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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第八号

平成二十二年六月十一日(金曜日)
第三委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長大西さとる君
副委員長星 ひろ子君
副委員長村上 英子君
理事岡田眞理子君
理事谷村 孝彦君
理事馬場 裕子君
畔上三和子君
遠藤  守君
島田 幸成君
滝沢 景一君
遠藤  衛君
大津 浩子君
古賀 俊昭君
服部ゆくお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長並木 一夫君
総務部長小林  清君
広報広聴部長石原 清次君
都民生活部長平林 宣広君
消費生活部長清宮眞知子君
私学部長小笠原広樹君
文化振興部長桃原慎一郎君
スポーツ振興部長安藤 英二君
東京マラソン事業担当部長岸本 良一君
参事高橋  博君
参事萩原まき子君
参事藤井 秀之君
参事板垣 一典君
教育庁教育長大原 正行君
次長総務部長事務取扱松田 芳和君
理事岩佐 哲男君
都立学校教育部長直原  裕君
地域教育支援部長松山 英幸君
指導部長高野 敬三君
人事部長岡崎 義隆君
福利厚生部長谷島 明彦君
参事中島  毅君
参事前田  哲君
参事高畑 崇久君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 教育庁関係
  契約議案の調査
・第百二十三号議案 都立大泉高等学校・附属中学校(二十二)改築工事請負契約
  付託議案の審査(質疑)
・第百二十一号議案 東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例
 生活文化スポーツ局関係
  付託議案の審査(質疑)
・第百十六号議案 平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 生活文化スポーツ局所管分

○大西委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大西委員長 契約議案について申し上げます。
 契約議案は、財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十二年六月九日
東京都議会議長 田中  良
文教委員長 大西さとる殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百二十三号議案 都立大泉高等学校・附属中学校(二十二)改築工事請負契約
2 提出期限 平成二十二年六月十一日(金)

○大西委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及び生活文化スポーツ局関係の付託議案の審査並びに教育庁関係の契約議案の調査を行います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、教育長から紹介があります。

○大原教育長 五月三十一日の当委員会を欠席させていただきました教育庁幹部職員を紹介させていただきます。
 当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の松川桂子でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○大西委員長 紹介は終わりました。

○大西委員長 次に、契約議案の調査を行います。
 第百二十三号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○畔上委員 契約議案の第百二十三号議案、都立大泉高等学校・附属中学校改築工事請負契約について一言意見を述べさせていただきます。
 今回の改築は都立大泉学校で、都立高校改革による中高一貫校になる学校です。都教委が推進している現行の都立中高一貫校は、受験競争の低年齢化を促すものとなっていること、またリーダー育成を目的としており、中学校段階から教育を複線化、差別、選別を促進するものとなっていることは、これまでも指摘してまいりました。
 改築そのものは否定しませんが、新たな中高一貫校建設であります。さらに、今回の中等部をつくることによって、高校の枠は九学級分減ることになります。
 よって、改築について反対を表明します。

○大西委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大西委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百二十一号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松田次長 五月三十一日の当委員会において要求のございました資料について、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の目次をお開き願います。ごらんいただきますように、今回要求のございました資料は一件でございます。
 一ページをお開き願います。1、公立高等学校授業料等不徴収に係る各都道府県の対応状況でございます。
 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の施行に伴う対応状況を、各都道府県別にお示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

○大西委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○畔上委員 都立高校は、この春から授業料の不徴収となりました。繰り返しこれまでも高校の授業料の無償化を求めてきた者としては歓迎しております。
 今回提案されました条例改正は、授業料の徴収対象者を規定するものです。条例改正案によれば、徴収する者は、休学、留学、疾病療養以外で留年した者と高等学校等の既卒者となっております。
 現在留年している生徒数は何人いるのでしょうか。また、既卒者で授業を受けている者は何人いるんでしょうか。

○直原都立学校教育部長 平成二十一年度の値は集計中であるため、平成二十年度値でお答えいたしますと、原級留置者、いわゆる留年者の数は、全日制課程については三百七十六人、定時制課程については二百八十三人でございます。
 また、既卒者については、今後調査することとしております。

○畔上委員 今ご答弁がありましたように、全日、また定時制合わせて六百五十九人もの生徒が、既卒者については今後調査するということですから、六百五十九人以上の生徒が、医師の診断書がなければ授業料を払わなければならないということになるわけです。
 それでは、授業料の減免の生徒はどのぐらいいらっしゃるんでしょうか。

○直原都立学校教育部長 平成二十年度の実績でお答えいたしますと、まず、授業料免除者でございますが、全日制については一万三千五百八十九人、定時制課程については二千八百五十九人であり、免除している生徒の割合は、全日制課程については一一・七%、定時制課程については二一・一%でございます。
 次に、授業料減額者ですが、全日制課程については二千三百四十四人、定時制課程については二百三十五人であり、減額している生徒の割合は、全日制課程については二・〇%、定時制課程については一・七%でございます。

○畔上委員 今のご説明のように、これまでも減免制度が適用される生徒は全日制の一割、それから定時制で約二割と。これで当てはめますと、八割、九割の生徒は減免制度で救えないということになるわけです。
 その留年、休学の生徒のうち傷病以外の生徒だって、私はそれなりの理由があるはずだというふうに思うんです。例えば、診断書がないけれども、何か事情があって、学校になかなかなじめずに不登校になって留年してしまうというケースとか、さまざまあると思うんです。
 それにもかかわらず、徴収ということなんですが、では伺いますが、徴収するその根拠というのは何なんでしょうか。

○直原都立学校教育部長 公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律第三条第一項におきまして、公立高等学校については授業料を徴収しないものとする。また、同項ただし書きにおいて、ただし、授業料を徴収しないことが、公立高等学校における教育に要する経費に係る生徒間の負担の公平の観点から、相当でないと認められる特別の事由がある場合は、この限りでないと定められておりまして、このただし書きに基づき、東京都立学校の授業料等徴収条例の改正を行うものでございます。
 なお、この法律の施行に当たって、文部科学副大臣から出された通知文におきまして、このただし書きの特別の事由に該当する場合として、既卒者や標準修業年限を超えて在学する者が挙げられております。

○畔上委員 今のご説明だと、ただし書きが根拠ということになるわけですね。やっぱり、さまざまな事情を抱えた人でも高校教育を保障していくということを考えるならば、私は授業料無償を三年間に限るべきではないというふうに考えます。
 憲法二十六条に基づいて、すべての子どもがひとしく教育を受ける権利を保障する、そういう立場から考えても、また、世界の人権規約の十三条の高校教育の無償化、こういう世界の流れからいっても、本来、国として、すべての人を対象にするのが筋だというふうに思うんです。
 他県の状況について、資料をつくっていただきました。ありがとうございます。だれからも徴収しないという県はどのぐらいあるのか見たんですが、十九の府県がありました。
 衆議院の文部科学委員会の参考人質疑で、佐賀県の教育委員会の委員長が参考人としてお話しされていたので、その議事録を読んだのですが、こういっているんですね。国に準じて徴収するか、それとも不徴収とするのか、検討するに当たって、国庫対象の対象外と思われる留年者や再入学者等の実態を調査した、そういうふうにいっているんですね。
 そうしたら、不登校など本人に責任があるとは思えない理由で留年している者、必ずしも三年間で卒業する必要のない単位制高校に在学している者、特別支援学校高等部から高等学校に入学している者など、むしろ就学が歓迎されるべきものと思われる者など、必ずしも徴収すべきとはいえない場合が多いことがわかりました、こういうふうにいっていらしたんです。
 都教委も、事情で留年せざるを得なかった生徒の本来、応援団にならなきゃいけないのに、授業料を徴収すると判断したのは、私はやっぱり問題だというふうに思うんです。せめて、どういう事情で留年しているのか調査をすべきだと思いますし、また、私は、現実を見れば、この人たちから徴収すべきという線を引くことはできないのではないかというふうに思います。
 あわせて、佐賀県は、不徴収の分は県の超過負担になるけれども、本来、国が負担すべきだというふうに参考人質疑の中でもおっしゃっているんですが、その点は私もそのとおりだというふうに思っています。
 さらに、解決すべき課題として、私学の関係があると思います。ますます公私格差が生まれるのではないかという心配の声も多く上がっているわけです。
 私学助成は、他県の状況を調べましたら、この春、私学における低所得者対策では、県独自に私立高校授業料を全額、事実上無償にする制度を二十四の道府県で新設しているんです。既に実施している十三県と合わせて、計三十七道府県で私立でも無償化を進めていると。
 しかし、東京都においては、経済状況の悪化による対象者増を見込んで、私学の助成の予算は九億六千万、ふやしたものの、生活保護世帯のみ無償だというふうにして、年収二百五十万まですら無償などの措置はとっていないわけです。私学も充実すべきであるということを申し上げておきたいと思います。
 留年してでも学ぼうとする、そういう生徒を支えていくべきだということで、私は条例改正には反対だということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○星委員 私の方から一点、確認のような質問をさせていただきたいと思います。
 今回の無償化に伴う条例改正ですが、私はやっぱり決められた教育課程、三年なら三年、四年なら四年の中で、きちんと卒業できるように、本人も、家庭も、そしてさらに学校が努力をすべきだという考え方のもとにお伺いをいたします。
 ここ近年の三年間ほどの五月一日の在籍者と、その学年の卒業者数というところの中の部分で資料をいただきました。すると、やはり心配していたとおり、全日制、定時制とも、きちんと卒業できていないという子どもたちが非常に多いということがわかりました。
 全日制課程につきましては、例えば十八年度の五月一日の在籍者が四万五百六十人で、卒業者が三万六千五百一人、四千五十九名の子どもが卒業できていません。
 定時制課程については、さらに非常に深刻です。これは十七年度でちょっと古いんですが、在籍者数が四千四百十二人のところ、卒業者が二千七百七人と、一千七百五人の子どもが卒業できていない。全日と定時と合わせると、東京全体で五千人の子どもたちが一定期間限られた教育課程の中で卒業できていないという状況があります。
 これは非常にさまざまな理由があるでしょうけれども、学力不足、あるいは問題行動、家庭の状況、さまざまだと思いますけれども、今回の条例改正では、退学や留年など回り道をする若者はとりあえず無償化の対象にはならないというふうに聞いています。
 しかし、学びたいという意欲を持ったときこそ教育は必要であり、やり直しを応援すべきと私は考えますが、こうした生徒に対する東京都としての支援策があるのかということをお伺いしたいと思います。

○直原都立学校教育部長 退学した者や、やむを得ない理由により原級留置、いわゆる留年した者は、無償化の対象でございます。具体的には、高等学校を中途退学し、改めて高等学校に入学または編入学した者の授業料は徴収しないこととしております。
 休学、留学、傷病の療養の理由により原級留置によって、全日制課程にあっては三十六月、定時制課程及び通信制課程にあっては四十八月の標準修業年限を超えて在学する生徒についても徴収しないこととしております。
 また、休学、留学、傷病の療養以外の理由による原級留置の場合は、授業料を徴収することになりますが、経済状況等により授業料の納入が困難な場合は、従来どおり、授業料減免制度を適用しまして、授業料を免除または減額することとしております。

○大西委員長 ほかに発言はございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。

○大西委員長 これより生活文化スポーツ局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、生活文化スポーツ局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小林総務部長 去る五月三十一日の当委員会におきまして要求のございました資料について、ご説明申し上げます。
 お手元に配布してあります平成二十二年文教委員会要求資料の表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、三件の資料がございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、東京マラソンの法人化までの経緯でございます。
 平成十七年十月に行われました東京都と財団法人日本陸上競技連盟による東京マラソンに関する基本合意の締結から現在に至るまでの主な経緯を記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、東京マラソン二〇〇九大会経費(決算額)でございます。
 昨年開催いたしました東京マラソン二〇〇九の大会経費につきまして、その内訳を記載してございます。
 三ページをお開き願います。3、一般財団法人東京マラソン財団の基本財産についてでございます。
 いわゆる財団法人の基本財産は、法人の財政力、信用力を担保するためのものでございます。
 設立を予定しております東京マラソン財団の基本財産につきましても、法人の財政力、信用力を担保するため、大会中止の際の損害を補てんできる金額及び事業継続のための必要最小限の経費を積み立てることとしております。
 積算の内訳は資料の表に記載のとおりでございます。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大西委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○島田委員 私の方からは、補正予算に関係しまして、東京マラソンの財団法人化についてお伺いしたいというふうに思います。
 私の地域は東京の西多摩でありますが、青梅マラソンがありまして、私も二回走った経験がございます。
 このマラソン、走ってみますと、多くのボランティアのスタッフがおりまして、青梅市民の方々が全面的に協力して、ランナーと運営側が一体となったものでありまして、青梅市民もこのマラソンがあることを非常に誇りに思い、このマラソンを大切にしております。
 東京マラソン、今回のテーマでありますけれども、この東京マラソンはトップランナーが参加するエリートマラソンと、三万五千人の都民、市民が参加するマラソンが一体となった都民参加型のマラソンであります。このマラソンは今や東京の一大イベントとなっておりますが、運営の面でも課題が多くあったというふうに聞いております。
 今回、財団法人化する案が提出されたわけでありますけれども、この法人化に当たってはさまざまな問題点も指摘されております。その点について検証していきたいというふうに思っております。
 まず、今回、法人化されるわけでありますけれども、我が民主党の方から、代表質問において、法人化することで都民がどのようなリターンを得られるかお聞きいたしました。
 改めて、この東京マラソンが法人化されることを決定することに至った理由、そしてメリットについてお伺いしたいと思います。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンは、三十一万人を超えるランナーからの申し込みを受けるほどの大会に成長いたしました。今後は、この東京マラソンをさらに発展させ、多様な要望や期待にこたえていく必要がございます。
 そのためには、現行の実行委員会方式の課題を見直しまして、機動的な運営体制の確保、自立的な経営基盤の確立、大会運営の透明性の向上が不可欠であることから、東京マラソンの運営主体を法人化することといたしました。
 法人化のメリットといたしましては、まず第一に、恒常的な組織となることで、年間を通じた多彩な事業展開を通じて多くの要望や期待にこたえることが可能になること、第二に、経営の自立化や効率化が促進され、都の財政負担の縮減が図られること、第三に、都の指導監督が及ぶ監理団体となることで透明性を向上していくことが挙げられます。

○島田委員 基本的に事業は、官から民へという言葉がありますけれども、民ができることは民営でやっていくということが基本な考えだと思うんですけれども、このマラソンに限っては、公道を使ったり、あるいは交通規制を行ったりということで、非常に公益的な事業でありまして、それを都が今度法人をつくって、責任を持ってやっていくということについては納得ができるところでもあると思います。
 ただ、今ご説明のあったとおり、財団法人の設立に当たっては、自立的な経営、しっかりとした経営基盤の確立、そして大会運営の透明性が非常に大切なことだと、そういうふうに思っております。
 そういった中で、今回、補正予算の中で基本財産八・八億円ということでございます。一般財団法人をつくるに当たりまして、都民の税金八億円が財団法人の基本財産の出資に使われるわけであります。
 この八億円という額はどのような理由のもと、どう計算されて出されたものなのか、都民の理解を得るためにははっきりさせる必要があります。日本陸連の出資額である八千万と合わせまして、基本財産が八・八億円となるわけでありますけれども、その考え方と積算根拠についてお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 基本財産の考え方とその積算根拠についてでございますが、恐れ入ります、先ほどお配りいたしましたお手元の文教委員会要求資料の三ページをごらんいただければと存じます。
 基本財産は、十五から十六億円もの規模の大会を主催いたします東京マラソン財団が事業を行う上で必要な財政力、信用力を担保するためのものでございます。
 このため、基本財産の額は、大会中止などの最悪のケースを想定し、大会経費の全額が負債となった場合において、きちんと負債を清算し、債権者を保護することができるものとして積算しておるところでございます。
 具体的な積算根拠についてでございますが、二〇一〇大会の大会経費の見込みでございます十五・三億の損害に対しまして、財団の蓄えや大会開催日までの収入等により調達できる金額が都の補助金やランナーの参加料などの約七億円でございます。
 この結果、八・三億円が不足することとなります。基本財産は、この不足額に事業継続のために必要な額として〇・五億円を加え、八・八億円としたものでございます。

○島田委員 今ご説明がありましたが、大会中止の場合に係る損害額を補てんできる金額が、つまりは機動的に運営していくための財産力、対外的な信用力であると。それが基本財産の算出根拠であるということは理解いたしました。
 そうしたものの、その前提となる、ここで今、資料の方でもありますが、大会経費、全体で十五・三億かかっているというその金額自体が本当に妥当なものであるのか、ここは検証できないというふうに考えております。
 都の補助金一億円以外は民間からの賛助金、協賛金であるため、現在の実行委員会方式のもとでは非常に透明性がないというか、明らかになっていない部分があるわけであります。
 この点については最後に情報公開の部分で申し上げたいと思いますが、このほかにも、例えば海外のマラソンでどれぐらい経費がかかっているのかとか、あるいは自治体が海外の大きなマラソンでどれぐらい支出しているのか、そういったものも調査していく必要もあるのかなと、そんなふうにも思っております。
 では、万が一、このマラソンが何かのために中止になるという場合は、なかなかそういうのは滅多にはないわけでありますけれども、中止になった場合に備えて保険をかけているはずであります。
 実際に中止になった場合、損害額の大部分を保険によってカバーできるのではないかというふうに思いますが、お伺いしたいと思います。

○岸本東京マラソン事業担当部長 保険についてでございますが、地震や津波の発生による中止は保険上、免責事項となっておりますなど、すべての中止リスクをカバーすることはできない状況でございます。
 そこで、信用力の確保という観点から、基本財産の積算に当たりましては、保険が適用されない最悪のケースを想定しているところでございます。

○島田委員 マラソンというのは特殊な事業でありまして、そういった保険がなかなか世の中にあるのかどうかもわかりませんし、そういうことのリスクを考えて基金を、ここで設置するというのはもっともなわけでありますが、海外の保険会社によっては、そういった免責もカバーできるような保険もあるというようなことも聞いておりますので、そういったことも検証しながら、今後この八・八億円の妥当性、こういったものを考えていくべきだと、そういうふうに思っております。
 また、八・八億円の内訳として、都が八億円、そして陸連が八千万円であります。八・八億ということでございます。都が九割これを出資するわけでございますが、これはなぜそのような割合になるのかお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンは、都が中心となって行います大規模市民マラソンと、日本陸連が中心となりますトップランナーのマラソンを融合してできた大会でございます。
 財団の基本財産の拠出に当たりましては、東京マラソンの経費のうち、市民マラソン大会を開催する経費と、トップランナーによるマラソン大会に係る経費の比率がおおむね十対一であることから、都は八億円を出資することとしたものでございます。

○島田委員 市民マラソン部分の割合が強いということで十対一ということでございます。十対一ということでございますので、これは都の責任が大きいというか、都がしっかりこの法人をグリップしていくということ、陸連のいろんな、一緒にやるべきこともあろうかと思いますけれども、これは大きな割合を占めているわけでありますので、都民の利益になるような、そういったようなマラソンであるべきだと、そういうふうに思っております。
 次ですけれども、保険でカバーされないような万が一の中止に備えて、東京マラソンに占める市民の割合に応じた八億円とのご説明であります。
 では、万が一、中止以外で、仮に毎年赤字が続いた場合に、基本財産が取り崩されることはないのか、これははっきりさせておきたいというふうに思います。
 都からの追加出資が必要となるのではないか、新銀行東京のようなケースがあるのではないかと、そういうものが危惧されますが、いかがでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 基本財産を取り崩す条件といたしましては、大会の中止や不測の事故等の賠償に限定しておりまして、通常の赤字においては取り崩しはいたさないこととしております。
 手続におきましても、定款上、評議員会における三分の二以上の特別決議を必要とすることといたしまして、極めて厳格な要件を定めておるところでございます。
 大会ではこれまでも若干の黒字を計上してきておりますが、さらなる効率経営に努め、毎年の赤字により基本財産の取り崩しは行わない。このため、追加出資については考えておりません。

○島田委員 追加出資はないということで断言していただきましたので、この範囲の中でしっかりしていく。また、万が一そういうことの場合には、しっかりとした条件でそれを行っていくということだと思います。
 法人化して、これから法人ができて自立して経営を行っていくということであれば、大会運営、経費についてもしっかりと見直しし、効率な経営を行っていただきたいというふうに思います。
 法人化に伴い、どれくらいの大会運営費が削減されると見込んでいるのかお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 法人化によりまして、運営主体の対外的な信用力が確立するとともに、大会の主催と運営を東京マラソン財団に一元化し、責任体制が明確となることで、経営の自立化や効率化が促進されます。
 これによりまして、大会運営全般について、財団みずからが見直しを行い、経費の削減を図ってまいります。
 なお、具体的な金額につきましては、今後財団において精査してまいります。

○島田委員 具体的な金額について、これがなかったので、まだまだという感じでありますけれども、ぜひ自立的な運営ということでありますと、経費を見直すこと、非常に大切だというふうに思います。
 また、都は、この財団法人の基本財産に八億円出資するだけでなく、法人化後も毎年一億円の補助金を出すというふうにお伺いしております。なぜ法人化後も毎年一億円、都の方から支出する必要があるのか、理由をお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンの開催に当たっては、コース沿道で長時間の交通規制を行いますため、都民生活に大きな影響を与えております。こうした影響をできる限り少なくするため、東京マラソンの開催に伴う交通規制の告知経費として、都は一億円を東京マラソン組織委員会に補助しているところでございます。
 法人化後も都は、共催者として大会開催に伴い実施される交通規制の告知経費を引き続き負担することが必要であると考えているものでございます。
 ただし、先ほど答弁いたしましたように、今後経営の自立化や効率化を促進することによりまして、都の財政負担の縮減を図ってまいります。

○島田委員 ぜひ見直して、精査しまして、都が補助金を出さなくてもいいようにしていただきたい。先ほどありましたが、東京マラソンの共催者として補助金を出すということをお伺いしましたが、実質的には東京都は公道を貸したり、あるいは交通規制したり、基本財産も出資するわけでございますので、そういう点では東京都は既にその役割を果たしているというふうに思っております。
 ですので、先ほど申し上げて繰り返しになりますが、経営の自立性、そういうことを考えると、経費、コストの見直しを行って、都民の税負担をそこから支出することのないように独自で経営できるように、そういうことをぜひお願いしたいというふうに思います。
 それから、代表質問でも生活文化スポーツ局長は、天下りについて、都職員の退職者が財団に再就職することはないと答弁されております。監理団体について、天下りの削減や契約実態の公開などの問いに、総務局長は、監理団体は都政の現場を担うパートナーであり、行政運営を支援、補完する重要な機能を担っていることから、都政で培った知識やさまざまな経験を有する都OBの活用は意義があるというふうに答弁されております。
 都職員の退職者が財団に再就職することが将来にわたってないと信じていいのか、ここで改めてしっかり答弁をいただきたいというふうに思います。

○岸本東京マラソン事業担当部長 今回設立する東京マラソン財団は、年間を通じて多彩な事業を展開することで、東京マラソンを世界最高峰の大会にすることを目的としております。
 財団の有給の役員は、世界のマラソン大会に精通し、さまざまなランニングスポーツに深い造詣を持つ人物であることが必要であると考えております。都の退職者にはこのような知識や経験、能力を有する者がおりませんため、財団に再就職することはございません。

○島田委員 再就職はないということでございますが、都民の一番関心があるところだと思います。今、民主党も事業仕分け等を行いまして、天下りは絶対なくしてほしいという要望が、国民、都民にあると思いますので、ぜひそのような方向でよろしくお願いしたいというふうに思います。
 続けて、役員人事に関してお伺いいたします。
 今回、この財団法人の理事長に関しては、予定されておると聞いておりますが、八十歳の現国際マラソンロードレース協会の会長である帖佐寛章氏を登用するというふうに聞いておりまして、昨日も新聞等で出ておりましたが、理事長には給与が支払われるのか、また、有給の場合、報酬額は幾らになるのか、お伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソン財団の理事長は、大会のまさに顔であるだけではなく、その識見と人脈を生かし、海外の主要マラソンとの調整などを積極的に担っていただきます。また、財団の代表理事として、東京マラソンの業務執行全般に関する責任を負っております。こうしたことから、理事長の職を有給としたものでございます。
 なお、報酬額につきましては、現在、関係者と調整しているところでございます。

○島田委員 先ほどもありましたけれども、八十歳の方ということで、基本的には運営側の事務方がしっかり運営して、この方はどちらかというと顔というか、対外的な方だというふうに思います。
 報酬額は調整中とのことでありますけれども、都民が納得できるような常識ある報酬額にしていただくことを要望しておきます。
 それから、都の財政負担に関しまして、先ほども幾らか質問いたしましたけれども、法人化後は、この財政負担の縮減が図られていくのか、ここで改めてもう一度お伺いしたいというふうに思います。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在、都は、交通規制告知経費といたしまして、毎年一億円の補助金を負担するとともに、東京マラソン組織委員会の業務に従事する職員五名分の人件費を負担しております。
 東京マラソン財団は、今後自立的な経営を行うことによりまして、大会運営の一層の効率化を図り、運営に携わる都の派遣職員の数を見直してまいります。
 それとともに、今後都でマラソン事業を支える職員についても削減を進め、都の財政負担の縮減を図ってまいります。

○島田委員 この財政縮減のところはぜひお願いしたいというふうに思います。
 最初にあったとおり、経営の自立性、自主性ということからかんがみて、また、いろんな収益性のある事業もこの財団では行えるものと考えておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 最後の質問に入りますけれども、透明性のこと、最初に方針の方でもご確認申し上げましたけれども、この財団の透明性についてお伺いしたいと思いますが、我々は、監理団体が税金のむだ遣いをしないかどうかなど、常にチェックをしていかなければならないと思います。
 そのためにも、法人化するメリットの一つである契約内容の情報公開が大変重要だと考えております。監理団体になった際は、都の監理団体の指導基準に基づき、一億円以上の契約については情報公開されることとなります。つまり、基準どおりのミニマムな情報公開では、一億円未満の契約は明らかにならないということでございます。
 今回、この財団は、都が九割を出資し、公道を使用して、独占的に事業を行える東京マラソン財団であります。これは、東京都の事業並みに契約内容、契約の相手方、契約金額を情報公開するということでいいのかどうか。この財団の特性から、監理団体の基準を超えて積極的に情報公開をしていくべきだと考えております。所見をお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在の組織委員会では、情報公開の対象とならない契約に関する情報につきまして、お話しのとおり今回監理団体となることで、東京都監理団体の契約に関する指導監督指針に基づき、一億円以上の契約の契約件名等を公表することとなります。
 しかしながら、東京マラソン財団は、他の一般的な団体とは異なり、公道を使って大規模イベントを開催する事業の特殊性がございます。こうしたことから、東京マラソン財団においては、契約内容等を分析の上、指導監督指針の基準以上に透明性を高める方向で今後関係者に理解を求めてまいります。

○島田委員 基準以上に透明性を高めるという、ここを今確認されましたので、ぜひその方向でよろしくお願いいたします。
 最後に、東京マラソンは、ランナーやボランティアが一体化し、感動をつくり上げる大イベントであります。今後は、継続的に盛り上げ、さらに発展させていくためにも、最後の質問に求めましたけれども、積極的な情報公開を行い、健全な経営のもとで運営を行っていくことを求めたいと思います。それを実現させることが、都全体に対する都民の信頼性を獲得することにつながっていくのではと私たちは思っております。
 私たちとしても、今後公開される情報を用いて、八億円の出資の根拠となった事業費にむだ遣いがないか、契約内容は適切か検証していきたいと思います。
 以上をもって、これからの課題を整理し、次の委員会までに結論を出していきたいというふうに思います。
 以上で終わります。

○村上委員 今、島田委員からも何点か質問がありました。私は、逆に東京マラソンの法人化に大いに応援をする、そういった立場から、観点を変えて質問を何点かさせていただきます。
 本年の二月二十八日、第四回大会となる東京マラソン二〇一〇が開催され、三万五千人のランナーが冷たい雨の中、走り始めました。多くのランナーは、都心を走れる喜びで笑顔にあふれ、あいにくの空模様を物ともせず、九四・五%のランナーが完走されました。コースの沿道には、百六十六万人もの大観衆がランナーに温かい声援を送りました。
 平成十九年に始まった東京マラソンの人気は年々高まり、今回は三万五千人の定員に対し三十一万人もの応募がありました。これは八・九倍の倍率でございました。
 また、親子で参加するファミリーランも開催され、こちらも多くの希望者があり、大変な人気でした。
 東京マラソンがこれほどの人気を集める理由として、沿道の地域を挙げての心温まる応援が挙げられます。コース沿道では、長時間交通が規制されましたけれども、大きな苦情もなく、それどころか、町会や商店街などが中心となって東京マラソンを歓迎し、大会を大いに盛り上げていただきました。
 屋形船東京都協同組合も、東京マラソンの観客を対象に、災害時の避難訓練も兼ねて無料で観客を乗せる計画を立てておりましたが、残念ながら津波警報の発令により急遽中止となってしまいましたが、このような地域を挙げて東京マラソンを盛り上げていこう、さらに発展させていこうという多くの思いがあるからこそ、日本を代表するマラソン大会になったといえるのではないでしょうか。
 そこで、わずか四年にしてこれだけの大イベントとなった東京マラソンにはどのような声が寄せられているのか、お伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンには、毎回さまざまな声が寄せられております。参加したランナーからは、ふだんは車で通行する大通りを信号でとまることなく走ることで、いつも目にする東京とは全く違った東京の景色の美しさを感じた、また、沿道の応援の方々の途切れることのない熱い声援に感動したという声などが寄せられております。
 また、大会を支えたボランティアからは、前回はランナーとして参加したが、ボランティアの皆さんのサポートに感動し、今回は恩返しとして参加したというものや、ランナーに感謝されるが、ランナーから感動をもらった私こそ感謝したいという声などが寄せられております。
 一方で落選者の方からは、大変な高倍率だったが、もっと多くの人が走れるよう工夫してほしいとの声も寄せられているところでございます。

○村上委員 今、多くの方々から感謝や要望が寄せられているというようなご答弁がありました。感動、あるいは東京の再認識、PRといったようなことですし、また落選者の方々からも、もっと多く走れるように工夫をしてほしい、要するに東京マラソンをやめてほしいというようなことではなくて、大いに期待をされているというような、そんなご答弁だったように伺いました。
 大会の価値を最大限に活用し、年一回の大会だけではなく、さまざまな取り組みを行っていかなければなりません。そのためには、東京マラソンの運営体制を法人化し、機動的な組織を整備することが必要と考えます。
 また、信用力をつけるという意味からも、東京マラソンの法人化は、まことに時宜を得たものと考えます。法人化することで、具体的にどのような事業展開を図っていくつもりなのかお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 ニューヨークシティーマラソンですとか、ロンドンマラソンでは、子どもたちのランニングイベントなど、年間を通じ、多彩なイベントを展開していると聞いております。
 東京マラソンにおきましても、手軽に参加できる初心者向けのランニングイベントの実施ですとか、ことし施行いたしました親子向けのファミリーランのように、新たに中学生や就学前の子どもを対象にしたレースの開催など、多様な事業を企画してまいります。
 また、海外の主要大会ではチャリティーを実施しておりまして、それを通じた社会還元を行っておりますことから、東京マラソンでもそうしたことの実施について検討してまいります。

○村上委員 海外の主要大会では、チャリティーにより社会還元を行っているというようなただいまの答弁ですが、資料を拝見しますと、ボストンマラソン、それからずっときてロンドンマラソンまで、すべての海外の大会ではチャリティーをやられているというようなことが載っておりました。
 また、規模的にいっても東京マラソンとほとんど変わらない規模で海外のマラソンが行われているということですから、ぜひ社会還元という意味では、チャリティーも一つ考えていかなければいけないんではないか、こんなふうに思います。東京マラソンの価値を最大限に活用して社会に還元していくということは大変にすばらしいことと考えます。
 そこでお尋ねしますが、海外では具体的にどのような仕組みでチャリティーを行っているのか、紹介をぜひしていただきたい。また、東京マラソンではどのように行おうとしているのか、あわせてお伺いいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 ロンドンマラソンにおきますチャリティーの仕組みを例に申し上げますと、まずロンドンマラソンでは、ロンドンマラソンから千三百団体に上るチャリティー団体にロンドンマラソンの出場枠を提供いたします。
 それぞれのチャリティー団体は、寄附をしてくれるランナーを広くそれで公募いたします。ぜひロンドンマラソンに出場したいというランナーは、この公募に応じまして、自分のお金だけでなく、友人、知人から広く寄附を集めましてチャリティー団体に寄附をして、それで走るという仕組みでございます。この仕組みを通じて、多くの寄附がチャリティー団体に集まりまして、福祉や医療に役立てているとのことでございます。
 チャリティーに対する欧米と日本の文化や制度の違いもございますが、東京マラソンでもこうした仕組みの導入を検討し、広く社会に還元してまいります。

○村上委員 法人化の後の事業展開や、ロンドンマラソンのチャリティーの取り組みについて今ご説明をいただきました。理解をさせていただいたところですが、先日行われました我が党の代表質問に対し、チャリティーの実施による社会還元や、年間を通じた多彩な事業展開を行うことで、世界最高峰の大会へと進化させていくと知事からご答弁をいただきました。
 ロンドンやニューヨークなど、海外の主要マラソン大会では、国内外に大会価値をアピールするためにも、大会の顔となる人がいると聞いています。東京マラソンでは、帖佐寛章氏が理事長候補に挙がっています。
 そこで、東京マラソンを世界最高峰へと押し上げるため、大会の顔となる帖佐寛章氏とはどのような方なのか、先ほどの質問の中で、八十歳という年齢が何か問題があるんではないかというようなご質問がありましたけれども、あわせて、この帖佐さんのお人柄をご説明してください。

○岸本東京マラソン事業担当部長 お話のように、海外のメジャーマラソン、例えばロンドンマラソンなどでは、国際的に影響力を持つ著名なアスリートを大会の顔としております。
 東京マラソン財団が設立された際に、理事長に就任する予定でございます帖佐寛章氏は、陸上競技の選手として、また指導者として大きな実績を持つだけでなく、平成二年より国際マラソンロードレース協会会長を務めており、世界のマラソン大会の運営を初め、さまざまなランニングイベントやスポーツビジネスに精通しておりますことから、東京マラソンの顔として、まさにふさわしい人物と考えております。

○村上委員 今のご説明のように、豊富な経験、あるいは実績というものもご説明いただきましたけれども、それほどの人物であれば、東京マラソンを世界に冠たるマラソン大会にしてくれるものと大いに期待をいたしております。
 先日、シドニーオリンピックの金メダリストである高橋尚子さんを初め、多くのアスリートを育成した小出義雄監督が、市民ランナーの皆様とともに我が党にお見えになりました。その際に、世界の主なマラソン大会は、皆、法人化しており、マラソンだけではなく、さまざまなスポーツイベントを行っているとおっしゃっておりました。
 法人化に当たり、透明性の向上や自立的、効率的な経営といったことももちろん大切ですが、東京マラソンを今後どのように展開させていくかということが最も重要なことではないでしょうか。
 我が党としては、東京を走りたいという多様なニーズにこたえ、機動的に事業を展開していくために、ぜひとも東京マラソンを法人化すべきと考えております。東京マラソンの法人化は、都のスポーツ振興にとり、極めて重要な意義を持ちます。都は東京マラソンを今後どのように発展させていくつもりなのか、局長のご決意をお伺いいたします。

○並木生活文化スポーツ局長 私の決意でございますけれども、今、村上副委員長の方からお話がございました小出監督、実は私も先日お会いしまして、そこで監督は、銀座のど真ん中を走って、世界のどこにも負けないマラソンにする、これが夢だと。そして、この夢が四年間という短い期間に実現し、感激したと。さらに監督は続けまして、しかし、今後はきちんと組織をつくり、年間を通していろいろなことを実施しないとだめだと。多くの可能性があるというふうに語ってくれました。
 今回の東京マラソンの法人化は、まさに小出監督がお話しされた、一時的な大会ではなく、年間を通して多様な、さまざまな事業を実施し、さらに発展させていくための契機となるものでございます。
 おかげさまで、東京マラソンは都議会、陸連、ボランティアを初め、多くの関係者のご努力、ご支援によりまして、スポーツ振興に加え、地域の結びつきの強化、それから海外からも多くの人が来ていただき、国際交流の場となりました。また、大きな経済効果をもたらす大会になりました。
 しかし、先ほど村上副委員長の質問にございましたように、まだ多くの要望や期待が寄せられております。都といたしましては、こうした要望、期待にこたえ、また社会還元というさまざまな事業を行う魅力的な大会にしていく必要がございます。
 このため、今回、経営基盤が強固な、そして機動的な運営体制を持った財団を設立いたしまして、恒常的に活動できるようにする組織を整備するものでございます。
 さらに都は、財団を支援するために、引き続き東京大マラソン祭りを実施するとともに、幅広い世代の人たちが楽しめるように、都民への広報はもちろん、商店街、町会とも連携、支援をするなど、都の役割を積極的に果たしてまいります。どうぞよろしくお願いします。

○村上委員 今回、東京マラソンを法人化するということで、多彩な事業を展開することが可能となります。都民の多様なニーズに積極的にこたえていってほしいと考えます。
 また、町会や商店街など、地域挙げての熱い応援も大会の発展には欠かすことができません。私の地元である渋谷区の都立広尾高校の生徒たちも、地域の皆様とともに東京大マラソン祭りに参加し、大会を大いに盛り上げました。
 また、トップランナー中心のエリートマラソン、あるいは一般市民参加の市民マラソン、こういったものをあわせ持つ東京大マラソン、ぜひこれからも都民参加型、そして、あわせて地域おこし、あるいは、まちおこしということもしっかりと考えた上で、今回の法人化を契機とし、東京マラソンをより一層魅力的なものとし、東京マラソンを世界最高峰の大会に進化させることをご期待申し上げて質問を終わります。
 ただ、最後に、これは将来への希望、あるいは未知数の可能性というものも秘めている大変すばらしい大会であるということも申し添えて質問を終わります。
 以上です。

○遠藤(守)委員 ただいま局長からも、この法人化に向けての並々ならぬ決意を伺い、またその熱い思いというものを感じました。私たち都議会公明党からも、一言、この東京マラソンの法人化について意見を申し上げたいと思います。
 その前に、去る都議会代表質問におきまして、私たち公明党は都の報告団体について言及をいたしました。具体的には、この報告団体を個別に見てみると、その目的、また運営等々は非常に多様であって、時代の変化とともに、その事業内容や都施策との関連の度合い等も変わってきている。よって、さまざまある団体の特性や、また都施策との関連性等を踏まえて、その位置づけを精査すべきである。このように訴えさせていただきました。
 これに対し、答弁に立ちました総務局長からは、今後、この報告団体については、出資比率、都財政支出、都施策との関係性などの観点から、個々の団体に応じた位置づけについて、関係局とも協議の上、精査をしていくと、このような答弁がございました。
 今回、東京マラソン財団は、この報告団体より、より多くの都の関与を受ける、また受けていく団体でございます。ですから、新規に設立する場合はもちろんのこと、普段の運営についても、より厳正、厳格な運営というものが求められると、このような認識に立っております。
 ところで、先ほど来お話がございましたこの東京マラソン、既に日本を代表するマラソンとなっております。ことしの大会では、親子で参加するファミリーランも開催をされ、こちらにも大変多くの希望者があり、人気を集めておりました。
 このように東京マラソンは、わずか四年という短期間でありますけれども、まさに名実ともに世界のトップレベルの大会になっているということで大変評価をいたしておりますし、私たちも大変喜んでおります。
 この東京マラソンをさらに発展させるために、今般、東京マラソンを法人化する、この目的は理解できるわけであります。ただ、冒頭にも言及をいたしましたとおり、行政改革、とりわけ監理団体改革を進めてきました都議会公明党としては、この際、二点ほど強く申し上げさせていただきたい、このように思います。
 まず第一は、新たに東京マラソン財団を設立するのであれば、財団として将来を見据えた経営計画をしっかりと立てて、自立的な経営を行っていくことが重要である。この点であります。
 第二は、東京マラソンの魅力を発展、そして拡大していくという財団の設立の趣旨がしっかりと達成をされているのか、都としてチェックをしていくべきである。これが二点目でございます。
 先ほど来、いろいろな細かい議論もなされておりますけれども、東京マラソン財団が都民にとって意義のある財団となるよう、そして間違っても財団化したから云々というクレームが発生し、すばらしい東京マラソンというイベントに傷がつくことがないように、都が厳しく指導をしていくことこそ重要であり、またしっかりと指導していくべきであることを申し上げまして私の意見表明とさせていただきます。ありがとうございました。

○畔上委員 東京マラソンの法人化について、今までの質疑を踏まえて伺いたいと思います。
 そもそも法人化に伴う出資金問題で重大な問題がありました。古館議員の本会議質問で明らかにいたしましたが、公社からの寄附は指定寄附でありながら、実際にはマラソンの法人化に八億円充てているというわけです。
 さらに、公社で寄附することが決定したのが五月二十八日と。決定前の五月十八日に、既に寄附を前提とした補正予算案が議会に説明されるという手続上の問題もありましたが、本会議でも、この問題の責任ある答弁がなされなかったことは非常に重大だということをまず指摘しておきたいと思います。
 この間、法人化に向けた陸連との協議内容などを明らかにするように求めてきたわけですが、文書はないという一点張りでございました。
 そこで伺いたいんですが、法人化に向けて陸連と四月に合意したというお話でしたけれども、文書での基本合意及び取り決めはあるんでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 本年四月二十三日に東京マラソンの法人化につきましてプレス発表いたしましたものが、都と日本陸連で合意した内容でございます。

○畔上委員 内容は合意したものということなんですけれども、両者で発表したものではありません。生文局で発表したものです。二〇〇五年のときには、陸連と都が基本合意したときには、連名の合意文書があったわけですね。ところが、合意文書はないということなわけです。この時点では、まさに口約束によって八億円ものお金を出資する。そういうやり方をするのは全くおかしいんじゃないでしょうか。
 それでは、生文局として、いつ財務局に東京マラソンの法人化のための補正予算八億円を編成するように要請したんでしょうか。

○小林総務部長 東京マラソンの法人化につきましては、本年四月二十三日に知事から発表がございました。それに先立ちます四月二十日に、財務局に対しまして、法人化に対する情報提供、こういうものを行ったところでございます。
 正式に補正予算の見積書は、五月十日に財務局に提出をしております。

○畔上委員 正式に出したのは五月十日と。おかしいですよね。というのは、四月二十三日には都議会第二回定例議会に八億円の出資、この補正予算案を提出する準備を進めるといって発表したのは知事と生文局だったわけです。財務局には十日にいったと。だとしたら、知事と生文局が財務局の申請をする前に進めたということですか。

○小林総務部長 そうではございませんで、補正予算の編成に対する準備を進めるというふうに、知事はそのときお答えをしたかと思います。そういうことでございます。

○畔上委員 準備を進めるということでありましたけれども、準備を進めるということは、もう既にしっかりその裏づけがあるということじゃないんでしょうか。

○小林総務部長 繰り返しになりますけれども、知事からは、この法人を設立するために、都議会第二回定例会で補正予算案を提出する準備を進めると、このように申し上げたところでございます。

○畔上委員 どたばたで慌ててやったというのがよくわかりました。
 次に伺いますけれども、先ほどの、透明性確保のために監理団体の指導基準以上に契約情報が公開されるというお話がありました。
 そこで伺いたいんですが、東京マラソンの事業は、監理団体の指導基準では外部委託は競争入札というふうになっていますが、競争入札になるんでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 法人化後の東京マラソン財団の契約についてのお尋ねでございますが、監理団体の契約につきましては競争契約、そのほか独占契約、緊急契約、少額契約、特定契約とさまざまございまして、競争契約の中には、一般競争入札を初め、指名競争入札、企画コンペ、プロポーザル、複数見積契約、その他というふうにさまざまな契約がございます。それぞれの契約の性質に応じまして適切に対応してまいる所存でございます。

○畔上委員 私は東京マラソンの事業について伺っているんです。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在の組織委員会におきます契約のあり方につきましては、東京マラソンの組織委員会が任意団体でありますことから、契約情報は公開の対象になっておりません。したがいまして、お答えすることはできません。

○畔上委員 これから法人化されると明らかになってくるわけですね。じゃ、どういう方向で東京都が指導されようとしているのか。そこのところをお聞かせください。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京都の監理団体の契約に関します指導監督基準に従いまして、適切に指導してまいります。

○畔上委員 この段階では、競争入札にするのかどうかということはいえないということですね。
 先ほど理事長のお話がありました。では、伺いますが、理事会にだれが入るのでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソン財団におきます理事会につきましては、東京都、日本陸連、東京陸協、共催となりますメディア各社、その他の関係団体で構成する方向で現在検討しているところでございます。具体的な人選につきましては、現在、調整中でございます。

○畔上委員 今、メディアが入るというお話だったんですが、メディアはどこが入るんですか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在、東京マラソンの共催者となっておりますのは、読売新聞社、日本テレビ放送網、産経新聞社、フジテレビジョン、東京新聞でございまして、今後もこの五社が共催者として理事会に入る方向で、現在、検討を進めておるところでございます。

○畔上委員 そうすると、理事会にはずっと同じその五社が入り続けるということになるわけですか。途中で変わるということがあるんですか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンを支えておる関係団体によりまして、この財団の理事会が構成されるということでございまして、先ほど申しましたメディア五社につきましても、従来から東京マラソンの共催者として大会を支えていただいておりますので、そういったことがこれからも引き続くという限り、財団の中で理事会に入っていくと思いますが、将来につきましては、それはそのときの動向に従いまして判断されるべきだと思っております。

○畔上委員 理事に入って放映権を持ったら、特定のメディアだけが放映権を持つことになるんじゃないかという私は疑問を感じるんですけれども、次の質問に移りたいと思います。
 基本財産の積算根拠の話が先ほどありました。先ほどのご説明では、保険ではすべてのリスクがカバーできないと。保険が適用しない最悪のケースを考えたというお話でした。保険はかけているというご説明です。
 それでは、一体だれの、どのような損害は保険で対応するんでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在、組織委員会として加入しております保険の契約内容につきましては、先ほどご答弁申し上げましたとおり、情報公開の対象になっておりませんことから、お答えすることは控えさせていただきたいと思います。

○畔上委員 それは明らかにできないということですね。
 保険で何が対象となっているのか、それがわからないと。先ほどのご説明では、とにかく理事のメンバーも、契約の仕方も、決めるのもこれからだと。そして、今のご説明では、肝心かなめの基本財産の基本となる損害金、これも明らかにできないと。それで八億円出資してくださいというんであったら、私はこれは納得できないというふうに思うんです。やっぱり都民の貴重な税金なんですから、そういうところはきちんと明確にすべきだというふうに思うんです。
 そもそも、今回、一日のマラソン大会に十六億八千万かかったというのが、私は非常に問題だと思います。日本共産党は、東京マラソンそのものに反対しているわけでありません。ただ、大会経費は昨年度実績、今いったように十六億八千万と。どうしてこんなにかかるのかということが不思議で仕方ないんですね。二〇〇九年大会の収入、支出、この内訳と金額について具体的に示していただきたいと思います。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソン二〇〇九大会の大会収支についてでございますが、収入の合計は十七億一千二百万円であり、内訳は、協賛金等で十億九千三百万円、エキスポブース販売収入が一億五千二百万円、ランナーからの参加料三億五千六百万円、都補助金一億円などとなっております。
 一方、支出の合計は、本日お示しいたしました文教委員会要求資料にもございますとおり、合計で十六億八千三百万円であり、内訳としては、広報イベント費三億一千三百万円、安全対策費二億五千百万円、大会運営費八億七千五百万円、エントリー記録関係費一億二千五百万円、事務局関係費一億一千九百万円でございます。

○畔上委員 まず支出の問題なんですけれども、東京で行われるマラソンで、先ほども青梅マラソンのお話もありましたけれども、荒川市民マラソン、これも四十二・一九五キロの公認コースですが、二万人の人たちが参加していると。一般の参加費は五千円と。行政の負担は千三百万円、総経費で一億円余です。
 東京マラソンは、一・五倍ですよね、ランナーの数でいえば。三万五千人ということで一・五倍のランナー、そして都心での実施ということであっても、けた違いの経費だというふうに思うんです。
 東京マラソンは、エリートランナーが走るということですが、百人と。そのうち招待が三十四人と。先ほど決算の説明をいただきましたけれども、大ざっぱでわからないんですよね、本当に。都心を走る違いがあるということをおっしゃると思いますが、そのために必要な交通規制、この関係は東京都が一億円の支出をしているわけです。
 そのほかにも警察官が動員されているわけです。警察官の経費というのはその十六億円にも含まれていない。強いていえば、民間の警備員が五千人と。単純計算ですが、例えば一人二万円だとしても一億ということなんです。
 仮設トイレ、一千個弱ありましたけれども、あとICチップなど単価を調べて試算しても八千万ぐらいでいくと。
 たくさんのボランティアの人や提供品があったということは、インターネットで東京マラソンのホームページでもわかりました。しかし、とても十六億八千万、この根拠は見出せなかったんですね。
 では、歳入はどうか。歳入十七億のうち、先ほどのご説明では協賛金が十億だということですが、協賛金はだれからもらったものかということは不明なわけです。
 東京マラソンの二〇〇九大会でメディアの放映料の収入、これは一体幾らだったんでしょうか。また、何に使ったんでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 メディアの放映料収入は協賛金等収入の中に含まれておりまして、その使途は大会全体の運営経費として使用いたしました。

○畔上委員 今のご説明では、大会運営費の中身は全く不透明なわけですよ。
 東京マラソンでは、広告代理業務のほか、会場、コースの設営、それからスタッフの配備など運営も、大会経費の十六億八千万のほとんどを電通が請け負っていると聞いています。民間の契約の範囲だから詳細はわからないということなんですけれども、例えば、雑誌「東洋経済」では、都市型マラソンは立派なビジネスに育った、法人設立をそのように報道していました。「都政新報」にも、マラソンはほかの陸上競技と異なり、新聞社やテレビ局などがスポンサーとなり、イベントとして唯一収益を上げられる競技というふうに書いてありました。マーケティングの面から見て、東京マラソンは大いなる可能性を秘めているという指摘があちこちから出ているわけです。
 海外のマラソンのお話も先ほどありましたが、私も調べてみましたが、ロンドンマラソンの財政規模というのは十八億円と。純利益は幾らか。三億円です。海外の場合は法律など違うので一概に比較できませんけれども、こうした状況なわけです。
 本来、私は東京都がやるべき仕事というのは、都民が参加して感動できる、こういうマラソン大会にすることであって、スポーツビジネスでもうけを生み出す、そういう仕組みを支えるために八億円を出資する、こういうやり方は納得ができないんです。今、都がやるべきは、本当にこの間のオリンピック招致の名のもとにスポーツ振興の基本をゆがめてきた、このことへの反省と、根本的転換を図って都民の切実なスポーツ要求にこたえることだというふうに思うんです。
 昨年実施されたスポーツ・運動に関する世論調査では、公共スポーツ施設の利用時間帯の拡大、身近で利用できる施設数の増加が求められて、スポーツ振興のために必要なこととして、学校施設の整備、開放、そして子どもの体力向上に関する事業や、学校運動部活動の充実などが上位を占めていました。
 ことしの四月から未利用地の都有地の貸し付けはスタートしましたが、今のところ実績はありません。市区町村も視野に置いたスポーツ施設の計画的な整備計画をつくること、それから低廉な使用料で使いやすいスポーツ施設にすることなど、改善こそすべきだというふうに思います。都民本意のスポーツ振興策に抜本的な転換をすることなく、新たな局体制をつくって、都の莫大な出資によって東京マラソンの法人化を行うことは到底都民の合意は得られないというふうに思います。
 よって、八億円の出資の補正予算に対しては反対を表明して、質問を終わります。

○星委員 それでは、私からも私なりの視点で二点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 これまで四回東京マラソンが行われてきました。回を追うごとに本当にすばらしい大会になりまして、今や本当に都民に喜ばれる最大のスポーツイベントというふうになっているのは、私は否定しておりません。
 運営はこれまで実行委員会形式ということで行っておりますけれども、現在の東京マラソンの組織委員会、任意団体です。この構成はどうなっていますでしょうか。

○岸本東京マラソン事業担当部長 現在の組織委員会、任意団体でございますが、組織委員会は主催である東京都と日本陸連、それから共催となっておりますメディア各社、競技運営を担当いたします東京陸上競技協会、その他日本体育協会やJOCなどのスポーツ団体、経済団体、それから東京都医師会、東京都町会連合会や東京都商店街組合連合会などの地域団体等により構成されておりまして、委員の総数は四十名でございます。

○星委員 役員の方々の構成はわかりました。この事業を行ってきた組織委員会ですけれども、これは任意団体といっても、今お答えになったように、かなり公共的な団体からの代表による組織というふうになっていると思います。
 いうならば、そもそもそうそうたるメンバーの方たちが任意団体の役員ということになっているわけですけれども、団体が法人を設立していくといった極めて重要な話は、一般的には当該年度の役員会や総会などで事業方針などで示し、設立準備会などをつくり、そして設立されていくのが私は一般的ではないかなというふうに思うんですが、こういった流れの中では、今回の法人化は、私自身、非常に唐突な印象が否めないものなんです。
 四月二十三日のプレス発表が法人の設立準備会をつくっていきますというようなことならば理解できたんですけれども、まずその八億円の補正予算ということが出てきてしまったものですから、非常に急場こしらえの感を私は持っています。
 東京都は八億の出資金を補正で用意しますけれども、八千万円は陸連が出資することになっています。陸連の加盟団体の一つであります陸協、陸上競技協会の方々で、これは毎年東京マラソンで審判員や現地スタッフとして協力している方々に、私はこの法人化についてご意見を伺いに行ったんですけれども、財団設立そのものについて情報が浸透していないんですね。情報を持っていないんです。これには私は非常に驚きました。
 こういったことから、質問ですが、陸協を初め、町会、商店街、さらに多くのボランティアの方々が東京マラソンを支えています。これら今まで東京マラソンなど、多くの方々の協力なしには--今後の東京マラソンは成り立たないというふうに考えますけれども、これらの団体は、法人化後どのような位置づけになっていくのかお伺いをいたします。

○岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンの円滑な運営において、東京陸上競技協会や地域団体の果たす役割は極めて大きいものがあると認識しております。とりわけ東京陸協は、千名を超える審判員が大会当日の競技運営を支えております。
 法人化後は、東京マラソン財団の理事会が大会要項や予算、決算など東京マラソンの重要事項を決定することとなりますが、その理事会の構成は、現在、関係者で協議中でございますが、東京陸協や地域団体につきましては、引き続き理事として参加していただく方向で現在検討しております。
 今後もこれらの団体やボランティアと密接な連携を図り、大会に協力をいただくことで東京マラソンの安定的な運営とさらなる発展を図ってまいります。

○星委員 お答えいただきまして、諸外国のロンドンやボストンなどのマラソンですけれども、この運営主体は民間やNPOがやられているということ。これは非常に、私はうらやましいなと思うんですが、日本にはチャリティー法などの、いわゆるこういった民間団体、チャリティー団体に対しての寄附税制みたいなものがまだありませんので、日本で東京マラソンのような規模のことをやろうといったときに、現行では民間NPOでは足腰が弱いのが現実だということは私も十分理解するんですが、ただやっぱり、まさに国において公益法人などの見直しや行革の流れの中で、東京都も監理団体についてそれぞれ検証することが課題という今日的状況の中で、改めて行政主導で新しく法人をつくるということに対しては、私はちょっとまだ十分納得できていないところがありますので、今後もさらにさまざま調査して、検証していきたいというふうに思います。終わります。

○馬場委員 先ほど、島田委員からは多岐にわたり質問をさせていただきました。私は、今の発言者の皆さんのご意見等をお聞かせいただきましたので、少し意見を申し述べさせていただきたいというふうに思います。
 皆さんからもお話がありましたように、この間、四回実施されました東京マラソン、大変多くの皆さんに喜んでいただけている、その実績が三十一万人という応募者の数値に出ているというふうに私も思っております。
 この東京マラソンをどんな形で今後も継続し、さらに実のあるマラソンとしてやっていくかというところで、今回、財団への移行、法人化ということが提案されたのだというふうに理解しようとしているのですが、今、星副委員長からのお話にありましたように、なぜ今なのかということも含めて、私ども会派で相当な議論をさせていただきました。
 資料もたくさんいただき--まず、現状がどうなっているのかというようなことから入りまして、この四回の東京マラソン、さっきお名前が出ましたけれども、民間の業者さんに委託をし、四回をやってこられたと。
 今後、どういう形で続けたらいいのかと。少なくとも、今までの実行委員会の皆さんから今回提案されていることが出てきたのではないというのが、今の星副委員長等の質問から思わざるを得ないのですが、都がこれから責任を持ってやっていきたいという思いと、それから法人化という出資の八億八千万も含めて、これが妥当なのかどうかということを検討しているわけですが、費用対効果、民間に契約をし、先ほどのお話にもありました共催者、協賛金等というふうになっています民間業者が--収入の額を保障し、そして、逆に支出の方については代理店契約をして、すべて民間業者さんにその収入に見合う金額でこの大会が催されてきたと。
 こうした形も含めて、このノウハウを引き継いでこれからは財団がやっていくんだということなんですが、そもそも何度も出ましたこの八億の出資についても、本当に必要なのかというようなところがまだひとつ私も納得しておりません。
 当初から、私どもも、保険で対応できない部分の不慮の問題、これはやはり都がきちんと保障していけばいいのではないか。つまり、保険で対応できないような重大なというか、何といったらいいんでしょうか、そうした事柄について、出資金という形で財団に出すという理由は、やはり私は納得しておりません。
 また、もう一方で、三十一万人すべてが走れるわけではないので、この運営、大会をもっと多彩な事業をふやしていくというふうにおっしゃっていますが、一方では、運営費の削減というのをしていくと。つまり事業拡大と運営費の削減というこの大きな課題をしょってこれからやっていかなければならない。そうした課題等が本当に、この四回の民間に委託をする形で行ってきた東京マラソンを法人化することによって、そのノウハウが引き継いでいかれる、また、これからも大会規模を健全にやっていくという保障にはどうしても受けとめられません。
 そういう意味では、これからの財団運営について、もう少ししっかりと検討をさせていただきたいというふうに思っております。

○大西委員長 ほかにご発言はございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化スポーツ局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十八分散会

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