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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第八号

平成二十三年六月二十八日(火曜日)
第三委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長原田  大君
副委員長星 ひろ子君
副委員長村上 英子君
理事新井ともはる君
理事中山 信行君
理事笹本ひさし君
吉住 健一君
桜井 浩之君
西沢けいた君
畔上三和子君
神野 吉弘君
岡田眞理子君
野上 純子君
古賀 俊昭君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化局局長並木 一夫君
総務部長遠藤 雅彦君
広報広聴部長櫻井 和博君
都民生活部長飯塚美紀子君
消費生活部長小笠原広樹君
私学部長石井  玲君
文化振興部長桃原慎一郎君
都政情報担当部長梅田 弘美君
男女平等参画担当部長菊地 俊夫君
担当部長鳥田 浩平君
文化施設改革担当部長藤井 秀之君
スポーツ振興局局長笠井 謙一君
次長総務部長事務取扱細井  優君
スポーツ事業部長安藤 英二君
スポーツ施設担当部長板垣 一典君
国体・障害者スポーツ大会推進部長皆川 重次君
大会運営担当部長西海 哲洋君
教育庁教育長大原 正行君
次長松田 芳和君
総務部長庄司 貞夫君
都立学校教育部長直原  裕君
地域教育支援部長松山 英幸君
指導部長高野 敬三君
人事部長岡崎 義隆君
福利厚生部長谷島 明彦君
教育政策担当部長中島  毅君
特別支援教育推進担当部長前田  哲君
人事企画担当部長高畑 崇久君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 教育庁関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 教育庁所管分
・第百十七号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
 スポーツ振興局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 スポーツ振興局所管分
 生活文化局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 生活文化局所管分
・第百十八号議案 東京都高等学校等生徒修学支援基金条例の一部を改正する条例
・第百二十八号議案 旅券法関係手数料条例の一部を改正する条例

○原田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○原田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁、スポーツ振興局及び生活文化局関係の付託議案の審査を行います。
 これより教育庁関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、教育庁所管分、第百十七号議案及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○庄司総務部長 去る六月十四日の当委員会において要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の目次をお開き願います。ごらんいただきますように、今回要求のございました資料は六件でございます。
 一ページをお開き願います。1の被災児童生徒等の受け入れ数のうち、平成二十三年五月一日現在の区市町村立幼稚園、小学校、中学校の被災幼児、児童生徒の受け入れ数でございます。
 表の最下段をごらんください。幼稚園、小学校及び中学校の合計で九百十八名の被災幼児、児童生徒を受け入れております。
 二ページをお開き願います。平成二十三年五月一日現在の都立高等学校等の被災生徒の受け入れ数(課程、学科別)でございます。
 表左上の1の全日制でございますが、(1)の単位制を除く普通科、(2)の単位制の普通科、(3)の農業、(4)の工業、(5)の商業に関する学科、(6)の産業科、(7)の総合学科の合計で、表右の中段の網かけにございますように百八十九名の被災生徒を受け入れております。
 このほかに、2の昼夜間定時制で二名、3の通信制で七名、高等学校合計で網かけにございますように百九十八名、また、4の中等教育学校で一名を受け入れており、東京都全体で、右下の網かけにございますように百九十九名の被災生徒を受け入れております。
 三ページをお開き願います。平成二十三年五月一日現在の特別支援学校の被災児童生徒の受け入れ数(障害種別、学部別)でございます。
 都立学校におきましては、表の下段の網かけの特別支援学校計の欄にございますとおり、視覚障害、肢体不自由、知的障害合わせまして、小学部で九名、中学部で三名、高等部で四名の合計十六名の被災児童生徒を受け入れております。
 また、区立学校の小学部で一名の被災児童を受け入れております。
 四ページをお開き願います。2の耐震化率の推移のうち、(1)、区市町村立幼稚園の耐震化率推移(過去五カ年間)でございます。平成十八年度から平成二十二年度までの五カ年間、毎年度四月一日現在の耐震化率を記載してございます。
 最下段の計欄をごらんください。平成二十二年度の耐震化率は九三・七%でございます。
 五ページをお開き願います。(2)、区市町村立小中学校施設の耐震化率推移(過去五カ年間)でございます。平成十八年度から平成二十二年度までの五カ年間、毎年度四月一日現在の耐震化率を記載してございます。
 最下段の計欄をごらんください。平成二十二年度の耐震化率は八八・四%でございます。
 六ページをお開き願います。3の平成二十三年五月二十三日現在の東日本大震災による都立学校の被害状況でございます。
 (1)の被害状況一覧でございますが、全都立学校二百四十五校のうち、東日本大震災により百三十四校で百九十九件の被害が生じましたが、建物躯体そのものへの重大な影響を伴う被害はございませんでした。すべて軽微な被害でございます。
 上段右上の表に記載しております対応状況でございますが、軽微な被害件数百九十九件のうち、五月二十三日現在、百二十二件につきましては、既に補修を終えております。また、五十九件は対応中で、残りの十八件は、授業に支障が生じないよう夏休み期間を利用するなど、適切に対応してまいります。
 (2)の被害の内訳でございますが、被害の箇所、被害の内容、対応状況等につきまして記載させていただきました。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○原田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○笹本委員 それでは、質問させていただきたいと思います。
 教育庁が所管するところの東京緊急対策の二〇一一に関連して、幾つか質問をさせていただきます。
 今回、この緊急対策事業、七億九千万ということで、被災地の児童生徒の受け入れをさまざまな形で行っていくということでございます。文化施設や退職教員の家庭などでホームステイをするなどということも伺っているわけです。
 一方、東京都から教員派遣も行われたりしていると思います。今後も、養護教諭の派遣もあるということです。追加派遣ということもあるようですが、そこで順番に行きます。
 まず初めに、都教委は、被災地に対して県別に何名規模の教員を派遣しているのかということですね。期限は、原則は年度内だと思いますが、一定の福島原発事故のような収束、あるいは生活再建のめどだとかということはあると思いますけれども、まず、その部分についてよろしくお願いします。

○岡崎人事部長 都教育委員会が教員を派遣した被災県は宮城県一県でございます。
 規模につきましては、平成二十三年五月から六十八名を派遣しているところでございますが、七月から、さらに養護教諭九名を派遣する予定でございまして、合計七十七名となります。
 また、派遣期間につきましては、宮城県教育委員会との間で締結いたしました派遣教職員の取り扱いに関する協定書に基づきまして、原則平成二十四年の三月三十一日までとしております。その後につきましては、復興の状況を踏まえ、宮城県教育委員会と協議の上、適切に対応してまいります。

○笹本委員 宮城県一県のみということで、復興の状況を踏まえて、今後判断していくということになると思いますが、そこで、先ほども高等学校の生徒の受け入れというような資料があったと思うんですが、宮城、岩手、福島の県別の児童の受け入れ状況について、お願いします。

○岡崎人事部長 平成二十三年の五月一日現在、受け入れた児童生徒数は、岩手県から二十八人、宮城県から百十一人、福島県から九百五十人でございます。

○笹本委員 ということは、恐らく圧倒的に原発事故の影響ということだと思うんですが、福島県から千人近くの児童が東京に来ているということがわかりました。岩手と宮城は二十八人と百十一人ということですから、随分差があるなという印象です。
 そこで、その福島に関連していくんですが、千人近くの児童を受け入れている福島県、質問を三つ、次なんですが、宮城県仙台市で、例年というか、二十一年からだと思いますが、東京都の教員の採用試験を実施していると思います。本年の実施については、震災の影響も何かしら考慮したのかについてお伺いしたいと思います。

○岡崎人事部長 今年度の東京都教員採用選考の実施に当たりましては、東日本大震災による採用選考への影響を検討いたしました。
 仙台会場につきましては、当時、仙台周辺の鉄道が寸断され、鉄道で市内に入れなかったことや、ガスや水道が供給されず、市内のホテルのほとんどが閉鎖されていたことなどの状況がございまして、交通機関や宿泊施設の復旧、確保が不確実でございましたことから、仙台会場での第一次選考の実施は困難であると判断いたしまして、四月十五日に、やむなく中止することとさせていただきました。
 同時に、東京都の教員を目指している被災地の受験者や、仙台会場で受験を予定していた者に配慮いたしまして、受験申込期限を一週間延長したものでございます。

○笹本委員 四月十五日の判断で、仙台でのいわゆる会場は中止になったということでございます。
 例年というか、今までですね、過去二年だと思いますけれども、仙台会場での受験者数、おおむねどのぐらいか教えてください。

○岡崎人事部長 二十一年度からにつきましてですが、二十一年度は六百七十六人、二十二年度は八百一名が受験しております。

○笹本委員 もう一週間を切っておりますが、来週の七月三日が試験日ということで、受験生はいよいよというときだと思います。被災地の人は、例年、千名近くが仙台で受験しているわけだと思いますが、ことしは東京まで来なくてはならないということ、あるいは、福島県は採用がなくなったということで、これはもう報道で出ているので、多分、多くの方はご存じだと思います。
 そういうことで、非常に負担を強いられるという形になっていますが、七月三日、来週の試験で、福島県からの応募者の状況について教えてください。被災地の中で福島県は何人いるか。

○岡崎人事部長 被災地、宮城、福島、岩手、三県からの応募者数は合わせて八百三十八名となっておりまして、このうち福島県からの応募者は三百五十九名で、昨年度より九十人、約三三%増加しているところでございます。

○笹本委員 今の数を聞いても、明らかに福島県は、長引く原発の今の状況や、今回の災害の大きさなどから、そして、さらに採用試験が中止になった影響が出ている、昨年よりも九十人ふえているということは、もう数字に出ている。実際には、ここに入っていない人で東京での受験をあきらめた人は、多分いるのかなということは推定できると思います。
 福島から東京は、先ほど、ちらっと見たけれども、片道九千円ぐらい、ちなみに、福島から仙台は三千四百円ぐらい、こういう負担がかかってくるということで、いろんな負担が、特に福島の人たちは、二重、三重にもいろいろ厳しい状況があるというふうに思うんです。本来、被災地の支援策としては、きめの細かさとか配慮というものはあってもいいんじゃないかなと、やはり現地受験というのはあってもよかったというふうに感じます。
 先ほど、いろんな理由でやめたということをいっておりますが、例えば、仙台会場を中止したのなら、被災県の受験者は、罹災証明というんですか、被災証明というのかな、それがあれば、東京で受験する場合、先ほどいったような交通費の一部を助成するだとか、そういうことを考慮してもよかったのかなという気はします。
 被災者への親身になった細かい支援というものが考えられると思いますし、実際には、教員を志望している人というのは、恐らく二年次ぐらいから教職課程を履修したりしている、急に民間の就職状況を考慮して公務員になろうかということばかりではないと思います。特に福島大学は、例年、百三十人程度、教員になっているというふうに聞いております。
 そんなところで、親身になった支援という点についてはいかがですか。

○岡崎人事部長 仙台会場における選考につきましては、先ほど申し上げたとおり、交通機関や宿泊施設の復旧、確保の確実性など、受験生への影響にも配慮し、中止することといたしまして、東京会場で受験していただくことといたしました。
 仙台会場の受験を希望されていた方には、個別に連絡、ご説明させていただきまして、東京で受験することについて、ご理解をいただいたところでございます。

○笹本委員 いろんな状況を考慮して、仙台会場をやめたということですが、だったら、福島なら福島大学で受験ができる、宮城だったら東北大学か東北福祉大学だと思いますけれども、そういう日ごろ自分が勉強しているところで、東北大学は入学式を多分五月にやっているはずなんですが、おくらせていますけれども、そういうことも考慮すれば、決して不可能ではなかったと思います。学生にとっては、通常、一年に一回しかないことです。そのために留年をしたり大学院に行くということで、親や自分の負担がかかるというのは、本当に二重、三重の負担になってくるということだと思います。
 日程的には非常にタイトだったとは思いますけれども、やはり、そういうきめの細かさというものはあってもよかったというふうに私は考えます。
 福島県を中心として、宮城、岩手の被災県の教員志望、先ほどありましたけれども、多くの子どもたちを受け入れているという実態もありますからいっているんですけれども、教員志望の来年卒業予定の学生、教員志望の人たちを何らかの形で救済できないのかなということを提案させていただいて、質問を終わります。
 以上です。

○桜井委員 それでは、よろしくお願いいたします。私の方からは、防災教育について質問させていただきたいと思います。
 平成二十三年三月十一日、先般の東日本大震災の発生時においては、都内においても震度五強を観測した非常に強い揺れがあったと思い、さまざまな被害や混乱が見られたと思います。
 その中で、都内の学校においても、交通機関の麻痺により、児童生徒が帰宅できなかったり、多くの都立高校が帰宅支援ステーションとして帰宅困難者を受け入れたというふうに聞いております。
 今後、学校においては、東日本大震災の状況や地震後の都内の学校の状況等を踏まえるとともに、東京湾北部地震や多摩直下地震に備え、災害発生時にみずからの身を守る具体的な防災教育を推進する必要があるというふうに考えております。
 先般の村上英子副委員長によります自民党の代表質問において、教育長の方から、副読本「地震と安全」を都内の小学校から高校まで全児童生徒に七月までに配布するとともに、新たに、防災教育教材「三・一一を忘れない」を作成して、学校の授業における活用を促進していくとの答弁があったと思います。
 そこでお伺いしたいと思うんですが、都立高校に配布する防災教育を充実するための新たな補助教材とはどのようなものなのか。作成の意図と、その内容について、最初にお伺いいたします。

○高野指導部長 都教育委員会では、東日本大震災発生後に生じました混乱を踏まえた安全対策や、今後の首都直下地震への備えが喫緊の課題であると認識いたしまして、都立高校第一学年全生徒を対象といたしまして、防災教育のための補助教材「三・一一を忘れない」を緊急に作成し、配布することといたしました。
 内容といたしましては、地震発生の仕組み、首都直下地震発生後の被害の状況に即した避難方法、あるいは、交通状況を踏まえた安全な行動のとり方、そして、さらには心肺蘇生法やAEDによる負傷者への応急手当ての仕方、そして、帰宅支援ステーションとしての学校の役割などを掲載いたしまして、総合的に防災について学習できるよう、現在、作成の準備を進めているところでございます。

○桜井委員 ただいまの答弁で、補助教材作成の意図や内容についてはわかりました。
 先般の東日本大震災の被害の状況を見れば、自然災害の発生や防災対策について、やはり日ごろから生徒の意識を高めておくということが極めて重要だというふうに考えます。
 特に東京においても、東京湾北部地震や多摩直下地震は大きな被害をもたらすものというふうに想定をされておりますが、このため、防災について総合的に学習できるようにすることを目的とした補助教材による学習は、ぜひしっかりとやっていただきたいというふうに考えるわけであります。
 さて、防災教育をより効果的なものにするためには、すべての都立高校において、この補助教材を十分に活用し、計画的に授業を実施することが重要であると考えますが、そこでお伺いいたします。
 都立高校においては、この補助教材を授業においてどのように活用していくのかお伺いいたしたいと思います。

○高野指導部長 高等学校においては、地理歴史や理科などの複数の教科、科目におきまして、自然災害や、その対応の仕方を学習することにはなってはおりますが、必ずしも、すべての生徒が卒業までに学習することとはなってございません。
 一方、科目、保健においては、交通安全と応急手当てをすべての生徒が第一学年で学習することになっておりますので、こうした項目につけ加えまして、新たに自然災害の発生や災害への対応について広く学習する補助教材「三・一一を忘れない」を作成いたしまして、これを活用した授業を実施することといたしました。
 この補助教材につきましては、本年十月までに作成いたしまして、都立高校の第一学年全生徒及び保健体育科の教員を含めました全教職員に配布いたしまして、東日本大震災発生から一年後の三月十一日を目安に、計画的に授業を実施してまいります。

○桜井委員 今のご答弁で、東日本大震災発生後、一年がたった平成二十四年三月十一日を中心に、すべての都立高校で総合的に防災教育を実施することは、本当に極めて教育的価値が高いというふうに考えるわけであります。
 このことが毎年継続していくこととなれば、これまで以上に多くの都民が防災についての意識を高め、日ごろの備えを十分に行うようになっていくというふうに思うわけであります。この補助教材を活用した指導の実施に、本当に大きく期待を寄せたいというふうに思います。
 さて、都立学校において、この補助教材を活用した防災教育を推進していくためには、指導する教員が、これまで以上に防災について高い見識、そして、救助方法についての知識や技能を身につけていくことが必要であるというふうに考えるわけでありますけれども、そこで、都立学校において防災教育を充実させるための人材養成についての都教育委員会の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○高野指導部長 現在、都立学校では、消防法に基づきまして、副校長が必ず東京消防庁の防火・防災管理者講習を受けまして、各学校における防火管理者としての任に当たることとなってございます。
 学校において、この補助教材を活用いたしました効果的な指導を行い、災害発生時に適切な対応ができるようにするためには、副校長一人だけではなく、防災教育や防災対策を推進する教員をふやしていく必要がございます。
 このため、都教育委員会は、本年六月から十月までの期間に、すべての都立学校から必ず一名以上が東京消防庁の防火・防災管理者講習、あるいは普通救命講習等を受講することといたしまして、現在、三百十四名が受講する予定となってございます。
 今後も引き続き、東京消防庁との連携のもと、本講習受講を継続いたしまして、学校における防火・防災管理者となる教員の数をふやし、日ごろからの防災教育の充実に努めますとともに、災害発生時には、児童生徒の安全確保のみならず、被災したり避難したりする人々の安全対策や支援に当たる人材を養成していく計画でございます。

○桜井委員 わかりました。消防法第八条には、学校や病院等では防火管理者を定めて、防火管理上、必要な業務を行わなければならないというふうに規定されているわけでありますけれども、学校は多くの児童生徒を保護しなければならないと思います。加えて、大規模災害発生時には避難所としての役割も期待されております。
 したがって、学校に、この防火管理者を多く育成していくということは、今後の防災対策上、重要な視点であるというふうに考えるわけですけれども、ぜひ東日本大震災発生のことしだけにとどまらず、こうした事業を毎年継続し、十分な防火防災体制を築いていただきたいというふうに思います。このことは単なる防災管理にとどまらず、児童生徒の防災教育に必ず生きるものと考えます。
 次に、新たに作成する補助教材「三・一一を忘れない」について質問いたしたいと思います。
 先ほどのご説明では、主として高校一年生の保健の時間に活用するということでありましたが、本補助教材作成の趣旨を考えてみますと、これは、やはり小中学生にも高校と同様に補助教材を活用させるべきというふうに考えます。
 そこで、小中学校の子どもたちにも同様に、防災教育教材を新たに作成することが望ましいというふうに考えるわけでありますけれども、ご見解をお伺いいたします。

○高野指導部長 発達段階の早い時期にある小中学生に、防災に関する基礎的な知識などを身につけさせ、災害時の安全対応能力などを高めることは重要と考えてございます。
 高校生用の教材は、小中学生が活用するには内容が高度であることから、お話しのとおり、小中学生向けにも防災教育補助教材を開発していく必要があると考えてございます。
 そこで、高校用補助教材「三・一一を忘れない」の内容に関連を持たせながら、小中学校の社会、理科、保健体育などの各教科の時間や道徳、総合的な学習の時間、特別活動において、教科横断的に児童生徒が活用することのできる小中学校版防災教育補助教材「三・一一を忘れない」を本年度内に新たに作成してまいります。

○桜井委員 今のご答弁の中で、小中学校用の教材についても作成していくという都教育委員会の方針はわかりました。
 さて、ここまでの質疑により、都教育委員会は、今回の大震災を契機として、副読本「地震と安全」を都内の小学校から高校まですべての児童生徒に配布するとともに、防災教育教材「三・一一を忘れない」を新たに作成するなど、すぐれた教材を子どもたちに届け、防災教育を推進しようということがわかったわけであります。
 しかし、どんなにすばらしい資料を作成して、子どもたちに配布したとしても、それが子どもたちのためにしっかりと活用されなければ、緊急予算を組む意味がないというふうに思うわけであります。
 教育は人なりと申しますが、これらの副読本や補助教材等を用いて、直接子どもたちを教え導く各学校の先生方の防災教育に関する指導力を高めることが何より必要であるというふうに考えるわけでありますが、そこで、今後、防災教育に関する教員研修についてはどのように行っていくのかお伺いいたします。

○高野指導部長 防災教育を推進するには、教員一人一人が学校における防災教育の目標や主な指導内容を理解いたしまして、すべての教育活動を通して、日常から積極的に防災教育や安全管理に携わる必要がございます。そのためには、各校の防災教育を牽引する指導者となる教員の指導力を向上させていくことが重要と考えてございます。
 これまでも都教育委員会は、平成十五年度から学校安全にかかわる指導者講習会を実施してまいりましたが、東日本大震災を踏まえまして、今年度から都内全公立学校の教員が必ず一名以上、悉皆で参加する学校安全教室指導者講習会に拡大いたしまして、七月に開催する予定でございます。
 本講習会では、副読本「地震と安全」の活用に関する講義、そして、先進的な取り組みを行っております学校の実践事例の発表、さらには、防災教育の専門家など有識者の講演などを実施いたしまして、各学校において、防災教育を推進する上で基本となる考え方や授業事例などを普及啓発してまいりたいと考えてございます。
 今後とも、児童生徒に防災対応能力を高める教育を推進する教員の資質向上に向けまして、各学校を支援してまいりたいと考えております。

○桜井委員 教材の作成、配布とともに、子どもたちを指導する教員の研修を充実して、さらに防災管理者の人材を養成していくということが今のお話でよくわかりました。
 東日本大震災から三カ月、いまだに被災地では苦難に満ちた生活を耐え忍んでいる方々が数多くいらっしゃいます。防災に対する都民の意識が高まっているこの時期こそ、将来の防災都市東京を支える子どもたちへの防災教育に力点を入れる必要があると考えます。
 都教育委員会の防災教育に関する緊急対策を評価するとともに、今後の防災教育の充実を一層期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○野上委員 東京緊急対策二〇一一に係る補正予算で、教育庁関連二十八億七千万円を計上しておりますけれども、そのうちの被災した児童生徒への転学受け入れのことと、被災地への公立学校職員等の派遣についてと、最後に防災教育の推進、この三点について質疑をさせていただきます。
 まず最初に、被災地の子どもたちを積極的に受け入れ、支援をしているBumB東京スポーツ文化館のことについて質疑をさせていただきます。
 五月九日に、衆議院議員の池坊保子さんとか高木美智代さん、それから都議会公明党の東村政調会長、そして松葉副政調会長と私の五人で視察をさせていただきました。
 まず最初に、このBumBで被災者を受け入れることになった経緯についてお伺いいたします。

○松山地域教育支援部長 都教育委員会は、東日本大震災で被災し、地元の小中学校及び高等学校に通学することが困難となった学齢期の児童生徒に対し、就学を支援することを目的として、三月十九日より、江東区夢の島にある東京スポーツ文化館において、衣食住の提供を伴う受け入れを開始いたしました。
 三月二十四日に初めての児童を受け入れてから、最も児童生徒が多いときで二十六名、現在は小学校一年生から高校三年生までの二十一名を受け入れております。

○野上委員 ちょうど私たちが視察したときに、偶然、下校してきた子どもたちに会いました。実際にひざ詰めでいろいろな話を聞くと、両親と離れて暮らしている状況、たとえ兄弟一緒にそこに避難をしてきていても、なかなか寂しいというようなこともよく伝わってまいりました。
 また、そこにベテランの先生も常駐でいらっしゃいまして、子どもたちがお父さんのように慕っている様子なんかも見聞きいたしまして、なかなかよく面倒を見ていらっしゃるなということを感じました。
 それから、子どもたちの勉強を、ボランティアで東京学芸大学でしたかね、学生さんたちが来て指導してくださっているということもお聞きいたしました。
 食事に関しては、東京都にお金を出していただくということで支援があって、バイキング形式の食事で、好きなものだけを取るんじゃなくて、バランスのよい食事になるように、しっかりと指導しているというようなこともお聞きいたしました。
 BumBでの東京都の学習支援とか食事の支援状況について、もう少し詳しくお伺いいたします。

○松山地域教育支援部長 東京スポーツ文化館におきましては、都立学校の教員、寄宿舎指導員、養護教諭がチームを組み、学習、生活全般についての指導を行っております。
 学習面では、小学生は、毎日、帰るとすぐに支援員による指導のもとに宿題を行うほか、毎週月曜日と水曜日の週二回、ボランティアによる学習支援を受けており、中高校生につきましては、毎日、都立学校の教員とボランティアによる学習支援を受けております。
 また、食生活の面では、受け入れ時の面接において、保護者と児童生徒に対し、食物アレルギーの有無の聞き取りを行いますとともに、東京スポーツ文化館所属の栄養士の点検を経て、健康管理に留意した食事を提供しております。
 今、お話がありましたように、バイキング形式による食事の際には、好きなものだけに偏る傾向がございまして、バランスよく食べるよう指導しておりますほか、差し入れられたお菓子は、子どもたちが自主的なルールをつくり、曜日を決めて食べるようにするなど、規則正しい食生活を習慣づけております。

○野上委員 ユース・プラザ、東京スポーツ文化館は、PFI手法により、PFIを活用したことで、平成十六年の多分三月ぐらいだったと思うんですけれども、開設をされたと思います。ちょうど開設式典にも参加をさせていただいた記憶がございまして、青少年の宿泊施設として大変人気があります。
 こうした宿泊施設は、東京都で二カ所、多摩と二十三区にそれぞれ一カ所ずつ設置されております。しかも、安価で設備がすばらしいということで、PFI事業ですので、ある程度経営という視点での利潤の追求というんですかね、経営していかなくちゃいけないということもあるので、受け入れ支援の今後のスケジュールはどうなっているのかということと、大変人気のある東京スポーツ文化館なので、夏休み期間中に満室の状況があるのではないかと、そうなってくると、そこで受け入れている子どもたちは一体どうなるのかと、いろいろ心配なことが予測されます。
 夏休みの間の対応についてお伺いしたいと思います。

○松山地域教育支援部長 当初、一学期末までの受け入れを予定していたところでございますが、福島第一原発事故の収束の見込みが不透明であり、通いなれた学校を年度途中で転校させないようにするためにも、引き続き年度末まで受け入れてまいります。
 夏季休業期間中の一部につきましては、東京スポーツ文化館が震災前からの予約で満室となっておりますことから、七月二十三日から八月二十八日まで、食事や支援員などの体制を確保した上で、都立江戸川特別支援学校旧寄宿舎に移る予定でございます。
 一昨日の日曜日には、受け入れ児童生徒の保護者に対する説明を行いますとともに、児童生徒を含め、江戸川特別支援学校旧寄宿舎の見学会を実施したところでございます。
 今後、来月上旬を目途に、受け入れの継続等、保護者の意向を確認し、理解を得ながら進めてまいります。

○野上委員 まだまだBumBへの周知徹底は進んでいないことも考えられると思います。これぐらいBumBというところがきれいな施設で、空調も管理してあり、栄養のバランスもよく、勉強も教えてくれる、基本的な生活習慣の確立の上からも、かなり人気があるところではないかと思っております。
 夏休み中は江戸川特別支援学校の旧寄宿舎で過ごした後、このBumBでの生活を希望する家庭の子どもたちのスムーズな受け入れができるよう、今後も調整をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、今後の震災に伴う児童生徒の心のケアについて質問させていただきます。
 今回、東日本大震災直後から懸念されていることは、児童生徒の心のケアの問題だと思います。東京都は、既に独自に支援チームを組織して、被災地のニーズに応じた臨床心理士等の専門家を含む多くの職員を派遣して、復旧、復興への積極的な支援を行ってきていることは、私たち都議会公明党としても高く評価をしております。
 被災した児童生徒は、はかり知れない恐怖とか、友達や、また家族をなくしたショックでPTSDになっていたり、今後の生活に対する大きな不安などにより、精神的に不安定になったり、心のケアが必要な状況となっている児童生徒が大変多くいると思います。
 こうした子どもたちの対応に大きな役割を果たしていくのが、精神科医とか臨床心理士など、心理の専門家であると思っております。被災した県で、子どもたちの心のケアの要請があった場合には、都が積極的に支援するべきだと考えております。
 被災地の児童生徒への心のケアに対して、都教育委員会の支援内容についてお伺いいたします。

○高野指導部長 これまで都教育委員会は、心理の専門家が十分確保できない状況となってございます岩手県や福島県からの要請を受けまして、四月中旬から下旬にかけまして、臨床心理士という高度の専門性を持つ東京都のスクールカウンセラー七名を両県の小中学校へ派遣したところでございます。
 また、文部科学省を通じまして福島県からの追加派遣要請がございまして、五月下旬から六月中旬にかけての三週間に、延べ五十八名のスクールカウンセラーを東京都から派遣したところでございます。
 こうした被災地に東京都から派遣されたスクールカウンセラーでございますが、現地の教職員などと連携して活動を行いまして、児童生徒が抱える不安やストレスの軽減に努め、心のケアに成果があったとの報告を受けているところでございます。
 今後とも、被災地からの支援要請につきましては積極的に応じるなどいたしまして、児童生徒の心のケアについての支援を継続してまいります。

○野上委員 東京都が児童生徒の心のケアに対して努力をされている様子がよくわかります。
 被災県から都内へ避難してきている児童生徒の数が、先ほどの資料もありましたけれども、千名を超えている。これらの児童生徒は、震災の被害だけではなく、新しい土地で生活することへの不安、例えば人間関係をどうつくっていくか、親も、これから先どうなるか、大変不安に思っており、今後とも、心のケアを十分に行う必要があると考えます。
 被災地から東京へ転入してきた児童生徒の心のケアについてもしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、具体的な取り組みについてお伺いいたします。

○高野指導部長 被災地から避難し、都内の学校に転入している児童生徒につきましては、震災による直接の被害に加えまして、新しい環境の中での生活による不安など、はかり知れないストレスがございまして、心のケアが必要であると認識してございます。
 これまで被災地からの児童生徒の転入があった学校では、新しい環境になれるよう教職員が連携して見守り、必要があれば、養護教諭や、既に学校に配置されておりますスクールカウンセラーなどへの相談につなげる体制をとっているところでございます。
 東京都では、こうした各学校での心のケアを図る取り組みを支援するために緊急スクールカウンセラー派遣事業を立ち上げまして、ことしの六月二十七日から来年の三月三十日までの期間、週一回、希望のあった十一区市に対しまして各一名のスクールカウンセラーを新たに配置することといたしました。
 また、東京都教育相談センターのアドバイザリースタッフやサポートスタッフなども積極的に活用いたしまして、被災地から転入した児童生徒の心のケアにきめ細かく対応してまいります。

○野上委員 希望のあった十一区市に対して各一名のスクールカウンセラーを配置するということと、アドバイザリースタッフ、それからサポートスタッフ等も活用するということで、児童生徒の心のケアについては、かなり重層的にできるのではないかと思っております。
 そうした被災地から転入した児童生徒への支援とともに、さらに、都内に生活する児童生徒の中には、たび重なる余震とか、甚大な被害を伝えるさまざまな報道に接して強い不安を感じ、精神的に不安定になる児童生徒もいることを考えた対応を行う必要があると思います。
 児童生徒の心のケアに重要な役割を果たすスクールカウンセラーについては、今年度、東京都で、都議会公明党の要望を受け、配置校の大幅な拡大が実現したと伺っており、児童生徒の心のケアを行うための体制が整えられていると思います。
 しかし、児童生徒の精神面の支援は、この程度でよいという基準を定めることは難しくて、より一層の充実が求められると考えております。
 都内児童生徒の心のケアには、これからどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○高野指導部長 東京都内の学校に在籍しております児童生徒でも、たび重なる余震や震災に係る報道等に接しまして強い不安を感じ、精神的に不安定になる児童生徒もおります。
 こうした児童生徒に対しましては、学校では、担任や養護教諭及び今年度拡大配置いたしましたスクールカウンセラーが中心となって相談を受け、保護者とも連携を図りながら、不安の解消に努めているところでございます。
 こうした取り組みに加えまして、都教育委員会は、東京都教育相談センターにおける二十四時間対応の電話相談や、各区市町村の相談機関などの連絡先を掲載したリーフレットを本年四月にすべての児童生徒やその保護者に配布するなどいたしまして、震災に係るさまざまな不安についても、いつでも安心して相談できることについて周知したところでございます。
 今後とも、区市町村教育委員会を初め、関係機関等と連携いたしまして、児童生徒の心の安定を図る取り組みを充実してまいります。

○野上委員 私も、葛飾区のこの前の議会をちょっと傍聴させていただいたんですけれども、放射能の問題がやっぱりかなり多く取り上げられておりまして、飲料水はどうなのかとか、プールの水はどうかとか、校庭の土とか、給食の食材の問題等、さまざまな課題にいろいろ問い合わせが多くて、要するに、区の中で電話相談等をつくったらどうかというような提案もされていたんですけれども、せっかく東京都が東京都の教育相談センターの二十四時間対応の電話相談をしてくださっているので、大いにそれを利用して対応していければいいのかなというふうに思いました。
 不安でいっぱいの保護者の方々には、各区市町村の相談の連絡先を掲載したリーフレットをぜひ活用していただければいいのかなというふうに思っております。ぜひそうした対応もよろしくお願いいたします。
 最後に、防災教育について質問させていただきます。
 東日本大震災による巨大大津波が押し寄せる中、岩手県の釜石市では、小中学生のほとんどが無事に避難できた、これは釜石の奇跡というふうにいわれているそうなんですね。
 釜石市の防災教育に携わっていたのが片田教授という群馬大学の災害社会工学の教授だった人で、この方がおっしゃっていたのは、とにかく想定は信じるな、ベストを尽くせ、率先避難者たれという、この三原則だったそうです。子どもたちに教えてきたことは、知識ではなく姿勢を与える教育だということだったそうです。
 子どもたちは率先避難民として周囲の人々の命を救ったことが新聞でも報道されておりました。今回も大津波など来ないから大丈夫だと渋る祖父母の手を引いて逃げたケースもあったそうです。
 この東京都緊急対策二〇一一には、学校における地域と連携した防災教育の推進が掲げられております。その中で、副読本「地震と安全」を改訂して、全児童生徒に配布し、全校で災害安全指導を行うとしております。
 そこで何点かお伺いいたします。今までは二年に一度の配布で、三、四年生に一回、五、六年生に一回、中学生に一回、高校生に一回と配布されておりました。私も現場におりましたので、三、四年生のときの本を持ち上がって四年生でも使うので、これは絶対なくしちゃいけないとさんざんしっかりと子どもたちにもいっていたことを記憶しておりますけれども、今回、全児童生徒への配布となった、その意義についてお伺いいたします。

○高野指導部長 副読本「地震と安全」は、児童生徒の発達の段階に応じまして、地震発生時の安全行動、過去の大地震の例、災害ボランティア活動など、掲載する内容や写真について工夫するとともに、非常用品のリストや安全チェック表、これらを掲載することで、児童生徒みずからが防災に対する意識を高めることができるよう作成したものでございます。
 都教育委員会は、この副読本を昭和四十八年から都内国公私立の小学校三年生、同五年生、中学校一年生、高校一年生及び特別支援学校の当該学年の児童生徒に毎年八月までに配布してきたところでございます。
 このたび、都教育委員会は、緊急対策といたしまして、東日本大震災の発生の事実や写真などを掲載した平成二十三年度版「地震と安全」を都内国公私立の小中高、特別支援学校の全児童生徒約百二十五万人に七月上旬までに配布することといたしました。こうしたことによりまして、都内すべての学校で、夏季休業日に入る前に必ず一度は副読本を活用した防災教育を実施できるようにしたものでございます。

○野上委員 首都直下地震が起こり得る確率、今後三十年以内に震度七を超える地震が起きる確率が七〇%といわれて久しいわけです。耳だこの言葉なんですが、あす起きるかもしれないということですね。起きてはほしくありませんけれども、最悪の準備をしておくことが求められております。
 都内のすべての児童生徒が一斉に防災教育を夏休み前に受けられるということは非常に意義があると考えております。年間を通して具体的にはどのような場面で副読本を活用していくのでしょうか。
 いうまでもなく学校現場は非常に忙しいわけです。それこそ何々教育って、環境教育とか国際理解教育、情報教育、人権教育とかいろいろな教育をしなくちゃいけない。しかも、夏休み前になると、中学生、高校生向けには、性教育とか、薬物乱用防止教育とか、命の教育とか、本当に盛りだくさんの内容を指導しなければならないわけです。
 総合的な学習の時間とか、朝の時間等の活用が考えられると思いますけれども、この副読本の「地震と安全」はどのような場面での活用を考えていらっしゃるんでしょうか。

○高野指導部長 各学校におきましては、安全教育の年間指導計画に基づきまして、さまざまな教育活動を通じまして、計画的に副読本「地震と安全」を活用してまいります。
 例えば、九月一日の防災の日、あるいはまた、一月十七日の防災とボランティアの日などで活用するほか、総合的な学習の時間や奉仕の時間、避難訓練の前後の学級指導、帰りの会、全校集会、日常の学校生活におけるさまざまな場面で活用を想定してございます。
 さらに、防災教育は保護者との連携が不可欠でございますことから、本副読本の巻末に掲載されております保護者へのメッセージを通しまして、家庭での活用も図ってまいりたいと考えております。

○野上委員 いろいろな場面で活用していくということがよくわかりました。
 子どもたちは、この副読本を活用して、地震が発生したときの安全な行動、また避難の仕方について知識として知るわけですけれども、防災教育では、知識、理解の習得とともに、安全な行動について、体験を通して学ぶ教育、例えば避難訓練ですね。実践的な防災教育も重要であると考えております。
 小中学校、特別支援学校では、東京は月一回の避難訓練を行って、その月ごとに目標を変えて、あらゆる場面を想定して行っております。私も現場にいたので、苦労とか工夫はよくわかります。
 この東日本大震災を経て、避難訓練をどのように改善しようとしているのでしょうか。お伺いいたします。

○高野指導部長 これまで小中、特別支援学校におきましては、避難訓練を毎月一回、高校につきましては、年間二回から三回教育課程に位置づけまして、地震、火災、台風などを想定した避難行動の訓練や、保護者への引き渡し訓練、集団下校訓練などを実施してまいりました。
 しかしながら、東日本大震災当日、校外学習で他県にいて、その日のうちに帰宅できなかった例や、保護者が帰宅困難となったために、児童生徒を学校で深夜まで保護した例など、これまで想定していなかった状況が発生いたしました。中には、保護者への児童の引き渡しが完了したのは東日本大震災発生の翌日、三月十二日土曜日の正午であった小学校の事例もございます。
 今後は、こうしたことを踏まえまして、災害時における児童生徒の保護体制を見直しまして、授業時間はもとより、登下校中や放課後、校外学習中など、さまざまな場面や状況を想定した避難訓練を実施していくよう各学校を指導してまいります。

○野上委員 最後です。各学校の避難訓練のあり方を改善していくということがよくわかりました。
 市立釜石小学校の加藤孔子校長先生が、新聞でありましたけれども、子どもの力はすごい、授業以上のことをやり遂げてくれたというふうに載せておりました。机上で学んだこととかマニュアルにとらわれないで、現場の視点で柔軟に対応していくことが大事だと思っております。
 想定を信じるなと、防災教育対策に突きつけられた教訓でもありますけれども、逆にいえば、訓練以上のことはなかなかできないということなので、現場での教育にゆだねることが多いので、よろしくお願いしたいと思います。
 東京都の公立学校には、九十三万人の子どもたちが学んでいる。この副読本「地震と安全」を効果的に活用するとともに、体験的な避難訓練等の実施など、防災教育を一層充実されますよう期待して、質問を終わります。

○畔上委員 大震災や原発事故から三カ月以上がたったわけですけれども、かつて経験したことのないような未曾有の事態の中で、オールジャパンで被災者の人たちの救援と復興に取り組んできたわけですが、教育庁の職員の皆さんにおかれましても、被災児童生徒の受け入れとか対策で大変熱心に取り組んでくださっていること、まず敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 私も、東京に避難されている方々の生活相談などに取り組んできました。ある高校生は、津波で進学する予定だった高校が流されて、高校進学をあきらめてしまっていたんですが、都立高校がすぐに受け入れてくださって、クラブ活動にも参加できるようになって、今は楽しく生き生きと高校生生活を送っています。
 東京スポーツ文化館や旧赤坂プリンスホテルに避難している児童生徒が通っています小学校、中学校などにも行ってきました。現場の先生方も、PTAの皆さんも、ランドセルとかピアニカなどの学用品のみならず、サイズ別の服とか自転車などの生活用品を集めてくれたり、一生懸命支えようと努力されておられました。
 東京スポーツ文化館の子どもたちは、親と離れての生活ということで、学校の遠足では先生たちが手づくりの弁当を持たせて、寂しい思いをしないようにという配慮もされていました。
 被災児童生徒は約千二百人が都内の幼稚園や小中学校、高校に通っているわけですが、先ほど申し上げたような現場での温かい受け入れ、心遣いに、被災者の方々からも大変感謝しているというお話も伺ってきました。
 同時に、先が見えない中で、子どもたちはいつまでこの学校に通えるのか、また、やっと落ちついてきたのに、転校を繰り返したくはないという不安の声を上げているのも事実であります。
 こうした子どもたちの不安をしっかりと受けとめていただいて、先の見通しがつくまでは安心して今の学校に通ってくださいねというメッセージと支援が私は必要だというふうに思います。そこで、幾つか具体的に伺います。
 第一に、東京スポーツ文化館で生活している小中高校生についてです。
 質問がダブらないように一点だけ伺いたいと思いますが、今年度いっぱいは同館で生活できるというご答弁を聞いて、子どもたちのほっとした顔が浮かびました。大変よかったと思っています。
 先ほど今の様子とか夏休みについてはお話がありましたので伺いませんが、なれない東京で、江戸川から江東区の小学校のプールなどに通うということは本当に大丈夫なのかなという心配もあるんですが、ぜひそういった点で十分なご配慮をお願いしたいなと思います。
 同時に、今後のことなんですけれども、福島原発は今のところ全く収束のめどが立っていないわけです。どうなるかわかりませんけれども、東京にいる間は通いなれた学校に通い続けられるように配慮すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○松山地域教育支援部長 都教育委員会は、この間、被災児童生徒の就学支援の観点からさまざまな取り組みを進めてまいりました。今後とも、関係各局や区市町村教育委員会等と緊密に連携し、就学環境の整備に努めてまいります。

○畔上委員 ただでさえ不安定な状況の中で、安心感を持ってもらえるようにすることこそ大事なんだというふうに思います。
 東京にいる間は、今のご答弁では転校しないで済むようにということではありませんでしたが、私は、転校しないで済むように、ぜひ住まいの問題も含めて、他局と連携してご配慮をしていただきたいというふうに思います。
 次に、東京に避難している中学三年生への対応です。
 本日いただきました資料によりますと、東京には二百三十五人の被災中学生が避難してきているわけですが、その生徒の中には三年生は、学年ごとのカウントはしていないということなんですが、全体の三分の一だと仮定しまして八十人近くいるわけです。三年生の子どもたちは、来春の進学がどうなるだろうかと大変不安を抱えています。
 福島県内の一部の中学校では、進路指導が難航しているという報道もなされていました。第一原発の半径三十キロ圏内には県立高校が八校あるそうですが、来年度も例年どおりに新入生を募集するかどうかの判断はできない状況だというふうに聞いています。
 都立高校の来年度の入試選抜におきまして、被災地から住民票を移すことのできないまま避難している中学三年生について、受検できるようにする必要があるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○直原都立学校教育部長 都立高校入学者選抜では、都内に住民票を有していることを応募資格としておりますけれども、今年度実施する平成二十四年度入学者選抜では、被災地から住民票を移すことができないまま都内に避難している中学校三年生につきましては、応募できるようにすることとしております。

○畔上委員 住民票がなくても受検できるようにするということは大変重要だと思います。ぜひ早く周知をしていただいて、子どもたちの不安を解消していただきたいと思います。
 同時に、高校の受け入れ人数をふやさないと入れない生徒が出てしまうということが起こると思うんです。定時制も今、全く余裕はありません。受け入れ枠の拡大、特に都立の枠の拡大を要望しておきたいと思います。
 また、経済的にも大変で、今ある塾代補助制度を被災生徒も対象にするように、これは所管が福祉保健局ですけれども、ぜひ連携して教育庁からも要請していただきたいと思います。
 次に、心のケアなんですが、先ほど被災地への支援と被災地から来た子どもたちのケア、それから都内の子どもたちのケアのご説明もありましたので、一言意見だけ申し上げたいと思います。
 被災した子どもたちは必死で自分を保とうとしているわけです。避難所でケアをしている臨床心理士の方に伺ったんですが、数年後に症状が出ることもあるので、息の長い支援が必要だというふうにおっしゃっていました。
 子どもたちがやっぱり安心感を感じて育つ力を発揮できるように、クラスや学校の温かい雰囲気づくりができるようにと学校現場も大変頑張っているわけです。そうした現場から、これからいろいろと要望も出てくると思いますが、そうした要望にぜひ耳を傾けていただいて、しっかり対応していただきたいというふうに思います。これは要望しておきたいと思います。
 それから、都立学校の被害状況と避難所としての受け入れ、省エネ対策について伺います。
 今回の補正では、都立学校の帰宅支援ステーションとして、どのような役割を想定しているんでしょうか。

○直原都立学校教育部長 東京都地域防災計画におきまして、島しょ地区を除く全都立学校を帰宅支援ステーションに指定し、水、トイレ、休息の場の提供、沿道情報の提供等を行うこととしております。
 しかしながら、今般の東日本大震災では、鉄道の運行停止により、翌日まで学校にとどまらざるを得ない方が多数発生したことから、児童生徒用として都立学校に備蓄してある飲料水、食料、毛布等を提供いたしました。
 このため、今後は、災害時、交通機関が復旧するまで帰宅困難者が滞在できるようにすることも帰宅支援ステーションの役割として想定し、食料等の備蓄をすることといたしました。

○畔上委員 補正予算での帰宅ステーションとして六千人分の備蓄ということなんですが、六千人の根拠は何でしょうか。

○直原都立学校教育部長 今般の東日本大震災におきまして、都立学校で受け入れた帰宅困難者の実績、五千九百五十三人をもとに算出したものでございます。

○畔上委員 今回の地震は震度五弱ということだったわけです。震度六、七では、今回の規模では済まないというわけです。
 先ほどのご説明のように、今後、交通機関の復旧まで帰宅困難者が滞在するという想定が必要になってくるわけですね。また、中央防災会議の専門調査会報告書では、むやみに移動を開始しない、これが基本原則なんだというふうにしておりますから、その原則からいいますと、災害の時間帯にもよると思うんですが、道を歩いていた人、近くにいた人などの帰宅ステーション、一時避難場所としての役割も大きくなると思います。
 何よりも児童生徒の安全と安心を確保するために、帰宅をさせないで待機させるということも大切になってくるわけですね。そうした想定にふさわしい備蓄物資をそろえるようにぜひしていただきたいと要望しておきたいと思います。
 次に、今回の東日本大震災における都立学校の被害状況と対応について伺います。

○直原都立学校教育部長 都立学校全二百四十五校中百三十四校で渡り廊下の接合部分が破損したり、校舎の外壁等にひびが入るなど何らかの被害がございましたが、いずれの被害も軽微なものであり、建物躯体への影響や教育活動への支障は生じませんでした。
 これらの被害のうち、漏水による給水停止や、安全装置作動によるエレベーター停止などは地震直後に復旧させるとともに、被害の多くは既に補修済みでございます。
 なお、今後補修予定のものにつきましては、授業に支障が生じないよう夏休み期間を利用するなど、計画的に工事を実施してまいります。

○畔上委員 今のご説明を聞いても、都立学校は耐震化率一〇〇%で大きな被害はなかったということですが、そうはいえ、被害箇所も多くて、その補修に当たっては相当の経費が必要だったんじゃないかと思います。
 保護者からは、学校にひびが入ったけれども、大丈夫なのか、なぜ修理をしないのかという問い合わせもいただきましたが、担当の方に伺ったところ、躯体に影響したものではないということで、緊急性のあるものから順番に修繕したということでした。
 今回の補正で修繕費用が計上されていないので伺ったんですが、当初予算の範囲内で対応可能というお話でした。
 全体の予算が限られている中で、経費が不足したり、年度当初に計画されていた子どもたちの安全や教育環境の改善のための改修ができなくなってしまったり、後回しになったりする、そういうことはないでしょうか。ちょっとその辺が心配なので、伺いたいと思います。

○直原都立学校教育部長 今回の地震による学校施設への被害は、いずれも軽微なものであることから、今年度の増改修予算の中で、当初から計画している改修工事に影響することなく対応可能でございます。

○畔上委員 地震被害の対応はもちろんなんですが、学校からの切実な要望についてもしっかり対応してくださることを強く要望しておきたいと思います。
 また、今回の地震では、天井や照明器具などの非構造物が落下してくるなどの被害も目立って、非構造物の耐震化も大変重要な課題になっています。
 文科省も、ことしの五月二十四日付で学校施設の整備に関する基本方針と基本計画を改正して、非構造部材の耐震化推進について言及しています。
 今後、都として、都立学校の非構造物の耐震化にどう対応するのか伺います。

○直原都立学校教育部長 地震発生時に都立学校において、天井材や外装材など、非構造部材の落下、損傷等が発生しないよう、これまでも国土交通省の通知に基づきまして、施設の改築や改修の際に補強に取り組んでまいりました。
 今後も、今回の文部科学省が示した施設整備基本方針に基づき、非構造部材の耐震化に努めてまいります。

○畔上委員 今回の被害でも非構造部材の損傷が多数あったので、ぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、省エネ対策と太陽光等の自然エネルギー導入についてです。
 この間、太陽光発電の導入を二〇一七年度末までに六十校を目標に毎年少しずつ拡大してきたわけですが、目標を達成したとしても、全体から見ると二四%となります。太陽光発電の導入によるCO2削減効果は、一校当たり東京ドーム一個分の面積の森林によるCO2の吸収交換に相当するといわれています。
 また、電力需要を一・二割から二・七割も節減できて、経済的にも効果がある。さらに、災害時の非常用の電源としても活用できるということでありますから、太陽光発電の導入を都立学校で一気にふやすべきではないでしょうか。

○直原都立学校教育部長 都立学校におきましては、これまでCO2削減の取り組みの一環として、太陽光発電設備を毎年度六校を目標に計画的に設置しているところでございますが、今回の震災を踏まえまして、災害時の電力確保のために、二校に追加導入することを補正予算案に計上したところでございます。

○畔上委員 国の太陽光発電導入事業の公立学校助成制度などもぜひ活用して、さらに拡大促進をしていただきますように要望したいと思います。
 今回の補正で都立学校のLED化はどの程度見込んでいらっしゃるんでしょうか。

○直原都立学校教育部長 モデル校五校において、職員室等に各校五百本程度の導入を見込んでおります。

○畔上委員 これもぜひ促進をしていただきたいと要望しておきたいと思います。
 次に、小中学校の耐震化についてです。
 今回の地震で、学校耐震化の重要性が再認識されたと思います。今回の地震発生時にも、耐震化が済んでいて本当によかった、帰宅困難となった保護者からは、災害情報が入らずに子どもが心配だったけれども、子どもの通っている学校は耐震化されているから大丈夫と落ちつくことができましたという声も伺っています。
 また、少なくない学校が避難所として利用されてきました。こうした状況から、一刻も早くすべての学校の耐震化を完了させることが重要だと考えます。
 今回の補正予算では、Is値〇・三以上の建物について補助が増額されるわけですけれども、これは、私たちも以前から主張してきたことで歓迎したいと思います。
 そこで伺いますが、Is値〇・三未満の学校については、二〇一〇年度末〇・七未満については二〇一二年度末までに耐震化を完了するという目標を掲げてきたわけですけれども、耐震化の現時点での到達状況はどうでしょうか。

○松山地域教育支援部長 平成二十三年四月一日現在、都内区市町村立小中学校の耐震化率は暫定値で九四・一%であり、昨年度の同時点の八八・四%より五・七ポイント増となっております。

○畔上委員 ことしの四月での九四・一%ということですね。いただいた資料は去年の四月一日現在というものですが、これを見ますと、二〇〇八年の九月から都の補助制度ができて、多摩地域でもそれ以降弾みがつきまして、頑張っていることがわかりました。
 同時に、耐震化率八〇%以下のところも九市、まだ残っております。耐震化が難しいという理由としてよく聞くのが、老朽化した学校が多くて、改築もあわせて行いたいと考えているけれども、予算がないということです。
 Is値〇・三以上の補強工事だけじゃなくて、改築する場合の補助も単価差補助を引き上げることを求めますが、いかがでしょうか。

○松山地域教育支援部長 国庫補助対象となる耐震工事には、補強工事、改築工事の事業区分があり、Is値〇・三以上の補強工事は、地震防災対策特別措置法による補助率かさ上げの対象となりますが、Is値〇・三以上の改築工事は、同法の補助率かさ上げの対象とはなっておりません。
 こうしたことから、都としても、特別措置法の対象となっているIs値〇・三以上の補強工事に対し、さらに単価差補助を行い、耐震化の促進を図ることとしたものでございます。
 なお、改築工事のうち、危険改築、不適格改築事業につきましては、起債充当率が高く設定されるなど優遇措置もございまして、区市町村は、こうしたさまざまな制度の中から適切な事業を選択し、Is値〇・三以上の建物の耐震化を推進しているところでございます。

○畔上委員 今、改築の優遇制度もご説明いただきましたが、改築も耐震補強も子どもの命を守る、こういう立場でとにかく早く工事が行われるよう、補助を充実していただきたいと思います。
 また、都として目標を確実に達成するつもりでイニシアチブを発揮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○松山地域教育支援部長 区市町村立学校の耐震化に対して、都は国庫補助金に加え、平成二十年度より、都独自の財政支援及び人的支援を行い、耐震化を促進してまいりました。
 また、耐震化がおくれている区市町村の教育委員会に対しては、個別に指導、助言するなど、これまで積極的に区市町村への働きかけを行ってきたところでございます。
 今回の緊急対策において、都として一層の財政支援を予定しているところでございまして、区市町村がこの緊急対策予算を有効活用し、耐震化を推進するよう、今後とも働きかけてまいります。

○畔上委員 耐震化は各自治体によってアンバランスがありますが、統廃合絡みで先延ばしされているところも実はあるようです。耐震化の先延ばしは許されませんよという指導的な対応をぜひ求めたいと思います。
 また、先ほど都立学校で非構造物の耐震化の重要性について申し上げたんですが、体育館の照明とか天井が落ちて、体育館が使えなくなるなどとなったら、避難所としての役割も果たせなくなるわけですね。
 区市町村の小中学校が非構造物の耐震化を実施する場合、国や東京都の補助というのはどのようになっているんでしょうか。

○松山地域教育支援部長 耐震補強事業に対する国庫補助におきましては、建物の耐震化とあわせて、天井材、照明器具、窓ガラス等の非構造部材の耐震化を実施する場合、これらも補助対象とされております。この場合、都独自の補助においても支給対象となります。

○畔上委員 先ほど都立学校でも申し上げたんですが、躯体の耐震補強工事はもう完了している、そういう学校においても、今回、非構造物の被害が多かったわけです。ぜひ小中学校においても非構造物の耐震化を支援していただきたいということを要望しまして、私の質疑を終わります。

○西沢委員 私からは、帰宅困難者対策についてお伺いをしていきたいと思います。先ほど畔上委員の方からもお話がありましたので、端的に質問をさせていただきたいと思います。
 特段この帰宅困難者対策で、学校に学校危機管理マニュアルというものがあり、これに基づいて対策をしていくということであります。ここに絞ってお話を聞かせていただきたいんですけれども、今回の震災において、この学校危機管理マニュアルがどのようにこれまで機能して、そして今回どういった課題が見つかって、そしてそれをどう変えていくのかというようなことで聞かせていただきたいと思います。
 新聞報道によりますと、電話が不通になり、当日、児童生徒の引き取りの要請がうまくいかなかったり、集団下校させた学校に対しては、保護者から震災時に子どもを一人にするのはかえって不安だったというような報道もありました。
 その報道の中で、東京学芸大学の渡邉正樹教授の話として、保護者が帰宅困難になりまして連絡が不通の場合、どう対処すべきか、今回の混乱を教訓に対応策を改めて見直す必要があるというような話も出ておりました。さきの本会議におきましては、これも議論になりまして、見直していくというような答弁があり、方針が示されたところでございます。
 この学校危機管理マニュアルをもとに、各学校でさらにマニュアルを作成したり、各学校ごとに対応していくということでありますが、このマニュアルの中には、震度六弱になったら連絡がなくても自動的に集まるであったりとか、帰宅支援ステーションについてはだれが担当だ、そういった役割分担を決めなさいというようなことが書いてあるわけでございます。そこで、震災の当日、帰宅支援ステーションの開設に当たりまして、このマニュアルがどのように機能したのかということをお伺いいたします。

○庄司総務部長 都立学校は、在籍する児童生徒の安全確保に加え、帰宅支援ステーションの役割を担っており、今般の東日本大震災では、多くの帰宅困難者が都内で発生し、都立学校全体で約六千人を受け入れました。
 都教育委員会は、平成十九年に策定した学校危機管理マニュアルの学校危機管理計画の中で、避難所支援班など、教職員の帰宅支援ステーションにおける役割分担を定めております。
 都立学校では、三月十一日の震災時における帰宅支援ステーションの開設に当たって、学校危機管理マニュアルに基づき、教職員はそれぞれの役割に従事し、飲料水やトイレの提供など、円滑に帰宅困難者の支援を行いました。

○西沢委員 円滑に帰宅困難者の支援を行ったというようなご答弁でございました。
 確かに、当日、体調不良になった方が出るという混乱はあったと思いますけれども、多くの方の命にかかわるというような惨事に至ったわけではなく、円滑に支援を行ったということでいいのかもしれないんですけれども、先ほどの畔上委員のお話の答弁にありましたけれども、想定していなかった事態、宿泊を想定していなかったので、今後見直すというようなお話がありました。どのように機能したかというようなことは、機能しなかった部分は、こういうふうに機能しなかったという部分を検証していく必要はあるのかなというように私は感じます。
 続いて、このマニュアルが震災当日どういった課題が出てきたのかということを具体的に聞かせていただきたいんですけれども、全く問題がなかったのかどうかということですが、三月十一日の震災時には、翌日までJR線が運休したということで、都心のターミナル駅中心に多くの帰宅困難者が発生し、都立学校では帰宅困難者を約六千人受け入れたというようなことです。
 その中でも、新宿高校では二千五百人もの帰宅困難者が殺到して、集中したというように聞いております。今回の帰宅支援ステーションの開設における課題について、ここの部分をお伺いいたします。

○庄司総務部長 お話しの新宿高校では、通勤通学者が多く利用する主要ターミナルの新宿駅から最も近いほか、デパートが近隣に点在する学校であるため、三月十一日の震災当日は、地震発生直後から帰宅困難者が訪れ、二千五百人を超える帰宅困難者が集中したため、教職員のみでの対応が困難となり、都教育委員会から職員を派遣して帰宅困難者に対応いたしました。
 そもそも帰宅支援ステーションの機能は、トイレの提供など、短時間の滞在を想定しておりましたが、今般の震災では、翌日までとどまらざるを得なかった人々が多数いたことから、児童生徒用に備蓄していた食料、毛布等を提供したものの、不足が生じたため、近隣学校の融通により対応いたしました。
 このように、今回の震災ではマニュアルで想定していなかった事態が発生したため、帰宅困難者のための備蓄品や応援体制などの課題が明らかとなりました。

○西沢委員 マニュアルで想定していない事態が発生したというようなことだと思います。各学校でこのマニュアルがつくられていないというようなところも聞きました。また、昨年からホームページでこのマニュアルはだれでも見られるような形になりましたけれども、各学校ごとにばらつきがあってはいけないと思いますので、そういったことも新たなマニュアルを改訂していく際に考えていただきたいなというように私は感じます。
 そこで、こういった部分を含めて、東日本大震災で帰宅支援ステーションでのこういった経験を踏まえて、危機管理マニュアルをどのように改訂していくのかというのを具体的にお伺いいたします。

○庄司総務部長 都教育委員会では、今般の東日本大震災における帰宅支援ステーション運営の経験を踏まえまして、教職員の当日の対応や行動を調査分析するなど、都立学校が取り組む課題を検証するとともに、運営のあり方について取りまとめ、さらに実効性の高いマニュアルとするため、現在、改訂作業を行っております。
 今後、地元自治体等と連携し、都立学校の帰宅支援ステーションとしての役割強化や教職員の対応など、運営体制の整備を図ってまいります。

○西沢委員 わかりました。具体的にはこれから決まっていくことだと思います。
 また、地域によって事情も違うと思います。新宿高校は二千五百人という話でしたけれども、うちの中野の地元の方ではゼロ人というところもありましたし、そういったところで、これから目に見える形で改訂についてはお聞かせをいただきたいなというように要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○吉住委員 去る三月十一日に発生した東日本の大震災では、観測史上最大のマグニチュード九・〇という巨大地震により、最大震度七の強い揺れと、十メーターを超える大津波、さらには福島第一原子力発電所の事故を引き起こし、東北地方の太平洋沿岸部を中心に未曾有の壊滅的な被害をもたらしました。震源から遠く離れた東京においても、建築物の屋根や天井の落下事故、がけ崩れなど、多くの被害が出ました。
 また、直接的な被害ではありませんが、停電による交通機関の運行停止が発生し、多くの帰宅困難者も発生しました。地震後も、原発の発電停止を受けて、電力不足に起因する大規模停電を防ぐために計画停電が実施をされましたが、学校教育においても予定していた教育活動を中止、または変更せざるを得ない状況となりました。
 そのため、都は、五月二十七日に東京都電力対策緊急プログラムを公表し、電力危機突破のための東京都独自の取り組みとして、さまざまな対策を明らかにしました。
 それらの対策の中に、がんばろう日本節電アクション月間があります。東京都緊急対策プログラムに書かれていることを読むと、がんばろう日本節電アクション月間は、これからの日本を担う子どもたちが率先して節電に取り組むとともに、家庭における節電について、保護者への啓発を行う取り組みであると考えられます。
 このような取り組みが行われることは、一時的な電力不足への対応ということだけではなく、国民が他者のことも思いやり、一致団結して国民的課題を乗り切る貴重な実践行動になると考えられ、国難ともいえる今回の大震災から立ち上がるために、大変意義のある取り組みであると考えます。
 そこで、このがんばろう日本節電アクション月間について伺います。このがんばろう日本節電アクション月間では、どのようなことを目的とし、だれが、どのような取り組みを行うのかを伺います。

○高野指導部長 都教育委員会は、児童生徒の節電の必要性についての理解を深めるとともに、節電への意識と意欲を高め、節電のための具体的な行動を実践することを目的といたしまして、がんばろう日本節電アクション月間を本年七月から九月までの三カ月間実施することといたしました。
 対象は、都内公立小中学校、高等学校及び特別支援学校の約九十四万人の児童生徒でございまして、この三カ月間において、家庭における節電のための取り組みを行います。

○吉住委員 児童生徒が家庭における節電のための取り組みを効果的に行うためには、共通の課題認識のもと、具体的な目的や方法を持つことが必要であり、そのためには都教育委員会の支援が重要と考えます。
 そこで、都教育委員会は、児童生徒がこうした取り組みを行うに当たって、どのような手だてを講じていくのかを伺います。

○高野指導部長 都教育委員会が行う具体的な取り組みについてでございますが、がんばろう日本節電アクション月間の目的が達成されますよう、主に次の四点の取り組みを行うこととしております。
 まず第一に、すべての都内公立小中学校、高等学校及び特別支援学校に対しまして、児童生徒に本事業の目的を周知し、節電に向けた行動を考えさせるため、校内や各教室に掲示するポスターを配布してまいります。
 第二に、同じくすべての学校に対しまして、児童生徒の取り組みが円滑に行われますよう、校長などによる節電に関する講話のための参考資料と、児童生徒への指導のための教員用資料を配布してまいります。
 第三に、すべての小中学校等の児童生徒に対しまして、節電に向けた行動の計画を立てたり、振り返ったりするために活用するチェックシートと、チェックシートの活用方法を理解させるための資料を配布してまいります。
 第四に、子どもと一体となって家庭で取り組むことができるよう、すべての小中学校の保護者に本事業の趣旨や児童生徒とのかかわり方を伝える保護者用リーフレットを配布してまいります。
 こうした手だてを講じますことにより、児童生徒が期間中に明確な目的を持ちまして、継続的に取り組んでいくことができるよう支援してまいりたいと考えております。

○吉住委員 がんばろう日本節電アクション月間は、七月から九月までの三カ月間実施されますが、三カ月間というのは、児童生徒にとって、とても長い期間かと思います。継続的に取り組むことには難しさを伴うと思います。
 今回、都教育委員会は、児童生徒が節電に向けた行動の計画を立てたり、振り返ったりするために活用するチェックシートを配布するとのことですが、児童生徒が計画的、継続的に節電のための取り組みを進めるには、このチェックシートが重要なアイテムであると考えます。
 そこで、配布されたチェックシートを活用して、児童生徒は家庭における節電について具体的にどのような取り組みを行うのか伺います。

○高野指導部長 今回、児童生徒に配布いたしますチェックシートには、冷房の設定温度を高目にすることや、冷蔵庫のドアをあける時間を短くすること、あるいはまた部屋の電気をつけっ放しにしないで小まめに消すことなど、児童生徒に節電のために家庭で取り組んでほしい十個の項目を示してございます。この十項目に基づきまして、児童生徒は家庭における取り組みを計画的に行うこととなります。
 三カ月間にわたるがんばろう日本節電アクション月間においては、児童生徒は、十日間を一つの期間といたしまして、期間ごとの自己の取り組み状況をチェックシートの各項目にございます欄に、自己評価を記入することといたしました。
 このほか、一カ月ごとに取り組みの振り返りを記述するとともに、どうして節電するのか、あなたの考えを書いてみましょうなどの質問に対しまして、自分の考えをまとめ、記述する活動を行うものでございます。

○吉住委員 先月、国が明らかにした夏期の電力需給対策では、家庭に対して一五%の削減を求めています。東京都の状況から見ますと、東京電力管内における東京都内の電力消費量は約三割、さらにそのうち約三割が家庭における電力消費で占めています。このことからも、節電における家庭の役割は非常に大きいものと考えます。
 東京都電力対策緊急プログラムでは、がんばろう日本節電アクション月間には、学校は家庭への啓発を行うということですが、節電に関して保護者を巻き込むことは大切なことであり、その取り組みには期待をしたいところです。
 そこで、節電に関する家庭への啓発として、学校はどのようなことを行うのか伺います。

○高野指導部長 お話しのように、節電に関する保護者への啓発は、がんばろう日本節電アクション月間における学校の大切な取り組みの一つでございます。
 学校は、学校便りや学級便りによります情報の提供や、夏季休業前の保護者会などにおける説明など、さまざまな機会を活用して家庭への啓発を行ってまいります。
 学校は、保護者に対しまして、がんばろう日本節電アクション月間の趣旨や、学校が行っている節電のための取り組みについて周知し、理解を得るようにしていきます。
 また、家庭において児童生徒と保護者が一体となってできる具体的な節電のための取り組みなどについても伝えまして、家庭での節電を促していく予定でございます。
 さらに、学校が把握いたしました節電に取り組む児童生徒の様子や、それらの取り組みによる効果、これらにつきましても保護者に伝え、家庭における節電のための取り組みに対する意識をより一層深めるようにしてまいります。

○吉住委員 これまでの答弁をお聞きする限り、がんばろう日本節電アクション月間が今回の電力不足危機を回避するための取り組みとして大きな成果が期待できると考えております。
 そこで、がんばろう日本節電アクション月間の取り組みの成果についてはどのように把握をするのか伺います。

○高野指導部長 都教育委員会では、がんばろう日本節電アクション月間の取り組みの成果を把握するために、期間中や期間終了後に、校長や児童生徒を対象とした調査を行ってまいります。
 まず、校長を対象とした調査では、校長による講話の実施状況や、学校便りなどによる家庭への啓発にかかわる取り組み状況、これらを把握してまいります。
 また、児童生徒を対象とした調査についてでございますが、抽出した児童生徒が家庭において行った具体的な節電の取り組みの結果、これらを取りまとめまして、削減しました電力消費量などについて把握してまいります。
 これらの調査から明らかになった成果につきましては、今後、都教育委員会として公表してまいります。

○吉住委員 これまで私たちは、電気は使えば使う分だけ供給されてくるものだという誤った認識を持っていたのではないかと思います。
 帰宅したときに家の中が真っ暗にならないように明かりをつけて出かけたり、冷蔵庫を必要以上に強くしていたり、毛布にくるまりながら冷房のきいた部屋にいたりと、ぜいたくを当たり前のようにしていたのではないかと思います。
 今回の大震災や電力危機をきっかけとして、電力の使い方や電力に依存した生活を見直していく必要があるのではないかと考えます。
 そこで、節電に関する取り組みについては、がんばろう日本節電アクション月間が終了した後も継続されることが必要と考えますが、都教育委員会の認識を伺います。

○高野指導部長 がんばろう日本節電アクション月間では、児童生徒が具体的な節電のための行動を主体的に行うことを通しまして、家庭における一五%節電を達成いたしまして、この夏の電力不足危機を回避することを目指してございます。
 今回の取り組みを通して得られた、電気を大切にすることなどの意識や、そのための行動につきましては、現在の過度に電力に依存している生活様式を見直す機会でもございまして、お話しのように、がんばろう日本節電アクション月間の期間中だけではなく、その後の生活においても大切にされるべきものと考えてございます。
 このため、今後とも児童生徒への指導を通しまして、家庭においても保護者と一体となった節電の取り組みを継続させてまいりたいと考えております。

○吉住委員 今回の電力不足危機に対しましては、都民一人一人が国民としての自覚と責任を強く意識し取り組んでいかなくては乗り切ることはできないと思います。また、この危機に立ち向かい乗り越えていった経験や力というものは、今後の我が国の大きな財産となると思います。
 まさに日本が直面している危機に、これからの日本を担う子どもたちが、がんばろう日本節電アクション月間を通じて、同じ日本に住む人々のことを真剣に考え、これまでの生活を振り返りながら、我慢すべきことを我慢していくことができたならば、とても頼もしいことであると思います。
 今回、都教育委員会が、がんばろう日本節電アクション月間を実施し、子どもたちに大切な機会を与えてくれたことを歓迎し、私自身も子育てをしているさなかですので、子どもが当然学校から持って帰ってまいります。みずからの生活を改め、戒めることをお誓い申し上げまして、発言を終わります。

○中山委員 今回の大震災では、大変な犠牲を伴う中で、私どもは多くのことを学び、貴重な教訓を得ました。
 今後の都における震災対応についても、この教訓を生かし、現実と実態に合わせて見直していくことが意義あることだと考えております。
 もし東京都で直下型地震に見舞われた場合、学校はどのようにして子どもたちを守るのか。今の我々にできることは、今回の大震災の教訓を生かし、そのための備えについて万全を期すことであると思います。こうした視点から幾つか質問させていただきます。
 まず、今回の地震でも明らかなように、大きな地震が起きれば交通機関はストップいたします。また、電気、ガス、水道等についてもとまってしまい、いつ復旧できるか予測のつかない状況となります。
 学校の活動時間帯に地震が起きれば、まず当然、教育活動をストップし、子どもたちの安全確保が最優先となります。安全確保が果たされた上で次に課題となるのは、交通機関が動かない、保護者と連絡がつかないということで、多くの子どもたちが学校に宿泊する事態も十分に想定されてくるということであります。
 今定例会の代表質問で我が党は、都内の保育、教育機関の共通の取り組みとして、保護者が迎えに来るまで子どもたちを責任を持って預かるべきと主張いたしました。首都直下型地震では、多数の火災が都内で発生します。無理に家路を急ぐ帰宅困難者の大量の死傷を防ぐためにも、この視点は極めて重要であります。
 また、社会の無縁化が進み、近くに頼れる大人もいない場合が多い状況があります。そうした中で、大停電によって真っ暗やみとなった個人宅の中で、長く子どもたちが孤立することは、場合によっては二次災害を招く危険すらあります。
 復旧には時間がかかる場合もあり、数日間に及ぶ可能性も否定できません。そこで、都立学校には児童生徒用の非常災害用備蓄品が備えられていると思いますが、どのようなものをどのくらい確保しているのか。さらに、障害のある子どもたちが通う特別支援学校では、異なる配慮も必要と思いますが、どのように配慮されているのか、あわせてお伺いいたします。

○直原都立学校教育部長 各都立学校では、児童生徒一人当たり三日分の乾パンやアルファ米などの簡易な食料、飲料水、毛布を備蓄しております。
 特別支援学校においては、これらに加えまして、障害のある児童生徒の状態を考慮して、ハチみつ、スープ等も備蓄しています。
 また、チューブを用いて流動食を投与する処置が必要な児童生徒のため、経管栄養食についても備蓄しているところでございます。

○中山委員 三日分の備蓄ということ、安心いたしました。また、特別支援学校での細かな配慮ということについても安心した次第でございます。
 次に、地震が起きた場合、学校は、子どもたちを安全に、また確実に保護者のもとに帰さなくてはなりません。そのためには保護者と連絡をとる必要があると思いますが、今回の地震のように、日中に起こった場合には、保護者が仕事先で被災していたり、帰宅困難者となったりすることも十分に想定され、学校と保護者の連絡がなかなかとれないという事態も考えられます。
 また、保護者と連絡しようにも、実際には固定電話や携帯電話がつながらない事態も考えられます。地震となった場合、保護者との連絡方法について、どのような手段を想定しておくのか、事前に検討して決めておくことも重要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○直原都立学校教育部長 今回の地震発生後、東京においても利用者の集中により、携帯電話やメールがつながらないことがございましたが、このような状況下においても、児童生徒の安否等の情報を確実に保護者に伝える必要がございます。
 このため、携帯電話、メール、固定電話やファクスでの連絡手段に加えて、今後、各学校のホームページに児童生徒の保護状況を個人情報保護に留意しつつ掲載するなど、インターネットを通じて情報伝達する方策を具体化してまいります。

○中山委員 ホームページへの子どもたちの情報の随時掲載などの取り組みは意欲的であり、大変評価いたします。
 しかし、混乱の中でホームページを必ずしもチェックできないという可能性もありますし、またホームページの掲載は一方的な情報発信手段でありまして、双方通行の交信とはなりません。そういった意味で、ツイッターの活用もぜひ今後ご検討いただきたいというふうに思います。
 次に、災害が起きた場合でも、保護者と連絡がつき、早々に帰宅できる子どもたちもいるとは思いますが、結局のところ学校に宿泊せざるを得ない子どもたちも出てまいります。
 都立学校においては、災害時、帰宅が困難な子どもたちを保護するための必要な人員を確保することが大切と思いますが、それについてどのように考えているのかお伺いをいたします。

○直原都立学校教育部長 災害時、学校の第一の責務は、児童生徒の安全を確保することでございます。校長が交通機関の運行状況等から帰宅困難と判断した場合には、安全が確認されるまで、あるいは保護者に直接引き渡すまで、学校は児童生徒を保護しなければなりません。
 その際、常勤の職員のみならず、児童生徒と直接かかわる介護や看護の非常勤職員にも協力を依頼しまして、教職員全員の力を結集して対応してまいります。

○中山委員 今おっしゃられましたように、二十四時間、しかも数日にわたって子どもたちを預かるという場合には、常勤、非常勤という体制の違いというのは非常に大事な視点だと思います。
 全部の学校が同じように子どもたちを預かるというわけじゃないかもしれませんので、そういう面では、特に子どもたちを預からざるを得ない数が多い学校に、そこに非常勤の方がいらっしゃったら、ほかから常勤の方を回すとか、そういう工夫もしないと、この二十四時間、数日間というのはなかなか難しいと思いますし、そういった点で、今ご答弁がありましたような点、特に特別支援学校では業種も職種も多様にわたりますので、体制のご検討をあらかじめお願いしたいと思います。
 またあわせて、交通混雑だけであれば、数日すれば親が必ず迎えに来るわけですけれども、首都直下型の場合には、親自身が被災をしてしまっていて迎えに来られないという場合があります。子どもたちを預かっている上で親が迎えに来られない場合に、次の保護主体にどうつなげていくのか、そのことを円滑に行われていくための検討も事前に行っておいていただきたいというふうに思います。
 次に、非常用電源の確保についてお伺いいたします。
 地震が起きて停電となってしまった場合、学校施設の機能のほとんどは停止して、復旧するまで学校の施設整備の機能が停止してしまいます。もし子どもたちが帰宅できず学校に宿泊することとなった場合、停電の中の学校で児童生徒の安全の確保を図らなければならないことも想定すべきであります。
 通常の防災訓練は昼間行われます。夜間、子どもたちを学校に泊めるとなると、日中では気がつかない危険箇所も学校にあるかもしれません。
 また、通信手段の確保という意味でも、非常用電源は重要であります。子どもたちの不安の軽減という意味でも、最低限の照明も必要となってまいります。こうした場合、子どもたちを守るための非常用電源の確保も必要と考えますが、見解をお伺いいたします。

○直原都立学校教育部長 都立特別支援学校におきましては、児童生徒の避難誘導や、一時避難時に必要な電灯及び機器用のコンセント電源を確保するために、既に自家発電設備を全校で備えております。
 今後、都立高校におきましても、首都直下型地震により電力供給が停止した場合に備えて、生徒を校内で安全に保護するために必要な照明や情報収集用のテレビ、パソコン等の電源を確保するために、自家用発電機を全校に設置してまいります。

○中山委員 特に特別支援学校では、呼吸器とかも含めて電源が確保できなくなってしまった場合に健康に影響を与えるような子どもたちもいらっしゃいますし、かねてから十全なそういう取り組みが行われているんだと思いますけれども、お伺いした話ですと、非常用電源を校舎の配電につなげて、コンセントから非常用電源の電気をとられる工夫というのは、特別支援学校では普通の装備となっている。一般の都立学校ではそうではないということですけれども、災害時にどのような使い方を行使されるかはわかりません。
 そういった面で、新たな校舎の改築とか、そういった場合には、そうしたことへの配慮も、国の基準ではそこまで必要とされていないかもしれませんけれども、ご検討しておいていただければと思います。
 次に、災害発生時の子どもたちの成績等を管理しているサーバーの運用継続についてお伺いをいたします。
 今回の大震災では、学校で預かっている子どもたちの個人情報についても、津波によって多くの学校で失われているという状況が見られます。個人情報保護について、都民の大切な財産であることを考えると、バックアップ体制の充実が大事です。首都直下型地震などの大規模災害が発生した際、都立学校の被災により生徒の個人情報が喪失することが予想されます。
 当然、教育庁は、データのバックアップ方法の多重化を図るなど、万全を期しているとは思います。しかし、バックアップが幾ら万全でも、仮校舎などの環境で非常時にそのデータを入手し、活用できなければ意味がありません。子どもたちの成績だけでなく、就学データ、健康管理データが順調に活用できてこそ、教育の面での復興、復旧も進むというものであります。
 今定例会の我が党の質問で、被災者支援システムの本格活用を求め、東京都版の被災者支援システムの本格行使、配布が約束されたところであります。
 同じような意味で、子どもたちの状況にかかわる重要な個人情報の管理をどのように実施し、学校で必要な成績情報等の個人情報を活用した業務継続をどう確保していくのかお伺いをいたします。

○庄司総務部長 都教育委員会は、児童生徒の成績情報などの重要な個人情報につきまして、受託業者のデータセンターにおいて一元管理し、電源対策や耐震対策に万全を期してデータの安全性を担保しております。
 都内で大規模な災害が発生した際に、各学校における個人情報が喪失し日常業務を継続することが困難となった場合でも、このデータセンターにおいて、被災した学校の保有する成績情報などの個人情報は喪失することなく守られ、新たな学校再開現場において、情報を取得し活用していける仕組みづくりを講じております。
 今後も個人情報の確実な管理を担保していくため、データセンターと連携して生徒の重要な個人情報の管理を図り、学校活動の速やかな再開が図れるように努めてまいります。

○中山委員 TAIMS端末を通じて個人情報が得られるそうですけれども、TAIMS端末が使えなくなったりする学校も出てくる可能性もありますので、そうした場合の対応方法等を十分に取り決めておいていただきたいと思います。
 次に、都教育委員会では、都立学校を対象とする危機管理対策の具体的な取り組み等に関する基本方針を、先ほどもご質問でございましたけれども、学校危機管理マニュアルとして取りまとめております。
 今定例会での我が党の代表質問におきまして、大原教育長から、さらに実効性が高く、かつ実態を反映した学校危機管理マニュアルに改訂していくとの答弁もちょうだいしたところでございます。
 今回の改訂は大震災の教訓を踏まえたものになると思いますが、都立学校として対策を検討すべき事項は幅広くあると考えます。特に、既に派遣されている六十八名の教職員に加えて、今定例会の我が党の代表質問への答弁で明らかになりました養護教員九名の新たな来年三月までの派遣。私の知る限り、この二つを合わせただけで七十七名の都の教職員の方が被災地で活躍されることになります。
 また、先ほどのご答弁では、スクールカウンセラーの臨時的な派遣もご検討されていらっしゃるということでございますけれども、そうした派遣教職員の方が懸命に被災地でニーズにこたえんと働き続けてくださることは都民の誇りとするところではないかと思いますが、そうした活動の中で得られる経験は、文字どおり血肉、汗のしみ通った価値ある教訓となります。
 これを今後のマニュアル改訂に生かさない方法はありません。その意味で、学校危機管理マニュアルの改訂は、今回で終了ということではなく、必要に応じて、特に先ほどの被災地での経験をしていらっしゃる教職員の方々の体験を上手に聞き取っていただきながら、必要に応じて臨機応変に改訂する必要があると思いますが、ご見解をお願いいたします。

○庄司総務部長 都教育委員会は、平成七年の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、大震災への事前の備え、災害発生時の対応など、学校防災体制の標準的なマニュアルとして、平成八年に学校防災マニュアルを策定いたしました。
 その後、不審者の侵入による事件、事故等、学校を取り巻く安全対策のとらえ方に変化が生じてきたため、平成十九年三月に学校危機管理マニュアルとして改訂いたしました。
 また、平成二十一年の新型インフルエンザ流行などを踏まえまして、平成二十二年度末を目途にマニュアル全体を最新のものに更新するため、見直しを行い、ほぼ完成の時期を迎えておりましたが、今般の三月十一日の東日本大震災での帰宅支援ステーションの経験等を踏まえ、現在、改めて再度全般にわたり点検し、改訂作業を行っております。
 今後とも、お話しのように、必要に応じまして、臨機応変に、学校危機管理マニュアルの見直しを適時適切に行うとともに、区市町村教育委員会に対しても、このマニュアルを参考に個別の課題を点検、分析し、児童生徒の安心・安全の確保に取り組むよう働きかけてまいります。

○中山委員 区市町村との連携というお話がありましたけれども、大変重要だと思います。
 小中学校は比較的近くに家があるわけですけれども、近いから帰しちゃえばいいというわけじゃないわけですよね。やっぱり親が帰ってくるまでの間、首都直下型地震の場合、大きな時間のロスといいますか、タイムラグが発生しますので、そうした中で子どもたちを学校の中にとどめておくのがいいのか、身寄りのない、地域で支えてくれる人的資源のないところにほうり出してしまうのがいいのか、これはやっぱりしっかりと考えていかなければなりませんし、特に都教育委員会は、これもお伺いした話ですけれども、本当に悲惨なことに、たまたま地域外に研修で行かれていた方を除いて、丸ごと教育委員会が被災をしてしまった地域もあって、そうしたところにも職員等を派遣していらっしゃるという話をお伺いしました。
 そうした経験を生かしていただいて、都立学校だけでなく、区市町村の学校でも大切なマニュアルの改訂が行われますよう導いていただきたいというふうに思います。
 最後になりますけれども、放射能問題について一言意見を述べさせていただきます。
 放射能問題については、本当に親御さんが心配がされていらっしゃいますし、国民全体として、また政府の真剣な対応、また身近でできることを考えていかなければいけない点だと思います。
 ただ、親が不安になればなるほど、子どもたちも不安になってしまうわけですね。そうした中で、例えば放射能自体が毒だとか、そういうふうに認識してしまったりとか、自然界にあるものであるということもわからなかったりとか、あるいは、放射性物質の放射能の放出量と実際に被曝する量の違い、ベクレルとシーベルトの違いですか、そういうようなものがわからなかったりとか、あるいは、発表される数値が一時間単位のものだから、年間でどうなるのかということが全然見当がつかなかったりとか、基礎的な知識が一般都民もなかなかわからない状況があったりして、不安が不安をあおってしまう場合もあったりする。
 過去の話になりますけれども、ある地域では、被災者の方に対して、子どもたち同士の中で、東京都じゃありませんけれども、放射能がうつるとかいって、本当に心のない発言があったりした場合もあったそうであります。
 そうしたことに対する戒めもありますし、必要な警戒もきちっとしなければいけないという点で、この放射能に関する基礎的な知識を、学校で子どもたちの成長段階に応じてどう教えるかと。これは大事な課題だと思うんですが、ただ、学習指導要領というものがありますから、勝手に東京都で定めるというわけにはいかない点もよくわかります。
 この点については、大原教育長も全国の連絡組織の中で、責任者として各都道府県の要望を受けて、国に対して要請されていらっしゃいますけれども、そうした点も踏まえて、国がまだ混乱している状況だからこそ、早目にどういう知識の付与の仕方をしていくのかということを各発達段階の学校に対して示すことができるよう、強く重ねて申し入れていただきたいということをお願いして、質問を終わります。

○岡田委員 私も、今回、東京武道館、それから東京ビッグサイト、BumB、赤坂プリンスと避難所を視察させていただきましたけれども、それぞれに都として非常に最大の支援に尽力されていることがわかり、まずは心より敬意を表する次第でございます。
 さて、先ほど野上委員からもご質問がありましたので、重ならないところでの端的なご答弁をお願いいたしますけれども、BumBで生活している子どもたちの教育環境について伺わせていただきます。
 本日現在の人数では、小中校生合わせて二十一名が親御さんと離れて生活しているとのことです。親御さんから大切なお子さんを預かった以上、都の教育委員会は、子どもたちに対しての生活環境や学習環境をしっかり整備して、子どもたちが安心して生活し、通学し、勉強ができるようにする責任があると思います。
 そのために、都教育委員会はこれまでどのような対策を講じてきたのか、また今後の取り組みについてお伺いいたします。

○松山地域教育支援部長 受け入れ児童生徒は保護者のもとを離れ生活しておりますことから、生活支援にとどまらず、家庭学習や基本的生活習慣の確立など、家庭教育としての機能にも十分留意する必要がございます。
 具体的には、学習面では、学校から帰った後、支援員による指導のもと宿題を行うほか、ボランティアによる学習支援を受けております。生活面においては、日程表を作成し、生活リズムを崩さぬよう努めているほか、子どもたちに自主的に部屋での決まりや門限を決めさせるなど、共同生活におけるルールを守らせております。
 避難生活が長期間になることから、なれによる生活の乱れ等が生じないよう指導するとともに、不安心理を持つ子どもには心理の専門家による支援も受けながら、年度末まで健全な集団生活を送れるよう引き続き体制を整備してまいります。

○岡田委員 現場を体験している元副校長先生や、また養護の先生が子どもたちに当たっていらっしゃるということで、生活プログラム、そして学校から戻っての学習体制などにも配慮がなされている点は評価するところでございます。先の状況が見えない中で、これからもいろいろとご苦労と思いますが、ぜひ子どもたちのためによろしくお願いいたします。
 次に、被災児童生徒ホームステイ事業について質問いたします。
 教育庁災害対応ホームステイ事業にホストファミリーとして登録している教職員の件数について、その内訳も含めてお伺いいたします。

○中島教育政策担当部長 当ホームステイ事業におきまして、教職員がホストファミリーとして登録している件数は、現職の教職員五十五件、退職教職員五十件の合計百五件でございます。
 その内訳でございますが、教員九十九件、学校事務職員等六件でございます。

○岡田委員 百五件という大変多くの教職員やそのOBが、被災地の子どもを自宅に受け入れるために登録したことに敬意を表したいと思います。
 現職教職員や退職教員をホストファミリーとして活用するホームステイ事業は、東京都が全国で唯一であると聞いております。とりわけ教員を活用するというのはすばらしい着眼点であると考えます。教職員をホストファミリーとして活用することにした、その理由をお伺いいたします。

○中島教育政策担当部長 ホームステイ事業におきまして重要なことは、ホストファミリーと児童生徒及びその保護者との間で信頼関係を築くことでございます。
 教職員、とりわけ教員は、日ごろから多様な児童生徒に接し、個々の状況に応じて指導、育成するという経験を有しており、その経験から、児童生徒一人一人の個性を理解して向き合うなど、児童生徒との関係におきまして、きめ細かな対応が可能でございます。
 このような教員の経験や事務職員等の学校での勤務経験を活用いたしまして、教職員をホストファミリーとすることが児童生徒とその保護者に安心感を与えるとともに、被害に遭った児童生徒に安定した学校生活と家庭生活を保障していく上で、最善の方策であると考えたからでございます。

○岡田委員 ホストファミリーとなった現職教職員や退職教員の被災地の子どもたちを思う気持ちをぜひ最大限生かしていただきたいと思います。
 今回の震災では、多くの子どもたちが心に何らかの傷を負っていると思います。そのような子どもたちをホームステイ事業で受け入れる場合には特段の配慮が必要であると考えますが、どのような対応を予定しているのかお伺いいたします。

○中島教育政策担当部長 ホームステイの受け入れに当たりましても、震災がもたらした児童生徒の心理面への影響などを把握し、適切に対応していくことが必要でございます。
 このため、都教育委員会は、ホストファミリーと受け入れ予定の児童生徒及びその保護者が面談する際に、臨床心理士を同席させまして、震災によって受けた心の傷や新しい環境への不安など、児童生徒の心理面について専門的見地から意見を聞き、留意すべき事項として、その後の学校生活や家庭生活において配慮していくこととしております。
 また、ホームステイ受け入れ後におきましても、ホストファミリーや在籍校の教員等とも緊密に連携を図るとともに、臨床心理士による定期的なカウンセリングを実施するなど、受け入れた児童生徒が安心して生活を送ることができるよう、きめ細かな対応をしてまいります。

○岡田委員 今回のこの事業がこれ限りで終わるのではなく、今後も継続していろいろな形で進展していくよう願って、質問を終わります。

○神野委員 私からも防災教育についてお伺いをしようと思ったんですが、幾つか重複をしておりますので、それ以外の点を一点、そしてあとは意見を述べさせていただきたいと思います。
 今回、学習指導要領が改訂をされております。防災教育、安全教育、今回改訂をされた学習指導要領ではどのような形で位置づけられているのかを伺いたいと思います。

○高野指導部長 今年度から順次全面実施となります小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の各学習指導要領には、総則第一の三で、学校における体育、健康に関する指導の中に安全に関する指導が新たに規定されまして、児童生徒の発達の段階を考慮して、学校の教育活動全体を通じて適切に行うこととされてございます。
 具体的には、安全に関する指導は、体育の時間はもとより、家庭科、特別活動などにおいても、それぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとする。また、それらの指導を通じて、家庭や地域社会との連携を図りながら、日常生活において適切な体育、健康に関する活動の実践を促し、生涯を通じて健康、安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならないと規定されてございます。

○神野委員 今回の改訂をされた学習指導要領には、例えば国を愛する気持ちですとか、地域を愛する気持ちといったものが新たにつけ加えられております。
 今のお話にもありましたように、家庭や地域社会との連携というのは、まさにその部分じゃないかと思うんでありますけれども、先ほどから話題になっております「地震と安全」の教本を見ると、小学生用から、できるボランティア活動というものがもう既に出ているんですね。この点、私、大変評価をしております。
 私の地元の品川区では、区立の中学生も地域の防災訓練に参加をして、地域の皆さんと一緒に防災活動の訓練をされていらっしゃいます。ボランティアというのは、よく奉仕というんですけれども、別の訳語は志願兵なんですね。近代国家以前は、国家を守るために戦うというのは決して義務ではなくて名誉だったんです。
 私は、防災、安全を考えるに当たって、この視点が大変大切なんじゃないかなというふうに思います。自分だけの安全ではなくて、自分が愛する家族ですとか、地域の住民の皆さんもあわせて助けるという、そういった視点をぜひ子どもたちにも教えてあげてほしいんです。
 今回の東日本の大震災で、幾つかの新聞報道を見て、私、本当に涙を流したようなエピソードがたくさんありました。二十代の女性で、まち役場の職員で、自分が流される直前まで避難をしてくださいというアナウンスをされていた女性のお話だったり、あと、消防団の方で、いろいろ門を閉めに行ったり、避難誘導を導いている中でご自分が流された話だとか、あとは自衛隊ですよね。
 それまで違憲だといわれていたんですけれども、今回、自衛隊がなければ、本当にたくさんの方々が命を落とされていたわけでありますから、自衛隊に対する感謝の気持ちですとか、こういったさまざまなエピソードを、できればですが、「地震と安全」、今後このテキストをつくるに当たって、東日本大震災で地域の住民の皆さんの命を助けるために自分の身を犠牲にしてその職務に従っていった、そういった皆さんのエピソードをぜひ取り入れていただきたいと思うんです。
 子どもたちの感受性というのは非常に豊かですから、そういったさまざまなエピソードを読めば、必ず自分自身が感化をされていくと思いますので、そういったお願いをさせていただいて、私の質問を終わります。

○原田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十分休憩

   午後三時二十一分開議

○原田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これよりスポーツ振興局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、スポーツ振興局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○岡田委員 今回の震災では多くの人々が被災地へボランティアとして出かけていますが、私も四月に仲間たちと塩竃市に行ってヘドロのかき出し、瓦れきの片づけ作業をしてきました。そこでは被災に遭われた方の無表情な顔を見て、本当に、大変に心の傷が深いのだということを感じました。私たちの想像を超えたものであるということから、これからは本当に復興に向けて心のケアがいかに重要であるかを痛感したところでございます。
 被災された方たちには、カウンセラーももちろん必要ではありますけれども、スポーツで体を動かすなどスポーツの力で元気、勇気、やる気を与えられたらよいと考えております。その意味で、今回提案されているスポーツを通じた被災者支援は非常に有意義な事業であると考えます。
 そこでまず、今回のアスリート派遣事業について、どのような事業を行う予定なのかを伺います。

○安藤スポーツ事業部長 被災地では、体育施設が損壊したり、運動場も津波等により使用できない状況の中、子どもたちはスポーツで体を動かせる機会が失われていると認識しております。そのような被災地の子どもたちを対象に、さまざまな競技種目のアスリートやスポーツ指導者を被災地に派遣し、複数のスポーツメニューを通じまして、ともに体を動かしたり触れ合うことで、子どもたちに夢と希望を与えられるような事業を展開してまいります。

○岡田委員 震災後は多くのアスリートが自主的に被災地を訪れ、スポーツを通じて子どもたちと触れ合ったり、炊き出しなどで現地の人々を励ましたりしている様子は、テレビや新聞などでも報道されてきたとおりです。
 しかし、それぞれが手探り状態で行われたためか、現地ニーズに即した訪問であったかどうかは難しいところがあったように思われます。アスリートを派遣するに当たり、やはり現地の被災者ニーズに沿った派遣が必要であると考えますが、現地ニーズをどのように把握し、またそれに見合ったアスリートをどう確保していくのか、お伺いいたします。

○安藤スポーツ事業部長 報道によれば、これまでのアスリートによる被災地支援活動は、発災直後の混乱の中で、必ずしも十分にニーズをくみ上げたものとはなっていなかったためか、受け入れ側やアスリート側でも戸惑いがあったと聞いております。
 このため、本事業では、被災県の県庁を初め体育協会、体育指導委員協議会、さらに地域のスポーツ団体等のネットワークを積極的に活用しまして、子どもたちの様子や生活の状況、施設の状況等から、きめ細かく現地ニーズを把握して事業を進めてまいります。
 また、現在、一部のアスリートたちが自主的にNPOなどの団体をつくり、被災地への支援を始めている例も出てきております。そういった団体も活用しながら、多くのアスリートに幅広く声をかけてまいります。

○岡田委員 本事業では周知方法や受け入れ側との調整などが非常に重要と思われます。しかしながら、被災地との調整などを行うに当たり、スポーツ振興局だけで実施するのは難しい点もあるかと思われますが、どのように展開されていくのか伺います。

○安藤スポーツ事業部長 本事業につきましては、受け入れ側のニーズ、会場の確保、被災者に対する周知方法等や現地との調整、さらには地元ニーズに沿ったアスリートの人選等、実施に当たってさまざまな課題がございます。
 事業をより効果的かつ効率的に実施していくために、現地のニーズに対して被災地支援を希望するアスリート団体とのマッチングを円滑に行うノウハウを持つ組織との連携を検討してまいります。

○岡田委員 ところで、本事業は被災地の子どもたちを対象に実施されるとのことでもありますけれども、心が傷ついているのは大人も同様であります。テレビで見ますと、サッカーを子どもたちが選手と一緒にやっている様子などを見て、とても子どもたちの嬉々とした笑顔は本当に喜ばしいものではありますけれども、やはり対象を子どもだけと限定しないで、大人も対象とするべきと考えますが、その点に関して所見を伺います。

○安藤スポーツ事業部長 本事業の対象者につきましては、子どもを中心としながらも、特定の競技種目だけではなく、年齢にかかわりなく参加できるスポーツメニューなども実施しまして、多くの被災者に精神的な支援となるような内容を検討してまいります。

○岡田委員 先週の朝日新聞に、このようにスポーツを元気の源にという記事が載っておりました。十万人以上の死者や行方不明を出した関東大震災では、スポーツが失意の人々の力になるとして、柔道を発展させ講道館柔道を創設した嘉納治五郎が震災一カ月後に道場でのけいこを再開させたという記事でありました。
 日ごろ私たちの生活の中でも、疲れたとき、そして気持ちが落ち込んだときなど、体を動かすことでそのストレスが発散されたり、元気が出たりするということが本当に非常に多くあります。スポーツの持つ力を生かす本事業をぜひ有効なものとしていただきたいと思います。
 また、避難所で生活されている被災者と在宅での被災者とでは、支援物資支給やボランティア活動などにおいて、支援内容に格差があるとの報道がたびたびなされています。本事業に当たっては、被災者の状況や被災地による偏りがないよう、きめ細やかな配慮をお願いして、質問を終わります。

○吉住委員 先週の本会議における我が党の山崎議員の一般質問に対し、笠井局長が、東京マラソン二〇一二へ被災地の高校生を招待し、そのために必要な支援を行うと答弁をされました。
 東京マラソンは、ここ都庁前をスタートし、通常では走ることのできない都心部の公道を走行し、見どころ豊富な都内のまちを走り抜けるレースで、フルマラソンも十キロマラソンも十倍もの応募者が集まる人気レースです。また、国際陸上競技連盟の格付では最高位のゴールドと認定されており、まさに日本を代表するスポーツの祭典であります。
 この一大イベントにランナーとして参加することは、被災地の高校生にとって生涯に残る思い出となるだけではなく、復興に向けた意欲を高めてもらうきっかけとなることも期待でき、大変すばらしい取り組みであると評価をしたいと思います。
 この東京マラソン二〇一二への被災地の高校生招待について、復興を後押しするという意義を確かなものにするために、どのように実施をしていくのか、具体的に伺います。

○安藤スポーツ事業部長 都では、東京マラソンへの参加が被災地の高校生にとって傷ついた心をいやす機会となるとともに、逆境に立ち向かう勇気を奮い立たせる一つの契機になればと思い、今回、東京マラソン十キロレースに招待することといたしました。
 対象となります高校生には、岩手、宮城、福島の各県から三十から四十名程度、合計百名を招待する予定でございます。
 大会の前日には、東京マラソンEXPOを見学していただき、東京マラソン本番直前の雰囲気を体感していただく予定でございます。また、ランナー同士の交流など、参加された皆さんの復興に向けた糧となるような取り組みを進めてまいります。
 今後、被災三県の行政や学校関係者、スポーツ関係団体等と相談させていただきながら検討を進めてまいります。

○吉住委員 東京マラソン二〇一二に参加するこの二日間が、被災地の高校生にとって希望の光となって、いつまでも心に残るような経験となることを期待しています。また、東京マラソンだけではなく、その他の大小のイベントにおいても被災地支援に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○安藤スポーツ事業部長 スポーツ振興局では、従来よりスポーツのすそ野を広げるさまざまな取り組みを行ってまいりました。
 東京マラソン二〇一二は、来年の二月二十六日の開催でございますが、来月の七月三十日には、三月の震災関係で実施を延期しておりました東京スポーツタウン二〇一一を浅草、浅草寺の境内で開催いたします。このイベントでは、被災地支援のための募金活動や東北で収穫された農産物の販売を実施いたします。
 また十月の体育の日には、駒沢オリンピック公園総合運動場を初め都立体育施設において、スポーツ博覧会東京二〇一一などのイベントを開催いたします。これらにおきましても、復興支援につながる取り組みを考えてまいります。
 これらに加えまして、二年後に迫りましたスポーツ祭東京二〇一三も含め、広く都民が参加する各種スポーツイベントにおきまして、お話しのとおり、被災地支援の要素を盛り込んで事業を推進し、被災された方々を元気づけていきたいと考えております。

○吉住委員 私は、スポーツが持つ人の心や体を活性化する力というものについては、特別なものを感じております。自分自身がプレーをするわけではなくても、選手たちを応援することによっても奮い立つものがあります。みずからがプレーをすることによっても、よりよいプレーをしたいという前向きな気持ちになることもできます。
 アスリートを派遣し、被災者や被災地を応援する取り組みについては重複しますので質問しませんが、アスリートのプレーを見たりアスリートに教わったりするような体験が子どもたちの心をいかに励ますか、大きな期待を寄せております。
 二〇二〇年に復興した日本でオリンピックが行われ、アスリートの指導や刺激を受けた子どもたちが選手として活躍してくれる姿を思い浮かべつつ、とにかく大震災からの復興のために全力を尽くさなくてはならないという決意を申し上げまして、発言を終わらせていただきます。

○中山委員 私からは、まず帰宅困難者対策についてお伺いいたします。
 地震が発生した三月十一日には、首都圏の交通機関は一時全面的に運休し、長時間復旧できませんでした。そのため、都内では、勤め先や外出先から帰宅できなかった九万人以上の方が、都や区市町村の施設で一夜を過ごすことになったと伺っております。都庁におきましても、地震直後から帰宅困難者を受け入れて、ホールは千二百人もの人で埋め尽くされたそうであります。
 当日は都立のスポーツ施設におきましても帰宅困難者を受け入れていらっしゃいますが、その人数、概要についてお伺いをいたします。

○板垣スポーツ施設担当部長 地震発生時、都立スポーツ七施設では、合計で八百二十二名の帰宅困難者を受け入れました。
 各施設の受け入れ人数ですが、まず比較的駅に近い東京体育館では百五十名、東京武道館は五百名、有明コロシアムは二十六名でありまして、その多くは外出先から帰宅できなくなり、ニュース報道を見て施設に来た方々でございました。
 また、比較的駅から離れている駒沢オリンピック公園総合運動場では六十四名、東京辰巳国際水泳場では四十六名、障害者総合スポーツセンターは二十四名、多摩障害者スポーツセンターは十二名でありまして、これらの施設では、ほとんどが地震発生時に施設を利用し帰宅できなかった方々でございました。

○中山委員 災害は突然発生するものでございますけれども、都立のスポーツ施設におきまして帰宅困難者の受け入れを行うことも突然の決定であったかと思います。
 東京武道館ではもともと帰宅困難者の支援施設としての位置づけがあったそうですが、他の多くの都立スポーツ施設は、そうした事前の位置づけなしに、突然の事態に対応されたということで、スポーツ施設の管理を請け負う指定管理者の方々を含めて、急遽決まった方針のもと、ご自身のご家族との連絡もつかないまま、大慌てで対応に努められたことと思います。そうした中での今回の対応に当たりました皆様のご努力を、私は評価いたしたいと思います。
 その上で、今回の地震で帰宅困難者に対しては、どのようなケアと物資の提供が行われたのかをお伺いいたします。

○板垣スポーツ施設担当部長 地震発生後は施設の安全を確認した後、体育館や会議室などできる限り暖房が使用できる場所を中心に帰宅困難者のために開放いたしますとともに、近隣の備蓄所から毛布が搬入されるまでの間、十分な数ではございませんでしたけれども、保有している水や毛布などを提供し、徹夜で帰宅困難者の対応に努めました。
 また、備えつけのテレビやラジオでニュース番組を流すなどして、リアルタイムでの情報提供を行いました。

○中山委員 先ほど申し述べましたように、東京武道館はかねてから帰宅困難者の支援施設としての位置づけがあったわけですけれども、それでも備蓄品を管理する倉庫等から、都内の大渋滞の中、車で備蓄品を搬送するのに多くの時間を要したと伺っております。
 そのため、もともと帰宅困難者の受け入れ施設と位置づけられていなかったスポーツ施設につきまして、その事例を含めて、物資が届けられる前に、足立区などの自治体から飲料水や非常食、毛布の提供を受けたとも聞いております。
 災害時には必要な物資をすぐに配布することが重要と考えます。このたびの震災を教訓として、主要なスポーツ施設で備蓄を行い、災害に備えて万全を期すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○板垣スポーツ施設担当部長 帰宅困難者対策や災害時に備えた物資の備蓄のあり方につきましては、現在、総務局総合防災部において全庁的な検証を行っているところでございますが、そのあり方がまとまるまでの間、ご指摘のように、都立スポーツ施設としても災害発生時に施設利用者が最低限必要な物資を緊急対策として整備することとしたところでございます。
 当面の規模といたしましては、備蓄スペースを確保できる東京体育館、駒沢オリンピック総合運動場、東京武道館、有明コロシアム、味の素スタジアムの五施設を中心といたしまして、千名の帰宅困難者を想定した飲料水と乾パン等の非常食、医療品やタオル等の生活必需品を考えてございます。
 今後、さらに、十一月に策定予定でございます東京都防災対応指針を踏まえまして、都立施設としての対応や備蓄内容等について適切に対応してまいりたいと考えております。

○中山委員 先ほど来の質疑でも触れてありますとおり、災害発生時には地元自治体と協力して、迅速に対応していくことが重要であります。また、備蓄物資を調達する場合には、帰宅困難者にとって何が一番必要なものか、十分に検討することが大切と考えます。
 今後検討が進むと思いますが、駅が近くにあり、幹線道路に近い施設は、原則的にすべて帰宅困難者の受け入れを行うことを前提に臨んでいかれることが大切ではないかと思います。
 今回の経験を生かし、今後とも地元自治体との連携を図るとともに、帰宅困難者のニーズを正確に把握して対応していただくことを要望させていただきます。
 もともとスポーツの施設ですから、備蓄スペースというのは本来なかなかないんだと思うんですけれども、どういうものを用意しておくのが効果的かということは、いろんな情報が入ってくると思いますので、順次見直しながら、効果的にご判断をいただきたいというふうに思います。
 次に、福島などの被災地からの避難者の受け入れを行った都立スポーツ施設での対応についてお伺いいたします。
 スポーツ振興局では、他の局に先んじて、東京武道館、味の素スタジアムにおいて避難者の受け入れを行いました。委員会資料によれば、おのおの三月十七日に開設され、東京武道館では延べ七百十八名、味の素スタジアムでは四百三十名の避難者を受け入れたとされております。
 私自身、地元足立区の東京武道館には何度も視察や激励に行かせていただきました。都としても避難者の受け入れにはなれていなかったこともあり、運営には大変ご苦労されたことと思います。
 まず、都はどのような体制で避難所の運営に当たったのかお伺いをいたします。

○細井次長 避難所の運営に当たりましては、避難者の要望にきめ細かく対応できますように、職員が昼夜交代制の二十四時間体制で運営に当たりました。
 二十名から二十五名の当局の職員に加えまして、他局の職員の応援も受けまして、保健師、東京消防庁職員、ボランティアの救急救命士なども含め、計三十名前後の人員を現地に配置いたしました。また、夜間緊急時対応のため、都庁の本部にも職員を配置したところでございます。

○中山委員 本当に、二交代ですか、大変に厳しい勤務環境の中、よく頑張っていただいたというふうに思います。
 先ほど備蓄品について、もともとそういうための施設ではないから備蓄品のスペースはなかなかないと思うんですけれどもという話をしましたけれども、東京武道館ももともと柔道、剣道などの武道を行う施設でありますし、避難者が暮らすことを目的とした施設では当然ながらありません。体育施設であり、一時避難所であった東京武道館において、避難者の方々に快適に過ごしていただくためにどのような工夫に努められたのか、お伺いいたします。

○細井次長 まず、生活面のサポートといたしまして、一日三食分の食事や入浴券の提供、NTTに要請いたしまして災害用無料電話やインターネットなどの通信手段を確保いたしました。
 また、長期にわたる避難所生活で懸念される避難者の悩みや不安の解消のために、保健師による健康相談や東京弁護士会などによる法律相談等を実施いたしました。
 さらに、少しでも元気を取り戻してもらおうと、内外から訪れる著名人の慰問の申し出を積極的に受け入れたほか、文化イベントや観光案内を実施するなど、区やボランティア、関係機関と連携して、その時々のニーズに応じて可能な限りのサービスの提供に努めたところでございます。

○中山委員 避難者の方々は、なれない土地で先の見えない不安感を抱えたまま生活をされていらっしゃいました。その苦しさ、切なさを思い、多くの周辺の方々、また全国の方々がさまざまな厚意を寄せてくださいました。
 その厚意を受けとめるため、都はどのような対応をしたのかお伺いをいたします。

○細井次長 人々の厚意が実を結ぶためには、物資やサービスを提供してくださる方と、それを必要とする避難者のニーズとの間をつなぐ役割が必要でございます。
 そのため、地域の社会福祉協議会のコーディネーター機能を活用し、そうした役割が十分発揮されるような仕組みを構築いたしました。これによりまして、必要な物資やサービスがスムーズにむだなく、迅速に提供されるようになったと考えております。

○中山委員 初期の段階こそ--差し入れや炊き出しの申し出をしたんだけれども、ちょっと対応できないということでお断りをされちゃったという話もお伺いしました。
 障害者の団体の方々も、ふだん売っているパンを温かいうちに食べてもらいたかったんだけれども、なかなか温かいうちには食べてもらえなかった、残念だったなんて話もあったりしたんですが、その後は、感謝の声が、避難者の声が報道を通じて聞かれるようにもなるなど、今お話しのとおり、対応に工夫をしていただいて、よかったなと思っております。
 運営を託された職員の方々は、ボランティア、区市の職員の方々、地元の方々と協力し、本当に試行錯誤を重ねながら、少しでも快適で心休まる空間を提供しようとご努力されたということを答弁を通じて確認させていただきました。避難施設の運営に当たられた方々、すべての方に改めて敬意を表したいと思います。
 こうした経験を風化させることなく、生々しい現実感を持つうちにしっかりと検証し、記録して、後世に伝えていく必要があると思います。東京で大震災が発生した場合は、自助、共助、公助と申しますけれども、避難者受け入れ施設を訪れるボランティアなどの周辺地域、全国の方々のご厚意を上手に、上手にといういい方が適切かどうかわかりませんけれども、活用させていただくことが、避難者の避難生活の環境を少しでもよりよいものとしていくために重要と考えます。
 そうした意味でも、この十一月にも改定が行われる東京都防災対応指針に、仮称だそうですが、ぜひそうした検証を生かすように、スポーツ振興局としてもご努力をお願いしたいと思います。このことを強く望んで、私の質問を終わらせていただきます。

○畔上委員 私も帰宅困難者対策について伺おうと思ったんですが、中山理事とダブった点が多いものですから、その点は意見のみにさせていただいて、二点のみ質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、スポーツ振興局の皆さんを初め、日ごろから施設の運営に携わった皆さんには、先ほど中山理事からもお話しあったように、東京武道館、そして味の素スタジアム、こちらで被災地からの避難者の方を受け入れて、大変ご尽力くださったことをまず心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 十一日の当日は、本当に各施設とも利用者の方がいらっしゃる中で、また、先ほどもお話がありましたように、帰宅困難となった方が避難に見えて、そういう中で、特に備蓄などがない中で、対応や安全対策に大変なご苦労もあったんじゃないかというふうに思います。
 今回緊急対策として帰宅困難者の受け入れのための備蓄予算が組まれたということは、私は大変重要だと思います。三月十一日で八百二十二人という先ほどのご説明だったんですが、そういう点で今回補正で一千人を想定した帰宅困難者対策となったんだなということがわかりました。
 しかし、今回の地震は東京で震度五弱でしたけれども、今後予想される地震というのは震度六、七になるわけです。今回よりも多くの方が帰宅困難となるということが予想されているわけです。
 教育庁のときにもちょっと申し上げたんですが、帰宅困難者は移動せず待機するという原則からいいますと、各スポーツ施設の利用者は施設内に待機するということになるだろうと。それから、まちを歩いている人も、また外にいた人たちも、近くの公共施設にということで避難してくるというふうになると思うんですね。
 先ほど、お話では、東京都防災対策指針を踏まえて対応されるということだったんですが、今後指針が定まる中で、どのぐらいの備蓄が必要になるのか、人の配置はどうなるのかということが検討されてくるというふうに思います。ぜひ、利用者と帰宅困難者の方に十分対応できるような備蓄を求めたいというふうに思います。
 都立施設を帰宅困難者の受け入れ施設や避難所として位置づけるのは大変重要なことだというふうに思うんですが、そのときに私が気になっているのは、これらのスポーツ施設が指定管理制度で、民間事業者が契約に基づいて運営しているという点なんですね。
 指定管理制度の中で災害時の対応をどうするのかということですが、これまでの責任分担といいますと、指定管理者の責任においての対応というのは、待機連絡体制の確保と、それから被害の調査と報告、応急措置などを行うというふうになっておりまして、帰宅困難者対策については全く決められていません。
 災害時の対応を各指定管理団体の事業計画にこれからどう反映させていくのかということも重要になると思いますし、それだけでは対応し切れない事態が起きたときにどうしていくのかということも出てくると思いますし、また、指定管理団体では少なくない方々が一年契約の時給賃金などで働いているわけで、そうした方々に公務員のような災害対応の重い責任を負わせてよいのかという問題も出てくると思いますが、こうした問題は起こるんじゃないかということで、私は問題提起にきょうはとどめたいと思います。
 利用者と帰宅困難者だけじゃなくて、近隣の障害者の対応も期待されているのが障害者スポーツ施設だというふうに思います。都立施設として、北区にあります障害者スポーツセンターと、国立市にあります多摩障害者スポーツセンターの二つがあるわけですけれども、障害者スポーツセンターの当日の受け入れ状況はどうだったのでしょうか。それからまた、今後についてはどう対応を考えていらっしゃるのか伺います。

○板垣スポーツ施設担当部長 今回の地震では、障害者スポーツセンターは帰宅困難者の一時受け入れ施設ではございませんでしたけれども、当日、施設を利用し帰れなくなった方の対応を行いました。
 各施設の人数は、障害者総合スポーツセンターが二十四名、多摩障害者スポーツセンターは十二名でございました。
 現在、総務局総合防災部におきまして、帰宅困難者の発生の抑制も含めた総合的な対策を検討しているところでございます。その意味で、今後、この施設でどのような帰宅困難者対策を行っていくかにつきましても、これから策定される東京都防災対応指針を踏まえていくべきだと、こういうふうに考えてございます。

○畔上委員 今回の地震でも、地域の小学校に避難したある障害者の方が、眠れない、それから、そのほかの人と一緒にいるのが難しいということで、多摩障害者スポーツセンターに問い合わせをしましたら、来ていいですよということで、ただ、備蓄がないので毛布などは持ってきてくださいねというふうに対応してくださったそうです。設備も整っていますし、障害者への対応にもなれた職員がいる障害者スポーツセンターは、やはり存在は大きいというふうに思いました。
 国立市の災害弱者対策検討ワーキンググループの提言書というのがあるんですが、その提言書では当事者からの要望が出されています。そこには、スポーツセンターみたいなところに精神障害者が避難できるところがあるといい。幻覚、幻聴など重度の人には切実なものがあるとか、それからあと、仲間と一緒に地域に暮らしたいので多摩障害者スポーツセンターに避難したい。また、もし災害が起こった場合、電動車いすは使えません。叫んでも人が来てくれるかどうか不安です。障害者スポーツセンターのような避難場があるとよいですなど、こういった旨の声が記載されていました。
 このセンターは、やはり宿泊もできますし、おふろなども障害者対応できるということですよね。そういう点では、障害者スポーツセンターが障害者の皆さんのよりどころになっているからこその要望だというふうに思いました。
 また、所管が福祉保健局からスポーツ振興局に移ったということで、福祉施設じゃなくなったから、これまでの対応と変わって切り捨てられてしまうんじゃないかという障害者の方から不安の声も寄せられています。障害者スポーツセンターにおいて、私はぜひきめの細かい丁寧な災害対応をしていただきたいと思います。そのためにも、地域の自治体と災害協定を結ぶことを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○板垣スポーツ施設担当部長 今のお話は、帰宅困難者対策というよりは、避難所としての二次避難所としての位置づけでの地域自治体との災害協定ということではないかと思いますが、現行の東京都地域防災計画の考え方によりますと、避難所には地震等によって被害を受けた方を一時的に受け入れる避難所と、それから、自宅や避難所での生活が困難で、医療や介護を必要とする災害時要援護者を受け入れる二次避難所としての福祉避難所がございます。
 障害者スポーツセンターに通える障害者の方々は、基本的には区市設置の通常の避難所でも対応は十分可能であると考えております。一方、特別なケアが必要な災害時要援護者につきましては、医療や介護機能を有していない当センターでは対応は困難でございますので、別途そうした機能を持つ他の福祉施設での対応を検討すべきだと考えております。
 なお、何度も恐縮ではございますが、現在、総務局におきまして防災対策の全庁的な検証が行われているところでございまして、先ほどの帰宅困難対策や備蓄に係る問題、そして今の避難所の問題、それぞれ、責任や役割分担の明確化など、今後、国や区市町村、事業者、都民等による取り組みを提言するものと聞いております。本件につきましても、この提言で示される区市町村との役割分担が前提となるというふうに考えてございます。

○畔上委員 地元の障害者の皆さんから強い要望があるわけです。地元である国立市や北区などとも、今、広域対応というお話もありましたけれども、そうであるならば、多摩地域や二十三区ともよく協議をしていただきたいなと思うんです。そして、やっぱり障害者スポーツセンターが障害者の避難できる場所としてぜひ位置づけられるように、私は要望したいと思います。そのことを要望しまして終わりたいと思います。

○星委員 よろしくお願いします。私は、スポーツ施設の避難者の受け入れについて、味の素スタジアムにおけるボランティアの活動状況についてお聞きをしたいと思います。
 今回の補正予算では、緊急対策として、福島原発事故の避難者受け入れ施設の運営経費があります。このうち多摩地域では、味の素スタジアムが三月十七日から五月二十二日に延べ四百三十名の避難者を受け入れたということです。スポーツ局の所管施設である味の素スタジアムでは、各局と連携し、都の職員を配置し二十四時間運営に携わっていたとお聞きしております。大変ご苦労さまでした。
 こういった形での施設の提供は初めてのことで、当初は大変戸惑われたと思いますし、避難者の安全を保障することや、都民施設の維持管理等の点でも課題が多くあったと思います。しかし、マスコミでも大変評価されたように、この味の素スタジアムでは、混乱は当初確かにあったが、極めて早い時期から避難者にきめ細かな配慮のあるさまざまな対応がされていたと私も多くの方から伺っています。そこには、避難所で活動した多くのボランティアの果たした役割も少なからずあったのではというふうに思っております。
 そこでお聞きします。味の素スタジアムの避難所における東京都とボランティアとの連携はどのように行われたのでしょうか。

○細井次長 味の素スタジアムの避難所におけますボランティアの活用につきましては、まず、地元の調布市を通じまして多くの活動実績のございます社会福祉法人、調布市社会福祉協議会に協力を依頼いたしました。また、避難所開設から約一週間後の三月二十三日には、調布市と社会福祉協議会によります調布市被災者支援ボランティアセンターが避難所内に開設されまして、避難所閉鎖までの二カ月間、述べ二千八百名を超えるボランティアにご協力をいただきました。
 東京都とボランティアの連携でございますけれども、東京都は、避難者への食事提供や健康管理のほか、共同生活を円滑に行うためのルールづくりなど運営の基礎的な部分を担当したほか、マスコミによる取材など、状況に応じた柔軟な対応に努めたところでございます。
 一方、ボランティアセンターは、避難所生活を少しでも快適にするため、細やかなサービスの充実に力を注いだところでございます。

○星委員 お答えをいただきました。東京都は共同生活の基礎的な部分を担当されたということで、ボランティアセンターではサービスの充実を担当されたということですが、具体的にはどのようなサービスが提供されたのでしょうか。

○細井次長 ボランティアセンターが提供したサービスは多岐にわたりますけれども、まず、日用品などの支援物資の募集、受け入れ、それから避難所での生活をより快適にするための柔道接骨師、学習指導など、資格や特技を持つボランティアの応援要請、また、炊き出しや文化イベントなどについて支援の申し出があった際の受付窓口や実施に向けての調整などを行うとともに、避難者からの要望の聞き取りなどを行いまして、よりよいサービスの提供に努めたところでございます。

○星委員 こういった緊急時の状況下のもとで、東京都と区市町村、そしてボランティアする都民のそれぞれの立場における役割、そして得意分野というものがあると思うんですけれども、それが速やかに連携して発揮をされた、とてもいい例だったんではないかなと思います。
 現場での実際のニーズと供給されるサービスのマッチングというものがすごく大事だと思うんですが、これがとてもうまく行われたというふうに私はお伺いしているんですけれども、特に避難者のサービスの掘り起こしですね。ニーズの掘り起こしというものを、調布の社協が運営主体でありますボランティアセンターに集うボランティアの方たちのさまざまなアイデアが次々出てきて、本音のニーズというものが随分聞き出せた。それをIT、ホームページ上を使って発信して、すごく、物資にしても、ボランティアの人手にしても、どんどん次々と輪が広がっていったという、すばらしい取り組みが行われたというふうにお伺いをしています。
 ボランティアセンターの機能がうまく使いこなされたというような、いい例だったんではないかなと思います。退所される避難者の中には、避難所は不便なところも多いが、ボランティアの方たちがとてもよくしてくれるので去りがたいという感想を漏らしていたというふうにお聞きしています。大変すばらしいことで、ぜひ今後の都の災害対策、避難所運営などに生かすべき点ではないかと思います。具体的に局としてはどのような点が避難者に喜ばれたというふうに認識されていますでしょうか。

○細井次長 避難者に喜ばれた点でございますけれども、まず、物資の提供に関しましては、先生おっしゃいましたとおり、IT、そういうホームページ等を使いまして具体的な品名、数量を明記して募集したため、必要な物資を適正な数量で受け入れ、速やかに避難者に提供した点でございます。
 サービスの提供に関しましては、避難所開設直後から個人、団体などから多くの支援の申し出があったが、内容の重複を避けるとともに、避難者のニーズに即したものを優先するなど、質の高いサービスの提供に努めました。
 また、ニーズに即したサービスの例といたしましては、銭湯やレストランまで距離があるというような不便さがございましたけれども、外出用の自転車の貸し出し、それから銭湯までの送迎車の手配などを行ったところでございます。
 こうした避難者の立場に立った心遣いが、避難者に喜ばれた理由だろうと考えております。

○星委員 避難所運営においてボランティアの果たす役割というものが非常に大きいというのがよくわかりました。こうした経験を今後の震災対策やボランティアの活用を所管する局に引き継ぐために、今後の都政運営に必ず生かしてほしいというふうに思います。
 スポーツ局なので、直接的ボランティア所管ではありませんけれども、やはりこの実績というものを、先ほども中山理事がおっしゃっておりましたけれども、風化させずに、必ず今後の東京都における災害対策に生かしていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

○野上委員 東京緊急対策二〇一一では、九千五百十五万円の歳出予算額を提示しております。その中で、被災者に対する精神的なケアの充実というところで、スポーツを通じた被災者支援についてお伺いいたします。
 震災発生から約百日を過ぎまして、なお被災地では避難所生活を余儀なくされている方が大勢いらっしゃいます。今は暑さ対策とか、ハエが発生して困っているとか、また、においですかね、そういったもので大変苦労されているということをお聞きしております。
 また肉親を亡くされた方とか、思い出のたくさん詰まった自分の家を失ってしまった、そうした方たちの喪失感というんですかね、これはなかなか時間が経過してもいやされないというんですかね、そういう意味では、精神的なケアというのが今後ますます高まってくるのではないかと思っております。
 こうした状況に対して、都議会公明党では、今定例会の代表質問の中で、被災地の子どもたちがスポーツに接する機会を提供することを通じて、被災地を支援すべきであるということを主張させていただきました。スポーツは、実施する人たちにとっては達成感、ストレスの発散、また見る人にとっては感動を与えるということで、心をいやす大きな力を有していると思います。
 東京都は、東京武道館や味の素スタジアムなどで一時避難所の運営に尽力されて、先ほどもいろいろ質疑がございました。私たちも中山理事と一緒に、三月十九日に東京武道館に行かせていただいて、皆様がたくさんの物資の仕分けをしたり、ご苦労されている様子を見させていただいて、本当に大変だなということを感じておりました。
 ここの避難所で暮らしていらした方々は、スポーツに触れる機会があったのかどうか、都が運営した避難所の状況についてお伺いいたします。

○安藤スポーツ事業部長 当スポーツ振興局が中心となりまして、三月十七日から、東京武道館、味の素スタジアムにおきまして、今回の震災とそれに伴う原発事故により避難されてきた方々の一時避難所の運営を行ってまいりました。
 当該施設では、スポーツ施設としての特性を活用しまして、専門的な指導者による健康体操などの運動プログラムの提供を継続的に行い、避難者の運動不足の解消を図ったところでございます。
 また、さまざまな団体のご厚意によりまして、プロ野球やJリーグなどのスポーツ観戦や、慰問に訪れました大相撲、横綱白鵬関を初めとしました力士たちの交流、さらに、Jリーグ、FC東京や東京ヴェルディのコーチ陣によりますサッカー教室などが行われました。
 避難者の皆さんには、こうした機会を利用していただき、スポーツに触れ、楽しんでいただいたところでございます。

○野上委員 さまざまなスポーツに触れる機会があったということで、スポーツを通じた被災者支援を実施するに当たって、こうした状況も踏まえて、真に被災地の方々のためになる、子どもたちが生き生きとした笑顔を取り戻せるような事業をこれからも展開していただきたいと思っております。
 特にこの事業では、東京で行われる国際スポーツ大会等へ被災者を招待するということでございますけれども、被災地を離れて東京でスポーツに触れることは、ストレスから解放され効果が高いと考えます。招待するに当たっては、被災地では見ることが難しい、世界トップレベルの大会に招待すべきではないかというふうに考えておりますが、この点についていかがでしょうか。

○安藤スポーツ事業部長 東京では、毎年、子どもたちがあこがれるトップアスリートが出場します国際的なスポーツ大会が数多く開催されております。その中でも、ことし十月に東京体育館で開催されます世界体操競技選手権大会や、十一月には東京辰巳国際水泳場で開催されます競泳ワールドカップ、どちらも来年のロンドン・オリンピックに向けて日本人選手の活躍が期待できる大会でございます。
 こうした大会に岩手、宮城、福島の子どもたちを招待し、競技を観戦してもらうとともに、ふだんはなかなか見ることのできない会場の裏側をアスリート等が案内するバックヤードツアーなどの実施も検討してまいります。
 世界じゅうから集まるトップ選手の熱気あふれるパフォーマンスや、メダルの獲得が期待できる日本人選手の活躍を間近で見ることにより、被災地の子どもたちが選手から勇気をもらい、大きな夢を持つことができるようにしていきたいと考えております。

○野上委員 こうした世界最高レベルの国際的なスポーツ大会を観戦するということは、子どもたちにとっては、きっとすばらしい思い出になると思います。実施するに当たっては、宿泊場所とか、学校を休んで参加するとか、いろんなことがありますので、ぜひ子どもたちが参加しやすくなるような状況で招待していただきたいと思っておりますが、そこら辺の工夫についてはいかがでしょうか。

○安藤スポーツ事業部長 子どもたちに参加をしてもらうため、招待の日程は大会期間中の週末や祝日などにし、また、子どもたちが保護者とともに観戦できるように、移動手段や宿泊所などを用意して招待いたします。

○野上委員 より多くの子どもたちにこうした機会を提供していただきたいと思っております。ぜひ現地での周知を十分に行っていただき、公正公平な招待というんですかね、そこら辺にも配慮しながら、展開をしていただければと思っております。いかがでしょうか。

○安藤スポーツ事業部長 観戦希望者の募集に当たりましては、被災三県の行政やスポーツ関係団体とも連携を図りまして、各県庁のホームページ等の広報媒体や地元のメディアを活用するなどによりまして十分な周知を図り、広く参加者を募ってまいります。

○野上委員 最後です。被災地の子どもたちが、こうした事業を通じてスポーツに触れることにより、小さな心に重くのしかかったストレスを取り除いて、一日も早く復興に向けて力強く歩んでいけるよう、我が党としても心から応援をいたします。都の努力に期待をして質問を終わります。
 以上です。

○原田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上でスポーツ振興局関係を終わります。

○原田委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、生活文化局所管分、第百十八号議案及び第百二十八号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○遠藤総務部長 去る六月十四日の当委員会におきまして要求のございました資料について、ご説明を申し上げます。
 お手元に配布してあります平成二十三年文教委員会要求資料の表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり二件の資料がございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、私立学校の被災生徒等受け入れ人数でございます。
 表の左側に記載の区分ごとに被災生徒等の受け入れ人数を記載しております。
 二ページをお開き願います。2、私立学校安全対策促進事業費補助(耐震補強、耐震改築工事)の実績の推移でございます。
 私立学校安全対策促進事業費補助のうち、耐震補強及び耐震改築工事補助の補助校数及び補助額について、表の左側に記載の区分ごとに、平成十八年度から平成二十二年度までの過去五年間の推移を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○原田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○岡田委員 今回の大震災では、余震が続き、計画停電が行われるといった状況の中で、食料品や日用品が不足するのではないかという心配から、一部の消費者が買いだめ行動に走りました。そうした状況がテレビなどで報道され、さらに拍車がかかり、品薄となって、スーパーなどでは、お米やカップめん、乾電池などが早々と品切れになり、必要な商品が必要な人々に行き渡らない状況となりました。
 都は、今回のこうした事態について実際の状況をどのように把握していたのか、その上でどのように対応してきたのかをお伺いいたします。

○小笠原消費生活部長 今回の震災後、消費生活総合センターにも品不足に関する相談が多数寄せられました。
 こうした中、都は直ちに食料品や飲料水、日用品の店頭在庫状況及び消費者の購買動向について小売店を通じて確認するとともに、品薄になった商品の生産供給体制を把握するため、業界団体や主要メーカーにヒアリングを実施いたしました。
 その結果、パンやカップめん、水、乾電池などに欠品が生じているが、輸送事情などによる納品のおくれが一部でも見られたものの、基本的には供給体制は確保されており、欠品の主な原因は、一時的に来店者数や一人当たりの購買、購入金額が急増していることであることがわかりました。
 こうした事実を踏まえまして、都は都民の不安を解消するため、知事が緊急会見で、都民に冷静な消費行動を呼びかけるとともに、ホームページや「広報東京都」により幅広く呼びかけを行ったものでございます。

○岡田委員 今回、都は、災害時の流通状況把握の仕組みづくりを補正予算案で提案していますが、具体的にどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○小笠原消費生活部長 非常時に都民の冷静な消費行動を促すためには、都民にいち早く正確な情報を提供することが重要であります。
 このため、緊急対策では、災害時の流通状況把握の仕組みづくりといたしまして、食料や日用品の生産、流通、小売における物資の流れや消費者の震災後の行動について、実態調査を行うことといたしました。
 これを踏まえまして、今後、関係事業者団体等に呼びかけ、非常時における情報把握や消費者への情報提供の仕組みを構築していくとともに、行政間における相互支援の仕組みについても検討してまいります。

○岡田委員 いざというときの備えは、平常時の対策こそが重要であります。ただいまのご答弁にありましたとおり、仕組みづくりは、今回の教訓と経験を生かした有意義なものと考えます。
 なお、いざというときに、こうした機能がしっかり発揮できるよう、広報等の体制も大事ですので、消費者の冷静な消費行動につながるような方法を工夫していくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○村上委員 私からは、被災者の受け入れ、とりわけ子どもたちの受け入れについて伺います。
 本日の要求資料の中にも、私立学校の被災生徒の受け入れということで人数の表をいただいておりますけれども、実は先週、福島県南相馬の県立小高工業高校の三年生の生徒百五十名が、旧グランドプリンスホテル赤坂を会場として、四泊五日の日程で合宿を行いました。この学校は、原発から半径二十キロ以内にある学校ということで、生徒は五カ所の学校に振り分けられて、三カ月ぶりに旧グランドプリンス赤坂で再会を果たしたということでございました。
 四泊五日の日程で合宿を行ったわけですけれども、今日まで就職率は一〇〇%を維持してきた学校でありました。今回の大震災により、地元企業への就職が困難となっている中で、県外に就職の活動を見出したい、こんなことで学校側の相談を受けて、我が自民党が調整に入らせていただいて、合宿を実施したということなんですが、特にこの学校の皆さんというのは、地元の原発のところに約八割が今までは就職をしていたということで、今後、やっぱり自分の地元ではなかなか就職活動ができないということで、企業訪問、あるいは就職指導、進路指導等のために合宿として東京に出てこられたわけです。単に避難者に宿泊場所という形で提供するだけではなくて、やはり未来を担う子どもたちに、こんなような形で支援することこそ、生きた被災者支援といえるのではないかと思います。
 実は昨日の新聞にも、ちょうど南相馬の子どもたちの合宿の模様が記事として載っていました。そして二十四日の日に、ちょうど本会議の一般質問の日でしょうか、午前中に百五十名の生徒さんが都庁を訪問されました。そして、石原知事から激励のお言葉をいただいたわけですけれども、やはり四泊五日という合宿で大分疲れていたんでしょうね、座っていらっしゃる中で居眠りを我慢するお姿を見ていて、本当に一生懸命四泊五日の合宿を頑張ったんだなというのを身をもって私も感じさせていただきました。
 また、知事も冒頭ごあいさつで、あなたたちは金の卵である、ぜひ東京に出てきて、物づくり等に就職をしてください、一生懸命応援しますという激励のごあいさつをし、そこで本当は知事が退室するはずだったんですが、またマイクに戻り、さらに十分間、その学生、生徒に向かって、東京は全力で応援する、みんな一緒に頑張りましょう、こんなごあいさつをしたことを、大変私も感激をしながら、その場に立ち会わせていただきました。
 こうした視点を踏まえながら、私立学校における被災児童生徒等の受け入れについてお伺いをいたします。
 東日本大震災の発生や、これに伴う福島第一原発の事故の影響により、多くの子どもたちが都内に避難をしています。その子どもたちの多くは、避難先の近隣の公立小中学校や都立高校に通っているとのことですが、私立の中学校、高等学校で受け入れているケースもあると聞いています。
 東京の私立の中学校や高等学校では、被災し、避難してきた生徒たちの受け入れに当たって、どのような取り組みを行ってきたのかお伺いいたします。

○石井私学部長 一般財団法人東京私立中学高等学校協会では、独自の取り組みとして、震災後間もない三月二十二日に、被災した中学校、高等学校の生徒に安心した学びの場を提供するために、被災生徒の受け入れを表明いたしました。
 これまでに、協会に加入している中学校、高等学校約二百校が受け入れ体制を整備しており、ホームステイのあっせんを初め、受け入れの時期や期間、受け入れ先の学校との調整など、被災生徒の受け入れ支援に積極的に取り組んできたところでございます。

○村上委員 私学ですから、いずれの学種であっても授業料を徴収するということになると思いますが、被災生徒等の受け入れに当たって、授業料はどのような取り扱いがされているのか、また、受け入れた学校に対し、行政の支援はどのようになっているのかお伺いいたします。

○石井私学部長 被災した生徒の受け入れを決めた多くの私立学校では、授業料を減免していると聞いております。
 都は、受け入れた生徒が安心して学業を継続できるよう、被災生徒に対する支援策の一環として、都内の私立中学校、高等学校の設置者が授業料を減免した場合、授業料の全国平均額を上限として、その減免額の全額を補助することとしております。

○村上委員 私学の自主的な取り組みと、それに対する行政としての支援は十分評価できます。
 さて、東京には避難してきた児童生徒等だけではなく、実家が被災した生徒も多数います。さきの代表質問において指摘したとおり、東京には専門学校等に通学する生徒が多数おり、その中には東北地方にある実家が被災し、経済的に困難な状況に陥った生徒も多数いると聞いています。
 実はここに一つ資料がありまして、専門学校で校舎、あるいは教育機関などが被災したというのが百十三校、そして学校運営への影響があった、例えば授業や卒業式の中止、こんな学校が二百二十七校あった。
 そして、驚くべき結果としては、ことしの春、入学を予定していた日本人の生徒二名が入学を辞退、そしてまた、海外からの留学生は九十名以上が入学を辞退した、こんなデータもちょうだいをいたしました。
 ぜひ応援をしてやっていただきたいと思っておりますし、これに対して局長からは、都内の専門学校等では独自に授業料等の減免を行っているところもあり、都は今後、国の動向等を踏まえ、これらの専門学校等への支援について適切に対応していくとの答弁をいただきました。
 現時点での国の状況においてお伺いするとともに、改めて都の対応についてお伺いいたします。

○石井私学部長 国は、東日本大震災に起因する事情により、授業料等の納付が困難となった生徒に対し、専門学校の設置者が授業料等の減免措置を行った場合に、減免額の三分の二を都道府県を通じて補助することとしております。しかしながら、現時点においても国の制度の詳細が明らかになっていない部分もあるため、都として、今後、国の動向等を踏まえつつ、適切に対応してまいります。

○村上委員 次に、幼稚園における太陽光発電の取り組みについてお伺いいたします。
 小中高等学校では、さまざまな省エネルギーに対する取り組みを行っていますが、幼稚園でも例外ではありません。このような学校における省エネルギー対策に、国や都はどのような支援を行っているのか、お伺いいたします。

○石井私学部長 まず、国の補助金についてですが、私立学校施設整備費補助金においてエコキャンパス事業を設け、学校種によって補助率や補助限度額に差はあるものの、大学や短大、高等学校、中学校、小学校等における太陽光発電を補助対象としております。また、幼稚園については、同じ私立学校施設整備費補助金においてエコ改修事業を設けて、太陽光発電を補助対象としております。
 次に、東京都の補助金についてですが、私立学校省エネ設備等導入モデル事業費補助において、従来から高等学校、中学校、小学校を対象に補助を行ってきており、さらに今回の補正予算で幼稚園も対象に加え、学種を拡大したところでございます。

○村上委員 国の補助金も、都の補助金も、いずれも幼稚園が対象に含まれているということが今の説明でよくわかりました。電力供給が逼迫する中で、たとえわずかからでも太陽光発電を初めとする省エネルギーに取り組んでいくことは重要と考えます。被災者支援、省エネルギー対策など、取り組むべき課題は多々ありますが、都として使命を十二分に果たしていただくことを強くお願いいたします。
 先日の代表質問においては、幼稚園を含む私立学校の耐震化や、震災発生時の対応力を強化していく取り組みについても、大切な子どもたちの生命を守るという視点から質問し、具体的かつ積極的な答弁を局長からいただきました。子どもたちを災害から守る対策を今後とも着実に進めていただきたいと思います。
 同時に、幼稚園に通うお子さんをお持ちの保護者の方からは、放射能に対する心配の声が多く寄せられています。都は都内百カ所の地点で、地上一メートルと五センチメートルの放射線量を測定し、公表を開始していますが、国が学校における放射線量の基準値を明確に示さない中ではありますが、調査結果を公表していくことは、少なからず保護者の方々の心配を払拭するものと考えます。継続した取り組みをお願いして、私の質問を終わります。

○野上委員 東京緊急対策二〇一一には、生活文化局として四十八億四千六百五十一万円の予算総額ですけれども、その中から都民ボランティア、芸術文化を通しての被災者支援、文化施設の帰宅困難者対策の三点について質問をさせていただきたいと思います。
 発災直後にすぐ現地に行きたいと思ったんですけれども、交通機関が遮断されているとか、宿泊はシュラフで自分で、また、食べ物は全部自分で背負ってという状況があって、ちょっと断念した経緯があって、その点、まず最初に、都民ボランティア派遣は、都が東京ボランティア・市民活動センターと連携して実施し、多くの成果を得たということを聞いております。
 さきの一般質問でも、我が党の高倉議員の発言がありましたけれども、都民ボランティアの派遣は、多くの都民のボランティア活動をしたいという要望にこたえて、被災地だけではなく、他府県からも高く評価されているということなんですけれども、本来ボランティアとは、個人の自主的な意思と責任により被災地での活動に参加、行動することが基本と考えますが、そうした意味で、今回のボランティアはイレギュラーなものだと思います。
 東京都が都民ボランティアを派遣した真の理由についてお伺いいたします。

○鳥田担当部長 今回の震災では、被災地のために何か少しでも役に立ちたいと、発災直後から多くの都民よりボランティア活動を希望する声が寄せられていました。しかし、発災後しばらくの間は、県外から個人のボランティアが十分な準備もなく被災地に出向いた場合には、宿泊場所や移動手段の確保などで、かえって被災地に迷惑をかけてしまう状況にありました。また、県や市町村の災害ボランティアセンターには、施設が損壊したり、職員が被災するなど、その機能を十分に果たせないところも多くありました。
 そこで都は、被災地の状況を見きわめた上で、個人のボランティアがまだ活動困難な時期に移動手段や機材を備え、被災地の負担にならない自立型ボランティアを都民ボランティアとして派遣し、復興支援を行ってまいりました。

○野上委員 個人でなかなか被災地に入れない時期に都民ボランティアを派遣して、個人ボランティアへの道筋を開拓したということは大いに評価したいと思っております。
 これまで、延べで千三百人余りの都民ボランティアの方々が被災地に行かれたということを聞いております。少し細かくなりますけれども、都民ボランティアに対する理解を深めるために、手続なども含めて幾つかお伺いしたいと思っております。
 まず最初に、都民の方は、どうすれば都民ボランティアに参加できるのか、お伺いいたします。

○鳥田担当部長 都民ボランティアに参加を希望する人は、東京ボランティア・市民活動センターのホームページ上で掲載された募集要項を確認した上で、申し込みに必要な事項を入力して応募することとなります。
 参加希望者は、現地において安全かつ円滑に活動が行えるよう、派遣前に被災地の状況やボランティアとしての心得などに関する研修の受講が義務づけられております。

○野上委員 ボランティアになれている方はいいんでしょうけれども、参加者の中には、全くボランティア経験のない方もたくさんいるかと思っております。そういう人たちに対して、派遣をする前に、ボランティアの基本的な心得など、そういった研修を実施することが大事ではないかというふうに思っております。
 要するに、発災後しばらくはボランティアの受け入れを地元の人に限っていた地域が多く、その後、県外の人に門戸を開いた地域でも、かなりの間、移動手段とか宿泊施設をボランティアみずからが手配することを条件にしていたということをお伺いしておりますが、都民ボランティアでは、被災地までの移動や宿泊施設はどのように確保していたか、どうしていたのかについてお伺いいたします。

○鳥田担当部長 東京から被災地近くの宿泊施設までは、こちらで用意させていただきました大型バスで移動し、そこからボランティア活動を行う現場までは、現地で借り上げたレンタカーを都民ボランティアがみずから運転してきております。
 宿泊施設は、被災地に近い地域の公共施設等を活用し、食事については、現地の状況が改善されるまでの間は、原則として東京から搬入したものを利用しておりました。

○野上委員 被災地でボランティアがうまく機能するためには、支援を必要とする人と、ボランティア活動を行いたい人の双方の希望が合致することが重要であると思います。この調整は、現地の災害ボランティアセンターが行うこととしておりますけれども、被災地に行ってはみたものの、仕事の割り当てがないとか、何日も待機したというような報道もございました。
 これに対して都民ボランティアでは、こうしたトラブルがなく、継続して安定的に活動できたということをお伺いしております。都民ボランティアは、被災地の災害ボランティアセンターとどのように調整して継続的にボランティア活動を行っているのか、お伺いいたします。

○鳥田担当部長 都民ボランティアの派遣に当たっては、東京ボランティア・市民活動センターが事前に災害ボランティアセンターと連絡、調整し、派遣先や活動内容を決定しております。
 また、ボランティアコーディネーターが都民ボランティアと同行し、現地では、毎日直接災害ボランティアセンターと調整しているため、活動中でも現地のニーズに合わせて活動内容を組みかえるなど、被災地が求めているニーズに柔軟に対応した活動が可能となっております。

○野上委員 今回の震災による被害は甚大でありまして、今後も長期にわたり継続した支援が必要かと思います。
 ボランティアに関しては、現在では多くの地域で個人ボランティアを受け入れております。また、JRの主要幹線の開通、道路の復旧など、インフラも徐々に整いつつあることから、被災地へボランティアが入りやすくなってきております。また、大学や旅行会社等が企画したボランティアバスパックなどの募集も見かけるようになりました。
 このような被災地の現状を踏まえた上で、さらに多くのボランティアが被災地で活動するよう働きかけていくことが大切であると考えております。
 今後、都は、より多くの人々が被災地でボランティアを行うために、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○鳥田担当部長 より多くの人がボランティア活動への関心を高め、被災地の活動に参加するように、広く都民を対象といたしまして、ボランティア報告会などの各種イベントを開催したり、大学での講演会を行うほか、普及啓発リーフレットの配布などを行います。また、被災地でボランティア活動を行う人に向けて、東京ボランティア・市民活動センターに専用の相談窓口を設置し、現地の情報等の提供をすることにより、ボランティア活動への支援を行っていきます。
 これらの取り組みを通して、より多くの都民が被災地でのボランティア活動に参加するように働きかけてまいります。

○野上委員 きめ細かな対応が、都民ボランティアの高い評価につながったと考えております。
 今後、災害は、どこでどのような形で起こるかわかりません。また、災害はさまざまであり、一つとして同じようなものはありません。そうした際にも柔軟に対応できるように、今回の都民ボランティアの派遣で得られた貴重な経験やノウハウを生かした仕組みづくりをぜひ検討していただきたいと思います。
 次に、芸術文化活動の提供について質問させていただきます。
 我が党の代表質問において、被災地での文化交流の取り組みを積極的に行うよう求めました。都の文化事業におけるネットワークを生かして、劇団やNPO等の民間団体に幅広く呼びかけて、被災地の復興状況や、地元の方々のニーズ等に応じたアーチストの派遣に取り組んでいくという答弁がございました。
 今回の補正予算では、アートNPOと連携した被災者支援を行うとの説明がありましたけれども、アートNPOというのは聞きなれない言葉であるので、まずアートNPOとはどのような活動をしている団体なのかについて、確認の意味を込めて伺います。

○桃原文化振興部長 アートNPOは、音楽、演劇、美術など、さまざまなジャンルにおきまして、自治体や教育機関などと連携して芸術家と市民が交流する、比較的小規模な市民参加型のアート活動を行っている団体でございます。
 都が実施しております東京文化発信プロジェクトにおきましても、ダンスや演劇など、プロのアーチストを学校等に派遣したり、商店街や町内会などと連携して、アートを活用したイベントなどを実施するなど、これまでさまざまな成果を上げております。

○野上委員 アートNPOは、地域における多様な活動の担い手となっておりまして、東京都の文化事業の中でも既にさまざまな実績があります。
 今回の被災者支援事業の実施に当たっては、地域社会に密着して文化活動を行っているNPOの強みを生かしていくことが重要であると考えますけれども、具体的にどのような事業を実施するのかについてお伺いいたします。

○桃原文化振興部長 アートNPOは、地域の中で住民の方々ときめ細かく対応する事業手法やノウハウを持っておりますことから、これらの特性を生かしまして、被災者の方々自身が、避難場所や仮設住宅などのコミュニティ単位で気軽に参加できるような事業の中に活用していくことを検討しております。
 具体的には、アーチストとアートNPOが住民の方々とコミュニケーションをとりながら、一緒に絵や工作などの作品づくりを行ったり、劇団員やダンサーと一緒に演劇やダンスに取り組むなど、数日間にわたる参加型のプログラムの実施を想定しております。

○野上委員 私たち公明党の議員も、郡山での東京都交響楽団の復興応援コンサートの視察に行きましたけれども、これは地元からの要請で行われました。ですから、それはそれでいいんですけれども、こちらからアーチストを派遣する際には、被災状況と復興段階に応じた支援を行わないと、地元の反発を買いかねないと思っております。
 そうした意味で、現地のニーズについてきめ細かく把握することが重要ではないかと思っておりますが、この地元ニーズはどうやって把握していくのか、その手法についてお伺いいたします。

○桃原文化振興部長 被災地における文化交流に対するニーズの把握につきましては、これまで都における文化事業を通じまして、つながりを有する行政機関やNPOなどの団体を通じて、現地の情報収集に努めてきたところでございます。
 今後、事業実施に向けましては、実施場所、対象者や現地の要望、それらにふさわしい支援事業等を組み合わせていくために、これらの団体の現地関係者等によるコーディネート機能を強化してまいります。

○野上委員 文化芸術の力は、先ほどのスポーツも同じですけれども、被災者の心を元気にするものだと思いますので、ぜひとも積極的な支援をお願いしたいと思います。
 今回の補正予算では五千四百万円の事業を盛り込んでいますけれども、現地から多彩な要望が寄せられた際には、必要な支援ができるよう、いろいろと知恵を絞っていただくことを要望して、この質問に関しては終わります。
 最後に、東日本大震災発生時の帰宅困難者対応について質問させていただきます。
 震災時には、JRを初めとした鉄道がストップしたために、都内でも大量の帰宅困難者が発生しました。ターミナル駅の近くに建つ上野の東京文化会館、それから、池袋の東京芸術劇場等の都立文化施設にも多数の帰宅困難者が訪れたと聞いております。震災当日、東京都の所管する各施設では、どのような状況でどれぐらいの人が集まったのかについてお伺いいたします。

○藤井文化施設改革担当部長 東京文化会館は、JR上野駅改札口のすぐ前に位置し、近隣に受け入れをしている施設がなかったということもありまして、鉄道の運行が再開されるまで帰宅困難者を受け入れることとなりました。館では、ロビーや大ホール、小ホールなど、安全に待機できる場所はすべて開放して受け入れ、約三千五百名の方々が翌日まで滞在していました。
 また、池袋駅前の東京芸術劇場では約五百名、両国駅前の江戸東京博物館では約六十名の方々がそれぞれ翌日まで滞在しておりました。

○野上委員 JRが、悪い言葉でいえば締め出したということもありまして、上野駅近くの東京文化会館は三千五百名、いすにも一人ずつが座って、廊下も、あらゆるところに、人を踏んでしか通れないぐらいの状況だったということをお聞きしております。大変な状況の中で受け入れたという、この英断はすごいなというふうに思っております。
 そこで、東京文化会館に絞って伺いますけれども、帰宅困難者に対して実際に十分な対応ができたんでしょうか。

○藤井文化施設改革担当部長 東京文化会館では、館内の職員だけでは多数の帰宅困難者に対応するのが困難であったため、飯田橋庁舎や本庁に在庁していた職員を派遣して対応に当たりました。また、館内のレストランと協力いたしまして飲料水を提供するとともに、テレビをロビー等に設置いたしましてニュースを放映し、情報提供を行いました。
 一方で、多数の帰宅困難者が集中したため、ホールに入れずロビーなどの床の上に直接横になって仮眠をとった方も多くいらっしゃいましたが、東京文化会館は毛布や食料を備蓄する対象施設となっていなかったことから、十分な対応ができない状況でございました。

○野上委員 東京文化会館が帰宅困難者の受け入れ体制が必ずしも万全ではなかったということは、その対象になっていなかったということなので、今回のような事態はだれもが初めてのことなので、この経験をぜひ生かしていただきたいと思っております。
 いつ東京直下地震が来るかわかりませんので、その視野も入れた、今回の経験を踏まえた震災対策をしていただきたいと思っております。今後の対策について具体的に伺います。

○藤井文化施設改革担当部長 今回の補正予算におきましては、まず帰宅困難者に提供するための毛布、飲食物等の備蓄物資を館内に確保することとしております。また、都内におきまして大規模地震が発生した際に十分対応できるよう、建物の安全性を確保する観点から、電力設備の充実や建物設備の耐震性向上に関する調査を実施することとしています。
 今後これらの取り組みを着実に行い、文化施設における震災対策の充実に努めてまいります。

○野上委員 最後です。今回、東京文化会館での対応で明らかになった課題はきちんと整理をして、文化施設全体での今後の対応にぜひ生かしていっていただきたいと思っております。
 帰宅困難者対策に限らず、都立文化施設が東京都の防災対策の中で、その役割を効果的に発揮できるよう、必要な対策を講じることを要望して質問を終わります。

○畔上委員 資料の作成、ありがとうございました。まず、就学支援等臨時特例交付金についてです。
 この交付金は、基金をつくって基金を活用することとなっておりますが、交付金の目的はどういうものなのか、まずご説明をお願いします。

○石井私学部長 国は、就学支援等臨時特例交付金の目的について、都道府県に基金を造成し、この基金を活用することにより、東日本大震災により被災し経済的理由により就学困難な幼児、児童、または生徒の教育機会の確保に資することとしています。

○畔上委員 今回の補正予算で二億円を積むということになったわけですが、どのような事業を考えていらっしゃるんでしょうか。

○石井私学部長 国は、就学支援等臨時特例交付金の対象事業として、被災幼稚園児を対象とした就園支援事業、被災小中学生を対象とした就学支援事業、被災高校生等を対象とした奨学金事業、私立学校の被災児童生徒等を対象とした授業料減免事業、被災児童生徒等を対象とした特別支援学校教育就学奨励事業、私立専修学校、各種学校の被災生徒を対象とした授業料減免事業の六つの事業を上げております。

○畔上委員 都内に避難している被災児童生徒にとっては、なくてはならない制度だと思います。特に、資料でいただきましたが、幼稚園等は公立で受け入れは二十四人、私立は八十一人ですから、被災者の支援の大きな役割を果たしているわけですね。
 また、私立中高協会さん、先ほどもちょっとお話がありましたが、いち早く授業料無料で生徒を受け入れると表明していただいて、大きな励ましになりました。都は、それをしっかり支える必要があると思います。
 また、専修学校については、私たちの会派にも学生さんから、国は私立学校の授業料減免の支援を専修学校や各種学校にも広げたと聞いたけれども、都はどうなるんでしょうかという問い合わせがあったんですが、今回、補正予算案の当初のときには入っていなかったので、大変心配しておりました。しかし、先ほどもお話がありましたが、国の動向を踏まえつつ専修学生に適切に対応するというご答弁であります。一歩前進だというふうに思います。
 文科省の調査によりますと、東京都内の被災専修学生というのは六百二十九人いらっしゃるということですが、資格を取って自立する、そのために学んでいる生徒であって、自立支援からも大変重要な授業料減免だというふうに思います。
 先ほど、専門学校は三分の二の補助というご説明がありましたが、この三分の二の補助の国の基準というのは私立大学と同じ扱いということなんですね。国も国立大学は十分の十、だから、私立大学や専修学校にも本来十分の十出すべきだというふうに私は思っていますけれども、専門学校の場合は三分の一は学校負担ということになるわけですから、学校によっては難しいところも出てくるんじゃないかと心配しております。制度の積極的な活用の周知とともに、都の補助を検討することを求めたいと思います。
 また、国の要綱によりますと、幼小中高等学校を含めてすべての学校種で、この減免対象が授業料に加え施設整備費、入学金も対象としていますが、都のように施設整備費と入学金の補助制度がない場合は、その分、補助はおりない仕組みとなっています。
 しかし、都としては、生徒本人または減免した学校に補助を行えば、国が十分の十の補助を行うという仕組みになっているわけですから、被災した子どもたちが学業を断念しないで済むように、あわせて要望しておきたいと思います。
 奨学金も今回の被災者支援の対象となっていますが、東京は育英資金を活用することとなって、返済が前提となっております。被災者の方たちは、家も流され、住宅のローンも抱えているなどマイナスからの出発を余儀なくされている方もいらっしゃるわけです。
 貸与型では、そうした子どもたちにさらに借金を背負わせることになってしまいます。都としても国に奨学金は給付型にするように求めていただきたいと思いますし、同時に、都としても、やはり返済の必要のない給付型の奨学金制度の創設を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石井私学部長 都といたしましては、高校生以上を対象としている奨学金制度によるのではなく、緊急対策として、東日本大震災により被災し都内の私立幼稚園、小学校、中学校、高等学校で受け入れた園児、児童生徒に対して、学用品を購入するための費用等を支援する、被災児童生徒等受け入れ支援事業を新たに実施することとし、既に今回の補正予算案に盛り込んでおります。

○畔上委員 私は、奨学金をぜひやってほしいということをいったんですが、ちょっとご答弁がかみ合っていなかったんですが、被災者の皆さんには、先の見通しがなくて生活基盤も安定していない中での暮らしなわけです。
 給付型の奨学金にすることが、やっぱり私は、被災者支援として必要だという認識をぜひ持っていただいて実施していただきたいというふうに、その点は要望しておきたいと思います。
 被災児童生徒のための就学支援等臨時特例交付金は、今年度までという限定した制度となっております。しかし、都営住宅もこのほど来年七月までというふうにしたように、年度内にめどが立つという保証がありません。
 先の見通しがなく生活基盤も安定していない中での学業をあきらめる、そういう生徒をつくってはならないと思います。交付金制度の延長を、ぜひ国に求めていただきたい。これは要望したいと思います。
 次に、私立幼稚園の震災対策等について伺いたいと思います。
 私たち都議団は私立幼稚園に震災対策での調査を行ってきました。今回、震災を受け、一刻も早く施設を耐震化したい、そのためにも耐震補強に対する補助は公私の格差をつけないでほしいという強い声が上がっていました。
 都内の公立幼稚園は耐震化率が九三%、それに比べ私立は六七・五%、このおくれを克服するためには、やはり助成の拡充は不可欠だと思います。今回の私立幼稚園、小中高校の耐震助成の補正の予算額が十四億、これは対象学校数の拡大ということであって、それも大変必要なことでありますが、補助率の引き上げではないわけですね。
 補助率の拡充を求めたいと思います。私立幼稚園の耐震化がおくれているというのはなぜなのか、理由を教えてください。

○石井私学部長 私立幼稚園耐震化率は平成二十二年四月一日現在、約六八%でございます。平成十四年度末と比較し約二〇ポイント上昇しており、耐震化は着実に進んでいると考えております。

○畔上委員 いただいた資料でも、二〇〇八年には補助を引き上げたことが大きな効果になって、確かに耐震補強工事を実施した幼稚園は拡大しています。
 しかし、五分の四の補助になっても、五分の一が重いという幼稚園もあると伺っています。子どもたちの命を守る上では、私立も公立もありません。ぜひさらなる耐震化への補助拡大を求めたいと思います。
 同時に、躯体には影響はないものの、壁にひびが入ったなど、非構造物に影響が出たというのが今回の地震の特徴だと思いますが、その修理にも費用がかかっているわけです。専門学校の先生が亡くなった九段会館もそうなんですけれども、公立施設や体育館などでも、天井や照明などが落下して思わぬ被害を生んだわけですね。
 都として、天井や壁など、非構造物の改修に対する助成制度をつくるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○石井私学部長 都では、耐震補強工事及び耐震改築工事を補助対象としておりますが、耐震化を直接の目的としない単なる補修工事につきましては、これまで補助の対象としておらず、今後とも対象とする考えはございません。

○畔上委員 耐震補強が完了している、そういう幼稚園でも壁にひびが入って、補修の要望も出ております。ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 さらに、今回の地震で、幼稚園は降園時、時間後だということで、残っていたのは預かり保育の子どもたちだったわけですけれども、それでも、保護者が帰宅困難となって夜中まで預かった園もあるというお話を伺っています。
 あと、電車通園の子どもたちのいる、そういう幼稚園もありましたし、また、母と子二人では不安なので、幼稚園に避難していいですかという問い合わせも幼稚園にあったというところもありました。家に帰ると、お母さんと子どもだけで指定された避難所に行くよりも、よく知っていて親同士のつながりもある、そういう幼稚園に避難したいという声だったわけですが、改めて幼稚園も大事な避難場所になっているんだなというふうに思いました。
 停電で職員は帰れないで泊まり込んだ、そういう幼稚園もありました。思わぬ事態に備えた備蓄物資の内容と数、これの総点検が必要だという、そういった声も幼稚園から上がっていました。
 今回の補正に組まれている私立幼稚園の備蓄物資補助、この内容はどういうものなんでしょうか。

○石井私学部長 今回の東日本大震災では、都内私立学校においても多数の児童生徒等や保護者が帰宅困難となりました。各私立学校において児童生徒等の安全を確保できる環境を整備することが極めて重要であり、私立幼稚園を含め、児童生徒等を一定期間保護するのに必要な水や食料、毛布などの物資を備蓄できるよう、緊急対策として新たに補助を行うものでございます。

○畔上委員 ただいま一定期間ということだったんですが、備蓄物資は一般的に三日間とよくいわれていますが、そのためには、食料品、飲料水など、いろいろそろえる必要があって、消費期限との関係から買いかえもしなければならないわけです。毛布などは一回でよいかもしれませんけれども、買いかえを考えますと、幼稚園にとっては結構な負担となっているというふうに伺っています。
 私立幼稚園の備蓄物資の定期的な補助を求めますが、いかがでしょうか。

○石井私学部長 災害発生時に必要となる水や食料などの物資は、本来、学校の責任で備蓄するべきものでございます。しかし、今回は、東日本大震災を踏まえ、いつ発生するかわからない震災の危険から、都内の私立学校に通う児童生徒等の生命を守る環境を早急に整備するための緊急の取り組みとして補助することとしたものでございます。
 このため、一定期間の経過に伴い必要となる物資の更新は、各学校の責任のもとで行うべきものと考えております。

○畔上委員 各私立幼稚園もその覚悟で頑張っているわけですが、実際にはとても経費がかかって、毛布などは各家庭で余っている毛布はありませんかと寄附を募っているなどの私立幼稚園もあって、本当に私立幼稚園では相当の工夫と努力をされていることもわかりました。
 そうした私立幼稚園の実態や要望も踏まえて、ぜひ補助を検討していただきたいと思います。また、備蓄物資につきましては、各園の状況に合わせて幅広く認めていただきたいと思います。
 また、収束のめどが立たない原発事故につきましては、多くの被害と不安を広げています。都として区市町村には七十台の放射線測定器の貸し出しを補正予算に盛り込んだわけですが、私立幼稚園でも保護者から測定依頼が殺到しているということでした。
 府中市は、市として私立幼稚園に貸し出すということですが、放射線の測定器を配布または貸し出しするなど、各園が測定できるように、都としてもぜひ支援をしていただきたいということもあわせて要望しておきたいと思います。
 さらに、節電電力対策の重要な柱となる再生可能エネルギーの活用にも私立幼稚園では取り組みたいけれども、財政的に厳しいという声がたくさん寄せられています。特に、太陽光パネルを屋根に設置したいけれども、見積もってもらったら高くて手が出なかった、太陽光パネルの補助が欲しいなどの声が多くありました。
 今回の補正では、太陽光や自家発電、また節電防災力向上の補助が五億円入ったこと、また、私立学校省エネ補助の対象に幼稚園を加えたこと、これは前進だと思っていますが、それでも二分の一補助というふうに考えても、五百万から一千万の初期費用が必要なわけです。
 例えば、その費用を無利子融資にして、太陽光発電で得た売電などのメリットで返済するようにすれば、負担なく導入できるんじゃないかというふうに思います。そういった形の私立幼稚園に対する新しい補助制度を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石井私学部長 既に今回の緊急対策では、太陽光発電設備設置に対する補助について、私立幼稚園も対象に加え、学校種の拡大を図ったところでございます。まず、この制度を着実に進めていくことが重要であると考えております。

○畔上委員 それはそれとして本当に大事なことですが、自家発電などの購入などでまだまだ必要なものがあるわけですね。
 今、私立学校全体でも、太陽光パネルは東京全体でも三校しかないというわずかです。飛躍的な拡大をするには、やっぱりそういった補助が必要だというふうに思いますので、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 それから、省エネということで、LEDの電灯の補助の拡大も要望として上がっているんですけれども、LED電灯の購入は全額補助とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○石井私学部長 省エネ設備等導入モデル事業費補助では、省エネ診断に基づき、一校当たり五百万円以上の省エネルギー設備機器等の導入を対象にしており、引き続きLED電灯も対象となりますが、全額補助とする考えはございません。

○畔上委員 各園の努力も大変大事だというふうに私も思っています。しかし、今、節電が本当に切実に求められている中で、確実に効果のあるものでありますから、その引き金をつくる、そういう上でも、都の役割があるんじゃないかというふうに私は思っています。
 さらに省エネを推進するには、電力計で測定して、何をどれくらい消したらどれくらい節減できるのか、そういうことを客観的に知って、教育に支障のない節電を効果的にするための判断材料にしてもらう、そういうことが大事だと思います。電力計の貸し出しなども行って、各園の節電対策を大いに支援していただきたいと、あわせて要望しておきたいと思います。
 最後に、都民ボランティアの派遣についてです。
 先ほども野上委員も取り上げられておりました。ダブりを避けたいと思いますが、都と社会福祉協議会が共催して行っている東日本の支援の都民ボランティアは、被災地に負担をかけることなく、ボランティアの現地への交通手段、それから宿泊先を確保して支援を行っている重要なものだというふうに思っています。これまで現地で奮闘されたボランティアの皆さん、そして同行されている職員の皆さんにも心から敬意を表したいと思っております。
 私どもも、党としても実は現地にボランティアセンターを設置して、今、派遣を毎日しているんですけれども、被災地では、瓦れきの撤去や泥かき、炊き出し、物資の仕分けなど、本当に多くのボランティアの人たちの手によって行われております。都民ボランティアは、そういう点でも大変大きな役割を果たしているというふうに私は認識しています。
 今回の補正予算一億七千万につきましては、今までのかかった費用も含まれているというふうに伺っていますが、そうしますと、今後まだ必要なのに、これで果たして大丈夫なのかなというふうに心配しております。
 被災地で復興の本格化とともにボランティアの需要は高まっているというふうに思っていますけれども、現在十五期が出発しているというふうに伺っています。今後の派遣の予定、計画はどうなっているんでしょうか。

○鳥田担当部長 都民ボランティアの予定でございますが、本日から第十五期七十一名が出発しまして、七月四日までの日程で活動してまいります。
 また、七月四日から十日まで活動する第十六期の八十名の募集を行っているところでございます。
 また、今週中にも、次の第十七期の募集要項を発表する予定であります。

○畔上委員 まだまだ現地ではボランティアが必要だというふうに伺っています。被災地では、各家庭のヘドロのかき出し、瓦れきの撤去、炊き出しなどで、人手が幾らあっても足りない、本当にボランティアが欲しいんだということを聞いています。
 現在の状況では、ボランティアの派遣は長期的に必要だというふうに思います。十七期以降もボランティア派遣を継続して拡充すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○鳥田担当部長 発災直後は、県外から個人ボランティアが十分な準備もなく被災地に出向いた場合には、宿泊場所や移動手段の確保などで、かえって被災地に迷惑をかけてしまうという状況でございました。しかし、現在ではほとんどの地域で個人ボランティアの受け入れを行っております。
 また、被災地では、JRの主要幹線が開通したり、道路が復旧するなど、交通網やインフラが整備されてきており、現地の災害ボランティアセンターや旅行会社が主催する民間のバスパックなども催行され、ボランティアの受け入れは多様化してきております。
 本来、ボランティアは、ボランティア自身が行政とは異なる立場で、独自の発想やその特性を生かしながら活動することで、力を存分に発揮するものでございます。こうしたことから、都民ボランティアの役割は一定程度果たし得たというふうに考えてございまして、そのあり方については見直しを行ってまいります。

○畔上委員 その判断というのは社会福祉協議会の判断なんでしょうか、それとも東京都の判断なんでしょうか。

○鳥田担当部長 この事業は私どもと東京ボランティア・市民活動センターがあわせて行っている事業でございまして、両者でいろいろ話し合って考えているところでございます。

○畔上委員 内閣府の災害ボランティア連携室のまとめでは、三県の被災ボランティアセンターに登録して活動したボランティアの総数というのは、三月十一日から六月五日までなんですけれども、約三カ月で延べ三十八万七千九百人。NPO等も合わせたとしても、阪神大震災のときの百十七万人に比べて遠く及びません。
 岩手のボランティアセンターでは、ボランティアの無料送迎などに取り組んで、受け入れに奔走しているということも伺っています。最近では、都民ボランティアで行った方たちが足湯なども提供して、本当に被災者の方に喜ばれているということも伺っていますが、被災者の皆さんは、先ほど来いろんな委員の皆さんからもお話があるように、大変疲れています。そして、まだ大変救済を求めています。そういう点では、私は、さらなる支援が必要だというふうに思います。
 ですから、都民ボランティアの今の派遣は打ち切ることがあってはならないというふうに思います。ぜひ継続を求めて、私の質問を終わります。

○星委員 私の方からも、たびたび質疑がありますけれども、ボランティアの活用、育成についてお聞きをしたいと思います。
 今回の補正予算では、被災地への都民ボランティアの派遣に一億五千万円、災害時のボランティアの活用についての検討として、新たに二千万円計上されております。
 災害ボランティアについては、改めていうまでもなく、被災者の支援や被災地の回復、復興支援に欠かせない存在であり、その善意の気持ちと行動に対して、行政はしっかりと支え、その活動の継続性も保障し、ボランティアの機運の熟成と参加の仕組みを構築する必要があると考えます。
 今回の東日本大震災において、多くの都民のボランティアに参加したいという問い合わせ、そして申し入れを受けて、都はバスを用意し、被災各地に送り込み、現地でさまざまな支援活動を展開したということは高く評価をしております。
 今回の震災、津波被害は、多くの被災者、行方不明者を生み、広域的にまちが破壊され、その上、原発事故地域からは多くの住民が避難するという点で、かつてないほど大規模で深刻な状況だと思います。
 このことから、復興作業、被災者の生活再建などに対しても、ボランティア活動に対するニーズの幅広さ、派遣期間の長さも、恐らく想像を超える膨大なものになっていくのではないかと考えます。
 そこで、これまでの都の取り組みをお聞きし、今後も続けていく支援、さらに、都が被災した場合におけるボランティアとの連携についてお聞きをしていきたいと思います。
 まず、被災地におけるボランティアの活動状況、東京ボランティア・市民活動支援センターと連携し行っている事業についてお聞きをします。
 派遣開始から今日までの延べ人数、派遣場所、活動日数、活動内容等についてお聞きをいたします。

○鳥田担当部長 都民ボランティアは、四月五日から派遣を開始いたしまして、第十四期を派遣しました。
 派遣人数は延べ千三百十七人でありまして、派遣場所は、宮城県では石巻市と東松島市、気仙沼市の三市、岩手県では一関市と陸前高田市の二市でございます。
 これまでの活動日数は約七十日でありまして、活動内容は、個人宅の瓦れきの撤去、泥かき、避難所における物資の仕分けなどであります。

○星委員 私は、先日、石巻市、名取市閖上地域を見てきたんですが、連日の報道で、いまだ悲惨な状況にあることは当然承知しておりましたけれども、改めてその惨状をかいま見、現地の方々や、特に現場でボランティア活動をしている方々にお話を聞き、さまざまな形での、まだまだ多くの支援の手が必要なんだなということを痛感してまいりました。
 石巻の役所周辺、市内の目抜き通りは、まずまず見た目には整理されておりますけれども、まだそこここに瓦れきの山もありますし、特に堆積した泥がいわゆるまちの中に、大津波、潮が引いた後に残されている。恐らく家屋の地下部分にまだまだ堆積物が残っているんではないかと思われるように、かなりいわゆる腐敗臭というんでしょうかね、においが本当にまちの中に蔓延をしておりまして、これから暑い夏がやってくるということもあり、対策を急ぐ必要があると私は思っています。
 しかし、ゴールデンウイーク以降、本当にボランティアがどんどん減ってきておりまして、当初の半分というふうに今聞いているんですけれども、こういったニーズをどうつかんで、都民ボランティアの募集に反映をさせているのか、お聞きをしたいと思います。

○鳥田担当部長 都民ボランティアは、個人のボランティアが活動しにくい時期に、都が移動手段や機材等を確保し、被災地に負担をかけない自立型ボランティアとして派遣しているもので、個人のボランティアへの道筋を開拓するという役割を担っておりました。
 今回の大震災の被害は広範囲にわたっており、そもそも都民ボランティアだけでは、被災地の復興、復旧に要する人員のほんの一部しか満たすことができず、現地の需要に対しては、個人のボランティアを含め、さまざまなボランティアの活動が必要であると考えております。

○星委員 まさに、そのさまざまなボランティアの活動が必要だということなんですが、被災地全体で一万人余りの方がまだ避難所で暮らし、避難所以外、自宅、福祉施設などにも被災者の方が多くいるということです。
 いわゆる泥かきなど肉体的な作業だけでなく、避難所や仮設住宅、施設、自宅などにおける、いわゆる話し相手、傾聴ということだとか、簡単な身の回りの世話、散歩の付き添いなど、そういったさまざまなニーズが今も、そして今後も求められていると思いますが、そういった活動に対しての幅広い募集、派遣ということについてのお考えはありませんでしょうか。

○鳥田担当部長 被災地の状況は日々変化しており、ボランティアニーズも多様化、細分化してきております。こうした状況においてこそ、それぞれの特徴を有しているボランティアが自主的に活動することが有効であると考えております。
 お話しの活動は、個人のボランティアが活動しにくい時期に、都が主体的に派遣したこれまでの都民ボランティアの性格とは合致しないものと考えております。

○星委員 そうしますと、都民ボランティアというのは、あくまでも肉体に自信があるというか、肉体的な作業ということでの募集というふうに確認をさせていただいてよろしいんでしょうかね。
 要するに、ボランティアセンターのホームページを見ますと、ボランティアの装束というか、アニメで泥かきをするための、漫画で、こういう格好で行きますみたいなのがかいてあるので、実は、本当にさまざまな年齢層、男性、女性問わず、何かお手伝いが私にもできるんではないかというお気持ちがある方がたくさんいらっしゃいまして、私の知人も、実は六十歳の女性なんですけれども、ボランティアに応募したら、年齢を聞いて、女性ということを聞いて、断られたそうです。
 やっぱりそれぞれの方が、本当にいろいろなお気持ちで、いろいろな形で参加ができるという仕組みがあってこそのボランティアではないかなというふうに思いますので、確かに泥かきが本当にまだまだ必要というのはわかりますので、それはそれで大事なんですけれども、そういった幅広い参加の機会というものの拡大ということについてもぜひ考えていただきたいということを要望させていただきます。
 さらに、お答えが少し出て、答弁が出ていたようなんですが、現在の派遣地域以外に今後広げる考えというのはないのでしょうか。

○鳥田担当部長 先ほども畔上委員にご答弁をしましたが、発災直後は、県外から個人のボランティアが十分な準備もなく被災地に出向いた場合には、宿泊場所や移動手段の確保などで、かえって被災地に迷惑をかけてしまう状況がありました。しかし、現在では、ほとんどの地域で個人ボランティアの受け入れを行っております。
 また、被災地では、JRの主要幹線が開通したり、道路が復旧するなど、交通網やインフラが整備され、民間のバスパックなども催行され、ボランティアの受け入れ手段は多様化してきております。
 ボランティアは、ボランティア自身が行政とは異なる立場で、独自の発想やその特性を生かしながら活動をすることで、力を存分に発揮するものでございます。こうしたことから、都民ボランティアの役割は一定程度果たし得たものと考えておりまして、そのあり方についても見直しを行ってまいります。

○星委員 くしくも、けさの朝日新聞の朝刊をごらんになっていると思うんですけれども、実際に都民ボランティアで活動された方の投稿が載っておりますよね、ぜひその継続を望むということで。
 これのすぐれている点は、一期一週間のボランティア支援プログラムというものがきちっとありまして、コーディネーターがちゃんといて、いわゆるそのボランティア活動というのは、私も石巻でピースボートの方たちでしたかね、ご意見を聞いたらば、安易にね、やっぱり危険も伴う、いろんな地域の事情ということも含めて、善意だからと押しかけていいものじゃないということに関して、いわゆるコーディネーターというものが必要であるということ。
 そういうことも含めると、やはりきちっとバックアップ体制もあるボランティアというのも、まさにボランティア活動というのは自立した市民の活動なんですけれども、ある程度専門的な知識だとか、交通アクセスの支援だとか、そういうことがあってもいいんではないかと私は思うんですね。
 そういうことからすると、この方がおっしゃっているように、十七期以降は宿泊施設の調整などでまだ募集は未定で、とにかく、もうボランティアに来てもらわなくても大丈夫だよという、地域からそういう声が上がるまでは、ぜひぜひこの都民ボランティア、とても実績があるし、信頼を得ているので、継続してほしいというふうなご意見なんですね。
 こういうご意見もたくさんありますし、先ほど来申し上げていますように、肉体労働だけでなくて、いろいろな形でのボランティア活動というものの参加の仕組みを広げるべきだというふうに思いますので、ぜひ再度検討していただきたいと思います。
 質問として最後になりますが、今後、東京都が被災した場合のボランティアとの連携について、今回の都民ボランティアの活動を都民に広く報告する、あるいは情報交換することについて、ぜひお願いをしたい。これはすごく啓蒙啓発につながっていくんではないかなと思いますので、そのことについて今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。

○鳥田担当部長 さきの本会議でもお答えしましたが、都は、これまで派遣してきた都民ボランティアなどの活動に関する報告会を開催いたしまして、現地の活動から得られた体験やノウハウなどを幅広く都民に伝えていくこととともに、その中で情報交換なども行ってまいります。
 また、報告会の内容や、被災地での活動を記録した写真等について、ホームページでも公開してまいります。

○原田委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分休憩いたします。
   午後五時二十四分休憩

   午後五時四十一分開議

○原田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○西沢委員 私からは、帰宅困難者対策、これまで議論していますが、特に私立学校の困難者対策についてお伺いをしていきたいと思います。
 私立学校は経営の独自性があるということで、防災の対策は基本的には各学校に任せるというような形になっております。
 ですが、対応に随分差があるなというように感じるのが、先日の東京新聞の記事によりますと、港区の頌栄女子学院は震災当日、全校生徒の半数を超える八百人以上が帰宅困難になったということで、教頭先生の話として、校内に残った生徒の対応に追われて、下校した生徒の安否確認までは手が回らなかったというようにあります。
 一方で、鴎友女子中学校では七百二十人の生徒が学校に泊まったそうですが、保護者への連絡は比較的スムーズだった。阪神大震災の教訓から、ホームページや携帯サイトでの掲示、メールによる伝言に加え、災害時に不通になりにくい回線を使った音声による情報サービスを設置、保護者はつながりやすい手段で学校からの情報を入手できたというような形で、学校によって差が出てしまうというようなことも、当たり前かもしれませんけれども、こういった状況があるわけでございます。
 震災後、今後の都の防災対策の方針というものは見直す動きに進んでおりまして、市区市町村や民間事業者との連携を進めていくということであります。私立学校においては、本会議においても議論になり、今後、災害時の対応マニュアルの支援を見直していくことや、備蓄物の補助などの物的な支援を行っていくというようなことでございます。
 私立学校は独立している部分もあるとは思いますが、こうした支援はもちろんですが、公立の学校現場や市区町村、民間事業者とともに、私立学校も一体となり地域で対策を進めていくべきとの意見もありますが、見解を伺います。

○石井私学部長 本年五月に公表いたしました東京緊急対策二〇一一では、早期に今回の震災を検証し、都として取り組むべき対策と方向性を取りまとめることとし、都がみずから実施する施策にとどまらず、国、区市町村、事業者、都民などによる取り組みを幅広く提言するとともに、策定した指針の内容を地域防災計画の修正に反映させることとしております。
 指針策定に当たりましては、私学行政を所管する当局といたしましても適切に対応してまいります。

○西沢委員 全体の取りまとめは総務局の方で、都として全体の方針を決めて修正していく。それに基づいて、生活文化局としても適切に対応していくということでご答弁をいただきました。
 私立学校の自主性というものは当然尊重しなければいけないんですけれども、緊急時において学校単位でばらつきがあって、そのことによって命の危険にまで及ぶということも考えられますから、学校の考えもあるでしょうが、都が果たす役割というものもいま一度考えていただきたいと思います。
 今回の震災で、例えば青山学院では帰宅難民の方に学校を開いて、四千人の方が宿泊をされたということです。先ほどもありました都立新宿高校は、他校に比べても、地域性の問題だと思いますが、二千五百人の方が集まった。五百二十人の生徒の対応に加えて、ほかからこういった方が外部から学校に集まってこられたというようなことで、対応に追われたケースがあったわけでございます。そのことによって随分と助けられたという方がいらっしゃるわけでございます。
 こうした中で、もともとの現在の東京都地域防災計画には外出者を四日以内に帰宅させるという目標があって、その中には私立学校への協力要請等による帰宅支援ステーションの拡充というふうな言葉がありまして、もともと私立学校にも要請をしているわけでございます。
 しかし、今回受け入れをした学校もありますけれども、積極的にもともと想定しているところは少ないようでありまして、学校によっては、例えば、話を聞く限り、女子校などでは、逆に緊急時に来られてしまっては困るということで、あらかじめ想定はしづらいという、そういった部分もあろうかと思いますが、さらに深刻な震災が発生した場合においては、私立学校での児童生徒の安全対策はもちろん必要、これに加えて、学校によっては避難所としての役割や、今いったように外部から帰宅困難となった方が集まって帰宅支援ステーションの役割を求められる場合もあると考えられますが、見解を伺います。

○石井私学部長 今回の緊急対策では、東日本大震災において多くの帰宅困難者が発生したことを踏まえ、関係機関との連携に基づく帰宅困難者発生抑制の方策、一時受け入れ施設や帰宅支援ステーションのあり方、より実効性の高い帰宅困難者対策を総合的に検討していくこととしており、私立学校の役割についても、検討結果を踏まえ、適切に対応してまいります。

○西沢委員 これも先ほどと同じように、総合的に都の方針が決まって、それに基づいて検討していくというようなご答弁でございますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
 たくさん集まった新宿高校では、想定していなくて毛布が行き渡らなくなりまして、深夜に体調を崩して救急車を呼んだというようなケースがあったそうです。救急車も来ない、そういったケースも十分に考えられる。
 これは、突然の対応を想定していなければ、私立学校においても同じようなことが、地域によりけりですけれども、同様のケースはあると思いますから、これに対しても、ハードだけではなくて、ソフト面で都が役割を果たすというような必要があるのではないかというように私は考えます。
 続いて、もう最後ですけれども、一部の学校では、先ほど、連絡の仕方で一斉メール配信のシステムが整っているというように聞きます。大企業なんかにおいては、災害時に企業や、その企業の社員の家族も含めてメール配信システムを整備しているというところもあります。
 先ほどお話しした鴎友学園の場合でも、一斉メール配信などを整備しているところはうまくいったということで、安否確認が進んだ学校があるわけです。インターネットの使用というものが、携帯電話は不通になりますから、より確実に迅速になるということがわかったわけでございます。
 特に、都立や公立の学校と違って、私立学校は遠方から通学している児童や生徒も多いわけです。そのために、安否確認を正確に迅速にできるシステムというものがより必要であると考えられます。今回の震災で、例えばインターネット、ツイッターなどの利用で安否確認がとれるということがわかりましたので、各学校に対してこうしたシステムの支援も行ってはどうかというような意見がありますが、見解を伺います。

○石井私学部長 今回の大震災では、都内においても長時間にわたり交通機関がストップし、都内の私立学校では、多数の児童生徒のみならず、保護者までもが帰宅困難となりました。とりわけ私立学校では、比較的遠くから通学している児童生徒等が多いこともあり、子どもの安全の確保のため、校内に宿泊させた例も多かったと聞いております。
 緊急対策におきましては、関係機関相互及び帰宅困難者への情報伝達のあり方など、より実効性の高い対策を総合的に検討していくこととされており、児童生徒等の安否情報に関するインターネットの活用等につきましても、検討の対象になるものと認識しております。

○西沢委員 検討の対象になるということで、これは私立学校だけではないかもしれませんけれども、ぜひインターネットを活用していただきたいと思いますね。
 インターネットはもともと軍事目的でつくられたようなものですから、こういった災害に強いということがよくわかった件だと思います。ツイッター、それから、掲示板の2ちゃんねるとかを見ますと、震災当日のその時点から、ここで受け入れをやっているというような情報が飛び交うところがありますから、公式にこういったものを想定しておくことが一人でも命を救うことにつながると私は思いますので、ぜひ検討いただきたいということを述べさせていただいて、私の質問を終わります。

○吉住委員 都は、今回の補正予算案の中で、災害時に機能する地域の連帯を取り戻す仕組みの予算を計上しています。私は、こうした予算が計上されたのは、東日本大震災において被災地の復旧、復興や避難所の運営を円滑に進めるために、ご近所や地域の連帯が大きな力を発揮したためであると考えています。
 そこで、地域のきずなを強化することにより、震災対策を推進するという視点から質問をいたします。
 先般の代表質問において、我が党の村上議員は、家族のきずなや地域のきずなの大切さを訴え、自助、共助、公助のありようについて知事に伺いました。知事は、共助の重要性について触れられた上で、連帯に裏打ちされた東京をつくり上げる旨の力強い答弁をされました。私はこの知事のお考えに賛同しています。
 我が党はかねてより自助、共助、公助のバランスがとれた社会づくりの大切さを主張し、とりわけ共助については、地域でのさまざまな活動がより活性化することを目指し、町会、自治会、消防団など、地域の団体やそこに携わる人たちと活発に意見交換をしてまいりました。特に町会、自治会については、平成十七年度に町会自治会等振興議員連盟を立ち上げ、平成十九年度に地域の底力再生事業助成の実現もいたしました。
 そこで改めて確認ですが、地域の底力再生事業助成のねらいについて伺います。

○飯塚都民生活部長 地域の底力再生事業助成は、地域の担い手である町会、自治会が実施する地域の課題解決のためのさまざまな取り組みに対して支援するものでございます。
 そのねらいは、個別の事業への支援にとどまるものではなく、町会、自治会がみずからの抱える課題を認識し、みずからで解決することにより地域コミュニティを再生させることにございます。できるだけ多くの町会、自治会がこの助成を活用することにより、都全体の地域コミュニティの強化につなげたいと考えております。

○吉住委員 わかりました。都が町会、自治会の支援に着眼し、力を入れていることについては、町会や自治会の皆さんから高い評価をお聞きしております。
 しかし、都内では核家族化、少子高齢化が進行し、事業の担い手が少なくなるなど、活動自体が難しくなっている町会、自治会があることも事実です。地域のさまざまな行事にお邪魔した際に、地域活動の後継者探しに苦労していることをお聞きします。
 私自身も、町会での活動はもちろん、消防団活動も行っていますが、過去十年ほどの技能検定大会のうち七回出場しています。決して目立ちたくて出ているのではなく、団員の減少や高齢化、団員それぞれの仕事の都合等で出られる人がいないので、可能な限り出場しているのが現状です。ことしも大会一週間前に負傷者が出たため、急遽出場いたしました。
 きょうは町会のお話をいたしますが、こうした都市部における消防団などボランティア人材の供給も、町会から、どこどこにこういう人がいるという情報をいただいて募集をしております。そういう意味では、自治会、町会が活性化しないということは、地域のそういった底力の部分でも大きな影響が出ます。
 こうした現実を見てまいりますと、東京で今回と同様の大震災が起こった場合、皆で助け合いながら速やかに避難できるか、安心して避難所で生活できるかといったことに不安を持っている人も多いのではないかと思います。
 だからこそ、我が党に寄せられる都民の声の中には、地域の担い手である町会、自治会の重要性を改めて痛感したと語る人や、その活動についての意見や情報をお持ちになる方がふえたのだと思います。
 そこで、この機を逃さずに、町会、自治会がその活性化に積極的に取り組むべきと考えておりますが、見解を伺います。

○飯塚都民生活部長 地域の防犯活動や子どもや高齢者の見守りなど、日ごろから地域に根差した幅広い活動を行っている町会、自治会は被災時にも重要な役割を担う存在でございます。
 しかし、お話しのとおり、町会、自治会の中には役員のなり手がいなかったり、加入率そのものが低下し、思うような活動ができないところなどもあると聞いております。
 東日本大震災を機に町会、自治会への関心が高まっている今、地域住民が注目する取り組みを町会、自治会で実施することにより、町会、自治会の活性化を図るまたとない好機であると考えております。

○吉住委員 東日本大震災により、皆が防災対策を地域の共通の課題であると認識をしていることがわかりました。それに対する町会、自治会の自主的な活動は、地域の底力再生事業助成の対象に最もふさわしい事業であり、今回の震災の経験を踏まえた取り組みが進むことを期待しています。
 例えば、今回と同じ規模の地震を想定し避難訓練を行えば、町会、自治会の活動に関心の薄かった人も注目し、参加するのではないかと思います。まさに今ならではの時宜を得た事業となるのではと思います。
 しかし、そうしたことを企画している町会の中には、今回、地域の底力再生事業助成を活用しようと思っても、かつて助成の対象となった事業と同様の内容を申請することはできないという制約から、防災対策に助成が得られず困っているところがあると聞いています。
 我が党のさきの代表質問に対し、局長から現行制度の運用について改善を図っていくとお答えをいただきました。こうした町会、自治会でも助成制度が活用できるように運用の改善をすべきと考えますが、具体的な改善内容について見解を伺います。

○飯塚都民生活部長 地域の底力再生事業助成は、地域コミュニティを再生するためのモデルとなる町会、自治会の活動を支援するため、一団体につき一分野一回限りでの助成を原則としております。
 しかしながら、この助成を利用して、既に何らかの取り組みを行ったことのある町会、自治会においても、大震災の経験を踏まえて、より実践的、効果的な防災対策を行うことは重要であると考えております。
 そこで、今年度については、これらの状況を総合的に勘案し、防災に関する取り組みについては、既に助成を利用した町会、自治会であっても申請できるようにしてまいります。

○吉住委員 運用の改善はありがたいと思います。これでどの町会、自治会も積極的に防災事業に取り組めると思います。
 ところで、今回の震災対策を推進していく中で、電力不足に対応する節電が注目すべき課題となっています。東京都が先ごろ発表した緊急対策の中で、この夏の電力危機に対する都の取り組み目標として、家庭には削減義務は課していないものの、節電や電力確保に向けた自主的な取り組みを望んでおり、電力の一五%削減が達成できるよう、都として積極的に支援するとうたっています。
 家庭に最も近い町会、自治会においても、節電は地域に共通する課題と認識しており、その解決のための取り組みが求められています。私も、地域で一斉に水打ちを行い気温を下げるイベントや、地域の数十カ所にゴーヤを植え、緑のカーテンをつくるイベントなどが町会、自治会主催で行われ、効果があったと聞いております。
 そこで、防災対策の一環として、節電対策についても制度運用の改善の対象とすべきと考えるのですが、見解を伺います。

○飯塚都民生活部長 ご指摘のとおり、節電対策もまた今回の震災対策にかかわる大きな課題であると認識しております。地域コミュニティ全体として節電に取り組むことは、効果的であると同時に、地域のきずなを深めるきっかけともなると考えております。
 このため、節電に関する取り組みについても、今年度の地域の底力再生事業助成の運用に当たっては、防災対策事業の一つとして既に助成を利用した町会、自治会であっても申請できることとしてまいります。

○吉住委員 どうもありがとうございます。地域の底力再生事業助成を活用し、地域で防災対策や節電対策を進めることができるということは、いつ発生するか予断を許さない大震災への防災対策としても、間もなく到来する真夏の電力不足対策としても朗報であると思います。ぜひこの制度運用の改善を町会、自治会に積極的にPRしていただきたいと思います。
 地域のきずなを強め、地域の連帯感が強まることにより、都民全体が抱える課題を乗り越えていく事業として本事業が活用されることを願いまして、発言を終わります。

○中山委員 地震災害の未然防止、またその災害が起きたときの被害をできる限りとどめるための各団体の役割の強化という意味から、私学助成を通じて貢献する度合いは大きいというふうに思っております。
 今回の補正予算では、私立学校への建築士派遣による耐震化計画策定支援が盛り込まれております。建築士相談はこれまでも行われていると思いますが、今回の建築士派遣は何をねらって事業として取り組んでいるのか、お伺いをいたします。

○石井私学部長 これまでの建築相談は、公益財団法人東京都私学財団において、建物の構造上の問題点や耐震補強工事の工法等について、建築士が図面などをもとに来所で、すなわち来ていただいて相談を受けていたところでございます。
 今回の建築士派遣では、建築士が直接学校に出向き、校舎等の劣化状況や周辺の土地の利用状況を踏まえて、建物の簡易な耐震診断を行うなどにより、構造上の問題点や補強工事の工法、期間、経費等についてより一層わかりやすく現場でアドバイスを行うことが可能となる仕組みといたしました。
 こうした取り組みにより、私立学校の一層の耐震化を促進してまいります。

○中山委員 私立学校の耐震化が進むことは、当然ながら地震による倒壊による死傷者というものを減らすことになりますし、先ほどの話もございますけれども、帰宅支援ステーション、また、避難者の受け入れの施設としての私立学校の役割を強化していくものと考えます。
 ただ、建築士の需要というのは、今、被災地の復興需要が今後本格化していくということを考えますと、重なって、人材不足に陥るということが考えられます。
 現時点でさえ耐震診断とか耐震改修を行う構造計算の専門家は不足しているといわれております。これは、私、専門家じゃありませんので、お伺いした話でしかわかりませんけれども、いわゆる姉歯事件の発生以来、構造計算にかかる手間が非常にふえて、そのために時間がかかってしようがない、しかし、そこによって得られる利益というのは変わらないといいますか、ふえるわけじゃない。
 そういうことで、同じ設計士の方々の中でも、構造計算を専門とする方々が比較的事業所を閉じられたり、あるいは後継者がいなかったりしているという状況があって不足しているということは、一般的にも認識されているという状況だそうでございます。
 そういう状況の中で、耐震診断ができる建築士の方は限られているという状況が現にあると考えられるわけですけれども、今後どのように確保していくのかお伺いをいたします。

○石井私学部長 これまでも、私立学校における校舎等の耐震化の取り組みを支援するため、私学財団が東京都建築士事務所協会等の協力を得て、建築相談事業を実施してまいりました。
 今後、建築士の派遣事業を開始するに当たりましては、私学財団と連携して、東京都建築士事務所協会を初め各関係団体から建築士の推薦や派遣を受けられるよう働きかけ、耐震診断ができる建築士の確保に努めることとしております。

○中山委員 都市整備局においても、緊急輸送道路に面する建物の耐震改修のことについて、建築士協会と連携してやっていくということですので、当然、いろんな意味で集中してきます。
 最終的にはもしかしたら、単価というところに入ってくるのかもしれませんけれども、その確保という点においてぜひご努力をお願いしたいというふうに思います。
 また、耐震改修工事はどうしても夏場に集中いたします。各私立学校の校舎、園舎というのは異なりますので、共通の取り組みというのはできないわけですけれども、例えば地方によっては、耐震改修で使う鉄の枠組み、はめ込む枠組み、これを共同発注したりとかして、製造を平準化して、夏場の前につくり上げて、夏場は取りつけるだけ、その工事に集中して、夏場の工事の集中に対する負担というものを減らしているという取り組みがあるところも聞いております。
 そうしたアイデアというものに対してアンテナを広げていただいて、また私立学校同士の横の連携をぜひ生活文化局としても応援いただいて、せっかく意欲が出てきたという状況の中で、夏場に工事が集中してしまって、やりたい年度でできないというようなことができる限りないように、応援をお願いしていただくことを要望させていただきます。
 次に、太陽光発電についてお伺いいたします。
 先ほどの村上副委員長のご質疑によりまして、私立の幼稚園への太陽光発電の助成が新たに開始されるということ、国制度等の話もございました。
 私からは、今回の緊急対策事業で同様の電力対策として、産業労働局が中小企業向けに行う自家発電設備等への補助は、補助対象限度三千万円、補助率三分の二、その結果、補助限度額は二千万円になると聞いておりますが、私立学校に対する補助はどのようにお考えになっているのかお伺いいたします。

○石井私学部長 今回の緊急対策事業における私立大学の太陽光発電設備の整備に対する補助は、お話のあった産業労働局の電力自給型経営促進支援事業と同様に、補助対象限度額を三千万円、補助率を三分の二としており、補助金額としての上限は二千万円を基本としております。
 その上で、節電目標を設定するとともに節電教育を実施する場合には、それを条件に補助率を五分の四、その場合の補助金額の上限を二千四百万円にそれぞれ引き上げることとしております。
 このような取り組みを通じて、太陽光発電設備の導入を促進してまいります。

○中山委員 一歩踏み込んだ制度ですばらしいと、質問させていただいた意味があったなというふうに思う次第でございます。
 節電目標を立てること、節電教育を行うことは、学校教育という視点から大変大事だというふうに思います。
 来年度以降、さらに多様な自然エネルギーの活用ができるよう、予算の確保をお願いしたいというふうに思います。
 太陽光発電につきましては、これまでも省エネの観点から導入して、都から補助金が支出されていたと聞きますが、災害対応という時点で、これまでの補助と今回の補正予算で変わった点があるのかお伺いをいたします。

○石井私学部長 これまでの省エネ設備等導入モデル事業費補助で対象としていた設備は、太陽光発電設備で発電した電力をそのまま学校内に供給するものでございました。
 一方、今回の緊急対策事業では、大震災を踏まえた私立学校の防災力の向上を図るため、災害発生時に電力供給が停止した場合においても電源を確保できるよう、蓄電設備の整備も補助対象とし、補助対象限度額及び補助率を引き上げております。
 なお、大変申しわけございませんが、先ほどのご答弁のところで、緊急対策事業における私立学校の部分を私立大学とご答弁しましたので、訂正させていただきます。申しわけございませんでした。

○中山委員 先ほども私、多様な自然エネルギーと申し上げましたけれども、できれば太陽光発電に限らず、風力発電とか、学校の設置状況によって、せっかく太陽光発電を設置していても、隣に高いビルが建っちゃって使えなくなっちゃったというところもあるかもしれませんし、いろいろな媒体を使えるように工夫をご検討いただければ幸いでございます。
 また、非常用自家発電装置についてお伺いいたしますけれども、これについても、その導入について補助するということを伺っておりますが、比較的規模の小さい学校、幼稚園などもありますので、災害時、照明が確保できればいいというところがあるかと思いますけれども、そういう小さい規模の自家発電装置に対する補助についてどう考えていらっしゃるのかお伺いいたします。

○石井私学部長 学校種の中でも比較的規模の小さい幼稚園については、大型の発電設備を設置する場所の確保は困難であり、持ち運び可能な発電機程度の簡易な機器の需要があると聞いております。
 今回の緊急対策事業では、そのような機器の購入費も補助の対象としております。

○中山委員 そうした小さいものを実際に導入するにも対象になるとか、あるいは将来的に風力発電なんかも対象になれば、今は本当にわずかな風でも動くような工夫が日本の技術として出ていますし、音もしない技術とかもあるそうですので、そうしたものの活用ができればいいかなと思っております。
 最後に、防災マニュアルの改訂についてお伺いいたしますが、今回の大地震では、自主的な取り組みによって園児を救うために、避難経路の見直しを日ごろ行って、場合によっては畑の真ん中を突っ切ることを畑の持ち主の方に許可をもらったりとか、あるいは近所の避難場所とされているところじゃ危ないということで、ご自身の判断で園長さんがそこをやめられて、別の方を避難所とされて、それで助かったりとかした例があったそうでございます。
 特に都内におきましても、周辺に木造建築物が多かったりとか、道路が狭隘であったりとか、東京の直下型地震で津波の問題がクローズアップされておりますけれども、河川が近くにあったりなどした場合に、丁寧な防災知識の提供を踏まえて、各私立学校がマニュアルの改訂に取り組む必要があるんではないかと思います。
 私立学校の防災マニュアル策定、見直しの支援は、具体的にどのようなことを行うのかお伺いをいたします。

○石井私学部長 今回の大震災では、予想を超えた津波による被害を初め、都内でも液状化による被害や交通機関のストップにより児童生徒等が帰宅困難となるなど、これまで想定していなかった課題が明らかになりました。
 これらの課題について調査分析し、被災地における避難の実例なども参考にしながら、効果的な対応策をリスト化して各学校に示すことにより、各学校における災害時の応急マニュアルの充実に役立ててもらい、災害発生時の対応能力を向上させていくこととしております。

○中山委員 今回の大地震では午後三時の発生でございましたけれども、本当に下校時の発生となったときには、かなり長い距離を通学していらっしゃる生徒さんもいらっしゃるわけですので、どうしたらいいのかというようなことを一挙に解決する方法はないかもしれませんが、大事な視点ですので、マニュアルの改訂にはこうした視点も盛り込んでご検討を、皆様の知恵を寄せ合っていただきますようお願いを申し上げて、質問を終わります。

○桜井委員 それでは、私の方からは災害情報の提供について質問させていただきたいと思います。
 東京緊急対策二〇一一にも盛り込まれている災害時における的確な情報の提供についてという件に関しまして幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。
 今回の震災では、災害発生直後、鉄道交通が全面的にストップしたことなどから、帰宅困難となった人々が運行再開や受け入れ施設に関する情報を一斉に入手しようとしたが、ずっとお話にも出ていましたとおり、携帯電話等がつながらずに情報を得ることができなかったことにより、都内が大混乱に陥った、そういう状況があったというふうに思っております。
 また、その後は物資が不足するのではないかという憶測や、水道水などの安全性に対する不安が広がったため、買いだめや風評被害が発生するなど、都民の生活にさまざまな影響が広がったというふうに思っております。
 災害発生後はもとより、災害によるさまざまな影響等について、都民が正確な情報を入手できるということが必要だということを痛感されたわけでありますが、災害時において正確な情報を発信する行政広報の役割の重要性が改めて浮き彫りになったわけであります。
 そこで、行政広報として発生時からその後に至るまで、どのような対応をしていたのか、お伺いいたしたいと思います。

○櫻井広報広聴部長 今回の震災においては、都が通常使用しておりますさまざまな広報手段を最大限活用し、災害に関する情報を提供いたしました。
 テレビ、ラジオでは、通常の提供番組を災害特別番組に切りかえて放送するとともに、各番組の最後に節電を呼びかけるテロップを流すなどの対応をしております。
 「広報東京都」では、知事の緊急メッセージや節電に関する情報を掲載した四百万部に及ぶ号外を発行いたしました。
 都庁総合ホームページは、震災発生後直ちに災害対応に切りかえまして、防災ページを大きく表示するなど、時期に応じて都民が必要とする情報を掲載いたしました。
 このほか、節電等に関する新聞広告を計画停電の実施に合わせて速やかに、六回にわたって掲載したところでございます。

○桜井委員 今ご答弁いただきましたとおり、今回の震災において、東京都は発生直後からさまざまな手段をフルに活用して対応されたということは、率直に評価をさせていただきたいというふうに思います。
 しかし、先ほどお話をしましたとおり、一方で災害発生直後には情報を伝達する手段が乏しく、情報が行き渡らずに混乱したことも事実であります。
 その中で、情報伝達手段として威力を発揮したといわれているのが、先ほど西沢委員の方からもお話がありましたツイッターなんですけれども、私が改めて説明するまでもないんですが、ツイッターは百四十字以内という短い文章で、今起こっていること、伝えたいことをリアルタイムで発信するものでありまして、情報伝達手段としてだけでなく、災害時には多くの方々が被害の状況や、避難所情報などの情報収集の手段として活用したというふうに聞いております。そのため、震災後、公共機関の新たな広報媒体として普及しつつあると聞いております。
 現に、ツイッターに関しましては、私も発災時に使っておりまして、議会棟の控室の方から地元の方に声をかけさせていただきまして、地元の災害状況を収集したということもありましたので、これは正直いって使える媒体だというふうに考えております。
 そこで、東京都は今回の状況を見て、広報手段としてこのツイッターをどう評価しているのかお伺いしたいというふうに思います。

○櫻井広報広聴部長 ツイッターは、人々に関心を持たれた情報が多くの利用者によって次々と引用され、急速に広まるという特徴を持っております。
 また、今回の震災においては、携帯電話による通話などに比べて比較的つながりやすかったことから、情報伝達にかなりの効果を発揮したといわれているところでございます。
 したがいまして、行政機関が従来から使用しているホームページなどに加えて、ツイッターを活用することは、広報の面における効果があるものと認識しております。

○桜井委員 都といたしましても、一定の効果を認められて、今回の緊急対策では帰宅困難者対策の一環として、このツイッターを活用した災害情報の提供を盛り込んだのだというふうに思うわけであります。
 災害時にツイッターを効果的に機能させるためには、平常時から都の広報媒体として活用しておくことで、その存在を都民に周知しておく必要があり、いざ非常時になったときに、利用者である都民が活用できるようにしておくことが大事であるというふうに考えるわけであります。
 また、情報が急速に伝達されるというツイッターの効果は、非常時に限るものではなく、平常時においても効果を発揮するものと考えております。それゆえ、災害時のみならず、日ごろから都の広報媒体としてこのツイッターを活用すべきというふうに考えますが、見解をお伺いいたします。

○櫻井広報広聴部長 ツイッターは、携帯電話でも簡単に使えることなどから、主として若い世代を中心に活用されてきたところですが、今回の震災をきっかけに、中高年世代にも普及しつつあります。
 災害時の情報提供だけでなく、日ごろからツイッターによりさまざまな都政情報を発信することは、情報提供体制の強化につながると、このように認識しております。
 このため、ツイッターの特徴を生かし効果的な広報が展開できるよう、その活用に向け運用方法を早急に検討してまいります。

○桜井委員 実際にやるとなると、さまざまな課題があるのではないかなというふうに思いますが、ぜひツイッターを活用していただきたいというふうに思います。
 また、改めて思うのでありますが、情報通信技術の進歩は実に速いというふうに思います。そして、その新たな技術がまた新たなメディアを生んで、それが逆に私たちの行動様式も変えてしまうというような、そういう傾向にもあるわけです。
 例えば十年前、インターネットがここまで普及して、パソコンやモバイル端末を通じて、日常のコミュニケーションはもとより、好みの動画を楽しんだり、買い物したりすることが一般的になるというのは、だれもが予測し得なかったということだというふうに思います。
 であるならば、これからもまた新たなメディアやスマートフォンなどの最新ツールが次々と登場して、私たちの生活を、社会をさま変わりさせてしまうに違いないというふうに考えるわけであります。
 その中で、都民にわかりやすい情報を伝えるという広報の役割は常に求められると考えており、それゆえ、都の広報部門はメディアの最新動向と社会の変化とを十分に研究して、絶えずよりよい広報を目指すべきだというふうに思います。
 そこで最後に、新たなメディアや社会の動向をも踏まえたこれからの広報のあり方について、局長の見解をお伺いしたいというふうに思います。

○並木生活文化局長 これからの広報のあり方についてでございますが、東京都はこれまで、その時代の動向を踏まえ、さまざまな媒体を駆使して広報を展開してまいりました。
 「広報東京都」などの刊行物、テレビ、ラジオに加え、ホームページ、携帯サイトなど、技術革新も踏まえた活用を図ってまいりました。
 しかしながら、今お話しのとおり、情報通信技術の進歩は非常に速く、次々と新しい機器や仕掛けが登場し、都民の生活様式や行動様式までも変えてきてございます。
 私ごとで恐縮でございますが、小学校五年のときに自宅に黒電話が入って、家族でみんなで感動した記憶がございますけれども、今では小学生低学年でも最新の携帯電話を持ってございます。
 加えまして、最近の特徴は、人々の媒体とのかかわり方で、新聞、テレビなどの情報源として重視しつつも、ホームページ、今、委員ご指摘のツイッター、それから動画投稿サイトなど、インターネットを使った新しい媒体を駆使するなど、数ある中から目的に応じて選ぶという状況が見られます。
 こうしたことから、都では、今後さらに情報通信技術や社会の動向を把握いたしまして、広報内容や訴求対象も考慮した上で、さまざまな媒体を適切に組み合わせた広報を推進してまいります。
 そして、これからも絶えず時代に合ったよりよい広報のあり方を追求、実践し、都政広報を所管する部門といたしまして、正確にわかりやすく、そして機を逃すことなく、全力で都政情報を都民に伝えてまいります。

○桜井委員 先ほども申し上げましたとおり、情報通信技術の進展というのはまさに日進月歩で、また社会の変化も今日、非常に目まぐるしい状況であります。
 こうした時代の流れにおくれをとることなく、今、局長の答弁にもありましたとおり、絶えず時代に合ったよりよい広報のあり方を追求していただいて、その中で若い人はもとより、幅広い年齢層への都政情報の発信をますます充実させていただきたい、このことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

○原田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○原田委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時二十六分散会

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