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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第七号

平成十七年五月二十六日(木曜日)
第三委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十二名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 一名

 出席説明員
大学管理本部本部長馬場 正明君
管理部長三橋  昇君
参事紺野 秀之君
生活文化局局長山内 隆夫君
総務部長有留 武司君
広報広聴部長高西 新子君
都民生活部長高島 茂樹君
消費生活部長古川 芳久君
私学部長南雲 栄一君
文化振興部長 山本 洋一君
参事内藤 泰樹君
参事三森 生野君
参事杉谷 正則君
参事江津 定年君
参事萩原まき子君
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
理事近藤 精一君
総務部長比留間英人君
人事部長江連 成雄君
福利厚生部長橋本 直紀君
指導部長井出 隆安君
生涯学習スポーツ部長山川信一郎君
参事松田 芳和君
学校経営指導担当部長齊藤 一男君
参事伊藤 一博君
参事沼沢 秀雄君
参事川澄 俊文君
国体準備・事業推進担当部長関口 修一君
参事直原  裕君

本日の会議に付した事件
 大学管理本部関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・公立大学法人首都大学東京定款の変更に対する同意について
・公立大学法人首都大学東京中期目標について
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した公立大学法人首都大学東京が定めた料金の上限の認可の報告及び承認について
 生活文化局関係
請願の審査
(1)一七第四号 「青少年の健全育成に関する基本法」の制定を求める意見書の提出に関する請願
 教育庁関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・債務弁済協定調停事件に関する調停について
請願陳情の審査
(1)一六第一二三号 早急に三十五人以下学級を実現し、ゆとりある教育を目指すことに関する請願
(2)一七第一四号の二 食品安全対策の確立に関する請願
(3)一七第一号 都立学校教職員に対する労働安全衛生法に定める諸規定徹底に関する陳情
(4)一七第二七号 南多摩地区学園養護学校(仮称)設置計画に関する陳情
(5)一七第二九号 都立両国中高一貫教育校(仮称)開校の見直し及び在校生の現校舎での卒業に関する陳情

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 初めに、先般の人事異動に伴い本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課の担当書記の榎本宏昭君です。議案法制課の担当書記の斎木牧子さんです。
 よろしくお願いします。
   〔書記あいさつ〕

○池田委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、大学管理本部並びに教育庁関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、生活文化局関係の請願の審査及び教育庁関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 これより大学管理本部関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い本部長に馬場正明君が就任いたしました。馬場本部長からあいさつ並びに交代があった幹部職員の紹介があります。

○馬場大学管理本部長 大学管理本部長の馬場正明でございます。
 委員長を初め、委員の皆様方には、日ごろより当本部所管の事業につきまして特段のご指導を賜りまして、まことにありがとうございます。おかげさまで、この四月に首都大学東京も開学し、また、大学の運営主体であります公立大学法人が発足をするなど、順調なスタートを切ったところでございます。これもひとえに当委員会を初め、都議会の皆様方のご指導、ご支援のたまものであり、感謝を申し上げます。
 公立大学法人が設立をされましたことに伴いまして、この四月から大学管理本部の組織が縮小しております。引き続き、設立団体として大学改革の一層の進展に向けまして法人の運営を支援してまいります。今後ともひとつよろしくお願いいたします。
 続きまして、四月一日付の異動で幹部職員に職名の変更がございました。紹介させていただきます。
 参事で調整担当の紺野秀之でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○池田委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○池田委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○馬場大学管理本部長 平成十七年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております大学管理本部関係の案件につきまして、ご説明いたします。
 今回提出を予定しております案件は、事件案二件及び専決処分の報告・承認案一件でございます。
 お手元の資料第2号が、提出予定案件の概要でございます。
 初めに、公立大学法人首都大学東京定款の変更に対する同意についてでございます。
 公立大学法人が平成十八年四月に産業技術大学院大学を設置することに伴いまして、地方独立行政法人法に基づきまして、あらかじめ議会の議決をいただくものでございます。
 次に、公立大学法人首都大学東京中期目標についてでございます。
 中期目標は、平成十七年度からの六年間に、法人が達成すべき業務運営に関する目標を東京都が定めるもので、地方独立行政法人法に基づきまして、あらかじめ議会の議決をいただくものでございます。
 次に、専決処分の報告・承認案でございます。
 法人が定めます授業料等の料金の上限の認可につきまして、地方自治法第百七十九条第一項に基づき知事が専決処分を行いましたので、この専決処分につきまして議会のご承認をいただくものでございます。
 以上が、第二回定例会に提出を予定しております大学管理本部関係の案件でございます。
 詳細につきましては、引き続き管理部長からご説明いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○三橋管理部長 引き続きまして、お手元の資料に従いまして、第二回定例会に提出を予定しております事件案及び専決処分の報告・承認案の詳細をご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第2号、平成十七年第二回東京都議会定例会提出予定案件の概要の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 初めに、公立大学法人首都大学東京定款の変更に対する同意についてでございます。
 公立大学法人が平成十八年四月に産業技術大学院大学を設置するに当たりまして、総務大臣及び文部科学大臣に対しまして、定款の変更の認可申請を行う必要がございます。それに際しまして、地方独立行政法人法に基づき、あらかじめ議会の議決をいただくものでございます。
 変更の内容でございますが、第三条の大学の設置に係る規定など、所要の規定を改めるものでございます。
 改正後の定款は、平成十八年四月一日から施行いたします。
 次に、公立大学法人首都大学東京中期目標についてでございます。
 中期目標は、平成十七年度から平成二十二年度までの六年間に法人が達成すべき業務運営に関する目標を東京都から示すものでございます。その主な内容は、首都大学東京に関する目標、法人運営の改善に関する目標などの項目でございます。これに際しまして、地方独立行政法人法に基づき、あらかじめ議会の議決をいただくものでございます。
 なお、中期目標期間の終了時には、中期目標の達成状況につきまして、知事の附属機関でございます東京都公立大学法人評価委員会の評価を受けますとともに、議会にご報告することとなってございます。
 恐れ入りますが、二ページをごらんいただきたいと存じます。専決処分の報告・承認案でございます。
 公立大学法人首都大学東京は、四月一日に設立されましたが、授業料や入学料等の料金を徴収するには、法人があらかじめ料金の上限を定め、知事の認可を受ける必要がございます。法人は、四月一日から授業料等を徴収する必要がありますため、同日付で認可が必要となりますことから、地方自治法第百七十九条第一項に基づきまして、知事の専決処分により認可させていただきました。
 認可いたしました主な料金の上限額と法人が定めました料金は、表のとおりでございます。
 以上で大学管理本部が今定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上をもって大学管理本部関係を終わります。

○池田委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○山内生活文化局長 四月一日付の人事異動で当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介申し上げます。
 参事で都民安全対策担当の内藤泰樹でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○池田委員長 紹介は終わりました。

○池田委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願一七第四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高島都民生活部長 一七第四号、「青少年の健全育成に関する基本法」の制定を求める意見書の提出に関する請願について、ご説明申し上げます。
 説明表の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 請願者は、立川市の関俊二さんでございます。
 請願の要旨は、青少年の健全育成に対する基本理念や方針などを明確にし、有害環境の規制項目に対する一元化及び強化を図り、一貫性のある包括的、体系的な法の整備として、青少年の健全育成に関する基本法の制定を求める意見書を政府に提出することを要請するものでございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 国においては、平成十六年三月、国会に対して、法律案である青少年健全育成基本法を議員立法として提案されましたが、審議未了となり、廃案となっているため、その後も法律の制定に向けて検討を進めていると聞いております。
 東京都では、東京都青少年の健全な育成に関する条例を制定し、青少年の環境の整備や青少年の福祉を阻害するおそれのある行為の防止など、青少年の健全な育成を図るためにさまざまな施策を行っております。
 雑誌、ビデオ等の図書類につきましては、平成十三年三月に条例を一部改正し、さらに平成十六年三月にも一部改正を行い、不健全な図書類の包装の義務化を初め、図書類自動販売機等の規制の強化を図ったところでございます。
 インターネットの有害環境につきましては、平成十七年三月に条例を一部改正し、青少年がインターネットを適正に利用できる環境をつくるため、フィルタリングの開発や利用促進及びインターネットの利用に関する健全な判断能力の育成について、新たに規定を整備したところでございます。
 また、国に対して、昨年六月及び十一月に、必要な措置を講ずるよう関係省庁へ要請したところでございます。
 首都圏の広域的な取り組みといたしまして、四都県共通で条例の強化、共通化に取り組むこととし、条例改正を行い、対応しているところでございます。
 関係業界への自主規制といたしまして、出版販売業界及び放送業界でそれぞれ対応を行っているところでございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山本委員 私は、この件につきましては、青少年健全育成審議委員として長い間携わらせていただいておりますので、今高島部長が申されたことは大体よく理解しているつもりでありますが、この請願に対する紹介議員と私はなっておりますので、一言コメントを申し上げたいと思います。
 健全なる青少年は健全なる家庭から育成されると確信を私はいたしておりますが、家庭の持つ重要性を改めて私はこの場で申し上げたいと思います。健全なる家庭とは、皆様ご承知のように、家族がお互いに思いやりを持ちながら、心豊かな生活を営むことだと思います。例えば、夕方まで泥んこになって遊んでいる子どもたちが、ごはんですよという母の声に促されてうちへ帰ってくる、そこには母の慈愛に満ちたまなざしと一家の団らんが待っている、こんな風景、これは以前は日本にはよくあった風景だろうと思います。そういう日本のよき風習が最近はとみに少なくなってきたように私は思います。
 反対に、手かげんを知らぬ親、しつけと虐待の区別を知らぬ親、自己中心的な未熟な親、果てはパチンコに熱中の余り、車内に子どもを置いてきたことを忘れてさえいる親がふえてまいりました。どうしてこうなったんだろうと、本当に悲しくなりますね、これは。未熟な親、自己中心な親たちのその行為は、その親を育てた親の反面鏡であるともいわれております。
 最近の脳科学者の説によりますと、三歳まで両親の手元に置かれて育てられた人、そして八歳まで十分な親の愛情のもとに育てられた子どもには、健全な判断力が培われているといわれております。
 また、ある著名な鑑定士は、おもしろい言葉なんですが、よい弟子を育てるには本物を見せ続けるべきだというんですね。そうすればにせものにはすぐその弟子は気づくという。大変含蓄のある言葉で、家庭の重要性を示唆するものだと私は思います。
 人間が誕生とともに最初に与えられた社会は家庭であります。その家庭の崩壊は、子どもにとっては悲劇の始まりであると思います。我々は健全なる家庭の堅持とともに、子どもたちを取り巻く悪環境にバリアを設けなければならないと思います。それが青少年の健全育成に関する基本法の制定を求めるゆえんだと私は思います。
 しかるに、つい最近、電車内で教育関係者が、泥酔の余りとはいえ、都民の期待を裏切るような行為をし、諭旨免職をされたということは返す返すも残念であるということを申し上げて、私の意見といたします。

○野上委員 請願一七第四号について、同じく請願の趣旨に関連をして質問をしていきたいと思います。
 携帯電話やパソコンを利用したインターネットの普及は、日常生活においては大変利便性をもたらしておりますけれども、青少年に対する有害サイトの規制措置が十分に講じられていないため、十八歳未満の青少年であっても、簡単に有害情報にアクセスすることが可能です。有害情報といえば、例えば出会い系サイト、あるいは薬物に関すること、暴力にかかわるサイトなど、目を背けたくなるような情報があふれておりますし、また、自殺者ネットのように、ちょうどそういうことに影響を受けやすい子どもたちがそれをあけたときに、その中に巻き込まれてしまうという危険性も持っております。また、出会い系サイトに絡んで犯罪にも巻き込まれるという事件が発生をしております。家庭にあるパソコンから、青少年はネット上の有害情報を何の制約もなく見られるというのが現状であります。
 先日も、あるかわいいキャラクターなので、子どもがクリックをしていくと、とんでもない画面があらわれてびっくりしたという親御さんの訴えもお聞きいたしました。また、検索サイトでキーワードを打ち込むと機械的に検索され、だれでも簡単にこのような有害サイトにアクセスできるわけです。また、携帯電話でも、業者から送られる迷惑メールに画像のリンクが張られていて、アダルトサイトへ誘導されることが多い。このようにネット上の有害情報の発信は野放しです。対応がほとんどとられておりません。インターネットの有害情報への対応は、青少年の健全な育成にとって深刻な問題ととらえております。
 そこで質問いたします。インターネット上の有害情報に対する対応として、東京都はこの三月から、青少年健全育成条例の改正で事業者の自主的な取り組みを促して、インターネットから有害情報の閲覧を防ぐフィルタリング利用の拡大を図るという、全国でも先駆的な取り組みに着手しているということを聞いております。
 私も三月十七日でしたかしら、三月の文教委員会でお聞きしたところ、現在ではフィルタリングの普及率は低いということなんですね。私も毎日、ちょうど選挙シーズンということもあって、いろいろな方にお会いをして、いろいろフィルタリングソフトについて聞いてみるんですが、ほとんどの方がわかっていらっしゃらないということで、ぜひ広く都民の方に周知徹底を図ることが重要と考えております。十月施行に向けて、どのように都民の方に周知して普及を図っていかれるのでしょうか。

○高島都民生活部長 都民に対しまして、フィルタリング利用の拡大を図るため、ラジオの東京都提供番組でインターネットの危険性やフィルタリングについての広報を既に行ったところでございますが、今後とも、テレビの東京都提供番組や都の広報媒体を活用しまして、広く周知を図ってまいりたいと考えております。また、区市町村にもお願いしまして、区市町村の広報媒体による周知についても協力を求めてまいりたい、かように考えております。
 それから、接続事業者や携帯電話会社がフィルタリングサービスの開発と提供を行い、保護者にフィルタリング利用を勧めるよう関係業界の自主的な取り組みを促してまいりたい、かように考えております。

○野上委員 青少年健全育成条例に基づくインターネットの業界への指導、それから保護者や広く都民に対しても周知を図っていただいて、十分効果が得られるように積極的に取り組んでいただければと思っております。
 それから、情報を発信する者は、個人から事業者まで膨大な数の発信者がおって、だれでも設備さえあればインターネットに自由に情報を流すことができます。インターネットの有害情報への対応というのは全国にわたる課題でもあり、国の取り組みも必要と考えられますが、この点についてはいかがでしょうか。

○高島都民生活部長 インターネットは、ご案内のように、自治体の領域を越えました全国ベースの共通の課題であろうと認識しております。主な接続事業者や携帯電話会社は全国ベースで事業を行っておりまして、全国的な取り組みが必要であろうと考えております。国から事業者に対して自主的な取り組みを促すなど、国においても何らかの対応を行うことは青少年の健全育成を図る上で望ましいことと考えております。

○野上委員 インターネットにかかわる事業者の協力を確実に得て、国を挙げて各家庭にフィルタリング利用を普及させる努力を行うべきと考えております。保護者はパソコンについての知識も少ない方も多いし、ましてフィルタリングについても理解が低いということ、そういった現状を変えていかなければいけないのではないかと思います。
 家庭でのインターネットの利用も子ども任せというのが多いようです。先ごろ発表された日本PTA全国協議会の昨年度の調査で、子どもに聞いたところによると、家庭でインターネットを使う際、親が一緒にいると答えたのは、小学校五年生で約二四%、中学校二年生で約七%という。ほとんど自分で、親のいないところで自分で勝手にパソコンをいじっている、それが現状だと思います。保護者は青少年がインターネットをどのように使っているかにもっと関心を持ち、青少年とコミュニケーションを持って、ルールやマナーを教えることが必要であると考えております。この家庭での取り組みを促すことも全国的に取り組むべきであると私は考えております。

○山口委員 私の方からは、青少年健全育成条例の改正のときにも再三申し上げてきまして、やはり子どもの側がきちっと判断できる能力をつけていくことが何よりも重要だと思っております。それから、いわゆる大人の側でいえば、とにかくお金もうけになれば何でもありなんだという、そういったいわゆるモラルの低下ということを、きちんと自分たちも本当に子どもたちの現状を見て、自分たちが今までこうして戦後築いてきた社会のあり方というものを大きく本当にここで考え直していかなければ、ただ規制だけをかけても、私は根本的な問題解決にはならないと思っていますので、こういった基本法の制定などについては慎重に取り組むべきということで、継続審査としていただきたいと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一七第四号は、本日のところは継続審査といたします。
 請願の審査を終わります。
 以上で生活文化局関係を終わります。

○池田委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員に交代がありましたので、教育長から紹介があります。

○横山教育長 さきの人事異動で教育庁幹部職員に交代がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 理事の近藤精一でございます。福利厚生部長の橋本直紀でございます。指導部長の井出隆安でございます。学校経営指導担当部長で学務部長事務取扱の齊藤一男でございます。参事で学校経営支援センター開設準備担当の沼沢秀雄でございます。参事で人事企画担当の川澄俊文でございます。国体準備・事業推進担当部長の関口修一でございます。参事で特命担当の直原裕でございます。
 なお、本日、学務部長の山際成一は病気療養のため欠席をさせていただいております。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○池田委員長 紹介は終わりました。

○池田委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十七年第二回都議会定例会に提出を予定いたしております議案の概要につきまして、ご説明申し上げます。
 本定例会におきましてご審議いただきます教育庁関係の案件は、事件案一件でございます。
 事件案は、債務弁済協定調停事件に関する調停についてでございます。
 これは、都立盲学校校舎改築電気設備工事の解約違約金に係る債務弁済協定調停事件につきまして、東京簡易裁判所の調停勧告に基づき当事者間で事実上の合意に達しましたので、議会の議決をお願いいたすものでございます。
 以上が、平成十七年第二回都議会定例会に提出を予定いたしております教育庁関係の案件でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○比留間総務部長 お手元の資料、平成十七年第二回東京都議会定例会議案(事件)に基づきまして、事件案の説明をさせていただきます。
 一ページをお開き願います。
 今回提案を予定してございます事件案は、債務弁済協定調停事件に関する調停についてでございます。
 二ページをお開き願います。
 本調停の申立人は、小嶋電工株式会社でございます。
 二の、調停の目的の価額は四千四百六十二万五千円でございます。
 三の、事件の概要についてご説明申し上げます。
 概要はこのページから五ページにかけて記載してございますが、本調停の申立人でございます小嶋電工株式会社は、東京都発注の都立文京盲学校の校舎改築電気設備工事について、岡野電気工事株式会社及び株式会社インデンコーと三社で建設共同企業体、いわゆるジョイントベンチャーを結成して、平成十一年三月に都と工事請負契約を締結したところ、岡野電気工事株式会社の経営不振により工事続行が困難となったため、請負契約は解除となり、さらにその後、ほか二社の破産等により、契約解除に伴う違約金全額の支払い義務を負うこととなったものでございます。
 都の請求に対しまして、小嶋電工株式会社は、違約金残債務の全額を支払うことには承服できないが、ジョイントベンチャーへの出資割合である一五%相当額については支払いに応じるとして、債務額の確定及び支払い方法の協定締結を求めて、東京簡易裁判所に調停の申し立てを行ったものでございます。
 これにつきまして、平成十七年四月十二日の第三回調停期日において、東京簡易裁判所から調停条項が提示され、調停を成立させて解決するようにとの勧告がなされたところでございます。
 主な調停条項についてでございますが、七ページの調停条項(案)をごらん願います。
 小嶋電工株式会社は、都に対し、違約金四千四百六十二万五千円のうち、本件ジョイントベンチャーへの出資比率である一五%相当額と、これに対する平成十三年十二月二十六日から調停成立の日まで年六%の遅延損害金の支払い義務を認めるとしてございます。
 八ページをごらんいただきたいと思います。
 支払いにつきましては、平成十七年度から平成二十六年度までの十カ年にわたる分割によって行うとしてございます。
 なお、本件工事は改めて契約した別のジョイントベンチャーにより、当初の工期内の平成十二年十二月十一日に竣工してございまして、都には実質的な損害は生じてございません。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○池田委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一六第一二三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齊藤学校経営指導担当部長 最初に、一六第一二三号、早急に三十五人以下学級を実現し、ゆとりある教育を目指すことに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、都立高校のいまを考える全都連絡会代表、國松芳美さん外四百八十九人から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、すべての子どもたちに行き届いた教育を進めるため、次のことを実現していただきたいとして、まず、すべての子どもたちに基礎的な学力が身につくよう、ゆとりある教育を目指し、少人数学級を都独自で実現することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、小中学校の児童生徒が社会性を養うための教育効果の観点から、生活集団としての学級には一定規模が必要であると考えており、学級編制基準は、国の標準も踏まえて引き続き四十人学級とすることが望ましいと考えております。
 一方、学校教育における基礎、基本の定着は重要な課題でございます。このため、都教育委員会では、きめ細かな指導を行うために、教科等の特性に応じ、習熟度別学習集団など、学級とは異なる多様な学習集団が編成できるよう、少人数指導の充実に努め、教育の向上を図っているところでございます。したがいまして、学級編制基準を見直し、少人数学級を編制することにつきましては、考えていないところでございます。
 次に、早急に三十五人、定時制二十人以下学級とすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、公立高等学校の一学級の生徒数につきましては、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律によりまして、定時制課程は昭和四十二年度から、全日制課程は平成五年度から四十人を標準としているところでございます。
 東京都におきましては、定時制課程につきまして、昭和四十八年度から東京都単独で三十人学級にするとともに、全日制課程の職業学科につきましては、平成十二年度から都立高校改革推進計画に基づきまして、ホームルーム定員の三十五人化を計画的に導入しているところであります。定時制課程や職業学科における少人数学級編制の措置は、生徒の実態や指導内容等に考慮して導入したものでございまして、このような状況から、すべての学校を全日制課程三十五人に、また、定時制課程を二十人定員にすることは考えておりません。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山本委員 今、この請願にありました、まず、少人数学級を導入すべきである、こういう主張がありますが、これに対して都の教育委員会はどんなことを--今ちょっといいましたけれども、もっと基本的に砕いて説明してください。

○齊藤学校経営指導担当部長 学校における学級は、生活集団としての機能と学習集団としての機能をあわせ持つものであると考えております。社会性を培う生活集団としての教育効果を考えた場合、教師と児童生徒の関係だけではなく、児童生徒が相互に触れ合い、多様な人間関係を通して成長するという観点から、学級規模には一定の規模が必要であると考えております。
 一方、学習集団としては、教科等の特性に応じた多様な集団を編成できるよう、習熟の程度等に応じまして少人数指導の充実を図っているところでございます。
 都教育委員会といたしましては、学級編制基準につきましては標準法に基づきまして、基礎学力などの向上に配慮し、きめ細やかな指導を行っていくため、少人数指導の充実に努めているところでございます。

○山本委員 近藤さんも元気が最後は出てきたけれども、ちょっと元気ないんじゃないの、答え方。もうちょっと元気を出してしっかり答えてください。(「近藤さんじゃない」と呼ぶ者あり)いや、近藤さん、前は元気よくお答えいただいたから、かわったから、新しいから、ちょっと大変でしょうけれども。
 今回の請願に関連すると思うんですが、文部科学省は小学校の一、二年生については三十五人学級とする方針を固めたという報道があった。この点については事実関係をどうなっているか、ひとつ教えてください。

○齊藤学校経営指導担当部長 今の国の動きでございますけれども、文部科学省初等中等局に確認いたしました。この確認した中身でございますけれども、文部科学省、小学校一、二年について三十五人学級とする方針を固めた、この新聞報道があったことに対しまして、承知はしているけれども、文部科学省としてこうした方針を決定した事実はないという返事が参ってございます。
 それから次に、平成十八年度以降の学級編制及び教職員定数についてでございますけれども、現在、中央教育審議会義務教育特別部会等におきまして、義務教育のあり方全般について幅広く検討されていることから、まずはその中でご審議いただくこととしておりまして、それを踏まえまして文部科学省として今後対応してまいりたい、そういうご返事でございました。
 教育委員会といたしましては、学級編制を含めた義務教育制度全般に関する中央教育審議会の審議、これなど国の動向について今後とも十分に注視してまいりたいというふうに考えております。

○山本委員 文部科学省の考え方、現在の考え方はよく理解できました。しかし、いろいろな報道、あるいはこの都議選を目指しているのかどうかわかりませんが、いろいろな報道があって、中山文部科学大臣が三十人学級の導入をもう決定した、そうしたかのようなことがいわれていますが、この点についてはもう一回どうぞ確認をしたい。

○齊藤学校経営指導担当部長 文部科学省から、先ほど述べましたとおり、文部科学省としての考え方、これと文部科学大臣の考え方に変わることはないというふうに聞いております。
 なお、中央教育審議会におきましても、生活集団としての機能を保つためにはある程度の大きさも必要という意見が出ているところでありまして、五月十二日の参議院文教委員会における質疑におきましても、中山文部科学大臣が、中教審の特別部会における議論について、少人数学級にすると、例えば学力向上とか子どもに落ちつきができるとか、そういった効果もあるとの指摘がありましたけれども、一方で、ある程度のグループがないと、集団行動とかあるいは集団的な心理、生活のさまざまなことについて学ぶ機会が少なくなるのではないかと、こういう議論も出ております、これからも部内で検討してまいりたいというふうに答弁されているところでございます。
 さらに、最新のものでは、昨日、五月二十五日でございますけれども、文部科学大臣と中学校の校長との会合におきましても、中山大臣は、少人数学級及び少人数の指導も含めまして、現在、有識者の意見を幅広く聞いているところであり、結論は出ていない、そういう旨の発言をされているところでございます。

○山本委員 ここに、今あなたがおっしゃった五月十二日の参議院の、これは文教科学委員会というんだね、文教委員会といわないんだね、文教科学委員会の議事録があります。そのとおりに書いてありますね。文部科学大臣としても、中教審におけるさまざまな意見を踏まえ、目下検討を進めているという段階であって、何らかの決定がなされた事実はないという現状であるということがよくわかりました。よくわかりました。
 我が党でも、きのう、総会で大騒ぎになりました。ある党が、三十人学級に決めたとか、あるいは三十五人学級だったかな、そういう宣伝をしているのに、東京都教育委員会は我々に何もいわないでどういうことなんだと、大変な議論百出いたしましたけれども、ただいまの答弁でよくわかりました。
 さて、国においてこのようなさまざまな検討が行われているが、私は先ほど述べられた東京都の方針は全く間違っていないと思います。学力の向上が保護者や学校関係者の重大な関心を集める中で、習熟度別の少人数指導については着実に成果を上げてきていると私は思います。保護者の期待にこたえるためにも、国の検討結果はどうあれ、東京都としては今後とも習熟度別の少人数指導の充実を図ってほしいと思いますが、横山さん、教育長の考えをお聞きいたします。

○横山教育長 義務教育における学級編制基準をどう考えるかについては、都の教育委員会の中で相当な議論を行っております。もともとの議論の出発が、実は平成十二年の文部科学省の調査研究協力者会議の中で、学級というものをどう考えるのかという考え方が示されました。その中で、学級というのは、一つは学習をする集団としての機能を持つ、もう一つは生活集団としての機能を持つ。その会議では、今後は学級の持つ機能として、生活集団としての機能を重視する方向でいこうということなんです。
 先ほど担当部長が申し上げましたように、これまで少人数学級の中で教師と児童生徒という議論が非常にされますが、私どもは、それも大事ですが、生徒児童同士の関係、その中で人格形成を図っていく、いろいろ学んでいく、こういうものは非常に重要であるという認識を持っておりまして、そういう点から考えますと、生活集団としての学級には一定の規模が必要でしょうし、現在、義務教育標準法で定める四十人を一学級の学級編制基準の定員とする、これは都教育委員会としてはとるべき態度である、道であろう、こういうことでございますので、その考えは今後とも変わらないということです。

○山本委員 少人数学級に対する、教育長が、はたから何といわれてもぶれない。非常によろしいと私は思います。方針がよくわかりました。
 そもそも教育の充実ということを議論する場合、学級の規模よりも重要で、かつ本質的な課題があると思うんです。それは私は教員の質だろうと思います。少人数学級をめぐる最近の報道などをよく見てみますと、こうした肝心な点が見過ごされているのではないだろうかというふうな気がしてなりません。例えば少人数学級を導入していないにもかかわらず、東京都においては、小中学校における不登校児童数はここ数年どんどんこのとおり減っているのであります。ここ数年減っています。さまざまな要因が考えられますが、現場の先生方、教員の努力によるところが大である、このように思います。
 このように教員の資質の持つ意義は重要であります。東京都教育委員会では、これまでも教員の資質の向上に向けて人事や研修などさまざまな取り組みを進めてきたことは十分承知いたしておりますが、まだまだ取り組むべき課題は多いと思います。義務教育のあり方についてさまざまな議論が行われている今こそ、都教育委員会としてはぶれないで、その基礎となる教員の資質向上のためにしっかりと取り組んでいただきたいということを要望しまして、終わります。

○木村委員 まことに重要な問答が行われたと、お話を伺っておりました。今回の請願は都立高校のいまを考える会から出されたもので、高校においても三十五人、少人数学級にしてもらいたいという、これまでの論議をさらに要望としては広げた立場の要望でありまして、私はこの請願に込められた要望については賛成をするものであります。
 東京都が広範な世論、都民の要求、果ては小学校校長会などの要望も含めた、少人数学級にしてもらいたいということについて、かたくなにこれを拒み続けるという姿勢については、これはもう既に全国の道府県が少人数学級に何らかの形で踏み出している、そういう努力から検証されたさまざまな効果について、故意に背を向ける、目をつぶるという姿勢ではないかということを私はこの三月の委員会でも申し上げました。
 三月の委員会から今日までそれほど時間はたっておりませんが、既にお話がありましたように、いよいよ政府、文科省が少人数学級に踏み出そうという動きを本格化しているということだと思います。問い合わせたら、まだ決めたわけじゃないといったというんですけれども、それは当たり前の話で、今答弁にありましたように、中山大臣も有識者の意見を聞いて検討を進めているというところが非常に大事なことであって、だれが何をいおうと今までの考えは変えないというのとは、これは明らかに違うわけですね。新聞の報道によれば、二〇〇六年度予算の概算要求に初年度分として百数十億円を計上するとともに、来年の通常国会に義務教育標準法改正案を提出するという方向で今準備を進めていて、文科省はこの方針を教育条件の充実を目的とする第八次教職員定数改善計画と位置づけて、中央教育審議会の義務教育特別部会に提示をして、そしてこの部会も既に開かれているというのが今日の現実だと思います。
 横山教育長に最初からお尋ねしますけれども、私は、今までも既に全国の道府県が少人数学級にさまざまな形で踏み出している。三十人学級のところもあれば、いわば三十八人学級とか三十五人学級、さまざまですけれども、四十人学級から少人数学級に踏み出す。そしてその努力の中での検証として、学習集団としても生活集団としても、両方とも効果があるということがほぼ例外なく検証され、報告されているということについて、いつまでもかたくなに背を向け続けるというのは、それは個人の信念としてはそれでいいかもしれないけれども、教育行政に責任を負う者としては、教育に対するかかわり方というのはさまざまあってしかるべきなんだから、文部大臣も改めて有識者の意見を聞きながら検討したいといっているんだから、そういう事態になっても、まだ今のような請願の説明と、横山さんの答弁というのはいかがなものかというふうに思うんです。それはいかがでしょうか。

○横山教育長 私どもは決してかたくなではなくて、子どもを主体に教育を考えた非常に柔軟な立場をとっております。
 今木村委員がおっしゃった文部科学省の姿勢ですが、全く誤解をされています。というのは、現在、その有識者というのは中央教育審議会のことをおっしゃっているわけですが、私自身が義務教育特別部会に所属しておりまして、毎回出席をしております。実は、昨年の義務教育費国庫負担の問題で、地方団体へ一般財源化の問題で、政府・与党合意の中で、今後、この問題についてはことし秋までに中央教育審議会の結論を得て物を決めていく、こういう方針が出され、それを受けて、中央教育審議会の中に特別教育部会というものが設置をされました。ここで本来ならば、流れからすれば費用負担の問題、つまり義務教育費国庫負担の問題を議論すればよろしいんでしょうが、この中で実は、義務教育にいろいろな課題がございます。義務教育のすべてについて検討しようという仕切りがなされました。したがって、義務教育の目的から、目標から、ここから議論が今始まっております。その中の一つに、教職員の配置等、つまり学級編制基準についても、当然これは検討課題の一つとして項目が提示をされ、鳥居さんというのが会長でございますが、会長の試案ということで、特別部会で検討するものが提示をされ、それをもとに現在議論が進められている。したがって、全く白紙でございます。特に学級編制にかかわります特別部会での結論は--結論といいますか、今の方向は、この問題は当然国の予算編成に絡む問題でございますので、学級編制基準については文部科学省の中に調査研究協力者会議を設置をし、そこで検討してもらおうという仕切りが行われておりまして、その調査研究協力者会議が今月の二十日、やっと第一回目の会合が開かれ、これから検討が始まる。今木村委員がおっしゃったように、既に例えば法律を出すとか第八次改善計画を出すとか、そういうことは全くございません。それは誤解でございます。
 それから、例えば少人数学級に対するいろいろな評価でございますが、ただいま木村委員がおっしゃったのはかなり一面的ではないかなと。少人数指導に対する評価というものは非常に強いものがございまして、やはり少人数学級が、例えば木村委員がおっしゃる三十人というのはよく議論でされますが、十五人と十六人の学級というものができ上がるわけです。その辺は先般の中央教育審議会の議論の中でも、上限、例えば今四十ですが、いろいろ学級編制基準を考える場合でも、四十というのは二十、二十一ができるわけですね。この辺の下限についてもやはり検討すべきだ、仕組みをつくるべきだ、こういう議論も出ておりまして、必ずしも今おっしゃったように、趨勢として少人数学級を是とする、こういう方向に必ずしも行っているとは考えておりません。

○木村委員 横山教育長が柔軟であるというのは、にわかには信じがたいというのが世間一般の評価であります。私もそう思います。
 私は先ほどは新聞記事を引用しまして、こういう動きが伝えられているというふうにいいましたけれども、同時に、そちらの答弁で、文部科学省は決定したわけではないが、大臣が今さまざまな有識者等の意見を聞いて、検討に入っているという答弁があったから、そういう姿勢こそ大事じゃないか、東京都との違いじゃないかというふうにいったんです。私のいいたいことの中心点は見事に外されて反論をされているというふうにいわざるを得ません。
 そこで、横山さんも中央教育審議会のその部会の委員であるというふうにいわれました。その部会は、中央教育審議会の義務教育特別部会というのは十日に開かれていますよね。そして確かに三位一体改革からの費用負担の問題など、教育の内容の論戦とは別の費用負担の政治の話などももちろん動きの中には入っていることがある、これは当然のことだと思います。しかし、同時に、この特別部会では少人数学級の導入に賛成の意見が相次ぎ、文科省が専門家会議をつくって細部を検討することが決まったというのも既に報道されていて、「相次ぐ賛成の意見」という見出しがついています。紹介しておきます。
 そして、その部会に提出をされた資料というのを私も拝見しました。まことに興味深い資料です。「学級編制及び教職員定数について」というその部会の資料でありますが、その中に「少人数指導の展開と少人数学級の広がり」というのがありまして、これは文科省がつくった学校からの調査に基づく資料だと思います。回収率が非常に高い資料だというふうに聞いておりますが、少人数指導の評価というのが総括されていまして、その評価の総括項目は、学習について、生活について、指導方法について、それぞれ少人数指導はとてもいいと思うというような数字がいろいろ並んでいます。興味があるのは「その他」という項目で「学級編制人数を引き下げた方が効果的である」という項目がありまして、少人数指導をした学校からの回答として、学級編制人数を引き下げた方が効果的である、とてもそう思うというのが四三・四%、そう思うというのが三八・四%、余りそうは思わないというのが一七%で、全くそうは思わないというのが一%でした。つまり少人数指導をやってきた学校の総括の中に、学級編制人数を引き下げた方が効果的だという、とてもそう思うとそう思うが全体の八一・八%です。これは小学校の場合。中学の場合は、少人数指導をやってきた学校の結論として、「学級編制人数を引き下げた方が効果的である」というのが、とてもそう思うが四八・八%、そう思うが三七・二%、合わせて八六%、九割近いです。
 一方、少人数学級を既に行っている学校からの回答。少人数学級の授業の総括もいろいろされています。そして学習とか生活とか指導方法とか、それぞれの項目で総括されていまして、やはりこれもよかった、よかったというのが多いんですが、やはり「その他」の項目に「少人数指導・ティームティーチングの方が効果的である」という項目がありまして、こちらの方は、とてもそう思うが一四・七%、そう思うが一五・九%、そうは思わないが五四・二%、全く思わないが一五・二%。少人数学級をやってきた学校の回答として、少人数指導の方がいいと思うというのは、とても思うとそう思うを合わせて三〇%。中学では四二%でした。
 つまりこの資料によりますと、少人数指導を否定しているわけじゃないんです。それぞれ学習面でも効果があった、生活面でもよかったという項目が多数を占めておりますけれども、それでなおかつ、人数を引き下げた方がもっと効果的だというのが、少人数指導をやっている学校の回答のうち、小学校で八一%、中学で八六%なんです。
 ところが、少人数学級をやっている学校の評価は、それぞれよかった、よかったはいろいろありますが、それじゃ少人数指導の方にしますかといったら、そっちの方は三割。これは文科省の資料です。木村委員は一面的だとか極端だとかいわれるといけませんから、あなたが所属しておられる中教審の部会に配られた資料、文科省がつくった資料についていったわけですね。
 ですから、このように少人数授業がいいのか、少人数学級がいいのかというのは、それぞれいろいろな条件の中でさまざまな意見があることは、これは教育のことですから、あり得ることです。ゼロ対一〇〇ということはないと思います。思いますが、今の子どもたちをめぐる全国のさまざまな条件の中で、全国の教育に携わる人々や教育行政に携わる人々が大きく踏み出そうとしている方向というのは明白なんじゃないでしょうか。つまり少人数学級をあくまでも、国がどうやろうが、都は都だということでかたくなにやっていくというのは本当にいかがなものかという思いがいたしますけれども、教育長、いかがでしょう。

○横山教育長 今の冒頭、資料をるる説明して、要するにそれは私どもが今やっている少人数指導を是とするという資料ですよね、今先生がおっしゃったのは。そういうふうに私には聞こえたんですが、そうですよね。私どもは少人数指導をやっているわけです。
 ことほどさように、例えば文部科学省の調査といっても、だれを一体対象に調査をしたのか、あるいはどういう聞き方をしておられるのか。例えば学級の機能というものが、学習集団あるいは生活集団という機能があって、そういう視点から物をお聞きになっているのか。私はやはり最近の、むろん基礎、基本の学問を定着させるのは結構ですが、一番今子どもたちの行動を見て問題にかなりなっているのが倫理性のなさである、規範意識の問題であろうと思う。そういうものは生活集団としての学級の機能の中で培われる部分が非常に多いというような気がしております。したがって、必ずしも--私は非常に物を柔軟に考えているつもりでございまして、そういった学級の持つ、要するに子どもたちに対する影響の機能、こういう面から物を考えた場合には、必ずしも現在の、るる今指摘されたようないろいろな統計調査、そういうものを単にうのみにして教育論を語るのはどうかというように疑問を持っております。

○木村委員 それは随分失礼な答弁ですよ。だれを対象にして調査したかというのは、横山さんの方が知っているはずですよ。だって、あなたが所属している部会の資料のことを私は今いっているんです。
 それで少人数指導を評価しているんです。少人数指導を評価している学校が、改めて、しかし、学級編制人数を引き下げた方が効果的ですかと聞かれて、あっ、そっちの方が効果的です、そういう回答が八割あった。このことをどう考えますか。つまりだれがどういおうと、この道しかないんだというのと違うでしょう。少人数指導をやって、それもよかったといっている人も含めてこういう評価があるんですよ。だから、そういう意味で私は、国の動きもこう具体的になりつつあって、現実に部会の検討も行われて、こういう資料も我々も目にすることができるようになって、三月議会では、私たち議員団が全国の道府県の教育委員会にお願いして、資料を自分でとったけれども、国がもうやっている。そういう資料の中でこういう結果が出たということも踏まえて、これまでのかたくなな姿勢を再検討するという時期に来ているんじゃないかということを私はいったんですよ。
 何回聞いたって同じような話だから、そういう意味で、国はどうあろうが、東京都は東京都だみたいな話でやっていくというのは、絶対私は都民が審判を下す以外にないというふうに思います。
 この請願については採択するように私は申し上げて、終わります。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、請願一六第一二三号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、請願一七第一四号の二を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齊藤学校経営指導担当部長 一七第一四号の二、食品安全対策の確立に関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、清瀬市、東京都患者同盟会長、小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、食品安全対策の確立に関して次のことを実現していただきたい、公立学校の給食に有機食品等が使用されるよう一層の普及啓発を図ることということでございます。
 これに関する現在の状況でございますけれども、学校給食の食材につきましては、各設置者や学校長が品質、安全性、栄養価、経済性、その地域の状況などを総合的に勘案して選定しているところでございます。都教育委員会は区市町村教育委員会や都立学校に対して、有機農産物等への理解が深まるよう、国や都の関係各局からの情報を順次提供しております。今後とも、区市町村教育委員会や都立学校の学校給食関係者及び学校栄養職員等の研修会などの機会を活用いたしまして、有機農産物等の使用について理解と協力を求めてまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一七第一四号の二は趣旨採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一七第一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○橋本福利厚生部長 一七第一号、都立学校教職員に対する労働安全衛生法に定める諸規定徹底に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、東村山市、森田信也さん外五百十五名から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、教職員の健康管理の観点から、労働安全衛生法を遵守することを都立学校長に徹底していただきたいということでございます。
 これに対する現在の状況ですが、労働安全衛生法及び同法施行令等においては、事業者に対し、快適な職場環境を実現し、労働者の安全と健康を確保するため、常時五十人以上の労働者を使用する事業場に安全管理者、衛生管理者及び産業医等を選任し、安全衛生委員会を設置の上、毎月一回以上開催するよう努めるとともに、健康診断を実施することを求めております。
 このような法制度の中で、都教育委員会では、常時三十人以上の教職員が勤務している都立学校に、産業医等を選任し安全衛生委員会を設置しており、都立学校での安全衛生管理体制は法基準を上回り整備されています。
 また、健康診断については、教職員の授業担任等職務状況を考慮して、健診車が都立学校を一日または二日訪問し、自校や近隣の他校で受診する巡回健診の方法をとっています。さらに、平成十六年度からは、巡回健診だけでなく、夏季休業期間において、教職員が検診機関へ行き受診することができる方式を導入するなど、受診機会の拡充を図っております。
 これらの成果により、十六年度の受診率は、呼吸器系健診で七三%、成人病健診で七五・七%と、十五年度対比でそれぞれ四・四、五・一ポイント上昇いたしました。
 都教育委員会では、従来から校長会等を通して、校長に対し、安全衛生委員会の確実な開催や教職員の健康診断の受診促進を指導してきたところでございます。
 以上で本陳情の説明とさせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○臼井委員 それでは、一七の第一号について伺います。
 この陳情者の理由書きによりますと、教職員の状況については非常に深刻な事態と表現しておられます。死亡者も出ておりますし、また、入院者、通院者及びメンタル不調者に至っては驚くほどふえているということを述べておりますが、都教育委員会ではどのようにこれを認識しておられるのか、お伺いしたいと思います。

○橋本福利厚生部長 都立学校教職員の死亡退職者数や、心と体の相談事業等の実績などを見ますと、一部で増加傾向にあると思いますが、極端にふえている状況ではないと認識しております。
 具体的な数字で申し上げますと、都立学校の死亡退職者の数の状況ですが、平成十三年度が十八名、十四年度が十四名、十五年度が二十一名、十六年度が十三名となっております。
 また、精神疾患について全体の数字がないため、例として三楽病院の精神神経科における教職員新規外来者数の対前年伸び率を見ますと、平成十三年で八%、十四年が五%、十五年が三%、十六年が一四%でございます。
 さらに、公立学校共済組合で実施しております心と体の相談事業のうち、心の相談件数の対前年度伸び率でございますが、平成十三年度が一二%、十四年が九%、十五年が一三%、十六年が一四%となっており、ここ数年一〇%を超える伸びを示しております。
 都教育委員会では、公立学校共済組合とも連携して、事前の早期発見を目指したストレスチェックの導入など、その時々で適切な対応を図っているところでございます。

○臼井委員 先ほど、我が党の山本議員さんから話が出ましたように、教育は教育をする先生の質によるというようなことがいわれました。ですから、先生の健康管理ということは非常に重要なことだと認識しなければなりません。そこで、ただいま説明がありましたように、教育委員会としては、校長会を通して健診を受けるように、あるいは健診車なども巡回させていろいろ努力をされているということであります。
 この陳情の陳情者がいうには、労働安全衛生法について述べて、六十六条について述べておられます。この法令について確認をしたいのでございますが、陳情者のいうとおり、校長は教職員全員--これは全員ですね、全員に漏れなく健康診断を受診させなければならない、その責務があるのかどうか、これが一つ。
 また、衛生委員会は毎月一回開催しなければならないということは先ほど説明がありましたが、このことについては、一回必ずやらなければならないのか、確認したいと思います。

○橋本福利厚生部長 労働安全衛生法上、校長は健康診断を実施しなければならないとされております。また、教職員全員に受診させる義務までの法の明記はございません。
 なお、同法で教職員に受診の義務を課しているところからも、健康管理については本人の自覚が基本だと考えております。したがって、教職員の協力を求めることが第一に大切なことと考えております。
 また、衛生委員会についてでございますが、同法ではその設置について規定されているのみであります。開催については、労働安全衛生規則において、なるべく毎月一回以上開催するよう求めているところでございます。
 都教育委員会としては、先ほども申し上げましたが、校長会を通して定期的な開催を促しているところと申し上げておきます。

○臼井委員 わかりました。この陳情者と教育委員会当局とは多少認識の違いがあるなということを今感じました。
 先ほど申し上げましたように、教員の健康管理にぜひ努めていただきたいと思いますが、この健康の問題というのは、ただいま話がありましたように、本人の自覚を基本とするということで、強制的に健診をするということはなかなか難しい話だろうと思いますし、健診の機会を与えることが教育委員会としては大切だということを申し上げて、私の質問を終わります。

○木村委員 では、私からもお尋ねします。
 ただいまのご答弁で、最近の教職員の心と体の、心の相談件数の前年の伸びとか、そういう数字が出ました。三楽病院の数字も前年よりも何%かずつ伸びている、相談件数は一割以上伸びているという数字が出ました。これは近年、たった四年間の傾向ですけれども、この数字に対する認識といいますか、これは非常に深刻だというふうに受けとめておられるのかどうなのか、そのことをまず聞きたいと思います。

○橋本福利厚生部長 心と体の相談件数の伸びでございますが、今申し上げました数字にはご家族の分も一緒に入っている統計でございますので、若干多目に出ているかと思います。ただ、私どももこの事業を進めることにしたのは、健康診断だけではなくて、健康診断には心のチェックというのが入っておりませんので、そのあたりについてフォローしていこうということで始めている事業でございます。
 確かにふえつつはございますが、極端にふえているという状況には考えておりません。

○木村委員 この数字は近年四年だけですけれども、もっと長いスパンで見るとどうなんでしょうか。つまりふえ続けているけれども、極端にふえたわけじゃないという認識だというと、それはさして深刻じゃないよという意味合いにもとれるんですけれども、私も昨年十月にやはり教員の労働条件のことについてお尋ねしまして、そのときに三楽病院の精神神経科部長の中島先生の本を引いてお尋ねしたことがありました。中島先生の場合は、三楽病院にかかる先生の数が昭和五十年代から急激に伸びているという叙述があって、そして近年でいうと平成十年ぐらいからふえ始めて、平成十三年度ぐらいからまたふえ始めているという分析をされています。そうすると、一体何が原因なんだろうとか、そういう因果関係まで突き進んで解明しないと説明がつかないんですが、そういう意味で、長いスパンで見た傾向というのはつかんでいるのかどうか。
 それから、ふえ続けているけれども極端ではないというのは、さほど深刻だというまでの話はないというふうにいっていいのかどうか、その点のご認識を聞きたいと思います。

○橋本福利厚生部長 長期のスパンによる数字は残念ながら今持ち合わせておりません。ただ、この五年間を見てみますと、五年平均で、ただいま申し上げましたところを平均しますと、一六・二%という数字になります。十六年度は一四%ほどですので、平均は下回っているというふうに考えております。
 また、この心の相談件数が伸びていることについてでございますが、少なくとも早期発見、そして早期の治療につなげなければいけないという認識は私ども持っておりまして、十六年度からストレスチェックのための問診票を六万部ほど刷りまして、何十項目にも及ぶ、自分でチェックしていただく。それを封書にして三楽病院の先生に送っていただいて、その中で専門家から見て問題のある案件については、直接本人のところに連絡をとる。そして早期発見、早期治療につなげるというようなことはやっていこうということで、始めております。さらにこういうものを充実していきたいと思っております。

○木村委員 どうもいま一つよく、どの程度の認識なのかというのがわからないんですけれども、伸びているということは確かなようです。十六年度だけ見ると伸び方がちょっと鈍った、そういうことだけで判断していいのかな。
 私は、この陳情を出された方が、これはPTAの役員の方だと伺いましたけれども、自分の関係する学校でたまたま死亡した先生が相次いだということと、最近目にする先生方のそういう健康状態というのは非常に深刻に感じるというふうにいって出されたわけですね。ですから、今、先生方の次第にメンタルな相談の人がふえ続けているということについての背景、原因、これは何なのかというのは究明する必要があるということが一つと、その重要な原因は私は教員の長時間労働、過密労働にあるんじゃないかというふうに思いますけれども、その点はいかがでしょうか。

○江連人事部長 教員の労働というご質問でございますが、教員の勤務時間の適正な割り振りにつきましては、服務監督権者であります学校長等が、学校の実態を踏まえまして適正に管理しているところでございます。教員の超過勤務については、いわゆる超勤四項目によりまして、臨時または緊急にやむを得ない必要があるときに限られておりまして、これ以外の超過勤務は想定されていないということでございます。
 教員の勤務というご質問でございますが、教員の勤務そのものが教員の自発性、そして自主性に基づく勤務に期待する面が多うございますので、そうした勤務の実態把握というのは困難というふうに考えております。
 都教育委員会としましては、これまでも夏季における休暇の利用促進、あるいはノー超勤ウイークの実施等について、都立学校に対して通知をしておりまして、また、職員それから職場の意識改革を図るために、職員の仕事と子育ての両立を支援していくために、本年三月に策定をいたしました東京都職員次世代育成支援プランにおきましても、休暇の取得促進、それから超過勤務の縮減を勧めているということでございまして、教職員の健康の維持増進について指導に努めているところでございます。

○木村委員 今ありましたように、教員の勤務時間というのは実態把握は困難だというお話がありました。超過勤務についてはいわゆる限定四項目といいますか、宿泊行事だとか非常災害のときだけ命ずることができるので、あとはどんなに働いても、それは教師としての自主的、自覚的な仕事だというふうにされているということがあるんですよね。
 一方では、文部科学省の国立教育政策研究所が中心になって調べた平成十三年度、二〇〇一年三月に行った調査というのがあって、これは教員は平日平均十一時間働いているということで、学校で仕事をしている時間が平均で九時間四十二分、自宅へ戻ってからも、採点とか授業準備で一時間十七分、勤務時間合計十一時間というふうに出た。この調査は国立教育政策研究所が出した調査なんですけれども、こういう実態があるけれども、肝心の勤務時間を責任を持って把握している側は、超勤はないという認識になっている。そこからいろいろな教員の健康破壊の進行だとか、そういうものをつかむ手だても--つまりどこの分野も責任を持たないというかな、非常にあいまいな形で事態が進んでいって、そして徐々に徐々に心の病の相談の件数などもふえているという事態がつくり出されているんじゃないだろうか。これは非常にまずいんじゃないか。法令上は限定四項目の正式の超勤しかないことになっているけれども、やはり勤務実態の実態をまずつかむということが都教委の責任ではないだろうかというふうに思いますけれども、そういうことはお感じになりませんでしょうか。

○江連人事部長 先ほど答弁申しましたとおり、学校での勤務の割り振りにつきましては、学校長が適切にやるということになっておりまして、全体の勤務時間等について把握することは難しいというふうに考えております。

○木村委員 実態を把握するという気はないということを今いわれたんですかね。今のような答弁の中で、実際の勤務時間というのは把握できないんだといいながら、実際には、例えば週案の作成だとか研修計画、キャリアプランづくりだとか、人事考課の自主申告書をつくれだとか、次から次へと新しい文書をつくれという仕事だけはどんどんおりてきますよね。盲・ろう・養護学校では、子どもたち一人一人の個別指導計画、個別支援計画、事細かな計画書類の作成が次々とおりてくる。これを含む勤務実態はだれもつかまないということになっているわけですね。
 盲・ろう・養護学校はことしから下校時間が三時半から三時四十分に十分延びたんだそうです。しかし、盲・ろう・養護学校は子どもがいる時間というのは、休息とか休憩とかというのは実態上はない。つきっきりだから、職員室に戻ってお茶一杯飲むこともできないということですよね。三時四十分に子どもたちが下校して、それから消毒して、お掃除して、それから初めて休憩四十五分。だから、三時四十分から掃除などを全部して、それから四十五分の休憩をとると、もうこれで四時半ぐらいになっちゃう。それから職員会議。三十分で終わればいいけれども、三十分以上かかる。定時には帰れない。教材研究などはうちへ持って帰ってやる。結局、それが毎日毎日続くということになっているわけですね。それでもだれも適正な管理、実態としては何時間働いたことになるのか、何時間休憩とったことになるのかつかめない。これで私、教員の健康が破壊されていくという傾向が生まれるのは当然だというふうに思うんですよね。ですから、今必要なのは実態に即して労働時間を把握するということ、このことが求められているんじゃないだろうかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○江連人事部長 教員の勤務の実態につきましては、先ほど申し上げましたが、学校長が適正な勤務の割り振りをしている。もちろん学校長ですから、都立学校の場合には都立学校長が割り振りをし、市区町村学校の場合には市区町村が割り振りをして、その上でそれぞれの教育委員会が小中学校、都立高校におきます勤務の全体の管理が適正に行われるようにということで今後指導に努めてまいりたいというふうに考えます。

○木村委員 これはかみ合わないこと、おびただしいですね。この陳情者がいっている、労働安全衛生法を徹底的に、諸規定を徹底するようにという、そういうことも非常に大事だと私思います。そもそも労働基準法の第百六条は法令等の周知義務、労働安全衛生法の百一条は法令等の周知というものをわざわざ決めています。
 近年、これらの法律に基づくさまざまな通知や命令というものが政府から出ていますね、長時間労働、過労死裁判などもありまして。例えば平成十二年八月には、事業場における労働者の心の健康づくりのための指針というのが出ましたね。平成十三年四月には、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準というのが出ました。それから、平成十四年の二月には、過重労働による健康障害防止の総合対策についてという通知が出ました。これらの通知ですね、労働安全衛生法に基づくさまざまなそのときそのときの通知、これは果たして学校現場、学校職場に法令として見やすいところに掲示されたり、手にとって見ることができたり、そういうふうに周知徹底されるような、そういうようなことがなされているんでしょうか、いかがでしょうか。

○江連人事部長 先ほどの、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準についての総務省の通知等につきましては、逐一学校の方に周知をしております。

○木村委員 先生方がパンフレットを受け取って読むとか、そういうことになっているかどうかということ、そういうふうに活用されているんだろうかどうだろうかということなんですよ。学校の方に送っていますというだけじゃなくてね。
 例えば心の健康づくり指針というのは、メンタルヘルスケアの具体的な進め方として、労働時間の長さということを非常に問題にしている通知なんですよね。それで、労働者の心の健康というのは、職場環境のみならず、労働時間、それの改善を図る必要がある。それから、個々の労働者への配慮として、管理監督者は個々の労働者に過度な労働時間、過重な疲労、心理的な負荷、責任等が生じないようにする、労働者の能力、適性及び職場内容に合わせた配慮を行うというようなことが政府のそういう通知として出されているわけなんです。
 それから、そういう通知、指針を受けて、労働時間の適正管理指針というのはこういうふうにいっていますよ。一般の労働者はもちろん、労働時間の規制が外されている管理監督者やみなし労働時間が適用されている労働者であっても、この義務を履行する観点から、労働時間の把握をすることが必要なんだというふうに書いてあるんですよ。学校の先生なんかそうでしょう。
 それから、過重労働による健康障害防止の総合対策というのはついこの間出たんですけれども、それは事業者が講ずべき措置として、時間外労働の削減、月四十五時間以下にする、年次有給休暇の取得の促進云々かんぬんと、こういうふうに書いているんですね。文科省の研究所によれば月六十時間でしょう、調査結果がね。みんなかかわりがあるんです。
 それがここの二、三年、厚生労働省も次から次へとそういう指針や命令を出している。それが実際に、それでは学校でだれもが、ああ、このとおりだということで安全衛生委員会を開いてどうするかという相談がされているかというと、これは実態としては全くかけ離れているのが現状じゃないんでしょうかというふうに思いますが、この点はいかがでしょう。

○江連人事部長 教員の職場での労働の実態ということでございますが、先生ご存じのように、教員につきましては三六協定外でございますので、学校等の事務職員等につきましては三六協定が結ばれておりまして、その結ばれたことについては、教員にも周知を図っているということでございまして、ちなみに学校での三六については、一カ月三十時間、そして年間三百六十時間という限度がございますので、それらについては教員にも周知をしているところでございます。

○木村委員 事務の人の協定というのは、結局、超勤手当がつくから予算の範囲ということなんですよね。それが及んでいるというけれども、超勤手当が教員につくわけじゃないということですから、事務の人との協定が及んでいるというふうにいいますけれども、実体は何もないというふうにいわざるを得ないんじゃないんでしょうか。だからこそ、政府の指針も、一般の労働者はもちろんだけれども、労働時間の規制が外されている管理監督者やみなし労働時間が適用されている労働者にとっても労働時間は大事ですよというふうにわざわざ通達を出しているということなんです。今、そういうことを実際に生かすというか、そういう行政を進めるかどうかなんです。だから、三六協定外だから勤務実態の把握は困難です、やっているかもしれないけれども、それは先生方の自主的、自覚的な仕事ですと。しかし、実際はやらざるを得ないことがどんどんどんどんおりてきて、さあ、週案を書けとかなんとかと仕事がふえてくるということになっている。一体それはだれが責任を持っているのかというふうにいいたいと思います。(「単なる労働者じゃないんだから、その分、手当もあるんだから、その辺のことを考えていった方がいいよ」と呼ぶ者あり)そんなことないよ。
 それではもっと具体的なことを聞きますけれども、安全衛生委員会が快適な職場環境をつくるということも重要な眼目だと思いますが、学校には休養室を男女別につくるということが義務づけられていると思いますが、実際に都立学校には休養室というのは確保されているんでしょうか。

○齊藤学校経営指導担当部長 教職員の休養室につきましては、改築や大規模改修に合わせまして、高等学校施設整備標準に基づきまして、休憩室を含む教職員更衣室として設置しております。

○木村委員 労働安全衛生法では、休憩室と休養室は違うんです。休憩室は義務づけられています。休養室はそうではありません。ですから、実際には、しかし、休養室というのはほとんどないでしょう。保健室として届けられているところが多い。実際は子どもがいる間は休養室にはとてもならないというふうに思いますが、そういうように、やはり月一回はやる必要がある。それをきちっとやってくれということですけれども、中身の問題ですね。本当に先生方の、教職員の生活と健康というものを維持するためにやらなきゃならないことがいっぱい山積みされているというのが、今日の東京都の教育現場の実情じゃないかというふうに思います。
 しかし、私、「地方公共団体公立学校職員の安全衛生管理ハンドブック」というのを読んできたんです。これを読んで思ったんですけれども、一月一度ちゃんと委員会をやるということになれば、衛生委員会の担当者、これが大変ですよね。衛生管理者、このハンドブックにも全国のそういう衛生管理者の悩みが書いてあります。課題ですね。衛生管理者として職務と責任の増大により担当者の負担増が招来している。衛生管理者として幅広い業務に対応できる職員を育成していく必要がある。本来業務が繁忙で、衛生管理者としての活動が制約される。だから、結局、本来業務を抱えたまま衛生管理者になって、毎月毎月、そしてどうやるかということをやるわけですから、これはそういう人に対しての特別な手だてといいますかね、負担が重くならないようにしなきゃいけない。講師を措置するとか、そういうことがなければ、本当にこの陳情でいっているような、できれば一カ月に一回ちゃんとやれというのを校長さんにいっただけじゃ、それは前へ進まないと思うんですよ。そういうことが必要ではないかというふうに思います。
 私はハンドブックを読んで驚いたことがありまして、安全衛生法によって健康保持増進計画というものをつくる必要があるということが強調されています。昭和六十三年の指針から出たんですね。しかし、教育委員会として健康保持増進計画というものを策定している委員会というのは全体の一一%だというふうに、非常に低く出ています。東京都教育委員会としては、この健康保持増進計画というのは策定しているんでしょうか。

○橋本福利厚生部長 各校にございます安全衛生委員会の検討事項でございますが、その中に、年間の安全衛生計画あるいは校内の安全点検、職員の健康管理、執務状況、こういったことが検討事項になっておりまして、この安全衛生計画そのものをすべて集約するという形では私どもは扱っておりません。

○木村委員 終わります。
 この陳情については、今ざっといろいろな問題点をご指摘申し上げましたけれども、この陳情者が込められました思い、陳情者が目にしている範囲での学校の先生方の健康状態に対する心配から、安全衛生法に基づく諸規定を徹底するようにしていただきたいということについては、法解釈で若干陳情者と行政側に食い違いがあるという話がありましたけれども、それを乗り越えて、本当に今こそ、こうした委員会に定められている諸規定を徹底して、深めていく必要がある重要な問題だということを私は強調して、この陳情はぜひ採択していただくようにお願いをしたいと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一七第一号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一七第二七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○伊藤参事 一七第二七号、南多摩地区学園養護学校(仮称)設置計画に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、都立南大沢学園養護学校特別支援教育推進計画対策委員会委員、平川博之さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、南多摩地区学園養護学校(仮称)を、南大沢学園養護学校に設置する計画は見直していただきたいでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、東京都教育委員会は、平成十六年十一月二十五日に東京都特別支援教育推進計画を決定し、公表いたしましたが、本計画の第一次実施計画では、知的障害が軽い生徒を対象として、将来の職業的自立に向けた専門的な教育を行うことを目的とした養護学校高等部を三校設置することとしてございます。
 そのうちの一校が、南多摩地区学園養護学校(仮称)でございますが、南大沢学園養護学校を活用することになった理由といたしましては、南大沢学園養護学校には、現在、職業学科が設置されてございまして、これまで培った知的障害が軽い生徒を対象とした職業教育の実績を南多摩地区学園養護学校(仮称)に生かすことができますこと、及び現在は肢体不自由単独校である多摩養護学校に知的障害教育部門を併置し、現在の学校施設を有効に活用いたしまして、知的障害のある児童生徒を受け入れますことで、過密状態にある南大沢学園養護学校の普通教室不足対策という緊急性の高い課題に早期に対応することが可能となりますことから、地元関係機関との協議も経た上で、南大沢学園養護学校に設置することとしたものでございます。
 なお、東京都教育委員会が行いました計画発表までの間の保護者への説明につきましては、平成十六年十一月十日に、PTA役員に対しまして、南多摩地区学園養護学校(仮称)の設置場所には、南野高校跡地を活用する案と南大沢学園養護学校を活用する案の二つの案があり、南大沢学園養護学校が南多摩地区学園養護学校(仮称)として知的障害が軽い生徒を対象とした高等部になる場合、多摩養護学校に設置される知的障害教育部門に順次移転してもらう場合があることについて、説明を行ってございます。
 また、十一月二十四日には、全校保護者を対象といたしまして、南大沢学園養護学校を南多摩地区学園養護学校(仮称)の予定地とする方向で検討を進めていること、小学部、中学部の児童生徒と南多摩地区学園養護学校(仮称)に進学しない高等部生徒は、多摩養護学校に設置される知的障害教育部門に順次移転してもらうことにつきましても、質疑も含め説明を行ってございます。
 また、計画決定後におきましても、平成十七年一月二十六日、三月三十日、四月二十一日に、保護者の意見を踏まえました多摩養護学校への移転の方法等について説明してまいりました。
 今後も、学校の要請に応じまして、保護者への適時適切な情報の提供に努めますとともに、両校の将来像を具体的に検討する基本計画検討委員会におきまして保護者の声を反映するなど、計画の推進に当たりまして保護者や地域の理解を得ながら進めてまいります。
 したがいまして、南多摩地区学園養護学校(仮称)を南大沢学園養護学校に設置する計画につきましては、見直す考えはございません。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○野上委員 一七第二七号、南多摩地区学園養護学校(仮称)設置計画に関する陳情について、質疑いたします。
 南大沢学園の保護者の方々の間には、知的障害が軽い生徒を対象とした南多摩地区学園養護学校の設置については、当初、廃校になる多摩市の南野高校を活用して設置するということになっていましたけれども、多摩市や多摩市議会の根回しに東京都教育委員会が失敗し、強い反対に遭ったため、やむなく南大沢学園に設置し、そのあおりを食って、南大沢学園の中重度の知的障害の子どもたちが多摩養護学校に移転をさせられることになったという、そういう強い不信感があると聞いております。
 そこで伺いますが、まずこのことは事実なのか。事実でない場合、なぜ廃校となる南野高校を活用せずに南大沢学園に設置することになったのか、その理由と経緯を説明していただければと思います。

○伊藤参事 南野高校を活用する案が、多摩市や多摩市議会の反対により断念したという事実はございません。南大沢学園養護学校を活用する案と南野高校を活用する案の二つの案がございました。
 南多摩地区学園養護学校の設置に当たりまして、南大沢学園養護学校を活用することとした理由につきましては、南大沢学園養護学校の児童生徒の増加によりまして、普通教室不足の解消が急務となってございます。多摩養護学校の校舎を活用することで、知肢併置化を図り、平成十九年度からの南大沢学園養護学校の児童生徒の段階的な移転が可能となるわけでございます。平成十九年度からの段階移転によりまして、普通教室の不足を早期に改善する策としたものでございます。

○野上委員 それでは伺いますけれども、今ご説明になった南大沢学園に設置することになった理由と経過については、東京都教育委員会は南大沢学園の保護者に説明をしたのでしょうか。説明をしたのであれば、いつ説明会を開いたのか、伺います。

○伊藤参事 南大沢学園養護学校の児童生徒の保護者に対する説明といたしましては、平成十六年十一月十日に、PTA役員に対しまして、現在、関係市と協議中ではございますが、南野高校を活用する案と南大沢学園養護学校を活用する案があること、南大沢学園養護学校を活用する案となった場合には、平成十九年度から多摩養護学校への移転を段階的に開始し、平成二十二年度までに移転することを説明いたしました。
 平成十六年十一月二十四日には、南大沢学園養護学校の全保護者を対象に、南多摩地区学園養護学校の設置に当たり、南大沢学園養護学校を活用する案となったことを説明いたしました。その際にも、平成十九年度から段階的に移転し、平成二十二年度には職業学科を除きすべての学年が移転することを説明したところでございます。

○野上委員 ただいま、東京都教育委員会は南大沢学園の保護者に説明をしてきたと述べられましたが、計画発表後、東京都教育委員会から十分な説明がなかったことから、このような計画見直しの声が上がっているんだと思います。南大沢学園の保護者には丁寧に説明をしてきたのでしょうか、見解を伺います。

○伊藤参事 計画策定後、南大沢学園養護学校の保護者に対しまして、南多摩地区学園養護学校の必要性や多摩養護学校を知肢併置とする際の施設等の状況、知肢併置校になる多摩養護学校のメリットなどにつきまして、一月二十六日、三月三十日、四月七日、四月二十一日、五月十七日と順次説明をしてきたところでございます。

○野上委員 東京都の計画においては、南大沢学園の中重度の知的障害の子どもたちが多摩養護学校に移転させられることになっています。しかしながら、この陳情にもありますように、南大沢学園の養護学校はもともと、知肢併設校であった多摩養護学校から分離してつくられた学校です。分離をしたのは、それが適切であると東京都教育委員会が判断したからだと思います。それが今回、再び多摩養護学校を知肢併設校にするというのは余りにも首尾一貫がなく、南大沢学園の保護者から、軽度の知的障害を持つ子どもたちの学校をつくるために、中重度の知的障害を持つ子どもたちがあおりを食ったといわれても仕方がないと思っております。
 そこで、多摩養護学校を中重度の知的障害を持つ子どもたちの受け皿として活用する理由についてお伺いいたします。

○伊藤参事 多摩養護学校に知的障害教育部門を併置することによりまして、自立活動の指導など、それぞれの専門性を相互に活用することが可能となりまして、障害が重複する児童生徒に対する教育内容、方法の充実を図ることができることなどが理由でございます。

○野上委員 南大沢学園養護学校の保護者は、都の特別支援教育にも、知的障害が軽い生徒を対象とした南多摩地区学園養護学校の設置についても反対しているのではない。計画が突然発表され、しかも東京都教育委員会の一方的都合により、中重度の知的障害を持つ子どもたちが多摩養護学校に移転させられることに不安と憤りを持っているわけであります。そこで、南大沢学園養護学校に入学し、最後までこの学校で学べると信じていた生徒が卒業するまでは、南大沢学園にいられるように、東京都教育委員会は配慮を行ってあげるべきであります。
 今後も、保護者の意見に対し、十分に耳を傾け、その真意を見きわめて、移転に関する対応についても柔軟に検討し、保護者の理解を図っていただきたいと切に願うものであります。

○池田委員長 この際、議事の都合により、十五分間休憩いたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時十九分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○木村委員 私も、南多摩地区学園養護学校を南大沢学園養護学校に設置する計画は見直していただきたいという陳情について、お尋ねをしたいと思います。
 この陳情者の陳情理由のところを読んでみますと、地区学園学校の設置場所を抜本的に見直したのに、一切説明がなかったじゃないか、十一月二十四日、保護者に対してただ伝えただけじゃないかということで、怒り心頭に発しているというように印象を受けました。それで先ほどのやりとりを注意深く聞いていたんですが、丁寧に説明しておりますということですが、よく聞いてみると、やはり陳情者のいうように、本当に、全く説明しないということなんじゃないだろうか、陳情者が怒るのは無理ないなというふうに思います。
 結局、説明したのは、平成十六年十一月十日、PTA役員に、南多摩地区学園養護学校の設置場所は、南野高校跡地を活用する案と南大沢学園養護学校を活用する案と二つありますよ、そういうお知らせの説明があっただけ。その次は十一月二十四日、わずかこれは二週間後ですよね。そのときは全員に説明したというけれども、そのときは計画が決まっちゃったやつを、南大沢学園の方につくることにしましたという説明をしたということなんですから、その後何回も、何日、何日、何日と説明をやりましたというけれども、要するに、決まった後に、こう決まりましたから了解してくださいという説明を何回かしたというだけの話ですよね。ですから、これは陳情者が怒るのは当たり前で、私は当然だと思うんですよ。やはり、話し合いを丁寧にするというんだったら、計画をもとに戻して、最初から了解してもらうように話し合いをしなければ無理なんじゃないでしょうか。まずその点から伺います。

○伊藤参事 八王子市、町田市など南多摩地区の知的障害養護学校に在籍する児童生徒の増加は著しく、特に南大沢学園養護学校の教室不足の解消は急務となってございます。そのため、多摩養護学校に知的障害教育部門の校舎を増築し、知肢併置校とし、児童生徒を受け入れることで、過密状態にある南大沢学園養護学校の普通教室確保対策という緊急性の高い課題に早期に対応していく必要がございます。
 また、知的障害が軽い生徒を対象とした高等部単独の養護学校でございます南多摩地区学園養護学校は、現在、職業学科が設置されている南大沢学園養護学校に設置し、これまで培った実績を生かして職業教育を充実していこうというものでございますが、同時に、南多摩地区の高等部生徒の増加に対応するという面も有してございまして、計画どおりの実施が不可欠であると考えているところでございます。
 今後とも、保護者への説明を十分に行い、理解を求めていくとともに、南大沢学園養護学校から多摩養護学校に移転する児童生徒への対応について、教育の継続や発展など、今後具体的に検討してまいります。

○木村委員 要するに、何も答えたことになっていませんよ、今の答弁では。南大沢学園が、児童がふえて教室不足が深刻だということと、だから南大沢学園のところに軽度の障害の新しい地区学園をつくるんだということは、全く別の話ですよね。教室不足を解消するんだったら、現にある南大沢学園の増改築と、それでも間に合わないというんだったら、多摩養護の方の増築も含めて手当てをすればいいんであって、それとは別に、特別支援教育推進計画で出された、新しい、軽度の障害を持つ知的障害の子どもたちの学校をどこにつくるかというのは、一方で南野高校跡地という候補地があったわけですから、そっちにやればいい話で、無理やり二つを結びつけるということ自体が話を混乱させるもとになっているというふうに思うのです。
 もともと南大沢学園を選んで入った子どもたちや親たちが、何で途中に多摩養護に行かなければならないのか。これは本当にその人たちにとってみれば深刻な話ですよ。だから、今、南大沢学園にいる産業技術科の子どもたち、障害が比較的軽い子たちが新たにできる学校へ移れば、それで事は解決するのに、何でそのほか大多数の中重度の子が追ん出されていかなければならないのかというのは、それは二つの案がありますという説明が役員にあって、次にもう決まりましたといわれて、はあ、そうですかというわけには、これはいくわけがないと私は思います。
 こんな抜本的な話を一方的に決めておいて押しつけるというんじゃなくて、話し合うというんだったら、白紙に一たん戻してほしいという陳情者の気持ち、当然の気持ちだと。まずこの気持ちに立って話し合いをすべきじゃないでしょうか。もう一度お答えください。

○伊藤参事 今後とも、保護者への説明を十分に行いまして、理解を求めていくとともに、南大沢学園から多摩養護学校に移転する児童生徒への対応につきまして、教育の継続や発展など、今後具体的に検討してまいりたいと考えているところでございます。

○池田委員長 ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕

○池田委員長 それじゃ、再開してください。

○木村委員 今、委員長にいわれちゃったけれども、僕はやっぱり、せっかく南大沢に入ったのに、途中から、こういう計画になったから出ていってくださいというだけで、これは本当に親御さんも子どもたちもひっくり返るような衝撃を受けていると思うのです。今後とも教育の継続のためによく話し合っていきたいなんていいますけれども、なぜ何回も話し合ってもこういう陳情になってしまうのかというと、それじゃ、多摩養護に移ったらよくなるのかと。教育の内容が継続されるとか、発展するとかというんじゃなくて、みんなわかるわけですよ。もともと九年前には多摩養護から分かれて南大沢へ行った、そういう学校の関係ですから、もとへ戻ったら、どんな学校があって、どの程度の土地があって、どういう建物ができて、そこへ何人ぐらい入るのかというのは、みんなわかっているから、教育条件はむしろ悪くなるということを思っているんじゃないでしょうか。それを、よく話し合って進めていくということだけでこの話を進めるというのは、いかがなものでしょうか。
 容量のことを聞きますけれども、今、南大沢の子どもたちが三百人いますね。新たな地区学園養護学校に移るのは、産業技術科の四十八名か五十名ですよ。三百のうちの四十八か五十ぐらいでしょう。だから、二百五十ぐらい。この二百五十ぐらいの子どもたちのうち、私、いろいろ聞いてみますと、比較的障害が軽い子が、やはり新しい地区学園養護の方に移れるんじゃないかというふうにいわれているそうですけれども、仮にそういう子が二割いたとして、三十人。やっぱり、三百いる子どもたちのうちの二百五十から三百近い子が、南大沢学園、今の学校から出されて多摩養護の方へ行くわけですよね。それだけの子が多摩養護に、新しく建物は建てるそうですけれども、入れるんですか。

○伊藤参事 南大沢学園の通学区域を有する知的障害養護学校とした児童生徒二百十八人のうち、高等部が百四人でございます。高等部の約六割の生徒が南多摩地区学園養護学校の対象となると見込まれてございますので、移転対象人員は二百十八人よりも減少することが見込めるなどの変動の要素がございます。
 いずれにいたしましても、多摩養護学校の増改築等によりまして、必要な教室は確保してまいりたいと考えております。

○木村委員 高等部の何割が残れるかとか、そういうのはこれからだそうですけれども、それでも二百を超える子どもたちがもとへ戻っていくということになる。いずれにしても、そういう人たちが入れるだけの建物を建てるというふうに今おっしゃいましたけれども、地元のいろいろな説明では、新たに知的障害部門の小学部、中学部、高等部合わせて百五十人程度というような説明がされた場合もあると聞いています。
 みんな入れるということですか。そういうことは確約されて大丈夫なんでしょうか。

○伊藤参事 増改築等によりまして必要な教室等の設備を確保してまいりますので、対象と考えております児童生徒の対応はできると考えてございます。

○木村委員 多摩養護の通学区域は一部、八王子養護へ、そして町田養護へということも含まれていて、そっちに移らなきゃならないんじゃないか、そういう心配をしている人も現にいるわけです。しかし、八王子も町田も現実は教室不足です。結局、今ある多摩養護は、肢体不自由の学校としてある。そのあいているスペースのところに、知的障害の普通教室をつくり、作業所をつくり、プールをつくり、していくわけですね。
 今あるグラウンドは、今の多摩養護の特別教室や体育館に西側は面していますが、グラウンドの東側に新しい教室、普通教室、二百人以上入る教室、それから作業所、そしてプールをつくるわけです。グラウンドは、全部建物に囲まれるグラウンドになる。そういうような計画になっていますよね。そして、多摩養護は再び昔のように知肢併置の学校、肢体不自由と知的養護の学校があって、両方でグラウンドを使い、両方でプールを使い、体育館を使うという学校になるわけです。それは言葉で聞いているだけでも、なかなか大変だろうなというふうに思いますよ。そんなことだったら、何で最初の計画のとおり南野高校の跡地に新しい学校を建ててくれないのか、何でそんなものを決めてから説明するんだという怒りになるのは当然だというふうに思うのです。
 南野高校の跡地は断念したわけじゃないんだ、南大沢の方の学校に建てるということを選択したんだという説明がさっきありましたけれども、もしそうであるならば、つまり、都教委の主体的な判断でそういうふうにしたんだったら、もう一度白紙に戻して話し合いをするというのは、できる話じゃないんでしょうか。南野高校の跡地の方へ新しい学校をつくると、当初計画どおり。どうでしょうか。

○伊藤参事 南野高校跡地を活用する案につきましては、地元関係機関との協議を進めてまいりましたけれども、調整に時間を要する状況でございました。しかし、先ほどもお答えをいたしましたとおり、この地域の生徒、保護者のニーズや、教室不足の解消を考えた場合、南多摩地区学園養護学校の開校をおくらせることはできないわけでございます。一刻も早期の開校が可能な策といたしまして、南大沢学園養護学校を活用することといたしたところでございます。
 南大沢学園養護学校の保護者に対しましても、今後とも理解を得るべく十分説明をしてまいります。

○木村委員 時間がかかるから、こっちの方が手っ取り早くというようなことであったら、もっと本当に、この事柄の深刻な性格からいえば、努力してほしいというふうに思います。南多摩地区学園は非常に要望されるのが強くて、南野高校跡地に建てるにはちょっと関係機関との時間がかかり過ぎるからこっちにしたというのは、私は、障害児教育、特に特別支援教育推進計画というのはできたばっかりですから、あの計画をやっていけば、これからさまざまな苦労があるのは当然なんですよね。さっさとあきらめてという思いが、今の話でも伝わってきちゃいますよ。ですから、それはもう一度チャレンジしてもらいたいというふうに思います。
 第一、多摩養護の方も知肢併置型養護学校になるわけで、今度新しく南大沢から来る中重度の養護の子を受け入れるというのは大変なことだと思うんですね。多摩養護の方のPTAにはそういう話はちゃんと伝わっていて、話し合いもしているんでしょうか。

○伊藤参事 多摩養護学校の保護者に対しましても、説明会を行いまして、計画の内容等につきまして説明を行っているところでございます。

○木村委員 多摩養護の親御さんたちにとっても、いろんな不安だとか、そういうものは当然あるというふうに思うのです。先生方と南大沢や多摩養護の親御さんたちと話し合っている中で出た親御さんたちの心配事、施設に関する具体的なことだけちょっといいますと、グラウンドの面積はどのぐらいになるか。日当たりはどうなるんだろう。雪が降ったらしばらく解けなくて使えなくなるんじゃないか。今までどおりにソフトボールや野球ができるんだろうか。体育館は一つで、知肢共用になる。現在、南大沢の学園でも目いっぱい体育館を使っているので、今よりも条件は悪くなるんじゃないか。二十二年度から知肢併置校になると、プールの入水時間がそれぞれ今の半分ぐらいになっちゃうんじゃないか。運動場の東側に普通教室を建てるというけれども、何教室建てるのか。運動場の東側はそれほど広い敷地じゃない。移転した学級数に見合う教室はできないと思うけれども、初めから過密で、パーティションを仕切った教室になるんじゃないだろうか。スクールバスは何台になるんだろうか。駐車場は恐らく七台ぐらいしか入らない。そうすると、知的の中学部は自主通学になるかもしれない。車いす乗車は時間がかかるので通学時間が延びる可能性がある。また、バスの中も安全面で不安がある。まあまあまあ、こういうことがずっと出ています。
 だから、本当に親御さんたちの不安は具体的だし、初めは南野高校の方に新しい学校ができるというふうに思って、聞かされていたわけですよね。それが、二つの案ができますよというのを一回だけ役員が聞いただけで、その後は、計画が決定されちゃって話し合いに入ったというのでは、本当に都民の理解と納得の上で計画を立てる、計画を進めるということには私はならないというふうに思います。
 そういう意味で、この陳情はぜひ採択されて、もう一度振り出しに戻って努力をされるように教育委員会側にも強く要望して、私の意見といたします。

○山口委員 私の方から意見を少し述べさせていただきます。
 東京都の方は十分に説明をしたということですけれども、いわゆる話し合いという状況ではなかったのではないか。そういうことが、結局、こういった陳情が上がってきた結果だと思っています。
 障害のある親御さんや子どもにとっては、こういった移転ということはとても大きな問題で、子どもの負担、それから親の負担が大きくなることは当然予測されるわけです。学習環境の変化ということでも、やはり学校の場というものは子どもたちが主役なわけで、一刻も早く解消しなければならない事情はたくさんあるとは思いますけれども、きちんとプロセスを大事にして、今、実際そこで、学校で学んでいる子どもあるいは親御さんたちの意見を十分に聞くという姿勢をぜひとって、これは十分に、もう少し慎重に事を運んでいただきたいということを要望しておきます。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一七第二七号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、陳情一七第二九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○伊藤参事 一七第二九号、都立両国中高一貫教育校(仮称)開校の見直し及び在校生の現校舎での卒業に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、両国高校定時制を守る会世話人代表、北村守さん外三百六十三人から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、次のことを実現していただきたいとして、1、都立両国中高一貫教育校(仮称)の開校は、当初、東京都教育委員会が策定した、中高一貫教育校は併置する定時制課程が閉課程になってから開校する原則に即し、平成二十一年度に開校することとし、定時制の在校生が卒業するまで現校舎での勉学を保障すること。または、中高一貫教育校には定時制を併置しない原則に固執することなく、定時制併置を認め、定時制の在校生が卒業するまで現校舎での勉学を保障することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、全都に十校整備する中高一貫六年制学校の設置に際しましては、定時制課程を併置しないこととしてございます。このため、墨田地区中高一貫六年制学校(仮称)が開校する平成十八年度、都立両国高校定時制課程の二、三、四年生は、台東地区昼夜間定時制高校(仮称)が開校する台東商業高校の校舎に学習場所を変更することとしてございます。
 台東商業高校の校舎への学習場所変更につきましては、平成十五年度入学生から、この通学先変更について入学前に十分な周知及び説明を行い、移転について了解の上、入学していただいてございます。また、入学後につきましても継続して説明を行ってございます。
 次に、陳情趣旨の2、募集停止以降も、定時制の在校生が卒業するまで、教職員定数、教員異動に配慮して、生徒の事情を最もよく知っている現在の教師のもとでの授業及び学校生活を保障することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、移転後の学習環境については、教職員定数、教員異動を含め、学習指導等の継続性が確保されるよう、今後、調整を図ってまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山本委員 きょうは、私が教育委員会に対して質問、お話を申し上げる最後の機会になろうかと思います。
 私は、都議会議員として長い間、平成二年から、教育問題について一貫していろいろなことをご提案申し上げたり、ご指導いただいてまいりました。この間、私は、教育庁への教育行政に対する数々の提言をさせていただいて、それを一つ一つ丁寧に受けとめていただいて、その実現方に努力していただいたこと、これをまずもって感謝を申し上げたいと存じます。
 そこで、きょうは、私は、都議会議員としての一つの区切りとして、これまでの取り組みを総括しながら、今後の教育行政に対して、私からも、大変僣越でありますが、提言を含めて幾つか質問をさせていただきます。
 まず、国旗・国歌の指導についてでありますが、平成十六年の第一回定例会で、私は、学校教員の内心の自由と国旗・国歌の指導にかかわる職務の関係について質問させていただきました。横山教育長からは、教育公務員としての教員が国旗・国歌の指導においての職責を果たすよう命じることは、教員の思想、良心の自由を侵すことにならないという明快な答弁をされたことを覚えております。
 今後も、将来の日本を託す子どもたちに日本を愛する心を育てるためにも、国旗・国歌について正しい認識を持たせるよう、都教委としての指導をしていただきたいということを、まずもってお願いをさせていただきます。
 次に、平成十一年の第二回定例会の一般質問では、当時、まだ国会でのPFI法案の成立前でありましたが、私は、都においても利用施設でのPFI法の積極的な導入をされてはいかがとご提言を申し上げました。その後、区部におけるユース・プラザの運営には、皆様ご承知のようにPFI法が導入され、都民利用施設としての第一号の事業となったわけであります。先日はまた、多摩地区のユース・プラザの開設を皆様とともに見学したわけであります。
 このPFI法の導入は、その後の指定管理者制度の導入へとつながり、新たな教育施設の運営のあり方に一石を投じた施策であったと思っております。今後も、全国に先駆けて、新たな教育行政をリードしていただきたく、都教委のご活躍を期待いたしております。
 次に、これまた主幹制度についてでありますが、平成十三年十二月の文教委員会で、主幹制度導入において、私は、教育改革には必ず反対が伴うが、次代を担う子どもたちの健やかな成長のためには、反対の声にひるむことなく教育改革に邁進していただきたいという趣旨の発言をさせていただきました。このたびは、都立高校において、ほぼ全校に主幹が配置されたと伺っております。実施に向けての、教育長初め皆さんの不退転の決意と地道な取り組み、そのご努力を高く評価するものであります。
 私は当選以来、教育庁に対して、公教育に対する提案をいたしてまいりました。そして都教委は、ここ数年間でさまざまな公教育の改革に取り組み、新しい流れができ、特に都立高校改革には目をみはるものがあると思っております。
 平成十五年二月の文教委員会での質問ですが、私はここで、学校群制度の導入は、平等主義を求める余り、都立高校を軒並み没落させたと、教育庁のOBですが、ある人の名前をいいながら、引用しながら、都立高校の復権への道は厳しいという新聞報道をここに掲げまして、その当時の新聞記事を引用して質問をいたしました。
 しかしながら、先日のこの新聞なんかを見ますと、(実物を示す)はや名門の復活、都立高校の復権という、こういう記事が載るようになりました。今日、都立高校復権への取り組みも着実に効果を上げつつあるということは、これまた事実であります。
 そしてまた今日、中高一貫教育校を設置するという新しい都立高校の扉が開かれようとしております。今までは、既存の都立高校を対象に、生徒の個性に合った都立高校への改編でありましたが、この中高一貫教育校への挑戦は、あえて挑戦という言葉を使わせていただきますが、都民の大きな期待を担い、しかも、予定されている十校はそれぞれの地域におけるナンバースクール、伝統ある進学校であります。失敗は許されません。今までの伝統を引き継ぎ、十校がますます地域住民の誇りとなる学校にしていく使命と責任が都教委にあると思いますよ。
 私の地元にあります両国高校も、旧六学区にありまして、我々下町の誇りであり、多くの人材を世に送り出してきた学校であります。この両国高校を母体として、墨田地区中高一貫六年制学校が来年十八年度には開校いたします。そこで、この中高一貫教育校には、地域の人みんなが期待をして見ております。
 そこでまず、都立中高一貫教育校十校の基本方針と墨田地区中高一貫六年制学校の特徴についてお伺いをいたします。

○伊藤参事 都立中高一貫教育校は、六年間を通した一貫教育の中で教養教育を継続的に行うことによりまして、使命感、倫理観、社会貢献の心や日本人としてのアイデンティティーを身につけ、国際社会を初めとしたさまざまな場面、分野で、リーダーとして人々の信頼を得られるような人間を育成していくことをねらいとしているわけでございます。
 また、設置に当たりましては、地域バランスを考慮して、平成二十二年度までに十校を設置してまいります。
 次に、墨田地区中高一貫六年制学校の特徴といたしましては、すべての知的活動の基盤でございます国語力と英語によるコミュニケーション能力の育成を図るとともに、総合的な学習の時間を志学と位置づけ、人間としてのあり方、生き方を学び、将来、職業を通して社会に貢献する志や使命感を育成してまいります。

○山本委員 中高一貫教育校では、今、国際社会を初めとしてさまざまな場面や分野に、リーダーとしての人々を、信頼を得られるような人間を育成していくという、まことにその志やよしといわなければなりません。ぜひ、地元の墨田地区中高一貫六年制学校を初め十校の中高一貫教育校が、都立高校の復権をかけて、社会に有為な人材の宝庫となることを期待いたしたいと思います。
 私は、墨田区選出の都会議員として--墨田川高校は、進学重視型の単位制高校として先鞭をつけております。さらにまた、両国高校は来年、中高一貫校として発足し、向島商業高校と向島工業高校は、墨田地区産業高校として平成十九年度に開校を待っております。また、すぐそばの本所高校は、生活指導努力校としてその成果を上げていること、皆様ご承知のとおりであります。私はこれをもって、文教委員としての冥利に尽きる思いであります。
 これから地元墨田区において、それぞれの都立高校がそれぞれの特徴をお互いに認め合いながら、希望を持って学生生活が送れますよう、都教委は応援していただきたいと思います。
 さて、今回のこの陳情にあります両国高校定時制課程については、十五年の文教委員会でも取り上げ、私の方からも質問をさせてもらった経緯がございます。その後の動きもあろうかと思いますので、何点かについて改めて質問させていただきます。
 まず、前回の議論の中で、学習場所は、台東商業ではなくて、チャレンジスクールである大江戸高校が開校したことに伴って、十八年度末に閉校となる深川商業高校を通学場所としたらいいではないかという、そんなご提案をこの席で申し上げました。その方が、今ある錦糸町の駅からも近いから、検討についてどうでしょうかということでありますが、その後いかがになったでしょうか。

○伊藤参事 深川商業高校は、大江戸高校の開校に伴いまして、平成十八年度末に閉校となるわけでございます。深川商業高校は、錦糸町駅から徒歩で通学できる範囲でございまして、空き教室もございますが、建築年度が古く、今後とも使用するに当たっては耐震性に問題があり、学習場所としては活用できないというのが結論でございます。

○山本委員 いや、残念ですね。私も行ってみたけれども、地盤が沈下しまして、下水道の管がつぶれていたりしておりますので、これは何とかと、本当に父兄の皆さんとともに私も思いましたよ。思いましたけれども、いつ来るかわからない震災のために、あそこに教育委員会が選択したがゆえに生徒に事故があったなんていったら、これは大変なことでありますから、そういう耐震性が危ないということであれば、いたし方がないかなと思うんですね。
 現在の台東商業に話を移しましょう。これは、あそこの浅草の駅から私も歩いてみて、十五分ほどかかる。ちょっと、仕事をして急いだ子どもたちはどうかな、自転車で行けばいいかなと思ったりいたしますが、こうなると、平成十五年度以降の入学生が学習場所を移転するしかないという結論になりますよね。
 では、台東商業に移転する生徒の学習環境はどうなるだろうかというのは、父兄の偽らざる思いだろうと思うんですが、いかがですか。

○伊藤参事 移転先となります台東商業高校には、両国高校同様、空調設備もございますし、両国高校の定時制の専用フロアとして、五階を使用する予定でございます。その他の施設及び設備の利用につきましても、昨年度から、両国高校定時制、台東商業高校、台東地区昼夜間定時制高校が連絡協議会を設けまして、具体的に検討してございまして、移転後の教育活動に支障が起こらないように調整をしてまいります。

○山本委員 私は、父兄の方たちとしても、結果は仕方がないことがあるかもしれないけれども、しかし、それまでに至るプロセスに、父兄なり、あるいは教育委員会が努力したという、努力して努力して、しかしこうなったんだということが、人生至るところ教材あり、教員も教材なりという言葉があるように、そのこと自身も子どもたちに対する教育であるという考えを私は持っておりますのでね。
 そうしますと、移転の対象となる生徒にはどのように都教委は説明して、理解を得ているんでありますか。

○伊藤参事 移転対象となります平成十五年度以降の入学生に対しましては、入学選抜の出願時、入学選抜当日、合格発表時、入学手続の各機会をとらえまして、平成十八年度に台東商業高校所在地に移転する旨を記載した文書を配布いたしまして説明し、移転についてはご理解の上で入学をしていただいてございます。
 また、平成十六年九月からは説明会を開催し、生徒、保護者の皆さんに、移転についての条件、状況等の説明をいたしてございます。在籍の生徒、保護者の皆さんのご理解は得られていると考えているところでございます。

○山本委員 いろいろな点で、在校生に理解を得るような機会と、そしてまた、それに対する努力もされておるように、伊藤さんはおっしゃっておりますよね。しかし、この通っている生徒が移ることによって、例えば仕事上の理由によって通学が困難になるなんていうようなことも当然予想されるわけですよね。そうした困難な子どもたちが出る可能性もあるわけですから、それについてはどのような措置を考えておりますか。

○伊藤参事 移転をいたします時点で、個別のやむを得ない事情によりまして就学に支障が生じる場合で、他の夜間定時制高校で学ぶ意欲のある生徒につきましては、学校と連携し、円滑に転校できるように個別に対応してまいります。
 学校では、六月より順次、生徒一人一人の状況把握を行っていく予定にしてございます。

○山本委員 選挙戦を控えてお忙しい先生方に長談義は無用と思いながら、ここは最後と思って、いろいろいっておりますが、しかし、私は四十分の時間をもっと短くして、要領を得てお話を申し上げたいと思います。
 最後に、都教委が進めている都立学校の改革は、今までの成果を踏まえて、今後も着実に推進していくことが必要であると思います。しかし、改革に当たっては、生徒の学習環境の確保を図りながら、誠意を持って推進させていくことが一番大事だと私は思います。
 そういう観点で、両国高校定時制課程に入学した生徒に対しては、学習場所が台東商業に移転しても、卒業までの間、学習上の困難が生じないよう十分配慮してほしいと思います。また、今までついている教職員の配置等についても、学習指導上の継続性が確保されるよう調整していただきたい、このようにお願いを申し上げます。
 最後に、質問を締めくくるに当たりまして、私は、ぜひとも横山教育長に、私の思っていることを一言申し上げたいと思います。
 横山教育長とは、横山さんとは、かつて横山さんは労働経済局の総務部長であって、それ以来ずっと、いろいろ局がかわっても、おつき合いをさせていただいております。
 特に、このたび教育長になられてからの教育行政への配慮は、教育の節目節目をきちんとやっていただいたという印象を私は持っております。例えば、ながら条例の改正や、校長に権限を持たせて学校内の改革を推進し、また先ほども触れました国旗・国歌、主幹制度など、実にさまざまな課題に、とかくめげずにきちんと頑張ってもらったという印象があります。木村さんのいうように、頑固だというんじゃありません。めげずに頑張ったという意味であります。
 そうした教育改革は、横山教育長がいなければなし得なかったことであり、その根源は、教育長の姿勢が事に当たってぶれないということだと私は高く評価しております。組織においてトップがぶれやすいということは、その下で働く部長さんや課長さんにとってはたまりません。仕事がやりにくくてしようがないと思います。
 教育現場には、先ほどみんなからご指摘がありましたように、困難な問題が山積しております。これからも、東京都の教育行政の向上のために、横山教育長を初め、ここにおいでの皆さんのご活躍を心から期待し、そして教育長の決意をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

○横山教育長 山本先生にはこれまで、本当に長きにわたりましてご指導いただきました。心から御礼を申し上げます。また、ただいまは、教育行政につきまして過分なるお話を伺いました。
 これまでの実績の評価は、ここにおります職員、そして事務局の職員、また学校の現場で日夜大変なご苦労をいただいております校長、教頭、それから大多数の教員の、心ある教員の、このままではいけないんだ、こういうまさに熱い思いが結実した成果であろうと考えております。
 そうはいいましても、まだまだ教育の正常化、道半ばでございます。今後とも、私ども、都民の信頼を得られるべく最大限努力をしてまいりたいと、関係者一同、努力してまいりたいと考えております。

○野上委員 すばらしい山本委員の後で、いいにくいんですが、陳情一七第二九号の両国高校に関する陳情の件で質問いたします。
 今まで、この両国高校に関しましては、いろいろと質疑を重ねてまいりましたが、両国高校の定時制課程は、台東地区昼夜間定時制高校へ移転するという説明です。移転することにより、通学時間など生徒の負担がふえると思いますけれども、せめて、そのかわりに、何か生徒にプラスになるような要素、特典を挙げていただきたいと思っておるんですが、具体的な例を挙げてお願いしたいと思います。プラスになる面です。

○伊藤参事 確かに、従来通いなれた場所から離れ、通学時間が長くなる生徒もございます。しかし、学校が小規模化し、活力がなくなることを回避することもできます。例えば、各学校が合同で行事を開催することなども可能となります。また、通学場所を変更した生徒が、台東地区昼夜間定時制高校の午前部、午後部の授業や科目を受講することができるわけでございます。台東地区昼夜間定時制高校では、特色ある科目として、地域の伝統・文化を生かした落語研究などを開講する予定でございまして、多様な講座を受講することも可能になるわけでございます。さらに、温水プールの設備もございますので、授業に活用することができると考えてございます。このようなことは、生徒にとってはプラスになる要素であると考えているところでございます。

○野上委員 温水プールとか、とてもいいと思うんですね。現在の台東商業高校は、運動場が狭いというふうに聞いておりますけれども、授業とか部活動で、どのようにこの狭い校庭を利用していくんでしょうか。

○伊藤参事 運動場やその他の体育施設につきましては、学校の施設のほか、近隣の台東区のスポーツ施設も借り上げて活用する予定でございます。
 具体的な施設及び設備の利用方法につきましては、今後、三校による連絡協議会で、教育活動に支障が起こらないように調整をしてまいりたいと考えております。

○野上委員 台東区のスポーツ施設も借り上げて活用するということは、これはすごいことだと思っておりますので、ぜひこの三校、うまく連絡調整を図りながら、教育活動に支障が起こらないように、利用できるように、促進をしていただければと思っております。
 また、ちょっと気になるんですが、生徒や保護者に具体的にいろいろと説明しているということなんですが、これはいつごろ説明をしたのでしょうか。

○伊藤参事 両国高校定時制の一、二年生の生徒や保護者への説明でございますが、入学時等の説明のほか、生徒に対しましては平成十六年九月二日に、保護者に対しましては平成十六年九月三十日と平成十七年一月十五日の二回、説明会を開催いたしました。
 その際、学習場所の移転、施設設備の利用、移転先の教育活動などについて説明し、ご理解を得られたと考えてございます。

○野上委員 ことし入学した生徒に関しては、こういう理解を得て、いずれ移転するということを了承した上での入学だったと思います。しかし、そのほかの生徒さんは、教育改革の二つの原則に相違して--一つの原則というのは、中高一貫教育は併置する定時制課程が閉課程になってから開校するという一つの原則、もう一つの原則は、中高一貫教育校には定時制を併置しないという二つの原則があって、後の方の、中高一貫教育校には定時制を併置しない方の原則を、固執するという言葉は悪いのかしら、こちらの方を採用したために、やむなく移転するようになるわけです。教育庁の行っている基本的な教育改革には、基本的には賛成しておりますけれども、こういった定時制高校の役割がいろいろと変化していく中で、生徒が自分の卒業した学校に誇りを持てるかどうかが課題だということで、ずっと主張し続けてまいりました。
 この両国高校定時制課程は、長い歴史の中でその役割を果たしてき、台東地区昼夜間定時制高校に統合されるようになります。しかし、現在、両国高校の定時制に在学している生徒が、学習場所を移転することとなっても、両国高校定時制の生徒としての誇りを持って卒業ができるよう、都教委として学習環境を十分に整えていただくことを切に要望して、私の質問を終わります。

○花輪委員 では、私の方からも一言だけ申し上げます。
 平成十八年度に今の両国高校から台東商業の校舎に移ることになる在校生の皆さんは、入学時にこの計画を知らされているということですが、平成十五年から高校生活を送っていた学校です。いざ移転となれば、抵抗感、割り切れない思いもあると思います。
 陳情書に、中高一貫校に定時制を併置しない、中高一貫校は定時制が閉課程となってから開校するという二つの原則のうち、一方だけに固執しないようにとあります。要するに、語弊があるかもしれませんが、中高一貫で校舎を使うからと、定時制の生徒が交通の便が悪い学校へ移らされるのは、納得がいかないことだと思います。陳情者の側からすると、本当であれば、中高一貫の開校を延期してほしい。それがかなわなければ、常識的、感情的には、卒業までの間、併置また併存させてもいいじゃないかという感じが強いわけです。ぜひこのあたりをできる限りしんしゃくして、個々の生徒がこの改革のメリットを実感できるように対応していただきたいと思います。
 平成十五年にも、生徒の意向に配慮するとお答えをいただいておりますから、細かいことは繰り返しません。将来、改革が実を結ぶことを期待しておりますので、過渡期の対応策として、生徒にはぜひ十分な配慮をしていただくよう重ねてお願いして、意見とさせていただきます。

○木村委員 私も今の意見には賛成ですけれども、質疑をさせてもらいます。
 この陳情は、両国高校定時制の生徒たちが、閉課程になるまで、他の校舎に移転することなく今の校舎で卒業できるように、最後の三年間を気心の知れた友人や教職員とともに過ごせるように配慮してほしい、そういう陳情です。これは全く当然の陳情だというふうに思います。
 こういう陳情が出されるか否かを問わず、私は、行政がまず、二つの問題をみずからの責任で解決して、関係者の納得を得られるようにすべきだ、そういう責任が都教委にはある、このことをはっきりさせる必要がある、こう思います。
 一つは、みずからが発表した計画をみずから変更したために生じた矛盾、これを一方の側に不利益として押しつけるという、そういうことで生じた行政の不公平、これについては何ら解決しようとしていないという、そういう行政の無責任性が問われているということなんだと思います。
 もう一つは、話にも出ていますが、中高一貫校をつくるに当たっては、二つの原則、すなわち、一、中高一貫校には定時制を併置しないという原則、二つ目、中高一貫校は併置されている定時制が閉課程になってから発足するという二つの原則があったにもかかわらず、肝心の閉課程になる定時制関係者には、第一の、中高一貫校には定時制を併置しないという原則のみを説明して、第二の、中高一貫校は併置されている定時制が閉課程になってから発足するという原則は一言も説明していなかったということであって、その間行われた数回にわたる公式の説明会で、関係者にこの第二の原則をいわないという意味で、うそをついていたことになるという、重大なことをどう解決するのかということが問われる。行政側が自発的に解決して、関係者の納得を得る責任があるという性格のものであって、この二つのことは、陳情が出されたから問題にされるという性格のものではないはずなんです。まずそのことをはっきりいいたい。
 そこで伺いますけれども、この二つの原則というのは、いつどこで決められたのか、決めた後、どういう範囲にあらかじめ提示していたのか、それをはっきりしていただきたい。

○伊藤参事 一点目の原則につきましては、統合される学校の募集につきましては、新しく設置される学校が募集を開始するまで継続するわけでございます。
 二点目の、中高一貫校には定時制課程を併置、併設しない、このような原則があるわけでございますが、これにつきましては、計画を策定するに際しまして、保護者に十分に説明いたしまして、この原則の周知を行っているところでございます。

○木村委員 質問に答えてくださいよ。二つの原則がありましたと。これは、これまでの議会の審議の中でも何回も確認されていることなんですよね。だけど、あの二つの原則というのはいつ決められたのか。早い話が何年何月に決められたのか。で、決めた後、肝心の定時制の関係者には一つしか説明がなかったわけです。そうすると、その二つの原則というのはどういう範囲に説明していたのか。

○伊藤参事 平成十四年十月に策定いたしました都立高校改革推進計画におきまして、新たな実施計画を策定したわけでございまして、この計画策定時点におきまして、中高一貫教育校並びに昼夜間定時制高校等の開設に当たりまして、計画内容等の原則で、新たな実施計画を決定時に決めたものでございます。

○木村委員 半分わかりました。平成十四年の十月の計画ですよね、高校改革計画の策定という。それはどういう範囲に説明していたのか。肝心の関係者に説明がなかったわけです。ですから、範囲が決まっていたんだと思いますが、どういう範囲でしょうか。

○伊藤参事 新しい実施計画で関係となります、開校、開設を予定してございます、実施計画で計画してございます点につきましては、該当の点について広く都民に知らせていると考えてございます。
〔「全然答えになっていないよ」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕

○池田委員長 それじゃ、速記を。

○伊藤参事 計画策定時、該当いたします学校につきまして、この二原則をもって各該当学校に説明しているところでございます。

○木村委員 そうすると、該当する学校に全部説明していたということになると、両国高校の関係者、PTAにはわざと説明をしなかったということになるじゃないですか。全部には説明しているんだけれども、そこだけには説明しなかったという、そういう答えになりますよ。

○伊藤参事 この原則を踏まえまして、該当校である各学校につきましては説明をしているものと考えてございます。

○木村委員 とんでもないですよ。平成十四年から、この二つの原則が議会で明らかになった平成十五年六月までの間に、両国高校の定時制の関係者と都教委との話し合いというのは何回も何回も行われているんですよ。出席している課長の名前も全部わかっていますよ。その間に、その話は出なかった。そして平成十五年、二〇〇三年六月に、この文教委員会で、河西のぶみ都議の質問で初めて、当時の山川部長から二つの原則という話が出て、関係者はそのとき初めて知ったということなんです。
 そうすると、その間は、全く知られてまずい両国高校の関係者だけにはいわなかった、あとはみんないったんだということになるじゃないですか。そういうことの責任はどうおとりになりますか。

○池田委員長 ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○池田委員長 それじゃ、速記始めてください。

○山川生涯学習スポーツ部長 当時、私が答弁した趣旨は、原則として閉課程の後に中高一貫校を発足するという形で、まず当初、学校に説明するときに、そういう学校に対して、学校の中の説明をして、ただし、特殊な事情とか、いろんな場合、場合についてはまた協議をするよということで、学校の中に話をしたということで聞いております。
 で、ここでお答えしたのは、二つ目の方の原則についてお話をさせていただきまして、一つ目の方については、私の方では説明しておりません。

○木村委員 学校の中でというのは、校長先生にはお話ししましたよと。そうすると、校長先生も知っていたよと。しかし、校長先生も入って、父母も入って、都教委も出てきている中ではその話は出なかった、みんな黙っていた、こういうことになるわけですね。校長先生は知っていたと。

○山川生涯学習スポーツ部長 中高一貫校という構想を具体化する前段で、それぞれの想定されている学校と事前の協議をする段階で、そういう考えでやるけれども、原則としてはそうだけれども、その他いろんな状況があるんで、という段階での話という意味でございます。

○木村委員 まあ、あいまいな話ですね。しかし、中高一貫校をつくる場合に二つの原則があるということは事実ですよね。その後、PTAからも確認されて、ありましたというお答えがあったそうですが、その中高一貫校ができる、その最初は平成二十一年度開校という計画であった。その中高一貫校の前倒し開校という動きが始まりました。で、平成十九年というふうになり、やがて平成十八年開校というふうに前倒しの動きが強まりました。
 それじゃ、いつどこで、もう一方の、中高一貫校は併置されている定時制が閉課程になってから発足するという原則は廃棄され、事両国に関しては廃棄するということを決めたんでしょうか。

○伊藤参事 平成十三年の都民意識調査で、中高一貫教育校の必要性につきまして、都民の半数を超える支持がございまして、公立中高一貫教育校に対する都民の期待の大きさが明らかになったところでございます。
 墨田地区中高一貫校の設置につきましては、平成十四年十月に、都立高校改革推進計画・新たな実施計画におきまして、平成十八年度を開校年度とすることと決定したものでございます。

○木村委員 だから、平成十八年に開校になるわけでしょう、二十一年からだんだんね。そういう期待が高まったから、そういうふうになったんだというのはわかりますけど、そういうふうになっていくにつれて、二つの原則、つまり、中高一貫校は併置されている定時制が閉課程になってから発足するという原則は、もう守る必要ないと、都民の期待が高いから守る必要ないという判断をするわけですよね、そうすると。それがいつなんですか。

○伊藤参事 新しい実施計画策定時の平成十四年十月でございます。
 その理由といたしましては、中学校部分と高等学校部分が併存する中高一貫教育校では、中高一貫教育校においてさらに定時制課程を併置した場合に、クラブ活動の時間の拡大が今まで以上に求められることや、生徒の自主学習の徹底が図られることなどから、施設利用や教員の生徒指導等の制約による影響が大きく、さらに複雑になるなど、現在の全定併置校が抱える諸課題よりさらに大きな課題を生じさせる結果を招くおそれがあることを考慮して、十八年度に移転することを決定したものでございます。

○木村委員 ひどい話じゃないですか。二つの原則をつくったのは平成十四年の十月で、そして両国に関しては、その二つの原則のうちの一つを投げ捨てるというのも平成十四年の十月だという話になるじゃないですか、今のは。じゃ、もう最初から、両国というのは、定時制は、その原則を踏み出して、今いる定時制の子は、在学していようが何していようが、閉課程になっていようがいなかろうが、いなくなってもらうということで始めた計画なんですか、これは。どうなんですか。
〔「委員長、私、ちょっと関連質問をしたいんだけど、今の話の途中に。わからないんだよな、私の方もはっきりしないから」と呼び、その他発言する者多し〕

○池田委員長 ちょっととめてください。
   〔速記中止〕

○池田委員長 速記再開。
 議事の都合により、暫時休憩をいたします。
   午後四時三十七分休憩

   午後四時四十三分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○比留間総務部長 質疑を混乱させてしまいまして、大変申しわけありませんでした。事実関係を今確認をいたしまして、それについて私から答弁をさせていただきます。
 本陳情で、原則が二点あるということで、陳情者は申し述べております。先ほど伊藤参事の方から、この二つの原則について、十四年の十月、新たな実施計画策定時にこの原則を策定したということを答弁させていただきましたけれども、この答弁について変更をさせていただきたいというふうに思います。
 第一点目の原則といわれている、併置する定時制課程が閉課程になってから閉校、開校する、これについては、東京都教育委員会は原則というふうには定めてございません。これは原則ではございません。
 第二点目の、中高一貫教育校には定時制を併置しない、これは、十校の中高一貫教育校を設置する計画を立てるに当たって、原則として策定をいたしました。
 経過について申し上げますと、十四年の十月に新たな実施計画を策定する過程で、学校側といろいろな調整をしてまいりました。それは、中高一貫教育校に改編することについて、それから具体的な中高一貫教育校の開校年次について、学校側と調整しながら計画を策定してきたわけでございますけれども、その過程で、教育委員会の考え方ではございませんけれども、当時の校長の考え方として、定時制が閉課程になってから開校したいという両国の考え方が、同窓会の方に非公式の考え方として出て、それが原則ということで受けとめられてしまった。ただ、これにつきましては、東京都教育委員会はこういう考え方をとらないし、代替の案として、台東商業の方に移っていただく、そういうことも事前に説明をし、学校の了解を得、同窓会の了解を得て、計画を策定して、十四年の十月に公表させていただいた。ですから、一つの学校についてはこういう説明をし、ほかの学校についてはこういう説明をしたという事実はございません。
 以上でございます。

○木村委員 せっかく整理してもらいましたけれども、話は複雑になる一方ですよ。
 二つの原則というものがあると山川さんが都議会で答えたのが平成十五年の六月、この委員会です。議事録も持ってきました。二つの原則といっています。そのときに初めて、東京都立両国定時制課程のPTAの方々は、そういう二つの原則があるんだ、閉課程になった後で新しい中高一貫校が開校されるとするものとするという原則があるんだということを初めて知ったと。これが平成十五年の六月ですね。
 そこで、そういう原則があることを知らなかったので、十五年九月十日、お名前を挙げて恐縮ですが、山本賢太郎都議、服部ゆくお都議立ち会いの三者会談の席で、二つの原則について山川部長に質問をいたしました。二つの原則は存在するのか、存在するなら、この原則がいつできたものなのか、この質問を、確認のため持ち帰りとなりましたけれども、同日九月十日、田草川政豊都立高校改革推進担当課長より電話にて、二つの原則は存在する、いつできたものかははっきりしないが、中高一貫教育校の計画の当初よりあったものと思われるという回答をいただきました、というふうに、私は、この陳情を出された方々からご説明を受けています。
 つまり、山本さんも入って、服部さんも入って、それで山川さんも入って、田草川さんも入って、運動しているPTAの人たちも入って、改めて確認して、改めて返事をもらって、ありますよと。それを今になって、あれは原則じゃないといったら、ますますこれは何なんだということになります、悪いけど。
 私も、こんなことをやっていれば、何時間時間があっても決着がつかないと思うからあれですけれども、私がいいたいのは、たったこれだけのことで、これだけ食い違いが生まれる。東京都は、この両国の定時制高校、せめてあと三年間、今の学校へ残してというごく当たり前の要求を、当たり前というか、つつましやかというか、そういう要求で運動している人たちに対して、全くまともな説明責任を果たしていないということなんじゃないですか。私は、そういうことについてどう責任をお持ちになるんですかと、こう聞いているんです。

○山川生涯学習スポーツ部長 私の名前が出ておりますので、お答えさせていただきますが、私が述べました二つの原則の意味合いが、誤解をされて受け取られているようでございますので、当時、こういう趣旨でお答えをしたということで発言をさせていただきます。
 二つのうちの一つは、統合される学校の募集につきましては、新しく設置される学校が募集開始するまで継続する、であり、もう一つは、中高一貫校には定時制を併設しない、この二つの趣旨を申し述べました。
 一つ目の原則の内容につきましては、定時制課程を発展的に統合する際には、定時制課程への進学を希望する生徒の受け入れ枠を確保するという観点から、新しい学校が開校するまで統合対象校の募集を行い、学習の機会を確保するということで、新しい学校ができたから、もう募集停止をするということじゃなくて、特に定時制の場合につきましては枠の確保が大事だということで、新しい学校が始まることが決定しても募集停止はしないよという原則でございます。

○木村委員 正確に山川さんの当時の議事録を読みますよ。「両国高校の生徒が移転することになる理由についてでございます」要するに、移転することをめぐってのやりとりですよ。「中高一貫教育校につきましては、夜間定時制課程を併置しないことを原則としておりまして、併置をする夜間定時制課程を閉課程した後に開校することを原則としております」。今になって、あれはこういう意味でいったんだ、ああいう意味でいったんだというふうな、そういういいわけは通用しないぐらい、明確な原則ということで、現に両国高校の定時制の生徒たちが移転しなきゃならないということを問題にされているときに説明した言葉なんですよ。
 だから、今、ともかくこの陳情は、あと三年はともかくなじみの校舎で学びたいんだ、心許せる友達と先生方と一緒に過ごしたいんだという陳情なんですよ。それは物理的にも何も全く不可能という話じゃない、ごくごく当たり前の陳情ですよ。
 物の考え方、物の原則ですよ。つまり、中高一貫校ができたら定時制は絶対いちゃいかぬ、邪魔であるという原則があるから、出ていってもらうんだというその考えが、いや、実は原則というんじゃないんだというんだったら、この際変えてもらって、この当たり前の要望を受け入れるというふうに転換すべきじゃないですか。私はそれがいいたいんです。
 それもできないで、しかも説明責任も果たせない。ちょっと聞かれりゃ、てんやわんやになっちゃうというのでは、両国の定時制の百人の子どもたちは全く犠牲になっているだけじゃないですか。そこをいいたいんですよ。どうでしょう。

○伊藤参事 今回の移転につきましては、中等教育学校と定時制併置の課題を解消いたしまして、教育条件の改善につなげていこうというものでございまして、移転の影響を受ける生徒に対しましては、事前に十分周知した上で入学をしてもらってございまして、都教育委員会が進める都立高校改革の趣旨を十分理解していただいたものと考えているところでございます。

○木村委員 周知しているかどうかなんていう問題じゃないんで、私はいっているでしょう。だって、中高一貫校ができるために、あなた方、どいてくれ、といわれて、行く先というのは台東商業ですか、小転校でしょう。小学校転用校舎ですよ。
 私は小学校転用校舎の学校の卒業生です。どんなに不自由か。そういう小学校転用校舎の台東商業に三校四課程が同居するんですよ。(「学校へ行ってきたの」と呼ぶ者あり)小学校転用校舎ってわかりますよ、私は。(「いや、いい学校ですよ。私は何回も行った。中身を見てみなさいよ」と呼ぶ者あり)本当に、だから、そういう子どもたちに結果としてはしわ寄せするということになる。で、遠くなるとかそういうのは、山本先生もみんな認めていることです。
 両国校舎の普通教室は二十四教室ですよね。夜間が使うのは、最初の年は六つでしょう。次の年は四つになりますよね。最後の年は二つしか使わない。まあ、職員室や給食室をどうするかという問題は残るかもしれないけれども、両国高校が、定時制がいるから開校できないという話じゃないですよ。それで、原則だ、原則だといっていたことが、あれは原則じゃないというんだったら、このぐらいの同居を認めるというのは当然のことじゃないでしょうか。それがやれないんだったら、説明責任も果たせず、行政の不公平ということになるんじゃないだろうかというふうに思いますが、どうでしょうか。

○伊藤参事 先ほどもお答えを申し上げましたけれども、併置することによりまして、中高一貫教育校につきましては、中学校部分と高等学校部分が併存する中高一貫教育校におきまして、さらに定時制課程を併置した場合には、クラブ活動の拡大や生徒の自主学習の徹底等に伴い、施設利用や教員の生徒指導等の制約による影響が大きく、さらに複雑になる等、現在の全定併置校が抱える諸課題よりも、より大きな課題を生じさせる結果を招来するおそれがあることを考慮したものでございます。
〔「休憩して、理事会を開いて相談しましょう」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 議事の都合により、暫時休憩をいたします。
   午後四時五十八分休憩

   午後五時九分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。

○比留間総務部長 それでは、これまでの答弁につきまして整理させていただきます。
 先ほどもご答弁申し上げましたけれども、中高一貫教育校に関する二つの原則というふうに陳情者は述べておりますけれども、先ほど申し上げましたとおり原則は一つでございます。中高一貫教育校に定時制課程は併置しない。
 陳情者が原則というふうに述べている、併置をする定時制課程が閉課程した後に開校する、これは、私どもの山川も当時、都立高校改革推進担当部長のときに答弁してございますけれども、両国高校の生徒の移転の問題について、中高一貫教育校の原則が夜間定時制課程を併置しない、これをまず述べた上で、次に、併置する夜間定時制課程が閉課程した後、開校するというのは、これは定時制の閉校、開校の一般原則について述べさせていただいたものでございます。
 具体的にもう少しご説明いたしますと、全日制課程につきましては、開校年度に合わせて学校が閉校になるように、何年か前に、基本的には二年前に募集停止をして、順次生徒を減らしていって、開校年次の三月三十一日に学校は閉校になる、四月一日に新しい学校が開校する、これが全日制課程の一般的な廃止、新設のやり方でございます。
 一方、定時制課程は、受け入れ先を確保しなければならない。生徒の通っている受け入れ先、要するに、新しくそこに就学する生徒ですけれども、場所が全くなくなってしまうというのでは、定時制の生徒の受け入れが困難になりますので、定時制の場合の一般原則といたしましては、その受け入れ母体となる学校の開校に合わせて定時制が閉校になるように、募集停止になるように。ですから、全日制と定時制では募集停止の時期が異なってまいります、ちょっと複雑なことを申し上げたかもしれませんけれども。
 で、先ほど申し上げましたように、原則といわれている併置しないという問題について山川が答弁したのは、全く中高一貫教育校の原則でございまして、次に述べた内容につきましては、定時制の廃校、開校の一般原則について述べさせていただいたものだと。
 基本的に、この両国高校につきましては、先ほど二十一年とか、十九年とか、十八年とかというお話がありましたけれども、事実関係としては、十四年六月に校長に説明した段階では、十九年ということを学校側に申し上げましたけれども、東京の東部地区での中高一貫教育校の開校が急がれるということで、十八年に一年繰り上げて、十月の計画発表時では一年繰り上げをいたしましたけれども、その問題と、この定時制の閉課程、開校の問題とは関係がございません。
 以上でございます。

○木村委員 今のように、二つの原則がなかった、あるいはもう一つの、中高一貫校は定時制が閉課程した後に開校するというのは、定時制の廃校、開校の一般原則を述べただけだというまとめは、それじゃ、今までのやりとりは、今までというのは、私のやりとりじゃないですよ、この文教委員会でのやりとりは一体何だったんだということになりますよね。ですから、今の答弁で私は納得はしません。
 明確に今の答弁でいくというんだったら、そのように改めて関係者に説明をする責任があるというふうに思います。今までと違っていましたということをきちんと述べて、こうだったんですということをいわなければ。再三再四、確認しつつ運動は進んできたんですから。
 そういう意味で、当初からいっていますが、この両国定時制の移転問題というのは、全く都教委としての説明責任を果たしていないということを厳しく指摘せざるを得ません。
 そういう状況の中で、いよいよ募集停止が進む、移転しなければならないという事態を迎えたわけですよ。陳情者たちは、今さら中高一貫校の開校の前倒しをやめてくれというようなことはいっていません。もっと現実的に、それはいろいろ問題が、中高一貫校に定時制が加わるということについての問題があるかもしれないけれども、しかし、三年間は定時制も一緒に校舎に残してほしい、物理的なスペースは十分あるじゃないかという、非常に控え目な、当たり前の要望を出しているんですから、それは都側が受け入れるべきだ。そんなこともできずに何が教育改革か。教育改革の名前で、行政の公平性も、説明性も放棄して、ただ弱者にしわ寄せをしているだけの話じゃないかというふうに見えます。そういう点で、この陳情は採択すべきだと私は最後に申し上げて、きょうの質疑は私は終わります。

○山口委員 私の方からは、本当に一言。
 今までの答弁とか質疑の状況の中でも、また実際に関係者に誤解を与えるような経過があったということは、やはり今後もきちっと説明する責任は教育委員会にはあると思っておりますし、それから、どう見ても、この話の経過から、本当に私は、この二年間の教育委員会の行政の中で、どこを見て改革を進めているのか、生徒だとか児童だとかの方を向いている改革が行われているのかということを、非常に大きく疑問に思っていることがたびたびありましたので、ぜひ子どもを中心にした、主役にした学校運営というものを心がけていただきたいということを強く申し上げておきます。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一七第二九号は、本日のところは継続審査といたします。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十七分散会

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