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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十四号

令和二年九月十七日(木曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長星見てい子君
副委員長内山 真吾君
副委員長柴崎 幹男君
理事うすい浩一君
理事とや英津子君
理事福島りえこ君
林あきひろ君
龍円あいり君
あかねがくぼかよ子君
鳥居こうすけ君
斉藤まりこ君
谷村 孝彦君
大場やすのぶ君

欠席委員 一名

出席説明員
生活文化局局長野間 達也君
次長土岐 勝広君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務根本 浩志君
広報広聴部長久故 雅幸君
消費生活部長吉村 幸子君
文化振興部長古屋 留美君
都政情報担当部長稲葉  薫君
文化施設改革担当部長工藤 穣治君
教育庁教育長藤田 裕司君
次長松川 桂子君
教育監宇田  剛君
技監矢内真理子君
総務部長安部 典子君
都立学校教育部長谷 理恵子君
地域教育支援部長田中 宏治君
指導部長増田 正弘君
人事部長浅野 直樹君
福利厚生部長小菅 政治君
教育政策担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
小原  昌君
企画調整担当部長岩野 恵子君
教育改革推進担当部長藤井 大輔君
特別支援教育推進担当部長高木 敦子君

本日の会議に付した事件
議席について
教育庁関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)中、歳出 教育庁所管分
・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
請願陳情の審査
(1)二第七号の二  ハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願
(2)二第四九号の一 都立学校再開後の具体的対応策の公開及びICT環境の整備等に関する陳情
(3)二第五二号の二 自殺対策を更に推進することに関する陳情
生活文化局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・東京都江戸東京博物館外六施設の指定管理者の指定について
報告事項(説明)
・私債権の放棄について

○星見委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、議席についてお諮りいたします。
 本日及び令和二年第三回東京都議会定例会における議席は、お手元配布の議席案のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○星見委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、オリンピック・パラリンピック準備局の幹部職員に交代がありましたので、中村局長から紹介があります。

○中村オリンピック・パラリンピック準備局長 八月二十八日付の人事異動によりまして当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介申し上げます。
 次長の小池潔でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及び生活文化局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、生活文化局関係の報告事項の聴取並びに教育庁関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、本日は、提出予定案件及び報告事項については説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員の交代がありましたので、藤田教育長から紹介があります。

○藤田教育長 さきの人事異動で教育庁幹部職員に交代がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 まず、次長の松川桂子でございます。続きまして、技監の矢内真理子でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○藤田教育長 令和二年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております教育庁所管の案件につきましてご説明を申し上げます。
 初めに、令和二年度教育庁所管補正予算案についてでございます。
 都立学校におけるICT環境整備について、一億一千九百万余円の経費を計上するものでございます。
 次に、条例案についてでございます。
 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 以上が教育庁関係の提出を予定しております案件の概要でございます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○安部総務部長 それでは、私から、提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、令和二年度教育庁所管補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の教育庁所管補正予算説明書をごらんください。
 一ページをお開き願います。1、教育庁所管補正予算総括表でございます。
 表の上段、網かけをしてございます歳入予算の補正予算額は九千八百万余円の増額でございます。
 表の中段、網かけをしてございます歳出予算の補正予算額は一億一千九百万余円の増額でございます。
 二ページをお開き願います。2、歳入予算の内訳でございます。
 内容は、特別支援学校費の補正に伴う国庫支出金の更正でございます。
 三ページをごらんください。3、歳出予算の内訳でございます。
 都立学校におけるICT環境整備を図るものでございます。
 内容は、国のGIGAスクール構想に基づき、都立特別支援学校小学部、中学部における児童生徒一人一台端末整備を今年度中に前倒しして実施するとともに、障害に対応した入出力支援装置の整備を行うものでございます。
 次に、条例案についてご説明申上げます。
 お手元の資料、令和二年第三回東京都議会定例会議案(条例)の表紙をおめくりいただき、目次をお開き願います。
 今回提出を予定しております条例案は一件でございます。
 一ページをお開き願います。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 三ページの新旧対照表をお開き願います。
 都立高校改革推進計画・新実施計画及び東京都特別支援教育推進計画第三次実施計画に基づき、東京都立赤羽北桜高等学校及び東京都立東久留米特別支援学校を設置するものでございます。
 施行日は、公布の日でございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○とや委員 特別支援学校における現在のオンライン環境の整備状況と、特別支援学校における現在のタブレットの配備状況をお出しいただければと思います。よろしくお願いします。

○星見委員長 ただいま、とや理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○星見委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 請願二第七号の二、陳情二第四九号の一及び陳情二第五二号の二については、内容に関連がありますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○増田指導部長 請願二第七号の二、ハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願、陳情二第四九号の一、都立学校再開後の具体的対応策の公開及びICT環境の整備等に関する陳情、陳情二第五二号の二、自殺対策を更に推進することに関する陳情の三点についてご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会付託請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 本請願は、東村山市のハンセン病首都圏市民の会代表、森元美代治さんから提出されたものでございます。
 本請願の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、教育庁所管は、5のハンセン病元患者、家族への差別、偏見をなくし、真の意味での共生社会を実現するため、学校教育における取り組みを強化することの一点でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、学校教育においては、教員がハンセン病にかかわる正しい理解と認識を深めた上で、児童生徒に適切に指導することが重要でございます。
 そのため、都教育委員会では、人権教育の実践的な手引として作成している人権教育プログラム(学校教育編)に、ハンセン病元患者等に対する正しい理解を児童生徒に促すための指導事例や、ハンセン病に関する資料等を掲載しております。
 また、教員の理解、啓発を促すため、学校の管理職等を対象とした人権教育の研修会におきまして、ハンセン病元患者の方による講演等を実施するとともに、区市町村教育委員会の指導主事等を対象とした人権教育指導推進委員会等におきましては、国立ハンセン病資料館及び国立療養所多磨全生園を訪問し、理解を深める研修を定期的に実施しております。
 これらの取り組みを通しまして、都内公立学校において、児童生徒がハンセン病に対して正しく理解することができるよう、教育の充実に努めております。
 さらに、令和元年十一月二十五日付文部科学省通知、ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律等の施行について(通知)を踏まえまして、ハンセン病に対する偏見や差別の解消のための適切な教育の実施について改めて周知し、都内全公立学校において取り組みの推進を図っております。
 次に、陳情二第四九号の一、都立学校再開後の具体的対応策の公開及びICT環境の整備等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 三ページをごらんください。本陳情は、大田区の子どもの育ちを守る会mitsuami、園田望さんから提出されたものでございます。
 本陳情の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、教育庁所管は三点ございます。
 一点目は、以下の対応策を明示した上で、早急に都立学校を再開することといたしまして、都立学校、家庭での感染予防策、登校日や登校時間をずらすなどの具体的措置、登校が難しい家庭に対する学習支援、家庭訪問などの対面フォロー、そして、都立学校で感染者が出た場合の学級閉鎖の規模及びその後の再開までの基準ということでございます。
 続きまして、二点目は、都立図書館を開放すること。
 三点目は、今後の柔軟な教育を可能にするため、都立学校のICT環境を速やかに整備することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、まず一点目は、都教育委員会は、感染症予防策を講じながら、児童生徒等の健やかな学びの保障との両立を図り、学校の新しい日常を定着させていくことを目指しまして、五月二十八日に「新型コロナウイルス感染症対策と学校運営に関するガイドライン(都立学校)―学校の『新しい日常』の定着に向けて―」を作成、公表いたしました。
 このガイドラインでは、手洗いの励行、三つの密の回避、せきエチケット、健康管理、環境の適切な管理などを含む基本的な感染予防策の徹底が定められており、都立学校において遵守されております。また、家庭においても遵守されるよう、通知等により注意喚起しております。
 都立学校においては、本ガイドラインに基づき、六月一日から、感染リスクを抑えた段階的な分散登校を実施することにより、学校を再開いたしました。
 六月十九日には、分散登校期間終了後の混雑を避けた時差通学の実施などのほか、日常的な消毒方法の詳細や、オンラインを活用した取り組みなどの具体的事例を盛り込んだ改定版のガイドラインを作成、公表したところであります。
 現在、都立学校では、この改定版のガイドラインに基づきまして、公共交通機関が混雑する時間帯を避けた時差通学を実施しております。
 学校での感染症予防策を十分に説明してもなお、感染症に対する不安により、子供を休ませたいと保護者から相談があった場合は、事情を考慮して、校長の判断により出席停止の扱いにすることができるとしております。
 その際には、学校は、児童生徒の学習状況により、臨時休業中のICT機器を用いた家庭学習のノウハウを生かし、学校の授業内容や学習課題をオンラインにより提供したり、心配な様子が見られる子供やその保護者に対して、スクールカウンセラーとの面接を早期に設定したりするなど、個別の状況に応じた支援を行っております。
 都立学校で児童生徒等や教職員等が感染したと判明した場合は、ガイドラインに基づき、各学校は、学校内での活動や接触の状況等について確認し、保健所に報告することになっております。
 また、保健所の調査による濃厚接触者の特定と、その指示による消毒が終了するまでの間、原則として学校を休業すると定めております。そのため、保健所の調査が行われ、濃厚接触者がいない、または特定されており、かつ必要な消毒が終了している場合には、原則として、濃厚接触者と特定された者に出席停止等の措置を行った上で、学校の休業はいたしません。
 また、感染した者等の学校内における活動や接触の状況を総合的に考慮し、保健所を含む衛生主管部局と相談の上、必要に応じて学校の一部または全部を休業する場合があります。
 なお、特定地域において感染が蔓延している場合等は、一部または全ての学校において休業の措置を行うこともあり得ます。休業した場合、休業期間が満了することにより、学校は再開することになります。
 続きまして、二点目ですが、令和二年二月二十九日からの臨時休館中におきましても、子供たちの学習と読書を応援するポータルサイトを都立図書館ホームページに開設したり、メールによるレファレンスサービスを行うなど、非来館型のサービスは、一部を除き継続してまいりました。
 来館サービスにつきましても、緊急事態措置の解除を受け、令和二年六月一日より再開し、公益社団法人日本図書館協会の図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを踏まえ、感染拡大防止策を徹底した上で、状況に応じて適切に実施しております。
 最後に、三点目となりますが、新型コロナウイルス感染症対策により都立学校における臨時休業が長期化したことから、都教育委員会は、TOKYOスマート・スクール・プロジェクトを加速化し、児童生徒の学びの機会を適切に確保していくため、ICTを活用したオンライン教育の実施に向けた環境整備を前倒しして進めてまいりました。
 都立学校では、教員と児童生徒間で課題配信や提出、双方向の学習などを可能とする学習支援クラウドサービスを、当初予定していた時期である令和二年十一月から五月に繰り上げて開始したほか、ICT支援員の派遣や、学校からの遠隔学習のためのウエブカメラの整備等を進めております。
 さらに、これらの環境を活用し、教員が速やかにオンライン教育に取り組めるよう、教材の作成、配信方法等に関する研修動画を配信するとともに、都内全公立学校を対象に、各校におけるオンライン学習を推進する指導者の育成のための研修を実施するなど、オンライン教育の充実を図っております。
 次に、陳情二第五二号の二、自殺対策を更に推進することに関する陳情についてご説明申し上げます。
 六ページをごらんください。本陳情は、大田区の藤井美智子さんから提出されたものでございます。
 本陳情の要旨は、都において、自殺対策をさらに推進するため、次のことを実現していただきたいというもので、教育庁所管は、8の公立学校においてSOSの出し方の教育などを進めることの一点でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、平成二十九年度に、自殺対策の専門家等による協議を踏まえ、児童生徒が不安や悩みを抱えたときに、身近にいる信頼できる大人に相談することの大切さなどについて学ぶDVD教材、SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料、自分を大切にしようを開発し、都内全公立学校に配布いたしました。
 また、毎年度、全校長を対象とした自殺予防教育連絡会を開催し、このDVD教材の効果的な活用方法を紹介するなどして、学校の取り組みを支援しております。
 さらに、新型コロナウイルス感染症による影響に伴い、多くの児童生徒が、学習についていけるかという焦りや感染へのおそれなど、通常とは異なるさまざまな不安を抱えていることを十分に踏まえ、全ての児童生徒に、都教育相談センターが二十四時間受け付けている東京都いじめ相談ホットラインや、都内国公私立中学生、高校生対象のSNS教育相談等の窓口について周知しております。
 また、これらに加え、各学校に対し、気になる様子が見られる児童生徒に丁寧な声かけをするよう通知するなど、自殺対策の強化を図っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○福島委員 私は、陳情二第四九号の一、都立学校再開後の具体的対応策の公開及びICT環境の整備等に関する陳情の三番目、今後の柔軟な教育を可能にするため、都立学校のICT環境を速やかに整備することに関連して、質疑を端的にさせていただきます。
 私、そして都民ファーストの会は、従来、教育現場にICT導入を推進してまいりました。なぜなら、私たちが紙と鉛筆だけで仕事をすることは、もうほとんどありません。これからを生き抜く子供たちが、道具としてインターネットやPCを使えることはとても大切です。もう既に文具という位置づけだと考えていいと思います。
 さまざまな学習サービスを利用したり、情報収集に特殊な制限やそれに伴う負担をかけないためにも、外部インターネットともつなぐことができるクラウド・バイ・デフォルトで環境整備を進める重要性も訴えてまいりまして、令和二年の予算特別委員会で、この方針についても明言いただきました。
 今回、休校措置のもと、学びの継続のために、ICT環境をベースにしたオンライン学習環境、これはクラウド・バイ・デフォルトで構築していただいたからこそですけれども、この重要性を多くの保護者の方々にご認識いただけるに至りました。なので、今回のこの三番目の陳情も、本当に妥当なものだと考えております。
 GIGAスクール構想の前倒しにより、小中学校については、今年度中に一人一台環境を整備するための予算が計上されました。
 そこで、都立学校及び区市町村立学校の端末の現在とこれからの導入状況についてお伺いいたします。

○岩野企画調整担当部長 都教育委員会では、小中学校を対象とする国のGIGAスクール構想の前倒しに伴い、TOKYOスマート・スクール・プロジェクトを加速しており、都立中学校、中等教育学校前期課程、特別支援学校の小学部、中学部において、今年度中に一人一台端末の整備を行ってまいります。
 また、区市町村立小中学校における端末整備につきましては、その促進に向けた支援を行っており、整備状況につきましては、八月末時点で整備済みの地区は三自治体、年内までに整備される予定の地区は十七自治体、残りの四十二自治体につきましては年度末までに整備される予定となっております。
 この結果、今年度中に都及び全区市町村で整備を完了する予定でございます。
 引き続き、ICT環境整備を進め、教育におけるICTの活用を推進してまいります。

○福島委員 今年度中に都内の全小中学校の環境整備がなされることを確認させていただきました。
 オンライン学習環境が整備されたことで、さまざまな事情で登校できなかった児童生徒が教育を受けられたり、また、その結果、登校につながった事例もあるというふうに聞いております。
 また、一つの学年で同じ時間に同じ教科を設定して、一人の先生が授業をする様子を、ほかのクラスでは電子黒板で視聴して、他の先生がサポートに回るといった、同じ教科を担当する先生がチームで取り組む新しい授業形態も生まれているというふうに聞いております。
 また、私が従前より興味を持っていますAIドリル教材など、電子化したからこそ可能な効率的な知識習得手段、こういったものもございます。
 そして、今年度から必修化されたプログラミング教育は、これからの時代、答えのない問題に取り組むことがこれまで以上にふえることが想定される中、仮説検証、試行錯誤にコンピューターの計算パワーを使いこなすスキルがより重要になってくること、ビッグデータ、IoT、AIなど、人一人が扱える情報量を超えた量の情報を収集、そして分析することが新たなサービス創出のかなめとされる時代にあって、基盤となる教科でありまして、一人一台環境は、これを支えることのできる大切な環境です。
 ご答弁の中に活用を推進するとありましたけれども、児童生徒の受ける教育の次世代化、そして、先生方の働き方改革のために、ぜひご活用いただきたいと思います。
 そのためには、端末や通信環境の整備というハード面に加えて、さきにも触れた先生方の長時間労働の解消のためにも、ソフト面、すなわち人的な支援も重要です。
 私、そして都民ファーストの会が訴え、今年度予算と補正予算の中で、基礎自治体の負担なく、GIGAのためにICT環境整備、そして、休校措置に基づくオンライン環境整備のために、従来、国と基礎自治体が負担していた支援員の配置について、基礎自治体の負担分を都が負担するよう予算措置いただきました。高く評価をいたします。
 都立学校及び都内の公立小中学校において、ICT支援員の配置状況についてお伺いいたします。

○岩野企画調整担当部長 都教育委員会では、全都立学校に対し、臨時休業中の緊急措置として本年五月に前倒しした学習支援クラウドサービスの導入に伴い、各校を巡回するICT支援員を配置しております。
 さらに、今年度、無線LAN整備を行う八十校につきまして、今後、ICT支援員を常駐で配置していきます。
 また、区市町村教育委員会は、小中学校において、国の財政措置等を活用し、支援員の配置を進めておりますが、今年度は、都が行っている端末導入時の支援を目的とする補助を活用することにより、一校に一人の支援員を配置することが可能となっております。
 さらに、都教育委員会は、区市町村教育委員会に対し、今般の臨時休業中には、オンライン学習サービスを円滑に導入するための支援員の配置に補助も行っております。
 引き続き、都立学校へのICT支援員の配置を進めるとともに、区市町村教育委員会に対し、支援員の活用等について周知を行い、導入時の教員の負担軽減を図りつつ、ICT活用が効果的に行われるよう支援を行ってまいります。

○福島委員 ありがとうございます。都立学校については無線環境が整備される全学校に、そして、都内の小中学校については、ご答弁では明言されませんでしたけれども、GIGAスクール構想で一人一台の端末の環境整備がしっかり進んだ自治体のうち、自前で配置済みの自治体を除いて、本制度をきちんとご利用いただいているというふうに伺っております。ご答弁でも制度を周知するとのことでしたけれども、これを継続して取り組んでいただきまして、必要な自治体が活用できるようにしていただきたいと思います。
 以上で質疑を終わります。

○谷村委員 それでは、請願二第七号の二、ハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願に関連して質問いたします。
 この請願につきましては、私が筆頭紹介議員を務めさせていただいております。ハンセン病首都圏市民の会代表、森元美代治さん、皆様、支援する会の方が都議会に請願を出されるに当たりまして、公明党の加藤雅之議員のところにご相談にお越しくださいまして、本請願が採択されますように私自身が調整をさせていただき、この請願文をもって、都民ファーストの会、自民党を初め、都議会全ての会派の議員の皆様が紹介議員に名を連ねてくださいました。心から御礼を申し上げます。ただ、一部会派だけ紹介議員の数が多いのは、何かご都合が悪いことでもあったのか、理解できませんけれども……。
 まず、私は、平成二十八年の第一回定例会本会議の一般質問で、ほぼその大半を、ハンセン病問題の歴史、多磨全生園につきまして取り上げさせていただきました。
 我が国では、明治四十二年、全国に五つの府県立のハンセン病療養所をつくり、昭和六年には癩予防法が制定され、徹底的に患者の方々の強制隔離が行われました。これは基本的人権の尊重をうたった日本国憲法下でも続き、療養所とは名ばかりの終身強制収容所であったこと。
 平成十年には、熊本、鹿児島を皮切りに、国を相手に、らい予防法違憲国家賠償訴訟が提起され、平成十三年五月に、熊本地裁では、国の憲法違反、人権無視の誤った政策を全面的に認めると同時に、国会議員の立法不作為の責任まで認めるという、我が国の裁判史上、類例のない断罪が下されたこと等を取り上げさせていただきました。
 当時の小泉内閣で厚生大臣を務めた医師、ドクターでもある坂口力氏が、辞表を胸に、小泉総理に対して国の控訴断念を迫ったという歴史を知らない方はおられません。
 多磨全生園は、現在は国立の療養所ですが、開設したのは当時の東京府と関東の十一県、府立、県立で、開設時には当時の阿部浩東京府知事や府会議員も出席しております。
 こうした多磨全生園の歴史的経緯を踏まえ、これは当時の佐川修会長を初めとする多磨全生園の入所者自治会の皆様からのご要望を受けて、都知事の多磨全生園への訪問を求めました。
 当時の舛添要一都知事は、私からの提案ということも踏まえて、訪問を確約する答弁をされましたが、結果的に、四カ月後には都知事を辞職され、全生園の訪問は実現することはありませんでした。しかし、都議会の場で、舛添知事と、当時の佐川修会長を初め自治会役員の皆様とは、お引き合わせすることはできております。
 そこで、改めて翌年、平成二十九年三月一日の第一回定例会本会議の一般質問で、小池都知事に訪問を要請しましたところ、訪問の確約を答弁でしていただきまして、その質問からちょうど一カ月後の四月一日に、都知事としては五十八年ぶりの訪問をしていただきました。
 当時の佐川修会長は、病のため、その場で知事にお会いされることはありませんでしたが、現在、自治会の副会長を務めておられます藤田副会長がお会いくださり、多磨全生園の歴史の大きな一ページを開くことができたと大変に喜んでくださいました。
 さて、今回、私が紹介議員として出させていただきました、このハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願のうち、本委員会には、五項目めの、ハンセン病元患者、家族への差別、偏見をなくし、真の意味で共生社会を実現するため、学校教育における取り組みを強化すること、これが審議にかかっております。
 そこで、まず第一に、お尋ねしますが、人権教育プログラムに掲載されているハンセン病にかかわる具体的な指導事例についてお尋ねをいたします。

○増田指導部長 人権教育プログラム(学校教育編)には、例えば小学校の総合的な学習の時間において、児童がハンセン病にかかわる歴史や現状などについて調べることを通して、差別のない社会を築いていく態度を育てる指導事例を掲載しております。
 また、中学校の特別の教科道徳において、ハンセン病にかかわる映像資料等を活用しながら、偏見や差別を克服するにはどうすればよいか話し合うことを通して、互いの人権を尊重しながら、よりよい社会を実現していく態度を育てる指導事例を掲載しております。

○谷村委員 続きまして、人権教育プログラムを推進される教員の皆様が、ハンセン病にかかわる正しい理解と認識を深めるための研修について、具体的な取り組み状況についてお伺いをいたします。

○増田指導部長 都教育委員会は、学校における人権教育の充実を目的として、毎年度、都内全ての公立学校の管理職や主幹教諭等を対象に人権教育研究協議会を実施しております。昨年度は、主幹教諭等を対象としたこの協議会において、ハンセン病元患者の方から、療養所での生活や社会復帰後に直面した困難に立ち向かった経験などを伺うことにより、ハンセン病への正しい理解と認識を深められるようにしました。
 また、国立療養所多磨全生園の訪問等を通して、区市町村教育委員会の指導主事等に対してハンセン病問題への理解、啓発を行っております。
 各区市町村教育委員会では、こうした取り組みを踏まえて、教員を対象にハンセン病に関する資料館の職員による講演を行うなどしております。

○谷村委員 このハンセン病は、キリスト教、イスラム教、仏教のそれぞれの原典に出てくるくらいの長い歴史があります。歴史的なさまざまな差別問題については、根本的な解決は本当に難しいということを、教育関係者の方々も大変よくご理解されているのではないかと思っております。
 先ほど申し上げました、平成十三年五月の熊本地裁の国の憲法違反、人権無視の誤った政策を全面的に認め、国会議員の立法不作為の責任まで認めるという、我が国の裁判史上、類例のない断罪が下された直後に、元患者の方々が、あるいは入所者の方々が、これで私たちは開放される、故郷に、ふるさとに帰ることができると大喜びをされて、そういう思いでふるさとのご家族に電話をして、ふるさとに帰ってもいいかと尋ねたときに、ご家族の方たちは周囲からの偏見を気にして、おまえはまだ帰ってくれるなと差しとめたという数々の事例を、多磨全生園の入所者自治会の佐川修前会長は、さまざまなご講演の中で触れられております。
 人間の心の中の奥深くに巣くう差別の心根というものは、とても深いものがあります。偏見と差別の歴史は、まだ終わっておりません。元患者の方々の人権回復は、まだ達成されておりません。今を生きる私たちとしては、今できることをするしかありません。
 その中で、何といっても、教育という分野が何よりの取り組みの最前線であるべきと思いますし、東京府立として設立した多磨全生園については、東京都は、その責任の一端を負い続けなければならないと私は思っております。
 本請願、ハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願が採択されますことを求め、また、都教育委員会、そして東京都が、本請願を踏まえ、ハンセン病元患者、家族の皆様の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に向けて全力で取り組んでいただきますよう強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。

○とや委員 共産党のとや英津子です。よろしくお願いします。
 私からは、陳情二第五二号の二、自殺対策を更に推進することに関する陳情について質疑をさせていただきます。
 この陳情の願意は、二十八歳の息子さんを自殺で亡くした方が、公教育においてSOSの出し方の教育などを進めてほしいというものであります。
 新型コロナウイルス感染症が都民生活に大きく影響を与えているもと、感染症によって失われる命や、それに関連する死もあるため、関連死をふやさないためにも自殺対策の強化を求めていらっしゃいます。
 日本の自殺者数は、一九九八年以降、十四年間連続で三万人を超える状況が続いてきました。二〇一二年になって、十五年ぶりに三万人を下回っていますが、自殺者減少の年齢層では、主に中高年の自殺が減少したことによるものといわれております。
 その一方で、若年層の自殺者数については横ばいであって、少子化によってその年代の人口が減少していることを考えれば、むしろ自殺死亡者率は増加している状況があると考えます。十代から三十代のいわゆる青年層の死因は、自殺がトップです。
 こうした状況を背景に、二〇一六年には自殺対策基本法が改正されております。
 そこで伺います。自殺対策基本法の改正における主なポイントをお答えください。

○増田指導部長 一部改正された自殺対策基本法では、学校の役割として、保護者や地域住民等との連携により、児童生徒に対し、各人がかけがえのない個人として、ともに尊重し合いながら生きていこうとする意識を涵養する教育や、困難な事態、強い心理的負担を受けた場合における対処の仕方を身につけさせる教育を行うよう努めることなどが新たに規定されました。

○とや委員 改正された基本法の特徴として、学校の役割が位置づけられた、個人をともに尊重し合い、心理的負担を受けた場合の対処の仕方を身につけさせる教育を行う、これが盛り込まれたということですが、この間の都内公立学校の自殺者の推移と東京都の認識について確認をさせてください。

○増田指導部長 都内公立学校に在籍する児童生徒の自殺者数は、平成二十七年度、十六人、平成二十八年度、十八人、平成二十九年度、十七人、平成三十年度が二十三人となっております。
 いかなる理由であれ、子供がみずからの命を絶つことはあってはならないことであり、かけがえのない子供の命が失われることは大変残念なことであると捉えております。

○とや委員 毎年、二十人に近い命が失われている、法改正後も減少していないということがわかりました。
 私立学校では、二〇一六年には七人、一七年には十人、一八年は九人と来ていますけれども、やはり横ばいという状況があります。
 今回、答弁では、いかなる理由があれ、子供がみずからの命を絶つことはあってはならないということであり、かけがえのない子供の命が失われることは大変残念だというご答弁でした。これはとても重要な答弁だと思います。
 この間、新型コロナ感染で、子供たちは、一斉休業によって友人にも会えない、公園に行けば叱られる、家庭学習を自主的にやらなければならないという状況が続いてきました。
 国立成育医療研究センターの「コロナ×こどもアンケート」第二回調査報告書では、全体の七二%に何らかのストレス反応があったといいます。眠れないとか、マスクが嫌だとか、目標がないなど、自由記述には大変切実な声が書かれていました。
 ここでお聞きしておきたいと思いますが、新型コロナウイルス感染症により、子供たちにどのような影響があると捉えているか、そのためにどのような対策を行っているか、お答えください。

○増田指導部長 新型コロナウイルス感染症に伴う長期の休業等の影響により、学習についていけるかという焦りや感染へのおそれ、人とのかかわりから生じる悩みなど、通常とは異なるさまざまな不安を多くの子供たちが抱えているということを十分に踏まえ、心のケアを行っていく必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、臨時休業中に、教員による子供への定期的な連絡を通した状況把握や、福祉等の機関との連携等、学校での取り組みの徹底を図ってまいりました。
 また、休業明けには、子供へのアンケート様式を示し、学級担任等が全ての子供のストレスの状況を把握した上で、心配な様子が見られる子供やその保護者には、スクールカウンセラーとの面談を早期に行うよう求めてまいりました。
 さらに、都内全ての公立学校を通じて、都教育相談センターが二十四時間受け付けている東京都いじめ相談ホットライン等の相談機関の連絡先等を子供や家庭に案内するなどしております。
 これらを踏まえ、各学校では、一人一人の子供たちに対するきめ細やかな支援を行い、子供が安心して学校に通うことができる環境の充実を図っております。

○とや委員 さまざまな取り組みをしていらっしゃるということです。子供へのアンケートも拝見させていただきました。
 今回の質問をつくるに当たって、いじめ相談のホットラインを行っている東京都教育相談センターからお話も伺わせていただきました。
 昨年と比較して、ことし四月から七月の相談の特徴は、SNSでは友人関係が一番なんですけれども、学校が始まった六月になると、心の悩みで三十六件、不安や、やる気が出ないなどの相談が寄せられています。
 七月になると、今度は学業不振が上位に来るのですが、三十九件の相談が来て、休みの期間中の学習環境に差が出ていると。これは、さまざまな、複雑な家庭環境や経済的な格差が学力の格差につながっているということが見てとれます。
 また、保護者との適度な距離を保つことができないために、家族関係の悩みも多く寄せられていると聞きました。
 新型コロナによる子供たちの学習環境、暮らしなどに与える影響は非常に大きいということがわかります。
 日本メンタル協会のSNS相談もあるんですが、学校の再開に伴って、学校や進路に関する相談が、ことし三月から五月と比較して、六月以降に増加しているという結果も出ています。
 子供たちはストレスを自覚していないことも多く、気持ちの表出を手伝ってあげるということも大切なケアになると、この研究センターが助言をしております。
 また、大変悲しいことなんですが、厚生労働省の調査では、二〇一六年の一月から七月の自殺で一番多い年代が四十歳から四十九歳の二百二十一人でしたが、ことしは二百九人に減っています。ところが、同時期で、十歳から十九歳では三十六・五人だったものが四十六人、二十歳から二十九歳では百三十九人だったのが百八十六人と、いずれも増加をしています。
 子供の状況に加え、若者も、内定の取り消し、あるいは解雇を初め、深刻な状況に置かれているといわれています。陳情者のおっしゃるとおり、自殺予防の対策の強化が求められているという状況になっています。
 都教育委員会は、自殺対策基本法の改正と自殺総合対策大綱の策定を受けて、二〇一八年二月に学校における児童・生徒の自殺対策の取組を策定していらっしゃいます。
 都教委の自殺対策の取り組みについて確認をさせてください。

○増田指導部長 都教育委員会は、平成二十九年度に、自殺対策の専門家等による協議を踏まえ、DVD教材、SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料、自分を大切にしようを開発し、都内全公立学校に配布いたしました。
 SOSの出し方に関する教育は、児童生徒が不安や悩みを抱えたときに信頼できる大人に相談することの大切さや、気になる様子が見られる友人へのかかわり方を学ぶこと、身近にいる大人がSOSを受けとめ、支援できるようにすることを目的としています。
 毎年度、都内全ての公立学校の校長を対象に自殺予防教育連絡会を開催し、DVD教材の効果的な活用方法を紹介するなどして学校の取り組みを支援しております。

○とや委員 都教委が策定した自殺対策の取組も読ませていただきました。取り組み方針では、子供のかけがえのない命を守っていくために、現場の教員を初め学校全体で、主に子供に困難やストレスへの対処方法を身につけるということができるようにするための指導のあり方について検討されてきたということです。これ自体、私はとても大事なことだと思います。
 同時に、前途に最も希望を持てる、持つべき世代の人たちがみずから死を選ぶ社会は、やはり構造的な病弊を抱えているといわざるを得ません。自殺の多くが、追い込まれた末の死であり、避けられる死でもあります。
 特に日本は、主要国と比較しても、自殺の数がとても多いです。G7で見た場合、十万人当たりの自殺率は、日本が最悪。特に小中学生の年代の子供では自殺死亡率が戦後最高値を示していると、子供白書では述べられております。
 学校では、過度の競争教育の是正などが重要な課題となります。厚労省の自殺対策白書でも、十歳代の死因のトップは自殺で、その原因、動機では、学校でのいじめや教員による暴力、ハラスメントなどによる学校問題が最多といわれております。
 そういった意味からも、自殺は個人の問題ではなくて、その多くが社会構造上の問題ともいえると考えますが、都教委としての認識を伺っておきたいと思います。

○増田指導部長 子供を取り巻く環境が多様化する中で、学校が子供の不安や悩みの要因や背景を早期に把握し、解消に導くことができるようにするためには、地域、関係機関等との連携による支援を実現させることが必要であると考えております。

○とや委員 やはり構造上の問題ということをきちんと都教委に捉えていただきたい、認識していただきたいなと私は思っております。
 この陳情は、今回、厚生委員会と文教委員会に付託されていますが、私は陳情者にお話を聞きました。
 この方は、陳情書にあるとおり、二十八歳のお子さんを、息子さんですね、十六年前に亡くしました。このときから時がとまってしまっているということです。自分と同じ思いをほかの人に絶対させたくないとおっしゃっていらっしゃいます。
 学校で過度な競争で優劣をつけられたり、規範などにがんじがらめになって、本来の自分を認められずに育つのではなくて、多様でありのままの自分の存在や価値を尊重される、一人一人が人間として大切にされていることを実感しながら成長すること、そして、困ったときには、自己責任ではなく、周りの人と助け合えばよいと思えることが、大人になってからも本人を勇気づけることになると考えます。根本的には、そうした学校のあり方の変革を求めておきたいと思います。
 以上の質問を踏まえまして、今回の陳情は趣旨採択とさせていただきます。
 以上です。

○斉藤委員 私からは、二つについて質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、ハンセン病元患者・家族の人権回復及びハンセン病問題の全面解決に関する請願について伺います。
 ハンセン病の元患者の家族というだけで深刻な差別被害を受けてきた方々が闘ったハンセン病家族訴訟は、昨年、二〇一九年六月に、国の責任を断罪する判決となりました。国はその判決を受け入れ、ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律の成立、そして、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の改正へと結びつきました。今でも多くの当事者が実名で声を上げることができない中で、元患者の方、そして、その家族の方々が歴史を動かした画期的なものとなりました。
 同じ過ちを二度と繰り返さないようにと、請願者の方々は、都に対して、ハンセン病元患者、家族への差別、偏見をなくし、真の意味での共生社会実現のため、学校教育における取り組みを強化することを求めています。
 そこで伺いますが、都教育委員会では、教員の理解、啓発を促すため、管理職等を対象とした人権教育の研修会において、ハンセン病元患者の方による講演等を実施するなど、取り組みをしているというご説明が先ほどありました。
 実際に、都内の公立学校では、人権課題としてのハンセン病の学習はどのくらい行われているのでしょうか。

○増田指導部長 都教育委員会は、都内公立学校に対し、東京都人権施策推進指針に示された人権課題について、児童生徒の実態や地域の歴史的背景等を踏まえ、適切に取り上げて指導するよう求めており、人権教育プログラムに、児童生徒がハンセン病にかかわる歴史や現状などについて調べることを通して、差別のない社会を築いていく態度を育てる指導事例などを掲載しています。
 なお、都内全ての公立学校では、差別意識の解消を目指し、さまざまな人権課題について学んでいますが、人権課題、ハンセン病患者等に関する学習の実施状況については把握しておりません。

○斉藤委員 人権課題、ハンセン病患者等に関する学習の実施状況については把握をしていないということです。昨年十一月に改正ハンセン病問題基本法も成立し、差別禁止や名誉回復の対象に元患者の家族も加わり、一層の取り組みが求められている中で、都教育委員会が学習の実施状況を把握していないというこのままでは、今後の取り組みをどう強化していくのか、指針も立てられない状況ではないかと思います。
 基本的な認識について伺います。
 ハンセン病への差別と偏見によって、患者とその家族は長年苦しめられてきました。先ほどのご答弁で紹介がありました、都教育委員会では、教員向けに人権教育プログラムを発行し、この中に学習の実践例や資料が掲載されています。(資料を示す)私もこちらを拝見させていただきました。
 この中にあるハンセン病に関する主な出来事の年表にも示されているとおり、昭和十八年には、アメリカで有効性のある薬も開発されていたということもあった中で、これほど長期にわたって、患者とその家族が苦しめられてきた原因は何だったのか、都教育委員会はどのように認識しているのか、見解を伺います。

○増田指導部長 昨年制定されたハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律の前文には、らい予防法を中心とする国の隔離政策により、ハンセン病元患者は、これまで偏見と差別の中で多大な苦痛と苦難を強いられてきた、国会及び政府は、その悲惨な事実を悔悟と反省の念を込めて深刻に受けとめ、深くおわびするとともに、ハンセン病元患者、家族等に対するいわれのない偏見と差別を国民とともに根絶する決意を新たにすると記載されています。
 また、昨年十一月二十五日に、文部科学省から、この法律の趣旨等に関する通知があったことを踏まえ、都教育委員会は、都内公立学校に対し、ハンセン病に対する偏見や差別の解消のための適切な教育の実施について改めて通知いたしました。
 なお、人権課題、ハンセン病患者等など、さまざまな人権課題にかかわる差別意識が生じる背景としては、人権尊重の理念についての正しい理解や、これを実践する態度が十分に定着していないことなどが指摘されております。

○斉藤委員 法律の前文に記載されているというご答弁でしたけれども、この国の認識と都教育委員会の認識は一致しているということでよろしいでしょうか。ご答弁、お願いします。

○増田指導部長 法律の趣旨に関する通知が文部科学省からありまして、それに基づいて、都教育委員会としても、ハンセン病に対する偏見や差別の解消のための適切な教育の実施について通知したところでございます。

○斉藤委員 認識について伺ったのですけれども、一致している認識だから、それに基づいてこの通知を出したということでいいのでしょうか。申しわけないですが、お願いします。

○増田指導部長 繰り返しになりますが、法律の趣旨に関する通知が文部科学省からあったことを踏まえて、それに基づき、都教育委員会は、都内公立学校に対して改めて通知を申し上げたところでございます。

○斉藤委員 基本的な、根本的なところなので、しかも、子供たちにこういう教育を行っていこうという立場の都教育委員会、重大な立場にあるわけですけれども、国が明確に示している認識について一致した認識というふうにもいえないというのが、私は、今の教育委員会の姿勢、このままで大丈夫なのかということをちょっと危惧せざるを得ません。
 ご答弁のとおり、この問題の根本には、国の誤った隔離政策があったわけです。一九三一年、昭和六年ですけれども、ハンセン病患者を強制隔離する法律がつくられ、一九五三年、昭和二十八年に、強制隔離を引き継ぐ、らい予防法が成立しました。
 薬の開発や基本的人権の尊重を掲げる新憲法ができても同法の見直しは行われず、無らい県運動など、むしろ官民挙げて隔離を進める政策が強化され、強い同調圧力がつくられてきたと、国のハンセン病問題検証会議の副座長を務めた内田博文さんは、ことし二月五日付の朝日新聞で述べています。
 一九九六年のらい予防法の廃止まで、隔離政策が九十年続いてきたことが、患者やその家族に深刻な人権被害をもたらしました。
 さらに、一九九六年にらい予防法が廃止されたにもかかわらず、偏見差別除去義務を負う法務省が人権啓発活動をまともに行わず、当時の文部省、そして文科省も正確な知識による教育を行う措置が十分ではなかったことが、昨年の家族訴訟では違法とされたことも重大です。
 こうした中で、都教育委員会がハンセン病に関する人権問題の教育の強化に責任を持って踏み出していくということが何よりも求められています。
 教育に関しては、国立ハンセン病資料館が学校への出張授業を行っていますが、そのほかにも、弁護士会が、ハンセン病の元患者や家族の方とペアになって、主に中学校に出張授業を行う取り組みをしています。
 弁護士会は、かつてハンセン病患者や家族への人権侵害の問題に沈黙してきたことへの反省に立って、みずから人権回復に取り組む活動を続けています。新型コロナの感染拡大の前までは、毎年十五から十七件ほどの学校からの依頼があったということです。
 国立ハンセン病資料館の出張授業等も含めて、こうした弁護士会の出張授業があることを、都教育委員会はどのように学校に周知しているのでしょうか。

○増田指導部長 人権教育プログラムに、国立ハンセン病資料館が実施している出張講座や、その他の啓発活動について掲載し、周知を図っております。

○斉藤委員 国立ハンセン病資料館が実施している出張講座や、その他の啓発活動については、教員向けの人権教育プログラムに掲載しているということですけれども、弁護士会の出張授業についてはお答えがありませんでした。都教委では関知していないということだと思いますが、学校現場での教育の充実を図っていくためには、こうした取り組みを行っている弁護士会とも連携していくことが必要なのではないでしょうか。
 私は、弁護士の方や、その活動を支えている方々からもお話を伺いましたが、東京都は、この問題の啓発には余り積極的ではないのではないかという印象を持っているということでした。
 そして、この人権問題の学習においては、当事者の生の声を聞くことが重要だということを訴えていました。中学校で教えている弁護士さんは、当事者の方からの生の講義になると、生徒の反応も違ってくるとお話をしていました。
 私も、今回、ハンセン病家族訴訟に寄せられた生の声を拝見いたしました。一つ、ご紹介したいと思います。
 七十代の男性の方です。ハンセン病患者として収容されていた両親が、園を脱走して私を産んでくれました。再度収容されたとき、私は親と別にされ、園の保育所に入れられました。小学校入学時に母方の祖父母に預けられ、小学二年まで過ごし、三年生のとき、父が退院して二人だけの生活になりました。元ハンセン病患者と履歴書に書けない父の職探しは難しく、日雇いの作業の炭焼きぐらいしかなく、他人の目を気にしての生活でした。親族までにも、死ぬまでに隠し通していました。生まれてくるはずの妹は、七カ月目で堕胎され、冷たい瓶の中で眠っていました。それを見たとき、私は、かわいそうで無念で涙がとまらず、ただ泣くことしかできませんでした。隔離をしただけでなく、命まで奪うのか。差別、偏見の中での苦しみ、泣き、歯を食いしばり生きている被害者家族がいることを理解してほしいです。
 こうした当事者の声は、国と地方行政も一緒になって起こした最悪の人権侵害の問題について学び、同じ過ちを二度と起こさないために私たちが何をするべきか、問いかけてくるものだと思います。
 そして、大切なことは、この問題はまだ終わっていないということ。人権問題の学習の充実とともに、当事者の尊厳回復が求められているということはとても重要です。
 こうした学びを広げていくためにも、教員の皆さんへの研修はもちろん、教育庁の行政職員の皆さんへの研修の機会も確保されていることが重要だと思いますが、職員の研修の現状について伺います。

○安部総務部長 教育庁では、管理職を含む全行政職員が人権に関するさまざまな課題への理解を深めることができるよう、人権意識の醸成を目的とした人権研修を実施しております。こうした人権研修の際に、ハンセン病に関する人権について取り上げた人権啓発学習資料を受講者にも配布し、周知しております。
 また、人権学習指導者などの役割を担う職員を対象といたしまして、国立ハンセン病資料館のフィールドワークを行うことなどにより、より深い理解の促進を図っているところでございます。

○斉藤委員 管理職を含む全行政職員が人権に関するさまざまな課題への理解を深めることができるよう人権研修を実施しているということで、事前にも伺いましたが、三年から五年に一回、全ての職員がハンセン病を含む人権に関する研修を受けているということです。
 また、フィールドワークについては、人権学習指導者等の役割を担う職員を対象にしているということですが、先日の総務委員会での質疑で、我が党の原のり子都議が、昨年、二〇一九年度のフィールドワークへの参加者は三十九名だったということを確認しています。
 国や行政がかかわってきたというこの問題の重大性や、昨年の判決の内容を踏まえれば、ハンセン病にかかわる人権問題の研修や啓発の機会は、もっと広げていく必要があるかと思います。また、この職員向けのフィールドワークや教員向けの研修にも、ぜひ当事者の方の生の話を聞く機会を設けていただきたいというふうに思います。
 元患者さんやそのご家族の人権や尊厳の回復、また、二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、この請願で求められているとおり、学校教育における取り組みの強化に向けて具体的に踏み出していく必要があると思いますが、いかがですか。

○増田指導部長 今後とも、ハンセン病患者等を含む人権課題について、児童生徒が正しく理解することができるよう、取り組みの推進を図ってまいります。

○斉藤委員 取り組みの推進を図っていくということですので、ぜひ実行していただきたいと思います。
 今回、お話をしてくださった方々が共通して語っていたのが、今回のコロナ禍においても、感染者あるいは医療従事者のお子さんなどが差別を受けるといった事態を見て、本当に心を痛めているといっていたことが本当に印象的でした。それだけに、差別や偏見をなくしていく人権教育というのは本当に重要なものだと思います。
 冒頭の質問では、都教育委員会では、学校でハンセン病に関する人権問題はどれだけ授業が行われているか、把握をしていないということでした。十七個ある人権教育の中で、これだけ特出して学校に求めるようなことはできないというお話も伺いましたけれども、学校に聞かなくても、取り組みを行っている国立ハンセン病資料館や弁護士会と連携をとって把握するということはできるはずです。
 また、取り組みを行っている弁護士さんから、こうした授業を受けた児童生徒たちの感想を都教育委員会が収集して把握していくことも必要ではないかという声がありました。
 さらに、学習の重要な鍵を握る当事者の方々は、今、高齢化し、平均年齢が八十五歳を超えています。語り部活動ができる方はもともと少ない上に、活動ができなくなって、さらに減ってきているということです。都教育委員会として、当事者の語り部の方たちの映像を撮り、より多くの声を次の世代につないでいくということも望まれています。
 都教育委員会として、ハンセン病の元患者やその家族の方々の願いに応えて、できることはたくさんあるのではないかと思います。
 この請願を採択し、都教育委員会が学校教育における取り組みの強化に具体的に踏み出していくことを求めて、この請願に対する質疑を終わります。
 次に、都立学校再開後の具体的対応策の公開及びICT環境の整備等に関する陳情について幾つか伺いたいと思います。
 この陳情は、学齢期のお子さんを持つ保護者のグループ、子どもの育ちを守る会mitsuamiという会から、五月二十六日に提出されているものです。
 私は、陳情者の保護者の方にお会いして直接お話を伺い、陳情を出された思いや趣旨について伺いました。
 都立学校についての陳情になっていますが、陳情の理由を見るとわかるように、小中学校での状況を含めた学校のあり方に関する中身になっています。
 陳情者の保護者の方々は、初めて陳情を出された中で、都立学校での方針、つまり都教育委員会の方針は区市町村の学校にも大きな影響を与えるということから、都議会に陳情を出したということです。その前提で質疑をさせていただきます。
 陳情の理由としてですけれども、長期の休校措置により、多くの子供たちの権利、具体的には、子どもの権利条約によって世界的に定められている育つ権利、さらに、学校の持つ福祉的な役割を鑑みると、生きる権利や守られる権利も保障されず、外部との接触を断たれることによって、参加する権利も失っている状態だと指摘をして、この危機的な状況から少しでも早く脱する必要があるとしています。
 今は学校が再開しているということですけれども、しかし、この三カ月に及ぶ休校は、児童生徒の心身に大きな影響をもたらしています。
 陳情では、休校中に、日中に一人で過ごさざるを得ない子供や、親がいたとしても、在宅ワークで十分な学習を行えなかったり、コミュニケーション不足や運動不足に陥っている子供たち、また、学校給食で栄養を補っていた子供はその機会を失い、外部とのつながりを失ったことで、虐待やDVが見逃される確率も高まったと危惧しています。
 陳情者の保護者の皆さんは、こうした子供たちの大切なライフラインとしての役割も担っている学校や幼稚園がいきなり休校になったという今回のことに大きなショックを受けたということです。私自身も、小学生の子供の親として、その切実な思いはとても共感できるものです。
 まず、基本的なことを伺いますが、心身の発達や成長の著しい学齢期の子供たちにとって、単純に勉強するだけでなく、この陳情で指摘しているように、子供たちにとって大切なライフラインの役割も担っているのが学校だと思いますが、都教育委員会の見解を伺います。

○小原教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 学校は、知識や技能を習得する場であるほか、道徳性など社会を生き抜く力や、健康に生活する力を養う場としての役割を持ちますとともに、多様な人々とのかかわりによってコミュニケーション能力を育むなど、子供の成長を支える居場所であると認識いたしております。

○斉藤委員 コロナによる一斉休校を経験したことで、陳情者を初め、多くの保護者たち、また先生たちも、学校が単に勉強して成長する場ということだけでなく、先生とのかかわりや友達とのかかわり、また、学校給食によっても支えられてきたという、子供たちにとって欠くことのできない大切な生活の場、居場所だったということが再確認されたのではないかと思います。
 学校には、こうした子供たちの日々の生活を支えるという、いわば福祉的な役割が内在していたということも明らかになったのではないかと思いますが、先ほどのご答弁では、知識や技能を習得する場というだけでなく、子供の成長を支える居場所なんだという認識が示されました。学校は、子供たちにとって欠くことのできない重要な場所なんだという認識に立って、今後の学校のあり方、休校措置の是非など、慎重に丁寧に検討していただきたいと思います。
 学校のあり方について伺います。
 長期間の休校とその後の学校の変化、例えば、行事などの楽しみがほとんどなく、おくれを取り戻すための勉強の詰め込みになってしまっている学校のあり方も、子供たちの心身に大きな影響を与えていることは明らかになっています。
 先ほど、とや理事の質問でも出ましたけれども、国立成育医療研究センターが、休校明けの六月十五日から七月二十六日に、二回目のアンケート調査を六千八百人の子供と保護者を対象に行ったところ、今回も約七割の子供にストレス反応が出ていたということがわかっています。
 具体的な声として、先生が怖い、友達と遊ぶと怒られるという声や、勉強ばかりで思い出が全くない、また、コロナのことを考えると、寝ながら少し泣いてしまうという声が寄せられているということです。
 また、学校の休校については、日本小児科学会では、五月の時点で、子供に新型コロナウイルスが直接もたらす影響よりも健康被害の方が大きくなることが予想されると警告をしています。
 陳情では、学校へ行くという選択肢を早急に整備すべきと訴えていますが、今の心情としては、今後は安易に休校措置をとるようなことはしないでほしいという思いだということを陳情者の方は語っていました。
 都教育委員会として、休校が子供たちの心身に与える影響を重視して、今後は安易な休校措置をとらないこと、また、学校のあり方についても、学習だけに偏らず、子供たちの声を聞き、心身のケアと成長、発達を支える機会を保障していくことを重視していくことが必要だと思いますが、見解を伺います。

○増田指導部長 都教育委員会は、臨時休業中においても学びを保障する視点から、学校の授業内容や学習課題をオンライン等により提供するとともに、子供たちへの定期的な連絡を通して心身の状況を把握するよう、各都立学校に対して徹底を図ってまいりました。
 六月からは段階的に教育活動を再開し、児童生徒等の心身のケアに配慮しながら、学習のおくれに対応することを最優先としてきました。
 都立学校の再開に当たっては、感染の拡大を防止するため、当面の間、全校規模で行う行事や宿泊を伴う行事、校外での活動は、延期または中止することとしました。
 一方で、例年は全校規模で実施している行事を、工夫して学年単位で行うなどしている都立学校もございます。
 九月にガイドラインを改定し、令和三年一月以降の学校行事については、感染状況等を見きわめつつ、感染症対策の徹底と児童生徒等の安全を十分に確保して実施することができることといたしました。
 なお、学校保健安全法第二十条に基づく学校の臨時休業につきましては、ガイドラインにより適切に実施することとしております。

○斉藤委員 二月末に、突然、休校のニュースが流れて、すぐに東京都や各自治体がそれに追随していったということが衝撃だったと、陳情者の方は話していました。実際に、安倍首相による休校措置は、専門家の意見に基づくものではなく、科学的根拠がないものだったことも明らかになっています。
 私たちは、本来、国においても、この三カ月にわたる休校措置の検証が行われるべきだと考えていますが、都教育委員会としても、今回の教訓等を踏まえ、子供たちの生活や心身に甚大な影響を与える学校の休校については、科学的根拠に基づいて慎重に検討することを重ねて求めるものです。
 また、ご答弁では、児童生徒等の心身のケアに配慮しながらも、学習のおくれに対応することを最優先としてきたということですが、私は、学習のおくれに対応することを最優先にするというやり方は、いま一度、見直すべき点ではないかと強く感じています。
 先ほどの国立成育医療研究センターのアンケート調査でも、勉強ばかりで思い出が全くないという声を紹介しました。この声は、私たちの聞き取り調査や身近なところからも聞こえてくる声です。
 ある保護者の方は、今まではちゃんと学校に行っていた息子が、何でこんなに宿題が多いのかと口にするようになり、遅刻をするようになった、学校からはクラスの半分が遅刻や宿題忘れがあると聞いて衝撃を受けた、詰め込みの学校生活に子供たちが悲鳴を上げているのではないかという声を寄せてくれました。実際に、私の小学四年生の息子やその周りのお友達も、口々に毎日の六時間授業がつらいということをいっています。
 行事についても、特に多摩地域では、工夫をした上で運動会を行ったりということも聞きますが、多くの学校では、都教育委員会の方針に合わせて、十二月までは中止または延期としているところが多いと聞いています。
 学校から楽しみやゆとりが奪われ、子供たちにとって、学校がつらいところ、行きたくないところになっていないか、見直ししていく必要があるのではないかと思います。
 今こそ都立学校、小中学校の実態調査を行い、子供たちの声にも耳を傾けて、学校のあり方を都教育委員会として検討していくことを求めるものです。
 次に、スクールカウンセラーについて伺います。
 冒頭のご説明では、心配な様子が見られる子供やその保護者に対して、スクールカウンセラーの面接を早期に設定したりするなど、個別の状況に応じた支援を行っているということでした。
 これは、小中高等学校全てを対象にしているものだということですが、コロナ禍でさまざまな不安を抱える児童や生徒、その保護者にとって、相談できる体制の強化はとても重要です。
 スクールカウンセラーは、これまで、週に一回、学校に派遣されている状況ですが、コロナ禍で増員はされているのでしょうか。また、今後に向けて、派遣できる日数をふやして強化していくことが必要ですが、いかがでしょうか。

○増田指導部長 新型コロナウイルス感染症に伴う長期の休業等により、多くの子供たちが、通常とは異なるさまざまな不安や悩みを抱えやすい状況にあります。そうした子供たちの心のケアを充実させるため、都教育委員会は、学校の要請に応じてスクールカウンセラーの派遣回数をふやしています。
 今後とも、子供たちのストレス等の状況を踏まえて、適切に対応してまいります。

○斉藤委員 今のご答弁ですと、スクールカウンセラーの派遣回数はふやしているということですが、これは、七月、八月に、夏休みが短縮され、登校日数がふえたことに合わせてふやしたもので、今ふやすということではないということも確認をさせていただきました。
 そもそも、スクールカウンセラーの充実はコロナの前から求められていました。相談したいと思っても、数カ月待ちということが以前からあり、私自身、不登校のお子さんの親御さんからの相談を受け、二〇一八年十二月の定例議会の一般質問で、その拡充を求めました。
 コロナ禍で不安を抱える子供やケアが必要な子供がふえている中では、以前にも増して抜本的な拡充が必要です。改めて、スクールカウンセラーの増員も含めた拡充を求めます。
 次に、新しいガイドラインについての説明も先ほどありましたが、これについて、一点、伺いたいと思います。
 新しいガイドラインには、知事が十一日に発表した家庭での感染防止の対策について盛り込まれていますが、この中で、家でも会話をするときにはマスクをすることや、対面では長時間話さないことなどが示されています。
 高齢の方の感染予防ということですが、これは、家庭でも児童生徒にこれを実行するよう求めるものなのでしょうか。

○小原教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都教育委員会のガイドラインには、各学校における三つの密の回避や正しい手洗い、せきエチケット、健康観察などの基本的な感染症対策や、教育活動を実施する上で必要な対策などに加えまして、児童生徒等と同居する保護者など、家庭での対策の徹底についても盛り込んでおります。
 今回の改定では、家庭内感染が多い現状を踏まえまして、都が作成した家庭内感染防止ピクトグラムを、都教育委員会として、各学校から児童生徒等、保護者に周知することとしたものでございます。
 会話をするときは家でもマスク、対面では長時間話さないにつきましては、家庭に高齢者がいる場合の感染予防策でございます。重症化しやすい高齢者への感染を防ぐため、高齢者がいる家庭の児童生徒等の意識を高め、感染予防の行動を促すものでございます。

○斉藤委員 高齢者がいる家庭の児童生徒等には対応を求めるということです。高齢者に感染させないための対策ということですが、私は、子供たちが学校でも大声で話してはいけない、友達にはさわってはいけないという制約を受けている中で、家庭でも、おじいちゃん、おばあちゃんと話すときに制約を受けるということは、大きな負担になってしまわないかということも心配です。
 子供のマスクの着用については、WHOが指針を出していて、特に六歳から十一歳の学齢期では、個別のリスクに応じた判断が求められるとし、地域の感染状況などを配慮すべき要因としていて、一律に求めるものにはなっていません。実際にマスクが苦手な子供もいます。
 このガイドラインは区市町村にも通知していくものですが、子供への過度なプレッシャーにならないように、通知には配慮していただきたいと思います。
 本来的には、感染防止を自己責任の問題にしていくかのような今の小池知事のやり方の中で、家庭内感染までも自己責任の対象にしていくような状況で、子供たちにも、うつしてしまったら自分が悪いんだと思い込ませていくようなことになるのではないかと、私は本当に危機を感じています。
 感染は、今の大人の手で食いとめていかなくてはならないことです。コロナの終息をさせるための実効性ある感染拡大防止策を打たずに、感染拡大防止を都民の自己責任とする今のやり方の中で、子供たちの心身を傷つけていくようなことはあってはなりません。このことにも、都教育委員会としても、改めて認識をしていただきたいというふうに思います。
 次に、オンライン学習について伺います。
 陳情では、今後の柔軟な教育を可能とするため、都立学校のICT環境を速やかに整備することを求めています。先ほどの説明のとおり、都教育委員会では、まさに端末の整備やICT支援員の派遣などを進めているところだと思います。
 この点についても陳情者の方のお話を伺いましたが、オンラインでの学習については格差も生じることや、それだけでは学校の教育の肩がわりになるわけではないということなど、実際の不安について語っていらっしゃいました。
 機器が整えば、子供がすぐそれで学習できるわけではないということ、就労などで親がついてあげられない状況があること、また、特に小さな子供に対しては、スマホやタブレットの使用を避けている家庭もあることなど、家庭や子供の状況によって大きな差があることが保護者の間でも大きな不安になっているということです。
 オンラインの環境さえ整えば学習の機会が確保できたということではないという視点に立って、保護者の声をきめ細かく聞いていくことが必要だと思いますが、都教育委員会の見解を伺います。

○増田指導部長 児童生徒の学習においては、児童生徒の発達段階や学習の定着状況等に応じて、対面式の学習とICTを活用したオンライン学習の取り組みを適宜組み合わせて実施することが重要であると捉えております。

○斉藤委員 児童生徒の発達段階や学習の定着状況に応じて、対面式の学習と組み合わせていくということが重要だという答弁でした。
 学校での学びは、集団的な取り組みの中から学ぶことが多くあります。対面でのコミュニケーションもその一つですが、集団で取り組むことで達成感や喜びを感じ合うことも学びの一つです。どんなときでも極力学校に通えるための条件整備が重要だということを認識していただきたいというふうに思います。
 最後に、都立図書館について伺います。
 陳情者の方々は、身近にある図書館は、子育て世代にとって、本を介在した親子の重要な居場所だったということを今回のコロナ禍で再認識したということです。
 これは都立図書館についての陳情になっていますけれども、学校のことと同様に、都立図書館での対応は、区市町村立の図書館に大きな影響を与えるという思いで陳情を出されたということです。
 都立図書館は、現在、利用時間や人数を制限し、感染症対策を行った上での開館になっています。今後も感染症対策を行っていくということが重要ですが、利用できる人数を緩和しつつ、より多くの方々が利用できるように検討していく必要があると思いますが、今後の開館状況についてどのような見通しがあるのか、伺います。

○田中地域教育支援部長 都立図書館では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、公益社団法人日本図書館協会の図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを踏まえた対策を講じています。
 この対策の一環として、三つの密を避けるため、閲覧席の間隔を十分にとるとともに、利用時間帯を区分し、時間帯ごとに利用人数を定めて、予約制で運営をしております。
 今後も、新型コロナウイルス感染症の状況、地域の図書館など類似施設の対応状況等を勘案しつつ、適切に来館者サービスを実施してまいります。

○斉藤委員 現在の中央図書館のホームページに記載されていますが、今は三時間ごとの入れかえで……(発言する者あり)百人までの入館制限になっているという状況です。もう間もなく終わります。
 一日平均利用者数は千七十七人と伺っていますので、現在は、三分の一以下に利用を控えているということになると思います。
 今後も、より多くの都民の皆さんの切実なニーズに応えられるように、図書館を利用できる人数の緩和なども検討していただきたいと思います。
 以上、陳情者の方々の思いをもとに質疑をさせていただきました。現状では、陳情で求められていることに沿って、都教育委員会でも進めているところと思います。さらにその思いに応える対策が進むよう要望して、質疑を終わりにいたします。

○星見委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願二第七号の二をお諮りいたします。
 本件は、採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。よって、請願二第七号の二は採択と決定いたしました。
 次に、陳情二第四九号の一をお諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二第四九号の一は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情二第五二号の二をお諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二第五二号の二は趣旨採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。

○星見委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○野間生活文化局長 令和二年第三回定例会に提出を予定しております生活文化局関係の議案についてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております議案は、条例案一件、事件案一件でございます。
 私から議案の概要をご説明申し上げます。
 恐縮ですが、お手元の資料第1号、令和二年第三回東京都議会定例会議案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。
 まず初めに、条例案でございます。
 東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 本件は、法令等の改正に伴い、規定の整備を行うものでございます。
 続きまして、事件案でございます。
 東京都江戸東京博物館外六施設の指定管理者の指定についてでございます。
 本件は、令和三年四月一日から東京都江戸東京博物館外六施設の管理運営を行う指定管理者を指定するものでございます。
 以上で私からの議案の説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○根本総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 引き続きまして、私から、議案の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、条例案についてご説明申し上げます。
 恐縮ですが、ただいまお開きいただいております資料の第1号、令和二年第三回東京都議会定例会議案の概要の一ページをごらんください。1、東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 (1)、改正理由でございますが、本条例は、いわゆるマイナンバー法、正式名称は資料下部の注釈に記載してございますが、このマイナンバー法の改正等に伴い、規定を整備するものでございます。
 (2)、改正内容をごらんください。〔1〕でございますが、個人番号カードのセキュリティー措置として引用する総務省令の名称が改正されたことに伴い、本条例第二条第六項における当該省令の名称を変更いたします。
 〔2〕でございますが、マイナンバー法の条項番号が変更されたことに伴い、本条例第五条第二項において引用する条項番号を同法に合わせて変更いたします。
 (3)、施行期日は記載のとおりでございます。
 次に、事件案についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。1、東京都江戸東京博物館外六施設の指定管理者の指定についてでございます。
 本事件案は、地方自治法第二百四十四条の二第三項の規定により、公の施設の管理を行わせる者を指定するものでございます。
 (1)、施設の名称ですが、東京都江戸東京博物館、東京都写真美術館、東京都現代美術館、東京都美術館、東京都庭園美術館、東京文化会館、東京芸術劇場でございます。
 (2)、候補者の名称は、公益財団法人東京都歴史文化財団。
 (3)、指定の期間は、令和三年四月一日から令和九年三月三十一日までの六年間としております。
 (4)、選定方法は特命といたします。
 その理由でございますが、都の文化政策の推進のためのコアとなる都立文化施設の運営に当たりましては、都の方向性に連動し、時代の要請に柔軟かつ迅速に対応することが求められます。
 都立文化施設は、幅広い分野における資料、作品の収集、保存、管理や調査研究を行うとともに、魅力的で創造性豊かな事業の展開等を行う施設でございます。そのため、専門性、学術性が極めて高く、指定管理者には幅広い分野の専門人材、ノウハウ、他機関とのネットワークを豊富に有することが求められることから、特命による選定としたところでございます。
 (5)、選定の経緯及び理由でございます。
 まず、選定の経緯でございますが、外部委員を中心とした審査委員会による審査を経まして、指定管理者の候補者として決定をしております。
 次に、選定理由でございますが、公益財団法人東京都歴史文化財団は、これまでの実績、対象施設についての十分な理解に加え、一体的な人材育成、一括管理による事務の効率化等に努めるとともに、都との緊密な連携のもとで政策を着実に実行できる体制が整っております。
 また、各館の取り組みを加速し、未来の東京戦略ビジョンに描かれた文化戦略の実現に向けて、財団全体で取り組む具体的な方向が示されており、事業推進による大きな成果が期待できます。
 さらには、今般の新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた新たな事業展開を積極的に提案するなど、社会状況の変化に即した対応がとられていることから選定をいたしました。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○とや委員 まず、都民の個人番号カードの発行状況を五年分ご用意していただきたいと思います。
 それから、都立江戸東京博物館外六施設の職員配置状況と正規、非正規の内訳。
 さらに、それぞれの施設の条例入場料と減免規定及び現在の入場料金について用意していただけると助かります。

○星見委員長 ただいま、とや理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○星見委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○根本総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都債権管理条例第十三条に基づき、生活文化局が実施いたしました私債権の放棄についてご報告いたします。
 恐れ入りますが、お手元の資料第3号、私債権の放棄についてをごらんください。
 放棄した私債権は、東京都共同購入推進事業の貸付金で、金額は二千三百八十四万円、放棄決定の日は令和二年三月十八日でございます。
 当該債権は、平成十一年度に、都が東京都共同購入推進事業の貸付金として、債務者に対し、仕入れ資金を貸し付けたものでございます。
 債務者及び連帯保証人に対し、催告、交渉等、回収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、実質的に回収不能となったものでございます。
 また、当該債権は、消滅時効に係る時効期間が経過しており、債務者は解散し、代表清算人も既に死亡しております。
 さらに、連帯保証人は、破産申し立てにより免責許可決定を受けるとともに、全相続人から時効援用の申し出がございました。
 これらの経緯を踏まえまして、債権放棄を実施したところでございます。
 以上で私債権放棄についてのご説明を終わらせていただきます。

○星見委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。――なければ、なしと確認させていただきます。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十七分散会

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