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Tokyo Metropolitan Assembly

財政委員会速記録第十三号

平成十二年九月二十八日(木曜日)
   午後一時七分開議
 出席委員 十四名
委員長白井  威君
副委員長鈴木貫太郎君
副委員長倉林 辰雄君
理事中西 一善君
理事古館 和憲君
理事坂口こうじ君
遠藤  衛君
白井 常信君
松村 友昭君
桜井良之助君
大西 英男君
山崎  泰君
矢部  一君
渡辺 康信君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長木内 征司君
技監畑野 喜邦君
経理部長碇山 幸夫君
契約調整担当部長中村 忠夫君
主計部長成田  浩君
財産運用部長橋本  剛君
地域整備担当部長菊地 睦郎君
庁舎管理部長川島 英男君
営繕部長野本 孝三君
参事岸野  勇君
主税局局長大塚 俊郎君
総務部長白戸  毅君
税制部長鮎澤 光治君
調整担当部長須々木亘平君
参事谷口 広見君
参事川村 栄一君
課税部長佐藤 昭久君
資産税部長齋藤  熙君
徴収部長小泉 克已君
参事小林 宣光君
出納長室出納長佐々木克己君
副出納長三宅  亨君
副出納長道本 佳治君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 出納長室関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百三十九号議案 東京都収入証紙条例の一部を改正する条例
 主税局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百三十七号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十八号議案 東京都都税事務所設置条例及び東京都自動車税事務所設置条例の一部を改正する条例
 財務局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百七十一号議案 都営住宅十二H-一〇二東(百人町四丁目)工事請負契約
  ・第二百七十二号議案 都営住宅十二H-一〇三東(百人町四丁目)工事請負契約
  ・第二百七十三号議案 警視庁池上警察署庁舎改築工事請負契約
  ・第二百七十四号議案 環状第八号線北町・若木トンネル(仮称)築造工事(十二・四-一)請負契約
  ・第二百七十五号議案 平成十二年度東京港臨海道路中防側沈埋トンネル建設工事請負契約
  報告事項(質疑)
  ・東京都の公共工事における入札制度の改善等について

○白井委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書三件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件の取り扱いにつきましては、理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○白井委員長 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、出納長室、主税局、財務局関係の付託議案審査及び財務局関係の報告事項の質疑を行います。
 なお、付託議案のうち、契約議案につきましては、議長から所管の常任委員会にそれぞれ調査依頼を行ってあるとのことでございます。ご了承願います。
 これより出納長室関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百三十九号議案、東京都収入証紙条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○矢部委員 収入証紙のことについて、なかなかお尋ねをする機会がなかったものですから、何点か疑問に思っていることをお尋ねさせていただきたいと思っております。
 まずは、いつごろから始まったのかななんて、こう思っておりますが、切手と同じような形をしておりましたり、あるいは領収書に張られているものがあったりいたしますけれども、それとは違って、東京都が発行しているという収入証紙でございますけれども、いつごろできて、どんな経過をたどって今日に至ったのかというようなことを教えていただきたいんです。

○三宅副出納長 収入証紙の歴史的経過でございますけれども、いろいろ古い資料を当たってみましたけれども、大正二年前後は定かではございません。判明しているところでは、東京市におきまして、既に大正二年には、戸籍謄本の交付や諸証明閲覧などの手数料を徴収するために、証紙に関する規程が設けられておりました。都制度が施行されました昭和十八年には、財務規則により、手数料を収入証紙の方法により徴収することができることとされておりました。その後、昭和三十九年の地方自治法の改正によりまして、収入証紙制度が法律上明確化されまして、使用料及び手数料の徴収につきましては、証紙の方法によることができることとされたものでございます。

○矢部委員 現金がその場で行き交うというか、やりとりをしないで済むということが一つのメリットなのかなというふうに思ってはいますけれども、形からすれば、切手なんかと大変似ていますし、領収書等に貼付する証紙とも大変似ているわけですね。そういう中で、ある面で、今、歴史というか、時代が変化、進化している中で、いまだに使っているといういい方がいいのか、それとも、これがそれに増してもっとメリットがあるというふうにいうのか、続いている理由を教えていただけますか。

○三宅副出納長 現在、収入証紙によりまして徴収しております手数料は、運転免許の更新あるいは旅券の発給など、定額で多量に取り扱う百五十種類の手数料がございます。
 そのメリットでございますけれども、事務処理が簡素化、迅速化される結果、申請時間が短縮され、利用者の利便性が向上するということがいえようかと思います。例えば、申請者が窓口で手数料を現金で納付する場合、納入通知書の発行及び領収書による手数料納付の確認など、申請手続に多くの時間を要することになります。一方、収入証紙の方法によりますと、手数料の納付状況が収入証紙の張りつけによりまして容易に確認できるため、事務処理が迅速化され、利用者の利便性の向上に寄与することができるものというふうに考えております。

○矢部委員 いわば事務手続の観点からすると、確かに便利だろうなと思うんですね。反面、それは役所の側の発想であって、実際に申請する側からすると、切手だとか、先ほどの収入証紙なんかは、郵便局で買うと領収書は発行してくれますが、これが、例えば運転免許試験場で免許の更新をする、自動販売機だと思うんですが、お札を三千円か入れると出てくるという形ですけれども、その場合に、領収書は発行しないでいいといえばいいんですけれども、今の時代、タクシーに乗っても領収書という時代でございますし、そういう要求はないのかなという感じがするんですね。発行すればいいというものではないでしょうけれども、今の世の中の全体の流れとはちょっと違って、役所だからこれでいいんだと、こういう感じを受けるんですけれども、そういうことはないでしょうか。

○三宅副出納長 領収書の発行についてでございますけれども、申請者が収入証紙を購入した段階で、請求があれば領収書を発行することとしてございます。
 ただし、収入証紙を申請書に張りつけて提出した段階では、現金ではなくて、証紙という物品を消費したことにすぎないので、領収書を発行することはできないということになっております。運転免許試験場では自動販売機で収入証紙を販売しておりますが、領収書の発行の請求を受ける件数が極めて少ないということのために、窓口において領収書を発行しているという状況でございます。

○矢部委員 領収書の発行の手間が要らないから、簡便化されるということが前提条件にあるというお話が先ほどありましたから、そういうことからしても、そういう形で今までは来たと思うんです。どちらがというか、大蔵省なのかもしれませんが、税に対する感覚だとかということが大分シビアな時代になってきておりますし、サラリーマンといえども、それこそ経費の申告等をしなきゃいけないというようなときに、何も根拠がないのでは、なくなってしまいますから、金額がそれほど多くないといえばないかもしれませんけれども、きちっと手続をして、処理できるものについて、いわれればしますよというのも、それは一つかもしれませんけれども、証紙を発行するときに、一緒に領収書みたいなのがくっついて出るようなことはできないものかなと思ったりするんですね。
 どちらにしても、法的には領収書は発行しなくてもいいということなんでしょうけれども、今の時代にちょっと合っていないんじゃないかという感じがしている次第でございます。
 それと同時に、現金主義なんでしょうけれども、現金ですべて買い物するというのも、今、時代が少しずつ変わってきて、例えばクレジットカードだとか、あるいはデビットカードなんていうのも出てきて、出納長室も使われることに決めたという話が前回ありましたけれども、そういうもので購入をしたいというときには、対応はできないんですか。

○三宅副出納長 現行の地方自治法におきましては、歳入は現金による取り扱いを原則としておりまして、例外としておりますのは、証紙による収入、あるいは小切手等による証券納付の方法等でございます。収入証紙の購入代金につきましても、都の窓口におきましては、現行法のこうした現金による取り扱いの原則にのっとっておりますけれども、先生お話しのように、クレジットカードの利用等につきましては、IT化の進展等を踏まえ、今後検討すべき課題であるというふうに認識をしております。

○矢部委員 クレジットカードそのものも、今、進化していまして、世界的には二〇〇二年にはほとんど完全にICカード化されるだろうといわれています。また、国では二〇〇三年に電子政府を目指して、一つの例としては、パスポートの印紙代等々の納付の電子化をというようなことを検討しているようです。
 そういう中において、東京都も、石原知事はIT化をするんだとおっしゃっておられます。あるいはまた電子都庁化をするんだと、こういうお話もありますが、収入証紙制度が、そういうこともすべて超えて、いいものであるならば、その方向も一つだろうとは思いますけれども、そういう時代の流れの中で、何らか進化をしていくのか、対応の幅を広げるのか、していかなきゃならなくなるだろうと思うんです。そうしたことについて、今どんな取り組みをされているんでしょうか。

○三宅副出納長 手数料等の納付につきましては、ただいまご説明申し上げましたように、現行の自治法上、納入通知書による現金の取り扱いを原則としているところでございます。
 しかしながら、先生ご指摘のように、IT化の進展に伴いまして、パソコン、電話、ATMなど各種の手段を利用した支払い方法が可能となりまして、収入証紙による徴収の方法も、時代に適応したものへと見直す必要があるというふうに考えております。こうした動向を踏まえまして、本年七月から、収入証紙のあり方について内部的な検討を開始したところでございます。

○矢部委員 最後にしますけれども、IT化という言葉だけ先行して、インフォメーションテクノロジーですから、私は、そのIT化という言葉がすべてに当てはまるとは思いませんけれども、電子都庁という表現であるならば、そういう中で、電子認証をどうするかとか、あるいは電子決裁とか電子マネーというような言葉ができてきておりますが、セキュリティーだとか、いろいろなことで、まだまだ解決しなきゃいけない問題は多くあると思います。
 それと同時に、先ほどのお話のように、地方自治法が根拠になって、現金主義ということですから、この辺も見直しをしなきゃならぬでしょうし、そういうことについての働きかけでありますとか、あるいは国の動きだとかということもすべて含めて、今の時代というか、これからの電子都庁化をするといわれている知事のお考えに沿って、出納長としてはどうしていこうとお考えか、出納長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○佐々木出納長 大変大きなテーマをいただきましたけれども、今、私は率直にいいまして、地方自治体の公会計というのは大きな転換期にあると思っております。
 お話しのとおり、現行の会計制度というのは約半世紀以上前の制度でございまして、当時はそろばんで物を処理した時代でございました。ところが、今や電卓を超えまして、パソコンでいろいろ事務を処理すると、こんなことになっております。にもかかわらず、今の自治法というのは、おっしゃったとおり現金主義でございます。それから書面主義、必ず書面によって通知して領収書を差し上げると、こんな仕組みになっておりますし、もう一ついいますと、窓口主義で、九時から三時までしか受け付けないと。ところが、今は世の中全体が二十四時間の時代でございますから、そういう中での会計制度というのは、大きく変えていかなくちゃいけないだろうというのが我々の基本的な認識でございます。
 都庁の中だけでいいますと、これは、私どもの方でも財務会計システムということで、庁内もネットを結んだパソコン処理という形になっているわけですけれども、肝心のお客様に対する、都民に対する窓口のところについては、まだまだ、ほとんどといっていいくらい改善されていないというのが実態だろうと思っております。
 そういうことで、これは、従来は公金というものに対する重みがあって、現金で、書面でと、非常に確実性を重んじたような処理だったからなんですけれども、今、大変スピードを求める時代に、しかも、いわゆるITのいろいろな技術が発達しておりますので、そういう中で、この問題というのは、現行の会計制度を大きく乗り越えて考えていかなくちゃいけないと思っております。
 私ども、今やっているのは、ご案内のとおり、キャッシュレス化とかペーパーレス化というのが時代の流れでございますので、こういうものに対応できる会計制度はどうあるべきか、そのためには、まず、何よりもその前提となっている自治法その他の政省令を変えていただくということで、これは今、自治省を中心としていろいろ働きかけもやっておりますし、自治省の方も、これに呼応した検討会をやっております。それから、国自身が電子政府ということでございますので、そういう取り組みを行っております。
 そういうものに対応して、我々の方でもいろいろ研究しているところでございますが、特にこの段階で申し上げたいことは、窓口のところで、特に収納について、今、マルチペイメントネットワークという事業に実は取り組んでおります。これは、官公庁と電力、ガス等の公共機関とか企業、それから金融機関、こういうところとネットワークを結びまして、納税者や公共料金の支払い者に対して、窓口でやるほかに、ATMとか電話、あるいはパソコンとか、そういう手段を使って支払いが可能になる、いつでも、どこでもということが可能になるような支払いのシステムはできないかということで、これは恐らく数年の間には試行され、本格導入されるだろうと思いますが、我々もその中に入って、これについては一緒に取り組んでおります。できるだけ早い時点でこういうことがやれるようにということで、鋭意努力している次第でございます。
 いずれにしましても、そういう形で、今の状況に乗りおくれることなく、むしろ先取りして、積極的にこういうことを解決しなくてはいかぬということが我々の姿勢でございますので、なおこの上ともそういう努力を重ねていきたいと、このように思っております。

○白井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で出納長室関係を終わります。

○白井委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百三十七号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例及び第二百三十八号議案、東京都都税事務所設置条例及び東京都自動車税事務所設置条例の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○遠藤委員 地方税法の改正に伴う都税の条例改正案が提出されておりますが、条例の根拠となる地方税法が改正された以上、当然のことでありますけれども、同時に、地方から国に制度改正を提案していくということも必要だろうと思います。その意味から、都が本年五月に東京都税制調査会を発足させ、都独自の税制だけではなく、国、地方を通じた税体系のあり方について検討を始められたということは、大変意義深いことだろうと思います。そこで、東京都税制調査会の状況を簡単にお伺いしたいと思います。
 初めに、東京都税制調査会には四つの委員会を設けまして、具体的な検討を進めているということでありますけれども、それぞれの小委員会の目的及びこれまでの開催状況についてお伺いいたします。

○鮎澤税制部長 ご案内のとおり、東京都税制調査会には、税源配分、政策税制、資産課税、法定外税の四つの小委員会が設けられております。
 それぞれの目的でございますが、税源配分小委員会は、国から地方への税源移譲を含め、地方主権の時代にふさわしい税制のあり方などについて検討するものであります。また、政策税制小委員会は、環境関連税制など都の政策課題にかかわる税制の検討を、資産課税小委員会は、固定資産税など国、地方を通じた資産課税全般に関する検討を、法定外税小委員会は、大都市東京にふさわしい法定外普通税、目的税の検討を、それぞれ行うものでございます。
 また、開催状況でありますが、七月以降八回開催し、現状把握と問題点の整理、フリートーキング等を行ったところでございます。今後、十一月提言に向けて集中的に検討作業を進めていく予定になっております。

○遠藤委員 知事は、十一月中には提言をもらいたい、国にボールを投げ込んでいきたいということであります。答弁にもちょっとございましたけれども、十一月まであと二カ月であります。この税調は都民も非常に注目しているわけであります。ぜひとも実効のある提言を出していただきたい。
 そこで、東京都の税制調査会の十一月提言に向けての見通しと、それを受ける都の決意といいますか、それを改めてお聞きしたいと思います。

○鮎澤税制部長 東京都税制調査会におきましては、各小委員会で鋭意検討が進められております。あと二カ月という厳しいスケジュールではございますが、十一月中には実効性のある提言がいただけるものと考えております。また、それまでの間に中間的なまとめをしていただくことになっております。
 東京都税制調査会には、都議会議員を初め経済人など、さまざまな分野でご活躍の方々に参加していただいており、提言そのものが東京からの強力なメッセージになるものと考えておりますが、都としても、提言を踏まえ、独自に実施できるものについては、早急にその実現を図るとともに、制度改正が必要なものにつきましては、都議会のご協力をいただき、全国自治体とも連携を図りながら、国に強力に働きかけていきたいと考えております。

○遠藤委員 制度疲労を来している現行の地方税財政制度につきましては、久しくその抜本的な改革の必要性をいわれてきたわけであります。しかしながら、国は問題を先送りしているだけで、具体的には何も示していないのであります。地方分権の推進も、税財源問題の解決なくしては絵にかいたもちであります。東京都税制調査会には、地方の立場から税財政制度はこうあるべきだというグランドデザインを思い切って描いていただきたい、このことを強く要望しまして、質問を終わります。

○桜井委員 私は、不正軽油の撲滅作戦というのがこの前報道されまして、主税局長はずっとテレビに出っ放しだったわけですが、その後、都民の人たちからいろいろなことを聞かれたりするものですから、もう一回この問題を整理しておきたいという立場で、ちょっと質問させていただきたいと思うんです。
 いわゆる軽油引取税の問題なんですね。この前、主税局からお話を聞きましたら、軽油引取税は、平成七年度が約七百三十億程度、それが十一年になりますと六百二十五億と、百億以上減っているという状況が一方にあるわけですが、普通、税収が減るということは、取引が減っているというふうに考えられるわけなんですが、聞くところによりますと、軽油の需要はふえているというようなお話もございまして、この辺がどうも、税収が減りながら、一方で需要がふえているという部分があって、ちょっと矛盾があるわけでございまして、その辺のところも都民の人たちはよくとらえているわけであります。
 そういうことで、この引取税につきまして最近の状況をまず説明していただいて、その状況に対して、主税局としてどのように取り組んできているのかということをお示しいただきたいと思います。

○佐藤課税部長 軽油をめぐる問題でございますけれども、規制緩和による石油製品の輸入自由化、これは平成八年でございますけれども、これ以来、流通経路が混乱しておりまして、悪質な脱税と粗悪な軽油の流通が全国的に広まっている状況にございます。
 これに対応するため、東京都は他府県に先駆けまして、大規模な滞納処分や脱税摘発に向けました強制調査を実施するなど、精力的に取り組んでまいったところでございます。また、その後、他府県にも呼びかけまして連絡協議会を設置するなどしまして、広域的な取り組みを展開しております。

○桜井委員 もう少し詳しく、混乱の中身というものを説明していただきたいと思います。

○佐藤課税部長 経済が逼迫していることもありましょうか、先生おっしゃるように、軽油そのものの取引量というのはそう変わっておらない中で、軽油引取税の税額が下がってきているという状況が確かにございます。
 これは推測になりますけれども、その反面、軽油に近いA重油というのがございますけれども、こちらの流通量はむしろふえているという状況にございます。また一方、反対方向で軽油に近いのは灯油でございますけれども、灯油の取引量も変わっていないと。特にこの夏は暑かったわけでございますけれども、夏においてもそう変わっていなかったといったことを推察いたしますと、混和された不正の軽油が、あるいは市場にかなり出回っているのかなと、そういう感じがいたしております。

○桜井委員 要するに仕組みがよくわからないわけなんで、普通、販売元があって、実際販売するところがある、この間の取引に対して引取税がかかるわけですよね。今の話を聞くと、そこから先なのか、どこかで一緒になっちゃうという話があるわけなので、この前お話を聞いたら、主税局は調べる器具を持って、実際何年かそういうことを調べてきているという話ですが、その辺を詳しくいった方が、都民の人たちは、ああなるほどとわかりやすいわけなんで、その辺を説明してほしいのです。
 何か、ぼんと題目だけ発表されて、しかもディーゼル対策の部分だけ出てきて、知事が一生懸命しゃべっている部分が新聞やテレビで報道されているんですが、実際、どこでどういうふうにまざっちゃっているのかなというのがよくわからないわけなんで、そこのところを説明していただきたいというのが、きょうの質問の趣旨なんです。

○佐藤課税部長 的確なお答えになるかどうか、ちょっと自信がございませんけれども、軽油引取税というのは、いろいろな段階で課税されます。桜井委員おっしゃるとおり、一番のもとは、元売から特約業者に行く過程で課税させていただくと。当然、申告納入をしていただくというのが基本なんでございますけれども、これはこれから実態を調べるわけでございますので、まだ今のところつぶさに状況を知っているわけではございませんけれども、そこの段階より、むしろ下流の段階においていろいろ混乱が生じているのではなかろうか。販売業者に渡る過程、あるいは販売業者からスタンドなり最終の消費者に渡る段階、さらには、その最終消費者の段階においても、予測しているような混和といったような不正軽油が出てきているのではなかろうかと思っております。
 いずれにしましても、今後この作戦を展開していく中で、実態を解明していきたいと思っております。

○桜井委員 大体、この背景はわかったんですね。要するに、今、都の最大課題の一つに、財政を再建しなきゃならない、そのために税収を、しっかり税を取っていかなきゃならない、こういう部分で引取税が下がってきている、実際は世間では取引は減っていないようである、どこかで混和されて税金をうまくごまかされていると、それをしっかり調査していこうということだと思います。その背景はよくわかります。一方で、ディーゼル車規制の問題等がありまして、混和されたものが出す公害のもとは非常にふえていく、それもあわせてなくしていこうと、こういう背景だと思うんです。どうもその辺がはっきりしなくて、急にぽんと出てきたものですから、皆さんよくわからないでいるんです。わからない部分を私は聞いているだけの話なんです。
 実際、経費と効果というのはどうなんでしょうか。どのぐらい経費がかかるのか、実際どういう効果が出るのか、これも教えていただければと思います。

○佐藤課税部長 桜井委員おっしゃるとおり、この作戦のねらいは二つございまして、一つは、私ども主税局の本来の責務でございます納税秩序の維持、公正な執行というところにございます。あわせまして、環境問題にも非常に影響がございますものですから、その二面を目的としてやっているわけでございますけれども、ただいまの質問に対しまして、大変恐縮でございますが、税務行政の範囲の中での経費、効果についてお答えをさせていただくということで、お許しをいただきたいと思います。
 今回の作戦は、現行要員枠の中で執行するものでございます。したがいまして、人件費はともかくといたしまして、物件費につきましては、一般的な税務行政を執行するのと比べますと、ある程度のコスト増となることは考えられます。
 しかし、不正軽油にかかわります悪質な業者を一掃することによりまして、軽油の流通が正常化し、軽油引取税の正しい納税秩序が実現することによりまして、結果として税収増に反映するとともに、何よりも大切な税務行政に対する都民の信頼をより一層確かなものにすることができると、そういう効果を期待しております。

○桜井委員 なるほどといわざるを得ないんですけれども、この前の発表のときも知事が来て、公害的な立場で発表された、その後、ずっと主税局長が会見されたということなんですよね。本来ですと、ディーゼル規制という形で考えますと、環境局がそういう状況を掌握して--掌握できるかどうかという問題もあるんですけれども、それを受けて、税務当局がその脱税行為に対して行動を起こすということだと思うんですが、税という部分が表へ出ながら、一方で公害だというところが、都民の人はどうもよくわからない部分があるわけでありまして、その辺のご説明と、今後、都庁全体、環境局を中心とした関係はどうなるのか、この辺をご説明していただきたいと思います。

○佐藤課税部長 おっしゃるとおりでございまして、東京都に環境局がございまして、そちらが環境問題の所管局でございます。今回やろうとしております作戦につきましては、先ほども申し上げたんですが、税の公正と税収確保に向けた脱税対策、私どもとしては、これをまず第一義に置いてございます。あわせまして、軽油、ディーゼル自動車の燃料として使われてございますけれども、ここから排出されますガス、特に不正軽油を使いますと、さらに大気に悪い影響を与えるということもございますものですから、環境をも視野に入れた複合的な課題解決に向けていこうというために、環境局とも連携いたしまして、主税局が中心となって全庁的に取り組むことといたしたものでございます。
 実施に当たりましては、不正軽油対策会議、仮称でございますけれども、これを設置するほか、東京都工事関係基準協議会など既存の組織も十分に活用しつつ、関係各局の協力を得て展開していく所存でございます。

○桜井委員 最後ですが、大体はわかったんですが、要するに権限の問題もあると思うんですね。環境局がどこまで取り調べられるかということであって、調べた結果をすぐ行動に、規制に移せないという部分がある。ところが、税務当局の方は脱税という部分で調査していけば、その権限なりに調査をして摘発もできるという、権限の違いもあるんじゃないかと思うんです。環境局に聞いたら、余り権限がないような話をしているわけですね。やっぱり主税の権限をもってやった方がディーゼル車規制もうまくいくと、こういう考えに到達したのかなというふうに考えるわけでございます。
 いずれにいたしましても、打ち出したことにつきましては、しっかり効果が出るようにしていただきたいし、税収はこれで百十億ぐらいふえるという話でありますが、百十億ふえても平成七年度ベースに戻るだけであって、それ以上のものは、先ほど説明があったような、いわゆる社会的な仕組みの中で、もしかすると実態がもっと大きいものがあるかもしれませんので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○坂口委員 それでは、質問をさせていただきます。
 せんだって新宿の西口を歩いておりましたら、これは新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOですね、それからエネルギー環境教育情報センター、こんなパンフレットを配っておりました。これは学校の先生も加わりまして、「走れ!クリーンエネルギー自動車」「地球のかんきょうのことを考えてみよう。」というパンフレットでございまして、小中学生向けにつくられているパンフレットですね。大変わかりやすく編集されておりまして、私も一枚もらってまいりまして、いずれ役に立つだろうと思ってファイルの中に入れておりました。
 そんな折も折といいますか、きのうの一般質問でもやらせていただいたわけでございますが、これはきょうの東京新聞でございますけれども、それを見ましても、「財政難 渡りに船『地方環境税』」と。きのうは、産業廃棄物に対する法定外目的税の導入の可能性について質問させていただいたんですが、東京都の税制を含めまして、自動車税のグリーン化を含めまして、いろいろな動きが出ております。
 そして、この間いただきました局長名のこれを見ますと、東京都におきましては、環境問題を含めた複合的な課題に対する全庁的取り組みとして、主税局を中心に不正軽油撲滅作戦を実施することといたしましたと、こういう文書が来て、今も桜井委員が質疑されましたけれども、このような方向に動き始めていることは、もうご承知のとおりでございます。
 そんなことで、環境問題に対しての関心が大変高まり、どうやったら地球環境の保全ですとか、快適な地域社会ですとか、そういったものを築いていくことができるのか、いろいろな角度から今、論議されているところですね。そういう中に、環境問題と税制の問題、わけても東京におけるディーゼル車等のいろいろな規制の問題等があるわけです。また、それと関連して不適正軽油の問題が今回出てきている、そのように見ることができるのではないかと思います。
 そこで、事前にいろいろお聞きしました内容を含めまして、三つぐらいまとめて聞かせていただきますけれども、まず九月二十二日、この文書ですね、不正軽油撲滅作戦の実施を発表したわけでございますけれども、その作戦の目的、今もいろいろやりとりがありましたので、これを簡潔に教えていただきたいと思います。
 それから、この作戦でいわれる不適正軽油ですね、これも今出ました。これも簡潔に整理をして教えていただきたいと思います。
 それで、不適正軽油をディーゼル車の燃料として使用した場合に、どのような悪影響が出てくるのか、これも簡潔に教えていただきたいと思います。
 以上、まとめてまずお聞きしたいと思います。その上で本論に入りたいと思います。

○佐藤課税部長 ご質問の三点、まとめて答弁させていただきます。
 まず、今回の不正軽油撲滅作戦の目的でございますけれども、混和軽油など不正軽油をディーゼル車の燃料として使用するということになりますと、これは軽油引取税の悪質な脱税になりますとともに、大気汚染の原因ともなっております。この不正軽油を都内及び近県から追放、撲滅することを目的としているものでございます。
 二点目の、不正軽油とは一体どういうことかというお尋ねでございますけれども、三つございます。まず、軽油に軽油以外の炭化水素油、例えばA重油といったものが一番適切な例かと思いますけれども、こういったものをまぜたもの、これが一つでございます。それから、軽油以外の炭化水素油と、同じく軽油以外の炭化水素油をまぜたもの、別のいい方をしますと、軽油以外の炭化水素油同士をまぜたもの、これが二つでございます。それから三つ目が、巷間、軽油として流通しているのでございますけれども、いわゆる粗油といわれるものでございます。本質的には重油なんですが、軽油に品質が非常に近いといったような性質を持っております。この三つが、私どもがターゲットにしております不正軽油というものでございます。
 三点目でございますけれども、この不正軽油をディーゼル車の燃料として使用すると、どういう影響があるのかというお尋ねでございます。混和軽油など不正軽油をディーゼル車の燃料として使用いたしますと、排気ガス中のPM、粒子状物質でございますけれども、PMやNOx、窒素酸化物を最低でも一五から二〇%くらい増加させることによって、大気汚染の原因になっているというふうにいわれております。

○坂口委員 ありがとうございました。大変よくわかりました。
 ところで、僕は八月にあるテレビを見ておりまして、大変気になる番組が報じられておりました。それは、もう皆さんもご承知で、見られるかと思いますが、個別の名前でいって恐縮でございますが、「サンデープロジェクト」です。
 そこで取り上げられていたものは何かといいますと、ガイアックスと呼ばれる低公害自動車燃料と称するものであったんです。ずっとそれが気になっておりまして、今のディーゼル車の規制ですとか、粗悪な軽油の取引の一方で、新しいベンチャー企業が、今までのガソリンとも軽油とも違う、低価格で燃費も大変いい、そして環境にも優しい、こういうものを開発したというニュースなんです。また、それにかかわるいろいろな背後の構造といいますか、そういったものについて大変興味深い報道をしておりました。
 気になっておりまして、実は少し調べてみました。これはインターネットで検索した情報でございますが、ホームページをちゃんと掲載しているんですね。ガイアックスというのは固有名詞かもしれないので、その辺も気になるんですが、お許しをいただきたいと思います。
 新低公害自動車燃料ということで、排ガス中のCO、HC、SOx、NOxを大幅に削減すると。ガンリン車にそのまま使用できる、代替が可能だということですね。今の車でも使える、改造等が必要ない。それで、単独ではもちろん、ガソリンとの併用もできる。あのレポートでは、まぜて使うということも可能だということをいっておりました。それから、燃費効率はガソリン比でほぼ同等、高速走行時は向上するというような表示も出ております。これはオクタン値で九八、従来のハイオクガソリンが九八でございますので、高燃費率を達成している。パワー比率も対ガソリン比で九八%と、ガソリンと同レベルを達成している、こういうふれ込みなんですね。ですから、(「値段は」と呼ぶ者あり)値段は後でちょっといいますけれども、値段も、実はここで税が関係してくるんですね。それは、順番でありますので……。
 このデータを見ますと、例えば今問題になっておりますCOですとかハイドロカーボン、HCですね、これが、この数字がもし正しいとすると、二百分の一とか百数十分の一という値なんですね。もう一度ビデオで「サンデープロジェクト」を見直してみましたけれども、そこでは、実際に実験をしてみて数十分の一ぐらいというような表現だったと思います。
 しかし、これが、変ないい方ですが、まがいものでなくて本当の本物だとすると、簡単にいいますと世界のエネルギー地図が変わってくる、それぐらい大きなインパクトを持つものではないかと思っております。例えがいいかどうかわかりませんが、ジャパンエアラインですとか、全日空ですとか、ユナイテッドエアラインというような国際的な航空会社がある中に、エア・ドゥが勇ましく殴り込む--殴り込みというのも穏やかではありませんが、参入したのにも似たような、そういう大変大きなインパクトがあるのではないかと、そんなふうに私自身は考えております。
 そこで、比較的新しいニュースでありますので、今いいましたガイアックスというものがどんなものなのか、主税局で把握している範囲で結構でございますので、教えていただきたいと思います。

○佐藤課税部長 私も「サンデープロジェクト」を拝見してございます。先生のおっしゃるようなことがうたわれたり、業者の方もまた、そのような宣伝をしているということも承知しております。
 ガイアックス、先生おっしゃるとおり固有名詞でございますが、私もガイアックスという言葉を使わせていただきます。ガイアックスでございますけれども、アルコールを主成分といたしまして、そこに炭化水素成分を含んだガソリンの代替燃料であると、そのように承知しております。

○坂口委員 そこで、テレビをもう一度見直しましたり、ホームページの中身なども見てみますと、問題になっているのが--最初は、スタートはよかったんですね。今、石油業界は大変でございますから、そこで、安くて高品位のエネルギーがあるということであれば、ガソリンスタンドも含めて、それを何とか取り入れて、そして拡販をしようということで、どんどん取り入れていったわけですね。
 しかし、そこで大きな問題点が一つあった。これは税法上は一体どういう扱いになるのかということですね。ガソリン税というのは、ご承知のとおり国税ですね。定額でかけられている。ガソリンの半分ぐらいでしょうか、百円だとすると五十数円のガソリン税がかかってくる。今出ました軽油引取税は、これも聞いてびっくりですけれども、ずっと数十年変わっていないようですね。
 ガソリン税は、正確にいいますと、揮発油税、地方道路税を含めまして五十三・八円、軽油引取税は三十二・一円。パーセンテージでかけられているのかと思いましたら、そうではありませんで、定額でかけられているということですね。ガイアックスは、出だしはどれくらいだったのかわかりませんが、手持ちの資料によりますと、八十五円ぐらいでデビューをしたということのようです。したがって、これはガソリンより安い、ガソリン代替ができる、どうですかと勧められれば、私は入れたことはないんですが、やっぱりガイアックスでいいですと、ガイアックスを入れてくださいということになりますね。
 それで、ずっと販路を拡大していったんですが、途中からおかしくなってきた。それは、税の問題からいった場合、一体どうなるかということですね。ガイアックスの会社が国税当局に聞きに行ったようでございますが、これは国税の面からいうと非課税ですという答えがあったというのが、もう一度テレビを見ますと出ているんですね。国税当局、大蔵当局はそのように、つまりガソリンではないと。
 そして、ほっとしたようでございますけれども、それで無税かと思いきや、そうではない。地方税で軽油引取税があるんですが、それに該当するのではないかという見解が、自治省--これは地方税法の関係ですね--から出てきたということでございまして、あわせて聞きますけれども、ガイアックスというのはガソリン代替燃料ということであるわけでございますが、ガソリン税と同じ揮発油税が何ゆえ課税されないのか、また、ガイアックスに対する課税についての見解、これは自治省が出しているようでございますが、それについて、この際お聞きをしたいと思います。

○佐藤課税部長 お尋ねのとおり、いわゆるガイアックスはガソリンの代替燃料でございます。先生おっしゃるとおり、ガソリンについては、国税でございます揮発油税が課税されることになってございますが、ただいまのお話にもございましたが、揮発油税法で定めます揮発油というのは、ガイアックスと同じように炭化水素なんですけれども、炭化水素を主成分としているということになってございます。
 具体的には、揮発油税の場合は、炭化水素成分が五〇%を超えているものが課税の対象になってくると。その点、このガイアックスにつきましては、炭化水素成分が五〇%に満たないということから、揮発油税法の揮発油には該当しないと、このようになってございます。
 ガイアックスの課税についての主税局の見解でございますけれども、ただいま申し上げましたとおり、揮発油には該当しない、さらには軽油そのものにも該当しないということであったといたしましても、炭化水素を含むものを自動車の燃料として販売いたした場合には、地方税法上、燃料炭化水素油の販売ということになりまして、軽油引取税が課税されると、こういう仕組みでございます。

○坂口委員 そこで、いろいろと考えさせられるところが出てくるわけです。これはアルコールなんですよね。アルコールというのは、うちの会派でも話をしましたら、坂口さん、それはしょうちゅうだとかテキーラからもできるよと。サツマイモや、もちろん米ですとかサトウキビですとか、そういったものからもできる。主にガイアックスの原料は、天然ガスを主原料としているようでございますけれども、ご承知のとおり、今、日本のエネルギー事情を考えますと、ほとんどが中東ですとかインドネシア、石油資本、メジャーの支配のもとにありますね。それで、石油の元売、小売というようなラインができております。また、それに伴って多くの税、大変多額の税額だと思いますが、ガソリン税は国税として道路財源等に充てられている、道路特定財源になっているという構図があります。
 したがって、これがガソリン代替で、揮発油税として税金を納めるということになりますと、税構造の点からいきますと、これは国税になるべきものだと思うんです。しかしながら、今、炭化水素の含有量が五〇%未満という話がありましたが、これがもし軽油引取税が相当だということになりますと、これは丸ごと地方税ですね。別の言葉でいいますと、今、ガソリン車がいっぱい走っているわけでございますけれども、それが、もし仮にガイアックスになるというようなことが可能であったとするならば、今、国税として納められております税金が丸々地方税になるということになります。
 それだけではないですね。今まで中東やインドネシアに依存しておりました、メジャーに依存しておりました、または、この間のテレビでは日本石油連盟の方が出てまいりましたけれども、石油の元売に依存しておりました構造が、がらっと変わってくるということを意味しております。
 それだけではありません。先ほどのCOやハイドロカーボンが数十分の一である、または二百分の一とか百分の一であるということが、もし仮に本当だとしますと、これはまさに革命的なことが起こってくるのではないでしょうか、そのように私は考えます。
 そして、もしこれが本物であるとするならば、今、ディーゼル車の規制に見られるように、環境に対して優しい車については税を軽減しよう、私のように古い車に乗っているものについては税をいっぱいいただこうと、これは僕は正解だと思います。そのような税制による誘導策がとられているとするならば、自動車そのものについて、そこで使われる燃料についても、当然、環境サイドに立ってといいますか、環境に優しいものであって、それが利用者にとっても望ましいものである、また、今までと変わらないような燃費ですとか力が出るというようなものであるならば、軽減税率を適用してでもこのようなものを育成していく、そのような施策があってもいいのではないかと思うんです。また、国のレベルでいうならば、国策として、エネルギー戦略、エネルギーの自給率を上げていくという点からも、議論されてしかるべきだと思うんです。
 もうちょっというならば、きのう一般質問で申しましたように、消費税は国と地方の配分が、ご承知のとおり四対一でございます。これを三対二にせよと。所得税も六九対三一でございます。これを五〇対五〇にせよと。それが政治の税源移譲の最大の課題だということを申し上げたんですが、もしこのガイアックスのような新エネルギーが使われて、環境にも優しく、その税収が地方税として入ってくるならば、構造が逆転する可能性がありますね。変ないい方でございますが、東京都が一定の税金をいただき、国がどうしても欲しいというならば、では、国にも数%分けて差し上げましょうかというようなことも夢ではない。これは、地方の自主財源を確立する、これからの地方主権を確立していく意味でも、大変重要な内容を持っているのではないかと思いますが、主税当局でございますので、質問の内容を限定しなければなりません。
 そこでお聞きしますけれども、ガソリンに比較して有害物質を大量に削減した低公害燃料といわれているガイアックスについて、これは、最後でございますから局長にお聞きしますけれども、今いいましたような視点、これは、まくら言葉で、環境問題を含めた複合的な課題に対する全庁的取り組みとして、主税局を中心に云々かんぬんと、こういう作戦を展開していますということですから、このような新燃料があるとするならば、これらについても、環境局ですとか政策報道室ですとか、または国の関係機関とも連絡をとりながら、税制上の優遇措置をとることができないかどうか、真剣に検討すべきではないかと思いますが、そのことをお聞きしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○大塚主税局長 坂口委員お話しのように、いわゆるガイアックスのような、あるいはガイアックスが巷間いわれているようなものだとした場合という、仮定した話になりますけれども、それが出回って、それをみんなが使うようになるということは、主税局の立場を超えて考えても大変好ましい話だというふうに思っています。
 ただ、でき得るならば、主税局は歳入局でありますので、競争力をつけていただいて、コスト的にも一定の税負担をお願いした上で、ほかの代替燃料とそこのところは互角に勝負して、中身で市場をカバーしていくというふうな力を、ガイアックスなりガイアックスの製造業者の方につけていただくことが一番望ましいわけでございますが、それはそれといたしまして、これは情報としての話なので未確認でありますけれども、坂口委員がおっしゃったように、ガソリンの市場を席巻するほどの供給を今のガイアックスができる、そういう供給をすることができるというのは、ちょっと難しいという話も聞いています。
 それは、委員お話しのとおり、天然ガスをベースにしているわけですけれども、それをガソリンエンジンあるいはその他のエンジンに使うために、一定の媒体が要る。それは、ある種の炭化水素油を天然ガスにまぜて使うと。で、技術的な制約もあるようでして、今のガイアックスですと、総供給量の極めてわずかな部分、今出回っている自動車燃料のわずかな部分しかカバーし切れないんじゃないかというお話も聞いておりますけれども、これは未確認であります。
 その話も含めまして、ガイアックスが、環境の視点でどの程度の効果があるのかというところが、トータルとしてまだ検証されておりません。一酸化炭素や炭化水素については、先ほどデータをおっしゃいましたけれども、メーカーの方ではそういうふうないい方をしている。しかし、窒素酸化物、これはまだちょっとわからない、あるいは車そのものに与える影響はどうなんだろうと、この辺もまだこれからでありまして、過日、大蔵委員会でのやりとりもあったようでございますけれども、環境保全上の効果はどの程度なのか、それから、自動車の安全性への影響はどの程度なのかということは、トータルとして、いまだ明らかではないという状況であります。
 したがって、都として、お話しのような特例的な課税措置を制度として創設することは、少なくとも現段階では考えてはおりません。

○白井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○白井委員長 これより財務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百七十一号議案から第二百七十五号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○白井委員長 次に、過日の委員会で聴取いたしました東京都の公共工事における入札制度の改善等について、質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○倉林委員 先般報告のありました資料第2号、東京都の公共工事における入札制度の改善等についてを何点か伺っていきたいと思います。
 この資料によりますと、一般競争入札の適用範囲の拡大、あるいは予定価格の事前公表の実施、また、適切な発注ロットの設定など、入札・契約制度に関して見直しを精力的に行っていく、こういうことのようでありますけれども、こうした一連の見直しの趣旨について、最初に伺っておきたいと思います。

○碇山経理部長 入札・契約制度の改善の目的でございますが、いうまでもなく、契約の公正性、透明性の確保、あるいは品質の確保、経済性の追求にあると認識してございます。東京都は、こうした観点から、これまでいろいろな改革に取り組んできたわけでございます。
 公正性、透明性の確保という観点からは、一般競争入札の導入や予定価格の事前公表の試行などを踏まえまして、今回ご報告いたしましたように、これの本格実施と試行の拡大というものをやったわけでございます。
 さらに、経済性の確保、これは従前から契約の理念として十分努めてきたわけでございますが、ご案内のとおり、都財政が極めて厳しい状況にある中で、財政構造改革に向けまして、全庁的に施策の見直しを図っておるわけでございます。
 入札・契約制度におきましても、このような観点から、経済性の確保をより一層図る必要があるというふうに認識しておりまして、こうした一連の中で見直しを図ったわけでございます。

○倉林委員 発注ロットの設定についても伺っておきたいと思いますけれども、中小企業の受注機会の増大については、中小企業基本法が制定され、また、これを受けて、国が物品購入や工事の契約をする場合、中小企業者の受注機会を確保することをねらいといたしました、いわゆる官公需法が制定されたわけでありますけれども、都は、こうした法の精神も踏まえて、都の方針として、技術的に可能な限り分離分割発注を今日まで実施してまいりましたし、また、大手業者と中小業者間や中小業者同士の共同企業体等も結成させる方式を積極的に採用してきたわけでありますけれども、都のこうした方針については、中小建設業者においても大変評価をされている部分もあるのだろうと思っております。
 このような経緯の中で、都の分離分割発注に関する今回の見直しは、大きな方向転換ということになるのか、その辺を伺っておきたいと思います。

○碇山経理部長 今回の見直しによりまして、これまでの方針の方向転換なのか、あるいはその趣旨というお尋ねでございますが、今回の見直しの趣旨は、発注ロットにつきましては、ご案内のとおり、従来から可能な限り分離分割発注をするということで努めてきたわけでございます。しかしながら、一方において、例えば都庁改革アクションプランなどでも指摘がありますように、これがコストを引き上げているという側面も否定できないかなというふうに考えてございます。
 先ほどご答弁申し上げましたとおり、都は現在、財政構造改革の推進に向けまして全庁的な見直しを行っておりまして、そういう中で、総体としての事業量確保という観点から、建築や土木コストの一層の縮減にも努めていく必要があると認識しております。今回、その一環としまして、従来の中小企業の受注の確保という施策、これを基本に置きながらも、コスト縮減の観点を踏まえた適切な発注ロットの設定に努めるとしたものでございます。

○倉林委員 今の答弁によりますと、中小企業の受注機会の確保策については、従来からの方向を転換したのではないと、こういうことでありますけれども、私は、契約の重要な仕組みを変えるときに必要なのは、先ほど部長の方から答弁もありましたが、やはり公正性、品質、あるいはそれに経済性の確保、こういうことであると思いますけれども、こうした観点や、今の都の財政状況を見ますと、確かにコストの削減の追求も、これまた当然必要であろうと思うわけであります。
 ところで、この発注ロットを大きくするということでスケールメリットが働くということは、一般的には理解できるわけでありますけれども、発注ロットを拡大すると、なぜコストの縮減になるのか、これについても説明をいただきたいと思います。

○碇山経理部長 若干技術的にわたる部分があろうかと思いますが、積算基準上、一般的に大規模工事ほど間接経費率というものが相対的に小さくなるようになっております。ただいま倉林副委員長がお話しのとおり、平たく申し上げますと、スケールメリットになるかと考えております。そういう意味で、一般的に、発注を大型化すればコスト縮減効果は上がるというふうに考えてございます。
 具体的には、ロットの拡大によりまして、作業員と資機材の配置、あるいはこの転用を図れるという効率化が図られます。あるいは、現場管理の効率化という問題もクリアできるということになりまして、このような観点からコストの縮減になると考えておるわけでございます。工期の短縮など工程面におきましても、効率的な事業の執行が図られるということもございまして、コスト縮減につながるものと考えてございます。

○倉林委員 コストの縮減になると、こういうことですけれども、では、どの程度の縮減になるのか、何か具体的な例を挙げてご説明をいただきたいと思います。

○碇山経理部長 これはあくまでも試算でございますが、A都営住宅の建設工事を例にとって、内部でも、今回の改革を提案するに当たりまして積算をやったものでございますが、現場管理費上必要がある場合におきまして、六億円程度の本体工事費と八千万円程度の外構工事費を合算いたしますと、縮減額は五百万円ぐらいになるかと考えてございます。その縮減率は、大体〇・八%という試算でございます。

○倉林委員 都営住宅の規模で、今、縮減率の報告をいただいたわけでありまして、縮減率では〇・八%ぐらいで、こういう金額になるということのようですけれども、算出の根拠については、また別の機会に聞かせていただくということにしまして、ご承知のように、今、景気が大変低迷しているわけでありまして、情報関連等の成長分野についてはともかくといたしましても、建設産業関係については、ご案内のように大変厳しい状況下にあるわけであります。
 実は、私も多摩に住んでおりますけれども、現に多摩地域でも、従業員の数が二百人を超える中小の建設業者も、つい先日、倒産したり、あるいはまた、営業年数が三十五年を超える老舗の業者も倒産しているという実態もあるわけですけれども、そういう意味では、中小企業もなかなか景気が回復しない状況の中で大変苦しんでいると。こうした中、あるいはこうした時期に、中小企業の経営に少なからず影響を与えかねない分離分割発注の見直しを行うという、時期的な意味も含めて教えていただきたいと思います。

○碇山経理部長 ただいま倉林副委員長からお話がありましたように、現在の中小企業が置かれた状況は大変厳しいという、時期の問題もあわせまして、そういう認識は私も重々意識してございます。
 先ほど申し上げましたとおり、現在、東京都は財政構造改革の推進を鋭意やっておりまして、コスト縮減というのは喫緊の課題となっております。契約制度におきましても、これまで以上に、経済性の一層の確保を図らなければならないという極めて厳しい命題がございます。
 こうした状況を受けまして、本年四月でございますが、コスト縮減に関する行動計画というものを東京都で作成いたしまして、事業の計画段階から、工事の実施、さらには契約段階に至るまでコスト縮減を図るとしたものでございます。この行動計画におきましても、適切な発注ロットの設定を進めることとしております。
 それからもう一つ、国の動向でございますが、公共工事コスト縮減対策に対する取り組みについてという通知もございます。こうした状況を踏まえまして、分離分割発注につきまして、今回、一定程度の見直しを図っていきたいというものでございます。

○倉林委員 国からの、公共工事コスト縮減対策に対する取り組みについての通知の話も出たわけでありますけれども、中小企業者の受注機会について、官公需法との関係でちょっと伺っておきたいと思いますが、それでは、国においては発注ロットの設定についてはどんな方針が出ているんでしょうか。

○碇山経理部長 国におきましては、平成九年四月でございますが、公共工事コスト縮減対策に関する行動指針というものが定められております。それを受けまして、国等の契約の方針というのがございます。同年六月からは、次のような記載と申しますか、方針となっております。
 公共事業の効率的執行を通じたコスト縮減を図る観点から、適切な発注ロットの設定が要請されるところであり、かかる要請の範囲内で分離分割発注を行うように努めるものとするという内容でございます。

○倉林委員 国においても、コスト縮減を図る観点から、適切な発注ロットの設定に努めると、こういうことのようでありますけれども、経済性を考慮しながら分離分割に取り組むこともまた、当然大切であろうと思います。
 しかし、今回の見直しによりますと、中小企業の受注の機会はどのように変化していくのでしょうか、これについてもお聞かせいただきます。

○碇山経理部長 今回の見直しでございますが、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、中小企業の受注の確保という施策を基本に置きつつ、それに加えましてコスト縮減の要請をこれに取り入れたものでございます。どの程度変化するかというのは大変難しいわけでございますが、この実施に当たりましては、いうまでもなく、過度な分離分割発注、あるいは施工の合理性に反するような分離分割発注は見直していくというスタンスに立っております。
 こういう意味で、先ほど申し上げました中小企業の受注の確保ということを基本に置きつつやるということでございますので、中小企業の受注機会が大きく減らないという方向で努力してまいりたいと思います。

○倉林委員 ただいまの答弁によりますと、中小企業の受注機会が大きく減少することはない、こういうことでありますけれども、私ども素人考えから見ても、今まで二件だったものが一件に統合されますと、おのずから発注件数も減るわけですから、部分的には受注の機会がなくなるケースも出てくるだろうと、こう思うわけであります。
 現に、苦労し、まじめに努力をしております中小企業者のために、何らかの代替策というようなことは考えられないのだろうか。このままでは、東京都から受注する機会が減ってしまうのではないかという心配も、中小企業者の中にあるのだろうと思いますので、ぜひ中小企業者を勇気づけるような施策を考えてほしい、こういう意味合いからの質問ですが、何かご答弁をいただきたいと思います。

○碇山経理部長 中小企業基本法改正の趣旨を踏まえまして、意欲と能力のある中小企業者の受注の機会が図られるよう、発注標準金額の見直しや、あるいは上位ランクの工事へ指名するという、これは国で使っている言葉でございますが、いわゆる繰り上がりといわれておりますが、こういうものも活用してまいりたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、これら幾つかの手法を十分検討するなどしまして、中小企業の受注機会が損なわれることのないよう、運用面でも配慮してまいる考えでございます。

○倉林委員 中小企業基本法の改正もあったと聞いておりますけれども、東京の企業のほとんどを占める中小企業が東京の産業を現に支えていることも、これは申し上げるまでもない事実であります。都は、これらの中小企業への配慮、育成をさらに継続していくべきだと、こう私は考えておりますけれども、契約あるいは発注部門として、今後の中小企業対策のあり方をどのように考えているのか、お伺いをしておきます。

○碇山経理部長 昨年十二月でございますが、中小企業基本法の改正が行われました。法律は、一律的な格差是正から、多様で活力のある中小企業の自助努力を支援すると、そういう理念にシフトしてございます。私ども契約部門あるいは発注部門といたしましても、まじめで努力する、技術力のある中小企業者を大切にしたいと考えてございます。
 具体的には、優秀な中小企業を評価できるシステムづくりが必要であろうかと思います。例えば、本年八月に発表いたしましたISO認証者、ISOを取得した方々に対する格付への反映、インセンティブと申しますか、これなどもこうした考えに基づくものでございます。さらには、履行成績の格付への反映、あるいは発注標準額の見直しについても、今後、そのような方向で検討する必要があると認識しております。

○倉林委員 それでは最後に、都の基本施策でもあります中小企業対策について、契約を所管しておりますし、財政も所管しております木内財務局長、しつこいようでありますけれども、お答えをもう一度お願いいたします。

○木内財務局長 東京都は、現在、財政構造改革に取り組んでいるところでございます。その中で、投資的経費についても削減を図っていくことにしておりまして、そうした取り組みの中の一つとしてコスト縮減も行っているわけですけれども、コストの縮減は、ただ経費を削減するということではなくて、コストの縮減を通して事業量の拡大を図っていこうということが、大きな目的といいますか、考え方に立っているわけでございます。
 また、東京都としては、いわゆる不良不適な事業者を排除する、あるいは意欲のあふれる、かつまた将来性のある中小企業を育成することによって、東京都内の産業の活性化を図っていこうということも、都政としての大きな政策課題であろうと思っております。
 契約を所管し、財政を所管する財務局といたしましても、副委員長が申されましたように、今、るるご議論をいただいた方向を踏まえつつ、契約事務のより一層の適正な執行に努めていきたいと考えております。

○倉林委員 意見だけ申し上げさせていただきたいと思いますが、今回の発注ロットの見直しについては、都の財政状況を考えれば、確かに理解できなくもないわけであります。しかし、昨今の東京都の発注件数も大幅に減少しているという実態の中で、この見直しは中小の企業者にとっては大変厳しい話であるということ、これもまた事実であろうと思います。中小企業の活性化が東京の地域活力の向上に果たす役割というものは、大変大きいものがあるわけであります。中小企業者が置かれている現状をしっかりと理解していただき、関係局とも十分連携をとって、その育成に努めていただきますことを強く要望して、終わらせていただきます。

○古館委員 それでは、質問させていただきます。
 きのう、一般質問で、私どもの吉田信夫都議会議員から、事業所数で五万二千社、六十万人以上の人が働く都内の建設業の、とりわけ中小建設業の大変さというのが指摘されまして、その中で、建設業の全産業に占める倒産の比率が二割を超えて群を抜いていると。こういう中で、中小建設業をどう守り、育成していくかという課題は、東京都政の中でも非常に重要な課題だというふうに私どもは認識をしております。
 そうした上に立って、幾つか質問させていただきますが、低入札価格調査制度、まずここで、資料の二番目にありますが、予定価格七億円以上は本格実施をする、五億円以上で七億円未満については試行すると。最初に、この低入札調査制度というのはどういうことか、わかりやすく説明をしていただきたいと思います。

○碇山経理部長 地方自治法の規定によりまして、工事または製造の請負において適切な履行を確保するため、最低制限価格、いわゆるローアーリミット、それと低入札価格調査制度があります。
 お尋ねの低入札価格調査制度は、あらかじめ設定しました調査基準額を下回る応札があった場合に、そのものを自動排除することなく、その価格で適正な工事の施工が可能か否かについて十分調査いたしまして、その調査の結果を待って落札を決定するという制度でございます。
 したがいまして、本制度は、入札者の企業努力、あるいは低い価格での落札を促すというような意味で、コスト縮減にも資するということでございますので、今回、これまでの試行を経て本格実施するとしたものでございます。

○古館委員 その場合に、予定価格を幾ら下回る場合でもいいという判断になるのか、それとも、どういう基準でそういうことが--いわゆる低入札という形で、これでやってもらいましょうという場合の判断ですね、それがどういう形であるのか。
 例えば、昨年度、九九年度の場合で何か具体的な事例、都営住宅なんかで試行したというふうに聞いているんですが、そうしたことを踏まえて具体的にお示しをいただきたいと思うんです。

○碇山経理部長 基準でございますが、言葉といたしましては、調査基準価格と申しております。三分の二から十分の八の範囲内で設定をしまして、それを下回った場合に調査をかけるということでございます。
 それと、事例ということでございますが、昨年、都営住宅で一件事例がございました。調査基準価格を下回ったわけでございますが、十分調査をし、問題なく履行できるということを確認いたしまして、契約を締結し、工事を現在施工中でございます。

○古館委員 ちなみに、予定価格が幾らで、その場合の入札金額が幾らかというのは、いえませんでしょうか。それはまずいですか。

○碇山経理部長 ただいまもご答弁申し上げましたが、予定価格の三分の二から十分の八の範囲内で調査基準価格を設定いたします。それを下回った場合に調査をいたしまして、履行ができるということを十分確認の上、実施するものでございまして、幾らの基準価格を設定する、基準価格を下回った場合に、どういう場合に履行ができるかというのは、個々具体に判断すべき内容でございます。

○古館委員 去年試行したわけですよね。試行して、ここでできるよという判断をしたわけですよ。だから、試行したところの都営住宅なら都営住宅が、予定価格幾らで、入札金額幾ら、つまり落札率が幾らというのは、それがわかれば出るわけです。だから、そういうことを試行した部分で、今、示すことはできないかという質問をしたんですが、できるならお示しをいただきたい。

○碇山経理部長 多摩地区の都営住宅建設工事の事例でございますが、本年三月入札を行った結果、共同企業体が、予定価格七億四千万に対しまして五億円余、落札率七二・二%で応札したものでございます。
 そこで、落札決定を保留いたしまして、先ほど申し上げました内容の具体的なものとして、積算内容とか施工の体制、経営状況等の調査を行いました。その結果、適正な履行の確保があると判断し、同共同企業体を落札者として決定したものでございます。

○古館委員 この問題は、確実性と同時に、都営住宅ですから、住まいですから、品質というのもやっぱり確保されなきゃいけない。そういう場合のフォローといいますか、そういうのは--つまり七二%で落札をした、もちろん設計だとか全部ありますから、それに見合ってできたということで、質問したら、品質の面でも大丈夫ですというふうに恐らくいわれるだろうと思うんですけれども、そういう場合のきちっとした後のフォローというのは、どういう形でやられるんでしょうか。

○碇山経理部長 いうまでもなく、基準価格を下回った場合の適否のことですが、先ほど申し上げましたような積算内容とか施工体制、経営状況、いろいろな判断をいたします。その結果、履行はできるという判断でございまして、それとあわせまして、履行の確保という観点からは、当然、契約した後は監督あるいは検査というのがございます。したがいまして、基準価格を下回った事例だからといって、品質が落ちるとかということはないということでございます。

○古館委員 それでは、この低入札価格調査制度が、先ほどちょっと聞いて安心したんですが、JVで共同企業体ですから、当然、これにはいわゆる中小建設業も入っているというふうに、先ほどの説明で理解をしました。これが今後ずっと進んでいくということになると、中小企業が排除されていくということになりませんか。私は、ちょっとそういう心配をするんですが、そういうことはないというふうに、この件の見解についてまずお答えいただきたいと思います。

○碇山経理部長 制度的にも、実態的な運用におきましても、この低入札価格調査制度というものと中小企業の受注機会の確保というものは、異なっているというふうに認識しております。したがいまして、低入札価格調査制度のメリット、先ほど申し上げましたような経済性が図られるとかというようなメリットがありますが、それを継続したから中小の受注の確保が損なわれるということは、ないということでございます。

○古館委員 わかりました。そのような方向で……。
 それでお聞きしたいんですが、ここに、平成十二年ですから、ことしの六月二十七日に、財務局長名と労働経済局長名の連名で、官公需についての中小企業者の受注機会の確保等についてという通知が出されております。それで、この通知、財務局長、労経局長の連名なんですが、まず、この中小企業受注機会の確保についてという通知についての位置づけですね。先ほど、国の方針が私は非常に気になったんです。「かかる要請の」というのは、いわゆるコストを削減するという要請の範囲内で分離分割発注をすべしというのが、さっき説明した国の方針ですが、東京都の場合は、私は、かなり考え方が違っているというふうに認識をしているんです。
 それで、官公需についての中小企業者の受注機会の確保等についてという通知について、位置づけはどういうものか、改めてお答えいただきたいと思います。

○碇山経理部長 官公需についての中小企業者の受注機会の確保等に関する通知でございます。財務局長、労働経済局長の出している、いわゆる連名通知と申し上げているものでございますが、いうまでもなく、官公需におきます中小業者の受注機会を図るということは、中小企業者の経営の安定に資する、効果も大きいということから、これを推進する施策を庁内各局に周知するため、財務局長、労働経済局長の連名で通知しているものでございまして、最近は十二年六月二十七日の通知でございます。

○古館委員 この通知は、企業局も一緒に出ていると思うんです。それで、この通知がどういうふうに中小企業の受注機会の拡大になっていくのかということで、実はこの通知をいただきまして見ていましたら、東京都の過去五年間の契約実績調というのが、知事部局と公営企業局ということで、大くくりで二つに分かれております。
 それで、例えば去年の契約ですけれども、知事部局に対しての中小企業の受注件数ですが、その率でいいますと、八六・五%が中小企業に仕事が回っていますと。その金額は知事部局で六一・一%なんですが、公営企業局は、件数が七三・七、金額は、知事部局が六一・一%なのに対して、中小企業分は三二・五%、およそ半分ぐらいに落ちているわけです。
 こういう部分について、私は、企業局での比率をもっと高めるように、ここは財務局ですから、通知も財務局長と労経局長で出していますから、そうした意味で何らかの形で--もちろん事業局ですから、そこはそこで独立性というのもあるでしょうけれども、この通知そのものは生きているわけで、ちなみに知事部局並みに引き上げた場合、企業局の中小企業が受ける金額は約一千億円増になります。それだけでも、東京の中小企業に対する経済力というのは随分違ってくるはずなんですよね。
 ですから、そういう点で、企業局に対しても、そうした知事部局並みぐらいまでは引き上げなさいというようなことを、これは何といったらいいでしょうか、指導というとまた語弊があるんですが、そういう働きかけをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○碇山経理部長 別紙1にありますように、知事部局と公営企業局と比べまして、公営企業三局の方の受注比率が件数、金額とも落ちているということは、これまでもご指摘をいただいているところでございますが、ご案内のとおり、公営企業局におきましては、例えば下水道の幹線工事など、シールドでございますが、技術的に困難な大型工事が多いということも事実でございます。そういう意味で、中小企業の受注比率は低くなっております。
 私どもといたしまして、これはオール都庁ということで、この連名通知に基づきまして、契約面では全庁的な連絡体制をしいております契約事務協議会等の場を通じて、この辺について、中小企業の受注比率の向上に努めておりますし、今後ともその考えでございます。

○古館委員 困難とか困難でないとかという問題と、JVでそうしたことをやるという考え方というのは、私は当然区別されていいはずだと思うんです。だから、困難だから中小企業に受注が少ないというのは、あり方の問題として、理論上はそういうふうにいえるかもしれないけれども、しかし、もっと中小企業に受注をという角度で努力をするということについては、局長は首を振っていますけれども、この財政委員会でもそういう要望が出たよという話を、しかも今、自民党の倉林副委員長からも、中小業者に対する受注問題では、すごい心配の意見も出ているわけですから、そういう点はぜひ反映してもらいたいなと。それと、知事部局も中小企業の受注金額をもっと引き上げる、そういうことではもっと努力してもらいたいと思います。改めて答弁を聞きたいと思います。

○碇山経理部長 先ほどもご答弁申し上げました、いわゆる施工困難な大型工事ということでございますが、もちろん、私ども財務局あるいは公営企業局でも、中小企業の受注比率の拡大というのは努めておるわけでございます。
 ただ、JVの方式としましては、例えば施工能力を向上するというような能力増強型のJVと、中小企業の受注機会を確保するという、いわゆる政策的なJVと二つございます。私どもは、特に、長年にわたりまして中小企業の受注機会を増大するという意味で、大企業、中小企業というセットのJVということで努めたわけでございますが、JVの目的の一つとすれば、大型工事で施工能力を向上するというような観点もございます。
 そのような意味で、鋭意努力しておりますが、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、大型工事においては、極めて特殊な工事におきましては、なかなか中小が入れないという部分の契約もございます。

○古館委員 それで、先ほどの中小企業の受注機会の確保等についてという通知と、今回、やっぱり同じ通知ですが、適切な発注ロットの設定について、ここでは、この適切な発注ロットの設定については、財政構造改革の推進に向け、コスト縮減の観点から下記のとおり取り扱うこととすると、こういう通知が出ていますが、中小企業の受注機会の確保ということと、適切な発注ロットの設定ということは相矛盾しませんか。どうですか。

○碇山経理部長 大変難しい問題でございますが、先ほどご答弁申し上げましたとおり、私どもの契約の方向づけなり政策としましては、中小企業の受注機会の確保を図るということを基本に据えつつ、財政構造改革という強い要請の中で改革をしていく、その一環としてロットの拡大というものがございます。一見矛盾するというような局面もないわけではございませんが、先ほど来からご答弁申し上げましているとおり、いろいろな運用を駆使しまして、矛盾がないように努めていく考えでございます。

○古館委員 先ほどご答弁の中にありましたが、確認の意味で確認させてほしいんですが、つまり工事関係の適切な発注ロットの設定の問題で、工程面、それから事業費節減の観点から見て、発注ロットの設定が適切であるかどうかを十分検討するというのが、工事関係の1に書かれています。ところが、さっきの答弁ですと、どういう点で発注ロットの設定が適切であるかどうかということの基準は、2、3で示しているというご答弁があったというふうに私は認識をしておりますが、そういうふうに理解してよろしいですか。

○碇山経理部長 先般の当委員会でご説明申し上げました資料第2号の三番目、(1)工事関係で、ただいま古館理事からご指摘がありましたように、1で、工事の設計または起工においては、工程面、事業費節減等の観点から見て、発注ロットの設定が適切であるかどうかを十分検討するということでございます。
 これを受けまして、業種区分ごとに発注を行う分離発注を基本とするが、施工区域や搬入路等の状況により、現場管理上必要がある場合は一括発注とするということで、2で分離の方をうたってございます。
 3につきましては、分割発注をうたっておりまして、すなわち同一業種に係る発注のうち、建築、設備工事については棟別に発注を行う分割発注を基本とするが、2と同様に、現場管理上必要がある場合については一括発注とするとしたものでございます。

○古館委員 では、それを確認させていただいて、先ほどの質問で、例えば、そういうことでどういう事例が考えられるか、今までやった中でどれぐらいの経費節減があったかと。さっきの話ですと、都営住宅の関係で約〇・八の節減効果があったと。ここで、例えば学校工事の校舎棟と体育館等を、今までは分割発注していたのを一つでやる場合も想定されると、こういうふうにいっていますね。
 その場合に、九九年度の例でいいですけれども、今までは分割発注でやっていたのを一つでまとめた場合に、つまりコスト縮減と今いっていますから、考えられるコスト縮減というのはどういう形で考えられますか。

○碇山経理部長 昨年の事例でございますが、先ほど申し上げましたとおり、現場管理上必要がある場合に、これをまとめるものでございますが、例としまして、学校建築におきまして、ただいま古館理事からお話がありましたように、校舎棟の建築工事と体育館等の建築工事を一括発注しますと、二十一億ぐらいの規模に対しまして、九百万円ぐらいのコスト縮減が図られるという試算をしてございます。

○古館委員 私は、この場合に、中小企業の受注機会を拡大するという方策をぜひ考えてほしい。先ほどの質問でも、いろいろな方策を考えていきたいということを答弁されております。
 私は、そこで提案なんですが、例えば、今までは高校の校舎と体育館を分割で発注していた、業者はそれぞれ、仮に高校の本体工事の方が三者だとしますね、こっちの体育館を二者だとします。そうすると、今回、もし今までのとおりやっていくと、三者で請け負うということになると、中小業者が受注する機会というのが減るわけですね。だから、仮に一括でやった場合でも、総体として受ける中小業者は変わらないように、つまりJVの構成員をふやすとか、そういう考え方をとることはできないのか、そういうことを提案させていただきますが、いかがでしょうか。

○碇山経理部長 ただいまのご質問でございますが、確かに、おっしゃるとおりなところは部面的にはあろうかと思います。ただ、私どもは、これまでもJVの結成に当たりましては、特に中小企業者の指名といいますか、希望が多い場合には、JVの数と申しますか、二者ジョイントを三者ジョイントにするなど、運用面で工夫を凝らしてきたところでございます。
 したがいまして、先ほど来からご答弁申し上げているとおり、今回の改正におきまして、あるいは改革におきまして、受注の確保が損なわれないように運用面で工夫を凝らしていく中で、そのようなことも考えていく考えでございます。

○古館委員 ぜひ、こういうJVの構成員の数をふやすなども含めて、本当に全力を挙げて中小業者の受注機会の拡大に努めてほしい。
 最後に、実施に踏み切った場合に、財務局は各局から事前事後の報告を受けるとか、安易な実施、つまり、こういう通知が出ていくと、極力中小業者に受注させましょうということではなくて、そういう方向に流れることについても、財務局がきちっと目を光らせていただきたいと思いますし、中小企業の受注機会が増大しているかなど、きちっと報告を受けるようにしていただきたいと思っています。
 さらに、財政委員会に対しては、少なくとも実施一年後には、どういう形で今回の発注ロットの設定についてという方針があらわれてきて、中小業者の受注問題がどういうふうに変化してきているかを含めて報告もしていただきたいと思いますが、最後にこのことを質問いたします。

○碇山経理部長 中小企業の受注機会の確保につきましては、先ほどの答弁でもちょっと触れさせていただきましたけれども、全庁的な取り組みということで、契約事務協議会の場を活用して工夫を凝らしているところでございます。今後、この契約事務協議会の場などを通じまして、全庁的に取り組んでいく考えでございますので、ご質問の点につきましては検討の課題とさせていただきたいと存じます。

○桜井委員 私も同様の質問でございますが、できる限り質問のダブりをしないように、三点に絞って基本的なことをお伺いしたいと思うんです。
 入札制度の改善をするという報告を前回の委員会で受けたわけでございますが、一般競争入札の適用範囲の拡大であるとか、予定価格の事前公表本格実施など、いわゆる公正性、それから透明度の確保のために一生懸命努力していることは、評価したいと思います。現実に私どものところにも、予定価格の事前公表等につきましては、他府県の同僚の議員から問い合わせが多数来たりしまして、そういう意味では、全国的にも非常に大きな波動を呼んでいるんじゃないかなと、こういうふうに評価するわけであります。
 その中で、今回、適切な発注ロットの設定ということが示されたわけでありますが、これは分離分割発注の一定の見直しをするということだと思いますが、分離分割発注というのは、ある意味では、共同企業体方式と、あわせまして中小企業の受注の拡大という意味で、東京都の政策の大きな柱をなしてきたと思うわけです。
 今回、一定の見直しをするということでございますが、現実的に考えまして、中小企業の受注機会の確保とコストの削減を両立させていくということは、なかなか難しい問題ではないかなと考えております。発注ロットの考え方を変えるということが流れまして、正直いって、先ほど来いっている中小の建設業の人たちは、また受注の機会がなくなるんじゃないかなと、こういうふうに受けとめている人が多いというのが現実ではないかと思うんです。
 問題は、コストの削減と受注の拡大を両立させていくということでありますけれども、中小企業対策の上から、果たして東京都は軸足をどっちに置いて考えていらっしゃるのかなと、こういうふうに私は思ったわけでありまして、そうなった場合は、当然、中小企業の受注の拡大に軸足を置いていると思うわけですけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。

○碇山経理部長 先般の委員会でもご説明申し上げたところでございますが、東京都は、入札・契約制度につきまして、その透明性や公正性を確保するということと同時に、経済性をこれまで以上に確保していく、発揮していくということが、今、差し迫った大課題でございます。九月十四日の当委員会におきまして、資料第2号で入札制度の改善をご報告させていただきましたのも、このような要請によるものでございます。
 従来からの中小企業の受注の確保という施策、これを基本に置きつつ、コスト縮減の観点を踏まえた適切な発注ロットの設定に努めるとしたものでございますが、桜井委員お話しございましたように、中小企業の受注の確保とコストの縮減というのは、両立するのが簡単な命題ではないということは、私も重々心してございます。
 ただ、先ほど申し上げましたように、中小企業の受注の確保というのを基本に置きつつ、--やはり財政構造改革という都政が置かれた喫緊の課題に、契約面、入札面も対応していかなきゃいけないということで、この両方を踏まえて頑張ってまいりたいと考えております。

○桜井委員 二つ目の質問は具体的に聞いた方がいいと思うんですが、いただいた資料の中に、現場管理上必要な場合は一括発注にするということでございますが、具体的にどういうことなのか、これを説明していただいた方がわかりやすいと思います。

○碇山経理部長 ご説明をした資料2号では、現場管理上必要がある場合ということで、分離につきましては、本体工事と外構工事について例示を述べ、分割につきましては、例えば学校建築における校舎棟と体育館等を分割するというものを一括発注するということでやったわけでございます。
 現場管理上必要がある場合というのは、非常に多岐に分かれますけれども、やはり現場の中で、一定の工事の、分割することによっての重複だとか、現場のとり合いとか、いろいろな問題があるわけでございますので、そういうことがクリアできるような場合、逆にいえば、それを分割して、かえってそれが工事の施工の円滑を妨げるというような場合には、一括発注ということも視野に入れて改革、検討してまいりたいと、こういう内容でございます。

○桜井委員 今まで、建築の本体工事、それから電気設備、空調、いわゆる設備の工事、エレベーター工事などを分割して発注したわけですよね。それが、今の話ですと、現場に何か問題があった場合は、例えば都営住宅を二棟建設する場合、これを一つにして発注するんだよと、こういうことだと思うんです。その場合に、今までのような分割の基準はなくなるわけではない、ただ、建設本体そのものが一つになる場合もありますよと、こういうふうに理解していいんですか。

○碇山経理部長 分離発注でございますが、単一の施設建設工事等におきまして、業種区分ごとに発注を行うものであり、建築本体、電気設備、給排水衛生設備、空調工事あるいは外構といった形で、これまで分離をしているわけでございます。
 それから、分割発注でございますが、同一業種におきます発注を、ある意味では細分化するものでございまして、例といたしましては、道路河川工事において、施工区域を適切に分けまして施工するとか、分割するということでございます。あるいは、都営住宅建設におきましては、住宅棟などを適正な規模に分割する、学校建築におきましては、校舎と体育館を分割するということでございまして、ここら辺の分離分割の中で、例えば余りにも行き過ぎた分離分割があった場合には、それを適正化していくという要請もございますし、今まで分離分割でやったのは、先ほど申し上げましたように、現場の状況で必要があって、現場のとり合いの問題とかいろいろあろうかと思いますので、どうしても分離分割せざるを得ないと、そういう意味で分離分割したところもありますが、そこら辺の問題がクリアできれば、一括発注も視野に置いて検討してまいるという内容でございます。

○桜井委員 具体的な例としてよくわからないんですが、この発注ロットの見直しということについて、理解としてはよくわかるんです。ただ心配なのは、これまでもあったんですが、発注の規模が、意外と技術的な面や現場の状況が拡大解釈されて、中小企業でもできるんだけれども、大企業でなければだめだとかというようなことが、幾つかそういう事例があって、それで中小企業の受注の拡大が縮小されているという部分があったのではないかと思うところがあるわけなんです。
 したがって、いろいろな事情で一括発注するというんですけれども、ぜひ拡大解釈がないようにしていただいて、あくまで軸足は中小企業の受注の拡大ということに置いていただきたいと思うわけでありまして、先ほど来、話をしたように、これが拡大されると受注の機会が減少するということも、可能性として出てくるんじゃないかということを私自身は心配しているわけでございます。
 先ほど来、制限価格の話等がありましたけれども、コストの削減を図るということは非常に大事なことでありまして、これはしっかりと取り組んでいただきたいんですが、一方、中小企業の受注の機会を確保するという面からしますと、話があった制限価格のあり方、これが果たして今までのあり方でいいのかどうか。一律全部、制限価格が二割あるいは三分の二となっていますけれども、工事の形態によってこういうことを考えていくという見直しも、一方では必要ではないか。
 それから、お話がありましたように、共同企業体のありようも、今まで基本としては大手と中小という形だったんですが、中小同士の共同企業体に対する発注というような部分、あるいは前倒しからしますと、年度を越えても前倒しするというようなことや、工事発注の平準化の問題、こういうことを全般的に検討していただいて、コストの削減と同時に中小企業に対する受注の拡大のあり方が確保できるように、さらに、中小企業の受注の機会が多くなるようにという基本的な命題についても、これからしっかり取り組んでいただいて、一定の方針を打ち出していただくことが大事ではないかと思うのでありまして、このことを最後にお聞きいたします。

○碇山経理部長 今回の見直しでございますが、施工の合理性に反する分離分割発注はやめるという趣旨でございます。したがいまして、中小企業の受注機会が大きく減ることはないように、運用面で十分努めるものでございます。
 ただいま桜井委員からお話がありました、工事発注の平準化だとか、あるいはJV方式の運用面での工夫でございますか、おっしゃるとおりかと思います。共同企業体方式の活用におきましては、現在、都におきましては、中小企業の受注機会の確保という観点から、JV方式を最大限活用しておりますが、さらなる活用策、ただいまもお話がありましたような観点から検討してまいりたいと思います。
 それと、平成七年度から、中小企業の受注分野であります九億円未満のJVによる建築工事につきましては、二者JVとしてきたわけでございますが、これまで運用面でも、希望の状況により、三者構成のJVとして柔軟な運用を、これは中小企業の受注の確保という観点から図ってきたわけでございます。運用に当たりましては、このようなこともさらに留意してまいりたいと思います。
 それと、総合建設業と専門工事業、場合によっては専門業者同士がJVを結成できるかというような、先ほど桜井委員からお話しございました、共同企業体方式の工夫の一つの方向とすれば、異業種JVなどもあろうかと思いますが、これも中小企業の受注機会の確保や受注体制での面はございますが、業界の意見も十分伺いながら、検討課題の一つとしてまいりたいというふうに考えてございます。

○桜井委員 中小企業の受注の確保につきましては、現下の都政の中でも非常に重要な課題でございますので、ぜひこれに十分留意しながら、本題であります公正、透明な入札制度の整備、運用にさらに努力をしていただきたいとことを要望して、質問を終わります。

○山崎委員 今、話もございましたが、今回の発注ロットと申しましょうか、公共工事入札制度の改善の部分に関しては、特に問題意識とすると、中小企業の受注機会の拡大ということであろうと思います。それと大変深くかかわりのある事柄として、七月二十四日に、いわゆるISOの認証取得をした企業に対して、それを格付に反映させていこうじゃないかと、こういうことが財務局から発表されました。
 私どもにとっては、ISO、環境保全、大事なことはわかっていますが、そもそもこの話は、総論的には仮にいいことだとしても、非常に唐突に、降ってわいたような気がしないでもありません。ISOの認証取得を東京都のさまざまな入札資格に際して格付に反映させるということが、具体的にどういう内容なのかを、いま一度ご説明いただきたいと思います。

○碇山経理部長 山崎泰委員ご指摘のとおり、本年七月二十四日にプレス発表いたしまして、ISOの取得をした建設業者の方々に対しての格付への反映ということを行ったわけでございます。
 いろいろな観点がありますけれども、一言で申し上げますと、契約面、制度面でも、時代の背景に合わせた一つの改革が必要だろうというのが、私どもの基本的な認識でございます。いうまでもなく、ISO九〇〇〇シリーズは、品質管理なり品質保証に関するグローバルスタンダードであり、ISO一四〇〇〇シリーズにつきましては、環境に関するグローバルスタンダードでございます。これらの取得につきまして、各業界、製造業を初めとしてサービス業、小売業、いろいろな業界の方々が取得に向けて努力してございます。したがいまして、私どもでは、ISOを取得した場合に、契約面でも、それについてインセンティブを与えるという内容でございます。
 もう一つのお尋ねの、格付に対する反映の具体的な内容ということでございますが、取得者に対しまして、建設工事関係につきましては、最高完成工事金額の三%または五%、これは新規または継続によって三ないし五で振り分けるものでございます。物品買い入れ関係につきましては、売上高または最高一件契約高、これは委託でございますが、これも同じ三から五%を割り増しするという内容でございます。

○山崎委員 認識が違えば教えていただきたいんですが、そうすると、碇山部長がおっしゃるとおり、従前の工事もしくは販売の契約高がある、それに対して、新規にというか、ISOの九〇〇〇シリーズもしくは一四〇〇〇シリーズを取得した場合には、この契約高に三%乗せたものを実績額として見る、これが継続になった場合には--継続というのは、未来永劫取得し続けるという場合には五%乗せる、一四〇〇〇と九〇〇〇シリーズと両方取得した場合には、五足す五ですから一〇%乗せると、そんなような認識でよろしいわけですね。いいんですよね。
 そうするときに、実際の取得業者にとってみると、確かに格付の順位が変わることはあるんでしょうが、ランクが変わることも、ある場合とない場合、それは当然考えられますよね。同じランク内で、BならB内で、CならC内で、AならA内でということも考えられるんですが、取得した企業は、今の部分に関して具体的にどういうメリットがあるのか。

○碇山経理部長 先ほどの山崎委員のお話は、そのとおりでございます。
 もうちょっと付言させていただきますと、格付につきましては、主観的審査事項と客観的審査事項がございます。したがいまして、主観的審査事項のうちの、ただいま申し上げました、例えば建設工事関係につきましては、最高完成工事金額の三ないし五%を上乗せしていくと。物品買い入れにつきましては、物品の売上高の三%ないし五%を上乗せする。委託関係については、最高一件委託金額の三ないし五%を上乗せしていくということでございまして、それに、さらに主観的、客観的審査事項があって、トータルとして格付の変化、インセンティブを与えるというものでございます。
 それで、お尋ねのメリットということでございますが、ただいま申し上げましたとおり、最高完成工事金額なり売上高、あるいは委託関係におきます最高一件契約金額の割り増しが行われることになりますので、等級、あるいは順位格付の場合には順位の上で、上位に格付され、契約案件を受注する場合に、従来よりも大きな契約を受注する可能性があるというメリットかと存じます。

○山崎委員 だから、今の話を整理すると、順位は当然変わってくるんでしょうけれども、格付の中だと、ある一定線を超えなければ、変わるケースもあるし変わらないケースもあると、多分そんなことの認識だろうと思うんです。
 そこで、先ほど来、話が出ている中小企業の受注機会ということなんですけれども、現実問題として、どの分野で、九〇〇〇ないし一四〇〇〇を取得されている大企業以外の部分があるのか。都庁は大企業ですから、既に一四〇〇〇シリーズは取得されているわけですけれども、総論はよかれとしても、果たしてどこまでの中小零細がついてこれるのかなというのは、おのずと心配せざるを得ません。
 それで、現実にはISOの取得の部分に関しては、しかるべき期間と、しかるべき費用がかかるというのが常でございます。どういう費用がかかるのかなということなんですが、一般的に審査登録機関に払う費用が、従業員百人程度の規模で、大体ですけれども、百万ないし二百万程度はかかるといわれている。それから、体制を整備する費用、自社内の研修の費用、コンサルタントフィー、それから、取得のために、例えば排水溝等々を設けたりするための設備投資が必要な場合がある。ただでさえ不景気なときに、新しく、それも幾ら付加価値のこととはいえ、一定程度の費用がかかるというのは、中小企業にとってはなかなかつらいだろうなと思うんです、幾らいいことだとわかっていてもですね。
 それに輪をかけて、従前取得している企業の部分に関しては格付で上乗せしますよというと、中小零細企業というのは、ああそうか、やっぱりここでも離されてしまうのかという、非常に不安が募っているのだろうと思います。
 これは冗談ともつかない話で、幾つかの団体の皆さんとお話をするときに、こんなにISO、ISOといわれるんだったら、いっそのこと商売をやめるかなと。その人はしゃれのつもりでいったかどうかわかりませんけれども、そんなこともいっておられました。そうはいわずにという話も出ていましたけれども、そういった中で、いわゆるISO取得が、費用的にも期間的にもすぐに取得が困難だと思われるような中小零細企業の、よもや排除につながることはないだろうと思いますが、そういう不安の声が一方では現実にあるという点に関して、どう配慮し、お考えいただいているのか。

○碇山経理部長 先般のプレス発表以降、私どもの方にも、業界の方々からいろいろな声が届いたわけでございます。現に、ある業界には私どもお伺いしまして、十分いろいろなご説明をしたわけでございまして、ただいま山崎委員からお話があったような声も伺っております。
 ただ、今回のISOの取得に関しての格付の問題につきましては、冒頭申し上げましたとおり、確かに今、山崎委員からお話がありましたように、取得に当たりましては、経費もかかる、人もかかるということはございますが、そういう中で、要するに時代の流れに対応したグローバルスタンダードを取得した方々に対しては、私どもは契約面でもおこたえする、インセンティブを差し上げるというのが基本的なスタンスでございます。したがいまして、裏返しますと、ISOの取得がない場合に、契約面で不利を与えるというような、ディスインセンティブを与えるという趣旨では全くございません。
 それから、お話にございました期間の問題でございますが、ただいま申し上げましたとおり、一定の資格がないと契約面でご遠慮願うとかというような問題につきましては、当然のことながら、要件を満たすための一定の猶予期間とか周知期間というのが必要であろうかと思いますが、今回の場合には、ただいま申し上げたとおり、インセンティブを与えるということで、契約面でディスインセンティブを与えるということではございませんので、期間については、現在の期間で設定したものでございます。

○山崎委員 インセンティブを与えられるのはよくわかりますけれども、それを裏返してみると、インセンティブをもらうにももらえない中小零細、すべてとはいいませんけれども、その企業にとってみれば、それは心理的にも非常に不安感につながる事柄ですし、今、ISOを取得しないからといって、決して不利な状況になるわけではないという、契約総責任者の経理部長の答弁がありましたから、かたくそれを信じます。
 もう一方、東京都は、いってみれば最大の自治体である。もちろん首都の自治体である。ですから、東京都が今回、他の自治体に先んじてこれを導入したというのが、一つの大きな売りだったというか、ポイントでしたよね。そうすると、当然これに追随して、東京以外の他の自治体、道府県もしくは市町村でも、こういうことがあり得るかもしれない。もしくは、ほかの民間企業に関しても、東京都がそうやって、ISOを取得できるような、例えば製造、物販等々の会社を、優遇とはいいませんけれども、そういうふうに位置づけるのであるならば、うちの会社も願わくはISOを取得しているところだけつき合おうじゃないかというふうになると、ISOをすぐには取得できない中小零細企業の会社に対しての受注の機会がどんどん減りはしないかという、現実に心配があるのも事実です。そのことに対する影響がないようにという点では、どう思いますか。

○碇山経理部長 東京都は、ただいま申し上げたようなスタンスで、施策展開といいますか、運用を進めてまいります。山崎委員のお話は、確かにいろいろなところでISO取得というような流れの中で、中小企業の方々が、他の自治体でも、あるいは民事でも、実質的に締め出しというような状況になってくるのではないかということでございますが、現実的に、業種で申し上げますと、製造業がグローバルスタンダードで一番厳しい状況かと思います。
 と申しますのは、特にISOの中で、一四〇〇〇の環境対応シリーズのISO一四〇〇一、これは、ヨーロッパでISO一四〇〇一を取得していない製品が納入される場合には、輸入がシャットアウトになるということでございますから、日本国内で申し上げますと、製造業では大企業、親企業あるいは下請企業でも、ISO一四〇〇〇シリーズを取得しているというのが流れかと思います。
 ただ、いろいろな業種によって、特にヨーロッパのグローバルスタンダードにこれは端を発しておりますので、業種で輸出関係がない場合には、一四〇〇〇シリーズは比較的、おくれているといっては語弊がありますけれども、そういうような状況が業態によってはあるかと思います。
 いずれにいたしましても、私どもは、取得をされた場合には契約面でもおこたえしていきたいということでありまして、中小企業者を締め出すという趣旨ではないことは、先ほどご答弁申し上げたとおりでございます。
 ただ、いえますのは、いろいろな業界でも、これからISO九〇〇〇シリーズ、一四〇〇〇シリーズというのが時代の流れになってくるかと思いますので、契約面だけでなく、例えば私どもの労働経済局でもISOシリーズの取得支援というのをやっておりますので、労働経済局と一体となって、ISOの取得支援については努力してまいりたいというふうに考えてございます。

○山崎委員 現実面は労経さんになりましょうから、労経局とも調整をしていただいて、ぜひとも取得支援を進めていただきたいと思いますが、誤解なきようお伝えしておきますけれども、私は別に、こういう不景気な時期にISOの取得そのことが不要ではないかということは、毛頭いうつもりはありません。確かにグローバルスタンダードということはわかりました。ヨーロッパの状況も今、承りました。
 ただ、幾らいいことであっても、物事の導入に際しては、やっぱりソフトに、今、こういった経済状況であるならば、物品にしても公共事業の部分に関しても、受ける側がきちっと理解しやすいような入れ方というものがあると思うんです。制度としては、入れ方というものがあると思うんです。
 そういう中でいうと、これは七月二十四日にオープンになりました、プレスの資料も七月二十四日、私どもも七月二十四日にご説明をいただいた。それで、建設工事関係の部分に関しては、都と契約する事業者がISO等々の資格を平成十二年十二月末までに認証している場合には、格付に反映する企業にして加えるということの発表でしたよね。物品の買い入れ関係の部分に関しては、七月二十四日発表で、九月末日にISOを認証取得した企業に関しては、格付に反映させるということですよね。ちょっと逆算ができないんですが、九月末から七月というと、物品関係で約二カ月、それから建設工事関係で五カ月。それぞれ物品とか工事関係で、二カ月、五カ月ぐらいでISOというのは取得できるものなんですか。

○碇山経理部長 ただいま山崎委員からお話のあった期間では、ISOが取得できるということは現実的にはあり得ないと思います。
 ただ、先ほどご答弁申し上げましたとおり、私どもが、ISOを取得しなければ契約面で登録を受け付けないとか、あるいは契約面で不利になりますよという趣旨であれば、二カ月なり数カ月であれば、大変まずいということはありますけれども、現実にはそういうことではなくて、取得した場合にインセンティブということでございますので、この期間になったわけでございます。

○山崎委員 今の答弁の趣旨はわかりますよ、財務局の経理部としてのお立場はわかります。さっき碇山部長は、インセンティブを与えるためにこの仕組みを設けたということですよね。二カ月とか五カ月という短い期間で取得できないという明確な答弁があるならば、これは何のためにするかというと、今の段階でどの企業がISOの九〇〇〇シリーズ、一四〇〇〇シリーズを取得しているかということを確認するにすぎないじゃないですか、今の話を受けとめていうと。そうですよね、大きくうなずいておられる。
 そういう意味でいうならば、せいぜいISOを取得できるような期間、一年なら一年とか、一年半なら一年半ぐらいの期間を与えておいて、そこで皆さん、七月二十四日に発表しますよ、来年の何月、一年か一年半後にはこういった形でスタートしますよというような期間を、スタートラインを一緒にするような形で設ければ、それは、もう既に登録している会社もよし、じゃ、そのときまで一生懸命、格付に反映されようと思って、中小零細企業が、中には百万も二百万もかけて頑張るところも出るかもしれない。それが、いってみればインセンティブなのかなという気が大きくするわけです。
 それを、いきなり二カ月後で切りますと。来年からはもしかすると、指名を外されるとまではいいませんけれども、この不景気なのに、また東京都の、唯一金がある東京都に対する仕事が減るのかと、そう思わなくもなきにしもあらずだという部分に関して、もっと期間の部分を柔軟に考えることができなかったのか、もしくはこれからも考えることはできないのか、インセンティブとおっしゃるのであるならば。

○碇山経理部長 ご説明が若干舌足らずだったと思います。二カ月ないし数カ月の期間ということは、物品関係にしろ工事関係にしろ、次期の名簿は、平成十三年度、十四年度の適用名簿でございます。したがいまして、その十三年度、十四年度の名簿に、ISOの取得をした方にインセンティブを与えるためには、事務手続で一定の期限というのがございます。それで二カ月ないし数カ月ということになったわけでございますので、それをおくれて、その期間を超えてISOを取得された方については、例えば次の名簿でインセンティブを与えるというのは明々白々でございますが、ただいまお話しのありましたように、その後にあった場合には、例えば追加でそういうインセンティブが与えられるかどうかは、十分検討させていただきたいと思います。

○山崎委員 その答弁は初めて聞きましたけれども、それは十五年以降に反映させるのは明々白々、当然の話ですが、そういうようなことも含めて、十三年度、十四年度、原則的には二年の区切りで、前段登録しないということは、我々も仕組みはよく承知しています。そんなことを含めて、本当に取ってくださいよというような形で支援をするのであるならば、労経さんも何か、いろいろ助成事業もしていただけるという話ですけれども、ぜひともそんなことを含めて柔軟に考えていただきたいと思います。
 今の話とも関連して、これは建設工事関係と物品買い入れ関係に分かれております。この段階で、どうしても物品等々の買い入れの部分に関して、もう既に、これは九月末日ですから、あした金曜日ですから、あしたまでに取得した企業しかリストに載らないということですので、外せとまではいいませんけれども、物品に関してだけでも、もう少し柔軟に考える余地はないのかどうか、そこら辺はどうですか。

○碇山経理部長 まず、今回の九〇〇〇と一四〇〇〇シリーズに分けてご説明をさせていただきたいと思います。
 物品関係でございますが、九〇〇〇シリーズにこれを適用するということでの意味合いでございます。事業者の品質管理システムの構築の促進効果というのが期待できるわけでございます。結果的に、信頼感のある製品、サービスの供給が図られるということにつながるわけでございます。冒頭ご答弁申し上げましたとおり、ISOの九〇〇〇シリーズというのは、品質なり品質保証に関する国際基準ということでございます。一方、一四〇〇〇に目を移しますと、東京都としての政策的な観点から、すべての事業者に対しまして環境への配慮をお願いする立場で、今、都政はいろいろな展開をしております。
 これらISOの認証取得は、現在、物品関係について取得している事業者は少ないということはございますけれども、グローバルスタンダードとして国際的にも定着しつつあります。製造業はもとより、卸売業とか小売業、サービス業に至るまで、あらゆる業種に及んでおりますので、契約面でも、工事、物品両面にわたりまして、これらの取得に対してインセンティブを与えていくというのがベターかなというふうに考えてございます。

○山崎委員 きょうは時間の限りもありますから、最後の質問にしますが、きょうの入札の関係、契約の関係、それから中小企業の受注機会の拡大という意味で、その部門の責任者であります経理部長に最後にお願いして答弁を求めたいと思いますが、十三年、十四年の部分に関して、そういうふうに一歩踏み込むことは、総論としては正直いって否定しません。でも、少なくとも当初の導入期間というのは、先ほど申し上げたとおり、物品に関しては二カ月、公共工事に関しては五カ月というところでスタートせざるを得ないということである以上は、現実的な運用面の問題として、中小企業の受注機会がより狭くなるということの心配が少しでも生じないように、当面、少なくとも十三年度、十四年度という二カ年の部分に関しては、運用面において中小零細等々に関しても十二分に配慮していただきたいということをお願いし、また、そのことに関して最後に答弁をいただいて、質問を終わります。

○碇山経理部長 今回の優遇措置というものは、あくまでも入札参加の資格の時点で格付に反映するものでございまして、業者の選定や希望の受け付けに当たって、あるいはそれについてディスインセンティブを与えるという趣旨でないことは、ご理解賜りたいと思います。
 いずれにいたしましても、先ほど来からご論議いただいておりますが、契約面での改正に当たりましては、中小企業の受注の機会のブレーキというのが、ある面には出てくるかということは否定し得ない事実でございますが、そこにつきましては運用面で、ただいま山崎委員からお話しありましたように、特にこのISOにつきましては、短期間での公知期間といいますか、PR期間でありましたから、運用面では十分配慮してまいりたいというふうに考えてございます。

○白井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○白井委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして財政委員会を閉会いたします。
   午後三時三十七分散会

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