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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第二号

平成十七年二月十八日(金曜日)
第三委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
小林 正則君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
総務部長比留間英人君
学務部長山際 成一君
人事部長江連 成雄君
福利厚生部長幡本  裕君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長山川信一郎君
参事松田 芳和君
学校経営指導担当部長齊藤 一男君
参事伊藤 一博君
人事企画担当部長井出 隆安君
参事沼沢 秀雄君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 教育庁所管分
・学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
・東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例
・東京都立学校校外教育施設設置条例の一部を改正する条例
・東京都体育施設条例の一部を改正する条例
・東京都文化財保護条例の一部を改正する条例
・東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例の一部を改正する条例
請願陳情の審査
(1)一六第一〇九号 すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願
(2)一六第一一八号 すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願
(3)一六第一一一号 都立学校におけるクーラーの設置に関する請願
(4)一六第一一五号 都立水元高校の募集再開等に関する請願
(5)一六第九五号 ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情
(6)一六第一〇〇号 都立青鳥養護学校寄宿舎の存続と都立養護学校等の寄宿舎の充実に関する陳情
(7)一六第一〇四号 都立青鳥養護学校寄宿舎の存続に関する陳情
(8)一六第一〇七号 都立青鳥養護学校寄宿舎の存続と都立養護学校等の寄宿舎の充実に関する陳情

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十七年第一回都議会定例会に提案を予定いたしております議案の概要につきまして、ご説明申し上げます。
 第一回都議会定例会に提案を予定し、ご審議いただきます教育庁関係の案件は、平成十七年度教育庁所管予算案一件、条例案九件の合わせて十件でございます。
 初めに、平成十七年度教育庁所管予算案について、ご説明申し上げます。
 都教育委員会では、時代の変化に主体的に対応し、日本の未来を担う人間を育成する教育がますます重要であるとの認識のもとに、教育目標に基づき、子どもたちが、知性、感性、道徳心や体力をはぐくみ、人間性豊かに成長することなどを目指しますとともに、直面するさまざまな課題を解決すべく、教育改革に向けて具体的な施策を進めているところでございます。
 このような観点から、平成十七年度におきましては、児童生徒の健全育成を初め、教員の資質、能力の向上や教育内容に係る学校教育指導の充実、都立高校の改革などさまざまな事業に取り組みまして、都民の期待にこたえてまいりたいと考えております。
 以下、平成十七年度教育庁所管予算案の概要につき、ご説明申し上げます。
 教育庁所管歳出予算額は七千七百六十一億九千万円で、前年度に比べ二十四億四千四百万円、率にして〇・三%の減となっております。
 平成十七年度の東京都の予算は、第二次財政再建推進プランの折り返しの予算といたしまして、東京の新たな発展を目指しつつ、財政構造改革を一層推進する予算と位置づけられ、現下の都政が直面する緊急課題に限りある財源を重点的・効率的に配分し、都民の負託に積極的にこたえること、強固で弾力的な財政基盤の確立に向けて、財政構造改革を一層推進することなどを基本に編成されております。
 教育委員会といたしましても、この考え方に基づきまして、内部努力と施策の見直しにより経費の削減を行う一方で、教育施策の充実を図り、教育改革を推進するため、重点事業を中心に、重点的な予算の確保に努めたところでございます。
 なお、平成十七年度の東京都一般会計歳出予算に占める教育費の割合は、一三・三%となっております。
 また、教育庁所管歳入予算額は千八百二十九億二千六百万円余でございまして、前年度に比べ、五百七十三億八千万円余、二三・九%の減でございます。
 次に、歳出予算案のうち、主な事業についてご説明申し上げます。
 第一に、児童生徒の健全育成の推進に関する事業でございます。
 児童生徒を犯罪、非行から守る被害防止対策の充実や、学校における情報モラルの育成、キャリア教育の充実などの諸事業を、青少年育成総合対策推進本部と連携して教育庁で実施してまいります。
 また、「心の東京革命」教育推進プランに基づく東京都教育の日、トライ・アンド・チャレンジふれあい月間の実施などの諸事業も引き続き推進してまいります。
 さらに、家庭、学校、地域の教育力を総合的に高めるため、地域教育連携センターを区市においてモデル事業として設置するとともに、都におきましては地域教育推進ネットワーク協議会を設置し、区市における連携センターでの取り組みを効果的に支援するため、学校支援プログラムの研究開発、連携センターの外部評価などに取り組んでまいります。
 第二に、高等学校教育の振興に関する事業でございます。
 平成十四年に策定しました都立高校改革推進計画の新たな実施計画に基づきまして都立高校改革を着実に推進し、来年度は、東京都で初めての中高一貫教育校でございます白鴎高校附属中学校など八校を開設してまいります。
 また、都立学校の高度化した学校経営と教育活動について、個別の学校の課題に応じてきめ細かく支援する学校経営支援センターを平成十八年度から開設することとし、そのための準備を進めてまいります。
 さらに、都立高等専門学校において、現在の高専を卒業した後の受け皿としての専攻科を新たに設置する準備を進めてまいります。
 第三に、心身障害教育の振興に関する事業でございます。
 昨年十一月に策定いたしました東京都特別支援教育推進計画における第一次実施計画に基づきまして、知的障害が軽い生徒を対象とした養護学校高等部、中高一貫型のろう学校など新たなタイプの学校の開設に向けた準備等を進めるとともに、職業教育の充実を図るために、地域の専門家等の教育力を活用する民間活力との連携による就労支援に取り組んでまいります。
 第四に、学校教育指導の充実に関する事業でございます。
 基礎的、基本的な学力の向上につきましては、小中学校における少人数指導に必要な教員を増員し、きめ細かな指導を実施してまいります。
 また、今年度に引き続き都内公立中学校二年生、小学校五年生全員を対象に学力調査を実施いたしますとともに、この結果を踏まえて、全学校、全学年、全教科で事業改善推進プランを策定、実施し、授業の質の向上を図ってまいります。
 国際社会における日本人としてのアイデンティティーの育成を図るため、小中高の各段階において系統的な日本の伝統・文化理解教育を推進し、都立高校においては都独自の教科、科目を設置するとともに、そのためのカリキュラム開発を進めてまいります。
 また、奉仕体験活動につきましても、都独自の教科、科目としてカリキュラム開発を進め、平成十九年度には全都立高校全課程で必修化することとし、来年度は都立高校二十校を奉仕体験活動必修化実践・研究校として指定し、実施してまいります。
 さらに、児童生徒の指導に当たる教員の資質、能力の向上を図るため、来年度は、新たに採用二、三年目の全教員を対象に授業力の一層の向上を図り、公開授業の実施など二年間の研修を実施いたしますとともに、引き続き、初任者研修、十年経験者研修、主幹研修なども進めてまいります。
 第五に、生涯学習及び体育・スポーツ等の振興に関する事業でございます。
 都民一人一人が生涯を通じてみずから学び、スポーツに親しみ、社会参加ができる機会の充実を図ってまいります。このために、都立学校公開講座や都立学校施設の開放事業を引き続き実施いたします。
 ユース・プラザにつきましては、PFIの事業手法を活用し、整備を進めておりますが、多摩地域ユース・プラザは本年四月に開館する予定でございまして、昨年三月に開館した区部ユース・プラザと合わせて、都内に二館の体制が整うことになります。
 また、平成二十五年に東京で開催する国民体育大会に向けた準備として、東京国体準備推進会議における検討などを進めてまいります。
 以上、平成十七年度教育庁所管予算案における主な事業につきましてご説明申し上げました。
 都教育委員会といたしましては、これらの事業を着実に推進し、教育に対する都民の期待にこたえてまいる所存でございますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 次に、条例案九件の概要につきまして、ご説明申し上げます。
 第一は、学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 国の教職員定数改善計画によります少人数指導の実施、児童生徒数の増減や学校の新設、廃止等に伴いまして、学校種別ごとの教職員定数を改めるものでございます。
 第二に、学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、本年四月に開校いたします東京都立白鴎高等学校附属中学校の設置に伴いまして、都立中学校に勤務する教職員に適用する給料表について規定しますとともに、東京都立大学条例等の廃止に伴い規定を整備いたすものでございます。
 第三に、都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例は、都立中学校の設置に伴い規定を整備するものでございます。
 第四に、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、都立高校改革推進計画に基づきまして、都立南高等学校など三校を廃止しますとともに、都立農業高等学校など二校の位置を変更いたすものでございます。
 第五に、東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例は、地方交付税算定基準に基づきまして、都立高等学校の授業料、通信教育受講料及び聴講料を改定いたすものでございます。
 第六に、東京都立学校校外教育施設設置条例の一部を改正する条例は、都立大島セミナーハウスへの指定管理者制度の導入、都立土肥臨海学園の廃止のほか、都立中学校の設置、都立聖山高原学園の位置の変更に伴い、規定を整備いたすものでございます。
 第七に、東京都体育施設条例の一部を改正する条例は、東京都体育施設において指定管理者制度を導入するほか、駒沢オリンピック公園総合運動場の施設整備に伴いまして、利用時間帯の拡大を図りますとともに、条例に定める利用料金の上限額を改定いたすものでございます。
 第八に、東京都文化財保護条例の一部を改正する条例は、文化財保護法の一部を改正する法律の施行に伴いまして規定を整備いたすものでございます。
 第九に、東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例の一部を改正する条例は、東京都立埋蔵文化財調査センターにおいて、指定管理者制度を導入いたすものでございます。
 以上が、平成十七年第一回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○比留間総務部長 教育庁関係の提出予定案件につきまして、お手元に配布してございます資料によりご説明申し上げます。
 初めに、平成十七年度教育庁所管予算案についてご説明いたします。
 お手元資料の平成十七年度教育庁所管予算説明書をごらんいただきたいと思います。
 二ページをお開き願います。教育庁所管予算の総括表でございますが、歳出予算及び歳入予算の総額及び増減率等につきましては、ただいま教育長からご説明申し上げましたので、次の三ページから、歳出予算につきまして、主要な事業を中心にご説明させていただきます。
 三ページ、教育委員会及び事務局の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、二百二十五億二千六百万円でございます。
 経費の内容につきましては、三ページから一一ページにかけて記載してございますが、教育委員会の運営費、総務部等の人件費、調査広報、免許及び選考、学校保健給食に要する経費などでございます。
 一二ページをお開き願います。小中学校の運営に要する経費でございます。
 歳出計は、三行目にございますように、四千五百五十億四千万円でございます。また、特定財源といたしまして、国庫支出金である義務教育教職員給与金など一千三百七十五億六千九百万円余を見込んでございます。
 一三ページをお開きいただきたいと思います。小学校の運営でございます。
 概要欄に小学校の規模をお示ししてございますが、学校数は千三百三十二校、児童数は五十四万九千二十六人、職員数につきましては、定数外職員を除きまして二万九千七百八人でございます。
 経費の内容ですが、一四ページをごらんいただきたいと思います。
 概要欄1の職員費にございますように、国の教職員定数改善計画を踏まえ、少人数指導の実施に必要な教員について、来年度は小学校で二百十一人を増員し、充実を図ってまいります。
 一五ページをお開き願います。中学校の運営でございます。
 概要欄に中学校の規模をお示ししてございますが、区市町村立中学校数は、本校、分校合わせまして六百四十五校で、うち一校には通信教育を併設してございます。生徒数は、本校、分校、通信教育を合わせまして二十一万六千七百二十九人でございます。
 その下の方にお示ししてございます都立中高一貫教育校は、本年四月に開校いたします白鴎高等学校附属中学校でございますが、生徒数は百六十人でございます。
 中学校の教職員数は次の一六ページに記載してございますが、定数外職員を除きまして、区市町村立、都立を合わせまして一万四千六百七十八人でございます。
 経費の内容ですが、一七ページをお開き願いたいと思います。
 概要欄1にございますように、中学校における少人数指導の実施による増員は百十三人でございます。
 二〇ぺージをごらんいただきたいと思います。高等学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、一千三百八十六億七百万円でございます。
 学校数につきましては、概要欄をごらんいただきまして、全日制は百九十三校、定時制は九十六校、通信制は四校、専攻科が一校でございます。生徒定員は、全日制十二万八千六十五人、定時制一万九千二百九十人、通信制千八百五十人、専攻科八十人でございます。
 また、教職員定数は、次の二一ページに記載してございますが、定数外職員を除きまして、一万二千三百九人でございます。
 経費の内容につきましては、二二ページをお開き願いたいと思います。
 概要欄1の職員費には、新しいタイプの高等学校でございます一橋高等学校外六校の開校、改編に伴う増員のための経費が含まれてございます。
 二三ページをお開き願います。
 概要欄の(6)には、自律的な学校経営の確立を図るために、自律経営推進予算及び学校経営の重点支援に要する経費を計上してございます。また、(7)には、十八年度に開設を予定してございます学校経営支援センター、仮称でございますが、これの整備に必要な経費を計上してございます。
 二四ページをお開き願いたいと思います。
 概要欄(11)には、都立学校緑化モデル事業のうち壁面緑化に要する経費、(12)には、三宅島帰島支援事業に要する経費を計上してございます。
 二五ページをお開き願います。
 概要欄(13)には、高校生の勤労観、職業観を育成するため、インターンシップの充実に必要な経費を計上してございます。
 二七ページをごらんいただきたいと思います。工業高等専門学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、二十九億九千万円でございます。
 学校数は、右の概要欄にありますとおり、工業高等専門学校、航空工業高等専門学校の二校で、学生定員はそれぞれ千人、教職員数は、定数外職員を除きまして、二百十九人でございます。
 概要欄2の事業費には、(2)、高専改革の推進として、十八年度に新たに設置する専攻科の開設準備に必要な経費を計上してございます。
 二九ページをごらんいただきたいと思います。盲・ろう・養護学校の運営に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にございますように、五百九十億七千百万円でございます。
 まず、盲・ろう学校でございますが、概要欄にお示ししてございますように、学校数は十二校、幼児、児童生徒数は八百七十七人、教職員数は、次の三〇ページに参りますが、定数外職員を除きまして、合計で六百九十六人でございます。
 三一ページをごらんいただきたいと思います。養護学校でございます。
 上段の表、都立養護学校は、学校数が四十三校一分校、児童生徒数は七千五百六十一人でございます。下段の表、区立養護学校は、学校数が五校、児童生徒数は二百二十人でございます。
 教職員数は、次の三二ページに参りますが、定数外職員を除きまして、都立、区立を合わせて合計で四千五百九十人でございます。
 経費の内容ですが、三四ページをごらんいただきたいと思います。
 概要欄(8)には、昨年十一月に策定いたしました東京都特別支援教育推進計画・第一次実施計画に基づく特別支援プロジェクトなどの経費を計上してございます。
 次に三五ページに参りまして、概要欄の(10)には、自律的な学校経営の確立を図るための自律経営推進予算を計上してございます。
 三七ページをごらんいただきたいと思います。教職員の福利厚生に要する経費でございます。
 歳出予算額は、一行目にございますように、二十億四千四百万円でございます。
 三九ページをお開き願います。退職手当及び年金に要する経費でございます。
 歳出予算額は、一行目にありますように、六百二十八億九千三百万円でございます。
 四一ページをごらんいただきたいと思います。教育指導の充実に要する経費でございます。
 歳出計は、三行目にございますように、三十六億二千九百万円でございます。
 経費の内容ですが、四二ページをごらんいただきまして、概要欄1は、児童生徒の健全育成に係る予算でございまして、公立中学校全校にスクールカウンセラーを配置するために要する経費、児童生徒の非行、犯罪の被害防止対策に要する経費、キャリア教育の推進に関する経費、学校における情報モラルの育成に要する経費などを計上してございます。
 この概要欄2は、児童生徒の学力向上に係る予算でございまして、学力に関する調査を実施し、その調査結果を活用して全小中学校、全教科において授業改善推進プランを作成することなどに要する経費を計上してございます。
 四三ページをごらんいただきたいと思います。
 概要欄5の日本の伝統・文化理解教育推進事業につきましては、小中学校五十校、都立高校十校の推進校を指定するとともに、カリキュラムの開発に要する経費などを計上してございます。
 6の奉仕体験活動の必修化につきましては、カリキュラム開発委員会での検討経費、都立高校二十校の奉仕体験活動必修化実践・研究校に要する経費を計上してございます。
 8の「心の東京革命」教育推進事業につきましては、トライ・アンド・チャレンジふれあい月間を「東京都教育の日」推進事業として実施する経費を計上してございます。
 9の青少年を育てる課外活動支援事業につきましては、学校の部活動の活性化を図るため、外部指導員の活用に要する経費を計上してございます。
 四五ページをごらんいただきたいと思います。
 概要欄19、教員の資質・能力の向上の(1)、イにつきましては、都立学校の採用二、三年目の全教員を対象に、授業力の一層の向上を図るための研修の実施に要する経費を計上してございます。
 四七ページをごらんいただきたいと思います。社会教育の振興に要する経費でございます。歳出計は、上から三行目にありますとおり、七十七億二千七百万円でございます。
 経費の内容でございますが、四九ページをお開き願います。
 概要欄1にお示ししてございます生涯学習審議会の運営のほか、五一ページに参りまして、概要欄9の都立学校施設の開放事業、10の「心の東京革命」教育推進事業に要する経費などを計上してございます。
 五四ページをお開き願いたいと思います。
 概要欄1には、新しい青少年社会教育施設であります東京スポーツ文化館及び高尾の森わくわくビレッジの運営に要する経費を計上してございます。
 五五ページをごらんいただきたいと思います。
 概要欄2には、都民体育の振興として、都民体育大会の開催や国民体育大会への選手派遣などに要する経費を計上してございます。
 五七ページをお開き願います。
 概要欄7には、平成二十五年に開催予定の東京国体の開催準備に要する経費を計上してございます。
 五八ページをごらんいただきたいと思います。都立学校等施設整備に要する経費でございます。
 歳出予算額は、一行目にございますように、二百十六億六千三百万円でございます。
 経費の内容につきましては、五九ページをごらん願います。
 概要欄1には、新しいタイプの高等学校の建設、改修等として、新宿高等学校外十六校の建設、改修工事に要する経費を計上してございます。
 六〇ページに参りまして、概要欄3には、知的障害養護学校の普通教室確保として、中野養護学校など十一校の工事、設計に要する経費を計上してございます。
 六一ページに参りまして、概要欄4、(1)には、老朽化した石神井高等学校の改築に要する経費を計上してございます。
 六二ページに参りまして、概要欄(3)には、都立学校の震災対策といたしまして、校舎等の耐震補強に要する経費を計上してございます。
 六三ページに参りまして、概要欄5には、都立学校緑化モデル事業として、高校二校、養護学校四校の校庭の芝生化に要する経費を計上してございます。
 以上で、教育庁所管の歳出予算に関する説明を終わらせていただきまして、次に、債務負担行為のⅠについてご説明申し上げます。
 六七ページをごらんいただきたいと思います。都立学校校舎等新改築工事に係る債務負担行為でございます。
 新しいタイプの高等学校の建設や都立学校校舎等の耐震補強につきましては、工期が複数年度にわたるため、概要欄3の全体計画にお示ししております計十三校に関し、平成十八年度から二十二年度までに支出を予定してございます経費について、債務負担行為を計上するものでございます。
 次の六八ページに参りまして、都立学校給食調理等業務委託に係る債務負担行為でございます。
 調理業務の安定的な運用や内容の充実を図るため、平成十八年度及び十九年度に支出を予定しております経費について、債務負担行為を計上するものでございます。
 次の六九ページは、教職員住宅賃貸借に係る債務負担行為でございます。
 公立学校共済組合との協定に基づき教職員住宅の建設譲渡を受けるため、平成十九年度から平成三十八年度に支出を予定しております経費について、債務負担行為を計上するものでございます。
 七〇ページから七一ページは、既にご議決をいただいております債務負担行為について、参考として記載してございます。
 次に、債務負担行為のⅢについてご説明を申し上げます。
 七三ページをごらんいただきたいと思います。教育庁厚生貸付資金原資損失補償に係る債務負担行為でございます。
 財団法人東京都福利厚生事業団が、教職員に対して実施する一般生活資金等の貸し付けに要する資金の融資を、都が当該金融機関に対して損失補償するものでございます。
 以上で、平成十七年度教育庁所管予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、お手元の資料、平成十七年第一回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、条例案の説明をさせていただきます。
 目次をお開き願いたいと思います。今回提出を予定してございます条例案は、学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例から、次のページの東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例の一部を改正する条例までの九件でございます。
 それでは、一ページをごらん願います。学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 国の教職員定数改善計画による少人数指導の実施や児童生徒数の増減等に伴い、学校種別ごとの教職員定数を改めるとともに、東京都立大学条例外三件の条例の廃止に伴い、規定を整備するものでございます。
 二ページをお開きいただきまして、新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 第一条では、下段の現行欄に傍線を付してございますが、「都立大学及び都立短期大学を除く。」という文言を削除するものでごさいます。
 第二条の学校職員の定数でございますが、小学校について、現行の二万九千五百六十七人を二万九千七百八人に改めるほか、中学校、高等学校、高等専門学校及び盲・ろう・養護学校につきまして、それぞれ記載のとおり改め、合計では現行の六万二千三百四人を六万二千二百人に改めるものでごさいます。
 施行日は、平成十七年四月一日としております。
 三ページをごらんいただきたいと思います。学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 都立中学校、これは白鴎高等学校附属中学校でございますが、都立中学校に勤務する教育職員に適用する給料表について定めるほか、東京都立大学条例外三件の条例の廃止に伴い、規定を整備するものでございます。
 五ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 第二条では、下段の現行の欄に傍線を付してございます「都立大学及び都立短期大学を除く。以下同じ。」という文言を削除するものでございます。
 第七条第一項では、小学校・中学校教育職員給料表に、都立の中学校に勤務する教育職員を加えるものでございます。
 なお、次の六ページに参りまして、上段第二項ロにお示ししてございますとおり、当該中学校における教育と高等学校における教育を一貫して施す場合において、当該高等学校の教科を担任し、または当該高等学校の業務に従事する教育職員は、高等学校教育職員給料表を適用する旨、規定するものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 七ページをごらんいただきたいと思います。都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 都立中学校の設置に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 八ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 上段の改正案の欄の傍線を付しております箇所のとおり、「中学校」を加えるものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 九ページをごらんいただきたいと思います。東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。
 九ページから一一ページにかけてお示ししてございますが、都立高校改革推進計画に基づき、本年度末閉校予定の都立南高等学校、都立大泉学園高等学校、都立南野高等学校の三校を条文から削除するほか、都立農業高等学校及び都立神代高等学校の二校について、住居表示の変更に伴い、位置を改めるものでございます。
 一〇ページをごらんいただきまして、附則1にございますとおり、施行日は、平成十七年四月一日としております。ただし、附則2で、都立南高等学校は、現在アメリカに留学中の生徒がおりますことから、平成十七年八月三十一日までの間、存続するものとしてございます。
 一五ページをお開きいただきたいと思います。東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例でございます。
 地方交付税算定基準に基づき、都立高等学校の授業料等の額を改定するものでございまして、本条例の施行は、附則1にありますとおり、平成十七年四月一日としております。ただし、附則2にお示ししてございますように、今回の改定額を適用するのは新一年生からで、今年度末現在都立高等学校に在学し、平成十七年四月一日以降引き続き在学する生徒の授業料等の額は、従前のとおりでございます。
 一六ページの新旧対照表をお開きいただきたいと思います。
 授業料でございますが、第二条一、イ、(1)、(イ)、全日制課程の単位制による課程以外の課程について、現行の十一万一千六百円から十一万五千二百円に改定するほか、全日制課程の単位制による課程、併修生、定時制の課程、専攻科、通信教育受講料、聴講料について、記載のとおり改定するものでございます。
 一九ページをお開き願いたいと思います。
 東京都立学校校外教育施設設置条例の一部を改正する条例でございます。
 改正内容は四点でございます。
 第一点目は、都立中学校の設置に伴う規定整備でございます。
 第二点目は、中ほどの表にございますとおり、長野県の大岡村が長野市に合併されましたことに伴い、東京都立聖山高原学園の位置を改めるものでございます。
 三点目は、東京都特別支援教育推進計画に基づき、東京都立土肥臨海学園を本年度末で廃止するものでございます。
 第四点目は、地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴い、東京都立大島セミナーハウスに指定管理者制度を導入するものでございます。
 二三ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 新旧対照表の上段、改正案の欄に傍線を付してございますとおり、第一条で「中学校」を加えるほか、東京都立聖山高原学園の位置を記載のとおり変更いたしますとともに、第二条の下段の現行の欄に傍線を付しております「東京都立土肥臨海学園」を削除するものでございます。
 次に、二四ページをお開き願います。以降は、東京都立大島セミナーハウスに指定管理者制度を導入するために規定を整備するものでございます。
 第五条は、管理の委託先を、現行の民法第三十四条の規定により設立された法人から、上段の改正案の欄にございます指定管理者による管理として改め、施設の維持管理等に関する業務を指定管理者に行わせることができる旨、規定するものでございます。
 二五ページから次の二六ページにかけまして第六条が示されておりますが、第六条、指定管理者の指定では、業務について知識及び経験を有する者を従事させられること、安定的な経営基盤を有していることなどの基準により、効率的な管理運営を行うことができると認める者を指定管理者として指定することとしております。
 第七条、指定管理者の指定の取り消し等は、指定の取り消し等について規定したものでございます。
 二七ページに参りまして、第九条、管理の基準等でございますが、指定管理者は、適正な管理運営、利用者に対する適切なサービスの提供などの管理業務を行わなければならないこととし、また、都教育委員会は、業務の実施や事業の実績報告に関する事項などについて、指定管理者と協定を締結する旨、規定したものでございます。
 施行日は公布の日とし、ただし、都立土肥臨海学園の廃止につきましては、平成十七年四月一日としてございます。
 二九ページをごらんいただきたいと思います。東京都体育施設条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都教育委員会が所管する東京都体育施設の管理委託先を財団法人東京都生涯学習文化財団としている現行制度を改め、指定管理者による管理を導入するとともに、駒沢オリンピック公園総合運動場の第二球技場及び補助競技場について、人工芝の敷設、夜間照明の設置等により、夜間の利用時間帯を拡大し、施設の利用料金の上限を改めるものでございます。
 三九ページをお開きいただきたいと思います。新旧対照表の上段、表の第二球技場及び補助競技場の欄にございますとおり、使用単位に夜間、午後・夜間及び全日の区分を新たに設けまして、その区分の利用料金につきまして上限額を定めますとともに、補助競技場について利用料金の上限額の改定を行うものでございます。
 この使用単位の区分の新設等に係る施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 四一ページをお開き願います。東京都文化財保護条例の一部を改正する条例でございます。
 文化財保護法の一部改正に伴いまして、四三ページから四九ページまでの新旧対照表にお示ししたとおり、引用条番号を改めるものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 五一ページをお開きいただきたいと思います。東京都立埋蔵文化財調査センター設置条例の一部を改正する条例でございます。
 五六ページの新旧対照表をお開き願います。
 指定管理者制度の導入に伴う規定整備を行いますとともに、上段の改正案の欄にございます利用の承認等及び利用承認の取り消し等、五七ページに参りまして、入館の制限及び退館の規定を新たに設けるものでございます。
 施行日は、公布の日を予定してございます。
 以上で、第一回定例会に提出を予定している案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○池田委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一六第一〇九号及び請願一六第一一八号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 なお、本件のうち、生活文化局に対する質疑につきましては、既に終了しております。
 理事者の説明を求めます。

○山際学務部長 一六第一〇九号、すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願及び一六第一一八号、すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願の二件について、ご説明申し上げます。
 最初に、一六第一〇九号、すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、ゆきとどいた教育を進める都民の会、丸木政臣さん外百二十二万四千七十七人から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、次のことを実現していただきたいというもので、教育委員会の所管は、2以下の内容でございます。
 まず、2、公立小中学校、高校の三十人学級、高校専門学科は二十五人、定時制は二十人を早期に実現し、教職員の数をふやして行き届いた教育が行えるようにすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、小中学校の児童生徒が社会性を養うための教育効果の観点から、生活集団としての学級には一定規模が必要であると考えており、学級編制基準は、国の標準も踏まえて引き続き四十人とすることが望ましいと考えております。
 一方、義務教育における基礎、基本の定着は重要な課題でございます。このため、都教育委員会では、きめ細かな指導を行うために、教科等の特性に応じ、習熟度別学習集団など、学級とは異なる多様な学習集団が編成できるよう少人数指導の充実に努め、教育の向上を図っているところでございます。したがいまして、学級編制基準を見直し、少人数学級を編制することにつきましては、考えていないところでございます。
 公立高等学校の一学級の生徒数につきましては、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律により、定時制課程は昭和四十二年度から、全日制課程は平成五年度から四十人を標準としているところでございます。
 東京都におきましては、定時制課程につきましては、昭和四十八年度から東京都単独で三十人学級とし、全日制課程の職業学科につきましては、平成十二年度から都立高校改革推進計画に基づき、ホームルーム定員の三十五人化を計画的に導入しているところであり、全日制課程三十人、定時制課程二十人学級定員にすることは考えていないところでございます。
 次に、3、高校進学を希望する子ども全員が入学でき、どの高校でも行き届いた教育が保障されるようにすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都内全日制高校の受け入れにつきましては、私学関係者とで構成する公私連絡協議会において、都内公立中学校卒業者が一人でも多く高校に進学できるよう、前年度の公立中学校三年生全員を対象に行った全日制志望調査の志望率を上回る率で受け入れを行うことで合意しており、それに基づき都立高校の募集人員を定めているところでございます。
 次に、4、義務教育の無償化を進めるとともに、都立高校の授業料等の値上げを行わず、教育費の父母負担を軽減することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、義務教育にかかわる費用のうち、公費で負担すべきものにつきましては、既に無償化されているところでございます。また、就学旅行、学用品費などにつきましては保護者の負担となっておりますが、こうした費用等につきましても、経済的理由により負担が困難な児童生徒の保護者に対しまして、区市町村教育委員会は必要な援助を行っているところでございます。
 都立高校の授業料等の改定につきましては、受益者負担の適正化を図るため、地方交付税算定基準及び他の道府県の動向、また公私格差の是正を考慮の上行うこととしており、既に平成十六年四月に地方交付税算定基準は改定されていること、また、多くの道府県が地方交付税算定基準と同額に改定もしくは改定予定にしておりますことから、今回改定を行う必要がございます。
 次に、5、障害児教育の諸条件を改善することにつきまして、まず(1)、児童生徒の増加による教室不足や長時間通学を解消するために、障害児学校建設や学級の増設を行うこと、また障害の重度重複化に応じた学級や教職員をふやすことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、平成十六年十一月に発表いたしました東京都特別支援教育推進計画にございます第一次実施計画に基づき、新たなタイプの知的障害が軽い生徒を対象とする養護学校高等部を三校設置してまいります。また、同計画により、従来からございます通学区域を有する知的障害養護学校を新たに三校設置するとともに、既存の知的障害養護学校につきましても、普通教室を確保するため、十二校におきまして増改修工事を行うこととしております。
 一方、肢体不自由養護学校につきましては、知的障害が軽い生徒を対象とする養護学校高等部に肢体不自由教育部門を併置する形をとりまして、二校を設置するよう計画したところでございます。
 都教育委員会といたしまして、これらの計画の着実な実施により、教室不足の解消と通学時間の短縮に努めてまいります。
 なお、今後策定いたします第二次実施計画以降におきましても、普通教室の確保や通学時間短縮につきまして検討してまいります。さらに、重度重複学級の編制につきましては、児童生徒の障害の状態等が多様化していることを踏まえ、児童生徒数の推移等を勘案しながら適切に対応してまいります。
 また、教職員定数につきましては、国の教職員定数改善計画及び都の財政状況を踏まえ、必要な定数を措置してまいります。
 次に、(2)、普通学級に在籍するLD児等や障害のある子どもたちのための教育条件を整備することでございます。
 通常の学級に在籍するLD等の障害のある児童生徒に対する教育条件の整備につきましては、今後の法改正等を含む国の動向を踏まえ、区市町村教育委員会と連携協力しながら検討してまいります。
 次に、6、子どもたちに安全で快適な学習環境が保障できるよう、学校の施設設備を改善することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立学校の施設設備の整備につきましては、学習環境を確保するとともに、震災対策を進めるため、都財政の状況も踏まえて計画的に進めているところでございます。
 次に、7、長期不況下における子どもたちの就学保障のために、公立、私立の児童生徒に対する授業料減免制度などを充実することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立学校の授業料、入学料の納付が困難な生徒の就学を援助するために、生活保護受給世帯及び同程度の世帯につきましては全額免除、生活保護受給世帯に準ずる世帯につきましては二分の一に減額する制度を導入しており、今後も制度の周知を図ってまいります。
 次に、8、すべての子どもたちに基礎的な学力が身につくよう、学習指導要領の押しつけをやめて早期に見直すことでございます。
 学習指導要領は、学校教育法施行規則第二十五条に基づき、文部科学大臣が公示する教育課程の基準でございます。各学校は、教育課程を編成、実施するに当たり、法令及び学習指導要領に従わなければならないことが義務づけられているところでございます。
 次に、一六第一一八号、すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、三多摩高校問題連絡協議会代表、古賀禧子さん外六千五百五十一人から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、すべての子どもに豊かな高校教育を保障するために、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 まず、1及び2、国連・子どもの権利委員会の指摘にあるように、子どもの心身の健康を損ねる過度に競争的なものを是正すること。希望する子どもが全員入学できるように、就学計画の見直しをすることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都内全日制高校の受け入れにつきましては、さきの請願一六第一〇九号でご説明したことと同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 なお、都立高等学校の入学者選抜制度につきましては、毎年度、公立中学校長会や都立高校長会の代表などを委員とする入学者選抜検討委員会を設置し、生徒の個性、特性に応じた入学者選抜を実施するため、十分に検討を行い、必要な改善を図っているところでございます。
 次に、3、どの高校でも地域に根差した行き届いた教育が保障されるように、都立高校統廃合計画を見直すことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、平成九年九月に都立高校改革推進計画及び第一次実施計画、平成十一年十月に第二次実施計画、平成十四年十月には、教育を取り巻く環境変化を踏まえ、都立高校改革の締めくくりとなる新たな実施計画を策定し、推進してきているところでございます。
 今後とも、都民の高校教育に対する期待にこたえ、都民に期待され、信頼される魅力ある都立高校の実現を目指して、着実に都立高校改革を推進してまいります。
 次に、4、全日制三十人以下、定時制二十人の学級定数を即時実現することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、さきの請願一六第一〇九号でご説明したことと同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に、5、国連・子どもの権利委員会の勧告にあるように、働きながら学ぶ青年、定時制を希望する生徒のために、夜間定時制の統廃合をしないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、定時制課程におきましては、多様化する生徒、保護者のニーズにこたえ、全・定併置校が抱える施設利用や指導時間の制約などの課題を解決し、定時制教育の条件改善を図る必要がございます。このため、都立高校改革推進計画に基づき、周辺の夜間定時制課程を統合しながら昼夜間定時制独立校を整備することとしており、今後とも着実に計画を推進してまいります。
 次に、6、子どもを苦しめている高校入試制度の推薦選抜において用いている調査書の観点別学習状況の評価の点数化をやめること、また、自己PRカードを提出させることをやめることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立高校では、平成十五年度入学者選抜から自己PRカードを、平成十六年度入学者選抜から観点別学習状況の評価を導入しております。観点別学習状況の評価につきましては、都立高校では、活用方法を工夫することにより自校の特色を示すことができたとしております。また、自己PRカードにつきましては、多くの受検者から、高校の特色や進学の意味を考えることができた、面接では表現し切れないことがPRできたなど、肯定的な意見が寄せられているところでございます。
 今後とも、受検者の個性や特性をきめ細かく評価し、また、意欲や活動の状況を多面的に評価するため、観点別学習状況の評価及び自己PRカードの定着を図ってまいります。
 次に、8、すべての障害児に発達を保障する高校教育を進めることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、障害のある生徒の後期中等教育につきましては、都立盲・ろう・養護学校高等部におきまして、生徒一人一人の障害の程度や発達段階等に応じて指導の充実を図り、社会参加、自立の基礎となる生きる力の伸長に努めているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○木村委員 この二つの請願については、教育問題の重要な課題について非常に多岐にわたって請願が出されているわけでありますが、いずれ、予算審議のときにも関連して深めて議論したいという問題もたくさんございますので、この場では、採択すべきだという私どもの主張だけを意見として申し上げておきたいというふうに思います。
 一六第一〇九号、すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願というのは、ゆきとどいた教育をすすめる都民の会から毎年提出されているもので、ことしも署名請願者百二十二万四千七十七人、まことにたくさんの方々の署名が寄せられた請願であります。
 三十人学級についていいますれば、我が党は毎回の議会で繰り返しこの実施を求めてきました。少人数学級は今年度全国で四十二都道府県が既に実施をする、来年度実施しないのは東京と香川県だけ、岐阜県も来年度からやる、こういうふうになる見込みであります。文字どおり東京は取り残されている存在になった。来年度の予算要望では、小学校の校長会が、低学年に三十人程度の学級の実施というのを要望書として出している。管理職である校長先生が東京都の方針と違う要望を出さざるを得ないというところに--現場で毎日子どもたちに接する中で、それだけ切実な要望だ、現場の声だということであります。
 したがって、その現場の声と、ことしも百二十万人以上の声、これを受けとめて、ぜひこの請願は採択をすべきだということを主張しておきます。
 一六第一一八号、すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願についてでありますが、これは三多摩高校問題連絡協議会から出されている請願であります。私は、この会に参加するお母さん方に直接お会いして話を伺ってきました。その中で感じましたことは、東京の高校教育と高校入試制度が、多感な思春期にあって、これから多くのことを吸収して伸びていこうとする子どもたち、そしてその親にどんなに無意味な苦しみを押しつけているかということであります。
 例えば、ことし受験の中学三年生の子を持つお母さんの話ですけれども、うちの子は吹奏楽が好きで、吹奏楽部の部活で頑張ってきている。二学期になって進路をどうするかということになって、親から見ても、これまでにないぐらい頑張って勉強して成績を上げた。一月に入って、各学校の倍率などもわかってきて、志望を下げても、今度は下げたその学校が倍率が上がるんじゃないかという心配で、自分の行ける学校はどこだと、半泣き状態でいる。経済的には都立しか行けないけれども、担任の先生は淡々と、都立で推薦入試できるくらいにしないと安全じゃない、都立を受けるなら、絶対安全な私立をすべりどめにしなさいという。通っている塾でも、都立オンリーなら、レベルを二つぐらい落として推薦入試で入るぐらいでないと安全じゃない、こういうふうにいわれた。
 しかし、子どもにとってみれば、吹奏楽部があるのかどうかとか、通学の範囲であるのかどうかとか、すべて重要なことであって、学区廃止といわれても、こっちがだめならあっちというふうにはなかなかいかない。こんなに悩んでいて、親も、都立でなくていいよといいたいところだけれども、なかなかそう軽々しくはいえないし、本当に子どもはかわいそうだ、こんな話でした。
 また、山口県から引っ越してきたという人がいまして、地方から引っ越してきて、上の子は地方の高校に行ったけれども、下の子は東京の高校受験だ。その違いに驚いたというんですね。地方では、周囲の高校は普通科の高校が一校か二校ある。あとは商業、工業。すべりどめで私立を受けるということで、さして悩むこともなかったけれども、東京に来たら本当に大変で、ここまで何百という学校が輪切りになっている、驚いた。塾に行って、模擬試験で判定される。ビクトリー模擬というのかな、V模擬で判定されて、内申も計算して、志望校を変えた方がいいと塾にいわれた。偏差値地獄を身をもって味わって、東京で生まれた子どもは小さいころからこんな競争にさらされているのかということをつくづく感じました、こんな話でした。
 そういう話をすれば切りがないんですけれども、単独選抜になってから、どこを受けるかというのは競馬のかけみたいなものだとか、自己PRカードはやめてもらいたいとか、評価をよくするために漢字検定などを受けるように勧められたけれども、これはおかしいんじゃないかとか、推薦で落ちると、同じ高校を一般入試で受けるときに受かりやすいように、違う内容でカードを書き直すようにいわれたとか、だから、受かりやすいように、自己PRカードの自己を書き直す、違うものに書く、こんなことをなぜ十五歳の子どもにさせなきゃならないのか。自分を偽って書いて、それが評価されて点数化されるということにどんなに子どもが傷つくかというような話が、こもごも出たんです。
 都教委は、受検倍率や手続率の上昇などを理由に、都立高校改革や学区制廃止は評価されたとしているけれども、実際に聞いてみると、なぜ都立かというと、不況の中の経済的な理由というのが圧倒的に多い。新しく導入された絶対評価の入試への活用も、廃止を含めて見直してほしいと中学校の校長会から要望が出されている。自己PRカードも、都教委自身の調査でも、中学の、さっきの先生の八五%以上が生徒にとって過度な負担となっているという回答を出している。
 もっと子どもや親の思いを、実態をつかんで、この請願にあるとおり、すべての子どもたちに豊かな高校教育を保障するという立場で改善を行ってもらいたいというのがこの請願の願意でありますから、ぜひ採択をすべきであるということを主張して、私の意見といたします。

○山口委員 この請願、一一八号になりますでしょうか、定時制高校のことについて一言意見を述べさせていただきたいと思います。
 昨年の国連の子どもの権利擁護委員会でも、日本の定時制については、子どもの学びの場として多様な学びの場となっているということで評価されています。都立高校改革の中でも、エンカレッジスクールとかチャレンジスクールなどの取り組みも始まっていますけれども、不登校だとか、ひきこもりなどの団体生活になじみにくくなった子どもの教育の場として少なからず効果を上げているとも聞いております。
 都立高校改革推進計画に基づいて、周辺の夜間定時制課程を統合しながら、昼夜間定時制独立校を整備することとして計画を進めるという説明でしたけれども、この計画推進に当たっては、現場の声にもぜひ耳を傾けていただきまして、区市町村との連携によって丁寧に進めていただきたいということを要望しておきます。

○福士委員 私も、毎年同じような形で出される請願ですので、一つだけ申し上げておきたいと思います。
 これは三十人学級についてなんですが、私は逆に三十人学級でいいのかなというふうに思っております。学級内の児童生徒が少ない人数であること、そのこと自体はいいわけですが、担任一人で一学級を見ていくのがいいのだろうか。チームティーチングなどほかの形式などはどうなのかなというふうに思っておりまして、どこまで議論されてこの請願となっているのか、よく見えてきません。
 今、先生方の判断や対応の仕方を見ていますと、単に余裕がないというだけではなくて、先生方ご自身の生活体験以上に多様なことが、事件も含めてふえてきております。そういう状況にあっては、同じ状況を共有しながら、違った目線で相談し合える仲間がいた方がいいんじゃないのか、よりベターなんじゃないのかというふうに思います。
 これは、福祉の現場なんかでは、北欧なんかでも同じような考え方で、ヘルプ制度については実践されております。クラス人数の基準の考え方なんですけど、これもまた何人学級以上ではないといういい方ではなくて、フランスとかドイツなどでは、何人を基準とする、例えば二十四、五人を基準とする。それでその上下範囲というような考え方もありまして、そういう考え方の方が適当ではないのかというふうに思います。
 どんな制度にしても、矛盾はある程度出てきますけれども、三十人学級というふうにいって、十五人、十六人の学級がいいのかという問題も、いいかどうかの部分と問題のある部分と両方出てくるような気がいたしますので、口幅ったいいい方で申しわけないんですけれども、毎年そういう形で出されて、その後のご議論はされているんだろうかという疑問を感じております。
 その他、趣旨採択されたものについても、否決されたものも含めて、あんまり判で押したような形の請願が出されましても、私たちも一生懸命悩みながらお答えを出しておりますので、趣旨採択された場合は、どこにどういう問題がまだ残っているよといういい方を教えていただきたいというふうに思います。
 三十人学級については、本当に三十人学級なら、皆さんのお考えどおりに解決できるのかどうか、その辺のところも再度お考えをいただきたいというふうに思いまして、これはちょっとペンディングにさせていただきたいというか、願意に沿いがたいなという思いもあります。
 それ以外のものについては、本当にご趣旨ごもっともということですので、私は、それ以外のものについては趣旨採択をさせていただきたいというふうに思っております。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一六第一〇九号についてお諮りいたします。
 本件中、第一項の(1)、(2)及び(5)を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一〇九号中、第一項の(1)、(2)及び(5)は、趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一六第一一八号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、請願一六第一一八号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、請願一六第一一一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山際学務部長 一六第一一一号、都立学校におけるクーラーの設置に関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、都立学校にクーラーの設置を求める会代表、磨田満さん外四百九十二名の方から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立学校の普通教室にクーラーを取りつけていただきたいというものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都立高校においては、騒音により窓をあけて授業ができない学校等について、普通教室も含めて空調設備を設置いたしております。
 平成十七年一月一日現在、都立高等学校及び都立高等専門学校二百三校のうち、普通教室に空調設備が設置されている学校は五十七校でございます。
 普通教室の冷房化につきましては、現在の厳しい財政状況や地球環境に対する影響など総合的に考慮する必要があり、どのように対応していくか、現在検討しているところでごいます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○木村委員 お尋ねをします。都教委は、学校の環境、生徒たちが快適にといいますか、清潔で勉強に集中できるように環境を整えていくという責務があると思いますが、いかがですか。

○山際学務部長 設置者といたしまして、都立学校における学校環境の維持改善に努めることは必要なことであるというふうに考えております。

○木村委員 その環境を踏まえていくということは必要だという中に、いろんなことがありますけれども、教室内の温度というのも非常に重要だと、ファクターとしてありますよね。この場合は、勉強するそういう部屋の温度というのは、大体何度ぐらいがあるべき基準といいますか、そういうようなことで仕事されているんでしょうか。

○山際学務部長 学校環境に関しましては、文部科学省から通知がございまして、学校環境衛生の基準というものがございます。温度につきましては、夏季については三十度以下であることが望ましい、また冬季については十度C以上が望ましい、このような基準でございます。

○木村委員 三十度以下であることが望ましいと。文部科学省からの通知によれば、最も望ましい温度は二十五度から二十八度ぐらいということまで通知で出されている。そういう目安があるわけです。
 問題は、昨年のことを思い出していただけばわかりますけれども、私も昨年夏に区内の高校を訪問しまして、どこの学校でも教室の温度のことが話題になりました。区内の、たしか八つの学校の校長先生にお会いしましたが、教室のクーラーの問題は全員から話題として出ました。一人だけクーラー要らないと頑張る先生がいましたけれども、その先生も、おれは要らないが、教職員からは強く要求されているということは認めました。それぞれの学校から出ました。
 ある校長先生は、きょうは余り暑そうだというんで、教室はどうかと思って--校長室はクーラーが入っているんですね。職員室も入っているんです。そこの温度計を外して、ある教室へ入ってはかったら、四十度近く上がっちゃった。あれで授業に集中せいというのは無理ですよね。よほどおもしろい授業でもやらない限り無理ですけれども、四十度を克服できるような授業にはなっていませんでしたねとかいって笑っていましたけれども、どこもそうでした。
 さて、ことしどうかというと、地球の気候を調べているアメリカの航空宇宙局、NASAの研究所が発表しましたけれども、ことしも暑くなりそうだと。太平洋の海面温度が上昇する弱いエルニーニョ現象と温暖化ガスの増加による。十九世紀から記録があるんだそうですが、最も暑かったのが一九九八年で、次いで二〇〇二年、二〇〇三年、昨年二〇〇四年はあれでも四番目なんだそうです。地球上ではそうだったけれども、東京だけああいう状態になったというのはヒートアイランド現象なんですね。東京固有の問題がそれに重なったということになるわけです。
 そういう意味で、毎年こういう事態が繰り返される事態になってくる。文部科学省でいえば、夏は三十度以下に保つようにしてほしい。理想的にいえば二十五度から二十八度だということになりますと、今、教室にクーラーが入っている、冷房化されているというのが五十六という話が出ましたけれども、ことしはどうするのか、これからどうするのかという教育庁のお考えを聞かせていただきたいと思います。

○山際学務部長 平成十五年度におきましては冷夏というふうにいわれたときでございます。また、昨年はご指摘のとおり猛暑である。地球全体がさまざまな気候が上がっているという状況がありますが、日本におきましては、必ずしもそういうことでもない、それが実態であろうかと思います。
 設置者として、先ほど申し上げたとおり、学校環境衛生の維持改善に努めることは必要なことであるということで、普通教室の冷房化について、あるいはその他の対応策について総合的に現在検討を進めているところでございます。

○木村委員 せっかく話しているのに、冷夏の年もあるという話はないでしょう。それじゃいいますけれども、イギリスの科学誌で「ネイチャー」という雑誌があるんですが、過去の平均気温の変化をずっと長く分析している、そういう研究所ですが、二千年の中で最も暖かいのが一九九〇年代以降だと改めてわかった。これは、木の年輪とか湖底などの堆積物のデータからそういうふうに分析される。ですから、たまに冷夏が東京でも日本でもあるかもしれないけれども、暑くなっているということはいろんな研究所の発表なんかでもあるし、ことし冷夏になるかどうかというよりも、既に暑くなりそうだという予告があるわけですから、それに対して、文部科学省でそういう通知も出している中で、快適な勉学の条件を整える責務を負う教育庁としては、具体的な手だてをとっていく責務があるというふうに思います。
 山際部長の担当であるかどうかわかりませんが、五十六の都立校でクーラーを入れている。これは騒音対策として入れているわけですね。一方で、盲・ろう・養護学校は年次計画で普通教室の冷房化の計画が進んでいるというふうに聞いていますけど、そっちの計画やそこに使われている年間の予算規模などについてお示しいただきたい。

○山際学務部長 盲・ろう・養護学校の関係の空調設備の設置についてでございますが、私ども、盲・ろう・養護学校については経年的に導入しているわけでございます。それについては身体的な理由あるいは障害の状況等を加味して入れておるところでございまして、私ども十八年度までに盲・ろう・養護学校、現在五十五校ございますが、導入したい、このように考えておるところでございます。
 したがって、経年的に予算を執行しているところでございますが、ちなみに、私、手元に平成十四年度から十七年度までの予算額を持っております。この四年間で九億八千万ばかりの予算額を計上しておりまして、あるいは執行しておりまして、設置校数が二十六校になります。一校当たりの平均工事費は約三千八百万円でございます。

○木村委員 高校の話を今していますけれども、都内の小学校、中学校、各区市町村でも普通教室の冷暖房化というのが進められていますね。それはそれぞれ区市町村の判断で行われていると思いますが、これも進んでいる。その実態はつかんでいますか。

○山際学務部長 都内の公立学校普通教室の冷房設備の設置状況でございますが、これは平成十六年五月一日現在の数字でございますが、小学校全校数が千三百四十一校ありまして、設置校数が三百二十二校、二四%でございます。公立中学校については、全校数六百五十校に対して二百四十七校、三八%の学校に冷房設備が設置されている、そのような状況がございます。

○木村委員 そのように区市町村でも今や取り組みが始まっているんです。葛飾でいいますと、昨年葛飾の中学校、全部冷暖房化しました。四月から、来年度に、小学校の普通教室、少人数授業で使う部屋、全部冷暖房化、入れます。やるところはもうやっているんですよ。そういうのが今ずっと進んでいる。都立の普通高校も、二百何校のうちの五十六校ですか、四分の一は、名目は騒音対策ということですけれども、冷房が入っている。障害児の学校、盲・ろう・養護学校は、年度の計画を組んで十八年度までに全部やるというふうになっている。
 小学校でも始まっている。中学校でも始まっているということになりますと、あと残りの普通のといいますか、都立高校はいつまでに入るとも何ともわからず、地球環境問題と財政問題を総合的に考えてみたいな話で取り残される。もうそういうようなことをいつまでもいっている時期、環境ではないんじゃないでしょうか。小学校、中学校でもずっと入っていくということになれば、あと、本当に都立高校のその部分だけ。
 ちなみに、私、生活文化局の私学の指導を担当している部署に聞きました。あなた方、仕事柄、都内の私立高校を巡回して--いろいろ用があって回るでしょう、どうですか、冷房入っていますかといったら、まだ行っていないところもありますが、私が訪問したところは一〇〇%入っていました。--私立はほとんど入っているんですよ。入っていないのは、騒音対策など特別の理由があってやっているところを除く普通の都立高校だけなんですよ。この請願にありますように、生徒のこと、子どものことを考えたら、冷房化という計画をつくる時期にもう来ているんじゃないでしょうかね。どうでしょう。

○山際学務部長 普通教室の冷房化につきましては、財政状況あるいは地球環境への影響ということを総合的に考慮して対応していかなければならぬというふうに認識しているところでございます。
 ちなみに、現在普通教室を冷房化していない学校を仮に冷房装置を設置するとなると、設備費用だけで約九十六億円、さらに毎年の維持費として二億円以上の財政負担がかかる、このような状況がございます。
 私どもといたしましては、こうした冷房化の検討だけではなくて、環境に配慮した壁面緑化などの取り組みによる温熱環境の改善など、さまざまな方策をもって学習環境の整備に取り組んでいきたい、かように考えております。

○木村委員 例えば、葛飾で一年で小学校を全部やる、一年で中学校を全部やる。葛飾は金持ちの自治体か、そんなことはないですよ。例えば、それはどうしてやれるかというと、リースでやっているんですよ。葛飾の小学校を全部やると、普通教室七百九十四教室、全部やって、葛飾区の支出一月一千万です。年間一億二千万です。ですから、そうやってでも、子どもたちがこれだけ暑い中でやる場合、そうやって工面してつけようと。しかも、十年がかりでやるなんていうと、それは入っているところと入っていないところと不公平感が出るし、あそこは嫌だというようなことになるし、そこに学校選択制が絡んでくれば、何が起きるかわからないということで一斉にやる。リースでやる。月一千万だと。もちろん電気代、ガス代は別ですよ。だけど、立ち上がりはそんなものでいいんですという話なんです。
 ですから、私は、事さも重大そうに財政問題、財政問題といいますけれども、この東京の財政規模の中で屋台骨がひっくり返るような財政問題を持ち出しているわけじゃないわけで、ぜひ子どもの勉学の最低の人間的な条件を保障する。決算委員会で我が党の吉田委員が取り上げた、工業高校のPTAからも工業高校は特に暑いというニュアンスで質疑があったのを山際さんも覚えていらっしゃると思いますが、あの学校は、教室の温度が三十五度になったら授業やめると決めたそうですよ。ことしはそうなったらやめますと。そういう状況なんですよ。三十五度の中で、教室の中に四十人ものでかい人間がいて、勉強せいというのは無理なんです。
 だから、そういう意味で、この要求は極めて切実な問題であって、なおかつ総合的にと、地球環境の問題がある、温暖化があるというんなら、ここはどうなんだと。都会議員は夏だってネクタイ締めて上着着て適当なこといっているじゃないか。冷暖房を前提にした超高層ビル、決して窓があかないビルを次から次に建てる都市計画の事業決定を、冷暖房の雰囲気の中で決めたりしているわけですよ。
 ですから、地球環境の問題から考えなければならないとしたら、それは高校のクーラーを入れないために地球環境を持ち出すというんじゃなくて、もっと視点を公平に据えて--そういう問題は重要ですよ、温暖化の問題というのは重要だと思います。京都議定書も発効したし、我々の生活スタイルも変えていくという努力をお互いにしていかなければならないし、そういう国民的なコンセンサスをどうやってつくっていくか、これは極めて重要な問題です。重要な問題だけに、高校のクーラーのときだけ持ち出すなと。私は、この社会全体のあり方の中から子どもの教育の条件をどう位置づけるのかという議論からやっていかなければ、子どもたちにとって不公平だと思いますね。
 そういう意味で、この請願については、山際部長の冷たい冷たいご答弁が繰り返されましたけれども、そんなことをいつまでもいっていないで、もうそろそろ真剣に具体的に検討すべき、ことしの夏また全都の若者が恨み節を上げるようなことがないように、ひとつこの都議会が責任を持ってやるべきだということを主張しまして、私は終わります。

○福士委員 私は木村委員とちょっと意を異にいたします。学習環境をよくするということは、それは大事なことだというふうに思っております。しかながら、ヒートアイランド現象が今大変問題になっておりまして、その中でクーラーの排気もヒートアイランド現象の原因の一つになったりするんですよね。また、クーラーそのものが、エネルギー消費の問題を考えたときに、今平均でいえば三日に一遍、核燃輸送車がこの東京都内を走り回っている。原発も、どこまで必要なのかという問題にかかわってきます。なるべくエネルギー消費量は少ない生活の仕方を考えなきゃいけないのじゃないかというふうに私思います。
 今、ご答弁にもありましたように、屋上緑化とか壁面緑化、それから私が伺った小学校の先生なんですが、朝顔をよく子どもたちが学校で育てますよね。窓にだっと朝顔を並べたんだそうです。そしたら、その中で室温が二度ぐらい下がったという話も聞きました。
 クーラーは今私たちの生活の中に必要不可欠なような感じでおりますけれども、エネルギー消費に関しては大変問題が大きいので、いろいろ工夫がされ始めて、屋上緑化も、私が都議会に入ったすぐからずっといい続けて、やっと今ごろ行われるようになりましたけれども、そういうことも含めて、緑化対策や何かで総合的なエネルギー消費のあり方とともに、クーラーも考えていかなければいけない問題の一つではないのかというふうに思います。
 こういうヒートアイランド現象が起きる状況は、これがすぐになくなるよという状況じゃないので、子どもたちかわいそうかなという問題も片一方ではありながら、やはり工夫ももう少し何とかできないものだろうか。それから、クーラーをつけるぐらいだったら、そのお金で屋上緑化、これはかなり効果があるというふうにいわれておりますので、そういう工夫をしながら、今後新しくエネルギーを消費しない形というものも考えながらやっていただきたいというふうに思いまして、これは今回は私は継続審議にさせていただきたいというふうに思いました。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一一一号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、請願一六第一一五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○伊藤参事 一六第一一五号、都立水元高校の募集再開等に関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、都立水元高校を守る会会長、小松経子さん外四千九百九十人から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、次のことを実現していただきたいとして、1、葛飾区内の大規模集合住宅群建設計画に伴い、今後就学人口の急増が見込まれるので、平成十七年度からの都立水元高校の募集停止を凍結し、募集を再開する等、区内の都立高校の定員枠を広げること。
 2、葛飾区等、人口急増地の子どもたちにとって、進学条件が不利とならない方策を、議会、東京都教育委員会、地域住民、学校関係者と十分に話し合うため、当該地区高校進学問題検討委員会(仮称)を設置することでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、東京都教育委員会は、都立高校改革推進計画第二次実施計画におきまして、水元高校と本所工業高校の全日制課程を発展的に統合し、葛飾地区総合学科高校(仮称)を平成十九年度に設置することとしたところでございます。
 水元高校の生徒募集につきましては、平成十六年十月二十八日付で平成十七年度に募集停止する旨を公表したところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について、発言を願います。

○野上委員 それでは、一六第一一五号、都立水元高校の募集再開等に関する請願について質問させていただきます。
 都立高校改革推進計画については、計画策定以来さまざまな声が寄せられております。この水元高校のように、統廃合の対象校の募集停止が発表された後も、募集を再開してほしいということで請願が出されたことは、本当にまれな例ではないでしょうか。そこには、どうしてもこの水元高校を存続させたいという強い強い思いがあるのだと感じております。
 その思いは一つではないと思われますけれども、この運動へと突き動かす最大の思いは、水元高校で実践されてきた教育、生徒、子どもたちに対する愛情あふれる教育にあると思われます。さまざまな課題を持つ生徒に対して丁寧に耳を傾け、一人一人が持っている可能性を引き出していくという愛情あふれる教育の実践が行われてきたということにあります。それは、教師から生徒へという一方的なものではなく、生徒と教師がさまざまな課題を乗り越えていく中でともに成長するという一つの教育の原点が、ここ水元高校にあったからだと思われてなりません。
 自分の出身校に対して誇りを持ち、明るく生き生きと社会に巣立っていく、あるいは大学、専門学校に進学するという姿が、水元高校の卒業式に出席させていただきましても見受けられまして、本当に強く心に残っております。水元マジックといわれるゆえんがここにあるのかと思います。
 そのよりよい教育の実践が統合により失われてしまうことへの危機感が、今回の募集再開という請願となってきたのだと思っております。この思いを私たちはきちんと受けとめていかなければならないのではないでしょうか。
 今回の請願では中学浪人のことが指摘されておりますけれども、高校入学を希望しながら勉学の機会を与えられないということは、何としても回避されなければならない課題です。また、学ぶ機会の確保という点では、地域的な人口爆発、人口増加への対応も、本当に大切だと思っております。
 この請願の中にも書いてありますけれども、大規模集合住宅建設計画がございます。あと、西水元とか東金町地域には広大な農地があるのですけれども、それが物納により切り売りされて建て売り住宅が建っているという現状もあって、かなり人口急増が否めないという現状もございます。
 確かに、学区制があるから大丈夫だという話もあるのですけれども、なるべくなら近距離に高校があって、その高校に通いたいというのが地元の方々の願いだと思っております。
 そこで質問いたします。少子化による生徒の減少が進んでいる中で、学級減を伴った就学計画が策定されておりますけれども、高等学校の就学計画策定に当たっては、中学浪人が生じないように、高校進学を希望するすべての生徒を受け入れていくとともに、大規模集合住宅の建設などによる地域の生徒数の増減に対応したきめ細かい就学計画を策定していくべきであると考えますけれども、いかがでしょうか。

○伊藤参事 東京都における高等学校就学計画は、前年度の都内公立中学三年生全員を対象にして行った全日制志望調査の志望率を上回る率を計画進学率として受け入れ数を決定し、学ぶ意欲と熱意のある生徒を一人でも多く高等学校に受け入れていくことを基本的な考え方として策定してございます。
 また、生徒減少に伴い学級減を行う高等学校につきましては、地域の生徒増減も配慮して決定してございます。
 今後とも高等学校進学に対する都民の期待にこたえ、地域の状況を配慮したきめ細かい就学計画を策定してまいります。

○野上委員 全日制を希望している生徒の数を上回る就学計画進学率として受け入れ数を決定しているということでお聞きいたしました。ぜひともきめ細かな対応をお願いしたいと思っております。
 先ほど、水元高校の教育実践について、教育の原点であると申し上げましたけれども、その原点を生かしていくためには、平成十九年度に開校を予定している葛飾地区総合学科高校に、この愛情あふれる教育を引き継ぐことが必要ではないかと思います。
 そこでご質問いたします。平成十九年度に開校を予定している葛飾地区総合学科高校について、この準備の状況はどうなっているのでしょうか。

○伊藤参事 葛飾地区総合学科高校の開校に向けましての準備状況でございますが、施設改修につきましては、既にプレハブ校舎の建設も終わりまして、改修工事を平成十六年十月に着工してございます。工事は三期に分けまして、二年九カ月の期間をかけて進めてまいります。
 また、本年四月には、本所工業高校内に(仮称)葛飾地区総合学科高校開設準備室を設置し、具体的な教育課程等の準備を進めていく予定でございます。そこでは、今、理事がご指摘なされました水元の教育実践についても受け継いでいくことも含めて、検討していきたいと考えております。

○野上委員 生徒、保護者のみならず、地域の皆様に愛され、信頼され、誇りに思っていただけるような学校となるように、準備を進めていただきたいと思っております。
 次に、これも水元の地域の皆様の大きな関心事で、いろいろなうわさが出ているようですけれども、水元高校が閉校となった場合の跡地がどう活用されるかということです。
 そこでお聞きしたいのですが、水元高校は平成十八年度末で閉校となりますけれども、その跡地利用について検討の状況はどうなっているのでしょうか。

○伊藤参事 都立高校改革推進計画で生じました跡地につきましては、高校用地としての用途を終えたことによりまして、基本的には全庁的な有効活用を図る土地として財務局に引き継ぐことになってございます。
 しかしながら、教育財産として活用できる用地につきましては、関係局と協議をしながら有効活用を図っていく方針でございます。
 水元高校の跡地利用につきましては、現在在籍する生徒がございまして、十八年度末の閉校となる予定でございますので、今後、教育財産としての活用も含めて検討を進めてまいります。

○野上委員 教育財産として活用していけば現在使えるのでしょうけれども、もしそうならない場合は、財務局に引き継がれるということでいいですね。
 葛飾区が、地域住民の健康運動のための水元フィットネスパーク構想というプランを考えていると、私は聞いています。また、校舎を活用して、地元の方々の中の一部だと思いますが、子どもたちの学びの場を確保していただきたいという声とか、あるいは体育館を青少年のスポーツセンターにしてもらいたいとか、いろいろな声が上がっているのも事実です。葛飾区からもお話があったと思いますが、ぜひ、利用計画の中で考慮をお願いしたいと思っております。
 最後の質問ですが、以前にもお聞きいたしましたが、水元高校に関する資料等を保管するメモリアルルームの設置について、ぜひ確認させていただきたいと思います。
 今までの貴重な教育資料とか写真とか、さまざまな資料がございますが、これをどのような形で設置されるのか、お伺いしたいと思います。

○伊藤参事 都立水元高校、本所工業高校の歴史や伝統を継承するため、新たに発足する学校におきまして、その設置の経緯を学校沿革史や学校要覧に記載するとともに、対象校の貴重な諸資料や記念品等を展示する資料室を学校内に設置する予定でございます。
 具体的には、一教室分を資料室に割り当てる計画で進めているところでございます。

○野上委員 メモリアルルームがきちんと計画されているということで、安心いたしました。足跡をきちんと残すことは大変大事なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
 さらに、形あるものを残すだけではなく、冒頭申し上げましたように、水元高校がここまで愛されているということ、生徒を温かいまなざしで見続けてきたこと、学び、成長し、夢をはぐくみ、青春の一ぺージとして刻んだ水元高校のあかしを、精神的なモニュメントとしてもきちんと受け継いでいただくことを最後に要望いたします。

○木村委員 ただいまの野上委員のお話ですと、水元高校は廃止が前提で、メモリアルホールとか跡地利用の話になっておりましたが、私は、この請願にありますとおり、水元高校の募集停止を凍結して、募集をもう一回再開しろと。ことし一年生が仮に入らなくても、学校そのものがなくなるというのは、まだ二年も先の話ですから、学校をよみがえらせることはまだまだ十分条件はありますので、そういう方向も含めて、あくまで存続してもらいたいという立場からお話しさせていただきたいと思うのです。
 まず、水元高校の廃止反対についての都議会請願というのは、計画を白紙撤回してくれというのから、今回の募集停止を凍結して再開してくれというのまで、五回行われているのですね。都立高校改革のいわゆる整理と称してなくなる学校についての、関係住民、関係者からの、そうじゃなくて残してくれという請願が五回繰り返された例はございますでしょうか。

○伊藤参事 ここ数年の関係におきましては、そのような事例はないと記憶してございます。

○木村委員 そういう例はないのですよ。これをどう受けとめるかというのが今問われているのですよ、議会も教育庁も。
 普通は否決されれば--否決されてもまた出す、否決されてもまた出すという運動はこれまでもありました。しかし、この五回の請願というのは、否決されたことは一回もないのですよ。採択はされていませんけれども、否決されたこともないのですよ。都議会も、だから態度を決めていないのです、早い話が。
 それで、残っている委員会の議事録を見ますと、この請願に反対だという人は一人もいないですよ。発言している人は、自民党でも何でもみんな採択すべきだと発言している。それで保留になっちゃうのだから、これまた不思議な話なんだけれども、発言している人は採択すべきだというのが記録に残っていて、結論としては、否決されたことは一度もないのですよ。だから、都議会もまだ水元高校の廃止そのものを、結構ですといっていないのです。地元の区議会では二度にわたって超党派で意見書が採択されて、水元高校は存続すべきだと、こういっていますね。
 それから、この請願も、白紙撤回から今回まで、毎回一万人から五千人くらいの関係住民の署名がつけられている。しかもその内容は、単に水元高校関係者というだけじゃなくて、次第に葛飾区内の中学校のPTA会長連名の署名とか、そういう形で声が広がっている。請願の内容も、保留されるたびに、その時期その時期に即した新しい内容で出されている。こういうことが進んでいって、都議会としても委員会としても、よう結論が出せないというふうに来ているということ自体は、都の都立高校改革推進計画に対する非常に強いといいますか、批判として、この水元の運動があるということになると思うのです。
 そういう意味で、今まで五回も請願が出たことはないというふうに先ほどおっしゃいましたけれども、そのことをどう受けとめておられるか、お答えいただきたい。

○伊藤参事 これまで五回にわたりまして請願や意見書が提出されたということにつきましては、水元高校のこれまでの一人一人の生徒に応じたきめ細かな学習指導、親身な生活指導の実践に対する評価のあらわれであるとともに、金町、水元地区で唯一の都立全日制高校が統合されることへの重い不安であるとも受けとめているところでございます。

○木村委員 だからどうだというのです。つまり、東京都が進めてきたこういう統廃合計画に対する非常に強い批判、根元的な、抜本的な批判として存在していますよ。そのことを受けとめていますか、金町の人はそうでしょうというのじゃなくて、都教委としてどうなのかという認識を聞いたのです。そういう認識を聞かれてまともに答えられないというところに、私、今の教育庁の、教育行政のやはり問題を感じるのですよ。
 そもそもなぜ水元高校が廃校されるのかというと、その根拠は、いうまでもなく都立高校改革推進計画ですよね。一次、二次、そして三次といわないそうですが新計画、三回にわたって出されました。
 一次計画からいうには、生徒の数が減っていくのだと、廃校とかいう言葉は使いませんけれども、そのために調整が必要だという言葉が書かれています。調整されるのがなぜ水元なのかということなんですが、水元高校というふうに決まったのが第二次計画ですね。第二次の場合、やはり第一次と同じように生徒数の推計が減るということが書いてあって、そして全日制課程の適正な規模と配置が必要だということで、水元高校の廃止が決まったのですね。
 それで、適正な配置というのは一体何なのかということなんです。適正な配置のために水元はなくすということで、適正な配置の観点というのが書いてありますけれども、それがなぜ水元なのかという点、もう一度ちょっと説明していただきたい。

○伊藤参事 都立高校改革推進計画は、高校教育におけるさまざまな課題の解決を図るため、都立高校に関する都民意識調査なども踏まえまして、高校教育に対する都民の期待にこたえるものとして策定したものでございまして、現在、計画実施中でございますが、都民の評価をいただいているものと考えてございます。
 委員ご指摘の第二次実施計画において設置を計画いたしました(仮称)葛飾地区総合学科高校につきましては、総合学科高校に対する都民の期待も高いものがございまして、着実に計画を進めていきたいと考えているところでございます。

○木村委員 質問の意味がおわかりになっていないようですが、総合学科というのは、期待が高いかどうかというのは、まだ私もわかりません。
 それは別ですが、都立高校改革推進会議で三十校程度調整する必要があると。なぜならば、生徒の数が減っていくからだということが一つの前提になっていまして、その三十くらいを調整するに当たっては適正な配置が必要だというふうになっていまして、そして、適正な配置に当たっては次の観点を踏まえるというふうになっていて、アが教育環境を確保する観点。今後も教育環境の確保が困難な学校については、良好な教育環境の確保を図る観点から移転統合などを進めるということですね。あんな学校残しておいたって教育環境の確保が困難だという、あんな学校残しておいたってどうしようもないという学校については統合を進めると。
 それから、イが教育の機会均等を図る観点。普通科については、学区ごとの生徒受け入れ率の格差を是正して縮小均衡を図る。その際、おおむね全学区に設置する工業科、商業科、総合学科の生徒数受け入れ率も考慮するというふうになっていますね。この二つでしょう。二つですよね。
 つまり、この二つの観点からいって、あまた高校がある中で、なぜ水元が調整の対象になったのか。あんな学校は残しておいたって将来困難であるという学校としてのご指名を受けたのか、そういうことをちょっと教えていただきたい。

○伊藤参事 総合学科高校につきましては、多様な科目を開設いたしまして、普通教育と専門教育を総合的に行う高校でございます。
 生徒の進路への自覚を深めることのできる幅広い選択科目を開設いたしまして、生徒みずからが進路や興味、関心に合わせ科目を選択することにより、多様な能力、適性に対応した柔軟で活発な教育活動が行われるわけでございます。
 総合学科高校につきましては、平成八年に晴海総合高校が開校して以来、高い倍率を維持しているわけでございまして、このことは、総合学科高校に対する生徒の高い関心のあらわれだと感じているところでございます。これらの期待にこたえるため、地域的なバランスを考慮して、全都で十校整備することで予定しているところでございます。
 このように、総合学科の設置もあわせて総合的に判断をしたところでございます。

○木村委員 私は、総合学科を聞いているわけじゃないですけれどもね。要するに、今の話だと、総合学科をつくるために、バランスを考えると一つつぶさなければならない、そういうふうに聞こえるのですよね、早い話が。
 この計画には、普通科と総合学科を含めたほかの比率をおおむね七二対二八にする、現行は七七対二三だけれども、それを七二対二八にする、つまり、普通科の方の比率を少し弱めるという計画になっていますけれども、それにしても、じゃなぜ水元なのということを聞いているのです。結局、それは、総合学科をつくるために一番近間にあるやつをつぶす、そういうようなことのように聞こえるのです。
 私は、ここで計画に書き込まれている全日制の適正な配置と適正な規模の観点で、今後も残しておいたら良好な教育環境の確保は困難な学校であるというのは、今お答えがありましたように、水元高校の教育実践そのものがそういう学校でないということを既に天下に証明していると思いますね。
 しかし、水元高校と名指されたときには、交渉に行くと、中途退学者が多い学校だとか、受検率が低いとかいうことはいわれました。そういうふうにいわれてイメージされていた時期があったのです。だから、こういう観点で恐らくレッテルを張られたと思うのですけれども、やはり教育は生き物だし、学校も生き物ですから、どんどんよくなるのですね。この適正な配置の第一の観点というのは、僕は、水元高校自身がクリアしているというふうに思います。
 じゃ、学区ごとの受け入れ率はどうなのか、受け入れ率の格差をなくすためにということはどうなのかということになると、もともと葛飾は全日制普通高校が三つしかないのです。そのうちの一つをなくすわけですよね。だから、学区ごとの受け入れ率の均衡を図るというのだったら、まさにその逆をいったのですよ。
 葛飾は人口四十二万です。水元高校がなくなれば、全日制普通高校は三つから一つ減って二つになります。ですから、一つの学校当たりの人口は二十一万です。お隣の足立区は人口六十二万です。全日制普通高校は七つあります。高校数で人口を割れば、一校当たり八万です。同じ学区の江戸川区、やはり人口六十二万です。全日制普通高校は六つあります。だから、一つの学校当たり十万ですよ。江戸川は十万です。足立は八万です。葛飾だけ二十一万。なぜ葛飾の全日制普通高校を、総合学科高校をつくるためにつぶすということになるのか。受け入れ率の均衡を図るどころか、受け入れ率の不均衡を拡大したということになるのじゃないですかね。
 そういう意味で、都立高校改革推進計画から見ても、水元高校を廃校にするというのは筋が通らない。ましてや、学区内の均衡を図るといって途中で学区を廃止しちゃうのだから、だまし討ちみたいな話ですよね。
 あとは、均衡というのは何で図るかといえば、それは行政区単位で大体平均して学校が散らばっているというしか具体的な均衡の図り方はないはずだけれども、二十三区でいえば、大体八百八万が人口ですから、第二次推進計画で廃校になる二十三区の学校、全部なくなったとして、残った全日制普通高校が七十四校、だから一校当たり十万ちょっとですよね。一校当たり二十万というのは葛飾と新宿、新宿は戸山高校だけ、あとは全部十万とか十二万とか、人口割で均衡でいけばね。ということで、千代田は一校当たり二万、中央が八万、文京が五万ですよ。もう既に不均衡なんですよ。
 だから、全日制普通高校が三つ存続していても、ちょうど葛飾の場合は一校当たり十何万ですから、平均よりまだ上なんです。これ一つつぶされたら、一校当たり二十万ですよ。こんな不平等な話はない。
 それを、麗々しく改革です、公正な配置の観点だといっていることと逆行した形で水元高校を廃止する。なぜ廃止なのか、だれも理解できないですよ、だれも納得できないですよ。もう一度答弁してください。

○伊藤参事 都立高校は、区市町村を単位として設置しているものではございません。
 総合学科高校につきましては、葛飾区の(仮称)総合学科高校が本所工業高校の敷地に開校することになりますけれども、総合学科高校は普通科の性格をあわせ持つものでございますので、そういった点も総合的に考慮いたしましても、葛飾区におきます高校配置はバランスがとれていると考えるところでございます。

○木村委員 行政区単位に普通高校がつくられているなんということはいっていませんよ。いっていませんけれども、わざわざ計画に、学区内に受け入れ率を平均化する、普通高校とその他の高校の割合は何対何にするという前提でやっていて、平均化するという計画をつくっている、その計画どおりやったって、葛飾の水元高校を廃校するという理由には、この計画ではならないでしょうと。
 しかも、学区単位で平均化するといっておきながら、途中で学区そのものをなくすのだから、これはだまし討ちじゃないかということです。
 それじゃ、調整するという名前で廃校のやり玉に上がっているのが三十校程度ということになっていますけれども、その大前提は生徒数が減るということでした。平成九年三月の都内公立中学校の卒業生の九万六百五十六人に比べて、平成二十三年三月には七万二百十四人と推計されるために、二万四百四十二人、約二二%の減少が見込まれる。よって、というのが条件ですね。この人口は、その後の推移はどうなっていますか。

○伊藤参事 新しい実施計画の平成十四年度推計におきましては、その差につきましては、一万五千百十四人となってございます。

○木村委員 生徒数の推計がどうなっているかと今聞いたのですけれども。
 例えば平成二十三年までに都内の公立中学校の卒業生は約七万人になるということで、水元高校廃止を決めたときは、平成八年を一〇〇とすると、平成二十二年には七七・五になるという推計がありますね。ところが、その後人口の都心回帰等々があって、そして都立高校改革計画の新たな実施計画になりますと、これに修正が加えられて、平成八年を一〇〇とすると、平成二十二年は七七が八三・三。実数でいうと、七万飛んで幾らというのが七万五千五百四十二人というふうに、推計でも五千人ふえている。第二次計画で推計して、水元高校廃止と決めてから、既に五千人違いが出る。五千人というと、その五千人の子を受け入れるとして、二十校くらい学校が必要だというふうにいわれていますね、公私で、私立に割り振ってもね。そういうふうになるわけなんですね。
 そうすると、そもそも水元高校廃止、調整と称して廃止を決めている一番根本的な事実そのものが、既に崩れているじゃないですか。根本の条件が変わっているじゃないですか。だから、そういう中で五回も請願が繰り返されているということをどう受けとめるかというのが問われているのじゃないでしょうか。どうでしょうか。

○伊藤参事 都立高校の配置の適正化計画につきましては、生徒の減少に合わせて各学校の規模の確保を図るとともに、地域のバランスを考慮して規模と配置の適正化を図るものでございます。
 都立高校改革推進計画では、今ご指摘の学校数の調整につきましては、一次、二次計画をもって対応することとして、新たな実施計画では課題の対応とあわせて調整し、平成二十三年三月の中学校卒業生の都立高校の受け入れ分担数をもとに、六学級の適正規模に標準化した学校数を計画目標としたものでございます。
 委員ご指摘の平成十四年度推計と九年度推計を比較した場合、中学校卒業生の減少がそれぞれ一万五千百十四人と二万四百四十人で、約五千三百人余りの差が生じてございますが、これを都立高校の計画進学率と公私比率で換算いたしますと、都立高校の受け入れ分担は約三千人となってございます。
 この計画期間内の生徒数の変動につきましては、学級数の調整により対応していくこととしてございまして、生徒数の増減についての対応は個別の学校の状況が異なるため、学校の状況に応じ幅を持たせてございまして、各年度の就学計画において対応していく考えでございます。
 なお、最新の十六年度推計では、四千八百十四人に差が縮小している状況がございます。

○木村委員 この計画をつくってから二百人ほどまた下がったという話だけれども、それにしても五千人近い話でしょう。
 私は、教室の数をふやして、規模を大きくして受け入れますというのも、それは別に否定しません。そういうことも必要です。それも必要だけれども、水元高校を残してくれという請願が五回も出されている中で、ここでも審議されて、議会としても結論が出ないというような状況の中で、やはり廃校する学校そのものも見直そうというのも一つの選択肢としてやるのが、都民に顔を向けた行政であれば当然のことじゃないか。
 一たん決めたら、あとはどう間違えようがやめさせる学校は変更しない、どんな事情があろうが変更しないというのは、行政のとるべき態度かということをいいたいのですよ。ましてや、この水元の場合は、その地域だけ限ると人口が激増するというファクターを含んでいるという特別のところであるわけだから、なおさらなんです。
 これは、最初の答弁に、金町、水元で唯一の学校だから愛着があるのだろうといったけれども、それもありますけれども、今や金町とか水元とか、そういう問題じゃないのです。全都的な広範な都民の、一たん廃止を決めた学校でも、もう一度見直す必要がある、そういう気持ちは広範に広がっている、私はそう思います。
 その証拠に、水元高校の受検率の変化がある。確かに平成七年、水元高校の一次倍率は〇・八五、そのときは全都平均が一・二五ですから、全都平均より下で、一倍までいっていないという時期があったのです。しかし、いろいろな努力で、次第次第に水元高校が回復してくるのです。
 そして平成十一年、第二次計画の、この廃止計画がつくられた年は、全都平均が一・二五だったのが、水元が一・一七なんです。廃止が発表されて最初に来た募集、つまり平成十二年のときには、全都平均が一・二七で、水元の一次倍率が一・二七なんです。廃止が決まった後、最初の受検倍率はさらに伸びて、全都平均まで来たのですよ。
 そして、その翌年からは全都平均を上回っていくのですね。十三年が、平均が一・二七倍なのに水元が一・三一倍、十四年が、全都平均が一・二六倍なのに水元高校が一・七九倍なんです。学区制が廃止された十五年は、全都平均が一・三六倍なのに水元高校は一・三九倍なんです。
 つまり、広範な人々が、もう廃止がわかっているというその学校に子どもを受けさせる、受検させるということがずっと続いているのです。なぜだろうか。
 僕は、学校廃止というのはいろいろな事情であると思うのですけれども、偏差値でずっと序列が決まっていて、進学重点校から、いろいろ問題を抱えている底辺の学校まで含めて、全都にはいろいろありますよ、普通高校でね。真ん中に集中しているごく普通の学校がなくなるというのと、そういっちゃ悪いけれども、下の方、うちの子はいろいろ問題を抱えているけれども、ともかくあそこは入れそうだし、入れば面倒見がよさそうだという学校が廃止されるのとでは、全然影響が違う。
 僕は、水元高校なんというのは一番廃止してはいけない学校の一つ、廃止の影響が広がるから。だから請願も五回繰り返されて、繰り返されるたびに中学校のPTAの会長などが運動に加わってくるというふうに広がっていく、受検率も高くなっていくということだと思うのです。これが水元高校の廃校問題だと。
 ことしから募集停止が始まったばかりですよ。しかし、高校自体はまだなくなっていません。私は、この際本当に募集も再開して、こういう学校こそ続けていくということが、本当の高校改革じゃないかというふうに思います。
 私は、そういう意味で、廃校を前提にして跡地をどうするというのじゃなくて、(「どのくらい延びるんだ、五分や十分なら我慢するけど」と呼ぶ者あり)まだまだ続けるということを強くいいまして、外野がいろいろうるさいようですから、以上でやめます。

○福士委員 それでは、水元高校廃止の矛盾点をたくさん指摘されましたので、私は簡単に申し上げます。募集停止という決定事項後もなお改めての異議申し立てということですので。
 現実に水元高校の倍率が高くなり、周辺小学校の在籍も増加しているということです。加えて、ほかにもまだ集合住宅が建設中ということであれば、高校統廃合計画が出された時点と大きく環境が違ってきています。その余りにも環境が違い過ぎるという点を無視して、単に決めたからやりますよ、統廃合を決めたんだから統廃合をやりますというような考え方ではなく、私も、現実に沿った対応を求めておきたいと思います。
 つけ加えれば、杉並でも似たようなことがございまして、マンションがたくさんできておりまして、近隣の小中学校、パンクして大変という状況が起きております。そういうことにならないことを望んでおきたいと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一一五号は、本日のところは継続審査といたします。
 この際、議事の都合によりおおむね五分間休憩いたします。
   午後三時二十二分休憩

   午後三時二十七分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 陳情一六第九五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○近藤指導部長 一六第九五号、ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、板橋区、荒木眞知子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、学校現場に誤解と混乱を招いたジェンダーフリーという用語の廃止及び男女混合名簿の見直しは、都立学校への通知にとどまることなく、都内全域の学校に周知徹底していただきたいということでございます。
 これに関して、現在の状況でございますが、東京都教育委員会は、ジェンダーフリーという用語をめぐる誤解や混乱の状況を踏まえ、平成十六年八月二十六日に、男女平等教育を推進する上でジェンダーフリーという用語を使用しないこととする見解を公表するとともに、男らしさや女らしさをすべて否定するような誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づく男女混合名簿を作成することがあってはならない旨、都立学校長に通知し、区市町村教育委員会にも周知したところでございます。
 東京都教育委員会は、今後とも男女共同参画社会の実現を目指して男女平等教育が適正に行われるよう、各学校を指導してまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○古賀委員 一六第九五号、ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情について、意見を申し上げます。
 今の説明のとおり、都教委のジェンダーフリーに関する見解というものは、既に都教委の方針として確定をし、表明されておりますので、あえて質疑で確認をすることは私はございませんので、今まで進められてきたジェンダーフリー教育の弊害を是正しようという、健全かつ正当なこの陳情については採択をすべきという立場で、意見を少しだけ述べておきます。
 この都教委の方針が示されましたちょうど同じ月に、集会が一つ開かれました。それは、埼玉県にあります国立女性教育会館、通称ヌエックと呼ばれているそうですけれども、そこで全国大会という、ある団体の催し物がございました。
 私は、こういった都教委の通知が出された後も、実際今まで蔓延したといいますか、ばっこしてきたジェンダーフリーの思想に基づく学校教育というものが、引き続きさまざまな形で是正されることなく進められているという実態を皆さんにもご承知願いたいということで、この大会の資料をもとに、意見を申し上げておきたいというふうに思います。
 この団体は、東京男女平等教育研究会という名称の団体でございます。いろいろ配られた資料を見てみますと、いわゆる共産党系の全教との協力関係もあるようであります。足立区を根拠に活動している団体でありまして、足立区の男女参画条例をつくる際にも、大きな役割を果たしているようであります。
 当日配られている資料は、今、女の子は、男の子はということで、パート10と書いてありますので、第十号ということでしょう。女の子が先にちゃんと書いてあるということから、この東京男女平等教育研究会の性格というものは一目瞭然なわけです。
 この資料集には、ここ数年、ジェンダーフリーあるいは男女共同参画へのバックラッシュが一段と強まってきています、それで都教委のこととか都議会でのやりとりとか、マスコミの報道等もいろいろ紹介をされているわけです。
 この東京男女平等教育研究会の人たち、つまり「私たち」がいっているわけですけれども、私たちは、男女ともに自分らしく生きる力を培う男女平等、ジェンダーフリーの教育を目指し実践を進めて、深めてきました。この冊子が、ジェンダーフリー、男女平等へのバックラッシュに抗し、学校現場の実践に役立つことを心から願っておりますという趣旨でつくられているわけです。
 ここに、主に東京都内の学校に勤める、足立区立の島根小学校の教員、それから田園調布中学校の教員、都立高校も入っていますし、正体を明かさない公立学校教員という人も入っています。それから、もうやりとりで皆さんよくご存じだと思いますけれども、性教協、これは民間団体でありますけれども、過激性教育を進めている性教協の幹事も、ここに、男もつらいよという、何か理論とアクティブ実践ということで書いています。あとは都教組の町田の中学校の教師の人たち、たくさん都立学校に関係する人たち、それから公立中学校の人たちが実践報告をしています。
 全部挙げますと大変ですので、時間を節約して一つだけ挙げておきたいと思うのですが、それは足立区で行われております制服についての取り組みなんです。
 女子の制服はなぜスカートなの。制服をめぐるジェンダーバイアスということで、どっちも選べる標準服にしようということを提案して、実際そのような結果を得たという報告があります。
 私は、どうしてもスカートをはきたいという男性が目の前にあらわれても驚きはしませんけれども、学校における制服あるいは標準服というものをどう考えるかという点で、これは非常に興味深い推移を示しているわけです。
 この内容は、あとで皆さんお読みになればいいと思いますけれども、結局、標準服とは何かということから議論をいろいろしているわけです。最近は、制服とはもういわないですね。標準服ということになっていますので、標準服ということであれば、ズボンをはきたい女の子が、学校では大体皆さん女の子はスカートですよといわれても、ズボンをはくことが許されるという結論に至ったということで、これは足立区の一つの実例ということになるわけです。この集会には、さまざまなそういう成功例というものがあります。つまり、女子の標準服にズボンを認めさせる運動を行って、うまくいったよということです。
 現在のところ、さまざまな取り組みを行っていますけれども、一つは、いろいろな巻き返しや運動というものが--運動というのは、健全化のための正常化の運動があるものですから、ある特定の事項にこういう運動を集中させてきているわけです。今回、今、足立区の例を申し上げましたけれども、女子のズボン着用を一つの俎上に上げているわけですね。ですから、近い将来は男子もスカートの着用を認めろという、着用自由を認めさせる方向での運動が必ず始まりますね。これは間違いない。
 この大会の分科会では、実際、髪の毛の長い、スカートをはいてハンドバッグを下げた男性が、人権としてスカートの着用とかそういうことを行政に認めさせる、それから性同一性障害の中学生や高校生は制服で悩んでいる、スカートをはけない男子、ズボンをはけない女子らは不登校になっているという発言をこの分科会でやっていました。つまり、この性同一性障害の人たちのことを考えて校則を変える、そういう運動を行えという旨の発言があったということであります。
 それで、先ほどの足立区のことになりますけれども、お嬢さんだったわけですね。ですから標準服はスカートなんですけれども、その女性に、スカートよりもズボンがあなたらしいよと。その女性は、中学校に入ってスカートは嫌だと、それで学校に苦情といいますか、規則の見直しを迫って、学校ともさまざまなやりとりがある。親はその子どもに対して、勇気ある発言をしたということでお子さんを褒める。それにこの研究会のおばさんたちがたくさん集まって、あなたは勇気があるとかいって、自分たちのやりとりを学校側に持ち込む。
 そして、校則を決めるに当たっては、普通、大体こういう問題が起きますと父兄と学校側が話し合うわけでありますけれども、自分たちの問題だから、子どもさんも必ず委員会に--苦情処理機関というものができているわけで、苦情処理機関にもちゃんと本人の意見を反映させるということは、もちろん取り組むわけですけれども、校則をつくる際にも、本人の意見も聞きなさいということで、自分たちの運動の中でできた苦情機関に申し出をする、それから校則を変えるためには、お嬢さんもそこに参加をさせるというような取り組みをしたそうです。その結果、親子のきずなが深まったそうです。
 まことに麗しい話でありますけも、この団体は、足立区の条例をつくるに当たって、いろいろ困難はあったけれども、苦情処理機関をつくったのは非常によかったということで、その成果を誇っています。
 ですから、最後には何を具体的な事例として取り組むかわかりませんけれども、いろいろな問題を提起して、予算を必要とするものについては、なかなかうまくそれが実現できないだろうということで、ズボン着用の許可というのは、お金も別にかかりませんし、非常に運動がやりやすい。今、ジェンダフリーに対する弾圧が厳しいということで、この論理ならば理論的な反駁も余りないだろうということでこの運動に取り組んだということを報告してありました。
 私は、どうしても女の子がズボンをはかなければならないから、またそういう必然性があるからこの問題に取り組んだということではなくて、運動するために一番手取り早いテーマとして、スカートとズボンを選んだのではないかというふうに思います。
 ですから、女性としての、あるいは男性としての、いわゆるしつけであるとか立ち居振る舞いであるとか、社会的な常識とか、そういうものをきちんと身につけさせていくという視点は、恐らくこういう運動をやっている方の中には、ないとは思いませんけれども、希薄なのではないかというふうに思うわけです。
 こういう議論を聞いて思いますのは、学校の規則に反抗する、反対する、それから伝統や習慣に背いたりすることが非常に立派な中学生といって褒めていることが、私は大変不思議です。伝統や文化の中にもちゃんと尊重すべきものもあるし、そういうものに抵抗することが、レジスタンスが、唯一何か中学生らしいというのは、必ずしもその子にとっていい評価の仕方ではないというふうに私は思うわけです。
 次の運動のステップとして、最初にいいましたように、やはり男性もスカートをはくことを認めさせるような運動を考えているようなこともにおわせてありました。
 こういう現実が既に都内で行われている、実際にそういう条例や苦情処理に当たった足立区の機関は、結局ズボンの着用を認めたということで、標準服というものの定義からしてそういう結論を出したということでありますので、それは足立区の問題として、私がとやかくいうことではないかもわかりませんけれども、こういう実態があるということを--都教委は通達を出し、態度、方針を明確にしましたけれども、実態としてはこういうものがあるということをまだご存じない方があると思いますので、ひとつ、皆さんにお知らせをしておきたいというふうに思うわけです。
 こういう運動をやる人たちは、こういう話し合いの場には、保護者と教師以外に、必ず生徒を対等な立場で参加させなさいということをいうわけですよね。ですから、そういう決定の仕方が果たしていいのかどうかということも一考を要するというふうに思います。
 それから、都教委の男女混合名簿についてもこの大会では話が当然出ておりまして、ジェンダーフリーに基づく混合名簿は廃止なのだから、ジェンダーフリーでない混合名簿はいいと、どんどん混合名簿を広げましょう、そして実績をつくりましょうという呼びかけも行われていました。
 私はこの団体を一つだけ取り上げて申し上げましたけれども、実際は、まだまだこういう類似の事例はあるのではないかというように思うわけです。
 新聞を見ておりましたら、ことし行われた日教組の教育研究全国集会で、やはりジェンダーフリー教育を推進する試みが多数報告されております。ことし一月に開会された札幌での集会です。まだまだあちこちで行われているという事例がたくさんここで出ていたわけです。
 そもそもジェンダーフリーというのは、あえて定義を私から皆さんに申し上げる必要もありませんけれども、男女の性差を男性優位社会が意図的につくり出した産物とみなして、男女の性別による役割分担を否定していく考え方、これは現代のフェミニズム運動と一体となって進められているわけです。
 こういった事態に危機感を持つというのは、私は都民の中にたくさんいらっしゃると思うのです。ですから、そういう方が今回の陳情の提出ということにつながったというふうに思います。
 今まで私、こういう議論でいろいろなことを紹介してまいりましたけれども、ジェンダーフリーの論拠となっているものの一つに、マネーという人がいるのです。アメリカの性科学者。この人は、男の子でも、女の子として育てれば女の子になるという実験をしたということで、非常に注目を集めた人です。日本でいえば昭和四十二年ごろに、男性性器の手術をやって、それに失敗をして、このマネーという科学者が、その男子を女の子として養育するように説得をして、それを実践したという一つの実験をやったわけです。
 これがジェンダーフリー論者にとっては好都合の理論だったわけですよ。男の子でも、女の子として育てていけば、男ではない、女の子になるのだということを実験して成功したという事例を科学者が発表したわけですから、これは社会的、文化的に形成された性別というものを、その概念をより強化するためにはもってこいの理論であったわけですけれども、実はこれは失敗したんですね、この実験は。
 それは余り知られていないのですけれども、その後、子どもさんは、十四歳でちゃんと男の子の名前で、男の子として認定をされて、結婚までしているのです。ところがそのことは余り議論されていない。いまだにこのマネー理論というのが幅をきかせているという実態があります。
 それからまた有名なのは、ミードという、これもアメリカの人類学者、この人がパプアニューギニアで調査を実施して、ある部族で男女の役割分担が逆転していると見えた内容を本にあらわして、これがまたフェミニストたちに大歓迎されて、性別による役割というのは、文化的、社会的な価値によって決定されるものだということになったのですけれども、肝心のこのミードという人は、後になってというか、そういうことが世界中に広まったものですから、自分は性差の存在を否定するような実例を見つけたなどとはどこにも書いていない、書いた覚えはないということで否定をしています。
 今までジェンダーフリー論者の人たちが盾にしてきた理論というのは、相次いで否定されてきているということを、ひとつわかってもらいたいわけです。
 先ほどのマネー氏の実験というのが、実際は書かれているような内容ではなかった。つまり、女の子として育てれば、男の子でも女の子になることはないのだということを証明した大学教授もいるわけです。それは、有名な、皆さんももうご存じだと思いますけれども、「ブレンダと呼ばれた少年」という本で出ています。だから、今、ジェンダーフリーの人たちも、こいのぼりは否定しないとか、ひな祭りは否定した覚えはないのだとか、一時女性財団がつくったジェンダーチェックというのにいろいろ掲げたようなことは、もう表向きはいわなくなっているのですけれども、こういう思想的な背景、根拠が崩れても、なおかつまだ先ほど申しましたように--条例の制定時であるとか、学校現場ではこういう事例があるということを、ひとつ皆さんにも承知しておいてもらいたいと思うのです。
 いろいろいうことはあるのですが、例えば私、不思議に思うのは、男女の性差を認めないで、男女混合名簿でごちゃまぜがいいといっていながら、女性専用車両とか女性専用外来という--一緒がいいという人は、こういうことには一切抗議、どなり込むかと思ったのですけれども、全く知らぬ顔、目をつむっておられる。
 オリンピックの例えば男女別の競技もあるし、シンクロナイズドスイミングを男性がやっても、もちろんそれはいいわけですけれども、何か一貫しないということは私は常々感じていますので、そのことも申し上げておきたいと思います。やはり男は男らしく、女は女らしくということで何も問題ないというふうに私は思います。
 この間、私はある商店街で買い物をしていました。おもちゃ屋さんで、小さい女の子が人形を抱いてあやしていましたよ。あれはやはり女の子だから、自然に赤ちゃんをあやすように、そういうそぶりができるというふうに思うのです。別に教えたわけでもない。男の子に人形を持たせてあやすということは、普通、小さい子の場合、ないと思うのです。
 だから、本性として備わったそういう男らしさ、女らしさというのはあるわけですので、それを何かごちゃまぜがいいという発想に対して、今回、学校現場の正常化を願って陳情が出されましたので、ぜひ採択されるよう、私の意見を申し上げて終わりにいたします。

○福士委員 一言申し上げます。
 男性がスカートをはくことについては、外国では昔からチェックのスカートをはいてハイソックスをはくという風習が既にあります。ですから、スカートかズボンかというのはもうどうでもいいことであろうと思いますし、既に民間の標準服の中には、私立の高校の標準服の中には、ズボンという、寒いからとか、いろいろな理由があってそうしているところもありますので、それはもう議論するような問題ではないのじゃないかというふうに思います。
 むしろ、ジェンダーフリーを偏った思想といわれること自体、教育庁の通達でかえって混乱を招いたのじゃないのかというふうに、私は心配をしております。
 以前の文教委員会でも申し上げましたけれども、週刊誌から大学教授まで、ジェンダーフリーと称して誤った情報を、事実確認もしないまま文章にされて広げられたために、それを知らずに信じた人たちが、相も変わらず心配されている部分もあるのではないのか、そういうふうにも考えられます。
 本来、男女混合名簿は、男女平等施策の一つで、都自身推進すべき事業としたものであることですし、前回、部長からもお答えいただきましたけれども、学校教育法施行規則に基づいて、学校における出席簿等の名簿の作成については、校長の権限と責任において行われるものというご答弁もいただきましたし、こういうことをはっきりさせないから話がややこしくなるのだと思うのです。ぜひはっきりさせておいていただきたいというふうに申し上げて、意見といたします。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第九五号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、陳情一六第一〇〇号、陳情一六第一〇四号及び陳情一六第一〇七号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○伊藤参事 一六第一〇〇号、都立青鳥養護学校寄宿舎の存続と都立養護学校等の寄宿舎の充実に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、青鳥養護学校八丈島親の会会長、菊池功さん外五百三人から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、次のことを実現していただきたいとして、1、都立青鳥養護学校の寄宿舎を廃止しないことでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都教育委員会は、これまで学校の増設やスクールバスの整備を図りながら通学困難の解消に努めてまいりまして、その結果、通学困難を理由とする寄宿舎への入舎は減少し、入舎生数も低下しているところでございます。
 これらのことから、平成十六年十一月の東京都特別支援教育推進計画により寄宿舎の再編整備を位置づけたものでございまして、青鳥養護学校の寄宿舎につきましては、第一次実施計画において、平成十八年度末に閉舎することとしたものでございます。
 これまで青鳥養護学校において生活訓練のため行ってまいりました教育上の利用につきましては、今後、学校施設として整備される生活訓練室を活用して、教育課程に位置づけて重点的に指導してまいりますとともに、宿泊行事等の内容の充実を図り、生徒の社会参加、自立に向けた計画的、継続的な指導を行ってまいります。
 青鳥養護学校の寄宿舎の閉舎に当たりましては、喫緊の課題である生徒数の増加に伴う教室確保のため、寄宿舎施設を普通教室等の教育環境改善に有効に活用していく計画としているところでございます。
 島しょに在住する児童生徒が寄宿舎に入舎する場合、八王子養護学校と青鳥養護学校の寄宿舎を比較しますと、移動時間及び交通費は若干の負担増とはなりますが、八王子養護学校は小学部から高等部まで設置されておりまして、寄宿舎での指導において、異年齢集団での活動や高等部卒業までの指導の一貫性が図りやすいこと、また、児童生徒が宿泊する部屋の広いことなど、教育環境の面では総合的に向上するものと考えているところでございます。
 なお、児童生徒が寄宿舎から帰省する場合、児童生徒及び付添人の交通費が、就学奨励費として、保護者等の負担能力の程度に応じて支給されているところでございます。
 また、八王子養護学校の寄宿舎は、八王子盲学校の寄宿舎と組織統合されることになりますが、知的障害種部門の寄宿舎施設としては、現在の八王子養護学校の寄宿舎をそのまま活用していく予定でございます。
 次に、陳情趣旨の2、都立養護学校等の寄宿舎の統廃合をやめ、寄宿舎の充実を図ることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、寄宿舎の再編の必要性につきましては、さきに述べましたように、通学困難とされる児童生徒が減少しておりまして、今後も盲・ろう・養護学校の再編整備などにより、通学困難を理由とする寄宿舎への入舎が一層減少すると見込まれますことから、現在十一舎ある寄宿舎を五舎へと見直しを図る必要があると考えているところでございます。
 なお、今後は、寄宿舎を設置していない学校の児童生徒が入舎を必要とする場合、同一の障害種部門を受け入れる寄宿舎設置校への転学を原則として寄宿舎へ入舎できるようにいたしまして、その場合の手続が迅速で円滑に入舎できるよう、寄宿舎設置校と未設置校間の連携の仕組みを検討していくなど、充実に努めてまいります。
 次に一六第一〇四号、都立青鳥養護学校寄宿舎の存続に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、青鳥養護学校寄宿舎の存続を願う大島親の会代表、五味タエ子さん外十三人から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、都立青鳥養護学校の寄宿舎を廃止しないでいただきたいでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、先ほどの陳情一六第一〇〇号の第一項と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に、一六第一〇七号、都立青鳥養護学校寄宿舎の存続と都立養護学校等の寄宿舎の充実に関する陳情について、ご説明申し上げます。
 本陳情は、八丈島小・中・高PTA連合会会長、佐藤謙さん外六百五十三人から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、次のことを実現していただきたいとして、1、都立青鳥養護学校の寄宿舎を廃止しないこと。2、都立養護学校等の寄宿舎の統廃合をやめ、寄宿舎の充実を図ることでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、先ほどの陳情一六第一〇〇号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○木村委員 この陳情三件は、いずれも都立青鳥養護学校の寄宿舎の存続を求めるという陳情でありますけれども、既に、ただいまの説明にありましたように、東京都は障害児学校の寄宿舎を順次縮小して、現在十一ある寄宿舎を五つにしていくという計画であります。
 これは、さきに決めた特別支援教育推進計画の中に盛り込まれたわけであります。なぜそのように寄宿舎を減らしていくかというのは、通学困難者の数が減ったので減らしていくのだという説明がありました。
 私は、この陳情の中にもありますけれども、寄宿舎というのは、通学困難の人を泊めるということだけでなくて、障害児がさまざまな障害を背負いながら将来自立していくという上で、社会的な生活、他人との共同生活をやっていくという点で、かけがえのない教育的な意義を持つものというふうに思います。
 東京都寄宿舎連絡会の父母集会での発言集というのを改めて読んできましたが、その中にも、こういうことを述べている人がいます。
 障害者に生まれ、病院は、学校は、卒後は、親亡き後はと、不安と心配を抱えています。親は、子の一生に寄り添い切ることはできません。子の幸せのために自立を目指さなければなりません。障害者自身も親も、健常者とともに一人で社会で生きていくことを願っています。通学困難を解消するだけが寄宿舎のあり方でしょうか。寄宿舎は、卒後、障害のある子たちがそれぞれの形で自立し、社会参加していく上で生きる力を育てる場と思っています。日常生活の生活指導という、教育ニーズに応じた適切な支援の一つが寄宿舎だと思います。まさにこのとおりだというふうに思うのですね。
 ところが、通学困難者が減るので寄宿舎の数を減らすという説明です。寄宿舎が持っている障害児に対する教育的意義、障害児が自立していく上での生活訓練の場としての寄宿舎の役割というものをどのように考えているのでしょうか。

○伊藤参事 寄宿舎の教育上の役割と今後の対応についてでございますけれども、寄宿舎は、児童生徒が基本的生活習慣を確立したり、集団生活のマナーを身につけたりすることなどの役割を果たしてきたものでございます。
 こうした役割につきましては、寄宿舎が設置されているいないにかかわらず、盲・ろう・養護学校としての重要な指導内容でございまして、生活指導や宿泊行事等の中で重点的に指導を行っていくべきものでございます。
 今後の寄宿舎の再編整備に当たりましては、各学校の生活訓練室を整備して生活指導や宿泊行事等の内容の充実を図りまして、児童生徒一人一人の社会参加、自立に向けた計画的、継続的な指導を行っていくものでございます。

○木村委員 宿泊行事というのも大事だと思います。それも充実していくというなら、それは結構です。障害児学校の生活指導の授業、教育も充実していく、それも結構ですが、そういうことをやるから、今まで果たしてきた寄宿舎の役割をかわることが果たしてできるのか。これは、今寄宿舎を利用している親だけでなくて、障害児学校に預けている広範な関係者の心配しているところだというふうに思うのですね。
 私は、今度の青鳥養護の寄宿舎問題というのは、こういうふうに十五ある今の寄宿舎を五つにしていくという計画が背後にあって、その第一歩として青鳥養護を廃止して、今利用している子は八王子に、ちょっと負担がかかるかもしれないけれども八王子に、あっちは立派なものをつくりますよと、そういう、全体として寄宿舎を縮小していく第一歩として提起されているという点で非常に重大な問題をはらんでいるというふうに考えざるを得ません。
 特に、私は、先日青鳥養護にも直接足を運んで寄宿舎も拝見させていただいたし、学校関係の方にもお話を聞いてきました。それからこの発言集も読みまして、こういう発言をされている方があります。
 青鳥養護学校の十二年前は全校生徒が多い時期でした。寄宿舎には全員入舎するシステムになっていましたので云々。おかげさまでうちの子は二年生のときに二学期間入舎させていただきました。全員が交代で寄宿舎生活をやる、その順番が一年生の何学期に来るか二年生の何学期に来るかで、いろいろそれぞれ影響があるのでしょうけれども、おかげさまでうちは二年生のときの何学期に入れた、それで非常に効果があったという発言なんですね。
 全員が交代で、それも一泊、二泊の宿泊行事じゃなくて、何学期そこで共同生活をするというような役割を果たしてきたのだなと。これは、この青鳥養護だけじゃなくて、いろいろな寄宿舎でもそういうふうな運用のされ方があるのかなと思いますけれども、こういう役割を単に宿泊行事の充実というので賄う、代替できるというようには到底考えられないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○伊藤参事 現行の寄宿舎の管理運営規則は昭和三十二年に制定されたものでございまして、現在とは社会情勢、家庭の療育状況、福祉、医療等のサービス体制の確立等が著しく異なっていたために、家庭の事情と教育入舎による入舎を認めてきた経緯がございます。
 しかし、社会情勢等の変化に伴いまして、寄宿舎の入舎実態も大きく変化していることから、入舎基準を、学校教育法に定められた本来の設置目的である通学困難に限定するなどの抜本的な見直しが必要とされております。
 また、当面は就学を保障していく観点から、家庭の事情による入舎を限定的な利用に限り認めていくこととしてございます。
 なお、今後は、寄宿舎を設置していない学校の児童生徒が入舎を必要とする場合、同一の障害種部門を受け入れる寄宿舎の設置校へ原則として転学の上入舎できることとし、教育環境の充実に努めてまいります。

○木村委員 社会情勢の変化に伴って基準を見直して、家庭の事情による教育的な入舎は限定的に運用するようになったといっていますけれども、利用してきた親御さんたちの思いというのは、今でも非常に強いものがあるわけですね。
 発言を聞きますと、他人の中で生活する経験を積ませて、将来、地域の中の一員として生活する上で寄宿舎は重要なところ、知的障害では青鳥と八王子だけ、知らない親もいると思うと、二校だけでなくて、各ブロックごとに一校くらいあって、理想をいえば各学校にあってもいいんじゃないかと思うくらいというのが、去年の集会で発言されたある母親の発言ですね。
 東京都寄宿舎連絡会というところが、私たちの意見で発表しているところがありますが、平成十六年一月に東京都肢体不自由養護学校PTA連合会がアンケートをとりまして、寄宿舎設置校で必要だという回答が八五%、必要ないが一%です。寄宿舎未設置校でも、寄宿舎が必要だと回答した人が七四%、必要ないと思うというのが二一%というふうになっています。寄宿舎がない学校でも、あった方がいいなというのが七割を超えている。寄宿舎が今あるところの親御さんでは、寄宿舎は要らないといっているのは一%しかいない、こういうPTA連合会のアンケートがございますけれども、これはご存じでしょうか。どのようにお考えでしょうか。

○伊藤参事 ただいまのアンケートにつきましては、経緯といたしまして、東京都におきましては、先ほど申し上げました、昭和三十二年に制定した管理運営規則に基づき運営してございますけれども、規則制定当時は、社会情勢等により家庭の療育状況が多様でございまして、また福祉、医療等のサービス体制が十分に確立していなかったことなどの理由から、就学を保障すること、施設の有効活用を図る観点から、委員ご指摘の、家庭の事情及び教育上の理由による入舎を認めてきた経緯があるわけでございます。

○木村委員 どうも官僚答弁というのでしょうか、昔はそういうことは認めていたのだけれども、その後規則が変わったのだとかいう話ですが、今でも親御さんにアンケートをとるとこういう結果があるのだと、親の気持ちはみんなこうですよということなんですね。
 その中で、十一ある今の寄宿舎も五つになるという計画が出されている。特に今回の陳情者は大島、八丈島、島しょの方々、島の人たちにとっては、さらに寄宿舎は切実な問題だということだと思うのです。
 青鳥、つまり世田谷と目黒の境にある学校から八王子に行くと若干不自由になるだろうけれども、向こうはいいのができますよというような説明です。実際、今の青鳥養護に子どもさんを預けても、二週間に一回ですか、うちに連れて帰って、また預けに行く。金曜日に子どもさんを連れて帰るためには、前の晩から船に乗って東京へ着くのでしょうか、で、金曜日午後、子どもさんの学校が終わって、その日の夜船に乗って朝島へ着く。そうすると、もう土曜の朝です。一日島にいて、子どもと親と一緒に暮らして、翌日、日曜日にはまた東京へ出てくる。島にいるのは一日だけですよ。それで船に乗って、またこっちに来る。日曜日に東京に着いていて、まあ親戚のうちに一晩泊るか、旅館に泊るか、島嶼会館に泊るかして、月曜の朝学校へ行くのですよ。
 木曜日から月曜日、それで、そのお母さんは、それからまた夜船に乗って帰るのだから、帰って火曜日なんです。子どもを寄宿舎に送り迎えするだけでそれだけの日数をかける、そういうのをずっと繰り返しているわけですよね。そういう人が今度は八王子まで、それはちょっと遠いだけじゃないかというのでも、島のそういう保護者にとってみれば、さらにまた大きな負担というふうに感じるのは当然じゃないかというふうに思います。
 同時に、陳情にもありますが、そういうふうに不便になるだけじゃなくて、全体として寄宿舎の数が減らされていくということが、恐らく学校を卒業して島へ戻ってきても、島に生活寮や通勤寮があるわけじゃなし、一般就労の企業があるわけじゃなし、どうやって東京都内で生活寮で一人で暮らせるようになるか、何か仕事につけるかどうかという心配が一生ついて回るわけですから、それが世田谷、そういっちゃ悪いけれども二十三区、島に比較的近いところから八王子の方へ行ったら、さらに一般就労の機会なども少なくなるのじゃないかという心配も当然出てくるというふうに思うのです。
 そういう意味で、ここに込められているこの三つの陳情の願意というのはまことに切実なものがあるというふうに私は思います。ぜひ都議会としては、この陳情者の願意を後押しするような形にしていただきたい。
 特に、この陳情者の代表からお話を伺いましたのは、青鳥養護の寄宿舎が廃止の方向になるというのも、東京都教育庁から直接聞いたわけじゃない、いろいろな形で知らされた、寝耳に水のような形で知らされたという経過があるというのです。
 私は、こういう問題については、正面からそうした方々と話し合って、そして納得し、合意して、もっと今までよりよくなるということをお互いに確認できるというところまで正面から話し合って計画を進めるということが当然必要だというふうに思うのです。その点を最後にお答えいただきたい。

○伊藤参事 寄宿舎の適正な規模と配置につきましては、昨年十一月に策定いたしました、東京都特別支援教育推進計画により計画されたものでございます。
 本計画を策定するに当たりましては、東京都特別支援教育推進計画概要案を昨年七月に公表いたしまして、同時に「広報東京都」、都教育委員会のホームぺージを活用した全都的な周知を行うとともに、島しょ地区の学校を含め、すべての区市町村立小中学校へ概要案を送付するなど、幅広く都民及び学校関係者から意見募集を、計画策定までの間、実施をいたしました。
 意見募集につきましては、都民を対象とした説明会での質疑、ホームぺージや「広報東京都」を活用したメール、ファクス、郵送による意見募集、東京都教育モニターに対するアンケートの実施等を行いました。
 また、学校関係者や区市町村教育委員会関係者等に対する説明会等の多様な場を設定いたしまして、ご意見をいただいたところでございます。
 さらに、各学校におきましても、PTA、同窓会等に対しまして、各学校長から説明、質疑等を行いながら本計画を策定し、概要案と同様に幅広い周知と説明を繰り返し実施してまいったところでございます。
 このような経過でございますので、十分に都民のご理解がいただけたものと考えてございます。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、初めに、陳情一六第一〇〇号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第一〇〇号は、本日のところは継続審査といたします。
 次に、陳情一六第一〇四号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第一〇四号は、本日のところは継続審査といたします。
 次に、陳情一六第一〇七号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第一〇七号は、本日のところは継続審査といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十二分散会

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