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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第四号

平成二十七年三月十七日(火曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長小竹ひろ子君
副委員長里吉 ゆみ君
副委員長山崎 一輝君
理事小林 健二君
理事島崎 義司君
理事鈴木 錦治君
宮瀬 英治君
小松 久子君
伊藤こういち君
ほっち易隆君
小山くにひこ君
今村 るか君
古賀 俊昭君
村上 英子君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長小林  清君
理事猪熊 純子君
総務部長桃原慎一郎君
広報広聴部長藤井 秀之君
都民生活部長山中 康正君
消費生活部長山本  明君
私学部長武市 玲子君
文化振興部長鳥田 浩平君
都政情報担当部長佐藤 直樹君
男女平等参画担当部長斎田ゆう子君
文化施設改革担当部長濱田 良廣君
オリンピック・パラリンピック準備局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監佐野 克彦君
技監邊見 隆士君
総務部長鈴木  勝君
総合調整部長加藤 英典君
準備会議担当部長矢部 信栄君
事業推進担当部長福崎 宏志君
計画調整担当部長鈴木 一幸君
大会準備部長延與  桂君
連絡調整担当部長浦崎 秀行君
連絡調整担当部長小室 明子君
大会計画担当部長児玉英一郎君
競技担当部長根本 浩志君
輸送担当部長荒井 俊之君
スポーツ推進部長早崎 道晴君
スポーツ施設担当部長三浦  隆君

本日の会議に付した事件
意見書について
オリンピック・パラリンピック準備局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 オリンピック・パラリンピック準備局所管分
生活文化局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 生活文化局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第四十五号議案 東京都消費生活条例の一部を改正する条例
・第四十六号議案 東京都芸術文化振興基金条例
報告事項(質疑)
・東京文化ビジョン(素案)について

○小竹委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書四件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小竹委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○小竹委員長 予算の調査について申し上げます。
 平成二十七年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十七年三月十六日
東京都議会議長 高島なおき
文教委員長 小竹ひろ子殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十六日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十日(金)午後五時

(別紙1)
文教委員会
 第一号議案 平成二十七年度東京都一般会計予算中
        歳出 債務負担行為 文教委員会所管分

(別紙2省略)

○小竹委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、オリンピック・パラリンピック準備局及び生活文化局関係の予算の調査並びに生活文化局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、オリンピック・パラリンピック準備局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求がありました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○早崎スポーツ推進部長 去る二月十三日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、資料1、設置者別公立体育館及び屋内・屋外プールの設置面数(東京都分)でございます。
 都内の公立体育館及び屋内、屋外プールの設置面数を設置者ごとに規模別に記載してございます。
 二枚おめくりいただきまして、資料2、主な都立体育施設における国際大会及び全国大会の開催実績でございます。
 当局で所管しております主な都立体育施設における国際大会等につきまして、平成二十一年度から平成二十五年度までの実績の推移と、平成二十五年度の主な大会名を記載してございます。
 一枚おめくりいただきまして、資料3、東京都内の地域スポーツクラブの設置数の推移(区市町村別・過去五年分)でございます。
 都内の地域スポーツクラブの設置数を年度ごとに区市町村別で記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小竹委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山崎委員 私からは、ラグビーのワールドカップ二〇一九年開催都市が決定されたことについて何点かまずお聞きしたいと思います。
 三月二日に、ラグビーワールドカップ二〇一九開催都市が決定され、東京都も開催都市の一つとして選ばれました。
 三月五日には、超党派で構成される東京都議会ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会成功議員連盟総会が開催されました。多くの議員の皆様にも出席をいただいたわけでございますが、その際に開催都市の決定が報告されました。
 総会には、日本ラグビーフットボール協会の森会長を初めとした来賓の皆様にご出席をいただいて、在京のラグビートップリーグのチームの選手もお招きし、大会成功に向けた機運醸成への第一歩になったというわけであります。
 予算特別委員会においては、ラグビーワールドカップにおける都の役割について答弁がありましたが、大会の成功を確実なものとするため、今後、都はラグビーワールドカップ組織委員会と連携し、開催都市としての役割をしっかりと果たしていく必要があると考えます。
 そこで、ラグビーワールドカップ組織委員会及び開催都市それぞれの役割について、まず伺います。

○早崎スポーツ推進部長 ラグビーワールドカップ組織委員会は、試合の運営、選手の宿泊、輸送、各チームへのサービス、チケット販売等、大会そのものを運営する役割を担っています。
 一方、各開催都市は、組織委員会の大会運営を支援する役割を担っており、具体的には、分担金を拠出するほか、会場への円滑な観客誘導、会場周辺を中心とした交通規制、セキュリティーの対策、ボランティアの確保などを行います。
 また、大会を盛り上げる役割も担っており、シティードレッシング、パブリックビューイングを含むファンゾーンの提供、各種イベントなどを行います。
 既に大会盛り上げについては、ラグビーワールドカップのポスターを都内各所に掲出し、ホームページに大会開催の記事を掲載するなど、大会の認知度向上等の取り組みを行っているところでございます。
 今後、組織委員会と連絡調整を行いながら、開催都市の役割の規模、内容を精査しつつ、大会の成功に向けて準備を進めてまいります。

○山崎委員 大会開催の二〇一九年までは、もう残り四年間、さらに翌年には二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックが控えておるわけであります。
 都は、開催都市として大会準備に向けた取り組みを加速させていく必要があると考えます。
 そこで、来年度、ラグビーワールドカップ開催に向け、どのような事業展開を行うか伺います。

○早崎スポーツ推進部長 平成二十七年度については、大会開催準備に向けまして、競技会場周辺の状況、広告掲載場所等についての基礎的な調査を行うとともに、都主催のスポーツイベントでのプロモーションなどを中心に、大会に向けた機運醸成の取り組みを行います。
 また、九月から十月にかけて開催されるラグビーワールドカップ二〇一五イングランド大会では、組織委員会がジャパン・パビリオンにおいてプロモーションを行う予定であります。開催都市の東京を世界にアピールできる絶好の機会であることから、ブースを出展し、東京の都市の魅力を発信していきます。
 さらに、組織委員会による大会運営を支援するため、職員を派遣するなどのほか、今後、組織委員会に作成される大会計画等に関する調整を行ってまいります。

○山崎委員 全国各地で行われるラグビーワールドカップは、翌年の二〇二〇年大会との相乗効果もあわせ、東京だけでなく、日本全体に活力を与えることができるわけであります。
 東京のため、そして日本のために、都として全力を挙げてこの大会を成功に導いていく必要があると考えますが、開催都市決定を受け、改めて、大会成功に向けたオリンピック・パラリンピック準備局長に決意を伺います。

○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長
三月二日の開催都市決定を受けまして、東京は世界的なスポーツの祭典でありますラグビーワールドカップとオリンピック・パラリンピックを二年連続で開催する世界初の都市となりました。
 本大会の開催によりまして、二〇一九年から二〇二〇年にかけて、かつてない大きなスポーツムーブメントが生まれますとともに、二〇二〇年大会に向けた運営ノウハウを蓄積できるなど、オリンピック・パラリンピック成功への大きな後押しともなります。
 また、二〇一九年大会の成功にとりまして、ことし二〇一五年に行われますイングランド大会は、ワールドカップの生の情報を得る唯一の貴重な機会でございますので、大会をすばらしいものにするため、運営ノウハウをしっかりと学び取りたいと考えております。
 今回の開催都市決定では、被災地である釜石を含め、北は札幌、南は熊本まで、全国各地での開催となりました。都といたしましては、各開催都市と協力し、一丸となって日本全体で大会を盛り上げてまいりたいと考えております。
 今後も都議会の皆様と連携しながら、大会の成功に向け着実に準備を進めてまいります。

○山崎委員 東京にもラグビーのトップチームが非常に多くあるわけです。きょう、鈴木理事や小山委員も、地元には大きなラグビーのトップチームがあって、先日もこの議連の中で、各トップリーグの選手たちが来て、私たちにラグビーのよさというものを伝えていただいたわけでございまして、とにかくオールジャパンでやはりこういう大会は盛り上げていかなきゃいけない。
 東京都といたしましても、組織委員会としっかりと連携をした上で、やはり分担金やいろいろな課せられているものはありますから、しっかりとそういったところは、都として排出するものは排出し、協力をして、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックにしっかりとつなげていくような大会を後押しする、そういう意気込みで、ぜひ局の皆様には頑張っていただきたい。
 私たちもしっかりと応援をしていくことをお誓い申し上げて、私の質問を終わります。

○伊藤委員 私からは初めに、オリンピック・パラリンピック準備局、平成二十七年度予算案に計上されておりますセキュリティー対策について質問をさせていただきます。
 二〇二〇年東京大会は、世界最高の大会を目指しているわけであります。その中で、都民、国民、そして世界中からアスリートを初めお客様が東京に集う中、事件、事故は絶対に起こしてはならないと思います。
 また、世界中からお見えになった方々に嫌な思い出を残してはならない、このように思います。
 そのためには、多くの人が華やかな大会に視線を向けている一方で、逆向きの革命的警戒心で万全のセキュリティー体制を構築していかなければならないと考えます。
 私は、ロンドン・パラリンピック大会に行かせていただいた際に、ロンドンの空港やオリンピックパークなどで、何重にもセキュリティー体制がとられているのを目の当たりといたしました。
 しかし、ロンドン大会と東京大会の違いは、ロンドンでは、オリンピックパーク内での競技が中心であったのに比べて、東京では、東京という大都市全体がオリンピック・パラリンピックパークであり、全体がステージであるわけであります。
 セキュリティーについても、首都東京全体がその対象となるわけで、相当の準備が必要となると思います。先日行われ、大成功に終わった東京マラソン二〇一五では、五年後の二〇二〇年大会を見据えて、マラソンコースを初め、東京全体にさまざまなセキュリティー対策を講じたことと思います。
 そこでまず、東京マラソンの経験を踏まえ、二〇二〇年東京大会におけるセキュリティーの重要性をどのように認識しているのか、所見を伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 東京マラソン二〇一五では、テロへの脅威が高まる中、参加者等の安全確保を第一に、金属探知機の増設やコースの警備、誘導員を増強したほか、警視庁がランニングポリスを導入するなど、万全なセキュリティー対策を実施しました。
 二〇二〇年東京大会は、パラリンピックへの移行期間を含めた一カ月半の期間に約五十の競技が都内複数の会場で行われ、観客だけでも国内外から最大で一日当たり数十万人が想定されるなど、過去に例のない状況となります。
 また、オリンピックパーク内に競技会場が集中する従来の大会と異なるため、広範囲にわたる綿密なセキュリティー対策を講じる必要があると認識しております。
 都においては、東京マラソンでの実績も踏まえ、大会開催に向けて、庁内各局はもとより、警視庁や組織委員会、さらには政府関係機関と緊密に連携し、セキュリティー対策を着実に進めてまいります。

○伊藤委員 広範囲にわたる、また、綿密なセキュリティー対策を講じていく必要性があるとの認識でございました。
 そこで伺いますけれども、一口にセキュリティーといっても、目に見えるテロのような卑劣な、暴力的なものや目には見えないサイバー、あるいはNBCなどもあるわけであります。また、すりや置き引きなどの一般的な犯罪もあります。
 そこで都は、どんな分野、どんな種別のセキュリティーが必要と考えているのか、また、現在想定しているリスクはどのようなものがあるのか伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 先生ご指摘のとおり、大会を安全かつ円滑に運営するためには、さまざまなリスクが想定され、それらにしっかりと対処していくことが重要であると考えております。
 大会を取り巻くリスクについては、サイバー攻撃を含めたテロはもちろんのこと、東京を訪れる多くの人々の安全を阻害する犯罪のほか、自然災害や感染症に至るまで、幅広くリスクを想定しているところでございます。

○伊藤委員 昨日の予算特別委員会で、我が党の遠藤議員がサイバーセキュリティーについて質問をしました。それに対し、中嶋局長や水道局長、また交通局長が答弁をされたわけでありますけれども、都の各局がそれぞれにセキュリティー対策を講じていくことも重要でありますけれども、それを横串にして、あらゆる観点から対策を強固なものにしていかなければならないと私は考えます。
 平成二十七年度オリンピック・パラリンピック準備局予算案の概要によれば、大会開催準備の推進として、セキュリティー対策検討調査との項目が新規に盛り込まれておりますけれども、この検討調査とはどのような調査を行うものか伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 開催都市としてセキュリティー対策を検討するに当たっては、オリンピック・パラリンピック大会特有の課題を十分に検証、分析することが不可欠であります。
 セキュリティー対策検討調査においては、ロンドン大会を初めとする過去大会や、大規模スポーツイベント等において開催都市が行ったセキュリティー対策の調査に加えて、国内外のセキュリティー、危機管理分野に知見のある専門家などからの意見聴取等を実施いたします。
 調査結果については、開催都市として、今後必要となるセキュリティー対策に十分活用してまいります。

○伊藤委員 来年度は、まず意見聴取などの調査を行うということでありましたけれども、今後は、広範囲のさまざまなセキュリティー対策を講じるための局横断的なセキュリティー検討委員会、あるいはセキュリティー対策室などの設置も視野に、都を挙げて、全庁挙げて全力でセキュリティー対策の強化を図っていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、地域スポーツの振興について質問をいたします。
 都は、昨年策定した東京都長期ビジョンで、二〇二〇年東京大会を契機に、成人が週一回以上スポーツを実施する割合であるスポーツ実施率を、世界トップレベルの七〇%に向上させ、スポーツを都民のライフスタイルに定着させるとしております。
 この目標を達成するためには、多くの都民が日常的にスポーツ活動に親しんでいる必要があり、そのための方策として、都は世代別のアプローチによる裾野拡大を掲げております。
 私自身の話ですが、学生のころはサッカー、バレーボール、また柔道などのスポーツを日常的に部活動等でやっておりましたけれども、社会に出て働き始めてからは、徐々にやろう、やろうと思っていても、スポーツから遠ざかってしまった自分がいるわけであります。私の友人等でも、多くの人も、同じような声を聞くことが多くあります。
 このように、働いている人たちにとって定期的にスポーツをするということは容易ではないと考えますけれども、都民のスポーツ実施率の現状とその認識について伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 本年二月に公表された都民のスポーツ活動に関する世論調査において、都民のスポーツ実施率は六〇・五%となり、平成二十四年度前回調査に比べ六・六ポイント増加しました。
 世代別に見ると、七十歳以上のスポーツ実施率が七〇%を超えていたことを初め、四十代以上の全ての世代においてスポーツ実施率が向上していました。
 しかし、二十代、三十代のスポーツ実施率はともに前回調査よりも低下し、四〇%台にとどまっています。
 今後、スポーツ実施率七〇%の目標達成に向けては、この世代がスポーツを習慣的に行うような施策を充実していく必要があると認識しております。

○伊藤委員 ご答弁いただいたとおり、特に二十代、三十代のスポーツ実施率が低いということでございました。先ほども私の話をしましたけれども、やっぱり学校を出て、社会に出て、それこそ二十代、三十代のときに、引き続いてスポーツをやっていれば、今もやっていたんだろうなと思いますけれども、この年代に、やっぱりしっかりとスポーツをするという習慣を持ってもらうということは非常に大事なんだなということは、今の数字を聞いて改めて思いました。
 若い世代は、仕事や子育てなどに追われて、スポーツをする時間や機会が少ないことから、仕事や家事の合間の時間を使ったり、身近な場所での定期的なスポーツ活動を促すための仕掛けが必要であると思います。
 都は、長期ビジョンにおいて、主に働き盛り世代を対象に、東京スポーツ推進企業認定制度を創設することを掲げておりますけれども、職場での取り組みに着目したことは大変に評価でき、大いに推進をしていただきたいと思います。
 このためにも、大企業だけでなく中小企業に至るまで、多くの企業にこの制度を活用してもらい、効果を広めていく必要があると考えますが、都の所見を伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、働き盛り世代のスポーツ実施率がほかの世代に比べ低いことから、この世代の多くが一日の大半の時間を過ごす職場に着目して、来年度から東京スポーツ推進企業認定制度を創設し、働き盛り世代のスポーツ活動を促進していくこととしました。
 制度の内容としては、職場で体操する時間を設けたり、就業後のスポーツ活動を奨励するなど、社員が日常的にスポーツを実施できるような取り組みを行う企業などを東京スポーツ推進企業として認定し、認証マークを交付します。
 また、認定した企業のうち、スポーツ推進に先進的、積極的な取り組みを行う企業を表彰し、二〇二〇年までに五十件の事例を都のスポーツ情報ポータルサイトで紹介するなど、広く都民に周知してまいります。
 今後、本制度を広く周知、広報し活用してもらうことで、大企業のみならず、広く多くの企業における社員のスポーツ活動を促進し、働き盛り世代のスポーツ実施率を向上させてまいります。

○伊藤委員 ご答弁にあったように、推進企業認定制度、認証マークをその会社に交付していくということだと思います。こうしたことはモチベーションも上がりますし、よし、頑張ろうという気にもなるし、また、企業によってはもう既に、よく建設業界なんかそうですが、朝礼のときにみんなで体操してから一日を出発するというところなんかもありますので、どうか多くの企業、特に中小、また小規模企業、こうしたところも、こういうマークが交付されることを望みたいと思います。
 いずれにしても、オリンピック・パラリンピック準備局の地域スポーツの振興の欄に書いてございます世代別のきめ細やかなアプローチによるスポーツの裾野拡大と健康づくりを推進、これをぜひとも着実に進めていただきたいということをお願いしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○里吉委員 私からも、まず地域スポーツの振興について伺ってまいります。
 まず、駒沢オリンピック公園総合運動場の屋外プールについて伺います。
 現在、駒沢オリンピック公園総合運動場では、改修、改築計画に基づき工事が行われています。一方、屋外プールについては廃止することが決まって以降、その後も、計画も明らかにされずにいます。
 駒沢オリンピック公園の屋外プールの廃止前の利用実績についてまず伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 駒沢オリンピック公園総合運動場の屋外プールは、昭和四十一年度に開設し、平成二十二年度末で廃止しております。
 開始当初の利用者は年間で約十九万人でありましたが、その後は減少し、廃止前には開始当初の約四分の一となる四万七千人程度にまで減少しておりました。

○里吉委員 四万七千人の方の利用実績があったということでした。
 廃止になったのは二十二年度末ですから四年ほど前になるわけですが、その後、地域から、世田谷区内だけでなく、近隣の、お隣の目黒区の方からもプールを再開してほしいという声が出されております。
 屋外プールの改修が難しければ改築になるのかもしれませんが、再開することは検討できないか伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 屋外プールにつきましては、平成二十二年第三回定例会の文教委員会で報告をしておりますが、駒沢オリンピック公園総合運動場改修・改築基本計画におきまして、老朽化が著しく、また、周辺に年間を通して利用できる屋内プール施設の整備が進んでいることなどから、当該施設を廃止することとしたものであります。

○里吉委員 私も廃止に至った経緯は十分理解しております。しかし、その後改めてプールを要望する声が出されているわけですね。
 駒沢オリンピック公園総合運動場内の改修が進む中で、地域住民の皆さんから見ますと、あのプールだけがそのまま放置されているように見えるわけです。全体が改修されている中で、あそこだけ計画が決まっていないわけですね。
 年間を通じて利用できる屋内プール施設整備が進んでいるといいますが、確かに昭和四十一年に比べればふえているとは思います。しかし、世田谷の方からも、目黒の方からも、区内幾つかプールはあるけれども、駒沢公園のあの付近にはないので、ぜひ欲しいという要望が出されておりますので、ぜひ検討を要望しておきたいと思います。
 次に、区市町村のスポーツ施設整備補助について伺います。
 区市町村の体育施設の面積拡大やバリアフリーに補助を行う区市町村スポーツ施設整備補助は、今年度予算二億円に対して来年度は十二億円と六倍となります。
 予算をふやすと同時に、補助の対象も拡大するとのことですが、どのようにするのか伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 区市町村スポーツ施設整備費補助につきましては、競技スペースを拡大する工事やバリアフリー工事に加え、来年度から照明設備の設置など、利用時間の延長等に資する工事も対象としております。

○里吉委員 利用時間の延長等に資する工事も対象ということなんですが、プールの温水化、例えばそういった整備もスポーツの場を拡大するものとして補助の対象に加えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、区市町村スポーツ施設整備費補助につきましては、来年度から利用時間の延長等に資する工事も対象に加えております。
 屋外プールを屋内プールに改修し、温水化を行う工事がある場合は、そのことにより夏季だけの利用から年間を通した利用が可能となることから、当然に利用時間の延長等に資する工事の対象になるものです。

○里吉委員 さまざまな工事にこの施設整備補助が使えることがわかりました。区市町村の担当者の方にもしっかり情報提供していただくよう要望しておきます。
 次に、障害者スポーツの振興について伺います。
 障害者のスポーツ参加は、健常者に比べてまだまだ少ないのが現状です。知事も健常者と同じようにスポーツが楽しめることが重要とおっしゃっていましたが、そういう構えで取り組むことが大切だと私も思います。
 障害者のスポーツの実施率がどうなっているのか、現状把握する必要があると思います。障害者のスポーツ実施調査では、東京都が行った障害のある人の実態調査によると、週に一日以上スポーツを行っている方四二・二%とありましたが、文部科学省の委託調査では、過去一年間に週一回以上スポーツ・レクリエーションを行っている方が一八・二%となっておりました。どうしてこのような差が生まれるのかお伺いしたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 文部科学省の調査は、インターネット会社が保有する全国のリサーチモニターを対象として、本人や家族の状況について回答しています。
 東京都が行った調査は、都内の障害者福祉施設に入所、通所する方や障害者団体に加盟している方を対象としたもので、障害者スポーツの推進に係る課題を把握し、都の施策に反映するために実施したものでございます。
 二つの調査は、調査対象、方法等が異なり、一概に比較することはできないと考えております。

○里吉委員 それぞれの調査の目的があって調査を行っているわけですから、調査の方法が異なるので、一概に比較できないというお答えもそのとおりだと思いますが、文部科学省の調査は、施設などに入所していない方、通所していない方も含めて調査をしているということで、そこでは、週一回スポーツなどを行った方の割合が、東京の調査の半分以下ということですから、そういう意味では、障害者のスポーツ実施状況は本当に少ないということを改めて認識して取り組むことが大切だと思います。
 その上で、障害者スポーツの推進のためには区市町村での取り組みが欠かせないと思います。そこで私は、東京都のホームページ、障スポ・ナビを使って、障害者スポーツの実施状況をさまざま調べてみました。
 そこで、障害者のスポーツ教室を行っている自治体を調べてみたんですが、十一区でした。それ以外は年一回程度の大会とか、イベントのみという結果でした。
 障害のある方がスポーツにかかわる導入として、イベントなども大変大事だと思いますが、恒常的にスポーツできるような場や機会の提供への支援が今求められているのではないかと思いますが、都の見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都はこれまでも、障害のある方が身近な地域で継続的にスポーツを楽しむための環境を整備するため、区市町村が障害者スポーツ事業を実施する際の企画立案の支援など、さまざまな取り組みを既に行ってきました。
 来年度は、新たに主体的に障害者スポーツに取り組む区市町村への補助制度を創設することとしています。具体的には、区市町村における障害者スポーツの振興については、都としてより一層促進するため、経費の五分の四を補助する制度を創設し、障害のある人が継続的に参加できるスポーツ教室などへの支援を行っていくこととしています。
 なお、障害者スポーツの振興には、競技の普及啓発も大きな課題であり、チャレスポTOKYOやスポーツ博覧会等のイベントを通じた障害者スポーツを体験する機会の提供にも今後も力を入れていきます。
 都は、イベントによる普及啓発、地域における障害者スポーツの環境づくりなど、総合的な視点から障害者スポーツの振興を進めてまいります。

○里吉委員 継続的に参加できるスポーツ教室などを行う区市町村に補助を出すという制度が創設されるということでした。スポーツイベント等に参加する障害者の方が続けてスポーツに取り組みたいと思ったときに、やはり身近な区市町村で参加できるスポーツ教室などがあれば参加しやすいと思います。大事な取り組みだと思います。
 それから、障害者の方がスポーツに参加するときに、サポートする側の人の問題もあると思います。事務事業質疑で、指導員の資格を取っても、実際にスポーツ教室を実施しようとする際に不安の声が多いという答弁がありましたが、指導員をサポートして、スポーツ教室などを企画する地域開拓推進員の役割が重要だと考えます。
 こうした方々の増員なども必要ではないかと思いますが、見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都はこれまで、区市町村等が行う障害者スポーツへの取り組みに対し、地域開拓推進員を通じ、企画立案や障害者スポーツ指導員の派遣、用具の貸し出しなどの支援をしてまいりました。
 さきの事務事業質疑の中で課題として挙げた障害者スポーツ指導員の資格取得後の不安につきましては、来年度から指導員を対象とするフォローアップ研修を行うことで、不安の解消を図ることとしています。
 なお、来年度はこれまで実施してきた障害者スポーツ地域開拓推進事業に加え、障害者スポーツ事業を実施する区市町村への補助事業を創設することとしており、こうしたさまざまな取り組みにより、地域における障害者スポーツの推進を図ってまいります。

○里吉委員 その指導員の話なんですが、東京の人口当たりの障害者スポーツ指導推進員は、全国平均より少ないというふうに書かれておりました。
 長期ビジョンでは、二〇二〇年までに都内全五十九地区に指導員の資格を持つスポーツ推進員を配置するというふうにしていますが、全体として指導員を何人程度配置するのか、目標と計画を持って取り組むことが必要だと思いますが、都の計画について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都の長期ビジョンでは、障害者スポーツ指導員の資格取得を促進するとともに、情報提供や指導員のネットワーク構築を進め、障害者スポーツを支える人材の育成と資質向上を推進するとしています。
 副委員長ご指摘の長期ビジョンの目標は、各地区に最低限一名の障害者スポーツ指導員の資格を有するスポーツ推進委員を配置することで、そのスポーツ推進委員が地区内のほかのスポーツ推進委員と協力して、地域における障害者スポーツへの取り組みを推進していくことを目指して設定したものでございます。
 今後、この長期ビジョンに基づき、中長期的な視点から障害者スポーツ指導員の拡充を図ってまいります。

○里吉委員 各地区最低一名の指導員資格のあるスポーツ推進委員を配置するということで、今ご答弁にあったように地域の中心で取り組んでいる方を配置するという点で大変重要だと思います。
 あわせて、障害者スポーツ指導員をどのように配置するかという点では、障害のある方が地域のスポーツ施設に行って、どこでもスポーツを楽しめるようにするためには、個々の施設に指導員がいるかどうかも大切な要素となってまいります。そうした点も含めて、今後指導員の拡充を進めていっていただきたいと思います。
 指導員の資格者が必ずしも障害者スポーツにかかわる仕事をしているわけでもない、このこともいわれてきたことです。
 区市町村のスポーツ施策担当者やスポーツ施設職員の資格取得状況をふやすことや、またふだんは別の仕事をしている資格取得者に、さまざまな形で障害者スポーツにかかわってもらえるような工夫も必要だと思いますが、都の取り組みを伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、今年度から区市町村のスポーツ主管課職員やスポーツ施設職員を対象に、初級障害者スポーツ指導員の資格取得に向けた養成講習会を開催しているところです。
 また、障害者スポーツ指導員に対して、障害者スポーツ事業の情報を提供し、活動を促す取り組みも行っております。

○里吉委員 さらに裾野を広げるために、障害者スポーツには指導員はもちろん、支えてくれる介助者やボランティアの育成も欠かせません。
 区市町村ごとに指導者や介助者、ボランティアの育成ができる講習会開催の体制や登録制度など整備することが有効だと考えますが、都の取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は来年度、区市町村が主体的に取り組む障害者スポーツ事業に対し補助する制度を創設することとしています。
 この補助制度では、障害者スポーツを支える人材の育成に係る事業も対象としており、副委員長お話しの区市町村による指導者の養成や介助者などのボランティア育成に係る講習会開催等について、補助制度を通じて支援していくこととしています。

○里吉委員 人材育成の面でも、区市町村補助の制度、新しく創設する制度が使えるというお答えでした。
 各区市町村でそれぞれ指導者講習など人材育成に取り組むようになれば、その方たちと一緒に地域に根差した活動も進みやすいのではないかと思います。区市町村で積極的に取り組まれるよう、情報提供をお願いしたいと思います。
 私は、障害者スポーツの関係者の方から、葛飾区の取り組みが参考になると聞きまして、実際に担当者の方にお会いしてお話を伺ってきました。そこで、地域で取り組む上で大事だと思う点について伺ってまいります。
 葛飾区では、長期計画に障害者スポーツを位置づけるとともに、作業所や特別支援学級などを回って、ニーズの把握、施設のスケジュールに合わせた企画の設定、チラシの配布など、区の職員のきめ細かい対応が振興の鍵となっていました。
 こうしたノウハウの情報交換の場を設けて、全区市町村に普及していくことも重要だと思いますが、都の見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、区市町村等が地域における障害者スポーツの振興を行う際に、ほかの団体の取り組みを参考にできるよう、平成二十三年度に取り組み事例集を作成し、その改定版を近日中に発行する予定でございます。
 また、区市町村職員を対象とした障害者スポーツセミナーの中で、区市町村の取り組み事例発表の機会を設けるなど、情報交換の機会を提供しております。
 都は今後とも、区市町村の先進的事例を広く情報提供するなど、障害者スポーツ推進の取り組みが各地域に広がっていくよう努めてまいります。

○里吉委員 葛飾区で障害者スポーツに取り組むようになったきっかけは、一人の職員の方がスポーツセンターの外を散歩していた障害者の親子とたまたま会話をしたことがきっかけだったそうです。
 当時は、障害者の方が参加できる施設などほとんどなく、せっかくスポーツ施設に来ても、外を散歩するくらいしかなかった、でも、本当は何かできることがあれば、運動させてあげたい、こういうお母さんの話を聞いて、この葛飾区の職員の方が何かできないか、こういうことで始めたのがきっかけだったと伺いました。
 常に障害者の方がどうしたら参加しやすいか、区にできることはないか、一つ一つ切り開いてきたお話は、聞いていて私も胸が熱くなりました。こうした方の経験を聞くことや、先ほどお話があったような経験交流など、現場の職員の皆さんの実践に役立つようなセミナーにぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 それから、多くの区市町村立体育館が指定管理者により運営されているもとでは、指定管理者への委託の条件に、障害者スポーツを位置づけることが必要です。こうしたノウハウも区市町村に啓発することが大事だと思いますが、都の見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、来年度、施設管理者が障害者の利用に際して配慮すべき点をまとめたマニュアルを作成し、区市町村等に配布することで、ほかの施設に関するノウハウ等の情報提供を行っていくこととしています。
 また、既に区市町村職員や公立スポーツ施設管理者を対象とした障害者スポーツの理解を深めるセミナーを行っており、今年度はセミナーの中で区市町村の取り組み事例の発表の場を設けるなど、障害者スポーツ情報の共有を進めております。

○里吉委員 区市町村が障害者スポーツに位置づけて取り組めば、相当なことができるということを私も葛飾で目の当たりにしてまいりました。ぜひどの施設でも積極的に取り組めるようお願いしたいと思います。
 次に、施設関係、施設のバリアフリーについて伺います。
 スロープや誰でもトイレ、これは当然のことだと思いますが、今、施設では家族更衣室などが求められています。こうした整備も促進するべきと考えますが、都の見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 区市町村立スポーツ施設のバリアフリー工事につきましては、スポーツ施設整備費補助制度を活用することにより整備の促進を図ってまいります。
 なお、バリアフリー工事の具体的な補助対象につきましては、スロープや誰でもトイレなど、東京都福祉のまちづくり条例等の整備水準に準じた工事のほか、障害者が利用しやすい施設整備を促進させる観点から、家族更衣室などの整備についても対象としております。

○里吉委員 それから、施設の中の器具の話なんですが、葛飾区の体育館を視察させていただきましたら、車椅子でも利用できるトレーニングマシンが導入されて、実際に車椅子の方が利用しておりました。
 都立施設でもこうしたものを積極的に整備して、障害者の方でも来てもらえるようにPRしてはどうかと考えますが、見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 都立体育施設のトレーニングルームにおきましても、これまで多くの障害者の方々に利用していただいております。
 例えば東京体育館では、トレーニングルームとプールをあわせて利用できますが、昨年度実績で約三十七万人の利用者のうち、障害者及びその介助者による利用は約四万人となっております。
 障害者の方がトレーニングマシンを利用する場合には、安全かつ快適に利用できるよう、適宜スタッフがサポートしております。
 今後も引き続き障害のある方にとっても使いやすい施設運営を行うとともに、より多くの方々に使っていただけるようPRに努めてまいります。

○里吉委員 東京体育館で既にきめ細かい援助もして、多くの障害者の方に利用していただいているということでした。
 それとプラスして、障害者といってもさまざまな方がおりますので、車椅子の方にとっては車椅子のまま扱えるトレーニングマシンは大変便利だと、使いやすいものだと思いますので、今後の導入もぜひ検討していただきたいと思います。
 次に、総合型地域スポーツクラブについて伺います。
 総合型地域スポーツクラブは、障害者にも門戸を開いておりますが、ある方にお話を聞きましたら、会費などがネックになって、なかなか入会が進まないと聞きました。
 地域スポーツクラブで障害者割引を行うクラブには、都としてその額を補填するなど、こうした支援のありようを検討してはいかがかと思いますが、見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 地域スポーツクラブは、子供から高齢者、障害者も含め、誰もが身近にスポーツに親しみ、交流を図れる場として、地域住民が主体的、自主的に運営しているものでございます。
 会費の取り扱いを初めとしたクラブ運営に関しては、本来地域スポーツクラブが自主的に判断し、その財政状況等を踏まえて決めていくものでございます。

○里吉委員 総合型地域スポーツクラブが障害者の方と一緒に取り組むイベント、こういうことを開催したときに経費の一部を補助するなど、導入の支援としてこういった取り組みも有効だと考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、スポーツの裾野の拡大を図るため、地域スポーツクラブがその会員以外を対象に実施する地域におけるスポーツの参加促進を目的とした事業に対し、五十万円を上限として補助しております。
 既に一部のクラブでは、この制度を活用し、ボッチャなどの障害者スポーツをプログラムに組み入れるなど、会員以外に障害者も参加できるスポーツイベントを開催しています。
 また、都は、障害者スポーツ地域開拓推進事業として、身近な地域において地域スポーツクラブ等が実施する健常者と障害者がともにスポーツに親しむ事業に対し、企画立案のアドバイスを行っているところです。
 こうした事業を通じて、地域スポーツクラブが障害のあるなしにかかわらず、誰もがスポーツを楽しめる場として、その活動の充実が図れるよう、今後とも引き続き支援を行ってまいります。

○里吉委員 先ほど資料要求で出していただいた地域のスポーツクラブの設置数、まだまだ地域によってばらつきがあるんですが、あわせて障害者の方と一緒にやっているクラブも偏っているというふうに聞いております。
 導入部分として、今提案しました取り組みについては、地域のスポーツクラブが会員以外を対象に実施する、そのものを障害者でも参加できるイベントにして既に行っている、そういうスポーツクラブもあるということでしたから、こういうことをぜひ広く周知していただきたいと思います。
 そして、ほかにも指導者確保や情報の提供、人材育成とプログラムをどうやってつくるのかなど、総合型地域スポーツクラブで障害のある方にも参加してもらうための課題、これ、今も東京都が一つ一つ取り組んでいらっしゃることですけれども、さらに現場の声も聞いて、支援していただくよう要望しておきます。
 次に、団体への支援についてですが、都段階の障害者団体が大会を開催する場合、都の後援や会場の優先的な提供、財政支援などを行うことも、障害者スポーツの振興に有効ではないかと考えますが、都の取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、障害者団体が主催するスポーツ大会など、東京都の障害者スポーツの振興に寄与するものについては、後援名義の使用承認を行っています。
 都立体育施設の使用に関しては、全都的な大会等について優先申し込みを受け付けるとともに、全都的に組織された障害者スポーツ団体等の大会利用に際しては、施設利用料金を減額しているところでございます。

○里吉委員 全都的に組織された障害者スポーツ団体には減免があるというお答えでした。
 東京都にいろいろとやっていただいているんですが、実は障害者の大会というのは、人数が少ない。例えば聴覚障害とか視覚障害の大会など開く場合に、関東から集まってくる、そういう大会を開くときに、会場の減免とあわせて、審判員の方、補助者の方に出さなければならない謝礼ですとか、いろいろなお金がかかるということで、さまざまな支援、全部出してくれということではなくて、そういったものに対しての支援をしてほしいという要望も出ております。
 これから障害者スポーツをさらにどんどん広げていく中でこうした声も出てくると思いますので、ぜひそういう声も酌み上げて、具体化していただきたいと思います。
 最後に、障害者スポーツの用具について伺います。
 障害者のスポーツは、本当に特別な用具を必要とするものが多くて、これをどう用意するのか、ここへの補助も重要ではないかと思いますが、都の取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、地域開拓推進事業を通じて、スポーツ用車椅子やフロアホッケーの用具などの貸し出しを行っているところです。

○里吉委員 地域開拓推進事業を通じて行っているというお話でしたが、この取り組みは、文字どおり地域開拓ということで、その地域で障害者の方にスポーツを始めていただくための導入の取り組みですよね。
 ですから、そこに、もちろん用具を持っていないわけですから、貸し出すことは大変大事なんですが、スポーツ教室など継続的なスポーツを進めるときに用具をどうするのかということも、これから検討しなければならない課題だと思いますので、ぜひ今後検討していただきたいと思います。
 さまざま障害者スポーツについて伺ってまいりましたが、障害のある方、今、東京都が障害者スポーツに光を当てて、本当に取り組んでいただいているということで、さまざまなご要望が出てまいりました。
 それを取り上げてきょうは質問させていただきましたが、障害のある方も、誰もが気軽にスポーツできる、そういう東京を皆さん目指していらっしゃると思いますので、ぜひその方向で頑張っていただくよう求めて、私の質問を終わります。

○今村委員 それでは、私からも質疑をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、障害者スポーツの振興のためには、身近な地域にあるスポーツ施設が健常者だけではなくて障害者も利用しやすくなるような取り組みが必要であります。
 このことに関しましては、さきの事務事業質疑の中でも、スポーツ施設整備費補助制度を今年度創設し、市区町村が所有するスポーツ施設をバリアフリー化する工事に対して補助する仕組みを整備したとの説明がありました。
 一方で、市区町村の施設改修は当然でありますが、それぞれの市区町村が改修内容を決めてまいります。都においては、健常者、障害者がともに利用できるような整備が進むような配慮をお願いしたところです。
 また、利用に関しては、ぜひ有効面積の拡大のみならず、広く利用できるようにと要望してきたところでありますが、そこで、今年度のバリアフリー化工事への補助実績と、そしてまた、主な工事内容、そして、来年度の取り組みについてお伺いいたします。

○三浦スポーツ施設担当部長 市区町村へのスポーツ施設整備費補助の今年度の補助実績は、補助制度全体で十施設であり、このうちバリアフリー工事を実施した施設は半分の五施設であります。
 主な工事内容としましては、エレベーターや誰でもトイレの設置のほか、車椅子用スロープ、手すりなどの整備であります。
 来年度につきましては、こうした取り組みをより一層推進していくため、共有スペースを拡大する工事等を含め、補助制度全体の予算額について、今年度の六倍に当たる十二億円を計上してございます。

○今村委員 来年度は大変力を入れて取り組んでいただけるということでありますので、大いに期待をしたいと思います。
 パラリンピックに向けて、昨年、新聞報道で、私の地元の元町田市役所の職員さんが実は一九六四年のパラリンピック大会に出場していたということで、その当時の話をされている記事が新聞各社で報道をされたところでありますけれども、当時はまだまだ本当に創設期でありまして、新聞に書いてあったからいえるような話でありますけれども、初めてパラリンピック大会で競技を行ったということが記事にもなっていたところであります。
 それとは今の状況は随分と変わってきているわけでありますけれども、やはり何といっても大切なのは、その当事者の皆さん、スポーツをやっていらっしゃる皆さんや、そしてまたこれから始めようとする方たちの皆さんの声がしっかりと生かされることが大変重要でありますので、ぜひ市区町村とともに東京都もそうした声を聞きながら整備を進めていただきたいというふうに思います。
 障害のある人が身近な地域でスポーツを楽しむためには、施設のバリアフリーなどハードの面の整備も大切でありますけれども、一方、地域のスポーツ教室への障害者の参加促進といったソフト面からの取り組みも必要であります。
 そこで、都は、障害者スポーツの推進に取り組む市区町村に対してどのような支援を今後行っていくのかお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 障害者スポーツの振興に当たっては、ハード面の整備に加えソフト面の取り組みも重要でございます。
 都はこれまで、障害者スポーツ事業に取り組む市区町村等を対象に、その企画立案などの助言や障害者スポーツ指導員の派遣などにより支援を行ってまいりました。
 加えて、来年度は市区町村の取り組みをより一層促進するため、障害者スポーツを推進する事業に対し経費の五分の四を補助する制度を創設し、障害のある人が継続的に参加できるスポーツ教室などに対する支援を行っていきます。
 都は今後とも、障害のある人もない人も身近な地域でスポーツに親しめるよう、環境づくりに向けた市区町村の取り組みを支援してまいります。

○今村委員 ぜひ積極的に制度を進めていただきたいというふうに思いますし、数日前の新聞にも、民間企業がこうした障害者スポーツに対する支援を行っているという記事が出ておりましたけれども、ぜひ民間のそうした力もかりていただいて、ともに推進をしていただきまして、着実に障害者スポーツを推進し、オリンピック、そしてパラリンピックが大成功し、そして、その後に近年のオリンピック・パラリンピック開催都市が必ず実施してきておりますスペシャルオリンピックスやデフリンピック、これにぜひつなげていただくように要望しておきます。
 さて、先ほども質疑がありましたけれども、三月二日にラグビーワールドカップ二〇一九の開催都市として東京都が選定されました。世界三大スポーツの一つでありますラグビーワールドカップの開催都市となったことは大変喜ばしいことであります。
 大会に向け、都民の関心も高まるものと期待をし、また、東京都は着実にこの準備をしていく必要があると認識しています。
 そこで、ラグビーワールドカップ開催に向け、今後、都はどのような準備を行うのか、改めてお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 都としては、まず大会開催準備に向け、会場周辺の状況、広告掲載場所等についての基礎的な調査を行います。
 また、都主催のスポーツイベントでのプロモーションなどを中心に、大会に向けた機運醸成の取り組みを行っていきます。
 九月から十月にかけて開催されるラグビーワールドカップ二〇一五イングランド大会では、開催都市として東京を世界にアピールするとともに、二〇一九年大会に向け運営ノウハウを学ぶ場とする予定です。
 都としては、組織委員会との連絡調整を行いながら、着実に大会への準備を進めてまいります。

○今村委員 今後、オリンピック・パラリンピック大会と同様に、ラグビーワールドカップにおいてもキャンプ地の選定が行われると聞いております。
 一般質問でも触れましたけれども、多摩地域にはラグビートップリーグの強豪チームが三チームがありまして、こうしたラグビーワールドカップの事前キャンプや機運向上には大変ふさわしい環境があるというふうに考えます。
 こうしたラグビーワールドカップの効果を多摩地域にも波及させるためにも、事前キャンプの誘致の取り組みは大変重要というふうに考えます。
 そこで、ラグビーワールドカップの今後のキャンプ地選定に係るスケジュールなどについてお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 ラグビーワールドカップ組織委員会からは、平成二十八年度にチームキャンプ地選定プロセスが発表されまして、平成二十九年度後半以降にキャンプ地が決定されると聞いております。

○今村委員 こうしたラグビーワールドカップの成功に向けて、機運を向上させていくということの一つの中には、こうしたラグビーのトップチームが世界の強豪チームと試合をするとか、またはプロスポーツチームがさまざまなイベントをふだんからトップリーグを初めとする試合などでも行っているというふうに思います。
 ぜひオリンピック・パラリンピック準備局におきましても、こうしたプロスポーツチームとも協力をして、ぜひ大会成功に向けてしっかりと準備していただきたいというふうに思うわけであります。
 一方で、当然、地元の自治体の市区町村もそうした取り組みに協力をしていくことになるかというふうに思いますけれども、こうした世界のチームを招致して、試合をしたり、交流するという場合には、当然費用もかかってくるわけでありますので、オリンピック・パラリンピックを見据えて、世界大会をこうした東京で行っていくという取り組みを進めているわけでありますので、ラグビーのワールドカップにおきましても、こうした世界大会は当然頂点がワールドカップでありますけれども、そうしたいろいろな、さまざまなイベントや試合などについても、東京都が支援をしていただけるようにぜひご検討いただきますようお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

○小竹委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小竹委員長 異議なしと認め、予算案に対する質疑は終了いたしました。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。

○小竹委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、生活文化局所管分、第四十五号議案及び第四十六号議案並びに報告事項、東京文化ビジョン(素案)についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○桃原総務部長 去る二月十三日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元に配布してございます平成二十七年文教委員会要求資料の表紙をおめくり願います。
 目次に記載のとおり五件の資料がございます。
 一ページをお開き願います。1、私立幼稚園の入園料への助成制度の実施状況(区市町村別)でございます。
 平成二十六年度の区市町村における私立幼稚園入園料への助成制度の有無につきまして記載をしております。
 二ページをお開き願います。2、東京都消費生活総合センターにおける消費者教育事業の実績(平成二十五年度)でございます。
 東京都消費生活総合センターにおきまして、平成二十五年度に実施いたしました消費者教育事業の実績につきまして、消費生活教育講座と消費者教育教材の開発、提供の区分ごとに記載をしております。
 三ページをお開き願います。3、東京都消費生活総合センターと福祉関係機関との連携の実績(平成二十五年度)でございます。
 介護事業者などへの出前講座につきまして、その実績を記載しております。
 四ページをお開き願います。4、都内消費生活センターに寄せられた高齢者の相談のうち「判断不十分者契約」に関する相談等の件数(平成二十五年度)でございます。
 表の上段に、都内消費生活センターに寄せられた全相談件数を、中段に、うち七十歳以上の高齢者が契約当事者であるものに係る相談件数を、下段に、うち加齢に伴う疾病等により十分な判断ができない状況にあるものの契約である判断不十分者契約に係る相談件数をそれぞれ記載しております。
 五ページをお開き願います。5、平和関連事業事業別予算額の推移(過去十年)でございます。
 生活文化局が所管する平和関連事業につきまして、事業別に平成十八年度から平成二十七年度までの予算額の推移を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願い申し上げます。

○小竹委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山崎委員 まず初めに、認定こども園についてお伺いいたします。
 本年四月、いよいよ子ども・子育て支援新制度が施行となります。私立幼稚園にとって大きな制度変更となるにもかかわらず、新制度へ移行するか否かを判断する情報が不足し、施行まで一年を切った今年度当初より、現場からは不安の声が多く聞こえています。
 また、新制度の実施主体となる区市町村においても、施行に向けたさまざまな検討や地域の各園への情報提供や具体的な相談対応がなかなか進められないなどというご苦労があったと思います。
 そこでまず、こうした中、現場の混乱を最小限に抑え、私立幼稚園が円滑に新制度の施行を迎えられるよう、都はどのような対応をしてきたのか改めて伺います。

○武市私学部長 子ども・子育て支援新制度への円滑な移行は、まずは国の責任において行われるべきであることから、都はこれまで、財源の確保を初め制度の詳細に係る情報の迅速な提供、大規模園に不利になる公定価格の構造の見直しなど、繰り返し国に対して要望を行ってまいりました。
 また、区市町村や私立幼稚園に対しまして、新制度に関する説明会や意見交換会を複数回行うとともに、そこで出された意見、疑問について、適宜国へ照会するなど、きめ細かく対応してまいりました。
 副委員長ご指摘のとおり、国からの情報提供のおくれなどにより、区市町村や私立幼稚園からは不安の声が寄せられましたが、課題の共有を図るなど、連携しながら検討、準備を進め、来月の施行を迎える段階に至ったところでございます。

○山崎委員 ことしほど緊急要望を繰り返し行ったことは、余り例はなかったのではないかと思います。
 我が党としても、国からの情報提供のおくれにより、私立幼稚園において新制度移行の判断がおくれ、その結果、園児募集に影響を及ぼすことのないよう、幼稚園団体との意見交換も重ねてまいりました。
 国による財源確保や早急な情報提供について都議会の意見書をまとめるなど、国に対して強く働きかけも、同時に行ってまいりました。
 特に移行が原則とされている認定こども園において、現行の私学助成に比べ公定価格による収入が大幅に減額となることが想定される一方、国は改善の方向を示さない状況であったことから、我が党は各園が混乱なく新制度の施行を迎えることを最優先に、都に対し必要な対策を求め、その結果、移行に伴う特別補助が来年度予算案に盛り込まれたところであります。
 その後、国の公定価格が改善されたと聞きますが、その内容について確認のため伺います。

○武市私学部長 国は、本年二月になってようやく来年度の公定価格を提示しました。その内容は、三歳児の職員配置や職員給与に係る改善など、当初、平成二十九年度から質の改善を図るとされていた事項について、来年度から前倒しして全て実施するものとなっております。
 また、幼保連携型認定こども園について、現行の運営実態に応じて施設長二人分の人件費を反映する経過措置を設けることや、大規模園の実態を踏まえた教員配置に係る加算の見直しなど、これまで都が改善を求めてきた内容も盛り込まれております。

○山崎委員 新制度施行まで二カ月を切り、各園においては園児募集を終え、新入園児の受け入れ準備が佳境となる中、また、都や区市町村においては、予算案を策定し終わった二月になって、ようやく公定価格が示されたというわけであります。
 国は、最後まで現場実態の認識が薄く、都、区市町村、何より幼児教育を担う私立幼稚園の現場を振り回しているとしかいわざるを得ません。
 全国的に見て、私立幼稚園の新制度移行の割合は二割とのことだが、国の対応のおくれによって、各園では新制度に移行するという判断がつけられず、結果として移行割合が二割にとどまったともいえるのではないかと思います。
 先ほど答弁で、公定価格が当初予定されていたより改善が図られたとのことでありましたが、認定こども園については、都としてどのように対応していくのか伺います。

○武市私学部長 都内の私立幼稚園を母体とする認定こども園は、そのうちの約六割が新制度に移行する予定でございます。
 先ほど答弁申し上げましたとおり、公定価格の改善は図られましたが、新制度に移行する園の中には、大規模な園や保育を必要とする幼児の人数等により、依然として減収となる見込みの園もございます。
 都といたしましては、新制度施行後も、各園において引き続き質の高い幼児教育を行うことができるよう、来年度創設する認定こども園新制度移行支援特別補助によりまして必要な支援を実施してまいります。

○山崎委員 新聞の報道では、認定こども園の公定価格が改善されたという記事が目につきますが、今の答弁の中でもありましたように、実際はそれでも現行収入を下回ってしまう園もあるとのことであります。
 新制度への円滑な移行という観点から、都としての支援は本当に必要だと思いますから、その辺はしっかりとやっていただきたいと思います。
 また、四月以降、新制度に移行した園においては、さまざまな業務が新たに発生すると聞いております。制度が大きく変わるのであるから、これまで私学助成を受けていたときにはなかった手続もあると思います。
 施行してからが本当のスタートであり、現場の各園で混乱が生じないよう、都においても引き続き支援をしていただくことをお願いしたいと思います。
 特に、区市町村によってやはり変わってきますから、その辺はしっかりと東京都がリードして、東京都は今もう関係ないんだ、そういうことではなくて、やはり区市町村、そして各こども園と、そういった部分で、皆さんから意見を聞いて、リーダーシップをとって前に進めていただきたいと思います。
 続きまして、海外留学の支援について伺います。
 海外留学の支援は、我が党はこれまでグローバル人材の育成の必要性を主張し、それを受け、都は二十五年度に、長期の海外留学への支援として私立高等学校海外留学推進補助を創設いたしました。
 平成二十六年十二月に策定された長期ビジョンは、世界一の都市東京を目指すものであり、世界で活躍する人材の育成は重要な柱の一つとなっております。
 昨年度は事業開始年度ということもあり、活用した学校がそれほど多くなかったと記憶しておりますが、二年目である二十六年度の実施状況について伺います。

○武市私学部長 今年度は、六十二校から二百八十六人が留学しておりまして、学校数、生徒数ともに昨年度の約一・五倍となっております。
 期間ごとの内訳は、三カ月が三十九校二百三人、六カ月が五校十六人、一年間が二十九校六十七人となっておりまして、全ての期間で参加人数が増加いたしました。
 また、六十二校のうち十九校が本補助事業の対象となる長期の留学制度を新設し、九十二人の生徒を海外留学へ送り出しております。
 補助金額は、予算額四億円に対し約二億一千八百万円の見込みでございます。

○山崎委員 初年度は留学プログラムの構築に時間がかかる面もあったようですが、二年目となり、各学校での取り組みが進んでいることが今わかりました。
 しかし、予算に対しての補助金額、予算額が四億円に対し約二億一千八百万の見込みと答弁ありましたけれども、まだ活用の余地があると思います。
 ちょうど一年前の締めくくりの総括質疑の我が党からの質問に対し、都は、私学団体や学校現場の意見を取り入れながら、さらに使いやすい制度となるよう工夫をするということであったと思いますが、都として今後どのような取り組みを考えているのか伺います。

○武市私学部長 本補助制度におきましては、三カ月、六カ月、一年間という期間に応じて、それぞれ五十万円、七十五万円、百五十万円という段階的な補助金額を設定しております。
 事業開始後二カ年の実施状況を見ますと、一年間と三カ月など複数の留学期間を組み合わせて申請している学校もあるものの、一年間のみなど一種類の期間で本制度を利用している学校が多いことがわかりました。
 また、学校現場からは、一種類の期間でも申請限度額まで有効に活用して、一人でも多くの生徒を留学に行かせたいという声もございました。
 そのため、なるべく多くの学校に支援を行うという制度の趣旨を生かしつつ、それぞれの学校にとっても使いやすくなるよう、来年度は一校当たりの限度額を六百万円に引き上げ、より多くの生徒の海外留学につなげてまいります。

○山崎委員 今答弁の中で、一校当たりの限度額を六百万円に引き上げるという答弁がございました。やはり三カ月、六カ月、一年という、そういう部分で、いろんな子供たちが海外に留学するに当たって希望する期間というのがそれぞれあると思いますから、一校当たりの限度額の引き上げによって、本当に各学校の一人でも多くの生徒が海外留学に参加できるように、そういうようになることを私たちも応援していきたいと思いますし、この取り組みは評価したいと思います。
 グローバル人材の育成については、我が党の要望により、二十七年度に新たに私立学校におけるJETプログラム活用への支援が予算案に盛り込まれております。
 これらの制度の活用により、今後私立学校におけるグローバル人材育成への取り組みがさらに強化されることを期待したいと思います。
 次に、二〇一六年の、来年のリオの大会に向けた取り組みについてお伺いしたいと思います。
 二〇二〇年にはもちろん東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、その前にいよいよ来年の八月には南米大陸初のオリンピックとなる第三十一回夏季オリンピック大会が、また、続く九月には第十五回夏季パラリンピック大会がブラジルのリオデジャネイロで開催されます。
 来年のオリンピック大会に向けては、ブラジル国内はもちろんのこと、世界中から多くの人々がリオを訪れ、大会実施に当たっては世界の注目を大いに集めることとなるわけです。これは、まさに次回の開催都市となる東京の多彩な文化、魅力を世界中にアピールする絶好のチャンス、機会だと思います。
 今定例会における村上英子議員からの代表質問では、東京オリンピックに向けた機運醸成への取り組みの一つとして、リオ大会開催時に伝統文化を初めとする東京の多様な文化を効果的に紹介し、発信するという答弁がありました。
 私からも、リオ大会に向けた取り組みについて掘り下げて質問したいと思います。
 リオといえば、毎年二月に開催されるのがリオのカーニバル、世界的に有名であります。ことしも大いに盛り上がったとのことでありましたが、それにも負けないぐらいのプロジェクトをぜひ展開してほしいと思っております。
 リオでのオリンピック・パラリンピック開催時には、大会の開催に花を添えるとともに、世界中から二〇二〇年東京大会への期待が高まるよう、その後の東京大会に向けた文化プログラムにつながる取り組みを展開すべきだと考えますが、具体的にどのような取り組みを考えているのかお聞かせください。

○鳥田文化振興部長 二〇一六年リオ大会開催時には、世界中から多くの人々がリオを訪れます。この絶好の機会を捉え、日本、東京の多彩な文化の魅力を世界に発信し、日本への理解を深めてまいります。
 そこで、東京芸術文化評議会を初め国内外の多くの人々の知恵や経験を結集して、文化プロジェクトの具体化に向けた検討を進め、華道や茶道、舞踊などの伝統文化を初め、日本の多彩な文化の魅力が伝わるプロジェクトをつくり上げてまいります。
 また、これから始まるリオの五輪の文化プログラムとの連携を図り、現地の人々などとの協力体制も構築した上で、文化プロジェクトを展開し、リオ大会の成功に寄与するとともに、引き続き開催される東京大会の機運を文化の面でも盛り上げてまいります。

○山崎委員 東京大会に向けた文化プログラムの本格的な展開は、リオの大会が終了した後だと思いますが、ぜひ文化プログラムにつながる先導的な取り組みをリオ大会で展開してほしいと思います。
 例えば、リオでたくさんの和太鼓を一斉にたたくイベントなどはどうでしょうか。国内外の英知を結集して取り組んでいってほしいと思います。
 一方で、リオで文化プロジェクトを展開する場合、英語圏でない南米のリオは、言葉の壁があります。日本から遠く離れて、やはり治安の面でも十分な配慮が必要となると思いますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。
 リオにおいて東京の魅力を発信する文化プロジェクトを展開するには、事前のしっかりとした準備が必要でありますが、リオでのプロジェクト実施に向け、今後どのように準備に取り組んでいくのか伺います。

○鳥田文化振興部長 リオにおいて、世界に東京をアピールする文化プロジェクトを展開するには、日本とは異なるさまざまな制約や条件があると考えられるため、今から準備を始め、しっかりと戦略を持って臨むことが重要であります。そのため、来年度はリオでの文化プロジェクトの準備のための調査を行う費用を予算計上しております。
 また、来年度の早い時期にリオでの現地調査を行いますが、その際、プロジェクトにかかわる文化関係者にも一緒に現地に赴いてもらうことを予定しております。
 現地においては、リオ市役所やリオの組織委員会などに協力を求めるとともに、イベントの実施会場や具体的な内容などの検討を進めてまいります。

○山崎委員 地球の、ある意味裏側というブラジルの方に、リオに行くわけですから、ぜひとにかく現地との連携というか、そういったものをしっかりと構築していただいて、やはり向こうへ行って、我々東京、日本の人たちが次の大会に向けていろいろなプロジェクトを前に進めるに当たって、やはりそこで何か変なことがあったら絶対いけないと思いますから、その点は都としてもしっかり支援して、皆さんが、よりよいリオの大会、また東京大会に結びつけられるような、そういう行動をとれるように、都として支援していただくことを最後にお願いして、私の質問を終わります。

○伊藤委員 では、私からまず初めに、高齢者の消費者被害の防止について質問をしてまいります。
 東京の高齢化は急速に進んでおりまして、高齢者の消費者トラブルが増加しているのではないかと、大変に心配をしているところであります。
 実際、都が公表している資料によれば、都内の消費生活センターに寄せられる相談件数に占める六十歳以上の高齢者の割合は三割を超えている状況にあります。
 私も、認知症などによって判断力が低下した人が実体の不明な高額な商品を購入させられた直後の現場にたまたま居合わせてしまったりとか、あるいは住宅のリフォーム工事を強引に勧められるなど、深刻なトラブルに遭った事例を身近なところで聞いております。
 特に東京の高齢者は四人に一人がひとり暮らしであり、周囲に相談できる人が少なく、孤立しがちな状況に置かれている現状があります。
 このように、みずから消費生活センターに相談することが困難な消費者、高齢者のトラブルを早期に発見して、その拡大を防ぐためには、民生委員、町会、あるいは自治会、あるいはヘルパーさんなどの介護事業者などの高齢者を見守る立場にある人の役割が大変に重要であると考えます。
 既に都内の多くの区市町村におきましては、高齢者福祉部門を中心に、安否確認や、あるいは身体、生活介護など、高齢者を見守るためのネットワークが構築されてきております。
 そこで、高齢者の消費者被害防止のためには、こうした高齢者福祉部門と連携をして、この見守りネットワークを活用していくべきであると考えますけれども、都の今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 高齢者を見守るネットワークは、高齢者福祉部門を中心に多くの区市町村で取り組みが進んでおりますが、お話のとおり、取り組みの内容は、安否確認等を中心に、消費者被害の防止の視点を取り入れた取り組みはまだ十分とはいえない状況にございます。
 このため、民生委員、町会、自治会、介護事業者など、高齢者の見守りを担う人が消費者被害の防止についての知識を身につけ、見守りの際に役立ててもらうことが重要でございます。
 そこで、東京都消費生活総合センターでは、高齢者の見守りを担う人を対象に、悪質商法の手口と見守りのポイントや、気づいたときには最寄りの消費生活センター等に連絡することなどを説明する出前講座を実施してございます。
 この出前講座は、介護事業者からの要望が多く、今年度は既に予定の二百回を終了していることから、来年度からは規模を二百五十回に拡大していく予定でございます。

○伊藤委員 ぜひとも高齢者福祉部門との連携で、消費者被害防止対策を着実に進めていただきたいと思います。
 福祉部門と連携した見守りネットワークの活用は重要でありますけれども、一方でその対象とされているのは、介護サービス等の福祉サービスの対象となっている人が中心でありまして、それは高齢者全体の約二割くらいしか当てはまらないという状況にあります。
 さらに、一部ではありますが、見守りネットワークが構築されていない区市町村もあると聞いております。
 そこで、多くの高齢者がさまざまな消費者被害に遭っている現状を考えると、見守りネットワークの対象とならない、つまり、介護サービス等の福祉サービスを受けていない高齢者への働きかけも行っていくべきだというふうに考えますが、都の見解を伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 福祉の見守りネットワークの対象とならない高齢者やネットワークが構築されていない区市町村の高齢者に対しましても、東京都が広域的な観点から、悪質事業者の手口等について注意喚起を行っていくことが重要だというふうに考えております。
 これまでも、高齢者に向けた悪質事業者の手口に関する注意喚起は、さまざまな媒体を通じて行ってまいりましたが、高齢者本人と対面して注意喚起を行うことは印象に残りやすく、効果的であるというふうに考えております。
 そこで、新たな取り組みとしまして、宅配や食事を配達する事業者の団体等と連携して、新手の手口等を具体的に紹介する啓発リーフレットを高齢者に直接手渡す仕組みを構築し、来年度から実施してまいります。
 これらの取り組みによりまして、高齢者の被害防止を一層推進してまいります。

○伊藤委員 悪質事業者の手口、次から次へとよくこういうことが考えつくなというような新手の手口があるわけであります。どうかこうした手口に高齢者等がひっかからないように、東京都としてしっかりと支援をしてさし上げていただきたい、このように改めて要望させていただきます。
 次に、配偶者暴力、いわゆるDV対策について伺います。
 都内の各相談機関における配偶者暴力相談件数は、十年前に二万一千件でありましたが、平成二十五年度には四万件を突破するなど、増加の一途をたどっております。
 私はかねてより、配偶者暴力被害者の救済は重要な施策と考え、これまでも議会で取り上げてまいりました。昨年の予算特別委員会でも、東京都がリーダーシップを発揮して、相談者に身近な地域で迅速かつ的確な支援を受けられるよう、区市町村における支援体制を強化すべきと主張いたしました。
 その結果、都が今年度から、区市町村の配偶者暴力相談支援センター機能整備に向けて、アウトリーチなど区市町村への働きかけや支援を強化していることは大変に評価いたします。
 とはいえ、区市町村の配偶者暴力相談支援センターは、いまだ七区の整備にとどまっておりまして、都全体で見れば身近な相談窓口である区市町村の体制が十分とはいいがたい状況であります。
 都の配偶者暴力相談支援センターである東京ウィメンズプラザは、区市町村支援や困難な相談案件の対応にとどまらず、幅広く都民からの相談を受けるため、一層の体制強化を図ることが必要であります。
 そこで、都みずからも増大するニーズに応え、これまで以上に相談体制の充実強化を図るべきと考えますが、所見を伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 東京ウィメンズプラザでは、暮らしの中で抱えるさまざまな悩みについて、年末年始を除く毎日午前九時から午後九時まで、年間一万七千件を超える電話相談を受け付けておりまして、そのうち約三分の一が配偶者暴力に関する相談でございます。
 相談者からは、解決に結びついたと感謝の言葉をいただく一方、電話がつながりにくいという声もあります。そこで、来年度から電話回線をふやすとともに、相談員を十二名から十六名体制に増員することで相談体制の拡充を図り、被害者支援を強化してまいります。

○伊藤委員 私もこれまで都民からのご相談で、東京ウィメンズプラザにつなげさせていただいた方が何人もおりましたけれども、相談させていただいて本当によかったと、こういう声もたくさんいただいております。
 また、今答弁いただいたとおり、年間一万七千件を超える電話相談、その一万七千のうち五千件を超える数がこのDVの相談であるという、これは大変なことであると思います。
 来年度、ウィメンズプラザの電話相談の回線が増となる、また、相談員が四名増員となるということで、大変に充実するということであります。
 被害者が悩みを一人で抱えないように、相談窓口の周知徹底も、これからもしっかりと行っていただきまして、ぜひ力強い支援に取り組んでいただくことを要望したいと思います。
 また、配偶者暴力は、被害者が立ち直るまでに暴力を受けていた期間の二倍の時間を要するともいわれており、息の長い支援が必要であります。
 さらに、被害者一人一人が抱える悩みや課題、解決策は千差万別であり、質量ともに支援の充実を図るためには、都はきめ細かな支援を行う民間団体との連携を強化して、被害者のニーズに対応した支援をしっかりと行うべきであります。
 しかし、民間の支援団体の多くは、規模が小さい上に、支援者からの寄附金等によって運営されておりまして、財政状況もかなり厳しく、支援者の被害者を救いたいという熱意で支えられている側面が大きいと聞いております。
 また、民間支援団体は、自立に向けたステップハウスの運営や心理的サポートなど、団体それぞれに得意分野があるわけでありますが、団体間の横のつながりが弱く、多くの場合、個別に活動しているのが実態であります。
 複数の民間支援団体が連携して、おのおのの団体がそれぞれの得意とする支援を行い、つなげることで、互いに不足する部分やノウハウを補い、より被害者に寄り添った、きめ細かな支援ができるようになると考えます。
 そこで、都は、関係機関相互の連携強化を図るとともに、財政基盤の弱い民間支援団体の活動に対して的確な支援を行うべきと考えますが、都の取り組みを伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 配偶者暴力被害者の救済には、相談から保護、生活再建に至るまで、支援に携わる関係機関が緊密に連携し、切れ目のない支援を行うことが重要です。
 これまで都は、配偶者暴力対策の総合的な取り組みに向けて、関係機関の代表が一堂に会するネットワーク会議の開催や、被害者が裁判所や自宅に向かう際、民間支援団体が被害者の不安軽減のため行う同行支援事業への活動助成などを通じて連携強化を図ってまいりました。
 都内には、シェルターなど安全確保や心理的援助、就労支援など、配偶者暴力被害者支援についておのおの強みを持つ民間支援団体が活動しております。来年度からは、これらの団体が共同して被害者支援を行えるよう、新たに団体同士のそれぞれの強みを生かした連携を担うコーディネーター等に係る経費を助成いたします。

○伊藤委員 被害者支援に携わる団体同士の連携を図り、支援を行う取り組みに期待をしたいと思います。
 今後とも、都がますますリーダーシップを発揮して、関係機関の総力を挙げて、一人でも多くの被害者救済、自立支援につなげていただくよう強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次に、ボランティアの育成について質問をいたします。
 先日の本会議一般質問の際にも述べましたけれども、私のもとに特に若い人たちから、東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、何かの役に立ちたいけれども、どんなボランティアがあるんですかとか、何をどう頑張ればどんなボランティアになれるんですかとか、どこに問い合わせをすればいいんですかとかという声が本当に多く寄せられております。
 私は、こうした青少年から、そしてまた高齢者まで、一人でも多くの都民が二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックをマイ東京オリンピック、マイパラリンピックとして捉えていただいて、その熱いハートがこの大会を大成功に導いてくれると確信をしております。
 そこで、本日は、外国人おもてなし語学ボランティアについて伺いたいと思います。
 都は、二〇二〇年大会に向けて、まち中で簡単な英語を使って外国人をおもてなしする外国人おもてなし語学ボランティアを育成するとしております。その育成に向けて、先月二月にトライアル講座を実施したわけでありますが、その取り組み状況はどうだったのか、現時点での成果と明らかになった課題について伺いたいと思います。

○山中都民生活部長 外国人おもてなし語学ボランティアは、二〇二〇年大会に向けて、来年度から本格的に育成を開始する予定であります。
 そのため、本年二月、講座内容を効果のあるものとするため、都として独自に開発したカリキュラムや教材を使ったトライアル講座を実施いたしました。トライアル講座は、都内一区二市で行いましたが、定員七十二名に対しまして約四十倍となる約二千九百人の応募がありまして、ボランティア活動への都民の関心の高さがうかがえたところでございます。
 講座では、外国人とのコミュニケーション手法を学ぶおもてなし講座と簡単な英単語を用いた語学講座を行い、実例を用いた演習を行うなど、楽しみながら学べるように工夫いたしました。
 受講生からは、わかりやすいカリキュラムでよかった、人に話しかける勇気を持つことができた、講座を通じて自然とおもてなしの心が身についたなど、おおむね満足しているとの評価を得たところでございます。
 一方、現時点では、テキスト内容の充実や使いやすさの向上、受講者のレベルに応じた講座実施の必要性など、さらに工夫すべき点が明らかになったところでございます。

○伊藤委員 トライアル講座を開催したことによりまして、参加した方々から大変に満足感を得られたということや、課題が明らかになったということは、トライアルとして実施して意義が大きかったというふうに思います。
 今後、さらにいろいろなニーズに応えていけるように工夫、改善をして、本格実施に生かしていただきたいと思います。
 そこで伺います。来年度の本格実施のため、この事業に関して約一億七千九百万円の予算が計上されておりますけれども、来年度、都はどういう方法で本格実施をしていくのか、また、都としてどのような支援をしていくのか伺いたいと思います。

○山中都民生活部長 ボランティアの育成に当たりましては、住民に身近な区市町村や地域の国際交流団体が講座実施会場の提供や地域住民への事業周知などを行い、民間の語学教育機関が講師の派遣を担う予定でございます。
 都は、それぞれの団体と連携しながら講座を実施していくとともに、会場使用料、講師派遣料や教材費など、講座の運営に係る費用を負担する予定でございます。
 また、個人の方だけではなく、町会、自治会や企業など、さまざまな団体からボランティアになりたいとの声が上がっていることから、こうした団体にも会場や受講生を確保していただく仕組みづくりを進めてまいります。
 加えて、多くの都民に事業の目的や内容を知ってもらうことが必要であることから、事業のPRを兼ねたイベントを都内の各地域で展開するなど、幅広い世代の都民に対して参加を呼びかけてまいります。

○伊藤委員 都がこの講座の運営に主体的にかかわるとともに、講師派遣や教材準備などをしていただけるということは大変にありがたいし、また、心強いというふうに思います。
 ぜひとも個人のみならず、区市町村、また、国際交流団体、町会、自治会、企業など、十分な連携を図っていただきまして、事業を進めていただきたいと思います。
 ところで、今回のトライアル講座の応募資格を見ると、十八歳以上であること(高校生を除く)となっております。私のところには、高校生やその保護者から、ボランティアになりたいが何で参加できないのかと少し怒った声が寄せられております。
 そこで、年齢要件を含む応募資格について、希望者が幅広く参加できるよう見直す必要があると考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○山中都民生活部長 今回のトライアル講座は、平日の昼間に実施したこともございまして、募集の際、高校生は参加できない資格要件としたところでございます。
 しかし、都にも、高校生から、応募したい、受講できないのかとの声が届いておりまして、また、都内在住の社会人からは、平日昼間は仕事があって参加できない、夜間や休日に開催してほしいとの意見も大変多くいただきました。
 そのため、本格実施に当たっては、トライアル講座の検証結果も踏まえまして、応募資格のほか、開催の日時、場所などについて、さらに参加者をふやしていけるよう必要な見直しを図ってまいります。

○伊藤委員 多くの都民が参加できるように、応募資格の見直し等も検討する予定であるということでありました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 昨年末に都が発表した東京都長期ビジョンでは、この外国人おもてなし語学ボランティアを二〇一九年、つまり、オリンピック開催の前年、あと四年でありますけれども、前年までに三万五千人育成するとしております。ぜひ幅広い世代の都民に参加をしてもらいたいというふうに思うのとともに、昨日の予算特別委員会でも表明がありましたが、年次計画に掲げた目標を前倒しで達成してもらいたいというのとともに、三万五千人にとどまらず、さらに拡充することも視野に、着実にボランティアの育成に取り組んでいただきたいと思います。
 いずれにしても、来年度以降、年を追うごとに外国人おもてなし語学ボランティアが育っていくわけでありますけれども、育成後は現場での実践の体験が重要だと思います。
 そこで、今後、育成したボランティアの皆さんに対して、具体的な活動やお互いの情報交換等ができる場を提供するなど、都としてさらに支援していくべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○山中都民生活部長 講座修了者には、都が外国人おもてなし語学ボランティアとして登録を行いますが、外国人と語学でコミュニケーションをとることができる機会提供など、都の継続的な支援が必要であります。
 例えば、外国人が多く集まる都立施設などにおける実地体験を行うとともに、区市町村や地域の国際交流団体のご協力を得ながら、ボランティアとしての経験を積むことができる場を設けるなど、都としてサポートしていく予定であります。
 そのほか、ボランティア同士の交流会や機運醸成のためのイベントを開催するなど、登録していただいたボランティアのモチベーションの維持やスキルアップにも取り組んでまいります。
 こうした取り組みを通じまして、育成したボランティアが日常生活の中で困っている外国人を見かけたら、講座で学んだスキルを生かして積極的に話しかけることができるようにしていきたいと思います。

○伊藤委員 外国人おもてなし語学ボランティア、この講座を受講した人を登録していくということでございました。これは要望でありますけれども、ぜひともこの講座を受けたボランティアの方々、修了証をお渡しするとか、あるいは語学ボランティアの講習を受けた、例えばバッジとか、まち中でこの三万五千人、またそれ以上の方々が電車あるいはまち中ですれ違ったときに、お互いにおもてなし語学ボランティアなんだということで、情報交換ができたり、モチベーションが持てるような、そういう取り組みもぜひとも考えていただきたいというふうに思います。
 いずれにしても、二〇二〇年東京大会を契機に、東京にボランティア文化が定着するよう、ぜひこの外国人おもてなし語学ボランティアの本格育成をしっかりと進めていただきたいと思います。
 また、こうしたボランティア活動のように、同じ目的、同じ目標に向かって活動する多くの、とりわけ若者たちにとって、出会いの場や、そしてまた婚活につながるような取り組みも検討してはどうかと。それが東京オリンピック・パラリンピックのもう一つのレガシーとなるような取り組みをぜひ生活文化局、局長を先頭に考えていただきたいということを提案しまして、質問を終わります。

○里吉委員 それでは、私からはまず、東京都消費生活条例の一部を改正する条例について伺ってまいります。
 この条例案は、悪質事業者などによる不適正な取引行為に対する取り締まり強化に加えて、消費者教育についても改正されますので、その消費者教育の部分について伺ってまいります。
 まず、消費生活条例において、今回、消費者教育はどのような考え方に基づいて規定されたのか伺います。

○山本消費生活部長 近年、消費者を取り巻く環境は大きく変化してきており、この変化に対応して、消費者教育の充実を図っていくことが重要であります。
 こうした考え方に基づき、今般制定されました消費者教育推進法等を踏まえ、消費者教育の基本的な事項や消費者、消費者団体、事業者団体等の役割などを追加して、消費者教育に関する規定の充実を図るものでございます。

○里吉委員 私も消費生活審議会に出席して、議論に参加いたしましたが、消費者の役割の規定に関しては、さまざまな立場からの意見がありました。それらを踏まえた答申では、消費者教育を受ける立場である消費者については、教育の機会を積極的に活用されることが期待される一方、消費者団体や事業者、事業団体における責務とは異なると。消費者に努力義務を課すことで、消費者トラブルは消費者の自己責任であるといった誤解を生む危惧を踏まえ、消費者に期待される役割として規定することが適切であるとされました。
 消費者を守るべき条例が、責任を消費者に押しつけることがあってはなりません。改正条例では、このことについてはどのような配慮がなされたのか伺います。

○山本消費生活部長 昨年十二月に出されました消費生活対策審議会の答申を踏まえ、消費者につきましては、主体的に消費者教育に参画するものであることを規定しております。
 一方で、消費者団体、事業者、事業者団体に対しましては、消費者教育の協力や情報提供に努めること等を求めており、両者の規定上の位置づけは異なっております。

○里吉委員 今回資料でもいただきましたが、平成二十五年度の相談の中に判断不十分者契約の相談が千二百七十六件とありました。また、認知症高齢者の方もふえております。
 消費者といってもさまざまですから、消費者に努力義務を課すということではなくて、主体的に参加することを期待する、こういう規定が重要だと考えます。
 そこで、消費者教育の推進に対しては、区市町村の役割が大変重要だと考えます。条例の第四条にも区市町村との連携をうたっておりますが、この一層の支援が求められると思いますが、都の見解を伺います。

○山本消費生活部長 消費者教育の推進には、区市町村の役割が大変重要でございます。
 このため都は、区市町村の先駆的な取り組みを消費者教育モデル事業として認定し、その成果について他の区市町村へ普及を図っております。
 また、東京都消費生活総合センターでは、区市町村に対し、ウエブ版の消費者教育読本やDVD等の教材を作成、提供してございます。
 こうした取り組みによりまして、区市町村の取り組みを支援してまいります。

○里吉委員 資料の二ページに、東京都消費生活総合センターにおける消費者教育事業の実績について示していただきました。ここにいただいたようにさまざまな支援を行っているわけですね。市区町村との共催の講座というのも、平成二十五年度、十七回、五百十九人の方が参加されているということでした。それ以外にも、DVDの作成ですとか、ウエブ版の消費者教育読本があるということで、ここにも紹介されています。
 私、若者向け悪徳商法の被害防止のためのDVD、これはインターネットで見られるものがありまして、見せていただきましたが、大変よくできているなというふうに思いました。問題は、これをどうやって被害に遭うかもしれない若い方々に見てもらうかが課題だということを伺いました。
 まだまだ消費者教育という点では、区市町村でばらつきがある中で、東京都がなお一層消費者教育について支援していくことが重要だと考えます。答申では、消費者教育については、東京都がさらに一歩踏み込んだ支援を行うべきだという文言もございますので、この取り組みをさらに進めていただくことを求めて、次の質問に移ります。
 次は東京都文化ビジョン素案について伺ってまいります。
 今回、東京都が文化ビジョンを作成し、芸術文化の振興を総合的に都政に位置づけようとしていることは重要です。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けた文化活動の推進はもちろん、二〇二〇年以降の都民の芸術文化活動の発展につながるものにしていただきたいと思います。
 そのために、まず、土台となる東京都文化振興条例に立ち返ってみたいと思います。東京都文化振興条例の目的について伺います。

○鳥田文化振興部長 東京都文化振興条例第一条は、民主的で文化的な国家を建設して世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする日本国憲法の精神にのっとり、文化の振興に関する東京都の施策の基本を明らかにすることによって、都民が東京の自然及び歴史的風土に培われた、国際都市にふさわしい個性豊かな文化を創造することに寄与し、もって都民の生活の向上に資することを目的とすると規定しております。

○里吉委員 世界の平和と人類の幸福に貢献するという憲法の精神に基づいているという大変重要なことも書かれております。文化ビジョン素案にも、芸術文化の力を世界平和の実現につなげていくという言葉がありますが、共通する考え方だと思います。
 そして、条例では都民が文化を創造することに寄与する東京都の施策を明らかにして、それにより都民生活の向上に資することを目的とすると、都民が中心になっていることがわかります。今回の文化ビジョンもこの方向に沿って、都民の文化創造と生活の向上という視点を中心に据えていくことが重要だと思います。
 私は、都民の方や創作活動に携わる方、専門家の方などにこの素案を読んだ感想やご意見を伺ってまいりました。すると、東京都が文化政策に本腰を入れたということで期待しつつも、同時に全体から受ける印象は、芸術文化を都市戦略に役立つものとして利用する方向性で違和感を持つ、個人が創作活動、文化芸術活動をしようとしたときに、直面する問題の分析や解決の方向が十分見出せるものにはなっていないなどの意見も寄せられました。
 もちろん、この素案にはその内容だけではなくてさまざま書かれています。確かに発信力を強化とか、グローバルな競争力を高めるとか、都市としての価値を高めるとか、いわゆる都市間競争なわけですよね。そういう言葉が並んでいるのを見ると、芸術文化は競争なんだろうかと。むしろ人間同士の友好や交流、相互理解を深めるものではないのかという感じがいたします。
 発信力の高いフェスティバルなど、都市の価値を高めるといわれると、必ずしもそういうことをしたくて創作活動をしている方ばかりではないだろうというふうに思うわけです。
 また、イベント重視ではないか、外国からお客さんを呼び込める魅力づくりがしたいのではないかと感じたという方もいらっしゃいました。
 芸術文化は、さまざまな形で私たちの生活の中に存在して、ビジネスと密接な関係のあるもの、全く関係のないもの、さまざまな複雑な要素が絡み合う中で、成り立ち、提供され、享受され、発展しています。
 自治体が芸術文化を振興する場合、都市政策や観光などの産業振興に資する方向での文化振興も否定するものではありませんが、それだけにとどまらない多様な芸術文化活動を保障し、振興していく視点が求められると思いますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 これまでも都は、幅広い分野において若手芸術家や子供、外国人、障害者を初めとしたさまざまな芸術文化の担い手と鑑賞者に対して多様な文化活動の展開をしております。
 東京文化ビジョンの素案でも、文化戦略としてあらゆる人が芸術文化を享受できる社会基盤の構築を掲げており、今後も東京で行われる多様な芸術文化活動を推進してまいります。

○里吉委員 素案でもあらゆる人が芸術文化を享受できる社会基盤の構築を掲げていて、今後も推進していくというお答えでした。文化振興条例の目的にも沿ったこの方向での拡充をぜひお願いしたいと思います。
 そこで、あらゆる人といった場合、今回、特に障害者の文化芸術活動に光が当たったことは、これまでにないこととして評価する声を聞きました。言葉を発することのできない障害者の方が、絵画など作品を通して自己を表現する、また周囲の人たちと心を通い合わせる、また、音楽でも演劇でも気軽に楽しむことができる、そのような東京を目指していただくことを要望します。
 また、子供の文化振興も重要です。あらゆる人がという視点に立つと、貧困、特に子供たちの六人に一人が貧困という現状の中で、全ての子供が芸術文化に触れる機会として、学校での活動は重要です。どのように拡充するのか伺います。

○鳥田文化振興部長 都では、学校や地域、実演家団体との連携や文化施設の活用により、幅広い教育プログラムや体験プログラムの実施をしてまいりました。
 文化ビジョン素案でも、学校における教育活動等において、子供たちが日本の伝統文化はもとより、さまざまな芸術文化に触れる機会を拡充することとしております。
 来年度からは、都内全域の小中学校等を対象とした伝統芸能体験プログラムを展開いたします。

○里吉委員 学校における教育活動等において、芸術文化に触れる機会を拡充するということで、ぜひお願いしたいと思います。
 東京都はかつて、小中学校を対象とした音楽やバレエの鑑賞教室の事業を行っていましたが、現在は廃止となっております。今でもそうした事業を求める声は多方面から聞かれます。
 また、学校行事の時間には限りがありますから、伝統芸能などに限定されてしまうと、他の分野が締め出されてしまうのではないかという声も聞きます。
 伝統芸能も大切です。オーケストラや演劇、バレエなど、さまざまな本物の文化に子供たちを触れさせたい、こういう要望も聞いております。ぜひ伝統芸能も含めてですけれども、多様な芸術文化に触れる機会を拡充していただきたいと思います。
 あわせて、高校生向けの芸術教育、鑑賞機会が小中学生に比べて貧しいということが芸術文化の関係者からも指摘されています。現在、定時制、通信制課程の生徒の演劇鑑賞教室がございますけれども、それだけなんですね。
 高等学校の鑑賞教室や高校生向けの体験事業などへの支援も充実していただきたいと思いますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 これまでも都は、高校生を対象とした体験事業を実施してまいりました。文化ビジョン素案でも、全ての子供や青少年が芸術文化に主体的にかかわることができる教育プログラムを充実していくこととしております。

○里吉委員 芸術文化関係者からも要望が出ておりますし、高校を卒業して社会に出るという子供たちの場合は、なかなか機会がないだろうということで、定時制、通信制課程の生徒への演劇鑑賞会が残っているのかなという気もいたしますが、本当に感性のみずみずしい若いときに本物の文化に触れておくこと、芸術に触れておくことということが大変大事だと思いますので、ぜひ多様な機会の拡充をお願いしたいと思います。
 また、子供たちに豊かな芸術文化をと活動している団体が都内にはたくさんあります。学校演劇に取り組む劇団やオーケストラ、楽団、人形劇団、子供向け鑑賞サークルなど、子供の芸術活動を支える団体への支援、応援も重要だと思いますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都はこれまでも、アーツカウンシル東京による助成や都民芸術フェスティバルなどの実施により、芸術文化団体の支援をしてまいりました。
 文化ビジョン素案でも、全ての子供や青少年が芸術文化にかかわることができるよう、多様なジャンルのアーティストとの交流や多彩な芸術文化体験を支援していくこととしております。

○里吉委員 子供たちを対象にした活動というのは、料金を高くすることができないということで、なかなか経営が厳しい。だけれども、子供たちのために頑張って活動している、こういう団体がたくさんあります。ぜひこういった、子供たちのために頑張っている団体にも積極的な支援を考えていただきたいと思います。
 そして、あらゆる人がということでは、手ごろな料金で音楽や演劇、落語など楽しむことができ、長年好評を博している都民芸術フェスティバル、これも位置づけて拡充していくことが求められていると思います。
 また、エデュケーションプログラム事業について、体験型芸術プログラム事業もその一つといえると思うんですね。ぜひこれも拡充すべきと思いますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 子供から大人まで身近に芸術文化に触れる機会を提供するため、都民芸術フェスティバルや体験型芸術プログラムについては、引き続き継続してまいります。
 さらに、文化ビジョン素案に記載の教育プログラムの充実や都立文化施設の魅力向上等の取り組みにより、都民が芸術文化を享受するための取り組みを拡充してまいります。

○里吉委員 都民芸術フェスティバルを大変楽しみにしている方とか関係者の方からは、このビジョンの中にその文言が入っていないということで心配されている方がいらっしゃいました。当然続けるということだと思ったんですけれども、ぜひこれまで都とさまざまな団体と力を合わせて長年培ってきた、つくってきた都民芸術フェスティバル、また体験型芸術プログラムですから、しっかりと拡充をしていただきたいということを要望しておきます。
 次に、アーティストの活動について伺ってまいります。
 芸術文化の振興には、芸術家、アーティスト抜きにその振興はあり得ません。アーティストの方々が活動する上で最も重要なものが表現の自由です。自由に作品をつくって発表できるかどうかについて、芸術家の皆さんは大変敏感です。
 芸術文化の発展のためには、表現の自由が守られることが絶対に必要だと思いますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 東京都文化振興条例においては、都は、都民の自主性と創造性を最大限に尊重すること、条例の運用に当たり、文化の内容に介入し、または干渉することのないよう十分配慮することが規定されております。

○里吉委員 都民の自主性と創造性を最大限に尊重すること、文化の内容に介入し、または干渉することのないよう十分配慮することとのことでした。アーツカウンシルもそれを保障するためにヨーロッパで生み出された制度だと思います。
 もし都市の魅力というのなら、東京は創造と鑑賞の自由が保障された都市であること、多様な文化や価値観を尊重し、受け入れる都市であることが芸術文化振興の大前提であるとともに、大きな魅力となるのではないでしょうか。
 東京に住む人を初め、まち中に自由な雰囲気がみなぎっていることは、芸術家を引きつけますし、逆に見た目は美しいものに彩られていても、どこか息苦しいまちは文化都市とはいえないというご意見を、私も都民の方からいただきました。文化ビジョンにもそのことを書き込むなど、ぜひ重視していただきたいと思います。
 そうした点で、都美術館の展示作品への介入などは、私も昨年質問させていただきましたが、あってはならないし、また、舛添知事も言及されていましたけれども、ヘイトスピーチなどを容認するまちであってはいけない。
 お互いの権利を尊重する、少数者も含めた異文化、多文化を理解し、尊重する都民の世論と気風をつくり上げることが重要だということを指摘しておきます。
 また、芸術家がイベントに限らず、持続的に活躍していける東京にすることも求められています。アーティストの中には、質の高い活動をしながら生活が厳しいという方もいます。
 素案の中にビジネスチャンスを提供という言葉がありますけれども、芸術をビジネスと結びつけるのも一つの方法ですが、公的支援が必要な文化もあります。表現の自由とも関係していきますが、ビジネスを意識すると、大衆に受け入れられやすいものばかりになる可能性もありますし、鑑賞する側もビジネスに役立つものばかり押しつけられるという結果になることは不幸です。
 制作場所や練習場所の支援としては、現在、日本橋高校の跡地に一つつくられていますけれども、ふやしてほしいという要望も伺っています。
 芸術家のための住宅の提供なども一つの形かもしれません。芸術家が継続して活動に打ち込める環境への支援もお願いしたいと思います。
 また、発表の場の確保という点では、芸術文化の発表の場をどうやって確保するのか、このことも大変重要です。
 その一つとして、今、都内で大変心配されているのが劇場、ホールの閉館問題です。
 演劇や音楽、バレエなどの舞台芸術に欠かせない劇場、ホールの閉館が相次いでいます。
 東京ではこの十年間、新宿西口にありました朝日生命ホール、文京区にありました三百人劇場、新宿コマ劇場とシアターアプル、シアタートップス、これも新宿です。東京厚生年金会館、カザルスホール、前進座劇場、ルテアトル銀座などが閉館しています。今月末には千駄ヶ谷にある室内楽の聖地といわれております津田ホール、これが、閉館が決まっております。また九月には、ゆうぽうとホールの予約が停止になります。
 決して必要とされなくなって閉館したわけではなく、建物の老朽化や耐震改修の費用の捻出が難しいとか、劇場を所有している企業の経営全体の中での判断とか、それぞれの事情はありますが、本当に惜しまれながらの閉館なのです。
 昨年秋には、新宿南口の紀伊國屋サザンシアターで日本劇団協議会が存続を願う嘆願運動を行っています。
 多様な舞台芸術、表現の発表にはそれぞれの条件を満たす劇場が必要です。文化芸術の発展のためには、民間施設も含めた文化芸術団体の発表の場、また都民の鑑賞の場として大切にしていくことが重要だと考えますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、東京文化会館や東京芸術劇場といった東京を代表するホールで質の高い公演を都民に提供するとともに、アーツカウンシル東京による助成や都民芸術フェスティバル、東京文化発信プロジェクトなどの実施により、芸術文化団体に発表の場、都民に鑑賞の場を提供してまいりました。
 今後も引き続き都民が創造、発表できる舞台や鑑賞の場を提供してまいります。

○里吉委員 発表の場、鑑賞の場を提供しているとのお答えでした。それも重要ですが、実際に民間のホールの閉館により、発表の場が失われる、(発言する者あり)どこに確保できるのかが大問題になっている劇団なども……
   〔発言する者多し〕

○小竹委員長 お静かに願います。

○里吉委員 たくさんあるのです。
 劇場は、舞台と観客があればよいというものではありません。照明や音響、舞台機構などの維持管理だけで年間数千万円は必要で、施設を年間フル稼働させても、収支はとんとんとのことです。(発言する者あり)
 ある演劇関係者は、公演する劇団の経営も大変なので、できるだけ安く貸し出したいが、そうすると劇場の経営が成り立たない、せめて税制面での優遇措置があれば助かると述べています。
 民間の劇場……
   〔発言する者あり〕

○小竹委員長 お静かに願います。

○里吉委員 ホールは商業施設扱いで、固定資産税などの減免もありません。一定の条件を満たす劇場やホールを文化施設と認め、主税局などともぜひ協議をして、固定資産税の減免をしていただけるよう提案したいと思います。
 また、施設の改修や舞台装置などの発達も日進月歩ですから、その高度化に対応するための支援なども重要だと思いますので、ぜひ検討をお願いします。
 この文化ビジョンには、都民はたくさん、さまざまなバレエですとか音楽、そういうものを子供のころから習っている子供たちがたくさんいる、こういうことが書かれておりましたが、その子供たちのバレエの発表の場がなくなってしまっている、こういうことで、ゆうぽうと、ここが大変人気があったということで、九月にこれが閉館してしまうということで、これは新聞で報道されておりました。そういう意味では、ぜひ東京都としてできる対策がないのか検討をしていただきたいと思います。
 また、施設という点では、都立の芸術文化施設は二十三区に集中しています。多摩地域には、江戸東京博物館のたてもの園があるだけです。多摩地域にも、都立の芸術文化施設が必要だという要望もございますので、ぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○濱田文化施設改革担当部長 東京には国公立、民間によって設置された博物館や美術館、劇場などの文化施設が数多く存在しております。都立文化施設は、首都東京全体の広域的な観点に立って、都民の教養、学術、文化の発展や文化の振興に寄与することなどを目的に、それぞれ設置条例を制定し、都内各地に各施設を配置、整備してきたものでございまして、東京の歴史や芸術文化の未来への継承、芸術文化の創造発信拠点、教育普及などの役割を果たすとともに、地域の特性とも連携した事業を展開してまいりました。
 都立文化施設の設置につきましては、このような観点から行うべきものと考えております。

○里吉委員 都立文化施設の設置の考え方のご説明をいただきました。文化施設の必要性については、時代の発展とともに変化、発展するものだと思いますので、ぜひご検討をお願いしたいと思います。
 次に、文化の蓄積について伺います。
 東京が文化的に発展していくためには、文化の蓄積も大切です。素案には、東京都美術館のリニューアルオープン記念として開催されたマウリッツハイス美術館展、世界でも最も来場者が多かったイタリアのウフィツィ美術館の七十八万九千二百四十一人に次ぐ七十五万八千二百六十六人を記録との記述がありました。
 都美術館の展覧会に七十六万人近い方が訪れたということは、大変すばらしいことだと思いますが、これは企画展なんですね。オランダのマウリッツハイス美術館、ここでは収蔵品を見ることができるということで、皆さん訪れているわけです。
 こうした企画展、オランダに行かなくても東京で世界のすばらしい美術を鑑賞できる企画展ももちろん大変重要ですが、その美術館自身が所有している収蔵品が大きな魅力となって高く評価され、世界中からたくさんの人々が訪れる美術館、こうした美術館を目指して、東京の美術館自身も魅力を高めていくことが重要ではないかと考えます。
 東京でも、現代美術館や写真美術館など、今ある美術館の収蔵計画を拡充するとともに、すぐれた作品を後世に残すために、東京都がどのような役割を果たすのか、この機会に検討することも必要ではないかと考えますが、都の見解を伺います。

○濱田文化施設改革担当部長 都は、写真美術館、現代美術館、江戸東京博物館におきまして、各施設の設置目的にのっとり、すぐれた芸術作品や歴史的資料の未来への継承、東京の芸術文化や歴史の内外への発信、若手作家への支援、施設の魅力向上等の観点から収集方針を定め、これに基づき計画的に収蔵品を購入しております。
 今後ともこの収集方針に基づきまして、各施設において資料や作品の購入を計画的に続け、収蔵品の充実に努めてまいります。

○里吉委員 ぜひ収蔵品の充実に努めていただきたいと思います。
 また私は、有名な絵画を買いあさるというようなコレクションの収集を求めているわけでは決してありませんが、東京ならではの役割などについて、この機会に検討していただきたいと思います。
 次に、芸術文化を支える学芸員などの育成の支援も重要だと思います。
 美術館や博物館などで作品や資料の収集や保管、展示、さらに調査研究などを行い、芸術文化の創作活動、また鑑賞活動を支えているのが学芸員の皆さんです。
 どんな作品を購入し収集するか、また作品をどのような形で展示し、来館者に見せていくか、どんなテーマで企画していくかなど、専門家の立場から検討し、実際の収集活動や展示活動などを行っています。
 都立文化施設を運営している東京都歴史文化財団の学芸員の正規職員、契約職員、非常勤職員はそれぞれ何人なのかお伺いをいたします。

○鳥田文化振興部長 歴史文化財団における学芸員の内訳についてでございますが、平成二十七年三月一日現在で固有職員六十名、常勤契約職員三十名、短時間契約職員九名となっております。

○里吉委員 調査研究の蓄積やコレクションの形成、その文化施設ならではのカラーをつくっていくこと、他の文化施設との関係づくりなどのためには、同じ施設に長期間継続して同じ学芸員が勤務していることが必要です。
 学芸員は、正規職員として雇用することが重要だと考えますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 歴史文化財団は、指定管理者として、江戸東京博物館、現代美術館、写真美術館など、それぞれ独自の専門性を持つ美術館、博物館を運営しております。
 美術館、博物館、ホールの学芸員の専門性の高さやキャリアプラン、海外との人材交流の観点などから、正規職員だけではなく、多様な雇用体系の確保が必要であります。

○里吉委員 指定管理者制度などで契約期間が区切られて、同一の事業者が長期に運営することが難しい、学芸員も安定的に雇用することができない、文化施設の質にも影響するということで、例えば指定管理者などは文化施設や図書館にはなじまないと指摘されているわけですね。
 東京都はこの点を配慮していると認識しておりますけれども、江戸東京博物館などもかつてはもっとたくさんの正規職員の学芸員さんがいらっしゃいました。改めて、学芸員の育成と雇用の安定も重視していただきたいとお願いをしておきます。
 このテーマの最後に、東京文化ビジョンの実現に向けて伺ってまいります。
 知事は記者会見の中で、今後はこの東京文化ビジョンの実現に向けて、全員参加による取り組みが必要でありますので、芸術文化を多くの都民とともにつくり上げるための仕組みを検討したいと述べております。
 また素案では、さまざまな主体と大胆なパートナーシップによる全員参加体制の構築について、相互の意見交換が可能な環境を日常の身近な場所やインターネット上につくっていくとありますが、都と関係を持っているさまざまな芸術文化団体との懇談や、それ以外の広くさまざまな活動をしている都民との意見交換の場をどのように具体化するのか、東京都からも広く積極的に呼びかけて、多様な声を酌み上げる仕組みをつくることが必要だと考えますが、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 文化ビジョンの実現に向け、国、自治体、企業、教育機関、アーティスト、芸術文化団体等、さまざまな主体に幅広く呼びかけ、官民一体となった文化戦略を推進するための仕組みづくりを今後進めてまいります。

○里吉委員 まだ素案の中には具体的なものが見えてこないんですが、意見交換はインターネット上だけに限らず、例えば知事と語る会のような場も一つの案でしょうし、公募委員さんのような形で参加者を募ることも考えられると思います。
 文化の担い手はさまざまで、著名な方や超一流といわれるプロの意見ももちろん重要ですが、専ら鑑賞を楽しんでいる都民、アマチュアで創作活動を行っている方の意見も重要です。
 全ての都民の豊かで文化的な生活と多様な芸術文化の取り組みを保障し合えることのできるよう、ビジョンの実現を図っていただくことをお願いし、次の質問に移ります。
 最後ですが、私立専修学校修学支援実証研究事業補助について伺います。
 この事業は、経済的に修学困難な専門課程の生徒に対し、授業料の一部を補助するものです。私立専門学校生への授業料を補助するという国の支援は初めてのことで、画期的なことだと思います。
 まず、この国の制度の目的と概要について伺います。

○武市私学部長 国は、専門学校生への効果的な経済的支援のあり方に関する実証研究事業といたしまして、意欲と能力のある専門学校生が経済的理由により修学を断念することがないよう、専門学校生に対する経済的支援策について総合的な検討を進めるため、実証的な研究として経済的支援及びその効果検証等を行うとしています。
 このうち経済的支援については、都道府県への委託が予定されていることから、都は、私立専修学校修学支援実証研究事業費補助を二十七年度予算に計上しております。

○里吉委員 この事業の対象となる専門学校というのはどのような条件なのか、また都内にはおよそ何校ぐらいあるのかお伺いします。あわせて、経済的な支援だということなんですが、どれぐらいの減免が受けられるものなのか、概要がわかればあわせてお伺いしたいと思います。

○武市私学部長 対象となる学校の要件には、生徒への学校独自の授業料減免を実施していること、授業料等負担軽減に関する情報を公開していること、学校評価など質保証、向上に関する取り組み等を行っていることが挙げられておりますが、国からはこれらの詳細が示されておらず、都内の学校数については把握しておりません。
 また、補助率についてでございますが、そちらもまだ示されておりません。

○里吉委員 まだ正式なものはおりていないということだと思うんですけれども、私がインターネットで見ましたところ、国は該当生徒に対し、学校が実施した授業料等減免額を基礎として算定した金額の二分の一以内を支援するということでした。
 全国の専門学校は二千八百十一校、学生数は五十八万七千人、約二割の高等学校卒業生が専門学校に進学をしているといわれております。
 都内三百校、四百校といわれる専門学校が対象になると思うんですけれども、これから把握するというご答弁でした。
 では、この事業を行うに当たって、都内の私立高校生の現状、特に経済的困難で修学が難しい学生への支援を行うということですから、経済的な実態がどのようになっているのか、都としては調査を行っているのでしょうか、伺います。

○武市私学部長 先ほど答弁申し上げましたとおり、実証研究事業は経済的支援及びその効果検証等から成り立っておりまして、この事業の中で現状の調査も行うことになっております。

○里吉委員 国では、昨年八月に専修学校生への経済的支援の在り方について(中間まとめ)というのが出されました。それを読みますと、さまざまな調査が行われています。
 家庭の年間収入が三百万円未満の学生数の割合は、大学生が八・七%に対し専門学校生が一七・四%、専修学校で学ぶ学生は、同じ年齢層の生徒、学生が学ぶ学校種と比べて低所得層の者が多いこと。
 一方、学費は、平均納入金が私立大学が約百三十二万円、私立短期大学が百十二万円に対して、私立専門学校は平均百十万円、平成二十五年度の平均だそうですけれども、ほとんど変わらないということなんですね。
 また、専門学校はカリキュラムが大変多いので、朝早くから夕方まで授業がある、こういうことで、専門学校生にとって、夜間や休日のアルバイトで生活費を賄うという現状は、学習時間の確保という点で大きな課題を残していると、この中間まとめでは指摘をしておりました。
 専修学校の中退者はわずかであるが増加している、経済的理由は約一割、平成二十四年の実績で日本学生支援機構の奨学金を受けている割合が大変大きいと。貸与対象家庭、日本学生支援機構からお金を借りることができる専門学校に通っている子供たちが全国で五十三万人いるそうですが、そのうち二十万人の学生が奨学金を借りている、三人に一人借りている、こういうことが載っておりました。
 なぜこういう結果が出るのかということについても、家計が苦しいからこそ、資格などを得て働きたいという学生が多いのではないかという分析をしていて、私もなるほどと思いました。
 子供の貧困が社会問題となっている中で、貧困の連鎖を断ち切るためにも、経済的理由で意欲と能力のある専門学校生が修学を断念することのないよう支援することが今緊急に求められています。
 この中間のまとめでは、専門学校生への経済的支援に係る国、地方公共団体、学校の役割という項目の中で、都道府県は、専門学校の設置認可権を有する所轄庁であり、専門学校は地域にとっても有用な人材の育成を行い、産業等の政策とも関係していることも踏まえ、都道府県が一定の役割を果たすことが期待される。したがって、国においては新たに講ずる専門学校生への経済的支援については、専門学校が授業料減免を行うことを前提としつつ、実施に当たっては、国、都道府県及び学校が適切に役割を果たしていくことが求められる。これは国の、さっきいいました中間のまとめに書いてある言葉です。
 国の動きもまだ不透明で、実証研究事業費補助となっていますが、この国の動きに対して、私立専門学校生への授業料補助など、しっかりと制度化することを求めるべきだと思います。
 また、国の支援額に上乗せをして、都としても補助することも検討すべきだと考えますが、あわせて都の見解を伺います。

○武市私学部長 専修学校専門課程は、大学、短期大学と並ぶ高等教育機関としての役割を果たしており、大学等と同様、国の責任において補助を行うべきであります。
 都は、補助制度の創設、実施について、既に国に対して要望しております。

○里吉委員 国に対しては制度をつくるよう要望しているということでしたが、この基本は、まず専門学校が経済的理由による授業料減免制度を設けていることが大前提になるわけですね。
 国の調査ですと、経済的理由による授業料減免制度を設けている学校は、全体の四分の一ということでした。これをぜひ広げてもらうように学校側に働きかけることや、高校生にもこういう制度を持っている専門学校があるということを広く周知することも重要だと考えますが、いかがでしょうか、都の見解を伺います。

○武市私学部長 実証研究事業の実施に当たり、その目的や内容について専修学校へ周知を行いますが、そもそも授業料減免制度を創設するかどうかは、各学校の設置者が判断すべきことであり、その周知についても同様です。

○里吉委員 国がこれから実証実験ということで行うわけですが、その裾野を広げるために、東京都としてでき得る情報提供をぜひしていただきたいと思います。
 学校の判断というお答えでしたけれども、東京の子供たちの修学支援につながるわけですから、ぜひ経済的減免制度を進める立場で情報提供を行っていただきたいと思います。
 意欲と能力のある専門学校生が経済的理由で修学を断念することがないように、専門学校生向けに国が初めて授業料補助を行うという制度ができるかどうかということで、実証実験は三年間行われるそうです。
 私が先ほど読み上げました専修学校生への経済的支援のあり方について、この検討委員会はことし三月三十一日に終了する予定でしたが、三年間延期をして、この実証実験の結果を見て、そして国としても判断していくということでしたから、私も文部科学省の担当者の方と電話でお話をさせていただきましたけれども、東京都としても手を挙げてこの事業を行うということでありますから、ぜひ都として、国にも再度この制度が実現するように要望していただきたいということを求めまして、質問を終わります。

○小竹委員長 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三十三分休憩

   午後三時五十一分開議

○小竹委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○今村委員 まず、商品に起因する子供の事故防止についてお伺いをしたいと思います。
 親が子供を連れて移動するときに使うだっこひもというものがありますけれども、年間八十万から百万個販売されているそうであります。
 私も、上の子が出産したときに、私自身は四点式のおんぶでも使えてだっこでも使えるというものを購入いたしまして、妻が布のような二つで囲む、いわゆるだっこひもと呼ばれているような、そういったものを購入して使ったことがありますけれども、最近は多くのお父さんやお母さんが使っている商品であります。
 都の調査によりますと、だっこひもから子供が転落する事故が二〇〇九年以降、百十七件、確認されているだけで起きておりまして、そのうち頭蓋骨骨折やくも膜下出血など、入院を要する重症事例が二十七件あることがわかったということで、こうした状況を踏まえ、東京都の商品等安全対策協議会でだっこひもの安全対策に取り組み、昨年末に具体的な安全対策を盛り込んだ提言が出されたというふうにお聞きをしております。
 私もそうした商品で、多少使い方もあるんでしょうけれども、冷やっとした経験があるわけでありますけれども、そこで、都の商品等安全対策協議会では、このだっこひもの安全対策にどのように取り組んだのか、具体的な検討状況や最終提言の内容についてお伺いいたします。

○山本消費生活部長 都はこれまで、有識者や事業者団体等から構成される商品等安全対策協議会におきまして、商品等の安全基準づくりにつながる対策の検討を進めてまいりました。
 今年度の協議会では、だっこひもに起因する重篤な事故が発生していることから、事故の再現実験を行い、事故原因の分析や効果的な安全対策について検討を行ってまいりました。
 最終提言では、転落事故の多くが前かがみになったときなどに発生していることを踏まえ、こうした状況でも転落が起きないような商品構造の改善と安全基準の一層の強化が求められたところでございます。
 また、だっこひもの正しい使い方を妊産婦にわかりやすく周知を行い、安全意識の向上を図ることについても提言に盛り込まれたものでございます。

○今村委員 親が安心してだっこひもを購入できるよう、商品構造の改善や安全基準の改定、そしてまたリサイクル品、経年劣化した製品への注意喚起を初めとした情報発信など、官だけではなくて、これは東京都の大変すぐれたところだと評価をいたしますけれども、民間、当事者の事業者団体等も入って協議会が成立しているわけでありますので、そうした民も含めまして、安全対策を積極的に進めていっていただきたいというふうに思います。
 だっこひもからの子供の転落事故をなくしていくために、協議会の提言を受け、都はどのようにその実現に向け取り組んでいくのか改めてお伺いし、また、商品に起因する子供の事故を減らすため、東京都商品等安全対策協議会の取り組みをこれまで以上に充実させて、今後もさまざまな商品の安全対策を積極的に進めていただきたいと願うものでありますけれども、あわせて見解を伺います。

○山本消費生活部長 都は、協議会の提言に基づきまして、直ちに事業者団体等に要望を行いました。これを受けて、安全な商品の認証を行う製品安全協会は、だっこひもの安全基準について提言内容を反映し、来年度早々に強化を図る予定でございます。
 また、本年二月に、国内外のだっこひも製造事業者等が新たに安全協議会を立ち上げ、業界として安全対策の取り組みを始めたところでございます。
 都では、これらの団体等と連携し、転落事故防止のための注意喚起リーフレットを十万部作成し、二月から都内の保育所、保健所、産婦人科等へ配布するなど、保護者への注意喚起を積極的に行っているところでございます。
 今後とも幅広く商品に関する事故情報等の把握に努め、対策が必要な商品について検討の機会をふやすなど、実効ある対策に取り組んでまいります。

○今村委員 今後も、ボタン電池の誤飲や首かけ式浮き輪というものもありますけれども、そういった溺れ事故、そしてまた、高所からの転落事故など、ニュースなどでも大変痛ましい事故などが報道されることがありますけれども、重症度や発生頻度が高い事故に積極的に取り組んでいただきたいというふうに考えます。
 また、協議会の報告が数年後にどのような効果を上げているのか、民間も協力してくださっているわけでありますから、そうしたこともしっかりと評価をしてさしあげるということも大事だというふうに思いますので、フォローアップ調査を行っていただくよう求めておきたいと思います。
 次に、文化振興についてお聞きいたします。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催まであと五年となり、改めて東京は世界各国から注目を集めているわけであります。
 海外から東京を訪れる方もふえておりまして、都民一人一人が自国の文化を理解した上で、おもてなしの心を持って海外のお客様をお迎えすることが大切であると考えます。
 私も昨年、こうした子供たちを初めとする次世代への伝統文化の継承や、また障害者などのアートの問題など、さまざまな文化事業について事務事業質疑を行いましたけれども、その後、東京都文化ビジョンの素案が発表されまして、文化戦略の方向性として、伝統文化を次世代に引き継ぎ発展させていくことが掲げられております。
 そのためには、例えば、日常生活の中で着物や茶道や華道を楽しむなど、身近なところで、外国人はもちろんでありますけれども、日本人自身も伝統文化に触れる機会があると、我が国の伝統文化に親しみやすくなると考えますが、今後どのような取り組みを行っていくのかお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 都はこれまで、都民が伝統文化に身近に親しみ、理解を深められるよう、庭園やまち中などを活用した事業を実施してまいりました。
 浜離宮恩賜庭園で開催している東京大茶会は、初心者向けの体験講座や野だてなどを実施しており、都民はもとより外国人にも好評を博しております。
 また、路上で伝統芸能の演奏などを楽しめる神楽坂まち舞台・大江戸めぐりでは、まち中を着物姿の新内流しが練り歩くなど、若い世代にも伝統文化が体験できる試みを行っております。
 引き続き、日常の中で伝統文化に触れ、実感することができる取り組みを進めてまいります。

○今村委員 神楽坂まち舞台・大江戸めぐりは大変好評だったというふうに私も聞いております。さらに、充実をさせていただきますように期待しております。
 このように、都がさまざまな取り組みを行っていることが理解できましたけれども、都内の各地域にも地元に伝わる伝統技術の継承などを通じて、伝統文化を身近に感じるために取り組んでいる多くの方たちがいらっしゃいます。
 このような地域での活動を支援することで、より伝統文化、民俗、郷土芸能に親しめる環境をつくるべきと考えますけれども、都の見解をお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 都民が伝統文化の魅力を肌で感じることができる場をつくるため、地域に根差した芸術文化事業を支援することは重要であります。
 これまでも都は、都民芸術フェスティバルで地域に伝わる民俗芸能公演や多摩川流域に伝わる郷土芸能を集めた公演などを実施してまいりました。
 今後は、こうした事業を引き続き展開するとともに、郷土芸能や地域の文化資源を紹介するプログラム等に対する新たな助成制度も活用し、伝統文化に身近で親しむための文化活動を支援してまいります。

○今村委員 新たな助成制度も始まるということで大変期待をしているところであります。伝統文化を身近に感じられるように、改めて都の取り組みに期待をしながら、まち中で着物や浴衣姿などが見受けられるようになりますと、外国人観光客にも喜ばれるというふうに思います。また、こうしたこともおもてなしの心の一つではないかというふうに考えます。
 こうした光景が東京中に広がるように、例えば文化施設などで割引や特典が受けられるようなことも検討していただきたいなというふうに考えております。
 町田市におきましても、駅中心市街地で夏に浴衣祭りというものを数年前から始めているところであります。多くの方が、女性だけに限らず男性も浴衣姿で参加していただいていますが、こういったときには、まち中でありますので、商店会連合会や商工会議所などの皆さんが協力をしていただいて、特典を出していただいているということを行っておりますので、ぜひそうしたことが東京中に広がるように、都の支援もお願いしたいと思います。
 また、伝統文化や、そして民俗、郷土芸能など、次世代への継承も大切でありますので、そうした活動を支える上でどこの団体も困っているのが、道具や衣装の修理や更新であります。指導者の育成とともに、都としていろいろな情報があるかというふうに思いますので、こうしたことへも市町村と協力していただけるように要望をしておきます。
 次に、障害者アートについて伺います。
 前回、事務事業質疑においても、都として支援を行っていくという力強い答弁をいただいたところでありますけれども、改めてパラリンピックも視野に入れて、障害者アート活動について、都として国内外に芸術的価値を積極的に発信していくべきと考えますけれども、都はどのような取り組みを行うのか見解をお伺いします。

○鳥田文化振興部長 都は、従来より障害者アートの展覧会への会場の提供や健常者と障害者がともに行う音楽活動の共同開催など、障害者アートの活動を継続的に支えてまいりました。
 今後は、オリンピックのリーディングプロジェクトとして、障害者と健常者が一緒に創作活動やパフォーマンスを行う障害者アートプログラムの展開や、都立文化施設等に障害者アートの発表の場を設けるなど、東京文化ビジョンに基づき、障害者の芸術文化活動の発信に取り組んでまいります。

○今村委員 都内には、障害がありながら芸術活動を展開している人や、またその活動を支援している方も多くいらっしゃいます。
 こうした方たちの活動の支援を行うべきと考えますけれども、東京都の考えをお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 東京文化ビジョン素案にも記載のとおり、今後、都は障害者を初めあらゆる人が芸術文化を享受できる社会基盤を構築してまいります。
 来年度からは、新たに助成制度を活用し、芸術文化としての障害者の創作活動に加え、障害者の芸術文化鑑賞のための環境づくりを促進する芸術文化団体やNPOなどのすぐれた取り組みなど、多くの障害者が芸術文化活動に参加できるような取り組みを支援してまいります。

○今村委員 今ご答弁にあったように、新たな助成制度を活用してさらに充実を図っていくということでありましたので、もう既に高い評価をいただいている方たちの支援などは、当然、東京都も積極的に行うと思いますけれども、裾野を広げる上ではやはり市区町村の取り組みも大変重要であります。こうした助成制度を市区町村と一緒に協力をして、さらにさらに充実をさせていただきますようにお願いをして、私の質疑を終わります。

○宮瀬委員 私からは、まず、NPO法人制度についてお伺いいたします。
 昨年十二月に長期ビジョンが発表され、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを史上最高の大会にすることが基本目標となっております。
 競技施設等のハード面だけではなく、ボランティア文化の定着など、ソフトの面も重要であると考えております。
 そこで、ボランティア活動を初めとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動、NPOの健全な発展も今後ますます求められているところであります。
 都の政策や都議会におきましても、民間の活用といった言葉に加え、NPOとの連携という言葉を聞かない日がないほど、その役割は年々重要性を増しております。
 私個人のことで恐縮でありますが、NGO活動を十五年間、アジアの現場で実際に汗を流しておりました。平成二十三年度には、NPO法人の設立認証を取得し、現在も法人の理事長をさせていただいております。
 私が法人を設立したときは、複数の都道府県に事務所がある場合は、内閣府に認証申請をすることとなっておりました。NPO法の改正に伴い、平成二十四年四月から内閣府所管の法人も東京都に移管され、東京都が所管する法人数もふえたと聞いております。
 そこで、まず、NPO法人の認証法人数、設立認証申請及び定款変更認証申請の受理件数の推移についてお伺いをいたします。

○山中都民生活部長 東京都のNPO法人の認証法人数は、平成二十四年四月一日に内閣府認証の千八百六十二法人が移管され、九千百九法人となっております。
 平成二十六年十二月末日現在、九千三百八十三法人となっており、全国の約二割を東京都が所管しております。
 設立認証申請は、平成二十三年度が六百二十九件、二十四年度が六百九十三件、二十五年度が五百八十九件でございます。
 定款変更認証申請は、平成二十三年度が四百二十二件、二十四年度が八百十七件、二十五年度が八百五十件となっております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 ご答弁の中におきまして、年度の切りかえ時に内閣府からの法人移管により、東京都の所管の法人がふえているであろうことは把握しておりましたが、法人の増加に伴い、定款変更認証申請が倍増していることは、今回の答弁で改めて状況を確認させていただきました。
 では、次に、東京都における設立及び定款変更認証申請における認証、不認証の状況についてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 平成二十五年度の設立の認証数は五百二十三件、不認証数は六十件でございます。
 また、定款変更の認証数は七百九十二件、不認証数は十七件でございました。

○宮瀬委員 認証数は五百二十三件、不認証数は六十件でありますので、東京都の設立の不認証の割合が約一割と高いのは、驚くべき数字であります。
 調べましたが、他県では不認証がほとんどなく、東京都の認証が厳しいのではないかという話も漏れ聞いております。
 内閣府のホームページで、全国のNPOの認証申請数と不認証数の累計の数を確認できますが、平成二十六年度十二月末現在で、他県においては、例えば神奈川県では累計で一件、埼玉県では三件、東京都は七百六十九件とあります。東京都の不認証率は実に約七・四%、それに比べ、東京都の先ほどの七百六十九件を除いて計算した全国の不認証の割合は約〇・一%と大変低い状況であります。
 NPO法人の認証を支援するということは、都民が行う社会貢献活動を促進することにつながります。そのため、都は不認証の割合が多いことを改善する必要があると考えますが、都の取り組みについてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 東京都の設立認証の申請件数は、法施行後の累計で平成二十六年十二月末日現在、一万三百八十九件であります。
 二番目の大阪府の千七百四件と比べると約六倍と突出して多く、不認証の件数も多くなっておりますが、法の基準にのっとって適正に認証事務を行っております。
 今年度からは、基準に不適合であることが明らかな場合に、申請受け付け後の早い段階で申請の取り下げを促すとともに、修正すべき点を丁寧に説明するなど、再申請までの期間を短縮できるように支援を行っております。

○宮瀬委員 これまでの業務内容を改善し、NPO法人の認証支援に取り組んでいることはわかりました。
 しかし、依然として新たにNPOを立ち上げたい都民が多い状況の中で、申請数もますます増加していくことが予想されます。
 私自身もNPO法人の理事長をしている関係上、申請し、認証されるまでに最大四カ月もの時間がかかって困った、申請後、事業の準備をしていたのに、書類の不備で突然の不認証の通知が届いて、計画の変更を余儀なくされたなど、設立申請や事業報告書の作成などの相談を受けることもございます。このように、NPO法人が迅速に認証されることが現場の生の声でありました。
 そこで、申請後の認証審査だけではなく、申請前の事前相談体制の充実、事業報告書等の提出の周知も必要であると考えますが、取り組み状況についてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 これまで東京都では、NPO法の基本的知識を習得していただくため、初めてNPOの設立を検討している方々を対象としたNPO法人設立説明会を開催しております。
 さらに、来年度からは設立申請を直前に控えた方を対象としたNPO法人申請直前説明会を開催いたします。
 説明会では、参加者がチェックシートにより書類を確認していくことで、設立に向けた支援をしていく予定でございます。
 また、今年度から事業報告書等の提出など、法人の事務手続の適正化を促すため、ポイントを整理したリーフレットを認証通知と同時に配布し、より広く周知の徹底を図っております。

○宮瀬委員 新たにNPO法人申請直前説明会を実施していただける旨のご答弁をいただきました。ありがとうございました。
 東京都は最大の人口を抱える首都でありますので、対応数も日本一の件数となることが予想されますが、何とぞ一件一件、これまで以上に積極的にきめ細かい丁寧な対応や取り組みをしていただきたいと思っております。
 毎事業年度ごとに事業報告書等を提出しなければならないことがNPO法人の最低限の義務であることから、法人への支援は重要であります。
 しかし、三年以上事業報告書等を提出していない法人に対しましては、設立の認証の取り消しを行うことがNPO法で定められております。
 先ほどまでの質疑におきましては、適正なNPO法人をふやすための取り組みでありましたが、NPO法人への支援だけではなく、指導監督することも東京都の重要な役割と考えます。次は、最新の指導監督状況についてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 平成二十五年度における事業報告書等の未提出による督促件数は千六百六十件、過料通知は四百八十二件、三年以上事業報告書等未提出による認証取り消し法人数は二百六十四法人となっております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 東京都は、NPO法人の最低限の義務である事業報告書等の未提出の法人に対しましては、厳しく指導監督している状況は理解させていただきました。
 しかし、NPO法人の中には、東日本の被災地の支援の名をかりた実態の乏しい法人や、詐欺行為で警察の捜査が入った違法行為NPO法人もあると新聞報道等で見聞きしております。健全に活動しているNPO法人にとりましては、NPO法人全体の不信感へもつながりかねない事態であり、活動資金集めや啓蒙活動などに支障が出かねない状況であります。
 そこで、NPO法人に対します法令違反等への対応についてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 NPO法では、法令、行政庁の処分、または定款に違反する疑いがあると認められる相当な理由がある場合に、報告徴収等を行うことが規定されております。
 具体的には、法人から提出された事業報告書の内容や外部からの情報提供等に基づき、法令等に違反すると疑うに足りる合理的、客観的な理由がある場合には、報告徴収、改善命令及び設立認証の取り消しを行っております。

○宮瀬委員 NPO法の成立の経緯から、大変広げていく取り組みであるということで、大変早いスピードで成立になった法案だと思っておりますので、NPO法上の指導監督では相当な理由がなければ対応が難しい面も正直あると思います。
 しかし、NPO法以外の法令違反の疑われるケースもありまして、当該法令を所管する関係部局との連携を強化し、必要な対応を行っていくべきと考えます。
 健全なNPO法人が活用しやすい環境づくりを推進していただくことを都には強く要望いたしまして、NPO法人についての質問を終わります。
 次に、前回の事務事業質疑に続きまして、都政広報についてお伺いいたします。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定いたしまして、日本のみならず世界中の視線が東京に注がれることはいうまでもありません。
 その大会に備え、東京都が何を発信していくのか、その内容はもとより、その情報をすべからくいかに効率よく届けていくのか、さらには大会の有無にかかわらず、情報過多の現代社会において、どのように都民に都の施策をしっかりと伝えていくかは喫緊の課題であり、都の広報の役割はますます重要なものになっております。
 そこで、都の広報の役割を客観的に数字で把握したいと思いまして、本質疑に備え、民間の調査会社に委託し、人口年齢分布を加味した九百九名規模の都民意識調査を昨年十二月に実施してまいりました。きょうは一部手元に持ってきておりますので、この調査結果をシェアしながら、課題についてご質問させていただければと思っております。
 その調査におきまして、あなたは東京都が発信する情報をどこで見たり触れることがありますかの問いに対しまして、一位がテレビのニュース、三五%、次が私は衝撃でありましたが、東京都の発信する情報には触れないという方が二八・四%、東京都のホームページが二二%、「広報東京都」が一九・三%、新聞、雑誌の記事が一八・九、「都議会だより」が一八・五、MXテレビが一七・七、東京都提供のテレビ番組は九・八との数字でありました。
 テレビニュースを除きますと、一位が東京都の発信する情報には触れない、または都が発信している情報が届いていないという調査結果が、全てではありませんが、出てまいりました。
 一方、この調査は私が独自にとったものでありますので、都におきましても調査を行い、現状把握されていることかと思います。
 そこで、都政情報を発信する広報媒体のそれぞれのリーチの状況、また発信した情報がどの程度届いているのかお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 主な広報媒体のうち、「広報東京都」は二十五年度実績で四百十二万部を発行し、主要日刊紙への新聞折り込みによる各戸配布を行っているほか、区市町村や公共施設、都営地下鉄の駅などで幅広く配布しております。
 都政広報テレビ番組の視聴率はおおむね四、五%程度となっております。
 都庁総合ホームページのトップページへのアクセス件数は、年間で約一千万件となっております。
 都では、これらの情報について都民がどのように接し、どう理解し、評価しているかなどを把握するためのアンケート調査を毎年実施しております。
 昨年度の調査結果では、都の事業や施策に関する情報入手に関する設問に対し、特に得ていないと回答した割合が一六・一%でございました。このことから、八割以上の都民の方々には発信した都政情報が届いていると認識しております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 調査をとるタイミングやとり方、切り口によって数値は変わるものだと思いますが、いずれにせよ、東京都の情報に触れない方々が私の調査で二八%、都の調査では一六%に上っております。
 この都の情報を得ないという方々に対しまして、都としてどのように捉え、また今後どのように改善していくのか所見をお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 宮瀬委員が独自に実施されました調査につきましては、調査手法や調査対象、設問項目等の内容について承知していないため、ご指摘の数字等に対する評価やコメントは控えたいと存じます。
 その上で、都の考え方などについて答弁いたしますが、都政情報は、都の政策や施策の紹介、イベントや相談窓口のお知らせを初め、各種の募集案内など庁内各局等が実施する多様なものでございます。
 また、受け手である都民一人一人の求める情報やその入手経路も年齢等の属性によって大きく異なっております。このため都では、年齢層や多様な生活スタイルに合わせたさまざまなメディアを選択した情報発信を行い、必要な情報をお届けしております。
 これまで広報活動の実施に当たりましては、先ほどの答弁でご説明したアンケート調査の結果等を踏まえまして、適宜内容の見直しを実施してまいりました。
 例えば「広報東京都」については、昨年度、活字を大きいサイズに変えるとともに、全面カラー化による読みやすいデザインに変更するなどの改善を図りました。
 これに加えまして、都政広報テレビ番組につきましても、昨年四月から放送時間帯や出演者等の見直しを行うなど、一部番組の大幅な改編を実施し、視聴率の向上に結びついております。
 また、若い世代を中心に主要な情報源になっているインターネットでは、ホームページのほか、ツイッターやフェイスブックでの情報提供も強化しております。
 今後とも、都民を取り巻くメディア環境の変化などに適切に対応し、時代に即した広報活動の見直しを行ってまいります。

○宮瀬委員 私が望んでおりましたのは、私の調査へのコメントではなくて、都政情報に触れない方が都の調査でも私の調査でも相当数いると。その質問に対しまして、都政情報は受け手である都民一人一人の求める情報が異なるためとの回答がございました。
 また、入手経路につきましても年齢等の属性が挙げられておりました。調査したデータをクロス集計させていただきましたが、そもそも情報に触れない方々のうち四人に一人が二十代。三十代まで含めますと、実に過半数を超えるなど、情報入手経路以前に若い世代に、そもそも都の情報に関心を持ってもらうことが大切であります。
 内容に関して、都が行っている施策の中では、子育て情報、施策、就労支援など、とりわけ二十代、三十代の課題解決のための施策も多くあるので、二十代、三十代などには都が行う重要な施策をしっかりと、より工夫をもって伝える努力が求められております。
 一方、今まで広報におけるメディア別の情報収集経路について全体像の質疑をさせていただきましたが、都の各局の個別事業についても調査をとらせていただきました。都においては、その施策やサービスを活用していただくために、各部局がパンフレットの作成や相談窓口の設置など、テーマ別に取り組んでおります。
 例えば、今回、そのいろんな施策の認知度を調査させていただきました。例えば、所管であります、あくまでこれは私がとった場合の客観的な調査でありますが、高齢者被害一一〇番を知らないといった方は約八九%、不妊・不育ホットライン、部局が変わりますが、妊娠相談ほっとラインを知らないといった方は八七・六%、仕事に関するワンストップサービスセンターを知らない、八六%、ヘルプマークを知らない、八割、女性相談、女性のための健康ホットラインを知らない、七八・四%、東京都教育相談センターを知らない、七七・四%、東京都いじめ相談ホットラインを知らない、五七・五%という数字でありました。
 もちろん九百九名全体での認知度でありますので、当事者にならないと関心を持ち得ない施策やサービスもあるかと思います。例えば高齢者の方でなければ、高齢者被害一一〇番を知らないのは当たり前であります。
 そこで、おのおのの施策とその政策のニーズのある方々に対する認知度のクロス集計をさせていただきました。例えば、振り込め詐欺にだまされないか常日ごろ心配である方に対して、高齢者被害一一〇番を知っていますかという問いをクロスでかけてみますと、先ほど全体では八九%あるといいましたが、それに対しましても、その課題を持っている方の八割が知らないという回答を出しております。
 また、同様に不妊や未妊で悩んでいる方々の妊娠相談ほっとラインを知らないという方は七三%。先ほどの調査から約一〇%から一五%ぐらい、多いものでは二〇%ぐらい下がるものもありますが、総じて認知が過半数を下回るなど、高いものではないといわざるを得ません。
 このように、全体での認知に比べ、それぞれの課題で悩む方々での認知は、仮説ではありますが、行政の支援が必要な人たちに都の施策が十分に認知されていないといえるのではないでしょうか。
 すなわち、行政のサポートが必要な人たちに対して、各施策の認知が低くとどまっていることは喫緊の課題であります。無論、各局の施策は各局が責任を持って行うものでありますが、ここまで全局的に各局とも低い状況であるとするのであれば、広報のプロフェッショナルである生活文化局の広報広聴が今までのサポートの仕方を変える必要があると考えますが、都の所見をお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 委員の独自調査をもとに、各局等の施策に対する都民の認知が低いという前提に立った答弁についてはできませんが、都政広報は、事業の性質に応じてきめ細かに都民への広報を行う各局等の所管部署と施策や事業を幅広く都民に伝える広報広聴部が役割分担をしながら実施しております。お話にありました相談窓口なども、報道発表を有効に使いながらPRに努めているところでございます。
 広報広聴部では、毎年、都政の重要課題を重点広報テーマに定め、自主媒体に加えて交通広告やインターネット広告など、都民に影響力のある多様な外部媒体も集中的に活用し、各局などと連携を密にしながら、効果的な都政広報に取り組んでおります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 あくまで今回、私が民間のマーケティング会社に依頼をしたデータであります。これも一つの仮説でありますし、事実でありますので、御局におきましても一度、ぜひ同様の調査をかけていただければ幸いでございます。
 また、質問に対しましての回答を私なりに解釈したところをまとめますと、きめ細かいマーケティングと各局との連携強化、外部媒体の活用での対応であると、私の方は答弁の方を聞かせていただきましたが、本当にその取り組みで困っている方や行政のサポートが必要な人たちにしっかりと情報が届いていくのか、また、どれぐらいの認知が上がっていくのか、さらには数値目標をしっかりと定めて、絶えず検証していっていただきたいと思っております。
 今回、大変厳しいことをお伝えさせていただきましたが、逆にこのマーケティング調査の中から見えてきたことといたしましては、東京消防庁、シャープ七一一九は認知が五割を超えておりまして、東京消防庁でありますが、東京都の広報媒体の中では突出して数字の高いものでありました。何かそこにヒントがあると思いますので、シャープ七一一九の広報活動について、一度ヒアリングをされてはいかがでしょうか。
 また、今後、オリンピック・パラリンピックに際しまして、インフラの整備が進んでまいります。先日の準備局の事務事業質疑でもありましたが、まちの中にデジタルサイネージを設置し、いろいろな交通案内情報等、外国人に向けた案内をしていくツールができてまいります。
 そういったものができれば、都営地下鉄の中に際しましても、デジタルサイネージの画面ができてまいります。時間帯に応じたプロモーション活動が可能であります。
 例えば、朝は通勤、通学の方が多いので、そういった向けの情報をリアルタイムで流していく。また、お昼の時間帯は主婦の方やお出かけ中の方が多いので、そういった向けの先ほどの東京都の政策の中で、子育てのことで悩んでいるお母さんに情報、政策、窓口を伝えていく、そういった対応もインフラ整備の中でできるのではないでしょうか。
 既存の取り組みを超えて、各局の取り組みを取捨選択しながら、相乗効果を生み、戦略的な広報を目指していただき、世界一、日本で誇れる広報は東京であるといった、その大きな目標に向けて邁進していただくことを応援し、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

○小松委員 それでは、私からまず、消費者被害の救済についてお伺いいたします。
 消費者庁が昨年発表した二〇一三年一年間の消費者被害は、金額にして推計約六兆円となりました。これは、国内総生産の約一%に相当します。消費生活相談の件数は、二〇〇四年をピークに毎年減少してきましたが、この年、前年より七・五%増加しています。
 東京都でも二〇一三年度の相談件数、合計で約十二万七千件という数ですが、これはそれまでの減少傾向から四年ぶりに対前年度比で七・四%増加に転じておりまして、国の動向と一致しています。
 高齢者と若者からの相談が増加している点、また、健康食品の送りつけ商法やインターネット通販に関するトラブルが大きく増加している点も同様となっています。
 マルチ商法や催眠商法などの悪質商法や誇大広告によって商品やサービスを販売し、高額を請求されてトラブルになるケースは後を絶ちません。
 消費者トラブルに遭った消費者にとって、消費生活センターは非常に頼りになる存在です。また、消費者が消費者トラブルに巻き込まれた場合、被害の救済を図るため、都や区市町村の消費生活センターの相談窓口が果たす役割は大きいものがあります。消費者からの切実な相談に対してしっかり対応していただかなければなりません。
 相談内容も複雑になっていると思います。しかし、消費生活センターではこれにどのように対応しているのか、相談の具体的な対応についてお伺いいたします。

○山本消費生活部長 都内の消費生活センターに寄せられている相談では、クーリングオフの方法など、消費者に必要な情報を提供することで、消費者がみずから解決できるケースもございますが、一方で、事業者が消費者との交渉に応じない場合や、取引内容が複雑で消費者だけでは交渉が困難な案件については、専門の消費生活相談員が解決のための助言を与えるとともに、事業者との仲介に入り、あっせん等を行い、解決に導いてございます。
 さらに、相談によるあっせんでも不調となったもののうち、同様の苦情相談が多数寄せられているなど、都民の生活に著しく影響を及ぼすおそれのある案件については、消費者被害救済委員会に付託して解決を図っております。

○小松委員 情報提供や助言を受けただけで解決に至ればいいですが、トラブルに遭った消費者の中には、プロである事業者に対して弱い立場にあるケースが多く、解決困難な場合には専門的な助けが必要になります。
 ただいま、消費者被害救済委員会の話が出ましたが、これはどのような仕組みにより行っているのでしょうか、お伺いいたします。

○山本消費生活部長 消費者被害救済委員会は、弁護士や消費者関連法などの専門知識を有する学識経験者、消費者委員及び事業者委員で構成されております。
 委員会では、被害を受けた消費者及び相手側である事業者からの事情聴取等により、紛争の内容を把握し、法令に基づく専門的な見地からあっせん案を作成、提示することで、消費者、事業者双方の合意による解決を図っております。
 平成二十四年度からは、より迅速な紛争解決を行うために、複数の案件を並行して検討する体制の強化を行いまして、処理期間の短縮化を図っております。
 また、委員会の審議経過や結果につきましては、区市町村の消費生活センターなどの相談現場におきまして、紛争の解決のための指針や判断基準として活用されております。

○小松委員 消費者被害救済委員会のあっせん件数は、以前は年に一、二件程度しかありませんでしたが、体制の強化により迅速化されたことで、二〇一二年度は年に十件、二〇一三年、五件とあっせんが行われ、今年度はこの二月までで七件、審議継続中が二件あるとホームページで確認しました。制度の改善により成果が出ていると思います。
 そこで、区市町村でも相談には対応しているわけですが、区市町村の相談窓口に寄せられる案件で、区市町村だけでは解決ができないような案件については、被害救済委員会で扱ってはどうかと思います。ご所見を伺います。

○山本消費生活部長 平成二十四年度からは、都の消費生活総合センターに寄せられた相談に加え、区市町村等から委員会へ付託できるよう、受け付け範囲を拡大したところでございます。
 この取り組みによりまして、二十四年度は五つの区市、二十五年度には二つの区、二十六年度は英会話教室の中途解約の紛争など、三つの区市から付託依頼がございました。そのうち二件については既に解決してございます。

○小松委員 手の込んだ劇場型詐欺がよく話題になりますが、犯罪的な悪質商法というほどではなくても、契約や取引形態が複雑化し、高齢者や若者が被害を受ける事例が多く発生しています。
 そのような中で、都の消費生活総合センターは、その組織体制や高度専門性という点で、全国をリードしていくことが重要です。ぜひ相談事業や被害救済委員会を充実させて、区市町村のセンターを支援し、消費者被害の救済に努めていただきたいと思います。
 また、このような制度の周知にも力を入れていただきたいと思います。せっかくこのように消費者救済の仕組みがあるのに利用せず、泣き寝入りをしてしまう被害者も少なくないのは残念です。
 表面化されなければ、同じような消費者トラブル発生を繰り返すことになりかねません。中には悪質業者を野放しにし、さらに被害者をふやすことにつながる可能性もあります。
 消費者庁の調査によれば、消費者被害を受けた人のうち、被害やトラブルを誰にも相談しなかった人は、その理由として、相談しても仕方ないと思ったという回答が五五・八%と最も多かったという状況です。相談することで解決できた、救済されたという情報が伝わることは重要なことです。
 消費者被害救済委員会では、もう一つの事業として、調停が不調となって訴訟に至る場合には、その資金を貸し付けるなど援助も実施していますが、この委員会で審議に付された案件であることがまずその条件でありまして、最初のステップとして相談につながることが不可欠となっています。
 消費者がみずからその権利を守るためにも、多くの消費者の目にとまることで相談につながるよう、成功事例についてわかりやすい情報提供に努め、被害防止と啓発に取り組んでいただきたいと要望いたします。
 続きまして、都立文化施設運営における障害者への配慮についてお伺いいたします。
 昨年策定された東京都長期ビジョンにおきまして、政策指針の一つに芸術文化都市の創造が挙げられていますが、東京が一流都市として発展するには、あらゆる人が芸術文化を享受できる環境をつくることが欠かせません。
 長期ビジョンでは、身近に芸術文化に親しめる環境整備に政策展開することがうたわれており、誰もがその対象となるべきです。
 ただいま策定中の東京文化ビジョン、素案におきましても、二〇二〇年を超えた取り組みとしての文化戦略の一つに、あらゆる人が芸術文化を享受できる社会基盤を構築と掲げられ、文化施設における障害者への配慮について言及されています。
 心身に何らかの障害を持つ人たちの芸術鑑賞を促すことは、文化振興のためにはもちろん、そのような人たちの社会参加のためにも重要です。ぜひ進めていただきたい取り組みです。
 都立の美術館や博物館は、身体障害者手帳を提示した人など、障害を持つ人について観覧料を減免していると聞いていますが、どのような減免がなされ、そしてこれをどのくらいの人が利用しているのかお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 都立の美術館、博物館では、身体障害者手帳や愛の手帳、あるいは療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などを提示する方やその付き添い者について観覧料を免除しております。
 この手帳によって観覧料を無料とした人数は、平成二十五年度の実績で、江戸東京博物館、江戸東京たてもの園、写真美術館、現代美術館、東京都美術館の五施設合わせて十四万人弱となっております。これは、この五施設の合計入館者の約四%に当たります。

○小松委員 障害のある多くの人たちが観覧料免除の仕組みを活用して、都立の美術館や博物館に足を運んでいることがわかりました。
 庭園美術館はしばらく休館していたため、ただいまの答弁の合計には入っていなかったわけですが、昨年リニューアルオープンしたことで、これから多くの障害のある人たちに来館していただけることと思います。
 観覧料の無料化は非常によい取り組みでありまして、実績も上がっているようです。引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 また、これらの施設では、ハード面でのバリアフリー化が進んでいるところですが、障害を持つ人が美術館や博物館を十分に楽しむためには、観覧料に関する取り組みや館内のバリアフリー化に加えて、障害者向けの展示などの取り組みを充実させていくべきと考えます。ご見解を伺います。

○濱田文化施設改革担当部長 美術館や博物館におきましては、障害の有無にかかわらず、気軽に芸術文化に触れることができる環境を整えることが重要でございます。
 例えば江戸東京博物館では、日本橋や凌雲閣などの大型展示の縮小模型や浮世絵の輪郭線を凹凸にした模型を展示して、視覚に障害がある方が作品を手で触れ感じることができるコーナーがございます。
 現代美術館でも、聴覚に障害のある方が手話のできる案内者とともに展示室をめぐり、手話、身振りなどでコミュニケーションをとりながら、展示物を楽しむ体験型の事業を実施しております。
 今後とも、展示や事業の面での工夫をさらに進めるとともに、施設のバリアフリー化やお客様への丁寧な案内などにも取り組み、障害を持つ方にとっても楽しめる文化施設としてまいります。

○小松委員 アートセラピーという言葉があります。日本語でいう芸術療法ですが、芸術の創造活動による心身の治療ということでありまして、芸術には心身を健康にする力があるということです。
 また、芸術を鑑賞することにも、創作活動を促す効果が期待されます。その意味からも、ただいま伺ったような取り組みをさらに推進していただきたいと思います。
 最後に、音楽についても、音楽療法という言葉があるように、障害者に音楽鑑賞を促す、その機会を提供するような取り組みを求めたいと思います。
 音楽公演の興行主には、企業の社会貢献事業を促す意味でも、協力が得られるような仕組み、あるいは都からの働きかけを要望いたします。
 続きまして、私立学校におけるスクールカウンセラーの配置に関する支援についてお伺いいたします。
 昨年十月、都が発表した平成二十五年度における都内私立学校の児童生徒の問題行動等の調査では、前年度と比べていじめの認知件数は減少していますが、それでも百二十八の学校から三百八十七件の報告がされています。
 同じ調査において、小学校、中学校における不登校児童生徒数は千人を超え、高校における長期欠席者は千五百人を超える状況にあります。
 また、いわゆる発達障害の子供が一定数存在することは知られていますが、文科省が二〇一二年に公立の小中学校を対象に実施した調査によれば、その可能性のある子供は小中学生の中に六・五%いるといいます。
 授業中に落ちつきがない、知的に問題はないのに、ある一定の学習が極端に苦手、行動や言動が衝動的などの発達障害の子供は当然私学にもいると考えられ、同様の状況があると思います。
 一方、文科省の同じ調査では、そのような子供に対して個別指導など何らかの支援が行われているかどうかを問う質問に対し、三八・六%の教師が何も支援がなされていないと答えています。
 いじめ、不登校や発達障害などの問題に、教育者として直接向き合う教師たちにとって、教育現場における負担は大きなものと思いますし、各学校側だけでは対応が難しいであろうとも思います。
 その点、第三者で外部人材である心の専門家として学校に配置されるスクールカウンセラーは、その役割が期待されるところです。私立学校においても配置する学校がふえていると聞いています。
 都は、私立学校に対してスクールカウンセラーの配置にかかわる補助を行っているとのことですが、初めにその内容についてお伺いいたします。

○武市私学部長 都は、私立学校経常費補助の特別補助により、スクールカウンセラーを配置する小学校、中学校、高等学校に対し、平成十六年度から補助を実施しております。
 具体的には、医師や臨床心理士の資格を有する者を専ら児童生徒へのカウンセリングを担当する者として配置している場合に、一校当たり四十万円を補助しておりまして、各学校において教員による指導とあわせた児童生徒への相談体制の充実に寄与していると考えております。

○小松委員 二〇〇四年度、平成十六年度から補助を行っているということですが、その実績についてどうなっているのかお伺いいたします。

○武市私学部長 平成二十五年度の補助実績は、小中高合わせまして二百十八校で、全体の約五割となっております。制度開始時である平成十六年度の百一校から年々増加しております。

○小松委員 制度の開始から年々増加ということですが、私立学校においてはそれぞれの教育指導方針があり、そのもとで各校の相談指導体制を構築し、実施されているものと認識しています。
 したがって、この補助を活用してスクールカウンセラーを配置している学校もあれば、別の、独自の体制で児童生徒への相談指導を行っている学校もあると思います。
 しかし、いじめ、不登校や発達障害などのほかにも、子供の心に深くかかわるさまざまな問題もふえています。先ごろ川崎で起きた中学一年生の殺害事件は日本中に衝撃を与えていますが、被害者の周辺にいた子供たちも相当なショックを受けているものと思います。
 大災害や大事件が起きると、そのことに遭遇した子供たちは深い心の傷を負うことになり、そのためのケアが必要です。教職員より心の専門家によるケアが子供本人だけでなく保護者にとっても求められていると思います。
 教職員は、子供をケアする側でもありますが、むしろ、教師としての負担を軽減し、指導についてアドバイスを受けるためにカウンセラーを必要としており、その意味でもスクールカウンセラーの重要性が大きくなっていると考えます。
 実際、昨年の文教委員会でも述べたことですが、私の杉並区では、区が公立校に設置したスクールカウンセラーの二〇一三年度の相談実績を見ますと、小学校の場合、子供からの相談四五%に対し、教員三九%、保護者からが一六%あり、中学校になると子供四〇%、教師四三%、保護者一九%と、教員からの相談件数が一番多いという状況です。中学では教員と保護者を合計すると六割を超え、子供対大人で四対六になっています。
 都が設置したスクールカウンセラーについても状況はほぼ同様でありまして、スクールカウンセラーの存在は、子供の年齢が高くなるに従い、大人が必要としている。特に子供以上に教員にとってより必要とされる存在であるといえると思います。
 各校による取り組みはさまざまでありますが、スクールカウンセラーの役割は期待されるところであり、必要とする学校がある以上、今後も各校に対し補助制度についてしっかり周知していただくようお願いいたしまして、質問を終わります。

○ほっち委員 私からは、社会保障・税番号制度への対応に向けた特定個人情報保護評価の実施について、まず初めにお伺いさせていただきます。
 最近、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度についての報道がふえ、国によるテレビCMや新聞広告などもやっと開始されてまいりました。
 ことし十月から、区市町村を通じて国民一人一人に個人番号が通知されます。また、来年一月からは、個人番号カードの交付が始まり、社会保障、また税、災害対策に係る行政手続で個人番号の利用が開始される予定と聞いております。
 私の地元の足立区役所におきましても、住民票の交付の窓口などはいつも混雑をしていて、三十分以上待つのは当たり前という状況になっておりますし、私が区議会議員のときから、区民の皆さんからもこの混雑何とかならないのかというふうなお声もよく聞いておりました。
 そこで、社会保障・税番号制度が導入されることによりまして、申請手続に住民票の提出が不要になるなど、区役所で書類の交付を待つことが少なくなり、都民の利便性向上が期待できるものと考えております。
 また、その一方で、個人番号の利用に当たって、個人情報が漏れてしまうのではないかなどの懸念があり、これに対応するための措置が必要というふうに思っております。
 昨年の事務事業質疑において、そうした措置の一つとして、情報システムを整備する前に、個人番号の漏えいなどのリスクを点検し対策を講じるために、特定個人情報保護評価を実施していくという答弁がありました。
 そこでお伺いをいたしますけれども、この特定個人情報保護評価の実施状況についてお伺いいたします。

○佐藤都政情報担当部長 社会保障・税番号制度の運用に当たりましては、リスクを可能な限り少なくしていくことが必要でございます。そのためには、個人番号を利用する情報システムが安全であることが求められます。
 そうしたことから、昨年十二月の情報公開条例の改正によりまして、本年一月、情報公開・個人情報保護審議会に特定個人情報保護評価部会を新たに設置いたしました。そして、各局における一定規模の情報システムにつきまして、規定類の整備や外部媒体の取り扱いなどのリスク対策が確実に講じられているかを評価した上で、個人情報保護制度及び情報システムの知見を有する専門家によります第三者点検を開始いたしました。
 先月、その第一弾といたしまして、住民基本台帳ネットワークシステムにつきまして、特定個人情報保護評価部会が適切な保護措置が講じられていることを確認いたしました。今月中には、固定資産税等に係る税務総合支援システムにつきましても、第三者点検を終える予定でございます。

○ほっち委員 先ほど一定規模以上の個人番号を扱う情報システムを評価するとの答弁がありましたが、都の規模からすると、かなり多くの情報システムが評価対象になると思います。これからの短い期間で多数のシステムについて特定個人情報保護評価を終えるには、計画的に進めることが不可欠であります。
 そこで、今後、特定個人情報保護評価をどのように実施し、都における個人番号の取り扱いの安全性を確保していくのかについてお伺いいたします。

○佐藤都政情報担当部長 社会保障・税番号制度では、国が新たに構築する情報提供ネットワークシステムによりまして、平成二十九年一月から、国が先行して省庁間で個人番号による情報提供や照会を行う予定となっております。
 その半年後の平成二十九年七月からは、このシステムに東京都を含む地方自治体が接続予定でありまして、それまでに情報システムの構築や改修が終了していることが必要でございます。
 そのため、各局と連携して、特定個人情報保護評価を計画的に実施いたしまして、対象となる五十程度の情報システムにつきまして、平成二十八年度中に終了させることを目指してまいります。
 さらに、規定整備を含めた仕組みづくりを進めていくなど、個人番号の適正な取り扱いの確保に取り組んでまいります。

○ほっち委員 社会保障、マイナンバー制度の導入後は、例えば社会保障給付などの申請手続の際に、申請書以外に必要とされていました添付書類を省略できるようになるなど、都民の利便性が向上するというふうに思っております。
 また、その一方で、個人番号は特定の個人に関する情報の名寄せなどを容易にする鍵のようなものでありまして、もしそれが不正に取り扱われますと、個人のプライバシーに重大な侵害が加えられるというおそれもあります。
 来年の一月以降、都も都民の個人番号を直接取り扱うことになると思いますが、その管理と利用について慎重かつ適切に行っていくことを強く要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 続きまして、東京都消費生活条例の改正についてお伺いをさせていただきます。
 この質問につきましては、昨日の予算特別委員会で山崎議員も質問しておりましたけれども、ちょっと違う角度から質問をさせていただきたいと思っております。
 最近、高齢者が絶対にもうかるからというふうな怪しげなもうけ話の勧誘を受けて、財産を根こそぎ奪われるというふうな被害が多発しております。こうした被害では、一見無関係に見える幾つもの事業者が示し合わせて消費者をだますものが多いというふうに聞いております。
 マスコミもたびたび取り上げておりますけれども、注意を呼びかけていますが、被害は一向に減っていないように見えます。
 消費者への注意喚起も大事でありますけれども、悪質事業者に厳格に対応していくことも忘れてはならないというふうに思っております。今回の条例改正では、こうした複数の事業者が結託して悪質な勧誘行為を行う複雑な取引についても、取り締まりを強化するとして改正案が出されております。
 そこで、複雑化する手口への対策として、これまで調査対象ではなかった関係事業者に対する立ち入り調査ができるよう権限を強化するとのことですが、販売事業者とどのような関係にある事業者を想定しているのかお伺いいたします。

○山本消費生活部長 今回の改正で立入調査の対象となる関係事業者といたしましては、販売事業者からの商品購入を決断するよう、消費者を誘導する事業者などが挙げられます。
 例えば、販売事業者と示し合わせて、選ばれた人にしか買えないリゾート会員権を自分のかわりに購入してくれたら高値で買い取るなどと持ちかけて、契約を働きかける事業者を想定しております。
 このほか、販売事業者に商品を提供するとともに、勧誘員に不適正な勧誘方法を教える事業者や、販売事業者が売りつけた商品の使用方法についてセミナーを開催する事業者も関係事業者に該当いたします。

○ほっち委員 ありがとうございました。
 次に、こうした関係事業者に対して立ち入り調査を行う効果は、具体的にどういったものがあるのかお伺いいたします。

○山本消費生活部長 例えば、先ほどのリゾート会員権の勧誘でいえば、販売事業者が提供した勧誘マニュアルなどの証拠資料を関係事業者から収集することが可能となります。
 さらに、関係事業者に事情聴取することによりまして、販売事業者との関係性をより具体的に把握することもできるようになります。
 このように、関係事業者への立入調査を行うことにより、消費者被害を生む手口の全体像を迅速に明らかにし、速やかに販売事業者を指導、処分することが可能になってまいります。

○ほっち委員 調査により、販売事業者ではない関係事業者も悪質であるということが判明した場合、そうした事業者についても取り締まることができるのかどうかお伺いいたします。

○山本消費生活部長 関係事業者が販売事業者と一体となって悪質な取引行為を行っているときは、販売事業者と一緒に指導、処分を実施してまいります。
 こうした措置によりまして、取引にかかわった複数の悪質事業者を一掃することが可能になりまして、効果的に消費者被害の防止を図ることができるようになってまいります。

○ほっち委員 消費者を狙う悪質な事業者に対する取り締まりを強化していくことは、健全な市場の発展に資するものでありますし、法令を遵守して活動する多くの事業者にもメリットをもたらすもので、消費者、事業者双方の利益につながるものであります。
 新たな条例の施行に向けた準備を進める中で、こうした改正の意義を丁寧に説明していただき、理解を得ていくことを求めて次の質問に移らせていただきます。
 続きまして、地域の底力再生事業助成についてお伺いいたします。
 今、東京は、高齢化や災害への対応など、地域での取り組みが必要な課題に直面しております。
 また、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向けて、東京全体を挙げてより安全で暮らしやすい都市に変えていく必要があります。
 こうした課題に対応するには、地域社会で共助の中核として活動している町会、自治会の皆さんの力が不可欠であると考えます。
 これまでも、町会、自治会の役員の皆さんを先頭に、地域で暮らす住民の方々がまちの清掃活動やリサイクル活動、防災訓練などに積極的に取り組み、行政では十分に対応できないさまざまな課題に真摯に向き合うことで地域社会を支えていただいておりました。
 こうした町会、自治会のさまざまな活動を支援するために、我が党の提案により始まった地域の底力再生事業助成は、平成十九年度の開始以後、防災、防犯活動、地域の交流イベントの実施や高齢者の見守り活動などに幅広く活用されてまいりました。
 そこで、これまでの成果として、本助成を通じてどのように町会、自治会の活動が活性化されてきたのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 地域の底力再生事業助成は、平成十九年度の実施以降、延べ二千百件を超える活用実績があり、防災訓練、住民による高齢者や子供の見守り活動、青少年を対象とした文化伝承事業など、地域を挙げたさまざまな取り組みに活用され、地域力の向上に大きな成果を上げております。
 具体的には、PTAや商店街など地域の団体が協力して交流事業を企画したことで、多くの地域住民の参加が得られ、住民同士の交流が促進された事例や、リーフレットの活用で町会の活動が地域に広く発信され、加入者増加や次世代の活動リーダーの発掘につながった例などがございます。
 このようにさまざまな団体と共同し、規模のメリットを生かして、効果を上げた事業や町会、自治会の組織強化に結びついた事業などで特に成果が上がっているところでございます。

○ほっち委員 事業開始以降、一定の成果が上がり、町会、自治会活動の進展に役立っているということは確認させていただきました。
 今後、防災や高齢化など地域の課題に対応するために、町会、自治会の役割がますます大きくなることは当然でありますけれども、都が前例のない重要課題に直面したときに、地域から大きな力を生み出す原動力となっていることにも注目する必要があると考えております。
 以前から、首都移転反対運動などで大きな力をいただいておりますが、二〇二〇年の東京大会の招致に向けて、町会、自治会だけで八十五万人もの署名をいただき、日本国内の支持率が飛躍的に向上し、招致成功につながったことは記憶に新しいことだと思います。
 こうした力につながったのは、町会、自治会の皆さんの東京を思う力の大きさももちろんでありますけれども、地域力向上のための助成事業が町会、自治会と都政の距離を大きく縮めたということであります。
 こうした大きな意義について、都としてどのように捉えているのか所見をお伺いいたします。

○山中都民生活部長 町会、自治会を直接支援する地域の底力再生事業助成の第一の成果は、普遍的な行政課題である防災や地域の見守り活動などに取り組む町会、自治会を都が直接助成により支援したことで、地域の共助の取り組みが進展し、地域課題解決に大きな成果を上げたことでございます。
 こうした支援を通じて、地域を支える町会、自治会と都政が意識を共有化することで、地域課題解決のパートナーとして、密接な関係を着実に築いてまいりました。このような関係が、今回成功したオリンピック招致に関する東京都町会連合会を中心とした八十五万人に及ぶ署名活動に結びついたものと認識しております。
 加えて、二〇二〇年大会に向けて、外国人と簡単な語学で触れ合う外国人おもてなし語学ボランティアの協力のお申し出もいただいており、引き続き本助成事業を通じて、町会、自治会との関係をより深めていくことで、都が直面するさまざまな課題への協力をお願いしていきたいと考えております。

○ほっち委員 今お話しいただいたように、町会、自治会の皆さんには、都政の重要課題の解決に大いに協力していただいております。
 また、町会、自治会が取り組む地域活動を支援する本助成事業は、大変意義があるというふうに私自身も思っております。
 私の地元足立区でも、町会、自治会が消防団やPTAなどの地域団体と一緒になって、防災訓練や子供の見守り活動などを行っており、住民の皆さんからは、こうした団体同士が協力し合うことが、よりよい活動につながるとの声もいただいております。
 そのため、今後、より一層町会、自治会が発展していけるよう、こうした町会、自治会の活動実態に即した制度の見直しを行う必要があるというふうに考えております。
 そこで、来年度、具体的にどのように制度を拡充し、地域における町会、自治会の活動に対する支援を強化していくのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 これまでの助成実績や町会、自治会の声からも、単独で取り組むよりも複数の町会、自治会や他団体との共同事業がより効果的であり、活動の広がりにつながることがわかってまいりました。
 このため、複数の町会、自治会が共同して取り組む活動と、学校、PTA、老人クラブや消防団などの他の地域団体と連携して行う活動に助成する新たな申請区分を設けたところでございます。
 新たな区分の補助限度額については、単独補助の場合の二十万円に対して、活動の規模や構成を踏まえてそれぞれ五十万円と三十万円といたしました。

○ほっち委員 今、支援強化についてはお答えをいただきまして、またある一方では、町会、自治会は役員の高齢化、また、ひとり暮らし世帯の増加による加入率の低下などにより、組織の運営そのものが大変厳しい状況にあるというふうな声も聞いております。
 こうした状況にあって、他の町会、自治会やさまざまな地域団体と一緒になって取り組む活動を円滑にし、この助成制度の活用につなげるように、町会、自治会の組織基盤の強化などを行うことで、地域力を向上させることが求められているというふうに思います。
 そこで、都は、町会、自治会の活動を支える新たな支援策に取り組むべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○山中都民生活部長 少子高齢化や首都直下地震への備えなど、地域コミュニティの強化につながる取り組みを進めることは、都にとりまして喫緊の課題であると認識しております。
 一方、町会、自治会は、役員の固定化、現役世代や若者の加入が進まないなど、活動を維持、継続させる上で多くの課題を抱えており、地域社会の核となって課題解決に取り組むには、担い手確保のための方策など、町会、自治会自身の活動の活性化をサポートする必要がございます。
 このため、来年度、新たに七百五十万円の予算を計上して、他団体等との連携を進めるための企画力や広報の強化など、町会、自治会の組織運営力の向上に必要な知識を有する学識経験者や民間団体等をアドバイザーとして派遣する事業を実施してまいります。

○ほっち委員 最後になりますけれども、都が町会、自治会の現場の声に耳を傾けて、現場実態に即した見直しを行うとともに、また、その組織の運営力の強化策に取り組むということは、評価をしたいというふうに思っております。
 しかし、いうまでもなく、制度を拡充するだけではなくて、実際に活用してもらうことが重要であります。そのため、新制度の内容を十分に町会、自治会に周知する必要がありますし、また、都にはこれまで以上に区市町村や東京都町会連合会などとの連携を進めることが十分必要だなというふうに思いますし、十分なこの事業の周知に取り組んでいただきたいというふうに思いまして、皆様にお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○小林委員 私の方から初めに、公衆浴場対策についてお伺いいたします。
 東京の銭湯の起源をたどりますと、一五九一年、天正十九年に、現在の江戸川橋のほとりで、伊勢出身の与市という人物が初めて銭湯風呂を営んだことが記録として残されておるそうでございます。
 また、その後、慶長年間の終わり、十七世紀初頭には、まちごとに風呂ありといわれるほど広まっていたそうであります。
 東京の銭湯は四百年を超える歴史があるわけですが、時代の変化とともに、年々、都内の銭湯の数も減少している現状があります。
 都内の公衆浴場数は現在どのような状況になっているのか、また、一浴場につき一日当たり何人程度の利用者があり、男女別、年齢別に見るとどのような方々が利用されているのかお伺いいたします。

○山本消費生活部長 都内の公衆浴場数は、ことしの二月末現在で六百六十軒で、最盛期の四分の一にまで減少しております。
 また、一浴場一日当たりの平均利用者数は、平成元年には二百人を超えていたものが、この五年間で百二十人程度となっております。
 浴場利用者の属性につきましては、男女別に見ると利用者の六割は男性で、年齢別に見ると六十歳以上の高齢者が全体の五割を占めております。

○小林委員 都では、毎年、公衆浴場対策協議会を開催し、公衆浴場入浴料金の統制額についての検討を始め、協議会として公衆浴場対策に対するさまざまな意見具申をされておりますが、昨年五月に協議会から都に報告された中で、公衆浴場施設の耐震化やエネルギー利用の効率化などの着実な推進に取り組むことが盛り込まれております。
 都では、公衆浴場の実情に即した各種助成制度を設けておりますが、このうち施設整備に関する助成制度についての内容、また、その実績について確認のためお伺いさせていただきます。

○山本消費生活部長 都は、公衆浴場を取り巻く経営環境や地域で果たしている役割の重要性を踏まえ、施設整備のための助成を行っております。
 耐震化促進支援事業とクリーンエネルギー化等推進事業につきましては、事業開始の平成二十年度から昨年度までの六年間で延べ四百九十二件の利用実績があり、総額約九億円を助成してまいりました。
 また、ミニデイサービスなど、高齢社会に対応して新たな機能を付加するための健康増進型公衆浴場改築支援事業につきましては、平成十七年度から昨年度までの利用実績は三十二件で、総額約八億九千万円を助成してまいりました。

○小林委員 浴場組合を中心に、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、外国人観光客に向けて、日本の伝統文化である銭湯の魅力を発信していこうとの取り組みもあります。
 また、ご案内のとおり、「テルマエロマエ」という映画の影響もございまして、外国の方々が日本の銭湯というものに対して大変関心も持たれているという状況もございます。
 昨年、我が国を訪れた外国人旅行者は一千三百四十一万人と過去最高になり、日本の伝統文化である銭湯を多くの外国人に体験してもらうことが期待されております。
 しかし、日本語のわからない外国人の方が銭湯に来られたときに、入浴方法などを適切に説明してあげることが大切だと思いますが、外国人の方の銭湯利用に関する取り組みについてお伺いいたします。

○山本消費生活部長 公衆浴場組合は、これまで銭湯の歴史や入浴マナーなどにつきまして記載したパンフレットを多言語で作成し、羽田空港の東京観光情報センターなどで配布してまいりました。
 また、外国人向けに入浴方法などを掲載したポスターを脱衣所などに張り出すとともに、日本語と外国語の併記により、指を指し合いながら会話ができるマニュアルを作成し、浴場の受付に備えつける取り組みも行ってまいりました。
 ことしの四月には、浴場組合はホームページを多言語化する予定でありまして、都はこうした取り組みに要する経費を助成するなど、積極的に支援しております。

○小林委員 公衆浴場を取り巻く経営環境は、自家風呂が普及するとともに、飲食施設などを併設したスーパー銭湯や温浴施設を備えたスポーツジムとの競合にもさらされるなど、非常に厳しい状況にございます。
 東京オリンピック・パラリンピックが終わった後も、三十年、五十年後を見据え、浴場経営の安定化を図っていくには、自宅にお風呂があっても、たまには銭湯に足を運んでみようと思っていただけるような利用者を一人でも多くふやしていくための取り組みが必要であると思います。
 冒頭にお伺いした公衆浴場の現状を見ますと、特に若い世代にその魅力を発信し、関心を持ってもらうことも大事ではないかと思います。
 利用者拡大に向け、公衆浴場組合に対する都としての支援策についてお伺いいたします。

○山本消費生活部長 我が国には、広々としたお風呂に入りリラックスするという入浴習慣がございます。また、都の調査でも、都民の多くが家風呂にはない魅力を公衆浴場に期待していることが明らかとなっております。
 こうしたニーズに応え、いかに新たな利用者に足を運んでいただくかが、公衆浴場の今後にとって重要な課題と認識しております。
 現在、公衆浴場組合は、公衆浴場の魅力やイベント情報の発信に向けて、ホームページを全面リニューアルするとともに、SNSを活用した情報発信の強化に取り組んでおります。
 都といたしましては、若者や外国人観光客などを含め、新しい顧客層を掘り起こしていくことが重要であると考えております。こうした取り組みに対し、経費について助成をしてまいります。

○小林委員 都として浴場経営に対するさまざまな支援策を打ち出されておりますが、年々減少傾向をたどる公衆浴場の実情を鑑みると、ある意味、革新的な発想を持って取り組んでいかねばならないと思います。
 浴場経営者の皆さんのご努力とともに、都も経営者の皆さんとともに、新たな知恵、斬新な発想を持って公衆浴場文化の保護に取り組んでいただくようお願いをしたいと思います。
 私も、近々、ぜひ公衆浴場に足を運んでみたいなと思っておりますので、局の皆様もご近所のお風呂場にぜひ足を運んでいただいて、まず現状を見ていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、若者に向けたワークライフバランスの普及啓発についてお伺いいたします。
 大学の新規学卒者のうち、およそ三人に一人が三年以内に離職をしている現状がございます。その離職理由は、仕事上のストレスが大きい、会社の将来性、安定性に期待が持てない、労働時間が長いなどが挙げられますが、違法性の高い、いわゆるブラック企業は論外でございますが、若者自身の仕事に対する認識不足や希薄な人間関係なども要因として挙げられるのではないかと考えられます。
 昨今、企業では、長時間労働の見直しや仕事と育児、介護の両立支援制度の整備、制度を活用するための組織風土づくりなど、働きやすい環境づくりに向けた取り組みを進めております。
 学生側でも働く前からワークライフバランスの意義や重要性をしっかりと認識し、長期的な視点でみずからのキャリアデザインを考えて、有意義な大学生活を送るとともに、就職や仕事に臨んでいくことが必要であると思います。
 若者が仕事と仕事以外の生活の双方を充実させ、豊かな人生を送ることができるよう、若者に向けてワークライフバランスの意義や重要性についての理解を促していく取り組みが必要であると考えますが、見解をお伺いいたします。

○斎田男女平等参画担当部長 仕事と家庭、地域生活を両立できる社会の実現には、将来、社会の担い手となる若者が就職する前から長期的な視点で人生を考えていくことが必要です。
 このため都は、今年度新たに、大学生が結婚、出産を見据えた早期のキャリア形成の必要性や仕事と生活の調和、いわゆるワークライフバランスの意義を学ぶため、大学が活用できる教材を作成し、年度末までに提供する予定でございます。
 この教材は、半期十五回分の素材から成りまして、例えば社会人として必要な対人折衝能力などの基礎力を養う、大学生活を充実させるために、リーダーシップや自信の高め方を学ぶ、ワークライフバランスの意義や重要性を学ぶなど、各回それぞれの主題ごとに独立した内容といたしまして、部分的な使用も可能とすることで、大学側が柔軟に活用できる構成といたしました。
 また、討論や事例研究など、学生の主体的な参加を促す工夫を凝らしております。

○小林委員 都として、ワークライフバランスについて若者に学んでほしいと思う要素を包含した教材を作成していくとのことですが、教材を積極的に活用してもらえる環境づくりも重要であると思います。
 より多くの大学に活用してもらい、学生が教材に触れて、社会人にとってワークライフバランスやキャリアデザインがいかに重要かを学んでいくために、大学に対し教材の活用を積極的に働きかけることも大切であると思いますが、見解をお伺いいたします。

○斎田男女平等参画担当部長 今回作成する教材を多くの大学が授業や就職セミナーなどで活用できるよう、ウエブサイト「TOKYOワーク・ライフ・バランス」を通じた配信により公開するとともに、来年度は大学の教職員を対象とした教材の活用方法についての説明会を開催いたしまして、幅広く普及を図ってまいります。
 さらに、三つの大学を対象に、普及のための講座を試行するとともに、その成果を発信することで、教材を利用する大学をふやしてまいります。

○小林委員 教材を活用した授業でみずからのキャリアデザインを描いた学生が、卒業後、誰もが希望に応じて子育て、介護と仕事を両立できる、暮らしやすい社会の実現に向けて大切な役割を果たしていけるよう期待したいと思います。
 今後とも、さまざまな取り組みでワークライフバランスの推進を図っていただくようお願いしたいと思います。
 最後に、東京文化ビジョンについてお伺いいたします。
 先月二十七日の一般質問で、私は文化を活用した地域振興、障害者が文化芸術の魅力を享受できる環境づくりについて質問させていただきましたが、本日は、文化ビジョンの文化戦略の二番目、多彩な文化拠点の魅力向上により、芸術文化都市東京の発信力を強化という点について、二点お伺いいたします。
 東京には、日本を代表する美術館や博物館、ホール、大学などの文教施設が集積する文化の森上野を筆頭に、六本木や渋谷、池袋などの各地域には有名な美術館や博物館、ギャラリー、ホール、映画館など、多種多様な文化施設が集積し、それぞれの地域が文化拠点の魅力を発信しております。
 東京の文化的魅力は、博物館や美術館などの文化施設が集積した文化拠点だけが発信しているわけではなく、都内には文化施設にとどまらず、文化財や歴史的建造物、史跡など伝統や歴史をしのぶものや、アニメの聖地と呼ばれる場所など、ジャパン・ポップカルチャーを象徴する地域もあり、独自で多彩な文化的魅力を発信しているまちが数多くあります。
 都は、東京の文化拠点や地域の文化資源をどのように捉えているのかお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 東京には、上野のように美術館などの文化施設が集積する文化拠点がある一方、アニメやゲームなどポップカルチャーの代名詞となっている秋葉原、伝統と現代が共存する両国、深川など、個性あふれる地域が存在し、東京の魅力を国内外に発信しております。
 加えて、郷土芸能や伝統芸能が都内の至るところで数多く残されており、多彩な民間団体の活動も行っています。
 さらに、都内全域に小規模ながらも特徴的な美術館や博物館が点在し、地域の文化的魅力の一翼を担っております。
 この中にあって、多摩地域は豊かな自然に加えて、多くの芸術系大学が立地するなど、区部とは異なる潜在力を持ち、島しょ地域にも豊かな自然と融合した独自の文化が存在しております。
 こうした地域の芸術文化の特色は、東京の魅力発信のためのブランディング戦略の重要な要素であります。

○小林委員 今後は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、東京の多様な地域の文化的資源をさらに際立たせ、世界の多くの人々に対して東京の多様な芸術文化の魅力を発信していかねばなりません。
 都は、東京全体の文化的特徴を構成する芸術文化資源の魅力を持つ数多くの地域でどのような支援を行い、その魅力を発信していくのかお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 今後、文化資源が集積する拠点を生かすには、それぞれの拠点に応じた地元の企業や交通機関、NPOなどが参加して、地域の文化発信の中核となる推進機関を都が主導して立ち上げを進めることが有効です。
 そのパートナーシップのもとで、地域が一体となって取り組む文化事業や複数の文化施設が共同して行う展覧会など、文化拠点としての魅力を活性化させてまいります。
 また、地域の郷土芸能などの文化資源を生かした芸術文化活動については、アーツカウンシル東京が助成するなど、それぞれの地域に応じた支援を進め、多摩・島しょを含めた都内全域で魅力を高めていきます。
 さらに、美術館等の広域共通パスの発行などの文化拠点の地域の枠を超えた広域的なネットワークも形成し、東京全体の文化的魅力を向上させてまいります。

○小林委員 文化ビジョンの中では、特徴的な芸術文化資源を持つ地域として十二のエリアが紹介されておりますが、今後、区市町村とも連携をとりながら、東京全体にどのような文化資源が広がっているのかをまず改めて認識をしていく作業が必要ではないかと思います。
 先ほど鳥田部長の方からも、多摩地域は区部とは異なる潜在力を持っているというご答弁もありました。こちらの文化ビジョンの素案を拝見しますと、池袋であったり六本木であったり品川であったりと、十二のさまざま地域が紹介されておりまして、ただ、多摩地域はひときわ多摩地域と書いてあるのですけれども、多摩地域が多摩全体で一くくりにされてしまっているという状況があって、もっともっといろんな形で多摩のいろんな魅力というものも見つけていかなければいけないでしょうし、我々が知らないだけで、もっともっと発見をしていかなければいけないのではないかなというふうに思います。
 そういう中で、東京全体を俯瞰して、点として捉えられる各地域の文化資源を面として捉えて、東京の文化資源を再構築していくことが重要であるというふうに思います。
 例えとして適切ではないかもしれませんが、医療の分野では東京を十三の圏域に分けて二次保健医療圏を構成していますが、文化の分野においても地域ごとに連携を図り、より魅力的な文化資源の発信のためにも、各地域において文化圏を構築していってはどうかと思います。
 この文化圏の結集をもって、文化芸術によって立つ文化芸術立都への道が大きく前進していくものと思います。
 これは大変な労作業になるかと思いますけれども、二〇二〇年を契機とした歴史に残る取り組みであると思いますので、ぜひとも頑張っていただきますことをお願いいたしまして、質問を終わります。

○古賀委員 男女平等参画社会の達成を見据え、男女平等や配偶者からの暴力に係る東京都の相談事業のうち、男性の相談について伺います。
 最近の報道でありますが、大手生命保険会社において、女性を執行役員へ積極的に登用するということを見ました。第一生命とか明治安田生命、住友生命などであります。まさに女性の真の力が試される時代が来たなという感じがいたします。男女平等社会の実現を目指す東京都男女平等参画基本条例があるわけでありますけれども、その効果と見てもいいと思います。
 しかしながら、男女平等という視点から考えますと、これに抵触するのではないかと思わざるを得ない例があります。女性専用車両、女性専用ジム、女性専門クリニック、それから、タカノフルーツバーでは男性客お断り、こういう不要な特権を女性に与えることは、私はある種の愚策ではないかというふうに思うわけでありますけれども、後を絶たないわけであります。
 男性の立場に立って、男性の立場を踏まえた施策の重要性、充実が今急がれるべきであるというふうに思います。
 そこで伺いますけれども、東京ウィメンズプラザでは、女性の抱えるさまざまな悩みについての相談を受けています。
 また、男性専用の電話相談も実施していますけれども、都内の市区町村では、男性の相談窓口が十分に設けられているとはいいがたいものがあります。
 女性のみならず、当然のことながら、心の問題や人間関係などさまざまな悩みを抱え、困っている男性も多いはずであります。
 そこで、改めてウィメンズプラザで行う男性相談の実績と主な内容についてお答えいただきたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 東京ウィメンズプラザの平成二十五年度の相談件数は一万七千四百五十五件でありまして、そのうち男性のための悩み相談は四百四十六件でございます。
 男性相談の主な内容は、配偶者暴力に関する相談が百十二件、そのうち被害の相談が六十八件です。このほか心の問題が八十一件、夫婦の問題が五十四件などでございます。

○古賀委員 近年、男性の配偶者暴力被害がふえていると報道もされていましたし、聞いていますけれども、男性相談の約二割が配偶者暴力被害に関する相談であることは驚愕に値する数字であるというふうに思います。
 被害を受けている都民に対しては、女性に限らず、男性に対しても積極的かつ十分に支援を行うべきであります。
 かねてより私は、ウィメンズプラザの相談事業について、女性には面接相談が設けられているにもかかわらず、男性にはそれがない点を指摘し、男性相談の充実を図るべきだと主張してまいりました。男性を対象に面接相談を実施すべきであると考えますが、見解はいかがでしょうか。

○斎田男女平等参画担当部長 東京ウィメンズプラザが行う男性相談のうち、配偶者暴力被害に関する相談は、平成二十三年度、三十件、平成二十四年度、五十七件、平成二十五年度、六十八件と増加傾向にあります。
 こうした状況を踏まえ、都は配偶者暴力を初めさまざまな悩みを抱える男性に、よりきめ細かな支援を行うため、来年度からこれまで実施してまいりました電話による相談に加えて、男性相談の経験を有する専門機関に委託を行い、面接相談を開始いたします。

○古賀委員 来年度、平成二十七年度、男性相談に面接相談を加えて実施し、充実を図るということであります。まことに意義のあることであるというふうに思います。
 何しろ男性の自殺率は、現在、女性の三倍に上っています。こういう現状を踏まえれば、今回の都の施策展開は大きく評価していいというふうに思います。
 このたびの、東京ウィメンズプラザが男性を対象とした面接相談を行うことにより、相談者はどのような利益、利点があると考えていいのでしょうか、お答えください。

○斎田男女平等参画担当部長 都が新たに男性に向けた面接相談を実施することによりまして、対面による相談を希望する相談者にとっては、安心感を持って個別事情に応じた援助を受けられるようになります。
 具体的には、これまで警察が行っていた配偶者暴力加害者の接近禁止等に関する裁判所への書面の提出や、関係機関につないでいた相談者に対する心理的な支援などをウィメンズプラザが行うことにより、相談者の利便性が高まります。

○古賀委員 これまでも要望をしてまいりましたけれども、東京ウィメンズプラザは、女性だけではなく、男性相談を初め男性を対象とした事業の充実を図るなど、真の男女平等参画の実現に向けた活動拠点として、役割をこれからも着実、的確に果たしていくよう強く要望いたします。
 最後に、施設名称について付言をしておきたいと思います。前にも文教委員会で述べたことはありますけれども、今日、法律や条例まで制定して男女平等、男女共同参画を啓蒙し、事業展開をし、熱心に取り組んでいるときに、自治体が設置する行政施設に女性のみを対象とする名称、つまりウィメンズプラザというのは、時代錯誤も甚だしいといわなければなりません。
 今後、設置条例と施設名称については、議会の判断が求められるわけでありますけれども、今後この名称については検討が進むよう、議会の皆さんにもお願いをして、私の質問を終わります。

○村上委員 古賀先生の後の質問で大変やりにくいんですが、男女の差別はしてはいけない、区別はあってもいいと思いますが。ぜひ前向きなお答えをいただきたいと思います。
 私は、東京文化ビジョンの素案について何点か質問していきたいと思っています。
 中身を拝見させていただきました。まず、文化戦略の一番、六番、八番についてのみ、あとはそれ以外のところは全て文化と芸術という言葉が一体となって、一つのパッケージになっているなということがまず第一印象として感じました。
 ただ、そうはいいながら、この表題は東京文化ビジョンということで、文化という文字をまた特出しをした形で、ビジョンとして捉えられていることに対して、一定の評価をさせていただきたいと思っています。
 そんな中でぜひご質問をしたいのは、今申し上げた流れの中で、文化という言葉の定義、これに対してどのような見解をお持ちなのか、まず質問させていただきたいと思います。

○鳥田文化振興部長 文化芸術振興基本法では、音楽、美術、写真等の芸術、映画、漫画等のメディア芸術、雅楽、能楽等の伝統芸能、講談、落語等の芸能を初め、生活文化や国民娯楽、文化財や民俗芸能等に至る幅広いものを文化と定義しております。
 さらに、東京には人々の生活が生み出した食、デザイン、ファッションなど、世界的に評価される強みもあります。こうしたものも東京のプレゼンスを向上する文化として発信することが重要であります。
 東京の文化ビジョンにおいても、都市の可能性を最大限に引き出し、東京の持つ潜在力に照らして文化を幅広く捉えてまいります。

○村上委員 文化という定義について、今ご説明をいただきました。確かに今おっしゃったように、音楽、美術、演劇などを取り上げることが多いです。しかし、きょう生文局の理事者の一覧表を拝見したときに感じたのは、どこの部局も全て文化という文化ビジョンに関係のある部局であるなということを感じました。
 先ほど小林理事が公衆浴場の質問をされていました。まさに銭湯文化ということで、これはやはり外国人の皆さんの利用ニーズが非常に高いということで、イラストを使ったり、多言語対応ということで、銭湯の入り方などもご案内をしていただいている。
 また、食文化の一つとしては、もんじゃ焼きというのもありますが、外国から来られた方はどうやって食べていいのかわからない。焼き方、食べ方までやはりそういったものが提示されているということです。
 ですから、ぜひ文化という観点は、非常に幅の広いものであるということのご認識をまず持っていただきたい。というのは、芸術と捉えたときには、どうしても美術館であったり、博物館であったり、そういう施設をまず第一に印象として思い浮かべますが、そういったものを強化したり、あるいはそういったところでやるイベントに特化をして進めているのではないというのがこの東京文化ビジョンであるということをしっかりと私たちは認識していかなければいけない、こんなふうに思いました。
 先ほど宮瀬委員がご質問された情報の発信、あるいはそういったものに対するリサーチ、これも必要であるということなんですが、さっきちょっと申し上げました銭湯であったり、あるいは食文化等々で、いろんな意味で情報の発信を今心がけているように感じます。
 しかし、果たしてそれだけで足りるのかどうかということなんですが、産業労働局が出している国内外旅行者のためのわかりやすい案内サイン標準化指針というのがありました。この中身をちょっとぱらぱらぱらっと見ましたら、外国人の皆さんが日本に来たときに、施設や何かを訪れたときに、どうでしょうか、わかりましたか、わかりやすかったですか、わかりにくかったですか、こんな質問をされているんですね。
 そんな中で、まず困ったことがあったか、なかったかという質問に対して、外国の皆さんは、美術館、博物館、こういったところを訪れたときに、五二・四%の方が困ったというようなお答えをされていました。
 そして、特に感じたのは、具体的に困った内容を伺っています。その一つ目が案内サインが少なかった、二つ目が多言語による表記がなかった、三つ目が多言語表記があるけれども、小さくて非常にわかりにくかった、こういったようなことが回答として挙がってきています。
 これは、今たまたま博物館だとか、まさに美術館のところのカテゴリーのところでお話をしましたが、ここについているものは、歩行者編というのがあるのと、あと鉄道編というのがあるんですが、どれも中身はやはり大変わかりにくいということなんです。
 やはりこれから先、文化ビジョンを推進していくに当たって、海外から来られたお客さんに、これは二〇二〇年オリンピック・パラリンピックだけではなくて、その先をしっかりと見据えた中で、やはり快適に過ごしていただきたい。
 それから、中身についてもしっかりと内容が把握できて、やはり見てよかったな、触れてよかったな、体験してよかったなと思ってもらえるものを提供していくのが、私たちのおもてなしの心だと思っています。
 そういった意味で何点かご質問させていただきますが、まず一つ目については、そういう思いを持った中で、ぜひこのビジョンの中でこれから先、力を入れていっていただきたいのが被災地との関係についてなんです。
 先ほど申し上げた文化という一つの定義の中で、ぜひこの被災地支援がどこまでできるのか、こういったことについてご見解をお伺いしたいと思います。

○鳥田文化振興部長 文化振興の施策を全国、特に被災地と連携して進めることは、オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成からも重要であります。
 被災地には、これまでもアーティストや都響の派遣などで継続的に支援をしてまいりました。今後も、地域のにぎわい創出に取り組む芸術家やNPOなどを支援してまいります。
 さらに、オリンピック文化プログラムの展開の中で、地方のお祭りを東京に集結させたり、逆にイベントを被災地を初めとした全国の地域に広げるなど、多彩な取り組みを展開してまいります。

○村上委員 今、部長のご答弁の中で地域のお祭りという言葉がありました。とてもすばらしい提案だと思います。これは被災地だけに限らず、やはりオールジャパンで取り組んでいくという、そういう思いの中で、ぜひ各地域のそういった催し、お祭り等々含めて、連携をとり、お互いに高め合えるような、そういう施策を構築していただければと思います。
 また、そうなったときに、先ほどちょっと多言語化のお話をしましたけれども、やはり大勢のボランティアの皆さんの必要性というのがこれから出てくるんではないかと思います。ボランティアについてのお考えがあればお示しいただければと思います。

○鳥田文化振興部長 文化ビジョンの実現に向けましては、ボランティアの力を活用していくことは大変重要なことであると認識しております。例えば、現在、江戸東京博物館でガイドを行っているボランティアでは、外国語が堪能の方が多いため、外国人おもてなし語学ボランティアにも登録することができまして、こういった方々と連携して、東京を案内することが可能になるなど、相互の協力が十分に考えられます。
 また、東京大茶会に協力していただいています東京都華道茶道連盟の方々も、大きな意味でボランティアでございまして、こうした多くの方々の協力を得ながら、文化ビジョンの実現に努めてまいります。

○村上委員 今、ボランティアのことに特化して伺ったんですが、先ほど宮瀬委員のお話の中で情報発信ということなんですが、ボランティアと直接関係があるので、案内サイン、先ほどの話にまた戻るんですが、一つは、紙媒体、パンフレットであったり、チラシ、メニュー、あるいは音声案内、音声ガイドであったり、館内放送、そして、ICTツール、先ほどお話があったデジタルサイネージやアプリなどなんですが、実はこういったものというのは、利用できる人というのが、全ての人には行き渡りません。
 そんな中で、今申し上げたボランティアという方々の役割は非常に大きなものがあるだろう、こんなふうに思っています。ぜひこの機会にやはり大勢の皆さんが何らかの形でかかわりを持っていただく。かかわりを持つ方がふえればふえるほど、人から人へ、口から口へということでいろんな情報は広がっていきます。ぜひそういった取り組みを強固にしていっていただくようにお願いをしたいと思います。
 また、素案が今回できましたけれども、これを受けて、一般の都民の皆さんですとか関係団体の皆さんに、いろんな聞き取りをされたというふうに伺っています。やはりそういったような声を最終バージョンに生かしていく必要があろうかと思いますが、その取り組み、あるいは思い、こんなものをどのように受けとめて、最終バージョンに生かしていくのか、ご見解を伺いたいと思います。

○鳥田文化振興部長 最終版の作成に当たりましては、都議会での議論やパブリックコメントを含めた関係団体の方などの、都民の意見などを踏まえて素案に加えて、さまざまな内容を盛り込んでまいります。
 まず、日本文化に対する認識をしっかりと示すべきであるとのご指摘を踏まえ、東京の文化は伝統文化を基礎としつつ、世界中の文化を受け入れ、独自の価値感や魅力を形成してきたものであるということの認識を述べます。
 その上で、華道や茶道などに加えて、伝統工芸や文化財を東京の特徴的な文化資源として明示するとともに、東京全域に目を配りまして、多摩地域及び島しょ地域の持つ文化資源にも東京の魅力を形づくるものとして位置づけてまいります。
 また、展覧会や公演等の情報を外国人の観光客などの方にも入手しやすいよう、一括して情報提供すべきとの意見を踏まえまして、芸術文化情報発信のポータルサイトを構築する旨を記述してまいります。
 さらに、二〇二〇年に向けた文化芸術に関する国際会議の東京招致についても記述することとします。
 あわせて、芸術文化団体の皆様からも関心の高い都立文化施設のあり方につきましては、今後、各施設が目指していく運営の方針を盛り込んでまいります。

○村上委員 ありがとうございます。
 文化ビジョンの最終版策定に向けて、現在鋭意作業が進められているようでありますけれども、東京文化ビジョンは、完成したらそれで終わりということではなくて、むしろビジョンの完成は、東京が世界に冠たる文化都市へ発展するための第一歩であるという認識を持っていただきたいと思います。
 策定された東京文化ビジョンの実現に向けて、東京都として今後どのように取り組んでいくのか、局長の決意を伺いたいと思います。

○小林生活文化局長 まず、先ほど来、長年この文教委員会に所属され、生活文化局の事業に精通されているからこその、また、だからこそ、我々が日ごろ見落としがちな点も含めまして、ご質問、ご指摘をいただきました。本当にありがとうございます。
 文化という範囲を幅広く捉える、銭湯文化というのも重要な文化であること、十分承知させていただいております。
 また、被災地ということでございますけれども、被災地、さらに日本全体ということは、ややもすれば東京都がいろんなことを進めるときに、東京対地方という構図をつくってしまいがちになると。そういったことは決してしてはいけなくて、やはりウイン・ウイン関係で行くべきだと。この点につきましては、やはり文化ということは大きくその点に貢献できるんじゃないかというふうに思っております。
 ロンドンのオリンピックの文化プログラムが成功したというのも、ロンドンだけではなく、英国全土でこれが展開したということが成功の大きな要因の一つといわれておりますので、我々もその点をしっかり肝に銘じてやっていきたいと思います。
 それから、ボランティアも全くそのとおりです。
 こうしたいろんなご指摘は、私ども、叱咤激励と受けとめさせていただいて、しっかりと反映し、これからも実行してまいりたいと思っております。
 その上で決意ということでございますけれども、二〇一二年のロンドン・オリンピックのときに、ロンドンで世界都市文化サミットという会議が行われまして、私も参加して、ロンドンのオリンピックの文化プログラムというものを実際に見させていただきました。
 また同時に、このロンドンの文化プログラムの責任者、これは組織委員会とロンドン市とアーツカウンシル・イングランド、それぞれございますけれども、その方ともお会いしました。
 当時、まだ東京招致が決まっていなくて、招致活動中だったわけですけれども、スポーツの祭典であるオリンピックがこれほど文化に力を入れるのかと驚きました。それから、関係者がこれほど一体感を持って取り組んでいるということも深く感銘をしたところでございます。
 ロンドン・オリンピックが文化で大成功をおさめまして、その後、ロンドンが都市としても大きく発展する、そういう後の過程を築いていくわけです。
 そういうことも十分踏まえまして、今回の東京文化ビジョンにつながっているというふうに考えていただいていいと思うんですけれども、まずもって、今回策定する東京文化ビジョンは、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、これは一つの到達点でありまして、さらにその先の十年間も見据えた芸術文化の基本方針であると。
 これは、先般、昨年末つくりました東京都の長期ビジョンと全く軌を一にして、そのもとで世界一の都市東京を目指すということをまずもってお話をさせていただいていると思います。
 その上で、このビジョンは芸術と文化、ございますけれども、その持つ力を芸術文化そのものの振興にとどまることなく最大限発揮させていただくと。
 そのための一つは、やはり東京のさらなる成長の大きな柱に位置づけていくことだと思っております。ロンドンやパリは、この点では大きくやっぱり先を行っているかと思っておりまして、東京も潜在的な力は大きくあるんですけれども、これから都市の装置を構成する重要な要素として、この芸術文化を位置づけていきたいと。
 そのときには、これは今度、都議会でも議論が十分されておりますけれども、多摩地域や島しょ地域も含めた東京全体に目を配っていくということが大事だと思っております。
 それから、もう一つ、教育や福祉、あるいは地域振興など、社会や都市が抱える課題の解決につなげていくということも非常に重要だと思っています。子供たちに伝統文化を体験させていくというのも、ある意味、これは都内全体の学校の協力も得てやっていくという意味では、教育と連携しておりますし、それから先ほど被災地の話が出ましたけれども、これも地域振興に貢献しているということであろうと思っています。
 素案の公表以来、都議会を初め芸術文化団体など多くの方々から熱い思いを込められましたご意見をたくさん頂戴しております。心より深く感謝をする次第でございます。
 特に東京の文化が伝統文化を基軸にして、多様な文化を受け入れ、独自の発展を遂げてきたという認識を示すべきだという意見は多くいただいているところでございまして、私自身、改めて伝統文化の価値と重要性を痛感しております。このことは、先ほど答弁したとおり、しっかりと最終に盛り込んでまいります。
 また、表記についてのご指摘もございました。用語解説を加えるとともに、表記も工夫して、都民にわかりやすいものとしていきたいと思っております。
 今後、先ほど申し上げた画期的といわれた二〇一二年のロンドン大会をしのぐ文化プログラムを国や組織委員会とも連携して目指してまいります。
 また、さらにこれを一過性のものに終わらせることなく、二〇二〇年大会のレガシーとして残るものとなるよう、都議会の先生方と十分連携を組ませていただき、都民や芸術文化団体などあらゆる主体と力を合わせて、東京文化ビジョンの実現に向けて全力で取り組んでまいります。

○村上委員 大変決意をありがとうございました。
 先ほどちょっと申し上げたとおり、文化ビジョンというのは、これからもっともっと幅広く、さらに進化をしていくものだと思っています。
 とりわけこの文化ビジョンの所管が生活文化局ということでありますから、やはり皆さん総力を挙げて、そしてアイデアを出し合って、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックはもちろんですが、その先の東京像をしっかりと見据えた中で、東京を世界で一番の都市に引っ張るために、この文化ビジョンの成功を目指して頑張っていただければと思っています。
 また、今、局長のお話の中で地域の話が出ました。文化施設を持っている地域、持っていない地域、持っていない地域にもしっかりとスポットの当たるような、そういう文化ビジョンを進めていっていただくようにお願いをして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○小竹委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小竹委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時一分散会

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