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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十五号

平成三十年十一月二十二日(木曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長とや英津子君
副委員長菅野 弘一君
副委員長田の上いくこ君
理事内山 真吾君
理事斉藤やすひろ君
理事星見てい子君
斉藤れいな君
龍円あいり君
福島りえこ君
鳥居こうすけ君
古賀 俊昭君
米倉 春奈君
のがみ純子君
谷村 孝彦君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長潮田  勉君
次長理事兼務延與  桂君
次長岩瀬 和春君
技監相場 淳司君
理事西村 泰信君
理事中澤 基行君
総務部長中村 倫治君
調整担当部長雲田 孝司君
大会企画調整担当部長中嶋 初史君
自治体調整担当部長小池 和孝君
計画推進部長根本 浩志君
運営担当部長田中  彰君
競技・渉外担当部長川瀬 航司君
事業推進担当部長丸山 雅代君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長越  秀幸君
大会施設部長鈴木 一幸君
開設準備担当部長鈴木 研二君
施設担当部長砂田  覚君
施設整備担当部長草野 智文君
施設調整担当部長湯川 雅史君
選手村担当部長斉藤  有君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
輸送担当部長片寄 光彦君
スポーツ推進部長小室 明子君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君
ラグビーワールドカップ会場運営担当部長
国際大会準備担当部長兼務
田中 愛子君

本日の会議に付した事件
オリンピック・パラリンピック準備局関係
事務事業について(質疑)

○とや委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、オリンピック・パラリンピック準備局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○中村総務部長 去る十月十一日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくりください。資料1、平成三十年度都立学校活用促進モデル事業の実績でございます。
 本モデル事業で実施している体育施設の貸出状況と登録団体数、スポーツ体験教室の実施状況及び今後の予定を記載してございます。
 一枚おめくりください。資料2、TOKYOスポーツ施設サポーターズ事業の協力先でございます。
 平成三十年十一月現在のTOKYOスポーツ施設サポーターズ事業に係る協力先及び貸出施設名について記載しております。
 一枚おめくりください。資料3、東京二〇二〇大会に係る共同実施事業の執行状況内訳でございます。
 共同実施事業の平成二十九年度決算額につきましては、昨年十二月に公表した大会経費バージョンツーと同様に、会場関係では仮設等、エネルギー、テクノロジー、大会関係では輸送、セキュリティー、オペレーション等の区分ごとに記載してございます。
 一枚おめくりください。資料4、東京二〇二〇大会に係る共同実施事業の契約案件一覧でございます。
 組織委員会が共同実施事業で契約した平成二十九年度までの契約件名と契約者の一覧を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○とや委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鳥居委員 障害者スポーツの啓発、パラリンピックについて伺います。
 パラリンピックの原点は、一九四八年、ロンドン五輪に合わせて英国のストーク・マンデビル病院内で開催された車椅子スポーツ競技会です。
 同病院の医師であり、パラリンピックの父とされるルードウィッヒ・グットマン博士が第二次世界大戦で脊髄を損傷した兵士の治療と社会復帰のために、リハビリの一環としてスポーツを取り入れたことに始まります。
 歴史を経て今日、パラリンピックはパラレル、もう一つのオリンピックの言葉どおり、五輪終了後に同じ組織委員会、競技会場で開催することが規定化され、五輪と並ぶスポーツ大会として位置づけられました。
 スポーツには障害者の自立や社会参加を促す大きな力があります。誰もが身近な地域でスポーツを楽しめる環境を整え、活力ある共生社会を築くために、パラリンピックでの日本選手団の活躍が大きな起爆剤になり得ます。
 なぜなら、グットマン博士の言葉で、パラリンピックの精神である、失ったものを数えるな、残された機能を最大限に生かせにあるとおり、記録やタイトルに挑戦するアスリートの姿が見る人に感動、勇気、希望を与え、障害者スポーツひいては障害者に対する社会の認識を改めるからであります。
 小池都知事も以前より、パラリンピックの成功が東京大会の成功だと確信していることを言及され、ぜひパラリンピックのいろいろな競技に皆様方も触れていただいて、どんな選手がいるのかを確認していただいて、応援していただきたいことをお伝えされています。
 そこで、東京二〇二〇大会を成功させるために、障害者スポーツの普及啓発、理解促進が重要と考えます。都のこれまでの取り組みについて伺います。

○萱場パラリンピック部長 東京二〇二〇大会を成功させるためには、障害者スポーツを応援する人をふやし、競技会場に足を運んでいただけるように、競技や選手の認知度向上、興味、関心の喚起、そして、観戦意欲の向上までつなげる総合的な普及啓発の取り組みが重要でございます。
 まず、認知度向上の取り組みとしては、テレビや雑誌を活用した選手や競技の情報発信に加え、障害者スポーツ応援プロジェクト、チームビヨンドにおいて、登録メンバーに大会情報の発信などを行っております。
 また、興味や関心の喚起のための取り組みとしては、アスリートを応援する作品の公募や競技の体験イベントなどを多数実施してまいりました。
 特に今年度は、大規模イベントを多くの企業、団体とともに実施し、大会後の障害者スポーツ支援につながるよう連携を強化しております。
 さらに、競技会場での観戦意欲の向上のため、観戦会や応援体験イベント、国際大会の開催支援など、より多くの方に選手や競技を覚えて、会場で観戦、応援していただく契機となるようなさまざまな取り組みを行っております。
 こうした取り組みにより、チームビヨンドを立ち上げて二年を経過した現在、登録メンバーは百二十万人を超え、開催を支援した国際大会では、前回の大会に比して、来場者数が六割増加したところでございます。
 今後もさまざまな手法を駆使して、障害者スポーツの普及啓発を積極的に推進してまいります。

○鳥居委員 この二年間でチームビヨンドの登録メンバーが百二十万人を超えたことは、日本国民の人口と比較すると、約百名に一名が障害者スポーツの応援プロジェクトとつながっており、創意工夫により情報提供を介して、さまざまな取り組みができる非常に重要な資産であると認識します。
 登録メンバーをふやすためには、企業などの団体へも訪問されたと伺っており、これまでの地道な取り組みを評価するとともに、現在もふえ続けている登録メンバー様への活用を進めていただくことをお願いいたします。
 希望といたしましては、チームビヨンドを主催するクライアントである東京都がさらに積極的にさまざまなイベントの企画に参画し、企画提案をいただき、局の皆様や我々の思いを込めて、東京二〇二〇パラリンピック大会の成功に導いていただきたいと思います。
 例えば、ロンドン・パラリンピックのPR動画、ミート・ザ・スーパーヒューマンズは、よくできた動画であります。
 一方で、強者至上主義になってはいないのか。パラリンピックに出場するための努力ははかり知れませんし、出場されることはすばらしいことと思います。一方で、我々は全ての障害者に目を向けたいわけであります。その中には、日常生活を行うことにも苦労されている多くの障害者がいらっしゃると思います。
 強者至上主義のPRをし過ぎると、障害のある方には理解が得られなくなる可能性があることにも留意いただければと思います。このことは、我々が面談した障害者スポーツ陸上競技者の方からいただいたお言葉でございます。
 障害者スポーツ応援プロジェクトで、障害の有無などあらゆる違いを乗り越えて、一人一人の個性が輝く社会を目指すという意味を込めて名づけられたチームビヨンド。その取り組みについては、引き続き東京都の職員の皆さんと意見をしっかり交換してつくり上げていくことを希望しております。
 二〇二〇パラリンピック大会の成功に向け、継続的な意見交換をお願いして、次の質問に移ります。
 パラリンピックに向けた選手への支援や強化について都は、二〇二〇年に向けた実行プランにおきまして、東京二〇二〇大会に出場する、都が発掘、育成、強化したアスリートのパラリンピック出場、二十五名を目標に掲げておられます。
 東京パラリンピックに向けた東京ゆかりの選手の競技力向上を図るため、どのような取り組みを行っているのかを伺います。

○越障害者スポーツ担当部長 東京二〇二〇大会の盛り上げとパラスポーツの普及促進には、大会における選手の活躍が不可欠であり、特に地元選手の活躍は、大会への注目度を飛躍的に向上させます。
 そのため、都は、東京ゆかりの選手が一人でも多く出場し活躍できるよう、競技力向上の取り組みを積極的に進めてまいりました。
 具体的には、選手発掘プログラムや、短期間で強化レベルへ成長が期待できる有望選手に対する育成事業、さらには大会出場が期待される東京ゆかりの強化選手への助成事業を行っております。
 加えて、トップレベルの障害者アスリートを支える人材の重要性に着目して、今年度から、コーチやガイドランナー等を東京パラスポーツスタッフに認定し、その活動環境の改善を通じて選手の競技力向上の後押しをしてまいります。
 こうした取り組みにより、本年四月時点で中央競技団体の強化指定選手に六十九名が選出されたほか、先月、インドネシアで行われたアジアパラ競技大会でも金メダリストが出るなど、着実に実を結びつつあります。
 今後とも都は、競技団体等と連携し、東京二〇二〇大会に向けて、選手の競技力向上に資する施策を積極的に推進してまいります。

○鳥居委員 東京ゆかりの強化選手への助成事業を実施いただいていることを伺いました。
 パラリンピックでは二十二競技が実施されます。その中で、肢体不自由な方が行う競技に対しては裾野が広がっていると認識します。
 一方で、盲者、ろう者の方が行う競技においては、競技を行う上で協力者も必要となり、競技人口の裾野を広げることはとても大変であるということを、盲者の障害者スポーツ競技者から伺いました。
 競技者数の少ない団体は、活動資金にも困っています。会派全体でヒアリングをした競技団体の中には、遠征は自費で行うことが多いと訴えられていた団体もございました。
 実際に私も面談依頼のために多くの障害者スポーツ団体様へ電話連絡を行いましたが、事務所に事務員が常駐できる団体ばかりではなく、コンタクトをとるのにも大変苦労したわけでございます。
 強化選手への助成事業については、各団体様の実情も踏まえて、選手が活躍し、その団体の存在が高まるような取り組みを行っていただきたいと思います。
 一方で、二〇二〇パラリンピック後の助成をいかに進めていくかについては課題もあると思います。日本人が興味を持ち、発展していく競技ばかりではありません。中には二〇二〇パラリンピック後に衰退していく競技もあるかもしれません。
 それらの競技団体とどう向き合っていくのか、取捨選択を進め、いかに効果効率を考えた助成を行うのか、都は将来を見据えて、各団体との対話をもとに、しっかりとした対応を行っていただきたいと考えます。
 また、今年度からコーチやガイドランナー等を東京パラスポーツスタッフへ認定することを始められたと伺いました。選手の競技力向上を後押しすることになるということを期待して、次の質問に移ります。
 都は、二〇二一年までに障害のある都民のスポーツ実施率を四〇%にするを目標としております。この目標達成に向けては、身近な地域において障害者スポーツを振興し定着させることが重要と考えます。
 そのためには、スポーツを行う場の拡大と支える人材の確保が鍵になると考えます。都として、現在、どのように取り組んでいるのか、伺います。

○越障害者スポーツ担当部長 都は、本年三月に策定した東京都スポーツ推進総合計画において、二〇二一年までに障害のある十八歳以上の都民のスポーツ実施率を四〇%にすることを目標の一つとしております。
 目標の達成に向けては、身近な地域で継続的にスポーツを楽しめる環境づくりが重要であり、一人でも多くの障害のある方をスポーツ実践につなげる場の開拓や支える人材の育成などに取り組んでおります。
 具体的には、都立特別支援学校の体育施設を、学校教育に支障のない範囲で障害者スポーツの場として活用を図っております。現在、十五校において施設貸し出しのほか、障害のある方がスポーツに取り組むきっかけにもなるよう、ボッチャなどの体験教室を開催し、実践機会の提供にも努めているところでございます。
 このほか、区市町村の障害者スポーツ振興事業に対して補助を行うなど、身近な地域における場の開拓の一層の促進に向けて積極的に支援しております。
 また、支える人材の育成に向けては、障害者スポーツ指導員の養成講習や、活動経験の少ない指導員等に活動の再開を促す研修、さらには指導員等のネットワークの構築を促進するフォーラムを開催することなどにより、地域で核となるマンパワーの養成を図っております。
 今後とも、区市町村等と連携し、こうした取り組みなどを通じて、障害のある方が身近な地域でスポーツに親しめる環境整備を積極的に進め、障害のある都民のスポーツ実施率四〇%の達成を目指してまいります。

○鳥居委員 誰もが身近な地域でスポーツを楽しめる環境を整え、活力ある共生社会を築くために、障害者に対し、さまざまなスポーツがありスポーツをする機会がある、スポーツができるという気づきの場を提供してほしいと強く願います。
 二〇二一年までに障害のある十八歳以上の都民のスポーツ実施率を四〇%にすることを目標としていることを伺いました。とても大きな目標であると考えます。国での統計では現在一九%台と、道半ばといったところでございます。
 気づきを与える場として重要なのが、都立特別支援学校での体験教室の開催や、実践機会の提供と考えます。平成二十八年度からモデル事業として、毎年五校ずつ、現在十五校で実施されております。
 都立特別支援学校は、都に五十七校ございますので、これまでの実績を生かした対応策を早期に実施いただき、活力ある共生社会を築く上でも、スポーツに励み、社会生活で活躍される障害者が一人でも多くふえることを願って、次の質問に移ります。
 障害者スポーツのさらなる振興のためには、行政による取り組みのみならず企業、団体等による支援活動も重要です。
 都は、企業、団体等が障害者スポーツの支援に向けた活動がしやすくなるように、どのような働きかけを行っているのかを伺います。

○越障害者スポーツ担当部長 障害者スポーツが社会に根づき、障害のある方が身近な地域で継続してスポーツに親しめるようにするには、行政のみならず企業や団体等の多様な主体が自主的に障害者スポーツの支援に取り組むことが必要でございます。
 都は、東京都障害者スポーツ協会と連携し障害者スポーツを支援したい企業等と競技団体やアスリートとを結びつける、障害者スポーツコンシェルジュ事業を展開しており、これまでに企業によるアスリートへの練習場所の提供や、競技大会の社員ボランティアの派遣などが実現いたしました。
 また、昨年度からは、企業等と競技団体等が効率的に情報交換を行うとともに、それぞれのニーズのマッチングやネットワークの構築が円滑に進むよう、交流会を開催しております。
 さらに、東京都体育協会などの団体が、より主体的に障害者スポーツ振興に向けた取り組みを進められるよう、当該団体の研修会等に講師を派遣し講演を行う取り組みを、今年度から新たに開始いたしました。
 今後とも、こうしたさまざまな事業を通じ、企業や団体等による障害者スポーツ振興に向けた支援活動を促進することで、障害者スポーツが大会後のレガシーとして、身近な地域にしっかりと定着するよう、積極的に取り組んでまいります。

○鳥居委員 東京都障害者スポーツ協会と連携し企業等と競技団体、アスリートとを結びつける障害者スポーツコンシェルジュ事業の展開など、企業との交流会を積極的に展開されていることを伺いました。
 企業と連携して障害者スポーツの意義を理解いただき、その振興に一役買っていただいている多くの企業様に対しても、より定着するように引き続き働きかけをしていただき、その裾野を広げていただきたいと考えます。
 パラリンピック精神を理解し、誰もが身近な地域でスポーツを楽しめる環境を整え、障害者にもさまざまなスポーツをする機会がある気づきの場を与えて、スポーツに触れる機会を提供し、障害者の自立や社会参加を促す大きな力となり、活力ある共生社会を築き、活躍いただくきっかけになることを願って、次の質問に移ります。
 最後の質問です。都市ボランティアに対するAED研修について伺います。
 AEDが救命救急に有効であるということは広く知られております。心肺停止者に対し、AEDの活用により、一カ月後社会復帰者数は五〇%、AEDを使わない場合の一六・四%を大きく上回っております。
 また、AEDを実施するまでの時間が短ければ生存率が高まり、五分以内で約五〇%、三分以内で約七〇%であることから、AEDの早期活用が重要です。
 また、高齢に従い心肺停止率が高まり、男性では七十歳台、女性では八十歳台で最も心肺停止が起こりやすくなるとされております。
 心肺停止は、高齢社会では日常で起こる可能性を秘めた対象であり、一方で適切な対応をすれば命を落とさないで済むわけでございます。
 かつて、ある会派からのご質問にもございました、AEDを小学校高学年の授業で取り上げる早期教育には、私も賛成しております。命の大切さを知るきっかけにもなり得ることから、小児期からの対応が重要と考えます。
 そこで、AEDを普及させる上でも、都市ボランティアに対してAEDの研修を行うべきと考えますが、都の見解を伺います。

○田中運営担当部長 都市ボランティアには、観客への案内等を行うことに加えまして、急病人の発生等の不測の事態が発生した際、速やかな通報など状況に応じた適切な対応を行っていただくことを期待しており、観客が心停止した場合に備えまして、AEDの使用方法について基礎知識を持つことが大変重要でございます。
 このため、来年十月より実施予定の全員が受講する共通研修におきましては、都市ボランティアに必要な基礎知識を習得していただくことになりますが、その研修の中でAEDの使用方法の研修を受講していただく予定でございます。

○鳥居委員 AEDのボランティアへの研修は、誰でも心肺停止が起こり得る可能性があること、それに対する基礎知識を持つ貴重な機会と考えます。
 心肺停止になる可能性を知り、多くの人がちゅうちょなく救護に当たれるよう、研修を実施いただくようにお願いします。
 次に、都市ボランティアに対するAEDの研修内容について伺います。

○田中運営担当部長 研修につきましては、現在、組織委員会やボランティア研修のノウハウを有する日本財団と連携いたしまして、研修の枠組みを検討しているところでございます。
 AEDの研修では、救命措置の実施による救命率の向上など、研修の意義と重要性について理解を深めるとともに、緊急時の連絡方法や具体的なAEDの使用方法を初めとする初動対応、近くにあるAEDを事前に確認することの重要性について学習を行うことを検討いたしております。
 研修を通じまして、大会時に心停止の可能性がある傷病者が発生した際に、場所や状況に応じて迅速適切に救命措置が行えるような体制を整えてまいります。

○鳥居委員 組織委員会やボランティア研修のノウハウを有する日本財団とも連携を行い、実施いただいていることをお話しいただきました。
 我々は、会派を挙げてAED講習を受ける機会を設けました。民間団体であるアスリートセーブジャパンの代表者等が講師を務められて、とても熱意を持った有意義な講習でございました。
 現在、都でもしっかりとした内容の講習を実施されていることを承知しております。ですので、引き続き、講習を進めていきたいと存じます。
 また、民間で積極的に活動されている団体もございますので、協力できるところは協力をして、人材的な量的協力も含め、より質の高い講習になることを望んでおります。
 今後、短期間で多くの都市ボランティア様に対してAED講習を実施することになると思いますので、その意義を理解いただき質を高める対応をとっていただくことをお願いして、私の質疑を終わります。
 以上です。ありがとうございました。

○菅野委員 まず私は、オリ・パラに関して伺いますが、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会まであと、きょうから六百十日ということで、さまざまな準備、本当に皆様、加速をして取り組んでいただいていることと思います。
 そこでまず、ここでは東京二〇二〇大会に向けての交通需要マネジメント、いわゆるTDMについてお聞きしたいと思います。
 まず、大会成功の大きな鍵を握るのが交通輸送の成功といわれています。しっかりとした輸送運営計画を策定して、円滑な大会輸送と経済活動の維持の両立を図ることが重要です。
 この実現に向けての交通需要マネジメント、TDMを進めるため、この夏、都と国と東京二〇二〇組織委員会による二〇二〇TDM推進プロジェクトが発足しました。
 都はこのTDMプロジェクトにおいて、多くの団体や企業に参加を仰いでいると聞いていますが、今後、TDMを着実かつ効果的に進めるためには、さまざまな交通需要を想定して、広範囲に交通量の調整を図る必要があると思います。
 そして、そのためには、より広く自治体など関係機関との連携を強化していく必要があると思いますが、そこで都は、今後どのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○片寄輸送担当部長 東京では、埼玉、千葉、神奈川など首都圏各地を初め全国との往来があり、交通需要マネジメント、いわゆるTDMによる交通量の低減を目指すためには、広域的な取り組みが必要でございます。
 都は、円滑な大会輸送の実現と都市活動の維持との両立を図ることを目的として、国や組織委員会と共同で二〇二〇TDM推進プロジェクトを八月に立ち上げ、現在、三十団体、二百五十を超える企業に参加していただいております。
 この取り組みを広域的に広げるため、先日行われた九都県市首脳会議におきまして、都からTDMを広域的に取り組む必要性を提案し、九都県市の知事市長連名で各県市の商工会議所やトラック協会、経営者協会などにTDMの協力要請を行うこととしております。
 都では、こうした機会を通じて、時差ビズ、テレワークなどについては、主に東京圏の自治体で一体となった取り組みを進めるほか、物流面については、国の協力を求め、全国の荷主企業等に二〇二〇TDM推進プロジェクトへの参画や大会時の交通混雑を避ける取り組みへの理解と協力を求めてまいります。

○菅野委員 多くの企業や団体を交えて、今調整をされているということでございますが、円滑な大会輸送と都市活動の維持に向けて、そういった中でも特に懸念されるのが、大会の主要会場とも交通需要が交錯する湾岸部を初め、また都内の物流対策への取り組みというのが本当に重要だと思います。
 都は、先ほどの答弁にもありましたが、これまで物流の担い手である東京都トラック協会や東京港運協会などとも意見交換を進め、対策を検討しているとお聞きしましたが、より実効性を高めるためにも、そういった業界団体だけではなく、個々の事業者やさまざまな荷主の方々の理解と協力を得る取り組みも必要だと思います。
 そこで、都の今後の取り組みを伺いたいと思います。

○片寄輸送担当部長 円滑な大会輸送の実現と都市活動の維持との両立を図るためには、大会時の物流対策を進めることも重要でございます。
 これまでも、東京都トラック協会や東京港運協会など、臨海部などで直接物流に携わる団体との意見交換を進めており、この中で、大会時の物流車両の削減や配送時間の変更等については、荷主の意見が強く物流会社単独でTDMを進めることは難しいとの意見を頂戴しております。
 このため、二〇二〇TDM推進プロジェクトにおいては、物流面での取り組みとして、荷主の理解と協力を求め、サプライチェーン全体での取り組みを進めることとしております。
 今後、荷主となり得る百貨店、メーカー、商社などに対し、混雑時をずらした発注や納入など物流面でのTDMを働きかけるとともに、複数の物流事業者とともに大会時の対応について検討を進め、経済活動を支える物流の維持に努めてまいります。

○菅野委員 ぜひ今後も開催都市として東京都が責任主体となって、多くの関係者の理解と協力を得て、広域的かつ、よりきめ細かく調整を図って、交通マネジメント、TDMを推進されることを要望して、次の質問に移ります。
 次に、今月の十一月三日に開催されたラグビーテストマッチについてお聞きします。
 今回のテストマッチは、国内で開催された日本代表戦では過去最高の四万三千七百人を超える観客やVIP等の関係者が観戦に訪れたラグビーの一大イベントとなり、東京都を初め交通事業者などの関係機関にとっては、二〇一九年大会のトレーニングの位置づけとして、非常に意味のある大会だったと思います。
 例えば二年前のテストマッチにおいては、京王線の人身事故による運転見合わせがあり、多くの観戦客がその影響を受けました。私も観戦をしていたんですが、一緒に見るはずだった友人が開始におくれたというのも記憶にあります。
 また、東京スタジアムでのイベント時は、飛田給駅に観客が集中することになり、スタジアムまでのアクセスルートも混雑してしまうことから、交通分散への対策が必要となっています。
 スタジアム周辺道路についても、甲州街道は中央道の調布インターチェンジからの車の流れもあって、イベントのない日でも渋滞をしていることが多いと聞いています。
 こうした状況も踏まえて、今回のテストマッチの課題もよく分析をして、二〇一九年大会本番に想定されるさまざまな状況に対応できるよう、しっかりと準備をしていく必要があると思います。
 そこで、大会の一年前の貴重な検証の機会となる今回のテストマッチにおいて、交通輸送についてはどのような取り組みを行い、そして今後、本番に向けてどう取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○田中ラグビーワールドカップ会場運営担当部長
国際大会準備担当部長兼務 十一月三日のテストマッチにおきましては、京王線飛田給駅の混雑緩和や周辺道路の渋滞対策等の課題に対応するため、関係機関と連携しさまざまな取り組みを行いました。
 具体的には、飛田給駅の混雑緩和に向けて、JR中央線、小田急線、西武多摩川線の近隣駅と会場をつなぐシャトルバスを運行し、複数の来場ルートについて、主催者と連携してチラシや中づり広告、ホームページ、SNSにより事前の周知に取り組みました。
 試合当日には、スタジアム周辺におけるシャトルバス運行情報の案内チラシの配布や、スタジアム内の大型電光掲示板や場内放送を活用した案内により、シャトルバスへの観客誘導を行いました。
 また、渋滞対策につきましては、中央道及び甲州街道において、車両の自粛や迂回を促す情報発信等を事前周知するとともに、当日は、甲州街道において巡回警備員による違法駐停車の防止等に取り組みました。
 さらに、観客の利用交通手段等についてのアンケート調査を実施するとともに、シャトルバスの利用者数や交通量等に関する調査も行っております。
 今後は、こうした調査結果を踏まえまして、関係機関で構成されるプロジェクトチームにおきまして、課題の検証や対策の具体化に努め、今年度末に策定予定の交通輸送実施計画に反映させていきます。

○菅野委員 特に本番になりますと、海外からより多くのファンやVIPなども訪れることや、セキュリティーチェックの一層の強化もあります。会場周辺はさらに混雑が予想されます。誘導やサインの仕方にも一層の工夫が必要かと思います。
 今回の検証結果を本番の交通輸送実施計画にしっかりと生かしていただくことをお願いしておきます。
 次に、ファンゾーンについて伺います。
 都は、二〇一九年大会のファンゾーンの会場として、区部では、有楽町の旧一〇〇〇days劇場、多摩地域では調布駅前広場を候補地としています。
 二〇一五年に開催されたイングランド大会では、ファンゾーンに多くの人が集まり、試合への期待を高め、あるいは試合の興奮を共有するなど、ファン同士が交流する場となっていました。
 実際、そのほかの世界の大会でも、ラグビーの大会では非常にファンゾーンの役割というのがまさに試合前の気分を高めるというか、そういった場であり、また試合が終わった後の、その結果を受けて、仲間をつくる、交流をつくる、そういった重要な場であると聞いています。
 試合だけでなく、そうしたファンゾーンもラグビーワールドカップにとって大変重要なものであり、その成否は大会の成功に直結するといっても過言ではありません。
 今回のテストマッチは、ファンゾーンの運営の検証ということでも、本番の候補地と同じ場所で開催する貴重な機会であったと思いますが、都は、どのような取り組みをこれまで行い、本番にどのように生かしていくのか、伺いたいと思います。

○小室スポーツ推進部長 都は、十一月のテストマッチに合わせ、二〇一九年のファンゾーンの候補地である有楽町の旧一〇〇〇days劇場におきまして、東京ラグビーファンゾーン二〇一八を実施するとともに、調布駅前広場におきましては、調布市が主催するちょうふスクラムフェスティバルに共催してラグビーイベントを行いました。
 有楽町におきましては、本番を見据え、複数の画面を設置し、さまざまなスタイルで楽しむパブリックビューイングを行いますとともに、ゲストによるトークショー、ラグビー体験、飲食ブースの設置等を行いました。
 あわせて、来場者に対してアンケートを実施し、来場のきっかけ、交通手段、本イベントへの満足度等について調査を実施しました。
 調布におきましては、都は共催者として、調布市の実施するイベントに全面的な協力を行いました。具体的には、パブリックビューイングの実施に向けた関係機関との調整、SNS等を通じたイベントの幅広い周知、また当日には、京王線新宿駅や飛田給駅、スタジアム周辺等でのチラシ配布により来場を促進しました。
 さらに、会場内では、調布市との連携によりアンケート調査を実施するとともに、本イベントの会場と試合会場を結ぶシャトルバスの利用状況についても調査を行いました。
 今後、調査結果の分析を行い、取り組みについての検証を深め、その結果をファンゾーン運営計画の策定に活用してまいります。

○菅野委員 本番大会は、大会開催期間も長く、東京スタジアムでも複数の対戦が行われます。
 試合前後の盛り上げの場となるファンゾーンの運営にも、さらに一層の工夫が必要だと思います。今回の結果を運営計画にしっかりと生かしていただきたいと思います。
 次に、機運醸成の取り組みについて伺います。
 今回のテストマッチは、本番に向けた運営などの検証を行う機会であるとともに、多くの都民がラグビー試合の観戦を通じ、その迫力と興奮を実感することで、ラグビーのすばらしさを知る機会でもありました。
 それはすなわちラグビーワールドカップ二〇一九を大いにPRできるとともに、都民の機運を高めることができる絶好の機会でもあります。
 こうした機会を的確に捉え、さまざまな手法を通じ、集中的にPRすることが必要であり、そして高まった都民のラグビーへの熱気を二〇一九年につなげていくことが重要であると考えます。
 そこで、今回、今月のテストマッチに向けて、機運醸成にどのように取り組んでこられたのか、そしてまた、今後、本番に向けて、来年に向けてはどう取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 都は、十一月のテストマッチを盛り上げるため、交通結節点となる京王線新宿駅、京王井の頭線渋谷駅及び試合会場の最寄りの飛田給駅でポスターを集中的に掲出いたしました。
 また、ファンゾーンの開催などについて「広報東京都」に掲出するとともに、開催までの約一カ月にわたり、SNSで試合やファンゾーンへの来場を継続的に呼びかけを行いました。
 二〇一九年大会本番に向けての取り組みといたしましては、多摩地域十カ所、区部十カ所で大会マスコットのレンジーを活用したPRフラッグを約四千枚掲出し、大会に向けた機運を醸成しております。
 また、ラグビー選手の畠山健介氏など都の開催都市特別サポーターを活用した二〇一九年大会のPR動画を作成し、京王線及び小田急線新宿駅のデジタルサイネージ八十二基で放映し、二〇一九年大会に向けた期待感を高めるよう努めました。
 さらに、テストマッチ当日において、レンジーのトートバッグを会場周辺や飛田給駅、京王線西調布駅、西武多摩川線多磨駅、新宿駅、有楽町、調布で約一万八千部配布し、二〇一九年大会の開催をPRいたしました。
 テストマッチ後も開催都市を巡回するポップアップミュージアムを組織委員会と連携して有楽町の旧一〇〇〇days劇場で行ったところであり、その後もラグビー選手のパネル展示や動画を放映する東京開催応援フェアを開催しております。
 今後とも、イベントやさまざまな媒体を活用したPR事業を都内各所で実施し、二〇一九年大会開催に向けて、さらなる機運醸成に取り組んでまいります。

○菅野委員 ラグビーワールドカップ二〇一九年大会の本番に向けては、まだまだ課題は多く残されていると思います。
 しかしながら、これまでの皆様方の取り組みが徐々に効果を出してきておりまして、今機運も本当に高まってきていると思います。
 残された時間をしっかりと使って、二〇一九年大会を成功させること、そして何よりもラグビーのワールドカップの成功がその翌年の東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会の盛り上げ、成功につながっていくものでありますので、ぜひそのためにも連携して取り組みを進めていただきたいと思います。
 そこで、最後に、開催まで一年を切ったラグビーワールドカップ二〇一九年に向けて、潮田局長の決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 本日、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催まで残すところ三百二日となっております。
 アジア初となります本大会の成功に向け、開催機運の醸成、あるいは開催の準備、こうしたことをしっかりと加速していかなければいけないものと認識をしております。
 都はこれまでも、開催都市として会場運営、交通輸送、ファンゾーン、あるいは大会機運の盛り上げ等、さまざまな準備を行ってまいりました。
 十一月三日のラグビーテストマッチでは、こうしたこれまでの取り組みについて検証する機会でございました。当日の取り組みや調査結果などをさらにしっかりと分析いたしまして、交通輸送、あるいはファンゾーンなどの計画にしっかりと反映をさせていきたいというふうに考えております。
 今回のテストマッチは、国内におけますラグビー日本代表戦で過去最高となる観客に来場していただきました。こうした盛り上がりを生かしまして、より多くの方々にラグビーの魅力やおもしろさを伝えられるよう、さらなる機運醸成に取り組みまして、大会への期待感を一層高めてまいりたいというふうに考えております。
 今後も都議会の皆様、組織委員会、都内の区市町村の皆様、そして、その他の関係機関の皆様方と、より一層密接に連携を図りながら、二〇一九年大会を成功させていきたいと思っております。そして、その成功を二〇二〇年大会へとつなげていくよう、全力を挙げて取り組んでまいります。

○斉藤(や)委員 私もラグビーワールドカップ二〇一九について質問を何点かしようと思ったんですが、最初の円滑な交通輸送については全く重なっているんで、これは省略したいと思います。
 ただ一点、私の感想ですが、十月二十七日のオーストラリア対ニュージーランドの代表の試合、日産スタジアムで私も観戦してきました。その際、ハカというのが試合の前にあるんですが、遅刻したら見られないんですよね。ですから、定刻前に着くということが非常に重要なわけで、ファンゾーンも結局、試合に臨む前に盛り上げるためにつくって、そしてそれを観戦した後にその余韻を楽しむ、クールダウンもありますけれども、そういう意味で、定時性というか、お客様がスタジアムにちゃんと着ける準備というのが非常に重要であるということを、改めて私も申し上げておきたいと思います。分散輸送は極めて重要であるということを私も実感しています。
 ファンゾーンについても、重なっているところは省きたいんですが、ただ、ラグビーワールドカップを盛り上げる魅力の一つは、ファンゾーンであることは間違いございません。
 大勢のラグビーファンが集って、これは各国の方々も含めてです、単にパブリックビューイングをみんなで見るという楽しみだけではなくて、そこには、芝生なんか人工的にあったり、ストリートラグビーみたいな手法もありますし、さまざま--港区はラグビー祭りが大変有名ですけれども、外苑などを使ってストリートラグビーをやってみたり、子供たちがラグビーを体験できたり、ラグビーのボールをさわったことがない方が、その場でだったらということで、親しんでいただくきっかけになったりするんで、とても大事なファンゾーンであると私は思います。
 グッズの販売コーナーなんかも賑わっています。レンジー大好きというような高校生もふえてまいりました。相手国のポピュラーな飲食を楽しめるコーナー、これは文化を知る意味でも非常に重要であります。さらには、ライブコンサートなどが行われるようなこともあるでしょう。
 試合前後にラグビーファンが交流して、試合終了後は敵味方なく仲よくお互いの健闘をたたえ合う、ノーサイドの精神を体現できる場でもある。ノーサイドというのは、世界では余りいわれない、日本発の精神というふうにいわれることが多いんですが、これはとてもすばらしいシーンでございまして、そうしたことが体現できる場がファンゾーンであると思います。
 そうしたラグビーの精神を広く都民に知っていただきまして、未来につないでいくためには、より多くの人々にファンゾーンを訪れていただきまして、ラグビーのすばらしさに触れてもらうことが重要であると考えるわけです。
 そこで、より多くの人にファンゾーンを訪問して楽しんでもらえるよう工夫を凝らしていくべきであるということのご答弁は、ほとんど重なっているので結構でございます。
 ただ、ロンドン大会に同僚議員の大松議員が行ったときに、やはりファンゾーンのすばらしさはラグビーの文化そのものであるということを実感して、会派でも報告がありましたので、ぜひともファンゾーンというのはこれからもさまざま工夫を凝らしていったらいいと思います。
 この間も、十一月三日のテストマッチの際には、試合のスタジアムの中では何が起こっているかがわからないようなシーンが幾つかあります。ラックとかモールとか、特に地上でごろごろしているとき何が起こったのか、レフェリーがピーと笛を吹く、それは後から、試合が終わった後にトークショーで、本当は選手の人はそこにいてプレーしたかったという声があったようですが、何で僕がここにいるのか、悔しいんだけれどもといいながら、ここで何があったかということを解説してくれる。
 それをやはりこの間の試合が終わった後に、シャトルバスに乗って、調布のポイントにおりたら、そこでちゃんとそういうコーナーが用意されていたので、楽しむことができた。私は混雑が嫌なので、友人と一緒にそのまま弾丸で都心に帰ってきてしまったんですけれども、ファンゾーンは非常にすばらしい場であると思いますので、ファンゾーンの箇所をふやすことは難しいと思いますが、ぜひとも、目標とする五千人を上回るような、多くの来場者で賑わうようなファンゾーンづくりをしていただきたいと思うわけでございます。
 次に、ラグビーのルールというのは非常に難しいというふうに思われがちなんです。実際の試合会場では、ラグビーファンでも知ったかぶりしちゃうというか、ルールはどんどん変わっていきますので、自分が高校時代に--私もラガーマンですけれども、高校時代のルールとも全然、ちょっと違ってきているところもありますので、そういった意味では、ラグビーファンでもレフェリーの判定が理解できないシーンもあるというふうに思います。
 一方で、先ほどのファンゾーンでは、わかりにくいシーンを最近ではビデオ判定をして、詳しいルールなども、解説を聞いて楽しむことができる工夫もなされています。
 そこで、わかりやすい解説を聞きながら、ラグビーをよく知っている人だけでなく誰もが楽しめるような取り組みが必要と考えますけれども、その取り組みについてお伺いしたいと思います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 都では、これまでも東京都のラグビー専門サイト、東京都ラグビー情報でルールの解説などを発信してまいりました。
 また、テストマッチの際に、パブリックビューイングを実施し、ルールや試合の見どころ、ラグビーのおもしろさを解説するほか、ステージイベントや各国の料理を提供するなど、多くの方に楽しんでいただけるような取り組みを行ってまいりました。
 例えば、十一月のテストマッチでは、理事ご指摘の調布における取り組みのほか、有楽町のファンゾーンでも、ラグビー元日本代表選手などが、試合前には観客の期待を高めるトークショーを行うとともに、試合中には来場者と一緒に試合を観戦し、わかりやすい解説をすることにより、ラグビーへの理解を深めていただきました。また、試合後には振り返りのトークショーを行ったところでございます。
 今後も、多くの方がラグビー観戦を楽しめるよう、ルール解説を初めとする情報発信に力を入れてまいります。

○斉藤(や)委員 ラグビーでは、試合後には敵味方なく健闘をたたえるノーサイドの精神が大変有名でありますけれども、この考え方は、人材育成、あるいは深い人間関係を築く上で非常に生かすことができる、ラグビーというスポーツに内在された美徳というふうにいわれています。日本人に非常に合う美徳があります。
 また、ラグビーでは、試合中は監督やコーチの指示を受けずに、自分たちで判断して、考えて、その場でプレーをするのが特徴的であります。
 かつては、レフェリーさえ置かずに、キャプテン同士が話し合って、その決めたルールに基づいて、お互いに決めたんだから自立してプレーしていこうといった雰囲気の中で行われてきたという背景もあることから、ラグビーでは、ルールを守らなかったらペナルティーを科せられる、与えられるという、受け身的な発想ではなくて、ゲームを進める上で大切なものとして、決めたことを共有してみずから守っていくという、そういう考え方、いわゆるローといわれるんですけれども、法律みたいな、自分たちで決めた文化を守ろうという考え方があるといわれています。
 ネットで私も東京のページを見ましたけれども、わかりやすくラグビーの特徴を解説されていますが、ずるはだめというんです。ずるをしちゃいけないと。
 しかし、ほかのスポーツだと、タフさが大事なので、時にイエローカードを相手に出させるようなテクニックが必要なフィールドゲームもあります。私は、そういうゲームとはちょっと違うラグビーが大好きでございます。ずるはだめであると。
 こういった遵法精神を維持して正々堂々と戦う、侍の精神に似ていますね。正々堂々と競い合うことにラガーマンは強い矜持を持っているがゆえに、本国では、発祥の地、イングランド、イギリスでは紳士のスポーツといわれ、人材育成に直結した競技として世界に広まってまいりました。
 ラグビーワールドカップが日本で開催される二〇一九年を契機に、改めてこうした精神を次の世代に伝えていくことが重要であると考えます。
 そのための都の取り組みについて伺います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 ノーサイドの精神を初めとするラグビーの精神は、子供たちの人格形成に非常に有用であることから、子供たちがラグビーに興味を持つような取り組みを進めていくことが必要でございます。
 そのため、都では、ラグビーのルールや精神をわかりやすく解説した絵本を作成し、都内の全小学校に配布するとともに、スポーツ博覧会などを含む都や区市のスポーツイベントなどで配布しております。
 また、大会一年前を初めとする節目イベントや、都主催のスポーツイベントなどにおいて、子供たちがラグビーの選手と実際に触れ合える機会を提供しております。
 今後も子供たちがこうした体験等を通じて、ラグビーの精神を学べるよう、関係者とともにさらに検討を進めてまいります。

○斉藤(や)委員 子供たちの育成という点では、ラグビー協会、みなとラグビースクールの取り組みは大変勉強になるところでありますが、後塵を拝して目黒でもラグビー協会がようやっとできまして、スクールのない協会は意味がない、子供たちに、一人でもいいから参加をしてもらって、育成をしていくことがラグビーは非常に重要であると。
 オリ・パラ教育がございますけれども、ラグビー教育、ラグビーの精神をぜひ次の世代に伝えていくために、私もくまゴローの冊子を使いながら一生懸命啓発をしていきたいと思って、ラグビーの質問は終わりたいと思います。
 次に、大井ホッケー競技場について質問したいと思います。
 東京都が平成二十九年四月に発表いたしました新規恒久施設の施設運営計画に関連しまして、大井ホッケー競技場について質問を一問いたします。
 大井ホッケー競技場は、東京二〇二〇大会のレガシーとしてホッケーの国際大会を開催できる都内唯一の競技場となりますけれども、大会後の後利用の計画、特にホッケー競技、なかなか親しみがないというふうにいう方が多いんですけれども、ホッケー競技場についてどのように後利用をしていくのか、お伺いしたいと思います。

○鈴木開設準備担当部長 大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場を初めとします新規恒久施設の後利用につきましては、外部有識者や民間事業者、競技団体、地元自治体等の意見を幅広く聞きながら、昨年四月に新規恒久施設の施設運営計画を策定したところでございます。
 この施設運営計画におきまして、大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場は、ホッケーの国際大会等の開催を通じて、ホッケーの競技力強化、普及振興を図ることとしております。
 また、ホッケー競技場を整備する大井ふ頭中央海浜公園の第一球技場、第二球技場は、これまでサッカー、ラクロス、アメリカンフットボールなどの競技に利用されていますことから、こうした利用状況にも配慮し、都民が幅広くさまざまなスポーツを行うことができる場としてまいります。
 この中で、ホッケー競技につきましては、ホッケーの国際大会や主要な国内大会を開催していくことに加えまして、日本代表選手の強化合宿や小中学校生向けのジュニアホッケー教室、あるいは日本代表コーチらによるホッケークリニックなどに利用してまいります。

○斉藤(や)委員 都内で初めてワールドカップが開催できる競技場を得ることができる。これは悲願でございました。ショートパイル人工芝と散水設備、いわゆるウオーターベースという、維持は大変なんですけれども、そういったフィールドを持ったホッケー競技場がこのオリンピック・パラリンピックのときにできるということでございます。
 五十四年前に、インド、パキスタンが本当に一触即発の戦争をいつするかというような世界が注視する中で行われた東京オリンピック、金メダルを争った試合は流血の試合となりました。
 私は小さかったので、そういったシーンは後から聞いたんですけれども、私の地元、駒沢オリンピック公園総合運動場となっている、その中の第一球技場でそれが行われた。
 東京二〇二〇大会は、その場所で、それをレガシーとして生かすことができなかったのは残念でありますけれども、今回、待望のホッケー競技場ができることは、多くの関係者の喜びとなっているところであります。
 後利用も芝を傷めることがないように、大切に後世代に渡していくべきであると思いますし、大井ふ頭中央海浜公園の第一球技場、第二球技場はこれまで、確かにサッカーなど多くの競技で利用されていたこともわかっております。
 こうした利用状況にも配慮したご答弁でございましたけれども、そういったことに配慮しつつも、あくまでも、大変数多くできる競技場はございませんので、ワールドカップが開催できるホッケー競技場として整備される以上、後利用に関しては、ホッケー競技が最優先されるべきであるということを私から強く要望して、次の質問に移りたいと思います。
 次は、施設と情報のバリアフリーということでございますが、私はかねてから東京二〇二〇大会の準備に当たりましては、大会後を見据えた人に優しいまちづくりのためにも、ユニバーサルデザインという言葉は大分浸透してまいりましたが、あえてそれとはちょっと違うインクルーシブデザインの手法を提案してまいりました。
 このインクルーシブデザインというのはイギリス発祥でございまして、アメリカから出たユニバーサルデザインと目指す理想は似ているんですけれども、手法が違うんですね。ここではそのことを長く議論する時間がございませんので--ただ、大事なことは、でき上がった設計を後から当事者に見せてどうですかという、設計するのは健常者、いわゆるプロという自認のある方、あとは皆さんにご意見を伺う、でも、その意見は、ここまで来ているからできませんねみたいな形の遠慮もあり、なかなか、初期段階からもっといっておけばというようなことがある手法が、今まであった中では、最近は本当に随分早い段階で当事者のご意見が反映されて、実施設計の後に意見を聞いて、基本設計はその後にやるという手法だとか、さまざまな工夫がされるようなってきたことは認識を共有できるところであります。
 そこで、このように何かをデザインする、物をつくるときに、当事者の声、極端なことをいえば、本当に困ったこの人、その人が本当に満足できるような手法、これはとても時間がかかる手法ですけれども、できるだけ早い段階からそういった当事者の声を聞くという考え方に基づいて、都は競技会場の設計に関して、具体的にどんなふうに取り組みを進めているかを伺いたいと思います。

○萱場パラリンピック部長 都立の競技会場を大会後も見据えて誰もが使いやすい施設に整備するためには、障害者などさまざまな方による利用を想定して、施設の計画段階から意見をお聞きすることが重要でございます。
 そのため、大会時のバリアフリー化の指針として、競技会場の整備にも適用されるTokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの策定に当たりましては、検討過程において二十にわたる障害者団体等の意見を伺い、議論を重ね、可能な限り反映を行ってまいりました。
 また、東京二〇二〇大会の会場となる都立スポーツ施設の新設、改修に当たりましては、このガイドラインの適切な反映に加えて、より障害者の目線に立った施設となるよう、設計段階で障害のある方に直接意見を伺うアクセシビリティーワークショップを開催しております。
 既に七回にわたって開催したワークショップの委員には、ユニバーサルデザインのまちづくりを推進する福祉のまちづくり推進協議会から、障害者団体等をご推薦いただいておりまして、大会後も見据えた施設の使い勝手などについて、さまざまなご意見を伺って、設計への反映を行っているところでございます。
 このようにガイドラインの策定時や、また適用時にも障害のある方等の意見をきめ細やかに反映することにより、大会時だけでなく大会後も誰もが利用しやすい施設となるよう整備を進めてまいります。

○斉藤(や)委員 今のご答弁ございました。大分いろんな工夫があって、早い段階からワークショップを行っていく、設計段階で障害のある方々に直接意見を伺うアクセシビリティーワークショップを開催してきた。
 実は、このワークショップのあり方が、非常にまた大事になってまいります。きょうは時間の限界がございますので、余りインクルーシブデザインのうんちくはいう時間はないんですけれども、実はユニバーサルデザインの考え方というのはガイドラインとセットなんですね、七つの原則があって、あまねく多くの方々が喜ぶデザインとは何かということなんですから、一応その指標となる、使いやすさとかいろんな基準があるわけなんです。
 最初から基準があるものですから、実は、みんなに便利になるようにつくったものが、誰も喜ばないということもあり得るんです。人間中心にデザインを考える手法の中で、ユニバーサルデザインの手法は相当定着してまいりましたが、このインクルーシブデザインは全く真逆でありまして、極端に意見をいう方、社会にはそういう方がおられますね、声の大きい方。障害のある方が必ずしも声が大きいとは限らないわけです。本音をいわない。
 どちらかというとユニバーサルデザインは機能的な話が重視されてきた傾向がありまして、初期の段階のユニバーサルデザインは、いわゆるわかりやすさというのは数値であったり、原則であったりしたわけですが、これからの時代は成熟していますので、そういうことではなかなか満足が深まらないということで、困っているこの人の声を聞こうということで、リードユーザーといって、あなたの声をみんなで笑顔になるまで徹底して議論しましょうという手法なんです。
 ですから、今までと標準の、偏差値の、健常者がぐっと真ん中にあって、ほかの人はというのじゃなくて逆なんです。困っている方の意見をまず聞いて、その意見をどうしたらそれは解決するかということを考える。
 そういう面では、公共政策ではなかなかなじみがまだまだ難しい、まちづくりでは難しいと思いますけれども、こういったワークショップなどでは、そういった手法もノウハウある人の意見を聞きながら進めていくと、本音をいってくれる、いわば情熱とか思い入れ--思い込みはだめです、思い入れ、そういったものをデザインに反映させることによって、結果としてみんながよくなったなと思う手法なんですね。
 そういったことも、知事にもこれ、二十八年の四定で一般質問で申し上げて、私の意見も踏まえてというふうにご答弁いただいていますので、ぜひ皆様と一緒に研究を、検討をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 次に、東京スタジアムの施設整備について伺います。
 東京スタジアムでは、ラグビーワールドカップまでを第一期として、その後の東京二〇二〇大会までを第二期と分けまして、アクセシビリティー対応などの改修工事を行うと聞いております。
 現在は、第一期工事が進められていますけれども、先ほどご答弁をいただいていますかね。取り組みのハード面の具体例として、東京スタジアムのバリアフリー改修の取り組みについて、具体的な東京スタジアムにおいての状況についてお伺いしたいと思います。

○藤木スポーツ施設担当部長 東京スタジアムの改修に当たりましては、ワークショップで障害者団体等からいただきました、観客席について、付加アメニティー席は通路からアクセスしやすい場所へ設置してほしい、トイレについて、個別機能を備えた便房の機能分散が必要、サインについて、ピクトグラムだけでなく文字の視認性も考慮してほしいといったご意見やガイドラインを踏まえまして、工事を実施いたします。
 具体的には、サイトラインが確保された車椅子席や同伴者席を設置いたしますとともに、補助犬を連れている方などのために、前と横に余裕のある付加アメニティー席をアクセスしやすい三階コンコースに設置いたします。
 あわせて、乳幼児連れ等の利用者が周囲に気兼ねなく観覧できる、区画された観覧席も設置をいたします。
 また、誰でも利用できるアクセシブルなトイレの増設、オストメイト対応便房や乳幼児対応便房等の男子トイレ、女子トイレそれぞれへの設置、和式トイレの洋式化等によりまして、さまざまな利用者ニーズに対応してまいります。
 さらに、音声や文字による案内設備のほか、ピクトグラムなどを活用いたしまして、誰もがわかりやすい案内誘導を行うことを検討しております。
 これらによりまして、障害の有無にかかわらず、全ての人々にとって利用しやすい施設となるよう、改修工事を進めてまいります。

○斉藤(や)委員 どんどんすばらしい施設になってまいります。私も現場を視察させていただきました。
 本当に今のご答弁にございましたけれども、お子様を抱えて若いお母さんが観戦しても、急に泣き出しちゃって周りに迷惑かけちゃうというので、周りの目を気にしなくてもいいように隠れられるボックス的な場所も考えているとか、今までは誰でもトイレなんていってましたれども、機能分散、男子、女子みたいなものでしたけれども、そういうことではなくて利用できるアクセシブルなトイレ、これは、LGBT等の問題でも、SOGIの問題でも、そういったことが逆に曖昧な方が、共有できる方がいいというニーズも出てきております。
 そうした問題を抱えた方々が安心して利用できるメリットが、そうした誰でも利用できるアクセシブルなトイレというのはそういう意味であって、車椅子用トイレではないわけでございますので、車椅子の方も含めて利用できるそういった場がまたふえていくことが大事だと思っております。
 今のは結局、機能面じゃなくて社会的なモデルが大事になってきているという象徴的なお話でございました。次に、今度はより目に見えない、情報の面のバリアフリーについて質問したいと思います。
 委員の皆様、情報バリアフリーという言葉はもう既にご存じだと思うんですけれども、障害者や高齢者を含む全ての人々が、必要な情報を平等に入手できる環境のことと説明されまして、社会のIT化による利益を享受できることを目的に行うさまざまな方策もこれに含まれてまいります。
 私は平昌オリンピックにもちょっと視察で行ってまいりました。平昌では、情報バリアフリーということでアプリを開発して、Wi-Fiを使いながら、不自由な方に必要な情報を提供する仕組みもつくっていたようですが、ほとんどうまく機能したとはいえないような検証結果ということを仄聞しておりますけれども、そういったことももうなされています。
 また、私はかつて同僚議員の紹介で、情報バリアフリー映画というものを見てまいりました。視力が弱い、目の見えない方がどうやって映画を見るのかなというふうに思ったんですけれども、私はアイマスクをして、全く視力のない方と同じ環境で映画を鑑賞してきたわけでありますけれども、本当に驚きました。
 一緒に楽しめる、健常者と一緒に同じ空間で同じ映画を楽しめることが大事だという考え方のもと、さまざまな方のご努力があって、研究開発された映画コンテンツが情報バリアフリー映画でした。
 音声ガイドを耳にしますが、それはまるで戯曲のト書き、背景、情景が書いてある、遠くから馬のひづめの音が聞こえてきて、光がばあっと差し込んでとか、そういう情景なども言葉で語ってくれる。そうした背景の中で、当事者の登場人物の演技を楽しむことができたわけですが、こうした情報バリアフリーは映画の分野でも大分進んできています。
 同様に、健常者と一緒に楽しんでいただきたいのが東京二〇二〇大会での競技でございます。パラリンピックは特にそういうシーンも多く出てくるんだと思いますが、私が視察した平昌オリンピックは、先ほども申し上げましたように、Wi-Fi環境がまだしっかりうまくマッチングしていなかったのか、もうひとつだったという声を聞いておりますが、ぜひとも東京二〇二〇大会を、健常者も障害者もともに一緒に競技観戦できる初めての五輪、事実上、一緒に楽しめる五輪はこの東京二〇二〇大会からスタートしたんだというふうに思われるような大会にすべきだと思います。
 そこで、情報バリアフリー化の取り組みとして、視覚や聴覚に障害のある方が試合を楽しめるようにすることが必要だと考えますが、現在どのような工夫を検討しているか、伺いたいと思います。

○萱場パラリンピック部長 東京二〇二〇大会を、障害の有無にかかわらず誰もが参加しやすい大会とするためには、誰もが必要な情報を得て大会を楽しんでいただけるような配慮や工夫を行うことが重要でございます。
 とりわけ理事おっしゃったように、パラリンピック競技においては、さまざまな配慮が求められております。
 そのため、アクセシビリティ・ガイドラインには、障害に配慮したコミュニケーション支援の方法がさまざまに例示されております。
 例えば、視覚に障害のある方のためのコミュニケーション支援の例として、実況解説放送サービスを行うことや、聴覚に障害のある方のための例として、大型モニター等を用いた文字情報の提供や、補聴器などに明瞭な音を送り込むための仕組みである磁気誘導ループを用いることなどが掲げられております。
 都は、このガイドラインも踏まえ、視覚や聴覚などさまざまな障害のある方が競技の観戦を楽しまれ、大会の記憶を心に残していただけるよう、競技や会場の特性に応じた具体的な対応策について、組織委員会とともに検討してまいります。

○斉藤(や)委員 当然、退避経路などの防災情報を含めまして、情報保障、情報バリアフリーの具体策を期待して応援していきたいと思います。ありがとうございます。
 最後に、東京二〇二〇大会とSDGsについて質問したいと思います。
 東京二〇二〇大会と、国連において日本を含め採択された二〇三〇年までに達成すべき持続可能な開発目標、いわゆるSDGsといわれますけれども、このつながりについて質問したいと思います。
 ことしの六月、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、持続可能性に配慮した運営計画第二版を策定、公表いたしました。第一版でその方向性はあったんですが、それをかなり具体的に書かれたすばらしい内容になっております。
 東京二〇二〇大会を開催するに当たり、持続可能性への配慮を最大化し、大会開催がSDGsに貢献すべきものとして明確化されております。
 SDGsは、貧困、飢餓、保健のほか、持続可能な都市の実現や生物多様性など、先進国を含めて、全ての国、全ての地方自治体、全ての企業、全ての人々が行動することによって、誰ひとり取り残さない、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向けた十七のゴールと百六十九のターゲットから構成されています。
 これに関連して、具体的に貢献するべき東京二〇二〇大会の主要テーマとして、今回の大会のテーマとして掲げたものが五つあります。一つ、気候変動、二つに資源管理、三つ、大気・水・緑・生物多様性等、四つに人権・労働、公正な事業慣行等への配慮、五番目に参加・協働、情報発信、この五つをテーマとして、十七はいろいろあるんですけれども、選び出しているわけであります。
 そして、今月の十四日には、東京二〇二〇大会組織委員会は国連と、東京二〇二〇大会を通じたSDGsの推進、協力に関する基本合意書へ署名を行ったところであります。これは歴代の組織委員会として初めてのこととなりまして、名実ともに世界で初めてのSDGsオリ・パラ大会と東京二〇二〇大会は位置づけられるということになります。
 国連と東京二〇二〇大会組織委員会の両者は、それぞれの資源を活用して、大会を通しまして、オリンピック・パラリンピックの精神と高い親和性を持つSDGsの実現に貢献するものとうたわれています。
 都として、我が党の第一回定例会代表質問に対しまして小池知事からは、都の政策はSDGsと軌を一にしておりまして、今後もSDGsの視点を重視して政策を推進していくとのご答弁をいただいているところであります。
 二〇三〇年までに果たすべき世界共通の政策課題であるSDGsの達成に向け、都は国連と連携しつつ、二〇二〇大会開催を通じて、こうした動きを牽引し、加速していくべきだと考えます。
 そこで、今回の東京二〇二〇大会開催に当たり、都としてどのような取り組みを行い、SDGsの実現に貢献していくのかを伺っておきたいと思います。

○田中運営担当部長 持続可能性に配慮した運営計画では、組織委員会や東京都、国等が取り組む施策が盛り込まれており、国連の持続可能な目標、SDGsの諸目標と一致する部分につきましては、大会を通じたSDGsへの貢献を示しております。
 このうち都に関連した事項といたしまして、例えば都内事業者が削減したCO2排出量の提供を受けることにより、東京二〇二〇大会の開閉会式の四日間に都内で排出される全てのCO2をゼロにする東京ゼロカーボンフォーデーズを実施いたしますが、これはSDGsの目標であるエネルギーや気候変動などに大きくかかわるものでございます。
 また、都が発注する大会関係の施設整備や調達する物品等につきましては、組織委員会が定める持続可能性に配慮した調達コードを尊重することといたしておりまして、これは、SDGsの目標である持続可能な消費と生産やジェンダーなどの示す取り組み目標に合致するものでございます。
 さらに、都民、国民の大会への参加意識の醸成につながるメダルプロジェクトでは、SDGsの目標である持続可能な消費と生産やパートナーシップで目標を達成しようなどに大きくかかわるものでございます。
 東京二〇二〇大会を通じまして、開催都市として組織委員会とも連携し持続可能な取り組みを進めることで、SDGsの推進に協力してまいります。

○斉藤(や)委員 最後の質問になりますが、SDGsの目標年が二〇三〇年と設定されているわけなんです。それまでの間、東京以外に二つの大会を迎えます。二〇二四年パリ大会、二〇二八年ロサンゼルス大会でございます。
 他の都市に先駆けて開催される東京二〇二〇大会におきまして、SDGsに貢献して大会を成功させていく、そのかなめとしてのオリンピック・パラリンピック準備局長の決意、思いを伺いまして、質問は終わらせていただきたいと思います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 SDGsが掲げるエネルギーや気候変動、持続可能な消費と生産などの諸目標は、二〇二〇年に向けた実行プランや持続可能性に配慮した運営計画に盛り込まれた取り組みと軌を一にしているものと考えております。
 こうした認識のもと、東京二〇二〇大会の成功に向けまして、都では環境負荷の少ない施設整備や大会開催機運の醸成はもとより、大会を契機に、人権の尊重や障害者への理解促進などの取り組みを進めることとしてございます。
 例えば都は、省エネルギー技術を導入いたしました施設整備に加えまして、認証木材の使用など、組織委員会が策定をいたしました持続可能性に配慮した調達コードを尊重するとともに、その不遵守に関する通報受け付け窓口を設置するなど、人権、労働等を尊重した取り組みも推進しております。
 また、組織委員会が策定をいたしましたTokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインをもとに、大会会場等の施設整備や大会スタッフ、ボランティアを初めとした関係者のトレーニング等を推進しております。
 さらに、メダルプロジェクトでは、先月三十一日から今月の七日まで、次の開催都市でありますパリ市におきまして、使用済み携帯電話の回収を実施いたしまして、東京二〇二〇大会におけます持続可能性への取り組みを世界にPRいたしました。
 都といたしましては、組織委員会が持続可能性コンセプトとして掲げているビー・ベター・トゥゲザーのもと、組織委員会と連携をいたしまして、二〇二〇大会を通じてSDGsに貢献するとともに、その成果がパリ大会など、将来の大会に継承されますよう、持続可能な取り組みを進めてまいります。
 また、冒頭にラグビーのワールドカップにつきまして、ラガーマンの斉藤理事から、非常に熱い思いのあるご質問、ご意見を賜りました。私ども二〇一九年の開催に向けまして、しっかりと機運醸成、開催準備に取り組んでまいりたいと思っております。

○斉藤(や)委員 質問はもう終わっているんですが、本当にありがとうございます。ラグビーのことまで触れていただきました。
 私はきょう、教育庁じゃないので、オリ・パラ教育については質問ができません。しかし、オリンピック・パラリンピック教育というのは、まさしくその精神において、SDGsを理解するのにとても大事な場が、今学習指導要領にはないんですけれども、東京都の努力によって、教育委員会の努力によって進められている中に、SDGsが重なっていくということを思い描いております。ぜひともそういった機会があれば、またそういった議論を交わしたいと思っております。
 そして、ビー・ベター・トゥゲザー、よりよい未来へ、ともに進もうは、まさしく次の世代、子供たち、そして、ともにのトゥゲザーは、パリやほかの海外ということでいえば、世界全体、地球全体に広がっているわけなので、そういう意味での二〇二〇年大会の成功を全力で私も支えていきたいと思います。以上でございます。

○米倉委員 私からは、日本武道館の改修について伺います。
 五輪大会費用は、都と国、組織委員会などの負担を合わせて総額一兆三千八百五十億円に上るとされ、縮減が厳しく求められております。
 これまでも我が党は、大会経費については、本来国が出すべき経費まで都負担とされている問題があることや、国や組織委員会、IOCにも経費縮減の努力を要請するよう指摘してきました。
 しかし、都は、国に対しては、新国立競技場建設の本体工事費の四分の一など、四百四十八億円を都の負担として受け入れてしまいました。
 また、民間に対しても、選手村整備工事が進む晴海の都有地は、近隣の基準地価から推計すると約一千三百億円と見込まれますが、都は百二十九億円という破格の安値で、三井不動産グループなどの民間ディベロッパーに売却しました。およそ一千二百億円も優遇したことになります。住民訴訟も起きております。
 五輪大会の準備に関しては、多大な都民の損失と特定の民間への優遇が問題となっています。
 そして、最近突然浮上してきましたのが、柔道会場となる日本武道館の改修工事費です。
 都は、ことしの予算議会が終了した直後に、公益財団法人日本武道館の恒久部分の改修費について、上限二十五・四億円、三分の二を負担すると発表しました。
 日本武道館については、五輪開催に当たって協力してくださることに敬意を表しております。同時に、民間施設への補助となりますので、都民が納得いく合理的なものとなることが大切です。
 そこで、都が日本武道館の増改修工事の費用を負担する理由は何なのかをまず伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 二〇一六年及び二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック招致計画を策定する際、都及び招致委員会は、一九六四年大会の柔道会場であり、レガシーと持続可能性を重視する大会のコンセプトに合致する日本武道館を会場とすることといたしました。
 一方、日本武道館は大会における競技の基準等に照らして、ウオームアップスペース等が不足していることから、大規模な増改修が必要でありました。
 しかし、大規模な増改修費用を日本武道館単独で負担することは困難であり、また招致の段階で都が要請して会場候補となった経緯も勘案し、都も補助という形で一定の関与を行うこととしたものであります。

○米倉委員 大会コンセプトに合致しているという一方で、武道館だけでは増改修費用が負担できないということです。
 平成三十年度オリンピック・パラリンピックレガシー再整備補助金交付要綱を見ました。補助の対象施設については三つの事項を定め、全てを満たしたものが対象になるとしています。一つ目は、補助対象者、つまり、公益法人が所有する東京二〇二〇大会の競技会場に決定した都内の既存施設、二つ目は、一九六四年大会の競技会場として使用された施設、三つ目は、東京二〇二〇大会の開催に必要な大規模な増改修が必要な施設となっています。
 平成三十年度オリンピック・パラリンピックレガシー再整備補助金交付要綱の補助対象施設は武道館のほかにもあるのか、伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 委員ご指摘の平成三十年度オリンピック・パラリンピックレガシー再整備補助金交付要綱は、一九六四年大会の会場を再整備し、東京二〇二〇大会の会場として活用することで、東京二〇二〇大会の会場準備を着実に進め、大会後は東京二〇二〇大会のレガシーとして、東京におけるスポーツ振興を一層推進することを目的としております。
 補助の対象者は、補助対象施設を所有する公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律に基づく認定を受けた公益法人であります。
 また、補助の対象となる施設は、委員ご指摘のとおり、補助対象者が所有する東京二〇二〇大会の競技会場に決定した都内の既存施設、一九六四年大会の競技会場として使用された施設、東京二〇二〇大会の開催に大規模な増改修が必要な施設という条件を全て満たすものであります。
 これらの要件を全て満たす施設は日本武道館のみでございます。

○米倉委員 つまり、同じ公益財団法人でも、レスリング会場の国技館は補助対象外で、日本武道館だけを補助の対象としているということです。六四年オリンピックに使用した施設でも、馬事公苑も対象外となっています。
 対象が日本武道館だけなのは当然だと思います。開示請求した資料では、例えば平成二十七年八月二十五日に知事に対して行ったブリーフィング資料では、武道館の会場準備について、一連の経過とあわせて今後の対応について記載されています。
 東京都が工事主体となって、民間施設である日本武道館の増改修工事を行うことは、地方自治法第二条第二項により、都の事務とは認められないと記載されています。
 そして、東京都が民間施設に対して整備費補助をすることについては、法令上明文の禁止規定はなく実例もあるが、東京都が直接日本武道館のみを対象として支出を行うことは、公益性、公平性の観点から課題が多く慎重な検討が必要と書かれています。
 初めから武道館だけに補助をするためには、どう理屈をつけるかという議論をしてきたということが実態だと思います。
 この補助について、今年度の負担は総額どのぐらいになるのか、伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 日本武道館からは、平成三十年四月二日に、都からの補助金総額が二十五億四千万円となる事業計画書の提出があり、同年四月五日、都は日本武道館に対して、平成三十年度の補助上限額を七億五千万円と内示しております。
 なお、今年度の補助額については、今後、日本武道館から交付申請を受け、補助要綱に沿って、補助が必要な工事を精査した上で決定することとしております。

○米倉委員 総額が二十五・四億円ということははっきりしているということです。
 確認をしますが、これはV2予算で確認された、都の負担の六千億円の枠外ということでよろしいですか。

○川瀬競技・渉外担当部長 枠外ということでございます。

○米倉委員 東京五輪で都が負担する六千億円に含まれていないということです。まさに、二〇二〇大会のための補助金でありながら、V2予算、つまり五輪経費の枠外であるというのは違和感を覚えます。
 一体都は、国や組織委員会などとどういう協議を行って、こういう補助を出すことになったというのか、伺いたいと思います。
 国や組織委員会、武道館といつから、どういう協議をして合意に至ったのか、いつ至ったのか、それぞれがどういう負担になるのか、お答えください。

○川瀬競技・渉外担当部長 ご答弁させていただく前に、オリンピック・パラリンピックレガシー再整備補助金交付要綱について、私の説明が足りない部分がございましたので、若干の補足をさせていただきます。
 本要綱は、東京二〇二〇大会のコンセプトであります、レガシーと持続可能性の重視の具現化を通じて、東京二〇二〇大会の成功と東京のスポーツ振興を一層推進するという目的を達成するための制度を示したものであります。
 そのため、補助対象施設の要件の一つに、一九六四年大会の競技会場として使用された施設を定め、一九六四年大会のレガシーを受け継ぐとともに、その施設を東京二〇二〇大会のレガシーとして後世に引き継ぐという都の考え方を明らかにしております。
 また、東京二〇二〇大会の会場となった大規模スポーツ施設、大規模武道施設というレガシーを都民、国民に残す上では、不特定かつ多数の者の利益増進に寄与することを目的としている公益法人の果たす役割が大きいと考えられることから、公益法人を本要綱の補助対象としたものであります。
 東京二〇二〇大会のコンセプトの具現化に向けた制度設計の結果、本要綱の要件を全て満たすのは日本武道館だけになっておりますが、東京二〇二〇大会の成功とレガシーの形成と継承、さらには東京のスポーツ振興のより一層の推進を実現する上で、本要綱の制定は必要なものであったと認識しております。
 ご質問のございました国や組織委員会、武道館との協議等についてお答えいたします。
 都は、二〇一六年及び二〇二〇年大会の招致計画を策定するときから、日本武道館と会場の整備や大会の準備、運営等に関する協議を行ってまいりました。
 また都は、組織委員会とその設立当初から、日本武道館における会場整備や大会の準備、運営等に関する協議を重ねてきたところでございます。
 国につきましては、日本武道館の建設に際して主導的な役割を担っており、今回の改修に当たっても、財政支援等の関与が不可欠であるとの判断から、平成二十八年二月下旬に、組織委員会とともに費用負担に関する要望を行いました。
 負担額については、日本武道館は四者均等負担を希望していたのに対し、都、組織委員会は四者応分の負担、すなわち、それぞれの立場を前提に、それぞれの権限の範囲内で行い得る負担を検討することとし、日本武道館と話し合いを行いました。
 その後都においては、平成三十年四月に平成三十年度オリンピック・パラリンピックレガシー再整備補助金交付要綱を制定し、日本武道館の事業計画書をもとに二十五億四千万円を上限として負担することの内示を行いました。
 一方、日本スポーツ振興センターにおいて、日本武道館に対してスポーツ振興くじ助成、いわゆるtoto助成により、二十億円を上限として助成する仕組みを設けたと国から聞いております。
 なお、組織委員会は、仮設施設の整備について、現在、日本武道館と調整中であると聞いております。

○米倉委員 今最初にいろいろいわれたんですけれども、結局、その、知事への提出資料の中でも、武道館のみを対象として支出することに慎重な検討が必要というふうに書いてあるんですよね。やっぱりここから出発している話だと思います。
 それで、今お答えがありましたが、結局、今のお話を聞いていましても、どういう協議が都や国、組織委員会、当事者の武道館であったのかと。それぞれの最初の要望は今お話がありましたが、経過については何も話されていないんですね。
 そもそも日本武道館に国や都、組織委員会が補助を出すなどしてかかわるというときに、普通にいいましたら、関係者が一堂に会して、どこをどう支援するのかという協議があることが当然の話だと思うんですが、今のお答えでもそれはありませんでした。
 それぞれが日本武道館と協議をしたということで、二十億円、国はtoto助成で出すと聞いていますですとか、連携というか、しっかりした協議が関係者全員でされていないのかなということで違和感を感じます。
 都が、都負担の六千億円の枠外で、なぜ武道館に負担をするのかということも、根拠も不透明です。
 そもそも日本武道館の改修を進めるに当たって補助を行うとすれば、もともと武道館を建設したのは国でありますし、国が認可した公益財団法人であることからしても、国がやることだと思います。
 組織委員会は仮設の費用負担ということですが、恒久部分については、国は日本スポーツ振興センターのtoto助成、つまりスポーツくじ助成金で二十億円の支援をし、都は二十五・四億円の補助をするとのことですが、それぞれの補助要綱を見ますと、補助対象が明確に区別されていません。
 スポーツくじ助成の要綱を見ますと、国の補助の対象は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて日本武道館を整備する事業としていまして、その工事費、スポーツ施設に常設する器具などに四分の三の補助をするという内容で、五輪大会にかかわるものは広く補助対象となっています。
 一方で、都の交付要綱では、スポーツ利用として使う部分の工事の補助対象について、〔1〕、大規模国際競技大会会場としての必要な水準を満たすために行う工事。例えば今回、日本武道館に新たに建設する中武道場、サブ道場や電気、給排水設備などの工事、またバリアフリー工事、観客、選手などの安全対策に関する工事、例えば天井の補強やアスベスト撤去の費用などとしています。
 あわせてもう一つの柱が、帰宅困難者の受け入れ協定を地元の自治体と結べば、防火や耐震性向上のための工事費用にも補助をするという内容です。
 国と都で補助対象の重なるものが多いと思うんですが、国の四分の三支援と東京都の三分の二支援を足しますと、十二分の十七になります。これだと実際の工事費用を超えることになります。
 補助対象について確認したいんですが、国と都はどのようにこれを区別して、日本武道館に補助を行うと考えていらっしゃるのか、また、国とはどういう取り決めになっているのか、同じ工事内容について、都と国がそれぞれ補助をするということはあるのか、伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 国と都の補助要件は別個のものでありまして、それぞれの要件に合致すれば、同じ工事内容に国と都が補助することはあり得ます。
 具体的には、施設所有者がみずからの負担軽減のために、他の補助金の交付を受ける場合、都は、補助対象経費から他の補助金を控除した額と、補助対象経費に補助率三分の二を乗じて得た額とを比較して、少ない方の額で補助することになります。

○米倉委員 ちょっとわかりにくいご説明でしたが、要するに、国の補助と重複した場合は、都と国が合わせて十分の十まで補助をするということですね。
 今年度工事を行っているサブ道場には、国も都も補助をすると聞いています。そもそも五輪大会で必要というならば、仮設で整備する選択もありますし、五輪での使用に際しては、日本武道館には賃貸料、営業補償も支払われるわけですから、それに対して十分の十で補助をするということは過大な補助ではないかと思います。今後の活用を考えた整備というならば、国や武道館が負担するのが筋だと思います。
 さらに、今回の補助では、帰宅困難者の受け入れをすれば、災害対策に関する工事も東京都が補助をするという内容になっていて驚きました。
 この工事費用について確認をしたいのですが、オリンピック・パラリンピックの準備にかかわる費用と、防災対策についての工事費用はそれぞれ幾らで、都は幾らずつ補助をするつもりなのか、伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 工事費用の内訳につきましては、日本武道館の経営情報となるため、お答えすることができません。
 なお、本年四月五日に内示した都の平成三十年度補助におきましては、サブ道場増築工事のみを対象としておりますことから、防災対策の費用は補助対象となっておりません。
 平成三十一年度以降の補助金交付につきましては、日本武道館の交付申請に基づき適切に処理してまいります。

○米倉委員 今年度は防災対策費用は入っていないということはわかりましたが、税金で支援する工事費用が幾らなのかということについて答えられないというのは問題だと思いますので、来年度以降、明らかにしていただきたいと思います。
 日本武道館のこの防災対策にかかわる工事はどういう内容なんでしょうか。

○川瀬競技・渉外担当部長 答弁に先立ちまして、先ほどの補助の関係について補足をさせていただきたいと存じます。
 国と都の補助要件は別個のものでございまして、それぞれの別々の補助をすることも当然あるわけですが、同じ工事内容に国と都が補助する場合であっても、最大でも十分の十を超えない範囲内で補助をするということでございまして、全てが十分の十というふうになるわけではございません。
 続きまして、質問に対する答弁でございますが、防災対策にかかわる工事の内容につきましては、防火関係工事、消火設備に関する工事、屋根補強、壁面、天井耐震工事などでございます。

○米倉委員 十分の十を補助すること自体が過大なんじゃないですかということなんですよね。
 それで、防災対策や屋根の補強など一般的な防災対策だと。日本武道館がやられる工事はそういう内容だと思います。
 民間の施設の防災対策を進めるということ自体は大切なことなんですけれども、今回のように、帰宅困難者の受け入れに関する協定を結んだスポーツ施設に対して、東京都として防火や耐震対策について、これまで補助を行ってきたんでしょうか。

○川瀬競技・渉外担当部長 これまで当局では、防火や耐震対策についての補助制度は設けておりませんでした。

○米倉委員 事例はないということです。私も総合防災部にも確認をしましたが、帰宅困難者の受け入れ施設は、民間の事業者の協力を得て、ふやす努力を東京都としてやっていらっしゃいます。しかし、それによって施設を機能強化するために、東京都が補助をするというものはないと聞いています。
 千代田区にも問い合わせましたが、この武道館との間での帰宅困難者の受け入れ協定については、具体的な話は今後の相談になるということでした。どういう内容になるかは決まっておらず、どう災害時に貢献するのかもわからない中で、これまでに同様の補助がない中で支援をするということですから、かなり異例の待遇だと思います。なぜ日本武道館にだけ東京都が費用支援をするのか疑問です。
 しかも、この補助は、もともと区市町村のスポーツ施設の拡充のための予算を使う形となっています。スポーツ施設整備費の補助制度は、もともと身近な地域におけるスポーツ活動を促進するため、バリアフリー改修や夜間照明をつけて、利用時間を拡大することなどに取り組む区市町村を支援するためにつくられた制度ですが、なぜこの予算に武道館の工事負担の予算を加えたんでしょうか。

○川瀬競技・渉外担当部長 スポーツ施設整備費補助は、区市町村のスポーツ施設の充実拡大を図り、より多くの都民が身近な地域でスポーツを行える場を拡大することで、都民のスポーツ実施率七〇%を達成することを目的としております。
 スポーツ施設を管理運営する公益法人は、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する公益目的事業を主としておりますことから、幅広い都民にスポーツを見る機会や、スポーツの実践の場が提供されることが期待できます。
 以上のことから、公益法人に対する補助を行うことは、スポーツ施設整備費補助制度の趣旨に合致しておりますことから、平成三十年度の当該補助の予算の範囲内で日本武道館に対する補助を行うこととしたものであります。

○米倉委員 武道館の整備は、東京五輪の会場経費ですから、区市町村への施設整備補助とは趣旨が全く違います。
 しかも、そもそも民間の五輪会場については、都が費用負担するという取り決めはないわけですから、議会に議案として出すべき案件で、これまでの予算を使い込む形で補助すること自体おかしいと思いますし、補助の限度額も、区市町村に対しては一施設一億円の一方で、武道館に対しては二十五億円ですから、これで都民理解が得られるかと疑問です。
 今スポーツの場の提供ができるんだというお話だったんですが、そこでちょっと確認というか、伺いたいのですが、都が補助金を入れることによって、例えば都民は安く利用できるとか、優先的に利用できるですとか、そういう取り組みはあるんでしょうか。

○小室スポーツ推進部長 現在、当局で所管しておりますスポーツ施設に対する補助事業では、今委員がおっしゃられたような仕組みは講じてございません。

○川瀬競技・渉外担当部長 ご質問の趣旨を都民の便益として捉えさせていただきますが、まず、サブ道場の設置やバリアフリー化の推進によりまして、大規模国際大会等の開催が可能となり、都民の見るスポーツの機会が拡充されます。
 また、武道大会、武道体験、錬成大会等の開催を通じまして、都民に武道を初めとしたスポーツの実践の場が提供されることになります。
 さらに、大規模災害時における帰宅困難者への支援など、都民の安全・安心の確保に向けた防災対策への協力が期待されるところでございます。

○米倉委員 これまでとちょっとレベルの違う支援をされていると思うんですけれども、特段都民が安く利用できるだとか、そうした都がわざわざ補助金を入れることで、都民のスポーツ利用の場が広がるという話ではなかったと思います。
 公益目的の事業を主とされているということをおっしゃっていらっしゃるんですけれども、公益財団法人の公益目的事業は既に非課税なんですね。そういった措置がとられていまして、それだけでは都が補助する理由にはならないと思います。
 都民利用についての取り決めもなく、一般論でスポーツの場の提供ということでは、なぜ日本武道館だけにスポーツ施設整備費の予算から補助するのかという合理的な理由にはならないと思います。
 武道館の工事費用は、もともとのスポーツ施設整備費の予算の範囲内で支出をするのか、武道館の補助に多額の予算を使った場合に、区市町村の補助申請に応えられないようなケースが出るのか、そうしたケースは出さないということを確認したいのですが、いかがですか。

○川瀬競技・渉外担当部長 当該補助事業につきましては、区市町村補助に影響のないよう、当局の予算の中で対応してまいります。

○米倉委員 区市町村の補助申請に影響が出ないようにするということは当然ですが、確認をしました。
 日本武道館に補助を行うとしましたら、第一義的には国が行うべきですが、実態としては国が二十億円、都が二十五億円と、国以上に都が負担することになっています。
 五輪期間や工事により武道館を使用できない期間を含めて、営業補償が行われるにもかかわらず、国と都が合わせて十分の十まで補助を行うことや、防火や耐震化などにまで補助を行うなど、他の帰宅困難者受け入れ施設にはない過大な補助となっています。こういう支援は、都民から見ても納得のいかない内容で、見過ごすことはできません。
 しかも、その補助が正当で必要なものだというならば、これまでの五輪経費の都の役割分担にはない費用ですから、議会や都民に説明すべきでした。にもかかわらず、何も説明がありませんでした。まさに、二〇二〇大会のための費用でありますが、五輪経費のV2予算の枠外となっている点も筋が通りません。スポーツ施設整備費補助予算を充てる理由の説明も筋の通らないものです。
 以上の点から、この日本武道館改修への都の補助は、慎重に再検討することが必要だと申し上げて、次の質問に移ります。
 都立スポーツ施設についても幾つか伺います。
 武蔵野の森総合スポーツプラザは、オープンして約一年となりました。長年、周辺自治体からは要望がありまして、多摩地域のスポーツ拠点ができ、地域の学校の部活動を初め地域住民の利用も多く、喜ばれていると伺っています。
 同時に、要望や課題も伺っております。私も先日、施設を見せていただきました。そこで、幾つか伺いたいと思います。
 まず初めに、メーンアリーナの照明は、競技に支障があるですとか、改善をしてほしいなどの声が上がっていますが、都はこうした利用者の状況はどう把握しているのか、伺います。

○小室スポーツ推進部長 武蔵野の森総合スポーツプラザのメーンアリーナは、天井にLED照明を導入しておりまして、施設竣工後の平成二十九年四月に内覧を実施した際に、利用が見込まれる競技団体等から、施設利用時におけるLED照明の影響についてもご意見を伺っております。
 その後、LED照明の照度や角度などについてご意見をいただいた競技団体につきましては、大会運営に合わせて個別照明の点灯箇所について調整するなど、ご要望に合わせた対応を行っております。
 既に実施された競技大会等におきましては、LED照明により運営に支障が出たという声は聞いておりません。
 今後とも利用者の声に耳を傾け、指定管理者と連携し丁寧な対応を心がけてまいります。

○米倉委員 メーンアリーナの照明は、スポットライトのような照明が長辺に約四列の帯状になって配置されています。アリーナの中心に近い列は、下に向けられている照明もありますが、客席に近い、つまり壁の方に近い正面の列は、中心に向かって斜めに照明が照らされています。
 幾つかのスポーツ団体からは、斜めからの照明を見て、これだと対戦相手の方向から光が差し込んできてまぶしく、せめて斜めでなく下に向くライトにしてほしいという要望ですとか、例えば卓球ですと、ボールが小さいからだと思いますが、斜めの光ではボールが見えづらく、そうした状況だとアリーナの端に近いところでは競技はできないだろうという声も伺っています。
 大きなスポンサーのつく国際大会や財政力のある団体であれば、別の照明を持ち込むということも可能ですが、そうした対応ができないアマチュア組織の大会や市民スポーツの大会などもできるよう、ぜひ今後も利用者の声を丁寧に聞いて、環境整備に努めていただきたいと思います。
 スポーツプラザのプールも五十メートルの八コースあるプールで、水深も最大三メートルに変更することができる充実したプールとなっています。
 個人利用が中心の施設とは聞いていますが、利用者の皆さんからは、日常の個人利用だけでなく、大会を開催していきたいという要望を聞いています。その際に、観客席数が現状の約二百席は、もう少しふやしてほしいという声も出ています。
 また、プールサイドの利用も、どの程度大会時に活用できるのかということにも関心があります。
 プールで大会を行う場合に、プールサイドに大会関係者の席を設置するなどの利用はどういうふうに可能なのか、伺います。

○小室スポーツ推進部長 本施設のプールは、個人利用を中心としておりますが、五十メートルの長水路を備えていることから、競技大会等のご利用も可能となっております。
 プールには、上階に観覧席も設置されておりますが、既に実施されている障害者水泳の大会等におきましては、主催者による運営の中で、選手や観客、介助者がプールサイドで観覧し応援するなどの運営も行われております。
 大会の主催者からプールサイドでの観覧を要望された際には、通路幅の確保等安全面に配慮した上で、主催者の意向を可能な限り反映する工夫を行っております。

○米倉委員 安全に配慮した上で、可能な限り主催者の意向を酌んだ対応をされるということは大切だと思います。
 スポーツ器具についても、例えばメーンアリーナ、サブアリーナそれぞれで卓球台をもう少し多く置いてほしいなどの要望があります。
 こうした利用者、団体からの要望を聞きながら、スポーツ器具の確保に努めていただきたいと思いますが、いかがですか。

○小室スポーツ推進部長 本施設の備品につきましては、利用者にとって利便性の高い施設とするために、競技大会やイベント等がともに実施可能な施設として、ニーズ調査等を事前に行い、運営に必要となる器具を購入した上で、利用者に提供しております。
 本施設は開業して一年と間もないことから、競技規則の大幅な改定による備品の仕様変更がない限り、当面は現在の備品を継続して利用していく予定でございます。
 また、備品倉庫につきましては、競技器具の保管に加え、搬出入に必要な動線やスペースを確保する必要があり、現時点では新たな備品を保管するスペースがない状況でございます。
 今後の競技器具の購入に当たりましては、利用者からの要望や施設利用状況、保管スペース等を十分勘案しながら、指定管理者と連携し適切に対応してまいります。

○米倉委員 市民スポーツ大会を開催される方などに話を聞きますと、スペースの許す限り、試合の場を確保して、参加者皆さんができるだけたくさん試合をできるようにと工夫をしていらっしゃいます。
 負けたら一試合で終わるトーナメント方式ではなく、同程度の力の選手同士でリーグを組み直して何試合もできるようにし、日ごろの練習の成果を発揮できるような対戦方法をとるなどしていらっしゃいます。
 そういう大会に大人だけでなく、例えば学校の部活で活動されているお子さんも参加をしています。強い選手でしたら大会に出る機会もありますが、そうでないと、試合に参加して自分の力を発揮する場が余りないという方にとって、こうした試合を楽しむ場を確保しようと努力している大会というのは本当に大事な場になっていると思います。
 そのためにも、せっかく面積の大きいアリーナですから、卓球台などの器具もサブアリーナとともに、スペース全体に置けるだけの量が欲しいなということなんですね。
 また、障害者スポーツの参加の場も都は位置づけて拡充に取り組んでおられますから、総合スポーツプラザでも障害者スポーツに取り組む場として、備品や器具を充実していくことが求められております。
 ですから、今後の競技器具の購入は、こうした利用状況や都民要望も聞きながら行っていただきたいと思います。
 災害時の対応についても伺います。
 障害者スポーツセンターについては、日ごろから障害者が利用されていて、バリアフリー施設でもあり、また宿泊施設もあることからして、特に多摩のスポーツセンターでは、利用者からも、また地元の国立市からも、福祉避難所とすることが要望されています。
 都はどう認識しているんでしょうか。

○小室スポーツ推進部長 都は、東京都帰宅困難者対策条例に基づき、発災後原則三日間、帰宅困難者を受け入れる一時滞在施設を指定し、また区市町村は、災害対策基本法に基づき、一定期間被災者を受け入れる避難所を指定することとされております。
 福祉避難所は、主として特に高齢者、障害者、乳幼児、その他配慮を要する者を受け入れる避難所でございます。
 二カ所の都立障害者スポーツセンターは、ともに帰宅困難者一時滞在施設に指定されております。
 一時滞在施設と福祉避難所の機能は異なりますことから、都立障害者スポーツセンターを福祉避難所として指定した場合、それぞれの機能が混在し現場が混乱することが予想されます。
 また、現在の一時滞在施設の指定を外した場合、センターが所在する地域の帰宅困難者の受け入れ機能が低下することや、福祉避難所は一時滞在施設よりも滞在期間が長いことから、障害者スポーツセンターの利用者へのサービス提供にも影響を及ぼすなどの課題がございます。
 このような課題もあることから、福祉避難所の指定に当たりましては、地元区市、指定管理者等と慎重に協議を進める必要があると考えております。
   〔潮田オリンピック・パラリンピック準備局長発言を求む〕

○とや委員長 どうしますか。

○米倉委員 私、質問の途中なので。多摩障害者スポーツセンターを福祉避難所に指定してほしいという声は、長年地元住民から出ている声です。
 要配慮者を受け入れる福祉避難所は、原則バリアフリー化されていて要配慮者のスペースを確保することも求められていますが、宿泊施設を持っている障害者スポーツセンターは、施設としては役割を果たすことが可能です。
 人的な課題については、東京都は、東京都災害福祉広域支援ネットワークで関係機関が連携して災害時には被災状況を把握して、被災地以外から福祉専門職を福祉避難所などに派遣するという取り組みで人的支援をしていく、応援をしていくとしています。
 地元自治体との協議で解消していく課題もあるということですが、地元住民からの要望は強くそして長年ありますから、都としてもこの声に応えていくために努力を求めて、質問を終わります。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 先ほどの日本武道館の件で、若干、私どもの説明が足りなかったのかなと思いまして、補足させていただきたいと思っております。
 本件につきましては、先ほど部長の方からご答弁させていただきましたとおり、二〇一六年及び二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック招致計画を策定する際から、日本武道館を柔道会場として活用させていただきたいというふうにお話をしてきたところでございます。
 そうした意味で、私ども開催都市の責任として、日本武道館に対して、必要なウオームアップ施設等が不足していること等ございますので、そうした増改修を含めて対応が必要なものというふうに認識したところでございます。
 先ほど来の十分の十の補助ということで米倉委員からお話がございました。補助対象経費の中では、先ほど来のお話にございますとおり、委員からもご指摘がありましたけれども、両方、いろんなところから補助が出ていて、それを超えるというようなことは当然いけないというふうに思っておりますので、そこの部分はしっかりと、そうしたことがないように努める一方で、今回、誤解のないようにご説明したかったのは、武道館側も当然のことながら、今回の大きな改修に当たりましては、補助対象以外の経費がございまして、そちらについては多大なご負担をいただくというところでございまして、そちらの協力は、日本武道館様の方でもやっていただくというところでございますので、そこを誤って全て東京都ないしはtotoの補助金でそれらが賄われるというような誤解がされないように、説明の補完をさせていただいた次第でございます。

○米倉委員 もともと当初からそういう話があったというふうにおっしゃるんですけれども、だったら何でV2予算だとかそういうところに入っていなくて、さらに議会に今まで話が全くなかったんですか。
 大会の会場整備にかかわる話を区市町村への支援の予算の中に入れるというのはやっぱりおかしい話ですし、補助の内容自体も、ここまで東京都が補助するのかって、災害の部分ですとか、今まで事例はないということでしたし、やっぱりそういうところを見直す必要があるんじゃないんですかということを私は申し上げました。ぜひ慎重に、私が申し上げた点なんか検討していただきたいと思います。

○福島委員 まず、輸送について一問お問い合わせしたいと思います。
 輸送に関しては、組織委員会が輸送運送計画の策定、大会時の輸送全般、車両運転手の手配、そして東京都オリ・パラ準備局の方が経済活動、都民生活への影響を最小化する交通需要マネジメント、インフラ整備というふうになっています。
 すなわち、大会関係者や観客、スタッフの輸送以外の生活者、物流についてのTDM、交通需要マネジメントに関しては、オリ・パラ準備局の担当であり、これについては一五%程度の交通量削減を目指すこととされています。
 先ほど菅野副委員長からも類似のご質問があったんですけれども、この先の要望につながりますので、改めてTDMに関してこれまでどのような取り組みを行ってきたのかを伺います。

○片寄輸送担当部長 都は、円滑な大会輸送の実現と都市活動の維持との両立を図ることを目的として、組織委員会や関係省庁、関係機関等と輸送連絡調整会議や交通輸送技術検討会の場におきまして、交通需要マネジメント、いわゆるTDMの取り組みついて、さまざまな観点から検討を進めてまいりました。
 これまで、物流や小売を初め幅広い業界団体などに対して、大会時の交通状況や輸送の取り組みを説明するとともに、本年八月には国や大会組織委員会とともに、経済団体とも連携いたしまして、二〇二〇TDM推進プロジェクトを立ち上げ、企業等に大会時のTDMの協力を呼びかけているところでございます。
 先月末には、二〇二〇大会時の行動計画策定の参考としていただくため、大会の日程や時間帯ごとの道路や鉄道等の状況を予測した大会輸送影響度マップを公表し、あわせて競技会場などが集中するエリアなど十六の重点取り組み地区を提示いたしました。
 今後、こうした地区を中心に、各地区の特性等を踏まえたTDMの取り組みなどに関するセミナーや相談会等を実施し、各企業の状況に応じてきめ細かく対応してまいります。
 これらの取り組みを通じて、各企業に向けて、大会時の混雑回避のための行動計画の策定を呼びかけ、TDMの実効性を高めてまいります。

○福島委員 ありがとうございます。業界団体に協力を呼びかけたり、渋滞予想の公表やセミナー、相談会などの実施を通じて、自主的な取り組みを促しているというご説明でした。
 加えて、専門家の方々からいただいている声を踏まえて、自主的な取り組みをさらに推進するために私が大切だと考えているのは、公共交通機関及びそのバリアフリー状況に関する一元化された情報提供ツール、具体的にはスマートフォンなどを介した情報提供です。
 大会関係者や観客、スタッフの輸送やそれに関する情報提供を目的とした専用アプリの開発は組織委員会の役割で、またバリアフリーに関しては大会会場と最寄り駅の間をつなぐアクセシブルルートが整備されるというふうに聞いてはおりますが、大会関係者や観客、スタッフも大会観戦や運営後には、宿泊、そして食事、場合によっては観光のために移動します。つまり、大会会場を中心とした交通情報の提供だけでは十分とはいえません。
 大会と関係のない生活者はもちろんのこと、大会に関連して都内に集まる外国人や障害者を含むお一人お一人が、混雑混乱を避けてスムーズに移動できるようにするためには、公共交通機関の乗りかえ検索や現在の運行状況、そしてバリアフリー状況に関する情報が入手できる環境を整備することがとても大切です。これらの情報が得られれば、お一人お一人が混雑混乱を避けるように動き、平準化に寄与していただけるようになるということです。
 加えて、海外からの観光客は、グーグルマップなど既存のアプリで検索する可能性が大きく、国内の民間のアプリでは、エレベーターやエスカレーター優先ルートが検索できるものなども既に存在します。
 つまり、外国語対応やバリアフリーを進めるに当たっては、民間に既にある資源を活用する、すなわち連携が不可欠です。
 ところが、大会一・五年前の現在、例えば都バスのリアルタイム位置情報が民間で活用可能な標準フォーマット、GTFSで提供されていなかったり、アプリコンテストでしか公開されなかったりなど、東京都の交通に関するオープンデータは、現在真の意味でオープンにはなっていません。このままでは前々回のロンドン大会でできていたことが、東京二〇二〇大会ではできないことになりかねないというふうに考えています。
 専用アプリの開発は組織委員会、オープンデータは総務局、交通データの提供は交通局、現時点で民間との連携を主体的に取り組んでいる局はないようですが、大会関係者や観客、スタッフの輸送以外の、生活者、物流についてのTDMを担うオリ・パラ準備局が、二〇二〇大会に向けた取り組みを、東京の交通のスマート化、つまり交通利用者の利便性向上や交通事業者の有効なデータ収集基盤につなげるために、ぜひリーダーシップを持って民間連携を進めていただくことを要望いたします。
 次に、外国人や障害者を含む観客の避難措置に関して一問質問させていただきたいと思っています。
 二〇一二年のロンドン大会のチケット販売数は、オリンピックが八百八十万枚、パラリンピックが二百五十万枚というふうにいわれており、イギリス国内はもとより、世界各地から多くの観客がロンドン大会を訪れました。
 同じように、東京二〇二〇大会でも世界各地から大勢の外国人が観客として来日することが予想され、加えて、車椅子の方など障害者の方々も含まれます。
 このような状況の中で大規模地震が発生した場合、外国人や障害者を含む観客の皆様を適切に避難させる必要があります。都の避難措置に関する対策について伺います。

○田中運営担当部長 大会期間中、大規模地震が発生した場合、選手や大会関係者、観客の避難等に適切に対処するため、災害対策を重要分野の一つとして、庁内横断的に、大会時に想定されるさまざまなリスクを洗い出し、国、組織委員会等関係機関とも連携しながら、ことしの三月、東京二〇二〇大会の安全・安心の確保のための対処要領を策定したところでございます。
 対処要領では、外国人や障害者を初めとした多くの観客が競技会場を訪れる大会特有の状況を踏まえまして、発災時には一時的な避難先を確保するとともに、多言語や要配慮者等に配慮した適切な誘導を行うこととしております。
 現在、要配慮者等を含め、観客等を一時的に受け入れる避難場所につきまして、区市町村等関係機関と検討を進めているところでございます。
 また、ホームページやSNSなどを活用した情報提供に加えまして、競技会場周辺において警備員などによる多言語での案内誘導が適切に行えるよう、自動翻訳機能などICT技術の活用も検討しながら、大会準備を進めてまいります。

○福島委員 ありがとうございます。多言語や要配慮者等に配慮した適切な誘導と避難場所を検討されているということで、しっかりと進めていただきたいと思います。
 外国人の方々の対応について、先行事例を一つ紹介したいと思います。
 熊本地震では、地震の経験がなく、当然、避難所の存在も知らない外国から来た方々が、教会やモスクに助けを求めたり、避難所を知ったとしても言葉が通じない中、過ごすことに苦痛を感じたケースが少なくなかったというふうに聞いています。
 これを踏まえて、奈良県と奈良市では、昨年十一月に国内で初めて外国人専用の避難所の開所に向けて協定を結ばれたということです。これは、福祉避難所の解釈を拡大することで実現できたというふうに聞いています。
 そこには英語や中国語に精通したスタッフが常駐し、イスラム教徒のための礼拝室などを備えていることに加え、水や毛布、簡易トイレなどに加えて、イスラム教の戒律に従ったハラールの認証を得た非常食を用意するなどの配慮がなされ、最大二百四十人から二百五十人を収容できるような避難所になるということです。
 観光目的で多くの外国人が訪れ、観光産業を拡大したい東京都にとって、二〇二〇大会を契機に外国人専用の避難所をつくっていくことは、有意義なレガシーになることは間違いありません。ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 では、次に、ボランティアに関して二問質問させていただきます。
 東京二〇二〇大会に関連されて実施されるボランティア事業は、より多くの皆様がボランティア活動に親しみ、地域コミュニティの支え手になっていただける可能性のある、非常に貴重な機会です。
 ロンドン大会では、市民の四二%がオリンピックをきっかけに人生で初めてボランティア活動を行ったというふうにいわれています。さらに、不採用者にも配慮し、補充要員になる可能性も踏まえて情報提供を継続することで関係性を維持したり、大会終了後、組織委員会からボランティアの名簿を引き継いだ慈善団体が、新たな応募者含めて二十五万人分のメールアドレス、経歴などの個人情報をデータベース化し、大会後もロンドン市やスポーツ大会の情報を定期的にメールで送信、ボランティアを呼びかけるなどの取り組みをしたことによって、オリンピック開催から一年の間に何らかのボランティアに参加した方々は、市民全体のうち六八%にも上り、そのうち八六%の方がボランティアは自分自身のワークスキルを高める上でも重要な機会だというふうに述べるなど、ボランティア人口の増加と活性化に成功したというふうにいわれています。
 東京二〇二〇大会の都市ボランティアは、都内区市町村からの推薦者五千人を含む東京都観光ボランティア、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会ボランティア、これらを含む一万人を除いた二万人を九月末から募集しており、昨日の段階で、都市ボランティアの応募人数が一万五千百八十人、うち女性が六割を占め、十代から四十代が五割弱を占めるなど、幅広い世代からご応募いただいているというご報告をいただきました。
 多様性と調和は二〇二〇大会の基本コンセプトのうちの一つです。そこで私は、ボランティアを最終的に選定するにおいて、性別と年代以外の属性の多様性の確保についても一考を求めたいというふうに考えています。
 例えば、日ごろ他者の支援を受けることが多いため、他者への貢献をしたいというふうに考えている障害者の方は少なくないというふうに聞いています。そこで、障害者の皆様については、人口比七・四%、これは難しいかもしれませんが、できるだけ多くの方が選考されるよう努力していただきたいというふうに考えています。
 また、総務省による二〇一八年の労働力調査によれば、生産年齢にある方々の就業率は七七・三%ということですけれども、就業者であれば、ボランティア経験は人生複線化を体験する機会になりますし、就業を考えている、現在、非就業の状態にある方々については就業に向けた第一歩になる、このような可能性があります。よって、両者についてもバランスよくご参加いただけるよう配慮していただきたいと思います。
 障害者の皆様が大会ボランティアに参加できるような取り組みについては、五月に行われたオリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会で、我が会派の龍円都議が質問しまして、障害者の皆様に不安なく参加いただけるよう、活動に当たって配慮や支援を要する内容を申し込み時に把握し、それぞれの状況に応じて適切な配慮を行うことや、介助などのグループで都市ボランティアに応募できるよう取り組むというようなご答弁を既にいただいております。
 そこで、次にビジネスパーソン、就業者の皆様がボランティアに参加するときには、職場以外の関係性をつくる、人生の複線化にとって重要なんですけれども、制度が整っている大企業などであれば、ボランティア休暇を活用して参加できるのではないかと考えられますが、一般に中小企業では、大企業ほどボランティア休暇制度などが整備されておらず参加が難しいというふうにも聞いております。
 企業の大小にかかわらず、働く世代が大会のボランティアに数多く参加できるような取り組みについて伺います。

○田中運営担当部長 ボランティアの募集につきましては、働く世代や子育て世代を含め、多様な人々が応募し活躍できるよう取り組んでいくことが重要でございます。
 都は、昨年度より大会に向けた独自の取り組みとして、ボランティア休暇制度の整備に対する支援を実施し、従業員によるボランティア活動への参加を促進する企業に助成を行っております。
 また、ボランティア休暇制度の普及活用に向け、商工団体の広報誌や企業の人事担当者向けのメールマガジン等を通じ、助成制度の周知等を行いますとともに、大会期間中の休暇取得の促進を経済団体等に働きかけております。
 さらに、大会時に子育て世代がボランティア活動に参加できるよう、託児サービスの提供も検討いたしております。
 なお、都市ボランティアにつきましては、オリンピック・パラリンピックの両期間を通じ、五日から週休日などを活用して参加可能でございまして、こうした点も周知しながら、働く世代の方々に数多く応募いただけるよう取り組んでまいります。

○福島委員 ありがとうございます。ビジネスパーソンが参加できるよう、ボランティア活動への参加を促進する企業を助成したり、またそのような取り組みを周知されたり、また週休日で参加できるようにするなど、さまざまな取り組みに加えて、子育て世代に向けて託児サービスの提供を検討するなど、多様な方々がボランティア活動に参加できるよう工夫をしているということを伺うことができました。
 応募者の属性がわかるのは募集が完了した後になるとは聞いていますが、重ねてになりますが、選考時のボランティアの多様性の担保に関しては留意していただきたいというふうに考えています。
 次に、多様な人材にボランティア活動にご参加いただけたとして、今後の少子高齢化、人口減少社会を見据え、一人一人の活躍できる場所がふえること、そのうちの一つとして、地域包括ケアや防災活動などの共助の支え手として、継続して活動していただくことはとても大切です。
 そこで、大会後にオリ・パラのボランティアの皆様が地域を支える活動に興味を持ち、大会後もボランティア活動を継続いただくための取り組みについて伺います。

○田中運営担当部長 東京二〇二〇大会を契機に高まったボランティア活動への参加機運を一過性のもので終わらせず、大会後も着実に維持発展させていくことが重要でございます。
 ロンドン大会では、委員お話しのとおり、ロンドン市がさまざまな地域活動等の機会を提供するチーム・ロンドン・プログラムを展開し、大会後、都市ボランティアであるロンドン・アンバサダーの情報をデータベース化するとともに、地域や学校、スポーツイベントなどさまざまな活動機会の情報をウエブサイトで提供いたしております。
 東京大会では、都市ボランティアには日ごろから地域でボランティア活動等を行っている方などと一緒に活動していただくことで、その経験、ノウハウを伝え、地域活動に興味を持っていただくきっかけになるものと考えてございます。
 大会後に向けましては、ボランティア活動継続の意思や活動したい分野等を確認することを予定しておりまして、本人の希望に合ったボランティア募集情報を提供するなど、活動したい人が継続できる仕組みについて検討してまいります。
 東京二〇二〇大会に参加したボランティアが、大会後もさまざまな活動を継続することで、関係局とも連携の上、国内におけるボランティア文化の定着を目指してまいります。

○福島委員 ありがとうございます。ロンドン大会の取り組み事例を踏まえつつ、東京大会では、区市町村から推薦いただいた方に加わっていただくという、このような工夫をしたことは大変興味深いと考えています。
 私も経験はありますけれども、ボランティア活動というのは、OJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニング的なところがあって、その魅力を対面で伝えていただけるということは、何よりも効果があると考えます。
 ボランティア参加者がふえるための効果的な取り組みを、継続的に検討していただきたいことをお伝えして、質問を終えます。

○とや委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後三時二十七分休憩

   午後三時五十分開議

○とや委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○古賀委員 公益財団法人日本体育協会は、ことし、平成三十年四月一日をもって公益財団法人日本スポーツ協会と名称変更を行いました。
 去る六月十三日、参議院本会議において、国民の祝日に関する法律の改正案が可決をされ、六月二十日に公布、これに伴って、東京オリンピックが開催される再来年から体育の日がスポーツの日と改称されることになったわけです。
 これにあわせてスポーツ基本法も改正され、平成三十五年、キリスト教暦二〇二三年から、国民体育大会が国民スポーツ大会となるわけです。
 同年開催の佐賀大会から、国民体育大会は片仮名語へ変更されます。これを受けて、公益財団法人日本体育協会改め公益財団法人日本スポーツ協会は、国民スポーツ大会の略称を、これは何と呼ぶのかわかりません、こくスポと呼ぶのか、くにスポと呼ぶのかわかりませんが、その略称も決定をしております。
 しかし、私は、体育とスポーツは持つ意味合いが違うのではないかというふうに思います。スポーツはあくまで気晴らし、ゲームであるわけです。単純に勝ち負けを競うというものでありますけれども、体育には教育という意味合いが含まれております。
 大漢和辞典で体育を引きますと、身体の成長発達を幇助して、強健、優美ならしめる目的をもって施す教育というふうに書かれております。
 勝敗を競ったり、単に技量の向上を目指すだけではなく、人間的な成長、人格形成、いろいろな困難にあってもくじけない心を養う、そういったことが体育には意味合いとして込められているわけです。
 そこで伺いたいと思いますけれども、オリンピック・パラリンピック準備局は、スポーツと体育の違いについてどのように認識しているのか、見解を伺います。

○小室スポーツ推進部長 スポーツの名称につきましては、昭和三十六年にスポーツ振興法が制定され、スポーツとは、心身の健全な発達を図るために行う運動競技及び身体活動と定義されました。
 平成二十三年にスポーツ振興法を改正し制定したスポーツ基本法におきましては、スポーツの目的として、精神的な充足感の獲得、自律心、その他の精神の涵養が明記されております。
 都においては、スポーツ基本法における定義を踏まえ、ことし三月、東京都スポーツ推進総合計画を策定いたしました。この計画では、スポーツを行うことによって得られる人間的な成長やチームワークの精神などに着目し、スポーツが持つ力を全ての都民が享受できるよう、スポーツ振興に取り組むとしております。
 体育の名称につきましては、大辞林によりますと、スポーツ、体操などの身体活動により、健康の保持増進と体力の向上を図るための教育。知育、徳育と並び教育の重要な一側面をなす、また、それに基づく学校教育の教科とされております。
 平成二十九年の学習指導要領では、小学校体育科の目標は、体育や保健の見方、考え方を働かせ、課題を見つけ、その解決に向けた学習過程を通して、心と体を一体として捉え、生涯にわたって心身の健康を保持増進し豊かなスポーツライフを実現するための資質、能力の育成を目指すと掲げられております。

○古賀委員 双方に花を持たせるご答弁だったと思うんですけれども、そもそも日本体育協会の前身は、皆様ご存じのように日本へのオリンピック招致に尽力をして、日本五輪の父と呼ばれている嘉納治五郎が明治四十四年に、大日本体育協会を設立して、そのとき以来百七年の歴史があるわけです。
 初代会長についた嘉納治五郎は、国民体育の振興とオリンピック競技大会参加に向けた体制を整備するためにこの体育協会をつくったわけです。
 当時は、体育は身体の教育という大きな営みを指していたわけでありますけれども、体育の中にスポーツの意義も含まれていたわけです。ですから、これを置きかえるというのは、私は多少違和感を感じます。
 今日、学校教育の中で体育の授業というのは当たり前に行われているんですけれども、体育の授業というものを確立し、普及させたのも嘉納治五郎です。嘉納治五郎は、国際社会、どこに出しても恥ずかしくない、立派な日本を代表する人物で、東洋で初めてIOCの委員にもなっております。
 東京高等師範学校の校長時代に、体育の教科の育成ということに非常に力を入れて、その後の日本における体育教育の基礎というものを築いてきた。
 今日、当たり前に我々、体育をやっていますけれども、授業を行っているわけですけれども、外国にはこれだけの体育の授業を体系づけてやっているところはありません。これも嘉納治五郎の大きな成果、功績ということになるわけであります。
 そして、そのための具体的な一つの方策として、運動会を全国に広めたわけです。体育競技というのは、稽古や練習や訓練や修行をしなければ、一流の記録を出したり成績をおさめることはなかなかできないわけですけれども、運動会は、その日に飛び入り参加で、若い人もお年寄りも一緒に楽しめる。これを通して、それぞれの国民の身体の向上を図ろうとしたのが嘉納治五郎であったわけです。
 今日、十月十日は体育の日から変わってしまいましたけれども、各地である運動競技会、運動会が開かれているのも、嘉納治五郎の一つの実績ということになるわけです。
 ですから、嘉納治五郎がせっかく体育という言葉をこれだけこだわりを持って普及定着させたものを、軽々に変えていいのかなという思いが私にありますので、今お聞きをしているわけです。
 体育からスポーツという片仮名語に変わったわけでありますけれども、私はこの影響がスポーツ団体をめぐるさまざまな一連の不祥事にも背景としてあるのではないかという気がいたします。
 ことし八月にはインドネシアで、ジャカルタですね、過去最多の日本選手団を派遣して、アジア大会が行われました。新聞でも報じられておりましたけれども、それに参加をした選手のバスケットボール選手、たしか四人だったと思いますけれども、歓楽街に繰り出してひんしゅくを買っていました。
 それから、バドミントンもありましたし、女子レスリングのパワハラであるとか、有名なところでは日大のアメフト部の監督の問題、それからボクシング連盟の会長の独裁的ないろいろ行動が問題になりました。それから、武道である剣道でも、剣道連盟がいろいろ審査において問題を発生させていたわけです。日本体操協会も、指導員の暴力とか指導のあり方が問題になりました。
 このように、一連のただスポーツとしてやってきたこと、教育の側面を忘れてしまうと--本来、ルールに基づいて、競技規則に基づいて、その規則を受け入れて堂々と選手同士が戦う、わざを競い合う、そこに感動であるとか、また我々見る者を競技に引き込む魅力というものがその競技から伝わってくるわけです。
 しかし、一連のそういったことが、今根本的なものが忘れられているのは、こじつけかもわかりませんけれども、運動競技がスポーツ化したことが背景にあるのではないかという気が私はいたします。
 昨今、こういった競技団体の不祥事が続いているわけであります。このことについて東京都は、東京都下にもさまざまな競技団体、体育協会を初め競技団体があるわけでありますけれども、その東京都オリンピック・パラリンピック準備局として、一連のこういった不祥事を踏まえて、どのような取り組みを行っているのか、見解を伺いたいと思います。

○小室スポーツ推進部長 近年、国内では、日本代表選手の薬物違反や指導者による嫌がらせ、中央競技団体の統治能力が問われる問題などが相次いで発生しておりますが、このような不祥事は、都内の競技団体や選手においても起こり得るものでございます。
 都内競技団体等を統括する公益財団法人東京都体育協会では、独自の倫理指針を制定するとともに、加盟団体における規定整備や意識啓発の実施に努めております。
 都におきましても、都が発掘、育成、強化する選手に対して、都の代表選手としての自覚を促し、競技者としての高潔さや品位に関する研修を実施するほか、競技団体等に対しては、公金取扱者を対象として適切な会計管理に向けた研修を実施しております。
 今後とも、都内の競技団体や選手が高潔な意識を持って競技に取り組めるよう、引き続き関係団体と連携しながら研修や普及啓発に取り組んでまいります。

○古賀委員 それなりの取り組みはちゃんと対応していただいてやっておられるということもわかりました。より徹底をお願いしておきたいというふうに思います。
 ところで、体育という用語が絶滅危惧種じゃありませんけれども、今危殆に瀕しているわけでありますけれども、東京都は、今まで都民体育大会、それから東京都障害者スポーツ大会を合同開会式という形でやってまいりました。
 ことしは五月六日、武蔵野の森総合スポーツプラザで開会式が行われました。昨年は東京都体育館だったと思います。
 私は、都民体育大会の名称は変えるべきでないというふうに思うわけでありますけれども、局の見解はいかがでしょうか。

○小室スポーツ推進部長 お話しの都民体育大会は、昭和二十二年に事業を開始し、ことし七十一回目となる歴史のある大会でございます。
 都内区市町村から毎年約一万五千人の参加者があり、その名称は広く都民に定着していると考えております。
 都民体育大会の名称につきましては、先ほどご答弁した国の法律や都の計画におけるスポーツや体育の名称の使われ方なども総合的に勘案し、検討すべきものと考えております。

○古賀委員 私の質問の趣旨は、体育の持つ意義というものを、安易にスポーツに変えるのではなくて、十分理解した上で、今後名称については、都民体育大会の名称維持に努めてもらいたいということを申し上げたかったわけであります。
 いろいろご意見はあろうと思いますけれども、長い、百年以上にわたる体育協会が設立されての歴史があると。今いる我々だけの感覚で何かを安易に変える--政党名でよく片仮名語を使う政党も時折出てきたりしますけれども、やはり日本語の持つ体育という言葉の意味というものを十分踏まえて、今後とも都民体育大会の名称が維持されることを願って、質問を終わります。

○のがみ委員 最初に、算数ドリルについて質問させていただきます。
 東京二〇二〇大会、算数ドリルを通じた機運醸成について、私は本年六月の第二回定例都議会一般質問におきまして、この算数ドリルを取り上げさせていただきました。その中で、都内の小学生に広く活用されるよう、東京二〇二〇大会に向けての算数ドリルの周知に取り組むべきと申し上げさせていただきました。
 算数ドリル、こういったものなんでございますが、これは下で、パラリンピックを中心にしている本でございます。六月のときにはオリンピックの方のものを取り上げましたので、これは下になります。
 この算数ドリルの作成費、これを一人一人に差し上げる作成費なんですけれども、組織委員会の大会経費とは全く別に、スポンサーの社会貢献活動の寄附ということで独自に費用を集めた、そのお金で子供たちに算数ドリルを還元するということでございます。民間資金により機運醸成が図れる、大変すぐれた取り組みであると感じております。
 まず、このドリルの周知に向けた、これまでの東京都の取り組みについてお伺いいたします。

○根本計画推進部長 東京二〇二〇算数ドリルは、スポーツの魅力で楽しく算数を学習し、開催機運の醸成につなげていくことを目的として、組織委員会が作成した教材でございます。
 組織委員会は、この算数ドリルを通じた機運醸成の本格実施に向けまして、来年度、希望する区市町村について、公立小学校六年生全児童分を無償で配布する準備を進めております。
 都は、区及び市の課長会等におきまして、この算数ドリルの内容や、渋谷区をモデルエリアとした事例を紹介するなど、組織委員会と連携し積極的に周知や案内に取り組んでまいりました。また、算数教育推進を担う小学校教員で構成される東京都算数教育研究会などを通じまして、教育現場への周知にも取り組んでまいりました。
 現在組織委員会は、今月末を期限といたしまして、区市町村に対して、来年度の算数ドリルの配布希望調査を行っておりますが、こうした取り組みの結果、既に多くの区市町村が配布希望の意向を示してございます。

○のがみ委員 この算数ドリルの特徴的な取り組みは、ドリルで学んだ内容をオリンピアンやパラリンピアンと一緒になって、実践で学ぶ学習会になるということです。
 先月、私も渋谷区立代々木山谷小学校で行われましたボッチャを用いた実践学習会を視察いたしました。今回は、パラリンピック競技を題材とした算数ドリルでございまして、ボッチャは知らない人は全く知らないけれども、詳しくわかると大変おもしろいゲームだと私は思っております。
 これには、パラリンピック・リオデジャネイロ大会の銀メダリストであります廣瀬選手が参加をしてくださいました。また、日本を代表する選手として有名な蛯沢選手もいらしておりまして、教室の中でまず最初に平均を求める勉強をいたします。
 そして、今度は体育館に行ってボッチャのボールを転がして--目標球という目標になる球があるんですね、それに向けてみんながボールを転がしたり投げたりしながら、その球にいかに近づけていくかという、目標球と投げた球の間をメジャーではかって、どっちの組がより近いかというので平均を出しながら競争するというお勉強でございました。平均が実際の行動に伴ってわかるという、非常におもしろい授業でございました。
 子供たちは、ボッチャのルールに興味津々であり、和気あいあいと楽しく授業を受けておりました。また最後には、廣瀬選手のスーパープレーも披露されました。これは、目標球の周りに全部球が近づいているのに、廣瀬選手は目標球の真上に球を置いて、一番近いということで、子供たちの驚きの声や表情がとても印象的で、すばらしい授業になったのではないかなと思っております。
 この実践学習会には、各実施校においてアスリートの謝礼が、若干費用負担は生じるんですけれども、ほかは教材とか全部無料ということでございます。世界レベルのプレーが目の前で実演されることによりまして、子供たちの感動は一生心の中に刻まれ、残っていくのではないかと思います。こうした実践学習を活用すれば、子供たちから家に帰って保護者とか、また地域といろいろと連動して関心も広がっていき、効果的な機運醸成になるのではないかと思っております。
 私の区、葛飾区も競技会の会場はございません。練習会場の誘致に向けて今頑張っているところでございます。
 同じように、多摩地域など競技会場のない自治体も含めて、機運醸成に向けてこの実践学習会を効果的に活用していくべきと考えておりますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○根本計画推進部長 組織委員会は、子供たちの学習効果を高め、大会の機運醸成につなげていくために、アスリートと一緒に実際に体を動かし、算数を体感する実践学習会を開催しております。
 委員も言及されておられました、先月の渋谷区立代々木山谷小学校で行われたパラリンピック競技ボッチャを活用した実践学習会におきましては、都内九区市から視察の申し込みを受け、区市町村の関心の高さがうかがわれたところでございます。
 組織委員会は、来年度におきまして実践学習会を二十回程度予定してございまして、都としても、多摩地域なども含め広く実施されるよう調整を行うとともに、実施校以外の学校でも独自に行えるよう、区市町村に対し情報提供に努めてまいります。
 こうした取り組みを通じて、実践学習会を効果的に活用し、組織委員会と連携して広く都内での機運醸成につなげてまいります。

○のがみ委員 この教材は、上がオリンピック、下がパラリンピックとなっております。
 私もオリンピックの方のドリルは全部解いてみましたけれども、非常におもしろい内容でございました。下はまだこれからでございます。時間を見て、全部解いていきたいと思っておりますけれども、ぜひ各区市町村につなげていただいて、実践をしていただきますよう要望し、次の質問に移ります。
 ボランティアについて、若干かぶるところは割愛をいたしまして、質疑させていただきます。
 きのうのテレビでも、大会ボランティアの締め切り日は決まっていませんでしたけれども、十二月二十一日に設定するという報道がございまして、都市ボランティアも本来の日よりも延長して、やっぱり同じく十二月二十一日を締め切りとするという報道がなされたところでございます。大会ボランティアの八万人はもう既に達成されたという報道もございました。
 そうしたことを確認する意味で、まず最初に、基本的な大会ボランティア、都市ボランティアの概要についてお聞きしたいと思います。例えば、活動内容、活動日数、一日の活動時間、募集期間について、改めて確認させてください。

○田中運営担当部長 組織委員会が募集、運営を行う八万人の大会ボランティアは、競技会場、選手村などの大会関係施設におきまして、観客へのサービス、競技運営のサポート、メディアのサポートなど、大会運営に直接携わる活動を行っていただき、大会を支える重要な役割を担っていただきます。
 都が募集、運営を行います三万人の都市ボランティアは、空港や主要駅、観光地などにおける国内外からの旅行者に対する観光、交通案内や、競技会場最寄り駅における観客の案内などの活動を行い、観客等をおもてなしの心を持ってお迎えするとともに、大会を盛り上げる役割を担っていただくことになります。
 次に、活動日数についてでございますが、大会ボランティアはオリ・パラいずれの場合もそれぞれ十日以上を基本といたしまして、活動時間は休憩時間を含め、一日八時間程度でございます。
 都市ボランティアは、オリ・パラ両大会を通算して五日以上、活動時間につきましては休憩時間を含め五時間程度としているところでございます。
 募集期間ですが、大会ボランティア、都市ボランティアともに、本年九月二十六日より募集を開始しております。募集期限につきましては、大会ボランティアはこれまで十二月上旬としておりましたところ、十二月二十一日まで募集を受け付けることとなりました。都市ボランティアにつきましては、当初の期限である十二月五日から変更いたしまして、大会ボランティアと同じ十二月二十一日まで募集を受け付けることとしたところでございます。

○のがみ委員 ボランティアの男女別の数字というのは、男性が約四〇%、女性が約六〇%で、圧倒的に女性が多いとの報道がなされていましたが、現時点での都市ボランティアの応募者の年齢層の割合についてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 都市ボランティアの応募者は、昨日十時現在で一万五千百八十人となってございます。
 郵送やファクス等による応募を含むために、詳細は集計中でございますが、今月初めに応募者数が一万人を超えた時点で集計いたしました年代別の割合は、十代が九%、二十代が一二%、三十代が九%、四十代が一七%、五十代が二二%、六十代が二二%、七十代以上が一〇%となってございます。

○のがみ委員 先ほどの質疑もありましたけれども、都市ボランティアは、当初は人数規模は三万人だったんですけれども、一万人は来年のラグビーワールドカップでボランティアをしていただく方を採用するということで、今回は二万人を募集するということでございます。
 十二月二十一日まで延期をいたしましたので、集まるとは思いますけれども、区市町村で盛んに地域を挙げて、ボランティアの募集のための会を今持っていただいております。今ちょうど一万五千百八十人で、残り四千八百二十人ということで、約五千人ぐらいを募集することになっております。
 都市ボランティアの一般募集について、二万人以上の方々に応募していただくための取り組みについてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 都市ボランティアには国内外から訪れる多くの観客、選手と直接触れ合っていただき、東京や地域のすばらしさを世界へ発信できる魅力がございます。
 また、オリンピック・パラリンピックの両期間を通じ、五日から参加することが可能でございまして、家族や友人同士、障害のある方と介助者など、四名までのグループで応募することもできる仕組みとなっております。
 多くの方々に都市ボランティアに応募いただくには、こうした魅力や参加のしやすさを広く知っていただくことが重要であると考えております。
 これまで組織委員会と連携いたしまして、ボランティアのPRイベントの開催や動画サイトなどにおける募集映像の放映、主要駅等におけるポスターの掲示に加えまして、募集説明会の開催等を行ってまいりました。
 説明会では、オリンピアン、パラリンピアン、ボランティア経験者による講演や、相談コーナーにおける参加者からの個別の質問、相談への対応、会場における応募申し込みの受け付けを行っておりまして、今月からは、都市ボランティアを中心に焦点を当てた募集説明会の開催も行っているところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、二万人を超える多くの方々に都市ボランティアへの応募がいただけるよう努めてまいります。

○のがみ委員 ボランティアの研修はすごく大事だと思っております。語学に関してもさまざまな翻訳機械とかもありますけれども、eラーニングを使っての語学訓練もできると思います。
 長野でボランティアをした方は、一生の思い出に残っているということをよくいわれておりました。ロンドンでも、ボランティアの人たちの思いが熱く、温かく、大成功に終えることができたのではないかと思っております。
 ボランティア研修の概要についてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 ボランティアが適切にそれぞれの役割を果たすためには、必要な知識やスキルを習得いただく事前の十分な研修が必要と考えております。
 大会のボランティアが受講する研修には、共通研修、役割別研修、配置場所別研修などがございまして、都と組織委員会は、ボランティア全員に必要な基礎的知識を習得していただくため、来年十月より共通研修を実施することとしております。
 共通研修では、ボランティア活動を行う上で必要な知識として、おもてなしの心、責任感等、ボランティアの役割について学んでいただく研修や接遇マナー研修等を、集合研修に加えeラーニングも活用し、実施してまいります。
 また、平成三十二年度には、役割別研修や配置場所別研修を実施する予定でございます。
 選手や観客を初めとする多くの来場者に対し、大会時のボランティアによる適切な案内、日本らしいおもてなしに満ちた対応が行われるよう、組織委員会等と連携しボランティアの育成に取り組んでまいります。

○のがみ委員 大会ボランティアと都市ボランティアというのは若干華やかさも違いますし、日数や役割も違ってまいります。
 大会ボランティアに目が行きがちなのもよくわかりますけれども、ぜひ都市ボランティアが誇りを持ち、安心して活動できるような工夫についてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 都市ボランティアが一体感や誇りを感じ、安心して活動いただけるよう取り組むことは大会の成功にとって重要でございます。
 そのため、ボランティア活動に当たり、ボランティア活動向けの保険、ユニホーム一式、活動中の飲食、活動日における活動場所までの交通費相当として一日千円を提供する予定でございます。また、子育て世代の参加に向け、託児サービスの提供についても検討しております。
 暑さ対策につきましては、暑さを避けられる休憩場所を確保しますとともに、小まめな水分補給を行えるようにするなど、安全に活動できる環境づくりに取り組んでまいります。
 さらに、活動後はボランティアに感謝の意を表明し、その活動が大会を支えたことを実感できるような取り組みについても検討してまいります。

○のがみ委員 ことし、私も平昌に行ったんですね。学生さんがボランティアをしておりまして、単位として認められるからお手伝いができたというふうに喜んでおりました。
 私たちを感動、歓迎--アリアリって覚えていますか、皆さんアリアリという感じで、行かれた人は刻まれたと思うんですけれども、こういう感じで私たちをすごく丁寧に迎えていただきました。
 先ほどの答弁にありました、年代層の割合、ちょっと後半部分の方が多いような気がいたしますので、ぜひ多くの学生の方が都市ボランティアに参加していただきたいと思っております。今のままになると、大体高齢でやる気のある方々が中心になるような気がいたします。
 スポーツ庁と文科省は、ボランティアを単位の認定とするように手続をしたと聞いております。また、首都大学東京も、大会期間には授業や試験を前倒しして、その間はやらないという方向性も打ち出しております。二〇二〇年四月には、東京都立大学に名称変更する予定ですけれども、東京都の大学として誇りを持って円滑に活動ができるように配慮してほしいと思っております。
 多くの大学生が都市ボランティアに参加できるようにするための取り組みについてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 次世代を担う多くの大学生に都市ボランティアとして参加していただき、大会を盛り上げていくことは重要と考えております。
 都はこれまで、ボランティアシンポジウムにおきまして、過去大会のボランティアとして活動した大学生の体験談を発信いたしますとともに、都市ボランティアが国内外の観客に行うおもてなしのアイデアを、学生が競い合うコンテストを開催するなどの取り組みを行ってまいりました。
 また、組織委員会が大学連携の仕組みを活用し、応募促進に向け説明会を開催してございますが、都も組織委員会と連携いたしまして、都市ボランティアの魅力の発信に努めてきたところでございます。
 募集開始に際しまして、都市ボランティアの活動に関心のある大学生に参加機会を広く提供するために、希望する都内の大学には、学生がまとまって応募できる仕組みを用意したところでございます。
 さらに、大会期間中及び大会後は、学習単位の認定申請などに対応できますよう、学生本人の申請に基づき、活動日などを記載した証明書を発行する予定でございます。
 こうした取り組みを通じ、大会を契機に、学生のボランティアへの参加機運を醸成してまいります。

○のがみ委員 この質問の最後に、とにかく暑い時期なので、心も体もしっかりと鍛えてボランティアに参加していただき、一生のよき思い出になるよう、さまざまな努力をしていっていただきたいと思っております。
 次に、飲食関連の質疑をさせていただきます。
 飲食に関しましては、選手村等で条件つき一般競争入札、これは総合評価方式により業務委託をして、選手村のメーンダイニング、カジュアルダイニング、グラブ・アンド・ゴー、スタッフダイニングなど、それぞれ飲食の提供をするとのことで--そろそろ委託業者も決まるころか、決まったかちょっとわかりませんけれども、と思っております。
 大会時の飲食について幾つか質問させていただきます。
 東京二〇二〇大会では、各競技会場、選手村など、多数の会場で飲食が提供されることとなります。大会成功のためには、飲食の提供においても、選手、メディア関係者、観客など、全ての人たちが満足感を得ることが必要だと思っております。
 平昌に行ったとき、私たち、公明党三人で行ったんですけれども、注文したものと出てきたものが全く違っていて、驚いたりもいたしました。表示が全て韓国語なので、全く理解ができなかったということがございます。
 選手の飲食では、国の違いとか風俗、習慣の違い、例えば菜食主義者だったり、宗教により、食べてはいけないものがあったり、ムスリムとかハラールなど、いろいろ気を配らなければならないこともあります。
 選手がその力を最も発揮できるよう、飲食の提供そのものが選手を支援するものとなるようにすべきですし、すばらしい飲食の体験は、大会を盛り上げ、将来に引き継がれるものと思います。
 そこでまず、東京二〇二〇大会での飲食提供の概要について確認したいと思います。大会においては、期間中、選手や観客等に飲食が提供される場所についてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 組織委員会がことし三月に策定いたしました飲食提供に係る基本戦略では、大会における飲食提供の基本的考え方が明らかにされております。
 これによりますと、大会選手村には選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、栄養管理や多様な食習慣等への配慮に主眼を置いたメーンダイニングが設置されますほか、日本食や地域特産物を活用した料理を楽しめるカジュアルダイニングが設けられることになります。さらに、居住エリアなどで選手が軽食をテークアウトできるサービスが提供されることになっております。
 観客には、各競技会場におきまして、競技の合間等に待つことなく、簡易に飲食ができる、喫食ができるメニューを比較的手ごろな価格で購入できるよう、またメディア関係者には、メディアセンターにおきまして、できるだけ多様な文化に配慮した食事を勤務時間や状況に応じて楽しめるような食事が提供されるよう、組織委員会が準備を進めてまいります。

○のがみ委員 四つの場面で飲食の提供が大事になってきます。
 一九六四年の大会では、全国から料理人が選手村に集まって料理をつくったそうでございます。このときには、日本ホテル協会から感謝状が授与されて、それを持ち帰った料理人は地元の英雄で、その経験を地元の料理人に分かち与え、料理人全体のレベルが上がった、レベルアップに貢献したということでございました。
 大会の三つのコンセプトには、全員が自己ベスト、多様性と調和、未来への継承というのが掲げられております。その中で二番目の食における多様性についてお伺いいたします。
 大会ビジョンの一つの柱にも掲げられているとおり、大会では多様性と調和の実現を目指しています。人種、宗教などを超えた多様性と調和について、十分な配慮をすることが必要です。世界中から訪れた方々の多様性の背景を理解し、さまざまな食文化や食習慣のある選手等へのニーズにできる限り応えていく必要があると考えます。
 そこで、さまざまな食文化や食習慣のある選手や観客等の多様性への対応についてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 東京二〇二〇大会では、世界各地から多数の来訪者が見込まれておりまして、多様性への配慮は重要でございます。
 飲食提供に係る基本戦略におきましては、選手や観客等についての多様性への配慮は重要な視点といたしまして、選手村メーンダイニング等において、菜食主義、ハラールなど宗教上の個別の事情を有する方の選択肢を確保し、適切な情報提供を行うこととしております。
 組織委員会の取り組みに加えまして、都はムスリム旅行者向けに飲食店の情報等を盛り込んだパンフレットも作成しております。
 大会時には、組織委員会と連携いたしまして、選手や観客等に対してこうした情報を提供し、食文化等の多様性への配慮が適切に行われるよう取り組んでまいります。

○のがみ委員 次に、国産食材の活用、日本の食文化の発信についてお伺いいたします。
 今海外では、日本食の人気が高まっておりまして、外国人観光客が期待するものの一つが日本での食事だそうです。大会で日本食を楽しみにしている人たちも多いと思います。
 また、日本人がこれまで育んできたすばらしい和食の文化を大切にすべきだと思っております。日本には、各地に多様性のある食材があり、地域振興という視点からも、国産食材の活用は重要です。
 大会においても、日本の食文化を世界に紹介し、大会には各地域にすばらしい食文化や食材があること、そして、さらにその特徴や魅力を知ってもらえるように取り組むべきと思います。SDGsの観点も大事です。
 選手村や競技会場の飲食提供における国産食材の活用や、日本食文化の発信についての取り組みについてお伺いいたします。

○田中運営担当部長 組織委員会が大会の飲食提供に使用される食材の調達について策定いたしました、持続可能性に配慮した農畜水産物の調達基準では、国産の農畜水産物を優先的に選択することとしております。
 また、飲食提供に係る基本戦略では、国産食材の活用に加えまして、選手のほっとする楽しい空間として、日本食や地域特産物を活用した料理を楽しめるカジュアルダイニングを設置することとしております。こうした場所を活用し、日本食文化の発信に取り組んでまいります。
 都といたしましても、大会における東京産食材の活用に向け、調達基準を満たす食材が提供できるよう、都内農業者の認証取得を支援するなど、国産食材の活用や日本食の魅力発信について、組織委員会と連携して取り組んでまいります。

○のがみ委員 私たち公明党は、食品ロスの課題に取り組んでまいりました。
 その点では、夏の暑い時期でもありますし、残った食材の処理等にも気を使わなければならないと思います。衛生管理により、食中毒は絶対に防がなければなりません。そうした意味で、食品ロスと食材の安全・安心、この両方が大事になってくると思います。
 今は冷凍技術が進歩し、一年前の急速凍結した食材も鮮度と栄養価が変化することなく、保存できるようになっております。また、今はやりの熟成肉とか発酵技術など、新しい方法でおいしく食べることも保存することも可能になってきました。
 和食が無形文化遺産に認定されて、世界的な認知度が高まり、世界各国から期待されております。
 今働き方改革で、外国人の就労について、国会では論戦が張られておりますけれども、日本国内の日本料理店では、外国人が就労することが認められていないそうです。非就労の在留資格、文化活動というのをまず取得し、入国するしか方法がないそうでございます。この場合は、無報酬で修行し、社会保険の対象外だし、お客様への料理提供はできないというさまざまな課題があるそうでございます。
 日本料理や日本の外国人や留学生を受け入れる制度を整えることが急務といわれております。人材の育成が必要とのことでございます。どの分野でも人材ということが、どう育成するかが急務だと思います。
 最後に、これは要望なんですけれども、日本古来の着物文化を宣揚しようということをちょっと述べさせていただきます。
 実は先日、第六回目になる、着物で銀座というイベントが開催をされました。これは、着物を着て銀座を歩き、着物文化に触れていただこうという催しでございます。もちろん、着る人も着物を着る楽しみを知っていただくということにも価値があると思います。
 私も同僚議員と着物を着て参加をいたしました。四人がかりで着つけをしていただき、髪もつくってもらい、別人のように美しくなって、ちょうどあいにく十一月六日は雨が激しくて、着物で銀座ではなく、着物で地下道になりましたけれども、これは東京都美容生活衛生同業組合と東京認定美容師会が主催し、東京美容家集団が後援をしております。
 コンセプトとしては、日本の着物文化、着つけ文化を伝えていこうということでございます。日本古来の文化が衰退してしまうのを防ぎたいという思いでございます。
 着つけも一人ではなかなか着ることが難しいです。練習しないと難しいと思います。オリンピック・パラリンピックでは、着物を着た女性がメダルを持って登場すると思いますが、そうした着物の着つけや髪を結う作業は、なかなか外国人では難しいと思いますので、組織委員会の方で外国の企業に決定しているとは思いますけれども、ぜひ検討していただけますようお願いして、終わります。以上でございます。

○星見委員 それでは、私からは、オリンピック憲章に基づく平和の取り組みについて伺います。
 オリンピック憲章のオリンピズムの根本原則には、オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることにあるとあります。
 東京二〇二〇大会では、東京都が世界の平和に貢献できる取り組みをどのように考えているのか、まず伺います。

○根本計画推進部長 オリンピック憲章に定めるオリンピズムの根本原則におきましては、オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることであるとされております。こちらは、ただいま委員が言及されたとおりでございます。
 大会開催準備の基本的な枠組みを示す大会開催基本計画におきましても、大会ビジョンの基本コンセプト、多様性と調和の中で平和の維持がうたわれ、これに全員が自己ベスト、未来への継承を加えた三つのコンセプトを掲げております。
 さらに、招致の際の原点である復興五輪や二度目のパラリンピックの成功、持続可能な社会の実現など、平和な社会の推進も含めさまざまな理念が掲げられておりまして、これらを踏まえて大会運営に取り組んでいくものと認識しております。

○星見委員 今東京のオリンピックでの平和社会の推進は、さまざま理念が掲げられている、それを踏まえた上で大会運営に取り組んでいくということだったと思うんです。
 平和社会の推進は、オリンピックの根本原則であり、全ての営みの土台になっているということだと思います。世界平和という人類共通の課題に、地球規模で取り組む祭典であるということが、オリンピックの聖火を絶やしてはならない理由でもあります。
 その点から東京開催にふさわしい平和の祭典としてのアピールを世界に発信することが求められています。
 東京都には、東京大空襲の経験からも、平和を訴える東京都民平和アピールがあります。東京二〇二〇大会の中でこの趣旨を生かすべきだと思います。見解を伺います。

○根本計画推進部長 ただいまご答弁させていただきましたとおり、平和な社会の推進も含めましてさまざまな理念を踏まえて大会運営に取り組んでいくものというふうに認識してございます。

○星見委員 この辺をどう具体化されていくかというのが、一つの大きな課題だというふうに思います。
 もう一つ、日本で開催するオリンピックならではの平和のアピールは核兵器廃絶ではないでしょうか。この点は、平和首長会議の取り組みが注目されます。この平和首長会議は、一九八二年、広島、長崎両市長が、世界の都市が国境を越えて連帯し、ともに核兵器廃絶への道を切り開こうと、世界各国の首長へ賛同を求め、この趣旨を賛同する都市で構成されています。国連では、NGOに登録されている機構です。
 十一月現在、世界では百六十三カ国、地域七千六百七十五都市により構成され、日本の区市町村の九九・四%に当たる千七百三十自治体が参加する規模に拡大してまいりました。
 この平和首長会議は、二〇二〇年までの核兵器廃絶を目指す行動指針を掲げ、この十一月五日、六日に開催した国内加盟都市会議総会で、二〇二〇年大会に向けて実施する平和の取り組みを進める報告をしています。
 東京都としては、この内容を把握しているかどうか、お聞きいたします。

○根本計画推進部長 都道府県はこの平和首長会議に参加してございませんで、内容については承知してございません。

○星見委員 今回これを取り上げたのは、十一月五日、六日に開催した国内加盟都市の総会で、まさにオリンピックに向けてどうするかということが全国の市区町村のこうした中で話し合われて、方向性が出されているということで取り上げているものです。
 平和首長会議は先日の総会で、オリンピック・パラリンピックは世界最大のスポーツ祭典であると同時に、平和の祭典でもあり、国際的な相互理解や友好関係を増進させる絶好の機会である、平和の思いを市民社会が共有する環境づくりを進める上で大変貴重な機会になると考えている、各加盟都市の参画も得ながら、核兵器のない平和な世界の実現に向けた機運の醸成につながるさまざまな取り組みを行うという報告の中身になっていまして、そういう意味で、二〇二〇年大会に向けて実施する平和の取り組みを進めるという報告をしています。
 世界で唯一の被爆国日本で開催します東京二〇二〇大会で、東京もこの平和首長会議の取り組みに呼応して進めるべきではないかと思いますが、見解を伺います。

○根本計画推進部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、平和首長会議の取り組みの内容につきましては承知してございませんが、オリンピック・パラリンピック大会につきましては、平和な社会の推進のほか、復興五輪の実現や二度目のパラリンピックの成功、持続可能な社会の実現など、さまざまな理念を踏まえて、大会運営に取り組んでいくものというふうに認識してございます。

○星見委員 平和首長会議は、今組織委員会が進めていますピース折り鶴への協力や折り鶴の全国リレー映像の制作検討も行っているというふうに報告しています。(発言する者あり)いいですか。(発言する者あり)いいですか。

○とや委員長 不規則発言やめてください。どうぞ。

○星見委員 東京を含めた全国各地での原爆ポスター展の開催、それから、平和首長会議へのオリンピック関係者の招聘など、次々東京二〇二〇大会を軸にしました取り組みを進めようということが報告されているというのが、今回の大きな特徴です。
 また、平和首長会議は組織委員会に対して、八月九日の閉会式が被爆七十五年の長崎平和の日に当たることから、開会式、閉会式等での平和のメッセージの発信や、平和に取り組む若者の関連イベントの参加の申し出をしています。
 先ほど平和首長会議の内容はご存じないというご答弁でしたけれども、組織委員会に対して平和首長会議がこのような内容を申し出していることも、東京都は全く把握されていなかったのでしょうか、お聞きします。

○根本計画推進部長 ただいまご指摘のございました組織委員会の現在の取り組みにつきましては、現在のところまだ詳細な報告は受けておりませんで、存じ上げておりません。

○星見委員 東京都は、オリンピックを開催準備している都市という意味では、世界平和に対しても無関心であってはならないと思います。
 二〇一七年七月七日、国連総会で人類史上初めて核兵器を禁止する条約が採択されました。日本政府は、唯一の戦争被爆国として、核兵器廃絶に向けて、核保有国と非保有国との橋渡し役を果たすと表明してきましたけれども、核兵器禁止条約に背を向け、世界からの期待に応えられていません。
 平和首長会議は、こういう中で、ちょうどこの十一月五、六ですけれども、安倍首相に対して条約締結を求めて文書を渡しています。
 こうした状況の中で、二〇二〇東京大会が世界の期待に応える平和の場になることは非常に重要だと思います。
 一九六四年の東京オリンピック大会でも、平和の実現は重要な位置づけになっておりました。
 これは私も初めて知ったんですけれども、広島市が二〇二〇大会を広島、長崎オリンピックとして招致するために作成した文書の中に、前回の東京オリンピックでの取り組みを一部書いた部分がありましたので、紹介いたします。
 一九六四年に開催された東京オリンピックにおいて、広島に原爆が投下されたその日に、広島県に生まれた坂井義則さんが、聖火ランナーの最終ランナーとして聖火台に火を点火しました。その姿は、戦後の荒涼から平和国家として立ち上がり、目覚ましい復興を遂げた日本の姿と重なって、スポーツと平和、そして人類の幸せが調和したオリンピックの理想を象徴するシーンとして受けとめられましたと書かれております。
 東京二〇二〇大会は、前回の東京オリンピックでの平和への思いを受け継ぎ、さらに発展させるオリンピックにするためにも、東京がオリンピック憲章に基づく平和の取り組みを積極的に世界に発信することを強く求めて、私の次の質問に移ります。
 次の質問は、東京オリンピック大会のボランティアについて伺います。
 今私の前にも二人の委員がボランティア問題を取り上げております。都民の関心も強いボランティア問題についてだと思います。
 大会全体では、大会ボランティアが八万人、都市ボランティアで三万人、合計で十一万人のボランティアの募集が行われています。
 このオリンピックのボランティアについて、マスコミやネット上でやりがいの搾取などの批判が続いています。五輪が巨大なスポーツビジネスとなる中で、ボランティアのあり方についてさまざまな議論が展開しているというのが今の現状なのかなと思います。ボランティアの参加が適切な形態で参加しやすい環境をどう整えて進めていくのかが問われているのではないかと思います。
 まず、どのような環境改善を進めているのかを伺います。

○田中運営担当部長 ボランティアの活動日数についてでございますが、大会ボランティアは十日以上を基本とし、活動内容等によっては十日を下回る場合もあるとしてございます。
 また、都市ボランティアは、オリ・パラ両大会を通算いたしまして五日から連続した日程でなくても参加可能とするなど、ロンドン大会など過去大会を参考としつつも、より参加しやすい条件といたしております。
 また、都市ボランティアでは、家族や友人同士、障害のある方と介助者など、四名までのグループによる応募、活動も可能でございます。
 ボランティア活動に当たりましては、ボランティア活動向けの保険、ユニホーム一式、活動中の飲食、活動日における活動場所までの交通費相当として一日千円を提供する予定でございまして、子育て世代の参加に向け、託児サービスの提供についても検討いたしております。
 暑さ対策につきましては、暑さを避けられる休憩場所を確保いたしますとともに、小まめな水分補給を行えるようにするなど、安全に活動できる環境づくりに取り組んでいくこととしております。

○星見委員 改善に取り組んでいる内容のご答弁がありました。
 都内の広告代理店が九月に大学一年生、二年生対象に行ったアンケート調査があります。この中で、ボランティアに参加したいかの問いに、四七・七%の学生が参加したいと答えています。しかし、一方で参加したくないという学生の声では、無償だから、学生をただ働きの労働力とみなしていないか、あるいは、環境の改善、交通費、食費負担を求めるなど紹介されています。
 ほかからも、ボランティア--今お話ありましたけれども、一日五時間から八時間、期間は五日から十日、加えて研修期間もある、ボランティア募集のハードルが高過ぎるとの声や、一日当たりの交通費千円のプリペイドカードはありますが、基本的に交通費、宿泊費は全額自己負担、食事は一日一回しか提供されず、金銭的に余裕のある人しかボランティアにはなれないとの指摘もあります。
 ボランティア募集の締め切りが十二月五日から十二月二十一日まで延びました。募集期間を延ばして目標人数が集まればそれでよしという取り組みには終わらせずに、ぜひボランティア希望者が参加しやすい条件や待遇のさらなる改善を取り組むことを求めます。
 そして、もう一つお聞きしたいのが、専門的な仕事をボランティアで対応させることについての疑問の声も出ています。
 例えば、前回の東京オリンピックでは、通訳の仕事の多くは、学生がアルバイトとして担ったと聞いています。今回は、通訳の仕事も多くはボランティアが担うと報道されていますが、計画ではどのようになっているのかをお伺いいたします。

○田中運営担当部長 お話しの通訳業務につきましては、高い専門性や正確性が求められることから、組織委員会の委託事業者のスタッフが対応し、大会期間中に開催されるIOCの公式会議や記者会見の同時通訳、競技会場におけるアナウンスなどを行うことになります。
 一方、ボランティアが外国語のスキルを生かせる分野としては、選手が快適な競技生活を送れるよう、競技会場や選手村などにおいて、外国語でのコミュニケーションサポート等を行う活動や、空港や駅などのご案内などがございます。

○星見委員 今ご答弁がありました通訳のほかにも、技術関係や大会関係者を乗せた車の運転、それから急病人、けが人対応サポートなど、各種免許や専門職レベルのスキルを要求されるスタッフがボランティア活動の中にあると報道されている部分があります。
 こうした専門的な技能の仕事をボランティアにしてよいのか、一定の専門性には対価を支払い、しっかりとした水準と人を確保すべきだという声が出ている部分もあります。
 この点では、厚生労働省は、雇用創出企画会議第二次報告書、コミュニティ・ビジネスの多様な展開を通じた地域社会の再生に向けての中で、有償ボランティアと称し、賃金以外の名称で報酬が払われていても、労働性が存在すると見られる場合があると指摘しています。
 その例として、従事者が時間を指定されて働いている場合があり、使用者の指揮命令のもとにあるとして労働基準法上の労働者に該当する可能性があり、その場合には、最低賃金以上の賃金を支払う必要があるとの見解も示しています。
 組織委員会と都は、ボランティアとアルバイトなどの労働契約をどのように整理して使おうとしているのかをお伺いいたします。

○田中運営担当部長 大会運営を支える方々のうち、通訳や警備など専門性を要する業務につきましては、委託事業者のスタッフ等が対応し、ボランティアには選手や大会関係者、観客、メディアの案内やサポート等の活動を中心に行っていただくことになります。

○星見委員 今のお答えだと抽象的で、きちんとどのように整理されているのか心配な部分になります。
 特に専門性の高い領域、今お話があったような部分の仕事について、スタッフに担っていただくのは当然ですけれども、それに限らず、時間の指定や指揮命令などの実態が労働の提供として扱われるものではないか、しっかりと検証して、客観的に労働に値する内容を持っている業務があれば、ボランティアではなく労働契約として扱うべきものであることを十分配慮することを求めておきます。
 また、今業務については請負というお話もありました。請負などの契約も進めている場合であっても、その際も請負といっていても、仕事の実態が現場での指示に従うものであるとか、それから使用従属関係になっていて、実際には本人の仕事の自主性ではなく、指揮命令下にある場合は労働契約になる、同様にしっかり検証しながら進めていただければと思います。
 次に、学生ボランティアにかかわるスポーツ庁の通知について伺います。
 スポーツ庁と文部科学省が七月二十六日に、全国の大学と高等専門学校に対し、学生がボランティアに参加しやすいように、授業や試験期間を繰り上げるなどの対応を求める通知を出したことで、さらにさまざまな声が広がりました。
 学生や大学関係者の声を聞いているでしょうか、お伺いいたします。

○田中運営担当部長 お話の国による通知は、大学生が大会のボランティア等として参加することは意義があるとの考え方に立ち、参加を希望する学生が参加しやすい環境を整えるため、各大学の判断で授業開始日の前倒し等の対応を行う場合の取り扱いや留意事項について、改めて周知するために出したものと聞いております。
 都といたしましては、大学からの依頼を受けて開催したボランティアの募集に関する説明会などを通じまして、ボランティアの概要を学生や大学関係者に説明するとともに、質問や相談にも対応してきております。

○星見委員 スポーツ庁と文部科学省の通知が報道されて、ネット上には学徒動員という言葉が出るようになってしまいました。
 先ほど紹介した学生のアンケートでは、スポーツ庁が学生ボランティア活動には参加することに意義があるものとして、オリ・パラの日程に配慮して授業スケジュールをつくることを求めるかのような通知を出したことに対して、学生の声として、大学には学費を払っているのに、ボランティアのために日程が変更されるのはおかしいと思うという声も紹介されています。大学の学費高騰でアルバイトや奨学金を借りて学んでいる学生がふえている中での率直な一つの声だなというふうに思います。
 また、東京地区私立大学教職員連合会は十一月十日に、スポーツ庁が学生にボランティア活動させるということで出した大学の日程変更を誘導する通知の撤回を求める決議を上げています。
 この東京私大連には五十八の大学、十四短大、一高専の教職員が参加しています。スポーツ庁が授業や試験をずらして、オリンピックボランティアで単位を付与できるなどと述べていることに対して、教育の根幹にかかわる学事暦や単位認定について、政府が変更を示唆したり、認定を誘導したりすることは、大学の自治的な教育プログラム決定権を侵害するという内容の批判になっています。また、国家的大事業への大学、学生の動員の先鞭になるのではないか危惧されると表明しています。
 スポーツ庁通知は、大学の自治権がないがしろになるものではないかとの批判を招いているという内容です。オリンピック精神に基づいて、学生自身が自主的に、そして自立的に、尊重した形でのボランティア参加、ぜひ大切にした取り組みを求めたいと思います。
 次に、こうしたさまざまな声が、ネット上であるとか学生の中で出てくる一つの状況の中で、東京五輪パラリンピックのボランティア募集に対して、これを変えるために大事なのが、今ディーセントワーク、働きがいのある人間らしい仕事を、二〇二〇年大会のレガシーになるように、大会の取り組みや運営を通して広げることも大切だと思います。
 その点では、組織委員会とILOは、東京二〇二〇大会の準備、運営を通じて、ディーセントワーク、働きがいのある人間らしい仕事を推進するための協力に関する覚書を締結したことは重要です。
 また、ILOと国際オリンピック委員会、IOC、この二つが一九九八年にパートナーシップの覚書を締結しています。大会運営にとっても大切な観点と思いますが、目指している趣旨、お聞きします。

○田中運営担当部長 組織委員会によりますと、組織委員会とILOの覚書によるパートナーシップは、スポンサーなどにおける社会的責任ある労働慣行を通じて、多くのよりよい仕事の創出を促進し、全ての人に対するディーセントワークの達成に寄与することを目指すものと聞いております。

○星見委員 この人間らしい仕事の達成に寄与する、ここにデリバリーパートナーであるスポンサー等がこの大会を通して社会的責任ある行動を広げるという意味だと思うんです。
 例えばロンドン・オリンピックでは、企業によるオリンピックボランティア休暇が推奨されました。日本でも、今組織委員会、そして東京都自身も休暇制度の導入促進や託児所の確立など、幅広くさまざまな人々がボランティアに参加できるような環境整備を進めるということが非常に大事な点であると思います。先ほどの委員からもこうした質問が出ておりました。
 しかし、まだまだここの部分がこれからの課題かなと思います。昨年、東京商工会議所が実施したアンケートでは、ボランティア休暇の導入企業はまだわずか六%という数が出ておりました。
 社会人がボランティア参加できる環境をつくるためには、スポンサー企業が社会的責任を果たす、貢献をするという、これを強めて、ロンドンのように率先してボランティア休暇制度を自社内につくり普及されるなど、積極的な取り組みが広がることが望まれると思います。
 また、ボランティア用の託児所がたくさん整備されれば、子育て中の若い保護者もボランティアに参加できる可能性が大きく広がっていきます。
 こうした取り組みを通して、ボランティア活動の環境もディーセントワーク、働きがいのある人間らしい仕事を進める一助になるんではないかと思います。
 学生自身をターゲットにしたという取り組みではなく、やはりさまざまな人たちが大きな観点から参加できるボランティア活動をつくることが、一つは大きな取り組みになるのではないでしょうか。
 ボランティアについて、ぜひそういう意味では、企業によるオリンピックボランティア休暇の推奨を積極的に進めることを提案したいと思いますけれども、この点についての見解を伺います。

○田中運営担当部長 まず、先ほどお話のありましたスポーツ庁の通知についてでございますが、先ほどもご答弁させていただいたとおり、これは参加する学生が参加しやすい環境を整えるために、各大学の判断で授業開始日の前倒し等の対応を行う場合の取り扱いや留意事項について、改めて周知するために出したものと聞いております。
 お尋ねにありました幅広い多様な人々がボランティアに参加できるような環境整備をさらに進める必要があるかというご質問でございますけれども、大会のボランティアにつきましては、働く世代や子育て世代を含め多様な人々が参加し活躍できるよう取り組んでいくことが重要でございます。
 都は昨年度より、大会に向けた独自の取り組みとして、ボランティア休暇制度の整備に対する支援を実施し、従業員によるボランティア活動への参加を促進する企業に助成を行っております。
 また、ボランティア休暇制度の普及活用に向け、商工団体の広報誌や企業の人事担当者向けのメールマガジン等を通じ、助成制度の周知等を行うとともに、大会期間中の休暇取得の促進を経済団体等に働きかけております。
 さらに、大会時に子育て世代がボランティア活動に参加できるよう、託児サービスの提供も検討しております。
 なお、都市ボランティアにつきましては、オリンピック・パラリンピックの両期間を通じ、五日から週休日などを活用して参加可能でございまして、こうした点も周知しながら、働く世代の方々に数多く応募いただけるよう取り組んでいるところでございます。

○星見委員 今回、東京二〇二〇大会で、組織委員会とILO自身が大会準備、運営を通じてディーセントワークを進めるための協力に対する覚書を締結したというのは、オリンピック史上でも初めてのことという非常に大事な観点で、これが東京の中でどういうふうになっていくかというのが、一つ、世界からも注目されています。
 これは、働き方全体なんですけれども、ボランティア問題についても、こうしたデリバリーパートナーとしているスポンサーやさまざまな企業の力も一緒にかりながら、ボランティアが参加しやすい環境をつくる、学生に限らず多様な人々がボランティアに参加できる条件を広げるということがとても大事だと思います。
 それで、その点からも、これは私から意見でもう一つつけ加えておきたいのが、知的障害を持っている皆さんと先日お会いしましたら、ぜひボランティアとして参加したいんだという声がありました。都としても、障害者の方々がボランティアに参加できるさまざまな工夫をされているということです。
 ただ、なかなかこの内容が周知されていないという部分で、まだ、申込期間も延びましたので、さまざまなところでこういう思いを持っている障害者の皆さんたちが幅広く参加できるように周知徹底を図っていただきたいということも申し述べておきます。
 それでは、次に、共同実施事業についての契約案件についてお伺いいたします。
 今都、国、組織委員会が取り組んでいる共同実施事業です。このV2予算では、都が六千億円、国が千五百億円、組織委員会が六千億円として組まれました。しかし、この支出の詳細が明らかにされないままです。都民から、オリンピックでの税金の使い道がブラックボックスだとの批判が出てくるのは当然です。
 そこで、今回の事務事業で、二〇二〇オリンピック・パラリンピックの共同事業で、既に契約されたもの、契約先と契約金額の資料請求をいたしました。きょう提出していただきました資料4がそれに当たります。この問題について、順次お聞きしていきます。
 今回出していただきました東京二〇二〇大会に係る共同実施事業の契約案件一覧(平成二十九年度まで)は、共同実施事業で東京都の負担が入っている全ての事業についての契約であるかどうかをまずお聞きします。
 また、既に共同実施事業管理委員会が平成二十九年度共同実施事業決算の概要を発表していますが、この内容と一致するものなのかどうかもお聞きします。

○雲田調整担当部長 今回の資料要求でご提出いたしました東京二〇二〇大会に係る共同実施事業の契約案件一覧(平成二十九年度まで)は、組織委員会が平成二十九年度までに行いました共同実施事業に係る契約案件の一覧でございます。
 また、本年五月の共同実施事業管理委員会で確認いたしました平成二十九年度共同実施事業決算の概要は、本資料要求の契約案件につきまして、東京都が平成二十九年度に交付した金額をお示ししたものであり、内容や事項といたしましては両者は一致してございます。
 なお、組織委員会における契約は複数年度にまたがっているものもありますため、平成二十九年度に支出した経費が契約締結を行った案件に係る金額全てではございません。

○星見委員 今のご答弁で、平成二十九年度決算での入札、随意など全ての契約案件だということが確認できました。金額は、年度を越すものもあるので、同額ではないものがあるとの説明でした。
 しかし、この資料をよく見ると、金額は全く載っていません。
 私は資料請求で、二〇二〇オリンピック・パラリンピックの共同事業実施で既に契約されたもの、契約先と契約金額を求めましたが、提出されたものには契約金額が一切載っていません。その理由をお伺いいたします。

○雲田調整担当部長 組織委員会と大会スポンサーとの間で締結されましたパートナー供給契約につきましては、金額などにつきまして、両者における守秘義務に係る事項であるため、記載していないものでございます。
 しかしながら、東京都といたしましては、パートナー供給契約でありましても、共同実施事業につきましてはその金額を公表するよう、組織委員会に働きかけておりまして、組織委員会といたしましても、現在、契約の相手方に公表が可能かどうか確認を進めているところでございます。

○星見委員 今のご答弁で、組織委員会と大会スポンサーの間で守秘義務にかかわるとして、秘密情報の取り扱いになっているというものがあるという答弁でした。
 それは今回、資料をいただきまして、全部で八十二の契約案件があるんですけれども、その秘密情報に当たるとしているものは何件あるのか、お聞きいたします。

○雲田調整担当部長 パートナー供給契約に基づきまして守秘義務を負うものは七件でございます。

○星見委員 資料に掲載されている契約案件数で、秘密情報七件ということは、残りについては、七十五件は契約金額が公開できるのに、資料に掲載しなかったということになります。その理由は何なのかを伺います。

○雲田調整担当部長 組織委員会と大会スポンサーとの間で締結されましたパートナー供給計画につきましては、金額などについて両者における守秘義務に係る事項となってございます。そのため、それらの金額については記載ができません。
 なお、秘密情報になっていない他の契約につきましては、金額を含めて情報提供は可能でございます。
 今回は、契約金額についての情報が記載できるものとできないものがある中で一覧表を作成いたしましたことから、項目には契約金額を含めていないものでございます。

○星見委員 今回、契約金額を出すようにという、情報を出すようにというふうに資料請求したんですけれども、秘密情報になっていない他の契約は、金額を含めて情報提供は可能だと、今ご答弁されたんですね。
 ところが、一方で、この資料には公開可能な契約金額も載せられないという矛盾したご答弁になったわけです。
 これは、スポンサー企業がどの契約を秘密情報にしているのかをわからないようにするために、東京都が公開可能な契約金額まで隠してしまったのかと受け取られる状態ですよね。どうしてこんな異常なことを東京都がするのか、全く理解ができません。
 そこで、お聞きします。
 ことし五月の当委員会で、日本共産党が共同実施事業にかかわる秘密情報の基準を資料提供するよう求めましたところ、東京都情報公開条例第七条一項と、行政機関の保有する情報の公開に関する法律第五条一項各項に該当する情報と都は説明しています。
 では、どの契約金額がこれに当たるのかは、どのようにして誰が決めているのかをお聞きいたします。

○雲田調整担当部長 組織委員会と大会スポンサーとの間で締結されましたパートナー供給契約によりまして、両者における守秘義務に係る契約金額は非公表とされておりまして、東京都情報公開条例第七条第一項第三号の法人に関する規定に照らし、秘密情報に当たるものと考えております。
 一方で、共同実施事業管理委員会設置要綱第九条第一項には、資料の公開に当たり、関係者等の秘密情報が含まれる資料については、当該関係者等の事前同意を得るものとすると規定されており、現在、組織委員会が契約の相手方に公表が可能かどうか、確認を進めているところでございます。

○星見委員 今回求めている資料は、二十九年度の決算済みの資料なんです。組織委員会とスポンサー企業のパートナー供給契約によって契約金額が非公開になっている。加えて、共同実施管理委員会の設置要綱で、スポンサー企業の契約公開は同意を得る必要があるものになっているということです。
 では、平成三十年度の共同実施事業の経費支出の実施にかかわる年度協定書があります。これは負担金交付申請に当たって、対象事業一覧表に加えて、四半期別に事業執行計画書の添付が東京都から求められているものです。また、四半期ごとに実施報告書の提出が求められています。
 この内容は公開対象になるかどうかを伺います。

○雲田調整担当部長 平成三十年度の共同実施事業の経費支払いの実施に係る年度協定書におきまして、組織委員会の東京都に対する交付申請に当たりましては、対象事業一覧表や四半期別事業執行計画書などを提出すること、また交付の決定のあった負担金につきましては、対象事業一覧表などを添付して報告することとなっております。
 これらは、東京都が事業の適切な執行を確認する観点から、組織委員会に提出を求めている事務的な資料でございますが、当該内容につきましては、個々の契約予定額が類推されるなど、今後の契約事務等に影響を及ぼさない範囲で公表しております。

○星見委員 事務的な資料だというんですけれども、しかし、これも公開できない部分があるという答弁です。
 昨年度の共同実施事業の決算額、先ほどいいましたように平成二十九年度分は決算になっていますから、これが、東京都が支出したのは約四十七億五千百万円でしたが、今伺った三十年度の実施にかかわる--どうなっているかといいますと、この協定書によって、今年度は、平成三十年度の上限額が約七百四十四億一千万円になっています。
 既にこの協定書によって、六月末、九月末と実績報告が東京都に報告されています。しかし、これまで同様に、今年度の執行額も公開されない可能性があり得るということになります。
 来年度は、局要求の予算で見ますと、この額が一千九百四十三億九千五百万円と、さらに巨額の都民の税金を投入する計画になっていきます。このまま、決算額全体は見えるけれども、個別の契約がどうなっていたのかの決算は見ることができない、これはもう許されない状態になっていると思います。
 昨年の第三回定例会で日本共産党に小池知事は、経費削減を進めることとあわせて、情報公開に努める、透明性確保と答弁しています。
 二〇二〇大会を都民が歓迎する大会として成功させるためには、税金の使い道などが、お金の流れが都民にクリーンに見えることは欠かせない条件です。共同実施事業での都民の税金の使い方が非公開では、都民の同意は得られません。
 都は、組織委員会に対して、スポンサー企業の契約金額の秘密情報の公開を行わせるよう、強く働きかけるべきです。先ほどもこうした取り組みを進めているというふうにいっていましたけれども、見解を伺います。

○雲田調整担当部長 先ほど来ご答弁申し上げておりますように、組織委員会と大会スポンサーとの間で締結されましたパートナー供給契約につきましては、両者における守秘義務に係る事項となっております。
 しかしながら、東京都といたしましては、パートナー供給契約でありましても、共同実施事業につきましてはその金額を公表するよう、組織委員会に働きかけておりまして、組織委員会といたしましても、現在、契約の相手方に公表が可能かどうか確認を進めているところでございます。
 なお、東京都といたしましては、共同実施事業の平成二十九年度決算額につきまして、各会計決算特別委員会にご報告申し上げているほか、共同実施事業管理委員会のホームページには、事業ごとにその概要や金額、負担者別内訳を公表してございます。
 また、組織委員会におきましては、本年四月から法令の求めるレベルを超えて会計処理規程や就業規程など十五の規程を新たにホームページに公表するなど、東京都とは別の法人格を持つ団体として、その判断のもと情報公開に取り組んでいるところでございます。
 個々の情報の取り扱いは、IOCを初めさまざまなステークホルダーとの関係も踏まえまして、組織委員会が判断すべきものでございますが、東京都といたしましては、共同実施事業に係る契約金額の公表に向け、引き続き組織委員会に働きかけてまいります。

○星見委員 今共同実施事業の決算はホームページに公開しているという答弁もありましたけれども、ここにありますけれども、これ、例えば利用者別負担といっても、はっきりいうと、国と都と組織委員会ごとにそれぞれの項目について幾ら負担しているかということですよね。
 ですから、一つ一つの事業ごとに幾らの決算があったかということは載っているんですけれども、こうしたスポンサー企業との関係で、一体どういう入札、そして契約がされて、どうなったかということは、これからは全くわからないわけです。
 今ご答弁あったように、東京都が組織委員会に対して、こうした内容について公開できるように求めていると。組織委員会自身も、相手方というのはスポンサー企業だと思いますが、公開できるように同意をとろうとしているという努力は認めるんですけれども、しかし、もう十二月にV3予算に入っていくんですね、バージョンスリーに入っていくんですよ。
 このまま、こういう中身が都民からも、議会にも報告できない。今笑っている方いますけれども、議会に報告できるのはこれだけだということなんですよ。これ、数がないんですよ、これ、出せない。(発言する者あり)そういう意味で、これについては、東京都の今回の資料請求に当たって、繰り返し資料請求どおりに出すように求めましたけれども、出せないわけですよね。ここにやっぱり、今実際の共同実施事業の問題点があらわれているというふうに思います。
 議会に対して、決算が終わっているものについて資料要求されて、数が出せないというようなあり方は、やっぱり即刻訂正していただきたいのと、それから、先ほどもいいましたように、V3、バージョンスリーが十二月にもう発表されようとしておりまして、また新しい共同事業に入っていくわけですね。
 いよいよオリンピックを目指して、来年、本格的に最後の仕上げに入っていくような時期ですから、しっかりとこの部分について、個別の契約案件についての契約金額を出せるように、最大限東京都としても組織委員会に対して強く働きかけて、必ず出すように求めて、私の質問を終わります。

○とや委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後五時二十九分休憩

   午後五時五十分開議

○とや委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○斉藤(れ)委員 まず、私の方からは再生エネルギーの活用について伺いたいと思います。
 ことし六月に発表された持続可能性に配慮した運営計画には、東京二〇二〇大会は、日本の持続可能な開発目標、SDGs達成に向けた行動を示し、課題解決先進国として世界の取り組みを先導する意思と能力を示す大会であると記されております。
 地球社会全体で環境、社会、経済等の持続可能性において課題がある現状において、この大会運営計画は、SDGsとかかわりを持って、それぞれのテーマにおいて目標を設定されていることはすばらしいことだと感じております。
 特に気候変動については、脱炭素社会の実現を大目標に掲げられ、パリ協定がスタートする二〇二〇年に開催される東京大会において、可能な限りの省エネ、再エネへの転換を軸としたマネジメントを実施するという方向性を示されておりまして、これにはCO2排出回避のほか、再生可能エネルギー設備の導入や最大限の活用が目標として掲げられております。
 先ほど斉藤理事からも、局長に達成に向けた決意を非常に大きい観点で伺われておりまして、私の方は少し細かい質問になりますので、ちょっと重なってはいないということで質問させていただきます。
 具体的な目標達成に向けた施策といたしまして、再生可能エネルギーの最大限の利用を行い、大会運営に当たり、競技会場、IBC、MPCなどのメディアセンター、そして、選手村で使用する電力は、一〇〇%再生可能エネルギー電力とするとされておりますが、実際にはどのように実現のための取り組みをされていくか、伺います。

○田中運営担当部長 組織委員会が策定した持続可能性運営計画では、大会運営で使用する電力につきまして、太陽光などの再生可能エネルギー電力の直接的活用や電気の環境価値を証書化したグリーン電力証書等により、再エネの最大限の活用を図ることとしております。
 具体的には、組織委員会が大会時に新規に調達する電力につきましては、再エネ比率の高い電力契約により、再エネ電力の直接的活用を最大限図ることとしております。
 また、競技会場等における既存契約電力及び組織委員会が大会時に新規に調達する電力のうち、再エネ電力の直接的活用ができない分につきましては、グリーン電力証書等により再エネ化を図ることとしております。
 これらの取り組みによりまして、一〇〇%再エネ電力としてまいります。

○斉藤(れ)委員 一〇〇%再エネに向けた第一の策としては、再エネ電力の直接的活用、第二の策としては、グリーン電力証書の活用ということを考えておられるという答弁でした。
 再エネ電力の直接的活用は、大会施設の指定管理運営事業者に努力をお願いしていくという認識でありますが、現状の国内の電力供給状況を考えると、安価な再エネ電力活用や購入がどれほど実現可能であるかというのは、これからの関係各所の皆様のお取り組み次第で変わってくると考えております。
 その次の策として、グリーン電力証書の活用とおっしゃっていただきましたけれども、我が国のグリーン電力調達には、再エネ直接購入と再エネみなし購入がありまして、グリーン電力証書購入は後者の区分に入ります。
 小売電気事業者やこの証書を購入して、通常の電気を組み合わせることで、再エネ設備を所有していなくとも、グリーン電力を使用しているとみなす購入形態でありまして、世界的にもRE一〇〇を達成するには、この手法を活用した環境価値買い取りが主流であるということは事実であります。
 一方で、近年において、環境価値買い取りが必ずしも再エネの新規導入拡大と化石燃料の消費削減には結局結びつかないということも指摘をされているところでございます。実際の電力源が従来のままであるならば、そもそも電源ミックスに変化をもたらさないという指摘であります。
 真のRE一〇〇達成に向けて、例えば米国のアップルやマイクロソフトは、環境価値購入から再エネ直接購入、または自社の再エネ投資を進めております。現在、アップルの調達する再エネの六六%は、同社が新規に投資、建設したプロジェクトからとなっております。
 東京都の大会運営に当たっての一〇〇%再エネ電力活用を達成するための取り組みは、ぜひ、まず再エネ電力の直接的活用の目標値を設定し、関係各局とも連携をしながら強く推進していただくことを要望いたします。
 このお話にも関連をして、恒久会場における再生可能エネルギー設備の導入について伺います。
 持続可能性に配慮した運営計画第二版によりますと、新規恒久会場ごとに導入する再生可能エネルギー設備、例えば太陽光発電設備のほかに太陽熱利用設備、地中熱利用設備などございますけれども、この設置の種類が異なっているようでございますが、どのような考え方によるものか、また新規恒久会場における設備システムのエネルギー利用の低減率を標準的な建物より三〇%以上というふうにしておりますが、どのように達成していくのか、伺います。

○草野施設整備担当部長 再生可能エネルギーの利用につきましては、施設の用途や規模、エネルギー利用特性などを考慮するとともに、導入に係るイニシャルコストやランニングコストを比較考量して、総合的に判断し、施設ごとに適切な設備の導入を図っているところでございます。
 例えば、大規模な室内空間を持つ有明アリーナや大型プールが設置されますアクアティクスセンターにおきましては、室内空調や温水供給に多くのエネルギーを必要とするため、大規模な地中熱利用設備を初め太陽光発電設備、太陽熱利用設備を導入しております。
 一方、大井ホッケー場など建物の内部諸室の規模が小さく、エネルギー消費が少ない施設では、太陽光発電設備のみを採用しております。
 こうした再生可能エネルギー設備のほか、LED照明や高効率空調機など、省エネルギー設備もあわせて導入することによりまして、都が整備する七つの新規恒久施設等のうち、持続可能性に配慮した運営計画に示されました、延べ床面積二千平方メートル以上の施設におきまして、建物設備のエネルギー利用の低減率、ERRでございますけれども、三〇%以上という目標値を着実に達成してまいります。

○斉藤(れ)委員 ご答弁ありがとうございました。比較的発電量の多い地中熱利用設備が設置されていない施設が半数以上あるのが気になっていたんですけれども、イニシャルコストが高いというご説明で理解をいたしました。
 日々、省エネルギー性能の技術開発や再生可能エネルギー活用については目覚ましい進歩があります。例えば清水建設では、二〇一六年三月に完成した四国支店ビルでは、自然採光や自然通風、照明自動調光、また太陽光発電や地中熱など、さまざまな省エネ設備を導入したことにより、稼働から一年間で計画時のエネルギー削減率の目標を五・五%上回る六八・七%の削減率を達成したと発表されております。
 公益財団法人世界自然保護基金ジャパンのレポート、脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案中間報告によりますと、既存技術を活用することで二〇二〇年までにエネルギー需要は二五%削減、二〇五〇年には五〇%削減達成も視野に入れられるという計算が示されておりまして、さらにここには再生可能エネルギーを活用することによって、数値目標の引き上げも可能であるという指摘もされております。
 東京都環境局の省エネルギー性能評価書では、設備システム全体のエネルギー低減率の最も高いAが三つ、トリプルA、この評価は四〇%以上、またAが二つ、ダブルAは三〇%以上四〇%未満ということも示されておりまして、オリンピック開催都市となる東京都には、恒久会場のエネルギー低減目標も、現状の三〇%達成を、特に再エネ活用も含めて確実に達成されることを要望いたしますとともに、ぜひ大会終了後も継続してその目標を達成されることや、さらにその上の目標設定についても今後検討していただくことをお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 選手村調達基準、飲食の調達基準なんですけれども、先ほどのがみ委員の方からも、どのような取り組みをということで多様性への対応など質問がございましたけれども、私の方からかぶらない部分を質問させていただきたいと思っております。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会選手村内における飲食提供等業務委託事業者選定実施要領には、業務の目的として、選手の最高のパフォーマンスの発揮を飲食面から支援するということが明記されております。
 二〇二〇大会ビジョンでも、全員が自己ベストが目的として掲げられておりまして、組織委員会は飲食を提供する側の関係者全てが飲食戦略に基づいた取り組みを行い、その目標を達成できるよう配慮し、選手を初めとする各参加者が必要とするサービスレベルを確保できるよう全力を尽くすとされております。
 東京二〇二〇大会の選手村飲食提供におけるこの目的を達成するための都の取り組みを伺います。

○田中運営担当部長 東京二〇二〇大会に向け、都も検討に加わり、組織委員会がことし三月に策定した飲食提供に係る基本戦略では、大会において参加選手が良好なコンディションを維持でき、競技において自己ベストを発揮できる飲食提供を実現することを目標としております。
 この目的を達成するため、食中毒予防や食品衛生など、食品の安全確保、食文化の多様性への配慮、認証取得食材の活用など、持続可能性への配慮等に取り組むこととしております。
 都は、大会における飲食提供の安全性の確保に万全を期すため、組織委員会が取り組みを進めております世界標準であるHACCPによる衛生管理について、会場等を所管する特別区とも連携して必要に応じ助言指導を行うなどの支援を行ってまいります。
 また、大会における食材の調達基準への対応として、東京都GAP認証制度を構築し、大会における東京産食材の活用に向けて、都内農業者の認証取得を促進しております。
 今後も飲食戦略に基づいた取り組みが実現されるよう、組織委員会と連携を図りながら取り組みを進めてまいります。

○斉藤(れ)委員 アスリートにとって、オリンピック大会は人生最高の舞台ともいわれておりまして、世界各国のトップクラスの選手たちは、体調管理や健康管理のためにも、高品質の栄養素をとることを日ごろから心がけているという方が非常に多くて、食べ物がみずからの競技のパフォーマンスに及ぼす影響にも非常に敏感なことが通例でございます。
 ことし八月一日に、米国サイクリングチーム、ドッチィ・バウシュを初め米国、カナダ、ニュージーランドなどの合計九名のオリンピアンが、二〇二〇大会で使用する豚肉や鶏卵について、一〇〇%ストールフリーや一〇〇%ケージフリーで調達するように嘆願する声明を公表しております。
 一方、公益社団法人畜産技術協会が示すアニマルウエルフェアの考え方に対応した採卵鶏の飼養管理指針によると、日本国内ではケージ方式以外の飼養方式に関する知見が少なく、現在はケージ方式が主流であるということ等から、構造及び飼養スペースについては、ケージ方式が基本という前提でこの指針が示されていることがわかります。
 海外と国内の畜産技術の違いがあることも理解をしつつ、各国のオリンピアンたちが大会中の飲食に対する不安を抱えて大会に臨むことがないよう、最低限必要と思われる選択肢を用意していただけるように努めていっていただきたいということも考えております。
 このような嘆願について、開催都市である東京都としてどのように対処されていくか、また、どのような対処を検討されているか、伺います。

○田中運営担当部長 組織委員会におきましては、専門家や業界団体のさまざまな意見を踏まえまして、パブリックコメントも行い、畜産物の調達基準を策定しております。
 この畜産物の調達基準におきましては、ストールフリー、ケージフリーまでは求めておりませんが、公益社団法人畜産技術協会が策定した飼養管理指針に照らして、アニマルウエルフェアについて適切な措置を講じることを求めており、これを満たすものとしてグローバルGAPまたはJGAP等による認証を受けたものなどを認めてございます。
 今回の嘆願の内容につきましては組織委員会と共有しておりまして、都といたしましても、関係局と連携しGAPの認証取得を支援するなど、大会を契機としてアニマルウエルフェアが適切に推進されるよう取り組んでまいります。

○斉藤(れ)委員 嘆願の内容は組織委員会と共有をしていただいて、さらに大会を契機として、アニマルウエルフェアが適切に推進されるよう取り組んでいかれるということで、大変ありがたい答弁をいただいたと思っております。ぜひ、選択肢としてでも、世界各国からの選手の皆様の多様なニーズに対応していただけるようによろしくお願いいたします。
 食品廃棄物抑制の取り組みといたしまして、ポーションコントロールや食器のサイズを考慮するなどの取り組みが、飲食提供にかかわる基本戦略にも明記をされております。
 さらに、ICT技術を用いて、飲食提供対象者数や競技日程から飲食提供数の予測に取り組まれるということで、食品ロス抑制、この取り組み、大変期待をしたいと思っております。
 東京都は、食品ロス抑制のこのような取り組みで、どのような効果や影響を及ぼすと想定しているのか、食品ロス対策の重要性についての見解を伺います。また、実際にはどのような取り組みを行う予定か、伺います。

○田中運営担当部長 飲食提供に係る基本戦略では、食べ切れる量を考慮して給仕量を調整するポーションコントロール、ICT技術を活用した飲食提供数の予測などに取り組むこととしております。
 ICT技術を活用することで、日々の発注量の最適化、予備発注量の最小化等の効果が得られ、持続可能な大会運営の実現に寄与するものと考えております。
 具体的には、組織委員会が過去データ等の活用による、ピーク時や平均時の必要供給量の予測、供給量、消費量、残量の日々の計測、需要増減に応じた食材仕入れ方策の検討、精査、来場者数と消費量等の時間単位の調査などに取り組むことを検討しております。

○斉藤(れ)委員 ICTを用いて飲食提供数を予測する取り組みについて、詳しくご説明いただきましてありがとうございました。これが実現するということは、同時に、入荷した食材の中で、形が悪い、色がつき過ぎとか、そういう理由で廃棄処分となるものの量を予測するということも可能ではないかと考えております。
 リオ大会で選手村の余った食材をホームレスに無料で食事提供するプロジェクトの企画者によりますと、選手村では少しでも不格好な野菜や色が濃くなり過ぎた野菜は廃棄処分になるということがあったそうです。
 東京都の大会では、二百万食を二十四時間提供するということですが、提供できるのが調理後二時間以内ということで、誰も手をつけずに配膳不能な食事が大量に出るということも危惧をされております。
 抑制に加えて、必然的に出るであろうこのような食品ロス対策をぜひ事前に予測をされまして、その対策について、フードバンク等と連携をして協議を進めていただくことを要望いたします。
 調理済みのものについては、例えば子供食堂を周辺で開催し、飲食提供の機会を設ける、また、調理前の食材については、フードバンクに提供するか、調理して提供するプロジェクトを行うなど、さまざまな可能性についてぜひ検討を進めていただきたいと思います。
 次に、オリンピック・パラリンピック大会の多摩の機運醸成について伺いたいと思います。
 東京二〇二〇大会に向けた、特に開催会場が少ない多摩地域における機運醸成について伺いたいと思います。
 多摩地域は、東京二〇二〇大会開催会場のある地区が非常に限定的で、武蔵野の森総合スポーツプラザや東京スタジアムのほかには、武蔵野の森公園をスタート地点とするロードレース競技が多摩市や稲城市や町田市や八王子市などの一部を通るというのみになっております。
 地元からは、大会の開催に向けて期待の声も上がる一方で、やや当事者意識が薄くならざるを得ない状況を懸念する声も少なくありません。
 二〇二〇大会に向けた盛り上がりや大会によるレガシーを開催会場のある地区のみならず広く拡大させていくためにも、大会後も地域に残っていくであろう各市区町村が取り組まんとするスポーツ振興施策や大会普及啓発施策、障害者スポーツ振興施策、またスポーツ施設整備事業については、ぜひより一層の支援をいただきたいと強く願うところであります。
 東京都は、東京二〇二〇大会に向けた機運醸成を図るため、市区町村が行う事業に対して補助を行っておられますが、具体的にどのような事業を対象に支援しているか、伺います。

○小池自治体調整担当部長 都は、東京二〇二〇大会及びラグビーワールドカップ二〇一九の成功に向けまして、都内全域で機運醸成を図るとともに、大会を契機としたさまざまな事業を大会後のレガシーとして地域に根づかせるため、市区町村の主体的な取り組みに対して支援を行っております。
 支援の対象といたしましては、ソフト事業であるスポーツの普及啓発や障害者スポーツの振興に対する補助のほか、ハード事業でありますスポーツ施設の整備に対する補助がございます。
 具体的に申し上げますと、ソフト事業への補助では、オリンピアン、パラリンピアンによる講演会や競技体験イベントなどのほか、事前キャンプの誘致や外国文化の理解促進などの取り組みを支援しております。
 また、障害のある人が身近な地域で継続的にスポーツを楽しめる環境づくりを進めるため、障害者が参加できるスポーツ教室や大会等に対しても補助をしております。
 さらに、ハード事業への補助では、スポーツ施設の新設、改修やバリアフリー工事のほか、東京二〇二〇大会の事前キャンプの誘致や受け入れ対応及び練習会場、またラグビーワールドカップ二〇一九の事前キャンプ地などのための工事を対象としております。
 都といたしましては、こうした補助を通じまして、今後とも積極的に誰もが身近な地域でスポーツに親しめる環境整備に取り組み、市区町村と連携しながら、両大会の機運を盛り上げてまいります。

○斉藤(れ)委員 例えば現在、スポーツ振興等事業のいわゆるソフト面での支援といたしまして、普及啓発等事業については、各市区町村に対して総限度額が一市に対して五百万ということですが、講演会や体験イベント、外国文化の理解促進などは、どの市区町村でも実施できる、しかも人の心に大会レガシーを残していける貴重な事業でもあり、ぜひ、しつこいんですけれども、このような部分はもっとご支援を賜れないかというふうにも地元からもお話を伺っております。
 例えば多摩市、稲城市などでは、唯一の市内開催競技であるロードレースが市内を通過する、その二日間に最大限の盛り上げを図りたいというふうに考えているところがあります。これについては、それに向けての準備や試行が必須でありまして、それには現在の時点でとても市区町村への支援が十分とはいえないというふうにも考えております。
 二〇二〇年が本番ということで、先立って二〇一九年から、例えばロードレースプレ大会の開催や自転車展示ショー、大型ビジョンで一年前イベントを開催するほか、大会時に開催するコミュニティライブサイト等の計画策定や実施など、区市町村の準備や試行に向けた取り組みを支援するためにも増額を図るべき、もしくは全く新しい事業として区市町村支援を行っていただきたいということを要望いたします。
 オリンピック・パラリンピック競技大会の期間中、都内全域での盛り上げについては、都が実施する広域的なライブサイトに加え、市区町村による地域のコミュニティライブサイトやパブリックビューイングが重要な役割を果たします。
 リオ大会やロンドン大会時には、都内においても複数の自治体が競技中継のパブリックビューイングを実施したと聞いておりますが、自治体によってはこれまで、パブリックビューイングの経験がないところもあり、都によるサポートが望まれるところです。
 東京二〇二〇大会に向けて、市区町村がコミュニティライブサイトやパブリックビューイングに取り組むことができるよう、都として市区町村への情報提供やノウハウ共有を行っていく必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○丸山事業推進担当部長 東京二〇二〇大会の盛り上げのためには、都が実施するライブサイトに加え、市区町村が身近な場所で実施する地域のコミュニティライブサイト等の取り組みを推進することが重要でございます。
 本年六月には、コミュニティライブサイト等の概要が組織委員会から公表され、都は速やかに市区町村に情報提供を行っております。その際には、市区町村の担当者から競技放映、観光PRなどに関するご要望があり、運営に反映できるよう組織委員会と協議を行っております。
 さらに八月には、都がリオ大会や平昌大会時に実施したライブサイトの実施内容や運営ノウハウなどについて詳細な説明を行いました。
 来春にはコミュニティライブサイトの申請が開始されることから、市区町村が円滑に準備を進められるよう、都として引き続き丁寧に情報提供を行うとともに、申請手続のフォローや各種相談対応等、きめ細かな支援を実施し、都内全体の盛り上げを図ってまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 既にことしも大会に向けて、各市区町村が実施するパブリックビューイングが行われているところもありまして、地域の盛り上げにつながっております。
 大会本番をより盛り上げるため、市区町村から放映したい競技中継などの要望が上がっていて、現在、組織委員会と協議をしているとのことですが、ぜひ今後も市区町村の方からのさまざまな問い合わせや相談対応に、東京都の皆様のお力添えを賜りたいと考えております。
 また、観光PRにつながるような、先日の調布の方で行われたものも恐らくそうだと思うんですけれども、効果を得られた具体的な市区町村実施のコミュニティライブサイトの好事例というのは、早期にほかの市区町村にも共有するなど、今後の計画や検討が余裕を持って取り組んでいけるようにご支援をいただきたいということを要望して、次の質問に移らせていただきます。
 最後のテーマとして、ラグビーについて伺いたいと思います。
 本日、既に菅野副委員長からもこの機運醸成についてお話がありましたけれども、特に私は、女性に対する機運醸成について伺いたい点がございまして、それも含めて質問させていただきたいと思います。
 開催まで残り十カ月を切ったラグビー二〇一九大会の成功に向けて、女性ファン獲得に向けた取り組みも重要と考えております。
 ラグビーは、やっぱり体と体がぶつかり合う、非常に男性的なスポーツであるという印象もありますけれども、一方で、女性が引きつけられる要素も多分に持ち合わせていると私は感じております。
 スポーツにおいて、女性ファンの獲得がそのスポーツそのものの知名度の向上や機運醸成に資するということは、例えば二〇一三年に全国レベルで広がったカープ女子といわれる野球の広島カープを応援する女性ファンの広がりからも明らかだと考えております。
 カープ女子には、正直野球のルールを余り知らないファンの方や広島カープの選手にも余り詳しくない方もいらっしゃるということはうわさをされているんですけれども、実際にカープ女子が全国的に広がりを見せた後は、何と広島の本拠地、通称ズムスタは、観客の四〇%を女性が占めて、二〇%が二十代以下の若い女性だということがわかっております。
 女性に人気が出ると、なぜその波は波及していくか。これはプロスポーツライターの方なども指摘しておりますが、何々女子という自分自身のキャラづけをすることは、SNSなどでも発信が容易で、かつそのつながりを持つ女性同士が強固な関係性を築いていく。いわゆる女子校的なコミュニケーションの起点となるということが理由にあるそうです。
 この女子のコミュニケーションの起点を、ここラグビーワールドカップ二〇一九大会の開催都市である東京都でも生み出せる可能性があると私は考えております。
 また、ラグビーは、イギリスのパブリックスクールを発祥の地に持っておりまして、そもそも中流階級、上流階級や貴族の好むスポーツとしてヨーロッパで発展をしてきております。
 こうしたラグビーの文化的または歴史的な背景を打ち出すとともに、東京都に縁のある選手にも協力をいただいて、選手の顔やキャラクターが見えるPRを行うことは、多様な女性ファンをふやしていく効果があると考えますが、都の取り組みを伺います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 二〇一九年大会のさらなる盛り上げを図るために、ラグビーになじみの少ない方々、とりわけ女性ファンの獲得を意識した取り組みを展開していくことも重要でございます。
 都は、女性にもラグビーに親しみを持ってもらえるよう、ことしの九月に銀座で実施した大会一年前イベントで、開催都市特別サポーターに、女優でラグビーファンの山崎紘菜さんを任命いたしました。
 そして、山崎さんやファッション誌のモデルによるトークショーを実施し、女性目線からのラグビーの魅力を発信するとともに、ラグビー元日本代表によるラグビーの文化的、歴史的な背景も含めたわかりやすい解説を行っております。
 また、イベント開催に合わせ、女性向けファッション雑誌でラグビー特集を掲載いたしました。都内のトップリーグチームの現役選手二名による対談など、選手の人柄やラグビーは紳士のスポーツであることなど、多面的な情報を発信いたしました。
 今後も、日ごろラグビーになじみの少ない女性にもおもしろさが伝わるよう、さまざまな工夫をしながら機運醸成に取り組んでまいります。

○斉藤(れ)委員 今ご説明いただきましたように、ファッション雑誌ということで、自分も、今ここにあるんですけれども、久しぶりに私もファッション雑誌の中身をしっかりと読ませていただいたんですけれども、ふだんラグビーに縁がないような方も読むような雑誌でありまして、若い女性の方たちにも目を通していただけるように、編集者の方がかなり工夫をされて取り組んでいただいたというふうに感じました。とてもすばらしい取り組みだと思いました。
 さらに、日本代表に限らず、これは海外の元代表選手の奥様から伺ったんですけれども、海外のラグビー選手は、その方の伴侶、パートナーがインフルエンサーとも呼ばれるぐらいの結構有名な女性であったりとかいうことも多いというようなことを伺っておりまして、海外では奥方を紹介するようなPRも頻繁に行われているということを伺っております。
 女性目線でラグビーやラグビー選手、またその人生のストーリーにも注目をしていただけるようなPRを、今後さらに加速させていただきたいということを要望いたします。
 海外選手やチームの魅力を伝えるということも一つの方法として検討していただきたいと思いますが、例えばハカの魅力や海外スター選手のPRの取り組みや今後の検討について伺います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 ハカなどの試合前に行われる出場国ごとのパフォーマンスに加え、出場チームや選手の魅力を伝えていくことも、ワールドカップの盛り上げには重要でございます。
 そのため、都は、パブリックビューイングでの見どころ紹介などで出場する選手の紹介を行うとともに、ハカや海外選手などを紹介する動画を作成し、SNSで公開するほか、さまざまなイベントやデジタルサイネージなどで放映しております。
 また、スポンサー企業の協力を得て、迫力ある各国のトップ選手の大型写真を小田急線下北沢駅、京王線調布駅、都営地下鉄大江戸線代々木駅など、都内各地で掲出しております。
 今後も、国内外の選手やチームの迫力あるプレーをさまざまな媒体で積極的にPRするなど、ラグビーの魅力発信に努めてまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 ハカは、いわゆるウオークライということで、戦いの雄たけび、試合前に発するものですけれども、これはニュージーランド以外にもトンガ、サモア、フィジーなどで踊られるということなんですけれども、私は先日、十一月三日のテストマッチにて、ニュージーランド、オールブラックスのハカをこの目で生で見たのが生まれて初めてだったんですけれども、かなりの衝撃を受けました。
 このとき踊られたハカはカ・マテというもので、先住民族であるマオリ族の伝統舞踊でありまして、目の前の対戦相手への敬意を表しつつ、みずからの士気を高めるような舞踊が行われることで、全世界的にハカのファンがいるということもいわれております。
 ちなみに、ハカには種類があって、特別な試合のときに踊るといわれるのがオールブラックスのためにわざわざあえてつくられたというカパ・オ・パンゴというハカがあるそうです。
 これは、実は日本国内では先日初めて踊られたのは、ことし十月二十七日の横浜日産スタジアムでのオールブラックスとオーストラリアの代表戦だったということで、一部ファンによると、日本代表戦でぜひオールブラックスがカパ・オ・パンゴを踊ってくれるようにいつかなってほしいというように切望する声も上がっているということです。
 このような少々マニアックながらも、視点を変えることで見えてくる連続したストーリーの中の一場面としてのラグビーワールドカップ二〇一九のこの大会をぜひ多角的に取り上げて、機運醸成に生かしていっていただきたいと考えております。
 また、ただいまご答弁で、海外の選手を紹介する動画等を作成して、イベントやデジタルサイネージで公開をしてきたということをお答えいただきました。このように、都の作成した動画等の幅広い利用を検討することや、大会やファンゾーン、イベントなどでの関連動画等を東京動画もしくはSNSで周知していくべきではないかと考えますが、都の見解を伺います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 ラグビーの魅力を伝え、ラグビーファンの裾野を広げるためには、迫力あるプレーやわかりやすいルール解説などの動画を活用したPRは有効であると考えております。
 そのため、東京都のラグビー専門サイト、東京都ラグビー情報では、ルール解説や過去の有名選手を活用したPR動画を掲載しております。また、SNSでは、過去大会での名場面や名選手を紹介した動画を配信しており、こうした動画を区市町村に配布し、庁舎などで放映していただいております。
 さらに都は、十一月三日のテストマッチに合わせて、都の開催都市サポーター、畠山健介さん、渡部建さん、山崎紘菜さんに出演していただいた二〇一九年大会のPR動画を作成し、京王線や小田急線新宿駅のデジタルサイネージ八十二基で放映いたしました。
 今後は、さまざまなイベントでの利用やSNS、東京動画への掲載なども含め、さらなる活用を進めてまいります。

○斉藤(れ)委員 さらなる活用を進めていただけるということで、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。
 動画の拡散力というのは、SNSや動画チャンネルで掲載されて、閲覧やコメント投稿なども行われていくにつれてさらに増していくものであると私は考えております。
 当日の実施イベントには足を運べなかった、または駅のデジタルサイネージを見ることはできなかった人にも、改めて東京都の作成した動画を目にしていただく機会がふえることは、非常に有益で重要なことだと考えます。さらなる活用を検討するということで、大変前向きな答弁、ありがとうございました。
 最後の質問になります。
 私の子供の友人で、小さなころからみなとラグビーのスクールの方でラグビーを習っている子がおります。私の子供は習わせたことがなく、ラグビーのおもしろさややり方も知らなかったんですけれども、お友達からスクラムの組み方やボールの投げ方、キャッチの仕方を教わっているうちにすっかりはまって、楽しそうにラグビー体験をしているところでございます。
 ラグビーに私自身が初めに興味を持ったのは、自分が釜石市とかかわりを持って、現地に通うようになってからでした。ラグビーから誇りをもらって、ラグビーから友人を得て、そしてラグビーに毎日の輝きを見つけていったという選手たちや市民の方たちからお話を伺ったことがきっかけです。
 釜石市の子供たちは、日ごろから大人たちからそのような輝きの共有を得られている状況です。今でも釜石市では、小学校や中学校で毎週のように釜石シーウェイブスの現役の選手たちやOBの方たちが、ラグビー講座や体験授業に訪れていらっしゃいます。
 都内のとあるラグビークラブで子供たちに教えているラグビーの活動方針に、みんなのために頑張るということ、また最後まで諦めないということ、このようなすばらしい教育的観点からも本当にすぐれているというようなものがございます。
 スマホやゲームで何もかもがスピードアップをしている現代を生きる子供たちにこそ、この大会を契機にラグビー競技の持つ大きくて根源的な精神性というものに、先ほど斉藤理事からもご経験者のお話でノーサイドの精神ということがございましたけれども、ぜひこれは、そこに触れられるきっかけを、東京都に積極的につくっていただきたいと考えております。
 そこで、子供たちが気軽にラグビー体験を楽しめる環境づくりが必要であると考えますが、都の見解を伺います。

○篠ラグビーワールドカップ準備担当部長 ラグビーは、協調性の涵養など、子供たちの成長にとって非常に有用であり、子供たちがラグビーに興味を持つような取り組みを進めていくことが重要でございます。
 都は、大会一年前を初めとする節目イベントなどにおいて、ラグビー協会などの協力を得て、ラグビー体験コーナーを設置し、子供たちがラグビーの選手と実際に触れ合える機会を提供しております。
 また、都主催のイベント、スポーツ博覧会では、元日本代表選手による子供たちのためのタグラグビー教室を実施いたしました。
 さらに、府中調布三鷹ラグビーフェスティバルを初めとした市区のスポーツイベントなど、さまざまな場で気軽にラグビー体験ができるブースを出展し、身近に楽しめる環境づくりに努めております。
 加えて、都が地区の体育協会や競技団体と連携して、地域のジュニアスポーツの普及振興等に取り組むジュニア育成地域推進事業においても、ラグビー競技を対象としております。
 今後も、子供たちがさまざまな場で気軽にラグビーを体験できるよう、関係者とともにさらに検討してまいります。

○斉藤(れ)委員 タグラグビー教室を開催されていたり、スポーツイベントやジュニア育成地域推進事業においても、ラグビー競技を体験できるように取り組んでくださっているということで、大変さまざまにお取り組みをいただいているんですけれども、現在都内で子供たちが日常生活の中でラグビーを体験できるという機会については、ちょっとまだ多いとはいえないと考えております。
 スクールの数でいうと、関東ラグビーフットボール協会所属のラグビースクールは都内に二十五カ所あるんですけれども、小学校などで放課後等に例えばサッカー教室や野球少年団が開催されていることほど開催はされておらず、今現在、恐らく練習日は土曜日または日曜日が非常に多いということがありまして、もともとラグビーを習わせようと考えているご家庭のお子さん以外には、なかなかそのおもしろさが伝わりにくいというのが現状であると考えております。
 例えばきょう、全然全く違うお話で、大学の単位のお話がありましたけれども、大学でラグビーをやっていらっしゃる方たちで、学生さんたちに大学の単位をお認めいただくことによって、今度小学校などでラグビーの体験会を開いていただいたりというような施策を展開するなど、今後については気軽に体験できるような機会の創出をさらに検討していただけるとありがたいなということをお伝えいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○谷村委員 それでは、初めに、潮田局長にお尋ねをしたいと思いますが、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催を通して、何がレガシーに残るのか、あるいは何をレガシーに残したいと思っていらっしゃるのか、見解をお尋ねしたいと思います。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 一九六四年のオリンピックにつきましては、高速道路初め新幹線ですとかそういったハード整備が中心のレガシーであったというふうに思っております。
 また、それ以外にもソフト部分でもいろいろと、例えばそのときに、先ほどもお話があったかもしれませんが、ホテルのコックさんが皆さん集まって、冷凍技術なんかもそのときにいろいろ導入されたというふうに考えております。
 また、ママさんバレーなどもそのころから非常に盛んになったというふうに聞いております。
 二〇二〇年大会におきましては、今知事が非常におっしゃっていただいております、まずパラリンピックをしっかりと進めていくというお話がございます。
 そうした中で、一つは、まちをさまざまな形で、ハード面、ソフト面を含めまして、バリアフリー化をしていくということが大事な取り組みの一つだというふうに思っております。
 また、障害者スポーツの振興なども非常に大切な取り組みだと思っております。
 それ以外にも、やはり今回、いろいろと環境への配慮ですとか、あるいは先ほど来、SDGsの話もございました、そういったことも含めまして、ソフト面でもしっかりとしたレガシーを残していきたいと、かように考えております。
 二〇二〇年の大会はもちろんでございますが、大会を通じまして、都民、国民の皆さんにそれらのレガシーをしっかりと残していけるように、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

○谷村委員 それでは、続いてお尋ねをしますけれども、オリンピックというのは文化の祭典でもあり、そしてスポーツの祭典でもありますけれども、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を通して、世界に何を東京は発信するべきなのか、あるいは日本も含め、首都東京として、開催都市として何を発信していくべきかとお考えか、お尋ねいたします。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 東京が発信していくべきものとしましては、一つは今回ボランティアでいいますと、招致活動のときにおもてなしという言葉がございましたけれども、東京ないしは日本の文化、あるいはおもてなしの心、そうした海外からのお客様を温かく迎えて、日本というのがすばらしい国であるということをお伝えしていくということが非常に大事なことだと思っております。
 今回は、オリンピック・パラリンピックのときには、競技を中心に会場にお越しになる方が多いかと思いますけれども、ぜひ、その一回だけにとどまらずに、日本の魅力を、東京の魅力を海外から来るお客様にも十分にお伝えして、二度三度、日本にお越しいただけるように、それがまた日本の文化をよく知っていただくということも含めまして、進めていきたいというふうに思っております。

○谷村委員 わかりました。前大会でのレガシーというものは、文化が取り残されて経済のレガシーが残ったという指摘をする方は大変多くいらっしゃって、この次のオリンピック・パラリンピックこそは文化のレガシーも残してほしいという、招致活動のときからそういう話があったわけですけれども、オリンピック・パラリンピック準備局が所管ではありませんけれども、今回、文化の祭典としての、あるいは文化のレガシーというのは、完全に取り残されているなというふうに感じております。
 また、次に、世界に何を発信していくかということにつきましても、もう少し目線を高く上げて取り組んでいただければありがたいなと思います。
 これ以上先は申し上げませんけれども、いわゆる東京が天の時、地の利を受けている最大のチャンスのときですので、オリンピック・パラリンピックの開催を通して、日本という、あるいはその首都東京が世界に何を発信していくのか、それはもっといえば、これまでの国際社会の価値観に対して新たな価値観というものをつくって発信していく、あるいはそれを具現化していく、体現化していく、そういう意味での国際社会への発信をしていく大きなチャンスがこのオリンピック・パラリンピックなわけですから、そのさまざまな指揮をとっておられるであろう局長におかれましては、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 それでは、次に移ります。
 先月四日に会計検査院の発表で、国の大会経費の負担が八千億円に膨らんだという報道がありました。国の負担というのは、そもそも一千五百億円というふうに大枠合意で決まっていたわけですけれども、いきなり六千五百億円ふえたということで、衝撃的な、これはどこかのマスコミが計算した、積み上げたというならわかりますけれども、会計検査院が検査をした結果として、六千五百億円増という数値におきましては、大変都民、国民の皆様に大会経費への懸念が広がったと思っております。
 都の大会経費に対する、こうした会計検査院の指摘も受けながら、都の大会経費に対する認識というものをお伺いしたいと思います。

○雲田調整担当部長 本年十月に会計検査院が国会に報告いたしました検査結果の概要でございますが、大会経費において国が負担する経費一千五百億円のほか、行政経費も含めまして、大会との関連性から整理し、全体像を対外的に示すべきということと承知してございます。
 これを受けまして国は今後、オリ・パラ関係予算の公表に加えまして、支出の段階でも集計を行い、その結果を毎年度公表していくこととしております。
 一方、東京都におきましては、仮設整備や大会運営といった大会に直接必要となる経費に、都立と国立の新規恒久施設整備費を加えました大会経費につきまして、総額一兆三千五百億円、うち都負担額六千億円となることを公表してございます。
 さらに、平成三十年度東京都予算案公表時に、この大会経費以外に、大会を契機に都が取り組む事業、大会に関連する事業として、平成二十九年度から三十二年度までの経費の大枠として、八千百億円とお示ししております。
 これは、もともと本来の行政目的のために行われるものでございますが、大会を契機に重点的に取り組むことで、大会後の東京のさらなる発展につながるレガシーになるものと考え、取り組んでいくこととしているものでございます。
 東京都といたしましては、今後とも引き続き、節目節目で都議会の皆様や都民の皆様に状況をわかりやすくお伝えし、ご理解を得ながら大会準備や大会に関連する事業を進めてまいります。

○谷村委員 今回の会計検査院の指摘は、国の大会経費と大会関連経費というものの区別がなされていなかったので、六千五百億円高く発表になったということだと思うんですけれども、改めて確認します。
 大会経費と大会関連経費の違いというものについて、もう一度明確にお願いします。

○雲田調整担当部長 まず、大会経費につきましては、仮設整備、あるいは大会運営といった専ら大会に直接必要となる経費、それに加えまして、都立と国立の新規恒久施設整備費を加えたものでございます。
 一方、大会に関連する事業というものは、大会を契機に都が取り組む事業でございまして、これはもともと本来の行政目的のために行われるものですが、大会を契機に重点的に取り組むことで、大会後の東京のさらなる発展につながるレガシーになるものと考え、取り組んでいくこととしているものでございます。

○谷村委員 単に繰り返されただけの答弁だったかもしれませんが、あくまでも大会関連経費というのは、オリンピック・パラリンピックが開催されようとされまいと、行政として行われるものについての経費というものが大会関連経費であって、これは大会経費とは違うんだという区別でよろしいですね。よろしいですね。--会計検査院は、国に対してだけではなく、組織委員会に対しても指摘をしているわけですけれども、組織委員会において、大会関連経費というのは存在するんでしょうか。

○雲田調整担当部長 組織委員会でございますが、組織委員会は仮設の整備ですとか、あるいは大会の運営、オペレーション等といった、専ら大会に直接必要となる業務を行うものでございますので、大会経費のみとなってございます。

○谷村委員 ちょっとそうした点も、会計検査院においては理解が足りなかったのかなとも思いますけれども、繰り返し求めておきますが、大会関連経費というのは、オリンピック・パラリンピックが開催されようとされまいと、行政目的として支出されるべき経費であるということを重ねて確認をさせていただきたいと思います。
 オリンピック・パラリンピックをやらなかったら、それは使わなかっただろうというのは大会経費であって、あろうとなかろうと行政目的として支出する、これは大会関連経費であるということで、この点につきましては、一回きちんとさらに精査をしていただきたいと思います。きょうはここまで申し上げておりますけれども、厳密に線引きをしていただきたいと思います。
 次に、大会経費につきましては、都、国、そして組織委員会がそれぞれ負担するわけですけれども、一番心配なのは組織委員会の支出になります。
 組織委員会は、大会終了後にはいずれ解散をし、その予算を上回った場合は、収支不均衡の場合には赤字を出すということになりますけれども、東京都がそれを負担することになっているわけですので、組織委員会の収支というのは、東京都としては全力を挙げて見ていく、監視していかなければならないものだと思っております。
 まず、組織委員会の支出の中で、都と組織委員会が共同実施する事業については、共同実施事業管理委員会が組織委員会の支出のチェックをすることになっておりますけれども、これは具体的にどのように行っているのか、お尋ねをします。

○雲田調整担当部長 共同実施事業の執行段階におきます確認に当たりましては、組織委員会が契約の手続に入る前に、案件ごとに必要な内容、機能か、適正な規模、単価か、類似のものと比較して相応かといった東京都が経費を負担する基本的な考え方に基づきまして、経費のチェックを行っております。
 具体的には、まずは東京都と組織委員会の各事業の担当者間で基本的な考え方に基づき、大会経費の予算の枠内かどうかも含めまして、案件ごとに経費をチェックいたします。その上で、東京都作業部会において確認を行っておりますが、特に一定の金額以上のものにつきましては、再度、案件ごとにチェックしているところでございます。

○谷村委員 今、一定金額以上のものについては、再度案件ごとにチェックしているというお答えでしたけれども、一定の金額以上というのは具体的に幾らでしょうか、議会ですので明確に答えてください。

○雲田調整担当部長 一定の金額以上でございますが、請負工事契約等につきましては三億五千万円、それから物件の買い入れ等につきましては六千万円以上でございます。

○谷村委員 組織委員会が負担をする六千億円のうち、共同実施する事業というのは、今のようなご答弁のような形で監視できるんだと思いますけれども、そうでない事業というのもあって、それは共同管理の実施事業についての監視ができないわけですけれども、組織委員会が支出する六千億円の中で、共同実施する事業と、そしてそうでない事業の割合というのはどのようになっていますでしょうか。

○雲田調整担当部長 共同実施事業といたしまして組織委員会が負担する事業は、パラリンピック経費が六百億円となりますが、パラリンピック経費を算出するに当たりましては、オリンピックにもかかわるものは、それぞれの大会の開催日数で案分しているという場合が多うございます。
 そのため、実際に共同実施事業管理委員会で確認する金額といたしましては、組織委員会経費の六千億円のうち、おおむね四分の一から三分の一程度と想定してございます。

○谷村委員 では、この組織委員会の経費の六千億円というのは、現在、どういう内訳になっているのか、改めてご説明をお願いします。

○雲田調整担当部長 組織委員会は、昨年五月に合意いたしました大会の役割、経費分担に関する基本的な方向に基づきまして、大会運営の主体としての役割を担うこととしております。
 組織委員会が負担する主な経費の内容といたしましては、大会経費バージョンツーをベースに申し上げますと、まず会場関係では、仮設等でオーバーレイ、国、民間施設の仮設インフラ、民間施設の賃借料等で九百五十億円、エネルギーでは、国、民間施設の電源設備、電気、ガス使用量などで百五十億円、テクノロジーでは、国、民間施設の通信インフラ、競技計測、各種情報システムなどで七百億円でございます。
 また、大会関係では、輸送でバス、自動車の借り上げ、大会関係者の公共交通無料化などで二百五十億円、セキュリティーでは民間ガードマンによる警備などで二百億円、オペレーションでは競技、聖火リレー、開閉会式、選手村、飲食、医療、宿泊などで一千億円となっておりますほか、組織委員会の管理、広報で六百億円、開催都市契約に基づくIOCへのロイヤリティーなどのマーケティングで一千二百五十億円、その他調整費などで九百億円となっております。

○谷村委員 今お答えいただきましたロイヤリティー、あるいはその他の調整費の件については後ほどお伺いしたいと思いますけれども、現在の組織委員会の経費六千億円の執行状況はどうなっているのか、また今後の見通しについて状況をお尋ねいたします。

○雲田調整担当部長 組織委員会経費六千億円のうち、平成二十九年度までの支出は、開催都市契約に基づくIOCへのロイヤリティー、組織委員会の管理運営、租税公課、これは消費税納付分ですが、など約八百億円でございまして、平成三十年度はこれらに加えまして、国、民間施設の仮設の設計など約七百億円の支出を予定しております。
 残りの四分の三の約四千五百億円につきましては、平成三十一年度、三十二年度の支出を見込んでおります。

○谷村委員 今度は逆に、組織委員会の収入についてでありますが、大会経費V2では六千億円となっておりますけれども、現在の収入の状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

○雲田調整担当部長 平成二十九年度までの収入は、スポンサー収入などで約一千八百億円、平成三十年度はこれらに加え、IOCからの負担金収入などで約九百億円の収入を見込んでおります。
 平成三十一年度、三十二年度は、引き続きこのスポンサー収入やIOCからの負担金収入のほか、チケットの売上収入などで約三千三百億円を見込んでおりまして、大会経費バージョンツーで計上した六千億円から現時点で変更はございません。

○谷村委員 IOCとの負担金収入と、逆に今度、IOCへ払うロイヤルティーなどのマーケティングの金額なんですが、先ほどのご答弁では、IOCへ払うロイヤリティーなどのマーケティングで一千二百五十億円というお答えでした。
 その次の質問に対しては、開催都市契約に基づくIOCへのロイヤリティー、組織委員会の管理運営等で八百億円という支出があるわけですけれども、逆に平成三十年度は、IOCから九百億円の収入、三十一年、三十二年については、IOCからの負担金収入を含めて三千三百億円の見込みとなっておりますけれども、IOCからの負担金収入というのは総額幾らを見込まれておりますでしょうか。

○雲田調整担当部長 IOCからの負担金収入の総収入でございますが、開催都市契約第十四条に基づきまして、放映権料を原資とする拠出金は八百五十億円となってございます。

○谷村委員 IOCに払うロイヤリティーなどの負担金の金額と、逆にIOCからの負担金収入との金額の差というのはどうなっていますか。

○雲田調整担当部長 まず、IOCからの負担金収入でございますが、こちらは開催都市契約第十四条に基づき、放映権料を原資とする拠出金ということで八百五十億円となってございます。
 また、開催都市契約第四十九条に基づきまして、組織委員会はIOCに対して一定のロイヤリティーを払うことになってございますが、この金額につきましては公表されておりませんが、仮にスポンサー収入等に一律七・五%を乗じて試算した場合は、おおむね三百億円程度となってございます。

○谷村委員 ということは、基本的にはIOCから受ける金額の方が総体としては大きい、五百億円ぐらいということで確認させていただきます。
 続きまして、組織委員会の六千億円の管理を適正に行い、その支出が赤字にならないようにするためにはどうするのか、また仮に赤字になった際にはどうするのか、お尋ねをいたします。

○雲田調整担当部長 まず、赤字にならないための執行管理ということでございますが、こちらにつきましては、立候補ファイルにも記載してございますが、今後、経費がかなり出ていくということもございますので、月単位で厳しく管理をしていくということとしてございます。
 もし万が一、赤字、あるいは収支不均衡と見込まれる場合には、こちらも立候補ファイルに記載してございますが、まずは組織委員会によるさらなる支出の削減、収入確保といった収支改善のための方策を講じることとなります。

○谷村委員 収支不均衡が見込まれる場合には、組織委員会によるさらなる支出の削減、収入確保という方策を講じることになるということについて、東京都においてもしっかりとチェックするということだと思うんですけれども、どうやってチェックする--東京都として。その月単位の、開催一年前になりました、半年前になりました、三カ月前になりました、ずっとその収支をきちんと見ながら、東京都としてどういうチェックをすることができるんでしょうか。

○雲田調整担当部長 これはまだこれからということがございますので、まずはこの情報を組織委員会と共有いたしまして、その取り組み状況をまずは重視していくということから始めたいと考えております。

○谷村委員 結局、組織委員会というのはオリンピック・パラリンピックが終われば解散をするわけで、そしてそこの収支が黒であろうと赤であろうと、仮に赤になっても、東京都が負担をするということになっているわけでありますので、基本的にその結果を東京都は受け入れざるを得ないという構図になっているわけですので、それだけの組織委員会の支出に対するチェックというのは、一定程度の強い権限を持って取り組んでいただかないと、最後はこれだけ赤字が出ましたというものを東京都が負担しなければいけなくなるということになるわけですけれども、組織委員会の決算時期というのはいつごろになるということもまだわからないでしょうか。

○雲田調整担当部長 大会終了後、仮設の撤去ですとか、あるいは解散に向けた手続等が行われることになりますため、その期間にもよるところかと思います。

○谷村委員 わかりました。ちょっと話戻りますけれども、組織委員会の収支の結果等、黒になれば全然問題ありませんけれども、赤になった場合の状況、事態と、それを補填する東京都の、東京都とこの組織委員会の契約というのは何か交わされているんでしょうか。

○雲田調整担当部長 現在のところ、その契約というのは締結をしてございません。

○谷村委員 これは、組織委員会の収支をしっかりと監視するということと、その権限というものも契約上でしっかりと確認されるべきだとは思いますけれども、何か答弁ありますか。

○雲田調整担当部長 済みません、今私が申し上げたのは、具体的な手続に関する協定というのは結んでいない、契約ですね。ただ、委員ずっとおっしゃっているように、既に立候補ファイルに記載のとおり、万が一、資金不足になった場合には東京都が補填するということを保証しているという、保証はございますということでございます。

○谷村委員 そういう立候補ファイルになっているんだから、組織委員会の支出に対しては、東京都としてはきちんと監視する責任、権限があるということだと思うんですね。それが曖昧なまま大会を迎え、そして大会を終え、そして精算をしたときに赤でしたというようなことは断じてあってはならないことだと思います。
 いかなるスポーツの祭典だとか、あるいは開会式から始まって、いろんな運営が成功しても、また何かいろんな発信をすることができたとしても、都民の皆様からお預かりをする税金が一円でも無駄に支出されたということになると、全て台なしになっていくことだと思っております。
 東京都が直接されていること、あるいは国が直接支出されている点については、比較的明るい見通しを持ってはおりますけれども、組織委員会の支出に対するチェックというのだけは、厳しく東京都としても権限を持って行っていただきたいと思います。
 ちなみに、今までの組織委員会が入っている事務所の家賃、総額幾らになったかというのは……。

○中嶋大会企画調整担当部長 平成二十九年度の決算の資料でございますけれども、賃借料でございますと、九億五千四百万円という数字でございます。

○谷村委員 年間そういう事務所経費だけで支出をしているということは、今までも何回も何回も申し上げさせていただきましたが、十億近いお金が事務所経費だけで出ているということについて、今度場所が変わられるんだろうとは思いますけれども、基本的な支出のところの管理からしっかりとやっていただきますことをお願いしまして、そして、一円たりとも都民の皆様の税金が無駄に使われることのないように、情報も公開してもらって、監視もしっかりしてやってもらいたいということをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○田の上委員 先ほど来、TDMなどの質疑もございましたけれども、混雑緩和というのは一つの課題だと思っております。
 東京二〇二〇大会では、競技会場へのアクセスは、基本的には鉄道の駅から徒歩というふうに伺っております。
 私個人は、アクセス手段というのは複数検討していくべきではないかと考えております。新木場周辺や有明地区など臨海地域には競技会場が集中いたしますが、特に競技の終了が複数の会場で重なる場面などにおいて、りんかい線などでは乗降客が集中し、混雑する可能性があると考えます。
 鉄道の混雑についてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○片寄輸送担当部長 大会時におけます観客輸送につきましては、鉄道を初めとする信頼性の高い東京の交通網を十分に活用することとしておりますが、競技会場付近などの路線を中心に、観客等による混雑が想定されております。
 こうした中、大会時の鉄道輸送のマネジメントといたしましては、輸送力の確保や観客の需要分散平準化、一般利用者の需要分散抑制の三つの施策を効果的に組み合わせて対応することが重要でございます。
 このため、大会時における時間帯別の鉄道の混雑状況などを把握し、これらのデータなどをもとに、組織委員会とともに鉄道事業者と連携しながら具体的な検討を進めているところでございます。
 引き続き、関係者と調整を進め、多様な施策を組み合わせて、都市活動の安定を図りつつ、安全で円滑な観客輸送を実現してまいります。

○田の上委員 いろいろ具体的に検討中ということでございました。
 私の地元江戸川区には、カヌースラロームの競技会場ができるわけでございます。最寄り駅になるのは、京葉線の葛西臨海公園駅であります。ここは各駅停車のみが停車する駅であり、競技が開始される十三時から十六時ぐらいの時間は、おおよそ一時間に七本の運行でございます。
 また、千葉方向にも東京方向にも会場の最寄り駅が存在いたします。こうしたケースについては、京葉線以外にもあると考えます。
 そこで、鉄道の輸送力の確保について、しっかりと対策を講じるべきと考えますが、具体的にはどのように進めていくのか、伺います。

○片寄輸送担当部長 鉄道の輸送力の確保につきましては、組織委員会と連携しながら、大会時の観客需要を踏まえ、混雑する区間の輸送力増強の可能性について、鉄道事業者と調整を進めているところでございます。
 ダイヤ等の余力が少ない朝の時間帯につきましては、鉄道の増発等が事実上困難なため、時差ビズやテレワーク等による交通需要マネジメント、いわゆるTDMを推進することが重要と考えております。
 それ以外の時間帯につきましては、要員や車両の確保等の課題はあるものの、組織委員会とともに、増発等について鉄道事業者と検討をしております。
 引き続き、鉄道事業者に対し、観客需要を踏まえた輸送力増強を働きかけるとともに、TDMを推進するなど、安全で円滑な観客輸送の実現と経済活動の維持との両立を図ってまいります。

○田の上委員 ありがとうございます。先ほども申し上げましたが、観客の移動経路については、私は、基本的には非常時に備えるという意味も含め、アクセス手段を複数確保しておく必要があるというふうに考えております。
 私の地元の江戸川区では、カヌースラローム競技会場設置に当たりまして非常に喜んでおりまして、聞きなれないカヌースラロームという競技をより知ろうというようなイベントを開催したりですとか--私どものところには区歌というのがあるんです、小さい子から高齢者まで、みんな区歌をほとんどそらで歌えるんですけれども、ふだんは三番までしかないんですけれども、数年前に四番をつくりまして、機運醸成ということで、これが江戸川区のレガシーになるんじゃないかというふうに思っておりますけれども、そんなふうに進めているわけでございます。
 水と緑が誇りである江戸川区に、水の競技が来るということで、本当にうれしく思っているんですが、江戸川区民が葛西臨海公園に向かう場合には、残念ながら京葉線の中に、江戸川区内の駅というのは一駅しかなくて、最南端にありますので、我々は使いません。北部にある葛西の駅や西葛西の駅などからバスや自家用車などを利用するのが通常になっております。
 江戸川区内の南北方向の交通手段が少ないといった事情もございますが、大会時にはバスが不足するなどの課題があると思います。こうした特性を持つ会場については、臨時のシャトルバスの運行などを検討していただきたいと、ここで要望させていただきます。
 また、オリ・パラ局では競技会場への移動において、タクシーは障害者などを対象にしているとのことでございます。十月三十一日の特別委員会では、ラグビーワールドカップにおける会場周辺のタクシーの降車スペースの課題が上がっておりました。その中では、大会関係車両や動線の関係で、常設のタクシープールを使用できないとのことでした。
 東京二〇二〇大会でも同様に、障害を持った方が最寄り駅から徒歩の移動が難しい場合というものを懸念しております。
 ぜひそういった方々のために、各会場にタクシー等の発着場を設け、車両による障害者の移動手段を確保していただきたいと考えております。引き続きの検討を要望申し上げます。
 次に、観客のうち、特に外国人の方々への広報策について伺います。
 大会時には、観客は外国人の方が多くなると考えられます。そうした中、東京の鉄道網は、各鉄道会社同士の相互直通が進んでいるなど、日本人にとっては利便性が高いシステムとなってはいるものの、初めて東京の鉄道を利用する外国人にとってはわかりにくいものになると考えます。
 そのため、主要な駅や空港、ホテルなどから、外国人の移動手段としてタクシーが利用される可能性が大いにあると考えております。
 そうした要素を含め、全体として特に不安を感じるであろう外国人の方に対して、どのように会場への移動手段を周知していく予定なのか、伺います。

○片寄輸送担当部長 東京二〇二〇大会に数多く来場される外国人の方々にも円滑に会場へ来場いただくためには、鉄道等に関する移動手段の情報を適切に周知することが重要と認識しております。
 ことし行われた平昌大会では、観客向けのホームページやパンフレット等が多言語で準備されており、その中では鉄道の乗りかえ情報やシャトルバスの発着所の位置、出発時間などが提供されておりました。
 東京大会における外国人の方々への移動手段の周知につきましては、乗りかえの複雑さなど、東京の特性を適切に踏まえ、実施していくことが必要でございます。
 このため、現在こうした観点から、情報コンテンツや周知手段につきまして、過去大会での事例などを参考にしつつ、組織委員会と連携し検討を進めているところでございます。

○田の上委員 ご答弁ありがとうございました。先ほど福島委員からも、アプリなどICTの利用などというご提案もございました。また、ただいまのご答弁では、過去大会での事例などを参考にしつつ、組織委員会と連携して検討しているというお答えでございました。引き続き、ご検討よろしくお願いいたします。
 次の項目になります。八月下旬に環境局が中心となって、暑さ対策の実証実験が千代田区の皇居外苑と墨田区東向島三丁目で行われました。農業用チューブ、融雪用チューブを用い、また日傘があるなしの全六パターンで、路面温度、気温、暑さ指数を計測したものです。
 結果としましては、散水効果も一定程度の効果がありましたが、日陰の効果が一番高いということを改めて認識したものでございます。
 私は、皇居外苑の実験を見学しに行きましたが、競歩で使われる内堀通りは木陰が全くなく、街路樹等も設置することができない地域です。車道は遮熱性舗装になりますが、観客が集まるであろう歩道は日の光にさらされます。競歩は早朝からスタートすることになっていますが、十時近くとなる場合もあります。
 先般、小池知事も、対策を実施し、大会本番に向けまして必要な対策が一体何なのか、効果があるのは何なのか、検討調査も行う必要があるとの発言をしております。
 今後も、課題のある暑さ対策について注視してまいりますので、引き続きの対策の検討をお願いしたいと思っております。
 さて、大会期間中は、暑さ対策のほか、さまざまな気象リスクへの対応が必要です。そこで、気象リスクの観点から何点か質問いたします。
 皇居周辺の沿道の例をお話しさせていただきましたけれども、事前の気象、気温の情報提供や熱中症の危険情報などを告知して、観客がそれぞれ暑さ対策に備えていただくことが非常に有意義なことであると思っております。
 自分自身では大丈夫だろうと思っても、危険な状態になることもあります。医療的な観点からも助言できるような情報があるとよいかと思いますが、所見を伺います。

○田中運営担当部長 東京二〇二〇大会では、日本の高温多湿の気候になれていない海外からの来訪者を初めとして、国内外から多数の観客が見込まれております。
 このため、多くの観客が集中する競技会場周辺では、熱中症を防ぐための暑さ対策として、現在、街路樹の計画的な剪定による木陰の確保、区市と連携した微細ミストの設置などの予防対策を進めておりますが、とりわけ現地の状況に応じた適切な情報を伝えていく必要がございます。
 具体的には、観客への熱中症対策情報の発信として、ホームページやSNSを初めとするさまざまな広報媒体を活用し、多言語での熱中症予防の広報、気温上昇時の注意喚起、会場までの混雑状況等の情報提供を行ってまいります。
 さらに、ラストマイルにおきまして、ボランティア等による休憩場所、クールスポット等に関する情報提供、水分補給の呼びかけ等を行うこととしておりまして、今後、専門家の意見も聞きながら、具体的な検討を進めてまいります。

○田の上委員 ありがとうございます。木陰のないところではさらに工夫が必要なのかなというふうに思いますが、これは私のアイデアでございますが、例えばうちわ等の配布物など、さまざまな形での工夫も考えられると思っております。
 また、情報提供においては、しっかりとお願いをしたいと思っております。専門家の方々の意見を聞きながらということで、具体的な検討をお願いいたします。
 また、ラストマイルはもとより、路上競技の競歩の沿道である皇居周辺のように、特に暑さが厳しくなることが予想される場所には、ほどよい間隔で救護スペースを設置する必要があると考えますが、所見を伺います。また、あわせて救護スペースの言語対応についても伺います。

○田中運営担当部長 ラストマイルにおける救護につきましては、一時的な救護ができる場所の確保について、最寄り駅から各会場までの距離、観客数、木陰や涼む場所の有無などのルート周辺の環境等、会場ごとに状況を勘案し検討を進めております。
 路上競技の沿道における救護につきましては、日陰の場所や休憩所、暑さを避けて路上競技を観戦できるスポットに関する情報の提供について検討を進めますとともに、競技運営を担う組織委員会と連携し必要な救護が提供できる体制について検討を行ってまいります。
 海外からの来訪者に対しましては、外国語が話せる都市ボランティアによるサポート、多言語アプリの活用等を含め、適切に対応できるよう検討を進めてまいります。

○田の上委員 局所的豪雨、台風などの気象リスクについて伺います。
 以前、別の局で質問したことがありますが、トライアスロンの競技開催地の東京湾域では大腸菌が下水道の基準を上回る数値になり、報道されたことがございました。
 こうした数値は、天候によりかなり左右されます。特に台風後の海は、晴天だったとしても海水の中の状況は平時と異なる場合がございます。
 ことしの夏も、局所的豪雨、台風などが多い年でした。こうした気象情報を各競技団体と共有し、大会に支障がないようにする必要があります。
 気象情報に関する国際競技団体との共有について伺います。

○川瀬競技・渉外担当部長 開催都市契約大会運営要件によりますと、組織委員会は、国際競技連盟、IFが必要とする大会期間中の気象情報を提供することとされております。
 現在、組織委員会におきまして、各競技会場における気象データの収集や分析の方法を検討しており、これらの情報は、各競技の国際競技連盟とも共有する予定と聞いております。

○田の上委員 ありがとうございます。
 さらに、局所的豪雨、台風などの気象リスクについて、国内外にも発信して、来訪者に対し注意を促していくことも重要と考えますが、気象情報を国内外にどのように発信していくのか、伺います。また、気象リスクが現実のものとなった際の対策についての見解を伺います。

○田中運営担当部長 東京二〇二〇大会に向け、都は都市オペレーションセンターを設置し、気象情報やライフラインの情報等の都市情報を集約するとともに、大会への影響を分析することとしております。
 国内外の観客に対しては、都のホームページや組織委員会が設置する大会公式ホームページを初めさまざまな広報媒体を通じ、気象情報や競技の実施状況についての多言語での情報発信や、ラストマイルにおける都市ボランティアによる情報提供を検討してまいります。
 また、台風やゲリラ豪雨など、大会運営に影響を及ぼす可能性のある事態が発生した場合、今年度作成いたします東京二〇二〇大会における都市オペレーションセンター運営計画に基づきまして、都庁関係局及び関係機関と連携し対応を行ってまいります。
 例えば最寄り駅から会場までのいわゆるラストマイルにおきましては、会場の状況や交通機関の運行情報等を勘案しながら、観客の避難誘導を行うなど適切な対応を行ってまいります。

○田の上委員 さまざまなリスクにご対応するために、引き続きの検討をお願いしたいと思います。
 今後もさまざまな課題や提起があるとは思いますが、ぜひ大会実施に向けて一層のご尽力をお願いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。

○とや委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○とや委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時十四分散会

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