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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第七号

令和二年五月二十二日(金曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十二名
委員長星見てい子君
副委員長内山 真吾君
副委員長柴崎 幹男君
理事うすい浩一君
理事とや英津子君
理事福島りえこ君
あかねがくぼかよ子君
鳥居こうすけ君
斉藤まりこ君
谷村 孝彦君
大場やすのぶ君
伊藤 ゆう君

欠席委員 二名

出席説明員
生活文化局局長浜 佳葉子君
次長武市 玲子君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務根本 浩志君
都民生活部長馬神 祥子君
私学部長濱田 良廣君
文化振興部長古屋 留美君
都民活躍支援担当部長櫻井 幸枝君
文化総合調整担当部長片岡 容子君
文化施設改革担当部長工藤 穣治君
オリンピック・パラリンピック準備局局長潮田  勉君
次長理事兼務延與  桂君
次長総務部長事務取扱中村 倫治君
技監荒井 俊之君
理事西村 泰信君
理事中澤 基行君
連携推進担当部長高角 和道君
開設準備担当部長利用促進担当部長兼務柏原 弘幸君
選手村担当部長斉藤  有君
スポーツ施設担当部長原田 和生君
スポーツ推進部長鈴木 研二君
国際大会準備担当部長篠  祐次君
教育庁教育長藤田 裕司君
次長小池  潔君
教育監宇田  剛君
総務部長安部 典子君
都立学校教育部長谷 理恵子君
地域教育支援部長田中 宏治君
指導部長増田 正弘君
企画調整担当部長岩野 恵子君
教育改革推進担当部長藤井 大輔君
特別支援教育推進担当部長高木 敦子君
指導推進担当部長瀧沢 佳宏君

本日の会議に付した事件
議席について
生活文化局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出 生活文化局所管分
報告事項(説明・質疑)
・令和元年度東京都一般会計予算(生活文化局所管分)の繰越しについて
オリンピック・パラリンピック準備局関係
陳情の審査
(1)二第一二号の一 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催に関する陳情
教育庁関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出 教育庁所管分
・都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
・都立矢口特別支援学校(二)校舎棟改築工事請負契約
・都立小中高一貫教育校(仮称)(二)新築工事請負契約
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第五号)の報告及び承認について中、教育庁所管分
請願陳情の審査
(1)二第二号 学校教育における労働・社会保険等の教育の実施に関する請願
(2)二第一二号の一 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催に関する陳情

○星見委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る三月二十七日の本会議におきまして、新たに大場やすのぶ議員が厚生委員会から本委員会に所属変更になりましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員をご紹介いたします。
 大場やすのぶ委員です。

○大場委員 どうぞよろしくお願いいたします。

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 次に、議席についてお諮りいたします。
 本日及び令和二年第二回都議会定例会における議席は、お手元配布の議席案のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○星見委員長 次に、本委員会の担当書記に交代がありましたので、ご紹介いたします。
 議案法制課の担当書記の北山雅恵さんです。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○星見委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局及び教育庁関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、生活文化局関係の報告事項の聴取並びにオリンピック・パラリンピック準備局及び教育庁関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、本日は、報告事項については、説明聴取の後、質疑を終了まで行い、提出予定案件については、説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○浜生活文化局長 四月一日付人事異動で生活文化局の幹部職員に交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 都民生活部長の馬神祥子でございます。都民活躍支援担当部長の櫻井幸枝でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○浜生活文化局長 令和二年第二回定例会に提出を予定しております生活文化局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております議案は、予算案一件でございます。
 私から議案の概要をご説明申し上げます。
 令和二年度補正予算案についてでございます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしております資料第1号、令和二年度生活文化局所管補正予算説明書の一ページをお開き願います。Ⅰ、補正予算総括表でございます。
 表の右から二つ目、補正予算額の欄をごらんください。表の中ほど、歳出は三十六億二千四百六十五万余円でございます。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、内容ですが、生活文化費の文化振興費と学務費の助成費を計上しております。
 以上で、私からの議案のご説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○根本総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 引き続きまして、私から、議案の詳細につきましてご説明申し上げます。
 恐縮ですが、お手元の資料第2号、令和二年度生活文化局所管補正予算案の概要の二ページをお開き願います。
 文化芸術活動の幅広い支援として、活動を自粛せざるを得ないプロのアーティストやスタッフ等が制作した作品をウエブ上に掲載、発信する機会を設け、在宅でも都民が芸術文化に触れられる機会を提供するアートにエールを!東京プロジェクトの事業を拡充する経費として二十八億四千十五万余円を計上しております。
 事業内容といたしましては、緊急対策第一弾の個人や少人数グループの活動に対する支援の規模を拡大するとともに、新型コロナウイルス感染症対策の段階に合わせまして、劇場、ホール等での無観客公演等も新たに支援の対象といたします。
 次に、三ページをお開き願います。
 私立学校における新型コロナウイルス感染症対策支援事業を拡充する経費として七億八千四百五十万円を計上しております。
 事業内容といたしましては、資料下段に記載しております、四月補正予算で計上したマスク等の保健衛生用品の購入経費の補助に加え、今回は、体温測定用のサーモグラフィーや飛沫感染防止用のアクリル板など、学校再開に向けた感染症対策に要する物品等の購入経費の一部を補助するものでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○星見委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○とや委員 一点、お願いしたいと思います。
 私立幼稚園、小学校、中学校、高等学校の五月七日からの緊急事態宣言延長後の休業中の対応についての資料をお願いいたします。
 以上です。

○星見委員長 ただいま、とや理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求にすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○星見委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○根本総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 令和元年度東京都一般会計予算の繰り越しにつきまして、お手元の資料第三号、令和元年度生活文化局所管繰越説明書によりましてご説明いたします。
 資料の一ページをお開き願います。Ⅰ、事故繰越総括表でございます。
 一般会計につきまして、支出負担行為額、翌年度繰越額及びその財源内訳を記載しております。
 支出負担行為額が五百八十三万余円で、翌年度繰越額が同額の五百八十三万余円となっております。財源は、その右に記載のとおりでございます。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、内容、番号1、文化振興施策の企画調整でございます。
 江戸東京博物館で使用する来館者用テントにつきまして、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う航空便の遅滞により、期限までに納入されなかったため、購入経費を繰り越すものでございます。
 以上で報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑をお願いします。
 発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○星見委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 四月一日付の人事異動により、当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介申し上げます。
 連携推進担当部長の高角和道でございます。開設準備担当部長の柏原弘幸でございます。柏原は、利用促進担当部長を兼ねてございます。スポーツ施設担当部長の原田和生でございます。スポーツ推進部長の鈴木研二でございます。国際大会準備担当部長の篠祐次でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  〔理事者挨拶〕

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二第一二号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中村次長 それでは、お手元の陳情審査説明表をごらんください。
 二枚おめくりいただきまして、右肩に整理番号1とあります資料をお開き願います。
 陳情二第一二号の一、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、豊島区の二〇二〇オリンピック・パラリンピックを考える都民の会事務局長、萩原純一さんから出されたものでございます。
 本陳情の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、オリンピック・パラリンピック準備局所管は、1から2まで及び4から8までの合計七点でございます。
 まず一点目は、1、東京二〇二〇大会がオリンピック憲章に基づいた世界の平和と友好の祭典であり、人権を尊重して、いかなる差別も持ち込まない祭典であるという大義を前面に打ち出し、それに向けて人々が力を合わせる大会であることを明確にすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、二ページの上段に記載しております。
 東京二〇二〇大会開催基本計画では、大会ビジョンの基本コンセプト、多様性と調和において、人種、肌の色、性別などの違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで、平和を維持することなどがうたわれております。
 一枚お戻りいただきまして、二点目は、2、酷暑の中で競技を行うことは避けられないため、アスリートや観客、大会関係者の健康と安全を最優先に、公益財団法人日本スポーツ協会による熱中症予防運動指針を基準として、競技の中断、中止、延期等のガイドラインを作成するなど、酷暑対策を徹底することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、二ページの上段に記載してございます。
 東京二〇二〇大会においては、暑さからアスリートや観客等の健康と安全を守るため、都は、関係機関と連携いたしまして、ハード対策及びソフト対策の両面から、競技会場や会場周辺の切れ目のない対策に取り組むこととしております。
 また、組織委員会では、暑さ対策を考慮したセッションスケジュールを策定するとともに、アスリートや観客等への一層の配慮が必要な競技については、IOCや国際競技連盟と検討を進めまして、関係機関等からの助言を受けて、競技時間の変更にも取り組んでまいりました。
 競技実施の可否につきましては、組織委員会が全屋外競技会場において、暑さ指数も含めたさまざまな気象情報を把握し、国際競技連盟が定める国際基準なども踏まえながら、組織委員会や国際競技連盟などの関係者が適切に判断していくことになっております。
 恐れ入ります、一枚お戻りいただきまして、三点目は、4、大会後、選手村の改装費用等を負担することをやめることでございます。
 これに関します現在の状況でございますが、二ページの中段に記載しております。
 選手村は、都が施行します市街地再開発事業において、特定建築者が構造躯体の状態まで整備した上、住宅棟を選手村の宿泊棟として一時借用して活用し、原状回復の上、返却するスキームとなっており、大会のために必要となる大会時内装工事費及び大会時内装解体工事費は、都の負担となっております。
 また、大会後に住宅棟を分譲、賃貸住宅とするための内装工事は、再開発事業として、特定建築者の費用負担となっております。
 一枚お戻りいただきまして、四点目でございます。5、大会で整備された各競技施設は、大会後は都民の財産として都民スポーツに供することを基本に、誰もが安価に利用できるようにすることでございます。
 これに関します現在の状況でございますが、二ページの下段に記載しております。
 都が整備した新規恒久施設のうち、海の森水上競技場、夢の島公園アーチェリー場、カヌー・スラロームセンター、大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場、東京アクアティクスセンターの利用料金について、施設の整備や管理運営に要する原価をもとに算定した東京都体育施設条例に定める上限額の範囲内で指定管理者が設定することとなっておりまして、施設の規模や類似施設の状況などを総合的に勘案し、都として既に承認しております。
 また、有明アリーナの利用料金につきましては、都民のスポーツ利用に配慮の上、運営権者が定め、都に届け出ることとされておりまして、運営権者からは、類似施設を参考にしつつ、アマチュアスポーツ、障害者スポーツにも配慮した提案がなされております。
 一枚お戻りいただきまして、五点目は、6、都内区市町村は、大会後の市民スポーツの実施率を上げるためにスポーツ推進計画を策定しているため、市民の要望に応えてスポーツ施設をふやすことができるよう、区市町村に対して積極的な補助を実施することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、三ページの上段に記載してございます。
 都はこれまでも、区市町村に対しまして、平成二十六年度から令和元年度まで、スポーツ施設のスペースを拡大する工事やバリアフリーを促進する工事、東京二〇二〇大会やラグビーワールドカップ二〇一九の受け入れ体制整備に係る工事等につきまして財政支援を行ってきております。
 令和二年度は、誰もが身近な場所で気軽にスポーツを楽しめる場所を確保し、スポーツを通じた共生社会の実現を目指すため、公共施設の一部をスポーツ活動の場として整備する工事や、障害者スポーツの実施を促進するための工事など、スポーツ環境の整備、促進に向けて区市町村が行う取り組みを支援する補助制度を新たに創設しております。
 二枚お戻りいただきまして、六点目は、7、水爆実験による被害の歴史的遺産である第五福竜丸展示館における大会期間中の見学中止を撤回し、世界中から訪れた人々に見学を呼びかけることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、三ページの中段に記載しております。
 東京二〇二〇大会期間中は、公園内が競技会場となり、公園利用が大きく制約されることから、休館とすることで大会準備を進めてまいりました。
 なお、その間、国内の多数のイベントや展示会への資料の貸し出し、ホームページでの展示情報の提供などを関係局とともに調整してまいりました。
 二枚お戻りいただきまして、七点目は、8、都や公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、旭日旗の競技会場への持ち込みを容認せず、民族差別や分断を助長する一切のヘイト行為を禁止することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、三ページの下段に記載しております。
 組織委員会は、差別言動等、大会の円滑な運営を阻害するおそれのある行為をすることは禁止としております。
 旭日旗につきましては、日本国内で広く使用されており、旗の掲示そのものが政治的宣伝とならないため、持ち込み禁止物品とすることは想定しておりません。
 日本国政府は、国際社会に向けて、旭日旗の掲示が政治的宣伝にならないという考えを累次の機会に説明しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○とや委員 日本共産党のとや英津子です。よろしくお願いします。
 二〇二〇オリンピック・パラリンピックを考える都民の会から提出されております陳情について、オリ・パラ局所管のものは全部で七項目ありますが、陳情者の願意は、平和の祭典としてオリ・パラ大会の成功を願い、水爆実験の被害遺産である第五福竜丸展示の中止の撤回、旭日旗の競技場への持ち込みに反対するもの、また、酷暑の中のオリ・パラ大会における競技の中止や延期についてのガイドラインの作成を求めています。私どもは、これらの陳情項目全てに賛成であります。
 本日は、そのうち、オリ・パラ大会が延期になったことに伴う課題もあることから、選手村について、また、都民のスポーツ参画については、ことしがスポーツ推進総合計画における節目の年であることから、スポーツにかかわるところで質問をさせていただきます。
 まず、第四項の選手村についてですが、大会開催に当たり、選手村の改装費用などについて、都の負担をやめてほしいというものであります。
 私どもは、この間、選手村整備には幾つもの重大な問題があるということを指摘し、是正を求めてきました。
 その一つが、十三・四ヘクタール、東京ドーム三個分に当たる中央区の晴海、貴重な都有地を、三井不動産、三菱地所レジデンス、住友不動産など民間の大手ディベロッパー十一社でつくる事業体に破格な安値で売り渡したことです。その際、陳情書にもあるように、わざわざ五百億円をかけて事前に宅地造成もしております。
 特定建築者は、二〇二〇大会、五輪大会までに、十四階から十八階建ての選手の宿舎二十一棟と商業棟を建設し、都から、大会期間中の施設の貸付料及び選手村として使用するための内装工事費と大会後の原状回復費用を受け取ります。
 既に賃貸契約期間は始まっていますけれども、ここで確認をさせてください。契約期間と賃借料について伺います。

○斉藤選手村担当部長 昨年四月に、都は、特定建築者と定期建物賃貸借契約を締結しておりまして、賃貸借契約期間は、二〇二〇年一月一日から十二月三十一日まででございます。
 賃料は、税抜きで三十八億円、税込みで四十一億八千万円でありまして、これらの契約情報は、ほかの契約案件と同様に、都のホームページで昨年の四月に公開をしております。

○とや委員 契約期間は、ことし一月一日から十二月三十一日、賃料は三十八億円、消費税を入れると四十一億八千万円です。これに振り込み手数料がかかるということです。
 予定では、二〇二〇大会の期間を含めて一年間の賃借期間終了日の十二月三十一日までに原状回復工事を終え、特定建築者に明け渡しをすることになっています。
 その後、市街地再開発事業を再開して、特定建築者は、選手村として使用した住宅棟の改修工事や、また、タワーマンション部分の住宅棟の建設を行うと聞いていますが、延期になったことで、賃借料はさらにかかるのか、スケジュールはどうなるのかなど、さまざまな影響が出ることは必至であります。
 ここで確認をさせてください。全体の市街地再開発事業のスケジュールはどうなっているでしょうか。

○斉藤選手村担当部長 晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業の施行期間は、二〇一六年四月から二〇二四年度までとなっております。

○とや委員 十年近くかけて市街地再開発事業が行われるということですが、当初の予定では、二〇二〇年五輪の開催で、晴海フラッグという名前のついたマンション群への入居は、二〇二三年三月。五輪終了後、約二年半かけて内部のリノベーションを行ってから引き渡しとなる計画でした。
 報道を見ますと、選手村としての建物は、一人部屋として細かく分けられているとか、それを二LDK以上のゆったりした住戸につくりかえて、浴室やトイレ、洗面所、システムキッチン、設備機器も全く新しいものを設置すると。内装も新品にするということです。この作業を四千戸以上の分譲住宅全てに行うことになり、それくらいの期間が必要だと計算されていると報じられています。
 東京二〇二〇大会の一年の延期によって、大きくスケジュールがこれで変更になるわけですが、その場合、先日、私どもが開示請求によって拝見した賃貸契約書によれば、賃貸契約期間終了は、ことしの十二月三十一日でありますが、契約の更新はないものとすると記載をされています。さらに、基本的には中途解約もできないとなっています。契約書は、大会延期などを想定していないために、かなり制約があるものなのかなと、拝見していて思いました。
 一方、オリ・パラ延期について、IOCは、選手村は最初の課題の一つと述べています。競技会場や宿泊施設の再確保とともに早急に取り組むと、マスコミでは報じています。
 そこで確認をしておきたいのですが、二〇二〇大会が延期になったことで、賃貸契約や、スケジュール変更に伴う影響はどうなっているのか、来年も借りることはできるのか、また、何らかの違約金のようなものは発生するのでしょうか。お答えください。

○斉藤選手村担当部長 大会延期に伴う影響につきましては、現在、特定建築者、組織委員会などの関係者と協議を行っているところでございます。

○とや委員 現在、協議中ということですが、既に、IOCが五輪延期に伴う全体の追加負担額を最大八百五十億円と報じられています。都の追加負担がどうなるのか、今後の協議はとても重要となってくると思います。
 また、そもそも陳情者が都の負担について関心を持ち、解体費用などについても負担をすることに批判的なのは、選手村を選手村として使用するための費用が、もともと組織委員会が負担することになっていたのにもかかわらず、大枠の合意に基づき、都が負担することになり、しかも、その金額が莫大であるということではないかと思います。
 そこで、選手村における賃借料以外の負担についても確認しておきたいのですが、二十九年の大枠の合意に基づいて、都は、宿泊棟の大会内装工事等の費用、メーンダイニングやエアコンなどの仮設施設を整備する費用、また、住宅棟を特定建築者から選手村として借りる費用を負担することになっていますが、それぞれの費用をお示しください。

○斉藤選手村担当部長 選手村の大会時内装新設工事及び解体工事等の契約金額は約四百四十五億円、メーンダイニング整備費は約五十七億円、ビレッジプラザ整備費は約二十四億円、その他の仮設整備費は約八十五億円となっております。
 また、先ほどお答えをさせていただきましたが、賃借料につきましては、税抜きで三十八億円、税込みで四十一億八千万円となっております。
 なお、選手村宿泊棟ルームエアコンリース委託は、組織委員会がパートナー供給として契約をしております。

○とや委員 陳情書でも記載されているように、先ほども申し上げましたが、既に五百億円に上るお金が選手村に投入されています。さらに、大会内装工事などで四百四十五億円、プラス、メーンダイニング、ビレッジプラザ、その他仮設工事で約百六十六億円。合わせると、それだけでも約六百億円を東京都が負担しています。
 加えて、今のご答弁でパートナー供給として契約しているというエアコンです。これは、パートナーで供給するために全額非公開ということで、私たちは、パートナー供給についても金額を公開するよう再三求めてきましたが、いずれにしても、さらに、この非公開のエアコン代も東京都が負担をするわけです。宅地造成費用と合わせれば、全部で約一千百億円以上の税金を選手村に投入したこととなります。
 今後、大会延期による影響も含めて、これまで支出した金額以上のものを出す予定はあるのでしょうか。お答えください。

○斉藤選手村担当部長 選手村で計画をしていた仮設工事につきましては、全て発注済みとなっております。
 一方、選手村の運営に必要となる備品やサービスなどの調達につきましては未発注のものがございまして、これらにつきましては、都や国が負担するパラリンピックに係る経費を除きまして、組織委員会が負担する予定でございます。
 大会延期に伴う影響につきましては、現在、特定建築者、組織委員会などの関係者と協議を行っているところでございます。

○とや委員 つまり、予定どおり開催されれば、都の負担はまず生じないけれども、延期に伴う影響については、三者で話し合ってみないとわからないということです。
 例えば、賃貸契約書では、本契約に定めのない事項が発生し、または本契約に疑義が生じた場合には、都と特定建築者は誠意を持って協議の上、解決するとだけ記載されております。
 この契約書以外に、不測の事態が生じた場合の取り組みはあるのでしょうか。お答えください。

○斉藤選手村担当部長 二〇一七年に都及び組織委員会、特定建築者にて締結をしました選手村の整備に関する基本協定におきまして、それぞれの役割などを定めておりまして、天災地変等の不可抗力、その他正当な理由のある場合及び本協定に定めのない事項、または疑義が生じた事項については、関係者にて誠実に協議の上、これを解決するものとすると定めております。

○とや委員 今おっしゃった基本協定というのは、賃貸契約だけではなくて、特建者が建設した住宅棟を選手村として使用するに当たっての全体的な協定だというふうに理解をしました。
 選手村については、基本協定の契約書で、ご答弁のように定められているということです。ということは、話し合いでどのようにもなるということです。
 オリ・パラ大会延期をめぐる問題は、選手村のみで片づけられるものではありませんが、この間、都民からも、選手村の土地売却については、地価の十分の一で払い下げたことで、都民の土地が、専ら民間事業者に有利な手法で検討されてきたと、都民の怒りはおさまりません。
 しかも、五輪後は、レガシーといいながら、とても一般都民には手の出ない高額な分譲マンションとして、五千三百六十二戸も売り出される予定です。既に、先ほども申し上げましたが、一部販売されているということです。
 これ以上の税金投入はもちろん、一千百億円以上も選手村に税金をつぎ込み、特建者を優遇することに都民の納得は得られないと思います。
 都として、関係者間で誠意を持って協議していただき、都民負担が生じることのないよう強く求めておきます。
 次に、スポーツについて伺っていきたいと思います。
 東京都は、オリンピック招致が決まった年の翌年、二〇一四年に東京都長期ビジョンを策定しています。十年後の東京の姿を描き、政策指針を記載しているんですが、この中では、まず第一に、史上最高のオリンピックの実現を掲げています。オリンピック・パラリンピックを中心に置いて都政を進めていくということになっているのがわかります。
 ビジョンの中では、世界に存在感を示すトップアスリートの育成とスポーツ都市東京の実現と述べられていますが、同時に、二〇二〇大会を契機に、より多くの人々がライフスタイルに応じてスポーツに親しむとともに、スポーツが健康増進に大きな役割を果たしているのが十年後の姿となっています。
 また、都民のスポーツ実施率についてですが、二〇二〇年に七〇%を達成する目標が立てられているわけですが、都民にとって身近な区市町村への支援についても述べられています。
 日常的に都民がスポーツできる環境を保障していくことは、今とても重要と考えます。
 まず、都民のスポーツ環境をどのように保障していくか、都の方針を確認させてください。

○篠国際大会準備担当部長 都は、平成二十六年度に策定した東京都長期ビジョンにおいて、誰もがスポーツに親しむことができる環境の創出として、身近な区市町村立スポーツ施設の新築、改築等を促進するなど、地域のスポーツ環境を拡充することとし、取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、二〇二〇年までにスポーツ環境の充実、拡大を図るため、平成二十六年度から令和元年までの六年間を事業期間とするスポーツ施設整備費補助制度において、ラグビーワールドカップ二〇一九や東京二〇二〇大会の受け入れ体制整備に係る工事も含め、区市町村に対して財政支援を行ってまいりました。
 また、今年度、誰もが身近な場所で気軽にスポーツを楽しめる環境を整備し、スポーツを通じた共生社会の実現を目指すため、スポーツ環境の整備、促進に向けて区市町村が行う取り組みを支援する補助制度を新たに創設いたしました。

○とや委員 ありがとうございます。
 東京都は、オリ・パラ大会を前にして東京都スポーツ推進総合計画を策定し、都民のスポーツ実施率七〇%と、長期ビジョンに合わせた計画目標も策定しています。
 同時に、区市町村と連携しながら、都民の身近なスポーツ環境の充実、拡大を図るとして、補助制度も創設したということですが、長期ビジョン及び東京都スポーツ推進総合計画で掲げた目標は達成できる見通しはあるのでしょうか。お答えください。

○鈴木スポーツ推進部長 東京都長期ビジョン及び東京都スポーツ推進総合計画では、週一回以上スポーツを実施する人の割合であるスポーツ実施率七〇%の達成を目標に掲げまして、誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化するスポーツ都市東京を実現するとしてございます。
 これに対しまして、平成三十一年二月に公表されました都民のスポーツ活動に関する世論調査によりますと、都民のスポーツ実施率は五七・二%でございました。
 都は引き続き、地域スポーツ、生涯スポーツの振興や、子供から高齢者まで気軽に参加できるスポーツイベントの実施など、多面的な取り組みによりまして、都民のスポーツ実施率七〇%の達成を目指してまいりたいと思っています。

○とや委員 そもそも私どもは、都のスポーツ実施の定義には、例えば通勤で階段を使うというのも含まれているなど、疑問は持っているんですけれども、今は新型コロナウイルス感染拡大防止のために緊急事態宣言発令中であり、東京では外出自粛要請が継続しているわけです。公共スポーツ施設も、ジムも、自粛要請施設として休館をしています。そのため、都民のスポーツ環境は、必ずしもよいといえない状況が続いているのではないかなと。
 そういう意味では、目標達成も困難なんですけれども、ぜひ頑張っていただきたいなと思っています。
 一方、それ以前に問題もあるのかなと、私たちは問題意識を持っています。
 そこで伺っていきたいと思いますが、都内におけるスポーツ施設の設置について、オリンピック招致の二〇一三年からの推移についてお聞きします。

○篠国際大会準備担当部長 都内における公立スポーツ施設の設置数についてでございますが、平成二十五年度は千九百三十六カ所、平成二十六年度は千九百六十六カ所、平成二十七年度は千九百五十三カ所、平成二十八年度が千九百七十一カ所、平成二十九年度が千九百五十七カ所、平成三十年度が千九百七十七カ所、令和元年度が二千四カ所でございます。

○とや委員 二〇一三年、平成二十五年の千九百三十六カ所と比較すると、最新の二〇一九年の施設数は二千四カ所で増加しているということです。
 しかし、私、もう少し詳しく見てみました。すると、東京都民の利用の多い、例えば陸上競技場は、二〇一三年に四十一カ所だったものが三十九カ所、野球場は二百四十二カ所が二百三十一カ所になっています。テニスコートは二百五十一カ所が二百五十カ所、水泳場は百四十四カ所が百四十六カ所ですが、辰巳国際水泳場がスケートリンクになってしまえば、一カ所減ります。つまり、身近なスポーツ施設は、まだまだ不十分なのではないかと思います。
 東京都は、身近な区市町村立スポーツ施設の新築、改築等を促進するといって補助を実施してきたわけですが、二〇一四年から始まった区市町村の補助額、先ほど来ご説明がありましたが、推移について伺います。

○篠国際大会準備担当部長 都は、二〇二〇年までにスポーツ環境の充実、拡大を図るため、平成二十六年度から令和元年度までの六年間を事業期間として、ラグビーワールドカップ二〇一九や東京二〇二〇大会の受け入れ体制整備に係る工事も含め、区市町村が実施するスポーツ施設整備補助制度により、区市町村に対して財政支援を行ってまいりました。
 区市町村補助の決算額は、平成二十六年度が二億円、平成二十七年度が五億五千万円、平成二十八年度が五億円、平成二十九年度が十四億八千万円、平成三十年度が十八億八千万円であり、令和元年度は、予算額で二十五億八千万円でございました。
 今年度は、誰もが身近な場所で気軽にスポーツを楽しめる環境を整備し、スポーツを通じた共生社会の実現を目指すため、スポーツ環境の整備、促進に向けて区市町村が行う取り組みを支援する補助制度を新たに創設し、当初予算は五億円でございます。

○とや委員 私、この資料をいただきまして時系列に見てきましたけれども、最初のうちは、なかなか区市町村にこの補助制度が定着していなかった、あるいは、なかなか使い方が、何というかな、検討してきたんじゃないかと思うんですよ。ですから、予算を組んでも、執行率が必ずしも高かったわけじゃないんですが、ようやく軌道に乗ってきた事業だと、私は数字を見て思っています。
 ところが、今年度は五億円に減らしてしまって、都民の公共施設も決してふえているとはいえない中で、こうした形で制度を変えてしまう、予算を減額してしまうのであれば、都民のスポーツ実施を応援しているとはいえないのではないかというふうに申し上げたいと思います。
 都民誰もが、いつでも、どこでもスポーツを身近に感じ、楽しめるよう支援をしていただきたいと思うわけですが、いかがでしょうか。

○鈴木スポーツ推進部長 ただいまの答弁にもございましたけれども、東京都は、平成二十六年度から六年間、スポーツ環境の充実、拡大を図るための事業を行ってきました。
 このスポーツ環境を拡大する工事や、誰もが利用しやすいバリアフリーを推進する工事など、スポーツ施設の新築、改築などの市町村のニーズに応えまして、都域全域で、先ほど申し上げましたけれども、二百四十八件の事業に対しまして補助を行ってまいりました。
 その結果、多くの都民のスポーツ環境の充実、拡大に資することができたのかなというふうに思ってございます。
 今年度創設しましたスポーツ環境整備費補助制度でございますが、これはスポーツ環境の拡充としまして、例えば庁舎、コミュニティ施設等の公共施設において、その一部をスポーツの活動の場として整備をする、身近な場所にスポーツができる場所をちょっとつくる。そうしたものをつくる、そうした性格に切りかえるということ。あるいは、スポーツ施設の暑さ対策を目的とする工事、さらには障害者スポーツの実施を促進するための工事、こういったものを対象として支援していく。そうした補助制度になっているということでございます。
 これらに加えまして、これまでも、都民が身近な地域でスポーツを実施できますよう、大学や企業等にスポーツ施設を貸し出していただくTOKYOスポーツ施設サポーターズ事業というものも行っておりますし、また、都立の特別支援学校の体育施設を、学校教育活動に支障のない範囲で障害のある方等に利用していただきます都立学校活用促進モデル事業を行うなど、都民がスポーツを行う場の確保に努めているところでございます。
 また、TOKYOウオークあるいはスポーツ博覧会・東京など、誰もが気軽に参加できるスポーツイベントを開催するなど、都民がスポーツに親しめるさまざまな方策を講じてきたところでございます。

○とや委員 ご丁寧に説明をいただきまして、ありがとうございます。
 東京都がスポーツ振興のためにさまざまな努力をされていることは理解しているつもりですけれども、やっぱり数字で見ますと、施設数は、オリ・パラ大会と身近な区市町村のスポーツ施設整備とは結びついているとはいえないのではないかと思います。
 私、やっぱり疑問なのが、去年まで二十億単位で組んでいた予算を、ことしは五億円に減らしてしまった。そこがちょっと、どうしても疑問なんですけれども、そこをお答えいただきたいんです。
 もう一つは、補助要綱を、今、説明いただいたように変えていますよね。それはなぜなのか。
 二つ、理由を教えてください。

○篠国際大会準備担当部長 先ほども申し上げましたとおり、都は、二〇二〇年までにスポーツ環境の充実、拡大を図るため、平成二十六年度から令和元年度まで六年間を事業期間として、二〇二〇大会成功に向けた事前キャンプの誘致や、練習会場として使用するために必要な施設整備を支援するなど、スポーツ施設整備費補助事業により、区市町村が行うスポーツ施設整備の取り組みに対して支援を行ってまいりました。
 元年度までの六年間で、スポーツ環境を拡大する工事や、誰もが利用しやすいバリアフリーを促進する工事など、スポーツ施設の新築、改築など区市町村のニーズに応え、都内全域で合計二百四十八件の事業に対して補助を行い、多くの都民のスポーツ環境の充実、拡大に資することができたと考えてございます。
 これらは、区市町村スポーツ施設整備費の呼び水として実績を上げており、元年度までの六年間の事業成果としては、多くの都民のスポーツ環境の充実、拡大に資することができたものと考えてございます。
 今年度創設したスポーツ環境整備費補助制度では、スポーツ環境の充実として、庁舎、コミュニティ施設等の公共施設において、その一部をスポーツ活動の場として整備する工事や、スポーツ施設の暑さ対策を目的とする工事、障害者スポーツの実施を促進するための工事などを対象として支援してまいります。

○とや委員 二百四十八件、支援してきた、都民の身近なスポーツ環境を充実、拡大することに資することができた、だから、今年度は要綱を変えたんだということだと思うんですけれども、二〇一四年から一九年まで実施した事業の要綱、私もいただきまして読んだのですけれども、今ご説明があったように、スポーツ都市東京の実現に向けて、二〇二〇年までに都民のスポーツ実施率七〇%を達成し、スポーツ環境の充実、拡大を図るため、都が予算の範囲内で補助することによって、区市町村が行う施設整備の取り組みを支援するということが目的になっていて、スポーツ環境を拡大する工事、その中身は、新築と改築と増築と改修、また、バリアフリー工事にも活用することができたわけです。
 ところが、今年度からの要綱では、予算は五億円に減らして、新しい要綱は、新築や改築、増築、改修工事は使えなくて、バリアフリー工事は使えても、公共施設の一部をスポーツ活動の場として改修するための工事費、あるいは備品整備、また、新築でも、唯一、障害者の方が使うための専用コートの整備費用という限定的なものになってしまっているわけです。
 各公共施設は、今、老朽化が進んでいて、改築とかも必要になってきている時期なんですよね。
 ですから、そういったことも踏まえて、やはりこれまでどおり、新築も含め、改築や改修にも活用するように、その対象を拡大していく必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○鈴木スポーツ推進部長 区市町村の整備費補助としまして、六年間、実施してきていまして、百億円規模の助成をこれまでしてきていまして、相当程度の整備が進んだのではないかというふうに考えてございます。
 その一方で、残りますというと、いい方があれなんですけれども、身近な場所でスポーツができるということが大事なのではないか、そういう意味で、例えば先ほども申し上げましたけれども、身近な公共施設の一部を、ちょっとしたスペースで運動ができるようなことにする。そういうふうに、今回、その制度を変えているということがございますし、それから、スポーツ施設に関しましても、暑さの対策であるとか、要するに、今まで整備が進んだ施設でも、さらに暑さの部分であるとか、これまでちょっと足らなかったようなところをカバーするというような方向に今度切りかえてございます。
 いずれにしましても、これまで六年間、事業を進めてまいりまして、私どもとしては、相当程度のものを達成してきたのではないかというふうに今考えているというところでございます。

○とや委員 六年間、百億円規模で予算を組んできていただいたことは、すごく東京都の姿勢として、区市町村を支援していただいているというふうに私も思っていますし、歓迎したいと思っているんです。ですから、それを生かして、今回の要綱にも、今までやってきた要綱の対象部分も足して拡充していただきたいと。
 その背景には、やっぱり、先ほど申し上げたように、公共施設のスポーツ環境が、必ずしも都民の要求に合ったものではないと。数からしても不十分だというふうに私は思っていますので、ぜひそこはご考慮いただきたいと思います。
 オリンピック憲章では、スポーツをすることは人権の一つである、全ての個人は、いかなる種類の差別を受けることもなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならないとうたわれています。
 身近な生活圏で誰もがスポーツにアクセスすることができる環境を整え、真に誰もが、いつでも、どこでもスポーツに親しむことができる環境を整えていただきたいと申し上げて、私の質問を終わります。

○星見委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件につきましては、教育庁所管分もございますので、決定は教育庁所管分の審査の際に行い、ただいまのところは継続審査といたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二第一二号の一は継続審査といたします。
 陳情の審査は終わります。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。

○星見委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、教育長から紹介があります。

○藤田教育長 さきの人事異動によりまして、教育庁幹部職員に交代がございましたので、私の方からご紹介をさせていただきます。
 まず、次長の小池潔でございます。都立学校教育部長の谷理恵子でございます。地域教育支援部長の田中宏治でございます。企画調整担当部長の岩野恵子でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の新田智哉でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○星見委員長 紹介は終わりました。

○星見委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○藤田教育長 令和二年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております教育庁所管の案件につきましてご説明を申し上げます。
 初めに、令和二年度教育庁所管補正予算案についてでございます。
 学校における新型コロナウイルス感染症対策の拡充や、都立学校におけるオンライン学習等の環境整備などにつきまして、三十六億二千七百万余円の経費を計上するものでございます。
 次に、条例案についてでございます。
 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例外一件でございます。
 次に、契約案についてでございます。
 都立矢口特別支援学校(二)校舎棟改築工事請負契約外一件でございます。
 次に、令和二年度教育庁所管補正予算に係る専決処分の報告、承認案でございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた緊急事態措置の延長等に伴い、学校の臨時休業期間の延長に係る対策を迅速に実施するため、五月七日に行われました専決処分につきましてご報告し、その承認をお願いするものでございます。
 以上が教育庁関係の提出予定の案件の概要でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○安部総務部長 それでは、提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、令和二年度教育庁所管補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の令和二年度教育庁所管補正予算説明書一般会計補正予算(第六号)をごらんください。
 一ページをお開き願います。1、補正予算総括表でございます。
 表の上段、網かけの歳入予算の補正予算額は一千八十五万余円の増額でございます。
 表の中段、網かけの歳出予算の補正予算額は三十六億二千七百万余円の増額でございます。
 二ページをお開き願います。歳入予算の内訳でございます。
 内容は、高等学校費及び特別支援学校費の補正に伴う国庫支出金の更正でございます。
 三ページをお開き願います。3、歳出予算の内訳でございます。
 学校における新型コロナウイルス感染症対策事業の拡充や、都立学校におけるオンライン学習の環境整備等を図るものでございまして、内容は、サーモグラフィーなど感染症対策用品の整備や、都立中学校等における生徒一人一台端末整備の前倒し実施等を行うものであります。
 あわせて、修学旅行等の中止、延期に伴う取り消し料等への支援に必要な経費につきまして増額補正を行うものでございます。
 次に、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和二年第二回東京都議会定例会議案(条例)の表紙をおめくりいただき、目次をお開き願います。
 今回提出を予定しております条例案は二件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 三ページの新旧対照表をごらんください。公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部を改正する政令の施行に伴い、介護補償の限度額について改正するほか、規定を整備するものでございます。
 施行日は、公布の日からとしております。
 次に、六ページをごらんください。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 七ページの新旧対照表をごらんください。東京都特別支援教育推進計画第三次実施計画に基づき、都立水元特別支援学校の位置を変更することに伴い、別表の規定を改めるものでございます。
 施行日は、令和二年九月一日でございます。
 次に、契約案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和二年第二回東京都議会定例会議案(契約)の表紙をおめくりいただき、目次をお開き願います。
 今回提出を予定しております契約案は二件でございます。
 一ページをお開き願います。都立矢口特別支援学校(二)校舎棟改築工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は三十六億八千二百八十万円、契約の相手方は、群馬県太田市飯田町千五百四十七番地、関東建設工業株式会社でございます。工期は、契約確定の日の翌日から令和四年六月三十日まででございます。
 三ページから七ページにかけまして案内図、配置図、各階平面図を、八ページに契約議案の概要を記載してございます。
 九ページをごらんください。都立小中高一貫教育校(仮称)(二)新築工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二十九億七十万円、契約の相手方は、群馬県太田市飯田町千五百四十七番地、関東建設工業株式会社でございます。工期は、契約確定の日の翌日から令和四年六月十五日まででございます。
 一一ページから一五ページにかけまして案内図、配置図、各階平面図を、一六ページに契約議案の概要を記載してございます。
 次に、専決処分による令和二年度補正予算につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和二年度教育庁所管補正予算説明書令和二年五月七日専決一般会計補正予算(第五号)をごらんください。
 本件は、新型コロナウイルス感染症を踏まえた緊急事態措置の延長等に伴う学校の臨時休業の延長に係る対策を迅速に実施するため、本年五月七日に、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき、知事により専決処分が行われたものでございます。そのご報告を申し上げ、ご承認をお願いするものでございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1、補正予算総括表でございます。
 表の中段、網かけをしてございます歳出予算の補正予算額は、八十五億九千四百万余円の増額でございます。
 二ページをお開き願います。2、歳出予算の内訳でございます。
 ICTを活用した学習支援及び新型コロナウイルス感染症緊急対策に係る児童の生活、学習支援に必要な経費につきまして増額補正を行ったものでございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○とや委員 四点、お願いします。
 まず一点目、公立小学校、中学校、高等学校での五月七日からの緊急事態宣言延長後の休業中の対応について。
 二点目、特別支援学校での五月七日からの緊急事態宣言延長後の休業中の対応について。
 三番目、文科省が調査した新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業に関連した公立学校における学習指導等の取組状況についての東京都の調査報告内容。
 四点目、学校休業中の居場所づくりの区市町村への食事補助の支援事業の実施状況。
 以上、四点お願いします。

○星見委員長 ただいま、とや理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求にすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○星見委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 請願二第二号及び陳情二第一二号の一については、内容に関連がありますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○増田指導部長 請願二第二号、学校教育における労働・社会保険等の教育の実施に関する請願、陳情二第一二号の一、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催に関する陳情の二点についてご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会付託請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 本請願は、千代田区の東京都社会保険労務士政治連盟会長、柏木弘文さん外一人から提出されたものでございます。
 本請願の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、二点ございます。
 一点目は、都立高校において、働くときのルール等を学ぶ機会を授業等の方法で実施すること。あわせて、予算措置を講ずること。また、必要に応じて、社会保険労務士を初めとする外部人材の活用を一層図ること。
 二点目は、ワークルール教育推進法(仮称)が制定された場合は、都立高校の教員に対する労働、社会保険諸法令についての研修等を行う講師に、社会保険労務士を初めとする外部人材の活用を図ること。あわせて、予算措置を講ずることということでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、まず一点目については、学校の教育課程は、教育基本法等の法令や学習指導要領及び都教育委員会の基本方針等に基づくとともに、各学校の特色、生徒の実態、保護者や地域の願い等を踏まえ、校長の責任のもと、創意工夫をもって編成されるものであります。
 公民科における雇用、労働問題、社会保障に関する学習につきましては、各学校において、現行の学習指導要領に基づき教育課程に位置づけて、学校ごとに多様な方法で実施しております。
 都立高校生が将来社会人になった際に必要となる働くときのルール等の知識につきましては、専門家から具体的な話を聞くことは、雇用、労働問題、社会保障等についての理解を深めるために、生徒にとって有意義なものであり、学校の状況や生徒の実態に応じて外部人材を活用しております。
 都立学校における社会保険労務士を活用した働くことのルール等の授業につきましては、予算措置が講じられた、企業、NPO等と連携した都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業において行われております。
 本事業は、平成二十九年度は二十六校、平成三十年度は二十九校、令和元年度は二十二校で実施し、今後も、同事業の予算措置を継続して実施するとともに、同事業の活用を各学校に促してまいります。
 続きまして、二点目につきましては、雇用や労働問題を指導する都立高校の教員を対象として、具体的な事例等を取り上げ、研修等を実施することにより、教員の指導力及び授業の充実を図ることも有意義でございます。
 今後、ワークルール教育推進法(仮称)が制定された場合は、こうした研修に外部人材を活用することを検討してまいります。
 次に、陳情二第一二号の一、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催に関する陳情についてご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会付託請願・陳情審査説明表の三ページをごらんください。
 本陳情は、豊島区の二〇二〇オリンピック・パラリンピックを考える都民の会事務局長、萩原純一さんから提出されたものでございます。
 本陳情の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、教育庁所管は、3のオリンピック・パラリンピック教育の一環として行う公立の小中学校の大会観戦については、強制(出席日数としてカウントすることや課題を課すこと等による間接的な強制を含む)することなく、十二分に安全に配慮し、引率する教員や付き添う父母の人数を大幅にふやすことの一点でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、学校の教育活動の一環として実施する子供たちの競技観戦につきましては、希望する都内の全公立学校を対象に機会を提供しており、強制するものではございません。
 都教育委員会が実施する安全対策につきましては、各学校が円滑に会場まで移動できるよう、鉄道事業者と調整を行うとともに、各学校の移動や観戦の状況を一元的に管理する運営本部の設置を予定しております。
 また、暑さ対策として、会場内にクールスポットを設置するほか、熱中症を防止するため、飲料水等を配布する予定でございます。
 加えまして、会場への円滑な入場を行うため、子供専用ゲートの設置について、関係機関と調整中でございます。
 競技観戦を引率する教員等につきましては、配慮を要する子供や小学校低学年への対応分を含めて、校種や学年等に応じて基準を設け、十分に配置する予定でございます。
 保護者につきましては、医療的ケアや配慮を要する子供の保護者のみ同行の対象としております。
 また、競技会場入り口までの移動補助者を必要とする場合は、校長、区市町村教育委員会の判断で同行することができるものとしております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○星見委員長 説明は終わりました。
 念のため申し上げます。
 本件中、オリンピック・パラリンピック準備局所管分に対する質疑は既に終了しております。
 本件について発言を願います。

○斉藤委員 日本共産党の斉藤まりこです。
 私の方からは、学校教育における労働・社会保険等の教育の実施に関する請願について、賛成の立場から質疑をさせていただきます。
 東京都社会保険労務士政治連盟の方々から請願が出されていますが、都立高校において、働くときのルール等を学ぶ機会を授業等で実施し、社会保険労務士を初めとする外部人材の活用をすること、教員に対する研修を行う講師としても、同様に、社会保険労務士を初めとする外部人材の活用を図ることなどを求める請願です。
 その理由として、ブラック企業やブラックバイト等の労働者を疲弊させる労働環境が社会問題化している中で、労働者が自身の身を守るための基本的な法律知識を身につけることが一層必要になっていること、その中で、社会人として自立していく高校生に対し、労働、社会保険諸法令に関する基本的な知識を提供し、適正な労働環境を手に入れることができる社会を実現したいという職業上の使命感があるということが、この請願の中で示されておりまして、非常に共感できるものだというふうに思っています。
 我が党では、長時間労働やサービス残業、非正規雇用の拡大の中で、若い世代が使い捨てにされる深刻な実態について、国会でも取り上げ、労働者の権利を守る立場から、ブラック企業の公表などを実現させてきました。都議会においても、我が党の和泉なおみ都議が、都立高校で積極的に、社会保険労務士など、経験を積み、専門性の高い人たちを授業の講師として活用することの重要性について、この間、訴えてきました。
 請願の内容のとおり、高校生などの学生が労働や雇用のルール等を知ることは、自分の身を守ると同時に、適正な労働環境を手に入れることができる社会の実現につながるものだと考えます。
 まず、基本的なところですが、近い将来に社会に出ていく高校生に、労働や雇用、社会保険等の教育を行うことの重要性について、都教育委員会の認識を伺います。

○増田指導部長 近年、長時間労働や残業代不払い、パワーハラスメントなどの労働問題が社会で大きな問題となっており、高校生が将来社会人になった際に必要となる雇用や労働問題等の知識を身につけておくことは重要であると認識しております。

○斉藤委員 今の都教育委員会としての認識は重要なものだと思います。
 社会保険労務士会では、二〇〇七年度から独自に、都立高校や小中学校にも出向いて労働法や年金などの社会保険に関する法令の基礎知識などについて教える、いわゆる出前授業を実施しています。この活動は、交通費等も含めて、社会保険労務士会が授業を行う社会保険労務士に手当てをするという、つまり手弁当で行われているものです。
 一方で、都教育委員会では、企業、NPO等と連携した都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業を二〇一三年から行っていて、この中で、外部人材を活用しながら、都立高校生に実社会で働く上での知識やスキルを学ぶ教育プログラムを展開しています。外部講師の方に、一時間当たり六千円程度の報酬を都教育委員会から出して行っているものですが、労働法や賃金、保険等について学ぶプログラムもあり、この中で、社会保険労務士の方々を講師として招いて授業を行っているということです。
 外部人材を活用した労働や雇用、社会保険等の授業について、これまでにどのような評価や感想があるのか、伺います。

○田中地域教育支援部長 本プログラムを実施した都立高校の生徒からは、働くことについて具体的に考えるようになった、また、企業等の講師からは、自分の仕事を見詰め直すよい機会となったなど、おおむね良好な評価をいただいております。

○斉藤委員 おおむね良好な評価をいただいているということです。
 授業を受けた生徒や先生たちの声について、社労士の方々がアンケートをとっていまして、その声について、直接、請願者の方々に伺いました。
 東京都社会保険労務士会のホームページにも掲載されていますが、高校生からは、求人票を見るときは賃金ばかりを見ていたけれども、大切なのは賃金だけではないということがわかりましたという声や、将来のために必要と感じたという声、また、一人で抱え込まずに、何かあったら、周りの大人の方をどんどん頼っていこうと思いましたと。つまり相談できるところがあるということなんだと思いますが、こういうことを学んでいくことで、社会人生活の中で困難にぶつかっても、働く人を守る法律があることや、解決していく方法があるということを知るということは、人生を主体的に生きていく上でも、とても大切なことだというふうに思います。
 また、実際の給与明細を教材に使った授業では、額面から引かれているお金が何のために使われるものなのかを知ることができてよかったという感想や、先生からも、生きた情報や事例で実践的な話をしてくれてよかったという声が寄せられているということです。
 授業について、将来の役に立ちますかというアンケートに対しては、八六%もの生徒が、とても役に立つ、あるいは役に立つというふうに回答をしています。こうした声からも、生徒たちにとって有益な教育であるということがわかります。
 最近のこの事業を活用した社会保険労務士事業というのは、都教育委員会で行っている、企業やNPO等、団体と連携したこの事業についてですけれども、これを活用した社会保険労務士の方々による授業の実績について、事前に伺いました。
 先ほどの説明の中でもあったのですが、説明の中の数字は、社会保険労務士の方々が自前でやっている授業も入っているということでしたので、改めて、都のこの事業を活用した数ということでお伺いをしたのは、二〇一七年度に九校、二〇一八年度に十四校、昨年、二〇一九年度には十校だったということです。都立高校は百八十以上ある中で、実数としてはまだまだ少ない印象です。
 この取り組みを広げていくことが必要だと思いますが、本事業の積極的な活用を促すための都教育委員会の取り組みについて伺います。

○増田指導部長 都教育委員会は、ご指摘の事業についての案内を平成二十五年度から毎年通知するとともに、都立高校生が雇用や労働問題等の知識を身につけることを目的として、各学校が本事業を積極的に活用するよう、校長連絡会においても周知を図ってまいりました。

○斉藤委員 通知を行っていると同時に、校長連絡会でも、直接、都立高校生が雇用や労働問題等の知識を身につけることを目的として周知を図ってきたということです。
 都教育委員会としても努力をされているところだというふうに思いますが、一層の働きかけをお願いしたいという要望もいただいています。働く現場からの生きた情報や、教材を使った具体的な授業事例や、寄せられている声なども紹介しながら、取り組みを広げていただきたいというふうに思います。
 この企業、NPO等と連携した都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラム事業の対象について伺いたいと思います。
 現在、本事業を活用できる学校の対象と、その対象設定した理由について伺います。

○田中地域教育支援部長 令和元年度の本プログラム事業の実施対象校は、普通科高校を中心にチャレンジスクール、新たなタイプの昼夜間定時制高校としておりまして、その理由は、生徒が実践的な学習を通じて社会や職業に対して実感を持って理解する機会が、職業人育成を目的とした専門高校に比べて少ないというようなことにございます。

○斉藤委員 普通高校では、生徒が実践的な学習を通じて社会や職業に対して実感を持って理解する機会が、職業人育成を目的とした専門高校と比べて少ないということで、普通高校を中心に対象にしているということです。
 大切な視点だと思いますが、専門高校の生徒にとっても、労働や雇用のルール、社会保険等について、専門家からの教育を受ける機会は重要なものだと思います。本事業の対象の拡大を行っていくことが、こうした機会を広げていくことにもつながっていくのではないかと思います。
 請願者である社会保険労務士政治連盟の方々からは、私たちも、毎年、予算要望のお話をいただいておりますが、その中で、とりわけ就職率の高い工業高校や商業高校などで、働くことのルール等の授業を必須としてほしいということが要望されています。
 現在の専門高校での就労に向けてのプログラムやキャリア教育等の中でも行っている部分もあるかと思いますが、機会の拡充のためにも、普通科高校を中心に対象としている、この事業の対象拡大を検討していただきたいというふうに思います。
 ご存じのとおり、新しい学習指導要領が二〇一八年度に告示をされて、高等学校では二〇二二年度から実施が始まるということになっています。これまでの教育に比べて、問題解決能力や自主性、思考力が重視されるようになっていますが、若い人たちがまさに主体的な社会人生活を送り、自分らしくその後の人生を切り開いていくためにも、働く実社会で必要な法律や権利について学ぶことは、ますます重要になってくると思います。
 この高等学校の新学習指導要領では、公民の教科の中の現代社会の科目が、公共という科目に変わりますが、この中でも雇用と労働問題等を扱うこととされ、新たに、仕事と生活の調和という観点から、労働保護立法について扱うことということが示されています。
 生徒たちが実社会で役立つ生きた教育として学ぶ重要性が増している中で、外部人材による授業ももちろん、教員の方々がこうした授業に力を入れていく必要性も高まってくると思います。
 社会保険労務士を初めとする外部人材の今後の活用について、都教育委員会としてどのようにしていくのか、伺います。

○増田指導部長 各学校では、社会保険労務士を初めとした外部人材を、総合的な探究の時間や、卒業学年を対象とした進路講演会等に招聘し、雇用や労働問題等についての解説を依頼しています。
 今後とも、都教育委員会は、こうした外部人材の活用を各学校に促していくとともに、ワークルール教育推進法が制定された場合には、教員の研修に外部人材を活用することを検討してまいります。

○斉藤委員 総合的な探究の時間等を利用した外部人材による授業のほか、ワークルール教育推進法が制定された場合には、教員の研修にも外部人材を活用していくというご答弁でした。
 このワークルール教育推進法ですけれども、この法案の目的には、労働者が、みずからの利益の擁護及び増進のため、自主的かつ合理的に行動ができるよう、その自立を支援する上でワークルール教育が重要であること、そして、ワークルール教育を推進することで、国民の勤労生活の安定及び健全な労使関係の発展に寄与するということが示されています。
 国会への提出はまだですが、現段階の法案について、その中身に示されている、労働者がみずからの利益の擁護及び増進を実現していく、そのためにも有益なものとして、我が党も含めた超党派でも支持されているものです。
 成立の段階で、中身がどう変わるかどうかの不確定要素はまだありますが、労働者がみずからの権利の擁護、増進ができるように、知識や経験等を有する人材の活用のほか、教職員に対するワークルール教育に関する研修を充実するために、外部人材の活用を進めていくことが求められると思います。
 先ほどのご答弁のとおり、その立場で検討を進めていただくためにも、本請願について採択することを申し上げまして、質疑を終わります。

○星見委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願二第二号をお諮りいたします。
 本件は、採択することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○星見委員長 異議なしと認めます。よって、請願二第二号は採択と決定いたしました。
 次に、陳情二第一二号の一を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○星見委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二第一二号の一は不採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十一分散会

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