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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第八号

令和二年六月四日(木曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長星見てい子君
副委員長内山 真吾君
副委員長柴崎 幹男君
理事うすい浩一君
理事とや英津子君
理事福島りえこ君
龍円あいり君
あかねがくぼかよ子君
鳥居こうすけ君
斉藤まりこ君
遠藤  守君
谷村 孝彦君
大場やすのぶ君
伊藤 ゆう君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長浜 佳葉子君
次長武市 玲子君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務根本 浩志君
私学部長濱田 良廣君
文化振興部長古屋 留美君
魅力発信プロジェクト担当部長川崎  卓君
文化総合調整担当部長片岡 容子君
文化施設改革担当部長工藤 穣治君

本日の会議に付した事件
生活文化局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出 生活文化局所管分

○星見委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局関係の付託議案の審査を行います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出、生活文化局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○根本総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 去る五月二十二日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元に配布の令和二年文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、今回要求のございました資料は一件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、私立学校における緊急事態宣言後の対応についてでございます。
 私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校における緊急事態宣言後の休業中の対応について記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○あかねがくぼ委員 都民ファーストの会、あかねがくぼでございます。
 私の方からは、アートにエールを!東京プロジェクトについてお伺いします。
 これは、我が会派、都民ファーストの会が要望してきましたアーティストのための支援ということでございますけれども、昨日と一昨日、代表質問、一般質問においても、多くの方々が質疑をしていただいたというところで、本委員会においても、より詳しいところをお伺いしたいと思います。
 アートにエールを!東京プロジェクトですが、プロとして芸術文化活動に携わっているアーティスト、それと、そのスタッフの方に対して、ウエブ上で配信する動画作品を募集し、その動画作品を専用のサイトで配信するとともに、制作をされたアーティストやスタッフの方々に対して、出演料相当としてお支払いをする、そういった仕組みでございます。
 これは、東京都の文化支援、長らく継続していただいておりますけれども、今回ほど広い範囲の分野に対して、対象として行ってきたということは過去にもなかったかなというふうに思いますので、そういう意味では、大変意義深い取り組みであったということを、まずもって評価したいと思います。
 幅広い芸術文化が今回は対象となっているんですが、参加ができるというのは、過去一年以上継続をして、プロフェッショナルとしての芸術文化活動を行っている方とのことであります。
 ここでいうプロフェッショナルというのは、どのような人たちなのでしょうか、お伺いします。

○古屋文化振興部長 過去一年以上継続して、主に芸術文化活動に係る収入により生計を維持しているとともに、不特定多数の観客を入れて対価を得て公演、展示等を行っている方、公演、展示等の制作に携わっている方としておりまして、応募の際に記載していただきました活動実績などをもとに判断しております。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。一年以上の芸術文化での活動実績、そして、不特定多数の観客に対しての対価を得た活動をされている方が対象ということで、収入が幾ら以上であるとか、そういったところをお聞きしているわけではないということがわかりました。
 今回のプロジェクトの応募というところで、当初、四千人の枠組みでありましたけれども、一万六千人以上の登録がありまして、大変盛況だったというふうに聞いております。これは、登録を開始しましてからわずか八時間の中で、こういった人数にご登録いただいたということで、締め切らざるを得ないというぐらい殺到していただいたということでございます。
 締め切られた直後に、我が会派からは、ぜひ拡充をお願いしたいということで参りまして、それを直ちにご要望に応じていただきましたことは、改めまして感謝を申し上げます。
 登録者に対しては、今、既に企画を応募していただいて始まっているということでありますけれども、現在のところの応募状況、審査の状況についてお伺いします。

○古屋文化振興部長 企画は、個人登録の要件を満たした約一万五千八百人全員が応募できることといたしまして、五月二十七日から受け付けを始めております。
 六月三日十七時現在で、音楽、舞踊、美術、映像、伝統芸能など多くの分野から約二千六百件の応募をいただいております。
 現在、順次審査を進めまして、その結果をお知らせし、採択された方たちには動画の制作をお願いしているところでございます。

○あかねがくぼ委員 音楽、美術、舞踏と伝統芸能など、本当に幅広い分野の方々、そして、職種の方々に申し込んでいただいているということがわかりました。
 この現在のプロジェクトについては、再募集ということをしていただけるということではありますけれども、再募集で応募いただける人数が四千人ほどということで伺っています。
 これは、前回同様、この枠を超えてご応募いただいてくることが、十分可能性が考えられるわけですけれども、その場合、どういった対応をしていただくのか、お伺いします。

○古屋文化振興部長 一度に応募が集中するのを避けるために、一定の応募期間を設けるとともに、応募は先着順ではない旨、事前に周知いたしまして、期間内に応募された方全員を受け付けます。
 受け付けた方が募集枠を超えた場合でございますが、例えば抽せんなどの公平な方法も検討いたします。
 また、再募集にあわせまして、劇場、ホール等での公演を支援する新たな事業のお知らせも行ってまいります。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。期間内に応募いただいた方は、まず、全員平等に受け付けていただけるということがわかりました。そして、もし枠を超えてしまった場合に関する扱いとしては、抽せんなどの公平な方法でということで考えていただいているということでございました。
 このアートにエールを!東京プロジェクトについては本当に好評であったということからも、やはりこの芸術分野に関する支援が大変望まれているということが浮き彫りになったと思います。
 今、現時点で緊急事態宣言は解除されておりまして、劇場などの施設利用は可能となっているわけですけれども、アート支援として新たな取り組みを検討いただいているということで伺っています。
 それについてどういったものか、前回と今回、何が違っているのか、その点についてお伺いをいたします。

○古屋文化振興部長 先月募集いたしましたプロジェクトは、活動自粛を余儀なくされたアーティストやクリエーター、スタッフ等の個人、グループを対象に緊急対策として実施しております。
 新たな支援の対象でございますが、感染症の影響により、都内の劇場、ホール等で予定していた公演が中止、延期となった、東京を本拠地とする団体でございます。具体的には、今後定める要項等でお知らせしてまいります。
 感染症対策の段階に応じまして、無観客や入場を制限して行う公演等に、一公演当たり二百万円の支援を行ってまいります。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。前回のものと今回のもの、根本的には別の企画だということがわかりました。前回は、緊急対応として幅広く、個人あるいは少人数グループのアートにかかわる方に対してのものであって、今回に関しては、予定をされていた公演などが中止、延期になった団体が対象ということで、対象なり内容が明確に違うものであるということがわかりました。
 今後行う新たな支援については、一公演当たり二百万円というところが決まっているということでありますが、詳細については、今後またご案内いただく、ご検討いただいている最中かと思いますけれども、どのぐらいの数の公演を今回の支援の対象にするのか、また、その著作権についても、改めまして確認したいと思います。

○片岡文化総合調整担当部長 支援する公演の数は三百を予定してございます。
 また、公演等を収録した動画作品の著作権につきましては、現在進めているプロジェクトと同様、公演主催者に帰属することとしてございます。
 これにより、都のサイトにおける無料配信のほかに、主催者みずからの活用も可能となります。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。著作権については、やはり公演主催者にあるということで安心しました。三百ぐらいの規模感でということでございました。また、今回、その都の支援を使ったとしても、ご自身でもいろんな営利の活動というところを、また別に活用していくことも可能であるという、比較的、そこは保障されているというか、営業活動を制限するものではないというところも確認ができました。
 この新たなアートの支援なんですけれども、いつごろから募集を始めますでしょうか。
 また、募集以降の流れはどのようになるのか、お伺いします。

○片岡文化総合調整担当部長 募集の時期でございますが、補正予算成立後、速やかに事業の概要を公表し、今月中の募集開始を目指してまいります。
 募集要項の発表後、公演主催者が企画を応募しまして、外部有識者を含む審査会で採択された企画に基づき、都内の劇場、ホール等で無観客や入場制限して行い、一定期間、無料配信する公演を実施することとなります。

○あかねがくぼ委員 以上です。ありがとうございました。

○うすい委員 公明党のうすいです。よろしくお願いします。
 今回、新型コロナウイルス感染症の蔓延でございますが、その影響は、世界中のあらゆる分野に及んでおりますし、東京の芸術文化活動にも大きな影響を与えました。
 いうまでもなく、音楽や演劇などの文化芸術は、人の心に希望をもたらして、そしてまた、暮らしに豊かさを与えてくれるものでありまして、また同時に、芸術家のみならず、スタッフや関係企業まで含めた裾野の広い産業として日本の産業を支えてきております。我が公明党としても、党を挙げて文化芸術基本法の成立にも取り組んできたわけでございます。
 しかし、今、冒頭申し上げたとおり、芸術文化活動に携わる多くの方々、特に収入の道を絶たれたフリーランスのアーティストなどの経済的なダメージは深刻でございます。
 公明党としても、知事に直接要望してまいりましたが、都が先月、アートにエールを!東京プロジェクトを立ち上げまして、募集を開始したわけでございます。先ほどあったとおり、初日だけで、四千人の応募枠に四倍を超える応募があったことは、芸術文化にかかわる人の厳しい状況を如実にあらわしているものだと思います。
 そこでまず、本プロジェクトの趣旨や目的、そして、事業のスキームについて改めてお伺いします。

○古屋文化振興部長 アートにエールを!東京プロジェクトは、活動を自粛せざるを得ないプロのアーティスト等の活動を支援するとともに、在宅でも都民が芸術文化に触れられる機会を提供するものでございます。
 応募から支払いまでの流れでございますが、まず個人登録をしていただき、登録要件を満たす方には企画に応募していただきます。提出された企画が審査に通った場合は、自宅等で動画作品の制作をしていただきます。動画作品は、順次、専用サイトに掲載しまして、出演料相当をお支払いするという流れになっております。

○うすい委員 五月十五日の個人登録の受け付け開始日に、専用サイトにアクセスが集中し、そして、サイトにつながりにくい状況であったと聞いております。
 予想を超える応募状況だったのだと思いますけれども、期待の大きい事業なだけに、手続的なところでひっかかって反感を買ってしまえば、本当にもったいないことだと思うわけでございます。
 今後、さらに四千人ほどの再募集をしていくとのことでございますが、同じようなつまずきがあってはならないと思います。
 ぜひ、そうならないために工夫等が必要と考えますが、見解を伺います。

○古屋文化振興部長 今回は、予想をはるかに上回る多くの方から個人登録の申し込みがあったことや、一定数に達した場合に募集を終了するとしていたことから、申し込みが集中してしまったことが主な原因として挙げられます。
 再募集に当たりましては、個人登録の申し込みに一定の期間を確保しまして、受け付けは先着順でない旨を周知いたします。
 受け付けた方が募集枠を超えた場合には、例えば抽せんなどの公平な方法も検討いたします。

○うすい委員 ぜひしっかりと検討していただきたいと思います。
 現在のプロジェクトは、外出を自粛していただくことを前提に、作品制作を自宅等で行う案内をしていたと思いますが、緊急事態宣言が解除された今、場所の制約はどのような考え方なのか、お伺いいたします。

○古屋文化振興部長 これまでは、作業をなるべく各自の自宅において行うようお願いしてございましたけれども、緊急事態宣言の解除を踏まえまして、自宅以外での撮影も可能とし、その旨をホームページでお知らせしております。
 ただし、撮影に当たりましては、三密を避けるなど、十分な配慮をお願いしているところでございます。

○うすい委員 今、答弁をいただきましたが、これは非常に大事な視点であると思いますので、ぜひその徹底、周知をお願いしたいと思います。
 先日の我が会派の代表質問でも確認をさせていただきましたが、厳しい状況に置かれているのはアーティストの方たちだけではなく、裏方として公演や演奏会を支える音響や照明、舞台制作などの技術スタッフも、同様に苦しんでいるわけであります。今後行う新たな支援は、こうした方々がより参加しやすいようにすべきと考えるわけであります。
 また、現在行っているプロジェクトとの違いを明確にして、しっかり情報が伝わるように周知することも大事であると考えますが、見解を伺います。

○古屋文化振興部長 現在行っておりますプロジェクトは、個人で申し込みいただくものでございまして、技術スタッフの方からも応募いただいております。
 今後行う新たな支援につきましては、都内の劇場、ホール等で開催する公演を支援するものでございまして、公演の制作にかかわる舞台監督や照明など、多くの技術スタッフの方がさらに参加しやすくなると考えております。
 周知に当たりましては、こうしたことが応募する方にわかりやすいものとなるよう配慮いたします。

○うすい委員 緊急事態宣言が解除されまして、今後、経済活動も段階的に再開していくことになるわけでございますけれども、コロナウイルスの脅威がなくなったわけではありません。
 第二波、第三波を想定しての一歩進んだ新しい社会の構築が求められるところでありますし、今後の新たな日常において、アーティスト等が自律的に活動できるように支援していく視点も大事だと思うわけでありますが、見解を伺います。

○片岡文化総合調整担当部長 感染症が終息していない現在、芸術文化の世界におきましても、作品をオンラインで発信するという動きが強まってきており、アーティスト等がこうした新しい流れに対応できるよう、支援していくことは重要でございます。
 今後行う支援では、無観客や入場者制限で開催し、一定期間、動画を無料配信する公演を対象としてございますが、公演の撮影や動画の編集について十分なノウハウを持たない主催者からの応募も想定されるところでございます。
 このため、撮影、編集につきましては別途支援し、新しい日常における自律的な創作活動を促進することにもつなげてまいります。

○うすい委員 今後、コロナの影響で休館していたものも、東京のロードマップをもとに、ステップが上がるごとに開館して、活動が始まっていくものと思います。
 ある下北沢にある劇場では、六月一日から七日までの間、ひとり芝居を無観客、生配信で上演をするそうであります。当然、お客さんがいなければ収入にならないわけですが、お客さんはどうやってチケットを購入してお芝居を見るかといいますと、プレーガイド、イープラスでチケットを購入して、ライブ配信サービスのストリーミングプラスでスマートフォンやパソコンから視聴することができるということであります。
 このように、芸術分野の皆様も、手探りで、そしてまた手づくりで、知恵を出して一歩一歩取り組んでおります。
 いずれ新型コロナ感染を乗り越えていく上で、確かに新型コロナで都民が苦しんだけれども、しかし、逆境をばねにして、何か一歩進められたという視点を持って、今後とも、生活文化局の皆様ともども頑張っていただきたいと思います。
 新しい日常の構築のためにも、ぜひ文化芸術の灯が消えることのないように、なお一層のご尽力を賜りますことをお願いして、質問を終わります。

○柴崎委員 私からも、今、お二人の委員の方からもあった、アートにエールを!東京プロジェクトについて質疑をさせていただきたいと思います。したがって、重ならないようにお伺いしていきたいというふうに思います。
 これは、文化振興費に計上されている、文化芸術活動の幅広い支援として二十八億四千万円が積み増しされた補正予算でございます。
 こうした中で、先ほどもお話に出ましたように、申し込みは、初日だけで募集人員の約四倍となる一万六千人の応募があったということでございまして、四月の補正予算では、四千人規模で五億円の計上だったわけですから、予想外の応募だったんだろうと思います。
 しかしながら、やはり事前の調査というものも、これからさらにしていく必要があるんじゃないかな、そんなふうな印象を受けたところでございます。
 現在、先ほどの答弁にありましたけれども、個人登録の審査が終わって、約一万五千八百人が登録されているとのことであります。
 この募集要項を拝見いたしますと、このプロジェクトに応募できる対象者は、過去一年以上継続してプロとしての芸術文化活動をしているとされております。
 昨日、我が会派の川松議員が一般質問で知事に指摘をさせていただきましたけれども、各事業に、やはり基準の曖昧さがあるという指摘をさせていただいたわけですが、この事業にも、まさにそのことがあらわれているんじゃないかな、そんな危惧をするところでございます。
 したがって、審査そのものも大変困難であろうかと推測いたしますが、個人登録の審査に当たりまして、この要件はどのように確認をしているのか、まず伺いたいと思います。

○古屋文化振興部長 個人登録フォームに記載されました活動歴や感染症による影響等を確認いたしまして、対象要件に適合するかを判断しております。
 プロとしてかかわった展示や公演名、会場や時期などを具体的に記載していただくこととしておりまして、必要に応じてウエブ調査を行うなど、その内容が要件に合致しているかを確認しております。

○柴崎委員 今、答弁いただきましたけれども、要するに自己申告ということですよね。したがって、プロの範囲はかなり広くなると思うんです。
 現在は、この登録された方々から提出されている作品の企画の審査を行っているということでありますけれども、どのような審査を行っているのか、これについて伺いたいと思います。

○古屋文化振興部長 企画の審査は、音楽、演劇、美術など部門ごとに外部の有識者を活用いたしまして、適正に実施していくところでございます。

○柴崎委員 作品の企画審査の段階や、実際に動画作品を掲載する際には、出演料相当を支払うにふさわしいものかどうかということで、そこのところはしっかり確認していただきたいなと思います。
 いずれにいたしましても、このアートにエールを!東京プロジェクトは、厳しい状況に置かれた芸術家たちに、とても期待をされている事業ではあるかと思います。したがいまして、応募や審査の手続でのトラブルなどにより彼らの期待を裏切ることがないように、私の方から要望させていただきまして、この質問を終わります。
 続いて、私立学校における新型コロナウイルス感染症対策支援についてお伺いをしたいと思います。
 まず初めに、この私立学校における新型コロナウイルス感染症対策への支援策として、サーモグラフィーやアクリル板等の購入費用の補助が今回の補正予算で提案をされているわけであります。
 学校によりましては、そうした物品以外のものを購入したいというところも多分あると思うんです。
 そうした中におきまして、この補助対象につきましては、幅を広く設定した方がいいんじゃないかな、そんなふうに考えるわけですが、その点についての見解を伺いたいと思います。

○濱田私学部長 私立学校における感染症対策の取り組み内容は、それぞれの学校の状況によって異なりますことから、本事業では、学校再開に向けた感染症対策に要する物品等であれば、幅広く補助対象とする予定でございます。

○柴崎委員 ぜひそうした対応をしていただきたいと思います。
 こうした中で、今回の補正予算の対象には、私立学校ということでありますが、私立幼稚園は含まれていないとのことであります。
 私立幼稚園につきましては、一時預かり保育を行ったり、こうした園もふえてきておりまして、新型コロナウイルス感染症対策については、非常に小まめな対応をされているところなんですね。
 したがって、私立幼稚園につきましては、どういった支援の状況にあるのか、この点について伺いたいと思います。

○濱田私学部長 私立幼稚園における新型コロナウイルス感染症対策への支援につきましては、既定経費を活用いたしまして、昨年度末から先行して実施しております。
 区市町村を通じた支援事業でございまして、都は、区市町村に対して、幼稚園が子供用マスク、消毒液、非接触型体温計等の保健衛生用品を購入する経費及び区市町村が保健衛生用品を一括購入して幼稚園に配布する経費を対象に、一園当たり五十万円、補助率十分の十で補助しております。

○柴崎委員 今ご答弁いただいたわけですけれども、これについては国からの事業ということで、小学校よりも、かなり規模の大きな幼稚園というのも、私の地元では多数存在しております。したがって、ほとんどの幼稚園では、既にこの予算を使い切ってしまって、感染症対策としてあらゆる手段を講じているというのが実態なんですね。
 したがって、国の仕組みとはいえ、この幼稚園の一時預かり事業は、特に、預かった子供の実数に対して補助金が支払われていく仕組みになっているわけですね。したがって、保育園の制度とは全く違うわけでして、特に、今回のコロナウイルス感染拡大防止のために、保育園ですとか、この一時預かり利用が自粛をされております。したがって、昨年の預かり人数実績とはほど遠く、利用者が大幅に減じているのが実態なんですね。
 一方では、保育園の場合というのは、先ほど申し上げましたように、在籍数に応じてということで、この点においては、特段、問題ないのかなと思っています。
 特に都は、TOKYO子育て応援幼稚園ということで、事業の拡充を今図っているところですよね。したがって、こうした状況を踏まえていけば、厳しい状況下にある預かり保育事業を行っている私立幼稚園に対する支援については、強力に推し進めていく必要があろうかと考えております。
 したがいまして、重ねて申し上げますが、私立幼稚園も含め、私立学校における感染症対策について、やはりしっかりとした支援をしていただくこと、このことを申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。

○とや委員 共産党のとや英津子です。よろしくお願いします。
 私からも、まず、アートにエールを!東京プロジェクトについてから伺っていきたいと思います。
 このままでは文化の灯が消えてしまうと、多くのアーティストが悲鳴を上げています。新型コロナウイルス感染拡大で、文化芸術活動への影響は深刻です。
 この四月にコンサルティング会社が文化芸術活動関係者に行った緊急調査では、八四%が活動できない、八二%が収入が低下していると回答をしています。さらに、九六%の人が行政からの支援が足りないと答えています。また、感染よりも、食べていけず死んでしまう不安の方が大きいと、文化団体の職員が声を寄せています。
 昨日は、本会議で、私どもの尾崎議員がこのアートにエールを事業を取り上げさせていただき、知事は、芸術文化は、都市の魅力を形成する要素となるだけでなく、豊かな生活を享受する上で極めて重要である、アーティストやスタッフ等、多くの方が活躍の場を失っており、こうした方たちを応援していく必要があると答弁をされています。とても重要だと思います。
 今回のアートにエールを!東京プロジェクトは、コロナによって公演が中止や延期になったアーティストが動画制作することで、一人十万円、十人までのグループを支援するという事業ですが、都内のアーティストは何人ぐらいいらっしゃるのか、また、応募状況や、どのような人が申し込んでいるのか、都民の声などとあわせて、状況について教えてください。

○古屋文化振興部長 都内における芸術文化の従事者は、平成二十七年の国勢調査によりますと、約十万六千人となっております。
 個人登録には、一万六千人を超える方から申し込みがございまして、音楽家が約四割、俳優が約二割、演出、脚本家などが約三割、照明、音響、カメラマンなどの技術スタッフの方が約二割となっております。複数の分野で活動されている方からの応募もございました。
 都民の声といたしましては、プロジェクトを支持するといった声や、なぜアーティストだけ支援するのかというご意見などがございました。

○とや委員 私どものもとにも、応募したい、どんな事業なのかといった声が寄せられていました。しかし、募集の当日に応募が殺到して、申し込みができなかったという方々も多くいらっしゃいました。
 都は、募集枠を二万人に拡大しましたが、既に一万六千人の登録を受けているため、先ほど、申し込んでいる方が二千ちょっとだということでしたけれども、残りの募集枠は四千人となっています。一回目の応募状況を見ると、募集を開始すれば、また殺到する可能性があります。
 緊急事態宣言が解除されても、劇団や音楽家、制作スタッフなど、アーティストの仕事がもとのように戻るには時間がかかります。全予定がキャンセルになって、無職、無収入という方々も多くいる現状を考慮すれば、申請者全てを受け入れることが必要だと思います。
 そこで伺いたいのですが、先ほどもありましたが、募集拡大によってさらに四千人が登録できるのですが、それ以上の申請が来た場合の対応について、改めて確認をさせてください。

○古屋文化振興部長 受け付けた方が募集枠を超えた場合には、例えば抽せんなどの公平な方法も検討してまいります。

○とや委員 登録はさせていただけるというふうには、先ほど確認させていただきましたが、実際は抽せんだということも検討しているということです。
 しかし、新型コロナ対策という事業の目的、コロナ危機をみんなで乗り越えようということを考えれば、抽せんで当たった人だけでなく、全員を対象にすべきだと考えます。ぜひ多くの人たちにチャンスを与えていただきたいと求めておきます。
 そして、この事業では、都は専用サイトから作品を配信する予定ですが、採用作品の著作権は、先ほども応募者に帰属するということですが、アーティスト自身がユーチューブなどの動画サイトに活用できるかどうか、そこら辺も改めて確認させてください。

○古屋文化振興部長 動画作品の著作権は、応募者に帰属いたします。これによりまして、都のサイトにおける無料配信のほかに、応募者みずからの方の活用も可能となります。
 動画の配信につきましては、ユーチューブのサービスを利用いたします。

○とや委員 著作権は応募者に帰属し、自分自身のユーチューブのチャンネルで流すことを初め、二次利用を自由にできるということで確認させていただきました。
 また、せっかくの作品ですから、ぜひ多くの人たちが都のサイトにアクセスできる機会をふやしていただきたいと要望をしておきます。
 次に、新たな事業をされるということで、無観客公演についてです。
 緊急事態宣言が解除されてもまだ、先ほども申し上げましたが、もとどおりに仕事ができるわけではありません。劇場やホールも密を避けなければならず、座席数は通常の二分の一前後になるということです。
 アーティストも施設も、収益を得るには時間がかかるといわれるもとで、都は、コロナの影響を受けた劇団などによる無観客公演に支援を行うということですが、どのような作品が対象になるのか、公演料はどうなるかなど、事業の内容についてお聞きしたいと思います。
 また、一公演当たりの単価や件数を含めてお聞きします。

○片岡文化総合調整担当部長 都内の劇場等で予定していた公演が中止や延期となった団体が、都内の劇場等において無観客や入場を制限して行い、一定期間、無料配信する公演に対しまして、一公演当たり二百万円で、三百公演に支援するものでございます。

○とや委員 今回の事業は、アーティスト支援と同時に、劇場やホールなどの施設の支援にもつながるように取り組まれているというふうに聞いていますが、公演の場所あるいは撮影者についての考えを確認させてください。
 また、ライブハウスや劇場などの民間の施設も活用可能なのかどうか、教えていただけますか。

○片岡文化総合調整担当部長 都内の劇場、ホール等への支援にもつなげるため、民間施設も含めました都内の劇場、ホール等を使用していただくことを要件といたしますが、具体的な施設の範囲につきましては、今後策定する要項の中で定めてまいります。
 また、撮影についても支援いたしますが、具体的なスキームにつきましては、現在検討してございます。

○とや委員 今回は、都の方で撮影者を用意していただけると聞いています。同時に、団体の方で撮影者を用意する方がよい場合は、それも認めていただいて、料金については、都が撮影する場合と同じく、二百万円の枠外で撮影者に支払うというスキームにして、ぜひ幅広い方法での支援につなげていただきたいと思います。
 新型コロナウイルスの影響で、都民が生の文化や芸術に触れる機会は激減しています。また、多くのアーティストや関係者が予定していた公演は軒並み中止となって、外出自粛や施設の休業で、準備や練習すら困難な状況が生じています。
 絵画や立体的な美術作品など、動画になじみにくいアートもあります。東京の文化の灯をともし続けるために、さらなるアーティストの支援を要望しておきたいと思います。
 今回は、募集は今月中にも開始したいということですけれども、ぜひ早目に開始していただいて、柔軟な形での対応を求めておきたいと思います。
 都内では、延期や中止になった公演や展覧会が多くあると思います。音楽や芸能などのあらゆる分野で、三月の公演中止は、これは全国なんですけれども、五千三百に上る。延期は一千七百以上にも上るといいます。
 劇団によっては、用意していた作品が延期になったことで、事実上のゼロになっているということです。再度作品として完成させるには、俳優や照明さんなどのスタッフを集めて、大道具などの用意など、また初めからやり直す必要があります。
 ですから、かなり時間を要するという話もあって、今回、せっかく二百万円の事業をやるけれども、もともと予定していた大がかりなお芝居などの公演を再度やり直すというのは、非常に困難だという声もありますけれども、こうした声に対して、どういった配慮ができるでしょうか、教えていただけますか。

○片岡文化総合調整担当部長 作品は、開催予定だった公演に限定するものではございません。

○とや委員 開催予定だった公演に限定はしないということです。
 都内には、大きなホールでの公演、それから、小中学校や高校での巡回公演などを組み合わせながら仕事をつないでいる劇団も多くあります。巡回公演は、劇場やホールだけでなくて、学校の体育館で公演するための作品もありますので、ぜひそれらの作品も対象にしていただけるように求めておきます。
 ここからは全体的な話になっていくのですけれども、第一回定例会での質疑でもお聞きさせていただいたのですけれども、中止や延期になる公演や展示会の影響で、アーティストやスタッフへの影響は大体どうなっているのかとお聞きしました。
 それに対して、感染拡大を防止するという事態の緊急性から、取り急ぎ、中止または休止等の判断を優先させたものであり、現在は、個別の事業ごとに、契約内容の確認や関係者との協議を始めた段階であるとお答えになって、今後、速やかに実態把握に努めていくと答えていらっしゃいます。現状はどうなっているのか、お聞きします。
 あわせて、中止や延期になった公演について、補填の考えはあるのか、お聞きします。

○古屋文化振興部長 中止や延期となった個別の事業ごとに、都や東京都歴史文化財団、東京都交響楽団とアーティストやスタッフ等関係者が、契約内容に基づきまして協議しているところでございます。
 協議が調いましたものから、中止や延期に伴い生じる舞台等の制作費や広告宣伝費、会場使用料などの実費につきまして、契約等に基づく負担割合に応じて負担しているところでございます。

○とや委員 協議が調ったものから、負担割合に応じて負担しているということです。
 全体はなかなかわからないということですが、フリーランスで一カ月の収入がゼロになった人、私の友人もチェロの演奏家なんですが、その方も仕事がなくなってしまいました。地元の劇団は、夏休みまでの学校公演、年間の公演も中止になったというところも、キャンセルになったというところもあります。アーティストに対して現金給付が重要だと考えます。
 東京都でも現金給付について検討すべきではないか、給付すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○古屋文化振興部長 感染症の影響によりまして、芸術文化に携わる多くの方が創作活動の場を失っている今、新たな活動の場を提供することが大切だと考えてございます。

○とや委員 新たな活動の場を提供することが大切なのは、それはそうなんですけれども、国の補正予算を見ますと、全体の給付金などの補正予算を組んでいるのですが、文化芸術関係者が受け取れるものは一部あるものの、公演などが長期にわたってゼロになったり、収入も、減どころか、本当になくなるという中で、非常に不十分なものです。
 一方、昨日、一般質問でも紹介しましたが、愛知県では文化応援金を支給するということになっています。都として、ぜひアーティストの皆さんに対して現金給付を検討してほしいということを求めておきます。
 それから、今、新たな場を提供することが大事だということですが、劇場も大変です。劇場とかはコロナ感染拡大防止の休業要請施設ではあるのですけれども、協力金が支給されても、全く不足する状況であります。
 減収分の補填もあわせて必要ではないかと思いますが、いかがですか。

○古屋文化振興部長 新たな支援でございますが、芸術文化の発信の場である劇場、ホール等に対する支援にもつながるものと考えております。

○とや委員 新たな事業が劇場やホールへの支援につながるのは、そのとおりだと思います。思いますが、募集の規模から考えても、都内の施設の減収をカバーするものではありません。東京の文化や芸術の灯を消さない、この立場で守っていただきたいと要望しておきます。
 そして、今、東京の芸術文化を長年支えてきた、先ほどもご答弁にありました東京都交響楽団も、公演中止や延期で苦難に直面をしております。
 都響は、東京都がオリンピックのときに記念文化事業として設立した団体ですが、ホームページを見ますと、受賞歴にも、京都音楽賞大賞やレコード・アカデミー賞、あるいはインバル新マーラー・ツィクルスでの特別部門の特別賞を受賞したり、長年、精力的に活動してきたということがわかります。
 首都東京の音楽大使として、延期になってしまったのですが、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、文化芸術の活性化と機運醸成を図っているというふうにありました。
 ですから、オリ・パラの大会の延期やコロナ感染拡大で、都響も活動が制限されている状況があります。都響の現在の状況を確認させてください。
 また、社員への補償はどうなっているのか、伺います。

○古屋文化振興部長 二月二十九日以降、七月まで予定しておりました定期演奏会などの公演が二十八件、都内の小中学校を対象といたしました音楽鑑賞教室が十一件、中止となっております。
 都響の楽員につきましては、演奏会が中止となっている間も給料を支払っております。

○とや委員 楽員の皆さんについては、演奏会が中止になっている間もお給料が支払われているということです。
 一方、キャンセルが相次ぐ中で、楽団の運営も厳しいと思いますが、運営費補助の増額について必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○古屋文化振興部長 新型コロナの影響によります公演キャンセルによる影響につきましては、当初の事業計画の見直しが必要ではございますが、運営費補助の増額は考えてございません。

○とや委員 運営費補助の増額は考えていないということですが、都響の保有の資産には一定の余裕があるということの説明も受けているのですけれども、楽員や職員の方にしわ寄せが行くことのないように、ぜひお願いしたいと思っています。
 この質問の最後に、Welcome Youthについて伺っておきたいと思うんですが、春休みに都立美術館、博物館のWelcome Youthが初めて行われる予定でした。しかし、中止になって、緊急事態宣言で美術館、博物館も休館になってしまっています。
 今月から順次開館していますけれども、若者が芸術文化に気軽に触れる機会をふやす取り組みとして、私たちの条例提案と同じ方向の企画として大変期待をしていたものです。
 感染拡大防止対策を講じた上で、ぜひ夏休みあるいはその後でも実施することを始めて、通年での観覧料の軽減、無料化を検討していただきたいと思いますが、Welcome Youthの今後について、考え方を伺っておきたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 Welcome Youth事業につきましては、若者が文化に触れる機会の拡大を目的といたしまして、十八歳以下の方を期間限定で都立美術館、博物館に無料招待する取り組みでございました。
 都立美術館、博物館は、都のロードマップに従いまして、六月一日より順次再開しておりますけれども、今後につきましては未定となってございます。

○とや委員 Welcome Youthは、若い人たちが文化芸術に触れる機会をふやすために、とても有効な事業だと思っています。コロナで、子供たちも、学生も、学校が休業になって、外出自粛でストレスをためているもとで、感染防止の対策を講じながらも、ぜひ早期に再開できるよう求めておきたいと思います。
 次に、私学の支援について伺いたいと思います。
 私学については資料をいただきました。どうもありがとうございました。
 私学も、国の方針に基づいて休業をしています。登校日を設けている学校はそれぞれのようですけれども、緊急事態宣言後、段階的に授業が再開されているということが資料でもわかります。生徒たちが安心して学べる環境を保障していくことが重要だと思います。
 補正予算では、サーモグラフィーやアクリル板などの感染症対策に予算がとられていますが、学校再開の状況はどうなっているのか、お答えください。

○濱田私学部長 新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の解除に伴いまして、私立学校においては、各学校の判断により、分散登校等を行いながら再開を始めているところでございます。

○とや委員 おつくりいただいた資料を見ますと、登校日の設定も、行っている学校と、そうでない学校があったようですけれども、生徒たちは、長期の休業でストレスも抱えながら、ようやく通学できることに喜びも感じていることと思います。
 今後、段階的に日常を取り戻すことになるわけですが、さらに感染予防に必要な予算もつけて支援していただきたいと、これは求めておきたいと思います。
 一方、家庭の状況はさまざまで、保護者の収入減によって学費の支払いが困難な家庭もあります。約三カ月間の長期休業の影響がどうなっているのか、学費は休業中も納めているのか、減免はどうなっているかなど、把握をしていらっしゃるでしょうか。
 また、減免とスクールカウンセラーの拡充についても、私学助成審議会が答申をされているようですが、その内容について確認をさせてください。

○濱田私学部長 まず、学費でございますが、個々の学校におけます授業料等の取り扱いにつきましては、各学校設置者が適切に定め、運用されるべきものでございます。
 私立学校助成審議会でございますが、先月開催した令和二年度第一回東京都私立学校助成審議会において、私立学校経常費補助の配分方針として、経常費補助のうちの特別補助について、授業料減免補助の拡充が適当であるとの答申が出されました。
 具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響による修学上の経済的負担のさらなる軽減を目的として、令和二年度の授業料について、家計状況の急変を理由とする減免額の補助率を五分の四から十分の十へと引き上げるというものでございます。

○とや委員 今ご答弁いただけなかったのですけれども、三カ月間の長期休業の影響がどうなっているのか、学費は休業中も納めているのか、減免はどうなっているのか、把握していらっしゃるかどうか、お聞きしたのですけど……。

○濱田私学部長 繰り返しになりますが、個々の学校におけます授業料等の取り扱いにつきましては、各学校設置者が適切に定め、運用されるべきものでございます。

○とや委員 休業中の生徒たちの様子とか、学費は休業中も納めているかどうかの調査は行っていないということですね。わかりました。
 授業料の減免実績の資料を、私、見せていただいたのですが、補助制度を整備している学校は、現在、高校は百四十八校で六三%、中学校は百十四校で六二・三%、小学校は二十八校で五一・九パーセント、幼稚園は八十二校で一七・三%となっています。
 年間の補助実績は、高校が七十校で、割合で二九・八、中学校は四十五校で二四・六、小学校では十一校で二〇・四%、幼稚園は四園で〇・八%となっています。
 この制度を持っている学校は三十万円の補助があるわけですが、都は、私立学校については、昨年、就学支援金を年収九百十万円まで拡充したのですが、今回のコロナの感染拡大による休業などで減収になった家庭には適用されないことから、今回の私学助成審でも検討された減免制度を活用することになるというふうに聞いています。
 ぜひ活用する学校をふやしていただきたいなというふうに思っているわけですが、現在の私学における助成金は、一般補助配分と特別補助配分に分けられています。その際、私学の助成の仕組み上、授業料の減免制度の活用が増加すれば、一般の経常経費補助が減ることになるのではないかと思うのですが、コロナのもとで授業料減免を行う学校は、経常経費補助における一般補助配分額に影響があるのかどうか、教えていただけますか。

○濱田私学部長 私立学校経常費補助は、全校を対象とする一般補助と、各校の取り組みを促進する特別補助から成るもので、その配分については、直近の課題に対応できるよう、毎年度、東京都私立学校助成審議会に諮問し、答申を経て決定しております。

○とや委員 諮問において毎年決定しているということなんですけれども、例えば私立高校に対する生徒一人当たりの補助金は、公立に係る経費のわずか三五%、中学校は三〇%に満たない状況があって、補助金額全体を増額してほしいということは、私立学校の関係者から毎年要望が出ています。
 公私格差是正の立場に立って、教職員の単価を引き上げることなどを含めて、経常経費を引き上げることが必要です。東京都が授業料減免を実施した学校に対して、これまで補助五分の四だったものを十分の十に引き上げることはとても重要だし、歓迎したいと思いますが、補助をこの枠にとどまらず上乗せして、経常経費に影響が出ないようにすることを求めておきます。
 また、この制度は、今年度適用すると、学校への配分は来年度になってしまいます。減収で苦しむ私学も多いと聞いていますが、授業料減免をふやしても、学校が減収にならないようにしないと、学校も安心して制度を適用することができないんじゃないかなと思います。
 そういった点を考えたときに、やっぱり、今年度適用した学校については、補正も組んで今年度中に支給をするという、補正で対応するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○濱田私学部長 今回の拡充は、私立学校経常費補助の仕組みの中で対応するものでございまして、令和二年度に学校が減免した額に対し、令和三年度に補助をすることとなります。

○とや委員 そうなると、私立学校の持ち出しがあって、運営が大変なんじゃないかなというふうに思いますので、重ねて、補正でも対応していただくことを求めておきます。
 コロナ禍のもと、子供も保護者も教師も学校関係者も、それぞれに苦難に直面していると思います。子供たちは、長期間にわたり友達と会えない、あるいは学習のおくれ、外で遊べないことなど、不安とストレスをため込んでいます。私立学校の子供たちの教育環境は、これまでと違うあり方も求められているのではないかと思います。
 都として、学費だけでなくて、さまざまな分野にわたって手厚い支援をしていただくよう求めて、私の質問を終わります。

○鳥居委員 私からも、アートにエールを!東京プロジェクトに関連する質疑をさせていただきます。
 文化や芸術は、一旦継続できなくなると、再開までの時間も労力もかかります。コロナ禍で存続が危ぶまれる芸術や文化、職人、技術を何としても守り抜くことは、東京都及び未来の日本の国力にとって重要な課題と認識します。
 欧米は、芸術文化が直撃を受けることを理解し、直ちに支援策を打ち出しています。基金設立や緊急支援に加え、ドイツの文化相や首相により、芸術文化は我々の生存に必要、芸術支援を優先順位リストの一番上に置いていると発信しており、芸術文化が社会を構成する大切な柱と位置づけられております。
 日本国政府も、また東京都も、芸術文化への支援策を打ち出しております。しかしながら、欧米に比べて支援が手薄な日本の現状に対して、アーティストからは不満の声が上がっています。
 一方で、この状況は、文化が社会と成熟した関係を築けていない日本の現状をあらわしたという意見もあります。貴局においても、どのように認識されているのでしょうか。
 コロナ禍において重要なのは、日本の課題を把握し、将来につなげていくことだと考えます。コロナ禍においては、目の前にある課題への緊急対応も必要です。
 また、非常時における芸術文化とは、それを守り続けるという強い意思がなければ成り立たない性質のものと認識します。
 芸術文化を将来にわたり持続発展させていくためには、所管する貴局の強いリーダーシップと施策が重要となります。
 そこで、この非常時においても、貴局の職員が勇気と自信を持って行動いただく上で重要となる、文化振興施策を進める上で、基本的で普遍的な考えについて伺います。

○古屋文化振興部長 東京都は、芸術文化振興における基本的な指針である東京文化ビジョンに基づきまして文化施策に取り組んでおります。
 同ビジョンにおきましては、東京独自の芸術文化が持つ多様性を発信する、東京のさらなる成長の柱として芸術文化を位置づけるなど五つの理念のもと、東京二〇二〇大会に向けた取り組みと、伝統と現代が共存、融合する東京の独自性と多様性を追求し、世界発信など東京二〇二〇大会後を見据えた取り組みを八つの文化戦略として示しているところでございます。

○鳥居委員 都の芸術文化振興を担い、オリンピック・パラリンピックを契機に有形無形の文化レガシーの創出を目途に活動されてきた貴局にとっても厳しい状況と察します。
 そのような状況下でも、東京文化ビジョンに示された、東京のさらなる成長の柱として芸術文化を位置づけるなど五つの理念があると回答いただきました。
 どの会社にも企業理念が存在し、その内容を社員全員で理解、共有し、企業活動を通じて社会、地球の持続的な発展に貢献することを目指しております。ここに出席されている役職者の皆様、自局の理念を深く理解されていることと考えますが、いかがでしょうか。職員の皆様も含めた全局員に、理解は浸透しているのでしょうか。
 パンか芸術かが問題になったとき、芸術文化は精神を安定させ、豊かにする力がありますが、芸術文化とは、それを守り続けるという強い意思がないと成り立ちません。強い意思がなければ、芸術文化を牽引することができません。その上でも、自局の理念を理解し、共有することは当然と考えます。
 改めて、職員の皆様に理念理解が正しく行われているかを、局長を初め役職者の皆様でご確認いただき、引き続き、強い意思を持って、芸術文化の将来にわたる発展に取り組んでいただきたいと思います。
 さて、被害を受けた業界はたくさんある中で、多くは業界団体を持ち、業界がどれくらいの損害を抱えたかを把握できるため、国にも働きかけがしやすいといわれております。
 一方で、芸術文化は、ジャンルが多く、全体を見渡せる業界団体はほとんど存在しないとされております。
 そのような中、ことし五月十四日に、演劇界で四十以上の団体が加入した業界団体である緊急事態舞台芸術ネットワークが設立され、演劇界の被害状況を把握すべくアンケート調査が実施されました。
 その結果、二月末から五月中旬にかけて約三千回の舞台が中止になり、百六十億円以上の赤字が出たこと、興行会社のうち、三分の一以上が、政府の支援策を利用したとしても、事業の継続は困難または大幅な縮小が避けられないとしております。
 さらに、公共劇場の団体である全国公立文化施設協会では、劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを発表し、活動再開に向け、独自に必要な対策の目安を示されました。
 さきに述べたネットワークを介して各事業者から意見が抽出され、具体策が示される予定です。
 将来のためにも、演劇界全体の組織が構築され、自助的な努力がなされていることは意義があると考えます。都におかれましては、このように新たに設立されたネットワークからの声に耳を傾けてほしいと考えます。
 また、積極的に業界の抱える課題や要望を抽出して対応してほしいと考えますが、都の取り組みを伺います。

○古屋文化振興部長 都ではこれまでも、さまざまな機会を通じまして、アーティストや芸術文化団体などから現場の声を聞きまして、都の文化施策に反映させてまいりました。アートにエールを!東京プロジェクトも、こうした現場の声を踏まえまして、今回立ち上げたものでございます。
 新型コロナウイルス感染症による自粛などの影響を受けまして、関係者のネットワークがつくられるなど、新しい動きも活発になってきておりまして、都としても、これらの動きを注視しまして、引き続き、現場の声も聞きながら事業を進めてまいります。

○鳥居委員 業界全体の成熟度の向上に寄与する団体設立は、意義のあることと考えます。
 都の対応として期待するのは、できる限り業界の総意を抽出し、適切な対応を打つことにあると考えます。組織的に、そして継続して現場の意見を吸い上げ、蓄積していくことは、貴局が持続的に発展策を打ち出す一助となると考えます。そのためにも、計画的に意見抽出が行われているのでしょうか。引き続き、ご検討をお願いいたします。
 その中で、アートにエールを!東京プロジェクトの第一弾は、東京都所管の業界関係者から抽出された意見も踏まえて、芸術文化の担い手であり、コロナ禍において困窮しているアーティストに対して、コロナ禍でも自宅でできる動画配信をベースに、芸術文化の灯を絶やさない取り組みと認識します。
 また、今回打ち出された第二弾は、劇場や文化施設も含めて、日本では商業的な観点からも重要視されずに普及していないデジタル配信のスキルを高める取り組みであり、専門家が提言しているとおり、非常時において有効なライブ配信の充実を見据えた取り組みであると認識します。
 本取り組みは、コロナ禍で打ち出された貴局の取り組みでありますが、その意義と重要性は高いと考えます。職員間でその重要性をさらに共有する、そして、一丸となって取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。十分な共有を行った上で進めていただくことを改めてお願いいたします。
 次に、コロナ禍により中断、延期を余儀なくされた文化事業や文化施設の再開について伺います。
 まず、オリンピック・パラリンピックに向け計画していた多くのイベントが中止や延期になりましたが、来年七月に延期された本大会に向けて、今後どのような取り組みを行うのかを伺います。

○川崎魅力発信プロジェクト担当部長 東京二〇二〇大会の延期や感染症の拡大によりまして、都ではこれまで、大会直前や大会期間中に実施を予定しておりましたさまざまな文化イベントを中止あるいは延期としております。
 来年に向けましては、大会準備の状況を見ながら、文化イベントの開催時期あるいは会場の確保等について検討いたしますとともに、オンライン配信やソーシャルディスタンスへの配慮など、新しい生活様式を踏まえた実施方法も取り入れるなど、創意工夫を凝らし、準備を進めてまいります。

○鳥居委員 では、次に、閉館していた文化施設が再開されつつありますが、文化施設の目的を果たすことに留意した上で、どのような再開を計画されているのかを伺います。

○工藤文化施設改革担当部長 都民の文化的な生活を維持する上で必要性が高い施設として、都立の美術館、博物館を六月一日より順次再開しております。
 再開に当たりましては、三密を避けるための入場制限や、手で触れることができる展示の制限、学芸員による解説の中止などの対策を講じております。
 また、企画展につきましては、より多くの方に観覧を楽しんでいただけるよう、予定されていた会期を一部変更、延長しているところでございます。
 劇場につきましては、収容定員の制限などへの対応も検討しながら、公演の再開に向けて準備を進めてまいります。

○鳥居委員 文化イベントの中止あるいは延期は、芸術文化事業のさらなる発展のきっかけとして取り組んでこられた貴局にとっては、非常に悔しい思いをされていると考えます。また、楽しみにしていた多くの都民、国民、関係者も残念に思われていると感じます。
 ある企業では、社員の存在は顧客の満足度の上に成り立っているという意味を込めて、全ては顧客満足度向上のためにというメッセージを発し、社員の行動規範を示されております。
 貴局における対象顧客は、主には都民、そして国民等の皆様と思います。今は、多くの都民、国民が苦しんでいる時期です。改めて、芸術文化を介して、より多くの方々に、そして、長きにわたり楽しんでいただけるような創意工夫を凝らした新しい施策を打ち出していただくことを強く要望します。
 最後に、都は、これまで行ってきたTokyo Tokyo FESTIVALとともに、アートにエールを!東京プロジェクトなどの新しい取り組みを、オリンピック・パラリンピック後の文化施策に生かしていくべきと考えますが、見解を伺います。

○古屋文化振興部長 都はこれまで、東京二〇二〇大会を契機とした文化レガシーの創出を目指しまして、TTFと銘打ち、さまざまな文化イベントを展開してまいりました。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、多くの展示会やイベントが中止となり、東京の芸術文化は大きな打撃を受けましたが、一方で、これを機に、人々の芸術文化の重要性に対する認識はより深まってきていると考えております。
 また、文化の灯をともし続けるために、アートにエールを!東京プロジェクトを立ち上げましたことで、東京のアーティスト等の幅広さやICTを活用した新たな鑑賞機会の提供など、さまざまな可能性も見えてきております。
 こうしたことも踏まえまして、大会後も東京が持つ多彩で奥の深い芸術文化の魅力を内外に発信し続け、東京の芸術文化都市としてのプレゼンスを高めてまいります。

○鳥居委員 台風被害などの災害は続き、また、感染症の流行は起きます。今や非日常が当たり前になりつつあります。
 東京都が実施している芸術文化施策に対するファンは何人くらいいるのでしょうか。ファンとのネットワーク強化、これは、例えばオリンピック・パラリンピック準備局がチームビヨンドにて百三十三万人以上の支援者を獲得したように、貴局においても、多くの都民にいつでも情報を提供できるようにする上で重要です。改めて体制を整えていただくよう提言します。
 近年になって、東京動画としてコンテンツの整理統合がなされました。コンテンツの強化は、コンテンツマーケティングという言葉があるように、貴局の有する各種文化施設の魅力が、個々にではなく、連携して効率よく都民に伝わり、多くのファンを獲得する上でも重要です。スピード感を持って体制を整えていただくよう提言します。
 動画配信の取り組みは、遠隔での視聴で参加できるライブ配信の拡充につながります。引き続き取り組んでいただきたいと考えます。
 非常時における文化施策の遂行は、芸術文化を守り続けるという強い意思がなければ成り立ちません。日本においては、文化をあすのパンと並ぶ価値に置くことから取り組む必要があるかもしれませんが、都民の期待と信頼を得られなければ、貴局の持続発展はあり得ません。
 まずは、貴局において、局の理念を、また各セクションにおける基本方針等を、局長を初め担当の部長を介して、改めて職員と共有していただきたいと思います。
 コロナ禍で困窮している都民、国民に対して寄り添った施策を打ち出すことで、信頼を得ることができ、そして、貴局が発展する機会になると考えます。
 改めて全職員で問題意識を共有し、全職員が一丸となって今後の施策を打ち出していただくことをお願いして、質疑を終わります。

○内山委員 私からは、私立学校における新型コロナウイルス感染症対策支援事業の拡充についてお伺いをしたいと思います。
 東京都は、今定例会において、サーモグラフィーやアクリル板等の感染症対策用品の購入費を補助するための補正予算案を提案されておりますが、補助金の実際の支給となると、補正予算成立後の六月以降になってしまいます。
 各学校は、学校再開に向けて、既にさまざまな感染症対策のための物品を購入していると思いますが、これらの経費は当該補助の対象となるのか、お伺いしたいと思います。

○濱田私学部長 今回の補助事業は、学校再開に向けた私立学校における感染症対策支援という趣旨で行うものでございまして、本年四月にまでさかのぼって、各校が支払った経費に対して補助をする予定としております。

○内山委員 ありがとうございます。柔軟に、そういったところもしっかりと対応していただけるということでありました。
 先ほど柴崎副委員長の方から、補助に幅を持たせていくべきだということで、それに対しては、そのようにされるという回答がございましたが、例えばサーモグラフィーのような備品は、備えつけやセッティングなどの費用がかかるという場合もあろうかと思います。
 こういった経費に対しても補助していくことが必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。

○濱田私学部長 サーモグラフィーのような備品につきましては、設置に関して諸経費が発生する場合が想定されます。
 基本的には、こうした備品の設置に係る諸経費につきましても、補助対象に含める予定としております。

○内山委員 こちらも柔軟に幅を持たせての対応ということで、しっかりと実施していっていただければというように思っております。
 今回のコロナ禍の状況におきましては、もちろん、私立学校もしかり、また、養護教員もしかり、なかなか学校単位で専門家がいるような状況ではないというように思っています。
 ですので、今、教育庁さんの方では、各市区町村立学校さんの方が、どういったコロナウイルス対策に向けての備品が必要なのかとか、どういったことが留意点が必要なのかというところの質問を受けたものをQアンドAでまとめたりだとかということもされているようです。
 ぜひ私学の方も、当然、学校側にさまざまな責任だとか、もしくは決定権があるのは重々承知した上でございますけれども、そういったところの情報提供等も、教育庁と連携をとって行ってもらえればというように思います。
 私からは以上です。

○星見委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十七分散会

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