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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十四号

平成三十年十月三十日(火曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長とや英津子君
副委員長菅野 弘一君
副委員長田の上いくこ君
理事内山 真吾君
理事斉藤やすひろ君
理事星見てい子君
斉藤れいな君
龍円あいり君
福島りえこ君
鳥居こうすけ君
古賀 俊昭君
米倉 春奈君
のがみ純子君
谷村 孝彦君

欠席委員 なし

出席説明員
教育庁教育長中井 敬三君
次長西海 哲洋君
教育監増渕 達夫君
総務部長早川 剛生君
都立学校教育部長江藤  巧君
地域教育支援部長太田 誠一君
指導部長宇田  剛君
人事部長安部 典子君
福利厚生部長浅野 直樹君
教育政策担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
古川 浩二君
企画調整担当部長谷 理恵子君
教育改革推進担当部長増田 正弘君
特別支援教育推進担当部長小原  昌君
指導推進担当部長藤井 大輔君
人事企画担当部長黒田 則明君
担当部長川名 洋次君

本日の会議に付した事件
教育庁関係
事務事業について(質疑)

○とや委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、議席について申し上げます。
 議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○とや委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより教育庁関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○早川総務部長 去る十月十一日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の表紙をめくり、目次をごらん願います。
 今回要求のございました資料は十五件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、栄養教諭の配置状況(都道府県別、区市町村別、都立学校)でございます。
 (1)は、平成二十九年五月一日現在の栄養教諭の配置人数を都道府県別に、(2)及び(3)は、平成三十年五月一日現在の配置人数を区市町村別、都立学校については、中高一貫教育校と特別支援学校の別にそれぞれ記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、区市町村立小・中学校及び都立高等学校・特別支援学校のトイレの洋式化率とだれでもトイレの設置状況(平成二十九年度及び平成三十年度)でございます。
 このページには、区市町村立小中学校における四月一日現在のトイレの洋式化率及び多目的トイレ等の設置状況について、次の三ページには、都立高等学校及び特別支援学校における四月一日現在のトイレの洋式化率及び誰でもトイレの設置状況について、それぞれ年度別に記載してございます。
 四ページをお開き願います。3、都内公立小・中学校及び高等学校・特別支援学校の冷房設備設置状況でございます。
 小学校・中学校、高等学校、特別支援学校に分けまして、普通教室、特別教室、体育館等ごとに、平成二十九年四月一日現在の保有室数、設置室数、設置率をそれぞれ記載してございます。
 五ページをごらんください。4、都立学校の冷房設備設置の実績(平成二十五年度から平成二十九年度まで)でございます。
 冷房設備を設置した高等学校と特別支援学校の学校数について、年度別、区分別にそれぞれ記載してございます。
 六ページをお開き願います。5、学校教職員定数と児童・生徒数の推移(平成二十一年度から平成三十年度まで)でございます。
 教職員定数と児童生徒数について、年度別、学校種別にそれぞれ記載してございます。
 七ページをごらんください。6、都立学校の教職員定数配当基準の主な推移(平成二十一年度から平成三十年度まで)でございます。
 教職員定数配当基準の主な推移について、このページには高等学校の全日制課程を、一ページおめくりいただき八ページには定時制課程を、次の九ページには特別支援学校をそれぞれ記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。7、教育管理職選考、四級職(主幹教諭・指導教諭)選考及び主任教諭選考の合格予定者数、受験者数及び合格者数の推移(平成二十一年度から平成三十年度まで)でございます。
 教育管理職選考などの選考区分ごとの合格予定者数、受験者数、合格者数について、選考年度別にそれぞれ記載してございます。
 一一ページをごらんください。8、教育職員の病気休職者数(平成十九年度から平成二十八年度まで)でございます。
 教育職員の病気休職者数について、精神疾患による休職とその他の疾患による休職の区分で、年度別にそれぞれ記載してございます。
 一二ページをお開き願います。9、妊娠出産休暇及び育児休業を取得した教職員数と育児休業取得期間(平成十九年度から平成二十八年度まで)でございます。
 (1)は妊娠出産休暇を取得した教職員数を年度別に、その下(2)は育児休業を取得した教職員数を取得期間一年未満、一年以上二年未満、二年以上の区分に分けて、年度別にそれぞれ記載してございます。
 一三ページをごらんください。10、スクール・サポート・スタッフと部活動指導員の配置状況(区市町村別)でございます。
 スクールサポートスタッフ及び部活動指導員の配置人数を区市町村別にそれぞれ記載してございます。
 一四ページをお開き願います。11、都立特別支援学校(肢体、知的)の外部専門家及び外部人材の導入人数並びにそれに伴う教職員定数の削減数、各校の導入年度でございます。
 外部専門家及び外部人材の導入数とそれに対応する教職員の定数削減数について、それぞれ対象職種、人数及び学校数等を、また各校の導入年度を記載してございます。
 一五ページをごらんください。12、都立特別支援学校の保有普通教室の状況(平成二十九年度及び平成三十年度)でございます。
 都立特別支援学校で五月一日現在保有する普通教室数と、その内数として転用教室数について、また普通教室の間仕切り教室数について、年度別、障害種別、学校別にそれぞれ記載してございます。
 一六ページをお開き願います。13、都立特別支援学校の重度重複学級数の推移(平成二十一年度から平成三十年度まで)でございます。
 五月一日現在の重度重複学級数について、障害種別、学部別、年度別にそれぞれ記載してございます。
 一七ページをごらんください。14、募集定員のある都立知的障害特別支援学校高等部の応募状況(平成二十一年度から平成三十年度まで)でございます。
 応募者数、募集定員、倍率について、学校別、年度別にそれぞれ記載してございます。
 一八ページをお開き願います。15、東京都教育委員会における障害者雇用の実績と雇用率の推移(平成二十五年から平成二十九年まで)でございます。
 六月一日現在での法定雇用障害者数の算定の基礎となる職員数、障害者の数、実雇用率、不足数を年別にそれぞれ記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○とや委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○斉藤(れ)委員 よろしくお願いします。
 まず、私からは、学校施設の防災性向上について伺います。
 ことしは、全国各地で自然災害が続いていることもありまして、地域の緊急避難所としての役割を担う都内学校施設の耐震化やトイレ機能の向上、また体育館への空調設備設置支援などについて、都民ファーストの会東京都議団として、これまでも質疑や要望を重ねてまいりました。きのうも東京都市長会から、来年度に向けて、特に小中学校の非構造部材の耐震化工事に対する補助制度について要望いただいたところでございます。
 六月に、大阪府北部地震で倒壊したブロック塀に挟まれ、通学中の女児が死亡したという大変に痛ましい事故がありまして、東京都では都内の学校におけるブロック塀の状況について緊急調査を実施され、その結果、現在の建築基準法施行令に適合していないブロック塀等を有する学校が都立で四十八校、区市町村立で三百六十二校あることがわかっています。また、著しいひび割れ、破損、または傾斜が生じているブロック塀等を有している学校については、都立で四十二校、区市町村立で百六校となっておりまして、早急な対応が必要です。
 現在、ブロック塀の撤去等は各自治体が予備費を使って行っておりますが、都としての支援も切望されております。
 そこで、都内公立小中学校における非構造部材の耐震化及びブロック塀等の安全対策について、都として支援を行うべきであると考えますが、都の見解を伺います。

○太田地域教育支援部長 公立小中学校の施設等の整備は、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うものであり、非構造部材の耐震化及びブロック塀等の安全対策についても同様でございます。
 都は、地震発生時における児童生徒の安全を確保するため、非構造部材の耐震化について、国の補助制度に加え、平成二十五年度から都独自の補助を行っております。ブロック塀等につきましては、全国の学校におけるブロック塀等の調査結果において、安全性に問題を有するものが相当数存在することが判明したことを踏まえ、国は、平成三十年度補正予算案にブロック塀等の安全対策を盛り込んだところでございます。
 国の補正予算案を受け、ブロック塀等の安全対策に区市町村が早急に取り組めるよう、都教育委員会としても対応を検討してまいります。
 また、今後とも、公立小中学校における教育環境の整備を行う区市町村を支援してまいります。

○斉藤(れ)委員 区市町村立公立学校でも、非構造部材の耐震対策やブロック塀等の撤去、もしくは改修が進むように、ぜひしっかりと都としても支援を行っていただきたいと思っております。
 災害時の避難所となることを想定し、ダイバーシティーに配慮してトイレ機能の向上に努めていただきたいと考えております。
 公立小中学校のトイレの八割を二〇二〇年度までに洋式化するとともに、誰でもトイレの設置も推進するべきであると考えておりますが、実績と計画を伺います。

○太田地域教育支援部長 トイレの洋式化率は、トイレの大便器の総数に対する洋式大便器の割合となりますが、公立小中学校におけるその数値は、平成三十年四月一日現在、六一・二%でございます。
 また、公立小中学校における誰でもトイレを含めた多目的トイレ等を設置している学校の割合は、平成三十年四月一日現在、七三・六%でございます。
 公立小中学校の施設等の整備は、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うものであり、多目的トイレ等の整備についても同様でございます。東京都教育委員会は、区市町村が多目的トイレ等も含めたトイレ整備をより一層計画的に進められるよう、平成二十九年度から財政支援を実施しております。
 今後とも、平成三十二年度までに、公立小中学校のトイレの洋式化率を八割以上とすることを目指し、多目的トイレ等の整備も含め、区市町村を引き続き支援してまいります。

○斉藤(れ)委員 特に体育館への多目的トイレの設置や多摩地域の公立小中学校のトイレの洋式化がまだ普及に課題があるというように感じております。マンホールトイレの設置等も含め、都内学校施設の防災性の向上に、今後ともしっかりと努めていただきたいと思います。
 次に、英語教育の向上に資するTOKYO GLOBAL GATEWAYの活用について質問させていただきます。
 平成三十二年度から教科化される英語教育において、専科教員の拡充や教員の海外研修派遣事業など、さまざまな施策を講じておられると認識しております。専科教員については、昨年の事務事業でも聞かせていただき、小学校教員の英語免許状の取得推進については、さきの決算委員会でも聞かせていただきました。
 英語教科化に向けて、教員、保護者、子供たちそれぞれに期待が高まる中、特に児童生徒にとって、英語を学ぶのはなぜかという英語という教科そのものの意義について、感じて体験することのできるTOKYO GLOBAL GATEWAYが開設された意義は非常に大きいと考えております。
 我が会派では、この施設を視察し、さまざまな英語による体験活動や実践的な学習ができることを確認いたしました。東京都にいながらにして、模擬的に海外留学体験ができるようなすばらしい施設であり、私の地元からも大変大きな期待が寄せられております。
 まず、英語村、TOKYO GLOBAL GATEWAYにおける区部及び多摩・島しょ地区の利用予定者数について伺います。

○藤井指導推進担当部長 TOKYO GLOBAL GATEWAY、いわゆるTGGにおける九月から初年度七カ月間の学校利用については、区部から約二百六十二団体、約三万四千人、多摩地区及び島しょ地区から七十団体、約一万人を見込んでおります。
 このほか、都外からの学校利用や個人利用を含め、現在、合計で五万人程度が予約しております。

○斉藤(れ)委員 多摩地区の学校関係者や教育委員会からは、ややTGGが遠いというところにご懸念があるというような声も伺っております。
 移動の時間がかかるということは、一日の中で教育活動に費やすことができる時間に限りが出てきてしまうということもあります。これは多摩地区のみならず、二十三区でも教育的な時間をより割きたいと考える学校側にとっては、この距離というのが一つのネックにもなっているというふうに伺っております。
 そこで、多摩地区及び遠方の区部も含めまして、学校がさらに活用しやすいよう工夫すべきであると考えますが、都教育委員会はどのように取り組んでいくのか、伺います。

○藤井指導推進担当部長 移動に時間がかかる学校に対しては、利用開始時間に配慮したり、学校行事として近隣施設等へ訪問と合わせた利用など、さまざまな活用例を紹介したりするなど、多摩地区を含めた多くの学校が利用しやすい工夫を今後とも行ってまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。朝からのプログラムや夕方のプログラムは時間的に、遠方からいらしている生徒さんたちには利用が難しい分、周辺での体験活動等の内容を周知していただいているということで、今後もさらにさまざまな学校や生徒さんたちの声を聞き取りながら取り組んでいただきたいと思います。
 TGGの取り組みですが、実は東京都英語教育推進地域に平成二十八年、二十九年と指定されている福生市の方では、先駆的に英語を使った宿泊体験等を行うプログラムを既に独自で実践されております。英語嫌いを生まない英語教育と銘打って取り組まれておりまして、この成果として平成二十九年には、小学生の二人に一人が英検の受験をしているということでございます。
 このような先駆的取り組みを行う自治体とも連携を図り、また一層このような成果の周知を図りながら、より効果的な活用が図られるようご尽力をいただきたいと思っております。
 また、都立校では、昨年度から給付型奨学金を開始されておりまして、これを活用してのTGGの利用もスタートしているということで、公立小中学校に通うお子さんの中で費用の面で参加が難しいという場合は、区市町村判断で就学援助の対象となるかどうかはそれぞれに認定されているものと思いますが、そちらについても、もし対象とされないような事情がある場合には、都からもぜひ強くご支援をいただけるといいというふうに思っております。
 多くの児童生徒が活用できるよう、さらに周知をしていくべきだと考えますが、都教育委員会の取り組みを伺います。

○藤井指導推進担当部長 今後もさまざまな機会を捉え、利用した児童生徒の声や変容等について、区市町村教育委員会や校長会に紹介するとともに、多様な媒体を活用して情報発信するほか、多くの学校がTGGへの理解を深めてもらうよう、積極的に広報活動を行ってまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございました。地元からも非常に期待されている事業ですので、ぜひ今後ともしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次に、外部人材について伺います。
 学校現場における教員の長時間労働是正に資するという外部人材ですけれども、まずスクールサポートスタッフ、こちらについて伺いたいと思います。
 文科省が実施した平成二十八年度の公立校教員の勤務実態調査では、中学校教諭の約五七%、小学校教諭の約三三%が、おおむね月八十時間超の時間外労働が目安の過労死ラインを上回っておりました。中でも授業準備や事務に関する時間がふえているということで、その対応が喫緊の課題となっておりました。
 例えば、多くの小中学校ではコピー機の数が少なく、休み時間や放課後にコピーを行おうとする教員が列をなしているというケースも多いということを、地元市からも伺っております。
 今年度から東京都は、都内公立小中学校にスクールサポートスタッフを配置しておりまして、これはこういったコピー機の待ち時間の解消にもつながる、ひいては教員の業務負担軽減に資する非常にありがたい事業だということで、地元市の学校関係者からも大変反響を多くいただいております。
 スクール・サポート・スタッフ配置支援事業の現状と学校現場の働き方に与えている影響について伺います。

○安部人事部長 スクール・サポート・スタッフ配置支援事業は、区市町村が小中学校に教員の業務を支援するスタッフを雇用した際に、都がその人件費を補助する事業でございまして、今年度は四百三十五校に補助を決定し、区市町村において配置を進めているところでございます。
 スタッフは、これまで教員が行っていた業務のうち、印刷物の作成や仕分け、教材の準備、片づけなど、教員免許状がなくてもできるものを担っております。
 実際にスタッフが配置された学校現場からは、日中は教員が児童生徒と向き合う時間が確保され、放課後も授業準備など教員の本来業務に集中できるなどの声が聞かれております。

○斉藤(れ)委員 昨年度は、当初二百校への配置を予定していて、区市町村への周知を行われていたのが、大変な反響もありまして、さらに予算の拡大をされて四百校規模で行われることとなったと認識しております。
 当初は、この事業が何年続くのか、東京都からの配置促進の支援が終わってしまった場合には、自治体の負担が大きく残ってしまうというようなご不安もありまして、手を挙げるかどうか様子を見られていたという区市町村も、熟考の末、これはぜひ活用していきたいというご意見が多いという結果になっているかと思います。
 そこで、スクール・サポート・スタッフ配置支援事業の今後の展開について伺います。

○安部人事部長 都教育委員会では、未配置の地区や学校においてスタッフの配置を進めるため、スタッフの有効な活用方法の事例を周知するなど、取り組みを行うこととしております。
 今後とも、区市町村の要望を踏まえつつ、本支援事業を活用して、教員の業務負担の軽減と教育活動の充実を図ってまいります。

○斉藤(れ)委員 地元市からは、ぜひ今後も小規模校、大規模校の別なく、ご支援をいただきたいと強いお訴えをいただいております。
 自治体によっては人材確保に課題があるようなことも伺ってはおりますが、こういった事業はぜひ今後とも続けていただいて、学校教員の負担軽減、さらに進めていっていただきたいと思っております。
 次に、スクールカウンセラーについて伺います。
 先週発表のあった平成二十九年度における児童・生徒の問題行動・不登校等の実態についての調査結果によりますと、都内小中高等学校におけるいじめの認知件数は約三万一千件で過去最高となっておりまして、いじめられた児童生徒といじめる児童生徒への対応のそれぞれ約五%は、スクールカウンセラーが担っているということがわかっております。
 拡大する生徒や保護者からの相談対応を担うスクールカウンセラーは、平成二十五年から全公立小中高等学校に配置をされておりまして、大変これまでも都としてご尽力いただいてきたというふうに認識しております。
 一方で、スクールカウンセラーは、週に一日来ていただいている学校でも、一日中相談対応に迫られて、なかなかフィードバック等の時間がとれないというような現場の声を伺っているところもございます。
 そこで、スクールカウンセラーを一層効果的に活用できるようにするための都教育委員会の取り組みについて伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、スクールカウンセラーを組織的に活用する際のポイントやスクールカウンセラーが講師を務める校内研修モデル等について、毎年校長に周知し、その効果的な活用を促しております。
 また、スクールカウンセラーを対象とした連絡会において、学校が児童相談所等の関係機関と円滑に連携するために、スクールカウンセラーが果たすべき役割を示すなどして、スクールカウンセラーの対応力の向上を図っております。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。ご説明いただきましたようにスクールカウンセラーのさらに一層の活用、また現在配置をされていない特別支援学校への配置や、またその他の既存配置校へもさらなる配置の拡充への検討もあわせてご要望をさせていただきます。
 次に、就学前教育について伺います。
 いわゆる小学校入学前の就学前教育と小学校教育との一層の円滑な接続と、幼児、児童の資質、能力のさらなる育成を図るためには、より幼児、児童の成長や実態に応じた指導等の工夫を図る必要があります。
 都教育委員会では今年度、幼小の一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発委員会を設置されておりまして、十月の都教育委員会定例会において中間報告を行われております。
 この中間報告によりますと、五歳児から小学校低学年を一まとまりとした教育課程の方向性が示されたと伺っております。
 中間報告に示された方向性に従って研究開発する、この五歳児から小学校低学年を一まとまりとした教育課程の期待される効果について伺います。

○宇田指導部長 平成二十九年に告示された幼稚園教育要領等では、幼稚園や保育所などにおける三歳以上の幼児の教育、保育の狙いと内容が共通のものとして示されております。
 また、小学校学習指導要領においては、多様な生活経験や遊びを通して学びを積み重ねてきた幼児が、小学校での学習や生活を意欲的に進めることができるようにすることが求められております。
 これらを背景に、都教育委員会が今年度設置した研究・開発委員会においては、例えば物の個数のように、幼児に十分学習の素地が育まれている内容については就学前教育に取り入れ、数の順序のように、遊びや生活において実体験を十分に積むことが必要な内容については指導時期をおくらせるなど、幼稚園や保育所などと小学校との校種を超えて教育課程を編成するという方向を示しております。
 こうした教育課程の編成によって、これまで学年に応じて行われてきた指導から、より幼児、児童の成長や実態に応じた指導へと転換することが可能となります。
 また、幼稚園や保育所などと小学校との接続が一層円滑となり、入学当初の学校への不適応状況の改善や幼児、児童の資質、能力のさらなる育成が期待できます。

○斉藤(れ)委員 研究開発をする教育課程は大変期待できる内容だというふうに感じております。地元の方からも、幼稚園を経営されている方から、ぜひこの内容が出てきたらすぐに教えてほしいというような声を日ごろから伺っているところでございます。
 さらなる取り組みの推進に期待を申し上げます。
 一方で、都内の就学前施設は幼稚園、保育園、こども園や国公私立など、さまざまありますけれども、そのため、子供たちの活動や生活体験等には違いがあり、さまざまな体験の違いを持つ児童が一律の教育課程を受けるスタート地点ということで、小一問題となっていることも、昨年度の小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会でも報告がありました。
 幼稚園、保育所、こども園など、さまざまな就学前施設において、多様な経験をしている子供たちの実態を踏まえた教育課程とするための今後の取り組みを伺いたいと思います。

○宇田指導部長 小学校入学前の幼児や入学当初の児童は個人差が大きいことから、五歳児から小学校低学年を一まとまりとした教育課程を編成する際には、より丁寧に幼児、児童の実態に応じていくことが必要であります。
 そのため、都教育委員会は、ことしじゅうに幼児、児童の文字の読み書きの状況、教員の指導の工夫、保護者の教育への期待などについて実態調査を行うとともに、幼児、児童の生まれ月などによる個人差や就学前施設での経験などを視点として、調査結果を分析してまいります。
 今後、研究・開発委員会では、その調査結果をもとに、幼児、児童が既に経験を積んでいる内容や身につけている資質、能力を明らかにするとともに、教育課程の具体的なモデルを作成し、今年度末までに報告書としてまとめてまいります。

○斉藤(れ)委員 ご説明ありがとうございます。時に誤解を受けることがあるようですが、就学前教育は小学校教育の前倒しではなく、幼児、児童の実態を踏まえた教育課程の実践であるということを、今後も粘り強く関係各所や保護者の皆様に理解していただけるよう取り組んでいただきたいと思っております。
 中には、この就学前教育の研究開発に伴い、小学校一年生の教育内容でやや難しいと思われる部分は、スタートを少し後ろ倒しにして行われるということも検討されているというようなことも伺っております。
 また、決して小学一年生で教えられてきたものをそのまま五歳児にスライドをするようなことではなく、既に理解しつつ、遊びや体験に生かしているような数や図形、文字の理解をより一歩踏み込んだ形でお子さんたちに定着していっていただけるような取り組みが就学前教育であるというふうに認識をしておりまして、遊びと学びの接続を滑らかに行うという無理のない形で進めていただけるものと考えております。
 今後とも、この研究開発内容が広く都内の就学前施設や小学校で活用されることを通して、幼児、児童の資質、能力が一層育まれていくことを期待しまして、次の質問に移らせていただきます。
 都立特別支援学校における宿泊防災訓練について伺います。
 東京都では、都立特別支援学校で宿泊防災訓練というものを行われております。これが実は私の地元多摩市の方からも、もっと地域に開いてほしいという声が寄せられております。
 障害のある方にとって、現在区市町村で行われています公立小中学校などでの防災訓練に参加をする場合、少しバリアフリーの面などで不安もあるということも伺っておりまして、多目的トイレ等の設備も万全となっております都立特別支援学校における防災訓練に、もし参加できることになると大変ありがたいということでございます。
 そこで、特別支援学校における宿泊防災訓練について、地域との連携のもとに行うことが重要であると考えますが、これまでの取り組みについて伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、特別支援学校における児童生徒の防災意識の向上と教職員による安全な宿泊支援体制の確立を目的として、地震等により帰宅できなかった場合の避難生活を想定した宿泊防災訓練を平成二十六年度から実施しております。
 平成二十九年度からは全ての特別支援学校で宿泊防災訓練を実施しており、そのうち十七校では地域の防災ボランティア、消防団、区市町村防災課等と連携しながら、避難所開設、食事準備、夜間連絡訓練などを行っております。

○斉藤(れ)委員 当初は学校の児童生徒さんの安全な宿泊訓練として始められたということですが、今現在は五十七校中十七校が地域の方に開かれているということも確認ができました。
 ですが、例えば西東京市では、地域防災計画の中に都立高校や都立特別支援学校が福祉避難施設として指定をされておりますけれども、市民に対する周知が十分ではないというような状況であるとも伺っております。
 西東京市の方に伺ったんですけれども、各学校に防災教育推進委員会が設置されておりまして、その構成員として、地域の方や警察、消防など、行政の危機管理関係者もメンバーとなっているため、情報共有はしているということではあるんですけれども、西東京市と違って、例えば協定を結んでいない区市町村がある場合、そちらの方はもっと連携ができていない可能性があるというふうに伺っております。
 本来であれば、各学校に危機管理計画を定めなくてはならないのではないかというような問題意識がございまして、地域の意見を取り入れて、災害時への対応を含めて、各学校の避難所運営などにぜひこれを盛り込んでほしいというような要望を伺っております。
 ぜひ地域の方が連携をとりやすい形を今後開いていっていただきたいということを要望させていただきます。
 次に、都立高校におけるカラーユニバーサルデザインについて伺わせていただきます。
 色覚障害を持つ方の割合は、日本人の男性の約五%、二十人に一人、また女性では約〇・二%ということで、女性の方が少ないんですけれども、当てはまるというふうになっておりまして、けれども、これは決してまれなものではないというふうに考えております。
 ほかの大勢の人とは色が異なって見えているということや、色の区別がつきにくいということもありまして、教育現場においても、教材によっては見分けにくい色が使用されているということも多々あるということで、早急に生徒さんへの配慮を行っていただきたいと考えております。
 都立高校において、色覚障害のある生徒に対してどのような配慮を行っているか、都教育委員会の取り組みについて伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成二十八年度に作成し、全都立高校に配布いたしましたユニバーサルデザインの考え方に基づく授業及び行動支援事例集の中に、チョークの色の使い方やスライド資料の配色の工夫等、色覚障害のある生徒への配慮事項について掲載し、学校における適切な指導を推進しております。
 各学校では、この事例集に基づき、色覚障害のある生徒の特性や保護者の意向等を踏まえ、安心して学校生活を送ることができるよう、丁寧な個別対応を行っております。

○斉藤(れ)委員 そもそも現在の高校生さんは、二〇〇三年から小学校での健康診断に義務づけられていた色覚検査が廃止をされておりますので、任意の検査を受けていない色覚障害の生徒さんがいるという可能性もあると思われます。個別対応でどこまで生徒さんの実態に即した対応ができているのか、眼科医の方などからは懸念の声もいただいているところでございます。
 また、本日伺ったのは都立高校での配慮についてですが、公立小中学校に通う児童の親御さんから、江東区の方なんですけれども、例えば黒板の文字が見えにくいので、校長先生に色覚チョークの使用をお願いしたが断られたというような話がありました。
 また、特に低学年が使う副教材には色がついたものが多く、いまだカラーユニバーサルデザインが実践されていないものも多いということを伺っております。瞬時に色を見分けられないお子さんのために、教材、副教材として使う折り紙に色の名前を記入して持たせていたというような親御さんもいらっしゃいます。
 小中学校においても、都立学校においても、現在、兵庫県の尼崎市や千葉県松戸市を初め全国的に説明に進む色覚チョークの導入についても含めて、さまざまな配慮をぜひ今後検討していただきたいと要望をさせていただきます。
 最後に、都立高校等の入学願書の性別欄について伺いたいと思います。
 先日、大阪府において来春以降の入学生を対象にした公立高校入試で、志望校に提出する入学志願書の性別欄を廃止したということが明らかになりました。これは、性別を記入することに抵抗のある性的少数者への配慮や、入試に必要な情報ではないと判断したためということです。また、福岡県教委も同様に、来春入学者の県立高校入試から入学願書を見直し、性別欄を削除するということです。
 そこで確認になりますけれども、東京都では都立高等学校の入学者選抜において使用される入学願書について、性別の記入がどのようになっているか、伺います。

○江藤都立学校教育部長 都立学校におきましては、全日制課程普通科の多くの学校で男女別の募集を行っていることから、性別の確認が必要であり、入学願書には男女の性別を記載する欄を設けております。

○斉藤(れ)委員 お答えがありましたように、男女別の募集を行っているということであれば、男女の性別を記載する欄があるということは当然といえば当然というふうにも考えられます。
 特にお悩み等のある性的マイノリティー当事者の生徒さんやご家族からの相談がある場合には、現在、個別対応を行っておられて、学生生活等について配慮をしているということですが、入学後はそのような相談ができても、なかなか、合格もしていない段階では、このような相談をしていただけるかどうかもわからないというような部分もあると思います。入学希望者に向けても一層丁寧な相談対応をしていただくことを要望いたします。
 都立高等学校は、基本的に男女別に募集定員を定めているということですので、都立高等学校における男女別募集定員の考え方や募集人員の決め方について伺います。

○江藤都立学校教育部長 都教育委員会は、男女が互いの違いを認めつつ、個人として尊重される男女両性の本質的平等の理念を生徒に理解させ、その具現化を図るためには、男女比が大きく偏らない学習環境が大切であると考え、全日制普通科の募集定員を男女別に定めております。
 また、都立高校の募集定員は、都内公立中学校第三学年の男女比率をもとに算出しております。
 男女別の募集を行っている都立高校の中には、入学者選抜において、男女により合格者の総合成績に差を生じる場合があることから、校長の具申に基づいて、募集人員の九割までを男女別に合格者を決定し、残り一割に当たる合格者を男女合同で決定する、男女別定員制の緩和を実施している学校もございます。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。男女別定員数を設けておられると同時に、今、一割と説明がありましたけれども、男女による合格者の成績の差が生じないように、既に男女別定員制の緩和を行っておられるという答弁でした。
 現在、都立高校でも、例えば定時制高校や専門学科等においては、男女合同募集定員を定めておられると認識をしております。
 入学者選抜が一層公平で公正なものとなるように、今後とも制度の最適化に当たっては、不断の見直しや検討を行っていくことを要望させていただきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○谷村委員 それでは、私の方から、まず、都立高校の平成三十年度生徒募集状況について質問いたします。
 私ども都議会公明党と小池知事との政策協定の一環で、昨年度より私立高校の授業料の実質無償化がスタートしました。
 所得の格差が教育の格差につながらないようにという視点と、そしてどの高校に入学するかによって、今、その生徒さんの人生の方向性も大きく決定づけられている状況から、より多様な選択肢を提供できるという意味では、大変大きな反響があったわけであります。
 私ども公明党は、来年から国で予定されている幼児教育、幼児保育の無償化とあわせて、教育負担の軽減を進めているところであります。
 昨年度から私立高校の授業料無償化が実施されて、その結果がどうなったのか。私立高校授業料の無償化がされて初めてとなる、ことしの都立高校入学者選抜では、百七十三ある全日制のうち五十一校、これは全体の二九%になりますが、この五十一校で定員割れをし、そして改めて二次募集をしても、また三十一校、これは全体の一八%になりますけれども、この三十一校で定員割れをし、そして三次募集を実施しても、四百九人の欠員が生じるなど、例年になく生徒募集が低調な結果となってしまいました。私学を選択する生徒さんが大幅にふえたことが読み取れるわけであります。
 都立高校の募集人員につきましては、都内公立中学生の就学機会を確保するため、これまで長年にわたって私立学校との協議をし、その公私間合意を踏まえて定められておりますが、ことしの入学者選抜では、私立高校の授業料無償化の影響で、例年とは大きく異なる募集結果が出たわけであります。
 都教委が長年にわたり、多様なタイプの高校の設置等により、これまで築いてきた都立高校への都民の信頼が揺らぐようなことがあってはならないわけであります。
 都立高校の平成三十年度の募集結果をどのように捉え、そして今後はどのように取り組んでいくのか、所見をお伺いします。

○江藤都立学校教育部長 都立高校の平成三十年の入学者選抜における二次募集以降の結果を見ますと、比較的早い段階で公立中学校卒業予定者の進学先が決定したと考えられます。
 また、進学先の選択肢が広がったことにより、受験生の普通科志望が高まり、都立の専門高校への応募が減少したため、募集人員に対する欠員が生じたものと考えております。
 そのため、平成三十一年度の都立高校生徒募集における分割募集人員の内訳を、これまでの実績などを踏まえて見直し、前期募集での人員をふやしたところでございます。
 加えて、公立中学校卒業予定者に対して、中学校訪問や生徒への説明会を通し、専門高校への興味、関心を醸成するような広報、説明の実施や、都立高校の魅力、特色をこれまで以上に積極的に発信する取り組みを充実してまいります。

○谷村委員 実社会のニーズに合った、また生徒さんのニーズに合った都立高校になりますように、都教委の総力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、医療的ケア児の専用通学車両について質問いたします。
 平成三十年度予算編成の段階で都教委は、私ども公明党の強い要望を受け、今年度から都立肢体不自由特別支援学校において、医療的ケアを必要とする児童生徒さんを対象に、看護師さんが同乗する医療的ケア児専用通学車両を運行する事業を開始しました。
 当初はスクールバスと称しておりましたが、実際の運行車両では、専用通学車両という表現の方がイメージは合うようであります。
 この予算編成当初段階では、四つの特別支援学校でモデル事業を実施するということでしたが、十七校のうち四校だけが実施されるとなりますと、実施されない十三校の保護者の方々が、署名活動や請願陳情活動に駆り出されるなど、一部政党に政治利用されてしまう可能性も危惧されることなどから--事実、過去には幾度となくこの教育の現場が政治利用されてきました--この長年の課題、願望であった医療的ケア児のスクールバス乗車は、やるからには全十七校での実施をしなければだめだという私ども公明党の主張を受け、かなり無理難題ではありますが、現在着実に進めていただいております。
 これまでは、医療的ケアを必要とする児童生徒さんが、スクールバスの利用を希望しても、車内で安全に医療的ケアが受けられないことから、乗車できない方がたくさんおられました。
 今年度、医療的ケア児専用通学車両の乗車を希望している児童生徒さんは百七十四名いらっしゃると伺っております。
 そこで、今年度二学期から肢体不自由特別支援学校で運行を開始した、医療的ケア児専用通学車両の運行状況についてお伺いをします。

○小原特別支援教育推進担当部長 医療的ケア児専用通学車両の運行に当たりましては、児童生徒の生命と安全の確保を第一に、保護者の理解と協力を得ながら、慎重かつ丁寧に進めております。
 平成三十年十月十五日時点で医療的ケアを必要とする児童生徒の在籍する肢体不自由特別支援学校十七校のうち、車両や看護師等の確保状況や児童生徒の体調等を考慮し、運行の準備が整いました十四校において、二十七の運行コースで四十九名の児童生徒が乗車し、運行しております。
 現在運行していない三校におきましても、運行に向けた調整を実施しているところでございます。
 現在乗車できていない児童生徒の乗車に向けまして、今後も引き続き安全を第一に、順次運行を拡大してまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。医療的ケア児専用通学車両の運行が開始されたことは、医療的ケアが必要な児童生徒さんやその保護者にとっては、とても大きな前進であります。
 そこで、医療的ケア児の専用通学車両の運行が開始されてまだ約一カ月ではありますが、保護者の方からはどのような声が上がっているのか、都教委に届いているのか、代表的なもので結構ですので、ご紹介いただければと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 専用通学車両に乗車している児童生徒の保護者からは、専用通学車両が運行されてからは子供の体調が安定し、毎日元気に学校生活を楽しんでいる、あるいは友達と一緒に通学できて喜んでいる、また、保護者の付き添いが離れて自立につながったとの声をいただいておるところでございます。
 一方、まだ乗車できていない児童生徒の保護者からは、専用通学車両に早く乗車したいとの声をいただいており、引き続き運行の拡大に努めてまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。保護者の方の笑顔が浮かんでくるような、そういうお声が届いているということで、大変に私どもからも感謝を申し上げたいと思います。
 また、専用通学車両の一日も早い全校実施が実現できますようにお願いをしておきたいと思います。
 さて、先ほどご答弁をいただきましたが、この専用通学車両は十四校で二十七の運行コース、四十九名の児童生徒さんが乗車し、運行しているとのことであります。
 このうち、看護師さんは一部乗車も含め十五のコースに乗車しておられると聞いております。この事業を安全かつ安定的に進める上で、専用通学車両に同乗できる看護師さんの確保が大変重要になってまいります。
 学校非常勤の看護師さんの時給は千八百円と聞いておりますが、早朝からの着任、移動バス内での任務遂行を考えますと、時給千八百円での採用はなかなか難しいのではないかと私は思っております。
 医療的ケア児の専用通学車両の運行事業はまだまだ始まったばかりではありますが、この事業を着実に推進するため、都はあらゆる手だてを講じ、看護師さんの確保に努めていただきたいと思いますが、見解をお伺いいたします。

○小原特別支援教育推進担当部長 専用通学車両の運行に当たり、車内で医療的ケアを行う看護師の確保は重要な課題でございます。
 そのため、今すぐできる取り組みといたしまして、都教育委員会では、専用通学車両に乗車する看護師に特化した募集チラシや新聞広告の掲載、訪問看護師の確保にも着手いたしております。
 さらに、都教育委員会は、学校、保護者、医療関係者などからも看護師確保に係る意見、要望を聞き取っておりまして、ご指摘の趣旨も踏まえ、看護師を確保するための効果的な手法を検討してまいります。

○谷村委員 具体的なご答弁をありがとうございます。また、意欲を感じるようなすばらしいご答弁、ありがとうございます。
 専用通学車両が走り出すまで、毎日の送迎を担ってこられた保護者の方々にとっては、大変に喜ばしいことと思います。また、乗車を待っておられる保護者の方々の切望されるお気持ちにも、なるべく早くお応えいただければと思います。
 中でも人工呼吸器をつけているお子さんに限っては、まだこの専用通学車両には乗車できない状況になっております。なぜなのかという、医療的ケアというと、人工呼吸器をつけておられるお子様をイメージされることも多いと思いますが、人工呼吸器をつけたお子さんはなぜいまだに乗車できないのか、その理由についてご説明をお願いします。

○小原特別支援教育推進担当部長 人工呼吸器の取り扱いは、その操作を誤りますと、装着している児童生徒の命の危機に直結することから、安全性を確実に確保することが不可欠でございます。
 そのため、都教育委員会は現在、人工呼吸器の管理を適切に実施するための校内体制や実施方法などを検討するため、平成三十年度から二年間のモデル事業を実施いたしております。
 専用通学車両への乗車につきましては、モデル事業の成果や課題を検証するなどして校内体制を確立し、安全の確保を十分に確認した上で検討してまいります。

○谷村委員 校内体制、受け入れ体制の検討でもう少し時間がかかるというご答弁だったかと思います。
 ただ、現在、人工呼吸器を使用している児童生徒さんは十四人いらっしゃって、保護者の方の送り迎えで登下校をされるわけですけれども、終日保護者の方が付き添っておられるという前提ということで、専用通学車両で通学をするとなると、学校に保護者の方は原則いらっしゃらないという前提になるので、校内体制を立ち上げる必要があると、こういうふうに確認をさせていただきました。
 医療的ケア児を対象とする専用通学車両の運行事業は、また人工呼吸器を適切に実施するためのモデル事業の開始など、公明党の要請を受けて、医療的ケア児の教育機会の拡充に向けて都が踏み出したことを高く評価いたしております。
 一日も早い全校実施、そして対象となる全児童生徒さんが利用できますように、取り組みを進めていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、学校トイレの洋式化について質問をさせていただきます。
 都議会公明党は、学校トイレの洋式化を推進するよう、幾度となく要請してまいりました。このトイレの洋式化の課題は、いじめの問題や児童生徒さんの健康管理にも密接に関係があるからであります。
 公明党の要請を受けて都教委は、二〇二〇年までに八割の洋式化を目標に、都立学校のトイレの洋式化の取り組みを進めるとともに、公立小中学校についても補助制度を平成二十九年度に開始しました。
 そこでまず、トイレの洋式化の現状についてですが、都立高校、特別支援学校、市区町村立の小中学校のトイレの洋式化率と、昨年度からの進捗状況についてお伺いをいたします。

○江藤都立学校教育部長 トイレの洋式化率は、トイレの大便器の総数に対する洋式大便器の割合でございますが、その数値は、平成三十年四月一日現在、高等学校が五六・四%、特別支援学校が八三・七%、小中学校が六一・二%でございます。
 トイレの洋式化率は、前年度と比べ、高等学校が七・四ポイント、特別支援学校が三・三ポイント、小中学校が四ポイント上昇しております。

○谷村委員 ただいまのご答弁ですと、都立の特別支援学校については既に洋式化率は八割を超えているということで、既に目標は達成されていると。
 都立高校についてはまだ五六・四%という状況ですけれども、二〇二〇年度までに八割の達成は可能なのか、ご見解をお伺いします。

○江藤都立学校教育部長 都立高校では、学校施設全体の改築や大規模改修工事を実施する際、学校の要望で残す最小限の和式トイレ以外は全て洋式とすることとし、計画的に整備を行っております。
 また、それ以外にも、老朽化したトイレ設備の改修を毎年度順次実施しており、その際にも同様の考え方により、トイレの洋式化を行っております。
 さらに、トイレの大便器のみを和式から洋式に交換する工事も計画的に実施し、トイレの洋式化を積極的に推進しております。
 こうした取り組みにより、トイレの洋式化率は前年度と比べ七・四ポイント上昇しており、このペースで推移すれば、今後三年間でさらに二〇ポイント強の上昇が見込め、平成三十二年度末には洋式化率八割の達成が可能であると考えております。

○谷村委員 ぜひとも目標実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、小中学校ですが、先ほどのご答弁も踏まえますと、トイレの洋式化は平成二十九年度で五七・二%、平成三十年度で六一・二%と四ポイントの上昇にとどまっております。分母が大きいので、なかなか全体の率でいくと上がらない状況にあるかと思いますが、このままでは二〇二〇年までに八割の目標を達成することはとても困難であろうということが推測されるわけであります。
 都議会公明党は、さきの第三回都議会定例会で、都の補助制度の拡充など、取り組みの強化を求めましたところ、中井教育長からは、しっかり検討するとの答弁がありました。
 市区町村は、国や都に対して補助率の引き上げや、また実勢工事単価と補助単価の乖離の解消を要望しておられます。
 そこで、都教委はこうした市区町村の実情に応じた補助制度の拡充を検討すべきと考えますが、見解を求めます。

○太田地域教育支援部長 都教育委員会は、洋式化を含めたトイレ整備を行う区市町村に対し、平成二十九年度から補助を実施しております。
 このたび区市町村からいただいた要望、トイレ整備の工事時期や工事費用など、区市町村の現状を今後検証し、国や区市町村の役割を踏まえながら、補助制度の充実に向けて検討してまいります。

○谷村委員 しっかりとお願いをしたいと思います。
 次に、都立学校施設のPCB対策について質問いたします。
 ポリ塩化ビフェニル、いわゆるPCBは、電気絶縁性の高い性質を持ち、工業的に合成された化合物であり、その利便性の高さから絶縁用の油として、主にトランスやコンデンサー、照明用安定器など電気機器等に使用されてきました。
 しかし、昭和四十三年に、PCBが混入した食用油が原因となった、いわゆるカネミ油症事件が発生して、社会に大きな衝撃を与え、国は昭和四十七年に、通産省の行政指導でその製造を中止し、そして回収の指示を出しました。
 しかし、PCBを含有している機器が処理できずに、いまだに倉庫などに保管されている現状にあります。
 加えて、平成二十八年のPCB特措法改正以降は、照明用の安定器の中にあるPCBの使用実態調査が義務化されましたが、古い蛍光灯安定器が破裂しPCBが漏えいする事故が全国でいまだに発生しております。
 学校が所有する施設のPCB廃棄物の処理責任は、保管事業者である教育委員会にあります。実際にかつて都内の小学校では、授業中に教室の古い照明用安定器が破損して、PCBが漏れて児童にかかるなどの事故も発生しております。
 都立学校施設のPCBには、現状把握されているもの以外にも、保管、使用されているものが存在する可能性があります。その掘り起こしのための調査を速やかに行うべきと考えますが、見解をお伺いします。

○江藤都立学校教育部長 都教育委員会では、PCB廃棄物の保管状況やPCBを含有する製品の使用状況について、毎年、各学校職員による調査を実施しております。
 しかしながら、学校職員の調査による把握には技術的に限界がございます。また、過去に技術職員による調査を実施したものの、教室や廊下など、生徒が日常的に使用する場所や、調査対象が存在することが明らかな電気室などを中心に行っており、倉庫など調査を行っていない場所もございます。
 このため、現状を把握しているもの以外にPCBが存在する可能性は否定できないことから、専門業者による調査を今年度中に実施することについて検討してまいります。

○谷村委員 ぜひ今年度中に一定の調査の完了を進めていただければと思います。
 最後に、学校体育館の空調設備の設置について質問いたします。
 日本共産党東京都議会議員団が作成した広報紙によりますと、学校の体育館にエアコンがつくと大きく記載されていたり、あるいは学校の体育館に補助がつくという少し遠慮ぎみな表現もあったりして、大きな見出しがつけられて、そして知事に最も早く緊急申し入れをしたという記載があります。
 共産党からの申し入れというのは、いつ、どのように行われたのか、お伺いいたします。どういう認識でいらっしゃるかで結構です。

○早川総務部長 都教育委員会では、本年七月二十七日付で政策企画局が収受した熱中症に関する緊急対策の申し入れの文書につきまして、後日、回付を受けております。

○谷村委員 小池知事はこの要望を受けていないと。知事に最も早く緊急に申し入れをしたというふうに記載されているわけですけれども、知事は共産党の議員団さんと会っていないということを確認させていただいております。
 通常、知事や教育長に、例えば私ども公明党が申し入れをした際には、必ずその場で知事や教育長からコメントというものがあります。今まで中井教育長にも幾つもいろんな種類のコメントをいただいてまいりました。
 この広報紙を見ますと、そういったコメントがないわけでありまして、いわゆる責任ある立場の方のコメントが全くないわけですけれども、これは誰に届けられたんでしょう。これ、委員長に聞いた方がいいのかなと思うんですが、お答えになれますか。

○とや委員長 私は委員長の立場ですので、政党を離れた立場でおりますので、そういうことにはお答えいたしません。

○谷村委員 それでは、話を進めさせていただきたいと思います。
 この同じ広報紙には、条例提案で……(発言する者あり)何かお困りですか、星見さん。何かお困りですか、私の質問に対して何かお困りですか。

○とや委員長 谷村委員、質疑は理事者にしてください。

○谷村委員 不規則発言をまずとめてください。委員長としておられるなら。

○とや委員長 谷村委員、理事者に質問してください。
   〔発言する者あり〕

○谷村委員 不規則発言をまず制してください。

○とや委員長 皆さん、ご静粛にお願いいたします。
 質疑を続けていただきたいんですが、理事者に質疑をしてください。

○谷村委員 次に、同じ広報紙には、条例提案で論戦リードと記載されております。日本共産党東京都議会議員団が第三回定例会に提案した冷房化補助条例といったものはどういうものだったのか、こちらにお伺いしてもだめということで、都教委の見解をお伺いします。

○太田地域教育支援部長 第三回定例会において議員提案された東京都公立学校施設における冷房機器の整備促進に関する条例案は、区市町村立学校を対象とし、体育館や特別教室を含む教職員等が使用する全ての部屋に冷房機器を設置することを目的としております。
 具体的には、国庫補助事業の対象となる事業の六分の一、国庫補助単価を超過する事業費の二分の一のほか、工事費が四百万円未満となる国庫補助対象外事業の事業費の二分の一や、リースにおける借入費用の二分の一を補助することとされております。

○谷村委員 いわゆるエアコンというふうに表現を微妙に変えられているんですけれども、共産党さんが出された条例案というのは、冷房機器の設置の補助ということであります。
 今、具体的に国庫補助事業の対象となる事業費の内訳等々をご説明いただきましたけれども、起債等も含めて、今のこの条例案でいけば、市区町村が二分の一負担をするということになるわけであります。
 市区町村が学校体育館の、私どもはエアコンを推進している、この条例は冷房を設置するということですけれども、市区町村が二分の一負担をするとなると、財政的な理由で設置できない自治体、特に多摩の市町村にとっては大変に難しい、厳しい話、無理な話となってしまいます。
 また、そもそも今ごろの時期に、前回の三定ですけれども、条例制定の議論をしていては、来年の夏までには間に合わないわけであります。一言でいえば、極めて現実性に乏しいわけであります。
 この共産党の条例案が議論をリードするどころか、誰にも相手にされないような条例案であったといっても過言ではないと思います。
 公明党は今、補正予算案の編成に当たって、この市区町村の財政負担を最大限に低減できるスキームを持って、来年の夏までに設置できるよう、具体的な取り組みを調整させていただいているところであります。
 これまでの公明党からの要望、そして都議会代表質問での知事答弁を受け、去る十月十九日に小池知事が熱中症対策として、空調整備について都として補正予算案の提出を考えていると会見の場で発表もされております。
 都教育委員会においてもしっかり取り組んでいただきたいと考えますが、見解をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。

○太田地域教育支援部長 国においては、本年度補正予算案を計上し、学校の緊急重点安全確保対策として、学校施設の空調設備の整備への補助をする予定でございます。
 都としても、区市町村等の実情を踏まえ、都独自に補助率や補助単価を加算するなどの補正予算の編成を検討するとしたところでございます。
 都教育委員会といたしましても、補正予算が可決された際は、区市町村教育委員会が当該予算を有効に活用し、来年夏からの対応を見据えて、空調設備の整備を進めるよう強く働きかけてまいります。

○菅野委員 それでは、私の方からは、まず、学校における働き方改革に関連して伺いたいと思います。
 将来の変化を予測することが困難な時代にあって、これからの時代を生き抜く子供たちに対して必要な資質、能力を育成していくことは極めて重要です。
 こうした時代を生き抜く子供たちの育成を担う教員が児童生徒への指導や授業準備などに、より一層集中し、健康で生き生きとやりがいを持って働くことができて、その専門性を十分に発揮していく環境づくりは極めて重要だと思います。
 そこで現在、都教育委員会では、働き方改革を推進しさまざまな取り組みを行っていますが、そもそもなぜ今、働き方改革が必要とされているのか、改めてその背景と認識を伺いたいと思います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年、都教育委員会が実施いたしました都内公立学校教員の勤務実態調査におきましては、小学校で約四割、中学校で七割近い教員が週当たりの在校時間が六十時間を超える、いわゆる過労死ライン相当の状況でございます。
 また、学校経営のかなめであります副校長につきましては、過労死ライン相当の割合が小学校、中学校ともに約八割という状況にございます。
 教員の長時間労働は、教員自身の心身の健康やライフワークバランスの問題にとどまらず、子供たちの教育の質にも直結する喫緊の課題であり、学校における働き方改革を強力に進めていく必要があると認識しております。

○菅野委員 教員の長時間労働の実態について改めて伺いました。
 今の勤務実態調査によれば、中でも副校長の勤務時間が特に長く、いわゆる過労死ライン相当の割合が小中学校ともに約八割だったということです。
 確かに副校長の仕事というのは、今大変多忙を極めているというような話は、いろいろな現場から聞こえてきます。さまざまな役割を一手に引き受けて、学校の総務から、また授業のあいた、先生が急に休んでしまったときの代替の先生としても働いたりということで、大変、副校長が本来の業務に専念できないような状態が続いていたということも聞いております。
 そうした副校長の過大な業務負担は、学校管理職のなり手不足にも影響が出る課題であり、副校長が本来の業務に集中できるための支援が重要であります。
 こうした多忙な副校長を支援するため、現在都が導入している学校マネジメント強化モデル事業がありますが、その内容を伺いたいと思います。

○安部人事部長 学校マネジメント強化モデル事業は、特に業務が集中する副校長を直接補佐するため、非常勤職員を学校に配置する取り組みでございまして、区市町村立の小中学校において平成二十九年度から実施しております。
 本事業では、区市町村が非常勤を雇用して学校へ配置し、都はその人件費を全額補助しており、平成二十九年度は小中学校合わせて十二校、平成三十年度からは予算規模を百二十校に拡大し、その効果を検証しております。

○菅野委員 昨年度からモデル事業をスタートして、当初十二校でしたが、現在は規模を百二十校に拡大した上で、さらに効果を検証中とのことです。
 そこで、本事業において、副校長を補佐する非常勤職員の活用状況についてはどうなっているのかを伺いたいと思います。

○安部人事部長 本事業では、各区市町村が学校の実情に合わせて、元学校管理職や教員、行政経験者などを非常勤職員として配置し、これまで副校長が担ってきた勤怠管理や調査報告、施設管理、来客対応などの業務に従事させております。
 このことにより、副校長が今まで以上にOJTによる若手教員育成や学校運営に関する校長との打ち合わせなどに充てる時間がふえ、やりがいを持って業務に当たることができるようになったという声が聞かれるとともに、副校長の勤務時間の縮減も確認されているところでございます。

○菅野委員 かなり効果も出てきているということで、ぜひ今後も引き続きモデル事業の効果検証を行い、副校長の負担軽減に努めていただきたいと思います。
 しかし一方で、こういったこと、特にマンパワーに頼る部分というのは、今いろんな分野でそうなんですが、人手が不足しているというのが正直なところであろうかと思います。
 特に学校現場の庶務とかそういったことについても、全く知らない人よりは現場をわかっているような人、少しでも事務経験があるとか、学校のことがわかっているとかという人がいれば、やっぱりそれだけ重用されるというか、現場にとってはありがたい存在でございます。
 そういった中で、今回十二校から百二十校にふやしてきた中で、やはりあちらこちらでも、なかなか人の確保というのが結構大変になってきているんじゃないかなという話も聞いておりますので、ぜひその辺も含めて都の方でもしっかり行っていただければと思っています。
 そして、副校長以外の教員のサポートや外部人材の活用などもさらに進めることで、真の働き方改革を実現して、教育の質の維持向上につなげるよう要望しておきます。
 次に、東京都の子供たちの学力向上について伺いたいと思います。
 我が党は、東京の子供たちが日本や世界の未来を担って活躍できるようにするためには、しっかりと学力を身につけることが何よりも大切と主張してきました。
 十月二十五日に公表されました都独自の学力調査の結果からは、おおよそ小学校や中学校で学んでいることがしっかりと身についているというようなことがわかりました。
 また、全国の学力調査の結果からも、国語、算数、また数学において、東京都の子供たちの成績は全国を上回ったと聞いています。
 そこで、こうした調査の結果から、都内公立小中学校に通う子供たちの学力は高い水準を維持していることがわかりましたが、どのような取り組みが功を奏していると考えているか、その検証を伺いたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、児童生徒一人一人や各学校が、学力についての課題を把握することができるよう、都独自の学力調査を実施しております。
 また、その調査結果から明らかになった課題の解決に向け、東京ベーシック・ドリルを開発し、その活用を促進するとともに、少人数、習熟度別の指導を推進してまいりました。
 区市町村教育委員会におきましても、地区内の課題を明確にするとともに、課題解決に向けた教育施策を立案し、学力向上を図ってきております。
 さらに、各学校におきましても、授業時数を確保しつつ、日常的に指導方法の工夫、改善を行っております。
 こうした取り組みにより、東京都の児童生徒の基礎的、基本的な学力は、良好な状況を保っております。

○菅野委員 教育委員会や学校が、それぞれの地域や学校の特性、また生徒の資質等に合わせて、さまざまなテキストなども含めて努力を繰り返し行った、その結果でこうした効果が出たんだなということがよくわかりました。
 引き続き、学校や教員を支援することによって、近い将来、東京の学力が世界一とまた宣言できるような、そういったことを目指してほしいとお願いをして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、先ほどもちょっとほかの委員から質問がありましたが、九月に開設した英語村、TOKYO GLOBAL GATEWAY、TGGについて伺いたいと思います。
 都は、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会の開催とその先を見据えて、グローバル人材の育成を推進されています。
 しかし一方で、日本のTOEFLのスコアランキングなどがアジア圏の中でもいまだに低いというふうにいわれています。日本人のグローバルなコミュニケーション能力を高めるためには、まだまださまざまな課題があると思います。
 そこで、都教育委員会が進めるグローバル人材育成施策におけるこの英語村、TGG、改めてその役割について、どういったものか、伺いたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 児童生徒が英語を使用して、積極的にコミュニケーションをしようとする態度や生きた英語を身につけるためには、教室での授業に加え、児童生徒が英語を使用する楽しさや必要性を体感し、学習意欲を高めることが必要でございます。
 TOKYO GLOBAL GATEWAY、いわゆるTGGでは、児童生徒が英語漬けの環境の中で、東京にいながら海外での生活や実社会を体感でき、児童生徒八人という少人数のグループそれぞれにネーティブスピーカーが一人ずつ付き添い、発話を促します。
 児童生徒が学校の授業で学んだことをTGGで実践することで、自分の英語が通じたという成功体験を得て、学習意欲を向上させ、TGGを利用した後、授業でより積極的に学習を行っていくことを期待しております。

○菅野委員 ご答弁にありましたように、特に小学生、また初めて英語を学ぶような者にとっては、せっかく学習をしても、それを実際生かせる場所、機会が少ないというのが今までの実態であろうかと思います。
 そういった中で、英語が楽しいと思うきっかけをつくることは重要であります。そういった意味で、TGGの取り組みは大変評価できるものだと思います。
 そして、さらには、英語を使うことが楽しくなったら、今度は将来、国際社会でも活躍したいなと思うようなきっかけになるかもしれません。将来、海外の第一線で活躍できるトップ層の育成も必要であるかと思います。
 そこで、TGGでは将来、海外の第一線で活躍できるトップ層を育成するような取り組みはあるのか、伺いたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 TGGでは、高い知的好奇心や語学力を有する生徒にとって、さらに資質、能力を高めるプログラムを用意しております。
 例えば、疑似留学のプログラムでは、オーストラリアのクイーンズランド州から実際に派遣された教員による授業を受けることができ、東京にいながら海外の授業の形式や内容に触れ、積極的に自分の意見を述べたり、他者と協働する力を養うことができます。
 また、ビジネスで実際に利用されている金融情報端末を用いたプログラムでは、実際の金融データを用いながら、社会や経済のダイナミズムを感じ、論理的な思考力や分析力、プレゼンテーション力を培うことができる内容となっております。

○菅野委員 先ほども、既に学校などからも延べで五万人ぐらい予約も入っているというふうに伺っています。
 まだTGGもスタートしたばかりでございますので、今後、こうした取り組みによって、より多くのグローバル人材、本当に国際社会で活躍できるような人材が、この東京から育っていくことを期待して、次の質問に移りたいと思います。
 次に、都立国際高等学校での国際バカロレアについて伺いたいと思います。
 都立国際高校では、国際バカロレアの探求型の学習法による授業の充実を図り、国際バカロレア資格の取得による海外大学進学を進めるため、平成二十八年度から国際バカロレアコースを設けて、第二学年から国際バカロレアのディプロマプログラムを開始しています。
 その国際バカロレアコースは、ことし第一期生が卒業しましたが、まず、その結果について、都教育委員会の見解を伺いたいと思います。

○増田教育改革推進担当部長 国際バカロレアフルディプロマ取得率が八九・五%であり、世界平均より一九・七ポイント高かったことや、多くの海外大学に合格できたという点は、第一期生の成果として評価しております。
 国際バカロレア試験のスコア及びフルディプロマ資格の取得率をさらに向上させ、より多くの生徒が自分の目標をかなえることができるよう、引き続き取り組んでまいります。

○菅野委員 お話がありましたように、最初ということで、一期生ということで、評価できる内容、結果であったということでありますけれども、これでもちろん十分というわけではないと思いますので、今後ともお願いしたいと思います。
 そして、今後、国際バカロレア資格の取得率やスコアをさらに上げていくためにどのような取り組みを行っていくのか、それも伺いたいと思います。

○増田教育改革推進担当部長 都立国際高等学校におきましては、第一期生の結果及び指導内容を検証した上で指導資料を作成し、より効果的、効率的な指導のあり方について研修会を開催するなど、学校としての一体的な取り組みのさらなる充実を図っております。
 また、都教育委員会は、海外でのワークショップ等への積極的な教員派遣やオンラインでのワークショップの受講等、教員の資質向上を図る取り組みを支援しております。

○菅野委員 フルディプロマ資格取得率が世界平均より高かったとはいっても、先行して取り組んでいる国とか学校と比べれば、データをとる上の分母が特に都立国際高校の場合、まだそんなに多くありませんから、小さいということもあり、また平均スコアもまだまだそれらと比べて低いというふうにいわれています。
 ぜひ今後とも、さらに上を目指してというか、先行する学校や国に負けないように、都立ならではのしっかりとしたプログラムで、教員の確保など難しい面もあるかと思いますけれども、取り組んでいただければと思っています。
 そして、現在新たな国際高校の設置に向けての検討も進んでいる中で、世界で通用する人材を生み出すために、ぜひ国際バカロレアコースのさらなる充実を要望して、次の質問に移りたいと思います。
 続いて、中学校の特別支援教室について伺いたいと思います。
 東京都教育委員会は、平成二十八年二月に東京都発達障害教育推進計画、そして平成二十九年二月には東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画を策定し、全ての公立小中学校における発達障害に関する施策の展開を明らかにしています。
 この間、国においては、平成二十八年五月に発達障害者支援法が改正され、同年八月から施行されています。
 この改正では、切れ目なく発達障害者の支援を行うことが特に重要であり、教育に関しては第八条において、国及び地方公共団体は、発達障害児が、その年齢及び能力に応じ、かつ、その特性を踏まえた十分な教育を受けられるようにするため、可能な限り発達障害児が発達障害児でない児童とともに教育を受けられるように配慮することや、個別の教育支援計画の作成及び個別の指導に関する計画の作成の推進、いじめの防止等のための対策の推進とその他の支援体制の整備を行うこと、その他必要な措置を講じるものとすることなどが新たに規定されています。
 この改正法の中でうたわれている、可能な限り発達障害児が発達障害児でない児童とともに教育を受けられるように配慮することや、切れ目のない支援ということが、発達障害のある児童生徒へのそれぞれの発達段階における特別な指導として重要かと思います。
 都内の公立小学校で特別支援教室を導入し、さらに中学校においても導入していくということを聞いています。
 これは、従来の情緒障害等通級指導学級から制度変更されて、都内の全ての公立学校で展開していくということですが、そこで、今回制度改正し、中学校の特別支援教室を導入するに至った経緯を伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都の発達障害教育は、これまで情緒障害等通級指導学級における指導を中心に行われてまいりました。情緒障害等通級指導学級は、一部の学校に設置されておりますことから、学級が設置されていない中学校の生徒は、他校に通わなければなりませんでした。
 そのため、通級指導学級で指導を受けている生徒にとりましては、在籍学級の授業を抜けることによる不安や移動のための負担など、さまざまな課題がございました。
 都教育委員会は、このような課題に対応するとともに、指導内容、方法の充実を図るため、平成二十八年二月に策定した東京都発達障害教育推進計画におきまして、全ての公立小中学校に特別支援教室による巡回指導を順次導入することとしたものでございます。

○菅野委員 私の地元港区では、全ての公立小中学校で特別支援教室を導入したと聞いています。
 先ほどの答弁では順次導入していくということでしたが、小学校で通級による指導を受けていた児童が、必要があれば中学校においても切れ目なく特別な指導、支援を受けられることが重要だと思います。
 そこで、中学校の特別支援教室の導入がどの程度進んでいるのか、その導入状況について伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 中学校につきましては、平成三十年度から、準備の整った区市町村におきまして順次導入を開始しているところでございます。今年度は、準備の整いました十三自治体、九十八校におきまして導入されております。
 都教育委員会は、平成三十年度までに全校導入が完了した小学校に引き続きまして、平成三十三年度までに全公立中学校で特別支援教室が導入されるよう、区市町村教育委員会を支援してまいります。

○菅野委員 中学校への支援は今後、平成三十三年度までに準備が整った市区町村から順次導入していくということですが、特別支援教室の設置に当たっては、区市町村の負担も大きいと考えられます。
 また、学校現場においても、発達障害の生徒一人一人の障害の特性を的確に把握し、適切な指導、支援につなげていくということは、学校で働く教職員の業務負担も大きく、また専門的な見地がなければ、その判断は困難なことではないでしょうか。
 発達障害のある生徒へ必要な指導、支援が行われる環境が整うことはすばらしいことですが、一方で、それを直接行う教職員に対しての支援というのも必要不可欠です。
 そこで、中学校の特別支援教室の導入を進めるに当たり、都として現状行っている、または今後行っていく支援について伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都教育委員会は、平成三十年二月に、中学校における特別支援教室の導入ガイドラインを策定し、特別支援教室の導入に当たっての考え方や留意点、手続などを示しました。
 また、特別支援教室の円滑な導入に向けまして、特別支援教室を設置する中学校が行う教材等の物品購入に要する経費及び教室環境の整備に要する簡易工事相当の経費について、区市町村教育委員会に対し補助を行っております。
 さらに、必要となる巡回指導教員の配置、在籍校の教職員や巡回指導教員に指導内容、方法について助言いたします臨床発達心理士等の巡回、特別支援教室の円滑な運営を図るための特別支援教室専門員の配置などによりまして、効果的、効率的な特別支援教室の実施体制を整備してまいります。
 これらの取り組みによりまして、義務教育段階において切れ目なく継続性のある適切な指導、支援を行ってまいります。

○菅野委員 中学校において特別支援教室の導入が促進されて、小学校から中学校へ切れ目なく継続性のある適切な指導、支援が行われていくということですが、中学校へ特別支援教室を導入するに当たっては、教科の学習や複雑化する人間関係、将来の進路への不安など、中学校特有の課題についても考慮する必要があります。特に高校受験を控えた中学生ならではの難しさもあるのではないでしょうか。勉強のおくれに対する不安や高校受験だけではなく、思春期を迎えて難しいこともあるでしょう。
 そこで、小学校の取り組みを踏まえるのはもちろんですが、中学校における特別支援教室の導入について、都教育委員会として重点を置いている内容はどのようなことがありますか、伺いたいと思います。また、同時に期待される効果がありましたら、それも伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 小学校では、在籍校で適切な支援を受けることができるようになったことなどから、指導対象児童は大幅に増加している一方で、指導の成果を十分に把握せず、特別支援教室での指導を継続している例も見られております。
 このため、中学校における特別支援教室の導入ガイドラインでは、対象生徒が可能な限り多くの時間を在籍学級で学習できるようにすることが特別支援教室の目的であることを明確にし、指導を開始することだけではなく、定期的な評価を実施し、保護者の意向も踏まえながら、指導終了に結びつけることにも重きを置いております。
 また、中学校は教科担任制であり、多くの教職員が生徒にかかわることから、全ての教職員が連携して、適切な指導、支援を行うことに留意するよう求めております。
 このことにより、生徒の障害の状態に応じた特別な指導を実施できるようになり、生徒の学習能力の向上や在籍学級における集団適応能力の伸長が期待できるものでございます。

○菅野委員 都教育委員会が進めている特別支援教室の導入は、公立小学校全校で導入され、さらに今後、全ての公立中学校においても導入されていくという、まさに切れ目のない継続性のある支援を東京都が行っているといえます。
 さらに、中学校段階においては、新しい人間関係や高校受験への不安など、それまでの小学校時代とは異なる環境の中で、生徒自身が悩み、またいじめや不登校につながってしまう例もあることも考えられます。
 そのような発達障害に起因する困難さを改善し、生徒が在籍する学級で豊かな学校生活を送ることができるよう、特別支援教室での特別な指導、支援のさらなる充実を期待して、次の質問に移ります。
 最後に、島しょにおける特別な支援が必要な生徒への支援についてお伺いしたいと思います。
 近年、特別な支援を必要とする児童生徒は年々増加しており、島しょ地区においてもこうした児童生徒が在籍をしています。
 島しょ地区では、中学校卒業以降特別な支援を必要とする生徒に対し、島内での就学の手だてがありません。
 島しょに在住する特別な支援を必要とする生徒が、将来の自立と社会参加に向け、個々の能力を最大限に伸ばすことができるように、教育の場を提供し、支援することは重要と考えますが、都教育委員会の見解について伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都教育委員会は、特別支援教育推進計画に基づきまして、都立特別支援学校の配置の適正化を進めております。
 島しょ地区には特別支援学校を設置しておりませんことから、島しょ地区に在住する生徒の場合は、都立特別支援学校寄宿舎への入舎を認め、中学校卒業後の教育の場を確保いたしております。
 寄宿舎に入舎している島しょの生徒につきましては、その負担軽減を図りますため、生徒が帰省する際には、就学奨励費におきまして、生徒本人については年間三十九往復分、付添人につきましては年間七十八往復分を限度に帰省のための交通費を支給いたしております。

○菅野委員 帰省に要する交通費は支給されているとの答弁でしたが、年間七十八往復といえば、保護者の方は実質七十八日間、帰省の送迎をしていることになります。
 八王子盲学校の寄宿舎に入っている生徒の保護者からは、二週間に一度程度帰省するという話も伺っています。
 保護者の方も、島で仕事や家庭など、生活もありますので、島と学校を行き来することは、肉体的、また精神的にも負担につながるものと思います。
 そこで、島しょ地区に在住する特別な支援を必要とする子供たちが都立特別支援学校で将来の自立に向けて学ぶ場合に、保護者の負担をより一層軽減する必要があると考えますが、都教育委員会の見解を伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 島しょ地区に在住する生徒が島外の特別支援学校において安心して学習ができるよう、周辺環境を整えることは大切でございます。
 そのため、島しょの特別な支援を必要とする生徒の保護者のより一層の負担軽減について検討を進めてまいります。

○菅野委員 島しょ地区にお住まいの特別な支援を必要とする子供たち、またその保護者への負担軽減の充実をぜひ図っていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○とや委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後二時三十九分休憩

   午後三時開議

○とや委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○星見委員 質問に先立ちまして、先ほど公明党の谷村委員が日本共産党都議団報告を取り上げまして、学校体育館へのエアコン設置について、あたかもうそを書いているかのような質問をされました。
   〔発言する者あり〕

○とや委員長 お静かに。

○星見委員 この報告に書かれていることは事実です。例えば七月二十七日の申し入れについても、小池百合子知事宛てに申し入れたこと、これを具体的な例としても明らかにした上で、私の質問に入らせていただきます。
   〔発言する者あり〕

○とや委員長 お静かに。
   〔発言する者あり〕

○とや委員長 不規則発言はやめてください。
   〔発言する者あり〕

○星見委員 それでは、私は医療的ケア児の通学保障についてお聞きします。
   〔発言する者あり〕

○とや委員長 不規則発言はやめてください。委員の質疑を妨げないでください。(発言する者あり)やっています。

○星見委員 先ほども医療的ケア児の通学保障についての質疑が行われておりました。九月二十日から都立肢体不自由特別支援学校において、医療的ケアを必要とする児童生徒の通学を保障するために専用通学車両の運行が始まりました。マイクロバス型とワゴン型車両を運行しています。
 先ほども出ておりましたが、この車両通学用の利用希望者、平成三十年五月一日時点では百七十四名、そして十月十五日時点で通学専用車両の運行台数は二十七台で、二十九名の児童生徒が利用されています。ちょうど運行約一カ月で三分の一弱の児童生徒の利用が始まっているということになります。
 しかし、まだ保護者が同乗しているものがほとんどで、看護師が乗車できていないままの運行もあると聞いています。
 この二十七台の車両が朝の登校と帰りの下校に運行しているということですが、看護師は、登校時、下校時のコースで、それぞれ何コースで乗車していますでしょうか、まずこれをお聞きいたします。

○小原特別支援教育推進担当部長 通学専用車両でございますが、二十七台で四十九名乗車いたしておりますが、この二十七コースのうち、看護師が乗車しているコースが登校便十三コース、下校便で十一コースでございます。

○星見委員 今のご答弁で、運行が始まっているんですけれども、二十七コース中、大体乗車できているのがまだ看護師さんは半分以下だということが明らかになりました。
 今後、保護者が車両まで送り、児童生徒が看護師と登校、下校できる通学を希望者全員に保障するためには、看護師の大量確保が重要な課題です。
 現在の乗車の看護師の処遇は、特別職非常勤として時給千八百円で、週十九時間以内になっています。
 通学に対応する場合は、乗車の準備のために、早朝から学校に出向く必要があるなど、特殊な勤務になっています。登下校の間があくために、一コースといっても朝と帰りには看護師さんが違う、こういう状況の中で、ご苦労されていると思います。
 今後、医療的ケア児の通学保障の車両運行を拡大するためには、さらに看護師を安定的に確保できるかどうかが必要です。
 そのためには、早期手当などをしっかりつけて賃金の向上を図ることや、条件に合う看護師については正規としての採用をして、必要人数を確保することが求められるのではないでしょうか、この点についてはいかがでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 看護師の確保は喫緊の課題でございますので、今すぐできる取り組みといたしまして、都教育委員会では、専用通学車両に乗車する看護師に特化した募集チラシや新聞広告の掲載、訪問看護師の確保にも着手いたしております。
 このような取り組みによりまして、必要な人員の確保に努めているところでございます。

○星見委員 既に看護師は医療の現場だけでなく、福祉の現場でも活躍が求められていますが、どこでも看護師の確保に悩んでいる状況があります。
 現在、車両に同乗されている看護師の多くは、在宅看護ステーション協会との委託契約を通して、児童生徒の日常介護支援でつながっている皆さんです。
 これは大切にして拡大しつつも、これだけでは足りません。やはり学校現場で専門に対応できる看護師の確保がどうしても必要です。
 現在の車両運行とあわせて、学校内でも医療的ケア児が学習できる環境を整備するためにも、看護師の賃金や待遇など、働きやすいさまざまな条件の整備が必要です。正規での常勤の看護師を含めて、募集の拡大を求めます。
 次に、通学専用車両の運行に対して、今、児童生徒、そして保護者の期待は大きくなっています。
 しかし、先ほどのご答弁にあるように、実際に利用できている児童生徒の方は三分の一以下です。
 待機している児童生徒のために、経過措置としての通学保障をさまざまな角度から検討して進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 医療的ケア児専用通学車両の運行に当たりましては、児童生徒の生命と安全の確保を第一に、保護者の理解と協力を得ながら、慎重かつ丁寧に進めておりまして、車両や看護師などの確保状況や児童生徒の体調などを考慮いたしまして、運行の準備が整ったところから順次運行を開始しているところでございます。
 現在乗車できていない児童生徒の乗車に向けまして、今後も引き続き、安全を第一に順次運行を拡大してまいります。

○星見委員 この運行拡大は、本当に保護者、そして児童生徒の願いでもありまして、ここは本当に力を入れてもらいたいということと同時に、通学車両に乗車できていない児童生徒の皆さんがいらっしゃいます。保護者が可能な限り、ご自分の時間とお金を使って同行通学を現在しています。
 保護者がトイレにも自由に行けない状況で、授業中付き添っている方もいます。保護者の体力とお金が尽きれば、学校へは登校できなくなるという状況にいる方もおりまして、これを一刻も早く改善してほしいという声がたくさん出ています。
 通学車両での積極的な推進を、ご答弁のように柱にしながらも、待っているたくさんの児童生徒の通学保障、これは公平性の観点からも、とりわけ通学費用の保障なども含め、さまざまな工夫を凝らした経過措置を強く求めます。
 そして、次に、人工呼吸器を使用している児童生徒についての通学保障についても伺います。
 ことし四月から二年間で、人工呼吸器管理モデル事業が二名の児童生徒を対象に行われています。
 医療的ケア児のための専用通学車両の運行についての保護者向け説明では、人工呼吸器を使用している児童生徒についての通学保障については、今後、研究成果を踏まえて検討課題を整理すると都は説明しています。
 モデル事業が終了するのは二〇二〇年の三月末になりますが、事業を進めながら、課題の整理も早期的に行いながら、抜本的な推進を目指すべきではないでしょうか、この点いかがでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 現在取り組んでおります人工呼吸器管理モデル事業は、校内で人工呼吸器管理を適切に実施するための体制や実施方法などを検討することを目的といたしております。
 モデル事業の成果や課題を検証するなどして校内体制を確立し、安全の確保を十分に確認した上で、人工呼吸器を装着した児童生徒の受け入れについて検討してまいります。

○星見委員 人工呼吸器を装着したまま、既に保護者付き添いで学校の授業を受けている児童もいます。
 人工呼吸器の児童生徒の保護者からは、通学保障の実施に結びつけるために、意見を聞いてほしいとの声も出ています。
 モデル実施しながら、他の児童生徒の状況や要望を把握するためにヒアリングを行うべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 平成三十年五月に、保護者を対象に行いました専用通学車両の乗車意向調査におきましては、人工呼吸器を装着している児童生徒につきましても意見を聴取いたしております。
 今後とも、専用通学車両の運行につきましては、医療的ケアを要する児童生徒が在籍する肢体不自由特別支援学校と連携いたしまして、保護者の意見や要望を把握しながら進めてまいります。

○星見委員 ぜひ保護者に寄り添って、親身に意見や要望を掌握していただきたいと思います。
 また、人工呼吸器を装着した場合、通学している児童がいるのにもかかわらず、今回の医療的ケア児のための専用通学車両の運行の対象外になっています。
 人工呼吸器の児童生徒も、他の医療的ケアを必要とする児童生徒と同様に、症状によって個人差があります。一律に対象から外すのではなく、ぜひ状況を把握して、可能性のある児童生徒には制度利用の門戸を開く検討をするべきだと思いますが、ご見解はいかがでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 人工呼吸器管理モデル事業は、症状により個人差がある児童生徒の安全を確保するための校内体制などについて明らかにすることを目的といたしております。
 人工呼吸器の取り扱いは、その操作を誤ると、装着している児童生徒にとって生命の危険に直結することから、まずは校内体制を確立し、安全の確保を十分に確認することが不可欠でございます。

○星見委員 既に現在、在校している人工呼吸器を装着している児童生徒本人についても、ぜひ意見を聴取していただきたいと思います。努力して学校に通学している思いや、それからやりたいことがあふれている人工呼吸器をつけている児童生徒の皆さんの声、しっかり受けとめていただきたいと思います。
 子供たちが教育を受ける権利を保障する立場で、通学保障や学校での授業の保障をしっかり前進させていただくことを重ねて要望いたします。
 次に、医療的ケアを必要とする児童生徒のための通学保障に対する予算についてお伺いいたします。
 今年度、約六億円ですけれども、その内訳はどうなっているのか、お聞きいたします。

○小原特別支援教育推進担当部長 平成三十年度の専用通学車両に係る予算額は、車両に要する経費が約五億六千万円、学校非常勤看護師確保に要する経費が約四千万円で、全体で六億円となっております。

○星見委員 この六億円は、現在、希望している児童生徒の皆さんが利用することを想定して組まれている予算だと聞いています。本格的にこれを実施できる体制づくり、ぜひ全力を挙げていただきたいと思います。
 あわせて、医療的ケア児の通学保障を事業として安定的に推進するためには、国庫補助を含めた財源が重要だと思います。
 この国庫補助の仕組みと、国として来年度からの方向性はどのように進めると聞いていらっしゃるのかを伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 看護師確保に要する経費につきましては、従来から学校内で医療的ケアを行う場合において、国の教育支援体制整備事業費補助金、切れ目ない支援体制整備充実事業の対象でございましたが、今年度から本事業における通学車両に同乗する場合においても、補助対象にされたところでございます。
 文部科学省は、平成三十一年度の予算につきまして、看護師確保に係る予算額を増額要求していると聞いております。

○星見委員 障害者の権利に関する条例で提唱されたインクルーシブ教育の実施に本気でどう取り組むのかが問われていると思います。医療的ケアを必要としている児童生徒が学校教育制度から排除されない環境整備は、まさに国と自治体の責任です。
 国にも強く財源確保を東京都として求めながら、都として医療的ケア児の通学保障、今年度、今お話をしました医療的ケア児の中に、ぜひ人工呼吸器を使用されている児童生徒の皆さんも含めるようなことを早く実施していただきながら、本格実施することを重ねて求めて、この医療ケア児の質問を終わります。
 続きまして、もう一本、産休、育児休業代替教員の確保について質問をさせていただきます。
 今年度、教員の採用が少なく、新学期に学校の定数に応じた担任の先生が確保できていない事態が都内の小中学校で相次いで出ました。
 小中学校の校長先生がクラスの担任に入っている状況も現場から聞こえています。
 都は九月、日本共産党の代表質問に対して、四月六日時点で約二百八十人の教員が不足していたことを明らかにしました。
 各学校では、これに加えて、各学校が探すことになっている産休、育児休業代替の教員を確保するために、多くの学校現場では大変なご苦労があったと聞いています。
 教育庁はこの事態をどのように掌握していたでしょうか、またその原因はどこにあったと分析しているのかを伺います。

○安部人事部長 都教育委員会では、随時発生する教員の産休、育児休業に対応するため、事前に代替候補者となる者の名簿を作成し、区市町村教育委員会や学校に提供することで、産休、育休代替職員を円滑に採用できる制度を設けております。
 学校においては、この代替候補者名簿の中から採用することを原則としておりますが、勤務地などが合わずに名簿から採用できない場合もあり、学校で候補者を探すこともございます。
 今年度は、特に学校現場で適任者が見つからず、区市町村教育委員会などから人材情報に関する相談がふえております。
 これは、年度当初、児童生徒数の増加や退職教員の再任用者数が予想を下回るなどの事情により教員数に不足が生じ、産休、育休代替教員に任用されると見込んでいた者の多くが、その補充として採用されたことが影響したものと考えております。

○星見委員 学校現場では、管理職である校長、副校長が産休、育休代替の先生を探すわけですが、今ご説明があった代替候補者名簿に二百件も、三百件も電話をかけ続けても見つからない状況でした。この代替教員探しに忙殺されて、現場から何とかしてほしいと切実な声が上がっていたわけです。教員のつながりはもとより、PTA役員にも探していただき、保護者にはお手紙で教員免許を持っている人を紹介してほしいとお願いした学校もありました。
 ある小学校では、四人の先生が産育休に入りました。四人の産休、育休代替の先生をようやく確保しましたが、そのうちの一人の先生が一学期の途中でやめてしまいました。副校長がとりあえず担任に入り、みずから仮の担任として授業を受け持ちながら、夏休みの期間に代替職員を探すという大変なご苦労をされていました。
 二学期になって新しい代替の先生が見つかりましたが、児童から見ると、ことしは四月からの一年間、わずか半年余りで三人も担任がかわることになったわけです。
 これは特殊な例ではなく、あちこちの地域から校長や副校長がやむなく担任に入ったという話を聞いています。これでは、学校現場で落ちついて子供たちに向き合った教育を進めることができません。
 先ほどご答弁があった産休、育休代替教員採用候補者名簿、都は毎年七月一日付で更新しています。最近五年間の登録人数の推移と傾向を伺います。また、来年度に向かって改善できる見込みはどの程度あるのか、伺います。

○安部人事部長 最近五年間の名簿登載者数は、平成二十六年度、三千九百二十六人、平成二十七年度、四千七十三人、平成二十八年度、四千二百六十八人、平成二十九年度、四千四十四人、平成三十年度は三千五百七十人で推移をしております。
 なお、現在、一定の要件を満たす者を随時名簿に追加登載しており、平成三十年度はこの人数を含んでおるものでございます。
 来年度につきましては、今年度実施しました教員採用選考の合格者数を前年度比約八百人増とし、必要な教員数を確保しており、産休、育休代替候補者が欠員対応で採用されるケースは減るものと考えております。

○星見委員 今年度四月で正規教員が二百八十人足りなかったことが、産休、育休代替職員の確保にも一定の困難をもたらしていたと考えると、正規の採用を八百人以上ふやしたことは改善のための前進だと思います。
 しかし、その反面、ご報告があったとおり、育児休業代替教職員の名簿数は大きく減っています。
 追加登録の分が平成三十年度には、あわせて運用しているとありましたけれども、これは、学校が七月一日以降、名簿外で探し、採用した産休代替等の先生を名簿に加えたというものです。
 これを昨年と比べて引いてみますと、十月からの部分を引くと、昨年七月には四千四十四人だった登録人数が、ことし七月は三千二百六十六人と、約八百人、今度はこちらの名簿が減っているというふうになっているわけです。昨年の名簿登載の中でも、ことしの正規採用に合格された先生が多数いたのだと思います。この産休、育休代替教職員の名簿数を見ると、まだまだ一気に改善は難しいのではないかと心配になります。
 先ほど、現状を紹介しましたとおり、産休、育休代替教員を探せず、副校長が臨時に担任に入らざるを得ないような事態は改善させなければなりません。
 そもそも、学校現場がこの登録名簿に百件以上も電話をかけなければならないことが現場の負担になっている。学校が直接探したいと希望する場合以外は、基本的に都の教育委員会と区市町村の教育委員会が協力して、代替教員を確保するシステムをつくるべきだと思いますが、こうした点、検討はされているのでしょうか。

○安部人事部長 現在、学校や教員を巡る社会状況は大きく変化しており、全国的に教員志望者が減少していることが産休、育休代替教員の確保においても影響しております。
 そのため、これまでの産休育休代替教職員名簿登載選考とは別に、臨時的任用に係る教員の確保に向けた取り組みを行っております。
 具体的には、出産育児が落ちついた再就職希望者や、家庭の事情などで都外から転居してきた教職経験者などに向け、都教育委員会のホームページで常時募集をしております。
 また、教職課程を有する大学向けに募集チラシを配布するなどの広報活動にも力を入れております。
 これらの人材情報を区市町村教育委員会に提供することで、学校現場における産休、育休代替教員の確保を支援してまいります。

○星見委員 今、さまざまな確保の広報や募集の強化で学校現場を支援とご答弁をされましたが、支援ではなく、責任を持って教育委員会が確保する、基本的には教育委員会が責任を持つというシステムと体制が必要なんだと思います。
 そもそも、こうした代替教員の確保が困難になったり、学校現場の代替教員を名簿の中から臨時的任用で確保していることに一つ問題があるんだと思います。
 安心して希望する育児休業期間を、休業中に保障するためにも、代替には正規教職員を充てるよう配置して、円滑に育児休業をとれるようにすべきだと思いますが、ご見解を伺います。

○黒田人事企画担当部長 地方公務員の育児休業等に関する法律及び文部科学省通知では、教員の育児休業を承認するに当たっては、臨時的任用を行うことを原則としております。
 都教育委員会では、こうした法律及び文部科学省通知の趣旨に基づき、教員が育児休業を取得した場合は、臨時的任用である育休代替教員により対応しております。

○星見委員 教育庁、今、地方公務員の育児休業等に関する法律と、それから文科省の通知に基づくというご答弁でした。
 この文科省の通知自身が、地方公務員の育児休業等に関する法律に基づいて出されているものですから、この六条の一項に基づく臨時的任用教員を配置することにこだわっていらっしゃるんだなというのが今の答弁でわかりました。
 しかし、この六条は、教員の配置がえその他の方法によって育児休業を請求した職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、任期を定めた採用や臨時的任用を行うということになっています。
 本来は、この六条を読む限り、正規教員による配置がえやその他の方法を前提にしたものというふうにも読めます。臨時的な任用教員しか配置できないというふうに法で縛ったものではないと思います。
 例えば具体例で挙げますと、この臨時的任用で縛っていないというのは、一つ目は、東京都の知事部局でも同様に、育児休業は地方公務員の育児休業等に関する法律に基づいて、知事部局の職員も教職員も同じく法的根拠があります。
 現在、知事部局の場合は、人事異動のときに産育休に入る職員がいるとわかっているときは、一人多く配置するなど工夫をしています。予定外に年度途中に産育休が生じる場合は、職員の前倒し正規採用で補充をしています。それでも難しい場合に初めて臨時職員の任用となります。
 事例の二つ目は、公立保育園です。教員と同じように、職員定数が子供の数で決まってくる公立保育園でも、都内の自治体では年度初めに、正規保育士の中から育休代替を指名して任に当たっている実例があります。年度の初めに育休代替を予想して指名する人数を決めていますが、足りなくなった場合は臨時職員で対応をしています。
 以上の事例からも、教職員の育休代替を正規教員にすることは可能だというふうに思います。そういう意味では、地方公務員の育児休業等に関する法律六条の本来の規定に立ち返って、正規教員の配置がえなどの方法で育休代替を確保することを検討して、育休代替教員の確保をスムーズに進めるようにすべきではないでしょうか。再度、この問題について質問させていただきます。

○黒田人事企画担当部長 地方公務員の育児休業等に関する法律や文部科学省通知の趣旨は、育児休業の代替を安定的に確保することと考えております。
 このため都教育委員会では、こうした法律の趣旨に基づいて、確実に代替を充てるため、臨時的任用で対応しているところでございます。

○星見委員 安定的に確保できていないことが今一番大きな問題になっているわけです。
 今回、資料請求いたしました資料の9、一二ページにありますけれども、この中、妊娠出産休暇及び育児休業を取得した教職員数と育児休業取得期間、十年分出していただきました。
 この資料からも、育児休業を取得している教員は、十年前、一千三十六人ですが、平成二十八年度には一千三百七十四人と、毎年ほぼ確実にふえていることがわかります。
 今後しばらくは定年退職の教員がふえる一方で、若い教員が大量に学校に入ってきますから、育休取得の教員もどんどんふえるのが当然の成り行きです。
 今までの慣例にとらわれず、先を見越した産休、育休代替教員の執行が必要になります。その代替教員の確保、責任を持って教育委員会が確保していただきたいというのとあわせまして、もう一つ、安心して出産、育児ができる教育現場の労働環境をつくるとともに、学校現場の教育の質もしっかりと確保するためにも、正規教員の配置がえなどの方法での育休代替を確保する検討を行うよう重ねて求めて、私の質問を終わります。

○内山委員 それでは、私からは九つのテーマについて質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど菅野副委員長から、世界一の学力をというお話がありました。首都東京ですから、やはりそれぐらいの気概と勢いを持って臨みたいなと思う一方で、何をもって学力かという学力の定義というのがあると思います。そういう意味で申し上げれば、私は、世界一の学力というよりは、世界一の教育都市東京というものを目指していきたいなというように思っております。
 そういった中で、事務事業の概要、東京都の目指すこれからの教育であるとか、またこの東京都の教育ビジョンというところでさまざま書かれている内容を、私もこの事務事業質疑に向けて読ませていただきました。お世辞ではなく、本当にすばらしい内容が書かれているなと思う一方で、じゃあ、学校教育の現場がどうあるかというところでいうと、必ずしもこの内容を目指して、もしくはこの結果が出ているかどうかというところに関しては、少し疑問があるのではないかなと思っております。
 そういった中で、東京都が目指すこれからの教育やそれに向けた基本理念、またそのための五つの視点、もろもろの実現に向けた事務事業につきまして、昨年、決算の委員会の中で、生きる力を育む教育という中で、そういう視点で質疑をさせていただきましたが、ことしは、さらにそれにあわせて、世界一の教育という視点でも質疑をさせていただければと思っています。
 まず一点目、アクティブラーニングについて伺いたいと思います。
 アクティブラーニングという言葉であったり、もしくは主体的、対話的で深い学びというような表現がされているかと思います。
 いよいよ学習指導要領の改訂が小学校二〇二〇年、中学校二〇二一年、高校も順次ということで、完全実施がされていくわけでございますが、そういった中で、このアクティブラーニングを推進するための東京都の教育委員会の取り組みについて、まずはお伺いさせていただきたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校における教科研究のリーダーとなる教員の育成を目的とした教育研究員事業を実施しておりまして、今年度は、都内各地区から選出された三百二十三名の教員が校種別、教科別に設置した四十二部会において、一年間を通じて授業改善の研究活動を行っております。
 新学習指導要領において、主体的、対話的で深い学び、いわゆるアクティブラーニングが改訂の重要なポイントとなっていることから、教育研究員の全ての部会で、平成二十九年度からアクティブラーニングを取り入れた授業を推進するための実践的な研究を進めております。
 今後、部会ごとの研究発表会の開催や報告書の配布等により、アクティブラーニングに関する研究成果を都内全公立学校に普及し、その確実な実践を促してまいります。

○内山委員 ご答弁ありがとうございます。このアクティブラーニング、主体的、対話的で深い学びというのが、私は本当にこれからの教育という中では期待をしております。
 じゃあ、これまでの教育でアクティブラーニングがなかったかといえば、決してそういうことはなくて、さまざまな教員単位もしくは学校単位では、本当に授業を工夫されて、アクティブラーニング的な、まさに主体的、児童生徒の主体、もしくはグループ学習のような対話的な、そして深い学びというのは、局地局地では行われていたというところが今回、学習指導要領の中で位置づけられたということだと思っています。
 全ての部会で研究を実施されたということですから、そういった今までの事例、もしくは新たに取り入れる事例等々もぜひ行っていただきながら、都立高校はもちろん、小中学校、一義的には市区町村の教育委員会が主体となるとは思いますが、東京都の教育委員会としても、しっかりと実施できるように頑張っていただきたいなと思っております。
 続きまして、少人数、習熟度別指導について伺いたいなと思っています。
 こちらも昨年の決算委員会の中で質問、意見をさせていただきました。私自身もこの習熟度別というものに関しては、もともとは、まあ、いいんじゃないかなというふうに思っていたんですが、いろいろと話を聞いていると、当然、昨年の決特でも学力に対しての有意な結果が出たというようなことはある一方で、または満足度が高かった、そういうような結果がある一方で、自己肯定感の問題であるとか、子供たちの人間関係の問題というところに向けてどうだというふうな懸念を少し述べさせていただきました。
 そういった中で、この少人数、習熟度別による指導について、改めて取り組みと成果について伺いたいなと思います。

○宇田指導部長 小中学校における少人数、習熟度別指導の実施に当たっては、児童生徒や保護者の意向等に沿って学級集団を編制したり、コース別に編制した学習集団が年間を通じて固定化したりしないようにすることなどが重要でございます。
 都教育委員会は、こうした指導上の留意点等をガイドラインに示しておりまして、各学校ではガイドラインに沿って、小学校では算数、中学校では数学と英語において、少人数、習熟度別指導が実施されております。
 その成果として、都独自の学力調査において、八割以上の児童生徒が算数、数学の授業の内容がわかると回答しておりまして、その授業がわかる理由として、少人数、習熟度別の授業が行われているからという回答が最も多くなっております。

○内山委員 ありがとうございます。学力であるとか、もしくは内容がわかるとか、そういったことの一つ一つの積み重ねというのが極めて重要であるということは認識をしております。
 しかし一方で、やはり前段に質問させていただいたアクティブラーニングであったり、もしくは昨今、新たな教育手法として、昨年も紹介させていただきましたが、学び合いであるとか学びの共同体というような、こちらも極めて教育効果としては出ている、学力だけではなくて、集団としての教育効果も出ているというものからすると、少人数、習熟度別指導とどちらが有意なのかというのは、これはある意味、私はちょっとわからないなという思いがあるんです。
 一方で、学び合いや学びの共同体のような、習熟度別に分けずに指導していく手法でいくと、学力も上がっているし、子供たち、児童生徒の人間関係にも有意な結果が出ているということがありました。
 こちら、先ほど八割以上の児童生徒が算数、数学の授業がわかると回答、また習熟度別の授業が行われているからわかっているんだという回答が最も多いというのは一定の評価をしつつも、これからの学びにはさまざまな手法がありますので、そういったところも視野に入れながら、また習熟度別をそれでもやはりやっていくんだという結論であるんであれば、そういった懸念というものもしっかりと対応しながら進めていっていただきたいなというように思っております。
 続きまして、道徳教育についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 平成三十年度から小学校においても道徳が教科化をして、中学校も平成三十一年度からということで、学校では当初、指導方法の工夫や評価のあり方について戸惑いもあったというように聞いております。
 そういった中で、昨年の決特だから平成二十八年度には、各市区町村の道徳教育の推進の中核となる学校として、小学校五十三校、中学校五十三校、合わせて百六校の道徳教育推進拠点校を指定して、平成二十九年度末まで二年にわたって、特別の教科道徳に求められる考え、そして議論する道徳の授業の実現に向けて、発問の仕方を初めとする指導方法や適切な評価などについて研究、そして開発に取り組んでいると伺いました。
 今後、こういった研究、すぐれた実践事例について広く紹介をしていっていただきたいと思いますが、この拠点校事業に加えて、平成三十年度より新たに東京都道徳教育モデル校を設置とありました。
 そこで、都教育委員会が指定をしました東京都道徳教育モデル校の取り組みについて伺いたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、道徳科と他の教科や特別活動などを関連づけながら、学校全体で取り組む道徳教育の充実を図るため、平成三十年度に小学校三校を東京都道徳教育モデル校に指定いたしました。
 モデル校では、道徳科で指導した内容と、学級活動や学校行事等における体験的な活動を結びつけることにより、互いを思いやる心や、協力し助け合う態度を身につけさせるなど、子供たちの道徳性を育む効果的なカリキュラムの開発に取り組んでおります。
 都教育委員会は、本年十一月に中間報告会を開催し、モデル校の研究成果を広く発信するとともに、今後、実践事例等をリーフレットにまとめ、都内全公立小中学校等に配布し、各学校における道徳教育の一層の充実を支援してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。考え、議論をしていく道徳の実践に向けた指導方法について周知をするというのは大変すばらしいことだと思っています。
 モデル校の取り組みを活用して、道徳科だけではなくて、学校のさまざまな活動全体を通じて取り組む道徳教育というのを充実させていただきたいと思います。
 道徳というのは、教科という側面のみならず、さまざまな学校の活動の中で取り組みを進めていくことが効果的であると思っておりますし--子供たちは今、知識は結構たくさん持っているんです、例えば自分たちで友達と協力をしなきゃいけない、助け合いをしなきゃいけない、いじめをしちゃいけない、そういった知識はいっぱい持っているんです。ただ、そのアウトプットがなかなかうまくいかないという現状があります。
 そういった中では、道徳教育もただ教えるだけの道徳から、考えながら自分たちで行動して、もしかしたらそれは失敗するかもしれないけれども、またその失敗を通して学んでいくという、そういった実際に生きる道徳というものをぜひ充実させていっていただきたいなと思っています。
 次がいじめの問題についてなんですが、今の道徳の問題についても、道徳といってしまうと、ちょっと何か教えていくというイメージがあるかと思いますが、そういったさまざまな学校の体験活動や、または学校の行事、一つ一つの授業の中で、道徳であったり、そういったことを子供たちに理解をしてもらって、またインプットだけではなくてアウトプットができるような力を子供たちに育んでいくということは極めて重要でありますので--私はいじめの問題というのは、早期発見、早期対応と同時に、未然防止というか、いじめを生まない学級づくりというのが極めて重要だと思っておりまして、二定の一般質問でも取り上げさせていただきました。
 今回は、とはいえ、いじめというのは、なかなか定義づけというのも難しいものでございまして、数がぼんとふえたからといって、学級環境ががんと荒れたかというと、そうではなくて、調査をきめ細やかにしていけば、当然件数というのは上がっていくわけでございますし、隣同士の自治体でも定義が違えば、こっちは三百件、こっちは数件という事態もこれまでも多くありました。
 そういった中で、そもそも定義づけの難しい問題ではございますが、出口の問題についてお伺いをしたいんですが、いじめの解消というものを都教育委員会としてはどのように定義をされているのか、伺いたいと思います。

○宇田指導部長 国が策定いたしましたいじめ防止等のための基本的な方針におきましては、いじめが解消している状態とは、少なくとも二つの要件が満たされている必要があると示されております。
 第一は、いじめに係る行為がやんでいる状態が少なくとも三カ月継続していること、第二として、被害を受けた児童生徒が心身の苦痛を感じていないと認められることでございます。

○内山委員 ありがとうございます。そういった中で、本当に子供たちを取り巻く環境はさまざまありまして、三カ月いじめが、行為がやんでいる状態から、さらにそこから再発していくような事例であるとか、またどういったケースに被害の子供が心身の苦痛を感じているかいないかというのは、結構ケース・バイ・ケースだと思っています。
 そういった中では、そもそもいじめの定義づけというのが極めて難しい中において、この解消というのも極めて難しい部分もあると思いますので、こちらは今の定義、二つがありますので、こちらを丁寧にしっかりと周知もしながら取り組んでいただきたいなと思っています。
 あわせまして、いじめの解決に向けては、やはり学校と児童生徒の当事者だけではなくて、保護者の理解というのは極めて重要だと思っています。
 そういった中で、保護者の理解を得るための方策についてお伺いをしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成二十九年に策定したいじめ総合対策第二次の中に、いじめ問題の解決に向けて、保護者の理解を得る対応についても例示しております。
 具体的には、被害及び加害の子供の保護者に対して、いじめ問題の解決に向けた学校の対応方針を丁寧に説明し、教職員が一丸となって解決に当たることについて理解を得ることの例や、双方の保護者が教職員と事実関係を確認し合い、互いの子供にとって最良の解決方法を話し合う機会を早期に設定する例などを示しております。

○内山委員 ありがとうございます。先ほど、子供たちを取り巻く環境にはさまざまな状況があると申し上げましたが、保護者同士というものは、当事者の保護者、一般的にはいじめている方、もしくはいじめられている方の保護者ということですが、保護者同士のトラブルに発展するというケースも、実はそんなに珍しくなくあろうかと思っております。
 そういった中で、先ほど答弁にもありましたし、私も述べさせていただきました。とはいいながら、保護者の理解を得ながら進めていくというのは、極めて重要なことだと思っておりますので、極めて難しい状況もあろうかと思いますが、ぜひそういったところも留意をして取り組みを進めてもらいたいなと思っております。
 続きまして、不登校の児童生徒への対応についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、昨年も質問させていただきましたが、基本的な不登校の児童生徒に対する取り組みというのは、不登校になってしまったというか、不登校の児童生徒が適応指導教室につながって、そこから復学を目指すという、これが基本的な流れだと思っています。
 残念ながら、不登校の出現率というのは減らすことができている自治体は幾つも見られますが、復帰率を伸ばしているのに成功している自治体というのは、私は余り見かけないなと思っています。東京都の平均を見ても、復帰率は大体二割から三割ぐらいかなと思っています。
 そういった中で、やはり適応指導教室も一八%から二〇%ぐらいの--要するに不登校になってしまった児童生徒が、適応指導教室の支援につながるパーセントなんです、せいぜいこちらも二割程度ということですから、そういった意味では、多様な子供たちの状況に合わせた指導、支援というものをしていかなくてはならないのではないかなと思っておりますが、そのうちの一つとして、フリースクールというのがあろうかと思います。
 まず一点目としましては、都教育委員会とフリースクールとの連携についてお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は平成二十八年度から、区市町村教育委員会やフリースクール等民間団体の関係者による意見交換会を実施しておりまして、学校とフリースクール等民間団体等との連携のあり方について継続的に協議しております。
 また、平成二十九年度から区市町村教育委員会が設置する教育支援センターの機能を強化することを目的として、十一区においてモデル事業を実施しております。
 これらの中には、フリースクール等民間団体と連携し、児童生徒の実態に合わせた学習支援等に取り組んでいる地区もございます。
 今後、フリースクール等民間団体等との意見交換の内容や効果的な連携の事例を、区市町村教育委員会の担当者連絡会等で情報提供してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。そういった中で、不登校の児童生徒、子供たちが、フリースクールなど学校復帰以外の道を視野に入れることができるようにする。もちろん学校に復帰をすることができる児童生徒に関しましては、そういった支援をするというのは大前提だと思いますが、必ずしもその一本やりでいくと、その子供たちのためにならないというケースもあろうかと思います。
 そういった中においては、学校復帰以外の道も視野に入れることができるようにすることが必要であると考えますが、都教育委員会の見解をお伺いいたします。

○宇田指導部長 不登校であった児童生徒が学校に復帰し、豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるようにすることは、不登校施策の重要な目的であります。
 しかしながら、児童生徒の不登校の状況によっては、本人や保護者の希望に寄り添いながら、個々の状況に応じた支援を行うことも必要であります。
 これまで都教育委員会は、先ほど述べたような区市町村教育委員会やフリースクール等民間団体の関係者による意見交換会を実施するとともに、法令や文部科学省の通知に基づき、児童生徒や保護者の意向を踏まえ、フリースクール等で相談、指導を受けた日数を、校長が指導要録上、出席扱いとできることなどについて、各教育委員会や学校に周知し、指導助言してまいりました。
 今後とも、不登校児童生徒がさまざまな関係機関等を活用し、社会的自立へ向かうことができるよう、関係団体等との意見交換会を継続するとともに、区市町村教育委員会や学校の取り組みを支援してまいります。

○内山委員 この数年間でフリースクールに対する認知、認識というのは大分変わってきたような気がいたします。こちらに対しては期待をしているんですが、一方で、私も何度も、不登校になった生徒の親御さんから相談を受けたケースがありまして、幾つかはやはりフリースクールが有意な支援というか、サポートの方法だったことというのはあります。
 しかし一方で、私が受けたケースがそうだったというだけですが、家庭的に金銭的にも余り余裕がない家庭がほとんどだったんです。一般的にはわかりません。
 ただ、そういった中で、フリースクールが月額幾らということで、せっかくつながって、ああ、いいねとなったんだけれども、つながらずに、そこから先、残念ながら支援がどうなってしまったのかわからないというケースが、何件もこれまで見てきて歯がゆい思いをしてまいりました。
 そういった中においては、今、少なくとも、少しずつフリースクールに対する連携だとか、情報提供だとか、もしくは出席日数のカウントだとか、さまざまな方策が進んでいるということは大変評価をする一方で、やはり金銭的な面というところで、せっかくここで支援や復学、もしくは高校に上がるタイミングで復帰できる、さまざまな支援ができる可能性のあるフリースクールでもありますので--難しいんですよ、フリースクールって。フリーだから支援できるようにしようと規定を設け出すと、内容を設け出すと、フリーじゃなくなっちゃいますから、難しいんですけれども、難しい課題ではありますけれども、ぜひそのあたりは宿題として考えていただきたいなというように思っております。
 不登校に関する最後のところで、不登校生徒が希望する進路選択ができるような指導を行うことが極めて重要だと思っております。さまざまな通知だとか配り物をしても、なかなか、必ずしもそれを受け取り切れないご家庭や、もしくはお子さんというのがいるのは事実です。そういったお子さんやご家庭の中で困難的な状況を抱えるケースで、不登校になってしまうというケースも往々にしてあります。
 そういった中で、しっかりとした進路指導、チャレンジスクール等々も踏まえながら、指導ができることというのも重要ですし、一方で、東京都の都立校に関しては、例えば不登校になってしまった高校生がその後どうなったか、追跡調査されているんですよね。
 しかし一方で、中学校の不登校の生徒に関しては、卒業された後にもう、どういう形になってしまったのかわからない、何となくこうじゃないかみたいなものは出されているんですが、明確な調査がされていないというような現状があろうかと思います。
 そういった中で、的確な進路選択ができるような指導を行うことと、プラス不登校生徒が中学校の卒業後の追跡調査を行うことというのは極めて重要だと考えておりますが、都教育委員会の見解をお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 不登校生徒の進路選択に向けて、東京都教育相談センターでは、青少年リスタートプレイスを設置し、進路についての情報や助言を得にくい状況にある不登校生徒やその保護者を対象とした進路相談会を実施しております。
 また、都内公立中学校では、不登校生徒に対し、面談や家庭訪問による進路指導を行っております。
 一方で、卒業生の状況を継続的に把握することは困難を伴うことから、中学校在学中の出席状況や支援の経過等を進路先に確実に引き継いでいくようにしております。
 さらに、卒業後、進学や就労をせず在宅している卒業生についても、同様の情報を区市町村の福祉関係部署と共有をしております。
 今後、都教育委員会は、不登校児童生徒を支援するために、児童生徒の様子や長所、また本人、保護者の思いや願いなどを記載する登校支援シートを新たに開発し、進路先に確実に情報を引き継ぎ、継続した指導ができるよう支援をしてまいります。

○内山委員 ありがとうございます。まさにご答弁のありました不登校だけではなくて、中学校でどういう状況にあったのかという情報を、次の進路に向けて支援につなげていくというのは極めて重要だと思います。ぜひその取り組みについては、引き続き期待をしたいと思いますが、一方で、さまざまな施策を打っていく中で、その後どうなっていっているのかという、追跡調査というのはやはり重要だと思います。高校では行っているわけですから、中学校でも各市区町村が一義的といいながらも、やはりなかなかそう切り分けられる問題でもないと思いますので、こちらもぜひご検討いただきたいなと思っております。
 続きまして、SNS東京ルールについてお伺いをしたいと思います。
 子供たちを取り巻く環境というのは本当に変化をするとよくいわれることではありますが、例えばこの十年を見てみても、じゃあ、このSNSの問題はいつ出てきたかといえば、ほんの五、六年ですよ。十年前にはアイフォンが出始めたぐらいのところですから、そこまで子供たちがインターネットがどうこうという問題にはなかったかと思います。また十年さかのぼれば、今度は携帯電話を持っているか持っていないかぐらいの話ですし、その十年さかのぼったら、ポケベルもないぐらいの時代ですから、やっぱり子供たちを取り巻く環境というのは、十年刻みで、もしくは五年刻みでどんどんどんどん変わっていきます。
 そして、まさにその最先端に子供たちはある意味さらされている中で、SNSの問題が出てきたときも、当時、教員はSNSをやらない人が多かったですから、何だかよくわからない中で指導しなきゃいけないという状況がありました。
 そういった中で、やはり都教育委員会としても、また各市区町村としても、SNSやインターネットの問題について取り組みを進めていくというのは、極めて重要だと思っています。
 まず、都教育委員会が平成二十七年度にSNS東京ルールを策定した経緯についてお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 平成二十六年度に都教育委員会が実施した調査によりますと、SNSを一日三時間以上利用する中学生の割合は約一九%、高校生は約二七%でありました。
 一方で、家庭等でインターネット利用時のルールを決めている中学生の割合は約三一%、高校生は約一一%にとどまっておりました。
 また、SNSによるトラブルについては、自分の悪口や個人情報を書かれた中学生の割合は約九%、高校生は約一五%、仲間外れにされた中学生の割合は約六%、高校生は約一二%であり、SNSがいじめの温床や人間関係を阻害する要因となっていることも明らかになりました。
 これらの状況を踏まえ、都教育委員会では平成二十七年十一月、児童生徒がいじめ等のトラブルや犯罪等に巻き込まれないようにするとともに、豊かな人間関係の構築と情報社会を生き抜く資質、能力の向上を図ることを目的として、SNS東京ルールを策定いたしました。

○内山委員 SNS東京ルールを策定した経緯についてお伺いさせていただきました。
 SNS東京ルール、五つありますが、例えば一番目なんかは、一日の利用時間と終了時間は何時ですよ、何時間ですよではなくて、一日の利用時間と終了時刻を決めて使おうということで、東京都で決めるんではなくて、そういうのを決めてくださいねという、ルールというか、どちらかというとお願いのような感じですね。二番目、三番目以降も、どちらかというと問題提起のものが多いのかなと思っています。
 ただ、後ほどお話ししますが、私、これはすごく重要だなと思っているんですが、SNS東京ルールの浸透に向けて、現在どのような取り組みを進めているのか、お伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成二十八年度にSNSについて、児童生徒が自分の身近な問題として主体的に考えることができるよう、情報モラルについて学ぶ補助教材、SNS東京ノートを作成いたしました。
 このノートには、自分の写真をネットに公開することの危険性や、フィルタリングの有効性等に関する内容を児童生徒の発達段階に合わせて掲載しており、毎年内容を見直しながら、都内公立学校の全ての児童生徒に配布し、その活用を図っております。
 また、都教育委員会は平成二十八年度から、SNS東京ルールに基づいて、子供たちがみずから考えたり、議論したりする授業の開発等を目的として、情報モラル教育を推進する学校を指定しております。
 今後、都立高校生が小学校を訪問し、SNSの適切な使い方について小学生にアドバイスしたり、質問に答えたりするといった推進校が開発した効果的な事例をまとめた指導資料を作成し、全公立学校に配布するとともに、成果発表会を開催するなどして、SNS東京ルールのさらなる普及啓発に取り組んでまいります。

○内山委員 ありがとうございます。例えば、じゃあ一日の利用時間は三時間ですよ、終了時間は、じゃあ十時以降は使わないようにしましょうみたいなことを東京都が決めてそれを通知するだと、これはなかなか実効性がないと私は思っていたんです。
 ところが、これはそういうものをしっかりと議論して考えていきましょう、例えば家庭や学校でこういったことを教材として考えていきましょうって、私はすごくいいなと思っています。
 子供たちも十時までだよといわれるよりは、自分たちで話し合って、九時まで、十時までとか、一日三時間と決めた方が、より守りやすくなるというのはあると思います。
 一方で、子供たちに決めさせると、じゃあ、二十四時間オーケーというんじゃないかという懸念を示す人もいるんですけれども、子供たちは子供たちで、二十四時間、スマホやSNSに縛られているのに息苦しさを正直感じている子も大変多いというふうに聞いています。
 お母さん、お父さんには十時までだよといわれているんだけれども、十時以後にLINEが来ちゃって、返信しないと無視したといわれる、仲間外れにされる、だから返さなきゃいけない、もうお風呂に入っているときも、トイレに入っているときも、スマホを持っていなきゃいけないみたいなことをストレスに感じている子供たちは少なからずいます。
 そういった子供たちが自分たちで議論をして、ルールを決めて、それを学校もしくは家庭のルールとして策定していくというのは、すばらしい取り組みだと私は思いますので、ぜひ実効性のある取り組みにしてもらいたいなと期待をしたいと思います。
 続きまして、部活動についてお伺いをしたいと思います。
 先ほど世界一の教育ということでお話をさせていただきましたが、やはり日本のスポーツ、もしくは文化というところを考えたときに、中学、高校の部活動がその一翼を担っているのは紛れもない事実だと思います。特に中学、高校のスポーツは、アスリートの育成、もしくは生涯スポーツ--一生涯ですね、生涯スポーツであったり、そういったものの一つの柱を担っていると思います。
 しかし、残念ながら、少子化の影響もあり、先生方の人数が減れば、当然そこに対しての負担がふえていくということで、昨今では、部活動がどんどんどんどん衰退していってしまうという中において、そのしわ寄せが教員に来てしまっていて、その中で働き方改革の中から部活動の指導員が配置をされるというような流れがあろうかと思います。
 切り口は働き方改革から入っても、部活動を何とかしようという思いから入っても、私、いいと思うんですが、いずれにせよ、今年度から部活動指導員の配置というのがされました。
 そこで、今年度から導入された部活動指導員の配置状況と効果的な活用に向けた都教育委員会の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 都教育委員会は、部活動指導員として、区市町村教育委員会から申請のあった中学校等百十二校二百二十名を対象者と決定し、都立高等学校においては、百二十七校に三百七十六名を配置いたしました。
 また、本年四月と十月に部活動指導員を対象とした研修会を実施し、部活動の意義や生徒の発達段階に応じた指導に関する講義のほか、安全確保や事故対応等に関する講義を行うとともに、部活動指導員同士がよりよい指導のあり方について協議をする場を設けるなどして、その質の向上を図っております。
 今後、部活動指導員と教職員との連携、協働や指導、運営に係る校内体制の整備等に関するガイドラインを作成し、都内全ての公立中高等学校に配布することにより、学校における効果的な部活動指導員の活用を支援し、部活動の一層の充実を図ってまいります。

○内山委員 ありがとうございます。私、部活動指導員の導入というのはすごく期待をしていたわけですが、国の方の動きでもありますし、また今年度の当初予算から各自治体が使えるかどうかとかタイミング的な面で難しかった部分はあるかと思いますが、実態を見てみると、これまで外部指導員という方々を部活動に、指導に呼んで指導していただいた。
 今回、部活動指導員、私のイメージは、この外部指導員が部活動指導員になって、その費用の三分の一を市区町村が--これまで一〇〇%負担していたものを三分の一負担をして、残りの三分の一ずつを国と東京都で持つんじゃないかなと思っていました。
 ところが、ふたをあけてみると、外部指導員も残しながら、部活動指導員を導入していないところと、もしくは導入したところでも外部指導員と二本立てでやられているというところが現状としてあるようです。
 何でだろうと思ったところ、使い勝手の問題だとかさまざまなものがあって、やはり本来であれば三分の一の費用負担でいいわけですから、全部部活動指導員にすればいいんでしょうけれども、使い勝手がよくない部分もあるので、部活動指導員と外部指導員と二本立てにしているという、こういう現状を伺いました。
 部活動指導員に関しては、たてつけは国でしょうから、そこはなかなか東京都でどうこうというのは難しいんだと思いますが、現状を申し上げればそういうことだと思います。
 ですから、以前、外部指導員に関して東京都の方で--今、市区町村が一〇〇%単費でやっていますけれども、以前は東京都が補助していた時期もありますので、大事なことは、やはり現場がしっかりと使い勝手のいい制度、そして部活動がより充実をしていく--子供たちの健全育成で考えれば、私も本当、部活動が担っている役割はすごく大きいと思っております。
 ぜひ東京都も、都立校でいえば、スポーツ特別強化校事業というのもあるようですけれども、東京都の都立は部活動すごいねといわれるような環境、なかなかまだそこまでいっていないような気もしますので、そういったところも含めて、また中学校は区市町村が一義的な責任といいながら、やっぱり東京都の小中学校ですから、ぜひそういった面でご支援をいただければなと思っております。
 続きまして、学校図書館についてお伺いしたいと思います。
 私のあくまで見聞きした範囲で申し上げれば、中学校の学校図書館の開館時間というのは本当に短いなというふうに感じています。一日、お昼休み十五分から二十分しかあいていないという学校もざらにありますし、一日中鍵が閉まっていて、あけられないという学校もあります。
 小学校の方は、図書ボランティアさんを活用されたりだとかで比較的あいているところも多いみたいですけれども、中学校に関しては部活動もありますし、そういったところでなかなか学校図書館の効果的な活用がなされていないのではないかなというふうに危惧をしています。
 一方で、私学なんかですと、専任の司書教員、学校司書の方がいて、例えば英語教育の一端を担っている学校図書館というのもあるんです。貸し出した多読多聴を、学校図書館が担っていて、この児童生徒は今どれぐらいの英語の単語数に触れているだとか、それを貸し出しのスピードだとかによって、英語教員と連携をして、例えばですけれども、一年生まで英検何級、受かるまで頑張ろうとか、そういうサポートをしているところもあれば、国語教育と連携をしたり、調べ学習と連携をしたり、さまざまな知の拠点として学校図書館が活用されている事例というのは、私学には結構あるわけです。
 しかし、残念ながら、中学校において、小学校でもそうですけれども、専任の方がいないので、あけるのもなかなかままならないというのが現状かと思います。
 そういった中で、公立小中学校において、児童生徒が学校図書館をより一層利用できるように運営が行われるべきと考えていますが、見解をお伺いいたします。

○宇田指導部長 学校図書館法では、学校の設置者は、児童生徒の健全な発達及び学校教育の充実を目的として、学校図書館の整備及び充実を図るよう努めなければならないことが規定されております。
 区市町村立学校の学校図書館の充実等については、学校設置者である各区市町村がその責務を担っております。
 今後、都教育委員会は、小中学校において、学校図書館が一層有効に活用されるよう、外部人材を活用して効果を上げている事例等を収集し、区市町村教育委員会の担当者と情報を共有するなどして、各地区における取り組みを支援してまいります。

○内山委員 期待しておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 最後に、コミュニティスクールについてお伺いをしたいと思います。
 小中一貫、もしくは中高一貫が縦の連携というようにいわれるのに対して、コミュニティスクールは横の連携というようにいわれています。
 子供たちがさまざまな課題を抱える中で、もしくは先ほどの地域の問題、さまざまある中で、やはり学校と地域、もしくは保護者が対峙をしていくのではなくて、同じ方向を向いてしっかりと物事に取り組んでいくというのはすごく大事な視点ではないかなと思っております。
 先ほど幾つかお話をした、例えば学校の図書ボランティアについても、また外部指導員についても、地域の方々の力が入っていくというのは、極めて心強いわけでございますが、なかなかそういった関係性を構築できているところとできていないところとあるというのが現状だと思います。
 そういう中においても、このコミュニティスクールというのは、さまざまな懸念はあれど、有効ではないかなと思っています。
 そこでまず、都内の区市町村のコミュニティスクールの設置状況と、コミュニティスクールに対する都の認識をお伺いしたいと思います。

○太田地域教育支援部長 都内区市町村立小中学校のコミュニティスクールの設置状況は、平成三十年四月一日現在、十八の自治体で、小学校では二百五十六校、中学校では百二十六校でございます。
 学校が抱える複雑化、困難化した課題を解決し、子供たちの生きる力を育むためには、地域住民等の参画を得た学校運営が求められており、学校と地域が目標を共有し一体となって、よりよい教育の実現に取り組んでいくことが必要でございます。
 地域と学校との連携、協働が組織的、継続的に行われ、地域とともにある学校を実現していく上で、コミュニティスクールは一つの効果的な仕組みであると認識しております。

○内山委員 そういった中で、設置状況、徐々に徐々に伸びてはいるんですが、全体を見ると微増という感じかなと思っています。
 そういった中において、コミュニティスクール導入に向けての課題と導入の着実な推進に向けて、都教育委員会はどのように取り組んでいくのか、見解をお伺いしたいと思います。

○太田地域教育支援部長 都教育委員会が区市町村教育委員会に調査したところ、コミュニティスクールを導入しない理由として、既に類似の取り組みがあり、地域との連携が十分に図られている、教員の任用に関して意見を述べることができることに対する不安、学校運営協議会委員の人材確保の困難さなどが挙げられております。
 このため、都教育委員会は、学校関係者に対し、コミュニティスクールの導入の先行事例や、既にある地域連携の取り組みからコミュニティスクールに移行した事例を紹介する研修会を開催するなど、普及啓発を図っております。
 さらに、コミュニティスクール導入の検討や運営の充実に必要な経費を補助するなど、区市町村の取り組みを支援しております。

○内山委員 ありがとうございます。国の制度、補助だけではなくて、東京都も独自でコミュニティスクールの導入に向けた必要な経費の補助をする、そういった姿勢は本当に高く評価をさせていただきたいなと思っております。
 地域との連携が十分に図られているから必要ないという、もう十分、都教育委員会の皆さんは認識いただいていると思いますが、だったら導入すればいいじゃないかという話もあったりとか、人事権がどうこうということも、技術的には大きな問題に発展しないようなこともできるわけですから、そういったところをしっかりと捉えて、コミュニティスクールの充実というか、拡充に向けて取り組みを進めていただきたいなと思っています。
 先ほど申し上げましたように、世界一の教育、東京ということにおいては、やはり小学校、中学校の担っている役割は、私、極めて大きいと思っています。もちろん、直接的にかかわることのできる都立校は、ほとんどが高校ですし、一部、中等教育学校もあると思いますけれども、小中学校は各市区町村が設置義務で、一義的な責任を担っていく、これはそのとおりだと思っています。
 とはいえ、東京の教育として考えたときには、何度も申し上げますが、小学校、中学校の担っている役割というのは大きいですし、それが各自治体の経済力や考え方で、でこぼこがあってはならないというように思っています。
 そういった中で、極めて難しい部分もあろうかと思いますが、都教育委員会の小学校、中学校の教育力の充実、もちろん都立の高校の教育力の充実というのを改めてお願い申し上げまして、私からの質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○のがみ委員 私からも数点にわたり質疑をさせていただきます。基本的には、主要事務事業のページ順に質疑をさせていただきます。余り打ち合わせをしていないので、ぽんぽん飛ぶかもしれませんが、申しわけございません。
 まず最初に、プログラミング教育について質問させていただきたいと思っております。
 私も先日、プログラミング教育を行っている現場に行ってまいりました。小学校六年生の子供たちが四人で一グループになって、外部の事業者ですかね、その方がそこについてプログラミング教育を行っておりました。
 命令の手順に従ってコンピューターを動かしていくということで、本当に子供たちも楽しかったようで、上気した顔でまたやってみたいという感想を持っておりました。
 今回は、専門の事業者の方がたくさんついていて、四人グループで行っていたので、何かちょっとわからないところがあると、すぐその事業者の方が教えてあげたりすることができたので、かなりスムーズにいけたのではないかなと思っております。先生方もこれなら自分もできるなという思いが伝わってきたような授業風景でございました。
 まず最初に、小学校におけるプログラミング教育の背景と狙いについてお伺いいたします。

○宇田指導部長 現代生活においては、さまざまな場面でコンピューターが活用されており、子供たちは今後、コンピューターを適切に活用して問題解決をしていくことが求められる社会で生きていくことになります。
 こうした社会において、コンピューターを適切に活用し、意図する動作をさせるためには、プログラミングが必要となり、的確なプログラムを組むためには、論理的思考力が極めて重要でございます。
 このような背景の中で、小学校プログラミング教育は、論理的思考力やコンピューター等をよりよく活用する態度を育むことなどを狙いとして、小学校学習指導要領に新たに位置づけられました。

○のがみ委員 今、推進校でプログラミング教育について取り組んでいらっしゃいます。その内容についてお伺いいたします。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成三十年度からプログラミング教育における学校と企業等との効果的な連携の構築を目的として、小学校七十五校を東京都プログラミング教育推進校に指定しております。
 推進校では、企業等の持つ人的、物的資源を活用しながら、プログラミング教育を進めております。例えば企業が派遣するインストラクターが、授業において児童にコンピューター操作のサポートをしたり、校内研修会でプログラミング教育用教材の使い方について教員に実演したりするなどの取り組みが行われております。
 今後、年度末までに全ての推進校が公開授業を行うとともに、平成三十一年二月には、プログラミング教育推進校実践報告会を実施する予定でございます。

○のがみ委員 今、プログラミング教育の実践発表会を行うという答弁がございました。この具体的な内容についてお伺いいたします。

○宇田指導部長 プログラミング教育推進校実践発表会は、推進校の研究成果を広く普及するため、都内全ての公立小学校から最低一名以上の教員の参加を義務づけて開催いたします。
 報告会の内容としましては、特に顕著な成果を上げた推進校による実践発表や、外部有識者による基調講演とシンポジウム、会場の壁面等を利用したパネル展示などを予定しております。

○のがみ委員 約千八百名の教職員、有識者が入って、学校の代表が必ず一名入るということで、この学校の代表の先生が、また自分の地元の学校に帰って、プログラミング教育についてしっかり教えてあげるというような仕組みですよね、そういう形ですよね。
 プログラミング教育は、子供の食いつきが非常にいいと思っております。ですから、それにつられて教師の魂に火がついて、今後も教材開発とか企業とのマッチングがやっぱりすごく大事だと思っておりますので、今後とも充実をして進めていっていただきたいと思っております。
 次に、英語教育についてお話をさせていただきます。
 平成二十八年度の予算特別委員会でも、英語導入に当たっての懸念とかをずっとさんざん申し述べてきました。
 小学校五、六年生で、教科としての英語が本格導入するのが二〇二〇年です。現場の先生からは、小学校の教諭の免許を持っているけれども、英語の免許は持っていない、本当に上手に教えられるのだろうか、発音に自信がないとか、現場の声がございました。
 その後、英語教育推進リーダーを配置し、平成三十年度から実施する小学校英語教科化の先行実施に向けて、今年度、二十二学級以上の学校三十五校に英語の専科指導教員を配置し、それ以外の学校には英語を専門的に指導するための講師時数を措置することになっております。
 平成三十二年度から導入される教科としての英語に関して、あと残り一年半となったわけでございます。ある程度教科化に向けて教員研修を行ってきておりますが、その内容についてお伺いいたします。

○宇田指導部長 都教育委員会は、小学校英語の教科化を円滑に進めるため、都教職員研修センターにおける英語の指導方法に関する研修の講座を毎年度拡大するとともに、平成三十年度には新たに十九の大学と連携し、授業実践に必要な指導技術を身につけるための研修を実施しております。
 また、平成二十七年度及び平成二十九年度に、小学生を対象とした東京都独自の英語教材を作成し、その配布に当たっては、内容に関連する映像や実際の授業場面等を収録したDVDを各学校に提供するとともに、都内の全公立小学校を対象に活用説明会を開催いたしました。
 さらに、小学校英語の中核となる教員の育成を図るため、平成二十八年度から英語力及び指導力の向上を目的として、小学校教員の海外派遣研修を開始しております。
 こうした取り組みに加え、英語による挨拶や指示等の表現や、具体的な授業の流れ等を学ぶことができる校内研修ハンドブックを都内の全公立小学校に配布し、学校における指導力向上のための校内研修を支援しております。

○のがみ委員 今まで、現場の不安を払拭しスムーズな小学校英語の教科化のために、できる限りの施策を通じて実施してきております教育庁の姿勢には敬意を表します。
 二十八年度の予特のときに、小学校における授業の指導方法を学ぶための校内研修ハンドブック等を活用し、校内研修を支援していきたいと申し述べましたが、現在は、先ほどの答弁のように、校内研修ハンドブックも作成され、全公立小学校に配布しているとのことでございました。
 また、小学校英語の授業時数確保については、文科省は具体的な方法をそれぞれの学校の裁量に委ねております。土曜日や夏休みの活用とか、朝の短時間学習なども想定をしております。
 小学校五、六年生の年間の授業時数は、二〇一七年で三十五こま、二〇一八年、二〇一九年で五十こま、二〇二〇年からは七十こま、週二時間の授業数でございます。
 小学校教育においても、学ぶ内容がますますふえております。忙しい教育現場で授業をふやした分、どこかを削る必要があるわけですね。
 これから文科省も明確化していくと思いますけれども、学校でもいろいろなその学校の特色を出しながら、検討が始まってまいります。先駆けをして研究をしていただきたいことを要望しておきます。
 もう一つ、これも要望なんですけれども、中学校の英語の指導では、聞く、話す、読む、書く、四技能を総合的に育成することが求められております。
 その中でも特に聞く力、話す力を向上させるためには、スピーチやインタビュー等を活用した学習活動の充実が重要でございます。そのため、都教育委員会は、生徒の聞く力、話す力の定着状況を適切に把握するために、スピーチやインタビュー等の表現することを中心とした力を育成するための指導資料や評価の手引を作成し、全ての中学校英語科教員に配布することを通して、指導の改善に努めております。
 先日も私は地元の中学校の英語のスピーチコンテストに参加をしてまいりました。その二人はオーストラリアに留学をいたしまして、ホストファミリーの方々との交流や、学校に通っておりますので、向こうの現地の学校を通して多くのことを学んだということを発表しておりました。大変いい授業だと思いました。
 今後とも、いろいろ入試の形式も変わってきますので、それに対応した英語教育を進めていきたいと思っております。
 次に、TGGについて質問させていただきます。
 この前、夏、八月なんですけれども、公明党都議団として八名でTGGを視察させていただきました。さまざまなブースがありまして、私たちは特にハンバーガーショップでハンバーガーや飲み物を買う外国人スピーカーとの対話を通して学習をしてまいりました。本当に楽しい体験で、皆さん、本当にこれからの子供たちはいいなというような感想を述べておりました。
 いろいろな場面もありまして、先ほどもありましたけれども、飛行機の中の場面とか、ホテルのロビーとか、他者と協働していろいろ行ったりする、そういうブースがありまして、かなりしっかりとできているなというふうに感じました。
 で、英語村、TGG、TOKYO GLOBAL GATEWAYなんですけれども、大変、開業するまでにさまざまなご苦労があったかと思いますけれども、開業に至るまでの取り組みについて伺いたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 都教育委員会は、TOKYO GLOBAL GATEWAY、いわゆるTGGが、児童生徒が英語を使用する楽しさや必要性を体感し、学習意欲を高めることができる場となるよう、運営事業者とともに準備を進めてまいりました。
 内容においては、TGGならではの体験を豊富に創出できるよう、国内外のさまざまな機関や英語教育の専門家等と連携して、多岐にわたるプログラムの研究開発を行っております。
 また、リーフレットやプロモーション映像を作成し、改定を重ねながら、さまざまな場所で配布、公開し、TGGの認知度の向上を図っております。
 さらに、学校関係者を対象とした説明会を五十回以上実施し、五月末に施設が完成した後は、学校関係者やPTA、メディア等を対象とした内覧会や体験会を二十回以上開催するなど、TGGへの理解が深まるよう積極的に広報活動を行ってまいりました。

○のがみ委員 先ほど答弁の中で、今年度は五万人程度が予約しているということが出ましたけれども、利用した児童生徒や、また引率教員からの反響についてお伺いいたします。

○藤井指導推進担当部長 今年度については、都内の小学生から高校生の学校利用を中心に、合計五万人程度が予約をしております。
 開設した九月にTGGを利用した児童生徒からは、話す楽しさを知った、英語に興味が持てるようになった、失敗を怖がらずに話すことの大切さがわかった等の感想が寄せられております。
 また、引率した教員のほとんどが、教員自身にとって得られるものがあったと回答し、ネーティブスピーカーによる子供たちへの質問の仕方や、グループ活動の手法が参考になった、ふだん学校では見られない生徒の様子が見られたなどの声が寄せられております。

○のがみ委員 こうした活動を通して、将来的にも英語が好きになり、英語を好きになることによって、将来の選択肢がふえることを期待しております。
 次に、バカロレアについて質問をいたします。
 バカロレアに対しては、平成二十八年の予特で質問させていただいて、国の方もつくったけれども、国の方は一部の教科は日本語で行う日本版の国際バカロレアを導入したわけですけれども、都立国際高校の国際バカロレアコースは、ほとんどの授業を英語で行うという国際バカロレア機構の原則どおりの方式にのっとっているということで、いわゆる即戦力として海外に飛び出していく人材を育成する観点から、すばらしい取り組みであるということを申し述べたわけであります。
 しかし、もう一つの懸念としては、英語以外の教科、例えば数学とか物理とか科学、そうした授業も英語で行うわけでございますので、こうしたことは今までにない取り組みでありまして、この国際バカロレアコースを円滑に実施していくためには、生きた英語を学べる、一人はネーティブの講師を活用することと、教科指導上、十分な英語運用能力を兼ね備える教員の確保が重要ではないかと。かなり苦労して、そうした教師を集められたと思っております。
 今回、一期生が大変いい成績でいろいろな大学に行くわけでございますけれども、都立国際高校バカロレアコースのディプロマプログラムの教育内容と、それを学んだ一期生の状況についてお伺いいたします。

○増田教育改革推進担当部長 国際バカロレアコースでは、探求型、双方向型、批評型の学習を行い、その中で学ぶ方法と態度、生涯にわたって学び続ける姿勢を身につける教育を行っております。
 また、ディプロマプログラムの活動の一つである創造性、活動、奉仕、CASで、生徒はセネガル、ガーナでの学校建設ボランティアや、ケニアでの孤児院整備、あるいはロボットコンテストに参加するなど、さまざまな活動を経験しております。
 第一期生は、イギリスの教育専門誌、タイムズ・ハイアー・エデュケーションが毎年公表している世界大学ランキングでも高い評価を得ているユニバーシティー・カレッジ・ロンドン、エジンバラ大学、パデュー大学、トロント大学を初め、イギリスやアメリカ、カナダ、オーストラリア、中国など、さまざまな国の大学に合格いたしました。

○のがみ委員 即戦力ということで、今後とも国際バカロレアコースの安定的な運営体制を構築していただきたいことを要望いたします。
 次に、防災キャンプについて質問させていただきます。
 ことしは、皆様も本当にご苦労があったと思いますけれども、地震や津波、高潮、液状化、ゲリラ豪雨、また、私どもは塩害で京成線がとまり、大事な会議に生まれて初めて遅刻をするということもございました。塩害の被害等もありまして、たくさんの災害が多発をしております。
 日ごろから防災意識を育てることが大事だと思っております。私の尊敬する東京大学の片田教授はよくいわれております。想定にとらわれるな、最善を尽くせ、率先避難者たれという避難三原則をおっしゃっております。
 釜石の奇跡という言葉がございますけれども、生徒がふだんどおりのことをやり、そこに偶然が重なっただけだと校長先生の言葉が印象的なんですけれども、先日、私たち都議会公明党は、三つのグループをつくっておりまして、福島グループ、宮城グループ、岩手グループで、私は岩手グループで釜石を訪問させていただきました。
 鵜住居というところがございまして、そこは、子供たちは一旦は学校の屋上に逃げたわけです。とても高い、ここまでは津波は来ないだろうと思って逃げたんですけれども、そこに消防団の声かけがあり、ここじゃ危ないぞ、もっと上へ逃げろということで、子供たちは屋上からまた下におりて、もっともっと上のところに逃げていきました。
 逃げたところまで見に行きましたが、かなり急勾配の上のところで、ここまで逃げたから子供たちの命が助かったんだなと思いました。もしあのまま屋上にいたら、あの全員は亡くなっていたと思っております。だから、それぐらい、やはり日ごろの消防団の声かけとかあったということが大事なのではないかなというふうに思っております。
 防災教育で、防災ノート「災害と安全」と「三・一一を忘れない」、これは随分前につくっていただいて、ずっとそれを活用していたんですけれども、今それを合体した新しいものになっているということでございます。
 防災教育としては、小学生は親子防災体験の実施をしたり、中学生は防災標語コンクール、それから、高等学校や特別支援学校では宿泊防災訓練を実施しております。
 さらに、防災への高い使命感、奉仕の精神をあわせ持った防災リーダーを育成するために、地域で貢献することができる人材の育成に向け、防災キャンプを実施しておりますが、この防災キャンプの実績と成果についてお伺いいたします。

○宇田指導部長 都教育委員会は、地域防災に積極的にかかわろうとする態度を養い、防災活動のリーダーとして活躍できる人材の育成を目的とし、平成二十八年度から都立高校生及び教員を対象に、合同防災キャンプを実施しております。
 これまでの三年間で、都立高校生二百五十名、教員五十一名が東日本大震災の被災地を訪問し、現地の方々との交流活動や復興にかかわるさまざまなボランティア活動を経験するとともに、全員が防災士の資格を取得いたしました。
 参加した生徒からは、同年代の高校生が感じたことや経験したことを教えてもらい、災害への対応を他人事ではなく、自分のこととして考えていかなければならないと感じたといった感想が聞かれ、教員からは、自分自身の命を守ることは第一としつつも、他者を助けるためにどのような行動をすべきか、教師として指導していきたいなどの報告が寄せられております。

○のがみ委員 全員が防災士の資格を取得したってすばらしいことだと思います。私も防災士の資格を取りましたけれども、お金がちょっとかかるんですね。たしか六万円ぐらいかかるんです。
 そうした防災意識の高い生徒を育成し、将来的には地域の消防団に入ったり、あるいは職業としての消防士になったり、あるいは、そうですね、今地域の防災リーダーというのはすごく大事なので、そうした活躍する人材の流れになってくると思っておりますので、ぜひ続けていただきたいと思っております。
 次に、不登校、フリースクールとの連携について質問させていただきます。
 都立、公立小中学校の不登校児童生徒について、人数を教えてください。

○宇田指導部長 文部科学省の調査では、平成二十九年度、都内公立小中学校で三十日以上欠席した児童生徒のうち、不登校を理由とする者については、小学校で三千二百二十六人、中学校で八千七百六十二人でございました。

○のがみ委員 昨年度の不登校の生徒が、小学校で三千二百二十六人、中学校で八千七百六十二人ということで、やっぱり不登校というのは教育現場での大きな課題だと思っております。
 不登校の理由について、正確に把握することが本当に大事だと思います。先日、私もある不登校の子供にずっとかかわっておりまして、いかに担任の教師が子供を傷つけているかを私は感じました。具体的な事例はちょっと出せないんですけれども、不登校の理由について学校が捉えている認識と不登校本人、生徒本人とでは、かなり認識がかけ離れていることがわかりました。
 教師はよいと思っていっていることが子供を深く傷つけている場合もあります。教師の言動によって不登校が引き起こされている実態について、本人に傷つけているという自覚がないので余計に子供は苦しくなります。
 不登校の児童生徒に対しては、教師だけの力ではなく、やはりスクールカウンセラーや養護教諭、あるいは学校の、よくわかっている管理職などの、学校の多職種の専門家がチームとして取り組む、チーム学校として先生や子供を支えることが大切だと思っております。
 今の時代は、不登校の子供を無理やり登校させないというのが原則だと思います。子供は、学校に行けないことがもう既に重圧なんです。重荷なんですね。不登校になった場合の行き先を考えることが大事で、その一つの要素として、フリースクールなど学校外の居場所が確保されることが、その子にとっては必要なのではないでしょうか。
 教育委員会とフリースクールとの連携についてお伺いいたします。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成二十八年度から区市町村教育委員会やフリースクール等民間団体の関係者による意見交換会を実施しており、学校とフリースクール等民間団体等との連携のあり方等について、継続的に協議をしております。
 また、平成二十九年度から、区市町村教育委員会が設置する教育支援センターの機能を強化することを目的として、十一地区においてモデル事業を実施しております。
 これらの中には、フリースクール等民間団体と連携し、児童生徒の実態に合わせた学習支援等に取り組んでいる地区もございます。
 今後、フリースクール等民間団体等との意見交換の内容や効果的な連携の事例を、区市町村教育委員会の担当者連絡会等で情報提供してまいります。

○のがみ委員 今までインクルーシブ教育とか、オルタナティブ教育とか提唱してまいりました。
 私の地元に、東京シューレ葛飾中学校というのがあります。不登校の子供たちがここの学校に通っております。毎年、文化祭というのに行かせていただいているんですけれども、二年前は、葛飾シューレを出て京都大学に合格をしたという子が舞台に上がって発表しておりました。やはり、どこかでつまずいても、そこからまた立ち直っていけるということが、子供たちにとってはとても大事ではないかなというふうに思っております。
 国の方の議員立法もできているようでございますけれども、また新たな法案としてフリースクールとの連携というのが始まってくると思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、栄養教諭について質問させていただきます。
 栄養教諭を活用した食育の推進について質問させていただきます。
 食育について初めて本会議場で取り上げたのは、二〇〇四年の三定の一般質問です。そのときの知事、石原さんだったんですけれども、僕はね、食育なる言葉を初めて聞いたよといわれました。石原知事の認識が深まって、食育推進が始まってまいりました。食育を推進する食育リーダーを各学校に配置することを提案し、指導集も全校に配布した経緯がございます。
 学校栄養職員、栄養士さんですね。教員の資格がないので、授業が単独ではできません。そこで学校栄養教諭制度ができた経緯がございます。
 現在の学校栄養教諭の配置状況についてお伺いいたします。

○太田地域教育支援部長 平成三十年五月一日現在、栄養教諭は三十九区市の小中学校に六十一名、都立学校二校に二名を配置しております。

○のがみ委員 前回質問したのが、平成二十六年五月一日でそのときは三十九区市、五十二名の都立高校二名ということで、四年間で約九人ふえているという現状がございます。
 学校栄養職員が栄養教諭になるための仕組みについてお伺いいたします。

○太田地域教育支援部長 栄養教諭普通免許状を有する学校栄養職員のうち、学校における在職年数、在職期間が六年以上の者を、切りかえ特別選考により栄養教諭として任用してございます。

○のがみ委員 栄養教諭の職務内容について、続けてお伺いいたします。

○太田地域教育支援部長 栄養教諭は、学校栄養職員の職務である学校給食の管理に加え、学校における食に関する指導などの役割を担っております。
 また、都においては、配置地区内の各学校の食育リーダー等への支援を独自に行っています。
 具体的には、配置地区内の各学校の食育リーダー等に対し、食に関する指導教材の提供や、給食時間等における指導法の指導助言、学校給食に農作物を納入している生産者を招いた体験型授業の提案などを行っております。

○のがみ委員 今後、栄養教諭の拡大に向けて、どういうふうに働きかけて、人数をふやしていくのかについてお伺いいたします。

○太田地域教育支援部長 都教育委員会は、平成二十六年度から切りかえ特別選考の要件となる学校栄養職員としての経験年数を十二年から六年に短縮することにより、受験資格の緩和を行っております。
 このほか、栄養教諭普通免許状を持たない学校栄養職員に対して、免許状取得のための認定講習や栄養教諭の魅力を伝えるためのPR活動などに取り組んでおります。
 今後もさまざまな機会を通して学校栄養職員に対し栄養教諭の魅力をアピールし、切りかえ特別選考の受験の促進を図ってまいります。

○のがみ委員 いろいろな区市の事情もあることはよくわかっておりますので、卓越した栄養教諭が全ての区市に配置され、給食、食育をリードしていく体制がとれるようにしていただければと思っております。
 子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることができるように、学校においても積極的に食育に取り組んでいただくことを要望いたします。
 最後になります。最後は、学校を支える人員体制の確保ということで、特にスクールサポーターについて質問させていただきます。
 学校を支える人材ということで、先ほど質疑しました小学校の英語専科教員、それから副校長の補佐をする学校マネジメント強化事業の人員、それからスクールサポートスタッフ、それから部活動の指導員などが設定をされております。
 きょうは、スクール・サポート・スタッフ配置支援事業について質疑をさせていただきたいと思っております。
 この背景となるのは、教師の過労死ラインとかいわれております。私も昔の教頭先生時代に、五時五十五分に家を出て、ゴーゴーゴーで学校現場に通っているという話を予特で申し上げたところ、小池知事がそれを覚えてくださっていて、あっ、ゴーゴーゴーののがみさんねといわれました。五時五十五分に毎日家を出るということが非常に印象に残ったのかなというふうに思っておりました。
 でも、地域行事に参加をしたり、それから教職員からの相談を受けたり、それからモンスターペアレントという言葉は余りよくないんですけれども、学校にいろいろな要望を持ってこられる方に対応したり、学校にいる時間は非常に長かったんですけれども、楽しかったんです、物すごく楽しかった。楽しい学校生活を送っておりましたことをちょっとつけ加えさせていただきます。
 スクールサポートスタッフなんですけれども、学校教育現場では、印刷機が一台のところ、二台のところ、三台とか、学校規模によって違いますけれども、確かに印刷するときに混み合うんです、朝とか休憩時間、昼の時間。そういったときに、一人そういう学校のスタッフがいて、これ印刷しておいてといったら、だあっと印刷して、学級通信とかやってくれるとすごく助かります。
 私、特に必要だなと思ったのは、理科の実験をした後、ビーカーを洗ったり片づけたりするのが、次の時間もあるので結構大変なんです。そういうときに、そういう方がビーカー洗ってもとに戻してくれたりすると、すごく助かるとは思っております。ですから、必ずしも教員でなくてもできる業務を教員のかわりにしていただくスクールサポートスタッフというのは、大変な有意義だと思っております。
 今年度から実施されておりますスクール・サポート・スタッフ配置支援事業導入の背景と目的について伺います。

○安部人事部長 教員の長時間労働は、教員自身の健康保持のみならず、日常の教育活動にも影響がある深刻な課題であり、早急に解決する必要があります。
 学校の抱える課題が多様化、複雑化する中で、教員の業務を支援し、負担を軽減していくには、多様な人材を活用することが有効でございます。
 このため、小中学校を対象として、スクール・サポート・スタッフ配置支援事業を実施することといたしました。
 この事業の目的は、教員の教材印刷などの業務負担を軽減し、教員が児童生徒への指導や教材研究など、本来業務に集中できる体制を整えることにございます。

○のがみ委員 本事業の予算規模と事業の仕組みについてお伺いいたします。

○安部人事部長 スクール・サポート・スタッフ配置支援事業の平成三十年度における予算規模は、配置校数四百校、事業費では五億八千万でございます。
 本事業は、区市町村が地域人材などからスタッフを雇用して小中学校へ配置した際に、その人件費を補助するものでございますが、区市町村に財政負担が生じないよう、当該人件費のうち、都が三分の二、国が三分の一を負担する仕組みとなってございます。

○のがみ委員 予算規模は四百校とのことでございますけれども、今年度の実施状況について、先ほどもちょっと答弁がありましたけれども、お伺いいたします。

○安部人事部長 今年度は事業初年度ではございますが、スタッフを配置した学校からは、教員の負担軽減や時間の有効活用などの面で非常に高い評価を得ております。
 こうしたことから、年度途中からでも配置したいとの声もあり、六月までに三十四地区、四百三十五校に対して補助を決定しているところでございます。

○のがみ委員 これはすばらしい制度だと思います。資料を見ますと、もう既に多くのスクールサポートスタッフを配置している学校もございます。やっぱり情報が早いというか、区市町村に財政負担がないので、ぜひ多くの学校で手を挙げていただいて、スクールサポートスタッフを導入していただければと思っております。
 ただ、私が心配するのは、都の事業は三年間の時限が結構多いんですね。子供たちに給食を配置するとか、それから認知症の方々の認知症カフェとかあったんですけれども、全部三年間の時限だったんですね。そういうことがないように、今後ともしっかりとやっていただければということを要望して、以上で終わります。ありがとうございました。

○とや委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後五時五分休憩

   午後五時二十五分開議

○とや委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○米倉委員 小中学校の施設へのエアコン設置について伺います。
 我が党は、ことし夏の猛暑を受け、知事に対する熱中症対策に関する申し入れや、また第三回定例会では区市町村のエアコン設置を都として支援する条例も提案しました。
 そうした中で知事が我が党の質問に対して、公立小中学校の体育館への空調設備の整備が進むよう、補正予算を編成するなど緊急的な対応を行い、区市町村を支援していくと答弁をし、先日の記者会見で、第四回定例会で補正予算案を提出したいと発表したことは重要です。
 また、国も補正予算での対応を表明したことも重要です。国の公立学校のエアコン設置への補正予算案はどういう内容か、伺います。

○太田地域教育支援部長 国は現在、児童生徒等の熱中症対策として八百十七億円を補正予算案に計上しております。具体的には、新たにブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金を一年限りで創設し、空調設備の整備の補助を行うこととしております。
 また、地方負担分について、元利償還金の交付税算入率の引き上げにより地方財政措置の拡充が予定されております。

○米倉委員 エアコン設置を進めるために補助をこれまでよりも引き上げ、地方の負担を減らすということは重要だと思います。
 ただ国は、この二十年で学校整備にかかわる予算を、当初予算では一九九八年度に一千七百億円だったものを二〇一八年度には六百八十億円に減らしています。この二十年で四〇%まで減っています。そういう中で、自治体が学校改築や改修をしたくとも、国の交付金が出ない事態をつくってきました。
 今回の補正予算八百十七億円も、普通教室でエアコンがついていない教室に設置する予算規模ですから、規模も額も不十分です。
 都が区市町村の体育館へのエアコン設置を補助することについても伺いますが、この検討に当たって、区市町村の状況や要望についてはどう把握しているのか、内容も伺います。

○太田地域教育支援部長 国は現在、臨時特例交付金を活用し、年度内に空調設備の整備を行う予定の事業について、実施予定事業計画調査を行っております。
 都は、区市町村の事業計画の調査結果を参考に、都と区市町村との役割分担等も踏まえつつ、支援について検討を行っております。

○米倉委員 都の区市町村に対するエアコン導入の工事費用への支援ですが、エアコン本体だけでなく、それに伴う機器や工事にケースによっては非常に多額の費用がかかると聞いています。学校は多くの電気を必要としていますので、高圧の電力を引き込み、キュービクルという変圧器で電気を変圧して使用していますが、古いキュービクルですと容量が小さく、エアコンの設置に伴い新たにキュービクルを追加するか、容量の大きいものに入れかえる必要が出るケースもあると聞いています。丸ごとこれを入れかえるとなりますと二、三千万になるそうで、非常に高額となります。
 それ以外にも、エアコン設置をすることで、体育館内にはわせることになる配線などをカバーで覆うなど、エアコン導入に伴い必要となる工事費用が多額になるケースもあります。こうしたエアコン導入に伴い必要となる工事費用も支援対象となることが重要と考えますが、いかがですか。

○太田地域教育支援部長 公立小中学校の施設等の整備については、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うものでありますが、国は、空調設備の整備に要する経費及びその関連経費に対し補助を実施しております。
 都は、区市町村が空調設備の整備をより一層推進できるよう、国の制度を参考に支援について検討を行っております。

○米倉委員 国の補助は関連経費も対象にしていて、工事費用の三分の一を補助するとなってはいるものの、実際のケースを自治体に問い合わせますと、国の補助は工事費用全体の一九%、二〇%だったなどの状況があります。実際の関連する工事全体への支援を求めておきます。
 体育館へのエアコン設置は、建物が大きい上に、今申し上げましたように、電気容量を上げるなどの対応が必要な体育館も少なくなく、さらに費用がかかります。全ての小中学校に短期間に設置をしようとなりますと、一年当たりの経費も大きくなります。交付団体の場合、国の補正予算では交付税措置が充実されましたが、補正予算限りの対応となっています。不交付団体の場合、そうした対応はありません。
 国の補助単価と実勢単価との価格差も大きく、特別教室への都の補助のように、都がその二分の一を補助したとしても区市町村の負担は大きくなります。そうしたことを考えると、都の補助の補助単価や補助率の一層の拡充が必要です。
 区市町村の要望を聞いて補助の充実をすることを要望しますが、いかがですか。

○太田地域教育支援部長 都は、国の臨時特例交付金を活用し、区市町村が年度内に整備を行う予定の事業について、整備内容と同時に区市町村の意見も聞いております。
 これらの区市町村の意向と、都と区市町村との役割分担を踏まえつつ、国の制度を参考に、支援について検討を行っております。

○米倉委員 これまでの補助以上に拡充していただきたいという声を私たちも複数の自治体からいただいております。重ねて充実することを求めておきます。
 ことしの猛暑を受けまして、できるだけ早期にエアコンを全ての学校の体育館に設置したいと取り組む自治体もあると思います。その際に、リースで早期にエアコンを設置することも一つのやり方となります。
 緊急にエアコンの設置が必要だという判断で補正予算をつけるということがこの間の知事の答弁の趣旨ですから、自治体がリースを選択しても支援できる制度とする必要があると思います。
 リースでのエアコン設置も都の支援対象にすることを求めますが、いかがですか。

○太田地域教育支援部長 国の補助事業は、施設の建築等により長期にわたり受益を得られる資産を形成するものが対象であり、リースでの設置は対象外としております。
 今年度の国の補正予算による臨時特例交付金の実施計画調査でも、リースに要する経費は対象外となっております。
 都は、区市町村が空調設備の整備をより一層推進できるよう、国の制度を参考に支援について検討を行っております。

○米倉委員 都としての支援は検討中だということです。実際に今、区などでリースでの導入を検討しているということを伺っていますし、ほかの自治体でもリースもやり方の一つだということで実際に検討しているという話を伺っております。
 区市町村がどうやってエアコンを設置するかということについて、状況を把握した上での制度設計を重ねて求めておきます。
 体育館以外にもエアコン設置が急がれる部屋が多数残されています。
 都は現在、特別教室については支援をしていますが、それ以外の相談室、会議室、例えば理科室の準備室や用務員室などは対象外です。そういう中で、補助対象外のエアコン設置が自治体によっては大きくおくれています。
 例えば東村山市では、日本共産党の市議団と尾崎あや子都議で全ての小中学校のエアコンの設置状況を調査しましたところ、ほとんどの小中学校の用務員室にエアコンがないことがわかり、市に設置を求めてまいりました。用務員室は学校の管理と清掃を行っているシルバー人材の方が利用していますが、一日最大七時間半、学校にいて、休憩したり、日誌を書いたり、着がえたりする場所となっています。
 ついに、ことしの夏の猛暑を受け、市ではなくシルバー人材センターが費用を負担し、用務員室のエアコンを設置することを決めました。私もシルバー人材センターに話を伺いましたが、年齢が高い方が多いので体への負担が心配で、そうしたことを考慮してエアコンを設置することにしたそうです。本来市の施設なのですから、市がエアコン設置をするべき話ですが、こういう事態が現実に起きております。
 現在、東京都は特別支援教室のエアコン設置への補助をしていますが、それだけでなく、やはり文科省が補助をしている理科室の準備室ですとか用務員室、相談室、会議室など児童生徒や職員などが利用する部屋を全て、冷暖房導入の支援とすることが必要だと思いますが、いかがですか。

○太田地域教育支援部長 公立小中学校の施設等の整備については、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うものでありますが、都は、児童生徒の安全な教育環境整備のため、普通教室で代替できない特別教室について補助を実施してまいりました。
 普通教室及び特別教室以外にある空調設備につきましては、都は、区市町村に対し、国の助成制度を活用して整備を推進するよう指導助言してまいります。

○米倉委員 学校設置者の責任と権限でエアコンなどの設置をすることは当然だと思います。ただ、これまでの例えば特別教室のエアコン導入の状況なんかを見ましても、財政力の違いでエアコンの導入状況に差があるのも明らかです。
 ですから、都としての支援が必要です。エアコン設置への支援は、国の支援対象まで拡充することを重ねて要望しておきます。
 続いて、国の補正予算についてなんですけれども、対象事業の下限の基準はどうなるかも伺います。

○太田地域教育支援部長 国が創設する臨時特例交付金では、補助下限額四百万円の適用範囲を学校単位から区市町村単位に緩和すると聞いております。

○米倉委員 補助対象は区市町村単位で、工事費用が四百万円が下限額になるということです。つまり、これまでは工事費用が学校単位で四百万円以上とならなければ補助対象となりませんでしたが、今回の補正予算では、区市町村単位で工事費用が四百万円以上の工事となれば補助対象とするということなので、これまで対象とならなかった工事も補助するということです。
 我が党は、第三回定例会で行った条例提案でも、都としても四百万円未満の工事についても支援が必要であることを提案し、実現に力を尽くしてきました。こうした国の補助の拡充については重要だと思います。都としても、国が学校で四百万円未満の工事費用も補助するとしたことを受けて、同様の対応をとることを求めておきます。
 次に、盲学校でのデジタル教科書の導入について伺います。
 学校教育法の一部改正により、小中学校の授業で、紙の教科書にかえて、タブレット端末などで読むデジタル教科書を通常の紙の教科書と併用して使えるようになります。盲学校に通っていらっしゃるお子さんの保護者などからは、デジタル教科書への強い期待が寄せられています。
 例えば弱視の生徒で拡大教科書を使う方だと、これまで登下校の際に、大きなリュックに大きくて重い拡大教科書を何冊も入れて歩いているんだと聞いています。教科書の重さで小学生のうちから腰が痛いと子供が訴えたり、リュックが一年で幾つもだめになるんだと保護者の方々からはお話を聞いています。実際に教科書を入れたリュックを私も持たせていただきましたが、本当に重くて驚きました。
 そのほかにも体操着などを持ち、雨の日は傘も差して、さらに白杖も持つとなりますと、一人で通学することに危険も感じているんだと保護者の方々からはお話を聞きました。ですから、これまで拡大教科書などを使ってきた子供たちにとって、デジタル教科書が導入されれば、登下校の負担も減るのではないかと期待が寄せられています。
 そこで伺いますが、デジタル教科書の導入について、国や都はどのような検討、取り組みを行っているんでしょうか。

○宇田指導部長 現在、小中学校及び高等学校等の授業では紙の教科書を使用しなければなりませんが、このたびの学校教育法の改正を受け、教育課程の全部また一部において必要に応じてデジタル教科書を紙の教科書にかえて使用できることとなります。
 文部科学省では、教育委員会や学校がデジタル教科書の導入を検討し、実際に使用する際の参考となるよう、デジタル教科書の効果的な活用のあり方や、導入に当たっての留意点等を示したガイドラインを本年末を目途に策定する予定であります。
 都教育委員会はこうした動向を踏まえ、対応してまいります。

○米倉委員 都教育委員会としてはこれから対応を検討していくということです。
 デジタル教科書は、文科省の「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議の最終まとめで、教育効果、健康面の影響など、これらについてはデジタル教科書の使用による効果、影響について、現時点で客観的、定量的な検証は事実上困難とされております。こうしたことを踏まえれば、デジタル教科書の導入については丁寧な検証が必要だと思います。
 同時に、弱視の生徒などは、教科書が重くて大きく、持ち運ぶことに非常に苦労しているという実態もあります。
 デジタル教科書の導入によって持ち運びの負担が軽減されたり、拡大読書器を使わなくとも教科書を読めることなど役立つ点もあると思いますが、都はどう認識しているのか、伺います。

○宇田指導部長 現在、視覚障害特別支援学校においては、拡大読書器を活用するなど、児童生徒一人一人の障害の状態等を十分に考慮した支援を行っております。
 視覚障害の状態によっては、文字の拡大、色やフォントの変更、音声読み上げ等の機能を持つデジタル教科書を使用することにより、児童生徒が教科書の内容を理解しやすくなるといった効果が期待できる場合もございます。
 今後とも、一人一人の障害の状態に応じてさまざまな機器や教材を効果的に活用して、児童生徒の実態に応じた対応を行っていくことが重要であると考えております。

○米倉委員 視覚障害にもさまざまな状態がありますが、デジタル教科書が合う方にとっては適切に活用できるようにしていくことが必要になると思います。
 デジタル教科書を導入する際は、保護者や児童生徒への費用負担はさせないことを求めますが、いかがですか。

○宇田指導部長 国は、デジタル教科書について段階的に導入を進めていくことが適当であるという考えのもと、今回の法改正では、従来の紙の教科書を基本とし、デジタル教科書を併用できることとしております。
 このような併用制をとっていることから、義務教育諸学校においては紙の教科書はこれまでどおり無償給付されるものの、デジタル教科書については無償給付されないとの通知が文部科学省から発出されております。
 文部科学省は今後とも、デジタル教科書のあり方について引き続き検討することとしておりまして、都教育委員会はその動向を注視してまいります。

○米倉委員 そもそも義務教育では教科書は無償です。拡大教科書や点字教科書等は無償給与となっているわけですから、デジタル教科書であっても保護者負担が発生しないよう、無償が基本だと思います。
 加えて、特別支援学校や小中学校の特別支援学級等に在籍する児童生徒の保護者に対しては、文科省は国会での我が党の畑野衆議院議員の質問に対して、就学に係る学用品購入費を補助する制度の活用といったことが今後の検討になるのではないかと答えています。
 都教委として、強く国にデジタル教科書の費用を個人負担させないということを求めていただきたいと要望しておきます。
 次に、八王子盲学校と寄宿舎についてです。
 先日、盲学校と寄宿舎について伺いました。授業の様子も見せていただいて、ありがとうございました。
 八王子盲学校は、保護者など関係者からは、校舎の老朽化に伴う施設改善の要望などを私たちも伺ってきましたが、今、八王子盲学校は築何年なのでしょうか。また、校舎ではトイレの洋式化は工事に着手をしているようなんですけれども、都教育委員会は、学校施設についてどういう改修など取り組んでおられるのか。また、校舎などを回っていて、保護者からも要望として上がっているんですが、床に何カ所も段差があるということについて改善が必要だと思いますが、いかがですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 都立八王子盲学校の校舎につきましては、最も古い普通教室棟が昭和四十六年築で築四十七年、その他の部分はおおむね昭和五十年代のものでございます。
 校舎の改修工事につきましては、これまでも空調設備改修工事など必要な対応を行ってきておりまして、現在も、昨年度から今年度にかけてトイレの改修工事を実施いたしているところでございます。
 床にある段差につきましては、防火扉の設置に伴い生じたものなど、改修が困難なものが一部残っておりますが、学校及び学校経営支援センターと連携いたしまして、施設面及び運用面で必要な対応を行っているところでございます。

○米倉委員 校舎、幾つも棟があるということですが、大体築四十年から四十七年ぐらいということです。
 子供が学習をしている室内の真ん中に電気のケーブルが走っていて、その上にケーブルを保護するための四角いカバーがつけられている状況があったりですとか、また校舎棟と管理棟をつなぐ渡り廊下にも段差があったり、教室の入り口にも段差があって、段差に注意という張り紙がしてあるところもありました。
 毎日過ごす学校ですので、ここに段差があるということなどは一定覚えて生徒の皆さんも対応できる部分はあるかと思いますが、しかし、ほかの人に話しかけられたり、ほかに注意が向けば足元まで注意はできなくなります。とりわけ盲学校でこうした段差は可能な限りなくして、子供たちが安全に過ごせるようにしていただきたいと思います。
 校内でのこうした段差などは全面的に点検をして改善することを求めておきます。
 ほかにも、校舎棟と管理棟をつなぐ渡り廊下には、雨が降ると、雨で床がかなり濡れてしまうために、廊下の両端にいつもモップの下の雑巾部分を並べて置いているというような状況もありました。こういう状況についても、やはり雨対策を行って改善をしていただきたいと求めておきます。
 同時に、やはり校舎自体の老朽化も進んでいます。財務局の第二次主要施設十か年維持更新計画でも、改築などの対象としているのは築三十五年を経過した建物となっています。
 八王子盲学校についても改築を検討すべきですが、どういう取り組みを検討しているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都立八王子盲学校の改築につきましては、従前から学校及びPTAや同窓会など、関係者から幅広く意見を聞くとともに、関係部局とも調整を図りながら検討いたしております。

○米倉委員 関係者から意見を聞いてきたということは大切だと思います。ぜひ早期に改築に踏み出せるよう取り組みを求めておきます。
 次に、八王子盲学校の寄宿舎について伺います。
 八王子盲学校の寄宿舎では、エアコンやお風呂の循環器などの故障への対応が、関係者から改善が求められてきて、私もことし二月の文教委員会で質問をしましたが、今、改修はどう進めているのか、伺います。
 また、ことしの冬などにまたエアコンなど故障する状況があれば、早期のリースなどで暖房器具を確保するなど、寄宿舎生活に支障が出ないというふうにすることが必要だと思いますが、いかがですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 八王子盲学校の寄宿舎の空調設備につきましては、来年度からの全面改修工事の実施に向けて、今年度、既に設計に着手いたしております。
 改修工事前にふぐあいなどが生じた場合は、学校及び学校経営支援センターと連携いたしまして対応することといたしております。
 また、浴室の設備につきましては、循環システムの補修や給湯器の更新など必要な対応は行っており、通常どおり使用できている状態でございます。

○米倉委員 寄宿舎のエアコンはたびたび故障して、修理をして使用し続けましたが、去年の冬には急遽リースでヒーターを導入する事態となりました。
 来年度から全面的にエアコンを入れかえるということは重要ですが、工事期間は二年になりますので、寄宿舎生の生活に影響がないということと、完了するまでにまたエアコンの故障などがあれば、迅速な対応をしていただきたいと求めておきます。
 島しょ生が寄宿舎に入舎し、本土の特別支援学校に通う場合に、二週間に一度、島に帰省することを求めていると聞いています。
 これは島しょ生が入舎する寄宿舎全てで求めていることなのか、また、島しょ生全体の何名が隔週で島に帰省をしているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 現在、島しょ生が入舎しております都立八王子盲学校及び都立光明学園の寄宿舎においては、寄宿舎利用に係る説明をする際に、二週に一回程度の帰省日を設けていることを保護者に伝えることとしております。
 また、現在、寄宿舎を利用している島しょ生は二名が二週に一回、残る二名がほぼ毎週、近隣の親類宅や島しょにある実家等に帰省いたしております。
 なお、ほぼ毎週帰省している児童生徒につきましては、保護者の希望に応じたものでございます。

○米倉委員 現状では寄宿舎に入舎している生徒の全てが各週か、それ以上で帰省をしているということです。毎週帰省される方の中には、小学部に通う方などがいらっしゃると聞いています。
 この二週に一度の帰省についてですが、どこで誰が保護者に対し、この隔週の帰省を求めているんでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 入学相談など保護者との面談の場におきまして、寄宿舎利用に係る説明をする際に、学校が二週に一回程度の帰省日を設けていることを保護者に伝え、理解を求めております。

○米倉委員 学校が保護者に求めているということです。
 この二週間ルールですが、東京都町村会からは、来年度東京都予算編成に対する要望の中で、利用する生徒や保護者の精神的、経済的負担となり、利用に際し大きな障壁となっている、教育の機会均等の確保や合理的配慮、また広い意味で島しょ地区の教育振興という観点からも、一日も早く改善されたいと求められています。
 二週間ルールが大きな障壁となり、教育の機会均等が守られない、合理的配慮も不十分だと。つまり、生徒の教育を受ける権利がきちんと保障されていないと訴えています。そして、この状況を一日も早く改善してほしいと求めています。
 私は、これは重く受けとめなければならない要望だと思います。二週間に一度の島への帰省は島しょ生や家族への大きな負担になっているケースもあり、特別支援学校への入学自体をちゅうちょする状況もあると聞いていますが、都教育委員会はこうした状況をどう認識していますか。

○小原特別支援教育推進担当部長 帰省日は、各学校が寄宿舎入舎に伴う精神面での負担や、家族とのかかわりの重要性を考慮いたしまして、児童生徒や家庭の状況を踏まえ、必要と判断した上で設定しているものでございます。
 都教育委員会といたしましては、障害のある児童生徒の心身の健全な発達のために、各学校において保護者と十分に話し合い、相互理解を図った上で適切に設定しているものと認識いたしております。

○米倉委員 各学校が、精神面ですとかさまざまな状況を考慮して適切に設定しているという認識だということなんですけれども、今、町村会からは精神的、経済的負担になっているという要望が出されているわけです。
 生徒や保護者の皆さんが希望して週末に帰省する、隔週でだとか毎週で帰るというのは何も問題にならないんです。そうでなくて、学校が一律に帰省を求めているということが当事者の負担となっています。
 私は、複数の島の学校などの関係者から話を伺いました。二週に一度の帰省といいましても、島との往復も大変ですから全員が島に帰るわけでもなく、保護者はお仕事を平日されていますが、例えば金曜日は午前中で仕事を切り上げて、そこから仕事を早退して島から出てきて子供を迎えて、一緒に親戚の家ですとか、またホテルなどに金曜日の夜から土曜日、日曜日の夜、三泊泊まって月曜日に寄宿舎に子供を戻して、また島に帰っているという生活をしています。二週に一度、一週間七日間のうち三日間ホテルに泊まらなくてはならないという状況があるわけです。
 さらに、この宿泊費用への補助というものはないと説明を受けました。隔週に島と内地の往復ができないために、寄宿舎には入らずに、母親と子供だけで島から学校の近くに引っ越してきて、そこから特別支援学校に通うケースですとか、そもそもそういう条件もないために、都立の特別支援学校に通うことを諦めるケースも実際にあると聞いています。
 現実に二週間ルールによって教育の機会均等が確保されない状況があるわけで、だからこそ、町村会の要望でも、利用する生徒や保護者の精神的、経済的負担となっているということですとか、教育の機会均等の確保などの観点から一日も早く改善をと求めているんです。早急な、緊急の改善が求められています。
 この問題について、町村会の要望でも改善が要求されているわけですが、都教育委員会はこの要望を受けて、どう改善するんでしょうか。

○小原特別支援教育推進担当部長 先ほども答弁いたしましたとおり、帰省日につきましては、各学校が寄宿舎入舎に伴う精神面での負担や家族とのかかわりの重要性を考慮し、児童生徒や家庭の状況を踏まえ、必要と判断した上で設定しているものでございます。
 都教育委員会といたしましては、障害のある児童生徒の心身の健全な発達のために、各学校において保護者と十分に話し合い、相互理解を図った上で適切に設定しているものと認識しており、今後も各学校において保護者の十分な理解を得ながら帰省日を設けていくものと考えております。

○米倉委員 学校が保護者の理解を得て適切に帰省日を設定するものといいますが、実際に都教委に対して改善の要望が出ているわけです。
 島しょ生の地元への帰省については、隔週での帰省を保護者に求めるお願いというものは中止を求めますが、いかがですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 同じ答弁になるんですが、帰省日は、各学校が寄宿舎入舎に伴う精神面での負担や家族とのかかわりの重要性を考慮いたしまして、児童生徒や家庭の状況を踏まえ、必要と判断した上で設定しているものでございます。
 都教育委員会といたしましては、障害のある児童生徒の心身の健全な発達のために、各学校において保護者と十分に話し合い、相互理解を図った上で適切に設定しているものと認識しております。
 今後も各学校において個々の事情を十分に考慮しつつ、保護者の理解を得ながら帰省日を設けていくものと考えております。

○米倉委員 あくまで学校と保護者間の問題で、都教育委員会としては何の対応についても答えがないのですが、それでは、実際にこの二週間ルールが障壁になって都立の特別支援学校への入学ができない事態があるんだと聞いているんですけれども、こういう事態が許されるというふうに思っているんですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 都教育委員会では、寄宿舎の利用につきまして学校と保護者の相互理解を図ることが困難な事例が生じた場合など、必要に応じ、学校を通して状況を把握いたしております。
 現時点では、学校に対し、帰省日の設定につきまして意見、要望が保護者などから寄せられたということは聞いておりません。

○米倉委員 要望が寄せられていないということなんですが、実際に個人ではなくて町村会から出ているわけですよ。実態としてあるから要望が出ているわけですよね。
 個別の対応について先ほどお話がありましたが、そういうことをおっしゃるんでしたら、保護者の方に学校と寄宿舎利用について説明をする際に、二週間ルールとなっていますということだけを伝えるんではなくて、そうした個別の状況について、みんなが隔週で帰らなければならないということではないということを同時にお伝えするべきだと思うんですけれども、いかがですか、そういうことをやっているんですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 具体的な帰省日につきましては、各学校において保護者と十分に話し合い、相互理解を図った上で設けているものと考えております。

○米倉委員 では、相互理解を図ろうと、二週間ルールというものがありますというときに、それは家庭の状況からして厳しいですというふうになった場合は、金曜、土曜、日曜と寄宿舎に宿泊できますというふうに説明されるということでよろしいですか。

○とや委員長 どなたですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 今後も、各学校におきまして個々の事情を十分に考慮しつつ、保護者の理解を得ながら帰省日を設けていくものと考えております。

○米倉委員 すごく答弁が悲しいなと私、思います。実際に物すごく負担になっているというケースが起きているんですよね、私、この質問で取り上げましたけれども。検討すべきなんじゃないですか、はっきりと、そういう困難がある場合には隔週で帰ってくださいということを求めないというふうに、やっぱり徹底するべきなんじゃないんですか。これ、学校に対しての要望ということでなくて、都教育委員会に対しての要望ですよね。どう受けとめているんですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 都教育委員会といたしましては、障害のある児童生徒の心身の健全な発達のために、各学校において保護者と十分に話し合い、相互理解を図った上で適切に設定しているものと認識しております。
 今後も、各学校におきまして個々の事情を十分に考慮しつつ、保護者の理解を得ながら帰省日を設けていくものと考えております。

○米倉委員 理解を得ながらといいますけれども、そういうふうに求めた結果、都立の学校に通えないという事態が起きているんじゃないですか。ちゃんと検討してください。
 これは学校だけの問題じゃないと思います。そもそも島しょ出身の児童生徒が隔週で帰省しなくてもよいとなりますと、その分、寄宿舎で対応する指導員の数が必要になります。
 現状では、八王子盲学校では土曜、日曜、祝日などの寄宿舎指導員は一人だと聞いています。休日に島しょ生が宿泊するとなれば、指導員をふやすことが必要となります。そうなれば、平日の指導員の人数を減らさなければ、勤務として成り立たなくなるわけです。そうなれば、盲学校の寄宿舎生にもしわ寄せが行くということにもつながります。
 ですから、学校が適切に対応しているという問題ではなくて、都教育委員会の対応が求められていると厳しく指摘しておきます。
 島しょ生の人数に応じた寄宿舎指導員の配置、加配等の対応が必要だと思います。いかがですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 帰省日は、先ほどから答弁を繰り返しておりますとおり、各学校が寄宿舎入舎に伴う精神面での負担や家族とのかかわりの重要性を考慮し設定しているものでございます。
 寄宿舎指導員の定数は、国のいわゆる標準法に基づき、寄宿舎の収容定員を基礎として適切に措置しているものでございます。現在、寄宿舎指導員は定数を上回る実員配置となっており、加配などは考えておりません。

○米倉委員 今の指導員の配置は標準法に基づいた適切な配置といいますけれども、私もこれまで取り上げてきましたが、そもそも寄宿舎の現状からして、寄宿舎指導員の人数によって寄宿舎生の安全が確保できる人数が決まってしまっていて、その中で障害が重い生徒ほど宿泊できなくなる状況があると関係者から伺っています。
 そうした中で、平日だけでなく、休日も宿泊する島しょ生がいたら、指導員が加配されなければ、休日に寄宿舎から出てもらうしかなくなるというのは当然の話です。島しょ生が隔週での帰省を望まない場合、寄宿舎にいられるよう、実態に応じた配置基準に見直すように求めておきます。
 島しょ生やその保護者などが島と本土を行き来する交通費への支援や、寄宿舎に宿泊しない保護者の宿泊費についても支援を求める声が上がっています。どのような支援をしているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 就学奨励費におきまして、児童生徒本人については年間三十九往復分、付添人につきましては年間七十八往復分を限度に、帰省のための交通費を支給できることといたしております。
 また、付き添いに関しましては、肢体不自由特別支援学校につきましては、小学部、中学部、高等部の児童生徒、肢体不自由特別支援学校以外の特別支援学校については、小学部、中学部の児童生徒と、重度重複障害相当の高等部の生徒につき合う場合を支給対象といたしております。
 宿泊費につきましては、支給対象としておりません。

○米倉委員 児童生徒は基本的にどの障害であっても、小中高等部全てで交通費を支給しているということは重要ですが、付き添いの方の交通費は小学部、中学部の児童生徒への付き添いの場合は出るということですが、高等部については、肢体不自由の場合か重度重複障害の方に付き添うケースに限られているということです。そして宿泊費への支援はないということです。
 実際に保護者の方のお話などを伺いますと、交通費を実費で払ってお子さんの送り迎えをしているという話を聞いています。例えば八丈島から保護者が内地に出てくる場合、どのぐらい費用がかかるか調べてみました。八丈島から八王子に向かうには、基本、時間の関係では飛行機になると思います。例えば今週金曜日、昼に八丈島を出て、羽田空港に着いて、羽田空港から電車で学校がある西八王子駅まで子供を迎えに行くという場合に、片道一番安くて一万五千円です。往復三万円の交通費となります。
 さらに、三日間の子供との二人分の宿泊費を負担するということになりますが、これを二週に一回負担するというのは余りに重いと思います。往復三万円の交通費に、二人が三泊分する宿泊費、三日分の外食となりますと、二人で十八食分となります。食費は安く見積もって一万円としても、一回の往復で七万円の負担となり、二回それを隔週で求められると、一カ月で十四万の負担となります。
 交通費への支援については、寄宿舎に入る児童生徒に付き添う方全てを対象とすることが必要ですし、宿泊費についても支援が必要だと思います。
 こうした島しょから内地の特支に通う方への負担軽減ということはさらに拡充することが必要だと思いますが、いかがですか。

○小原特別支援教育推進担当部長 寄宿舎に係ります就学奨励費につきましては、国の就学奨励費の支給基準に準拠いたしまして、保護者の宿泊費について支給の対象外としているところでございます。
 島しょの特別な支援を必要とする生徒の保護者の、より一層の負担軽減につきましては、検討を進めてまいります。

○米倉委員 本当にこういう過度な負担にならないように、実態に即した支援をしていただきたいと思います。町村会の要望で示されていますように、隔週で島に帰るというルールによって、利用する生徒や保護者の精神的、経済的な負担となっているという状況は本当に切実だと思います。
 残念ながら、きょうのこのご答弁というのは現状の説明にとどまりましたが、本当に切実な実態で受けとめていただきたいと思うんですが、教育長はこういう状況、話を聞いていて、どう受けとめられましたか。

○中井教育長 保護者の方が島からこちらに出てきてお子さんに寄り添うということについては、成長途上のお子さんにおける家族との触れ合い、そういったものは当然必要でございますので、そういった教育的な観点、そして家族とのそういったかかわりというものを大事にしていこうという学校側の配慮でもあるわけでございます。
 一方で、経済的、あるいは時間的に負担があるということについても現実でございますので、そういった係る経費について、先ほど担当部長からもお答えしたとおり、検討をしていくという考えは私どもも持っておりますので、今後そういった面での改善ができるよう、引き続き検討をしていきたいと、そのように考えているところでございます。

○米倉委員 金銭的な負担の改善も重要なんですけれども、やっぱり二週間に一度の帰省を求めるということを一律に求めるというのは改めることが必要だと思います。重ねて改善を求めておきます。
 最後に、島に関連しまして、災害時の避難所でもある大島高校の体育館についても地元の方々から要望が上がっています。大島高校の体育館の雨漏りやトイレの洋式化について要望がありますが、どう進めるのか、伺います。

○江藤都立学校教育部長 都立大島高校の体育館は雨漏り対策が必要であるため、現在工事の設計に着手しており、来年度に防水工事を実施予定でございます。
 また、本校の体育館のトイレにつきましては、和式便器三台を洋式便器に改修するトイレ洋式化工事を本年九月に実施し、洋式化は完了しております。

○米倉委員 トイレの洋式化はことし完了をし、雨漏り対策もこれからするということです。高齢者の方々からは、トイレの使いにくさなど、ほかにも施設の面から、これでは体育館に避難できないという声が今までありましたので、そういう改善がされるということは重要だと思います。
 引き続き、本当は階段の形が急でつらいという話もあるんですが、これについては構造上厳しいと聞いているので、今後、建てかえの際などにそうしたことを、高齢者の方でも使いやすい施設となるようにしていただきたいと要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○福島委員 それでは、まず、私からは理数教育について伺います。
 IT人材含め、理系人材の不足が叫ばれています。
 まず、都教育委員会は理数教育における人材育成についてどのように取り組んでいるかを伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、次代を担う科学技術系人材の育成、国民一人一人の科学に関する基礎的素養の向上、そして教員の指導力向上を理数教育の振興を図るための三つの柱として施策を展開しています。
 このうち次代を担う科学技術系人材の育成では、外部人材によるレベルの高い特別講義を実施したり、生徒それぞれが個別に設定した課題を探求したりする理数アカデミー校を設置し、理数に秀でた生徒の資質、能力を伸長しております。
 次に、国民一人一人の科学に関する基礎的素養の向上では、みずから決めたテーマについて深く研究した成果を展示、発表する小学生科学展や、理科、数学等の能力を競い合う中学生科学コンテストを開催することなどにより、科学分野に興味、関心を持つ児童生徒の裾野を拡大しております。
 また、教員の指導力向上では、都や国の学力調査結果から明らかになった課題や先進的な指導事例を共有することを目的とした理科教育に関する研修会を実施しております。
 このことにより、理科授業の改善充実を図り、児童生徒の科学的な感性、創造性を育成しております。

○福島委員 私、個人的に興味があったので、この平成三十年度東京都教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行状況の点検及び評価報告書に書いてあります理数教育の推進の平成二十九年度の決算額二・四億円についてちょっと計算をしてみました。
 児童一人当たりの金額がどうなっているかということの概算なんですけれども、具体的には、科学塾とか理数系ラボに個人で参加した場合はその人数、学校単位で参加した場合には小中学校、高等学校の生徒数をそれぞれの学校で約千人というふうに仮定し、かつ個人で参加した場合と学校として参加した場合に、生徒一人当たりに与える教育の影響、これはコストに比例するとして一対十として計算したんですけれども、そうすると、個人で参加した場合の一人当たりのコストは約三万円、そして学校単位で参加した場合の生徒一人当たりのコストは約三千円というふうになりました。
 公立学校のコストというのは、年間百万円前後というふうに聞いています。なので、これの〇・三%から三%程度のコストで理系進学に意欲を持つ人材が児童生徒の五%前後増加するならば、非常に妥当な費用対効果が得られるのではないかというふうに思いました。
 次に、イノベーティブな人材育成について伺います。
 国が世界における科学技術の優位性を保つための人材育成には、STEM教育といって、サイエンス--科学、テクノロジー--技術、エンジニアリング--工学、マセマティクス--数学の四つの理数系の教育が重要だというふうにされています。
 イノベーションを支える理系人材の育成のために、都教育委員会はSTEM教育を推進するべきと考えますが、見解を伺います。

○宇田指導部長 科学技術の発展に伴い、理工系の知識や技術を総合的に学ぶSTEM教育は、これからの社会を生き抜くために必要な資質を育む上で有効な手だてであります。
 文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールとして指定された五校の都立高校では、生徒が設定したテーマを大学や研究機関と連携して、問題解決的な学習を教科横断的に行うなど、STEM教育に関連した取り組みを実施しております。
 また、その他の都立高校におきましても、科学の甲子園に出場し、科学やプログラミングを工学と関連させるなど、STEM教育の趣旨を生かした実践を行っている学校もございます。

○福島委員 ありがとうございます。STEM教育の重要性を認識し、スーパーサイエンスハイスクールにおいては、大学や研究機関と連携して問題解決的な学習を行うということで、私、自分は理系をずっと選択してきたんですけれども、高校時代にこういうものに触れられるというのは非常にいい取り組みではないかというふうに個人的には思いました。
 このような理数教育に関するさまざまな施策ですけれども、どのような方法で評価しているのかを伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、理数教育に関する事業について質的、量的な観点から分析、評価を行っております。
 例えば中学生科学コンテストや高校生科学の祭典では、参加した生徒のアンケートの記述等から科学に対する学習意欲の高まりや事前、事後の変容を捉え、質的な観点からの分析をしております。
 また、競技や研究発表に参加する地区数や学校数、人数など、事業への参加状況を経年で集約し、量的な観点からも分析しております。
 こうした質的、量的な観点から分析した結果をそれぞれの事業を運営する委員会において多角的、総合的に評価し、施策の改善充実を図っております。

○福島委員 ありがとうございます。評価については、後ほどまとめてもう一度質疑をさせていただきたいと思います。
 次に、プログラミング教育に関して伺います。
 二〇二〇年の小学校でのプログラミング教育必修化に先立ち、都教育委員会では、AI時代における教育の推進の枠の中で、企業などと連携したプログラミング教育の推進に取り組んでいるというふうに伺っております。
 最新の技術を扱う新しい教育であるため、教員側にまだ十分な人材育成がされていない可能性があるというふうに考えています。
 そこで、プログラミング教育において、民間の知見や人材を活用して教員の指導力向上を図るべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成三十年度からプログラミング教育における学校と企業等との効果的な連携の構築を目的として、小学校七十五校を東京都プログラミング教育推進校に指定しております。
 現在、推進校では企業等の持つ人的、物的資源を活用しながら、プログラミング教育における教員の指導力向上に取り組んでおります。
 具体的には、教員が企業が派遣するインストラクターからプログラミング教育用教材の使い方について学んだり、プログラミング教育の学習指導案を作成する際に、専門的な見地から助言を受けたりするなどの取り組みを行っております。
 今後、七十五校全ての推進校が企業等と連携した公開授業を行うとともに、民間の知見を生かした学習指導案を指導資料集としてまとめ、都内全ての公立小学校に配布するなどして教員の指導力の向上を図ってまいります。

○福島委員 ありがとうございます。プログラミング教育推進校で民間と協力して開発した学習指導案について指導資料集としてまとめ上げ、そのほかの小学校の教員の指導力向上につなげるとのご答弁でした。民間との研究成果をしっかり活用し、教員の指導力向上を通じてプログラミング教育の質を高めていただきたいと思います。
 ところで、小中高等学校におけるプログラミング教育の学習指導要領上での位置づけに関して伺います。

○宇田指導部長 小学校の新学習指導要領では、算数、理科、総合的な学習の時間において、児童がプログラミングを体験しながら論理的思考力を身につけるための学習活動が例示されております。また、こうした例示以外の各教科においても、プログラミングを学習活動として実施することが可能であると示されておりまして、学校は児童の実態等に応じて取り入れていくことができます。
 中学校の新学習指導要領では、小学校において育成された資質、能力を土台に、技術・家庭科の技術分野において、生活や社会の中からプログラムにかかわる問題を見出して課題を設定する力、解決策を構想する力などを育成することとされております。
 高等学校の新学習指導要領では、新たに設置された情報Ⅰという科目を通して、全ての生徒が学ぶこととなり、適切なプログラミング言語を選択し、問題を解決する力やアプリケーションを開発する力などを育成することとされております。

○福島委員 ご答弁にありましたとおり、プログラミング教育の学習指導要領上の位置づけは限定的であることがわかります。
 一方、小学校でのプログラミング教育必修化などにより、今後、プログラミングの教育に開眼する児童生徒がふえることが予想されます。先ほどののがみ委員のご視察でも、非常に熱意を持って小学生が取り組んでいたというお話もありましたけれども、こちらに書いてある報告書の中でも、理数教育の一環である理数研究校を対象としたサイエンスツアーで実施された高校生ためのプログラミング講座のアンケート結果では、プログラミングを今後継続したいというふうに回答した受講生が九割にも上るとの報告が載っていました。
 私は小学生から高校生向けのプログラミング教室で、ボランティアではありますが、二年間指導をしたことがあります。必修化されていないせいもあるとは思いますが、ほかの教科に比べて進捗の個人差が非常に著しいというふうに感じました。つまり、必修化によって、通常の授業では飽き足らないと感じる児童生徒があらわれる可能性が高いというふうに考えています。
 IT人材が現時点でも不足する中で、プログラミングについて彼らの関心や能力に応じて学ぶ機会を確保することは極めて重要ですが、現在は親のプログラミングに対する理解があり、かつ財政的余裕があるときにしかそのような教育を受けることはできません。都教育委員会は、興味を持った子供たちがプログラミングを学ぶための支援策をスピード感を持って考えるべきだと考えています。
 具体的には、平成三十年三月に文部科学省が公表した小学校プログラミング教育の手引にも示されているとおり、児童生徒の自発的な活動とはいえ、部活動やクラブ活動は、プログラミングに関する関心や能力に応じた学ぶ機会にふさわしい場になるというふうに考えています。
 プログラミング教育を支援したいという民間企業や地元住民、これは少なくありません。特にIT人材を必要とする民間企業とは、学校の部活動に指導者として社員が加わることができれば、ウイン・ウインの関係を築けるはずだと思っています。
 各学校におけるプログラミングの部活動やクラブ活動の設立に向け、例えば先行してプログラミングの部活動やクラブ活動を実施している学校の例を紹介することや、現在も導入されている外部指導員の制度を利用した民間人の活用等について、今後、積極的に検討を進めていただくことを要望いたします。
 次に、アクティブラーニングに関して伺います。
 アクティブラーニングを推進するための都教育委員会の取り組みについては、既に平成二十九年四定で我が会派の村松議員の質疑、そして先ほどの内山議員の質疑の中でお答えいただいていますけれども、都教育委員会の指定する都立高校におけるアクティブラーニング推進校における取り組みと、生徒の学習の評価方法について伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、アクティブラーニングの視点に基づく授業改善を推進するため、平成二十八年度から年度ごとに十五校、三年間で合計四十五校をアクティブラーニング推進校として指定しております。
 現在それぞれの推進校では、先進校の視察や外部講師を招聘した校内研修などを行ったり、教員間で相互に授業を観察したりして、アクティブラーニングの視点に基づいた指導方法の研究や教材開発を推進しております。
 具体的には討論、発表、論文作成などの言語活動を授業に取り入れ、生徒の物の見方や考え方を広げることにより思考力、判断力、表現力の育成を図っております。また、生徒自身の自己評価やレポート、発表の内容等を通して、生徒の学びの深まりを評価する方法を検証しております。
 都教育委員会は、本年十二月に実践報告会を開催し、推進校のすぐれた取り組みを他の都立高校に周知するとともに、年度末には推進校の研究の成果を報告書にまとめ、全都立学校に配布する予定でございます。

○福島委員 ありがとうございます。以上、理数教育、プログラミング教育、アクティブラーニングなどの新しい取り組みと評価について伺いました。新しい教育を、特にプログラミング教育については民間の知見も生かしながら研究開発していることを評価したいと思います。
 加えて、教育のブラッシュアップに不可欠なのが評価です。これまで伺ったところ、これらの新しい教育の評価というのは、主に受講者のアンケート、論文やレポートの評価など、どちらかといえば質的な、そして加えて量的な観点から評価に取り組んでいることをお答えいただきました。
 教育政策というのは、ほかの政策分野と比較して成果が判明するまで長い時間を要するものが多く、また成果に対して家庭環境など、ほかの要因も影響することから、評価は容易ではないというふうにいわれがちです。しかしながら、米国などでは、より効果的、効率的な教育政策の企画立案等に早い段階からEBPM、データに立脚した政策立案を採用しています。
 つまり、理数教育を初め教育施策を施行する場合、アンケートはもちろんのこと、成績や授業数など数値化できるものは全て数値化し、加えて児童生徒の課題、保護者、地域の意向、地域特性など数値化が難しい側面についても可能な限り情報を収集、分析し、統合的、多角的に検討することが教育施策の立案、ブラッシュアップに重要であるということがもうわかっています。
 首都大学東京でも、ようやく平成二十九年度から教学IR、これは教育、学習に係るデータ調査分析を行うことなんですけれども、これに着手し、学生の入試の区分や学部、在学中の成績や四年で卒業した割合、就職率等について関連を見たころ、入試区分、所属別の成績等に一定の傾向を把握するなどもできています。
 このように教育施策の評価全般に関して、設計段階からより多角的な情報収集を行い、その多角的に集めたデータについて統計分析を行うことが重要だと考えております。文科省も教育分野へのEBPMを導入することを推進しています。
 都教育委員会の見解を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 教育の質をより高めていくためには、客観的な情報やデータに基づく施策の立案が重要であることから、都教育委員会では、毎年、所管する主要な施策や事務事業について、取り組み状況に関する点検、評価を行うとともに、課題や取り組みの方向性を明らかに公表しております。
 具体的には、各事業の取り組み状況や効果について、目標値等に照らした定量的な評価や、児童生徒や管理職へのアンケート結果による評価などにより多面的、多角的な評価となるよう努めるとともに、点検、評価を行う際には、教育に関する有識者の意見も取り入れ分析し、施策のあり方の見直しや事業の改善に反映しております。
 今後とも、点検、評価を通じ、効果的な教育行政の一層の推進を図ってまいります。

○福島委員 ありがとうございます。有識者の意見ということですけれども、データに立脚した政策立案、EBPMの視点からいえば、ランダムサンプリング、そして差の差分析、回帰分析などに続いて最も信頼性の低いデータというふうにいわれております。
 都全体としてPDCA、そしてEBPMを推進する機運にあるとかと思いますが、中でも教育は比較的データを集めやすい分野です。例えば、都で集めた教育に関するデータを集積し、社会的に公開するとともに分析する教育に関するデータセンターのような独立機関を設置するなど、将来の投資ともいえる教育の質を上げるための取り組みを専門家を交えて定量的、科学的に行うことを要望いたします。
 最後に、防犯カメラ設置に関して伺います。
 防犯カメラは犯罪の抑止力にもなります。そして、不幸なことに子供が被害に遭ってしまった場合も、映像の情報が捜査のための重要な手がかりになることが少なくありません。早期の実現が望ましいというふうに考えています。
 都の支援のもと平成十八年度から取り組んでいる公立幼稚園、小学校、中学校等の校門の防犯カメラの設置状況と今後の計画を伺います。

○太田地域教育支援部長 都は、不審者の侵入を抑止する目的で、平成十八年度に都独自の補助制度を開始し、学校の防犯体制の補完、強化に貢献しております。
 現在の学校の不審者対策は防犯カメラ等の設置を前提として計画が策定されており、区市町村教育委員会は、幼稚園百五十三園、小学校等千二百八校、中学校等五百九十四校に校門カメラを設置しております。
 国においては、本年五月の新潟の事件を踏まえ、危険箇所の重点的な警戒や見守り、防犯カメラの設置支援などを内容とする登下校防犯プランを策定いたしました。
 今後、都としては、国の動向や区市町村の調査結果、都と区市町村との役割分担等も踏まえつつ、適切に対応してまいります。

○福島委員 それで、幼稚園については百七十一園のうち百五十三園ということで八九・五%、小学校については千二百八十校のうち千二百八校ということで九四・四%、中学校に関しては六百六校のうち五百九十四校ということで九八%設置できているということで、補助事業が機能していることを大変よいことだというふうに思います。
 今後、まだ防犯カメラを設置できていないこれらの幼稚園、学校等に関して引き続き支援するなど、通学路含め、子供たちが安全に通学し、学べる環境の整備に継続して努力いただきたいことを述べて、質問を終わります。

○斉藤(や)委員 私の方から冒頭、まず豊かな国際感覚を醸成する取り組みの推進に関連して、質問したいと思います。
 先日、平成元年に創立された都立国際高校、ほかの委員からもご質問出ていましたが、創立三十周年記念の祝賀式典に出席をさせていただきました。平成元年に創立した学校が平成最後の年に念願の国際バカロレアコースから卒業生を送り出して、海外大学への進学を実現されたことに、まず国際生はもとより、保護者並びに教職員の関係者の皆様に、そのご努力に心から敬意を表したいと思うわけでございます。
 また、現在は、新国際高校設置に係る検討会が昨年三月に、リベラルアーツ教育の充実を目指すなど、報告書をまとめたと仄聞しております。
 一方で、このような特別な国際高校設置を目指した三十数年前、臨教審等、さまざまな答申などを受けまして、こういった国際高校、東京にふさわしい学校ということで誕生したわけでございますが、当時と比較しますと、世界のグローバル化の波は予想をはるかに上回る勢いで、東京の首都のあらゆる分野に押し寄せているというふうにいえると思います。このような状況の中で、都立高校全体で国際感覚を醸成する取り組みが求められていると思います。
 現在、都教育委員会は、主要事務事業において、都立高校を初め、公立学校における海外との学校間交流の拡充を図っておりますけれども、公立学校における国際交流の狙いをまず伺いたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 グローバル化がますます進展する中、多様な文化との共存や国際協力の必要性が増大し、さまざまな国や地域の人々とともに未来を切り開いていこうとする能力や態度を育むことが求められております。
 そのため、国際感覚豊かな若者を育成していくことを目的として、特定の学校でなく、都内全ての公立学校において国際交流を推進しております。

○斉藤(や)委員 やはりこのグローバル化のスピードは極めて早い、それに対応できる人材育成も、特定の学校の設置をして育成するというだけでは対応できない、高い語学力や豊かな国際感覚を育成するための手法は多角的に展開される必要が高まっている、裾野を広く、一般の学校においてもそのような国際交流を行っていくことが大事であると私も思っております。
 さて、それでは、国際交流しようと学校側が決断したものの、実際には交流先の開拓が難しい、ただでさえ忙しい中でいろんな情報を集めるのは大変だ、海外の学校との交渉や調整は誰がするのだということで大変負担も重いわけでございますが、そうした現場のお声があるということも耳にします。
 そこで、国際交流を推進する都教育委員会といたしまして、しっかりと学校をサポートしていく必要があると考えますけれども、国際交流を拡大していくための取り組みについてお伺いします。

○藤井指導推進担当部長 学校が独自に国際交流を行うための交流先の開拓や内容の調整を行うことは大きな負担がかかるため、都教育委員会は、本年十月に国際交流に関するワンストップサービスである東京都国際交流コンシェルジュを稼働いたしました。
 国際交流コンシェルジュは、交流可能な海外の情報を閲覧できるデータベースを備えたウエブサイトのほか、学校にかわって交流希望先との連絡、交渉や国際交流に関する相談対応等を行う機能を有しております。
 今後、国際交流コンシェルジュの活用を促進することにより、多くの学校が自校に合った多様な交流が可能となるよう支援してまいります。

○斉藤(や)委員 都立高校だけでなく公立学校ということで、東京都下の学校であれば、都立学校以外の小中も、これも可能ということですかね、公立学校ということでございます。
 交流可能先の情報の一元化や、学校からの相談対応など、都内の全公立学校を対象に、各校のニーズに応じてきめ細やかな支援を行っていくということであります。
 第三回定例会の私の一般質問に対しまして、教育長からもご答弁いただきましたけれども、児童生徒や教員の国際交流を継続的かつ発展的に進めるためには、各学校の取り組みに加えまして、海外の行政機関との連携が有効だということであります。
 都教育委員会はこれまで七つの国や地域と教育に関する覚書を締結いたしまして、交流可能な学校を互いに紹介し合うなど、国際交流の取り組みを推進しているところだと思います。
 これに加えまして、新たに現在、北京市教育委員会との間でも覚書締結まであと一歩と伺っております。この締結を前に、中華人民共和国、日本にある中国大使館の主催で、日本側からは日中新世紀会という民間団体が、また中国側は北京市教育委員会が国際交流実施団体として選ばれまして、都内の都立高校九校と私立学校九校の合計十八校の学校長が今訪中中でございます。
 今後、北京市教育委員会と都教育委員会とが覚書を締結していただきますと、多くの学校間での交流が活発に行われることが期待されるわけですので、しっかりと締結に向かって成就していただきたいとお願いをしておきたいと思います。
 次の質問に移ります。次の質問ですが、持続可能な社会づくりに向けた教育の推進についてお伺いをしたいと思います。
 都議会公明党は、平成二十六年の第四回定例会代表質問で持続可能な開発のための教育、いわゆるESDについて都教育委員会の取り組みを伺いました。教育長はESDを推進するユネスコスクールに指定されている学校の取り組みについて言及され、都教育委員会は今後、こうしたすぐれた事例を掲載したリーフレットを配布するなどして、区市町村教育委員会等と連携し、ESDの一層の拡充を支援してまいりますと答弁されたわけです。
 その結果、平成二十八年一月に、このような教育活動の充実に関する資料ということで、ESDということのずばりですけれども、こういったリーフレットが作成をされました。
 折しも東京都における教育振興基本計画としての東京都教育ビジョンの第三次、これが平成二十五年の四月に策定されたところでしたが、この中には、そのビジョンの中には、持続可能な社会システムの構築が急務となっている、環境問題の解決には、単に制度を整えるのみならず、一人一人が環境についての問題意識を持って、みずからのライフスタイルを見直すなど積極的に行動することが不可欠である、このため、持続可能な社会システムの構築においても人材育成が大きな鍵となると記述がされておりました。
 さらには、主要施策の8にございますけれども、社会的、職業的自立を図る教育の推進の中では、このESDそのものが紹介されておりまして、施策の内容として、環境学習を計画的、効果的に進め、児童生徒が環境について学び、行動する契機となるよう、環境教育カリキュラム等を活用した教育の充実を図る、ここまで書かれておりました。また、持続可能な社会の担い手を育成するため、ユネスコスクールに指定されている学校のすぐれた指導実践の姿を全都の公立学校に普及させると記載されていました。
 これらに関連しまして、平成三十年度のこの主要事務事業概要の二〇ページには、持続可能な社会づくりに向けた教育の推進との項目がございます。
 そこでまず、持続可能な社会づくりに向けた教育の推進に向け、都教育委員会の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、平成二十九年度から児童生徒が自然環境や地球規模の問題等を自分の課題として捉え、解決していくための能力や態度を身につけることを目的といたしまして、持続可能な社会づくりに向けた教育推進事業を実施し、その推進校として都内公立学校三十校を指定しております。
 推進校では、環境や国際理解、伝統文化、ボランティア等を課題として取り上げ、さまざまな教科等で横断的な学習を行っております。
 都教育委員会は、ただいまご紹介いただきましたリーフレットをもとにして、平成二十九年度においても推進校の取り組みをリーフレットとしてまとめ、平成三十年三月に区市町村教育委員会及び都立学校へ送付し、その成果の普及を図ったところでございます。

○斉藤(や)委員 持続可能な社会づくりに向けた教育推進というのは、単に環境だけでなく、さまざまな伝統とか、そういう地域社会とか、いろんなものがその中に入ってきているわけですけれども、平成二十六年の第四回定例会での我が党の代表質問への答弁及び平成二十七年度の、この作成されたリーフレットでは、ESDとユネスコスクールの関係を--ユネスコスクールというのはパリに本部のあるユネスコが認定をするものなんですけれども、日本ではこのユネスコスクールがESDの推進拠点と、このパンフレットにはそのように紹介されているわけでございますが、その後、ESDの計画年次が平成二十六年で、その取り組みの十年が一応終了いたしまして、その後、平成二十七年の九月には、国連サミットにおきまして、新たにSDGs--菅野副委員長もやっていますけれども、このバッジですね、ニューヨークで買ってこられたみたいですけれども、SDGs、持続可能な開発目標が採択されたわけであります。
 平成二十年の十二月の中教審の答申には持続可能な社会の担い手という文言が示されるとともに、二十九年の三月に告示された学習指導要領には持続可能な社会のつくり手という言葉が明記されたわけでございます。
 こうしたことを踏まえまして、平成二十九年度から都教育委員会が独自に持続可能な社会づくりに向けた教育推進校をつくったものと理解をしているわけであります。
 この持続可能な社会づくりに向けた教育の推進は、これは教員の方の負担は大きいんじゃないかなというふうに、ちょっと想像するわけでございます。なぜならば、教員になるための学びの中に、その当時、ESD的な視点が明確にあったでしょうかということなんです。
 新学習指導要領になってようやく明確になってきた世界の潮流でございますけれども、持続可能な社会づくりに向けた教育だから、学びを教える側の先生方がされていないのであれば、それを教えるのはとても困難だということが想像されるわけでございます。
 そこで、児童生徒はみずからの課題として、生徒児童が自分で考えて、その解決を図るために頑張る、教員も場合によっては一緒になって考える、そういった姿が想像されるわけですが、そうしたときに、やはり教員以外のサポートが必要になってくるのじゃないかなと思います。
 そこで、持続可能な社会づくりに向けた教育の推進には、外部人材の活用が重要であると考えますが、推進校における外部人材の活用についてお伺いをしたいと思います。

○宇田指導部長 推進校は持続可能な社会づくりに向けた教育内容や教育活動の充実を図るため、専門的な知識を有する外部人材を年間を通じて計画的に活用しております。
 その活用例といたしましては、川や森林の保護など環境問題に取り組む地域の専門家による児童生徒を対象とした講演会や、華道や茶道など伝統文化の専門家等を講師とした体験活動などがございます。
 また、持続可能な社会づくりに向けた教育を専門とする大学教授等を校内研修会の講師として招聘し、授業改善に向けた指導助言を受けたり、専門的な知見に基づいた講演会を開催するなどの事例もございます。

○斉藤(や)委員 やはり教育にはすぐれた専門性が必要だというふうに考えます。その観点からは、外部人材に対する、いわゆる紹介する場合も目ききの存在みたいなものも大事になってくるんだと思います。
 推進校自身にお任せするだけでなく、推進校側から、できればどなたかいい方いませんかとか、いい外部の講師はおられませんかといったような相談を都教育委員会が受けたならば、教育委員会の側でもふさわしい外部人材を紹介するなどの仕組みもつくった方がいいと、このように私自身は、これは提案でございますので、ご答弁は結構でございますが、提案をしておきたいと思います。
 次に、かつては持続可能な社会の担い手を育成するため、ユネスコスクールに指定されている学校のすぐれた指導実践を、全ての東京全体の公立学校に普及させると、この教育ビジョンにも記載されているということを先ほど申し上げました。
 このユネスコスクールにかわりまして、平成二十九年度からこのような持続可能な社会づくりに向けた教育の推進校というものができたわけでございますが、そのすぐれた実践的な取り組みを、いかに東京全体の公立学校に普及させていくのかということが、次に大事になってくるんだと思います。
 そこで、この持続可能な社会づくりに向けた教育の推進に向け、推進校の取り組みを全ての公立学校に普及させることが必要であると考えるんですが、その取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は本年十一月に、教員など教育関係者や都民等を対象として、有識者による基調講演や推進校の実践発表、パネルディスカッションから成る持続可能な社会づくりに向けた教育実践発表会を開催いたします。
 また、全ての推進校は自校を会場として研究発表会を実施し、近隣の学校や保護者、地域の方へ重点的に研究してきた成果を発信いたします。
 さらに、過去二年間に引き続きまして、推進校の取り組み内容を掲載したリーフレットを今年度も作成し、区市町村教育委員会及び都立学校へ配布することにより、持続可能な社会づくりに向けた教育の普及啓発を図ってまいります。

○斉藤(や)委員 ただいまご答弁ございましたけれども、実践発表会、私もぜひ参加をしたいと思います。十一月十六日です。これからでございますので、国立オリンピック記念青少年総合センターカルチャー棟大ホール、六百名大丈夫ということで、無料でございます。
 この中で基調講演をされる方の中に、都教育委員会の教育委員である北村准教授、北村先生も講師として登壇されます。持続可能な開発目標、SDGsの実現に向けた教育の役割というテーマで基調講演をしていただきまして、実践発表会、有名な江東区立の八名川小学校、ESDカレンダーで有名でございます。それから、大田区の大森第六中学校、大変優秀な、SDGsにも一生懸命取り組んでいる学校でございますが、こうした学校が実践発表などを行ってくれることになっております。
 ESDは、SDGsの中の目標四として掲げられているわけでございますが、昨年の実践事例集を見ますと、今ご紹介した大田区の大森六中では、研究の主題をSDGsの達成に向けた学校教育の取り組みとしておりまして、ESDを推進することがSDGsの達成に貢献することであると捉えて、これまでのESDの取り組みをそのままSDGsの視点から見直しまして、学習の中でどのようにSDGsに取り組んでいくことができるかを検討、実践を重ねているようでございます。
 すばらしい取り組みを学びの発達段階に応じまして、小学校、中学校と来て、高校がなくなるようでは困るんですが、こうした発達段階に応じての学び、そして場合によっては、小学校に入る前の、接続のお話がさっきございましたけれども、幼児教育でも実は自然の中での体験というのは非常に重要だ、そういう中で育った子にはいじめが少ない、そういった研究の成果もございますが、幼児レベル、小学校、中学校、高校と、こういう年齢に応じたつながり、そして地域によっては多摩市や稲城はすごく取り組みが活発なようでございますが、小学校と中学校が水平に連携をしていく、地域で自分たちのまちを考えていくというような視点も非常にあると思います。
 こうしたさまざまな観点から、この取り組みというのは今後非常に重要だと思いますが、ぜひとも今後、都教育委員会といたしましても、基礎自治体の教育委員会などとも連携をよくしまして、各地域でのESDの推進にこういった推進校などの実践の例もアナウンスしながら拡大をしていっていただきたいと思うわけでございます。
 続きまして、次は環境教育ずばりでございますが、持続可能な社会づくりに向けた教育推進校についていろいろ見てみますと、必ずしもその学校の中に環境に関する学びの時間がぐっととられているわけではないことがわかります。そういう科目はないわけです。特に設定されているわけではございませんでした。
 ESDを推進するためには、本来ならば学習指導要領に環境科というものがあって、各学校とも、学校の先生も、児童も、生徒もともにそういった学科で学んでいくのが一番わかりやすいんですが、そこまでまだ行っておりません。
 そうした中にありまして、都立高校においては、環境に関する学習の取り組みについてどのように取り組んでいるのかをお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 高等学校学習指導要領では、地理歴史科や公民科、理科等を中心に、自然や自然環境、自然や科学技術と人間とのかかわりなどの内容が示されておりまして、生徒はこうした教科の学習を通して環境について学んでおります。
 また、都独自の教科、人間と社会において設定されました自然と人間のかかわりというテーマを学校が選択し、生徒全員が学んだり、総合的な学習の時間において、環境問題に興味、関心が高い生徒がみずから課題を設定し取り組んだりしている都立高校もございます。

○斉藤(や)委員 今のご答弁もございましたが、環境のための時間というか、そういうものがない中で、それぞれの地理とか公民とか理科の中にそういった視点が盛り込まれているというお話でございます。
 これらの環境教育の授業は環境問題を専門的に学ぶものではないというふうにもいえると思いますが、そこで、都立高校では専門的に学ぼうと思った場合にはどのような仕組みがあるか、どのように取り組まれているかをお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 高等学校学習指導要領では、学校は地域、学校及び生徒の実態、学科の特色等に応じ、特色ある教育課程の編成に資するよう、学校設定科目を設けることができるとされております。
 このことを踏まえ、環境学習を重視している学校においては、地球環境、環境科学、環境分析などを学校設定科目として設定し、生徒たちは興味、関心に応じて選択し、環境に関する学習を深めております。

○斉藤(や)委員 ただいまご紹介あったんですが、学校設定科目というのがあるんですね。高等学校は、各学校でこの学校設定科目というものを使っていろんな科目をつくることができると。教える教員の方は大変だと思うんですけれども、その教員のキャリアが重要になってくると思います。専門的知識を持った、やはりここも外部人材を大いに活用していただきたいというふうに思うわけです。
 都立高校の中で環境教育に学校を挙げて取り組んでいる高校はどこかないかなと、このように私、調べてみたわけでございます。ございました。環境教育に関して学校設定科目が多い学校は都立多摩工業高校でございました。きのう行ってまいりました。
 きのう……(発言する者あり)ええ、すぐ行ったんですけれども、学校を訪問して、学校長から直接、環境教育の取り組みについてお話を伺ってまいりましたが、多摩工業高校の目指す学校像の中に、地域のエコ活動、そして環境学習に貢献する、そういったセンターになっていきたいんだ、学校がそういったセンターになっていきたいんだということが明記されていまして、学校を挙げて環境教育に取り組んでおられました。今ご紹介がございましたが、学校設定科目も、工業科なんですけれども、環境化学、環境材料、環境法規、生物環境学、多摩の自然、さまざまそういった科目が学校設定科目として独自に置かれていました。
 また、環境省がエコアクション21という、そういったエコに取り組むチームに対して認証を行っているんですが、ここの学校は認証校としてお墨つきをもらっているんですね。環境保全や環境負荷低減に向けて、CO2の削減など、全教育活動、その全般に環境という視点を入れている。
 工業高校のイメージはどうですかといわれていたんですね。地域の中学生からは、色で例えるとグレーですというふうに出てきたと思うんです。私は、そうじゃない、ものづくりができる日本というのはすごいんだと。アジアに行くと特に感じます。ですから、SDGsのこの色に、工業高校が色を出していくような、そういった高校改革にぜひ私も参加していきたいと思って帰ってきたわけでございます。
 特色ある高校づくりという観点からも、この平成三十一年度が都立高校改革推進計画の次期実施計画年の初年度に当たるはずでございます。今後、都立高校の魅力アップのために、さまざまな提案も、現場の声というものをお届けして行っていきたい、執行機関の皆さんとともにすばらしい都立高校をつくっていきたい、その中に特にSDGsの観点も、視点も提案していきたい、このように思っております。
 がらっと観点が変わりまして、いじめの問題でございます。
 このいじめの問題に関しましては、いじめの未然防止が大事だということで、せんだっての私の一般質問でも未然防止についての考えを提案させていただいたところでございます。
 私は、いじめを未然に防止する持続可能な行動こそ不可欠だと、このように考えておりまして、子供たち自身が、いじめを自分たちの問題として主体的に、自分たちの問題として考えていく、そして、時に話し合って行動できるようにしていくことが重要じゃないかなというふうに考えておりました。
 七月三十一日のいじめ総合対策第二次の中には、答申の中にそのような視点がしっかりと書かれていたわけでございます。せんだっての教育長のご答弁にも、そうした取り組みに対してさまざまな支援をしていくことが重要だというお話がございました。
 私の地元目黒区の第八中学校、私の息子の母校でもございますが、その学校の校長先生にお会いをしてきました。なぜならば、この今回のいじめ総合対策第二次の中に、いじめに対する取り組みの実践例の学校として紹介されていたわけなんですね。
 現場ではどうですかということでお伺いしてきたわけですが、平成二十九年の四月に施行した目黒区いじめ防止対策推進条例、子供の尊厳及び基本的人権を侵害するいじめは絶対に許されない、そういうことが明記されているわけですが、その中に、先ほど申し上げた、児童等は他の児童等とともに主体的にいじめの防止に努めるものとする、要するに、子供たちが、児童がみずから努めるものとすると規定されているわけなんです。それに基づいて、じゃあ、具体的にどういう取り組みを推進しようかといったときに、目黒区教育委員会では、子供たちがともに連携していくようなチームをつくって、いじめ問題を考えるめぐろ子ども会議というものをつくったようでございます。
 いじめの未然防止策についてはさまざまな視点が提案されておりますが、いじめを未然に防止するために、子供たちの主体的な取り組みや、関係機関などが持つ専門的な知見を活用することなどさまざまございますが、具体的な取り組み事例についてお伺いをしたいと思います。

○宇田指導部長 子供たちが主体的に取り組む事例としては、隣接する小中学校の小学校五年生と中学校二年生が一堂に会し、異学年で編成されたグループごとにいじめ問題について意見交流を行い、一人一人がいじめ防止に向けた行動目標を設定したといった事例などがございます。
 また、関係機関が持つ専門性を生かした事例としては、学校が民間団体独自のプログラムを活用し、ワークショップ等を通して、子供が自尊感情を高めるとともに、いじめの未然防止に向け、考え、行動する態度を育んだといった事例がございます。

○斉藤(や)委員 先ほどの目黒の事例は、隣接する小中学校が異学年でグループを編成して、いじめについて考えて交流するという、そういった事例に属するんだろうと思うわけであります。
 校長先生がいっておられました。話し合った結果、みんないじめについて宣言をするそうです。自分はどう考えるかということを、記名をして全部張り出すそうです。そうすると、自分が書いていることと行動が違うと、周りの人がそれを指摘してくれるそうです。みんな仲よくと書いてあるのに、あなたは全然人に対して優しくないねとかですね。だから、宣言をして、みんなの見えるところで取り組んでいくという工夫もとても感じられました。
 児童生徒にいじめは絶対に許されない行為であることを自覚させるための取り組みについて、改めてお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 都内の全ての公立学校は、都教育委員会が平成二十九年に策定したいじめ総合対策第二次に基づき、子供がいじめについて深く考え、いじめは許されない行為であることを自覚できるようにするため、いじめに関する授業を年に三回以上実施しております。
 こうした授業の中には、子供同士が冷やかしやからかいについて話し合うことを通して、同じ言葉や行為であっても、人によって感じ方が異なることを理解できるよう指導している事例がございます。
 また、弁護士や行政書士等を講師に招き、重篤な状況に至ったいじめ問題や裁判例等を題材として、いじめは重大な人権侵害であり、絶対に許されない行為であることを理解できるよう指導している事例もございます。

○斉藤(や)委員 いじめはゼロが理想ではありますが、絶対にゼロというのは難しいかもしれません。むしろ、これはあるということをみんなで自覚しながら、それに対して対処していくという姿勢が大事なんじゃないかなと。小さなものを許さない、見逃さないと。でも、それがないというふうに無視をしない、無関心でいないという姿勢がいじめの対応には必要じゃないかなと。
 そう考えますと、やはりお声を出していただいて、相談してくれる人は本当にまだつながるんですけれども、声を発することできない、そうした声なき声をどうやってキャッチするかということについては、まだまだいろいろ考えなければいけないことがあると思いますので、引き続き未然防止に向けて執念を持って頑張っていきたい、このように考えております。
 次に、学校におけます突然死ゼロについて質問したいと思います。
 学校での突然死ゼロを目指し、救命教育について質問したいと思います。研修ではなくて教育ということでございます。
 私は、本年第一回定例会におきまして、いまだなお毎日七万人が突然死で亡くなっているという現実と、多くの教職員や仲間がいる学校においても毎年百名近くの児童生徒の心停止が発生しておりまして、残念ながら心肺蘇生が施されることなく、AEDがあるのにもかかわらず、それを使用しないまま、友達の見ている前で亡くなられた小学校六年生の悲しい事例があることも紹介させていただきました。
 私は、学校での突然死ゼロを達成するためには、小学生でも、高学年なら十分に救命士の活動が理解できるんじゃないかと、このように考えている一人でございます。ぜひAEDの知識と技能、心肺蘇生法について、小学生、高学年からでございますけれども、学ぶ機会をつくるべきであると、このように主張させていただきたいと思います。
 しかし、小学校の学習指導要領にそのような記述がございませんし、これは国に対してしっかりと要望していく内容でございますので、一日も早く小学校の学習指導要領にそのような命を守る記載もされるように要望活動もしてまいりたいと思っております。
 そうした活動と並行いたしまして、心肺蘇生法について児童生徒に指導できることは、すぐにでもするべきだ、このように考えるわけでございますが、東京都教育委員会の見解を伺います。

○宇田指導部長 心肺停止などの緊急時には、周囲にいる者が適切に対応し、救急隊員の処置に引き継ぐことが重要であります。
 中学生、高校生は保健の授業で心肺蘇生法等の内容や方法について学んでおり、具体的な技能については、学校が実施する救命講習や都立学校における宿泊防災訓練等を通して多くの生徒が習得しております。
 また、小学生については、都教育委員会が東京消防庁と連携し作成いたしました防災ノート、災害と安全に掲載した教材を活用して、消防署員等外部の専門家を招聘して心肺蘇生法の技能講習を行っている小学校もございます。

○斉藤(や)委員 この今の取り組みにつきまして、防災ノートを活用して--学習しているわけじゃないんですよね、学習とはいえない。小学生についても、東京消防庁などと連携して作成した防災ノートを活用しながら、専門家などがそこに寄り添って一緒にやっている姿がご紹介されたわけでございますが、こういった災害対応なども含めまして、できるだけ子供に近いところで、場合によっては、学校の先生なども直接さまざまな財団からさまざまな技能を学んでおりますので、学校の中で突然死をなくすにはどうしたらいいかというテーマで今質問させていただきましたので、小学校の中での突然死をなくすんだということについても引き続き取り組んでいきたいと、このように考えております。
 続きます。次は、体育活動中の頭部外傷についての質問でございます。
 軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIというふうに略されますけれども、頭を打って、外からは大きな外傷、血が出たりするわけではないんですが、脳震盪などを起こして、脳に障害が発症する軽度外傷性脳損傷、そういった損傷がございます。
 本年の第一回定例会でやはりこれも質問させていただきましたが、交通事故や高いところからの転落、高齢者の方がおうちの中で階段から落ちてしまうときに頭をちょっと打っちゃったとか、転倒したときにそういうことが起こります。
 また、頭が前後左右に激しく揺さぶられる、子供をあやすのがとても危険だというのは、脳が中で大変なことになっているからでございまして、頭蓋骨の中でやわらかい脳は大変な状況になっているのがそういった揺さぶりです。
 脳にこういった衝撃が伝わりますと、脳神経レベルで損傷が発生することがあります。既に世界保健機関のWHOは、全世界にそのような軽度外傷性脳損傷は蔓延しておりまして、大変な方がそうした損傷で苦しんでいるということを、警鐘を鳴らしております。その一定の割合の方、一割ともいわれていますが、慢性化したりしながら高次脳機能障害など、重症化して苦しんでいることも紹介をさせていただきました。
 私はラグビーを高校時代にやっていましたけれども、かなりタックルで頭を打ってきました。私の脳の中も損傷を受けている、これは笑い話じゃなくてですね。
 そのような知見の中でラグビーのルールも変更されて、今では脳震盪を起こして、昔は魔法の水をかけてぶるぶるっと起き上がりましたけれども、今はそんなことしません。本人が大丈夫だといっても三週間試合に出られないとか、かなり厳しいルールで選手を守っています。こうした--あと、サッカーのヘディングですね。十四歳未満の方は、アメリカではたしか、ヘディングというのはまさしく脳を回転させますので、非常に危険だということで、使わないようにということもちょっと聞いたような記憶がございますが、そのようにスポーツでもそうしたダメージが起こることがあります。
 したがいまして、そうしたことがあるんだということを認識して予防していくことが何よりも大事だということになります。特に学校における体育活動中に頭部外傷が起こった場合、けがを負った直後に目立った症状がなくても、時間の経過とともに重篤な状況になる場合もあります。
 そのため、教員の皆様はその正しい対処法について理解をしていくことが必要であると考えますが、都教育委員会の見解をお伺いしたいと思います。

○藤井指導推進担当部長 学校には児童生徒の生命と安全を最優先する義務があり、特に頭部外傷が発生した場合は、迅速かつ適切に対処することが求められております。
 都教育委員会は、頭部のけがは原則として医療機関に搬送するよう、管理職等に対して毎年周知しております。
 また、体育の授業や運動部活動中といった体育活動中に発生する事例が多いことから、部活動顧問の連絡会等において、事故防止と適切な対応について指導徹底を図ってまいりました。
 今後、今年度中に作成予定の部活動のガイドラインに軽度外傷性脳損傷を含む頭部外傷に関する知識や対処法を記載するとともに、保健体育科主任連絡協議会、指導主事等連絡協議会や、部活動指導員に対する研修会等において周知徹底し、都内全公立学校において事故発生時における適切な対応ができるよう指導してまいります。

○斉藤(や)委員 大変に多くの方々に、MTBIって何なの、軽度外傷性脳損傷って何ですかというところから始まると思うんですけれども、こういった脳損傷について、なぜ問題かというと、目に見えにくいんですよ。画像に写らない。ですから、MRIとか、そういう脳の異常がないかを調べても、すぐに見つけることができないから軽度外傷性脳損傷は問題なんですね。今は見えないものに対してどう対処するかということが世界最先端では研究されていまして、日本は大変遅いです。日本は大変おくれております。
 せめて子供の健康、生命を本当に守る立場にいる学校の先生方、また外部の指導員の方々などなど、部活動中はもとより、体育活動中に発生した場合には、目に見えなくて、何もなくてよかったねというんじゃなくて、その方の状況がその後どうかということもよく観察をしながら、MTBIの知見がある先生にちゃんとおつなぎしていただくことが重要である。
 脳の損傷は、残念ながら一度損傷されると再生しないといわれております。脳の細胞はたくさんありますので、周りが補ってくれますので、直ちにおかしくなることはないんですけれども、とにかく予防が大事だし、脳というものはとてもかたい頭蓋骨に守られておりますけれども、その中にある臓器として非常にやわらかいデリケートな脳ですから、こういった健康、予防というものが大事だということを皆さんの今のご努力で周知徹底していただきたい。きょうは教育庁のご質問なので、ぜひとも学校の現場ということでお願いをしていきたいと思います。
 あと二つのテーマでございます。
 次に、都立学校に入学を希望する障害のある生徒への合理的配慮についてお伺いをしたいと思います。学校の入学選抜の話でございます。
 平成二十八年の四月より障害者差別解消法が施行されまして、都教育委員会におきましても、障害者差別解消法ハンドブックを作成し、都立高校において、障害のある生徒に対する合理的配慮を行っていると仄聞をしております。
 法律の施行に先駆けて、都議会公明党は、平成二十八年第一回定例会の小林健二議員の一般質問で、都立高校へ入学する障害のある生徒への配慮について質問をいたしました。必要な支援を求めてまいりました。
 改めて本日、文教委員会において現在の取り組み状況を確認しておきたいと思います。
 障害といいましても、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害、発達障害など、生徒それぞれの状況はさまざまでございまして、障害のある生徒の進学ニーズが多様であることを踏まえて、今後、都立高校における学習の機会の確保のため、支援を行っていくべきと考えます。
 そこで、まず初めに、障害のある生徒が都立高校に入学する際、入学者選抜を受検しなければなりませんが、入学者選抜での配慮、取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○江藤都立学校教育部長 障害のある生徒が都立高等学校入学者選抜を受検する際に、学力検査、小論文または作文、面接等において検査方法、検査時間、検査会場等についての特別な措置を希望する場合は、在籍する中学校の校長を通じて志願する都立高校の校長に申請することができます。
 都教育委員会は、申請のあった志願者の障害の特性などや、日ごろの学習指導の実態を踏まえた上で、問題用紙、解答用紙の拡大、英語リスニングテストでの座席の配慮、別室での検査の実施、検査時間の延長、記号選択式での受検、代筆者、音読者などの介助者の同行、ICT機器の使用などを認めております。

○斉藤(や)委員 ただいまのご答弁によりまして、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害、発達障害など、全ての障害のある方に対して都立高校は受検の門戸を開いているということの確認ができたということが大事でございます。
 特別支援学校に進学するか、それとも都立高校に挑戦するか、そういったことで悩んでいるご家族がおられます。そうしたご家族にはぜひとも、都立高校は受検の門を開いているよと、そしてそれぞれの障害、大変あるかもしれないけれども、実質的な公平が図れるように、さまざまな配慮をしてもらえるようになっているということを、ぜひとも各委員も、お近くの方にそういう方がおられたら、お話をしていただきたいと思います。
 次に、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害、発達障害など、さまざまな障害のある生徒が都立高校に入学を許可された、入学後の合理的配慮の取り組みと今後の方針についてお伺いしたいと思います。

○江藤都立学校教育部長 入学後の学校生活における配慮について、生徒や保護者は志願する予定の都立高校に事前に相談することができます。
 都立高校では、障害のある生徒が入学した後の学校生活や学習に支障が生じないよう、スロープや手すりの設置、点字タイプライター、ICT機器等の整備などの対応を行っております。
 都教育委員会は、障害のある生徒の学校生活におけるさまざまな場面で支援を行うため、今年度から非常勤の介助職員を配置しております。
 今後とも、都教育委員会は、都立高校に入学する肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害、発達障害など、さまざまな障害のある生徒への合理的な配慮を、法令等の趣旨を踏まえ、生徒や保護者と十分話し合いながら着実に行ってまいります。

○斉藤(や)委員 学校長の許可によって入学ができたわけですから、逆に障害のある方を受け入れる判断をした学校長を支援していくことも私は大切だと思います。
 これから、障害のある方への教育の持続可能性を考えますと、知的障害のある生徒の方も、特別支援学校高等部へ進学しなくても、一般の学校で学びたいならば、その選択の道がある、受検ができる、これを私は相談された方にお伝えをしていきたいと思います。
 最後の質問でございます。東京都特別支援学校のアートプロジェクト展について質問をしたいと思います。
 都は、我が党の要望を受けまして、二学期から、先ほどの医療的ケア児のお話でございますが、医療的ケア児を対象に看護師同乗の専用通学車両を運行する事業を開始したことを高く評価したいと思います。
 また、先ほど我が党同僚議員の、事業の実施状況の確認と、同乗できる看護師の確保に向けてあらゆる手だてを講じるべきとの質問に対しまして、ご指摘の趣旨も踏まえ、看護師を確保するための効果的な手法を検討するとのご答弁がございました。私からも重ねてお願いをしていきたいと思います。
 一方で、第三回定例会の一般質問で私は、医療的ケア児の教育機会の拡充につきまして、移動ができない、在宅で訪問教育を受けているお子様についてご紹介いたしました。
 目黒にそういった児童の方がおられまして、骨形成不全症という病気で寝たきりの児童の方なんですが、準ずる教育を受けておられます。この方の場合は週三回、一日二時間、訪問教育しか受けられない。この子はもっともっと勉強したい、ユーチューバーになりたい、そういうことを笑顔で強く訴えておられました。
 将来的には、このような児童生徒が地元の普通の学校、小中学校に通学できるようにする。これこそインクルーシブ教育の実現の姿であるというふうに思っておりまして、それを目指して取り組んでいきたい。改めて強く訴えておきたいと思います。
 さて、お話は、この東京都教育ビジョン(第三次・一部改定)にも紹介されておりますが、特別支援教育の推進におきまして、障害のある児童生徒が持つ芸術的な才能を見出す、広く都民にそれを紹介するため、都立特別支援学校の児童生徒が制作したすぐれた芸術作品を展示する展示会、アートプロジェクト展を開催すると記載がされております。
 我が党は、のがみ議員を先頭に、一貫してこのアートプロジェクト展の充実を訴えてまいりました。
 ことしで四回目を迎える東京都特別支援学校アートプロジェクト展のこれまでの成果と今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、特別支援学校の児童生徒が作成したすぐれた美術作品を通して、障害のある子供たちの才能をアピールすることを目的に、東京藝術大学の協力を得て、平成二十七年度からアートプロジェクト展を開催しております。
 学校外の展覧会の会場に自分の作品が展示されることで、児童生徒は制作意欲を高め、技術の向上にもつながっております。また、応募作品数も、平成二十七年度の四百三十九点から、平成三十年度は九百五十六点と大きく増加しており、都内の区立、私立の特別支援学校からも作品の応募があるなど広がりを見せております。
 今後は、毎年作成している出品作品を掲載した冊子につきましても、東京藝術大学と連携して、さらに芸術性の高いものにしていくとともに、東京都の公式動画チャンネルである東京動画に作品の写真を掲載するなどして、より多くの都民の皆様にアートプロジェクト展を周知してまいります。

○斉藤(や)委員 こちらが今回の第四回のアートプロジェクト展のチラシでございますが、障害者週間の十二月五日から十九日まで二週間、会期中は無休で十一時から十九時ということでございますが、すばらしい作品が展示されております。何よりも東京藝術大学の先生方のそういった卓越した監修が入っておりまして、ただ単に展示するだけでは、それはもったいないということで作品集をつくると。大体美術展が行われますと作品集がレガシーとして残っていくものでございますけれども、いよいよこのアートプロジェクト展について、そういった作品集が、しっかりしたものがまたでき、芸術性の高いものを紹介していくということでございます。
 障害がある方が活躍するアート展に、芸術に関する正規の教育を受けていない方の芸術という形でのアール・ブリュットというのがありますね。トは発音しないみたいですけれども、フランス語だそうですけれども、これは正規の教育を受けていない方の生の芸術ということなので、私も最初はちょっと混同しちゃったんですけれども、アートプロジェクト展は正規の芸術の、藝大の先生方もしっかりと応援してくれている、学びをしている方々の作品というふうに捉えていくことが大事だと思います。ですから、今回はアール・ブリュットとはちょっと違うというグループですね。
 生涯にわたって芸術を学び続けていく、そしてこの芸術の力で心豊かな人生を送ることができる喜びを自分で感じる。さらには、その能力が専門家から評価をされて、価値を持っていることがわかって、それは例えば就労に結びつくことにもなっていくかもしれません。働く喜びを自身の手で得ることができる可能性が広がっています。
 私は、目が見えない視覚障害のある児童生徒の方が色をつけて形どった作品を見たときに、もう本当に驚きました。心の中に広がる鮮やかな色、ユニークな形に驚き感動した私は特別じゃないと思います。
 まさに心揺さぶる色、形が多数展示されているこのアートプロジェクト展をぜひとも多くの都民の方に知っていただいて、そこにある芸術を生み出した方々に会いたいと思うぐらいまで何度も足を運んでいただいて、この流れを絶えることなく大きくしていきたいと思いまして、私の質問は終わります。
 以上です。

○とや委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後七時二十九分休憩

   午後七時五十分開議

○とや委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○龍円委員 私は、ことしの第一定例会の一般質問の質疑の中でもお話しさせていただきましたが、二〇一三年にアメリカのカリフォルニア州で息子を出産しました。新生児の息子は泣く力がなく、ミルクを飲めず、ほとんど目を覚まさず、今にも命が消えてしまいそうな恐怖の中で、呼吸するのを忘れるほどの不安の中でその時期を過ごしました。
 幾つもの違う病院を訪れて、息子に何の問題があるのか、どうしたら助けられるのかを探し回りました。頼れる仲間、友人、家族がおらず、情報もなく、まさに暗闇の中で手探りで進むしかない状態にありました。そして、ちょうど生後一カ月ぐらいのときに彼にダウン症があることがわかりました。
 一般的に、自分の子にスペシャルニーズがある、障害があるということが告知された日というのは、親は失望のどん底に、奈落の底に突き落とされるような日だと思うんですけれども、私にとっては希望の光を得た日となりました。
 なぜなら、アメリカでは、スペシャルニーズのある子に対する支援が告知とともに湯水のようにやってくるという経験があったからです。すぐさま早期療育が始まって、その道三十年、四十年の超ベテラン専門家たちによる助け、そして、同じゼロから三歳くらいのダウン症のあるお子さんを育てている家族たちに出会うことができて、本当に心から救われました。
 後に、それらの支援がIDEAというスペシャルニーズのある子たちの教育に関する法律に裏づけられたものだと知りました。この法律には六つの柱があるんですけれども、その中の一つに、スペシャルニーズのある子が教育を受けるのは、リースト・リストリクティブ・エンバイロンメント、最も制限の少ない環境であるべきだとされています。
 その説明としまして、スペシャルニーズのある子供は、スペシャルニーズのない子供たちが学ぶ学校や施設に可能な限り最大限のレベルでインクルードされる必要がある。スペシャルニーズのない子たちが学ぶ教育環境から、スペシャルニーズのある子が特別クラスや別の学校などに区別されるのは、スペシャルニーズの特性や重症度などによって、一般のクラスで補助器具とか支援員やサービスを使ったとしてもなお教育を受けることが不可能である場合に限るというものでありました。
 したがって、多くのスペシャルニーズのある子たちがいろいろな支援を受けながらも、地域の公立の学校に通っておりました。
 私の考えるインクルーシブ教育の原点はここにあります。障害者権利条約も、インクルーシブ教育システムとは、障害のある者と障害のない者がともに学ぶ仕組みだとしています。
 一方で、日本におけるインクルーシブ教育はアメリカのそれとは少し違うように思います。文部科学省のインクルーシブ教育システムは、同じ場でともに学ぶことを追求するとともにと前置きをした後に、多様で柔軟な仕組みを整備することが必要、通常の学級、通級による指導、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場を用意していくことが必要としています。
 そして、授業内容がわかり、学習活動に参加している実感、達成感を持つことなどが最も本質的な視点だとしています。つまり逆に考えますと、学習内容についていけないといけないということが示唆されているようにも読み取ることができます。
 同じクラスにいるAさんが授業で学ぶことの到達点が例えばAダッシュだとします。スペシャルニーズのあるBさんはそれより低いBダッシュだったとします。もし目標やゴールが一律で同じものを目指しているのだとしたら、Bさんは学習についていけていないと見えるかもしれません。ただ、最初からそれぞれの違いを前提として目的やゴール地点を設定しておくことで、同じ場で学ぶことは十分に可能だと思います。
 アメリカは、ともに同じ場所で学ぶことを最重要課題としております。それが全ての子供にとって最善の利益だと考えられているからです。
 日本は特別支援学校の生徒がふえて、都でも学校を新設しております。特別支援学級や教室などにも子供があふれていると聞きます。多様な学びの場を充実させる結果として、区別して教育する方向へ加速しているようにも受け取れる現象が起きています。
 日本では、スペシャルニーズのある児童生徒が年々ふえていますよね。アメリカでは、公立学校に通う児童生徒のうち一二・九%が先ほどのIDEA法による支援を受けています。日本でも、最終的には同じくらいのお子さんが何かしらの支援を必要としている状況になるのではないかと思われます。これだけのお子さんを分けて教育するということは現実的ではなく、より通常の学級の中で学べることを推進していくべきだと私は考えています。
 東京都は、都立特別支援学校を所管しているということもありまして、インクルーシブ教育の充実はつまり特別支援学校の取り組みだということを主眼に置いておられると承知しております。そして、それはすばらしい取り組みだと評価しております。
 しかし、私はスペシャルニーズのある児童生徒は可能な限り最大限、地元の公立小中学校で支援を受けながら育っていくべきだとの立場から質疑をさせていただきたいと思っております。
 公立小中学校はあくまでも区市町村の責任だということは理解しておりますが、区市町村が独自でインクルーシブ教育を実現するというのは簡単なことではないため、やはり支援が重要になってまいりますので、現状を確認させていただきたいと思います。
 まずは、バリアフリー化について伺います。
 地元の公立学校がバリアフリーではないという理由で、毎日スクールバスで遠方の特別支援学校に通うことになるお子さんがいてはならないと思います。これは合理的配慮の基礎的環境整備であると思います。積極的に取り組んでいただきたいところです。
 公立小中学校におけるバリアフリー化に向けた取り組みについて伺います。

○太田地域教育支援部長 公立小中学校の施設等の整備については、学校設置者である区市町村の責任と権限により行うものであり、バリアフリー化についても同様ではありますが、国は障害のある児童生徒の学習環境を改善する目的で、施設のバリアフリー化が必要と認められる場合、その工事費に対し補助を行っているところでございます。
 都教育委員会は、国の助成制度を活用して施設整備を推進するよう、区市町村に対し指導助言を行っております。

○龍円委員 ありがとうございます。公立小中学校のバリアフリー化については、国が補助をしていて、都は直接の支援はしていないということでした。
 こちらに区市町村別の小中学校のバリアフリー設備の整備状況のリストというのがあるんですけれども、これを見てみますと、自治体の経済状況によって、かなり整備状況に格差が生じているようです。
 例えばスロープのような比較的低予算でできるものについては格差が少なくて、例えば小学校で見てみると、区部で六七%、市部で六六%、町村部で六五%と、ほぼ差がありません。
 一方で、予算がかかるエレベーターで見てみると、区部では二四、そして市部では二〇、町村では一五と差ができてしまっています。中には、空欄になっているところは一切整備がされていないということなんですけれども、そういう自治体もあります。
 現在、都は耐震化ですとか空調整備については補助を進められておりますけれども、それらが一段落した後は、こういったバリアフリー化についても、都としても支援をしていただくことを検討していただきたいと思います。
 次に、公立小中学校における合理的配慮についてです。
 公立小中学校にはさまざまなスペシャルニーズのある児童生徒が通っていることと思いますが、具体的な施設面での対応状況についてお伺いします。

○太田地域教育支援部長 公立小中学校の施設については、文部科学省が定めた学校施設整備指針に留意し、設置者が計画及び設計するものでございます。
 学校施設整備指針では、障害のある児童生徒や教職員等が安全かつ円滑に学校生活を送ることができるように、障害の状況や特性、ニーズ等に応じた計画とすることが重要であると記述されております。
 具体的には、障害に配慮した施設の整備として、学校設置者はスロープ、手すり、多目的トイレ、自動ドア、エレベーター等の設置を行っております。
 また、特別支援学級においては、障害の状況に応じた教科指導や、障害の状態の改善、克服を目的とする指導など、多様な学習活動等に柔軟に対応できる空間を確保するための整備が行われております。

○龍円委員 さまざまな合理的配慮がされるべきであることが指針や方針にも盛り込まれているということがわかりました。都では障害者差別解消条例が施行されましたし、これらを区市町村が実現できるように、より一層の後押しをいただけますよう、お願いいたします。
 次に、都立高校におけるバリアフリー化について伺います。
 先ほど斉藤やすひろ理事の方からも質疑で明らかになりましたけれども、都立学校の入学試験においては合理的な配慮などがされているということでしたが、それで合格して入学する生徒にスペシャルニーズがある場合、どのような対応をしているのでしょうか。都立高校施設のバリアフリー化に向けた取り組みについて伺います。

○江藤都立学校教育部長 都立高校の改築や大規模改修を行う際、東京都福祉のまちづくり条例などに基づき、施設の設計が必要な段差の解消やエレベーターの設置などを実施しております。
 また、全ての都立高校におきまして、障害のある生徒が入学し、施設の整備が必要となる場合は、学校等を通じ生徒や保護者の要望を聞き取った上で、施設面で可能な対応を講じております。

○龍円委員 改修などの際や、入学してくる生徒の状況に応じて対応しているということですが、では、具体的な施設面での対応状況についてお伺いします。

○江藤都立学校教育部長 都立高校等では、障害のある生徒が安心して学校生活が送られるよう、施設面でさまざまな対応を講じております。
 具体例を挙げますと、肢体不自由の生徒への対応として、スロープの設置により建物や部屋の入り口の段差解消を行ったほか、トイレの洋式化や温水洗浄便座の設置、階段の手すりの増設工事などを実施しております。
 また、難病がある生徒への対応として、生徒が日常的に使用するホームルームの窓ガラスに紫外線防止対策を施す工事も行っております。

○龍円委員 具体的にさまざまな対応をしておられることがわかりました。
 先ほど斉藤れいな都議からも出ましたが、カラーユニバーサルデザインの導入など、さまざまなニーズに合った対応をしていっていただけますよう、お願いいたします。
 さて、先ほどのアメリカのIDEA法では、定期的に子供の各発達分野に関するアセスメントを実施した上で、IEPと呼ばれる個別教育プランというのを立てます。基本的に一年に一回、その子を担当する教育者、療育関係者、医療機関などの担当者と本人や保護者がミーティングに参加してプランを立てます。そして、未就学児については、ジ・インディビジュアライズド・ファミリー・サービス・プランとして、家族全体が支援対象となっていました。親は、自分の子とはいえ、スペシャルニーズの特性についてまでは知らないことが多いので、教育や福祉の垣根を越えて、関係する専門家たち同士が意見を交わしてプランを立ててくださるのは本当にありがたかったです。
 そして、驚いたのは、カリフォルニア州では、ケースワーカーがついてくれたことと、まだ赤ちゃんの息子が将来通うことになる学校区の担当者が既にこのミーティングに参加してくれていたということでした。
 そして、このプランによって、療育のみならず、小学校の一室で学校に上がるための練習としての教育というのも生後十八カ月から始まりました。もう至れり尽くせりで、もはや安心感で大船に乗ったような、そんな気持ちでのアメリカでした。日本でもこういった支援体制があればいいのになと私は願ってやみません。
 現在、国ですごくいい動きが進んでいます。平成二十九年改正の小中学校学習指導要領には、個別の教育支援計画が明記されまして、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導が行われている児童生徒のみならず、通常のクラスに在籍するスペシャルニーズのある子供についても、この計画の作成と活用に努めることが記載されていました。
 さらに、八月二十七日に、文科省の通知なんですけれども、文部科学省と厚生労働省による家庭と教育と福祉の連携、トライアングルプロジェクトというのがありまして、その取りまとめた報告を受けて、先ほどの個別の教育支援計画は保護者、医療、福祉、保健、労働などの関係機関と連携して作成されるよう、学校教育法施行規則を改正することがこの通知によって知らされました。
 つまり、全ての支援を必要としている児童生徒に対して個別の支援計画が立てられることになり、それに当たっては、教育、福祉の垣根を越えて関係者が連携し、さらには保護者の意向を尊重されることが明確になりました。この通知を初めて見たときは本当に感激して、実は涙を流したほどでありました。
 そこで、今回の学習指導要領の改訂を受けて、公立小中学校での個別の教育支援計画の作成と活用に向けた都教育委員会の取り組みについて伺います。

○宇田指導部長 小中学校において全ての児童生徒が充実した生活を送れるようにするためには、特別支援学級だけでなく、通常の学級に在籍する配慮が必要な児童生徒に対しても個別の教育支援計画を確実に作成する必要があります。
 そのため、都教育委員会は、区市町村教育委員会の担当者連絡会において、個別の教育支援計画作成の意義や作成に当たっての留意事項、効果的な活用方法について継続的に周知し、各地区における個別の教育支援計画の適切な作成と活用の推進を図ってまいりました。
 今後、この連絡会において情報公開に充てる時間をふやし、各地区の効果的な事例を共有するなどして、小中学校での個別の教育支援計画の効果的な活用を促してまいります。

○龍円委員 区市町村に対して連絡会を通じて周知していただけるということでした。
 個別の教育支援計画の作成、活用においては、先ほど国の通知もありますけれども、学校、保護者、関係機関の連携が大切です。
 この充実に向けた都教育委員会の取り組みについて伺います。

○宇田指導部長 個別の教育支援計画の作成と活用に当たりましては、学校と保護者の十分な話し合いを通して、支援内容や方法について共通理解を図ることが不可欠であります。
 都教育委員会はこれまで、特別支援教育に関する教員対象の講習会において、学校が就学前から保護者や関係機関と連携して計画を作成、活用している事例や、中学校進学時に心理司の所見等をもとに保護者と面談し計画を作成した事例を紹介するなどして、理解啓発を図ってまいりました。
 今後とも、この講習会等において保護者とのきめ細やかな連携協力や、放課後等デイサービスなどの福祉機関等との情報交換及び支援内容の共通理解などを通して、配慮が必要な全ての児童生徒について個別の教育支援計画が確実に作成されるよう指導してまいります。

○龍円委員 計画の策定には保護者との話し合いと、合意を形成していくことの大切さについても啓発を図っておられることがわかりました。
 私より少し上の世代のスペシャルニーズ児の親の話を聞きますと、学校に対して保護者は何も意見をいえない時代があったと聞きます。本当に新しい時代の幕あけだと思います。
 ぜひこの保護者、教育、福祉等の連携の徹底を、今後も区市町村に対して啓発していただけますよう、お願いいたします。
 さて、トライアングルプロジェクトが生まれてきた背景には、これまでの学校現場では教育と福祉の間には壁のようなものがありました。今後は一層教育と福祉の連携が進められることを期待したいと思います。
 学校における支援の充実のために、福祉分野の専門人材との連携が重要と考えますが、都教育委員会の見解を伺います。

○宇田指導部長 子供たちが学校や社会に適応し、自分のよさを発揮しながら生き生きと生活できるようにするため、学校は福祉分野等における専門人材の協力を得ながら、子供たち一人一人の実態に応じた適切な支援を行う必要があります。
 そのため、都教育委員会は、平成二十一年度から福祉面からの支援を行うスクールソーシャルワーカーの小中学校における活用を促進してまいりました。
 学校からは、スクールソーシャルワーカーが校内で発達障害のある生徒と面談したことをきっかけに、地域の福祉関係部署の支援につなげることができ、それまで不登校傾向のあったこの生徒が毎日元気に学校に通うようになった事例などが報告されております。

○龍円委員 今お話にあったスクールソーシャルワーカーは現在、五十自治体で約百八十人いると伺っておりますが、単純計算すると一自治体当たり三、四人ということになって、児童生徒の数からすると数が足りていないと思われます。ただ、私はスクールソーシャルワーカーをただふやすというよりも、ほかの福祉の人材をより活用していくことを考えていく必要があると思っています。
 例えばなんですけれども、保育所等訪問支援事業は、療育担当者や理学療法士、作業療法士といった専門家が、学校に赴いて児童生徒に療育を提供することができるのみならず、周辺の環境ですとか支援方法についても先生らにアドバイスをすることができます。
 私はこの事業はインクルーシブな環境を実現するためにとても重要だと考えていて、一般質問や厚生委員会の中でも質疑を続けてまいりました。
 この事業は保育所では受け入れが進んでいる一方で、学校からは拒否されていて、なかなかこの事業が使えていないということを耳にしています。都は二〇二〇年までに全ての区市町村に保育所等訪問支援体制を構築することを目標としています。
 ぜひその流れを受けて、教育現場でのこの事業の受け入れなども進めるような啓発や取り組みをしていただけますよう、お願いいたします。
 次に、公立学校のインクルーシブ教育を進めるためには都立特別支援学校のノウハウをしっかりと地域に還元していくこともとても重要だと思います。公立学校では、ふえ続けるスペシャルニーズ児の多様なニーズに応えるため、大変な状況にあるというふうにも仄聞します。
 公立小中学校に在籍するスペシャルニーズ児への合理的配慮等を提供するために、都立特別支援学校は地域の小中学校にどのように支援をしているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都教育委員会は、公立小中学校に在籍する障害のある児童生徒への適切な支援を目的として、地域性と専門性を兼ね備えたエリアネットワークの整備を図っておりまして、その拠点となるセンター校に知的障害特別支援学校を指定いたしております。
 センター校では、地域の小学校、中学校及び区市町村教育委員会に対して巡回相談、研修会への講師派遣など、さまざまな形で地域への支援を行っております。

○龍円委員 都立特別支援学校の地域貢献の取り組み、ぜひ今後さらに推進させていただけますよう、お願いいたします。
 次に、医療的ケア児について伺います。
 医学の進歩によって、医療的ケア児の数は昨今急激にふえてきています。しかしながら、公立学校での受け入れはなかなか進んでいません。
 医療的ケアを必要としているお子さんの中には、体のハンデも少なく、知的の発達にもおくれがないようなお子さんもおりまして、本来なら地元の公立学校に通うことが最も適していると思われる児童生徒もおります。
 そこで、現状を確認いたします。
 東京の公立小中学校には何人の医療的ケア児が在籍しているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 文部科学省が実施いたします医療的ケアに関する調査によりますと、平成二十九年五月一日現在、都内公立小学校二十七校に三十一人、都内公立中学校三校に三人が在籍いたしております。

○龍円委員 公立小学校三十一人、中学校は三人ということで、受け入れはまだ限定的にとどまっていることがわかりました。
 今後、より推進していくためには、都の支援が重要になってまいります。
 都における医療的ケアに関する公立小中学校への支援の取り組みを伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都内公立小学校及び都内公立中学校における医療的ケアを必要とする児童生徒の就学は、各区市町村教育委員会が決定をすることでございます。
 都内公立小学校及び都内公立中学校において教員などが医療的ケアを実施するためには、社会福祉士及び介護福祉士法に基づく第三号研修を受講する必要がございます。第三号研修につきましては、これまで都立学校教員等にのみ受講を許可してまいりましたが、今年度から、この第三号研修の受講につきまして、区市町村立学校教員にも受講の枠を拡大いたしました。
 また、都立肢体不自由特別支援学校に主任非常勤看護師を配置いたしまして、近隣の小中学校に対して医療的ケアに関する必要な助言、支援を行う体制を構築しているところでございます。

○龍円委員 今年度から都教育委員会による研修は区市町村の学校教員でも受けられるようにしたりですとか、特別支援学校の看護師が支援を行うのはとてもいい取り組みだと思います。
 先進的なインクルーシブ教育を推進している大阪箕面市では、医療的ケア児を必要に応じて介護タクシーが送迎し、看護師が一人で足りなければ二人配置するなどして、保護者の付き添いなく通常のクラスで一緒に学ぶことを可能にしています。箕面市の教育委員会の方にお話を聞く機会がありましたが、取り組みのすばらしさに興奮ぎみな私に対して、ごく当然なことをしているというような口調で、ともに学び、ともに育つ教育ですのでとおっしゃったのが印象に残っています。
 東京でも箕面市のように、ごく当然のように医療的ケアのあるお子さんやスペシャルニーズのある児童生徒が通常のクラスに通えるようになる支援を続けていっていただけますよう、お願いいたします。
 次に、公立小中学校でのICT環境整備促進について伺います。
 私の地元の渋谷区では、去年の九月に全小中学校の全児童生徒に一台ずつセルラータイプのタブレット端末を配布しました。日本でも最も先進的なICT教育を進めております。さらに、東大と連携をして、ICTによる教育効果についても研究を進めています。ちょうど導入から一年がたとうとしているということもありまして、渋谷区にその現状などを伺いました。
 実績については現在取りまとめている途中ということだったんですが、非常にいい影響が報告されているということでありました。先行的にモデル実施した小学校では、東京都学力調査でA層、B層がタブレット前は三五%だったのが、翌年には何と七四%に向上したそうです。モデル実施の中学校では、到達度テストが平均で二十点上昇したということなんですね。
 スタディーサプリというアプリを使っていまして、自分で学習することができるそうなんですけれども、授業についていけないお子さんは、自分の学年よりもずっと前の、自分のレベルまで戻って学習することができます。
 一方で、学校の授業では物足りないというお子さんは高校三年生のレベルまで先取りできるようになっているため、それぞれのニーズに合った学習ができるようになっています。タブレットを使ったことによって、さらには教室内での議論等も活発化されたそうです。そして、英語では読み上げ機能を使って正しい発音の確認にも役立っているということです。
 そして、スペシャルニーズのある児童や生徒にもこのタブレットを使ったことによって非常にいい影響が見られているそうなんです。発達障害のある五年生の児童がタブレット導入前は二年生レベルの学力だったそうなんですけれども、わずか半年でその学年相当のレベルに追いついたのみならず、タブレット導入前は、自分に自信がないことから不登校ぎみだったそうなんですけれども、今では班長のような仕事などに積極的に立候補するような積極性が出てきたということです。
 ほかにもさまざまな合理的配慮に使われていまして、例えば文字を読むことが苦手なお子さんは読み上げ機能を使って教科書を理解できるようになったそうです。文字を書くのが苦手というお子さんは、キーボードを入力することになって、ほかのお子さんと同じように回答することができるようになったということです。インクルーシブ教育の推進にICTの果たせることが多々あることがこのことからわかってきました。
 渋谷区の取り組みをこのように聞きまして、都内のほかの区市町村でもこのような教育を推進することがいいと感じるに至りました。しかし、タブレット端末は高価なものなので、導入には政治的な決断がないと、なかなか現状では踏み切れる区市町村はないかと思います。
 都は、公立小中学校のICT環境整備を促進する目的で三年間のモデル事業を実施してこられました。このモデル事業は、区市町村教育委員会が学校においてICT機器の整備を進めるために必要なICT環境整備計画の策定を支援するものだと聞いています。
 そこでまず、区市町村教育委員会におけるICT環境整備支援事業の概要とその成果について伺います。

○太田地域教育支援部長 都教育委員会は、ICT環境整備支援事業として、平成二十七年度から三年間、毎年度、都内六地区の小中学校十八校をモデル校として指定し、タブレットパソコン、電子黒板、ネットワーク機器等を貸し出すとともに、効果的な授業が可能となるよう支援員を派遣いたしました。
 また、授業実践を通じて効果的なICT機器の活用のあり方や整備すべき機器等の内容を検討し、整備計画の策定を行えるように支援をいたしました。
 本事業の成果としましては、全ての区市町村教育委員会に対してモデル地区におけるICT環境構築に必要な機器及び機能、教科指導における効果など、計画作成に参考となる項目や内容を提示するとともに、ICT機器を活用した授業の参考となるよう、モデル校での実践事例について教科別、学習形態別に整理し、紹介をいたしました。
 これらにより、モデル地区だけではなく、周辺の教育委員会のICT教育環境整備計画の策定の促進を図っております。

○龍円委員 今おっしゃられたICT教育環境整備計画が策定されていない区市町村教育委員会もまだあると聞いています。一方で、国の整備方針は学習用コンピューターの設置について、三クラスに一クラス分程度の設置という考え方を打ち出しております。
 今後、区市町村において小中学校のICT計画策定、環境整備を進めていくためにはどのような課題があり、都としてはどのような支援を考えているのか、伺います。

○太田地域教育支援部長 区市町村がICT教育の環境整備を進めていくに当たりましては、多額の経費を要すること、整備に必要な専門知識を有する人材や学校を支える体制が不十分なこと、整備による教育的効果が十分実証できていないことなどが課題でございます。
 引き続き、本事業の成果を区市町村教育委員会に提供することにより、計画策定を支援してまいります。
 また、今年度におきましては、国の整備方針の示すICT機器の配備体制における機器の活用方法や教育効果などについて検討をしております。

○龍円委員 今、課題として整備による教育的効果が十分実証できていないことなどを挙げていただきましたが、渋谷区がICT導入から一年の実績について、今現在まとめているということなので、こういった取り組みについても参考にしながら今後の方針をまとめていっていただけますよう、お願いいたします。
 このように公立小中学校におけるインクルーシブ教育の推進について質疑させていただきました。都立特別支援学校の取り組みはすばらしいと思いますので、ぜひ公立小中学校のインクルーシブ教育の支援についても今まで以上に推進をお願いしたいと思います。
 では、次の話題に参りますけれども、都立特別支援学校には児童福祉施設に入所していて、そこから通っているお子さんもいます。この福祉施設に入所しているお子さんの中には、親元で暮らすことができず、児童相談所から措置されているお子さん、または虐待などを受けて一時保護されているお子さんも含まれております。
 私が伺ったところによりますと、ある学校では、その特別支援学校の中の全児童生徒のうち二〇%以上が、このような措置や一時保護のお子さんであるということがわかりました。
 スペシャルニーズのあるお子さんは急な環境の変化などに弱いこともありまして、精神的に不安定になったり、また行動に問題を生じたり、下手すると退行現象という、できることができなくなっていくような現象もあらわれるお子さんもいるのではないかと危惧しています。
 そこで、措置入所によって転入してくるお子さんに対して、どのような受け入れ体制を図っているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 都立特別支援学校では、幼児、児童生徒一人一人の障害の状態に即した指導、支援をするため、福祉、保健、医療等の関係機関と連携し、個々に応じた支援体制を構築いたしております。
 お尋ねのように、児童福祉施設に入所し転入学する児童生徒の場合には、状況に応じまして、児童福祉施設や児童相談所等と連携し、転入学の前に情報共有のための会議を開催している事例もございます。
 また、前籍校から個別指導計画や個別の教育支援計画等の資料の引き継ぎを実施いたしますとともに、必要に応じて担任間での直接の引き継ぎを実施いたしております。
 これらの取り組みにより、児童生徒が安心して学校に通えるよう適切に対応しております。

○龍円委員 措置児童というのは前触れもなく突然転入してきたりとか、転出していくということがあるかと思います。お子さんの負担になることもさることながら、学校側の負担も大変だろうなと思います。措置児童や生徒については、受け入れのみならず、その後のフォローも重要です。
 学校と、そしてお子さんが住んでいる福祉施設はしっかりと連携をしているということなんですけれども、学校と児相はそこまで日々連携しているわけではないようです。児相の持っている情報というのは、その子に対する適切な支援をするためにとても大切なものが多々含まれていますので、今後、より一層連携をしていただくよう、お願いいたします。
 次は、学校における性的マイノリティーである児童生徒への対応について伺います。
 私の地元渋谷区では、日本で最初に同性パートナーシップを認める条例をつくったりとか、十五万人が参加するレインボープライドパレードが開催されていることもあって、当事者の皆様からお話を聞かせていただく機会が多くあります。
 その中で最もつらかったこととして話を伺うのが、学校に通っていたころのことです。いじめ、不登校、相談できる人がいない、鬱、自殺未遂など本当に苦しい思いをなさっておられます。
 LGBT法連合会が発表している困難リストというものがありますが、そこに子供、教育の章があるんですが、そこに実に六十項目が記されております。人知れず苦しんでいる子たちに何とか光を届けたいと日々感じています。性的マイノリティーの児童生徒がいた場合、学校ではどのような対応をしているのでしょうか、伺います。

○宇田指導部長 学校が児童生徒や保護者から性的指向や性自認に係る相談を受けた場合には、校内に管理職、担任、養護教諭、スクールカウンセラーなどで構成する支援委員会を設置するなど、組織的に対応することとしております。
 また、必要に応じて関係医療機関とも連携するなど、児童生徒及び保護者の意向に沿いながら、個別の事情に応じてきめ細かく支援を行うこととしております。

○龍円委員 児童生徒にとって、そもそも学校側に相談するということは物すごく勇気の要ることだと思います。
 支援委員会を設置するという丁寧な対応をとっているということがわかりましたが、その過程において、本人の意向に沿わずに当事者であることを第三者に告げるなどのアウティングを決してしないよう最大の注意を払っていただきたいと思います。また、親へのカムアウトというのはなかなか難しい場合もありまして、保護者の意向を聞く際にも、こちらも最大限に注意を払っていただけますよう、お願いいたします。
 文部科学省では、平成二十七年に性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等についてという対応のガイドラインの通知を出しました。渋谷区では今現在、教職員向けの出張授業というのを行っていて、教職員に対する啓発と理解を深める活動をしています。
 この研修を担当している方から聞きますと、現場の教職員でこのガイドラインを覚えているという方が一つの学校当たり一人いるかいないかという感じだということなんですね。ほとんど知られていないという実感を伝えていただきました。この通知が出された後、都教育委員会は、学校現場に対して性的マイノリティーにかかわるどのような啓発を行っているのでしょうか、伺います。

○宇田指導部長 都教育委員会は、都内公立学校の全教員に毎年配布しております人権教育プログラムに、平成二十八年度から文部科学省の通知などの性的指向や性自認にかかわる資料を掲載しており、管理職や教員を対象とした人権教育の研修会などでこのプログラムを活用し、性的指向や性自認について正しい理解と認識を深めております。

○龍円委員 ありがとうございます。いろいろ啓発をしてくださっているということですが、なかなか現場で働いている職員にまでは普及啓発ができていないということが見えてまいりましたので、なお一層、取り組みをお願いいたします。
 ところで、この通知のタイトル、性同一性障害をトランスジェンダーの総称というような感じで表現していると思われます。このころ、まだ性同一性障害は病気として扱われていました。しかし、その後、WHOの疫病分類から外されて、現在は病気ではないことになりました。わずか三年の間に随分実情が変わってきたといえます。
 第三定例会では、東京都では人権条例が可決されました。このことを受けて、東京都独自のガイドラインを制定するなど、いま一度、学校にいる性的マイノリティーの児童生徒への対応を見直していただけますよう、お願いいたします。
 さて、最後になりますけれども、都立特別支援学校における医療的ケア児について、今回、都議会公明党さんなどから質疑がありましたので、私は意見だけ表明させていただきます。
 ことし六月の第二定の文教委員会で斉藤れいな都議からも意見表明させていただきましたが、人工呼吸器を使用しているお子さんについては、現在、光明学園において保護者が付き添わずに勉強する二年間のモデル授業を実施中ということで、これが終了するまでは、そのほかの人工呼吸器を利用しているお子さんは一律に保護者の付き添いを都は求めています。
 しかし、モデル事業の終了を待たずに個別の対応を始めていただきたいと私は考えています。
 文部科学省では、人工呼吸器を使用しているお子さんの対応は、一律に対応するのではなくて、個別に対応するべきという方針も示しております。都では、一律ではなくて個別に対応するために、今現在モデル事業を実施しておられるというふうに理解しております。
 先ほどの答弁の中でも、人工呼吸器は生命にかかわることだから慎重に対応しているとおっしゃっておりました。もちろんそのようなお子さんについては慎重に準備すべきだと思います。しかしながら、人工呼吸器を利用しているお子さんの中には、生命の維持のためだけではなく、どっちかというと補助的な意味合いで人工呼吸器を利用しているお子さんもおられます。
 そういうお子さんも現在は一律に保護者の付き添いが求められており、付き添いができない保護者のお子さんは学校に通学ができないというケースも出ています。家での、在宅の授業を受けているということですね。この問題については公明党の斉藤理事も一般質問等で触れられておりましたが、こういうお子さんについて、一律に対応せずに一歩踏み出してほしいと私は願っています。
 子供にとって、この二年というのは非常に長い期間だと思います。もしあなたのお子さんが何かの理由できょうから人工呼吸器をつけなくてはいけないというふうになったとしまして、保護者の付き添いを求められ、それでもし自分が、保護者が行けなかったら、あしたから学校に来ないで、二年間待つことになってしまったら、はいそうですかと納得できるのでしょうか。お子さんに二年ほど学校に行くのを諦めてといえるんでしょうか。私はそうですかとすぐには納得できないです。
 ぜひモデル事業の終了を待たずに、明らかに保護者の付き添いなしでも通えるというお子さんについては、通学の保障について検討していただけますようお願いして、私の質疑を終えさせていただきます。ありがとうございました。

○田の上委員 最後のバッターでございます。あと少しの時間、よろしくお願いいたします。
 教員の多忙化につきましては、以前より問題視されておりましたけれども、ここ数年で働き方改革が急激に進んできたのかなというふうに思っております。本日いただいた資料の中にも教育職員の病気休職者数という資料がありまして、平成二十八年度を見ると、精神疾患五百五十八名、その他の疾患百七十四名というふうになっておりますけれども、長時間労働による教員のメンタルヘルスというのも一つの問題であり、教員が心身に支障があると、やはり児童生徒の教育に支障が出てくるということもありますので、ぜひこの働き方改革を東京都で率先して先進的に進めていただきたいというふうに思っております。
 平成二十九年度の東京都公立学校教員勤務実態調査を受け、本年二月に策定されました学校における働き方改革推進プランでは、小中学校においても週当たりの在校時間が六十時間を超える教員をゼロにするという当面の目標を掲げ、また月当たりの時間外労働は四十五時間を超えないことが望ましいとも記載をしております。
 人事院が国家公務員の超過勤務命令の上限を四十五時間とする見込みであることも踏まえ、教員の時間外労働の目標について、改めて都教育委員会の所見を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年実施いたしました勤務実態調査におきまして、教員の長時間労働が看過できない状況にあったことから、都教育委員会は、本年二月に策定いたしました学校における働き方改革推進プランの当面の目標として、過労死ライン相当にある週当たり在校時間が六十時間を超える教員をゼロにするということといたしました。
 都立学校におきましては、昨年十月から出勤カードシステムによる在校時間の把握を行っており、ことし四月からは、月の時間外労働八十時間超えの教員につきまして、各校長に該当者を通知し、産業医との面接指導等に活用しております。
 現在、国におきましても、教員の勤務時間の上限に関するガイドラインに関する議論が進んでおり、国の動向も踏まえ、今後の対応を検討してまいります。

○田の上委員 国の動向を踏まえ、今後の検討をしていくというお答えでございました。
 ぜひ時間外労働についても適当な目標を定めていただきたい。今ちょうど四十五時間というものが出ておりますので、こういったものを踏まえてご検討いただきたいというふうに思っております。
 さまざまな教員の問題、課題についていろんな声が聞こえてくるんですけれども、教職員の休憩等も取得困難な状況があるというふうによく聞いております。例えば小学校なんかでは、給食の時間も児童と一緒に食べているわけで、なかなかお昼時間という形で休憩がとれないなどということもある。もちろん時間数の割り当てを調整したりという形で休憩をとらせたり、また中には、お昼ぐらいにはとれなかったので、夕方、休憩時間をとるというような話も聞いておりますが、やはり労基法もありますので、きちんと休憩がとれるような体制をつくっていっていただきたいなというふうに考えております。
 教員に関して、こういう長時間労働というのがどうしていわれているのかということの一つには、やはり勤務時間がはっきりしていないという問題があるかと思っております。一九七一年に公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法というものが制定され、教員の給与は働いた時間の長さに関係なく、基本給の四%が教職調整額として上乗せされる、残業代は支払われないという仕組みとなっております。
 そのため、アンケートなんかで見ますと、どういう形で勤務時間を確認していますかというところを見ると、点呼であるとか、報告であるとか、管理職の方が目視で退勤を確認しているとか、そういったところがすごく多く出てくるわけであります。こういったことが時間外労働の管理を曖昧にし、長時間労働を招いてきたという課題がございます。これについては、東京都も認識してくださっていることだというふうに思っております。
 以前、NHKで過労死遺族による公務災害申請の報道がありました。これは、お連れ合い様を亡くされた方が労災の申請をしようと頑張るわけなんですが、何時間働いていたかわからない、残業時間がわからない、出退勤の記録がない、そこで、いろんな方々の協力を得て、月の業務の予定表であるとか、部活動の練習の予定表、校内の職務分担状況、また、あと同僚の方々の証言などを得て、半年かけて出退勤記録の作成をし、その方の場合は二百八時間というふうに算出したと。ところが、実際に認定されたのは約半分だったというものでございます。きちんとこの出退勤の記録があればこんなことにはならなかったのにという例でございます。
 そこで、東京都教育委員会の方もいろんな努力をされておりまして、在校時間の適切な把握のために、ICカード等のシステムにより行う財政支援事業というものを始めました。しかしながら、システム導入にかかわる支援しか行われないために事業計画を提出しない自治体も多くあるというふうにも聞いております。こういったところも含めて、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。
 また、これまで限られたパソコンでしか成績処理ができず、そこのパソコンが使えないと並んでしまうということで、やむを得ず休日出勤などになってしまったという先生の話も聞くところでございますが、こういった課題に対応する統合型校務支援システムの導入支援というものも今年度同時に行われております。これらの導入状況について改めて伺います。

○太田地域教育支援部長 働き方改革を推進していくに当たりまして、全ての教職員の勤務時間を適切に把握した上で教職員の意識改革を図っていくこと、教職員の主たる業務である成績処理、通知表、指導要録、名簿管理など、校務をICT化し業務負担を軽減することは重要でございます。
 国の調査結果によると、都内区市町村のうち、平成三十年四月一日現在、ICTの活用やタイムカードなどにより勤務時間を客観的に把握している自治体は十自治体でございます。また、統合型校務支援システムを導入している自治体は平成三十年三月一日現在、三十八自治体でございます。
 区市町村にとりまして、システム導入に当たり多額の経費がかかることが課題であることから、今年度から都といたしまして、区市町村教育委員会が整備する出退勤システム及び統合型校務支援システムの導入経費に対し、その二分の一を補助することといたしました。

○田の上委員 ありがとうございます。二分の一を補助することにしたということでございます。今年度始まった事業でございますので、どういった導入状況かとかいうことは来年度になるのかもしれないんですけれども、導入の希望であるとか、もし導入できない課題があるとすれば何なのかということを検討していただきたいというふうに思っております。
 場合によってはシステム導入だけではなくて、継続的に運用についても財政支援をするなどの工夫が必要と思っております。特にこの統合型校務支援システムなどは、そういった形で継続的な支援も必要なのかなというふうに考えておりますので、ご検討いただければと思います。意見として申し上げます。
 自治体の財政事情により、教育予算への比重は異なります。特にICTなどの環境整備においては違いが生じております。しかしながら、どんなシステムを使うにせよ、先ほども申し上げましたが、出退勤管理というのは、労働状況を把握するために基本的に必要なものです。
 区市町村教育委員会においても、適切に在校時間の把握を行うべきであると考えますが、教育委員会の所見を伺います。

○黒田人事企画担当部長 勤務時間管理は労働法制上求められる責務であり、服務監督権者である各教育委員会及び校長等の管理職が教員の在校時間を適切に把握する必要があります。
 都教育委員会といたしましても、区市町村教育委員会に対し、出退勤管理システム導入のための支援事業を実施するだけではなく、厚生労働省による労働時間の適正な把握のためのガイドラインに基づく対応を求めるとともに、都立学校でのカードシステムを活用した取り組みなども周知しております。
 今後とも、在校時間の適切な把握に向けて区市町村教育委員会へ働きかけてまいります。

○田の上委員 ぜひ各自治体にも優先的に財政措置をしていただきたいというふうに思うわけでございます。在校時間の把握の重要性というものをぜひ都教育委員会の方からも周知していただきたいと思います。
 また、ことしは支援の導入がスタートしたばかりなんですけれども、また来年度、導入希望した自治体がすぐに取り組めますよう、十分な予算措置をしていただきたいと要望いたします。
 在校時間の目標を達成するためには、業務の効率化だけでは限界があります。現実的な業務の削減というものを考えていかなくてはなりません。
 必要に応じて事業の廃止や縮減、精選などを進めるために、まずは事業の精査をすべきと考えますが、所見を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年実施いたしました勤務実態調査において、教員は授業や授業準備以外にも成績処理や部活動指導、事務作業等、広範な業務に従事していることが明らかとなっております。
 このため、都教育委員会は、ICTの活用などによる業務改善を推進するとともに、スクールサポートスタッフや部活動指導員などの人材を配置するなど、教員の負担軽減を図っております。
 また、各都立学校の創意工夫による業務の精選や縮減が進むよう、学校閉庁日の設定等を促すなどの取り組みを推進しております。
 今後とも、こうした取り組みを総合的に推進し、教員の在校時間の縮減に努めてまいります。

○田の上委員 教育委員会であるとか各校の創意工夫で簡素化ができるような業務もあるかと思います。スクールサポートスタッフの活用というものもありますけれども、場合によっては外注化するというような事業もあるのではないかなというふうに考えております。こういった形でぜひ精査をしていただきまして、削減できるものは削減するなどの見直しをぜひ進めていただきたいというふうに考えております。
 同様に、各地域の教育委員会主導の各事業についても、事業の精査をすべきと考えますが、指導についての所見を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 小中学校における働き方改革につきましては、服務監督権者である区市町村教育委員会が主体的に取り組むことが重要であり、都教育委員会といたしましても、さまざまな支援や情報提供等を通じて区市町村教育委員会の取り組みを後押ししております。
 また、各区市町村におきましても、都の取り組み等を参考にプラン等の策定が着実に進んでいるところでございます。
 各区市町村教育委員会が実施いたします事業等の精査につきましては、こうしたプラン等の策定を通じて検討されているものと認識しております。

○田の上委員 都教育委員会は今年度、働き方改革プランの策定を支援しているとのことでございます。
 都の取り組み例を紹介するということも先ほどおっしゃっていたんですけれども、そういった形で積極的な支援をしていただきたいと思っております。
 スクールサポートスタッフや部活動指導員など、採用していない自治体もございますので、どういう理由で採用していないのかなとか、そういったところも含めて、ぜひ支援をお願いしたいというふうに思っております。
 業務の精選のみならず、各種調査、報告書等の精選、事務手続の簡素化を求める声も多く聞かれるところです。ご所見を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 学校に対する調査や報告等の精選、効率化等を通じた教員の負担軽減につきましては、庁内でPTを立ち上げ、実際に調査等の業務に従事している副校長の意見や要望等も聴取しながら検討を進めているところでございます。
 また、都立学校に対する調査等に関しましては、調査事務の省力化を目的として構築、運用されております調査統計システムについて、学校現場からの意見も踏まえた上で、改めて利用の推進を徹底したところでございます。
 今後、学校を対象とした調査等の実態把握や分析を進め、より実効性のある取り組みを検討してまいります。

○田の上委員 調査統計システム等も構築していただいたということでございます。他局においても書類の簡素化、いろんな契約ですとか、そういったときにも簡素化を試みているような例もございますので、ぜひこういった調査等におきましても、重複がないかとか、重要度はどうなのかとかいうことを分析していただいていて、引き続き改善に向けて取り組みを進めていただきたいというふうに思っております。
 教員が事務処理で残っているような夜間でも、保護者から電話連絡があるというような声を聞きます。品川区では、勤務時間の保護者への通知というようなことを行い、工夫をしているとのことでございます。
 働き方改革の推進プランの中では、夜間等の留守番電話やメール等に取り組んでいくということで挙げられているわけでございますが、学校の働き方改革に関する都民の意識改革について認識を伺います。

○古川教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 学校における働き方改革を推進するに当たりましては、保護者や地域社会を含む全ての関係者が一体となって取り組んでいく必要がございます。
 そのため、本プランでは、小中学校における意識改革の一環として、勤務時間外における留守番電話の活用等を例示いたしております。
 今後も、各区市町村におきまして、保護者等の理解を得ながら、地域の実情に応じた多様な取り組みを実施していくことが重要であると考えております。

○田の上委員 先ほど違う質問においても、学校閉校日の設定等、お答えいただいたというふうに思っております。ぜひ社会として働き方改革の理解を深めていかれるような取り組みをお願いしたいというふうに思っております。
 また、いろいろ、これまでるるお答えいただきました学校における働き方改革推進プランでは、目標の達成状況を検証し、必要な施策の見直しを行うなど、継続的に学校の働き方改革に取り組んでいきますというふうに記載があります。
 取り組みの推進はもちろんですが、進捗状況を管理し不断に見直しを図ることが働き方改革を進める上で重要でございますので、今後も目標の達成状況や事業の効果を把握、検証し、必要に応じて新たな取り組みの検討をお願いいたします。
 次に、働き方改革を踏まえた学校運営力を向上させる取り組みに関して伺います。
 学校マネジメント強化モデル事業についてでございますが、先ほど菅野副委員長がご質問されていましたので説明は省きます。
 副校長の業務が多いということは以前から指摘されているわけでございますが、若手教員が副校長になりたくないということのないような環境をつくっていくことが大切というふうに思っております。
 実際、この事業において学校経営補佐や副校長補佐の配置によってどの程度副校長の業務が軽減され、例えば学校滞在時間が短くなるなど、具体的な数値をもって検証すべきと考えますが、所見を伺います。

○安部人事部長 モデル校における事業効果の検証は、非常勤職員の配置前後の副校長の勤務時間の変化を定量的に捉えることとしております。
 今後とも、引き続き副校長の支援に取り組んでまいります。

○田の上委員 ぜひ定量的な検証をお願いしたいと思います。
 学校運営に当たっては、管理職候補者の確保が重要と考えます。主任からの受験機会の拡大というものが図られましたが、さらに選考制度につきましては、地区教育委員会等からの推薦制度の導入など改善ができると考えますが、見解を伺います。

○黒田人事企画担当部長 教育管理職の確保を図るため、平成二十九年度選考から、年度末現在、主任教諭歴二年以上かつ満四十六歳以上五十四歳未満の主任教諭を受験対象者に追加いたしました。
 また、教育管理職選考では、所属長及び区市町村教育委員会からの推薦により、対象者本人が申し込む推薦区分を設けています。
 こうした取り組みにより、今後も受験対象者や区市町村教育委員会への働きかけを行い、教育管理職候補者の確保を図ってまいります。

○田の上委員 また先ほど来の働き方改革と関連いたしますが、管理職の候補者が学校経営に参画する機会をふやせるよう、授業時限数を減らす、業務の削減をするなどにより、時間をきちんと確保し人材育成をしていく必要があると考えますが、ご所見を伺います。

○安部人事部長 これまで都教育委員会では、小中学校の副校長を補佐し、学校全体の横断的な調整を行う校内組織として、経営支援部の設置を促進、拡充しており、管理職候補者である主幹教諭等が経営専任主任としてその中核を担っております。
 学校マネジメント強化モデル事業では、副校長を補佐する非常勤職員の配置とあわせて、経営支援部を置く学校の経営専任主任について、授業時数の軽減を措置しており、学校経営に係る業務の一部を経験させるなど、主幹教諭等の人材育成を図っているところでございます。

○田の上委員 ぜひ引き続き管理職候補者の人材育成に力を入れていただきたいと要望いたします。
 プランの中では、区市町村教育委員会に対する支援等において、在校時間の適切な把握と、意識改革の推進では管理職の研修に教員の健康安全管理や時間管理に関する内容を入れるとし、管理職の業績評定については効率性の観点を評価対象としたとのことでございます。
 管理職には効率性の観点だけでなく、業務の削減や教職員の在校時間の減少など、勤務環境改善に努めていくことが求められると考えます。
 働き方改革について、効率性だけでなく、業務の削減量など、具体的な勤務環境の改善も含め、管理職の評価に反映する仕組みを構築するべきと考えますが、所見を伺います。

○黒田人事企画担当部長 都教育委員会では、教育管理職に求める能力を東京都公立学校等職員の標準職務遂行能力を定める規則で明示しておりますが、平成三十年四月に効率性を意識した組織的な課題解決や、教職員が働きやすい職場づくりに取り組むことについて追加しました。
 また、教育管理職の評価制度では、平成三十年度から教職員のライフワークバランスの推進に向けた取り組み目標について必ず明記することとし、会議の時間を短縮するなど、できるだけ数値目標とするよう指導しています。
 こうした仕組みにより、各学校における働き方改革の取り組みについて、管理職の評価に反映しているところでございます。

○田の上委員 まずは管理職が働き方改革を理解し、積極的に進めていくことが肝要と考えます。管理職の勤務時間管理についての悉皆研修を定期的に行うなど、工夫をしていただきたいというふうに思っております。ライフワークバランス実現を学校マネジメントとして取り組む姿勢を進めていただきたく要望いたします。
 次に、社会的自立を促す教育について伺います。
 都教育委員会では、中学校等における職業体験活動や都立高校におけるキャリア教育の年間指導計画を作成するなど、系統的、組織的なキャリア教育を進めています。
 都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラムでは、将来、社会人、職業人として生活していくために必要な知識、能力を身につけることができる多様なプログラムを全日制普通科高校を中心に百三十八校で実施しています。
 各校、年に一回以上はプログラムを受講することを勧めていると聞きます。また、採用されるプログラムは年々ふえております。昨年度は百二プログラム、今年度は百七プログラムと提供するプログラム数もふえていますが、租税教育であるとか金融教育、薬物乱用防止、消費者教育など、必要だと思われる教育がまだたくさんございます。
 さらにメニューをふやし、また実施回数をふやしていくことで生徒たちが多様な知識を備えるよい機会になると考えますが、所見を伺います。

○太田地域教育支援部長 プログラムにつきましては、企業や大学及び若者支援に関する専門的知識や経験を有するNPO等とともに開発や内容の見直し等を毎年度行い、各高等学校に提供しております。また、プログラムの実施回数につきましては、今後も学校の意向等に基づき調整等を行ってまいります。

○田の上委員 学校の意向等に基づき調整するということでございました。また、開発や内容の見直しも進めているということでしたので、ぜひ、実施されたプログラムの評価、評判なども聞いているものと思いますが、今後また学校や生徒のニーズ、内外からの意見を聞きながら、メニューを充実させていってほしいと要望いたします。
 先日、社会保険労務士会さんが行っている働くことについての講義を特別支援学校で聞いてまいりました。都立高校生の社会的・職業的自立支援教育プログラムは、普通科高校中心でのプログラムでございますが、内容によっては特別支援学校なども視野に展開をされてはというふうに思います。私が参加した講義では保護者の方々も参加され、生徒だけでなく、社会に送り出す保護者も同時に勉強するという形になっておりました。
 特別支援学校や小中学校などでの活用について伺います。

○太田地域教育支援部長 都教育委員会は、企業やNPO等を会員とした地域教育推進ネットワーク東京都協議会を設置し、子供たちの教育活動に企業やNPO等の専門的な教育力を効果的に導入するためのネットワークづくりを進めております。
 会員の持つプログラムの活用を推進するために、プログラムを本協議会のホームページに掲載するとともに、広報紙や学校関係者を対象としたフォーラム等の開催を通じて、特別支援学校や小中学校にも情報提供をしております。
 今後とも、各学校における外部のプログラムの活用を支援してまいります。

○田の上委員 特別支援学校や小中学校でも、内容をわかりやすく工夫していただければ実施できるプログラムがあるというふうに思っております。現在は予算の伴わないCSRの活動としてのプログラムが多く情報提供されているようでございますが、必要性を踏まえて、予算措置が必要なプログラムも含めて幅広い選択肢となるよう検討していただきたいと要望いたします。
 今年度より、葛西工業高校、多摩工業高校にデュアルシステム科を設置したとのことです。今までにも希望者を対象に、平成二十二年ぐらいだったかと思いますが、デュアルシステムをやっておりましたけれども、今回は新しく学科を設置したということでございます。雇用就業という観点を強くしたものと認識しております。ものづくり人材育成を推進する立場からは、今後の展開に期待するものです。
 しかしながら、地元中心の企業の開拓、そして説明、また生徒を企業に預けている期間の見回りなど、教員の負担はかなりふえたと聞いております。
 今後このデュアルシステムをさらに推進していくためにも、加配などで必要な人員を確保していくことが必要と考えますが、見解を伺います。

○安部人事部長 都教育委員会では、今年度からデュアルシステム科を設置した都立葛西工業高校及び都立多摩工業高校に対して、指導体制を整備するために教員の加配を行っております。
 また、都立高校の教員定数は、定数配当基準に基づき、学校全体の学級数を基礎として決定しており、現在、第一学年の一学級のみである両校のデュアルシステム科が今後の学年進行により三学年三学級の構成となることを踏まえ、引き続き必要な人員を措置してまいります。

○田の上委員 加配をしてくださっているということです。また、年度ごとの学級増で適切に対応いただけるという前向きな答弁をいただきました。
 現在はデュアルシステムの協力は地元中心の企業の開拓でございますが、ちょっと足を伸ばせば、すぐれた企業というのはたくさんございます。また、雇用と直結するチャ ンスのある企業もあると思いますので、ぜひ先生の多忙化だけでなく、生徒たちの将来のチャンスのためにも、また、都度適正な人員配置になるように工夫をお願いしたいと要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○とや委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○とや委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時九分散会

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