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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第十七号

平成十八年十一月二十八日(火曜日)
第三委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長たぞえ民夫君
副委員長泉谷つよし君
副委員長鈴木 一光君
理事伊藤まさき君
理事服部ゆくお君
理事石川 芳昭君
大松  成君
早坂 義弘君
坂本たけし君
初鹿 明博君
木内 良明君
古賀 俊昭君
中村 明彦君
大山とも子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化局局長渡辺日佐夫君
次長荒川  満君
総務部長山本 洋一君
広報広聴部長高西 新子君
都民生活部長和田 正幸君
消費生活部長宮川 雄司君
私学部長新行内孝男君
文化振興部長 杉谷 正則君
参事萩原まき子君
参事産形  稔君
参事角田由理子君
教育庁教育長中村 正彦君
次長松田 二郎君
理事近藤 精一君
総務部長志賀 敏和君
学務部長山川信一郎君
人事部長松田 芳和君
福利厚生部長橋本 直紀君
指導部長岩佐 哲男君
生涯学習スポーツ部長三田村みどり君
学校経営指導・都立高校改革推進担当部長新井 清博君
人事企画担当部長直原  裕君
国体準備担当部長関口 修一君
参事石原 清志君
参事荒屋 文人君

本日の会議に付した事件
 生活文化局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都消費生活条例の一部を改正する条例
・東京都文化振興条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・東京都認定こども園の認定基準に関する条例について
 教育庁関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都教育相談センター設置条例の一部を改正する条例
・学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・東京都教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例
・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例
・学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
陳情の審査
(1)一八第五四号の一 都立武蔵国分寺公園に隣接する都有地へのテニスコートの造設等に関する陳情
(2)一八第五五号の一 都立武蔵国分寺公園隣接都有地へのサッカーのできる多目的運動場の設置等に関する陳情
(3)一八第五九号 軽発達障害児等のための高等教育特別支援学級の早期実現に関する陳情
(4)一八第六四号 日本版アスレチックコミッション(スポーツ運営委員会)創設に関する陳情
(5)一八第七三号 平成十九年度東京都公立高等学校定時制及び通信制教育の振興に関する陳情
(6)一八第八七号 義務教育費国庫負担制度を堅持し、国の負担率を二分の一に復活すること等に関する陳情
(7)一八第八八号 「都立図書館改革の具体的方策」に関連する都立図書館の充実に関する陳情

○たぞえ委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局及び教育庁関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び生活文化局関係の報告事項の聴取並びに教育庁関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○渡辺生活文化局長 今定例会に提出予定の条例案二件についてご説明申し上げます。
 お手元配布資料の資料第1号、平成十八年第四回東京都議会定例会議案の概要をごらん願います。
 表紙を一枚おめくり願います。目次に条例案の一覧をお示ししております。
 初めに、東京都消費生活条例の一部を改正する条例案でございます。
 昨今の消費者被害の深刻化に対応するため、悪質事業者に対し迅速かつ厳正な対応を行う観点から、第十九次東京都消費生活対策審議会の答申等を踏まえ、条例の改正を行うものでございます。
 次に、東京都文化振興条例の一部を改正する条例案でございます。
 文化振興のための施策を総合的かつ効果的に推進することを目的に、専門的な見地から調査審議するため、知事の附属機関として東京芸術文化評議会を設置することとし、条例の改正を行うものでございます。
 以上で条例案の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山本総務部長 今定例会に提出を予定しております条例案の詳細について、ご説明申し上げます。
 お手元の配布資料の資料第1号、平成十八年第四回東京都議会定例会議案の概要の一ページをお開きください。東京都消費生活条例の一部を改正する条例案の概要でございます。
 2の内容をごらんください。
 項目の一点目は、不適正な取引行為の追加でございます。現在、不適正な取引行為として七つの類型を定めておりますが、新たに、1、消費者の自主性を害する不当勧誘行為、2、消費者に対する情報提供義務違反の二つの類型を加え、指導の強化を図るものでございます。
 項目の二点目は、重大不適正取引行為の規定及び行政処分の規定でございます。
 1、対象となる取引は、(1)から(4)までありますが、(1)の〔1〕の具体例を挙げますと、水回りの修繕、改良工事で、切迫感に乗じ不要な工事まで行い高額請求するケースなど、特定商取引に関する法律の対象とならないものを対象としております。
 2、対象となる行為は、(1)から(3)までとしております。
 3、処分の内容では、今回新たに一年以内の期間を限って契約締結の勧誘等を禁止する行政処分の規定を設けました。
 項目の三点目は、罰則の新設でございます。これは、先ほど申し述べました禁止命令の実効性を確保する手段として、禁止命令違反に対し五万円以下、禁止命令に関する立入調査等の拒否に対し三万円以下の過料を科すものでございます。
 本条例案は、半年程度の周知期間を設けた後、平成十九年七月一日からの施行を予定しております。
 次に、二ページをお開きください。東京都文化振興条例の一部を改正する条例案の概要でございます。
 2、内容の主な改正内容の冒頭にありますように、文化振興のための施策を総合的かつ効果的に推進することを目的に、専門的な見地から調査審議するため、知事の附属機関として東京芸術文化評議会を設置することでございます。
 1、知事への意見具申では、文化振興のための施策について、知事の諮問に応じて意見を述べるほか、必要に応じて知事に意見を述べることができるものとしております。
 2、評議会の組織及び運営では、文化振興に関し識見を有する者のうちから、知事が任命する十五人以内の評議員をもって組織し、評議員の任期は二年とするなどの規定を置いております。
 本条例案は、公布の日から施行することとしております。
 なお、お手元配布資料の資料第2号、平成十八年第四回東京都議会定例会議案につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 簡単ではございますが、今定例会に提出を予定しております条例案二件につきまして、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 消費生活条例では、この条例に伴う規則の案をお願いします。
 具体的に、二十五条にある「消費者の意に反して」ということと「不適当な契約」、それから「消費者の判断力不足」、これらの具体的に想定していることをお願いします。
 それから、文化振興条例では、今回提案されている東京芸術文化評議会と廃止された東京都文化懇談会との違いまたは同じ点、双方をお願いします。内容だとか話し合ったこと、それから構成メンバー、位置づけなどです。

○たぞえ委員長 ただいま大山委員から資料要求がありましたが、これらを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○たぞえ委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○新行内私学部長 東京都認定こども園の認定基準に関する条例についてご報告申し上げます。
 本条例は福祉保健局が所管する条例であり、厚生委員会に付託されることになっておりますが、認定こども園の実施主体の一つである幼稚園につきましては、私立幼稚園が生活文化局、公立幼稚園が教育庁の所管であるため、本委員会にご報告申し上げるものであります。
 なお、両局を代表いたしまして、生活文化局から報告させていただきます。
 お手元の資料第3号をごらん願います。東京都認定こども園の認定基準に関する条例でございます。
 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の施行に伴いまして、都における認定こども園の認定の基準に係る規定を設けるために、新たに条例を制定するものでございます。
 認定こども園の類型、認定を受ける者、保育従事職員の配置、保育従事職員の資格、施設設備などの項目につきまして、認定を行う際の基準を定めるものでございます。
 本条例は、公布の日から施行することとしてございます。
 条例案の詳細な内容につきましては、別添の資料をご参照いただきたいと存じます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、東京都認定こども園の認定基準に関する条例についての報告を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大松委員 都内におきましてこの認定こども園の認定を目指している幼稚園、保育園、これは類型別、また目指しているのが幼稚園なのか保育園なのか、その主体別で資料をお願いいたします。
 以上でございます。

○大山委員 五つお願いします。
 一つは、認定こども園の認定基準に関する条例に伴う規則案。
 二つ目は、条例、規則を含めた認定こども園の基準について、国の指針との比較をお願いします。
 三番目は、東京都が実施した幼稚園に対するアンケートの結果。
 四番目は、区市町村や関係団体から出された意見や疑問。
 五つ目は、認定こども園の補助制度。
 以上です。

○たぞえ委員長 ただいま大松委員、大山委員から資料要求がありましたが、これらを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○たぞえ委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○中村教育長 平成十八年第四回都議会定例会に提案を予定しております議案の概要につきまして、ご説明申し上げます。
 本定例会におきましてご審議いただきます教育庁関係の案件は、条例案八件でございます。
 お手元にお配りしております平成十八年第四回東京都議会定例会議案(条例)というものがございますけれども、その目次をお開きいただきたいと思います。
 一の東京都教育相談センター設置条例の一部を改正する条例は、教育相談センターの移転に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 二の学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、学校教育法の改正に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 次の、三の東京都教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例から七の東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例までは、給与改定及び特殊勤務手当の見直し等に伴いまして、所要の規定を整備するものでございます。
 八の都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例は、政令の改正に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 以上が、平成十八年第四回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○志賀総務部長 お手元の資料、平成十八年第四回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、条例案の説明をさせていただきます。
 目次をお開き願います。今回提案を予定しております条例案は八件でございます。
 一ページをお開き願います。東京都教育相談センター設置条例の一部を改正する条例でございます。
 現在目黒区にございます東京都教育相談センターについて、建物老朽化のため、文京区の東京都教職員研修センター内へ移転するものでございます。
 施行日は、平成十九年四月一日としております。
 三ページをお開き願います。学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 学校教育法の改正に伴いまして、都立学校における助教授を准教授に改め、助手のうち主として教育研究を行う者として助教を新設するとともに、養護学校を特別支援学校に改めるものでございます。
 施行日は、平成十九年四月一日としております。
 五ページをお開き願います。東京都教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 改正の内容につきましては、六ページをお開き願います。教育長の給料、手当及び旅費に関する規定を整備するものでございます。
 施行日は、平成十九年四月一日としております。
 七ページをお開き願います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 平成十八年十月の都人事委員会勧告などに基づきまして、今年度の公民較差に基づく学校職員の給料及び諸手当の規定を改正するものでございます。
 改正の内容につきましては、二四ページをお開き願います。先ほど申し上げました学校教育法の改正に伴い、盲・ろう・養護学校を特別支援学校に改めるなどの改正のほか、二六ページの扶養手当、地域手当、二七ページの定時制通信教育手当、二八ページの宿日直手当の各手当の支給額等を改正するとともに、三〇ページ以降のとおり、給料表の改正を行うものでございます。
 施行日は、公布の日の属する月の翌月の初日としておりますが、宿日直手当については平成十八年十二月二十九日、学校教育法の改正に伴う改正と手当の一部については平成十九年四月一日としております。
 四三ページをお開き願います。義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 学校教育法の改正に伴う改正のほか、附則を改めるものでございます。
 施行日は、公布の日の属する月の翌月の初日としておりますが、学校教育法の改正に伴う改正については平成十九年四月一日としております。
 四七ページをお開き願います。学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 改正の内容につきましては、五一ページをお開き願います。このページから五五ページにかけましてお示ししてございますように、多学年学級担当手当及び舎監手当を廃止するとともに、夜間学級通信教育勤務手当及び夜間定時制教育勤務手当の支給限度額を引き下げるなど、所要の改定を行うものでございます。
 施行日は、平成十九年一月一日としておりますが、舎監手当の廃止等につきましては同年四月一日としております。
 五七ページをお開き願います。東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 夜間定時制教育勤務手当について、支給限度額を引き下げるものでございます。
 施行日は、平成十九年一月一日としております。
 六一ページをお開き願います。都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部を改正する政令等の施行に伴いまして、補償基礎額及び介護補償の額を改定するほか、監獄を刑事施設に改めるなどの規定整備を行うものでございます。
 施行日は、公布の日からとしております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 三つお願いします。
 一つは、教育相談センターの事業の概要と実績、五年間でお願いします。
 二つ目は、現在と本郷移転後のスペースだとか職員配置などの比較をお願いします。
 三つ目は、子ども家庭総合センター、仮称ですけれども、この概要と基本設計をお願いします。
 以上です。

○たぞえ委員長 ただいま大山委員から資料要求がありましたが、これらを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○たぞえ委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情一八第五四号の一及び陳情一八第五五号の一は、いずれも内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○三田村生涯学習スポーツ部長 一八第五四号の一、都立武蔵国分寺公園に隣接する都有地へのテニスコートの造設等に関する陳情及び一八第五五号の一、都立武蔵国分寺公園隣接都有地へのサッカーのできる多目的運動場の設置等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 最初に、一八第五四号の一、都立武蔵国分寺公園に隣接する都有地へのテニスコートの造設等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、国分寺市テニスコート造設促進委員会会長石田勝男さん外一名から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、都立武蔵国分寺公園に隣接する都有地にテニスコートを造設することを実現していただきたいというものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立体育施設は、府県行政の立場から、広域的な大規模大会開催の場としての機能を整備していくことが重要であり、地域住民の身近なスポーツ活動の場は、区市町村において必要な施設整備等を行い、確保していくべきものと考えております。
 次に、一八第五五号の一、都立武蔵国分寺公園隣接都有地へのサッカーのできる多目的運動場の設置等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、国分寺市サッカー協会会長高木哲郎さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、サッカーのできる多目的グラウンド(縦百二十メートル、横八十メートルを確保したもの)を都立武蔵国分寺公園に隣接する都有地に設置していただきたいというものでございます。
 第二に、設置に当たり、国分寺市サッカー協会や市(都)民の声を聞いていただきたいというものでございます。
 以上に関する現在の状況でございますが、さきの陳情一八第五四号の一でご説明した内容と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 意見だけ述べます。
 都立公園に隣接する広大な空き地ということで、本当にスポーツを愛好されている方、それからいろいろな市民の方が利用したいと思うのは、もう当然のことだと思います。市議会でも陳情は採択されているということですし、テニスやサッカーということに限定するわけにはいかないと思いますけれども、ぜひ地元自治体と管理をどうするかとかきちんと相談をして、遊休地ですので、活用できるような方向でぜひ相談してもらいたいと思います。
 趣旨は酌みたいというふうに思います。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、陳情一八第五四号の一を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○たぞえ委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一八第五四号の一は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一八第五五号の一を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○たぞえ委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一八第五五号の一は不採択と決定いたしました。

○たぞえ委員長 次に、陳情一八第五九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山川学務部長 一八第五九号、軽発達障害児等のための高等教育特別支援学級の早期実現に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、中野区の軽発達障害児の自立を考える親の会代表林田淳代さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、東京都の軽発達障害児等のための高等学校特別支援学級を早期に開設できるよう、緊急に設置校の決定と予算措置を講じ、必要となる教員の確保、学校施設の増改築などを実現することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、学校教育法七十五条では、小学校、中学校、高等学校及び中等教育学校におきましては、特殊学級を置くことができると規定されております。なお、この特殊学級は、平成十八年六月の同法の改正によりまして、来年四月から特別支援学級と改正されることとなっております。
 一方で、高等学校の特別支援学級に関する学習指導要領や高校標準法などの規定は設けられておりません。現段階では、高等学校において心身障害学級を設置する予定はございません。
 なお、東京都教育委員会では、チャレンジスクールなどさまざまな新しいタイプの高校を設置して、軽度の発達障害を含めた多様な生徒を受け入れるとともに、スクールカウンセラーの配置や精神科医による学校保健活動支援事業などによる、軽度の発達障害のある生徒に対する支援も行っております。
 また、都立養護学校における自閉症等の発達障害のある児童生徒に対する指導上の実績等を生かしつつ、都立養護学校から教員や発達障害に関する専門家等が高等学校に対して支援を行う仕組みについても、今後検討してまいります。
 一方、東京都教育委員会では、盲・ろう・養護学校対象の児童生徒については、高等部への希望者全員の入学を実施しているところでございます。今後、東京都特別支援教育推進計画に基づきまして、知的障害が軽い生徒を対象とした養護学校の整備を進めていく予定であり、来年度には、その最初の学校として永福学園養護学校が開校いたします。
 この学校においても、軽度発達障害のある生徒のうち、知的障害養護学校での教育が適切であると判断される者について、受け入れを進めていく予定でございます。
 今後とも、発達障害のある児童生徒の多様な教育的ニーズに対して、多様な方策により支援していくことができるよう体制を整備していきたいと考えております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○初鹿委員 ただいまの軽発達障害児等のための高等教育特別支援学級を早期に実現するという陳情について質問をさせていただきます。
 この陳情を出された方ともお話をしまして、そこで私が一番感じたのは、やはり軽発達障害、軽度な発達障害というのは、知的な障害を伴っていない高機能自閉症やアスペルガー症候群とかLDとかADHDで、知的な障害を伴っていれば養護学校できちんと対応してもらえるけれども、障害がないためになかなか十分な支援が受けられていない、そういう不安から来ているのだろうというふうに感じました。
 それで、特別支援教育というのが始まって、小中学校においてはかなり通級などで対応が進んでいるけれども、義務教育ではない高等学校ではまだまだその辺が不十分であるということが、入試もある高等学校ですから、果たしてその入試をくぐり抜けることができるのだろうかとか、また入学した後、サポートがきちんとされない中で学校生活がうまくいくのだろうかとか、そういう不安があってのことでこういう陳情になっているのだというふうに私は理解をしております。
 そこで、何点か質問をさせていただきますが、今の説明の中でも、教育委員会ではチャレンジスクールなど新しいタイプの学校を設置して、さまざまな生徒を受け入れているという説明がありました。私も、チャレンジスクールなどの取り組みを以前から聞いていて、一度視察に行きたいなと思っていたので、これはいい機会だということで、六本木高校と昨日は大江戸高校、またエンカレッジスクールの足立東高校と三つの高校を、時間がなくてほかは行けなかったのですが、行かせていただいて、校長先生や副校長先生とお話をして、いろいろなことを気づかせていただいて、非常に勉強になったのですが、その中で何点か気になった点があるので、質問をさせていただきます。
 一つは、選抜の仕方ですね。入試の問題。どちらの学校も、チャレンジスクールは学科試験を課していない。作文と面接ということです。ここでやはり親御さんたちが心配になるのは、アスペルガー症候群や軽度の発達障害を持っているお子さんというのは、人との関係がうまくつくれないという障害なわけですから、面接が果たしてうまくできるのかどうか、そういう不安を持っている。また、作文もなかなかうまく書けないという中で、果たして作文と面接で受かっていけるのだろうか、発達障害を持っているということが不利に働かないかという不安があるのだと思うのですね。
 実際に校長先生などとお話をしていても、選び方が非常に難しい、これは大きな課題だなんということもおっしゃっておりました。ですから、やはりこの入試の問題、選抜の問題というのは非常に重要なのだと思いますが、陳情を出された皆さん方が不安に感じているような、軽度の発達障害のある生徒が不利になっているのではないかということについて、どのようにお考えになっているのか、また、どのような対応をされているのか、お答えいただきたいと思います。

○新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長 チャレンジスクールの入学選抜では、不登校や中途退学を経験した生徒が不利にならないように、調査書の提出を求めず、学力検査にかえて作文と面接を実施しております。
 作文や面接におきましては、文章表現のうまさや受け答えのよさのみを見ているわけではございません。特に面接におきましては、受検者の実態に応じて質問方法を工夫することによりまして、受検者の意欲を引き出すように一層の配慮を行うなど、きめ細かな対応に努力してまいります。

○初鹿委員 なかなか面接で生徒の判断をしていくというのは難しいのだと思いますが、できるだけ生徒の意欲がどこにあるのかというのを見きわめるように、また今後も努力をしていただきたいと思います。
 もう一つは、やはり入学をした後にきちんとした支援を行ってもらえるのかというのが一番不安なのだと思います。多くの方が不登校などを経験してきているわけで、先生たちの対応によってはまた不登校に戻ってしまうかもしれない、そんな不安を親御さんたちは持っているわけですから、それに対してどういう対策をとっていくのかというのが非常に重要なのだと思います。
 チャレンジスクールでは、軽度の発達障害のある生徒に対して、具体的にはどのような対応をしているのかをお伺いいたします。

○新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長 チャレンジスクールでは、都立の養護学校と連携いたしまして、養護学校の教員等を講師とする研修を実施するなど校内研修を充実させ、教員が発達障害を含めた特別支援教育に対する理解を深めるように努めているところでございます。また、チャレンジスクールには、不登校やいじめの問題の対応としてスクールカウンセラーを配置してございます。このスクールカウンセラーの専門的知識を、軽度発達障害のある生徒に対する心理的支援に有効に活用しているところでございます。

○初鹿委員 六本木高校では、先生たちが指導部というのをつくって、五、六人でチームをつくって、スクールカウンセラーがいないときも相談に乗っているということでしたし、大江戸高校では、目白大学と連携して、大学院の生徒さんがスクールカウンセラーのいない日に来て、常駐して対応されているということで、かなりきめ細かな対応をされているのだなということは非常に伝わってまいりました。また、六本木高校の場合ですけれども、校内研修をかなり、先生を対象にやっているのですね。特別支援教育体制推進事業の協力校ということでかなり熱心にやられているということで、こういう取り組みを行うことで先生たちの理解というものをさらに深めていくような努力をしていただきたいと思っております。
 ところで、そうはいっても入試というものがあって、倍率を見てみますと、桐ヶ丘、世田谷泉、大江戸、六本木と今四校チャレンジスクールがありますが、平均すると大体三倍程度になってしまっておりますね。もう一校開校するとなると、今後この倍率というのはもう少し落ちついてくるのかとは思いますが、やはりどうしても、選抜をされて合格できない、不合格になってしまうという生徒が出てきてしまうのだと思います。
 そういう生徒が都立高校をどうしてもと希望した場合、その生徒はどういうふうに学校を決めていくことになるのか、お答えいただきたいと思います。

○新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長 チャレンジスクールの前期募集で不合格になった場合でございますが、チャレンジスクールの後期募集や、募集人員の六割を後期で募集します新たなタイプの昼夜間定時制高校などを受検することができます。その後期募集で不合格になった場合でも、さらに夜間定時制課程の二次以降の募集や通信制課程を受検することが可能となってございます。
 平成十八年度の入学選抜の実績によりますと、夜間定時制課程と通信制課程において募集人員を充足しておらず、都立高校全体として多様な生徒に対する受け入れ枠を用意してございます。

○初鹿委員 今のお答えですと、都立を希望している生徒はどこかしら都立には入る枠はあるというお答えだったと思います。できるだけ、この昼夜間定時制などでもこういう軽度発達障害のお子さんに対する理解が深まるようなことを今後もやっていただきたいと思いますので、お願いさせていただきます。
 学校を見ていて一番感じたのは、チャレンジスクールとかエンカレッジスクールとか横文字が並んでいて、この学校が具体的にどういう生徒を受け入れるためにつくったのかというのがなかなかわかりづらいのじゃないかと思ったのですね。説明をきっちり受けると、この学校は不登校を経験したお子さんたちを中心にとる学校なのだなとか、エンカレッジでしたら、学力が劣っている生徒を中心にとるのだなということはわかるのですが、それが、選ぶ側の生徒や保護者や、また進路指導をするような中学校の教員にしっかりと認知がされているのかというと、まだまだなのかなということを若干感じました。
 六本木高校などを見ていても、中には、単位制で、もしかしたら気軽に学校に行って、余り一生懸命勉強しないでも高校を卒業できるからというつもりで来ている生徒もいるのじゃないのかということを思ったりもしたのですね。ですから、そういう本来の目的じゃない生徒が入ってしまって、ちょっと思っていた学校と違うなということになってしまったりするのも余りいいことではないと思いますので、やはりきちんと学校の特色を理解して、子どもたちが受ける段階で選んでいけるようなことにならないといけないなというふうに感じました。
 そこでお伺いさせていただきますが、そのためには、やはり進路指導を担当する教員が高校の特色をよく理解しなければならないのだと思うのですね。生徒の能力や適性に合った高校を勧めていく上では、その学校がどういう生徒を対象としているのかというのを教員がしっかりと理解していくことが必要だと思います。その点について、教育委員会としてはどのような努力をしているのか、お伺いします。

○新井学校経営指導・都立高校改革推進担当部長 中学生の一人一人が、その能力、適性、進路希望等に適した高校の選択をすることができるように、都内公立中学校全校の進路指導担当者を対象といたしまして、一日をかけた進路指導研修会を平成十六年度から毎年八月に実施しております。また、東京都立高等学校・高等専門学校に入学を希望する皆さんへというパンフレット、各高校等の特色をわかりやすく解説した冊子を作成いたしまして、都内公立中学校の三年生全員及び三年生の全担任教員へ配布しております。
 引き続き、各高校の特色が中学校及び中学生に周知されまして、適切な進路指導が行われるよう、情報提供に努めてまいります。

○初鹿委員 ぜひミスマッチが起こらないように、この点はかなり力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 最後に一つつけ加えさせていただきますが、やはり現状では、チャレンジスクールを中心に軽度の発達障害の生徒に対する対応を研究しているというか、そういう段階だと思いますが、すべての高校においても同じように、軽度の発達障害について教員がしっかりと理解をしていくことが必要だと思いますので、その辺の取り組みもしっかり行っていただきますようにお願いさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

○大松委員 初鹿委員の質問と重なるところがございますが、質問をさせていただきます。
 子どもには、いかなる障害がありましても、その子どもにしかない個性、能力、また才能というものがあるわけでございます。また、その子でなければできないということがあるわけでございます。こうした一人の子どもさんの中に秘められている可能性を引き出して、その子どもさんの人生を開いていく、これが教育の本旨である、このように思うわけでございます。まさに教育が聖業ともいわれ、また最高の技術という意味で、教育は芸術である、このようにもいわれるゆえんであるわけでございます。
 そして、発達障害を持っておられるお子さんも、障害の内容は本当にさまざまでございますけれども、それぞれの障害にマッチした教育ができれば、その子どもさんの可能性はどんどん磨いていくことができるということは論をまたないわけでございまして、これがまさにお父様、お母様の願いであり、また地域社会の願いであるわけでございます。
 しかしながら、現状は、知的障害のない軽発達障害のお子さんは養護学校に行けないであるとか、また、それ以外の学校ではまだまだ十分な体制が整っていないであるとか、教育側も、また行政側としても今全力を挙げているところでありますけれども、最近になっていろいろな新しい障害が認知をされるようなこともありまして、まだまだ十分な状況であるとはいえないわけでございます。
 そして、本日こうした陳情が出されたわけでございますので、これを契機に発達障害を持っておられるお子さんの教育が前進していくようにしてまいりたい、このように考えているわけでございます。そうした観点から質問をさせていただきます。
 この発達障害を持っておられるお子さんは、幼稚園、保育園から小学校へ上がるとき、また小学校から中学校へ上がるとき、さまざまな段階で不安があるわけでございますけれども、やはり一番大きな不安があるのが、中学校から高校への移行の段階でございます。それはまさにきょうの陳情でございますけれども、中学校までは通級学級があるのに対しまして、高校の中にはこうした通級学級のある都立高校はないわけでございます。一方、養護学校の方にも、希望しても、知的障害のない場合は受け入れられないわけでございます。義務教育ではないとはいえ、やはり高校全入時代でございます。現状において、もっと進学の受け皿が多様になって開かれていくべきであるというふうに考えているわけでございます。現状をもう一度お伺いいたします。

○山川学務部長 都教育委員会では、全日制及び定時制課程の就学計画を定めまして、高校へ進学を希望する生徒に対する必要な受け入れ枠を確保しているところでございます。軽度の発達障害のある生徒を含めたさまざまな生徒に対応するために、多様で柔軟な高校教育を展開しておりまして、チャレンジスクールやエンカレッジスクールなど、さまざまなタイプの高校を設置してまいっております。
 なお、軽度の発達障害のある生徒のうち、知的障害養護学校での教育が適切と判断される生徒につきましては、来年開設する永福学園養護学校などの養護学校高等部において受け入れを進めていく予定でございます。

○大松委員 本当に発達障害は多様な障害でございまして、私もよく住民の方から相談を受けるわけでございますけれども、学校に行くことはできるが、帰ることができない、こういう障害があるのだけれども、どうすればいいでしょうか、こういう相談を受けたことがあるわけでございます。
 先ほどもございましたけれども、やはり中学校において、こうしたお子さんに合いました、しっかりした学校が紹介をされるような進路指導体制が必要でございます。そのためにも、発達障害に対しての認知も中学校側にも必要でございます。
 現状、この進路指導体制はどのようになっておるのか、お伺いをいたします。

○山川学務部長 中学校卒業段階の軽度の発達障害のある生徒に対する進路相談につきましては、都立高校入試相談コーナー、東京都教育相談センター及び東京都就学相談室で個別の相談に応じているところでございますが、今後、相互の連携を一層図ってまいりたいというふうに考えております。
 また、各都立高校では、どのような教育活動を行っているのかを受検生や保護者に知っていただくために、学校説明会を開催しております。受検生が各学校の説明を聞き、自分にふさわしい学校を決めて受検できるよう、個別の学校訪問や進路相談にも対応しているところでございます。

○大松委員 これも先ほどお話がございましたけれども、やはり選考のあり方にも配慮が必要ではなかろうかと思うわけでございます。都立高校におきましては、いろいろな選考方法も多様化が進んでおりまして、先ほどお話が出ました作文、面接というようなこともあるわけでございますけれども、発達障害を持っておられるお子様にとっては、実は書くことが苦手という方がいらっしゃいます。また、耳に聞こえることはなかなか残りにくい、メモで教えていただきたい、こういったお子さんもいるわけでございます。また、場を読めないとか人の顔色を読めないとかいったようなことで、障害ゆえに大変面接が苦手、こういったお子さんもいらっしゃるわけでございます。
 それで、やはりこうしたいろいろな選考方法は、多様化が進んでおりますけれども、発達障害を持ったお子様の持っておられる力を評価するような、さらに多様な選考のあり方も私は検討していくべきである、このように思うわけでございますので、強く要望をさせていただきたいと思います。
 それで、高校に入学してからでございますけれども、発達障害を持っておられるお子様は不登校になったりというようなこともあるわけでございますけれども、今大切なことは、高校の後、専門学校また大学、高等教育に進むに当たって、やはり高校卒業ということが大変重要になるわけでございます。したがいまして、高校入学後もきちっと、卒業できるまで適切なケアができるようにするべきでございます。
 現状の都教委の取り組みをお伺いいたします。

○岩佐指導部長 都立高等学校におきまして、入学してきた軽度の発達障害のある生徒に対して、学習面や行動面での適切な指導を行っていくことは重要でございます。都教育委員会では、都立高等学校を含めた全教員を対象として、指導資料を配布するとともに、軽度の発達障害のある生徒の理解と具体的な指導のあり方などにつきまして、研修会を年二回実施しているところでございます。
 また、学校からの要請を受けまして、東京都教育相談センターからアドバイザリースタッフを派遣したり、養護学校等の特別支援教育コーディネーターが巡回相談を行ったりするなどいたしまして、高等学校において軽度の発達障害のある生徒への適切な指導ができるよう支援をしているところでございます。

○大松委員 それで、発達障害のあるお子様は、先ほど人間関係が苦手ということでございましたけれども、目上の人に対しての言葉遣いが、なかなかするのが難しいとか、また、やる気がないように見えたり持続力がないように見えたり、大変誤解を受ける場合が多いわけでございます。したがいまして、こうした障害について余り認知されていない中では、そのお子さんが非常に否定的に評価をされたり対応をされたりするわけでございまして、特に小中、また思春期に当たりまして、自分を肯定できなくなってしまう、こういう大変かわいそうな場合が出てくるわけでございまして、先ほどもお話がございましたけれども、小中段階から教員の皆様に発達障害に対する理解をぜひ広げていただきたいというふうに思うわけでございます。
 子どもが誤解をされる、これはひとえに、責任は子どもにあるわけではございませんでして、この発達障害について教育がまだまだついてきていないというところに責任があるわけでございます。ぜひ小中学校でも軽度な発達障害についての教員の理解を深めるようにお願いするものでございまして、現状の取り組みをお伺いいたします。

○岩佐指導部長 小中学校におきましても軽度の発達障害のある児童生徒への適切な指導を行うためには、教員の理解を深めることが重要でございます。
 現在、都教育委員会では、区市教育委員会から推薦されました教員を対象とした特別支援教育コーディネーター養成研修を実施しているところでございます。この研修の修了者は、各区市での研修会の講師を務めるなどして、軽度の発達障害についての教員の理解を深めるための役割を担っております。平成十九年度にはすべての小中学校で特別支援教育コーディネーターが指名されるようになりますが、今後とも区市町村教育委員会と連携いたしまして、教員研修を充実するなどして、軽度の発達障害についてすべての教員の理解を深める取り組みを推進してまいります。

○大松委員 教育は何のためということで、社会に有為な人材を育てるため、教育は社会のため、こういういい方がございます。それはそれで、そういう側面は当然でございますけれども、もっと大きなとらえ方、パラダイムを考えれば、実は、教育は社会のためということではなく、むしろ逆に教育のための社会、こうした大きなパラダイムの変換が必要ではなかろうかと思うわけでございます。
 お子様の幸せを願うのは親の最大の願いでございまして、また地域社会の最大の願いでございます。そうした観点に立てば、社会がまさに子どもの幸せのための教育に取り組んでいくというのが、本当に社会のあり方としてこれから望ましいのではないかと思います。
 こうした観点に立ちまして、私どももこの軽発達障害児の教育のために全力で取り組んでまいりますので、教育庁におかれましてもさらなる取り組みをお願い申し上げるものでございます。

○大山委員 私からも幾つか質問しながら行きたいと思います。
 教育庁が、軽度発達障害の児童生徒についてということで、平成十五年に通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する実態調査を行いましたね。その中では、学習面か行動面で著しい困難を示すという児童生徒が四・四%と把握されていました。ということは、四十人学級だったら一クラスに一人ないし二人はいるということですから、決して珍しいことではないということも一ついえると思うのですね。
 軽度発達障害といいますと、ここの陳情の文書にもありますけれども、ADHD、注意欠陥多動性障害とか、LD、学習障害とか、高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などということですが、軽度発達障害児の特性がさまざまだというのが今るる語られていましたけれども、例えば広汎性発達障害の中二のお子さんは、友達との関係がよかったので、小学校のときは、先生がいったことを、隣の子がここよと開いてくれたりしていたので、補ってくれていたので、外から見ていたらわからなかったのですね。中学になってそういうこともなくなったので、診断してもらったら、広汎性発達障害ということだった。ざわざわしたところで先生のいっていることが聞き取れないということがわかったということなのですね。
 こういうケースのほかにも、板書を書き写すことに時間がかかる子とか、書くのが苦手な子とか、簡単な計算でも時間がかかったり、いつまでも指で計算するとか、音読が苦手で、同じ行を読んでしまったり読み飛ばしをする。じっとしていることが苦手で、一つのことに集中することができないとか、独特のこだわりだとか、興味関心に偏りがある。つまり、特性はさまざまだということだと思うのですね。
 この子たちは、決して本人の努力が足りないのでも、親の育て方が悪いのでもないということは確かです。子どもたちの持つ特性を理解して、今までの教え方を少し変えたり、ちょっと工夫すれば、その子の持っている能力や個性をプラスに向けることができるというのが現在の到達点だと認識しています。だからこそ、この陳情で提起されている高校での教育ということが重要なのだと思っています。
 それで、軽度発達障害の生徒で知的障害がなければ、養護学校では受け入れられないということですね。かといって、陳情の文書にあるように、ほとんどの生徒が高校へ進学する時代に中学だけで社会に出すというのは、特別な配慮が必要なお子さんたちだけに極めて不十分だと思いますけれども、この基本的な認識をまず確認しておきたいのですが、どうですか。

○山川学務部長 東京都教育委員会では、全日制及び定時制課程の就学計画を定めまして、高校へ進学を希望する生徒に対する必要な受け入れ枠を確保しており、軽度の発達障害のある生徒も、チャレンジスクールやエンカレッジスクールを含め、さまざまなタイプの高校に入学しております。
 なお、先ほどもご答弁申し上げましたように、軽度の発達障害のある生徒のうち、知的障害養護学校での教育が適切であると判断される生徒につきましては、来年開校する永福学園養護学校など養護学校高等部において受け入れを進めていく予定でございます。

○大山委員 全日制及び定時制課程の就学計画、いつも、毎年九六%を目標にしていますけれども、結局九一%で全日制は到達しなかったりということが実際はあるわけですね。それから、さっきご答弁された永福学園養護学校、この学校に対応するというか、知的障害があれば入学はいいわけですから、そこの部分はいいわけです。その部分じゃないところを何とか対応してくださいよというのがこの陳情なわけですね。
 実際どうなのかということなんですけれども、中学三年の軽度の発達障害の子が、新しくできるということで、永福学園養護学校にぜひ入りたいということで相談に行ったんだけれども、知的障害ではないということで対象にはなりませんというふうにいわれちゃったわけですね。かといって、普通に都立高校で試験に受かるかといったら、なかなか厳しいところがあるわけです。
 チャレンジスクールは、ここのところ幾つかできていて、さっきもお話ありましたけれども、多様な生徒を受け入れるということなので、ここだったらということで就学相談に行ったわけですけれども、正直に、特別な配慮が必要なんです、軽度の発達障害なんですということをきちんとお母さんは話して相談をしたわけですね。先生も、受け入れたいのは山々だけど、なかなか手が回らないから、だから、受け入れるというのは難しいんですよというふうにいわれてしまったわけですね。
 ですから、永福学園のようなところで大丈夫な子と、しかし谷間になってしまうところ、その子どもたち、この谷間をどう埋めていくのかということだと思うんですね。
 養護学校の対象にならない軽度の発達障害児の高校教育をどのように保障するんですか。

○山川学務部長 ただいまお答えしましたように、東京都教育委員会では、チャレンジスクールやエンカレッジスクールなどさまざまなタイプの高校の設置を通しまして、軽度の発達障害のある生徒を含めた多様な生徒を受け入れているところでございます。
 チャレンジスクールでは、不登校やいじめ問題などの対応として、スクールカウンセラーを配置しております。このカウンセラーの専門的知識を軽度の発達障害のある生徒に対する心理的支援に活用しております。
 さらに、チャレンジスクールでは、都立養護学校と連携をいたしまして、養護学校の教員等を講師とする研修を実施するなど校内研修を充実させ、教員の特別支援に対する理解を深めているところでございます。

○大山委員 チャレンジスクールだとかエンカレッジスクールがあるんですよということですよね。さっきもお話ありましたけれども、チャレンジスクール、受検倍率は、桐ヶ丘で前期で、去年でというかことしの入試で二・二六倍、後期は三・七五倍。世田谷泉も前期が二・五〇倍で、後期は三・八五倍。大江戸高校も二・九四倍と三・七二倍。六本木高校は三・二七倍と四・八一倍なんですね。入学すること自体が本当に大変困難な状況になるわけですから、だからこそ特別の枠が欲しいんですということなんですね。
 さっき、就学計画を立てています、九六%だけど、九一%しか毎年昼間は到達しませんというふうにいいましたけれども、やはり夜間じゃなくて昼間に行きたいんですという生徒をいかに受け入れるのかということだと思うんですね。
 確かに、チャレンジスクールは三十人学級ですから、入学枠があれば、ほかの学校よりは配慮しやすいということで、就学相談にも行ったわけですけれども、チャレンジスクールにもそれこそ多様な生徒が入学してくるわけですから、きちんと学校としても安心して受け入れることができるように、教員もさらなる増配置をすることが必要だ。学校でもきちんと、安心して来てくださいといえるような学校の体制をつくるということも重要だと思います。
 先ほど、都立養護学校と連携をして、養護学校の教員を講師として研修を実施する、校内研修を充実させて教員の特別支援に対する理解を深めているというふうに答弁されましたけれども、これは非常に重要なことだと思いますので、ぜひ継続して充実させていってほしいと思っています。
 日本臨床発達心理士会主催で、軽度発達障害児への発達支援の課題というテーマで公開シンポジウムが開かれていたのを見たんですけれども、教育庁の副参事さんが、東京都における特別支援教育体制の構築と臨床発達心理士等への課題ということで報告もされているんですね。昨年の八月と十月にもやっています。
 その中でも、福島県立高校の実践だとか、都内では青鳥養護学校から世田谷泉高校への臨床発達心理士の発達相談の実施だとか、徐々にではあるけれども、積極的な実践が始まっているということは認識しているわけですけれども、軽度発達障害児といっても非常にさまざまで、今回この陳情をきっかけにお母様方にもお話も伺いましたし、いろいろ調べましたし、以前学習障害児のフリースクールのようなところにも調査に行ったことも思い出したんですけれども、障害だとか特性を理解して、それぞれの子どもたちに合った働きかけをすることが必要であること、学習のできなさに対しては、教育現場で個々の子どもの違いに丁寧に対応することが肝心だということも実感しました。
 陳情の文書表の中で、先ほども都教委の考え方ということでおっしゃっていましたけれども、学校教育法七十五条では、小学校、中学校、高等学校及び中等教育学校には特殊学級、心障学級--特別支援学級ですけれども、置くことができるということですから、法的には高校にも設置することができるということなんですね。
 学習指導要領や高校標準法などの規定が設けられていないということですけれども、法的には設置できるんですから、先進的に東京都が、どういうカリキュラムにするのかということも含めて検討していくべきだと思いますし、実際中学校では軽度発達障害児への通級学級があるわけですから、その学級の先生たちともきちんと連携をとりながら、専門家も含めて教育内容について研究も進めればよいことだと思っています。
 ぜひそうしてほしいということを要望して、この陳情は採択を求めて、質疑を終わります。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一八第五九号は継続審査といたします。

○たぞえ委員長 次に、陳情一八第六四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○三田村生涯学習スポーツ部長 一八第六四号、日本版アスレチックコミッション(スポーツ運営委員会)創設に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、杉並区斉藤健一さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都においてスポーツ興行団体の規制、管理をするスポーツ委員会を創設していただきたいというものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、東京都のスポーツ振興は、都民のだれもが、いつでも、どこでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現を目指して、さまざまな施策を展開しているところでございます。
 プロスポーツに対する規制、管理は、都がスポーツ振興の施策としているところではなく、格闘技を初めプロの興行団体が主催するプロスポーツの試合内容の規制については、団体による自主的な対応が適切であると考えております。
 また、プロスポーツの興行に伴って発生する金銭トラブル、格闘家の死亡事故や障害者の不当な労働条件などの問題に対しては、個別の法令や規則等によって対応していくものと考えております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○早坂委員 この斉藤さんの陳情によりますと、プロスポーツの興行、とりわけプロレスなどの格闘技の興行についていろいろと問題があるようで、こうした団体を行政が統制する仕組みができないかということであります。
 ただいまのご説明によると、東京都のスポーツ振興としては、いわゆるプロの興行に対する規制、管理などは、都民の生涯スポーツ社会の実現という観点から、施策の対象としているところではないということであり、この点はよくわかります。理解することができます。
 それでは、例えば国においては、プロスポーツに対する規制などは行われているのでしょうか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 文部科学省では、プロスポーツ団体に関しては、団体の公益法人としての設立許可を行うこと、法人として適正な運営がなされているかの調査等を行っているものの、団体傘下の各チームが行う個別の試合内容や団体の活動に対する指導は行っておらず、自主的な規制にゆだねているとのことでございます。

○早坂委員 国においても公益法人としての適正な運営という視点での調査などは行っているものの、個別の試合や団体の活動内容などは、団体による自主的な対応とのことであります。
 具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。また、個別の法令や規則などによる対応としてどのような規制が想定されるのでしょうか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 例えば、同じ格闘技であるプロボクシングにおきましては、文部科学省の所管法人である財団法人日本ボクシングコミッションがございますが、この団体は国内におけるプロボクシングの活動を統括しており、プロボクシングの試合や興行の管理、選手の健康管理及び安全防護の徹底などを行っております。
 また、法令による規制としては、例えば選手と団体との金銭をめぐるトラブルなどは、雇用契約上の問題として整理でき、民法や労働関係の法律によって対応していくものと考えられます。
 さらに、例えば暴力的なプロレス興行が青少年の健全育成を阻害するおそれがあるような場合には、東京都青少年の健全な育成に関する条例によって、興行場の経営者はこれを観覧させないように努めなければならないとされております。
 こうした団体による自主的な管理や既存の法令等により、現時点では対応が可能ではないかと考えております。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一八第六四号は不採択と決定いたしました。

○たぞえ委員長 次に、陳情一八第七三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山川学務部長 一八第七三号、平成十九年度東京都公立高等学校定時制及び通信制教育の振興に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長坂口朝美さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、定時制及び通信制教育の振興のため、次のことを実現していただきたいとして、まず1の(1)、カウンセラー等の教育相談員の配置拡大等支援体制の整備に関することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、スクールカウンセラーの配置は、平成七年度から、国の委託事業として、中途退学等の課題を抱える高等学校等に行ってきたところでございます。
 東京都は、平成十三年度より、高等学校へのスクールカウンセラーの配置を拡充し、十八年度には六十校に配置しております。そのうち、定時制・通信制課程九校、全日制・定時制課程併設校十九校に配置してございます。
 次に、1の(2)、部活動の振興のための金銭的、制度的な支援の拡充に関することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、部活動に係る経費は受益者負担が原則ですが、部活動の振興を図るため、大会への参加費の補助などについては予算措置しているところでございます。
 また、本年八月に都立学校の管理運営に関する規則を一部改正したことによりまして、平成十九年度からは部活動が教育活動の一環として明確な位置づけのもとに行われることになります。
 次に、2の(1)、給食費、教科書代に対する補助制度の堅持に関することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、給食費、教科書代に関する高等学校定時制教育及び通信制教育振興奨励費補助金は、勤労青少年の定時制高校等への修学を促進するため、有職者、求職中の者、疾病の者、心身に障害のある者等を対象に実施してございます。
 なお、給食費につきましては一部補助、教科書代につきましては全部補助となっております。
 次に、3、施設設備の改善、充実に関する事項について、まず、(1)、食堂の冷房化の促進でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、高等学校の冷房化につきましては、音楽教室、視聴覚室、図書室、パソコン室、LL教室、ワープロ室、校長室等管理関係室、交通騒音等により授業に支障のある普通教室などについて整備をしております。
 なお、都立高校の教育環境改善のあり方については、都立高校教育環境改善検討委員会において検討中でございますが、これまでの検討では、都立高校の教室においても空調設備が必要な状況となっているとの方向性が示されてきたところから、都立高校の普通教室と食堂の空調設備の整備について、十九年度予算要求を行っているところでございます。
 次に、(2)、情報授受(インターネット)機能の活用の促進でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、高等学校においては、情報活用能力等の育成を図るため、パソコン室等を整備しておりまして、機種変更につきましては六年をめどに更新を図っております。また、校内LAN整備率の向上に努めてまいります。さらに、ITを活用した教育推進校などを指定して、教育内容、方法の改善にも努めてまいります。
 次に、(3)、定時制専用教室の確保でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、定時制の専用施設は、現在、職員室、生徒会室、教材室、厨房、食堂を設置しております。普通教室及び体育館などにつきましては、全日制と定時制が共用することとしており、定時制の専用施設とすることは考えておりません。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いします。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 定時制及び通信制教育の振興のためということですけれども、まず最初にあるスクールカウンセラーの問題です。ことしの二月二十一日の文教委員会で、都立高校へのスクールカウンセラーの配置について、十七年度は五十校、今年度は六十校に配置するということで、今年度は配置がふえたわけですね。
 しかし、希望している学校は、昨年度は百三十六校、今年度は百四十九校ですから、希望している学校に対して配置されたスクールカウンセラーは、昨年度が三七%、今年度が四〇%ですから、スクールカウンセラーの配置を希望しても、過半数の学校は配置できていないというのが現状ですね。
 それぞれの学校は、スクールカウンセラーの役割を評価して、要望しているわけですね。都教委としては、スクールカウンセラーの役割、必要性、どのように認識していますか。

○岩佐指導部長 都立高校の中には、中途退学率が高かったり、問題行動等が多く発生したりするなど心理的なケアを必要とする生徒が多く在籍し、指導上困難を抱えている学校がございます。
 こうした学校には、臨床心理に関して専門的な知識や経験を有するスクールカウンセラーを配置いたしまして、生徒へのカウンセリング及び保護者や教員への助言などを通しまして、生徒の問題行動等の未然防止や解消を図る必要があると考えているところでございます。

○大山委員 問題があるということもそうなんでしょうけれども、それぞれの学校では、問題が起きる前に専門家の助言や相談したいということも含めて、配置の希望が多いのではないかと思うんですけれども、来年度の配置のための局要望では、今年度と同じ六十校という説明があったわけですが、来年度配置を希望している学校数というのは何校なんですか。

○岩佐指導部長 来年度の配置希望校については、まだ未調査でございます。

○大山委員 本来だったら、希望する学校がどれくらいあって、そこに配置していきましょうということだと思うんですね。それにしても、昨年とことしを比べたら希望する学校がふえているわけですから、減るということはなかなか考えられないわけですし、いじめの問題などもあって、心の問題を受けとめるスクールカウンセラーの役割は大きいわけですから、それだけ希望はふえるんじゃないかという予測は立つと思うわけです。
 それなのに今年度と同じ六十校ということですけれども、スクールカウンセラーの高校への配置が六十校。今までは五十校、六十校とふやしてきたんだけれども、また来年も六十校というのは、どのような根拠の数字なんでしょう。

○岩佐指導部長 先ほども申し上げましたが、スクールカウンセラーは、チャレンジスクール、エンカレッジスクール、昼夜間定時制高校に配置するとともに、中途退学率が高かったり、問題行動等が多く発生したりするなど心理的なケアを必要とする生徒が多く在籍する学校に重点的に配置することとしておりまして、平成十八年度は六十校に配置しているところでございます。

○大山委員 今年度六十校に配置していて、先ほどもご答弁があったとおりですから、困難を抱えているところに配置しているんだというのは、さっきのでわかるわけですよ。今年度でも希望校が百四十九もあるのに六十校に絞ったわけですね。来年度の局要求は、ふやすこともなく、また六十校。もっと希望が出るだろうと予測されるにもかかわらず、六十校に絞った根拠は何なんですかということを聞いているわけです。
 じゃ、聞きますけれども、スクールカウンセラーの国庫補助基準はどうなっていますか。

○岩佐指導部長 二分の一補助でございます。

○大山委員 二分の一補助ですね。その二分の一で、小学校や高校にはどれぐらい対象にしますよということになっているんですか。

○岩佐指導部長 スクールカウンセラーの配置は国の補助を受けておりまして、文部科学省のスクールカウンセラー活用事業補助金取扱要領には、公立小学校及び公立高等学校への配置は、中学校配置校の総数の一〇%以内とするように示されております。

○大山委員 小学校や高校への配置は中学校の一〇%以内というのが補助が出る基準ですよということですね。小学校は東京都は出していませんで、区市町村で対応していますから、中学校が全都で約六百とちょっとですね。それで中学校の一割。結局、国基準、国がお金を出す分しか東京都は配置しない、そういうことなんじゃないでしょうか。国基準以上やらない、学校が幾ら希望しても国基準以上はやらないということではないかといわざるを得ないわけですね。
 きちんと必要性を認識するんだったら、希望と、どうこたえていくのかということがやはり必要だと思っています。
 例えば、東京都が独自にスクールカウンセラーを現在と同じ条件で雇用すると、年間一人幾らかかるんですか。

○岩佐指導部長 約百六十万でございます。

○大山委員 一人時間単価が五千五百円ということですから、一日八時間で年間三十五回、百五十四万円ですね。一人雇用して百五十四万円なんですよ。そうすると、例えば今年度、スクールカウンセラー、配置を要望していた学校すべてに配置する。例えば百四十九校に国の補助分六十校分のその半額と、東京都独自に配置しよう、全部にこたえようとしても、あと一億三千七百六万円でできるわけですね。今話題のワンダーサイト運営費の三分の一にもならないわけですよ。こういうことなんです。
 だから、やはりきちんと現場の意見を聞き、そして必要なものを、国がやっていることしかやらないんだということではなくて、東京都としてどう子どもたちに責任を持つのかというところを強調しておきたいと思います。
 定時制への対応はどうしているんでしょうか。

○岩佐指導部長 平成十八年度は定時制九校、全定併置校十九校にスクールカウンセラーを配置しております。
 なお、全定併置校につきましては、勤務時間の割り振りを工夫いたしまして、全日制及び定時制両方に対応できるようにしているところでございます。

○大山委員 勤務時間をずらして全日制の子も定時制の子も対応できるようにしようというわけですけれども、対象の生徒が多いだけに、やはりより配慮が必要だと思っています。
 部活動の振興促進のための金銭的、制度的な支援の拡充、それから、給食費や教科書代に対する補助制度の堅持、これは経済的な支援という問題ですが、都内の公立小中学校の児童生徒の就学援助の状況は、昨年度でも二四・四%だったんですね。約四分の一弱の児童生徒が就学援助を受けている。都立高校もその延長線上にあると考えていいわけですから、やはり経済的な支援というのは重要だと思っています。
 食堂についての冷房化ですけれども、これは、食堂についても冷房化するんだということですから、ぜひそのようにしてもらいたいと思っています。
 特別教室で、音楽室などは音が外に漏れないようにということで冷房化しているところもありますけれども、高校は案外特別教室が多いんですね。せっかく普通教室を冷房化するんですから、特別教室も、今回の冷房化の予算と一緒に実施した方がよりいいではないかと思うわけですけれども、今回の冷房化の予算、それから特別教室を冷房化する場合の予算はどれぐらい必要なんでしょう。

○山川学務部長 今回の都立高校の空調設備の整備の予算要求につきましては、財政状況や保護者の要望、教室の利用状況、他の公立学校における空調設備の整備状況等を勘案いたしまして、早急に環境改善が必要な普通教室、講義室及び食堂を対象としたものでございます。
 また、今回の十九年度予算で要求をいたしました都立高校における空調設備の整備の額は約四十億円でございます。 
 ただいまご質問がありました特別教室についても同様の手法で整備を行ったと仮定をいたしますと、単純に部屋の面積だけで試算した場合、ほぼ同額の約四十億円程度と推定をいたしております。

○大山委員 よく使う普通教室を先行させるということなんでしょうけれども、例えば窓をあけられないアトリエで夏休みに大作をつくっている、例えば芸術高校だとか、ぐあいが悪くなりながらというようなところもあるわけですから、特別教室でもとりわけ配慮が必要なところというのは、必要な措置をぜひ求めておきたいと思います。
 定時制専用教室の確保ということについては、定時制高校、夜間を廃止して昼夜間定時制にするという理由に教室の問題が挙げられているわけですけれども、やはり併置校でも、それこそいろんなタイプの子どもたちが入学している状況の中で、居場所をつくるのは重要なことだと思いますので、始業前でも生徒がいることができる場所を確保することは重要だと思いますので、ぜひこの陳情は採択することを主張します。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第三項の(1)は趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たぞえ委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一八第七三号中、第三項の(1)は趣旨採択と決定いたしました。

○たぞえ委員長 次に、陳情一八第八七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松田人事部長 一八第八七号、義務教育費国庫負担制度を堅持し、国の負担率を二分の一に復活すること等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、千代田区東京都教職員組合執行委員長中山伸さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、国に対して、負担率削減や義務教育費国庫負担金の全額税源移譲による制度の廃止の検討を進めるのではなく、すべての子どもの教育を保障するため、次のことを求める意見書を提出していただきたいとするものでございまして、1、義務教育費国庫負担制度を堅持し、国の負担率を二分の一に復活すること、2、教員給与の優遇を見直すとして、二・七六%の削減をしないことでございます。
 これらに関する現在の状況でございますが、国は、平成十八年三月に義務教育費国庫負担法を改正し、平成十八年度から国庫負担の割合を二分の一から三分の一としたところでございます。
 都教育委員会は、国に対して、国の責任において義務教育の機会均等とその水準の維持向上を図るため、義務教育費国庫負担制度を堅持するとともに、その充実を図るべきであると提案要求しているところでございます。
 また、教員給与について、国は、平成十八年六月に簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律を公布、施行し、その中で、「政府は、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法の廃止を含めた見直しその他公立学校の教職員の給与の在り方に関する検討を行い、平成十八年度中に結論を得て、平成二十年四月を目途に必要な措置を講ずるものとする。」としたところでございます。
 さらに、同月、財務省と文部科学省は、当面、教員給与月額が一般行政職給与月額を上回る部分として、教員給与月額の二・七六%相当、国庫負担ベースで約四百三十億円を縮減すること等について合意をしたところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 この陳情、ぜひ意見書を出してほしいということですけれども、私、そのとおりだと思うんですね。今のご説明にもありましたけれども、義務教育費国庫負担制度の堅持及び充実についての要望が、東京都から国に、また、教員給与の見直しに関する緊急要望が、全国都道府県教育長協議会から国に出されているというふうに聞いていますけれども、東京都から、それから全国の教育長協議会から国に出したものというのはどのような内容なんでしょうか。

○松田人事部長 教職員の給与につきましては、安定的、継続的に財源が確保される必要があることから、都教育委員会は、国に対しまして、国は義務教育費国庫負担制度が国民の教育水準を保障する上で果たしている機能を十分考慮して、義務教育費国庫負担制度を堅持するとともに、その充実を図るべきであるという趣旨の提案要求を平成十八年六月と十一月に行っております。
 また、全国都道府県教育長協議会は、本年八月に人材確保法の精神は今後とも堅持し、教員の職務の専門性に十分配慮した給与制度とすること及び骨太の方針二〇〇六にあります人材確保法に関する優遇措置の縮減については、中央教育審議会における教職員の給与のあり方に関する検討結果を踏まえた上で、地方の意見を十分に尊重し、教育水準の維持向上が図れるよう適切に対応することを国に対して要望しております。

○大山委員 つまり、東京都から出したものは、その陳情にある一番目のものですね。義務教育費国庫負担制度を堅持して、三分の一にしちゃったけれども、きちんと水準を維持向上するべきであるというのが、東京都から二回にわたって出したわけですね。
 全国都道府県教育長協議会、会長は中村正彦教育長ということで、先頭に立って何を緊急に要望したかといったら、陳情の二番目の、待遇を見直すとして二・七六%の削減をしないことと、全く同じことを都教委も頑張って要求しているわけですから、ぜひこの委員会で、教育基本法第十条の教育条件の整備を実現するためには、義務教育費の国庫負担、重要な教育の教員の人件費ですから、皆さん一緒に意見書を出しましょうということも呼びかけまして、ぜひ採択してもらいたいと思います。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○たぞえ委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一八第八七号は不採択と決定いたしました。

○たぞえ委員長 次に、陳情一八第八八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○三田村生涯学習スポーツ部長 一八第八八号、「都立図書館改革の具体的方策」に関連する都立図書館の充実に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京の図書館をもっとよくする会代表佐々木順二さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、東京都教育委員会が平成十八年八月二十四日に公表した都立図書館改革の具体的方策の実施に当たって、次の事項を取り入れていただきたいというものでございます。
 まず、1の、区市町村立図書館を通じて、都立図書館資料を都民に提供する協力貸し出しは、都立図書館の基本的サービスであるので、今後も都民に貸し出すこと、また、配本費用の徴収は行わないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、従来から、中央図書館及び多摩図書館では、個人貸し出しを行わず、館内閲覧としておりますが、協力貸し出しされた図書館資料は、区市町村立図書館を通じて個人貸し出しされております。また、貸し出しの期間中は、都立図書館において利用者に資料を提供できない状況が生じております。
 今後は、区市町村立図書館への支援、協力は重要な役割であることを踏まえた上で、現在の協力貸し出し制度を見直してまいります。
 また、協力貸し出しに係る搬送車の費用につきましては、現在、都が全額負担しておりますが、この搬送車は、今後区市町村立図書館間の相互貸借資料数がさらに増加することが見込まれることなどから、搬送車の費用負担のあり方について検討していく必要があると考えております。
 次に、2の、膨大な資料を収集提供する東京マガジンバンクは、都民の利用の便を考え、都立日比谷図書館に設置することでございます。
 東京マガジンバンクにつきましては、都立図書館が所蔵する膨大な雑誌資料の有効利用を図るという観点等から検討を進めた結果、雑誌に関して集中的にサービスを展開する条件が整っている多摩図書館に創設することにしたものでございます。
 次に、3の、商用データベースの提供は、高度なオンラインデータベースを含めて、すべての都民が利用できるように無料にすることでございます。
 図書館におきまして、インターネットやオンラインデータベースといった外部の情報源へアクセスして情報を提供することは、図書館法第十七条の図書館資料の利用には当たらないため、一部の高度、高品質な商用オンラインデータベースの導入に当たっては、受益者負担の観点から利用者に適正な負担を求めてまいります。
 次に、4の、レファレンスを一カ所で行うワンストップサービスは、レファレンスサービスの水準低下を起こすので、現在の高度専門的な都民要求に引き続き対応するために、特定分野ごとのレファレンス体制を維持することでございます。
 中央図書館におきましては、利用者に図書館の専門的なサービスをより効率的に提供できる利便性の高い仕組みとして、一階に総合レファレンスカウンターの設置を目指しているところでございます。
 こうした複数の主題にかかわるレファレンスのほか、閉架書庫内の資料の出納や複写申し込み手続につきましても、ワンストップサービスを実現してまいります。
 次に、5の、都立図書館のサービスを維持し、拡充させるために必要な司書職員を採用することでございます。
 都立図書館におきましては、簡易で定型的な非基幹的業務の委託化を今後も推進していくとともに、司書が担うべき業務につきましては、必要な人材を確保するため、総合的に対策を検討してまいります。
 次に、6の、個別方策の実施に当たっては、区市町村立図書館、関係団体、利用者と十分に協議をすることでございます。
 都立図書館改革の内容につきましては、区市町村の教育長会でも説明し、ご意見をいただいているところでございます。また、東京都公立図書館長連絡会においても意見交換を行っているほか、都立図書館ホームページに掲載するなど情報提供に努めていることから、今後新たに協議の場を設けることは考えておりません。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○たぞえ委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 都立図書館改革の具体的方策についての文書は、九月二十九日の文教委員会で報告についての質疑が行われたわけですけれども、それを踏まえて質疑したいと思います。
 この陳情の第一の項目ですけれども、協力貸し出しについては、利用者も、それから区市町村立図書館も非常に関心が高いわけですね。引き続き都立図書館の本も貸し出してほしい。つまり、区市町村立図書館を通じて借りた都立図書館の本は、今までどおり貸し出ししてほしいという、全く当然のことといえば当然のことです。
 この問題は、九月の委員会の答弁で、区市町村立図書館には館内で閲覧できる場所が不十分もしくはないということを部長さんも認めて、区市町村立図書館での協力貸し出し資料の利用状況なども把握した上で、公立図書館館長会などとも意見交換を重ねて検討を進めてまいりたいというふうに答弁されています。
 その後、意見交換や検討はどうなっているんでしょうか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 お尋ねの件につきましては、十月十七日には東京都市教育長会、十月二十三日には特別区教育長会及び西多摩郡町村教育長会で、図書館改革の具体的方策についてご説明し、ご意見を伺ったところでございます。今後の予定については現在のところ未定でございます。

○大山委員 九月二十九日の後ですから、その前の九月八日には公立図書館館長連絡会で説明しているわけですね。そのときに館長の皆さんから、協力貸し出し資料が館内閲覧のみでは、地域館などでは閲覧席が十分用意できないとか、サービス低下になるとか、区市町村立図書館を通じて都民が都立図書館を利用しているんだから、今までどおり維持してもらいたいというような批判的な意見がたくさん出たということもあったわけですけれども、九月八日の東京都公立図書館長連絡会以降は、図書館長の皆さんとは話し合いはしていないということですね。
 市の教育長会、それから町村、区の教育長会では説明しましたということですけれども、都立図書館に来館できる都民も、来館できない都民にも、都立図書館の資料を提供するという都立図書館の根幹にかかわることですから、区市町村の図書館、利用者、関係団体などと、一方通行ではなくて、きちんと話し合うことを改めて要望しておきます。
 マガジンバンクなんですけれども、マガジンバンク構想で現在と変わることはなんでしょう。

○三田村生涯学習スポーツ部長 公立図書館としては全国初の雑誌をメーンとした図書館が創設されること、また、一万六千種類の幅広いジャンルの雑誌を提供すること、開架コーナーを新設すること、創刊号コレクションの充実などが現在の雑誌サービスと異なる点でございます。
 なお、詳細については現在検討中でございます。

○大山委員 詳細についてはこれからだということなわけですね。雑誌はやはり調べものには欠かせないわけですし、現在中央図書館には雑誌が一万二千二百二十二タイトルですか、これを四千タイトルにしてしまうということは、レファレンスにも影響が出てくるのではないかということが心配されるわけです。
 多摩図書館は、現在、雑誌の協力貸し出しを行っているわけですけれども、マガジンバンクの構想というのは、現在のように協力貸し出しは行うということでいいんでしょうか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 マガジンバンクにおける協力貸し出しのあり方については、現在図書館においてプロジェクトチームを立ち上げて、このマガジンバンク構想についてさらに検討しているところでございまして、その中で検討してまいります。

○大山委員 プロジェクトチームを図書館の中で立ち上げているということですけれども、そもそも都立図書館に一冊ずつしか購入しないという方針にしたことから、矛盾が出てくるわけですね。
 多摩図書館に雑誌を充実させるということは否定しないわけですけれども、中央図書館のものまで減らしてしまうということは違うと思いますし、陳情にある日比谷図書館、地の利がよいということでは、現在も雑誌室はよく活用されているんだということを聞くわけです。
 図書館でプロジェクトチームを立ち上げて検討ということですけれども、ぜひ関係の区市町村の図書館関係者、利用者団体も含めて一緒に検討をしてほしいと思います。
 レファレンスサービスについてなんですけれども、私も本当にびっくりしましたけれども、知事が十月二十日の定例記者会見で、外国でも日本でも身元がしっかりしていればオートマチックに借りられる、その本がいいか悪いかを司書に相談する読者はほとんどいないと思う、今の時代に人間を配置しなくてもオートマチックに本が借りられればよい、選ぶのはその読者の感性だから、司書が指導することもないし、できたものでもないし、そんな義務はなかったと思う、図書館作業を人を雇ってするような時代ではない、こう発言したんですね。
 この知事の発言というのは、東京都が進めている図書館政策とも大きく違っていて、かつ都立図書館の現状ともかけ離れていると思うんですけれども、都教委としては認識はどうですか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 都教育委員会の方針は、都立図書館改革の具体的方策でお示ししたとおりでございますけれども、司書につきましては、基幹的業務として高度に専門的な業務を行い、その一方で、前回もご答弁申し上げましたけれども、非基幹的業務につきましては、積極的に業務委託を推進していくというふうに考えております。
 この意味におきまして、知事のこの発言と重なる部分があるというふうに考えております。

○大山委員 どうして重なるのがあるのかわかりませんけれども、司書は、基幹的、非基幹的というのは異議がありますけれども、高度専門的な業務なんだということで、やはり非常に重要だ。レファレンスについては、具体的な方策でお示ししたとおりとおっしゃいましたけれども、具体的方策でも、ワンストップサービスというのは、私たちはいろいろ異議はありますけれども、重視しているわけですね。しかも、都立図書館の中心的業務の一つなわけですね。知事が相談する読者はいないとしたレファレンスサービスですけれども、二〇〇五年の数を見せてもらいましたら、レファレンスの回答数というのは十五万件を超えているわけですね。
 司書というのは、情報の水先案内人だといわれていると聞きましたけれども、非常に的確にその役割をあらわしていると思うんですが、例えば図書館友の会全国連絡会世話人の阿曾千代子さんは、利用者の要求を丁寧に聞き、その本意を正確に読み取り、把握する力を持った図書館員がいると、利用者が得られる情報は数倍、数十倍の質と量になって返ってくる、実際、課題を抱えて参考資料を探していた大学生の息子が図書館で相談したところ、たちどころに二十数冊の本を紹介され、おかげで自分自身では気づかなかった多様な視点を得て、重層的に考察した論文が作成できたと感謝していたと述べているわけです。
 陳情は、このレファレンスサービスを、具体的方策でいっているように、ワンストップサービスにするのではなくて、各分野ごとのレファレンス体制を維持してほしいという要望ですね。
 九月二十九日の委員会でも、私、このことを取り上げて、結局ワンストップサービスにするのは、団塊の世代の司書の大量退職を迎え、退職に見合った採用の見通しが持てないから、現在各フロアに司書がいて、そのフロアごとにいるそのフロアの分野に本当に詳しい司書を一階に集めて、ワンストップサービスという耳ざわりのよい言葉で、結局レファレンスに深みがなくなることが危惧されることが明らかになったと思っています。
 都立図書館の司書さんに聞きますと、現在の電話センターのサービスというのは、いわゆるワンストップサービスに近いわけですね、当番でやっていますから、その分野の担当でない人も電話センターで受けるわけですね、パソコンで検索すればそこそこ照会はできます、しかし、やはりそのフロアに行って、そのフロアの担当の司書と相談して見てもらった方が、専門的な司書ですから、もっと違う角度から重層的にできるんです、こういうわけですね。
 例えば、毎日新聞の十一月二十三日の記事にもありましたけれども、記者が、例えば集団就職で各県から東京周辺に何人来たか、パソコンのデータベースで集団就職の時代などと、書名にそのテーマを含む本は簡単に見つかるけれども、労働白書、戦後の労働市場といった関連統計を含む資料にまでたどり着くには、やはり司書の豊かな経験と勘が物をいうんだ、こういうふうにいっているわけですね。
 そのとおりだと思いますけれども、九月の委員会で部長さんが、団塊世代の大量退職に向けて、図書館を支える専門職員の育成が必要、必要な専門職員を確保していきます、こういうふうに答弁していますが、来年度の教育庁としての確保の状況はどうなっていますか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 来年度につきましては、司書の新規採用はございません。

○大山委員 九月二十九日の委員会で出してもらった資料ですけれども、今年度末で六十歳の司書が七人、五十九歳の司書が十六人です。答弁でも、専門職員の育成が必要だというふうにいっているわけですね。育成というのは一朝一夕ではできないというのは当然のことです。答弁した内容はきちんと実践してもらいたいわけですし、今からでも遅くはないということをいっておきます。
 図書購入費は、十一月の文教委員会でいただいた資料によりますと、平成九年度は四億六千万円ありましたけれども、その資料購入費が十六年度は一億七千万まで激減して、今年度は一億九千九百万円です。来年度の図書購入費、要求額ですけれども、もう少しはふやしているんでしょうか。

○三田村生涯学習スポーツ部長 平成十九年度の予算要求額でございますけれども、二億四千五百七十万三千円でございます。

○大山委員 今年度よりは少しはふやしたということなんでしょうけれども、図書館というのは、やはり図書や資料があって、それを最大限活用できる水先案内人の司書がいて、図書館は生きるわけですよね。ですから、その大量退職に向けて育成が必要な職員、司書をきちんと採用することや、資料代をきちんと確保すること、それは基本的な問題だと思いますし、抜本的な拡充を求めておきます。
 最後に質問したいんですけれども、個別の方策の実施については、区市町村立図書館、関係団体、利用者と十分に協議を行ってから実施することというのが陳情の要望ですけれども、そのことについて、さっきの説明の中でも、新たに協議の場を設けることは考えていないというふうに都教委の考え方ということで発言されていましたけれども、これは新たな組織をつくるつもりはありませんよということだけで、図書館長会だとか区市町村だとか関係団体との話し合いは継続していくんですということでいいわけですね。

○三田村生涯学習スポーツ部長 これまでと同様、区市町村の教育長会あるいは東京都公立図書館長連絡会などにおいて意見交換を行っていくなどしてまいります。

○大山委員 今回の具体的な方策については、区市町村立図書館の館長さんたち、それから利用者の団体の皆さん、区市町村含めて、本当にたくさんの批判、それから意見があるわけですね。ですから、市町村立図書館長協議会は要望書も出すし、意見書も出すし、図書館長連絡会でも悲観的な意見も多数出たわけですね。ですから、図書館館長さんたち、利用者団体、区市町村、それからマスコミでも都立図書館のあり方について何度も取り上げられているわけです。
 みんな都立図書館のことを心配しているわけですよね。文化の象徴的なものとして、それから住民が図書館と一緒に成長できるような、そういうことが求められているし、後退させてはならないということで一生懸命意見もいうし、批判もするわけですね。
 ですから、きちんと、東京都が、一方通行ではなくて相互通行になって議論ができるような話し合いをぜひ尽くしてもらいたいということを要望して、終わります。

○たぞえ委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○たぞえ委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一八第八八号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 なお、本日審査いたしました陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時散会

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