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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十六号

平成二十年十一月十八日(火曜日)
第三委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長大山とも子君
副委員長服部ゆくお君
副委員長大西さとる君
理事伊藤 興一君
理事吉原  修君
理事今村 るか君
遠藤  守君
早坂 義弘君
野上ゆきえ君
谷村 孝彦君
村上 英子君
古館 和憲君
古賀 俊昭君
初鹿 明博君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長大原 正行君
次長影山 竹夫君
理事岩佐 哲男君
総務部長松田 芳和君
都立学校教育部長森口  純君
地域教育支援部長皆川 重次君
指導部長高野 敬三君
人事部長直原  裕君
福利厚生部長秦  正博君
教育政策担当部長石原 清志君
参事高畑 崇久君
参事中島  毅君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
事務事業について(質疑)

○大山委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の事務事業に対する質疑を行いたいと思います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、教育長からご紹介がございます。

○大原教育長 さきの十月十四日の当委員会を欠席させていただきました教育庁幹部職員をご紹介させていただきます。
 参事で特別支援教育推進担当の高畑崇久でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○大山委員長 紹介は終わりました。

○大山委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松田総務部長 去る十月十四日の当委員会において要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の目次をお開き願います。ごらんいただきますように、今回要求のございました資料は十九件でございます。
 それでは一ページをお開き願います。1、非常勤講師斡旋任用支援システムの区市別利用実態でございます。
 非常勤講師あっせん任用支援システムの利用状況及び検索者について、区市別にお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。2、部活動振興予算の重点配布についての(1)、平成二十年度部活動振興予算の重点配布について(通知)でございます。
 平成二十年度の部活動振興予算の重点配付について、平成二十年四月二十四日付で都立高等学校長へ通知した文書でございます。
 三ページをごらん願います。(2)、平成二十年度都立高校部活動振興予算の重点配布額一覧でございます。
 平成二十年度の部活動振興予算の重点配付について、学校別、配付額別にお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。3、東京都公立学校教員採用者数の推移でございます。
 平成十六年度から平成二十年度までの五年間における東京都公立学校教員の採用者数についてお示ししてございます。
 五ページをごらん願います。4、平成二十年度放課後子供教室の実施状況でございます。
 平成二十年度に放課後子ども教室を実施している区市町村数と箇所数、運営主体と運営方法別の実施箇所数をお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。5、日本語学級の所在地、児童・生徒数、教員数及び使用言語でございます。
 このページから七ページにかけまして、日本語学級を設置している学校、在籍している児童生徒数、教員数及び児童生徒の主な使用言語の種類についてお示ししてございます。
 八ページをお開き願います。6、都立高校における日本語教育が必要な生徒の受入れ状況及び教職員配置状況でございます。
 海外帰国生徒や在京外国人生徒など、日本語教育が必要な生徒の都立高校における受け入れ状況と配置教員数についてお示ししてございます。
 九ページをごらん願います。7、教育庁所管の廃止・終了及び見直し事業でございます。
 平成十五年度から平成十九年度までの過去五年間において、廃止、終了または見直しをいたしました事業について、年度別に事業名とその内容をお示ししてございます。
 一〇ページをお開き願います。8、平成二十年度において学級編制の弾力化を実施する道府県の状況でございます。このページから一一ページにかけまして、学級編制の弾力化について、各道府県における実施状況の概要をお示ししてございます。
 一二ページをお開き願います。9、区市町村立小・中学校の学級規模別学級数でございます。
 平成十六年度から平成二十年度までの五年間における区市町村立小中学校の一学級当たりの人数別の学級数について、校種別にお示ししてございます。
 一三ページをごらん願います。10、東京都公立小・中学校児童・生徒の就学援助受給者の推移でございます。
 就学援助は、区市町村が経済的理由によって就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対して、学用品等購入のために行う扶助制度でございまして、平成十一年度から十九年度までの九年間における就学援助を受けた児童生徒数及び受給率の推移を、要保護、準要保護の別にお示ししてございます。
 一四ページをお開き願います。11、公立学校教員の年代別退職者数でございます。
 平成十五年度から平成十九年度までの五年間における退職者数について、年齢別、校種別にお示ししてございます。
 一五ページをごらん願います。12、学校訪問時に提示を求めている書類でございます。
 学校経営支援センターが学校を訪問する際に学校側に提示を求めている書類について、月別にお示ししてございます。
 一六ページをお開き願います。13、学校経営支援センターによる学校訪問の実績でございます。
 このページから一七ページにかけまして、学校経営支援センター三所、三支所の計六所が、平成十九年十月から平成二十年三月までと平成二十年四月から九月までに訪問した学校数とその回数について、訪問事由ごとにお示ししてございます。
 一八ページをお開き願います。14、特別支援学級の設置状況でございます。
 各区市町村における特別支援学級の設置状況について、校種別にお示ししてございます。
 一九ページをごらん願います。15、都内公立小・中学校及び都立高校における図書購入費の推移でございます。
 平成九年度から平成十八年度までの十年間における図書購入費について、校種別にお示ししてございます。
 二〇ページをお開き願います。16、都内公立図書館資料購入費の推移でございます。
 平成十一年度から平成二十年度までの十年間にわたる公立図書館における資料購入費の当初予算額について、設置者別にお示ししてございます。
 二一ページをごらん願います。17、都立特別支援学校の寄宿舎の入舎希望者数と受入数でございます。
 平成十七年度から平成十九年度において、都立特別支援学校の寄宿舎に入舎を希望した児童生徒数とその受け入れ数を、学校別にお示ししてございます。
 二二ページをお開き願います。18、平成二十年度都立特別支援学校の保有普通教室の状況でございます。
 都立特別支援学校で現在保有している普通教室数を学校別にお示ししてございます。
 二四ページをお開き願います。19、障害の程度が「重度」である児童・生徒の割合と重度・重複学級数でございます。
 障害の程度が重度である児童生徒の割合と重度重複学級の設置数を、それぞれ障害種別の各学部別にお示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 ご発言を願います。

○早坂委員 学校保健における学校三師、すなわち学校医、学校歯科医、学校薬剤師の役割について伺います。
 そもそも学校医、学校歯科医、学校薬剤師は各学校に必ず置かれなくてはならないのか、まず、その設置根拠について伺います。

○皆川地域教育支援部長 学校医等の設置根拠は学校保健法第十六条でございます。学校には学校医、学校歯科医、学校薬剤師を置くものと規定されてございます。
 この規定に基づきまして、都内の公立学校においては、各学校に学校医三名、学校歯科医、学校薬剤師それぞれが一名配置されてございます。

○早坂委員 では、学校医の役割について伺います。
 学校医は何科の医師がどのように選ばれるのか、またその職務の内容について伺います。

○皆川地域教育支援部長 学校には原則として内科または小児科の一般学校医のほかに、眼科医、耳鼻咽喉科医等の三名が学校医として配置されております。
 公立学校の学校医の選任に当たっては、多くの場合、各教育委員会が地区の医師会から推薦を受け、委嘱しております。
 学校医の職務は、学校における学校管理に関する専門的事項に関し、技術及び指導に従事するとされております。具体的には、校長等学校教職員、学校医等学校三師、保護者及び地域の代表者から構成されます学校保健委員会において、学校保健安全計画の審議をすること及び児童生徒等の健康診断に従事し、その結果に基づいて疾病の予防措置を行うこと、また学校伝染病の予防に必要な指導と助言を行うことがございます。

○早坂委員 子どものメンタルケアの観点から、精神科医の配置を求める声もあるようです。
 さて、健康診断の結果、再検査もしくは治療が必要だという結果が出た場合、どのような方法で保護者に連絡をしているのか、また、再検査もしくは治療をきちんと行ったかをチェックする仕組みになっているのか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 健康診断の結果についてですけれども、健診終了後二十一日以内に学校から本人及び保護者に通知するとともに、精密検査や治療が必要な場合には、検査や治療を受けるよう指示しております。
 受検結果は学校生活管理指導表などで把握いたしまして、体育活動などの学校生活において配慮できるようにしております。

○早坂委員 学校での健康診断の結果は、例えば転校や卒業した場合、新しい学校や職場に引き継がれるのか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 健康診断の結果は健康診断票として作成されまして、児童生徒が転校や進学した場合には、新しい学校の校長に送付されます。就職した場合などは、健康診断票はもとの学校に五年間保存されることになっております。

○早坂委員 五年間の保存義務とのことですが、せっかくの貴重なデータが学校に保存された後、そのまま処分され、本人に渡らないのはもったいないことだと思います。学校を卒業する際に、小学一年生からのすべての健康診断の記録に体力測定の記録も加えて、電子データや健康手帳などで本人に渡したらいいと思います。法的な義務ではないので、東京都独自の施策として行うよう提案します。
 ところで、学校での疾病による死亡事故では、突然死が半分近くを占めています。主な原因としては心臓疾患が挙げられますが、これに対し、平成七年度から学校心臓検診として、全国的に心電図検査が義務づけられるようになりました。その成果について伺います。

○皆川地域教育支援部長 全国の状況になりますが、日本スポーツ振興センターの統計から、学校管理下での突然死は平成十年ごろから減少を続けまして、現在、年間四十件程度で、平成十年以前の半数以下になっております。まさに、ご指摘のあった学校健診での心電図検査の義務化や学校での救急措置に対する学校医の助言、指導などにより、この大きな成果が生まれたと考えております。
 なお近年、さらに学校へのAEDの配置が進んでいることから、突然死のさらなる減少が期待されているところでございます。

○早坂委員 昨年は高校生や大学生を中心に、はしかが大流行しました。よく知られた病気でありますが、改めて、はしかとはどういう病気か伺います。

○皆川地域教育支援部長 はしかは、高熱と発疹を特徴とし、まれに脳炎などを併発して死に至ることもある重篤な病気で、感染力が非常に強いため学校伝染病に指定されております。
 予防接種などにより南北アメリカや韓国では既にはしかは制圧されているため、先進国の中で日本は対策のおくれた国の一つとされております。

○早坂委員 アメリカではかつて年間八十万人がはしかに罹患していましたが、一九九〇年代前半にワクチン接種を徹底させたおかげで、現在はアメリカ国内での流行は排除されています。ごくまれに見られるアメリカ国内でのはしかの原因は、すべて海外からの輸入感染によるもので、何と我が国がその原因の第一位、しかも第二位の国のおよそ二倍という大変不名誉な状態にあります。
 昨年の東京でのはしか大流行の状況と学校医の果たした役割について伺います。

○皆川地域教育支援部長 平成十九年は南関東を中心にはしかが流行し、それまでの三年間、東京都の公立学校でのはしかの報告は百名以下であったのに対しまして、約千三百名の報告があり、臨時休業を行った公立学校は三十五校に及びました。
 はしか対策にはワクチン接種が最も肝心であることから、東京都医師会の全面的な支援のもと、学校医によるワクチン接種等が実施されました。学校医の協力なくしては十分なはしか対策が実施できなかったものと認識しております。

○早坂委員 昨年のはしか大流行を契機に、国はことしから、はしかと風疹の混合ワクチンであるMRワクチンの法定接種を中学一年生と高校三年生に行うよう定めました。はしかと同様に風疹も、成人してからかかると、例えば妊婦であれば流産のリスクが高まるなど、重症化するおそれが大きいのです。
 このMRワクチンの接種を進めていくことで、二十二歳以下の世代が世界標準である二回接種を受けることになり、ひいては五年後には我が国全体からはしかと風疹が排除されることを期待します。
 ところで、これからの時期はインフルエンザなどの感染症によって、出席停止、学級閉鎖、学校閉鎖となるケースが多くなります。これはだれの判断によって決定されるのか、また学校医の果たす役割について伺います。

○皆川地域教育支援部長 感染症の発生に伴う出席停止は、学校医など医師の助言により、校長が判断いたします。学級閉鎖や休校は、設置管理者であるそれぞれの教育委員会が判断することになりますが、いずれの場合も、その要否や期間について、学校医は指導、助言する役割を負っております。

○早坂委員 次に、学校歯科医について伺います。
 虫歯の経験指数、すなわち一人平均これまでに何本虫歯になったことがあるかを示すデータがDMFT指数であります。Dはディケイ、永久歯の虫歯で未処置の歯、Mはミッシング・ビコーズ・オブ・ディケイ、虫歯が原因で失われた永久歯、Fはフィルド、永久歯の虫歯で治療が完了した歯、Tはティース、すなわち歯であります。
 東京都内の中学一年生の経年比較で見ると、昭和六十三年には四・〇六本だったのが、この二十年間毎年着実に減り続け、平成十九年には一・四七本までに減少しました。東京都歯科保健対策推進協議会が定めた西暦二〇一〇年の歯科保健目標では一・三本であり、目標達成間近、これは我が国の歯科医療の勝利といえるだろうと思います。
 そこで、虫歯の数が見事に減ってきた理由について伺います。

○皆川地域教育支援部長 虫歯の数が減ってきた要因についてでございますけれども、各学校ごとに学校歯科医を置くという日本独特の学校歯科医制度のもとで、学校、家庭、学校歯科医が連携いたしまして、歯科保健指導を根気強く行ってきたことがまず考えられます。
 また、弗素化物入り歯磨き剤の使用が進んだこと、甘味料の摂取が減少していることも虫歯減少の要因の一つといわれております。

○早坂委員 弗化物かと思います。
 では、学校歯科医の主な役割について伺います。

○皆川地域教育支援部長 学校歯科医の役割についてでございますけれども、大きく分けて、歯科保健教育、歯科保健管理、組織活動の三つがあります。
 歯科保健教育については、歯科保健指導に必要な教材や資料の提供、助言、また直接学級担任、養護教諭とともに、チームティーチングによる特別活動等への参加がございます。
 また、歯科保健管理については、歯、口腔の健康診断、事後措置として健康診断結果に基づく歯科疾患の予防や必要な治療の指示、また歯、口腔の健康相談があります。
 組織活動といたしましては、学校保健安全計画の立案に参加し、必要な意見を述べたり、保護者向け保健便りの執筆等がございます。

○早坂委員 私ごとですが、私の妻は歯科衛生士です。歯科衛生士の主な職務は歯のブラッシング指導です。妻にいわせると、虫歯を治すのはいっときの話、虫歯にならないようにするのは一生の話だから、私たちの役割は大きいの、とのことです。
 きちんと歯を磨くという生活習慣を身につけることは、家庭のみならず、学校においても指導すべきことだと思います。かつて三食後、三分以内に、三分間歯を磨こうという三・三・三運動がありました。親しい歯科医師に聞くと、今は一日一回、きちんと歯垢を落とすことに指導の重点が移ったそうであります。もちろん三食後、三分以内に、三分間歯を磨いて悪いことはないのでしょうが、形式でなく、中身のあるブラッシングにこそ意味があるということだと思います。
 虫歯は着実に減ってきている一方で、歯肉炎、そして歯列不整、歯並びの悪さには改善が見られていません。一日一回のきちんとした歯磨きは、教育という観点からすれば、学校での給食後にこそ重点を置くべきではないでしょうか。これをしっかり進めていくためには、洗口所、口をゆすぐ場所の整備など、必要な条件が幾つもあります。
 そこで、学校において歯科に関するどのような指導、教育が行われているか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 歯と口の状態や変化は、他の疾患と違い、自分自身で直接観察できることから、保健指導の極めて貴重な教材となっております。
 こうした側面に着目し、歯科に関する指導等については、定期健康診断の結果も十分踏まえた上で、家庭とも連携した養護教諭による保健指導、学校全体による給食後の歯磨きなどの日常指導、またPTAとも連携した学校歯科医による歯と口の健康づくりに関する講話や講演、児童生徒による保健委員会活動など、学校活動全体の中で取り組んでいるところでございます。

○早坂委員 近年では、食育の観点からも、かむことの重要性が叫ばれています。しっかりかむためには、歯と口の健康が前提になります。そこで、食育を進める中で、歯と口の健康についても取り組むべきだと考えます。ご見解を伺います。

○皆川地域教育支援部長 食育は生きる上での基本であって、知育、徳育、体育の基礎となるものでございます。
 都教育委員会としては、現在、各公立学校に食育推進組織を設置し、生きた教材としての学校教育やさまざまな教科学習の時間を活用いたしまして、食育を推進しております。
 食育を効果的に進めるためには、歯と口の健康と正しい口腔機能のもとに、しっかりとよくかむこと、おいしく食べること、味わうことを指導する必要があります。
 今後も引き続き給食指導への参加、歯の衛生週間行事や学校保健委員会での講話、指導、助言など、学校歯科医の積極的な協力を得まして、学校における食育を推進してまいります。

○早坂委員 次に、学校薬剤師について伺います。
 学校医、学校歯科医が子どもと直接向かい合う対人の業務であるのに対し、学校薬剤師は、水、空気、音、光と向き合う対物の業務であるといわれています。子どもと直接向かい合う機会が少ないため、その存在は意外と知られていませんが、実は学校で頻繁に、さまざまな検査に取り組んでいます。
 そこで、学校薬剤師の職務について伺います。

○皆川地域教育支援部長 学校薬剤師は、健康的な学習環境の確保のために、学校環境衛生の維持管理に携わっており、主な職務は学校での環境衛生検査の実施及び結果に基づく指導、助言であります。
 具体的には、飲料水の検査、プールの水質検査、給食設備の衛生検査、教室の明るさや空気の汚れぐあい、シックハウス対策など、科学的な方法で定期的に状況を把握するとともに、学校保健委員会に参加し、学校保健安全計画の立案に必要な指導、助言を行っております。

○早坂委員 最近では、大学生の大麻取引など、考えられないような事件が多発しています。そのほかにも麻薬、覚せい剤、脱法ドラッグ、そして健康食品による健康被害など、薬物に関する問題が山積しています。これらの意識啓発に関する学校薬剤師の役割について伺います。

○皆川地域教育支援部長 児童生徒が薬物乱用の有害性、危険性や医薬品等に関する適切な知識を習得することは重要な課題でございます。
 東京都学校薬剤師会では、薬物乱用防止や薬の正しい使い方などに関するパンフレットや模型等を作成しております。学校薬剤師の役割は、これらの資料を活用するなどいたしまして、児童生徒の理解が進むよう、専門的知見を生かしたわかりやすい啓発を行うことでございます。

○早坂委員 ところで、学校保健法は平成二十一年四月から学校保健安全法に改正されます。法改正の目的と改正される内容について伺います。

○皆川地域教育支援部長 子どもの生活習慣にかかわる問題や子どもを標的とした事件など、健康、安全に係る課題が近年多く指摘されております。
 このような状況を踏まえまして、改正法は学校保健及び学校安全のさらなる充実を目的に、国や学校設置者などの責務を明記するとともに、学校保健から学校安全を独立させた構成となりました。
 学校保健では、地域の医療機関等と連携を図りつつ、健康相談、保健指導を行うべき旨の規定、養護教諭その他の職員の相互連携の規定、学校環境衛生基準を定める規定などが新設されております。

○早坂委員 では、法改正後の学校薬剤師の新たな役割について伺います。

○皆川地域教育支援部長 今回の改正では、これまでガイドラインとして示されていました学校環境衛生の基準が法律上明記されることになりました。学校薬剤師は、新しく規定される基準に沿った環境衛生検査を確実に実施し、学校保健計画の立案に積極的に参加していくこと、また、薬物乱用防止活動など薬の専門家として学校とのかかわりは重要性が増してきており、学校や学校医等と連携を図りながら、児童生徒の多様な健康課題に適切に対応していく役割を担っております。

○早坂委員 お話をるる伺い、学校医、学校歯科医、学校薬剤師の役割の内容がつかめました。大きく分けて、法的義務である健康診断や環境衛生検査に代表される医学的アプローチと、義務ではないが実際に行っている健康づくりに関する講話などの保健学習に代表される教育的アプローチの両者が、その役割だと理解しました。東京都は学校三師とさらに連携を深め、子どもの健康増進に努力するようお願いをいたします。

○初鹿委員 私からは、ろう学校で行われています聞こえと言葉の相談支援センターについて、何点か質問させていただきます。
 以前からろう学校では、乳幼児、ゼロ歳、一歳、それぐらいの小さい、生まれたばかりのお子さんの聞こえや言葉の相談というのを行ってきておりましたが、ここ近年になって急速にこの数がふえているというふうに聞いております。
 その原因というのは、皆さんもご承知だと思いますが、平成十二年から国がモデル事業を行うなどして進めてきた新生児の聴覚スクリーニング検査が広まってきたということに原因があるんだと思います。
 この新生児の聴覚スクリーニング検査は、障害があることが早期に発見されて、早期に支援に結びつくという点では非常に有効でありますし、いいことだとは思うんですが、その一方で、幾つか問題もありまして、ご承知だと思いますが、ABRとかOAEとかいう機器を使って調査するのですが、機器によって、特にOAEですと、要再検査が出る割合が高いようなんですね。
 要再検査のことをリファーというんですが、生まれて大体二日目から退院するまでの間にこの検査をやって、リファーだといわれたときの親の動揺というのは非常に大きいということがいわれております。
 じゃ、実際にリファーになって、その後、確定診断が出るのはどれぐらいの割合かということなんですが、ここに平成十八年三月に福祉保健局が出した新生児聴覚検査ハンドブックというものがあります。東京都は十四年から十六年までの二年間、モデル事業を行っておりまして、その結果が載っているんですけれども、二千四百三十五人に検査を行って、リファーとなって二回目の検査をした方が五十四人なんですね。二回目をやって、さらに精密検査が必要だったという方は五人なんです。最終的に聴覚障害の疑いがあるといった判定が出た方が四名ですから、最初リファーといわれた五十四人の中で、五十名は結果としては障害がなかったということになるんですね。
 最終的に障害がなかったからよかったじゃないかと思われるかもしれませんが、それまで多分二カ月、三カ月、四カ月の期間がありまして、その期間、保護者の方の動揺というのは大変なものだと思うんですね。
 ここに大塚ろう学校の「きこえとことば」相談支援センターが出した十八年度の家庭訪問支援の実践というものがあるんですが、ここにも書いてあるんですけれども、母乳がとまる、髪の毛が抜ける、我が子を抱けなくなる、外出できなくなるなどのストレスにさらされるケースも少なくないというように、生まれた直後に障害があるといわれて、出産というのは、男はわかりませんけれども、女性にとっては大変な大事業で、大きな仕事をして、やっと我が子を抱けるなと思ったときに、障害を持っているということで、大変苦しむ方が多いというんですね。
 そこで、産科で最初にわかった段階で、判断をしたお医者さんが保護者にどういう説明をするかというのは非常に重要なんだと思うんです。今ですと、検査へ行ってください、また、保健所や保健センターに相談に行ってください、また療育機関を教えてくれるところもあるし、耳鼻科を教えてくれる医療機関もあるということなんですが、産科によってその対応が非常にばらばらになっているということなんです。
 ろう学校の方は基本的に耳鼻科の先生とは比較的交流があるようなんですが、どうも産科医とは、今まで直接的な連携というものがとれていなかったというように聞いておりますので、この聴覚障害のある乳幼児や保護者を適切に支援していくためには、産婦人科、また小児科なども加わってくるかもしれませんが、そういう病院とろう学校が連携をしていくことが非常に重要ではないかなと思いますが、まずはご見解を伺います。

○高畑参事 聴覚障害が発見されたり、あるいはその疑いがあると診断された乳幼児やその保護者に対し、病院とろう学校が連携し、適切な支援を行っていくことは、その乳幼児の言語や社会性の発達及び保護者の心理的な安定を図るためには、極めて重要でございます。
 現在、ろう学校では、耳鼻科医を学校に招き、医療機関での診察では見ることのできない学校での遊びやグループ活動の様子などを見てもらい、個別の教育支援計画などを用いて、支援策の検討を行っております。また、乳幼児教育相談担当教員が耳鼻科を訪問し、ケース会議を行い、医療面で必要な配慮などについて情報交換を行っているところでございます。
 今後は、耳鼻科のみならず、産科や小児科にもこのような取り組みを拡大し、病院とろう学校とのネットワークを構築してまいります。

○初鹿委員 今まで耳鼻科のお医者さんとは比較的つき合いがあったと思いますが、これからは産婦人科の方ともぜひおつき合いしていただいて、特にリファーということを保護者に伝える伝え方というのも非常に重要だと思うんですね。新生児聴覚検査ハンドブックの中にもその辺のことが書かれているんですが、その最初の説明をうまくやらないと、保護者の動揺も非常に大きくなると思うので、そういうことがきちんと医療機関に伝えられるのはろう学校の役目の一つではないかなと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 そして、新生児の聴覚スクリーニング検査はまだ半分ぐらいの医療機関で行われているということなので、逆にいったら、その半分の方々は新生児のときにはわからないで、大体一歳半健診とか三歳児健診とか、そういうところで発見されるということが多いということなんですね。
 そうなると、保健所や保健センターでわかって、保健師さんが対応するということになるんですけれども、保健師さんの中にも、聴覚の障害のことをわかっている方もいるかもしれませんが、どういうふうに言語を親が習得させていくのか、そういう技術的なことまで理解をされているという方はそれほど多くないと思うんです。ですから、保健師さんも、保健所や保健センターもろう学校との連携というのは非常に重要だと思うんです。
 ただ、地域によって、近くにろう学校があって、比較的交流がされているようなところとそうではないところで、随分温度差があるようなんですね。このハンドブックでも、関係機関の連携した事例というのが幾つか出ているんですが、それを見てみますと、大体保健センターや保健所がろう学校に相談に行っているというのが大半なんですよ。恐らくそういう形になると思うんですけれども、この相談体制というのがきっちりでき上がっていくということが必要だと思うので、保健所や保健センターとの連携について、ご意見を伺います。

○高畑参事 聴覚障害児やその保護者の早期支援のためには、乳幼児健診における聴覚障害の乳幼児の早期発見や聴覚障害と診断された乳幼児の保護者の心理的ケア及び専門機関の紹介などの役割を果たす保健所、保健センターとろう学校との連携が重要でございます。
 このため、現在、ろう学校が主催する勉強会に保健師が参加したり、保健師が新生児を訪問指導した際にろう学校への相談を勧めたりするなど、ろう学校と保健所、保健センターとの連携を進めているところでございます。
 今後は、ろう学校の教諭と保健師が聴覚障害児のいる家庭を同行訪問するなど、保健所、保健センターとの連携をより一層密にし、聴覚障害児や保護者を支援してまいります。

○初鹿委員 今、保健所とろう学校の支援員で家庭を訪問するというお話がありましたが、相談にろう学校に来て、それでいろいろ学校の中で相談を受けるようになると思うんですが、今おっしゃられたように家庭訪問というのも非常に重要だと思うんですね。
 先ほども紹介しましたが、大塚ろう学校の「きこえとことば」相談支援センター、これは二年前に出ているんですが、家庭訪問支援の実践という非常に参考になる資料なんですが、ここに非常に重要なことが書いてあるんですけれども、ゼロ歳の乳幼児にとっては生活の場というのは家庭だ。学校じゃないんだ。ですから、家庭の中での環境をうまくつくるということが早期支援で重要なんだというようなことがここに書いてあるんですね。特別な場所の学校ではなくて、暮らしの場である家庭の中でどういう支援をするかということをきちんと教えていくというのが重要なんだと思います。
 家具の置き方とか、料理するときの体の向き、置き方とか、あと、兄弟がいるときに兄弟の接し方というんですか、要は後ろから話しかけても気づかないわけですから、それをどういうふうに気づかせるかとか、そういうのが非常に重要だというので、恐らく学校に通うとなると、お母さんがお子さんと一緒に来て、まあそれはそれで意味があることだと思うんですが、お母さんだけではなくて、お父さんだったり、またおじいちゃん、おばあちゃんが一緒に暮らしていたら、おじいちゃん、おばあちゃんだったり、また兄弟だったり、家族全員が障害のことを理解して、接し方も理解をしていくというのが非常に重要なんだと思うんですね。そういうアドバイスができるということが家庭訪問の意味だと思うんです。
 この冊子の中で、最後にまとめということで、これはかなり重要だと思うんですが、リファーとなった段階で相談に行くか行かないかということになるんですが、聴覚の障害があると確定診断が出る前にろう学校に行くのには抵抗がある保護者がいるということが書かれているんですね。そういう意味では、学校に来てもらうのではなくて、家庭を訪問していろいろ支援をして、聴覚障害はどういうものだとか、障害があってもこうやって生きていけるんだとか、そういうことのフォローをしていくということも重要なんだと思います。
 そういう意味でも、家庭訪問、家庭支援をするということが非常に重要なので、こういう家庭支援の取り組みについてどのように考えているのか、お聞かせください。

○高畑参事 現在、ろう学校では、聴覚障害のある乳幼児がいる家庭に対し、乳幼児教育相談担当教員を中心に、月に一、二回家庭訪問を行い、保護者に対する心理面での支援やコミュニケーションのとり方等の子育て支援などを行っております。
 今後も、保護者の要望に応じて家庭訪問を実施し、家族全員の理解のもと、聴覚障害児が聞く、話すなど、障害に基づくさまざまな困難を改善、克服していけるよう支援を行ってまいります。

○初鹿委員 ぜひよろしくお願いいたします。多分これからこのスクリーニング検査を行う医療機関はふえていくと思うので、相談に来るお子さんたち、乳幼児もこれから増加する可能性は出てくると思うんですね。結果として障害があるという方は今までどおりそんなに変わらないんだと思いますが、リファーで来るという方が多くなるので、そういう面では心理的な不安とかも解消できるような家庭訪問というのは重要だと思うので、ぜひ充実していただきたいと思います。
 そういうことを考えますと、月に一、二回訪問となると、人的なパワーも必要ですし、交通費もかかるわけですから、資金的にもきちんとした予算組みをしていかないといけないと思うので、その辺もご配慮いただきますようにお願いして、質問を終わります。

○伊藤委員 文教委員会、教育庁に初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、インターネットや携帯電話による有害情報やトラブルから子どもたちを守っていく取り組みについて、何点か質問をさせていただきます。
 都議会公明党は第三回定例会代表質問において、いじめにもつながる特定の個人への誹謗中傷が携帯ネットやインターネットの学校裏サイトと呼ばれる掲示板あるいはブログ、またプロフなどの中に掲載をされているという大きな社会問題、これについて指摘をさせていただきました。また、教育庁に対しまして、実効性のある対策を求めたところでございます。子どもたちが被害者にも加害者にもなりかねない、こうした状況や有害情報やトラブルから子どもたちを守っていくことは大人の責務であります。
 都教育委員会が本年七月に行った子どものインターネット、携帯電話利用についての実態調査を見せていただきました。
 まず一つは、携帯電話の保有の割合でありますけれども、小学生は三八・四%の子どもが持っている。中学生は六六・四%、高校生はほぼ一〇〇%に近い九六・二%の子どもたちが持っているということで、子どもたちの社会の中にすっかりこの携帯電話は溶け込んでいるんだと改めてこの数字を見て思いました。
 また、メールやネットで何らかのトラブルを経験したことがあるかという設問に対して、小学生が一一・九%、中学生は二三・四%、高校生は二九・二%と、この数字を見たときに、持っている割合から見ると、特に小学生、中学生が遭遇するトラブルの割合は看過できるものではないというふうに私は思いました。
 また、同調査の中のネットや携帯電話の利用に関して、ルールの実態を見てみますと、携帯を与えている保護者の方が、子どもに対してルールを守らせていると思っている親は約七割おりますけれども、一方、子どもの方は、ルールを守っていると思っている子どもは四七・一%と、五割にも満ちていない状況でございました。
 また、子どもの回答の中には、決めているけれど守れないというのは四二・九%、ルールなんてないというのが一〇・一%いる。つまり保護者と子どもの間にルールに関する認識で大きな乖離があるということがこの調査でわかったことだと思います。
 そこで、まず大事なことは、家庭で保護者と子どもがきちんと話し合いをして、携帯電話を利用する際のルールを決めることが必要であると思います。青少年・治安対策本部で作成をしているファミリeルールというのがございます。ここにありますけれども、これがすべてではありませんけれども、ルールづくりのきっかけとして大いに活用できる手法の一つではないかというふうに私は思っております。
 このファミリeルールは十九年三月にスタートして、本年、二十年の十月末の時点で、これを活用したさまざまな学習会が四十一回行われたということでございますけれども、東京都の全小学校、中学校、約二千校ありますけれども、二千校のうち四十一回ですから、都教委としても積極的にこのファミリeルールを活用して、特に小学校、中学校、また子どもさんたち、保護者の方々に働きかけをしていく必要があるというふうに思いますけれども、所見を伺います。

○高野指導部長 東京都教育委員会としては、携帯電話利用に関する家庭でのルールづくりが重要であると考えておりまして、今年十月に公表した子どもの携帯電話利用に関するアピールにおいて、お話のファミリeルールを活用するよう呼びかけたところでございます。
 また、本年十一月二十六日に実施するハイテク犯罪対策シンポジウムでもファミリeルールを紹介し、家庭での積極的な利用を啓発してまいります。

○伊藤委員 教育庁としてもしっかり取り組んでいくというご答弁でございました。私、先ほど数字を挙げまして、このファミリeルールの推進をというふうに申し上げました。ただ、これは親子でのルールですので、まだ子どもが素直に親の話を聞ける年齢というか、状態のことでございます。
 いずれにしても、家庭におけるルールづくりの次に必要なことは、子どもが自分自身でルールを決めて自分を律していく、そして携帯電話、インターネットを適切に利用する力を持つことが大切であるというふうに思います。こうした力を身につけるためには、子どもたちを取り巻くすべての大人が積極的にかかわっていく必要があると思います。
 そこで、東京都におきましても、教育委員会ばかりでなく、関係各局としっかりと連携を図って、子どもの安全を守っていくということが大事であるというふうに思いますけれども、所見を伺います。

○高野指導部長 子どもの携帯電話をめぐるさまざまな問題の対応やネット被害などの対策については、東京都教育委員会だけの取り組みではおのずと限界があり、関係各局との連携を図ることが不可欠であると考えております。
 都教育委員会といたしましては、これまでも警視庁と連携したハイテク犯罪対策シンポジウムやセーフティー教室、青少年・治安対策本部と連携したネット・ケータイフォーラムなどを実施しまして、子どもが自分自身の考えでルールを決め、適切に利用する力を養っているところでございます。
 今後、東京都教育委員会は、本年四月、東京都子ども若者問題対策会議のもとに設置されました、青少年・治安対策本部、総務局、生活文化スポーツ局、福祉保健局、教育庁、警視庁の六局から成るネット・ケータイ部会において連携を図り、子どもがみずからの安全を守り、被害者にも加害者にもなることがないよう、情報モラル教育をなお一層推進してまいります。

○伊藤委員 新たな部会も発足をされて、各局の連携が深まってきているということでございます。ぜひともこうした連携を深めていただきまして、また先ほど申し上げましたファミリeルールあるいはシンポジウム、こうしたものを活用して、各区市また地域に啓発をして、できることなら東京の全校に広げていっていただきたいというふうに要望をいたします。
 次に、特別な支援が必要な子どもの教育の充実について、質問をさせていただきます。
 社会のグローバル化が進む中、東京にあっても、日本語指導が必要となる児童生徒の数が年々増加をしております。平成十九年度の数字でございますけれども、小学校で千九十三名、中学校で六百六十名、高校で百五十三名と聞いております。
 また一方では、外国人のお子さんの中に不就学の子どももたくさんいらっしゃる、また増加をしているということも聞いてございますので、そうした懸念もあるわけでございますけれども、都は第二次東京都教育ビジョンにおいて、都立高校における外国人生徒の受け入れ体制を充実するというふうにしておりますけれども、小学校また中学校も含めて、東京に住んでいる外国人の子どもたち、日本語を必要としている子どもたちがどのぐらいいるのかとか、あるいはどのように教育を充実させていくのかとか、まず実態をよく把握することが必要であるというふうに思います。
 平成二十年度、都の教育委員会は実態の把握のためにどんなことを行っているのか、伺いたいと思います。

○森口都立学校教育部長 都教育委員会は、文部科学省が実施する日本語指導が必要な外国人児童生徒の受け入れ状況等に関する調査に、中学校卒業後の進路希望や在籍期間など都独自の調査項目を加え、平成十九年度から実態調査を実施いたしましたが、今年度も同様に実施する予定でございます。

○伊藤委員 昨年度から実態調査をしているということでございました。この実態調査でございますけれども、把握した内容をスピーディーに、しっかりと分析をして、また外国人の児童生徒の教育の充実に向けて、分析をした後の対策が大事でございますので、しっかりとこの対策を講じていただきたいと要望させていただきます。
 外国人児童生徒には、来日して間もない児童生徒もおります。中には日本語が全くわからないという子どもたちや、あるいは日本の習慣も全くわからないという子どもたちもいれば、日常会話はできても、学年相当の言語がまだ不足している児童生徒もいるわけでございます。外国人児童生徒に対してきめ細かい指導をするためには、こうした児童生徒に対応できる専門性を持った教員の配置と教員の資質を高めることが重要であると思います。
 そこで、日本語指導を担当する教員の資質向上に向けた取り組みについて、伺いたいと思います。

○高野指導部長 外国人児童生徒の日本語の習得状況は多様でございまして、個に応じた指導に対応できるよう、教員の資質を向上させることは重要でございます。
 現在、都教育委員会は、日本語指導の基礎、基本に関する研修を年間三回、日本語指導の充実と専門性の向上に関する研修を年間二回、指導的役割を果たすことのできる専門性を高める研修を年間四回実施しております。
 今後は、多様化した日本語習得状況にある児童生徒に対する指導を充実するために、研修の定員枠を拡大いたしまして、教員の指導力の一層の向上を図ってまいります。

○伊藤委員 外国人の児童生徒に対する指導を行う教員、これは非常に専門性が要求される。また、その子どもの母語をしっかりと話せないと教えられない部分もある。また日本の習慣も含めて、文化も含めて指導するわけですから、非常に力量の求められることだと思います。教員の研修の枠を拡大して、一層の向上を図っていくというお答えでございましたので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 外国人の児童生徒が学校生活を送る際、子ども自身もそうですし、また保護者の方もいろいろな不安や悩みを抱えるわけでございます。そこで、相談できる場が必要である、また専門的な対応が必要であるということを含めて、公明党は、本年六月の文教委員会におきまして石川議員の方から質問をさせていただきまして、相談の窓口を設置してほしいということを要望させていただいたわけでございます。
 その後、六月からしばらくたちますけれども、外国人の児童生徒に対し、また保護者に対し、相談窓口が現状どうなっているのか、また今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○高野指導部長 都教育委員会では、七月から教育相談センターにお話の窓口を設置いたしまして、日本語による相談に応じるとともに、母語での相談を希望する外国人に対しては、通訳を介した来所相談も実施しているところでございます。
 今後は、来所相談に加えまして、電話相談の際にも通訳を介しての相談を行うなど、外国人児童生徒及びその保護者の相談の充実を図ってまいります。

○伊藤委員 相談窓口、来所相談に加えて、電話相談も開始したということでございました。外国人の子どもたち、また保護者の方々から要望はたくさんございます。また多種多様でございます。そうした悩みや不安を、この問題はあっちとか、あの問題はこっちとかいうことがないように、ぜひとも一本化に向けて近づけていくように取り組んでいただきたい。また、外国の児童生徒たちの教育の充実のために力を尽くしていただきたいと要望させていただきたいと思います。
 私の方から最後に、特別支援学校における子どもたちの放課後の居場所づくりについて、質問をさせていただきます。
 私は、平成十九年の第四回定例会の一般質問で、特別支援学校における放課後の子どもたちの居場所づくりについて質問をさせていただきました。当時の中村教育長からは、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画で新規施策として打ち出した、外部の教育資源を活用した特別支援学校を支援する仕組みづくりの中で実施すると、ご答弁をいただきました。多くの保護者から喜びの声が多数寄せられております。
 障害のある子どもたちにとって、障害の種別や家庭の事情などさまざまな課題はありますけれども、放課後の居場所の選択肢が広がったということは大変にすばらしいことだというふうに思います。
 現在、放課後の居場所づくりを含め、学校外教育等を充実するため、外部の教育資源や人材を活用している学校がモデル校として七校立ち上がってきたというふうに聞いております。この七校の活動内容、また参加者数、運営の状況、こうしたことについてお伺いしたいと思います。

○皆川地域教育支援部長 都教育委員会は、特別支援学校における学校教育活動を補完、支援するとともに、放課後の居場所づくりを含め、学校外教育を充実するため、外部の人材や教育資源を効果的に活用するモデル事業を今年度から実施しているところです。
 活動内容につきましては、学校によってさまざまでありますけれども、例えば算数やパソコンなどの学習活動、太鼓や美術などの文化活動、サッカーや卓球、ダンスなどのスポーツ・レクリエーション活動などが行われております。
 参加者数については、活動内容や実施日等により違いがありますけれども、平均すると、一回当たり約二十人の児童生徒が参加しております。
 運営につきましては、保護者、地域住民、大学生、退職教員等で構成されている支援組織が学校ごとにありまして、学校と調整を行いながら支援活動を進めております。
 活動に当たっては、地域のサークル、企業、大学なども参画しておりまして、多様な人々が支援活動を支えているところでございます。

○伊藤委員 多くの子どもたちは、小学校では放課後子どもプランということで進んでおります。また、中学生におきましては放課後部活動、これを一生懸命やる子どもたちもいる、また、自由に移動しながら友だちを拡大していく、こうした活発に動いている中学生も多くいるわけでございます。
 一方、特別支援学校に通う子どもたちは、さまざまな障害の種別もありますけれども、自由に行きたいところで放課後を過ごしていくということができない子どもたちもたくさんいるわけでございます。この放課後の子どもたち、特別支援学校における子どもの放課後の居場所、これの選択肢が広がっていくということは、社会観すべてが広がっていくというふうに私は思います。ぜひ今年度のこのモデル事業をさらに拡充していただきまして、また保護者の方々、子どもたちからもさまざまな期待とニーズが高くなってくると思います。また一方では、送迎のバスの問題や、あるいはそこの活動を支えてくださるスタッフの問題、こうした課題もたくさんあると思います。
 こうした課題をしっかりと検証していただきまして、今後この取り組みを拡充していっていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○古館委員 それでは、何点か質問させていただきます。
 公立の小中学校には通級学級という制度がございます。この制度につきましては、さきの生活文化スポーツ局との質疑でも行いましたけれども、情緒障害などの子どもを一時受け入れる、こういう側が公立の小中学校ということでもあり、ぜひ教育庁にも質問をしたいということで、お尋ねであります。
 通級学級は、学習障害とか、あるいは発達障害、高機能自閉症など、軽度の発達障害などの子どもたちが通常の学級に在籍しながら、週一回、半日程度ですけれども、通学をして、専門的な教育を受けるということで、おくれがちな部分を補ったり、自分に自信をつけたり、こういう形で着実に成長を遂げているという実践が既に行われております。
 私立の小中学校に通っている子どもたちでも、当然この通級学級に通いたいという場合がありますけれども、自治体によりましては受け入れてもらえない、こういうこともあるというふうに聞いております。
 受け入れを実施しているのは江戸川区。そこで、江戸川区に問い合わせをいたしましたら、情緒的な障害を抱えている子どもを受け入れて三年目になるけれども、こうした子どもが全体として落ちついて勉強ができるようになっているとのことであります。
 江戸川区が通級学級を設けた理由について伺いましたけれども、臨床心理の先生から相談があって、検討の上そのように実施をした、こういう回答であります。
 お伺いをいたしますけれども、昨今、情緒障害の子どもがふえてきているとも聞いています。私立小中学校の子どもたちを通級学級に受け入れている区市町村が幾つあるか、把握しているでしょうか。また、こうした場合について、都はどのように対応しているのか、お答えをいただきたいと思います。
〔「市町村区だ。区が一番最後」と呼ぶ者あり〕

○高畑参事 私立の小中学校の児童生徒を通級指導学級に受け入れているのは、現在、江戸川区教育委員会のみでございます。
 私立学校の児童生徒を区市町村立小中学校の通級指導学級に受け入れるかどうかの判断は、設置者である区市町村教育委員会が行うものであり、都教育委員会といたしましては、区市町村教育委員会の判断を尊重しております。

○古館委員 区市町村か市町村かというのはちょっと置いておいて、それで、今の、判断は区市町村教育委員会が行う、こういう答弁でありました。
 それで、私学に通う子どもたちでも、必要であれば通級に通って支援が受けられることが重要だと考えています。都としても、通級に私学の子どもが通えれば、その分も人数に入れて学級認定をして、教員も配置することを区市町村にしっかりと周知をしていただきたい。区市町村が受け入れ体制をとるよう促してもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○高畑参事 江戸川区教育委員会におきまして、通級指導学級に私立学校の生徒を受け入れるに当たっては、生徒の事情を総合的に判断して受け入れたものでございます。他の区市町村教育委員会においても、通級指導学級への受け入れについては適切に判断しているものと考えております。

○古館委員 だから、適切に判断をすれば、これからもそういう形で東京都としても支援を考えてもらいたい、これが私の質問なんですが、いかがですか。

○高畑参事 繰り返しになりますが、東京都教育委員会といたしましては、設置者である区市町村教育委員会の判断を尊重しております。
   〔「主体性がないな」と呼ぶ者あり〕

○古館委員 今、主体性がないんじゃないのという声もありましたけれども、現在、公立小中学校でも通級の希望者がふえております。教育委員会に相談をして、この子を通わせた方がよいとなった場合でも、今、待機児ということになってしまう、こういう状況にあるようです。そうした状況では私の子は後回しとなりかねない。特別支援学級について、設置校をふやすことや教員の配置、養成など、区市町村と協力をして施策の拡充を求めたいと思いますが、東京都としていかがですか。

○高畑参事 通級指導学級の設置に関しましては、区市町村教育委員会が判断すべきことでございまして、東京都教育委員会といたしましては、区市町村教育委員会からあらかじめ協議があった際には、これを尊重して同意しているところでございます。

○古館委員 この問題は、先ほどからちょっと堂々めぐりになっているんですけれども、東京都として、この件は十分にその子どもの立場に立って、ぜひ前向きに検討していただきたい。私学の子どもだからだめだとか、受け入れないなどというのはあり得ないように、私はそういう点ではしっかり東京都としても前向きに考えるというふうにしていただきたいと思いますが、いかがですか。

○高畑参事 私立学校の生徒であるということだけを理由として、受け入れを拒むことはございません。各区市町村教育委員会におきましては、生徒の事情を総合的に勘案し、通級指導学級で指導するか否かを判定することになります。

○古館委員 今後とも、都として適切な対応、前向きの対応を心からお願いをしておきます。
 続きまして、三十人学級についてですが、三十人など少人数学級の一刻も早い実現を求めて質問いたします。
 今、都道府県で三十人学級など少人数学級に踏み出していないところは東京都だけとなりました。東京でも一刻も早く三十人学級に足を踏み出してという声はいよいよ大きくなっております。
 杉並区では、もっと先生と子どもたち、子どもたち同士がつながって、充実した学校生活が送れるように、一年生から四年生までの一クラスの人数が三十人程度となるよう、杉並区独自の基準を設定しております。
 ここに「すぎなみ教育報」ナンバー百九十号というのがあるんですね。平成二十年九月三十日付でありますけれども、ここで大見出しが「三十人程度学級がつながりを深めます」、こういうことでできているんですね。
 子どもたちの声と先生たちの声がそれぞれ載せられているんです。まず子どもたちは、教室が広く使えるようになった、それから給食の準備や片づけが早く終わって、昼休みの時間が多く使えるようになった、発表のとき先生がよく当ててくれるようになった、先生の話がよく聞こえるようになった、授業中うるさくなくなった。
 先生たちの声も紹介されておりまして、行き届いた指導ができる、一人一人の子どもとたくさんかかわりが持てる、それから学級の雰囲気が落ちついてきた、子どもたちを見たときに全員を一回で見渡せる、子どもたちの様子を把握しやすくなったなどなど、三十人程度学級が先生にとっても子どもたちにとっても大変よいと評価しており、保護者からもうちの子が落ちついてきた、こういう声が学校に届いていると書かれております。
 そこで、お尋ねしますけれども、杉並区の三十人程度学級で子どもたちや先生方から肯定的な感想、評価が出ていることについて、教育長、いかがでしょうか。ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○大原教育長 東京都教育委員会は、学級規模につきましては、生活集団としての教育効果を考えました場合に、児童生徒が集団の中で互いに切磋琢磨して、社会的適応力をはぐくんでいくために、学級については一定規模が必要だというふうに考えておりまして、この考えは変わっておりません。
 お尋ねの杉並区のいわゆる三十人程度学級でございますけれども、杉並区の教育委員会からは、東京都の学級編制基準に基づいた学級編制の協議がございまして、都教委はそれを前提に、これに同意をしているものでございます。東京都教育委員会が同意をした学級編制を前提にいたしまして、杉並区は区独自任用の教員を活用して、少人数指導を多展開し、三十人程度学級と称しているものと認識をしております。

○古館委員 教育長の今のご答弁は、決してこれを否定的にとらえたという答弁ではないというふうに理解をしております。
 それで、今後ともこういう問題について、区市町村のさまざまな取り組みについて都教委が関心をもっと持ってもらって学んでいく、こういうよい効果が広がっていく、こういうことで東京都の役割というのは極めて大きいと思っています。
 それを見ようともしないでいろんなことをいってしまうということでは、それぞれの区市町村で頑張ってやっているわけですから、これをきちっと教育委員会として後押しをしていくというふうに、ぜひやっていただきたいと思っております。杉並区もぜひありのままに見て、私はぜひ現場の声も聞いてもらいたいな、こういうふうに思っておりますが、この点についても強く要望しておきます。
 杉並区は独自に任用教員というのを活用して、少人数学級を多展開し、三十人程度学級としていると聞いております。そこで、お尋ねしますけれども、同じようなやり方で少人数指導の加配教員を活用して、すべての時間に少人数指導を導入することは可能か、可能ではないのか、この問題についてお尋ねをすると同時に、つまり可能、不可能について、どちらかの答弁になると思いますが、それぞれの根拠も示していただきたいと思います。

○直原人事部長 少人数指導のための加配措置は、国の考え方を踏まえ、毎年度各学校が少人数指導を計画する教科や学年、学級、実施方法を総合的に勘案し、加配対象を決定しており、すべての時間に少人数指導を導入することは考えておりません。
 その理由は、少人数指導が確かな学力を身につけさせるために有効であり、充実させる必要がある一方、社会性を養う観点から、生活集団としての学級を一定規模に維持していく必要があるからでございます。

○古館委員 国の考え方については異議は唱えてないというふうに私は今理解しているんですけれども、国の考えを踏まえるとしたら、少人数指導も可能だということを示しているんですね。都道府県の中で三十人学級など少人数学級を行っていない唯一の自治体が、さっきもいいましたが、東京なんですね。東京で少人数学級をと、これは都民の非常に強い要望になって、運動が広がっております。区市町村でも実施に踏み出すときが来ていることを強く指摘をしておきたいと思います。
 杉並に続いて、今は足立でも独自に少人数学級に踏み出そうとしているわけですから、くれぐれも都教委としてこれは後押しをする、こういう立場でぜひ臨んでいただくことを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
 次は、学校給食の充実についてであります。
 学校栄養士や栄養教諭、給食調理を初めとする関係者の皆さんの努力で、東京都では安全でおいしい学校給食が提供されております。冷凍加工食品などは極力使わずに、国産や地場産の食材を取り入れて、学校内の給食室で調理した手づくりの給食を提供しております。そのため、中国製毒入り冷凍ギョーザ事件が起こったときも、東京都では全く使用がありませんでした。東京の学校給食はすばらしいねという形で話題にもなりました。
 栄養士さんによりますと、手づくりにこだわり、だしは化学調味料を一切使わず、自然のだしでとり、遺伝子組みかえの可能性のある油や調味料は使わない。ハムやソーセージも無添加のものを選んで、食材はできるだけ国内産を使っているとのことであります。
 ところが、この間の物価の高騰によりまして、こうした給食の取り組みに大きな影響が出ています。日本共産党都議団がことしの五月に全区市町村を対象に、原油の高騰と食料品を中心とした物価高騰がどのように小中学校の給食と食育の推進に影響を与えているか、こういう調査を行いました。あわせて食の安全や地産地消の取り組みなどについても調査をし、結果に基づき、当時中村教育長さんでありましたが、申し入れもさせていただいたところであります。
 そういうような形で、それぞれの自治体でも非常に頑張っている、こういう印象を受けました。例えば果物のカットを小さくする、あるいはこの頑張りというのもちょっとね--今どうしても子どもには与えたいけれども、小さくしなければならないとか、分量や回数を減らすとか、こういう回答をされたところが圧倒的に多かったというのもあります。中には国産小麦粉の使用をやめたとか、食材選定に関して価格を最優先として、一定の範囲内で質の低下はやむを得ないという形で、でも、出さざるを得ないからそういう形で行ったと、そういう回答でありました。
 一方で、年度途中からも、今年度は九区二市、島しょでも二自治体が給食費を値上げしてくるという形ですので、大体全体的にこの給食費の値上げが広がっている、こういうふうに考えられると思います。そういう中で、東京都の子どもたちの健康と豊かな成長のために、都としても支援を考えるべきではないかというふうに思います。
 それで、伺いますけれども、物価高騰の中で給食費の保護者負担を抑え、給食の質を確保できるよう、区市町村に対して給食食材費の補助を行うことを求めますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 学校給食法によれば、学校給食は学校の設置者が実施し、給食費は児童または生徒の保護者が負担することとされております。給食費は学校設置者が地域の実情や特性を踏まえた上で、それぞれが決定しているものであり、給食費の改定や保護者負担の軽減策についても、その判断により行われているところでございます。
 なお、給食の質の確保については、学校給食摂取基準により適正に行われております。

○古館委員 今ご答弁を聞いておりますが、やっぱり東京都としての役割は非常に大事だと思っています。給食費や保護者負担の軽減策は学校設置者が決定するとはいっても、これは東京都が補助できないなんということはありません。ですから、そういう意味でいえば、給食の質というのは学校給食摂取基準によるというものでありますけれども、東京都内の学校給食は本当に関係者の皆さんの努力と協力によって、かなり高い水準になっていると私は思っております。これは都教委としても誇るべきことだと私は思っていますので、給食費の値上げをしなくても済むような形で、東京都としても援助をぜひともしていただきたい、このことを強く求めておきます。
 それで、現在、低価格で安全な食材ということを考えたときに、産地や栽培方法がわかっているものは大変安心なんですけれども、国際的な小麦価格の高騰への対応だとか、残留農薬の心配のない食品、こういうことで埼玉県や千葉県などでは国産小麦粉や米粉によるパンやめんなどの開発、供給に取り組んでいると聞いています。
 したがって、お尋ねしますが、東京都でも契約栽培などによって低価格で安全な給食食材を安定的に供給できるようにする対策を拡充強化すること、また国産小麦粉や米粉によるパン、めんなどを学校給食で利用できるように、仕組みづくりを推進してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都が契約栽培等により一律に国内食材を活用する仕組みづくりを行うことは、各学校が独自に実施する多彩な給食メニューを考慮した場合、多種類にわたる食材の加工方法や供給価格、安定確保の面から現実的ではないと考えております。
 国産の小麦粉を使用したパン等の供給については、学校給食会等を通じまして、要望のある学校へは既に供給しているところです。
 なお、米粉を使用したパン等については、供給価格の面から解決すべき課題が多いと考えております。

○古館委員 余りいいようなご答弁じゃないですけれども、確かに野菜などの生鮮品はその日の朝、新鮮なものを学校に届けなければいけない、こういうこともありまして、流通そのものに都や学校給食会が絡んでいって、学校給食会からもなかなかこれを届けるのが難しいという状況になってきている。
 だけれども、意欲のある生産地だとか生産者を紹介して、ぜひ地元の業者さんなどに入ってもらう、こういうような必要もあるなど、東京都として何ができるかということをぜひ検討してもらいたい、このように思っています。
 国産小麦パンも一層推進をするとか、米粉には価格面で課題があるということですけれども、これもぜひ東京都も含めて研究を重ねていただいて、子どもたちに供給できるような手だてをとってもらう、このことは要望としておきます。
 食材の安全性確保に関連してなんですけれども、食材の安全情報を周知してもらいたいとか、食品の安全性を確認できる機関があるとよいとか、あるいは食材検査、あるいはその情報が得られるところなどの声も上がっております。遺伝子組み換え食品や国産品の確認をしたくても、現場ではDNA鑑定などは簡単にはできないわけで、食材を持ち込めば検査してもらえたり、定期的に抜き打ち検査などをしてもらえる、こういうところがあればいいね、こんな声が出ています。
 そこで、食材や冷凍加工食品などの安全性の検査体制及び情報提供、都として拡充強化していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 昨年末以降発生いたしました中国産冷凍ギョーザを原因とした健康被害等を踏まえまして、本年七月、学校給食衛生管理の基準の一部が改正され、学校給食の衛生管理を一層充実させる内容となっております。
 都教育委員会といたしましては、国の基準改定に先駆けまして、本年四月より、食材の検収に当たっては生産地確認等を行うよう周知徹底を図っております。
 学校給食における健康被害を未然に防ぐために、引き続き製造業者や販売事業者等の名称や所在地、使用原材料、流通経路、生産地等の捕捉等を行ってまいります。

○古館委員 ぜひ引き続きお願いしたいと思います。
 それで、国産品の使用や地産地消の取り組みについて、私ども都議団として、これも杉並区なんですけれども、小学校のお話を伺う機会がありました。お話によりますと、野菜や肉は国産品を確保できるんだけれども、かまぼこなどの練り製品やエビやイカなどの魚介類、ごま油やスパイス、ケチャップの原材料まですべて国産品にするのは、価格的にも自給率の面からも大変だということを先生方はいっておられました。
 先生方はもちろん、児童や保護者、地域の方や業者の方も巻き込んで、日本の食料自給率が三九%であることや、外国産を使うと地球温暖化にも悪影響だという話などもして、どうするかと話し合ったとのことであります。それで、結論として月八回から十回は国産品のみの給食に取り組んでいるそうであります。
 本当に学校を挙げての努力には私どもも頭が下がりました。例えば国産大豆の豆腐を納入してもらうのも、つくってくれるお豆腐屋さんを見つけるのが大変だったとか、国産の魚は高いから小さい魚にするなど、価格を抑える工夫もさまざまでしたけれども、やっぱり一食当たり六円くらい高くなってしまうと、さまざまな努力、苦労を聞かせていただいたところであります。
 さらに、杉並区は、栄養教諭が配置されたことを受けて、地場産の野菜を給食に取り入れるということで、輸送費も含めた予算三百万円をつけて、区内産の大根やジャガイモなどを区が買い上げて、学校に届けるという取り組みを行っていることも伺いました。
 さきに述べました私たちの調査でも、多くの自治体が地産地消に取り組んでいたこともわかりました。同時に、国産品の利用となると値段が高く、少しでも下がるような生産や流通体系を考えてほしいとか、数量にも限界があるなどの悩みが寄せられました。
 そこで、国産品の使用や地産地消の拡大のために、都として、まず給食の食材として、都内近県産、国産品を利用する地産地消に取り組む区市町村への財政支援を行うことや、地場産物を使った給食の研究や実践の普及、さらには情報提供、都内近県の生産者と食品加工業者と学校をつなぐ仕組みづくりなどの支援も重要と考えておりますけれども、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 国産品使用や地産地消への取り組みは、各学校において、地元農協との連携など、学校の立地特性等を踏まえ、実施されております。
 地場産を使った給食研究等については、現在、東京都学校給食会において、都内地場産の活用方策について、文部科学省委託調査研究として進めているところであり、都教育委員会も委員として参加しております。調査研究結果については、各学校に広く紹介していく予定です。

○古館委員 学校給食会でムロアジやトビウオ、糸寒天などの供給やメニューの開発に取り組んでいること、これは私も承知をしているんですが、大変重要なことだと思っております。同時に、学校での研究や実践も、取り組みたいというところはたくさんあると思うんですが、東京都として大いに支援をお願いしたい。
 そこで、これらの取り組みを促進するためにも、ぜひ栄養教諭の任用を拡大していただきたい。小中学校の任用拡大とあわせて、都立学校への配置もふやしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都教育委員会は全公立学校に食育リーダーを設置し、学校教育全体の中で食育を進めているところでございます。
 栄養教諭は学校給食の管理や食に関する指導に加え、都独自の職務として食育リーダーに対する支援を担っております。次年度以降の配置については、既に具体的な検討に着手しているところです。

○古館委員 積極的に任用拡大を図っていただきたいということを強く求めておきます。
 次に、都立特別支援学校の栄養士の配置についてお尋ねをします。
 最初に、都立特別支援学校の栄養士の業務内容、これはどんなものでしょうか。

○森口都立学校教育部長 栄養士の職務内容でございますが、学校給食における食事管理、衛生管理、施設管理、物資管理などでございます。
 特別支援学校におきましては、障害の種別や程度に応じた食事に十分配慮して、業務に当たっております。

○古館委員 それで、食育の推進に当たって、栄養士さんや栄養教諭の果たす役割はますます重要になっていると思いますけれども、そのご認識を伺いたいと思います。

○森口都立学校教育部長 栄養士や栄養教諭は、その専門性を生かし、各教科、領域等における指導と関連づけて食に関する指導を行うことや、家庭及び地域と連携し、食に関する指導の充実を図っていくことが期待されております。
 さらに、学校給食法の改正に伴い、食育が法に位置づけられたことから、今後、栄養士や栄養教諭が学校給食を活用した食育の中心的な役割を担うこととなります。

○古館委員 今のご答弁にもありますけれども、栄養士とか栄養教諭の仕事、これ自体が非常に重要になってきているということを今答弁されているわけでありますね。
 それで、都立の特別支援学校の栄養士の配置基準と定数、現員はそれぞれ何人になっているでしょうか。また現在、正規の栄養士が欠員になっていると聞きましたが、それはどうしてですか。

○直原人事部長 都立特別支援学校の学校栄養職員等の定数は、国の基準において一校一人となっておりまして、都の配当基準もそれを踏まえ、一校一人としております。
 平成二十年度の都立特別支援学校の学校栄養職員等の定数は五十二人であり、現時点における現員数は五十人です。欠員となっている理由は、学校栄養職員が年度途中で育児休業を取得したこと等によるものでございますが、再雇用職員や賃金職員の活用により対応しているところでございます。

○古館委員 先ほど、お二人育児休業に入ったということでご答弁がありましたが、一校は年度当初から欠員だと聞いております。肢体不自由特別支援学校は現在すべての学校で給食調理が民間委託になっております。栄養士の仕事は、献立を立てて、委託業者に献立とつくり方をすべて文書でつくって渡して、食材を発注し、納品を受け、お金をやりくりし、調理の途中の中間点検をやり、でき上がりの点検、それも一種類の食事ではなくて、先ほど答弁がありましたように、かむ力に応じた流動食だとかやわらかい食事などの四種類の形態食、アレルギーなどの個別の対応、子どものその日の体調に合わせてかたさを変えてもらうなど、非常に細かく手間のかかる、しかも間違いがあったら命にかかわりかねない仕事だということをお伺いしました。
 ほかにも、食事指導として教員や保護者の相談に乗る、食育をする、民間委託業務の変更があればそのたびに仕様書をつくるなど、さまざまな仕事がある、このように聞いております。したがって、関係するところでありますので、寄宿舎のある学校についても、これを昼食だけでなくて、朝食、夕食でも、寄宿舎の場合は栄養士さんは休む暇もなくやらなきゃいけない。
 そこで、昨年度まで寄宿舎のある特別支援学校には栄養士が二名配置されておりました。肢体不自由特別支援学校でも二名配置されているところがあったと聞いております。なぜ今年度は一名なのか、なぜ昨年度までは二名配置していたのか、お尋ねをいたします。

○直原人事部長 寄宿舎のある特別支援学校の学校栄養職員等の定数も、国の基準におきまして一校一人となっており、都の配当基準もそれを踏まえ、一校一人としております。
 昨年度は人事管理上の理由により、二人配置していた学校もありましたが、今年度は学校全体として、学校栄養職員の現員が昨年度に比べ減少しているため、原則として定数どおり一名配置としております。
 なお、必要に応じて賃金職員の活用を図り、適切に対応しているところでございます。

○古館委員 賃金職員と栄養士をきちんと配置するということでは全然違いますからね。
 それで、一人の栄養士で学校の昼食と寄宿舎の朝食、夕食、すべての中間点検やでき上がりの点検はできるとお考えですか。

○森口都立学校教育部長 中間検査につきましては栄養士が実施し、検食につきましては、学校の教職員及び舎監や寄宿舎指導員が分担して実施しております。

○古館委員 この問題は、今寄宿舎指導員なんかとも連携している。普通は八時間勤務なんですね。ところが、結局は一人ですから、なかなか対応できないから、それで、足りない分は指導員だとかという人と連携をせざるを得ない。
 これ以上私はいいませんけれども、最近はいろいろ雇うことの問題については大変デリカシーなんですね。これだけはちょっと指摘をしておきますが、それで、異物混入など、給食の事故件数は何件か、直近一年間の数字をお示しをしていただきたいと思います。

○森口都立学校教育部長 異物が入っていた例といたしましては、調理の過程が直接原因であると特定できないものも含めまして、髪の毛やまつげなどの例が多く、十九年度は四十件程度でございましたが、食中毒などの事故の発生は見られませんでした。このような場合には、学校が受託者に対し改善報告書を速やかに提出させるとともに、必要に応じて、都教育委員会からも直接、受託業者に対し指導を行っているところでございます。

○古館委員 四十件程度ということで、髪の毛程度というふうにおっしゃるんですけれども、それを食べる子どもさんなどは肢体不自由児の特別支援学校の子どもさんですね。異物混入というのは、肢体不自由児の子どもさんにとっては命にかかわる問題でもあるんですね。飲み込みという問題だとか、いろんなことがあるんです。
 それで、重大な事故があってからでは遅いんですね。調理は民間委託になっているわけですから、栄養士さんは全責任を持ってでき上がりを点検して、安全を確保しなければならないというのが今現実になっている。それを一人でやるのは大変だからこそ、都教委も寄宿舎のある学校だとか肢体不自由児養護学校で民間委託を始めた当初は、栄養士を二人配置していた、こういうことではないか。必要な状況は今でも変わっていない。
 これについて、寄宿舎のある特別支援学校については、やっぱり栄養士の定数は二人にすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○直原人事部長 寄宿舎を設置する特別支援学校の学校栄養職員等の定数は、先ほどもお話ししましたとおり、国の基準において一校一人となっており、都の配当基準もそれを踏まえ、一校一人としているところでございます。
 国の動向や都の定数をめぐる情勢等を勘案すると、定数をふやすことは困難でございます。

○古館委員 続きで聞きますけれども、肢体不自由児特別支援学校では栄養士の定数についても二人とすべきだ、こういうふうに思いますが、いかがですか。

○直原人事部長 肢体不自由特別支援学校を含めまして、特別支援学校の学校栄養職員等の定数は、先ほどもお話ししましたとおり、国の基準におきまして一校一人となっており、都の配当基準もそれを踏まえ、一校一人としているところでございます。
 国の動向や都の定数をめぐる情勢等を勘案しますと、定数をふやすことは困難でございます。

○古館委員 問題は安全な給食、食事をつくるというような、人の健康とか命にかかわるところで仕事をされているわけで、私は東京都がずっと一名で続いてきたというんだったら、ここまでいいません。今までやってきたわけだから、だから、引き継いで、そういうことをいいことはいいとしてやったらどうかと。国や都が公務員削減計画を持っているからといって、安全確保に細心の注意が必要な給食調理、それで栄養士さん、労働時間からいっても賄い切れない業務があるにもかかわらず、きちんと配置しないのは本末転倒だ。また、民間委託への対応を考えると、栄養士の仕事というのは短期間の非常勤では到底背負い切れない仕事であると考えております。
 そこで、伺いますが、現在、正規の栄養士が配置されていない特別支援学校については、採用を前倒ししてでも早急に配置すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○直原人事部長 現在、正規の栄養士が配置されていない特別支援学校においては、各学校の実情に応じまして、再雇用職員や賃金職員の活用を図るなど、十分な対応を行っているところでございます。

○古館委員 正規の栄養士さんでさえも、先ほどいったように二人だったのを一人と。民間委託の現状で、ただでさえ転勤などで新しい学校に行ったり、子どもたちの状況を把握し切れないもとでの給食、本当に不安だ、こういうお話もされておられました。神経をすり減らして大変だ、こういう話もしております。
 実情を踏まえて、定数の欠員は直ちに補充をして、また寄宿舎併設校や肢体不自由特別支援学校には栄養士を二人配置することを強く求めておきます。
 続きまして、次に、都立特別支援学校の肢体不自由児部門についてお尋ねをいたします。
 この肢体不自由児部門でも、来年度から教員定数を削減し、かわりに介助の専門家を導入したいという話があり、先日の教育委員会でも報告されておりましたが、具体的にどんなことを考えているのでしょうか。

○高畑参事 現在、都立肢体不自由特別支援学校の教員は、教科指導や生活指導のほか、移動や排せつ、健康観察など児童生徒の健康に係る業務を担っております。これらの業務に介護等の専門家を活用することで、学校における安全体制の向上を図るとともに、教員と介護等の専門家がそれぞれの専門性を発揮し、連携して個に応じた指導をより一層充実しようとするものでございます。

○古館委員 その対象となる学校はどこの学校で、また何人ずつ教員を減らそうと考えているんでしょうか。

○直原人事部長 来年度、肢体不自由特別支援学校におきまして、介護等の専門家の導入を計画しているのは、永福学園と青峰学園でございます。
 これらの学校では、自立活動に従事する教員の業務に介護等の専門家を活用することによりまして、永福学園では十二人、青峰学園では九人の教員定数を見直す方針でございます。

○古館委員 それぞれの学校の肢体不自由児部門の教員数について、また現在の都の基準で算定した場合の定数と介助の専門家を導入した場合の定数について、教えていただきたいと思います。

○直原人事部長 平成二十一年度の永福学園肢体不自由部門の教員数は、現在の都の配当基準によると五十九人ですが、介護等の専門家導入後は十二人減の四十七人でございます。
 同様に、平成二十一年度の青峰学園肢体不自由部門の教員数は、現在の都の配当基準によりますと四十人ですが、介護等の専門家導入後は九人減の三十一人となります。

○古館委員 だから、さっきからいっているように、人員をいかに減らすかということの結果なんですよね。そういうことがこのような、とりわけ飲み込みだとか食べることが困難な肢体不自由児部門、そういうところにしわ寄せがいくという、これは本当に重大な問題であります。永福が十二人減で、青峰が九人の減と。
 じゃ、介助の専門家というのは具体的にどういう職種のことをいっているんでしょうか。

○高畑参事 介護等の専門家といたしまして、介護福祉士やホームヘルパー二級以上の資格保有者等を想定しております。

○古館委員 今いわれましたが、介護福祉士と二級以上のヘルパー。何人雇用して、雇用形態はどういう形で考えておられるんでしょうか。

○高畑参事 介護等の専門家を何人あるいはどのように導入するかは、安定的な人材の確保などの観点から、委託等の形態も含めて、現在検討中でございます。

○古館委員 具体的にこういう委託等ということでいわれておりますけれども、こういう人たちが仮に委託で仕事をすることになったと。そういう場合に、今考えている業務というのはどういうことを考えているのか、考えられるものをすべて挙げていただきたいと思います。

○高畑参事 現段階では、車いすの乗降介助、移動介助、水分補給、排せつ介助、授業中の姿勢保持、看護師と連携した健康観察、給食時の摂食介助などの業務を考えております。

○古館委員 今お答えありましたように、物すごい仕事の、何か一つ一つが違っちゃうんですよね。そういうような仕事を、要するに委託等の形態を含めて考える。これで本当にいいのか、大丈夫かいなということが当然心配になるということはあり得ることであります。
 そこで、教員定数を削減して、介助の専門家を導入していくという、この理由についてお聞かせいただきたいと思います。

○高畑参事 肢体不自由特別支援学校への介護等の専門家の導入は、児童生徒の重度重複化や児童生徒、保護者の教育ニーズに対応するため、教員と介護等の専門家がそれぞれの専門性を発揮しながら連携して指導を行う新たな指導体制を構築するものでございます。
 この新たな指導体制における教員の役割を踏まえまして、介護等の専門家を導入することにしたものでございます。

○古館委員 具体的に今答弁されたわけですけれども、教員がいて、その教員にさらにサポートがつくということであるんだったら話は別なんですけれども、教員は減らす。さらに外部人材にサポートしてもらう。(「資格を持っている」と呼ぶ者あり)教員が授業をやりやすくするというんだったら、わかるんです。その分教員を削減してしまうというのはどう考えても腑に落ちないですね。
 例えばヘルパー二級と、こういうような--免許を持っているよと、今いわれた方もいらっしゃいますけれども、こういうヘルパー二級というのは、子どもの発育とか発達とか、教育とか、そういうことを学んだ上でヘルパー二級なんて得られているわけじゃないんですね。ヘルパーはヘルパーとしての仕事が違うわけで、任務がそれぞれ違うんです。ですから、常勤雇用ではないということですけれども、同じ子どもが同じ人に継続的に当たられるのかということも非常に疑問になっていく。本当に聞けば聞くほどこれは問題が多いな、こういうふうにいわざるを得ないんですね。
 したがって、私どもは、こうした人を配置するということについて、絶対反対という立場ではなくて、今まで続けてきたように、ちゃんと教職員をきちんと整備してふやす、確保する、このことを強く求めておきたいと思います。
 最後に、学校経営の適正化に関係して、質問をさせていただきます。
 先日、都教委は学校経営の適正化について、校長、副校長からの状況把握ということで発表いたしました。規則改正や適正化通知により、職員が意見をいっても仕方がないという雰囲気になり、発言しなくなったのかという問いに、いいえと答えた人が八八%だったとか、規則改正や適正化通知が教員や校長の言論の自由にどう影響を及ぼしたのかという問いに、影響がないと答えた人が九五%だったというものであります。
 そこで、お尋ねしますけれども、この状況把握の調査を実施した経緯はどのようなものでしょうか。

○森口都立学校教育部長 今回の状況把握の調査につきましては、平成十年以降の適正化に向けた都教委の諸施策が学校経営の適正化に有効に機能し、かつ定着しているか、また、言論の自由に影響を及ぼすというような都立三鷹高等学校長の発言内容が具体的事実に基づくのかなどを検証するために、教育委員会の審議を踏まえて行ったものでございます。

○古館委員 ただ、このやり方はヒアリングなんですよね。なぜヒアリングでの調査なんですか。

○森口都立学校教育部長 今回の調査の実施方法につきましては、アンケートだけでは一方的となり、正確に聞き取ることができないため、学校経営支援センター支援チームが直接学校訪問を行い、校長などから、過去の経験や考え方を踏まえて意見交換をすることによって、より詳細な実態把握ができるということで行ったものでございます。

○古館委員 続けて聞きますけれども、そういうようなヒアリングで、校長は何人、副校長は何人に聞いたんですか。聞き取りは、校長のみに聞いたのは何校で、校長と副校長同席で聞いたのは何校で、校長、副校長別々に聞いたのは何校でしょうか。

○森口都立学校教育部長 今回の調査につきましては、学校経営の責任者である全校長から聞き取りを行うとともに、可能な限り副校長も同席して聞き取りを行っております。
 聞き取りを行った学校につきましては、校長のみに聞いた学校は二百三十三校で、校長と副校長の同席は、複数配置校を含めて二十六校、校長の病気療養のため副校長対応となったのが一校でございます。

○古館委員 ヒアリングというやり方が本当にそういう意味での状況を把握するかどうかという点については、私はちょっと疑問に思っております。ヒアリングですからね。これはその人がどういう評価かということを評価するわけですから、だから、そこの部分についていうと、むしろ私は聞くんだったら、職員会議などで意見を一般の教員からも聞く。職員会議などで意見をいいづらくなったというのは、校長じゃなくてむしろ一般の教員というふうにいわれているところでもあるんですね。だから、どうして一般の教員は聞かなかったのか、この点をお尋ねしたいと思います。

○森口都立学校教育部長 職員会議につきましては、任意設置の校長の補助機関として法的にも位置づけられております。そのため、その招集、運営につきましては、最高責任者である校長の責任のもとで行われるということで、校長、副校長に聞いたものでございます。

○古館委員 この問題の発端は、大体都教委が職員会議での挙手は禁止ということで、教員には意見をいわせない。校長が自分の提案が多くの教員に支持されているかどうか知りたくて、ちょっと手を挙げてもらったら、それだけで問答無用の厳重注意となっていることです。
 しかも、学校経営支援センターは校長の人事評価も握っています。こうした状況で、自分を取り締まるかもしれない人間に対して、対面のヒアリングで都教委の立場と異なる意見、率直な意見がいえるかといったら、多くの人はなかなかいえないのが普通ではないでしょうか。大体、はい、いいえだって、校長が選択しているのではなくて、学校経営支援センターの職員がつけた、このように聞いております。
 私も管理職を含めた現場の先生に聞いてみましたけれども、口をそろえて、都教委が自分が得たいような結果を出したということだといっておりました。とても公正な調査とは思えません。
 そもそも職員会議や学校で意見をいいづらくなったと感じるとすれば、それは教員であります。そして、校長に都合のよくない意見をいわせないわけだから、それは校長にはわからない。だから、本来は教員にも何をいっても不利益にならないという状況をつくって聞かなければいけないということだ。こうしたこそくな手段を使ってみずから正当化するのはやっぱりきちんとやめるべきだということを申し述べておきたいと思います。
 私は、学校こそあらゆる点において民主主義が貫かれていなければならない、このように考えているものであります。子どもの心も体も全人的発達を担っているのが教育だと思っております。学校組織や教職員の仕事は、企業や一般的な行政職場のように、上司の命令に責任を持つだけでは成り立たない。人間として子どもたちに接し、子どもや保護者に教育上の責任を持つことにその特性があります。
 そうした特性を理解せず、校長のリーダーシップの名のもとに、上意下達の学校運営を押しつけ、さらに校長の裁量すら認めず、画一的、形式的な運営を強制する都教委のやり方は、教職員のやる気を失わせ、学校組織を死んだものにしてしまうことになりかねません。
 学校教育は教職員、保護者、住民の協働の取り組みとして、その自主性が保証されなければなりません。校長のリーダーシップは教育条理に基づくものとして発揮されるべきですし、職員会議は教職員が自由に議論し、教育方針について合意を形成する場として位置づけることが必要です。挙手禁止を初めとする画一的な管理運営の方法を強制し、規則にないことまで押しつけ、教員の発言を制約し、教育条理や物事の道理より権限を振りかざしての教育は必ず失敗すると思います。
 質問しますが、そもそも挙手禁止などを記した学校経営の適正化通知には法的拘束力があるのでしょうか。

○森口都立学校教育部長 法的拘束力についてご答弁したいと思います。
 地教行法第二十三条第五号に基づき、学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関することの管理及び執行は教育委員会の権限であり、この権限は地教行法第三十三条に基づき規則で定めるものとしております。
 都教育委員会は都立学校の管理運営に関する規則により、職員会議の位置づけを校長の補助機関であることなどを明確に定めております。学校経営の適正化に関する通知につきましては、同規則に基づき、企画調整会議、職員会議等の運営について、都立学校長に通知を出しており、法的にも校長及び職員は適正にして円滑な学校経営に努めるべき義務がございます。

○古館委員 いろいろ今ご答弁がありましたけれども、結局、校長及び職員は適正にして円滑な学校経営に努める義務がある、これは一般論なんですよ。校長及び職員は適正に円滑な学校経営に努める義務があるというのは、だから、こういうふうにしなきゃならないということではありません。一般論はいえても、通知について法的拘束力があるとはいえないわけです。
 そもそも通知は単なるお知らせであって、規則とは全く性格が違うものであります。都教委も職員会議における挙手禁止などを規則や通達で出したら問題だと思うから、通知にしているのではありませんか。都教委は職員会議での挙手禁止などを記した学校経営の適正化通知は廃止をして、学校の実践や創意工夫、教員の専門性を尊重し、励ます方向にこそ態度を改めることを強く求めて、私の質問を終わります。
 以上です。

○大山委員長 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩をいたします。
   午後三時六分休憩

   午後三時十八分開議

○大山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。

○古賀委員 教育庁関係事務事業について質疑を行います。
 まず最初に、教育委員会が関係する教育裁判が一つ最高裁において決着いたしましたので、その件についてまず触れておきます。
 平成十五年の一月に--この文教委員会でもいろいろ質疑、やりとりがありました、足立区の足立区立第十六中学校における教育内容についての教員を含む件について、私ども、質疑を行ってまいりました。質疑を行ったのは、私、それから同僚であります田代都議、土屋都議等でありますけれども、私ども三人の手元に平成十五年の一月に東京地方裁判所から茶色い封筒が届きました。中には、平成九年に、先ほど申しましたように、東京都足立区立第十六中学校で行われた、生徒に対するすさまじい人権侵害によって中学二年生の生徒が登校拒否に陥り、転校まで追い込まれたという事件について、その原因をつくった、原因となった増田都子元教員からの訴状が中に入っていたわけです。
 この事件は、平成九年、東京都足立区立第十六中学校二学年の社会科授業の沖縄基地問題での、一方的な思想に満ちた情報というものを生徒に押しつけて、紙上討論という方法で生徒の意見をいかにも尊重する姿勢を装いながら、実は自分の思想と違う意見の生徒を授業の中で激しく非難したり、あろうことか、一生徒のその母親を中傷するプリントを教材として複数の学級に配布したりしたことを、私ども、都議会で文教委員会で取り上げたわけでありますけれども、この件について、事のてんまつを都議会で取り上げた内容を中心に一冊の本にまとめて発行したわけです。その本の内容が、増田都子元教員にすると名誉毀損だ、あるいはプライバシーの侵害だといって、私どもに八百二十万円の損害賠償請求を起こしたわけであります。
 内容はざっと今申し上げたようなことでありますけれども、矛先を向けられた私どもは、裁判の当事者として、東京地裁、東京高裁、そして最後は最高裁と裁判を闘ってきたわけでありますけれども、去る平成二十年の十一月七日に最高裁が、増田元教員の名誉毀損されたなどとの訴えは完全に棄却されて、裁判は決着を見ました。私どもが全面的に勝利したわけでありますけれども、関連する裁判が、引き続き都教委等が当事者として行われておりますので、一つの裁判は決着を見たということをまず皆様に報告しておきたいというふうに思います。
 それでは、質問いたします。
 先週、新聞報道がありましたが、都立学校の経営を適正化するため、平成十八年四月に発した都立学校長に対する都教委の通知の影響について、全都立学校長に聞き取りを行った結果が公表されました。この結果、当該通知によるいわゆる言論の自由への影響など全くないことが明らかになったわけであります。こうした通知を行う必要があった背景には、職員会議が議決機関化してしまった、いわゆるゆがんだ状況というものが背景としてあったというふうに考えます。改めて、学校経営の適正化のために行ってきた東京都教育委員会の一連の対応策について伺ってまいります。
 まず、平成十年七月に改正された東京都公立学校の管理運営規則の改正の内容、その背景にあったものは何かをお尋ねいたします。

○森口都立学校教育部長 平成十年以前、都立学校におきましては、職員が多数決決定を行うなど、職員会議により校長の決定権限が不当に制約を受ける実態がございました。こうした状況を踏まえ、都教育委員会は、適正な学校経営の推進を図るため、平成十年に管理運営規則を改正し、職員会議は校長の補助機関であり、議決機関ではないことなどを明示いたしました。

○古賀委員 その後、学校経営の適正化についての通知が平成十八年の四月に出されたわけです。その背景は何でしょうか。

○森口都立学校教育部長 学校運営の適正化に関する一連の施策を都教育委員会は実施してまいりました。その以降においても、一部学校において依然として職員会議等により校長の決定に不当に圧力をかけている実態が明らかになりました。このため、平成十八年四月に、改めて校長が意思決定権限を有することを明確にし、学校運営の中枢機関である企画調整会議の活性化と、任意設置の補助機関である職員会議の適正な運営を図り、学校における意思決定手続を改めて徹底するため、再度の通知文を出すことになったものでございます。

○古賀委員 私も、過去の記憶をたどりますと、都立学校の職員会議において、都教委がいろいろ、平成十八年の一月に調査を実施した結果、課題のあった二十二の学校についてヒアリングしたわけですね。そのうちの七割で教職員の考え方を挙手で確認していたというような実態が明らかになって、校長の意思決定を束縛しかねない実態が明らかになったわけです。そういうことが明らかになったということを踏まえておかなければなりません。
 そこで、平成十八年四月十三日ですけれども、出された通知は、いろいろ今もやりとりありましたけれども、職員会議において挙手、採決などの方法を用いて職員の意向を確認するような運営は不適切であり、行わないこととうたわれているわけです。この趣旨は何であるのか、説明をしてください。

○森口都立学校教育部長 通知の趣旨でございますが、職員会議において所属職員の意見を聞くことが必要な場合でも、挙手、採決等の方法を用いて職員の意向を確認することは、企画調整会議の機能を否定することになりかねないばかりか、職員会議が実質的な議決機関となり、校長の意思決定に少なからず影響を与えることになりかねないためでございます。

○古賀委員 それでは、この通知等によって学校経営、学校運営は改善されているのかどうか、いかがでしょうか。

○森口都立学校教育部長 平成十八年四月から、東京都学校経営支援センターが都立学校を支援するために発足いたしましたが、学校経営支援センターの定期的な学校訪問時の校長との意見交換等により、学校経営は以前より組織として機能的に運営され、教員の意見も出やすくなっている状況であることを把握しております。

○古賀委員 ところが、学校経営正常化の展開が広がる中で、新聞、雑誌などの報道によれば、都立三鷹高校の土肥信雄校長だけがこうした都教委の施策に一人反対をしていますが、三鷹高校の校長の具体的な言動や行為について、現在、都教委が把握していることを挙げてください。

○森口都立学校教育部長 都立三鷹高等学校・土肥校長は、平成十八年の通知にございます挙手、採決禁止により、教員の発言が少なくなり、教員の自由がなくなるなどと主張し、通知の撤回を求めております。また、こうした主張を要請書として都教育委員会に提出したり、一部の支援団体が主催する集会でも同様の趣旨の発言をしております。また、都からの、東京都教育委員会からの本人への指導内容をすべて新聞社等に流布したり、さまざまな報道機関の取材に応じ、持論を主張しているところでございます。

○古賀委員 集会が今行われているということで、ここに集会のチラシもあるんですが、たった一人とはいえ、一方的な主張を性懲りもなく繰り返しているというふうに思います。
 土肥三鷹高校校長の一連の発言を要約すれば、教員の発言が少なくなった、つまり発言が減った、それから言論の自由が奪われたなどということなんですが、そうした実態が、事実が果たして都立高校にあるのかどうか、いかがですか。

○森口都立学校教育部長 土肥校長に対して、主張する事実の根拠を明示するように求めた際も、自校に異動してきた教員から聞いたなどといっており、それ以上の具体的根拠を求めても明らかにしておりません。
 また、十一月十三日に公表いたしました、都教育委員会が全都立学校への学校経営に関する聞き取りを行った結果、教員の発言が少なくなったかという設問に対しましては、八八%の校長、副校長が、いいえと否定的回答でございました。一方、はいは二%でございます。その他一〇%の意見は、単なる発言頻度の減少ということをとらえるのではなく、場をわきまえているなど、企画調整会議や職員会議の機能に対する職員の理解が定着していることを示す内容が大多数でございました。
 また、都教育委員会の施策が言論の自由に影響を及ぼしているのかという設問に対する、はいという答えは全くございません。皆無でゼロでございました。したがいまして、校長の発言には根拠がないと考えております。

○古賀委員 ちゃんと皆さんに聞いた結果、大げさといえば大げさなんですが、しかし、学校の最高責任者である校長が言論の自由が奪われたというのは穏やかではない。調べた結果というのは非常に重要だと思いますので、このことは私ども、重く受けとめるべきだと思います。
 今回の聞き取りによる状況把握の結果について、先ほども一部意見が出ておりましたけれども、一部ですよ、一部で客観性が薄いなどと相変わらず横やりを入れる人がいるわけでありますけれども、都教委の見解と、実際はどうなのか、いかがですか。

○森口都立学校教育部長 今回行いました学校経営に関する聞き取り調査の結果は、全都立学校長が学校経営の責任者として日ごろから教員の考え方や意見を十分に把握している結果を集約したものでございまして、客観性が薄いということはございません。
 さらに、客観性を高めるため、十月には、校長協会の推薦を受けた七名の校長が直接教育委員と懇談を行うとともに、十一月には、外部委員として日ごろから学校へ赴き、助言をいただいている学校経営支援顧問や支援アドバイザー九名からも意見を伺っております。その結果、学校経営の適正化が都立学校の学校改革を進める上で不可分な関係として着実に進んでおり、山積する課題に対して学校が迅速に組織的な対応ができるようになってきているというような意見をいただいております。

○古賀委員 東京都教育委員会は、二百六十校のすべての都立学校の当事者から意見を聞く、それから校長協会の代表から直接聞き取りも行ったということが今わかりました。
 にもかかわらず、土肥三鷹高校校長が外部の政治勢力と結託をして、報道機関や集会などさまざまなところで校長の肩書のまま、相変わらず言論の自由が奪われたなど好き勝手な発言を繰り返しているわけです。このことに対して東京都教育委員会はどのような対応をとっているのか、お答えください。

○森口都立学校教育部長 三鷹高校の校長に対しては、これまでも個別に事情を聞き、その都度、言動への注意を行っております。八月に都教育委員会に提出された要請書の記載内容を踏まえ、聞き取りを行った後、公の場における発言に関する注意や守秘義務の遵守などの指導を行ったところでございます。

○古賀委員 指導を行っても、土肥校長の一連のいろいろ動きを記した新聞等で報じられている資料を見ますと、自分は裁判も辞さない、弁護士もついているといって非常に強気なんですね。東京都の教育委員会の注意や指導は全く意に介してない今現状にあるというふうに思います。
 このままでありますと、当然、東京都教育委員会や都立学校全体に都民の不信感を植えつけることになってしまうわけです。不信感を与えますよ、当然。言論の自由がなくなったといっているわけですから。奪われた、教員が発言しなくなった、実態と全く異なることを発言続けているわけですから。東京都教育委員会としては、私は、早期に都民や学校関係者に対して、教育委員会としての見解や、それから教育委員会のこれからの取り組みについて、できるだけあらゆる機会を通してしっかり広報してもらいたいというふうに思います。これは一つの希望を必ず実行してもらいたいということで述べておきます。
 こういう一連のさまざまな、土肥校長を中心とする、こういった都教委の方針と全く相入れない学校管理者がいるわけでありますけれども、学校経営の適正化に係る責任者でもあります教育長はどのような決意をお持ちか、ひとつ述べてください。

○大原教育長 東京都教育委員会が、平成十年七月の管理運営規則の改正以降、都立学校の経営の適正化に全力を挙げて取り組んでまいりました。それから十年を経まして、今回、各学校長への聞き取り等によりまして実態を把握しましたところ、学校経営が適正に行われ、学校が組織的に機能しているということの確証が改めて得られたというふうに考えます。
 具体的には、最高議決機関化しておりました職員会議は既に過去のものとなり、教職員にも組織的な理解が浸透してきております。一方、学校経営の中枢機関である企画調整会議では議論が活発に行われ、そこで出された建設的な意見が校長の学校経営に大きく寄与しております。こうした学校の変容は、平成十年以降、東京都教育委員会が行ってきた規則改正や通知を初めとした適正化の努力の成果であるというふうに考えます。
 東京都教育委員会は、こうした都立学校の経営実態を基調におきまして、適正化に関する取り組みを堅持し、今後とも校長の健全な学校経営を支援いたしますとともに、ちょうどけさでございますけれども、労使合意に至りました主任教諭制度の円滑な導入等を進めまして、全教職員の協力体制を一層強固なものとし、都民に信頼される質の高い都立学校づくりにこれからも努めてまいります。

○古賀委員 今力強い決意を教育長から示していただきましたので、今後とも都民から信頼される東京都の教育行政を確立するために、一層今の決意を踏まえて努力していただくことを求めて、質問を終わります。
 以上です。

○大西委員 私の方からは、都立中高一貫校のことについて、特に受検にフォーカスをして質問させていただきます。
 最近、中学受験が一昔前より、より厳しくなってきたという話をよく伺いますが、都はこのことについてどのようにとらえておられますでしょうか。

○森口都立学校教育部長 平成十五年度におきまして、都内公立小学校卒業生の一七・三%が国私立中学校に進学しております。平成十九年度の都内公立小学校卒業生は一八・九%が国私立中学校及び都立中高一貫教育校に進学し、五年間で一・六ポイントの増となっております。

○大西委員 ということは、今一八・九%ということでございますから、当然、落ちた子どももいるわけですから、そう考えると、四人に一人以上ぐらいが中学受験しているという現状がわかるわけでございますね。その中で都立の中高一貫教育校が注目を集めておりますが、都立中高一貫教育校の目指すところと受検の状況についてお伺いいたします。

○森口都立学校教育部長 都立中高一貫教育校は、六年間の教育を通じて、総合的な学力を培うとともに、個性や想像力、使命感や倫理観、社会貢献の心など、これからの日本人に求められる資質をはぐくみ、社会のさまざまな場面、分野で人々の信頼を得てリーダーとなる人材を育成することをねらいとしております。
 都立中高一貫教育校の平成二十年度における受検状況でございますが、六校の志願者が八千三十五名で、平均受検倍率は九・六五倍でございました。最も高い受検倍率は武蔵高等学校附属中学校の一四・八一倍でございました。

○大西委員 ということは、普通で十人に一人、一番人気のあったところは十五人に一人しか入学できないということでございます。とても厳しい選抜が行われているわけですが、都立中高一貫校の検査問題というんですか、入試に関しては、国立や、また私立といった従来の中学の試験とは余りにも違う内容だと私は感じます。なぜ都立中高一貫教育校の検査問題は国立や私立の入試とこのように違うのでしょうか。

○森口都立学校教育部長 学校教育法施行規則第百十条第二項及び第百十七条の規定によりまして、公立の中高一貫教育校の入学者決定において学力検査は行わないこととなっており、都立の中高一貫教育校の入学者決定に際しては適性検査を実施しております。
 適性検査でございますが、教科ごとの目標の到達度を把握する学力検査とは異なり、中高一貫教育校における学習活動への適応能力、学ぶ意欲や適性、教科横断的な力や、複数教科の知識や考え方を用いて課題を発見し解答する力などを見るものでございます。

○大西委員 学校教育法におきまして学力検査は行わないこととなっていると。ちょっと正直、実情と余りにもかけ離れているような気もいたします。
 私も過去の適性検査問題というのをじっくりと拝見させていただきました。大変興味深く、熟考されたすばらしい問題であると感じたわけです。正直びっくりしたというのが率直な感想で、よくここまで考えられた問題をつくるなと、そのレベルの高さには本当にびっくりしたんですが、一つ大きな疑問が残りました。
 それは、この適性検査問題の解答というのは全く一つではありません。複数の解答が幾重にも幾重にも考えられるわけです。マークシートのような客観的な解答にはどうしてもなり得ない。作文とかが中心になりますので、採点の際に採点者の主観により点数が大きく左右されるのではないか、適性検査の解答や作文に対する客観的な採点基準は存在するのかという疑問を持ちます。これについてはいかがでしょうか。

○森口都立学校教育部長 中等教育学校につきましては、それぞれ開校の前々年度にいわゆるサンプル問題を作成いたしまして、出題の基本方針、育てたい生徒像に基づき、適性検査や作文を通して見たい児童の能力等を都民に周知しているところでございます。具体的には、保護者向けの説明会を数回行うなど、保護者の理解を求めているところでございます。
 また、採点に際しましても、出題の基本方針を踏まえ、校内で採点基準をあらかじめ定めるとともに、採点に当たりましては、問題ごとに採点者を変え、採点者以外の者が複数回にわたり点検を行うなどして、客観性、公平性の確保に努めているところでございます。

○大西委員 客観性、公平性に努めているということで、本当にそうしていただきたいなと思いますが、ただ、余りにも基礎知識を問う問題がないこと、これもまた事実でございます。私たちが昔受けた受験というのはほとんどがマークシートで、これがどうなのか、マルかバツか、一、二、三、四の中から選べ、そういうふうな問題がたくさんあったわけですが、全くそれがない。ということは、例えば入学後の学習内容にも差異ができてきたり、授業についていけなくなる子が出てくるということも考えられると思うんですが、それについてはどうお考えになっておられますか。

○森口都立学校教育部長 既に開校いたしました都立中高一貫教育校におきまして、入学後の学習内容の差異等は生じてございません。

○大西委員 わかりました。
 過去の適性検査問題、私もじっくり見させていただいたんですが、国語と、特に作文関係の問題が中心になっております。また、論述解答を含む算数や理科の問題が次いで多いと感じています。社会科の分野は、残念ながら、地理的な問題が少々見られましたが、歴史的な質問をしているところはほとんど見られませんでした。これは若干出題の偏りがあるのではないかなという疑問も生じておりますが、いかがでしょうか。

○森口都立学校教育部長 適性検査につきましては、国語、算数、理科、社会などの特定の教科や領域に特化せず、小学校で学習する内容や身近な生活に関係する内容を取り上げ、さまざまな教科で身につけた知識や考え方を活用して解答するものでございます。文章で表現させる問題が多いというご指摘でございますが、自分の考え方をまとめ、わかりやすく表現する力である国語力がすべての能力の基本であることによるものでございます。
 今後も都教育委員会は、各校がそれぞれの特色に基づき、自然科学や社会科学などに関するテーマについて幅広く取り上げ、適切に適性問題を作成することができるよう支援してまいります。

○大西委員 文章で表現させることの意義、重要性というのはわかったつもりでございます。しかしその中でも、都立中高一貫校の入試でも、適性検査、作文に加えて、基礎学力を問う問題を別に加える必要もあるような気もしますが、それがまた入学後の学力を保つためにも必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○森口都立学校教育部長 都立中高一貫教育校の入学者決定に際しましては、小学校から送付される学習の記録でございます報告書と適性検査問題等の結果を組み合わせた総合成績により決定しております。このことによりまして、児童の身についている基礎学力を含め入学者を決定する方式をとってございます。

○大西委員 なぜこんな質問をしたかといいますと、最近、中学受験を目指す子どもたちの間で、国立・私立コースというのと、また、もう一つ全く別に都立中高一貫教育校コースというふうに色分けされております。そして、その教育内容が余りにも違いがあると指摘されています。そして、そのことが子どもたちに新たな負担を押しつけているという現実が私はかいま見られるようにも思います。都は、このような状況をどのように分析しておるのでしょうか。

○森口都立学校教育部長 国立、私立中学校におきましては、各教科の学力検査により入学者を決定しております。都立中高一貫教育校におきましては、先ほどの法律の定めがございまして、学力検査は行わないということになっております。したがいまして、教科横断的な適性検査等により入学者を決定しているという違いがあるものの、ともに小学校の学習で身につけた各教科の基礎基本が大切であり、学習すべき内容は両者共通しているものと考えております。

○大西委員 わかりました。
 現状の中学受験の状況を踏まえ、本来あるべき姿というのを東京都としてはどのように考えているのかを最後にお伺いいたします。

○森口都立学校教育部長 国会におきまして学校教育法の一部が改正され、中高一貫教育制度を導入した際に、中高一貫教育校がいわゆる受験エリート校化することがあってはならないことや、受験競争の低年齢化を招くことがないよう、公立学校の場合には入学者の決定に当たって学力試験は行わないことなどについて附帯決議が付されております。
 こうしたことを踏まえまして、都教育委員会は、各学校がそれぞれの特色のもとで、中高一貫教育制度にのっとって適性検査問題の作成や入学者決定方法が適正に行われるよう、今後とも継続して実態把握に努めるとともに、必要に応じて指導助言を行い、東京都において中高一貫教育制度がその趣旨に沿って定着するよう、今後も取り組んでまいります。

○大西委員 ぜひこれからも指導助言を行って適正にしていただきたい。
 というのは、私、最後にちょっとお話しさせていただきますが、先日、中高一貫校を初めて見てまいりました。ゆっくり校内を回って、子どもたちとお話もさせていただき、先生方ともちょっとお話を伺う機会があったんですが、本当にすばらしい学校だなというふうに思いました。ここで六年間伸び伸び、それも真剣に勉強している、また礼儀も正しい感じがいたしました。理念はすばらしい、そしてまた適性問題、それも、先ほど小学校の六年間で勉強したことをきちんとやればそれができるというご答弁でございましたが、ちょっと難しいような気も正直いたしますが、余りにも国立と私立との違いが大き過ぎる。
 これをちょっと塾の先生に伺ってみたわけなんですが、こういう答えが来ました。例えば、どこかわかりませんけれども、七のランクの子どもがいました、第七ランクの私立には行くことができるというのが、例えば五年生終わりの時点ではっきりと模擬テストを受けて出ているという子が、最後の一年間を中高一貫の方のコースに行けばどうなるか。そこで新たな負担が--負担というか、こっちばっかりを勉強するがゆえに、そのかわり私学は七ランクじゃなしに六か五に落とさなきゃだめだよ、こういうふうにもいわれる、これが結構多いという話が出ています。
 別に塾の弁護をする気は全くございませんが、ただ、なぜこういう形が生まれてきているのかというと、先ほどの十倍も十五倍もの中高一貫の受検が厳しくなる、それに基づいて塾はどんどんどんどんそのテストを分析して、すごく進化していっているわけですね。そして、その進化がテクニックをどんどんどんどん磨いて、そのテクニックを覚えている子の方が圧倒的にそのテストが有利になるという結果が生まれているような気がいたします。要するに両極端、今までの従来どおりの勉強をあと一年やるのか、それとも新しいテクニックを学ばなければならないのかという、こういう二つの負担が子どもたちに負担増を与えているような気も若干私はしております。
 ただ、それも私もよくわかりません。ぜひ皆さんにお願いをしたいのは、その状況をまず的確にとらえていただく努力をしていただくこと、そして、もしそこにちょっとまずい状況が出ているんじゃないかなということを教育庁の皆さんが感ずれば、それは即刻少しでも変更をする、改革をする、目標をちょっと変える、そういう努力をしていただきたい。ぜひ、都立一貫校というのが受験全体に与える影響は物すごく大きな、小さなものではないということを認識していただいて、新たな受験競争の芽がここから生まれるようなことがもしあるならば、早目に摘んでいただきたい。
 私は、これが出てきているのかどうかもわかりません。塾の先生方やいろいろなご父兄の方とお話しする機会が若干最近多くありましたので、その中でそういうふうなことを自分なりに感じたものでございますから、きょうちょっと警笛を鳴らさせていただいたということでございますが、そういうことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○遠藤委員 私も、文教委員会、初めての所属でございます。きょうは教育庁の皆さんに対する初の質疑となります。向こう一年間どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私からは、まず冒頭、教育庁が来年度の予算要求でも記されております都立学校のICT化計画について、何点か確認を含めてお伺いしたいと思います。
 教育庁は、二十一年度の局要求予算で、約三十二億、このICT化計画の推進のために予算要求をされておりますけれども、都立学校内における校内のLAN及びICT機器の平成二十年度の配備状況と今後のスケジュールについて、まずお伺いしたいと思います。

○森口都立学校教育部長 校内LAN整備につきましては、二十年度、二十一年度の二カ年で全都立学校の整備を行う予定でございます。二十年度につきましては約九十校、二十一年度につきましては残り約百六十校の整備を行ってまいります。ICT機器につきましては、校内LAN整備が完了した後、学校に順次配備をしてまいります。
 高校につきましては、タブレットPCと電子情報ボード、プロジェクターをセットにして全学級分を導入することにより、恒常的にICT機器を活用したわかりやすい授業展開を行ってまいります。また、特別支援学校につきましては、主に各障害支援機器を配備することにより、障害や個に応じた学習の支援をしてまいります。

○遠藤委員 今のご答弁では、まず、校内LANの整備を今年度約九十校、そして来年度に約百六十校進めて、それと同時に、校内LANの整備ができたところから、IT機器でありますタブレットPC、電子情報ボード、プロジェクター、こうしたいわゆるITの電子機器ですけれども、これを順次整備していく、こういう答弁だったと思います。
 これで校内におけるITのインフラ環境が整うんだろうと思いますけれども、その一方で、ICT計画を進めるためには、その中心拠点となりますといいますか、頭脳、また中枢機能となりますICTセンター、これも同時に整備をしているということでありますけれども、この都立学校ICTセンターの概要と今後の整備状況についてお尋ねしたいと思います。

○森口都立学校教育部長 都立学校ICTセンター、仮称ではございますが、同センターにつきましては、すべての都立学校を教育系ネットワークで結び、各学校で作成いたしました電子教材を全都立学校で活用するための学習コンテンツ格納機能に加え、さまざまなセキュリティー対策や利用者からの問い合わせを受け付けるヘルプデスク体制の整備を図ってまいります。
 この都立学校ICTセンターにつきましては、今年度末には立ち上げ、二十一年四月には一部稼働して約九十校で利用を開始する予定で、現在、鋭意準備を進めているところでございます。

○遠藤委員 全都立学校を教育系ネットワークで結ぶ、そのホスト的な機能を持つのがこのICTセンターだ、こういうご説明かと思います。これはこれで結構ですけれども、ぜひとも、今不登校の児童生徒の皆さんも多いということもありますので、将来的にはこうした、都立学校に通いながら、どうしてもさまざまな理由を持って登校できなくなってしまった、そういう生徒の方もいらっしゃいますので、そういう部分にもこの利用の拡大を検討していただきたいのと同時に、あわせて、私立の学校でもさまざまな形でIT環境を整備していると思いますけれども、ここに、今都教委の皆さんがつくってくださっているこのものというのは極めて教育上大切なストックになると思いますので、私立学校との交流面もぜひとも配慮していただきたいと思ってございます。
 次いで、今度は学校の先生の皆さんに対するIT環境の整備についてですけれども、TAIMS、これの整備に向けた今後の取り組みについてご報告をいただきたいと思います。

○森口都立学校教育部長 TAIMS端末につきましては、校務処理の効率化とセキュリティーの確保を図るため、教員約一万三千名に対し、一人一台の整備を行うものでございまして、二十一年度後半からの配備に向けて、現在、内部認証の整備などの基盤整備を行っているところでございます。

○遠藤委員 TAIMSの整備については二十一年度後半から一気に進める、こういうことだろうと思います。
 それでは、これらの整備によりまして、都立学校におけるこうしたIT関連の整備率がどの程度向上するのか。今整備率と申し上げましたけれども、整備率の考え方も含めて、整備率というのがどれぐらいになるのか、お答えいただきたいと思います。

○森口都立学校教育部長 現在進めておりますICT計画が完成した際には、校内LAN整備率と校務用のパソコン整備率がそれぞれ一〇〇%になります。また、指標でございますが、教育用パソコン一人当たりの生徒数ということでとらえておりますが、平成十九年度の文部科学省調査、これは高校でございますけれども、東京都は五・八人に一台、全国で三十七位でございます。ICT計画により、これが三・九人に一台となりまして、平成十九年度の文部科学省調査の結果に当てはめると全国四位相当になり、ICT環境としては全国トップレベルの配備状況ということになります。

○遠藤委員 今さまざまな数字を出していただきましたけれども、これまで全国三十七位だった都立学校のIT環境が、今回の取り組みを通じて第四位、全国トップレベルになる、こういうお答えだったと思います。
 続きまして、ICT機器を活用するためには、現場の先生方のご理解、ご協力も当然必要となってくるわけでございます。この人材育成について、考え方も含めて今後の取り組み、お聞かせいただきたいと思います。

○森口都立学校教育部長 二十年度、二十一年の二カ年計画でICT活用指導力向上研修を行い、各都立学校におけるICTを活用した授業実践を行える人材を育成してまいります。さらに、この研修を受講した教員が各学校で伝達研修を行い、全教員のICT活用指導力向上を図ってまいります。また、二十年度、二十一年の二カ年におきまして、コンピューター操作を苦手とする教員に対しましてもコンピュータースキルアップ研修を行い、都立学校のすべての教員にコンピューターを操作するスキルが身につくようにしてまいりたいと考えております。

○遠藤委員 IT関係のスキルの取得というのは本当に大変難しいと思います。機器を整備するのは簡単ですけれども、新しい技能を身につけるのは大変だと思います。どうか、ご高齢の先生方もいらっしゃいますと思いますので、きめ細やかく丁寧にこの研修が進むように配慮をしていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、都立学校のIT化につきましては、平成十九年の二月の本会議一般質問で私は提案をさせていただきました。その直後の予算特別委員会で自民党の先生からも後押しをされた、このように記憶をいたしております。この二カ年での大きな整備でございますので、どうか無事故で進めていただきたいことをお願い申し上げたいと思います。
 次いで、学校現場におきますがん教育についてお伺いをいたします。
 これに関連しまして、私は、同じくことしの予算特別委員会におきまして、今日本国内におきましては、二人に一人ががんにかかって、三人に一人がそのがんによって亡くなられる、こういう現状も踏まえまして、大人だけではなくて、小さいときからしっかりとがんに対する認識を深めて、また家族が、また知人が、友人ががんにかかったときに、慌てないでちゃんとがんに対処できるための知識というか知恵というか、こういうものを身につけるために、がん教育について積極的な取り組みが必要である旨、指摘をいたしました。その際、当時中村教育長からは、教員研修を充実させていく旨の答弁をいただきました。その後の取り組み状況についてお伺いしたいと思います。

○高野指導部長 都教育委員会は、本年九月、東京都教職員研修センターにおいて、国立がんセンターがん予防・検診研究センターの室長を講師に招き、子どものころからの生活習慣とがんとの関係や、生活習慣の改善によるがん予防の効果について教員研修を行ったところでございます。

○遠藤委員 提案に沿ってしっかりやってくれた、やりました、こういう答弁だと思います。
 先日、十一月八日になりますが、私は、日本のがん放射線治療の第一人者でありまして、また東京都のがん対策推進協議会のメンバーでございます東京大学医学部附属病院の中川恵一放射線科准教授が、国立市の国立市立第一中学校において行いました特別公開授業を視察というか見てまいりました。国立第一中学校の道徳の授業の公開授業ということで、全一年生から三年生までの児童の皆さんと、あと、公開授業ということでご父兄の皆様にも開放した、こういう授業でございまして、そこで中川先生が「がんのひみつ」と題して約五十分間講演をされました。
 内容は、日本は高齢化で非常にがんが急増している、高齢化を例えるので一番いい例ということで、「サザエさん」の磯野波平さんと郷ひろみは実は同じ年であるということで、同じ五十四歳ということで、昔の「サザエさん」、何年から始まったかわかりませんけれども、三、四十年前でしょうかね、その当時の……(「この間で四十周年」と呼ぶ者あり)四十周年ですか、ありがとう。四十年前の五十四歳と現在の五十四歳ではこれだけの開きがあるということで、それだけ日本は高齢化をしている、それに伴ってがんが急増しているといった話や、さらには、若くしてたばこを始めますと、十五歳以下でたばこを始めた人と十五歳を超えてからたばこを始めた人では三十倍ぐらいがんにかかる罹患率が違うとか、さらに、この先生は放射線の専門家ですので、放射線治療の有効性ですとか、または、痛みを取れば長生きするんですと。同じような症状にあるがん患者さん、Aという方とBという方、Aという方には鎮痛剤を処方する、Bという方には、食塩だか何だかよくわかりませんけれども、そういうようなものを--残酷な実験だと先生はおっしゃっていましたけれども、処方する、結果的には痛みを取ったAの方の方が明らかに長生きするというデータがあります、こんなような話を五十分間にわたって映像を交えながら話されておりました。
 終わった後、生徒会の会長の女子が感想を述べておりましたけれども、きょうの話を聞いて、がんを理解することが大切だと学びました、将来必ず自分の生活に生かしていきたい、このように率直に述べていたのが大変印象的でありました。
 そこで、今後の都教委としてのがん教育の取り組みについてお伺いしたいわけですけれども、先ほどのお話では、現在のがん研修というのは教員を対象にしたもの、とりわけ養護教諭の先生を対象にしたものでありますけれども、今後は、養護教諭の方だけではなくて、広く一般教員の方も含めた研修、さらに、今回私が見てまいりましたとおり、がんの専門医が直接生徒や児童にも働きかけるような、こういう取り組みもしていくべきではないかと考えますけれども、そこらを含めて、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○高野指導部長 児童生徒は、小学校、中学校、高等学校の保健の授業などで、喫煙による健康被害や薬物乱用の防止などと関連させ、健康的な生活の仕方とがんの予防について、それぞれ発達段階に応じた学習を行っております。
 今後とも都教育委員会は、先ほど委員のご指摘にございましたような中学校における取り組みなども含めまして、学校における取り組みを推進するとともに、がんを初めとする生活習慣病の予防に関する指導内容、方法の改善が必要であることから、引き続き教員研修の充実に努めてまいります。

○遠藤委員 最後に、文化財の保護行政についてお伺いしたいと思います。
 この問題につきましては、さきの生活文化スポーツ局の質疑でも行わせていただきました。文化財の保護行政、とりわけ東京都が指定をいたします--東京都というか都教育委員会が指定をいたします文化財の保存活用に関しまして、私はことしの予特で取り上げさせていただきました。すなわち、東京都が指定をいたしております文化財、これは建造物ということで限っておりますけれども、それは現在までに五十九件ありますけれども、保存、そして活用計画が定められているのはそのうちの二件にすぎない。そして、その進まない理由ですけれども、文化財の保存活用計画を策定するに当たっては、国の文化庁が非常に細かな規定を設けて、あれも書け、これも書け、こうしないといけない、ああしないといけないということで、これが余りにも精緻で細かいので、なかなか保存活用計画の策定が進まない一つの要因であるということを指摘いたしました。さらに、もう少し教育委員会としてもそうした取り組みについて後押しをすべきではないか、その姿勢にやや欠けるのではないか、このように主張させていただきました。
 この予特での私の質疑に対して、石原知事みずからも、私が提言をいたしました、国の文化庁が定める規定ではなくて、東京ならではのもう少し簡単な、より具体的に文化財の保存活用が進むような東京モデルを策定して進めるべきである、こうした私の提案に対し、石原知事は賛意を示されました。
 そこで、半年以上たっていますけれども、この東京モデルの検討状況、また実施状況についてご報告をいただきたいと思います。

○皆川地域教育支援部長 ことしの三月の予算特別委員会におきまして、国の定めた保存活用計画の策定指針について、記載されているすべての計画、具体的には、保存管理計画や防災計画、環境保全計画、活用計画というすべての計画の策定を要求するのではなく、まずはその一部である保存管理計画と防災計画のみを策定するなど、簡略化した計画の策定を可能なものにしていくことで対応してまいりたいとの、委員のご質問に対して教育長から答弁申し上げました。
 その後、五月八日に開催いたしました区市町村文化財主管課長会において、保存活用計画の策定、中でも保存管理計画と防災計画の二つが特に急務である旨の説明を行いました。さらに、同様の説明は、六月十八日に開催いたしました区市町村文化担当者会議においても行い、あわせて、文化庁からの通知を踏まえた文化財の防火、防犯の徹底についての通知文を発出いたしました。
 なお、文化財の補修等で区市町村教育委員会を通じまして相談を受ける際にも、同様の呼びかけを行っているところでございます。
 以上のような働きかけの結果、五件の国指定重要文化財及び三件の都指定文化財において、防災計画の策定を中心とした動きが始まっているところでございます。

○遠藤委員 具体的な動きが出てきたということで、この点は高く評価をしたいと思います。
 それでは、文化財の保護を規定しております東京都文化財保護条例について何点か確認をしておきたいと思います。
 文化財保護条例は、第三条で文化財保護に当たっての都等の責務を明記しております。その上で第六条で、文化財の所有者に対して、都教育委員会の指示に基づく管理義務、この規定を明記しているわけでございます。その上で、第十二条におきましてこういうくだりがございます。十二条は文化財の管理または修復に関する勧告を書いたくだりですけれども、こういう規定になっております。「都指定有形文化財の管理が適当でないため当該都指定有形文化財が滅失し、き損し、又は盗み取られるおそれがあると認められるときは、教育委員会は、所有者又は管理責任者に対し、管理方法の改善、保存施設の設置その他管理に関し必要な措置を勧告することができる。」こういう規定でございます。さらに十八条、これは「調査」という項目ですけれども、ここにはこう書いてあります。「教育委員会は、必要があると認めるときは、都指定有形文化財の所有者又は管理責任者に対し、当該都指定有形文化財の現状又は管理若しくは修理の状況につき報告を求めることができる。」こういう規定でございます。
 ところで、今十二条、十八条、それぞれ勧告、調査についてありますけれども、おそれがあると認められるとき、または必要があると認められるとき、こうそれぞれ、できる規定ではあるけれども、それでは、先ほど来テーマとなっております都指定の文化財建造物五十九件のうち、これまで十二条並びに十八条に基づいて勧告、調査したのは何件でしょうか。

○皆川地域教育支援部長 文化財保護条例第十二条に規定されております勧告の対象としては、例えば、所有者が無断現状変更を繰り返し、文化財が文化財所有者の故意により滅失し毀損するおそれがある場合や、対象となる文化財が朽ち果て、倒壊のおそれがあるにもかかわらず、文化財所有者が何らかの措置をとらない場合などを想定しているものでございます。また、十八条に規定する調査は、第十二条の勧告を行う場合の前提として位置づけられております。過去においては、都指定建造物に対して第十二条の勧告及び第十八条の調査を行った例はございません。現状において私どもが承知する限りにおいては、条例第十二条及び第十八条に該当する指定建造物はないと認識しております。

○遠藤委員 ということは、今の答弁の裏を返せば、今、都指定の文化財建造物のうち、五十九件すべてそうした、今申し上げたとおり、三つの懸念、いわゆる所有者が無断で現状を変更したり、または故意により滅失する、さらには朽ち果てる、倒壊のおそれがあるにもかかわらず何らの措置をとらない、この三つについて、五十九件すべてないということでよろしいんでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 文化財建造物については、その保存活用状況をつぶさに把握しているのは地元の区市町村であり、都は、区市町村の文化財主管課長と密接な連携をとりながら、文化財建造物の状況把握に努めております。
 区市町村の文化財主管課から、文化財建造物の保存活用に関して何らかの問題が生じている旨の報告を受けた場合には、都の担当者が実際に現地に赴き、現状の確認を行っております。そのほかにも、関東近県で台風、地震等の自然災害があった場合には、随時区市町村教育委員会と連携して被害状況等の迅速な把握に努めているところでございます。

○遠藤委員 今いろいろと答えていただきましたけれども、端的にもう一回確認です。そうした懸念はないということでよろしいんですか。

○皆川地域教育支援部長 今のような状況で市町村と連絡等をとり合っておりまして、現在の状況ではそのような状況はございません。

○遠藤委員 いずれにいたしましても、文化財は都民共通の財産でございます。今後、しっかりとその保存活用が図られるように取り組んでいただきたいことをお願いし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○野上委員 私からは、多様な人材を学校組織に登用するという観点から、まず、教員採用の社会人選考について伺いたいと思います。
 団塊の世代が定年退職の時期を迎えて、公立学校の教員退職、きょうちょうど資料をいただきましたけれども、記憶が正しければ、〇七年度から二千人規模の退職者が出ておると思っていますが、ことし、この資料をいただいて、平成十九年度はもう三千人規模に退職者がなっている、まさにピークを迎えているところだと思います。
 また、こういった状況から、教員の年齢構成を見てみると、五十代が多く、三十代半ばの教員が少ないというふうな年齢構成になっているというふうに伺っています。このために、教員の採用、量の確保や採用倍率の低下、質の低下、いびつな年齢構成による学校運営への支障などが大きな課題となっているというのは、皆さんもう認識されているところだと思います。
 いわゆる団塊の世代の教員の大量退職に伴う大量採用時にあって、多様な経験を持った社会人を積極的に採用し活用することが、教員の質の向上という観点で有効な方策であると考えます。これまで実施してきた社会人選考の沿革等について改めて伺います。

○直原人事部長 教育を取り巻く環境は複雑多様化しており、豊かな社会経験を有する者を教員に迎えることは、学校現場での諸課題解決に寄与できるものと期待しております。
 このため、平成十二年度実施の小学校教員採用選考から、年齢四十歳未満の民間企業等経験者に対する選考を実施することといたしました。以後、その成果を踏まえ、順次、高等学校の一部教科に社会人選考の範囲を拡大したほか、平成十八年度実施の選考から年齢制限を四十五歳未満まで引き上げ、さらに、平成十九年度実施の選考から、全校種・教科において社会人選考を実施することとしております。

○野上委員 社会人選考の沿革等についてはわかりました。
 制度づくりのほか、その制度を広く周知することも一方では必要だと思います。例えば、大学を卒業する学生対象に、教育庁が地方説明会の全国展開に取り組んでいるということはもう新聞でも取り上げられております。そういったPR活動、多くの応募者を得て、多様な経験を持つ者の中から優秀な教員を確保することも一方では大事だと思います。PRの努力についてはいかがでしょうか。

○直原人事部長 教員採用選考の受験者の確保に向けまして、パンフレット、ホームページ、メールマガジン配信などによるPR活動のほか、特に社会人向けとしまして、転職者向けの転職情報サイトに広告を掲載しております。また、社会人等が参加しやすい夜間、土日に説明会を開催し、説明会の内容も、社会人選考合格者を招き、その経験談を語る場を設けるなどの工夫を講じてまいりました。今後とも、社会経験のある優秀な教員の確保に向けて、さまざまな取り組みを積極的に講じてまいります。

○野上委員 今後とも、社会人の選考、あるいは年齢制限の撤廃について三年前に質問させていただきましたけれども、年齢の制限を緩やかにしていただいて、多く教員になりたい方あるいはいろいろなキャリアを持った方が学校の組織にかかわって教育現場を活性化できるような仕組みをつくっていただきたいと思います。
 あともう一点、学校外からの人材の校長の任用について伺います。いわゆる民間人校長についてです。
 学校教育法の改正を受けて、都教育委員会では平成十二年度から都立高校に民間人校長を導入しており、我が党ではこれらを評価し、都議会においても、以前から民間人校長の導入の現状と成果などについてお尋ねするとともに、導入による成果等の検証を行うことについても要望してまいりました。
 都教育委員会では、民間人校長任用のあり方について検討委員会を設置し、既に配置した民間人校長について、その成果や課題を検証するとともに、今後の都立高校への任用のあり方について検討を進めたと伺っております。検討委員会では、都教育委員会として、民間人校長の導入の成果などについてどのように評価したのか、伺います。

○直原人事部長 平成十二年度から十四年度にかけまして、都立高校校長に民間から四人を採用いたしました。まず、その学校経営面での成果でございますが、学校経営計画における数量データの活用や自立経営推進予算制度の提言など、新たな経営手法の導入に寄与したと考えております。課題としましては、教職員とのコミュニケーション形成や人間関係づくりに時間を要したことが挙げられます。
 次に、教育活動面での成果でございますが、特色ある教育課程の編成、企業経験を生かした会社見学会や講演会の開催など、外部団体と連携した教育活動を積極的に取り入れ、実践いたしました。課題としましては、普通科高校においては民間人校長が独自の取り組みを進める余地が少なく、企業で培った専門的な能力を生かし切れない面があったことなどが挙げられます。

○野上委員 導入の成果もありまして、また難しい課題も浮き彫りになってきたことがわかりました。成果をさらに配置に生かして、課題は改善する工夫があると考えます。
 これらの評価を踏まえ、都教育委員会としては、今後の導入についてはどのようにお考えなのでしょうか、伺います。

○直原人事部長 都立高校に異なるキャリアの校長が入り、異なる視点から教育改革に取り組むことは、都立高校全体の活性化に寄与することが期待できることから、今後も引き続き民間人校長の導入を進めてまいります。配置に当たりましては、民間企業での職務経験や専門性を生かせるよう、学校の特色や専門性に応じ、適任者を選んで任用してまいります。

○野上委員 ただいま伺った成果等の検証や今後のあり方の検討は平成十九年三月にまとめられたということですけれども、その後、都教育委員会が行った民間人校長の募集状況及び現在の配置状況について伺います。

○直原人事部長 平成十九年度に、経済団体を通じ企業からの推薦による募集を行いました。しかしながら、現在は民間企業におきましても校長としてふさわしい五十代半ばの年代の人材が不足しており、応募者は一名にとどまりました。選考を経てその一名を採用し、平成二十年四月に都立小金井地区科学技術高校(仮称)の開設準備担当校長として配置いたしました。平成二十年度にも募集を行いましたが、今回も応募は一人であり、平成二十一年四月から都立橘高校に配置するため、その一名を採用したところでございます。
 民間から都立高校校長に通算してこれまで六名を採用いたしましたが、既に三名が定年退職しておりまして、現在在職しているのは、配置予定の校長を含め三名でございます。

○野上委員 学校の特色と民間人校長のマッチングや民間企業の人材不足等、いろいろと難しい状況もわかります。しかしながら、大きく学校改革を進めるためには、引き続き民間人校長を採用していくべきと考えますが、所見を伺います。

○直原人事部長 学校改革の成否は学校のトップである校長の力によるところが大きく、教育改革の意欲と経営の力量を有する校長を育成、確保していくことは今後も重要課題であるというふうに認識しております。民間企業の多くの管理職は、企業活動の中で、顧客満足度を重視し、コスト意識、スピード感覚を高め、さらには企業の社会的責任を果たすよう努力をしております。校長もこうした経営能力を一層身につけていく必要があり、都教育委員会としては、校長として適任な人材を今後も民間に求め、採用してまいります。

○野上委員 都教育委員会ではこれまでも、教員採用においては年齢制限を、三年間で五歳ですか緩和するとともに、民間企業経験者や他県の現職教員、臨時的任用教員など、社会経験や実践指導力に富んだ人を積極的に採用してきたという実績があるかとは思います。
 そこで、今後も個性や特色ある教育活動を展開するためには、外部の多様な人材をうまくマッチングさせて、そして学校の組織に導入し活力を与えるということが有効であると考えます。社会人選考、民間人校長の任用ともに今後とも進めていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 次に、特別支援教育に関連して質問いたします。
 現在、東京都では、障害のある方たちの就労に関して、「十年後の東京」で三万人の雇用拡大をうたうなど、障害者就労に向けて全局を挙げての取り組みを進めているところです。当然、特別支援学校に通う障害のある児童生徒についても、将来、一般企業等への就労が期待されるところでありますが、実際には、生徒の適性に応じた就労先の開拓や能力開発などについては非常に難しい課題もあるのではないでしょうか。
 平成十九年十一月に示されました東京都特別支援教育推進計画においては、自立と社会参加に向けた多様な進路希望にこたえる後期中等教育の充実として、職業教育の充実や関係機関との連携などの事業が示されているところです。私も、特別支援学校での作業学習の様子を拝見させていただいたり、先生方からお話をお伺いしたりする中では、まだまだ工夫が必要なところもあるのではないかと思っています。特に知的障害特別支援学校においては、中等部や高等部においてかなりの時間、作業学習の授業を行っているようです。その学習内容が一人一人の生徒の企業就労に結びつくように、系統的になっている必要があると私は考えております。
 そこで、現在、知的障害特別支援学校における作業学習を系統的に行うためにどのような取り組みをしているのか、伺います。

○高野指導部長 都立の知的障害特別支援学校においては、平成二十年度からすべての学校でキャリア教育の全体計画を作成しているところでございます。このキャリア教育の全体計画の作成に当たっては、児童生徒の実態や各学部の特色に応ずるとともに、小学部から高等部まで一貫した作業学習が展開できるよう、学部間での話し合いを行っているところでございます。また、中学部三年時には高等部の作業学習を実際に見たり体験したりする機会を設けまして、系統的な学習ができるようにしているところでございます。

○野上委員 ことしからキャリア教育の全体計画を各特別支援学校において作成するというお答えでしたが、ぜひ実際の就労拡大につながるような成果を上げてほしいと思います。
 この冊子にも出ていましたように、就労の状況がまだ高等学校を卒業して三〇%というふうに書いてありましたけれども、一般の方と同じように四〇%を目指す、目標数値を挙げて、その目標に向かって頑張るということが本当に非常に必要だとは思いますが、なかなか現場ではご苦労されている様子も一方では伺っております。
 各学校の取り組みだけでなく、都教育委員会としても、時代に合った特別支援学校での作業学習の内容などを検討するなどの取り組みの推進が必要です。現在、知的障害特別支援学校において、企業就労の拡大に向けた作業学習が展開できるように、都教育委員会ではどのような取り組みを行っているのか、伺います。

○高野指導部長 都教育委員会では、平成十九年度から三年間の計画で、高等部の生徒が多様な企業に就労できるようにするため、職業教育改善校、これを毎年八校ずつ指定してきているところでございます。この職業教育改善校においては、清掃や事務補助などの流通サービス系の作業内容を新たに取り入れるなどして、作業学習の内容を工夫しているところでございます。
 今後は、これらの職業教育改善校の実践をリーフレットにまとめるなどして各学校に周知し、すべての知的障害特別支援学校において企業就労の拡大に向けた取り組みを推進するよう指導してまいります。

○野上委員 新たな職業種を取り入れるなどの職業教育改善校の成果については、ぜひ期待されるところでありますので、一層の推進をお願いいたします。
 しかし、現在は昔のような製造業等への就労が少なくなるなど、雇用状況がかなり変わってきているのではないでしょうか。全都的に企業就労を拡大していくためには、各学校の進路指導主任等による企業開拓だけでは十分ではなく、都教育委員会としても、全都的な視点からの取り組みの推進が必要です。都教育委員会として、生徒の就労先の開拓はどのようにしているのでしょうか。

○高畑参事 都教育委員会は今年度から、新規の実習先や雇用先企業の情報を民間を活用して収集し、特別支援学校の生徒の就労先を開拓するための新たな取り組みを始めたところでございます。今後は、東京都特別支援教育推進室が、得られた企業情報の整理、分析を行い、全特別支援学校に提供してまいります。

○野上委員 東京都特別支援教育推進室はスタッフ六人で、現状のところ、まだ新規事業ですので、実績もまだ出ていない、これから展開される推進室の事業だと思いますので、さらなる努力、そして今年度の末に向けてしっかりと実績が残せるように、さらなる取り組みをお願いして、こちらの質問を終わります。
 続きましては、都立図書館の運営について伺います。
 現在、情報技術の急激な発展によって、図書館を取り巻く状況というのは非常に変化しております。一般的に情報源というのは、昔であれば地域の図書館に行ったりしておりますけれども、今では電子資料、インターネットが使えますし、特に今、一人一台パソコンを持って作業するというようなことが多くなりましたから、利用者においては、通信速度の高速化であるとかあるいは市場の低価格化により、情報を検索したり収集することが、社会生活、仕事に利用するということが本当に日常的に行われるようになっている現状です。
 そこで、都立図書館では、都立中央図書館の改修工事が開始され、そして、来年一月四日にリニューアル開館、また、都立多摩図書館も来年一月から改修工事に入り、五月の東京マガジンバンク開設に向けて準備を進めているというふうに伺っております。
 そこで、まず初めに、都立図書館のミッションについて、公共施設ということで、どのように考え、どのように運営していくか、首都東京の都立図書館としてどのように差別化し、質の高い図書館を目指しているのか、所見を伺います。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館では、東京の未来を開く力となるべく、知の集積や発信に努めることを使命として掲げております。都立図書館は、経験豊富な職員とその豊かな蔵書に基づき、時代のニーズに合ったサービスを提供することで、国際都市、首都東京を情報面から支え、都民の抱える課題を支援していきます。
 具体的には、中央図書館リニューアルオープン後からは、重点的情報サービスとして新たに東京情報サービスを開始いたします。このサービスにおいては、東京情報のセンターとして江戸東京情報の収集と発信を行うとともに、都市という切り口で首都東京の課題解決に資する情報提供を行ってまいります。

○野上委員 東京には、約四百とか五百とか、公立図書館を初め学校の図書館、大学の図書館、専門図書館、いろいろなタイプの図書館があります。それらの図書館は、それぞれ設置の目的に従って、特徴を生かした多種多様な資料、情報を集めて、それぞれに保存して皆さんに提供しようというふうに努めていると思います。
 そこで、今後、地域の区市町村立図書館と都立図書館の役割分担はどのように行っていくか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 区市町村立図書館の役割は、住民のために資料や情報の提供等、直接的な援助を行う機関として、貸し出しを中心に、地域の実情に即した運営に努めるものでございます。一方、都立図書館の役割は、都民の需要を広域的かつ総合的に把握して、資料及び情報収集、整理、保存及び提供する立場から、都民の調査研究の支援及び区市町村立図書館の支援に努めるものでございます。

○野上委員 区市町村立図書館との役割分担についてはよくわかりました。
 そうはいっても、都立図書館は日本を代表する都道府県立図書館にならなければいけないと私自身は思っています。幅広い資料を収集し、そして都民に閲覧、レファレンスサービスを主とする直接サービスを行うとともに、広域的なサービス、協力貸し出し、協力レファレンスなど、区市町村立の図書館のバックアップをしてきたのも--今までの経緯はそういったバックアップ機能もありました。都立図書館は区市町村立の業務をバックアップする第二線の図書館であるというふうに位置づけられてきたのも事実です。
 特に多摩地域におきましては、一九五〇年代に設置された自治体の図書館の代行というか役割をしていましたし、都立青梅、立川、八王子の三館は、第二線の図書館への脱皮を目指した移行期間を経た後、一九八七年に廃止されました。そして、一九八七年には立川に都立多摩図書館が建設されました。多摩図書館は、資料の相互協力サービスと市町村へのレファレンス支援を柱に、全国的にも類を見ないサービスを実現してきたというふうに伺っています。都立中央図書館との複本購入、レファレンスや資料あるいは刊行物の市町村への貸し出し、市町村立図書館同士の協力関係のつなぎ役として今までは評価されてきたようです。特に多摩地域では、非常に都立図書館の役割が大きかったというふうに伺っています。
 そこで、IT化が進む中、これらのさまざまな図書館がネットワークを形成し、情報の環境をつくっていく、そして都民の皆さんによりよいサービスを行っていくことが私は必要だと思っています。市区町村立図書館、国会図書館、少なくとも都内の図書館のネットワークを構築するべきであると考えますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館と区市町村立図書館とは、東京都公立図書館長連絡会や協力事務担当者会、東京都公立図書館研究交流会、レファレンス担当者会などを開催し、ネットワークの構築を行っております。国会図書館とは、人事交流を行っているほか、情報交換やレファレンスサービス等において連携を図っております。

○野上委員 より一層のネットワークを構築していただいて、後ほど質問させていただきますが、人事交流も含めて、情報の共有化、蓄積が都民の財産を高めること、価値を高めることだと思いますので、そういったネットワークづくりの構築についてさらなるご努力をいただきたいと思います。
 さて、図書館運営について改めて伺いたいんですけれども、平成二十一年七月、来年には、年間六十万人、三万人のレファレンスがあった日比谷図書館が閉館し、都立図書館が二館になります。都立図書館のサービスの質と量をどのように維持していくのでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館は、広域的、総合的情報拠点として首都東京の中核的公共図書館の役割を担い、図書資料及び電子資料等、図書館内外の情報の整備、充実に努めてきました。都民及び利用者に対しひとしく良質な図書館サービスを提供し、東京の社会、経済、産業、教育、文化等の発展に貢献してきたところです。
 今後は、貸し出しを中心としたサービス及び簡易なレファレンスサービスは区市町村立図書館が担い、都立図書館は都民の調査研究及び区市町村立図書館では解決できないレファレンスに対応する図書館としてさらに機能強化してまいります。こうしたサービスを充実し、展開していくためには、社会経済の実態や動向について積極的に情報収集に努めるとともに、特定の分野について高度な専門知識を有する人材を育成しながらサービス向上を図ってまいります。

○野上委員 二〇〇一年度末、都教委で検討された都立図書館あり方検討委員会が出されています。都立図書館は地域分担をやめ、資料の保存年限も有限年数保存に変更し、一タイトル一冊のみの収集、保存にする等の業務改変を二〇〇二年度に行っています。価値を高める、都立図書館は都民や都政を動かしていく人々にとってのデータベースであり、情報源であり、コンサルタントであり、大きな財産というか資産であると私は考えています。情報や蓄積された知識がなくては文化も産業も育たないですし、もちろん人間も育たないというふうに、図書館運営は教育庁の中でも非常に私は重要な事業だと思っています。今後、二館となり、高度な専門性を保ちながら役割を担っていく都立図書館にとって、本当に、コストを抑えながら資料をいかに保存していくか、サービスの基盤を決定づける大きな問題だと思います。
 そこで、公共財である資料のマネジメントというのが必要になってくると考えておりますが、現状、書庫スペースを拡大すべきと私自身は考えておりますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 書庫スペースについてですけれども、今後も図書館サービスの充実を図るため、可能な限りスペースを確保いたしまして、図書資料を収集、保存したいと思います。

○野上委員 書庫のスペースの問題は図書館にとっては喫緊の課題だと思いますし、また、私たちの知識の集積というか、本でいえば装丁なんかも、その時代の文化であるとか芸術であるものを集約された一つのものですので、ぜひ保管には気を配っていただいて、できる限り保存をしていただきたいと思っています。
 現状では、先ほども申し上げたとおり、一タイトル一冊のみの収集にとどまっているのが都立図書館の現状です。公の大きなこの規模の、首都東京、都立図書館が一タイトル一冊というのは、ちょっと私には不思議でなりません。一冊は永久保存あるいは長期の保存にして、二冊目はレファレンスであるとかあるいは都民の皆さんに見ていただく。やはり一つはきれいに保存しておくというのが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 首都東京の図書館として、限られた資料費の中でさまざまな図書資料を効率的に収集するため、一資料一点収集を原則といたしまして、利用者の幅広い調査研究を支援しているところでございます。

○野上委員 限られた予算の中で資料を購入しなくてはいけないので、いろいろな本が、情報もはんらんしていますから、書籍の数も多く保存しなくてはいけない、そういった中で一タイトル一冊という、いい分といったら変ですけれども、よくわかります。しかしながら、反対にいえば、都立図書館のパフォーマンスが上がれば資料購入費の予算も上がる、都民サービスの充実度が上がれば、皆様の声から、非常に都立図書館が有益になっている、あるいは都内に数多くある企業の分析あるいはレファレンス強化によって都立図書館の地位が向上するように私は思っています。
 特に情報の提供の仕方には、レファレンスのほかにレファラルというのがあります。レファレンスは、例えば交通量を調べたいと思ったときに、交通調査の本がありますよというのがレファレンスであって、例えば、交通量の調査がわかるのは新宿駅に行ったらわかりますよというのがレファラル、ある回答がある場所を教えるのも図書館のこれからの大きな役割だと私は思っています。ワンストップサービスの専門情報提供サービスがより求められていると考えます。公共図書館が行える情報提供が難しい場合は、専門情報機関との連携も必要と考えますが、いかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 専門情報機関との連携は必要であり、レファラルサービスは重要なサービスというふうに考えております。
 これまで都立図書館では、首都圏の専門図書館、大学図書館等で一般の方に公開している約四百七十の機関の案内をホームページで公開するとともに、レファラルサービスの際に活用しております。また、現在、都議会図書館や江戸東京博物館資料室等の専門図書館と相互に協力し、連携も図っております。さらに、これらの機関の蔵書資料を横断的に検索できる東京資料サーチを構築いたしまして、レファラルサービスの強化を図ってまいります。

○野上委員 次に、図書館の人材スタッフの育成、体制について伺います。
 図書館に限らず企業でも何でも、組織においては専門家集団の管理は資産の増減にかかわる非常に重要な課題です。現状では、経験、知識が蓄積されたベテランの司書あるいは職員の定年退職によりスタッフ構成が大きく変わる、それによりサービス低下が懸念されているところです。特に都立図書館は、貸し出し重視の地域図書館とは異なり、これからはよりレファレンス、そういったサービスのシフトチェンジがあると考えております。対応するスタッフの能力差がベテランと若手の間で非常に大きい。ノウハウの継承はどのようにしていくのでしょうか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館はこれまで、調査研究図書館として都民の課題の解決を支援するため、レファレンスサービスを重要なサービスとして取り組んでまいりました。そのため、都立図書館の司書職員については、その適切な配置に努めるとともに、レファレンスに関する外部の研修会に派遣するなど、人材育成を図っているところでございます。今後とも、レファレンス等のノウハウを継承するために、職場研修等を充実いたしまして、能力と知識の習得に取り組んでまいります。

○野上委員 レファレンスに強いスタッフ体制というのはどのように構築していかれるのでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館が東京を情報面から支える高度、高水準な図書館サービスを展開していくためには、図書館サービスの中心的な担い手である司書職員の人材育成は最も重要であります。司書職員の能力向上については、育成を視野に入れた適切な配置に努めるとともに、計画的な人材育成としての職員研修を実施し、レファレンスに強いスタッフの育成を図ってまいります。

○野上委員 具体的には今回答はなかったと思います。レファレンスに強いスタッフの育成というのが一体どういうことなのかというのをどういうふうに思っていらして、どういうような人材をつくったら、レファレンスに強い、検索とか情報の収集に強い人材を本当に育成することができるのかということは、今後の課題として取り組んでいただきたいと思います。
 割り当てられた時間がなくなりますので最後にいたしますが、都立図書館の広報活動について伺います。
 平成十三年から他の部署とのタイアップPRが行われております。しかし、都立図書館のホームページはどうでしょうか。きのう、ちょっとリンク集等を拝見させていただきましたけれども、都立図書館のリンク集は二〇〇五年から更新されておりません。しかも、横断的な検索ができるような、レファレンスの機能がついている、情報の検索サービスもついておりますけれども、なかなか使い勝手が悪い。皆さんアクセスしていただいて、どこに何があるのか、カテゴリー分けもできていない。国際関係のことを調べたい、あるいは外交関係のことを調べたい、企業の起業について調べたい、健康について調べたい、そのカテゴリーさえまだホームページ上では行っていないのではないでしょうか。これからは、ホームページによる情報発信を初め、効率よく広報活動を行うことが必要と考えますが、今後の展開はいかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館のサービスについて積極的にPRするために広報担当職員が置かれ、広報活動は職員の、それを本来業務として、現在、ホームページの情報発信を初め、個人向けのメールマガジン、自治体向けのe-協力マガジン等により発信しているところでございます。今後も、庁内各局、関係機関及び地域と連携いたしまして、効果的な広報活動を展開していきたいというふうに考えています。

○野上委員 例えば、広報活動の一つの例として挙げますけれども、ニューヨークに科学産業ビジネス図書館というのがあります。この図書館は、アメリカの中小企業協会と連携して、企業のビジネス向けサービスを積極的に展開しています。例えば、ビジネス情報コース、商標入門あるいは市場調査、情報源、どういうふうに政府の情報をとったらいいか、あるいは会社の目録、人名録の使い方、そういったメディアリテラシーも含めての講座、これこそが広報活動の一環として図書館が何をやっているか、そして地域の皆さんにどういうふうに役に立っているか、そういった活動をしております。首都東京の図書館として、この種のサービスを展開する必要が私はあると考えますが、最後にいかがでしょうか。

○皆川地域教育支援部長 都立図書館では平成十八年度から、財団法人東京都中小企業振興公社や社団法人中小企業診断協会と連携いたしまして、ビジネス・起業創業相談会を図書館内において実施しております。その他、法律情報サービスや健康医療サービス等においても、外部の関連機関と連携いたしまして、相談会や講演会等を積極的に展開しております。今後ともこうした講演会等の充実に努めていきたいというふうに考えています。

○野上委員 今後、都立図書館が二館になりまして、地域の図書館とは違う特色を持った、高度な専門色を持った、専門の知識がある司書がいる、あるいは専門の資料がある、そこに行けばすべてがわかるようなサービスが求められると思います。三館から二館になるというのが来年は元年ですから、まだこれから、都立図書館改革はまだまだ始まったばかりだと私は考えますので、今後とも引き続き都立図書館のサービスの向上あるいはレファレンス、レファラル強化について取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○今村委員 それでは、本日最後になりますけれども、私からも三項目について質問させていただきたいと思います。
 まず、国際化の進展とともに、公立の小中学校などにも外国籍児童が増加をしております。特に、日本語でのコミュニケーションがうまくとれない児童にとっては学校生活は大変で、欠席がちになったり、また、コミュニケーション不足から校内での問題行動へとつながってしまうこともあると指摘されており、そうなるとますます、校内はもちろん、地域でも孤立してしまうなど、問題が深刻化してしまいます。さらに、児童の保護者にとっても、相談しても児童の問題とされ、親のしつけや教育などの責任などと指摘されることがあるようで、地域の一員としての生活に大きな支障となっているようであります。逆に、子どもが学校など地域に溶け込むことができれば、その親たちも自然と地域に入りやすくなるのではないでしょうか。
 東京都では、国際化への対応をさまざまな施策として行っておりますが、日本で生活する外国籍児童生徒への指導も大切と考えますが、まず、外国籍児童生徒のための制度と、それに伴う教員配置はどう行われているのか、伺います。

○直原人事部長 日本語能力が十分でない児童生徒に対する学習指導及び生活指導への支援のため、都独自の制度である日本語学級を設置しております。その学級編制基準は児童生徒数二十人ですが、十人以上の児童生徒が通級する場合、学級を設置することができ、学級数に一を加えた教員を配置しております。
 日本語学級を設置する基準に満たない場合、児童生徒数が五人以上在籍する学校には、毎年度、予算の範囲内で、国制度である日本語指導教員を配置しております。

○今村委員 外国籍児童、特に日本語教育が必要な児童数と、実際の日本語学級や加配教員の数が比例してふえていないようでありますけれども、児童数と比べ、日本語学級設置や加配教員の数に地域差、自治体間でも差があるようでありますけれども、これはどのような理由なのか、伺います。

○直原人事部長 日本語学級の設置や日本語指導教員の加配は、日本語能力が十分でない児童生徒数が学校単位で一定数を超えた場合に限って措置しているところでございますが、こうした児童生徒が特定の学校に集中している場合と分散している場合があるため、日本語学級設置数などは必ずしも区市町村ごとの外国籍児童生徒数と比例するものにはなっておりません。

○今村委員 今のご答弁で明らかなように、本来でいえば指導が必要な児童がいても、定数や決められた数に満たない場合には教育を受ける権利が阻害をされてしまうような状況があるということがおわかりになるかというふうに思います。特に、学校になれるまでの初期の間など、きめ細やかな指導、通常の小学校一年生でさえ、今そういった対策が必要といわれ、行われているわけでありますけれども、こういった指導を充実していくためには、国制度である部分もありますので、当然、国への要請はもちろん強く働きかけていただきたいと思いますけれども、市区町村とも連携をしながら、制度の充実や新たな施策の構築など、さまざまな視点からの充実を要望しておきたいと思います。
 次に、少子化に伴って、適正規模、適正配置などによって利用されなくなった学校についてお聞きをしたいと思います。
 こうした学校、校舎の有効利用を各自治体が行っておりますけれども、町田市においても、使われなくなった学校がありながら、一方では既に新設の学校を開設し、また今後、小学校は二校、そして中学校一校を新設するなど、その対応に追われています。このように、自治体内でも地区によって子どもの数がふえているところと減ってしまうところとの二極化が進んでいます。
 今ある空き校舎を有効利用するため、今後さらに充実が求められている特別支援や外国籍児童などへの教育のために使う場合でも、耐震補強の補助制度は利用できると伺っています。民間住宅などでは、高齢化に伴い、自宅を減築し耐震化を図る方法が広がりつつありますが、校舎は大きい場合もあり、耐震化工事の費用を節減するためにも、また環境面からも、スクラップ・アンド・ビルドではなくて、今ある校舎を、耐震化のため、不要なフロアなどを撤去するような減築の場合にも補助対象になるのか、伺います。また、東京都内小中学校で減築により耐震化を図った事例があるのか、あわせてお伺いします。

○皆川地域教育支援部長 ご指摘のような減築の場合においても補助対象となります。あと、ここ数年では、都内の小中学校において減築による耐震工事を行った事例はございません。

○今村委員 地域によっていろいろなさまざまな活用の方法があるかと思いますけれども、使われなくなった学校を有効利用する中で、減築によって耐震化を図っていくというのは、費用対効果からも大変有意義であるかというふうに思いますし、教育施設ならば、今ご答弁があったように、補助対象となるということでありますから、せっかく過去には補助をしてつくられた学校でありますので、東京都内の、また各自治体の教育レベルの向上のためにもしっかりと、そういったPRも含めて、今後、市区町村と有効に対策を協議していただきたいというふうに要望して、次の質問に移りたいと思います。
 学校帰りに犯罪に巻き込まれたりする事件など、子どもを取り巻く環境に社会の大きな関心が寄せられています。また、女性の社会進出に伴い、共働き世帯がふえ、放課後の子どもの居場所づくりにも多くの要望が寄せられています。
 そこで、放課後子ども教室の現在の設置数を伺うとともに、自治体によって運営数に大きな開きがあるといわれておりますけれども、この現状をどう認識しているのか、伺います。また、市区町村への働きかけはどのように行っているかも伺います。

○皆川地域教育支援部長 まず、現状認識としての設置数ですけれども、放課後子ども教室は、平成二十年九月現在、四十六区市町村六百六十七カ所で実施しております。放課後子ども教室の設置につきましては、実施主体である区市町村が地域の実情に応じてその設置を判断することから、全小学校に設置している自治体、計画的に順次拡大していく自治体、類似事業を実施している団体、また実施に至らない自治体までさまざまでございます。
 区市町村への働きかけについてですけれども、都教育委員会は、本事業の定着、拡大に向けまして、区市町村の関係課長会や、九月と二月の年二回開催されます放課後子ども教室推進事業説明会等で事業趣旨の周知徹底を図ってまいりました。また、放課後子ども教室が円滑に実施できるよう、安全管理の手引の作成、配布、先進的な教室運営や活動事例の紹介、教室運営にかかわるスタッフに対する研修の実施などにより区市町村を支援しております。今後とも、こうした取り組みを通じまして、放課後子ども教室の一層の推進に努めてまいります。

○今村委員 市区町村の個別の考え方は当然尊重しなければなりませんけれども、設置数が少ない要因の一つに、運営に対する補助金が少ないことがあるというふうにいわれています。二〇〇七年度、コーディネーターは年間九十二万円、運営費は、一カ所、二〇〇七年度で百二十八万八千円です。都としてこの現状をどう認識しているのか、伺います。

○皆川地域教育支援部長 放課後子ども教室の運営については、教室運営の中核を担うコーディネーター、安全管理員、学習アドバイザー等の有償ボランティアに加え、地域の大人、PTA、大学生、退職教員など多くの地域の方々の協力を得て実施していくものでございます。有償ボランティアの謝金につきましては、平成二十年度は、十九年度に比較いたしまして、安全管理員が約八五%、学習アドバイザーが約四〇%アップいたしまして、改善を図ったところでございます。

○今村委員 では、同じく放課後の事業に学童クラブというものがありますけれども、この事業は既に市区町村において広く取り組まれてきておりますけれども、子どもの放課後を考える上で、学童クラブとの協働については基本的な方針が必要と考えますけれども、都の考え方をお伺いします。

○皆川地域教育支援部長 放課後子ども教室と学童クラブとの協働についてですけれども、この二つの事業は、成立の背景や制度的には違いはありますけれども、放課後という同じ時間帯で実施されていることから、より広がりのある総合的な放課後対策への展開が期待できるもので、そのためにも実効性のある連携を図ることが必要であると考えております。
 このため、学童クラブと連携して成果を上げている活動事例や運営方法などについて区市町村に情報提供を行ってまいりました。今後とも、こうした情報を区市町村を対象にした説明会や都のホームページを活用いたしまして積極的に提供してまいります。

○今村委員 今までのご答弁でも明らかになってまいりましたけれども、放課後子ども教室については、有償ボランティアの謝金を大幅に増額されたということであります。一カ所百二十八万円から、一年間に直しますと、二〇〇八年度、今年度は二百三万七千円になったということだと思いますけれども、この大幅アップは、当然、こうした運営費の費用が少ないということが要因でアップをされたというふうに思いますが、現実には二百三万七千円での運営というものは大変厳しい状況にあるということがいわれております。子どもの放課後を責任を持って運営する場合には、さらに制度を充実させなければなりませんので、国への増額を強く要請するとともに、市町村独自の取り組みをしっかりと支援しつつ、学童クラブとの関係を考慮して、東京のモデルをつくるぐらいな取り組みの充実を要望しておきたいというふうに思います。
 今のところ、全国でも、この放課後子ども教室と、そして学童保育が一緒に行われているパーセンテージというのはわずか五%足らずというふうにいわれておりますので、まだまだこういった意味では、いずれ国も、この両事業を放課後子どもプランという形で統合していきたい、そういった方針はあるようでありますので、その前にぜひ、東京の先駆的なモデル、全国のモデルになるような取り組みを期待して、私の質問を終わりたいと思います。

○大山委員長 ほかに発言ございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時二十三分散会

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