ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

文教委員会速記録第二十三号

平成十六年十一月二十六日(金曜日)
第三委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長池田 梅夫君
副委員長村上 英子君
副委員長花輪ともふみ君
理事野上じゅん子君
理事山口 文江君
理事古賀 俊昭君
福士 敬子君
臼井  孝君
石川 芳昭君
遠藤  衛君
小林 正則君
比留間敏夫君
木村 陽治君

 欠席委員 一名

 出席説明員
教育庁教育長横山 洋吉君
次長鮎澤 光治君
総務部長比留間英人君
学務部長山際 成一君
人事部長江連 成雄君
福利厚生部長幡本  裕君
指導部長近藤 精一君
生涯学習スポーツ部長山川信一郎君
参事松田 芳和君
学校経営指導担当部長齊藤 一男君
参事伊藤 一博君
人事企画担当部長井出 隆安君
参事沼沢 秀雄君

本日の会議に付した事件
 教育庁関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例
・都立青梅地区総合学科高等学校(仮称)(H十六)改修工事請負契約
・都立東久留米地区総合学科高等学校(仮称)(H十六)増築及び改修工事請負契約
報告事項(説明)
・「東京都特別支援教育推進計画」の策定について
請願陳情の審査
(1)一六第七七号 総合芸術高校(仮称)に都立小石川工業高校の伝統を継承する建築科設置に関する請願
(2)一六第九〇号 総武線沿線地域の夜間定時制高校を希望する生徒の受入れ枠確保に関する陳情
(3)一六第四六号 義務教育費国庫負担法の改正反対に関する陳情
(4)一六第五七号 教育の機会均等を保障する義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情
(5)一六第八一号 義務教育費国庫負担制度の維持に関する陳情
(6)一六第八二号 義務教育費国庫負担堅持及び私学助成国庫補助堅持の意見書提出に関する陳情
(7)一六第七〇号 平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情
(8)一六第七六号 ジェンダーフリー教育のまん延抑止と男女混合名簿の使用差止めに関する陳情
(9)一六第七七号 ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情
(10)一六第八七号 ジェンダーフリー教育の禁止に関する陳情
(11)一六第八三号 都立高等学校定時制夜間課程の学校給食に関する陳情
(12)一六第九二号 夜間中学校の日本語学級の教職員定数削減の見直しに関する陳情

○池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○池田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、報告事項の聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○横山教育長 平成十六年第四回都議会定例会に提出を予定しております議案の概要につきまして、ご説明を申し上げます。
 本定例会におきましてご審議をいただきます教育庁関係の案件は、条例案三件、契約案二件でございます。
 初めに、条例案三件の概要につきましてご説明申し上げます。
 第一は、学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは、東京都立大学条例等の廃止に伴いまして、条例中の都立大学等に関する部分を削除するものでございます。
 第二は、義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは、教育職員の給料表の一級、二級または特二級の者に対して一律に支給しております教職調整額につきまして、職務や勤務態様が一般の教育職員と著しく異なる者の支給割合を見直すために規定を整備するものでございます。
 第三は、学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは、さきに説明しました学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例と同様に、東京都立大学条例等の廃止に伴いまして、条例中の都立大学に関する部分を削除するものでございます。
 次に、契約案についてご説明申し上げます。
 第一は、都立青梅地区総合学科高等学校(仮称)改修工事請負契約でございます。
 都立青梅東高等学校及び都立農林高等学校を発展的に統合しまして、全日制課程及び定時制課程併置の総合学科高校としまして平成十八年四月に開校するため、現在の都立農林高等学校校舎棟などの改修を行うものでございます。
 第二は、都立東久留米地区総合学科高等学校(仮称)増築及び改修工事請負契約でございます。
 都立久留米高等学校及び都立清瀬東高等学校を発展的に統合しまして、全日制課程及び定時制課程併置の総合学科高校としまして平成十九年四月に開校するため、現在の都立久留米高等学校校舎棟などの改修工事のほか、実習棟などの増築工事を行うものでございます。
 以上が、平成十六年第四回都議会定例会に提案を予定しております教育庁関係の案件でございます。
 詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○比留間総務部長 お手元の資料、平成十六年第四回東京都議会定例会議案(条例)に基づきまして、条例案のご説明をさせていただきます。
 目次をお開き願います。今回提案を予定しております条例案は、ごらんいただきますように三件でございます。
 一ページをお開き願いたいと思います。学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 提案理由にございますとおり、東京都立大学条例外三件の条例の廃止に伴い、規定を整備するものでございます。
 具体的な改正内容につきましては、二ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 下段の現行欄の傍線を付してございます「都立大学及び都立短期大学を除く。」という文言を削除するものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 三ページをごらん願います。義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 提案理由にございますとおり、教育職員に支給する教職調整額の支給額を見直すものでございます。
 改正内容につきましては、四ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 現在、下段の現行第三条にございますとおり、給料表の職務の級が一級、二級または特二級の教育職員に対して、給料月額の百分の四に相当する教職調整額を一律に支給しておりますが、上段の改正案の欄の傍線を付しております第三条第二項を新たに加えまして、長期研修の受講者や指導力不足と認定された教員など、別に人事委員会の承認を得て教育委員会規則で定める者について、給料月額の百分の四に相当する額の範囲内で同規則に定める額の教職調整額を支給する旨を規定するものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 五ページをごらんいただきたいと思います。学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 さきにご説明申し上げました学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例と同様に、東京都立大学条例外三件の条例の廃止に伴いまして、規定を整備するものでございます。
 改正内容につきましては、六ページをごらんいただきたいと思います。
 この新旧対照表下段にございます現行欄の傍線を付してございます「大学を除く。以下同じ。」という文言を削除するものでございます。
 施行日は、平成十七年四月一日としてございます。
 次に、お手元の資料、平成十六年第四回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案の説明をさせていただきます。
 目次をお開きいただきたいと思います。今回提案を予定してございます契約案は、ごらんいただきます二件でございます。
 一ページをお開き願います。都立青梅地区総合学科高等学校(仮称)(H十六)改修工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十七億二千七百二十五万円、契約の相手方は、東京都千代田区九段北四丁目二番二十八号、ナカノフドー・清水建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十八年十一月三十日まででございます。
 三ページから七ページにかけましては、学校の案内図、配置図及び各階平面図をお示ししてございます。
 九ページをお開き願います。都立東久留米地区総合学科高等学校(仮称)(H十六)増築及び改修工事請負契約でございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十四億六千七百九十万円、契約の相手方は、東京都港区浜松町一丁目二十五番十三号、松尾・せきど建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成十九年三月九日まででございます。
 一一ページから一五ページにかけましては、学校の案内図、配置図及び各階平面図をお示ししてございます。
 一六ページには、ただいまの契約案二件の概要を一覧にしてお示ししてございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○池田委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○伊藤参事 去る九月十五日の文教委員会において、東京都特別支援教育推進計画概要(案)についてご報告申し上げましたが、昨日、十一月二十五日に東京都特別支援教育推進計画が策定されましたので、ご説明申し上げます。
 お手元の資料、A4判二枚つづりの東京都特別支援教育推進計画についてをごらん願います。
 本計画は、これまでの心身障害教育から特別支援教育への転換に当たり、LD等を含め障害のある児童生徒等の教育に対する都民の期待にこたえるため、都立盲・ろう・養護学校が抱える課題の解決や、小中学校における特別支援教育の充実への支援のあり方など、これからの都における特別支援教育の推進に関する展望を明らかにする総合的な計画でございます。
 計画発表までの経緯でございますが、平成十五年十二月、国の動向や東京都における心身障害教育の現状や課題を踏まえ、東京都心身障害教育改善検討委員会の最終報告として、「これからの東京都の特別支援教育の在り方について」が出されました。
 その後、本計画の策定に先立ちまして、七月十四日に、本計画の基本的な考え方について東京都特別支援教育推進計画概要(案)を明らかにいたしました。学校関係者や地元関係機関等への説明及び意見聴取を重ね、また、東京都教育モニターアンケートを実施し、八十七名からご回答をいただきました。これまで実施した説明会は計三十回、提出された請願陳情は十件、寄せられた署名は計十三万九千百二十七筆となっております。
 こうした経緯を経て、十一月二十五日の東京都教育委員会において、東京都特別支援教育推進計画を決定いたしました。
 3の〔1〕の計画の性格でございますが、本計画は、東京都の特別支援教育推進計画としての十カ年の長期計画を定めるとともに、その長期計画の実現に向けて、当面の具体的な計画として、平成十六年度から十九年度までの第一次実施計画を定めました。
 なお、第二次実施計画以降については、対象となる児童生徒数の推計や進路希望の動向、学校の実態、社会の動向等を考慮しながら、三年ごとに策定してまいります。
 また、現在、中央教育審議会において、特別支援教育を推進するための制度のあり方に関する検討が行われており、今後、この答申を踏まえた法改正など、国の動きが予想されております。この場合、本計画の内容を一部変更する場合もございます。
 二ページをごらん願います。〔3〕に特別支援教育の具体的な展開といたしまして五項目を挙げております。
 アは、都立盲・ろう・養護学校における個に応じた教育の充実でございます。障害の重度重複化、多様化に対応する個に応じた教育の推進、生徒の多様な進路希望等にこたえる後期中等教育の充実などを挙げております。
 イは、都立盲・ろう・養護学校の適正な規模と配置でございます。本計画完成時の平成二十七年度における学校数は、児童生徒数の動向や国の法改正等によって変動する場合がありますが、知的障害教育部門と肢体不自由教育部門の併置化等により、平成十六年度の規模程度としてまいります。
 表では、第一次実施計画による学校数をお示ししております。現在五十五校一分校の学校数が、第一次実施計画完成時には五十六校一分校となる予定でございます。
 また、個に応じた新たなタイプの学校づくりの主なものといたしまして、知的障害が軽い生徒を対象とした養護学校高等部や、中高一貫型ろう学校及び病弱養護学校の高等部の設置などを挙げてございます。
 三ページをごらん願います。ウは、都立盲・ろう・養護学校の教育諸条件の整備でございます。教員の資質及び専門性の向上や、開かれた学校づくりの推進を行ってまいります。
 エは、小中学校における特別支援教育の充実への支援でございます。LD等の特別な教育的支援が必要な児童生徒への対応について、国の法改正等の動向を踏まえながら、特別支援教室(仮称)の設置のあり方等について検討するとともに、小中学校における教員の資質、専門性の向上を図ってまいります。
 オは、一人一人を大切にする教育を推進するための都民の理解啓発の充実でございます。
 次に、お手元にございます東京都特別支援教育推進計画の冊子の一二ページをごらん願います。
 第一部の第3章に計画の基本的な考え方について記述しております。
 1に都における心身障害教育の現状と課題を挙げております。
 一五ページに計画の基本理念及び指針をお示ししてございます。
 一六ページをごらん願います。3の計画推進の基本的な方向といたしまして五項目を挙げております。
 こうした基本的方向のもとに策定しました本計画の体系は、一八ページから一九ページにあります体系図のとおりでございます。
 次に、二四ページをごらん願います。先ほどの体系図の流れに沿って、本計画の具体的な展開を第1章から順にお示ししております。
 第1章が都立盲・ろう・養護学校における個に応じた教育内容の充実でございます。
 1の障害の重度重複化、多様化に対応する個に応じた教育の推進では、個別の教育支援計画の充実や教育課程の開発研究などを行ってまいります。
 三一ページには、2の社会参加と自立に向けた多様な進路希望にこたえる後期中等教育の充実を挙げております。
 (1)の職業的自立に向けた職業教育の充実では、知的障害が軽い生徒を対象とした高等部の職業教育の充実など、職業的自立に向けた職業教育の一層の充実を図ってまいります。
 三三ページには、(2)の進学等多様な進路希望への対応として、知的障害が軽い生徒を対象とした高等部での資格取得を目的とした進学への対応や、ろう学校における中高一貫型教育の実施など、大学進学や資格取得などの多様な進路に適切にこたえる個に応じた教育内容の充実を計画しております。
 三五ページには、3の新たな連携体制として、今後、地域におけるネットワークを構築し、LD等を含め障害のある児童生徒やその保護者に対し、乳幼児期から学校卒業後までの一貫した支援体制についてお示ししております。
 次に、四〇ページをごらん願います。第2章の都立盲・ろう・養護学校等の適正な規模と配置でございます。
 1の個に応じた新たなタイプの学校づくりでは、既に申し上げました知的障害が軽い生徒を対象とした養護学校高等部の設置のほか、知的障害教育部門・肢体不自由教育部門を併置する学校の設置や、中高一貫型ろう学校の設置及び病弱養護学校高等部の設置を行ってまいります。
 四二ページでは、2の都立盲・ろう・養護学校の適正な規模と配置をお示ししてございます。
 各障害種別の学校数や在籍者数の増減、地域バランス等に配慮しながら、都立盲・ろう・養護学校における学校全体で規模と配置の適正化を図ります。
 四九ページをごらん願います。3の寄宿舎の適正な規模と配置でございます。
 都立盲・ろう・養護学校の適正な規模と配置の実施等により通学区域が縮小され、通学困難を理由とする寄宿舎への入舎対象者がますます減少していくと推測されるため、寄宿舎の配置数を段階的に減らしてまいります。平成十六年度現在十一舎ある寄宿舎を、本計画完成時の平成二十七年度までには五舎にしていく予定でございます。
 次に、五一ページをごらん願います。4の校外教育施設の見直しを挙げております。
 校外教育施設以外の宿泊施設を幅広く選定する学校がふえてきたことや、民間施設や他の公的施設が整備され、障害のある児童生徒の受け入れが進んできたことなどによる利用率の低下から、十六年度末に土肥臨海学園、十八年度末に聖山高原学園を閉所いたします。
 五四ページをごらん願います。第3章、都立盲・ろう・養護学校の教育諸条件の整備でございます。
 1の教員の資質及び専門性の向上として、特別支援教育の理解啓発に関する研修の実施など八項目を挙げております。
 五六ページには、2の開かれた学校づくりの推進として、民間活力の導入など六項目を挙げております。
 今後、企業やNPO法人等との連携体制の整備を都立盲・ろう・養護学校全体として取り組んでいくなど、より開かれた学校づくりを推進してまいります。
 六〇ページにある4の学校施設設備の充実では、知的障害養護学校に在籍する児童生徒の増加に伴う普通教室の確保などを行ってまいります。
 六二ページに、5の都民に信頼される学校経営の確立がございます。
 今後とも、校長が経営者としてのリーダーシップをより一層発揮し、学校が組織的取り組みを進めることができるよう、学校運営組織を充実し、校長の裁量権を拡大するなどの支援を行ってまいります。
 六六ページをごらん願います。第4章の小中学校における特別支援教育の充実への支援でございます。
 1のLD等を含め障害のある児童生徒の特別な教育ニーズへの対応の充実を挙げております。特別支援教育を推進するための制度のあり方については、現在、国において法改正も含めた検討が行われており、こうした国の動向を踏まえ、適切な支援システムの構築を目指して検討を進めてまいります。
 また、七〇ページでは、2の都と区市町村の連携体制の整備を挙げております。
 次に、七四ページをごらん願います。第5章の一人一人を大切にする教育を推進するための都民の理解啓発の充実でございます。
 今後、社会全体がLD等を含め障害のある児童生徒等のライフステージに応じた適切な支援をしていくことができるよう、都及び各区市町村、関係機関・団体、保護者等が密接な連携を図り、小中学校の通常の学級の担任や保護者、児童生徒を初めとして、広く都民への理解啓発活動に努めてまいります。
 以上、東京都特別支援教育推進計画における総事業数は百二十七でございまして、そのうち、年度ごとの進行管理を行う進行管理事業が三十九でございます。進行管理事業については、可能な限り具体的な年次目標を挙げて、計画の着実な推進を目指してまいります。
 以上が計画の概要でございますが、本計画策定に先立ち、都議会において、計画策定に当たっては関係者の理解や協力を得ることが不可欠であるとのご指摘がございました。都教育委員会といたしましては、計画の推進に当たっても、学校関係者等との話し合いの機会を設け、特別支援教育に対する幅広い理解を得るよう努めてまいります。
 以上で、東京都特別支援教育推進計画についての説明を終わらせていただきます。

○池田委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○木村委員 東京都心身障害教育改善検討委員会最終報告を受けて、各検討課題ごとに設置されました委員会の討議資料、それからメンバー、できれば討議内容の議事録などをお願いしたい。
 それから、知的障害高等部単独校の設置が予定されていた南多摩地区学園養護学校の建設中止を求める請願をめぐる多摩市との話し合いの経過がわかるものをお願いしたい。
 三点目は、東京都特別支援教育推進計画における肢体不自由校の障害認定の基準について明らかにして--何をもって重度、中度、軽度と判定しているのかということがわかる資料をお願いしたい。
 それから、一次計画案において増設される教室の数と学校別の内訳をお願いします。
 最後に、校外施設の月別利用率を明らかにしていただきたい。

○池田委員長 ただいま木村委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○池田委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一六第七七号及び陳情一六第九〇号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○伊藤参事 最初に、一六第七七号、総合芸術高校(仮称)に都立小石川工業高校の伝統を継承する建築科設置に関する請願についてご説明申し上げます。
 本請願は、都立小石川工業高等学校全日制同窓会会長、石井文雄さん外四人から提出されたものでございます。
 本請願の趣旨は、都立小石川工業高等学校の跡地に開校する都立総合芸術高等学校(仮称)に、二級建築士の受験資格が確保できるカリキュラムを設け、小石川工業高等学校建築科の伝統を継承する単独学科としての建築科を設置していただきたいということでございます。
 これに関する現在の状況ですが、小石川工業高校の跡地に開校する総合芸術高校(仮称)は、都立高校改革推進計画・新たな実施計画において、芸術高校の改編により、既存の音楽科、美術科に加えて、演劇科及びメディア表現を中心とする学科の四学科とし、生徒の芸術に関する多様な興味、関心にこたえる新たなタイプの高校の一つとして設置することとしたものでございます。
 小石川工業高校の教育実践については、発展的に統合して設置される世田谷地区工業高校(仮称)に継承され、建築関係の学科として建築・都市工学科(仮称)が設置される予定となっております。
 次に、一六第九〇号、総武線沿線地域の夜間定時制高校を希望する生徒の受入れ枠確保に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、総武線沿線夜間定時制高校の教育を考える会世話人代表、高橋彦博さん外一千八百六十九人から提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、平成十八年度に向け、総武線沿線の墨田、江東、江戸川地域にある都立夜間定時制高校の生徒募集に際し、希望する生徒の学習する機会を保障するため、受け入れ枠確保の十分な対応措置を講じていただきたいということでございます。
 これに関する現在の状況ですが、都立高校改革推進計画・新たな実施計画の中で、定時制課程につきましては、生徒、保護者のニーズにこたえ、全・定併置校が抱える施設利用や指導時間の制約などの課題を解決するため、周辺の夜間定時制課程を統合して、昼夜間定時制独立校の整備拡充を図っていくこととしております。
 これまでに計画してまいりましたチャレンジスクールに加え、新たな実施計画では、新たなタイプの昼夜間定時制高校を四校設置することといたしております。この計画では、両国、墨田川、小松川、小岩、上野、台東商業の各高校の定時制課程及び台東商業高校の全日制課程は、平成十八年度に開校する台東地区昼夜間定時制高校(仮称)に発展的に統合されることになっております。
 なお、このほか、チャレンジスクールにつきましては、平成十七年度に六本木高校、平成十九年度には中野地区チャレンジスクール(仮称)が、また、新たなタイプの昼夜間定時制高校としましては、平成十七年度に一橋高校、平成十九年度には杉並地区及び八王子地区において開校する予定でございまして、全都で合わせて十一校の昼夜間定時制独立校を整備していくこととしております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○野上委員 では、陳情一六第九〇号の方について述べます。
 平成十六年四月開校の大江戸高校は大変人気があり、分割前期募集では五百一名が受検して三百八十五名が不合格、分割後期募集では二百一人が受検し百七十名が不合格になりました。私の知人のお嬢さんが第一希望として新設の大江戸高校を受検したのですけれども、不合格になり、大変にショックを受けておりました。まさか不合格になるとは思わなかったわけですから、定時制なら楽に入れるだろうと思っていたところ不合格で、目の前が真っ暗になってしまったと。こうした例は枚挙にいとまがないと思います。
 平成十六年度入学者選抜において、墨田、江東、江戸川地域で、高校進学を希望しながら進学できなかった生徒はどれくらいいるんでしょうか。

○伊藤参事 墨田、江東、江戸川区域の都立の定時制高校は、普通科六校、専門高校四校ありますが、これらの定時制高校の二次募集では、六十四人が不合格となっておる状況でございます。

○野上委員 この六十四名の進路がどうなったのか、とても気になるところです。一次試験で全日制を受検した生徒が不合格となった場合、二次試験で定時制を受検すると、初めから定時制を第一希望、希望していた生徒は就学できなくなることはないでしょうか。

○伊藤参事 昼夜間定時制高校等を除き、定時制高校の第一次募集の学力検査日を全日制の第一次募集と同日に実施し、四千百四十人の募集枠に千四百五十二人が受検しております。受検倍率は〇・三五倍となっており、当初より定時制高校を希望する生徒の受け入れはできていると考えてございます。
 定時制高校の希望者は、東京都中学校長会進路対策委員会の調査では、例年、八百五十人前後で推移しておりますので、新規卒業生以外の受検者は六百人程度と計算できます。したがいまして、これら初めから定時制を希望した生徒については就学が確保されている状況でございます。

○野上委員 全日制を希望している生徒が受検に失敗した場合、定時制の枠が確保してあるので就学できない生徒はいないということですよね。しかし、定時制への進学を希望しない場合には、私立高校にでも行かない限り、中学生浪人ということも考えられるわけです。
 都の教育委員会としては、東京都全体の立場で、すべての受検生が必ずどこかの高校に落ちつくであろうと計画を十分よく練っているのはわかります。しかし、自分の住んでいるエリアで見ると、多くの生徒が自分の希望する学校ではなく進学をしているという実態もあります。生徒数の増減をよく見通して、就学できない生徒ができてしまう場合には、臨時で学級増をしたり計画を一年先延ばしにするなど柔軟な態度ができないのでしょうか。

○伊藤参事 定時制高校の二次募集の都全体の倍率は〇・五九倍で、枠としては確保されてございます。また、定時制高校の三次募集においても、都全体で千五十九人、区部に限っても七百六十七人の募集枠がございますので、最終的には定時制高校希望者は受け入れられていると考えてございます。

○野上委員 確かに、人数枠でいうと、受け入れ可能な人数枠を確保しているということですね。大江戸高校のように倍率が高い高校も、いずれ、この計画にあるように、全都で十一校の昼夜間定時制独立校を整備していくということなので、数年後には平準化していくだろうと思います。
 定時制の最大の課題は、自分は定時制を卒業したと胸を張っていえるような学校にすることだと思います。苦学をして働きながら、一生懸命眠い目をこすって勉強して大学に進んだことに誇りを持っている人を私はたくさん知っております。しかし、生徒の勤労の実態調査などによってもわかるように、定時制が勤労青少年が学ぶための学校であるという認識が揺らいできているのではないでしょうか。その証拠に、国の政策面では補助金の削減という形で端的にあらわれてきております。
 今の定時制高校の現状は、定時制に対して誇りを持つことができているのかどうかが課題だと感じております。基本的には、定時制という呼称は廃止して、大江戸高校のように、その学校に見合ったすてきな名前をつけていくことが必要なのかとも思います。これから設置される学校はそうした配慮がなされているのはすばらしいことだと感じております。
 最後に、個人的な意見として、全・定併置の定時制を発展的に統合し、昼夜間定時制高校を設置する計画自体には賛成です。定時制課程は、全日制と併設するのではなく、独立させ、なおかつ、できれば交通至便なところに設置すべきです。例えば駅に近いところのビルの一角を専有するとか、多方面、他地域の生徒が通いやすいところに設置すべきだと思っております。また、あえて夜間ではなくて、その大部分は昼間の時間帯で、今夜間定時制で行っているカリキュラムを行えるように工夫すべきだと感じております。仮に昼間定時制とするのであれば、朝と昼の二部制がふさわしいのではないかと意見を申し述べておきます。

○木村委員 最初に、総合芸術高校(仮称)に都立小石川工業高校の伝統を継承する建築科設置に関する請願について私どもの意見を述べたいと思います。
 本請願は、小石川工業高校の統廃合に関して、現工業高校が廃止されて、跡地に総合芸術高校が移転する場合に、小石川工業のすぐれた伝統を継承するために、建築科を学科として存続してもらいたいというものであります。
 我が党は、これまで文教委員会でも明らかにしてきましたとおり、都教委が進める三次にわたる都立高校統廃合の全体で二十八校の高校を削減するうち、十五校が商業、工業などの専門高校で占められておって、明らかに専門教育を犠牲にした計画であるということ、しかも、工業高校の十二組の統廃合のうち、十一の場合は産業高校、科学技術高校、総合学科高校など新しいタイプの高校づくりに伴うものでありますけれども、なぜか世田谷工業と小石川工業についてだけは、二校の工業高校を世田谷に統合する、実質的には小石川工業を単独廃校に追い込むという内容になっています。
 また、第二次統合で小石川工業が対象になった理由に、敷地内に都市計画道路が通って、学校の土地が狭くなって教育条件が悪くなるということや、町中で学校環境に不適切だというようなことがいわれていましたけれども、道路が通った後でもほかの工業高校よりも広い敷地が残るということや、学習環境という点でも、その跡地に総合芸術高校を移転させる計画が出てくるんですから、最初いっていた理由というのは全く成り立たないわけであります。
 さらに、山手線の内側に今二校しかない工業高校は、港工業が統合して大田の六郷に単位制高校として統廃合され、小石川工業は統合して世田谷へ持っていくというわけですから、山手線の内側には工業高校がなくなる。これは、都有地を都市再生に活用していこうという流れの中で、二十三区内、とりわけ都心から工業高校が排除されているということにほかならないのであります。
 小石川工業を初め、非常にハンディを抱えた生徒たちを受け入れ、中等教育のいわば底辺を支えている専門高校、定時制高校などの重要な教育の場にとりわけ大きなしわ寄せをして統廃合を推し進めることは、都立高校のいわゆる改革とは全く逆行するものであって、こうした分野こそ本当の意味での充実、拡充を目指す立場に立ち返って、計画全体を見直すべきだというふうに思います。
 その立場から今回の請願を見ますと、計画の根本的な見直しを求めながらも、総合芸術高校の中に、少なくとも小石川工業の長い伝統と技術教育の高い水準を具体的に継承できるように、建築科を、アート、つまり芸術科目の一つとして存続させてほしいというものであって、請願を出された同窓会の方々を初め、同校の関係者の切実なせめてもの願いとしてやはり重く受けとめるべきだというふうに思うのであります。しかも、国立の学校では建築・設計分野をアートとして扱っている例もあって、芸術高校の移転の検討の中でも、移転を機に総合的に芸術を扱う上で、学科をふやして建築科目を取り入れるというプランも検討されたという経過も聞いております。
 本来は工業高校として存続させるべきでありますが、せめてこの請願者の切なる要望を受け入れて、具体的な検討を進めることを強く求めておきます。これが請願一六第七七号についての我が党の意見です。
 さて、もう一つ、総武線沿線地域の夜間定時制高校を希望する生徒の受入れ枠確保に関する陳情について若干お伺いしたいと思いますが、既にやりとりが行われましたが、大江戸高校が開校すると同時に、三つの定時制高校の募集停止が行われたわけですね。その三つの定時制高校の募集停止の合計定員が百五十名、大江戸高校の三部五クラスの定員が百五十名というふうに伺っていますので、確かに数字枠、先ほど来お話がありましたが、人数枠としては確保されているように見えますが、お話がありましたように、二次募集でもさまざまに殺到して不合格がたくさん出て、最終的には六十四名ですか、二次募集全体で不合格者が生まれた。
 一体これはなぜなのか。人数枠は確保されているといいますけれども、こういうやり方で結局入れなかった。どこかへ入れただろうという話ですけれども、結局進学をあきらめた人もいるんじゃないでしょうか。どのようにその辺は総括されているんでしょうか。

○伊藤参事 昼夜間定時制高校のそれぞれの配置計画におきましても、統合校の生徒数を基準に学校規模を設定してございます。一方、定時制高校で学ぶ多様な生徒に対応するため、それぞれの昼夜間定時制の受け入れる生徒像を特徴づけ、生徒一人一人の能力、適性、興味、関心、進路希望に応じた教育の展開を図ってございます。自主自立タイプの生徒を受け入れる新宿山吹型、小中学校時代に不登校経験のある生徒、中途退学者を主に受け入れるチャレンジスクール、その他、今ある定時制高校に通う生徒を幅広く受け入れる新たなタイプの昼夜間定時制高校という異なる位置づけを持ってございます。
 したがいまして、委員お尋ねの点につきましては、昼夜間定時制高校の設置計画は、個別の昼夜間定時制が、統合校の生徒の受け入れ枠を確保する機能と同時に、東京都全体の定時制高校に学ぶ生徒を新たなタイプの昼夜間定時制高校全体で受け入れるという役割を持っているため、全体での受け入れ枠が確保されているというように考えてございます。

○木村委員 この陳情は、わざわざ総武線沿線地域の夜間定時制を希望する生徒の受け入れ枠を確保してくれというふうに断って陳情しておりますね。その立場からお答えを願いたいんですよ。
 今いわれたように、大江戸高校は全都の希望者が集まるように新しいタイプの学校としてつくられた、しかし、同時に募集停止になったのは総武線沿線の三つの学校だったということがありますよね。ですから、今までどおりだったら、総武線沿線の夜間定時制高校志望者はその三つの学校のどこかに入れたかもしれないけれども、こっちをやめて大江戸高校ができた、そこに全都から志望者が集まった、結果として二次募集で六十何名不合格も出た、その不合格は、総武線沿線の、今までの深川高校や何かに入ろうと思っていたその居住地域の子どもたちが犠牲になったのではないかというふうに思われるわけですね。
 その証拠に、新しく大江戸高校に入った一年生の住所を見ますと、全都に広がっていて、二十三区中二十一区、一市、さらに都外からも呼んで、ほとんど全都から生徒が来ている、合格者の住所がね。そういうふうになっていて、地元の墨田、江東、江戸川区内出身の中学生の占める割合は四六・四%だった、半分以下だったというふうに一年生の住所の分布が広がっています。
 結局、そうすると、あなた方が進めている都立高校改革というのは、特に定時制の場合はそれが求められますけれども、そういうローカルな条件を生かして進学しようとしている子どもたちの希望を抑えるという結果になっていないのか、そういう総括はいたしましたかと聞いているんです。

○伊藤参事 昼夜間定時制高校につきましては、地域バランスを考慮して、旧学区に一校程度設置することといたしまして、できる限り交通の利便性が高い学校を選定してございます。夜間定時制高校についても一定数残してございまして、東京の交通事情から、通学可能な範囲に定時制高校が設置されているものと考えてございます。
 また、高校教育のセーフティーネットの役割を果たす新たな通信制高校、いわゆるトライネットスクールの整備を行うことによりまして、不登校傾向の生徒など、さまざまな理由で学校への通学が困難な生徒への対応も充実させていくという考え方でございます。
 なお、先ほども申し上げましたが、定時制高校全体での枠は確保されておりまして、また三次募集での対応もできている、そのように考えてございます。

○木村委員 聞いていることにちゃんと答えてくださいよ。全体の枠が確保されているとか、やっていることは交通の利便性のあるところにつくるんだとか、昼夜間も一定程度残しているんだとか、そのほかの学校もつくっているとか、そういう話は先ほどからいろいろ聞いていますよ。
 問題は、今回の大江戸高校の改革に当たって、そういうように二次募集でも不合格者が出るという中に、そういう地域的な要因、総武線沿線の子どもたちに特に苦労が、しわ寄せが行ったんじゃないか、そういうことの分析、総括というものをやられましたか、その子たちの身になってやってみましたかということを聞いているんですが、やってないならやってないでいってください、余計なこといわないで。

○伊藤参事 お尋ねの分析という観点でございますけれども、年度によって応募者数に変化がございますが、確かに、十六年度の江東区、墨田区、江戸川区にある都立高校定時制の二次募集は前年に比べまして倍率が高く、先ほども申し上げましたとおり、不合格者が六十四人出ているという状況でございます。
 原因と考えられますのは幾つかあるわけでございますけれども、前年度までの深川商業、深川高校、東高校の募集枠が開校いたしました大江戸高校に移ったわけでございますけれども、その大江戸高校の応募が高倍率となりまして、結果として二次募集枠が少なくなったという点もございます。大江戸高校の後期募集に多くの応募者が集まりまして、不合格者が多く出たことが大きいと考えてございます。分析といたしましてはこのように分析をしてございます。

○木村委員 やっぱりそうなんですよ。大江戸高校ができて、結局しわが行ったのは--江東区とか江戸川区とか、総武線沿線の定時制高校に今までなら進学しようという子どもたちが苦労して、応募倍率も高かったんですよね。
 問題は平成十八年度ですよ。平成十八年度は、台東地区昼夜間定時制高校が開校されると同時に、江東、江戸川地域、どこが募集停止になるかというと、両国高校、墨田川高校、それから小岩高校、小松川高校の定時制、四つが募集停止になるわけですよね。
 そこで、例えば江戸川区議会はこういう意見書を採択していますよね。都立小松川高校定時制・都立小岩高校定時制の存続に関する意見書、これはいわゆる新配置計画が決定された後のときの区議会ですけれども、小松川高校定時制は創立五十一年、小岩高校定時制は創立四十年で、伝統ある定時制高校として地元の声にこたえてきた、定時制高校は、勤労青少年を初め、さまざまな生徒に対する就学機会を提供しています、こうした生徒たちが四年間通い続けるためには、学校が勤務先や家庭に近いことが大きな条件であり、学校間の距離、交通状況などへの配慮は必要不可欠です、広範な地域にある定時制高校を一つにまとめた昼夜間定時制高校が、現在の夜間定時制高校の受け皿になり得るものなのかどうか疑問であり、計画の修正も必要と考えます、満場一致で採択されていますね。
 江戸川区議会のこの指摘を--間近に、平成十八年には小松川、小岩も含めた募集停止、そして台東区の学校が開校するにつれて停止されるわけですね。これは、ことし大江戸高校で起きたことのさらに大規模な影響が広がるというふうにどう見ても考えられますけれども、いかがでしょうか。

○伊藤参事 平成十九年度には、先ほどの昼夜間定時制高校も含めまして十一校体制が完成するわけでございまして、そういう観点におきまして、倍率等におきましても平準化されるというように考えてございます。

○木村委員 東京全体では数が合うとかという話じゃなくて、陳情が総武線沿線のというふうにいっているので、私もそういう立場で聞いているんですが、問題は二つあると思うんですよね。
 一つは、十八年度の台東区の昼夜間定時制高校が開校するに当たって、総武線沿線、墨田、江東、江戸川、これは、大江戸高校の場合は百五十と百五十で、人数は数合わせとしては合っているんですけれども、今回の場合は数合わせにもなっていないですね。募集停止四校で、墨田、江東、江戸川の受け入れ定員は四百二十名が二百四十名となるわけですよね。それで、台東区の二つの定時制高校も同時に募集停止になる。合わせて六つになるわけですよ。そうすると、ますます総武線沿線のそういう子どもたちがどこへ行くかということで、苦しみを味わうということになるんじゃないでしょうか。
 そういう意味で、総武線沿線という場合だけとれば数が合っていない、それは、ことし起きた出来事からいって非常に深刻だというふうに思いますけれども、いかがでしょう。

○伊藤参事 墨田、江東、江戸川区内の定時制課程十校の募集枠を考えますと、十校で四百二十人、六校で二百四十人ということで、台東地区昼夜間定時制高校に統合されるわけでございます。両国、墨田川、小岩、小松川の四校の募集枠を差し引いたものでございますが、この計算には大江戸高校の五学級百五十人は含まれていないわけでございます。これを含めれば、七校三百九十人体制ともなります。さらに、十七年度には六本木、一橋高校が開校するようになります。そういう観点からも、交通の至便性も含めまして、大江戸高校、東部地域につきましては緩和されていく、平準化されていくものと考えてございます。

○木村委員 六本木とか一橋とかいわれて、定時制の子どもたちが通えるのかということがありますよ。長い時間がたてば平準化されるだろうなどという、そういう答弁自身、非常に子どもたちにとって冷たい物いいだというふうに私は思います。
 もう一つは、交通利便のところにつくります、つくりますといいますけれども、一体小岩や小松川から台東区に通えるのかということがあります。
 都立両国高等学校定時制はこのとき募集停止になるんですけれども、これは台東地区の昼夜間定時制高校に移転ですよね。学校そのものが移転ですよ。それで、墨田区議会で満場一致のやはり意見書が上がっています。これはことしです。その中にこういうくだりがありますよ。三年後の移転を前提に入学してきた今年度の一年生は、両国高校ですね、全員が隅田川以東の墨田区、江東区等の周辺に居住しており、台東区居住者は一人もいません。江戸川区議会の満場一致の決議にもあるように、定時制高校は学校が勤務先や家庭に近いことが大きな条件であって、その配慮がどうしても必要です、江戸川区議会もいっている。墨田区議会もいって、しかも具体的に、台東区に三年後は引っ越せといわれていることを承知で入ってきたことしの一年生の住所は、全員、台東区の人が一人もいない、墨田区、江東区など隅田川以東だと。
 そういうことを見ると、定時制高校こそ三十分以内で通える、早い話が、五時に仕事を終わって五時半から始まるんだから、三十分以内で通えなきゃ遅刻するわけですよ。そういうことで、人数の上でのつり合いもとれていなければ、台東区へ行きなさいという通学条件、距離の上でも問題ではないか。
 この墨田区議会の意見書の指摘についてどう思っていますか。

○伊藤参事 ご指摘にありました影響を受ける生徒に対しましては、十分な配慮をしていかなければならないと考えております。これらの生徒の意見につきましては、今後とも校長を通じて把握していきたいと考えております。
 先ほどもお答えをいたしましたけれども、東京の交通事情の点につきましては、非常に交通利便な、それから申し上げますと、非常にそういうところに配置をしておりますし、そういう観点からも、私どもとしては、配置の点については十分配慮していると考えております。

○木村委員 配慮しているというお話ですけれども、私がいいましたように、登校時間、学校へ着くまで三十分の距離というのは、私は、定時制の場合、子どもたちの中等教育に対するアクセスを保障する最低の権利だというふうに思いますけれども、そういう子どもたちの中等教育へのアクセス権を保障するという意味で、三十分というものをどう考えますか。

○伊藤参事 通学時間は生徒にとって事情はさまざまでございますけれども、先ほど来お答えしておりますように、東京の交通事情から考えますと、通学可能な範囲に定時制高校が設置されているというように考えてございまして、影響を受ける生徒に対しましては、十分な配慮等については校長を通じて把握をしていきたいと考えております。

○木村委員 私は、今進められている都立高校改革、特に定時制の改革については、多様なニーズにこたえてさまざまな学校をつくるというふうにいいながら、実際には、例えば設置学校--結局、統廃合対象校は四十四校、設置する学校は十校、差し引き三十四校がなくなっていくという、そういう計画なわけです。そして、その結果は、入れない子もいるし通えない子も出てくるということで、子どもたちの教育をめぐる新たなニーズにこたえるといいながら、そもそもそういう勉強に対するアクセス権、学習権というものを奪う、そういう根本的な矛盾を含んでいるというふうに思います。
 そういう矛盾も深く分析をしないで、利便性のあるところにつくるんだとか、そういうことをいうのは、結局、高校改革を進める目に子どもたちが映ってない。さらに、この陳情にあるように、地域の目も映ってない。総武線沿線、下町、その地域の子どもをどうするかという、全都的にはつじつまが合っていて、それぞれできるところはそれは駅の近くかもしれないけれども、地域のその子どもたちはどうするかという、そういう地域の目も映ってない。あるのは、まさに権力的な行政像しかないじゃないかということを申し上げ、私は、この陳情についてはぜひ採択をして、都立高校改革を見直す一助にすべきだ、こう思います。

○山口委員 私の方からは、請願一六第七七号に関しましては、二点ほど確認の質問をさせていただきたいと思います。
 二〇〇六年度募集停止となる都立小石川工業高校における二級建築士取得のためのカリキュラムの状況と、その実績について伺いたいと思います。

○伊藤参事 二級建築士の取得のためには、高等学校の建築・土木科の卒業後、三年以上の建築の実務経験が必要でありますが、その二級建築士の学科試験で課せられますのは、建築計画、建築法規、建築構造、建築施工でございます。これらの科目につきまして、小石川工業高校では、主に二、三年生におきまして必履修とする教育課程となってございます。
 二級建築士の資格取得状況につきましては、卒業後三年以上の実務経験を経た後に受験資格が生じますことから、学校でも把握できない状況でございます。

○山口委員 都立小石川工業高校の教育実践については、では、発展的に統合される(仮称)世田谷地区工業高校に継承されるということですけれども、そこでは二級建築士を取得できるカリキュラムは予定されているのでしょうか。

○伊藤参事 理事ご指摘のように、平成十八年度に小石川工業高校と世田谷工業高校を発展的に統合し開設する世田谷地区工業高校(仮称)には、両校の教育実践を踏まえた教育展開を考えております。建築関係については、まだ仮称ですが、建築・都市工学科といたしまして、二級建築士の資格取得を目指す生徒にも対応する教育課程を予定してございます。

○山口委員 新たな実施計画においては、二〇一〇年に廃校となる小石川工業高校跡地につくられる総合芸術高校というのは、既存の音楽、美術に、演劇分野を中心とした学科とメディア表現などの学科を加えて開校予定であり、その中には建築科がなじまないということだと理解し、不採択という立場をとりますけれども、請願者である同窓会には十分に説明を行っていただきたいと思っています。
 次に、陳情一六第九〇号ですが、ここの部分ではかなり質問が重なっておりますので少し割愛をさせていただきますが、先ほど来出ておりますが、数合わせによれば確かに受け入れ枠は確保されているということなんでしょうけれども、学区制の撤廃などということもあり、人気の集中することもあって、机上の計画どおりにはなかなかいかないものだと思います。徐々に実施されていく高校改革の実施計画では、やはり実態に合わせて見直しを行っていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 そして、先ほど木村委員の方から出ましたけれども、多様なニーズにこたえる高校改革ということであれば、通学条件がよりよい学校に通いたいという子どもたち、つまり、通学時間を余りかけたくないという子どもたちのニーズにもこたえるべきではないかと思います。アクセス権という言葉も出ましたけれども、私も、こうした通学条件のよい学校に通えるということも学習権の一つとしてもう少し配慮すべきではないかと思っております。
 こういった新たな実施計画を発表後の昨年の文教委員会でも、定時制高校の統廃合の見直しについて、請願陳情審査における各所からの議論がなされたと思いますが、その議論を教育庁ではどのように受けとめられたのか、伺いたいと思います。

○伊藤参事 新たな実施計画につきましては、請願陳情審査において議論をいただいているところでございますが、さまざまなご意見を踏まえ、計画の進捗を図っていきたいと考えてございます。

○山口委員 その踏まえという表現が、私としましてはどういうふうに受けとめていいか、非常に悩ましいんですね。わからないんです。何か踏みつぶされているような気もしないでもないんですが、ぜひ、本当に当事者、特に実態の声を聞いていただきたいと思います。
 先ほどもちょっと出たかと思いますが、墨田区議会からは都立両国高校定時制の台東地区昼夜間定時制高校への移転再検討に関する意見書、また、江戸川区からは都立小松川高校定時制・都立小岩高校定時制の存続に関する意見書が出されているわけですが、これについてはどのように論議し、受けとめられたのか、伺いたいと思います。

○伊藤参事 ご指摘のように、これまで地元の区市町村議会から提出された意見書につきましては、教育委員会に報告し、議論の際に参考としてございます。私どもは、地域から出されました要望、要請につきましては真摯に受けとめて、可能な限り反映できるものは反映していくという立場でございます。

○山口委員 真摯に受けとめて可能な限り反映させていくというのがこの実態なのかということで、私としてはちょっと大変残念な気がいたしますが、これ以上やりとりをしてもあれかと思いますので、最後に、ことし一月、国連子どもの権利委員会が、日本政府の第二回定期報告書を審査して、第二回の総括所見を採択しています。その中で、懸念事項として、東京都の定時制高校の統廃合計画について再検討し、かつ代替的形態の教育を拡大するよう奨励することとあります。この勧告では、子どもの権利条約締結国は、子どもに影響するすべての事項、学校、政策立案においても、子どもの意見の尊重と子どもの参加を促進し助長するとともに、子どものこの権利を確実に認識させることを勧告しています。
 新たな実施計画を実行するに当たって、現に定時制高校に通う生徒、それから募集停止となった場合、何らかの不利益を直接受ける生徒の意見を尊重すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○伊藤参事 ご指摘のように、影響を受ける生徒に対しましては、十分な配慮をしていかなければならないと考えてございます。これら生徒の意見については、今後とも校長を通じて把握していきたいと考えてございます。

○山口委員 校長を通じてというよりも、子どもの権利というのは、直接子どもが意見を表明する機会を保障しろということだと思います。実は、知事本局なんかを中心にしまして、青少年の問題が今さまざま議論されておりますが、その中で二回ほど、直接当事者である子どもたちとの意見交換をしていったというようなことも聞いております。ぜひ教育行政においても、対話集会のような形で、こういった都立高校の改革などには特に子どもたちが直接意見を表明できるという意見表明権を保障されることを強く要望しておきたいと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一六第七七号を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、請願一六第七七号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一六第九〇号を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第九〇号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一六第四六号、陳情一六第五七号、陳情一六第八一号及び陳情一六第八二号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 なお、本件のうち、生活文化局分に対する質疑につきましては、既に終了しております。
 理事者の説明を求めます。

○江連人事部長 義務教育費国庫負担法の改正反対に関する陳情など、陳情四件について一括してご説明申し上げます。
 最初に、一六第四六号、義務教育費国庫負担法の改正反対に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都公立学校事務職員組合執行委員長、田子榮一さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、次のことを求める意見書を政府に対し提出していただきたいとするものでございます。
 まず、一点目は、義務教育費国庫負担制度を堅持し、地方の財政運営に支障の生じることのないよう措置することというものでございます。
 次に、二点目は、同制度から事務職員、栄養職員の除外を行わないことというものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、都知事及び都教育委員会は、かねてより義務教育費国庫負担制度の重要性を認識し、義務教育水準の維持向上を図るため、この制度の一層の充実を国に対して提案要求してきております。
 また、我が国の義務教育の水準維持と教育の機会均等を図る観点から、平成十六年第三回都議会定例会におきまして、国に対して義務教育費国庫負担金の廃止に反対する意見書が採択されたところでございます。
 次に、一六第五七号、教育の機会均等を保障する義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都教職員組合執行委員長、中山伸さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、中学校教職員や学校事務職員、栄養職員の給与費半額負担の適用除外をすることなく、義務教育費国庫負担制度を堅持することを求める意見書を政府に提出していただきたいとするものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、さきの陳情一六第四六号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に、一六第八一号、義務教育費国庫負担制度の維持に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、学校事務ユニオン東京執行委員長、山田隆一さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、国に対し、義務教育費国庫負担制度の現行水準を維持するよう意見書を提出していただきたいとするものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、さきの陳情一六第四六号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に、一六第八二号、義務教育費国庫負担堅持及び私学助成国庫補助堅持の意見書提出に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、私学教育を守る父母懇談会会長、作本幸秋さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、次のことを求める意見書を国に対して提出していただきたいとするもので、義務教育費国庫負担制度を堅持することというものでございます。
 これに関する現在の状況でございますが、さきの陳情一六第四六号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○花輪委員 義務教育費国庫負担金に関する私たちの考え方を申し上げます。改革の青写真も示さないままの根拠なき三兆円の数字合わせの補助金廃止には反対です。
 改めていうまでもないことですが、我が国の義務教育の水準維持と教育の機会均等を図るために、義務教育の内容、達成目標などの全国的な基準の設定は国においてなされるべき、そして、そのための財源は制度的に担保されるべきと考えています。
 その基本を踏まえた上で、私たちは、教育機会が確保される仕組みに国が責任を果たすことと教育の地方分権とは矛盾しないものと考えています。住民がみずからの意思で地域社会を築く地方分権、地域主権の確立を目指す中で、次世代を育てる教育について、我々地方自治体が権限移譲を求め、自主的に取り組むことができる環境をつくろうとするのは当然のことと考えます。
 さらに、義務教育は、平成十二年の地方分権一括法の施行により自治事務とされました。したがって、国は、全国的な基準を定めて、実際の義務教育は、財源と権限を移譲し、自治体がみずから行うことを実現するためのスキームの構築を進めるべきなのです。
 私たちは、国が三位一体改革の名のもとに行おうとしている財政負担の地方への負担転嫁は容認できないと考えますが、求めるべきは国庫負担制度の堅持ではなく、税財源の移譲と権限の移譲による真の地方分権であるとの立場から、残念ながら、陳情一六第八二号の二項を除きましては不採択にするべきだと考えております。

○木村委員 この四つの陳情について私ども日本共産党の見解を述べ、四つとも採択をすべきだという立場を表明したいと思います。
 ただいま民主党の花輪副委員長からご見解がありましたが、私たちが直面している現実を率直に見るということも都議会の責務であるというふうに考えます。
 きょう、新聞報道で三位一体の政府の全体像が発表になりました。地方分権という名目で三位一体が行われていますが、全経過が示しているように、結局は国の財政支出をどう削るかということであって、地方交付税の制度の削減を含め、財源が完全に一〇〇%移譲されるという、そういう現実の流れは、この三位一体改革が始まってから今日まで、ついぞ一かけらも見えないというのが現実ではないでしょうか。
 義務教育に対する国庫負担というのは補助金じゃありません。義務教育についての国としての責任を法的に明確にして負担をするというものであり、これは当然のことであって、これを堅持すべきだというふうに私たちは考えます。
 なお、事務職員と栄養職員についても除外するな旨の陳情がありますが、これも当然のことであって、事務職員、栄養職員も、子どもたちの健全な育成を図る教育の一環として一体のものであり、これを除外して教職員の部分だけ堅持せよというのは筋が通りません。
 したがって、この四件の陳情はそのまま願意を酌んで採択をするというのは、今日、政治的にも非常に求められていることではないかと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、陳情一六第四六号を起立により採決いたします。
 本件中、第一項を趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立多数と認めます。よって、陳情一六第四六号中、第一項は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、陳情一六第五七号を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第五七号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一六第八一号を起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第八一号は不採択と決定いたしました。
 次に、陳情一六第八二号を起立により採決いたします。
 本件中、第一項を趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立多数と認めます。よって、陳情一六第八二号中、第一項は趣旨採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一六第七〇号を議題といたします。
 なお、本件のうち、生活文化局分に対する質疑については、既に終了しております。
 理事者の説明を求めます。

○山際学務部長 一六第七〇号、平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、東京都公立高等学校定通PTA連合会会長、坂口朝美さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都は、公立高等学校の定時制通信制教育の振興のため、次のことを実現していただきたいというもので、まず1、定時制通信制高校の明確な位置づけに関する事項について、三年間で卒業を可能とする三修制の整備でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、三年間で卒業を可能とする三修制の導入につきましては、昼夜開講である単位制の定時制独立校の設置を通して行っているところであり、平成三年度に新宿山吹高等学校を設置し、また、都立高校改革推進計画においては、既設校の再編を進めながら、平成十九年度までに、全都で十一校の昼夜間定時制独立校を整備することといたしております。
 なお、夜間定時制課程におきましても、昼夜間定時制高校の定時制課程や通信制課程との併修等により、三年間で卒業が可能な学校の拡充を図ってまいります。
 次に、地域の特性を生かした、新たな特色のある高校の開設でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、特色ある定時制高校として、平成三年度に単位制の昼夜間定時制独立校である新宿山吹高校を設置し、柔軟な教育課程により中途退学者を中心とした生徒のニーズに対応してきているところでございます。また、小中学校時代に不登校を経験した生徒を主に受け入れる単位制総合学科の昼夜間定時制高校、チャレンジスクールを、平成十二年度の桐ケ丘高等学校を初めとして三校設置してきたところでございます。
 平成十七年度には、新宿山吹高校型の昼夜間定時制高校である砂川高等学校、四校目のチャレンジスクールである六本木高等学校に加え、従来、夜間定時制課程に通っていた多様な生徒のニーズにこたえる新たなタイプの昼夜間定時制高校として一橋高等学校を改編設置するところであり、今後、平成十九年度までに、チャレンジスクール五校を含め、全都で十一校の昼夜間定時制独立校の整備拡充に努めてまいります。
 また、学校間の連携や他校との併修の拡大、ボランティア活動等地域の特性を生かした学習活動や技能検定の成果の単位認定等、既設の高校の特色化にも取り組んでまいります。
 次に、2、定時制通信制課程の管理運営に関する事項について、まず学校施設管理補助員の警備業務の復活でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、施設管理補助員は、機械警備の導入に際し、教職員の警備機器操作等における激変緩和措置として配置したものでございまして、平成十六年度以降、機械警備を導入して四年を経過した学校から順次廃止しているところでございます。
 学校の安全管理につきましては、教職員全体で対応しているところでございまして、施設管理補助員を復活することは困難でございます。
 次に、学校授業時間内の事務室勤務時間体制の整備でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、夜間定時制課程を併設している都立学校における生徒対応、来校者対応等につきましては、学校内の教職員全体で工夫して適切に対応していくこととしており、事務職員につきましては、平成十一年度から全校でローテーション勤務を実施しているところでございます。
 この結果、事務職員は遅くとも午後八時三十分には退勤しておりますが、業務に特に支障は生じておりません。
 次に、カウンセラー等教育相談員の配置拡大でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、スクールカウンセラーの配置は、学校におけるカウンセリング等の機能の充実や問題行動等の未然防止のため、平成七年度から国の委託事業として開始され、不登校生徒の多い中学校や中退率の高い高等学校に配置してきたところでございます。
 国は、平成十三年度を初年度とする新たな五カ年計画の国庫補助事業としてスクールカウンセラー事業を制度化し、全国の中学校にスクールカウンセラーを配置することとしております。東京都は、この国庫補助を受け、平成十三年度に中学校三百校、高等学校七校、平成十四年度は中学校四百五十校、高等学校二十校、平成十五年度は三学級以上の全中学校六百五十校、高等学校三十校、平成十六年度は全中学校六百四十九校、高等学校四十校にスクールカウンセラーを配置し、そのうち定時制課程にはチャレンジスクール三校を含め、五校にスクールカウンセラーを配置しております。
 引き続き全公立中学校にスクールカウンセラーを配置するとともに、チャレンジスクールや中途退学等の課題を抱える高等学校等に配置してまいります。
 次に、3、定時制通信制教育振興の管理運営に関する事項について、まず、音楽鑑賞教室、演劇鑑賞教室、生活体験発表会及び総合体育大会に対する補助金の増額でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、音楽鑑賞教室、演劇鑑賞教室、生活体験発表会、総合体育大会につきまして、都教育委員会は、各団体と共催により実施し、運営への支援を行っているところでございますが、分担金等の増額は、現在の財政状況から困難でございます。
 次に、部活動に対する金銭的支援の拡大でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、部活動の振興を図るため、指導員への謝礼、施設の使用料及び生徒が共同使用する物品購入等の経費について予算措置をしてきているところでございますが、この増額は、現在の財政状況から困難でございます。
 次に、4、施設設備の改善、拡充に関する事項について、まず食堂の冷房機器の完備でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、高等学校の冷房化につきましては、音楽室、視聴覚室、図書室及び交通騒音等により授業に支障がある普通教室などについて整備をしております。食堂につきましては、整備の対象とする計画はございません。
 次に、専用教室の確保でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、定時制の専用施設は、現在、職員室、生徒会室、教材室、厨房、食堂を設置しております。普通教室及び体育館などにつきましては、全日制と定時制が共用することとしており、定時制の専用施設とすることは考えておりません。
 次に、5、多様な生徒の受け入れに関する事項について、給食費、教科書代に対する補助の拡充でございます。
 これに関する現在の状況でございますが、給食費、教科書代に関する高等学校定時制及通信教育振興奨励費補助金は、勤労青少年の定時制高校等への修学を促進するため、国の制度として、有職者、求職中の者、疾病の者、心身に障害のある者等を対象に実施しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○野上委員 では、一六第七〇号、平成十七年度東京都公立高等学校定時制通信制教育振興に関する陳情の中の一項、定時制通信制高校の明確な位置づけに関する事項の(1)、三年間で卒業を可能とする三修制の整備に賛成の立場で発言をさせていただきます。
 定時制高校も多様化が進み、昼間定時制や三部制の定時制高校が新たな形で生まれてきております。定時制が夜間である必要も四年制でなければならない理由もなくなってきております。定時制に関連して、三修制の取り組みについて伺います。
 都の定時制高校での三修制、三年間で卒業できる仕組みについて、現在どのような状況になっているのでしょうか。

○伊藤参事 本年三月の定時制卒業生の中で、四年の修業年限のところを三年で卒業した生徒でございますが、定時制高校の二学年相当での入学者もありますことから、正確な数字ではございませんが、二百五十人程度でございます。中でも、昼夜間定時制高校でございますチャレンジスクールの桐ヶ丘高校では五十五人、世田谷泉高校では七十人で、ともに四〇%弱の割合となってございます。
 三年での卒業の仕組みは、昼夜間定時制では他部履修や学校外での学習の成果の単位認定によりまして、また、夜間定時制におきましては主に大学入学資格検定における合格した科目による単位認定によりまして、三年での卒業が可能になっているところでございます。
 また、この取り組みに関しましては、現時点で、チャレンジスクールを含めまして、昼夜間定時制高校で四校、夜間定時制高校で二十四校が実施しているところでございます。

○野上委員 この三修制を取り入れるためには幾つかの条件が必要になります。通常の定時制高校では一日四時間の授業を組んでおり、年十九単位で三年間学んでも五十七単位で、卒業に必要な単位七十四単位を獲得することは不可能です。
 現在、三修制を導入している学校をいろいろ調べてみました。すると、四種類の単位のとり方があることがわかりました。
 その一つは、通信制高校との併修です。新宿山吹高校の開校に伴い、園芸高校、立川高校、第一商業高校がこの方法でいち早く三修制を取り入れています。二番目は、自前で一日六時間の授業を組むことです。これは蔵前工業高校や単位制の飛鳥高校が実施しております。三番目は、始業前にゼロ時間目を実施する、つまり、十六時半から、四時半から五時十五分に一時間分を開講する。その時間帯は全日制生徒が活動している時間であり、かなり工夫が要ると思いますが、実施しているところもあります。四番目は、先ほどご説明がありました大検や実務代替、公開講座、インターンシップなど学校外の学習単位を認める方法、以上の四種類があると思います。
 いろいろ工夫して実施されているようですけれども、今後、都の教育委員会は三修制の取り組みをどのように進めていくのでしょうか、お伺いしたいと思います。

○伊藤参事 平成十九年度で昼夜間定時制高校が十一校体制となるわけでございますが、昼夜間定時制高校相互の連携のみならず、夜間定時制高校との緊密な連携も図る中で、三修制についての取り組みも進めていく予定でございます。

○野上委員 ちょっとあいまいなんですけれども、要するに、いろいろなタイプがあるけれども、それぞれの学校の特色に任せてやっていくということでよろしいですね。--この四つの三修制の方法を上手に取り入れて進めていくということで確認をさせていただきます。
 定時制を改革するためには、この三修制の導入は避けて通れない、最も今日的であり、重要な視点と考えております。三修制は、多様な学習希望を持つ生徒に対応することができ、生徒がコンプレックスを抱くこともなく学校生活を送ることができ、そのことが学習意欲の向上にも結びついているといいます。単位制のもとに三修制を推進し、全日制、定時制の課程の壁を取り払うことこそ、今日の深刻な不登校、中退、原級留置などの問題解決に結びつくと確信をしております。そうした意味では、この三修制の導入は、義務教育修了学力とは一体何なのか、また、高校卒業とする学力認定基準の明確化などとあわせて、全日制とも共同して取り組む大切な課題だといえます。
 学校が変わるとは教育課程が変わることです。これまでの長い慣習を打破して学校に新たなシステムを導入するためには、何よりも教員の意識改革を図る必要があります。教育課程の編成が難しいので取り組まないところもあるように聞いておりますけれども、生徒一人一人の能力、適性、興味、関心、進路希望に応じたきめ細かな教育の実現のために、ぜひ真剣に取り組んでいかれることを望みます。
 次に、3の定時制通信制教育振興の管理運営に関する事項、(1)の特に音楽鑑賞教室について、これは意見表明をさせてください。
 去る五月十三日に、日比谷公会堂で音楽鑑賞教室を開催したことをお聞きいたしました。今までは、定時制通信制の音楽鑑賞教室には、二百五十万かかるとすれば、百二十五万は教育庁からの予算として出て、残り百二十五万が受益者負担で、約一回の音楽鑑賞教室に千人が鑑賞すると、大体割り算をして、千二百五十円から千三百円ぐらいで鑑賞できておりました。
 ところが、平成十六年度からは百二十五万円がカットされた。今までは都響以外の三つの楽団の方へ百二十五万円払っていたけれども、その分を自前の都交響楽団が担うことになり、補助金が要らないので、実質生徒が払う金額は千三百円と変わりないということです。
 ところが、場所を借りるお金は、校長会でプールしていたお金を出して実施したということを聞いております。例えば、芸術劇場を借りるとすると約八十万円かかり、百二十五万と八十万で二百万ちょっと以上の金額になり、受益者負担の金額がはね上がるということです。校長会から会場費補助を--いつまでもこうしたプールしたお金があるわけでもなく、これからこういった音楽鑑賞教室をするときにそういった会場費が出ないということで、何とか配慮していただければと思っております。
 演劇にしても音楽にしても、本物の文化に接することが、どれほどこの時期に接することが大事であるかを痛いほど感じておりますので、ぜひご配慮していただければと意見表明をさせていただきます。

○木村委員 東京都公立高等学校定通PTA連合会からの陳情について、我が党の意見を表明します。
 厳しい社会状況のもとで、さまざまな事情がある子どもたちの教育の機会を保障する場として定時制通信制教育は振興を図るべきであって、削るべきではないという分野だとまず強く主張したいと思います。
 しかし、現実には、定時制高校に対する東京都の支援というのは年々寒い状況になってきておりまして、例えば部活動に対する支援も、都立校全体で必修クラブと部活動を合わせて十二億七千四百万円、九九年度はそのぐらいあったんですが、二〇〇〇年度には、必修クラブがなくなったことを理由にして五億八千九百万、激減をしてしまっています。必修クラブと部活動でスポーツの用具などを共有していたわけですから、大変な影響が出て、そのまま今日に至っているというのが子どもたちの事態です。
 音楽鑑賞教室も、今話がありましたが、制度が生活文化局に移管されて、強い要望があったにもかかわらず廃止された。今年度は子どもたちと芸術家の出あう街二〇〇四フェスティバルというのにリニューアルされて、それはそれでいいと思いますけれども、音楽鑑賞教室は、すべての生徒にオーケストラを聞く機会を保障するという点で独自の役割があったわけです。現に多くの区市町村では、都の補助がなくなっても、都響などと協力して継続しているところがあります。都立の定時制だけ廃止になった。苦労して、安い会場ということで日比谷公会堂を借りたりしているけれども、このまま今あったように補助金なしで続けようとすると、もうオーケストラは無理、四人編成のアンサンブルあるいはアマチュアを呼ぶしかない、こういう状況になっている。多感な時期に生徒に本物のよさを知ってもらいたいというのが陳情者の思いだと伺いました。
 給食補助も教科書代の補助についても、この間さまざまな理由で削減されてきております。この陳情項目に挙がっている。
 学校施設管理補助員の警備業務の復活という項目も挙がっております。セコムの監視カメラじゃなくて人を配置してほしいということでの要望です。定時制は、授業が終わって九時、部活をやると十時、昨今、このご時世を考えれば当然の要求だと思います。
 そのほかの項目についても、かねてから我が党としては支持して主張してまいりましたけれども、定時制通信制に通っている子どもたちの現実を見れば、都が支援して当然と思える項目ばかりが陳情されておりますので、全体を趣旨採択にすべきだというのが我が党の意見であります。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第一項の(1)、(2)及び第五項の(2)を趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第七〇号中、第一項の(1)、(2)及び第五項の(2)は趣旨採択と決定いたしました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十四分休憩

   午後三時十三分開議

○池田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 引き続き陳情の審査を行います。
 陳情一六第七六号、陳情一六第七七号及び陳情一六第八七号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○近藤指導部長 一六第七六号、ジェンダーフリー教育のまん延抑止と男女混合名簿の使用差止めに関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、練馬区、練馬区の子供の未来を考える会の代表、都竹卓郎さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、ジェンダーフリー教育の蔓延抑止と男女混合名簿の使用差しとめに関して、次のことを実現していただきたいとして、一つは、男女共同参画社会基本法の施行に便乗し、社会常識として自然に存在する健全な性差の認識や、それに基づく秩序や慣行までも一挙に葬り去ろうとする、いわゆるジェンダーフリー思想の学校現場への蔓延を抑止することについてでございます。
 これに関してでございますが、東京都教育委員会は、ジェンダーフリーという用語をめぐる誤解や混乱の状況を踏まえ、平成十六年八月二十六日に、男女平等教育を推進する上で、ジェンダーフリーという用語を使用しないこととする見解を示すとともに、男らしさや女らしさをすべて否定するような誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づく男女混合名簿を作成することがあってはならない旨、都立学校長に通知し、区市町村教育委員会にも周知したところでございます。
 東京都教育委員会は、今後とも、男女共同参画社会の実現を目指して、男女平等教育が適正に行われるよう、各学校を指導してまいります。
 二つには、一部の学校で不用意に導入され、他校に波及しかねない男女混合名簿の使用を、小学校高学年、最低でも中学校以上では差しとめることでございます。
 これに関してでございますが、学校における出席簿等の名簿の作成については、校長がその権限と責任において自主的に判断するべきものであり、東京都教育委員会は、今後とも、外部からの圧力によって学校における名簿の作成が影響されることなく、校長が自主的に判断できるよう支援してまいります。
 次に、一六第七七号、ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、練馬区、健全な男女平等教育を望む都民の会代表、河村ユリ子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、学校現場に誤解と混乱を招いたジェンダーフリーという用語の廃止及び男女混合名簿の見直しは、都立学校への通知にとどまることなく、都内の全域の学校に周知徹底していただきたいということでございます。
 これに関してでございますが、さきの陳情一六第七六号の1と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 次に、一六第八七号、ジェンダーフリー教育の禁止に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、練馬区、健全な男女平等教育を考える会代表、図師千鶴さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、ジェンダーフリー教育の禁止に関して、次のことを実現していただきたいとして、一つは、学校教育の場にジェンダーフリーという特殊な教育を持ち込まないこと、二つには、ジェンダーフリー思想に基づく男女混合名簿の使用の中止を都内の全学校に通達することでございます。
 これに関してでございますが、さきの陳情一六第七六号と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○古賀委員 私は、陳情一六の七六、一六の七七、一六の八七、以上三件について、採択すべきという立場から意見を申し上げます。
 一昔前にウーマンリブという運動がありました。これはアメリカで始まった運動ですけれども、最終的には、アメリカ、世界の女性たちは、ウーマンリブでは最終的には幸せにはなれないということに気づいたのか、終息いたしました。
 男女は平等でなければならないということで、それは当然のことでありますけれども、家事であるとか育児というものを全く平等に分担しようということになりますと、最終的にはお金や時間ではかって結果を出すしかないということから、当然のことながらこの運動はしりつぼみになったというふうに思います。
 日本では、文化というものについては、さまざまな定義はあると思いますけれども、私は母性的な和の文化であるというふうに継承されてきたというふうに思います。父性的、男性的な社会の国ではもともと日本はなかったというふうに思うわけです。昔から、子育て、家庭のかじ取り役、子どもの教育者、先祖をお祭りする担い手、また近隣や縁者とのおつき合い、連絡係みたいなこと、それから家事や農業の主な労働力として、また最も大切な役割として命を継承する子孫の誕生、こういったことを生活の支えとして女性は担ってきたわけであります。
 家族を初め、さまざまな女性の生き方はあると思いますけれども、基本的には、こういったことはだれしも否定できない過去から現在までの事実だというふうに思うわけです。そういうことから、日本では母屋という言葉がありますけれども、暮らしの中心となる概念をこういう言葉でもあらわしてきたことからもわかると思うわけです。
 我が国のすべての法律は、憲法も含めまして、男女間に差別をうたっているものは一切ありません。女性が国や社会の運営に関与しようと思えば、これらの法律を駆使していけば十分可能であります。あえて男女共同参画社会基本法に依拠しなくても、可能であったわけです。
 しかし、平成十一年に男女共同参画社会基本法が制定され、この法律によってジェンダーフリーという一つの概念がかなり広範に主張されるようになって、今回の、この現実を憂えた都民の皆さんからの陳情の提出につながっているというふうに思います。
 ジェンダーフリーによる影響というのは、ここにも男女混合名簿の指摘がありますけれども、具体的には挙げれば切りがないんですけれども、まずジェンダーフリーの定義、今、いろいろ議論されていますけれども、これは大月出版という左翼の出版社から出ているもので、「ジェンダーフリー・性教育バッシング ここが知りたい五〇のQ&A」というようになっています。ここに、いろいろな我々の疑問や立場についての批判が述べられているわけです。
 ジェンダーフリーとは、性別にこだわらずに、すべての人間が自分の個性と能力を生かして伸び伸びと生きることを目指そうとするものです、こう書いてあります。それから、文化的、社会的につくられた違いというものは見直していこうとするものです。また、男女の区分があるために自分らしい生き方を制限されてしまっていることが、現在の社会では非常に多いからです。さらに、北欧の例を引いて、女が子育てに向いているという考えはつくられたものというふうに書いてあります。また、男も苦しんでいるから助けてやらなければいけないというのもジェンダーフリーの役割だということも書いてあるわけです。
 先般の文教委員会で、ひな祭りやこいのぼりを否定していないというお話がありましたけれども、ここにはそれがちゃんと書いてあります。ストレートにはそう書いていないんですけれども、言葉は非常に婉曲に、実はそう表現してあります。読んでもいいんですけれども、もう皆さん十分にご存じだと思いますので……。(「ちゃんと読んだ方がいいよ」と呼ぶ者あり)
 ジェンダーフリーの教育実践では、ひな祭りやこいのぼりなどの伝統行事について、成立のいきさつや、歴史的に考えてみたり、そこに込められた女性像、男性像がつくり出されたものであることを知ることから始めます。つまり、男性像、女性像というものはつくり出されたものだ、だからこれをいろいろ研究しなさい。つまり、否定的な見解の前提があるからこういう表現になるわけです。
 これまでの伝統的な文化あるいは習慣にどういう意味づけを行っていくかなどを議論していく必要があります。つまり、我々はごく自然に、こういった伝統行事は素直に受け入れ、なおかつ行っているわけですけれども、それを今後議論していかなければいけないというところに、やっぱり否定的な見解があるということは紛れもない事実だというふうに思います。
 先日、NHKの紅白歌合戦の出場者の発表がありましたけれども、これには書いてありませんけれども、紅白歌合戦もいけないというふうにいっている人がいましたね。男と女になぜ分けるんだ、ごちゃまぜでいいじゃないかということで、そのうち紅白歌合戦も危ないということです。
 別に私はどちらでもいいんです。NHKを見ませんからいいんですけれども、紅白歌合戦もやり玉に既に上げられているということです。ばかばかしいですけれども、まともにそういう議論を真顔でやっている人がいるということであります。
 これは専業主婦というものを攻撃するという目的が一つあるような気がいたします。政府においても配偶者特別控除が廃止されました。専業主婦がいる家庭が多かった時代というものは、もちろん共働きというのは少なかったわけでありますので、今日はそういう社会状況が変わったので、特別な配慮を専業主婦にする必要がないということから、この見直しを行った。この制度があるために女性の社会進出が妨げられているという理由で、専業主婦を集中攻撃した結果が、こういうことになってあらわれているわけです。
 ですから、ジェンダーフリーやこの法律の成立に伴って、さまざまなことが現象としてあらわれてきている。そのことを見逃すわけにはいかないというふうに思います。
 この男女共同参画社会基本法の成立に大きく関与し、なおかつ貢献した、皆さんがよくご存じの大沢真理東大教授、上野千鶴子東大教授、この人たちのお話、「ラディカルに語れば」という二人の対談がありますので、私も読んでみました。よく東大の先生をやっているなと思って私はびっくりしたんですけれども、男らしさや女らしさは人工的につくり出されたものという認識がまず示されていますし、性差よりも個人差という社会をつくっていくことが目的だということもいっています。つまり、性差というものを否定しているわけです。
 それから、男女の本当のセックスはわからないと述べています。これは大沢真理さんがいっているんですけれども、肉体的な性別さえも疑問視しているわけです。そして、女で妊娠したことがある人だったら雌だといえるかもしれないが、私など妊娠したことがないから、自分が雌だといい切る自信はないと述べています。自分を雌だと。つまり、人間を動物と同じような視点でとらえるという考え方に基づいて、こういう人たちがジェンダーフリー運動を牽引しているということを注目しなければなりません。
 先日、平塚市で上野千鶴子さんの講演会がありまして、私、その講演速記のようなものを見ました。会場では録音しちゃだめとかなんか書いてあって、要約をまとめたものがありましたけれども、この人は、男女共同参画社会基本法をつくったのは自分たちだということを誇らしく語って、まともに自分たちに反論する保守系のおじさんはいなかったということをいって、ワッハッハなんて笑いながら、大いに胸を張って自慢しています。今度は、次は介護の番だということもいっていました。つまり、男女共同参画社会基本法を成立させ、次に介護保険法、さらに介護の社会化、そして次は恐らく夫婦別姓まで行くと思います。
 そういった運動の中心になっている人は、もっとご紹介したいことはあるんですけれども、皆さんよくご存じだと思いますので、これは省きますけれども、そういう視点で法律がつくられ、なおかつジェンダーフリー運動が牽引されているということは、我々は見逃してはならないというふうに思います。
 また、この影響は、今、学校や社会の中にもかなり色濃く漂っていまして、昨年の紅白歌合戦の大トリは「世界に一つだけの花」でした。先ほど紅白歌合戦の話をしましたけれども、これは選抜高校野球の入場行進曲にも使われたわけです。これは、男でもない、女でもない、オンリーワンの論理でつくられている歌で、つくった人は同性愛を公言している人ですし、覚せい剤使用の前歴もある人です。
 歌の内容は、我々生物、生き物は、男と女の性別に分けるべきではなくて、多様なオンリーワン、世界に一つの花ということを主題にしてつくられた歌なんです。これは保守、革新を問わず、みんな喜んで歌っています。これが大流行しているということも、ジェンダーフリー運動がいかに効果的に世の中に浸透し、しょうけつをきわめているかということの証左であるわけです。
 世界に一つの花という、確かに受けはいい内容になっていますけれども、それぞれの担うべき役割というものがあるということがこの歌にはもちろんないし、男らしさとか女らしさというものが文化的、社会的につくり出されたものであって、その男らしさ、女らしさというのはいけないということを、この歌はやはり主張していると判断せざるを得ない。
 よくドメスチックバイオレンスなどということをいわれますけれども、本当に男らしい男は女性を殴ったりはしませんし、本当の男らしさというのは、やっぱり女性に対する優しさというのが当然あるというふうに私は思いますし、そういった笑い話では済まないような現実が、今、我々の社会の中にはかなり広範に浸透してきているということを知らなくてはいけない。ですから、この陳情については、私は、その提出の動機というものは非常に納得ができるわけです。
 最後に、意見ですので、余り長くはやりませんけれども、皆さんはジャーメン・グリアという方をご存じだと思うんですね。これはフェミニズム運動の神様といわれている人で、新しい女性の生き方を代表した偉大な指導者。しかし、五、六年前に英国の雑誌に、私は赤ちゃんが欲しいということを告白いたしました。今までは、育児は束縛であり、不快で、解放された女性が抱くより大きな希望の敵であったというふうにこの方はずっと主張してきたんです。ですから、妊婦になることはあらゆる楽しい時間の終わりを意味したという考え方の持ち主であったんですけれども、この方は、五、六年前、雑誌に自分は大切なものを失ったということを告白しています。
 ですから、フェミニズム運動というのは、ウーマンリブも同じですけれども、これが吹き荒れるときには、すごいエネルギーの中で、共産主義運動もそうですけれども、一度それにかぶれると、大変な貢ぎ物を求めているわけです。自分の人生であるとか、喜びであるとか、そういったものを彼女は差し出してしまった。みずから放棄した喜びというものを、取り返しがつかないものとして正直に告白しているわけです。私は偉いというふうに思います。
 ですから、今、我々が、ジェンダーフリー運動に傾倒している人を含めて、この運動から得られるものというのは、決してただの反省で済むものではないというふうに私は思います。ですから、伝統的な家庭像であるとか、男女の役割分担であるとか、男らしさや女らしさを否定するこういった運動については、私たちは十分な警戒を持って教育というものを考えていかなければならないというふうに思うわけです。
 子どもを健全に育てていくというのは、愛情豊かな家庭が果たすことのできる役割というふうに私は思いますけれども、今、離婚の件数もえらくふえているんですよね。平成十四年、新婚二・五組が誕生しますと、既婚者一組が離婚しています。離婚件数は二十九万二千件、四十年前の昭和三十八年が七万件でありましたから、すごく急増しているわけです。結婚というものが大切だということは、ジェンダーフリー論者の人たちは絶対いわないんですけれども、そういったことが学校の中では教えられるべきだと思うんですね。
 これをいうと、いけないというんですね。離婚の家庭がいるというわけです。離婚した家庭の子どもにとって、それはマイナスになるから、結婚の大切さは学校では教えられないというようなことを私はいわれました。これもまことにおかしな話であって、今、こういった離婚件数の急増を見るにつけても、ジェンダーフリー運動というものが、我々の社会や家庭、そして国に与えている影響というものは決して無視できないものであるということが、皆さんおわかりいただけるというふうに思うわけです。
 まだいっぱい書いてあるんですけれども、以上で、採択を主張して、意見といたします。

○花輪委員 私も、ジェンダーフリーについて幾つかお尋ねしたいと思います。
 その前にまず、私、男らしさとか女らしさをすべて否定するような行き過ぎたジェンダーフリーという思想にくみするものではありません。また、先ほど古賀理事が挙げていた大沢何がしさんが書いている書物、そういう考え方ですとか極端な考え方、またひな祭りをなくそうだとか、そういう考え方にもくみするものではありません。ただ、男性が男性らしく生きたいと思ったらば、そのように生きられる社会、女性が女性らしく生きたいと思ったらば、そのように生きられる社会、人間が自分らしく生きられるんであれば、自分らしく生きられる社会、そういう社会をつくっていきたいな、そんな思いは持っております。
 今回は、陳情請願の中で、誤った考え方のジェンダーフリーに基づく教育が蔓延しているというような言葉を使った陳情がありました。今、東京の学校においては、誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づく教育が実際に蔓延しているのかどうか、お尋ねをいたします。

○近藤指導部長 都内の学校におきましては、身体計測や内科検診を男女混合で行ったり、組体操や騎馬戦を男女混合で行ったりするなどの事例がございます。
 これらの指導は、体に変化が生じている時期の児童に対して配慮の欠けたものでございまして、児童が苦痛に感じているという苦情が保護者等から寄せられているところでございます。
 このような誤った考えに基づいた指導は、児童生徒や保護者や都民からの信頼を損ねる重大な問題であると認識しておりまして、今後とも、適正な男女平等教育の推進に努めることが、東京都教育委員会の責務であると考えております。

○花輪委員 とんでもないですね、身体計測を男女混合でやるとか、組体操を一緒にやらせるなんていうのは、本当に--私もそういうジェンダーフリーにはくみするつもりはありませんが、実際に身体計測は一体何件そういう苦情があったんでしょうか。何校といういい方がいいのかな。

○近藤指導部長 こうした苦情につきましては、東京都教育委員会には当然来るわけでございますが、また、小中学校の場合は、区市町村教育委員会に対してそうした声が寄せられているということで、区市町村教育委員会に対して何件問い合わせがあったとかについては、具体的な数については把握しておりません。ただ、私ども男女平等教育推進委員会等の中で、そうしたことがあるということについては、重々受けとめておるところでございます。

○花輪委員 私は、今、蔓延しているかどうかを確認したいんですよ。ですから、件数、校数をぜひ、東京都教育委員会が認識している範囲で教えていただけますか。

○近藤指導部長 明確な数につきましては把握してございませんが、つい先日も、私どもの方に、都民の方からこういう文書を送ってきておりまして、都民の声として来ております。現実、ここにおきましては、先ほど申し上げましたような組体操など一緒になって、体の変化が起きている子どもたちは男女混合が嫌で仕方がないようでございますという、現実にここにも来ているわけでございます。

○花輪委員 私、男女混合で組体操をやれとか、身体検査を一緒にやれなんていうのは間違っているし、こんなものは、まず第一に校長先生が許すことが大きな問題なんですよ。ジェンダーフリーがどうのという以前の問題で、それこそ校長の指導力の問題だと私は思っているんです。
 まず私がいいたいのは、蔓延しているのかどうかということを知りたいわけですね。だから、皆さんがどういう数字、どういう具体的な事例に基づいて蔓延していると認識しているのか。何となくその辺にうわさが聞こえてくるから蔓延しているんだ、これは大変だというレベルなのか。それとも、あそことあそことあそことあそこの学校である、これは早くとめなければいけない、そういうおつもりでその蔓延を防止しようと思っているのか、そのあたりを教えてください。

○近藤指導部長 陳情では「まん延」という言葉が出てきているわけでございますが、数多くあるということについては、私どもは認識してございます。

○花輪委員 私、ずっとこの間、本会議とか委員会の議論を聞いていて、東京都に組体操を男女混合でやらせている学校がたくさんあったら、これは本当に大変だな、身体検査を本当に一緒にやっている学校があったら、本当にこれは大変だな、そういうふうに危惧を覚えておりました。で、本当にどのくらいあるんだろうと確認をさせていただいて、これは皆さんの方からいただいた資料なんですよ。事例が幾つかあります。
 都内の六校の小学校では、出席簿が学年や学級によって男女別であったり、男女混合であったりしており、学校としての方針が統一されなかったことから、学校全体で行う教育活動に支障が生じた。
 事例二、ある小学校では、身体計測や内科検診を男女混合名簿に基づき男女混合で行い、体形に変化が見られる児童が苦痛に感じているとの苦情が保護者から寄せられた。さっきの事例一は六校という数字がありました。この事例二については数字が入っておりませんでした。幾つなんですかと聞きましたらば、ご担当の方は、確認できているのは一校ですとお答えになりました。
 事例三、ある小学校では、男女混合名簿を導入し、男女ともに各階のトイレの表示を青色、内部のタイルを薄い桃色に統一したため、トイレの使用に当たり児童の間に混乱が見られた。これもばかなことをしますよね。こういうこともやっぱり私はおかしいと思います。
 こんなことをやっている学校が本当にたくさんあるのかということでお尋ねをしました。これにも数字が入っておりませんでした。幾つかと聞きましたらば、ご担当の方は、一校で確認ができているというご回答がありました。
 事例四、ある小学校では、高学年で男女混合の組体操が行われ、やぐらやピラミッドなどを組む際に、女子の上に男子が重なり、児童が苦痛に感じているとの事例があり、該当校の多数の保護者から抗議の声が上がったとの内容の訴えがあった。これもとんでもない話だ。でも、ここにも幾つの学校という数字が挙がっておりませんでした。これはお尋ねをいたしましたら、二校ということでした。これもとんでもない話ですね。
 事例五、都内の十の中学校では、出席簿が学年によって男女別であったり、男女混合であったりしており、学校としての方針が統一されていなかったことから、学校全体で行う教育活動に支障が生じた。これは十校というふうにあります。
 でも、名簿が別だから混乱が起きるのは、なぜ名簿が別になっているか、また混合名簿があるのか、そういうことは一つの教育材料に使えばいいと思うので、私はこれはそれほど問題じゃないのかなと思います。
 事例六、ある都立高等学校では、出席簿が学年によって男女別であったり、男女混合であったりしており、学校としての方針が統一されていなかったことから、健康診断など学校全体で行う教育活動などに支障が生じた。学校としての方針を統一するのが校長先生の責務であれば、これは校長先生の責任ですよね。ジェンダーがどうのこうのの理由ではないと思います。これは数字が入っておりませんでしたが、お尋ねをしましたら、二校ということでした。
 だから、全体的に何となく、おっしゃるように、蔓延の危惧があるから、それをとめなきゃいけない、思想をとめていかなきゃいけないというふうに思われる方もいるのかもしれません。ただ、実際の問題が具体的に挙がってきているのがもしこういう数字だとすると、私がこの前まで思っていた、いろんな学校で組体操が男女混合で行われたり、いろんな学校でみんなが一緒に、男女まとめて身体検査を受けさせられている、そういうようなイメージ、私の方が間違っていたのかなというふうに思うわけですが、私がやっぱり間違っていたという感覚はいいんですか。正しいですかね。

○近藤指導部長 今、花輪副委員長が……。(発言する者あり)

○池田委員長 答弁をちゃんと聞いた上で……。

○近藤指導部長 ただいま花輪副委員長から事例として幾つかありましたが、そうした事例はございます。

○花輪委員 今の答弁にすべてが象徴されていると私は考えます。お答えいただけなかったということを確認したいと思います。
 では次に、名簿についてちょっとお尋ねをしたいと思います。
 二〇〇二年に、男女平等参画のための東京都行動計画、チャンス&サポート東京プランという冊子が出ています。これは恐らく東京都が出しているんでしょうね。石原さんが「計画の策定に当たって」というふうに出ていますから。これの六四ページを見ますと、男女平等参画を推進する社会づくりというところで、学校運営の工夫改善という項目がありました。そこで混合名簿の導入の推進という項目がありましたが、ジェンダーフリーのことが今いろいろと議論されておりますけれども、東京都の教育庁としては、このチャンス&サポートプランに示された、混合名簿を推進していくという考え方にお変わりはありませんか。

○近藤指導部長 都教育委員会では、チャンス&サポート東京プラン二〇〇二を踏まえまして、望ましい男女共同参画社会の実現に向けた取り組みの一環として、男女混合名簿の導入を推進したところでございます。
 今後とも、外部からの圧力に影響されることなく男女平等教育が適正に行われるよう、各学校を指導してまいります。

○花輪委員 今、推進の立場だということを部長の方からご発言いただいたので、そのあたりは一つ安心したいと思います。
 この陳情を見ていますと、間違ったジェンダーフリー思想に基づいて男女混合名簿というのはつくられている、だから男女混合名簿をやめなきゃいけないんだ、そんなふうにこの陳情からは聞こえてくるわけです。
 この前に教育庁の方から出した、ジェンダーフリーにかかわる配慮事項について(通知)という文書で、男女混合名簿については、男らしさや女らしさをすべて否定するような誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づく男女混合名簿を作成することがあってはならないというふうに書いてあるわけですが、要は、男女共同参画社会をつくっていくために男女混合名簿はいいよ、だけど、間違った考え方のジェンダーフリー思想に悪用されちゃいけないよ、そういう発想でこういう通知が出ているということでよろしいですか。

○近藤指導部長 東京都教育委員会では、これまで、法や条例に基づいて、望ましい男女共同参画社会の実現に向けた取り組みの一環として、男女平等教育を推進してきたところでございます。しかしながら、お話にございましたように、男らしさや女らしさをすべて否定するような、誤ったジェンダーフリーの考えに基づいて男女混合名簿を導入しようとする主張が見られ、学校において混乱を招いているわけでございます。したがって、こうした誤った考えに基づいて名簿を作成することは、男女共同参画社会の実現に向けて、男女平等教育を推進してきた東京都教育委員会の考え方とは相反することから、ジェンダーフリーにかかわる配慮事項についての通知をしたものでございます。

○花輪委員 今の答弁を聞いていてちょっと気になるのは、ジェンダーフリーの発想に基づいて男女混合名簿がつくられているようにも聞こえちゃうんですよね。私は、男女共同参画という発想から混合名簿がつくられている、それを悪用するやからがいるということが問題だというふうに考えるわけです。
 そこでお尋ねするんですけれども、都教委としては、男女混合名簿と男女別名簿、どちらがよろしいとお考えですか。

○近藤指導部長 先ほど来お答えしているところでございますが、これまで東京都教育委員会では、法や条例に基づいて、望ましい男女共同参画社会の実現に向けて男女平等教育を推進してきたところでございます。この方針に基づいて、各学校の校長がその権限と責任において出席簿等の名簿を作成すべきものであると考えております。

○花輪委員 そうなんですよね。方針に基づき、各学校の校長がその権限と責任において出席簿などの名簿を作成すべきものということで、私は、今、どちらがよいと考えていますかというところにご答弁をいただけていないような気がするんです。
 先ほどのチャンス&サポートなんですが、男女混合名簿導入の推進というところで、出席簿において男女に順序をつけるような取り扱いをしないために、都立学校において混合名簿の全校実施を推進する。公立小中学校においては、区市町村教育委員会と連携の上、全校での導入に向け、理解を求めていく。この考え方にお変わりありませんか。

○近藤指導部長 東京都男女平等参画基本条例に基づいて設置されました、東京都男女平等参画審議会が平成十三年に示した答申には、都内の学校における男女混合名簿の導入を推進することが示されており、東京都教育委員会といたしましても、この答申に基づいて男女混合名簿を推進したところでございます。
 今後ともこの姿勢は変わりませんが、先ほど来申し上げておりますように、各学校において、男らしさや女らしさをすべて否定するような誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づく男女平等教育や男女混合名簿については、そのようなことがないよう、各学校に対して今後とも指導の徹底を図ってまいります。

○花輪委員 ぜひ間違った考えのジェンダーフリーに惑わされることなく、逆にいえば、男女混合名簿は推進をしていっていただければなというふうに思います。
 このジェンダーフリーのことをずっと考えていくと、例えば、これは生活文化局の話なんでしょうけれども、女性財団で出していたジェンダーフリーに関する書物が、二十数冊、今どこかに行ってしまっていると。いわゆるレイアウト変更のためにどこかに隠されてしまっているのかな、どこかに置かれているのか、そういうようなことになっているということなんです。
 時代によって価値観というのはさまざま変わってくると思うんですね。戦前であれば、男女平等ということだって間違った考え方といわれていた時代もありました。ついこの間までは、このジェンダーフリー、間違ったジェンダーフリーの人もいたかもしれませんが、そういう考え方がばっこしていた時代があるのかもしれません。私たちは、そのばっこしていたジェンダーフリーの間違った考え方には、やっぱり、それは間違っているな、おかしいなということをちゃんといっていかなければいけないと思います。しかし、自分たちの考え方と違うからといって、その考え方をどこかに葬り去ろう、または隠してしまおう、そういうようなことを特に行政の権限をもってやるということは、私は非常に危険なことだと思います。そういうことは教育庁の中では起きないとは思いますが、ぜひそのあたりも留意されて、男女共同参画の社会実現のためにご尽力いただくことをお願い申し上げます。
 以上で質問を終わります。

○木村委員 では、私も、ジェンダーフリー教育の見直しに関する陳情など三件にかかわってお尋ねをします。
 今、部長の答弁の中に、男女の違いすべてを否定するような誤ったジェンダーフリーの考え方という言葉が出たんですよね。このような誤ったジェンダーフリーの考え方--誤っていないジェンダーフリーの考え方もあるというふうにとるべきなのか、ジェンダーフリーの考え方というのはこういう間違ったものなんだということなのか、それが聞いていてよくわからないんですよね。
 この三件の陳情も読ませてもらいますと、例えばその中の一つには、「『ジェンダーフリー』は、社会的に形成された性別『ジェンダー』からの解放を目指すという考えで、男女共同参画社会の実現にとどまらず、男らしさ・女らしさを否定し、画一的に男女の違いを無くし、人間の中性化を目指すというフェミニズムの思想」というふうに説明されているんですね。そういうふうに考えているんでしょうか。

○近藤指導部長 このジェンダーフリーということについてでございますが、男女平等教育を推進していく上で、法や条例に基づいた形で行っている方々も、ジェンダーフリーという言葉を使ってございます。また、先ほど申し上げましたような、いわゆる組体操まで一緒にさせようという、そうした動きをとっている人たちも、ジェンダーフリーという言葉を使ってございます。
 そうした意味で、ジェンダーフリーという言葉が、非常に定義があいまいで使われているということで、東京都教育委員会はまず、このジェンダーフリーという言葉を、男女平等教育を推進していく上では使わないことにしましょうということを行ったわけでございます。

○木村委員 ですから、近藤部長の考えているジェンダーフリーというのは、いろいろに使われているから、使わないようにしましょうというのはわかります、それはそれで。
 そもそもジェンダーフリーというのは、この陳情者は、画一的に男女の違いをなくして、人間の中性化を目指すジェンダーフリーの思想というふうにここではいっていますね。これはやっぱり、そういうすべてを否定するような誤ったジェンダーフリーの考え方--法や条例に基づいた男女共同参画を進めるという意味で使っている場合はまだしも、ここで陳情者がいっているようなのは、こういうふうに使うから、だから混乱するんだということなんですね。つまり、そういう意味では誤っているということなんですね。

○近藤指導部長 先ほど申し上げましたように、ジェンダーフリーについては、使う人の立場によってさまざまなとらえ方をされております。陳情者の方は、一部ではございますが、そうした極めて偏狭な考え方に基づいてジェンダーフリーということに対しての懸念を持って、この陳情を出されたものと私は理解しております。

○木村委員 申しわけないけれども、近藤部長は、ジェンダーフリーの前に、誤ったという言葉を使ったんですよ、誤ったジェンダーフリーの考え方。だから、誤っていないような使い方もされている、誤った使い方もされている、混乱しているから行政は使わないということなんでしょうと。そして、男女の違いを画一的に否定する、人間の中性化を目指すような思想というふうに、この陳情者は規定しているんですね。これは近藤部長がいわれたように誤ったジェンダーフリーの考え方ということなんですかということを聞いている。

○近藤指導部長 先ほど誤ったジェンダーフリーという言葉を、私、(木村委員「使いました」と呼ぶ)誤った考え方としてのジェンダーフリーということで、私、お話をしたつもりでいたんですが、もし誤ったジェンダーフリーという言葉を使ったんであれば、誤った考え方としてのジェンダーフリーという言葉に訂正をさせていただきます。

○木村委員 今のような訂正をすると、ジェンダーフリーという言葉を使うやつはみんな誤った考え方を持っているというふうにとられますよ。さっきから、どうもそういう意味でははっきりしないんですけれども、私は、ここの陳情者がいっているように、画一的に男女の違いをなくして、人間の中性化を目指すというフェミニズムの思想に立つというのがジェンダーフリーであるというのは、誤っていると思います。
 それは、それぞれの陳情の理由の説明の中にもいろいろありまして、性道徳や羞恥心まで奪うジェンダーフリー教育とか、さっきひな祭りの話が出ましたけれども、あれが女性差別から生まれた陋習であるとかいう言葉が出てきますけれども、私は、ジェンダーフリーという言葉がさまざまな意味で使われていて、混乱しているということは事実だと思いますが、それを一つの非常に極端な、曲解したといいますか、ジェンダーフリーという考え方を前提にしてこれらの陳情が出されているというふうに私は思います。そういう意味で、一つのそういう偏った立場からジェンダーフリーを規定した上での陳情で議論を進めるというのは、やはり私どもは賛成はできないという立場です。
 ジェンダーフリーという言葉は、アメリカの教育学者が使っていた言葉であって、それを日本の研究者がよい言葉だとして広めたものであります。その意味するものは、女だから、男だからという理由で人間の生き方や可能性が制限されない状態、これは文部科学省の高校の教科書の中に出てくる表現なんですが、そういうものなんですね。
 政府の男女共同参画審議会答申、これは平成八年、いわゆる男女共同参画ビジョンですね。この答申は、女性と男性が社会的、文化的に形成された性別、ジェンダーに縛られず、各人の個性に基づいて共同参画をする社会の実現を目指すものである、こう記しています。このように、ジェンダーフリーの意味するものと政府の審議会答申の内容というのは、何ら違うものはないんです。
 内閣府の男女共同参画会議の議員である古橋源六郎という人が、元総務事務次官だったそうですが、ことしの六月に読売新聞に文章を寄せています。「『ジェンダー』正しい理解を」と題して、ジェンダーとは、生物学的な性別を示すセックスに対して、社会や文化によって後から形成された性別を示す概念である。国連文書を初め国際機関でも広く用いられ、日本政府も近年、人権などを論じる際に導入している。今日、男女差別の解消自体は既に国民的な合意になっていて、ジェンダーフリーは、性差別意識からの解放という意味で、米国の教育学者が使い始めて、最近は条例などいろいろ使われ始めているという文章を寄稿しています。
 男女平等参画というのは、ご存じのように、一九九五年に北京で開催された第四回世界女性会議で採択された北京宣言及び行動綱領に基づく世界的な運動であります。こうした世界的な運動を受けて、政府内に男女共同参画推進本部が設置されて、一九九六年に男女共同参画ビジョンが作成されて、一九九九年に男女共同参画社会基本法が制定されて、男女共同参画審議会が設置された、こういう動きですよね。
 これを受けて、この基本法に基づいて、東京都も男女共同参画事業の条例づくり、二〇〇二年に男女平等参画のための東京都行動計画というのを発表したというのが流れだと思うのです。世界の流れであり、政府の目指しているところであり、東京都もそれに基づいて目指しているということが男女共同参画事業であり、その中で、現在いろいろな使われ方には混乱がありますけれども、ジェンダーフリーという言葉も使われている。
 私たちは、ジェンダーフリーという言葉を使うとか使わないとかいうことには余りこだわりません。大事なことは、男女の差別によって子どもの個性と能力が抑えられてはならないということなんです。一人一人の子どもの個性が尊重され、伸び伸びと子どもの能力を最大限に伸ばす学校教育が保障されなければならないということなんだと思います。
 そこで、男女混合名簿についてなんですが、先ほど花輪さんから出ました、男女混合名簿というのは、そもそも東京都が男女平等参画のための東京都行動計画、チャンス&サポート東京プランの中で、学校運営の工夫の中に導入の推進を決めているんですね。出席簿ですよ。出席簿においてそういうものを決めるというふうになっているんですね。
 いろいろな事例がやりとりされましたけれども、出席簿は男女混合名簿ということになって、何か不都合なことが起きていますでしょうか。

○近藤指導部長 男女混合名簿を使用することによって不都合なことがあるかということでございますが、現実の問題といたしまして、それらについて何か不都合があるかとかないかとか、そうしたことについては直接はお話を伺っておりません。ただ、私どもに入ってくる情報といたしましては、例えば、先ほどお話しいたしましたように、ある学校では、学年によって、例えば一学年では男女混合名簿、二学年では男女別の名簿、そして三年生ではと。また、ある学校では学級によって違うというような実態もあるわけでございます。そうしたことから、いろいろと行事等を行ったりする上で不都合があるという話は伺っております。
 また、私どもが得ております、ある職員団体が出しております冊子でございますが、そこでは、男女混合名簿をしたら次に何をやるかということがより具体的に書かれているわけでございますが、その中に、先ほど申し上げておりますような騎馬戦であるとか組体操とか、そうしたことも示されていることでございます。

○木村委員 学年によって違ったり、学級によって違ったりすると、確かにそういう不便なことがあるでしょう。そういうのはやっぱり、学校の先生方や父母みんなで協議して、どういうことがいいのかということで、学校ごとに解決すべき課題であると思うんですね。先ほどからいろんな例がありましたけれども、それもたくさんある学校の中の幾つかの例で、それはちゃんとそこの学校で民主的に、先生と親と子どもを中心にして解決策を図っていくということであればいいと思うんです。
 この陳情の中に、そういう名簿があるから、そういう名簿を身体検査に使ったり、音楽だとか家庭科にも使っているのはけしからぬみたいなことが書いてあるけれども、音楽や家庭科で男女混合名簿を使って何が都合悪いのかなというふうに思います。ただ、身体検査は、まさか出席簿でもって身体検査するわけじゃないでしょう。これはあくまで出席簿ですよね。
 ですから、大きい中では、そういう問題も個々には生じる場合もあり得ると思いますけれども、それを一つの思想的な流れであるとか、傾向であるとかいうことで、本来、学校教育そのものが自主的に学校と父母との間でつくられていくのを、上から命令して、これはやっちゃいけないと禁止したり何かするという性格のものではないというふうに私は思うのです。
 そういう意味で、私は、ジェンダーフリーの教育の見直しに関する陳情については、極めてジェンダーフリーそのものに対する極端な偏見、曲解に基づいた陳情であって、これに賛成するわけにはまいらないということを申し述べて、私の意見といたします。

○山口委員 今回出された陳情理由の一部に、混合名簿が不用意に導入されたとの指摘がありますが、混合名簿の導入は、東京都男女平等参画基本条例及び男女平等行動計画、チャンス&サポートに基づき、都教委が全校実施を進めている重要施策の一つであり、実施率は小学校で八一・六%、中学校で四二・九%、高校では八三・九%など、着実に広がっています。
 生活者ネットワークの要求により、混合名簿の導入によって学校現場が混乱している事例として都教委が示した数例は、決して混合名簿が要因とはいえない内容であり、しかも既にさまざまな事例は解決済みだと聞いております。それにもかかわらず、八月二十六日の都教育委員会で、混合名簿に関する通知を都立学校長あてに出したこと自体が、むしろ無用の混乱を招いたのではないでしょうか。
 混合名簿の導入に関して、一九八五年の国連ナイロビ世界女性会議においてのNGOによる調査では、男女別名簿を使用している国はインドと日本だけとの報告があります。国際的な男女平等の流れや、男女共同参画社会基本法の精神にのっとり、今後も都教委がチャンス&サポートに沿って全校での混合名簿を推進することを確信しております。
 この方針に変更がないということを再度確認したいと思いますが、いかがでしょうか。

○近藤指導部長 都教育委員会では、チャンス&サポート東京プラン二〇〇二の趣旨を踏まえまして、望ましい男女共同参画社会の実現に向けた取り組みの一環といたしまして、男女混合名簿の導入を推進したところでございます。
 しかしながら、今後とも、外部からの圧力に影響されることなく男女平等教育が適正に行われるよう、各学校を指導してまいります。

○山口委員 憲法第二十四条にも両性の本質的平等が明確に規定され、日本が批准している性差別撤廃条約や男女雇用機会均等法に見るように、男女間の固定的な役割分業や偏見、慣行をなくしていこうというジェンダーバイアスからの解放、間接差別の禁止は、世界的な主流となっています。
 この男女間の固定された役割分担意識を払拭しようという動きを都教委はどう受けとめ、今後の施策にどのように反映しようとしているのか、伺います。

○近藤指導部長 東京都教育委員会は、法や条例に基づいて、男女が互いの違いを認めつつ、性別による固定的な役割分担意識にとらわれずに、その個性と能力を伸ばすことができるよう、男女平等教育の推進に努めているところでございます。
 今後とも、男女平等教育推進校や人権尊重教育推進校などの研究成果を広く全都の公立学校に普及させるとともに、教員研修や指導資料の作成などを通しまして、男女平等教育を推進してまいります。

○山口委員 今回の陳情では、性教育についても言及している部分が見受けられますが、自尊感情を育て、性被害や性虐待を防止する観点からも、性教育は重要です。アメリカでの低年齢出産が四割減少したとの十一月十六日の朝日新聞で、低学年からの性教育が効果を上げたという報道がありました。都教委では、現実に向き合い、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツに基づく性教育に早急に取り組むべきと考えます。
 社会的、文化的に生み出されたジェンダーバイアスは、人権にかかわることであり、だからこそジェンダーの問題はすべての人の人権問題といえます。ジェンダーバイアスのかかった社会や学校教育の現場は、男女ともに生きにくい状況を生み出しています。男女でも、ともに子育てや、経済的自立や、地域生活を担う社会の実現なくして、少子化傾向をとめていくことはできないのではないでしょうか。
 今なお、一方の性に偏った影響を及ぼす制度や慣行などが存在していると、東京都男女平等参画基本条例の前文にもあります。ジェンダーフリー用語を使わないとすることで事の本質を回避するべきではなく、男女平等を妨げているジェンダーバイアスのありようを認識し、ジェンダーバイアスのない社会を構築させる教育が優先されるべきであるということはいうまでもありません。
 しかし、教育庁通知の前に出された産経新聞による誤った報道など、恣意的な誤解を生じさせる動きをたださなかった都教委の姿勢は、非常に残念な姿勢だったと思っています。今後は、ぜひ迷うことなく、個人を尊重した教育、それから男女平等の取り組みを実施していただきたいと思います。
 終わります。

○福士委員 私も、先般の事業概要の質問のときにもジェンダーフリーについて質問をいたしましたので、意見だけ述べさせていただきますけれども、そのときのご答弁でも、誤った考えに基づいて男女混合名簿を作成されたかどうかということについては、見きわめは困難というご答弁をいただきました。ただし、その後に、男女混合名簿を導入した後の教育活動が、男女の違いに配慮して行われなければならない健康診断とか、運動会の組体操などの教育活動まで男女混合で行っているような場合は、誤ったジェンダーフリーの考えに基づく混合名簿が作成されたと推測するというふうなお話がございました。
 ただし、私、考えてみましたら、男女混合名簿をつくるときに、すごくまともな考えでおつくりになって、十年ぐらいたって、もしこういう教育活動が行われた場合は、その混合名簿でやられたということとは別になるんですよね。ですから、そういう場合には、こういう問題があったら、一つ一つその学校について、男女共同でやるべきことと男女を分けなければいけないことときちんと話し合って教育活動をなされば、それはそれで済む話じゃないかというふうにこの前も申し上げましたが、もう一度申し上げておきます。
 そして、先ほど来皆さんおっしゃっているように、混合名簿そのものは、二〇〇一年にも発行されました「男女平等教育の推進のために」に沿って計画も立てられましたし、推進してきたはずですので、そのこと自体はきちんと押さえておいていただきたいと思います。
 それから、国の方は男女共同参画社会基本法をつくりましたが、東京都の場合は、あえて男女平等参画基本条例をつくって、平等としました。というのは、まだ共同どころか、平等も満足ではない状況にあるということで、男女平等参画基本条例をおつくりになって、私たちもそうですが、与党の自民党さんも皆さん賛同されて、これは採択したわけですから、そこのところはきちんと押さえておいていただいて、今後も、皆さんに誤った考え方があったら、そのことも踏まえてご説明をしていただきたいというふうに思います。
 ジェンダーフリーについては、先般の委員会でも私が触れましたけれども、週刊新潮の記事も、筑波大の中川八洋教授の著作の記述も、その他の例も、いわばでっち上げというような感じで、実態はなかったことが明らかになっているわけですから、それにもかかわらず、いまだにこの陳情者にあるように、特殊なジェンダーフリーといういい方をする方がいるのは、とても私は残念に思います。
 そしてまた、教育庁としても、どこの地域に、どの学校が、いわゆる特殊なジェンダーフリー教育を行っているのか、数を挙げて実態を明らかにされることができるほど蔓延しているのであれば、私たちも心配しなければなりませんが、いかにも特殊なジェンダーフリーがあちこちで行われているかのようないい方を否定もしないために、かえって私は混乱が起きているのではないかというふうに思います。
 このような実態があるのかどうかもわからないまま、この審議はいたしかねますので、私は、今回、これは継続にすべきだというふうに思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、初めに陳情一六第七六号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第七六号は、本日のところは継続審査といたします。
 次に、陳情一六第七七号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第七七号は、本日のところは継続審査といたします。
 次に、陳情一六第八七号をお諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第八七号は、本日のところは継続審査といたします。

○池田委員長 次に、陳情一六第八三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山際学務部長 一六第八三号、都立高等学校定時制夜間課程の学校給食に関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、「学校給食」を考える会代表、伊東康江さんから提出されたものでございます。
 本陳情の趣旨は、都立高等学校定時制夜間課程の学校給食について、今後、安易にグループ方式を導入するのをやめていただきたいということでございます。
 これに関する現在の状況ですが、都立高等学校定時制夜間課程の学校給食は、夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律に基づき、法の趣旨の、生徒の健康の保持増進を踏まえ、調理業務委託により全校で完全給食を実施いたしております。
 定時制夜間課程においては、生徒が減少し、単独調理では非効率となる学校がふえてきている中で、単独方式と同様に、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供するために、平成十三年度からグループ方式を導入したところでございまして、隣接する複数の学校をグループ化し、適正規模の食数を調理校で調理を行い、グループ内の他の学校へ配送する方法で、給食内容に配慮しつつ、効率的な財政支出を図っております。
 グループ方式の選定基準といたしましては、第一に、調理総数二百食を目途にグループ化を図ること、第二に、グループ調理校と受配校はおおむね三十分程度で配送できることといたしております。
 平成十七年度に新たに定時制課程として設置される六本木高校は、全日制課程の高校を改修して設置したことから、厨房と食堂施設がないため、受配校といたしました。
 また、調理校の大崎高校は、現在の都立高校改革推進計画においては、閉校、閉課程の計画がなく、安定的に給食が実施できる学校であることと、六本木高校へおおむね三十分程度で配送できる学校として選定したところでございます。
 今後も、献立を工夫し、おいしく提供できるよう、食事内容を改善しつつ、経費の効率的運用を図りながら、事業を推進してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○木村委員 定時制夜間課程の学校給食に安易にグループ方式を導入するのはやめてもらいたいというこの陳情は、まことに大事な陳情だと思いますので、採択をしていただきたいという立場で、若干のご質問をいたします。
 この陳情者もいっておりますが、学校は教育の場であり、人と人との関係をつくる場でもある。経済効率だけを優先させて、給食を単なる食餌、つまり、えさの提供ととらえるのではなくて、つくる人と食べる人との関係を大事にして、生徒と教師が一緒に給食を食べることが大事じゃないか、こういっています。
 しかし、グループ方式では、学校現場からもちろん遠いところでつくるわけで、人と人が触れ合うという機会はないわけです。そういう意味での教育的な意義は減じるものであり、やはり安易にグループ化するんじゃなくて、単独調理方式を可能な限り維持していくということが大変必要だと思いますけれども、まずこのことをお伺いいたします。

○山際学務部長 グループ方式は、先ほど申し上げたとおり、平成十三年度から実施しておりまして、現在、学校数の約三分の二に普及しているといいますか、それだけ定着しているというふうな状況がございます。
 教育的意義に関連する質問でございますが、学校給食は、実際の食事という生きた教材を通して、正しい食事のあり方あるいは好ましい人間関係を体得することをねらいとして行っている教育活動の一環でもございます。
 グループ方式におきましても、調理職員あるいは栄養職員が巡回指導という形で学校に行っておりまして、あわせて、教員が給食時間を利用いたしまして、献立内容の説明等による食に関する指導を通して、生徒とのコミュニケーションを十分図っておるところでございまして、その教育的意義は十分果たしているというふうに考えております。

○木村委員 定着しているというお話がありましたが、この陳情者がいいますように、夜間定時制高校の給食が--これからはどんどん、先ほどから議論しましたように、都立高校改革の名前で統廃合が進められるわけですね。そうなると、話は、条件は変わってくるというふうにいわざるを得ないと思います。巡回指導でコミュニケーションを図るというのは、いかにもちょっとそらぞらしい言葉だというふうに思います。やはり自校でつくっている調理場があって、きょうは何かなというところでコミュニケーションが生まれる、これは給食の常識。
 そこで、これまでのグループ化というのは、二百食を基準にして、距離にして三十分というようなことが説明であったと思いますが、三十分というのはどうなんですか。料理ができて、生徒の口に入るまでの間が三十分ということなんですか。それとも、どこかでつくったのを三十分かけて車で運ぶ時間が三十分という意味なんですか、どっちですか。

○山際学務部長 今、選定基準については三十分程度というようなお話をさせていただきましたが、これについては、調理完了から喫食に至るようなその時間帯がおおむね二時間程度。(木村委員「二時間もかかるの」と呼ぶ)失礼しました。三十分については、搬送時間ですね。この搬送時間が三十分ということでございます。

○木村委員 どうも基本の基本のところが怪しいなという感じがしないでもない。
 そうすると、搬送時間三十分というのが限度だと。問題は、今後、定時制高校が統廃合されていきます。さっきもいいましたように、どんどん数が少なくなっていくということになりますね。そうすると、この三十分というのは守れますか。

○山際学務部長 私、先ほど三十分程度というふうなお話をしたわけでございます。守る守らないという話ではなくて、的確に給食ができるかどうか、配送できるかというようなことが眼目、ポイントだというふうに考えております。
 今後の展開の主体についてのお尋ねだと思いますけれども、各学年二クラス以上の大規模校あるいは施設上の制約によってグループ化できないような学校、あるいは遠隔地にあるような高校を除きまして、今後ともグループ化を推進していきたい、かように考えております。

○木村委員 要するに、二つあるわけですよ。二百食まとまるというのが一つのメルクマールで、もう一つは三十分で届けられる。三十分といったって、実際に食べるまでにはさらに十分とかかかりますよね。だから、熱いものは熱い、冷たいものは冷たいうちになんていうけれども、実際はかなり違うわけですよ。それは三十分も四十分もかかればね。おおむね三十分で、四十分かかったっておおむねになっちゃうから。
 そういうふうになりますと、二百食にこだわれば、三十分が、四十分でもいいでしょう、五十分でもいいでしょうとなりかねない。それから、三十分を守るんですとなれば、二百食確保できない場合は、それ以上はグループ化しないで自校方式でやるように努力しますというようになると思うんですが、そのどっちかが欠けたら、グループ化を新たに進めるというんじゃなくて、考え直します、こういうことになりますか。どうでしょうか。

○山際学務部長 先ほどからお話をしているところでございますが、二百食程度あるいは三十分程度というのは、あくまでも現状からいった一つの基準でございまして、例えば二百食についていえば、現状の施設そのものが二百食程度の調理可能規模ということから来ているところでございまして、当然のことながら、規模が大きくなれば、あるいは施設が大きくなれば、それが三百食になるということはあり得る話である、このように考えております。
 三十分というふうなことにつきましても、衛生管理とか、食品の温度とか、そういうようなものが的確に管理できれば、それは延長することも十分あり得る、このように考えております。

○木村委員 私は、今の答弁で、陳情者が安易に拡大しないようにと陳情せざるを得なかった理由がそこにあると思います。二百食が三百食になるという場合もあるでしょうが、二百食確保しようと思ったけれども、百食だ、これは経済効率が悪いと。グループ化を図るのは、効率的な財政支出を図ることが導入の動機だとか、そういうふうに説明されていますから、百食じゃ財政的な効率は悪い。二百集めるためには、ちょっと遠いところでも仕方がない。それが三十分が五十分になったって、それは程度ということであらかじめいっているんだということになると思うんですね。
 ですから、私は、そういうやり方でやれば、今後、現実に都立高校改革が行われて、統廃合が進んで、学校と学校の距離がどんどんどんどん離れるわけですね。そこで二百食となれば、どんどんある学校は距離が延びていくということになるわけです。そういう意味で、この陳情者が心配して、安易にこれ以上拡大しないようにしてほしいというのはそこにあるんだということが、やりとりでも陳情者のいいたいことが非常によく明らかになったというふうに思いますので、これは採択していただきたいと思います。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○池田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第八三号は不採択と決定いたしました。

○池田委員長 次に、陳情一六第九二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○江連人事部長 一六第九二号、夜間中学校の日本語学級の教職員定数削減の見直しに関する陳情についてご説明申し上げます。
 本陳情は、夜間中学校と教育を語る会代表、初山光彦さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、継続審査となっている一六第二四号、夜間中学校の日本語学級の教職員定数削減の見直しに関する請願については、平成十七年度からさらに専任教諭が削減される状況となったため、文教委員会で再審査していただきたいとするものでございます。
 現在の状況でございますが、中学校夜間学級は、戦後の混乱期における家庭的、経済的理由による中学校の長期欠席者の就学対策として設置し、学齢を超過した義務教育未修了者に対し、学習の機会を提供してきたものでございます。
 また、中国からの引揚者や外国人など日本語能力が不十分な生徒に対し、日本語教育を行う特別な学級として、日本語学級を設置してまいりました。
 中学校夜間学級の日本語学級担当教員定数につきましては、都の財政状況及び国の標準法の基準を勘案し、学校教職員定数全体の見直しを図る中で、教員の一部を非常勤講師で対応することとし、一学級当たり二名の定数を、学級数に一を加えたものとし、配当基準を見直したものでございます。
 都教育委員会といたしましては、激変緩和措置を図るとともに、再雇用職員を配置したほか、区教育委員会の申請に基づき、必要な非常勤講師時数を配当しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○池田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○野上委員 一六第九二号、夜間中学校の日本語学級の教職員定数削減の見直しに関する陳情について申し述べます。
 以前に、ことしの第一回定例会での代表質問で、公明党の石井幹事長が質問に立ちました。また、予算特別委員会や文教委員会でも夜間中学校の問題を取り上げてまいりました。私たちはいつも現場第一主義に徹し、夜間中学の先生方や生徒の皆さんの意見をお聞きしてまいりました。この中学校夜間学級の先生方の今日までのご苦労に報いるためにも、絶対に教諭を削減してはならないと鋭く石井幹事長が迫ったことは、まだ皆様のご記憶にも残っているかと思います。
 日本語学級の先生方は、勤務時間外にも、日本語学級の生徒のために、部屋探しや就職の世話、病気になったときには病院まで付き添うなど、ありとあらゆる日常のお世話をしているという実態もあります。
 十七年度の国への概算要求で、夜間中学の日本語学級、日本語教育の法整備を盛り込むべきであると思いますが、日本語学級の法的位置づけや特別な人的加配につきましては、文教予算に関する国への概算要求の中で要望していただけたと伺っております。
 夜間中学の日本語教育は、国の日本語教育が十分になされていない中で、都の教育委員会がバックアップして今日まで築き上げてきた、すぐれた教育システムです。前進することがあっても、後退と受け取られることがあってはならないと思っております。
 横山教育長も、日本語能力が不十分な中国残留邦人等に対し学習の場を提供することは、義務教育を保障し、日本社会への定着と自立を促進する視点からも必要であると考えておりますとの答弁もいただいております。
 今後とも、定数削減を見直し、多様な人材を活用し、学校が創意工夫できるよう、設置者である区市とも協力をしながら、指導体制の支援に努めていただきたいことを切に要望します。

○木村委員 この陳情の願意を見ますと、継続審査となっている一六第二四号、夜間中学校の日本語学級の教職員定数削減の見直しに関する請願については、平成十七年度からさらに専任教諭が削減される状況になったために、文教委員会で再審査していただきたい、こうなっているわけですね。
 古賀さんや野上さんのように前から文教委員を継続している方は、この経過がおわかりだというふうに思いますが、私は今回初めてこちらに来ましたので、改めて伺いたい。
 夜間中学の日本語学級というのは東京だけということですが、改めて、日本語学級を夜間中学に設置したということの意義をご説明願いたいと思います。

○山際学務部長 中学校夜間学級の全国の設置状況については、全国で八都府県三十五校で設置をされておるところでございます。
 また、その意義についてでございますが、中学校夜間学級の日本語学級は、昭和四十年代以降、韓国や中国からの帰国生徒等が増加してきたことから、日本語が不十分な生徒の学習理解を容易にし、教育効果を高めるために、昭和四十六年、通常の夜間学級に加えて創設したものでございます。
 夜間中学における日本語学級についてちょっとお話をさせていただきましたが、今後とも、設置者である区市と連携をとって、日本語能力が不十分な生徒に対して日本語教育を行うことにより、義務教育を保障し、日本社会への定着と自立を促進することが必要である、このように認識しております。

○木村委員 私は、二十一世紀、いろいろな多民族と共生していく国際都市になっていくという上でも、東京が日本語が不自由な方のためにこうした学級をつくっていくということは、非常に重要なことだというふうに思うんですね。
 この日本語学級というのは、学級定数が二十名であるというふうに聞きましたけれども、二十名というのは、国籍も違うし、年齢も違うだろうし、義務教育といえども教育の到達度もそれぞればらばらだろうし、そもそも年度の初めが四月という国じゃなくて、年度の初めが九月というような国がアジアで多くて、九月から入学してくる人たちもいるというようなことがあって、ばらばらだというふうに伺いました。
 そういう人が二十人一クラスにいるというのは大変なことだと思うんですね、クラスとして。そこで、実際には、認可学級は二十人だけれども、学校によっては十人とか、そういうふうに分けてクラス編制せざるを得ないと聞いておりますが、実際はどうなんでしょうか。

○江連人事部長 夜間学級の日本語学級のクラスでございますけれども、この生徒たちに対する指導体制については、専任の教員と非常勤講師、それから再雇用職員が連携協力をとりまして、日本語の習熟の程度に応じた学習グループというものを編制いたしまして、校内体制の工夫により、努めているところでございます。

○木村委員 何かはぐらかしたような答弁だけれども、実際には二十人というのがお認めになっている学級の数だけれども、二十人で一クラスということになると、とてもとてもクラスとしても成り立っていかないというので、幾つかの学級グループに分けざるを得ないということなんですね。
 夜間中学の実態としては、それがクラスになっているんですよ。だから、今までは学級掛ける専任二というふうになっていて、それは学級に二人いるんじゃなくて、実はさまざまな学級グループがあるから、そこにそれぞれ張りつくとかいう形にならざるを得ないんだというふうに伺っております。その辺は、これまではそういうことも含めて配置されてきたというふうに伺っていますが、いかがでしょうか。

○江連人事部長 あくまでも、一学級当たりの定数といいますか、生徒の定数は二十名でございますが、学習の程度あるいは学習の場面場面に応じましてグループ編制等を行っておりまして、あくまでも一学級の基準は二十名でございます。

○木村委員 認可学級は二つだけれども、グループは四つだとか、実際はそうなっていて、グループごとにクラスとほとんど違いがないということで、時間ごとにグループが入れかわって、一つのクラスが何通りも組み合わせてグループになるというようなことだと、実際上、クラス運営というのはできないわけなんですね。
 そういう意味で、日本語学級の先生が、クラス掛ける二だったのが、クラス掛ける一になって、あとは非常勤とか、そういうふうになると大変だという声がこの陳情になっている。なぜならば、非常勤や再雇用の人では、クラス運営、いわば生徒の生活指導まで含めて面倒を見ていくということができないから、ぜひ専任の先生を減らさないでくれというのが陳情の願意だということであります。
 それで、今、いろいろな形でグループに分けて指導せざるを得ないというお話がありました。少人数学級、習熟度別指導というのは都教委の重点ですよね。そのことを確認したいと思うのです。

○山際学務部長 これは小中学校についての、関連した木村委員のお話かもしれませんが、当然のことながら、これまで繰り返しているところでございますが、私ども、小中学校における学級定員は四十人である、いろいろな教科に応じて学力伸長等のために習熟度別少人数指導をあわせて行っている、そういう状況でございます。
 なお、先ほど、私、答弁に一部誤りがございましたので、修正させていただきたいと思います。
 中学校夜間学級については、設置状況が、全国で八都県三十五校に設置されておるところでございます。しかしながら、その中で夜間の日本語学級が設置されているところは、制度として設けているところは、ほかにございません。東京だけでございます。

○木村委員 今はっきりしたように、夜間中学で日本語学級を設けているのは東京だけ。それだけ東京が最重点で重要だと思うから、やっていることなんですね。これは非常に大事なことです。
 同時に、都教委としては、少人数指導、習熟度別指導というのを小中学校においてはやっております。三十人学級のことを聞かないから、いろいろ小中学校ですねといったのかもしれないけれども、夜間中学校の日本語学級ほど、まさに少人数指導、習熟度別教育の最も求められているところじゃないですか。しかも、東京が最重点であるということで、これまで都教委が、教育庁がいろいろ力説してきた建前からいえば、私は、夜間中学における日本語学級の教育のあり方については、まさに都教委の重点として先生を配置するということでなければつじつまに合わないと思いますが、いかがでございましょうか。

○山際学務部長 夜間中学において、先ほど申し上げたとおり、さまざまな外国の子どもたち、あるいは生徒、成人が入っている。そういうような実態を踏まえて、生徒を受け入れ、さらに学級編制ということで編制しているところでございます。
 その中で、先ほど質問がございましたが、学校によってさまざまな運営がされている、能力別な学級編制を行っている学校もあれば、学校によっては教科によって生徒が入れかわっている、そういうような実態もあるところでございます。

○木村委員 だからいっているんですよ。日本語学級、日本語という教科によって習熟度別指導を強めればいいじゃないですか。
 加配教員の配置については、これまでいろいろ法的な規制がありましたよ。しかし、来年の文科省の通達では、この加配教員は基礎定数に入れてもいいということになったんでしょう。ご存じですよね。つまり、都道府県の裁量でもって使えるんですよ。
 夜間中学の日本語学級というのは何百とあるわけじゃないんですよ。五つの学校、八つのクラスか、そんなもんでしょう。来年の教育庁の予算見積もりだと、中学校だけで、少人数指導、習熟度別指導に振り向ける加配教員は六百九十三人。それだけのものを少人数指導、習熟度別授業で中学校に向けるんですよ。何で夜間中学に、しかも、まさに習熟度別だったら千差万別というようなところに何人か振り向けるというぐらいの気持ちができないのかと、私は、陳情者の立場に立っていうと、そういうことをいわざるを得ないんですよ。いかがですか。

○江連人事部長 加配のご質問でございますが、国が指導方法工夫改善定数の基礎定数化を検討しているというふうに聞いておりますけれども、都教育委員会としましては、加配定数は、これまでどおり少人数指導の充実に充てていくという考えでございます。
 夜間日本語学級は、法令の規定がなく、学級と認められていないために、これは都独自の制度として創設したものでございまして、学級編制基準を二十人といたしまして、既に日本語等の習熟の程度に応じた指導等を行っているために、少人数指導加配の対象とは考えておりません。

○木村委員 来年度からそういう文部省の通達もありますし、加配の考え方もいろいろ変化している中で、都教委がこれまでいってきた習熟度別の教育というものの重要さという建前からいえば、私は、東京都が少しは身銭を切ってでも、こういう点は重視するということぐらいはやって当然だというふうに思い、あえてきょうはそういう話を持ち出したわけです。ですから、この陳情についてはぜひ採択していただきたいということを述べまして、私の意見といたします。

○池田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○池田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第九二号は、本日のところは継続審査といたします。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で教育庁関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分で、執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十三分散会

ページ先頭に戻る