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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十八号

平成十九年十二月十四日(金曜日)
第三委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長古館 和憲君
副委員長早坂 義弘君
副委員長門脇ふみよし君
理事吉原  修君
理事斉藤あつし君
理事石川 芳昭君
伊藤 ゆう君
松葉多美子君
中山 信行君
伊藤まさき君
鈴木 一光君
古賀 俊昭君
大山とも子君
服部ゆくお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長渡辺日佐夫君
次長三橋  昇君
総務部長高西 新子君
広報広聴部長和田 正幸君
都民生活部長小笠原広樹君
消費生活部長宮川 雄司君
私学部長小濱 哲二君
文化振興部長 杉谷 正則君
スポーツ振興部長細井  優君
参事萩原まき子君
参事平林 宣広君
参事桃原慎一郎君
参事池田 俊明君
参事高原 俊幸君
教育庁教育長中村 正彦君
総務部長志賀 敏和君
学務部長新井 清博君
人事部長松田 芳和君
福利厚生部長秦  正博君
指導部長岩佐 哲男君
生涯学習部長三田村みどり君
特別支援教育推進担当部長荒屋 文人君
人事企画担当部長直原  裕君
参事石原 清志君
参事森口  純君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 生活文化スポーツ局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百九十二号議案 東京都育英資金条例の一部を改正する条例
・第百九十三号議案 東京都私立学校教育助成条例の一部を改正する条例
 教育庁関係
付託議案の審査(質疑)
・第百九十四号議案 学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十五号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十六号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十七号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画について
請願陳情の審査
(1)一七第一七一号 障害児学校寄宿舎の統廃合に反対し、寄宿舎の充実を求めることに関する請願
(2)一九第九五号 障害児の自立を育む寄宿舎の存続・発展を求めることに関する請願
(3)一九第五一号 東京都の心身障害教育の充実に関する陳情

○古館委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書五件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○古館委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化スポーツ局、教育庁関係の付託議案の審査並びに教育庁関係の報告事項に対する質疑及び請願陳情審査を行います。
 それでは、これより生活文化スポーツ局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百九十二号議案及び第百九十三号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化スポーツ局関係を終わります。

○古館委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百九十四号議案から第百九十七号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○古館委員長 次に、報告事項、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画についてに対する質疑及び請願陳情審査を行います。
 本件については、いずれも関連がありますので、質疑をあわせて行いたいと思います。ご了承願います。
 報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○志賀総務部長 去る十一月二十九日の当委員会において要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の文教委員会要求資料の一ページをお開き願います。今回要求のございました資料は、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画におけるパブリックコメントの反映等についてでございます。
 本年七月に公表した東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画骨子案に対し、都民の皆様からいただいたパブリックコメントにつきまして、主なご意見、主な提出者の属性、現状または第二次実施計画との関係及びその反映状況について、お示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○古館委員長 説明は終わりました。
 次に、請願一七第一七一号、請願一九第九五号、陳情一九第五一号は内容に関連がありますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 一七第一七一号、障害児学校寄宿舎の統廃合に反対し、寄宿舎の充実を求めることに関する請願、一九第九五号、障害児の自立を育む寄宿舎の存続・発展を求めることに関する請願、一九第五一号、東京都の心身障害教育の充実に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 最初に、一七第一七一号、障害児学校寄宿舎の統廃合に反対し、寄宿舎の充実を求めることに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、江戸川区の東京都寄宿舎連絡会世話人代表市川光昭さん外一万五千四百七十五名から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、障害児学校寄宿舎に関して、次のことを実現していただきたいというもので、まず、1、教育的意義、役割を認め、統廃合を行わないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、平成十六年十一月に、東京都特別支援教育推進計画を発表し、寄宿舎の適正な規模と配置において、計画策定時十一舎の寄宿舎を五舎にすることを計画し、第一次実施計画では、青鳥養護学校と八王子養護学校の寄宿舎を、また、第二次実施計画においては、立川ろう学校と江戸川養護学校の寄宿舎を再編整備の対象としたところでございます。
 次に、2、入舎理由を通学困難に限定せずに、従来どおり、通学困難、家庭事情、教育的理由による入舎を認めることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、寄宿舎の管理運営に関する規則は昭和三十二年に制定されたものであり、現在とは社会情勢が異なっており、通学困難のほか、家庭の事情、教育上入舎による入舎を認めてきた経緯があります。
 しかし、社会情勢等の変化に伴い、寄宿舎の入舎実態も大きく変化してきたことから、平成十八年度に、入舎理由を本来の設置目的である通学困難に限定する見直しを行い、教育上入舎を削除しました。
 なお、通学困難の場合には、家族に複数の障害児や障害者がいたり、保護者が長期の病気や家族の介護等の理由により通学の付き添いが困難であり、かつ長期的で継続的な場合等も含まれます。
 次に、3、生徒が安心して寄宿舎生活を送れるよう、寄宿舎指導員の増員と施設設備の改善を行うことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、特別支援学校の寄宿舎指導員の定数については、国の基準に基づき、寄宿舎の収容定員を基礎として、必要数を配置しているところでございます。
 また、寄宿舎の施設設備については、必要な改善を行っているところでございます。
 次に、一九第九五号、障害児の自立を育む寄宿舎の存続・発展を求めることに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、新宿区の東京都寄宿舎連絡会世話人代表松田悦郎さん外一万七千七百一名から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、障害児の自立をはぐくむ寄宿舎に関して、次のことを実現していただきたいというもので、1、江戸川養護学校、立川ろう学校の寄宿舎を廃舎しないことと、2、入舎理由を通学困難に限定せず、今までどおり、家庭の事情、教育的理由による入舎を認めることにつきましては、先ほどの一七第一七一号と重複いたしますので、説明を省略させていただきます。
 次に、3、八王子盲学校、八王子養護学校の子どもたちが安全に寄宿舎生活を送れるように、障害種別に対応した八王子養護学校の寄宿舎利用ができるようにすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、八王子盲学校の寄宿舎と八王子養護学校の寄宿舎の組織統合をしていくに当たっては、児童生徒等にとっての施設設備の安全性及び機能性等を十分に確保していくことを前提としています。
 次に、4、平成二十七年度までに十一の寄宿舎を五舎に減らす計画を見直すことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、これまで、特別支援学校の設置やスクールバスの整備を図りながら、通学困難の解消に努めてきました。
 さらに、公共交通機関の発達などにより、通学困難を理由とする寄宿舎への入舎は、平成十五年度では全体の五・一%であり、また入舎生も減少しており、平成十五年当時の年間宿泊率は三八・八%の状況にありました。
 今後も、特別支援学校の適正な配置やスクールバスの一層の整備により、入舎生の減少が見込まれることから、寄宿舎の規模と配置の適正化を図っていくものでございます。
 なお、将来的にも、各障害に対応した受け入れは維持することから、入舎基準に該当する障害のある児童生徒等の寄宿舎への入舎は確保してまいります。
 次に、一九第五一号、東京都の心身障害教育の充実に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、大田区の障害をもつ子どものグループ連絡会代表矢澤健司さん外千百二名から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、まず、1、特別支援学校及び特別支援学級の大規模学級を解消するため、学級を新増設すること、2、都として考える特別支援学校及び特別支援学級の適正規模を障害別に示すこと、4、特別支援学校の過密教室を解消するため、地域に普通科の養護学校を新増設することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、児童生徒の実態を踏まえ、東京都特別支援教育推進計画第一次実施計画に基づき、既存の知的障害特別支援学校の十二校において、普通教室を確保するための増改修工事を行うこととしています。
 また、知的障害が軽い生徒を対象とした永福学園養護学校を初め、知的障害特別支援学校を六校設置するとともに、肢体不自由特別支援学校においても、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校高等部に肢体不自由教育部門を併置する形で、二校設置することとしています。
 さらに、第二次実施計画においても、同様に特別支援学校の設置及び増改修を進めるなど、学校の適正な規模と配置に努めているところでございます。
 なお、区市町村立学校における特別支援学級の設置運営は、設置者である区市町村の教育委員会が行っているところでございます。
 次に、3、心身障害学級を新設する区市町村に対し、指導及び援助をすること、5、障害児教育システムをさらに充実させるため、特別支援学級の複数担任の原則を守り、通級指導学級の学級編制基準を維持、継続、発展させることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、小中学校の特別支援学級の設置運営は、設置者である区市町村の教育委員会が行っているところであります。
 なお、都教育委員会は、特別支援学級及び通級指導学級について、都独自の学級編制や教員配置基準の設定を行い、教員を配置しております。
 次に、6、特別支援教育コーディネーターの教員を加配することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、小中学校において特別支援教育を適切に推進していくためには、すべての教員が軽度の発達障害を理解し、協力してその指導や支援に当たることが重要であり、国においても、特別支援教育コーディネーターを専任として配置する考えをとっておりません。
 都教育委員会では、国の特別支援学校におけるセンター的機能充実のための教員配置計画を踏まえ、平成十九年度から、特別支援学校に対して、特別支援教育コーディネーターなど、小中学校への巡回指導等を行う教員の持ち時数軽減を目的とした非常勤講師時数を措置しており、今後とも、特別支援学校のセンター的機能充実のための体制整備を図ってまいります。
 次に、7、後期中等教育を充実させるため、軽度発達障害児の進路先を保障すること、8、都立高等学校に心身障害学級を設置するなど、中学校卒業後の進路の選択肢をふやすことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会では、チャレンジスクールなどさまざまな新しいタイプの高校を設置して、軽度の発達障害のある生徒を含め、多様な生徒を受け入れるとともに、スクールカウンセラーの配置や精神科医による学校保健活動支援事業などによる、軽度の発達障害のある生徒などに対する支援を行っています。
 また、東京都特別支援教育推進計画に基づき、本年四月には、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校として永福学園養護学校が開校したところであります。今後も順次、同様の学校を設置していく予定でございます。
 なお、特別支援学校の教育の対象となる児童生徒については、高等部への希望者全員の入学を実施しているところでございます。
 次に、9、養護教員を三年から六年の短期間で強制的に異動させないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、教員の異動については、平成十五年度に異動要綱を改正し、学校経営方針を踏まえた校長の人事構想に基づき異動を行うこととしました。
 改正異動要綱では、現任校において引き続き三年以上勤務する者を異動の対象とし、勤務年数が六年に達した者は異動するものとしていますが、校長の具申及び区市町村教育委員会の内申に基づき、学校経営上引き続き勤務させる必要があると都教育委員会が認めた者については、異動の対象としないなどの柔軟な対応を行っているところでございます。
 次に、10、特別支援教育を充実するため、小中高等学校の三十人以下学級を早期に実現することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会では、教科等の特性に応じて、習熟度別学習集団など、学級とは異なる多様な学習集団が編制できるよう、少人数指導の充実に努め、教育の向上を図っているところでございます。
 児童生徒が社会性を養うための教育効果の観点からは、生活集団としての学級に一定規模が必要であると考えており、学級編制基準は国の標準である四十人としております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○古館委員長 説明は終わりました。
 これより、先ほどの資料を含めまして、報告事項及び請願陳情に対する質疑を一括して行います。
 ご発言を願います。

○早坂委員 東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画について伺います。
 特別支援教育は、学校、保護者、支援を受けている関係機関との三者間での連携や特別支援学校と小中学校などの学校間の連携など、さまざまな関係諸機関との連携を図っていくことが重要であります。
 第一次実施計画では、連携体制を築くため、各区市町村の教育機関と福祉、保健などの機関が連携する特別支援プロジェクトのモデル事業を実施し、昨年度末に報告書が発表されました。
 その後の各区市町村における特別支援プロジェクトの取り組み状況について伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 特別支援プロジェクトは、就学に向けての連携体制についてモデル事業を実施し、その成果についての報告書を都内の区市町村に配布し、周知を図ってきたところであります。
 これを受けて、十九年度は、清瀬市、町田市などがモデル事業を参考に、就学前支援などで連携支援体制を充実させてきた経緯があります。
 今後も、各区市における特別支援プロジェクトの事業が推進するよう、区市への情報提供など、推進を図ってまいりたいと思います。

○早坂委員 平成十六年の第一次実施計画策定後、障害者に関する法改正が行われました。十七年に発達障害者支援法、十八年には障害者自立支援法が施行され、障害者に対する支援体制の充実が図られてきました。
 今回発表された第二次実施計画では、障害者福祉施策における法改正も視野に入れ、第一次実施計画とは異なった、新しい関係諸機関との連携が盛り込まれております。
 そこでまず、第二次実施計画での新たな連携の基本的な考え方について伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 障害者自立支援法の施行により、障害者に対する支援は、一人一人の障害に応じた個別の支援計画に基づき、区市町村が実施主体となって行うこととなっております。
 第二次実施計画では、特別支援教育において、障害のある児童生徒に対し、関係機関が連携して、乳幼児期から学校卒業までの成長段階に応じた支援について取り組むこととしております。
 具体的には、就学前及び卒業時における関係諸機関との連携を図ることといたしました。就学前においては、保健所、保育所、幼稚園などとの連携、また高等部卒業時においては、一般就労や福祉作業所などへの移行を円滑にするため、学校と関係諸機関との連携を図っていくこととしております。

○早坂委員 就学前における保育所、幼稚園との連携は、第二次実施計画で初めて示された計画であります。これはどのような背景で今回計画に入ったのか、伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 学校教育法の一部改正を受け、本年度から、幼稚園、高等学校においても特別支援教育を行うこととなっております。
 これを受けまして、都教育委員会は、これまでの小学校、中学校に加え、高等学校、中等教育学校及び幼稚園、さらに保育所においても、該当する児童生徒及び幼児に対し、障害による学習上または生活上の困難を克服するための支援を行うための連携に取り組むことといたしております。

○早坂委員 保育所、幼稚園への支援についてですが、例えば幼稚園を考えると、東京都の場合、幼稚園のほとんどが私立幼稚園という現状があります。私立幼稚園と公立幼稚園との比率は現在どのようになっているのか、伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 平成十八年度の学校基本調査によりますと、学校数では、国公私立全体で千九十五校、うち私立幼稚園が八百七十校、七九・五%、幼児数では、国公私立全体で十七万八千八百五十人、うち私立幼稚園が十六万三千百十人、九一・二%となっております。

○早坂委員 ただいまのご答弁にもありましたが、園児数でいえば九割以上が私立幼稚園に通っているという状況であります。
 第二次実施計画での就学前における関係諸機関との連携についてですが、東京都教育委員会は、幼稚園への支援は具体的にどのような内容を計画しているのでしょうか。また、その支援対象には私立幼稚園への支援も当然含まれていると考えます。お伺いいたします。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都教育委員会といたしましては、私立幼稚園も支援対象として考えております。
 具体的には、就学支援シートの利活用などの情報提供や幼稚園の教諭や保育所の保育士を対象とした特別支援教育に関する講習会を行うことなどの支援を考えております。
 なお、二十年度には関係者による検討委員会を発足し、連携内容の検討を行っていく予定でございます。

○早坂委員 私立幼稚園の所管は、私学助成の事業など生活文化スポーツ局の所管であると理解しています。今後、私立幼稚園への支援の仕方も、教育庁と生活文化スポーツ局の両局が所管するとなると、現在の体制の中では、教育庁ができる支援にはおのずと制約が出てくるかと思います。ご見解を伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 二十年度に設置を予定している検討委員会には、医療や保健所、保育所を所管する福祉保健局や私立幼稚園を所管する生活文化スポーツ局の関係者も委員とすることを予定しております。
 検討委員会は、学齢期に向けて、乳幼児期から就学前までの情報や支援の内容を円滑につなげていくため、関係機関の連携体制を構築することを目指しております。

○早坂委員 保育所、幼稚園に対する新たな連携については、二十年度に検討委員会を立ち上げるということでありますが、既に第二次実施計画は公表、発表され、都民に広く周知されております。
 今後、私立幼稚園の保護者や関係者などからは、東京都教育委員会が私立幼稚園への連携支援を始めてくれるといった期待感を持たれて、さまざまな問い合わせがあるのだろうと思います。今回、第二次実施計画で考えられている保育園、幼稚園との連携については、先ほど就学支援シートの利用、活用などの情報提供や特別支援コーディネーターによる講習会への参加といった内容のご答弁がありました。
 現実には、私立幼稚園や保育所にも発達障害の子どもたちが通園しております。そうした子どもたちへの具体的な支援についても、ぜひご検討をお願いいたします。
 今後、生活文化スポーツ局、福祉保健局とも連携を図っていかれるとのことですが、我が党としては、教育庁が主体となって臨んでいただきたいと思います。今後立ち上げる検討委員会では、団体などの意見も聴取しながら、ぜひ実効性のある新たな連携体制を確立していただきたいと思います。ご決意を伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 特別支援教育の必要な幼児にとっては、早期からの発見や適切な指導が重要であり、そのことは保護者にとっても関心の高いことでございます。
 都教育委員会では、検討委員会を推進するに当たっては、幼児の育成にかかわる都の関係局を初め、関係団体との十分な調整を図りながら進めてまいる決意でございます。

○伊藤(ま)委員 まず、寄宿舎についてお伺いをしたいと思います。
 今回、この委員会には二つの請願が出されておりますけれども、第二次実施計画において、寄宿舎の適正な規模と配置として、立川ろう学校、江戸川養護学校の寄宿舎を閉舎するという記述がなされております。
 既に、第一次計画におきまして入舎基準の改正が行われ、入舎理由は、島しょ地区の生徒、九十分以上の通学時間、視聴覚障害、保護者の病気などの通学困難に限定され、さらに、青鳥養護学校を閉舎、八王子養護学校も閉舎となります。
 これまでの都の説明では、各障害種別一舎ずつ寄宿舎を置くということがいわれてきたと記憶をいたしますけれども、今回、立川ろう学校の寄宿舎が閉舎となることで、親御さんたちからすると、今までの説明と違う、だまされたという思いがあるんだろうと思います。
 かわって葛飾盲学校の寄宿舎を視聴覚障害との共用にするということで、都としては、一障害一舎は確保しているということなんだろうと思いますけれども、説明不足の感は否めないと思います。
 今後、計画完成時までにさらに配置を見直していくというお考えのようですが、このように都に対する不信感が募ることは好ましいことではございません。誠意ある説明をし、不安が募る保護者の立場に立って事業を推進していただきたいというふうに思いますが、どのように取り組むんでしょうか。
 また、閉舎をされて、一舎となったとき、寄宿舎を必要とする場合に必ず入舎ができるようにしなければならないと思います。もう寄宿舎が足りないから入れないんだということは避けなければいけないと思いますが、ご答弁をお願いします。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 東京都特別支援教育推進計画において、寄宿舎につきましては、一、各障害種部門の寄宿舎を配置すること、二、複数の障害種部門を併置する設置形態を導入していくことなどを基本的な考え方としております。
 既に、第一次実施計画では、知的障害部門の運営を八王子盲学校の寄宿舎で一括して行うことを明記しており、計画どおり実施してきております。
 第二次実施計画におきましても、改めて八王子盲学校寄宿舎を視覚障害と知的障害の児童生徒を受け入れる寄宿舎とし、また、葛飾盲学校寄宿舎を視覚障害と聴覚障害の児童生徒を受け入れる寄宿舎としていくことを明記しております。
 寄宿舎の適正な配置に当たりましては、保護者に誠意ある説明を行うとともに、都教育委員会としては、今後とも、通学困難な事情のあるすべての入舎生を受け入れていく方針に変わりはございません。

○伊藤(ま)委員 都は従来、教育入舎などについては、その機能を寄宿舎の入舎生だけに限定せず、全都の生徒に自立に向けた生活訓練を行う必要があるとして、入舎基準を改正いたしました。
 親御さんたちが寄宿舎をなくさないでほしいとおっしゃる理由の一つとしては、その教育効果があるわけですが、私たちとしても、学校卒業後の自立した生活に向けて、この点は非常に重要であり、さらに充実をしていただきたいと思います。
 第二次実施計画の策定を受けて、今後のこういったことの取り組みについて、お伺いします。

○岩佐指導部長 特別支援学校に通うすべての児童生徒にとって、社会的自立に向けて、基本的生活習慣の確立や集団生活のマナーの習得などの生活訓練は不可欠でございます。
 こうした生活訓練につきましては、寄宿舎の有無にかかわらず、従前から、すべての特別支援学校において、計画的、継続的に指導を行ってきております。
 今後とも、校内の施設設備を活用した日常生活の指導や宿泊行事等の内容の一層の充実を図りまして、児童生徒一人一人の自立と社会参加に向けた指導を行ってまいります。

○伊藤(ま)委員 ぜひともしっかりやっていただきたいと思います。
 最近では、ノーマライゼーション社会の実現に向けて、労働分野では障害者の欠格条項の見直し、特例子会社の増加、障害者の雇用促進や安定就労を支援するジョブコーチ、障害者の法定雇用率達成に向けた取り組みも行われております。
 私が文京盲学校におじゃまをした際に伺ったんですけれども、ヘルスキーパーという新しい職種で、日本IBMなど大企業に就職をされる生徒さんもいらっしゃるということで、社会の意識も大分変わってきているんだなと感じました。
 福祉の分野では、重度障害者のグループホームが開設をされるなど、従来では考えられなかったような障害の重い方の自立生活も実現しており、地域活動への参加、ホームヘルプサービスの供給拡大など、自立と社会参加に向けた支援が実施をされております。
 まだまだ十分とはいえないかもしれませんけれども、障害があっても、自分なりに自立して生活をしていく道が開かれてきております。意識の高い企業との協力連携を行うとともに、さらにこうした理解者、協力者をふやし、社会全体が障害者とともに生きていくという社会になるように、都立の特別支援学校の担う役割は非常に大きいと思いますので、その責任を自覚し、さらにしっかりと取り組んでいただきますようお願いをいたします。
 続きまして、第二次実施計画のうち、早期支援の連携について、特に私立幼稚園との連携に絞って、何点か質問をしたいと思います。
 先般、ちょうど先月でありましたけれども、私、ある葛飾区の私立幼稚園へ視察に行ってまいりました。大体百人ぐらいの児童さんが元気いっぱいに教育を受けておりましたけれども、園長先生のお話によりますと、その中の数名は、軽度、重度、いろいろあるんですけれども、発達障害だろうということで、大変その対応に苦慮しているというお話を伺いました。
 現に、これは区議会の要望でありますけれども、葛飾区では、現在、子ども発達センターという区立の施設があるんですけれども、このセンターから私立幼稚園に対して、訪問相談事業、心理の専門家だとか療法の専門家が派遣をされているんですけれども、この数が少ないので、ぜひとも充実をしてもらいたいという具体的な内容なんですけれども、こういうお話を実際に伺いました。
 そして、それと時を同じくして、今回のこの二次実施計画が発表されて、入り口論として、十分な支援がなかった部分に東京都が乗り出すということについては、大変高い評価をしたいと思いますし、こうした関係者の期待というものがかなり高いというふうに思っております。
 具体的には、先ほどもありましたけれども、就学前の連携ということで、幼稚園や保育所と連携を図るというものでございますけれども、現在、私立幼稚園、保育所との連携として、都教委としてどのような連携事業を行っているんでしょうか。

○岩佐指導部長 本年十一月に、私立幼稚園や保育所にも参加を呼びかけまして、個別の教育支援計画講習会を実施いたしました。講習会では、幼稚園などでの支援の情報を就学先の学校に引き継ぐための就学支援シートの説明を行いました。
 また、当日、パネルディスカッションを行い、私立幼稚園長もパネラーとなりまして、就学支援に関する協議を深めることができました。

○伊藤(ま)委員 恐らくこうした取り組みは初めてなんだろうと思います。先月やったばかりということでございますけれども、その講習会には、私立幼稚園の教諭や、当然保育所の保育士さんも参加されたと思いますが、どれぐらいの参加があったんでしょうか。

○岩佐指導部長 講習会には、各校種の教員や保育士等、合計七百二十四名の参加がございました。そのうち私立幼稚園の教員や保育所の保育士の参加は百六十六名でございました。

○伊藤(ま)委員 初めての講習会ということでありましたけれども、かなりの参加があったんじゃないかなというふうに私は感じます。
 地元の園長の話とあわせて考えますと、私立幼稚園などの教諭が現実に発達障害の児童への対応などにさまざまな問題を抱えていると思いますが、都教委に対して、同じようにしっかりとした支援をしてもらいたいという思いを持っておられる方がたくさんいるんだということだと思います。
 そこで、現実には、先ほどの答弁でも、初めて私立幼稚園の教諭や保育所の保育士が参加されたということで、まだまだ私立幼稚園への支援は始まったばかりでありますが、例えば現在、先ほど葛飾区の例を取り上げましたけれども、区立の小学校、中学校に都の特別支援学校の教諭がコーディネーターとして巡回をして、支援をしているという実態が現にございます。こういった支援をぜひとも幼稚園でも実施をして、幼稚園の教諭を支援するということは、新たな支援施策として考えられないんでしょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都教委が私立幼稚園に対して行う具体的な支援としては、就学支援シートの利活用などの情報提供を幼稚園の教諭を対象に実施することや、講習会への参加などを現在考えているところでございます。

○伊藤(ま)委員 ただいま主に情報提供というご答弁だったと思いますが、現実的には、例えば私立幼稚園の児童を対象に都教委が予算措置をすることができるのかということも、恐らく内部で問題になっているんじゃないかなというふうに思いますが、先ほど部長の答弁がありましたように、今千九十五、公立、私立あわせて幼稚園があるわけでありますが、先ほど八百七十ということでありましたけれども、正確には、募集停止をしている幼稚園もありますので、八百四十程度と、先ほど生活文化スポーツ局に問い合わせましたけれども、実際これだけの公私間の格差と申しましょうか、九割以上の児童が私立幼稚園に通っているという実態があるわけでありますし、その子どもたちが将来は公立の小学校に行ったりとか、または都立の特別支援学校に入学あるいは就学をするということを考えますと、やはりここにもしっかりとした手当てをしていく必要があるというふうに思いますし、第二次実施計画でもはっきりと、就学前における支援は極めて重要なことであるという認識もされているわけでございますので、そういった意味からいえば、今までにない新しい仕組みづくりが必要だと考えます。
 今後、二十年度に設置をされます検討委員会でぜひとも検討するべき内容だと考えますが、これは要望にとどめておきたいと思います。
 それで、この検討委員会のスケジュールとまた検討内容について、どのようになっているんでしょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 検討委員会につきましては、委員の人選や検討内容について、関係局や関係機関との調整を進めながら、二十年度じゅうに開催してまいる予定でございます。

○伊藤(ま)委員 二十年度に設置をするこの検討委員会で、今いろいろと議論をしているということでありますが、生活文化スポーツ局だとか福祉保健局など、都庁内でのほかの局の参加者も募るということでありますけれども、就学前の児童への支援など、特別支援教育関係は恐らく教育庁の所管になるんだろうと思いますけれども、現在私学関係は、補助金など生活文化スポーツ局の所管ということでありますし、たまたまこれは文教委員会で、両方の局で質疑をすることができますけれども、やはり教育庁でまとめていただいて、きちんと議会のチェックが入るように、そこら辺の交通整理もなるべく早くしていただいて、そして、二十年度にやるんだ、だからいいんだということじゃなくて、現に現場で困っているわけでありますから、ぜひともなるべく前倒しをして、こういったものができるように強く要望して、私の質問を終わります。

○中山委員 初めに、寄宿舎について質問させていただきます。
 平成十八年十二月に寄宿舎の利用条件を通学困難に限ると改定し、第二次実施計画の五〇ページに、平成十九年から定められた新しい入舎基準が掲載されております。
 その中で、新しい入舎基準のイの常に九十分以上の通学に当たる理由につきましては、第一次実施計画の中で、通学バスの所要時間の改善も実施されて、その理由で入舎する児童生徒は、経過措置もあるのかもしれませんが、実質的に解消しているというふうに伺っているところでございます。
 こうした中で、平成十九年現在で十舎ある寄宿舎を、今後、平成二十七年までに順次減らし、五舎にする方針が第二次計画の中で記されていますが、せっかく存在する寄宿舎という教育財産をどのように活用していくのか、障害児教育の関係者のみならず、少なからず都民の関心が寄せられているところであります。
 そこで、閉舎後の寄宿舎施設の活用方策はあるのか、また、寄宿舎の従来とは異なる新たな活用方策はあるのか、お伺いいたします。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 閉舎する寄宿舎施設につきましては、一部を普通教室や特別教室への転用または生活訓練室として整備するなど、障害のある児童生徒のために有効に活用してまいります。
 また、寄宿舎の新たな活用方策として、寄宿舎を設置している特別支援学校のみならず、寄宿舎を設置していない特別支援学校の児童生徒も、長期休業期間中に寄宿舎を活用できるようにするなど、弾力的な活用を推進してまいります。
 長期休業中の寄宿舎の活用の事業は、本年度から試行しているところでございます。

○中山委員 特別支援学校におきまして、閉舎する寄宿舎の一部を普通教室や特別教室へ転用することが学校の教育効果を上げることにつながるのであれば、それはそれで結構なことだと思います。
 しかし、障害がある生徒の学校卒業後の就労を促進していくためには、職業技術の習得とともに、一般社会での生活に必要な基本的生活習慣の確立や集団生活におけるマナーの習得を図れるような指導が必要でございます。
 私は、第二次計画の一八ページに記されている、自立と参加に向けての小学部からのキャリア教育を含む職業教育の充実という視点こそが、今回の第二次実施計画の最も重要なポイントの一つであると考えております。
 さきの十八年度決算特別委員会の分科会で、私は、我が会派の同僚議員と視察に訪れました三重県名張市のブリヂストン化成品製造株式会社の障害者雇用の模様を紹介して、福祉保健局に取り組みの促進を求めました。
 詳細は重なりますので、割愛させていただきますけれども、法定雇用率一・八%のところを四%から八%常時達成しておりまして、常用雇用の中で十数万円程度の賃金を、重度も含む知的障害者の方が得ていらっしゃる。その製品も、トヨタという世界最高水準の会社に納める製品を立派につくっていらっしゃるという取り組みをされております。
 その関係者のお話では、技術的なことは会社に入ってから、会社の中で、技術工程というものを障害者向けに組み直すというようなことをすれば、これはかなり教えられるけれども、生活態度、自分で生活できる、自立できる、自分のことは自分でできるという生活の訓練というものは、会社に就労する前の段階で非常に大事だ、そういうものが身についていらっしゃる障害者の方がいらっしゃれば、もっともっと雇用していきたいというようなことを、会社の関係者の方もおっしゃっておられました。
 そのためには、寄宿舎施設などを活用した生活訓練などがより一層取り組まれるようにあるべきだと思いますが、その点はいかがでございましょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 障害のある生徒の就労を促進していくためには、学校の教育活動全体を通じて、障害に基づく種々の困難を改善、克服するための自立活動の指導や、あいさつや衣服の着脱などの日常生活の指導を充実するとともに、ご指摘のように、宿泊体験を通して基本的な生活習慣や集団生活におけるマナーを習得することが大切であります。
 そのために、寄宿舎や生活訓練室を活用した校内宿泊や移動教室などの校外宿泊のあり方を工夫し、障害のある生徒の社会的自立を図ることのできる力を育成してまいります。
 例えば、寄宿舎や生活訓練室や校外施設などを通勤寮に見立てて、そこから就業体験先や校外の研修先に通ったり、調理や洗濯などをみずから行ったりするなど、障害特性や発達段階に応じた活動を工夫してまいります。

○中山委員 従来の取り組みにあわせて、そういうすばらしい新たな寄宿舎などを活用した取り組みをされるということで、ぜひとも充実をお願い申し上げたいと思います。期待しております。
 特別支援教育の中では、障害者就労促進のために最も重視すべき点は、先ほど申し上げましたように、生活訓練という視点ではないかと思います。その生活訓練において、企業側がどのような成果を求めているのかを把握して、プログラムを組み立てることも重要であります。この点は要望とさせていただきます。
 あわせて、その成果において、日中の訓練と宿泊の訓練でどのような役割分担が行えるのか、その点についても明確にしておくことが大切であります。そして、特に宿泊訓練におきましては、どの程度の訓練の積み重ねがあって初めて身につくものなのか、効果が得られるものなのか、見きわめていくことも大切であります。
 現在、宿泊そのものは、対象となる学年ごとに、平均しますと年間で一泊程度なのかというように思いますけれども、しかし、その程度で果たして宿泊により必要な生活訓練の成果が得られるのかどうか、これは逆に、目標から逆算して検討すべきではないかと思います。
 もちろん学校教育法におきましては、教員が宿泊においては一緒に宿泊しなければいけないとか、さまざまな制約があることもよくわかっておりますけれども、例えば地域のセンターとして、福祉保健局や産業労働局などの都庁の各障害者就労を担当している部局とも連携して、教員の負担を減らす形でも寄宿舎というものを活用していくとか、そういう視点も大事ではないかと思います。この点も要望とさせていただきます。
 なお、一般就労に結びつかなくても、生活訓練の充実ということは、親亡き後の子どもたちのために大切なことでございますので、さらにこうした点でのご検討をよろしくお願いいたします。
 続きまして、特別支援コーディネーターについて、お伺いさせていただきます。
 特別支援教育の体制整備がかなり進んできております。小中学校では、特別支援教育コーディネーターの指名や校内委員会の設置につきましては、ほぼ一〇〇%とお伺いしております。
 しかし、特別支援教育に詳しい教員がいらっしゃる学校ではその取り組みも充実しているのかもしれませんけれども、例えば特別支援学級を設置していない学校などでは、体制をつくっても、どう機能させていったらよいかわからないというのが正直なところの学校もあるのではと心配しております。
 発達障害につきましては、まだ目新しいこともあって、どのような障害であるのか、また学習面や生活面でどのような困難があるのかなどを、教員の側が実態把握がきちんとできていない、そういうところもあるのではないかと思っております。
 ことしが特別支援教育元年であり、今後、特別支援教育の体制整備を一層推進させていくためには、まず、推進役の核となる特別支援コーディネーターを十分に機能させ、それぞれの学校において、校内支援体制を構築していく必要があります。
 小中学校におきます特別支援教育を一層充実させていくために、都教委はどのような支援を行っていくのか、お伺いいたします。

○岩佐指導部長 都教育委員会では、特別支援教育に関する講習会などで、先進的な取り組みを行っている学校の中から、複数の特別支援教育コーディネーターを指名した例や、校内の協力体制を工夫したり、外部の人材を活用したりしている例等を紹介しているところでございます。
 また、個別の教育支援計画の策定と活用や、校内委員会の運営などのリーフレットを作成、配布いたしまして、特別支援教育コーディネーターの資質向上に努めております。

○中山委員 特別支援コーディネーターの資質向上に取り組んでいらっしゃる、また取り組んでいただける、大変期待しているところでございます。
 都におきましては、早くから東京都教職員研修センターで特別支援学校や区市町村からの代表の特別支援コーディネーターを集めての養成研修や育成研修を行っているとお伺いしております。かなり専門的な研修で、特別支援教育を推進するために必要な資質や能力を身につけることができる内容になっているとも聞いております。
 しかし、都内のすべての小中学校に最低一人はいる特別支援教育コーディネーター全員が参加できる研修を行っているわけではありません。区市町村からの代表の特別支援教育コーディネーターが自分の区市町村に戻って、伝達講習や研修会を開催するなどの際には、その研修の中身や専門性の高さをどう担保していくのか、これは大変難しい課題だと思います。
 区市町村における研修会などでも核となって活躍してもらう特別支援教育コーディネーターの質の高い研修を行ったり、先駆的な情報、実践の情報を伝えてあげたりすることが、特別支援教育の推進において重要であります。
 区市町村で実施している特別支援教育コーディネーター研修に対して、都教委はどのような支援を行っていくのか、お伺いいたします。

○岩佐指導部長 区市町村で実施する特別支援教育コーディネーター研修につきましては、都教育委員会の指導主事を講師として派遣し、特別支援教育に関する最新の動向や先駆的な取り組みを紹介するなどしているところでございます。
 今後とも、区市町村からの要請に応じて、小中学校の特別支援教育コーディネーターがより専門性を高め、特別支援教育の推進にかかわる資質や能力を身につけることができるよう、必要な支援に努めてまいります。

○中山委員 区市町村におきます小中学校の特別支援コーディネーターを中心とした研修につきましては、都教委の皆様も大変お忙しいと思うんですけれども、ぜひお出かけいただいて、実施状況を確認していただければと思うんですね。自分のところだけしかわからないと、先輩たちがやってきたような内容をそのままどんどん引き継いでしまうという例があって、本当は初めからレベル高く研修が行われていれば、大変だなということで力も入ると思うんですけれども、そうじゃないと、いつまでたっても流れが変わらない、真剣味といいますか、より実践に即した形での研修が行われないという可能性もありますので、いろいろなところの研修の状況を把握している都教委の方のアドバイスが必要かと思います。
 また、特別支援教育の取り組みが、普通学校におきまして、特別支援教育コーディネーターにより周知されていくことに、私は大変期待を持って、関心を寄せております。それは、障害児教育によって得られる教育の視点というものが、健常児、いわゆる普通のお子さんに対しても、例えば行動や言動、いろいろなことについての目のつけどころ、こういった点において、一人一人感じ方や身体的な状況やいろんなことの変化、そういうものに教師の側が気づいていく、そういう個別性を重視した教育というものに結びついていくのではないかというふうに思っております。
 都教委は既にそういう少人数教育指導、授業などについても取り組まれていらっしゃいますけれども、そういう面で障害児教育の取り組みの成果が一般の健常児のお子さんに対しても、本当に一人一人に視点を当てた教育に結びついていくという形で発展していくことを期待しております。
 次に、肢体不自由児あるいは知的障害者、聴覚障害者の併置校についての質問をさせていただきたいと思います。
 複数部門を併置する特別支援学校の設置についてお伺いいたします。
 第二次実施計画では、改正学校教育法の特別支援学校制度の趣旨を踏まえた複数の障害部門を併置した学校の設置を進めると書かれていますが、基準がなく何でも併置していくというわけではないと思います。当然メリットがあるから併置するということであると私は思います。
 もちろん事務等におきまして、集中化することによって得られる合理化の成果というのは結構だと思いますけれども、当然、生徒指導という側面におきましては、併置するからといって合理化しちゃうというわけじゃなくて、その点については、むしろそれぞれの障害特性に応じた取り組みが一層進むのではないかと思っております。
 ましてや障害のある児童生徒にとっては、安全に学習でき、自分が持っている力を最大限に伸ばしてくれる学校を求めているというのが心情だと思います。
 そこで、お伺いいたしますが、併置校の教育的効果はどのように考えていらっしゃるのか、また、その複数の障害部門を併置することでの効果をさらに取り入れた取り組みを今後どう行っていくのか、お伺いいたします。

○岩佐指導部長 併置校におきましては、各障害部門の専門性を生かし、児童生徒一人一人について多面的に実態を把握するとともに、多様な指導方法や教材、教具を工夫するなどして、一人一人の障害の状態に即した教育活動を一層充実することができます。特に、重複障害のある児童生徒の指導においては、それぞれの専門性を生かした合同検討会を実施するなどして、障害に応じた質の高い教育活動を展開することができます。
 今後、さらに効果的な指導を行うために、合同検討会に外部の専門家を活用することなどを検討してまいります。

○中山委員 ぜひそうした取り組みの充実をお願い申し上げます。
 併置校の成果を都民に向けてわかりやすくアピールしていくことも、今回の実施計画に対する都民の応援をいただいていくという面で大事なことだと思います。また、その成果を積み重ねて得られたところのものを、先ほどの特別支援教育コーディネーターの研修にも生かしていただきたいというふうに思います。
 この後、松葉議員からもお話があると思いますけれども、所沢の国立の障害者リハビリセンター、これは国立の大変すぐれたところでありますが、一人一人に応じたプログラムを組んで、訓練を行っておりまして、大変な成果を上げております。
 そうした一人一人の特性に着目をした、かといってそれに応じていっぱい書類をつくるというのだと、学校の先生の負担がふえちゃいますけれども、そういうものをきちっと理解した上で教育に臨んでいく、そういう視点に、この併置校の成果が、障害の重複等に応じた、それぞれの個性に応じた教育が行われるという点で生かされていくことを期待しております。
 最後に、副籍制度のことについてお伺いいたします。
 副籍につきましては、今年度から全都的に展開を始めているところですが、共生社会づくりに向けて、そして、障害のある児童生徒の自立と社会参加に向けての重要な取り組みであると高く評価しております。
 平成十六年六月に改正された障害者基本法におきまして、障害者の自立及び社会参加の支援のための基本理念、国及び地方公共団体の責務が規定され、その中で、教育に関しては、障害のある児童及び生徒と障害のない児童及び生徒との交流及び共同学習を積極的に進めることによつて、その相互理解を促進しなければならないと示されています。
 交流教育につきましては、平成十年の学習指導要領の改訂におきましても、盲学校、ろう学校及び養護学校などとの間の連携や交流を図るとともに、障害のある幼児、児童生徒や高齢者などとの交流の機会を設けることとされ、組織的な交流を実施することとなった経緯があります。
 今までの学校間の連携などによる交流では、残念ながら時期や回数が限られていたり、交流の広がりが難しかったりするようなことがあったと感じております。ぜひ多くの関係者に、交流等の意義や重要性を理解してもらって、この副籍制度をさらに拡大していってほしいと願っております。
 そこで、お伺いいたしますが、副籍制度を導入することで、子どもたちにどのような成果があると考えていらっしゃるんでしょうか、お伺いいたします。

○岩佐指導部長 副籍制度は、特別支援学校の児童生徒が居住する地域の小中学校に副次的な学籍を持ち、交流等を行っていくものでございます。
 特別支援学校の児童生徒にとりましては、同世代の児童生徒との関係が深まり、地域の一員としての自覚を深めることができます。また、小中学校の児童生徒にとりましては、障害についての正しい理解と認識を深め、ともに助け合い、支え合うことの大切さを学ぶことができると考えております。
 既にモデル事業を実施している地域からは、同様の成果が報告されているところでございます。

○中山委員 副籍制度によりまして、最初は普通学校に行くことを、すごく恐怖心といいますか、ためらっていたお子さんが、その中で温かく迎え入れてもらって、いろいろ交流できて、自分の表現がうまく伝わらないんじゃないかとご心配があったところ、大変喜んでいる、社会自立への第一歩として、大きく副籍制度の効果が上がっているということも聞いております。
 ただ、私は、副籍制度というのは、障害を持ったお子さんたちが二重に籍を持つということよりも、本来的には健常者であるお子さんたちが障害児の皆さんとの間の交流の機会を、むしろそちら側のほうが、副籍というわけじゃありませんが、持っていただく。これは交流活動の中では、交流の相手校となる指定校は、地域の近隣の一校だけなわけですよね。しかし、もし全体の普通学校のお子さんたちが障害のあるお子さんたちとの交流の機会を得ることができるようになれば、これは大変な効果があるんじゃないかなと思います。
 私の地元でも、交流校のお子さんたちが養護学校の学芸会、いろんな機会に参加させていただいて、大変感銘している姿を見ました。私自身も、障害を持っていらっしゃるお子さんたちをご家族の方がどれほど大切にされていらっしゃるのか、また、その方たちのために養護学校の先生方がどれほど真剣に取り組んでいらっしゃるのかということを見るだけでも、健常者のお子さんたちが自分がいかに親から大切にされているのかということを気づく機会にもなりますし、大変な効果があるというふうに思っております。
 したがいまして、副籍制度につきましては、ぜひより多くの普通の学校の生徒さんたちが障害者の方々と触れて、そして、社会全体が迎え入れられる、そういう社会になりますように、充実させていっていただくことをお願いして、私の質問を終わります。

○大山委員 私は、この特別支援教育推進計画第二次実施計画についての、計画の策定の仕方について、まず質問したいと思っています。
 都教委は骨子案を発表して、パブリックコメントを募集しました。パブコメを募集すること自体は、広く都民の皆さんの意見を聞いて、計画に反映することが本来ですから、実施したことは、一般論からいえばよいことです。
 パブリックコメントで寄せられた意見と、それらを計画にどう反映させたかという一覧表を資料で出していただきました。この資料を見ますと、意見が集中しているのは規模と配置というところですね。大規模化、併置校、寄宿舎、そしてその他ということですけれども、それだけで合わせても、三百六十七件の意見です。
 要約しますと、学校の統廃合はやめてほしい、そして学校の大規模化は反対で、学校を増設してほしいということですね。寄宿舎は教育的な入舎を今までどおり認め、寄宿舎を存続させてほしいということです。重度重複学級の増設と教員の増員、そして、普通教室の増設です。つまり特別支援学校の教育条件を整備してほしいということです。
 この願いは、今回一緒に審議されている請願陳情とも一致して、多くの関係者の願いであるということです。この願いにこたえることこそ都教委の役割です。この立場でどうだったのかということが問われるわけです。
 骨子案からパブコメなどの意見の集約などを踏まえて、補強、修正したものは、この計画の中にはあるんでしょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 パブリックコメントの意見は大変重要であり、計画への反映を意識してきたところでございます。結果的に、骨子案公表後から計画策定までの間にさまざまな調整を重ねてきた過程の中で、多くの意見が反映されたところでございます。

○大山委員 多くの意見が反映されたというふうに答弁されていますけれども、資料の反映状況の欄で、反映していないものは横棒になっているわけですよね。
 例えば大規模化については、適正規模にしてほしいということは横棒になっています。それから併置校、これにも横棒です。寄宿舎の廃舎反対にも横棒です。入舎基準の見直しも横棒、特別支援学級の増設や特別支援コーディネーターの複数配置にも横棒、重度重複学級を増設してほしいということも横棒。主なこのパブリックコメントで寄せられた願いにはほとんど横棒になっている。反映していないということですね。
 パブリックコメントでの意見を踏まえて再検討することが本来だと思いますけれども、都教委はパブリックコメント、どう位置づけているんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都民の方々のさまざまなご意見を伺うことで、より多くの都民から支持される、充実した計画になるものと考えております。

○大山委員 意見を聞いても反映させない、生かそうともしない。それでは支持されるどころではありません。しかも、反映状況で丸になっているところも、よく見ると、例えば一番上、実態に合った重度重複学級の認定をしてほしい、これは反映状況は丸になっています。意見を出している人は、実態に合っていないから、実態に合わせてほしいと。どうして丸になるんですか、これが。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 丸のついた部分につきましては、実現または既に計画しているものでございます。

○大山委員 実現もしくは計画といっても、この間の質疑でも、重度重複学級はふやさない予定じゃないですか。どうしてそれで計画なんですか。見合っているとか、実態に合っている、これが丸だなんていっているのは都教委ぐらいですよ。
 パブコメの意見だけではありません。養護学校のPTAの皆さんからも軒並み出されています。保護者も実態と大きく乖離していることを実感しているからにほかなりません。この要望にどうこたえるんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 今後の計画において必要なものは、今後の計画に入れていくものでございます。

○大山委員 今後の計画に入れていくというのは、重度重複学級もきちんと位置づけるということなんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 重度重複学級の充実につきましては、学級増設といった手法だけではなく、個に応じた教育内容の充実や教育諸条件の整備についても重要であると考えております。
 具体的には、知的障害特別支援学校における自閉症の教育課程を編成、実施することや、肢体不自由特別支援学校における自立活動の指導に当たって、理学療法士や作業療法士などの外部専門家を引き続き計画的に導入し、指導内容、方法の充実と教員の専門性の向上を図ってまいります。

○大山委員 今答弁の中で、学級増設といった手法だけでなくということは、結局、実態と合っていないということを認めているということじゃないんですか。教育課程を編成、実施するといっても、教育条件の整備がまず必要ですよ。対象の児童生徒の半数しか重度重複学級に措置されていない実態を計画的に解決することこそ、実施計画というものです。
 しかも、加えていいますと、重度の障害の子どもたちへの計画というのは、二九ページの「障害の重い児童・生徒に対する小学部から高等部までの一貫した教育に関する研究・開発」の四行だけです。一次計画には、重度重複学級の充実、これがありました。それさえもなくなってしまいました。計画の基本理念が最初に、四ページに出ていますけれども、一人一人の能力を最大限に伸長すると書いていながら、軽視しているといわざるを得ません。
 次に、特別支援学校の統廃合、併置校化、それから大規模化の問題です。
 この計画の四四ページの現状のところに、それぞれの障害種別における教育の専門性を十分確保するとともに、児童生徒の障害特性に応じた適切な学習環境を確保しますと、これ、強調しているにもかかわらず、なぜわざわざ知的と視覚、それから知的と肢体不自由の併置校をつくるんですか。

○岩佐指導部長 各障害部門の専門性を生かし、児童生徒一人一人について、多様な指導方法や教材、教具を工夫するなどして、一人一人の障害の状態に即した教育活動を一層充実できるものと考えております。
 また、学校生活全般におきまして、異なる障害のある児童生徒が、得意なことや力を発揮できることを生かして互いを助け合い、支え合う体験を積み、思いやりの心や自信をはぐくむことができるなどのメリットがあると考えております。
 こうしたメリットを生かすことができる併置校においては、児童生徒一人一人の障害特性や実態に応じた教育活動の一層の充実を図ることができると考えております。

○大山委員 美しい言葉を並べてくれましたけれども、併置校になるとどうして--各障害部門の専門性を生かし、児童生徒一人一人について、多面的に実態を把握するとともに、多様な指導方法や教材、教具を工夫するなどして、一人一人の障害の状態に即した教育活動を一層充実できる、こういうふうにご答弁されていますけれども、全く私には理解できません。
 また、学校生活全般において、異なる障害のある児童生徒が得意なことや力を発揮できることを生かして、互いに助け合い、支え合う体験を積み、思いやりの心や自信をはぐくむことができるというのがメリットだということですけれども、具体的にはどういうことなんですか。

○岩佐指導部長 それぞれの障害の専門のある教員同士が共同してかかわることによりまして、児童生徒一人一人について多様な指導方法や教材、教具を工夫するなどして、一人一人の障害の状態に即した教育活動を一層充実できると考えております。
 また、子ども相互の人間関係から、豊かな心を培うこともできると考えております。

○大山委員 教員同士だったら、別に併置校にして巨大な学校にしなくたって、事例研究だとかを研究会でやればいいわけですよね。それはそれで独自にやればいいわけですよ。教材研究だって、きちんと時間を保障して、やればいいわけですよ。
 子ども相互の、非常に抽象的におっしゃいましたけれども、私、永福学園養護学校に先日伺いました。ここは併置校になるわけですね、知的と肢体。軽度の知的障害の高等部で今一学年がいるわけですけれども、グループで調査したことが壁新聞になっていたり、グループで話し合いながら勉強している様子も見せていただきました。中学のときには普通学級に通っていた生徒が、そのときはお客さん状態だったんだけれども、ここだったら、パソコンも自分で自由にきちんと使うこともできる。自信を持って生活できているんですという話も伺いました。
 しかし、敷地は非常に狭いんですよね。完成すると、高校生が三百人になります。グラウンドのトラックは一周--一周ですよ、百二十メートル。校長先生、副校長先生たちもいっていましたけれども、運動会など、三百人ではとてもできません、一学年ごとにやらなければならないとまでおっしゃっていました。
 どうしてこんな状態で、知的と肢体不自由の子どもたちの交流などといえるのでしょうか。知的の三百人の高校生と肢体不自由、最初は小中高で八十人ぐらいを想定しているんでしょうか。合わせて四百人もの児童生徒の、例えば小学生と大きな高校生といるわけですよね。名前を覚えているなんていうのは、現実的とはいえないんじゃないんでしょうか。
 もう一つわからないのは、十月二日に、実施計画骨子案の質疑をしましたけれども、そのときの答弁で、必要な教室確保のための方法として、新設校の設置や普通教室の増設ととともに、併置校の設置を挙げていました。新設校の設置だとか普通教室の増設というのは、純粋に教室がふえることですから、教室数の確保はいいわけですね。
 併置校をつくることが、どうして普通教室の確保になるんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 併置校を設置する際に、新たな学部の増設による学級増を図ることが可能になるものであります。
 なお、普通教室の確保については、全都的な学校配置により推進していくものであり、併置校の個々について、開設時に解消していくというものではありません。

○大山委員 じゃ、この間の答弁はごまかしだということですね。例えば実施計画には、現在小学部だけの小岩養護学校ですけれども、併置校にするときには、小学部に加えて、中学部を新たにつくるわけですね。新たな学部をつくれば、また教室が必要ですから、普通教室はさらに必要になる、これは普通の考えじゃないんでしょうか。
 江戸川養護と小岩養護のカーテンなどで仕切っている教室、それから転用教室、すべてを解消するためには、普通教室は幾つ必要なんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 江戸川養護学校については、七教室をカーテン等で仕切り、半分の大きさの教室を十四確保しております。また、九教室を転用により確保しており、これらをすべて解消するとなると、合わせて十六教室、普通教室の整備が必要となります。
 小岩養護学校につきましては、六教室を仕切って、十二教室を確保しているほか、六教室の転用を行っているので、合計で十二教室となります。

○大山委員 江戸川養護は二十三教室で、小岩養護は十八教室ですよね。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 カーテン等で仕切っている教室は七教室でありまして、分けた結果、十四教室が確保され、転用教室が九室でございまして、江戸川養護学校に関しましては二十三であり、小岩養護学校は六教室を分けて十二となり、転用教室が六となりまして、計十八教室となるものでございます。

○大山委員 そうですよね。現在の学部のままでも、二十三足す十八ですから、合わせて四十一教室も不足しているわけですね。それに中学部をつけるんですから、さらに教室が必要だということです。
 たとえ江戸川養護の一部が水元養護に移るにしても、どうやってこの教室を確保するんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 今後、こうした教室につきましては、こうした併置校あるいは東京都全体の適切な配置計画などに基づきまして、解消していく予定でございます。

○大山委員 合わせた時点で、今の段階でも四十一教室、それに中学の教室も確保しなきゃいけない。そして、江戸川養護と小岩養護の敷地は決まっているわけです。あそこにあるわけですよね。今、全都的に適切な配置にしていくんだというふうに答弁されましたけれども、もちろん知的障害の子どもたちが小中一貫して見通しを持って学校に通いたいというのはありますから、中学部を併設することはいいですけれども、学校をふやさないでやりくりしようというから、矛盾が大きくなるわけですね。本当に、さっき答弁したように、適切に配置していくんだということは、基本的に増設を位置づけなきゃいけないと思っています。
 本来だったら、例えば江戸川区は広いですし、区民は東京一平均年齢が若いわけですから、学校を新設するということが求められます。ですから、計画的に教室をふやす道筋を、きちんと目標を持って実施計画に盛り込むことが求められているわけです。やりくりじゃなくて、増設が必要だということです。
 ところが、この間、七月に出た骨子案には、不足教室の数、今後整備するべき数が明記されていました。この必要教室数は、実施計画には、何と記述がどこを探してもなくなっちゃっているんですね。もちろん骨子案のときに質疑したように、五百三十教室という数字自体も、重度重複学級の増加を全く入れていないなど、少ない数字ですけれども、それさえも実施計画から抜けています。一次計画にはきちんと書かれていました。二次計画で書き込まなかったというのはどういうことなんですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 知的障害特別支援学校においては、在籍者数の増加に対応するため、これまでも普通教室の計画的な増設等を行ってまいりました。今後も、さらに教室の増設など、その対策は講じていく必要があると認識しております。
 本計画は、必要となる普通教室については、平成二十七年度までにすべて整備していくというものでございます。

○大山委員 すべて整備していくものだと答弁しましたけれども、閉舎する寄宿舎の数は、名前まで挙げて書いています。統廃合する学校も、具体的に名前まで挙げています。にもかかわらず、不足している普通教室をどうふやしていくのかということは、道筋を示していません。その数さえも落としてしまった。書き込んでいません。とんでもないですよ。
 せめて骨子案での五百三十教室ぐらいは書き込んで、教育環境、教育条件の整備は都教委の仕事なんですから、大規模な学校にして、子どもたちをすし詰めに詰め込むのではなくて、学校をふやして、普通教室も特別教室もしっかりと確保する方向で、都教委の責任を果たしていただきたいと、強く申し述べておきます。
 寄宿舎についてです。
 寄宿舎についての要望というのは、請願も二つ出ていますね。紹介議員は超党派で、文教委員会にいる会派はすべてそろっていますから、心強いわけですね。
 十七年の請願には一万五千四百七十五人の賛同署名、そして新しい、ことし出された請願には、もっとふえて、一万七千七百一人の署名がついています。これらは重く受けとめなければならないことだと思っています。
 寄宿舎への願いというのは、寄宿舎を廃舎しないでほしいということ、教育的な理由での入舎をこれまでどおり認めてほしいということ、それから、障害の異なる子どもたちが一緒の寄宿舎になるときの安全、そして、統廃合計画自体の撤回です。
 まず、教育的な理由での入舎についてですけれども、寄宿舎の教育的役割について、〇六年二月二十一日、昨年の二月二十一日の文教委員会では、基本的生活習慣の確立及び集団生活におけるマナーを身につけることと答弁されています。実際、子どもたちは寄宿舎の中で生活空間を広げて、自立への力を養う上で極めて有意義な役割を果たしてきました。
 都教委自身、こうやって目的を持って実施してきた、寄宿舎の果たしてきた教育的役割について、どう評価しているんでしょう。

○岩佐指導部長 特別支援学校の寄宿舎では、学校における指導と並行して、基本的生活習慣の確立や集団生活のマナーを身につけるなどの指導を行ってまいりました。こうした指導は、寄宿舎の有無にかかわらず、生活指導や宿泊行事等の中で重点的に行っていくものでございます。

○大山委員 今、基本的生活習慣の確立や集団生活におけるマナーを身につけることなどの指導を行ってきたと答弁されましたけれども、これは事実を答弁されただけですね。
 私は、その寄宿舎の教育的な役割について、都教委はどう評価しているのかということを聞いたんです。どうでしょう。

○岩佐指導部長 特別支援学校の寄宿舎では、学校における指導と並行して、基本的生活習慣の確立や集団生活におけるマナーを身につけることなどの指導を行い、児童生徒の成長にとって成果があったと認識しています。

○大山委員 きちんと教育的な役割を目的として持って位置づけて、そして役立ってきた、そういう評価もしているのが都教委だということですよね。それだったら、きちんともっとこれを拡充、発展していくという立場に立つことこそ、今求められているんじゃないでしょうか。寄宿舎の教育的な役割を、利用した児童生徒も保護者も実感して、指導員も先生たちも、かけがえのないものだと知っているわけですね。
 先日、在校生や卒業生や保護者や指導員や教員の皆さん方が開いた寄宿舎を守る集会にご招待されて、私も伺いました。その集会でも卒業生や保護者や指導員の皆さんからの発言もありました。八年間の盲学校の生活の中で、二年間寄宿舎で過ごした卒業生も発言しました。先生と一緒にバンドをつくり、曲を書き、演奏したことが一番の思い出だと話していました。時にはキムチ鍋を囲んで、友達や先生と楽しく交流したこと、後輩にもぜひとも体験させたいという発言でした。
 もう一人の卒業生は、高校二年生の二学期間を過ごした寄宿舎ですけれども、存続させたいという発言をしていたら、ある人に、寄宿舎の先生にいわされているといわれて、本当に悔しい、そういいました。それは、自分が本当に大切さを知っているから、何としても復活させたい、もっと寄宿舎を利用してほしい、そういう思いなんだと率直に話していました。口々に寄宿舎で自分が成長できたことを語っていました。
 肢体不自由学校の子どもを持つお母さんは、六年生のときに寄宿舎に入れて、週末に帰ってくると、お母さんがびっくりするほど、自分の時間の計画を立てて過ごすことができるようになっていたんですね。ですから、親の理由に関係なく、どの子も成長するためには必要な寄宿舎であり必要な経験だと話していました。
 ダウン症で弱視の小学校四年生の子を持つお母さんは、小学校二年生から週に一日やら二日やら徐々に利用していったわけですけれども、朝支度をして出かけるまでに、二時間半から三時間かかっていた子が、朝七時に起きて自分のことが自分でできるようになった、親子だと、どうしても早くってせかしちゃうんですよねというふうにおっしゃっていました。
 このような教育的に高い価値を持つ寄宿舎を経験した人たちは、後からの子どもたちにもぜひとも必要だ、そう思っているわけです。
 〇四年から〇六年度の教育的理由での入舎生の人数と割合はどうなっていますか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 教育的理由での入舎生の人数と割合については、全員入舎を前提としている久留米養護学校の寄宿舎を除く十舎の合計で申し上げますと、平成十六年度が百四十七人、六六・八%、平成十七年度が百三十七人、六一・四%、平成十八年度が百三十二人、五六・四%となっております。

○大山委員 盲学校などは比較的、教育的そのほかの通学などの理由が多いわけですけれども、多いところでは、教育的な理由が一〇〇%だとか九〇%になっているところもあるわけですね。それだけ望んでいるということなんですね。
 ところで、二次計画の五一ページには、長期休業中の弾力的な活用と。具体的にはどういうことですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 寄宿舎は、長期休業中を除いた期間を収容期間としております。そこで、寄宿舎としての利用がない長期休業中につきましては、寄宿舎設置校と非設置校の別にかかわらず、寄宿舎施設を活用することができるようにするというものであります。
 平成十九年度には、特別支援学校の児童生徒の合同学習合宿や就労体験宿泊などの授業を試行しております。

○大山委員 積極的に寄宿舎を活用することはいいわけですけれども、合同学習合宿、就労体験宿泊ということですけれども、実際どれぐらい実施したんでしょう。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 合同学習合宿につきましては肢体不自由校、就労体験宿泊に関しましては永福養護学校が利用しております。

○大山委員 一泊ずつ利用しているという実績はもらいましたけれども、やはりこれは行事なんですね。宿泊行事はあくまでも行事ですから日常ではありません。生活訓練室でやるからいいんだといいますけれども、生活訓練室も生活があるわけではありません。大体一泊ぐらいしかやってないようですけれども、そこはやはり非日常なんですね。寄宿舎は生活があって日常があります。だから寄宿舎が必要なんだと皆さんがいっているわけです。
 寄宿舎の教育的意義を評価しているのは、保護者や卒業生だけではありません。例えば、日本福祉大の大泉溥教授は、生活を無視、軽視した教育では人は真に育ちません、思春期、青年期の自立への羽ばたきにとって、寄宿舎生活の意義は極めて大切なものですと述べています。同じく日本福祉大の木全克己教授は、生活の中での教育の重みを大切にしたいですねとメッセージを寄せています。生活の中での教育的役割が重要だということですね。ただ、あいさつができるとかということではなくて、教育的役割があるということです。
 あるお母さんは、寄宿舎の中で心が育っているとつくづくおっしゃっていました。寄宿舎は、せっかくあるところをなくすのではなくて、教育的意義を認めているんだったら、寄宿舎がないところにきちんと設置していくことこそ求められているわけです。
 今回の計画で私、驚いたのは、立川ろう学校の寄宿舎を廃止するかわりに、葛飾盲学校に聴覚障害と視覚障害の児童生徒を受け入れるということなんですね。聴覚障害児と視覚障害児、同じ寄宿舎に入舎した場合、手話でやっても見えない相手だし、言葉でいっても聞こえない相手。児童生徒同士はどうコミュニケーションとるんですか。

○岩佐指導部長 視覚障害のある児童生徒と聴覚障害のある児童生徒が交流する場合、弱視や難聴の児童生徒では、おおむね話し言葉によるコミュニケーションが可能でございます。また、話し言葉によるコミュニケーションが困難な場合には、寄宿舎指導員などが仲立ちをしたり、手話などの多様なコミュニケーション手段を用いたりして、互いに交流を深めることができるようにしてまいります。

○大山委員 そんなこといいますけれども、例えば、聴覚障害児は、家族が健聴者であれば、家庭に帰っても、また地域に帰っても、コミュニケーションという点で孤立してしまうということは、先日の委員会で明らかになったわけです。例えば、聴覚障害の息子さんを持つお母さんは、家に帰ると、お父さんは手話が余りわかりません。お母さんは手話で日常会話はできますけれども、息子さんが中学生になって思春期に差しかかって、家では意思疎通がいま一つできない悩みがあったときに、寄宿舎に入舎しました。そのお母さんも一日入舎してみて、息子さんが友達や先輩と喜々として手話で話しているところを見たわけですね。
 先ほど、おおむね話し言葉によるコミュニケーションが可能などと答弁されていましたけれども、聴覚障害者、視覚障害者ともに孤立させてしまうということではないんでしょうか。教育的な配慮など全くないといわざるを得ません。寄宿舎はアパートではないんですから、ただ宿所が提供されればよいというものではありません。
 今までの実践で明確なのは、寄宿舎での同学年、先輩、後輩、一緒に過ごす生活をする中で力をつけ成長してきた。孤立していては寄宿舎の意味はありません。今回の計画は余りにも乱暴だといわざるを得ません。寄宿舎の教育的入舎を認めて、江戸川養護、立川ろうの寄宿舎も、八王子養護も、今後計画される二舎も廃舎しないでほしいという当然の願いにこたえ、存続するべきです。
 次に、特別支援学級について伺います。
 特別支援学級には、情緒障害、聴覚障害、言語障害、弱視などの子どもたちが通ってくる通級制の学級と、知的障害児がその学級に在籍する固定学級がありますが、まず、情緒障害通級指導学級の担当教員の専門性を活用した巡回による指導ということに関してです。
 この計画の六二ページに、特別支援学級未設置校においても、特別な支援を必要とする児童生徒が適切な指導及び必要な支援が受けられるよう、通級指導学級の担当教員の専門性を活用した巡回による指導とありますけれども、具体的にはどのようなことを考えているんでしょう。

○岩佐指導部長 巡回による指導は、通級指導学級の担当教員の専門性を活用し、特別な支援を必要とする児童生徒が適切な指導や支援を受けられるようにすることを目指すものでございます。
 今後は、モデル事業によりまして、具体的な内容について研究開発を進めてまいります。

○大山委員 東京の通級学級は、きちんと学級認定をして教員を配置していますので、専門性が高いということは評価されていることです。その専門性を生かすことは重要です。この専門性を都教委も認めて活用しようというものですね。ほかの学校にも支援が必要な児童生徒がいるので、その子たちの指導に専門性を生かすということは重要です。
 しかし、通級学級の子どもたちの分として配置されている教員を巡回に使い回しするということでは、通級に通ってきている子どもたちの教育が薄くなってしまうということです。ですから、都教委が本当に専門性を生かして、巡回指導が必要だと考えているんだったら、きちんと通級学級の教育を保障し、巡回指導もきちんと行えるように教員を増員して行うことこそ本来なんじゃないですか。

○松田人事部長 現在、モデル事業を計画しておりまして、教員の配置については考えておりません。

○大山委員 あくまでも、通級指導学級の子どもたちの学級認定とそれに伴う配置なわけですよね、今の通級学級の教員。しかも、通級学級が今どうなっているのかということです。二次計画の六〇ページに、通級指導学級に通って特別な指導を受けている発達障害の児童生徒が急増しています、こういうふうに現状を書いているんですね。
 実際どういう人数かというと、情緒障害学級は、小学校ですと、二〇〇二年度には九百八十八人だった子どもが、今年度は二千七百三十五人、この五年間で千七百四十七人もふえました。通級学級を設置する学校もふえてはいますけれども、児童生徒のふえ方からすると追いついていません。一つの学校に四学級以上設置されている学校が、五年前は一校しかなかったんですけれども、今年度は三十三校にもふえました。
 例えば、十二月三日付の資料で見ますと、四学級三十七人、それから四学級で四十一人にもなっているところがあります。七学級で六十八人とか、八学級七十三人というところもあります。
 どうして、今私が人数と学級数を挙げるのかというと、教員の配置は学級数プラス一人だからです。つまり一学級は十人ですね。ですから、例えば、一学級で子どもが六人だったら担任は二人ですから、教員一人当たりの子どもの人数は三人です。実際の学校で見ますと、四学級で三十六人の学校がありますけれども、教員配置は学級数プラス一ですから五人です。一人当たりの児童は七人強ですね。八学級七十三人の小学校は、一人当たりの児童数は八人強です。つまり、学級数がふえている学校が多くなっているということは、教員一人当たりの児童生徒数が多い学校がふえているということなんです。
 東京都の制度がすぐれているのは、加配教員じゃなくて、学級認定をして、週に一日、二日、最近は希望者が多いのでほとんど一日のようですけれども、その学級認定をして、小集団での教育ということです。
 この通級学級に通っている子どもの実践の積み重ねと、都教委も認める専門性をさらに継続充実するために、教育条件を維持向上させることは都教委の責任です。それを巡回にも使い回しするということでは、通級の子どもたちにも手薄になってしまいます。通級の子どもたちの教育の保障と巡回を実施するなら、きちんとやれるように定員をふやして進めるべきです。
 二つ目は、通級指導学級での指導の開始、終了判定システムの構築、それから区市町村教育委員会からの学級編制の同意協議の際には、支援の現状に関する資料の提出を求めるなどのあり方の改善の問題です。
 普通学級にいて友達との関係がうまくとれなかったりして居場所がなかったりしてきた子どもたちが通級を始めれば、教員の適切な対応や、小集団ですから子どもたちは落ち着くことができます。ですから、週に一日ではなくて二日でも通いたい、そういう希望者も多いわけですね。
 指導の開始、終了判定システムが、通級を必要としている児童生徒の通級を抑制する役割を果たすことにはなってはいけないと考えますが、どうですか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 判定システムについては、通級指導による指導の成果について判定することを目的とし、成果の程度に応じて、可能な限り通常の学級での指導の機会を多くするなど、あくまで適正な指導を目指したものでございます。

○大山委員 今答弁された、可能な限り通常学級での指導を、これをよしとする都教委の考え方だったら、子どもの状況はないがしろにされかねません。早く通常学級に通えるようになればそれがいいんだというものではないわけですよね。その子の状況を把握して、その子にとってどうすることが一番よいのか、これを判断することが重要なわけです。ですから、児童生徒のことをしっかり把握している学校で判断するべきことです。
 六三ページには、通級指導学級での指導の開始、終了判定のあり方を検討し、ガイドラインを作成するとともに、区市町村教育委員会からの学級編制の同意協議の際には、支援の現状に関する資料の提出を求めるなど、あり方を改善すると書いてありますけれども、支援の現状に関する資料、これは何を指すんでしょう。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 区市町村教育委員会が作成する特別支援教育の基本計画、学級数や児童生徒数の見込み、通級指導学級への入級手続に関する資料等、学級編制に関する資料でございます。

○大山委員 これは、平成二十年度区市町村立小中学校、中等教育学校前期課程及び区立特別支援学校の学級編制に関する調査についてという通知です。この中に、通級指導学級のこともあるわけですけれども、どういう書類を出しなさいよということが書いてあるんですけれども、通級指導学級同意のためにさまざまな資料を出すことになっているんですね。子どもの住所、氏名、現在の状況、入級状況、障害の状況、週当たりの指導時数、入級理由、事細かに、こうやって書きなさいよという見本までつけてあるわけです。
 それと同時に、この通知の中に、通級学級における個別指導計画の提出を求めています。この個別指導計画というのは、それぞれの、この子の指導、この子の指導ということですから、極めてプライベートな資料で、学級編制の同意に当たって資料にするようなものではないと関係者はいっています。関係者との合意もなく、一方的なやり方だといわなければなりません。
 この計画の中の現状と課題の中で、通級指導学級に通っている発達障害の児童生徒が急増していますと述べた上で、さっきいった指導の開始、終了システムをつくって、学級の同意の際には事細かな資料を提出させるということですね。結局、指導の開始、終了システムで受け入れの児童生徒を抑制するとともに、学級設置のハードルを高くして、より困難にするものでしかないといわざるを得ません。
 重度重複学級が実態とかけ離れた設置であるというのは、学校からのヒアリングだといって都教委がもう抑えているというのは、十月の質疑のときで明らかになりました。それと同じじゃないかといわざるを得ません。必要な子どもたちに必要な教育を保障することは当然のことです。ハードルをわざわざ高くして、重度重複学級の設置の二の舞になりかねないということはやめてほしいと強く申し述べておきます。
 三つ目は、固定制の弾力的な運用の問題です。
 六〇ページの固定制の現状と課題というところには、在籍者の障害の状況が多様化し、在籍者も増加、その要因として、発達障害の児童生徒の入級の増加と特別支援学校へ入学する程度の児童生徒も学級にいるという現状を述べています。
 このような現状認識があるのであれば、パブコメの意見にもあるように、また多くの保護者や関係者が切望しているように、特別支援学級を設置する学校をふやすこと、これを都教委が率先して進めることです。
 ところが実施計画で出ているのは、新設ではなくて、複数の担任の役割を明確にした弾力的な指導ということですね。これは一体、具体的にはどういうことなんですか。

○岩佐指導部長 特別支援学級で複数担任のそれぞれが児童生徒の担当や指導内容、方法等の分担を明確にした上で、さまざまな指導の工夫を行うことでございます。その指導事例につきましては、今後、仮称でございますが、特別支援学級の教育課程編成の手引の中で示してまいります。

○大山委員 今大きな問題になっているのは、この現状認識で述べているように、非常にふえている、いろんな障害が複合しているということが問題なわけですよね。
 私、五学級で四十人の児童が在籍している学校に伺いました。都教委の現状認識にあるように、まさに障害は多様化しています。進級したら自閉的な子が一クラス八人という大きな集団になって、四月当初は教室に入れなくなってしまいました。母子家庭のお母さんが仕事をやめて付き添わざるを得なくなってしまったんですね。このような状況を解消すること、設置校をふやすことこそ求められているんではないでしょうか。
 どれぐらいふえているのかということをちょっと述べておきますと、二〇〇二年度は、小学校で二千七百五十五人いましたけれども、二〇〇七年度は三千九百二人ですから千百四十七人の増加です。一校当たりの人数は、五年前は十一人、今年度は十三・九人です。ですから、どんどん大規模化しているということなんですね。
 また、六四ページには、就学、転学相談の改善というのがあります。
 通常の学級との交流や共同学習が進められていて、その結果、適切な時期に通常の学級への措置変更の判定や転学相談を実施とあります。これらは子どもの実態を丁寧に見る必要があるわけですね。子どもの状況をそっちのけで、交流だとか共同することが先行してしまったり、通常学級への転学をより多くすることを都教委の方針で推し進めよう、そんなことになったら、子どもの成長、発達する権利を保障できないことになりかねません。
 特別支援学級を設置する学校をふやす方向で区市町村ともよく話し合って、通常の学級にいる子どもも含め、十分な支援ができる教員数を増配置して、一人一人の子どもの実態に合わせた柔軟な教育ができる方向で充実することを強く求めておきます。
 最後に、特別支援学級について、骨子案、七月に出たのでは、別紙1-2という表の、計画化する主な事業項目の例示の中に、特別支援学級のあり方と指導内容、方法の改善、この一項目があるだけだったんですね。しかし、二次の実施計画では、第二部の第4章、六ページにわたって記述があります。ほとんどが新規の事業です。これでは骨子案との差があり過ぎますし、二次計画への意見を都民からは聞いていないということではないんでしょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 骨子案は、第二次実施計画の作成途中のものであり、計画の基本的方向を早い時期に示す必要があったものでございます。骨子案公表時においてできる限りの計画項目を示したものであり、その後、この案にさまざまな計画項目を具体化し、体系化したものでございます。

○大山委員 骨子案のとき、これ数えたら二十文字ですよ。どうして、この二十文字しか書かれてないものが六ページにもなってしまうんでしょう。骨子案はパブリックコメントを求める段階までできていなかったということなんじゃないんでしょうか。今回の二次実施計画は、るる述べてきましたように、まさに都民の願いにはこたえていないものであり、パブリックコメントを募集する段階にもなかったもので意見を募集する、都民には余りにも不誠実ではないんでしょうか。この計画について再び都民の意見をきちんと得て、抜本的にやり直すことを求めて、質問を終わります。

○古館委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時休憩

   午後三時十五分開議

○古館委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 ご発言願います。

○吉原委員 それでは、報告事項でございます東京都特別支援教育推進計画の第二次実施計画について、若干お伺いをいたしたいと思います。
 改めていうまでもありませんけれども、東京都特別支援教育推進計画は、新たな対象となった知的なおくれのない発達障害を含む障害のある幼児、児童生徒一人一人の能力を最大限に伸長するために、乳幼児期から学校卒業後までを見通した多様な教育を展開し、社会的自立を図ることのできる力や地域の一員として生きていける力を培い、共生社会の実現に寄与することを基本理念としているわけであります。
 この基本的な理念のもとに、平成十六年からスタートをいたしました十年間の長期計画、そして平成十六年から今年度まで続行中でありますけれども、第一次実施計画の取り組みや成果が今まであったんだろうと思いますけれども、それを踏まえた上で、今回の十一月に公表されました第二次実施計画が策定されたものと承知をしているところでもございます。
 今後、第二次実施計画の取り組みをどのように展開していかれるのか、基本的な考えをお伺いいたしたいと思います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 第一次実施計画では、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校などの新たなタイプの学校の設置や小中学校における校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名など、特別支援教育にかかわる校内支援体制整備のモデル授業などに取り組んでまいりました。
 第一次実施計画策定後、国においては、知的なおくれのない発達障害を含む障害児や障害者を支援するため、発達障害者支援法や障害者自立支援法が施行されました。また、一部改正された学校教育法が本年四月に施行され、我が国の特別支援教育の制度がスタートいたしました。
 さらに、都においては「十年後の東京」を公表し、その中で、新たに三万人以上の障害者雇用を創出することを明示いたしました。
 第二次実施計画は、こうした第一次実施計画に基づく取り組みの成果と課題及び国の法改正の動向や都の取り組みを踏まえ、都における特別支援教育を充実、発展させるため、平成二十年度から二十二年度までの三カ年の施策の実施計画を定めたものでございます。

○吉原委員 今ご答弁をいただきましたけれども、ことしの四月に施行されました改正学校教育法、この中には複数の障害種別に対応した教育を行うことのできる特別支援学校を創設すること、また、特別支援学校は、地域の特別支援教育のセンター的役割を担うこと、幼、小、中、高、そして中等教育学校においても、特別な支援を必要とする幼児、児童生徒に対して特別支援教育を行う、こういうことが明確にされているわけであります。
 そうした中にあって、今回のこの二次の実施計画では、法改正を踏まえて政策を展開する、こういうことになるんだろうと思いますけれども、この計画の特色は一体どういうところにあるのか、お尋ねをいたします。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 第二次実施計画の大きな特色は、特別支援学校や小中学校に在籍する知的なおくれのない発達障害を含む障害のある児童生徒に加え、幼稚園や高等学校等に在籍する特別な支援を必要とする幼児、生徒に対しても、適切な指導及び必要な支援を行うことを明確に位置づけるとともに、乳幼児期から学校卒業後までを見通した一貫した支援システムを構築することを示したことでございます。
 個別の事業としては、知的障害が軽い生徒を対象とした高等部職業学科を持つ特別支援学校を引き続き設置するとともに、改正学校教育法により規定された特別支援学校制度の趣旨を踏まえ、複数の障害教育部門を持つ特別支援学校を設置いたします。
 さらに、幼稚園や高等学校等も加えた特別支援教育の充実、保健、医療、福祉、労働等の関係機関と連携した早期支援や就学支援、学習支援、就労支援などに取り組んでまいります。

○吉原委員 ただいまご答弁いただきましたように、さまざまな事業に取り組む今回の二次の実施計画であります。そうした取り組みを実行していくためには、支援を必要としている幼児あるいは児童や生徒、また保護者、学校関係のみならず、広く都民に対してもご理解をいただけるような都教委の努力がますます必要になってくるんではないかなというふうに思います。
 今回のこの二次の実施計画が公表されてまだ間もないわけでありますけれども、関係者や都民に対して、その内容をどのように周知しているのか、またこれからどのような形で周知をしていかれるのか、お伺いをいたします。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 十一月の第二次実施計画公表後、区市等の教育長会や学務課長会、指導室課長会、幼稚園園長会や小中学校及び高等学校並びに特別支援学校の校長会、小中学校や特別支援学校のPTA連合会、知的障害者育成会などの障害者関係団体などに対して、順次説明会を実施しておるところでございます。二月には都民向けの説明会を区部と多摩地区において実施することを予定しております。また、「広報東京都」にも掲載依頼をしているところでございます。
 今後、企業等に対しても、積極的に周知を図り、障害のある生徒の就労等に対する理解を広げてまいります。

○吉原委員 この第二次の実施計画には、乳幼児期の早期支援から学校卒業後の就労支援まで、教育であるとか、保健、医療、福祉、労働など、関係する機関が連携して一貫した支援を行おうとする都独自の考え方が示されているんだろうと思います。そうした考えが、都民の期待は大きいものがあるんだろうと思うわけであります。
 そこで最後に、教育長から、都における特別支援教育の推進に向けた決意をお聞かせ願いたいと思います。

○中村教育長 ご案内のとおり、ことしは学校教育法が改正になりまして、特別教育元年というふうにもいわれております。我々、障害があるなしにかかわらず、個人の人格、個性を尊重していかなければならない、そのための仕組みをつくっていかなければならないなというふうに考えております。
 第二次実施計画で、今ご指摘のように、私どもは、対象者を学校だけということではなくて、学校就学前から卒業後までを見据えて、子どもたちに何とか希望を持って生きていただきたい、それから施策対象として、教育庁だけではなくて、広く東京都全体の各局を通じてこれを実施していきたい、こんなふうな計画をつくったつもりでございます。
 今後とも、都民の期待あるいは保護者のご希望にこたえまして、障害のある幼児、児童生徒、この方々の夢をはぐくみ、その夢を実現するために、国に先駆けて全国を先導できるような施策を確実に実施してまいります。

○吉原委員 今、教育長の並々ならぬ決意をいただいたところでもあります。加えて、きのう十二月の十三日には、障害者教育の学校の名称の変更の方針も出された、こういうことをお聞きしているわけでございまして、その決定については、また来年度の四月からきちっとした形でスタートできるように、ぜひ私自身もしてほしいと思いますし、関係する保護者の皆さんや、あるいはそれぞれの関係の皆さんも、その名称がまた新たな形になって進んでいくということについては、多分大きな期待を寄せていただけるんではないかなというふうに思っているところでもございます。
 とにかく、今この二次の計画について、基本的な考え方あるいは特色だとか、どういう形で周知をしていっていただけるのかということをお尋ねさせていただきましたけれども、当然のことながら、障害者の方々が社会に適応して自立するためのさまざまな支援や取り組みを着実に実行していかなければならないわけでございまして、そんな観点から申し上げると、教育長からも今お話しいただきましたけれども、私自身もやっぱり、生徒や児童と直接かかわりを持っている教員の存在というものは極めて大きいわけでございまして、今までにもお話も出ているのかもしれませんけれども、教員の資質だとか、専門的な知識がこれからますます要求されてくる状況になってくるんだろうと思います。
 引き続き、都教委としても、そうした教員の育成にも最大限の努力をお願い申し上げまして、質問を終わります。

○斉藤委員 それでは、東京都特別支援教育推進計画の第二次実施計画について質問いたします。
 私は地元が小平なんですけれども、地元の方には小平養護学校がございます。以前、肢体不自由児の養護学校などについて、吸引とかの関係で看護師等をパートさんで雇うというような話のときに、私の地元の小平養護学校や、そしてまたもう少し西に行った村山養護学校などの募集が大変多くて、詳しく伺ったところ、東京は過去の経緯から、障害者福祉に関してはある程度リーダーとなって動いていた経緯があり、また、医療機関が非常に多いということもあって、重度の障害者の方、特に身体障害者の方などはかなり集中をしていると。
 その中で、私のいる北多摩の方は病院が多かった関係もあって、大変重度な方が学校教育を受けるというような、全国的に見ても余りほかに先例がないような重い方も見ているケースがあるので、そういう意味では、日本全体から見ても、東京というのはリーダーとして頑張らなきゃいけないし、また同時に、そういった実績を持っているという点では、非常に誇りに思っているということを担当の職員から聞いたことがあります。
 そういう点では大変評価をする部分でありますし、また逆に、こういった計画の中で、他県をリードするような形で新しいものをどんどん取り入れていただきたいというのが率直な意見です。
 さて、そういった中で、以前に第一次実施計画が出たときに、私の周りの障害者の保護者の方も、計画それ自体も結構厚みがあったんですが、それでも自分の子どもが関係する部分というのは、その中の何ページかしかなかったわけですけれども、その少ないページを一生懸命読み込んでいる保護者の方がたくさんいらっしゃいました。
 そういう点では、この計画、大変簡潔に、そしてまた事務的な部分などもありまして、上手にまとめられているんですが、一方で、書いてあること自身が、保護者の方にとってもうちょっと細かく書いたらイメージがつくのにとか、これはどういう意味で書いたんだろうかというふうに思われないように注意をしなければならないと思います。
 せっかくこういったものが公になったときに、ちょっとこれだけではわからない、もしくは誤解を受けてかえって期待をしてしまったというようなことがないようにぜひしていただきたいと思います。そういう視点から何点か質問いたします。
 これまで多くの養護学校において、施設の老朽化や設備の破損などで、保護者の方から、随分早急な修繕や改修を望む声が数多くございました。ハードウエアの話なんですけれども、今回の計画の中で統廃合など随分出てきますが、そういった統廃合というシステムの変化の中で、計画の中で、内容が変わる関係で、設備面の方に手を同時に出す、設備面の方の工事を少し行うというようなこともあるんではないかと思います。
 この二次計画の中では、いろいろそういった統廃合や併置のプランなど入っておりますが、実際に学校のハード面の改修という部分にも、それによって同時になされるということはあるんでしょうか。
 例えば、ある程度、設備面を変える関係で、同時に修繕も行うというようなことがあるんでしょうか。以前私ども、都議会民主党の多摩部会の方で、八王子盲学校の設備面、非常に問題が多いというふうにご意見をいただいたときに、実際に足を運んで、盲学校の授業なども含めて見学をさせていただきました。
 その際に、すぐ修繕については対応していただいたんですけれども、今後もそういった各養護施設の設備面の部分もまた課題が出てくると思いますので、そのあたりの状況について、今回改修がなされるか、そしてまたそれ以外の学校はどういうふうになるのか、そういうことがわかればよりよいと思いますが、いかがでしょうか。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 養護学校における施設整備につきましては、計画的に改修を行っているところでございます。第二次実施計画では、施設の老朽化や設備の破損に基づく改修等については対象としておりません。施設整備等につきましては、今後も各学校の要望を聞き取り、緊急性や必要性に応じて計画的に工事等を行ってまいります。

○斉藤委員 計画の方は主にシステムもしくはソフト面ということで、ハードウエアの方の計画の工事に関しては直接関係がないということです。ただ、今最後の方の答弁で、要望などを聞き取りということだったので、ぜひともその部分については、各学校の意見を鋭敏に聞いていただければと要望いたします。
 それでは、その中身のソフト面について伺います。
 今回の計画については、大変細かい工夫や動き、変化というものを随分織り込んでいるように見受けられます。何か変化をつけなくてはいけないからというような理由で入れたんではないと私も想像したいと思います。むしろ、現場で以前から気がついていた課題とか、そしてまた同時に、やってみて大変いいからぜひとも今後取り組んでいくんだ、もしくは広くたくさんの学校や自治体で採用していただきたい、それゆえに、このような工夫を織り込んだのだというようなことで計画書に掲載されていることを期待いたします。
 それでは、まず一問目なんですけれども、三一ページの(7)ですね。肢体不自由特別支援学校における自立活動の指導のために重要な役目を果たす外部専門家である理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理の専門家--臨床心理士あたりなんでしょうか、を引き続き計画的に導入し、指導内容、方法の充実と教員の専門性の向上を図りますというふうに書いてあります。
 私も、既存の人材だけでは考えずに、幅広く外部人材に目を向けるということはよいことだなというふうに思っていますが、今回、東京都の教育委員会の方で、外部専門家の導入を行うということについての趣旨を詳しく教えてください。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都立肢体不自由特別支援学校においては、障害の重い児童生徒に対する自立活動の指導の際には、高度で最新の専門的知識や技能が求められております。
 このため、平成十六年度から、都立肢体不自由特別支援学校に理学療法士等の外部専門家を順次導入し、外部専門家からの指導の際、専門的立場から教員への指導助言等を行っております。
 なお、平成十九年度までに、都立肢体不自由特別支援学校十四校中、七校に外部専門家を導入したところでございます。第二次実施計画においても、導入していない都立肢体不自由特別支援学校へ外部専門家を導入し、指導の充実を図ってまいります。

○斉藤委員 これまで十分届いていなかった、未導入の学校に関しても、今後指導の充実を図るために導入していくということで、引き続き頑張っていただきたいと思います。また、こういった要望に関しては、パブリックコメントの冒頭の方にも載っていることでございますので、ぜひともその辺も配慮しつつ、ご努力いただきたいと思います。
 さて、次でございますが、三二ページの(9)、(10)から質問いたします。
 東京都の教育委員会と学校関係者による生活訓練事業調整委員会が、学校外活動の場を確保する施設を把握する情報データベース化を行うと書いてあります。また、(10)には、キャリア教育指導や研究開発をするということが書いてあります。
 恐らく、これは過去の経験から必要性を感じて施策として盛り込んだんだなと思います。ただ気になるのは、この委員会について詳しい書き方が余りこの計画書の中ではされておりません。委員会で情報をまとめるとなるとそれだけの事務作業の手間がございますから、そういったことが実際にできる委員会なのか、そしてまた委員会の新設ということが(10)にあるわけですが、こういったものについてはどういうふうにするのか、この点についてそれぞれのビジョンをお聞かせください。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 生活訓練事業調整委員会については、都教委職員及び都立特別支援学校教員で構成した委員会でございます。委員会での事務作業は、少し手間がかかりますけれども、これらの委員会での作業はぜひ必要である、このように考えております。
 情報データベース化につきましては、宿泊施設及び野外施設のデータベースを既にTAIMSの掲示板を活用して作成しているところであります。
 また、キャリア教育指導につきましては、平成二十年度において、特別支援学校の小中学部の教員を中心にした委員会を設置し、研究開発を進めてまいります。

○斉藤委員 今話に出てきたTAIMS、これは東京都で既に使っていて、一般の職員も使っているネットの掲示板みたいなものでしょうか。また、(9)、(10)については、双方とも余り文面ではよくわからなかったわけですけれども、それほどすごい大規模なものというふうなイメージではないようです。ただ、この委員会に入る方の負担が過重にならないように、そこはぜひ考慮して取り組んでいただくよう要望いたします。
 さて、少しページを進めて、三六ページの(2)、視覚障害者、聴覚障害者の特別支援学校における進学希望への対応というのがありますけれども、この中で、出前授業、大学体験入学、筑波大学との連携など、恐らく経費もそれなりに若干はかかるだろう、また手配とか手間がかかるだろうと思われるものが幾つかございます。
 効果については、それなりの確信や実績があることが予想されますが、実行するという点では、これらのことは容易なものなんでしょうか。その辺について詳しくお聞かせください。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 出前授業につきましては、ろう学校の教諭がろう学校に通級している難聴の児童が在籍する小学校へ出向き、通常の学級の児童に対して、聴覚障害とはといった内容の理解啓発授業を行ったなどの事例がございます。
 その効果としては、難聴の児童の学級の児童たちが優しくなり、難聴の児童が学級に溶け込みやすくなったというようなことが報告されております。
 大学体験入学では、大学体験入学を経験した生徒のモチベーションが向上するなどして、本人の努力と教員の指導によって大学に合格するケースなどが出ております。
 筑波技術大学との連携は、筑波技術大学のデザイン科とろう学校のデザイン系の希望生徒との高大連携を行っており、大学の専門技術を学ぶことができるなどのメリットがございます。
 こうした連携は、さまざまな困難がございますが、障害のある児童生徒の進学希望をかなえるため実施していく必要があると考えております。

○斉藤委員 こちらの計画に載っている部分ではちょっとわかりにくいですが、しかしながら、かなり細かいビジョンがあるのではないかと思います。その部分では期待をいたします。
 それでは続きまして、四一ページの(3)のイに、東京都の特別支援教育推進室(仮称)について書いてあります。これは、東京都就学相談室の機能を拡大して設置するというふうに書いてあります。しかも、四つの機能というものをこれまでのものに加えて、さらに東京の特別支援教育推進の中核にするというふうな説明が入っております。これは大変重い責任を担っているんじゃないかと思います。
 東京全体の子どもの教育に悩む保護者の支えとなるものでありますから、大変意味は大きいですし、同時に責任重大、このような中核機関にはそれなりの組織や事務局施設が保障されていなければ、なかなかできないんじゃないかなというふうに思いますが、どのような機関になるのか、教えていただきたいと思います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 東京都特別支援教育推進室は、従来の就学相談室を発展させ、就労支援機能、情報提供機能、理解啓発機能、関係機関の連携調整機能を備えた、都の特別支援教育を推進する中核的な役割を担う機関となるものであります。

○斉藤委員 聞けば聞くほど大変重要な仕事を担うというふうにわかります。ただ、この計画書の中では余りにもあっさり書いていて、今回は予算委員会でありませんので、余り規模について、予算的な意味合いで質問するというわけにはいかないわけですけれども、恐らくこの中で、特にこのような機能を実施するには、最初のうちは、もちろん東京都の就学相談室あたりのところから仕事を始めていくことが多いんではないかと思いますが、一方で、やっていく中で、特にこの中でいわれている四つの機能のうち、就労の支援の部分ですね。この機能については、恐らく今大変注目を集めていますし、期待もされているということです。
 自立支援法の関係で、この部門は特に期待が大きいわけですから、今現在スタートという部分で、余り最初から大きなことはできないのかもしれませんが、今後は予算やもしくは人材の確保といった部分で、またこれ詳しく予算委員会あたりでやった方がいいとは思うんですが、しっかりとこれから拡大をしていくようなつもりで準備をしていただきたいと思います。こういった議論については今後に持っていくとして、次の質問に移ります。
 それでは四七ページ、(8)、本計画に基づく都立特別支援学校の再編整備等によって、地域、保護者からの期待の高い学校などに置く統括校長というのがこの中で登場いたします。一般の校長と比較して、明らかに客観的に高い評価を得ていなくてはならない校長というふうに理解いたしますが、この中で、判断力や実行力において特にすぐれた校長と形容されております。このように評されている役職でありますから、何であの人がとほかの先生にいわれてしまうようでは、やはりいけないと思います。
 では、どのような基準でだれがこの統括校長を人選するのか、ぜひ教えてください。

○松田人事部長 都教育委員会は、校長の職を分化いたしまして、特に重要困難な校長の職として統括校長を設置したところでございまして、平成二十一年度以降任用していく予定でございます。
 都立の特別支援学校におきましては、都立特別支援学校の再編整備等によりまして、地域、保護者からの高い期待にこたえる責務を負う学校や複数の障害部門を設置する学校など、管理の困難度が高い学校に統括校長を置くことを考えております。
 統括校長の任用に当たりましては、詳細は現在検討中でございますが、校長として顕著な勤務実績があり、学校経営においてすぐれた資質、能力を有する者を都教育委員会が適切に選考してまいります。

○斉藤委員 統括校長については、今詳細について検討中ということですので、余りこの場での答弁は求めませんが、しかしながら、今の段階ではどうしても抽象的な表現にしかなかなかならないところだと思いますので、今後明確に、特に関係する職員の皆さんにとっても大変関心があると思いますので、ぜひとも詳細に、また客観的にも納得がいくような一つのルールというものをつくった上で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それでは続きまして、五四ページの(3)に特別支援教育のコーディネーターについて書いてあります。この数を今後ふやしていくというのは大変すばらしいことだと思います。そしてまた、ADHDとかLDの発見、判断という難しいとされてきた分析の能力を持ち、保護者にそのことをよく理解してもらい、医療資源活用などができる、そして的確な進路アドバイスができるという、そういったコーディネーターがいれば、確かにそれはすばらしいことだと思います。その育成のための研修が予定されているということでありますが、どのような研修をイメージしているのか、詳しく教えてください。

○岩佐指導部長 この研修は、特別支援学校のコーディネーターが地域の小中学校の支援を行うために必要となります資質や能力を育成することなどをねらいとして、教職員研修センターで実施しているものでございます。
 研修内容は、発達検査等を活用した児童生徒の障害の実態把握や個別の教育支援計画の策定と活用に関する演習、指導の実際の場面を想定したロールプレー等を取り入れ、特別支援教育コーディネーターとしての実践的な力が身につくようにしているところでございます。

○斉藤委員 こういった研修、なかなか表現をするのは難しいところでありますが、ぜひともより多くの方に研修を受けていただき、そしてまたこういったコーディネーターをふやしていただきたいと思います。
 さて、すぐ次の五五ページに、同様に研修のことが載っています。(4)に、児童生徒の問題行動の現状と課題の理解を深め、的確に対応するための知識や技術の習得を図る研修を実施し、高いカウンセリングマインドを身につけるというふうにあります。
 このカウンセリングマインド、なかなかイメージするのは難しいところがあるかもしれません。これを実際に研修し、習得を評価するということは大変難しいと思います。具体的にどのようにやるのか、ビジョンをお聞かせください。

○岩佐指導部長 学校教育相談に関する専門研修では、児童生徒の障害特性の理解に基づいた教育相談を担当できる知識や技能の習得を図っているところでございます。研修の実際に際しては、臨床心理の専門家を講師に迎えたり、さまざまな障害のある児童生徒の指導に関する事例研究を行ったりするなどして、障害のある児童生徒一人一人の心情を深く理解できる教員の育成に努めているところでございます。
 また、研修成果の評価につきましては、研修受講者に自己評価を行わせるとともに、受講者の校長に研修成果が学校で生かされているかについて報告を求めておりまして、今後も教員の資質向上が図られているかどうかを見きわめてまいります。

○斉藤委員 文章では大変簡潔に書かれていますが、詳しく説明をいただくとよりよくわかります。
 ではもう一つ、六〇ページの(3)にも、指導などについて書いてありますが、多様化する知的障害者に対応する指導システムというのがございます。これは確かに求められるところでございますが、この指導システムの構築に関してどのようにビジョンを持っているか伺います。
 計画書では大変簡潔に表示されていますが、実際には、大変造詣の深い優秀な経験豊富な人材をリーダーに据えて、明確なビジョンを持ってこのシステムをつくっていかなければ、なかなか大変かと思います。
 この指導システムの課題と展望について教えてください。

○岩佐指導部長 児童生徒の障害の多様化に対応できる指導のシステムを構築するためには、複数担任のそれぞれが児童生徒の担当や授業の分担等を明確にしていく必要がございます。
 このことにつきましては、平成二十一年度までに、仮称でございますが、特別支援学級の教育課程の編成の手引を作成いたしまして、複数担任の役割を明確にした指導事例などを示すことで、特別支援学級における児童生徒の障害特性に応じた効果的な指導を行っていくことができると考えます。

○斉藤委員 では、最後にもう一つ伺います。
 六一ページの(1)のところに、先ほど幼稚園の方の研修会講師派遣などの話が、我が党の伊藤委員また自民党の早坂副委員長の方からも質問が出ました。
 パブリックコメントの中でも少し触れられていますが、昨今の学校、大変全般的に教職員多忙というふうに聞いておりますし、また大変疲労もストレスも問題になっております。都立の特別支援学校には例外的にそのような余裕が残っているのか心配ですし、その間の学校の体制を補完する補助人材の確保など見込めるんでしょうか。この辺については、先ほどの陳情に対する現況の説明の中で若干触れられた部分があるかと思いますが、確認のため伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 知的障害特別支援学校小中学部併置校が地域の特別支援教育のセンター校として、区市町村の特別支援教育体制の推進を主な目的としたセンター的機能を発揮するため、非常勤講師を措置しているところでございます。

○斉藤委員 ありがとうございました。
 今全部で九問ほど伺ったんですけれども、今回、計画をつくる中で、一方で、割と現況のシステムを使って作業の延長線としてできますよというような、例えば、先ほどいった学校外活動のための施設を把握する情報データベース化、これなどは今までもやっているので延長線でできますよというふうなことが書いてあります。
 一方で、先ほどお話ししましたように、今の時代大変期待が大きい就労支援機能などについて、しかもそのほかにも三つの機能を、これまでのいわゆる相談室に拡大をして乗せていく、これについても非常にコンパクトに書いてあります。内容によって表現が、本当はもっと細かく書いた方がいいんではないかなとか、一方でこれについては非常に簡単だけれども、重々しく書き過ぎているかなという部分も若干見受けられるというのが私の感想であります。
 そういう点で、この計画書そのものを大変多くの方々が我が子のために、もしくは我が事のように読み込む方がたくさんいらっしゃいます。そういう点では、いつでも誤解のないような説明ができるように、ぜひ今後とも努力をしていただきたいと思いますし、また多くの方に見ていただいて、東京の教育委員会がどのようなイメージでこういった特別支援教育をやっていこうとしているのか理解をしていただいて、その上でさまざまに現場からの意見を発してもらうということを今後とも努力をしていただきたいと思いますし、それによって他県にない、東京ならではの、まさに日本をリードできる特別支援教育というものをつくっていただきたいと思います。
 最後は要望として、以上で質問を終わります。

○松葉委員 この東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画でございますが、「はじめに」のところで、第一次実施計画を踏まえ、学校教育法の一部改正を踏まえ、平成十八年十二月の「十年後の東京」での障害者雇用を新たに三万人ふやすということを踏まえて、特別支援学校はもとより、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校においても、特別な支援を必要とする幼児、児童生徒に対して、適切な指導及び必要な支援を行うための施策を盛り込んでいますということで、具体的に、乳幼児に対する早期支援、児童生徒に対する就学支援、学習支援、発達障害者支援法及び障害者自立支援法の施行を受けた就労支援を充実しますと、そのように、この「はじめに」に簡潔に全体の目指しているものを表現されていると読ませていただきました。
 大変に今後三年間の重要な施策でもございますので、私も真剣に何度も何度も読ませていただきました。そこで、本日は何点かにわたり質問をさせていただきます。
 この第二次実施計画には、知的障害特別支援学校や小中学校の知的障害及び情緒障害の特別支援学級の在籍者数が増加しているとあります。平成七年生まれぐらいから発達障害児が増加をしているという傾向が指摘をされておりまして、その平成七年生まれのお子さんが小学校に入学されるのが平成十四年ということになりますけれども、この巻末にございます参考図表1や参考図表3を見ますと、その傾向が顕著に平成十四年ぐらいからあらわれているなというふうに読ませていただきました。
 そこで、都教委は、この知的障害や発達障害の児童生徒が増加した要因をどのように分析されているのか、まず伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都教育委員会といたしましては、知的障害特別支援学校や小中学校の知的障害及び情緒障害の特別支援学級における個に応じた指導の理解啓発が進んだことが、在籍者数の増加の最も大きな要因ではないかと考えております。

○松葉委員 今ご答弁がございましたけれども、さまざまな要因が考えられると思いますが、確かにそういった理解啓発が進んできたこと、それも大変大きなことだと思います。
 現実に、この都立知的障害特別支援学校では、今後も児童生徒が増加していく、そういう傾向性が見受けられるわけですけれども、そうしますと、普通教室不足が今後も続くものと考えられます。
 そこで、その点について、今後の施策の方向性を伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 都立知的障害特別支援学校における必要な普通教室を確保するため、閉校した都立高等学校や都立聴覚障害特別支援学校の跡地を利用した新設校の設置や、複数の障害教育部門をあわせ持つことによるメリットを生かした併置校の設置、普通教室の増築など、総合的に適正配置をしていくことで教育環境の向上を図ってまいります。

○松葉委員 先ほど申し上げました参考図表3を見ますと、通常の学級に在籍しながら通級指導学級に通って、特別な指導を受けている発達障害の児童生徒がふえていることが明らかに読み取れるわけでございますけれども、中学校の通級指導学級に通っている保護者の方々から、中学校卒業後の進路についてどういった学校に行けばいいか、そのようなご相談を私もたびたび受けております。
 そこで、中学校の通級指導学級に通っていらっしゃるほとんどの発達障害の生徒の方の進路先は、高等学校であるというふうに聞いておりますけれども、そういった意味では、今回この第二次実施計画の中で、第5章を設けて、都立高等学校等における特別支援教育の充実を計画しているということは、大変に大事な視点であると思います。
 そこで、この高等学校の教員に対して特別支援教育についての理解を深めていく、そのためにどのようなことをされていくのか、伺います。

○岩佐指導部長 都立高校におきましても、教員に特別支援教育の理解啓発を図ることは極めて重要でございます。
 このため、都教育委員会は、本年十二月十一日に、全都立高校を対象とした特別支援教育に関する研究協議会を開催し、先進的に取り組んでいる学校の実践事例の報告等を行ったところでございます。
 今後、すべての都立高校におきまして、各学校の特別支援教育の推進役となります特別支援教育コーディネーターを指名するとともに、その資質、専門性の向上を図る研修や各学校の実践事例報告、情報交換などを行います都立高等学校等発達障害支援研究協議会を実施するなどして、都立高校における特別支援教育の充実を図ってまいります。

○松葉委員 中学校までが義務教育でございまして、高校はそうではありませんけれども、今や全入時代といわれるぐらい高校に進学する時代になっておりますので、この中学校、通級指導学級に通っている生徒の皆さんが、進学に当たって本当に悩んでいらっしゃいますので、そういうようなことも含めて、今後さらに検討していただければと思っております。
 次に、都議会公明党では、五月三十日に、私の地元の杉並区に本年四月に開校しました永福学園養護学校に、石川理事を中心に訪問いたしました。この永福学園養護学校では、ビルクリーニングや物流事務、食品や福祉のコースを設置して、企業のニーズに応じた職業教育を展開しており、全国的にも先駆的な取り組みであり、大変に期待をしております。
 今回の第二次実施計画では、さらに板橋学園特別支援学校と東部地区学園特別支援学校の設置計画が示されました。これは、第二回定例会の代表質問におきまして、公明党が全員就労を目指す知的障害特別支援学校高等部の増設について提案をいたしました。
 それに対して、知事からは、特別支援学校の職業教育、就労支援の一層の充実が必要でありまして、知的障害が軽い生徒の全員就労を目指す高等部の計画的な設置を含めて進めていきたいと答弁があり、第二次実施計画に設置計画が盛り込まれたものと理解をしております。
 そこで、平成二十年度に開校する青梅東学園養護学校、また平成二十一年度開校の南多摩地区学園養護学校や、この二次計画で設置計画が示された二校での教育内容について、どのようなものになっているのか伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 今後設置する知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校には、永福学園養護学校と同様に、高等部職業学科を設置し、流通・サービス系列や家政系列などの職業教育を行うことになっておりますが、設置する地域の特性を踏まえて、特色ある教育課程を編成する予定でございます。
 例えば、青梅東学園養護学校には、流通・サービス系列に、永福学園養護学校には設置していないエコロジーサービスコースを設置し、園芸、農園芸等を活用した自然環境保全に係るサービス関連の就労に関する指導を行う予定でございます。

○松葉委員 ただいまのご答弁で、青梅東学園養護学校では、農園芸等を活用した自然環境保全によるサービス関連への就労、そのようなコースも開設する予定であるという答弁がございまして、非常に期待をするところでございます。
 先ほど中山委員からお話しございましたけれども、国立の職業リハビリテーションセンターというのが、埼玉所沢と岡山の吉備高原にございまして、私はこの吉備高原に視察に行き、中山議員は所沢の方に行ったわけでございますが、この中身につきましては、中山議員が第二回定例会の一般質問で、障害者の就労支援について詳しく質問したところでございます。
 その中には、この所沢におきましては、全盲の視覚障害者でも高度な情報処理が可能になるような、ITを含めた先進機器技術、企業も連携した、そういうような職業訓練も行っているというようなものも視察をしております。そういったことは産業労働局も含めた今後の取り組み、障害者職業能力開発校等でも進めていくことになりますけれども、そのような中身もさまざまございますので、この新しく設置する知的障害が軽い方の職業校、特別支援学校につきましても、そういった教育内容についてさまざまご検討していただくことを要望しておきます。
 次に、この永福学園養護学校のような知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校のみならず、地域型の知的障害特別支援学校においても、企業への就労を目指した指導を充実することが重要でございまして、現在、この巻末の参考図表4に、高等部卒業者の進路状況が載っておりますけれども、知的障害特別支援学校高等部卒業生の企業就労率は、約三〇%とこの八年推移しておりますけれども、今回の第二次実施計画では四〇%を目指していくと、そのように高い取り組みが載っております。
 そこで、具体的にはどのような取り組みをされてこの四〇%を目指すのか、具体的に伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 就労先企業の実態に合わせた作業学習や実習を実施するために、地域型の知的障害特別支援学校を職業教育改善校として順次計画的に指定し、産業社会に対応した新しい作業学習の設定を推進するなど、教育内容の充実を図り、就労率の向上を目指してまいります。
 また、指定校等による委員会を設置し、取り組みの成果を検証してまいります。

○松葉委員 取り組みの成果を期待しております。
 私は、IOCからオリンピックという名称を許可されている知的発達障害の方のスペシャルオリンピックスについて、定例会の一般質問で質問させていただきました。
 二〇一六年、東京はオリンピック、パラリンピック招致を目指しておりますけれども、このスペシャルオリンピックスにつきましては、同じように四年に一回オリンピックという形で開いております。これは、アメリカの故ケネディ大統領の妹であるユーニス・ケネディ・シュライバー夫人が自宅の庭を開放して開いたデーキャンプから始まっておりますけれども、このスペシャルオリンピックスの精神というのは、各個人のあらゆるハンディに負けない精神を培うということと、それから社会に貢献可能な人材であり、言葉をかえれば、社会人として納税者になれる人材であるという考え方がスペシャルオリンピックスのコンセプトだといわれております。
 ですので、知的発達障害をお持ちの方が社会に貢献可能な人材、そしてまた納税者になれる人材である、そのことを目指して、教育訓練またスポーツプログラム、そのようなことも含めてスペシャルオリンピックスという複数形にして、四年に一遍のスポーツの大会だけではなく、教育プログラムを実施している、そのような大会でございます。そういう趣旨からも、この一般就労を、障害をお持ちの方が社会の中で生き生きとされていくということは、これからの社会の中で非常に大事だと思っております。
 この第二次実施計画には、四〇ページに、「十年後の東京」に掲げられた、新たなる障害者雇用三万人の増加に向けての特別支援学校における就労支援のための民間を活用した企業開拓など、新たな仕組みづくりを計画されております。
 そこで、この仕組みを機能させるために具体的にどのような取り組みをされるのか、伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 特別支援学校における就労支援につきましては、これまで、各学校の進路指導担当教員が企業を回り、実習先や就労先の開拓を行ってきたところでございますが、第一次実施計画では、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校高等部職業学科及び普通科職業コースに民間の人材を活用した就労サポーターを導入し、実習先や就労先の開拓の改善を図ってまいりました。
 第二次実施計画では、すべての特別支援学校における就労支援を展開していくため、各学校がこれまで培ってきたノウハウを生かすとともに、民間を活用した企業開拓を行い、実習先や就労先の確保の拡大を図ってまいります。
 また、現在の東京都就学相談室の機能を拡大して、東京都特別支援教育推進室(仮称)を設置し、これまで各学校が開拓した企業情報や新たに民間を活用して開拓した企業情報、ハローワークなどと連携して集約した情報を集約、調整してデータベース化し、各特別支援学校が活用できる新たなシステムを構築してまいります。
 さらに、企業向けセミナーの実施、理解啓発ビデオを作成活用するなどして、企業に対し障害者雇用の理解と協力を求めてまいります。

○松葉委員 企業開拓を委託していく、そういう企業をつくるということでございますので、しっかりとした企業に業務委託ができるように、都教委といたしましても、選定基準など、万全を期していただきたいと思います。
 今、企業向けセミナーという話がございましたが、企業向けセミナーを実施して、また企業に対し、障害者雇用の理解と協力を求めていくということでございますけれども、これまで実施してきた企業向けセミナーの実績と今後の方向性を伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 企業向けセミナーは、知的障害特別支援学校高等部の生徒の就労を促進するため、都内の企業の方々を対象に、平成十七年度より都教委主催で実施しております。本年度は七月十七日に、都民ホールにおいて、二百五社、二百七十八名の企業の方々の参加を得まして、「障害者の社会自立の可能性を広げて」をテーマに開催したところでございます。
 当日は、障害者雇用を積極的に進めている企業の方に、障害者雇用の職域拡大についてご講演をいただいたところであります。「十年後の東京」の障害者雇用三万人以上の増加を目指すことを受け、第二次実施計画では、産業労働局、福祉保健局と連携し実施していく予定でございます。

○松葉委員 今、企業向けセミナーの取り組みについて伺いましたけれども、企業に対しては法定雇用率が定められておりますし、例えば特定就職困難者雇用開発助成金等、国の施策もございますけれども、しかしながら、企業開拓をしていく上では、この障害者雇用が進んでいる企業を、例えば表彰するとか、何か顕彰するとか、そのような仕組みも関係局と連携をされながら考えていかれるということも一つの方策ではなかろうかと思いますので、ご検討していただければと要望しておきます。
 こうやって就労支援を行っていくためには、企業への理解啓発とともに、障害のある子どもを持つ保護者の方に理解啓発を行っていくことも重要であると考えます。保護者に対する理解啓発をどのように今後行っていかれるお考えか、伺います。

○荒屋特別支援教育推進担当部長 委員ご指摘のように、就労支援のためには、障害のある子どもを持つ保護者に対する理解啓発を図り、学校と家庭が連携した指導を行っていくことが重要であります。
 障害のある生徒が企業で働ける力を育成するためには、小中学部段階からキャリア教育を充実し、活動する喜びや働く喜び等が体感できる指導を展開する必要があります。
 そこで、第二次実施計画では、キャリア教育を充実するための委員会を設置し、指導内容について研究開発していくこととしております。今後、個別の教育支援計画や個別指導計画に基づく指導をより一層充実し、保護者の理解を得ながら、家庭と学校が連携したキャリア教育を推進してまいります。

○松葉委員 新たなこういった特別支援学校における就労支援の取り組みを心から期待をしております。
 最後に、先日、一般質問で、我が党の伊藤興一議員が、特別支援学校における放課後の居場所づくりについて質問いたしまして、教育長から、モデル事業の実施をするということを明らかに答弁をしていただきました。地域において受け皿となる福祉的な観点からの居場所づくり、また教育的な特別支援学校の観点からの放課後の居場所づくり、両方からの取り組みが重要だと思っております。
 来年度、ぜひともモデル事業を着実に推進していただくことを改めて要望いたしまして、質問を終わります。

○古館委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 報告事項及び請願陳情に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認め、報告事項及び請願陳情に対する質疑は終了いたしました。
 これより請願陳情の採決を行います。
 初めに、請願一七第一七一号を起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○古館委員長 起立少数と認めます。よって、請願一七第一七一号は不採択と決定いたしました。
 次に、請願一九第九五号を起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○古館委員長 起立少数と認めます。よって、請願一九第九五号は不採択と決定いたしました。

○古館委員長 次に、陳情一九第五一号を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○古館委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第五一号は不採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時十七分散会

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