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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第四号

平成二十一年三月十七日(火曜日)
第三委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長大山とも子君
副委員長服部ゆくお君
副委員長大西さとる君
理事伊藤 興一君
理事吉原  修君
理事今村 るか君
遠藤  守君
米沢 正和君
早坂 義弘君
野上ゆきえ君
谷村 孝彦君
古館 和憲君
古賀 俊昭君
初鹿 明博君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長秋山 俊行君
総務部長小林  清君
広報広聴部長石原 清次君
都民生活部長平林 宣広君
消費生活部長清宮眞知子君
私学部長小笠原広樹君
文化振興部長 廣瀬 秀樹君
スポーツ振興部長細井  優君
東京マラソン事業担当部長岸本 良一君
参事萩原まき子君
参事高橋  博君
参事桃原慎一郎君
参事池田 俊明君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 生活文化スポーツ局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 生活文化スポーツ局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第四十四号議案 東京都育英資金条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・「東京都配偶者暴力対策基本計画(改定・中間のまとめ)」について
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第一号 東京都奨学費給付条例

○大山委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る三月五日の本会議におきまして、村上英子議員が本委員会から経済・港湾委員会に、新たに米沢正和議員が経済・港湾委員会から本委員会に所属変更になった旨、許可されましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員をご紹介いたします。
 米沢正和委員です。

○米沢委員 米沢でございます。どうもお世話になります。よろしくお願いします。(拍手)

○大山委員長 紹介は終わりました。
 次に、議席について申し上げます。
 議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしたいと思いますので、ご了承願います。

○大山委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書五件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大山委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十一年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十一年三月十三日
東京都議会議長 比留間敏夫
文教委員長 大山とも子殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十三日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(木)午後五時

(別紙1)
文教委員会
第一号議案 平成二十一年度東京都一般会計予算中
        歳出  文教委員会所管分
        債務負担行為

(別紙2省略)

○大山委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化スポーツ局関係の予算の調査、付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 これより生活文化スポーツ局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成二十一年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、生活文化スポーツ局所管分及び第四十四号議案並びに報告事項、東京都配偶者暴力対策基本計画(改定・中間のまとめ)についてを一括して議題といたします。
 予算案、付託議案及び報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小林総務部長 去る二月十三日の当委員会におきまして要求のありました資料についてご説明を申し上げます。
 お手元に配布してあります平成二十一年文教委員会要求資料の表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、九件の資料がございます。
 それでは、一ページをお開き願います。1、スポーツ振興施策に係る予算の推移でございます。
 当局が所管いたしますスポーツ振興施策に係る予算額につきまして、表の左側に記載の区分ごとに、平成十八年度から平成二十一年度までの過去四年間の推移を記載しております。
 続いて、二ページをお開き願います。2、各都道府県の主な公立スポーツ施設の設置状況でございます。
 地方公共団体が設置した一定規模以上の体育館や水泳プールなどの主なスポーツ施設につきまして、その設置数を都道府県別に記載をしております。
 三ページをお開き願います。3、文化振興施策に係る予算及び決算の推移でございます。
 表の左側に記載の区分ごとに、平成十七年度から平成十九年度までの予算現額と決算額並びに平成二十年度と平成二十一年度の当初予算額を記載しております。
 なお、備考欄には、それぞれの事業区分における主な事業等を記載しております。
 続いて、四ページをお開き願います。4、私立学校教育費における公費負担と私費負担の推移でございます。
 平成十七年度から平成十九年度までの都内の私立学校における児童生徒一人当たり経費につきまして、公費、私費の負担区分ごとに整理の上、高等学校から幼稚園までの学種別に記載をしております。
 五ページをお開き願います。5、私立学校経常費補助(一般補助)の生徒一人当たり単価及び全国順位の推移でございます。
 平成十五年度から平成十九年度までの過去五年間における私立学校経常費補助に係る生徒一人当たりの補助単価及び全国順位につきまして、高等学校から幼稚園までの学種別に記載をしております。
 六ページをお開き願います。6、都道府県別私立高等学校授業料軽減補助(平成二十年度)でございます。
 平成二十年度の各都道府県における授業料軽減補助の実施状況につきまして、本ページから九ページまでにわたって記載をしております。
 続きまして、一〇ページをお開き願います。7、都道府県別私立高等学校生徒納付金平均額(平成二十年度)でございます。
 平成二十年度における私立高等学校の授業料、入学料、施設設備費といった生徒納付金の平均額を都道府県別に記載をしております。
 一一ページをお開き願います。8、東京都育英資金の貸し付けを受けた都立高校生及び私立高校生の人数の推移でございます。
 平成十五年度から平成十九年度までの過去五年間における東京都育英資金の貸し付けを受けた都立高校生及び私立高校生の人数の推移を記載しております。
 なお、平成十七年度以降の新規分から、国の高校奨学金事業が都に移管されたために、平成十七年度以降の貸付人数が増加をしております。
 一二ページをお開き願います。9、授業料軽減助成を受給した私立高校生等の人数の推移でございます。
 平成十五年度から十九年度までの過去五年間における授業料軽減助成事業の受給者数の推移を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 先ほどの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 ご発言願います。

○吉原委員 それでは、まず最初に、配偶者暴力対策基本計画の中間のまとめについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 平成十九年に、区市町村における配偶者暴力対策の充実等を主な内容として、配偶者暴力対策法の改正が行われました。現在、東京都が進めております配偶者暴力対策基本計画の改定は、これを受けてとのことでありますけれども、先週、警察庁からも発表がありましたけれども、また、新聞でも大きく取り上げられたところではございますけれども、この内容によりますと、昨年、全国の警察に寄せられた配偶者暴力の相談や被害届は約二万五千件を超える、こういうことでございます。
 配偶者暴力防止法施行後、最多であったということでありますけれども、配偶者暴力の被害者には、子どものことや、あるいはまた、先行きの生活のことなどを考えて、自分さえ我慢すれば、あるいはそういうふうに思ってしまう人も多いわけでございまして、被害が潜在化する傾向があるとも聞いているわけであります。
 このことを考えますと、実際の被害者はかなりの数に上るのではないか。また、中には、被害者が命の危険にさらされるようなケースも、あるいはあるでありましょうし、また実際、配偶者暴力に起因した悲惨な事件なども耳にしているところであります。
 そこでまず、最近の都内の配偶者暴力相談の件数と被害者の状況について、お伺いをいたします。

○高橋参事 配偶者暴力相談につきましては、都の相談支援センター、警視庁、区市町村で受け付けた全体の配偶者暴力相談件数では、平成十九年度は約二万七千件、十五年度から十九年度の五年間で約五千五百件、二六%の増加でございます。特に、区市町村など身近な相談窓口での相談が増加しております。
 被害者の状況でありますが、東京都相談支援センターでの面接相談によりますと、被害者のほとんどが女性で、年代を見ると、三十代が四割と最も多くなっております。また、被害者の六割が職についていない方であり、八割の方に子どもがおられます。不安に思うことは、経済的なことと加害者からの追跡が、それぞれ約四割となっております。

○吉原委員 ただいまの答弁の中には、加害者からの追跡などの身の安全に不安を感じている人が多いということでありますけれども、被害者や子どもの安全確保はどのように行われているのでありましょうか。
 また、十分な対策がとられているのかどうなのかをお伺いいたします。

○高橋参事 東京都配偶者暴力対策基本計画中間のまとめでは、基本目標の一つとして安全な保護のための体制の整備を掲げ、速やかに被害者の安全確保ができるよう、一時保護の拡充や、被害者からの申し出に応じた警察による見回りの強化など、関係機関が連携して取り組むこととしております。
 特に、今回の法改正では、保護命令の対象が被害者本人とその子どもから親族等関係者にまで拡大されたほか、繰り返しの電話やメールも禁止されるなど、安全確保が強化されました。
 こうしたことを踏まえ、警察では、配偶者暴力防止法のみならず、ストーカー規制法の適用なども含めて幅広く対応し、安全確保について、被害者の保護はもとより、携帯電話の普及などにも対応して、つきまといや繰り返しの電話等に関する加害者への警告なども行うこととしております。また、警察を含めた相談支援センター等関係機関は、東京都配偶者暴力対策ネットワーク会議等により連携を一層強化して、被害者の安全確保を図っていくこととしております。

○吉原委員 安全確保についての取り組みは重要でありますけれども、本来は、被害者の身の危険や不安を感じることのないように、早期に身近な地域の中で相談を受けられる環境をつくっていかなければならないというふうに思います。地域では、被害者の視点に立って地道に支援を行っている団体もあります。こうした民間団体の力もかりて、被害者が日ごろから、身近な地域での気軽に相談ができる、支援が受けられる環境をつくっていくことも必要ではないかというふうに思います。
 どのような対策を都はやっておられるのか、お伺いをいたします。

○高橋参事 配偶者暴力相談については、最近、区市町村など身近な窓口での相談がふえていることから、地域の中で相談や希望する支援を受けられる体制づくりが重要であると考えております。
 このため、中間のまとめでは、今回の法改正の趣旨を踏まえ、区市町村における配偶者暴力対策の充実を基本的視点とし、区市町村の相談支援センター機能の整備を促進するための支援をしていくこととしております。
 具体的には、十九年度と二十年度に実施した地域連携モデル事業の成果を踏まえて、区市町村で活用していただく配偶者暴力相談支援センター機能整備の手引を平成二十一年度に作成する予定でございます。この手引は、地域における被害者からの相談、安全確保、自立支援に必要となる関係機関の連携のあり方などを明らかにするものでございます。
 また、相談や一時保護、同行支援などを行っている民間団体が地域で果たす役割は大きいことから、この手引の中に民間団体とのネットワークのつくり方なども示し、被害者が身近な地域で十分な支援が受けられるよう、区市町村に働きかけてまいります。

○吉原委員 地域の中で被害者の立場に立った連携がとれていれば、身に危険が迫るなどの緊急時にも速やかに安全の確保がなされるようになるのではないかというふうに思います。児童虐待の場合では、そのような連携体制が整備されてきており、本当に危険が迫ったときの機敏な対応によって命が救われたというケースも出てきているようであります。
 その手引に、こうした緊急時における警察との連携についても盛り込んだらいかがかと思いますけれども、伺います。

○高橋参事 被害者の身の安全は、何よりも優先して確保される必要があります。とりわけ、被害者の身に危険が迫っている切迫した状況の中で被害者から相談を受けた区市町村等身近な相談機関は、被害者の状況に応じて対応することが求められます。例えば、警察に保護を求めるよう助言することや、相談支援センターへの一時保護の手続、民間シェルターへの協力依頼を行うなどの対応が必要となってまいります。
 ご指摘を踏まえ、この手引の中に、被害者の切迫した状況にも対応できるよう、手順や連携先を明示するなど、被害者の安全確保に努めてまいります。

○吉原委員 今回の配偶者暴力対策法の改正で、区市町村における対策の充実が求められているとはいいましても、相談支援センター機能の整備などは努力義務であります。既に区市町村による取り組みに温度差が出てきているというふうなことも聞いているわけでございます。被害者からの相談や安全確保などの支援を的確に行っていくためには、身近な地域において行政と警察、そして民間団体が連携をとり、協力体制を築いていくことが重要だというふうに思います。こうした取り組みに地域差が極力生じないように、東京都から各市町村に対して積極的に働きかけをいただきたいと思います。
 また、改定計画に盛り込まれた、被害者に身近な地域での施策がしっかりと根づくように区市町村を支援していただくことを要望して、次の質問に移ります。
 次に、東京都美術館の改修について伺いたいと思います。
 東京都美術館は、昭和五十年に現在の建物が建設されて以来、ことしで三十四年が経過をいたしまして、設備を中心に老朽化が進み、平成二十二年度、二十三年度の二年かけての改修工事を行う予定にしているわけであります。美術館がある上野恩賜公園も、東京都美術館の改修と時期を合わせまして上野公園グランドデザインが策定をされて、それに基づいて地区全体として整備が進められることになっているわけであります。この改修が完成すれば、東京の歴史ある文化の森上野が、一層魅力的になると期待をしているところであります。
 美術館やホールなどの文化施設は、展覧会や公演の場といった機能だけでは当然ないわけでございまして、建物自体がランドマークであり、地域の魅力をつくる要素ともなっているわけであります。東京都美術館についても、前川國男氏の設計による風格のある外観を特徴としておりますし、美術館としての機能はいうまでもありませんけれども、建築物としてきちんと後世に残していくことが重要ではないかというふうに思います。特に、当委員会の服部副委員長も中心になりまして、我が自由民主党としても、このことは執拗に今まで主張をしてきたわけでございます。
 ところが、昨今の社会経済状況の悪化もあろうか思いますけれども、改修内容の見直しが行われたと聞いているわけであります。経費を節減すること自体は大切なことでありますけれども、その内容についてお伺いをしたいと思います。
 ついでに、済みません。確認のためにお尋ねをいたしますけれども、この東京都美術館、そもそもの改修の方針は一体どのようなものであったのか、お尋ねをいたします。

○桃原参事 東京都美術館の改修につきましては、資生堂の名誉会長である福原義春さんが座長を務められた都立文化施設のあり方検討会におきまして、主に施設の改修の問題を中心に、同じく福原さんが会長を務めております知事の諮問機関であります東京芸術文化評議会におきましては事業運営面を中心としまして、それぞれ有識者の方々にご議論をいただきました。
 その結果、改修につきましては、工事後の早期の開館確保、前川建築の保存の観点から、躯体を残したままで改修を実施すべきとの方向性が示されたところでございます。これを踏まえまして、第一に、都民に親しまれている現在の建物を残すこと、第二に、新たな文化の発信拠点としてふさわしい施設の整備を行うこと、第三に、施設のバリアフリー化や、レストラン、ミュージアム、ショップなどのアメニティーの向上を図ること、第四に、空調、電気等設備の全面更新を実施し、環境への負荷も考慮すること、以上四点を改修の基本方針として定めたものでございます。

○吉原委員 前川建築の特徴の保存と美術館としての機能改善を両立するために大規模改修を行う、こういうことでございますけれども、従来の方針だったわけでありますけれども、今回行った改修の見直しに当たりまして、当初の計画を変更した点はどこにあるのか、お尋ねいたします。

○桃原参事 東京都美術館におきましては、院展などの公募展が開催される美術団体の発表の場である公募展示室と、フェルメール展などの展覧会が開催される企画展示室がございます。
 今回の改修におきまして、当初の計画を見直した上で工事内容を変更した点でございますが、三階建ての展示室が横に四棟並んだ公募展示室につきましては、これまでフロアを縦に使用することが基本的な方法となっておりました。当初の計画におきましては、利用団体から同じフロアを横に利用したいという要望がございましたので、現在のエレベーターを移設いたしまして、通路を拡幅することとなっておりました。しかし、工事経費の点につきましても比較検討いたしました結果、現状においても展示室を横につなぐ通路はございます。また、これによりまして、当面、運用の工夫によりまして対応可能でありますことから、今回の改修におきましては、通路拡幅のためのエレベーター移設を見送ることとしたものでございます。
 また、公募展示室に新設する予定でございましたエスカレーターにつきましても、既に設置しているエレベーターを、利用団体用の事務室がございます中間の階にも停止するような改修をすることによりまして、動線改善が図られますことから、今回は設置を見送ることとしたものでございます。
 以上が、今回の改修見直しに当たりましての主な変更点でございます。

○吉原委員 当初予定していたとおりの改修ができなかったというのは、とても残念に思うわけであります。公募展示室のエスカレーター設置を見送ることになったことは、今の経済状況の中ではやむを得ないのかなというような思いもするわけでありますけれども、利用者の利便性を考えますと、エスカレーターの設置の必要性はなお高いものと考えているわけでございまして、ぜひ今後の課題として、さらに検討を重ねていただきたいというふうに思います。
 また、少し前に、服部副委員長とともに私も現地を再度見させていただきました。企画棟入り口の手前にあります、地下一階から地下三階にかけての吹き抜けの展示室は、エレベーターでおりていくには、その位置が奥にあって大変わかりにくいわけでありますし、三階分の高さがあって、階段で上りおりするのは、お年寄りでなくてもなかなか大変だろうなというふうに思っています。こうしたバリアフリー化が必要なところに関してはどういった改善をされていくのか、お尋ねをいたします。

○桃原参事 バリアフリー対応の改修でございますけれども、まず基本的な考え方といたしまして、エレベーターを設置することによりまして、障害者や高齢者などのお客様が、どの部屋にも必ずお寄りになることができるようにすることといたしております。その上で、エスカレーターにつきましては、来場者の数に加えて、利用者からの要望についても勘案をいたしまして、設置する場所を選定しているところでございます。
 この結果、美術館を訪れる方々の基本動線でございます美術館の入り口や、先生のお話にもございました、エントランスフロアから吹き抜けのある地下三階の展示室への動線につきまして、来館者等からの要望が特に多かったことを踏まえまして、エレベーターとエスカレーターの双方を新たに設置をしてまいります。このことによりまして、どなたでも移動しやすく改善されるものと考えております。

○吉原委員 バリアフリーへの対応をできる限り図っていく、こういうことでございますので、ぜひ積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 次の視点として、来館者へのサービス向上という面も重要な課題であります。今回の改修で、現在と比較してどのような点が改善されるのか。例えば、自分が見に行ったときはそのようなことはなかったけれども、昨年の夏に開催されたフェルメール展のときには、炎天下、多くの来館者が美術館の外まで並んでいたと聞いているわけでございまして、こういったものが解消されていくのか。
 また、レストランも現在一つしかないわけでございまして、お客さんの長い列ができることがしばしばあるわけであります。展覧会だけでなくて、観覧の後に来館者が楽しむためのサービスという面に関してはよくなっていくのかどうなのか、その点もお伺いいたします。

○桃原参事 来館者の方々に向けたサービスにつきまして、現在と比較しての改善点でございますが、まず、ご指摘にございましたように、昨年の夏に開催されましたフェルメール展などの展覧会におきまして、多くのお客様に屋外で並んでいただいた状況を踏まえ、企画展示室前の待ち合い場所でございますホワイエの面積を大幅に拡張いたしまして、できるだけ快適な空間でお客様にお待ちいただけるよう改善を図ってまいります。
 レストランにつきましても、現状では一つのみで、お客様を長い時間お待たせすることもございますが、新たにもう一つレストランを設置するとともに、カフェにつきましても整備を行いまして、展覧会の鑑賞の後、お客様にくつろいでいただけるよう環境を改善してまいります。
 また、美術館の根幹施設でございます展示室につきましては、利用者の方々から特に要望の多かった壁面や照明設備につきまして改修を行いまして、出展者の方々が作品が展示しやすいよう、また、来館者の皆様に作品が見やすくなるよう整備してまいります。

○吉原委員 当初の改修計画だった美術館としての機能向上のためのさまざまな改善が、ある程度計画どおりになされる、こういうことのようでありますので、これからも引き続きご努力をいただきたいというふうに思います。
 ところで、東京都美術館の改修に際しては、施設を借りて展覧会を開催する施設利用者及び展覧会を見に訪れる来館者という二通りの立場の要望、意見を聞くことが大変重要だというふうに思います。利用者等の要望、意見はどのような方法で聞いてこられたのか。
 また、今後はリニューアル後の運営面も含めて、引き続き意見をきちんと聞いていくことが重要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○桃原参事 改修内容の検討に当たりましては、これまで東京都美術館の来館者の方々、施設の利用者でございます美術団体の方々、東京都美術館を会場として展覧会を共催する相手方であります報道機関等に対しまして、アンケート調査やヒアリングなどを随時実施をいたしまして、改修内容の検討に活用してまいりました。
 また、先ほど申し上げた美術団体や報道機関等の方々にも参加をいただきまして、局として大規模改修検討委員会を設置いたしまして、その中におきまして、具体的な改修項目について情報提供を行うとともに、ご意見をいただきながら検討を進めてまいりました。
 今後につきましても、改修の詳細部分や具体的な仕様、リニューアル後の運営を検討していくことが必要となりますことから、その内容に反映させていくために、現在、美術館に設置しております運営委員会なども有効に活用しながら、来館者や利用者の方々のご要望、ご意見をお聞きしてまいります。

○吉原委員 東京都美術館は、上野の駅前にあります東京文化会館と同じく、先ほど申し上げましたように、建築家、前川國男氏の作品であります。今、フランス政府など各国共同の推薦で世界遺産を目指している建築家、ル・コルビュジェの作品群の一つである国立西洋美術館についても前川國男氏がかかわったことは、広く知られているわけであります。国立西洋美術館は、既に国の重要文化財にも指定されているわけでございまして、東京文化会館も重要文化財の指定に値する建造物、こういうふうにいわれているようにお聞きをしております。東京都美術館についても、将来的に国の文化財指定が受けられるように、今後、教育庁とよく連携をとって取り組む必要があるのではないかというふうに思います。
 これまでの質疑で、当初の計画にほぼ沿った形で、前川建築の特徴を残しながら美術館の機能を向上させる改修となることがほぼ確認できたというふうに思います。今回、百億円以上かけて改修をするわけでありますから、できるだけよいものになりますように、着実に改修を進めていただきたいと思います。
 今回、工事を見送ったとされる事項の改善策も含め、東京都美術館の改修と今後の充実に向けて、局長の決意と見解をお伺いいたします。

○秋山生活文化スポーツ局長 ただいま理事よりお話がございましたとおり、一般にモダニズム建築といわれております前川國男氏設計の東京都美術館でございますけれども、同じく前川設計の東京文化会館、それから、ル・コルビュジェが設計して前川がかかわったといわれている国立西洋美術館とともに、上野の森の芸術性、文化性のシンボルでもありまして、この東京都美術館が建造物として高い評価、価値を得ることは、東京の魅力を発信する点からも大きな意義があるというふうに考えてございます。こうした観点から、今回の改修に当たりましても、前川建築を残すことをコンセプトに据えて設計を進めているところでございます。
 今回、急激な財政状況の悪化、これによる影響があったとはいえ、改修内容を一部見直すことになりまして、大変ご心配をおかけいたしました。ただ、部長からも今ご答弁いたしましたとおり、今回の改修によりまして、前川建築を残しながら、空調等設備、内装などの全面更新、それから、全館バリアフリー化、展示環境の改善、レストラン等アメニティーの向上などなど、美術館の機能が飛躍的に向上するものというふうに考えております。
 東京都美術館、今年度には、前年度より多数の約二百五十万人の方々にご入場をいただいておりまして、また、平成十九年に公募展を扱う国立新美術館ができました以降も、公募団体数には変化がないなど、東京を代表する美術館として都民の皆様方に親しまれ、広く利用されております。このような都民の皆様や公募団体の方々のご期待にこたえるためにも、二十四年度に予定されておりますリニューアルオープンに向け、工事を着実に進めてまいります。
 また、生活文化スポーツ局といたしましては、東京都美術館が文化の発信、創造の場として機能を十分発揮できますよう、今回、工事を見送らざるを得なかった部分の改善策を含めまして、施設の充実に向け、引き続き検討してまいります。

○吉原委員 歴史のあります東京都美術館でありますから、今回の改修によって、さらによい施設となるように、そしてまた、東京の文化を、日本ばかりではなくて世界にも創造・発信できるような、そんな機能が高まることを期待をいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○大西委員 私は、消費生活の方の関係の質問をさせていただきます。
 昨年は汚染米の不正流通や食品表示の偽造など、生活の安全・安心に対する都民の信頼を揺るがせる事態が相次いでおります。今後も、商品、サービスがあふれる中にあって、こうした事態が再び起きないともまた限りません。都民が安心して安全に暮らしていくためには、消費生活の中で発生するさまざまなトラブルについて、消費者の立場に立って解決することが重要だと考えております。
 そこで、まず、都の消費生活総合センターには、商品やサービスに関する相談が大変多く寄せられているということでございますが、相談件数と主な特徴について伺います。

○清宮消費生活部長 平成十九年度の東京都の消費生活総合センターが受けました相談は、四万百四十件でございました。その特徴は、英会話教室やエステサロンの倒産に関連した返金やサービス継続に関する相談、また、高額なパケット料金の請求など携帯電話サービスに関する相談、こういうものが増加してまいりました。そのほか、架空不当請求や多重債務に関する相談が多く寄せられたことなどでございます。

○大西委員 一年間に四万件を超えるということでございます。本当にたくさんの相談が寄せられ、その時々の社会経済状況を反映したさまざまな相談が寄せられているということでございますが、センターに寄せられたこの相談に対して、消費者被害の救済のためにはどのような対応をしているのか、お伺いいたします。

○清宮消費生活部長 消費者トラブルの解決に当たりましては、消費生活総合センターの相談員が、例えばクーリングオフの手続など、必要な情報や方法を相談者に助言し、相談者の方がみずから交渉して解決することが困難な場合につきましては、相談員が相談者と事業者の間に入ってあっせんを行っています。また、弁護士会など専門機関で対応した方がよいケースにつきましては、他機関を紹介しているところです。

○大西委員 実は、ここでちょっと一つの事例を出させていただきます。実は、これは全く私が経験したことです。これは救済に当たるかどうかは、後ほどご判断をいただきたいわけなんですけれども、三年ほど前ですかね、ソニーのサイバーショットという、結構薄い……(初鹿委員「私も持っている」と呼ぶ)初鹿さんも持っていましたね。これは五万円を超えたんですよね。ディスカウントしてもらって、安くしてもらって五万円を超えて買ったわけです。しばらく使っていたんですけれども、おととしの夏に、店で、またちょっと見ていたら、スポーツパックというのがありますよと。そのスポーツパックというのはこういうやつなんですけれども、砂の上でも大丈夫ですよと。水の中でも大丈夫ですよと。お子さんがおられるなら、海に行かれるでしょうと、すごい勧められるわけですね。やはり海に行ったときに、これは落としたら、砂なんか一発でアウトになりますから、これを買った方がいいですと。これはプラスチック製なんですけどね。何と、これ、一万一千円もするんです。高いんですけど、いいかなと思って買ったわけです。
 買って、喜んでその年は海に入ったり、プールで一緒に撮ったわけですね。次の年、七月にちょっと海へ行ったときに、また使ったわけです。そうすると、中を見りゃ、水だらけなんですね。これはさびちゃっているんですけど、もう全然だめで、それで修理に出したわけです。修理に出して戻ってきた結果が、全く修理はできませんと。
 私もちょっと、幾ら何でもそれはひどいんじゃないかなという形で、ソニーに対して連絡を入れたわけです。そしたらソニーの方からは、じゃ、大西さん、それは油を塗られましたかといわれて、いや、塗ってませんよと一言いったわけですね。あ、もうそれじゃだめです、あなたのそれはミスですから、全くこちらに責任はございません、こういう話なわけですね。
 よく見りゃ、入っていたんですね、こういうクリームが。これがそのままの袋に入ったまま入っていて、それで、注意喚起もしているという話なんですけど、これがそのときの説明書なんですけどね。(「説明書読まなきゃ」と呼ぶ者あり)説明書、普通は読まないですね。(「普通は読む」と呼ぶ者あり)普通は読まないでしょう。これ、カラーでも何でもない、白黒の、A3よりもさらに大きいわけですね。そこにちいちゃい文字がいっぱい並んでいる。ここの赤の部分のところだけにちょろっと書いてあって、これを塗ってくれなきゃだめですよと。裏の方にも見ると、一行だけ、防水パッキンにグリースを塗る、そういうことが書いてあるわけです。
 そのとき売っていたときのアクセサリーのところでは、プールやアウトドア、どこでも撮影できますとか、いろいろメリットのことは、効果的なことはいっぱい書いて、購入意欲をそそるようなことは書いてあるわけですけど、当然どこにも、グリースを塗らなきゃだめになりますよなんということは一言も書いてないわけなんですね。
 で、私もさすがにこれはちょっとひどいんじゃないかなと思いまして、ソニーの方にもう一度かけ合ったわけです。仕方がないんで、これは消費者保護という観点から見ても、ソニーという世界的にも有名な、一番いってみればトップの会社で、そういうところは一番注意を払っているような会社が、余りにも消費者に対していいかげんなことをすれば、これはソニーでもということで、ソニーいわんや普通の中小という話にもなりかねないということで、私も自分の身分を証明して、これは私もちょっと文教委員会の副委員長をしている以上、余りにもこれはひど過ぎる事例として、そちらの会社名と製品名もオープンにしていいですかといったら、ああ、どうぞ、どうぞ結構でございますよと。そんなのは、大西さん、それは全然、油を塗らなかったあなたが悪いんでしょう、こういう対応なんですね。僕も、じゃ、もうすぐ議会が始まりますから、どこでやるかはわかりませんけど、本会議ででもやりましょうかみたいな話をしたら、どうぞ、どうぞ、こんな感じなんですよね。ということは、普通の一般の方なんか、当然いろんなところで泣き寝入りをされていると思います。
 私は、ちょっとこれは非常に不本意だなと思いながらも、一つこういう事例をお伝えさせていただいて、センターに寄せられる相談の中で、このような商品の、サービスの品質や機能に関する相談に対してはどのようなものがあるのか。また、そうした相談にはどう対応しているのか、もう一度改めてお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 ご質問のございました、一般的に商品、サービスの品質、機能に関する相談について、どう対応しているかということでお答え申し上げますが、平成十九年度に商品、サービスの品質、機能に関する相談は四千三百八十八件ございました。その主な内容としては、衣類をクリーニングに出したら穴があいた、中古車を購入したが故障が多いといったもののほか、パソコンや携帯電話に関するものなどでございます。
 こうした相談につきましては、相談者の方に科学的、技術的な面から参考になる情報を提供するほか、専門機関の紹介を行っています。
 また、日用品などにつきましては、必要に応じて商品のテスト等を行っているところでございます。

○大西委員 事前にはお話ししてないんですけれども、私の例は、どのような対応が一番適切と考えておられるか。先ほど、相談者がみずから交渉して解決することが困難な場合には、相談員が相談者と事業者の中に入ってあっせんするという話もおっしゃっていますけれども、部長、どのようにこのケースは対処されますか。

○清宮消費生活部長 個別のご相談にお答えすることは非常に困難ではございますけれども、製品によりましては、利用の仕方、いろいろとございますので、専門機関の方にご紹介をするなどの対応をとることになると考えます。

○大西委員 紹介、お待ちしております。ありがとうございます。
 都のセンターは、このような問題や、また契約上のトラブルばかりでなく、日常生活における商品やサービスに対するさまざまな苦情に対応しているということがよくわかっているわけでございますが、都のセンターでは、必要に応じて、今、商品のテストまで行っているということでございますが、その内容についてちょっとお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 平成十九年度に都の消費生活総合センターで行いました商品のテスト、これは百十二件ございまして、そのうち最も多いのは、クリーニングトラブルなど被服に関するもので、科学的に原因の調査を行い、事業者の方の責任によるものでない場合には、その旨を相談者の方にもわかりやすく説明する等行っています。
 このほか、例えば、麦茶用のプラスチックボトルに熱湯を入れたら変形した、あるいは、強化ガラスのなべが壊れたなどといった事例につきましては、実験を行い、原因を調査し、必要に応じては事業者に個別に改善を要望してございます。

○大西委員 今のお話を伺っておりますと、個々の相談にもきめ細かく対応しているということで、消費者としてはある程度心強さも感じるような感じもいたしますが、ぜひこれからもどんどんどんどん、そういうのはもっと進んでいっていただきたいと思います。
 ところで、商品に起因するトラブルの中には、深刻な影響を及ぼすものがあると思います。例えば、よく聞く話では、子ども服のフードから出ているリボンとかが滑り台の上に引っかかって首つり状態になっちゃったとか、例えば、折り畳みいすの折り畳みのところに指を挟んで指が切れたとか、こういうふうな人命にまで及ぼすような影響もあるというようなこともあると思います。こうしたものについては、消費者の安全の確保という意味でしっかりと対応してほしいと思いますが、この辺は都としてはどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○清宮消費生活部長 東京都では、センターに寄せられました相談情報だけではなく、東京消防庁を初めとする関係機関からの事故情報の収集に努めるとともに、消費者、事業者、学識経験者の方で構成する商品等安全対策協議会におきまして、安全対策に関する協議、検討を行っているところでございます。
 今後は、商品に起因するヒヤリ・ハット体験の掘り起こしにも努めてまいります。

○大西委員 今のご答弁のような取り組みをしっかり行っていただき、商品や表示の改善、私の問題でいいますと、多分これは表示の改善で、ある程度は私の例は防げたのかもわからないと思います。だから、そういうところの改善も含め、事業者を初め国や業界団体に対して的確に働きかけていただいて、消費者へも幅広く情報発信を行うようにしていただき、たった一回の海で総合計六万円のカメラがパーになるというような、こういう泣きを見る消費者がこれ以上ふえないように、ぜひともご指導いただくことをお願いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○初鹿委員 今の大西委員の質問に関連して、消費生活センターへの相談についてご質問させていただきます。
 先ほどの部長さんの答弁ですと、去年は英会話やエステの解約の問題とか、契約の問題とか、携帯電話のパケット料金などが非常に多い相談件数としてはあったということなんですが、今後、予想されるものとして、私は地デジに関する質問が多くなるんじゃないのかなというのを感じているんですね。皆さんもご承知のとおり、二年後、二十三年の七月二十四日には、アナログ放送が全部見れなくなって、地デジに完全に移行するということで、テレビを見ていると、右側にアナログと書いてあるんですよね。あれは見ているといらいらしてくるんですけど、うちはまだ対応してないんですが、そういう方がたくさんいると思うんですよ。
 それで、きょうの新聞を見ますと、どこかの政党さんが、地デジ推進で景気対策、旧型テレビ買い取り案も、なんという見出しで出ているんですけどね。こういうのが出てくると、やはり意識がだんだん高くなってくると思うので、そうなってくると、今まで以上に相談というんですか、疑問も出てくるでしょうし、相談もふえるんじゃないかなと思います。
 ことしの一月現在ですと、地デジ対応をしている世帯、普及率というのは四九・一%だそうです。ところが、デジタル放送推進協会というところが、ことしの事業計画で目標としているのが、世帯普及率を七七%にするというんですね。だから、三〇%ぐらいの世帯がこれから何らかの地デジ対応をきちんとしていくということになる。しようとしているわけですね、政府の方は。となると、相談件数がふえてくるんだろうと思います。
 そこで、まずお伺いしますが、今まで、昨年度、地デジ放送への移行に関する相談件数というのが何件あったのかというのと、その内容についてお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 平成十九年度でございますが、東京都の消費生活総合センターと区市町村の消費生活センターと、その両方に寄せられました相談件数は、両方で十四万件でございましたが、その中で地上デジタル放送に関する相談は三百六十二件でございました。
 主な相談内容は、平成二十三年から地上デジタル放送に全面切りかえというが、どうしたらいいのか、テレビを地上デジタル放送対応にかえると放送受信料は変わるのか、また、テレビ工事の訪問勧誘を受け、今なら安くなるといわれて契約をせかされたが、どのような工事なのかというような地上デジタル放送への移行に関する基本的な問い合わせでございます。

○初鹿委員 今、答弁をいただいた内容を見ますと、まだ基本的なことが十分に都民の方に行き渡っていないように感じます。まず、地上デジタル放送に対応をかえると放送受信料が変わるのかとか、非常に基本的なことだと思うんですが、そういう相談が来たり、工事のことも聞かれているわけですよね。
 ちょっと皆さんお伺いしますけれども、地デジの対応ができてテレビを買いかえているという方、どれぐらいいらっしゃるんですか。--余りいませんね。
 じゃ、今、手を挙げなかった方で、自分の家のアンテナが地デジを受信できるアンテナかどうか、わからない方。--一応皆さんわかっているんですか。わかっているわけですね。
 これは多分これから多くなるんじゃないかなと思うんですが、今、自分のうちのアンテナがVHFのアンテナだと受信ができなくて、UHFに切りかえなければならない。どうもいろいろ調べていくと、アンテナを取りかえるのに当たって、ちょっと悪質な業者が出ているというような話も聞こえてくるわけですね。
 ちょっといろいろ調べていましたら、北区のホームページに、地デジに便乗した悪質商法という啓発をするページがありました。これを見ますと、行政機関の名をかたった架空請求というので、行政機関の名前で、国民全員に地デジの工事負担をしてもらうので振り込むようにという通知があったとか、また、アンテナ工事をしたので料金を支払うようにという、そういう事例もあったそうです。あと、アンテナの無料点検をするといって家に上げたら、高額な屋根工事を勧められたと。水漏れしているというので調べましょうかといって電気をかえられちゃったみたいな、そういうのに似ているようなケースなんですが。
 恐らく今後、まだ二年あるからと思っているのが、だんだん近づいてくればくるほど、そろそろ都民の方々も、対応しなきゃなと思っていて、そういう気持ちになっているところに、そういういろいろな悪質なというか、便乗した商法でやってくる方が出てくるんじゃないかなと思います。大西副委員長のように、不注意でそれに乗ってしまって(笑声)後で相談をするということが出てくるんじゃないのかなというのは想像できるわけですね。
 そこで、都の消費生活総合センターにも相談が来ると思うんですが、そのときに、例えば製品の機能に関することというのは、なかなか専門家じゃないと答えられないと思います。例えば、今、うちにあるDVDが地デジに移行したときに見えるかどうかというところが、聞かれても、製品名をいわれても、なかなかそんなことはわからないですよね。そういうときに、センターの方で答えられるものは答えるとして、答えられないものはどこかにやはり、先ほどもご答弁されたように、つないでいくということが必要なんだと思うんです。
 ですから、何を聞かれたらどう答えるかとか、どこにつなぐかということを、相談員の方がやはりこの辺できちんと把握しておくということが必要なのかなと思います。
 それとまた同時に、先ほどいったように、北区の消費生活センターのホームページに事例が書かれておりましたが、そういう悪質な商法の事例をホームページなどに載せて注意喚起をしたり、やはりインターネットを使っていろいろ調べる方も多いと思うので、都のホームページも有効的に使って、相談先を紹介するとか、こういうケースはこういうふうにした方がいいよとか、何かそういう注意喚起なり、また情報提供なりをするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○清宮消費生活部長 地デジに関するご相談につきましては、総務省が以前から地デジコールセンターというところで対応を行っておりまして、ことしの二月からは、すべての都道府県に総務省がテレビ受信者支援センターを設置したところでございます。
 東京都の消費生活総合センターにおきましては、地上デジタル放送に関する相談に適切に対応するため、相談員に基本的な知識はもちろん、最新情報の収集に努めており、相談があった場合には、受信方法や注意すべき事柄などについて情報提供を行うとともに、総務省のそういう関係機関をご紹介しているところでございます。
 また、都民に対する情報提供につきましては、ホームページの「東京くらしWEB」あるいは情報誌の「東京くらしねっと」により、基本的な仕組みや相談先などをわかりやすく紹介するほか、悪質商法に関する注意喚起も行ってきているところです。
 現在は十四万件の中の三百六十数件というところでございますので、今後、相談状況等を見ながら、必要があれば、緊急被害情報等で注意喚起をすることになると考えます。

○伊藤委員 私からは、東京都配偶者暴力対策基本計画(改定・中間のまとめ)について、何点か質問させていただきたいと思います。
 都は、平成十九年度の配偶者暴力対策法改正を受けて計画を改定するということでございますけれども、今回の法改正は、平成十三年の法施行以来、二度目の改正であり、この間、都におきましては、法改正を踏まえつつ、被害者の保護や自立促進など、配偶者暴力対策を進められてきたと思います。
 しかしながら、配偶者暴力の相談は、平成十九年度の統計をこの中間のまとめから見てみますと、都の支援センター、また区市町村の窓口、そして警視庁の相談窓口、こうしたところに寄せられた相談は約二万七千件ということで、都全体としては依然増加傾向にあるということでございます。計画の改定に際しましては、暴力の背景や被害の実態を踏まえて、さらに実効性のある対策を進めていく必要があると考えます。
 配偶者暴力は、被害がほとんどが女性であること、また三十代、四十代の女性に非常に多いということ、また家庭の中で発生しているということ、また七五・二%の家庭に子どものある家庭に相談があった、こういうことでございます。そうした中で、被害者は自分に責任があるというふうに思い込んでしまう、また世間からも、周りからも、それはあなたが悪いからよということで、なかなか理解をしてもらえないということで、一人で悩んでいる。また、だれにも相談できないでいる。結果として、被害者本人も、また子どもも、心身に傷を負ってしまうということが非常に多いという特徴があるというふうに思います。
 そこで私からは、まず、この配偶者暴力について、早期発見について伺いたいと思います。このような配偶者暴力被害の特徴から見て、まず第一に必要な対策は、被害者自身ができるだけ早く相談機関に相談できるようにすることが第一だというふうに思いますけれども、被害者は、なかなか人に話せないものでございます。先ほど申し上げたとおりです。
 私も前職、地元の品川区立の児童センターの指導員をしておりました。多くの子どもたちとかかわる中で、子どもにちょっとした変化があるわけですけれども、その変化に気がついたときに、どうしたのと、こう声かけをしていきます。声をかけたときに、その子どもから発せられる言葉は、ママがかわいそうなのという言葉から始まって、実はお母さんが暴力を受けているということを、その子どもの口から聞きました。私は、その子どもに直接ストレートに物をいったり、お母さんにいうことはできませんので、個人面談の機会をとらえて、そのお母さんに、何か悩んでいることはないでしょうか、このように声かけをしたところ、そのお母さんから、やはり、実はという話が飛び出してまいりまして、その後、専門機関につないでいくというようなこともありました。
 こうした経験も踏まえて、その周辺で被害に早く気がついていく、このことも非常に私は大事なことではないかというふうに思います。その意味でも、今申し上げました周辺でも、被害に早く、早期発見に向けて気がついて、適切な相談機関につないでいくことが必要ではないかと思います。
 早期発見の対策強化としてどのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○高橋参事 配偶者暴力被害の早期発見のためには、理事のお話にもございましたように、被害者周辺のいろいろなところで目配りをしてもらうことが大事でございます。被害者の多くは病院等に通院しており、医療関係者は被害を発見しやすいことから、配偶者暴力被害者支援ハンドブックなどの資料配布や情報提供により、さらに気づきを喚起してまいります。
 身近な地域にあっては、民生委員、児童委員などの目配りを促すため、協力を呼びかけていきます。
 また、子どもを通じて配偶者暴力を発見していくため、幼稚園や保育園、学校、検診で利用する保健所などに対しても研修や情報提供を行い、これまで以上に敏感に感じ取り、早期発見につなげられるよう努めてまいります。

○伊藤委員 先ほど申し上げたように、子どもを通じて配偶者暴力が発見されるケースもあるということでございましたけれども、配偶者暴力のある家庭で、その家庭で育つ子どもへの影響についても配慮していくことが非常に大事だというふうに思います。昔から、子どもの前で夫婦げんかはするなと、私も何度もいわれましたけれども、時々してしまうこともありますけれども、笑っていらっしゃる部長さんもいらっしゃるようでございますけれども、直接暴力を子どもが受けることはなくても、親の暴力を目撃するだけでも、幼い子どもの心は深く傷ついているというふうに私は思います。
 配偶者暴力対策として、子どもの心のケアについて、これもしっかりと強化していかなくてはならないというふうに思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○高橋参事 配偶者暴力のある家庭で育つ子どもに対しては、東京都配偶者暴力対策ネットワーク会議において作成いたしました子どものケアのための連携マニュアルを活用し、関係機関で連携した取り組みを実施しているところであります。
 被害者からの相談があった場合は、状況に応じて配偶者暴力相談支援センターと児童相談所、子ども家庭支援センターが連携し、相談やカウンセリングを行うなど、親子それぞれの心の状態に沿ったケアを実施しております。
 また、東京ウィメンズプラザでは、子どもの心のケアのため、遊びを通じてコミュニケーションを学びながら友達をつくり、心の安定を回復していくなどの講座を実施しております。これは、被害者と子どもがともに参加することで親子の信頼を回復する効果もございます。
 こうした取り組みを今後も一層強化してまいりたいというふうに考えております。

○伊藤委員 配偶者暴力、また、それが行き過ぎて、子どもにも虐待をするというようなことに発展することもあると思います。虐待につきましては、世代間連鎖といわれるように、その子どもが成長して親の世代になったときに、自分も無意識のうちにそういう虐待を繰り返してしまう、暴力を繰り返してしまう、こんなこともあるわけでございますけれども、直接的に親から虐待を受けていなくても、例えば、母親が暴力を受けている、その姿を見ているだけで心に傷を負ってしまうわけでございます。この子どもの心、これをしっかりとケアしていくことが、繰り返さないためにも非常に大事だというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 また、遊びを通じてのコミュニケーション、これをやっていくということでございますけれども、これも、遊びを通じて子どもの心を解かしていきながらケアをしていくということも非常に大事だと思いますので、これもぜひ発展をさせていただきたい、このように要望いたします。
 子どもの心のケアに配慮していただいているということはよくわかりましたけれども、もとより親子ともに心の回復をしていくということが大事だと思います。特に、被害者は母親が多いわけでありますけれども、経済力をつける、また、生活を自立をしていく、仕事についていく、また、住居を探していく、今までにない闘いをこの被害者はしなければいけないわけでございますし、また、自立をしなければいけないということでございます。
 この被害者が心をしっかりとケアをしてもらって、心を回復して次に向かっていくということが大事であるというふうに思いますけれども、その上でも、心に寄り添ったケアを行っていくべきというふうに考えますけれども、この被害者への心のケアについて伺いたいと思います。

○高橋参事 東京ウィメンズプラザで実施しております精神科医による面接相談では、被害者にカウンセリングを行うことで心の健康を回復する手助けをしております。
 また、ウィメンズプラザにおいて実施する月四回の自立支援講座では、専門のカウンセラーによるリラクゼーションと心のセルフケアや、元被害者による立ち直りの経験談などを行っております。
 こうしたことによって、閉じこもりがちな被害者の心を開き、自分が悪いと責める気持ちや暴力の恐怖などを緩和するとともに、被害者の気持ちを自立に向けていくなど、心のケアを行っております。

○伊藤委員 配偶者暴力は深刻な問題であります。先ほど申し上げたように、私もたびたび相談を受けたことがございます。都は、今回の計画の視点として相談から自立まで切れ目のない支援を掲げており、こうした被害者の状況に応じて段階的に対策を講じていくことが必要であると思います。しかし、切れ目がないというからには、相談より前の未然防止策から考えることが必要だというふうに思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○高橋参事 配偶者暴力を未然防止していくため、子どものうちから、暴力によらずにお互いを尊重する人間関係を築くことが大切であるということを、学校の人権教育の中で取り上げております。
 また、広く社会に対しては、普及啓発のためのパンフレット等資料を作成し、区市町村や病院等関係機関に配布するほか、都民向けの講演会などにより、配偶者暴力について周知してまいりました。
 今後は、こうした取り組みについてさらに内容を充実させ、実施方法も工夫してまいります。
 また、区市町村に対しても、普及啓発を一層促し、連携した取り組みを行ってまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。これまで早期発見や未然防止について伺ってまいりましたけれども、中間のまとめによりますと、結婚前から暴力を受けていた方というのが二割いるということでございました。最近では、恋人たちの間での暴力、いわゆるデートDVが問題となっておりますけれども、実際に被害者もふえているとも聞いております。
 未然防止のためには、やはり若いときから交際相手との暴力のない関係のつくり方をしっかりと学んでいくことが大切だと思います。配偶者暴力の未然防止の観点からも、いわゆるデートDVへの対策、若年者への啓発も強化していかなければならないと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○高橋参事 いわゆるデートDV防止のために、若者向けには、ウィメンズプラザなどデートDV等に関する相談窓口を周知するための印刷物を作成いたしまして、大学のガイダンス等で活用してもらうなど、積極的に啓発活動を行ってまいります。
 また、相談を受ける立場にある中学、高校の教職員に対してデートDVに関する研修を実施するなど、教員の理解も促してまいります。

○伊藤委員 中間のまとめの最後に、基本目標7、調査研究の推進というところがございます。そこの中に、加害者対策の検討とあります。加害者対策につきましては、有効な対策が国においても打ち出されていないということでありますけれども、しかし、加害者本人が暴力を振るう自分を直したいというふうに思っている人もいるでしょうし、また私は何よりも怖いのは、この加害者が更生しないまま新たに家庭を持って同じことを繰り返す、こうしたことは非常に恐ろしいことだというふうに思います。
 その意味でも、難しい面が多々あるとは思いますけれども、都としても、このことについて検討を進めていただき、総合的にこの配偶者暴力防止対策を推進していただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。

○古館委員 それでは、質問させていただきます。
 最初に、東京都配偶者暴力対策基本計画の改定・中間のまとめについてです。
 この最初のページに、「暴力は、その対象の性別や加害者、被害者の間柄を問わず、決して許されるものではなく、犯罪となる行為を含む重大な人権侵害です」。この冒頭の二行というのが、この計画の基本的立場を貫いているように受けとめました。また、この基本理念の中で、暴力は個人としての尊厳を傷つけるだけでなく、男女平等参画社会の実現を妨げるものだ、このようにも指摘をしております。
 被害者や子どもへの支援というのは、多くの機関や団体が、それぞれの場面において連携しながら適切に対応していく必要があるということも、まことに同感であります。
 そこでお尋ねしますけれども、配偶者暴力相談支援センターが、平成十三年から配偶者暴力にかかわって持ち込まれた相談の件数、これをカウントしていると思うんですけれども、年次的に相談件数を教えていただければと思っています。
 また、被害者からの相談のうち、女性からの相談の割合はどれくらいでしょうか。

○高橋参事 平成十三年度に都に寄せられた相談件数は、三千三百三十四件でございました。配偶者暴力相談支援センターが開設された十四年度には七千三百三十件と、約二・二倍になっております。以後も相談件数は増加を続け、平成十七年度は九千七百六十六件となっています。その後、十八年度は八千八百十二件、十九年度は八千六百六件となっております。
 また、十九年度の女性被害者からの相談は、九九・七%となっております。

○古館委員 今、お答えにありましたように、物すごい相談といいますか、件数が多くなってきているという事態にありますね。しかも、重要なことは、先ほども質問の中にありましたけれども、九九・七%が女性というんですから、ほとんどが女性がこういう形で暴力を受けているということになるんですね。
 この配偶者暴力対策で、民間団体の方も大いに役割を今果たしているんですね。中間のまとめにおきますと、配偶者暴力問題に関連して、民間ではさまざまな団体が活動している、このように書かれておりまして、豊富なノウハウを持って積極的に被害者支援に取り組んでいる支援団体は、多くの被害者を支えている。そういう存在感というのを明確にして、その取り組みは、相談、シェルターやステップハウス、自助グループの活動など、被害者の立場に立った幅広いものとなっております。このように、この民間のいわゆるさまざまな団体に対する評価をしています。
 そして、今後の取り組みとして、民間団体等が自主的に行う配偶者暴力対策に関する事業に助成をし、民間の活動を支援しますとなっています。
 そこでお尋ねしますけれども、民間シェルターへの支援についてでありますが、民間団体等が自主的に行う配偶者暴力対策に関する事業、その助成ですね。この助成については、具体的にどこの部局から、どんな形で助成しようと考えているんでしょうか。

○高橋参事 ただいまのご質問、生活文化スポーツ局の男女平等参画室並びにウィメンズプラザで、主としてウィメンズプラザでこれは実施しておりますけれども、民間活動助成として、人材養成等、あるいは研修等の事業、その他いろいろ、限定はありますけれども、そういうところで行っております。

○古館委員 それで、民間シェルターの活動助成事業と私いったんですけれども、現在、この補助対象としてはどれだけ補助をされているんでしょうか。

○高橋参事 補助対象ということで今お尋ねいただきましたけれども、補助の対象事業ということでご説明をさせていただきますと、まずは研修等の事業、あるいは施設整備等、例えば、外部の者が入ってくるときに加害者等ではないかどうかを確認するためのテレビカメラとか、そういうものを設置するような場合における施設整備の経費等についての助成を行っております。
 なお、予算的には約四百万ということで計上してございます。

○古館委員 四百万というのは今わかりました。
 これは私の勘違いだったら指摘してもらいたいんですが、補助対象の二分の一が対象になっているというふうに思うんですが、その点はいかがですか。

○高橋参事 補助対象経費の二分の一が助成対象額でございます。

○古館委員 これはぜひ積極的対応をお願いしたいと思います。
 既に、DVを受けた女性の緊急一時保護の民間シェルター、HELPというところが民間のシェルターとしてかなり活躍をしている。常に入所者が定員いっぱいに入っている。配偶者や恋人から殴られたりけられたり包丁を投げられたりなど、こうした暴力的な行為などに耐えて、自分が悪いんだろうかなと結局自分を責めたり、その恐怖、これはもう本当にはかり知れない。本人も子どもも心身とも深く傷ついているというのが、こういう方たちの共通した特徴なんだ。安全な場所の提供と心も含めたケアをする、こういうことですから、専門性もより高いものが求められていると思います。
 ところが、東京都の補助はずっと変わらないで、現在、年間七百万円程度の補助でずっと来ているんですね。これでは人件費一人分くらいにしかならないんですよ。二十四時間体制ですから、現在スタッフは十人いるんだ。だから、ほとんどはパートタイムでやられているんですね。
 また、ステップハウスというDVを受けた方々の自立支援の施設もあるんですけれども、心身のケアがありまして、自立支援のプログラムをつくって支援していくんですから、とても重要な施設なんですね。ここには都からの補助などはない、このように伺っています。それぞれ募金などで賄っている状況だ。
 この中間のまとめに、民間団体を評価するというのが記されています。民間支援団体との連携協力を位置づけているんですから、財政的に非常に厳しく、人件費さえも出ない補助ではなくて、積極的な対応を求めておきたいと思います。
 それで、伺いますけれども、中間のまとめにある都営住宅を活用した被害者の住宅確保、特に、離婚成立前でもひとり親家庭とみなして優遇するなどの施策は、我々としてはぜひやってもらいたい。これらの施策はいつから実施をする予定なのか、お伺いをいたします。

○高橋参事 都営住宅の入居の優遇等につきましては、既に都市整備局において平成十九年度から行っております。

○古館委員 そういう形でやられているというのがどれだけ認知されているかということがとても大事なんですね。(「ホームページに出てるよ」と呼ぶ者あり)ホームページは出ているかもしれないけれども、そういうのに接しられない人もいっぱいいるんだということだけね。これはやはりそういう点では、東京都としての役割というのはまだまだいっぱいあるわけですから、この点についても大いに進めていただきたい。
 それから、ひとり親家庭の支援の充実という形で、被害者の状況に応じて職業訓練の自立支援給付金事業というのがあるんですね。都のひとり親家庭に係る各種の援助制度を活用する、こういうこともとても大事なことだと思っています。そういう点で自立を支援するという立場ですね。
 こうした制度も離婚成立前でも活用できるように私はした方がいい、こういうふうに思いますけれども、いかがですか。

○高橋参事 ひとり親家庭に対する貸し付けなどの支援制度につきましては、既に福祉保健局におきまして、平成十九年度から、離婚成立前でもひとり親とみなして活用できるようにしております。

○古館委員 ぜひこの問題についても、区市町村なども含めて、こうしたことがしっかりやられるようにしてもらいたい。
 さらに、ひとり親家庭医療費助成だとか児童育成手当などのひとり親への支援、こういうものも受けられるようにすることも極めて重要だと思っています。さまざまな施策展開を行うことを強く求めておきたいと思います。
 ウィメンズプラザ、それから女性相談センター、ここへの相談が一番多いんですね。大体九千七百六十六件というふうにカウントされているようでありますけれども、配偶者暴力支援センターとしての役割を担っていることは明らかであります。
 この中間のまとめによりますと、警視庁の総合相談センターや警察署にも、平成十九年度では二千百十八件の相談が来ております。やはり一番相談が多いのは区市町村への相談なんですね。ここにも年々増加しておりまして、平成十五年度が一万一千百六十四件、平成十九年度が一万六千六十一件ということで、身近なところということで、また一番駆け込みやすい、こういう特徴を持っていて、やっぱり区市町村が一番多いんだと思います。
 私の住む板橋区に問い合わせをしてみました。取り寄せた資料の中に--資料があったら下さいなといったら、こういうまとまったのがもらえまして、(資料を示す)二ページ目をあけたら、これはカラーなんだそうです、お気軽にご相談くださいと。
 私は結構公衆トイレに行ったりしているんだけれども、男のトイレなので全然気がつかなかったんですけれども、女性のトイレにはこれが全部カラーで張ってありますというんですよ、板橋区がね。ああ、板橋区もそういう点ではかなりやられているんだなというふうに思いました。
 それで、板橋区に聞いたら、十九年度のDV相談件数が四百三十六件、夫の暴力がそのうち三百七十六件で、親族の暴力もあって四十六件、前の夫や知人の暴力で十四件。相談者の年齢で一番多かったのが三十代で八十五人、二十代が続いて六十一人、四十代が六十人、そして六十歳代以上が四十九人、こういう形でございますというふうにすぐ回答が返ってきた。私は、本当によくやってくれているんだというふうに感じたんですけれどもね。
 板橋区では、さっきいったカラー版が区内施設の女子トイレなどの個室にちゃんと掲示されていて、それを見て来ましたという方が結構いらっしゃるんですよという話があったんですね。ですから、こういうようなことを積極的に進めていく必要があると思うんです。
 平成十九年度の配偶者暴力防止法の改正において、区市町村における配偶者暴力対策基本計画、これを区市町村が策定する、それから配偶者暴力相談支援センターの機能整備、これも行う、これが実は努力義務というふうにされているんですね。区市町村がこれで足並みそろうかなということを私ははっきりいって心配します。
 東京都としては、区市町村が、努力義務ですから、これで足並みそろえて対応できる、このようにお思いですか。いかがですか。

○高橋参事 区市町村における配偶者暴力基本計画の策定につきましては、計画策定についての助言や、国の基本方針等についての情報提供などにより策定を支援しております。
 また、相談支援センター機能の整備につきましては、平成十九年度及び二十年度に、八区市において、相談や自立支援に係る連携の仕組みづくりのモデル事業を行ったところでございます。
 今後とも、区市町村の取り組みを支援してまいります。

○古館委員 区市町村において、配偶者暴力対策基本計画の策定、それから配偶者暴力相談支援センターの機能整備、これはなかなか努力義務ではやらないというところもあるし、やれないところも出てくるということが考えられるんですね。
 既に区市町村で配偶者暴力相談支援センターがある区市町村、それでは、どれだけあるんでしょうか。

○高橋参事 配偶者暴力相談支援センターとしての機能を備えたところはまだございませんが、現在、一区が検討中でございます。また、九区市が今後検討をするとしてございます。

○古館委員 恐らく、一つといわれたのは、基本計画をつくったというのが一つじゃないかなと思うんですが、国分寺というふうに聞いています。センターについては、取り組みをするというのは、今、何区かありますというふうにお話があったんですけれども、これはまだまだ立ちおくれているんですよね。
 それで、さっき私がいったけれども、これはなかなか精神論ではいかないんですよ。やっぱりそういうものをつくろうと思うと、先立つものがどうしても必要になるんですね。ですから、私なんかは、どうしても、都として、配偶者暴力対策基本計画の策定、この支援は当然なんですけれども、配偶者暴力相談支援センターの機能整備に対しても財政支援を行うこと、これが大事だと思いますが、いかがですか。

○高橋参事 区市町村の配偶者暴力対策基本計画策定につきましては、引き続き、計画策定への助言や情報提供等により支援してまいります。
 また、配偶者暴力相談支援センター機能の整備につきましては、モデル区市での実施をもとに、相談支援センター機能や関係機関の連携のあり方などについてまとめた配偶者暴力相談支援センター機能整備の手引の作成や、地域の支援体制の中核となる人材養成等により支援していくこととしております。

○古館委員 手引の策定とか今いわれたんですけれども、結局、そういうところがつくれるように環境を整えていくという点でいうと、もちろん人材も大事ですし、その人材も育てていくという点でいうとお金も必要だし、そういうことをきちんと相談ができる、そういうことがやはりこの精神にも合致するものだというふうに思っております。
 財政支援というのは人材確保のかなめでありますから、石原知事も、安心とか安全とかというのを盛んに標榜しているわけでありますから、配偶者暴力の根絶についても、人もお金も支援する、こういうことを強く求めておきたいと思います。
 続いて、地デジと耐震化について、これは私立学校についてです。
 前回、十一月の事務事業質疑で、私、要望しましたが、地上デジタル対応についてであります。
 私立学校につきましては、経済的な負担も非常に多い、こういう話が私立学校の経営者から聞かれています。それで、地デジ対応も厳しいという要望も伺っているんですね。今回、地デジ対応で補助に踏み出すことは評価する、なんですけれども、具体的に補助の対象となる学校について、これはどういう学校をお考えになっているんでしょうか。お尋ねいたします。

○小笠原私学部長 私立学校の地上デジタルテレビ整備費補助の対象となる学校は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校でございます。

○古館委員 今、そういう形で私立の対象が答えられました。
 その補助対象経費についてでありますけれども、既存のアナログ対応のテレビに対する地デジ対応だけなんですか。それとも、地デジ対応の買いかえまで含めてお考えになっているんでしょうか。どちらですか。

○小笠原私学部長 補助対象経費につきましては、既存のテレビにデジタルチューナーを接続する場合のチューナーの購入費のほか、既存のテレビを地上デジタル放送対応のテレビに買いかえる場合の購入費も含みます。また、地上デジタル放送を受信するためのアンテナの購入費及び工事費等も補助対象として予定しております。

○古館委員 大変前向きの答弁だったと思います。
 それで、これに要する予算額と補助率は幾らになりますか。

○小笠原私学部長 この事業の平成二十一年度予算は三億七千万円であり、補助率は、先ほど申し上げた補助対象経費の二分の一でございます。

○古館委員 具体的な予算のことも出されました。これは、私学からも本当に強い要望として出されてきているものでありますから、ぜひともその実現に向けて、さらに都としての役割を果たしていただきたい、このように思っております。
 次に、私立学校に対する耐震化対策についてお尋ねをいたします。
 私立学校への耐震化についてでありますけれども、大地震というのはいつ来るかわからない。そういうことに備えて学校校舎の耐震化を早期に実現することは極めて重要であります。
 それで、お伺いしますけれども、一体、私立学校の耐震化については一〇〇%にする、この目標を実現するのはいつというふうにお考えになっていますか。

○小笠原私学部長 都では、平成十八年十二月に策定いたしました「十年後の東京」におきまして、平成二十七年度までに私立の小学校及び中学校の耐震化率を一〇〇%にすることを目標としておりました。
 こうした中、昨年、内外の大規模地震の発生により、子どもたちの安全を確保するための学校耐震化の促進が緊急な課題となり、「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九におきましては、目標を二年前倒しし、私立の小学校及び中学校の耐震化率を平成二十五年度までに一〇〇%にすることといたしました。

○古館委員 かなり積極的に、二十七年度で小中学校一〇〇%ということを前倒しして二十五年、そういう形で耐震化をしたい、こういう答弁でありました。
 そこで、お尋ねしますけれども、私立の小中学校の場合に耐震化率は今どのくらいになっているんでしょうか。

○小笠原私学部長 平成二十年四月一日現在における耐震化率でございますが、私立小学校七七・一%、私立中学校八四・六%となっております。

○古館委員 まだここで一〇〇%までいかないんですが、どのように今後対応するつもりでしょうか。

○小笠原私学部長 私立学校は、耐震診断が進んでいる公立学校と比べ、耐震化の前提となる診断を早急に進める必要があることから、今年度の補正予算におきまして、耐震診断に対する補助率を五分の四に引き上げました。
 来年度は、診断の結果、倒壊の危険性が高いと判断された校舎等の耐震補強工事等に対しまして、耐震診断と同様に補助率を五分の四に引き上げることとしております。
 説明会や建築相談を通じまして、補助制度の積極的な活用を働きかけ、引き続き耐震化の一層の促進を図ってまいります。

○古館委員 平成二十五年末までに一〇〇%というのは、私立の幼稚園、高校それから特別支援学校、これは含んでいないようでありますけれども、ぜひ、前倒しなども行って早期達成するようにしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。

○小笠原私学部長 ただいま答弁いたしました耐震化の促進策につきましては、その対象は、小学校、中学校だけでなく、すべての学校を対象とするものでございまして、ご質問の幼稚園、高等学校、特別支援学校につきましても、先ほど申し上げた取り組みにより、引き続き耐震化の一層の促進を図ってまいります。

○古館委員 次に、育英資金についてお尋ねいたします。
 今、東京都では、私立学校に通学している児童生徒等は、高校生で五割以上、それから、幼稚園児や専修学校の学生は九割。そういう意味では公教育に大きな役割を果たしてきております。こうした重要性については、都議会も共通の認識に立っていると思っております。
 昨年末からの、夫の収入、これが激減をしたとか、ほとんど教育費にお金を回さざるを得なくなっているとか、東京に転勤になったけれども、私学は本当にお金がかかる、初年度百万円ものお金が必要だった。このまま私学に子どもを通わせられるか不安だ。経済的な事情で学校をやめた人もいる。母子家庭の方は本当に大変だという声が今本当に寄せられているんですね。私は、こうした中で、都の育英資金の果たしている役割はいよいよ重要になっていると思います。
 東京都の育英資金貸付の資料によりますと、平成十五年、都立の子どもさんに育英資金貸付が三百七十七人だったのが、平成十九年度では千四百五十七人が育英資金を借りることになって、四倍近く多くなっています。私立の子どもさんも、平成十五年は四百六十一人が育英資金の貸し付けを借りていた。平成十九年度は二千百三十五人ということで、大体四・五倍ぐらい借りている。それだけ経済困難というのが、今の状況も反映して、子ども、親、そういうところに直撃をしているというのがはっきりしていると思うんですね。
 そこで、育英資金の予約募集の枠というのが約五百人ということで聞いているんですけれども、五百人では、自分は採用にならないんじゃないかという不安、借りられないんじゃないかというふうに思っている人がいるというお話を現実に聞きました。
 そこで、実態はどうなっているのか、有資格の申込者数と採用候補者数についてお伺いをいたします。

○小笠原私学部長 高等学校等への進学希望の方の育英資金の予約募集につきましては、平成二十一年四月に採用予定の場合、有資格申込者が五百五十人で、全員が採用候補者となっております。

○古館委員 こうした問題は、借りられないということがないような状況で、ぜひ前向きに取り組みを引き続きしていただきたいと思います。
 育英資金の連帯保証についてもちょっと伺っておきたいと思いますが、あしなが育英会からの要望によりますと、父母の連帯保証人に加えて別生計の保証人を要求する制度を改めて、連帯保証人だけで貸与等ができるようにしてほしい、こういう要望が非常に強くあります。
 都では、貸付時に実は保証人を一人必要としているんですけれども、貸し付けが終了した時点で、さらに別生計の保証人一人を立てなさいというふうにしてあるんですね。なかなかこれは、頼む自体が難しいというような家庭が多くなっている。そういうことを反映して、私はこれを改める必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

○小笠原私学部長 東京都育英資金におきましては、貸付申請時に一人、貸付終了時に奨学生とは別生計の方を一人、合計二人の連帯保証人を立てていただくこととしております。
 この複数保証人制は、平成十二年の規則改正におきまして、返還金の滞納の防止、解消のための具体的方策として導入いたしました。これは、規則改正当時、それまでの単独の連帯保証人制、特に親族が連帯保証人となっている場合、借り受け者本人とともに連帯保証人が所在不明となるケースがあり、債権回収に支障を来していたため、別生計の保証人を加えたものでございます。
 奨学金は、返還金が次世代の奨学生の貸付原資に回るべきものであり、また、公費を投入して実施している事業であることなどから、借りやすさの観点だけでなく、適切な債権回収を行うという観点からも考える必要がございまして、現在の複数連帯保証人制度は適切であると認識しております。

○古館委員 連帯保証が複数だということで長い間やられてきているんですけれども、現実に立てられないという方がだんだん多くなってきているという現実も踏まえて、ぜひ前向きに今私が提案したことを検討してもらいたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、民間奨学金との併用についてであります。
 あしなが育英会からの要望によりますと、民間奨学金との併用を認めないという運用を何とか撤廃してください、こういう要望が強く出ているんですけれども、これを改善するつもりはございませんか。

○小笠原私学部長 ただいまのご質問、予算特別委員会で酒井議員の同趣旨の質問に対しまして、既に局長が答弁したところではございますけれども、私立高校生につきましては、育英資金貸付額が都内私立高校の平均授業料と同程度の水準であること、また、育英資金のほかにも、財団法人東京都私学財団が実施する授業料軽減助成事業などによって総合的に負担軽減が図られていること、また、より多くの方に育英資金を活用していただくことから、類似の奨学金との併用は想定してございません。

○古館委員 この点も、それこそ引き続き前向きに検討していただきたいというふうに皆さんに要請をしておきます。
 次が、電通との委託契約についてなんですけれども、さきの予算特別委員会で我が党の曽根議員が、東京オリンピック招致本部における委託契約について、〇六年から〇八年度の三年間で、電通との委託契約が全体の八六・五%を占めて、金額にすると二十六億三百四十五万円、独占的ともいえるような実態だということを、オリンピック招致本部における委託契約について指摘をいたしました。その中で、都の生活文化スポーツ局の事業委託でも、電通の占める割合が五一・八%、金額にして七億一千万円に上っていることを明らかにいたしました。
 これに対して知事は、この問題について、波及効果として電通を選ばざるを得ないというふうに答えました。何が波及効果なのかよくわかりませんけれども、波及効果云々については今後の予算特別委員会などで知事本人に答えてもらうとしても、いずれにいたしましても、平成二十年度のスポーツムーブメント事業一覧資料によっても、電通が請け負っているものとして、スポーツ広報の充実という名目で、二十一年度では、当初、三億八千万円と聞いておりますけれども、今回、上半期分一億九千万円、こういうことで決定したということを聞いているんですね。
 そこで、まず伺いますけれども、下半期については引き続き電通が請け負うということではないんですか。いかがですか。

○石原広報広聴部長 ただいま委員お尋ねの内容は、現在、東京都が提供しておりますテレビ番組「ヒーローが見た夢」のことであると思われます。
 この番組は、昨年四月より日本テレビで、毎週金曜日、夜十時五十四分から十一時の時間帯で放送しておりまして、これまで平均八%を超える視聴率を上げて、お茶の間の皆様に楽しんでいただいております。
 平成二十一年度につきましても、スポーツ広報の充実を目的に予算案を計上しております。上半期は、これまでの効果等を勘案いたしまして引き続き放送することとしたもので、当該番組の放送時間枠の販売権を日本テレビからゆだねられている電通と引き続き契約手続を進めているものでございます。
 なお、一般に、テレビ番組の制作、放送の契約は半期ごとに行うことが通例となっております。下半期につきましては、まだ決定はしてございませんが、ただいま申し上げた理由によりまして、仮に番組の企画内容、時間枠等に変更がなければ、引き続き同じ相手方と契約することとなります。

○古館委員 それなら最初から、上半期も下半期もそういうふうになりますねというふうに--私に説明したときは、上半期はそうですというふうにいって、下半期についてはこれからという感じで受けとめていたんですが、この問題について、ヒーローがどうだという問題じゃなくて、そこについてのバックが、そういう意味で電通という形で、先ほどいいましたけれども、八六・五%が委託契約という形で、東京都が最も電通にとってはお得意さんみたいな感じになっているわけですね。これについては、やっぱり改めて検討し直してもらいたいというふうに思っております。
 二つ目の質問ですが、二億円の年間イベントの運営委託についてですが、二十年度は電通が請け負ったわけですね。二十一年度も同額が予定されておりますけれども、これについては委託先をどのように決めるんでしょうか。

○細井スポーツ振興部長 平成二十年度に行いましたスポーツイベント企画運営委託の契約につきましては、都民に広く訴えかける仕掛けを提案できる高度な専門知識と技術、能力を有していることに加え、イベント開催に対する実績がある業者を選定する必要があるため、企画提案方式を採用しまして、外部審査委員を加えた適正な審査手続により業者を選定したものでございます。
 来年度のスポーツイベント企画運営委託の実施につきましては、現段階で決定しておりません。実施する場合は、今年度と同様に、法令に従いまして適正に行う予定でございます。

○古館委員 今、これだけ電通の関係というのは騒がれているわけですから、そういう問題も含めて、やっぱりきちんと対応をしていただきたいというふうに考えております。
 同時に私は、この予定の中で、地域スポーツクラブ都民参加事業というのがこの中にあるんですね。この事業こそ、今まで一千万円の契約でしたね。これについて、二十一年度は、私はぜひ、こうした市民レベルというか都民レベルの参加事業こそ、地域スポーツということですから、こういうところにこそ力を入れるべきだと思っているんですが、この点についてはいかがですか。

○細井スポーツ振興部長 東京都は、スポーツムーブメントを創出するとともに、地域スポーツクラブの設立、育成を支援するため、今年度から地域スポーツクラブ都民参加事業を実施したところでございます。
 今年度は七百五十万円でございまして、来年度は、支援の強化に向けて既に一千万円を今年度より増額しまして、合計一千七百五十万円を予算案としてございます。

○古館委員 こういう地域スポーツの振興というのはとても大事だし、草の根でそういうことを東京都が支援するということについても、ぜひ今後とも力を入れていただきたい。
 それで、駒沢を初めとして、東京都の体育施設について、これはまず、何はさておいても優先的にきちんと改修する必要があるというふうに思いますが、この点についてはいかがですか。

○細井スポーツ振興部長 東京都はこれまでも、施設の機能維持のため、駒沢オリンピック公園総合運動場の硬式野球場管理棟の改築工事や、その他の都立スポーツ施設の設備等の改修工事を行ってまいりました。
 来年度は、予算に計上した駒沢の中央監視装置等の改修工事を行うとともに、大規模改修に向けた基本計画を策定いたします。また、その他の施設についても必要な改修を行ってまいります。

○古館委員 終わります。

○大山委員長 この際、議事の都合により、十五分間休憩いたします。
   午後二時五十四分休憩

   午後三時十三分開議

○大山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 ご発言を願います。

○今村委員 それでは、私の方からは、まず、東京都計量検定所費についてお聞かせをいただきたいと思いますけれども、東京都計量検定所費のうち約四十億円は検定所移転用地購入予算とのことです。今回の移転は、計量検定所の老朽化と、検定業務は休止できないとの理由からで、なおかつ、計量検定所の本所機能とタクシーメーター検査場の二カ所に分かれて移転すると聞いております。
 そこで、私からは、タクシーメーター検査場に関してお聞きをしたいと思います。
 まず、タクシーメーター検査場は、二十三区内を深川検査場と竹芝検査場に、また、多摩地区を立川検査場に分けて検査業務を行っていますが、それぞれの検査場の検査台数、検査にかかわる職員数、それから検査レーン数をお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 タクシーメーターについてでございますが、計量法によりまして一年に一回の検定が義務づけられています。東京におきましては、竹芝検査場、深川検査場、立川検査場の三カ所で実施しています。
 平成十九年度の検定台数でございますが、竹芝検査場が三万四千百十九台、深川検査場が三万三千七百三十九台、立川検査場が九千百二十七台となってございます。
 職員数及びレーン数についてでございますが、現在、竹芝検査場が六名で四レーン、深川検査場は五名で六レーン、立川検査場は二名で二レーンでございます。

○今村委員 関東運輸局のホームページから見てみますと、東京都のタクシー登録台数は、二十三区内と武蔵野三鷹エリアでタクシー登録台数が五万六千二百四台、さきのご答弁のように、深川、竹芝両タクシー検査場を合わせた検査台数は六万七千八百五十八台となっています。また、多摩地区でのタクシー登録台数は三千七百十一台、立川検査場での検査台数は九千百二十七台となっています。多摩地区のタクシー登録台数には武蔵野三鷹エリアが入っていないため、立川検査場での検査台数と乖離がありますが、これは二十三区内からの立川検査場への流入があるものと考えられます。
 さらに、もともと深川検査場と竹芝検査場は、二十三区全体から見ると大変近い場所にあり、今回の移転先となる港南も、深川検査場から見ると、現在の竹芝検査場からわずか三キロほど離れるだけとなります。
 そこで、従前は二十三区を東西に分けて竹芝と深川に配置されていたとのことですけれども、こうした考え方にとらわれず、二十三区内全体のバランスを見ることや一カ所に集約することの検討、さらには多摩地区も含めた配置計画を検討するなど、最少の経費で最大の効果を上げるための検討がなされなければならないと考えますけれども、都はどんな検討を行ったのか伺います。

○清宮消費生活部長 タクシーメーターの検定につきましては、三カ所の検査場で、多摩地域につきましては立川検査場、また、二十三区につきましては、おおむね隅田川を境に東西二つに担当区域を分けまして、西部区域は竹芝検査場で、東部区域は深川検査場で実施してございます。
 二十三区内に二カ所の検査場を設置いたしますのは、車両の集中によりまして道路周辺住民の方への影響があること、また、タクシー事業者の方の利便性などを考慮しているものでございます。
 計量検定所の移転に伴い、竹芝検査場につきましては、現在地から余り遠くなく、遊休都有地の活用が図られる港区港南に移転するものでございます。

○今村委員 次に、先ほど職員の数をお聞きしましたけれども、この方たちは全員都の職員なのかどうか伺います。そうであるならば、いわゆる職種についてもあわせてお答えをください。

○清宮消費生活部長 現在、各タクシーメーター検査場に配置されている職員は全員都の職員でございます。また、職種は機械職種でございます。

○今村委員 都の機械職の職員とのご答弁でしたけれども、そうしますと、タクシーメーター検査場は直営で行っていることになりますけれども、直営で行っている根拠は何か、お伺いいたします。

○清宮消費生活部長 計量法によりますと、検定を実施できるのは、国と都道府県及び国が指定する指定検定機関と定められてございますが、同法施行令において、タクシーメーターは指定検定機関では検定できないこととなっています。

○今村委員 今ご答弁いただいたように、法律上は直営でなければならないということだと思いますけれども、改めて、今回の移転により業務の効率化やサービスの質はどの程度向上すると検討されていたのか、また、させようとしているのか、都の見解をお伺いいたします。

○清宮消費生活部長 竹芝検査場の移転につきましては、平成二十一年度に移転用地を購入し、その後、実施設計を行うこととなってございます。
 タクシーメーターの検定業務は、年間三万数千台の検定を六人の職員で行っておりまして、ぎりぎりの体制で効率的に実施しているところでございます。
 移転に当たりましては、許された敷地の中で利便性が高まるよう、当然、実施設計の中で検討いたします。

○今村委員 今話がありましたけれども、移転用地の購入費だけで約四十億円、それから、建設費、備品費などを合わせますと、本所の機能なども入れますれば、それだけでも、全くあくまで私の試算でありますけれども、五十億とか六十億とか大変な金額がかかるものと思われます。
 先ほど申し上げたように、最少の経費で最大の効果を上げなければならないわけでありますから、このタクシーメーター検査場の位置の問題やまた職員のあり方、こういったものも含めまして、移転、建設に当たり、今後も業務の効率化やサービスの質の向上について引き続きの検討をされるよう要望して、次の質問に移りたいと思います。
 次は、配偶者暴力対策基本計画についてでありますけれども、東京都は、配偶者暴力対策基本計画の改定案、中間のまとめについて、一月に都民の意見の募集を行いましたけれども、その結果がどうであったか、まず概要をお伺いいたします。

○高橋参事 都民の皆様からの意見募集につきましては、一月九日から三十日までの三週間、実施いたしました。寄せられた意見の総数は百十六件でございます。
 内容として多いのは、自立支援、暴力の未然防止と早期発見、関係機関等の連携推進などについてでございます。

○今村委員 自立支援や関係機関の連携についての意見が多かったということでありますけれども、被害者の自立支援はまず相談からスタートをいたしますし、関係機関の連携についても相談機関が中心的な役割を担っていくことになると考えます。
 今回の計画策定では、市区町村における配偶者暴力対策充実のための支援が中心的な視点とされていますが、中でも相談体制の充実に向けての支援は重要であります。市区町村への相談が年々増加し続け、平成十五年度には約一万一千件だったものが、十九年度には一万六千件と五千件増加しているという状況を見ても、市区町村の相談体制整備を急ぐ必要があると考えます。
 そこで、都は、これまで市区町村の相談員育成をどのように支援してきたのか、また、今後の支援強化についてどう考えているのか伺います。

○高橋参事 区市町村の相談員の育成支援としては、東京ウィメンズプラザにおきまして、毎年度、相談員養成研修を、基礎研修及び実践研修を合わせて六回実施しております。
 今後とも、より多くの参加者を募り、この養成研修を実施してまいります。

○今村委員 関係機関等の連携推進についての都民意見も多かったということでありますけれども、被害者の身近な地域で被害者支援にかかわる関係機関の連携を推進することも、今後の配偶者暴力対策を進める上で特に重要なものと考えます。
 都はかねてより地域連携を推進するためのモデル事業を実施しており、八市区がこれに参加をしていると聞いています。今回の計画ではこのモデル事業の成果をどのように反映しているのか、お伺いをいたします。

○高橋参事 地域連携モデル事業につきましては、区市町村における被害者支援のための関係機関の連携を推進するための支援事業でございまして、平成十九年度及び二十年度に実施しております。
 その結果、区市町村における地域連携の進め方を示す手引や、その中核となる人材養成が必要であるとの認識を得て、それを改定計画に盛り込んでございます。

○今村委員 今回の法改正では、市区町村における相談支援センター機能の整備が努力義務とされており、市区の中には相談支援センター機能の整備に向け、地域連携体制を充実していこうという動きも出てきていると聞いています。
 地域連携を進める上で、これまで経験の少ない市区町村にとって最も必要なのは、中心となって体制をつくり、機能的に動かしていける人材です。その人材を今後どのように養成していくのか、お聞かせください。

○高橋参事 区市町村における地域連携を推進する上での中心となる人材養成につきましては、関係機関の調整を行う区市町村等の職員を対象に、関連法令、自立支援のための各種制度や手続等について、集中的、実践的な研修を実施する予定でございます。

○今村委員 今回の法改正での市区町村に対する努力義務とされた基本計画の策定と相談支援センター機能の整備について、計画では目標数が示されておりません。本来ならば目標を設定すべきと考えますけれども、計画期間である平成二十三年度末に幾つぐらいの市区町村で整備されると考えているのか、お聞かせをください。

○高橋参事 区市町村の基本計画等についての見通しについてでございますが、今回の計画改定に当たり、区市町村に対する調査を行ったところ、基本計画を既に策定しているのは一市であり、十五区市が現在策定を検討中でございます。
 相談支援センター機能整備につきましては、一区が現在検討中でありまして、九区市が今後検討するとしております。
 法改正の趣旨を踏まえ、より多くの区市町村で基本計画が策定され、相談支援センター機能が整備されるよう、都として今後も働きかけてまいります。

○今村委員 東京都も積極的に働きかけていくということでありましたけれども、大切なのは、地域の中でそうした相談を受ける人材、この育成もそうでありますし、さらには、やはり計画があって、そして支援センターができていく、こういった流れになるかと思います。
 国は努力義務としているところでありますけれども、日本の中のトップランナーとして、東京都は都下の自治体に対して、できるだけ早く計画や支援センターが設置できるよう、国がまたいずれ法改正をして、努力義務からさらに設置の義務化に向かうものと思われますけれども、それを待たずに早急に整備されること、また、その取り組みをさらに強化していただくようお願いを申し上げます。
 さらに、一言つけ加えておきますけれども、この相談業務などを含めまして、予算的には通年とそう変わらない金額となっています。DV被害を受けている被害者の皆様は大変深刻な状況にあるわけでありますし、相談件数が年々ふえてきている、また、氷山の一角ともいわれているわけでありますので、こうした予算についても、積極的な予算拡充に努めていただくようお願いを申し上げまして、私の質疑を終わります。

○遠藤委員 私からは、東京都交響楽団のこれまでの経営改革の成果と今後の方向性についてお伺いしたいと思います。
 改めて申すまでもなく、都響は、昭和四十年の設立以来、四十年以上にわたって、我が国でも有数な、そして我が国を代表する公設のオーケストラとして、定期演奏会を初め、都民への良質なクラシック音楽の提供、普及を通じて、世界都市東京の文化発展に大きく寄与してまいりました。
 ところで、都響を含む監理団体をめぐりましては、都は、平成十二年の十一月に監理団体改革実施計画を策定し、さらに、その後の平成十五年十一月には第二次都庁改革アクションプランを策定し、経営計画の推進を図ってきたわけでございます。
 こうした監理団体改革の大きな流れは都響をめぐっても決して例外ではなく、都響にも大変厳しい改革が迫られた、また、それを受けて都響は改革を進めてきたわけでございます。こうした動きにつきましては、私たち公明党も大変注意深く見守ってきたところでございます。
 都響の改革につきましては、都響自身が平成十七年三月に東京都交響楽団の中期ビジョン、これを策定いたしまして、従来の都への依存体質や、また旧態依然の運営からの脱却に向けて、平成十六年から今年度までというちょうど五年間、これを改革の計画期間として定めて、経営計画に全力で取り組んできたわけでございます。今年度がこの経営計画の最終年度ということで、これまでの都響改革の成果を検証して、そして将来の都響の展望を示す、今まさに絶好の時期であろうと考えております。
 来年度予算に関しましては、久方ぶりに運営費の補助が一・五億円増額をされるという新たな流れもできたわけでございますので、こうした背景も踏まえて何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず、質疑の前提となります中期ビジョン、ここにはさまざまな改革の方向性、具体策が挙げられておりますが、改めて、どのような経営改善計画であったのかをご説明いただきたいと思います。

○廣瀬文化振興部長  ただいま委員ご指摘いただきましたけれども、これまで都響の中期ビジョンにつきましては、第二次都庁アクションプランにおきまして……

○秋山生活文化スポーツ局長 都響の中期ビジョンにつきまして、大変失礼いたしました。
 第二次都庁改革アクションプランの趣旨を踏まえまして、都響みずからが経営改革を積極的に進め、自立した楽団運営の実現と都民サービスのより一層の向上を図ること、これを目的に策定されたものでございまして、具体的な改革事項といたしましては、経営の自立、人事給与制度の抜本的な改革、それから、高い演奏水準と都民の期待にこたえる交響楽団の三つの事項を掲げ、平成二十年度を一つの目安として、経営の健全化のため、さまざまな改革や都民サービスの向上の諸事業に都響一丸となって取り組んだものでございます。

○遠藤委員 今答弁いただきましたとおり、改革は三つの柱があるということでございました。
 そこで、第一の柱であります経営の自立に関しましては、中期ビジョンの中に、都響の収入はその多くを東京都の補助金に依存している、独立した経営体として、主体的、自主的な楽団運営のために経営改善による自主的財源の確保が必要である、この旨書かれておりました。
 それでは、この五年間、具体的にどう改善されてきたのか、ご説明、ご報告いただきたいと思います。

○廣瀬文化振興部長  まず、ただいま局長が答弁申し上げましたが、都響の中期ビジョンにつきましては、第二次都庁改革アクションプランの趣旨を踏まえまして、都響みずからが……

○小林総務部長 大変失礼申し上げました。
 ご質問にあります経営の自立についてでございますが、支出に占めます自己財源の割合を示す自己収支比率、これにおきまして、都の補助金額がピークでありました平成十一年度は二八%であったのに対しまして、平成十九年度には四六%と大幅に改善をされてきております。
 また、国の補助金や民間からの寄附金につきましては、平成十九年度は約二億円となっておりまして、改革前の平成十五年度に比べ約五倍となっているところでございます。
 さらに、収支面におきましても、支出面での経費削減の努力など、さまざまな取り組みによりまして、平成十五年度の収支差額約五百万円に対しまして、十九年度は三千九百万円となり、収支は安定的に推移をしてきております。
 こうした経営数値の改善は、自立した経営の実現に向けた楽団みずからの意識改革の結果であるというふうにも考えております。

○遠藤委員 ただいまのご説明、答弁によりますと、国の補助金、さらには民間からの寄附金の確保に努めた結果、約二億円を超える収入増、こうした努力、さらには経費節減等々行いまして、財政上の改善も多分に図られた、自立的経営に向けて取り組みの努力が着実に進んでいる、このような答弁であったと思うわけであります。
 そこで、第二の柱でございます人事給与制度の抜本的な改革、これにつきましては、能力、業績を適切に反映する給与制度への転換、これが示されているわけですけれども、この点についてはどんな成果が上がっているか、答弁いただきたいと思います。

○小林総務部長 人事給与制度の抜本的な改革についてでございますが、都響は、優秀な人材のモチベーションを維持向上するという観点から、これまでの年齢給を廃止するとともに、能力や業績の実証に基づいた適切な評価制度を確立いたしまして、評価結果を反映する人事給与制度を導入したところでございます。
 具体的には、平成十七年度より、楽員の終身雇用から有期雇用に切りかえる契約楽員制度を導入しまして、あわせて年俸制を実施いたしました。さらに、平成十八年度からは、雇用の継続や年俸に反映する能力業績制度の本格実施など、積極的に人事給与制度の改革に取り組んできたところでございます。

○遠藤委員 改革の三本目の柱でございますけれども、これは都民サービスの向上、この観点でございます。
 この観点からは、顧客重視を経営の基本とし、都民サービスの向上の観点から、演奏活動の一層の充実、これが必要とされておりますけれども、具体的にどのような成果が上げられたか、ご報告いただきたいと思います。

○小林総務部長 都民サービスの向上策についてでございますが、都響は、定期演奏会などの自主公演や文化団体からの依頼公演のほかに、都内の小中学校を対象に年六十回を超える音楽鑑賞教室や、都民の身近な場所へ年百回以上出向きます小規模演奏会、さらには、学校を訪問し特別授業を行うマエストロ・ビジット、福祉施設や病院などでの福祉出張コンサートなど、都響改革の一環として、都民の期待にこたえるさまざまな地域活動を積極的に展開しているところでございます。

○遠藤委員 私たちは本当に多忙なので、都響の活動の様子、なかなか接する機会がないんですけれども、定期演奏会以外にも、今ご答弁いただいたとおり、さまざまな地域貢献活動を実践している、まさに都民のためのオーケストラの役割を名実ともに果たしているな、こういう思いがいたします。
 次に、これまでのこうしたさまざまな経営の改革を含めた形で、今後どういう形で都響が方向性を持って取り組んでいくか、この点に質問を移らせていただきたいと思います。
 かつて都響は、ロンドン、ベルリン、パリなどヨーロッパの主要都市や、またはアメリカ、中国など多くの海外公演の実績がございまして、その演奏レベルは日本を代表するオーケストラの一つであります。世界の共通言語でありますクラシックの分野において、さらに世界のトップレベルを目指して進んでいってもらいたいと思うわけでございます。
 先日の予算特別委員会で我が党の松葉委員の方から、ぜひ、これまでの経験を踏まえて、東京オリンピックのレガシーである都響は海外の公演もやっていってもらいたい、こういう提案をさせていただいて、この四月からソウル、シンガポールで海外公演を再開する、このように答弁をいただいたわけでございます。
 そこで、これまでの経営改善の成果を踏まえて、今後、都として、都響とのかかわり、取り組み、基本姿勢について考え方を示していただきたいと思います。

○小林総務部長 ただいま委員ご指摘のとおり、都響は、国内はもとより、世界のトップレベルのオーケストラに匹敵する存在になることによりまして、首都東京のシンボルとして文化振興に大きく貢献できる、このことのみならず、これは都民の誇りにもつながり、東京のプレゼンスのさらなる向上に寄与するものであるというふうに考えております。
 冒頭に委員からお話がありましたように、来年度予算におきましては、都響への補助金が一億五千万円増額ということになってございますが、これは、これまでの都響の改革の成果を踏まえ、東京都といたしましては、都民サービスの一層の向上とあわせて、さまざまな楽曲を世界水準で演奏できるよう、演奏技術にすぐれた楽員を確保するなど、楽団の体制を整備していきたいというふうに考えております。
 生活文化スポーツ局といたしましても、こうした都響の取り組みに対して最大限の支援をしていくつもりでございます。

○遠藤委員 これまでの楽団体制と現在の楽員数では、楽曲によってはエキストラを使った演奏とならざるを得ない場合もあり、さらに、世界のトップレベルのオーケストラに匹敵する実力をつけるためには、名実ともに世界標準の楽団体制を整備して、優秀な楽員を増員していくことが必要不可欠であると思います。
 今、総務部長から答弁をいただきました。私は、今の総務部長の答弁は、まさに都響の第二章、世界のトップレベルを目指す都響の幕あけを告げる高らかなファンファーレである、このように思いました。
 今後、生活文化スポーツ局として、都響がさらに発展するよう、関係各局に対し、理解を求める努力をさらに進めていただきたいことを強く要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○大山委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○大山委員長 速記再開、お願いします。

○野上委員 私からは、世界を目指す東京アスリートの育成、競技力の向上という観点から、スポーツ医科学サポートの事業について幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 東京アスリートが東京国体やオリンピックなどの国際大会で活躍し、子どもたちに夢と希望を与えるために、東京アスリートの一層の競技力向上を図る必要があると思います。
 私も学生時代はバスケットボールをやっておりました。当時は、体育館を締め切りにして、水を飲んじゃいけないとか、私のおじからも、根性論で、水を飲むやつは負け者だと。とにかく走って、ウサギ跳びをして、体力をつけて、精神を鍛えることがまず重要であるといわれ続けたんですが、その指導がよかったのか悪かったのかわかりませんけれども、私自身は国体に出るような立派な選手にもならず、毎回ベンチの中から選手を応援する、選手の体調を管理したりサポートする側にずっと回っておりました。
 選手の皆さんは一生懸命練習して技術を磨くことももちろんですけれども、こういったコンディションを整えるための食事の摂取やスポーツ障害の予防など、医科学面からのサポートも非常に重要であると思います。少なくとも二十年前、私がやっていたときよりも科学のサポートも飛躍的に向上していますし、あるいはスポーツシューズ、あるいはスポーツウエアという観点からも、科学的データに基づいて選手が最も力を発揮できるような体調管理も、民間の会社もやっておりますし、選手をサポートするような環境というのが今、非常に整えられてきていると思います。
 そういった中で、都は、昨年三月に東京都競技力向上基本方針・実施計画を策定し、医科学サポートによる支援を掲げています。その取り組みの一つである大学との連携による医科学サポートについて、その基本的な考え方についてお伺いいたします。

○池田参事 これからの選手の競技力向上に当たりましては、医科学的な面からのサポートが重要でございます。都内には、スポーツ医科学分野の施設や、スタッフが充実している体育大学やスポーツ系学部、学科を有する大学などが多数ございまして、その施設、人材、ノウハウを活用することが効果的でございます。
 このため、来年度は、こうした大学と連携をいたしまして、東京都選手の医科学データ測定とフィードバック、助言を行う仕組みを構築いたしまして、競技力の向上を図っていくこととしております。

○野上委員 来年度は、どの大学と連携して、どのように医科学サポートに取り組んでいくのか、具体的に伺います。

○池田参事 来年度につきましては、スポーツ医科学機能を有する日本体育大学、国士舘大学、日本女子体育大学と連携をいたしまして、国体候補選手など、将来有望な高校生を対象としてサポートを実施してまいります。
 具体的には、競技団体のニーズと大学側の受け入れ体制を考慮してモデル競技種目を選定いたしまして、当該競技の高校生強化選手に対して、その競技特性に応じたサポートを実施してまいります。

○野上委員 医科学サポートといっても、先ほど申し上げました食事摂取の方法や、あるいはスポーツ障害の予防のほか、さまざまなサポートがあるというふうに伺っておりますが、この三大学はどのようなサポートを実施する予定なのか伺います。

○池田参事 サポートの内容といたしましては、大学の測定機器による持久力や筋力測定、トレーニングメニューの提示、あるいはビデオ撮影による動作解析やゲーム分析、また栄養摂取のアドバイスなどを想定してございます。
 具体的なスケジュールやサポートの内容につきましては、年間の競技日程などを考慮しながら、今後、三大学、モデル種目の競技団体また指導者と協議しながら詰めてまいります。

○野上委員 このスポーツ医科学体制の整備にはかなり予算が組まれているんですね。指導者派遣と、もう一つは、今度の新規の大学との連携による国体候補選手等へのコンディショニングサポート等で、二十一年度は一億二千万強の予算がついていますし、大学との連携の事業については八千五百万程度の予算がつけられているというふうに伺っています。
 この成果を出していただきたいというふうには思っておりますけれども、なるべく多くのアスリートに三団体のノウハウを還元する形で進めていくべきと考えますが、所見を伺います。

○池田参事 医科学サポートによる支援といたしましては、大学との連携によるスポーツ医科学サポートのほかに、先ほど委員ご指摘のとおり、今年度、スポーツ医科学スタッフの人材データを登録いたしまして、強化練習などに派遣する仕組みを構築しております。また、指導者や東京都ジュニア強化選手の保護者を対象とした医科学講習会を実施してございます。
 今後は、こうした事業にも三大学のスタッフに参加してもらうなど、医科学サポート事業に多くの選手や指導者、保護者等が参画できるように工夫をしてまいります。

○野上委員 特に、先ほど申し上げましたけれども、単年度一億二千万強という予算がついていますけれども、こういった育成事業というのは単年度で成果が上がるわけでもないですし、あるいは、選手の強化整備に幾らお金をかけても、それがすぐ勝ち負けにあらわれるかどうかというのも、また確約ができないところであります。
 こういった育成事業あるいは強化サポート事業というのは、察するところ、単年度の事業ではなく、少なくとも東京国体まで、あるいはその先、東京都で選手をより強化するという目的でずっと続いていくというふうに私としては希望しておりますけれども、都民の税金を使って、特定の選手の方のために税金を投入するわけですから、少なくとも二年、三年、あるいは五年の中期目標、中期成果みたいなのも、これからはある程度、予定というか計画を立てていただいて、ご答弁いただいたとおり、医科学サポートを積極的に進めていただき、そして、東京アスリートの一層の競技力の向上を図っていただきたいと思います。
 私からの質問は以上です。

○大山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、予算案及び知事提出の付託議案並びに報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○大山委員長 次に、議員提出議案第一号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○古館委員 それでは、東京都奨学費給付条例、その提案理由の説明を行います。
 今、都民の中に貧困と格差が広がり、家庭の経済状況によって教育を受ける権利さえ奪われ、格差が親から子に世襲されていくことが社会問題になっています。子育て世帯にも確実に貧困が広がっていることは、都立高校の授業料減免の生徒が急増し、石原知事就任時の九九年度は、全日制の都立高校生のうち減免を受けているのは四・五九%でしたが、〇六年度では一三・二九%と、三倍近くに増加したことからも明らかです。
 実際、高校に入るために保護者が借金せざるを得ない、経済的な問題で修学旅行に参加できない、学費を稼ぐために夜中までアルバイトしている、学費が払えずに学校をやめざるを得ないなどの状況も出てきています。
 高校に通うための費用について見ますと、都立高校は、年額十二万二千四百円の授業料に加え、授業料とは別に、移動教室や修学旅行の積立金、教材費など、学校により多少の違いはありますが、授業料と同程度かそれ以上の学校納付金が必要です。
 私立高校では、授業料の平均額四十一万七千円に加え、施設費などの学校納付金が二十万五千円、さらに初年度は入学金が二十四万四千円と、初年度納付金は八十六万六千円、これは〇九年度にもなります。
 都立も私立も、これに加えて、教科書代や学用品費、通学のための交通費、制服代、体操着、部活などさまざまな費用がかかります。
 国民生活金融公庫総合研究所の教育費負担の実態調査、平成二十年度版によりますと、学校に通うために必要な費用は、国公立高校が年間五十万八千円、私立高校が九十万八千円であり、低所得者ほど家計にとって重い負担となっているのです。
 現在、東京都には授業料減免や授業料補助の制度はありますが、それだけでは学校には通えません。また、貸与制の奨学金制度、東京都育英資金は、不安定雇用や低賃金が増加している現在、借りても将来の返済の展望が持てないため、受けたくても受けられない状況が広がっております。
 国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩氏は、子どものある世帯の貧困率について、OECD諸国の中で日本だけが、社会保障など所得を再分配した後の貧困率が分配前より高くなっていることを指摘しています。本来、所得の再分配によって貧困を減らさなければいけないのに、そうなっていないのです。つまり、貧困の状態にある子育て世帯への日本の社会保障給付が極めて不十分だといわざるを得ません。
 したがって、東京都として、経済的な支援を行い、教育の機会均等を保障することが緊急に求められています。そのための対策の一つとして奨学費を給付する条例を制定するものです。昨年の第三回定例会でも同様の提案をさせていただきましたが、子どもたちを取り巻く状況は一層厳しさを増しており、皆様のご賛同を得られるものと確信しています。
 今回提案した条例案は、生徒本人に奨学費を給付するものです。
 対象は、国公私立の高校生、高等専門学校生、専修学校の高等課程に就学している生徒です。
 収入基準は、生活保護基準の一・三倍程度にしました。夫婦と高校生と中学生の子どもの四人家族の場合、年間収入は約四百五十五万円程度になります。
 対象人数は約六万人。
 給付額は東京都育英資金の貸与と同額で、国公立学校の生徒は月額一万八千円、私立学校の生徒は三万五千円です。
 必要経費は約百六十七億円となります。
 なお、千葉市、川崎市、横浜市、京都府、京都市、神戸市、大阪市、札幌市などは給付の奨学金を既に実施しております。
 子どもたちの明るい未来のために、委員各位のご賛同、心からお願い申し上げ、提案説明といたします。
 以上です。

○大山委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、議員提出議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化スポーツ局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時五十九分散会

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