源負担も含めて明確にやらなければいけないと。だからこそ、今いった削減というのを、我々としても意見をいっていると。だってそうでしょう。国庫負担金といったって、補助金、負担金をひっくるめての国庫支出金なんだから、それをやっぱり一方的に減らすのは問題で、その道筋をきちっとしなければならないわけだから、それを、いや、その前の答申ではそういうことはいっているんだと。今回のこの答申はそうじゃないといったって、今いいましたみたいに、八ページ、国庫補助金については原則として廃止、縮減し--原則ということがあるから、その義務教育とかほかは原則じゃないのかというようなことは、都民にとっては非常にわかりにくいというふうに思いますし、やはり国の責任や、地方への財政負担の転嫁にならないようにすることが基本だと、私はそういうふうに正確に答申としても記述すべきではないかというふうに思いますけれども……。

○川崎主税局長 あくまでも答申でいっているのは、税源移譲が基本だということですから。先生がおっしゃるのは、税源移譲なしで補助金のカットと。そういうことは一切いっていません。あくまでも財源措置が講じられた後の補助金ということで、そういう基本があることをご承知願いたいと思っています。

○松村委員 私は、そうだったら、だから、三位一体というものをごまかされている、なかなかこちらから闘えない--闘えないといっちゃおかしいけどね、文字どおりそういう税源移譲とか、税制の改革というのは闘いだと思いますからね、そういうことなんですけれども、そういうふうになってこざるを得ないという一つの矛盾があるというふうに思います。
 これはだって、今の国のナショナルミニマムというものも、最低限ということで、今の憲法に基づいてもっと拡充する、それは国の責任があると思うんですよ。それを今までもずっと国が本当は負うべき責任をどんどん後退させていく。そして、それが地方の負担にさせられているという、そういう現に現状がある流れの中ですから、税源移譲というものはあくまでも前提としているといったって、現にそのやりとりの闘いの中では補助金カットが先にありきで、全然、税源移譲の目鼻がない。しかも、それが先に来て、本当に税源移譲が来るかといったら、全然見えないわけですから。私は、やはり今の場合、国庫補助金、負担金などの廃止などということを掲げて、軽々にいっていくべき、戦術上、時期じゃないと。そういうのがきちっとして、それで十分国がそういう責任を果たすんだということにならなければいけないというふうに思います。
 そういう点では、我が党は、そういう国、政府が負うべき役割の、今いった国庫負担金の中の八割も現に占めているわけですから、そういう福祉や教育予算の補助金を、今の場合、削減するような、そういう誤解というか、受けとめられるような書き方をすべきではないということを意見として申し上げたいというふうに思います。
 次に、地方交付税問題でも、同じく八ページ、現行地方交付税は問題があるとし、見直しの必要があるとしている。確かにここに書かれているように問題点はあります。しかし、それをなくしたら、地方はどうなるのか。やはりこの点でも税源移譲といっても、私はいろいろな試算が新聞報道でもなされておりますけれども、東京の方が、そういう税収構造からいえば、地方との間においては税収の格差が広げられてしまうと。だから、先ほども東京ひとり勝ちとか、いろいろな議論になってくるわけです。
 この点においても、どういう税源移譲で、実際、今までよりも都市と地方の格差が広がらない、そういう税源移譲があって、今までの財源調整の地方交付税は制度としても要らないんだというような目鼻が立たなければ、議論としては、地方も一致して今の税制改革を国に迫るというふうになってこないというふうに思います。だから、文字どおり、ここにも三位一体というような形での、私は、戦術というか、これも国にしてやられるやり方じゃないかなというふうに思いまして、どういう税源移譲になるのか、本当に都市と地方の格差が今以上に広がるようなことにならないのかどうか、そういうことをしっかり見きわめなければなりませんし、また、仮にどうしても構造的に都市と地方の格差が移譲税源によってはなるといったならば、新たな財源調整の地方交付税をカバーするための、何らかの--それはここにも書いてありますけどね。答申にもそのことは書かれております。やはりとるべきだし、しかし、その間は、私は逆に地方交付税は見直しとか廃止じゃなくて、充実というか、しなければ、地方としては、地方とも一体とした闘いにならないんじゃないかというふうに思いますけれども、これについてもいかがでしょうか。
   〔発言する者あり〕

○近藤委員長 済みません、さっき聞き取れなかったんですが、質問しているんですか。

○松村委員 しています。

○関口参事 十五年度答申におきましては、三位一体改革の名において、単なる国の財政再建のため、むしろ国庫支出金と地方交付税を単に縮減し、税源移譲を可能な限り廃止するような議論でございますけれども、これは地方の切り捨てにつながるとしまして、否定しているところでございます。
 なお、先ほどの負担金及び補助金についてでございますけれども、負担金につきましては、国の責任を明確にして、真に国が負担すべき分野等を限定して見直すということを答申ではいってございます。

○松村委員 今もそういう方向については否定しているんですね、今おっしゃったとおり。だから、これは毎年というか、今のこの局面で出されている答申だから、もう少し都民の目線というか、わかるように、はっきり書かれなければ、一般論とか建前論だけいって、国に受けをよくしようなどというような、そういうことじゃないだろうというふうに思いますけれども、そういうふうに受けとれかねない、弱いというか、はっきりいって、なってない。これでは国にやられてしまうというふうに思いますし、また、東京都のそういう立場というものを地方も理解して、一致した税制改革を求めることにならないという立場から、今の点を答申の文言について指摘させていただいたわけであります。
 そこで、税源移譲ですけれども、七ページには、税源の偏在の少ない個人住民税の充実確保と地方消費税の充実が図られるべきだとしておりますけれども、地方消費税の増税には我が党は絶対反対であります。今日の最悪の消費不況が、三%から五%に引き上げがあったことは、既に自明なことだというふうに思います。この二の舞を繰り返してはなりません。充実などといっても、国にあっては、二けた台の大幅増税をねらっておりますから、まさにそれを促すような答申には問題があるというふうに指摘したいというふうに思います。
 それから、国の外形標準課税の導入を評価していることも、これも都内の中小業者関係者の圧倒的多数が一般外形標準課税に反対していることからも、これについても、軽々にこういう点をはっきり出すのも問題だというふうに……。(「ちゃんと付記に書いてあるよ、最後の方については。最後まで読みなさいよ」と呼ぶ者あり)いや、それにつながるという点では、それを評価しているという点については重大な問題だというふうに思います。
 それから、新たな税収確保策として、法人事業税を制限税率の一・二倍に引き上げることは、これは賛成です。しかし、将来的な検討課題というふうにしておりますけれども、これは直ちに引き上げるべきだというふうに思います。制限税率いっぱいの課税でどのくらい都の税収増につながるのか、お答えいただきたいと思います。

○三橋税制部長 超過課税のお話がございましたけれども、超過課税、特別の負担をお願いするものでございますので、私ども、現時点では超過課税の税率の引き上げは全く考えておりません。
 ご質問は、仮に一・二倍に引き上げた場合はどうかということでございますので、その点をお答え申し上げますと、十五年度同時補正後予算ベースで、およそ一千億円程度の増収が見込まれるところでございます。

○松村委員 これこそ都の裁量でできるものでありますし、これまでにも都政の中では制限税率まで課税していた時期がありますね。だんだんその後の社会情勢の状況などといって低くしてきましたけれども、実際にはそういうところの首長の裁量を認めて、この制限税率の引き上げが法改正によっても行われていたわけですね。では、なぜ行ったのかということからしても、今一千億円という、これだけの都財政の中で東京都の裁量でできることを、私は、真剣に検討していくべきだというふうに思います。
 大体、今の国にあっては、消費税が導入されてからとにかく減税ですね、法人事業税の減税、減税と。ついにそれが消費税全体の収入と、この間の法人税減税が同額なんですね。何のために消費税が導入されたのか。結局、法人税減税するためなのかと。確かに厳しい経済状況の中で、中小の法人を救うとか、後でもちょっと触れますけれども、そういう意味では、固定資産税や都市計画税の支援というものは大事でありますけれども、実際には収益を上げているそういうところから求める税負担ですから、税という、税の民主主義からいえば、収入を上げている、所得を上げている、そういうところに応分の負担をもらい、収入やそういうものがないところには原則非課税と、生計費非課税というのが税の民主主義の大原則だというふうに思いますけれども、今の消費税だけは引き上げの動きがあり、一方、財界なども要求しているように、法人税はどんどん引き下げていくというようなことがありますから、よく東京都の実態をにらんで、国の法改正で、そういう自治体の権限で、都の権限で引き上げることができるこういう制限税率というものですから、今、一千億という答えがありましたけれども、ぜひそれに向かって検討していただきたいと思います。
 最後に、固定資産税、都市計画税の減免措置について答申に見直しを検討すべきだとしたのは、やはり重大な問題です。我が党の税調委員からもこの点は指摘して、それが先ほども桜井委員からお話があったとおり、付記に書かれましたけれども、どういう経緯があったんですか。それでまた、税調委員で何人ぐらいというか、どういう形で付記の中に--本当はそういう答申というか、私は、少なからず、委員の方々から問題がありということがあったら、税調の事務局としても、それが正しく伝わるように、答申からは削除するとか、そういう点がとれたんじゃないかと思いますけれども、その経過も含めて、最後にその点だけを伺っておきたいというふうに思います。

○関口参事 小規模住宅用地などに対します固定資産税等の軽減措置のあり方につきましては、導入の目的、その後の社会経済状況の変化等を踏まえた不断の見直しが必要であると考えられるため、答申に盛り込まれたものでございます。
 都税調の総会におきまして、複数の委員の方から軽減措置は継続すべきである、こういうご意見をいただきましたけれども、都税調総体といたしましては付記事項とすることでまとまったものでございます。

○松村委員 最後に、私も、重い税負担、そして、不況に苦しむ中で頑張っている人たちに、せめてこの減免措置は継続するべきだということを申し上げて、終わります。

○執印委員 私は、個別の税に関する幾つかの記述の中から気になった点がありますので、伺いたいと思います。
 十二月五日に総務省が、自民党税調幹部会と小委員会で、法人事業税のほか法人住民税、固定資産税などの制限税率の撤廃も検討すると表明したことが、新聞報道等でありました。また、先日の事務事業質疑の際に質疑をさせていただいた法定外税の導入時に必要な総務省の同意をなくし、届け出制に改める案や、入湯税の課税、税率の自由化案も説明されたということです。
 この税制調査会の答申の第三章の課税自主権確立のための地方税法の見直しの中でも、法定外税への課税の同意は原則として不要とするべきであるというふうに書かれておりまして、今後、さまざまな流れの中で、そちらの方向へ進むのかというふうに思います。
 まず、質問させていただきたいのは、法定外税として自動車生産者に対する新税のあり方について触れられています。これについては、この中にももちろん書かれてはいるわけですけれども、課税の内容や課税の問題点についてどのような議論が行われたのかをまず伺います。

○関口参事 自動車生産者に対します新税のあり方につきましては、平成十三年度答申において最初に検討されたものでございますけれども、今年度は、製品の製造者が、その製品の全ライフサイクルにおいて発生する環境の負荷に対して一定の責任を負うという拡大生産者責任の考え方に基づき、例えば環境負荷の高い自動車に課税するなど、自治体独自の課税の可能性について検討を行いました。しかし、自動車の生産のほとんどが東京都以外で行われており、生産地と環境負荷発生地が乖離しているため、生産行為への課税は、地方税としては課税理論上問題がないかなど、自治体が独自に課税するには解決すべき多くの課題があり、これらを踏まえ、今後とも引き続き検討するとしているところでございます。

○執印委員 今、自動車の生産のほとんどが東京都以外で行われているというお話もあったわけですが、都内にも幾つかの生産現場というのがあるものですから、先ほどお話ししたように、法定外税のときの届け出制の問題などが出てきますと、どのようにこういった税を考えていくかとか、生産者との話し合いが大事になってくるかというふうに思います。そこで、東京都は銀行業などへの外形標準課税の際の経験などもあって、いろいろな経験もしてきたわけですから、今後、この法定外税新設の際の納税者や住民などへの説明や合意形成についてどのように考えているか。自動車生産者に対する新税のあり方については、書かれてもおりますし、ご説明もいただいたように、いろいろ課題が多いようですから、これについてすぐどうこうということはないのかもしれませんけれども、合意形成について、説明について見ていく必要があるかというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。

○関口参事 都は、これまでも法定外税でございます宿泊税の導入に際しまして、納税者やホテル業界などの関係者に対し、税の目的や内容について積極的に説明、PRを行ってまいりました。今後も法定外税を新設する場合には、納税者や住民、議会などに対し十分にご説明し、理解を得るよう努めてまいります。

○執印委員 理解を得るということは当然のことだと思いますけれども、今もお話にありましたように、法定外税の新設などに当たっては、納税者などへの説明と合意形成が不可欠だというふうに思います。今後、課税自主権が拡大されますと、そういった意味では、さらに自治体の判断の責任というのが重くなるというふうに思いますので、私は、納税者や住民などへの合意形成手法については、将来的に条例化とか、制度化が必要ではないかというふうに思いますので、きょうは意見とさせていただきますけれども、今後、さまざまな場面で検討していっていただきたいというふうに思います。
 次に、相続税についても書かれておりますので、伺います。ここでは中小企業の相続税について述べられておりますが、相続税というのも大変難しい問題がありまして、例えば農家の方がよくおっしゃるのは、三代相続が続くと土地がなくなってしまうというようなことで、見直しというのも必要だというふうに私は思いますが、この中では、中小企業の相続税について述べられておりまして、その中でも、相続税は蓄積した富の一部を地域社会に還元するという観点からも、中長期的にはその遺産を課税対象とする遺産税として地方自治体の税源とすることも検討課題とすべきであるというふうにしておりますが、ここでは、蓄積した富の一部を地域社会に還元するという観点からも、というとらえ方がどのような視点なのかということが非常に重要になってくると思いますが、これは具体的にどのようなことか、ご説明をお願いいたします。

○関口参事 相続財産、とりわけ土地、家屋等の不動産につきましては、その資産価値の形成に地域の公共サービスが大きく寄与しているものと考えられます。相続に当たりましては、その蓄積した富の一部を地域社会に還元すべきであるとの考えもございますことから、相続に係る税の一部を、国税から不動産が所在する自治体の税源とすることも検討すべきであるとの趣旨でございます。

○執印委員 相続税に関しては、今の相続税が、つまりは一つの産業が寂れていくというようなことにもなってしまうという状況だと思いますが、中小企業の場合もそういうことが起きてくるということもあるんだと思いますが、中小企業が持っている技術とか、製品の大切さというものを考えていくことが必要かというふうに思います。そこで、今ご説明もなかなか難しかったわけですが、当面の手法として、相続による不動産取得を不動産取得税の課税対象として、その場合には納税者の負担を調整するため、その負担増の部分を何らかの形で相続税の課税対象から除外する方式も考えられるというふうにあるわけですけれども、ここも制度改正を行う場合にも、国税、地方税を合わせた負担が事業継承を阻害することにならないように配慮することが重要だというふうに思うんです。そういった側面を強めて、今後、対応を検討していただきたいわけですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。

○関口参事 今回の答申におきましても、東京のような大都市では、地価が依然として高く、相続税負担が中小企業の事業継続の障害となっていることなどから、課税価格や課税方法のあり方などについてもさらに検討を進めるべきであるとしてございます。ご指摘のように、中小企業の事業継続という視点からは、相続税負担が過重なものとならないようにする必要があると考えてございます。

○執印委員 これまでの税というのが非常に一面的なものが強かったかと思いますので、今お答えもありましたけれども、ぜひ中小企業の事業継続という視点から十分な対応をしていただきたいというふうに思います。
 それで、今までいろいろご質疑もございまして、いろいろなやりとりがあったわけですけれども、私からも、この答申の中にあります三位一体改革を意識していると。当然だと思いますけれども、その中で、課税自主権の具体的拡大を目指しているというふうに思うわけですが、税源の移譲については少しずつ見えてくるようになっているかというふうに思っております。
 今回の答申では余り細かく触れておりませんけれども、税源の移譲に伴って、東京とその他の地域において格差が生じるということはいろいろいわれております。これが分権の推進にとってマイナスとなるということが危惧されておりますが、東京都はどのような認識をお持ちでしょうか。

○関口参事 税源移譲は、地域の財政格差を拡大するとの議論もございますけれども、地方主権の確立のためには不可欠なものでございます。こうした議論を理由としまして、三位一体改革を後退させてはならないと考えてございます。また、税源移譲に当たりましては、できるだけ地域偏在の少ない基幹税目を移譲するなどの配慮が必要であると考えてございます。

○執印委員 先ほど来、東京ひとり勝ちというような話も聞かれまして、先日の新聞を見ても、そういったところが見えまして、ですから、片方では、国に任せた方がやりやすいというような考え方もあるかもしれませんけれども、今の状況では、都が積極的に主導的役割を果たして分権を進める。そして、その上でさらに東京都から自治体に分権を進める。そのことによって市民が話し合いながら税を使っていくことによって、とにかく今の仕組みの中でどうにもならなくなっているむだを抑えていくということが必要だというふうに思うんです。そういった視点からも、積極的に各都道府県の先に立ってでしょうか、ともにでしょうか、主導的役割を果たしていただきたいわけですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○関口参事 本日の新聞報道などを見ましても、現在、国において行われております議論は、各省の権益や国の財政再建を優先し、基幹税による税源移譲は先送りしようとしておりまして、地方主権の確立という改革の意義からはほど遠いものとなってございます。
 都は、税源移譲を中心とした真の三位一体改革の実現に向けて、都税調を活用して必要な検討、提言を行いながら、都議会の皆様のご協力もいただき、また、八都県市で連携するなど、積極的に役割を果たしてまいりたいと考えてございます。

○近藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○近藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十分散会

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