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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十七号

平成二十一年十二月十日(木曜日)
第三委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長大西さとる君
副委員長星 ひろ子君
副委員長村上 英子君
理事岡田眞理子君
理事谷村 孝彦君
理事馬場 裕子君
畔上三和子君
遠藤  守君
島田 幸成君
滝沢 景一君
遠藤  衛君
古賀 俊昭君
大津 浩子君
服部ゆくお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長秋山 俊行君
総務部長小林  清君
広報広聴部長石原 清次君
都民生活部長平林 宣広君
消費生活部長清宮眞知子君
私学部長小笠原広樹君
文化振興部長桃原慎一郎君
スポーツ振興部長安藤 英二君
東京マラソン事業担当部長岸本 良一君
参事高橋  博君
参事萩原まき子君
参事藤井 秀之君
参事板垣 一典君
教育庁教育長大原 正行君
次長総務部長事務取扱松田 芳和君
理事岩佐 哲男君
都立学校教育部長森口  純君
地域教育支援部長松山 英幸君
指導部長高野 敬三君
人事部長直原  裕君
福利厚生部長谷島 明彦君
教職員服務・特命担当部長岡崎 義隆君
参事中島  毅君
参事前田  哲君
参事高畑 崇久君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 教育庁関係
契約議案の調査
・第百七十六号議案 都立小金井地区科学技術高等学校(仮称)(二十一)改築工事請負契約
・第百七十七号議案 都立江戸川特別支援学校(二十一)校舎改修工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百五十七号議案 学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・第百五十八号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第百五十九号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
 生活文化スポーツ局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百四十七号議案 平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 生活文化スポーツ局所管分
・第百五十六号議案 東京都高等学校等生徒修学支援基金条例
・第百八十五号議案 東京都収入証紙条例を廃止する条例の施行に伴う旅券の申請受理及び交付等に係る事務委託の変更及び規約の一部の変更について

○大西委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大西委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及び生活文化スポーツ局関係の付託議案の審査並びに教育庁関係の契約議案の調査を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は、財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十一年十二月九日
東京都議会議長 田中  良
文教委員長 大西さとる殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百七十六号議案 都立小金井地区科学技術高等学校(仮称)(二十一)改築工事請負契約
第百七十七号議案 都立江戸川特別支援学校(二十一)校舎改修工事請負契約
2 提出期限 平成二十一年十二月十一日(金)

○大西委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百七十六号議案及び第百七十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○畔上委員 第百七十七号議案の都立江戸川特別支援学校の校舎改修工事請負契約について質問をしたいと思います。
 この案件は、改修工事の請負契約ということで賛成はいたしますが、幾つか再検討を求める立場で質問したいと思います。
 江戸川特別支援学校は肢体不自由の子どもたちの学校で、平成二十六年度に隣の知的の小岩特別支援学校と統合して、知肢の併置の学校ということになるわけです。
 我が党は、併置校での大規模化は教職員の配置問題、それから、大規模化による子どもたちの負担の問題などを指摘しまして、計画の見直し、再検討を求めてまいりましたが、今回の契約は、知肢併置校の肢体不自由児学校分の改修となっております。
 併置校となる小岩特別支援学校と江戸川特別支援学校の現在の生徒数は、小岩が百二十五名、江戸川は百六十七名と伺っていますが、併置校となると、初年度は知的障害の子が何名で、肢体不自由の子が何名になるんでしょうか。

○前田参事 開校年度の平成二十六年度には、肢体不自由教育部門で百七十名程度、知的障害教育部門で二百三十名程度の児童生徒数を想定してございます。
 なお、翌平成二十七年度の東部地区学園特別支援学校(仮称)の開校により、江戸川地区特別支援学校(仮称)の通学区域を一部変更する予定でございまして、在籍児童生徒数は減少すると考えてございます。

○畔上委員 今のご説明だと四百名という大規模な学校になるわけです。
 二十七年度は、葛飾に東部地区学園特別支援学校、仮称ですけれども、できるから、もっと少なくなりますという今説明なんですけれども、それでも二百三十人の、あと百十人ということで三百四十人という大規模な学校になるわけです。しかも、白鷺の知的障害の中学部も入ってくることになるわけですから、江戸川の小学校、中学校の知的と肢体不自由の特別支援学校はここ一校だけというふうになるわけですね。六十万の人口の江戸川区、ここに一カ所というのは、私は余りにも子どもたちに負担だというふうに思うんです。
 現在も、臨海、葛西方面から通っている子どもたちは、七十分から八十分かかっているという状況があります。また、小岩につきましても、そもそも六十人の想定でつくった学校ということなのに、既に生徒も倍になっているということで、教室も半分に分けて使っているのが現状です。併置校となると、さらに学級数がふえて、両者で八十一学級三百四十人ということになるわけです。
 今度の改修では、江戸川の教室数は変わるのかというふうに伺ったら、ほとんど変わらないということなんですね。そうしますと、変わらないということになると、隣の校庭に五十一の教室の学校をつくることになるわけです。
 そういう点で、私は、併置校にすること自体にやっぱり矛盾がある、問題だというふうにいわざるを得ないんです。やっぱりそれぞれ独立した学校として改修をする。そして、葛西臨海地域に特別支援学校を新設するというふうにすべきだと思うんです。
 葛西臨海地域、南部地域に特別支援学校をぜひつくってほしいという声も私どものところにも寄せられていますし、また、教育庁の方にもそういった声が上がっていると思うんですけれども、私はその声にこたえるべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○前田参事 都教育委員会では、各障害種別の学校数や在籍数の増減、地域的なバランスなどに配慮しながら、全都的な視点から学校の適正な規模と配置を進めているところでございます。

○畔上委員 先ほどもいいましたが、六十万という人口がある江戸川区に一カ所ということでいいというのは、やっぱり私は無理があるんだというふうに思うんです。
 保護者などの意見も十分に聞いていただいて、第三次計画を検討する際に、ぜひ葛西臨海地域の新設を検討していただきたいと。これは強く求めたいと思います。
 それから、葛飾の東部地区学園特別支援学校(仮称)は、その後に開校ということになるわけですけれども、東部より、その新しい学校よりも江戸川の方が近い葛飾の子どもたちもいるというふうに伺っていますが、江戸川を選択できるように学区域を、子どもの負担を考えて柔軟に対応すべきだというふうに思うんですが、その点、どう考えていらっしゃるでしょうか。

○前田参事 通学区域につきましては、児童生徒の居住状況や道路等の交通状況などを勘案し、設定してまいります。

○畔上委員 ぜひ保護者のご意見もよく聞いて、柔軟な対応を求めたいと思います。
 それから、今回の改修工事には寄宿舎が入っていませんが、なぜでしょうか。

○前田参事 寄宿舎につきましては、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画の中で、平成二十二年度末に閉舎することとしておりまして、今回の工事案件の範囲外としたものでございます。

○畔上委員 保護者の皆さんなどからは、寄宿舎の廃止はしないでもらいたいという声が寄せられております。前々回の委員会でも私は寄宿舎問題を取り上げて、存続を求めてきましたけれども、やはりこれも第三次計画の中で、改めて寄宿舎の役割について議論をしていただいて、存続すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 最後に伺いたいんですが、既に、現地に行ってきましたら、体育館の改修工事、それから、仮校舎の建設工事がもう行われておりましたが、住民の方々に意見を伺いましたら、この工事に関して地元住民からは、今回の契約に係る工事と今後の江戸川の地区特別支援学校の工事も合わせると七年もかかる。七年間は工事が長過ぎると。交通の安全等、本当に大丈夫なのだろうかという声や、あと小岩のプレハブ校舎で日陰になるなどの苦情や意見も伺ってまいりました。住民に十分説明されているのかどうか。
 それから、都教委は地域住民の声をしっかり聞いて、適切に対応されているのかどうか、その点を伺います。

○前田参事 地域住民の方々には、平成二十一年三月に住民説明を行い、ご意見等をいただいているところでございます。
 今後も工事の進捗に応じて、適時、住民の方への説明会を実施し、ご理解を得られるよう努めてまいります。

○畔上委員 現場の学校の関係者の方からも、先々どういうふうになるのかなかなか見えない、きちんとした説明がないと、現場からもそういった声が上がっております。
 地域住民の交通問題などの不安に対する適切な対応を講じていただくとともに、やっぱり住民や現場の皆さんの意見を十分に聞いて、私はしっかり対応していただきたいと思います。
 そのことを申し上げて質問を終わりたいと思います。

○大西委員長 ほかに発言はございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大西委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百五十七号議案から第百五十九号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。

○大西委員長 これより生活文化スポーツ局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百四十七号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、生活文化スポーツ局所管分、第百五十六号議案及び第百八十五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○大津委員 消費者行政活性化基金事業についてお伺いをいたします。
 今回の基金は、地方の消費生活行政に国が初めて資金を出すということで、緊急の経済危機対策の一環でもある効果を上げるべき重要な政策と考えます。
 まず、東京都の消費者行政活性化基金事業の基金総額とその事業年数を伺うとともに、今回の基金の積み増しは、特に何に重点を置いて活用していくのか、お伺いをいたします。

○清宮消費生活部長 東京都消費者行政活性化基金は、平成二十年度末に国の交付金を受けて七億円を積み立て、今回の国の交付金五億円を上積みし、総額で十二億円とするものでございます。
 この基金を活用する事業期間は、平成二十一年度から二十三年度までの三年間です。
 また、この基金は、国の要綱、要領におきまして、消費生活センター機能強化事業やオリジナル事業など十二項目の事業メニューが定められており、都及び区市町村は、この事業メニューに沿って事業を実施いたします。
 今回の基金の上積みについては、主として区市町村における消費生活センターの機能強化や相談体制の充実に関する事業に活用していくものです。

○大津委員 主に消費生活センター機能強化事業が含まれているということでございます。
 そこで、東京都の消費センターを初め、区市町村の消費生活相談窓口がたくさんあるわけでございますが、ここ十年ぐらいの中で相談内容や相談件数の推移はどのようになってきたのか。また、最近の相談内容の特徴などをあわせてお伺いをいたします。

○清宮消費生活部長 都内の消費生活センターに寄せられました平成二十年度の相談件数は十二万五千二百八十一件で、うち東京都の消費生活総合センターには三万五千二百七十九件、区市町村には九万二件となってございます。
 相談状況の推移を見ますと、区市町村への相談が大きく増加しておりまして、ここ数年は都の相談件数のおよそ二・五倍となっています。
 相談内容の特徴といたしましては、高齢者被害に関するものが多く、インターネット利用に伴うトラブルや投資に関する相談が増加し、被害額も高額化してございます。
 最近は、厳しい経済環境の中で就職の不安につけ込み、高額な英会話教室など、強引に勧誘して契約させるようなトラブルなども目立っているところでございます。

○大津委員 昨年のリーマンショック以来、景気が悪化しまして、失業や弱みにつけ込んだトラブルや、また、どうしてもだまされやすい高齢者の相談がふえていることがわかりました。こうした消費生活相談にも、このような社会経済情勢が反映されていると考えられます。
 また、区市町村への相談がふえているということについてですが、そこで、さらに区市町村の相談機能の充実についてはどのように対応していくのか。また、今年度の歳出予算に計上されている二千三百万円はどのように活用されていくのか、あわせて伺います。

○清宮消費生活部長 東京都は基金の活用につきまして、区市町村の相談機能を充実させるよう働きかけているところであり、今回の二千三百万余円の補正額につきましても、区市町村において消費生活センター内の相談コーナーを改修するなど、都民が相談しやすい環境整備などに活用するものでございます。

○大津委員 消費生活相談に関して、社会経済の状況やいろいろな事情を反映しました事業が大切であるかと存じます。
 東京都は今年度四千万円を計上していますが、具体的な事業例としてはどのようなものがあるのか、お伺いをいたします。

○清宮消費生活部長 東京都事業の四千万円の活用についてでございますが、具体的には、高齢者世帯などに配布する悪質商法お断りシールの作成や、弁護士、形成外科、美容外科医の協力を得て実施します特別相談、消費者トラブル・美容一一〇番などを行っています。
 なお、今ご紹介いたしました消費者トラブル・美容一一〇番は、本日九時から二日間で開催しているところでございまして、美容クリニックでの契約トラブルなどについて相談を受けているところでございます。

○大津委員 また、この消費者トラブル・美容一一〇番の結果も、わかりましたときにはぜひ教えていただきたいと思います。
 さて、本年九月に消費者庁が設置をされました。国、都、区市町村と縦、横とさらに充実していくことを望んでおります。
 そこで、東京都と区市町村の役割、また、国との連携関係について、どのように動いていくのかなどについてお伺いをします。

○清宮消費生活部長 区市町村は身近な消費生活相談に対応し、東京都は消費者相談のうち、高度専門的な相談に対応しています。
 また、都は消費者情報を幅広く収集、分析しまして、必要に応じて国や事業者団体などに対策を求めるなど、消費者被害の未然防止、拡大防止を図っています。例えば、先日発表いたしましたが、子どもに対するライターの安全対策につきましては、消費者庁及び経済産業省に要望するとともに、喫煙具の業界団体等に対しまして、販売方法等に関する配慮が十分なされるよう要望を行いました。

○大津委員 少し前であれば、火の用心、マッチ一本火事の元といっておりましたが、便利になるにつけ、マッチからライターへと変化をしてきているわけであります。
 ライターといいますと、聞くところによれば、国民一人当たりの年間の所有数に換算すると、一人五個から六個も持っている計算になります。例えば、家の中でも仏壇の上にライターが置いてあったり、また、それらをいじった子どもたちが火災を起こして亡くなる事故が起きたりなど、身の回りの生活の中で、本当に危険な目にさらされているという現状があります。
 今回の五億円は、国の経済危機対策の一環であり、無駄なく有効に生かしていく基金事業と考えておりますので、このように、今回ライターに対しては、国の方に働きかけて、迅速な決断をされたということは非常に高く評価をさせていただいております。
 生活の中で起きる事故から都民の命と安全をこれからも全力で守っていただきますようお願いを申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。

○村上委員 私からは何点かお尋ねをさせていただきます。
 まず最初に、私立高校生の負担軽減については、前回の文教委員会での私の質疑を通して、昨今の経済状況により、特別奨学金や育英資金などの実績が増加傾向にある中で、都が現在行っているさまざまな施策が有効に機能し、多くの生徒、保護者に適切な対応がなされているということがわかりました。
 一点、確認の意味で質問をいたします。
 今回提案されている東京都高等学校等生徒修学支援基金は、経済的理由により修学困難な高校生などの教育機会の確保に資することを目的としており、対象となる事業の内容は、ある程度各都道府県に任せられていると聞いています。
 場合によっては基金を活用して、既存の事業についても、例えば、補助単価の増額や補助要件の新設などの余地があるのではないかと思いますが、この点についてはどのように考えているのか、お伺いいたします。

○小笠原私学部長 ご指摘のとおり、今回の基金では、既存事業における対象人員の規模増のほか、特別奨学金については、一定の条件のもとで補助単価の増額や補助要件の新設も対象となっておりますが、今回の補正予算では、まずは喫緊の課題である対象人員の規模増に的確に対応する内容としております。
 現在、国において高校授業料の実質無償化が検討されておりますが、いまだ制度の内容が固まっておらず、その内容次第では、都の特別奨学金の制度設計において重大な影響を及ぼす可能性があり、規模増以外の補助単価の増額や補助要件の新設は、検討が困難な状況にあります。
 したがいまして、さらなる充実策につきましては、基金の活用も含め、国の制度が確定したところで検討したいと考えております。

○村上委員 今回の補正予算は、経済的理由により修学困難な高校生などの教育機会をより確実に確保するとともに、その財源は国が都道府県に対し、必要な経費を交付金として交付すること。また、今の答弁によりまして、今後の展開も示されたことですので、私としては今回の議案に賛成するものであります。
 振り返ってみれば、この基金の設置は、本年五月に成立いたし、国の経済危機対策のための補正予算に基づくものであります。当時の国の施策は、まことに的を射た施策であったということがいえると思います。
 特別奨学金については、一昨日、我が党の服部議員が代表質問において、今後どのような考え方で保護者負担軽減を実施していくのかと伺いましたのに対し、局長からは、現行の特別奨学金制度が果たしているセーフティーネットの機会をより一層高め、保護者負担の軽減に向けて取り組んでいくとの前向きなご答弁をいただきました。
 そこで伺いますが、セーフティーネットの機能をより一層高めるということは、具体的にどのようなことなのでしょうか、お伺いさせていただきます。

○小笠原私学部長 現行の特別奨学金制度は、一定所得以下の保護者を対象に、所得に応じて都立と私立の高校授業料の差の一部を補助するものでございまして、具体的には、生活保護世帯には公私格差の三分の二、住民税非課税または均等割のみの世帯には二分の一、所得が一定基準以下の世帯には三分の一に相当する額を補助しております。
 国において、一定額を一律支給するなどの新たな就学支援金制度の導入が検討されているところでもあり、都といたしましては、効果的な修学支援の観点から、先ほどのような世帯の負担がより軽減されるような方策を考えてまいります。

○村上委員 ただいま、保護者負担軽減についての考え方をお聞きいたしましたが、この際、住民税が非課税や均等割のみ課税よりも低い所得の世帯については、授業料に対する保護者の自己負担がなくなるような特段の配慮がされるよう要望しておきたいと思います。
 ところで、国における高校授業料の実質無償化の動きはどうなっているのでしょうか。その財源について、当初は国の責任で交付金として全額措置するといっていました。ところが、先日、財務副大臣が、既に地方独自に授業料減免への対策が講じられていることなどを挙げて、地方負担の導入を主張したと報道されております。
 また、文科省は、就学支援金を受けてもなお授業料が残る場合の対応として、地方交付税による措置を総務省に要望しています。一昨日の都議会において、高校授業料の実質無償化については、公立、私立高校合わせてその所要額を全額負担した場合、都の負担額はおよそ五百億円程度と試算されることが明らかになりました。
 仮に所要額全額を都が負担した場合、私立高校分はどのくらいになるのか、お伺いいたします。
 またあわせて、国における高校授業料の実質無償化のための就学支援金についても説明していただきたいと思います。

○小笠原私学部長 国における高校授業料の実質無償化のための就学支援金についてでございますが、国公立高校生の世帯に対しましては、一律十一万八千八百円の就学支援金を家庭の状況にかかわらず助成し、実質的に授業料を無料にするとともに、私立高校生等のいる家庭に対しましても、同等額の一律十一万八千八百円を、年収五百万円未満の世帯に対しましては、その倍額の二十三万七千六百円を助成し、世帯の教育費負担を軽減するものでございます。
 仮に、所要額全額を都が負担した場合、私立高校分はどのくらいになるのかとのお尋ねについてでございますが、私立高校分について、仮に幾つかの前提を置いて試算いたしますと、全額都が負担した場合のおおよその額として、就学支援金の一律分の対象者が約十七万人で約二百億円、年収五百万円未満世帯の額が倍となる対象者が約二万人で約三十億円、合計で約二百三十億円となります。
 さらに、副委員長お話しの文部科学省が総務省に地方交付税措置を要望している分として約三十億円があり、合わせて約二百六十億円と試算しております。

○村上委員 二百六十億円というと、今回の基金の五倍以上となります。また、地方交付税として措置される分は、都が不交付団体のため、全く実質的な財源措置となっていません。国の検討の結果次第では、東京都の行財政運営に深刻な影響を与えることが懸念されます。
 そもそもこれは民主党政権がみずからのマニフェストで上げた制度の創設であり、地方負担の導入や地方交付税などで財源措置するものではありません。ぜひこの点についてはご理解をいただきたいと思います。
 またもう一点、来年四月から導入するということであれば、国は速やかにその内容を決定するべきだと思います。
 また次に、幼稚園の就園奨励費補助の補助単価見直しについてですけれども、そもそもこの制度は、保護者の所得状況に応じて経済的負担を軽減することを目的とし、保育料などの軽減する事業を実施している地方公共団体に対して、国が所要の経費の一部を補助するという制度です。
 就園奨励費の補助単価の見直しは、昨今の家庭状況を考えると、すべての世帯において負担増とならないように、これも国において配慮するべきだと考えます。
 以上のことを踏まえ、首都東京の自治を預かる都議会としては、都民生活に大きな影響を与えるこのような問題については、国に対してきちんとした形で意思表示するべきだと意見を表明し、この質問については終わらせていただきます。
 次に、消費者行政活性化基金の補正予算についてお伺いいたします。
 この基金については、本年三月の基金設置に関する本委員会の審議において、私は住民に身近な区市町村の消費生活行政が重要であるということから、区市町村の取り組みに積極的に活用すべきであると主張いたしました。都は、区市町村に重点的に配分していくとのご答弁をいただきました。
 今回は前回の質疑も踏まえまして、その後の状況を中心に幾つか質問をさせていただきます。
 この基金は、当初、例えば事業メニューごとに上限額が定められるなど、幾つかの制約があり、区市町村の現場からもう少し使いやすくしてほしいとの声があったと伺っております。
 今回、国は補正に際して、交付金の運用方法を一部変更したと聞いておりますが、どのように改善されたのか。また、こうした結果、区市町村の相談窓口はどのように拡充されたのか、具体的にお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 基金の仕組みについてでございますが、当初、毎年度の事業メニューごとに取り崩し限度額が設けられ、また、相談員の人件費に充当できないなどの制約がございました。このため、東京都は国に働きかけ、改善を要望してまいりました。
 今回、基金の活用につきましては、相談窓口の機能強化だけではなく、特定商取引法による処分などの法執行部門の強化を含む消費者行政全般に拡充され、また、事業メニューごとの限度額が撤廃されるなど、改善されたところでございます。
 区市町村の相談窓口の拡充についてでございますが、大島町で本年十月から月一回、新たに相談窓口が開設されたほか、相談日や相談時間をふやしたところが一区五市ございます。また、相談員を増員したところが四区四市ございまして、これらはいずれも二十一年度でございますが、区市町村の取り組みは着実に進んでいるところでございます。

○村上委員 区市町村の相談窓口が充実してきているということはわかりました。また、今、ご答弁の中で、大島町、本年十月から月一回始まったということで、川島先生も多分お喜びのことだろうと思っております。
 今日、消費者を取り巻く状況は、高齢者をねらった悪質商法による被害が依然として深刻であり、食の不安や偽装表示など、さまざまな課題が山積しています。区市町村においては、相談窓口の強化にとどまることなく、基金を契機として、それぞれの地域の課題やテーマに合わせ、新しい手法に取り組んでいくことも重要ではないかと考えます。
 このため、そうした観点から、都としても働きかけていくべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 区市町村が基金を活用して、地域の実情を踏まえ、それぞれの工夫を凝らしながら、きめ細かく対応していくことは重要であると認識しています。
 こうした取り組みの例といたしまして、相談員が高齢者の自宅を訪問して消費生活相談を行う出前相談、そういったものや、食品などに関する専門家を消費生活センターに配置しまして、食の安全に関する相談対応を行うなど、基金を活用して、これまでにない新しい取り組みが進められています。
 今後は、こうした新しい取り組みがさらに広がるよう、積極的に働きかけてまいります。

○村上委員 今回の基金の導入は、単に国からの新たな財源として直接活用することにとどまらず、これを契機としてさまざまな工夫を凝らし、新しい発想や考え方のもと、施策を前進させていく絶好のチャンスでもあります。ぜひ区市町村は知恵を絞って、地域における課題を解決してほしいと思います。
 一方、都としても、新しい切り口から消費生活行政に取り組んでいくことが必要です。例えば、都には特商法や東京都消費生活条例に基づく法執行の権限がありますが、悪質事業者に対する取り締まりとともに、この基金を契機に、事業者全体に対して消費者被害の防止に向けた方策を促すなど、効果的な事業展開がさらに一層望まれるところです。ご所見を伺います。

○清宮消費生活部長 東京都は、これまでも先駆的な取り組みを行ってきたところでございますが、基金を契機に新しい手法を取り入れながら、さらに施策を展開してまいります。
 具体例としまして、大都市に特徴的な若者の消費者被害を防止するために、今年度、この基金を活用しまして、フリーペーパーに注意喚起を促す広告を掲載しましたが、今後もこうした新たな普及啓発の手法などについて検討してまいります。また、あわせて、ご指摘のように悪質事業者に対する取り締まりとともに、今後は事業者団体などに対しまして、消費者被害の防止に向けた働きかけを行うなど、新たな取り組み方策を検討してまいります。

○村上委員 消費者行政活性化基金は、全国レベルで見れば、地方における消費生活相談の体制などがまだまだ立ちおくれているため、国がその強化に向けて支援していくためのものです。
 我が党は、消費者庁の創設とともに、地方における消費生活行政の充実を推進してまいりました。都内の区市町村は既に積極的に消費生活行政を進めてきたところが多いと思いますが、基金を活用して先進的に施策を展開している自治体には一層の前進を、これから一段と充実しようという自治体にも着実な成果を期待したいと思います。
 このようにして、都における消費生活行政が総体として、より一層強化され、都民の安心・安全がしっかり確保されることを期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○谷村委員 それでは、第百四十七号議案、平成二十一年度東京都一般会計補正予算中、生活文化スポーツ局所管分に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。
 私ども公明党は、かねてより消費生活行政の充実を強く推進し、本年九月にはようやく消費者庁が発足をいたしましたが、消費生活行政は身近な相談窓口など基礎的自治体の役割が大変大きく、市区町村の取り組みが重視されるべきであると考えます。また、市区町村と一口でいいましても、規模の大小の違いもありますので、取り組みにはばらつきが出るのは仕方のない面もあると思います。
 こうした中で、都民の皆様にとりましては、インターネット、あるいは通信販売、あるいはクレジットカードによる被害も多い時代ですから、手軽で便利な反面、どこに住んでいても安心して消費生活を送ることができなければならないと思います。
 このため、私は六月の本委員会におきましても、都は広域的役割を担う立場から、市区町村に対して積極的に支援をしていくべきであると申し上げさせていただきました。
 こうした都の広域的な役割を踏まえ、五億円の補正を含めた十二億円の基金を活用して、都みずからこの三年間でどのような事業に取り組んでいかれるのか、具体的にお伺いをしたいと思います。

○清宮消費生活部長 この基金の活用につきましては、市区町村に重点的に基金を配分するとともに、都民が安心して消費生活を送ることができるよう、東京都は広域的な観点から、必要な事業に積極的に取り組んでまいります。
 具体的には、市区町村における相談機能強化の支援に向けて、新たに相談員のレベルアップのための研修を実施するほか、相談対応に必要な情報などを的確に提供する消費生活相談支援サイトなどの一層の充実を図ってまいります。また、消費者被害を未然に防止するための普及啓発とともに、学校における小中学生の消費者教育の推進にも取り組んでまいります。

○谷村委員 市区町村、特に市町村への消費生活相談に対する支援につきましては、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、それとともに、消費者被害に遭わないように、まただまされないように、一人一人の消費者が悪質な犯罪に対する力をつけていくことも大切なことであります。そのためには、ただいまご答弁ありましたような小中学生の段階から、学校において消費者問題を学ぶことが重要であると思います。
 特に金銭感覚というのは、子どものころから身につけていかないと、気がつけば大変な事態になっているということも多いわけであります。もちろん、家庭教育も大事であることは申し上げるまでもありませんが、そこでまずお伺いしますが、都は先ごろ、世田谷区のある小学校でお金について学ぶ消費者教育を行ったと伺っております。これはどのような取り組みになっているのでしょうか。具体的な内容についてお尋ねをいたします。

○清宮消費生活部長 理事のご指摘のように、早い時期から発達段階に応じて金融経済に関する知識を身につけていくことが重要と考えています。
 このため、弁護士会、日銀の金融広報委員会等関係団体の協力を得まして、小中学生向けの教材を開発いたしました。
 今年度はこれまでに、世田谷区のほか、八王子市、新宿区及び足立区の小中学校八校で、市と区との連携のもとに、この教材を活用した授業を行うモデル事業を実施いたしました。生徒たちが真剣に取り組んでいる姿はマスコミでも取り上げられたところでございます。

○谷村委員 先ほどご紹介いただきました件につきましては、私どもの公明新聞でも大変大きく取り上げさせていただいておりまして、お金ってなあにという見出しで、小中学校で消費者教育、東京都が全国に先行し実施、子どものころから金銭感覚を養い多重債務の未然防止へということで、大きな写真とともに取り上げさせていただいたところでございます。
 また、具体的な教材となるものも拝見させていただきました。お金ってなあにということから始まって、お小遣いの使い方で、今月のお小遣い帳をつけてみようとか、もっと知りたい、これ何だろうという、キャッシュカードとかクレジットカードとか、非常にお子様の目線で、小学生の目線でつくっていると思います。
 そしてまた、契約って何だろうということでクイズ形式になったりしていて、非常に関心を引くようなものが書かれておりますし、裏面には、最後にはトラブルに遭ったと思ったときに消費生活センター等へということで、その連絡先を保護者向けにつくられておりまして、大変すばらしくできているものだと思います。
 今回は四つの市、区の小中学校で消費者教育のモデル事業を行ったとのことでございますが、学習指導要領が改訂され、小学校では平成二十三年度から、中学校では平成二十四年度から、消費者教育をより重視した学習が行われることとなりますが、今回の都の取り組みはそれを先取りしたものであり、大変有意義なものであると考えます。
 今後、基金を活用して小中学生向けに開発したこの教材を都内の小中学校で広く役立てるようにするなど、モデル事業の成果の普及に取り組むべきと考えますが、ご所見をお伺いしたいと思います。

○清宮消費生活部長 現在実施していますモデル事業は、消費者被害を防止するには早い時期からの消費者教育が必要であることから、教育現場の参考となるように取り組んでいるものでございます。モデル事業につきましては、来年度以降、学校数をふやし、実施結果を毎年度検証しながら、平成二十三年度まで実施する予定でございます。
 ご指摘のように、モデル事業で開発しました教材等、事業の成果につきましては、今後、基金を活用し、広く都内の小中学校で生かされるよう検討していきたいと考えます。

○谷村委員 先ほども拝見いたしましたこの教材、多重債務問題対策協議会がつくられて、子どものころに金銭感覚を養ってもらい、多重債務を未然に防ごうという、クレジットカードとか電子マネーとか、そういう時代にあって、金銭の感覚がない中で生きていくというのは、ある面、非常に恐ろしい時代にも入っているわけでございます。便利な反面のマイナス面もあるわけでございまして、こうした社会人として生きていくためには、消費者教育など現実の社会生活に関する基本的な教育が大変重要であると考えます。
 また、さまざまな情報があふれている今日、残念ながら、社会的経験が浅い若い人たちの消費者被害が後を絶たないわけであります。学校教育に限らず、若者の消費者被害の防止に向けても効果的な事業が展開されるよう要望します。
 今回の基金は、都民が安全で安心できる消費生活の実現に向けて、一層の施策の充実のために有効に活用すべきものであると考えます。基金は、ご答弁いただきましたけれども、三年間の時限的なものではありますが、これを契機に、次代を担う児童生徒、そして若い人たちが賢い消費者として力をつけていただき、悪質商法とかにだまされない、消費トラブルに巻き込まれない、よりよい消費社会の実現に結びつくことを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○畔上委員 私からは、高校生の修学支援基金事業について伺いたいと思います。
 先ほどの村上副委員長のご答弁の中で、基金の中心的な使い道は、私立高校の授業料補助の規模増、それから、育英資金の規模増の対応だということだったんですが、その両者の昨年度と今年度の規模がどのぐらい変わっているのか、ふえているのか、その点をまず伺います。

○小笠原私学部長 特別奨学金の補助対象者は、平成二十年度の実績二万九千四百七十七人に対しまして、今年度は九月末現在で三万二千七百二十九人でございます。また、育英資金の一般募集の新規貸付者は、二十年度実績千四百六十二人に対しまして、二十一年度は千九百七人でございます。

○畔上委員 非常にふえているということがわかりました。ことしの春は、経済的な理由で私学に行けない子が都立に殺到して、私たちも日本共産党として緊急対策も求めてまいりました。授業料補助も育英資金も受給者が大幅にふえていることは、やっぱり子どもたちの中に経済的な困難さが広がっているということを、私は改めて裏づけているものだというふうに思います。いずれも予算の範囲内での対応ということではなくて、やはり希望増にしっかり対応するということは重要なことだというふうに思っております。
 そして、先ほどの質問のご答弁の中で、国のこの基金事業については、補助単価の増額や制度の新設にも使えるというお話がありましたが、私は、特に私立の場合なんですけれども、施設費や教材費、そういう授業料以外の納付金や修学旅行、それから通学費の負担が非常に重いと。しかしながら、今のところ、東京都にはこういうものに対応する補助制度というのがないという点では、今回の基金事業は、具体的に伺いたいんですが、こうした費用を補助対象にすることができるのでしょうか。

○小笠原私学部長 文部科学省によりますと、実質的に授業料と同等とみなすことができる納付金に係る減免補助も対象とし、この同等とみなす納付金とは、例えば、授業料の納付にあわせて納付を求められる施設整備費等が考えられるとのことでございます。

○畔上委員 となると、施設整備費もこの補助対象となるということですね。
 来年度から高校無償化といわれている国の制度化がどうなるか、幾らお金を出してもらえるかわからない状況と先ほどもお話しありましたが、こういう中で、東京都が新しい制度をどうするかと定めること自身の大変さというのは私も理解しておりますが、しかし、国は緊急対策ということでこの六月に補正を組んだことでありますし、また、この基金を活用して、本当に今、大変な子どもたちに一刻も早く支援するということが私は非常に重要だというふうに考えるんです。
 新聞報道では、深刻なこの不況のもとで、この秋の私立高校の学費の滞納は前年度の一・五倍になっているというふうに報道されておりました。
 それで、この秋に私学の先生の組合が行った調査では、回答を寄せてくれたという八十五の学園の八割以上に学費の滞納者がいたと。そして、その理由として、保護者の給与の減額、リストラ、失業、自営業者の方で経営困難や事業の失敗、それから、保護者が病気や入院で収入が減ったといったことなどが書かれておりまして、本当にどれも深刻で、短期間で好転が見込まれるというものはないんです。見込まれないものばかりなんですね。
 そういう点では、今、このまま滞納の月数がかさめばかさむほど、来年度末には退学に追い込まれてしまう、そういう生徒がたくさん出てくるんではないかというふうに私は非常に危惧しております。そういう点では、この緊急対策、ぜひこの基金を活用すべきだというふうに思うんです。
 また、年が明けると入試も始まってくるわけです。私学に行きたいけど、お金の都合で、親に負担をかけたくないから、都立一本でいくんだといった、私学を受けないという生徒が去年もたくさんいましたが、ことしもまたたくさん出てくるんじゃないかというふうに思います。
 そういう点では、私は、国の決定を待たずに、緊急策を講じて、本当に子どもたちが安心して学べる環境をつくってあげる。このことが、今、非常に東京都に求められていて、補助の上乗せや施設費の補助を緊急に行うように強く求めたいというふうに思います。
 それから、授業料の補助としては、特別奨学金のほかに、学校に対する経常費補助として行っている学校独自の授業料減免、これに対する補助も基金の対象となるんでしょうか。

○小笠原私学部長 文部科学省によりますと、都道府県が行う私立の高等学校の生徒の授業料減免措置にかかわる補助事業も、世帯の所得要件など一定の要件に合致すれば基金の対象でございます。

○畔上委員 一定の要件が該当すればということなんですが、では、東京都は該当するんでしょうか。

○小笠原私学部長 東京都におきましては、現在、経常費補助の中の特別補助におきまして、授業料減免の事業を行っておりますけれども、学校が独自に授業料減免を行った場合に、その一部を補助する制度でございまして、その際、私立学校が行う授業料減免に対しまして、都として所得の要件を課しておりません。したがって、基金の対象にはなりません。

○畔上委員 ということは、この基金では今の都の事業は対象にならないということですね。学校独自の授業料減免の補助というのは、家計急変が五分の四、それから、家計の困難が三分の二というふうになっておりますが、結局、その残りは学校の持ち出しになっているわけですね。
 やっぱり私は、すべての学校でこの制度をつくれるようにする、そして、学校の持ち出しをなくす、そういう補助をつくっていくべきだというふうに思うので、やっぱり東京都としても、ぜひこの基金がそういった事業にも活用できるように、東京都も活用できるように国に求めていくべきだというふうに思います。
 そういう意味では、せっかくの基金でございます。宝の持ちぐされにならないようにしないといけないというふうに思うんです。東京都の資料でも、私立全日制の高校において、経済的な理由で中途退学している生徒は、都内ではここ数年、百人前後いるわけですね。そういう点では、私は、基金を活用して、緊急対策で学校と保護者の負担軽減を早急に行うように強く求めまして、質問を終わりたいと思います。

○大西委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化スポーツ局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時一分散会

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