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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第七号

平成三十年六月二十二日(金曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長里吉 ゆみ君
副委員長川松真一朗君
副委員長米川大二郎君
理事大松あきら君
理事米倉 春奈君
理事木村 基成君
けいの信一君
成清梨沙子君
池川 友一君
高倉 良生君
白戸 太朗君
斉藤れいな君
入江のぶこ君
古賀 俊昭君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長浜 佳葉子君
次長武市 玲子君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鳥田 浩平君
広報広聴部長濱田 良廣君
都民生活部長山本  明君
消費生活部長吉村 幸子君
私学部長金子 光博君
文化振興部長樋渡 幸生君
都政情報担当部長水野  剛君
都民活躍支援担当部長馬神 祥子君
男女平等参画担当部長稲葉  薫君
魅力発信プロジェクト担当部長堀越弥栄子君
文化総合調整担当部長久故 雅幸君
文化施設改革担当部長工藤 穣治君
オリンピック・パラリンピック準備局局長潮田  勉君
次長理事兼務延與  桂君
技監相場 淳司君
理事西村 泰信君
理事中澤 基行君
総務部長中村 倫治君
調整担当部長雲田 孝司君
大会企画調整担当部長中嶋 初史君
自治体調整担当部長小池 和孝君
計画推進部長根本 浩志君
運営担当部長田中  彰君
競技・渉外担当部長川瀬 航司君
事業推進担当部長丸山 雅代君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長越  秀幸君
大会施設部長鈴木 一幸君
開設準備担当部長鈴木 研二君
施設担当部長砂田  覚君
施設整備担当部長草野 智文君
施設調整担当部長湯川 雅史君
選手村担当部長斉藤  有君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
輸送担当部長片寄 光彦君
スポーツ推進部長小室 明子君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君
ラグビーワールドカップ会場運営担当部長
国際大会準備担当部長兼務
小久保 修君
教育庁教育長中井 敬三君
次長堤  雅史君
教育監増渕 達夫君
総務部長早川 剛生君
都立学校教育部長江藤  巧君
地域教育支援部長太田 誠一君
指導部長宇田  剛君
人事部長安部 典子君
福利厚生部長浅野 直樹君
教育政策担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
古川 浩二君
企画調整担当部長谷 理恵子君
教育改革推進担当部長増田 正弘君
特別支援教育推進担当部長小原  昌君
指導推進担当部長藤井 大輔君
人事企画担当部長黒田 則明君

本日の会議に付した事件
意見書について
生活文化局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十六号議案 東京都育英資金条例の一部を改正する条例
・第百二十七号議案 東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例
教育庁関係
契約議案の調査
・第百三十九号議案 都立水元特別支援学校(三十)改築工事請負契約
・第百四十号議案 都立町田の丘学園(三十)東校舎棟改築及び改修工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百二十八号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
オリンピック・パラリンピック準備局関係
契約議案の調査
・第百四十一号議案 東京スタジアム(三十)改修工事請負契約
・第百六十四号議案 東京スタジアム(三十)電気設備改修工事その二請負契約
報告事項(質疑)
・有明アリーナ管理運営事業 特定事業の選定について

○里吉委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○里吉委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成三十年六月二十日
東京都議会議長 尾崎 大介
文教委員長 里吉 ゆみ殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百三十九号議案 都立水元特別支援学校(三十)改築工事請負契約
 第百四十号議案 都立町田の丘学園(三十)東校舎棟改築及び改修工事請負契約
 第百四十一号議案 東京スタジアム(三十)改修工事請負契約
 第百六十四号議案 東京スタジアム(三十)電気設備改修工事その二請負契約
2 提出期限 平成三十年六月二十二日(金)

○里吉委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及びオリンピック・パラリンピック準備局関係の契約議案の調査、生活文化局及び教育庁関係の付託議案の審査並びにオリンピック・パラリンピック準備局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十六号議案及び第百二十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○鳥田総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 去る六月七日の当委員会におきまして要求のありました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元配布の平成三十年文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、今回要求のありました資料は二件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、東京都江戸東京博物館のホールの利用状況でございます。
 平成二十七年度から平成二十九年度までの開館日数及びホール貸出日数を記載しております。
 続きまして、二ページをお開き願います。2、東京都江戸東京博物館のホールの利用料金でございます。
 (1)には、使用単位別に、現行の利用料金及び条例上の上限額について記載しております。
 また、(2)では、現行の利用料金に係る減免制度について記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○里吉委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○成清委員 東京都江戸東京博物館条例に関連してお伺いします。
 まず、東京都江戸東京博物館のホールを改修することとした経緯と、その目的についてお伺いいたします。

○工藤文化施設改革担当部長 まず、改修に至った経緯でございますが、東京芸術文化評議会において、複数回にわたり伝統芸能の拠点である和の空間が必要との意見が出され、平成二十三年一月、同評議会に伝統芸能検討部会を設置いたしました。
 その後、同部会での検討を経て、東京都として江戸東京博物館の既存の二つのホールを改修することとし、平成二十七年度に基本設計に着手いたしました。
 次に、ホール改修の目的についてですが、国内外の観光客が数多く訪れる江戸東京博物館において、伝統文化発信の場としての機能を強化し、多くの都民が伝統芸能の魅力に触れ、より理解を深めるとともに、一流の実演家が若手に芸を継承する機会を創出するものでございます。

○成清委員 平成三十年四月に発表された文化に関する世論調査によれば、東京二〇二〇大会に向けた文化プログラムとして東京都が積極的に進めていくべきだと思う取り組み、振興すべき分野は何かという問いに対しては、伝統芸能が四三%とトップになっております。本改修は、都民ニーズにもフィットしているものではと思います。
 本条例は、利用料の上限を改定するものでございます。条例の上限と実際の利用料金は必ずしも一致する必要はありませんが、受益と負担のバランスを考えることは重要であります。
 本条例が可決された場合、指定管理者が新しい利用料金を決定していくことになると思いますが、幾らになる想定であるかをお伺いします。また、現行の大ホールの稼働率の推移をお伺いします。

○工藤文化施設改革担当部長 新しい利用料金につきましては、指定管理者が今後定めるものでありますけれども、都といたしましては、今回の改修等により、施設設備の利便性が向上したことや、伝統芸能公演を実施している近隣のホールの利用料金から考えますと、条例に定める上限額と同等の額となることが妥当と考えております。
 次に、現行の大ホールの稼働率についてですが、平成二十七年度が七一・六%、平成二十八年度が六八・四%、平成二十九年度が六七・九%となっております。

○成清委員 ご答弁によりますと、直近の稼働率は七〇%を切っておりまして、これから利用料金も上がるとなると、稼働率を上げ、多くの人に伝統芸能を体験してもらうための対策を一層充実していただきたいと思います。
 先ほどの文化に関する世論調査によれば、文化プログラムに多くの人々が参加するためにどのような環境整備が必要だと思うかという問いに対しては、マスメディアやインターネット等を通じた広報を強化するというのが四四%でトップとなっております。
 また、この一年間に芸術や文化を鑑賞、参加しなかった理由としては、関心がないからというのが四三%でトップとなっております。文化振興のためには広報等を強化し、今まで文化に触れていなかった人にも来てもらうことが必要であるというのがうかがえます。
 江戸文化を国内外に輸出するためにも、動画やSNSを用いて情報発信を行い、江戸博に訪れれば生の伝統芸能に触れていただくことも可能だという魅力をアピールしていただきたいと思います。
 また、伝統芸能を実演する団体にもしっかりと情報共有し、江戸博のホールを有効活用してもらいたいと思います。
 そこで、伝統芸能の供給側であるホールを使う団体への周知や、観客である都民への広報を充実すべきと考えますが、所見をお伺いします。

○工藤文化施設改革担当部長 江戸東京博物館において伝統文化の発信力を高めていくためには、実際に伝統芸能公演の会場として、新たなホールをさまざまな団体に利用していただくことが必要であり、利用団体への周知は重要です。
 そこで、今後、伝統芸能公演の主催者等に対する説明会を開催するほか、伝統芸能の関係団体とも連携いたしまして、積極的な利用を呼びかけてまいります。
 また、改修後は、江戸東京博物館の展示を観覧するだけでなく、伝統芸能公演を見ることもできる多彩な魅力を持った場となることを都民に広くアピールする必要がございます。
 今後、ホームページやSNSを活用することはもちろんのこと、ホールの利用者である主催者や関係団体等の協力を得ながら、都民の方にわかりやすい効果的な周知を行ってまいります。

○成清委員 ぜひ国内外に江戸東京博物館、そして江戸文化の魅力を発信していただきたいと思います。また、江戸博の周辺には、徒歩圏内に刀剣博物館などもありまして、相互利用割引を提供するなど、江戸博を起点に面での展開がなされるための取り組みも要望して、質問を終了いたします。

○川松委員 江戸東京博物館は、大規模リニューアル以来、企画展示も内容も大変充実をしておりまして、国内外から多くの観光客が訪れております。
 本所深川地区に存在し、東京東部の文化発信拠点として、江戸東京の歴史と文化を広く人々に伝える重要な施設が、この江戸東京博物館であります。近接地には、すみだ北斎美術館、刀剣博物館、相撲博物館など日本の伝統文化を発信する施設が集積しており、この先はハード面から、そしてソフト面の充実へと、地域の魅力向上につながるものが求められる、そういった江戸博の可能性を私は感じているところであります。
 その中で、このたび江戸東京博物館で伝統芸能公演も実施できるようホール改修中ではありますが、改めてこの改修内容について詳しく聞かせていただきたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 まず、大ホールにつきましては、既存のホールを改修いたしまして、伝統芸能公演に欠かせない舞台裏を行き来できる通路の設置やどんちょうの整備、舞台照明設備の拡充等を行うとともに、改修前は舞台からの距離が遠かった楽屋を舞台寄りの位置に再整備することといたしました。
 また、小ホールにつきましては、既存の映像ホールを改修いたしまして、仮設の舞台、舞台照明、楽屋等を新たに設置することといたしました。
 このほか、伝統芸能公演に必要な備品類も今後、用意する予定でございます。
 改修に当たりましては、伝統芸能団体の意見も取り入れ、使い勝手のよい施設となるよう工夫をしたところでございます。

○川松委員 ありがとうございます。
 最初に述べましたけれども、江戸東京博物館は展示にも特色がありまして、年間百万人を超える入館者を誇る施設であります。そこに伝統芸能公演が頻繁に行われるということになりますと、さらに施設の魅力が高まるのは明らかでございます。この江戸博を含めて近隣の施設とともに、このホールが、この地域の中で一日を文化を感じながら過ごしていける、新たな地域のにぎわい発信拠点として、さらなるポテンシャルを感じるところであります。
 江戸東京博物館の東側の北斎通りでは、一本につながるすみだトリフォニーホール、世界からもアーティストが集まる音楽ホールがありますし、こういったさまざまな面で文化事業ということで、このホールが新しくつながっていくことは楽しみになっているわけであります。
 今回の改修におきまして、伝統文化の振興のためにも公演の場がふえるということは喜ばしいことであります。伝統文化の継承のためには若手の育成が重要であり、発表の場がここにまた一つできるということは、今後の発展が期待されます。
 私の希望をいうならば、伝統文化を担う人々にとって、この江戸博ホールというのが一つのシンボル的な存在になっていくといいなというふうに、ブランディングがこれから求められるんだと思います。
 ここで、江戸博のホールで若手の皆さんが公演をする、例えば伝統文化芸能に対しての入門者とか、新しいひいきを見つけたいという人たちが江戸博のホールで集まって、そこで公演した人たちが、十年後に歌舞伎座だったり、演舞場だったり、国立劇場だったり、能楽堂でやっていく、つながっていくような、その登竜門的な江戸博ホールになると、この江戸東京博物館からスタートしていくサクセスストーリーができ上がっていき、次世代の伝統文化の発展に大きく寄与するのではないかというふうに私は楽しみにしているところであります。
 そういった中長期的なこのホールの発展を考えますと、ハード面の充実はこれでよくなってきました。
 そこで、運用面において、利用団体の意見を聞くことが肝要だと思っています。今回の改修に当たって、ホールの運用について意見や要望をどのように、この改修工事後に反映させていくのか、教えてください。

○工藤文化施設改革担当部長 ホールの運用方法の検討に当たりまして、昨年十一月に伝統芸能団体百五十五団体にアンケート調査を実施いたしまして、三十五団体から回答を得ております。
 その結果、夜間利用のニーズが高かったことを踏まえまして、終了時間を午後九時から午後十時に一時間延長いたしました。また、出演者の確保やポスター、チラシ等の作成、開催告知など、公演に先立ちます事前準備や周知などのため、約一年前には公演の予約をしたいという回答が多かったことを踏まえまして、伝統芸能公演については、利用時期の約一年前に会場を予約することも可能とする方針でございます。

○川松委員 ありがとうございます。ハード面だけではなくて、運用面についても利用者にとって使いやすい施設となるよう、伝統芸能団体の意見を取り入れるということは評価できるわけであります。
 ホールを改修することにより、この江戸東京博物館の魅力がさらに高まることを期待しております。
 また、最後に一つ要望というか、今後に向けての私の思いというか考えを述べておきますが、今回のアンケートの結果によりまして、ホールの終了時間が夜九時から十時になったということでありますが、伝統芸能を多くの人に触れてもらい、さらに普及していきたいという僕の個人的な思いからすると、朝の開館時間も延びる日もあってもいいんじゃないかなと思っています。
 特に現代の生活スタイルですと、夕方から夜にかけてスタートするこの公演のイベントに、仕事を終えて駆けつけるというのは、なかなか、特に若い人たちに見てもらおうと思えば思うほど難しいところでありまして、仕事の関係で足を運べない人たちのために、年に何回かは早い朝活の時間帯に開館をして、またその伝統芸能団体の若手の皆さんたちが公演をして、そこに触れるような機会もつくっていただきますと、この江戸博を中心に、多くの文化伝統芸能の普及というものが幅を持ってくるのではないかなと思います。
 そういう考えも今後視野に入れながら、この江戸博ホールの充実を図っていただくようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○高倉委員 東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例について質問をしたいと思います。
 今回のこの改正の理由として、改修に伴って施設名を改めるということ、それから利用料金の上限額を改定するといったようなことが説明をされているところであります。
 特に大ホール、それから新設をされる小ホールの料金設定、それから時間の変更ということについても今回提案をされているところだと思います。
 そこで、この施設の利用料金の改定ということについてですけれども、小ホールについては新設ということですので、料金は新たに設定をするというようなことであると思います。
 一方、このホール、大ホールの方ですけれども、従来のホールを大ホールに改めるというようなことで料金を改めるというようなことになっておりまして、従来の料金と、そして今回、提案をされている料金ということがあるわけでありますが、まず、この今回の大ホールの利用料金を改定する理由についてお伺いをしたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 大ホールにつきましては、先ほども申し述べましたとおり、現行のホールを改修いたしまして、どんちょうの整備や舞台照明設備の拡充など、伝統芸能公演にふさわしい設備を整えますとともに、それに加え、天井の耐震化などの安全対策も行っております。
 その結果、さらに使い勝手がよく、ホールの質も向上したため、利用料金に反映したものでございます。

○高倉委員 今、答弁で、使い勝手もよく、それから質も向上したというようなお話なんですね。ただ、料金は、より具体的なものでありまして、使い勝手とか質の向上というのは、いわば人によってといったら変ですが、それぞれ差があるものだと思うんですが、料金の場合は幾ら幾らということで、具体的なものなんですね。
 そういう意味で、今回の改修によってかなりいろんな面が向上したと。当然、それに対応して料金を、上限ですけれども上げるということは、十分理解をいたしますけれども、上限の料金ですけれども、料金を決定するというような仕組みはどうなっているのか、このことについてご答弁いただきたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 東京都の公の施設の利用料金については、受益者負担の適正化を図る観点から、原価計算をもとに見直しを行うこととなっております。
 条例上の上限額は原価主義をとっておりまして、人件費、維持管理費、減価償却費、この三つを合計した原価に基づいて適正に算定しているところでございます。

○高倉委員 今、原価主義をとっていて、そして人件費、維持管理費、それから減価償却費というようなあたりが計算の根拠になっているというようなお話であったというふうに思います。当然、改修をして、こういったところの計算が変わってきているということは十分理解をするわけであります。
 この料金の今回の上限の改定の額を見ると、例えば全日、一日中使った場合に七万七千百十円という、ここの単位まではっきりしているわけでありまして、本来、この料金が本当に適切なのかどうかということであれば、この算定根拠になるような資料もしっかり明示をしてもらって、本当は私たちも確認をしなきゃならないということでありますが、今ご答弁にあったとおり、都としてのきちっとしたルールにのっとってやっているということでありますので、そこのところは問題なく、きちっとした根拠で行われているというふうに思います。
 今回の改定をした料金のレベルはどういったものなのかと。例えば、簡単な話、高いのか安いのかという、なかなか目安というものが、必ずしもきちっとしたものがあるのではないとは思いますけれども、例えば、中央区立日本橋公会堂ホール、これは四百二十四席のホールでありますけれども、平日一日中借りて十三万円となっているというふうに聞いております。さらに、紀尾井小ホールは二百五十席ありまして、平日一日借りますと、約二十六万円ということになっているわけであります。
 今回の江戸東京博物館の大ホール、上限額改定の金額が一日ということで七万七千百十円ということですので、料金が具体的に高いのか安いのかというようなことは、この比較を見るまでもなく明らかなことだというふうに思います。
 そこで、今回、この条例の改正の中には、予納金を徴収することができるという、できる規定があるわけですけれども、今回のこの予納金の規定が盛り込まれた理由はどういうものであるのか、このことについて説明いただきたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 予納金は、安易なキャンセルを防ぐため、あらかじめ利用料金の一定額を徴収することができるようにするものであり、既に東京芸術劇場や東京文化会館でも設けられているところでございます。
 今までは半年前からの予約ということでございましたが、今回、伝統芸能公演について約一年前から予約することも可能とすることに合わせまして、ホールを確実に利用していただくため、こうした場合に予納金を徴収することを意図したものでございます。

○高倉委員 今、予納金を設定したということについては、よくわかりました。当然、予約から実際に使うまでの間、長い期間があるものについては、予納金を設けるというようなことは理解ができるものだというふうに思います。
 今、答弁にもありましたけれども、従来、半年前から予約をしていた、これは従来、予納金というのはないわけであります。それで、一年前ということで今回、予納金を設けるというようなことになるわけですけれども、これに伴って、全ての使用の予約に対して予納金を徴収するというのではなくて、従来とっていなかった方々については、私はそのままにして、そして、一年前という長い期間を置いて予約ができるというようなところについては、予納金があってもいいというふうに思いますけれども、従来のところまで影響が及ばないようにぜひお願いをしたいというふうに、これは要望にしておきたいと思います。
 この改修後のホールを利用できるのが来年の夏というふうに聞いております。改修後のこけら落とし事業といったようなものも実施をした方がいいのではないかなというふうに思うわけですけれども、このことについての所見を伺いたいと思います。

○工藤文化施設改革担当部長 江戸東京博物館に伝統芸能公演のホールができることを周知するためにも、一般利用が始まる前にオープニング事業を実施することを考えておりまして、今後、関係団体等とも調整の上、事業の具体化を検討してまいります。

○高倉委員 来年の夏はオリンピック・パラリンピック東京大会のちょうど一年前ということになるわけでありまして、国内外の観光客に江戸東京の文化を発信する絶好のチャンスであるというふうに思いますので、ぜひともこのホールを周知しながら、伝統芸能公演を大いに活用してもらうように取り組んでいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○米倉委員 私からも江戸東京博物館の改修に伴う施設の変更や利用料金について伺います。
 都は、昨年十月から江戸東京博物館のホールやエレベーターなどの改修を行っております。改修により、大ホールは既存のホールを改修し、伝統芸能の公演のための施設として、より使いやすくなるということで施設の拡充を行うことや、また小ホールについても既存の映像ホールを改修し、今後は貸し出しをする施設とすること、また舞台としても利用できるようになるということです。
 江戸東京博物館で伝統芸能を公演できるような仕様にしてほしいという要望は、長年、関係者や団体の皆さんから寄せられてきました。我が党もこれまで、若手芸術家や表現者への支援を求めてきましたので、今回の改修が実現したことを大変うれしく、評価もしております。
 そこで、これまでの実績を伺います。
 ホールの貸し出しは、これまでどういう団体や利用目的で使用されてきたのか、伺います。

○工藤文化施設改革担当部長 平成二十八年度の実績でございますけれども、江戸東京の歴史と文化を学ぶ講座である、えどはくカルチャーなど、江戸東京博物館の自主事業が約四割、伝統芸能団体による公演が約二割、そのほかは官公署等のシンポジウムや講演会などで利用されているところでございます。

○米倉委員 博物館の自主事業と伝統芸能公演で合わせて約六割ということです。今後新たなホールが積極的に芸術関係者に利用されるということを期待しております。
 今回の条例改定により、施設改修後には大ホールの利用料金も改めることになりますし、また新たに小ホールも貸し出しをするということになるため、利用料金を設定することとなります。
 資料をつくっていただきましたが、現在の江戸東京博物館は、官公署や小中学校がホールを利用する際には減額することができます。この減免制度は、新たな利用料金制度でもそのまま適用されるのか、伺います。

○工藤文化施設改革担当部長 現行の減額、免除の規定につきましては、改修後の大ホール及び新たに貸出施設となります小ホールにも適用する予定でございます。

○米倉委員 新たな料金体系となっても減免制度は引き続き適用されるということです。この減免制度を見ますと、若手芸術家として知事が別に定める芸術家の創作活動などについては、利用料金を免除するという制度も設けてあります。施設の利用料金の面でも、若手芸術家への支援を位置づけている制度であるということは重要で、ただ実績はないと伺っておりまして、そこは残念なんですが、ぜひ今後、こうした枠組みは生かしていただきたいと思っております。
 とりわけ新たな小ホールにつきましては、都は若手芸術家の育成も位置づけております。利用料金については、こうしたもともと枠組みもありますから、減額対象として支援することが重要だと考えるのですが、いかがですか。

○工藤文化施設改革担当部長 若手実演家の発表の場といたしまして、小ホールを新たに貸出施設とすることによりまして、大ホールに比べて低廉な料金で使用することができますことから、そのことが若手実演家の支援につながるものと考えております。

○米倉委員 大ホールに比べて料金が安いということなんですが、丸一日借りたら二万円を超えるわけなんです。
 日本芸能実演家団体協議会というところが二〇一五年に発表した芸能実演家・スタッフの活動と生活実態調査というものをまとめております。ここでは関東地方の芸能実演家の一年間の収入についても調べていまして、この収入で最も多いのは二百万から三百万円未満と、これが約二〇%となっております。この二〇%を含め、年収三百万円未満の方の割合を見ますと四七%にも上ります。
 金銭的に厳しい中で活動し続けているわけで、都がとりわけその中でも金銭的に厳しいと思われる若手の実演家を支援するということになりましたら、当然、利用料金についても減額をするなどの取り組みは必要だと思います。
 この同じ調査では、技術、技能を向上させるために特に必要と思う条件というものも項目としてあります。伝統芸能に携わる実演家についてのこの項目での結果は、稽古、練習のための場所が確保、提供されることが最も多い四二%、それに次ぐ形で、芸能や映画等の作品を発表、公開できる場の確保、充実が三二%となっております。
 この回答は、伝統芸能にかかわらず、ほかのジャンルの芸能実演家も同じ傾向で、この結果を受けて、調査のまとめには、実演者のこうした状況について、こういうまとめをされております。日ごろから仕事にかかわらず、技能を維持するための研さん、トレーニング、仕事に必要なリサーチ、研究に費やす時間が多く、自己負担の費用の中で会場費が少なからずある状況を考えると、必然的にこのようなサポートを強くすることがうなずけますと指摘をしております。
 安心して活動していくための必要条件は何かという調査についても、文化芸術全般に対する国や自治体による公的支援の充実に三割の回答が寄せられ、さらなる支援は、やはり求められていると思います。
 都としても、施設をつくることにとどまらない支援を求めて、質問を終わります。

○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○里吉委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百三十九号議案及び第百四十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○早川総務部長 去る六月七日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をお開き願います。今回要求のございました資料は三件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1、都立水元特別支援学校及び都立町田の丘学園の改築前・改築後の教室数でございます。
 両校の改築前後の普通教室数及び特別教室数をそれぞれ記載してございます。なお、町田の丘学園の教室数は、今回契約予定の第一期工事から平成三十五年十二月までを予定している第三期工事までの全工事完了後の予定教室数でございます。
 その下をごらんください。2、都立水元特別支援学校及び都立町田の丘学園の改築前・改築後の空調設備設置教室数でございます。
 両校の改築前後の普通教室及び特別教室のうち、空調設備設置教室数をそれぞれ記載してございます。町田の丘学園の教室数は、先ほどと同様、第三期工事までの全工事完了後の予定教室数でございます。
 二ページをお開き願います。3、都立水元特別支援学校及び都立町田の丘学園の児童・生徒数の推計でございます。
 両校の児童生徒数の平成三十年度実数及び平成三十一年度から平成三十五年度までの推計の人数を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○里吉委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○斉藤委員 私の方からは、町田の丘学園の東校舎棟改築及び改修工事請負契約についてお伺いさせていただきたいと思います。
 今定例会が始まるよりももっとずっと前なんですけれども、町田の丘学園に地元の都議とともに視察に伺いまして、校長先生や教員の方たちからもお話を伺ってまいりました。施設の老朽化が進んでいる中で、現在は既存校舎の中で先生たちがさまざまな工夫をされておりまして、職員室のスペースが足りないということで、幾つかの部屋をつなげて仮の部屋をつくって使っておられたりしていまして、職員の皆様も、このたび町田の丘学園の改築を大変心待ちにされているご様子でした。
 生徒さんの数もさらにふえていくということがきょうの資料でも予想されておりますので、ぜひしっかりとこの改築、取り組んでいただきたいと思いますが、本日は確認までに幾つか質問させていただきたいと思います。
 今、グラウンドがある部分に、まず高校の校舎となる一期の計画の建物を建設されると思いますが、これに当たりまして、改築、改修の工事の時期に使用不可となるグラウンドの利用に関して、都の調整検討している代替案について伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 町田の丘学園の改築、改修工事期間において、グラウンドを使用する活動につきましては、校内の体育館を最大限活用いたしますとともに、町田市山崎一丁目にございます町田の丘学園山崎校舎のグラウンドもあわせて活用することで対応していく予定でございます。

○斉藤委員 山崎校舎を活用する場合は、生徒さんの移動にかかる負担も生じると思いますので、それほど遠くはないと申しましても、十分に安全面での配慮などもお願いしたいと思います。
 新設計案を見させていただきました。駐車場について伺いたいのですが、今年度から都内の特別支援学校では、医療的ケア児の通学支援を全校で行っていくということもありますので、今後はそのための車両を置くスペースを確保することも必要かと思います。
 加えて、医療的ケア児の中でも人工呼吸器をつけている生徒については、ことし、来年の二年間、光明学園で二名の生徒がモデル事業的に乗せていただけるということにとどまっておりまして、当該校を含め、ほかの全ての特別支援学校で、この通学支援の対象からは現在外れてしまっていることがあります。この点については、一律対応するのではなくて、例えば人工呼吸器を体育の時間は外すことができるという生徒さんもいらっしゃるとか、個別の状況がありますので、その状況を踏まえて、バスの利用を希望する生徒さんについては、ぜひ検討していただきたいということをまず要望で伝えさせていただきます。
 引き続き、この町田の丘学園では、親御さんが自家用車で送迎をするようなケースもまだあるようにも思われます。
 そこで、この中の駐車場について、スクールバス等のみならず、保護者や近隣住民の来訪も想定した対応が現在とられているかどうか、伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 町田の丘学園の改築、改修では、現在、大型車用八台分、小型車用三台分、合計十一台分でございますスクールバスのバスヤードを、大型車用八台分、中型車用八台分、合計十六台分に拡大する計画でございます。
 また、保護者や来客者用の駐車スペースにつきましては、改築、改修後は十六台分整備する計画でございます。

○斉藤委員 ありがとうございます。
 これは実際に生徒さんたちの様子として、ほかの改築、改修工事を行っている特別支援学校の関係者の方から伺ってきたことなんですけれども、改築、改修工事を行う期間中は、特に知的障害等のある児童生徒さんは大変精神的に不安定になることがありまして、落ちつかない、夜も寝る時間がふだんと変わってしまったりだとか、朝は起きられない、ふだんどおりの生活がしにくいということがあるということです。
 少しの環境の変化や騒音に非常に敏感な生徒さんたちにとって大変なストレスが工事期間中は発生するということがありますが、改築、改修に当たり、知的障害等のある児童生徒に対する配慮について、都はどのように取り組んでいるか、伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 本件工事につきましては、学校運営が円滑に継続できるよう、工事を三期に分けて実施いたしますとともに、その都度、児童生徒の安全が確保できるよう、適切な工事区画を設定する計画でございます。
 具体的には、正門とは別に工事車両の出入り口を設けるとともに、必要な箇所に誘導員を配置いたしまして安全対策を講じるほか、工事区域につきましては、高さ三メートルの万能鋼板による仮囲いを設置いたしまして、学校運営区域と工事区域とを完全に分離することといたしております。
 また、本工事では、低騒音型、低振動型、排ガス規制対策型の建設重機を使用することで騒音、振動などの抑制に努め、児童生徒や学校運営に影響が生じないよう慎重に工事を進めていく計画でございます。
 さらに、工事工程や予想される騒音、振動などにつきましては、事前に学校や児童生徒、保護者に周知をいたしまして、関係者間で情報共有を図りながら適切に対応してまいります。

○斉藤委員 丁寧にご説明をいただきましてありがとうございました。工事期間中における生徒さんの不調や不安には、柔軟かつ適切に取り組んでいただけますよう要望をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○けいの委員 よろしくお願いします。大阪を襲った大地震もありまして、今、学校施設には世間から多大な注目が集まっておりますので、私からは、この工事に関して三点質問したいと思います。
 水元特別支援学校は、小学部、中学部から成る知的障害教育部門の特別支援学校で、葛飾区や足立区の児童生徒が在籍しており、開校は昭和五十二年、また、町田の丘学園は、小学部、中学部、高等部から成る知的障害教育部門と肢体不自由教育部門を併置した特別支援学校で、開校は昭和四十七年と、この両校については、これまで使用されてきた校舎は老朽化が進行しており、また、在籍する児童生徒の増加もあることから、教育環境の向上のため、今回の改築工事の実施に至ったことを大変うれしく思っております。
 今回の契約案件である両校の整備においては、知的障害のある児童生徒や肢体不自由のある児童生徒の教育の場として、安全・安心な施設整備が求められております。
 都立特別支援学校は、災害発生時には帰宅支援ステーションや福祉避難所として重要な役割を担うことになりますが、今回の両校の改築工事において、災害発生時や避難所となることを想定して、どのような整備を行っていくのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 今回の水元特別支援学校及び町田の丘学園の工事におきましては、災害発生時に児童生徒及び避難者の安全を確保するため、防災面に配慮した必要な整備を実施する計画でございます。
 具体的には、災害発生時に使用するマンホールトイレの整備や、停電時に約十七時間稼動できる非常用発電機を設置することといたしております。また、水害等が発生した場合でも学校が災害対応機能を発揮できるよう、避難所となる体育館を初め備蓄倉庫や職員室を校舎の二階に配置することといたしております。

○けいの委員 ありがとうございます。
 それでは、次に、今回の二校の工事におけるトイレの洋式化について質問させていただきます。
 現在、家庭のトイレがほとんど洋式化されている状況や、学校が避難所になった際の高齢者等への配慮から、公明党はかねてより学校トイレの洋式化を推進してまいりました。
 今回の改築工事においても、東京都の二〇二〇年に向けた実行プランに基づき、トイレの洋式化を進めていると聞いておりますが、どの程度整備をするのか、また、今後、特別支援学校のトイレの洋式化をどのように進めていくのか、あわせて伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 今回の水元特別支援学校及び町田の丘学園の工事において設置いたしますトイレの便器につきましては、両校とも全て洋式でございます。
 都立特別支援学校のトイレにつきましては、幼児、児童生徒が安心して学習、生活できる環境を確保するため、学校と相談しながら洋式化を順次進めております。
 今後、学校の要望で残す和式便器以外は全て洋式便器とする方針でございます。

○けいの委員 ありがとうございました。
 それでは、次に、今回の二校の改築工事における空調設備の整備について質問いたします。
 私は、一定の本会議での一般質問や委員会質疑において、学校施設への空調設備の整備を訴えてまいりました。
 現在、都立特別支援学校においては、特別教室や体育館の空調設備の整備を進めていると聞いております。また、先ほどもありましたように、特別支援学校の多くは、地元区市町村の依頼に基づき福祉避難所に指定されている場合が多く、避難所として運営する場合も考慮し、空調設備の整備は重要であると考えます。
 水元特別支援学校の改築前の旧校舎では、体育館と特別教室の一部で空調設備が未整備でありました。今回工事を行う二校について、体育館も含めた空調設備の整備をどのように計画されているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 現在、都立特別支援学校においては、児童生徒の障害の重複化の状況に適切に対応した教育環境を整えるため、体育館及び特別教室への空調設備の整備を推進しているところでございます。
 今回の水元特別支援学校及び町田の丘学園の工事におきましても、体育館のほか、全ての普通教室、特別教室に空調設備を整備することといたしております。

○けいの委員 今回の両校の改築工事によって、普通教室数は両校ともに約二倍となる、そして、全ての普通教室、特別教室、そして体育館にも空調設備が完備されることで学校の校舎が充実し、これまで以上に質の高い教育が展開され、防災面でも一層充実することが大いに期待されます。
 東京都の特別支援教育を一層推進し、そして防災対策に万全を期すためにも、施設整備は重要なものであります。都教育委員会におかれましては、障害のある児童生徒の自立と社会参加の実現に向け、今後も引き続き教育環境の整備充実、防災対策に取り組んでいただくことを強く要望しまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○池川委員 資料についてご提出いただいてありがとうございます。
 まず、都立水元特別支援学校改築工事請負契約について質問をいたします。
 葛飾区にある都立水元特別支援学校は、知的障害のある子供たちが通う小学部と中学部のある学校で、老朽化が著しく、改築が決定をされ、現在は仮校舎で学校生活が送られています。
 ホームページに掲載されている公立学校統計調査報告書を見ると、五年前の二〇一三年度には百六十六人だった児童生徒数が毎年伸び続けていることがわかります。東京都内全域で知的障害の在籍者数は大きく伸びていますが、比較可能な二〇一三年度と二〇一七年度で見ると、都内平均では一・一〇倍の伸びになっていますが、水元特別支援学校では一・二二倍の伸びとなっています。
 そこでまず、現状と今後の推計について伺いたいと思います。
 水元特別支援学校における現在の学級数は幾つでしょうか、また、今後の入学する子供の推計についてはどうなっているか、また、改築によって教室がどのように変化をするのか、お答えいただきたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 平成三十年五月一日現在の水元特別支援学校の在籍者数は二百二十人で、学級数は四十七学級でございます。
 今後の在籍者数でございますが、新校舎完成時点の平成三十二年度では二百五十四人、平成三十五年度では二百五十八人とそれぞれ推計しているところでございます。今回の改築によりまして、普通教室を二十一教室から四十二教室にふやす予定でございます。

○池川委員 今のお答えですと、既に今年度の在籍者数は二百二十人で、学級数は四十七だということです。一方で、教室数については、改築前の二倍である四十二教室となるものの、既に現状の四十七学級では不足が生じているということがわかりました。
 新校舎完成時には、推計で二百五十四人、出していただいた資料によると、その後も増加傾向にあります。しかも、現在の仮校舎は三十五人学級想定でスタートしたと聞いており、急速な児童生徒の増によって、仮校舎での学校生活も困難が生じているという実態も伺ってまいりました。
 この状態について、ある先生が、静かな音楽、動かなくていい体育、危なくない調理をしなければならないぐらい過密な状況になっているという表現もされていましたが、今後もふえ続ける児童生徒の状況を考えると、新たな困難に直面する可能性は拭い去れないと思います。
 そこで伺いますが、児童生徒がふえ、現在も教室数を上回る学級編制となっているわけですが、さらにその児童生徒数が増加することが見込まれます。これについてはどのように対応されていくのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 水元特別支援学校の改築に当たりましては、増加する児童生徒数に対応するため、建築基準法を初めといたしました法規制と諸条件の範囲内で最大の普通教室数を確保したところでございます。
 平成三十二年度の校舎の供用開始時点では教室数が不足する見通しでございますが、超過する学級数分の普通教室につきましては、教材室等の管理諸室を普通教室に転用利用することなどにより、必要な教室数を確保してまいります。
 将来的には、東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画に基づきまして、都立特別支援学校の整備を進める中で通学区域の見直しなどを行い、水元特別支援学校の状況に対応してまいります。

○池川委員 そもそもこの計画の中では、老朽校舎への対応とともに、カーテン教室など普通教室の不足が深刻化するもとで、この改築に至っています。
 しかし、今の答弁を聞くと、課題が起こり得ることは認識しているけれども、実際には現状と変わらない、教室を分割するとか、もしくは別の教室を転用する等、実際には問題を先送りしているように聞こえます。
 実際にどのように確保していくのか、また、今後、新たな整備を進める中で解決するといいますが、実際には、まだその状況についても示されていないというのが現状だと思います。将来的にはという話でありますが、子供たちの教育環境の問題であり、子供たちは小学校六年間、そして中学校三年間で卒業していく、その子供たちにとっては将来的という言葉は通じないと思います。
 児童生徒の人数がふえるということは、それに伴いさまざまな教育活動に影響が出ます。そもそも狭い敷地の中で全ての施設を詰め込み、先ほど法令の中でできる範囲内で最大限の普通教室数の確保という話もありましたが、そうした発想そのものが、こうした困難を生んでいるというふうに感じます。教室の確保という基本的な問題への対応を初め、良好な教育環境を確保すべきだということは求めておきます。
 次に、スクールバスの動線について伺いたいと思います。
 財務局の平成二十五年度事業評価における施設整備評価には、スクールバスの動線、駐車場の確保が困難になることが想定されるという記述があります。これはつまり、従前から動線についての問題は指摘もあったし、問題意識も持って取り組んできたということだと思います。
 具体的には、改築前、敷地の北側からスクールバスが出入りしていた点についての懸念が、周辺住民の方からも出されています。現地は、北側の道路というのは大変狭い道となっておりまして、こうした状況について地域住民の方の不安の声を受けとめ、解決していくことが必要だと考えます。
 そこで伺いたいと思いますが、スクールバスの駐車場の台数については、何台から何台に変化をするのか、スクールバスの動線についてはどのように検討されたのか、また、安全性の配慮についてはどう検討されたのか、伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 今回の改築では、大型車五台分でありましたスクールバスのバスヤードを大型車六台分に拡大する計画でございます。スクールバスの出入り口につきましては、学校敷地の西側道路が都市計画道路で、将来的に交通量が増大することが予想されることや、児童生徒が不意に敷地外へ流出した際の安全面、周辺交通環境への変化、影響を最小限に抑える観点から、改築前と同じ学校敷地北側に設置する計画といたしました。
 これに伴います出入り口付近における道路交通への影響につきましては、近隣住民からのさまざまな意見などを踏まえまして、学校敷地周辺のスクールバスの走行経路を一部変更いたしまして、円滑な運行に有効な右折進入に限定するほか、スクールバスの到着時間の分散化を図るなど、対策を講じることとしております。

○池川委員 動線の問題については、右折での進入経路に変更をすること、また、スクールバスの到着時間について分散化を行うということでありました。今後、交通量の変化、また児童生徒数の増に伴って、さまざまな困難が生じる。例えば、バスの台数の変更などについても考えられます。これは工事車両の出入りも含め、安全性を確保することを求めておきます。
 また、学校関係者の方から話を伺うと、スクールバスの動線とともに、放課後等デイサービスの車両の対応に苦慮しているという話を聞きました。これは水元特別支援学校に限ったことではなく、その他の特別支援学校についても当てはまるわけでありますが、水元特別支援学校では約三十台のワゴン車を三回に分けて出入りして、今対応しているということを聞きました。今後、人数がふえていけば、さらに放課後等デイサービスの車両の台数というのはふえていくということが予想されます。
 直接の所管は福祉保健局になるわけですが、学校への送迎の課題について情報交換をし、待機場所の確保、また運行についての注意点などについて、必要な対策を行っていただきたいということは求めておきます。
 普通教室以外についても伺います。
 プールについて、共産党都議団は一貫して温水化を求めてまいりました。文部科学省の特別支援学校施設整備指針には、自立活動での利用など日常的な利用を考慮し、維持管理等に十分留意しつつ、温水プールとして計画することが望ましいというふうに記述があります。
 プール以外にも限られた敷地の中で学校生活が生き生きとできるのか、環境負荷の低減を初めとする施設設備がどのように配置されているのかについても重要だと考えます。
 そこで、普通教室と特別教室以外の施設についてはどう変化をするのか、また、プールは温水化にすべきだというふうに考えますが、どういうふうな取り組みになっているのか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 今回の改築におきましては、校庭とは別に校舎の横及び屋上の計二カ所にプレーグラウンドを設置いたしまして、限られた敷地の中でもさまざまな活動が可能となるスペースを確保する計画でございます。
 また、太陽光発電パネルやLED照明の設置、自然換気システムの導入、多摩産材の活用など、環境面などにも十分配慮いたしております。
 なお、プールにつきましては、学校の要望及び校舎の規模や日影などを考慮いたしまして、校舎屋上に屋外型のプールを計画いたしております。

○池川委員 これ、敷地面積が狭隘なために屋外でつくらざるを得ないというのが実態だというふうに思います。この問題は、やっぱり敷地が狭く、児童生徒がふえるにもかかわらず、その敷地の中に何とか全て詰め込んでしまおうということで、矛盾がこうしたところにもあらわれているのかなというふうに思います。
 水元特別支援学校では、この間、生徒増によって買い物学習の実施が困難になったり、トイレトレーニングをやったことのない新卒の先生が対応することで、さまざまな課題が生まれている、また、特色あるポニー学習が年六回から二回に減るなど、人数の急増、教員不足、また経験の浅い先生がふえることによって、さまざまな困難が生じているという話も伺ってまいりました。
 仮設校舎も、当初予定していた学級よりも大きくふえることで物理的な困難があるといいます。例えば、文化祭の際には、時間制で入れかえをして保護者に見ていただく、地域との協力が必要という学校の理念はありながらも、実際には地域の方の参加はお断りをしているという現状もあると聞きました。
 校舎の改築のみならず、現在の仮設校舎についても学校現場と相談し、必要な改善を図るよう求めておきたいと思います。
 次に、町田の丘学園東校舎棟改築及び改修工事請負契約について質問いたします。
 私も町田が地元でありますが、市議会議員の時代にも町田の丘学園には何度も訪れ、そのたびに課題を伺ってまいりました。共産党都議団も、カーテンで間仕切りされ、圧倒的に不足をしている普通教室、玄関ホールで行われる体育、椅子を引くことも困難な職員室の状況など、実態を告発するとともに、関係者の皆さんとともに改善を求めて奮闘してまいりました。そうした経過があり、この改修については大変注目をしております。
 まず、基本的な問題について伺いたいと思いますが、町田の丘学園の本校舎と分校舎を合わせた現在の学級数及び在籍者数はどうなっているのでしょうか。また、改築によって教室数はどのように変化をするのか、今後の人数、入学する子供の推計値についてもお伺いしたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 平成三十年五月一日現在の町田の丘学園の在籍者数は三百八十四人で、学級数は七十七学級でございます。
 今後の在籍者数は、平成三十五年度時点では四百六十八人と推計しております。この改築、改修工事によりまして、普通教室を四十二教室から八十二教室にふやす計画でございます。

○池川委員 現在よりも八十四人ふえるということは大変深刻だと思います。そもそも現在でも都内で大規模に当たる学校でありますが、それがさらに大規模化をしていくということになります。
 改築したけれども、在籍児童生徒が増加し、それを上回って特別教室、普通教室等が不足をするということは、ほかの特別支援学校でも起こっております。これに加えて町田の丘学園は、知的障害、肢体不自由の併置校であり、かつ小学部から中学部、高等部までの十二学年が通う学校となっております。大規模になっていくことが教育環境としていいものなのか、しっかりと検討を加える必要があると思います。
 次に、具体的な工事の内容について伺いたいと思います。
 学校運営を行いながらの工事、しかも三期に分けての工事となります。知的障害のある子供たちの中には重機にくぎづけになってしまう子、騒音や振動、粉じんなどに敏感な子がいらっしゃいます。それ自体が障害の特性であり、教育環境を考える際にはこうしたきめ細かな配慮が必要だと思います。また、工事を行いながら学校運営を行うということは、安全性に特段の配慮が求められます。
 そこで伺いたいと思います。
 学校運営を継続しながらの工事となりますが、工事車両等の動線、子供たちとの接点についてはどのように検討されたのか、安全性の観点から伺いたいと思います。

○小原特別支援教育推進担当部長 本件工事につきましては、学校運営が円滑に継続できるよう工事を三期に分けて実施することといたしておりまして、その都度、児童生徒の安全が確保できるよう適切な工事区画を設定する計画でございます。
 具体的には、正門とは別に工事車両の出入り口を設けるとともに、必要な箇所に誘導員を配置して、安全対策を講じることとしております。
 また、工事地域につきましては、高さ三メートルの万能鋼板による仮囲いを設置いたしまして、学校運営区域と工事区域とを完全に分離することといたしております。

○池川委員 さまざまな不安や心配の声が寄せられているだけに、工事説明会、そして実際の工事の際には必要な対策、改善を図っていただきたいと思います。
 また、これまでと動線が変わることで周辺住民の方々に影響を与えることも懸念されますし、工事期間中というのは、もとより周辺住民の方にさまざまな迷惑をかけることになると思いますので、その辺についても細心の注意を払って、都として必要な指導、そして点検もしていただきたいと思います。
 具体的な施設について聞きます。
 普通教室と特別教室以外の施設については、具体的にどのように変わるのか、町田の丘についてもプールは温水化とすべきだと思いますが、その点についてはどうなっているか、伺います。

○小原特別支援教育推進担当部長 今回の改築、改修におきましては、体育館などの体育施設、職員室や経営企画室などの管理諸室、厨房や備蓄倉庫などの共用施設も適切に整備する計画でございます。特に改築後のプールにつきましては、肢体不自由教育部門を初めとして、体温調節のできない児童生徒などを考慮いたしまして、屋内型の加温式のプールを整備する計画でございます。
 そのほか、太陽光発電パネルやLED照明の設置、節水型トイレの導入、多摩産材の活用など、環境面などにも十分配慮しております。

○池川委員 具体的な内容についてお示しをいただきました。プールについては加温式で温水とはなっていないということでありますが、今回、一期目の工事でプールは直接工事にかからないわけで、ぜひこの点については検討していただきたいということを求めておきます。
 今回の改築工事は、学校のグラウンドを種地として改築を行うために、三期までの完成の間は、山崎校舎に整地をされたグラウンドまでスクールバス等で移動して、グラウンドの体育を行うということを聞きました。
 一方で、当初よりも計画が長期間となることによって、プールも体育館もない山崎校舎の子供たちは八年間を過ごすことになる、このことに関係者の皆さんは大変胸を痛めています。完成までの六年間の間、教育環境としてかなり厳しい状況が続くというのが実態だと思います。その中で最善を尽くしていただくということはいうまでもありませんが、これだけの長期間にわたる工事と、それに伴う教育環境の困難さは深刻だと思います。
 町田の丘学園は、町田市全域が通学区域となっています。これは面積にしていえば、東京二十三区で台東区、荒川区、千代田区、文京区、豊島区の面積を足し合わせたよりも広い。わかるようでわかりませんが、具体的にいうとかなり広域から通っているということです。
 面積が広いがゆえに、スクールバスの所要時間についても長時間となっております。東京都教育委員会が東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画で、スクールバスの乗車時間を六十分以内とすることにしていますが、町田の丘学園では、昨年度の学校要覧、見させていただくと、本校舎では平均で七十一分、山崎校舎でも平均で六十七分となっており、全十九コースあるバス路線のうち、十五コースが六十分以上となっています。最も時間のかかるコースだと八十五分、そして八十分を超えるものがまだ三コース残っているというのが現状です。
 今後の見通しでも子供がふえていくことは明らかで、本来的には新たな学校を設置したり、施設のしっかりと整った分校舎を設置することが必要だと考えます。これから第一期の工事となるわけですが、既に教室数を超える学級編制となる可能性が極めて濃厚であり、本来であれば、ふやしてしかるべき重度重複学級をふやしていく、こうしたことを踏まえても、現行方針を発展させる必要があると考えます。
 きょう質問した水元特別支援学校も町田の丘学園も、既に抱えている課題を全面的に解決するとはいえないと感じます。水元特別支援学校では、必要な施設設備を確保しようと思っても敷地が不足をしていること、改善しても転用教室を前提として学級編制がなされているということ、こうした課題を目の当たりにすると、教育環境として本当にいいのかと疑問が残るわけであります。
 教育には、物理的、そして精神的なゆとりが必要です。全ての子供の最善の利益に立ち、豊かな教育環境を保障していくためにも、当事者の児童生徒、保護者、学校の教職員、また地元自治体とも協議を行い、よりよい方向に進んでいけるよう東京都教育委員会のイニシアチブを発揮していただくことを求めて、質問を終わりたいと思います。

○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○里吉委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百二十八号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。

○里吉委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百四十一号議案及び第百六十四号議案を一括して議題といたします。
 第百六十四号議案及び過日の委員会で要求のありました資料について理事者の説明を求めます。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長
過日の本会議におきまして追加提出いたしました議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回提出し、ご審議いただきます契約案は、東京スタジアム(三十)電気設備改修工事その二請負契約一件でございます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中村総務部長 引き続きまして、私から、契約案の詳細につきましてご説明申し上げます。お手元の資料第1号、平成三十年第二回東京都議会定例会提出案件(契約案)の概要の表紙をおめくりください。
 今回追加提出いたしました契約案は、東京スタジアム(三十)電気設備改修工事その二請負契約一件でございます。
 工事場所は東京都調布市西町、契約相手はきんでん・住友・岸野建設共同企業体、契約金額は三十一億六千四百四十万円、契約方法は一般競争入札、工期は契約確定の日から平成三十二年三月十三日まででございます。
 次のページに、ただいまご説明いたしました施設の案内図及び配置図をお示ししております。
 最後に、お手元配布の資料第2号につきましては、提出させていただきました議案となります。後ほどごらんいただければと存じます。
 以上、簡単ではございますが、追加提出いたしました案件についてご説明申し上げました。
 引き続きまして、過日の当委員会において要求のございました資料についてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料第3号、文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくりください。東京スタジアムの改修工事におけるアクセシビリティ対応状況でございます。
 資料には、東京スタジアムの改修工事の概要及び観客席、車椅子対応トイレ、エレベーターについて、それぞれ現状と改修後の比較を表に記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○里吉委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○高倉委員 契約案のうち、東京スタジアムの電気設備改修工事についてお伺いをいたしたいと思います。
 ことしの二月に都議会の超党派の議員のメンバーで韓国の平昌の冬季オリンピック大会に行かせていただいて、開会式並びにさまざまな運営状況について、つぶさに視察をさせていただいたところでございます。
 特に開会式は、寒さということもありましたけれども、直接拝見をする中で、非常に工夫も凝らされていて、特にやっぱり夜間ということもありまして、かなり光を縦横に駆使をした大変すばらしいものであったというふうに思います。当然ながら、そこに音響がプラスをされ、もちろんそこに出し物もあって、大変すばらしい開会式であったという感想を私は持っております。
 そうした、スポーツに限らないのかもしれませんけれども、大きなイベント会場、もしくはスポーツ競技場でやる場合に、夜間であれば光を駆使する、もちろん音響の効果というのもかなり進んでいるわけでありますが、全てやはり電気で動いているというようなことがありまして、やはり電気設備というのは極めて重要なものであるというふうに私は考えているわけであります。
 この東京スタジアムを来年度、それからその後二〇二〇年度と、大変大きなイベントが続く会場ということで、活用されるというふうに思っております。そうした中で今回、大規模な改修が行われて、その中で電気設備についてもしっかりとした設備が構築をされるということであると思います。
 そこでまず、今回の電気設備工事によって、現在の設備に比べてどのように変わっていくのか、このことについてご説明をいただきたいと思います。

○藤木スポーツ施設担当部長 東京スタジアムにおきましては、来年度、ラグビーワールドカップ二〇一九が開催されますとともに、東京二〇二〇大会では、サッカー、七人制ラグビー、近代五種競技の会場となります。
 大会開催に向けまして、アクセシビリティーを向上する改修や設備の改修を行うこととなりますが、そのうち電気設備工事では、競技用照明のLED化、リボンビジョンの設置、コンコースへのデジタルサイネージの設置など、機能の向上を図りますほか、老朽化した競技用音響設備や監視カメラ設備などの電気設備を更新いたします。

○高倉委員 今の答弁の中に競技用の照明のLED化というお話がありました。最近はこういう形でさまざまな競技場の照明設備等が更新をされる場合は、恐らく、順次LEDを使っているんではないかなというふうに思います。
 家庭用のLEDと、ああいう大規模な場所でのLEDの省エネ効果というのは、ちょっと違っているというふうにも聞いておりますけれども、しかしながら、このLEDを照明に積極的に使っていくということで、大きな省エネ効果というのも当然ながら期待をされると。省エネであり、なおかつ電気料も少なくて済むということだというふうに思いますけれども、そもそも、恐らく照明の数自体も、現状と改修後というのは違ってくると思いますので、単純には比較できないとは思いますけれども、こうした省エネの面でも大変大きな効果がきっと期待できるんではないかなというふうには思っております。
 そこで、この競技用の照明改修というようなことについて、機能の面でどういうふうなところが変わってくるのか、わかりやすく説明をしていただきたいと思います。

○藤木スポーツ施設担当部長 今回の競技用照明の改修におきましては、省エネ性能にすぐれているLEDを導入いたしまして、ラグビーワールドカップや東京二〇二〇大会に要求される必要な照度を確保いたします。
 現状の競技用照明は、フィールド面の水平面照度が千五百ルクスでございますが、今回の改修によりまして、ラグビーワールドカップに要求される二千五百ルクスに対応可能となります。東京二〇二〇大会で予定されている競技などにつきましても、きめ細かく対応できるようになります。
 また、これまでの照明は点灯に時間がかかっておりましたが、LED化によりまして瞬時の点灯や消灯、調光ができ、イベント時におきまして、舞台照明と一体に演出することも可能となります。

○高倉委員 今、競技においても最適な明るさが得られることと同時に、現状の照明に比べますと、恐らく現状の照明は、スイッチを入れてから必要な明るさになるまでが多少時間がかかるんだと思うんですね。反対にスイッチを切ると、それが暗くなるまでに多少の時間がかかる、こういう照明なんだというふうに思いますが、今のご説明ですと、点灯も含めて瞬時にそういったことに対応ができる。
 先ほど私、冒頭に申し上げましたけれども、私が見たのは、平昌の例を挙げましたので、あそこはあそこの会場そのものの電気ではなかったかもしれませんが、いずれにしてもスタジアムで行うこと、それはもう競技を含め、それから式典のようなイベント、そういうところで光を駆使していくというようなことにおいては、瞬時につけたり消したりもできる、調光もできるというようなことで、大変に使い勝手がいいといいますか、いいものになっていくんじゃないかなということで、この点については期待をしたいと思います。
 ちょうど今、サッカーのワールドカップをやっておりまして、皆さんも翌日を気にしながらテレビを見たりしているんじゃないかなというふうに思いますが、サッカーもいわゆる競技をするフィールドというんでしょうか、周りによく広告が出るような、しかもどんどんどんどん変わっていくようなものがあります。リボンビジョンというふうなことで呼ばれているものかもしれませんけれども、今回の電気設備工事でも、このリボンビジョンを新設するというのが先ほど出された資料の中にあります。
 これについて新設をすることでどういう効果が期待できるのか、このことについて答弁をいただきたいと思います。

○藤木スポーツ施設担当部長 今回、メーンスタンド側とバックスタンド側の上層スタンドと下層スタンドの間に帯状映像装置であるリボンビジョンを新設いたします。
 これによりまして、スポーツ観戦やイベント時において、リボン状に流れるような動きのある多彩な表現により臨場感あふれる演出が可能となり、これまで以上に魅力あふれるスタジアムとなります。
 また、状況に応じて観客への多言語による情報、施設情報、災害情報の提供等を行うことも可能となります。
 リボンビジョンを含めた一連の改修によりまして、東京スタジアムは多様なニーズに応え、多くの観客を引きつけ、より使いやすい施設となるよう着実に改修工事を進めてまいります。

○高倉委員 今、演出にも大きな効果があるというお話がある一方で、多言語情報とか、あるいは施設で必要な情報、場合によっては災害時に緊急に必要になる情報にも迅速に対応ができるというようなことであるというふうに思いまして、新しくなるというかリニューアルされる競技場、そして、これからラグビーワールドカップを迎え、そして、さらには二〇二〇年の東京大会を迎える競技場にふさわしい設備になっていくんではないかなというふうに思います。
 今回の契約の案件であります三十一億円以上の契約金額というふうになっておりますけれども、今、説明をお聞きいたしまして、私、冒頭、こうした競技場においては、電気設備というのは極めて重要であるということを申し上げましたけれども、その内容が十分に期待できる、あるいは効果があるというようなことがわかりました。ぜひ着実に工事を進めていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。

○池川委員 東京スタジアムの改修工事及び電気設備工事について、あわせて伺いたいと思います。
 資料について、ご提出をいただいてありがとうございます。
 今回の改修工事の目的は、財務局の二〇一七年度事業評価の中にあるエビデンスベースに基づく評価の中にそれが書かれておりまして、(1)、アクセシビリティ・ガイドラインへの対応、(2)、施設老朽化への対応及び(3)、施設の機能向上の三点を目的とすると明記をされています。
 障害の有無にかかわらず、全ての人々にとって利用しやすい施設となるよう、アクセシビリティーの確保に向けて、設計段階で障害のある方や学識経験者等から意見を聴取するとして設置されたアクセシビリティ・ワークショップでも、障害当事者の方から実際に観戦に行って困ったこと等、具体的な意見が出されていることも見させていただきました。
 それで、まず伺いたいと思いますが、今回のアクセシビリティー対応で実施する主な内容について、またそれによって具体的にどのように変化をするのか、変わるのかについて伺いたいと思います。

○藤木スポーツ施設担当部長 ラグビーワールドカップ二〇一九及び東京二〇二〇大会の会場となります東京スタジアムの改修に当たりましては、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえ、より高いレベルのバリアフリー化を目指すことといたしました。
 具体的には、車椅子席は現状三百九十四席ございますが、前の席の観客が立ち上がった際には、車椅子使用者の視界が遮られてしまう状況でございます。このため、改修後はサイトラインが確保された車椅子席を三百二十八席設置するとともに、同伴者席を車椅子席と同数で横に設置いたします。
 加えて、付加アメニティー席も七十二席設置し、これらによりまして、アクセシビリティーに配慮した座席は、現状の三百九十四席から三百三十四席ふえて七百二十八席となります。
 車椅子対応トイレは、現状十五カ所を改修後は二十六カ所とするほか、男子トイレ、女子トイレそれぞれにオストメイト対応便房、乳幼児対応便房を設けるなど、さまざまな利用者ニーズに対応してまいります。
 エレベーターは、新たに施設の外周部にガイドラインの推奨基準を満たす三十人乗りエレベーターを二基増設いたします。

○池川委員 ハード的には、これまでと比較をすれば大きく改善が図られるということになります。同時に、アクセシビリティ・ワークショップでも、例えばエレベーターについて、視覚障害者にはどちらに出てよいのかわからないという問題があるため、音声アナウンスが重要であるとか、改修が不可能な点について明らかにすることで、ハードの不備を補うソフトの対策も具体的に見えてくるのではないかと思う、この点について大会主催者とも連携を図ってほしいなど、意見が出されており、こうした声にはぜひ耳を傾けて、具体的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、東京スタジアムの具体的な改善要求として、夕日が差し込んだときに大型スクリーンについて見えにくいという指摘がなされており、これに対してアクセシビリティ・ワークショップの中でも検討するというふうに回答されているわけでありますが、こうしたものについてもきちんと対応していただきたいということを求めておきます。
 次に、アクセシビリティー対応以外の部分について伺います。
 アクセシビリティー対応に加え、設備の機能向上について取り組むとされていますが、具体的な内容としてどのような問題に取り組むのか、伺います。

○藤木スポーツ施設担当部長 東京スタジアムの改修に当たりましては、アクセシビリティ・ガイドラインへの対応、施設老朽化への対応及び施設の機能向上の三点を目的として工事を実施いたします。
 このうち設備の機能向上の主な内容は、競技用照明につきまして、省エネ性能にすぐれているLEDを導入し、ラグビーワールドカップの要件を踏まえ、フィールド面の水平面照度を現状の千五百ルクスから二千五百ルクスに対応可能といたします。
 また、リボンビジョンの設置によりまして、スポーツ観戦やイベント時において臨場感あふれる演出が可能となり、これまで以上に魅力のあふれるスタジアムとなります。
 こうした一連の改修によりまして、東京スタジアムが多様なニーズに応え、より使いやすい施設となるよう、着実に改修工事を進めてまいります。

○池川委員 照明については、国際基準等に合わせて照度を上げていくということがわかりました。一方で、リボンビジョンについては、初めにも紹介した財務局の二〇一七年度事業評価の中にあるエビデンスベースに基づく評価の中に具体的な記載があり、約六百メートル設置するのに工事費約十六億円というイニシャルコストがかかることが示されております。
 リボンビジョンについては、ないよりあった方がいい、そうした具体的に役立つことというのはわかるんですけれども、エビデンスベースで検討したときに、その必要性について詳細な分析が行われたというふうには見えにくいと感じました。この問題については、詳細について都民にしっかりと明らかにしていくことが必要だと思います。
 こうした問題をきちんと都民に示すとともに、効果と経費についてしっかりと検証を行っていくことが必要であり、全体としてのコスト縮減についてはIOCの要請でもあり、そして、実際に東京都としてもそうしたことを進めていくというふうになっているわけですから、その点についてはきちんと検討もしていただきたいということを求めて、質問を終わります。

○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○里吉委員長 次に、報告事項、有明アリーナ管理運営事業、特定事業の選定についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○入江委員 東京二〇二〇大会でバレーボールと車椅子バスケットボールの会場になる有明アリーナの建築は着実に進行しています。都がつくる新規恒久施設で、二〇一九年十二月に完成予定、総工事費は三百五十七億円の見込みです。施設の所有権を都が有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定するコンセッション方式で黒字経営を確実にするとのことです。
 今回、有明アリーナの管理運営事業をPFI法に基づき、コンセッションの特定事業とした意義を伺います。

○鈴木開設準備担当部長 有明アリーナは、東京の新たなスポーツと文化の発信拠点としまして、質の高いスポーツ観戦の機会提供や魅力的なエンターテインメント等の誘致、開催を目指しておりまして、そのためには、民間事業者のノウハウを活用した柔軟な運営を行うことが重要でございます。
 このたび、有明アリーナの管理運営事業をPFI事業として実施することが適切であるとして、コンセッションによる特定事業といたしました。選定に当たりましては、有明アリーナのような大規模アリーナ施設をコンセッションにより運営する事例が国内に存在しないことから、定性的評価を行いました。
 本事業をコンセッションによる特定事業とすることで、民間事業者の運営ノウハウや創意工夫を生かした事業活動が可能となり、民間の良質なサービスを継続的に利用者に提供できるものと期待しております。
 有明アリーナのコンセッション事業は、大規模アリーナとしては国内初の取り組みでありまして、官民連携の新たな事例となるような運営を目指してまいります。

○入江委員 民間事業者によるコンテンツの充実とサービスの向上によって、運営権対価の収入増も期待されるという定性的評価だということがわかりました。
 確認なんですけれども、この特定事業の選定で定量的評価、バリュー・フォー・マネーを行っていないということでした。
 比較すべき事例がなく、定量的に評価することが難しいとしても、事業における収支がどうなるか、きちんと収支を評価していくことは重要だと考えますが、いかがでしょうか。

○鈴木開設準備担当部長 ご指摘のように、有明アリーナの管理運営事業に関する評価として、事業の収支がどうなるかは重要な要素の一つでございます。
 収益を確保し、運営対価を可能な限り確保していくことは、都民の利益にもつながると認識しておりますが、一方、有明アリーナの管理運営では、収益性の高いコンサート等だけでなく、スポーツ利用にも一定の配慮をすることや、運営権者がサービス向上のために追加投資をすることなども期待されております。
 このように施設で提供されるサービスの具体的内容や質、運営権者による追加投資など、さまざまな要素を勘案して、全体のバランスの中で収支についても評価していくべきものと考えております。
 今後、公募により、民間事業者から具体的な提案を募り、提案された収支の計画や提供されるサービス、追加投資の内容など、事業者選定の審査委員会で総合的に審査し、事業者を選定してまいります。

○入江委員 民間事業者の創意工夫により得られた収益を活用して、都民へのサービスをどのように向上するのか、その効果をしっかりと見ていきたいと思います。
 さて、昨年の二〇一七年十二月にも、この文教委員会で質疑がありまして、有明アリーナ管理運営事業実施方針が出されました。そちらの方針では、実施契約締結予定が二〇一九年四月でしたが、今回では先に延び、二〇一九年七月に変更されました。これは、三カ月間の官民対話が新たに設定されたことによるものです。都と民間事業者の話し合いが十分に行われることは大変よいことです。
 民間事業者とはこれまでもヒアリングを行っており、第一回目は二十一件四十九社、第二回目は十二件三十四社が参加しました。そして、実施方針に関しては、質問が百九十九件、意見が七十二件寄せられたとのことですが、どのような内容が多かったのか、伺います。

○鈴木開設準備担当部長 昨年十二月に策定いたしました有明アリーナ管理運営事業実施方針について寄せられた質問及び意見は、本事業の事業者選定の方法や開業準備、運営業務の内容など、多岐にわたるものでございました。
 具体的には、東京二〇二〇大会前後の施設の維持管理業務の内容や施設への追加投資や大規模修繕、スポーツ利用の考え方などに関するものでございました。
 本年二月には、これら実施方針に関する質問の回答を公表するとともに、民間事業者からの質問等を踏まえて、さらに検討を重ね、本事業の基本的な業務について都が考えるサービスの最低水準である要求水準書の素案を公表したところでございます。

○入江委員 ありがとうございます。
 こうしたこれまでの民間事業者からの意見を踏まえて、今後、官民対話を行うものと考えますが、官民対話の目的と形式、そしてどのような内容を対話するものなのかを伺います。

○鈴木開設準備担当部長 官民対話は、民間のノウハウや創意工夫を最大限に生かしていくため、応募を検討している民間事業者と対面による質疑や意見交換を行い、要求水準の明確化を行うものであり、官民対話の結果は、民間事業者の提案内容等にかかわるものなどを除き、参加者に共有する予定でございます。
 官民対話により、要求水準に関して、都が求めるサービス水準の内容を詳細かつ明確にするとともに、民間事業者が提案書を作成するために必要な情報を得て理解を深めた上で、みずからの創意工夫を最大限に生かした提案を行うことができるものと考えております。
 具体的な実施方法などについては、今後公表する募集要項等において明らかにすることとしております。

○入江委員 前回も申し上げたんですけれども、とにかく日本のみならず海外からもすばらしいアリーナだと評価され、スタープレーヤー、そしてビッグアーティストが、いつかは有明アリーナに立ちたいと思ってもらえるような一流のアリーナとなっていただきたいと思っております。
 そのためには、とにかく運営権者となる民間事業者の力量が問われます。
 運営権者候補となる民間事業者がまず提案書を出し、その後の選定については、どのようなメンバーによる審査委員会で討議するのかを伺います。さらに、運営権者決定までのプロセスについて伺います。

○鈴木開設準備担当部長 事業者の選定に当たりましては、アリーナ施設の運営やコンセッション等の官民連携手法、法律、会計の専門家等、外部有識者を中心とした審査委員会を設置し、民間事業者からの提案書について審査を行います。
 審査委員会におきまして運営事業者の候補者を選定いたしまして、都が仮契約を締結した後、平成三十一年第二回都議会定例会において、運営権設定について議決をいただき、その後、実施契約を締結する予定でございます。
 なお、審査委員の氏名や事業者選定の基準、方法等につきましては、今後公表する募集要項等において明らかにすることとしております。

○入江委員 日本初のコンセッションにより運営する大規模アリーナですので、成功のモデルとなることが重要です。間もなく公表されると聞いていますが、事業者の選定基準や審査委員などの情報が募集要項などに示されるとのことです。
 引き続き、都民への十分な情報公開をすることを要望いたします。
 東京二〇二〇大会後の有明レガシーエリアの中核として、都民が、そして国民が長きにわたり利用し、楽しみ、感動を得られるアリーナとなるように努めていただきたいと強く望みます。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○米倉委員 有明アリーナの管理運営を特定事業として選定するという東京都の報告について伺います。
 特定事業とは、PFI法で公共施設等の整備等に関する事業であって、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することにより、効率的かつ効果的に実施されるもの、つまり、PFI方式で整備、運営することが適している事業ということですが、今回、議会に提出された報告では、東京都は、都がみずから有明アリーナを管理する場合と比べて、効率的かつ効果的に実施できることを基準として評価を行った結果、有明アリーナの管理運営を特定事業として選定した、つまり、PFIの一つであるコンセッション方式にすることにしたということです。
 発表文書を読ませていただきましたが、四つの評価項目についてそれぞれわずか二行から八行ずつの文章があるだけで、しかも大変抽象的な、どの施設でも通用するような一般論が書かれているにすぎません。これでどうして有明アリーナがコンセッションにふさわしいといえるのか大変疑問に思いました。
 まず、この選定に当たっての評価の内容について伺います。
 内閣府のガイドラインでは、特定事業の選定に当たってはPFI事業として実施することにより、収入がより多く、公共施設などがより有効に活用されているかどうか等を管理者など、つまり今回のケースでは東京都に当たりますが、管理者が運営する場合と比較検証するために定量的評価、つまり数量的な評価をすることが望ましいと示しています。
 今回の特定事業の選定に当たって、定量的評価ができず、抽象的な定性的評価しかできない理由は何なのか、伺います。

○鈴木開設準備担当部長 コンセッション方式は、平成二十三年のPFI法の改正により導入された比較的新しい制度でございます。このことから、その事例も限られておりまして、内閣府のガイドラインにも、定量的評価ができない場合は、定性的評価によることとされており、他の自治体で行ったコンセッションによる展示場等の運営に関する特定事業の選定に際しても、定性的評価により評価を行っております。
 定量的評価に際しましては、有明アリーナをコンセッションで運営する際に得られる収支の算定が必要でありますが、有明アリーナのような大規模アリーナ施設をコンセッションで運営することは国内初の取り組みでございまして、参考とすべき事例がなく、数量的に評価を行うことが困難であることから、定性的評価による選定を行ったものでございます。

○米倉委員 大規模アリーナ施設でのコンセッション運営は、参考事例がないから比較できないという答弁をされましたが、例えば教育庁は、都立青少年施設であるユース・プラザの施設の建設、改修、運営、維持管理にPFIを採用しました。当時は、そもそも全国的に見てもPFI導入自体が始まったばかりの時期でしたが、二〇〇一年に公表された実施方針には、施設建設、運営、維持管理、また契約までのアドバイザー費用など、可能な範囲の事業は定量的評価を行い、PFI事業により都の財政負担額を七%程度縮減できると定量的評価を行っております。
 そして、民間事業者のノウハウで利用者ニーズに応じたサービスを提供できるですとか、定量的にははかれないことについて、一部のみ定性的評価を行っているんです。コンセッションの先行事例がないから定量的評価はできないというのは成り立たないと思います。
 しかも、都は、実際には収支について定量的な試算を行っております。既に発表されています新規恒久施設の施設運営計画では、有明アリーナの収支見込みの試算を行っています。年間収支は十二億四千五百万円、支出は八億八千九百万円で、三億五千六百万円の黒字となっています。この試算はどのように行ったのか、具体的な内容も伺います。

○鈴木開設準備担当部長 有明アリーナの収支見込みは、類似のスポーツ施設等の運営状況や民間のシンクタンク等の意見などを参考にし、収支を試算したものでございます。
 具体的には、東京体育館や国立代々木競技場体育館等の類似スポーツ施設の利用状況を参考に、シンクタンク等の意見を踏まえ、有明アリーナの利用料収入や人件費、光熱水費、業務委託費などの支出を試算したものでございます。

○米倉委員 この試算は、民間に委託した場合のケースという理解でいいんでしょうか、確認をします。

○鈴木開設準備担当部長 有明アリーナの収支見込みは、都による直営やコンセッションなど具体的な管理運営方法を前提としたものではございません。
 なお、本試算は、類似スポーツ施設の利用状況等を参考に、シンクタンク等の意見を踏まえまして、施設としての収支の規模を算出してお示ししたものでございます。

○米倉委員 有明アリーナの管理がどういう手法かということは踏まえていないものの、都は類似の施設を参考にしながら、例えば年間を通して大規模なスポーツ大会やイベントがどのくらいあるかだとかを参考にして、それに伴う収入や人件費、建物の維持管理に幾らくらい支出するかということを試算しているということです。
 先ほどご答弁にもありました、東京体育館などを初め、今、都立など公立のスポーツ施設は、指定管理者制度などにより民間が運営しているところがほとんどですから、同じような条件で運営した場合の試算ということになると思います。
 新規恒久施設の施設運営計画では、後利用の管理運営については、コンセッションの検討をしていくと記した上で、こうして定量的な収支の試算を行い、さらに今後の運営事業者選定の中で提案を募るなど、収益向上策を検討、つまり、コンセッションの中で収益向上策の例として、ネーミングライツや稼働率の向上、周辺施設との連携による誘客、お客さんを呼び込むということなどを挙げております。
 結局、この新規恒久施設の施設運営計画の中では、こうした定量的な試算を行っておきながら、法律で義務づけられた特定事業の選定に当たっては、そうした試算に基づいた評価を行わず、定性的な、抽象的な評価のみでコンセッションがふさわしいとしているのはいかがなものかと思います。
 公共施設などの整備や運営をPFIで行う場合、PFI事業として実施することで事業が効率的かつ効果的に実施できることが基準となりますが、その基準を考える上でバリュー・フォー・マネー、VFMという考え方が用いられます。支払いに対して最も価値の高いサービスを供給するという考え方で、都が運営するよりもPFI事業として実施する方がVFMがある場合、効率的かつ効果的に事業が運営できるという基準を満たすということになります。
 ですから、PFI事業の実施検討に当たって、VFMがあるかどうかを評価することは基本になると国のガイドラインにも示されています。
 そこで伺いますが、このVFM評価は、都が直営で運営した場合と比較しなければならないわけではありませんので、指定管理者や第三セクターなどでの運営などと比べても、コンセッションの方が税金が節約できるかどうかなどの評価を行うことが必要だと考えますが、いかがですか。

○鈴木開設準備担当部長 ただいまのご質問の答弁に入ります前に、ただいま委員の方からちょっとお話がありました点につきまして、施設運営計画の中でコンセッションなどによる運営を検討していくという表記があるにもかかわらず、今回の特定事業選定におきましては定性的で抽象的な評価のみだったということでございますけれども、コンセッションによる運営事業というのは、まさに民間事業者のノウハウを生かして行うものでございまして、例えば、コンサートを誘致する、開催するといった場合につきましても、我々公務員では思いつかないような業界を踏まえた企画などを行う、そういった専門的な能力を期待しているものでございます。
 ですので、その部分によりまして収入がどのぐらい上がるのかといったようなことは、非常に予測ができないものでございまして、その部分ができないものですから、定量的評価が難しく、今回、定性的な評価によって特定事業の選定を行ったということでございます。比較すべき定量的な収入の量を、コンセッション事業者がどんなコンサート運営を行うかということを予想して行うことは大変困難でございます。
 それでは、ただいまのご質問でございますけれども、VFM評価についてということでございましたが、有明アリーナは、東京の新たなスポーツ文化の発信拠点として、民間事業者の創意工夫やノウハウを最大限生かした柔軟な運営を行うことにより、魅力的な大会やイベントを誘致、開催するとともに、利用者ニーズを反映しました追加投資等により、都民に良質なサービスを提供することを可能とするため、運営権を民間事業者に委ねるコンセッション方式により運営することとしたものでございます。
 なお、定量的評価の一つであるVFM評価では、有明アリーナをコンセッションで運営する際の追加投資や、民間事業者の創意工夫を反映した収入等を適切に見込む必要がありますが、本施設のような大規模アリーナをコンセッションにより運営することは国内初の取り組みでございまして、参考とする事例もないため、数量的な評価を行うことは困難でございます。
 このため、定性的評価により特定事業の選定を行ったものでございますが、コンセッション方式で運営することにより、民間事業者の創意工夫やノウハウを生かした効率的かつ効果的な運営が可能となり、施設の収益確保にもつながるものと考えてございます。

○米倉委員 国内初の取り組みで参考事例がないといいますが、既に類似したスポーツ施設などを参考に試算をしていらっしゃるわけです。民間ノウハウを生かした、専門的な能力を生かすことによって、収入がどのぐらい上がるか予測できないというようなお話あったんですが、そもそも東京都だって、これまで株式会社東京ドームに支援事業として有明アリーナの後利用の検討について助言をもらってきたわけです。
 民間の施設収益の実態を踏まえながら、都としてどれだけ収入が上がるかわからないから評価できないという話ですが、最低、じゃあ、どれだけ収益が出るのかというラインの評価もないというのは、これは本当にいかがなものかと思うんですね。VFMはやはり出すべきだと思います。
 内閣府のガイドラインでは、VFMの評価手法として、管理者などみずからが事業を実施した場合に事業期間中に得られる利益を現在価値に割り戻したものと、運営権者が支払う運営権対価の比較による評価も示しています。実際、このVFMを評価する際に、運営権対価の最低基準を管理者が、この場合、東京都ですが、最低基準を設定して、それに基づいた定量評価を行っているケースもあるんですね。
 都は、固定額となる運営権対価というのは、最低基準さえ示さずに提案者に任せるとしていますが、やはりせめてこうした評価は出すべきだと思います。そもそも国のガイドラインでもVFMは単に計算すればよいというものではなく、事業の計画、特定事業評価、事業者選定の各段階において、事業のスキームについて検討を深めつつ、改善を図るべきものであると指摘をしているわけです。現時点での評価はやはり出すべきなんです。
 あわせて、このガイドラインでは、民間事業者の計画が具体的に明らかになった段階での計画の公共サービス水準を評価して、VFMの評価に加えることができ、VFMの有無を評価すると示しています。
 都として今後、事業者を募集するに当たり、VFM評価はやるべきことと考えますが、いかがですか。

○鈴木開設準備担当部長 繰り返しとなりますが、特定事業の選定におけるVFM評価では、有明アリーナをコンセッションで運営する際に得られる収支の算定が必要でございますが、コンセッションによる大規模アリーナの運営は、国内初の取り組みでございまして、参考とすべき事例がないことから、数量的に評価することは困難でございます。
 なお、事業者選定におきまして、いわゆるVFM評価は予定してございませんが、収支計画は重要な評価要素の一つであり、施設で提供されるサービスの内容や質、追加投資など、さまざまな要素を勘案し、全体のバランスの中で評価を行うべきものと考えております。

○米倉委員 事業者選定において、収支計画は当然重要な評価でして、そもそもコンセッション方式が適当なのか、それともほかの運営手法がいいのかということ自体を数量的に検討することが重要なんです。今からでもVFM評価をやるべきだと求めておきます。
 一つ確認をしたいんですが、今回の報告に示されている評価では、特定事業で実施することで、都は将来の大規模修繕費などの投資的経費に要する費用の一部を運営権対価等として得ることで歳入の確保が期待されるとしています。これは特定財源となるということなのか、有明アリーナの大規模修繕費などの経費として、運営権対価が確保されるということなのか、伺います。

○鈴木開設準備担当部長 運営権対価等の会計上の取り扱いにつきましては、今後検討していくこととしております。

○米倉委員 今回の示された報告では、コンセッション方式を導入することで大規模修繕費の一部も確保できるかのような記載がありますが、実際には、運営権対価の取り扱いは決まっていないということです。
 そもそも運営権対価の最低基準も都は定めず、提案次第だというふうになっております。そういうふうになりますと、大規模修繕費などの費用として期待されるという記載も根拠も示されないということになります。
 結局、今回の報告というものは、なぜコンセッション方式で有明アリーナを管理するのがふさわしいのかについて、民間のノウハウによる効率的、効果的な運営が可能ですとか、サービスが向上するですとか、東京都の希望を述べているだけのような評価となっています。その根拠を何ら示さずにコンセッション方式の導入を進めるという報告では、やはり納得ができません。
 このままコンセッションの導入の手続を進めることには問題があると述べて、質問を終わらせていただきます。

○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時四分散会

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