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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第七号

平成十五年二月二十八日(金曜日)
第二委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長川井しげお君
副委員長鈴木貫太郎君
副委員長矢部  一君
理事真木  茂君
理事松村 友昭君
理事桜井  武君
秋田 一郎君
北城 貞治君
馬場 裕子君
桜井良之助君
藤田 愛子君
藤川 隆則君
宮崎  章君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長田原 和道君
経理部長佐藤 兼信君
主計部長松澤 敏夫君
主税局局長安間 謙臣君
総務部長鮎澤 光治君
出納長室出納長大塚 俊郎君
副出納長中路 有一君
収用委員会事務局局長平井 健一君
審理担当部長市原  博君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 予算の調査(意見開陳)
 ・第一号議案 平成十五年度東京都一般会計予算中、予算総則、歳入、歳出 財政委員会所管分、都債
 ・第三号議案 平成十五年度東京都地方消費税清算会計予算
 ・第十五号議案 平成十五年度東京都用地会計予算
 ・第十六号議案 平成十五年度東京都公債費会計予算
 ・第百四十一号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)
 付託議案の審査(決定)
 ・第四十三号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
 ・第四十四号議案 東京都収入証紙条例の一部を改正する条例
 ・第四十五号議案 東京都用品調達基金条例の一部を改正する条例
 ・第百二十九号議案 全国自治宝くじ事務協議会へのさいたま市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
 ・第百三十号議案 地方自治法等の一部を改正する法律による改正前の地方自治法第二百四十二条の二第一項第四号の規定による訴訟に係る費用の負担について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○川井委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書中、非営利法人に対する課税に関する意見書(案)につきましては、お手元配布の案文どおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   非営利法人に対する課税に関する意見書(案)
 現在、公益法人制度等の改革案が政府において検討されている。
 この案には、(1)現行の公益法人、NPO法人、中間法人をまとめて新たに非営利法人とし、準則主義(登記)によって設立すること。(2)非営利法人は本来事業も含め、原則課税とすること。(3)社会貢献性を有するなど一定の要件を満たす非営利法人については登録法人とし、本来事業を非課税とすることなどが盛り込まれている。
 また、これに伴い非営利法人の設立に当たっては、基本財産三百万円が条件とされるおそれがある。さらに、社会福祉法人、医療法人、学校法人、宗教法人を非営利法人から除外するなど設立条件を厳しくするとともに、一方では、共益組織である中間法人を含めるという内容となっている。
 NPO法人など市民活動団体にとって重大な影響をもたらす制度改革に関する審議は、慎重に行われるべきと考える。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を速やかに実現するよう強く要請する。
一 非営利法人への課税を中心とする公益法人制度改革については、十分な検討を行うこと。
二 これまでの審議経過を公開し、広く国民の意見を聴くこと。
三 公益法人、NPO法人などの市民活動団体を交えた、公益法人制度改革と課税制度を併せて検討する公開の審議をする場を設置すること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十五年三月 日
東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
規制改革担当大臣
行政改革担当大臣 あて

○川井委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○川井委員長 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、予算調査、付託議案審査並びに閉会中における請願陳情及び特定事件の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十五年度東京都一般会計予算中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債並びに第三号議案、第十五号議案、第十六号議案及び第百四十一号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了いたしております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言をお願いします。

○秋田委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十五年度予算関係議案について、意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 去る十四日に発表された昨年十月から十二月期のGDPは、景気の実感に近い名目値で見ると、前期比〇・一%の減、年率換算〇・五%と、三期ぶりのマイナス成長に転じるなど、景気回復の先行きは予断を許さない状況にあります。
 一方、都財政は、四年連続の実質赤字が続いており、さらに、景気低迷を受けて、十五年度の都税収入は大幅な減となった前年度をさらに下回り、八年ぶりに四兆円を割り込むなど、大変厳しい状況となっています。
 こうした中にあっても、東京の再生と都民の安心、安全の確保に向けた力強い施策展開や、中小企業・雇用対策など、東京が直面する緊急課題への万全の取り組みが強く求められております。
 知事は、十五年度予算案を、財政構造改革に全力を挙げて取り組みつつ、現下の緊急課題や東京の再生に積極的に挑戦する予算と位置づけ、編成されました。
 内容を見ますと、歳出面では、我が党が特に重視している中小企業・雇用対策、ディーゼル車対策、三宅島等の災害対策などの緊急課題に積極的に取り組むとともに、幹線道路、公共交通網の整備や障害者地域支援緊急三カ年プラン、都立病院改革、観光産業の振興、ヒートアイランド対策、市町村への支援など、各分野ごとに施策の重点化を図っています。
 このように、都民の期待に応じた施策展開が図られる一方で、給与関係費の削減など内部努力や施策の見直しにこれまで以上に取り組まれ、歳出総額、一般歳出とも厳しく抑制されております。
 歳入面では、都市基盤整備を推進するため、国庫支出金の確保に努めるとともに、後年度の財政負担の軽減を図るため、引き続き都債の抑制が図られております。しかしながら、税源の移譲など地方税財政制度の改善については、新たな改善が図られませんでした。今後も、税源移譲を初めとする地方税財政制度の改善を強く国に働きかけ、地方主権の時代にふさわしい財政自主権を実現していかなければなりません。
 平成十一年、財政再建団体転落の危機に直面した都は、平成十二年度から財政再建推進プランに基づき、財政再建の取り組みを全力で進め、財政再建団体への転落を回避するとともに、十五年度までに内部努力や施策の見直しなど都独力でなし得る目標はすべて達成するなど、着実に成果を上げてきました。
 しかし、その一方で、プランの見込みを下回る都税収入や、一向に進まない国から地方への税源移譲など、財政再建を真に達成するためには、いまだ道半ばの状況にあります。東京の再生を目指す積極的な取り組みを行うためにも財政基盤の確立が重要です。あしたの東京を切り開いていくためにも、今後とも真の財政再建に向けて、たゆまぬ努力が必要であることを申し述べます。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく最大限の努力を重ねられるよう、強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、財務局関係について申し上げます。
 一、財政再建推進プランの成果を踏まえ、今後とも内部努力や施策の見直し、再構築を徹底するなど、財政構造改革の取り組みを一層強力に進めるとともに、税源移譲を初めとした地方税財政制度の抜本的改革を国に強く働きかけられたい。
 二、首都東京を再生し、新たな都民ニーズにも的確に対応できるよう、引き続き効率的、効果的な都政運営に徹し、長期的視点に立った堅実で健全な財政運営に努められたい。
 三、不用財産の売却促進はもとより、土地建物などの貴重な都有財産のさらなる利活用を図られたい。
 四、景気低迷が続く現在、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にある。このような状況の中、都としても中小企業安定化のため、共同企業体などを積極的に活用し、受注機会拡大への取り組みをさらに強化されたい。
 次に、主税局関係について申し上げます。
 一、平成十五年度の都税収入は、我が国経済の厳しい状況を反映し、二年連続で前年度を下回るものと見込まれている。引き続き負担の公平の観点から、これまで成果を上げてきた徴税努力をさらに強化し、総力で取り組むとともに、納税者の担税力に応じたきめ細かい配慮を加えつつ、都税収入の確保に万全を期されたい。
 二、地方分権の推進、高齢及び少子社会の進展、都市基盤施設の更新などに対応した安定的な財源の確保に向けて、税源移譲などにより地方税源の充実確保が図られるよう、国に対し強く働きかけられたい。
 三、今後とも、大都市における膨大な財政需要に見合う自主財源の確保、法人事業税の分割基準を財源調整機能として用いないことなどを国に対して強く働きかけるとともに、東京都税制調査会を活用し、地方主権の時代にふさわしい税制のあり方について引き続き検討されたい。
 四、固定資産税制の抜本的改革を図り、納税者にわかりやすい制度とするよう、国に対し強く働きかけられたい。
 五、納税者サービスの一層の向上を図るとともに、平成十五年度以降に地方税への導入が予定されている電子申告に適切に対応されたい。
 次に、出納長室関係に移ります。
 一、公金の管理運用に当たっては、現下の不透明な金融情勢の中においても、安全性の確保を最重要視した上で、できる限り効率的に行うよう努められたい。
 二、指定金融機関に対しては、都の主要銀行として、中小企業向け貸し出しに最大限の努力をし、中小企業支援も含めた地域経済への積極的な貢献を求められたい。
 以上をもちまして、私の意見開陳を終わります。

○鈴木委員 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託されました平成十五年度予算案について、意見の開陳を行うものであります。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 本予算案は、長期化する不況のもと、都税収入が十四年度に引き続き約一千三百億円減と落ち込み、一般歳出は四兆二千七百四十七億円で、対前年比二・三%減。このうち投資的経費は〇・五%増にとどまり、一般会計全体では対前年度比三・〇%減という緊縮型予算となっております。こうした厳しい財政状況の中で、税収減と財源不足への対応、重要課題など都民サービス向上への施策の充実、財政再建と都財政の対応能力向上という命題に配慮しての予算案ともいえます。
 同時に、今日の最大の課題である景気、中小企業、雇用、福祉、教育、都市再生などの重要施策には財源を優先的に配分しており、とりわけ福祉と保健の構成比は一二・四%と、過去最高であった前年度よりも〇・一ポイントの上昇となっていることは高く評価できるのであります。
 また、重要施策及び重点事業については、中長期的視点に立って都政の重要課題に対し戦略的対応を行おうとするものであり、我が党のこれまでの主張が多く反映されてもおり、その意欲的な取り組みを多とするものであります。
 平成十五年度は財政再建プランの最終年度に当たりますが、税財政制度の改善を除く、内部努力、施策の見直し、歳入確保の分野では、おおむね財源確保目標の一〇〇%が達成されることになります。とりわけ職員定数削減については、本年を含め四年で五千八百七十五人の削減を実施し、さらに、監理団体の統廃合、団体職員の削減などが実施され、これまでの我が党の行政改革への強い主張に沿うものであります。
 今後、都財政を取り巻く環境はさらに厳しくなることが予想されます。地方税財政制度の改革に向けては、国に対してこれまで以上に強く働きかけていくべきであります。また、十五年度予算案においては、我が党の提案を受け、会計処理に複式簿記・発生主義会計を新たに導入する公会計制度改革の推進が盛り込まれ、従来型の発想を転換し、より効率的な施策の展開が期されることになりました。このこととあわせ、今後、事業効果を予測、計量して事業執行に当たることが強く求められるのであります。本予算案の執行に当たっては、より一層、都民の期待にこたえられるよう全力を尽くすべきことを強く申し上げるものであります。
 以下、各局別に申し上げます。
 初めに、財務局関係についてであります。
 一、新たなる施策の展開を図る上から、健全で強固な財政基盤を確立するため、内部努力のさらなる徹底など一層の効率的な財政運営に取り組み、財政再建を確実になし遂げること。
 一、投資的経費については、国庫補助金の確保に努めるとともに、コスト縮減などを行い事業量の確保に努めること。その上で、福祉、環境、防災面にも配慮した都市基盤整備については、景気浮揚の観点からも優先的に確保すること。
 一、国に対して地方税財政制度の抜本的改革を強く要求すること。特に、税源移譲を初めとする課税自主権の拡充、地方交付税の不交付団体であることを理由に行われている財源調整制度の廃止などについては、早急に実現するよう国に強く働きかけること。
 一、都債については、後年度負担に留意しながら、償還期間の多様化を図りつつ適切に活用するとともに、発行条件の向上に努めること。
 一、都有財産の有効活用を図るため、未利用地の積極的な売却、資産価値を生かした土地利用を促進し、策定された財産利活用総合計画を着実に実施すること。
 一、行財政改革の基盤となる公会計制度改革の取り組みを着実に進めるとともに、複式簿記・発生主義会計の導入に向けた法整備を国に強く働きかけること。さらに、財政再建を推進するためにも新たなるプラン策定を行うこと。
 次に、主税局関係について申し上げます。
 一、平成十五年度都税収入の確保に万全を期し、特に税負担の公平を実現するため、自動車税など諸税目の滞納発生の防止に努めるとともに、既滞納分についても、納税者の担税力に応じたきめ細かい配慮を加えつつ、引き続きその整理に努められること。
 一、地方の財政需要に対応した安定的な税財源を確保するため、国と地方の税源割合を少なくとも一対一とするよう、国に対し税源移譲を強く働きかけること。
 一、大都市における膨大な財政需要に見合う自主財源の充実確保に向けて、東京都税制調査会を活用し、さまざまな角度から検討を行うとともに、法人事業税の分割基準を財源調整機能として用いないことなどを国に対して強く働きかけること。
 一、固定資産税、相続税については、高地価によって生活者が過重な負担を強いられないよう、引き続き大都市地域の実情に見合った税負担のあり方を検討すること。
 一、厳しい社会状況の中で、最小徴税費の原則に基づいた効率的かつ効果的な業務運営を行うため、引き続き新たな視点で分析、見直しを行うこと。
 最後に、出納長室関係について申し上げます。
 一、公金を一円たりとも毀損することのないよう、金融機関の経営状況に細心の注意を払い、公金の安全性を最重要視した厳格かつ適切な対応に努めること。
 一、指定金融機関に対しては、都の主要な金融機関として、中小企業向け貸し出しに積極的に取り組むよう求めること。
 以上で意見の開陳を終わります。

○真木委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十五年度予算にかかわる議案について、意見の開陳を行います。
 本予算案は、成長なき構造改革の小泉内閣のもとでは、都税収入は十四年度に引き続き落ち込み、一般歳出も前年度比一千十六億円、二・三%減の四兆二千七百四十七億円という極めて厳しい内容となっています。財政状況の厳しさは十二分に理解していますが、政府予算が歳出構造改革なき総縮み予算となり、脱デフレにはほど遠い予算となっている中で、こうした緊縮予算が全府県に広まるならば、デフレの負の連鎖をさらに加速しかねないと危惧するものであります。
 石原知事は、さきの施政方針で、制度融資については、今後の状況によっては、たとえ年度の途中であってもさらなる融資規模の拡大に踏み込むべきとされましたが、経済動向いかんでは、都債の追加発行による投資的経費の増額も考慮すべきであると考えます。
 緊急の政策課題に対する対応として、中小企業対策、雇用対策、都独自のディーゼル車対策、食の安全対策などを打ち出しており、これらは私たちの要望にも積極的にこたえたものとして評価したいと思います。さらに、今日、都民の関心の高い食品安全条例の制定についても、積極的に取り組まれることを求めるものであります。
 同時に、十四年度最終補正予算で、男女平等推進基金を廃止し財政調整基金に振りかえるという措置を講じましたが、この措置が男女平等推進施策の後退を招くものではないという東京都の見解が、十五年度予算執行の中で事実として示されるよう求めておきます。
 一方で、私たち都議会民主党の長年の主張であった公会計制度改革については、昨年末に発表された都立学校別バランスシートに引き続いて、十五年度新財務会計システム開発、十八年度本格実施と、さらに具体的に進展することになっています。このことは同時に、私たち政党の側に法改正の責任を課すものでありますが、都議会民主党としても、早期の法改正を積極的に働きかけていくことを表明させていただきます。
 今後、限られた財源の中で、景気回復と財政再建を両立させるためには、より一層の財政構造改革が欠かせません。それは、私たち自身にも厳しい決断を迫ることにもなりますが、都民福祉の後退となることのないよう、知恵を出し、工夫を凝らされるよう求めておきたいと思います。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について述べます。
 最初に、財務局にかかわる事項について申し上げます。
 一、地方税財政制度の抜本的改革を通じて自治体への税財源移譲を図るよう、国に強く働きかけること。
 一、公会計に企業会計手法を導入するための法整備を国に働きかけること。
 一、強固な財政基盤の確立に向けた施策の再構築を引き続き実施するとともに、中長期的な財政展望に立った財政運営原則を確立すること。
 一、業績評価制度を整備し、予算編成の分権化、簡素化を図るなど、予算編成手法のより一層の改善を図ること。
 一、主要な政策課題と取り組み局とを横断的にとらえることが可能になるマトリックス方式による予算説明を加えること。
 一、入札・契約手続については、企業努力が報われる公正な制度を構築するとともに、労働者の賃金が適正に確保されるよう努めること。
 次に、主税局にかかわる事項について申し上げます。
 一、税務事務の一層の情報化を進め、効率化と納税者サービスの向上を図ること。
 一、外形標準課税訴訟については、東京都の主張の正当性とリスクについて都民にわかりやすく説明するとともに、リスクヘッジについても検討すること。
 次に、出納長室にかかわる事項について申し上げます。
 一、公金の運用管理に万全を期すること。
 以上で、都議会民主党を代表しての意見開陳を終わります。

○松村委員 各局共通について。
 長期不況に加え、小泉内閣の社会保障負担増、不良債権処理の加速から、都民の暮らしと営業を守ることは都政にとって緊急課題である。ところが、東京都の来年度予算案は、医療費助成を初め、介護保険の負担軽減、雇用・中小企業対策の充実などの切実な都民要求にこたえる姿勢が見られないばかりか、財政再建推進プランの最終年度として、あらゆる分野の都民施策の切り捨てが進められている。
 とりわけ、老人福祉手当の来年度の廃止、シルバーパスの値上げや医療費助成などの経済的給付事業の計画どおりの切り捨てと、福祉改革の名で都立福祉施設撤退の第一弾として用賀技能開発学院の廃止が打ち出され、高額保育料などの問題がある認証保育所を保育の中心に据える方向が強まっている。こうした結果、福祉局の予算は前年で三百八十四億円の減額となり、各局の中ではトップの削減額となっている。
 教育の分野では、都立高校の統廃合計画が進められる一方、都民の切実な要望である三十人学級、障害児学校の教室不足解消やスクールバスの長時間乗車の改善などの要望に背を向けている。
 さらに、都営住宅の新規建設の四年連続ゼロや道路補修予算の削減など、生活密着型の公共事業が軒並み削減されていることも重大である。
 このような予算案は、住民の健康と福祉を守るという自治体の使命を投げ出すものといわざるを得ない。
 その一方、超高層ビルと大型幹線道路中心の都市再生については、首都高速道路建設、臨海副都心整備事業など、昨年以上に重点的に予算を配分している。このため、都の借金は都税収入の一・七倍の六兆九千億円に高どまりし、将来的にも七兆円規模の借金に苦しめられることになる。
 都財政は厳しい状況にあるといっても、まだ韓国の国家予算を上回る巨大なものである。都市再生優先の逆立ちした税金の使い方を改めれば、切実な都民要求にこたえることは可能である。
 次に、財務局関係について。
 一、大型公共事業に偏った投資的経費を見直し、都債発行を三千億円以下に抑制していくこと。
 一、都の発注する官公需の中小企業向けの比率を一層引き上げるとともに、分離分割発注、地元優先発注を推進し、中小企業の受注の機会の増大を図ること。都の入札・契約制度を都民の信頼にこたえられるように一層改善を図り、中小企業の育成を進めること。
 一、土地などの財産有効活用については、安易に売却することなく、今後の都の施策の展開とのかかわり、とりわけ都民生活や環境などに着目し、都民サービス向上の視点から活用の検討を行うこと。
 一、首都高速道路公団への無利子貸付については、自己調達に切りかえさせること。既往の貸付分については利子負担を求めること。出資金についても都負担の軽減を図ること。
 一、国直轄事業についても、維持管理費用を初め、廃止を国に強く求めること。
 主税局関係について。
 一、法人事業税の超過課税については、課税自主権の一層の拡充と財源確保という立場から、過去の実績に倣って制限税率いっぱいまで課税すること。
 一、国からの税源移譲に本格的な取り組みを進めること。
 一、消費税の増税に都として反対すること。また、景気回復の決め手として、消費税率を三%に引き下げることを国に求めること。
 以上です。

○藤田委員 私は、都議会生活者ネットワークを代表し、本委員会に付託された平成十五年度予算関係議案についての意見の開陳を行います。
 一般会計の予算規模は五兆七千二百九十五億円で、前年度に比べ一千七百八十三億円、三・〇%の減となり、二年連続で六兆円を下回りました。これは、歳入の側面で、とりわけ都税が三兆九千八十六億円と、大幅減となった前年度をさらに一千二百五十六億円、三・一%減少させ、八年ぶりに四兆円を割り込む厳しい状況となったためです。このため、財源不足への対応として、基金の取り崩しや退職手当債の計上など二千四百九十七億円の財源対策がとられました。
 厳しい財政状況の中で財源対策は不可欠であるとはいえ、男女平等推進基金と国際平和文化交流基金の二基金のみの廃止は極めて政治的な判断であり、到底納得できないものです。予算全体においても、少子高齢社会における重要な施策である男女平等、子ども、NPOを政策的下位にみなす傾向があることを指摘せざるを得ません。
 財政再建推進プランに基づく財政再建の取り組みが進められてきましたが、景気の低迷によってプラン策定時の見込みを大幅に下回る都税収入であり、深刻な事態は短期的ではありません。
 しかし、一方で、今回、都債の発行は極力抑制したとしていますが、予算編成方針にある都市再生関連のためか、四千三百五十億円で、前年度より六百三十四億円増加させており、依然高目の水準にあるといわざるを得ません。過去の過大な公共投資にあらわれる財政体質の改善と自主財源の確保は、財政再建を達成するための乗り越えなければならない大きなハードルといわざるを得ません。
 以下、各局別に申し上げます。
 初めに、財務局関係です。
 一、バランスシートをさらに活用し、事業別、事業所別に展開するとともに、施策原価を明らかにするため、行政コスト計算書を工夫すること。また、予算に反映させること。
 一、予算化する主な事業については、予定貸借対照表を作成し、事前評価を行うこと。
 一、とりわけ機能するバランスシートマニュアルを活用し、大規模公共事業の事前評価に予定貸借対照表の考え方を導入すること。
 一、連結貸借対照表などの作成を改善しながら、引き続き作成すること。
 一、連結貸借対照表の活用だけでは効果や成果が図れない事業については、事前評価の適正な仕組みを検討すること。
 一、入札・契約制度の公平性、透明性を高めるため、各種の落札率を公表するとともに、電子入札制度の導入に向け、制度や運用の改善を進めること。
 一、入札制度において、男女平等推進事業者、NPO支援事業者など社会的価値を格付する仕組みをつくること。
 一、都の公共建築物をつくる際、PFIや民間活動を含む各局事業に対し、有害化学物質を出さない建材を使うなど、子ども、障害者、高齢者などの健康に配慮した取り組みを徹底するとともに、建築廃材についてのリサイクルを徹底するなど、環境に配慮すること。
 次に、主税局関係です。
 一、地方分権の進展を踏まえ、税財源の地方への移譲を積極的に国に求めること。
 一、課税自主権の行使については、環境税を中心に積極的に行うこと。
 一、NPOへの支援のための運用や優遇税制を積極的に進めること。
 一、外形標準課税については、都民に対し裁判にかかわるリスクなどの説明責任を果たすこと。
 最後に、出納長室関係について申し上げます。
 一、公金管理に万全を期すこと。
 一、指定金融機関については、情報公開と社会貢献等、金融機関の公的側面に十分配慮すること。
 以上です。

○川井委員長 意見の開陳は終わりました。
 ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において調査報告書として取りまとめの上、議長まで提出いたします。ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○川井委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第四十三号議案から第四十五号議案まで、第百二十九号議案及び第百三十号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了いたしております。
 これより採決を行います。
 第四十三号議案から第四十五議案まで、第百二十九号議案及び第百三十号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川井委員長 異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○川井委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○川井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。
 なお、委員の派遣が必要な場合につきましては、その取り扱いを委員長に一任いただきたいと思います。ご了承願います。

○川井委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、大塚出納長から発言を求められておりますので、これを許します。

○大塚出納長 所管四局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、平成十五年度の予算調査を初め、当委員会に付託されました各議案につきまして、それぞれご審議の上、ご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 また、外形標準課税条例の判決、あるいは公金管理等、報告事項につきましても熱心にご議論をいただき、ありがとうございました。
 委員の皆様方からいただきました貴重なご指摘、ご意見につきましては、今後の行政運営、執行に反映させ、万全を期してまいります。
 今後ともよろしくご指導のほどをお願い申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○川井委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十六分散会

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