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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第八号

平成二十九年六月五日(月曜日)
第三委員会室(午前)
第十五委員会室(午後)
午前十時二分開議
出席委員 十四名
委員長植木こうじ君
副委員長栗山よしじ君
副委員長里吉 ゆみ君
理事川松真一朗君
理事野上 純子君
理事小宮あんり君
小松 久子君
宮瀬 英治君
石川 良一君
鈴木 錦治君
きたしろ勝彦君
鈴木貫太郎君
古賀 俊昭君
高木 けい君

欠席委員 なし

出席説明員
知事小池百合子君
生活文化局局長中嶋 正宏君
次長桃原慎一郎君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鳥田 浩平君
広報広聴部長濱田 良廣君
都民生活部長山本  明君
消費生活部長三木 暁朗君
私学部長加藤  仁君
文化振興部長樋渡 幸生君
都政情報担当部長水野  剛君
男女平等参画担当部長吉村 幸子君
文化総合調整担当部長堀越弥栄子君
文化施設改革担当部長鈴木 誠司君
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監相場 淳司君
理事小山 哲司君
理事延與  桂君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長戸谷 泰之君
連携推進担当部長丸山 雅代君
自治体調整担当部長高野 克己君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務越  秀幸君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長新田見慎一君
大会施設部長根本 浩志君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 一幸君
施設担当部長砂田  覚君
施設整備担当部長小野 幹雄君
輸送担当部長片寄 光彦君
選手村担当部長朝山  勉君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君
国際大会準備担当部長土屋 太郎君
教育庁教育長中井 敬三君
次長堤  雅史君
教育監出張 吉訓君
総務部長早川 剛生君
都立学校教育部長初宿 和夫君
地域教育支援部長安部 典子君
指導部長増渕 達夫君
人事部長江藤  巧君
福利厚生部長太田 誠一君
教育政策担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
古川 浩二君
教育改革推進担当部長増田 正弘君
特別支援教育推進担当部長浅野 直樹君
指導推進担当部長宇田  剛君
人事企画担当部長鈴木 正一君

本日の会議に付した事件
議席について
教育庁関係
契約議案の調査
・第百十五号議案 都立千歳丘高等学校(二十九)改築及び改修工事請負契約
・第百十六号議案 都立神代高等学校(二十九)校舎棟改築工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百四号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・第百五号議案 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
生活文化局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百号議案 東京都情報公開条例の一部を改正する条例
・第百一号議案 東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・第百二号議案 東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・第百三号議案 特定非営利活動促進法施行条例の一部を改正する条例
オリンピック・パラリンピック準備局関係
契約議案の調査
・第百二十三号議案 カヌー・スラローム会場整備工事請負契約
報告事項
・有明コロシアム改修工事 実施設計の概要について(質疑)
・オリンピック・パラリンピックの都外仮設施設の費用負担について(説明・質疑)
付託議案の審査(決定)
・第百号議案 東京都情報公開条例の一部を改正する条例
・第百一号議案 東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・第百二号議案 東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
・第百三号議案 特定非営利活動促進法施行条例の一部を改正する条例
・第百四号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・第百五号議案 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○植木委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、議席についてお諮りいたします。
 本日の第十五委員会室における議席につきましては、お手元配布の議席表案のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○植木委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は、財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十九年六月二日
東京都議会議長 川井しげお
文教委員長 植木こうじ殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百十五号議案 都立千歳丘高等学校(二十九)改築及び改修工事請負契約
 第百十六号議案 都立神代高等学校(二十九)校舎棟改築工事請負契約
 第百二十三号議案 カヌー・スラローム会場整備工事請負契約
2 提出期限 平成二十九年六月五日(月)

○植木委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及びオリンピック・パラリンピック準備局関係の契約議案の調査、教育庁及び生活文化局関係の付託議案の審査、オリンピック・パラリンピック準備局関係の報告事項の聴取並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百十五号議案及び第百十六号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○植木委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百四号議案及び第百五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○里吉委員 第百五号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例について質問いたします。
 都立城北特別支援学校の位置を決めるというのがこの中の一つでありますけれども、これは現在ある都立城北特別支援学校と都立南花畑特別支援学校を統合して、都立南花畑学園特別支援学校(仮称)をつくる工事の一環で校門の位置が変わることによるものでございます。
 この二つの学校を一つに統合する工事が、今行われているわけですけれども、このことによって延べ床面積がどれくらいの大きさになるのか、また、普通教室や特別教室などの数、現在の数と改築後の数について、また、プールや体育館はどのように変わるのか、あわせて伺います。

○浅野特別支援教育推進担当部長 新たに設置する南花畑学園特別支援学校(仮称)の校舎の延べ床面積は二万九千二百八平方メートルであり、現在の城北特別支援学校及び南花畑特別支援学校の二校を合わせた校舎延べ床面積一万五千百二十七平方メートルの約二倍となっております。
 教室数については、現在二校合計で、普通教室五十教室、特別教室が二十六教室のところ、改築後は、それぞれ九十一教室と六十三教室を整備する計画で工事を進めております。
 プールについては、現在は、屋外型のプールを各校一カ所ずつ計二カ所に設置しているところ、改築後は、小プールを併設した屋内型の加温式プールを整備し、施設設備の充実を図ってまいります。また、改築後のプールは、一カ所でありますが円滑かつ適正な体育指導が十分可能でございます。
 体育館については、現在と同様、二カ所に設置するとともに、その両方に冷暖房設備を整備することで現状より充実させてまいります。

○里吉委員 昨年度の都立特別支援学校の保有普通教室の状況によれば、城北特別支援学校は、二十七普通教室のうち転用教室が一つ、そして普通教室の間仕切り教室が十一、南花畑特別支援学校は、三十六の普通教室のうち転用教室が十三、間仕切り教室は二と報告がされております。
 改築工事に伴って、こうした教室不足が解消されることやプールが加温式になること、体育館の冷暖房設備など、これまで改善を求めてきたことです。
 しかし、一つ一つの学校を改築する際に、このような改善がされれば大変すばらしいことだと私は思うんですが、これは大規模併置校にするわけですね。この大規模併置校にする理由が私は本当にわからないんです。
 これまで我が党は、ずっとこの問題、反対してきました。結局、一つの学校だからプールは一つになります、ちっちゃなプール一つつけるようですけれどもね。そして、保健室や給食の調理室も一カ所となります。管理職や栄養職員なども削減されることになるわけですね。今回の条例改正は、この改築工事の流れの中のものであり、日本共産党は賛成できないことを申し上げ質問を終わります。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。

○植木委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百号議案から第百三号議案までを一括して議題といたします。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○栗山委員 情報公開条例の改正についてお伺いいたします。
 いうまでもなく、都民目線の施策を展開し、都民の期待に応える都政を実現していく上で、情報公開の推進は極めて重要であります。その重要な情報公開のルールを定める情報公開条例の改正が、この定例会に提案されたわけでありますが、ご承知のとおり本第二回定例会は、都議会議員選挙に伴い通常より会期が短く、質疑に費やすことのできる時間が限られております。
 これまで執行機関とともに、車の両輪として丁寧な議論を心がけてきた我が党としては、情報公開条例の改正という、小池知事が改革の一丁目一番地といっている重要案件が、この短時間で審議ができるのか危惧しているということを最初に申し上げます。
 まず、情報公開条例の改正がなぜこの時期なのかについてお伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 東京都情報公開条例は、都民からの請求に対して公文書を開示する公文書開示制度に加え、多くの都民に積極的かつ公平に情報を公表、提供する都の責務を定めた先駆的な条例として、都議会の後押しを受けて制定され、平成十二年一月に施行されたものでございます。
 また、現行の開示手数料は、受益者負担の原則のもと、この当時の原価の範囲内で定められたものでございます。
 情報公開条例は、その後、都の情報公開制度を支え、重要な役割を果たしてまいりましたが、この間、都民生活におけるインターネットの普及やカラーコピー代の低廉化など社会環境は著しく変化してまいりました。
 そうした中、昨年十二月の都政改革本部会議においては、都民の利用しやすい制度を目指し、開示手数料を含めた都の情報公開の進め方について具体的な検討に入るという方針が示されました。これを受け、本年一月には、情報公開条例の改正を視野に入れ、情報公開の新たな取り組みについて、東京都情報公開・個人情報保護審議会に諮問をし、三月には、同審議会から手数料の引き下げの妥当性やICTを活用した情報提供の促進などを内容とする答申を受けたところでございます。その後、四月には、条例改正案の概要についてパブリックコメントを実施し、広く都民からの意見を聞きました。
 改正案の内容が情報公開における都民の負担軽減、利便性の向上に資するものであることから、こうした手続を経て、直近となる本定例会に東京都情報公開条例の改正を提案したものでございます。

○栗山委員 インターネットの普及など社会環境の変化に対応するため、情報公開・個人情報保護審議会の審議を経て、その答申に基づき一通りの手続を踏んだ結果、時期的に本定例会への提案があったという説明がありました。
 しかし、やはり選挙前の議論の時間が限られている本定例会に、このような重要な条例改正を提案するトップの姿勢には疑問を抱かざるを得ません。
 そこで改めて、今回の条例改正は知事からの指示か、確認をいたしたいと思います。

○水野都政情報担当部長 情報公開条例は、都の情報公開制度を支え、重要な役割を果たしてきましたが、平成十二年の施行以降、制度をめぐる社会環境は著しく変化してまいりました。
 そうした中、昨年十二月の都政改革本部会議において、開示手数料の見直しを含めた情報公開の進め方について具体的な検討を速やかに行うよう知事の指示がございました。
 これを受け、さまざまな角度から検討を進めるとともに、東京都情報公開・個人情報保護審議会へ諮問し、三月、条例改正等の規定整備や制度運用の見直しを行うことを求める内容の答申があったことから、本定例会に情報公開条例の改正を提案したものでございます。

○栗山委員 都政改革本部における知事からの指示を受け、審議会での議論とその答申を踏まえ条例改正を提案したということであります。
 本事案は、開示手数料の引き下げという都民にメリットをもたらす側面があり、なるべく早期に実現することが望ましいということはわかりました。
 その一方で、本条例は、都政の透明性を高めるための極めて重要な条例であり、改めて、本来なら、時間の限られた本定例会ではなく、もっと時間をかけて検討すべき事案であることを申し上げておきます。
 ところで、そもそも今回、条例改正をするということは、これまでの条例に不備があったのかということを、所見をお伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 現行の情報公開条例の基本的な考え方や骨格は、都の情報公開制度を支えるものであり、その重要性は今日においても変わっておりません。
 今回の改正は、条例施行以降の社会環境の変化に適切に対応していくための見直しを加えるものでございます。
 例えば、他道府県より割高になっていた手数料を必要最低限の実費相当額に引き下げるとともに、開示請求によらない情報提供をICTを活用して進めるなど、都民にとって、より身近で利便性の高い制度とすることにより、情報公開を一層進めていくものでございます。

○栗山委員 この条例は、制定時には議会を含めて議論を重ねてつくった先駆的な条例であり、今なお、その骨格はしっかりしたものであります。
 今回の条例改正は、開示手数料を引き下げるということで都民の負担を減らすことが柱の一つであるということでありますが、これまで開示手数料は受益と負担のバランスの中で定められてきたはずでございます。
 そこで、これまで開示手数料を据え置いてきたのはなぜなのか、お伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 過去、情報公開・個人情報保護審議会において、開示手数料の見直しについて何度か議論が行われ、コピー一枚当たり二十円は感覚的に高いという意見があった一方、商用目的の請求があることなどを考慮すると、受益者負担の観点から、閲覧手数料は維持されるべきという意見もあり、手数料を見直すという結論には至りませんでした。
 しかしながら、昨今の社会環境の変化とともに、カラーコピー代の相場が低廉化するなど、手数料をめぐる環境が変化してまいりました。
 また、開示請求件数の約半分を占める工事設計書については、開示請求制度とは別に、平成二十五年度以降、都庁窓口において、電子データを情報提供により入手できるサービスを開始するなど、受益者負担について商用目的を考慮する必要性は薄れてまいりました。
 こうしたことから、手数料を必要最低限の実費相当額まで引き下げる環境が整ってまいりました。

○栗山委員 これまで、受益者負担と都民負担の軽減のバランスを図る観点から、さまざまな議論があった中で、社会環境の変化の中で、ちょうど今が改正のタイミングであったという説明がありました。
 一方、都政への関心が高まっている中、開示手数料が引き下げられることにより、興味本位目的も含め、大量の開示請求が寄せられる可能性があります。特に、開示請求の大部分を占めている商用目的の請求者にとって、請求のハードルが下がることは間違いありません。これにより対応する職員の事務量の増加や本来業務の停滞など行政活動が阻害されることを心配しております。
 そこで、手数料が安くなることで、今後、開示請求が殺到する懸念がありますが、どのような対応を考えているのか、お伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 開示請求の多い工事設計書は、積極的な情報提供を進めることで、請求件数の低減を図っているところでございまして、この取り組みは、平成二十五年度に、建設局がサービスを開始して以降、順次実施局を拡大しております。工事設計書に次いで請求件数の多い食品営業許可台帳についても、平成二十九年一月からホームページでの公表を開始しております。
 今回の条例改正では、都民の関心の高い情報については、開示請求によらなくても情報を得られるよう、ホームページ等での情報公表を推進するとともに、都民が電子データで容易に都政情報の提供を受けられるよう、情報通信技術を積極的に活用することを新たに規定しております。
 これを受けて、今後は、都民が開示請求によらずとも、自宅や職場でも公文書情報を電子データにより無料で受け取れる仕組みを構築し、都民の利便性を向上させるとともに、その負担を軽減します。
 このように、情報通信技術の活用により、開示請求以外の手法を拡大していくことは、開示請求をいたずらに増加させないためにも重要でございます。

○栗山委員 開示請求の殺到や大量請求を回避するための措置がとられているとの説明がありました。開示請求によらずとも、都民の関心の高い情報を積極的に提供していくとのことでありますが、我が党は、昨年の第三回定例会でも、都みずから保有する情報を積極的に提供することを求めてきました。
 ただいまの答弁にあったように、手数料を徴収する開示請求によらずとも、広く情報を公開するこれからの取り組みが重要であります。こうした取り組みを積極的に推進していただきたいと思います。
 さて、この間、情報公開の問題をめぐっては、小池知事等がよくマスコミにいっておりましたが、ノリ弁といういい方で非開示部分の黒塗りの問題を取り上げてきました。
 この条例改正によりノリ弁状態がなくなるのか、確認したいと思います。

○水野都政情報担当部長 情報公開条例は、公文書の開示請求があったときは、非開示情報が記録されている場合を除き、当該公文書を開示しなければならないとしており、原則公開を基本的な考えとしてございます。
 また、現行の条例第三条により、開示請求の対応に当たり各局等は、原則公開の観点から本条例全体を解釈し運用しなければならないと既に規定されております。
 この非開示情報については、条例第七条各号に列挙されておりますが、各局が非開示の判断をする際、非開示とする範囲を広く解釈している例が見受けられました。
 このため、昨年十月、開示請求のあった公文書の非開示判断を厳格に行い、非開示部分を最小限とするよう、各局等へ周知徹底しました。
 あわせて非開示決定等を行った場合の理由を含め、開示請求の対応状況の公表を各局が実施しているところでございまして、平成二十八年十月から平成二十九年三月までの公表件数は五千百七十一件に上り、開示制度の運用状況の透明性向上に資するものとなっております。
 こうした取り組みを進めてきたことにより、いわゆる黒塗りが減少し、一定の改善が図られたものと考えております。
 今回の条例改正を機に、開示文書における非開示部分が、条例の趣旨にのっとって最小限となるよう、改めて適切な運用について周知徹底するとともに、各局等に対して継続的に指導してまいります。

○栗山委員 ノリ弁の問題については、今回の条例改正で解消されるものではなく、もともと条例に規定されている原則公開の考え方を運用面で徹底することが重要であると説明がありました。
 このノリ弁の問題を含め情報公開の推進には、結局のところ、事業を所管し開示請求に直接対応する各局の取り組みや意識改革が欠かせないということは明らかであります。
 我が党は、以前から、制度や手続面の見直しだけではなく、その趣旨を踏まえた運用をしっかりと行うことが重要であると主張してきました。今回の条例改正についても、改正して終わりではなく、その趣旨を各局に浸透させ、実際の運用に結びつかなければなりません。
 そこで最後に、条例所管局として、開示請求によらない情報公表や提供を確実に進めるため、今回の改正の趣旨を実施に当たる各局に対してどのように徹底するのか、局長にお伺いいたします。

○中嶋生活文化局長 今回提案しております改正案について議会の議決をいただきましたら、その内容を実効性あるものとするため、開示手数料の見直しはもとより、開示請求によらない情報公表や提供に係る規制の見直しについて、その意図するところや条例に基づく積極的な取り組みを直ちに庁内に徹底してまいります。
 具体的には、各局における統一的な運用を図るために、条例改正にあわせて、規則、要綱を整備するとともに、知事名の施行通達を発出し、適切な事務の遂行を担保してまいります。
 また条例改正にあわせて、全庁を対象とした情報公開制度についての研修や各局の担当者を集めた会議等を開催するとともに、あらゆる機会を通じて、今回の改正はもとより開示制度の適切な運用についても庁内に繰り返し周知徹底をしてまいります。
 都の情報公開及び情報提供は、これまで都議会のご指摘もいただきながら、その充実に努めてまいりました。しかし、膨大かつ多岐にわたる都政情報の量と質を考えますと、都民のニーズに応えるためには、まだまだその取り組みをさまざまな観点から加速、強化していかなければなりません。
 今回の条例改正は、その一環として、都民負担を軽減し、かつ都民の利便性を向上させるもので、都民が容易に都政情報にアクセスできる機会をさらに充実させるものでございます。
 所管局といたしまして、条例改正を契機に、都議会のご意見もいただきながら、全庁的な情報公開、情報提供の一層の推進に全力を尽くしてまいります。

○栗山委員 局長から条例の適切な運用を各局に徹底していくとの答弁がありました。条例所管局として、都の情報公開制度の理念が十分に発揮されるよう、責任ある取り組みをしていただきたいと思います。
 また、小池知事に関しましても、改革の一丁目一番地が前に進むことでございますので、他の市場の移転の問題など、重要案件についても前に進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

○宮瀬委員 私の方からも、東京都情報公開条例の改正についてお伺いをいたします。
 我が党が、これまで無料化を求めてきた手数料を今回改定するのは、インターネットの普及やカラーコピー代が安くなってきた、また社会環境の変化というご答弁、ただいま聞いておりました、その対応ですとか、都民がより利用しやすい制度になるための都政改革本部での検討を経て、今回、情報公開・個人情報保護審議会の答申を踏まえたものということであると認識をしております。
 そこで、栗山副委員長とはまた違う角度からお伺いしていきたいと思いますが、まず過去五年間の開示手数料の収入、開示件数及び開示請求者数をお伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 ここ五年間は、開示手数料収入額は年間二千万円程度となっており、同じく開示等決定件数は年間約一万件程度で推移してございます。
 なお、都は、開示請求者数ではなく、行政処分単位である開示等決定件数で管理してございます。

○宮瀬委員 五年で、決定件数は約一万件程度ということでありますが、改めて確認しますが、開示請求者数というのは把握していないということになるんでしょうか。

○水野都政情報担当部長 開示請求者数という形では把握してございません。

○宮瀬委員 行政処分単位での件数での把握をしっかりされているというのは理解をしているんですが、私自身は、何人の方が一年間に開示を求めてきたのかという数字を、やはりしっかりと把握するべきではないかと思っております。その人数、一人当たり何件の開示請求を、件数を求めているかというのは、例えば一人が百件なのか、また一人が一件なのか、そういった動向というのも、ある程度傾向もつかむためにも、今後は、開示請求者数というのは、把握された方がいいのではないかということを意見を申し上げておきます。
 次に、この約一万件の決定件数のうち黒塗り、いわゆるノリ弁といった表現も先ほどありましたが、全てを開示した公文書の件数はどれぐらいでしょうか。また、黒塗りにした公文書の件数はどれぐらいかお伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 平成二十七年度を例にとると、開示等決定件数は一万四百四十一件であり、このうち、いわゆる黒塗りのない全部開示は七千六百六十六件と、全体の約七三%を占めております。
 その他一部開示と全部非開示または不存在としたものは、合わせて二千七百七十五件で全体の約二七%でございました。
 なお、この一部開示には、ほとんど黒塗りのものから印影や個人情報など、ごく一部のみが黒塗りのものまで含まれております。

○宮瀬委員 全体のうちそのまま出している率が七三%ということで、一部黒塗りといわれるところは大体四分の一ぐらいとお伺いしました。
 何でもかんでも全て公開すればいいということではもちろんないので、非開示の部分というのは、私は許容すべき範囲だと思っておりますが、この二七%の一部開示、全部非開示、不存在、不存在は分析しようがないと思いますが、ぜひ、この二七%、二千七百七十五件の、内容の分析と、先ほど局長のご答弁もありましたが、非開示の理由ですとか、全庁を挙げた統一的なルールの徹底をぜひしていただきたいと思っております。
 次に、開示手数料の見直しにより開示請求者がふえるのではないかと、また、条例改正により、どれぐらい情報公開が進むのかという質問でございますが、先ほど答弁の方で聞いておりました。
 その中で、条例改正で、ホームページ等で情報公開を推進し、都民が電子データで都政情報の提供を受けられるよう、情報通信技術の積極的活用を規定しているということで、実際に今後は、開示請求の多いものはホームページで公表してしまうということだという認識であります。
 そこで、開示請求された文書をどのような基準でホームページ等で公表するのか、お伺いいたします。

○水野都政情報担当部長 情報公開条例では、第三十五条第一項で、都の長期計画や主要事業の進行状況等について公表の義務を定めております。
 今回の改正により、同条第二項で複数回開示した公文書のホームページ等での公表を徹底することといたしました。この対象は、一年間に三回以上の開示決定等をした公文書でございます。
 また、都民の関心の高い情報につきましては、開示請求によらなくても情報を得られるよう、ホームページ等での情報公表を推進するとともに、都民が電子データで容易に都政情報の提供を受けられるよう、情報通信技術を積極的に活用することを新たに規定しております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。今のご答弁をお聞きしまして、一年間で開示決定をした公文書の数が三回以上というご答弁がございました。三回以上請求があって開示をしたという実績があれば、今後ホームページにみずから掲載をしていただくということであります。都民の関心が高いテーマというお話もありましたが、何をもって都民の関心が高いとするのかというのは、また基準も少し曖昧かと思います。
 ぜひ誰もが納得し、わかりやすいルールのもとに、今後も、情報公開、一層進めていただくようお願いをしまして質問を終わります。

○里吉委員 私からも、東京都情報公開条例の一部を改正する条例について伺ってまいります。
 情報公開制度は、全て公開が原則であり、都民の知る権利を保障し、住民自治への参加を促進するものとして大変重要な制度です。
 この情報公開で大切なことは、一つは、いかに原則公開を徹底するかということ、すなわち非開示部分を最小限にすることです。そしてもう一つが、いかに広く情報を公開できるか。開示者を限定しないとか、請求しやすい環境をつくること、開示請求しなくても必要な情報が手に入るような仕組みづくりだと思います。
 今回の条例改正では、二つ目の部分、情報開示しやすい環境、情報をとりやすい環境をつくるという点で、閲覧手数料の廃止や紙媒体による写し手数料の減額など、私も昨年十一月の事務事業質疑で、白黒二十円、カラー百円というのは高過ぎると減額を求めましたけれども、行政オンブズマンからもずっと指摘されていたことで、やっとという思いですけれども、一歩前進だというふうに思います。
 その一方で、全て公開が原則という点では、まだ局によってばらつきがあるように思います。
 昨年十月十二日に出された東京都における情報公開の一層の推進についてという文書では、都政改革本部において、これまでの都の情報公開の姿勢を大幅に転換、原則開示を徹底し、非開示部分を最小限にが掲げられたとして、非開示情報の厳格な条例適用等について述べています。
 改めて、なぜ今回の条例改正にはこうした内容が含まれていないのか、理由を伺います。

○水野都政情報担当部長 情報公開条例は、公文書の開示請求があったときは、非開示情報が記録されている場合を除き、当該公文書を開示しなければならないとしており、原則公開を基本的な考えとしております。また、現行の条例第三条により、開示請求の対応に当たり各局等は、原則公開の観点から本条例全体を解釈し運用しなければならないと既に規定されております。
 こうした考え方を各局等の運用において徹底していくことが重要であり、昨年十月、開示請求のあった公文書の非開示判断を厳格に行い、非開示部分を最小限とするよう各局等へ周知徹底したところでございます。

○里吉委員 改めて条例改正しなくても、条例上は、もう既に原則公開というふうになっていると、これをさらに徹底するために各局へ周知徹底したということですね。非開示部分を最小限にすることを目的に新しく取り組まれていると私思いましたのが、非開示理由の公表だというふうに思います。
 昨年十一月の質問でも、私は、情報開示請求で、非開示、一部非開示となったときの理由を請求者の方に説明するときに、もう少し具体的に都民に理由を説明するべきだと申し上げました。
 そのときのご答弁でも、非開示の理由については、該当する非開示条項の部分となぜ当該条項の適用をするのか、その理由について、専門的な知識を有しない人にも十分理解できるよう決定通知書にわかりやすく記載することが情報公開条例に係る事務の取扱要綱などにも書かれている、そして担当課長会でも周知徹底を図ったというご答弁でした。
 そういう努力がされていると思うんですが、お伺いしたいのは、情報公開を進める一環として、非開示理由をホームページ上に公開することになった経緯と、そのことによって効果がどのように出ていると捉えているのか、伺いたいと思います。

○水野都政情報担当部長 現在、各局では、開示、非開示等の決定をした公文書名を原則全てホームページに掲載するとともに、都民への説明責任を果たすため、公文書の全部または一部非開示等を決定したものについて条例の適用条文や非開示理由等を公表しております。
 この取り組みは、都政の透明化を推進するため、平成二十八年九月の都政改革本部会議における議論を踏まえて開始したものでございます。これにより開示制度の運用状況の透明性が向上し、各局のより厳格な非開示判断を促すことにつながっていると考えております。

○里吉委員 今までは、情報公開、開示請求した人が一部非開示というものをもらったときに、そこに説明が記載されていた、これを見ていたと思うんですが、今、ホームページで公開されているわけですね。私も、どういうものが出ているか見てみました。例えば、昨年十二月、都市整備局の公文書開示状況、幾つも非開示ありましたけれども、都市計画審議会に、東京都市計画道路、これ外かく環状線の変更に係る都市計画法第二十一条第二項において準用する同法第十七条項に基づく意見書、百六十一件の意見書が都市計画審議会に出されていると。一部非開示の理由、いろいろ名前だとか、個人情報だとかそういうのもありましたけれども、その中に、こういう文書がありました。公にすることにより、決定または変更しようとする都市計画の関係区市町村の住民及び利害関係者の率直な意見を得ることができなくなり、都市計画に係る事業を適正に遂行する上で支障を及ぼすおそれがあるため、こういう文書があったんですね。誰が出したのかは隠してある、だからどういう意見が来たのか、その中身の部分だと思うんですけれども、それについても隠すということが適正だというふうに、説明だというふうに私は読みました。
 改めていいますけれども、全て公開が原則の情報公開なんですね、このような理由で非開示となるのはどうなのかと私は大いに疑問を持ちました。非開示理由がこのように明らかにされたことを契機に、都庁内で、原則公開とはどういうことなのかということが議論されて、情報公開がきちんと進むように、担当所管として努力していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 そして、最後の質問ですが、インターネットの利用が主流となる中で、都の情報開示請求はインターネットでも申し込めるんですが、このことが余り知られていないのではないかと。わざわざ都庁まで来なくても、請求できることをもっと広く都民に宣伝するべきだと思います。私もホームページを見ましたけれども、案内が余りわかりやすくないかなというふうに率直に思いましたので改善の必要があると思いました。都の見解を伺いたいと思います。

○水野都政情報担当部長 インターネットでの公文書開示請求については、情報公開用システムで受け付けを行っております。この情報公開用システムの利便性を向上させるため、昨年十月、新たに東京都総合ホームページに開設した情報公開ポータルサイトからアクセスできるようにしております。これに加え、今回の条例改正では、都民が電子データで容易に都政情報の提供を受けられるよう、情報通信技術を積極的に活用することを新たに規定しております。
 これを受けて、今後は、都民が開示請求によらずとも、自宅や職場でも公文書情報を電子データにより無料で受け取れる仕組みを構築し、都民の利便性を向上させてまいります。

○里吉委員 ぜひ必要な都民が情報を開示請求しやすいように、利便性の向上に努めていただきたいと思います。
 そして最後に、都議会議員に対する情報提供について一言申し上げておきたいんですが、実は、我が党議員が、ある局が持っている資料で、局が製本までしている資料なんですね、これを求めたところ提供を拒まれました。議員が議会の審議などに必要な資料を求めても提供を拒むというのは、私たち議員が議員として都民への責任を果たすことを妨害するもので、こういうことはすぐに改善していただきたいと思います。
 さらに、仕方なく十日ほど前に情報開示請求いたしましたけれども、まだ提出されていないんですね。二週間以内というのはありますけれども、これは期限であり、情報はできるだけ早く、必要な情報を提供するというのは当然のことであり、極力迅速に情報は提供していただきたいと、これは都議会議員だけでなく全ての情報を求めている方に対して、なるべく迅速に情報提供するようにということは各局心がけていただきたいと思います。
 条例改正とあわせて、このような情報隠しともとれるような状況も改善していただくよう、担当局としても努力していただきたいということを求めまして質問を終わります。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○植木委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百二十三号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○野上委員 今回の契約議案でありますカヌースラローム会場について質問いたします。
 多分この部屋にいらっしゃるどなたも経験したことがないのが、カヌースラロームではないかと思いますけれども、いかがでしょうか、大丈夫ですか。(「ちょっとだけ」と呼ぶ者あり)済みません、ちょっとだけある人がいらっしゃいました。
 このカヌースラローム会場の整備に当たり、今回、三十四億円で工事契約を発注し、これから施設整備を進めていくとのことでございます。
 カヌースラローム会場は、二〇二〇年の大会の後も有効に活用していく必要がございます。国内に例を見ない施設であり、果たしてどれだけ投資効果があるのか、施設整備と並んで後利用の検討が大変重要なものとなります。
 そこで、二〇二〇年大会後のカヌースラローム会場の具体的な活用策について、まず最初にお伺いいたします。

○鈴木開設準備担当部長 新規恒久施設を大会後も有効に活用していくため、これまで外部有識者や民間事業者、競技団体、地元自治体等の意見を幅広く聞きながら、後利用の検討を進めまして、本年四月、大会後の施設運営の指針となります施設運営計画を策定いたしました。
 カヌースラローム会場につきましては、国内初の人工スラロームコースとして、さまざまな水上スポーツ、水上レジャーを楽しめる施設としていくこととしております。
 具体的には、カヌーを初めとした水上競技の国内外の大会を開催いたしますとともに、選手強化の拠点として、強化練習会や日常的な練習の場を提供してまいります。また、カヌー教室などの水上スポーツ体験やラフティング等の水上レジャー、さらには水難救助訓練など多様な活用を図ってまいります。

○野上委員 私は、この答弁の中で、水難救助訓練というのにすごく意義を持ちました。例えば、消防庁と連携をしたり、あるいは東京都の消防団等と連携をして、水難救助の訓練とか、あるいは学校のプールとかでも、子供たちに洋服とか靴を身につけたまま、プールの最後を閉めるときに、どうやって水の中で身を守っていけばいいのかという訓練等も効果的だと思っております。
 今の答弁で、さまざまな活用策を考えていることについては理解できました。こうした活用により、年間来場者や収支はどうなるのか、お伺いいたします。

○鈴木開設準備担当部長 年間来場者目標は、競技利用や水上スポーツ体験などで十万人を見込んでございます。
 また、現時点での収支の試算では、支出は人件費、光熱水費、業務委託費など約三億四千九百万円、収入は施設利用料など約一億六千四百万円、年間収支は約一億九千万円のマイナスとなる見込みでございますが、今後、収益向上についてさらに検討してまいります。

○野上委員 一億八千六百万円のマイナスとなる見込み、約一億九千万円ですけれども、特に冬場の利用等も考えていかなければいけないんじゃないか、冬場に何ができるのかなというようなこともあると思います。
 確かに、公共のスポーツ施設としては、都民やアマチュア利用の配慮も求められていくとは思いますけれども、可能な限り都民の負担は少なくしていくべきと考えます。
 カヌースラローム会場の収益を改善させるために、都は、今後どのように取り組むのかについてお伺いいたします。

○鈴木開設準備担当部長 新規恒久施設は、大会後も多くの人に利用される施設としていくことが何よりも大切でございます。その上で、施設の収益向上を図り、施設運営に係る都民負担を可能な限り縮減していくことが重要と考えております。
 このため、ネーミングライツの導入や企業広告の獲得のほか、年間約三百万人が来場いたします葛西臨海公園や葛西海浜公園と連携した取り組みなど、今後、運営事業者選定の中で提案を募ることも含めまして、収益向上について具体的に検討してまいります。

○野上委員 リオでは、つくられた施設が後利用されることなく、さびて朽ちてスラム化して、そういう状況が放映されておりました。
 カヌー競技は、我が国では非常にマイナーなスポーツではありますけれども、リオ大会では、スラロームで初めてメダルをとる方があらわれました。注目を集めておりますので、二〇二〇年大会のレガシーとして、さまざまな水上スポーツ競技を普及されるとともに、都民負担を可能な限り縮減できるよう、引き続き具体的な検討を進めていただくよう要望いたしまして、終わります。

○里吉委員 私からも、カヌースラローム会場の整備について伺ってまいります。
 まず初めに、オリンピック関連の施設、海の森、有明アリーナは、一者入札で落札率が九九%だったんです。このカヌースラローム会場の入札経過はどのようになっているのか、確認したいと思います。

○砂田施設担当部長 本議案は、WTO一般競争入札の対象でございまして、規則に定められました事前の公告を経て入札を行いました。入札の希望者は二者でございまして、一者が入札を辞退し、応札した一者と現在仮契約を締結しているところでございます。
 予定価格である三十六億四千六百万二千二百四十円に対しまして、入札金額は三十四億四千三百四万円でございまして、落札比率は九四・四%でございました。

○里吉委員 落札経過についてはわかりました。今回の契約金額三十四億四千万ということですが、全体整備費は七十三億円というふうに伺っております。改めて、今回の工事はどの部分の工事なのか、残りの工事はどのような整備なのか、伺います。

○砂田施設担当部長 今回のカヌースラローム会場整備工事は、競技コースや外構、雨水、汚水管などの整備を実施する一般土木工事でございます。残りの工事につきましては、管理棟の建築工事や、ろ過施設、ポンプなどの設備工事及びこれに伴う電気工事などでございまして、今年度発注する予定でございます。

○里吉委員 今回はカヌースラロームの一番基礎となる部分をつくる大もとの工事だということがわかりました。
 二〇一四年十一月時点で、まだカヌースラローム会場が葛西臨海公園だったときの試算でも、整備費は七十三億円だったんです。場所もかわって、施設の大きさも当初の計画よりも大分コンパクトにされたというふうに思うんですけれども、それで少し経費が縮減されたのかなと思いましたら、全体経費は七十三億円ということで変わっていないわけです。この理由について伺いたいと思います。

○砂田施設担当部長 カヌースラローム会場の計画地につきましては、立候補ファイル時の葛西臨海公園内から、自然環境への影響などを考慮いたしまして隣接する都有地に変更してございます。
 変更後の計画地において設計作業を進める中で、緩い砂層等の軟弱地盤が確認されました。このため、くい等による追加の基礎構造が必要となるなど、整備費がふえる要素がございました。
 こうしたことから、地盤対策につきましては、くい打ちなどのエリアを限定するなどの工夫を行うとともに、コース全体のコンパクト化を図るなどのコスト縮減を行うことで当初計画と同額の七十三億円としてございます。

○里吉委員 増要素があったけれども、さまざまな工夫をして当初計画と同額におさめたというご説明でした。今後、残りの部分がありますので、今経費を削減しようということで皆さん努力されていると思いますので、ぜひ、くれぐれも金額が上がらないように、そしてきちんとしたものができるように、ご努力いただきたいと思います。
 そしてこの近くですね、葛西海浜公園がラムサール条約湿地に登録を目指すという話も、私、聞きました。このカヌースラローム会場は、野鳥など、環境への配慮により場所が変更になった経緯もあります。自然豊かな周辺環境の中で進められるカヌースラローム会場の整備においては、本当に十分に環境に配慮することが重要です。
 そこで、現在の整備計画における環境に対する配慮について、局の取り組み、進捗状況など、伺います。

○砂田施設担当部長 カヌースラローム会場は、先ほどご答弁申し上げたこととあわせまして、葛西臨海公園整備の歴史的背景や自然環境に配慮して、現在の計画地に変更して整備することとしてございます。
 現在の計画は、計画地南側から西側にある既存のクロマツ林を保全するほか、高木、中木や芝生などを新たに植栽することで緑をふやすなど、環境に配慮した計画になってございます。将来にわたり東京の豊かな自然や水辺を生かした施設としてまいります。

○里吉委員 もともと、これから大きい施設をつくるというわけですから、環境への配慮が必要なのはどこの施設でも一緒ですけれども、今ご説明があったように、ここは本当に周りがすばらしい環境の場所ですので、くれぐれも環境に配慮して整備を進めていただきたいことを要望して、私の質問を終わります。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○植木委員長 次に、報告事項、有明コロシアム改修工事実施設計の概要についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○きたしろ委員 我が党は、これまで東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けて、数々の提案をさせていただいておりました。まちづくり、ユニバーサルデザインの問題にしてもそうです。そしてこのパラリンピックを成功させるということが、オリンピックの成功ということに結びついちゃう、必ずパラリンピックを成功させなきゃいけないという、これはもう大前提になろうかと思うんです。二〇二〇年以降の障害者に対する意識という、改革の気持ちの問題も含めて、そういう意味で、ぜひそういう気持ちを持って、開催のための準備を進めてもらいたいということをいっておきたいと思います。
 本日の報告事項の有明コロシアムというのは、二〇二〇年東京大会のテニス及び車椅子テニスの会場である、恐らく決勝戦の会場となるだろうと思っております。この世界水準の大会の舞台となる施設として有明コロシアムは、世界中のアスリートやスポーツファン、障害者も含め、誰もが使いやすい快適な施設を目指す必要があり、二〇二〇年大会は、そういう意味で、二〇二〇年以降の障害者に対する意識ということも考えて、施設が生まれ変わる絶好の機会となると思うんです。
 そこで、改修計画についてお伺いしますが、有明コロシアムは、アスリート、特に障害者アスリートにとって、バリアフリーの、バリアの少ない快適な施設となるのかどうか、お伺いをいたします。

○藤木スポーツ施設担当部長 有明コロシアムの改修に際しましては、アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえ、更衣室等の選手エリアにつきまして、車椅子対応トイレを男女各二カ所、車椅子の転回可能なシャワーブースを男女各二カ所整備するほか、段差解消や間口の拡幅など、障害者アスリートにも利用しやすいものとなるよう改修を行ってまいります。
 また、その他の選手動線につきましても、既存の構造躯体の制約はございますが、できる限りスロープの傾斜改善等を行ってまいります。
 これらの改修によりまして、車椅子テニスを初めとする障害者アスリートが競技に集中できる環境を整備してまいります。

○きたしろ委員 ある程度のイメージは湧きましたけれども、ぜひその先の、オリンピックだけじゃなくて、その先の障害者に対する配慮ということを十分に踏まえてもらいたいというふうに思います。
 観客の視点からはどのようなバリアフリー改修を行うのか、お伺いをいたします。

○藤木スポーツ施設担当部長 観客へのバリアフリー対応といたしましては、ガイドラインを踏まえ、車椅子席、同伴者席等の増設を行ってまいります。改修後の座席数は、車椅子席が九十八席、同伴者席も九十八席となります。
 また、施設の外周部にエレベーターを二基増設し、車椅子席のある二階への円滑なアクセスを確保いたします。
 車椅子対応トイレは十一カ所増設するほか、男女共用トイレの新設や、男子トイレ、女子トイレそれぞれにオストメイト対応便房、乳幼児対応便房を設けるなど、さまざまな利用者ニーズに対応してまいります。
 さらに、音声や文字による案内設備のほか、ピクトグラムなどを活用し、誰もがわかりやすい案内誘導を行うことを検討しております。

○きたしろ委員 会場では、そういうふうに開会準備をして成功に導こうとしているのはよくわかるんですけれども、私の港区にある環状二号線、あれはある程度できたんです。築地があって、できない。本当に大変なことになると心配しているんです。成功に向けて、この件じゃないけれども、皆さんの仕事になろうかと思うので、ぜひ、環状二号に関してはしっかりとやってもらいたい。築地にしても、豊洲にしても、前に進めてもらわなきゃいけないと私たちは思っていますので、よろしくお願いをいたします。終わります。

○野上委員 有明コロシアムについて質問させていただきます。
 恒久施設にとっては、障害のある、あるいは障害がないにかかわらず、全ての人にとって利用しやすい施設であるべきだと思っております。
 今回、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインがつくられまして、会場の公共交通施設の出入り口のドアの幅とか、公共交通の通路の幅、あるいはルートにあるエレベーターのかごの大きさまで規定がされているということでございます。
 既存施設であるこの有明コロシアムは、車椅子席が一階にしか現在ございません。観客用エレベーターもございません。このことが大きな課題になっております。また、車椅子を利用する選手のためのシャワーブース、あるいはアクセシビリティ・ガイドラインに基づくバリアフリーの改修等々、これから多くの改修がなされると思うんですけれども、今少し質疑もありまして、オストメイトとか車椅子対応のトイレについては説明がございましたけれども、そのバリアフリー改修について、どうなったのかについてお聞きいたします。

○藤木スポーツ施設担当部長 大会会場となる既存都立スポーツ施設の改修に当たりましては、アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえ、より高いレベルのバリアフリー化を目指すことといたしました。
 有明コロシアムの車椅子席は、現状、一階に三十二席ございますが、改修後は、一階に五十四席、二階に四十四席とするとともに、車椅子席と同数の同伴者席を整備いたします。これにより、総座席数に占める車椅子席数の割合は約一・〇%となり、ガイドラインにも適合いたしております。
 また、エレベーターにつきましては、既存のかご寸法を拡大することは建築構造上困難であるため、構造上問題のない施設の外周部にガイドラインの推奨基準を満たす二十四人乗りエレベーターを二基増設いたします。
 選手更衣室につきましては、ガイドラインを踏まえ、間取りを見直し、車椅子の転回が可能なシャワーブースを設置いたします。

○野上委員 Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインにおいては、より障害者の目線、例えば車椅子だけではなく、あるいは視覚障害の方とか、聴覚障害の方とか、さまざまな多様な障害種別の方もいらっしゃると思いますので、具体的に意見聴取とかを行って、よりきめ細かなスポーツ施設となるように努力をしていただきたいことを要望して終わります。以上です。

○植木委員長 この際、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。今受付に来ているそうです。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○里吉委員 私からも、有明コロシアム改修工事について、バリアフリーの観点で一点だけ伺いたいと思います。
 昭和六十二年竣工の有明コロシアムの施設老朽化への対応と、東京二〇二〇大会で、オリンピックではテニス、パラリンピックでは車椅子テニスの競技会場となるため、アクセシビリティ・ガイドラインへの対応の改修工事を行うということです。
 今回の改修は、アクセシビリティ・ガイドラインへの対応として、車椅子席をふやす、昇降機をふやす、車椅子対応のトイレをふやすなど、盛り込まれております。
 先ほど来質疑がありましたように、車椅子席は現状三十二席を六十六席増設して、改修後は九十八席、そして昇降機は現状一基を二基増設して、改修後は三基になると。車椅子対応のトイレも、現状四カ所ですけれども、十一カ所増設して、十五カ所になるということでございました。
 車椅子対応トイレが十五カ所整備されるということはお伺いしたんですけれども、それとは別に、乳幼児対応のトイレやオストメイト対応のトイレもできるということも、先ほどの質疑で明らかになりました。
 私は、この間、LGBTの方に配慮した男女共同のトイレ、これは障害者の異性介助にも大変役立つということで、男女共同のトイレが必要だというふうに思っているんです。トイレのことは十五カ所ということでお伺いしましたけれども、こういった多様な方への配慮、どのように取り組んでいるのか、お伺いをいたします。

○藤木スポーツ施設担当部長 アクセシビリティ・ガイドラインにおきましては、車椅子対応トイレに加え、男女別にオストメイト用設備などの個別機能を有するトイレを必要に応じ配置するとされております。
 改修に当たりましては、障害者団体や学識経験者の意見を聴取するアクセシビリティワークショップを開催し、設計への反映を進めているところでございます。
 有明コロシアムにつきましては、ガイドライン及びワークショップでのご意見を踏まえ、車椅子対応トイレを増設するほか、男女共用トイレの新設や、男子トイレ、女子トイレそれぞれにオストメイト対応便房、乳幼児対応便房を設けるなど、さまざまな利用者ニーズに対応してまいります。

○里吉委員 ワークショップでいろいろな方の意見も聞いて、さまざまな利用者ニーズに対応するということでした。既存の施設に新たにつけ加えるものですので、設計上の限度などもあるとは思いますが、ぜひ工夫していただいて、障害のある人もない人も、そしてLGBTの方も気持ちよく利用できる施設となるよう求めて質問を終わります。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○植木委員長 次に、報告事項、オリンピック・パラリンピックの都外仮設施設の費用負担について、理事者の報告を求めます。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 それでは、報告事項、オリンピック・パラリンピックの都外仮設施設の費用負担につきまして、ご説明いたします。お手元の資料、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の都外仮設施設の費用負担についてをごらんください。
 1、主な経緯でございますが、こちらは大会の競技会場が所在します関係自治体の首長から要請を受けた、昨年十二月二十六日から大枠の合意に至る前までの主な経緯について、時系列で記載したものでございます。
 平成二十八年十二月二十六日、知事は、関係自治体の首長から、役割分担、費用分担について要請を受け、作業チームの設置を提案いたしました。
 翌年一月十三日、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた関係自治体等連絡協議会幹事会におきまして、この幹事会のもとに、都、組織委員会、国、競技会場所在自治体の四者で構成する作業チームを道県ごとに設置することといたしました。
 これを受け、一月十八日には、都、組織委員会、国の三者により事務的協議を行い、また、一月二十七日から二月二十七日までの間、道県ごとの作業チームにおきまして、会場ごとに意見交換を行うとともに、課題の共有を図ってまいりました。
 また、二月二十二日の第一回都議会定例会の施政方針におきまして、知事は、仮設整備について、他の自治体が所有する施設も含め、都も負担することを排除せず検討するよう事務方に指示したことを表明いたしました。
 その後、今年度に入りまして、四月十八日には、関係自治体等連絡協議会幹事会におきまして、それまで行ってきた作業チームにおける課題等を抽出し、共有いたしました。
 五月十日に、三者による事務的協議を行い、五月十一日には、知事が安倍内閣総理大臣と面会し、都及び他自治体所有施設の仮設整備費を都が負担することを表明するとともに、パラリンピック経費の国負担等について要請し、総理の同意をいただきました。
 そして五月二十三日、三者による事務的協議で大枠の合意に向けた最終的な調整を行いました。
 次に、2、第二回関係自治体等連絡協議会の開催をごらんください。
 この協議会は五月三十一日に開催され、東京都知事、組織委員会会長、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣と、都外に競技会場が所在します、北海道、宮城県、福島県、埼玉県、千葉県、神奈川県、静岡県、札幌市、さいたま市、千葉市、横浜市の各首長との間で、二〇二〇年大会の役割、経費分担に関する基本的な方向につきまして合意いたしました。
 最後になりますが、3は、この2の合意事項のうち、本件に係るものを抜粋したものでございます。
 東京都の役割、経費分担について、大会経費のうち、会場関係については、都及び都外自治体所有施設における仮設等、エネルギー及びテクノロジーのインフラ並びに賃借料等に係る経費を負担すると記載されております。
 なお、五月三十一日の協議会で配布された資料は、別紙の参考資料としておつけしております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○植木委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○川松委員 関係自治体等連絡協議会に向けて、東京都側が各県にお持ちになられた資料一式を提出していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○高木委員 私からは、二点の資料の請求をさせていただきます。
 一点は、以前にも文教委員会で質疑をさせていただきましたが、上山顧問の宮城県に送られたメールについて、再度調査をしていただいて、提出をしていただきたいと思います。これは東京都の調査だけではなくて、宮城県にも照会をしていただいた上で報告をいただきたいと思います。もし、メールが不存在ということであれば、それは文書で回答していただきたいと思います。
 二点目は、この経費の関係について、上山顧問がツイッター等で公開をされているものがあります。これを全て一つずつ精査をしていただいて、全て公開をしていただくべく、資料として出していただきたいと思います。
 以上です。

○植木委員長 ただいま川松理事、高木委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 この際、議事の都合により暫時休憩いたします。
   午前十一時二十分休憩

   午後一時開議

○植木委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 本件の質疑につきましては、小池知事にご出席をいただいております。
 知事、本日は、お忙しいところ、ご出席いただきましてありがとうございます。
 この際、傍聴人の方々に申し上げます。
 傍聴人の方々は、東京都議会委員会傍聴規則を守って静粛に傍聴を願います。傍聴人は、可否を表明したり騒ぎ立てるなど、議事の妨害となる行為をすることは禁じられております。委員会傍聴規則等に違反する場合には退場を命ずることがありますので、念のため申し上げておきます。ご協力お願いいたします。
 委員の皆様に申し上げます。
 総質疑時間は百七十分となっておりますが、議事進行のため、各会派の持ち時間を超えないようご協力をお願いいたします。
 また、知事にも、答弁は簡潔にお願い申し上げます。
 なお、発言の際には、必ず職名を告げ、挙手をし、委員長の許可を得た上で発言されますようにお願いいたします。
 これより報告事項、オリンピック・パラリンピックの都外仮設施設の費用負担についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 この際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○鈴木総務部長 本日の午前中に行われました当委員会におきまして要求のございました資料につき、ご説明をいたします。
 お手元に配布してございます文教委員会要求資料をごらんください。関係自治体等連絡協議会に向けた関係自治体への説明資料でございます。
 表紙を一枚おめくりいただき、一枚目が、五月中の大枠の合意に至る基本的な考え方をお示ししたものでございます。
 さらに一枚おめくりいただきまして、二枚目は、平成二十八年十二月に公表されました二〇二〇年大会の経費等、いわゆるバージョンワン予算の組織委員会及びその他の経費についてお示ししたものでございます。
 さらに一枚おめくりいただきまして、三枚目は、開催自治体に係る経費のうち、バージョンワン予算に係るものでございます。これは大会経費のうち、都外に係る経費の負担について、東京都案をお示ししたものでございます。
 一枚おめくりいただきまして、四枚目は、開催自治体に係る経費のうち、バージョンワン予算以外に係るものでございます。これは大会経費以外のうち、例えば施設改修の一環として、大会後も使用される施設設備等を整備するなど、自治体が行政的経費として対応する可能性があるものを一覧にしたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 また、高木委員から要求のありました資料二点につきましては、ただいま調査をしているところでありますが、本日提出することは困難な状況でございます。ご了承ください。
 以上でございます。

○植木委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 なお、報告事項、オリンピック・パラリンピックの都外仮設施設の費用負担についての範囲内での質疑をお願いいたします。
 発言を願います。

○川松委員 私からは、都議会自民党を代表いたしまして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を成功させ、二〇二〇年を超えて、東京が世界で一番の都市として輝くよう、知事と手と手を携えて、積極的な議論、建設的な議論を展開させていただきたいと思います。
 特に、本日、小池知事に文教委員会へお越しいただきたいと緊急で私が動議をかけたのも、これは都民のお金の問題についてでありまして、いずれにせよ、議会承認が必要となるからであります。
 さて、私からは、まずこちらの写真からごらんいただきたいと思いますが、小池知事と同じ飛行機でオリンピック開催中のリオデジャネイロの地に到着直後、現地のジャパンハウスで相川都議と三人でお話をさせていただきました。
 いうまでもなく都知事選挙の直後のことでありますが、このときに、ノーサイドの精神で二〇二〇年に向けて、私たちが知事と一緒になってさまざまな意見を出し成功に導きましょうと、かたい握手をさせていただいたときの写真であります。いまだにこの思い、私は変わっておりません。そこをご承知ください。
 さてそこで、冒頭にも述べましたけれども、私たち自民党は、積極的に知事をお支えしたいという立場であります。こちらの写真に写っている相川都議も自民党の幹事長経験者ですし、二〇二〇年に向けて、私たちが小池知事の協力団体であることはいうまでもありません。
 そこで、最初の質問に入りますが、なぜ知事は今回、私たちから、委員会からお声がかからなければ、議会に説明をされなかったんでしょうか。それとも、お話をできない理由があったのかを教えていただきたいと思います。

○小池知事 川松委員とは、リオの地におきまして、ジャパンハウスで、オールジャパン体制でやっていこうという趣旨の握手を交わしたと、このように思っております。
 そしてまた、いうまでもなく、オリンピック・パラリンピックというものは日本の重要な祝祭でありまして、主導的立場である東京がしっかりとその責任を果たすということは当然であり、また、国、組織委員会、そして東京都、関係自治体を初めとするそれぞれの主体としっかりとつながって、そしてすばらしい大会にしていくべき、このように考えておることは共有できると思っております。
 さらに、今回は、都外の施設の負担を誰がしていくのか、都民の立場からその負担をどのようにして説明するのか、今後どうしていくのか、そういったことがテーマになっているかと思います。
 そして、これまでも、第一回の定例都議会、二月でございますけれども、施政方針演説につきましては、開催都市としての責任を重く受けとめているという旨をお話しさせていただきました。
 そして、そこに加えまして、都外の仮設施設の整備についても都の負担を排除しない、そのことを検討するということも表明をさせていただきました。
 すなわち、これまで私に機会のございましたこれらの議会へのご報告、そしてご説明、そして所信表明の機会を捉えまして、こういった私の考え方についてはお話をさせていただいてきたつもりでございます。
 また、さまざまな経過事項につきましては、数多くのことがアイ・エヌ・ジー形と申しますか、現在進行形でございます。時には、他の交渉事項ということもこれあり、そのご説明につきましては、まだまだ不十分かと思いますが、しかしながら、現在ただいま、いろいろと会場が動く中で、そしてまた、その条件なども変わってくる中で、事務方の方もしっかりと対応をすべく、そして、相手のある話でございます、関係自治体の皆様方のご協力を得て初めてできるわけでございますので、それらを精査しているところでございます。
 よって、私は、せんだっても申し上げましたけれども、この、大きな日本にとりましても、東京にとりましても、重要な大会を成功させるために、必要な措置、必要な決意などもしながら、都議会の皆様方にはご報告をさせていただいている、このような考えでおります。

○川松委員 つまり、知事としては積極的に、アイ・エヌ・ジー形というお話がありましたけれども、議会の場でお話をしたいということなんでしょうね。とすると、先ほど私たち自民党は、知事をサポートしていく協力団体だというお話をさせていただきましたが、今回、このアイ・エヌ・ジーの状態、現在進行形の形を知事にここの場でご説明していただくことが、議会に対しても、都民の皆様に対しても信頼を得られるんじゃないかというチャンスをね、私は動議をかけたんです。自民党だけ賛成して、ほかの皆さんは知事が説明するチャンスをつくることに反対したんですよ。これだけ見ても、自民党は知事を支えていると思います。
 次に行きますよ、次。
 先日、大枠の合意という新聞記事、新聞報道を見ていて、私は非常に悲しいなと思いました。その一覧をまとめてあります。五月三十一日に関係自治体の連絡協議会があったわけですが、こちら、(パネルを示す)六月一日から二日にかけて、さまざまな新聞のタイトルを持ってきた。
 例えば読売新聞、小池氏に不信感。知事に不信感ということは、都民全員に不信感を持っているということですから、私はショックだったんです。そして、積み残した懸案の決着を急げ。毎日新聞だったら、司令塔不在の不安が残る、一年かけ振り出しに。知事が都民の皆さんのために、国民の皆さんのためにといって、みんなで議論しようといったことが、毎日新聞は、一年かけ振り出しにと書いてきました。そして、朝日新聞、小池流に限界と出ているんです。
 こういう報道が出たということ、これは、我々は先ほど最初にいいましたけれども、オリンピック競技大会、パラリンピック競技大会に向けて機運醸成を図っていく大事な時期に、こういう報道が出たことをとても残念に私は思っていますけれども、知事は改めてごらんになりまして、どのような感想をお持ちでしょうか。

○小池知事 本日は、川松議員の方からは一切ご通告をいただいておりませんので、そのままお答えさせていただきます。
 今お話ございました六月一日付のさまざまなメディアの書きぶりでございますが、それぞれメディアが感じられたことをそのまま書かれたものだと思いますが、しかしながら、私どもは、東京都といたしまして、これまでのさまざまな経費の縮減、これは、まさしくバッハ会長になりましてから、サステーナブル、持続可能なオリンピックにしていくということで、これまでのロゲ会長のころからコンセプトを大きく変えてきたということ、そして、その持続可能な大会にするためにも経費の縮減ということで、これまでも都としてもさまざまな経費の縮減に努めてきたということ、そしてまたさらに、この間も会場が各地に散らばるというような状況が続いてまいりました。
 そして、そのたびに関係の自治体の方々とお話をし、何が必要で、そしてまた、そのことはIF、それから、そもそも一番の大どころでありますIOC、そういったところとの連携が必要であったということでございます。
 そのために時間がかかった、深まる溝、いろいろと出ておりますけれども、着実にそのことを進めてまいったわけでございまして、五月三十一日、私が前々日に丸川担当大臣にもご要請させていただきまして、この協議会も無事開かれることができ、そこで大枠の合意を見たということは大きな前進につながったと、このように考えております。

○川松委員 今、知事から、私から事前の通告もなかったということでありますが、こうやって知事に直接お話しできるのもこの期は最後ですし、私自身、黒い頭のネズミだと思っておりませんから、知事とは、質問力を問われるという、議会に対してもメッセージがありましたので、思いのたけをきょうは聞かせていただきたいなと思っています。
 では、今これ、メディアの話でした。今回の協議を終えて、千葉県の森田知事からは、もとに戻ったという発言があったんです。これ、他県の知事の感想でありますが、こうした他県の知事の認識を知事はどのように捉えているでしょうか。

○小池知事 その意見に私は賛同はいたしません。しかし、他の会場を有する自治体の皆様方には大変なご苦労をおかけしていることも事実でございます。
 そういった中で、これまで数々の課題がアイ・エヌ・ジー形で進んできたこと、それを今回の協議会におきまして、改めて全体像を示し、そして、さらに規模感を示しながら、その次なる仕組みづくりということに合意をいただいたというのは大きな前進であったと、このように思っております。
 決してもとに戻ったというものではございません。
 また、組織委員会の増収が具体的な金額で目標とされたわけでございますし、国の負担が具体的な項目で明らかになったということでございます。
 また、さらには、都が仮設を負担するという新たな段階にも進んでおりますので、これは決してもとに戻ったというのではなく、しっかりとその基礎固めができたということでございます。
 そして、関係自治体を含めまして、役割、経費の分担が定まったことでございますので、今後、その具体化をさらに図っていきながら、大会の準備をさせていくということでありまして、もとに戻ったというのではなく大きな前進であったと、このことについては森会長もおっしゃっている言葉でございます。

○川松委員 それと、先日の協議会終了後に、知事は、一千億円を削減できるというふうに発言をされております。これは五月三十一日です。五月十二日の記者会見では、二千から三千億円削減できるとお話をされておりますが、十二日の記者会見の内容と三十一日の協議会の終了後の内容に差があるのはなぜでしょうか。

○小池知事 差ではございませんで、都は、この合意におきまして、さらなる経費を圧縮するということが一点。それから、組織委員会を増収させると、していただくという、これが二点目。さらには、国の負担の三点。これを一体的な解決を目指してまいりまして、国、組織委員会など関係者との調整を主導してきたわけでございます。
 そして、その結果といたしまして、追加会場など必要な経費は計上した上で、既存の公共交通の活用が見込まれるものなどを削除した結果、セキュリティー、そしてドーピング対策といった国の本来業務をしっかりと切り分けまして、予備費を除きまして、V1予算の一兆五千億から一千億以上圧縮できたと、このようなことで一千億と申し上げた次第でございます。

○川松委員 ということは、これからアイ・エヌ・ジー形ですから、まだまだこの数字も変わっていくんじゃないかなと思います。
 ただし、この数字を見てみますと、バッハ会長が去年の秋に来日された際に、知事から都政改革本部として出されたペーパーには、直接費用を出しますよ、一千から一千五百億という数字も出されていたんですが、そこからここまで時間がかかったというのは、幾らアイ・エヌ・ジー形とはいえ時間がかかり過ぎだと思いますけれども、この時間についてはどういう認識なんでしょうか。

○小池知事 先ほども申し上げましたように、コンパクトな大会から、そしてサステーナブル、持続可能なアジェンダ二〇二〇という新しい、バッハ会長のコンセプトに基づいて、そして、経費の削減ということを粛々と行ってまいったわけでございます。
 そして、ご承知のように、有明アリーナなど、アクアティクスセンター、そして海の森などなど、特に三会場に絞って経費の縮減約四百億円が可能となったものでございます。
 それによりまして、バッハ会長のおっしゃる持続可能な大会とすべく、もっとわかりやすくいうならば、例えば既存の施設などを使うことによって、その経費を下げていったらどうだといったようなこともアジェンダ二〇二〇の中にはその意味が込められている、その考え方に従いまして、また、都民の皆様方にご負担をおかけしないようにというような観点から見直しを行ったところでございます。
 それを行っていたからおくれたということではございません。関係自治体との連携などを図りながら、こちらともどのようにして経費を縮減していくのか等々の事務的なやりとりというのはずっと続いておりました。できれば三月までにというふうに考えて、その旨、私も発言させていただいております。
 しかしながら、一つ一つの項目のさらなる精査が必要であるということと、それから、事務方と、そしてまた、副知事などを初めとするレベルの詰め、交渉、そして最後、森会長、私、丸川大臣を初めとする一番トップの部分と、このように三層に分けて準備をずっと重ねてまいりました。
 そして、直接の交渉に当たっております、また、直接の計画立案に当たっておりますその三層目、一番の事務方でございますけれども、詰めていけば詰めていくほど、細かい部分でも詰めが必要になってくる。これは恒設なのか、これは仮設なのかという仕分けも、これも相手のあることでもございます。
 それから、IOCからの、要請する条件なども、これもかなえていかなければなりませんが、それらについても、IOCとの連携というのも組織委員会などを通じて行わなければならない。時には私自身が直接IOCの会長、そして、コーツ委員長などにも呼びかけなどをすることもございました。
 こういったことが長く続いてしまったということでございますが、これらの時間をかけて、そして、今回明確にコンセプトを決めさせていただいたということで、これからはまさしく準備はさらに加速していく、そういう段階に入ったと、このように認識をいたしております。

○川松委員 今、知事から準備はさらに加速していくというお話がありました。きょうの文教委員会の報告事項の中で、十二月二十六日に各知事の皆さんが小池知事のところに来られたという報告もありましたが、その際、この諸問題について、小池知事はこうお話しされています。オリンピック三連覇を達成しましたボルト並みにスピード感を持っていきたいと話されたわけです。十二月の末から五月三十一日まで調整がずれ込んだこと、これは、私自身はボルト並みのスピード感とは感じないわけであります。
 そして、今、仮設か恒設か、あるいはIOCの求めるものがどういうものかという話がありましたけれども、仮設か恒設かの議論の中で、年末の話で、知事はコストを四百億円削減できたとお話がありましたけれども、その実態というのは、予備費の削減や環境投資の削減であるという指摘が多方面から寄せられています。
 具体的には、エスカレーターの設置やエコ対策としての太陽光パネル、競技環境向上に向けた観客席の屋根や遮熱舗装などが中止されたと聞いているわけですが、なぜこういう経費を年末に削減してしまったのか、また、この削減額の半分は予備費の計上をやめただけじゃないかという指摘に対して、知事はどのように反論されるでしょうか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 都は、これまでも会場計画の再検討に取り組んできたわけでございますが、IOCのアジェンダ二〇二〇が東京大会で初めて適用されるということを踏まえまして、大会までのスケジュールを考慮しますと、今回のいわゆる見直しがラストチャンスであることから、会場の見直しを行ったところでございまして、その見直しに当たりましては、従前の仕様にこだわらず、既存施設の活用も含めまして、さらには、整備コストだけではなく、ライフサイクルコストや大会後のレガシーなども勘案しまして、国際競技団体、IFや、組織委員会等の関係者とも十分調整を行った上で、総合的に検討したものでございます。

○川松委員 では、局長にお聞きしますけど、四百億円削減したと、今、知事がおっしゃられたこと、その中で環境投資のものを削減しました。それをまた戻すんじゃないんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 例えば、海の森水上競技場の縮減の内容等は、グランドスタンド棟の建物の低廉化、外構の変更、こういったもので縮減額が百九十三億円となります。
 オリンピックアクアティクスセンターにつきましては、私どもも、観客席二万席ということの、ある意味で呪縛があったわけでありますが、これが知事が直接IFとも交渉の上、一万五千席ということで、建物規模の縮小や減築の取りやめなどによって、百五十四億円から百六十九億円と実額的に縮減することになったわけであります。
 先ほどの環境対策等につきましては、財源を新たなグリーンボンドに求めまして、それはしっかりとやるということで、戻したということではなくて、それは財源を変えることによってしっかり対策を行っていくということでございます。

○川松委員 知事、四百億円削減したと知事はおっしゃいました。今、局長が四百億円は削減したけれども、違う財布から出すんだというお話がありました。実態としては四百億円削減できないわけです。今の局長のお話を聞いて、知事の認識をお聞かせください。

○小池知事 グリーンボンドは、ことしの末、秋発行する、世界の主要都市の間では盛んに行われている債券、地方債でございます。これにつきましては、環境対策に充てるということを、機関投資家や個人の皆様方からこの資金を投資していただくということでございまして、これを環境対策に使っていくことが認められているものでございます。
 一方で、今回の、この大会の経費の予算を削減するということは、バッハ会長が唱えておられますアジェンダ二〇二〇、これは経費の縮減とともに、環境対策もしっかり盛り込むというエコな大会であるということも理念の中にも盛り込まれているものと承知をいたしております。
 例えば、海の森の会場でございますけれども、それらの会場におきまして、一つの東京の環境技術というのをお示しするというチャンスでもあるということから、これにグリーンボンドを活用して、そして、環境に対してこれだけの技術があるんだということもお示しするチャンスであると、このように考えたわけであります。
 お財布が違うとおっしゃるかもしれませんけれども、それをあわせて大会が成功をし、そしてまた、この、日本が有しておりますさまざまな省エネ技術をしっかりと世界へと発信をしていくチャンスであると、このように考えているところでございます。
 なお、遮熱性の舗装なども、日本の技術としてすぐれたものであるということで活用が検討されているところでございますけれども、既に中東の国などで大変そのことには関心を持っておられるということでもございます。
 ですから、ただ予算を縮減するというだけでなく、効果的にこの大会を世界へのアピールにつなげていくためにはどうしていけばいいのか、それらについては知恵、工夫が必要だと考えているところでございまして、今ご指摘の点もその一案だと考えております。

○川松委員 知事のお考えはよくわかりました。グリーンボンドの大切さということもよくわかった。ただし、大会経費としては縮減できたけれども、別のところで債券、都債を発行するわけです。市場の問題で、知事は、未来に対して責任を持たなきゃいけないといっていますけれども、都債を発行するということは、未来の都民に対して責任をかぶせるような形になりますけれども、それに対して認識はいかがでしょう。

○小池知事 今、都債の話がご指摘がございましたけれども、このグリーンボンドというのは、目的を明確にして、そして債券を発行するものでございます。これまで世界銀行が主導して、世界各国でこれを活用して環境対策を進めているというものでございます。
 また、オリンピック・パラリンピック二〇二〇年大会を、いかに日本が環境にすぐれた技術を持ち、精神を持っているかということをアピールすることは、決してこれは将来へツケを回すためのものではなく、むしろ、これによって省エネ技術などをさらに発展させて、そして、イノベーションを起こして、そして、それを世界に喧伝していくということは、むしろプラスにつながっていくというふうに考えております。
 債券を出すということは、すなわち借金ということだけではございません。それをいかに活用していくか、このような発想が必要なのではないかと考えております。

○川松委員 その発想は私たちも共有しているんです。だからこそ、四百億円削減したと強調されることは、全体に対しての上手な印象をつくり上げているように思うので、胸を張って--私たちは別にそれを反対しているわけではないんです、いいことだなと思っているので、今後も議論をさせていただきたいと思います。
 そこで、都外施設に関する他県の知事との約束というところに入らせていただきますけれども、平成二十五年、都は各県宛てに、こういった、当時の秋山副知事の名前で文書を出しています。(パネルを示す)こういった文書があるんですが、一番大事なことは、このパートで、ここを今切り取らせていただきますけれども、そこに何て書いてあるかというと、貴県には一切ご迷惑をおかけいたしませんという、費用について書いてあるわけです。
 知事は、この保証書をご存じで五月三十一日の協議に臨んだんでしょうか。いかがでしょうか。

○小池知事 まず、その文書の日付は、そもそも平成二十五年の三月五日もしくは六日の時点で、東京都の副知事から各関係自治体に発出されたものと聞いております。そしてまた、当時はちょうどこの後、六カ月後に招致が決まるわけでございまして、まさに駆け引きといいましょうか、その他の立候補都市との競争の真っただ中にあったという、そういう位置づけでございます。
 そもそもコンパクト五輪というのは、ロゲ会長のコンパクトな五輪というコンセプトの中で進めてきて、そして、東京都内の一部の地域でコンパクトに行うというのがもともとの案であったわけでございます。
 そしてそれが、ロゲ会長から、招致が決まった後は、ご承知のように、今のバッハ会長になり、そして大会そのものにこれから立候補する都市が少なくなるのではないかといったような懸念もこれあり、より経費を縮減して、そしてオリンピック大会そのものが持続可能でなければならない、これを骨子とするアジェンダ二〇二〇を発表されたわけでございます。
 この文書につきましての位置づけでございますけれども、そういった中で、招致活動の最後の段階のところで、かつ評価委員会の方々が来日され、そして、そこからいろいろなご要請があって応えられたものだと、このように聞いております。
 そして、この件につきまして、私も猪瀬元知事の方にも、そのあたりは、これは猪瀬知事のころでございますので、どういういきさつであったのかということも聞いております。
 そのときは、やはり招致活動はとにかく一生懸命やらないと、招致しなければ次が始まらないだろうというような思いもあったと、このようにも思うわけでございます。
 お尋ねの件でございますけれども、そういう状況、そういう環境下において、当時の東京の副知事から発出されたこの文書、それぞれ当時は分散をするという考えも、サッカー場が宮城や北海道などに四つにわたっていたということも考えて、そうすると、その経費についてはさほどかからないのではないだろうか、これは私の想像でございますけれども、そういったことも、ニュアンスもあったのではないだろうかな、このように思います。
 そして、お尋ねの件でございますけれども、これは五月三十一日の関係自治体等連絡協議会の前に、直前ではございますけれども、承知をしたところでございまして、そして五月三十一日の協議会の前に、局から大枠の合意に関します関係自治体との調整状況について報告を受けた際に、この文書についても説明を受け、そしてその旨を承知したところでございます。

○川松委員 では、聞き方を変えましょう。猪瀬元知事ともお話をされた。そして、目の前にこういう文書がある。知事の中でこの文書は生きているんでしょうか、そうではないんでしょうか。
 委員長と知事にお願いしたいんですけれども、私の質問は端的に質問しているつもりですが、自民党に与えられた時間は八十分ですけれども、あっという間に三十分たってしまいましたので、もう少し簡潔にお答えいただいて、中身の濃い議論にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○植木委員長 簡潔にお願いします。

○小池知事 先ほど申し上げましたように、その文書が発出されたときと環境が大きく変わってきているということでございます。そして、関係自治体との交渉において、その文書を示して相手方が主張されたということはございませんので、この合意に至るまでの調整に影響を及ぼしたということはございません。
 ただ、やはり招致をする中でご協力をいただかなければならないというその思いは、しっかりと東京都としても胸に刻んで交渉に当たったものと、このように考えます。

○川松委員 それでは、局長にお伺いしますが、五月三十一日に向けた中で、知事はこの文書の話を聞いたといっていますけれども、こんな大事なことを知事就任後になぜ局長はすぐに説明されなかったんでしょうか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 申しわけございません、私自身も知ったのがその直前でございました。といいますのは、この交渉の中で、これが各県との中では途中経過の中で話題になってきませんでした。したがって、先ほど知事もいいましたように、この交渉自体に調整過程で影響があったということは全くございません。
 知事の中でそれが生きているかというお話がありましたので、ちょっと詳しく説明させていただきますと、当日の自治体協議会の中で、埼玉県知事と神奈川県知事が、例えば埼玉県知事が、文字どおり通常行う行政サービスであるというふうに解釈してよろしいか、それを確認させてほしいという質問があり、神奈川県知事からは、やはり、通常無償提供している行政サービスを無償提供していただくのみで、その他のサービスについては後継組織、組織委員会等でやりますので、一切ご迷惑をかけませんということの確認を求められて、それを受けまして、知事がその文書の--ご指摘の保証書といいますか、この文書の関係でありますけれども、平成二十五年三月六日の文書でございますけれどもと、これもあれと--あれとというのは立候補ファイルや開催基本計画でありますけれども、それと同様に確認の上、それを出発点となる文書だと知事が明確に答えておりますので、この文書はちゃんと生きていて、それを私どもは踏まえて、この調整、そしてこの大枠の合意に達したということでございます。

○川松委員 この文書は局長もご存じなかったとおっしゃいましたけれども、たしかちょうど知事が三会場見直しのときに、ボートの話で宮城県知事、宮城県とのやりとりの中で、サッカースタジアムの費用をどうしましょうかと。当時、東京都からそっちには迷惑をかけないよという文書、これとはまた別の文書が出ているということで、局と私は話をしたつもりですけれども、それでも保証書は本当に今回知ったんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 私どもから出したというその保証書じゃなくて、保証書になる文書ということで初めて知ったということで、保証書自体は当然知っておりますけれども、それの裏づけとなるこういう文書が出ていたというのは、申しわけありません、私も直前で知った次第でございます。

○川松委員 これ、他県の知事さん、皆さんも巻き込んでの話ですから、やっぱりここは慎重にやっていただきたいと思います、今後。きょうまでは仕方ないとしても、ここから先はやっていきましょう。
 では、この貴県には一切ご迷惑をおかけしませんということが生きているというふうに局長から発言がありました。じゃあ、神奈川県は、プレプレ大会、二〇二〇年の前のプレの一九年の前の一八年の大会を、例えばセーリングをやらなきゃいけないといっています。神奈川県が必要としている費用、求めていること、どんなことがあるでしょうか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 これは前のオリンピック・パラリンピック特別委員会でも川松先生からご指摘がありましたように、千艇に及ぶヨットを移すことと、あと、巷間いわれておりますシラスの漁業補償等の問題があろうかと思います。

○川松委員 でも、今回の協議の中で、その漁業補償や船を動かす費用というのは、もう黒岩知事は、よかった、うちじゃなくなったという話をされています。これは局長、東京都が持つということになったんですよね。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 これは協議会の当日において、山本副知事から説明の中で明確にそういう説明をされてございます。

○川松委員 私は、東京都の都合で他県に行った、このことに関して費用を出すというのは、出し方もあると思いますけれども、議論の中で必要かと思います。ただし、このヨットを動かすというのは、オフィシャルな、ストレートだったらいいと思います、違法係留の船を動かす費用までここに入っているんじゃないでしょうか。これは神奈川県がやるべきことを、なぜ東京都がやるという、そこで判断されたんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 当然、我々一定のルールでやっていくことになろうかと思いますし、中には、そういったものを求めないで、かなり団体として持っていらっしゃるところもあって、そういうものは求めないというようなお話もあるやにも聞いておりますし、それは当然、今後新しい、いろいろそれをチェックする機関もつくってまいりますので、当然、そういうことのないように、しっかりと私ども、対応していきたいというふうに思っております。

○川松委員 あるやに聞いているところでやっぱり断言されちゃうというのは、東京都の代表として心配になると思いますよ。でも、今これ、神奈川県は、東京都の都合で神奈川県にお願いした会場のことです。
 では、次行きますよ。追加種目の会場は東京都の会場変更と関係がないはずです。なぜそうしたところまで仮設を負担する決断を東京都はされたんでしょうか。理由を教えてください。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 あくまでも他の県市が持つ施設の仮設でございまして、追加種目について、もしそういうことが該当があればですが、そういうことでありますので、そこはお間違いのないようにお願いします。

○川松委員 追加種目で該当会場ありますよね、局長。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 例えば、福島県のあづま球場については、県で持っておりますので、その仮設については東京都が負担するということでございます。

○川松委員 局長、サーフィンはいかがですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 同様でございます。

○川松委員 ここで、これは知事にお答えいただきたいんですけれども、実はサーフィンは千葉県でやることになりました。しかし、競技会場として、国際大会もある東京都の新島が手を挙げていたんです。その新島ではなくて、千葉県のサーフィン会場に東京都が、今のような局長のあやふやな認識の中でお金を出すという決断をしたこと、新島の皆さん、イコール都民の皆さんに対して、知事はどのようにお考えでしょうか。

○小池知事 東京都内でより多くのスポーツが開かれるということは大変喜ばしいことかと思います。
 一方で、さまざまな主体が関係をして、新島案ということが残念ながら受け入れられなかったということでございます。
 しかし、それは、東京大会という冠のもとで、そして立派な大会が、都民の皆様方も、そしてまた国民の皆様方も大きく感動する、そういう大会に結びつける。そしてまたそのことがサーフィンの名所として知られております新島でございますので、今後もそういったサーファーの方々の誘致などによって、サーフィンへの機運を高めることによって、新島でのサーフィン活動、これに対して都も応援もしていくべきだと、このように考えております。

○川松委員 ということは、新島の皆さんにも、これは競技会場にはならなかったけれども、別の点で知事がお支えいただくということを断言していただきました。ありがとうございます。
 先ほど、最初冒頭に、各新聞の見出しの中に、司令塔不在というふうにも書かれておりました。知事がトップを務められる都政改革本部の報告書の中に、これも年末の話になりますけれども、三会場の変更だとか、負担ルールの変更、組織委員会の監理団体化というふうにあったわけです。三会場の変更も、負担ルールの変更というのも、顧問団の書いたシナリオに乗って知事は行動されたと思いますが、実際にはなかなか実現が難しい状況になっています。
 こうした現状を知事は、顧問団の都政改革本部の報告書のシナリオをどのように評価されているでしょうか。

○小池知事 今回、顧問団の皆様方には、いろんなビジネスの観点、そしてまた、エコサイクルというような観点、こういったことから見直しなども明確に出していただいた。それによって経費の縮減につながっていったということは事実でございます。
 そしてまた、私の方から、あれは八月二十九日、昨年のことでございますが、松野文科大臣、丸川オリ・パラ担当大臣、森組織委員会会長と四者会談を行ったわけでございまして、役割分担の見直しに当たりましては、都政の改革本部の調査結果を踏まえて、都民にご納得いただけるものか精査をする、この旨を申し上げたわけでございます。
 これは、オリ・パラ調査チームによりますこの調査が、真の大会成功へ導くために重要な道筋と考えたわけでございます。
 そして、大会経費の総額については、V1予算で上限額が一・八兆円ということが設定され、そしてまた、継続的な予算管理の仕組みが具体化される段階に変わってきているわけでございます。
 オリ・パラ調査チームは、コストの極力削減という、その基本原則をつくっていただきました。そして、大会開催に向けましたあるべき運営体制などを提言いただいたところでございます。
 また、都の三大施設の見直しにつきましては、先ほどからも申し上げておりますように、三施設で四百億円の削減効果、そしてまた、競技団体がその後どういうふうに利用すればいいのかというレガシーについても考えるというようなアドバイスも頂戴をしたところでございます。
 これらオリ・パラ調査チームにおきましては、民間の経営感覚を持って、大会準備のハード面やソフト面など、ともに検討し、従来にない問題提起を活発に行うことによって、都民の皆様方に、結果としてオリンピック・パラリンピックの会場問題にも皆さん大変お詳しくなったかと思います。それを経まして、今後もこういった方向性、つまり持続可能性ということをベースに、大会運営まで、膨らみかねない予算をしっかりと監視していきたいと、このように思っております。
 また、今回の合意におきまして、都と、それから国、組織委員会、関係自治体が入りまして、今後の例えば調達の問題であるとか、それからお金の流れがどうなっていくのかといったような組織をつくりました。共同実施事業管理委員会でございますけれども、こちらの方で、今回合意いたしました点で、私は最も重要な点はそこにあるのではないだろうかと、このように考えております。それによって、ガバナンス、そしてコスト管理等々がより透明化されていくことにつながるのではないかと、こう思っています。

○川松委員 これは、よくわからないのが、五輪調査チームは知事に、オリンピックの計画にとって大変重要な位置を占めている、にもかかわらず、五輪調査チームは、こういった他県との費用の問題が出てくるぞとわかっていた十二月に解散になりました。
 じゃあ、知事は、この五月三十一日に向かって、誰とどのような検討をして五月三十一日を迎えたんでしょうか。そこには顧問団の姿はあるんでしょうか。

○小池知事 先ほどお答えさせていただきましたように、会場の見直し、それによってどれぐらい縮減効果が出てくるのか、これにつきましては、極めてビジネスと申しましょうか、経営的手法からのアドバイスでございました。
 そしてまた、その後の各自治体との交渉等々でございますけれども、連携といった方がよろしいかと思いますけれども、これはあくまで自治体同士の話でございます。
 そういった観点から、特別顧問の皆様方には、これまでのアドバイスに敬意を表すると同時に、その次は、東京都といたしまして、都、事務方ですね、の手続として、地方自治体同士の連携を進めていったということでございます。

○川松委員 関係自治体の事務方の交渉のレベルになった。だから、特別顧問団はちょっと下がってと。でも、自治体との信頼関係が必要なんだという知事のお話でしたけれども、実際にはこの間、他県の知事がテレビだとかメディアに出て、小池知事や東京都を批判してきたわけです。私も東京都の組織の中の一議員でありますけれども、大変悔しい思いをした。
 この前提の中で、上山信一特別顧問のツイッターというのを見ていただきたいと思います。(パネルを示す)これいろいろと、仮設の費用についての話についての上山顧問のツイッターなんですが、黒岩知事が怒っているのはここなんですよ、黒ネズミ、いや違った黒何とか氏の五輪負担問題発言と書いてあるんです。黒ネズミ、いや違った黒何とか氏の五輪負担問題発言、黒岩知事は、これは私のことだろうといって怒っているわけです。
 知事が指名をされた特別顧問の方がこういうツイートをしている、そして他県の知事が怒っている。これからは信頼関係を築いていかなきゃいけないと小池知事がおっしゃったにもかかわらず、全くもって後退したツイートをしたこの特別顧問に対して、知事はどのように今思いますか。感想を教えてください。

○小池知事 ノーコメントでいきたいと思います。ただし、これはやはり表現として適切ではないと、このように思います。

○川松委員 感想はノーコメントですけれども、上山特別顧問を任命されたわけですよね。黒岩知事は怒っているんですよ。任命者としてもノーコメントでしょうか。

○小池知事 表現の自由ということもございますが、これは表現として不適切だと、このように申し上げておきます。

○川松委員 ぜひ、知事の、そして東京都の足を引っ張るような行為というのは、外部の大学の先生だとかコンサルタントの立場ではなくて、東京都の特別顧問としての立場では慎んでいただきたいと、私は何度もこの議会に上山顧問には来ていただきたいとお願いをしてきましたけれども実現しておりませんので、小池知事からお伝えをしておいていただきたいと思います。よろしいですか。

○小池知事 それは議会の皆様がお決めになることだと存じます。

○川松委員 私は、お伝えしておいてくださいねと要望したんですからね。議会が決めることじゃないです。お願いをしたんです。
 それが小池知事を筆頭に、二〇二〇年大会を成功に導く、オール東京、オールジャパンでいこうと僕はもう何度も局の皆さんにもいっています。議会の皆さんにもいっています。それを特別顧問が、オール東京、オールジャパンの穴をあけるようでは寂しいなという話です。よろしくお願いします。
 さて、これはいろんな問題、立候補ファイルにおける保証の問題というのが、仮設はどうするか、地方負担はどうするかということにつながっているんだと思います。特に、地方とのやりとりの中では輸送計画も重要になってきます。輸送計画の中では、築地市場が豊洲に移転するならば、跡地は数千台の大会関係車両の基地、平たくいえば、駐車場用地として想定し、準備を進めてきたわけであります。
 もし仮に、今、築地市場は二十三ヘクタールですが、その代替地が見つからないというときに、都内で用地を確保できなかったら、隣接県に仮設駐車場を整備するかもしれませんから私は深刻だと思っています。
 そこで、輸送計画について一言申し上げますが、財源問題も含めて、立候補ファイルの中で東京都は細部に至るまで一つ一つ保証しています。東京都はみずからが保証した内容に即して、事業を着実に進めていく義務を負っているわけです。環状二号線の整備というのも、この保証の中に入っています。(パネルを示す)当時の猪瀬直樹都知事のサインも入っています。
 知事は、こういったこと、立候補ファイルに書かれているさまざまな保証がある、保証書が存在しているということをご存じだったでしょうか。

○小池知事 これらのさまざまな保証書が存在するということは、承知をいたしております。また、このときの保証の件が、これだけではございません、会場そのものが全く違うところに変わってしまっているとか、それからコースを変えますとか、さまざまな変更は現在も行われているわけでございまして、それら変更事項につきましては、逐一IOC、組織委員会等にご連絡をさせていただいていると、このように承知をしております。

○川松委員 知事は、この環状二号線の整備に関する保証書ですけれども、確かに知事がおっしゃるように、保証書というのはいっぱいあります。こういった保証書の存在というのをいつ知ったんですか。

○小池知事 知事に当選をいたしましてから、その後、オリンピック・パラリンピックの件につきましては、事務方より逐次報告、そしてまた、ブリーフを受けております。そういった中におきまして、さまざまな保証書であるとか、どういう約束事項で、今、これから何が必要なのかといったような報告を当然受け、そして、私自身がそれを承知しているということでございます。
 中には抜けているものがあるかもしれません。しかし、大きな流れの中で、いつまでに何をどうすべきかということについては、重々承知をしているつもりでございます。

○川松委員 今、大中小といろいろ保証書の中身の重さがあるのかわかりませんけれども、例えば、じゃあ、局長、これなんかもう輸送計画ですから、他県に対しても、環状二号線のあり方についても重要なことですけれども、この保証書について知事に説明された日にち、いついつといえればいいですけれども、このぐらい、夏ぐらいとか、秋とか、冬とかいえたら教えてください。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 八月二日に知事就任以降、八月十五日に大会輸送の概要を知事に説明してございます。
 あと、建設局から聞いたところによりますと、九月五日に建設局から環状二号線についての説明があったということでございます。
 そして、年明けの一月十七日、輸送連絡調整会議の開催の説明がありましたので、ここでまた説明をしております。
 等々、逐一、知事には説明しているところでございます。

○川松委員 いや、輸送計画をではなくて、輸送計画に対するこういう保証書、東京都知事のサインのある保証書があるよと、輸送、環状二号線も含めて説明したのはいつですかということです。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 当然、保証書の存在は重要なことでございますし、予算特別委員会等でも議論がありましたので、必ずそういうものがありますというのは、その都度都度説明してございます。

○川松委員 それは、今出た八月二日だとか、八月十五日とか、九月とかありましたけれども、八月十五日には説明されていたんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 当日、私はリオに出張中だったんで、説明の場面にはいませんが、恐らく説明しているはずだと思います。

○川松委員 この中に説明された方がいたら、教えてください。いつ知事にこういった保証書の存在を説明されたんですか。局長が答えられないんだったら、どなたかお願いします。

○片寄輸送担当部長 先ほど局長の答弁のとおり、その都度、大枠については知事にご説明しているところでございますが、先ほどの保証書につきまして詳細にご説明いたしましたのは、本年一月二十六日でございます。

○川松委員 知事、こういう大事なことを一月になるまで説明をされていなかったんですよ。我々自民党とお話をもっとしてくだされば、もっと早く教えることができたんです。だから、知事の周りにいる人たちは、本当に知事の仲間かどうかというのをここで判断していきましょうよ。誰が一緒にオリンピックを成功させようとしているのか--一月ですよ。

○小池知事 東京オリンピックについては、さまざまなメディアなども取り上げております。ですから、正式な形で受けたのはその日付かもしれませんが、こういった保証書を出しているということについては存じ上げておりました。

○川松委員 それじゃあ、正式な報告は一月ということですけれども、今、知事がおっしゃったんで聞きますが、八月、例えばリオに我々と行ったときとか、九月、建設からの説明があったといいますけれども、九月のころに知ったのか、八月に知ったのか、いずれでしょうか。

○小池知事 日付は覚えておりませんけれども、早い時期だったと思います。つまり、これまでオリンピックの開催、招致にかかわってこられた方々、さまざまな方々からいろんなストーリーも聞かせていただきました。日本の方、海外の方、いろいろな方々から、ここに注意をすべきだといったようなご助言を賜っておりました。その一環として、私が知り得たものだと、このように覚えております。かすかに覚えております。

○川松委員 じゃあ、もうちょっと細かく聞きますけど、これは八月三十一日よりも前に知事の頭に入っていたのか、それとも八月三十一日以降なのか。結構これ、八月と九月って季節の変わり目だし、覚えていると思いますよ。いかがでしょう。

○小池知事 それはよく覚えておりません。

○川松委員 ここは思い出していただきたいなと思うんですね。何でかというと、さっきいったように、環状二号線というのは輸送計画に大きく影響します。環状二号線が今通らないといわれている中で、じゃあ、その迂回路をどうしようか。三五七を使おうといったときに、三五七は千葉県や神奈川県の皆さん方のさまざまな輸送にも影響するんです。
 知事が総合的に判断をされて、市場の移転を一旦立ちどまると表明したときに、このことを知っていたのか、知らなかったのか。他県の皆様に対してのいろんな影響が出てきているから、私は知りたいんです。
 知事は、一旦立ちどまると、市場問題について立ちどまる前にこのことを知っていたんでしょうか、知らなかったんでしょうか。(塩見オリンピック・パラリンピック準備局長発言を求む)知事に聞いています。知事、教えてください。知事に聞いています。局長には聞いていないです。これは知事にしか答えられないです。知事、答えてください。

○小池知事 八月三十一日か否かということでご質問だと思いますが、先ほども申し上げましたように、日にちについては正確に何月何日と今ここで答えろといわれても、それは無理かと思います。
 しかし、オリンピック・パラリンピックを預かる長として、そのホストシティーの長として、この件については、その以前から全体像の中の一つの重要な項目として承知をしていたと、このように記憶をいたしております。

○植木委員長 川松理事に申し上げます。
 仮設の費用分担についての質疑でございますので、そこを注意してください。

○川松委員 委員長、つまりこれは、環状二号線が通らないということ、あるいは市場の移転延期問題というのは、その後、築地の跡地を駐車場にしようという話があるんです。都内の二十三ヘクタールの土地が見つからなかった場合に、他県にお願いをするといったら、他県の仮設費用になる。

○植木委員長 前を向いてやってください。

○川松委員 これは委員長に説明しているんです。委員長に。

○植木委員長 仮設の範囲内であればいいんですよ。

○川松委員 仮設の範囲内です。
 では、今、知事は、総合的な判断という、一旦立ちどまる前に知っていたといいますけれども、じゃあ、IOCに、環状二号線を使わないけれども、違う形で輸送計画を出すんだ、他県の皆さんに迷惑をかけないんだという代案があるんだったら、今教えてください。

○小池知事 この環状二号線の問題でございますけれども、IOCに対しましては、ことしに入ってからオリ・パラ準備局の方から二度、そして、大会組織委員会から一回ご説明をしております。置かれた状況については理解をいただいておりまして、その整備の見通しについて、また、その進捗について適宜報告するようにと、このように求められているところでございます。

○川松委員 ちょっと視点を変えますが、これ、いろんな問題があるんです。今、委員長からも私が注意をされたように、これは問題が複雑に絡んでいるから見えにくい部分があるんですが、では、知事は、少なくとも安倍総理のところで仮設費用を全額負担すると表明されたというふうに、我々、特別委員会で報告を受けたわけですが、そのときに知事が五百億円出そうと決めるに至った背景、そして、財源はどのようなお考えで五百億円出そうとまず決めたんでしょうか。

○小池知事 今回、知事といたしまして、国に対しましてもこの負担のシェアをお願いするということで、改めてお願いに参ったところでございます。
 そして、五百億円ということでございますけれども、今般合意をいたしました基本的な方向で、二十九年、ことしの末、年末に策定をする予定となっておりますV2予算に向けて、さらなる経費を縮減し、効率化を図って、そして、そこで国を含めて関係者の皆様が必要な財源の確保に努めるということを基本的な方向に盛り込ませていただいたわけでございます。
 そして、都が負担することとなる経費の財源でございますけれども、オリンピック・パラリンピック開催準備基金をベースといたしまして、さまざまなものが想定されるわけでございます。そして、都民生活に影響を及ぼさないというのは当然でございますし、また、来年度予算の編成に向けて、さまざま多角的な検討を財務局にも指示をしたところでございます。
 この五百億円の負担ということにつきましては、やはり先ほどからもご紹介のありますように、これまでのコンパクトな大会から、サステーナブルな大会に変わってきて、各道県にさまざまお願いしているということもございます。
 そういったところで、都といたしまして、主導的な立場としてその責任をとっていくという決断をしたところでございます。

○川松委員 財源は基金などさまざまなものというお話がありました。都民生活に影響が出ないということでお聞きしたいんですが、これは都債を使って賄うというお考えはありますでしょうか。借金をして財源をつくるという気持ちはございますか。

○小池知事 財源の問題でございますけれども、まずは、基金など多角的に検討するということで、既に財務局には指示をしているところでございます。
 以上でございます。

○川松委員 つまり、先ほどはグリーンボンドの話でしたけれども、グリーンボンドはいろんな意味合いがあるんだといいました。私は、小池知事主導のもとで行われたこの費用分担の話、小池知事が先頭になってこれから準備していく中で、未来の都民に対して責任を押しつけていくような借金はしませんかとお聞きしたのに、なぜそこをかわすんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 仮設整備に起債を使うかということでありますと、地方自治体の事業におきましての起債の対象となりますのは、学校その他の文教施設、保育所その他の厚生施設、消防施設、道路、河川、港湾その他の土木施設等の公共施設または公共施設の建設事業など、地方財政法第五条第一項のただし書きに規定されているところでございまして、その趣旨は、単年度の経常財源をもって賄える範囲を超えるような巨額で、かつ、その事業効果が将来に及び後年度の住民にも応分の負担を求めることが適切であるものについて適債事業とするということでございまして、こうした法の規定からいたしますと、一年以内の仮設整備は起債の対象にはならないものと考えております。

○川松委員 一年以内の仮設は対象じゃないといいました。でも、仮設って決まっていないんですよ。スマート仮設という言葉も都政改革本部の皆さんからあらわれて、出てきました。知事の中で仮設というのはどういう定義で、総理の前で負担をする、あるいは各自治体の皆さん方に負担すると決めたんでしょうか。

○小池知事 仮設といいましても、いろんな使い道がございますけれども、法律に準じました仮設の定義でもってお伝えをしたところでございます。
 その後どのように使っていくのかというのは、そのときの法律的な諸要件に合致させるような工夫で行うこともできるかとは思いますが、私が総理の前で仮設の負担ということを申し上げたのは、一般的な定義でもっての仮設という意味で申し上げたところでございます。

○川松委員 局長、一般的な仮設というのはどういうことですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 例えば、東京国体でも例がありますように、そのときの国体のために仮設として使う。オリンピックについては、オリンピック・パラリンピックの期間中の仮設、そのための観客席と、そういうものだと思います。

○川松委員 じゃあ、その都政改革本部のいっていたスマート仮設というのはどういうことですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 あれは、海の森水上競技場について、二十年間でしたか、そこで一旦大規模改修等のときに見るということで、仮設並みといいますか、一年ということじゃなくて、仮設というのをしっかりつくっているのもありますでしょうから、そういったことでスマート仮設という言葉があったのかと思います。

○川松委員 小池知事、他県の皆さんが、本来、だから多分オリ・パラ局の皆さんの認識というのは、一年以内に取り外すものは仮設だろうという認識で進めてきて、小池知事にさまざまな情報を上げて準備を進めてきたんだと思います。
 ここからの作業の中で、知事、おっしゃるように、サステーナブルな大会運営の中で考え方が変わってきて、今、局長がいうように、二十年の仮設が出てきたときも、東京都のお金を他県に使うつもりなんですか。いかがでしょうか。

○小池知事 仮設はあくまで仮設の定義にのっとったものでございます。仮設には競技を実施するために必要な観客用の座席であったり、それからセキュリティーフェンスなどといった仮設インフラというものがございます。それから、取り外しが可能な運営用のプレハブテントといったようなもの、これはオーバーレイというふうに定義をされているわけでございます。
 都が負担するのは、都、そして都外の自治体が所有する施設における、先ほど申し上げました仮設インフラと、このように定義をつけているところでございます。

○川松委員 今話を聞いていても、すっきり入ってこないんですよね。仮設の定義が入ってこないのに、費用の話を進めてきた。これはわからないですよ、私は、一議員として感じるのは、他県の知事さんたちは、自分たちの県のお金ではなくて、これは東京オリンピックなんだから東京が持ってくださいよと、何か、押してきて、押してきて、こう、全部知事が今回受けちゃったように思うんですよ。
 ほかの県の皆さんは、県民ファーストとして、県のお金じゃなくて東京都のお金を引っ張り出すんだというふうに知事は交渉してきた。でも、小池知事はそこに対してもう一回押し返すというか、何でこれ、ほかの県の皆さんのために東京都のお金を使わなきゃいけないのか、そういう議論をされてきた形跡がないんです。されてきましたか。

○小池知事 他県の知事さんとは直接電話で、折に触れ連絡をする、そういう仲でございます。それによって、皆さんにご理解を賜るという、濃淡はございますけれども、ぜひとも大会は、お互いやることをやって、そして成功させようというのが大方の反応でございます。やはり大会を成功させなければという、そこの認識が共通していることは、これは不動のものだと、このように考えております。
 よって、私は、各県の長の方々には、大会成功に向けてのご協力ということを心がけてまいったところでございます。
 一方で、先ほどおっしゃいますように、都民からのお預かりしている税金が他県の恒久的なものに使われるということは、地方財政法上、これは許されるという総務大臣見解もございますけれども、しかし、度を超した場合には、それは都民の皆様方のご納得をいただけないのではないかと、こう知事として考えるわけでございます。
 しかし、そのことは、それぞれの地域の知事さんも、東京都からのものだという形で大声でおっしゃるようなこともなさらないということは十分考えられますし、そこはしっかり、本当の意味で大会を成功させていくという、その方向性が一致しているということで、都民の皆様方にもこれからも情報公開は徹底的にさせていただいて、そして、これからの大会を気持ちよく、それぞれで開催できるように努力をしていきたいと、このように思っております。
 なお、情報の公開につきましては、今後とも常にやっていきたいと思っております。先ほど出ました秋山書簡なるものも、埋もれていた一ページかと思いますけれども、それも含めまして、今回、オリンピック・パラリンピックの経費に関するもの、そして、ここに至るまでのさまざまな書類、それをもう一度確認するようにというふうに指示をいたしたところでございます。四年前の書類もしっかりと開示をしていくという、その姿勢で都は臨みたいと考えております。

○川松委員 ですから、これは他県との調整というのは、今後またお金、細かいところを詰めていくときに大事だと思いますけれども、事務方の調整とか、今おっしゃったように、電話で話をしたとか、東京で会議があったときに会いましたということではなくて、長沼のボート場を移そうといったときには宮城県までわざわざ行かれたじゃないですか、なぜ今回は神奈川県や千葉県や埼玉県、そういった県に行ってお話をされなかったのか、私は疑問なんです。
 こんな大きな金額のお話を電話で足りるんですか。直接お願いするのが知事だと思いますけれども、そのあたり、私は認識が間違っていますかね。

○小池知事 先ほどご答弁させていただきましたように、各県知事さん、連絡のつく方々とは直接お話をさせていただいて、ご要請もお願いしたところでございます。
 なお、今回、総理との面会の日にちも決まっておりましたもので、その関係で、関係自治体の方に考え方を述べる前に、まず総理、国の方にご協力もお願いすると、それから都が他県の仮設分を負担するということをお伝えした上で、その上で関係自治体の皆様方にお伝えするという、そのような時間的な違いがあったことはご理解いただきたいと存じます。
 今後とも、これからは機運醸成の方に向けていく時期でもございます。それによって、さらに関係自治体の皆様方とは連携を密にして、そして、これから準備も加速させていかねばなりません。
 また、事務方同士の方も、大枠の合意に至ったわけでございますので、これからさまざまな契約事項も出てまいりましょう、それから、マリンスポーツにおいても、どの海域を使っていくのかなどによって、また費用負担も変わってくるということでございます。
 そういった形で、それぞれの会場ごとに作業チームも関係自治体とそれぞれ組んでおりますので、事務方同士の連絡を密にすると同時に、私も長として、それぞれの自治体の皆様方としっかりと連携をとって、そして、これからスムーズな運営をさらに加速させていきたい、このように思っております。

○川松委員 知事のおっしゃるとおり、総理との面会が決まっていて時間がなかったというんですが、五月のこの一部だけ見ていれば時間がなかったと思います。でも、きょういっているように、十二月二十六日から五月三十一日のこの幅の中で、なぜ私は他県に行かれなかったのかと聞いております。それは、ここだけ見たら時間ないですよ、それは。誰でもわかります。こんなにいっぱい時間があったんです。そこだけはわかっていただきたいと思います。
 地方行政の基本というのは、私の認識では、受益と負担だと思います。オリンピックの会場になって競技を開催すれば、特別顧問の皆さんたちもいうように、地元には有形無形の多大なメリットがあることはいうまでもありません。
 今回、オリンピック競技の会場所在地となってきた他県の首長さんたちというのは、こうした経済効果が見込まれる一方で、経費負担は通常行政の分にとどまるという秋山書簡があるわけですね。
 会場所在地の自治体負担が、受益と負担の原則に照らしてバランスがとれていると思いますか。私は思わないから、もうちょっと頑張っていただきたかったということなんです。認識を教えてください。

○小池知事 これまで時間があったではないかというお話でございます。そこの点も、それぞれの自治体と事務的な詰めも積み重ねてやってきたこの方も、精査をするのにかなり時間がかかったということでございます。私も三月と申し上げていたのは、やはりそれぞれ議会を抱えておられて、年度にかかるということも認識をしていたわけでございますが、しかしながら、先ほど申し上げてまいりましたような事情が重なって、これだけ時間もかかったということでございます。
 また、先ほどからもお話ししておりますように、各自治体の長の皆様方とは、さらに今後も緊密に連携をとっていきたいと、このように考えております。
 それから、受益と負担のお話が出ました。まずこの点について、先ほども秋山文書なるものがあるというご指摘がございましたけれども、立候補ファイルなどとあわせて、今後の議論の出発点と認識をし、それによって各自治体との連携、そして分担、それぞれしっかりと、また、都民の皆さんにわかりやすくご説明できるような形で進めてまいりたいと考えております。
 お互いウイン・ウインの連携がとれればと、これがベストの状況であると思っております。

○川松委員 もう時間的にこれが最後の質問になると思いますけれども、まずもって、大枠の合意における国の役割というのは、オリ・パラ特措法の基本方針など、既存の枠組みのままで、知事がいうパラリンピックの国負担ももともと決まっていたんです。ほかの自治体もルールどおり。なぜ都だけが今回ルール変更になったのか、都の持ち出すお金がふえたのか、その交渉がなかったのかということを私は悔しく思う。
 そして、知事は、いわゆる東京改革の視点から、オリンピック・パラリンピックに関して会場見直しなどを打ち上げて、国、組織委員会、東京都の三者で行われていた役割分担の議論を事実上停止させたままであったわけです。その後、特別顧問、五輪調査チームを偏重し、都議会には一切情報提供を行わないで、関係知事との調整にも全く動かれなかった。そうした知事の姿勢がこの混乱を引き起こしたのではないでしょうか。最初にご紹介したマスコミ各社の記事も、そういった認識をベースにしていると私は感じています。
 大会開催まであと三年となったこの時期に、リオからのこの間というのは、とっても貴重な時間だったと思います。そして、この混乱によって都民、国民の間に大きな不安や、オリンピックいいんじゃないかというようなマイナス的な言葉も出てきた。これはとっても東京都にとってマイナスだと思っています。
 この半年余りを振り返って、知事は、開催都市のリーダーとして大会を成功させるべく正しい行動をしてきたと本当に思っておられるのか。その上で、オールジャパンで成功させるということも含めて、各県の皆さんに知事の決意を今述べていただきたいと思います。
 私たちは知事と一緒になって二〇二〇年を成功させたい、その思いできょうは質問させていただきました。最後にどうぞよろしくお願いいたします。

○小池知事 まずもって、先ほどから申し上げていますように、これまでのオリンピックの理念が大きく変わってコンパクトからダイバーシティー、大きく広がってという、まずそこから片づけていかなければならなかったということをご理解いただきたいと存じます。
 そして、もっと前に決めていたではないかということでございますけれども、であるならば、もっとしっかり決めておいていただきたかったと、このようにも思うところでございます。
 改めて今回確認をすることができましたパラリンピックについても、国の負担ということは、これまでは語られてはいましたが、明確にここで合意をされたものでございます。一つずつ確認をしていくということでございます。
 そして、先ほどからも出発点といたしました立候補ファイルなどとあわせまして、今後の議論の出発点として、さまざまなこれまでの積み重ねをベースに進めてまいりたいと、このように考えております。
 そして、大会準備を円滑に進めるためには、さまざまなステークホルダーの皆様方と信頼関係のもとで丁寧に意見をお聞きして、議論をして、認識を深めることが重要かと、このように思います。
 そして、今回の協議会におきまして、その大枠がきっちりと決まったわけでございます。そして、これまでの準備、それが、土台がここでしっかりしたことによって、さまざまな準備はさらに加速していくものと、このように考えております。
 そしてまた、皆様方のご協力を得る中におきまして、丸川大臣が会議の席上で、国としても必要な支援を検討していくというお話をいただきました。また、その後の記者会見の中でも、地方がオールジャパンで取り組みを進めているということを実感できるように、国としても支援をしていきたいと、このように述べていただいているわけでございます。
 今後、国、組織委員会、そして関係自治体、そして各競技団体等も含めまして、もちろんオリンピック、IOCと連携を深めまして、東京都、ホストシティーとしての責任をしっかり果たし、かつ都民の皆様方にはその説明責任を一つ一つ果たしていきたいと、このことを申し上げまして、私の答弁とさせていただきます。

○植木委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時二十七分休憩

   午後二時三十九分開議

○植木委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○野上委員 六月二日の代表質問におきまして、私たち都議会公明党は、知事に詳しくご答弁をいただいたのが五つの内容でございます。
 一つは、都外自治体の仮設の課題、そして合意の評価、そして六千億の根拠と合意を決断した理由、四点目が分担が決まっていない三百五十億の費用と予備費について、そして最後に、支出総額の透明性についてお聞きをいたしました。
 この五月三十一日の関係自治体等連絡協議会におきまして、東京都と国と、そして組織委員会、そして競技会場がある自治体の四者による東京二〇二〇大会についての役割分担と経費分担の基本的な方向について合意が図られました。
 組織委員会による大会予算でございますが、いわゆるバージョンワンといわれている予算が発表されまして、昨年末からこれまでの間、都が主体的かつ精力的に関係者との協議を重ね、関係者間の合意に至ったことに対しては敬意を表するものでございます。
 今回の合意は、あくまでも各主体の役割の考えということで、実際の負担額は、今後引き続き精査されるとのことでございます。本委員会での議論は、実際の予算審議に先立ち、その役割の考え方について取り扱うものとして質疑をさせていただきます。
 さて、知事は、就任直後、最後のチャンスとして、有明アリーナを初めとする三つの施設の見直しの検討をされて、大会経費の圧縮に努力をされました。一方、さきの定例会で知事は、組織委員会が負担することになっている仮設整備について、他の自治体が所有する施設を含め都も負担することを排除せず検討する旨、表明されました。これは、都の負担額の増加もやむなしとのご決断をされて、そのことがこれからの交渉の大きなターニングポイントになったのではないかと思っております。
 そこで、知事にお伺いいたします。
 組織委員会が負担することになっていた仮設整備費用を都が負担することを排除しないというご決断は、どのような背景から出てきたのでしょうか。

○小池知事 お答えさせていただきます。
 まず、大会の準備を円滑に進める、そのためには、大会に必要な業務を誰が担って、そして組織委員会以外の費用を誰がどのように負担していくのか、こういったこと、それぞれの役割と責任の明確化が必要でございます。これはいうまでもなく喫緊の課題である、その旨をかねてより私は申し上げてきたところでございます。
 そうした中で、昨年の十二月に関係自治体の首長の皆様方から要請を受けました。その際に、課題を具体的に検討する、そのために各県ごとの作業チームの設置を提案させていただいたところでございます。あれはもう本当に年末押し迫った時期でございましたけれども、準備をし、そして、翌一月にこのチームの結成に至ったわけでございます。
 一方、都、国、組織委員会、それぞれ三者協議の中でも、競技会場を大会仕様としていくためには、グレードアップしなければいけないという点、またその際に、地方の財政負担が生じる場合にはぜひ最小化してほしいと、このような要望があることが明らかになってまいりました。
 こうした中におきまして、私は、費用負担の議論を前に進めないといけない、そのためには、第一回定例会の施政方針演説の場におきまして、他の自治体が所有する施設を含めまして、都の負担を排除せずに検討するということを表明させていただいた、こういう流れでございます。

○野上委員 第一回定例会の二月に決断をされました。それから、都外施設の負担をすることも排除せず、調整に当たるよう事務方に指示をされてから三カ月の間、知事はどのようなイニシアチブをとって調整に当たられてきたのでしょうか。

○小池知事 私は、先ほど申し上げましたように、作業チームでの議論を土台としながら、都、国、そして組織委員会、この三者による役割と経費の分担についての実務的な調整を行うに当たりまして、三つのことを課題として一体的に解決するよう指示をしてまいりました。それは、さらなる経費の圧縮、組織委員会の増収、そして国の負担、この三点でございます。
 その後、この三者での調整が進みましたことから、さっきもありましたように五月十一日、安倍総理との面会で都の仮設負担を表明いたしまして、と同時に、国に対しての負担を要請いたしまして、総理からご同意を得たと、このように理解をいたしております。
 さらに、その後でございますけれども、関係自治体との調整状況を踏まえまして、座長の丸川大臣に関係自治体等連絡協議会の開催を要請いたし、結果として三十一日大枠の合意に至ったというものでございます。
 すなわち、チームをつくり、そしてその実務的な調整を行う。さらには、そこで方向性を示させていただき、総理ともお会いをして、国からのご負担についてお願いをし、同意を得、さらにそれが関係自治体等連絡協議会の開催に至って、大枠の合意に至ったと。これが流れでございます。

○野上委員 今のお話で、作業チームでの調整や安倍総理との面談、そして関係自治体の反応等、さまざまな局面があったと思います。知事は、これらの局面を本当にぎりぎりの選択として捉えて、最終的な判断をされたのだと拝察をいたします。
 しかし、今回提出されたバージョンワン予算に基づいた現時点での経費分担試算によれば、この資料にいただきましたけれども、仮設等、エネルギー、テクノロジー、賃借料等で都は二千七百億円を負担することになっております。これは都民の感覚とすれば、想像もつかないほど大きな金額だと思っております。
 都民の理解を得るためには、その必要性や効果をしっかりと説明していく必要があると思いますが、知事のお考えをお聞かせいただければと思っております。

○小池知事 今回公表されました試算でございますけれども、それによって二千七百億円を負担するという点についてお尋ねでございました。
 都はこれまで、持続可能性をうたっておりますIOCのアジェンダ二〇二〇、これを初めて具体化するのが東京大会の場でございます。その東京大会を成功させる、すなわちアジェンダ二〇二〇の成功につながるという考えでございます。したがって、IOCとともに四者協議を設置して、大会経費の縮減を進めるなどの取り組みをともに行ってきたわけでございます。
 また、今般の大枠の合意でございますが、さらなる経費の圧縮、それから組織委員会の増収、国に負担を求めると先ほど申し上げました三点の一体的解決、これを目指しまして、国や組織委員会など関係者との調整をしてきたわけでございます。
 いうまでもなく、開催都市として大会を成功に導く責任を有しているわけでございます。また、組織委員会に対しましては、東京都は財政を保証しているという経緯もございます。
 さらに五十六年ぶりのオリンピック・パラリンピックでございまして、都民、国民に感動と、そして記憶、記録、これをしっかりと残していただき、共感を抱いていただき、それが全国に大きな経済波及効果をもたらすことになることを期待いたします。そしてまた、ハード、ソフトの両面にわたって有形無形の大きなレガシーを残すと、このように考えます。
 また、大会を成功させるために、開催都市の長といたしましては、運営を担う組織委員会とそれぞれ役割を踏まえた分担のもとで、都と、それから都以外の自治体が所有します施設の仮設など、経費、おっしゃいましたように二千七百億円を含めて負担をすることを決断したわけでございます。
 もとより都民生活に影響を及ぼさないように、財源につきましては、オリンピック・パラリンピック開催準備基金がございますが、これを初めといたしまして、さまざまなものが想定されている中で、来年度予算編成に向けまして多角的に検討するように、財務局には既に指示をしたところでございます。
 また、都民の皆様方には、今回の合意につきましては、さまざまな機会を捉えましてしっかりとご説明を行うとともに、責任を持って合意内容を実行してまいりたいと考えております。

○野上委員 ぜひそのことを知事は率先して、都民に向かって発信をしていただきたいと思っております。
 我が党はこれまでも、二〇二〇大会を通じて被災地復興への希望を生み出すような取り組みを行っていくべきだと強く訴えてまいりました。復興五輪を成功させるため、必要な工事はしっかりと行い、都が開催都市の責任を果たすために、その経費を負担することについては一定の理解をするものであります。
 二〇二〇年大会は、都内、都外を問わず、どの会場においても、障害のある方もない方も、誰もが楽しめる大会としなければなりません。そのためには、施設のバリアフリー化は最も重要な取り組みの一つだと思います。
 都内の新規恒久施設では、アクセシビリティ・ガイドラインに基づき、しっかりとしたバリアフリーが整うことと思いますが、既存施設でのバリアフリー化工事はなかなか難しいとも聞いております。
 アクセシビリティ・ガイドラインに準拠できるような施設とするためにも、仮設での対応が必要だと思われますが、今回の経費の中にそれは含まれているんでしょうか。また、今後、都外施設でのバリアフリー化はどのように進めていくのか、都の所見をお伺いいたします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 既存施設同様、都内、都外にかかわらず、そういった視点はしっかりと受けとめて対応していきたいというふうに考えております。

○野上委員 先ほどの文教委員会での質疑の中でもあったんですけれども、既存施設の中に大きなエレベーターをつくることが不可能な場合は、外づけでエレベーター二十四人乗りをつくるとか、そういうことも考えてくださっておりますので、いろいろと安心をしております。
 また、我が党が前からずっと主張しておりました洋式トイレ、また、バリアフリー対応のトイレ等も設置をしていただけるというような答弁が先ほどの質疑の中でございました。一生懸命、皆様方が障害者の方々に対しての努力をしてくださっていることに心から感謝をするものでございます。
 そして、都が主体となって協議を進めたことによりまして、一千億円以上の経費を縮減されたことは大きな成果になったと思います。しかし、これはあくまでも現段階での試算でございます。今後の情勢によっては、さらに負担がふえるかもしれません。
 今回の合意では、公費等が投入され共同で実施する事業について、都と国と組織委員会、そして関係自治体により、共同実施事業管理委員会を設置し、経費が膨張しないよう、コスト管理等、執行統制の強化を図ることになりました。これは、我が党がこれまでずっと主張してきた組織委員会へのガバナンスの強化策の一つとして受けとめ、大変歓迎をいたします。
 今回の合意により、都は大会経費の半分近くを負担することになりますので、ぜひ都が主体となって、しっかりと組織委員会を管理していただきたいと思いますが、知事の所見を伺います。

○小池知事 今般の合意におきまして、都民の理解を得ながら、効率的、効果的に大会準備を進めるため、経費を抑制すること、そして透明化すること、この仕組みを盛り込んだところでございます。
 例えば、まず、都、国などから組織委員会に公費が投入されております。そして、それを共同で実施する事業について、組織委員会に特別勘定を設置いたしまして、区分経理をして収支を明確化することとなりました。また、この組織委員会は、特別勘定を通じまして、仮設の整備などを一元的に実施するということになります。一元的ということは、それによってスケールメリットなどを生かすということにつながると思います。
 また、公費が投入される事業の実施に当たりましては、組織委員会、都、国などが共同事業を管理するための委員会を設置し--失礼しました、先ほどの項目はむしろこちらの方で申し上げるべきでした、コスト管理、執行統制の強化を図っていくということでございます。
 つまり、ばらばらにやらずに、基本的に一体感を持ってやっていく、それによって調達などで経費の削減に充てていく、そしてさらに、そのお金の流れについても透明化、そしてしっかりと内部統制を図っていく、執行統制の強化を図る、ガバナンスでございます。
 これらの仕組み、体制につきましては、都が主導して関係者と早急に具体化をいたします。そして、大会経費の透明化を図ることで経費の抑制に努めてまいりたいと考えております。
 ご指摘のように、今後も引き続き、組織委員会が大会運営の責任をしっかり果たせるように、都といたしましても積極的に関与していく考えでございます。

○野上委員 まさに雨降って地固まるという言葉があるように、三年二カ月に迫った大会に向けて全力で準備に取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、今回の合意を受けての大会の成功に向けた知事の意気込みをお聞かせいただきまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○小池知事 合意が調って、これによってオールジャパンで関係者が一致協力して大会の準備に邁進していく、その基盤が固まったかと思います。雨が降ったかどうかはわかりません。
 いよいよ今後、施設整備から大会運営までさまざまな準備をアクセラレート、加速させていかなければなりません。そのためには、都、組織委員会、国、関係自治体がこれまでにも増して緊密に連携しながら、大枠の合意に基づきまして、しっかりその役割と責任を果たしていく必要があることはいうまでもございません。
 それから、大事なことですけれども、経費の押しつけ合いみたいなことはもうこれでやめて、気持ちよくそれぞれ協力体制をしいていく。そしてその上で、都民、国民の皆さんとともにわくわく感を高めて、大会機運の醸成を図っていきたいと思っております。二〇二〇年大会をぜひとも成功に導いてまいりたいと考えております。
 そしてまた、開催都市の長といたしまして、その先頭に立ってスピード感を持って、そして楽しく確実に準備を進めてまいりたいと存じます。

○宮瀬委員 東京改革議員団の宮瀬英治でございます。本日は、お忙しいところ、常任委員会であります文教委員会にわざわざお越しいただきまして、ありがとうございます。
 先ほどの質疑を聞いておりまして、川松理事から、知事と議論をしたいといったのは自民党だけで、ほかの会派は反対したという発言がございましたが、私どもは、今回の知事を呼んでの、委員会への招致につきまして、今、質疑をするタイミングではない、また、審議の場は予算の審議の場、また、補正予算がしっかりと組まれた場で、また、予算特別委員会で質疑をするべきだということでありまして、当然、都議会議員として、この大きな予算が決まるこのタイミングでしっかりと質疑をしたい、その思いは一つも変わりがございません。
 また、川松理事の今回の動議の中で、ご本人の議事録がありますが、文教委員会で議論を深めるべきであり、それが都議会文教委員会の使命であるといったことが理由に挙げられました。しかし、私はなれ合いは確かにいけないとは思いますが、昨年の八月三十一日でしょうか、日付にわたる細部の質問をするのであれば、堂々としっかりと事前通告、事前にそのことについて聞くということが筋ではないかと思っております。
 文教委員会は、教育行政をつかさどる大事な教育の委員会でございます。そういった教育の文教委員会を政局、政争の具にしてはいけないと、私はまず冒頭申し上げておきます。
 まず、東京二〇二〇年大会の開催まであと三年となってまいりました。本日は、わざわざお越しいただきましたので、改めまして、一般の都民を代表する視点から質問をさせていただきます。
 私たち、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を開催するに当たっては、国や都、組織委員会、JOCなど関係機関に対しまして、最小限のコストで最大限の成功をおさめられるよう取り組むことを求めてまいりました。とりわけ費用の最大値や上限をしっかりと定め、コストや進行管理をマネジメントすることの重要性を繰り返し訴えてまいりました。
 まず、今回の質疑に当たりまして、知事がふだんおっしゃっている鳥の目、俯瞰した視点から確認をさせていただきます。
 今回の資料の中にV1予算の表がございまして、一兆四千億円に近い金額が書かれております。しかし、実際、大会の経費試算の推移を見てまいりますと、二〇一三年、猪瀬都知事在任時、IOCに提出された立候補ファイルのときは七千三百四十億円、舛添知事在任時の二〇一五年には、組織委員会の森会長からは二兆円を超えの発言があり、また、二〇一六年九月には、都政改革本部が三兆円超かかるのではないかと推計されています。
 十二月には、組織委員会が公式に最大で一・八兆円、そして、この五月には、最大一兆三千八百五十億円と都の試算が示されました。都民の一般的な感覚ですと、一千億単位、時には兆単位で負担額が変わっていく事態は、都民の常識から大きくかけ離れているといわざるを得ません。新聞記事にもございましたが、福祉や教育など課題は山積しているのに、都民の血税をこれほどかけるべきなのかとの声も聞かれております。
 小池知事の就任の前のことも多分に含まれますが、東京都の現在のトップとして、一千億円単位、時には兆単位で都民の血税による負担額が変わっていく事態をどう思われているのか、所見をお伺いいたします。

○小池知事 オリンピック・パラリンピックは、申すまでもございません、世界最大のイベントであることには変わりがございません。
 一方で、経費の規模、こちらも相当大きいものがございます。現時点でのその経費の見積もりでございますけれども、これまでの過去の大会の実績であったり、IOCの要件などをもとにして一定の仮定を置いて積算しているもの、それから大会時の計画策定時に向けて準備を進めている段階のもの、いろいろまざっております。そのために、今後は業務の具体化に応じて経費の精査、精密化を図っていかなければなりません。
 いずれにしましても、大変大きな額でございます。さらなる経費を縮減すること、そして効率化に向けて取り組んでいくこと、これは必須条件ではないかと考えております。

○宮瀬委員 効率化を図っていくということでございますが、実は昨年十一月、文教委員会での事務事業質疑におきまして、都のコスト感覚に関する質問を局にしてまいりました。
 都が整備する恒久施設費に対しまして、当初、立候補ファイル時には千五百三十八億円、招致決定後は四千五百八十四億円、見直し後は二千二百四十一億円となるということでございました。とはいいましても、当初予算の約一・五倍にまで膨らんでおります。消費税の増税分の対応分を引いても千八十億円の増加であり、質疑の中で明らかになりましたが、理由としては、労務単価の上昇、また、建設資材の高騰などといった説明が毎度毎度挙げられておりました。
 しかし、その見積もりの仕方や、その組織のあり方に大きな課題があるのではないでしょうか。今回、民間企業でありましたら、建設資材の物価の上昇や、また、労務単価の向上をある程度見込んで見積もりを出すと。同時に、そういった予想をしっかりとしながら、最後はしっかりとけじめをつけ、結果責任をとるべきだと私は思っております。
 改めて、そのときの質疑から半年が経過しておりますが、見積もりの甘さに対しまして責任をどう捉え、どこに責任の所在があるのか、けじめをつけるべきと考えますが、お伺いいたします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 これまでも先生からいろんなご指摘の中で、私どもも種々答弁をしてきたところではありますが、外部要因や立候補ファイルそのものに内在している制約、そして、そういった意味から経費が増加しているところでございます。
 引き続き、組織委員会や国と一緒になって、私どもさらなる経費の縮減、効率化を図ってまいります。責任、あるいはけじめというお話もありました。ご指摘については真摯に受けとめ、大会準備に万全を期してまいります。

○宮瀬委員 責任を明確化してけじめをつけていただくということは、まずは大会成功に向けて頑張っていくといったことでは私はないと思います。やはりしっかりとけじめをつけて責任を明確化し、何で費用が高騰してしまったのかを、原因を明らかにするためにも、次の大会の成功に向けて頑張りますという答弁では、私はやっぱりおかしいと思ってしまいます。
 そこで、改めて、今回の都の費用全体の負担につきまして、組織委員会において仮設施設の整備費の負担が難しくなるほど大会経費が膨らんだ責任の所在を明らかにすべきでないかと考えますが、局長の所見をお伺いいたします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 繰り返しになりますけれども、種々、立候補ファイル時点での整備費というものは、IOCからの求めに応じまして、本体工事費のみを計上したものだということ、その他の社会的要件で資材や人件費が想定を上回るものがあったということであります。
 したがいまして、そういった状況の中、私どもは全体経費をこれからもしっかりと縮減を図りながら、大会成功に導いていかなければいけないというふうに思っておりますので、そういったけじめとか責任のつけ方が違うんではないかと先生はおっしゃいますが、私どもはそういったことをしっかり今後取り組むということで、しっかりやっていきたいというふうに思っております。

○宮瀬委員 大会成功に向けてしっかりとやっていくということのご答弁の繰り返しでございましたが、その割には、やはり金額が大き過ぎると私は思っております。
 知事、このように費用の高騰、また、人件費の高騰、資材の高騰、イレギュラーな設備の対応等、さまざま理由が出ていますが、しっかりと高騰した理由を、原因を分析して、その事実を解明することが、今後費用の高騰を防ぐ一番の手だてだと思っておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。
 次に、小池知事は、知事就任後、都が整備を行う新規恒久施設の見直しに取り組みながら、並行して都外仮設施設などの協議や全体総経費のあり方について検討を行ってきたのではないかと考えております。
 なぜおくれたのかという議論がさまざま、先ほど聞いておりましたが、三月までにと約束していたことが五月末になったわけでありますが、実際に小池知事就任前の二〇一五年には森会長から二兆円超といわれた経費の削減を行ったわけであります。
 小池知事が東京二〇二〇大会に向けて取り組んできた課題への対応とその成果について改めてお伺いいたします。

○小池知事 私は、知事就任以降、持続可能性をうたいますアジェンダ二〇二〇、初めてそれが具現化するのが東京大会であると、それを成功させなければならないと、その認識のもとで、都とIOC、組織委員会、国によります四者協議の場を設置いたしまして、経費の削減に取り組んでまいりました。
 その結果、都立の新規恒久施設の見直しでまずは四百億円の削減を行う。それから、関係の自治体とは、昨年末に各首長からの要請を受けまして、作業チームを設けるよう、私、提案をいたしまして設置をいたしました。そして、一つ一つの競技会場ごとに大会準備に必要な仮設、輸送、警備、こういった業務について丁寧に議論を重ねてきたところでございます。これが土台となりまして、都、国、組織委員会の三者で役割と経費の分担について調整をしてきたところでございます。
 私は、実務的な調整に当たっては、さらなる経費の圧縮と組織委員会の増収、国の負担、この三点セットで一体的に解決するように指示をしたところでございます。その結果といたしまして、経費につきましては、先ほどもお述べになりましたように一千億円以上の圧縮、それから、公的負担の内訳が未定でありましたパラリンピックの経費については、国がその四分の一を負担するということが正式に決まりました。
 それから、収入面でございますが、組織委員会がさらなる増収に向けた取り組みを行うということで六千億円の収入を目指す、このようになったわけでございます。それから、仮設など都が負担するものにつきましては、コスト管理や執行統制を強化する仕組みを組み込むようにしたわけでございます。
 このように関係自治体も含めまして、オールジャパンで関係者が一致協力をする、そして大会準備に邁進をしていく、この基礎が固まったものと考えております。よって、極めて意義のある合意になったと、これが礎になったと、このように思います。
 東京都は、開催都市といたしまして、今後とも関係者と密接に、緊密に連携をしながら主導的な役割を果たして大会準備を加速させていくことには、姿勢は変わりはございません。

○宮瀬委員 ありがとうございます。予算、予備費を入れずに一兆三千八百五十億円という試算が設けられまして、上限が設定されたことは、私は大変評価をしております。
 一方で、経費の削減幅、もしくは収入幅が、単位が一千億単位とまだまだ大ざっぱなものであると思っております。どうして一千億なのか、また、どうして六千億なのか、その根拠をしっかりと見詰めていただきながら、さらなる費用の削減に努めていただきたいと思っております。
 次に、都外の仮設施設の負担を含めまして、五月三十一日に行われました役割と経費の合意内容が、都民にとってわかりにくいものとなっているといった指摘があるのもまた事実であります。
 今後、都として、関係機関とどう明確な役割分担を行い、これ以上経費がふえることがなく、節約、節減しながら費用を確定していくのか、知事の見解を伺います。

○小池知事 今般の合意におきまして、平成二十九年末、ことしの末でございますが、これを目途にいたしまして作成するV2予算でございます。このV2予算に向けて、さらに経費を縮減、効率化を図る、そして、その基本的な方向に基づいて役割、経費分担の具体化を図っていくことといたしております。
 それから、公費などが投入されて共同で実施する事業につきましては、組織委、東京都、国、関係自治体で共同実施事業を管理するための委員会を設置することといたしております。そして、この委員会におきまして、コストの管理、執行統制の強化を図っていくという考えでございます。
 これらの事業を一元化に執行するために組織委員会に特別勘定を設置いたしまして、区分経理を行うことといたします。これらの仕組み、体制につきましては都が主導いたしまして、関係者と早急に具体化をして、大会経費の透明化を図ってまいりたいと思います。そのことがまた経費の抑制にもつながっていくと考えております。

○宮瀬委員 ただいまのご答弁の中に、共同実施事業管理委員会の設置ということがうたわれておりました。ロンドン大会の際にも、予算管理だけではなく進行管理も一元的に担う組織でありますオリンピック・デリバリー・オーソリティーということを参考にしていただきたいと再三再四お伝えしておりましたので、評価をいたします。
 しかし、一方で課題もございます。一・三兆円の負担額のうち、共同実施事業管理委員会が確実に管理する範囲は七千八百五十億円であります。六千億を担う組織委員会のコストはほぼ管理の対象になっておりません。実に全体の約半分を占める金額が管理されていないわけであります。
 組織委員会は収支均衡を目指す別組織とはいえ、都がお金、また、三分の一の都の職員を提供し、最終的には資金不足の場合は都が財政保証を行う団体であります。なぜ組織委員会が管理対象に入っていないのかお伺いいたします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 都、組織委員会、国、関係自治体の四者で構成される委員会は、都や国などから公費等が投入され、共同で実施する事業を対象としておりますが、組織委員会がそもそもその運営主体として行う事業につきましては、先ほど来、知事もご答弁申し上げていますように、今後とも引き続き責任を果たすよう、都として積極的に関与していくというものでございます。
 組織委員会そのものの関与につきましては、現在、組織委員会の副会長及び評議員には東京都の副知事が就任し、都として重要な事項の決定に関与するとともに、要所に局長級を初め全体の三割に当たる職員を派遣し、運営を支えているところでございます。
 私自身も組織委員会の理事の一員でありますので、今後ともしっかりと関与していきたいというふうに思っております。

○宮瀬委員 私がお伺いしたかったのが、どうしてオリンピックの総予算、総負担額のうち、一・三兆円の負担額のうち半数を占める組織委員会のコストがしっかりと管理されないのかというところでございます。
 その中で、ご答弁の中に、副知事が評議員や副会長、また、元副知事が常務理事として参加しているとはいえ、これでは実際には、私自身は、ブラックボックス化しているという感が拭えておりません。
 そういった意味におきましては、今後、都の関与を強めるためにも、可能な限り組織委員会の情報を詳細にわたり公開すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○小池知事 ご指摘の点でございますが、まず、大会準備を万全に行って大会を成功に導く、このことは何よりも共有の目標でございます。その準備状況でも同じで、都民、国民に丁寧に説明をして理解を得ていくこと、これは不可欠だと考えます。そして組織委員会におかれましても、情報公開にしっかりと取り組む必要があると、このことは以前からも指摘をさせていただいております。
 大会経費について、昨年の末、組織委員会は、全体経費と合わせてV1予算を公表しておられます。V2予算に向けて今後さらに精査が進むという中で、適時適切な情報公開、さらに求めていきたいと存じます。
 ご指摘のように、人、物、金という点で東京都は大きく関与しているわけでございます。そのことを都民への情報公開として捉えて、このことをしっかりと求めていきたいと思っております。

○宮瀬委員 ぜひ知事、よろしくお願い申し上げます。
 そもそも組織委員会でございますが、立候補ファイル時におきましては、都外の仮設整備費用の負担は組織委員会であるということが約束であったはずであります。その約束が守られていないことが、今回の最大の問題だと思っております。
 先ほどけじめ、責任の明確化ということで質疑をたくさんさせていただきましたが、まずはその約束がなぜほごにされてしまったのか。最終的には、東京都が大会の成功のために負担をするわけでありますが、その約束、けじめ、原因の究明なくして、東京都が都外の仮設の設備費を負担するということは、まず順序が私は違うと思っております。
 そこで、組織委員会が負担できない都外の仮設施設設備費を都が負担することは、開催都市として責任を果たすことになり、知事の姿勢は評価しております。しかしながら、都外の仮設施設への経費負担がどのような理由で都民の利益になるのか、具体的なメリットが都民にどのようにあるのか、知事にお伺いいたします。

○小池知事 東京大会は、アジェンダ二〇二〇、これは先ほどから申し述べておりますように持続可能性の観点から、具体的に既存の施設の最大限の活用をうたうということが盛られたレポートでございます。そのレポートに基づいて初めて行われる大会が東京大会であるということでございます。そこで既存の施設を活用することで、負の遺産、将来へのツケというんでしょうか、それを残すことなく、また、全体経費の縮減も図ることができるというものでございます。
 都は、開催都市として、この大会を成功させる責任がございますので、今回の都の経費分担でより準備が加速すること、そして、大会開催時には都外も含めまして、多くの会場で競技が行われることによって、都民、そしてその地域も含めて国民の皆様方がスポーツのだいご味と感動、そして共感を抱く、こういったようなメリットが生ずることを期待するところでございます。
 ぜひともこの大会、必ずや都民の誰もがやってよかったと思えるような、そんな大会にしていくために、私は全力を尽くしていく考えでございます。

○宮瀬委員 まずは大会を成功させることで、都民にスポーツのだいご味、感動、共感を与えるということでございまして、あとは具体的に全体経費の削減によって都民の便益が図られるということでありましたが、目に見える形でしっかりと東京都民の皆様に都外の施設を東京都のお金、血税を使うことに対する、やはりわかりやすい形での具体的な説明が必要だと私は思っております。
 お金が安くなったからということと、大会が成功すればいい思い出になるという共感、感動という言葉もございましたが、それだけでは私は不十分だと思っております。
 最後になりますが、今回、分析、そして反省、けじめということでありますが、大会組織のマネジメントをいかに責任を持って担っていくのか、責任は重いと思いますが、最後に知事の見解をお伺いいたします。

○小池知事 先ほどご答弁したとおりなんですが、今般の合意では、平成二十九年末をめどにV2予算を作成するわけでございますが、そこに向けまして経費を縮減する、効率化を図る、そして基本的な方向に基づいて役割、経費分担の具体化を図ると。ここがベースになろうかと思います。
 また、都や国などから公費などが投入されまして、共同で実施する事業もございます。それを都、組織委員会、国、関係自治体の四者で構成されます共同実施事業を管理するための委員会を設置いたしまして、コスト管理と執行統制の強化を図ることといたしております。
 東京は、いうまでもなくホストシティー、開催都市でございます。今後とも関係者と緊密に連携をしながら主導的な役割を果たし、そして誰も記憶に、そして記録に残るようなすばらしい大会にしてまいりたいと考えております。

○里吉委員 では、私からも質問させていただきます。
 五輪経費について、日本共産党都議団は、まず組織委員会が主体者として都民に情報公開し、都民参加で縮減を図ること、その上でどうしても費用が不足するなら、国、民間、個人の協力を求めていくべきだと主張してまいりました。
 しかし、五月三十一日に四者で合意した結論は、仮設整備費や大会運営費などで組織委員会が負担できないといった部分のほぼ全てを東京都が負担するというものでした。その都民負担は、今回合意した部分だけでも六千億円です。
 当初、都民に約束した千五百三十八億円はおろか、都が積み立てているオリンピック基金四千億円もはるか超える都民負担は、到底都民の理解を得られるものではありません。都民の信頼を取り戻し、オリンピックを平和の祭典にふさわしく成功させるには、この事態を前向きに打開していく努力が必要だと考えます。
 きょうの議題は都外仮設施設の費用負担についてとなっていますので、そこに絞って伺いたいと思います。
 まず、きょう資料が出されましたV1予算に基づいた現時点での経費分担試算、東京都及び組織委員会による試算ですが、ここでは、会場関係のうち、都の負担とされる仮設等、エネルギー、テクノロジー、賃借料等が二千七百億円というふうに書かれております。そのうち、この都外分は幾らになるのか、具体的な内訳をまず伺います。

○雲田調整担当部長 大会経費のV1予算に基づきました現時点での経費分担試算では、都が負担いたします都外分の会場関係経費といたしまして、五百五十億円程度を見込んでございます。
 その内容でございますが、自治体が所有する施設に整備いたします観客用座席やセキュリティーフェンスなどの仮設インフラ、大会時の電力使用量に合わせまして増強いたします仮設の発電機などの電源設備等、仮設の通信ネットワーク設備などの通信インフラの整備でございます。
 また、ここには競技会場の使用に係る賃借料や、会場内におけます店舗等の営業補償なども含まれております。

○里吉委員 都内会場に係る費用に加えて、今ご説明のあった都外分の会場関係費五百五十億円ということです。これも都が負担するということが大枠で合意されたということだと思います。
 知事は第一回定例会で、都民の皆様の負担をできる限り軽減し、都民施策に影響を及ぼさないよう検討するとおっしゃいましたが、今回のこの合意は、こうしたことから外れることになるのではないかと考えます。
 私はまず、組織委員会の責任、これ、はっきりさせる必要があるというふうに思います。組織委員会は、自身が大会開催基本計画を作成し、またIOCと都の開催都市契約で当事者である、準備も運営も主体的に取り組むんだということ、先日のオリンピック・パラリンピック特別委員会で我が党の吉田議員が確認をいたしました。代行という言葉が森会長の本などでは繰り返されていますけれども、決して代行ではなく、主体であるということでよろしいのか、確認したいと思います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 この前の特別委員会の議論にもありましたが、開催都市契約の中におきましても、当然、組織委員会は、その一つの主体として責任をしっかりと果たしていくということでございます。

○里吉委員 主体で取り組むということです。そして、組織委員会がつくった大会開催基本計画では、仮設施設などの責任と財源は誰が負担するのか、誰がその責任なのか、どういうふうに書かれてあるでしょうか、確認します。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 立候補ファイルにおいては、仮設については組織委員会が負担するという記述だったかと思います。

○里吉委員 大会開催基本計画には何と書いてあるか、ぜひ確認したいと思います。お願いします。

○雲田調整担当部長 大会開催基本計画では、仮設につきまして、仮設会場の整備、オーバーレイが組織委員会の役割と記されております。

○里吉委員 私もここに持ってきましたけれども、オリンピック・パラリンピックの組織委員会がつくったそのものですよね。この一四八ページに、組織委員会はIOC負担金、国内スポンサーシップ、チケット収入、各界からの寄附金など民間資金を原資に、東京二〇二〇大会の運営、東京二〇二〇大会のために使用する仮設施設の整備、開会式、閉会式、大会関係者の輸送、セキュリティー、医療サービスなどを実施すると、このように書かれてあります。今確認させていただきました。
 ところが、組織委員会の森会長は最近本を出されまして、その中で、東京都が本来やるべき仕事を代行しているだとか、本来ならば東京からお願いしますと頭を下げてもらわないといけないなどと述べて、組織委員会としての責任を全く投げ出しているのではないかというふうに私は感じました。
 そして、私はやはり、本来ここは組織委員会が負担するべきものですから、合意では、組織委員会はできる限りの増収入の努力を行い、所要の収入確保を目指すとなっていますが、これは組織委員会が六千億円を目指して集めればよいということではなく、さらにそれを超えて集める努力もするべきだと。それぐらいのことをきちんと東京はいうべきだと思いますけれども、都の見解を伺います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 組織委員会の増収につきましては、再三、知事からも求めているところでございますが、民間資金、スポンサー収入等々については一定の限界もございます。そして、都が財政保証しているという現実もございます。
 おっしゃるとおり、集められるものについては民間の寄附等々、組織委員会には頑張っていただきたいところでございますが、おのずとその限界もあろうことということから、今回は六千億ということにしたところでございます。

○里吉委員 知事にお伺いしたいんですけれども、今回は六千億円ということになっておりますけれども、やはり本来的には、仮設は組織委員会が責任を持ってつくるということですから、私は決してこれでいいということではなくて、小池知事の方からきちんと組織委員会は仮設を負担する責任があるんだということで、六千億円超えてきちんと資金調達する努力、さらにするようにと、きちんと知事の方からも強く訴えていただきたいと思うんですが、その点について知事の見解を伺います。

○小池知事 先ほどからもお答えしておりますが、まず、この費用の圧縮、それを行う。それから組織委員会の増収を図る。そしてまた、国の負担を呼び込むと。この三つが一体的に進むことによりまして、大会の円滑な進行、そして実施につながるものだと、このように考えております。
 組織委員会の増収というのは、その意味で、三つのうちの一つでございます。五十七億円お返しになってきたわけでございますが、さらに増収を図っていくように、都としても後押しをしていきたいと考えております。

○里吉委員 先ほど改めて確認しましたように、組織委員会がつくった大会開催基本計画にも、仮設は組織委員会の責任でと書いてあるわけですから、そこはきちんと知事として改めて、経費削減がもちろん大事ですけれども、それから、どういう予算が今必要なのか、この情報公開も組織委員会はきちんとされていませんから、こういった情報公開をすること、そして経費削減すること、そして企業にもっと協力してもらって財源をふやす、そういうことを通じて、大会開催基本計画にあるように組織委員会が主体的に取り組むべきだということを改めて申し上げておきたいと思います。
 そして二つ目は、国の負担問題、国の責任も私は重大だと思っております。小池知事は三月の都議会で我が党の代表質問に対して、国の果たすべき役割は極めて大きい、オールジャパンの取り組みを推進するために、平成二十三年の閣議了解の枠組みに固執することなく、財政面を含めた全面的な支援を行うよう強く求めてきた、国においてもその役割を果たされるよう期待すると答弁をいたしました。
 ところが、知事が五月十一日に安倍首相と会談して国の約束をもらったのは、はっきりいって、もともと国の負担となっていた経費だけだったのではないかというふうに思います。私は、国は全く責任を果たしていないというふうに思うわけですね。
 そこでちょっと確認したいんですけれども、国は、新国立競技場の負担経費も四分の一、東京都に押しつけて負担しない。それどころか、セキュリティーやパラリンピックの必要最小限の負担のみで、本当にわずかな負担しかしていないと思います。最近のオリンピックでこれだけ国が負担しなかったオリンピックがあったでしょうか。それから、前回の東京五輪のときには国はもっと負担したのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 国によってその地方自治の制度も違います。ロンドンにおいては、そういったご指摘のようなことがあったやには聞きます。また、さきの東京大会については詳しく確認はしておりませんが、国が二分の一を負担したというような記述もあるやに聞いております。

○里吉委員 そうです。我が党の代表質問でも触れましたけれども、ロンドン五輪では開催経費の公的負担のうち約七割を国が負担しました。前回の東京五輪も国が施設整備はもとより、運営費の半分も負担したということから考えても、オールジャパンといいながら、全く負担は都任せというのは余りにも無責任ではないかと思うんです。
 そこで一点確認します。国が都外仮設施設などを負担できないという法律的な縛りはあるんでしょうか、確認します。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 地方財政法に関するお話は先ほども答弁いたしましたが、東京国体でありますスポーツ祭東京二〇一三において、東京都が埼玉県所有の長瀞射撃場を有償で借りて、仮設の会場を設営した事例がございます。
 それと(里吉委員「国」と呼ぶ)国が地方……(里吉委員「都外施設の仮設、負担できない法的な縛りはあるのかと」と呼ぶ)それは、現在の閣議了解の中で、国の解釈としてはできないというふうに聞いております。

○里吉委員 閣議了解以外には法的な縛りはないという確認でよろしいでしょうか。わかれば今教えていただきたいんですが。閣議了解以外に法的な支払えない縛りはありませんか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 閣議了解についてはそういうことでありますけれども、国は、ある意味、いろんな財政支援の方策というのは持っているわけでありますので、一〇〇%できないかどうかというのは、補助金だとか交付金だとかいろんなものがありますので、可能性がゼロかどうかはちょっと今すぐにはいえないといいますか、道が全然ないのかどうかというのはちょっと確認してみないと、その業態というか、状況に合わせて判断されるのではないかというふうに思います。

○里吉委員 多分、そういうものがないから、法的縛りがないから、閣議了解を乗り越えて、国の負担を東京都は求めてきたんじゃないかと思いますが、違うんですか。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 基本的なスタンスは、そのように国に要請をしてきたことは事実でございます。したがいまして、今回、これからの三百五十億といわれているものに対する財源については、国も含めて、国を初めとして四者の中でしっかりと対応していくと、そういうことになっているところでございます。

○里吉委員 ここでぜひ知事にお伺いしたいんですけれども、今、なかなか煮え切らないご答弁でしたけれども、多分、都外仮設施設を国が負担できないという法的な縛りはないんだと思います。
 閣議了解があると。安倍政権は、これ、民主党政権のときの閣議決定ですから、そこまで縛られる必要はないと思うんですね。東京都としても、だからこそ閣議了解、乗り越えて、国としてきちんとお金を出してほしいという財政的な支援を求めてきたと思うんです。
 今回、大枠合意はされましたけれども、引き続き今後も国にさらなる負担を求めていくべきだと思いますけれども、知事のお考え、ご決意をお願いしたいと思います。

○小池知事 国は、大会の基本方針でオールジャパンの取り組みの推進を掲げておられます。一方で、これまで役割、経費分担に関する具体的な動きは進んでいなかったわけでございますが、総理と先日面会をいたしました。
 そこで大会経費のうち、パラリンピック経費の分担、これを正式に決めることといたしまして、そしてまた、ほか、セキュリティーやドーピング対策など、これ、結構お金がかかるんですけれども、こういった対策などについては、行政的な経費によって国が対応するということなど要請をさせていただき、ご同意をいただいたと理解しております。その結果、今般の大枠の合意に至ったということでございます。
 今後、この基本的な方向に基づいて役割、経費分担の具体化を図っていく中で、国を初めとして四者で必要な財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
 また、先日、五月三十一日に行われました関係自治体等連絡協議会の会議の場におきまして、最後の締め、そのときの座長でありました丸川大臣も、国としても地方の財源確保を図る点については、具体的な要望を踏まえて必要な支援を検討していく、そしてまた、その後の記者への発言でございますけれども、さまざまな補助金、あるいは地方財政措置等、検討させていただきますが、できる限り理屈にかなったところで役立てられるものはしっかり役立てて、地方がオールジャパンで取り組みを進めているということを実感できるように、国としても支援をしていきたいと、このように述べておられます。
 何度も繰り返しますけれども、やはりこれはオールジャパンの体制があって、それによって大会の機運醸成ということが図れるものだと思います。しっかりと連携をして、都からも国の方にご要望もこれからもさせていただき、そしてまた、開会式や閉会式などで国が前に出られるということになるわけでございます。そういったことも考えますと、さらに国の皆様方のご協力を賜るということを望んでいるところでございます。

○里吉委員 私もオールジャパンで取り組みを支援すると、そういうふうにいつもいろんなところで聞くんですけれども、費用の負担は東京都の責任というのは、やはりつじつまが合わないというふうに思います。
 これ、何度もいって恐縮ですけれども、私たち共産党都議団は、当然国が責任を持つべき新国立競技場の整備費四百四十八億円、これ、東京都が負担するということもまだ全く納得していないわけです。国立競技場をつくるのに何で東京都民の税金を使うのかということは本当に理屈が合わないと。これは知事が就任される前のお話ではありますけれども、やはりこういった国のやり方というのは、オールジャパンでオリンピックを成功させるという立場から、財政的な負担もきちんとするという立場には今残念ながら立っていないと。
 大枠の合意は、多くの都民の皆さんの目は、結局東京都が全部かぶったと。国は何も払っていないと。組織委員会は、もうこれ以上お金が集められませんから、ごめんなさいと。そして、地方自治体はそもそも、自分たちはそういう約束じゃなかったということで、結局、東京都が財政負担を全てすることになったというふうに思われているんですよ。実際そうだと私も思います、今のままですと。
 ですから、今、組織委員会の責任、きちんと果たしてもらうということと、それから、国の責任をしっかり果たしていただくということを申し上げましたけれども、本当にオールジャパンでやるということは、財政的な負担についても、知事がこの間の議会のときにも、第一回定例会で、都民の皆様の負担をできるだけ軽減し、都民施策に影響を及ぼさないようとおっしゃっていて、その気持ちは今もそのとおりだと思いますので、その立場でしっかりと国に対しても引き続き対応していただきたいと思います。もう一度よろしくお願いします。

○小池知事 これまでオリンピックの招致、二〇一六年、さまざまの流れの中で招致活動が行われたものと思います。そして二〇二〇年の今回招致に成功する。そこに至るまでにいろいろな方々が関与をして、その中から、例えば新国立競技場の費用負担などの話が出てきたものと、当時は私は国会議員でございましたけれども、そのような理解をしたところでございます。
 そして、都民の一人として、この国立競技場に対しての都の費用負担ということについて、なかなか理解はしにくいところがある部分も、私はそのことも理解をしたところでございますが、法改正までして進めたということでございます。
 これまでのいろいろな流れがあって、そういうことになったんだろうと思いますけれども、やはりオールジャパン体制、先ほどからご指摘がございますけれども、その体制をさらに高めていくためにも、ぜひこれからも情報公開、それぞれの役割を明確にしていく、そのことを広くお伝えすることによって、都民の皆様方のご理解を深めていく、その努力をしていきたいと、このように考えております。

○里吉委員 ぜひ知事として、きちんと国の責任についても取り組んでいただきたいと思います。
 最後に一点、情報公開について伺いたいと思います。
 知事は、昨年の第四回定例会、私の代表質問に対しても、ロンドン大会の成功は予算管理と透明性の確保の仕組みがしっかりされていたということで、実効性ある仕組みを構築していくとおっしゃいました。V1予算がその後発表されましたが、一兆六千億から八千億という大枠がわかっただけで、詳しい中身については全くわからないと。
 私は、共産党都議団の一員として、組織委員会にも詳しい内訳を出してほしいと要請に行きました。しかし、詳しい中身が全く何も出てこないわけですね。で、今に至っているわけです。
 今回経費一千億削減したというふうにありましたけれども、それも中身についてはよくわからないということがあります。ですから、そういう意味では、組織委員会できちんと情報開示できるような仕組みというのもしっかり求めていきたいと思うんですけれども、あわせて私がお聞きしたいのは、三者協議の事務レベル会議の話なんです。
 昨年末まで三者協議の事務レベルの会議で、会議資料は組織委員会が回収し、会議の記録も一切とっていないとオリンピック・パラリンピック準備局はおっしゃって大問題になりました。
 こんなことはおよそ行政組織がやることとは考えられない、こんな無責任なことはあり得ないというふうに思いますが、このことについて知事はご存じでしょうか。それから、このことについて知事の見解、伺いたいと思います。ご存じかどうか、知らなかったのなら知らないということでも結構ですが。

○小池知事 資料回収の事実については、私は余り存じておりませんでした。

○里吉委員 オリンピック・パラリンピック特別委員会の質疑が、議事録が残っていますので、そこを調べていただければわかると思いますけれども、会議資料は組織委員会が回収し、会議の記録も一切とっていないというふうにオリンピック・パラリンピック準備局は答弁して、その後、じゃあ、これからは三者協議会の議事録はとるんですねといって確認しましたけれども、その議事録を読むと明快な答弁がないんですね。
 これからはこういうことのないように、オープンな形でいろいろな議論を三者協議であれ四者協議であれやり、都民にも議会にも情報を公開していただきたいと思いますが、局長、答弁をお願いします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 特別委員会でも議論がありましたのですが、今回、大枠の合意にも達しましたところなので、三者協議の開催については、その中身等についてはしっかりと公開をしていきたいというふうに思っています。
 今回の調整が関係者の中でかなりいろいろなされてきましたので、そのときでは、なかなかすぐにというわけにはいきませんでしたけれども、特別委員会でも議論がありましたように、今回、大枠の合意がされましたので、それぞれの会議の中身についてはしっかりと公開していきたいというふうに思います。

○里吉委員 過去の会議の中身、議事録ないとおっしゃっていたんですけれども、公開していただけるということであれば公開していただきたいと思いますし、小池知事はこれまで、いろいろな決定されるまでのプロセスが大事だとおっしゃっていましたので、これからはやっぱりプロセスの情報公開もオリンピック・パラリンピック準備局としてきちんと行っていただきたい。
 その情報の公開について知事の答弁を一言求めて、私の質問を終わります。

○小池知事 折しも、今回の定例議会におきまして、情報公開の改正をお願いしているところでございます。そしてまた、例えば開催都市契約ということなども、東京都が要請をいたしまして、その公開をお願いしたところ、IOC及び組織委員会からの了承を得て、このように公開されるようになったということでございます。
 ちなみに、これはリオでもロンドンでも公開されていたものでございますので、それらとあわせて東京も情報公開をするに至ったということでございます。
 もとより交渉中であるとか調整中であるとか、これらのことについては情報公開のタイミングなどは考えなければならないと、このように思います。そして、これによって関係者間の信頼にもかかわってくるということもございますので、丁寧に調整を進めていく、そしてその結論としての情報公開ということが必要になってくると思います。
 今回公表いたしました金額、例えば金額でございますけれども、V1予算に基づいた現時点の試算でもございます。今後、基本的な方向に基づいて、また、具体な業務内容に即して精査、精緻化いたしまして、負担額、負担者が決まっていくものかと存じます。
 また、成案を得ましたらしっかりと皆様方に、当然のことながら議会の皆様方にお伝えをしていくということになります。情報公開することによって、やはり透明性のある大会に、気持ちのいい大会になるのではないかと、このように考えております。

○小松委員 最後の質問となりました。よろしくお願いいたします。
 これまでの質疑と重なるところもあると思いますが、都議会生活者ネットワークとして、流れに沿って課題を整理していきたいと思いますので、確認の意味で伺ってまいります。
 都外施設について、当該自治体との交渉を組織委員会が行っておりました。その交渉の中で、費用についてどのように話し合われていたのか確認します。

○小野競技・渉外担当部長 都外施設についてでございますが、当該自治体に対しては、大会時のみに必要な暫定的な仮設整備は組織委員会が担うと説明するとともに、施設使用料の免除、会場周辺整備等への協力について依頼しております。

○小松委員 既存施設につける、後から加える仮設にはどんなものが入るのでしょうか。また、組織委員会と都で何を仮設とするのか認識にそごはないのか、仮設の定義に違いがないのか確認いたします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 仮設には、競技を実施するために必要な観客用座席やセキュリティーフェンスなどのいわゆる仮設インフラと、取り外しが自由で簡単な運営用のプレハブテントなどのオーバーレイがありまして、組織委員会と都で仮設の定義に違いはございません。
 このうち都が負担するのは、都及び都外自治体が所有する施設における仮設インフラでございます。

○小松委員 立候補ファイルで決まっていた費用負担のルールですが、これは仮設の施設については組織委員会が負担することになっておりました。このような役割について、いつ見直しを始めたのか伺います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 平成二十五年一月に立候補ファイルを提出いたしまして、同年九月に開催都市が決定された後、資材や人件費の高騰、テロの脅威などの拡大など、大会を取り巻く環境が変化していることを踏まえまして、平成二十八年三月に当時の都知事、オリンピック・パラリンピック大臣、組織委員会会長の三者で会談を行い、大会準備の役割分担のあり方について見直していく方向で一致し、同年四月から都、国、組織委員会の三者による事務的協議を開始いたしました。

○小松委員 ことしの第一回定例会の施政方針表明、知事にお伺いしたいと思いますが、知事は、都外仮設の負担も排除しないと述べておられます。なぜこのような表明になったのか、その見解、改めてですが、お伺いしたいと思います。

○小池知事 基本的に大会の準備を円滑に進めるということが目的でございます。大会に必要な業務を誰が担って、組織委員会以外の費用をどう負担するのか、誰が負担するのか、おのおのの役割と責任を明確化するということが、いうまでもなく喫緊の課題であると、かねてから申し上げてきたわけでございます。
 そして、そういった中、昨年の暮れには、関係自治体の首長からもご要請を受けました。その際、課題を具体的に検討するために、一つ一つの県にオーダーメードの作業チームの設置を提案させていただき、一月から設置され、始動したわけでございます。
 都、国、組織委員会の三者協議の中でも、それぞれの競技会場をオリンピック仕様にと高めていかなければなりません。その際に地方の財政負担が生じる場合には、ぜひ最小化してほしいという要望もあることがわかってきたわけでございます。
 こうした中で、費用負担の議論を前に進めるということで、第一回定例会の施政方針、二月でございますけれども、他の自治体が所有する施設を含めて、都の負担を排除せずに検討するということを表明させていただきました。

○小松委員 それでは、都と国、そして組織委員会との交渉ですが、これはどのように行われたのか、経過を確認させていただきます。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 本年一月から大会経費に係る役割、経費分担の検討を主眼といたしまして、都、国、組織委員会の三者で、都副知事、内閣官房副長官補、組織委員会事務総長をメンバーとします事務的協議を行ってまいりました。
 一月十八日の事務的協議では、関係自治体に所在する競技会場に係る業務と経費の作業チームで情報共有することや、作業チームの進め方などについて議論を行いました。
 その後、道県ごとに設置いたしました作業チームにおいて熱心な議論がなされてきましたが、四月十八日の関係自治体等連絡協議会幹事会において課題が取りまとめられたところでございます。
 この課題を受けまして、三者において役割、経費分担の検討を行い、五月十日の事務的協議においては、さらなる経費の圧縮や組織委員会の増収、国の負担に係る論点整理を行ったところでございます。
 知事が五月十一日に総理に面会した際の内容も含めまして、五月二十三日の事務的協議において役割、経費分担に関する基本的な方向について、合意のもととなります一定の案をその場で作成することができたということでございます。

○小松委員 五月十一日にオリ・パラ特別委員会がありましたが、当日の首相との面会について、局長からは口頭報告だけでした。局長はこの日、知事と首相との面会内容についてどのように聞いておられたのか。また、委員会では文書で報告を行うべきではなかったかとも思いますが、いかがでしょうか。伺います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 知事からは、作業チームの進捗状況や三者協議の調整状況も踏まえ、さらに前に進める機会と捉え、安倍総理と面会すると聞いていました。
 知事が安倍総理と面会し、都外自治体が所有する施設の仮設を負担することを表明するとともに、公的負担の内訳が未定でありましたパラリンピック経費について、その四分の一ずつを国と都が分担することや、セキュリティー、ドーピング対策などの行政的経費について国が役割と責任をしっかりと果たすことを要請し、総理から同意をいただいたということでございます。
 そこで、当時、その日でございますが、いまだ関係者、四者の合意には至っておりませんが、大会に関する業務の一部ではございますが、仮設という重要な課題の方向性が見出されたため、取り急ぎ、当日の午後に開催されましたオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会の場で私からご報告させていただいたところでございます。

○小松委員 わかりました。それでは、今後の予算化について、この財源も含めてどのようにされていくのか改めて確認したいと思います。お伺いします。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 今般合意いたしました基本的な方向では、平成二十九年末を目途に作成いたしますV2予算に向けて、さらなる経費の縮減、効率化を図りながら、必要な財源の確保に努めるとともに、基本的な方向に基づき役割、経費分担の具体化を図っていくということとしております。したがいまして、この具体化に応じまして、業務実施に支障のないよう予算化を図っていきたいというふうに考えております。
 その際の財源につきましては、オリンピック・パラリンピック開催準備基金を初めとして、さまざまなものが想定される中、都民生活に影響を及ぼさないよう、来年度予算編成に向け多角的に検討するよう、知事から指示が既に出されているところでございます。

○小松委員 都外にある既存の施設を活用し、客席数や規模などで足りないところを仮設で補うという考え方には、生活者ネットワークは賛同しています。
 そこで、経費節減の観点から、オーバースペックにならないように都としてもチェックしていく必要があります。仮設の発注は組織委員会、そして請求書は東京都に回ってくるという図式になりますと、どこでチェックが働くのか心配になります。組織委員会が決めたものを唯々諾々と都が支払うのではなくて、妥当性をきちんと見きわめる必要があります。
 オリンピック・パラリンピックはビッグイベントであり、ともすれば際限なくハード、ソフトいずれの面からも経費が増大化しがちです。だからこそ、東京大会はもともとコンパクトな大会を目指していたと思います。
 都外施設を活用することで、距離の面ではコンパクトとはいかなくなりました。また、アジェンダ二〇二〇によってサステーナブルな大会にしていく、環境に配慮した省エネの大会を実現していこうという方向性が示されております。これに対しては、環境、そしてコストの両面から期待を寄せるものです。
 その上で、巨大になり過ぎない身の丈に合った大会にしていくよう、改めて要望するものです。そして、意思決定過程の透明性も含め、議会に対しても、また、都民に対しても情報公開と、そして納得のいく説明を改めて求めまして、質問を終わります。

○植木委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 知事には、本日は大変お忙しい中、ありがとうございました。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。

○植木委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百号議案から第百五号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、第百五号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○植木委員長 起立多数と認めます。よって、第百五号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百号議案から第百四号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、第百号議案から第百四号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○植木委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○植木委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、中井教育長から発言を求められていますので、これを許します。

○中井教育長 所管三局を代表いたしまして、ご挨拶申し上げます。
 ただいま本定例会でご提案申し上げておりました議案につきましてご決定を賜り、まことにありがとうございました。
 委員長を初め委員の皆様方におかれましては、私ども三局の事務事業につきまして、さまざまな視点からご審議をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。
 審議、調査の過程で賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえ、これからの事務事業に万全を期してまいりたいと存じます。
 最後になりますが、委員長を初め委員の皆様方のますますのご健勝を心からお祈り申し上げまして、簡単ではございますが、御礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○植木委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
 今期の文教委員会は、昨年の十月十三日から、教育庁、生活文化局、オリンピック・パラリンピック準備局に関するさまざまな課題につきまして、また、都民からの請願陳情につきまして、それぞれの立場から活発に、そして熱心にご議論をいただきまして、本当にありがとうございました。
 栗山副委員長、里吉副委員長を初め理事の皆さん、そして委員の皆さんの委員会運営についてのご協力に心より感謝を申し上げます。
 また、理事者の皆さんにおかれましては、ご協力をいただきまして、本当にありがとうございました。
 本委員会で行われました議論が、今後の各局の事務事業の執行に積極的に生かされることを、そして都民の多様な要望が都政運営に生かされますように、私からも心からお願いをいたします。
 最後になりますが、議会局の天谷さん、小森さん、高橋さんを初めそれぞれの担当の方々の大きな支えがあったからこそ委員会運営ができたことを心からお礼を申し上げます。
 大変簡単ではございますが、委員長の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時十五分散会

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