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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第三号

平成十七年三月十六日(水曜日)
第三委員会室
   午後一時三十四分開議
 出席委員 十三名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
総務部長比留間英人君
学務部長山際 成一君
人事部長江連 成雄君
福利厚生部長幡本  裕君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長山川信一郎君
参事松田 芳和君
学校経営指導担当部長齊藤 一男君
参事伊藤 一博君
人事企画担当部長井出 隆安君
参事沼沢 秀雄君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 教育庁関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 教育庁所管分
付託議案の審査(質疑)
・第五十九号議案 学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
・第六十号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第六十一号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第六十二号議案 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
・第六十三号議案 東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例
・第六十四号議案 東京都立学校校外教育施設設置条例の一部を改正する条例
・第六十五号議案 東京都体育施設条例の一部を改正する条例
・第六十六号議案 東京都文化財保護条例の一部を改正する条例
・第六十七号議案 東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例の一部を改正する条例
陳情の審査
(1)一七第一四号 駒沢オリンピック公園総合運動場の第二球技場及び補助競技場の使用料に関する陳情
(2)一七第一五号 指定管理者制度を導入するための東京都体育施設条例の一部を改正する条例に関する陳情

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 初めに、去る三月九日の本会議において、小林正則議員が議員を辞職されました。つきましては、議席をただいまご着席のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、議席はそのように決定いたしました。

○池田委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の平成十七年度予算の調査、付託議案及び陳情の審査を行います。
 この際、予算の調査について申し上げます。
 平成十七年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十七年三月十五日
東京都議会議長 内田  茂
文教委員長 池田 梅夫殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十五日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十二日(火)午後五時

(別紙1)
文教委員会
第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中
歳出文教委員会所
債務負担行為管分

(別紙2省略)

○池田委員長 これより教育庁関係に入ります。
 予算の調査、付託議案及び陳情の審査を行います。
 第一号議案、平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、教育庁所管分並びに第五十九号議案から第六十七号議案まで、陳情一七第一四号及び陳情一七第一五号を一括して議題といたします。
 予算及び付託議案については、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりません。
 陳情について理事者の説明を求めます。

○沼沢参事 一七第一四号、駒沢オリンピック公園総合運動場の第二球技場及び補助競技場の使用料に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、豊島区、新日本スポーツ連盟東京都サッカー協議会理事長、木村勝弘さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、東京都体育施設条例の一部を改正する条例における駒沢オリンピック公園総合運動場の第二球技場及び補助競技場の利用料金について、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、夜間利用料金を午後利用料金並みの金額としていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、今回の、照明設備設置に伴う新たな使用枠となる夜間の利用料金の上限額については、都教育委員会が所管する他の体育施設で、午前、午後、夜間利用料金を設定した際と同様の考え方に基づき算定したものでございます。
 第二に、夜間照明設備利用料金を引き下げていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、夜間照明設備の利用料金につきましても、他の夜間照明設備を有する施設と同様の考え方に基づき、点灯に係る使用電力量を基礎に夜間照明設備の利用料金を算定しているものでございます。
 次に、一七第一五号、指定管理者制度を導入するための東京都体育施設条例の一部を改正する条例に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、豊島区、新日本スポーツ連盟東京都連盟理事長、伊賀野明さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、東京都体育施設条例の一部を改正する条例について、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、第十六条第二項第一号における「相当の知識及び経験を有する者を当該業務に従事させることができること」を、「公共スポーツ施設にふさわしい専門性・教育性を持つ者を当該業務に従事させること」にしていただきたいというもの、及び、第二に、第十六条第二項第三号における「体育施設の効用を最大限に発揮する」を、「体育施設の設置目的を最大限に実現する」にしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、今回の指定管理者制度導入のための条例改正は、地方自治法改正に基づき、指定管理者の選定にかかわる業務の範囲、申請の方法、選定基準及び管理基準等を規定するものでございます。
 都教育委員会が所管する体育施設では、体育・スポーツ及びレクリエーションの普及振興を基本としながらも、施設の有効利用の観点から、学術・文化活動等にもその使用を認めているものでございます。これは、施設を体育・スポーツ等の利用に限定することなく最大限有効に活用しようというものでございます。
 このような考えから、指定管理者の選定に当たっては、最も適切に体育施設の管理を行うことができると認める者を選定するに必要かつ適切な諸条件を選定基準として定めているものでございます。
 第三に、第十六条第二項第四号における「使用者へのサービス向上を図ること」を、「使用者の意見を反映したサービス向上を図ること」にしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、今回の指定管理者制度導入の目的の一つに使用者へのサービスの向上がございます。都としては、単に使用者の意見を反映させるといった観点だけでなく、より幅広くかつ積極的なサービスを実現するという観点から、今回、選定基準を定めたものでございます。
 第四に、指定管理者の選定に当たる選定委員会を設置することを明記、もしくは選定委員会のもとに体育専門分科会を設置することを明記し、利用者の代表が参加できるようにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、指定管理者の選定は、都全体の方針に基づき、要綱により設置する選定委員会で行ってまいります。
 第五に、運営委員会を設置し、利用者の代表が参加できるようにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都教育委員会が所管する体育施設の管理運営への利用者の意見反映等につきましては、現在でも利用者とは事前に十分な意見交換を行うとともに、利用者懇談会を開催したり、投書箱を設置するなどして日常的に利用者の意見の把握、反映に努めているところでございます。
 指定管理者制度導入後も同様に、引き続き利用者の意見把握及び反映に努めてまいります。
 第六に、都が指定管理者に求める諸報告及び都が行う調査の結果等について、情報公開を行う規定を設けていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、指定管理者の諸報告などの情報公開につきましては、東京都情報公開条例に基づき適正に対応してまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 これより、予算、付託議案及び陳情に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○臼井委員 いよいよ首都大学東京が四月には開学する運びになりました。きょうまで多くの困難を乗り越えてのスタートであります。都民の期待は大変大きいものがありますし、学生もきっと希望に胸を膨らませて入学してくるものと思います。
 そこで、これと関連する都立新高専についてお伺いいたします。
 現在、十八年四月の開設に向けまして準備を進めていると思うのでありますが、我が党の松原議員が昨年の決算特別委員会で、新高専は、十八年四月に公立大学法人首都大学東京が設置を予定しております産業技術大学院と接続を図るべきであるという質問をいたしました。当局において、公立大学法人と一体的な運営を行っていくことができるよう検討を進めていくとの答弁があったのであります。
 そこで、都は、公立大学法人が高専を運営できるように、構造改革特区の提案を行ったのでございますが、その後の状況についてお伺いいたします。
 また、新高専設置に向けた今後の予定についても、あわせてお伺いしたいと思います。

○山際学務部長 特区提案のその後の状況及び今後の予定についてでございますが、構造改革特区の第六次提案募集に、公立大学法人が公立高専を設置できるように提案をしたところでございますが、本年二月九日に構造改革特別区推進本部から、特区としては対応不可というような回答がございました。
 都としましては、これまで高専本科に専攻科を設置いたしまして、産業技術大学院を視野に入れた一貫した高度専門技術者教育体系を確立するために、再三にわたり提案内容を説明してきたところでございます。
 文部科学省は、こうした今回の提案に対しまして、公立大学法人が高等専門学校を設置できる制度について、引き続き真摯に検討を進め、平成十七年度中に結論を得られるよう最大限努力するとしておりまして、今後、文部科学省等と緊密な連携をとりまして、提案の実現を目指していきたい、かように考えております。
 次に、今後の予定についてでございますが、本年四月末に文部科学省に新高専の設置認可申請を行うとともに、平成十八年四月の開設に向け、専攻科の施設整備など準備を進めてまいります。

○臼井委員 今お答えをいただいたように、新高専の独立行政法人化については、関係法令の改正を待たなければならないのでありますが、とにかく最近の情報化社会は、大学院レベルの高度な専門性を求めております。新高専では産業技術大学院を視野に入れた体系的な技術者教育を行い、企業が求める有為な高度専門技術者を育成するためにも、早期に独立行政法人化が実現できるよう、国と綿密な連携をしていくことが強く求められていると思います。
 以上、要望いたしまして、この項については質問を終わります。
 次に、けさの産経新聞で、私、切り抜いてきたんですけれども、日米中の高校生の意識調査についての記事が一面に出ていたんですね。ここで日本の高校生のことを比較いたしますと、この三国の中では際立って自己中心的で刹那的というふうなことが書かれているんですね。そしてまた、グラフを見てみますと、国に誇りを持っているかということについては、日本の高校生は三一%、米国が七一%、中国が七九%。大分差がありますね、国に対しての考え方。それから、どんなことをしても親の面倒を見たいかという質問に対して、日本の高校生は四三%が答えている。しかし、アメリカは六八%あります。中国は何と八四%、日本の倍ですよね。これを見て私も驚いたわけで、今の高校生像を見る思いがいたします。
 戦後の教育は、子どもたちに権利だけを教えて、利己主義に走ってしまったんですね。権利とか、特に人権なんていうと、非常にみんな興味を持って、おれにはこういう権利があると。個人主義、利己主義というのを混同してしまって、どうも好ましくない方向に動いているように思います。
 今度、首都大学なんかはそうですけれども、特に重要な勤労観を植えつけようと。私たちは貧しい国であったわけですから、日本を発展させ、日本を支えてきた人たちは、それこそ赤貧の家から生まれているんですね。そういう人たちが日本を今日まで支えて発展させてきたと思うんですよ。だから、その子どもたちが、今、大人になって、おじいちゃんにもなったのかな、今の子どもたちを見て何と思っているか。自分たちがもう少ししつけができなかったことが残念だろうと思います。戦後教育が義務としての勤労だとかそういうことを教えなかったというのが、ちょっと問題があったんだなとつくづく思います。
 日本の高校生像について、もう一つコメントが入っているんですね。お茶の水女子大学の名誉教授の森さんという方の話ですけど、まことに情けないと。国あっての自分、家あっての自分ということを理解していない。対策としては、学校と家庭で日本流の人生観教育、職業観教育を実践し、幼いころから自分と国との関係を考えさせることを提案したい、こういっています。またもう一人、教育関係の著書の多い和田さんという精神科医の方は、日本の高校生のあきらめの早さの背景には、社会に対する不信とともに、日本という国や自分自身に対して誇りを持てなくなったことが挙げられる、この対策としては、学校が徹底した学力向上策を図って、最低限自分に自信を植えつけた上で、マスメディアも含め、社会全体が若者が誇りを感じられるような社会環境をつくり出す必要がある、こういうふうなことをいっておりますね。私も本当にそのとおりだなということを思ったわけであります。東京都の教育委員会の認識もそういうところにあって、今日、教育改革の必要性を高らかにうたい上げて、かなり困難なことも克服しながら高校改革推進計画を実行してきたと思うんですね。
 そこでお伺いしたいんですけれども、都立高校改革推進計画に基づき、来年度は中高一貫教育校の白鴎高校附属中学校など八校が開校いたします。その計画の着実な推進が図られていることについて、頼もしく、期待を持って私たちは見ているところでありますが、平成九年度から始まったこの改革推進計画で設置する新しいタイプの高校の進捗状況はどのようになっているのか、また、来年度開校準備をする新しいタイプの高校の開校によって進捗率はどのようになるのかを伺います。

○伊藤参事 都立高校改革推進計画で計画してございます新しいタイプの高校は、平成二十三年度までに四十九校でございますが、平成十七年度は今、委員ご指摘のとおり、白鴎高校附属中学校、若葉総合高校、美原高校、大泉桜高校、翔陽高校、六本木高校、一橋高校、砂川高校の八校が開校し、これまでの開校分を合わせまして二十二校となりまして、進捗状況は四四・九%でございます。
 また、来年度に開校準備する新しいタイプの高校は、平成十八年度開校が七校、十九年度開校が八校の十五校でございまして、この結果、進捗率は十八年度には五九・二%、十九年度には七五・五%となる状況でございます。

○臼井委員 特に十八年度開校の七校の中には、中高一貫教育が白鴎高校附属中学校に次いで三校開校するということで、都民の熱い期待が注がれています。
 今日、白鴎高校も都民から大変支持されて応募者が多かったようであります。広く都民や保護者、生徒の期待にこたえるよう、着実な準備を図られるよう強く要望しておきます。
 次に、こうした改革推進計画の進行とともに、閉校となる学校跡地も幾つか出てくると思いますが、こうした学校跡地はどのように有効活用を図っていくのか。例えば多摩地区では、私の近くに、十八年度以降、統合により閉校となる青梅東高校というのがあります。また、北多摩の埼玉寄りに清瀬東高校というのもありますが、一つ例を挙げてご説明いただければありがたいと思います。

○伊藤参事 閉校となります高校の跡地の活用につきましては、基本的には教育財産として活用を検討した後に、利用予定がない場合につきましては、全庁的な活用を図る土地として財務局に引き継ぐことになってございます。
 委員ご指摘の都立青梅東高校跡地につきましては、特別支援教育推進計画の第一次実施計画によりまして、知的障害の軽い生徒を対象とした養護学校高等部を平成二十一年度に設置することといたしておりまして、計画に沿って有効活用を図ってまいります。また、平成十九年度に仮称東久留米地区総合学科高校として発展的に統合される清瀬東高校の跡地の活用につきましては、今後さまざまな見地から検討を行ってまいります。

○臼井委員 高校というのは、その地域社会、コミュニティの中の極めて中心的な施設になっておりますし、地域の人たちが守り育ててきたという歴史もあるわけであります。したがって、これが閉校された場合に跡地の利用というのは、大変地域社会において影響があるし、したがって、地域の人たちは関心を持っておられます。ぜひそういう意味では、地元の意向もよく聞いて対処してもらいたいと思っております。
 とりわけ私の地元には、現在三宅の高校生が入っている旧秋川高校というのがあります。しかし、これが十九年にはもう子どもたちがいなくなるんですね。この高校というのは、知事も何回かおっしゃっているように、実に広大なすばらしい環境を有した土地だということであります。地元もそういう認識は十分持っておりまして、あと二年後にはどういう高校が出てくるだろうと、大変関心が高くなっております。
 知事さんのいうような、国際性のあるような、あるいはこれからの時代をリードしていくような教育施設になっていくことも、あるいは国際的な施設になっていくこともいいな。もしそれならば、ぜひ、知事がみんなからなるほどというような歓迎されるプランを提示し、つくっていただければありがたいと思っております。
 地元にもこれにはいろんな意見があるんですね。八年後には多摩国体があるんです。多摩国体は、三多摩国体と私たちはよくいうんですけれども、前々から多摩地域の振興のためには国体を呼ぼうじゃないかというようなことで、多摩国体、多摩国体といわれ出したような気がするんです。三多摩というのは、再三いうようですけれども、一つの県に比肩するぐらいの人口と産業力といろんなパワーがあるんですよね。二十三区の大都市と比較すれは、それは見劣りするんですけれども、一つの県に該当するぐらいのところなんです。ですから、どこの県でも国体をやっているわけですから、多摩国体は当然やるべきだ。どこの県に聞いても、国体というものを誘致して、そして地域振興を図っていく、必要な施設をそこで整えていく、こういうことをいってきたそうですね。それならば、私たちの三多摩もやろうじゃないかということで、多摩国体、多摩国体と叫んできたように思うんです。
 この秋川高校は跡地が大変広大ですから、学生の寮もまだ新しくて、立派な寮があるんですね。グラウンドは、知事は三つあるといわないな、大変広い。だから多摩国体の施設に使ったらどうか。選手村でもいいし。最近は、地元の人たちの声によると、ソフトボールが盛んだ。特に女子ソフトなんていうのは、高校の中で大変な人気があるんだ。だから東京でそういうメッカづくりというのができないかということをいっているようなんですね。
 そんなことで、ここの跡地というのは二年後にはあくわけですけれども、地元では大変期待を持っておりますので、教育委員会としても十分地元の意見等を聞きながら、立派な土地を分割してしまって余り魅力のない切り売りをしないように、教育委員会としても検討を加えていってほしいと思います。教育委員会が全部の財産処分権について持っているわけではありませんから、委員会だけにはいえないわけでありますが、ぜひとも委員会の立場では、旧秋川高校跡地を多摩発展の引き金となるように、教育サイドから理解をして支援をしていただきたい、強く要望して、この件について終わります。
 次が、地元ソングで申しわけないんですけれども、私がいつもいっている多摩の木材を活用してほしい。そして森林を守ってほしい。活用することが守ることなんだ。それが生態系を維持し、人類も平和に生きていけるんだということを申し上げてきたわけなんです。
 私は、さきの予算特別委員会でも、多摩地域の森林再生について質問いたしました。その中で、我が国は恵まれた自然から産出される木材を巧みに生かした木の文化を築いてきたこと。しかし、世界有数の木材消費国であるにもかかわらず、八割以上を外国からの輸入材に依存していること。保育、伐採、活用、植林という森を育て、木を生かす、循環を取り戻すことが多摩森林再生の第一歩であり、公共事業における多摩産材の優先的活用が民需拡大の呼び水になること。これを特に主張し、提案をしてまいりました。
 ところで、学校は児童生徒が一日の多くの時間を過ごす場所であります。その中でも校舎や体育館など屋内で過ごす時間が多いため、その居住性が、学習効果だけでなく、健康面にも大きな影響があります。
 私の地元の一番奥の檜原村の小学校あるいは中学校では、最近、多摩産材の杉、ヒノキなどを使って、一部の教室の内装を木質化いたしました。学校からは、手ざわりや足の当たりが柔らかく、疲れない。冬、部屋に入ると温かい。壁や床、天井の木目、木の香りなどに気持ちが落ちつく、ぬくもりがあるなど、子どもたちが木材を使用した教室に自然に集まってくるようになり、木のよさを評価する声が多いと聞いています。
 木材は天然素材のため、他の素材にはないすぐれた性質を備えています。壁や床、机やいすなど、目に見えるところや体の触れるところに木材を使うだけでも、学習環境を大きく改善することができるはずです。快適な環境をつくり出すためには、木材の利用は大変効果的と考えております。
 そこで伺いますが、学校において、多摩の地場産材を活用することは、多摩の森林産業の活性化だけでなく、学習環境の面においてもよい効果をもたらすと考えますが、いかがお考えでしょうか、伺います。

○山際学務部長 委員ご指摘のように、我が国の伝統的な建築材料でございます木材は、木の持つ温かみによるいやし効果にすぐれ、精神的なゆとりをもたらすなど、さまざまな効果があるとされているところでございます。また、木材の活用によりまして、室内化学物質の低減化、あるいはダニ、カビの防止などの健康面での予防効果、さらには木材の衝撃吸収力による危険防止などの効果もあるとされているところでございます。
 このように、教室の内装仕上げ材に木材を活用することは、情操面、健康面などの効果が期待でき、温かみと潤いのある学習環境づくりに資するというふうに考えております。

○臼井委員 ただいまの答弁を聞いて、理解があり、好意的であるということで大変うれしく思います。
 木材には視覚的な見た目の温かみ、湿度を調節する、あるいは衝撃を吸収するなどすぐれた性質があります。ただいまの答弁にもありましたとおり、木材を利用することで多様な効果が相乗的に期待できます。さらに、国際的に地球温暖化を防止するための京都議定書が二月に発効されましたが、木材を生活の中に取り入れて効率よく使うことは、地球環境を守る上でも効果があります。
 森林は二酸化炭素を吸収する機能を持っていますが、木材、木の利用は二酸化炭素排出削減と固定に有効です。木材住宅には二酸化炭素を蓄積する能力があり、例を挙げれば、四十坪程度の住宅で約二十二トンの二酸化炭素を固定するといわれておりますね。これは大変なことなんです。したがって、学校の中でも積極的に木材を活用すれば、児童生徒の地球環境に対する意識を伸ばすこともでき、木の文化というものを理解することもできるのではないか、ぜひ教えていただきたいと考えております。
 今後、多摩産材を活用した都立学校施設の取り組みについて伺います。

○山際学務部長 本年一月に策定されました多摩リーディングプロジェクトの一環といたしまして、都教育委員会は、都立学校における多摩産材の優先的な活用に取り組むことといたしまして、平成十七年度におきましては、増改築や改修工事にあわせまして、モデル的に三校を選定いたしまして、カウンセリング室あるいは特別教室などの利用効果の高い教室の一部に木材を活用し、費用対効果も含めまして、木の持ついやし効果や精神的なゆとりの教育効果など、把握、検証してまいります。

○臼井委員 重ねてお願いするわけでありますが、日本列島は国土の七〇%が森林に覆われた緑の列島です。日本人は古き時代から森林とのかかわりを持ち、森の恵みを受けて生きてきました。木を巧みに利用した木の文化を発展させて循環型社会を今日まで維持してきたと思います。
 日本は木の国であります。この美しい国が、しかし近年、社会経済構造の変化の中で森林崩壊を始めているのであります。多摩の森もまさに荒れんとすであります。森は、森林所有者の財産であると同時に、都民全体が恩恵を享受する共通の財産であるという認識のもとに、一日も早く東京の財産として豊かな森づくりを進めていく必要があります。このことを教えてほしい。地球に優しい環境資源、人に優しい自然素材として、木材を学校など公共施設に計画的、優先的に活用することにより、東京の森の木を一人でも多くの都民が利用し、東京の森が元気を取り戻し、森林のさまざまな機能が効果的に発揮されることが真の循環型社会への近道であると確信をしております。多摩産材を活用した学校施設の整備を心からお願いして、質問を終わります。

○石川委員 去る二月に都教育委員会が策定いたしました都立学校における健康づくり推進計画に関連して伺います。
 初めに、なぜこの推進計画についてお尋ねしようかと思いました動機ですけれども、二十日ほど前に、九月四日、土曜日、NHKで放送されました「人間ドキュメンタリー 夜回り先生・水谷修のメッセージ いいもんだよ、生きるって」という再放送の番組を実は見まして、この水谷さんの活躍に感動を覚えるとともに、水谷さんはどんなことをやっているんだろうかということで、るる調べてみますと、若い人たちをシンナーあるいは覚醒剤などの薬物汚染から守るために、何と一年間に三百回を超える講演活動等をやっておられる。また、三月十五日、たまたま朝日新聞の「ひみつ」というコラム欄で水谷さんがご紹介されておりまして、一年間で何とメールが十一万件来ている。本も書いておられるというので、ちょっと調べてもらいましたら、「夜回り先生」というのが三十二万部、それから、二冊目の「夜回り先生と夜眠れない子どもたち」の販売が十五万部という数字を目の当たりにいたしまして、いかに今、若い人たちが、薬物汚染も含め、リストカットあるいはいじめ、不登校で悩んでおられて、その回答を水谷先生に求めている。それだけ今、事態は深刻なんだなということ、また、そうした若者の答えに、今、都教委を初め、東京全体でさまざまな施策は展開しておりますけれども、果たしてそれが今、子どもたちや若者や保護者に響いているんだろうかということを考えさせられた点に、実は健康問題というのは大事だなと、こう思いました。
 そこで、教育長、通告しないで申しわけないんですが、このような水谷先生のメールの数や本の販売数、講演回数等々を聞かれて、どんなふうなお感じがされていますか。

○横山教育長 全国的にいろんな活躍されている先生の話というのは、いろんな書物で紹介されますが、多分、水谷先生の件もそうだろうと思います。ともすれば、マスコミ等である種指導力不足の教員であるとか、そういうことがいろいろ話題になりますが、やはり東京の現状を見ましても、圧倒的多数の教員というのは本当に使命感に燃えて、子どもたちのことを考え、教育をやっているわけです。そういうすばらしい先生がマスコミ等を通して紹介されるというのは、非常に大事なことだろうと思っています。

○石川委員 そこで、今回つくられました推進計画、時宜を得たものでありますし、また、読みますと、本当に幅広い課題に対応していく施策展開をされております。本当にスピードを上げて実効性のある計画にしていくかどうかということが、私はこれからの勝負だろうと思いますので、何点か質問させていただきます。
 まず、この計画を策定した意図についてお伺いいたします。

○山際学務部長 児童生徒を取り巻く社会状況の変化に伴いまして、心の健康問題、性感染症の増加、薬物乱用等の健康危険行動や体力の低下等、さまざまな健康課題が現在生じているところでございます。このような危機的な状況を踏まえまして、児童生徒が健康についてみずから考え、判断し、行動できる実践力の育成とか、あるいは健康的な生活習慣の確立を基本理念として本計画を策定したものでございます。
 計画策定に当たりましては、学校、家庭、地域の役割を明らかにし、効果的な推進を図るとともに、外部の専門家を含めた東京都学校健康推進協議会を設置いたしまして、本計画の進行管理や各学校の健康づくり活動についての外部評価を行うなど、児童生徒の健康づくりに向けて、実効性ある取り組みを展開してまいります。

○石川委員 それでは、都立学校における健康づくり推進計画の内容、主な取り組みについて、ちょっと具体的に説明してください。

○山際学務部長 本計画の内容につきましては、児童生徒の健康づくりの新たな仕組みづくりの構築を初め、学校、家庭、地域が一体となって健康づくりを推進するための支援体制の整備、健康課題に対応するための専門家による相談体制等の環境整備、さらには実践力をはぐくむ健康教育の推進などでございます。
 主な取り組みの例といたしましては、児童生徒の主体的な取り組みを推進するための健康ノートの作成、都民理解を推進するため、PTA連合会や学校保健関係団体と協働による健康づくりフォーラムの開催、また、教職員への指導助言のため、東京都医師会の協力による精神科医や産婦人科医の都立高校への派遣、さらには喫煙、飲酒、薬物乱用等の健康危険行動についての実態を把握し、施策に反映していくため、青少年健康危険行動調査の実施などが挙げられます。

○石川委員 主な取り組みの中に薬物乱用の実態把握をするとの答弁でありますが、薬物乱用防止対策については、私は早急な対応が必要と思われますが、いかがですか。

○近藤指導部長 現在、都立高校におきましては、保健体育の授業や薬物乱用防止教室、セーフティー教室等におきまして、薬物乱用による心身が社会に及ぼす深刻な影響、そして薬物の誘いを断るための対処の仕方など、薬物に関する正しい認識や適切な判断力を育成する指導を行っているところでございます。

○石川委員 実際に生徒の薬物等の使用が報じられていますし、これは実際に今、進んでいるんだろうと思います。
 そこで、実態とその背景についてはどうお考えでしょうか。

○近藤指導部長 青少年など特に中学生、高校生の覚醒剤事犯検挙人員は依然として高い水準にございます。青少年の薬物問題は深刻な状況にあると受けとめているところでございます。
 また、こうした状況を生み出した背景といたしましては、社会全体の規範意識の低下、容易に薬物を入手できる社会環境、青少年の薬物に対する誤った認識などが主な要因として考えられます。

○石川委員 去年の四月、小中高連絡会というような会合があって、そこへ出席されたある校長先生から聞いたお話ですけれども、今、子どもたちの意識で盗み、窃盗、これを悪いと思っている人は二〇%ぐらいしかいないらしいですね。ところが、薬物等については八割から九割は悪いと思っているんだそうです。それだけ悪いと思っていながら、なぜこうした社会環境になってくるのかということをいろいろお話を聞いてみますと、確かに悪い大人からの誘いもあるんでしょうけれども、いわゆる友達関係から勧められてそれを断り切れない、断り方がわからない、それで悩んでいるんだと。そうした点、指導部長、いかがでしょうか。

○近藤指導部長 平成十四年三月に文部科学省の薬物に対する意識等調査報告というのがございます。ここでは、青少年が薬物に手を染めやすくなっている原因といたしまして、薬物は簡単にやめられる、害がないなどの誤った情報がはんらんしていること、そして友人から誘われましても、仲間意識からなかなか断りにくいという状況があるなどが示されているところでございまして、都教育委員会といたしましても同様の認識を持っているところでございます。
 このため、青少年には薬物に対する正しい知識を身につけさせるとともに、薬物に誘われる場面を具体的に想定いたしまして、みずから考え、そして正しく判断する力と、誘われても断るという強い意思を持つよう支援してまいりたいと考えております。

○石川委員 教師も本当に真剣に一生懸命取り組んでいるんだろうと私は思います。しかし、教師の努力だけではやっぱり問題の解決になっていないというところに、こうした実態が私はあるんだろうと思います。
 そこで、今後、そうした生徒を見つけたときには、学校として適切なアドバイスをきちっとできるような、例えば外部の人材などを導入して、具体的にだれがいつ、どのように対処するのかということを明確にしていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○近藤指導部長 先ほどお答えいたしました薬物乱用防止教室やセーフティー教室におきましては、警察署の職員、麻薬取締官OB、学校薬剤師等の方々を講師としてご協力をお願いいたしまして、生徒が薬物乱用防止についての関心を高め、薬物乱用の誘いに適切に対処することができるなどの効果を上げているところでございます。今後ともこうした取り組みを一層充実させるとともに、薬物乱用防止の指導を効果的に進めるための指導資料の作成、そして外部の専門家や相談機関の情報のホームページへの掲載などを通しまして、各学校におけます薬物乱用防止に関する指導が一層充実するよう、積極的に各学校を支援してまいりたいと考えております。

○石川委員 きょう巻き込まれる生徒が出るかもしれないという状況ですから、ぜひきちっとした子どもたちへの対策を講じていただきたいと思います。
 ところで、この計画は、都立学校における健康づくり推進計画となっていますが、児童生徒の健康づくりは、本来、私は家庭で行われるのだと思います。学校にだけ責任を持たせるのはいかがなものかと実は思う一人であります。
 そこで、健康づくりを推進するに当たりまして、家庭の役割を重視すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○山際学務部長 ご指摘のとおり、児童生徒の健康づくりを推進する上で、家庭の役割は極めて重要でございます。このため、本計画におきましては、家庭の役割といたしまして、学校における児童生徒の健康づくり活動への参画や、学校で学習した内容を深め、習慣づけていく必要性を明記しているところでございます。
 こうした観点から、各学校においては、健康づくりの取り組みを家庭と連携して推進していくため、教職員、保護者、学校等から構成します学校保健委員会を設置しまして、児童生徒の健康課題について共通認識を持って協働で取り組む活動を今後推進してまいります。また、PTAが主催する健康づくりに関する研修会の開催やITを活用した会員への普及啓発など、PTA独自の取り組みを施策体系の中に含め、PTAとしての主体的な取り組みを促進してまいります。

○石川委員 本来、健康的な生活習慣というのは、高校生になってからいきなり身につくものではありません。まさに幼児期、小学校、中学校と連動して初めて高校生で心身ともに立派になってくると思います。
 したがって、今回の計画は都立学校が対象となっておりますけれども、小中学校においても推進すべきと考えていますが、その点どうでしょうか。

○山際学務部長 今回の計画につきましては、都立学校を対象とした具体的な施策展開に向けた実施計画として今、作成をしたところでございます。計画の策定に当たりましては、区市町村教育委員会に対し、本計画の趣旨を説明しまして、また、意見を求めるような機会を確保しているところでございます。
 今後、都立学校における取り組み事例の紹介等を通じまして、都内の公立小中学校の健康づくりを支援してまいります。

○石川委員 仕組みづくりは大体わかってきました。しかし、さて、実際、学校において健康づくりの活動を計画し、策定し、動かしていくのは、これまた人であり、担当する先生であります。この計画を推進するため、学校において健康づくり活動を企画調整するコーディネーターが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○山際学務部長 学校における健康課題を把握し、課題解決に向けた取り組みを組織的、計画的に推進していくためには、保健に関する事項について企画立案及び連絡調整を行う役割を持つ保健主任が健康づくり活動の中心となって、学校全体として推進していくことが重要であるというふうに考えております。
 今後、校長のリーダーシップのもとで、保健主任が健康づくりのかなめといたしまして、養護教諭や保健体育、家庭科などの関連教科の教員との調整等を行っていくことができるよう、必要な研修を行ってまいります。

○石川委員 研修を実施する、私もそう思います。その点、いかがでしょうか。

○山際学務部長 ご指摘のとおり、健康づくりの推進に関して、教職員の意識づけ、これは非常に重要でございます。そのため、本年一月七日及び二月十四日に校長及び保健主任を対象に説明会を開催し、あわせて外部有識者による講演を行ったところでございます。今後とも教職員に対して、健康づくりの推進に必要な研修を積極的に実施してまいります。

○石川委員 そこで、大変恐縮ですけれども、一月七日の校長説明会、それから、二月十四日の保健主任説明会を行ったということでありますけれども、この説明会での主な現場からの意見といいますか、質問といいますか、そういうものがありましたら、ちょっとご紹介してくれませんか。

○山際学務部長 一月七日に校長研修会を開催したところでございますが、健康づくり推進に関して必要な予算的措置は措置されるのか、それから、この計画で運動系の部活動の振興というふうなこともうたっておりますが、文系の部活動も含めて取り上げてもらいたい、そのようなご意見、ご質問が出ております。
 また、二月十四日の保健主任の研修会を開催したところでございますが、保健計画を実施するには、なかなか現状では苦労が多いというようなご意見、それから、今後いろいろ目標を立てるわけでございますけれども、なかなか数値化するには不可能である、時間をかけて取り組むことを求める、あるいは確立化するようなことについてはやはり問題ではないかというようなご意見が出ておりました。

○石川委員 学務部長は言葉を選びながら発言をされておりましたけれども、校長会のいわゆる一つのいい分は、新たな施策がおりてくるのはいいけれども、それに対してやはり予算と人員をきちんと下さいよ、それで初めて現場は示された計画を推進できるんですよということだろうと私は思います。現場の保健主任の先生方が多分中心になって進めていくんでしょうけれども、もう今の仕事で手いっぱいですよと、その悲鳴なんですよ。ですから、予特で私も言葉を選びながら、財政事情は厳しいけれども、しかし資源を投入して知事さんも頑張ってくださいよという質問をしたわけでありますから--大事なことなんです。大事なことだからこそ、都教委を初め、学校現場も一体になって計画を推進して、子どもたちの健全な成長を願っていくという取り組みを私はひとつお願いいたしたいと思います。
 そうした意味で、そうしたことがきちっと備わって初めてこの計画は実効が伴っていくんだろうなと思いますが、最後にその辺の決意をお伺いして、質問を終わります。

○山際学務部長 二十一世紀の我が国を支える今の都立学校に学ぶ生徒の健康づくりというふうなことは、現状はかなり問題のある状況でございますが、そういう取り組みは極めて重要でございます。今、予算が必ずしも十分ではないというような趣旨のお話がございました。私ども、そういう実態を踏まえて、都立高校で学ぶ生徒の健康づくりが的確に展開できるように、都教委としても最大限学校と連携し、また、学校関係者と連携しながら、この計画の実現に向けて推進してまいりたい、かように考えております。

○花輪委員 それでは、まず私の方からは、メディアリテラシーと情報モラル教育について少しお尋ねをしていきたいと思います。
 生文の方では、青少年健全育成条例がかかりまして、インターネットへの対応について、フィルタリングをしようとか、親がしっかりと教育をしようとか、または都としても教育の場でしっかりとやっていこうと、そんな条例ができようとしているわけです。
 確かに、インターネットというのは、私たちにとってみると非常に便利なもので、何か調べものをしたいときには、インターネットがあるおかげで随分といろいろな情報が簡単に手に入るようになりました。また、子どもたちにとってみても、何か悩みごとがあったときに、インターネットを使って同じ悩みを持つ者同士が語り合ったりすることで気が紛れるとか、そういうところにも利用されているのも事実だというふうに思います。
 ただ、今の現状を見てみますと、どうしても自殺とか性犯罪とか、そういうのを誘導したり、またはそれに巻き込まれてしまったりとか、または無責任な発言で個人を中傷する、非難する、そういうことにも使われているのが事実だと思います。ですから、私たちとしては、なるべく規制をどんどん強めるよりは、そういうものに耐え得る健全な精神を養っていく施策が重要じゃないかな。例えば、私たちが子どものころには、レストランに行くと、レストランの入り口のところにろうのスパゲティーとかチョコレートパフェのこういうのが並んでいて、それを見て、おいしそうだなと思って入ってみると、中に入れば、普通のスパゲティーが出てきたり、随分と外にある看板とは違うなと思ったりするわけです。そうすると、そこでやっぱり(「政党にもそういうところがあるよ」と呼ぶ者あり)そうかもしれません。政党でも違うところがあるかもしれませんが、そういうのを見ると、やっぱり情報というのは、自分で見てみないと違うんだな、広告にはまた偽りがあるんだな、そういうことを感じていく。そういう繰り返しで情報に対する健全な心構えができてくる、そういうふうに思います。
 ただ、とはいっても、今、一回出会い系サイトで会って、それで殺されてしまうようなことがありますから、そういう訓練をする前に命にかかわる問題になってしまったりするので、そのあたり、教育の部門としても、しっかりと情報に対する健全な心の教育、健全な精神の持ち方、そういうものをやっていただきたいというふうに思っております。
 そういう取り組みとして、今、教育庁の方としては、今後どのような形で情報リテラシー、メディアリテラシーとか、あとは情報モラル、つき合い方、また逆に人を傷つけないということも大事だと思いますね、そういう教育についてやっていくお考えか、お聞かせいただければと思います。

○近藤指導部長 学校教育におきまして、児童生徒に大量にはんらんする情報の中から必要な情報を主体的に選択させ、それを適切に活用できる能力を身につけさせることは、情報化社会の中で生きていく上で極めて重要でございます。このため、現在、学校におきましては、児童生徒に情報の信頼性や信憑性への意識、ネットワーク上のルールやマナーなどを身につけさせる情報モラルの指導を行っているところでございます。今後ともこうした教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。

○花輪委員 ちょうど十七年度の重点事業として、情報モラル教育というものが幾つか提案されているようでございます。インターネットを適切に活用するとか、または情報モラル教育の実践モデル校をつくるとか、幾つかあるようでございます。その中で、例えば親子セーフティー教室の実施とかとあると思うんですね。今度の生文の方にかかる育成条例の方でも、親が子どもに対してちゃんと教育をするという項目もあります。ただ、なかなか、親と子ども、どっちがコンピューターをわかっているかというと、大抵の場合、今子どもの方がわかっていたりするわけですね。ですから、親の方にも、そういう意味でいうと、しっかりとした情報のとり方とか、またはどのくらい危険があるのかとか、どういういい部分があるのか、そういうことをしっかりとわかっていただくことも大事だと思いますが、そのあたりは具体的にどのようにお考えでしょうか。

○近藤指導部長 インターネットの親子セーフティー教室についてでございますが、この教室では、IT教育普及支援校に指定いたしました都立学校二十校におきまして、小学生とその保護者がインターネットの安全な使い方を一緒に楽しく学ぼうということで実施しているところでございます。

○花輪委員 あと、情報モラル教育そのもののモデル校というのは何校程度お考えですか。

○近藤指導部長 情報モラル教育実践モデル校は、小中学校において五十校程度指定いたしまして、その地域の学校の実態に応じました情報モラル教育の実践研究を行うものでございます。

○花輪委員 今、親子のIT教室が二十校とか、あとは情報モラル教育については、小中合わせて五十校という、そんなご答弁がありました。
 ところで、今、全都に小学校とか中学校というのは幾つぐらいあるんでしたか。

○山際学務部長 公立小学校についてはおおむね千三百、公立中学校についてはおおむね六百五十でございます。

○花輪委員 約二千ぐらいあるわけですね。そういう中で、今、五十校とか二十校ということでありました。予算も拝見すると一千万ちょっとしかついていないようなんですね。やはり先ほども申し上げましたが、私たちは規制をかけるよりも、できればそういう心をしっかりと育てていく、つき合い方をわかっていく、教えていく、そういうところにぜひぜひ重点を置いていただきたいと思っております。ですから、ぜひこのあたりの数をもっとふやすとか、もっともっとそういう教育をふやしていく努力をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○近藤指導部長 モデル校は、各地域において情報モラル教育につきまして理解と熱意のある学校を区市町村教育委員会の推薦に基づいて指定するものでございまして、その指導内容、方法の改善や教材の開発などの成果が期待できるものと考えております。そして、こうした成果は、授業公開等を通しまして、地域の他の学校に普及させまして、また、インターネット等によりまして指導事例等を紹介するなどして、広く全都の学校に情報提供をしていきたいと考えております。

○花輪委員 熱意のある学校というのは、コンピューターの授業の中で既に実はやっていたりするんですね。ですから、熱意のない学校にもぜひ積極的に、熱意のない学校こそ、そういうモデル校に指定するなりして、どんどんやっていただく、そういうふうに積極的にやっていただくことを要望しておきます。
 続きまして、駒沢オリンピック公園の運動場の使用料のことについてお伺いしていきたいと思います。
 今回、私の地元でもあります駒沢オリンピック公園の総合運動場の補助競技場ですか、それらの使用料の見直し、または新しい料金設定、使用料設定が行われるようでございますが、まず設定の考え方についてお伺いしたいと思います。

○山川生涯学習スポーツ部長 体育施設の使用料の設定の考え方についてでございますが、都立体育施設の利用料金につきましては、原価計算の結果だけでなく、これまでの料金設定の考え方や施設の現状、周辺類似施設の状況などを総合的に判断して条例で上限額を定めております。
 なお、午前、午後、夜間の使用単位の利用料金につきましては、使用実態に即し、定めております。
 今回の改正は、改修工事によりまして、グラウンドの人工芝化、夜間照明設備設置及び補助競技場におけるロッカー室、シャワー室等を備えたレストハウスの設置などによりまして施設の利用条件が大幅に向上すること、加えて、補助競技場内に同レストハウスが新設されることによりまして、隣接する第二球場との利用条件がほぼ同程度になることから、両施設間の利用料金の均衡を図るために改定することとしたものでございます。

○花輪委員 こういう利用料金の設定というのは、決めるのはなかなか難しいと思うんですよね。どれを参考にしたらいいかとか、どういう基準、どういう考え方でやるのかと。ただ、教育庁の方にお伺いすると、受益者負担の大原則にはのっとりながらも、午前中であるとか、午後であるとか、夜間であるとか、その辺の需給バランスを考えてみたり、または今までの経験則を使って数字を割り出しているということでございます。ただ、やはり値段を上げるということもあります。新しい施設を、サッカー協会ですか、ここからプレゼントされて、そのプレゼントが来たおかげで逆に利用料金が上がって、地元で今まで使っていた方が使いづらくなるということではまた困ってしまいますし、本末転倒だと思いますので、そのあたりの考え方をぜひよく説明していただいて、皆さんにご理解をいただいて使ってもらうようにしていただきたいと思います。
 ただ、私は、自分たちでしっかりと考え方を持って料金をつけていらっしゃるというのは、一つ評価をさせていただきたいな、そんなふうに考えております。
 この質問はとりあえずここで終わります。
 同じような料金の値上げの話があるわけですが、続きまして、都立高校の授業料の改定についてお伺いしたいと思います。
 まず授業料の改定の基本的な考え方について、ご答弁をお願いします。

○山際学務部長 授業料の改定につきましては、かねてより受益者負担の原則を踏まえまして、地方交付税算定基準における授業料額と同額に改定をしてきた経緯がございます。
 今回の改定につきましては、平成十六年度に地方交付税算定基準が改定されたこと、多くの道府県が平成十六年度及び十七年度に料額改定を行っていること、さらには私立学校との公私格差などを参考にした上で、本年四月からの改定を現在提案しているところでございます。

○花輪委員 今、四つぐらい大きな柱があったでしょうか。受益者負担の原則ということと、あとは地方交付税の算定基準、他の道府県の状況、私立学校との公私の格差、この四つだというふうにご答弁いただいたと思います。
 それでは、まず他の道府県が大体同じような時期に改定するということですが、その状況についてご答弁いただけますか。

○山際学務部長 他の道府県の状況でございますが、現在、四十七都道府県のうち、地方交付税算定基準の額に基づくものは、四十六都道府県でございます。また、地方交付税算定基準の額によらないところは一県でございます。
 なお、地方交付税算定基準の額に基づく改定を行っている道府県におきましても、十六年度改定か、あるいは十七年度改定などの改定時期や学年進行方式か、一括改定方式かなどの改定方法につきましては、各道府県それぞの判断で実施をしているところでございます。

○花輪委員 今、全国四十七の都道府県のうち、これは実際は大阪だと思うんですが、大阪府だけは地方交付税の算定基準ではやっていないということでしょうか。実はもう一県は、鳥取県では地方交付税の算定基準というものを参考にはしているようですが、ここ数年間、平成十年から値上げはしていないというふうに伺っております。
 最初に受益者負担の大原則と、あとは地方交付税の算定基準、ほかの道府県の状況、公私格差ということがございました。これを見てみますと、昭和五十三年に地方交付税の算定基準が五万七千六百円になったらば、翌年はそれに合わせて、要は交付税の算定基準でここまでずっと実際は来ているようなんですね。受益者負担の原則というふうにおっしゃいましたけれども、例えば平成十六年度で生徒一人当たりお金が幾らかかっているかといえば、百四万三千円ぐらい、一人当たりかかっているということでございます。そういう意味でいうと、保護者負担率は一〇%ぐらいと。じゃ、公私格差はどうかというと、公私格差についてもやはり三・五倍ぐらいまだ今でもあるわけですね。ですから、そのあたりのことが余りかんがみられずに、私の感想からすると、ただ単に交付税の算定基準が今回変わったから、それに合わせて変えるんだというふうにしか感じられないんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

○山際学務部長 都立の授業料につきましては、公立高校の教育の特性というようなものがあります。例えば経済的に困窮している人たちも含めて公立高校で受け入れる。これは教育の機会均等という考え方でございますし、また、教育の普及ということで、これは低廉な料金で高校教育を幅広いものにしていくというような趣旨でございますが、そうした公立高校の教育の特性から、ナショナルミニマムとしての意味を持った地方交付税算定基準に準拠することは妥当なものではないかというふうに考えております。

○花輪委員 先ほど駒沢の運動場のことで、値段を決めるというのはなかなか難しいという話をしました。確かにそうだと思うんです。ただ、じゃ、東京都としてはどういう考え方で都立高校を運営していくんだ。例えば受益者負担の大原則で走っていって、生活が厳しい人にはその分ちゃんと補助金なり何なりでバックしていくとか、または今は義務教育化しているぐらいの高校教育です。それであれば、もっともっと安くしていく、そういういろんな考え方があっていいと思うんですね。東京都なりの考え方があってもいいと思うんです。
 都立大学、今度新しく首都大学東京になります、その方に授業料をどういうふうに考えているんだということを聞きましたらば、今までは国の基準に準じて値段も追いかけていましたけれども、これからは上限設定はその基準に合わせるけれども、それに引っ張られることなく、自主的に独立行政法人として自分たちの授業料設定をしていくと。他の国立大学においても、同じように一律ではなくなる方向だという、そんなふうな意見も聞きました。
 ですから、そのあたりは、国にお任せですと--今、地方分権、地方分権といっているけれども、結局はそういう値上げとか授業料とか、都民の方に説明しづらいものは国がこういうふうに決めたからというふうに楽をして、国に権限だけよこせよこせと、また補助金も地方に持ってこいといっているけれども、地方の人たちだって、自分たちでそういうのはなかなか決められないじゃないか、だから分権しないんだよという、そんな理屈にされてもいけないと思います。ぜひそのあたりもしっかりと東京都らしい都立高校の授業料の設定ができるように。今回までは仕方がないと思います。特に分権、三位一体といっているわけですから、これからはそういう授業料の設定ができるように、いろいろと知恵を絞っていただきたいなと、そんなふうに要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○木村委員 それでは、年一回の予算審議ですから、やりたいことはいっぱいありますけれども、ごく絞ってやらせてもらいます。
 障害児学校における自立活動指導の充実と、予算で人員要求の中にも書かれていますが、これはどういうことでしょうか。まず教えてください。

○江連人事部長 盲・ろう・養の自立活動につきましては、教員定数の加配につきまして国の定数改善計画を踏まえまして、平成十三年度から児童生徒の障害の程度、それから重複化、多様化への対応を遵守させるために、教育相談担当あるいは生徒指導担当、それに今、先生おっしゃられました自立活動担当の教員の配置を行ってきたところでございます。

○木村委員 障害児教育に当たっての、子どもたちへの自立を助ける教育、指導、そのために特別に先生が配置されているということですから、内容について教えていただきたい。どんなに重要なことなのかということです。

○近藤指導部長 盲・ろう・養護学校におきましては、自立訓練を毎日日常的にやっているわけでございますが、これは子どもたちが社会に出ていったときに、社会やまた職場等に適応することを目指しまして、例えば手の洗い方であるとか、列のつくり方であるとか、食事の後始末であるとか、また、友達と仲よくするだとか、そうしたことについて指導しているところでございます。

○木村委員 どうもこの委員会で聞くと、時間の節約かもしれないけれども、甚だ一般的な答弁なんですけれども、障害はさまざまですよね、肢体不自由でも、知的障害でも。そして障害の程度も非常にさまざまですし。例えば言葉が出ない子については特別に唇の動かし方などから教えていくとか、あるいはきちんと座れない子がいる、いつもかしがって座っている、そのままずっと成長していくとなると、将来、本当に子どもとしてそのまま障害が重くなっていくということだから、座り方あるいはちゃんと座れるように、絶えず体重が背筋に乗っかるようにいすを工夫するとか、そういう障害を一つ一つ乗り越えて子どもたちが成長していくように、特別に自立を支援するために先生が配置されているというふうに伺いました。実際、私、それを見て、ある意味では、まさに障害児教育のかなめのような仕事をされている、そういう内容じゃないかなというふうに思います。
 そこで、来年度の予算要求に当たって、教育庁は要求する段階で、障害児学校の自立活動支援充実のための教員九名の増員というのをたしか要求していたと思うんですね。ところが、これが知事査定の段階でゼロに削られたということがありました。これはなぜでしょうか。

○江連人事部長 お話の点は、都の財政状況を踏まえまして、職員全体、定数の見直しが求められる中での対応というふうに理解しております。これまでも盲・ろう・養護学校における指導につきましては、非常勤講師も含めまして、校内体制の工夫によりまして対応しているところでございまして、今後とも学校の実態等を踏まえまして、適切に対処してまいります。

○木村委員 そんな大事な先生を、ともかく教育庁としては九人ふやしたいと要求したわけですよね。これがゼロになっちゃった。校内でいろいろ工夫してやっていきたいと。それはもちろん障害児学校だからそうでしょうけれども、自立活動支援教員というのは、PTとかOTとかSTとか、一定の専門技術と専門知識を持って、資格も持っている人だというふうに伺っているんです。一般の先生だけではやり切れない専門的な教育活動、援助指導だというふうに思うんです。これが、ことしは九人ふやしたいというのをゼロにされたというのは、一体どういう理由でそうなるのか。
 国の計画でそういう自立支援強化の定数改善計画というのがあって、たしか五年計画だと思いますが、来年度が最終年度です。過去四年間経過していて、四年間それぞれ、その改善計画に沿って都教委は自立支援の教員をずっとふやしてきて、来年度で完結するという、完結する段階になって、知事査定でゼロというのは一体何なんだ。そこを説明していただきたい。

○江連人事部長 先ほどご答弁申し上げましたが、私どもとしては要求しているところでございますが、都の財政状況を踏まえまして、職員全体の見直しが求められる中での対応だと理解しております。先ほども答弁申し上げましたが、今後につきましても、学校の実態等を踏まえて適切に対処してまいります。

○木村委員 僕はそんなあっさりいうべき話じゃないと思うんですよ。全体として人減らしだから、そういう一環として知事に査定されちゃったと、ゼロですと、今後適切に対応してまいりますというような話かと、これは。国の計画なんですよ。だから、ふやしたって国が人件費を半分持つはずですよね。丸々東京都の出費でもないんだし、一番削っちゃならないようなところを何で知事にだめだといわれたら、はいはいといって帰ってくるのかと。本当に障害児教育とか、障害児の自立のために愛情を持って教育行政をやっているのかということを私はいいたいんです。切られちゃったから、もうしようがないけれども、じゃ、来年からどうするのということです。

○江連人事部長 今後の盲・ろう・養護学校の教職員の定数につきましては、現在の国の教職員定数改善計画が平成十七年度で完了いたしますので、今後の国の改善計画の動向等を踏まえまして、教員配置のあり方について検討してまいります。

○木村委員 国の方の計画がこれで終わりですということになったら、えらいことになると思うんですね。だから、特別支援教育に基づく法整備がこれから進んでいくんでしょうけれども、その中でもうこれっきりよということは恐らくないとは思いますけれども、来年からこういう部分については、きちっと手当てをしていただきたいというふうに思います。
 ところで、知的障害の学校あるいは肢体不自由の各学校で普通学級と重度重複学級というのがありますよね。重度重複学級の数というのはどのぐらいあって、この五年ぐらいどのよう数で推移しているのか、それをまずお知らせいただきたい。

○伊藤参事 過去五年間におきます重度重複学級数の推移でございますけれども、まず肢体不自由養護学校におきましては、平成十二年度二百五学級、十二年度から十六年度まで五年間二百五学級で推移してございます。次に、知的障害養護学級の重度重複学級数でございますが、平成十二年度が三百十六学級、十三年度から十六年度までが三百十八学級で推移してございます。
 このうち、重度重複の生徒数の推移でございますが、肢体不自由養護学校につきましては、平成十二年度が五百九十五名、平成十三年度が五百九十七名、平成十四年度が五百九十八名、平成十五年度が五百九十一名、平成十六年度が五百八十六名でございます。次に、知的障害養護学校につきましては、平成十二年度が八百八十九名、平成十三年度が八百九十八名、平成十四年度が九百一名、平成十五年度が九百二名、平成十六年度が九百四名という状況でございます。

○木村委員 今、数字を教えていただいたのがちょっと私には理解できないんですが、肢体不自由の重度重複学級のクラスの数が二百で推移しているということですか。
 東京都心身障害教育改善検討委員会最終報告書というのがありますよね。これですと、肢体不自由もそうですが、知的障害の場合は最重度・重度が平成五年には全体で二五・八%あった。これが平成十五年には三三・一%というふうになっています。それから、肢体不自由の方は、平成五年に最重度及び重度の人が六六・一%だったものが、平成十五年には六八・二%というふうにふえています。つまり長い目で見ると、重度化が進んでいるというのが改善検討委員会の最終報告の中にあります。しかし、ふえていないという数字を今、紹介されたわけですね。
 それから、同じく検討委員会の最終報告書を見ますと、障害の重複、障害を持っているけれども複障害があるという子は、肢体不自由の養護学校では八四・三%、知的障害の場合は八・三%ということになるわけなんです。つまり、重度化というのは、五年ぐらいではだんだんふえていくという傾向が報告書にあるんですけれども、重度重複学級の数もふえていないし、生徒の数もそれほどふえていない、むしろ減っているというご報告が今ありましたが、この矛盾はどう考えたらよろしいですか。

○伊藤参事 重度重複障害学級措置対象の児童生徒は、障害の状況、程度、発達の状態等について総合的に判断し、重度重複障害学級の教育課程を適用して教育を行うことが適切な児童生徒でございます。重度重複の児童生徒すべてが重度重複学級に措置されているものではないわけでございます。例えば肢体不自由養護学校の重度重複の児童生徒であっても、コミュニケーション能力が普通学級で指導を受けられる場合、他の障害の状態が重度重複の程度であっても、普通学級で能力に応じた指導を受けることがございます。また、ダウン症の児童生徒のように、知的障害が重度であっても、普通学級の集団の中でより一層の成長と発達を目的に、能力に応じた指導を受けることがございます。
 このように、各学校におきましては、児童生徒の障害の状態等の実態に基づきまして、重度重複の児童生徒を重度重複障害学級に措置しているところでございます。

○木村委員 総合的に判断するのと、個々のそういう重複の状況にもよるんですよ、普通の学級でもやっていける子もいるんですよというんですけれども、本当に果たしてそうなんだろうかという疑いがあります。
 例えば東京都教育委員会学校基本調査というのがありますよね。この調査で、養護学校の中で肢体不自由校に通っているのが千九百三十九人、五百九十五クラス、そのうち普通学級が九百九十三人、二百四十八クラス、特別学級、つまり重度重複学級も入れた、そのほか訪問学級もあるんでしょうけれども、これが九百四十六人、三百四十七学級というふうに出ているんです。全体の生徒が千九百三十九人で、うち特別学級が九百四十六人ということになると、実際には四八%、重複障害を持っている子を入れれば八四・三%ですね。だから八四・三%の重複障害を持っている子どもたち一人一人を見て、障害が重複していても普通学級でやられるんだというのが二人に一人はいるという話になるんですよね。
 重度・最重度というふうに、重複じゃなくても判定されているのが、肢体不自由の場合は六八%ですから、そうすると、重度・最重度の小学校、中学校、高等部、全部入れて平均すると六八%いるのに、実際は訪問学級も入れた特別学級の生徒が全体の四八%程度だと。この数字の矛盾。実際は重度重複学級のクラスの設定が抑制されているのと違いますか。どうでしょう。

○伊藤参事 委員ご指摘の重度重複学級への措置人数の比較で、措置率が約半数程度であると、この理由についてのお尋ねでございますけれども、先ほどもお答えを申し上げましたように、肢体不自由養護学校の重度重複の児童生徒でございましても、コミュニケーション能力が普通学級で指導を受けられる場合、他の障害の状態が重度重複の程度であっても、普通学級で能力に応じた指導を受けられることがございます。また、先ほど申し上げました例の中でもありましたように、ダウン症の児童生徒のような場合、知的障害が重度であっても、普通学級の集団の中でより一層の成長と発達を目的に、能力に応じた指導を受けることがあるわけでございます。
 このように最重度・重度や重複の児童生徒であっても、各学校では児童生徒の障害の状態等の実態に基づきまして、重度重複の児童生徒を重度重複障害学級に措置しているところでございます。

○木村委員 ダウン症の子なんかは普通学級に入れた方がいいんだという話もあるし、そういう子もいらっしゃると思うんですけれども、余りにも乖離しているのと違うかと。それはなぜか。普通学級は、養護学校の場合だったら子どもの定員が六名でしょう。重度重複の学級は子どもの定員が三人でしょう。これが四人になったら二つにクラスを分けるということになりますね。そうすると、学級に先生が張りつくわけだから、先生をふやさなければならないということになりますよね。この子は重度で重複障害を持っているけれども、なるべく普通学級の方がいいんだと総合的に判断するというけれども、無理無理そっちへ判定されて、子どもの実態から出発してクラスを編成するというよりも、ことし、先生はこれ以上ふやせないからという逆立ちがあるんじゃないかということを聞いているわけなんです。それは、幾ら聞いても、さっきいったような、総合的に判断してということですか。それには、重複障害の子が八四%いるのに、実際に重度重複学級など特別学級に行っているのが半分以下という数の乖離が甚だし過ぎるんじゃないかということなんですが、どうでしょう。

○伊藤参事 総合的な判断のご質問でございますけれども、重度とは、児童生徒の障害の状況を発達の側面、行動的な側面、疾病的側面から総合的にとらえた状態であるわけでございます。また、重複とは、学校教育法施行令第二十二条の三に定める程度の障害を二つ以上あわせ有する状態をいうわけでございます。
 重度重複障害学級の対象児童生徒の認定につきましては、事前相談を踏まえまして、学校長から申請のあった児童生徒の障害や発達の状態等について、都教育委員会が社会性の発達や日常の基本的生活の自立等の程度等を総合的に判断して認定をしてございます。
 盲・ろう・養護学校の学級編制につきましては、法に基づきまして、東京都教育委員会が定める学級編制基準に基づきまして、校長が学級を編成しているわけでございます。各学校の学級規模につきましては、都教育委員会が実施する児童生徒数調査のもとに学級数を決定しているというところでございます。

○木村委員 総合的に学校から申請されてそういうふうに決めているんだというのは、そういうふうに答えるしかないと思うんですけれども、くれぐれも--というのは、ことしの新入生のうち、重度が何人ということで、当然、重度重複学級を一つふやさなきゃいけないというのがあっても、つくるべき教室のスペースがないとかいろいろなことがあって、ことしは新入生の重度を一学級にしてくださいといわれましたなんていう話も聞くものですから、くれぐれも、パイがまずあって、そこに障害の状況を総合的に判定して決めてしまうというようなことのないように、子どもたちの実態から出発してクラス編制をやっていただきたいというふうに思います。
 障害児教育の最後に、教室不足のことについてちょっと触れたいと思います。
 教室不足は依然として深刻な状況にあります。知的障害養護学校の教室不足に対応するために、来年度の予算で十二校分の増築が組まれました。これはささやかな第一歩であるというふうに思います。
 しかし、やはり素直に喜べるかというと、そういうわけにもいかないなというのは、平成十六年度都立盲・ろう・養護学校保有教室の状況というのを見ますと、転用教室数の一覧があります。それで、来年度十二校の増築--十六年度からもう既に始まっている学校がありますが、一番遠いのでは平成二十二年度までの計画がありまして、それぞれ学校に張りつくんですが、例えば八王子養護は転用教室が九、つまり現実に九つの教室が足りない。にもかかわらず、平成十九年度までにつくられる教室は四つ。町田養護は転用教室が十三、平成二十年度までにつくられる教室が五つ。墨田養護も同じく不足が十三で増築が五つ。平成二十年とか二十二年とかという長い話の計画が出ている割には、初めから教室不足は解消されないということが前提になっているような計画なんです。
 一方、来年度の予算の内容を見ますと、障害児学校の施設整備費は、今年度が六十二億だったのが、来年度は二十二億に激減しているわけですね。これはなぜ激減しているかというと、大塚ろう学校や葛飾ろう学校の工事の山は越えたからだという説明を私どもは受けていますが、そういう理由だからこそ思い切って教室不足を解消する計画の前倒し、規模増を図るべきだというふうに思うんですけれども、それをやらないというのは、ただ大きな工事の山は越えたから減りましたというのでは、まことに冷たい話じゃないでしょうかということでありますが、いかがでしょうか。

○伊藤参事 平成十七年度の盲・ろう・養護学校の施設整備予算におきましては、特別支援教育推進計画に基づく大規模改修といたしまして、永福学園養護学校(仮称)、青梅東学園養護学校(仮称)、中央ろう学校(仮称)の基本設計費を計上しているところでございます。
 また、特別支援教育推進計画に基づく増改修として、中野養護学校、大田地区学園養護学校(仮称)の工事費とあわせまして、知的障害養護学級の普通教室不足への緊急対応のため、普通教室確保対策として、知的障害養護学校十校に増築等を行うための実施設計費を計上しているところでございます。特別支援教育推進計画におきましても、普通教室確保対策につきましては、緊急対策として最大限の前倒しをして実施しているところでございます。

○木村委員 これでも最大限の前倒しといわれちゃうと、つらい話ですよね。私は、教室不足というのは、障害児だからこそカーテンの仕切りなんていうのは許されない話だというふうに思うんです。普通の子であれば、勉強がおもしろければ騒がしくても集中できるというようなこともあるかもしれないけれども、今、言葉を覚えるというような段階にようやく到達した子とか、そういう子どもたちがカーテン一枚で、こっちのクラスとこっちのクラスの声が交差して、こっちは歌を歌っている、こっちは何をやっているというようなところで勉強させるというのは、本当に人権問題だというふうに思うんです。最大限これでも前倒ししているんだというけれども、一方では施設整備費そのものは六十億から二十億に下がったじゃないですか。ですから、そういう意味で、ぜひ力を入れていただきたいということを強く要望したいというふうに思います。
 次に移ります。
 さっきありましたが、陳情に関連して、駒沢オリンピック公園総合運動場第二球技場及び補助競技場の使用料に関する陳情ですが、人工芝、夜間照明ができたからこういう料金になりましたという話なんですけれども、照明料を入れると一晩四万円超えるんですよね。要するにこの陳情者は高いじゃないかということをいっているわけなんです。
 都内でも、例えば杉並区立に下高井戸運動場というのがありまして、ここも人工芝、ナイター設備があるというところなんです。ここは一時間当たり使用料が千二百七十五円です。照明料が都の場合は三千四百円ですけど、杉並は三千二百円です。電気代もどういうわけか杉並に行くと少し安くなる。だから、四時間でも一万六千円か一万七千円ぐらいで使えると。駒沢オリンピック公園の運動場等の東京都の競技場では一晩で四万円と。要するに高いんじゃないかということなんですけれども、どうでしょう。

○山川生涯学習スポーツ部長 利用料金の設定につきましては、先ほどご説明したとおりでございますけれども、原価計算を念頭に置きながら、これまでの料金設定の考え方や施設の現状、あるいは周辺類似施設の状況などを総合的に判断して条例で上限を定めているというのが基本的な考え方でございますけれども、今度の料金設定につきましては、第二球技場におきましては、午前、午後につきましてはそのまま据え置きと。夜間料金につきましては、今まで夜間が使えなかったものですから、他の施設と同様の考え方で設定したというのが第二球技場の方でございます。
 補助競技場につきましては、これも先ほどご説明申し上げましたように、人工芝あるいは夜間照明設備等を備えることによって、利用条件がかなり大幅に向上するということに加えて、レストハウスが併設されるということになりまして、第二球技場とほぼ同じようなレベルの施設ができるということで、相対的に第二球技場との比較で補助競技場との格差が、今までのような格差ではなくて、少し縮めてやろうという考え方に基づいて設定したものでございまして、委員指摘の人工芝あるいは夜間照明器具をそろえたから上がったというものではないというふうに私どもは考えております。

○木村委員 要するに、杉並の運動場へ行けば、人工芝があって、ナイターがあっても安く使えるという話なんです。それから比べれば高いじゃないかと。
 平日の夜、サッカーを楽しむというのは、労働者ですよね。ここは四時間単位だよね、二時間単位じゃなくて。だから、照明料を入れれば四万円何ぼ払わなきゃならないと。働いて夜、一試合楽しもうというので四万円というのは、労働者にとってどうなんだということはありますよ。二チームでやるんだからね。一杯飲みに行けば二千円ぐらいかかるかもしれないけれども、東京都民が夜間、都立の運動場を借りてサッカー一試合やって楽しむというときに、一人頭二千円ずつは場所代を取られるというのは、本当のスポーツ振興だろうかというふうに思うんです。
 午前が一番安くて、午後はちょっと上がって、夜間はうんと高いということになりますよね。これは利用料金制度で午前中から使う人が少ないから安くする、利用促進という経営効率の上で料金に差をつけているんだというふうに思うんですけれども、差をつけられる方は、つまり昼間働いていて夜サッカーを楽しもう、一試合やろうと。四時間はかかりはしないですよ。だけど、四時間分取られるというふうなしわ寄せの仕方じゃなくて、この陳情がいっているように、せめて午後並みの料金で楽しむことができないのかというのは、僕は全くもっともな話だというふうに思うんです。
 そういう意味で、考え方はいろいろいわれましたけれども、普通の働いている青年たち--青年でなくてもいいんですよ、サッカーは。本当に都立の施設を使って楽しもうという者をうんと保障していこうという考えに基づいて、照明代はかかるかもしれないけれども、杉並の場合は電気代は一時間三千二百円ですから、東京都の三千四百円と大して変わらないんですけれども、使用料をぐっと低く抑えて安く利用できるようにしているわけですね。そういう考えがあるんじゃないのかということをお尋ねしたいんです。

○山川生涯学習スポーツ部長 先ほど申し上げましたように、料金設定の基本的な考え方は、この駒沢オリンピック公園総合運動場独自に計算したというものではなく、東京体育館や東京武道館等の他の施設の料金設定と同じ考え方で算出したものでございまして、特別に駒沢オリンピック公園運動場の料金設定にしたものではないというのが第一点目でございます。
 もう一点でございますが、大変申しわけありませんが、杉並の運動場について、私ども十分知悉はしておりませんが、駒沢オリンピック公園総合運動場とほぼ同程度だと思われる運動場についてちょっとご紹介をさせていただきたいというふうに思いますが、横浜国際総合競技場のわきにあります新横浜フットボールパーク、これは補助競技場でございます。これはクラブハウスがありますが、観客がない。施設概要については、私どもの今度新しくできる補助競技場と同じようになりますが、夜間平日が八万円になります。土日祝日になりますと十万円になります。これと比較すれば、当然私どもの方がはるかに安いと。それから、さいたまスタジアム二〇〇二年公園のサブグラウンドでございますが、これはクラブハウスがございません。観客なしということで、そういう意味では、改修前の今の補助競技場のレベルでございますが、これは一時間七千円でございますので、二万八千円ということで、私どもの補助競技場の現状がそれ以下でございますので、それとの比較でもそう高いとは思えないと。それから、大阪府立の鶴見緑地球場、これはクラブハウスはございまして、観客席は三千席ほどございますので、現在の第二球場よりは若干いい施設かなという感じがいたしますが、夜間平日で九万六千円、土日祝日で十一万五千二百円、照明料金につきましては、ここは一時間当たり二万四千円を取っているというような実例もございまして、こういう類似施設の状況からも、私どもはこの料金設定でご協力をいただけないかというふうに考えております。よろしくお願い申し上げます。

○木村委員 我々は安いところを見つけてきて高いじゃないかといっているので、そちらは高いところを見つけてきてこの程度という話だからね。要するに、都民がお留守になっちゃだめよという話なんですよ。肝心なことは、東京都民の問題。今のリストラで苦しんでいる労働者が職場を終わってから夜間使うというときに、果たして本当にそういう人たちのスポーツ振興を保障していくという料金設定として、高いものがあるから、それから比べれば安いじゃないかみたいな話じゃ、うまくないんじゃないか。特に東京のサッカークラブの人たちは、リーグ戦を組むのだって何だって、茨城に行ったりいろいろして苦労しているわけですよね。せっかく駒沢が取れたというときに、多少高くても競争が激しいんでしょうけれども、安くしていただきたい。
 では、続いて、もう一つの陳情とも関連しますが、提出されている条例案、議案そのものになります。今回は指定管理者制度の導入ということで、この委員会には教育庁関係だけでも、大島セミナーハウスとか、埋蔵文化財センターとか、それから、この体育施設などが出されています。また、あしたは文化会館とか美術館とか博物館とかあります。そういう意味で、指定管理者制度の導入をめぐって非常に重要な判断がこの議会に迫られているというふうに思います。
 そこで、条例案に即してお尋ねしたいんですが、今度、公の施設、体育館もあれば、美術館もあれば、いろいろあって、それが公の施設として自治体が責任を持って管理して運営している、それはそれぞれの公的な目的があってつくられてきた施設だと思うんです。ですから、これまでも管理委託については、だれもが管理委託を受けることができず、公共団体、公共団体に類するもの、あるいは社会福祉法人などなど以外には受けられなかったのが、今度、地方自治法の二百四十四条が変わって、民間の企業も含めた管理委託を受けることができるし、その内容も、管理を代行するという行政の内容そのものが東京都から離れて委託するということになるわけですね。ですから、行政のあり方、これまで負ってきた東京都庁としての責任がこれからどういうふうに続いていくのか、あるいは変わるのかという問題だというふうに思います。
 そこで、体育施設条例の一部を改正する条例に即してお聞きしますが、どういう人を指定管理者として指定するか、条例の第十六条に書かれています。そして、申請があったときは、教育委員会は次に掲げる基準により最も適切に体育施設の管理を行うことができると認める者を指定管理者に指定するものとするということで、一から六まで指定管理者の基準なるものが条例案に書かれています。
 その第一が、前条第一項各号に掲げる業務について、いわば公の施設たる体育施設の設置目的に沿う業務について、「相当の知識及び経験を有する者を当該業務に従事させることができる」というふうになっています。この「相当の知識及び経験」の「相当」というのは、具体的には何を基準に相当だというのか、それをまず教えていただきたいと思います。

○沼沢参事 十六条第二項第一号の「相当の知識」ということでございますが、改正条例案の第十五条の一項一号、第三条各号に掲げる業務に関する相当の知識ということでございます。
 第三条の規定は、事業についての規定でございます。体育・スポーツ、レクリエーションの活動のための施設を提供すること、また、体育・スポーツ及びレクリエーションについての調査研究及び相談に応ずること、第三に、体育・スポーツ及びレクリエーションに関する資料を収集し、整理し、及び一般の利用に供すること、あるいは体育施設を利用しての体育・スポーツ及びレクリエーションの指導及び普及を行うこと、それから、スポーツの適性、健康、体力相談、こういったものについて規定しているわけでございます。
 いずれも体育施設固有の事業でございまして、これを総称して体育施設の事業というふうにいいますと、こういった体育施設の事業に関するある一定程度の知識という意味での相当ということでご理解いただきたいと存じます。

○木村委員 そういう相当の知識及び経験を持っている人が管理を委託できるんだよというのは、非常に大事なことだと思うんですね。公の施設たるものが将来どういうふうな性格に変化するかどうかということのかなめを握ると思うんですね。
 ところが、「相当の」という言葉だけじゃ、一般的、抽象的でよくわからないですよね。図書館だったら司書という専門職がいて、そういう資格を持っていて、司書がいる図書館とかありますけれども、体育館というのは、そういうような資格職種というのはないですよね。今までは、今挙げられたような仕事を一般の行政職、一般の事務屋さんだけじゃなくて、専門的にやるという意味で、社会教育主事がそれぞれ施設に配置されていましたよね。定数削減でどんどん減っているんですけれども、例えば東京体育館の場合ですと、一九八九年、平成元年は、職員が二十六人いたんですけれども、うち七人が社会教育主事です。ずうっと減らされて、今何人かというと、職員十六人で社会教育主事は三人です。でも、三人の人がいわば体育施設固有の事務、資料を収集したり、相談に乗ったり、いろんなスポーツ振興のための固有の業務をやっていますね。ここでいう「相当の知識及び経験を有する者」を指定しますよというのは、そういう意味合いが含まれている。どこが委託することになるかわかりませんけれども、どんな性格の企業が来るかもわからないんですけれども、それは、やはり今あるような専門職的な立場で施設の設置目的を外さないように運営しているという人たちが必ず含まれている、そういう意味でここに書かれているんだろうかという疑問なんですが、いかがでしょう。

○沼沢参事 スポーツに関する専門的な知識について、相当の知識を持っているということは要求されるところでございます。しかし、必ずしも社会教育主事という資格を持った者に限らず、それぞれの専門的なスポーツごとの知識がございます。また、スポーツの全体をマネジメントするという点においての相当の知識も必要でございますので、社会教育主事に限られるというものでは必ずしもございません。

○木村委員 別にいいんです。社会教育主事じゃなくてもいいんですけれども、意味合いはそういう意味合いじゃないんですかということを聞いているんです。
 というのは、例えば区部ユース・プラザですね。水元青年の家がなくなりまして、PFIになって区部ユース・プラザになりましたね。だけど、あそこの企業と契約する契約書の中身に社会教育主事を置くという契約になっているでしょう。だから、今までのところはあれは指定管理者じゃないですけれども、そういう固有の、青年の家にかわるユース・プラザという性格を維持していくために、どういう企業が運営するにしても、そういうものを外してはなりませんよという意味合いで契約の中に社会教育主事を一人入れることというのが入っていたはずです。だから、そういう意味合いで第十六条二項一号は規定されているのではないですかということです。

○沼沢参事 スポーツの世界において、専門知識というのは非常に幅広にとらえるべきだと思います。先ほどもスポーツマネジメントというふうに申し上げました。あと、プールであれば、水泳に固有の専門知識、あるいは水泳連盟等で資格審査等をしておりまして、いろいろな資格を持った人材によってスポーツ施設というのは運営されるべきだと考えております。また、それぞれの専門のスポーツごとにいろんな資格制度を設けているところもございます。何が相当かというのは、その施設ごとにいろいろ要求水準が変わってくると思います。事業計画書という形で指定管理者の申請を受けまして、その内容の審査において何が相当かというのが判断されるべきだと考えております。

○木村委員 何かすれ違っているような感じですけれども、私も社会教育主事を置かなきゃいけないとか、そういうことに限定して物をいっているわけじゃないんです。今、いわれたようなことでありますけれども、今まで東京都が公の施設として公の性格を保持するために払っていた、そういう努力の水準というのが、指定管理者である以上、求められるという意味合いで、「相当の」という言葉が使われているんじゃないかと、そうあってほしいというふうに思います。
 それから、第三項、「体育施設の効用を最大限に発揮するとともに、効率的な管理運営ができること。」というのが指定管理者の基準になっています。これも難しい話で、効用と効率というのをどう考えるか。体育施設の効用というのは、効率だけではありませんよという意味合いが含まれていると思うんですね。これから心配されるのは、いわゆる採算性、効率ということが強まってくるんじゃないか、というのが今の指定管理者制度が発足してからみんなが心配していることです。そういう意味で効用と効率の違いを説明していただきたいと思います。

○沼沢参事 まず効率についてでございますが、効率的なという場合につきましては、経済性、安い費用で高い効果を生むと、こういう意味で使われるかと思います。なお、一方で効用についてですが、辞書的な意味としましては、薬の効用、これは効き目という意味がございます。それから、使い道という意味にも使われますが、効用が経済的な意味で使われる場合として、経済学の分野で限界効用という専門的な述語でございますが、用いられております。限界効用、この場合の経済的な意味での効用につきましては、財やサービスが消費者の欲望を満足させる度合いということでございます。今回の条例におきます効用につきましても、こういった意味合いで使われているものでございます。

○木村委員 なかなか難しい説明を、近代経済学の限界効用説など出されちゃうと困りますが、それが利用者の欲望を満足させる限界というようなことになると、僕はまたねじ曲がっていっちゃうというふうに思うんですね。最大限の効用を図り、効率もあわせてというようなあいまいな規定じゃなくて、この陳情者がいっているように、体育施設の効用を最大限に発揮するというのは、体育施設の設置目的を最大限に実現するというふうに、庶民がわかるような文言にするという方が私はふさわしいというふうに思うんです。
 それから、第四号は「使用者へのサービス向上を図ること」、これが、だから効用と関連してくるんですけれども、「サービス向上を図る」ということが指定管理者の条件になっています。「サービス向上」というのは、十九条にも「サービスの提供」というのが出てきまして、今度の指定管理者制度をだれが受託するかというのは、サービスがいいかどうかということが一つの審査ポイントになるといわんばかりに二カ所も出てくるというのが気になるんです。
 具体的にはこのサービスというのは何なのか、どういうことをイメージしていますか。

○沼沢参事 サービスという概念ですけれども、非常に広い概念だと思います。良好な施設環境から始まって、実際に施設を利用している利用者側から見たサービスの感情というのは、さまざまなものがあると思います。使い勝手がいい施設であったり、料金的には安かったり、利用しやすかったり--利用しやすいという点においては、利用の時間であるとか、あるいは受付などの接遇等の印象の問題ですけれども、受ける側から見たサービスというのは非常に広うございまして、そういった総合的ないろんな面での内容を含んでいるというふうに考えております。

○木村委員 なんかコンニャク問答みたいですね。区部ユース・プラザが青年の家のかわりになるというときに、利用団体が聞きに行って、サービスが向上しますということだけれども、どんなサービスですかと聞いたら、青年の家は自分で布団の上げおろしをしなきゃならなかったけれども、今度ここへ泊まる人は会館の方がベッドメーキングをいたします、敷布はちゃんと敷きますというのを一例として、サービスとして説明したという話なんですよ。
 だから、体育施設のサービスというのが、例えばそういうイメージにずっと広がっていったら、公の施設、都民のスポーツ振興を目指していくということとやはりずれていくというふうに思うんですね。そういう意味で、指定管理者の選定をこれからやっていくんですけれども、どういう考えでこの計画がいいとか、この団体がいいとかという考えの土台みたいのがきちっとしていないと、いろいろな問題が起こってくるというふうに思うんです。
 そこで、選定委員会、これからつくられていくというふうになると思うんですが、さっき回答にありましたように、プールはプールの専門知識が必要、さまざまな競技ごとの専門知識というのは非常に幅広いという話がありました。これは体育館なら体育館、東京武道館なら武道館、辰巳のプールならプール、駒沢なら駒沢というごとに選定委員会をつくるんですか、それとも全部一つにひっくるめて行政側が半分、外部のいわゆる何とか有識者みたいので決めるんですか。その辺が大変心配です。

○沼沢参事 選定委員会につきましては、現在検討中でございます。最も効率的で最も適正な選定をするために、四施設共通がいいのか、あるいは特定の施設だけの特徴をつかまえて、何らか特別な取り扱いをすべきなのか、今後検討してまいりたいと思います。
 なお、選定委員会の構成につきましては、外部の有識者も含めた構成としてまいりたいと考えております。

○木村委員 都立の体育施設は四つありますね。指定管理者はそれぞれ分割するんですか、それとも一括なんですか、まずそのことを一つはっきり。

○沼沢参事 公募のあり方で、四館一括なのか、あるいは何らかの分割をするのかにつきましては、現在検討中でございます。経済性あるいは管理の一体性など、また、さまざまな要素を考慮しながら決定してまいりたいと考えております。

○木村委員 一括がいいのか、分割がいいのかというのも非常に微妙な問題だと思うんですね。採算性が一番合わないのは多分辰巳のプールでしょう。それから、一番採算性が合うというか、全体の財政の中で使用料で賄う率が高いのは東京体育館じゃないですかね。一括にするとそれがどういうことになるのかということもありますし、一つ一つ分割にして、それで今までの水準は維持する形にするというのが私は一番いいと思うんですね。全体でもってやって、こっちはもうけが少ないから、もうかるところから回すとかなんかというのは、一括して委託を受ける方はその方が楽だとか、いろいろあるし、しかし、また、一番高い料金が取れるところへ入りたいという競争も生まれるし、いろいろだと思うんですけれども、私は今の都立の体育施設の公の設置目的、そして利用者にとっての水準というものを指定管理者制度によって大幅に崩すということのないような、そういう方策を追求すべきだというふうに思うんです。
 そういう意味で、選定委員会ですけれども、江東区はいろんな施設の指定管理者制度の選定に当たって、それぞれ専門委員会というものをつくる、そして施設ごとで一番設置目的にふさわしい内容を維持できるように厳しく選定するというふうにしているそうです。私は、都教委も選定委員会をつくるのだとしたら、それぞれの体育施設ごとに専門的な知識を持っている人も含めて選定委員会をつくるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○沼沢参事 選定委員会の構成につきましては、現在検討中でございますが、各施設ごとに最も適切な選定ができるように、しかし、また四館が違った考え方でばらばらに選ばれるということがあってもまずいと思いますし、その辺のバランスを考えまして、どういう選定委員会の構成がいいか、今後検討してまいりたいと考えております。

○木村委員 陳情にもありますような運営委員会の設置というのは、都民から見ればまことにもっともだというふうに思います。
 先ほどの説明では、運営委員会をつくらず、しかし、これまでも利用者の意見を事前に十分把握してきたという説明がありました。それはこれまでの利用者懇談会のことを指すんだと思います。しかし、利用者側、利用団体側からいいますと、これまでの利用者懇談会というのは極めて形式的なもので、使用料、利用料の値上げのときに、値上げが大体決まってから説明会が行われるというのが実態だと。一回の利用者懇談会は大体一時間から一時間半ぐらいが通例で、年何回もないというのが実情だと。これで事前に十分利用者の意向を調査するというようなことは、とてもじゃないが、利用者懇談会をやったからといって、利用者の意見が反映されているというふうにはとても思えないというのが多くの方々の意見でした。
 我々は指定管理者制度というのは反対です。僕は、法律上、選択が直営にするか指定管理者にするかしかないというのなら、直営にすべきだというふうに思いますが、指定管理者制度に行くのだったら、なおさら都民、利用者、利用団体も含めたきちんとした運営委員会というものが保障されるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○沼沢参事 利用者のご意見につきましては、日々施設の運営あるいは利用者と接する場において、各施設の担当者がいろいろな意見を伺っているところでございます。また、委員ご指摘の利用者懇談会につきましても、ことしの二月から三月にかけまして、四施設のうち三施設、近々残りの一施設につきまして利用者懇談会を開催する予定でございます。
 このたびの二月から三月に行われた利用者懇談会におきましては、指定管理者制度への変更に伴うさまざまなご意見をいただきまして、それに対して回答、ご理解を得て進めているところでございます。
 なお、指定管理者制度導入後につきましても、引き続き使われている方々のご意見あるいは潜在的な利用者といいますか、現在使われていない方でありましても、どういう意見を持っているか、意見の把握に努めていきたいと考えております。

○木村委員 例えば辰巳のプールだって、団体貸し切り--いろんな水泳大会があって、貸し切りで何月何日からマスターズの水泳大会がありますとかというのはあるし、個人がプールを使用するという期間もあるし、それから、東京都主催なり行政の主催の主催事業として使う場合もある。どれを優先すべきかというのは、非常に兼ね合いは難しいですよね。
 それから、施設の効率的な利用ということになれば、体育館だってアマチュアの団体に貸す。アマチュアの団体に貸すと、今、割引制度ですよね。つまり料金が安い上に割り引かなきゃならない。それもスタンドを使うというのは高く取るけれども、スタンドは要らない、観客は要らない、自分たちだけで競技をやるという場合は安くできる。そうすると、一番安く使える団体の割引というのは減るんじゃないかとか、維持されるというけれども、だんだん貸してもらえなくなる。一方、スポーツじゃないけれども、人気ライブの主催なんていうと、満員に取れるし、高く取れるということになって、使用形態がいろいろ変わってくるというふうに思うんですね。その場合にどういう兼ね合いをするかというのは非常に難しいと思うんです。公の施設なんだからアマチュアを最優先しろということで、アマチュアが使える最低のクオータ制度なり何なりをつくるとか、これからいろんな問題が出てくると思うんですね。そういう意味では、利用者懇談会とか、一方的に、はい、集まってくださいというんじゃなくて、機関として都民が運営についてきちんと物がいえるという機関を最低つくるべきだと。陳情に運営委員会を設置してもらいたというのがありますけれども、私はこれからいろんな形で制度が変わっていく、指定管理者制度がだっと広がっていくという中では、これは地方自治の問題として大事だというふうに思うんです。
 問題は、議会の関与ですね。こうやってすべて公の施設が何でもかんでも指定管理者制度になっていくということになると、条例をつくるのは議会ですし、それから、指定管理者が決まったときに認めるのは議会ですけれども、一たん認めてしまえば、後は議会は余り関係なくなるということになりますよね。これから指定管理者が一応決まって、二定か三定か議会にかかると思いますけれども、議会は、大体ここに決めました、これが一番よかったですという結論を出されて、いいか悪いかということで議会の責任で決めるということになると思うんですね。私は、そういう意味では、どんどん行政が空洞化していく一つの片棒を議会が担がされるという局面に立っているというふうに思うんですが、これから指定管理者を募集して選定していくという途中経過もぜひ議会に報告して、相談をしていくべきだというふうに思うんですが、これからの議会のかみ方について最後にお尋ねしたいと思います。

○沼沢参事 まず条例改正後に行う募集という段階がありますし、選定という段階がございます。その内容を公表することも都全体の統一的な考え方としておりますので、議会に対しましても、募集あるいは選定について適切な時期をとらえまして説明を行ってまいりたいと考えております。

○木村委員 次に、三十人学級について。これからは簡単にやります。
 三十人学級をなぜ東京だけがやらないのかということについては、さきの代表質問でも、予算特別委員会の質疑でも、日本共産党からかなり詳しく質問しました。改めていうまでもありませんけれども、全国の流れは、小学校の一年生をきっかけにして、まず三十人学級に踏み出す、そして今は全小学校、全学年、中学校の一年というふうに踏み出している県もふえています。現在、三十人学級に踏み出さないのは東京都と香川県だけであると。香川県も、新聞報道によれば、つい先日の住民団体と香川県当局との交渉によると、これまで少人数授業でやってきたけれども、それでいいのかも含めて新たに検証していきたいという表明がなされた。それはそれまでの交渉の経過からいって、少人数授業一本やりじゃなくて、三十人学級も選択肢の一つとして、これまでのやってきたことを検証したいというふうに香川県の教育委員会担当が表明したということを聞いています。そうすると、いよいよ東京だけということになるわけです。
 私は、三十人学級の流れというのはそんなに長い歴史じゃないと思うんです。ここ一年、二年、三年、一番古いところで三年ですよ。一気に全国に広がっていった。急速に広がったというのが一つです。
 それから、広がったところが三十人学級をやるまではいろいろ葛藤があって、三十人学級をやってくれと要望している住民なり関係者がいて、それは法律上四十人だからといういろいろな葛藤があった上で始めたことですから、どこの教育委員会もやったことについての検証をやらざるを得ない、議会にも報告せざるを得ないというのが全国の共通点です。しかも、その報告を見ますと、いろいろありますけれども、やってよかったという報告がなされている。これが共通の二つ目の特徴です。
 このことをこれまでも議会でお示しして、東京も考えるべきじゃないかということを何回も何回もお尋ねしているんですけれども、その都度、そういうふうに全国のいろいろな動きがあることは承知していますということまでは答えますけれども、その先がいつもないんです。先日の予算特別委員会の我が党の曽根都議の冒頭の質問に対しても、横山教育長は、そういう全国の流れについての評価を抜きにして、学級編制をどうするかというのは、これはいいとか悪いとかという話じゃなくて、政策的な判断の問題ですというふうに、私にいわせれば話をそらしています。なぜなんだと。私は、ここ三年ぐらいで全国に広がった三十人学級の流れを承知していますというだけじゃなくて、それで検証されて、さまざまに報告を公的にもされているということについての評価を都教委が避けている、聞かれても違う話にする、あるいは承知しているというだけにする、きょうはその評価を聞きたいと思います。いかがでしょう。

○近藤指導部長 少人数学級と少人数指導についてでございますが、一つは学力を高めるということにつきましては、国政研の調査でも、三十人学級や二十人学級などの少人数学級の指導よりも、東京都が現在進めております現行規模学級における少人数指導や習熟度別の指導の方が、学力を形成する上で有効であるという結果が出ております。また、東京都教育委員会が指定しております少人数指導推進校や学力向上フロンティアスクールにおきましても、児童生徒からは、授業がわかるようになった、学習への意欲が高まった、また教師からは、複数の教師が協力し合って指導するのでみずからの指導力が向上した、そうした利点を挙げているわけでございます。
 そしてまた、他県の評価ということでございましたが、これまでずっと山形のさんさんプランについて、いつもご意見を出されてくるわけでございますが、例えば生活面で考えてみたいと思います。山形のさんさんプランを導入したら不登校が減少したという話がございました。その論理でいうのであれば、東京都も平成十三年度に少人数指導をしてから不登校はずっと下がってきているわけでございます。そしてまた、ちなみにいじめのことを申し上げますと、東京都ではいじめの件数はずっと減少しております。しかし、山形県ではふえているんですね。だからといって、東京都の行っている少人数指導を導入したから、いじめも不登校も減少するなどと短絡的に私は考えておりません。やはり教員の研修や指導法の改善、また、中学校に配置いたしましたスクールカウンセラーの有効活用、また、家庭、地域の協力など、そうしたことを複合的、重層的に絡み合わせて効果というものを考えるべきだろうと考えているわけでございます。
 また、このことにつきましては、一つのことで単純に結論を出してはいけないということにつきましては、山形県が主催しております少人数指導学級編制研究会におきまして、筑波大学の水本という助教授でございますが、この方も同様に否定しているところでございます。

○木村委員 今のことでも、つまり、私が聞いたのは、短期間に例外なしに広がっているということと、やったところは例外なしにやってよかったといっていることについて、近藤部長は今の意見で確信を持って固まっているかもしれないけれども、客観的な流れとしては、そういう流れが生まれたということについて、それをどう評価するのか。よそはよそ、評価は関係ないということなのか、こういうことなんですよ。

○近藤指導部長 教育の長い歴史を見てみますと、必ず不易の部分と流行の部分があるわけでございます。一概に今ほかの県がすべてやったからといって、それがいいか悪いかということについての考証というのは、歴史が、歴史的に評価をしてくださるものだと思っております。東京都教育委員会では、これまで少人数指導についてさまざまな成果を上げてきているわけでございます。したがいまして、これが今、学校が求めている最良の指導方法であると私どもは考えているわけでございます。

○木村委員 先日、私たちは全国の教育委員会にアンケートを出しました。全国の教育委員会から返事をもらいました。そのアンケートを予算特別委員会でお配りしました。石原知事の答弁では、先生方だけのアンケートでいいというのが出るのは当然だけど、もっと、広くというようなことがいわれました。横山教育長もそんなニュアンスの発言があったと思います。野上さんのきのうの発言も、先生方はということでした。私たちが配った資料は、先生を対象にしたアンケートじゃありません。公式に各県の教育行政を担当する部署にアンケートを打って、公式に返事をもらったんです。その中から学習面ではどうだったか、生活面ではどうだったか。設問も、東京で論戦されているように、少人数学級だと子どもたちの切磋琢磨する力が育たないという議論がそちらから出されていますから、生活面ではどうだったのかというふうに分けて聞きました。一つ一つ見ればさまざまな違いがありますし、問題点として認識しているのは、県によって少しずつ違うという面はありましたけれども、総じて学習面でも、生活面でも、三十人学級はよかったという点が共通しています。これは完全にそういうふうな評価なんです、東京以外の三十人学級をやっているところは。
 この間、資料でお配りしましたので、ここでまた何県はどういっているというようなことは時間の節約のためにいいませんけれども、そのときに、それは知っているけれども、長い目で見ればうちの方が正しい、教育には不易と流行とあると。あれは流行だといわんばかりのさっきのニュアンスでしたけれども、私は、みんながやっているけれども、おれだけは考えが違うんだというのはあり得ると思うんです。しかし、それは任意の立場、個人の立場(「政党の立場」と呼ぶ者あり)政党も任意団体ですよ。しかし、教育庁というのは、公ですよ。行政です。だから、全体がそうであるけれども、私は違いますと、そういうふうに頑張るのは、個人や任意の立場であれば、それはそれで一面立派であるかもしれないけれども、公の立場でいつまでもそういうことにこだわっていたら、それは公の立場としては無責任ということになるんじゃないかということをまず聞きたい。

○近藤指導部長 三十人学級が悪いといっているわけではないんです。三十人学級も当然効果はあるでしょう。しかし、限られた教員をいかに有効に活用するかといった場合に、少人数指導が最もいい指導方法であるといっているわけでございます。
 例えば京都府教育委員会のアンケートによりますと、少人数、いわゆる指導ですね、授業は楽しいというのは、小学校八割、中学校七割という新聞報道が出ているので、ご紹介させていただきました。

○木村委員 もう一回、この間のを読もうか。要するに、どこどこはどういっていますというだけだったら、こちらも際限なくいえるんですよ。しかし、全体の流れとしてははっきりしているということなんです。
 東京都の少人数授業がいい、クラスの規模は四十人がいいんだということですけれども、少人数授業についても、先日のNHKの首都圏特報番組で足立区の経験が放映されていましたけれども、習熟度別少人数授業でやって、結局学力が伸びないということが問題になって、足立区教育委員会では教育方法を改善してやり直しをしているというニュースが出ましたね。この間もいいましたけれども、少人数指導、それもまだ習熟度別とか、そういうことになじまないような小学校の低学年の中でもそういう方向を貫けば、さまざまな子どもたちに対する差別感あるいは劣等感というものを引きずり出すということがあるんですね。
 きのうの野上さんのあれでも、ゾウさんコースとかカメさんコースというような言葉が出てきたけれども、カメさんコースということ自体、親も子どもも傷つくんですよね、ネーミング自体が。そういうものというのがあって、やはりさまざまな子どもたちがグループでお互いに助け合って、そして勉強していくというのが、全体として学習面で学力が伸びていくということになるんだということがNHKで放映されたばかりです。
 それから、生活面でいいますと、いろんな議論がありましたけれども、少人数になると--これは横山教育長ですよね。子どものインフォーマルのグループの数が少なくて、そこからはじき出された子どもの行き場所がなくなるという例を挙げて、やっぱり四十人学級の方がいいという話がありました。
 私は、都教委がいっている生活面での四十人学級といいますか、少人数学級を否定する根拠というのに、子どもたちの切磋琢磨、社会力が身につくというのは、やはり将来の競争社会に対して子どもたちが力をつけるという意味合いが含まれると思うんですね。しかし、やっているのは小学校一年生、二年生の話なんですよ、今、東京で直面しているのは。たくましく切磋琢磨して厳しい社会でも勝ち組として頑張れるような社会力をつけるんだというのが、果たして求められる話かということだと思うんですね。
 私は、さっき横山教育長がいった、クラスがインフォーマルの仲よしグループの数が少なくてはみ出しちゃう子が生まれると、その子どもにとって大変だというのは、あるグループから子どもがはじかれたら別のグループへというのは、ある意味ではクラスがばらばらになっているということを前提にして物をいわれているんだというふうに思うんです。一人一人の子どもがクラスのみんなと交流できて互いに成長し合う。できる子もできない子もいるかもしれないけれども、お互いに教え合う、それが本当の意味で求められる子どもにとっての切磋琢磨であると思います。
 予算特別委員会で配った、生活面でも非常によくなったというのは、そういう本当の意味での子どもの切磋琢磨がやっぱり少人数学級だからつくられていくということの報告例だというふうに思うんですね。そういう意味で、四十人学級を、東京の少人数授業だけが絶対にいいと確信していると。近藤さんが確信して、横山さんが確信している分にはいいんだけれども、これしかないという確信というのは非常に困ると思うんです。全国の流れがあるときに、公の立場、行政の立場で三十人学級を導入する、あるいは今までのことを検証するという立場になぜ立てないのかということなんです。その点を明らかにしていただきたい。

○近藤指導部長 今、指導部長個人、横山教育長個人というお話でございましたが、私も指導行政を担当している長といたしまして、私は公の仕事をしていると考えているわけでございます。

○木村委員 どこの県もいろんな葛藤があった上で三十人学級に踏み出したという経過をたどっています。それには、例えば山梨県のように、ここは予算委員会でも紹介しましたけれども、先生は配置するから少人数授業を選ぶか、少人数学級に踏み出すかは市町村の選択、学校の選択に任せますという指導をしたところなんですね。結果としては八割が少人数学級を選んだという経過があります。
 ですから、そういう選択制も含めて、今これだけ教育の現場がいろんな問題を抱えていて、少人数授業だって壁があるという例もNHKのテレビまで放映されて、学力の低下もいろんな話題になっているというときに、そういう行政としての選択というのはあり得るという立場に立つべきだと。これは横山教育長に聞きたいと思うんですが、ずっとそのままに、一つだけの信念でいくつもりなのか。そうなると、まさに信念というしかないと思うんですけれども、どうなんですか。

○横山教育長 先ほど来、予算特別委員会の議論の引用をされましたのは、実は私、きのうの予算特別委員会の野上理事の話を聞いておりまして、全く私どもが気がつかなかったような視点からも、実に明快に少人数学級あるいは少人数指導の整理をしていただきました。私は非常に参考になりました。まさにそのとおりだと思っています。
 今、他県の例をるる、三十人学級--私どもの把握しているところでも、要するに学級編制を三十人を上限にしている団体というのは十県しかないんですね。あるいは三十五人あるいは三十七人、極端にいえば、三十八人を上限にしているような県もある。あるいはやっている中でも、文部科学省の研究指定校でやっているところもある。あたかもその四十六団体が三十人を上限とする学級編制基準でやっているというようなお話、印象を受けますが、決してそんなことはございませんで、まさに他団体においても試行錯誤的な状況であろうというのが私どもの認識です。
 そういう中で、先ほど指導部長が明快にお答えしましたが、与えられたいろんな資源の状況の中で子どもたちにとってどういう授業が最もよろしいのか、そういう判断をして選ぶ。例えば、今、通常、学級の授業を考えた場合、一番問題というのは、例えば子どもたちにいろいろ理解度があるのはやむを得ない現実です。理解度に非常に差がつきやすい教科がございます。じゃ、教師はどこの辺を理解度のターゲットにして授業をしていいのか。やっぱりスタンダードにやらざるを得ない。そうすると、理解度の進んでいる子は、もうわかり切っているからおもしろくない、あるいは理解度の進んでいない子はわからないからおもしろくない。そうじゃなくて、やはり学校は楽しいというのは授業がわかることなんです。じゃ、授業がわかる授業方法というのはどういうものかといえば、考えてみれば、それは理解度はかなり差がある教科について、習熟度別の授業をすることが--しかもどこに入るかは大方の区においても、子どもたち自身が選択しております。授業がわかることが、やはり勉強して楽しい、さらに勉強しようという意欲につながってくる。そういった意味では、都の教育委員会はいろいろ議論する中で、やはり授業形態として少人数指導を定数の中でやっていくのがベターであろうという判断をしているわけです。

○木村委員 今、現に四十人の学級がある、あるいは四十人近い学級がある、小学一年生がある、小一プロブレムも起きているというときに、どの子にも行き届く教育が求められる。どの子にも行き届く教育というのが少人数授業だけだ、クラスそのものを少人数にはしないんだということに凝り固まっているような形になっているから--それはある意味ですよ。全科目少人数授業をやっているわけじゃないでしょう。そうなれば少人数学級なんだから。だけれども、ある科目だけは授業がわかるように楽しくやるんだというふうにいうけれども、現にそれだけでは小一プロブレムやなんかが起きて、本当にいろいろな問題が起きているじゃないか、それを何とかしようというのが四十人学級から三十人学級に流れが生まれたことなんですよ。
 私も見てきましたけれども、大体小学校一年生だって四十人入ると狭いんですよ、今。もう大変ですよ。昔と違うんだよ。大体机のわきに上履き袋だとか体育着の袋がぶら下がっていて、粘土と粘土板だとか、ピアニカだとかあって、給食のときなんかはお盆を持っていけば、どうしたってつまずいちゃうとかというのがあって、廊下に一たん出てからとか、そういうようなことで工夫していますけれども、要するに今、四十人という詰め込みから生まれている、先生の目の行き届きかねる、そういう教育上の問題をどう解決するかということが、さっきの話だって抜けた上で、少人数授業の効能ばっかりいうと。しかし、少人数学級がいいのか、少人数授業がいいのかというような議論は、定説はありませんということも横山さんは何回かいっています。ですから、定説がないのだったら、現場の事情によってどっちにも選択ができる、そういう行政上の指導が必要なんじゃないかというふうに思うんです。少人数授業ですぐれた教育実践を拾い出せば何ぼでもあるし、いろいろあるけれども、現に今の教育が抱えている四十人学級の問題、これにどう立ち向かうのかという、そのことなんです。
 じゃ、最後に、教育行政は問題が山積していますので、ちょっと聞きます。
 日の丸・君が代の問題について、日の丸に賛成反対とか、君が代を好きだ嫌いだということとは別に、子どもの内心の自由を侵すという、そういう形での強制になっているかどうかということが私は最大の問題だというふうに思います。
 さきの予算特別委員会での横山教育長の答弁の中で、子どもが卒業式で起立しなかったがゆえをもって教員を処分したことはございませんという答弁がございました。しかし、現場は実感として全然違っています。あれは処分だというふうにいっています。それは古賀さんも議会で発言されていますけれども、軽い処分じゃなくて、もっとちゃんとやれというような意味の発言をしていますよね。つまり普通、庶民が持っている実感からいうと、厳重注意とか、注意とか、そういうのは処分という受けとめになるのは常識だというふうに思います。生徒が立たなかったことによることで厳重注意というのが行われていますが、実際にはどういうふうにやられるんでしょうか。

○江連人事部長 先生、先ほど、子どもたちが卒業式で起立しなかったゆえをもって教員を処分云々という話がありましたが、私どもは子どもたちが卒業式で起立しなかったということで教諭を処分したことはございません。あくまでも教諭が不起立ということで処分したわけでございます。
 それから、厳重注意とはどういう根拠にということでございますが、これは、不適切な行為について、地方公務員法に基づく懲戒処分を科すまでには至らないが、不適切な行為の反省と、それから教育公務員としての自覚を促して、職務履行の改善向上に資するということで、任命権者であります都教育委員会が地教法の二十三条を根拠として行う指導でございます。

○木村委員 厳重注意というのは、具体的にはどういうふうにやるんですか。

○近藤指導部長 厳重注意につきましては、指導上の問題であれば指導部長がやっているわけでございますが、今回の卒業式等における問題につきましては、学習指導要領に基づかない内容で指導した、そうした場合において、私どもはなぜそれが課題であるのか、今後どうしたらいいのかという意味で指導しているところでございます。

○木村委員 いや、私が聞いたのはそんなことじゃないんですが。先生を呼んで注意するというのは--これは開示請求によってとったものですが、指導部長注意という文書がありますね。現場から先生を指導部長のところに呼んで注意を与えるわけですね。それは学校の現場で直接の上司である校長先生からちょっと注意しろよとか、あれはよくないんじゃないのという注意とは違って、都教委の指導部長のところへいわば呼びつけられて、そして注意を受けるということになると、これは普通の感覚では処分になりますよね。そして、卒業式で生徒が立たなかった、指導不足による生徒の不起立というのが注意の理由になっていますね。指導不足による生徒の不起立が注意とか厳重注意とか指導の主なる理由なんです。ですから、形式上注意とか厳重注意は処分ではないとはいいますけれども、実態としては生徒が立たなかったことによる処分ということになるんじゃないでしょうかね。

○近藤指導部長 厳重注意にいたしましても、注意にいたしましても、これは、私どもは教員を直接一人呼んで指導しているということではないんですね。必ず当該校の所属長である校長先生と一緒に来ていただきまして、私どもは校長先生に対して、もっときちっと指導してくださいという旨で指導しているわけでございます。そういう形で進めています。

○木村委員 そういう形が処分と受けとめられるというのは常識じゃないんでしょうかね。校長に連れられてくるというのは、なおさらのことですよね。生徒が立たなかったということが指導不足になっているわけでしょう。しかし、内心の自由はある、自主的に判断できる人間になってほしいと生徒に語ったことが厳重注意になった人がいるというふうに聞いています。そういう人がいると。
 学習指導要領はこうですよと教える、そして内心の自由もありますよ、憲法はこうなっていますよということも同時に教える。あるいは同時じゃなくてもいいんですが、両方のことを教えるというのは、間違いではないですよね。

○近藤指導部長 これまで何度もお答えしているわけでございますが、これは国旗・国歌に対する指導が生徒の内心にまで立ち入って強制するという趣旨のものではなくて、あくまでも教育指導上の課題であるということで指導してきているわけでございます。

○木村委員 内心まで立ち入っているか立ち入っていないかなんというのは、だれがどういうふうにわかるんですか。それはともかくとして、内心の自由がありますよということを教えること自体は間違いじゃないでしょう。

○近藤指導部長 これは中学校の社会であるとか、高校の公民等々で当然教えることは大切なことでございます。

○木村委員 じゃ、そういうことを教えた、その結果、生徒がその自主的な判断で座っていたということになったら、それは注意も何も対象ではないじゃないですか。

○近藤指導部長 昨年の春、厳重注意としたわけでございますが、これは例えば卒業式に立たなくたっていいよという指導をした教員とか--また、先ほどから生徒が立たないがゆえに厳重注意をしたというお話がございますが、去年の例でいいますと、そのようなことはありません。

○木村委員 指導不足による注意となっている。その指導不足というのは、学習指導要領を教えた、しかし生徒が立たなかった、教え方が足りなかったという意味合いなんじゃないでしょうか。

○近藤指導部長 今申し上げましたように、教員の指導はどこにかかわったか、それは別の問題でございますが、昨年度は生徒が立たないからといって私どもが指導したことはございません。

○池田委員長 ちょっと速記とめて。
   〔速記中止〕

○池田委員長 速記を入れてください。

○木村委員 それでは、内心の自由があるということを教えることも間違いではないということですよね。立たなかったことによって注意したこともないということですね。それでは、昨年の卒業式で、指導不足による生徒の不起立などを主な理由にして注意があったというのはどういうことなんですか。

○近藤指導部長 先ほども何度か申し上げておりますが、一つは、卒業式の前の日に生徒に対して立つのも立たないのも自由だよというような指導をした教員、あとは卒業式の壇上で担任といいましょうか、その先生の言葉があるわけでございますが、そこで非常に不適切なといいましょうか、そうした発言をした人間、そうした者に対して指導したわけでございます。

○木村委員 内心の自由があるということ、自主的に判断しなさいということは、教育者として当然の発言だと私は思うんです。立ってはいけないよみたいな発言をすれば、それは違うと思いますけれども、卒業式で立って歌いなさいという指導をして、しかし同時に、内心の自由も認められていますよということも教えるというのは、バランス的には、生徒が自分で自主的に判断する材料、機会を与えるというのは当然のことじゃないんでしょうか。立たなくてもいいんですよというのは、それはそのとおりかどうかはわからないんですけれども、内心の自由がありますというのは、あしたは立ちなさいということになっていますよ、しかし、自分で判断するということも必要なんですよ、そういう人間になってくださいねということは、教育的な立場としては当然のことじゃないかというふうに思います。

○横山教育長 どういう場面でいうかじゃないでしょうかね。少なくとも国旗・国歌については、教育公務員たる者は国旗・国歌を尊重する態度を育てる教育をしなさいと書いてあるんですよ。例えば卒業式の日に少なくとも起立をしないということがその趣旨に沿った態度とは思えないですよ。
 先ほど指導部長がいっているのは、その中に例えば一人二人いるでしょう、子どもは。例えば板橋高校の例をとれば、ほとんどのクラスの子が立たないというのは、私の感情からいったらば異常ですよ、やはり。これが普通の卒業式の状態だとは思えないんですよ。
 だから、いずれにしろ、内心の自由があるのは、それは間違いないです。それで卒業式のどういう場面で内心の自由の話をするのか。担任の教師が卒業式の話をしたときに、国旗・国歌の問題の話をし、同時に内心の自由を話すことがどういう意味を持つのか、それは教育者としてやはり考えていただきたいと思っているわけであります。

○木村委員 内心の自由を教えることは当然だと、そのTPOがあるんだと、こういうときにいったら厳重注意だと、こういうときにいえば教育者として当たり前だというようなこと自体が、私は強制だというふうに思いますね。あしたはこういうわけで指導要領によればこうなっていて、立つようになっています、しかし、もう一つ、法律ができたときにも国会でこういう議論があって、憲法にはこういう定めがありますというのを同時に教えるのが一番教育的には効果があることです。そしてそのときに子どもがどう判断するか。それは自主的に自分で判断できるような人間になってくださいねというのは、まさに東京都の教育目標にかなっているじゃないですか。それをいう場所やいう機会があったら、それは異常だ、こういう場合にいったら異常だと、横山さんはそういうふうに思うかもしれないけれども、それは横山さん自身の考えであって、そういうことと、現実に都庁に校長と一緒に呼んで指導して、あなたは指導不足だというふうにいうこととは全く別の話だというふうに思うんです。
 ことしの卒業式でもこういうことがあったと新聞の報道がありましたよ。卒業証書を授与された生徒がマイクを握ったと、代表ですね。校長先生と都教委にお願いします、これ以上先生方をいじめないでいただきたい、会場から拍手が二十秒近く鳴りやまなかった。(「どこの学校、それ」と呼ぶ者あり)わかりませんが、都立高校です。
 もう一つ、違う学校の話ですけれども、違う学校では、国歌斉唱では生徒のほとんどが起立した。ところが、続く校長のあいさつでは、二年生が起立の号令に従わず、約三百人のうち立ったのはたった一人だけ。国歌斉唱で不起立だと担任が処分されることを避けた在校生による無言の抵抗だと式の出席者は受けとめる。つまり高校生ぐらいになれば、今のそういう状況を全部判断して、自分たちは何をやるか、お互いにそういうことを話し合う、討論もする、そういうことは一人前の人間としてできるわけですし、そういう判断をする権利を与えるのが教育だというふうに私は思うんです。ところが、内心の自由を教える、ときと場合によっては、けしからぬと指導する、そういうことが行われていること自体が強制であり、内心の自由を侵していることになるというふうに私は思います。
 私も最近いわれましたよ。うちの担任の先生はどうも立たせたい、うちの子は座っていたいらしい、しかし、どうしたものでしょう、座ったら内申の中身に影響するでしょうかと。つまりそういう意味では、強制というのは、物理的に無理やり立てとか歌えとかというんじゃなくて、そういうふうに精神的に、自分は座りたいけれども、ひょっとしたら先生の意向と合わないと内申に響くんじゃないかというような心配をさせるということ自体が内心の自由を侵すことであり、強制にほかならない。そういうことがいっぱい起きているんですよ。
 さっきから生徒が立たなかったことによって処分したことはないというふうに強調されましたけれども、じゃ、生徒が立っても立たなくても何の不利益もない、先生は処分されることはないということは確認してよろしいですね。

○近藤指導部長 そのとおりでございます。

○池田委員長 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時二分休憩

   午後五時十七分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山口委員 私の方からは意見を少し述べさせていただきたいと思います。
 文教委員会に所属してから、少しずつ教育の現場でも変わってきているかなということで気になっていることがあります。
 学校の安全対策ということで、代表質問でも、せんだっての寝屋川事件なども引き金になりまして、安全対策ということが望まれるようになりました。やむを得ないところもあるかと思うんですけれども、学校によっては、保護者が負担して警備員を雇用して警備態勢に当たるとか、それからまた、退職警官の校内パトロールを実施してくる学校も出てきたというふうなことも聞いております。スクールサポーター制度ということで、これも退職警官の方たちを雇用しての制度も既に始まっているかと思いますが、そういう中で安全ということにおいて、徐々に学校の中でも雰囲気が変わってきているかなということを感じています。
 さらに、青少年の非行問題というところでは、昨年の五月一日から学校と警察の相互連絡制度というものが実施されています。都立学校は多分全校がこの制度を結んでいるかと思いますが、万引き防止協議会の提言などにもよりまして、万引きの行為においては約二百件ほどが学校間の中で連絡がされているということも聞いています。
 ことしに入ってから、来年度に向けまして、都内の私立高校にも参加を呼びかけたといいますけれども、個人情報保護法に触れるのではないかというようなこともあって、私立高校ではほとんどの学校が拒否しているというようなことも、せんだって新聞報道にもあったかと思います。
 こういう形で教育現場に警察が関与する場面が大変ふえてきています。青少年を保護や健全育成の対象としているよりも、むしろ治安の対象としていく姿勢に私は大変危惧を覚えております。こういったことに関しまして、今回の青少年健全育成条例のことに関しましても、子どもの側の罰則ではないといいますが、そこに関与した子どもたちの情報がここの学校相互連絡制度の中にも行き交うのかなということも危惧をいたしますと、こういった教育現場への警察の関与については、くれぐれも今後とも慎重に取り組んでいただきたいということを意見として申し述べておきます。

○福士委員 それでは、私も今お話にありました性教育への取り組みについて、二、三お伺いいたします。
 今議会で青少年健全育成条例の改定案が出されているぐらい、性教育の重要性は高まる一方だと私も思います。かつて、この条例改定について、一九九七年の文教委員会で、生活文化局が性に対する新たな状況に対応して教育力を再構築するためには学校、地域社会などの情報発信が必要という趣旨の説明をしていらっしゃいます。このように学校の役割を挙げているわけですから、その後、教育庁はどのようなことを行ってこられたのか、まずお伺いいたします。

○近藤指導部長 都教育委員会では、これまで性教育に関する指導資料や手引の作成、エイズ理解・予防に関するパンフレットの作成や推進地域の指定を行うなど、児童生徒が性に関する諸課題に対して適切に対処することのできる資質や能力を培ってきたところでございます。今後ともこうした資料を有効に活用しまして、各学校が保護者や地域の理解を得ながら、性教育を適正に進めるよう支援してまいります。

○福士委員 じゃ、ちょっと確認させていただきますけれども、今ご答弁いただいたように、性教育が適正に行われて、児童生徒が性に関する諸課題に対して適切に対処することのできる資質、能力を培ってきた。そういうことであれば、本会議でも質問されるほどHIV感染症などの問題も大きくならないと思いますし、それから、子どもたち自身で自分の体の管理はできたというふうに私は思うんですよね。今、子どもの性交がこんなに問題になって、先進諸国と比べても唯一エイズ患者がふえている日本というのをどういうふうに思われていらっしゃいますか。

○近藤指導部長 この問題につきましては、必ずしも学校教育だけということで限るわけではございませんが、引き続きまして、そうしたエイズがふえているということにつきましては重く受けとめておりまして、今後とも学校におきまして、学習指導要領や発達段階等を踏まえた、適正に性教育を行うよう支援してまいりたいと考えております。

○福士委員 学校の中の教育というのは、私は大変重要だというふうに考えております。現実とのギャップをきちんと整理された教育をされませんと、教育の方向性を間違うことになるんじゃないのかなという気がするんですね。ずっと今までも障害児童生徒への性教育も、子どもたちの理解しやすさとかというのを追求して、人形による教育を進めてきたのを突然やめたり--やめたりというよりは、禁止したりするなど、本当に本気で性教育に取り組むつもりがおありなんだろうかなというふうに私は疑問に思っているんです。
 そういう性教育に関する質問をいたしますと、むしろ教育庁は古びた指導要領にしがみついているように私には見えるんですよね。行政の責務として行うべき教育を逆に放任しているように思われるんですけれども、今後、性教育はどのようにしていかれるのか、いかがでしょうか。

○近藤指導部長 都教育委員会では、新しい学習指導要領に対応した性教育の基本的な考え方や進め方を示しました--「性教育の手引」を改定いたしまして、昨年五月に小中学校編を、また、本年三月に高等学校、盲・ろう・養護学校編をそれぞれ作成いたしまして、教員対象の説明会などを行いまして実施しているところでございます。
 今後ともこの「性教育の手引」を研修会等で活用し、趣旨の徹底を図るなど、各学校が学習指導要領や児童生徒の発達段階を踏まえ、適正に性教育が計画的に行われるよう指導してまいります。

○福士委員 青少年健全育成条例では、今度は親の努力義務が課せられていますね。私はそういうもので解決できるとは思えないんですよね。社会の動きの方が早過ぎたり、先ほども質問の中でありましたけれども、インターネットに詳しい親もいらっしゃるかもしれませんが、詳しくない親もたくさんいらっしゃるはずです。そういう中で社会に対応した教育をすることができるのは、やはり教育現場じゃないかと思うんです。教育現場が一番のとりでかなというふうに私は考えているんですが、今、お答えありましたように、手引ではやはり不適切な指導事例が挙げられていますね、性教育に関しては、盲・ろう・養護学校のところでも。それから、ここをずっと読んでみましても、相変わらず指導に沿った計画的なということが優先課題になっている。要するに性教育をきちんとするよりも、指導に沿った計画的であるかどうかの方が優先課題になっているような気がするんですね。計画的でさえあれば後追い教育でもいいのかなという疑問に、これを拝見すると私は引っかかるんですよ。その辺はどうなんでしょうか。

○近藤指導部長 先ほど申し上げましたが、学習指導要領に基づいて指導するということが学校教育の基本でございます。先生おっしゃいますように、学力に差がありますように、性に対してもさまざまな個人差があることは重々承知してございますが、あくまでも学校におきましては、学習指導要領に基づいて計画的に指導をさせていただく。また、個別の場合につきましては、そうした授業ということではなくて、それぞれの担当の先生や養護教諭の人たちが対応していくということも一つの方法かと考えております。

○福士委員 今までの--きょうのじゃないですよ、今までの質問や答弁の中でも、何か性教育をしたから低年齢の性交を勧めるみたいなご心配もちょっとおありなのかなと思って、私、逆に気にしているんですけれども、そういうことになることはないと私は思っています。むしろ性教育をするときには、多分きちんとやっていらっしゃると思うんですが、自尊感情とか自分の体を大切にということがまず真っ先に教えられて、そういうことを第一義としていらっしゃるはずですよね。同時に知識的な問題を外さないようにしないと、条例をつくったから、だから子どもたちがきちんと性に対して自分の体を守るようになるというふうにはちょっと思えませんのでね。
 厚生省調査というのが三月八日の新聞報道で出ていたんですが、コンドームの使い方を知るべき年齢を六一・八%の人が中学生までにというふうに答えていました。セックスについても、六五・七%、それから、エイズとその予防については約七二%の人が十五歳までに知るべきというふうに答えていて、今、教育庁で考えていらっしゃるのと社会との受けとめ方にギャップが出ているんじゃないかなという気がするんですね。
 先ほど来出ていますように、インターネットやさまざまな性情報がはんらんしているからこそ、あれだめ、これだめという教育方針ではなく、子どもの人生を考えた教育をきちんとすべきだと思うんですけれども。今おっしゃった「性教育の手引」を拝見いたしましても、高等学校編で高校生期にはさまざまなリスクを背負わせないような予防的な教育を行う必要があると。高校になってから教えたんじゃ間に合わないんじゃないのかなという気がするんです。いわれたらすぐにぱっとわかるようなたぐいのものじゃないですから、早い段階から徐々にか、あるいははっきりと教えて、そして高校生ぐらいになったら、きちんとわかっているぐらいにしておかなきゃいけないんじゃないのかなと思うんですね。
 先ほど申しましたように、後追い教育で何とかなるというふうには思わないし、早過ぎたからいけないということも、私はないと思います。教える段階の中でさまざまな問題が出てくることは、この前の一般質問したときにも知事にも申し上げましたけれども、教える過程の中で子どもが勘違いしてさまざまな問題を起こすことはあります。だけど、それは教育の中じゃなくて、普通の日常生活の中でも、子どもたちはいろんな間違いを犯して、そのたびに親からも周りからもいろんなご注意を受けながら、一つずつ段階をクリアしながら大人になっていくわけですから、性の問題だけが間違いを一つも起こしてはいけないような考え方はおかしいと思うし、その間違いも、性交したというほどの話じゃなくて、おうちでも普通の会話の中で性器に関しての言葉が出てきたとか、その程度の問題であったら、しつけの中で、それはいけないことでしょう、みんながどこでもオープンにするような話じゃないんですということを教えればいいだけの話で、特に困った問題だというふうには私は思いませんので、性器の名前を教えようと何しようと、ともかく性に関してはあやふやな教え方をする方が私はむしろ危ないというふうに思っているんですけれども。きちんと教えていただきたいと思いますし、これに関しては何回も質問しておりますが、教育長、いかがお考えですか。その辺のところをお伺いして、次の質問に移りますが。

○横山教育長 性教育というのは、はっきり申し上げて非常に重要な教育の一分野ですね。ただ、これまでの教育の中ではそれほど積極的に体系的に位置づけてやられてこなかったという面があろうかと思います。
 ただ、今おっしゃったように、学校における性教育の問題と、例えば性感染症、いわゆる社会問題になっているような問題、性に関する問題をすべて学校教育で片づけることは不可能な話、当然そうですよね。私は主として家庭教育の中で発達段階に応じて教えていくべきものだろうと。学校教育の中においては、学習指導要領に書いてあるように、まず発達段階に応じて教育をしていく、それがやはり重要なことであろうと思っています。

○福士委員 私、質問、次に移ろうと思ったんですけれども。
 先ほど申し上げたように、家庭の親というのは、インターネットも含めて、さまざまな社会状況に追いついている親、それから、学歴と関係ないのかもしれませんけれども、性に関してきちんと理解をし、子どもにきちんと教えられる親、それから、そうじゃない親、さまざまですよね。ですけれども、学校教育の中でしたら、ある程度、一定レベルの中で性教育についてはきちんと教えることができる。それから、ここに書かれたように、リスクの問題も教えることができる。
 私も性交は幾つからしてもいいなんていうふうに思いませんし、うちでは確かに子どもには責任を持てない間に性交なんかしてはいけないというふうに教えてきましたので、そういううちもありますが、すべての親にそうしなさいといったら、そうですねというような家庭にならないという現実を踏まえた上で、教育の中だと一律にきちんとある程度教えることができるでしょうということを私はいっているわけです。それは高校になったらという--指導要領に沿っておやりになっても結構です。だとしたら、今の指導要領が一段階おくれているんじゃないですか。そこのところはいかがですか。

○横山教育長 先ほど来、学校教育の中において性教育を私たちは放棄しているわけじゃないのです。当然学校教育の中においても非常に大事な教育であると思っています。確かに非常におくれましたけれども、今回、「性教育の手引」というものを作成しまして、これでほぼ全校そろった。それに基づいて--私は教師みずからもかなり迷っていると思うんですね。そういった意味では、今回の手引が全校種についてそろいましたので、今後、各学校においては適正な性教育が行われると考えております。

○福士委員 この手引を拝見しても、私が今、一段階おくれているんじゃないかといったのは、新聞、アンケートで答えている人たちは、これは子どもが答えているわけじゃないですが、小学校高学年から中学校までに性教育についてはちゃんと教えておいてほしいよと。多分知らないで不安なこともいっぱいあるんだと思うんですよね。ですから、そういうことを教えておいてほしいよという回答があったんじゃないのかなというふうに思いましたので、申し上げました。しかし、リスクについていわれているのは高校編で出てくるんですよね。ですから、これが遅いんじゃないですかというふうに私は申し上げたわけで、家庭がやるのは当然のことだと思いますが、家庭がやるのは、行政で、ここで討論したり、あるいは議論したりする話ではないような気がします。私は、教育庁に関して質問しているわけですから、教育庁として、行政の仕事としてはどうあるべきかということをきちんと考えていただきたいなというふうに思います。ご答弁はいいです。伺ってもまた同じようなご答弁が返ってくるんでしょうから、結構ですが。
 それでは、都立高専専攻科のことについて質問いたします。
 この性格はどういうふうになるのか、とりあえずお伺いいたします。

○山際学務部長 都立高専の専攻科につきましては、五年間の本科における基礎的な実践的技術教育に加えまして、課題を発見し、解決する能力を身につけさせる教育プログラムによりまして、開発型実践的技術者の育成を目指すものでございます。また、技術者倫理やコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を備えた技術者を育成するために、専門的知識・技術ばかりではなくて、英語、国語や環境論、文化論など幅広い一般教養教育もあわせて行ってまいります。

○福士委員 これは簡単にお伺いしたいので。
 それでは、高専専攻科の卒業資格ですけれども、これはどういうふうになるんでしょうか。一般社会でどのように通用するかということを教えていただきたいと思います。

○山際学務部長 都立高専本科の卒業生は、学校教育法の規定によりまして、準学士と称することができるとされております。専攻科の卒業生につきましては、卒業と同時に学位を取得するわけではございませんで、学校教育法の規定によりまして、独立行政法人大学評価学位授与機構が審査の上で認定すれば、大学卒と同じ学士の学位を授与することとなります。

○福士委員 先ほど構造改革特区の申請に関しては、結果がだめであったと。特区としては対応不可であるというふうに構造改革特区推進本部から回答があったというふうに伺いましたので、そのことはわかりました。わかりましたが、特区としての対応を否定されましたけれども、特区を申請したということは、独立行政法人としての方向性で考えられたというふうに思いますし、そこのこと自体は全面的に否定するわけではないんですけれども、首都大東京設置に際しての独立行政法人のあり方を考えますと、特に年期制で細切れの教育方法というふうになったら困るなという気があるんですけれども、そういうことにならないようにぜひ考えていっていただきたいというふうに思います。今すぐ、今後どうなるという話がわからないので、これは要望だけしておきたいというふうに思います。
 次に、駒沢オリンピック公園のことについてちょっとお伺いします。
 先ほど料金設定の仕方についてはご説明がありましたが、照明設備の利用料金を別立てにしているのが、先ほど来のお話でも、一緒にしちゃうとすごく高くなるから別立てなのかなという気がしないでもないんですが、その辺はいかがでしょうか。

○山川生涯学習スポーツ部長 夜間照明設備につきましては、施設ではなく、附属設備であることから、施設の利用料金には含まず、単独の料金を設定しております。施設の使用に係る利用料金は、原則として、私どもの場合は四時間を単位としておりますが、照明設備の使用につきましては、夏、冬で点灯時間が大きく異なるため、利用料金の使用単位を一時間当たりとして料金設定を行っているところでございます。

○福士委員 そうすると、こっちは四時間借りても一時間しか使わなければ、それだけ安くなるというふうに考えてよろしいわけですね。
 先ほど来、料金のご説明のときに、午前、午後、夜間の利用料金については、利用実態に即し定めているというようなお話がございましたけれども、利用実態というのは、本当に今でも午前中が一番少ないんですか。
 ちょっとだけ確認させていただきますけれども、今までは午前中グラウンドを使うというのは少ないのはよくわかるんです。今、リタイアされてお元気な方、結構たくさんふえられていて、これは競技場の話じゃないので比較になるかどうかわかりませんが、私の近くの集会施設など、結構午前のところに使っていらっしゃる方がふえたりしていて、区の施設なんかですと、そういう利用時間帯の稼働率みたいなものをきちっととっていらっしゃるんですけれども、東京都はそういうことにはなっていないはずですよね。確認だけいたしますが。

○山川生涯学習スポーツ部長 今ご指摘のあるような統計はとってございません。

○福士委員 早い時間といっても、十時ぐらいからスポーツをおやりになる方があると思いますので、本当だったら指定管理者制度に向かう前にその辺の稼働率というのをきちんと確認し、そして今現在じゃなくて、これから元気な高齢の方がふえたときにどうなるかという予測も含めて、ちゃんと考えていただきたいなと思うんですね。指定管理者制度に移ったときには、場合によっては、スポーツだけではなくて、もっといろんなイベントなんかもできるかなというふうに思ったりしますので、そういうことも含めながら、指定管理者制度についてはチェックしながら動いていっていただきたいなというふうに思います。
 そこで、指定管理者制度についてお伺いいたしますが、先ほど木村委員の方から、選考過程の辺の話がたくさん出てきたので、私、質問するのをやめようかと思ったんですが、透明性というのはどういうふうに担保されるかというのが、もうひとつよくわからないので、もう一度確認をいたします。

○沼沢参事 選考過程の透明性についてのお尋ねですが、事業者の選定に当たっては、募集要項におきまして選定基準を公表するとともに、都全体の方針に基づきまして、要項により設置した選定委員会で選定を行います。さらに選定委員には専門的な評価が行えるように、外部委員を含め、公正な選定を行い、透明性を担保してまいります。

○福士委員 そういうこともあるでしょうけれども、木村委員もおっしゃったように、私たちが判断するときに、なるべく早い段階でご報告はぜひいただきたいなというふうに思います。判断をする基準というのがどうもないまま、ここに決まりましたよといわれても、それ以外のところがよかったのか、悪かったのかもよくわからないような状況のまま、私たちはイエス、イエスといっていくだけじゃ困りますので、なるべく情報はたくさんいただきたいなと、これは要望だけしておきます。
 続きまして、これは地方自治法上の請負における兼業禁止規定に関する部分が指定管理者制度には適用されなくなるはずですよね。そういう場合の公正を損なうことにならないようにしていただきたいと思うんですが、その辺のところはどういうふうになるんでしょうか。

○沼沢参事 確かに、地方自治法の請負に係る兼業禁止規定につきましては、指定管理者制度には適用されません。しかし、指定管理者と都との関係におきまして、利害関係を生ずることもあり得ることですから、都全体の方針に基づきまして、公正性、適正性をより確保するために、応募者に対する欠格条項につきまして、兼業禁止規定に準じた取り扱いを行ってまいります。

○福士委員 それでは、それは結構です。
 じゃ、指定管理者における競争原理というんですか、どのように働くのか。それから、サービスの質ですけれども、質の比較というのはどういうふうに行うのか。私も前振りなしでいきますので、ぜひきちんとお答えいただきたいと思います。

○沼沢参事 競争原理及びサービスの質の比較についてのお尋ねでございますが、原則として公募により指定管理者を広く公募いたします。その後、要項により設置した選定委員会で指定管理者を選定いたします。
 サービスの質につきましては、必要とされる一定の水準を都において示した上で、事業者が提出した事業計画書を選定委員会で比較審査し、サービスの質の比較を行います。

○福士委員 あと、選定した後のこともありますので、その辺のチェックもぜひお願いしたいと思います。
 指定管理者の指定期間ですが、それは各局にゆだねられているんでしょうかね。あれを拝見しても、どこにも何も出てこないので、どういうふうになっているのか、教えてください。

○沼沢参事 指定管理者の指定期間につきましてですが、都全体の方針によりまして、施設の目的及び性格を勘案しまして、都民サービスの安定及び向上が図られるとともに、経費の削減効果が最も見込まれる期間とし、原則五年としております。今後、東京都の方針を踏まえまして、最も適切な期間を施設ごとに検討してまいります。

○福士委員 先ほど十六条の二項一号のことについては質問がありましたので、飛ばしますけれども、選定後何年になるかわかりませんけれども、その後のサービスと競争原理というんですか、何年間かある程度枠がないと指定された方たちもきちんとした仕事になっていかないでしょうし、余り短ければいいというものでもないし、長ければいいというものでもないし、そこら辺のところはなかなか難しい問題はあると思いますが、チェックはいつでもできるようにしておいていただきたいなというふうに思うんですね。選定をして指定をしてみたけれども、本当は向こうの業者の方がもっと頑張っているよみたいなのが出てきたときに、どうなるのかという問題がありますよね。なので、途中で契約を打ち切るというのは、よっぽどの場合じゃないと打ち切れないようになっているみたいですので、その辺のチェックもぜひしっかりやっていただきながら、サービスというのはお金が安ければいいというだけじゃなくて、本当に質の問題とかいろいろありますので、私たち都民側にとっていい形というものをぜひぜひ考えていただきたいというふうに思います。

○遠藤委員 奉仕体験活動の必修化について何点かお伺いいたします。
 このことにつきましては、私は平成十五年七月三日の文教委員会でも体験活動の必要性を取り上げてきたところでございますけれども、この制度を定着させて、目的を十分果たしたいというふうに考えているところでございます。
 そこで、何点か質問させていただきます。
 今回、すべての都立高校において平成十九年度から奉仕体験活動を必修化すると聞いておりますけれども、そのねらいと方法についてお伺いいたします。

○近藤指導部長 平成十九年度からすべての都立学校で行う奉仕体験活動は、生徒に思いやりの心や社会の一員としての自覚を身につけさせることなどをねらいとして実施するものでございます。また、実施方法といたしましては、新しい教科、科目としての奉仕を年間三十五時間以上、教育課程に位置づけまして、奉仕活動の意義を学ぶとともに、福祉施設での介助や地域での環境美化活動などの体験的な学習活動を行うものでございます。

○遠藤委員 平成十九年度から必修化に向けて都教育委員会はどのように取り組むのか、お伺いいたします。

○近藤指導部長 平成十九年度からの奉仕体験活動の必修化に向けまして、今後二点のことを行います。一つは、学識経験者、学校関係者などから成るカリキュラム開発委員会を設置いたしまして、奉仕科の目標の設定や学習内容、年間指導計画、教材の開発等を行うことでございます。二つには、奉仕体験活動の必修化を円滑に進めるため、奉仕体験活動必修化実践・研究校を二十校指定いたしまして、活動内容、受け入れ先の開拓、また評価の方法など実践的な研究開発を行うものでございます。

○遠藤委員 奉仕体験活動というのは、子どもにとって意義のある活動だと考えております。小中高の段階から行うべきであると考えますけれども、現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○近藤指導部長 お話のとおりでございまして、現在、多くの小中学校では総合的な学習の時間や学校行事などにおきまして、地域清掃活動や福祉施設における高齢者との交流などを行いまして、身近な人々や社会のために進んで活動しようという奉仕の心を培っているところでございます。
 今後ともこうした奉仕体験活動を一層充実させるとともに、その成果をリーフレットにまとめ、普及啓発に努めてまいります。

○遠藤委員 ということは、既にリーフレット等を使って普及啓発を行っているということですよね。だとすれば、今、どんなところで、どんな方法で普及啓発に努めているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○近藤指導部長 心の東京革命の一環といたしまして、十一月にトライ&チャレンジふれあい月間を実施しているわけでございます。その実施状況や内容をリーフレットにまとめまして、年度末にすべての学校に配布してございます。また、学校に配布したリーフレット等につきましては、家庭や地域に向け、情報発信を行っているところでございます。今後ともこうした活動を一層進めまして、普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

○遠藤委員 奉仕体験活動を必修化するためには、何といっても教員自身が奉仕活動に取り組むべきであり、生徒を指導する教員の意識を高めていく必要があると考えております。都教育委員会としての取り組みについて、お伺いいたします。

○近藤指導部長 現在、小学校及び中学校の普通免許状を取得するに当たりまして、法律で障害者、高齢者に対する介護、介助、こうした方との交流等が義務づけられておりまして、東京都では中学校と高校と同一枠で採用することから、今年度の採用においては、教員採用選考者の多くが介護体験等を経験してございます。また、教員として任用された後は、初任者研修や十年次経験者研修におきまして、ボランティア活動などの奉仕体験活動の研修を行いまして、実践的な指導力の向上を図っているところでございます。
 今後、十九年度の必修化に向けて、奉仕体験活動のリーダーを育成するための研修を教職員研修センターの研修に位置づけまして、奉仕体験活動に対する教員の意識の向上を図ってまいります。

○遠藤委員 今の答弁で十分理解はできますけれども、より確かなものにするために要望させていただきます。
 優秀な先生たちは、すべての先生とはいいませんけれども、体験活動の必要性は理解できても、体験がないので、必要性を感じることがなかなかできないというふうに私は思っております。ですから、何をどのように教えるのかとなると、体験のない先生たちは頭でしか考えられない。そのために、生徒をその気にさせたり、やる気を起こさせる、あるいは動機づけや説得力となると、さらに弱くなってしまうというふうに私は思うのであります。机に向かっての研修だけではなく、地域に、職場に積極的に出向いていって、人間関係をもっと広くすることが何よりも大切であると考えます。要するに世間をもっと知ってもらうということであります。
 さきに申しましたように、教師が奉仕活動体験の必要性をみずからが感じなければ、必修化はまさに絵にかいたもちに終わってしまうだろうというふうに思っているところであります。そのようなことにならないように、横山教育長を初めとする皆さんは、活動体験を必修科目にする以上、さきに答弁がありましたように、生徒さんが体験活動等を通して、人間の幅を広く、人の心が理解できるようになったことを実感できるように、特にその努力をお願いいたします。
 重ねていわせていただきますけれども、今なぜ奉仕活動が必要なのかという問題意識を教師、先生にしっかりと持っていただくことが最も大切であると考えております。このことが奉仕活動を必修科目にした目的と成果が達成できるか、成果があらわれるかあらわれないかにあるといっても、決して過言ではないというふうに思っております。したがって、横山教育長を初め、教育庁全員で力を合わせ、都民の期待にこたえられる教育実現のために、一層頑張っていただくことを強くお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。

○野上委員 時間も押してまいりましたので、重複する質問は避けて行いたいと思います。
 最初に、指定管理者制度についてです。
 平成十五年六月の地方自治法の改正によって、従来は地方公共団体が出資する法人等に限られていた公の施設の管理運営が民間業者にも拡大されました。すなわち地方公共団体の出資法人等に対する管理の委託から、民間事業者を含む地方公共団体が指定する指定管理者による管理の代行へと制度が転換するわけです。この改正の目的は、公の施設の管理運営に民間事業者のノウハウを活用して、利用者の視点に立ったサービスの提供等、コスト意識に基づく経費の削減を図ろうというものです。
 こうした制度も、実際指定管理者となる事業者が、体育施設が持つ公共性とスポーツ振興の役割に対する正しい理解と自覚が欠如していたのでは、制度本来の目的を達成することは不可能です。したがって、指定管理者をどのように選定するかが制度の趣旨を十分生かし、かつ本来の体育施設の役割を今後も果たしていくために極めて重要な問題であります。
 そこで、指定管理者制度の導入に関して何点か伺います。
 最初に、都民の財産である体育施設の管理を代行する指定管理者を選定するに当たっては、公募に際し、できるだけ広く応募者を募る必要があると思います。そのための工夫は何を考えているのか、教えてください。

○沼沢参事 広く応募者を募るための工夫についてのお尋ねですが、公募における周知につきましては、募集要項を作成し、ホームページや「東京都公報」に掲載するなど広く都民や事業者に周知がなされるよう努めてまいります。また、現地説明会を行うなど事業者に施設の状況を十分に周知してまいります。さらに、事業者の参加機会の確保に配慮し、十分な受け付け期間を設定するよう努めてまいります。

○野上委員 選定の方法なんですけれども、これは福士さんとちょっと質問が重なるので省かせていただきますけれども、応募要件として余り厳しいと、実質的には参入の制限となってくるし、逆に緩和し過ぎると、新規参入者が非常に低いコストで参入し、その結果、よく建築業界が抱えている問題と同じなんですけど、安かろう悪かろうというようなおそれもあると思います。ですから、複数の応募者の申請ができる応募資格を設定しつつも、コストの削減とサービス向上の両方が図られるような具体的な選定基準を定めることが大事かなと思っております。
 次に、指定期間についても、ちょっとダブりますので。東京都は原則五年、最低三年、最長十年と考えているとございましたけれども、施設の特性とか委託する業務内容から施設ごとに適切な指定期間に設定することが望ましいと思いますので、この体育館は原則五年で望ましいのではないかなというふうに思っております。
 次の質問なんですけれども、せっかく選ばれた指定管理者が指定後に経営難に陥って倒産するような事態になった場合は、どのように対応するんでしょうか。

○沼沢参事 倒産するような事態になった場合の対応についてでございますが、指定管理者の指定に当たりましては、条例改正案の第十六条第二項で指定の基準を規定し、同項第二号で安定的な経営基盤を有していることを挙げております。選定委員会による審査において、この基準を満たす事業者を選定するものでございます。
 しかしながら、万が一指定管理者が倒産した場合でございますが、事前にどのような場合に指定を取り消すかということにつきまして、都と指定管理者との間で締結する協定で明らかにしておきまして、指定期間中であっても指定を取り消し、速やかに新たな指定管理者を選定するものでございます。

○野上委員 指定管理者制度の導入については、効率性や経費削減が強調される傾向がありますが、スポーツの振興という体育施設が持つ本来の役割が十分果たされることが前提となるはずです。そうしたことが担保できるような方策が講じられているのでしょうか。

○沼沢参事 体育施設としての役割についてのお尋ねでございますが、施設の運営につきましては、条例改正案の第十五条で指定管理者に行わせる業務の範囲を定めております。これまでの体育施設における使用承認の考え方や減免制度の適用などの基本的利用条件を募集要項で示すなどしまして、公の施設の役割を正しく理解している事業者を選定委員会により選定してまいります。さらに、指定管理者の選定後も、体育施設におけるこうした基本的な利用条件を都と指定管理者との協定の中に盛り込むことによりまして、体育施設の公的役割を十分果たせるようにしてまいります。

○野上委員 制度がどのように変わっても、一番大切なのは、利用される都民の皆さんにとって利用しやすい施設であり続けることであると思います。利用者の方の意見や要望はどのようにして施設運営に反映されるのでしょうか。

○沼沢参事 使用者の意見や要望について、施設運営への反映に関するご質問でございます。現在でも使用者とは事前に十分な意見交換を行うとともに、利用者懇談会を開催したり投書箱を設置するなどして、日常的に使用者の意見の把握、反映に努めているところでございます。指定管理者制度導入後も同様に、引き続き使用者の意見の把握、反映に努めてまいります。

○野上委員 この指定管理者制度は、単なる民間委託によるコスト削減などとは異なって、本来、指定管理者の創意工夫を引き出し、都民共有の財産である公の施設をよりよく活用するための制度だと認識しております。管理者指定後の指定管理者のチェックの方法等の検討も、私も福士さんと同じように大事な問題だなというふうに思っておりますけれども、体育施設としてのこれまでの役割が制度導入後も引き続き果たされるとともに、これまでの利用者を含む多くの都民が質の高いサービスが享受できる運営がされることを強く要望いたします。
 次に、教育の問題に移ります。
 児童生徒の学力向上のために、都の教育委員会は学力向上を実施するとともに、調査結果を分析し、各学校に授業改善推進プランの作成を義務づけ、各学校の授業改善の促進を求めていることは高く評価しております。しかしながら、児童生徒の学力向上のためには、教員の指導力、とりわけ授業を実際にわかりやすく行う力である授業力の向上を図らなければならないと思います。
 この間、平成十三年には教職員の研修の体系化を図り、初任者研修などの必須研修、管理職や主幹等に対する職層研修の充実を図るとともに、教員のライフステージに応じた研修を計画的に行うため、選択課題研修としてのキャリアアップ研修一、基礎、キャリアアップ研修二、充実、キャリアアップ研修三、発展を各種用意し、教員の自主的な研修を促進してきております。こうした中で、都教育委員会は検討委員会を設置し、児童生徒の学力向上や教員の授業力向上などのための方策を検討し、二・三年次の授業研究、東京教師道場などさまざまな施策を計画したと聞いております。
 そこでまず、二・三年次授業研究についてお聞きいたします。この二・三年次の授業研究は基本的には校内で管理職の実施計画で行うものとされております。都立学校の二・三年次授業研究は平成十七年度に実施するとしていますが、こうした研修を行う上で、都教育委員会はどのように支援していくのでしょうか。

○近藤指導部長 都教育委員会は、各学校が二・三年次授業研究を円滑に運営できるよう、二・三年次授業研究の具体的な研修方法や内容を示しました実施の手引を作成し、また、授業研究の進め方、評価の方法などについて、夏期研修講座を実施するなどいたしまして、各学校を支援してまいります。

○野上委員 二・三年次の授業研究の手引や研修センターでの夏期集中研修などは都教育委員会がきちんと支援するということですね。今後も手引の内容や夏期集中研修の内容の充実をお願いしたいと思っております。
 こうした二・三年次の授業研究を修了した教員のうち、優秀な教員約四百名には、平成十八年度に設置するリーダー育成機関である東京教師道場で、全都にわたって他の教員を指導できるようにするため、二年間の研修を行うとしています。そもそもどのような方法で研修を行うのか、また、どのように参加教員を決定するのか、お伺いいたします。

○近藤指導部長 東京教師道場では、若手教員が経験豊かな教員の指導のもとに、将来の学習のリーダーを目指しまして、授業力の向上のために研さんしていくものでございます。また、受講者の決定方法は、若手教員については校長及び区市町村教育委員会からの推薦された者の中から都教育委員会が指名いたします。また、経験豊かな教員につきましては、東京教師道場を修了した者の中から都教育委員会が指名するというものでございます。

○野上委員 東京教師道場で研修することは、将来のリーダー教員の育成のために必要と考えます。東京教師道場に研修参加する若手教員や若手教員を指導する教員も、自校の教育指導を進める上で不可欠な人材であると思います。
 そこで、こうした東京教師道場の参加教員が研修を効率的に行うため、都教育委員会はどのような進め方を考えているのでしょうか。

○近藤指導部長 東京教師道場では、教員同士でより密度の濃い情報交換を行い、効率的に研修ができるよう、教科別のグループを編成するとともに、電子メールや電子会議等の情報通信ネットワークを有効に利用してまいります。

○野上委員 新しい方式で、電子メールや電子会議の情報通信ネットワークというのは物すごく新しいやり方ですね。こうした東京教師道場を修了した者には、自校のみならず、全都的にその活用を図るべきだと思います。授業力リーダー、授業力スペシャリストの役割を付与し、処遇のあり方も検討すると聞いております。二・三年次授業研究や東京教師道場は、採用後約十年くらいの教員に対する研修のように思いますけれども、教員の授業力向上のためには、早いうちに優秀な若手教員を育成することは必要なことであります。その他の教員の研修も極めて重要であると思います。
 ここで、各校の校内研修をより一層充実する必要がありますけれども、都教育委員会はどのように対応していくのでしょうか。

○近藤指導部長 教員の授業力を向上させるためには、やはり何と申しましても校内研修の活性化を図ることが重要でございまして、そのためには、校内研修を推進する担当者を設置する必要がございます。都教育委員会は、校内に設置されました校内研修担当者に対しまして、平成十八年度から校内研修のあり方や進め方などの実践的な研修を実施いたしまして、校内研修の活性化を図ってまいります。

○野上委員 最後ですけれども、教師は授業で勝負をする、私はこの言葉が大好きです。これからもより一層教師の授業力を高めるために、都教育委員会はしっかりと頑張っていただきたいと思います。応援をいたします。

○古賀委員 私は、予算調査並びに付託議案に関連し、何点か質問いたします。
 まず人事考課、業績評価の苦情相談制度に職員組合の関与を許してはならないという立場からの質問であります。
 平成十二年度に導入されました人事考課制度によって、校長の権限が復権したというふうに見ていいと思います。この制度は、自己申告、授業観察、面接指導、それから、業績評価によって成り立っています。今までは当該教員が難色を示すと、校長が十分に教室で行われている授業を見ることができない、それから、指導計画の作成や提出もままならないという状況もあったわけです。学校の責任者であります校長が教室内で何が教えられているのかも把握できなかった状況があります。過激な性教育などはまさにその典型であるわけです。
 人事考課制度の導入によって、教員は年度当初に校長の学校経営方針に基づいた自分の目標等を自己申告によって報告します。年度末にはそれらが達成できたのか、自己評価を行うということになりました。校長は自己申告の内容や授業観察、面接指導を通して、教師を育成しながら学校経営を行うということです。これらの結果から、校長は教職員一人一人に五段階の業績評価をつけるということになるわけです。アルファベットでS、A、B、C、Dということになっております。そして平成十六年度の評定結果からC、Dのいわゆる下位の評定者は、これまで一律に行われておりましたいわゆる定期昇給が三カ月延伸ということになるわけです。そういう制度が導入されたわけであります。
 これに対して、当然のことながら、職員組合は例によって大反対の宣伝活動を繰り広げています。情宣活動も日増しに活発になっておりまして、業績評価による昇給延伸反対、組合の関与を明確にした実効ある苦情相談制度を確立することというようなことを掲げて、今、運動が繰り広げられております。
 組合の動きということになりますと、「新聞都教組」にこのことが詳しく書かれているわけです、東京都教職員組合。これによりますと、組合の都教委に対するさまざまな闘争によって、人事考課制度については苦情処理システムの確立を求めて頑張ってきたと。具体的には、組合の役割を明確化した苦情相談制度を創設、それから、開示苦情相談について、都労連と都当局による意見交換の場を設置などの到達点を得ました、こういうふうに書いてあります。そして、苦情相談の流れの図がありまして、職員団体、いわゆる教職員組合が下位の判定を受けた教職員の相談を受ける。また、苦情相談員に対する申し出の際にも、今度は職員団体がかかわるということが示されています。
 これは組合がいっていることだというふうにいえば、それまでなんですけれども、都教委が示した苦情相談の流れの図では、申し出と相談のところは点線になっています。しかし、組合は実線で書いているわけです。つまり職員団体はこの制度の構成要素をなしているわけです。今回、都教委は、職員団体、つまり職員組合は苦情の申し出人の相談を受ける、それから、区市町村教育委員会人事主幹課長等、これがいわゆる苦情相談員に申し出ることができると位置づけたわけです。そうじゃないとおっしゃるかもわからないけれども、そう書いてある。それから、しかし、都教委は実質的に位置づけていながらと私は思うんですけれども、校長会などでは位置づけていない、制度外であると説明しています。つまり二重基準がここで生じているわけです。
 このことによりまして、平成十二年度から教育正常化のためにいろいろな方策が講じられておりますけれども、一番根幹にあった人事考課制度には一切教職員組合の関与を認めないという方針がもしかすると転換されたのではないかという懸念が生まれるわけです。この点について、都教委の資料は、苦情相談の流れの中では職員団体は枠外にありますけれども、都教組の職員組合の資料では、書いてあることは同じですけれども、枠は何もなくて、教職員組合も苦情相談の流れにきちんと組み込まれているということになっているわけです。これは大変なことで、どちらかがうそをついているわけですね。うそをついてはいけない。しかし、どちらかが明らかにうそをついている。
 時間を余りかけられないので、私は、一問だけお聞きして、後は意見を述べますけれども、業績評価制度を適正に運用するため、職員が苦情を申し立てる仕組みを設けることは私はいいと思います。この苦情相談について、教職員団体があたかも当事者として関与できる仕組みをかち取ったかのように宣伝している実態があるわけです。これは「新聞都教組」、平成十七年、ことしの一月二十五日号であります。
 人事考課は、いうまでもなく、学校長などの管理者が、つまりそれらの人が責任を持って行われるべきものでありまして、仮に教職員団体がいうような関与が行われるとすれば、学校長が正しい業績の評価を行おうとする際に、当然有形無形な圧力がかけられるわけです。従来もそうだった。せっかくの制度を骨抜きにするおそれがあります。
 これは昭和三十年代に日教組が繰り広げたいわゆる勤評闘争--勤務評価反対闘争で、結局当局はこれに屈して、文部省も屈したわけですけれども、組合員は一律の評価をする、それから、昇給のための資料とはしないというようなやみ協定を結んで空文化してしまったわけです。こういうことがあるから私は骨抜きになるのではないかという懸念を持つわけでありますけれども、そうでないことを願って、都教委の見解を伺います。

○江連人事部長 評定結果にかかわる苦情や相談に適切に対応することは、人事考課制度の公正性、透明性あるいは納得性への向上を図るためにも非常に重要なものでございます。ご指摘のとおり、人事考課は管理者の責任で行うべきものでありまして、苦情相談制度の仕組みの中で職員団体は制度上位置づけられているものではございません。これまでも地教委の指導室課長会あるいは校長会等で苦情相談制度の趣旨を徹底するよう伝えているところでございますが、お話のように、職員団体の働きかけによりまして、校長の評価が左右されることがあってはならないというふうに考えております。今後ともこの制度の本来の趣旨の徹底を図ってまいります。

○古賀委員 後は意見をちょっと述べておきますけれども、ことしの一月二十五日の「新聞都教組」では、到達点に達したと、向こうは勝利宣言のようなものを出しているわけです。だから質問しているわけですけれども、一月二十五日に都教組がこういう新聞を出しています。ところが、都教委が枠のない、苦情処理の中に職員団体がちゃんと位置づけられた書類を新聞は出しておりますけれども、全都の各区市町村の教育委員会の室長や課長に説明したのは、この新聞の出た後なんですね。一月三十一日。これを受けて、各市町村の校長会に説明したのは二月に入ってからなんです。つまり人事考課制度では、組合が先に情報を教育現場を含めて一斉にばらまいて、校長の説明、それから各市町村の担当課長等にはこの後なんですよね、説明が。つまり蚊帳の外に相変わらず置かれているわけです。情報は、分会長、その学校の都教組の、組合のトップの人が校長に、いや、校長、こうなっているんだと逆に教えてやるような状態が今でもあるんですよ。
 だから、今の答弁を私は信じますので、ひとつ都教組の新聞、間違っていると。だって、都教委の苦情処理の流れと全く違うわけです。枠の外にあるかないかというのは大変な違いですよ。それを抗議するなり訂正を申し入れするなり、正しいものをもう一回載せなさいという働きかけはするべきだというふうに思うんです。その点、ひとつ意見として申し上げておきますので、実行していただきたい。
 それから、次に、職員団体が作成しております名簿というのがあります。名簿について伺います。
 この電話帳のような名簿ですね。(実物を示す)「東京都公立学校(幼小中障)教職員名簿」、これは今申し上げた各学校の教職員の名前、住所、年齢、男女別、担当教科が出ています。発行しているのは東京都教職員組合です。毎年これは出ています。それから、高校も同じように東京都高等学校教職員組合が毎年名簿を出しています。便利だという人もいますけれども、いろいろ問題が多いわけです。
 これは一冊幾らすると思われますか。一万円です。先ほど小中学校の学校の数が出ました。教育委員会、それから、所管課で欲しい人もいる。かなりの売り上げがある。しかも、これは全部公費、税金で買われるわけです。今申し上げたような個人情報も記載されています。
 いろいろ聞いてみますと、毎年四月ごろになりますと、各学校の組合の分会員、分会長を含めて、それぞれの教員の承諾も得ないで、大体勝手に資料を作成して組合に提出しているのが実態です。その資料には、先ほど申し上げたような個人情報が書かれております。最近は、中にはやはり困るよということで、住所の欄が空白になっているところが散見されます。学校によってはほとんど住所を載せていないところもありますけれども、かなりの人は先ほど申し上げましたような個人情報が書かれているわけです。どの学校にも置かれているし、各教育委員会にも置かれている。これは必要だと思う人もいるかもわからないけれども、これを買わないと組合との摩擦が生じるし、どっちみち自分の金で買うわけじゃありませんから、税金で買うんですから、衝突を避けるために、名簿作成のために前年度や分会の人が用意した原稿に間違っていれば赤を入れてくださいということで、住所の訂正や年齢、担当教科等を見て、間違いがなければそれで組合に渡しているわけです。そしてつくられるのがこの名簿。だから、少なくとも毎年合わせて三千万円以上の税金が都教組に名簿売上料として渡っているわけです。
 私は前からこのことは何とかならないのかと、都教委と都教組、組合とのまさになれ合いの象徴だということは随分前からいわれていたんです。いろんな形でお話ししましたけれども、なかなか改まらないということもあるので、ここで一回、ひとつ議会で質問させていただいて、職員団体は必要性があるとかいろいろな説明があるでしょうけれども、今まで都教委は組合作成の名簿にどのようにかかわってきたのか、これからはどうするのか、どうですか。

○江連人事部長 先生ご指摘の名簿の作成につきましては、都教委は関与しておらず、あくまでも教職員本人の納得の上で作成され、掲載されているものと認識しております。ご指摘のように、都民の誤解を招いてはならないというふうに考えております。
 平成十七年四月一日から、こうした名簿を作成する場合には個人情報の保護に関する法律が全面的に適用されまして、都教組や都高教にも個人情報取扱業者として個人情報の利用目的の特定や制限、第三者への提供の制限等が課せられることになります。万一、教職員本人の承諾なしに個人情報が掲載されるというふうなことがあれば、職員団体を強く指導してまいります。

○古賀委員 都教委は関与しておられないということをいわれたんですけれども、現場では出さざるを得ないと。それから、私、何人も現場の教師に聞きましたけれども、何も問い合わせすらない、勝手に書かれているんだということをいっています。これは厳格にそういう情報を管理してもらいたいし、これから法律も新たに適用されるわけですから。これは大体毎年十一月に発行されるんですね。四月に入れかえがあって、十一月までにいろいろ原稿整理とかやるんでしょう。ことしはどうなるか、私、楽しみにしているんですよ、今、そういう答弁がありましたからね。この名簿は学校に出入りしている納入業者が一番欲しがるんですね。職員団体ももちろん各学校との連絡でこれを使いますけれども、民間の学用品等を扱う、教育教材を扱う業者が大量に買うんです。そちらからの売上金も含めれば、先ほど申し上げたように、三千万円程度では済まないということになるわけです。
 こういう公費の適正支出という点からも是正すべきでありますので、十一月、次の選挙を挟んでのことになりますので、選挙の結果はわかりませんけれども、ひとつ都教委が関与していないということをおっしゃったんですから、そのことが証明されるような結果を期待しておきます。
 次に、急いでやっていきます。国旗・国歌についてお尋ねいたします。
 その前に、国旗・国歌はこの後やりますけれども、ちょっと指摘だけしておきたいんですけれども。私が前、議会で組合の機関紙やビラに学校教育活動などの現場の子どもの写真が掲載されていると。それは組合員が勤務時間中に機関紙に載せるための写真を撮影しているとすれば、組合活動ですよね。しかも、肖像権もあるでしょうし、その点を指摘いたしました、改めるべきだと。そのとき、教育長も答弁されたんですけれども、相変わらず改まっていないんですよ。
 これは「北多摩東ニュース」、都教組北多摩東支部情宣部に子どもの横顔の授業中と思われる写真が大きく出ています。これは、多分、組合の機関紙に載せるんですから、組合の構成員が授業時間に撮ったとしか思えないわけです。改まっていないということなんですね。明らかに不適切な組合活動が行われているということを指摘して、次の国旗・国歌に入っていきます。
 いろいろ答弁をもらいたいんですけれども、先ほど共産党の木村議員の質疑を聞いておりましたら、共産党に対する指導部長の答弁の中で、生徒不起立の場合は処分対象にならないという発言がありました。しかし、教員が不適切な指導を行った場合や全く指導しなかった場合はどうなのかということを当然考えるわけです。これはいかがですか。

○近藤指導部長 先ほど木村先生のご質問に十分お答えできなかったのかもしれません。申しわけございません。
 昨年度の例を申し上げますと、生徒に不起立を促すなど不適切な指導を行った教員に対しては厳重注意を行いました。また、指導を全く行わなかったために、大半の生徒が不起立だったという学校の校長先生に対しては注意を行い、そしてその校長先生から教員に対して指導していただいた。もちろん、職務命令に反するようなことがあった場合には、当然処分の対象となるわけでございます。

○古賀委員 当然のことだと思うんですね。私、指導部長、ちょっと言葉が足らなかったと思いましたので、冒頭、一応確認する意味でお聞きいたしました。
 今、学校で卒業式の季節に入りまして、私も都立高校に地元で出席してまいりました。平成十六年の卒業式、入学式から東京は公式行事、卒業式、入学式等における国旗・国歌の取り扱いはかなり改善されてきたということを実感しておりますし、ことしもそのような形で行われておりました。ところが、学校現場では、いまだに署名活動などが行われています。これはことしの二月から学校で行われているものですけれども、国旗・国歌指導指針、これは一昨年出たものですね、それと教職員への不当処分の撤回を求める要請書、東京都教育委員会教育長横山洋吉様ということで、入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(実施指針)を撤回すること、それから、国旗・国歌実施指針に基づく教職員への不当な処分を撤回することということで署名活動が行われています。
 これはいろいろ議論があったことは私も承知した上でお聞きするんですけれども、全員署名ということで、バインダーに挟んで、署名しない人がいるとそこにいつまでも置いているわけです。あわせて、これは東京都人事委員会委員長内田公三様ということで、金崎前七生養護学校長の処分の撤回を求める審査請求の公正な裁決を求める要請署名というものも並べて署名活動が行われているわけです。もちろん、勤務時間中にですよ。全員署名という指示があるから、いつまでも置かれている人は、職場の雰囲気がいろいろあると思いますけれども、書かざるを得ないというわけです。これが内容として、私、当然問題を含んでいると思いますけれども、バインダーに挟んで回覧板のようにして回している。しかも、これは地教委が使っている学校と教育委員会間の交換便を利用して各小中学校に配布しているわけです。交換便を使うということは、郵便法にももしかすると触れるかもわからない問題がありますし、署名に当たっては、私は署名したくないと思っても、署名せざるを得ないような雰囲気をつくって、勤務時間中にこういうことが行われている。私はこういう活動の便宜供与になっている交換便でこれを配布するなどということはあってはいけないというふうに思いますけれども、また、勤務時間中にこれを署名すれば、職務専念義務違反になるというふうに思うんです。こういった実態について、都教委はどう考えているのか。文書配送の仕組みを巧みに使って組合活動が行われている。いけないでしょう、こういうことを放置しちゃ。どうですか。

○江連人事部長 職員団体の文書を公務の便宜に供すべき交換便で配送することは、職員団体活動と公務とをはっきり区別すべきであるという認識が非常に希薄であるといわざるを得ません。同様に、勤務時間内に署名を行うことも、地方公務員法に規定されております職務専念義務と勤務時間中の職員団体活動の禁止に明らかに抵触しております。職員団体と公務とは明確に峻別されるべきでありまして、都教育委員会としては、ご指摘のような事例は明らかに問題があるというふうに認識しておりまして、地教委とも連携して適切に対処してまいります。

○古賀委員 国旗・国歌のことは木村さんもいろいろしつこくおやりになったので、これは質問じゃありませんけれども、私も我々の立場というものをちょっと述べておきたいと思います。
 昨年の卒業式、入学式について、大量処分ということがよくいわれるんですけれども、まず処分をされた教職員というのは、小中高、盲・ろう・養合わせても、割合でいけば、細かい数字はいいませんけれども、〇・四%程度なんですね。ほとんどの先生はまともなんですよ。小学校では〇・〇四%、中学校でも〇・〇三%が懲戒処分になっています。ですから、大量という言葉は、何をもって大量というかというのは、受けとめ方はいろいろありますけれども、実際はコンマ以下の、何か思想的に引きずられ、そういうものに魅せられてしまった、おぼれてしまった人たちはいるんですね、これだけは〇・何%か。だから、大量ということも私はちょっと用語としてどうかなというふうに思います。
 それから、強制という言葉についてでありますけれども、さっきから盛んに強制、強制ということで……。内心の自由というのは、内心を改めさせるのが強制、内心の自由を侵すということになるわけです。例えば結婚式に呼ばれて、私はこの結婚に反対だと思っていても、行けば、ご結婚おめでとうございますといいます。内心は欠いていないわけです。それが内心の自由です。心からおめでとうと思いなさいと、思うべきだというのが内心の自由の侵害なんですよ。それをさも強制だという。強制という言葉は何か悪いことのように聞こえるわけですけれども、信号で赤でとまれというのも強制ですよ。青で進めというのも強制ですよ。それから、今、皆さん、収支報告、去年の十二月三十一日までの分はことし三月までに出さなきゃいけないので、出すでしょう。いつまでに出しなさいと決められて強制があるんですよ。円周率は三・一四だということを来週までに覚えてきなさいという教育の強制はありますよ。三角形や円の面積なんて、底辺掛ける高さ割る二は強制で教えるわけです。来週まで試験に出すから覚えてきなさい、強制だから覚えませんなんていう人はいませんよ。
 それから、例えば、最近、声に出したい日本語とかということで名文がいろいろ紹介されていますけれども、「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とか、それから、「よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」とか、例えば鴨長明の「方丈記」、日本の三大随筆の一つ、覚えなさいといって、覚えさせられましたよ。内心の自由を侵しているといえるんですか、これは。(「違う」と呼ぶ者あり)違わないんだよ。教育にはそういう部分があるということですよ。
 共産党のビラは、先ほどの木村さんの本部に行ってビラをもらってきたんですけど、全都で今ばらまかれている。強制という言葉を使うと選挙に効果があるだろうなということで、盛んに強制はだめという。強制はだめが世界の常識、政府も答弁していますと、アメリカとかヨーロッパの例を挙げていますけれども、アメリカやヨーロッパが何か国旗・国歌を軽視しているような印象を受けますよ。とんでもないことで、一昨年五月のサッカーフランス杯で独立問題を抱えているコルシカ島の住民からブーイングが発せられると、シラク大統領は、フランスの価値に対する侵害を許すわけにいかないといって席を立ちました。フランスには国旗・国歌侮辱罪がありますよ。
 書かれていることと違うんですよ。アメリカも、短い文章ですけれども、幼稚園から国家への忠誠の言葉をちゃんと暗唱させます。それから、国歌演奏時にもしおくれて入場してきたような場合には、立ちどまって、生徒はそこの場にとどまりなさいということも教えています。
 だから、外国の式典で国旗・国歌を規定していないのは、外国では何も規定してないと書いてありますけれども、それは規定しなくても、国旗を掲げて国歌を歌う、それが世界では最も常識的だし、当たり前だというふうに思われて、世界の人たちはあえてそこまでは書いていないわけです。かつて槙枝という日教組の委員長がいましたけれども、あの人は世界で一番尊敬する人は金日成主席といった人ですけれども、こういう人が外国の例を、それからこういう共産党のビラもそうですけれども--外国は全く違うということを私は皆さんにぜひ理解していただきたいと思うんですけれども。
 ここには直接余り書いていないんですけれども、君が代の君は天皇を指すから、主権在民の違憲だと、だから、君が代を歌わない、国歌は嫌だという人がよくいますね。立憲君主国として同じような、例えばイギリスの国歌の場合は、「神よ、慈悲深い女王を守らせたまえ」というふうにうたっています。それから、同じように立憲君主国デンマークも「万歳、万歳、たたえよ、クリスチャン王」ということで、天皇と国民を対立させるような思考というものを盛んに反対論者はいうんですけれども、それは主権在民の国でもこういう民主主義国家でちゃんと王政と両立しているということを、世界を少し見るとわかると思うんですけれども、なぜか例えば天皇の定義などを出してきて、これに従わないという人たちがいるのは非常に残念なことです。
 それから、日本の皇室というものに対して、これを何とか認めたくないという人が反対するわけですよ。いろんなものを私もよく読みますけれども、久しぶりに共産党宣言、岩波文庫、もう茶色になっていますけれども--日本の伝統的な文化の中核をなす皇室の存在というのは、一つの家系という皇室が続いてきた、そういう価値というものが--あれは非常に世界の奇跡ですよね。こういうものをちゃんと国の歌に我々はいただいているということを知れば、それを覆そうという考え方がいかに日本の文化や日本の伝統に対する無理解さを示しているかということになると思うんです。
 なぜ共産党の人たちが国歌を認めたくないかというと、共産党宣言の最後、万国のプロレタリア、団結せよの前に書いてある、共産主義者はこれまでの一切の社会秩序を強力的に転覆することによってのみ、自己の目的が達成されることを公然と宣言すると。つまり、今までの社会秩序、伝統・文化に裏づけされたもの、これを一切を転覆させるという目的が共産党宣言には書かれているわけです。これを実行しようと思えば、これに心酔する人、惑溺している人、溺れている人、魅了されている人は、国歌・君が代はやはり許せないと思うのは当然だと私は思いますけれども、しかし、その価値というものをわかってもらたいなという気はいたします。
 国歌について、それから、国旗について、ちゃんと学習指導要領で教えるということになっているわけですので、しかも、学習指導要領は、伝習館裁判でも、最高裁の判決できちんと法的な根拠が認められているわけでありますので、これをひとつ根拠に、学校で子どもたちに指導する、生徒に教えていくというのは、強制でも何でもないということです。
 子どもに対する教育を受けさせる、いわゆる教育権を有するのはだれかといえば、親ですよ。近代民主主義国家では、これを担保するために、我々は議会制民主主義を採用していますから、選挙を通して政府に、つまり今、日本では文部行政に具体的にこれを伝えて、大臣告示の学習指導要領を定めて教育内容が決まってきているわけです。これが制度ですよ。だから、教職員や保護者が学習指導要領を遵守するのは当たり前のことじゃないですか。これによって教育の機会均等、それから、一定水準が保たれるわけです。北海道と九州で教えることが違っちゃいけないんですよ。そのために教育内容については、法的拘束力を与えて学習指導要領の実施を求めているわけです。
 だから、一般の社会で、例えば出版される図書の検閲がいけない、しかし、教科書の検定は合憲なんです。検定と検閲を混同するのと同じ過ちを犯しているのが、この強制という強制論なんですね。だから、一般の社会での思想、表現の自由を制限するものでは決してないんです、学習指導要領は。その点を踏まえて、自信を持ってこれからも、まだ卒業式が続いていきますけれども、都教委は正常化に一層取り組んでもらいたいというふうに思います。
 先ほど臼井先生がおっしゃったように、日本の高校生等の世論調査をやると、必ず外国の人たちの意見ともかなり乖離が生じてきているんですね。それは、やはり戦後の民主主義教育は行き過ぎて、国家とか家族、先祖、友人、そういうあらゆるきずなといいますか、つながりというものを失ってしまったんですね。だから、命のもとにさかのぼる思考ができない。国家とか歴史とか先祖という目に見えないものの価値というものがわからなくなってしまった結果が、先ほどの世論調査のような結果に私は出ているのではないかというふうに思うんです。
 卒業式というのは、生徒、教師、保護者、地域社会を代表する人たちが集って、中学や高校の場合は三年間あったことを、そういう皆さんと一緒に思いをめぐらせながら、国旗とか国歌という日本を象徴するものを通して、自分たちの命のもとも考えるという立派な役割があるわけです。そういうことを踏まえて卒業式というのは行うわけです。だから、東京都は、正常化に向けて、今、大きく踏み出していますので、一層その取り組みを進めてもらいたいというふうに思います。これは意見です。
 次に、性教育のこともちょっと出ていましたので、先日、新聞に掲載されたことを踏まえて、ちょっとお聞きいたします。
 東京都教育委員会は、都立七生養護学校への対応を初めとして、各学校におきます性教育の実態調査、それから指導、適正化に向けて説明会を行っております。そして、すべての学校での、いわゆる校種、中学校、高校とか学校の種類に応じた「性教育の手引」を作成、配布しております。このことは一つの大きな前進だというふうに思っております。
 このような中、三月五日の産経新聞でまことに不適切な性教育を実施した中学校の教員の記事が載っていました。
 余りこういうのは私は読みたくないんですね。皆さん、もうご存じだと思いますので。試験問題に男性器の長さとかいろんなことを出しているんですね、何センチか書けというような問題が。一年の男子の保健の授業の期末試験なんですね。それから、この先生--先生と呼べないな、これは。この教員は春本和広という人ですね。大森第四中学校で昨年の四月から赴任して教壇に立っているわけです。三年生の女子の方にはアンケートを出していまして、あなたは何歳で性交すると思いますか。相手はどんな人でしょうかということを書かせるようにしているわけです。この事実をどうとらえて、どう対応しますか。

○近藤指導部長 これまで性教育に関する指導資料や「性教育の手引」、教員研修のリーフレットの作成、配布などを通しまして、適正な性教育の指導に努めてきたところでございますが、中学校の教員がお話しのような不適切な性教育があったことは、保護者や生徒への影響を考えまして、まことに残念でございます。
 今後ともこうした問題が起こることのないよう、学習指導要領や児童生徒の発達段階を踏まえまして、適正な性教育を計画的に行うよう指導してまいります。

○古賀委員 この教員は、実は今回が初めてではないんですね、こういう不祥事を起こしたのは。前任校は町田市立小山田中学校に在籍していまして、二年五組を担任していた当時、これは新聞にも出たんですけれども、何かわけのわからない、「ニコニコぱちぱち」という学級新聞のようなものを出して、埋めるわよと、埋めたい生徒、春本氏選ぶと、自分の名前を書いているんです。生徒の名前三人を挙げているんです。自分のことを偉大なる教師春本大先生といっているんですよ。中に書かれている文章を読みますと、本人が書いているところで誤字もあります。漢字も間違っているところがあります。これがよく教職員試験に合格して採用されたというふうに私は不思議に思うんですね。
 前は何をやったかというと、先ほど申し上げましたように、まさに生徒の人権を考えないことをやったわけです。平成十五年四月二十一日から東京都教職員研修センターで研修し、町田市教育研究所においても同様に研修しました。そして、平成十五年七月二十九日に減給十分の一、三カ月という処分を発令されているわけです。こういう長期研修を受けたにもかかわらず、一年足らずでまた極めて不適切な、こういった授業を繰り返しているわけです。私はこれは極めて問題があるというふうに思うんですけれども、都教委はどう対応しますか。

○江連人事部長 先生ご指摘のとおり、東京都教育委員会は当該教員の指導内容は極めて不適切であり、教育公務員の信用失墜行為に当たるとともに、指導力に課題があるといわざるを得ないというふうに考えております。当該の教育委員会は、このまま現任校において生徒指導に当たらせることは不適当であるとして、事故発覚後、直ちに学校現場から外しまして、研修を命じたというふうに聞いております。
 今後、東京都教育委員会は、当該の教育委員会からの事故報告に基づきまして、本人から事情聴取を行いまして、過去の処分内容等も踏まえまして、厳正に処分いたします。

○古賀委員 当該教員が出している週案というのをちょっと見ましたけれども、これも週案と呼べるようなものでないんですよね、なぐり書き、走り書きのようなもので。早く都教委の対応というものが現場の保護者等の信頼回復につながることを願っておりますけれども、二度目、研修を受けて一年足らずでこの事件を起こしているわけですから、ひとつ迅速な取り組みをお願いしておきます。
 それから、次に、東京弁護士会が、一月二十四日付の文書でありますけれども、東京都教育委員会に対して発した都立七生養護学校の不適切な性教育への対応に関する警告書なるものがあります。これは都教委が都立七生養護学校の教職員に対して行った厳重注意処分について、重大な違法があるといって、処分の撤回を求めるといった警告書という、非常に高飛車なものでありますけれども、これは内容のいろんな議論はいたしませんけれども、法的な拘束力はあるんでしょうか。

○近藤指導部長 都教育委員会は、都立七生養護学校において学習指導要領や児童生徒の発達段階を踏まえない不適切な性教育が実施されていたことから、その改善のために指導を行ったものでございます。
 なお、お話の警告書についてでございますが、東京弁護士会が会則で定めている人権擁護活動はあくまで弁護士会としての自主的な活動であり、その一環として行われる警告書には法的拘束力はないと考えております。今後とも各学校が学習指導要領や児童生徒の発達段階を踏まえた適正な性教育が行われますよう指導してまいります。

○古賀委員 業界団体というのはいろいろありますけれども、行政に対して業界団体がさまざまな意見を述べるということはあると思いますので、その程度のものだということが明らかになったというふうに思います。
 それから、次に、増田都子さんという人がいます。この人を支援する組織というものがありまして、いろいろな機関紙を出しているわけです。これはいうまでもありませんけれども、増田都子教員は生徒の成績評価権を行使する立場にありながら、生徒の人権を侵害したという事件の当事者であるわけです。増田都子教員に同調して支援活動を行っている組織が作成している機関紙が今申し上げた「ますだみやこニュース」というものです。この内容は、ホームページでも公開されています。
 この中身を見ますと、私はきょう四十一号と四十四号というのを持ってまいりました。どなたでも見ることができます。これに、果たして教育公務員としてこのような活動が行えるのかどうか、大変疑問に感じることが書かれています。
 まず四十一号については、増田都子氏自身の言葉で、例えば民主党の東京の責任者であるところに行った。民主党の公認を外す要請を行った。民主党の都議の名前も入っていますけれども、二年後の都議選では、このような都議、人権侵害男は絶対に落選させること、そのための一つの方法として、民主党に公認させないことを追求していきたいと思います。ご協力よろしくと書いてあります。
 先ほど申し上げたのは増田さん自身の言葉です。
 それから、四十四号では、都教委・三悪都議とか書いてありまして、裁判をやっているというようなことがあった上で、増田さんとともに平和教育を進める会というものが出しているのですけれども、そこの基調報告の中で、都議会選挙でもいわゆる反動都議をたたき落とすための闘いも先頭に立って闘い、この闘いのネットワークに多くの労働者、教員、市民を結集していく必要があるでしょう云々と出ています。これは増田氏自身の言葉ではありませんけれども、これは増田教員の公式ホームページでもありますので、増田教員自身の主張であることは明白です。
 このように不特定多数の人たちが閲覧できる「ますだみやこニュース」という公式サイト、ホームページにおいて、特定の議員の選挙運動--選挙運動というのは当選・落選運動ですかね、運動を行うことが公職選挙法等に抵触するかどうかについては、選挙管理委員会など権限のある機関が判断することになるわけでありますけれども、東京都教育委員会はこれをどのように受けとめるのか、教育公務員として、このような活動を行うことについての見解はいかがでしょうか。

○江連人事部長 政治的中立が特に求められます教育公務員がみずからインターネット上で選挙活動を目的とした主張を掲載したとすれば、極めて不適切であり、問題があるというふうに考えております。

○古賀委員 理の当然というか、問題があるし、不適切だということですので、都教委としてはきちんと対処してもらいたいというふうに思います。
 教員の政治活動については、これから罰則を新たに設けようというような動きもありまして、教育公務員特例法の改正案が今国会に議員立法として提出されるようであります。こういう動きもありますので、現に行われているこういった公務員としてふさわしくない行為については、しかるべき対処、重ねてお願いしておきます。
 質問は以上で終わりますけれども、最後に、来年度の予算の中には小学校等における児童殺傷事件等を踏まえて、安全対策のための予算がいろいろな形で盛り込まれております。これは警察も含めて教育委員会も取り組んでいるわけでありますけれども、私は一つ非常にけげんに思いますのは、さすまたという、いわゆる捕物帳で使う、御用、御用といって犯人を取り押さえるいわゆる防具を各学校に配布しているというのをよくニュースで見るんですね。私は、多少そういうことをやっていまして、あれが果たしてどの程度有効か、非常に疑問に感じるわけです。
 さすまたをかなり手だれの、使いなれた人が、例えば週に二回か三回はそういうけいこをやっているような人が、三方ぐらいから暴れ回る何をするかわからない凶悪な侵入者に対して立ち向かうということであれば、私は有効であろうというふうに思います。しかし、さすまたというのは、先が半円状を描いていまして、当たっても痛くもかゆくもないように、ちゃんとクッションのようなものがついているわけです。これをつかめば--バットを細い方と太い方を回しっこしますと、どちらか力の差があっても、太い方を持っている人が圧倒的に有利です。さすまたをもし突きつけられて、一回か二回研修を受けた先生が近寄ってこないように持っていっても、さっと引いて、逆に柄の方で突けばいいわけです。そうすれば、逆に相手に武器を与えたことになるんですね。だから、生兵法はけがのもとという言葉がありますけれども、果たしてこれがどの程度有効なのか。置く場所にもよるわけですね。どこに置いてあるか、私はつまびらかに知りませんけれども、だれか変な人が入ってきた。警察にお世話になるのは嫌だという人もいるわけですから、自分たちで何とかしようというときに、何とかしようと思っても、離れたところにあれば取りにいかなきゃいけない。各教室に置くのかというと、そこまではやっていないようです。あれが倒れてきて当たってけがをしたという人もいるんですね。聞きましたら、危ないですよなんて学校の先生がいっているんです。めったに使わないものだから、置きっ放しのようになっているわけです。日ごろからやっていないことをいざとなってやれるかというと、絶対やれないんですよね。和田さんなんかは杖術をやっていますけれども、むしろ棒っきれなんかの方が、例えば机のこういうところに置いておいて、何かのときには取り出して、とにかく犯人のような人が来たときにめくらめっぽうに振り回すことの方が、逆にせっぱ詰まったときには、ああいうカシの棒は当たれば一撃ですから、有効なんですよね。
 だから、最近さすまたをよく配布したとか、それが何か児童の安全対策で効果があるような思い込みが教育現場にあるんじゃないかというふうに私は思うんですね。三メートルぐらいあると思うんですが、それを使いこなせる人なんていうのは、そうざらにいるものじゃないですよ。あれは逆にとられたら、そういう危険があるということです。
 ですから、だれが考えたのか、私、不思議でならないんですけれども、よく警視庁なんかの武道をやっている人、それから、さすまたの取り扱いになれた人、警杖といっている杖道、杖術のちゃんとした指導者に、どういうものがいざというときにより有効かということをひとつ検討していただいて、来年度の予算の執行をしてもらいたいと思うんです。
 私、急遽資料を見てみましたら、防犯用具としてさすまたとか盾というのは、小学校で半分ぐらいはもう既に配布されているんですね。何本かわかりませんけれども。それから、中学校も三割程度配布されています。有効性について、もう一度よく都教委は考えていただきたいということを指摘して、終わります。

○木村委員 我が党の名前が出て、ビラについてご言及がありましたので、一言だけ発言させてもらいます。
 「共産党宣言」というのは、たまたま書名が日本共産党と「共産党」だけ共通しておりますが、百年以上前に書かれたものでありまして、私も古典としては読んでおりますけれども、日本共産党の現在の方針と何か関係があるかのようにいうのは、余りにもこじつけであり、ましてや日の丸・君が代問題などにこじつけるのは、一種のデマゴギーにすぎないということは申し上げておきます。
 日の丸・君が代に反対しているというのは、何も日本共産党の関係者だけではなくて、やはりこの問題が日本人であればだれもが忘れることのできない、さきの世界大戦、その中に果たした日本の歴史に対する認識と深くかかわっているのであって、これは党派の問題では決してないわけであります。
 また、外国の例を持ち出してご批判がありましたけれども、書いてある事実については間違いはないので、間違いだというご指摘はありませんでした。ただ、外国の例でこういう例があるというのだったらば、さきの大戦で日本と同じような道をたどったドイツが国旗も国歌も変えたという、そういう歴史からこそ日本人は学ぶべきだというふうに思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、予算、付託議案及び陳情に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時十七分散会

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