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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十五号

平成二十六年十一月四日(火曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長小竹ひろ子君
副委員長小松 久子君
副委員長山崎 一輝君
理事小林 健二君
理事島崎 義司君
理事鈴木 錦治君
宮瀬 英治君
伊藤こういち君
ほっち易隆君
里吉 ゆみ君
小山くにひこ君
今村 るか君
古賀 俊昭君
村上 英子君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長小林  清君
総務部長桃原慎一郎君
広報広聴部長藤井 秀之君
都民生活部長山中 康正君
消費生活部長山本  明君
私学部長武市 玲子君
文化振興部長鳥田 浩平君
都政情報担当部長佐藤 直樹君
男女平等参画担当部長斎田ゆう子君
文化施設改革担当部長濱田 良廣君
オリンピック・パラリンピック準備局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監佐野 克彦君
技監邊見 隆士君
技監石山 明久君
総務部長鈴木  勝君
総合調整部長加藤 英典君
準備会議担当部長矢部 信栄君
事業推進担当部長福崎 宏志君
計画調整担当部長鈴木 一幸君
大会準備部長延與  桂君
連絡調整担当部長浦崎 秀行君
連絡調整担当部長小室 明子君
大会計画担当部長児玉英一郎君
競技担当部長根本 浩志君
輸送担当部長荒井 俊之君
スポーツ推進部長早崎 道晴君
スポーツ施設担当部長三浦  隆君

本日の会議に付した事件
オリンピック・パラリンピック準備局関係
事務事業について(質疑)
生活文化局関係
事務事業について(質疑)

○小竹委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、オリンピック・パラリンピック準備局及び生活文化局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、オリンピック・パラリンピック準備局長から紹介があります。

○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長
初めに、去る十月二十一日の本委員会を、本務局所管の委員会日程との重複により欠席しておりました幹部職員をご紹介申し上げます。
 技監の邊見隆士でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○小竹委員長 紹介は終わりました。

○小竹委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○鈴木総務部長 去る十月二十一日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます文教委員会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくりください。資料1、スポーツ施設における障害者スポーツ指導員の区市町村別配置状況でございます。
 平成二十六年十月現在で、障害者スポーツ指導員を配置している区市町村につきまして、その指導員数を記載してございます。
 一枚おめくりください。資料2、障害者スポーツ教室の開催区市町村でございます。
 平成二十六年十月現在で、障害者スポーツに関する教室を開催している区市町村を記載しております。
 一枚おめくりください。資料3、東京体育館メーンアリーナ施設利用料でございます。
 東京体育館のメーンアリーナにつきまして、使用単位別の利用料金のほか、附属施設及び附属設備の利用料金について記載しております。
 一枚おめくりください。資料4、東京都障害者スポーツセンター利用者ニーズ調査結果概要でございます。
 平成二十四年度に実施しました調査結果につきまして、施設別に主な利用状況等について記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小竹委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言願います。

○島崎委員 それでは、私の方からは、大きく五項目にわたって質問させていただきたいと思います。
 初めに、都民のスポーツ環境の整備についてであります。
 ことしは、一九六四年にアジアで初めてのオリンピックが東京で開催されてから五十周年であります。その記念すべき年に当たり、開会式が行われた十月十日前後には、記念事業が各地で開催されました。
 当時の思い出を振り返るとともに、改めてスポーツのすばらしさ、スポーツの持つ力を実感するよい機会となり、都民の二〇二〇年大会への期待もますます高まっているのではないかと思います。
 都は、このような都民の期待に応えられるよう、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを成功させるとともに、スポーツ都市東京の実現に向けた取り組みを一層推進していくべきであると考えております。
 そこで、一点目として、都民のスポーツ環境の整備についてですが、昨年、四定代表質問での我が党の提案を受け、今年度から実施している市区町村のスポーツ施設整備費補助制度について、改めて制度の意義について伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 都は、平成三十二年度における週一回以上スポーツをする成人の割合、いわゆるスポーツ実施率七〇%を達成するために、身近な地域でスポーツを楽しむスポーツ環境の充実を図ることが重要であるとして、市区町村のスポーツ施設の整備費に対する補助制度を今年度創設しました。
 こうした取り組みにより、市区町村との連携を図り、誰もが地域で気軽にスポーツに取り組める環境を整備し、都民のスポーツ活動を一層推進してまいります。

○島崎委員 市区町村のスポーツ施設整備を促進する本補助制度創設の意義は非常に大きいと思います。
 そこで次に、補助制度の詳細と今年度の取り組み状況について伺いたいと思います。

○三浦スポーツ施設担当部長 本補助制度は、市区町村が所有するスポーツ施設における競技スペースを拡大する工事、バリアフリー工事を対象としております。
 補助率は二分の一、ただし国庫補助との併用の場合の補助率は三分の一、補助限度額は一億円としています。
 今年度の予算額は二億円で、予算額を上回る申請があった場合には、予算の範囲内において、各事業の補助対象額の割合に応じて配分いたします。
 六月の市区町村に対する説明会を経まして、現在、申請内容の調査、確認を行っているところであります。
 今後、申請内容を十分精査の上、補助金を適切に活用し、地域におけるスポーツ環境の充実につなげてまいります。

○島崎委員 まさにこれまで、市区町村が待ち望んでいた制度が動き出したとのことですので、私も大変期待いたしております。
 一方で、市区町村からは、申請に当たっていろいろな要望もあったのではないかと思います。例えば、私の地元、武蔵野市の体育協会などからは、市が管理し、スポーツ団体等の市民団体に貸し出しをしている都立公園、多目的広場等の施設にナイター設備をつけてほしいとの声も上がっております。
 都では、これまで、屋外施設に照明等を設置する場合は補助対象にはならないと聞いておりますが、夜間でも利用できるようになれば、利用の時間帯が広がり、スポーツ実施率の向上にもつながります。このような工事も補助対象になるようにしてもらいたいと思います。
 せっかく創設されたこの制度が、市区町村にとってより効果的で使いやすいものとなるよう、今後とも検討していただくことを要望しておきます。
 次に、都の競技力向上の取り組みについて伺います。
 昨年九月に、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定し、それを契機に、日本中でスポーツの機運が高まっております。
 二〇二〇年東京大会に向けて、都は開催都市として、多くの地元選手がオリンピックの舞台で活躍できるような取り組みが必要であります。
 我が党の提案を受け、都が実施しているジュニア育成地域推進事業は、地域に根差したスポーツ活動を通じてジュニアの競技人口の増加に寄与しております。
 都は、この事業を含め、裾野の拡大からトップアスリートの強化まで一貫した競技力向上施策を実施していかなければなりません。
 そこでまず、都における競技力向上に向けた取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、東京育ちの選手が国内外の大会で活躍できるよう、競技力向上施策を推進しています。
 具体的には、裾野の拡大を図るジュニア育成地域推進事業のほか、ジュニア選手の発掘及び育成のため、中学二年生及び三年生を対象に、トップアスリート発掘・育成事業を実施するとともに、高校生アスリートを対象に、医科学的な観点を踏まえたテクニカルサポート事業を実施しています。
 さらに、国体を目指す選手の強化策として、国体候補選手強化事業などにより、競技団体が実施する強化練習や強化合宿等を支援するとともに、日本代表を目指す選手に対しては、今年度より新設した日本代表選考会出場選手強化事業による支援を行っています。
 こうした取り組みにより、先月開催された長崎国体において、東京都選手団は、男女総合成績は第二位、女子総合成績は二年連続で優勝を飾り、皇后杯を獲得することができました。

○島崎委員 都が東京育ちの選手の競技力向上施策を体系的かつ多角的に展開していることがわかりました。
 二〇二〇年東京オリンピックで活躍する選手を輩出する上で、ジュニア選手の強化は極めて重要であります。
 特にトップアスリート発掘・育成事業は、才能のある中学生を発掘し、短期間でトップ選手を育成できる事業だと聞いております。
 そこで、トップアスリート発掘・育成事業のこれまでの成果について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 トップアスリート発掘・育成事業は、ボート、ボクシング、レスリング、ウエートリフティング、カヌー、自転車、アーチェリーの七競技から適性のあるものを選択させ、専門的な練習を行い、修了後の競技団体が行う本格的な強化につなげるものでございます。
 本事業を修了した選手からは、国体やインターハイを初めとした全国大会に出場し、優秀な成績をおさめる者も出てきています。さらに、世界ジュニア選手権に出場した選手もおります。
 今後とも、一人でも多くの東京育ちのアスリートが東京オリンピックなどの世界の舞台で活躍できるよう、競技団体と連携して選手の育成を図ってまいります。

○島崎委員 二〇二〇年までわずかな期間で東京育ちのオリンピアンを育成するためには大変有効な事業だと考えております。今後、この事業をさらに充実させ、より多くのジュニア選手が活躍することを期待し、次の質問に移ります。
 二〇二〇年東京パラリンピックの開催決定を受け、都民の関心がこれまでになく高まっております。
 そこで、障害者スポーツについて伺いたいと思います。
 まず、都のこれまでの障害者スポーツ振興への取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 障害のある人にとってのスポーツは、体力の維持増進、楽しみやリフレッシュといった、障害のない人にとってのスポーツの効用に加え、リハビリテーション、外出やコミュニケーションの機会がふえることによる社会参加の促進など、多くの意義を有しています。
 そこで都は、平成二十四年三月に全国に先駆けて策定した東京都障害者スポーツ振興計画に基づき、三つの視点から障害者スポーツの振興を行っています。
 具体的には、一つ目として、障害者スポーツの理解促進や普及啓発、二つ目として、障害のある人が身近な地域でスポーツに親しめる環境整備や障害者スポーツを支える人材の育成、三つ目として、障害者アスリートの競技力の向上に取り組んでいます。

○島崎委員 障害者スポーツの振興について、計画的に行っていることがわかりました。
 障害のある人がスポーツを楽しむためには、市区町村など身近な地域の果たす役割が大きいと考えます。
 市区町村等が障害者スポーツに取り組んでいくに当たり、都ではどのような支援を行っているのか伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、市区町村等が障害者スポーツに取り組んでいくに当たり、さまざまな支援を行っています。
 具体的には、まず環境整備として、市区町村等が実施する障害者スポーツ事業の企画立案へのアドバイス、障害者スポーツ指導員の派遣、用具の貸し出しなどを行っています。
 また、市区町村等によるスポーツ教室などの実施例を紹介する事例集を平成二十四年に作成し、情報提供を行っております。
 今年度は、実施主体や対象となる障害種別を拡大するなど、より充実した内容で改定しているところであります。
 さらに、人材育成として、市区町村職員、スポーツ推進委員等を対象に、障害者スポーツへの理解を深めるセミナーや、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認の障害者スポーツ指導員養成講習会を実施しています。
 このほか、施設整備として、市区町村が所有するスポーツ施設をバリアフリー化する工事費への補助を今年度から実施しています。
 こうした市区町村等への支援を行うことにより、障害のある人が身近な地域でスポーツを楽しめるよう努めてまいります。

○島崎委員 障害のある方が身近な地域でスポーツを楽しむためのこうした取り組みが、さらなる裾野の拡大につながっていくことを期待しております。
 次に、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの事前キャンプについて伺います。
 過去のオリンピック・パラリンピックでは、開催都市や開催国において数多くの事前キャンプが実施されたと聞いております。例えば、二〇一二年ロンドン大会においては、世界各国の五百以上の競技チームがイギリス国内で事前キャンプを実施したとのことでありました。
 キャンプが行われた多くの地域において、地域経済の活性化、スポーツ実施率や地域イメージの向上、キャンプ実施国との交流の促進など、さまざまなよい効果があったとの調査結果もあります。
 東京は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催都市ではありますが、都内各地で事前キャンプを開催できれば、地域における開催機運の醸成や国際交流の進展につながるのではないかと考えております。
 そこで、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の事前キャンプを都内に誘致するために、都は市区町村に対してどのような支援を実施していくのか伺います。

○児玉大会計画担当部長 事前キャンプなどの大会関連事業が都内各所で実施されることは、開催機運の醸成や地域のPRに極めて重要であるとともに、地域の方々、とりわけ次代を担う若者が身近に国際交流を体験できる貴重な機会となるものでございます。
 都は、大会組織委員会が事前キャンプの要件を設定する前に、事前キャンプの誘致主体となる都内市区町村が準備し、候補地として応募する際の参考となるよう、ロンドン大会や福岡市における実例などについて、十月二十八日にJOC、JPCとともに説明会を開催し、情報提供を行ったところでございます。
 今後もJOC、JPC、大会組織委員会などと密接に連携し、引き続き必要な情報提供を行うとともに、市区町村の協力を得ながら、都内の候補地に関する情報を取りまとめて大会参加国へ積極的に発信するなど、さまざまな支援を実施してまいります。

○島崎委員 事前キャンプの決定権は、各国の選手団が有していると承知しております。
 今後、都が都内候補地の積極的なPRを実施するなど、市区町村を全面的に支援し、ぜひとも都内への誘致を実現させてほしいと思っております。
 一方、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催に向け、開催都市である東京都のみならず、日本全国の開催機運を盛り上げていかなければならないとも考えております。
 そのため、全国各地においても事前キャンプが実施されることが望ましいと思いますので、全国各地で事前キャンプが誘致できるよう、都が国や全国知事会などに必要な働きかけを行うことを要望いたします。
 次に、ラグビーワールドカップ二〇一九について伺います。
 十月二十一日、ラグビーワールドカップの開催都市として都が立候補することを知事が正式に表明しました。
 また、都議会でも、大会の東京招致と大会成功のため、十月二十二日に、我が党の内田議員を会長として、超党派で構成される東京都議会ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会成功議員連盟を設立したところでもあります。
 ラグビーワールドカップの日本開催は、二〇〇九年七月に決定されたものでありますが、この大会は、イギリスやニュージーランドなどのラグビー伝統国以外では初めての大会であり、大変意義のあるものであります。
 ラグビーワールドカップは、オリンピック・パラリンピック、サッカーワールドカップと並ぶ世界的なスポーツの祭典であります。オールジャパンでラグビーワールドカップを大成功させ、翌年の二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックにつなげていくために、議連としても都を後押ししていく体制が整いました。
 そこでまず、都がラグビーワールドカップの開催都市となることの意義について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 ラグビーワールドカップは、ラグビーのナショナルチーム世界一を決定する大規模な国際スポーツ大会であります。
 このような大会を東京で開催することで、スポーツ都市東京を世界にアピールし、都民のスポーツへの関心を高めることができます。
 東京オリンピック・パラリンピックのメーンスタジアムである新国立競技場が会場であり、二〇二〇年大会に向け、ロジスティック、警備、交通、ボランティア等の運営ノウハウを蓄積することもできます。
 また、都内で約八百六十六億円の経済波及効果も見込まれます。
 さらに、東京を起点として全国の各都市で行われるラグビーワールドカップをPRし、盛り上げることができます。

○島崎委員 ラグビーワールドカップの東京開催には大きな意義があることがわかりました。
 オリンピック・パラリンピックは東京が中心となりますが、ラグビーワールドカップは日本全国で開催され、オールジャパンでの盛り上がりが期待されております。
 また、東日本大震災の被災地である釜石市も、岩手県と共同で開催都市として立候補したところであり、ラグビーワールドカップは、被災地の復興を世界に発信する機会にもなります。
 ラグビーワールドカップを成功させることが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックのオールジャパンでの成功につながるものと考えます。
 そこで、ラグビーワールドカップ二〇一九へ向けたオリンピック・パラリンピック準備局長の意気込みを伺います。

○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長
ただいま理事ご指摘いただきましたように、東京都がラグビーワールドカップの開催都市となりますと、二〇一九年から二〇二〇年にかけまして、ラグビーワールドカップ、オリンピック・パラリンピックという世界最高峰の大規模国際スポーツ大会が連続して開催されることとなり、東京及び日本全国のスポーツムーブメントは、これまでかつてない大きな潮流と盛り上がりを見せることになります。
 また、二〇二〇年の大会に向けまして、さまざまな運営のノウハウを蓄積することができる絶好の機会でございます。
 このため、ラグビーワールドカップの開催都市の一つに東京が選ばれ、そして、全国の各都市とともに、ラグビーワールドカップ日本大会を成功させることができますよう、都議会の皆様と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
 そして、ラグビーワールドカップを、翌年開催されます二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの成功に確実に結びつけてまいります。

○島崎委員 局長から大変強いお言葉をいただきました。ラグビーワールドカップを成功させるため、全力で取り組んでいただくことを期待し、質問を終わります。

○伊藤委員 私からは、まず、地域スポーツについて質問してまいりたいと思います。
 日本では、学校教育のクラブ活動でスポーツをした後、学生を卒業いたしますと、多くの人がスポーツから離れてしまう傾向が見受けられるわけであります。
 そういっている自分自身も、学生が終わりまして社会人となってからは、本当に意識しないとスポーツをしない、体を動かさない。こういうのが現状だと思います。
 オリンピック・パラリンピック準備局の事業概要からは、地域の日常的なスポーツ活動の場として、地域スポーツクラブの支援等に非常に力を入れていることがわかります。気軽にスポーツに親しめる場として、地域スポーツクラブは大変に意義があると私は考えます。
 そこでまず初めに、身近な地域で日常的にスポーツができる地域スポーツクラブをこれまで以上に設置促進、また、支援すべきだというふうに考えますけれども、都はどのような取り組みを行っているのか伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 地域スポーツクラブは、地域住民が主体的に運営し、子供から高齢者、障害者を含め、誰もが多種目のスポーツを身近な地域で楽しみ、交流を図る場として、地域におけるスポーツの推進に欠くことのできない存在であります。
 平成二十五年三月に策定した東京都スポーツ推進計画では、地域スポーツクラブについて、全区市町村での設立を目指すとともに、既に設立した区市町村においては、クラブの複数設置を推奨しています。
 地域スポーツクラブの設立を一層促進するために、都において、地域スポーツクラブの設立、育成の支援を担う東京都広域スポーツセンターと連携して、クラブ設立の理解促進を図るセミナーの開催や専門家による訪問相談等を行うなど、きめ細かな支援を行い、十月末時点で、都内四十八地区において百十八クラブが設立されています。

○伊藤委員 全区市町村での設立を目指すということでございました。また、まだない区市町村もあるというふうに聞いておりますので、ぜひ引き続き、この地域スポーツクラブの設立に向けた支援を進めていただきたいと思います。
 都においても、着実に地域スポーツクラブの設立が進みつつあるわけでありますが、一方、ヨーロッパの多くの地域では、日常的にスポーツ活動をする場がこの地域スポーツクラブであります。
 そこでは、それぞれの地域スポーツクラブが特色を持って、中にはオリンピックに出るようなアスリートを育成するクラブもありまして、そのアスリートを地域を挙げて、地域の代表として、地域で、みんなで応援をして育てているというのがヨーロッパの地域スポーツクラブだというふうに聞いております。
 そこで、都においても、各地域に特色ある地域スポーツクラブを育成支援することが重要であると考えますけれども、都の所見を伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 都には、ビジネス街、住宅街、自然あふれるエリアなど、それぞれ特色ある地域があります。その地域の特色を生かした地域スポーツクラブを設立、育成することは、地域におけるスポーツ活動を推進する上で重要でございます。
 そこで都は、地域スポーツクラブサポートネットのホームページ上において、特色あるクラブの取り組みを紹介するほか、スポーツ指導者を派遣するなど、さまざまな支援を行っています。
 現在、都内において、地元のイベントや行事に積極的にかかわり、地域との交流を重視するクラブや、海外遠征するなど競技のレベルアップを目指すクラブ、また、カヌー教室など地域の自然を活用したプログラムを実施するクラブなど、特色ある地域スポーツクラブが設立されています。
 今後とも、地域スポーツクラブがより多くの都民に親しまれ、身近なスポーツの拠点としての役割を果たせるように取り組んでいきます。

○伊藤委員 多くの都民、国民には、これまでなじみの薄かった地域スポーツクラブを、今後は誰もが親しめる地域スポーツクラブ、そしてまた、特色ある地域スポーツクラブに発展できるよう、都は全力で支援していただきたいと要望いたします。
 次に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、ボランティアについて質問いたします。
 私のもとには、子供さんから青少年、また高齢者まで、さまざまな立場、さまざまな年代の多くの方から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックでは何らかの形でボランティアをしたいと。あるいはかかわりたい、お役に立ちたいという声がたくさん寄せられております。
 一口にボランティアといってもさまざまで、多様なボランティアがあると思います。
 私は、二〇一二年ロンドン・パラリンピックに行かせていただきましたけれども、そこでは、大会会場から幾つか離れた駅に案内ボランティアの方がいらっしゃいました。
 また、会場に入る手前でありますけれども、会場近くにも多くのボランティアがおりました。
 さらに、大会の会場に入れば、運営のボランティアや、パラリンピックでありましたので、障害者をサポートする、そういうボランティアもおりました。
 そこで、都民がわかるように少し整理をする意味で伺うわけでありますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、どのようなボランティアが必要となるのか、見解を伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会でのボランティアの種類は、大きく二つに分けられます。
 一つは、大会会場及びその周辺で競技運営や会場案内、輸送、セキュリティーなどの大会運営そのものを担う大会ボランティアでございます。
 もう一つは、空港や主要駅、観光スポットなどで観光、交通案内を行う都市ボランティアでございます。
 大会ボランティアは大会組織委員会が、都市ボランティアは開催都市である東京都がそれぞれ募集、選考、育成及び運用を行ってまいります。

○伊藤委員 都では、既に外国人旅行者に対して観光案内を実施する観光ボランティアや、簡単な英語を使って外国人とコミュニケーションを図る外国人おもてなし語学ボランティアなど、さまざまなボランティアの育成事業を行っております。
 オリンピック・パラリンピック準備局においても、今や国際的なレースとして有名になった東京マラソンで数多くのボランティアを活用しておりまして、高く評価しているところであります。
 そこで、東京マラソンでは、どのようにボランティアの育成に取り組んできたのか、また、ボランティアの募集に当たり、どのような要件を設定したのか、見解を伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 東京マラソンは、現在一万人を超えるボランティアで支えられています。
 ボランティアは、核となる約六百人のリーダーと約一万人のメンバーなどから構成されています。
 ボランティアの育成についてでありますが、ボランティアリーダーに対しては、リーダーとして必要な知識やノウハウを習得できるよう、コミュニケーションや障害者への対応技術に関する講習会などを実施しています。
 また、初めて参加するボランティアメンバーに対しては、初心者ボランティア活動セミナーを実施しています。
 ボランティアメンバーを募集するに当たっては、申し込み条件として、十五歳以上であること、ボランティアの説明会に参加可能であることなどとしています。
 東京マラソンのボランティアに対する関心は年々高まっており、二〇一四年大会では、公募開始の翌日には定員に達し、締め切られるほどの状況でございました。

○伊藤委員 東京マラソンにおいては、まず核となるリーダーを育成して、そこにボランティアメンバーを配置して、さらに知識や資質の習得を図っていくという、こうした経験と実績を積み上げているということでございました。ぜひとも、今後もこうしたノウハウをさらに積み上げていただきたいというふうに思います。
 東京マラソンのボランティアは約一万人ということでありますけれども、二〇二〇年大会では、その何倍もの数万人とも見込まれているボランティアが必要となると思います。
 都は今後、どのようにこうした大勢のボランティアを確保して、また、育成していくのか、見解を伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 二〇二〇年大会に向けまして、大規模かつ質の高いボランティアを確保していくためには早期の取り組みが必要となります。
 そのため、今後も関係各局でボランティア育成事業をさらに推進していくとともに、区市町村などを含め、ボランティアを育成している関係機関との連携を図り、二〇二〇年大会のボランティアとなり得る方々の裾野を広げてまいります。

○伊藤委員 先ほど申し上げましたけれども、二〇一二年のロンドン・パラリンピックのときに、本当にさまざまなボランティアの方々がいらっしゃいました。中には、駅におりると、指の形をしたスポンジの大きいやつで、恐らく外国語がしゃべれないのかもしれませんけれども、明らかに日本人だというふうにわかると、ご案内をしてくださるのに、その大きなスポンジでこうやって指を指してくれて、こっちに行けばいいんだよということを教えてくださる。恐らくこのロンドンのまちの一主婦の方なんでありましょうけれども、本当に市民ボランティアが活躍していたのを目の当たりにいたしましたし、ましてやこの二〇二〇年大会では、専門性の高いもの、あるいは語学が求められるものなど、本当にさまざまなボランティアが必要になると思います。
 どのようなボランティアがあって、どのような要件が求められるのか、そして、どのようにしたらボランティアになれるのかということについて、都民の皆様、特に青少年はこの情報を今求めております。今後、詳細にボランティアの種類や求められる要件を検討していくことになると思いますけれども、適宜、都民に情報提供を行っていただきたいと思います。
 私は、オリンピック・パラリンピックのレガシーは、決して建物だけではないと思います。冒頭申し上げた二〇二〇年東京大会では、何らかの形でボランティアとしてかかわりたい、お役に立ちたいといってくださる多くの都民、国民こそ、つまり人材こそがレガシーであると思います。
 そこで、大会終了後、こうしたボランティア人材やボランティア文化を東京大会のレガシーとしてどのように残していくのか伺いたいと思います。

○児玉大会計画担当部長 二〇二〇年大会でのボランティアの活用のみならず、二〇二〇年大会を契機に醸成される都民のおもてなし精神やボランティア文化を、レガシーとして都市に定着させていくことが重要でございます。
 二〇一二年ロンドン大会では、大会終了後もレガシーとして、夏季及びクリスマス期間に、空港や観光名所におきましてボランティアが活躍していると聞いております。
 都におきましても、大会終了後も幅広い市民活動を支援し、多くの都民の方々が積極的にボランティア活動に取り組めるよう検討を進めてまいります。

○伊藤委員 二〇二〇年まであと六年を切りました。会場、建物もそうでありますが、人材は急に育たないというふうに思います。
 ボランティアを望む方々が、何を頑張れば何のボランティアになれるのか。なるべく早期に、こうした方々が希望と目標が持てるよう、都はしっかりと準備を進めていくことを重ねてお願いし、質問を終わります。

○里吉委員 まず初めに、資料を用意していただきありがとうございます。
 私からは、まず障害者スポーツの振興について伺います。
 都は、二〇一二年三月に東京都障害者スポーツ振興計画を策定し、障害者スポーツ振興の本格的な推進に着手しました。
 昨年は、国民体育大会、全国障害者スポーツ大会を一つのスポーツの祭典として、スポーツ祭東京二〇一三を開催しました。二〇二〇年の東京パラリンピックに向けて、ますます障害者スポーツが注目されています。
 振興計画には、障害者スポーツには、障害のある人が身近にスポーツを実践できる場の確保や、障害者スポーツを支える指導員等の人材の育成など、さまざまな課題があると書かれています。
 そこでまず、障害のある人が身近にスポーツを実践できる場の確保について伺います。
 障害のある方がスポーツを行う場をふやすために、東京都は障害者スポーツ地域開拓推進事業を進めてきたと伺っていますが、どのような事業なのか、また、その実績について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 地域開拓推進事業は、東京都障害者スポーツ協会に配置した地域開拓推進員が、区市町村や地域スポーツクラブ等を訪問し、スポーツ教室等の実施を支援するものであります。
 平成二十五年度においては、五十二の障害者スポーツ事業を支援しています。

○里吉委員 今ご答弁いただきましたとおり、東京都障害者スポーツ協会などにいらっしゃる地域開拓推進員の方が、区市町村や地域スポーツクラブ、福祉施設等に出向き、障害者スポーツの相談や企画の提案、連携、共同し、事業を支援しているということも伺いました。
 また、区市町村に配置されていますスポーツ推進委員とのネットワークを構築し、地域における障害のある人のスポーツ環境の掘り起こしなども行っていると伺いました。
 障害者スポーツ協会の方にも伺ってまいりましたが、以前に比べれば、障害者スポーツを広げるという点では、本当にいろいろとできるようになったとのことでした。
 ご答弁で五十二事業ということでしたが、障害者スポーツ協会と北区、多摩の二カ所の障害者スポーツセンターの地域振興事業で、ほとんど全ての区市町村に出向いているということでした。
 東京都障害者スポーツ協会と懇談して、今後の課題について伺う中で、地域での障害者スポーツ振興に当たって、総合型地域スポーツクラブの役割が期待されているが、多くのクラブでは、障害のある方とのスポーツを行った経験がないために、取り組むのは大変だと伺いました。
 そこで、総合型地域スポーツクラブで、障害のある方も含めた取り組みを進めるために、都としての支援が必要ではないかと感じましたが、このことについて都の見解を伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、地域スポーツクラブにおける障害者スポーツの取り組みを進めています。
 具体的には、地域開拓推進事業を通じて、地域スポーツクラブが実施する障害のある人も参加できるスポーツ教室等を支援しています。
 また、地域スポーツクラブの関係者を対象とした障害者スポーツに関するセミナーの開催により、障害のある人もない人もともに楽しめるスポーツや指導方法を紹介しています。
 さらに、取り組み事例集の作成により、ほかの地域スポーツクラブの障害者スポーツの取り組みについて情報提供しております。

○里吉委員 さまざまな支援を始めているということでしたけれども、実は財政的な支援も必要ではないかという話もありました。
 地域スポーツクラブは自主運営ですから、運営自体が大変だということ。また、現状では、障害のある方からも一般と同じ額の会費を集めることに対して、減免できないか、障害者加算のような補助はできないかなど、現場ではいろいろな要望が出ていると伺いました。これは、今後の課題として検討していただきたいと思います。
 次に、障害者スポーツを支える指導員等の人材の育成について伺います。
 障害者スポーツ指導員とは、日本障がい者スポーツ協会が認定する資格で、平成二十六年三月三十一日現在、全国で二万千五百八十七名いらっしゃるとのことです。
 文科省の委託研究調査によれば、二〇一一年度の障害者スポーツ指導員数は全国で二万千九百二十四人、そのうち東京都は千六百四十一人、人口比で〇・〇一三%。全国平均が〇・〇一七%ですから、まだまだこれからの状況だと思います。
 障害者スポーツ指導員は、区市町村への配置はこれからという状況なんですね。各自治体の担当部署の職員の方やスポーツ推進委員の方、そして総合型地域スポーツクラブで活動している方の中にも少しずつ指導員がふえていると聞きました。
 都としてさまざまな研修を行っていると伺っていますが、その実績と課題を伺いたいと思います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、区市町村職員やスポーツ推進委員、地域スポーツクラブの関係者を対象に、障害者スポーツへの理解を深めるセミナーを実施しており、平成二十五年度においては、全三回、延べ百五十一人が受講しています。
 さらに、今年度からは、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認の障害者スポーツ指導員養成講習会を実施し、九十人が受講する予定でございます。
 課題としては、受講者が実際にスポーツ教室を実施しようとする際に不安の声が多いということがあります。このため、地域開拓推進事業等を通じて、実施のサポートにも努めております。

○里吉委員 資料でいただきました区市町村別の障害者スポーツ指導員の配置なんですが、これは区市町村立スポーツ施設への配置ということでいただいたので、このような数になっています。
 地元の世田谷区ではまだ配置がないので、担当者に話を聞きましたところ、担当課長初め、スポーツ推進委員の方など、都の講習を受けたということでした。ただ、施設には配置できていないということで、ここには世田谷区ということは書いていないということがわかりました。
 文科省の委託調査でも、全国の数字ですが、障害者スポーツ指導員のうち、スポーツ関係の施設、機関等のスタッフとして働いている方は七・六%、障害者スポーツセンターのスタッフが二・七%と、スポーツ施設で働いていらっしゃる方は一割程度でした。
 また、資格を持っていても、そのスポーツ施設が障害者スポーツを意識していなければ、必ずしも資格を活用するような仕事をしているわけではないと伺っています。
 また、現在の区市町村立スポーツ施設は、指定管理者制度となっている場合が多く、委託内容に障害者スポーツが位置づけられていないと、地域開拓推進事業として連携していくのが難しい。体験教室など単発のイベントはできても、継続していくのは難しいとも伺いました。
 障害者スポーツセンターを視察したときに伺ったのですが、適切な指導をしてくれる人がいれば、バリアフリーや特別の設備や用具がなくても、一般の方と同じ用具で同じようにスポーツを楽しめるようになる、そういう障害者の方もたくさんいらっしゃるということでした。
 そういった点では、指導員を配置し、その力を生かしてもらうことは重要だと感じました。
 資料のとおり、区市町村立スポーツ施設への障害者スポーツ指導員の配置はまだまだこれからですが、目黒区の五十人となっているのは、指定管理者制度で配置を条件としているためということで伺いました。
 このように、障害者スポーツ指導員の配置や障害者スポーツを位置づけることを指定管理者委託の条件にするなどのこともぜひ区市町村に啓発していただいて、区市町村における障害者スポーツを推進していただきたいと思います。
 また、都立体育施設における障害者スポーツ振興ですが、障害者スポーツセンター以外の都立施設でも障害のある方がスポーツを楽しめるような取り組みが進められることが重要だと考えます。
 駒沢オリンピック公園総合運動場や東京体育館などでは、どのような取り組みを行っているのか、また、障害のある方が一人でも参加できるようなものがあるのか伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 今年度におけます主な障害者スポーツ振興の事業といたしまして、東京体育館では、車椅子バスケットボールを体験する障害者スポーツ理解促進事業や、水泳を体験する障害者ふれあいスポーツ交流会。また、駒沢オリンピック公園総合運動場では、障害者サッカークリニック。その他、東京武道館では、障害者のための初めての武道体験。有明テニスの森公園テニス施設では、有明の森スポーツフェスタの中で車椅子テニスを体験できるイベントを計画、実施しております。
 これらの事業は、いずれも障害者の方々が一人でも参加できるものでございます。

○里吉委員 さまざまな都立施設でも障害のある方のスポーツに取り組んでいることがわかりました。
 障害のある方がスポーツを始めようとするときに、仲間が見つからないからできないということを時々伺いますが、今紹介していただいたものは、一人でも参加可能ということでした。体験教室のようなものが中心だとは思いますが、障害のある方のスポーツへの導入として大切だと思います。
 あわせて、これは要望になりますが、障害のある方が一人で参加できる教室でも、そこまで行くには、家族など介助する人が必要です。体験教室が平日の昼間ですと、家族が仕事を休まなければ連れていけないなど、参加が難しい方が多いそうです。土曜の午後、日曜の午前など、そういう時間帯でも障害のある方のスポーツ教室を行ってほしいという声がありましたので、ご検討いただきたいと思います。
 また、ご答弁いただきました都立体育館施設での企画も、現状では障害者スポーツ協会の方が出向いていって、一緒に企画、運営をしていると伺っています。障害者スポーツセンター以外の都立施設でも、ぜひ自力で障害者スポーツの企画などができるよう支援をお願いしたいと思います。
 次に、都の二つの障害者スポーツセンターについて伺います。
 障害者スポーツセンターについては、第二回定例会で改修計画のご報告があり、私も北区の東京都障害者総合スポーツセンターを視察し、多摩障害者スポーツセンターもあわせて、利用者や障害者団体の方などのお話も伺って、改善に当たっての要望や休館期間をできるだけ短くしてほしい、代替施設なども確保してほしいということも述べさせていただきました。
 先日は、改めて多摩の障害者スポーツセンターも視察させていただきました。これからの改修に向けてさまざまな課題があると思いますが、第二回定例会に引き続き、利用者の方などから伺った声なども踏まえながら幾つか質問させていただきます。
 第一に、多摩障害者スポーツセンターの体育館についてです。
 体育館を視察させていただきましたら、競技スペースが一面の体育館なのですが、テニスをやっていらっしゃる方もいれば、アーチェリーをしている方もいる。隅の方では、移動式の鏡を持ち出してダンスの練習をされている方もというふうに、同じ一階の一つの体育館スペースで幾つものスポーツに同時に取り組まれていました。
 障害のある方が、それぞれのニーズに合わせて、指導員の方のサポートを得ながら多種多様なスポーツに取り組まれているということがよくわかり、とても印象的でした。
 体育館そのものはそんなに広くないんですけれども、よく見ますと、体育館の壁の方に網が張られていて、その後ろにバランスボールなどの運動器具が置いてありました。伺いますと、特に体育館の倉庫が狭過ぎて運動器具の置き場がなくて困っているというお話でした。
 実際に見せていただきましたが、体育館の横の倉庫は、本当に物が天井までびっしりで、体育館の方にも椅子など、中に入らないということで出されている状態でした。
 車椅子バスケなどを行うときに特別仕様の車椅子が必要になりますが、これが高いということで、寄贈されたものや、施設で買ったものを使って体験、車椅子バスケットをしてもらうということで、それが本当にたくさん置かれていました。
 障害に合わせてスポーツをするには、さまざまな道具が今後もふえていくと思うんですが、今使っているものの中で処分できるものは一つもないんだと。全部使っていますというお話だったんですね。
 改修の際には、少なくとも倉庫を拡大するなり、別につくる。こうして体育館を全面、少なくともきちんと使えるようにしていただきたいと思うんですけれども、都の見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 多摩障害者スポーツセンターは、建築から三十年が経過をし、この間に施設として必要な備品や器具がふえ、一部は倉庫に入り切らずに、体育館内に置かざるを得ない状況となっております。
 新たな収納場所の確保につきましては、今年度取りまとめました改修計画の中で既に検討を行っております。

○里吉委員 今後検討ということですが、せっかく改修するわけですから、ぜひ倉庫のスペースを確保して、体育館の床に出ている器具を全部しまえるように、体育館のスペース全て使えるようにしていただきたいと思います。
 それから、資料4、用意していただきましたが、それぞれの障害者のスポーツセンターの改修に当たって、ニーズ調査を資料でいただきました。
 多摩も総合も、この主な要望のところを見ますと、両方とも駐車スペースの拡張ということがありました。具体的にどのように考えているのか。総合と多摩、どちらも駐車スペースをふやすべきと考えますが、見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 平成二十四年度に実施いたしました東京都障害者スポーツセンター利用者ニーズ調査では、駐車スペース拡張の声があるということは承知してございます。
 本年六月にお示ししました改修計画の中でも、駐車スペースの拡張を改修に当たっての具体的事例の一つとして既に掲げており、総合につきましては、拡張の方向で検討いたしております。
 多摩のセンターにつきましては、施設の面積という制約条件のある中でどのような工夫が可能なのか、今後検討を行ってまいります。

○里吉委員 総合の方はふやす方向ということですが、ぜひそれは一台でも多くふやしていただきたいんですが、多摩についてはまだこれからだと思うんですね。十分に検討して、ふやせるよう工夫してほしいと思います。
 敷地内が難しい場合は、隣接した土地に設けるなどの方法も考えられるかもしれません。車椅子の方などは難しいかもしれませんが、障害の状況によっては少し離れたところの駐車場でも可能な方もいらっしゃるのではないかと考えますので、その点も含めて十分に検討をお願いしたいと思います。
 それから、多摩と総合、二カ所の障害者スポーツセンターの利用者の中には、このセンターがあるからスポーツを継続しているという方も少なくないと伺いました。
 多摩障害者スポーツセンターでは、三・一一の後、短期間の休館があったんですけれども、その間にも早く再開してほしいという声がたくさん寄せられました。私たちのところにも、いつ再開するのかという問い合わせがありました。
 ある利用者の方は、毎日リハビリと思って通っていたけれども、スポーツ施設が休館になって、それまで歩けていたのが車椅子になってしまったと伺いました。
 また、知的障害のお子さんは、習慣が途切れてしまったために、もう行きたくないとなってしまったと伺いました。
 スポーツ施設の存在は、障害のある方にとって、スポーツを楽しむというだけではなくて、リハビリをして身体機能を維持することや、スポーツの場が唯一の社会参加の場になるなど、障害のない方以上に大切な役割を果たしていると私も実感しました。
 どちらも一定期間の休館が予定されていますが、代替施設の用意や、一部だけでも使えるようにしながら改修するなど、利用者の方がスポーツを継続して行えるように都として取り組んでいただきたいと思います。
 これは、第二回定例会でも質問させていただきましたが、本当に切実な要望になっておりますので、改めて見解を伺いたいと思います。

○三浦スポーツ施設担当部長 工事に伴う休館期間中の利用者のスポーツ環境の確保につきましては、今後、基本設計及び実施設計を行う中で、利用者や工事全体の施工計画への影響も勘案し、休館時間が必要最小限となるよう施工計画を検討いたします。代替施設が必要な場合には、他の公立施設に対しまして受け入れを働きかけるなど、利用者対策を講じてまいります。

○里吉委員 第二回定例会でお伺いしたときは、工事全体の施工期間の影響も勘案し、適切な期間を設定というお答えでしたが、今回、必要最小限となるよう検討ということで、努力はしていただいているんだというふうに受けとめたいと思います。
 できれば、休館期間がないのが望ましいのは明らかです。利用している方が継続してスポーツを行えるよう、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 また、障害者スポーツセンターには、椅子などがたくさん置いてあるラウンジや宿泊施設があります。
 例えば、ラウンジは、一見スポーツには直接関係ない施設のように見えますけれども、利用者の方々が休憩したり、サークルなどの打ち合わせをしたり、交流したり、スポーツ活動や社会参加にとって必要な空間となっています。改修に当たっては、スポーツをする面積の拡大も重要ですが、こうしたラウンジなどの部分も狭くするのではなく、利用者や関係者の意見も聞いて計画を検討していただきたいと思います。
 また、宿泊施設なんですが、シングルやツインだけでなく、宿泊している方々が集まり交流できる和洋室のような設備も重宝しているという声も伺いました。利用者の声を踏まえて、この計画については慎重に検討していただきたいと思います。
 さらに今後、パラリンピック開催を控え、競技スポーツとしての障害者スポーツの充実も重要になってくると思います。
 オリンピック会場建設では、オリンピック競技会場建設のために、都民が日常的に使用している野球場やテニス場などを潰す計画であることが問題となり、現在、見直しが行われています。
 障害者スポーツでも、障害者スポーツへの参加を促進し、裾野を広げることと、競技スポーツとしての障害者スポーツの支援の両方を対立させることなく、どちらも充実させていただきたいということをお願いしておきます。
 障害のある方だけでなく、障害のない方にとっても身近なスポーツ施設の増設が強い要望です。私も昨年の事務事業質疑で区市町村への支援を求めました。今年度からようやく自治体への施設整備費補助がスタートしたことは大変重要です。
 今年度からスタートした区市町村施設整備費補助について、現在までの実績はどうか。来年度以降について、さらに拡大すべきと考えますが、見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 区市町村スポーツ施設費整備費補助につきましては、六月の区市町村に対する説明会を経まして、現在、申請内容の調査、確認を行っているところであります。
 来年度以降につきましては、まず今年度の申請状況等を勘案し、鋭意検討してまいります。

○里吉委員 まだ確認中ということで、件数はわからなかったわけですが、来年度以降は都が施設整備費補助を行うということで、積極的に施設の拡充を進める自治体もふえてくることが期待できるのではないかと思います。
 今年度の予算は二億円でスタートいたしましたが、ぜひ拡大していただくよう求めておきます。
 最後に、東京体育館についての利用にかかわって幾つか質問いたします。
 東京体育館のメーンアリーナの利用についてです。
 アマチュアスポーツ団体の方から、最近、国際大会やさまざまなイベント利用がふえている中で、アマチュアスポーツ団体の利用がしづらくなっていると伺いました。
 東京体育館は、二〇一二年に大規模改修を行いまして、この改修前の比較なんですが、二〇〇八年と二〇一一年の利用件数を比較しますと、スポーツ団体の利用が四十六件から三十件に減っています。国際大会やイベントは、五十二件から六十五件へふえています。こうした状況が続く中で、都民のスポーツ要求に応えられなくなっているということは明らかじゃないかと思うんですね。
 例えば、アマチュアスポーツ団体が毎年夏休みに行っている中学生や高校生対象の大会があるんですが、昨年は第十六回目の開催だったそうですが、会場を確保できた量に比べ、参加の申し込みがとても多く、仕方なく十二もの学校やクラブの参加を断ったそうです。
 それだけ人気のある大会ということで、会場をもっと確保していきたいと主催者団体の方はおっしゃっていましたが、ついに来年度の予約では、夏休み期間中に予約することができなかったそうです。この大会は、実際に夏休み中の中学生、高校生が参加する大会ですから、期間はどこでもいいから夏休み中に開きたかったわけですね。
 アマチュアスポーツ団体に比べて、国際大会や都主催の大会の方が大会利用の優先順位が高いために、国際大会などがどんどんふえていくと、結果としてアマチュアスポーツ団体の利用が減ってしまうということになってしまうと思うんです。
 このことについて、都はどのように認識しているのか、まず伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 都立体育施設は、地域や区市町村を超える全都、全国的なスポーツ大会や国際大会も開催できる広域的な機能を重視した施設として整備をしております。
 このようなことから、施設の利用に当たりましては、大規模な大会を優先せざるを得ませんが、できるだけ多くの団体の方々が利用できるように調整しております。

○里吉委員 全国的な大会や国際大会が開催できる施設だから大規模な大会を優先せざるを得ないという答弁でしたが、国際大会などは、メーンアリーナも観覧席も含め、全部利用して行うわけですから、一番大規模な大会です。それを優先するというふうになったら、日程が重なったら、中高生のスポーツ大会は調整するといっても、優先度では必ず低くなってしまうというわけですね。ことしの利用は、八月下旬の平日の二日間でしたが、来年はそれすらもとれなかったということです。(発言する者あり)
 国際大会と都民のスポーツのどちらを優先するかということではなくて……
   〔発言する者あり〕

○小竹委員長 お静かにお願いします。

○里吉委員 どちらも大切なわけです。どちらのニーズにも応える必要があります。(発言する者多し)
 アマチュアスポーツ大会なら、区市町村の施設でも大きな施設であればできるというものかもしれませんが、区市町村の施設は、区民利用や区内のスポーツ大会優先ですから、やはり全都規模の大会などのスポーツ要求に応えるのは都立体育館の役割だと思います。
 東京の人口当たりのスポーツ施設数は、全国の水準と比較しても少ないわけです。こうした問題を解決するためには、スポーツ施設をふやすことも必要です。
 現在建設中の武蔵野の森総合スポーツ施設のアリーナが完成するにも数年かかるわけですから、当面の対策として国際大会の利用について枠を設けるなど、検討する必要があるのではないでしょうか。見解を伺います。
   〔発言する者多し〕

○小竹委員長 お静かに願います。

○三浦スポーツ施設担当部長 先ほど答弁申し上げましたとおり、施設の機能を最大限に活用できるよう調整しているところでございます。

○里吉委員 今回、例に挙げました大会は、中高生の大会ですから、中学生、高校生は毎年楽しみにしています。卓球大会です。できないとなれば、本当にがっかりすると思います。東京体育館として優先利用できる団体と位置づけている、そういう団体ですから、それにふさわしい配慮をお願いしたいと思います。
 次に、東京体育館のメーンアリーナの利用料の料金について、附属設備の一つである特別照明設備の料金について伺います。
 この特別照明設備は、どういうときに使用するのか伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 特別照明設備は、一般的な利用において使用する照明とは別に、競技の性質など、照度を上げる必要がある場合に使用する照明設備のことであります。

○里吉委員 競技の性質など、照度を上げる必要がある場合というのは、主には大会などを行う場合に、決められた明るさにしなければならないときだというふうに思います。
 特別照明設備は、資料3にいただきましたけれども、七百五十一ルクス以上だと四時間八千六百円、千五百一ルクス以上だと四時間二万三千円の利用料金がかかります。
 しかし、大会のときに必要な明るさなので、一日メーンアリーナを借りていても、最後の夜間利用のときは、後半二時間は片づけなどで特別照明は切っていることが多いそうです。
 そこで、特別照明の使用単位を、現行の四時間単位から一時間とか二時間に細分化してほしいという要望がさまざまな利用団体から出されています。ぜひ検討していただきたいのですが、見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 東京体育館のメーンアリーナなど、団体による占用利用に供する施設におきましては、使用単位を午前、午後、夜間の三区分、各四時間単位とし、それぞれについて利用料金を設定しております。
 照明設備は、アリーナの利用に合わせて貸与、お貸しするものであり、照明の点灯時間にかかわらず、メーンアリーナの使用単位と合わせて四時間単位での料金設定としております。

○里吉委員 占用利用に供する施設ということで、同じ使用単位で利用料金を設定しているからできないというお答えでしたが、アマチュアのスポーツ団体からすれば、せめて二時間の設定があれば、八千六百円が四千三百円で済む。二万三千円が一万千五百円で済むと。その差は本当に大きいわけです。
 照明設備の利用料とは、いわば電気代なのですから、使わなかった分は払わなくてもいいようにしてほしいというのは至極もっともな要望だと思います。
 小田原アリーナなど、一時間単位での料金を設定している施設も実際にあるわけです。スポーツを楽しむ人をふやすには、経済的負担の軽減も大切な要素です。
 今回の要望は、料金の引き下げを求めるものではなく、せめて二時間しか使わないで済むときには二時間分の料金にしてほしいというものですから、ぜひ検討していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

○今村委員 私からも質疑をさせていただきたいと思います。
 二〇一三年九月八日、一九六四年以来、五十六年ぶりの二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定してから、はや一年が過ぎました。
 先月末には、オリンピック・パラリンピック準備局にご協力いただき、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの競技場建設予定地などを初め、二〇一九年ラグビーワールドカップのこともあわせ、都議会民主党で視察してまいりました。
 現地での説明はもちろん、オリンピック・パラリンピック準備局を先頭に、大会成功に向けて都庁全体で準備を進めていることもご説明いただき、職員の皆様には感謝と敬意を表します。
 さて、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を成功させるには、関心の高いオリンピックはもちろんのこと、パラリンピックや文化事業の成功が大変重要になります。
 今回の委員会では、障害者や、また、パラリンピックに焦点を当てた質疑を行いたいと思います。
 そこでまず、パラリンピック大会開催に向けた招致決定後のこれまでの取り組みについて伺い、あわせて今後の取り組みについての決意を伺います。

○児玉大会計画担当部長 都は、昨年九月に、全庁を挙げて大会準備に取り組む体制を整備するため、庁内各局で構成する大会実施準備会議を設置いたしました。
 本年一月には、JOCとともに大会組織委員会を設立し、事務局へ職員を派遣するなど、同委員会を全面的に支援してまいりました。
 また、国際パラリンピック委員会が行うオリエンテーションセミナーや、ソチ大会オブザーバープログラム等に参加し、大会運営の知見を得たところでございます。
 今後も引き続き、大会組織委員会と緊密な連携を図りながら、大会開催に向けた準備を着実に推進してまいります。

○今村委員 着実にしっかりと準備を進めていること、東京大会の成功への力強い決意もお聞かせいただきました。引き続き着実に準備を進めていただきますように、そして私も、都議会民主党も全力で皆さんとともに協力してまいります。
 さて、大会の成功には、東京都民はもちろんでありますけれども、日本全国の方々に、二〇二〇年東京大会に向けた大きな関心と協力をしていただかなくては成功はあり得ません。
 また、東京都体育協会は当然ながら、東京都障害者スポーツ協会など関係団体、都内市区町村の取り組みも大変重要です。
 そこで、パラリンピック大会開催成功に向けた機運醸成にどのように取り組むのか伺います。

○矢部準備会議担当部長 二〇二〇年パラリンピック大会の成功に向けて、都として積極的にパラリンピック大会の開催機運醸成を図ることが必要であると認識しております。
 都は現在、東京都提供番組などメディアを活用し、パラリンピック競技の普及啓発に取り組んでおります。
 また、今年度実施している一九六四年東京オリンピック・パラリンピック五十周年記念事業において、日本パラリンピック委員会と連携して、リーフレットやパネル展等の中でパラリンピックのPRを展開しております。
 さらに、東京都障害者スポーツ協会と連携し、市区町村等へのパラリンピアン出前事業を実施し、障害者スポーツの理解促進を図っております。
 今後とも関係団体や市区町村等と密接に連携し、パラリンピック大会の開催機運醸成に向けて取り組んでまいります。

○今村委員 引き続きの取り組みに期待しております。
 二〇二〇年東京大会の開催に当たりまして、世界中の国々が日本を中心に事前のキャンプを行います。
 この事前キャンプが行われる自治体では、大会開催成功に向けて機運も高まりますし、経済効果などにも期待が寄せられています。
 そのため、まずは、事前キャンプを予定している国々が日本で、さらには私たちの東京に来ていただけるようにすることは大変重要です。
 オリンピアン、パラリンピアンにとってよりよい競技環境を提供する東京大会では、競技を二十三区中心に開催しますが、事前キャンプを行っていただくには、緑豊かな多摩地区の環境は大変すばらしく、すぐれています。
 こうした事前キャンプ地として各国を招致する上で、市区町村はもちろんですが、組織委員会などの関係団体と、特に東京都の協力がなくてはなりません。
 そこで、都内、特に多摩地域に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の事前キャンプを招致するために、都はどのような取り組みを実施していくのか伺います。

○児玉大会計画担当部長 事前キャンプなどの大会関連事業が都内、特に多摩地域で実施されることは、地域における開催機運の醸成や地域振興の観点から極めて重要でございます。
 都は、事前キャンプの誘致主体である都内市区町村の参考となるよう、過去大会や福岡市における実例などについて十月二十八日に説明会を開催し、情報提供を行ったところでございます。
 今後も必要な情報提供を行うとともに、都内の候補地に関する情報を大会参加国へ積極的に発信してまいります。

○今村委員 既に水面下では、さまざまな情報ややりとりが行われているとの報道もあります。都内の市区町村はまだ情報が少ないのが実情です。しかし、事前キャンプ招致の戦いは既に始まっていると考えます。
 多摩地域にとっては大変心強い答弁をいただきましたが、引き続き東京都の力強い指導、協力をお願いし、次の質問に移ります。
 障害者スポーツについて伺います。
 東京都は、国に先駆け、東京都障害者スポーツ振興計画を二〇一二年三月に策定するなど、率先してこれまで取り組みを進めてきました。
 その計画も、昨年までが短期的な期間としての取り組み、二〇一四年度から二〇一六年度までは中期としての位置づけがされています。
 そこで、東京都障害者スポーツ振興計画に基づき、展開をしている施策について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都は、平成二十四年三月に全国に先駆けて策定した東京都障害者スポーツ振興計画に基づき、三つの視点から障害者スポーツの振興を行っています。
 具体的には、一つ目として、障害者スポーツの理解促進や普及啓発、二つ目として、障害のある人が身近な地域でスポーツに親しめる環境整備や障害者スポーツを支える人材の育成、三つ目として、障害者アスリートの競技力向上に取り組んでいます。

○今村委員 私の地元、町田市では、毎年、障害者スポーツ大会を開催しており、市内の障害児者施設が参加しています。昨年は、四十回目の節目の大会を迎えました。
 ことしは、一九六四年の東京オリンピック・パラリンピック大会から五十周年記念の大会として開催され、十六団体から約八百名の参加と、スポーツ祭東京二〇一三のボランティアの皆さんや市内の専門学校、大学からのボランティアなど、総勢で千名近い方々によって、大成功のうちに終えることができました。私も過去にはボランティアで参加させていただいたことがあります。
 また、市内では、障害児体操教室が一九七六年から毎週土曜日に開かれるようになり、現在は障害児スポーツ教室として今日まで続いています。
 この教室の当初から現在もなお指導されているのは、当時の都立養護学校の先生で、後に校長先生を歴任され、現在は東京都障害者スポーツ協会の役職を担っていらっしゃる、私も尊敬する方であります。もちろんこの教室には、今もたくさんの指導者やボランティアの皆さんがかかわってくださっています。
 障害のある人が、身近な地域でスポーツに楽しめる、親しめる環境整備は、市区町村などにおける指導者の育成が大変重要ですが、都の人材育成へのサポート、取り組みについて伺います。

○早崎スポーツ推進部長 都では、市区町村職員や施設管理者等を対象に、障害者スポーツへの理解を深めるセミナーを実施しています。
 さらに、今年度からは、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認の障害者スポーツ指導員養成講習会を実施し、地域における障害者スポーツの指導者の育成に取り組んでいます。

○今村委員 さて、東京都障害者スポーツ振興計画には、障害のある人とない人がともに楽しめるスポーツの普及と場の拡充がうたわれています。大変すばらしいことだと思います。
 私の母校、和光大学では、当時から健常学生も障害者スポーツの単位を卒業単位として取得することができ、私も単位は取得しておりませんでしたけれども、時折参加し、障害者スポーツに触れることができました。
 一方、国は、ナショナルトレーニングセンターのオリンピック選手、パラリンピック選手の共同利用を打ち出しています。
 昨年の一般質問では、東京都障害者スポーツセンターの施設機能の充実などについて伺っておりますので、今回は障害者スポーツ振興のために、身近な地域にあるスポーツ施設が、健常者だけではなく、障害者も利用しやすくなるような取り組みを願い、都の取り組みについて伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 都は、区市町村スポーツ施設整備費補助制度を今年度創設し、市区町村が所有するスポーツ施設をバリアフリー化する工事に対して補助する仕組みを整備いたしました。
 こうした取り組みにより、障害のある人もない人も、誰もが地域で気軽にスポーツに取り組める環境を整備し、都民のスポーツ活動を一層推進してまいります。

○今村委員 市区町村の施設改修補助は、それぞれの市区町村が改修内容を決めます。都においては、ぜひ健常児者、障害児者がともに利用できるような整備が進むような配慮をお願いしたいと思います。
 障害者スポーツの推進に指導員や施設が果たす役割について質疑をしてきましたが、そうしたことも含め、障害者スポーツ関係団体である東京都障害者スポーツ協会を初め、デフリンピック関連団体やスペシャルオリンピックス関連団体など、さまざまな団体と連携し、障害者スポーツの普及促進を図るべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 都は、障害者スポーツに関する各種団体と連携を図りながら、広く障害者スポーツの普及促進に努めています。
 身体、知的、精神といった障害の種別を問わず、東京における障害者スポーツの中心的な役割を果たしている東京都障害者スポーツ協会については、都の障害者スポーツ振興の施策を連携して進めています。
 このほか、デフリンピックの団体については、都が実施するスポーツイベントでのブース出展や、二〇一三年世界大会に合わせた障害者スポーツ専門ポータルサイトへの特集記事の掲載、スペシャルオリンピックスの団体については、都庁展望室での二〇一一年世界大会の写真展開催など、さまざまな機会に協力しながら、障害者スポーツの普及促進を図っています。

○今村委員 さきのロンドン大会閉会式では、国際パラリンピック委員会のフィリップ・クレーブン会長が、この大会を過去最高の大会とスピーチしたことが大変有名になりました。その成功の要因の一つに、ソーシャルインクルージョンが掲げられると私は考えます。
 現在の障害者スポーツ振興計画と東京都スポーツ推進計画は、ともに二〇二〇年までとなっています。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会が大成功で閉会式の幕が閉じられた後、私は、障害者スポーツ振興計画も東京都スポーツ推進計画の中に当たり前に位置づけられ、両計画が目指している障害のある人もない人も、ともに身近な地域で当たり前にスポーツを楽しんでできる光景が広がっていることを夢見ております。
 さらなる都の取り組み強化をお願いし、改めて二〇二〇年の近いうちに、東京でデフリンピック、スペシャルオリンピックスが開催されることを要望して、次の質問に移ります。
 地域スポーツクラブは、多世代、多種目、多志向という特徴を持ち、都民が気軽にスポーツに親しめる入り口となるものです。この地域スポーツクラブが各自治体にきめ細やかに設立されれば、スポーツ人口の大幅な増加など、スポーツの推進に大変有効であると考えます。
 私は、二〇一二年第一回定例会において、このような視点から地域スポーツクラブ設立促進に向けた都の取り組みをただしました。それから二年が経過したわけでありますけれども、現在の地域スポーツクラブの設立状況について伺います。

○早崎スポーツ推進部長 平成二十三年度末では、四十一地区に百七の地域スポーツクラブが設立されていました。
 東京都スポーツ推進計画では、全市区町村での設立を目指すこととし、平成二十六年十月末現在で、都内には四十八地区に百十八の地域スポーツクラブが設立されています。

○今村委員 着実に地域スポーツクラブの設立が進んでいることがわかりました。
 また、一定程度の市区町村に設立されている状況の中では、今後、地域スポーツクラブの中身、活動の充実が必要となると考えます。
 そこで、地域スポーツクラブの活動支援にどのように取り組んでいるのか伺います。

○早崎スポーツ推進部長 地域スポーツクラブへの活動支援としては、地域スポーツクラブの設立、育成の支援を担う東京都広域スポーツセンターと連携して、スポーツ教室への指導者派遣、クラブの認知度向上に資するイベントに対する助成などを行っています。
 また、平成二十六年度からは、子育て世代のスポーツ参加の促進を図ることを目的として、地域スポーツクラブが実施する親子スポーツ教室などに対する支援を行っています。

○今村委員 地域スポーツクラブの活動に、発達障害や軽度といわれる障害児なども参加することがあると聞いています。障害のある子もない子も、その子供に最適のスポーツ環境が与えられるよう、都の一層の取り組みを期待しています。
 さて、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の前年には、ラグビーワールドカップが日本で開催されます。
 昨年の一般質問で、このラグビーワールドカップに積極的にかかわるよう、つまり開催都市として立候補していただきたいとの気持ちを込め質問を行いましたので、今回の、東京都が立候補を決意したことを評価し、とてもうれしく思っております。
 そこで、ラグビーワールドカップ二〇一九への都の立候補の経緯と、開催都市になることの効果、さらに経済波及効果についても伺います。

○早崎スポーツ推進部長 ラグビーワールドカップ日本開催は、平成二十一年七月に決定しました。平成二十五年五月に、試合会場選定プロセスがラグビーワールドカップ組織委員会から発表されました。申請書提出期限である本年十月末に向けて、都は立候補に向けた検討を行い、十月二十一日に正式に立候補し、開催都市申請書を提出しました。
 開催都市となる効果としては、スポーツ都市東京を世界へアピールし、都民のスポーツへの関心を高めることや、オリンピック・パラリンピックに向け、運営ノウハウを蓄積することなどが挙げられます。
 また、東京開催に伴い、都内において約八百六十六億円の経済波及効果が見込まれます。

○今村委員 さて、先ほどは二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会におけるキャンプ地誘致の質疑を行いましたが、ラグビーワールドカップにおいても事前キャンプが行われると聞いています。
 我が町田市には、ラグビーのトップリーグの強豪でありますキヤノンイーグルスの本拠地があり、市民の関心も大変高くなっています。
 そこで、ラグビーワールドカップのキャンプ地選定について、都は今後どのような手続になると調査、把握しているのか伺います。

○早崎スポーツ推進部長 ラグビーワールドカップ組織委員会によりますと、キャンプ地に関しては、開催都市決定後に手続を開始すると聞いております。

○今村委員 開催地として正式に決まっていない段階では、事前キャンプ地招致について、都内自治体との協力などは答える段階にはないというふうに思いますけれども、ぜひ招致に勝つには、できるだけ早い取り組みが必要であります。
 オリンピック・パラリンピック、そしてまたラグビーワールドカップ両大会の準備も大変だというふうに思いますが、どうぞラグビーのワールドカップのキャンプ地招致にも、都内の市区町村とともに、この招致を頭に入れて取り組んでいただきますようにお願いして、私の質問を終わります。

○宮瀬委員 私の方からは、オリンピックの目的やスポーツ振興、危機管理等についてお伺いいたします。
 ことし九月、韓国、仁川で第十七回アジア競技大会が行われました。
 報道によりますと、日本オリンピック協会では、日本の金メダル数の目標を五十個と掲げましたが、実際は前回の四十八個に届かず四十七個となりました。
 まさに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックにおいては、文部科学省は来年度概算要求にて、スポーツ関連予算として二百八十五億円増の五百四十億円を計上しており、競技力向上のためには九十五億円増の百七十八億円を見積もっております。
 こういったことから、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックが近づいてまいりましたら、金メダルの獲得目標といった議論も出てくるかもしれません。
 また一方で、オリンピックを一過性のものにせず、さらなる発展への礎やレガシー、遺産として残していくといった議論も今まで多く聞かれてまいりました。
 そこで、改めてお伺いいたします。
 二〇二〇年東京大会の目指す姿について、都は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会をどのような大会にし、何を目的としているのかお伺いいたします。

○児玉大会計画担当部長 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、アスリートが最大限力を発揮できる環境を用意いたします。
 また、多くの外国人が東京、日本を訪れる機会を捉えまして、日本人の持つおもてなしの心や伝統文化を伝えることで、東京、日本の魅力を世界に発信してまいります。
 加えまして、大会開催を契機に、輸送インフラの整備やバリアフリー化の促進等により都市機能の向上を図るとともに、競技施設の整備等によりまして、都民がスポーツに親しむ機会を創出し、スポーツ都市東京を目指してまいります。
 こうした取り組みを通じて、ハード、ソフト両面からレガシーを次世代に残していきたいと考えております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 競技環境の整備、日本、東京の魅力の発信、都市機能の向上、スポーツ機会の創出、ハード、ソフトの面からレガシーの次世代への継承といった五点のことが挙げられておりました。
 日本の過去最高のメダル数をいえば、五十年前の東京大会では金メダル十六個、アテネ大会十六個となりましたが、その後、徐々に金メダル数は減り続けてまいりました。
 選手を鍛えても、成果を上げてもなかなか続いていかない、その後は何も残らないといったことでは意味が薄まってしまいます。
 前回のロンドン大会におきましても、イギリスは大会の成功やメダル数については余り触れず、イギリス国民の健康への意識が上がったこと、スポーツに親しむ人数が倍増したことを成果として挙げておりました。
 国民の健康意識に関しましては、東京大会には入っておりませんでした。福祉保健局の管轄とのことでありますのでお聞きいたしませんが、先ほどご答弁の中にありましたスポーツに親しむ機会の創出についてお伺いいたします。
 文部科学省の調査によりますと、前回の東京大会の実施後、学校体育の充実や企業スポーツの発展などにより、スポーツ人口が飛躍的に上がったということがわかりました。
 一方で、そのスポーツ人口も二十年前から頭打ちとなっております。
 そういった状況において、国におきましてもスポーツの振興、国民の健康、スポーツを通じた地域振興を目的として、二〇一五年四月に百人規模での発足を目指し、スポーツ庁が設置される予定であります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会が開かれる東京都においても、それを契機に、どのようにスポーツに親しむ機会を創出していくのかが大きな課題であります。
 そこで今後、スポーツ人口を拡大していく上で、都が取り組むべき課題と、それに向けた取り組みについてお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 平成十九年度に三九・二%であった都民のスポーツ実施率は、平成二十四年度には五三・九%に上昇しました。
 一方、男女とも二十代から四十代は、スポーツ実施率が四〇%台という低い水準となっており、この世代のスポーツ実施を促進する施策の展開が必要であると認識しています。
 そのため、平成二十六年度から、子育て世代のスポーツ参加の促進を図ることを目的として、地域スポーツクラブが実施する親子スポーツ教室などに対する支援を行っています。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 現状では、スポーツ人口は全体で約半分、二十代-四十代においては実に四〇%台とのご答弁でございました。
 一方、東京都スポーツ推進計画を拝見させていただきますと、二〇二〇年までにスポーツ人口を七〇%に拡大すると書いてあります。この目標数値をどのような施策で、どう達成させていくかのプロセスが大変重要でありますが、ご答弁の中にありました施策において、子育て世代のみを対象とした地域スポーツクラブの事業支援だけでは対象が限られることなどから、達成はなかなか難しいのではないかと思われます。
 また、実際に私自身も中高で部活をやっておりましたが、卒業し、社会人になりますと、スポーツする機会が激減いたしました。
 また、企業スポーツも、一部のトップ選手に限られており、それすら会社の経営に左右されやすい状況であります。
 このように、一般の社会人がスポーツをする機会が余りないように思われます。
 部活動中心のスポーツは、複数のスポーツに触れる機会を減らし、卒業とともに終わってしまうこと。また、学校の閉鎖的な環境は、体罰や暴力が起こってしまう温床となっていることなど、まさに今スポーツ環境の改革と整備が必要と考えます。
 そこで、具体的な提案といたしましては、スポーツと学校を切り離すという改革はいかがでしょうか。
 スポーツは、全て地域のクラブで行うこと。施設は、学校の体育館やグラウンドをさらに開放していくこと。ショッピングセンターにスポーツ遊具を置いておくこと。それぞれの競技に複数の指導者をそれぞれ派遣すること。
 複数の競技に触れ合うことは、一人一人の可能性が広がっていることを意味し、大人の視線もふえるので、体罰やいじめの監視にもなります。そういったことで、最終的に社会人のスポーツ機会がふえることにもなるかと思っております。
 そのように、地域ぐるみで多様なスポーツ活動ができる場が必要だと考えますが、都の所見をお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 地域において、地域スポーツクラブを地域住民が主体的に運営し、子供から高齢者、障害者を含め、誰もが多種目のスポーツを身近な地域で楽しむ交流を図れる場として有用と考えております。
 東京都スポーツ推進計画では、地域スポーツクラブの全区市町村での設立を目指し、さまざまな支援を実施しています。
 具体的には、地域スポーツクラブの設立、育成の支援を担う東京都広域スポーツセンターと連携して、クラブ設立の理解促進を図るセミナーの開催や専門家による訪問相談など、きめ細かな支援を実施しています。
 今後とも、都民に身近な地域におけるスポーツの拠点として、地域スポーツクラブの設立、育成に努めてまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 既に地域スポーツクラブを設立し、その拡大に努めていくとの答弁でありました。
 国レベルでいえば、全国で約三千五百の総合型地域スポーツクラブができてまいりましたが、安定運営は一部にとどまっており、多くはサッカーくじの収益に依存しているのが現状であります。
 そういった助成金も年々減ってきており、結局、一部の人たちに限られてしまいましたら裾野の拡大には至りません。
 地域スポーツクラブだけではなく、ぜひ先ほど申し上げました、学校をさらに活用すること、そして地域と連携することなど、社会人になっても地域でスポーツができるような環境を教育庁などと連携していただくことを強く要望いたします。
 さて、次の質問に参ります。
 何のためにオリンピックをやるのかといった冒頭の質問に対しまして、ご答弁の中に都市機能の向上といった項目がございました。
 国の研究機関によりますと、二〇二〇年から日本の総人口が減少に転ずると推計されております。
 今後ますます高齢化が進むこれからの社会は、一九六四年の東京オリンピックと社会経済状況が大きく異なっております。
 都は現在、会場の見直しをされているとのことでございますが、今回整備する施設は、大会を成功させることはもちろんでありますが、大会後も高齢者を初め、多くの都民に親しまれ、喜ばれる施設としていかなければなりません。
 そこで、都が整備する施設の大会後の利用について、基本的な考えをお伺いいたします。

○小室連絡調整担当部長 今回、都が新たに整備する施設は、大会後の東京の姿を視野に入れ、スポーツ都市東京の象徴として、都民、国民に末永く親しまれるものとしていきます。
 例えば、ロンドン大会では、大会時に整備された施設が、大会後も多くの市民に愛され、有効活用されております。こうした事例も踏まえつつ、都が整備する施設が、大会後、都民、国民の貴重な財産として活用されるよう、具体的な検討を進めてまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございました。
 前回の東京大会のときは、高度経済成長期でもあり、人口も増加し、税収も伸びていた時代でありました。
 二〇二〇年は、東京の人口減少、税収も頭打ちであります。高齢化社会のさらなる進展がもう見えているわけでございますから、施設のバリアフリーへの対応やユニバーサル仕様への対応など、高齢化を意識した施設を検討していただくことを要望いたします。
 また、ロンドン大会においては、競技が行われた郊外の地域は、開催前は荒廃した地域だったとのことでありますが、全ての施設に対し、大会後のビジョンを示して成功したと聞いております。
 ぜひロンドン大会に学んでいただき、単体での施設の話だけではなく、関係各局と連携し、ビジョンを策定し、その地域全体をも含めた再開発と一体化した会場づくり、高齢化を意識したまちづくりをしていただくよう要望いたします。
 最後に、二〇二〇年東京大会のセキュリティー対策についてお伺いいたします。
 昨今、急速にシリアやイラクで支配地域を拡大しているイスラム過激派組織、イスラム国は、欧米など各国でのテロを指示しており、実際にテロが各国で起こり始めております。
 依然、情勢は流動的なものの、イスラム国に限らず、二〇二〇年東京大会は格好の標的になることは間違いありません。
 また、テロに限らず、大会開催中にミサイル、地震、異常気象が来たらどうするのか。リスクへの対応マニュアルもこれからつくられていくと思いますが、単独のリスクだけではなく、複数のリスクが起きたときにどう対応するのか。まさに最重要といっても過言ではない課題でございます。
 そこで、東京都におけるオリンピックセキュリティーを推進するための取り組みや予算状況についてお伺いいたします。

○児玉大会計画担当部長 大会が安全・安心な環境のもとで開催されるためには、万全なセキュリティー体制の構築と的確な対策の推進が必要となります。
 都におきましては、開催都市決定後、警視庁職員の派遣を得まして、セキュリティー担当を設置し、大会警備の中核を担う警視庁との連携体制を構築いたしました。
 また、内閣官房や警察庁等の関係省庁の参加を得まして、セキュリティーワーキンググループを設置し、各種検討を行うなど、政府を含めた連携体制を構築しております。
 さらに、警視庁等関係機関の参加を得まして、大会関係施設の現場実査を行い、警備上の課題を抽出するなど、良好な警備環境を設定するための取り組みを行っております。
 なお、こうした取り組みを行うために、所要の経費の予算化を図っているところでございます。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 現状、体制を組み上げたところであり、本格的な予算化はまだこれからといった答弁に感じました。
 ソチ・オリンピックにおきまして、サイバー安保課長によりますと、ソチ組織委員会は、二月の冬季五輪開催中、十万件のサイバーテロを受けた。東京五輪も開催中止や生中継の中断といった憂き目に遭いかねず、ぜひとも安全保障戦略を策定するべきであり、今から直ちに専門家の育成を始めるべきで、ソチ五輪まで六年間を防御に費やしたといっております。まさに六年間といえば、今から換算しますとちょうど二〇二〇年に当たります。
 国や大会組織委員会と連携し、時に都みずから提言していくなど、急いで本格的な予算化をすべきと考えております。
 ロンドン大会では、八百八十億円を危機管理に費やし、また、単年度会計ではなく、複数年度会計で予算化されたと聞いております。
 また、同じく大きな国際大会でありますブラジル・ワールドカップでは、リスク管理をアメリカの専門会社に一任したとも聞いております。
 また、予防もさることながら、万が一の際に、知事が最終判断できるように全局を挙げて、前もってあらゆるリスクを想定し、判断材料を渡してシミュレーションや訓練をしていくことが大事であります。
 最大のリスクは、リスクに対応しないリスクであるという言葉もございます。そういったことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○小松委員 私は、障害者スポーツについて一部質問が重なりますが、簡潔に伺います。
 これまで都議会生活者ネットワークは、障害者が身近な地域で気軽にスポーツを楽しめるよう場の開拓、そして障害者スポーツを支える人材の育成など、環境づくりについて要望してきました。
 障害者が参加できるスポーツ教室を各地域で開催するに当たっては、主体となる地域の指導者が障害別の特性を理解し、指導のノウハウを身につけるなど、人材の育成が重要であると考えます。
 都は、昨年三月、全国で初めて東京都障害者スポーツ振興計画を策定され、障害者スポーツの現状における課題と、そしてその具体的な対応策を示しておられます。
 その課題の一つは、指導者の不足でありますけれども、その障害者スポーツを支える人材の育成について、都の取り組みについてお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 都では、平成二十三年度より区市町村職員やスポーツ推進委員などを対象に、障害者スポーツへの理解を深めるセミナーを行っています。
 さらに、今年度からは、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会公認の障害者スポーツ指導員養成講習会を実施し、区市町村職員等が知識やノウハウを取得できるよう取り組んでおります。

○小松委員 ご答弁のあったように、区市町村職員がセミナーや講習会を受講した後のことですが、実際に障害者スポーツ教室などを企画しようとする場合の具体的な方法について、これをさまざまな面から支援する地域開拓推進事業があります。
 区市町村が障害者スポーツ教室を開催するに当たって、何からどのように始めればよいのか。また、限られた予算、人員で何が可能か。スケジュールや必要な準備は何かなどについて、都からのアドバイス、そしてまた、他自治体の事例の情報提供が必要だと考えています。
 この地域開拓推進事業について、都はどのように取り組みを行っているのか伺います。

○早崎スポーツ推進部長 区市町村が障害者スポーツ教室等を開催しようとする場合、東京都障害者スポーツ協会に配置している地域開拓推進員が出向いて、企画立案に関する相談業務を行うほか、障害者スポーツ指導員の派遣、用具の貸し出しなどを行っています。
 さらに、ほかの区市町村等の取り組みを紹介する事例集を作成し、情報提供をしています。

○小松委員 障害のある人は、特別支援学校などに在籍中はスポーツに親しんでいても、卒業するとその機会がなくなってしまうことが少なくない状況ですが、このような場合にも、今おっしゃった地域開拓推進員が支援してスポーツ企画ができたケースがあると伺っています。大いに活用されればよいと考えるところですが、まだ活用のされ方は少ない状況です。都は、もっとこの事業を普及させていただきたい。
 それについては、この地域開拓推進員という名前では、聞いただけでは何をする人なのか想像もできません。親しみやすいとはとてもいえません。事業の名前はこれでよいとしても、人をあらわすこのネーミングは再考すべきと考えます。検討をお願いします。
 先ほどのご答弁で、事例集のことがいわれました。この事例集については、一昨年の文教委員会で、精神障害者のケースについても検討していただくよう都議会生活者ネットワークは要望いたしました。そのとき、次回の障害者スポーツプロデュースマニュアルの取り組み事例集には、精神障害の事例を反映させていくと答弁をいただいています。その後の取り組み状況についてお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 取り組み事例集については、平成二十四年三月に都として初めて作成しました。
 今年度、改定版を作成する予定であり、実施主体や障害種別等に関し、幅広い事例を取り上げる方向で準備を進めています。

○小松委員 これから反映させていってくださるということです。この事例集の活用のされ方ももっと広がってほしいと思います。
 きょう配布された資料を見ましても、全区市町村でスポーツ教室が開催されてはいない状況です。事例集を参考にして区市町村が積極的に企画をふやし、スポーツの機会も参加する人もふえることを期待します。
 障害者が身近な地域でスポーツに親しむ、そのためには環境整備が必要不可欠であります。
 先ほど来質問が出ていますが、地域の体育館でスポーツ教室などを行う際、入り口、そしてトイレなどが障害者仕様になっていないと障害者には使えません。地域、そしてまた自治体の取り組みだけではなく、東京都としても支援が必要と考えます。この見解を伺います。

○三浦スポーツ施設担当部長 都は、区市町村スポーツ施設整備費補助制度を今年度創設し、区市町村が所有するスポーツ施設をバリアフリー化する工事費に対して補助する仕組みを整備いたしました。
 こうした取り組みにより、区市町村との連携を図り、誰もが地域で気軽にスポーツに取り組める環境を整備し、都民のスポーツ活動を一層推進してまいります。

○小松委員 スポーツは一般に、障害があろうがなかろうが、誰にとっても健康によいものですが、障害がある人にとってのスポーツは、弱まりがちな筋肉が鍛えられ、残っている体の機能を落とさないために、とりわけ重要な意味があります。
 また、家から外に出かけて、ほかの人とコミュニケーションを交わすことで閉じこもりを防ぎ、生活の質を高める効果もあります。
 障害者にとってスポーツは、生きていくために必要な権利であると考えます。そのような意味から、障害者が気軽に、そして身近にスポーツに参加できるよう推進していただくことをお願いして質問を終わります。

○鈴木委員 私からは、多言語対応の取り組みについて伺います。
 先日の報道にもありましたが、昨年初めて一千万人を超えた訪日外国人旅行者数は、政府のさらなるビザ緩和や国際線の拡大などの効果もあり、ことしはさらにそれを上回るペースで増加し、一千二百万人を超えるといわれております。
 オリンピック・パラリンピック競技大会を開催する二〇二〇年には、さらに多くの外国人旅行者が競技大会の観戦を初めとして東京を訪れます。そこで、行政や民間がホストシティーとしてのおもてなしをいかに提供できるかが大会を成功させる一つの大きな要素になると考えます。
 その一方で、多くの外国人旅行者から、外国語の対応が十分でないという声が上がっているとの調査結果もあり、二〇二〇年大会の開催に向けて、多言語対応を充実することは喫緊の課題であると考えます。
 そこで、多言語対応に関する都の基本的認識を伺います。

○福崎事業推進担当部長 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、世界各国から訪れる多くの外国人旅行者の受け入れ環境を整備する必要がございます。
 このため、受け入れ環境整備の一環としまして、表示、標識等の多言語対応に取り組み、外国人旅行者が円滑に移動し、快適に滞在できる環境を実現することは、大会を成功に導く上で不可欠なものであり、また、大会開催後もレガシーとして東京の都市力の向上に寄与するものと認識しております。

○鈴木委員 多言語対応に関する都の基本的な認識についてご答弁をいただきました。
 さて、私たち日本人であっても、国内の旅行先では、まち中の標識であったり、また、ガイドマップに頼っているわけでございますから、東京を訪れる多くの外国の方々をお迎えするため、受け入れ環境の整備など、多言語対応に取り組むことは、なおさら必要なことではないかと思うところでございます。
 そこで都は、本年三月、我が党の要望に応えて、多言語対応を推進する協議会を立ち上げましたが、その概要とこれまでの取り組みについてお伺いいたします。

○福崎事業推進担当部長 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応協議会は、官民一体となった多言語対応の充実強化を目的として、国との連携のもとに立ち上げたところでございます。
 本協議会は、国の各省庁を初め、都内市区町村、九都県市、関東知事会などとともに、経済団体、交通機関や宿泊、飲食、観光などにかかわる民間団体の参画もいただき、合計五十六の機関、団体から構成されております。
 第一回の協議会におきましては、基本理念、対応言語や取り組むエリアなど、多言語対応の基本的な考え方を定めるとともに、交通、道路、観光・サービスの三つの分科会を設置し、具体的検討を進めることとしました。
 これまでの取り組みとしまして、本年七月に、民間や自治体等による多言語対応の取り組み事例を多数掲載したポータルサイトを開設したほか、九月には、全国知事会のもと設置されましたオリンピック・パラリンピック推進本部との連携体制を構築したところでございます。

○鈴木委員 さて、ことしは、先ほど来他の委員からもお話があるとおり、一九六四年の東京大会から五十周年として、さまざまなイベントや関連報道がございました。
 当時の高度経済成長の中にあって、まさに都民、国民と一丸となって外国の方々をお迎えしている映像を見て、私自身も大変感動いたしました。
 二〇二〇年大会は、当時とは異なり、成熟した都市東京で行われることになります。前回よりさらに多くの方々を受け入れるわけですから、一層の都民、国民の一体感を持って受け入れ環境をつくり上げていくことが重要になると思います。
 ただいま、協議会に設置された分科会で検討を進めていくとの答弁がございましたが、その内容についてお伺いいたします。

○福崎事業推進担当部長 交通分科会におきましては、鉄道、バス、タクシー等における表示、標識を、道路分科会におきましては、道路上の案内標識を、観光・サービス分科会におきましては、宿泊施設や飲食施設における表示などを主な対象としまして、それぞれ多言語対応の推進に向けた検討を行っております。
 これらの分科会における官民一体の検討を通じ、移動、飲食、宿泊などの分野における多言語対応を進め、外国人旅行者の利便性の向上を図ることとしております。

○鈴木委員 ご答弁で、分科会で多岐にわたる分野の検討を進めているとのことでございますが、さまざまな場面を想定して取り組みを進めていただきたいと思います。
 私自身の海外旅行の経験から申し上げると、やはり飛行機や電車がちょっとおくれただけでも大変不安になりますし、まして災害や事故などのトラブルに遭遇した場合は、なおのことだと思います。
 こうした非常時、あってはいけませんが、そういった場合に、多言語で速やかに情報を提供できるようなことも必要だと思います。
 また、私のことではございますけれども、二十五年前にイタリアに行った際に、当時の電子手帳に日本語をイタリア語に翻訳できるソフトを入れて、現地のホテル等で本当に重宝いたしました。
 特に最近のITの進歩は目覚ましくて、スマートフォンに向かってしゃべった言葉をその場でさまざまな言語に翻訳できるアプリもあるとのことでございます。
 二〇二〇年までにはITがさらに進歩すると思いますが、そうした最新の技術も多言語対応の推進に役立つと思います。
 最後の質問になりますが、今後の協議会の取り組みについてお伺いいたします。

○福崎事業推進担当部長 今後の協議会の取り組みとしまして、年内に第二回の協議会を開催し、道路、交通、観光・サービスの各分野におけますこれまでの検討結果を多言語対応の取り組み方針としてまとめる予定でございます。
 また、今年度に策定される多言語表記に関するガイドラインとともに、協議会の取り組み方針の普及を推進してまいります。
 今後とも、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催の成功に向け、本協議会を通じ、官民一体による多言語対応の推進に全力で取り組んでまいります。

○鈴木委員 これまでの答弁を通じて、多言語対応協議会の全体像がわかりました。
 行政と民間が手を携え、東京を訪れる多くの外国の方々をお迎えする受け入れ体制をつくっていくことが大会成功の鍵であると確信しております。協議会の今後の取り組みに大いに期待をさせていただきますので、強力な推進をどうぞよろしくお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○小林委員 私からは、スポーツ推進施策について何点かお伺いさせていただきます。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、スポーツへの関心が高まる中、都では昨年三月に、五年ぶりに東京都スポーツ振興基本計画を全面的に改定し、平成三十二年度までの新たなスポーツ推進指針を打ち出しました。
 その基本理念は、スポーツの力を全ての人に、誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化するスポーツ都市東京を実現というものでございます。
 私は、この基本理念、大変にすばらしいものだと思いますが、一方で、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しむということを具現化していくことは大変な努力が必要であり、思い切った施策の推進も必要ではないかと思います。
 私も地元では、ソフトボールチームと草野球チームに所属しておりますが、スポーツを楽しむ方々から、さまざまご意見、ご要望をいただく中で最も多いことは、なかなか施設が借りられない、身近にスポーツを楽しめる施設がないといったご相談でございます。
 もちろん、施設がないからスポーツが楽しめないというわけではありませんし、競技によって事情もまちまちかと思いますが、実際に現場で聞く声は、スポーツをしたいときにそれができにくい状況もあるということが率直に感じたところです。
 いつでも、どこでも、いつまでもという言葉を都民が聞いたときに、どのように受けとめるか。この言葉どおりに実現されるとなれば、都民は大歓迎だと思いますが、都民の受けとめ方と都の取り組みに乖離が生じないように取り組んでいかねばなりません。
 都は、東京都スポーツ推進計画における、いつでも、どこでも、いつまでもという基本理念について、具体的にどのようなイメージを描いているのかお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 スポーツはそれ自体が、する者に喜びや楽しさをもたらし、見る者には夢や感動を与えるとともに、生活の質の向上をもたらすものでございます。
 そのため都は、東京都スポーツ推進計画において、誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化するスポーツ都市東京を実現することを基本理念としています。
 この理念は、全ての人々の日常にスポーツが溶け込むとともに、身近な地域でスポーツに親しめる環境が整備され、障害のある人もない人も、あらゆる世代の人々が興味や目的に応じてスポーツを楽しめる社会を構築していくことを目指しているものであります。

○小林委員 いつでも、どこでも、いつまでもという基本理念を掲げたことは、かなり踏み込んだ印象がございます。この理念を実現するためには、相当思い切った取り組みと知恵が必要になってくると思いますが、このいつでも、どこでも、いつまでもということは、都民の大いに期待するところでもあると思います。ぜひこの言葉を真に都民が実感できるような施策展開をお願いしたいと思います。
 スポーツ推進計画には、具体的な数値目標として、一週間に一回以上スポーツを実施する成人の割合を示したスポーツ実施率を、世界トップレベルの七〇%に押し上げるとの目標も掲げられております。
 平成二十二年度に、文部科学省が諸外国及び国内におけるスポーツ振興施策等に関する調査を行いましたが、調査対象の諸外国十二カ国の中で、スポーツ実施率七〇%を超えている、もしくは限りなく近い国を見ますと、ニュージーランドが七九%、スウェーデンとデンマークが七七%、オーストラリアが六九・五%となっております。
 この数字の出方については、さまざまな調査方法があるので、一概にこれを議論するわけにはいかないと思いますが、このスポーツ推進計画の中で、スポーツ実施率七〇%という目標値はどのようにして導き出された数値なのか。また、七〇%達成に向けた都の具体的な取り組みについて見解をお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 平成十九年度に三九・二%であった都民のスポーツ実施率は、さまざまなスポーツ推進施策の展開や健康志向の高まりから、平成二十四年度には五三・九%となりました。
 その成果を踏まえ、東京都スポーツ推進計画においては、世界トップレベルのスポーツ都市を実現するため、平成三十二年度までに、スポーツ実施率を北欧やオーストラリアなどの水準に肩を並べる七〇%とすることを目標として設定しました。
 都は、その目標の達成に向けて、都民が気楽に参加できるスポーツイベントの開催など、スポーツに触れて楽しむ機会を創出するとともに、身近な地域でスポーツに親しめる環境を整備し、障害の有無にかかわらず、都民のライフステージに応じたスポーツ活動へのきめ細かな支援を行うことなどを通じ、あらゆる世代のスポーツ実施率を向上させていきます。

○小林委員 この事務事業概要の中でのオリンピック・パラリンピック準備局の職員の配置状況というものを見ますと、この八月一日現在で、事務職が百六十六名、技術職が三十六名の合計二百二名というふうになっておりますけれども、このオリンピック・パラリンピック準備局の職員の皆様のスポーツ実施率七〇%というのは達成されていますでしょうか。ここではお聞きしませんけれども、これからオリンピック・パラリンピック、本当にさまざまな取り組みがなされていく中においては、まさに体力勝負、健康勝負であるというふうに思いますので、まずは局の職員の皆様が適度な運動をぜひとも心がけていただきたいなというふうに思います。
 スポーツ実施率を上げていくということは、スポーツを気軽に楽しむ環境をいかにつくり出していくかが大事なポイントであると思います。
 ちょっと運動してみよう、健康のために体を動かそう、趣味としてスポーツを始めてみよう、肩の力を抜いて気軽に取り組んでみようと思えるような創意工夫をして、先ほどの基本理念と連動して、スポーツを身近に感じられるようになったと思える環境づくりをお願いしたいと思います。
 スポーツを楽しむとは、みずからスポーツを行っていくことももちろんですが、アスリートのプレーを実際に目にするスポーツ観戦も大事な要素であります。
 都では、スポーツ観戦の機会を提供していく取り組みも行っておりますが、さまざまな競技がある中で、どのようにして都民への観戦の機会を提供しているのか。また、スポーツ祭東京二〇一三が開催された昨年度は、どの程度のスポーツ観戦事業の実績があるのかお伺いいたします。

○早崎スポーツ推進部長 スポーツ観戦事業は、トップアスリートが活躍するさまざまな競技大会をスタジアムなどで観戦し、スポーツの感動や興奮を共有する機会を提供することで、都民がみずからスポーツに取り組むきっかけとなることを目的として実施しています。
 実施に当たっては、都内で行われる有料の世界大会及び全国大会を中心に、無料もしくは優待で都民が観戦できるよう大会主催者に協力を依頼しています。
 平成二十五年度は、体操やテニス、サッカーなど七種目、十三大会で約八千人の都民の方々にトップアスリートの迫力ある試合を観戦していただきました。
 今後も、都民にさまざまなスポーツに親しみを持っていただくため、このスポーツ観戦事業を実施してまいりたいと思います。

○小林委員 私もプロ野球の観戦が好きで、実際に球場に足を運び、プロのプレーを間近に見ると、改めてスポーツのだいご味を実感いたします。
 特に、青少年が、トップアスリートのプレーを観戦する機会を今後大いにふやしていただきたいと思いますし、メジャー競技のみならず、幅広くさまざまな競技を観戦する機会をつくっていただきたいと思います。
 次に、スポーツ施設についてですが、冒頭にも申し上げましたが、多くの方々のご要望として、スポーツ施設を利用しやすくなるような取り組みというものが求められております。
 身近には、区市町村が主体となっている施設が多く利用されていると思いますが、都においても、東京体育館や駒沢オリンピック公園総合運動場など、数々のスポーツ施設を設置しています。
 これらの施設においても、利用する都民の側に立った身近な存在であるかが大事な視点であり、スポーツ推進計画における、いつでも、どこでもを実現するために、その役割が十分に果たされているかが重要であると考えます。
 そこで、いつでも、どこでもという理念を実現するに当たって、都のスポーツ施設利用において工夫されている点についてお伺いいたします。

○三浦スポーツ施設担当部長 都立体育施設は、利用者ニーズに応えるため、施設ごとに早朝営業や夜間営業などの工夫を行っております。
 例えば、東京体育館では、プールやトレーニングルームの平日の営業を二十三時まで延長し、仕事帰りにも利用できるようにしています。
 また、有明テニスの森公園テニス施設では、冬季を除き、朝七時から早朝営業を行い、利用時間の拡大を図っています。
 なお、施設の利用に当たりましては、利用者の居住地や勤務地による条件は設けておらず、幅広く利用者を受け入れております。

○小林委員 今ご答弁にもありました営業時間の延長などの工夫は大事な試みであると思います。とかく公共施設の利用にあっては、利用条件などさまざまな制約があり、使い勝手が悪いという意見をいただくことが数多くございます。
 スポーツ施設のあり方は、スポーツ推進計画の基本理念やスポーツ実施率とも密接にかかわってくることでもありますので、今後も利用者の意見を丁寧に聴取しながら工夫を重ね、都民本位の施設利用を推進していただきますようお願いいたします。
 先ほどの質問でも触れられておりました区市町村スポーツ施設整備費補助ですが、その内容については既にご答弁がございましたが、スポーツ振興という観点において、利用者にとってより身近な区市町村の役割は重要でありますので、整備費補助という新たな事業は、大変に大事な支援策であると思います。
 最後に、都として区市町村スポーツ施設整備費補助創設に至った背景についてお伺いいたします。

○三浦スポーツ施設担当部長 東京都スポーツ推進計画で掲げたスポーツ実施率七〇%を達成するためには、身近な地域でスポーツを楽しむスポーツ環境の充実を図ることが不可欠であり、区市町村による競技スペースの拡大など、さらなるスポーツ施設の整備促進が求められます。
 区市町村からもスポーツ環境の整備に対する都の支援への要望が出ていたことから、新たな取り組みとして、都が区市町村のスポーツ施設整備を支援する制度を創設することといたしました。
 本補助制度を活用し、誰もが地域で気軽にスポーツに取り組める環境の整備を促進し、都民のスポーツ活動を一層推進してまいります。

○小林委員 今年度より創設された事業でございますので、その成果については、来年度の決算で議論が深まってくると思いますが、都として区市町村への新たな支援策を開始したことは大切な一歩であると思います。
 スポーツ推進計画の中では、スポーツは、福祉、教育、観光、産業、都市づくりなど、他の分野の施策と連動することで、相乗効果により、心身の健康を含めた生活の質の向上、地域コミュニティや経済を含めた都市の活性化などに対して大きな力を発揮しますと言及されております。
 スポーツの持つ力を大きく発揮していくためにも、都庁内の関係各局との緊密な連携、スポーツ振興の基盤ともいうべき区市町村との協力を推進して、スポーツ都市東京を実現していただきますことをお願いいたしまして、質問を終わります。

○小竹委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小竹委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十一分休憩

   午後三時三十一分開議

○小竹委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより生活文化局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○桃原総務部長 去る十月二十一日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布の平成二十六年文教委員会要求資料をごらんいただきたいと思います。
 表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、六件の資料がございます。
 一ページをお開き願います。1、東京ウィメンズプラザ相談件数及び相談員数の推移並びに主な相談内容でございます。
 平成二十一年度から平成二十五年度までの過去五年間について、(1)として、東京ウィメンズプラザに寄せられた相談件数及び相談員数につきまして、配偶者暴力相談とその他の相談の区分ごとに記載しております。
 なお、男性のための悩み相談に寄せられました相談件数につきまして、合計欄の括弧内に内数として記載しております。
 また、(2)といたしまして、昨年度の東京ウィメンズプラザにおける実績をもとに主な相談内容をお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。2、消費生活相談員数・相談件数の推移及び相談の特徴でございます。
 平成二十一年度から平成二十五年度までの過去五年間につきまして、東京都消費生活総合センター及び各区市町村の消費生活相談員数及び相談件数の推移並びに各年度における相談内容の特徴につきまして、それぞれ記載しております。
 三ページをお開き願います。3、文化振興施策に係る予算及び決算の推移でございます。
 表の左側に記載の区分ごとに、平成二十二年度から平成二十五年度までの予算現額及び決算額並びに平成二十六年度の当初予算額を記載しております。
 なお、備考欄には、当該事業区分に係る主な事業をそれぞれ記載しております。
 四ページをお開き願います。4、都立文化施設等に係る予算及び決算の推移でございます。
 表の左側に記載の施設ごとに、平成二十二年度から平成二十五年度までの予算現額及び決算額並びに平成二十六年度の当初予算額を記載しております。
 五ページをお開き願います。5、都立文化施設等の職種別職員数の推移でございます。
 表の左側に記載の施設ごとに、平成二十二年度から平成二十六年度までのそれぞれの四月一日時点における常勤職員数につきまして、雇用形態別及び職種別に区分して記載しております。
 六ページをお開き願います。6、東京文化発信プロジェクトの内容と予算及び決算の推移でございます。
 東京文化発信プロジェクトの予算額につきまして、表の左側に記載の主要事業の区分ごとに、平成二十二年度から平成二十五年度までの上段に予算現額及び下段に決算額並びに平成二十六年度の当初予算額を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小竹委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 ご発言を願います。

○山崎委員 私からは、子ども・子育て支援新制度、私立学校振興助成、そして公衆浴場対策の三点についてお伺いさせていただきたいと思います。
 まず初めに、子ども・子育て支援新制度についてお聞きいたします。
 来年の四月から子ども・子育て支援新制度が施行されます。これまで我が党は、新制度の施行に向けて、私立幼稚園団体と意見交換を積み重ねてまいりました。
 また、さきの都議会第三回定例会における我が党の代表質問や、先日行われました厚生委員会・文教委員会の連合審査会においても、私立幼稚園が直面しているさまざまな課題を明らかにするとともに、都に対してしっかりと対応するよう要望してまいりました。
 その中で繰り返し問題とされましたのが、新制度への移行が原則とされる認定こども園において、新制度移行後の収入が減少し、大規模園になるほど、その影響が深刻であるとのことですが、なぜこうしたことが生じるのか、改めて確認させていただきたいと思います。
 そこで、まず、私立幼稚園を母体とする認定こども園に対する現行の補助について伺います。

○武市私学部長 私立幼稚園を母体とする認定こども園には、幼稚園と保育所、それぞれの認可を取得した幼保連携型認定こども園と、認可幼稚園が保育所機能を提供する幼稚園型認定こども園とがございます。
 幼保連携型認定こども園に対しましては、認可を受けた私立幼稚園に対する補助として、私学助成による経常費補助を行っており、認可保育所に対しては別途保育所としての運営費が支弁されております。
 また、幼稚園型認定こども園に対しましては、私学助成による経常費補助を行うとともに、保育所機能部分に対して認定こども園運営費等補助を実施しております。
 この経常費補助は、学級数、教職員数、園児数等に応じて算定されておりまして、認定こども園運営費等補助は、保育に欠ける子供の人数等に応じて補助額が算定されております。

○山崎委員 私立幼稚園を母体とする認定こども園に対する現行の補助制度では、学級、教職員や園児の数に応じた補助が実施されているとのことでありますが、認定こども園が新制度に移行するとどうして減収が生じるのか、都は、またその要因をどのように捉えているのか伺います。

○武市私学部長 新制度のもとでは、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付である施設型給付が創設されますが、その算定基礎となる公定価格の単価は、定員規模が大きくなるに伴って低減する構造となっております。
 また、経常費補助における教員配置が、クラス数に応じて教員を一人配置した上でさらに三クラスに一人の教員配置を加えることとしているところ、公定価格による教員の配置は園児数のみに応じるものとされ、クラス数に応じた仕組みになっておりません。
 このように公定価格が現場の運営実態に即したものになっていないことが、特に定員規模の大きい認定こども園で大幅な減収が生じる主な要因と考えております。

○山崎委員 今の答弁の中でもございました国の公定価格は、現場の運営実態を十分に勘案したものになっていないようでありますが、私立幼稚園を母体とする認定こども園は、建学の精神や独自の教育理念に基づいてさまざまな創意工夫を凝らしながら、園児に対する教育、保育の実施のために努力をしてきたわけであります。
 また、各園が質の高い教育、保育を提供し、地域における子育て支援を担い続けることができるよう、我が党は、私立幼稚園団体との意見交換を重ねるとともに、国への働きかけもあわせて行ってまいりました。
 新制度移行後も各園が保護者や地域の期待に応えていくためには、この公定価格の問題を解決するとともに、なお十分でない部分については、都としての対策が必要になると思うわけであります。
 さきの都議会第三回定例会及び厚生委員会・文教委員会連合審査会では、我が党の質問に対し、都としても必要な対策を早急に検討するとの答弁がありましたが、その後の状況と現在の都の対応について伺います。

○武市私学部長 都はこれまで、私立幼稚園の新制度への円滑移行について、国に繰り返し要望してまいりました。
 その中でも、公定価格の見直しを大きな課題と捉え、先月には今年度三回目となる緊急要望を行い、園児に対する教育上の配慮から実施しているクラス編制等の実態に応じた公定価格の設定の実現など、具体的な内容を要望いたしました。
 その後、国はようやく認定こども園の公定価格に関し、定員規模に応じた各種加算、加配要件等のあり方等について早急に検討すべき課題として位置づけ、具体的な対応案について、予算編成過程で検討する方針を示しましたが、必要な財源確保を含め具体化の道筋は必ずしも明確になっておりません。
 都はこれまで、私立幼稚園団体とも意見交換を重ねてきたところでございますが、このような国の状況に鑑み、新制度への移行が原則とされている認定こども園が、新制度施行後も引き続き質の高い幼児教育、保育を実施できるように、必要な対策の検討を進めております。

○山崎委員 国にも重ねて要望し、そしてようやく国も公定価格の見直しの方針について具体的に示したようでありますが、年末までにどの程度まで見直しがなされるのか、まだまだ不透明であります。
 現場では、既に新入園児の募集が本格的に始まっている中、現場の不安や混乱が少しでも解消されるよう、一刻も早く具体的な対策を検討して、早急に示していただくことを要望させていただきたいと思います。
 そして、先日の平成二十六年十月十日に開催されました東京都の子供・子育て会議において、また新たな幼保連携型認定こども園部会というものを設置される、そういう方針が出てきて、そういう話を聞いております。
 その部会の構成の中に、学識経験者や有識者等々のそういうメンバーが含まれております。
 私の方でもさまざまな幼稚園、保育園、そういった方々からのお話の中で、やはり現場の意見というものをそこに取り入れていかなければ、しっかりと情報提供がなされないんではないかと。
 私学審議会というものもあって、その中にはもちろん、私立幼稚園、関係団体の皆さんが審議会のメンバーに入っておりますけれども、やはりこの六名の部会構成だけでなく、幅広い方、また利用者、そして保護者、そういった方たちもぜひこの部会の中に入れていただいて、さらなる私立幼稚園、また保育園、子供たちのためになるような、そのような部会としてこれから進めていっていただきたいことを強く要望していきたいと思います。
 まだまだ考える余地は多分あると思いますので、その点をひとつ東京都の方もしっかりと認識していただいて、お答えをいただきたいと思いますが、このことは要望にとどまらせていただきます。
 そして、次の質問に移りたいと思います。
 続きまして、私立の学校振興助成について何点かお伺いいたします。
 現在、都内の学校に在学する児童生徒のうち、私立学校に在学する割合は、高等学校で約六割、幼稚園で約九割となっております。これは、建学の精神に基づいた各私立学校の教育内容が多くの都民の期待に応えているということを表しておるわけであります。
 ことしの第一回定例会でも、知事が私学の振興を都政の最重要課題の一つと考えている旨を答弁されたように、これまで都は、そうした私立学校の重要性に鑑み、私立学校の振興施策の充実に努め、我が党も全力で支援してきたところであります。
 私は、都の私立学校振興施策の中でも、私立学校に通う生徒、保護者に対する保護者負担軽減事業と学校運営に対する基幹的補助である経常費補助が特に重要だと考えております。
 まず初めに、保護者負担軽減について伺います。
 この事業は、公私の授業料格差の是正を図り、子供たちの就学機会を確保する意味でも大変重要な役割を担っております。
 保護者負担軽減の中でも、私立高校生については、今年度より国の就学支援金において所得制限が導入され、低所得世帯への支援の拡充を図るなどの見直しが行われたわけであります。
 都は、この見直しを踏まえ、独自の特別奨学金制度を変更したわけでありますが、改めてその内容、変更内容について伺います。

○武市私学部長 特別奨学金につきましては、所得に応じて区分を設け補助するこれまでの考え方を堅持し、国の就学支援金制度に基づく給付とあわせまして、所得区分ごとの給付バランスも勘案して給付額を充実いたしました。
 具体的には、年収二百五十万円以上三百五十万円未満の低所得者層の補助率を二分の一から三分の二に引き上げるとともに、三百五十万円以上五百九十万円未満の所得者層につきましては、就学支援金の加算措置を生かすため、従来の補助率三分の一を上回る単価設定を行い、保護者の実負担額の減を図っております。
 また、年収二百五十万円未満の世帯につきましては、今年度より授業料以外の教育費負担も軽減するため、奨学給付金事業を創設いたしました。

○山崎委員 国の制度とあわせて、給付のバランスを考えながら特別奨学金の給付の充実を考えられたとのことで、このリーフレット、この中によりますと、今回見直された所得者層の就学支援金の特別奨学金を合わせた補助金額はそれぞれ約三十六万円、そして二十八万円となっており、都内の私立高校の平均授業料額の四十二万九千円に対して負担軽減が進んだことが確認できたわけであります。
 私立高校の先生方からは、年収三百五十万から五百万円程度の世帯が実は経済的にとても苦しいと聞いております。この世帯についての支援が充実されたことは、高く評価したいと思います。
 このように制度が改正され、負担軽減が進むのは喜ばしいことではありますが、一方、就学支援金の所得制限に伴って所得審査が必要となる対象者が大幅に増加すると、学校現場での事務の負担がふえていくことになるわけであります。
 これまでも我が党は、私立高校の事務負担の軽減を図るため、学校事務費の必要性について繰り返し指摘してきており、今般の制度改正に当たっても、復活予算において補助を充実すべきことを要望してきました。
 そこで、今年度の学校事務費の状況と今後の取り組みについて伺います。

○武市私学部長 国の制度改正により所得制限が導入され、現在の高校一年生は、加算を受ける低所得世帯の生徒だけでなく、就学支援金を受ける世帯の生徒全員が審査の対象となりました。
 このため、副委員長ご指摘のとおり、対象者が大幅に増加し、審査件数は昨年度の高校一年生に比べて約四倍となっております。
 今後も、学年進行に伴うさらなる審査件数の増加が見込まれ、書類配布や保護者からの問い合わせ対応など、学校の事務負担はますます重くなると思われます。
 今年度の学校事務費補助につきましては、前年度より七千万円増額し、二億一千九百万円を計上して対応を図っているところでございますが、そもそも就学支援金制度は国が導入し実施したものであり、その事務に要する経費も全て国の責任で措置すべきでございます。
 今後とも、事務費の全額措置を国に強く求めるとともに、事務センターにおいて就学支援金の事務を集約し、審査や問い合わせ対応の機能強化を図るなど、私立高校の事務負担の軽減に努めてまいります。

○山崎委員 今後とも、教育費の保護者負担の軽減に取り組むとともに、学校現場での混乱を避け円滑に手続を進められるよう、引き続きしっかりと取り組んでもらうことをお願いしておきます。
 次に、学校助成の中核となる経常費補助について、補助の目的と私学助成全体に占める割合、また、その算定方法について伺います。

○武市私学部長 私立学校経常費補助は、学校教育法第一条に規定される学校に対して交付している補助金でございまして、私立学校の教育条件の維持向上、保護者負担の軽減、学校経営の健全化を目的としております。
 平成二十五年度は約一千百五十一億円を交付しており、都の私学助成全体の約七割を占めております。
 また、経常費補助の算定に当たりましては、通信制の学校を除き、原則として公立学校の決算値等をもとに標準的運営費を算出し、それに補助率を乗じて算定する標準的運営費方式を用いておりまして、平成二十六年度予算における補助率は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校については五〇%、平成二十一年度に算定方法を見直した特別支援学校は四九%となっております。

○山崎委員 我が党は、これまでも学校に対する経常費補助の充実を再三にわたり要望してきていますが、今の答弁にもあったように、唯一、特別支援学校だけがまだ補助率五〇%に到達していないわけであります。
 平成二十一年度に我が党の要望を受け、都が補助制度の見直しを行って以降も、私立特別支援学校に通う生徒、保護者の教育環境の充実を図るため、我が党は毎年、補助率の引き上げを都に要望し、実現してまいりました。
 国においても、補助制度の充実を図ってきているようですが、そうした状況も踏まえつつ、ぜひ都としても引き続き補助の充実に取り組んでもらいたいと思います。
 経常費補助は、先ほどの答弁でもありましたが、総額約一千百五十一億円、私学助成費の約七割を占めているとのことで、都の私学振興において大変重要な役割を果たすとともに、私学の発展に欠かせないものだと改めて認識しております。
 そこで、学校運営に対する重要な支援となる経常費補助の充実に向けて今後も取り組んでいくべきと考えますが、局長の決意を伺います。

○小林生活文化局長 東京の私立学校は、地域に根差した幼児教育に情熱を注ぐ幼稚園、あるいは質実剛健を掲げる男子校、女子教育の草分けとなる多くの女子高など、それぞれの建学の精神に基づき、長い歴史と伝統に培われた独自の校風や教育理念を通じて特色ある教育を実践し、今日の日本を支える多くの人材を輩出してまいりました。
 これまで私立学校が東京の公教育に果たしてきた役割については多言を要しませんが、今日の私立学校は、少子化やグローバル化の進展、子ども・子育て支援新制度の導入など、社会経済状況の変化の中で多くの課題に直面しております。
 少子化の影響につきましては、例えば都内の私立高等学校に在籍する生徒の数は、平成元年の約二十九万人をピークに減少し、平成二十五年には四割減の約十七万四千人となっております。
 その一方、ただいまお話のありました特別支援学校を含めまして、私立の学校に通っている特別な支援を要する児童生徒の数は、平成二十一年には約一千四百人でございましたが、平成二十五年には約二千人へと増加しております。
 また、これまで私立学校の強みでありました中高一貫による教育力や、国際教育の必要性が叫ばれるはるか以前から取り組んできた英語力の養成などが、必ずしも私立学校だけでの強みではなく、国公立高校においても全国的な潮流となっております。
 このように私立学校を取り巻く環境は大きく変化しておりますが、世界で活躍できるグローバル人材の養成や家庭や地域の教育力が低下している中で、人格形成の基礎を担う幼稚園教育の重要性、さらには、先ほどお話しした特別な支援を必要とする子供たちの対応など、私立学校はいち早く時代を先取りし、都民の期待に応えて質の高い教育を提供する重要性はますます高まっていると認識しております。
 このため都は、私立学校の振興を都政の最重要課題の一つと位置づけ、さまざまな支援策を講じておりますが、学校教育の健全な発展を図り、多様な人材を輩出していくためには、私立学校の運営基盤が安定し、教育の継続性と発展が不可欠であることから、経常費補助を私立学校に対する基幹的補助と位置づけ、学校現場からのご意見も聞きつつその充実を図ってまいりました。
 今後とも、私立学校が置かれている状況を十分に踏まえまして、その建学の精神と自主性を尊重し、都議会の先生のお力をいただきながら、特別支援学校への支援も含めて山崎副委員長ご指摘のように、私立学校の発展に極めて重要な役割を果たす経常費補助を中心に施策の充実を図り、私立学校の振興に全力で取り組んでまいります。

○山崎委員 局長、ありがとうございました。今、大変心強いご答弁をいただいたわけでございます。
 私学の振興ももちろん、これは先ほど来私の質問の中にあったように、とにかくこれだけの子供たちが私学に通っているということをぜひしっかりとやはり認識していただいて、国にいうべきことはしっかりと国にいって、東京都でやることはしっかり東京都でやる、そういうことを強く申し上げて、最後の質問に行きたいと思います。
 最後に、公衆浴場対策について何点かお聞きしたいと思います。
 都内の銭湯は、経営者の高齢化や後継者不足、利用者の減少による経営不振などにより廃業に追い込まれるところが相次いでおります。
 昭和四十三年には戦後最高の二千六百八十七軒あった銭湯が、平成十八年には千軒を割り込み、現在は六百七十六軒となっている状況であります。
 私の実家というか、家の前が銭湯でございます。そこの銭湯は、まだしっかりと頑張って経営しておりますが、私の地元だけを考えても、十年前は四十軒あったのが今二十八軒、これだけ減ってきておるところであります。
 現在はほとんどの家庭にお風呂がある状況のもとで、大人の入浴料金四百六十円を支払って銭湯に足を運んでいただくには、自宅では味わえない銭湯の魅力を多くの都民に知っていただくとともに、社会環境の変化や利用者ニーズに沿った公衆浴場に変革していくことが求められていると思います。
 都は去年、都民の意識調査や公衆浴場の利用実態調査を実施したとのことでありますが、この調査でどのようなことが明らかになったのかまずお伺いします。

○山本消費生活部長 都は、昨年九月に公衆浴場に対する都民の意識や利用実態とともに、全浴場に対する特別調査を行いました。
 この調査結果によると、浴場利用者の半数以上は六十歳以上の高齢者で、利用者をふやしていくには、若い人たちの利用頻度を高めていくことが重要であること、また、浴場利用者のほとんどは、自家風呂があっても浴場を利用しており、広々としてリラックスできる、いろいろな種類のお風呂が楽しめるなど、自家風呂にない魅力を求めていることなどがわかってまいりました。
 一方、公衆浴場の施設設備やサービスに満足している利用者は全体の六割にとどまり、特に入浴料金の割引の充実や無料で使えるシャンプー等の常備を求める意見が多く見られ、利用者サービスが十分に行き届いていない実態なども明らかになってまいりました。
 また、PR等を行っている浴場は全体の二割程度にとどまり、調査対象の約三割の都民は公衆浴場のある場所を知らないと答えており、公衆浴場の所在地などの基本的な情報が都民に届いていないこともわかってまいりました。

○山崎委員 銭湯に対して自宅のお風呂では味わえない魅力を感じているとのことですから、今後、銭湯のよさを伝える情報発信に力を注いでいくことが今の答弁の中でも求められていると思います。
 利用者をふやしていく取り組みの第一歩は、自分の店の特徴やサービス内容を多くの消費者に宣伝していくことでありますが、浴場業界ではそうしたことを行っているところは全体のわずか二割程度で、銭湯のある場所を知らないという都民が三割に達しているとの調査結果には、私も非常に驚いたわけであります。
 また、銭湯の顧客満足度が六〇%程度にすぎず、まだまだ利用者サービスが十分とはいえない状況を反映していると思います。
 最近は、飲食施設などを併設したスーパー銭湯、温浴施設を備えたスポーツジムとの競合にもさらされており、こうした施設では、無料でシャンプー、またボディーソープなどを常備しているなど、当たり前のこととなっているわけであります。
 公衆浴場対策について審議するために設置されている東京都公衆浴場対策協議会がありますが、本協議会はこれらの調査結果を踏まえ、利用者サービスの向上と広報宣伝の強化を図るよう、厳しい内容の提言を行ったと聞いておりますが、どのような内容だったのか伺います。

○山本消費生活部長 公衆浴場対策協議会からは、特に利用者サービスの向上がほとんど進んでないことが強く指摘され、また、公衆浴場の利用促進や新規顧客を開拓するための取り組みが一部の事業者に限られていることから、業界全体で早急に取り組むよう提言がございました。
 具体的には、無料で使えるシャンプーやボディーソープ等の浴室への常備、心のこもった接客など、利用者が心地よさを感じられるサービスの提供の充実を図ること、また、浴場利用者をふやしていくため、ツイッターなどSNSを活用した若者や子育て世帯に向けた広報宣伝の強化、外国人観光客への情報発信などについて、公衆浴場組合は積極的に取り組むべきとの指摘がございました。
 都は提言を受け、シャンプーやボディーソープ等の常備を促進させるため、公衆浴場組合に実施計画書の提出を求め、その進捗管理を行っております。その結果、シャンプー等を常備している浴場の割合は、昨年九月の時点で一割程度であったものが、ことし九月末時点では六割程度までに高まってきております。
 引き続き取り組みが進むよう働きかけを行い、年明けに改めて調査を実施する予定でございます。

○山崎委員 公衆浴場対策協議会は、学識経験者や利用者代表、公衆浴場業界代表などで構成されている知事の諮問機関と伺っております。このような機関が無料で使えるシャンプーやボディーソープなどの浴室への常備、広報宣伝の強化といった内容の提言を行わざるを得ない状況にあるのが、現在の公衆浴場業界の実態なのだと思っております。
 シャンプー等を常備している浴場割合が当初の一割から六割程度まで高まってきているとのことですが、まだまだ十分な状況といえるわけではありません。これにとどまらず、利用者サービスの向上に向け、引き続き都は、強い働きかけをしていただきたいと思います。
 一方で、先日、銭湯を舞台にした人気映画「テルマエロマエ」の上映などもあり、テレビや新聞でも昭和初期から続いている伝統的な銭湯のほか、ライフスタイルや立地条件に合わせて意欲的な取り組みを行っている個性的な銭湯などが紹介され、私もよく目にしているわけであります。
 厳しい経営環境のもとでも生き残りをかけ、利用者を獲得するための工夫や特徴的な取り組みを行っている浴場もあると思います。こうした浴場の先進的な取り組み事例についても、都は調査の結果を取りまとめたと伺っておりますが、具体的にどのような取り組みがあったのか聞きます。

○山本消費生活部長 調査結果からは、地域の特性や立地条件を生かして、ビジネスマンや外国人観光客の利用促進を図っている事例や、浴場の空き時間などを活用して事業展開を行うなど、さまざまな取り組みが行われていることが明らかになりました。
 具体的には、営業時間前の午前中などを活用して、介護事業者と連携したデイサービスを実施し収益増を図っているものや、近隣のビジネスホテルと提携し、宿泊プランの一つとしてホテルの宿泊客を受け入れている浴場もございました。
 また、浅草など外国人観光客の多い地域の浴場では、入浴方法などを記載したチラシや券売機を英語や中国語などの多言語で表記し、外国人利用客をふやしている例もあり、このほかツイッターやフェイスブックなど活用して情報発信を積極的に行い、若者の利用客をふやしているところもございました。

○山崎委員 地域住民に親しまれ、一人でも多くの方々に利用していただくために懸命な努力を行っている銭湯もあることがよくわかりました。
 こうした取り組みの中でも、特に若い人たちなど、これまで銭湯を利用したことのない新しい顧客層を呼び込んでいくことは、今後の浴場経営を考えますと非常に重要な点であると思います。
 子供のころや若いうちから銭湯に足を運んでいただき、そのよさを知っていただくことは、将来の常連のお客さんを獲得することにもつながるわけであります。
 また、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催では、多くの外国人観光客が東京を訪れることになります。我が国の入浴文化を知っていただくことは、日本をより深く理解するきっかけの一つになると思います。
 そこで、先ほど答弁もありましたが、調査結果や協議会の提言を踏まえ、公衆浴場が今後とも発展していくために、東京都はどのように取り組んでいくのか、局長の決意を伺います。

○小林生活文化局長 今日の公衆浴場は、都民への入浴機会の提供とともに、健康づくりや地域住民の交流の場としての役割、ジョギングなどスポーツ愛好家の利用、さらには二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの東京開催に向けた海外への日本文化の発信などについても期待されております。
 こうした状況の中にあって、今回、公衆浴場対策協議会から、利用者サービスの向上や浴場利用者をふやしていくための広報宣伝の強化など、経営上の基本となる項目について対応のおくれが指摘されました。
 自家風呂保有率が一〇〇%近い状況となりまして、スーパー銭湯などの競合施設が次々と生まれる中、公衆浴場にいかに足を運んでもらうかが問われており、シャンプーなどがいまだに浴室に設置されていないなど、時代のニーズにそぐわない業界の慣習は改善していく必要があるものと認識しております。
 また、若者を対象にした広報宣伝の強化や外国人観光客など新しい顧客を掘り起こしていくためには、ホームページの発信情報の充実や多言語化、ツイッターなどの活用など、効果的な情報発信が必要であります。
 さらに、先ほど答弁がありましたように、デイサービスなど介護サービスや増加が見込まれる外国人利用者など社会的なニーズを捉えて、新たな取り組みを行う公衆浴場も出てきております。
 公衆浴場は、今や福祉政策やスポーツ振興、観光政策、さらには伝統文化としての海外発信など、従来の枠組みを超えた発想の取り組みが強く求められておりまして、その対応こそが時代の変化を乗り越えて、公衆浴場が今後とも発展していく道のりであるといっても過言ではございません。
 こうした取り組みはまだ一部の浴場に限られていることから、公衆浴場の今後の発展のために、浴場業界での情報共有を図り、他の浴場にもこうした取り組みを広げていくことが重要でありまして、浴場経営者及び浴場組合もこうした認識を持ち、利用者サービスの向上など具体的な行動につなげていくことが必要であります。
 都といたしましても、公衆浴場が時代の変化を乗り越えていけるよう、補助制度も有効に活用しながら、サービス向上に向けた新たな取り組みを行うよう、引き続き公衆浴場組合へ働きかけを強めていくとともに、先ほど申し上げた新しい顧客の開拓に向けた公衆浴場の情報発信の強化につきましては、今年度中に実施できるよう支援してまいります。

○山崎委員 局長、ありがとうございました。
 まさに今、局長の最後の答弁の中で、公衆浴場が抱える課題、そしてあるべき姿、そういったものがよくわかったわけであります。ぜひ今後も公衆浴場組合等に対し強く働きかけていってほしいと思います。
 きょうは私も、かなり厳しい公衆浴場対策について質問させていただきましたが、やはり日本の入浴文化というものは絶対になくなってはならない、そういう思いと同時に、やはり都民の皆様にこういった浴場をしっかりと利用していただくために、こういった質問をさせていただいたわけであります。
 今後も公衆浴場の発展に向けた取り組みがさらに促進されるよう、引き続き支援していただきたいということを最後に申し上げて、時間がちょっとオーバーになりましたが、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○伊藤委員 私からはまず、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた文化の取り組みについて質問いたします。
 いうまでもなく、オリンピックはスポーツの祭典であると同時に、文化の祭典でもあります。二〇二〇年東京五輪では文化の面でも史上最高のオリンピックとする必要があり、今後展開される文化プログラムについても、都民は大きな関心を寄せているところであります。
 そこでまず、都民から関心の高い文化プログラムについて、その検討に当たってのプロセスはどうなっているのか、これまでの検討状況と今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○鳥田文化振興部長 都における文化プログラムの具体化に向けては、東京芸術文化評議会を中心に検討を進めていくこととし、本年六月、この協議会を再編するとともに、協議会のもとに新たに文化プログラム検討部会を設置し、議論を始めてまいりました。
 これに先立つ二月、二〇一二年ロンドン大会の文化プログラムが成功した要因を把握するため、ロンドンの文化プログラム責任者を東京に招いて意見交換を行いました。
 この中では、組織委員会と開催都市、アーツカウンシルが一体となった取り組みの必要性や効果的なイベントの具体例など、参考になる意見を得たところでございます。
 七月には、多彩かつ広範な分野の人々のアイデアを文化プログラムに生かすため、国内外の文化団体や芸術関係者にも幅広く意見を聞くヒアリング調査を開始しました。
 その中では、障害者アートの広域展開、あるいは歌舞伎やアニメ、ゲームなど、民間企業が持っている文化資産を上手に生かすことなど、現場の芸術文化活動に根差した有意義な意見を得ております。
 引き続き幅広い意見を十分に踏まえた上で、文化プログラムの具体化に向けて取り組んでまいります。

○伊藤委員 検討の過程で具体的な企画提案もされているということでありましたが、ぜひそのような現場の意見をしっかりと生かしていただきたいと思います。
 私からも、都内のあらゆる場所で都民が芸術に触れられる機会をふやすことを提案したいと思います。例えば、都が積極的に展開しているヘブンアーティストのような大道芸は、イギリスやフランスなどの欧米各国では都市の観光資源の一部となっております。
 先ほどの局の質疑でも申し上げたんですが、私はロンドンのパラリンピック開催のときに行かせていただきまして、ロンドンのまちで見たものは、オリンピック会場でないまち角とか駅とかでパントマイムや楽器の演奏など、至るところで芸術文化活動が繰り広げられておりまして、それがロンドンのまちに本当に溶け込んでいた、こうした光景を目の当たりといたしました。こうした活動もぜひ活性化させるべきであるというふうに思います。
 また、都内にあるオーケストラをもっと活用することも提案したいと思います。コンサートホールでの演奏だけでなく、例えば駅や、あるいはまち角、昼間に都内のあちこちで小さな演奏会を行うなど、本物の音をもっと都民に近づけたいというふうに思います。
 そこで、まちじゅう至るところを日常的な文化発信の場とするような芸術文化活動をこれまで以上に拡充すべきと思いますが、都の所見を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、これまでも公共空間などを活用した地域での文化芸術活動に積極的に取り組んでまいりました。例えば、ヘブンアーティストについては、四百組を超えるアーティストが都内六十七カ所で活動しており、特に上野恩賜公園など都内六カ所で行っている大道芸フェスティバルは、人気の恒例行事として年間百三十万人の観客を集めているところでございます。
 また、オーケストラについても、東京都交響楽団や都内の民間オーケストラが東京音楽コンクールの入賞者の協力なども得まして、福祉施設や病院での演奏会、美術館や博物館のロビーなどを活用したミニコンサートなど、都民の身近に音楽を届けるさまざまな活動を展開しております。
 今後は、民間施設なども含め活動場所や地域の拡大に努め、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを見据えて、都民はもとより、世界中から集まる人々にまちじゅう至るところで芸術文化に触れていただけるよう、引き続き事業を充実してまいります。

○伊藤委員 文化と一口にいっても、実にさまざまな文化があるわけであります。例えば、伝統文化にも、歌舞伎や日本舞踊だけでなく、将棋のように日本独特で多くの方が楽しく遊んだり、また真剣に勝負することもできるものもあるわけでありまして、こうした将棋に取り組む民間団体では、子供や青少年初め高齢者や外国人にも将棋の魅力をアピールしていく取り組みを進めております。
 都もこれまで以上に、こうした将棋の民間団体などのように、あらゆる芸術文化団体へのさまざまな形での支援に取り組んでいくこともあわせて要望したいと思います。
 次に、本年の予算特別委員会でも提案いたしましたけれども、東京には東京マラソンのような一大スポーツイベントはありますが、文化にも一大イベントがあってもよいのではないかと考えます。
 例えば、都庁前の通りで日本の伝統文化であるみこしや踊りを全国から集めたり、マーチングバンドの演奏なども行うのはどうだろうか。
 そこで改めて伺いますけれども、オリンピック・パラリンピックを契機に、文化の一大イベントを行うことについてぜひ検討すべきと思いますが、所見を伺います。

○鳥田文化振興部長 ロンドン大会では、ロンドン二〇一二フェスティバルという大規模な芸術祭がオリンピック開催の約一カ月前からパラリンピック大会終了までの約三カ月間、文化プログラムの集大成として英国全土で展開されました。
 二〇二〇年東京大会の立候補ファイルにおいても、都市自身が劇場となってさまざまな場で芸術文化を繰り広げることをうたっており、一流の芸術家はもちろんのこと、若手や高齢者、障害者など大勢の人が参加し、体験できる文化プログラムの実現に向けて取り組んでいく必要があると考えております。
 東京芸術文化評議会での議論においても、全国の祭りや伝統芸能フェスティバルを東京に集める、あるいは日本国中のピアノを一斉に鳴らすなど、大勢の人が参加するビッグプロジェクトの提案がございました。
 世界中の人々が注目する文化プログラムの具体化に向け、今後、東京芸術文化評議会や文化プログラム検討部会により引き続き議論を進めてまいります。

○伊藤委員 二〇二〇年に向けて、そしてまたその後も、ぜひ東京全体が劇場となって芸術文化活動が繰り広げられていると、そんな東京を目指してまいりたいというふうに思います。
 次いで、島しょにおける文化活動について伺いたいと思います。
 私は先日、八丈島を訪れた際に、建て直した八丈町役場と併設しておじゃれホールという立派なホールが完成していたのを見てまいりました。おじゃれというのはいらっしゃいという意味だそうでありますけれども、この八丈町からは、離島であるがゆえになかなか本物の芸術文化に触れる機会が少ない。またこのホールから八丈島の芸術文化を発信したいという要望を聞いてまいりました。
 芸術文化には、人の心を豊かにし元気にする力があると思います。島民が生の演劇や音楽などの芸術に触れる機会をふやすことが重要であると思います。
 また、それぞれの島では、人々が昔から培い、生活に根づいてきた貴重な文化もあるわけであります。こうした島独自の文化も大切に守り育てていかなければなりません。
 そこで、これまでの島しょ地域における芸術文化振興の取り組みを伺うとともに、島しょ地域の芸術文化活動をさらに活性化すべきと考えますが、都の所見を伺います。

○鳥田文化振興部長 都では、これまで島しょ地域において、島民の希望に基づきさまざまな分野の公演を行ってまいりました。
 今年度は、寄席や児童演劇、音楽等十一の公演を全二町七村の島々において実施しております。
 これに加え、東京都交響楽団によるクラシックアンサンブルのコンサートや、小学校へアーティストを派遣し、音楽やダンスのワークショップ等を開催しているところでございます。
 今後は、郷土芸能の活性化等、地域に根差した芸術文化への支援などの拡充も検討しており、島しょの町村とも調整を図りながら、島しょ地域における芸術文化の振興に努めてまいります。

○伊藤委員 二〇二〇年東京五輪大会に向けて、そして大会後も芸術文化が都民、国民に根差し愛され続けられるよう、生活文化局が中心となって頑張っていただきたいと申し上げ、次の質問に移りたいと思います。
 次に、配偶者暴力対策について質問いたします。
 配偶者からの暴力を受けた方、またそのご家族から、これまでに私のところにも多くの相談が寄せられてまいりました。相談を受けるたびに私は、被害者に寄り添ったきめ細かい支援が何よりも重要と感じております。
 そのため、私は本年三月の予算特別委員会において、最前線で相談を受ける人材の育成支援や連携強化について質問したところでありますが、きょうは、その後の取り組み状況などについて伺いたいと思います。
 配偶者からの暴力を受けた被害者の方々が、困ったときにいつでもすぐに相談ができるよう、相談体制を整備することが重要であり、東京都では、配偶者暴力相談支援センターであるウィメンズプラザが相談窓口としての役割を担っております。
 そこで、改めてウィメンズプラザの相談窓口の開設状況について伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 東京ウィメンズプラザにおきましては、夫婦や親子の問題、人間関係など、暮らしの中で抱えるさまざまな悩みについて、年末年始を除く午前九時から午後九時まで、電話による相談を受け付けております。
 また、専門相談として法律相談や、暴力被害等により精神的に不安を抱える方のための精神科医師による面接相談も行っています。これに加え、男性相談も実施しております。
 なお、配偶者からの暴力に関する夜間などの緊急対応につきましては、留守番電話により警察や東京ウィメンズプラザとともに、配偶者暴力相談支援センターの機能を担う女性相談センターの夜間連絡先を案内し、時間外についても被害者が相談したいときに相談できるようつないでおります。

○伊藤委員 配偶者暴力被害者が、困ったときにいつでも相談できる体制を都としてしっかり整備しているということはよくわかりました。
 被害者支援については、都のみならず、被害者の生活再建に必要な住民基本台帳の閲覧制限や、生活保護等の支援を担う身近な相談窓口である区市町村の役割が重要であります。
 さきの予算特別委員会開催時の三月の時点では、区市町村における配偶者暴力相談支援センター機能を有している区市町村は五区でありました。
 その後の区市町村における配偶者暴力相談支援センター機能の整備状況はどうなっているのか伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 区市町村配偶者暴力相談支援センター機能整備に関する説明会の開催や、毎年の区市町村男女平等参画主管課長会において繰り返し働きかけを行った結果、今年度四月に葛飾区、五月には練馬区において配偶者暴力相談支援センター機能が整備されました。
 これにより、本日現在で既に設置済みの港区、板橋区、江東区、中野区、豊島区と合わせまして七区で機能整備されております。

○伊藤委員 三月の時点から二区ふえまして七区になったということは評価いたしますが、残りの区市町村が一刻も早く配偶者暴力相談支援センター機能を整備できるよう、都がリーダーシップを発揮して、人材育成も含めてしっかりと支援すべきと思います。
 私は、さきの予算特別委員会では、区市町村に対する人材育成支援について質問し、その際、アウトリーチ活動や出前講座を実施するといった区市町村への新たな支援についても答弁をいただいたところであります。
 そこで、今年度新たに行う区市町村支援の取り組み状況について伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 各区市町村の男女平等参画センターや福祉事務所等、さまざまな窓口間の連携の現状や保護命令に係る相談など、具体的支援の対応等について事前調査を実施して状況を把握いたしました。その上で直接訪問し、助言を行うアウトリーチ活動を十月から開始しました。
 現在、各区市町村に対する訪問を進めておりまして、関係機関の連携のあり方等について具体的助言を行ったところです。
 また、要請のあった区に対して、配偶者暴力に関する相談に的確に応える人材を育成するため、出前講座を実施いたしました。
 引き続きアウトリーチ活動や出前講座を実施し、それぞれの区市町村に応じた支援に努めるほか、相談、助言の内容を広く区市町村へ発信するなど、早期の体制整備に向けて後押ししていく予定でございます。

○伊藤委員 区市町村に対し、きめ細かに体制整備に向けた支援を行っているということはよくわかりました。
 都を初め区市町村やNPO、民間団体など、さまざまな関係機関が被害者救済の最前線として重要な役割を果たしているわけでありますけれども、配偶者暴力被害者支援には関係機関の連携が非常に重要であります。
 これも予算特別委員会で申し上げましたけれども、都や区市町村、あるいはNPO、こうした関係機関ごとに対応がばらばらであっては、これは被害者がかえって混乱してしまったりとか、かえって被害者を守れない結果につながってしまうということを私は指摘させていただきまして、連携強化に向けた取り組みを質問いたしました。
 その際、都と区市町村の連絡体制の整備、そして自立を目指す被害者を支援するNPO等民間支援団体との間で協議の場を新たに設けるとの答弁がありました。
 そこで、その後の都や区市町村、NPO等民間支援団体との連携強化に向けた都の取り組み状況について伺いたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 本年七月に、新たに行政区域を越えて加害者からの避難が必要な案件について、区市町村が統一した対応をとれるよう広域連携を図るため、都と区市町村の配偶者暴力相談支援センター連携会議を設置いたしました。
 第一回の会議では、支援センター機能を整備することにより、区市町村みずからが発行できるようになった配偶者暴力相談の証明書等について情報の共有を図ったところでございます。
 また、七月には民間シェルター等の運営、就労のための講座開催、自助グループ活動と自立を目指す被害者を幅広く支援するNPO等民間支援団体との連携会議も新たに設置いたしました。
 各団体の支援情報の共有などの情報交換を行ったところであり、団体間の連携促進の場となることを目指します。
 今後とも、これら会議を十分に活用し、被害者支援に携わる関係機関の連携強化に努めてまいります。

○伊藤委員 関係機関が共通認識を持って日々の相談、一時保護、自立支援等、それぞれの段階における連携をより一層強化し、被害者の支援に取り組んでいただくよう強く要望し、次の質問に移りたいと思います。
 次に、消費生活行政について質問いたします。
 まず、商品安全対策でありますが、先月、都は商品等安全対策協議会を開催して、だっこひも等の安全対策について検討を行ったことがニュース等で大きく取り上げられておりました。だっこひもから赤ちゃんが転落する事故が多発しており、事業者団体等も交えた検討を行っているということでありました。
 都はこれまで、この安全対策協議会において、使い捨てライターやブラインドのひもなどの安全対策に取り組み、とりわけ使い捨てライターについては、子供の使用による火災等の事故防止対策を法制化することができました。
 私は、平成十九年第一回都議会定例会一般質問において、子供の目線から子供の事故防止対策を講じることの重要性を訴えました。それは、我が国では約五十年間にわたって子供の死亡原因の第一位は、ずっと不慮の事故となっているからであります。
 悲しいことに、病気で亡くなる子供さんもいるわけでありますが、病気などは国を挙げての研究が行われております。しかし、この不慮の事故については、運が悪かったとか、親がちゃんと見ていなかったで終わっているケースが大変に多いわけであります。
 だから私は、子供の不慮の事故が発生した場合、積極的に事故の情報を収集して、なぜ起きたのか調査分析し、二度と同じような事故が起きないように、未然防止につながるように、社会全体が取り組まなければならないと都に求めてまいりました。
 そこで、こうした状況を踏まえ、都はどのような考え方によって安全対策に取り組んでいるのかまず伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 日常生活における事故につきましては、乳幼児と高齢者が他の世代に比べて多く、都はこうした世代を中心に、消費生活センターの相談情報だけでなく、東京消防庁の救急搬送事例や病院の事故事例など、事故情報を積極的に収集しております。
 加えて、日常生活に潜む危害、危険情報を掘り起こすためヒヤリ・ハット調査も実施しており、こうして得られた事故情報等に基づき、商品等にかかわる事故では、事業者団体があったり、商品に関する基準があるなどして、安全基準づくりが見込めるものなどについては、学識経験者や消費者団体に加え、事業者団体等を交えた商品等安全対策協議会において対策を検討しております。
 また、日常生活における事故のうち、やけどや転倒など、安全意識の醸成が事故防止につながるものについては、ヒヤリ・ハット調査を活用して事故防止ガイドを作成、配布しております。

○伊藤委員 安全基準づくりが見込めるものについては、商品等安全対策協議会において検討を行っているということでありますが、今年度取り組んでおりますだっこひもの安全対策については、どういった経緯によりこの対策に取り組むこととなったのか伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 都が、国立成育医療研究センターや東京消防庁等の協力を得て実態調査を行ったところ、平成二十一年から本年六月までの間に、だっこひも等からの転落事故が百十七件起きており、このうち頭蓋骨骨折等による重傷事例から二十七件も起きていることがわかってまいりました。
 また、乳幼児を持つ成人三千人を対象に行った都の調査でも、約三百人、およそ一割の方がだっこひも等から転落したり、転落しそうになったという経験があることがわかってまいりました。
 こうした状況を踏まえ、だっこひも等の安全対策を今年度の協議会のテーマといたしました。

○伊藤委員 頭蓋骨骨折がこれまで二十七件起きている、あるいは三千人を対象に行ったアンケート調査で、約三百人の方が赤ちゃんがだっこひもから落っこっちゃったり、転落しそうになった経験がある。大変な事故の数であって、また事故未遂の数であるというふうに思います。
 私も過日、目の前で赤ちゃんをだっこひもというんですかね、風呂敷みたいなやつで巻かれてだっこしているお母さんが、電車に乗るときのカードを落としてしまった。それを拾おうとされたお母さんが、ぽろんと前から赤ちゃんが落っこってしまって、頭から落ちてしまったのを目の当たりにしました。私もかわって拾いに行こうと思ったけれども、それは間に合いませんで申しわけなかったんですが、目の当たりでそういうことが起きているということであります。
 それでは、次に、その協議会におけるだっこひも等の対策の検討状況、また、協議会の検討を踏まえた今後の都の安全対策の取り組みについて伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 これまで協議会では、転落事故の事例や傾向、メーカー各社の安全対策等について検討を行ってまいりました。
 また、だっこひもの使用者約千人を対象としたアンケート調査をもとに使用実態を把握するほか、事故が起きやすい状況を再現実験し、問題点を検証してまいりました。
 多くの事故が、ひもの緩み等と親が前かがみになったときとが重なり事故が起きている状況を踏まえ、委員からは通常想定される状況で転落事故が起きないように製品を改良すべきである、また、製品改良だけでなく、消費者への注意喚起も重要であるなどの意見が出されております。
 今後、協議会では、年内に具体的な安全対策を盛り込んだ提言をまとめる予定でございます。
 都は、提言を踏まえ、事業者団体等に対して商品改善や安全な基準づくり等を要望するとともに、妊産婦の健診時を捉えた注意喚起など、効果的な情報発信を行っていく予定でございます。
 また、子供の事故情報は、保護者が自分の不注意と考え表面化しにくいことから、今後とも積極的な掘り起こしを行い、協議会で取り上げる検討テーマの拡充を図るなど、子供の安全対策を着実に推進してまいります。

○伊藤委員 ご答弁いただいたように、子供の事故情報は、保護者が自分の不注意と考え表面化しにくい、まさにこのとおりであります。事故の情報を積極的に収集に行かなければ、この対策は、私はでき上がらないというふうに思いますので、積極的に情報収集もお願いしたいと思います。
 商品等の安全対策は全国的な問題でありまして、本来は国の責任でありますが、関係省庁が幾つにもまたがり、対策も進みづらいと思います。国ができない取り組みを事業者団体にも参加してもらって、都の協議会で迅速に議論して解決策を提示していくことは非常に有効であると思います。
 事故情報の積極的な掘り起こしを行い、こうした商品改善につなげていくとともに、消費者の普及啓発もしっかりやっていく必要があると思います。そのためには、体験してもらいながら、保護者の、あるいは大人の安全意識を向上させていく取り組みも非常に重要だと思います。先ほども事故が起きた再現実験をやったというお話がありましたけれども、まさにこれであります。体験をしていくということであります。
 京都には、京あんしんこども館という施設があります。ここは、日赤病院の小児科のドクターと京都市が協力して、日常生活の中にある危険を実際に体験できるように工夫してつくった施設であります。つまり、大人が子供の危険を認識することで、社会全体で子供を守っていこう、こうしたことを保護者だけでなく、ドライバーだとか、あるいは一般の大人の方もこのあんしんこども館を訪れて、そういう体験をするという施設であります。
 先ほど述べたように、私は、子供の目線から事故防止対策を講じるようにこれまでも訴えてまいりまして、平成十九年に福祉保健局が子供の視野が体験できるチャイルドビジョンという幼児視野体験眼鏡を作成してくれました。
 これがそれでありますけれども、東京都のマークを入れて、こういう紙でつくった箱眼鏡でありますけれども、まさにこれは六歳ぐらいまでの成長過程の子供がいかに視野が狭いかというのを大人が体験するものであります。
 私たち大人は、日常的に左右百五十度ぐらい見えているといわれておりますけれども、成長過程の子供は九十度しか左右見えていない。また、上下には、私たち大人は当たり前のように百二十度ぐらい見えておりますけれども、成長過程の子供は七十度ぐらいしか見えていない。
 この子供の視野を体験しながら、子供の目線まで下がっていただいて物事を見ていただくと、子供がいかに視野の狭い中で物事を見ているか、それについて理解した上で、社会全体で子供を守っていく、こうした社会を私はつくっていかなければならない、このように思います。
 大人が子供の視野、目線を体験することで、子供がどのような危険に遭遇しやすいのかを実感することができて、大変有効であると思います。
 そこで、ぜひこうした体験型の普及啓発を積極的に進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○山本消費生活部長 都は、東京消防庁防災館と連携し、子供向けのイベントにおいて日常生活の中の危険を実際に体験できる施設を活用し、保護者と子供を対象に事故の危険性をわかりやすく啓発しております。
 あわせて、家の中に潜む危険をビジュアルに再現した住宅模型を作成し、家族連れが集まるイベント等で活用するほか、今年度は十区市の消費生活展でも利用され、好評を得ております。
 さらに、今年度、新たな取り組みとして、子供の誤飲ややけど等の事故を防止する安全に配慮した商品を直接手にとって実感できる体験型の商品見本市、セーフティグッズフェアを十一月七日から三日間、お台場で開催する予定でございます。
 また、お話のチャイルドビジョンにつきましては、福祉保健局と連携して、消費生活総合センターやイベント等での配布を検討するとともに、ホームページ、東京くらしWEBから誰でも入手できるようにしてまいります。
 今後とも、こうした体験型の普及啓発に積極的に取り組んでまいります。

○伊藤委員 早速、今週末から新しい企画、セーフティグッズフェアがお台場で開催されるとのことで、たくさんの親子連れの来場が期待されるので、ぜひこのチャイルドビジョンについてもPRをしていただきたい、このように思います。
 また、東京消防庁防災館と連携し、日常生活の中の危険を実体験できる施設を活用しているとのことでありました。これも非常によい取り組みでありますけれども、こうした取り組みを一過性のイベントで終わらせないためにも、私はぜひ都の消費生活センターの中にこうした施設、つまり、体験型の施設を常設できないか検討いただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 次に、都民の消費生活に関する多岐にわたるトラブル対策について質問いたします。
 トラブル解決の支えとなっている都及び区市町村の消費生活相談窓口には、日々、悪質商法に関する被害や複雑な契約トラブルなど、多くの消費者から切実な相談が寄せられていることと思います。
 そこでまず、平成二十五年度の消費生活相談件数及び相談の特徴を伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 平成二十五年度に都内の消費生活センターに寄せられました相談件数は約十二万七千件で、架空請求に関する相談が急増した平成十六年度前後を除けば、ここ数年は十二万件程度の高い水準で推移してございます。
 二十五年度の相談の特徴といたしましては、六十歳以上の高齢者の相談が約三万九千件と過去最多となり、全相談に占める割合も三割を超えております。
 その内容を見てみますと、健康食品の送りつけに関する相談が大きく増加しております。また、悪質事業者の手口は巧妙化、悪質化しており、法規制の及ばない手口による被害も目立ってきております。

○伊藤委員 答弁にもありましたとおり、消費者を狙う手口は巧妙、悪質化しているため、消費生活センターの相談窓口が果たす役割はますます大きいものだと思います。
 消費者トラブルを解決するには、できるだけ早く消費生活センターに相談する必要があるわけでありますが、そのためには、消費生活センターの相談窓口をこれまで以上に都民に周知していく必要があると思いますが、この周知についてどのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 都の消費生活総合センターを初め、各区市町村の相談窓口を周知するため、特に被害の多い高齢者と若者に対して、周辺県市と共同してキャンペーンを行ってございます。
 高齢者については、敬老の日にちなみ毎年九月、若者は新学期を迎える前の一月から三月に実施してございます。
 キャンペーンでは、特別相談を実施するとともに、ポスター、リーフレットの配布や「広報東京都」や交通広報などにより相談窓口の周知を図っております。
 そのほか、毎月発行している消費生活情報誌「東京くらしねっと」やホームページ、ツイッター等でも随時情報発信を行ってございます。

○伊藤委員 都民の中には、社会経験の少ない若者や、また孤独感や不安感を抱えている高齢者は、心のすきにつけ込まれ、悪質事業者の被害に遭う人が多いと聞いております。
 詐欺まがいの悪質商法は、被害を取り戻すことが大変困難であるため、被害に遭わないことが重要であります。
 これまで都は、被害の未然防止に向けて、ポスターやチラシなどによる情報発信を数多く実施しているということでありますが、さらにわかりやすく手口などを伝える工夫が必要と思いますけれども、いかがでしょうか。

○山本消費生活部長 消費者被害の未然防止を図るためには、悪質事業者の手口などを実演を交えて伝えていくことがわかりやすく効果的でございます。そのため、悪質商法を題材に、若手の落語家や大学の落語研究会等が演じる出前寄席を町会や自治会、老人会など、地域の集まりを初め学校などで実施してまいりました。最近は、より踏み込んだ内容を講義形式で学ぶ出前講座と組み合わせるなど、工夫を凝らしております。
 また、若者の被害の防止のための新しい取り組みといたしまして、若手芸人を支援するインターネットサイト、芸人ラボとタイアップし、悪質商法をテーマとした若手芸人による漫才やコントの公開収録を十二月に池袋サンシャインシティ、噴水広場において行うとともに、より多くの人に向けてその動画をインターネットで配信していくことにしてございます。

○伊藤委員 忙しかったり、遠くへ出かけられないという都民の皆さんが、自分の身近な地域で楽しみながら情報が得られるという、この出前寄席などの取り組みは大変にいい企画だと思います。また、若者にもアピールする取り組みも大変重要だと思います。
 このような取り組みにより、さらなる普及啓発を行い、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 しかし一方では、普及啓発だけではなかなか被害自体をなくしていくことは難しいと思います。やはり直接消費者に被害を及ぼす悪質事業者を厳しく規制していく必要があるわけであります。
 これまで都は、この規制についてどのように取り組んできたのか伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 都内の消費生活センターでの相談や悪質事業者通報サイトに寄せられている情報から、悪質事業者を絞り込み、不適正な取引行為を調査し、特定商取引法や消費生活条例により処分、指導を行ってまいりました。
 これらの悪質事業者の中には、調査を行っている過程で被害が多くなってくると、規制を逃れるため短期間で行方をくらましてしまう者も少なくありませんが、年百件程度の処分、指導を行っております。
 また、広域的に不適正取引を行っている悪質事業者については、千葉県、埼玉県、神奈川県、静岡県の五都県で連携して、処分等を実施しております。

○伊藤委員 被害が多くなると行方をくらましてしまうというとんでもない事業者もいるということであり、悪質さがうかがえるわけでありますが、先ほどの相談内容についての答弁では、悪質事業者は法のすき間を狙い、規制をかいくぐるような手口がふえているということでありましたが、具体的にはどのような被害が多いのか伺いたいと思います。

○山本消費生活部長 例えば東京に多く集まる若者、とりわけ就職活動をする学生を狙って、街頭アンケートと称して近づき、強引な勧誘を行って就活講座の契約をさせるといった被害が発生してございます。
 特商法では、語学教育等の六種類の役務提供が対象になっておりますが、就活講座は対象になってございません。
 また、かつて原野商法の被害を受けた高齢者が、過去の被害の回復を誘い文句に二次被害に遭う事例も発生しております。
 原野は特商法や宅建業法の対象となっていないため規制を受けないものであり、これらはいわゆる法のすき間事案といえるものでございます。

○伊藤委員 ただいま答弁にあった原野商法については、おとといのNHKのニュースでも取り上げておりました。最近の若い方々は、余り原野商法というのがわからない方もいらっしゃるようでありますけれども、地方のあいた土地を今にここに鉄道が通るから、すごいまちになるからということで、法外な値段で売りつけられてそれを買ってしまったと。
 その方は、長年にわたって固定資産税等を払い続けるわけでありまして、そこにつけ込んで、そのすぐ隣の土地をあわせて買ってくれたら、それをまとめて買ってくれる人がいるんだということで、また二次被害に遭ってしまうというとんでもないことが行われておるわけです。
 そのようなすき間事案に対しては、当然規制を強化していかなければならないと思います。法による規制ができないということであれば、国への働きかけも必要ではありますけれども、まずは、都として条例を改正して対応していくべきだというふうに思います。
 条例改正を含めて、都民をこうした悪質事業者から何としても守るために、都としての今後の取り組みについて、局長の決意を込めた答弁を伺って質問を終わりたいと思います。

○小林生活文化局長 お話のように、東京では高齢者を中心に新たな消費者被害が先鋭的にあらわれるという特徴がございまして、都としても悪質化、巧妙化する手口に対応するべく、悪質事業者の不適正な取引行為に対し処分、指導を行ってまいりました。
 しかしながら、法のすき間を狙った悪質事業者による被害は後を絶ちません。このため、消費生活行政の現場を預かる都といたしましては、現在の特定商取引法では法が適用対象を限定している指定権利制を撤廃し、高齢者が被害に遭いやすい、例えばCO2排出権取引をめぐるトラブルなど、権利に関する取引も法の適用が及ぶよう、法制度の改善を求めるとともに、すき間事案に対応するために整備された消費者安全法に関する現在の自治体の権限が悪質事業者への報告徴収、立入調査に限定されていることから、国に留保されたままになっている勧告、命令等につきましても自治体が行うことができるよう権限を移譲するなど、必要な法整備を国に対して強く求めてまいりましたが、現在に至ってもそれが実現しておりません。
 このように、現在の法整備の対応だけでは限界があり、このまま手をこまねいているわけにはいかないことから、悪質事業者の取り締まりを強化するための方策につきまして、今回、東京都消費生活対策審議会において審議をお願いし、先般、中間のまとめが公表されました。
 この中間のまとめでは、就活講座や原野商法等の東京の特有の事情により発生するすき間事案を、消費生活条例における期間を定めて勧誘行為等を禁止する禁止命令の対象に追加すべきなど、条例改正を視野に入れた対応策が提案されております。
 今後、都民からの意見募集の結果を踏まえた審議を経まして、来月に答申をいただく予定となっておりまして、都としてはこの答申に基づき、今年度内の条例改正に取り組んでまいります。
 また、先ほどの答弁にありましたように、悪質事業者は手口ばかりではなく、短期間で行方をくらますなど、規制を逃れようとする手口も巧妙でありまして、この間にも発生している被害を食いとめるため、引き続き迅速な情報収集を行うなど、取り締まりの徹底を図り、悪質事業者による消費者被害を防止するため、積極的に取り組んでまいります。

○里吉委員 資料をご用意いただきありがとうございます。
 私は、大きく四つのテーマで質問を行います。
 まず、平和事業について伺います。
 来年は戦後七十年の年です。東京都はこれまで、戦争の悲惨さやそれを防止することの大切さを語り伝え、平和な世界を次代に引き継ぐことに努力してきました。
 戦後七十年が経過し、戦争体験者の高齢化が進むもとで、これらのことはますます重要になっていると考えますが、都の認識を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、三月十日の東京都平和の日記念式典において、東京空襲体験者に体験談を話していただくとともに、冊子として取りまとめるなど、東京空襲の記憶を後世へ語り継ぐよう努めております。
 また、三月十日に合わせて、都内四会場において東京空襲資料展を開催し、東京空襲体験者証言映像の上映を行っております。
 今後とも、戦争体験や平和の意義について都民への周知や啓発に努めてまいります。

○里吉委員 今後とも、戦争体験や平和の意義について、都民への周知や啓発に努めるとのお答えでした。
 戦後五十年の節目の年、一九九五年三月十日の第五回東京都平和の日記念式典では、東京都民平和アピールを採択しています。
 この東京都民平和アピールでは、世界でのさまざまな対立を克服するための取り組みの重要性を訴えてこう述べています。
 今世界は、激動の中にあって、大きな歴史の転換の時代を迎えています。不信と対立を克服し、信頼と協調による新たな国際秩序を模索することは、地球全体にとって緊急な課題であり続けています。国、民族、文化の違いを超えた取り組みが、今ほど求められているときはありません。平和は、何物にもまさって全ての基礎をなす条件です。日本国憲法が基本理念とする恒久平和は、私たち全ての願いであり、人類共通の目標です。私たちは、軍縮と核兵器の廃絶を機会あるごとに強く訴え、戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓います。
 こう述べて、具体的項目の一つとして、私たちは、次代を担う子供たちに戦争の悲惨さとそれを防止することの大切さを東京大空襲の体験などとともに語り伝えます、このように述べていました。
 戦後五十年の節目の年、改めて平和を求める熱い思いが込められているアピールだと思いました。当時の都議会各会派や有識者も一致して賛成したものと伺っています。
 二十年が経過し、七十周年の来年、空襲を体験された方も七十歳を超え、戦争の記憶のある方は八十歳近く、あるいは八十歳を超えています。東京空襲の記憶を風化させない、語り継ぐという点でも大切な節目の年になると考えます。
 都が先ほどご紹介いただいたように、平和事業に取り組んでいるのは重要だと思いますが、来年は戦後七十周年ですから、その節目としてふさわしい行事を行い、戦争の悲惨さ、平和を守る大切さをアピールし、平和意識の高揚に努めてほしいと考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、毎年継続して、東京都平和の日記念式典を開催しております。
 今後とも、節目の年にかかわらず、平和の大切さをアピールするとともに、平和意識の高揚に努めてまいります。

○里吉委員 節目の年にかかわらず、平和の大切さのアピールとともに、平和意識の高揚に努めるとのご答弁でした。もちろん、毎年、また日常的に平和の大切さをアピールしていくということは大切なことです。
 同時に、平和を大切にする気持ちを引き継いでいくためには、同じことの繰り返しだけではなく、新たな気持ち、新たな決意ということを節目節目で確認していくことが必要だと思います。
 戦争を知らない世代がふえる中でどう語り継ぐか、その課題にも節目節目で新しく対応していく必要があります。やはり節目の年はそれにふさわしい取り組みが必要ではないかと考えます。
 例えば、平和の日記念行事については、かつては東京都平和の日記念行事企画検討委員会の会議でさまざまな議論を行ったと聞いています。終戦七十周年の平和の日記念行事について、東京都平和の日記念行事企画検討委員会ではどのような議論になったのか伺います。

○鳥田文化振興部長 東京都平和の日記念行事企画検討委員会は、東京都平和の日に行う記念行事の実施に当たり基本的事項に対するご意見をいただき、その円滑な運営に資するため、平成三年度に設置されました。
 平成十三年度からは、事務局による委員への個別説明により委員会を開催しておりますが、終戦七十年に向けたご意見は特にいただいておりません。

○里吉委員 特に意見が出なかったとおっしゃいますけれども、担当の方が各委員に例年どおりの企画をやらせていただきますと説明するだけで、会議も開かれないのであれば、なかなか意見も出にくいのではないかと思うんですね。
 もう十年以上も企画検討委員会そのものは開かれていませんが、このままだと企画検討委員会はずっと開催されないのではないでしょうか。急を要する決定事項のときに、委員会を開く日程が設定できず、持ち回りの決裁というのならまだ理解できますが、毎年同じことをやるだけだから委員会を開かなくてもいいということではなく、ぜひ開催していただきたいと思います。
 かつて委員会で話し合って、さまざまな企画を毎回考えていたと、いろいろ過去の記念行事のことも伺いました。せめて今回は、七十周年の平和の日記念行事を行うに当たって企画検討委員会を開催し、どのような行事にするかなど話し合っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 委員への個別説明の際いただいたご意見を集約の上、東京都平和の日記念行事をそれに基づき運営しております。
 今年度も同様に進めていきたいと考えております。

○里吉委員 またことしも担当の方が委員それぞれ回るやり方というご答弁でしたけれども、ぜひ委員会の開催を検討していただきたいと思います。
 私、東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑のある横網町公園に先日行ってまいりました。ここを管理している公益財団法人東京都慰霊協会発行のニュースを読ませていただきましたら、そこには、東京大空襲七十周年記念行事を実施します、まずトップにそう書かれてありました。そして、その事業を行うための特別寄進を募集しておりました。やはり都民の気持ちは、七十周年にお互いの平和への気持ちを確認し合いたいということではないでしょうか。
 東京空襲犠牲者というのは、対象が三月十日の犠牲者の方だけではありません。名簿登録も一九四二年四月十八日から、一九四五年八月十五日までの東京空襲の犠牲者を登録しています。
 もちろん、三月十日を平和の日と定めているのですから、その日に向けて、これからさらに何か七十周年にふさわしい式典を検討していただくのが一番だと思いますが、もし今から検討するのが難しいということであれば、三月十日にこだわらず、終戦七十周年のこの一年間の間で、平和の日記念行事特別企画のようなものを開催することを提案いたします。見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、東京都平和の日記念行事のほか、年間を通して東京空襲犠牲者名簿の収集、東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑の内部公開や祈念碑の花壇デザイン画の募集を行っております。
 さらに、都内区市町村が主催する平和関連の資料展への空襲資料や写真パネル等の貸し出しを実施しており、さまざまな取り組みを通じて、平和の意義の周知と啓発、平和意識の高揚に努めております。

○里吉委員 繰り返し今までやっている行事を行うということでございますけれども、来年一年間、戦後七十年の節目の年で新しい企画を何か行ってもいいんじゃないかと。これは一般の都民の率直な思いじゃないかと思うんですね。
 例えば、戦後七十年に当たり、東京都の平和への決意を示すポスターやパンフレットを作成し、都立学校や都立施設を初めとする公共施設やバスや地下鉄車両、駅などにおいて掲示、配布する、こんなことも行ってはどうかと思うんですが、提案したいと思います。見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、東京都の平和の日のアピールや東京空襲で犠牲となられた方々を追悼し、平和意識の高揚を図るため、新聞や全都民を対象に発行している「広報東京都」に記事を掲載しております。
 また、三月十日に合わせて開催する東京空襲資料展の実施に際して、ポスターやチラシを作成し、都内区市町村及び道府県に対し送付し、東京の平和事業の意義の周知に努めております。
 今後もこれまでの取り組みを継続し、広く周知と啓発を図ってまいります。

○里吉委員 繰り返しになりますが、全てこれまでどおりの取り組みを継続するということばかりなんですね。継続することは大変重要です。しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか。
 来年は戦後七十年、戦争体験者の高齢化が進んでいますから、次の世代に戦争体験などを伝える特別の努力が今まで以上に必要になっています。
 平和祈念館が建設されない中で、都民の皆様から集められた五千点もの資料が倉庫に保管されたままになっています。
 私は、昨年の事務事業でもこの活用について質問しましたが、例年と同じように行う、こういう答弁でした。平和祈念館の建設に早期に着手し、寄贈された資料を公開することを強く要望します。
 しかし、七十周年の来年には平和祈念館の建設は間に合わないわけですから、せめて東京都の主催する空襲資料展について、多くの人が目にすることができるよう、例年より大きな会場で開催する、開催期間を長くする、共催で開催する自治体をふやすなどの工夫をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○鳥田文化振興部長 都は毎年、区市町村の協力を得て、三月十日に合わせて東京空襲資料展を都内四会場で開催しております。
 この資料展では、都が収集した東京空襲関係資料や写真パネル等の展示、東京空襲体験者証言映像の上映を行っております。
 また、年間を通じて、区市町村が主催する平和関連の資料展へ都が収集した資料及び写真パネル等の貸し出しを行っており、毎年、都内区市町村の平和担当者による連絡会議等において、資料等の活用を呼びかけております。
 来年においても引き続き、平和の意義の確認及び平和意識の高揚のため、これらの取り組みを実施してまいります。

○里吉委員 従来どおりの答弁なんですが、今お伺いしましたら、都内区市町村に資料等の活用を呼びかけているということでした。
 区市町村が来年、戦後七十周年ということで資料を使いたいという要望がふえた場合には、全て応えて貸し出す、せめてこれは、そういう自治体がふえれば、それに全部応えるという理解でよろしいか確認いたします。

○鳥田文化振興部長 都はこれまで、区市町村が主催する平和関連の資料展へ、都が収集した資料及び写真パネル等の貸し出しを行ってまいりました。
 今後も区市町村が必要とする資料の貸し出しができるよう、適切に対応してまいります。

○里吉委員 区市町村が東京空襲の資料を使って、ぜひそういう展示を行いたいという声が多く出た場合には、全てきちんと応えていただきたいということを申し上げておきます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、オリンピックは平和の祭典であり、平和意識の高揚は二〇二〇年に向け東京都の重要な課題となります。
 九月に発表された長期ビジョン中間報告でも、オリンピック教育を通じて平和な国際社会の実現に貢献していく人材を育成とあります。空襲で大きな被害を受けた東京都民の二度と戦争はしないという平和への決意を伝えていただきたいと思います。
 平和事業の最後に、東京空襲犠牲者名簿の収集について伺います。
 都は、東京空襲で犠牲となった方々を追悼し、平和を願う事業の一つとして東京空襲犠牲者名簿を作成し、東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑の中におさめています。今でも毎年新しい申し出があり、名簿登録者はふえ続けています。
 しかし、現在の登録は八万百五十人です。三月十日の東京大空襲だけでも十万人もの方が犠牲になったといわれているわけですから、ほかの空襲の犠牲者の方も含めれば、二万人以上の方々の氏名がいまだに把握できていないことになります。
 犠牲者遺族の方々の平均年齢も八十歳を超えており、犠牲者の氏名把握は今後ますます厳しくなります。そのため、東京空襲犠牲者遺族会の方々は東京都に対して、記録された犠牲者名簿を公開し、関係者に見てもらうことにより、氏名記録を促進することができる、ぜひ名簿を公開してほしいと繰り返し要望しています。
 しかし、都は、個人情報保護条例に触れるため公開できないという立場で、話は平行線と伺っています。ほかの自治体では公開している例もあるわけですから、都には再考を強く要望します。
 その上で、今すぐできることとして、東京都が東京空襲犠牲者の名簿収集を行っていることについて、都営地下鉄やバスのつり広告なども活用して、広く周知していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○鳥田文化振興部長 都は、平成十一年から東京空襲犠牲者名簿の作成に取り組み、平成二十六年三月現在、八万百五十名の方の登載を行っております。
 犠牲者名簿の収集については、「広報東京都」により都内全域への周知を図るほか、東京都ホームページへの掲載や東京空襲資料展のポスター、チラシなどを通じて名簿登載の呼びかけを行っております。
 また、都内区市町村や道府県に対しても、毎年、協力の依頼を行うなど、広く周知を図っているところでございます。

○里吉委員 さまざま取り組んでいるとのご答弁でした。しかし、それでもなお、二万人余の方々の氏名がわからないわけです。区市町村など、都内の自治体のホームページで平和事業というところを開きますと、東京都は東京空襲犠牲者名簿を作成していますと書かれた生活文化局のページにリンクを張ってある自治体も確かにありました。
 しかし、多くの人に都が東京空襲犠牲者名簿を作成していることを知らせるためには、特別の努力が必要ではないでしょうか。今を逃すと犠牲者のことを知っている方がいなくなってしまうという時期に来ているわけですから、しっかりと対応していただきたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。次に、男女平等施策について伺います。
 日本の男女平等の到達は、発達した資本主義国の中で最もおくれています。世界経済フォーラムが毎年示す男女の格差指数では、日本は百四十二カ国中百四位です。
 また、国連女子差別撤廃委員会や人権規約委員会など国際機関からも繰り返しさまざまな改善が指摘されています。
 女子差別撤廃委員会で改善が指摘されているのは、具体的にはどのようなものかお答えください。

○斎田男女平等参画担当部長 日本に対する女子差別撤廃委員会からの見解によりますと、主要な関心事項及び勧告としては、女性の参画を拡大するための取り組みの強化、男女の家庭及び職場での責務の両立を支援する取り組みの拡充、女性に対する暴力に対処することなどがございます。

○里吉委員 何点か挙げていただきました。私も内閣府のホームページで確認しましたが、その根底には、男女間の不平等が存在しているにもかかわらず、家父長制に基づく考え方や日本の家庭、社会における男女の役割と責任に関する深く根づいた固定的性差別、役割分担意識が残っていること、そのことにより、女性の人権の行使や享受を妨げるおそれがあることに懸念があると述べられていました。
 男は仕事、女は家庭といった固定的性差別、役割分担意識の存続が、特にメディアや教科書、教材に反映しており、これらが教育に関する女性の伝統的な選択に影響を与え、家庭や家事の不平等な責任分担を助長し、ひいては労働市場における女性の不利な立場や政治的、公的活動や意思決定過程への女性の低い参画をもたらしていることに留意するとも書いてありました。
 国ではもちろん、都における男女平等施策もまだまだおくれていますので、その認識に立って取り組みを進めていただきたいと思います。
 東京都は、二〇〇〇年に制定された男女平等参画基本条例に基づき、男女平等参画のための東京都行動計画を策定しています。五年ごとの計画で、現在の計画は第三次の計画に当たり、二〇一六年度までの計画となっています。
 その中でも、今なお積極的に取り組むべき課題、社会情勢の変化等により、新たな取り組みや強化する取り組みがあると書かれています。具体的な内容はどのようなものでしょうか、伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 平成二十四年三月に改定いたしました男女平等参画のための東京都行動計画では、管理職に占める女性割合の少なさ、男女間の賃金格差など、働く場における男女平等参画が十分でない状況にあることから、男女平等参画の一層の促進に取り組むべきとしてございます。
 また、人々の価値観の多様化や核家族化の進行などにより、家庭を取り巻く社会環境は大きく変化していることから、働き方の見直しを初めとした仕事と子育てや介護、地域活動などが両立できる社会の実現に向けた取り組みについても織り込んでおります。

○里吉委員 働く場における男女平等参画の促進は本当に求められていると思います。
 欧米諸国では、女性の賃金は男性の賃金の八割から九割にその差が縮小していますが、日本では女性の賃金は男性の約半分です。これは、日本では正規と非正規の均等待遇を義務づけていないため、パートや非正規が多い。こういう中で、女性は不安定で、特にパートや非正規で働く女性は不安定な雇用で、低賃金に置かれているということです。
 また、仕事と子育てなどの両立も深刻です。ヨーロッパでは、出産、子育て期の女性の八割が働いていますが、保育や雇用の条件や環境がおくれている日本では、妊娠出産を機に六割の女性が仕事をやめています。
 また、これは国の問題ですが、法律上の男女差別が民法、家族法にいまだに残されていることも、資本主義的経済活動が進んでいる日本なのに信じがたいといわれています。
 さて、東京都行動計画では、さまざまな男女平等政策を進めるために、生活文化局、産業労働局や福祉保健局、教育庁など、各局がさまざま事業計画を持って取り組んでいます。
 そこで、行動計画の中で特に生活文化局として取り組んでいる内容、また、その取り組み実績について伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 仕事と生活の調和、いわゆるワークライフバランスの推進では、企業の経営者等がワークライフバランスを進める上での虎の巻となる実践プログラムを改定するなど、取り組みの充実を図りました。
 また、配偶者暴力対策として、被害者を早期に発見し、適切な支援へつないでいくため、医療関係者向けのマニュアルを策定し、都内全医療機関に配布するなど、取り組みを進めております。

○里吉委員 生活文化局としても具体的な取り組みを促進するために、いろいろと実践を行っているということがわかりました。
 この都の行動計画の中で、目指すべき男女平等参画社会の実現に向けて、重点課題というのが書かれておりますが、そこには四つ書かれています。働く場における男女平等参画の促進、仕事と家庭・地域生活の調和がとれた生活の実現、特別な配慮を必要とする男女への支援、配偶者からの暴力の防止、この四項目です。
 この最初に挙げられている働く場における男女平等参画の促進ですが、この実現のためには、男女労働者間に事実上生じている格差を改善する、いわゆるポジティブアクションが重要と考えますが、見解を伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 行動計画におきましては、働く場における男女平等参画の促進に向け、いわゆるポジティブアクションも含めて均等な雇用機会の確保、多様な働き方を推進するための雇用環境整備など、総合的な取り組みが必要であることから、これらに関する施策を盛り込んでおります。

○里吉委員 ポジティブアクションも含めて、働く場における男女平等の促進、重要課題としてさまざまな施策を行っていると、計画化しているというご答弁でした。本当にそれはそうなんですけれども、特に今、職場における意識改革としてポジティブアクションが重要ではないかということで、その認識を伺ったんですね。
 産業労働局では、事業主向けだと思うんですが、ポジティブ・アクション実践プログラムというものを作成しておりました。これを見させていただいたんですが、ここにいろいろと書かれてあって、私も勉強になりました。
 ポジティブアクションとは、固定的な性別による役割分担意識や過去の経緯から、男女労働者の間に生じている差があるとき、それを解消しようと、企業が行う自主的かつ積極的な取り組みのことであり、事業主の皆さんに対して、法的には整備が整っていても、社内にいまだに固定的な男女の役割分担意識があり、女性が活躍しにくい状況が残っていませんかと呼びかけています。
 また、ポジティブアクションとは、単に女性だからというだけで女性を優遇するものではなく、今までの、男性に比べて女性が能力を発揮しにくかった職場環境を是正するための取り組みなのですと解説していました。
 最近、時々、男女平等は女性優遇だという意見を聞くこともあるのですが、冒頭述べましたように、男女の格差がまだまだ大きいもとで、女性の地位を引き上げるさまざまな方策を積極的に推進していただきたいと思います。
 さきの都議会第二回定例会でのセクハラやじが大きく報道されました。まだこの問題はきちんと解決できていません。少しずつ理解が進んできたとはいえ、一般社会でもまだ不十分です。セクシュアルハラスメント防止のために何が必要なのか、都の条例や行動計画に沿って伺いたいと思います。
 まず、東京都男女平等参画基本条例では、セクシュアルハラスメントについてどのように述べられているのか伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 東京都男女平等参画基本条例第十四条第二項では、何人も、あらゆる場において、セクシュアルハラスメントを行ってはならないと規定しています。
 条例第十四条は、男女平等参画を阻害する性別による権利侵害を禁止し、全ての人がそれを遵守することを規定して、男女平等参画を妨げる行為の予防効果をもたらすことを期しております。

○里吉委員 何人もあらゆる場において行ってはならないと書かれているわけですね。それは、セクハラが被害者の人権を著しく侵害し、社会的にも許されない行為であるからです。
 では、東京都としてこのセクシュアルハラスメント防止のためにどのような取り組みが行われているのか伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 都といたしましては、行動計画に基づき、雇用の場におけるセクシュアルハラスメントを防止するために、法令の周知や相談体制を整備するとともに、都庁自身も防止対策に取り組んでおります。

○里吉委員 周知、相談体制の整備、そして都庁内における防止対策ということで、さまざま取り組んでいることがわかりました。
 セクハラとは、相手を不快にさせる性的な言動で、基本的には受け手がその言動を不快に感じた場合にはセクハラとなります。一般的には男性から女性と思われていますが、女性から男性、同性からであっても、相手を不快にさせる性的な言動はセクハラといえます。
 都の行動計画には、セクシュアルハラスメントは社会的に許されない行為であるということを広く周知徹底するとともに、その防止に努めますと目標が掲げられています。
 セクシュアルハラスメントの背景には、女性を低く見る見方や男女間の固定的な役割分担にとらわれて、さまざまな生き方を認めないという考え方があると思います。
 このことに関連して、東京都男女平等参画基本条例第三条で規定する基本理念をお示しいただきたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 東京都男女平等参画基本条例第三条は、基本理念として促進されるべき社会を次のとおり掲げております。
 一、男女が、性別により差別されることなく、その人権が尊重される社会。
 二、男女一人一人が、自立した個人としてその能力を十分に発揮し、固定的な役割を強制されることなく、自己の意思と責任により多様な生き方を選択することができる社会。
 三、男女が、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動及び政治、経済、地域その他の社会生活における活動に対等な立場で参画し、責任を分かち合う社会。
 以上でございます。

○里吉委員 人権が尊重される社会、固定的な役割を強制されることなく、自己の意思と責任により多様な生き方を選択できる社会とのことです。この基本理念が実現され、社会の隅々にまで行き渡るようになれば、自分が産んでからとか、早く結婚しろなどという発言はなくなると思います。
 私たち都議会議員も、男女平等参画社会の理念を深く理解し、その実現の先頭に立つことが重要です。
 今、国では女性活躍を進めるということがいわれていますが、多くの女性が非正規で働いているのに、非正規から正規雇用への流れをつくらないまま、また、子育て中ではとても対応できないような今の長時間労働を解決しないままでは、女性が働き続ける困難は何ら解決しません。
 女性の活躍を成長戦略の中核に据えるといわれていますが、それは企業の競争力を上げるために女性を活用することであり、女性の活躍の推進とはいえません。真に女性の活躍を進めようというのであれば、抜本的な法整備を進めることが必要です。
 日本共産党は、ことし十月、女性への差別を解決し、男女がともに活躍できる社会をという政策提案を発表しました。この実現に、私たちも全力で取り組む決意を申し上げて、次の質問に移ります。
 次に、私立高校生の学費負担軽減について質問します。
 日本政府が一昨年、中等・高等教育の無償教育の漸進的導入を規定する国際人権A規約第十三条二項(b)、(c)を批准したことを受けて、国はもちろんのこと、東京都においても学費無償化への取り組み、特に都内高校生の六割が通う私立高校の無償化への取り組みを一層前進させることが求められています。
 東京の私立高校に通う生徒が受けられている学費負担軽減の補助は、国の就学支援金、それから東京都としての授業料軽減助成に加え、私立学校が学校として授業料減免を行った場合に、その経費の一部を私立学校経常費補助の特別補助として、東京都が補助する仕組みがあると思います。
 そこでまず、私立学校経常費補助の特別補助で行われている授業料減免制度の概要についてご説明をお願いします。

○武市私学部長 私立学校に対する授業料減免補助は、各私立学校が家計状況もしくは家計状況の急変の理由により生徒の授業料を減免した場合に、減免額の三分の二、もしくは五分の四を学校に対して補助するものでございます。
 また、補助の前提となる減免制度の導入促進を図るため、減免制度を整備している学校に一定額を補助しております。

○里吉委員 まず、学校に授業料減免の制度を持ってもらおうということで、制度のある学校には一定の補助を行って、さらに実際に減免した場合には、家庭状況による減免の場合は三分の二、家計急変の場合は五分の四の補助ということだと思います。
 それでは、この授業料減免補助制度ですが、ことし五月に開催された私立学校助成審議会の答申を受けて制度の見直しを行ったと聞いていますが、見直しの理由及びその内容についてお伺いします。

○武市私学部長 今年度、国の就学支援金や都の特別奨学金の制度改正に伴い、授業料に対する公費助成が充実されることを踏まえ、各学校が行う保護者負担軽減の取り組みを後押しすることが必要と考え、制度の充実を図ったものでございまして、補助の対象範囲を授業料だけでなく、毎年度納付させる学校納付金まで拡大することといたしました。

○里吉委員 新たに補助の対象となる学校納付金というのは、学校によって内容は異なると思うんですが、教育拡充費、実習費ということでよろしいんでしょうか。入学金その他などは含まれていないんでしょうか。確認いたします。

○武市私学部長 毎年度納付させる学校納付金とは、学校によって内容は異なりますが、教育内容の充実を図るための教育拡充費、実習費などでございます。

○里吉委員 学費への補助の対象、施設費など、授業料以外の学校納付金に拡充したということは、私たちもずっと求めてきたことですし、都の取り組みを評価し、歓迎したいと思います。
 これまで東京都の私立高校生の学費負担軽減の取り組みは、給付型のものは、都の直接の制度にしても、学校の制度への支援にしても、授業料に対する補助だけでしたから、その壁を突き破って踏み出したという点では大変重要な一歩だと思います。
 同時にこの制度は、経常費の枠内での学校への補助なので、生徒にしてみれば、学校にこの制度がなければ使えないということになります。
 私立学校の初年度納付金については、授業料については四十三万円、入学金も二十五万円、施設費とその他合わせて二十一万円、合計約八十九万円と、九十万円近くにもなっています。その中で、これまで着目されてきたのは、基本的には授業料約四十三万円だけだったわけです。
 国の就学支援金制度が充実する中で、学校の補助だけでなく、都が直接行う補助についても、施設費などの授業料以外の学校納付金も学費として軽減の対象にしてほしいとの保護者からの声が上がっています。
 例えば生活保護世帯の高校生の場合、昨年度の学費負担軽減は、国の就学支援金が二十三万七千六百円、プラス都の補助が十八万九千四百円で、合わせて四十二万七千円と、授業料平均額まで補助しますよとなっていました。
 今年度は、国の補助が充実して二十九万七千円、一方で都の補助は五万七千四百円減らされまして十三万二千円、合わせてやはり四十二万九千円と授業料平均額までの補助となっています。国がせっかく充実させたのに、都が減らしてしまったため、生徒にとってはほとんど変わらないという状況です。
 そして、入学金で二十五万円、施設費その他で二十一万円も納めなければならないということです。
 年収二百五十万以下の世帯も、補助額が授業料平均額に届かないにもかかわらず、都の補助が減らされています。
 授業料への補助という考え方だと、国の補助が充実したから、その分都の補助を減らしてもいいじゃないかとなりますが、実際にはそれ以上に学校に納めなければならないわけですから、授業料以外の学校納付金も学費負担軽減の対象とすべきではないでしょうか。
 埼玉県では、ことしより私立学校等に通う保護者を対象に、施設費等納付金に対する補助を新設しました。
 都においても、授業料以外の施設費などの学校納付金を負担軽減補助制度の対象にすることが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

○武市私学部長 都は、これまでも私立高校に対し全国でも高い水準となっている経常費補助を通じて授業料や施設費等学校納付金の抑制に努めてまいりました。
 また、国の就学支援金や都の特別奨学金により、授業料の保護者負担軽減を図るほか、育英資金や今年度創設した奨学給付金制度により、授業料以外の教育費負担についても軽減を図っております。
 都は、こうした幅広い施策を総合的に活用し保護者負担の軽減に努めており、今後もこの考えに基づき実施してまいります。

○里吉委員 高い水準の経常費補助を通じて、授業料や施設費等の学校納付金の抑制に努めてきたということで、確かに東京都の経常費補助の水準は高いです。
 しかし、同時に授業料などの学校納付金が安いかといえば、これもまた高いわけで、それぞれ二位と四位、入学金除いてなんですね。東京の学校でいえば、六割が私学に通っているということを考えれば、経常費補助の充実はもちろんですけれども、学費負担軽減の補助も一層の充実が求められるということは明らかです。
 育英資金は返済が必要ないわば借金ですし、奨学給付金も重要な制度ですが、これは修学旅行費や教科書代などを補助するためのもので性格が違います。
 私たちのところにも、まだまだ保護者負担の公私格差が残っていますと保護者の方の声もたくさん寄せられています。ぜひ施設費等、授業料以外の学校納付金を補助の対象に広げていただきたいということを強く求め、次の質問に移ります。
 最後の質問は、朝鮮学校への補助金について伺います。
 都は、一九九五年、私立外国人学校補助金交付要綱を創設し、さまざまな外国人学校に対し補助金を交付してきました。
 しかし、現在、朝鮮学校に対しては補助金が不交付となっています。その経緯と理由について伺います。

○武市私学部長 朝鮮学校につきましては、教育内容や学校運営に対するさまざまな疑義が呈されたことから、その実態を確認するため調査を実施し、その調査結果等を総合的に勘案して、補助金を交付することは都民の理解が得られないと判断いたしました。

○里吉委員 調査結果等を総合的に勘案して、朝鮮学校に補助金を交付することは都民の理解が得られないと判断したということですが、調査結果の内容で、都として、補助要綱に照らして補助金の交付が適切でないと判断する事実はあったのか伺います。

○武市私学部長 調査の結果、朝鮮学校の設置者である朝鮮学園は、学校施設の一部を朝鮮総連支部の事務所として無料で長年使用させているなど、不適正な財産の管理運用を行っていることが明らかとなりました。
 このことは、補助金交付要綱に照らすまでもなく、準学校法人設立認可基準に違反しております。

○里吉委員 準学校法人設立認可基準に違反するとのことでしたが、都の指導によりその事実は改善されてきたのか伺います。

○武市私学部長 都が行った指導に基づき朝鮮学園が改善に取り組み、準学校法人設立認可基準に違反するという著しく適正を欠く状態ではなくなりましたが、学校法人としての財産の管理運用の適正化に向けてはなお改善を要する事項が残っており、不適正な状態が完全に解消されてはおりません。

○里吉委員 まだ改善する事項は残っているが、都の指導に従って改善に取り組んでいるとの答弁でした。
 一般的に、私立学校において適切でない財産の管理運用があった場合、直ちに補助金停止となるのか伺います。

○武市私学部長 さまざまなケースが考えられるため一概には申し上げられませんが、違反の事実が重大であり、かつ社会的にも大きな問題となった場合には、補助金停止となる可能性もございます。

○里吉委員 違反の事実が重大でかつ社会的にも大きな問題となった場合は補助金停止の可能性もあるというご答弁でした。
 しかし、一般的には違反の事実が重大であっても、その学校に通っている子供たちに罪はないわけですから、子供たちの教育環境を守るという立場で学校側に指導を行うというのが私学部の立場ではないでしょうか。
 私が知っているある専修学校は、移転の数カ月前に突然生徒に通告し、急遽別の土地へ学校を移転したのですが、移転先の土地に抵当権がついていたと。そのため、移転先の自治体ではその学校の転入の申請を受理していない状態がもう半年以上続いている。私学部も一緒に指導に入っていると伺っていますが、いまだに解決していません。
 こうしたケースも、そこに通っている子供たちがいるから、その教育環境を守ることを最優先に対応しています。補助金削減などの話にもなっていません。
 さきにお答えにありましたとおり、補助金不交付の判断は調査結果等を総合的に勘案して行ったということです。そして、その調査結果では、財産管理運用に一部問題があったけれども、朝鮮学園側は都の指導に従って改善に取り組んでいるとのことで、この現状では、他の事例と比べても直ちに補助金停止とされるようなものではないのではないかと考えます。そうしますと、調査結果等を総合的に勘案するというのは非常に曖昧なもののように思います。
 もう一点、そもそも都は二〇〇九年度まで朝鮮学校に対して補助金を交付してきましたが、その根拠と目的を伺います。

○武市私学部長 朝鮮学校に対する補助金は、平成七年度から実施している私立外国人学校教育運営費補助として交付してまいりました。
 この補助金は、外国人学校の教育条件の維持向上及び外国人学校に在学する児童生徒に係る修学上の経済的負担の軽減を図ることを目的とするものでございます。
 補助対象校としては、都知事が認可した私立各種学校で専ら外国人を対象とし、我が国の幼稚園、小学校、中学校または高等学校の課程に相当する課程を有する外国人学校となっております。

○里吉委員 我が国の幼稚園、小中学校、また高等学校の課程に相当する課程を有する外国人学校ということで、朝鮮学校も日本の学校に相当する課程を有する外国人学校として認めてきたわけです。
 そして、今回の調査でそれを覆す何かが見つかったということではありません。朝鮮学校が日本の学校に準ずる教育課程の教育を行っていることは広く認められています。
 伺いますが、朝鮮学校を卒業した子供は日本の大学に進学できると思いますが、いかがでしょうか。

○武市私学部長 朝鮮学校は各種学校であり、朝鮮学校を卒業しただけでは日本の大学の入学資格が生じることはなく、別途学力や年齢など一定の要件を満たすことが必要でございます。

○里吉委員 大学の入学資格については、学校教育法施行規則によって規定されていますが、一定の要件が必要とのことでした。
 どのようなものが必要なのか調べてみましたら、例えば宮崎大学では、その朝鮮学校の卒業証明書または卒業見込み書を提出するということになっていました。つまり、事実上、朝鮮学校を卒業していれば、そのまま入学資格があるとみなしているわけです。
 また、朝鮮学校のラグビー部は全国高校ラグビー大会にも参加しています。一般的には高等学校と同じように扱われているということです。
 外国人の子供には教育を受ける権利があり、その保障は子供が暮らしている国の政府の責任です。朝鮮学校の補助金を出さない理由に、北朝鮮の拉致、核などの諸問題が解決していないからという方がいます。
 しかし、北朝鮮が無法行為を行っているからといって、それに対する報復まがいのやり方で、日本で生まれ育った何の責任もない子供たちの教育を受ける権利を制限することは筋違いです。
 また、外国人の子供の教育には固有の中身があります。日本も批准している子どもの権利条約二十九条、このことについてどのように書かれているか伺います。

○武市私学部長 児童の権利に関する条約の第二十九条では、締約国は、児童の教育が、児童の人格、才能等をその可能な最大限度まで発達させること、また、児童の父母、児童の文化的同一性、言語及び価値観、児童の居住国及び出身国の国民的価値観並びに自己の文明と異なる文明に対する尊重を育成すること、自然環境の尊重を育成することなどを指向すべきことに同意するとされております。
 なお、私立外国人学校教育運営費補助の目的につきましては、先ほど答弁したとおりでございます。

○里吉委員 今お答えいただきましたように、誰にとっても自分のアイデンティティーは大切ですし、尊重されなければなりませんが、少数者である外国人の子供には特にそれが必要で、認めなければいけないというふうに思います。
 ことし八月二十九日、国連人権差別撤廃委員会がヘイトスピーチや慰安婦問題への対応とともに、朝鮮学校への就学支援金からの除外、地方自治体の補助金の縮減について懸念を表明しました。
 外国人が教育を受ける権利は、子供が居住する国で保障するのが国際的な原則です。この原則に立って、都が朝鮮学校に対してこれまでどおり、私立外国人運営費補助を交付することを求めて質問を終わります。

○小竹委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時四十九分休憩

   午後六時五分開議

○小竹委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行します。
 発言を願います。

○今村委員 それでは、私からはまず初めに、文化振興について伺いたいと思います。
 都はこれまでも、計画的に、効率よく、都立文化施設の改修を行ってまいりました。
 そこで、改めて都立文化施設の改修の目的とその効果はどうであったのか、最近の事例について伺います。

○濱田文化施設改革担当部長 都は、老朽化した施設設備の更新を着実に進めるとともに、都立文化施設の魅力の向上を図り、東京の芸術文化の創造発信拠点としての機能を充実させるため、施設の大規模改修を計画的に行っております。
 平成二十三年度には東京都美術館、平成二十四年度には東京芸術劇場、平成二十五年度には庭園美術館の本館と新館部分の改修工事をそれぞれ終え、昨年度は東京文化会館、本年度は写真美術館の改修工事に着手し、今後、現代美術館の改修工事に着手いたします。
 例えば平成二十三年度に改修を終えた東京都美術館では、大規模な特別展を開催する企画展示室について、天井高や照明、空調等を改善し、鑑賞環境の向上を図るとともに、来館者の動線を改善するため、新たにエスカレーターを設置しました。
 また、平成二十四年度に改修を終えた東京芸術劇場では、大ホールは、音質の向上のために壁面の改善を行うとともに、中ホール、小ホールは、映像や照明を多用する最新の演出方法にも対応できるよう、舞台設備の更新を図りました。
 あわせて大ホールでは、客席の椅子の布地やクッションなどを交換し、座り心地がよく、温かみのある鑑賞環境をつくるとともに、ホールやアトリウムの内装を刷新し、洗練された雰囲気を創出いたしました。

○今村委員 美術館、博物館など、いわゆるミュージアムや劇場、庭園などの施設は、海外からの観光客の皆さんにも関心の高いものであります。着手中の施設も含め、計画的にすばらしい改修をされるよう、大いに期待を持ってお願いをしておきます。
 次に、都民、外国人に向けた情報提供についてですけれども、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、文化プログラムについても関心が高まっています。
 そこで、今ある都立文化施設に関する情報提供について、都民向けはもとより、海外や外国人向けにも充実させる必要があると考えます。都は今後どのように取り組んでいくのか伺います。

○濱田文化施設改革担当部長 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催に向けて、海外からの来訪者にも都立文化施設の情報が容易に入手できるよう、ホームページを複数言語で表記するとともに、その内容の充実を図っております。
 また、来館時にお渡しする施設案内の冊子を複数言語で作成するとともに、館内で迷うことがないように、案内表示等の多言語化を進めております。
 外国人の来訪が多い江戸東京博物館では、現在進めている改修工事におきまして、既にタッチパネルで言語を選択し、その言語で展示解説文が表示される機器を新設することとなっております。
 さらに、改修中の庭園美術館でも、来館者が自分のスマートフォンなどを使って、館が作成した複数言語の展示解説等をダウンロードして作品を鑑賞できるようにするなど、最新の情報通信技術を活用したサービスの提供が可能となるよう整備を行っています。

○今村委員 改修中の庭園美術館のお披露目は私も大変期待しているところでありますけれども、海外に都の誇る文化、芸術、歴史を積極的に発信していくよう期待しております。
 また、海外の皆さんからも、こうした施設やそこで催されるプログラムは、ある意味ではその国の、または地域の文化レベルをはかるわかりやすい基準になるのではないかというふうに思いますので、大いに都の取り組みを活発にしていただきますようお願い申し上げます。
 さて、東京都の文化プログラムなどは、東京芸術文化評議会を中心に検討されてきました。ことし六月には、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、再編もなされました。
 そこで、オリンピック・パラリンピックに鑑み、都の文化事業のうち、将来を担う未来ある子供たち、ともに生きる世界をつくるために障害児者、日本と、そして東京の歴史、文化、芸術、伝統などを世界に発信するために伝統芸能、それぞれに関する最近の特色ある取り組みについてどのようなものがあるのか伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、伝統芸能や演劇、美術など幅広い分野において、芸術文化団体等と連携し、多くの文化事業を展開しております。
 最近、特色ある取り組みとしては、子供たちが長期にわたり伝統芸能を稽古するキッズ伝統芸能体験において、中高生を対象としたコースや、多摩地域の文化施設での短期プログラムなどがございます。
 また、障害を対象とする事業では、昨年度から開始した、子供たちが美術館等に気軽に親しむための事業の中で、障害のある子供たちも対象とした作品鑑賞や創作活動などのワークショップを実施しております。
 伝統芸能事業では、昨年度から新たに、公募で地元の文化資源を活用した公演を開催したほか、プロから指導を受けた高校生が伝統芸能を取り入れたストリートダンスを発表する公演など斬新な取り組みも行っております。

○今村委員 次に、パラリンピックを視野に入れると、障害者のアート活動への支援にも力を入れるべきと考えますけれども、都の見解を伺います。

○鳥田文化振興部長 都は、従来より、障害者アートの活動を支援することは重要であると認識しており、障害者アートが一般的に認知されていない時代から、全国に先駆け、東京都美術館において展覧会を開催いたしました。
 また、障害者アートの展覧会に、会場の提供や健常者と障害者がともに行う音楽の共同開催など、障害者のアート活動を継続的に支えてまいりました。
 今後も、都立文化施設などを活用し、作品の発表の機会の充実を図るなど、障害者アートの支援を行ってまいります。

○今村委員 ただいまお聞きした障害者アートを初め、子供たちのことや、そしてまた伝統文化など、東京都の取り組みを高く評価し、さらに充実していただきますよう要望しておきます。
 さて、私はこれまでたびたび、都における障害者雇用の状況におきまして、その取り組みを確認し、雇用率不達成を指摘してまいりました。
 そこで、東京都歴史文化財団における過去三年間の障害者の法定雇用数と採用状況について確認させていただきます。

○鳥田文化振興部長 東京都歴史文化財団における障害者雇用の状況については、平成二十四年度は法定雇用者数四名に対し雇用者二名、平成二十五年度は法定雇用者数五名に対し雇用者二名、平成二十六年度は法定雇用者五名に対し雇用者三名となっております。
 なお、歴史文化財団は、美術館や博物館等を運営しており、職員にも高い専門性が求められるため、限られた対象者より採用しなければならないことから、障害者雇用を進めるには難しい面がございます。

○今村委員 厳しい状況であることは理解できますけれども、東京都歴史文化財団は東京都の監理団体でもあり、公益法人でもあることから、法定雇用率の達成は当然求められるべきものであります。
 そこで、東京都歴史文化財団において、今後、障害者の雇用をどのように促進していくのか伺います。

○鳥田文化振興部長 東京都歴史文化財団からは、今後、インターンシップやトライアル雇用などの活用も視野に入れ、合同面接会なども活用しながら、職場への不適応など採用のミスマッチを防ぎ、継続的な雇用を目指した取り組みを行っていくとの報告を受けております。財団を所管する文化振興部としても、法定雇用率の達成に向け、適切に指導していくところでございます。

○今村委員 とても前向きな答弁をいただきました。過去には、東京都の他の組織においても、大変厳しい状況の中、障害者雇用率達成に向けて努力されてきました。今後の推移に注目をしていくことを述べて、次の質問に移ります。
 障害のある方々の就労における経済的側面の自立を進めるため、国や地方公共団体が率先して、障害者就労施設などからの物品等の調達を推進するよう、二〇一三年四月に、障害者優先調達推進法が施行されました。東京都歴史文化財団は、この法律の対象ではありませんが、公益法人、また都の監理団体として、同法の趣旨を踏まえ、障害者就労施設などからの調達に努めるべきと考えます。
 そこで、東京都歴史文化財団における障害者就労施設からの調達に係る昨年度の契約件数と金額について伺います。

○鳥田文化振興部長 東京都歴史文化財団は、障害者優先調達推進法の対象ではございませんが、その趣旨も踏まえ、障害者就労施設等から調達に努めております。平成二十五年度における障害者就労施設等からの調達に係る契約件数は、配送、印刷、物品の購入で計二十二件、契約金額は約五百四十万円となっております。

○今村委員 法の施行初年から努力されていることがわかり、今後の拡大に期待しております。
 さて、ここで、町田市にあります大賀藕絲館で藕絲を利用して製作されている香袋と呼ばれている、においの袋を紹介したいというふうに思います。
 先ほど障害者のアートの支援について東京都の取り組みを求めたところでありますけれども、この町田の大賀藕絲館でつくられている藕絲とは、ハスの茎からとれるクモの糸のようなものをより合わせてつくるものであります。四十キログラムの茎からわずか二グラムしかとれないそうでありまして、日本に現存している最古のものは、天平の時代、西暦でいうと七四〇年ぐらいになるそうでありますけれども、この時代に中将姫という方が織られたものが現存しているというふうにいい伝えがされているものがございます。大変貴重なものであります。
 この大賀藕絲館のハスのこうした取り組みは、一番初め、上野の不忍池のハスを利用して始められ、その後は千葉県の検見川遺跡から発見され、今、都内を初め各自治体、多くの自治体で栽培されている二千年前の種から発芽した大賀ハスを利用しているところであります。
 こういった、今では、日本では多分ここでしかつくられていないような貴重な製品をつくっている障害者の施設があるわけですけれども、障害者の優先調達推進法で考えられているものとは違うかもしれませんが、ぜひこうした文化、芸術作品、または障害者の経済的側面を支援する、そういった観点から、こういった各すばらしい取り組みが都内のいろいろな自治体の中でも行われているのではないかというふうに思います。
 また、東京都のこうした大変立派な文化施設などにおいても販売するということは、海外からの皆さんにも大変好評を得られるのではないかというふうに思っておりますので、ぜひこうした取り組みについても一考していただきますように、ご紹介しながらお願いさせていただきます。
 さて、次に、私学振興についてお伺いいたします。
 東京都は、これまでも私学振興のために取り組みを進めてまいりました。教育基本法、学校教育法の規定に基づき設置されている私学の特色は、建学の精神に基づいた教育であり、それぞれの校風にふさわしい人材育成を行っています。そうした私学の建学の精神や独自性、公立学校とは違った私学の教育の重要性について、都の認識を伺います。

○武市私学部長 私立学校は、それぞれの建学の精神に基づき、長い歴史と伝統に培われた独自の校風や教育理念を通じて特色ある教育を実践しています。
 東京では私立学校に通う生徒が高等学校で約六割、幼稚園に至っては九割以上となっておりまして、多くの保護者や児童生徒から期待と信頼を寄せられており、東京の公教育において、私立学校は大変重要な役割を担っていると認識しております。

○今村委員 ありがとうございます。
 それでは、その中においても、私立特別支援学校に対する補助について伺います。
 都内には、私の地元、町田市にある日本聾話学校を含め、私立の特別支援学校が四校あります。それぞれ実績や工夫を重ね、特色ある障害児教育を行っており、公立の特別支援学校とともに重要な役割を果たしています。
 そこで、まず初めに、この私立の特別支援学校に対する経常費補助について、予算総額、本年度を含め三年間の推移について伺います。

○武市私学部長 都は、私立特別支援学校の教育水準の維持向上並びに保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、学校経営の健全性を高めることを目的に、特別支援学校を設置する学校法人に対して、その運営費の一部を補助する私立特別支援学校等経常費補助を実施しております。
 予算額は、この三年で申し上げますと、平成二十四年度については十一億六千六百万円、二十五年度は十二億九千二百万円、二十六年度は十四億三千百万円となっております。
 なお、この中には、小学校、中学校に設けられた特別支援学級及び障害児が二人以上在園している学校法人立幼稚園に対する経常費補助も含まれております。

○今村委員 総額はふえているようでありますけれども、児童生徒も増加しているのではないかというふうに思います。
 そこで、この経常費について、特別支援学校の児童生徒一人当たりで見ると、単価がどのようになっているのか、本年度分について伺います。

○武市私学部長 平成二十六年度における私立特別支援学校の児童生徒一人当たりの補助単価は、国と都の補助額を合わせまして、年額約二百七十万円でございます。

○今村委員 年額約二百七十万円とのことであり、恐らく全日制普通科の高校に対する補助単価よりは高いと思われますけれども、それでも特別支援学校の先生方の日ごろの苦労を考えると、決して十分ではないと考えます。実際、私も、こうした学校関係者から経営が厳しいとの声を聞いているからです。
 私立の特別支援学校は、公教育の面からも重要な役割を担っていることは先ほど確認いたしました。また、今後、二〇二〇年東京オリンピック、特にパラリンピックに向けても、さまざまな取り組み、協力がなされると思います。支援の充実を要望しておきます。
 次に、宗教系私立学校についてです。
 教育基本法、学校教育法の規定に基づき設置されている私立学校の建学の精神には、宗教宗派に基づいたものも多くあります。その教えに従い、すばらしい教育を実践していると私は評価しております。
 私学振興の最後の質疑は、こうした各私立学校をどのように東京都が評価しているのか、改めて見解を伺います。

○武市私学部長 都内には、キリスト教や仏教などの宗教系の学校がございます。これらの学校も含めまして、私立学校はそれぞれの学校が建学の精神と独自の教育理念に基づき、特色ある教育を展開し、東京の公教育を支えていると認識しております。

○今村委員 大変重要な答弁をいただきました。このことは当たり前のようで大変重要なことというふうに考えます。私学の建学の精神や独自の教育プログラムなど、今後も変わらず、温かく見守っていただけることが確認できましたので、次の質問に移ります。
 仕事と子育てや介護、地域活動などの仕事以外の生活との調和がとれ、そのいずれもが充実できるワークライフバランスが実現できれば、都民はより豊かな生活を送ることができ、また、企業はそこで働く人の能力を十分に引き出して成長し、社会全体も活力が生まれてまいります。
 ワークライフバランスに向けた取り組みは企業において進んできていると考えられますが、両立支援制度が設けられていても、そこで働く人の意識や職場の風土が醸成されなければ、制度も十分に活用されず、結果として、ワークライフバランスが推進されたとはいいがたい状況になってしまいます。
 そこでまず、ワークライフバランス推進のため、企業や団体に対する広報や普及啓発の取り組みをどのように行っているのか伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 仕事と生活の調和、いわゆるワークライフバランスの意義や重要性について一層の普及啓発を図るため、シンポジウムの開催、ウエブサイトを通じた情報発信、企業の先進的な取り組みを紹介する実践プログラムの活用など、さまざまな取り組みを進めております。
 とりわけ事業者に対しては、ワークライフバランス推進による生産性の向上、優秀な人材の確保など、経営上得られる効果について理解を促すことが重要でございまして、東京都商工会議所連合会や、東京経営者協会など、事業者団体等と連携しながら、直接企業への働きかけも行っております。

○今村委員 企業や団体を中心に積極的に東京都が普及啓発に取り組んでいることが確認できました。
 では、都のこれまでの取り組みにより、企業や団体から寄せられた声などの反応はどのようなものがあったのか伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 都が作成しました企業の先進的な取り組みなどを紹介したワークライフバランス実践プログラムを活用して具体的な取り組みを進めた企業等からは、次のような意見がございました。
 例えば、図などを活用し、ワークライフバランスの意義や重要性が視覚的にわかりやすく掲載されていることから、社内報や社内のイントラネットに掲載するなど、社員に対する効果的な啓発を行うことができた。また、企業が抱える悩み別に対応策等が掲載されているため、自社が直面している課題の解決のヒントにすぐにたどり着くことができた。さらには、ウエブサイト「TOKYOワーク・ライフ・バランス」につきましては、専門家からのコラムを掲載しており、企業や都民の方から、ワークライフバランス推進の参考になったとの声も寄せられております。

○今村委員 企業が取り組むワークライフバランス推進についての後押しを、都が普及啓発においてもしっかりと行っていることが確認できました。
 しかし、ワークライフバランス推進に向けた社会全体の機運を高めるためには、市区町村の取り組みについても積極的にPRするなど、連携を図ると相乗効果が生まれると考えます。
 そこで、市区町村でもワークライフバランスの普及啓発を行っておりますが、それに対する都の協力について伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 実践プログラムやウエブサイト「TOKYOワーク・ライフ・バランス」、東京ウィメンズプラザのフェイスブックやツイッターなどに、市区町村が行う助成制度などの支援情報や普及啓発のためのセミナーや講座の開催情報などの掲載によりまして、市区町村が行う事業について広く周知するなど、市区町村との連携を図っております。

○今村委員 企業が立地している各自治体、また、住民に最も近いこうした市区町村との連携を図り、ワークライフバランスの推進に取り組むことを要望しておきます。
 それでは、配偶者暴力対策について伺います。
 いわゆるDV法では、市区町村における配偶者暴力対策基本計画や、配偶者暴力相談支援センター機能整備が、努力義務ではありますけれども、義務づけがされています。私は、この基本計画が都内市区町村において早期に策定されるよう、都の支援充実を議会の場でたびたび取り上げてまいりました。
 都の取り組みもあり、市区町村では計画の策定については着実に進んできました。基本計画が策定された次のステップとして、配偶者暴力相談支援センター機能を果たすよう、市区町村が整備を進めていくことが重要と考えます。
 まず、都内市区町村における配偶者暴力相談支援センターの設置状況について伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 本日現在で、港区、板橋区、江東区、中野区、豊島区、葛飾区、練馬区の七区において、配偶者暴力相談支援センター機能が整備されております。

○今村委員 現在、市区町村では相談業務や情報提供、安全確保などについて、既にそれぞれの努力の中で被害者支援に取り組んでいるため、センター機能を整備するに当たっては、メリットを踏まえ、検討し、整備していくものだと考えます。
 そこで、各市区町村において配偶者暴力相談支援センター機能を整備することのメリットは何かを伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 配偶者暴力相談支援センター未整備の市区町村においては、住民基本台帳の閲覧制限、医療保険や年金支給の異動等手続の際、東京都女性相談センターに証明書発行を依頼しています。
 配偶者暴力相談支援センター機能を整備することで、証明書発行をみずから行えるようになり、手続が市区町村内で完結するため、より迅速な被害者支援を行うことができるようになります。既に機能整備した市区町村からも同様の意見が上がっております。

○今村委員 より迅速かつ的確な支援につながることがメリットになるということが理解できました。
 大変な思いに悩んでいる方たちが多くいる中で、今後、都内の多くの市区町村においてセンター機能が整備され、配偶者からの暴力に悩む被害者の支援を迅速に行えるよう、都として、サポートすることが必要であると考えます。
 そこで、市区町村におけるセンター機能の整備を促進するための都の取り組みについて伺います。

○斎田男女平等参画担当部長 都は、市区町村に対して、配偶者暴力相談支援センター機能整備に向けた働きかけを行うとともに、多様な研修を通じて相談員の育成に努めております。
 また、今年度から、市区町村を直接訪問し、助言を行うアウトリーチ活動や出前講座を実施し、市区町村の実情に応じた支援を行っているところでございます。

○今村委員 市区町村の取り組みが推進するよう、東京都としてもしっかりと支援していくことを要望し、東京都のこれまでの取り組みにより、既に東京都の支援計画においては、設置されている市区町村の数が上回っておりますけれども、計画をさらに上回るよう期待し、質問を終えます。

○宮瀬委員 私の方からは、文化振興と広報広聴についてお伺いいたします。
 地方分権の推進、少子高齢化社会の進展、住民ニーズの多様化、高度化などが進む中で、景気回復の兆しが見え始めたものの、景気はいまだ厳しい状況といわざるを得ません。四月におきましても、消費税増税が行われ、税金の使い方に一層都民からの厳しい目が注がれていることはいうまでもありません。
 住民の視点に立った行政運営を効率的に行うことが求められていることから、多くの地方公共団体では行政評価制度が取り入れられるようになってまいりましたが、既存の行政評価システムには、戦略的な観点から資源を効果的、あるいは効率的に運営するには多くの課題もあります。
 そういった課題の中で、千葉県や福岡県や神戸市などでは、バランストスコアカードという新たな取り組みもスタートし、試行錯誤が行われておりますが、いずれにせよ、行政評価にいかに住民視点や民間のよいノウハウを組み込んでいくかが求められていると感じております。その観点と、私自身、民間企業のビジネスマンとして働いてきました経験から、何点か質問させていただきます。
 まず、文化振興についてお伺いさせていただきます。
 まず、文化振興事業の全体のプランやビジョンについてお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 東京都の文化振興事業は、東京都文化振興条例に基づいて設置され、専門的な見地から調査、審議する東京芸術文化評議会の審議を経て、計画的に推進しており、東京文化発信プロジェクトや、文化施設の大規模改修、アーツカウンシルの立ち上げなどの施策を実施しているところでございます。
 なお、今後の都の文化振興についての確固たる世界戦略として、新たな文化ビジョンを年度内に策定する予定でございます。

○宮瀬委員 来年度、文化事業のビジョンの策定が行われるということを確認させていただきましたが、一方、各種文化事業や文化施設の管理運営において、現状を数値でどう捉え、何を目標値とし、どのような判断基準や指標、KPIをもって、プランやビジョンの計画をつくっているのかお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 都立文化施設では、指定管理者である東京都歴史文化財団が各文化施設について、管理運営に関する年間事業計画を定めるとともに、東京都監理団体という立場からも毎年度経営目標を設定しており、これらの中で定性目標や定量目標などを定めております。
 その上で、都立文化施設では、収蔵資料や作品の管理、調査研究、展覧会や講演、施設の貸し出し、教育普及、育成支援活動が効果的に行われているか、飲食や物販などの館内サービスが適切に行われているか、施設設備等の管理は適切に行われているか、適切な財務運営が行われているかなどといった観点から、施設の設置者という側面から都が行う指定管理者の管理運営状況評価、それに先立ち、指定管理者自身が行う自己評価、さらに、監理団体経営目標の達成度評価など、多面的に評価を実施しています。これらの中には、入館者数の目標や稼働率の目標などといった数値目標も含まれております。

○宮瀬委員 ありがとうございました。
 実際に、目標数値を具体的にいろいろ一つ一つ聞くと大変かと思いますが、では、それぞれの目標指標において、実際にどれだけ達成できているのかお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 指定管理者の管理運営状況評価では、管理の履行状況、安全管理、法令遵守、サービスの利用状況といった観点から、S、A、Bの三段階で評価しています。
 平成二十五年度の都立文化施設については、S評価、管理運営が良好であり、特筆すべき実績、成果が認められた施設が三施設、A評価、管理運営が良好であった施設が三施設であり、B評価、管理運営の一部において良好でない点が認められた施設はありませんでした。
 また、平成二十五年度の監理団体経営目標の達成度評価においても、都立文化施設を管理運営する東京都歴史文化財団は、展覧会の年間観覧者数やホールの稼働率などのほとんどの指標で実績が経営目標を上回っており、四段階の評価のうち最高のAを獲得しています。

○宮瀬委員 ありがとうございました。
 私の方でも、いただきました平成二十五年度指定管理者管理運営状況評価結果を拝見いたしました。そちらでは、内容の羅列と漠然とした抽象的な評価がとても多いように感じました。何を基準に、どの程度改善したのかが不明でありました。
 他の自治体の例を見ましたら、その事業の目標達成度合いに応じまして、点数化し、加点方式で集計。例えば四百四十点以上はトリプルA、三百八十点以上はAAといったぐあいに五段階での評価となっております。
 ぜひ今後は、こちらの評価にあります、事実上SとAといった二段階の評価ではなく、総務局とすり合わせの上、課題は何で、どの程度の達成状況なのか、そういったことを可視化していただき、透明化を図っていただくよう要望いたします。
 さて、次に、具体的な評価項目についてお伺いいたします。
 指定管理者管理運営状況評価結果を拝見させていただきますと、評価項目に、管理、財務状況、事業、運営状況の項目のみで、利用者や住民の視点が欠けているように思われます。また、利用者のことが書かれている部分におきましても、来場者がふえたといった記載にとどまっております。都の税金を年間約六十七億円使って運営されているわけでもありますから、そこには利用者の満足度をしっかりと評価の指標として入れていくべきだと考えますが、所見をお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 指定管理者は、みずからが管理運営する都立文化施設について、毎年度、事業内容や料金、ショップやレストラン等の施設、スタッフのサービスなどに対する顧客満足度調査を行っております。
 また、都も、各都立文化施設について、毎年度、事業内容、施設のスタッフ、施設の環境などについて、来館者満足度調査を実施しております。これらは、都における指定管理者の評価や監理団体経営目標の達成度評価に活用しております。

○宮瀬委員 ありがとうございました。
 都としては、都庁での部内評価においては利用者満足度をとっているということが確認されました。ぜひ、それを見るだけではなく、現状、目標、実績と設定していただき、検証し、最終の外部委員の評価項目にも正式に利用者満足度を入れていただきますよう要望いたします。満足度の調査が現状や推移を正確に把握し、また透明化を図ることこそ、都民のさらなる信頼につながると思っております。
 また、評価委員会の外部の委員の六名の名簿を拝見させていただきましたが、ここに、一般の、普通の民間企業の方が入っておりません。民間経営者や住民目線を加えるといった意味においても、そういった方を入れるべきと考えますが、所感をお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 都が設置するさまざまな指定管理施設を統一的に評価するために、総務局が定めております東京都指定管理者管理運営状況評価に関する指針では、評価委員会には、評価の透明性や公平性の確保等のため、外部委員を過半数含むことと定めております。
 都立文化施設の指定管理者の評価に当たっては、収蔵資料や作品の管理、調査研究、展覧会や講演、施設の貸し出し、教育普及、育成支援活動が効果的に行われているかどうかなど、多様な視点が必要なことから、評価委員会は、文化事業関係者を初め、美術館、博物館、ホール関係者などの外部を含めた委員で構成しております。また、財務状況を評価するため、公認会計士の方にも入っていただいております。

○宮瀬委員 民間の企業の方を入れるべきだという質問に対しまして、恐らく、公認会計士の方が入っているといった答弁であるように受けました。しかし、公認会計士は数字やお金のチェックでありまして、必ずしも経営者の視点とはいい切れないと思っております。ぜひ今後、ご検討していただけますようお願い申し上げます。
 次の質問に移りますが、私が所属しておりました民間企業では、直島プロジェクトと称しまして、二〇〇八年の観光者数は約三十五万人、島の人口の約百倍もの人々に来ていただいているプロジェクトで、大変好評を博しております。
 また、島全体の雇用だけではなく、活性化にもつながっているようなプロジェクトとなっており、世界でも有数の観光名所の一つと海外ではいわれております。
 その前提として、何よりもしっかりと顧客視点のマーケティングを行い、収益もしっかりと上げた自立型の事業であることがポイントでございました。そういった民間のノウハウや成功事例を参考にすべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○濱田文化施設改革担当部長 お話のベネッセアートサイトの直島の事業は、民間事業者が取り組んでいる一つの事例として承知しております。都立文化施設の指定管理者である東京都歴史文化財団は、理事長を初め、各館長に日本有数の民間企業のトップやその経験者が数多く就任し、経営者の視点ならではのさまざまな改革が行われ、運営の効率化や集客の増加を図るなど、現状においても民間企業の経営のノウハウを十分生かした運営を行っております。
 例えば、東京都写真美術館では、資生堂名誉会長の福原義春館長が幅広い人脈を生かしながら、積極的な外部資金の導入による館独自の収蔵品購入や、魅力的な企画展を開催し、また、毎年度明確なテーマを設定するなどの戦略的な広報展開を行ってまいりました。その結果、福原館長就任前の平成十一年度には年間十八万人であった観覧者数が、現在では四十万人を超えて推移するなど、大きな存在感を発揮しております。
 このほかにも、東京文化会館には、フジ・メディア・ホールディングス会長の日枝久館長、東京芸術劇場にはアサヒビールの会長などを歴任された福地茂雄館長、現代美術館には電通の会長でありました高嶋達佳館長が、経営者の視点から手腕を発揮し、館の運営に当たっていただいております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 ぜひ、直島の方にも、機会がありましたら一度足を運んでいただきたいと思っております。
 といいますのも、東京都にも伊豆大島など、いまだ道半ばであります復興事業、現地の伊豆大島で取り組んでいると思います。文化と観光を合わせたまちづくりや復興計画など、一層、文化事業への取り組みを今後検討していただくようお願い申し上げます。
 パリならルーブル、ニューヨークならメトロポリタン。欧米には決定版と呼ばれる美術館がございますが、逆に日本には、この美術館という決定版に欠けるといった声も聞こえております。東京に行ったらぜひこの美術館に行きたい、そういった決定版の美術館をぜひこれから検討していただくよう要望を申し上げます。
 次に、広報広聴についてお伺いいたします。
 私自身、繰り返しで恐縮ではございますが、民間企業で広告の営業コンサルタントとして、十年間広告宣伝活動に携わってまいりました。商品の販売や売り上げ数値という最終的なゴールは違うものの、しっかりと認知をとって理解してもらうといったプロセスにおいては、東京都の広報広聴活動に関しましても全く同じであります。
 まず、広報事業のプランやビジョンについてお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 都の広報活動は、施策の内容等を全ての都民に対して正確に、わかりやすく、そしてタイムリーに伝え、都政に対する理解と関心を高め、都の施策、事業の円滑な推進を図ることを目的に実施しております。
 実施に当たりましては、毎年、都政の重要課題を重点広報テーマに設定することなど、戦略的な広報を展開する観点から、広報広聴方針を定め、「広報東京都」やテレビ、ラジオ、インターネットなどと新聞広告や交通広告など、多様なメディアを組み合わせた計画的かつ重層的な広報活動を行っております。
 それぞれの事業については、当該年度予算に基づき、規模等の内容を具体的に定め、限られた予算の中で最大の効果が得られるよう、計画的に執行しております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 そこで、広報事業におきましても、現状を数値でどう捉え、何を目標値とし、どのような判断基準や指標、KPIをもってプランやビジョンの計画をつくっているのかお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 各事業の実施に当たりましては、「広報東京都」の配布状況、テレビ、ラジオの視聴率、聴取率、都庁総合ホームページのアクセス件数等を把握し、その効果を検証しながら、的確に執行しております。

○宮瀬委員 私の方は数字の方をなるべく知りたかったわけでありますが、では、それぞれの目標指標におきまして、実際にどれだけ達成できているのかお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 先ほど答弁いたしましたとおり、各事業の実施に当たりましては、予算に基づき的確に執行を行っております。
 主要な広報媒体の例を挙げますと、「広報東京都」は、二十五年度実績で四百十二万部を発行し、主要日刊紙への新聞折り込みによる各戸配布を行っているほか、区市町村や公共施設、都営地下鉄の駅等で幅広く配布しております。
 テレビの視聴率は番組によって異なりますが、おおむね四から五%程度となっております。
 都庁総合ホームページのトップページへのアクセス件数は年間で約一千万件となっております。

○宮瀬委員 ビジョンや目的、そこからプランの策定、効果指標、現状値、目標数値達成度とお伺いしてまいりました。その中でも数値に関してお伺いした項目において、明確にご回答が得られましたのが現状の視聴率や配布数、アクセス数に関してのみでございました。
 どの企業も数値目標を明確にし、関係者とともに共有しながら、その達成に切磋琢磨しておりますので、ぜひ今後は、ことしの数値をもとに、目標数値、達成度を明確に数字で示していただくよう要望いたします。
 では、次に参ります。
 広報事業は、テレビ、ラジオ、ネット、紙媒体など、さまざまなツールを通じて取り組みを行っていると思います。よい活動を東京都が行っていても、それが都民の皆様に伝わらなければ意味がございません。
 そこで、一千三百万人いる都民のうち、どれぐらい、どの媒体でリーチしているのか、数字を教えていただければと思います。

○藤井広報広聴部長 テレビ視聴率やホームページアクセス件数など、具体的な実績は先ほど答弁したとおりでございます。
 都民の年齢層や生活実態等に応じたさまざまなメディアを選択し、計画的な情報発信を行うことで、多くの都民へ必要な情報を正確に届けております。

○宮瀬委員 一千三百万人に対してどれぐらいのリーチ数があるのかお伺いしたつもりでありましたが、なかなか明確な回答がいただけなかったように思います。民間にはそういったリーチ数の算出方法や、どのターゲットにどれだけリーチしているかもしっかりと把握し、その後の実行計画やプランに生かすノウハウも持っておりますので、今後検討していただくことを要望いたします。
 また、認知に加えまして、その内容がどれだけ理解度につながっているのか、各媒体ごとにお教えください。

○藤井広報広聴部長 都では、発信した情報に対して都民がどのように接し、どう理解し、評価しているか、また、どのような広報媒体で、どのような情報提供を望んでいるかなどを把握するためのアンケート調査を毎年実施しております。
 アンケート調査によりますと、「広報東京都」については、記事内容がわかりやすいという回答が八割以上を占めております。
 都庁総合ホームページについては、デザイン、レイアウトが見やすいという回答が六割を超えており、情報量がちょうどよいが約七割となっております。
 さらに、テレビ番組については、番組ごとのモニター調査を実施しており、番組内容がわかりやすいとの回答がおおむね九割前後となっております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 この理解度に関しましてはしっかりとご調査されていることが確認されました。今後も経年で推移を見ていただき、改善につなげていっていただければと思っております。
 これまでリーチや認知、そして理解度と聞いてまいりましたが、手法についてお伺いいたします。
 平成十九年三月、総務省が出しました情報流通センサス報告書によりますと、この十年間において、消費可能情報量、すなわち人間がきちっと認識できる情報量のことでありますが、その情報量は一定でありますものの、選択可能情報量、いわゆる世の中に出ている情報量のことでありますが、その数は十年前の一万一千倍までふえております。そういった情報が氾濫し、常に増加、大変化が起きている状況の中において、東京都の情報をいかに都民に届けるかは重要であります。
 そういった状況の中で、いかに住民ニーズを捉えているのか、またそのニーズに基づき、都の広報広聴活動が創意工夫し、その変化にどう対応してきたのかお教えください。

○藤井広報広聴部長 広報広聴活動の実施に当たりまして、毎年実施しているアンケート調査の結果等を踏まえ、適宜内容の見直し等を行っております。
 「広報東京都」については、都民からの要望を受けて、昨年十一月から活字を大きいサイズに変え、カラー紙面による読みやすいデザインに変更するなどの工夫を行いました。
 さらに、都庁総合ホームページについても、スマートフォンを利用する都民がふえている傾向を踏まえまして、二十五年度にスマートフォン版のウエブサイトを開設するなどの改善を行っております。
 テレビ番組については、ことし四月から放送時間帯や出演者等の見直しを行うなど、一部番組の大幅な改編を実施し、視聴率向上に結びついております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 現状、デザインやタレントの変更、またスマホの対応と、毎年見直しを行っているということでありましたが、民間企業と比べまして、まだまだ改善の余地があるように思っております。東京都の情報発信が、さらにちまたで話題になるような新たな取り組みが必要だと思っております。
 さらに質問を続けますが、一方通行のプッシュ型の情報発信や、メールや電話等による一方的な受信型の都民の声を聞く仕組みがございますが、都民との双方向性を持った情報発信が重要であることがだんだんわかってまいりました。都民との双方向性を持った広報広聴活動についてお伺いいたします。

○藤井広報広聴部長 都における広報広聴は、行政と都民との間で良好なコミュニケーションを築くことで、都政に対する理解を深め、都の政策や事業を推進する目的で行っております。
 先ほど答弁いたしましたとおり、広報については、重点広報テーマの設定や、印刷物、テレビ、インターネットなど各種の媒体を組み合わせるなどして、都政の内容をわかりやすく伝えております。
 一方で、広聴については、年間十七万件を超える都民からの意見を受け付ける都民の声窓口を初めとして、都庁全体で都民から寄せられる意見を受けとめ、事業の改善などに役立てております。
 この二つの機能は、広報による発信が都民広聴につながったり、都民意見を反映した施策が都民広報につながるなど、車の両輪としてこれまでも機能しており、都はそうした考え方を反映した広報広聴方針を年度ごとに策定し、計画的に広報広聴活動を展開しております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 双方向性に関しましては、メールやファクスでの受け付け、まだまだ一方的なものにとどまっているように感じております。
 一方、いただいた声を事業に反映させるなど、局内でのコミュニケーションは活発であると思っておりますが、一般の方々、都民の方々との双方向性を持ったコミュニケーションのあり方をぜひ検討していただければと思います。
 私は、民間のときにマーケット調査をした際に、例えば、商品を知るきっかけは何ですかという調査をいたしました。数字で恐縮ではございますが、四十項目ぐらいある中で、一位は、実際商品を店頭で見てという方が六八・八%、二位は、テレビCMを見てという方が四三・三%、次に来ておりますのは、友人、知人、ママ友からといった口コミ、その数が二四・九%、実にその後にやっとテレビ番組の二〇・八%。
 何がいいたいかと申し上げますと、テレビやCM、そういったものだけではなく、実際に窓口で商品、東京都ですので政策、サービスになると思いますが、そういった窓口だけではなく、いかに知人からの口コミや友人からの口コミ、そういったものも大きな情報を都民の方々が受けるツールの一つとなっていることが挙げられております。
 最後になりますが、専門分野でございましたので、中には大変厳しいことをいわせていただきましたが、私自身の経験でよければ幾らでもご協力いたしますし、また、全員プロパーの方だと聞いておりますので、専門分野でもありますので、今後、中途採用、もしくはそういった広告宣伝活動のプロフェッショナルを獲得するような機会がありましたら、もっとさらにいい広報広聴になると思っております。
 大変長くなりましたが、ありがとうございました。

○小松委員 それでは、消費生活相談についてお伺いいたします。
 都民が消費生活を安全に、そして安心して送ることができるためには、信頼できる相談機関があることが重要です。都内の消費生活相談、年間十三万件近く寄せられておりますが、その七割強は区市町村の相談窓口が受け付けている状況です。特に高齢者の相談が増加傾向にありまして、約三割を占めております。身近な地域で相談できることは都民にとって望ましいことだと思います。
 消費者被害が後を絶たず、しかもトラブルが複雑高度化する現状がある中で、相談対応にも専門性や最新の情報が求められます。しかし、区市町村によっては窓口開設が週に数日だけだったり、時間が限られていたり、あるいは日によって相談できる内容が限られていたり、専門員の配置の上でも充実の度合いには差があると聞いています。
 どの区市町村においても消費者が相談したときに適切に対応するには、都の支援が欠かせません。都の消費生活総合センターは区市町村の相談機能に対し、どのような支援を行っておられるのかお伺いします。

○山本消費生活部長 都の消費生活総合センターは、高度専門性と規模のメリットを生かして、区市町村の相談窓口では処理が困難な相談事案に対応しております。また、そのノウハウを区市町村に提供するセンター・オブ・センターズとしての役割も果たしてございます。
 具体的には、相談実務において適切な対応が可能となるよう、相談処理機関としての基本的なスタンスや、相談処理事例などを記載した消費生活相談マニュアルを各区市町村に提供しております。
 また、契約の有効性や法的解釈に疑義が生じる複雑な案件については、区市町村の相談員が弁護士等から専門的な助言を受けられる機会を提供してございます。
 また、都内における新しい手口の被害情報等の共有化を図るため、区部と市町村部ごとに毎月情報連絡会を開催しております。

○小松委員 相談員の資質の向上も重要となってきます。相談機関に弁護士などの専門家を配置できるところとそうでないところがありまして、区市町村によって相談対応や相談員の技術的資質に差が出てきます。
 ただいまセンター・オブ・センターズということがありましたが、日常的な支援に加えて、区市町村の相談員の資質を向上させるための支援も必要だと思いますが、都の取り組みをお伺いいたします。

○山本消費生活部長 相談員の資質向上など人材育成を図るため、基本的な相談スキルを学ぶ新任研修を初め、消費者関連法や公正競争規約などの法や制度に加え、SNSゲームの仕組みや海外インターネット通販のトラブルといった多様化、複雑化する消費者問題に関する理解を深めるための研修を実施しております。平成二十五年度はこれらの研修を十二回開催いたしました。

○小松委員 今ふえている高齢者相談ですが、高齢者には大きな不安が三つあるといわれています。すなわち、お金、健康、孤独だといわれています。高齢者がターゲットとなる消費者被害は、これらの不安要素を悪質業者が利用してあおり、年金、そしてまた貯蓄などの財産を狙ったものが多くなっています。高齢者は自宅にいることが多いため、訪問販売や電話勧誘販売による被害に遭いやすいと考えられます。
 都は、防止のための普及啓発活動に引き続き力を入れていただきたいと求めておきます。
 続いて、区市町村への財政支援についてお伺いします。
 区市町村に対する技術的な支援とあわせて、財政的な支援も重要です。二〇〇九年に創設された国の地方消費者行政活性化基金というのがありますが、区市町村の独自取り組みを可能にするその一方で、使い勝手がよくないという一面があるという話も聞いているところです。
 この区市町村への基金の配分の考え方、そして現在の基金の仕組みについてお伺いいたします。

○山本消費生活部長 都は、消費者行政活性化基金の活用に当たり、都民に身近な消費生活行政の担い手である区市町村に対し重点的に配分することを基本方針としております。
 基金は、平成二十五年度までは単年度ごとの延長であり、計画的な活用が困難という声もあったため、平成二十六年度からは最大で平成三十九年度までの活用が可能となりましたが、国の方針では、基金による財政支援は徐々に減らし、区市町村はその間に自主財源化に努めることとなっております。
 区市町村が一律に自主財源に切りかえることは困難であるため、都は、恒久的な財政支援について国へ提案要求を行っております。今後とも、引き続き区市町村への支援を行うとともに、国に対して財政支援に係る働きかけを行ってまいります。

○小松委員 消費生活相談員の増員、そして処遇改善、また対象を限定した消費者教育など、自治体としての取り組みを推進するためには財政的基盤が必要です。国の財政支援の強化が求められるところです。
 都として国に対し引き続き働きかけていただきたいと求めまして、終わります。

○鈴木委員 私から、外国人のおもてなし語学ボランティアの育成についてお伺いいたします。
 二〇一二年のオリンピック・パラリンピック・ロンドン大会では、ゲーム・メーカーズと呼ばれたボランティアや、ロンドン・アンバサダーと呼ばれた観光ボランティアが大会を支えたと聞いております。二〇二〇年東京大会を成功に導くためには、こうしたボランティアが欠かせないと考えますが、都も、生活文化局が育成する外国人おもてなし語学ボランティアのほかに、さまざまなボランティアの募集、育成に取り組んでいくと聞いています。
 そこで、外国人おもてなし語学ボランティア育成に関する質問に入るに当たり、まず、東京大会を支えるボランティアの全体像についてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 二〇二〇年大会に直接関連するボランティアには、大会ボランティアと都市ボランティアとがございます。このうち大会ボランティアは、競技会場や選手村などの大会関係会場や周辺で競技運営、会場案内やセキュリティーなどの大会運営そのものを担うボランティアであり、大会組織委員会が募集、育成等を行います。
 また、都市ボランティアは、主要な空港、ターミナル駅や観光地などで観光や交通案内を担うボランティアであり、オリンピック・パラリンピック準備局が育成等を行います。
 一方、生活文化局が育成する外国人おもてなし語学ボランティアは、大会運営や観光案内等の高い語学力を有するボランティアとは異なり、片言の英語を使って、まち中で道案内や切符の買い方などの簡単なコミュニケーションが可能なレベルのボランティアでございます。

○鈴木委員 外国人おもてなし語学ボランティアについては、高いレベルの語学力は求められていないこと、また、大会ボランティアや都市ボランティアとは異なって、大会会場や観光ブースなどで活動するものではなくて、都内の各所で外国人の方々に自分のできる範囲の中での語学力で対応することで、東京に滞在する外国人の方々が安心して過ごすことができるようにするものであることがわかりました。
 それは、まち中で困っている外国人を見かけたら、片言の英語でということで話しかけられるボランティアを育成するということでありまして、長期ビジョンの中間報告によりますと、その数は三万人以上としています。これを実現するには多くの都民に参加してもらうことが必要でございます。
 ロンドン五輪では、各区ごとに配置したPR担当者が五輪のリーフレットを配り、ボランティアの魅力を説明し、要望が殺到したと聞いております。
 そこで、多くの都民の参加を得るためには、事業の周知とボランティア機運の醸成が不可欠であると考えますが、都の取り組みについてお伺いいたします。

○山中都民生活部長 本格的なボランティア育成は平成二十七年度から始める予定でございます。今年度は、外国人おもてなし語学ボランティア育成事業の趣旨を広く都民に周知するとともに、ボランティア機運の醸成を図るためのイベントを実施いたしました。
 具体的には、二〇二〇年に向けた地域を挙げての外国人おもてなしをテーマに、十月二十日に小金井市で舛添知事と語ろうを開催いたしました。おもてなし語学ボランティア育成のキックオフイベントとなる本イベントでは、ボランティア団体代表や語学教育専門家が参加し、実例を交えて楽しんで参加できる仕組みとして進めていくことをアピールいたしました。当日は、育成の主な対象である高齢者を中心に、約五百五十名の多くの都民の参加を得たところでございます。
 来年度は、都民に対して趣旨を周知するための施策を引き続き実施していくほか、広報に協力してもらう著名人の活用なども行ってまいります。
 さらに、区市町村や地域の国際交流団体、東京都町会連合会等に対する事業周知や協力への働きかけなども行うことで、本事業の周知とボランティア機運の醸成に取り組んでまいります。

○鈴木委員 ご答弁により、既に都民に対して外国人を語学でおもてなしするためのボランティア活動の意義、また本事業の趣旨の周知やボランティア機運の醸成に取り組んでいることや、来年度も継続した取り組みを行う予定があることがわかりました。こうした取り組みを通じて、都民のボランティア活動に対する理解と参加への意識向上が図られることを大いに期待しております。
 このボランティアに求められる語学力は簡単なレベルのものとご答弁をいただきましたが、育成を着実に進めていくためには効果的なボランティア育成の方法が重要となります。
 そこで、来年度からの本格的なボランティア育成に向けて、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 育成に当たっては、高齢者を中心として多くの都民の参加を得ることが重要であることから、区市町村、地域の国際交流団体や民間団体など、多様な団体の協力を得ながら進めていくことが有効であると考えております。
 また、育成のための講座の実施に当たっては、都民にとって取り組みやすいものにする必要があることから、カリキュラムや教材が重要であると考えており、語学講座を実施している民間団体などの知識やノウハウが欠かせないものと考えております。
 具体的には、新たにテキストを開発するとともに、民間団体の協力を得て、講師の派遣を行います。また、区市町村と連携し、都民が身近な場所で受講することができるよう、研修会場を確保するとともに、広く周知を図ってまいります。
 そのため、今年度中にボランティア育成のためのカリキュラムや専用の教材を使用したトライアル講座を都内三カ所程度で実施し、育成に当たっての課題等の把握と検証を行います。
 この検証結果を反映させたカリキュラムや実施体制を構築するなど、円滑な実施に向けた準備を進めることで、来年度からの本格的な育成に取り組んでまいります。

○鈴木委員 答弁によって、本格的な育成が円滑に開始できるようにするための取り組みを進めていることがわかりました。
 二〇二〇年東京大会までの時間はもう限られております。ぜひ多くの都民の参加をいただくことができるように、あらゆる知恵を結集して事業を進めていくことを要望して、次の質問に移ります。
 続きまして、オリンピック・パラリンピックに向けた文化振興についてお尋ねいたします。
 私の手元には、今からちょうど五十年前の十月十日付の新聞記事の写しが、コピーがございます。ここには、オリンピック開催の前日の九日に、後楽園球場を会場にして、東京都主催で行われた前夜祭の記事が掲載されています。
 そこでは、私の地元の府中市の無形文化財であります府中ばやしや、神田ばやし、また、葛西ばやしなどの都内各地の郷土芸能や民謡、江戸情緒あふれるまとい振りやはしご乗りなどが披露されまして、各国の選手団など、超満員の観客を魅了したと書かれております。
 当時と同じことをまたしなさいよということではございませんが、東京が世界に誇る伝統芸能や文化を国内外に発信していくことは、今も変わらず重要なことでございます。
 先ほど伊藤委員からもお話がございました。みこしを集めたりとか、そういったイベントをさまざましていったらどうかというところでございますが、東京都には、くりぬき胴の皮面が二メーター以上、高さ三メーターの大太鼓が私の地元、府中市を初め、各区市にたくさんございます。これは世界一でございます。そういったことも国際的に多くの世界の皆様方に発信していただきたいな。
 そして、さらに東京には、実に多様な有形無形の文化資源や人材の集積があります。それらを最大限に生かしながら、東京の魅力を引き出してアピールすることが重要であります。
 そこで、伝統文化の発信について、これまで都がかかわることでどのような東京ならではの取り組みを進めてきたのか伺います。

○鳥田文化振興部長 東京には、郷土芸能や歴史的建造物の文化財、寄席芸能などの庶民文化、茶道や能などの武家文化など、さまざまな文化資源や一流の人材が集積しており、都はそうした東京の特性を生かした新たな試みを行ってまいりました。
 例えば、数十年ぶりの流派を超えた邦楽等の公演のほか、狂言の人間国宝の三家が一堂に会する画期的な公演などを開催し、本格的な伝統芸能のすばらしさを発信してまいりました。
 また、江戸庶民文化の華というべき寄席演芸と花町踊りを紹介する公演では、今年度、江戸六花街が初めて勢ぞろいするなど、都ならではの取り組みに務めております。
 東京大茶会では、東京のスケールメリットを生かし、日本最大級の茶会として、茶道になじみのない方々にもお茶の文化に気軽に親しむ機会を提供しております。
 さらに、江戸里神楽や八王子車人形など、地域に根差した郷土芸能の紹介、活用をさまざまな事業の中で行っているところでございます。
 今後とも、二〇二〇年東京大会に向けて、文化都市東京の存在感を示せるよう、歴史に裏打ちされた多様な伝統文化資源を有する東京の特性を生かして、伝統文化、芸能の発信を積極的に推進してまいります。

○鈴木委員 ご答弁で、郷土芸能から能楽まで、実に多様な伝統文化を発信し、浸透させていく、いうならば東京都ならではの取り組みを評価したいと思います。さらなる推進をよろしくお願いしたいと思います。
 伝統文化については、子供など若い世代に伝統芸能、文化のすばらしさをまた伝えて、歴史と伝統を継承、そして発展させるとともに、これからますますふえてくる日本を訪れる外国の皆様方に、日本の伝統文化への理解を深めてもらうことも不可欠でございます。
 そこで、子供たちや外国の皆様方への伝統文化の普及のための取り組みについて、現在の実施状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 古くから我が国が大切に守り育ててきた伝統文化の魅力を、次代を担う子供たちに伝え、関心を持ってもらうとともに、来日機会を活用して外国人にも広く広めていくことは重要と認識しております。
 都は、子供たちを対象に、三味線や日本舞踊等、本格的なお稽古を積み、発表するキッズ伝統芸能体験などを実施しており、今年度からは中高生を対象とした特別コースや、多摩地域のホールでの短期コースを新設しました。
 また、外国人に向けて、東京大茶会では、英語によるお茶文化や作法の説明を行うイングリッシュ野だてを継続的に実施するとともに、羽田空港国際線ターミナルでの木やりや浪曲、獅子舞等を披露するイベントも開催しました。
 さらに、伝統芸能公演の開催に際しては、体験事業を取り入れたり、チラシやプログラムは全て日英併記するなど、外国人にもわかりやすいよう工夫しております。
 今後は、都内の全ての地域の子供たちに、伝統芸能に興味を持ち、その奥深さや楽しさに気づいてもらえるよう、各区市町村や学校などの協力を得ながら、一日体験事業を充実してまいります。
 また、外国人に関しては、観光で東京を訪れる人々に短時間で気軽に茶道や華道などの日本伝統文化を体験できるプログラムはもちろんのこと、より深く日本の伝統文化を知ってもらえるよう、鑑賞とあわせて体験もできるようなプログラムについても取り組んでまいります。

○鈴木委員 子供たちや外国人の皆様方への普及はとても重要なので、ぜひ、より一層のアピールに向けて、引き続き、さまざまな取り組みを進めていただきますようお願いいたします。
 さて、伝統文化の発信、普及についてもそうでありますが、東京オリンピック・パラリンピックに向けた文化振興の取り組みについては、行政だけではなくて、さまざまな文化団体など民間の担い手と力を合わせて進めていかなければならないところであります。
 ロンドン・オリンピックの文化プログラムの実施においては、民間活動支援を行う専門機関であるアーツカウンシル・イングランドが大きな役割を担ったと聞いております。
 そこで、東京オリンピック・パラリンピックに向け、アーツカウンシル東京が果たす役割と今後の取り組みについて伺います。

○鳥田文化振興部長 ロンドン・オリンピックの文化プログラムは、イギリス全土において約十八万件のイベントが展開され、世界二百四カ国から約四万名のアーティストが参加いたしました。
 この文化プログラムの実施において大きな役割を担ったアーツカウンシル・イングランドは、七十年近い歴史を持つ全国組織であり、約五百名のスタッフが従事する芸術文化の専門機関でございます。
 一方、アーツカウンシル東京は、設置から二年、スタッフも十四名と発展途上の組織ではありますが、日本で初めての本格的アーツカウンシルとして、民間の力による創造と発信の推進役として期待されております。そこでは助成事業を通じて民間の芸術文化活動を支援するとともに、新しい実験的なプログラムの開発や、劇場運営を担う現場技術者などの人材育成、シンポジウム等の交流事業などを進めております。
 これまでも、東京が誇る多様な文化芸術のすぐれた海外公演への助成を初め、神楽坂まち舞台・大江戸めぐりといった新しいプログラムの開発、ロンドン・オリンピックの文化プログラムの中心的役割を担った実務者を招いたフォーラムの開催などを実施してまいりました。
 アーツカウンシル東京は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、文化プログラムの牽引役となることが求められており、今後は、地域に根差した芸術文化活動などへの新たな視点での支援を拡充するとともに、すぐれた民間の芸術文化活動の支えとなるよう、アーツカウンシル東京のより一層の体制強化を図ってまいります。

○鈴木委員 ご答弁をいただいたように、現状は、アーツカウンシル・イングランドとはまだ比べようもございませんが、アーツカウンシル東京はすぐれた取り組みを展開していると評価したいと思います。
 今後も、専門機関として本格的に育てていただいて、民間のさまざまな芸術文化活動をさらに充実していっていただきたいと思います。
 そして、文化の振興は、オリンピック・パラリンピック東京大会での盛り上がりが最終目標ではありません。文化の面からも東京が世界一の都市となるためには、オリンピック・パラリンピックを一里塚として、さらにその先を見据えた大きな目標が必要なのはいうまでもありませんが、その目標となるのが、先般、知事が策定を発表いたしました文化ビジョンとなるのだと思うところであります。
 そこで、都は今後、文化ビジョンをどのように策定していくのか、小林局長さんより決意を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○小林生活文化局長 ロンドンは、二〇一二年の開催が決定したオリンピックを、ロンドンの文化的価値を世界にアピールする絶好の機会と捉えまして、現在のボリス・ジョンソン市長が二〇〇八年に就任後、文化が都市の成長を支えるという考えで、カルチュラル・メトロポリスと題する文化ビジョンを策定して、ロンドンの文化政策を展開してまいりましたが、オリンピックが終わった後も文化政策のことを考えまして、ことし三月には改定版を発表し、現在はオリンピックのレガシーを維持するとともに、今後の発展に向けたビジョンとなっております。
 東京都が今回策定する文化ビジョンは、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラム策定の先導的な役割を果たすとともに、お話のように、オリンピック・パラリンピック後も見据えた東京の文化面での世界戦略となる国際的な地位向上策でありまして、世界一の文化都市となるための羅針盤として位置づけるものと考えております。
 策定に当たりましては、能や歌舞伎などの伝統文化や歴史に裏打ちされた伝統芸能から先端的な現代アートまで、多彩な文化資源が集積している東京の独自性を踏まえた上で、東京を海外アーティストによる創作交流の中核にするなど、海外を見据えたグローバルな展開や、文化政策が都市政策や産業政策の一翼を担い、地域の特性を踏まえた文化拠点の形成など、文化が東京の成長を牽引していくという視点、さらには全国を視野に入れた大規模なリーディングプロジェクト事業の構築や、学校教育、社会教育との連携など、新たな分野の開拓などが重要なポイントになると考えております。
 現在、策定に向けた議論を精力的に行っておりますが、その中では、例えば郷土芸能など地域における伝統文化の保存、継承はもとより、子供や青少年への体験機会の充実や、次世代の担い手の育成を図っていくことや、上野の文化の森に代表される地域特性を踏まえた国際的な芸術文化の創造・交流拠点の整備や活性化に資する事業の充実、都立文化施設と国公立及び民間文化施設とのネットワークの強化によるグローバルな魅力発信と来館者サービスの向上など、こうしたことを重点的な取り組みにしていくべきではないかとの提案や意見がございまして、鋭意実効ある方策づくりを進めております。
 今後、各界の第一人者で構成されます東京芸術文化評議会による検討を行うとともに、都議会や民間文化団体の方々などのご意見も十分に踏まえまして、年明けには素案を発表して都民からの意見募集を行い、今年度内に東京を文化の面で世界最高の都市にするための文化ビジョンを策定し、世界に向けて発信してまいります。

○鈴木委員 局長よりご答弁をいただきまして、文化ビジョン策定に向けて、力強い決意を伺いました。
 先日、民間機関が発表した世界都市総合力ランキングの文化・交流部門において、東京の順位が昨年の八位から六位へ上昇したと聞いております。この順位をさらに上げるためには、文化ビジョンはどうしても必要なものであります。
 現在、都は、文化団体や芸術家に対するヒアリングを精力的に行っていると聞いています。多くの人々の知恵を結集した文化ビジョンを策定し、東京の文化が持つ魅力を世界に広く発信していただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。

○小林委員 私からも、文化振興施策について何点かお伺いいたします。ただいまの鈴木理事の質問の趣旨と若干かぶる点もあるかもしれませんが、簡潔にお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 今の鈴木理事の質問でも触れられました、先月、民間調査機関が発表した世界の都市総合力ランキング二〇一四によれば、ロンドンが昨年に引き続き一位であり、二位のニューヨークに大差をつけております。
 そもそもこのランキングにおいてロンドンが一位に躍り出たのは、オリンピック・パラリンピック・ロンドン大会開催の二〇一二年でございます。この年のレポートを見ますと、ロンドンがトップになっている分野は文化・交流以外になく、居住分野二十位、環境分野十二位と、上位でない分野もありますが、それらを補うほどに文化・交流分野の獲得スコアが他を圧倒していると解説されております。
 この文化・交流分野が他の都市を圧倒した要因としては、ロンドンが五輪開催に向け、国際会議や文化プログラムの開催に取り組んだことや、それに合わせて宿泊施設の整備や海外旅行者の誘致を行ったことがデータにあらわれております。
 ロンドン五輪というと、大規模に展開された文化プログラムが注目されましたが、先ほどの局長のご答弁でもございましたが、五輪開催の四年前、市長に就任して間もないボリス・ジョンソン市長によって文化ビジョンが発表されており、この文化ビジョンがロンドンを世界一の都市へと押し上げた要因ともいえるかと思います。
 そこで、このロンドンが発表した文化ビジョンは、どのようなもので、その果たした役割についてお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 二〇〇八年に発表されたカルチュラル・メトロポリスと題される文化ビジョンは、二〇一二年に開催される五輪を、ロンドンの文化的価値を世界にアピールする絶好の機会と捉え、十二の文化施策を打ち出したものでございます。
 この中には、卓越した文化を持つロンドンが文化の面で世界の中心としての地位を維持することや、すぐれた文化特性を生かして、世界レベルの文化プログラムを創出するといった目標や、最初に取り組むイベント、ザ・ストーリー・オブ・ロンドンなどについて示されております。
 ロンドンでは、この文化ビジョンのもと、二〇一二年の文化プログラムを官民一体となって展開しました。このビジョンが世界を圧倒するプログラム策定に向けた先導的役割を果たし、ロンドンの文化を世界にアピールする道しるべの役割も果たしたものと思われます。

○小林委員 策定された文化ビジョンが文化プログラムに大きく貢献し、世界にロンドンの文化を発信する道しるべの役割を果たしたとのことですが、その存在がいかに大きかったかが認識できますが、東京も二〇二〇年に向けた文化プログラムの策定に当たり、第三回定例会において知事は、東京を世界一の文化都市に引き上げるとともに、多彩で魅力的な文化プログラムの展開を実現するとして、新たな文化ビジョンの策定を発表しました。
 さきの世界の都市総合力ランキング二〇一四における文化・交流分野において、一位のロンドン以下はニューヨーク、パリ、シンガポール、ベルリンと続き、第六位が東京であります。昨年、東京は第八位でありましたが、北京、ウィーンを抜いて六位に上昇しました。
 上昇した要因については、海外からの訪問者数が増加したこと、国際コンベンション開催件数、ユネスコ世界遺産、ハイクラスホテル客室数などの指標が東京のスコアを押し上げたと分析されております。
 知事が表明された文化ビジョンの策定は、ロンドン同様、二〇二〇年に開催される五輪を契機に、東京の文化的価値を世界にアピールする絶好の機会としていくことはいうまでもないと思います。
 ただいまのご答弁で、ロンドンはその文化的特性を捉え、施策を打ち出したとのことですが、東京も、その文化的特性をビジョンに生かしていくことが大変に重要であると考えます。
 そこで、都として、東京の文化的特性をどのように捉えているのかお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 東京の芸術文化の特性としては、能や歌舞伎、落語などの伝統文化から産業を支える先端的なゲームやアニメ、デザイン、ファッション、また、都市の魅力を高める日本庭園や伝統建造物など、極めて多彩な文化資源が集積していることや、文化を育む土壌が庶民の生活にも浸透し、日常的な暮らしの中でも継承されており、多くの人々が芸術文化の創造にかかわっていることなどが考えられます。文化ビジョンは、こうした東京の特性を踏まえて策定し、世界に向けて発信してまいります。

○小林委員 今答弁にもありましたように、文化と一口にいっても、多様な側面を持っております。伝統芸能や現代文化、民俗芸能、建築物、庭園など、多岐にわたる文化価値の魅力をいかに余すことなく発信していくかは大変に重要でありますが、極めて高度な創意工夫が求められるものでもあります。
 文化ビジョンの策定に当たっては、文化振興を所管する生活文化局が中心的役割を果たしていかねばなりませんが、多様な文化資源を生かし、創意工夫をもたらしていくためには、都庁挙げての取り組みが重要であると考えます。
 個人的には、スポーツ振興という視点で、かつてスポーツ振興局が組織された経緯もあるわけですから、世界一の文化都市を目指すのであれば、文化振興局を創設してもいいのではないかと思いますが、例えば、文化財の所管は教育庁、都選定の歴史的建造物は都市整備局、観光という視点は産業労働局と各局にまたがっており、文化ビジョンとして集約していくためには、緊密な庁内の連携強化が重要であると考えます。
 文化ビジョンの策定に当たっては、関係各局が所管する文化資源も視野に入れて、真に世界一の文化都市を構築するという強い覚悟を持って策定すべきと思いますが、見解をお伺いします。

○鳥田文化振興部長 世界一の文化都市を実現するためには、グローバルな視点から文化政策を捉え、文化面での国際的地位を向上させる方策を講じていかなければならない。グローバルな視点から文化施策を捉えたとき、文化の対象領域は美術や音楽などの芸術文化に限らず、ファッション、デザインなどの産業や建築など、幅広い領域にまたがっており、観光や都市づくりなどの面からもビジョンを検討していく必要がございます。
 また、さきに開催された東京芸術文化評議会では、文化が人口減少や高齢化社会、社会基盤の老朽化など、東京、日本が抱える課題を解決していくために貢献すべきだといった意見も出されております。
 今後、文化ビジョンの策定に当たっては、関係各局とも連携しながら、文化が東京の成長を牽引していくビジョンとなるべく、幅広い観点から議論を進めてまいります。

○小林委員 ぜひとも、強固な各局の連携のもと、文化芸術に携わる方々はもとより、都民が胸躍らせるような文化ビジョンの策定をお願いしたいと思います。
 公明党は、かねてより文化芸術振興の重要性に着目して、政治の場からも文化芸術振興を推進していくべく、平成十三年に、文化芸術立国・日本を目指してと題する政策提言を発表し、その中で、国及び地方自治体が文化芸術政策を立案し、実行していく上での法的根拠となる芸術文化振興基本法の制定を盛り込みました。そして、本格的に法整備の取り組みを行い、同年十一月に、議員立法で文化芸術振興基本法が制定されました。
 私は当時、この文化芸術振興基本法の策定に深くかかわっていた衆議院議員の秘書をしておりまして、法律制定に向けた動きを身近に勉強させていただきました。私が秘書をしていた議員が、政策提言発表後に衆議院予算委員会で当時の小泉総理と遠山文部科学大臣に文化芸術振興の質問をいたしました。テレビでも放映されましたが、質問が終わるや、事務所には数々の賛否の声が寄せられました。
 平成十三年当時は景気が悪い中でもありましたので、経済の厳しい状況の中、なぜ文化振興など悠長な質問をしているんだという厳しい意見もございましたが、国会の場で文化芸術振興を取り上げたことに対する賛同の声が圧倒的に多く、文化芸術を育む必要性を訴えられたことは闇夜を照らす光線のようだとのご意見もありました。それほど文化芸術振興が政治の場で取り上げられることがなかったことのあらわれだと思います。
 この文化芸術振興基本法の制定に向けた取り組みの中、さまざまな課題がございましたが、私が感じたことは二点ございます。
 一つ目は、未来の宝である青少年に本物の文化芸術を浸透させていくことです。
 私には、十数年来、文化振興についてご指導いただいております歌舞伎役者の方がおります。今も現役で舞台に立たれている方ですが、その方は、多忙な舞台を務めながら、世界に歌舞伎の楽しさを知ってもらおうと、長年にわたって、みんなの歌舞伎と題した外国人のための歌舞伎教室を開催されています。楽しく歌舞伎を見て、世界に日本の文化を英語で紹介してみようという試みで、日本語でのわかりやすい解説の後に英語での解説が続くというものであります。
 私もかつて、都内のインターナショナルスクールで行われたこの歌舞伎教室を拝見しましたが、大変におもしろく、生徒たちが興味津々に目を輝かせながら鑑賞していた姿が大変に印象的であり、本物の芸術に触れることの大切さ、すばらしさを実感いたしました。
 子供や若者といった次世代の東京を支える人たちに本物の文化芸術を深く浸透させていくことが潤いあふれる社会をつくっていくために欠かせないものであり、本物の文化芸術に触れる機会をいかにつくり出していくかが大変に重要であると考えます。
 東京都では、平成十六年度から、子供たちの文化を生み出す心を育てることを目的に、子供向け舞台芸術参加・体験プログラムを実施していますが、これまでの実績と成果についてお伺いいたします。

○鳥田文化振興部長 子供向け舞台芸術参加・体験プログラムは、平成十六年度から、子供たちが芸術家に直接触れ合い、演劇や楽器の演奏などを体験することにより、芸術文化に親しみ、創造する喜びを感じることを目的として実施しております。
 主には、児童演劇や音楽などの分野で芸術家が地域の施設や学校等に出向いて行う芸術体験プログラムとホール等でワークショップ及び実演鑑賞を組み合わせたプログラムなどを行っているところでございます。
 平成二十五年度までに、小学生を中心として、親子や幼児を含めまして、累計で十三万人以上が参加しており、本事業の一つである児童演劇を中心としたふれあいこどもまつりは、これまでに合計十五の区市で開催しております。
 都事業として実施した後に、地域の民間活動団体が主体となって独自に事業を継続するケースもありまして、地域に密着した子供の芸術文化体験事業として着実に根づいております。

○小林委員 事業開始からこの十年で累計十三万人以上が参加しているとのことで、事業の役割は大きなものがあったことと思いますが、二〇二〇年に向けて、いま一度青少年に焦点を当てて取り組んでいくことが必要ではないかと思います。
 それぞれの国に、美しい文化があり、伝統があり、人々の生活が織りなす歴史がある。個性豊かな伝統文化とその多様性は、人類全体にとってかけがえのない精神の宝であり、新たな創造への源泉となる。このように述べた詩人がおります。
 次代の青少年が日本の文化のすばらしさに触れ、文化の果たす役割を学び、さらに、他国の文化を尊重する心を育んでいくことを、二〇二〇年に向けた文化ビジョンの大事な柱とすべきではないかと考えます。
 この十年間、都が取り組んでいる子供向け舞台芸術参加・体験プログラムは、二〇二〇年に向け、子供たちが日本文化のすばらしさを認識するプログラムとして充実を図っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。

○鳥田文化振興部長 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けて、子供たちが日本の文化のすばらしさを、体験を通じて理解し、文化を生み出す心を育むことは重要であると認識しております。
 これまでも、子供たちが楽しみながら芸術文化に触れられるよう、和太鼓やマジック、ダンス、楽器づくりなど、幅広い分野のプログラムの実施や、親子で参加できるプログラムも取り入れるなど、工夫を行ってまいりました。
 今後も、次代を担う子供たちが、より芸術文化に親しみ、豊かな感性と創造性を養えるよう、多彩なプログラムを提供するとともに、民間活動団体や自治体との連携を強化し、地域のお祭りなど、子供たちの身近な場所で気軽に芸術文化を体験する場を創出してまいります。

○小林委員 答弁にございました民間や自治体との連携強化、子供たちの身近な場所での新たな創意工夫に大いに期待したいと思います。よろしくお願いいたします。
 文化芸術振興基本法の制定に向けての取り組みの中で私が感じた二点目は、文化芸術の担い手となる若手への支援であります。
 文化芸術振興を進めていく中で、多くのご要望としていただいたことは、若手、特にこれからプロを目指していくアマチュア芸術家の人々への支援の充実でありました。今までは、プロ、もしくは限りなくプロに近い芸術家への支援はあるものの、まさにこれから飛躍していこうという若手への支援が不十分である嫌いがありましたが、今後、世界一の文化都市を実現し、その地位を確たるものにしていくためには、若い文化の担い手に対する応援は必要不可欠であります。
 都はこれまでも、東京の芸術文化の魅力を世界に発信する創造活動を支援することを目的とした東京芸術文化創造発信助成に取り組み、若い劇団などにとって、その事業活動を支えるのに大変に役立っているとも聞いております。
 都の取り組んでいる若手芸術家への支援策、特に東京芸術文化創造発信助成は、芸術文化の担い手となる若手の目線に立って、どのような取り組みがなされてきたのかをお伺いします。

○鳥田文化振興部長 都はこれまでも、音楽や演劇、舞踊など、さまざまな分野での若手芸術家への支援を行ってまいりました。
 例えば、次世代の映画人を育成するタレンツ・トーキョーや、アートプロデューサーなどを目指す若者を対象とした人材育成事業、アーツアカデミーを実施し、若手人材の発掘や育成などに取り組んでおります。そのほかにも、東京音楽コンクールの優勝者に活動の場を提供するなど、さまざまな若手支援事業を展開しております。
 また、芸術文化に対する発信助成は、若い芸術団体による事業活動への支援を重視しており、その年間予算は、事業開始時の十年前、四千五百万円であったものですが、今年度は一億五千万円と、その規模を拡大してまいりました。
 助成制度では、東京芸術文化評議会での議論も踏まえ、事業実施前でも助成金の概算払いが受けられるようにするとともに、助成の対象外であった稽古場の賃料等も対象として拡大するなど、活動資金の確保に苦しむ若手の芸術団体にとって、より使いやすい制度となるよう、さまざまな変更を行ってまいりました。
 平成二十四年度からは、アーツカウンシル東京が事業を引き継ぎ、民間劇場で実務経験などを有する芸術文化に精通した専門スタッフが、若手への技術的な助言などを通じて芸術団体と密接にかかわり、その育成に努めております。

○小林委員 さきの第三回定例会の代表質問で都議会公明党は、文化ビジョンの策定に当たって、民間の取り組みを尊重し、文化芸術に携わる方々と協調して前進していくことが肝要であり、民間の取り組みに対する支援の考え方を盛り込むべきと訴えましたが、あわせて、若手芸術家への支援という視点も絶対に忘れてはならないと思います。
 世界一の文化都市の構築は、若手芸術家の育成なくしてはなし得ないとの信念で、今後、若手芸術家やプロを目指す芸術家に対する支援策を充実させ、具体化していくべきと考えますが、所見をお伺いします。

○鳥田文化振興部長 芸術文化の担い手に対する支援は、創造性に満ち、潤いある社会を築く上で欠かすことができず、中でも、十年先、二十年先の未来を見据えたとき、次代を担うアマチュアも含めた若手芸術家に対する支援は重要であると考えてございます。
 二〇二〇年東京大会の立候補ファイルでは、高齢者や障害者とともに若手芸術家の活用もうたわれており、文化プログラム展開に当たっては、これら若手芸術家がその可能性を十分に発揮できるプロジェクトを検討してまいります。
 また、アーツカウンシル東京が有する人的ネットワークを活用し、助成制度や育成事業によって、より多くの若手芸術家の支援を行ってまいります。
 さらに、東京を文化の面で世界最高の都市とするための羅針盤というべき文化ビジョンにおいて、より幅広い分野からの若手人材の発掘、育成など、未来を見据えた次世代の人材育成のための方策を盛り込んでまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 若手芸術家がその可能性を十分に発揮できるプロジェクトを検討していくとの答弁の具現化、ぜひとも楽しみにしていきたいというふうに思います。
 今、東京オリンピック・パラリンピックに向けた文化の取り組みが焦点となっていますが、文化芸術振興は二〇二〇年がゴールではなく、この絶好のときに文化芸術を東京の柱に据え、文化芸術立国ならぬ文化芸術立都ともいうべき一大事業を展開していくべきであると思います。
 フランス文学者であった辻昶教授がかつて次のようにいわれていました。事業に失敗して自殺を思い詰めた友人が、ベートーベンを聞いて、もう一踏ん張り、やってみようかと思いとどまった。これこそ本物の芸術の力ではないか。このように言及されております。
 これから策定される文化ビジョン、そして文化プログラムは、まさに文化芸術の力、偉大さ、美しさを最大限に発揮し、世界一の文化都市とは、世界一、人の心が豊かな都市との信念で、誇り高く、文化芸術振興に取り組んでいただきますようお願いいたしまして、質問を終わります。

○小竹委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後七時五十九分休憩

   午後八時十四分開議

○小竹委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いします。

○古賀委員 先般、第二次安倍改造内閣が発足いたしました。マスコミ等の報道では、五人の女性閣僚が指名されたということで、安倍首相の唱える全ての女性が輝く社会をつくる、これが安倍内閣の最重要課題の一つであるという、そのことを物語っていたというふうにも思います。
 閣僚席のひな壇に五名の女性がずらっと並ぶ、まさにそのことを象徴していたと思いますけれども、就任四十八日で二人の閣僚が辞任に追い込まれました。ただ看板だけに頼って、能力の有無であるとか、資質の有無、それからその適性というものを十分に吟味して組閣するというのがいかに大切であるかということを、これは国益を考えれば当然のことでありますけれども、改めて感じたわけであります。
 しかし、その掲げるところは、すべての女性が輝く社会づくり本部というものを首相みずから本部長となり発足させ、その趣旨には異論はもちろんありませんけれども、多少気になる点もあるわけであります。
 それは女性の活躍の場をいわゆる就労、労働ということに限定するような一つの風潮の中で、家庭や地域での女性の輝きというものが、ともすれば等閑に付されるというようなことがあるのではないか。我が国の安定した平穏な社会の基盤となってきた社会の構成単位である家庭というものを軽んずることになってはならないというふうに思うわけであります。
 さらに、政府においては、配偶者控除の件が今取り上げられていまして、これを果たしてやり玉に上げることが適切かどうかということを私は疑問に思います。配偶者控除は専業主婦の基礎控除ですから、これは優遇策でも何でもないわけですね。控除対象から外れる百三万円の壁が労働を妨げているという考え方は、完全に間違っているというふうに思うわけです。
 女性が活躍し、そのことを推進すること自体、私ももちろん大賛成ですし、異論は全くありません。ただ外に働きに出ていないということだけで専業主婦が肩身の狭い思いをするようでは、本質を履き違えているというふうにいわざるを得ません。次代を担う人材の育成というものを担って子育てをやっている主婦の役割が軽いはずがない。地域では送り迎えをしたり、地域の人と結びつき、さまざまな地域活動を行うことによって、安定した地域のきずなとか社会性というものを、地域でとどまっている女性というのは別に電車に乗って出かけなくても、そういう役割を担っているということを私はいわざるを得ないのであります。
 家庭での労働というものも貴重ですから、家庭は当然のこと、地域でも大きな柱となって、現にこの日本の社会を支えている女性というのはたくさんいるわけです。会社に就職して、役所でもいいんですけれども、偉くなることだけが自己実現みたいなそういう風潮があるんですね。そのことを何か支援しようというような行政の思わせぶりな、迎合的な政策というものが時折見られる。
 東京都はそういうものに迎合してはいけないのでありまして、働きに出る女性はもちろん、それはそれとして結構ですけれども、ただ会社、企業で働く女性だけに着目するのではなくて、全体、あらゆる分野で活動する女性に都の施策を展開することが初めて女性のためになる施策であるというふうに私は思います。そのことが真の男女平等参画社会ということになるわけでありまして、そういった視点で、骨太の取り組みを進めるというのが東京都にとって必要ではないかというふうに思うわけです。
 先ほど、男女の世界ランキングで百何番目という数字がちょっと紹介されていましたけれども、あれはいわゆる強欲資本主義とか、弱肉強食資本主義と呼ばれるダボス会議を主催する世界フォーラムといいましたか、そこが出しているもので、瑞穂の国の資本主義の日本では、ちょっと価値観が違う。一々それを真に受ける必要は私はないと思います。現にこれだけ女性の方が、夜八時になっても目をらんらんと輝かせて仕事をしておられる。これでもちゃんと女性は現に活躍しているわけです。
 あの項目の中には平均寿命なんかも入っているんですね。日本の女性は世界一の長生きですよ。これは政治がうまく機能したから女性、八十七歳ぐらいですか、平均寿命世界一。男性も八十歳を超えたということで、健康寿命と少し開きがありますけれども、世界に冠たる長寿国をつくっている。
 ですから、女性が特別、等閑に付されているというようなことは全くないのでありまして、そういう視点で、私は、都が今取り組んでいる男女平等参画施策の基本的な展開の内容について、簡単にお尋ねしてまいります。
 行動計画というのが既に策定されておりますけれども、東京都が目指すべき男女平等参画社会の実現に向けた基本理念というものがあると思いますので、それをまず入り口としてお聞きしたいと思います。

○斎田男女平等参画担当部長 行動計画に定める男女平等参画社会の基本理念は次の三点でございます。
 第一に男女が性別により差別されることなく、その人権が尊重される社会。
 第二に男女一人一人が自立した個人としてその能力を十分に発揮し、多様な生き方を選択できる社会。
 第三に男女が家庭生活及び社会活動に対等な立場で参画し、責任を分かち合う社会です。
 都は基本理念のもと、働く場における男女平等参画の推進、仕事と家庭、地域生活の調和などを重点課題として掲げ、多様な生き方を選択できる柔軟な社会の仕組みづくりに取り組んでおります。

○古賀委員 基本理念はそういうことで全く問題ありません。男女が家庭生活及び社会活動に対等な立場で参画し、責任を分かち合う社会、当然です。こういった理念というものはとかく忘れられがちでもありますので、都の施策の一つの理念として重要な点であるというふうに思います。
 個人個人が意欲、能力というものを十分に発揮しながら、個人にはそれぞれの夢や希望というものがありますし、多様な生き方を選択できる社会というのは当然重要でありますけれども、東京都が施策を進める上では、この理念というものを十分に踏まえる必要があるというふうに思います。
 私がきょう、あえて先ほど申し上げましたように、専業主婦という立場の女性の活躍というものを、保守政党としてこういう点はあえて触れておかないと、先ほど申し上げたような、ちょっと軌道がずれる議論になりがちですから、きょう、そのことだけを少し強調してお話をしているわけです。
 いろんな分野で仕事をし社会を担っている。家庭は社会の最前線であるというふうに思うんですね。その最前線を担っているのが地域や家庭で活躍する、仕事をする女性だというふうに思いますので、就労の女性だけに焦点を当てるのではなくて、地域や家庭を含むあらゆる分野での女性の活躍に向けた支援というものが当然必要になってくるわけです。
 東京都の具体的な取り組みについて、この点はどうなっているのか。いかがでしょうか。

○斎田男女平等参画担当部長 都は八月に産業、地域、教育等にかかわるさまざまな団体から成る東京都女性活躍推進会議を新たに設置し、女性活躍推進の機運醸成に向けて取り組みを進めております。
 中でも産業、地域、教育、医療の四つの分野で、顕著な功績や他の企業や団体等の模範となる活動を行った者に対して、女性活躍推進大賞などの知事賞を各部門ごとに贈呈し、来年二月に表彰することを予定しております。

○古賀委員 今のご答弁では、今度、女性活躍推進大賞というものが設けられて、その対象となるのは四つの分野、その中には地域が入っているという今お答えですので、都知事賞の中で、企業、いわゆる就労の女性だけではなくて、地域で活躍するいわゆる専業主婦の方もその対象となるということ、これは非常にいいことだというふうに思います。基本理念を踏まえた施策の展開だというふうに思います。
 女性だけ表彰して男性はどうなんだということもあるんですけれども、これは私たち男性の側からあえて、あげつらっていうことではないと思いますが、何か女性施策がおくれているとか、施策の展開が非常に弱いというような見方や発言がよくあるんです。ウィメンズプラザのことを前に私、取り上げてやりましたけれども、女性だけを対象にした施設名称の建物があるということも、よく考えてみるとおかしいんですね。
 これは、もちろん設置条例で名称は決まっていますから、我々がその気になれば名称変更は都議会で議決すればできるわけですので、全て平等で、同じように対等に扱わなきゃいけないというのは男女当然のことですけれども、この点、何かおかしいという人は余りいないわけです。
 しかも、男性相談もやっているんですけれども、女性の相談は年末年始だけ除いて年中無休で朝九時から夜九時まで受け付けているんですけれども、男性は月曜と水曜の夕方五時から八時までということで、男性の扱いは非常に手薄です。
 しかし、よく考えてみると、自殺率を見ますと、男性は女性の三倍なんですね。社会の中でいろいろ苦労しながら、男性はそれなりのものをしょっているわけですよ。ですから、それは自殺率にもあらわれていると思いますので、相談事業をやっているのですから、男性のそういう相談の機会も、ちゃんとホームページには出ていますけれども、きちんと広報宣伝、先ほどのお話じゃないですけれども、力を入れて、男性の悩みにも対応できる、そういった事業の展開も課題としてあるのではないかというふうに思います。
 私はそういうことをいろいろ考えて、今回、基本的なことだけお聞きしようと思って新聞を見ていましたら、きのう十一月三日、文化の日ですけれども、昔は明治節といったわけですね。産経新聞の投書欄に、これはいいことを書いてあるなという投書がありました。大学生、二十二歳、主婦の役割もひとしく評価をという投書です。
 女性が輝く社会のかけ声もいいけれども、ただ、働く女性ばかりを持ち上げる風潮には疑問を感じます。まるで専業主婦は輝いていないといっているかのようです。大学生ですよ。外で働いてこそ一人前という価値観の押しつけになってはいないでしょうか。多くの専業主婦は、子供を育て、家族を支え、地域共同体のかなめとなっています。外であれ、家庭内であれ、どこで働こうと、ひとしく評価される、そんな公正な社会の実現を望みます。大学生が投書しているんです。変なジェンダーフリーとかフェミニストに毒された人なんかよりも、よっぽどしっかりした社会性と価値観を持っているというふうに思います。
 そこで、知事賞のことをとてもいいことだというふうに思いますので、そういう役割を果たしている女性に、その栄冠が四分野の一つとして与えられることを楽しみにしています。
 東京都が今後、専業主婦の存在というものを否定することなく、個人の多様な生き方を尊重した上で、女性の活躍、躍進に向けて取り組んでいくことが必要であります。この点、専業主婦を否定することなくということを私は声を大にして申し上げたいんですけれども、どのようなお考えか所見をお聞かせください。

○斎田男女平等参画担当部長 現在、地域、家庭生活でも重要な役割を担う女性が妊娠、出産、子育て、介護など、人生のさまざまな局面で、みずからの意思で生き方を選択できる社会をつくることは、女性のみならず、男性にとっても豊かで暮らしやすい社会になると認識しております。
 都は今後とも、全ての女性が家庭や地域においても、職場においても、希望に応じて生き生きと能力を発揮できる社会の実現に向けて取り組んでまいります。

○古賀委員 今、都側の答弁として家庭や地域においてと、家庭という言葉が出てきました。ぜひその視点を忘れないで事業展開を進めてもらいたいというふうに思います。
 戦後、いろいろ価値観というものが多少、平和ぼけ、敗戦ぼけの中で変わってきたというふうに思いますけれども、私はよく就職の相談とかいろいろ受けたときに、おうちでずっと子育てをやってきた人が、職業欄、経歴欄に何も書くことがないとおっしゃったとき、私は、堂々と主婦歴というのを書きなさいといつもいうんですよ。何年から何年まで専業主婦をやったと。職業欄に堂々と目立つように書きなさいと私はいつもそういっています。誇るべき職歴だというふうに思うんですね。ですから、職歴なしなんてよく書くんですけれども、そういうことは私は全く必要ないというふうに思います。
 女性も随分、今変わってきましたけれども、家庭機能というものの中に家庭教育の力というものもあると思うんですね。私は中央線で日野駅か豊田駅から乗って新宿まで来るんですけれども、昔は余り見なかったんですが、最近はお化粧している女性がやっぱりふえましたね。前は座って、かばんから化粧道具を出して、まつげをくるっとやっているのがよくいましたけれども、今は結構混んでいる電車の中で、開閉するドアのところに立ってお化粧している人が結構いるんですよ。皆さんもごらんになっていると思いますけれども。器用にやりながら、新宿でおりるときは全く別人に生まれ変わっているんですね。変貌して。お化粧が完了すると、ああ、こんなふうに変わるのかと思うほど、見違えるような変貌を遂げておりていくんです。
 こういうことも家庭で、やはり我々小さいころは、お化粧をするのは家の母親とか、女性の兄弟がいれば、その身内の者しか見なかったですよ。人に見せるものじゃないということを私は聞いていましたから。そういう価値観があったんですけれども、今は堂々と塗ったり、鏡を見ながらやっていますね。こういうことも、女性が輝く社会ということであれば、家庭においてしつける、そういうものを教えていくということも女性が輝く一つの教養として必要ではないかというふうに思います。
 歩いて物を食べちゃいけないとか、人前で化粧しちゃいけないというのは小さいころからいわれたことなんですよ。しかもペットボトルを口に直接つけて飲むのは、ラッパ飲みといって一番下品な飲み方だと。ちゃんと小さな水筒のふたについで飲みなさいと。ところが、今、和服を着たきれいな女性がテレビの宣伝では堂々とペットボトルに直接口をつけてラッパ飲みで、それでお茶の宣伝をやっていますけれども、ああ、随分変わったと。しかし、そういうものを見て、ちょっと気持ち、おもしろくないな、感じがよくないなというような価値観というものをまだちょっと我々の世代は持っているので、平気な人たちも今たくさんいるわけで、それがコマーシャルとして通用していますから、女性が輝く社会というのは、そういうことをやはりちょっと気になるという視点も必要だというふうに思うんですね。
 平成三十二年、六年後には世界中からオリンピック選手や役員や観光客がやってくるわけで、そのときに外国のキリスト教文明圏やイスラム圏とは違う日本の文化圏、古事記、日本書紀から万葉を経て今日日本に来ているこの日本社会は、やはり西洋とは違うというものを感じてもらう。そのためには女性もその役割を担っているわけですので、ひとつ東京都の男女平等施策の展開に当たっては、家庭機能を弱体化させるようなことは決してあってはいけませんし、それをまた充実させる方向で力を尽くしてもらいたいと思います。
 そのことが少子化対策にもつながってくるんですよね。みんな家にいなくなったら子育てというのはできないし、子供をもうける機会も少なくなってしまいますので、結婚とか子供のことは、今、公の場でいえなくなってしまいましたけれども、やっぱり少子化対策というのは、そういう家庭機能を見直していく。
 それから、教育というのは先ほど申しましたように非常に大事で、統計資料をいろいろ見ますと、今、十代の妊娠中絶というのは一日五十六人、生命が奪われているんですね。年間で二十万から三十万といわれています。家庭を築くことの価値、結婚の価値、それを尊重する男女共同参画、男女平等社会の実現ということでの施策展開でなくてはいけないわけで、辛うじて現行民法にはそういった価値観が少しは織り込まれているわけでありますので、子供は家庭で育てる、その責任は家庭にあるという、そのような視点を私たちが持つことによって、世界の人が尊敬できる国になっていくというふうに思います。そのことをお願いして私の質問を終わります。

○ほっち委員 地域の底力再生事業助成についてお伺いしたいと思います。
 町会、自治会が地域の課題解決のために、主体的に取り組む活動を支援するための助成制度であります地域の底力再生事業助成は、我が党の提案で実現しました。平成十九年度から予算額三千万円のモデル事業としてスタートし、その後、平成二十四年度からは本格実施となりました。平成二十五年度には予算額が一億五千万円に増額されています。
 そこで、本格実施に当たりまして、この助成事業がどのように見直しされたのか、確認のためにお伺いいたします。

○山中都民生活部長 平成二十四年度以前は、伝統文化や市民活動など、四つの分野別モデル事業を設けるなど、助成対象を限定的にしておりましたが、本格実施に当たりまして、地域の課題解決のために、町会、自治会が日ごろから取り組んでいる事業について、幅広く助成の対象とする見直しを行いました。
 また、同じ内容の事業であっても、補助率を原則二分の一とした上で、次年度以降も町会、自治会が継続して事業を実施できるようにいたしました。
 さらに、助成対象となる事業のうち、高齢者の見守り活動や青少年の健全育成活動など、都が取り組む特定施策の推進につながる取り組みや、町会、自治会が初めて助成を活用する場合について、初年度の補助率を十分の十とするなど、町会、自治会がより活用しやすいように見直しを図りました。

○ほっち委員 本格実施に当たって、さらに町会、自治会が活用しやすいように継続申請を可能とするなど、事業の再構築ともいえる大きな見直しをしてきたことがわかりました。この見直しもあって、多くの町会、自治会が本制度を活用できたのではないかというふうに考えます。
 そこで、本格実施となった平成二十四年度から三年目を迎えている今年度の申請状況がどのようになっているのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 今年度の第三回までの申請状況を見ますと、申請件数は三百七十五件、申請金額は一億一千三百万円となっております。昨年度の第三回までの申請件数は二百九十五件、申請金額は約九千五百万円であることから、件数、金額とも増加しております。
 新規の団体からの申請につきましては、今年度、第三回までの件数が百七十一件となっており、前年度と比べて二十六件の増となっており、本制度の周知が進んでいるものと考えております。
 防災活動に関する申請が百八十一件で全体の約五割を占めており、地域の防災力向上に向けて、多くの町会、自治会が防災訓練等に取り組んでいることを示しております。

○ほっち委員 昨年度に比べて件数、金額とも増加していることがわかりました。町会、自治会の皆さんは、常日ごろからさまざまな地域課題の解決のために、額に汗して、身を粉にして取り組んでいらっしゃいます。
 私の地元、足立区でも三百八十三の団体が加盟している町会・自治会連合会において、避難所運営訓練の実施による地域防災力の向上に取り組むなど、みずからの活動を通じて、住民の方に共助の力の重要性を知ってもらう取り組みを行っております。
 こうした活動を支える本助成制度は、大変意義があるというふうに理解しております。この制度を活用する町会、自治会がふえていることは喜ばしいことでありますけれども、一方で、より申請しやすくなるよう、引き続き工夫や見直しを進めていくことが求められていると思います。
 都はこれまでも、町会、自治会の皆さんの現場の声を聞きながら、さまざまな本助成の活用促進策を講じていらっしゃいましたが、今年度の事業を進めるに当たって、どのような取り組みを行ったのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 都は今年度、町会、自治会がより活用しやすくなるよう、事業が完了する前に一部資金を支払う概算払いの割合を五割から七割に引き上げたほか、申請書類の様式を見直し、より一層の簡素化を行いました。
 また、区部に比べて申請が少なかった多摩地域での活用を促進するため、市長会や町村会において本事業の説明を実施したほか、希望のあった四区五市へ都職員が出向いて、町会、自治会へ直接説明を行う出前説明会を実施するなど、制度の周知に努めました。
 今後とも、町会、自治会の要望、意見等を踏まえながら、事業の周知はもとより、制度の見直しや申請事務の簡素化などに取り組んでまいります。

○ほっち委員 東京都がこれまでもさまざまな改善策に取り組んできたことというのは、一定の評価をしたいなというふうに思っております。私自身も町会、自治会の方たちから、できればもっと簡単に申請ができないのか等々、いろいろな切実な声も伺っております。
 そこで、都はこうした現場の声を踏まえ、今後どのように取り組むつもりなのかお伺いいたします。

○山中都民生活部長 都は、町会、自治会からの要望を踏まえて、助成対象の拡大や活動実態に合わせた制度改善に取り組んできた結果、事業開始から今年度の第三回申請までで二千を超える町会、自治会が本助成制度を活用されています。
 一方で、多くの町会、自治会は担い手不足や役員の高齢化、固定化などにより、活動の維持や新たな事業に取り組む企画力の向上などが必要となっている状況にあります。
 また、東京都町会連合会からは、単一町会、自治会では取り組みが難しい事業では、複数の町会、自治会が共同した取り組みが行われていることが多いことから、こうした事業に対する助成を求める制度改善要望が出されております。
 そのほかにも町会、自治会と他の地域団体が連携した取り組みが進んでいるという実態があるとの声も聞いております。
 都としては、こうした状況等を踏まえ、来年度に向けて、町会、自治会の活動等への支援策や、活動実態に即したものとなるよう、助成制度の見直しを図ってまいります。

○ほっち委員 我が党の提案でスタートした事業でありますので、ぜひ町会、自治会にとって、さらなる有意義な支援策となるよう、今後も進めていっていただきたいということを要望しまして、私の質問を終わります。

○島崎委員 それでは、社会保障・税番号制度への対応等について伺ってまいります。
 都民の生活にかかわる幅広い取り組みを進めている生活文化局の事務事業の中から、今回は特に広報広聴部で取り組んでいる社会保障・税番号制度への対応と海外広報の二点について質問いたします。
 昨年五月に、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆる番号法が公布されました。これに基づき、国は現在、社会保障・税番号制度の導入準備を進めておりますが、そのことを知らない都民も大変多いのではないかと思います。現在運用されている住民基本台帳ネットワークとの違いもよくわからないというのが実情ではないかと感じております。
 平成十四年の住民基本台帳ネットワークの稼働時には、私は武蔵野市議会議員を務めておりましたが、プライバシーの不安などから、自治体によっては、この住基ネットに接続しないところも出るなど、大変な混乱があったと記憶しております。
 しかし、その後、住基ネットは特段トラブルもなく、安定稼働しているとのことでありますが、今回はこの住基ネットとは別に、社会保障・税番号制度という新たな仕組みができるものと理解しております。
 そこで、本日の事務事業質疑では、この社会保障・税番号制度そのものについて、丁寧に確認した上で、個人情報保護の観点から、制度導入に向けた都の対応について質問していきたいと思います。
 そこでまず確認の意味で、社会保障・税番号制度の目的と内容について伺います。

○佐藤都政情報担当部長 社会保障・税番号制度は、国民一人一人に個人番号を付与いたしまして、国や都道府県、区市町村の各機関で保有する個人情報が統一した番号でつながるようになる仕組みを導入することによりまして、行政を効率化し、国民の利便性を高める社会基盤でございます。
 これまで、住民基本台帳ネットワークでは、主に年金受給者の居住確認など、住所、氏名等の本人情報がやりとりされる限定された事務に利用されていましたが、番号制度では対象事務が拡大いたしまして、国民健康保険や児童手当の申請など、社会保障、税などのさまざまな場面で個人番号が利用されることが想定されております。
 また、民間企業におきましても、給与の支払いや年末調整を行うなどの際に個人番号の利用が必要になるとされております。

○島崎委員 社会保障・税番号制度は、住基ネットと異なり、活用対象が幅広いことから、行政だけではなく、都民生活にも影響を与え、大きな変革をもたらすものであると感じました。
 この制度を導入することにより、都民の生活はどう変わるのか、制度導入の具体的な効果は何かについて伺います。

○佐藤都政情報担当部長 番号制度の導入によりまして、先ほど答弁申し上げました事務におきまして、行政機関への申請手続の際に、申請書以外に必要とされていた添付書類を省略できるようになり、都民の負担が軽減されます。
 例えば、結婚して子供が生まれ、児童手当を申請する際に、現在は健康保険証の写しと、必要に応じて課税証明書、住民票等を提出しなければなりません。しかし、番号制度の導入後は、幾つもの書類を用意しなくても、新たに交付される個人番号カードで本人確認等を行うことができるようになり、手続が簡素化するとされております。
 行政におきましても、それぞれのシステムがつながることによりまして、必要な情報を速やかに確認することが可能となり、窓口事務を含めまして、行政の効率化を図ることができます。

○島崎委員 この社会保障・税番号制度が導入され、国や市区町村のさまざまな機関とつながることになったら、都民サービスが向上するとともに、行政の事務負担も軽減することが期待できることがわかりました。
 今の答弁にあったように、都民が行政への申請手続で実際に個人番号を使うことになるとのことですが、番号制度のスケジュールはどうなっているのか、特に都民にかかわるものについて確認したいと思います。
 また、番号制度の導入に向けて、都としても準備をしなければならないことがたくさんあるかと思いますが、その内容を確認します。

○佐藤都政情報担当部長 平成二十七年十月から、区市町村を通じて都民一人一人に個人番号が通知されます。そして、平成二十八年一月から個人番号カードの交付が始まりまして、社会保障、税、災害対策に係る行政手続等で個人番号の利用が開始される予定となっております。
 この番号制度の導入に向けまして、総務局が中心となって、それぞれの所管局のシステム改修等の準備が行われているところでございます。
 この個人番号の利用に当たりまして、個人情報が漏えいするのではないかなどの懸念がありますが、これに対応するため、制度面、システム面からの保護措置がとられております。
 そうした保護措置の一つといたしまして、システム整備に先立って、個人情報の漏えい等のリスクを洗い出し、それへの対応を事前に行う特定個人情報保護評価を新たに導入するために、生活文化局が中心となって、関係局とともに準備を進めております。

○島崎委員 そもそも個人情報は、一度漏えいすると、その回収は極めて困難であります。その上、新たに導入される個人番号は、成り済ましや悪用などにより、個人情報が芋づる式に流出することなどが考えられるものであり、そうした危険から個人情報を守るためにも、通常の情報システム以上に厳しく慎重な対応が必要であると考えております。
 そこで、先ほどの答弁の中に出てきた特定個人情報保護評価はどのような点に留意して行うのか伺います。

○佐藤都政情報担当部長 番号法は、全国のシステムがネットワークでつながり、リスクに対する懸念も大きいことから、行政機関に特定個人情報保護評価の実施を義務づけるとともに、それについて、専門家で構成される機関による第三者点検を要求しております。
 そうしたことから、都といたしまして、特定個人情報保護評価を適切に実施していくため、本年八月、都独自の実施マニュアルを作成いたしまして、庁内関係局への説明、周知を行いました。
 また、有識者によります情報公開・個人情報保護審議会におきまして、個人情報保護評価も含めた都としての対応を検討していただいております。
 今後も引き続き審議会での検討等を踏まえまして、評価の実施体制の整備など、特定個人情報保護評価の適切な実施に向けて着実に取り組んでまいります。

○島崎委員 平成二十八年一月から個人番号の利用が始まるとなると、制度開始までの準備期間は、あと一年二カ月しかありません。番号制度は、行政のあり方だけではなく、都民にも大きな影響を及ぼす極めて重要な制度であります。
 先ほどの答弁でもあったとおり、番号制度がきちんと運用されることにより、行政運営の効率化や国民の負担軽減、利便性の向上などが期待できます。限られた時間ではありますが、しっかりと準備し対応していくことを強く要望し、次の質問に移ります。
 平成三十二年、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会を契機に、我が党が掲げる世界で一番の都市東京の実現に向けて、都は長期ビジョンの策定を進めております。
 今後、施策の充実を図るとともに、海外の人々に東京の魅力を知らせ、国際社会での東京の認知度、評価の向上を図ることもまた重要だと考えます。
 都は、二十五年度末から、海外に向けた都市広報に着手しましたが、これまでどのような着眼点で取り組み、今後どのように展開していくのか伺いたいと思います。

○藤井広報広聴部長 海外向け都市広報の展開に当たりましては、東京の都市としての魅力や強みを海外の人々に正確に伝え、理解してもらうことが必要であります。
 特に世界各地に住む人々にとって、身近な情報元である新聞、雑誌、テレビを初めとする海外メディアを活用した情報発信が極めて重要と考え、新たな事業に着手いたしました。
 具体的には、在京外国人特派員を対象とした都政の現場を紹介するプレスツアーのほか、九月から十月にかけまして、欧米、アジアの各国から記者を招聘し、東京の都市機能や人々の生活の様子を外国人の新鮮な目線で取材してもらい、広く世界に発信しました。
 また、海外放送など、映像による直接的な情報発信にも着手し、本年三月から五回実施しております。具体的には、東南アジア、インドの七カ国を対象に都の取り組みを紹介するミニドキュメンタリー映像を現地放送局等へ配信し、これまで各局との連携により、ハイパーレスキュー、江戸東京博物館、東京水、東京DMAT、東京大茶会の映像を制作し、現地の言語で放映いたしました。
 今後は、在京海外メディア向けのプレスツアーの実施回数を拡大するほか、映像については海外放送のさらなる充実を加えまして、多彩な東京の魅力を切り取った映像を、都民はもとより東京に関心を寄せる国内外の人々を対象に幅広く公募し、ユーチューブやフェイスブックなどで発信する事業にも継続的に取り組んでまいります。

○島崎委員 海外のメディアと連携して、さまざまな取り組みを展開していることがわかりました。
 先月には海外から現地の記者を招聘し、東京の情報を発信してもらうプロジェクトを初めて実施したとのことでありますが、どのような取材を行い、どの媒体で発信されたのかを伺います。また、今後どのように展開していくのかもあわせて伺います。

○藤井広報広聴部長 本事業は初めての試みとして、日本外国特派員協会と連携し、公募により招聘する記者を募集いたしましたところ、世界各国から予想を上回る約二百四十人の応募がございました。
 このうち発信エリア、媒体への影響力を考慮して、北米から三人、アジアから三人を選定し、九月末からの約六週間の滞在期間中に、記者がそれぞれ興味、関心のあるテーマにつきまして、都内各地を精力的に取材していただきました。取材に当たっては、新幹線などの都市インフラ、自転車を含む交通政策、ファッション、伝統工芸や銭湯を初めとした生活文化などが記者の興味、関心のあるテーマとして寄せられました。
 こうした招聘記者の希望に対しまして、生活文化局では、各局の施策や施設の紹介はもとより、東京駅での新幹線の清掃作業や伝統工芸に携わる職人を初めとした都内の取材先の紹介など、民間企業などと連携して積極的な支援を行いました。
 また、知事と直接懇談する場を設け、東京や都政の課題について意見交換を実施いたしました。記者が執筆した記事については、アメリカの経済誌フォーブス、インターネットニュースサイト、ハフィントンポストなどで取り上げられたほか、各社のブログや都のホームページなどでも発信しました。
 今回の成果を踏まえまして、今後は東京に興味、関心を持つより多くの記者の招聘を予定していることから、日本外国特派員協会が有するネットワークもさらに活用しながら、幅広い国や地域の記者に募集の声かけをするとともに、庁内外との連携をさらに強化し、取材支援体制の充実を図ってまいります。

○島崎委員 海外から招聘された記者が東京の多様な姿を取材し、広く情報発信してもらったことがわかりました。引き続きこのような取り組みを進めながら、平成三十二年、二〇二〇年大会に向けて、いわば東京の応援団として、東京の情報を掘り下げて取材し、幅広く世界に発信していただけるよう、海外メディアの記者とのネットワークを築き上げていくことが、地道ながら非常に重要な取り組みと考えます。
 そこで、世界への情報発信力のさらなる強化に向けて、今後、海外メディアとの関係をどのように構築していくのか伺います。

○藤井広報広聴部長 都はこれまで、先ほどの答弁のように、在京外国人特派員向けのプレスツアー、外国からの記者招聘事業などを実施してまいりましたが、都における海外メディアを対象とした情報提供、取材支援の取り組みは緒についたばかりでございます。
 海外の記者に東京という都市を取材対象とし、世界に発信し続けてもらうためには、海外メディアの興味、関心を適切に把握し、ニーズに応じた的確な情報提供を丁寧に行うことが重要であります。
 具体的には、海外メディアなどで情報発信してもらえるよう、庁内各局と一層連携いたしまして、各局が持つ情報や東京の最新情報などを盛り込んだパンフレットやグッズなどを入れたPRボックスを製作いたしまして、海外でのイベントや展示会等において、メディア関係者を含め、広く配布してまいります。
 こうした取り組みを初めといたしまして、今後、海外メディアに対する取材支援や情報提供など、サポート機能の充実を図り、東京のことをよく知り、応援してくれる海外メディアをふやしていくことで、海外への情報発信力を強化してまいります。

○島崎委員 ぜひ庁内連携を図り、海外メディアを活用した情報発信力をさらに高めていただきたいと思います。
 平成三十二年、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会まで、既に六年を切りましたが、残された時間は短く、東京の国際的なプレゼンスの向上に向けた都市広報の取り組みには、相当な覚悟を持って取り組んでいく必要があります。
 そこで、最後に、今後の都市広報の展開に当たっての局長の決意を伺います。

○小林生活文化局長 東京が世界一の都市になるためには、東京の都市としての魅力や強みを広く海外からも認められる必要があることから、都は今年度から海外に向けた広報展開に本格的に着手いたしました。
 海外広報を展開するに当たりましては、何よりもまず海外の人々が興味を持つ東京の特性を具体的に紹介していくことが必要でありまして、その取り組みの一環となる外国人目線での情報発信手法として、先ほどご答弁申し上げましたとおり、海外から記者を招聘し、国際的に影響力の高いメディアやSNSなどを通じて東京を紹介していく取り組みを今回初めて実施いたしましたが、私たちがふだん気づかない多くの東京の魅力や特性が多数発信されるなど、極めて有意義な試みであったと実感しております。
 今回、私自身、六名の記者それぞれと東京の魅力や関心のある取材内容について、直接ヒアリングを行いまして、どのような記事を発信していくのか注目してまいりましたが、幾つかの事例を紹介いたしますと、例えばシンガポールから来た記者は、茶道の取材を通じまして一期一会という言葉に出会い、古くから息づく日本人の精神性に感銘を受けて、この内容を発信しております。
 また、警視庁の遺失物センターを取材したアメリカ人の記者は、東京では七五%もの現金の落とし物が持ち主に戻るということに驚きまして、これも発信して伝えております。落とし物は警察に届けるという私たちにとっては当たり前の感覚、習慣が、海外にはない日本人の規範意識として海外に発信されたわけであります。
 また、フォーブスやニューヨークタイムズなどに数多くの寄稿をしてきたインドの精鋭の記者は、アメリカの有力メディアへの記事を掲載するため、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けて、東京が都市としての再生にどのように取り組み、ゴールは何なのかと、まさに東京が世界に向けて発信していくべき直球の質問を知事にぶつけまして、私自身も一時間にわたるロングインタビューを受けたわけでございます。
 このように、オリンピック・パラリンピックに向けた東京の取り組みや姿に着目するとともに、我々日本人が当たり前のものとしてふだん気づかない東京の姿を新鮮な目線で捉え発信してもらいました。
 記者たちからも異口同音に今回の取り組みを継続、発展していくべきであるという多数の意見がありまして、今回の試みを検証した上で、来年度以降、規模や回数を拡大してこの事業に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 海外の広報展開につきましては、先月、海外に向けた都市広報を考える有識者会議を設置いたしまして、都市政策や国際広報の専門家、国内外のメディア、民間企業、関係省庁などの海外への情報発信に精通した各分野の方々から貴重なご提案、あるいは率直なご指摘をいただいております。
 今後、こうした有識者会議を継続的に開催いたしまして、ご意見やご提案を十分に取り入れながら、海外メディアとの関係構築、海外放送など映像による情報発信の強化、ホームページなど自主コンテンツの充実の三本の柱を基本といたしまして、取り組みの強化を図ってまいります。
 また、あわせて都庁だけではなく、国や民間企業などとも協力関係を構築し、お話のように、相当な覚悟を持って、オール東京の体制で戦略的な海外広報の展開に全力で取り組んでまいります。

○小竹委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小竹委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時五分散会

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