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Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第一号

平成十七年二月十七日(木曜日)
第三委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
山本賢太郎君
小林 正則君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 なし

 出席説明員
大学管理本部本部長村山 寛司君
管理部長三橋  昇君
参事紺野 秀之君
参事大崎徳三郎君
参事宮下  茂君
参事宝月 大輔君
生活文化局局長山内 隆夫君
総務部長有留 武司君
都民安全対策担当部長脇  憲一君
広報広聴部長高西 新子君
都民生活部長高島 茂樹君
消費生活部長古川 芳久君
私学部長南雲 栄一君
文化振興部長 山本 洋一君
参事三森 生野君
参事杉谷 正則君
参事江津 定年君
参事萩原まき子君

本日の会議に付した事件
大学管理本部関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 大学管理本部所管分
報告事項(説明)
・公立大学法人首都大学東京の中期目標について
・公立大学法人首都大学東京における料金の上限について
・産業技術大学院について
生活文化局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 生活文化局所管分
・東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
・東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例
・東京都写真美術館条例の一部を改正する条例
・東京都現代美術館条例の一部を改正する条例
・東京都美術館条例の一部を改正する条例
・東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例
・東京都育英資金条例
請願の審査
(1)一六第一〇一号 私立専修学校の教育・研究条件の改善と父母の負担軽減に関する請願
(2)一六第一〇七号 豊かな教育、私学助成の拡充に関する請願
(3)一六第一〇九号 すべての子どもに行き届いた教育を進めることに関する請願
(4)一六第一一〇号 私立幼稚園に対する公費助成の大幅増額に関する請願
(5)一六第一一八号 すべての子どもに豊かな高校教育を保障することに関する請願
(6)一六第一二一号 都保有の個人情報を都議会議員に提供してはならない旨の決議を求めることに関する請願

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、大学管理本部関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取並びに生活文化局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願の審査を行いたいと思います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 これより大学管理本部関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○村山大学管理本部長 平成十七年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております大学管理本部関係の案件につきまして、説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、予算案一件でございます。
 平成十七年度大学管理本部所管の一般会計予算案につきまして、お手元の資料第1号、平成十七年度一般会計予算説明書に基づきまして、ご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。総括表でございます。
 歳出予算でございますが、この四月に設立予定の公立大学法人首都大学東京の運営に係る経費などを計上いたしました。
 歳出合計は、この表の中ほどにございますように百六十五億五千四百万円となります。平成十六年度当初予算額と比べますと、五十五億七百万円の減となっておりますが、これは、法人化に伴い、歳入のうち、授業料等の使用料及び手数料などを法人の収入とすることとしたためでございまして、その見合い分を控除した差引一般財源充当額で見ますと、百六十一億四千四百万円余となりまして、前年度に比べ、十億九千百万円余の増となっております。
 歳入といたしましては、以上の事業に充てます特定財源として、諸収入及び都債を合わせまして、歳入の合計欄にございますように四億九百万円余を見込んでおります。
 一番下の債務負担行為の欄でございますが、日野キャンパスの施設整備にかかわるもので、事業が十八年度にまたがるため、債務負担行為の限度額として七億三千六百万円余を設定したものでございます。
 以上が、平成十七年度の大学管理本部の一般会計予算案の概要でございます。
 詳細につきましては管理部長から説明申し上げます。よろしくお願いいたします。

○三橋管理部長 平成十七年度の予算案の詳細につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の資料第1号、平成十七年度一般会計予算説明書の三ページをお開きいただきたいと存じます。最上段に事業名、その下に左から十七年度提案額、十六年度予算額、増減額を記載し、表の中段からは説明欄となっております。
 まず、番号1、公立大学法人の運営でございます。
 大学管理本部の管理事務に要する経費及び首都大学東京に対する運営費等の財源措置といたしまして、百六十五億五千四百万円を計上しております。前年度に比べ百七億九千万円の増となっております。これは、首都大学東京及び他の都立の四大学の経費のすべてを一括して計上したためでございます。
 説明欄の2の事業規模でございますが、(1)の職員定数は、大学管理本部管理部の定数で、十一人でございます。
 3の経費内訳でございますが、(1)の職員費は、大学管理本部の管理部職員の人件費及びその他職員関係費で、一億八千九百九十六万七千円でございます。
 (2)の一般管理経費は、大学管理本部管理部の管理事務等に要する経費で、一億七千五百五十二万二千円でございます。
 (3)の公立大学法人に対する運営費等の財源措置は、百五十五億六千七百五十万八千円でございます。
 アの運営費交付金は、法人及び大学運営の経費に充てるため法人に交付するものでございまして、経常的経費に充当する標準運営費交付金、法人の固有職員に対する退職手当、法人経営の自律化や不測の事態に対応するための自律化推進費でございます。
 イの施設費補助金は、法人が所有いたします施設設備の大規模改修に対する補助金でございまして、南大沢キャンパスの中央監視設備など、老朽化が著しい施設の更新を行うものでございます。
 (4)の公立大学法人の施設整備は、都が直接実施いたします施設整備に必要な経費で、六億二千百万三千円でございます。これは、都が法人に無償貸し付けする日野キャンパスの施設整備でございます。老朽化した本棟の改築及びその他既存棟の改修を行うものでございます。
 恐れ入ります、四ページをお開き願います。4の特定財源内訳でございますが、大学管理費の管理費に係る特定財源の内訳をお示ししてございます。
 諸収入と都債、合計で四億九百八十七万六千円でございます。
 次に、五ページをお開き願います。番号2、都立の大学の管理運営等でございます。先ほどご説明いたしましたとおり、管理費に一括して計上いたしておりますことで、皆減となってございます。
 恐れ入ります、六ページをお開きいただきたいと存じます。債務負担行為でございます。
 債務負担行為のⅠといたしまして、日野キャンパス本棟改築工事に七億三千六百十九万一千円を限度額として設定いたしております。右側の事項説明の欄に全体計画等を記載してございます。
 以上、簡単ではございますけれども、平成十七年度の予算案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○木村委員 都立大学と国立大学の学費の推移を一九七〇年以降、首都大学東京の学費予定額と国立大学法人の授業料標準額も含めてお示しいただきたいと思います。

○池田委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 ただいま木村委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○池田委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○三橋管理部長 報告事項三件について、ご説明申し上げます。
 お手元の資料第2号をごらんいただきたいと存じます。
 まず、公立大学法人首都大学東京の中期目標についてでございます。
 地方独立行政法人法の規定によりまして、設立団体の長が法人に対しまして中期目標を示し、法人はこの中期目標に基づき、中期計画を作成し、計画的に業務を遂行していく仕組みになってございます。
 さらに、中期目標期間の終了時には、達成状況につきまして、知事の附属機関でございます評価委員会の評価を受けることとなっております。
 本日ご説明いたしますのは、本年四月に設立予定の公立大学法人首都大学東京に対して知事が示すこととなります、中期目標の素案についてでございます。
 まず中期目標の構成でございますが、これまでの大学改革の経緯、考え方を中期目標策定の基本的考え方として明示し、それを踏まえて目標を定めることといたしております。
 基本的な考え方は、左側にございますように、大学における教育改革の実行、東京都の大学にふさわしい教育研究、法人化による経営の視点の発揮の三点でございます。それぞれの考え方に基づきまして、右側の主な項目にあるような具体的な項目を目標として掲げております。
 右側にはスケジュールをお示ししてございます。中期目標を定めるに当たりましては、あらかじめ法人の意見を聞くとともに、議会の議決をいただく必要がございます。法人の設立が四月でありますため、第二回定例会におきまして議決をお願いいたしたいと考えております。
 なお、参考までに中期目標の素案を添付してございますので、後ほどごらんいただければと存じます。
 次に二件目でございますが、資料第3号をごらんいただきたいと存じます。公立大学法人首都大学東京における料金の上限についてでございます。
 地方独立行政法人法の規定によりまして、法人が料金を徴収する場合には、あらかじめ法人がその上限額を定め、設立団体の長の認可を受ける必要がございます。また、知事が認可をする際には、あらかじめ議会の議決をいただく必要がございます。
 上限額を定めるに当たりましての基本的考え方でございますが、授業料、入学料等につきましては、現行条例額に一〇%を上乗せした額といたしております。これは、昨年四月に国立大学が法人化された際、法人化前の水準に一〇%上乗せした額を上限額としておりまして、それと同様の考え方をとったものでございます。
 法科大学院の授業料につきましては、現在、条例の附則によりまして、本則で定める額より一五%低い額といたしておりますことから、その上限額につきましては本則で定める額といたしております。
 なお、平成十七年度の実際の授業料、入学料等につきましては、今年度と同額とする方針でございます。また、オープンユニバーシティーの受講料は、私立大学の例を参考に上限額を設定いたしております。
 今後のスケジュールでございますが、四月一日の法人設立の時点におきまして料金を決定する必要がございますため、料金の上限額の認可につきましては、同日付で知事の専決処分を行わせていただきたいと考えております。第二回定例会におきまして、当該専決処分につきましてご報告し、ご承認を賜りたいと考えております。
 なお、参考までに認可申請書(案)を添付しておりますので、後ほどごらんいただければと存じます。
 最後に、三件目でございます。資料第4号をごらんいただきたいと存じます。産業技術大学院についてでございます。
 産業技術大学院は、産業界の求めます高度な専門技術者を育成し、東京の産業の活性化を図るため、専門職大学院として設置するものでございます。品川区にございます都立工業高等専門学校のキャンパスに平成十八年度に開設するべく、現在準備を進めているところでございます。
 今後のスケジュールでございますが、3の今後の取組にございますとおり、六月に文部科学大臣に対しまして設置認可申請を行う予定でございます。これに先立ちまして、第二回定例会におきまして、産業技術大学院設置に伴う定款変更の議決をお願いいたしたいと考えております。
 なお、二枚目に概要を添付してございます。後ほどごらんいただければと存じます。
 報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○池田委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で大学管理本部関係を終わります。

○池田委員長 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○山内生活文化局長 平成十七年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております生活文化局関係の案件につきまして、ご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております議案は、予算案一件、条例案七件の合計八件でございます。
 初めに、平成十七年度予算案についてご説明申し上げます。後ほど総務部長から詳細をご説明いたしますが、私から概要をご説明申し上げます。
 まず、カラー刷りの参考資料でございますが、平成十七年度生活文化局所管予算の概要をごらんいただきたいと思います。
 生活文化局の平成十七年度予算案は、都が直面する緊急かつ重要な課題など、新たな行政需要に積極的に取り組むことを基本とする一方で、第二次財政再建推進プランの折り返しの年度の予算といたしまして、経費節減などの内部努力や施策の見直しなどを徹底して行っております。
 まず、左上の赤色の枠にご注目いただきたいと思います。十七年度の重点事業でございます。
 犯罪を抑止し、治安を回復するための留学生・就学生対策、交通渋滞対策として、違法駐車の排除など都内交通の円滑化を目指す渋滞対策、そして青少年総合育成対策として、有害な情報、環境から子どもを守るインターネット利用環境の整備の当局所管分の事業経費、合わせて約十六億九千万円を計上しております。
 次に、資料の右側、桃色の枠の消費生活対策をごらんください。被害が急増し続けている架空請求に対応する緊急対策事業に係る経費を計上しております。
 さらに、右下の黒色の枠の私立学校教育助成事業・育英資金事業をごらんいただきたいと思います。私立学校に対する助成経費では、ごらんのとおり各種事業の充実、強化を図っておりまして、前年度比〇・三%増の約千二百三十二億円を計上しております。
 このほかにも、ごらんのとおり、広く、都民の関心とニーズが高い事業に係る経費などをそれぞれ計上しておりまして、平成十七年度の生活文化局の一般会計歳出予算案は、前年度比〇・八%減の総額一千四百四十四億四千百万円を計上しているところでございます。
 引き続きまして、条例案七件についてご説明申し上げます。お手元の配布資料の2、平成十七年第一回東京都議会定例会議案(条例)をごらんいただきたいと思います。
 表紙を一枚おめくり願います。目次といたしまして条例案の一覧をお示ししております。
 初めに、東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 有害な情報のはんらんや、青少年が凶悪な犯罪に巻き込まれる事件の発生など、青少年を取り巻く環境がますます悪化していることから、昨年、平成十六年に条例を改正いたしまして、青少年の健全育成のための環境整備や非行防止等の措置を講じてまいりました。
 しかし、インターネットの有害情報や青少年の性行動及び保護者の養育のあり方についても深刻な社会問題となっていることから、大人が責任を持って青少年を保護し育成するとともに、青少年を危険から守るため、第二十六期青少年問題協議会の答申等を踏まえまして条例改正を行うものでございます。
 次に、文化施設関係の条例改正といたしまして、東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例案、東京都写真美術館条例の一部を改正する条例案、東京都現代美術館条例の一部を改正する条例案、東京都美術館条例の一部を改正する条例案、東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例案、以上五件の条例改正案についてでございます。
 これら五件の条例改正は、平成十五年六月の地方自治法の改正を受け、当局所管の文化施設に指定管理者制度を導入し、より一層適正かつ効率・効果的な運営を図るものでございます。
 最後に、東京都育英資金条例案でございます。
 国が実施しております高校奨学金事業が平成十七年度から地方移管されることを機に、東京都の育英資金貸付事業を再構築し、事業の実施主体を東京都から公益法人に移してその支援を行うとともに、国の制度との整合を図るため条例改正を行うものでございます。
 以上で、予算案及び条例案の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○有留総務部長 局長からの概要説明に引き続きまして、私から今定例会に提出を予定しております議案の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、十七年度予算案について、お手元の配布資料の1、平成十七年度生活文化局所管予算説明書に基づきご説明申し上げます。
 表紙を一枚おめくり願います。予算総括表でございます。歳入、歳出の科目別内訳及び債務負担行為につきましてそれぞれ記載しております。
 まず、歳入予算の総額は、表の一番上、歳入欄に記載のとおり百九十三億九千五百万余円、対前年度八億八千百万余円の減となっております。
 次に、歳出予算の総額は、表の中ほど歳出欄に記載のとおり、一千四百四十四億四千百万円、対前年度十一億五千三百万円の減となっております。
 また、債務負担行為につきましては、一番下の欄に記載のとおり、百十五億四千四百万余円、対前年度三億三千八百万余円の減となっております。
 二ページをお開きください。このページから四ページまで、事業区分ごとに予算額と財源内訳などを一覧にして記載しております。
 五ページをお開きください。このページからは、各事業区分ごとに主要事業及びその予算額などを掲げております。以下、事業区分ごとに重点事業や新規事業などの主要事業についてご説明申し上げます。
 初めに、お開きの五ページ、表の上段左側、番号1、管理・都民安全対策の事業区分でございます。表の中ほど、説明欄に記載のとおり、職員の給料、諸手当及び管理事務費のほか、交通安全、渋滞対策などに要する経費を計上しております。予算額は、表の上段中ほどの予算額の欄の金額のところに表記しておりますが、総額六十六億二千四百万余円となっております。
 七ページをお開きください。説明欄の中ほど、4、集中的な渋滞対策には、総額十六億六千万余円を計上しておりまして、十七年度の重点事業として、交差点改良などの道路施設の改善や違法駐車排除のための駐車抑止テレビシステムの整備など、ハード、ソフト両面にわたる渋滞対策を行うこととしております。
 次に、九ページをお開きください。2、広報広聴事業でございます。テレビ、ラジオなどによる都政広報、情報公開事務、調査広聴及び都民の声事業などの事業経費として、総額二十九億四千百万余円を計上しております。
 次に、一三ページをお開きください。3、市民活動促進・青少年施策・男女平等参画施策等でございます。ボランティアやNPOなどの市民活動の促進、公益法人等の許認可、青少年施策、心の東京革命、男女平等参画施策及び渡航事務など、各種の事業経費として、総額十九億八千万余円を計上しております。
 一四ページをお開きください。説明欄の中ほど、2、青少年総合施策には八千七百万余円を計上しております。このうち、(1)のインターネット利用環境の整備では、十七年度の重点事業として、インターネットによる有害情報のはんらんから子どもを守るため、行政、学校、事業者が連携して、保護者向けガイドブックの作成、セミナー開催など各種の取り組みを進めてまいります。
 次に、同じく一四ページ、説明欄の一番下の行、3、心の東京革命の推進には三千百万余円を計上しております。地域いきいき事業費補助を初めとした各種事業に取り組み、心の東京革命を推進してまいります。
 一五ページをお開きください。説明欄には、4、男女平等参画施策の企画調整及び5、東京ウィメンズプラザの運営を掲げております。東京ウィメンズプラザの管理運営経費並びに普及啓発事業、相談事業及び配偶者暴力相談支援センター事業など、男女平等参画施策に係る事業経費をそれぞれ計上しております。
 次に、一八ページをお開きください。4、消費生活対策でございます。取引指導及び表示適正化事業、危害防止対策事業のほか、消費生活協同組合の育成指導や、消費生活総合センターの運営経費並びに公衆浴場対策などに要する経費として、総額十二億一千百万余円を計上しております。
 二〇ページをお開きください。5、公衆浴場対策には七億百万余円を計上しております。施設設備改善等を行う浴場事業者に対する助成対象範囲の拡大、補助限度額の大幅な引き上げなどを行い、本事業を一層充実強化してまいります。
 二一ページをお開きください。説明欄の下から二行目、架空請求緊急対策には二千五百万円を計上しております。手口が悪質、巧妙化し、多くの都民に被害が拡大している現状を踏まえ、相談体制の一層の充実と悪質事業者に対する規制強化に取り組んでまいります。
 二四ページをお開きください。5、計量検定所でございます。計量検定所の管理運営、タクシーメーターや水道メーターなど計量器の検定に要する経費として、総額二億四千七百万余円を計上しております。
 二七ページをお開きください。6、文化振興施策でございます。文化を創造するための環境の整備や、文化を支える仕組みづくりなどに要する経費として、総額六十三億百万余円を計上しております。
 二八ページをお開きください。(2)、文化施設省エネルギー対策事業は、地球温暖化防止に寄与するモデル事業として位置づけられております。
 その一つ下、(3)、文化施設劣化診断調査では、建物等のより一層適正な維持管理体制の構築を目指し、各文化施設の劣化診断の実施と、それを踏まえた長期保全計画の策定を行うこととしております。
 三三ページをお開きください。5、財団法人東京都歴史文化財団助成には五十一億八百万余円を計上しております。江戸東京博物館や東京文化会館など各文化施設の管理運営に要する都の負担経費を計上しておりまして、施設ごとの経費内訳を、次の三四ページにかけてそれぞれ記載しております。
 三八ページをお開き願います。7、私立学校管理でございます。ここでは、私立学校振興事務に従事する職員の給料、諸手当及び管理事務費のほか、私立学校に対する指導監督事務等に要する経費として、総額四億七千八百万余円を計上しております。
 三九ページをお開きください。説明欄の中ほど、2の(3)、治安回復のための留学生・就学生対策では一千三百万余円を計上しております。十七年度の重点事業として、留学生・就学生の違法活動防止のための連絡協議会及び留学生・就学生の実態調査などを行ってまいります。
 四〇ページをお開きください。8、私立学校教育助成事業でございます。予算額は、表の上段、予算額の欄に記載のとおり、前年度比〇・三%増の総額一千二百三十二億六百万余円となっております。
 お開きの四〇ページ、説明欄に記載の1から6までは、私立学校助成の基幹的補助であります私立学校経常費補助でございます。前年度に比べて九年ぶりに、高等学校から幼稚園までの学種において予算額が増加しておりまして、総額一千三十九億二千八百万余円を計上しております。
 四一ページをお開きください。説明欄の中ほど、12、私立幼稚園教育振興事業費補助は、学校教育法第百二条に規定する学校法人以外の者により設置されている幼稚園に対する補助でございます。第二次財政再建プランにおいて定められた経過措置を緩和するなど、二十八億八千万余円を計上しております。
 四二ページをお開きください。説明欄の上から二つ目、17、私立幼稚園預かり保育推進補助は、補助単価を二割ないし四割増額するなど、二億六千百万余円を計上しております。
 その二つ下、19、私立学校安全対策促進事業費補助は、耐震補強工事に限定しまして一年間の事業延長を図っておりまして、七億円を計上しております。
 四三ページをお開きください。23の(5)、私立専修学校教育設備等整備費補助は、利便性に配慮して、既存の二つの補助制度を統合、再構築した上で、需要増を見込みまして三億二千五百万円を計上しております。
 四五ページをお開きください。9、育英資金事業でございまして、総額十四億四千九百万円を計上しております。従前、日本育英会が行ってきました高校奨学金事業が十七年度から都に移管されますが、それにあわせて育英資金事業の再構築を行ってまいります。
 次に、四七ページをお開きください。債務負担行為総括表でございます。
 債務負担行為のⅠとして、生活協同組合設備資金利子補給など三件、五億九千四百万余円、また債務負担行為のⅢとして、生活協同組合設備資金融資損失補償など三件、百九億五千万余円、合わせて、合計六件、総額百十五億四千四百万余円を予定しております。
 次の四八ページから五一ページまでは、今申し上げた債務負担行為の事項別の説明を記載しております。後ほどご参照いただければと存じます。
 以上で、十七年度予算案の説明は終わらせていただきます。
 続きまして、条例案についてご説明申し上げます。お手元の配布資料の3、平成十七年第一回東京都議会定例会条例案の概要をごらん願います。以下、この概要に基づき、主な改正内容についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きください。東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例案の概要でございます。中ほどの表に、主な改正内容として四つの項目にまとめております。
 まず、インターネットの有害情報への対応でございます。
 事業者に対し、青少年の健全な育成を阻害するおそれがある情報を取り除くことができるフィルタリング機能について、その利用を勧奨し、提供することなどを求めます。また保護者に対しては、青少年にそのような機能を利用させるとともに、インターネットの利用の危険性、過度の利用による弊害を教育するよう求めます。
 次に、青少年の性に対するかかわり方でございます。
 青少年に対し、安易な性行動により心身の健康を損ね、人間形成が阻害されないよう、慎重な行動について啓発、教育を行うとともに、心身の変化が著しい青少年に対しては特に慎重であるよう伝えることを、保護者や関係者に促します。
 青少年に情報提供を行う事業者に対しては、青少年の性に関する健全育成を阻害する情報を提供することのないよう、自主的な取り組みを求めます。
 また、青少年に対する反倫理的な性交等を禁止し、青少年を除き、違反者に罰則を科すことを規定します。
 次に、青少年に対する保護者の養育のあり方でございます。
 まず、保護者に対し、青少年を健全に育成する責務の自覚を求め、保護、教育することを促します。また、児童虐待など青少年の健全な育成が著しく阻害されている状況について、行政機関の助言、指導を受けた場合、これを尊重して対応するよう求めます。
 最後に、青少年を健全に育成する施策の推進体制の整備でございますが、区市町村及び都民等と協働して推進することを都の責務として規定します。
 本条例案は、平成十七年四月一日から施行することを予定しております。ただし、周知期間が必要な事項については、平成十七年六月一日または十月一日からの施行としております。
 二ページをお開きください。東京都江戸東京博物館等文化施設に関する条例の一部改正案の概要でございます。以下、五件の条例のうち、東京都江戸東京博物館条例の条文により改正の概要をご説明いたします。なお、他の四つの条例につきましても、条文の番号が多少異なるほかは、内容はほぼ同じものとなっております。
 中ほどの表に、主な改正内容として六つの項目にまとめております。
 まず、指定管理者制度の導入でございます。委託先を東京都歴史文化財団としている現行の管理委託制度を、民間事業者の参入が可能となる指定管理者による管理代行制度に変更します。
 次に、指定管理者の業務の範囲でございます。現行の管理委託制度では、条例で規定する館の事業に関する事務、館の施設、設備及び物品の維持管理に関することに業務の範囲が限定されておりましたが、これらに加えて、新たに館の施設等の使用承認及びその取り消しに関する事務、入館の制限及び退館に関する事務など、これまで知事の権限とされていた事務を指定管理者に行わせることとします。
 次に、指定管理者の管理の基準でございます。これは、指定管理者による館の管理運営の基本的事項を定めるもので、都民の平等利用の確保、利用者に対する適切なサービスの提供、館の施設等の適切な維持管理など、指定管理者が守るべき責務を明示しております。
 次に、指定の手続でございます。指定管理者として指定を受けようとする者の申請に基づき、業務に関する相当の知識、経験を有することなど、ここに掲げた基準により、最も適切に館の管理運営を行うことができると認める者を指定管理者に指定することとします。
 次に、指定の取り消し等でございます。業務または経理の状況に関する知事の指示に従わないときなどの際には、指定の取り消し等を行うことができることを規定したものです。
 最後に、利用料金でございます。利用料金とは、条例に定める上限額の範囲内で、公の施設の利用に係る料金を、管理受託者の収入として収受させることができる仕組みでございます。指定管理者制度の導入に当たりましては、指定管理者の自立的な経営努力を発揮させるため、利用料金制を継続することとし、その決定、収受等に関する権限主体を現行の管理受託者から指定管理者に変更するものでございます。
 本条例案は、公布の日から施行することを予定しております。
 なお、現行の管理委託制度に関する規定は、指定管理者による管理代行を開始するまでの間は、その効力を有するものとしております。
 三ページをお開きください。東京都育英資金条例案の概要でございます。中ほどの表に、主な改正内容として四つの項目にまとめております。
 まず、実施主体の変更でございます。これまで都が実施しておりました育英資金貸付事業を規則で定める指定団体に移管するもので、指定団体として財団法人東京都私学財団を予定しております。これは、同財団が本事業と関連の深い私立高等学校等授業料軽減助成事業や、入学支度金貸付事業などを実施しており、本事業をこれらの事業とあわせて実施することで、よりきめ細かい都民サービスが可能となるためでございます。
 次に、指定団体への事業支援の実施でございます。育英資金の貸し付けから債権回収に至る一連の事業を都から指定団体に移管することに伴い、経費を補助するなど、必要な事業支援を行うものでございます。
 指定団体への補助金交付に当たりましては、現行の都事業と同等の運営が図られますよう、奨学生の選考に公正を期すための選考委員会の設置など五項目の補助条件を付すこととしております。また、業務の実施状況について、都への報告義務を課すとともに、必要に応じて都は検査を実施するものとしております。
 次に、借り受け資格の見直しでございます。従来は、対象となる学校所在地はすべて都内に限定しておりましたが、高等学校及び専修学校高等課程につきましては、所在地は問わないものといたしました。これは、国が実施しておりました高校奨学金事業との整合を図るためでございます。
 なお、借り受け者の住所要件、所得要件及び勉学意欲を有していれば学業成績を問わないことについては変更せず、国からの移管事業についても都制度に一本化することといたしました。
 最後に、貸付月額の改定でございます。専修学校専門課程の貸付額を、国公立学校については月額四万二千円から四万五千円に、また、私立学校については月額五万円から五万三千円に、それぞれ三千円を増額するものでございます。改正前の条例により既に貸し付け中の者及び返還中の者につきましては、従前の例により引き続き都が対応してまいります。
 本条例案は、平成十七年四月一日から施行することとしております。
 なお、お手元の配布資料の2、平成十七年第一回東京都議会定例会議案(条例)につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上、今定例会に提出を予定しております予算案一件、条例案七件の合計八件の議案についてご説明させていただきました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○木村委員 何点かお願いします。
 私立学校経常費補助、高中小幼一般補助の生徒一人当たりの額と額の全国順位の推移、二〇〇三年度から過去十年間。
 私立学校高中小幼の授業料、初年度納付金の推移、これも十年間。
 授業料軽減補助の補助単価の根拠と額の推移、これも十年間。
 東京都文化懇談会の開催状況とテーマ、委員名簿。
 消費生活相談件数の推移と特徴、都と区市町村で過去十年間。
 東京都育英資金の予算、決算及び受給者数の推移、これも十年間。
 以上お願いしたいと思います。

○池田委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 ただいま木村委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○池田委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願一六第一〇一号、請願一六第一〇七号、請願一六第一〇九号、請願一六第一一〇号及び請願一六第一一八号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○南雲私学部長 私学助成の拡充等に関する請願につきまして、ご説明申し上げます。
 ご審査いただきますのは、千代田区の東京私立学校教職員組合連合、今井道雄さんほかからの一六第一〇一号、私立専修学校の教育・研究条件の改善と父母の負担軽減に関する請願外四件でございます。
 請願の要旨につきましては、お手元に配布しております説明表に記載されておりますように、私立学校に対する各種補助金の拡充、新設、学校における教育環境の整備充実、国に対する要望事項の拡大などに関するもので、重複する部分もございますので、現在の状況について、審査説明表に記載されております事項ごとではなくて、一括してご説明させていただきます。
 まず、私立学校の運営費等に対する補助についてでございます。
 私立学校経常費補助につきましては、標準的運営費の二分の一を補助するという基本的な考え方に基づき補助を行っております。なお、私立幼稚園経常費補助につきましては、平成十四年度に補助率二分の一を達成いたしまして、その充実に努めております。
 学級規模の縮小につきましては、経常費補助の特別補助におきまして、四十人学級編制推進補助を設けておりまして、その誘導と制度の定着に努めております。
 また、家計急変及び家計状況への対応につきましては、経常費補助の特別補助におきまして学校が授業料を減免した場合に、その減免額の三分の二を補助しているところでございます。
 三歳児の就園につきましては、経常費補助等の特別補助におきまして三歳児就園促進補助を設けておりまして、状況を踏まえ単価を改定するなど、その充実に努めているところでございます。
 私立幼稚園教育振興事業費補助につきましては、第二次財政再建推進プランにおいて、私立幼稚園の学校法人化を促進するため、平成十六年度から二十年度までの五年間の経過措置を設けた上で、学校法人に対する経常費補助単価の三分の一から補助単価の四分の一とするよう見直しを行ったところでございます。これは、学校法人化を促進するという私立学校振興助成法の原則を踏まえ、都としてもこのような対応を行っているものでございます。
 私立幼稚園障害児教育事業費補助につきましては、状況を踏まえ補助単価を増額するなど、その充実に努めているところでございます。
 預かり保育に対する補助につきましては、平成十四年度に早朝保育や長期休暇中の保育などを経常費補助等の特別補助から外枠化するなど、その充実に努めているところでございます。
 私立専修学校教育振興費補助につきましては、私立学校振興助成法の対象となっていないため、都が単独で補助を行い、補助率を堅持するなど、その充実に努めているところであり、高校経常費補助並みの大幅な増額につきましては、一定の限界があるところでございます。
 私立学校の財務状況につきましては、学校法人の自主的な判断によって、可能な限り明らかにしていくよう働きかけております。なお、私立学校法が改正され、本年四月一日から、学校法人には、利害関係人に対する財務情報の公開が義務づけられることとなります。
 次に、保護者の経済的負担の軽減についてでございます。
 私学助成の基幹的補助である経常費補助を補完するものとして、授業料軽減補助制度等を設けているところでございます。
 特別奨学金補助につきましては、平均的な所得の都民が対象となるような支給基準を設定しているほか、生活保護世帯や住民税非課税世帯などには補助額を一般より増額するなど、充実に努めているところでございます。
 また、経常費補助を通して授業料の引き上げ抑制を誘導しております。
 私立幼稚園等園児保護者負担軽減補助につきましては、これまでの所得制限を維持し、生活保護世帯など一定の所得階層に配慮した上で、保護者の所得に応じた補助事業として実施しているところでございます。
 続きまして、学校施設の教育環境などの整備についてでございます。
 私立専修学校教育設備整備費補助及び私立専修学校専門課程研究用図書等整備費補助につきましては、各学校のニーズなどその状況を踏まえながら予算を増額するなど、その充実に努めているところでございます。
 また、財団法人東京都私学財団が実施している長期で低利な施設設備資金の貸し付けに対しまして利子補給を行っておりますとともに、私立学校が国の事業団から借り入れた施設高度化推進事業の対象となる老朽校舎建てかえ整備事業に係る借入金の利子に対し助成を行うなど、施設の改善に係る支援に努めているところでございます。
 あわせまして、平成十五年度より、防犯及び防災対策に係る安全対策促進事業費補助を実施しております。
 次に、国への要望についてでございます。
 都は、経常費補助の拡充につきましては、毎年国に要望しておりますとともに、私立専修学校の専門課程につきましては、大学、短大と並ぶ高等教育機関という位置づけから、助成制度の創設などについて要望しております。
 最後に、育英資金貸付事業につきましては、平成十四年度の募集から貸付要件を大幅に緩和したほか、予算を増額してその充実に努めますとともに、これまでと同様、家計急変に対して特別貸付を実施しているところでございます。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山本委員 今、部長からいろいろ詳しい説明がありました。きょう五件の請願がありますが、いろんな細かいことはともかく、我々は毎年、この私学助成振興についてはずっと聞いてきたことのように思うんですね。そして、同じような内容が随時繰り返されて出ているように思うんですが、いろいろいいましたけれども、最大のポイントはどこなんでしょうか。

○南雲私学部長 委員ご指摘のように、この五件の請願をあわせますと、認可上の問題なども含めまして私学全般にわたっているわけでございます。そして、共通している最大のポイントといたしましては、私学助成の充実、拡充という点にあると認識しております。

○山本委員 私学助成の充実については、各党の先生方もご一緒で、例えば高校の場合には、各学区ごとに分かれて皆さんが扱いになって、みんな一緒に助成に努力しますよと元気よく発言している。それは東京都二十三区では各学区ともやっているわけであります。そんなことについて、これは請願が出される前から、我が党は何度も何度も私学の団体や保護者とお話をしているんです。そして、事あるごとに私たちは私学助成のそのことについて認識していますので、私学部を通じて財務当局にこの実現をお願いしているところなんです。
 ちょっとご紹介しますが、ついこの間来たんですが、今ここに対都予算要望書を顧みてと題する東京都私立幼稚園連合会の二月号があります。この会長の清水さんというのは私も十年来のおつき合いですからなじみの方なんですが、この方がこの中で書いております。どういうことを書いているかというと、簡単にいいますと、経常費の補助、保護者負担軽減事業費補助、障害児教育事業費補助は満額認められましたと書いてある。また、復活要望によって教育振興事業費補助あるいは預かり保育推進補助の二項目が満額復活されました、改めて関係各位に心から感謝申し上げます、こういっているんですね。そして、我が自由民主党を初め要望活動されたことが、この文書の二ページ目、三ページ目に、どの政党にどういうふうに行ったかということが詳しく書いてあります。
 そこで私は思うんですが、細かいことはこれから予算委員会でやるんでしょうから、そのときにゆだねまして、私はおおむねその方向に沿って取り組んできているように思うんですが、私学部長、どうですか。

○南雲私学部長 東京都といたしましては、公私格差の是正に配慮しながら、少子化対策や安全対策など新たな需要にも対応いたしまして、幼稚園から高等学校、さらには専修学校など全学種にわたりまして、ご趣旨を踏まえた私学助成の拡充に努めているところでございます。

○山本委員 余りいっても、予算委員会のことで越権になりますから詳しいことは聞きませんが、私学部は財務局と頑張ってよく努力されたというのは、この間の予算原案を見て--さらに復活要望も、議員の皆さんも頑張ったおかげでこれが満額になったと、ここに書いてあるとおりなんですが、例えば一月十五日ですか、センチュリーハイアット東京で、我が党はもちろんそうですが、ある党とある党を集めて、そして中高の会長さんの、ぜひ私学の振興をやってください、復活をしてくださいという要望を受けて、我が党も努力いたしました。
 そんなことでこれが実現を見たと思うんですが、私学助成の拡充がこれからもますます--予算も、今ちょっと見たところだと、前年度より三億七千七百万ぐらいふえているようでありますが、頑張っていただくように、局長、あなたの決意を申し述べていただいて、私の質問を終わります。

○山内生活文化局長 私立学校は、公立学校とともに公教育の一環を担い、都民の厚い信頼と高い評価を得ているというふうに思っております。特に東京では高校生の過半数が私立学校に在学するなど、私立学校の重要性については十分認識しております。
 今後とも、非常に厳しい財政状況の中にあっても、私立学校が独自の校風や理念を生かした教育を実践することによりまして、新しい時代を担う個性豊かな人材を育てることができるよう、経常費補助を基幹としつつ、また議会のご支援も得ながら、時代のニーズに的確に対応した私学振興策の充実に努めていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○木村委員 私も私学助成についてお伺いします。
 私学助成制度については、標準的運営費の二分の一を堅持しているということは非常に重要なことで、そのご努力は多としたいと思います。しかし、二分の一を堅持しているといいましても、その内実を見てみますと、かなり空洞化しつつあるという懸念も抱かざるを得ないんですね。
 そこで伺いますが、私学助成制度は、青島時代の財政健全化計画、その後の財政再建推進プラン一次、二次、それぞれ名指しで見直し対象事業とされてきたということがあります。このための影響はどうなのか、私立高校の経常費補助で結構ですが、その削減額の累計額は幾らになりますでしょうか。

○南雲私学部長 見直しによる削減額でございますけれども、財政健全化計画により、平成十年度から十四年度までの五年間で九十九億円、第一次財政再建推進プランにより、平成十二年度から平成十六年度までの五年間で四十七億円、合計で百四十六億円でございます。

○木村委員 やはり非常に重大な削減額がこの間進行したということは事実であります。その間の公私格差を是正するということがこの制度の眼目でありますけれども、実際に初年度納付金などに見られます公私格差というのは、その間はどういうふうになったかおわかりでしょうか。

○南雲私学部長 公私格差の関係でございますけれども、公立高等学校との授業料の差は、十六年度で二十八万六千九百七十円でございまして、私立学校では十六年度三十九万八千五百七十円、公立高校では十一万一千六百円ということで、その差は二十八万六千九百七十円ということになっております。

○木村委員 何かよくわからないご答弁ですが、一九九九年度でいいますと、都立高校の授業料、入学金、私立高校の授業料、入学金、施設整備等の負担等々がありますが、授業料の格差は一九九九年では二十七万三千八百円、二〇〇三年度ですと二十八万四千八百六十四円というふうになっています。初年度納付金の格差でいいますと、一九九九年度が六十九万八千六円、二〇〇三年度が七十一万一千八百六十一円というふうに、そちらが出している「東京の私学行政」の歴年を調べますと、そういう数字になっているわけです。つまり、公私格差というのは依然として開いているということです。
 それでは、生徒一人当たりの助成額というのはどのように推移しているんでしょうか。

○南雲私学部長 生徒一人当たりの推移でございますけれども、文部科学省の資料によりますと、経常費のうち、特別補助を除く一般補助の生徒一人当たりの割り戻し単価となりますけれども、直近の決算値である平成十五年度と平成十一年度とを比較いたしますと、例えば高等学校で三十六万三千九百四円から三十三万三千四百八十一円と約三万円の減となっております。
 ちなみに、平成十五年度の一人当たり割り戻し単価の全国平均は三十万六千六百八十九円であり、都は全国平均を約二万七千円上回る水準は確保しているところでございます。

○木村委員 そう急いでつけ加えなくてもいいですけれども、私が聞いているのは、要するに生徒一人当たりの助成額がどうなっているか。やっぱり一人当たり三万円減っているんですよ。
 それでは、今度は保護者の方が納める金ですけれども、生徒一人当たりの負担額、一人当たりの年平均額はどのように推移しているでしょうか。

○南雲私学部長 授業料の推移でございますけれども、平成十六年度と平成十二年度の平均授業料を年額で比較いたしますと、高等学校では約一万五千円増加しております。五年間の増加率は年平均で約一%でございまして、率としては低い増加率になっております。

○木村委員 これも、そちらで出している「東京の私学行政」に載っている数字を年を追って調べてみたんですが、学生・生徒の納付金生徒一人当たりの平均額、高校在学中三年間ならして、ちょっと前までさかのぼってしまったんですけれども、一九九八年ですと高校で年平均一人当たり五十七万七千四百六十六円、これが二〇〇二年、手元にあったのがそれだったものですから、これが六十万八千五百十円、一人三万一千五十円ふえているんです、この五年間で。つまり、私学助成の補助額が生徒一人当たり三万円減りました、親の方は一人当たり三万円ふえましたという形が非常に明確に出るんです、これを比べますと。
 さっき全国平均より上回っていますという話がありましたけれども、では改めて、全国順位はこの五年間でどういうふうに推移しているかいってください。

○南雲私学部長 全国比で見ますと、一般補助の生徒一人当たり割り戻し単価で見ますと、高等学校では平成十一年度は全国で第一位でございました。平成十五年度は第六位でございまして、順位が若干下がっております。ただ、まだまだ高い水準を確保していると認識しております。

○木村委員 私学助成といえば東京都政は全国一だと、平成十一年度のときに一位だといいましたけれども、その前もずっと一位なんです。ずっと一位だったのが、ここへ来て、十二年に二位、十三年に二位、十四年に三位、十五年に六位というふうに下がっているんです。この傾斜でいくと、あっという間に、全国平均を上回っておりますという答弁も、そのうち部長ができなくなるおそれがあるのではないか。
 ちなみに、例えば小学校に対する私学助成の全国順位を見てみますと、平成十二年は全国七位だったんです。その前は四位だったんです。ところが今何位か、全国三十一位です。そういう意味で、標準的運営費二分の一を確保しているという努力は多とします。財政計画が出るたびに抜本的見直しのやり玉の筆頭に上げられてきていたわけですから、そういう意味では評価しますけれども、だからといってそれで結構という事態のままでいるかというと、そうではないですよということをまずいいたいんです。
 しかも、助成額が減っている分は、ちょうどそれに見合った格好で保護者の負担増というふうにはね返っているということがいえるので、この事態をどう考えるのかという見解を伺いたいと思います。

○南雲私学部長 最初のご質問の中で百四十六億円というふうにお答えいたしましたけれども、これは幼稚園から高校までの合計でございました。高校では約九十九億円でございますので、おわびして訂正させていただきます。
 ただいまのご質問でございますけれども、経常費の減が授業料値上げに必ずしも連動関係は認められないわけでございまして、特に経常費補助におきましては、授業料等の納付金の値上げ状況を評価項目として授業料の値上げを抑制していることから、経常費の減が直ちに授業料値上げにつながるものではないというふうに考えております。

○木村委員 結果はそうなっているではないか。それは授業料と連動しないようにいろいろ工夫されているようだけれども、結果はそうなっていますよということについての見解を聞いたんです。
 それでは、実際に親の負担増が最もシビアに影響するであろう低所得層に対する手だてをどうとるのかという問題に入りたいと思うんです。
 まず、保護者負担の軽減のための事業というのはあると思いますが、概略どういうものがあるかご説明願いたいと思います。

○南雲私学部長 都におきます私立高等学校の生徒保護者負担軽減施策といたしましては、私立学校経常費補助をその基幹としてまず位置づけてございます。その上で、この経常費補助を補完するものとして、一定の所得層の保護者を対象とする私立高等学校授業料軽減補助や、貸付事業として東京都育英資金事業、さらに私学財団が行う入学支度金貸付事業への補助などをあわせまして実施しているところでございます。
 都といたしましては、これらの総合的な展開によりまして、ニーズに即した効果的な保護者負担の軽減が図られるように努めているところでございます。

○木村委員 そうすると、学校に対する経常費補助を補完する特別助成という形での授業料減額制度というんですか、軽減制度というんですか、そういうのがあるということがいわれました。これは、学校によって、その制度を持っているか持っていないか、あるいはどのような内容にしているかというのはさまざまだというふうに伺っています。さっきも説明がありましたように、軽減すれば、その三分の二を特別補助として助成すると。だから三分の一は学校の持ち出しというふうにして運用されているんだと思いますが、全体として都内の私立高校の状況ですけれども、例えば生活保護世帯の子どもさんに対して、その制度で授業料を十割軽減するというような学校が幾つぐらいあるのか、五割ぐらいというのが幾つぐらいあるのか、そういうのがないのがどのぐらいあるのかというのは、学校によっていろいろだろうと思いますが、どのような状況になっているでしょうか。

○南雲私学部長 学校が持っている制度の内訳については、現在資料を持ち合わせておりません。

○木村委員 お金持ちの子弟が学んでいる学校もあって、そういうものはないよと、むしろないのがステータスだという学校もあるでしょうし、実際に生活が苦しい家庭の子弟がたくさん通っている学校ももちろんあるでしょうから、その制度はさまざまだというふうに思いますね。
 その制度と、俗に特別奨学金といわれている私学財団の事業としての私立高等学校授業料軽減補助というのがあるわけです。その二つの制度があるのでちょっと話がややこしいんですが、私学財団でやっている授業料軽減補助事業は、生活保護世帯、住民税非課税の世帯あるいは均等割のみの世帯等々で幾ら幾らという年額の軽減額が示されているわけですね。これを受けている生活保護世帯の助成実績というのは、近年の推移はどうなっているでしょうか。

○南雲私学部長 私立高等学校等特別奨学金補助におきます生活保護世帯への補助人数でございますけれども、五年間の推移を見ますと、十一年度の二百二人から十五年度二百五十八人へと五十六人ふえておりまして、その増加率は二七・七%となっております。

○木村委員 五年間で三割近くふえるということで、ふえ方としては非常に大きい。生徒全体が減少している中で、仮に私学といえ、こういう世帯が五年で三割近くふえるということは非常に重要な問題ではないかと思います。
 それで、私学財団の助成額は、生活保護世帯には年額十六万四千円の軽減額というふうになっています。住民税非課税の世帯には年額十二万三千円というふうになって、額が固定されています。この額の根拠というのは一体どういうふうに考えたらいいでしょうか。

○南雲私学部長 補助単価の設定につきましては、当初、公私格差是正のため、限られた予算の中で公私格差の一定割合を補助することとしていたものでございます。最近の非常に厳しい都の財政状況の中、これまで私学助成全般にわたって見直しを行ってきた中におきまして、この制度が果たしてきた役割を最大限尊重いたしまして、従前からの補助単価の維持に努めてきたものでございます。

○木村委員 そうしますと、公私格差是正という観点が根拠だということになりますと、都立高校の場合は、生活保護世帯というのは授業料全額免除なんです。十月の事務事業概要質疑のときにも私はやりましたけれども、非常にふえている。葛飾などは、都立高校の在校生のうちの二割から三割ぐらい該当してしまう学校もあるというぐらいふえているわけですが、都立高校の場合は全額免除であるという公私格差是正の立場に立ちますと、さっき話がありましたが、平成十五年度における私立高校の授業料というのは、「東京の私学行政」の数字ですと、年間三十九万六千四百六十四円が私立高校の授業料です。そうすると、十六万というのは、学校で独自にやっている経常費補助の補完である特別補助でやっている減免制度を使い、なおかつ十六万なら十六万でそれに上乗せして授業料の軽減を行うとしますと、学校で独自にやる制度というのは、いわば授業料の六割軽減ぐらいの制度があるところでやっと、私学財団に移されている事業も使って、授業料全体の免除、都立高校並みということになるわけですね。
 さっき数字をつかんでいないといいましたけれども、五割とか六割軽減措置をやっている学校というのはどのぐらい、おおよそつかんでいるということはないんでしょうか。

○南雲私学部長 各学校におきましては、それぞれ所得階層の実態を勘案しながら制度を設けているわけでして、その中でも、授業料を全額免除できるという規定を持つ学校は相当数に上っているというふうに認識しています。基本的には生活保護世帯であれば授業料が全額免除される場合が多いのではないかというふうに考えております。

○木村委員 その辺はちゃんとつかんでおいていただきたいですね。大丈夫でしょうかね。
 確かに私学財団の書類を見ますと、十六万なり、住民税非課税の世帯については年額十二万三千円という額になっていますが、この額は、保護者が納付している授業料の額が軽減額の上限となりますと。つまり、これを利用して学校の制度も利用したら、むしろ減額される方が多くなってしまった、そうお金は出しませんよということがわざわざ断り書きで書いてあるんです。ですから十六万というのは、そういう意味では生活保護世帯の都立高校の生徒と同じように、授業料が全額免除という制度に到達するということが、いわば根拠というか、大義名分というか、建前というか、そういうふうになっているということを確認してよろしいでしょうか。

○南雲私学部長 ケースによりましては、授業料が全額免除とならない場合もあるわけでございますが、生活保護世帯に対しましては、国の福祉施策として、平成十七年度から生活保護基準の改正がある予定でございまして、新たに私立高等学校の保護者に対して、公立高校授業料相当額の高校就学費用の給付が措置されると聞いております。これとあわせまして、これまで福祉施策として行ってきております生活福祉資金貸付を活用することによりまして、ほぼきちんとフォローされるのではないかというふうに考えております。

○木村委員 それはこれからの話ですから。問題は、そうしますと、今ずっと十六万四千円という額になっていますが、これはいつからこの額になっているんでしょうか。

○南雲私学部長 平成八年からでございます。

○木村委員 かれこれ十年近くこの額になっている。その間、授業料も上がっていますし、負担もふえているということはさきに指摘したとおりですが、今、法改正という話も出ました。問題は、生活保護世帯だけじゃなくて、非課税世帯の人や均等割しか払っていない世帯というか、いわゆる低所得者の世帯の方がかなり多いと思いますので、この十六万四千円という額を基準にした額は改定するということを検討すべき時期ではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○南雲私学部長 都財政が厳しい中におきまして、この制度につきましては、制度の重要性から現状を維持することに努力してきたところでございます。

○木村委員 改定すべきじゃないかと。今まで現状維持してきた努力は多としますという前提で、さっき法改正、これからの見通しの問題も部長の方から出したんですから、当然検討する内容になっているんじゃないでしょうか。
 ちなみに、例えば宮城県は、同じ制度で、生活保護世帯、住民税非課税世帯、住民税の所得割が非課税の世帯、保護者の死亡、疾病、障害、失職などによって生活が困窮している世帯の生徒、授業料十割免除ということを県の制度として明確にしています。それから、お隣の埼玉県では、生活保護世帯だけでなくて、住民税非課税世帯、家計急変世帯等については、年額補助単価三十四万円です。それから、大阪府も、生活保護世帯、年額の助成額が三十五万円です。大阪や埼玉は学校独自の授業料軽減制度の特別補助がどうなっているかまではわかりませんけれども、実際には三十五万あれば、東京の平均の授業料にほぼ匹敵するぐらいの金額になりますね。
 ですから、そういう形で全国の制度を見れば、東京が年額十六万ということで約十年間変わらないというのは、現状からいっても要検討ではないかというふうに思いますが、もう一度答弁してください。

○南雲私学部長 私どもとしましても、あくまで福祉施策を含めた総合的な展開によって今後もやっていきたいと考えておりまして、都はこれまでも時代の変化に即応しながら、より適正かつ効果的な補助のあり方についてさまざまな見直しを行い、施策の展開に努めたわけでございますけれども、今後とも社会経済状況の変化に的確に対応しながら対処していきたいと考えております。

○池田委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一六第一〇一号をお諮りいたします。
 本件中、第三項、第四項及び第五項の(1)を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一〇一号中、第三項、第四項及び第五項の(1)は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一六第一〇七号をお諮りいたします。
 本件中、第一項から第三項まで、第五項、第七項及び第十一項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一〇七号中、第一項から第三項まで、第五項、第七項及び第十一項は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一六第一〇九号をお諮りいたします。
 本件は、教育庁所管分がありますので、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一〇九号は、本日のところは継続審査といたします。
 次に、請願一六第一一〇号をお諮りいたします。
 本件中、第二項、第四項、第五項及び第七項を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一一〇号中、第二項、第四項、第五項及び第七項は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一六第一一八号をお諮りいたします。
 本件は、教育庁所管分がありますので、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一一八号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、請願一六第一二一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○三森参事 お手元に配布してございます請願審査説明表をごらんください。六ページをお開き願いたいと存じます。
 一六第一二一号、都保有の個人情報を都議会議員に提供してはならない旨の決議を求めることに関する請願についてご説明を申し上げます。
 請願者は、練馬区、土屋公献さん外三名でございます。
 請願の要旨は、都は、都個人情報保護条例及び都情報公開条例の趣旨を周知徹底すること及び都議会は、都保有の個人情報を都議会議員個人に提供してはならないとする確認決議を採択することの二項目でございます。
 現在の状況をご説明申し上げます。
 個人情報保護条例第十条は、事務の目的を超えた個人情報の提供をしてはならない旨規定しておりますが、本人の負担軽減や能率的な行政運営を考慮して、例外的に提供できるとしております。
 第一号から第五号まではごらんのとおりでございます。
 第六号の提供につきましては、都議会議員が議会の構成員として各種調査や資料の収集を行う場合には、提供できるものと解してございます。この場合でも、本人及び第三者の権利利益を不当に侵害することのないようにしなければならないと規定してございます。
 実施機関は、これらを総合的に勘案して事案ごとに判断することとなります。この趣旨で、都は、都個人情報保護条例及び都情報公開条例の解釈及び運用の通知、手引の配布、職員向け研修会を行い、同条例の重要性の周知徹底を図り、適正な運用を行っているところでございます。
 以上、請願に関するご説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○村上委員 今回の請願は、都が保有する個人情報を都議会議員に提供してはならないとするものですけれども、個人情報の取り扱いは慎重に行わなければならないということは、人権問題などを考えて当然のことだと考えます。また一方で、都政にかかわる問題などの解決や対策に対して、個人情報が存在することもございます。議員としての立場で審議するときに、それを把握しなければただすことができない場合もあり、今回、都保有の個人情報を都議会議員に提供してはならないという請願が出てきた背景はどのようなものなのか伺います。

○三森参事 平成十二年ごろ、東京都教育委員会が区立中学校教諭の服務事故報告書、処分説明書等を都議会議員に提供したということが背景にあると聞いております。
 なお、本件は、現在、損害賠償請求事件として東京地方裁判所において係争中でございます。

○村上委員 学校現場の中で、公務員として教育基本法を守らずにそれを破り事故を起こしたり、あるいは規則を乱したり服務違反をした者は、調査し、懲戒分限審査会などで厳しくチェックし処分し、二度と再びそのようなことが起こらないようにすることが最も大切なことだと考えます。
 東京都教育委員会が都議会議員に個人情報を提供するに当たっては、提供が必要だと考えた根拠があると思いますけれども、それはどのような考え方で提供したのかお伺いいたします。

○三森参事 当時、当該教諭の処分につきまして新聞報道がなされ、都議会のみならず区議会、国会でも取り上げられていたという状況がございます。このような状況を踏まえ、東京都教育委員会は、都議会が教育行政に対するチェック機能を十全に果たすことに資するため、個人情報保護条例第十条第二項第六号により、当該教諭についての資料提供を行ったと聞いております。

○村上委員 議員が審議、議決をする権限を適切に行使するためには、常に人権を守りつつ正確な情報が必要なものであり、不十分な情報しか提供されないことによって議員の適切な判断を阻害するおそれがあってはならない、このように考えます。
 したがって、議会がその機能を十分に果たすために、議員の職責にかんがみれば、場合や必要性を問わず都議会議員への個人情報の提供を一律に禁止しようとする請願には賛成できないものとし、私の質問を終わらせていただきます。

○野上委員 同じく請願一六第一二一号について質問いたします。
 背景については、先ほどの村上副委員長の話でわかりましたが、本件請願では個人情報の目的外提供が問題になっているわけであります。個人情報の目的外提供について、個人情報保護条例は、先ほどご説明もありましたけれども、基本的な考えについて確認の意味でお伺いいたします。

○三森参事 個人情報保護条例は、第十条において、事務の目的を超えた個人情報の当該実施機関以外のものへの提供をしてはならないとして、個人情報の目的外での提供を原則禁止しております。
 しかし、例外的な取り扱いとして、本人の同意があるとき、法令等に規定があるとき、他の実施機関等に提供する場合で、事務に必要な限度で使用し、かつ、使用することに相当な理由があると認められるときなど六つの場合に限りまして、目的外であっても利用提供できるものとしております。
 なお、いずれのときも、本人や第三者の権利利益を不当に侵害することがないようにしなければならないとされております。

○野上委員 第十条において、事務の目的を超えた個人情報の当該実施機関以外のものへの提供をしてはならない。しかし例外としてということで、三号は、出版、報道等により公にされているときというのがあるんです。もう一つ、六号は、同一実施機関内で利用する場合または国、地方公共団体もしくは他の実施機関等に提供する場合ということで、この個人情報の重要性を考えれば、原則禁止し、例外的に提供を認めるというのは妥当な考えであるとは思うのですけれども、私たち都議会議員として個人情報を含む資料の提供を求めた場合には、これがどのような取り扱いになるのでしょうか。

○三森参事 条例第十条第二項の一号から五号に定めます本人の同意があるときや法令等に定めがあるときにつきましては、提供する相手につきまして条例上の制限がないので、特に問題はございません。
 六号の場合につきましては、議会がその権限を有効に行使するために、議員が議会の構成員として資料収集を行う場合であれば、議員に提供できるものと解しております。

○野上委員 個人情報は、その性質上、極めて重要なものだと考えております。慎重な取り扱いが求められるのは当然のことでございます。
 しかし、私たち議員は、先ほどもいいましたけれども、都政全般にわたってさまざまな審議を行うわけでございます。議会活動には調査も必要です。個人情報が一切提供されないとすると、事案によっては事実関係がわからず適切な判断ができないこともあろうかと思います。議員が議会活動を離れ、全くの一個人としての立場から第三者の個人情報を求めることは考えられないことであります。
 提供を受けるに当たっては、条例では一定の歯どめも規定されておりますけれども、都保有の個人情報を都議会議員個人に提供してはならないとする今回の請願に関しては、議員に対して一律提供の禁止を求める本請願に対しては私は賛成しかねるということで、意見表明をさせていただきます。

○木村委員 では私も質問させていただきます。
 既に背景云々という形でお話がございましたけれども、今回の請願につきましては、平成十一年、当時足立十六中で社会科の教員を務めていた増田都子教諭の個人情報の載った処分説明書、発令通知書、服務事故報告書及び研修所での報告書、この四種類が、土屋都議、古賀都議、田代都議に教育庁から情報提供された。これらの書類が全くそのままでその後三都議によって著された著作に転載され、全面開示された。不特定多数の人にこの個人情報が流れた。当然、増田教諭は、プライバシーの侵害、そのことによる精神的な被害によって今都教委を相手に係争中であるという、驚くべき事態だと思いますが、そういうことを踏まえて、実施機関は保有する個人情報を都議会議員個人に提供してはならないという条例の趣旨を徹底して決議をしてもらいたいというのがこの請願ですね。
 昨年の九月に都議会本会議で伊沢けい子議員がこの問題を取り上げまして質問した際に、横山教育長は、さきの事例による個人情報の都議会議員への提供というのは、個人情報保護条例第十条第二項第六号によって行ったものだという答弁をいたしました。また、山内生活文化局長もこれを追認する答弁を行った。
 そこでまず伺いたいんです。そもそもこの条例が制定されるときに、個人情報の目的外利用、例外的な提供を認めるという第十条第二項第六号は、都議会審議の中でも非常に問題になったんです。いろいろな心配が指摘されて、少なくともこうすべきじゃないかという提案が各会派から出て、いろいろ議論されたという経過がありますね。そういう認識はございますか。

○三森参事 条例ができる時期にそのような審議をなされたということは聞いております。

○木村委員 この条例ができたのは平成二年のことですよ。平成二年の四定、十二月六日、社会党・都民会議の代表質問でこの問題を取り上げまして、こういっています。例えば、事務に必要な限度で使用することに相当な理由があると実施機関が認めれば、他の実施機関に目的外の提供をしてもよい--個人情報をね、とされています。そこで、事務に必要な限度で使用することに相当な理由がなくて個人情報を収集するというようなことはあり得ないわけですから、この規定は目的外提供の歯どめにはなり得ないと考えますが、いかがでしょうか。この点については、行政の恣意を排除するための明確な歯どめが必要と考えます。個人情報保護委員会の権限を強化して、オンブズマン的な権限を持たせることを求めたいというふうに、当時の社会党の代表質問はいっています。
 それから、これが総務生活文化委員会にかかりまして、そこでも条例の審議が非常に行われたんですね。これは自民党です。当時の江口委員がやはりこのことを問題にして、こういっています。やはり問題なのは適用除外であります。特に十条二項六号の同一実施機関内での利用、国、他の自治体、そして他の実施機関での利用の部分がやはり問題だというふうに指摘しています。これは自民党の指摘です。
 江口委員はさらにこういうふうに話を続けています。私は、歯どめの関係が、保護委員会の意見を聞くなど必要だということを再度申し述べておきたいというふうに思います。実施機関の判断によっては、せっかくの原則禁止というものがしり抜けになる危険性があるからだ。これはその総務生活文化委員会での自民党議員の追及です。これは第十条第二項第六号に関連しての自民党の立場です。
 共産党も当然この点を問題にします。これは秋田かくお議員ですが、同じところを引用して、相当な理由というんですけれども、この相当な理由をだれが判断するんですかと。実施機関ですという答弁があって、物事の判断もすべて実施機関でやる、行政の責任でやるというようなことになってきたら、歯どめがきかないではないかというのが私たちの心配するところでありまして、そういうことはすべきでないということを主張し、保護委員会等第三者機関によく意見を聞いた上で適正にやっていただきたいと、こういうふうにいっているんです。
 共通しているのは、第三者機関に歯どめとしてきちっと物を聞くということをやるべきだというふうに指摘しているんですが、その結果、この条例ができたときに本会議では満場一致で付帯決議がつけられた。知っていますか。

○三森参事 大変申しわけございませんが、当時の付帯決議については存じておりません。

○木村委員 それは問題だと思うんだよ。今条例の管理責任を負う部署の責任者が、そしてこういう問題が起きて本会議で問題になって裁判も起きている、請願も出ているというときに、条例が制定されたときのいきさつ、議会での付帯決議も知らないというようなことで仕事が務まるか。
 さっきいったように、自民党も共産党も社会党も、各会派がそろって、いずれも適用除外で個人情報を提供するのは実施機関任せではまずいよ、保護委員会にかけて明確な基準をつくった方がいいと、こういうふうに指摘しているんです。それで付帯決議まで行われたんです。付帯決議を読みますと、こうです。「収集の制限及び利用提供範囲等の適用除外条項、並びに開示しないことができる個人情報の範囲については、個人の権利に十分留意して運用すること。」というのがつけられているんですが、実施機関任せではない明確な基準というものをつくれというふうにいっているんですが、そうなっていますか。

○三森参事 先ほどのご質問の件については勉強不足で失礼いたしました。付帯決議につきましては、我々としても各局の方に通知しておりますので、後ほど勉強させていただきます。
 先ほどの基準についてでございますけれども、目的外規定にありますのは、十条第二項第六号を含めまして一号から六号までの六項目ございます。この基準となりますのは、この六項目すべてを基準としておりまして、これらの各号を適用するに当たりましては、第十条第三項を含め、慎重に実施機関が判断することとなってございます。

○木村委員 だから、問題は、慎重にやるかどうかは別にして、実施機関が判断するというのではなくて、個人情報保護委員会とかそういうことで客観的な基準をつくるべきだというふうに議会でさんざんいわれて条例ができたという経緯を踏まえて今日条例があるわけですが、そうなっているのかどうかということを聞いているんです。

○三森参事 条例制定後今日まで運用してまいりまして、今回、十二月の都議会で条例改正を行いましたが、その前一年間、東京都情報公開審議会等で検討してまいりました中で、利用提供の制限につきましては、現行の制度をそのまま維持すべきという提言をいただいておりまして、それに基づきまして運用してございます。

○木村委員 結局、現行のまま維持すべきだということになりましたと。なっていませんと。総務生活文化委員会などでさんざん自民党なども心配したことについて、なっていないということになると、第六号は、結局、実施機関、国及び地方公共団体は、法律、条例等の定めるところにより事務を執行しているんだから、その執行に当たり、都民の負担の軽減、行政サービスの向上や行政の迅速性などを図る観点から、個人情報を同一実施機関内で利用し、あるいは他の機関から個人情報の提供を受けて利用する場合もあるが、この条例は公の機関内のやりとり、個人情報の利用提供についても、個人の権利保護の観点から制限を加えているものだから、目的外利用または目的外提供する場合には、相当な理由があることに限って認めることにしたものだというふうな立場なんですね、皆さんの慎重にというのは。
 結局、実施機関というのはすなわちお役所でしょう。お役所は、もらってもどのような間違った使い方もしませんということを前提にしているわけです。お役所は神のようなものという前提になっているんですよね。それほど都庁というのは偉いのかということなんです。これでは本当に個人情報保護というのが担保されないじゃないか、お役所の恣意的な判断というのは防げないというふうに思いますけれども、どうでしょうか。

○三森参事 先ほどの第三者機関を設けるべきだということがございましたが、付帯決議には第三者機関というのは述べておりませんで、その当時、懇談会がありまして、懇談会の中では、目的外提供の第三者機関への提供につきましては、懇談会の中で否定されてございます。それをちょっとつけ加えさせていただきます。

○木村委員 付帯決議にはあからさまに第三者機関とは書いてないけれども、総務生活文化委員会や本会議でのやりとりを受けて、満場一致ああいう表現になったんですよ。ですからそのことを指摘しただけで、今、付帯決議の中に第三者機関と書いてないから云々というのは、それは逃げ口上ですよ。
 私が聞いているのは、そうやってすべて実施機関--第十条第二項第六号というのは、目的外使用についても実施機関の判断にゆだねるということになると、情報を受けた実施機関がどう使おうと、絶対誤りは犯さないという前提になってしまうじゃないか、その実施機関が恣意的な運用の仕方をやるということを防げないじゃないか、それで本当に個人情報保護の担保がとれるのかということを聞いているんです。

○三森参事 十条第二項第六号につきましては、各機関がみずからの責任で判断して提供しておりますけれども、今まで判断して提供した中の報告を受けた中におきましても、問題が起きている事例についてはございません。

○木村委員 現に問題が起きているじゃないですか。裁判まで起きているじゃないですか。例えば、これは日本共産党が教育庁に資料を要求したもので、七生養護学校に対する東京都教育委員会のかかわりについては人権侵害があるものと判断して警告をするという東京弁護士会の警告書です。こういう東京弁護士会の警告書が出たというので、資料をいただきたいと教育庁に申し入れしました。これです。東京弁護士会会長の名前まで黒塗りですよ。天下周知の公的な立場にある人の名前で警告書がまとめられた、それまで黒塗りしている。そして、申立人だれだれという固有名詞は全部黒塗りになっています。これが、共産党が資料を受けたいといった場合に教育庁がやった黒塗りの資料提供の実態です。
 同じ教育庁が、増田教諭の処分説明書から何から、新聞に報道されているというけれども、処分説明書なんて新聞にそっくり載っていましたか。載っていないですよ。そして、処分の理由は何々というのを全部書いてある。新聞報道に出ているなんていうことは全くない。しかし、これを教育庁は三人の都議会議員に提供したんですよ。これほど恣意的な差別がありますか。(傍聴席にて拍手する者あり)(「何だ拍手して。委員長、退場を」と呼ぶ者あり)
 一方の人には東京弁護士会の会長の名前まで消して提供する、一方は個人の処分理由も明記されている資料を提供する。実施機関の恣意的な判断というのはここに明確じゃないか。要するにこういうことが防げないんじゃないかということが、条例制定のときに、共産党だけじゃなくて、自民党も社会党もみんな心配してこの項目を挙げて、保護委員会にちゃんと提起して一つ一つ判断すべきだということをいったんです。その精神が付帯決議に盛り込まれたんですよ。いかがですか。

○池田委員長 傍聴人に申し上げます。ご静粛に願います。

○三森参事 教育委員会が情報提供しておりますのは、教育委員会みずからがその必要性を判断した中で、相当と認めて提供しているものと思います。教育委員会自体は恣意的に提供しているようなことはないというふうに理解してございます。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○木村委員 教育委員会がやったということですけれども、では、ほかの実施機関が目的外に個人情報を提供する場合、あるいは提供された情報を利用する場合の手続というものがあるのかどうか。(「委員長、議事進行だけど、傍聴者は、注意にもかかわらず……」と呼ぶ者あり)おれが発言しているんだから。あなたの方がよっぽどうるさい。(「いや、あなたの発言を邪魔しているから、傍聴者が」と呼ぶ者あり)何いってるの。邪魔しているのはあなたでしょう。(「あなたのためにいっているんだよ」と呼ぶ者あり)邪魔しているのはそっちじゃないか。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○池田委員長 傍聴の方にお願いします。静粛にお願いいたします。
 なお、委員長の命令に従わないときは、東京都議会委員会傍聴規則第十二条第一項第二号の規定により退場を命じますので、念のため申し上げておきます。

○木村委員 実施機関に任せるということでずっと来ているという説明がありました。では、その実施機関に個人情報を目的外使用で提供する場合、あるいは提供を受けたそのほかの実施機関が利用する場合の手続、その個人情報を何の目的で使用するのかということを明確にさせるとか、あらかじめの申請手続、そういうものはありますか。

○三森参事 目的外提供を求める相手、また受ける方につきましては、一般的には書面で依頼が来まして、その使用目的等を明確にしてございます。

○木村委員 一般的にはというのはなぜ入れたんですか。それはどういう書類で、使用目的が明確に書かれるということですか。

○三森参事 書面に使用目的が明確に書かれてございます。

○木村委員 そうすると、書面で申請手続が行われると、それを情報を持っている実施機関がどうやって判断するんですか。判断の手続とか、そういう手続はどういうふうにやられていますか。

○三森参事 目的外提供を要請します方から要請される方へ、書面で依頼文という形で出てまいります。

○木村委員 今問題になっている三人の都議会議員に対する増田教諭の個人情報の提供というのは、そういう手続が行われて、そういう手続の申請書類が残っているでしょうか。

○三森参事 当時は恐らく平成十二年ごろだと思いますが、これらに対します現在報告されております文書の保存期限は三年保存となっておりますので、終了し、廃棄しております。

○木村委員 そうしますと、これから都議会議員が個人情報をそういうふうに目的外に提供を受けたいときは、そういう手続をとるということになるでしょうか。

○三森参事 一般的にはそのような手続が各実施機関から要請されるものと思います。

○木村委員 実際はそんなことないですよ。ファクスで送られているんです。これがファクスで送られた証拠です。目的も何も書いてないです。送付いたしますのでよろしくお願いします、四枚と書いてある。そういうやり方なんですよ。そして、そういう判断というのは、さっきいったように、共産党に出すものは弁護士会の会長名まで塗りつぶしてあるけれども、場合によってはファクスでさっさと送ってしまうというのが実態じゃないですか。
 個人情報保護条例第十条第二項は一号から六号までありますよね、目的外使用のために。第一号は本人の同意があるとき、第二号は法令に定めがあるとき、第三号はと書いて、五号まで書いてありますね。第六号は、さっきいったように、いわばそのほか特に認めるときというような意味合いでしょうけれども、本人が同意している、あるいは法令でやらなければならないとか、あるいは個人の生命、身体または財産、安全を守るために緊急かつやむを得ないと認められるときとかというのが一号からずっと五号まであるんです。
 そういう非常に重要な、しかもはっきりした具体的な条件を列記して五号まで書いてあって、そして最後に、いわばどんな法律でもそうですよね、その他知事が必要と認める場合とかいうのがありますよね。そういう規則とか条例とかはよくあります。この個人情報保護条例の場合は、非常にわかりにくいんですが、「同一実施機関内で利用する場合又は国、地方公共団体若しくは他の実施機関等に提供する場合で、事務に必要な限度で使用し、かつ、使用することに相当な理由があると認められるとき。」というのが、相当な理由と書いてあるけれども、要するにその他そういう場合がということですよね。それはあくまで、その前まで厳格な条件、制限的な条件が書いてあるけれども、万が一それ以外の場合もあるかもしれないからつけ加えられたという性格のものだと思うんです。
 ところが、その他というところを、今みたいな解釈で、相当な理由というのは相手の実施機関がみんな判断することとなったら、その前の本人の同意があればいい、法令に定めがあればいい、緊急かつ生命、財産に危険が及ぶと判断されるときとかというのがみんな吹っ飛んでしまって、個人情報保護の制限の精神が全部吹っ飛んで、その他のところで、相手の実施機関が相当な理由があると認めればいいということになったら、これは条例というか、法体系としては全くしり抜けということになるじゃないですか。そういうものとして理解されておりませんか。

○三森参事 十条二項第六号を適用する場合に当たりましても、第三項におきまして本人及び第三者の権利利益を不当に侵害することがないよう認められるときということをいっておりますので、そのようなことはないと考えております。

○木村委員 ないと考えていたって、そう考えるのは相手の実施機関であって、現にこういう問題まで起きているということなんですよ。
 例えば、葛飾区の条例を紹介します。葛飾区個人情報の保護に関する条例で、やはり目的外使用、第十六条というのがありまして、同じように書かれています。「執行機関は、当該執行機関又は他の執行機関が保有している個人情報を第六条第二項第一号に規定する使用目的の範囲を超えて使用する場合は、本人等の同意を得なければならない。ただし、他の執行機関が保有している個人情報を目的外使用する場合で、当該他の執行機関があらかじめその同意を得ているときは、この限りでない。執行機関は、前項の規定により同意を得ようとするときは、次の各号に掲げる事項を本人等に明示しなければならない。」。目的外使用する執行機関はどこで、新たな使用目的は何だというようなことを本人にいわなければいけない。さらに、「執行機関は、第一項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、本人等の同意を得ないで保有個人情報を目的外使用することができる。」
 これが東京都の十条二項に該当してきますね。やはり生命の危険とか、出版、報道で既に公にされているとかということが書いてあって、その場合でも、法令の定める所掌事務の遂行に必要な限度において、個人情報をほかの執行機関に渡す場合でも、本人の権利を侵害するようなことがあってはならない。そういうことでやる場合、執行機関が保護委員会の意見を聞いて定める。保護委員会が特に必要ないと認めた場合を除き、その事実は本人に通知しなければならないというふうになっています。
 日野市の条例を見ました。日野市の条例の方がすっきりしていますね。やはり同じように本人の同意とか、生命に危険が及ぶ場合とかあって、そのほかどうしても必要な場合は、前各号に掲げるもののほかは、実施機関が審議会の意見を聞いて、公益上必要であると認めたとき。審議会の意見を聞きなさいと。「実施機関は、外部提供をする場合は、外部提供を受けるものに対し、個人情報の使用目的若しくは使用方法の制限その他の必要な制限を付し、又はその適正な取扱いについて必要な措置を講じることを求めなければならない。」。実施機関は、いろいろ該当して、「目的外利用等をしたときは、速やかにその事実を本人に通知するとともに、個人情報目的外利用等記録簿に記録しなければならない。ただし、本人への通知については審議会が必要としないと認めたときは、この限りではない。」、全部審議会が歯どめになっていますね。
 そうやって個人情報の目的外使用については、実施機関同士、つまりお役所同士、おまえ慎重にやれよ、わかったと、相当な理由があるんだというところで運用していくというんじゃなくて、必ず本人に通知しろと、通知が必要ないという場合は必ず審議会にかけろと、そしてそれを記録に残して記録簿をちゃんと残しておけというのが--今は区市町村の条例が大体そうなっているんです。だから、これから見ても、私は東京都の条例というのは欠陥条例だといわざるを得ない。どうでしょうか。

○三森参事 東京都におきましては、個人情報保護条例第十条第二項におきまして、一号から六号まで明確に基準を示しておりますし、第六号につきましては、事務に必要な限度で使用し、かつ使用することに相当な理由がある場合に、実施機関がみずからその判断を行って提供しております。さらに、第三項におきまして、本人及び第三者の権利利益を不当に侵害することのないようにしておりますので、そのようなことはございません。

○木村委員 実施機関がみずから判断しているから問題ないといういい方は、この条例に責任を持つ、つまり、都民の個人情報に責任を持つ所管局の担当者が繰り返し繰り返しいっている。区市町村の条例はそうなっていない。全部審議会とか保護委員会にかけて第三者に判断させて、しかも、できるだけ本人に通知するし、通知しない場合は審議会の了解をもらうというふうになっているんです。当然だと思うんです。
 そういう意味で、この条例は極めて重大な問題をはらんでいるし、その重大な条例を前提にして、教育長や山内生活文化局長が、過日問題にされた三名の都議会議員に対する個人情報の提供について問題ないという立場をとっているということは、私は極めて問題だというふうに思います。
 問題はもう一つあるんです。この条例の中の他の実施機関等の「等」は、東京都議会と東京都公安委員会であるということですが、都議会議員個人は議会を構成しているから実施機関だというふうにしている問題です。これだと、都議会議員というのは、都が保有する個人情報をいわば自由に入手できるということになる。まさに個人情報保護条例の精神がこれで全く台なしになるというふうに思うんです。都議会を構成しているから実施機関だというロジック、これは誤りだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○三森参事 都議会議員につきましては、その権限を有効に行使するに当たりまして、議会の構成員である議員という立場のもとで、その議員の議員活動として各種調査や資料等の提供を求めた場合につきまして、この場合につきましてもその必要性の点から、事務の必要な限度、かつ相当な理由があると認められたときに限りまして提供されるものでございます。

○木村委員 この点も平成二年の委員会では問題になって心配されたんですよ。これは実は、公明党の石川委員が実施機関等の「等」は議会が入るのかというふうに質問したときに、当時の都側が答えた答弁は、入っていますと。その「等」といたしましては、この原案の中に入っていない都議会と公安委員会などが入るということを考えていますと。しかし、同時にこの条文は、そういった機関に限って「等」を拡大解釈はしない運用をしたいというふうにわざわざいっているんです。
 これは結局、条例第十条第二項第六号、それから第十六条の一項第五号もそうだと思いますが、実施機関等の「等」に都議会が入っていると。しかし、この機関に限って「等」を拡大解釈しないように運用していきたいというふうに答えているけれども、都議会イコール都議会議員となると、これは拡大解釈そのものじゃないですか。どうでしょうか。

○三森参事 平成二年当時、そのようなやりとりはございましたけれども、その時点におきましては、議会と公安委員会以外には拡大しないという考えだというふうに考えてございます。
 さらに、今ございましたように、議員は議会と同じだというふうには考えてございませんで、議員はあくまでも都議会を構成する議員でございますということでございます。

○木村委員 議会と公安委員会以外に拡大しないという意味にもとれることはとれるけれども、ここは厳格に考えていこうというふうに答弁していることは事実なんですね。
 このときの都側の答弁ですが、議会というのは団体の意思を決定する意思決定機関だと。議会自身は意思の決定機関なんだと。だから、それを構成しているから機関だというようなことにはならないと思うんです。ほかの機関だって、例えば実施機関からほかの実施機関に個人情報を渡すわけです。だけど、渡された実施機関だって、その実施機関の幹部が、おれは構成しているから、おれは局長だからといって、私には相当な理由があるというようなことになったら、団体の機関の構成員まで広げていったら際限なくなって、個人情報保護どころじゃなくなっていくんですね。
 もう一つ、我が国では議員で調査権というものがあるのは国会議員だけなんです。その国会議員も、調査権というものを利用する場合は、立法活動に資するためなんです。地方議員は、調査権を発揮する場合は、地方自治法に書いてありますように、百条で百条委員会を設置して初めて調査権というのが生まれる。個人情報も要求し、明らかにさせることができるんです。
 そして、議会というのは団体の意思決定機関だということになれば、議員だから何でも必要だというんじゃなくて、それは議会として要求する。せめて委員会として要求するということが、条例上保護が義務づけられているような明確な個人情報に限っていえば、そういう厳格さが求められるというのは当然じゃないか。そういうことをあいまいにしたまま、第十条二項六号をそのまま拡大解釈して、相当な理由があればいいんだということになれば、しかも、その手続だっていろいろ、書面でもってやるんだとかなんとかいいながら、実際はファクスで送ったりなんかしているんだし、党によっては態度を違えて情報を出したりしているんですから、そういう意味で、実施機関とかお役所の機関の恣意的な自由裁量を野放しに許すということになるわけなんです。
 私は、そういう意味で、きょうは個人情報保護条例の重大な欠陥について明らかにしてきました。今、現実には都議会本会議で取り上げられた問題は裁判で係争していますけれども、こういう事態が起こったこと自体、私は、生活文化局として条例の厳正な運用、改善すべき点は改善するという立場で直ちに検討に入るということが要請されていることだというふうに思うんです。
 東京都内の基礎的な各自治体がその後積み重ねている個人情報保護条例の積み上げ、自治体の取り組んでいる実績、そういうものも謙虚に学んで、東京都の条例の改正ということに踏み出すことが必要だというふうに思いますが、最後は局長にその辺を答えてもらいたい。

○山内生活文化局長 まことに僭越ではございますけれども、先生がお話しになられたような議論も踏まえて、実は第四回定例会において個人情報保護条例の改正条例を可決、議決させていただいたところでございます。その条例も、個人情報の目的外使用の提供については基本的に今の条例と変わっておりません。ですから、私どもとしては、そういう議論を十分踏まえた上で、第四回定例会において議決をいただいたというふうに理解しております。その適用については、この四月一日から新しい個人情報保護条例の適用を行うわけでございまして、ご心配のないような厳正な、公正な提供に努めてまいりたいというふうに考えております。

○木村委員 さきの条例改正は一つの部分的な前進であるから、我々もそれは賛成しましたけれども、今日、この請願でいわれている精神にこたえたかというと、そうではないと。そういう立場から見れば、私が指摘したような問題というのは非常に問題として残っているんです。
 そういう意味で、改正したばかりだからやらぬみたいな話をしていますけれども、私は、次の事件がまたすぐ起きるという可能性だってなきにしもあらずだというふうに思います。一たん私が指摘したようなことを踏まえてやったというふうに、言葉は便利だからいいますけれども、そんな問題意識もそんな説明も全然なしに、ここであなたは提案されたんですよ。ですから、そういうことが問題になった以上、さらに次のステップへ踏み出していくように強く要請して、私は終わります。

○池田委員長 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩いたします。
   午後三時二十九分休憩

   午後三時三十七分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○福士委員 ちょっと重なる部分もありますが、昔のことから起こして考えてみたいと思います。
 一九九〇年十二月の総務生活文化委員会での個人情報保護条例の審議に際し、委員のお一人の方が、情報保護の実施機関等について解釈の仕方を質問していらっしゃいます。「等」というアバウトな部分についての問いでありまして、答弁では、実施機関等については、原案に入っていない都議会、公安委員会等が--等というのはおかしいんですけれども、答弁書にはそう書いてあります。「等」が入るというふうになっておりました。また、この条文はその機関に限り「等」を拡大解釈しない運用をしたいとおっしゃっております、先ほどもちょっと出ておりましたけれども。続いて、条例運用に万全を期するのは責任が重いが、全庁的な推進体制で強力に推し進めるという趣旨の答弁をしていらっしゃいます。さらに、実施機関の職員一人一人が本制度の意義を正しく認識し、事業遂行に適切に対応しなければならないと答えていらっしゃいます。そして、そのための職員への研修など意識啓発に努める、こういうふうになっておりました。
 したがって、九〇年以来、個人情報の保護については、実施機関の範囲あるいは運用について真剣に考えられてきたというふうに私は思っておりましたので、この前提のもとに請願についても考えていきたいというふうに思いました。
 そこで、請願についての質問ですが、本請願に関連すると思われることが昨年の第三回定例会で質問されておりました。それによると、教育庁の指導部は、特定の都議に特定職員のプライバシーにかかわると思われる資料を出しています。そして、その都議は、そこから得た情報を著書に記して外部に広めています。この件は裁判で係争中とのことですが、その裁判の内容を生活文化局は聞いておられるのかどうか、もう一度確認をさせていただきます。

○三森参事 教育庁から、損害賠償請求事件として提起されているということを聞いてございます。

○福士委員 その内容が著書に書かれて外に広げられているということについては、どうですか。

○三森参事 その点につきましては、現在裁判で係争中でございますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

○福士委員 いや、中身のことをいっているんじゃないですよ。それでいいか悪いかという判断を聞いているんじゃないんです。広げられているのを知っているかどうかということだけなんですが、それでもお答えいただけませんか。

○三森参事 そのような本が出ているということは聞いてございます。

○福士委員 本ぐらいお買いになれば読めるわけですから、内容もちゃんと確認しておいてくださってもいいんじゃないのかと思いますが、三定での横山教育長の答弁を伺っても、本当に個人情報保護を理解されているのかなというふうに私は疑問に思った部分もあります。
 個人情報保護条例の第十一条では、外部提供の制限がうたわれています。ここでこういうふうに書かれています。実施機関は、保有個人情報の実施機関以外のものへの提供--これを外部提供というわけですが、をする場合は、外部提供を受けるものに対し、提供に係る個人情報の使用目的もしくは使用方法の制限その他必要な制限を付し、またはその適切な取り扱いについて必要な措置を講ずることを求めなければならない、こういうふうに書かれています。これは条例上でも示しておくべき重要事項として入れられたものというふうに私は思っておりますが、条例のあるなしにかかわらず、注意すべきことだというふうに私は思っています。
 これは教育庁の問題ですので、生活文化局にどこまで聞けるのかわからないんですが、少なくとも個人情報保護に関しては生活文化局の範疇ですから、教育庁の職員たちにはどこまで理解されていたのかなというふうに思いますので、教育庁に個人情報保護に関する研修などを受けさせたことがあるのかどうか、それから、それはどのような内容で、どのような理解をされたのか、参加者はどのような役割の方々が参加されているのか、そのことについてお伺いをいたします。

○三森参事 個人情報保護に関する研修につきましては、従来から定期的に教育庁を含め全庁を対象としまして、条例の解釈、個人情報の漏えい防止を初めとした個人情報保護の考え方、本人情報の非開示事由の考え方などにつきまして、講師養成研修を行っております。また、この研修を受けた職員を講師といたしまして、各局におきまして幹部を初め幅広く職員研修を行ってきておりまして、個人情報保護制度につきまして適切に理解されてきたと考えてございます。

○福士委員 適切に理解されてもなおこのような事件があって、裁判が起こされたことについては、生活文化局としても、条例の周知徹底とともに、事故防止と行政内部の実態把握がやっぱりちゃんと必要なんじゃないでしょうか。生活文化局では、各局での個人情報の目的外提供についてちゃんと把握しておられるのかどうか、また、もし把握されるとしたら、それはどのような方法で行われるのか、そこはいかがでしょうか。

○三森参事 目的外提供を行うか否かは、先ほどからも申し上げていますとおり、各実施機関が判断を行うものでございます。各実施機関が個人情報の目的外提供をした場合につきましては、生活文化局に報告されることとなっております。今回の条例改正を機に、今後とも報告の提出をさらに徹底することとしております。また、個人情報保護条例の趣旨を研修等において全庁を対象に周知し、適正な運用を図っているところでございます。

○福士委員 適正じゃないよといえないからそういうふうなご答弁になるのかという気がしますけれども、目的外提供を、基本的には各実施機関が判断するというのはやむを得ないかと私も思います。一々全部生活文化局にお伺いを立てて、それから目的外提供をするなんていうことはないだろうと思いますが、その前段階として、各実施機関が条例の内容、それから基本的な考え方をちゃんと知っていなければいけないだろうというふうに思います。
 第一条の目的のところに、個人の権利利益を保護することを目的とするという、これが一番大事なところであって、それがどれだけ理解されているかというのはとても大事なことだと思うんです。
 今回問題になっているのも、目的外提供についてどこまでというところの歯どめも考えず、先ほど申し上げた十一条の必要な措置を講ずることを求めないまま目的外提供したところに問題があるような気がするんですけれども、目的外提供について問題があったような場合は、生活文化局としてはどのような指導をなさるのか、あるいは研修をなさるのか、どのようなことをされるんでしょうか。

○三森参事 実施機関が目的外提供を要請された場合につきましては、その内容が、目的外提供することが認められる場合に該当するか否かをみずから実施機関が判断することとなっております。この点につきましても、個人情報保護条例の趣旨を研修等におきまして全庁的に対象にして周知し、適正な運用を図っているところでございます。

○福士委員 それでは、目的外提供を各実施機関が認めました。適正な運用が行われるように、当然、生活文化局としては、日夜、指導、研修を行われているんだと思います。その努力をしたにもかかわらず、今回のように裁判が起きるというような問題があった場合、そういう事例はどうなさるのか。それが今回一つならまだしも、あちこちでもし起きたら大変だと思うわけですが、そういうときはどうなるんですか。
 もう一つつけ加えますと、後からでも、問題が起きてしまったときの判断ミスというのは、情報公開の問題と個人情報保護の問題と相反するものを持っているわけですから、問題が絶対に起きないというふうには私は思っていないんです。
 それから、先ほど来条例の問題が出ておりましたけれども、条例でどんなに縛りをかけても、そこに、どこかに判断のところで違ってくる部分というのはできるわけですから、それをなるべく少なくするべきだというふうに私は思うんですね。本来の目的をきちんと考えて、どれだけ常識的な判断ができるかということが大事なわけですから、先ほど私が、目的外使用の後、生活文化局に報告があるのかと聞いたのも、とりあえず大きな問題にはならないけれども、目的外使用としてはこれはちょっといかがなものかみたいなものがあった場合に、ちゃんとチェックされて、それをまたバックすることによって自分たちの意識も高まっていくという効果はあるんだろうなと思うわけです。
 だから、問題が起きたからそれはいけないよといってしまうのは簡単なんですが、問題が起きた後も、再度それを研修し直さない限りは、幾つでも問題が起き続ける可能性もあるわけで、そのたびに個人情報保護条例というのはだんだん縛りをかけていって、だんだん窮屈になっていっても困る部分もあるわけですし、どれだけ本当の根っこのところを理解されるかどうかということをちゃんとやっていただきたいわけです。
 ですから、問題があったような場合は、それをわざわざこの問題ですと明らかに事例として取り上げなくてもいいですけれども、それを再度フィードバックするというか、考えてもらうというようなこともやられないんでしょうか。

○三森参事 実施機関が目的外提供を要請された場合につきましては、その内容が目的外提供するに値するかどうか、認められるかどうかということを慎重に検討した結果、該当するか否かを判断するわけですけれども、その判断をするに当たりまして、生活文化局といたしましては、全庁的に職員を対象といたしました個人情報保護条例全体の趣旨につきまして研修を行っておりますし、また、その研修の中におきましても、事例等が発生した場合につきましては、それを研修の題材といたしまして研修を行ってございます。

○福士委員 新聞に、行政機関が個人情報保護というものに関する理解度が一番薄いというような記事が載っていて、わざわざ切り抜いたら、切り抜いたままどこかへいってしまったので、いついつの新聞ということを申し上げることができなくてとても残念なんですけれども、民間などの場合は、裁判を起こされたときに金銭的な問題もすごく大きく絡むので、チェックする姿勢が違ってきているというふうに思います。
 その意味で、今回の問題点については、必ずしも生活文化局の責任というよりは、教育庁との問題の絡みですので、教育庁を呼び出してお伺いしようかとも思いましたけれども、それも余りかなと思って、今回意見だけ述べさせていただいておきます。
 昨年の三定で、個人情報のあり方とか、教育庁から特定の都議に出された個人情報について質問した議員の方が、特に特定都議に渡されたものと同じ資料を要求した際、最初は提供を拒否していらっしゃったんですよね。その理由としては、都の情報公開条例第七条第二項による個人が特定される情報は公開してはならないということに基づくものということで拒否されて、それは当然かなというふうに私も思っておりましたら、その後、質問前日に電話で本件に関して質問することを通告されたら、その都議にも同じ資料を渡されたということです。もちろんこれは、条例上は、第三回定例会にありましたように、個人情報保護条例十条二項六号によって出されているわけですから、先ほど来出ております三名の議員だけではなく、だれにでも出すという形にしているのかなというふうには思います。
 ただ、それにしても、情報公開条例や個人情報保護条例に照らして、基本的な考えをどれだけきちんと持っていたかというのは、出すの出さないのという、この場合は出すけれどもこの場合は出さないと、そういうようないいかげんな形でお出しになるのはいかがなものかというふうに私は思いました。
 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、第一条の目的には、個人の権利利益を保護することを目的とするというふうに書かれているわけですから、そこをまずしっかり踏まえていただいて、その上で、本当にどうしても出す必要があるのかないのかという判断をしていかなきゃいけないと思うんです。行政みずからの裁量権を、私はそういう意味では全面否定はいたしませんけれども、余りにも恣意的であることは、やっぱり許されないことだというふうに思います。
 また、個人情報保護条例の第十一条で外部提供の制限が入っているのは、取り扱いのあり方も問題提起したものだというふうに私は考えておりますし、それ以外の考え方があろうというふうにはとても思えません。情報公開の必要性と個人情報の保護という相反する場面が起きる場合では、個人を守る方法が私は比重が重いのかなというふうに考えております。常識の範囲も踏まえて、あるべき姿をなるべく正しく判断していただきたいと思うし、そうすべきだと思います。
 生活文化局としても、さまざまな事例をもとに考え方の基本をぜひ指導していただきたいと思いますし、問題があれば、最終的には司法の場で判断せざるを得ないですね。そうすることがあるとしても、そのようなことがあちこちで起こらないように指導していただきたいし、研修はしていただきたいというふうに思います。
 この件ですが、現在係争中ですので、本来でしたら私は継続にすべき問題かというふうに思いますが、議会判断として、一項はともかく、二項についてはちょっとつらい部分があります。議員個人に対して全く情報提供をしてはならないとする確認決議を採択せよと、そういわれてしまうと、私はいささか難しいかなというふうには思いますが、個人の利益を損しないようにすべきという点において行政側も慎重になってほしいと、そういう意味を含めて、私は今回、一項、二項は、採択ではなく趣旨採択というふうにして考えていきたいと思います。

○古賀委員 今までこの請願に関する質疑がございまして、後半の木村委員と福士委員の質問を聞いておりまして、私は、この請願提出の背景となった事件、つまり増田都子教員が行った教育というものがどういうものであったかという視点をまず忘れてはならないというふうに思うんです。それを踏まえた議論でなければならないということになります。
 この委員会でも、先般、私は皆さんに--この事件の大まかな内容について質疑を行うことによってご存じだというふうに思うんですけれども、要は懲戒処分を受けるような、懲戒処分の対象となったような行為がまずあったということです。しかし、本人はこれを全く認めず、反省もなく、人権侵害の被害をこうむった生徒への謝罪もなく、裁判に訴えてひとり合点の主張をいまだに繰り返しているわけです。
 こういう背景があって、我々はこの事件の概要を多くの都民に知らせ、なおかつ事件の事実関係、それからどのような内容の問題が今我々の前に横たわっているか、そういうことを一般に周知させることによって得られる公益というものがあるという判断のもとで、この資料を我々は公表したわけです。
 もしこれをやらなければ、いまだにこの事件の概要というのは、特定の利害関係者はある程度承知したでしょうけれども、一般の人が知ることにはならなかったわけです。信じがたいこういった人権侵害、また授業というものが学校で現に行われた、これを知らせるというのは、議員として、都議会の立場で、当然我々は所管する例えば教育委員会のことについて、生活文化局の事項について、それぞれさまざまな都政の事案についてかかわりを持ち、責任ある決定をしていくわけですから、そういう調査活動を行っていく過程で、我々は個人情報というものを得るための努力をし、それを得たわけです。
 今回の請願について申し上げれば、私は紹介議員がいるということに驚いているんですね。今回の請願提出者の求めているものは、今ちょっとお話がありましたけれども、都議会は、都保有の個人情報を都議会議員個人に提供してはならないとする確認決議を採択すること。つまり、東京都個人情報保護条例は、例外として五つの場合には、これを提供する相手先を特段制限することなく公開、提供できるというふうに書いてあるわけです。しかし、この請願は、この五つのケースについても都議会議員には提供してはならないということを求めて都議会に請願を出しているわけです。条例の規定を否定する請願を採択しろという主張をここで展開されるということは、私は理解できないんですね。
 情報公開については人一倍熱心な後藤雄一議員も、あの方のホームページを見ますと、個人情報がたくさん出てまいります。それを提供してはならないという請願を紹介議員として採択しろというわけですね。これは条例の規定に合致しないものであって、私は、紹介議員としてここに名前を連ねておられる、木村陽治議員もそうですけれども、まことに不思議な現象だなというふうに思います。
 こういった自家撞着、自己矛盾の請願が今審議されているわけですので、私は当然これは不採択を主張してまいりたいと思いますけれども、なぜこういう事件が起き、いまだに請願という形でこういう審議の形をとらざるを得ない状況が続いているかということは、私はやはり都民に知ってもらいたいし、ここで議論したことは私も公開しますし、皆さんも、行政側は今回の決定は全く問題なかったと思っておりますので、ぜひ今主張されたことについては一貫してこれからも堅持してもらいたいと思います。
 先ほど木村議員は、情報公開を求める、つまり、個人情報保護条例の欠陥を指摘されましたけれども、これが欠陥だとすれば、当然、共産党の皆さんや、ほかにもこれだけ賛同者がいらっしゃるんだから、議会に対して、十二月議会もそうだったわけですから、議員提案の改正条例案を出すべきですよ。それほど問題の多い欠陥条例ということであれば、議会としてこれに対する修正の意思というのを、少なくともこれに賛成する該当会派の人たちはなすべきである。それをやらないで、ここでこの条例はおかしいというのは、前段の大切な段階、過程というものを私は無視しているのではないかというふうに思います。やはり真実を隠ぺいしたり、正義を偽装する議論というのはよくあるんです。にせものの遺骨と称するものを渡して、いまだに自己の正当を主張するというような国もありますけれども、私はそれを思い出しますね。
 だから、こういう問題については、裁判でこれからいろいろな主張というのはぶつかるわけですけれども、そこでこれからも毅然として主張してまいりますが、議員の皆さんも、個人情報がこれだけいろいろやかましくいわれるときに、あえて公開をしなければならなかった、それによって得られる教育の問題、つまり教育の正常化であるとか、こういう問題教師に対して議会がどう向き合うかという大きな利益があったという視点を忘れて、何か情報公開をしたことの行政側の瑕疵をあげつらうというのは、前提が間違っているというふうに思います。その点はぜひ質問された方に、同じ委員ですから、私の立場から申し上げておきたいと思うわけです。
 それから、都議会への情報提供というのは、先ほどの請願の経過説明のところでもありましたように、既にいろいろなところで実名報道があったんですよ。きょうは傍聴に見えていますけれども、増田教員自身も、ご自分の方で出したビラ等で、こういう事件があったということは周知しているわけです。ですから、だれも知らないものをいきなり我々が公表したということではないんです。(傍聴席にて発言する者あり)
 それから、伊沢都議が個人情報の保護を叫びながら、みずからは、議会という公の場で、個人情報保護を全く無視する、職員が職務として行った職員の個人名も挙げて発言をしているわけです。個人情報がそれほど保護の対象になるといいながら、職務で行った職員の名前を平然と挙げるというのも私はおかしいというふうに思うんです。(「委員長、議事進行動議を提出します」と呼ぶ者あり)その辺の感覚も指摘しておきたいと思うんです。

○池田委員長 ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○池田委員長 速記を始めてください。

○古賀委員 個人情報を保護するという視点で、条例制定時のいろいろなやりとりを紹介されましたけれども、それは、乱用があってはならないという精神論と、制度面ではどういうことが考えられるかということを条例制定時に議論するのは当然のことであって、それは政党各会派が条例の制定に当たって責任ある態度を明確にする中で、どの政党から出てもおかしくないと思います。そのことが今回の事件と請願と何かかかわりがあるような議論は、私は無理があるというふうに思うんです。それも指摘しておきたいと思います。
 それから、細かい内容は、私は前回の定例会でも申し上げましたから、ダブりますけれども、足立十六中で人権侵害の被害に遭った生徒は、当時二年生だったと思いますが、そのことによって不登校になっているんですよ。そして、そのご家庭は大変な苦悩にさいなまれながら、最後には転校しているわけです。転校を余儀なくされたわけです。これはやはり大変な問題ですよ。そういうことが背景にあって、これをどう解決するか、教育委員会に改善をしてもらいたい、そしてそういった行為についてはきちんと懲戒処分を行うべきだと。
 しかも、それを主張して裁判にもいろいろなったわけですけれども、今度は父兄に対して、学校で自分の裁判の経過を郵送したりしているわけです。そういうことがまた処分につながっているわけです。ひとり合点の、自分の正義に酔いしれるというのは、人に迷惑を及ぼさなければそれはいいんですけれども、これだけの被害が現に発生したということを忘れて議論すべきじゃないと思います。
 それから、学習指導要領の内容にも逸脱した点があって、教科書を使っていないとか、アメリカ軍の基地の問題を取り上げて偏向教育があったとか、そういう思想上いろいろな解釈の選択肢がある中で、一方的な考え方を教室において主張するというのは問題だということで、そういったことについても裁判では、我々がそれを指摘したことは間違いだとは認めていないんです。つまり、そういう教育が行われたことは問題だということをちゃんと裁判も認めているわけです。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○花輪委員 議事進行の動議を申し上げます。
 そこの傍聴人においては、再三の委員長の命令にも従わず、不穏当な発言を続けています。東京都議会委員会傍聴規則第十二条第一項第二号の規定により退場を命じるべきだと思います。提案します。

○木村委員 今、請願審査をやっているわけですから(傍聴席にて発言する者あり)(「議事進行に対する動議を諮ってください」と呼ぶ者あり)議事進行ですけれども、今の古賀委員の(「あなただって最初に触れたでしょう、請願の背景を」と呼ぶ者あり)請願審査の背景としていうならいいけれども、請願審査そのものですから、(「自分がいったことは棚に上げて何をいっているの」と呼ぶ者あり)関係者ですから(「委員長、議事進行を諮らなきゃだめだ」と呼ぶ者あり)関係者としての一方的な陳述にすぎなくて、請願審査と関係ないですよ。

○池田委員長 ただいま花輪副委員長より動議が提出されました。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立多数と認めます。よって、本動議は可決されました。
 そこの傍聴人の皆さんに申し上げます。
 先ほどから再三にわたり注意したにもかかわらず、なお委員長の命令に従わないので、東京都議会委員会傍聴規則第十二条第一項第二号の規定により、そこの傍聴人に退場を命じます。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○池田委員長 ただいま傍聴人の退場を命じましたが、委員会室が騒然としております。よって、暫時休憩いたします。
   午後四時十分休憩

   午後四時十一分開議

○池田委員長 委員会を再開いたします。
 理事会を開催しますので、暫時休憩します。
   午後四時十二分休憩

   午後四時二十分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 ただいま議事進行について理事会で協議をいたしました。そして、傍聴人の方に再三注意をしたけれども、なかなか協力をいただけないということで動議を出されて、委員長として退場していただくということで傍聴規則からお願いいたしました。
 理事会として協議をいたしまして、眼鏡をかけた女性の方、一番前の列に座っておられる方の退場を求めたいと思います。
 それでは、発言を続けていただきたいと思います。

○古賀委員 ちょっと中断いたしましたけれども、まとめたいと思うんです。
 この請願は、議員の議会での正当な調査活動に基づいて行われた行為が、あたかも法令等に違反したかのごとく認識をされて出されたものでありますので、私どもは不採択を主張いたしますし、最初に申し上げましたとおり、個人情報を都議会議員が全く入手できないというのは条例の規定をも否定するものであって、先ほど申しましたように、自家撞着、自己矛盾も甚だしい内容になっておりますので、重ねてこの請願の内容については認めがたいということを申し上げておきます。
 それから、先般の文教委員会でも確認しましたとおり、それから本会議でのやりとりでもわかりましたように、教育長及び生活文化局長の答弁のとおりでありまして、都議会並びに行政機関の情報提供には法令上全く問題ないということも確認しておきたいと思います。
 最後に、もう一度、この背景にあることについて、皆さん、どのようなことが事件としてあったのかということを、事件の概要というものをまず踏まえて、これからこの議論を行ってもらいたいということを申し上げて、私の意見を終わります。

○石川委員 私からは、請願に関連して意見だけ申し上げたいと思います。
 個人情報保護条例が制定されたときにも審議に加わった一人といたしまして、請求する側の権利、また、情報を求められた立場の保護ということは大変重要なことでありまして、先ほども再三お話がありましたけれども、十年を経過して、四定で必要な改正をされた条例であります。
 今求められるのは、実施機関でありますそれぞれの職員の条例に対する意識、また、条例に対する、取り扱う姿勢というものが重要だというふうに感じておりまして、生文としてこの条例の施行に当たり必要な措置をもう一度点検していただいて、改めて必要なことがあれば、思い切ってそれを実施していただきたいということを一言申し添えておきます。

○山本委員 委員長を初め理事者の皆さん、突然の質問をお許しいただいてありがとうございます。
 先ほどから木村先生のお話をるる伺いまして、なるほどなと思うところもありましたが、それはちょっと違うんじゃないのというようなところもありました。いずれにいたしましても、その点を踏まえて改めて理事者の皆さんにお聞きしたいと思うんですが、これは恐らく裁判でもそうだと思うんですが、条例や法律、すべて法益というものがあると思うんです。何を守らなきゃならないか、法の守るべき利益というものがあるはずですね。要するにプライバシーの保護というものは、個人の私的な面を保護するものと思います。個人の態様の中に、全く私個人的な面と、そうではなくて公的な面があるはずです。例えば増田さんという教員は東京都の公務員であって、授業という公務員としての公的仕事をやっているという面と、おうちへ帰って何か買い物に行くとか、配偶者がいるとか、いろんな事情があるとか、個人的な面があるだろうと思います。そこを今分離して考えてみると、授業とか公的なことをしていることについては、教育委員会はそれらの事情を把握することは当然ではないですか。

○三森参事 法的な面で申し上げますと、教育委員会は、国民の教育に専念する義務があるというふうに考えております。

○山本委員 私の質問がちょっとおかしいかもしれませんね。要するに、公的な仕事をしている公務員の行動については、いいことであっても悪いことであっても、このことの是非については保護の対象になるかどうかということを聞いているんです。守るべき利益があるかどうかについて。私はないように思うんですが、その点はどうでしょうか。公務員として仕事をやっていて、やったことについての結果は、例えば処分行為になったり研修行為になったり、それは当然明らかにされるべき公務員の行動ではないだろうかという意味で、どうでしょうか。

○三森参事 教員が公務員としてなされた行為につきましては、東京都情報公開条例上の情報公開として求められた場合については、特に個人の識別に関しない限りにおいては公表されるべきであるというふうに考えてございます。

○山本委員 例えば卑近な例を申し上げますと、教育庁が例えばいろんなことをやって、教育庁はこういうこと、こういうことをしたということを発表しろといったら発表するだろうし、これは決して保護とか発表しないということにはならないでしょうという意味ですね。だとすれば、増田さんという方が授業をやって、それが不当であるということを教育委員会が認定して、そのことを処分通知したと。そして、いけないから例えば研修所へ行って勉強しなさいということは当たり前のことであって、これがプライバシーの保護に反するということは、私はちょっと理解できないんですが、いかがでしょうか。

○三森参事 一般的には、今のような開示を求められた場合につきましても、個人の名前については公表できませんけれども、行動については公表することとなると考えております。

○山本委員 さっきの木村先生や皆さんの話を聞いて思ったんですが、私は、公務員がいろんなことをやった結果、あるいは処罰される、あるいは褒美をもらう、それらの公的事情に基づくものは、本来的に保護条例の対象にはならないだろうということをいいたいわけなんです。ですから、先ほどから我が党の方たちとか公明党の皆さんがおっしゃったことは、別に本人の例えば個人的なマイナスをいっているわけでもないし、普通のことを、ありのままのことを発表してくださいといったんですから、保護条例の求めることには当たらないだろうと思ったから今発言したわけです。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、請願一六第一二一号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十一分散会

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